JP2023551973A - 陰圧療法のための変形可能ドレッシング - Google Patents

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Abstract

Figure 2023551973000001
陰圧を用いて組織部位を処置するためのドレッシングは、外力がドレッシングに印加されていない弛緩状態において、第1の非平面表面と、第1の非平面表面の反対側の第2の非平面表面との両方を有してもよい。ドレッシングは、ポリマーフィルムと、ポリマーフィルムを通して延在し、変形するように構成される、複数の流体制限部とを備える流体管理層を含んでもよい。ドレッシングはまた、流体管理層に結合されたマニホールド層を含んでもよい。
【選択図】図3

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている2020年12月7日に出願された米国特許仮出願第63/122,380号の優先権の利益を主張する。
添付の特許請求の範囲に記載の本発明は、組織処置システム全般に関し、より詳細には、限定されないが、陰圧を用いた組織処置用のドレッシング及びシステム、並びに陰圧を用いた組織処置用のドレッシングの使用方法に関する。
臨床研究及び臨床診療は、組織部位の近接の圧力の低減が、組織部位における新しい組織の成長を増強及び加速させることができることを示している。この現象の用途は数多くあるが、創傷を治療するために特に有利であることが判明している。創傷の原因に関わらず、外傷、手術、又は別の原因かどうかに関わらず、創傷の適切なケアが転帰に重要である。減圧による創傷又は他の組織の治療は、一般に「陰圧療法」と称し得るが、例えば「陰圧創傷療法」、「減圧療法」、「真空療法」、「真空補助閉鎖法(vacuum-assisted closure)」、「局所陰圧法」を含む他の名称によっても知られている。陰圧治療は、上皮組織及び皮下組織の移行、血流の改善、及び創傷部位における組織の微小変形などを含む多くの利益を提供することができる。これらの利益は全体として、肉芽組織の発達を増加させることができ、治癒時間を低減することができる。
組織部位の清浄が、新しい組織の成長に非常に有益であり得ることも広く受け入れられている。例えば、創傷又は空洞は、治療用液体溶液を用いて洗い流され得る。これらの行為は、一般的に、それぞれ「灌注法(irrigation)」及び「洗浄(lavage)」と称される。「滴下」とは、組織部位に流体をゆっくり導入し指示された期間にわたり流体を残して流体を除去するプロセスを全般的に指す別の行為である。例えば、創傷床の上への局所治療用溶液の滴下は、陰圧療法と組み合わされて、創傷床における可溶性混入物質を動揺させることと、感染性物質を除去することとによって創傷治癒を更に促進することができる。結果として、可溶性細菌負荷が減少し得、混入物質が除去され得、創傷を清浄にし得る。
陰圧療法及び/又は点滴注入療法の臨床的利点は広く知られているが、治療システム、構成要素及びプロセスの改善は、医療提供者及び患者に利益をもたらすことができる。
陰圧療法環境において組織を処置するための新規の有用なシステム、装置、及び方法が、添付の特許請求の範囲に記載されている。特許請求されている主題を当業者が作製及び使用することを可能にするための例示的実施形態も提供されている。
いくつかの実施形態では、引張強度の低下、撓みの増加、及び/又は組織部位への適合性の改善を呈するものとして特徴付けられるドレッシングは、陰圧療法を提供する際に有利に採用され得る。例えば、ドレッシングの撓みの増加及び/又は適合性の改善は、組織部位とドレッシングの組織部位対向表面との間のより良好な接触を提供し得る。ドレッシングと組織部位との間の接触の改善は、組織部位の実質的に全てにわたって微小歪みを誘導する効果を有し得、それによって、組織部位にわたる細胞が歪みを受け、陰圧療法の結果を向上させる。
いくつかの実施形態では、ドレッシングは、熱成形プロセス後、及び/又は熱成形プロセスの結果として、撓みの増加を呈するものとして特徴付けられてもよい。例えば、ドレッシングは、他の点では同様の熱成形されていないドレッシングと比較して、撓みの増加を呈するものとして特徴付けられてもよい。
追加的に又は代替的に、いくつかの実施形態では、ドレッシングは、熱成形プロセス後、及び/又は熱成形プロセスの結果として、組織部位に対する適合性の改善を呈するものとして特徴付けられてもよい。例えば、ドレッシングは、他の点では同様の熱成形されていないドレッシングと比較して、組織部位に対する適合性の改善を示すものとして特徴付けられてもよい。
例えば、いくつかの実施形態では、陰圧を用いて組織部位を治療するためのドレッシングは、外力がドレッシングに印加されていない弛緩状態において、第1の非平面表面と、第1の非平面表面の反対側の第2の非平面表面との両方を有してもよい。ドレッシングは、ポリマーフィルムと、ポリマーフィルムを通して延在し、変形するように構成される、複数の流体制限部とを備える流体管理層を備えてもよい。ドレッシングはまた、流体管理層に結合されるマニホールド層を備えてもよい。
また、例えば、陰圧を用いて組織部位を処置するためのドレッシングを形成する方法である。本方法によって形成されるドレッシングは、ポリマーフィルムと、ポリマーフィルムを通して延在し、変形するように構成される、複数の流体制限部とを備える流体管理層を備えてもよい。本方法によって形成されるドレッシングはまた、流体管理層に結合されるマニホールド層を備えてもよい。本方法は、流体管理層及びマニホールド層を加熱することと、加熱されている間に、流体管理層及びマニホールド層を型に適合させることとを含んでもよい。本方法は、外力がドレッシングに印加されていない弛緩状態において、第1の非平面表面と、第1の非平面表面の反対側の第2の非平面表面との両方をドレッシングに付与してもよい。
また、例えば、組織部位を処置するためのシステムは、陰圧を用いて組織部位を処置するためのドレッシングを備えてもよい。ドレッシングは、外力がドレッシングに印加されていない弛緩状態において、第1の非平面表面と、第1の非平面表面の反対側の第2の非平面表面との両方を有してもよい。ドレッシングは、ポリマーフィルムと、ポリマーフィルムを通して延在し、変形するように構成される、複数の流体制限部とを備える流体管理層と、流体管理層に結合されるマニホールド層とを備えてもよい。システムはまた、ドレッシングに流体結合されるように構成された陰圧源を備えてもよい。
また、例えば、陰圧を用いて組織部位を処置するためのドレッシングは、ポリマーフィルムと、ポリマーフィルムを通って延在し、変形するように構成された複数の流体制限部とを含む流体管理層を備えてもよい。ドレッシングはまた、流体管理層に結合されるマニホールド層を備えてもよい。ドレッシングは、流体管理層及びマニホールド層を加熱することと、加熱されている間に、流体管理層及びマニホールド層を型に適合させることとを含む熱成形プロセスによって形成されてもよい。ドレッシングの少なくとも一部は、熱成形プロセスの結果として、引張強度の低下を呈し得る。
また、例えば、陰圧を用いて組織部位を処置するためのドレッシングを形成する方法である。本プロセスによって形成されるドレッシングは、ポリマーフィルムと、ポリマーフィルムを通して延在し、変形するように構成される複数の流体制限部とを備える流体管理層を備えてもよく、流体管理層に結合されるマニホールド層を更に備えてもよい。本方法は、流体管理層及びマニホールド層を加熱することと、加熱されている間に、流体管理層及びマニホールド層を型に適合させることとを含んでもよい。ドレッシングの少なくとも一部は、熱成形プロセスの結果として、引張強度の低下を呈し得る。
また、例えば、組織部位を処置するためのシステムは、ドレッシングを備え得る。ドレッシングは、ポリマーフィルムと、ポリマーフィルムを通して延在し、変形するように構成される、複数の流体制限部とを備える流体管理層と、流体管理層に結合されるマニホールド層とを備えてもよい。ドレッシングは、流体管理層及びマニホールド層を加熱することと、加熱されている間に、流体管理層及びマニホールド層を型に適合させることとを含む熱成形プロセスによって形成され得る。ドレッシングの少なくとも一部は、熱成形プロセスの結果として、引張強度の低下を呈し得る。システムはまた、ドレッシングに流体結合されるように構成された陰圧源を備えてもよい。
特許請求される主題を作製及び使用する目的、利点、及び好ましい態様が、例示的実施形態の以下の詳細な説明と併せて添付の図面を参照することによって最もよく理解されよう。
図1は、本明細書による陰圧治療及び滴下治療を提供することができる治療システムの例示的実施形態のブロック図である。 図2は、図1の治療システムのいくつかの例示的な実施形態に関連し得る追加の詳細を示す、ドレッシングの一例の展開図である。 図3は、図1の治療システムのいくつかの例示的な実施形態に関連し得る追加の詳細を示す、ドレッシングの一例の展開図である。 図4は、ドレッシングのいくつかの実施形態に関連し得る層の流体制限部の例示的構成の概略図である。 図5は、ドレッシングのいくつかの実施形態に関連し得る追加の詳細を示す、別の層の開口の例示的な構成の概略図である。 図6は、図5の例示的な層に重ねられた、図4の例示的な層の概略図である。 図7は、図2のドレッシングのいくつかの例示的な実施形態と関連し得る追加の詳細を示す切断図である。 図8は、ドレッシングのいくつかの実施形態に関連し得るマニホールド層の例示的な構成の概略図である。 図9は、ドレッシングのいくつかの実施形態に関連し得るマニホールド層の例示的な構成の概略図である。 図10は、図1の療法システムのいくつかの例示的な実施形態に関連し得る追加の詳細を示す部分切断図である。
例示的実施形態の以下の説明は、当業者が添付の特許請求の範囲に記載されている主題を作製及び使用することを可能にする情報を提供するが、当該技術分野において既に周知のある特定の詳細を省略する場合がある。したがって、以下の詳細な説明は、限定ではなく例示として解釈されたい。
図1は、組織部位への局所治療溶液の滴下を用いる陰圧療法を提供することができる、本明細書による治療システム100の例示的実施形態のブロック図である。
この文脈での用語「組織部位」とは、限定されないが、骨組織、脂肪組織、筋組織、神経組織、真皮組織、血管組織、結合組織、軟骨、腱、又は靭帯を含む組織上又は組織内部に位置する創傷、欠損、又は他の処置標的を広範に指す。創傷は、例えば、慢性の、急性の、外傷性の、亜急性の、及び裂開した創傷、中間層熱傷、潰瘍(糖尿病潰瘍、圧迫潰瘍、又は静脈不全潰瘍など)、皮弁、及び移植組織を含み得る。用語「組織部位」とはまた、必ずしも創傷又は欠損がある任意の組織の領域ではないが、代わりに、追加の組織の成長を追加又は促進することが望ましいことがある領域を指し得る。例えば、陰圧は、採取及び移植され得る追加の組織を成長させるために組織部位に適用されてもよい。
治療システム100は、陰圧源105などの陰圧源又は陰圧供給部と、1つ以上の分配構成要素とを含み得る。分配構成要素は、好ましくは着脱可能であり、使い捨て可能、再使用可能、又はリサイクル可能であってもよい。ドレッシング110などのドレッシング、及び容器115などの流体容器は、治療システム100のいくつかの実施例に関連し得る分配構成要素の例である。図1の例に示すように、いくつかの実施形態では、ドレッシング110は、組織インタフェース120、カバー125、又は両方を備え得る。
流体導管は、分配構成要素の別の例示的な例である。この文脈での「流体導管」とは、2つの端部間で流体を搬送するように適合された1つ以上の管腔又は開放経路を有する、チューブ、パイプ、ホース、導管、又は他の構造体を広範に含む。典型的には、チューブは、ある程度の可撓性を有する細長い円筒状の構造体であるが、幾何学的形状及び剛性は変化し得る。また、いくつかの流体導管は、他の構成要素内に成形されてもよく、又はそうでなければ他の構成要素と一体的に組み合わされてもよい。分配構成要素はまた、他の構成要素の結合及び分離を容易にするために、インタフェース又は流体ポートを含んでもよく又は備えてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、ドレッシングインタフェースは、流体導管をドレッシング110に結合することを容易にし得る。例えば、このようなドレッシングインタフェースは、Kinetic Concepts,Inc.(San Antonio,Texas)から入手可能なSENSAT.R.A.C(商標)Padであってもよい。
治療システム100はまた、コントローラ130などの、調整器又はコントローラも含み得る。追加的に、治療システム100は、動作パラメータを測定し、動作パラメータを示すフィードバック信号をコントローラ130に提供するためのセンサを含み得る。例えば、図1に示すように、治療システム100は、コントローラ130に結合された第1のセンサ135及び第2のセンサ140を含み得る。
治療システム100はまた、滴下用溶液の源を含んでもよい。例えば、溶液源145は、図1の例示的実施形態に示すように、ドレッシング110に流体結合されてもよい。いくつかの実施形態では、溶液源145は、陽圧源150などの陽圧源、陰圧源105などの陰圧源、又は両方に流体結合されてもよい。滴下調整器155などの調整器はまた、組織部位への滴下用溶液(例えば、生理食塩水)の適切な投与量を確実にするために、溶液源145及びドレッシング110に流体結合されてもよい。例えば、滴下調整器155はピストンを含み得、ピストンは、陰圧間隔中に溶液源145から滴下用溶液を引き込むために、また通気間隔中に溶液をドレッシングに滴下するために、陰圧源105によって空気圧で作動され得る。追加的に又は代替的に、コントローラ130は、組織部位への滴下用溶液の投与量を制御するために、陰圧源105、陽圧源150、又はその両方に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、図1の例に示すように、滴下調整器155はまた、ドレッシング110を介して陰圧源105に流体結合されてもよい。
治療システム100のいくつかの構成要素は、療法を更に容易にするセンサ、処理ユニット、アラームインジケータ、メモリ、データベース、ソフトウェア、表示デバイス、又はユーザインタフェースなどの他の構成要素内に収容されてもよく、又はこれらと共に使用されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、陰圧源105は、コントローラ130、溶液源145、及び他の構成要素と組み合わされて治療ユニットにすることができる。
一般に、治療システム100の構成要素は、直接又は間接的に結合されてもよい。例えば、陰圧源105は、容器115に直接結合されてもよく、容器115を介してドレッシング110に間接的に結合されてもよい。結合は、流体結合、機械的結合、熱的結合、電気的結合、若しくは化学的結合(化学結合など)、又は、いくつかの文脈では、結合のある組み合わせを含むことができる。例えば、陰圧源105は、コントローラ130に電気的に結合されてもよく、組織部位への流体経路を提供するために1つ以上の分配構成要素に流体結合されてもよい。いくつかの実施形態では、構成要素はまた、物理的近接によって、又は単一の構造に一体化されることによって、又は同じ材料片から形成されることによって結合されてもよい。
陰圧源105などの陰圧供給部は、陰圧での空気のリザーバであってもよく、又は、例えば、真空ポンプ、吸引ポンプ、多くの医療施設で使用可能な壁面吸引ポート、若しくはマイクロポンプなどの手動若しくは電動のデバイスであってもよい。「陰圧」とは、一般的に、封止治療環境の外部の局所的環境における周囲圧力などの局所的周囲圧力未満の圧力を指す。多くの場合、局所的周囲圧力はまた、組織部位が位置する大気圧であり得る。代替的に、圧力は、組織部位における組織に関連する静水圧未満であり得る。別途指示のない限り、本明細書に記載されている圧力の値は、ゲージ圧である。陰圧の増加についての言及は、典型的には、絶対圧力の減少を指し、陰圧の減少は、典型的には、絶対圧力の増加を指す。陰圧源105によって提供される陰圧の量及び性質は、治療要件に応じて変化してもよいが、圧力は一般的に、-5mmHg(-667Pa)~-500mmHg(-66.7kPa)の低真空(rough vacuum)とも一般的に称される低い真空(low vacuum)である。一般的な療法範囲は、-50mmHg(-6.7kPa)~-300mmHg(-39.9kPa)の間である。
容器115は、組織部位から引き出された滲出液及び他の流体を管理するために使用され得る容器、キャニスタ、パウチ、又は他の貯蔵構成要素を表す。多くの環境では、剛性の容器が、流体の収集、貯蔵、及び廃棄のために好ましい又は必要とされることがある。他の環境では、流体は、剛性の容器に貯留されずに適切に廃棄される場合もあり、再使用可能な容器であれば、陰圧療法に関連する廃棄物及びコストを低減することができる。
コントローラ130などのコントローラは、治療システム100の1つ以上の構成要素、例えば陰圧源105などを動作させるようにプログラムされたマイクロプロセッサ又はコンピュータであってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、コントローラ130はマイクロコントローラであってもよく、これは一般的に、プロセッサコアと、治療システム100の1つ以上の動作パラメータを直接又は間接的に制御するようにプログラムされたメモリとを含む集積回路を含む。動作パラメータは、例えば、陰圧源105に適用される電力、陰圧源105によって生成される圧力、又は組織インタフェース120に分配される圧力を含み得る。コントローラ130はまた、好ましくは、フィードバック信号などの1つ以上の入力信号を受信するように構成されており、入力信号に基づいて1つ以上の動作パラメータを修正するようにプログラムされている。
第1のセンサ135及び第2のセンサ140などのセンサは、一般に、当該技術分野において、物理的現象又は特性を検出又は測定するように動作可能な任意の装置として知られており、一般に、検出又は測定された現象又は特性を示す信号を提供する。例えば、第1のセンサ135及び第2のセンサ140は、治療システム100の1つ以上の動作パラメータを測定するように構成され得る。いくつかの実施形態では、第1のセンサ135は、空気通路内の圧力を測定し、測定値を、測定された圧力を示す信号に変換するように構成されたトランスデューサであってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、第1のセンサ135は、ピエゾ抵抗型歪みゲージであってもよい。いくつかの実施形態では、第2のセンサ140は、陰圧源105の動作パラメータ、例えば電圧又は電流などを任意選択的に測定し得る。好ましくは、第1のセンサ135及び第2のセンサ140からの信号は、コントローラ130への入力信号として好適であるが、いくつかの実施形態では、ある信号調整が適切であり得る。例えば、信号は、信号がコントローラ130によって処理され得る前に、フィルタリング又は増幅される必要があり得る。典型的には、信号は、電気信号であるが、光信号などの他の形態で表されてもよい。
組織インタフェース120は、一般的に、組織部位に部分的又は完全に接触するように適合されてもよい。組織インタフェース120は、多くの形態をとってもよく、実施されている処置のタイプ、又は組織部位の性質及びサイズなどの、様々な要因に応じて、多くのサイズ、形状、又は厚さを有してもよい。例えば、組織インタフェース120のサイズ及び形状は、深い不規則な形状の組織部位の輪郭に適合されてもよい。組織インタフェース120の面のうちのいずれか又は全ては、凹凸のプロファイル、粗いプロファイル、又はぎざぎざのプロファイルを有し得る。
いくつかの実施形態では、組織インタフェース120は、マニホールドを備えてもよく、又はマニホールドであってもよい。この文脈でのマニホールドは、圧力下で組織部位に対して流体を収集又は分配するための手段を備えてもよい。例えば、マニホールドは、供給源から陰圧を受容し、複数の開口を通して陰圧を分配するように適合されていてもよく、これは、組織部位にわたって流体を収集し、供給源に向かって流体を引き寄せる効果を有し得る。いくつかの実施形態では、流体経路は逆にされてもよく、又は二次流体経路は、点滴注入用溶液の源からの流体などの流体を組織部位にわたって送達することを容易にするために提供されてもよい。
いくつかの例示的実施形態では、マニホールドは、流体の分配又は収集を改善するために相互接続され得る複数の経路を備え得る。いくつかの例示的実施形態では、マニホールドは、相互接続された流体経路を有する多孔質材料を備えてもよく、又はこのような多孔質材料から形成されてもよい。相互接続された流体経路(例えば、チャネル)を形成するように適合させることが可能な好適な多孔質材料の例としては、網状発泡体などの連続気泡発泡体を含めた、気泡発泡体;多孔質組織集合体、並びに、細孔、縁部、及び/又は壁部を一般的に含むガーゼ又はフェルトマットなどの他の多孔質材料が挙げられ得る。液体、ゲル、及び他の発泡体はまた、開口及び流体通路を含んでよく、又はこれらを含むように硬化してもよい。いくつかの実施形態では、マニホールドは、追加的又は代替的に、相互接続された流体経路を形成する突起を備えてもよい。例えば、マニホールドは、相互接続された流体通路を画定する表面突起を設けるように成形され得る。
いくつかの実施形態では、カバー125は、細菌に対する障壁、及び物理的外傷からの保護を提供し得る。カバー125はまた、蒸発損失を低減することができ、2つの構成要素間又は2つの環境間の流体封止、例えば、療法環境と局所的外部環境との間の流体封止などを提供することができる材料から構築され得る。カバー125は、例えば、組織部位において所与の陰圧源の陰圧を維持するのに適切な封止を提供することができるエラストマーのフィルム又は膜を含んでもよく、又はこれから形成されてもよい。カバー125は、いくつかの用途において、高い水蒸気透過率(moisture-vapor transmission rate、MVTR)を有し得る。例えば、MVTRは、いくつかの実施形態では、38℃及び相対湿度(RH)10%において、ASTM E96/E96MのUpright Cup Methodによる直立カップ法を使用して測定された際、24時間当たり少なくとも250グラム/平方メートルであり得る。いくつかの実施形態では、24時間当たり最大5,000グラム/平方メートルのMVTRが、有効な通気性及び機械的特性を提供し得る。
いくつかの例示的な実施形態では、カバー125は、水蒸気に透過性であるが液体に不透過性である、ポリウレタンフィルムなどのポリマードレープであってもよい。このようなドレープは、典型的には、25~50ミクロンの範囲の厚さを有する。透過性材料については、透過性は、一般に、所望の陰圧を維持できる程度に低くすべきである。カバー125は、例えば、以下の材料の1つ以上を含み得る:親水性ポリウレタンなどのポリウレタン(PU)、セルロース誘導体、親水性ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、親水性アクリル、親水性シリコーンエラストマーなどのシリコーン、天然ゴム、ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリブタジエン、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンモノマー、クロロスルホン化ポリエチレン、多硫化ゴム、エチレン酢酸ビニル(EVA)、コポリエステル、及びポリエーテルブロックポリアミドコポリマー。そのような材料は、例えば、3M Company(Minneapolis,Minnesota)から市販のTegaderm(登録商標)ドレープ、Avery Dennison Corporation(Pasadena,California)から市販のポリウレタン(PU)ドレープ、例えばArkema S.A.(Colombes,France)製のポリエーテルブロックポリアミドコポリマー(PEBAX)、並びに、Exopack Advanced Coatings(Wrexham,United Kingdom)から市販されているInspire2301及びInspire2327ポリウレタンフィルムとして、市販されている。いくつかの実施形態では、カバー125は、2600g/m2/24時間のMVTR(直立カップ法)及び約30ミクロンの厚さを有するInspire2301を含み得る。
取り付けデバイスは、カバー125を、無傷の表皮、ガスケット、又は別のカバーなどの取り付け表面に取り付けるために使用されてもよい。取り付けデバイスは、多くの形態を取り得る。例えば、取り付けデバイスは、カバー125を組織部位の周りの表皮に接合するように構成された医学的に許容可能な感圧接着剤であってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、カバー125の一部又は全ては、約25~65グラム/平方メートル(g.s.m.)のコーティング重量を有し得るアクリル接着剤などの接着剤でコーティングされてもよい。いくつかの実施形態では、より厚い接着剤、又は接着剤の組み合わせが、シールを改善し漏れを低減するために適用されてもよい。取り付けデバイスの他の例示的な実施形態は、両面テープ、糊、ヒドロコロイド、ヒドロゲル、シリコーンゲル、又はオルガノゲルを含み得る。
溶液源145はまた、滴下療法用の溶液を提供することができる容器、キャニスタ、パウチ、バッグ、又は他の貯留構成要素を表すことができる。溶液の組成は、指示された療法に応じて変化してもよいが、いくつかの処方に好適であり得る溶液の例としては、次亜塩素酸塩系溶液、硝酸銀(0.5%)、イオウ系溶液、ビグアニド類、カチオン性溶液、及び等張溶液が挙げられる。
動作中、組織インタフェース120は、組織部位内に、組織部位の上に、組織部位上に、又はそうでなければ組織部位に近接して配置されてもよい。例えば、組織部位が創傷である場合、組織インタフェース120は、部分的若しくは完全に創傷を塞いでもよく、又は、創傷の上に配置されてもよい。カバー125は、組織インタフェース120の上に配置され、組織部位の近傍の取付面に封止されてもよい。例えば、カバー125は、組織部位の周辺の無傷の表皮に封止されてもよい。したがって、ドレッシング110は、外部環境から実質的に隔離された封止治療環境を組織部位に近接して提供することができ、陰圧源105は、その封止治療環境中の圧力を低減することができる。
一般に、滲出液及び他の流体は、流体経路に沿って、より低い圧力に向けて流れる。したがって、用語「下流」とは、典型的には、陰圧源に相対的により近い又は陽圧源からより遠い流体経路内の位置を指し得る。反対に、用語「上流」とは、陰圧源からより遠い又は陽圧源により近い位置を指し得る。同様に、このような基準系における流体の「入口」又は「出口」の観点からある特徴部を記載することが便利であり得る。この向きは、概して、本明細書において様々な特徴部及び構成要素を記載する目的で想定されている。しかしながら、流体経路はまた、いくつかの用途では、陰圧源を陽圧源に置き換えることなどによって逆転されてもよい。
封止治療環境において、組織インタフェース120を介して組織部位にわたって印加される陰圧は、組織部位における巨大歪み及び微小歪みを誘発することができる。陰圧はまた、組織部位から滲出液及び他の流体を除去することができ、滲出液及び他の流体は容器115内に収集され得る。
いくつかの実施形態では、コントローラ130は、第1のセンサ135などの1つ以上のセンサからデータを受信し処理することができる。コントローラ130はまた、組織インタフェース120に送達される圧力を管理するために、治療システム100の1つ以上の構成要素の動作を制御することができる。いくつかの実施形態では、コントローラ130は、所望の目標圧力を受け取るための入力デバイスを含んでもよく、組織インタフェース120に適用される目標圧力の設定及び入力に関するデータを処理するように、プログラムされてもよい。いくつかの例示的実施形態では、目標圧力は固定圧力値であってもよく、固定圧力値は、組織部位における療法に所望される目標陰圧として操作者によって設定され、次いで、コントローラ130に入力として提供される。目標圧力は、組織部位を形成する組織のタイプ、(存在する場合)傷害又は創傷のタイプ、患者の健康状態、及び主治医の選好に基づいて、組織部位に応じて変化してもよい。所望の目標圧力の選択後、コントローラ130は、目標圧力に基づいて、陰圧源105を1つ以上の制御モードで動作させることができ、組織インタフェース120における目標圧力を維持するために、1つ以上のセンサからフィードバックを受信することができる。
図2は、図1のドレッシング110の例の組立図であり、組織インタフェース120が2つ以上の層を含むいくつかの実施形態に関連し得る追加の詳細を示す。図2の実施形態では、組織インタフェース120は、複数の層、例えば、第1の層、第2の層、及び第3の層を含む。より具体的には、図2の例では、組織インタフェース120は、マニホールド層205、流体管理層210、及び接触層215を含む。いくつかの実施形態では、マニホールド層205は、流体管理層210に隣接して配置されてもよく、接触層215は、マニホールド層205とは反対側で流体管理層210に隣接して配置されてもよい。例えば、マニホールド層205、流体管理層210、及び接触層215は、マニホールド層205が流体管理層210と接触し、流体管理層210がマニホールド層205及び接触層215と接触するように積み重ねられてもよい。マニホールド層205、流体管理層210、及び接触層215のうちの1つ以上はまた、いくつかの実施形態では、隣接層に接合されてもよい。
いくつかの実施形態では、マニホールド層205は、長さ、幅、及びマニホールド層205の長さと幅との間又は対向する表面間に延在する厚さに関して特徴付けられてもよい。同様に、流体管理層210は、長さ、幅、及び流体管理層210の長さと幅との間又は対向する表面間に延在する厚さに関して特徴付けられてもよい。また、接触層215は、長さ、幅、及び接触層215の長さと幅との間又は対向する表面間に延在する厚さに関して特徴付けられてもよい。
いくつかの実施形態では、流体管理層210の厚さは、マニホールド層205の長さ及び幅にわたって実質的に一定であってもよい。また、マニホールド層205は、第1の表面206及び第2の表面207を含んでもよく、流体管理層210は、第3の表面211及び第4の表面212を含んでもよく、接触層215は、第5の表面216及び第6の表面217を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の表面206、第2の表面207、第3の表面211、第4の表面212、第5の表面216、及び第6の表面217のうちの1つ以上は、概して、非平面表面として特徴付けられてもよい。例えば、1つ以上の起伏及び/又は単一の幾何学的平面からの偏位を有するものとして一般に認識可能である。
例えば、いくつかの実施形態では、第1の表面206、第2の表面207、第3の表面211、第4の表面212、第5の表面216、及び第6の表面217のうちの1つ以上は、1つ以上の非平面表面特徴を備えてもよい。非平面表面特徴の例としては、球体、楕円体、円環面、円柱、放物面、双曲面、円錐、角柱、角錐、又は四面体の内面又は外面の一部を挙げることができる。いくつかの実施形態では、第1の表面206、第2の表面207、第3の表面211、第4の表面212、第5の表面216、及び第6の表面217のうちの3つは、略凸状として特徴付けられてもよく、第1の表面206、第2の表面207、第3の表面211、第4の表面212、第5の表面216、及び第6の表面217のうちの他の3つは、略凹状として特徴付けられてもよい。組織インタフェース120の種々の表面は、組織の表面の下に延在する深さを有する組織部位、例えば、深部創傷内に延在する、及び/又は少なくとも部分的に充填するように構成されてもよい。図2の実施形態に示されるようないくつかの実施形態では、第1の表面206、第3の表面211、及び第5の表面216は、略凸状として、又は主に凸状の表面特徴を有するものとして特徴付けられてもよく、同様に、第2の表面207、第4の表面212、及び第6の表面217は、略凹状として、又は主に凹状の表面特徴を有するものとして特徴付けられてもよい。例えば、第1の表面206及び第3の表面211の両方が、少なくとも1つの外向きの湾曲を備えてもよく、同様に、第2の表面207及び第4の表面212の両方が、少なくとも1つの内向きの湾曲を備えてもよい。いくつかの実施形態では、これらの湾曲は、ドレッシング110の長さ、ドレッシング110の幅、又は両方にわたって実質的に一定であってもよい。追加的に又は代替的に、これらの湾曲は、ドレッシング110の長さ、ドレッシング110の幅、又は両方にわたって変化してもよい。
いくつかの実施形態では、第1の表面206、第2の表面207、第3の表面211、又は第4の表面212が呈する湾曲は、それぞれの表面が、ドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約50%、又はドレッシング110の層の合わせた厚さ程度、又はドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約125%、又はドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約150%、又はドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約175%、又はドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約200%、又はドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約225%、又はドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約250%、又はドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約275%、又はドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約300%だけ平面から偏位するようなものであってもよい。例えば、第1の表面206、第2の表面207、第3の表面211、又は第4の表面212が呈する湾曲は、それぞれの表面が、ドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約50%、又はドレッシング110の層の合わせた厚さ程度、又はドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約125%、又はドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約150%、又はドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約175%、又はドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約200%、又はドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約225%、又はドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約250%、又はドレッシング110の層の合計厚さの少なくとも約275%、又はドレッシング110の層の合わせた厚さの少なくとも約300%の、それぞれの表面上の2つの点間の高さの変化を示すようなものであってもよい。
いくつかの実施形態では、例えば、治療が意図される組織部位が、組織の表面の下に延在する深さを有する場合、組織インタフェース120は、凸状表面が組織部位に面することを可能にするように構成されてもよい。例えば、図2の状況では、第1の表面206及び第3の表面211は、組織インタフェース120が組織部位に対して配置されたときに、組織部位内に延在し、組織部位内の空隙を少なくとも部分的に充填し得る。
マニホールド層205は、概して、圧力下で組織インタフェース120を横断して流体を収集又は分配するための手段を備えてもよく、例えば、マニホールド層205は、供給源から陰圧を受容し、陰圧を分配するように適合されてもよい。いくつかの実施形態では、マニホールド層205は、指示された療法の必要性に応じて変化してもよい細孔径及び自由体積を有する網状発泡体を含んでもよい、又はこの網状発泡体から形成されてもよい。例えば、少なくとも90%の自由容積を有する網状発泡体は、多くの治療用途に好適であり得るものであり、400~600ミクロンの範囲の平均細孔サイズ(1インチ当たり40~50個の細孔)を有する発泡体は、一部のタイプの治療に特に好適であり得る。マニホールド層205の引張強度もまた、指示された療法の必要性に応じて変化してもよい。マニホールド層205の25%圧縮荷重撓みは、少なくとも0.35ポンド/平方インチであってもよく、65%圧縮荷重撓みは、少なくとも0.43ポンド/平方インチであってもよい。いくつかの実施形態では、マニホールド層205の引張強度は、少なくとも10ポンド/平方インチであってもよい。マニホールド層205は、少なくとも2.5ポンド/インチの引裂強度を有してもよい。いくつかの実施形態では、マニホールド層205は、ポリエステル又はポリエーテルなどのポリオールと、トルエンジイソシアネートなどのイソシアネートと、アミン及びスズ化合物などの重合調整剤とから構成されている、発泡体とすることができる。いくつかの例では、マニホールド層205は、両方ともKinetic Concepts,Inc.(San Antonio,Texas)から入手可能なV.A.C.(登録商標)GRANUFOAM(商標)ドレッシング又はV.A.C.(登録商標)VERAFLO(商標)ドレッシングで見られるような網状ポリウレタン発泡体であってもよい。
代替的に、いくつかの実施形態では、マニホールド層205は、独立気泡発泡体を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、マニホールド層205は、膨張発泡体、例えば、発泡体前駆体材料の膨張を含むプロセスから形成された発泡体を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、膨張発泡体は、ポリマー材料の押出成形、含浸ポリマー材料を形成するための高熱及び高圧でのポリマー材料の不活性ガスによる含浸、並びに膨張発泡体材料を形成するための含浸ポリマー材料の膨張を含むプロセスから形成され得る。
押出工程中、原料ポリマー材料は溶融され、ダイを通して押し出されて、概ね連続したストック材料、例えば押出ポリマー材料を形成し得る。ポリマー材料は、指示された治療の必要性に依存して、任意の適切なポリマー、コポリマー、又はそれらの組み合わせを含み得る。例えば、様々な実施形態において、ポリマー材料は、架橋エチレン-酢酸ビニルコポリマー、架橋ポリオレフィン、例えば、架橋ポリエチレン又は架橋エチル-メチル-アクリレートコポリマーを含む。
いくつかの実施形態において、ポリマー材料は、押出成形工程中に所望の効果を付与するのに十分な量で組み込まれた1つ以上の添加剤又は改質剤を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、抗菌材料は、押出成形中にポリマー材料内に組み込まれてもよい。抗菌材料の好適な例としては、金属形態、イオン形態(例えば、銀塩)、又はその両方で存在し得る銀などの金属が挙げられる。いくつかの実施形態において、銀は、1つ以上の追加の金属、例えば、金、白金、フェロマンガン、銅、亜鉛、又はそれらの組み合わせと組み合わせて存在してもよい。いくつかの例では、銀は、ポリマー材料の約1重量%~約10重量%の量でポリマー材料に組み込まれてもよい。追加的に又は代替的に、いくつかの実施形態では、超吸収性ポリマー(SAP)は、押出成形中にポリマー材料内に組み込まれ得る。一般に、SAPは、それらの質量に対して、大量の液体、特に水を吸収し、保持することができる。多くの医療用使い捨て用品(例えば、キャニスタ及びドレッシング)は、創傷流体を保持及び安定化する、又は固化するためにSAPを使用する。SAPは、しばしば「ヒドロゲル」、「超吸収剤」、又は「親水コロイド」と呼ばれるタイプであってもよい。例えば、SAPは、水素結合を介して水分子と結合することによって液体を吸収し得る。いくつかの例では、SAPは、ポリマー材料の約10重量%~約20重量%の量でポリマー材料に組み込まれてもよい。
含浸工程の間、ポリマー材料は高温高圧下で不活性ガスに暴露され、不活性ガスをポリマー材料に浸透させる。不活性ガスは、窒素ガス、例えば、少なくとも90重量%の窒素ガス、又は少なくとも95重量%の窒素ガス、又は少なくとも99重量%の窒素ガスを含んでもよい。含浸工程に関連するパラメータ、例えば、温度、不活性ガスの分圧、及び含浸の持続時間を操作して、含浸ポリマー材料の特性、したがって、得られる膨張発泡体の特性を変化させることができる。
膨張工程の間、含浸されたポリマー材料は、減圧、例えば、含浸工程の間に用いられる圧力よりも低い圧力の存在下で、加圧されて加熱される。いくつかの実施形態では、含浸されたポリマー材料は、低圧オートクレーブ内で膨張され得る。理論に束縛されるものではないが、膨張工程の間、圧力の低下は、不活性ガスが膨張することを可能にし得、膨張したポリマー材料内に細孔又は気泡の形成を引き起こす。膨張工程に関連するパラメータ、例えば、温度、圧力、及び膨張の持続時間を操作して、膨張したポリマー材料、膨張発泡体の特性を変化させることができる。
いくつかの実施形態では、膨張発泡体などの独立気泡発泡体は、ほぼ相互接続されていないことによって特徴付けられ得る複数の細孔又は気泡を含むことができる。いくつかの実施形態では、膨張発泡体は、陰圧の存在下で、膨張発泡体が圧縮に対する抵抗、例えば、連続気泡発泡体と比較して比較的高い圧縮に対する抵抗を示すように弾性であるとして特徴付けられてもよい。膨張発泡体によって示される圧縮に対する抵抗は、他のパラメータの中でも、膨張発泡体の密度及び膨張発泡体を形成する材料の硬度、ならびに膨張発泡体の独立気泡性に依存し得る。例えば、膨張発泡体は、ISO7214:2012による約0.04g/cm~約0.06g/cm、又は約0.045g/cm~約0.055g/cm、約0.05g/cmの密度を有するものとして特徴付けられ得る。更に、膨張発泡体は、ISO868:2003による約40~55、又は約42~約48、又は約46のOOスケールでのショア硬度を有するものとして特徴付けられ得る。いくつかの実施形態では、膨張発泡体は、ISO7214:2012による25mm細胞間について約39の25%圧縮時の圧縮応力-歪み、及び/又はISO7214:2012による25mm細胞間について約100の50%圧縮時の圧縮応力-歪みを示すものとして特徴付けられ得る。
いくつかの実施形態では、マニホールド層205は、Zotefoams Plc(London,England)から入手可能なAZOTE(登録商標)系列の発泡体のうちの1つなどの独立気泡架橋ポリオレフィン発泡体を含んでもよい。様々な非限定的な例では、マニホールド層205は、Plastazote(登録商標)系列の発泡体のうちの1つなどの独立気泡架橋ポリエチレン発泡体、Evazote(登録商標)系列の発泡体のうちの1つなどの独立気泡架橋エチレンコポリマー発泡体、又はSupazote(登録商標)系列の発泡体のうちの1つなどの独立気泡架橋エチレンコポリマー発泡体であってもよく、これらはすべてZotefoams Plc(London,England)から入手可能である。特定の例示的な実施形態では、マニホールド層205は、Evazote(登録商標)EV50のような独立気泡架橋エチレンコポリマー発泡体であってもよい。
いくつかの実施形態では、マニホールド層205は、1つ以上の開口を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、マニホールド層205は、第1の表面206又は第2の表面207のいずれかから厚さ内に少なくとも部分的に延在する複数の圧潰可能開口を含んでもよい。圧潰可能開口は、概して、マニホールド層205に印加される陰圧に応答して比較的高度の変形を呈するように構成されてもよい。例えば、圧潰可能開口は、第1の表面206又は第2の表面207のいずれかに平行な平面における断面積の比較的高いパーセンテージの変化を呈するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、圧潰可能開口は、マニホールド層205が半径方向の圧潰を呈し、例えば、マニホールド層205又はその一部の変形を示すために有効であり、それにより、マニホールド層205は、マニホールド層205が陰圧にさらされていないときの寸法(例えば、公称若しくは緩和長さ及び/又は公称若しくは緩和幅)に対して、第1の表面206及び/又は第2の表面207の少なくとも1つの寸法の減少を示す。いくつかの実施形態では、マニホールド層205によって呈される半径方向圧潰は、例えば、圧潰可能開口の寸法に関連する種々の要因によって決定され得る。
追加的に又は代替的に、いくつかの実施形態では、マニホールド層205は、第1の表面206と第2の表面207との間の厚さを通って延在する複数の流体開口を備えてもよい。流体開口は、概して、マニホールド層205に印加される陰圧に応答して比較的低い変形度を呈するように、例えば、第1の表面206又は第2の表面207のいずれかに平行な平面内の断面において比較的低いパーセンテージの変化を呈するように概して構成される開口を指してもよい。一般に、流体開口は、第1の表面206と第2の表面207との間の流体の連通を可能にするために開放されたままであるように構成され得る。マニホールド層205が独立気泡発泡体を含む場合などのいくつかの実施形態では、流体開口は、第1の表面206と第2の表面207との間の流体連通の経路を提供してもよく、そうでなければ、マニホールド層205を通る流体の経路は、存在しないか又は不十分であり得る。
マニホールド層205の厚さはまた、指示された療法のニーズによって変化させてもよい。例えば、組織インタフェース120の厚さは、周辺組織に対する張力を低減するために減少され得る。マニホールド層205の厚さは、マニホールド層205の順応性に影響を及ぼすこともできる。いくつかの実施形態では、約5ミリメートル~10ミリメートルの範囲のマニホールド層205の厚さが好適であり得る。
流体管理層210は、流体の流れを制御又は管理する手段を含んでもよい。いくつかの実施形態では、流体管理層210は、液体不透過性のエラストマー材料を含んでもよい、又はそのようなエラストマー材料から形成されてもよい。例えば、流体管理層210は、ポリマーフィルムを含んでもよく、又はポリマーフィルムから形成されてもよい。流体管理層210はまた、いくつかの実施形態では、平滑な又は艶消しの表面テクスチャを有してもよい。一部の用途に関しては、SPI(プラスチック工業会)規格による等級B3以上の、艶出し仕上げ又は光沢仕上げが特に有利であり得る。いくつかの実施形態では、非平面表面特徴は別として、表面高さの変動は、許容可能な公差に限定され得る。例えば、流体管理層210の表面は、1センチメートルに対して0.2ミリメートルに制限された高さ偏位を有してもよい。
いくつかの実施形態では、流体管理層210は、疎水性であってもよい。流体管理層210の疎水性は、多様であり得るが、いくつかの実施形態では、水との接触角が少なくとも90度であってもよい。いくつかの実施形態では、流体管理層210は、水との接触角が150度以下であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、流体管理層210の接触角は、少なくとも90度~約120度の範囲、又は少なくとも120度~150度の範囲であってもよい。水接触角は、任意の標準装置を使用して測定され得る。手動ゴニオメータが、接触角を視覚的に概算するために使用され得るが、接触角測定器は、多くの場合、とりわけ、水平ステージ、シリンジなどの液体滴下器、カメラ、及び、接触角をより正確かつ精密に算出するように設計されているソフトウェアを伴う統合システムを含み得る。このような統合システムの非限定的な例としては、First Ten Angstroms,Inc.(Portsmouth,Virginia)から全てが市販されているFTÅ125、FTÅ200、FTÅ2000、及びFTÅ4000システム、並びに、Kruss GmbH(Hamburg,Germany)から全てが市販されているDTA25、DTA30、及びDTA100システムが挙げられ得る。別途指定のない限り、本明細書における水接触角は、20~25℃及び相対湿度20~50%の空気中、5cm以下の高さから添加される、液滴用の水平のサンプル表面上の脱イオン蒸留水を使用して測定される。本明細書で報告される接触角は、最高測定値及び最低測定値の両方を破棄した、5~9個の測定値の平均を表す。流体管理層210の疎水性は、液体又はプラズマのいずれかによるコーティングに際して、シリコーンやフルオロカーボンなどの他の材料の疎水性コーティングによって更に強化されてもよい。
流体管理層210はまた、マニホールド層205を含む他の層に溶着するのにも好適であり得る。例えば、流体管理層210は、熱、高周波(RF)溶着、又は、超音波溶着などの熱を発生させる他の方法を使用して、ポリウレタン発泡体に溶着するように適合されてもよい。RF溶着は、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、及びアクリレートなどの極性のより高い材料に特に好適であり得る。犠牲極性インタフェースが、ポリエチレンなどの極性のより低いフィルム材料のRF溶着を容易にするために使用されてもよい。
流体管理層210の面積密度は、指示された療法又は用途に応じて変化してもよい。いくつかの実施形態では、40グラム/平方メートル未満の面積密度が好適であり得、約20~30グラム/平方メートルの面積密度が、いくつかの用途に特に有利であり得る。
いくつかの実施形態では、例えば、流体管理層210は、ポリエチレンフィルムなどの疎水性ポリマーを含んでもよく、又はそのようなポリマーから形成されてもよい。ポリエチレンの単純かつ不活性な構造は、生体組織及び流体との相互作用を、あるとしても殆ど起こさない面を提供することができ、液体の自由な流れ及び低付着性を助長し得る面を提供し、これは、多くの用途に特に有利であり得る。ポリエチレンフィルムに積層するのに好適な極性のより高いフィルムは、ポリアミド、コポリエステル、アイオノマー、及びアクリルを含む。ポリエチレンと極性フィルムとの接合を補助するために、エチレン酢酸ビニル又は変性ポリウレタンなどのタイ層が使用されてもよい。エチルメチルアクリレート(EMA)フィルムもまた、いくつかの構成に好適な疎水性及び溶着特性を有し得る。
図2の例に示されるように、流体管理層210は、流体管理層210にわたって均一又はランダムに分布し得る1つ以上の流体制限部220を有してもよい。流体制限部220は、双方向性及び圧力応答性であってもよい。例えば、流体制限部220は、一般に、液体の流れを実質的に低減するために通常は張られていない状態であり、圧力勾配又は流体管理層210の変形に応答して拡張することが可能である弾性の通路を含むことができる。いくつかの実施形態では、流体制限部220は、流体管理層210内の穿孔を含んでもよい。穿孔は、流体管理層210から材料を除去することによって形成されてもよい。例えば、穿孔は、流体管理層210を切り開くことによって形成されてもよく、いくつかの実施形態では、穿孔の縁部を変形させてもよい。穿孔にわたって圧力勾配又は流体管理層210の変形が存在しない場合、通路は、封止又は流体制限部を形成するのに十分に小さくてもよく、これは液体の流れを実質的に低減又は防止することができる。追加的に又は代替的に、流体制限部220のうちの1つ以上はエラストマー弁であってもよく、エラストマー弁は、液体の流れを実質的に低減するために歪まないとき通常閉じており、圧力勾配又は流体管理層210の変形に応答して開くことができる。流体管理層210の開窓は、いくつかの用途に好適な弁であってもよい。開窓も、流体管理層210から材料を除去することによって形成されてよいが、除去される材料の量、及び開窓の得られる寸法は、穿孔よりも1桁小さくてもよく、縁部を変形させなくてもよい。
例えば、流体制限部220のいくつかの実施形態は、流体管理層210の1つ以上のスロット又はスロットの組み合わせを含んでよい。いくつかの例では、流体制限部220は、4ミリメートル未満の長さ及び1ミリメートル未満の幅を有する線状スロットを含んでもよい。長さは少なくとも2ミリメートルであってもよく、いくつかの実施形態では、幅は少なくとも0.4ミリメートルであってもよい。約3ミリメートルの長さ及び約0.8ミリメートルの幅は、多くの用途に特に好適であり得る。約0.1ミリメートルの公差も許容可能であり得る。このような寸法及び公差は、例えば、レーザーカッターで達成され得る。このような構成のスロットは、正常に閉じた状態又は静止した状態で液体の流れを実質的に低減する不完全な弁として機能し得る。例えば、このようなスロットは、完全に閉じられることなく又は完全に封止されることなく流れ制限部を形成してもよい。スロットは、液体の流れの増加を可能にするために、圧力勾配又は流体管理層210の変形に応答して大きく拡張する又は開くことができる。
いくつかの実施形態では、流体制限部220は、流体管理層210がマニホールド層205に対して配置されたときに、流体制限部220がマニホールド層205内の開口又はチャネルと整列される、重なり合う、位置合わせされる、又は他の方法で流体結合されるように、流体管理層210にわたって分散されてもよい。
任意選択の接触層215は、組織部位との流体封止を提供するのに適した軟質の柔軟な材料を含むか又はその材料から形成された封止層を含んでもよい。例えば、接触層215は、限定するものではないが、シリコーンゲル、軟質シリコーン、ヒドロコロイド、ヒドロゲル、ポリウレタンゲル、ポリオレフィンゲル、水素添加スチレンコポリマーゲル、発泡ゲル、接着剤でコーティングされたポリウレタン及びポリオレフィンなどの軟質独立気泡発泡体、ポリウレタン、ポリオレフィン、あるいは水素添加スチレンコポリマーを含んでもよい。いくつかの実施形態では、接触層215は、約200ミクロン(μm)~約1000ミクロン(μm)の厚さを有し得る。いくつかの実施形態では、接触層215は、約5ショアOO~約80ショアOOの硬度を有し得る。
更には、接触層215は、疎水性又は親水性の材料で構成されてもよい。いくつかの実施形態では、接触層215は、疎水性コーティングされた材料とすることができる。例えば、接触層215は、例えば、織りメッシュ、不織メッシュ、成形メッシュ、又は押出メッシュなどの、隙間を有する材料を、疎水性材料でコーティングすることによって形成することができる。コーティング用疎水性材料は、例えば、軟質シリコーンであることができる。
接触層215は、内側部分230を取り囲む又はその周りの周辺部225と、周辺部225及び内側部分230を貫通して配置された開口235とを有し得る。いくつかの例では、内側部分230は、マニホールド層205の表面積にほぼ対応してもよい。接触層215はまた、周辺部225の一部を形成し得る1つ以上の縁部245を有し得る。接触層215は、内側部分230と周辺部225との間に配置された、内側部分230の周りの内側境界250を有することができる。内側境界250は、図2の例に示すように、実質的に開口235を含まなくてもよい。いくつかの例では、図2に示すように、内側部分230は、接触層215に対称かつ中央に配置されてもよい。
開口235は、例えば、切断によって、又は局所RF若しくは超音波エネルギーの印加によって、又は開口を形成するための他の適切な技術によって形成されてもよい。開口235は、均一な分布パターンを有してもよく、又は、接触層215にランダムに分布してもよい。接触層215の開口235は、例えば、円形、正方形、星形、楕円形、多角形、スリット、複雑な曲線、直線形状、三角形を含めた、多くの形状を有してよい、又はそのような形状の何らかの組み合わせを有してもよい。
開口235の各々は、均一な又は同様の幾何学的特性を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、開口235の各々は、実質的に同じ直径を有する円形の開口であってもよい。いくつかの実施形態では、開口235の各々の直径は、約1ミリメートル~約50ミリメートルであることができる。他の実施形態では、開口235の各々の直径は、約1ミリメートル~約20ミリメートルであることができる。
他の実施形態では、開口235の幾何学的特性は変化してもよい。例えば、開口235の直径は、図2に示すように、接触層215内の開口235の位置に応じて変化してもよい。いくつかの実施形態では、接触層215の周辺部225の開口235の直径は、接触層215の内側部分230の開口235の直径よりも大きくてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、周辺部225に配置された開口235は、約9.8ミリメートル~約10.2ミリメートルの直径を有してもよい。いくつかの実施形態では、内側部分230に配置された開口235は、約1.8ミリメートル~約2.2ミリメートルの直径を有してもよい。
図2の例では、ドレッシング110は、接着剤255などの取り付けデバイスを更に含んでもよい。接着剤255は、例えば、カバー125の周辺、一部、又は全体の周りに延びる医学的に許容される感圧接着剤であってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、接着剤255は、25~65グラム/平方メートル(g.s.m.)のコーティング重量を有するアクリル接着剤を含んでもよい。追加的に又は代替的に、いくつかの実施形態では、接着剤255は、シリコーン系接着剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、より厚い接着剤、又は接着剤の組み合わせが、シールを改善し漏れを低減するために適用されてもよい。接着剤255は、周辺部225と実質的に同じ形状を有する層であってもよい。いくつかの実施形態では、接着剤255のこのような層は、連続してもよく、又は不連続であってもよい。接着剤255内の不連続部は、接着剤255内の開口又は孔(図示せず)によって提供されてもよい。接着剤255内の開口又は孔は、接着剤255の適用後に、又は接着剤255を担持層、例えばカバー125の側にパターンでコーティングすることによって形成されてもよい。いくつかの例示的実施形態では、接着剤255中の開口又は孔はまた、ドレッシング110のMVTRを高めるようにサイズ決めされてもよい。
図2の例に示されるように、いくつかの実施形態では、剥離ライナー260は、例えば、使用前に接着剤255を保護するために、接触層215に取り付けられるか、又はそれに隣接して位置決めされてもよい。剥離ライナー260はまた、例えば、ドレッシング110の活用を支援するために剛性を提供してもよい。剥離ライナー260は、例えば、流延用紙、フィルム、又はポリエチレンであってもよい。更に、いくつかの実施形態では、剥離ライナー260は、ポリエチレンテレフタレート(PET)又は同様の極性半結晶性ポリマーなどのポリエステル材料であってもよい。剥離ライナー260のための極性半結晶性ポリマーの使用は、ドレッシング110のしわ又は他の変形を実質的に妨げることができる。例えば、極性半結晶性ポリマーは、高度に配向されてもよく、ドレッシング110の構成要素と接触したときに、又は温度変化、環境変化、若しくは滅菌に供されたときに生じ得る軟化、膨潤、又は他の変形に対して耐性であり得る。いくつかの実施形態では、剥離ライナー260は、接触層215などの隣接する層にインプリントすることができる表面テクスチャを有してもよい。更に、接触層215に接触するように構成された剥離ライナー260の側面上に、剥離剤が配置されてもよい。例えば、剥離剤はシリコーンコーティングであってもよく、ドレッシング110を損傷又は変形させることなく手による剥離ライナー260の取り外しを容易にするのに好適な剥離剤を有してもよい。いくつかの実施形態では、剥離剤は、例えば、フルオロカーボン又はフルオロシリコーンであってもよい。他の実施形態では、剥離ライナー260は、コーティングされていなくてもよく、あるいは剥離剤なしで使用されてもよい。
図2はまた、流体導管265及びドレッシングインタフェース270の一例を示す。図2の例に示すように、流体導管265は、一方の端部でドレッシングインタフェース270に流体結合することができる可撓性の管であってもよい。ドレッシングインタフェース270は、図2の例に示すように、カバー125の開口275の上に配置されることにより、流体導管265と組織インタフェース120との間に流体経路を提供できる、エルボ形コネクタとすることができる。
いくつかの実施形態では、カバー125は、第7の表面226及び第8の表面227を含んでもよい。第1の表面206、第2の表面207、第3の表面211、第4の表面212、第5の表面216、及び第6の表面217に関して同様に開示されるように、第7の表面226及び第8の表面227の一方又は両方は、球体、楕円体、円環面、円柱、放物面、双曲面、円錐、角柱、角錐ミッド、又は四面体などの1つ以上の非平面表面特徴を備えてもよい。いくつかの実施形態では、第7の表面226及び第8の表面227のうちの一方は、略凸状として特徴付けられてもよく、他方は、凹状として特徴付けられてもよい。図2の実施形態に示されるようないくつかの実施形態では、第7の表面226は、略凸状として、又は主に凸状の表面特徴を有するものとして特徴付けられてもよく、同様に、第8の表面227は、略凹状として、又は主に凹状の表面特徴を有するものとして特徴付けられてもよい。
いくつかの実施形態では、例えば、図2の例では、カバー125及び接触層215は、カバー125の周辺部分及び接触層215の周辺部225の各々が、マニホールド層205及び流体管理層210の外周を超えて延在するようなサイズであってもよい。例えば、カバー125及び接触層215は、カバー125、マニホールド層205、流体管理層210、及び接触層215が互いに対して配置されたときに、カバー125の外周が接触層215の外周225の縁部245と実質的に同一の広がりを持つような寸法を有してもよい。いくつかの実施形態では、接触層215及びカバー125は、マニホールド層205及び流体管理層210を封入するために、接着剤255などを介して結合されてもよく、接着剤255の一部が開口235を通して露出されることも可能にする。
図3は、図1のドレッシング110の別の例の組立図であり、組織インタフェース120が2つ以上の層を含むいくつかの実施形態に関連し得る追加の詳細を示す。図2に関して同様に述べられるように、図3に示される組織インタフェース120は、複数の層、より具体的には、マニホールド層205、流体管理層210、及び接触層215を含む。図3の実施形態では、カバー125、マニホールド層205、流体管理層210、及び接触層215は、例えば、カバー125、マニホールド層205、流体管理層210、及び接触層215の各々が、カバー125、マニホールド層205、流体管理層210、及び接触層215が積み重ねて配置されたときに輪郭又は周囲に対して同一の広がりを持つように、実質的に等しいサイズ及び形状を有してもよい。また、図3の実施形態では、カバー125、マニホールド層205、流体管理層210、及び接触層215の各々は、接着剤又はRF溶接などを介して、直接隣接する層に取り付けられてもよい。
図4は、いくつかの実施形態に関連し得る追加の詳細を示す、流体管理層210の例の概略図である。図4の例に示されるように、流体制限部220の各々は、約3ミリメートルの長さを有する1つ以上の線状スロットから本質的になってもよい。図4は、流体制限部220の均一な分配パターンの例を更に示す。図4の実施形態では、流体制限部220は、流体管理層210と実質的に同一の広がりをもち、複数の平行な行及び列の格子で流体管理層210にわたって分配されており、格子において、スロットはまた、互いに相互に平行である。いくつかの実施形態では、図4の例に示されるように、列は約3ミリメートル離間されてもよく、列内の各々の流体制限部220は中心で約3ミリメートル離間されてもよい。隣接する行の流体制限部220は、整列してもよく、又はオフセットされてもよい。例えば、隣接する行は、図4に示すようにオフセットされてもよく、このため、流体制限部220は交互の行で整列し、約6ミリメートル分離されている。いくつかの実施形態では、流体制限部220の間隔は、療法の要件に従って流体制限部220の密度を増加させるように変化してもよい。
図5は、開口235の例示的な構成の概略図であり、接触層215のいくつかの実施形態に関連し得る追加の詳細を示す。いくつかの実施形態では、図5に示される開口235は、内側部分230のみと関連付けられてもよい。図5の例では、開口235は概して円形であり、約2ミリメートルの直径を有する。図5はまた、内側部分230の開口235の均一な分配パターンの例を示す。図5の実施形態では、開口235は、平行な行及び列の格子で内側部分230にわたって分配されている。各行及び各列内では、開口235は、図5の例に示すように、互いに等距離であってもよい。図5は、多くの用途に特に好適であり得る1つの例示的構成を示し、開口235は、各行及び各列に沿って約6ミリメートルで離間し、3ミリメートルのオフセットで離間する。
図6は、図4の流体管理層210に重ねられた図5の例示的な接触層215の概略図であり、組織インタフェース120のいくつかの例示的な実施形態に関連し得る追加の詳細を示す。例えば、図6に示されるように、流体制限部220が、開口235に揃えられ、重ねられ、位置合わせされ、他の方法で流体的に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、流体制限部220のうちの1つ以上は、内側部分230においてのみ開口235と位置合わせされてもよく、又は開口235と部分的にのみ位置合わせされてもよい。図6の例の流体制限部220は、流体制限部220の各々が開口235のそれぞれ1つとのみ位置合わせされるように概ね構成されている。他の例では、流体制限部220のうちの1つ以上は、開口235のうちの2つ以上と位置合わせされてもよい。例えば、流体制限部220のうちの任意の1つ以上は、開口235のうちの2つ以上にわたって延びる穿孔又は開窓であってもよい。追加的に又は代替的に、流体制限部220のうちの1つ以上は、開口235のうちのいずれとも位置合わせされなくてもよい。
図6の例に示されるように、開口235は、流体管理層210の一部、流体制限部220、又はそれらの両方を接触層215を通して露出させるようにサイズ決めされてもよい。いくつかの実施形態では、開口235の各々は、流体制限部220のうちの2つ以下を露出させるようにサイズ決めされてもよい。いくつかの例では、流体制限部220の各々の長さは、実質的に開口235の各々の直径以下であってもよい。いくつかの実施形態では、流体制限部220の平均寸法は、開口235の平均寸法よりも実質的に小さい。例えば、いくつかの実施形態では、開口235は楕円形であってもよく、流体制限部220の各々の長さは、長軸又は短軸と実質的に等しくてもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、流体制限部220の寸法は、開口235の寸法を超えてもよく、開口235のサイズは、ドレッシング110の下面に露出する流体制限部220の有効サイズを制限してもよい。
いくつかの実施形態では、ドレッシング110の1つ以上の構成要素は、熱成形プロセスを受けてもよく、例えば、カバー125、マニホールド層205、流体管理層210、及び接触層215のうちの1つ以上は、非平面表面特徴をこれらの構成要素に付与するために、熱成形を受けてもよい。例えば、組織インタフェース120の非平面表面のうちの1つ以上、例えば、第1の表面206、第2の表面207、第3の表面211、第4の表面212、第5の表面216、第6の表面217、第7の表面226、及び第8の表面227のうちの1つ以上が、熱成形プロセスによって形成され得る。
いくつかの実施形態では、ドレッシング110の2つ以上の構成要素は、熱成形の前に一緒に結合されてもよい。追加的に又は代替的に、いくつかの実施形態では、ドレッシング110の2つ以上の構成要素は、相互から離れて熱成形され、次いで、熱成形後に一緒に結合されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、カバー125、マニホールド層205、流体管理層210、及び接触層215は、最初に一緒に結合され、次いで、熱成形を受けてもよい。代替的に、いくつかの実施形態では、カバー125、マニホールド層205、流体管理層210、及び接触層215のうちの2つ以上は、ドレッシング110の隣接する構成要素に結合される前に、熱成形されてもよい。
いくつかの実施形態では、熱成形プロセスは、前駆体材料が柔軟になる温度まで前駆体材料を加熱することを含む。様々な実施形態では、前駆体材料の加熱に関連するパラメータは、熱成形される材料を含む要因に基づいて選択され得る。いくつかの実施形態では、マニホールド層205を熱成形する文脈において、熱成形プロセスに関連する温度は、概して、マニホールド層205が圧縮され得る縮充プロセスに関連し得る温度よりも低くてもよい。
追加的に、いくつかの実施形態では、加熱された前駆体材料は、型又は鋳型、例えば、マンドレルに適合されてもよい。概して、加熱された前駆体材料が適合される型は、組織インタフェース120の得られる構成要素の所望の特性に基づいて選択されてもよい。例えば、型は、球体、楕円体、円環面、円柱、放物面、双曲面、円錐、角柱、角錐、四面体、又はそれらの組み合わせの内面又は外面の一部などの三次元形状を含んでもよい。加熱された前駆体材料は、任意の適切な方法によって適合され得る。例えば、いくつかの実施形態では、加熱された前駆体材料は、真空によって型又は鋳型に適合されてもよい。追加的に、いくつかの実施形態では、加熱された前駆体材料は、型に適合されている間に冷却されてもよく、冷却時に、1つ以上の表面特徴が、カバー125、マニホールド層205、流体管理層210、及び接触層215のうちの1つ以上に付与され得る。
いくつかの実施形態では、ドレッシング110の構成要素に1つ以上の表面特徴を付与することに加えて、又はその代わりに、熱成形プロセスは、ドレッシング110、組織インタフェース120、又はその1つ以上の構成要素、例えば、カバー125、マニホールド層205、流体管理層210、及び接触層215と関連する1つ以上のパラメータを修正するために有効であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、ドレッシング110、ドレッシング110の1つ以上の構成要素、又はドレッシング110の構成要素の何らかの組み合わせは、熱成形プロセス後及び/又は熱成形プロセスの結果として、引張強度の低下を呈するものとして特徴付けられてもよい。例えば、ドレッシング110、ドレッシング110の1つ以上の構成要素、又はドレッシング110の構成要素の何らかの組み合わせは、他の点では同様の熱成形されていないドレッシングと比較して、引張強度の低下を呈するものとして特徴付けられてもよい。熱成形プロセスを受けていないことを除いて、他の点では同様の熱成形されていないドレッシングは、全ての材料態様においてドレッシング110と同じであってもよい。いくつかの実施形態では、ドレッシング110、ドレッシング110の1つ以上の構成要素、又はドレッシング110の構成要素の何らかの組み合わせは、熱成形の結果として、又は他の点では同様の熱成形されていないドレッシングと比較して、少なくとも10%の引張強度の低下、又は少なくとも15%の引張強度の低下、又は少なくとも20%の引張強度の低下、又は少なくとも25%の引張強度の低下、又は少なくとも30%の引張強度の低下、又は少なくとも35%の引張強度の低下、又は少なくとも40%の引張強度の低下を呈し得る。
追加的に又は代替的に、いくつかの実施形態では、ドレッシング110、ドレッシング110の1つ以上の構成要素、又はドレッシング110の構成要素の何らかの組み合わせは、熱成形プロセス後、及び/又は熱成形プロセスの結果として、撓みの増加を呈するものとして特徴付けられてもよい。例えば、ドレッシング110、ドレッシング110の1つ以上の構成要素、又はドレッシング110の構成要素の何らかの組み合わせは、他の点では同様の熱成形されていないドレッシングと比較して、撓みの増加を呈するものとして特徴付けられてもよい。
追加的に又は代替的に、いくつかの実施形態では、ドレッシング110、ドレッシング110の1つ以上の構成要素、又はドレッシング110の構成要素の何らかの組み合わせは、熱成形プロセス後、及び/又は熱成形プロセスの結果として、組織部位に対する適合性の改善を呈するものとして特徴付けられてもよい。例えば、ドレッシング110、ドレッシング110の1つ以上の構成要素、又はドレッシング110の構成要素の何らかの組み合わせは、他の点では同様の熱成形されていないドレッシングと比較して、組織部位に対する適合性の改善を呈するものとして特徴付けられてもよい。
例えば、理論に束縛されるものではないが、撓みの増加及び/又は適合性の改善は、ドレッシング110、ドレッシング110の1つ以上の構成要素、又はドレッシング110の構成要素の何らかの組み合わせの引張強度の低下から生じ得る。例えば、図7を参照すると、患者の組織部位704に対して位置決めされた図2のドレッシング110の断面図が示されている。組織部位704は、周辺組織、例えば、表皮706、真皮708、及び皮下組織710を通って延びてもよく、又はこれらを伴ってもよい。追加的に又は代替的に、いくつかの実施形態では、組織部位704は、例えば切開部などの表皮706の表面上に主に存在する表面部分を含んでもよい。組織部位704、例えば、深い創傷は、末梢組織、例えば、表皮706の表面の下に延びる深さを有してもよい。図7によって図示されるように、組織部位704に対して位置決めされると、ドレッシング110は、ドレッシング110が末梢組織によってその周縁の周りで支持されるように、組織部位704を覆って延在してもよい。いくつかの実施形態では、組織部位704の方向にドレッシング110に印加される1つ以上の力F(例えば、組織部位704内への力)の印加は、ドレッシング110の領域750、ドレッシング110の1つ以上の構成要素、又はドレッシング110の構成要素の何らかの組み合わせに張力を受けさせ得る。いくつかの実施形態では、熱成形プロセスから生じ得るような、ドレッシング110、ドレッシング110の1つ以上の構成要素、又はドレッシング110の構成要素の何らかの組み合わせの引張強度の低下は、ドレッシング110、ドレッシング110の1つ以上の構成要素、又はドレッシング110の構成要素の何らかの組み合わせに、撓みの増加及び/又は適合性の改善を呈させ得る。
いくつかの実施形態では、ドレッシング110は、例えば、ドレッシング110の種々の構成要素の全体が熱成形プロセスに供され得るように、その全体が熱成形プロセスに供されてもよい。代替的に、いくつかの実施形態では、ドレッシング110の全体未満が、熱成形プロセスに供されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ドレッシング110の1つ以上の構成要素の全体未満が、熱成形プロセスに供されてもよい。追加的に又は代替的に、いくつかの実施形態では、ドレッシング110及び/又はドレッシング110の1つ以上の構成要素は、程度の変動する熱成形プロセスを受けた様々な領域を含み、それにより、例えば、ドレッシング110及び/又はドレッシング110の1つ以上の構成要素は、その様々な領域において引張強度、屈曲、及び/又は適合性の変動を呈することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ドレッシング110及び/又はドレッシング110の1つ以上の構成要素は、1つ以上の熱成形領域、例えば、1つ以上の張力緩和領域を含んでもよい。
例えば、図8を参照すると、マニホールド層205の例示的な実施形態が示されている。図8の実施形態では、マニホールド層205は、複数の張力緩和領域、例えば、第1の張力緩和領域802、第2の張力緩和領域804、及び第3の張力緩和領域806を含む。マニホールド層205はまた、引張強度に対して比較的少ない修正を示す1つ以上の領域、例えば、第1の低修正領域801、第2の低修正領域803、及び第3の低修正領域805を含んでもよい。張力緩和領域、特に、第1の張力緩和領域802、第2の張力緩和領域804、及び第3の張力緩和領域806は、張力緩和領域に熱成形プロセスを施すことによって形成することができ、一方、低修正領域は、熱成形プロセスを施さないか、又はより低い程度の熱成形を施す。
図8の例では、同心円状に配置された張力緩和領域のうちの1つ以上は、低張力緩和領域のうちの1つ以上の周りに配置されてもよい。例えば、図8の実施形態に示されるように、第1の張力緩和領域802は、第1の低修正領域801の周りに略同心円状に配置されてもよい。第2の低修正領域803は、第1の張力緩和領域802の周りに略同心円状に配置されてもよい。第2の張力緩和領域804は、第2の低修正領域803の周りに略同心円状に配置されてもよい。第3の低修正領域805は、第2の張力緩和領域804の周囲に配置され得、第3の張力緩和領域806は、第3の低修正領域805の周りに略同心円状に配置されてもよい。図8の実施例は、マニホールド層205内に配置される複数の張力緩和領域及び低修正領域の配置を図示しているが、組織インタフェース120又はドレッシング110の種々の他の構成要素は、張力緩和領域及び低修正領域の類似する配置を含んでもよい。
また、例えば、図9を参照すると、マニホールド層205の別の例示的な実施形態が示されている。図9の実施形態では、組織インタフェース120は、螺旋形状の張力緩和領域902及び低修正領域901を含む。図9の実施例は、マニホールド層205内に配置された複数の張力緩和領域及び低修正領域の配置を図示しているが、組織インタフェース120又はドレッシング110の種々の他の構成要素は、張力緩和領域及び低修正領域の類似する配置を含んでもよい。
いくつかの他の例示的実施形態では、複数の張力緩和領域は、所望のパラメータをもたらすために、ドレッシング110及び/又はドレッシング110の1つ以上の構成要素の長さ及び幅にわたって、任意の好適なパターンで配置されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、複数の張力緩和領域は、あるパターンで、又はランダムに配置されてもよい。いくつかの実施形態では、張力緩和領域は、張力緩和が所望される種々のエリアに集中していてもよく、張力緩和が所望されない、又はより低い程度に所望されるエリアにあまり集中していなくてもよい。
ドレッシング110を備えるシステムは、ユーザに陰圧療法を提供するために有利に使用され得る。例えば、図10は、組織部位704の処置のために配置された治療システム100の実施形態を示す。治療システム100は、治療システム100の位置決め又は組織部位の種類にかかわらず、例えば、表皮706、真皮708、及び皮下組織710に治療を提供してもよい。治療システム100はまた、限定なく、他の組織部位において使用されてもよい。
ドレッシング110は、接触層215の内側部分230が組織部位704に又は近接して配置されるように、かつ接触層215の周辺部225が組織部位704を取り囲む周辺組織、例えば表皮706に近接して配置されるように、組織部位704に対して配置されてもよい。更に、接触層215内の開口235は、組織部位704及び/又は組織部位704を取り囲む組織と流体連通してもよい。
ドレッシング110は、凸状表面、例えば、第1の表面206、第3の表面211、及び第5の表面216が組織部位704に面し得るように、組織部位704に対して位置決めされてもよい。例えば、ドレッシング110は、1つ以上の非平面表面特徴が組織部位704内に延在するように、組織部位704に対して配置されてもよい。
カバー125は、接触層215及び組織部位704を覆って、組織部位704とドレッシング110のカバー125との間に流体封止及び封止空間1030を提供し得る。更に、カバー125は、組織部位704を取り囲む表皮706の一部などの他の組織を覆って、カバー125と組織部位704との間に流体封止を提供してもよい。いくつかの実施形態では、カバー125の周辺部の一部は、接触層215の周辺部225を越えて延び、組織部位704を取り囲む組織と直接接触してもよい。他の実施形態では、カバー125の周辺部は、例えば、組織部位704を取り囲む組織と接触して位置決めされて、封止空間1030を接触層215なしに提供し得る。よって、接着剤255はまた、少なくともカバー125の周辺部と組織部位704を取り囲む表皮706などの組織との間に位置決めされてもよい。接着剤255は、組織部位704及び接触層215に面するように適合されたカバー125の表面上に配設されてもよい。
接着剤255は、例えば、ドレッシング110が組織部位704に対して配置されたときに表皮706に接触し、ドレッシング110を組織部位704又はその周囲の組織に固定するように、複数の開口235のうちの1つ以上を通って延在するか、又はそこを通って押圧されてもよい。例えば、開口235は、組織部位704に対してドレッシング110を固定するために、表皮706への接着剤255の十分な接触を提供し得る。追加的に、開口235及び接着剤255の構成は、組織部位704に対するドレッシング110の解放及び再位置決めを可能にし得る。様々な実施形態では、開口235のうちの1つ以上は、サイズ及び数が、例えば、接触層215の特定の用途又は幾何学的構造に応じて、開口235を介して流体連通する接着剤255の表面積を最大化するように調節されてもよい。
代替的に、いくつかの実施形態、例えば、ドレッシング110の全ての構成要素が輪郭又は周囲に対して同一の広がりを有する、図3に関して開示されるような実施形態では、取り付けデバイスは、カバー125の縁の周りに配置することができる。取り付けデバイスは、例えば、封止空間1030を形成するように、カバー125の周辺部分と、組織部位704における、又はそれを取り囲む組織との間に延在するために十分な幅を有する、材料のストリップ、例えば、フィルムを備えてもよい。取り付けデバイス上に配置される接着剤は、ドレッシング110を定位置に固定し、組織インタフェース120の露出された周囲を封止するように、組織部位の周辺のカバー125及び表皮706上に押圧されてもよい。
ドレッシング110が組織部位704に対して位置決めされ固定された状態で、導管が陰圧源105とドレッシング110との間に結合されてもよく、陰圧源105は、例えば、封止空間1030及び/又はドレッシング110を介して組織部位704に陰圧療法を提供するように動作させられてもよい。いくつかの実施形態では、封止空間1030及び/又はドレッシング110への陰圧の印加は、例えば、ドレッシング110に印加される力が、ドレッシング110を組織部位704内へ引き込ませる効果を有し得る。
いくつかの実施形態では、ドレッシング110は、例えば、ドレッシング110によって示される組織部位に対する引張強度の低下、撓みの増加、及び/又は適合性の改善の結果として、陰圧療法を提供する際に有利に採用され得る。例えば、ドレッシング110の撓みの増加及び/又は適合性の改善は、ドレッシング110が、組織部位704とドレッシング110の組織部位対向表面との間のより良好な接触を提供することを可能にし得る。ドレッシング110と組織部位704との間の接触の改善は、組織部位704の実質的に全てにわたって微小歪みを誘導する効果を有し得、それによって、組織部位704にわたる細胞が歪みを経験し、陰圧療法の結果を向上させる。
いくつかの例示的な実施形態において示されているが、本明細書に記載されているシステム、装置、及び方法は、添付の特許請求の範囲内の様々な変更及び修正が可能であることが、当業者には理解されよう。また、「又は(or)」などの用語を使用する様々な代替形態の説明は、文脈によって明らかに必要とされない限り、相互排他性を必要とせず、不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、文脈によって明らかに必要とされない限り、対象を単一の例に限定しない。構成要素はまた、販売、製造、組み立て、又は使用のために、様々な構成において組み合わされてもよく、又は分離されてもよい。いくつかの構成では、種々の構成要素、例えば、ドレッシング110又は容器115は、製造又は販売のために他の構成要素から分離されてもよい。他の例示的な構成において、コントローラ130はまた、他の構成要素とは独立して製造されてもよく、構成されてもよく、組み立てられてもよく、又は販売されてもよい。
添付の特許請求の範囲は、上記の主題の新規性及び進歩性を記載するが、特許請求の範囲はまた、具体的には詳細に記載されていない追加の主題を包含し得る。例えば、ある特徴、要素、又は態様は、新規性及び進歩性を有する特徴を当業者に既に知られているものから区別するのに必要でない場合、特許請求の範囲から省略され得る。いくつかの実施形態の文脈で記載されている特徴、要素、及び態様はまた、添付の特許請求の範囲によって定義されている本発明の範囲から逸脱することなく、省略されてもよく、組み合わされてもよく、又は同じ目的、均等の目的、若しくは同様の目的を果たす代替の特徴によって置き換えられてもよい。

Claims (114)

  1. 陰圧を用いて組織部位を処置するためのドレッシングであって、前記ドレッシングが、外力が前記ドレッシングに加えられていない弛緩状態において、第1の非平面表面と、前記第1の非平面表面の反対側の第2の非平面表面との両方を有し、前記ドレッシングが、
    ポリマーフィルムと、前記ポリマーフィルムを通って延在し、変形するように構成された複数の流体制限部とを含む流体管理層と、
    前記流体管理層に結合されたマニホールド層と、を備える、ドレッシング。
  2. 前記ドレッシングが、長さ、幅、及び厚さを備え、前記厚さが実質的に均一である、請求項1に記載のドレッシング。
  3. 前記ドレッシングが、前記ドレッシングの長さ、前記ドレッシングの幅、又はその両方にわたって実質的に一定の湾曲を呈する、請求項2に記載のドレッシング。
  4. 前記ドレッシングが、前記ドレッシングの長さ、前記ドレッシングの幅、又はその両方にわたって変化する湾曲を呈する、請求項2に記載のドレッシング。
  5. 前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面の各々が、前記ドレッシングの厚さの少なくとも50%だけ平面から偏位する、請求項1~4のいずれか一項に記載のドレッシング。
  6. 前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面の各々が、少なくとも前記ドレッシングの厚さだけ平面から偏位する、請求項1~5のいずれか一項に記載のドレッシング。
  7. 前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面の各々が、前記ドレッシングの厚さの少なくとも150%だけ平面から偏位する、請求項1~6のいずれか一項に記載のドレッシング。
  8. 前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面のうちの少なくとも1つが、非平面表面特徴を備え、前記非平面表面特徴が、球体、楕円体、円環面、円柱、放物面、双曲面、円錐、角柱、角錐、又は四面体の表面の少なくとも一部を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のドレッシング。
  9. 前記ドレッシングが、前記流体管理層及び前記マニホールド層を加熱することと、加熱されている間に、前記流体管理層及び前記マニホールド層を型に適合させることとを含む熱成形プロセスによって形成され、前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面が、前記熱成形プロセスの結果として形成される、請求項1~8のいずれか一項に記載のドレッシング。
  10. 前記流体管理層及び前記マニホールド層が、前記熱成形プロセスの前に結合され、一緒に熱成形される、請求項9に記載のドレッシング。
  11. 前記流体管理層及び前記マニホールド層が、別々に熱成形され、前記熱成形プロセス後に結合される、請求項9に記載のドレッシング。
  12. 前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記熱成形プロセス後に引張強度の少なくとも10%の低下を呈する、請求項9~11のいずれか一項に記載のドレッシング。
  13. 前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記熱成形プロセス後に引張強度の少なくとも20%の低下を呈する、請求項9~12のいずれか一項に記載のドレッシング。
  14. 前記ドレッシングが、前記熱成形プロセス後に前記組織部位に対する適合性の向上を呈する、請求項9~13のいずれか一項に記載のドレッシング。
  15. 前記第1の非平面表面が、前記流体管理層の表面であり、凸状表面を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載のドレッシング。
  16. 前記第2の非平面表面が、前記マニホールド層の表面であり、凹状表面を含む、請求項1~15のいずれか一項に記載のドレッシング。
  17. 前記流体管理層の反対側で前記マニホールド層に結合されたポリマー層を更に備え、前記第2の非平面表面が、前記ポリマー層の表面であり、凹状表面を含む、請求項1~15のいずれか一項に記載のドレッシング。
  18. 前記ドレッシングが、前記流体管理層、前記マニホールド層、及び前記ポリマー層を加熱することを含む熱成形プロセスによって形成され、前記マニホールド層及び前記ポリマー層が、前記熱成形プロセスの前に結合され、一緒に熱成形される、請求項17に記載のドレッシング。
  19. 前記ドレッシングが、前記流体管理層、前記マニホールド層、及び前記ポリマー層を加熱することを含む熱成形プロセスによって形成され、前記マニホールド層及び前記ポリマー層が別々に熱成形され、前記熱成形プロセスの後に結合される、請求項17に記載のドレッシング。
  20. 前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記ドレッシングの別の部分に対して引張強度が低下した1つ以上の張力緩和領域を備える、請求項1~19のいずれか一項に記載のドレッシング。
  21. 前記1つ以上の張力緩和領域が、熱成形される、請求項20に記載のドレッシング。
  22. 前記1つ以上の張力緩和領域が、非平面表面特徴を含み、前記非平面表面特徴が、球体、楕円体、円環面、円柱、放物面、双曲面、円錐、角柱、角錐、又は四面体の表面の少なくとも一部を含む、請求項19又は20に記載のドレッシング。
  23. 第1の張力緩和領域が、第2の張力緩和領域の周りに同心円状に配置されている、請求項19~22のいずれか一項に記載のドレッシング。
  24. 陰圧を用いて組織部位を処置するためのドレッシングを形成するための方法であって、前記ドレッシングが、ポリマーフィルムと、前記ポリマーフィルムを通って延在し、変形するように構成された複数の流体制限部とを含む流体管理層と、前記流体管理層に結合されたマニホールド層とを備え、前記方法が、
    前記流体管理層及び前記マニホールド層を加熱することと、
    加熱されている間に、前記流体管理層及び前記マニホールド層を型に適合させることと、を含み、
    前記方法が、前記ドレッシングに外力が加えられていない弛緩状態において、前記ドレッシングに、第1の非平面表面と、前記第1の非平面表面の反対側の第2の非平面表面との両方を付与する、方法。
  25. 前記流体管理層及び前記マニホールド層が、前記加熱及び前記適合の前に結合され、一緒に加熱されて前記型に適合される、請求項24に記載の方法。
  26. 前記流体管理層及び前記マニホールド層が、別々に加熱されて前記型に適合され、前記加熱及び前記適合の後に結合される、請求項24に記載の方法。
  27. 前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記加熱及び前記適合の後に、引張強度の少なくとも10%の低下を呈する、請求項24~26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記加熱及び前記適合の後に、引張強度の少なくとも20%の低下を呈する、請求項24~27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記ドレッシングが、前記加熱及び適合後に前記組織部位に対する適合性の向上を呈する、請求項24~28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 組織部位を処置するためのシステムであって、
    陰圧を用いて組織部位を処置するためのドレッシングであって、前記ドレッシングが、外力が前記ドレッシングに加えられていない弛緩状態において、第1の非平面表面と、前記第1の非平面表面の反対側の第2の非平面表面との両方を有し、前記ドレッシングが、
    ポリマーフィルムと、前記ポリマーフィルムを通って延在し、変形するように構成された複数の流体制限部とを含む流体管理層と、
    前記流体管理層に結合されたマニホールド層と、を備える、ドレッシングと、
    前記ドレッシングに流体結合されるように構成された陰圧源と、を備える、システム。
  31. 前記ドレッシングが、長さ、幅、及び厚さを備え、前記厚さが、実質的に均一である、請求項30に記載のシステム。
  32. 前記ドレッシングが、前記ドレッシングの長さ、前記ドレッシングの幅、又はその両方にわたって実質的に一定の湾曲を呈する、請求項31に記載のシステム。
  33. 前記ドレッシングが、前記ドレッシングの長さ、前記ドレッシングの幅、又はその両方にわたって変化する湾曲を呈する、請求項31に記載のシステム。
  34. 前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面の各々が、前記ドレッシングの厚さの少なくとも50%だけ平面から偏位する、請求項30~33のいずれか一項に記載のシステム。
  35. 前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面の各々が、少なくとも前記ドレッシングの厚さだけ平面から偏位する、請求項30~34のいずれか一項に記載のシステム。
  36. 前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面の各々が、前記ドレッシングの厚さの少なくとも150%だけ平面から偏位する、請求項30~35のいずれか一項に記載のシステム。
  37. 前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面のうちの少なくとも1つが、球体、楕円体、円環面、円柱、放物面、双曲面、円錐、角柱、角錐、又は四面体の表面の少なくとも一部を備える、請求項30~36のいずれか一項に記載のシステム。
  38. 前記ドレッシングが、前記流体管理層及び前記マニホールド層を加熱することと、加熱されている間に、前記流体管理層及び前記マニホールド層を型に適合させることとを含む熱成形プロセスによって形成され、前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面が、前記熱成形プロセスの結果として形成される、請求項30~37のいずれか一項に記載のシステム。
  39. 前記流体管理層及び前記マニホールド層が、前記熱成形プロセスの前に結合され、一緒に熱成形される、請求項38に記載のシステム。
  40. 前記流体管理層及び前記マニホールド層が、別々に熱成形され、前記熱成形プロセス後に結合される、請求項38に記載のシステム。
  41. 前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記熱成形プロセス後に引張強度の少なくとも10%の低下を呈する、請求項38~40のいずれか一項に記載のシステム。
  42. 前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記熱成形プロセス後に引張強度の少なくとも20%の低下を呈する、請求項38~40のいずれか一項に記載のシステム。
  43. 前記ドレッシングが、前記熱成形プロセス後に前記組織部位に対する適合性の向上を呈する、請求項38~42のいずれか一項に記載のシステム。
  44. 前記第1の非平面表面が、前記流体管理層の表面であり、凸状表面を含む、請求項30~43のいずれか一項に記載のシステム。
  45. 前記第2の非平面表面が、前記マニホールド層の表面であり、凹状表面を含む、請求項30~44のいずれか一項に記載のシステム。
  46. 前記ドレッシングが、前記流体管理層の反対側で前記マニホールド層に結合されたポリマー層を更に備え、前記第2の非平面表面が、前記ポリマー層の表面であり、凹状表面を含む、請求項30~45のいずれか一項に記載のシステム。
  47. 前記ドレッシングが、前記流体管理層、前記マニホールド層、及び前記ポリマー層を加熱することを含む熱成形プロセスによって形成され、前記マニホールド層及び前記ポリマー層が、前記熱成形プロセスの前に結合され、一緒に熱成形される、請求項46に記載のシステム。
  48. 前記ドレッシングが、前記流体管理層、前記マニホールド層、及び前記ポリマー層を加熱することを含む熱成形プロセスによって形成され、前記マニホールド層及び前記ポリマー層が、別々に熱成形され、前記熱成形プロセスの後に結合される、請求項46に記載のシステム。
  49. 前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記ドレッシングの別の部分に対して引張強度が低下した1つ以上の張力緩和領域を備える、請求項30~48のいずれか一項に記載のシステム。
  50. 前記1つ以上の張力緩和領域が、熱成形される、請求項49に記載のシステム。
  51. 前記1つ以上の張力緩和領域が、非平面表面特徴を含み、前記非平面表面特徴が、球体、楕円体、円環面、円柱、放物面、双曲面、円錐、角柱、角錐、又は四面体の表面の少なくとも一部を備える、請求項49又は50に記載のシステム。
  52. 第1の張力緩和領域が、第2の張力緩和領域の周りに同心円状に配置される、請求項49~51のいずれか一項に記載のシステム。
  53. 陰圧を用いて表面創傷を処置する方法であって、
    請求項1~52のいずれか一項に記載のドレッシングを前記表面創傷に適用することと、
    前記ドレッシングを前記表面創傷に隣接する表皮に封着することと、
    前記ドレッシングを前記陰圧源に流体結合することと、
    前記陰圧源からの陰圧を前記ドレッシングに印加することと、を含む方法。
  54. 前記陰圧を印加することが、前記ドレッシングを前記表面創傷の形状に適合させる、請求項53に記載の方法。
  55. 前記陰圧を印加することが、前記流体管理層の前記流体制限部を開放させる、請求項53又は54に記載の方法。
  56. 前記第1の非平面表面が、前記流体管理層の表面であり、凸状表面を含み、前記ドレッシングが、前記凸状表面が前記表面創傷に面するように前記表面創傷に適用される、請求項53~55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記凸状表面が、陰圧を印加する前に前記創傷内に延在する、請求項56に記載の方法。
  58. 陰圧を用いて組織部位を治療するためのドレッシングであって、前記ドレッシングが、
    ポリマーフィルムと、前記ポリマーフィルムを通って延在し、変形するように構成された複数の流体制限部と、を含む流体管理層と、
    前記流体管理層に結合されたマニホールド層と、を備え、
    前記ドレッシングが、前記流体管理層及び前記マニホールド層を加熱することと、加熱されている間に、前記流体管理層及び前記マニホールド層を型に適合させることと、を含む熱成形プロセスによって形成され、前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記熱成形プロセス後に引張強度の低下を呈する、ドレッシング。
  59. 前記流体管理層及び前記マニホールド層が、前記熱成形プロセスの前に結合され、一緒に熱成形される、請求項58に記載のドレッシング。
  60. 前記流体管理層及び前記マニホールド層が、別々に熱成形され、前記熱成形プロセス後に結合される、請求項58に記載のドレッシング。
  61. 前記ドレッシングが、長さ、幅、及び厚さを備え、前記厚さが実質的に均一である、請求項58~60のいずれか一項に記載のドレッシング。
  62. 前記ドレッシングが、前記ドレッシングの長さ、前記ドレッシングの幅、又はその両方にわたって実質的に一定の湾曲を呈する、請求項61に記載のドレッシング。
  63. 前記ドレッシングが、前記ドレッシングの長さ、前記ドレッシングの幅、又はその両方にわたって変化する湾曲を呈する、請求項61に記載のドレッシング。
  64. 第1の非平面表面及び第2の非平面表面が、前記熱成形プロセスの結果として形成される、請求項58~63のいずれか一項に記載のドレッシング。
  65. 前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面の各々が、前記ドレッシングの厚さの少なくとも50%だけ平面から偏位する、請求項64に記載のドレッシング。
  66. 前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面の各々が、少なくとも前記ドレッシングの厚さだけ平面から偏位する、請求項64又は65に記載のドレッシング。
  67. 前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面の各々が、前記ドレッシングの厚さの少なくとも150%だけ平面から偏位する、請求項64~66のいずれか一項に記載のドレッシング。
  68. 前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面のうちの少なくとも1つが、球体、楕円体、円環面、円柱、放物面、双曲面、円錐、角柱、角錐、又は四面体の表面の少なくとも一部を含む、請求項64~67のいずれか一項に記載のドレッシング。
  69. 前記第1の非平面表面が、前記流体管理層の表面であり、凸状表面を含む、請求項64~68のいずれか一項に記載のドレッシング。
  70. 前記第2の非平面表面が、前記マニホールド層の表面であり、凹状表面を含む、請求項64~69のいずれか一項に記載のドレッシング。
  71. 前記流体管理層の反対側で前記マニホールド層に結合されたポリマー層を更に備え、前記第2の非平面表面が、前記ポリマー層の表面であり、凹状表面を含む、請求項64~69のいずれか一項に記載のドレッシング。
  72. 前記熱成形プロセスが、前記ポリマー層を加熱することを更に含み、前記マニホールド層及び前記ポリマー層が、前記熱成形プロセスの前に結合され、一緒に熱成形される、請求項71に記載のドレッシング。
  73. 前記熱成形プロセスが、前記ポリマー層を加熱することを更に含み、前記マニホールド層及び前記ポリマー層が、別々に熱成形され、前記熱成形プロセス後に結合される、請求項71に記載のドレッシング。
  74. 前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記熱成形プロセス後に引張強度の少なくとも10%の低下を呈する、請求項58~73のいずれか一項に記載のドレッシング。
  75. 前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記熱成形プロセス後に引張強度の少なくとも20%の低下を呈する、請求項58~74のいずれか一項に記載のドレッシング。
  76. 前記ドレッシングが、前記熱成形プロセス後に前記組織部位に対する適合性の向上を呈する、請求項58~75のいずれか一項に記載のドレッシング。
  77. 前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記ドレッシングの別の部分に対して引張強度が低下した1つ以上の張力緩和領域を備える、請求項58~76のいずれか一項に記載のドレッシング。
  78. 前記1つ以上の張力緩和領域が、熱成形される、請求項77に記載のドレッシング。
  79. 前記1つ以上の張力緩和領域が、非平面表面特徴を含み、前記非平面表面特徴が、球体、楕円体、円環面、円柱、放物面、双曲面、円錐、角柱、角錐、又は四面体の表面の少なくとも一部を備える、請求項77又は78に記載のドレッシング。
  80. 第1の張力緩和領域が、第2の張力緩和領域の周りに同心円状に配置されている、請求項77又は78に記載のドレッシング。
  81. 陰圧を用いて組織部位を処置するためのドレッシングを形成するための方法であって、前記ドレッシングが、ポリマーフィルムと、前記ポリマーフィルムを通って延在し、変形するように構成された複数の流体制限部と、を含む流体管理層と、前記流体管理層に結合されたマニホールド層と、を備え、前記方法が、
    前記流体管理層及び前記マニホールド層を加熱することと、
    加熱されている間に、前記流体管理層及び前記マニホールド層を型に適合させることと、を含み、
    前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記熱成形プロセス後に引張強度の低下を呈する、方法。
  82. 前記流体管理層及び前記マニホールド層が、前記加熱及び前記適合の前に結合され、一緒に加熱されて前記型に適合される、請求項81に記載の方法。
  83. 前記流体管理層及び前記マニホールド層が、別々に加熱されて前記型に適合され、前記加熱及び前記適合の後に結合される、請求項81に記載の方法。
  84. 前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記加熱及び前記適合の後に、引張強度の少なくとも10%の低下を呈する、請求項81~83のいずれか一項に記載の方法。
  85. 前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記加熱及び前記適合の後に、引張強度の少なくとも20%の低下を呈する、請求項81~84のいずれか一項に記載の方法。
  86. 前記ドレッシングが、前記加熱及び前記適合後に前記組織部位に対する適合性の向上を呈する、請求項81~85のいずれか一項に記載の方法。
  87. 組織部位を処置するためのシステムであって、
    ドレッシングであって、
    ポリマーフィルムと、前記ポリマーフィルムを通って延在し、変形するように構成された複数の流体制限部と、を含む流体管理層と、
    前記流体管理層に結合されたマニホールド層と、を備え、
    前記ドレッシングが、前記流体管理層及び前記マニホールド層を加熱することと、加熱されている間に、前記流体管理層及び前記マニホールド層を型に適合させることと、を含む熱成形プロセスによって形成され、前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記熱成形プロセス後に引張強度の低下を呈する、ドレッシングと、
    前記組織部位に流体結合されるように構成された陰圧源と、を備える、システム。
  88. 前記流体管理層及び前記マニホールド層が、前記熱成形プロセスの前に結合され、一緒に熱成形される、請求項87に記載のシステム。
  89. 前記流体管理層及び前記マニホールド層が、別々に熱成形され、前記熱成形プロセス後に結合される、請求項87に記載のシステム。
  90. 前記ドレッシングが、長さ、幅、及び厚さを備え、前記厚さが、実質的に均一である、請求項87~89のいずれか一項に記載のシステム。
  91. 前記ドレッシングが、前記ドレッシングの長さ、前記ドレッシングの幅、又はその両方にわたって実質的に一定の湾曲を呈する、請求項90に記載のシステム。
  92. 前記ドレッシングが、前記ドレッシングの長さ、前記ドレッシングの幅、又はその両方にわたって変化する湾曲を呈する、請求項90に記載のシステム。
  93. 第1の非平面表面及び第2の非平面表面が、前記熱成形プロセスの結果として形成される、請求項87~92のいずれか一項に記載のシステム。
  94. 前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面の各々が、前記ドレッシングの厚さの少なくとも50%だけ平面から偏位する、請求項93に記載のシステム。
  95. 前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面の各々が、少なくとも前記ドレッシングの厚さだけ平面から偏位する、請求項93又は94に記載のシステム。
  96. 前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面の各々が、前記ドレッシングの厚さの少なくとも150%だけ平面から偏位する、請求項93~95のいずれか一項に記載のシステム。
  97. 前記第1の非平面表面及び前記第2の非平面表面のうちの少なくとも1つが、球体、楕円体、円環面、円柱、放物面、双曲面、円錐、角柱、角錐、又は四面体の表面の少なくとも一部を備える、請求項93~96のいずれか一項に記載のシステム。
  98. 前記第1の非平面表面が、前記流体管理層の表面であり、凸状表面を含む、請求項93~97のいずれか一項に記載のシステム。
  99. 前記第2の非平面表面が、前記マニホールド層の表面であり、凹状表面を含む、請求項93~98のいずれか一項に記載のシステム。
  100. 前記流体管理層の反対側で前記マニホールド層に結合されたポリマー層を更に備え、前記第2の非平面表面が、前記ポリマー層の表面であり、凹状表面を含む、請求項93~98のいずれか一項に記載のシステム。
  101. 前記熱成形プロセスが、前記ポリマー層を加熱することを更に含み、前記マニホールド層及び前記ポリマー層が、前記熱成形プロセスの前に結合され、一緒に熱成形される、請求項100に記載のシステム。
  102. 前記熱成形プロセスが、前記ポリマー層を加熱することを更に含み、前記マニホールド層及び前記ポリマー層が、別々に熱成形され、前記熱成形プロセス後に結合される、請求項100に記載のシステム。
  103. 前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記熱成形プロセス後に引張強度の少なくとも10%の低下を呈する、請求項87~100のいずれか一項に記載のシステム。
  104. 前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記熱成形プロセス後に引張強度の少なくとも20%の低下を呈する、請求項87~103のいずれか一項に記載のシステム。
  105. 前記ドレッシングが、前記熱成形プロセス後に前記組織部位に対する適合性の向上を呈する、請求項87~104のいずれか一項に記載のシステム。
  106. 前記ドレッシングの少なくとも一部が、前記ドレッシングの別の部分に対して引張強度が低下した1つ以上の張力緩和領域を備える、請求項87~105のいずれか一項に記載のシステム。
  107. 前記1つ以上の張力緩和領域が、熱成形される、請求項106に記載のシステム。
  108. 前記1つ以上の張力緩和領域が、非平面表面特徴を含み、前記非平面表面特徴が、球体、楕円体、円環面、円柱、放物面、双曲面、円錐、角柱、角錐、又は四面体の表面の少なくとも一部を備える、請求項106又は107に記載のシステム。
  109. 第1の張力緩和領域が、第2の張力緩和領域の周りに同心円状に配置される、請求項106~108のいずれか一項に記載のシステム。
  110. 陰圧を用いて表面創傷を処置する方法であって、
    請求項41~77のいずれか一項に記載のドレッシングを前記表面創傷に適用することと、
    前記ドレッシングを前記表面創傷に隣接する表皮に封着することと、
    前記ドレッシングを前記陰圧源に流体結合することと、
    前記陰圧源からの陰圧を前記ドレッシングに印加することと、を含む方法。
  111. 前記陰圧を印加することが、前記ドレッシングを前記表面創傷の形状に適合させる、請求項110に記載の方法。
  112. 前記陰圧を印加することが、前記流体管理層の前記流体制限部を開放させる、請求項110又は111に記載の方法。
  113. 前記第1の非平面表面が、前記流体管理層の表面であり、凸状表面を含み、前記ドレッシングが、前記凸状表面が前記表面創傷に面するように前記表面創傷に適用される、請求項110~112のいずれか一項に記載の方法。
  114. 前記凸状表面が、陰圧を印加する前に前記創傷内に延在する、請求項113に記載の方法。
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