JP2023553021A - ピロロピリミジン系化合物の塩、その結晶及びその使用 - Google Patents

ピロロピリミジン系化合物の塩、その結晶及びその使用 Download PDF

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Abstract

ピロロピリミジン系化合物の塩、その結晶及びその使用を開示する。具体的には、式Iで表される化合物の結晶、その塩及びその塩の水和物、及び式(I)で表される化合物の結晶、塩の製造方法及び使用を提供し、更に本発明の塩と結晶は、性質が安定で、吸湿性が良好であり、医薬品への使用が期待されている。JPEG2023553021000065.jpg5961

Description

本出願は出願日が2020年12月4日である中国特許出願202011413463.2の優先権を主張する。本出願は上記の中国特許出願の全文を引用する。
本発明は、ピロロピリミジン系化合物の塩、その結晶及びその使用に関する。
Janusキナーゼ(JAKs)は、細胞質チロシンキナーゼであり、膜受容体からSTAT転写因子まで、サイトカインシグナルを伝達することができる。JAKファミリーには、JAK1、JAK2、JAK3及びTYK2の4つのメンバーがある。JAK-STAT経路は、様々なサイトカイン、成長因子、及びホルモンからの細胞外シグナルを細胞核に伝達し、且つ数千個のタンパク質コード遺伝子の発現を担当する。JAK-STAT経路が細胞外シグナルを転写応答に変換するには幾つかのステップが関わっている。1)細胞表面のサイトカイン受容体がその各自のサイトカイン配体と結合した後に配置が変化して受容体分子の二量化を引き起こし、これにより受容体に結合されたJAKキナーゼを互いに近接させて交互的なチロシンリン酸化作用により活性化する。2)JAKが活性化された後、受容体におけるチロシン残基のリン酸化修飾を触媒し、更にこれらのリン酸化されたチロシン部位は周囲のアミノ酸配列と「ドッキング部位」(docking site)を形成し、同時にSH2ドメインを含むSTATタンパクはこの「ドッキング部位」に招かれる。3)最後に、キナーゼJAKは受容体に結合されたSTATタンパクのリン酸化修飾を触媒し、活性化されたSTATタンパクは受容体から離れて二量体になった後、細胞核内に転移して特定の遺伝子を転写調節する。JAK-STAT細胞内のシグナル伝達は、インターフェロン、ほとんどのインターロイキン、及び様々なサイトカインと内分泌因子、例えばEPO、TPO、GH、OSM、LIF、CNTF、GM-CSF及びPRL(Vainchenker W.E T al.(2008)に役立つ。
JAK-1、JAK-2及びTYK-2は人体の各組織細胞に発現され、JAK-3は主に各造血組織細胞に発現され、主に骨髓細胞、胸腺細胞、NK細胞及び活性化されたBリンパ球、Tリンパ球に存在する。JAK1は、IL-10、IL-19、IL-20、IL-22、IL-26、IL-28、IFN-α、IFN-γ、gp130ファミリーのIL-6及びγcを含む他の受容体等と結合できる。JAK1は免疫、炎症、癌等の疾病分野の新しい標的となっている。JAK2は、EPO、GH、PRL、IFN-γ及びβcファミリーにおけるIL-3、IL-5、GM-CSF等を含む様々な受容体シグナルの調節過程で重要な役割を果たす。人体におけるJAK2遺伝子の1つの塩基突然変異JAK2V617Fは、骨髓増殖性疾患における真性赤血球増加症(PV)、特発性血小板増加症(ET)、特発性骨髓繊維症(IMF)、慢性顆粒球性白血病(CML)等の発生と密接に関係している。JAK3は、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-15、IL-21等のサイトカイン受容体複合物におけるγ鎖(γc)と会合することで、細胞シグナル伝達を調節する。JAK3又はγc突然変異はいずれも重症複合免疫不全を引き起こすことが可能である。JAK3の活性異常は、T細胞とNK細胞の大量減少、B細胞機能の喪失として現れ、免疫システム等の正常な生物学的機能に深刻な影響を与える。その機能特徴及び特殊な組織分布に基づいて、JAK3は免疫システム関連疾患に対して極めて魅力的な薬物標的となっている。TYK2はJAKファミリーにおける1番目のメンバーであり、IFNs、IL-10、IL-6、IL-12、IL-23、IL-27等の様々な受容体により活性化される。マウスにおいて、TYK2の機能欠失によって、様々なサイトカイン受容体のシグナル経路に欠陥が発生し、更にウイルス感染し、抗菌免疫機能が低下し、肺部感染の可能性等を増加させる(John J.O’Shea,2004,Nature Reviews Drug Discovery 3,555-564)。異なるJAKファミリーメンバは選択的に異なるサイトカイン受容体に結合し、シグナル伝導特異性を与えることで、異なる生理学的作用を発揮し、このような選択的な作用方式により、JAK阻害剤が疾病治療に相対的に特異的に使用することができるようになる。例えば、IL-2又はIL-4受容体は共通のγ鎖と共にJAK1及びJAK3に結合されるが、同じβ鎖を有するI型受容体はJAK2に結合される。gp130(糖タンパク130)を用いるI型受容体及びヘテロ二量体サイトカインで活性化されたI型受容体はJAK1/2及びTYK2を優先的に結合する。ホルモン様のサイトカインにより活性化されたI型受容体はJAK2キナーゼを結合して活性化する。インターフェロンのII型受容体はJAK1及びTYK2に結合するが、IL-10サイトカインファミリーの受容体はJAK1/2及びTYK2に結合する。前記サイトカイン及びその受容体はJAKファミリーメンバーとの様々な特異結合により異なる生理学的作用を引き起こし、異なる疾患の治療に可能性を提供する。JAK1は他のJAKsとヘテロ二量化してサイトカインにより駆動された炎症促進シグナル伝達を転導する。したがって、JAK1及び/又は他のJAKの阻害は一連の炎症性疾患及び他のJAK媒介のシグナル伝達により駆動される疾患に治療効果があると予期される(Daniella M. Schwartz、2017、Nature Reviews Drug Discovery 16,843-862。)。
式(I-1)で表される化合物、式(II)で示される化合物の構造式は下記の通りである。
式(I-1)で表される化合物、式(II)で表される化合物の溶解度が比較的低いため、化合物の溶解度を更に向上させるために、式(II)で表される化合物の塩形成試験を実施した:現在、式(II)で表される化合物の塩又はその結晶は報告されてなく、医薬有効成分の結晶構造がこの薬物の化学的及び物理的安定性に影響を与え、結晶化条件及び保管条件の違いにより、化合物の結晶構造に変化が生じる可能性があり、時には他の形態の結晶の生成を伴う場合がある。一般に、非晶質医薬品は規則的な結晶構造を持たず、熱力学的安定性が低いなどの他の欠陥を抱えていることがある。従って、上記化合物の各方面の特性を改善する必要がある。
本発明が解決しようとする技術的課題は、先行技術におけるピロロピリミジン系化合物の溶解度の低さなどの欠陥であり、本発明は、ピロロピリミジン系化合物の塩、その結晶及びその使用を提供する。本発明のピロロピリミジン系化合物の塩、その結晶は、良好な溶解性、安定な特性、良好な吸湿性を有し、良好な薬物形成特性を有している。
本発明は、式(I)で表される化合物の塩又はその塩の水和物を提供する。
ただし、
は、CH又はNであり、
は、O又はC0-1アルキルであり、
は、H、C~Cアルキル又は「1、2又は3つのRにより置換されたC~Cアルキル」であり、
は、H、C~Cアルキル又は「1、2又は3つのRにより置換されたC~Cアルキル」であり、
は、H、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、-CN、C~Cアルキル又は「1、2又は3つのRにより置換されたC~Cアルキル」であり、
、R及びRは、独立してフッ素、塩素、臭素、ヨウ素及びNHから選択され、
前記塩における酸は、マレイン酸、塩酸及び硫酸から選択される。
いくつかの実施の態様において、前記式(I)で表される化合物の塩又はその塩の水和物において、特定の基の定義は下記に示される通りであり、他の基の定義は上記のいずれか1つのスキムで記載された通りであり(以下「いくつかの実施の態様において」と言う):Rは、H又はCHである。
いくつかの実施の態様において、Rは、H又はCHである。
いくつかの実施の態様において、Rは、水素、ハロゲン又はCNであり、好ましくはCNである。
いくつかの実施の態様において、Dは、CHである。
いくつかの実施の態様において、Tは、CHである。
いくつかの実施の態様において、前記式(I)で表される化合物の塩における化合物は、式(II)で表される化合物
であり、好ましくは、前記式(I)で表される化合物の塩は、下記のいずれか1つの化合物から選択される:
いくつかの実施の態様において、前記塩における前記酸と前記式(I)で表される化合物のモル比は(0.25~1.5):1であり、好ましくは(0.5~1):1であり、より好ましくは(0.7~1):1であり、例えば、1:1である。
いくつかの実施の態様において、前記塩の水和物における水と前記式(I)で表される化合物のモル比は(0~3):1であり、例えば、1.5である。
いくつかの実施の態様において、前記式(I)で表される化合物の塩の水和物は、下記の化合物の水和物から選択される:
本発明は、式(II)で表される化合物のA型結晶を提供し、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトル(XRPD)は、12.69°、13.84°、15.37°、15.90°、16.62°、19.07°、27.66°及び25.62°において回折ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物のA型結晶は、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値はまた下記の表1に示される通りであってもよい:
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物のA型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図1に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物のA型結晶は、その粉末X線回折スペクトルがCu-Kα線源の条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物のA型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度が300.4℃である吸収ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物のA型結晶は、その熱重量分析曲線(TGA)が25.1℃~250℃の温度範囲で重量が2.1%減少する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物のA型結晶は、その示差走査熱量曲線(DSC)及び熱重量分析曲線(TGA)が図2に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物のA型結晶は、その熱重量分析曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/minの条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物のA型結晶は、その示差走査熱量曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/min的条件下で検出される。
本発明は、式(II)で表される化合物のB型結晶を提供し、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、12.40°、13.31°、15.75°、22.16°、23.72°、25.49°、26.12°及び26.87°において回折ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物のB型結晶は、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値はまた下記の表2に示される通りであってもよい:
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物のB型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図3に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物のB型結晶は、その粉末X線回折スペクトルがCu-Kα線源の条件下で検出される。
本発明は、式(II-1)で表されるマレイン酸塩のA型結晶を提供し、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、12.24°、13.14°、13.73°、14.56°、15.52°、17.54°、19.54°、23.19°、26.55°及び26.91°において回折ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩のA型結晶は、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値はまた下記の表3に示される通りであってもよい:
いくつかの実施の態様において、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩のA型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図4に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩のA型結晶は、その粉末X線回折スペクトルがCu-Kα線源の条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-1)で表されるマレイン酸の塩A型結晶は、その示差走査熱量曲線(DSC)がピーク温度が173.3℃である吸収ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩のA型結晶は、その熱重量分析曲線(TGA)が29.1℃~150℃の温度範囲で重量が1.86%減少する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩のA型結晶は、その示差走査熱量曲線(DSC)及び熱重量分析曲線(TGA)が図5に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩のA型結晶は、その熱重量分析曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/minの条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩のA型結晶は、その示差走査熱量曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/min的条件下で検出される。
本発明は、式(II-2)で表される塩酸塩のA型結晶を提供し、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、7.20°、7.85°、8.63°、10.82°、21.25°、21.78°、24.12°、25.56°、26.11°及び27.03°において回折ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のA型結晶は、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトル図において、2θ値はまた下記の表4に示される通りであってもよい:
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のA型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図6に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のA型結晶は、その粉末X線回折スペクトルがCu-Kα線源の条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のA型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度がそれぞれ78.1℃、92.2℃及び274℃の3つの吸収ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のA型結晶は、その熱重量分析曲線が27.2℃~100℃の温度範囲で重量が6.71%減少する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のA型結晶は、その示差走査熱量曲線(DSC)及び熱重量分析曲線(TGA)が図7に示される通りである。
本発明は、式(II-2)で表される塩酸塩のB型結晶を提供し、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、5.95°、11.92°、12.53°、13.14°、20.94°、24.96°、25.67°、30.09°及び31.69において回折ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のB型結晶は、2θ角で表される粉末X線回折スペクトル図において、2θ値はまた下記の表5に示される通りであってもよい:
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のB型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図8に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のB型結晶は、その粉末X線回折スペクトルがCu-Kα線源の条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のB型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度が274.7℃である吸収ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のB型結晶は、その熱重量分析曲線が31.4℃~100℃の温度範囲で重量が2.34%減少する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のB型結晶は、その熱重量分析曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/minの条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のB型結晶は、その示差走査熱量曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/min的条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のB型結晶は、その示差走査熱量曲線(DSC)及び熱重量分析曲線(TGA)が図9に示される通りである。
本発明は、式(II-2)で表される塩酸塩のC型結晶を提供し、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、5.89°、11.77°、13.21°、13.52°、15.75°、23.51°、25.51°、24.65°、26.31°及び27.15°において回折ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のC型結晶は、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値はまた下記の表6に示される通りであってもよい:
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のC型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図10に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のC型結晶は、その粉末X線回折スペクトルがCu-Kα線源の条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のC型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度が275.1℃である吸収ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のC型結晶は、その熱重量分析曲線が33.7℃~100℃の温度範囲で重量が1.32%減少する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のC型結晶は、その熱重量分析曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/minの条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のC型結晶は、その示差走査熱量曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/min的条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のC型結晶は、その示差走査熱量曲線(DSC)及び熱重量分析曲線(TGA)が図11に示される通りである。
本発明は、式(II-2)で表される塩酸塩のD型結晶を提供し、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、3.08°、6.07°、9.05°、12.06°、12.73°、13.23°、13.78°、15.08°、21.28°、24.94°、26.06°及び31.72°において回折ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のD型結晶は、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値はまた下記の表7に示される通りであってもよい:
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のD型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図12に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のD型結晶は、その粉末X線回折スペクトルがCu-Kα線源の条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のD型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度がそれぞれ273.7℃及び279.3℃の2つの吸収ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のD型結晶は、その熱重量分析曲線が28.3℃~100℃の温度範囲で重量が2.92%減少する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のD型結晶は、その示差走査熱量曲線(DSC)及び熱重量分析曲線(TGA)が図13に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のD型結晶は、その熱重量分析曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/minの条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-2)で表される塩酸塩のD型結晶は、その示差走査熱量曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/min的条件下で検出される。
本発明は、式(II-3)で表される硫酸塩のA型結晶を提供し、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、4.16°、4.46°、7.56°、8.02°、12.65°、13.36°、15.75°、17.91°、20.43°、24.54°、24.94°、25.90°及び26.99°において回折ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のA型結晶は、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトル図において、2θ値はまた下記の表8に示される通りであってもよい:
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のA型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図14に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のA型結晶は、その粉末X線回折スペクトルがCu-Kα線源の条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のA型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度がそれぞれ85.1℃及び126.7℃の2つの吸収ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のA型結晶は、その熱重量分析曲線が28.4℃~150℃の温度範囲で重量が8.14%減少する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のA型結晶は、その示差走査熱量曲線(DSC)及び熱重量分析曲線(TGA)が図15に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のA型結晶は、その熱重量分析曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/minの条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のA型結晶は、その示差走査熱量曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/min的条件下で検出される。
本発明は、式(II-3)で表される硫酸塩のC型結晶を提供し、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、6.09°、12.17°、13.25°、15.60°、16.09°、17.45°、18.66°、22.61°、23.62°、24.44°、25.04°、25.89°、26.30°及び26.62°において回折ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のC型結晶は、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値はまた下記の表9に示される通りであってもよい:
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のC型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図18に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のC型結晶は、その粉末X線回折スペクトルがCu-Kα線源の条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のC型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度がそれぞれ69.3℃及び118.1℃の2つの吸収ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のC型結晶は、その熱重量分析曲線が28.2℃~150℃の温度範囲で重量が6.82%減少する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のC型結晶は、その示差走査熱量曲線(DSC)及び熱重量分析曲線(TGA)が図19に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のC型結晶は、その熱重量分析曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/minの条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のC型結晶は、その示差走査熱量曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/minの条件下で検出される。
本発明は、式(II-3)で表される硫酸塩のD型結晶を提供し、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、4.16°、6.11°、8.00°、9.10°、10.91°、13.73°、18.86°、23.27°、25.28°、及び25.97°において回折ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のD型結晶は、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトル図において、2θ値はまた下記の表10に示される通りであってもよい:
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のD型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図20に示される通りである。
本発明のいくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のD型結晶は、その粉末X線回折スペクトルがCu-Kα線源の条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のD型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度がそれぞれ78.5℃及び144.3℃の2つの吸収ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のD型結晶は、その熱重量分析曲線が23.3℃~150℃の温度範囲で重量が8.13%減少する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩D型結晶は、その示差走査熱量曲線(DSC)及び熱重量分析曲線(TGA)が図21に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のD型結晶は、その熱重量分析曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/minの条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩のD型結晶は、その示差走査熱量曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/min的条件下で検出される。
本発明は、式(II-3)で表される硫酸塩の水和物のB型結晶を提供し、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、5.18°、12.03°、12.92°、15.54°、16.09°、17.74°、19.06°、20.71°、23.99°、24.82°及び25.79°において回折ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物のB型結晶は、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値はまた下記の表11に示される通りであってもよい:
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物のB型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図16に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物のB型結晶は、その粉末X線回折スペクトルがCu-Kα線源の条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物のB型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度がそれぞれ98℃及び140.2℃の2つの吸収ピークを有する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物のB型結晶は、その熱重量分析曲線が28.6℃~150℃の温度範囲で重量が6.67%減少する。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物のB型結晶は、その示差走査熱量曲線(DSC)及び熱重量分析曲線(TGA)が図17に示される通りである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物のB型結晶は、その熱重量分析曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/minの条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物のB型結晶は、その示差走査熱量曲線が昇温間隔にあり、昇温速度が10℃/minの条件下で検出される。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物のB型結晶における水と式(II-3)で表される硫酸塩の数の比は1.5であってもよい。
本発明はまた、前記式(I)で表される化合物と前記酸を溶媒中で塩形成反応を実行させるステップを含む、前記式(I)で表される化合物の塩の製造方法を提供する。
いくつかの実施の態様において、好ましくは、前記溶媒は、テトラヒドロフラン、2-メチルフラン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、水、n-ブタノール、イソプロパノール、エタノール、N-メチルピロリドン、アセトニトリル、アセトン、ブタノン、メチルイソブチルケトン、トルエン、ジクロロメタン、1,4-ジオキサン、アニソールから選択される1つ又は複数であり、好ましくは、前記溶媒は、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、エタノール、水、n-ブタノール、N-メチルピロリドン、アセトニトリル、ブタノンから選択される1つ又は複数であり、より好ましくは、前記溶媒は、テトラヒドロフラン、アセトン、エタノール、酢酸エチル及びアセトニトリル水溶液から選択される。
本発明はまた、室温で、貧溶媒を式(II)で表される化合物のテトラヒドロフラン溶液に加え、結晶析出してA型結晶を得るステップを含み、前記貧溶媒は、エステル系溶媒又はアルカン系溶媒である、式(II)で表される化合物のA型結晶の製造方法を提供する。
いくつかの実施の態様において、前記エステル系溶媒は、酢酸エチル又は酢酸n-ブチルであり、例えば、酢酸エチルである。
いくつかの実施の態様において、前記アルカン系溶媒は、n-ヘキサン、石油エーテル又はn-ヘプタンであり、例えば、n-ヘキサンである。
いくつかの実施の態様において、前記テトラヒドロフランと前記貧溶媒の体積比は1:(0.1~10)であり、好ましくは1:(0.5~3)であり、より好ましくは1:1又は1.25:1である。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物と前記テトラヒドロフランの質量体積比は2~6mg/mLであり、好ましくは5:1mg/mLである。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物と前記貧溶媒の質量体積比は2~6mg/mLであり、好ましくは5:1mg/mL又は4:1mg/mLである。
本発明はまた、室温で、式(II-1)で表される化合物のA型結晶をNMPに溶解させ、水を加え、結晶析出してB型結晶を得るステップを含む、式(II)で表される化合物のB型結晶の製造方法を提供する。
いくつかの実施の態様において、前記NMPと前記水の体積比は1:(0.1~10)であり、好ましくは1:(0.2~2)であり、より好ましくは1:0.4である。
いくつかの実施の態様において、前記式(II-1)で表される化合物のA型結晶と前記NMPの質量体積比は1~5mg/mLであり、好ましくは2:1mg/mLである。
本発明はまた、式(II)で表される化合物とマレイン酸をエステル系溶媒に分散させ、下記の式で表される反応を実行させ、固体を集めてA型結晶を得るステップを含む、式(II-1)で表される化合物のA型結晶の製造方法を提供する。
いくつかの実施の態様において、前記マレイン酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.04:1である。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物と前記酢酸エチルの質量体積比は10mg/mLである。
いくつかの実施の態様において、前記エステル系溶媒は当技術分野の通常のエステル系溶媒であり、例えば、酢酸エチルである。
本発明はまた、式(II)で表される化合物の溶液に塩酸を加えて下記の式で表される反応を実行させ、固体を集めてA型結晶を得るステップを含み、前記溶液の溶媒はアセトニトリル水溶液である、式(II-2)で表される化合物のA型結晶の製造方法を提供する。
いくつかの実施の態様において、前記塩酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.05:1である。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物と前記アセトニトリル水溶液の質量体積比は40mg/mLである。
いくつかの実施の態様において、前記アセトニトリル水溶液におけるアセトニトリルと水溶液の体積比は19:1である。
本発明はまた、式(II)で表される化合物の酢酸エチル溶液に塩酸を加えて下記の式で表される反応を実行させ、固体を集めてB型結晶を得るステップを含む、式(II-2)で表される化合物のB型結晶の製造方法を提供する。
いくつかの実施の態様において、前記塩酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.05:1である。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物と前記酢酸エチルの質量体積比は40mg/mLである。
本発明はまた、式(II)で表される化合物のエタノール溶液に塩酸を加えて下記の式で表される反応を実行させ、固体を集めてC型結晶を得るステップを含む、式(II-2)で表される化合物のC型結晶の製造方法を提供する。
いくつかの実施の態様において、前記塩酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.05:1である。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合と前記エタノールの質量体積比は40mg/mLである。
本発明はまた、式(II)で表される化合物のテトラヒドロフラン溶液に塩酸を加えて下記の式で表される反応を実行させ、固体を集めてD型結晶を得るステップを含む、式(II-2)で表される化合物のD型結晶の製造方法を提供する。
いくつかの実施の態様において、前記塩酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.05:1である。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物と前記テトラヒドロフランの質量体積比は40mg/mLである。
本発明はまた、式(II)で表される化合物の溶液に硫酸を加えて下記の式で表される反応を実行させ、固体を集めてA型結晶を得るステップを含み、前記溶液の溶媒はアセトニトリル水溶液である、式(II-3)で表される化合物のA型結晶の製造方法を提供する。
いくつかの実施の態様において、前記硫酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.03:1である。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物と前記アセトニトリル水溶液の質量体積比は30mg/mLである。
いくつかの実施の態様において、前記アセトニトリル水溶液におけるアセトニトリルと水溶液の体積比は19:1である。
いくつかの実施の態様において、前記硫酸の質量濃度は4mol/Lである。
本発明はまた、式(II)で表される化合物の酢酸エチル溶液に硫酸を加えて下記の式で表される反応を実行させ、固体を集めてC型結晶を得るステップを含む、式(II-3)で表される化合物のC型結晶の製造方法を提供する。
いくつかの実施の態様において、前記硫酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.03:1である。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物と前記酢酸エチルの質量体積比は30mg/mLである。
いくつかの実施の態様において、前記硫酸の質量濃度は4mol/Lである。
本発明はまた、式(II)で表される化合物のエタノール溶液に硫酸を加えて下記の式で表される反応を実行させ、固体を集めてD型結晶を得るステップを含む、式(II-3)で表される化合物のD型結晶の製造方法を提供する。
いくつかの実施の態様において、前記硫酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.03:1である。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物と前記エタノールの質量体積比は30mg/mLである。
いくつかの実施の態様において、前記硫酸の質量濃度は4mol/Lである。
本発明はまた、式(II)で表される化合物のアセトン溶液に硫酸を加えて下記の式で表される反応を実行させ、固体を集めてB型結晶を得るステップを含む、式(II-3)で表される化合物の水和物のB型結晶の製造方法を提供する。
いくつかの実施の態様において、前記硫酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.03:1である。
いくつかの実施の態様において、前記式(II)で表される化合物と前記アセトンの質量体積比は30mg/mLである。
いくつかの実施の態様において、前記硫酸の質量濃度は4mol/Lである。
いくつかの実施の態様において、(II-1)で表される化合物のA型結晶、(II-2)で表されるA型結晶、B型結晶、C型結晶、D型結晶、(II-3)で表される化合物のA型結晶、C型結晶、D型結晶及び(II-3)で表される化合物の水和物のB型結晶の製造において、前記式(II)で表される化合物は式(II)で表される化合物のA型結晶である。
本発明はまた、JAK1及び/又はJAK2に関連する疾患を治療するための医薬の製造における式Iで表される化合物の結晶、その塩、その塩の水和物及びその関連結晶の使用を提供する。
いくつかの実施の態様において、前記使用における結晶は前記(II)で表される化合物のA型結晶、B型結晶、前記(II-1)で表される化合物のA型結晶、前記(II-2)で表される化合物のA型結晶、B型結晶、C型結晶、D型結晶、前記(II-3)で表される化合物A型結晶、C型結晶、D型結晶又は前記(II-3)で表される化合物の水和物のB型結晶である。
いくつかの実施の態様において、前記使用において、前記関連疾患は関節リウマチである。
本発明の積極的な進歩効果は:
本発明で提供される(II)で表される化合物のA型結晶、B型結晶、前記(II-1)で表される化合物のA型結晶、前記(II-2)で表される化合物のA型結晶、B型結晶、C型結晶、D型結晶、前記(II-3)で表される化合物のA型結晶、C型結晶、D型結晶及び前記(II-3)で表される化合物の水和物のB型結晶は、性質が安定で、吸湿性が良好であり、医薬品への使用が期待されている。
式(II)で表される化合物のA型結晶のCu-Kα放射のXRPDスペクトルである。 式(II)で表される化合物のA型結晶のTGA/DSCスペクトルである。 式(II)で表される化合物のB型結晶のCu-Kα放射のXRPDスペクトルである。 式(II-1)で表される化合物のA型結晶のCu-Kα放射のXRPDスペクトルである。 式(II-1)で表される化合物のA型結晶のTGA/DSCスペクトルである。 式(II-2)で表される化合物のA型結晶のCu-Kα放射のXRPDスペクトルである。 式(II-2)で表される化合物のA型結晶のTGA/DSCスペクトルである。 式(II-2)で表される化合物のB型結晶のCu-Kα放射のXRPDスペクトルである。 式(II-2)で表される化合物のB型結晶のTGA/DSCスペクトルである。 式(II-2)で表される化合物のC型結晶のCu-Kα放射のXRPDスペクトルである。 式(II-2)で表される化合物のC型結晶のTGA/DSCスペクトルである。 式(II-2)で表される化合物のD型結晶のCu-Kα放射のXRPDスペクトルである。 式(II-2)で表される化合物のD型結晶のTGA/DSCスペクトルである。 式(II-3)で表される化合物のA型結晶のCu-Kα放射のXRPDスペクトルである。 式(II-3)で表される化合物のA型結晶のTGA/DSCスペクトルである。 式(II-3)で表される化合物の水和物のB型結晶のCu-Kα放射のXRPDスペクトルである。 式(II-3)で表される化合物の水和物のB型結晶のTGA/DSCスペクトルである。 式(II-3)で表される化合物のC型結晶のCu-Kα放射のXRPDスペクトルである。 式(II-3)で表される化合物のC型結晶のTGA/DSCスペクトルである。 式(II-3)で表される化合物のD型結晶のCu-Kα放射のXRPDスペクトルである。 式(II-3)で表される化合物のD型結晶のTGA/DSCスペクトルである。
[定義及び説明]
別途に説明しない限り、本明細書で用いられる以下の用語及び連語は以下の意味を有する。一つの特定の連語又は用語は、特別に定義されない場合、不確定又は不明瞭ではなく、普通の定義として理解されるべきである。本明細書で商品名が出た場合、相応の商品又はその活性成分を指す。
本発明の中間体化合物は当業者に熟知の様々な合成方法によって製造することができ、以下に挙げられた具体的な実施形態、他の化学合成方法と結合して形成された実施形態及び当業者に熟知の同等の代替方法を含み、好ましい実施形態は本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。本発明において、反応温度を明示していない場合、その反応温度は室温であり、室温は一般に20~35℃である。
本発明の具体的な実施形態の化学反応は適切な溶媒で完成され、前記の溶媒は本発明の化学変化に適し、それに必要な試薬と材料である。本発明の化合物を得るため、当業者が既存の実施形態に基づいて合成工程又は反応スキームを変更又は選択することが必要であることもある。
前記好ましい条件は、当分野の通常の知識を違反しない限り、任意に組み合わせて、本発明の各々の好ましい実施例を得ることができる。
本発明で使用される試薬及び原料は市販品として入手できる。
以下、実施例によって更に本発明を説明するが、本発明を前記実施例の範囲内に限定するわけではない。以下の実施例において、具体的な条件が記載されていない実験方法は、通常の方法及び条件、或いは商品の説明書に従って選ばれる。
本発明において、Boc:tert-ブトキシカルボニル;Cbz:ベンジルオキシカルボニル;Fmoc:フルオレニルメトキシカルボニル;Alloc:アリルオキシカルボニル;Teoc:トリメチルシリルエトキシカルボニル;Pht:フタロイル;Tos:p-トルエンスルホニル;Tfa:トリフルオロアセチル;Trt:トリフェニルメチル;Dmb:2,4-ジメトキシベンジル;PMB:p-メトキシベンジル;MOM:メトキシメチレン、Bn:ベンジル、THP:テトラヒドロピラニル、Tr:トリチル、Ac;アセチル、Bz:ベンゾイル、Piv:ピバロイル、TMS:トリメチルシリル、TES:トリエチルシリル、TBS:tert-ブチルジメチルシリル、TBDPS:tert-ブチルジフェニルシリル、Ms:メチルスルホニル、Ts:p-トルエンスルホニルである。
本発明に使用されたすべての溶媒は市販品で、更に精製せずにそのままで使用してもよい。反応は一般に、不活性の窒素ガス雰囲気で、無水溶媒中で実行される。プロトンNMRデータは、Bruker Avance III 400(400MHz)分光計で記録され、化学シフトはテトラメチルシランの低磁場における(ppm)で表される。質量スペクトルは、Agilent 1200シリーズに6110(&1956A)を加えて測定される。LC/MS又はShimadzu MSには1つのDAD:SPD-M20A(LC)及びShimadzu Micromass 2020検出器が含まれている。質量分析計には、ポジティブモード又はネガティブモードで動作するエレクトロスプレーイオン源(ESI)が装備されている。
化合物は手動又はソフトによって名付けられ、市販化合物はメーカーのカタログの名称を使用する。
粉末X線回折(X-ray powder diffractometer、XRPD)
TGA及びDSCスペクトルはそれぞれTA Q5000/5500熱重量分析計及びTA Q2000/2500示差走査熱量計で収集され、表-14は試験パラメータを示している。
実施例1
式10で表される化合物の製造方法は下記の通りである:
ステップ1:
反応器にDCM(220g)を加え、撹拌を開始し、次にTBSCl(61.5g)を加え、撹拌して溶解させ、式1で表される化合物(21.8g)、イミダゾール(39.7g)を加え、窒素ガスを通し、-2~5℃に昇温させ、3h保温して反応させ、反応完了後110.0gの水を加え、0.5h撹拌し、静置し、分層し、有機相を濃縮して生成物2を得た。
ステップ2:
反応器にステップ1で得られた生成物2(72.3g)、THF(430g)、式(3)で表される化合物(63.8g)を加え、撹拌し、窒素ガスを通し、40~50℃に昇温させ、1h保温して反応させ、次にブチルリチウム(88g)を加え、続いて4h保温して反応させ、反応完了後水(480g)、塩化アンモニウム(30g)を加え、0.5h撹拌し、MTBE(200g)を加え、0.5h撹拌し、静置し、分層させ、有機相を集め、生成物4の溶液を得た;H NMR (400 MHz,CDCl) δ =4.971 (s,1H),4.33(s,2H),4.177 - 4.144 (m,H),4.100-4.039(m,2H),2.621-2.525 (m,2H),2.054-1.912 (m,2H),1.312 (s,9H),1.172 -1.127 (m,3H),0.781 (s,9H),0.001 (s,6H)。
ステップ3:
ステップ2の反応器に80%のヒドラジン水和物(19.8g)を滴下し、温度を0~5℃に維持し、滴下完了後、20~30℃に昇温させ、4h保温して反応させ、反応完了後水(400.0g)を加え、0.5h撹拌し、静置し、分層させ、有機相を濃縮して生成物5を得た。
ステップ4:
反応器に生成物5(250g)、MTBE(400g)を加え、窒素ガスを通し、0~5℃に冷却させ、水素化ホウ素ナトリウム(30g)をゆっくりと加え、次にメタノール(120g)を加え、室温に昇温させ、20h保温して反応させ、反応完了後水(480g)、塩化アンモニウム(40g)を加え、0.5h撹拌し、静置し、分層させ、有機相を濃縮して生成物6を得た。
ステップ5:
反応器に生成物6(145g)、THF(630g)を加え、窒素ガスを通し、0~5℃に冷却させ、トリブチルホスフィン(40g)を加え、撹拌し、ADDPをバッチで加え、室温に昇温させ、20h保温して反応させ、反応完了後、濾過し、濃縮して生成物7を得た。
ステップ6:
反応器に30%(HCl/EtOH、180g)を加え、0~5℃に冷却させ、次に生成物7(160g)を加え、室温に昇温させ、4h保温して反応させ、反応完了後室温に冷却させ、濾過し、乾燥させて生成物8を得た。
ステップ7:
反応器に生成物8(32g)、水(320g)、炭酸ナトリウム溶液(質量分率:10%、180g)を加え、撹拌し、0~5℃に冷却させ、次にBoc無水物/メタノール溶液(Boc無水物50g、メタノール150g)を滴下し、滴下完了後、室温に昇温させ、10h保温して反応させ、反応完了後、静置し、分層させ、有機相を濃縮して生成物9を得た。
ステップ8:
反応器にTHF(90ml)を加え、窒素ガスを通し、0~5℃に冷却させ、次に水素化アルミニウムリチウム(3.4g)を加え、50℃に昇温させた後、生成物9/THF溶液(6g/30ml)を滴下し、滴下完了後、70℃に昇温させ、3h保温して反応させ、反応完了後、5~10℃に冷却させ、水(30g)を加え、撹拌し、濾過し、乾燥させて生成物10を得た。
実施例2
式(II)で表される化合物の合成方法は下記の通りである:
ステップ9:
反応器に実施例1の生成物10(0.01eq)、式(II)で表される化合物(0.00103eq)、DMSO(100ml)、DIPEA(0.02eq)を加え、100~110℃に昇温させ、保温して4h撹拌した後、20~30℃に冷却させ、水(150ml)を加え、1h撹拌し、濾過し、乾燥させて生成物12を得た。
ステップ10:
反応器にジクロロメタン(200g)、生成物12(15g)、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-オキシル(TEMPO、0.52g)、ヨードベンゼンジアセテート(11.7g)を加え、室温で10h反応させ、反応完了後トリエチルアミン(12g)を加え、1h撹拌し、濾過し、乾燥させて生成物13を得た。
ステップ11:
反応器に生成物13(73g)、アンモニア水(25ml)、ヨード(12.4g)を加え、室温で12h撹拌し、反応完了後酢酸エチル(100ml)を加え、0.5h撹拌し、静置し、分層させ、有機相を濃縮して生成物14を得た。
ステップ12:
反応器に生成物14(11g)、THF(100ml)、TBAF(0.1mol)を加え、70℃に昇温させ、12h保温して反応させ、反応完了後、室温に冷却させ、10%のNaHCO水溶液(100ml)を加え、混合物を20℃で2h撹拌し、濾過し、乾燥させて生成物15を得、即ち、式(II)で表される化合物であった。
MS (ESI) 計算値C1515 293,測定値294 [M + H]H NMR (400 MHz,DMSO-d) δ = 12.80 - 12.56 (m,1H),8.43 - 8.32 (m,1H),7.49 - 7.38 (m,1H),7.01 - 6.88 (m,1H),6.88 - 6.74 (m,1H),5.31 - 5.17 (m,1H),4.52 - 4.36 (m,2H),3.45 - 3.41 (m,3H),3.13 - 3.04 (m,1H),3.01 - 2.91 (m,1H),2.38 - 2.29 (m,1H),2.17 - 2.09(m,1H)。
実施例3
式(II)で表される化合物のA型結晶の製造方法:
反応器に式(II)で表される化合物20mg、4mLのテトラヒドロフランを加え、室温で透明になるまで撹拌して溶解させた後、4mlの酢酸エチルをゆっくりと滴下し、室温で24h撹拌し、濾過し、乾燥させて式(II)で表される化合物のA型結晶を得た。
実施例4
式(II)で表される化合物のA型結晶の製造方法:
反応器に(II)で表される化合物20mg、4mLのテトラヒドロフランを加え、室温で透明になるまで撹拌して溶解させた後、5mlのシクロヘキサンをゆっくりと滴下し、室温で24h撹拌し、濾過し、乾燥させて式(II)で表される化合物のA型結晶を得た。
XRPDスペクトルは図1に示される通りであり、TGA及びDSCの結果は図2に示される通りであり、TGAの結果では、25.1℃から250℃に昇温させると試料の重量が2.1%減少し、DSC曲線は、330.46±5℃において吸熱ピークを有していることを示した。
実施例5
式(II)で表される化合物のB型結晶の製造方法:
20mgのマレイン酸塩のA型結晶を秤量して反応器に置き、NMP(10ml)を加えて溶解させ、フラスコに貧溶媒HO(4ml)を一滴ずつ加え、滴下しながら磁気で撹拌し、固体を析出させた後0.5h撹拌し、濾過して式(II)で表される化合物のB型結晶を得た。
XRPDスペクトルは図3に示される通りである。
実施例6
式(II-1)で表される化合物のA型結晶の製造方法:
399.1mgの出発試料の式(II)で表される化合物のA型結晶試料、164.7mgのマレイン酸を20mLのガラスバイアル(マレイン酸と式(II)で表される化合物のA型結晶試料のモル比は1.04:1)に秤量し、磁気で撹拌しながら(~750rpm)10mLのEtOAcを加えて均一の懸濁液に分散させ、室温で2日間懸濁して撹拌した後、真空濾過して固体を集め、室温で20時間真空乾燥させて固体490mg(収率:88.0%)を得た。
XRPDスペクトルは、図4に示される通りであり、TGA及びDSCの結果は図5に示される通りであり、TGAの結果では、150℃に昇温させると試料の重量が2.0%減少し、DSC曲線は、50.7℃、54.8℃、59.0℃、75.9℃及び167.7℃(ピーク温度)において5つの吸熱シグナルが観察されたことを示した。酸と塩基のモル比は1:1であった。
実施例7
式(II-2)で表される化合物のA型結晶の製造方法:
399.0mgの出発試料の(II)で表される化合物のA型結晶試料を20mLのガラスバイアルに秤量し、磁気で撹拌しながら(~750rpm)10mLのACN/HO(v:v=19:1)を加えて均一の懸濁液に分散させ、120μLの濃塩酸(濃塩酸の具体的な濃度:37%)(濃塩酸と式(II)で表される化合物のA型結晶試料のモル比は1.05:1)をゆっくりと加え、室温で6日間懸濁して撹拌した後、真空濾過して固体を集め、室温で20時間真空乾燥させて固体270mgを得た。
XRPDスペクトルは、図6に示される通りであり、塩酸塩のA型結晶のTGA/DSC結果は図7に示される通りである。TGAの結果では、100℃に昇温させると試料の重量が6.7%減少し、DSC曲線は、78.1℃、92.2℃及び274.0℃(ピーク温度)において吸熱ピークが観察されたことを示した。IC/HPLCの試験結果は、その酸と塩基のモル比は1:1であることを示した。
実施例8
式(II-2)で表される化合物のB型結晶の製造方法:
399.0mgの出発試料の(II)で表される化合物のA型結晶試料を20mLのガラスバイアルに秤量し、磁気で撹拌しながら(~750rpm)10mLの酢酸エチルを加えて均一の懸濁液に分散させ、120μLの濃塩酸(濃塩酸と式(II)で表される化合物のA型結晶試料のモル比は1.05:1)をゆっくりと加え、室温で6日間懸濁して撹拌した後、真空濾過して固体を集め、室温で20時間真空乾燥させて固体281mgを得た。
XRPDスペクトルは図8に示される通りであり、塩酸塩のB型結晶のTGA/DSCスペクトルは図9に示される通りである。TGAの結果では、100℃に昇温させると試料の重量が2.3%減少し、DSC曲線は、68.3℃及び274.7℃(ピーク温度)において2つの吸熱ピークが観察されたことを示した。IC/HPLCの試験結果は、その酸と塩基のモル比は1:1であることを示した。
実施例9
式(II-2)で表される化合物のC型結晶の製造方法:
399.0mgの出発試料(II)で表される化合物のA型結晶試料を20mLのガラスバイアルに秤量し、磁気で撹拌しながら(~750rpm)10mLのEtOHを加えて均一の懸濁液に分散させ、120μLの濃塩酸(濃塩酸と式(II)で表される化合物のA型結晶試料のモル比は1.05:1)をゆっくりと加え、室温で6日間懸濁して撹拌した後、真空濾過して固体を集め、室温で20時間真空乾燥させて固体280mgを得た。
XRPDスペクトルは図10に示される通りであり、塩酸塩のC型結晶のTGA/DSCの結果は図11に示される通りである。TGAの結果では、100℃に昇温させると試料の重量が1.3%減少し、DSC曲線は、275.1℃(ピーク温度)において1つの吸熱ピークが観察されたことを示した。IC/HPLCの試験結果ではその酸と塩基のモル比は1:1であることを示した。
実施例10
式(II-2)で表される化合物のD型結晶の製造方法:
399.0mgの出発試料の(II)で表される化合物のA型結晶試料を20mLのガラスバイアルに秤量し、磁気で撹拌しながら(~750rpm)10mLのテトラヒドロフランを加えて均一の懸濁液に分散させ、120μLの濃塩酸(濃塩酸と式(II)で表される化合物のA型結晶試料のモル比は1.05:1)をゆっくりと加え、室温で6日間懸濁して撹拌した後、真空濾過して固体を集め、室温で20時間真空乾燥させて固体273mgを得た。
XRPDスペクトルは図12に示される通りであり、塩酸塩のD型結晶のTGA/DSCの結果は図13に示される通りである。TGAの結果では、100℃に昇温させると試料の重量が2.9%減少し、DSC曲線は、273.7℃及び279.3℃(ピーク温度)において重なる吸熱ピークが観察されたことを示した。IC/HPLCの試験結果は、その酸と塩基のモル比は1:1であることを示した。
実施例11
式(II-3)で表される化合物のA型結晶の製造方法:
399.3mgの(II)で表される化合物のA型結晶試料を20mLのガラスバイアルに秤量し、磁気で撹拌しながら(~750rpm)13mLのACN/HO(v:v=19:1)を加えて均一の懸濁液に分散させ、350μLの4M硫酸(硫酸と式(II)で表される化合物のA型結晶試料のモル比は1.03:1)を一滴ずつ加え、室温で2日間懸濁して撹拌した後、真空濾過して固体を集め、室温で20時間真空乾燥させて固体350mgを得た。
XRPDスペクトルは図14に示される通りであり、硫酸塩のA型結晶のTGA/DSCの結果は図15に示される通りである。TGAの結果では、150℃に昇温させると試料の重量が8.1%減少し、DSC曲線は、85.1℃及び126.7℃(ピーク温度)において2つの吸熱ピークが観察されたことを示した。IC/HPLCの試験結果では、その酸と塩基のモル比は1:1であることを示した。
実施例12
式(II-3)で表される化合物の水和物のB型結晶の製造方法
399.3mgの(II)で表される化合物のA型結晶試料を20mLのガラスバイアルに秤量し、磁気で撹拌しながら(~750rpm)13mLのアセトンを加えて均一の懸濁液に分散させ、350μLの4M硫酸(硫酸と式(II)で表される化合物のA型結晶試料のモル比は1.03:1)を一滴ずつ加え、室温で2日間懸濁して撹拌した後、真空濾過して固体を集め、室温で20時間真空乾燥させて固体350mg(收率65.7%)を得た。
XRPDスペクトルは図16に示される通りであり、硫酸塩のB型結晶のTGA/DSCの結果は図17に示される通りである。TGAの結果では、150℃に昇温させると試料の重量が6.67%減少し、DSC曲線は、98.0℃及び140.2℃(ピーク温度)において2つの吸熱ピークが観察されたことを示した。6.67%のTGA重量減少によれば、1.5個の結晶水を含むとこが初歩的に確定された。IC/HPLCの試験結果では、その酸と塩基のモル比は1:1であることを示した。
実施例13
式(II-3)で表される化合物のC型結晶の製造方法
399.3mgの(II)で表される化合物のA型結晶試料を20mLのガラスバイアルに秤量し、磁気で撹拌しながら(~750rpm)13mLの酢酸エチルを加えて均一の懸濁液に分散させ、350μLの4M硫酸(硫酸と式(II)で表される化合物のA型結晶試料のモル比は1.03:1)を一滴ずつ加え、室温で2日間懸濁して撹拌した後、真空濾過して固体を集め、室温で20時間真空乾燥させて固体351mgを得た。
XRPDスペクトルは図18に示される通りであり、硫酸塩のC型結晶のTGA/DSCの結果は図19に示される通りである。TGAの結果では、150℃に昇温させると試料の重量が6.8%減少し、DSC曲線は、69.3℃及び118.1℃(ピーク温度)で2つの吸熱ピークが観察されたことを示した。IC/HPLCの試験結果では、その酸と塩基のモル比は1:1であることを示した。
実施例14
式(II-3)で表される化合物のD型結晶の製造方法
399.3mgの式(II)で表される化合物のA型結晶試料を20mLのガラスバイアルに秤量し、磁気で撹拌しながら(~750rpm)13mLのエタノールを加えて均一の懸濁液に分散させ、350μLの4M硫酸(硫酸と式(II)で表される化合物のA型結晶試料のモル比は1.03:1)を一滴ずつ加え、室温で2日間懸濁して撹拌した後、真空濾過して固体を集め、室温で20時間真空乾燥させて固体350mgを得た。
XRPDスペクトルは図20に示される通りであり、硫酸塩のD型結晶のTGA/DSCの結果は図21に示される通りである。TGAの結果では、150℃に昇温させると試料の重量が8.1%減少し、DSC曲線は、78.5℃及び144.3℃(ピーク温度)で2つの吸熱ピークが観察されたことを示した。IC/HPLCの試験結果では、その酸と塩基のモル比は1:1であることを示した。
実施例15 動的溶解度評価
水及び3つの生物溶媒における硫酸塩のB型結晶、マレイン酸塩のA型結晶及び塩酸塩のC型結晶の動的溶解度を評価した。
10mg/mLの固体投与濃度(遊離状態で計算、40mgの固体を4mLの溶媒に投入)で、37℃でスピンして混合し、異なる時間点(1、2、4及び24時間)で各試料の水、SGF、FaSSIF及びFeSSIFの4つの反応系における溶解度を測定した。
実施例16吸湿性評価
DVSによって硫酸塩のB型結晶、マレイン酸塩のA型結晶及び塩酸塩のC型結晶の吸湿性を評価した。3つの塩の25℃/80%のRHにおける水分吸着率(第2吸着曲線)はそれぞれ7.62%、1.35%、4.77%であった。
実施例17固体状態の安定性
硫酸塩のB型結晶、マレイン酸塩のA型結晶及び塩酸塩のC型結晶をそれぞれ25℃/60%のRH及び40℃/75%のRH条件で1周間放置した後、HPLCによって試料の化学的安定性を検出した。マレイン酸塩について、25℃/60%のRH及び40℃/75%のRH(開口)で1ヶ月及び2ヶ月保存した安定性データを収集し、更にマレイン酸塩のA型結晶を出発試料として、60℃(密閉)で24h保存した安定性データを収集した。純度データは表-18に示される通りである。結果では、3つの塩形態が対応条件でいずれも有意に分解されず、結晶はいずれも変化していないことを示した。
実施例18生物活性測定
実験例18-1:Jak1、Jak2、Jak3、Tyk2キナーゼの体外活性測定
実験材料
組換えヒト由来JAK1、JAK2、JAK3、Tyk2プロテアーゼであり、主な装置及び試薬はいずれもイギリスのEurofins社より提供される。
実験方法
JAK2、JAK3及びTYK2の希釈:20mMの3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、1mMのEDTA、0.01%のBrij~35.5%のグリセリン、0.1%のβ-メルカプトエタノール、1mg/mLのBSA;JAK1の希釈:20mMのTRIS、0.2mMのEDTA、0.1%のβ-メルカプトエタノール、0.01%のBrij~35.5%のグリセリン。すべての化合物を100%のDMSO溶液に調製し、最終測定濃度の50倍にした。測定化合物を3倍の濃度に勾配希釈し、終濃度は10μMから0.001μMまでの合計9個の濃度であり、DMSOの検出反応における含有量は2%であった。当該化合物の作業ストック溶液を反応の第一成分として測定ウェルに加え、次に、以下の詳しい測定形態に従って他の成分を加えた。
JAK1(h)酵素反応
JAK1(h)を20mMのTris/HCl pH7.5、0.2mMのEDTA、500μMのMGEEPLYWSFPAKKK、10mMの酢酸マグネシウム及び[γ-33P]-ATP(必要に応じて活性と濃度を決める)とともに培養した。Mg/ATP混合物を加えて反応を開始させ、室温で40分間培養した後、0.5%濃度のリン酸を加えて反応を終了した。次に、10μL反応物をP30濾過パッドに滴下し、4分間以内に0.425%リン酸で3回及びメタノールで1回洗浄し、乾燥させ、シンチレーションで計数した。
JAK2(h)酵素反応
JAK2(h)を8mMのMOPS pH7.0、0.2mMのEDTA、100μMのKTFCGTPEYLAPEVRREPRILSEEEQEMFRDFDYIADWC、10mMの酢酸マグネシウム及び[γ-33P]-ATP(必要に応じて活性と濃度を決める)とともに培養した。Mg/ATP混合物を加えて反応を開始させ、室温で40分間培養した後、0.5%濃度のリン酸を加えて反応を終了した。次に、10μL反応物をP30濾過パッドに滴下し、4分間以内に0.425%リン酸で3回及びメタノールで1回洗浄し、乾燥させ、シンチレーションで計数した。
JAK3(h)酵素反応
JAK3(h)を8mMのMOPS pH7.0、0.2mMのEDTA、500μMのGGEEEEYFELVKKKK、10mMの酢酸マグネシウム及び[γ-33P]-ATP(必要に応じて活性と濃度を決める)とともに培養した。Mg/ATP混合物を加えて反応を開始させ、室温で40分間培養した後、0.5%濃度のリン酸を加えて反応を終了した。次に、10μL反応物をP30濾過パッドに滴下し、4分間以内に0.425%リン酸で3回及びメタノールで1回洗浄し、乾燥させ、シンチレーションで計数した。
TYK2(h)酵素反応
TYK2(h)を8mMのMOPS pH7.0、0.2mMのEDTA、250μMのGGMEDIYFEFMGGKKK、10mMの酢酸マグネシウム及び[γ-33P]-ATP(必要に応じて活性と濃度を決める)とともに培養した。Mg/ATP混合物を加えて反応を開始させ、室温で40分間培養した後、0.5%濃度のリン酸を加えて反応を終了した。次に、10μL反応物をP30濾過パッドに滴下し、4分間以内に0.425%リン酸で3回及びメタノールで1回洗浄し、乾燥させ、シンチレーションで計数した。
データ分析
IC50結果はIDBS社のXLFIT5(205公式)により分析したものであり、具体的に表19に示される通りである。
結論:本発明の化合物はキナーゼの4つのサブタイプJAK1、JAK2、JAK3及びTYK2の体外活性測定において、JAK1及び/又はJAK2に対する良好な選択性阻害を示している。
実験例18-2:透過性試験
実験材料
輸送緩衝液はHBSS(Hank’s平衡塩溶液)と10mmのHEPES[N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(2-エタンスルホン酸)溶液]であり、pH値は7.40±0.05であり;Caco-2細胞はATCCから購入された。
実験方法
Caco-2細胞を1×10細胞/cmでポリエチレン膜(PET)の96ウェルBD挿入プレートに接種し、21~28日目まで、4~5日ごとに1回培地を更新し、融合細胞単層を形成した。試験化合物は2μMで双方向試験を行い、2つのウェルを設けた。ジゴキシンを双方向で10μMを加え、ナドロール及びメトプロロールは双方向で2μMを加えた。最終DMSO濃度を1%未満に調節した。培養プレートを37±1℃のCOインキュベーターで2時間培養し、飽和湿度で5%濃度のCOで培養し、振盪しなかった。すべての試料を内部標準を含むアセトニトリルと混合した後、4000rpmで10分間遠心し、そして100μLの蒸留水で100μLの上澄溶液を希釈してLC/MS/MS分析を行った。LC/MS/MS方法により、分析物/内部標準物のピーク面積比で、試験品の初期溶液、試験品溶液及び試験品溶液における試験品と対照品の濃度を定量した。転送試験後、フルオレセインイエロー排除反応験法でCaco-2細胞の単層完全性を測定し、見かけ透過係数及び流出率を計算した。実験結果は表20をに示された通りである。
結論:本発明の化合物は特徴的な高浸透性を有し、良好な標的組織濃度及び経口生物学的利用能の実現に有利である。
注:ND:検出されていない。
実験例18-3:薬物動態学(PK)試験
試験化合物を溶解した後に得られた清澄溶液をそれぞれ尾静脈注射及び胃内投与によりオスマウス(C57BL/6)又はラット(SD)体内(一晩断食、7~8週齢)に投与した。試験化合物を投与した後、静脈注射群(1mg/kg)を0.117、0.333、1、2、4、7及び24時間に、胃内投与群(3mg/kg)を0.25、0.5、1、2、4、8及び24時間に、それぞれ下顎静脈から採血して遠心した後に血漿を得た。LC-MS/MS法で血漿薬物濃度を測定し、WinNonlinTM Version 6.3薬物動態学ソフトで、ナンコンパートメントモデル線形対数台形法で関連薬物動態学パラメーターを計算した。測定結果は下記の通りである:
結論:本発明の化合物はマウスにおいて良好な経口生物学的利用能、高い暴露量を有し、良好な体内薬効の発生に有利である。
実験例18-4:ラットアジュバント誘発性関節炎(AIA)の体内薬効研究
実験過程:
ラットアジュバント関節炎モデルを用いて本発明の化合物の関節炎治療効果を検証した。メス、体重160~180gのLewisラットをイソフルランで麻酔した後、左後足に0.1mlの結核菌懸濁液を皮下注射した。モデリング13日後に群を分けて対応する試験化合物を投与し、例えば、ラットにそれぞれ異なる投与量を投与し(具体的な投与量は表4-2に示され、試験化合物1~13を[5%のDMSO、95%(12%のSBE-β-CD)、0.5%のMC)]混合溶媒に溶解させ、一日2回、メスLewisラット(各投与量群の試験動物数は8である)に経口投与した。2週間連続投与し、その間にラットの状態を観察し、足体積の腫脹状況を記録して採点し、採点基準は表22に示される通りである。
実験結果:
化合物1-13の2つの投与量治療群は、動物の発病による体重低下傾向に対して有意な緩和効果を有し、且つ低、中の投与量群(3mg/kgと10mg/kg)は20日から溶媒対照群と比較して有意な差異が現れ、良好な体重回復効果を示した。化合物1-13は、関節炎の臨床点数と足体積の上昇を抑制し、且つこの抑制効果は用量依存性を呈した。化合物1-13 10mg/kgの効果は最も有意であった(15日から、溶媒対照群と比較して有意な差異がある)。この群の平均関節炎の臨床点数は13日目のピーク値6点から、実験終点である27日目の1.4点まで低下し、且つ溶媒対照群と比較して有意な差異があった。
結論:本発明の実施例2で得られた式(II)で表される化合物は投与量(3mg/kgと10mg/kg)において有意な治療効果を示し(阻害率は溶媒対照群に比べてP<0.0001であった)、且つ本発明の実施例2で得られた式(II)で表される化合物は良好な投与量(3mg/kgと10mg/kg)効果の正の相関性を示した。
比較例1
本発明はまた、L-アスパラギン酸、フマル酸、L-酒石酸、クエン酸についても塩形成スクリーニングを実行した。式(II)で表される化合物のA型結晶を原料として、化合物の塩基性pKa(4.47)及び出発試料の室温条件での異なる溶媒における粗溶解度に基づいて、L-アスパラギー酸、フマル酸、L-酒石酸及びクエン酸を選択し、酸性配位子(遊離状態/酸性配位子のモル投与比は1:1)及び表24での5つの溶媒反応系のスクリーニング試験の具体的なステップは下記の通りである:約20mgの出発式(II)で表される化合物のA型結晶及び等モル量の上記酸をHPLCバイアルに秤量し、0.5mLの下記溶媒混合を加えて懸濁液を得た。室温で3日間懸濁して撹拌し、遠心分離して固体を分離し、室温で約4時間真空乾燥させ、結果は表24に示される通りである。
表24から明らかなように、酸がL-アスパラギン酸、フマル酸及びL-酒石酸である場合、上記5つの溶媒のいずれか1つの溶媒を使用しても式(II)で表される化合物と塩を形成することができず、クエン酸である場合、溶媒がエタノールである場合のみ塩を形成することができ、ほかの4つの溶媒はいずれも塩を形成することができなかった。
以上、本発明の具体的な実施形態を記載したが、当業者は、これらは例示の説明だけで、本発明の原理と実質に反しないという前提下、これらの実施形態に対して様々な変更や修正をすることができることを理解すべきである。そのため、本発明の保護範囲は添付の請求の範囲によって限定される。

Claims (10)

  1. 式(I)で表される化合物の結晶、その塩又はその塩の水和物。

    (ただし、
    は、CH又はNであり、
    は、O又はC0-1アルキルであり、
    は、H、C~Cアルキル又は「1、2又は3つのRにより置換されたC~Cアルキル」であり、
    は、H、C~Cアルキル又は「1、2又は3つのRにより置換されたC~Cアルキル」であり、
    は、H、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、-CN、C~Cアルキル又は「1、2又は3つのRにより置換されたC~Cアルキル」であり、
    、R及びRは、独立してフッ素、塩素、臭素、ヨウ素及びNHから選択され、
    前記塩における酸は、マレイン酸、塩酸及び硫酸から選択される。)
  2. は、H又はCHであり、
    及び/又は、Rは、H又はCHであり、
    及び/又は、Rは、水素、ハロゲン又はCNであり、好ましくはCNであり、
    及び/又は、Dは、CHであり、
    及び/又は、Tは、CHであり、
    及び/又は、前記塩における前記酸と前記式(I)で表される化合物のモル比は(0.25~1.5):1であり、好ましくは(0.5~1):1であり、より好ましくは(0.7~1):1であり、例えば、1:1であり、
    及び/又は、前記塩の水和物における水と前記式(I)で表される化合物のモル比は(0~3):1であり、例えば、1.5であることを特徴とする、請求項1に記載の式(I)で表される化合物の結晶、その塩又はその塩の水和物。
  3. 前記式(I)で表される化合物の塩における化合物は式(II)で表される化合物であり、

    好ましくは、前記式(I)で表される化合物の塩は、下記のいずれか1つの化合物から選択され:

    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩の水和物は、下記化合物の水和物から選択される

    ことを特徴とする、請求項2に記載の式(I)で表される化合物の結晶、その塩又はその塩の水和物。
  4. 前記式(I)で表される化合物が式(II)で表される化合物である場合、前記式(II)で表される化合物はA型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、12.69°、13.84°、15.37°、15.90°、16.62°、19.07°、27.66°及び25.62°において回折ピークを有し、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物が式(II)で表される化合物である場合、前記式(II)で表される化合物はB型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、12.40°、13.31°、15.75°、22.16°、23.72°、25.49°、26.12°及び26.87°において回折ピークを有し、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-1)で表されるマレイン酸塩である場合、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩はマレイン酸塩のA型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、12.24°、13.14°、13.73°、14.56°、15.52°、17.54°、19.54°、23.19°、26.55°及び26.91°において回折ピークを有し、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩である場合、前記式(II-2)で表される塩酸塩は塩酸塩のA型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、7.20°、7.85°、8.63°、10.82°、21.25°、21.78°、24.12°、25.56°、26.11°及び27.03°において回折ピークを有し、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩である場合、前記式(II-2)で表される塩酸塩は塩酸塩のB型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、5.95°、11.92°、12.53°、13.14°、20.94°、24.96°、25.67°、30.09°及び31.69において回折ピークを有し、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩である場合、前記式(II-2)で表される塩酸塩は塩酸塩のC型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、5.89°、11.77°、13.21°、13.52°、15.75°、23.51°、25.51°、24.65°、26.31°及び27.15°において回折ピークを有し、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩である場合、前記式(II-2)で表される塩酸塩は塩酸塩のD型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、3.08°、6.07°、9.05°、12.06°、12.73°、13.23°、13.78°、15.08°、21.28°、24.94°、26.06°及び31.72°において回折ピークを有し、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩である場合、前記式(II-3)で表される硫酸塩は硫酸塩のA型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、4.16°、4.46°、7.56°、8.02°、12.65°、13.36°、15.75°、17.91°、20.43°、24.54°、24.94°、25.90°及び26.99°において回折ピークを有し、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩である場合、前記式(II-3)で表される硫酸塩的結晶塩は硫酸塩のC型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、6.09°、12.17°、13.25°、15.60°、16.09°、17.45°、18.66°、22.61°、23.62°、24.44°、25.04°、25.89°、26.30°及び26.62°において回折ピークを有し、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩である場合、前記式(II-3)で表される硫酸塩は硫酸塩のD型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、4.16°、6.11°、8.00°、9.10°、10.91°、13.73°、18.86°、23.27°、25.28°、及び25.97°において回折ピークを有し、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩の水和物が式(II-3)で表される硫酸塩の水和物である場合、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物は硫酸塩の水和物のB型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルは、5.18°、12.03°、12.92°、15.54°、16.09°、17.74°、19.06°、20.71°、23.99°、24.82°及び25.79°において回折ピークを有することを特徴とする、請求項3に記載の式(I)で表される化合物の結晶、その塩又はその塩の水和物。
  5. 前記式(I)で表される化合物が式(II)で表される化合物である場合、前記式(II)で表される化合物はA型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値は下記の表に示される通りであり:

    及び/又は、前記式(II)で表される化合物のA型結晶は、その示差走査熱量曲線(DSC)がピーク温度が300.4℃である吸収ピークを有し、及び/又は、前記式(II)で表される化合物のA型結晶は、その熱重量分析曲線が25.1℃~250℃の温度範囲で重量が2.1%減少し、好ましくは、前記式(II)で表される化合物のA型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図1に示される通りであり、及び/又は、前記式(II)で表される化合物のA型結晶は、その示差走査熱量曲線及び熱重量分析曲線が図2に示される通りであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物が式(II)で表される化合物である場合、前記式(II)で表される化合物はB型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値は下記の表に示される通りであり:

    好ましくは、前記式(I)で表される化合物のB型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図3に示される通りであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-1)で表されるマレイン酸塩である場合、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩はマレイン酸塩のA型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値は下記の表に示される通りであり:

    及び/又は、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩A型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度が173.3℃である吸収ピークを有し、及び/又は、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩のA型結晶は、その熱重量分析曲線が29.1℃~150℃の温度範囲で重量が1.86%減少し、好ましくは、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩のA型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図4に示される通りであり、及び/又は、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩のA型結晶は、その示差走査熱量曲線及び熱重量分析曲線が図5に示される通りであり;
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩である場合、前記式(II-2)で表される塩酸塩は塩酸塩のA型結晶であり、前記式(II-2)で表される塩酸塩のA型結晶は、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値は下記の表に示される通りであり:

    及び/又は、前記式(II-2)で表される塩酸塩のA型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度がそれぞれ78.1℃、92.2℃及び274℃の3つの吸収ピークを有し、及び/又は、前記式(II-2)で表される塩酸塩のA型結晶は、その熱重量分析曲線が27.2℃~100℃の温度範囲で重量が6.71%減少し、好ましくは、前記式(II-2)で表される塩酸塩のA型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図6に示される通りであり、及び/又は、前記式(II-2)で表される塩酸塩のA型結晶は、その示差走査熱量曲線及び熱重量分析曲線が図7に示される通りであり;
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩である場合、前記式(II-2)で表される塩酸塩は塩酸塩のB型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値は下記の表に示される通りであり:

    及び/又は、前記式(II-2)で表される塩酸塩のB型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度が274.7℃である吸収ピークを有し、及び/又は、前記式(II-2)で表される塩酸塩のB型結晶は、その熱重量分析曲線が31.4℃~100℃の温度範囲で重量が2.34%減少し、好ましくは、前記式(II-2)で表される塩酸塩のB型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図8に示される通りであり、及び/又は、前記式(II-2)で表される塩酸塩のB型結晶は、その示差走査熱量曲線及び熱重量分析曲線が図9に示される通りであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩である場合、前記式(II-2)で表される塩酸塩は塩酸塩のC型結晶であり、前記式(II-2)で表される塩酸塩のC型結晶は、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値は下記の表に示される通りであり:

    及び/又は、前記式(II-2)で表される塩酸塩のC型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度が275.1℃である吸収ピークを有し、及び/又は、前記式(II-2)で表される塩酸塩のC型結晶は、その熱重量分析曲線が33.7℃~100℃の温度範囲で重量が1.32%減少し、好ましくは、前記式(II-2)で表される塩酸塩のC型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図10に示される通りであり、及び/又は、前記式(II-2)で表される塩酸塩のC型結晶は、その示差走査熱量曲線及び熱重量分析曲線が図11に示される通りであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩である場合、前記式(II-2)で表される塩酸塩は塩酸塩のD型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値は下記の表に示される通りであり:

    及び/又は、前記式(II-2)で表される塩酸塩のD型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度がそれぞれ273.7℃及び279.3℃の2つの吸収ピークを有し、及び/又は、前記式(II-2)で表される塩酸塩のD型結晶は、その熱重量分析曲線が28.3℃~100℃の温度範囲で重量が2.92%減少し、好ましくは、前記式(II-2)で表される塩酸塩のD型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図12に示される通りであり、及び/又は、前記式(II-2)で表される塩酸塩のD型結晶は、その示差走査熱量曲線及び熱重量分析曲線が図13に示された通りであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩である場合、前記式(II-3)で表される硫酸塩は硫酸塩のA型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値は下記の表に示される通りであり:

    及び/又は、前記式(II-3)で表される硫酸塩のA型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度がそれぞれ85.1℃及び126.7℃の2つの吸収ピークを有し、及び/又は、前記式(II-3)で表される硫酸塩のA型結晶は、その熱重量分析曲線が28.4℃~150℃の温度範囲で重量が8.14%減少し、好ましくは、前記式(II-3)で表される硫酸塩のA型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図14に示される通りであり、及び/又は、前記式(II-3)で表される硫酸塩のA型結晶は、その示差走査熱量曲線及び熱重量分析曲線が図15に示される通りであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩である場合、前記式(II-3)で表される硫酸塩の結晶塩は硫酸塩のC型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値は下記の表に示される通りであり:

    及び/又は、前記式(II-3)で表される硫酸塩のC型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度がそれぞれ69.3℃及び118.1℃の2つの吸収ピークを有し、及び/又は、前記式(II-3)で表される硫酸塩のC型結晶は、その熱重量分析曲線が28.2℃~150℃の温度範囲で重量が6.82%減少し、好ましくは、前記式(II-3)で表される硫酸塩のC型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図18に示される通りであり、及び/又は、前記式(II-3)で表される硫酸塩のC型結晶は、その示差走査熱量曲線及び熱重量分析曲線が図19に示される通りであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩である場合、前記式(II-3)で表される硫酸塩は硫酸塩のD型結晶であり、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値は下記の表に示される通りであり:

    及び/又は、前記式(II-3)で表される硫酸塩のD型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度がそれぞれ78.5℃及び144.3℃の2つの吸収ピークを有し、及び/又は、前記式(II-3)で表される硫酸塩のD型結晶は、その熱重量分析曲線が23.3℃~150℃の温度範囲で重量が8.13%減少し、好ましくは、前記式(II-3)で表される硫酸塩のD型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図20に示される通りであり、及び/又は、前記式(II-3)で表される硫酸塩のD型結晶は、その示差走査熱量曲線及び熱重量分析曲線が図21に示される通りであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩の水和物が式(II-3)で表される硫酸塩の水和物である場合、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物のB型結晶における水と式(II-3)で表される硫酸塩の数の比は1.5であり、及び/又は、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物のB型結晶は、その2θ角で表される粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ値は下記の表に示される通りであり:

    及び/又は、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物のB型結晶は、その示差走査熱量曲線がピーク温度がそれぞれ98℃及び140.2℃の2つの吸収ピークを有し、及び/又は、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物のB型結晶は、その熱重量分析曲線が28.6℃~150℃の温度範囲で重量が6.67%減少し、好ましくは、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物のB型結晶は、その粉末X線回折スペクトルが基本的に図16に示される通りであり、及び/又は、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物のB型結晶は、その示差走査熱量曲線及び熱重量分析曲線が図17に示される通りであることを特徴とする、請求項4に記載の式(I)で表される化合物の結晶、その塩又はその塩の水和物。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の式(I)で表される化合物の結晶、その塩又はその塩の水和物の製造方法であって、
    前記式(I)で表される化合物の塩の製造方法は、請求項1~3のいずれか一項に記載の式(I)で表される化合物及び請求項1に記載の酸を溶媒中で塩形成反応を実行させるステップを含み、好ましくは、前記溶媒は、テトラヒドロフラン、2-メチルフラン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、水、n-ブタノール、イソプロパノール、エタノール、N-メチルピロリドン、アセトニトリル、アセトン、ブタノン、メチルイソブチルケトン、トルエン、ジクロロメタン、1,4-ジオキサン、アニソールから選択される1つ又は複数であり、好ましくは、前記溶媒は、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、エタノール、水、n-ブタノール、N-メチルピロリドン、アセトニトリル、ブタノンから選択される1つ又は複数であり、より好ましくは、前記溶媒は、テトラヒドロフラン、アセトン、エタノール、酢酸エチル及びアセトニトリル水溶液から選択される、製造方法。
  7. 前記式(II)で表される化合物がA型結晶である場合、前記式(II)で表される化合物のA型結晶の製造方法は、室温で、貧溶媒を式(II)で表される化合物のテトラヒドロフラン溶液に加え、結晶析出してA型結晶を得るステップを含み、前記貧溶媒は、エステル系溶媒又はアルカン系溶媒であり、
    及び/又は、前記式(II)で表される化合物がB型結晶である場合、前記式(II)で表される化合物のB型結晶の製造方法は、室温で、式(II-1)で表される化合物のA型結晶をNMPに溶解させ、水を加え、結晶析出してB型結晶を得るステップを含み、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-1)で表されるマレイン酸塩であり、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩がマレイン酸塩のA型結晶である場合、その製造方法は、式(II)で表される化合物及びマレイン酸をエステル系溶媒に分散させ、下記の式に示される反応を実行させ、固体を集めてA型結晶を得るステップを含み、

    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩であり、前記式(II-2)で表される塩酸塩が塩酸塩のA型結晶である場合、その製造方法は、式(II)で表される化合物の溶液に塩酸を加えて下記の式に示される反応を実行させ、固体を集めてA型結晶を得るステップを含み、前記溶液の溶媒はアセトニトリル水溶液であり、

    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩であり、前記式(II-2)で表される塩酸塩が塩酸塩のB型結晶である場合、その製造方法は、式(II)で表される化合物の酢酸エチル溶液に塩酸を加えて下記の式に示される反応を実行させ、固体を集めてB型結晶を得るステップを含み、

    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩であり、前記式(II-2)で表される塩酸塩が塩酸塩のC型結晶である場合、その製造方法は、式(II)で表される化合物のエタノール溶液に塩酸を加えて下記の式に示される反応を実行させ、固体を集めてC型結晶を得るステップを含み、

    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩であり、前記式(II-2)で表される塩酸塩が塩酸塩のD型結晶である場合、その製造方法は、式(II)で表される化合物のテトラヒドロフラン溶液に塩酸を加えて下記の式に示される反応を実行させ、固体を集めてD型結晶を得るステップを含み、

    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩が硫酸塩のA型結晶である場合、その製造方法は、式(II)で表される化合物の溶液に硫酸を加えて下記の式で示される反応を実行させ、固体を集めてA型結晶を得るステップを含み、前記溶液の溶媒はアセトニトリル水溶液であり、

    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩の結晶塩が硫酸塩のC型結晶である場合、その製造方法は、式(II)で表される化合物の酢酸エチル溶液に硫酸を加えて下記の式で示される反応を実行させ、固体を集めてC型結晶を得るステップを含み、


    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩が硫酸塩のD型結晶である場合、その製造方法は、式(II)で表される化合物のエタノール溶液に硫酸を加えて下記の式で示される反応を実行させ、固体を集めてD型結晶を得るステップを含み、

    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩の水和物が式(II-3)で表される硫酸塩の水和物であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物が硫酸塩の水和物のB型結晶である場合、その製造方法は、式(II)で表される化合物のアセトン溶液に硫酸を加えて下記の式で示される反応を実行させ、固体を集めてB型結晶を得るステップを含む

    ことを特徴とする、請求項6に記載の式(I)で表される化合物の結晶、その塩又はその塩の水和物の製造方法。
  8. 前記式(II)で表される化合物がA型結晶である場合、前記エステル系溶媒は酢酸エチル又は酢酸n-ブチルであり、例えば、酢酸エチルであり、及び/又は、前記アルカン系溶媒はn-ヘキサン、石油エーテル又はn-ヘプタンであり、例えば、n-ヘキサンであり、
    及び/又は、前記式(II)で表される化合物がA型結晶である場合、前記テトラヒドロフランと前記貧溶媒の体積比は1:(0.1~10)であり、好ましくは1:(0.5~3)であり、より好ましくは1:1又は1.25:1であり、
    及び/又は、前記式(II)で表される化合物がA型結晶である場合、前記式(II)で表される化合物と前記テトラヒドロフランの質量体積比は2~6mg/mLであり、好ましくは5:1mg/mLであり、
    及び/又は、前記式(II)で表される化合物がA型結晶である場合、前記式(II)で表される化合物と前記貧溶媒の質量体積比は2~6mg/mLであり、好ましくは5:1mg/mL又は4:1mg/mLであり、
    及び/又は、前記式(II)で表される化合物がB型結晶である場合、前記式(II-1)で表される化合物のA型結晶と前記NMPの質量体積比は1~5mg/mLであり、好ましくは2:1mg/mLであり、
    及び/又は、前記式(II)で表される化合物がB型結晶である場合、前記NMPと前記水の体積比は1:(0.1~10)であり、好ましくは1:(0.2~2)であり、より好ましくは1:0.4であり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-1)で表されるマレイン酸塩であり、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩がマレイン酸塩のA型結晶である場合、前記マレイン酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.04:1であり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-1)で表されるマレイン酸塩であり、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩がマレイン酸塩のA型結晶である場合、前記式(II)で表される化合物と前記酢酸エチルの質量体積比は10mg/mLであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-1)で表されるマレイン酸塩であり、前記式(II-1)で表されるマレイン酸塩がマレイン酸塩のA型結晶である場合、前記エステル系溶媒は酢酸エチルであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩であり、前記式(II-2)で表される塩酸塩が塩酸塩のA型結晶である場合、前記塩酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.05:1であり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩であり、前記式(II-2)で表される塩酸塩が塩酸塩のA型結晶である場合、前記式(II)で表される化合物と前記アセトニトリル水溶液の質量体積比は40mg/mLであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩であり、前記式(II-2)で表される塩酸塩が塩酸塩のA型結晶である場合、前記アセトニトリル水溶液におけるアセトニトリルと水溶液の体積比は19:1であり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩であり、前記式(II-2)で表される塩酸塩が塩酸塩のB型結晶である場合、前記塩酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.05:1であり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩であり、前記式(II-2)で表される塩酸塩が塩酸塩のB型結晶である場合、前記式(II)で表される化合物と前記酢酸エチルの質量体積比は40mg/mLであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩であり、前記式(II-2)で表される塩酸塩が塩酸塩のC型結晶である場合、前記塩酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.05:1であり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩であり、前記式(II-2)で表される塩酸塩が塩酸塩のC型結晶である場合、前記式(II)で表される化合物と前記エタノールの質量体積比は40mg/mLであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩であり、前記式(II-2)で表される塩酸塩が塩酸塩のD型結晶である場合、前記塩酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.05:1であり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-2)で表される塩酸塩であり、前記式(II-2)で表される塩酸塩が塩酸塩のD型結晶である場合、前記式(II)で表される化合物と前記テトラヒドロフランの質量体積比は40mg/mLであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩が硫酸塩のA型結晶である場合、前記硫酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.03:1であり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩が硫酸塩のA型結晶である場合、前記式(II)で表される化合物と前記アセトニトリル水溶液の質量体積比は30mg/mLであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩が硫酸塩のA型結晶である場合、前記アセトニトリル水溶液におけるアセトニトリルと水溶液の体積比は19:1であり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩が硫酸塩のA型結晶である場合、前記硫酸の質量濃度は4mol/Lであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩の結晶塩が硫酸塩のC型結晶である場合、前記硫酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.03:1であり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩の結晶塩が硫酸塩のC型結晶である場合、前記式(II)で表される化合物と前記酢酸エチルの質量体積比は30mg/mLであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩の結晶塩が硫酸塩のC型結晶である場合、前記硫酸の質量濃度は4mol/Lであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩が硫酸塩のD型結晶である場合、前記硫酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.03:1であり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩が硫酸塩のD型結晶である場合、前記式(II)で表される化合物と前記エタノールの質量体積比は30mg/mLであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩が式(II-3)で表される硫酸塩であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩が硫酸塩のD型結晶である場合、前記硫酸の質量濃度は4mol/Lであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩の水和物が式(II-3)で表される硫酸塩の水和物であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物が硫酸塩の水和物のB型結晶である場合、前記硫酸と前記式(II)で表される化合物のモル比は1.03:1であり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩の水和物が式(II-3)で表される硫酸塩の水和物であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物が硫酸塩の水和物のB型結晶である場合、前記式(II)で表される化合物と前記アセトンの質量体積比は30mg/mLであり、
    及び/又は、前記式(I)で表される化合物の塩の水和物が式(II-3)で表される硫酸塩の水和物であり、前記式(II-3)で表される硫酸塩の水和物が硫酸塩の水和物のB型結晶である場合、前記硫酸の質量濃度は4mol/Lであることを特徴とする、請求項7に記載の式(I)で表される化合物の結晶、その塩又はその塩の水和物の製造方法。
  9. JAK1及び/又はJAK2に関連する疾患を治療するための医薬の製造における、請求項1~5のいずれか一項に記載の式(I)で表される化合物の結晶、その塩又はその塩の水和物の使用。
  10. 前記使用において、前記関連する疾患は関節リウマチであることを特徴とする、JAK1及び/又はJAK2に関連する疾患を治療するための医薬の製造における、請求項9に記載の前記式(I)で表される化合物の結晶、その塩又はその塩の水和物の使用。

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