JP2022536285A - 陰圧を用いる組織閉鎖のための複合ドレッシング - Google Patents

陰圧を用いる組織閉鎖のための複合ドレッシング Download PDF

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Abstract

陰圧を用いて組織部位を治療するためのドレッシング又は組織インタフェースは、流体制御層と、ベースマニホールドと、閉鎖マニホールド層とを備え得る。流体制御層は、複数の流体制限部を含んでもよく、ベースマニホールドは、流体制限部に隣接して配置されてもよい。閉鎖マニホールドは、ベースマニホールド層に隣接する穿孔を有し得る。追加的に、ベースマニホールド層は第1の密度を有してもよく、閉鎖マニホールド層は第2の密度を有してもよく、第2の密度は第1の密度未満である。閉鎖マニホールドは、第1の陰圧未満である第2の陰圧で横方向に変形するように構成されてもよい。【選択図】図14

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2019年6月12日に出願された「Collapsible, Customizable,Wound Filler,Incorporating Fenestrated Interface Layer」と題する米国仮特許出願第62/860,735号の優先権を主張し、これは全ての目的で参照により本明細書に組み込まれている。
添付の特許請求の範囲に記載されている本発明は、全般的に、組織治療システムに関し、特に、限定されないが、陰圧を用いて組織を治療するためのシステム、装置、及び方法に関する。
臨床研究及び臨床診療において、組織部位の近位における圧力の低減は、組織部位における新しい組織の成長を増強及び加速させることができる点が示されている。この現象の用途は数多くあるが、減圧は創傷を治療するために特に有利であることが判明している。創傷の病因に関わらず、又は外傷、手術、若しくは別の原因であるかどうかに関わらず、創傷の適切なケアが転帰に重要である。減圧を用いる創傷又は他の組織の治療は、一般的に、「陰圧療法」と称され得るが、例えば、「陰圧創傷療法」、「減圧療法」、「真空療法」、「陰圧閉鎖」、及び「局所陰圧」を含む他の名称によっても知られている。陰圧療法は、上皮組織及び皮下組織の移行、血流の改善、及び創傷部位における組織の微小変形などを含む多くの利益を提供することができる。これらの利益は全体として、肉芽形成組織の発達を増加させ、治癒時間を低減することができる。
組織部位の清浄が、新しい組織の成長に非常に有益であり得ることも広く受け入れられている。例えば、創傷又は空洞は、治療用液体溶液を用いて洗い流され得る。これらの行為は、一般的に、それぞれ「洗浄法(irrigation)」及び「洗浄(lavage)」と称される。「点滴注入」は、組織部位に流体をゆっくり導入し処方の期間にわたり流体を残して流体を除去するプロセスを一般的に指す別の行為である。例えば、創傷床の上への局所治療用溶液の点滴注入は、陰圧療法と組み合わされて、創傷床における可溶性汚染物質を弛緩させることと、感染性物質を除去することとによって創傷治癒を更に促進することができる。結果として、可溶性細菌負荷が減少し得、汚染物質が除去され得、創傷を清浄にし得る。
陰圧療法及び/又は点滴注入療法の臨床的利点は広く知られているが、治療システム、構成要素及びプロセスの改善は、医療提供者及び患者に利益をもたらすことができる。
陰圧療法環境において組織を治療するための新規の有用なシステム、装置、及び方法が、添付の特許請求の範囲に記載されている。例示的実施形態がまた、特許請求されている主題を当業者が作製及び使用することを可能にするために提供されている。
例えば、いくつかの実施形態では、組織部位を治療するための組織インタフェースは、有窓フィルム層と、可撓性マニホールドベース層と、圧潰可能なマニホールド層とを含む3つの機能層を備えてもよい。より具体的な例では、フィルム層は、有窓であることができる接着剤付きポリマーフィルム層であってもよい。マニホールドベースは、フィルム層に取り付けられてもよい。例えば、マニホールドベースは、接着剤裏材を使用してフィルム層に接合された薄い発泡体層であってもよい。追加的に又は代替的に、発泡体層は、いくつかの実施形態では、フィルム層に火炎積層されてもよく、又フィルム層と共押出しされてもよい。好適な発泡体層は、スカイビングあるいは切断され得るフェルト網状発泡体材料であってもよい。材料の適合性及び可撓性は、調節され得るスカイビング厚さと併せて、初期のフェルト化によって制御及び画定されてもよい。マニホールドベース層は、圧潰可能なマニホールド層に接着されてもよく、圧潰可能なマニホールド層は、より大きい穿孔及び区分された発泡体要素を含み得る。いくつかの例では、圧潰可能なマニホールド層は、マニホールドベース層に結合又は火炎積層されてもよい。圧潰可能なマニホールド層はまた、陰圧下で横方向及び半径方向の圧潰を加えるための主要手段を提供してもよい。いくつかの実施形態では、圧潰可能なマニホールド層は、非フェルト網状発泡体であってもよい。他の実施形態では、圧潰可能なマニホールド層はより大きい穿孔面積及び剛性係数(modulus stiffness)を可能にするフェルト網状発泡体であってもよい。このような実施形態における穿孔は、発泡体の気泡構造の代わりに、又はこれに加えて、流体の流れのための主要手段を提供することができる。ベースマニホールド層は、横方向の収縮を防止することなく、圧潰可能なマニホールド層の初期圧潰に対して保持するのに十分に構造的であるべきである。
いくつかの実施形態では、圧潰可能なマニホールド層は、閉鎖力を増加させるように構成された孔のパターンを有してもよい。孔は、通常、圧潰可能なマニホールド層の上に配列されてもよく、又は整列してもよく、圧潰可能なマニホールド層の形状と同様の形状を有してもよい。
いくつかの実施形態では、組織インタフェースは、穿孔を有するシリコーン層を追加的に有してもよく、穿孔は、フィルム層内の窓部と少なくとも部分的に整列することができる。追加的に、組織インタフェースのいくつかの実施形態は、陰圧を用いて組織を治療するように構成されたドレッシングに組み込まれてもよい。
より一般的に、陰圧を用いて組織部位を治療するためのドレッシング又は組織インタフェースは、流体制御層と、第1のマニホールド層と、第2のマニホールド層とを備えてもよい。流体制御層は、複数の流体制限部を含んでもよく、第1のマニホールド層は、流体制限部に隣接して配置されてもよい。第2のマニホールド層は、第1のマニホールド層に隣接する穿孔を有してもよい。追加的に、第1のマニホールド層は第1の密度を有してもよく、第2のマニホールド層は第2の密度を有してもよく、第2の密度は第1の密度未満である。第1の密度と第2の密度との好適な比は、約2.5~約3.3の範囲であってもよい。例えば、第1の密度は、約0.65グラム/立方センチメートルであってもよく、第2の密度は、約0.2~約0.26グラム/立方センチメートルであってもよい。
より具体的な例では、第2のマニホールド層の穿孔は、約30%~約70%の開放領域を画定してもよい。いくつかの実施形態では、穿孔は均一なパターンで配列されてもよく、穿孔は、実質的に均一な厚さを有するストラットによって分離されてもよい。
代替的に、他の例示的実施形態は、第1の層、第2の層、及び第3の層を含んでもよい。第1の層は、複数の流体制限部を有する流体制御層を含んでもよく、又はこれから本質的になってもよい。第2の層は、流体制限部に隣接して配置されたベースマニホールドを含んでもよく、又はこれからなってもよく、第2の層は、第1の陰圧で横方向に変形するように構成されてもよい。第3の層は、ベースマニホールドに隣接して配置された閉鎖マニホールドを含んでもよく、又はこれからなってもよい。閉鎖マニホールドは、第1の陰圧未満である第2の陰圧で横方向に変形するように構成されてもよい。いくつかの例では、第1の陰圧は少なくとも60mmHgであってもよく、第2の陰圧は50mmHg未満であってもよい。
いくつかの実施形態では、ドレッシング又は組織インタフェースは、陰圧を用いて組織部位を治療するために使用されてもよい。例えば、陰圧を用いて組織部位を治療するための方法は、組織インタフェースを組織部位に適用することと、組織部位の周りの取付面にカバーを取り付けて、組織インタフェースを組織部位の上に封止することと、組織インタフェースを陰圧源に流体結合することと、陰圧源からの陰圧を組織インタフェースに適用することとを含んでもよく、方法は、組織部位の閉鎖及び肉芽形成を促進することができる。
いくつかの実施形態は、実質的に平らな表面トポロジーを創傷に提示するマニホールド構造を提供することができ、陰圧下で横方向に圧潰することによって創傷のサイズ及び面積を低減することができる。いくつかの実施形態はまた、組織インタフェース内への肉芽形成組織の成長を防止することができ、これは、取り外し時の外傷を実質的に低減することができる。
特許請求されている主題を作製及び使用するその他の目的、利点、及び好ましい態様が、例示的実施形態の以下の詳細な説明と併せて添付の図面を参照することによって最もよく理解されよう。
本明細書による陰圧治療及び点滴注入治療を提供することができる治療システムの例示的実施形態の機能ブロック図である。
図1の治療システムのいくつかの実施形態に関連し得る組織インタフェースの例の組立図である。
組み立てられた際の図2の組織インタフェースの上面図である。
図3の組織インタフェースの側面図である。
図3の組織インタフェースの下面図である。
組織インタフェースの別の例の組立図である。
組み立てられた際の図6の組織インタフェースの下面図である。
組織インタフェースの別の例の組立図である。
組み立てられた際の図8の組織インタフェースの下面図である。
図6の組織インタフェースを有するドレッシングの例の組立図である。
組み立てられた際の図10の例のドレッシングの上面図である。
図8の組織インタフェースを有するドレッシングの例の組立図である。
図12のドレッシングの上面図である。
組織部位に適用されたドレッシングの例の概略図である。
例示的実施形態の以下の説明は、当業者が添付の特許請求の範囲に記載されている主題を作製及び使用することを可能にする情報を提供するが、当該技術分野において既に周知のある詳細を省略する場合がある。したがって、以下の詳細な説明は、限定ではなく例示として解釈されたい。
例示的実施形態はまた、添付の図面に示されている様々な要素間の空間的関係又は様々な要素の空間的向き(orientation)を参照して本明細書に記載され得る。概して、このような関係又は向きは、治療を受ける位置にある患者と整合する又は当該患者に対する基準系をとる。しかしながら、この基準系は厳密な規定ではなく、単に説明上の便宜的なものであることが当業者には理解されよう。
例示的治療システム
図1は、本明細書による治療システム100の例示的実施形態の簡略化された機能ブロック図であり、治療システム100は、組織部位への局所治療溶液の点滴注入を用いる陰圧療法を提供することができる。
この文脈での用語「組織部位」とは、限定されないが、骨組織、脂肪組織、筋組織、神経組織、真皮組織、血管組織、結合組織、軟骨、腱、又は靭帯を含む組織上又は組織内に位置する創傷、欠損、又は他の治療標的を広範に指す。創傷は、例えば、慢性の、急性の、外傷性の、亜急性の、及び裂開した創傷、中間層熱傷、潰瘍(糖尿病潰瘍、圧迫潰瘍、又は静脈不全潰瘍など)、皮弁、及び移植組織を含み得る。用語「組織部位」とはまた、必ずしも創傷又は欠損がある領域ではなく、代わりに、追加的組織の成長を追加又は促進することが望ましい場合がある領域である任意の組織の領域を指す場合もある。例えば、陰圧は、採取及び移植され得る追加的組織を成長させるために組織部位に適用されてもよい。
治療システム100は、陰圧源105などの陰圧源又は陰圧供給部と、1つ以上の分配構成要素とを含み得る。分配構成要素は、好ましくは着脱可能であり、使い捨て可能、再使用可能、又はリサイクル可能であってもよい。ドレッシング110などのドレッシング、及び、容器115などの流体容器は、治療システム100のいくつかの例に関連し得る分配構成要素の例である。図1の例に示すように、ドレッシング110は、組織インタフェース120、カバー125、又はいくつかの実施形態では両方を備えてもよく、又はこれらから本質的になってもよい。
流体導管は、分配構成要素の別の例示的例である。この文脈での「流体導管」とは、2つの端部間で流体を搬送するように適合された1つ以上の管腔又は開放経路を有するチューブ、パイプ、ホース、導管、又は他の構造体を広範に含む。典型的には、チューブは、ある程度の可撓性を有する細長い円筒状の構造体であるが、幾何学的形状及び剛性は変化してもよい。また、いくつかの流体導管は、他の構成要素に成形されてもよく、あるいは他の構成要素と一体的に組み合わされてもよい。分配構成要素はまた、他の構成要素の結合及び分離を容易にするために、インタフェース又は流体ポートを含んでもよく又は備えてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、ドレッシングインタフェースは、流体導管をドレッシング110に結合することを容易にしてもよい。例えば、このようなドレッシングインタフェースは、Kinetic Concepts,Inc.(San Antonio,Texas)から入手可能なSENSAT.R.A.C(商標)Padであってもよい。
陰圧源105などの陰圧供給部は、陰圧での空気のリザーバであってもよく、又は、例えば、真空ポンプ、吸引ポンプ、多くのヘルスケア施設で使用可能な壁面吸引ポート、若しくはマイクロポンプなどの手動若しくは電動のデバイスであってもよい。「陰圧」とは、一般的に、封止治療環境の外部の局所的環境における周囲圧力などの局所的周囲圧力未満の圧力を指す。多くの場合、局所的周囲圧力はまた、組織部位が位置する大気圧であり得る。代替的に、圧力は、組織部位における組織に関連する静水圧未満であり得る。別途指示のない限り、本明細書に記載されている圧力の値は、ゲージ圧である。陰圧の増加についての言及は、典型的には、絶対圧力の減少を指し、陰圧の減少は、典型的には、絶対圧力の増加を指す。陰圧源105によって提供される陰圧の量及び性質は、治療要件に応じて変化してもよいが、圧力は一般的に、-5mmHg(-667Pa)~-500mmHg(-66.7kPa)の低真空(rough vacuum)とも一般的に称される低い真空(low vacuum)である。一般的な治療範囲は、-50mmHg(-6.7kPa)~-300mmHg(-39.9kPa)である。
容器115は、組織部位から引き出された滲出液及び他の流体を管理するために使用され得る容器、キャニスタ、パウチ、又は他の貯留構成要素を表す。多くの環境では、剛性の容器が、流体の収集、貯留、及び廃棄のために好ましい又は必要とされる場合がある。他の環境では、流体は、剛性の容器に貯留されずに適切に廃棄される場合もあり、再使用可能な容器は、陰圧療法に関連する廃棄物及びコストを低減することができる。
組織インタフェース120は、一般的に、組織部位に部分的又は完全に接触するように適合されてもよい。組織インタフェース120は、多くの形態をとってもよく、実施されている治療のタイプ、又は組織部位の性質及びサイズなどの様々な要因に応じて、多くのサイズ、形状、又は厚さを有してもよい。例えば、組織インタフェース120のサイズ及び形状は、不規則な形状の深い組織部位の輪郭に適合されてもよい。組織インタフェース120の表面のうちのいずれか又は全ては、凹凸のプロファイル、粗いプロファイル、又はぎざぎざのプロファイルを有し得る。
いくつかの実施形態では、組織インタフェース120は、マニホールドを備えてもよく、又はこれから本質的になってもよい。この文脈でのマニホールドは、圧力下で組織インタフェース120にわたって流体を収集又は分配するための手段を備えてもよく、又はこれから本質的になってもよい。例えば、マニホールドは、源から陰圧を受け取る、及び複数の開口を介して組織インタフェース120にわたって陰圧を分配するように適合されてもよく、これは、組織部位にわたって流体を収集し流体を源に向けて引き込む効果を有し得る。いくつかの実施形態では、流体経路は逆にされてもよく、又は二次流体経路は、点滴注入用溶液の源からの流体などの流体を組織部位にわたって送達することを容易にするために提供されてもよい。
いくつかの実施形態では、カバー125は、細菌に対する障壁、及び物理的外傷からの保護を提供し得る。カバー125はまた、蒸発損失を低減することができ2つの構成要素間又は2つの環境間、例えば治療環境と局所的外部環境との間などの流体封止を提供することができる材料から構築されてもよい。カバー125は、例えば、組織部位において所与の陰圧源の陰圧を維持するのに適切な封止を提供することができるエラストマーのフィルム又は膜を含んでもよく、又はこれからなってもよい。カバー125は、いくつかの用途において、高い水蒸気透過率(MVTR)を有し得る。例えば、MVTRは、いくつかの実施形態では、38℃及び相対湿度(RH)10%において、ASTM E96/E96MのUpright Cup Methodによる直立カップ技術を使用して測定された際、24時間当たり少なくとも250グラム/平方メートルであり得る。いくつかの実施形態では、24時間当たり最大5,000グラム/平方メートルのMVTRが、有効な通気性及び機械的特性を提供し得る。
いくつかの例示的実施形態では、カバー125は、水蒸気に対して透過性であるが液体に対しては不透過性である、ポリウレタンフィルムなどのポリマードレープであってもよい。このようなドレープは、典型的には、25~50ミクロンの範囲の厚さを有する。透過性材料については、透過性は一般的に、所望の陰圧が維持され得るのに十分に低いべきである。カバー125は、例えば、以下の材料、親水性ポリウレタンなどのポリウレタン(PU)、セルロース誘導体、親水性ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、親水性アクリル、親水性シリコーンエラストマーなどのシリコーン、天然ゴム、ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリブタジエン、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンモノマー、クロロスルホン化ポリエチレン、多硫化ゴム、エチレン酢酸ビニル(EVA)、コポリエステル、及びポリエーテルブロックポリミドコポリマーのうちの1つ以上を含み得る。このような材料は、例えば、3M Company(Minneapolis Minnesota)から市販されているTEGADERMドレープ材料、Avery Dennison Corporation(Pasadena,California)から市販されているポリウレタン(PU)ドレープ材料、例えばArkema S.A.(Colombes,France)製のポリエーテルブロックポリアミドコポリマー(PEBAX)、並びに、Expopack Advanced Coatings(Wrexham,United Kingdom)から市販されているINSPIRE 2301及びINSPIRE 2327ポリウレタンフィルムとして市販されている。いくつかの実施形態では、カバー125は、2600g/m/24時間のMVTR(直立カップ技術)及び約30ミクロンの厚さを有するINSPIRE 2301 matte polyurethane filmを含み得る。
取付デバイスは、無傷の表皮、ガスケット、又は別のカバーなどの取付面にカバー125を取り付けるために使用されてもよい。取付デバイスは、多くの形態をとり得る。例えば、取付デバイスは、組織部位の周りの表皮にカバー125を接合するように構成された医学的に許容可能な感圧接着剤であってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、カバー125の一部又は全ては、約25~65グラム/平方メートル(g.s.m.)のコーティング重量を有し得るアクリル接着剤などの接着剤でコーティングされてもよい。いくつかの実施形態では、より厚い接着剤、又は接着剤の組み合わせが、封止を改善し漏れを低減するために適用されてもよい。取付デバイスの他の例示的実施形態は、両面テープ、糊、ヒドロコロイド、ヒドロゲル、シリコーンゲル、又はオルガノゲルを含むことができる。
治療システム100はまた、コントローラ130などの調整器又はコントローラも含み得る。追加的に、治療システム100は、動作パラメータを測定し動作パラメータを示すフィードバック信号をコントローラ130に提供するためのセンサを含み得る。例えば、図1に示すように、治療システム100は、コントローラ130に結合された第1のセンサ135及び第2のセンサ140を含み得る。
コントローラ130などのコントローラは、治療システム100の1つ以上の構成要素、例えば陰圧源105などを動作させるようにプログラムされたマイクロプロセッサ又はコンピュータであってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、コントローラ130はマイクロコントローラであってもよく、これは一般的に、プロセッサコアと、治療システム100の1つ以上の動作パラメータを直接又は間接的に制御するようにプログラムされたメモリとを含む集積回路を含む。動作パラメータは、例えば、陰圧源105に適用される電力、陰圧源105によって生成される圧力、又は組織インタフェース120に分配される圧力を含むことができる。コントローラ130はまた、好ましくは、フィードバック信号などの1つ以上の入力信号を受信するように構成されており、入力信号に基づいて1つ以上の動作パラメータを修正するようにプログラムされている。
第1のセンサ135及び第2のセンサ140などのセンサは、一般的に、当該技術分野において、物理的現象又は特性を検出又は測定するように動作可能な任意の装置として知られており、一般的に、検出又は測定された現象又は特性を示す信号を提供する。例えば、第1のセンサ135及び第2のセンサ140は、治療システム100の1つ以上の動作パラメータを測定するように構成され得る。いくつかの実施形態では、第1のセンサ135は、空気圧経路内の圧力を測定し測定された圧力を示す信号に測定値を変換するように構成された変換器であってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、第1のセンサ135は、ピエゾ抵抗型歪みゲージであってもよい。いくつかの実施形態では、第2のセンサ140は、陰圧源105の動作パラメータ、例えば電圧又は電流などを任意選択的に測定することができる。好ましくは、第1のセンサ135及び第2のセンサ140からの信号は、コントローラ130への入力信号として好適であるが、いくつかの実施形態では、ある信号調整が適切であり得る。例えば、信号は、コントローラ130によって処理され得る前に、フィルタリング又は増幅される必要があり得る。典型的には、信号は電気信号であるが、光信号などの他の形態で表されてもよい。
いくつかの実施形態では、コントローラ130は、第1のセンサ135及び第2のセンサ140などの1つ以上のセンサからデータを受信及び処理することができる。コントローラ130はまた、組織インタフェース120に送達される圧力を管理するために、治療システム100の1つ以上の構成要素の動作を制御することができる。いくつかの実施形態では、コントローラ130は、所望の目標圧力を受け取るための入力を含み得、組織インタフェース120に適用される目標圧力の設定及び入力に関するデータを処理するようにプログラムされ得る。いくつかの例示的実施形態では、目標圧力は固定圧力値であってもよく、固定圧力値は、組織部位における療法に所望される目標陰圧として操作者によって設定され、次いで、コントローラ130に入力として提供される。目標圧力は、組織部位を形成する組織のタイプ、(存在する場合)負傷又は創傷のタイプ、患者の健康状態、及び主治医の選好に基づいて、組織部位毎に変化してもよい。所望の目標圧力の選択後、コントローラ130は、目標圧力に基づいて、陰圧源105を1つ以上の制御モードで動作させることができ、組織インタフェース120における目標圧力を維持するために、1つ以上のセンサからフィードバックを受信することができる。
治療システム100はまた、点滴注入用溶液の源を含んでもよい。例えば、溶液源145は、図1の例示的実施形態に示すように、ドレッシング110に流体結合されてもよい。いくつかの実施形態では、溶液源145は、陽圧源150などの陽圧源、陰圧源105などの陰圧源、又は両方に流体結合されてもよい。点滴注入調整器155などの調整器はまた、組織部位への点滴注入用溶液(例えば、生理食塩水)の適切な投与量を確実にするために、溶液源145及びドレッシング110に流体結合されてもよい。例えば、点滴注入調整器155はピストンを含み得、ピストンは、陰圧間隔中に溶液源から点滴注入用溶液を引き込むために、かつ通気間隔中に溶液をドレッシングに注入するために、陰圧源105によって空気圧で作動され得る。追加的に又は代替的に、コントローラ130は、組織部位への点滴注入用溶液の投与量を制御するために、陰圧源105、陽圧源150、又は両方に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、図1の例に示すように、点滴注入調整器155はまた、ドレッシング110を介して陰圧源105に流体結合されてもよい。
溶液源145はまた、点滴注入療法用溶液を提供することができる容器、キャニスタ、パウチ、バッグ、又は他の貯留構成要素を表すことができる。溶液の組成は、処方の療法に応じて変化してもよいが、いくつかの処方に好適であり得る溶液の例としては、次亜塩素酸塩系溶液、硝酸銀(0.5%)、イオウ系溶液、ビグアニド、カチオン性溶液、及び等張溶液が挙げられる。
治療システム100のいくつかの構成要素は、療法を更に容易にするセンサ、処理ユニット、アラームインジケータ、メモリ、データベース、ソフトウェア、表示デバイス、又はユーザインタフェースなどの他の構成要素内に収容されてもよく、又はこれらと併せて使用されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、陰圧源105は、コントローラ130、溶液源145、及び他の構成要素と組み合わされて治療ユニットにすることができる。
一般的に、治療システム100の構成要素は、直接又は間接的に結合されてもよい。例えば、陰圧源105は、容器115に直接結合されてもよく、容器115を介してドレッシング110に間接的に結合されてもよい。結合は、流体結合、機械的結合、熱的結合、電気的結合、若しくは化学的結合(化学結合など)、又は、いくつかの文脈では、結合のある組み合わせを含むことができる。例えば、陰圧源105は、コントローラ130に電気的に結合されてもよく、組織部位への流体経路を提供するために1つ以上の分配構成要素に流体結合されてもよい。いくつかの実施形態では、構成要素はまた、物理的近接性によって結合されてもよく、又は単一の構造に一体化されてもよく、又は同じ材料片から形成されてもよい。
ドレッシング110は、組織部位に近接し外部環境から実質的に隔離された封止治療環境を提供することができ、陰圧源105は、封止治療環境における圧力を低減することができる。封止治療環境において組織インタフェース120を介して適用される陰圧は、組織部位において巨大歪み及び微小歪みを誘発することができる。陰圧はまた、組織部位から滲出液及び他の流体を除去することができ、滲出液及び他の流体は容器115内に収集され得る。
例示的組織インタフェース構成
図2は、図1の組織インタフェース120の例の組立図であり、いくつかの実施形態に関連し得る追加的詳細を示す。図2の例に示すように、組織インタフェース120のいくつかの実施形態は、2つ以上の層を有してもよい。図2の組織インタフェース120は、第1の層205、第2の層210、及び第3の層215を含み得る。
第1の層205は、流体の流れを制御又は管理するための手段を含んでもよく、又はこれから本質的になってもよい。いくつかの実施形態では、第1の層205は、液体不透過性のエラストマー材料を含む、又はこれから本質的になる流体制御層であってもよい。例えば、第1の層205は、約2600g/m/24時間のMVTR(直立カップ技術)及び約30ミクロンの厚さを有するポリウレタンフィルムなどのポリマーフィルムを含んでもよく、又はこれから本質的になってもよい。いくつかの実施形態では、第1の層205は、カバー125と同じ材料を含んでもよく、又はこれから本質的になってもよい。いくつかの実施形態では、第1の層205はまた、平滑な表面テクスチャ又は艶消しの表面テクスチャを有してもよい。SPI(Society of the Plastics Industry)規格による等級B3以上である艶出し仕上げ又は光沢仕上げが、いくつかの用途に特に有利であり得る。いくつかの実施形態では、表面高さの変化は、許容可能な公差に制限され得る。例えば、第1の層205の表面は、高さの変化が1センチメートルにわたって0.2ミリメートルに制限されている実質的に平坦な表面を有し得る。
いくつかの実施形態では、第1の層205は、疎水性であることができる。第1の層205の疎水性は、変化してもよいが、いくつかの実施形態では、第1の層205は、少なくとも90度の水との接触角を有してもよい。いくつかの実施形態では、第1の層205は、150度以下の水との接触角を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、第1の層205の接触角は、少なくとも90度~約120度の範囲、又は少なくとも120度~150度の範囲であってもよい。
水接触角は、任意の標準装置を使用して測定され得る。手動ゴニオメータが、接触角を視覚的に概算するために使用され得るが、接触角測定器は、多くの場合、とりわけ、水平ステージ、シリンジなどの液体滴下器、カメラ、及び、接触角をより正確かつ精密に算出するように設計されているソフトウェアを含む統合システムを含み得る。このような統合システムの非限定的な例としては、First Ten Angstroms,Inc.(Portsmouth,VA)から全てが市販されているFTÅ125、FTÅ200、FTÅ2000、及びFTÅ4000システム、並びに、Kruss GmbH(Hamburg,Germany)から全てが市販されているDTA25、DTA30、及びDTA100システムが挙げられ得る。別途指定のない限り、本明細書における水接触角は、20~25℃及び相対湿度20~50%の空気中、5cm以下の高さから添加される、液滴用の水平のサンプル表面上の脱イオン蒸留水を使用して測定される。本明細書における接触角は、最高測定値及び最低測定値の両方を破棄して、5~9個の測定値の平均を表す。
第1の層205の疎水性は、液体からコーティングされる又はプラズマコーティングされるシリコーン及びフルオロカーボンなどの他の材料の疎水性コーティングで更に高められてもよい。
第1の層205はまた、第2の層210を含む他の層に溶着するのに好適であり得る。例えば、第1の層205は、熱、高周波(RF)溶着、又は、超音波溶着などの熱を発生させる他の方法を使用して、ポリウレタン発泡体に溶着するように適合されてもよい。RF溶着は、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、及びアクリレートなどの極性のより高い材料に特に好適であり得る。犠牲極性インタフェースが、ポリエチレンなどの極性のより低いフィルム材料のRF溶着を容易にするために使用されてもよい。
第1の層205の面積密度は、処方の療法又は用途に応じて変化してもよい。いくつかの実施形態では、40グラム/平方メートル未満の面積密度が好適であり得、約20~30グラム/平方メートルの面積密度が、いくつかの用途に特に有利であり得る。
いくつかの実施形態では、例えば、第1の層205は、ポリエチレンフィルムなどの疎水性ポリマーを含んでもよく、又はこれから本質的になってもよい。ポリエチレンの単純かつ不活性な構造は、生体組織及び流体とあるとしても殆ど相互作用しない表面を提供することができ、液体の自由な流れ及び低い付着性を助長し得る表面を提供し、これは、多くの用途に特に有利であり得る。他の好適なポリマーフィルムは、ポリウレタン、アクリル、ポリオレフィン(環状オレフィンコポリマーなど)、ポリアセテート、ポリアミド、ポリエステル、コポリエステル、PEBAXブロックコポリマー、熱可塑性エラストマー、熱可塑性加硫物、ポリエーテル、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリカーボネート、スチレン系(styreneics)、シリコーン、フルオロポリマー、及びアセテートを含む。20ミクロン~100ミクロンの厚さが、多くの用途に好適であり得る。フィルムは、透明であってもよく、有色であってもよく、又は印刷されてもよい。ポリエチレンフィルムに積層するのに好適な極性のより高いフィルムは、ポリアミド、コポリエステル、アイオノマー、及びアクリルを含む。ポリエチレンと極性フィルムとの接合を補助するために、エチレン酢酸ビニル又は変性ポリウレタンなどのタイ層が使用されてもよい。エチルメチルアクリレート(EMA)フィルムはまた、いくつかの構成に好適な疎水性及び溶着特性を有し得る。
図2の例に示すように、第1の層205は、第1の層205にわたって均一又はランダムに分配し得る1つ以上の流体制限部220を有してもよい。流体制限部220は、双方向性及び圧力応答性であってもよい。例えば、一般的に流体制限部220のそれぞれは一般的に、弾性の通路を含んでもよく、又はこれから本質的になってもよく、弾性の通路は、液体の流れを実質的に低減するために通常歪まず、圧力勾配に応答して広がる又は開くことができる。いくつかの実施形態では、流体制限部220は、第1の層205内の穿孔を含んでもよく、又はこれから本質的になってもよい。穿孔は、第1の層205から材料を除去することによって形成されてもよい。例えば、穿孔は、第1の層205を切り開くことによって形成されてもよく、いくつかの実施形態では、これは穿孔の縁部を変形させてもよい。穿孔にわたって圧力勾配が存在しない場合、通路は、封止又は流体制限を形成するのに十分に小さくてもよく、これは液体の流れを実質的に低減又は防止することができる。追加的に又は代替的に、流体制限部220のうちの1つ以上はエラストマー弁であってもよく、エラストマー弁は、液体の流れを実質的に低減するために歪まないとき通常閉じており、圧力勾配に応答して開くことができる。第1の層205内の窓部は、いくつかの用途に好適な弁であり得る。窓部はまた、第1の層205から材料を除去することによって形成されてもよいが、除去される材料の量、及び窓部の得られた寸法は、最大でも穿孔未満のオーダーであってもよく、縁部を変形させなくてもよい。
第2の層210は一般的に、圧力下で組織インタフェース120にわたって流体を収集又は分配するための手段を提供するベースマニホールド又はマニホールド層を含んでもよく、又はこれから本質的になってもよい。例えば、第2の層210は、源から陰圧を受け取る、及び複数の開口を介して組織インタフェース120にわたって陰圧を分配するように適合させることができ、これは、組織部位にわたって流体を収集し源に向けて流体を引き込む効果を有し得る。いくつかの実施形態では、流体経路は逆にされてもよく、又は二次流体経路は、点滴注入用溶液の源からの流体などの流体を組織部位120にわたって送達することを容易にするために提供されてもよい。
いくつかの例示的実施形態では、第2の層210の経路は、流体の分配又は収集を改善するために相互接続されてもよい。いくつかの例示的実施形態では、第2の層210は、相互接続された流体経路を有する多孔質材料を含んでもよく、又はこれから本質的になってもよい。相互接続された流体経路(例えば、チャネル)を含む、又はこれを形成するように適合させ得る好適な多孔質材料の例としては、網状発泡体などの連続気泡発泡体を含む気泡発泡体、多孔質組織集合体、並びに、細孔、縁部、及び/又は壁部を一般的に含むガーゼ又はフェルトマットなどの他の多孔質材料が挙げられ得る。液体、ゲル、及び他の発泡体はまた、開口及び流体経路を含んでもよく、又はこれらを含むように硬化してもよい。いくつかの実施形態では、第2の層210は、追加的に又は代替的に、相互接続された流体経路を形成する突起を含んでもよい。例えば、第2の層210は、相互接続された流体経路を画定する表面突出部を提供するように成形されてもよい。
いくつかの実施形態では、第2の層210は、処方の治療の必要性に応じて変化し得る細孔径及び自由体積を有する網状発泡体を含んでもよく、又はこれから本質的になってもよい。例えば、約0.06~0.7グラム/立方センチメートルの密度、約5000Paの最小圧縮応力、及び約0.7ミリメートル~約2ミリメートルの範囲の細孔径を有するポリビニルアルコールの網状発泡体が、いくつかの構成に特に好適であり得る。より一般的に、少なくとも90%の自由体積を有する網状発泡体が、多くの療法用途に好適であり得、400~600ミクロンの範囲の平均細孔径を有する発泡体が、いくつかのタイプの療法に特に好適であり得る。第2の層210の引張強度はまた、処方の療法の必要性に応じて変化してもよい。例えば、発泡体の引張強度は、局所治療用溶液の点滴注入のために増加してもよい。第2の層210の25%圧縮荷重撓みは、少なくとも0.35ポンド/平方インチであることができ、65%圧縮荷重撓みは、少なくとも0.43ポンド/平方インチであることができる。いくつかの実施形態では、第2の層210の引張強度は、少なくとも10ポンド/平方インチであることができる。第2の層210は、少なくとも2.5ポンド/インチの引裂強度を有し得る。いくつかの実施形態では、第2の層210は、ポリエステル又はポリエーテルなどのポリオールと、トルエンジイソシアネートなどのイソシアネートと、アミン及びスズ化合物などの重合調整剤とから構成されている発泡体であることができる。いくつかの例では、第2の層210は、KCI(San Antonio,Texas)から両方入手可能なGRANUFOAM(商標)ドレッシング又はV.A.C. VERAFLO(商標)ドレッシングで使用されているような網状ポリウレタン発泡体であってもよい。
第2の層210に好適な他の材料は、例えば、不織布(Libeltex,Freudenberg)、3次元(3D)ポリマー構造(成形ポリマー、エンボス成形フィルム、及び融着接合フィルム[Supracor])、及びメッシュを含み得る。
いくつかの例では、第2の層210は、Baltex、Muller、及びHeathcoatesから市販されている様々な織物などの3D織物を含んでもよい。ポリエステル繊維の3D織物が、いくつかの実施形態に特に有利であり得る。例えば、第2の層210は、ポリエステル繊維の3次元織りを含んでもよく、又はこれから本質的になってもよい。いくつかの実施形態では、繊維は、少なくとも2つの次元で弾性であってもよい。約650グラム/平方メートルの重量及び約1~2ミリメートルの厚さを有するポリエステル及び綿繊維の耐穿刺性布が、いくつかの実施形態に特に有利であり得る。いくつかの実施形態では、このような耐穿刺性布は、約330~340キログラムの縦方向引張強度及び約270~280キログラムの横方向引張強度を有し得る。別の特に好適な材料は、約470グラム/平方メートルの重量、及び、いくつかの実施形態では約4~5ミリメートルの厚さを有し得るポリエステルスペーサ布であってもよい。このようなスペーサ布は、約20~25キロパスカル(40%圧縮時)の圧縮強度を有し得る。追加的に又は代替的に、第2の層210は、実質的な線形伸張特性を有する材料、例えば2方向伸張及び約380グラム/平方メートルの重量を有するポリエステルスペーサ布などを含んでもよく、又はこれからなってもよい。いくつかの実施形態では、好適なスペーサ布は、約3~4ミリメートルの厚さを有してもよく、約30~40キログラムの縦方向及び横方向引張強度を有してもよい。布は、いくつかの例では、1つ以上の対向する面上にポリエステルの織り目の細かい層を有してもよい。いくつかの実施形態では、織り層は、有利には、組織部位に面するように第1の層205上に配置されてもよい。
第3の層215は、閉鎖マニホールド又はマニホールド層を含んでもよく、又はこれから本質的になってもよい。いくつかの実施形態では、第3の層215は、第2の層210と同じ又は同様である材料特性を有してもよい。例えば、第3の層215は、約0.2~約0.3グラム/立方センチメートルの範囲の密度、少なくとも90%の自由体積、及び400~600マイクロメートルの範囲の平均細孔径を有する網状発泡体を含んでもよい。いくつかの実施形態では、発泡体は、剛性係数を増加させるためにフェルトであってもよい。
追加的に、図2の例に示すように、第3の層215は、孔225などの複数の穿孔を有してもよい。
組織インタフェース120の個々の構成要素は、流体管理に悪影響を及ぼすことなく、例えば溶剤若しくは非溶剤接着剤又は熱溶接で互いに接合されてもよく、あるいは互いに固定されてもよい。ホットメルト接着剤又は他の好適な接着剤は、より恒久的な接合を維持するように選択されてもよく、又は第3の層215を優先的に剥離させて取り替えを可能にするように設計されてもよい。
第1の層205、第2の層210、第3の層215、又は様々な組み合わせは、適用前に又はその場で組み立てられてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、第2の層210は、第1の層205に積層されてもよい。いくつかの実施形態では、組織インタフェース120の1つ以上の層は、同一の広がりをもってもよい。例えば、第2の層210は、第3の層215の縁部と同一平面で切断されてもよい。いくつかの実施形態では、組織インタフェース120は、複合物品として提供され得る。例えば、第3の層215は第2の層210に結合されてもよく、第2の層210は第1の層205に結合されてもよく、第1の層205は、組織部位に面するように構成されてもよい。
図3は、組み立てられた際の図2の組織インタフェース120の上面図であり、いくつかの実施形態に関連し得る追加的詳細を示す。例えば、図3に示すように、孔225は、ストラット305の網によって分離され得る貫通孔であってもよい。図3の例でのストラット305は、実質的に均一な厚さを有する。孔225は、パターンの形状、サイズ、パターン、及び向きなどの様々な特性によって追加的に特徴付けられてもよい。
例えば、孔225の形状は、開放直円柱として特徴付けられてもよい。図3の孔225の直断面は正方形である。より一般的に、孔225の直断面は多角形であってもよく、三角形、矩形、又は五角形などの正多角形であってもよい。他の好適な形状は、円形、星形、楕円形、又は形状の組み合わせを含み、ストラット305は均一な厚さを有さなくてもよい。追加的に、第3の層215は、第3の層215の可撓性を増加させるために、孔225間で部分的に切断されてもよい。
いくつかの例では、孔225のサイズは、長さL1(2つの寸法のうちのより長い寸法)及び幅W1(2つの寸法のうちのより短い寸法)によって指定されてもよい。いくつかの実施形態では、図3の例に示すように、孔のそれぞれは、実質的に同じ幅W1及び長さL1を有してもよく、孔225のサイズは、幅W1などの単一の寸法によって指定されてもよい。約5ミリメートル~約20ミリメートルの幅W1及び長さL1が、いくつかの実施形態に好適であり得る。孔225のそれぞれは、均一又は同様のサイズを有し得る。例えば、いくつかの実施形態では、図3の例に示すように、孔225のそれぞれは、実質的に同じ幅W1を有してもよい。他の実施形態では、孔225の幾何学的特性は変化してもよい。例えば、孔225の幅は、第3の層215内の孔225の位置に応じて変化してもよい。いくつかの実施形態では、孔225の幅は、第3の層215の内部領域よりも周辺領域において大きくてもよい。孔225のうちの少なくともいくつかは、第3の層215の1つ以上の縁部310上に位置決めされてもよく、縁部310の1つ以上において開く又は露出する内部切れ目を有してもよい。
いくつかの例では、孔225は、均一なパターンで配列されてもよい。例えば、孔225は、列の配列などの均一な分配パターンを有してもよい。他の例では、孔225は、第3の層215内にランダムに分配されていてもよい。いくつかの実施形態では、孔225は、第3の層215の形状と一致せずに配列されてもよい。
第3の層215はまた、孔225によって形成され得る開放領域によって特徴付けられてもよい。開放領域は、第3の層215の縁部310によって画定される面積の百分率として表され得る。第3の層215の面積の約30パーセント~約70パーセントの開放領域が、いくつかの例に好適であり得る。
図4は、図3の組織インタフェース120の側面図であり、いくつかの例に関連し得る追加的詳細を示す。例えば、図3に示すように、第1の層205、第2の層210、及び第3の層215は、第2の層210が第1の層205と第3の層215との間に配置されているように積層関係で組み立てられてもよい。第2の層210は、第1の層205及び第3の層215に隣接する実質的に連続する平らな表面を提供してもよい。組織インタフェース120は、一般的に、第1の平面405と、第1の平面405と反対側の第2の平面410とを有する。図4では、第1の平面405は、第1の層205の表面によって画定され、第2の平面410は、第3の層215の表面によって画定される。
組織インタフェース120、及び第1の平面405と第2の平面410との間の層のそれぞれの厚さTはまた、処方の治療の必要性に応じて変化してもよい。例えば、第2の層210の厚さT2は、他の層上の応力を緩和するために、かつ周辺組織上の張力を低減するために減少してもよい。第2の層210の厚さT2はまた、第2の層210の順応性に影響を及ぼし得る。いくつかの実施形態では、好適な網状発泡体は、フェルトである場合、約3ミリメートル~6ミリメートル、及び約1ミリメートル~約3ミリメートルの範囲の厚さT2を有してもよい。好適な3D織物及びスペーサ布を含む布は、約2ミリメートル~約8ミリメートルの範囲の厚さT2を有してもよい。好適な網状発泡体は、約10ミリメートル~約20ミリメートルの範囲の厚さT3を有してもよく、フェルトである場合、約6ミリメートル~約10ミリメートルであってもよい。
図5は、図3の組織インタフェース120の下面図であり、いくつかの実施形態に関連し得る追加的詳細を示す。例えば、図5の例に示すように、流体制限部220のいくつかの実施形態は、第1の層205内の1つ以上のスリット、スロット、又はスリットとスロットとの組み合わせを含んでもよく、又はこれから本質的になってもよい。いくつかの例では、流体制限部220は、長さL2及び幅W2によって特徴付けられ得る直線状スロットを含んでもよく、又はこれからなってもよい。少なくとも2ミリメートル、及び約4ミリメートル以下の長さL2が、いくつかの実施形態に好適であり得る。1ミリメートル未満の幅W2がまた、いくつかの実施形態に好適であり得る。約3ミリメートルの長さL2及び約0.5ミリメートルの幅W2が、多くの用途に特に好適であり得、約0.1ミリメートルの公差がまた、許容可能であり得る。このような寸法及び公差は、例えば、レーザーカッターで達成され得る。このような構成のスロットは、通常の閉じた状態又は静止状態で液体の流れを実質的に低減する不完全な弁として機能し得る。例えば、このようなスロットは、完全に閉じずに又は完全に封止されずに流れ制限部を形成してもよい。スロットは、液体の流れの増加を可能にするために、圧力勾配に応答して大きく広がる又は開くことができる。
図5は、流体制限部220の均一な分配パターンの例を追加的に示す。図5では、流体制限部220は、第1の層205と実質的に同一の広がりをもち、平行な行及び列の格子で第1の層205にわたって分配されており、格子において、スロットはまた、互いに相互に平行である。いくつかの実施形態では、列は距離D1で離間してもよい。中央で約3ミリメートルの距離D1が、いくつかの実施形態に好適であり得る。行のそれぞれ内の流体制限部220は距離D2で離間してもよく、いくつかの例では、距離D2は、中央で約3ミリメートルであり得る。いくつかの実施形態では、隣接する行内の流体制限部220は、整列してもよく、又はオフセットされてもよい。例えば、隣接する行は、図5に示すようにオフセットされてもよく、このため、流体制限部220は交互の行で整列し、距離D3で分離されており、いくつかの実施形態では、距離D3は約6ミリメートルである。いくつかの実施形態では、流体制限部220の間隔は、治療の要件に応じて流体制限部220の密度を増加させるように変化してもよい。
図6は、組織インタフェース120の別の例の組立図であり、いくつかの実施形態に関連し得る追加的詳細を示す。例えば、図6の組織インタフェース120は、第4の層605を更に含む。第4の層605は、組織部位との流体封止を提供するのに好適である柔軟な軟質材料、例えば好適なゲル材料から形成された封止層を含んでもよく、又はこれから本質的になってもよく、第4の層605は、実質的に平坦な表面を有してもよい。例えば、第4の層605は、限定されないが、シリコーンゲル、軟質シリコーン、ヒドロコロイド、ヒドロゲル、ポリウレタンゲル、ポリオレフィンゲル、水素化スチレンコポリマーゲル、発泡ゲル、接着剤でコーティングされたポリウレタン及びポリオレフィンなどの軟質独立気泡発泡体、ポリウレタン、ポリオレフィン、又は水素化スチレンコポリマーを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第4の層605は、約200ミクロン(μm)~約1000ミクロン(μm)の厚さを有し得る。いくつかの実施形態では、第4の層605は、約5ショアOO~約80ショアOOの硬度を有し得る。更に、第4の層605は、疎水性又は親水性の材料から構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、第4の層605は、疎水性コーティングされた材料であることができる。例えば、第4の層605は、例えば、織りメッシュ、不織メッシュ、成形メッシュ、又は押出メッシュなどの隙間を有する材料を疎水性材料でコーティングすることによって形成され得る。コーティング用疎水性材料は、例えば、軟質シリコーンであることができる。
第4の層605は、複数の開口610を有してもよい。開口610は、例えば、切断、穿孔によって、又は局所的なRF若しくは超音波エネルギーの適用によって、又は第4の層605内に開口部若しくは穿孔を形成するための他の好適な技術によって形成され得る。開口610は、均一な分配パターンを有してもよく、又は、第4の層605にわたってランダムに分配されてもよい。第4の層605内の開口610は、例えば、円形、正方形、ダイヤモンド形、星形、楕円形、多角形、スリット、複雑な曲線、直線形状、三角形を含む多くの形状を有してもよく、又はこのような形状のある組み合わせを有してもよい。
開口610のそれぞれは、均一な又は同様の幾何学的特性を有し得る。例えば、いくつかの実施形態では、開口610のそれぞれは、実質的に同じ直径を有する円形の開口であることができる。いくつかの実施形態では、開口610のそれぞれは、約1ミリメートル~約50ミリメートルの直径を有し得る。他の実施形態では、開口610のそれぞれの直径は、約1ミリメートル~約20ミリメートルであることができる。
他の実施形態では、開口610の幾何学的特性は変化してもよい。例えば、開口610の直径は、第4の層605内の開口610の位置に応じて変化してもよい。開口610のうちの少なくとも1つは、第4の層605の縁部615において位置決めされてもよく、縁部615において開く又は露出する内部切れ目を有してもよい。縁部615に近接して又は縁部615において位置決めされた開口610は、図6の例に示すように、縁部615の周りに実質的に等距離で離間してもよい。代替的に、縁部630に近接する又は縁部630における開口610の間隔は、不規則であってもよい。
図7は、組み立てられた際の図6の組織インタフェース120の下面図であり、いくつかの実施形態に関連し得る追加的詳細を示す。図7の例では、開口610は概ね円形であり、直径D4を有し、いくつかの実施形態では、直径D4は、約6ミリメートル~約8ミリメートルであり得る。約7ミリメートルの直径D4が、いくつかの実施形態に特に好適であり得る。図7はまた、開口610の均一な分配パターンの例を示す。図7では、開口610は、平行な行及び列の格子で第4の層605にわたって分配されている。各行及び各列内では、開口605は、図7の例に示すように、互いに等距離であってもよい。図7は、多くの用途に特に好適であり得る1つの例示的構成を示し、開口610は、各行及び各列に沿って距離D5で離間し、D6のオフセットで離間する。いくつかの例では、距離D5は、約9ミリメートル~約10ミリメートルであることができ、オフセットD6は、約8ミリメートル~約9ミリメートルであることができる。
図7に示すように、いくつかの実施形態では、流体制限部220のうちの2つ以上は、開口610に整列してもよく、重なってもよく、位置合わせされてもよく、あるいは流体結合されてもよい。いくつかの実施形態では、流体制限部220のうちの1つ以上は、開口610と部分的にのみ位置合わせされてもよい。図7の例の開口610は、流体制限部220のうちの少なくとも4つが開口610のそれぞれ1つと位置合わせされているように概ねサイズ決め及び構成されている。他の例では、流体制限部220のうちの1つ以上は、開口610のうちの2つ以上と位置合わせされてもよい。例えば、流体制限部220のうちの任意の1つ以上は、開口610のうちの2つ以上にわたって延びる穿孔又は窓部であってもよい。追加的に又は代替的に、流体制限部220のうちの1つ以上は、開口610のうちのいずれとも位置合わせされなくてもよい。
図7の例に示すように、開口610は、第1の層205の一部分、流体制限部220、又は両方を第4の層605を介して露出させるようにサイズ決めされてもよい。図7の例の開口610は、流体制限部220のうちの2つ以上を露出させるように概ねサイズ決めされている。開口610のうちのいくつか又は全ては、流体制限部220のうちの2つ又は3つを露出させるようにサイズ決めされてもよい。いくつかの例では、流体制限部220のそれぞれの長さLは、開口610のそれぞれの直径よりも実質的に小さくてもよい。より一般的に、流体制限部220の平均寸法は、開口610の平均寸法よりも実質的に小さい。いくつかの例では、開口610は楕円形であってもよく、流体制限部220のそれぞれの長さは、長軸又は短軸よりも実質的に小さくてもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、流体制限部220の寸法は、開口610の寸法を超えてもよく、開口610のサイズは、流体制限部220の露出を制限してもよい。
図8は、組織インタフェース120の別の例の組立図であり、いくつかの実施形態に関連し得る追加的詳細を示す。例えば、第4の層605のいくつかの実施形態は、治療開口805を有してもよい。開口610は、治療開口805の周りの外周部810内に配置されてもよい。
図8の例に示すように、第4の層605は、治療開口805の周りの内部境界部815を有してもよく、内部境界部815は、開口610を実質的に含まなくてもよい。いくつかの例では、図8に示すように、治療開口805は、第4の層605内に対称かつ中央に配置されてもよく、開放中央窓を形成する。
図9は、組み立てられた際の図8の組織インタフェース120の下面図であり、いくつかの実施形態に関連し得る追加的詳細を示す。図9の例に示すように、第1の層205は、治療開口805の上に配置されてもよい。流体制限部220の多数は、治療開口805に整列してもよく、あるいは治療開口805を介して露出してもよく、第2の層210の少なくともある部分は、流体制限部220と流体連通してもよい。いくつかの実施形態では、第1の層205及び第2の層210は、治療開口805と実質的に整列してもよく、又は治療開口805にわたって延びてもよい。いくつかの例では、治療開口805は、第1の層205の表面領域と相補的であってもよく、又はこれに対応してもよい。例えば、治療開口805は、第1の層205の表面の周りにフレーム、窓、又は他の開口部を形成してもよい。
いくつかの実施形態では、外周部810内に配置された開口610は、約5ミリメートル~約10ミリメートルの直径を有してもよい。約7ミリメートル~約9ミリメートルの範囲が、いくつかの例に好適であり得る。いくつかの実施形態では、角部内に配置された開口610は、約7ミリメートル~約8ミリメートルの直径を有してもよい。
追加的に、第1の層205は第1の縁部905を有してもよく、第2の層210は第2の縁部910を有してもよい。いくつかの例では、第1の縁部905及び第2の縁部910は、第1の層205及び第2の層210の隣接する面が幾何学的に同様であるように、実質的に同じ形状を有してもよい。いくつかの例では、第1の縁部905及び第2の縁部910はまた、合同であってもよく、このため、第1の層205及び第2の層210の隣接する面は、実質的に同一の広がりをもち、実質的に同じ表面積を有する。図9の例では、第1の層205の第1の縁部905は、第2の層210の第2の縁部910によって画定される面よりも小さい面を画定し、第2の層210のより大きい面は、第1の層205のより小さい面を越えて延びることができる。第3の層215(図示せず)はまた、第1の層205、第2の層210、又は両方と幾何学的に同様の形状を有してもよい。
いくつかの実施形態では、図9の例に示すように、第1の縁部905、第2の縁部910、又は両方によって画定される面はまた、治療開口805と幾何学的に同様であってもよく、治療開口805よりも大きくてもよい。第4の層605は、オーバーレイマージン915を治療開口805の周りに有してもよく、オーバーレイマージン915内には、追加的接着剤が配置されている。図9の例に示すように、いくつかの実施形態では、治療開口805は、楕円形又はスタジアム形であってもよい。いくつかの例では、治療開口805は、第4の層605の面積の約20%~約80%に等しい面積を有してもよい。治療開口805はまた、第2の縁部905によって画定される面の面積の約20%~約80%に等しい面積を有してもよい。約90ミリメートル~約110ミリメートルの幅、及び約150ミリメートル~約160ミリメートルの長さが、治療開口805のいくつかの実施形態に好適であり得る。例えば、治療開口805の幅は約100ミリメートルであってもよく、長さは約155ミリメートルであってもよい。いくつかの実施形態では、オーバーレイマージン915に好適な幅は、約2ミリメートル~約3ミリメートルであり得る。例えば、オーバーレイマージン915は、治療開口805と第2の縁部910との間に画定される領域と同一の広がりをもってもよく、接着剤は、第1の層205、第2の層210、又は両方を第4の層605に固定してもよい。
例示的ドレッシング構成
図10は、図1のドレッシング110の例の組立図であり、いくつかの実施形態に関連し得る追加的詳細を示す。図10のドレッシング110は、図6の組織インタフェースを有するカバー125の例を示す。図10に示すように、カバー125は、第1の層205及び第2の層210よりも大きい寸法を有してもよい。
ドレッシング110は、接着剤1005又は他のタイプの取付手段を更に含んでもよい。接着剤1005は、例えば、カバー125の外周部、一部分、又は表面全体に延びる医学的に許容される感圧性接着剤であってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、接着剤1005は、25~65グラム/平方メートル(g.s.m.)のコーティング重量を有するアクリル接着剤であってもよい。いくつかの実施形態では、より厚い接着剤、又は接着剤の組み合わせが、封止を改善し漏れを低減するために適用されてもよい。いくつかの実施形態では、接着剤1005のこのような層は、連続してもよく、又は不連続であってもよい。接着剤1005内の不連続部は、接着剤1005内の開口又は孔(図示せず)によって提供されてもよい。接着剤1005内の開口又は孔は、接着剤1005の適用後に、又は接着剤1005を担持層、例えばカバー125の側部にパターンでコーティングすることによって形成されてもよい。いくつかの例示的実施形態では、接着剤1005内の開口又は孔はまた、ドレッシング110のMVTRを高めるようにサイズ決めされてもよい。
図10の例に示すように、いくつかの実施形態では、ドレッシング110は、使用前に接着剤1005を保護するための剥離ライナー1010を含んでもよい。剥離ライナー1010はまた、例えば、ドレッシング110の展開を支援するために剛性を提供してもよい。剥離ライナー1010は、例えば、流延用紙、フィルム、又はポリエチレンであってもよい。更に、いくつかの実施形態では、剥離ライナー1010は、ポリエチレンテレフタレート(PET)又は同様の極性半結晶性ポリマーなどのポリエステル材料であってもよい。剥離ライナー1010のための極性半結晶性ポリマーの使用は、ドレッシング110のしわ又は他の変形を実質的に妨げることができる。例えば、極性半結晶性ポリマーは、高度に配向されてもよく、ドレッシング110の構成要素と接触したときに、又は温度変化、環境変化、若しくは滅菌に供されたときに生じ得る軟化、膨潤、又は他の変形に対して耐性であり得る。更に、剥離剤が、接着剤1005に接触するように構成された剥離ライナー1010の側部に配置されてもよい。例えば、剥離剤はシリコーンコーティングであってもよく、ドレッシング110を損傷又は変形させることなく手による剥離ライナー1010の取り外しを容易にするのに好適な剥離因子を有してもよい。いくつかの実施形態では、剥離剤は、例えば、フルオロカーボン又はフルオロシリコーンであってもよい。他の実施形態では、剥離ライナー1010は、コーティングされなくてもよく、あるいは剥離剤なしで使用されてもよい。
図10はまた、流体導管1015及びドレッシングインタフェース1020の例を示す。図10の例に示すように、流体導管1015は、一方の端部でドレッシングインタフェース1020に流体結合することができる可撓性の管であることができる。図10の例に示すように、ドレッシングインタフェース1020はエルボ形コネクタを含むことができ、エルボ形コネクタは、流体導管1015と組織インタフェース120との間に流体経路を提供するために、カバー125内の開口1025の上に配置されている。
いくつかの実施形態では、追加的に、ドレッシング110の構成要素のうちの1つ以上は、抗菌剤で処理されてもよい。例えば、第2の層210は、発泡体、メッシュ、又は抗菌剤でコーティングされた不織であってもよい。いくつかの実施形態では、第2の層210は、抗菌剤でコーティングされた繊維などの抗菌要素を含んでもよい。追加的に又は代替的に、第1の層205のいくつかの実施形態は、抗菌剤でコーティングされた又は抗菌剤と混合されたポリマーであってもよい。他の例では、追加的に又は代替的に、流体導管1015は、1つ以上の抗菌剤で処理されてもよい。好適な抗菌剤は、例えば、金属銀、PHMB、ヨウ素、又はその錯体、並びにポビドンヨウ素、銅金属化合物、クロルヘキシジン、又はこれらの材料のある組み合わせなどの混合物を含んでもよい。
追加的に又は代替的に、構成要素のうちの1つ以上は、クエン酸及びコラーゲンを含み得る混合物でコーティングされてもよく、これは、バイオフィルム及び感染を低減できる。例えば、第1の層205は、このような混合物でコーティングされた発泡体であってもよい。
図11は、組み立てられた際の図10の例におけるドレッシング110の上面図であり、いくつかの実施形態に関連し得る追加的詳細を示す。図11の例に示すように、カバー125及び第4の層605は実質的に同じ外周形状及び寸法を有してもよく、このため、いくつかの例では、カバー125及び第4の層605は同一の広がりをもつ。いくつかの実施形態では、カバー125は、実質的に透明であってもよく、開口610の視認性を可能にしてもよい。第3の層215は、ドレッシング110内の中央に配置されてもよい。カバー125は、第3の層215の上に配置されてもよく、第3の層215の周りに第4の層605に結合されてもよく、このため、接着剤1005(図示せず)の少なくとも一部が開口610に隣接して配置され得る。
図12は、図1のドレッシング110の別の例の組立図であり、いくつかの実施形態に関連し得る追加的詳細を示す。図12のドレッシング110は、図8の組織インタフェースを有するカバー125の例を示す。
図13は、図12のドレッシング110の上面図であり、いくつかの実施形態に関連し得る追加的詳細を示す。
例示的使用方法
図14は、組織部位1405に適用されたドレッシング110の例の概略図である。図14の例では、組織部位1405は、表面損傷である。使用時には、剥離ライナー1010(含まれる場合)は、組織インタフェース120を露出させるために取り外され得、組織インタフェース120は、組織部位1405内に、組織部位1405の上に、組織部位1405上に、あるいは組織部位1405に近接して配置され得る。図14の例では、剥離ライナー1010を取り外して、第4の層605及び第1の層205の一部分を露出させる。第1の層205、第4の層605、又は両方は、第2の層210と組織部位1405との間に介在してもよく、これは、第2の層210と組織部位1405との有害な相互作用を実質的に低減又は排除することができる。例えば、第4の層605は、第2の層205と組織部位1405との間の直接接触を防止するために、組織部位1405(組織部位1405の縁部1410を含む)及び表皮1415の上に配置されてもよい。
図14の例に示すように、いくつかの用途では、充填材1420はまた、組織部位1405と、第1の層205、第4の層605、又は両方との間に配置されてもよい。例えば、組織部位が表面創傷である場合、創傷充填材は、創傷の内部から創傷周囲まで適用されてもよく、第1の層205は充填材1420の上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、充填材1420は、連続気泡発泡体などのマニホールドであってもよい。いくつかの実施形態では、充填材1420は、第2の層210と同じ材料を含んでもよく、又はこれから本質的になってもよい。いくつかの実施形態では、組織インタフェース120は、充填材として使用され得る。例えば、第4の層605は省略されてもよく、第1の層205、第2の層210、及び第3の層215は、創傷周囲領域の内部に適用されてもよい。他の例では、第1の層205及び第4の層605は省略されてもよい。
いくつかの用途では、第2の層210は、取り扱いを容易にし構造的支持を提供するために、第3の層215のためのベースマニホールド層を提供することができる。追加的に又は代替的に、いくつかの実施形態では、第2の層210、第3の層215、又は両方は、適切に切断されてもよく、トリミングされてもよく、あるいはサイズ決めされてもよい。例えば、第3の層215のいくつかの実施形態は、取り外すことができる穿孔区域を有してもよい。第3の層215の外周部の周りの穿孔区域は、第3の層がその場で軽く結合又は適用されている場合に有利であり得、このため、表皮1415の上の区域は、所望に応じて取り外すことができる。追加的に又は代替的に、第3の層215の内側区域(inboard section)は、巨大歪み及び収縮を更に増加させるために取り外されてもよい。
いくつかの用途では、治療開口805は、組織部位に隣接して、組織部位に近接して、又は組織部位を覆うように位置決めされてもよい。いくつかの用途では、第1の層205の少なくともある部分、流体制限部220、又は両方は、治療開口805、開口610、又は両方を介して組織部位に露出してもよい。第4の層605の外周部810は、組織部位1405の周り又は周囲の組織に隣接又は近接して位置決めされてもよい。第4の層605は、ドレッシング110の取り外し又は再位置決めを組織部位1405への外傷なしに可能にしつつ、ドレッシング110を定位置に保持するのに十分な粘着性を有することができる。
また、剥離ライナー1010を取り外して、接着剤1005を露出させることができ、カバー125は、外周部810、又は治療開口805及び第1の層205の周りの他の領域などの取付面に取り付けられ得る。接着剤1005はまた、組織部位1405の周辺かつ第1の層205、第2の層210、及び第3の層215の周りの表皮1415に取り付けられてもよい。例えば、接着剤1005は、第4の層605の少なくとも外周部810内の開口610を介して表皮1415と接触してもよい。接着剤1005はまた、縁部615の周りの表皮1415と接触してもよい。
ドレッシング110が所望の位置にあると、接着剤1005は開口610を介して押圧されて、ドレッシング110を取付面に結合することができる。縁部615における開口610は、取付面への縁部615の接着を高めるために、接着剤1005が縁部615の周りに流れることを可能にし得る。
いくつかの実施形態では、開口610は、開口610を介して露出する接着剤1005の量を制御するようにサイズ決めされてもよい。第4の層605の所与の幾何学的形状については、開口610の相対的なサイズは、第4の層605の角部において開口610を介して露出する接着剤1005の表面積を最大化するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、角部は、約10ミリメートルの半径を有するように丸い。更に、いくつかの実施形態では、開口610のうちの3つは、接着剤1005の露出する表面積を最大化するために、角部において三角形の構成で位置決めされてもよい。他の実施形態では、角部における開口610のサイズ及び数は、接着剤1005の露出する表面積を最大化するために、角部の選択された幾何学的形状に応じて、必要に応じて調節されてもよい。
いくつかの実施形態では、接着剤1005の接着強度は、第4の層605の構成に基づいて変化してもよい。例えば、接着強度は、開口610のサイズに基づいて変化してもよい。いくつかの例では、接着強度は、開口610のサイズに反比例してもよい。追加的に又は代替的に、接着強度は、例えば、開口610のサイズが変化する場合、異なる場所において変化してもよい。例えば、より低い接着強度とより大きい開口の組み合わせは、より小さい開口を有する場所におけるより高い接着強度に匹敵する結合を提供することができる。
組織インタフェース120、カバー125、又は両方の幾何学的形状及び寸法は、特定の用途又は解剖学的構造に適合するように変化してもよい。例えば、組織インタフェース120及びカバー125の幾何学的形状又は寸法は、組織部位における及び組織部位の周りの肘又は踵などの困難な解剖学的表面に対する有効かつ確実な封止を提供するように適合されてもよい。追加的に又は代替的に、寸法は、組織部位における上皮細胞の移動及び増殖を高め肉芽形成組織内殖の可能性を低減するために、第4の層605の表面積を増加させるように修正されてもよい。
更に、ドレッシング110は、例えば、ドレッシング110内のしわ及び他の不連続部によって引き起こされる空気漏れを直すために、再適用又は再位置決めを可能にし得る。いくつかの実施形態では、漏れを直す能力は、療法の効力を増加させ得、電力消費を低減し得る。
まだ構成されていない場合、ドレッシングインタフェース1020は、開口1025の上に配置されてもよく、カバー125に取り付けられてもよい。流体導管1015は、ドレッシングインタフェース1020及び陰圧源105に流体結合されてもよい。
図14の例では、治療開口805は、第1の層205、第2の層210、及び第3の層215を通る陰圧の送達、並びに滲出物及び他のタイプの流体の通過のための第4の層605内の開放領域を提供することができる。他の例では、開口610は、好適な開放領域を提供してもよい。更に他の例では、第4の層605は省略されてもよい。
組織インタフェース120を介して提供される陰圧はまた、第1の層205の流体制限部220にわたって陰圧差を生じさせることができ、陰圧差は、流体制限部220を開く又は広げることができる。例えば、流体制限部220が第1の層205を通る実質的に閉じた窓部を含んでもよいいくつかの実施形態では、窓部にわたる圧力勾配は、ダックビル弁の動作と同様に、窓部を通る液体の移動を可能にするために、第1の層205の隣接する材料を歪ませることができ、窓部の寸法を増加させることができる。流体制限部220を開いて、流体制限部220を通る第2の層210への滲出液及び他の液体の移動を可能にすることができる。第2の層210及び第3の層215は、陰圧、及び容器115に収集され得る滲出液の通過を提供することができる。
圧力の変化はまた、第2の層210及び第3の層215を伸張及び収縮させることができる。陰圧はまた、孔225を圧潰させることができ、第3の層215の更なる収縮を可能にする。第3の層215の更なる収縮は、組織部位1405の縁部1410に閉鎖力として伝達され得る。いくつかの実施形態では、孔225は、第2の層210の収縮前に第3の層215を収縮させるように構成されてもよく、これは、第2の層210が、第3の層215からの閉鎖力全体に実質的に影響を与える又はこれを低減することなく、第3の層215に構造的一体性を提供することを可能にすることができる。例えば、第2の層210は、少なくとも60~70mmHgの陰圧でのみ収縮するのに十分な剛性を有してもよく、孔225は、第3の層215が、50mmHg以下の陰圧下で収縮することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、第2の層210及び第3の層215の密度は、差動圧潰特性(differential collapse characteristics)を提供するように構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、第2の層210の密度と第3の層215の密度との好適な比は、約2.5~約3.3の範囲であってもよい。
第1の層205、第4の層605、又は両方は、第2の層210の伸張、収縮、又は他の動きによって引き起こされ得る刺激から表皮1415を保護し得る。例えば、いくつかの実施形態では、オーバーレイマージン915は、第2の層210と表皮1415との間に配置されてもよい。第1の層205及び第4の層605は、第2の層210への組織部位の露出を実質的に低減又は防止し、これは、第2の層210内への組織の成長を阻害することができる。例えば、第1の層205は、第2の層210と組織部位との間の直接接触を防止するために、治療開口810を覆うことができる。
陰圧源105が取り外される又はオフにされた場合、流体制限部220にわたる圧力差が消散し得、流体制限部220が閉じ滲出液又は他の液体が第1の層205を介して組織部位1405に戻ることを防止することを可能にする。
追加的に又は代替的に、点滴注入用溶液又は他の流体は、ドレッシング110に分配されてもよく、これは、組織インタフェース120内の圧力を増加させることができる。組織インタフェース120内の圧力の増加は、第1の層205内の流体制限部220にわたって陽圧差を生じさせることができ、これは、点滴注入用溶液又は他の流体が組織部位1405に分配されることを可能にするために、流体制限部220を開くことができる。
本明細書に記載されているシステム、装置、及び方法は、著しい利点を提供することができる。例えば、陰圧療法のためのいくつかのドレッシングは、良好なフィット及び封止を達成するのに適切なサイズ決め及び適用を行うために時間及びスキルを必要とし得る。対照的に、ドレッシング110のいくつかの実施形態は、適用するのが簡単であり適用及び取り外しの時間を低減する陰圧ドレッシングを提供する。いくつかの実施形態では、例えば、ドレッシング110は、完全に一体化された陰圧療法ドレッシングであってもよく、当該ドレッシングは、サイズ決めを必要とする他の陰圧療法ドレッシングの多くの利益を依然として提供又は改善しつつ、サイズ決めのために切断されずに1つの工程で組織部位(創傷周囲を含む)に適用され得る。このような利益は、良好な多岐分岐(manifolding)、有益な肉芽形成、解離からの周辺組織の保護、脱落材料からの組織部位の保護、並びに低い外傷及び高い封止結合を含んでもよい。これらの特徴は、中程度の深さ及び中~高レベルの滲出液を有する表面創傷に特に有利であり得る。ドレッシング110のいくつかの実施形態は、少なくとも5日間にわたって、いくつかの実施形態では、少なくとも7日間にわたって組織部位上にあることができる。
ドレッシング110内の抗菌剤は、長期間の使用、特に感染した創傷又は滲出液が多い創傷との使用に関連し得る感染リスクを低減又は排除することによって、ドレッシング110の可使時間を延ばし得る。
追加的に又は代替的に、組織インタフェース120はマニホールド構造を提供することができ、マニホールド構造はまた、陰圧下で径方向閉鎖力を提供することができ、更に、マニホールド構造内への組織成長、及び取り外し時の結果として生じる外傷を実質的に低減又は防止することができる。組織インタフェース120は、組織の著しい創面切除、及び閉鎖される必要がある開口部が存在し得る深い複雑な創傷に特に有利であり得る。組織インタフェース120のいくつかの実施形態は、陰圧下で横方向及び均一に圧潰することによって、創傷サイズ及び面積全体を低減することができる。組織インタフェース120はまた、一貫した表面トポロジーを創傷床に提供することができ、これは、美容上の転帰を改善することができる。更に、第3の層215は、縁部1410が一緒に十分に引き込まれ浮腫が低減された後に、取り外され得る。
いくつかの例示的実施形態において示されているが、当業者であれば、本明細書に記載されているシステム、装置、及び方法は、添付の特許請求の範囲内の様々な変更形態及び修正形態が可能であることが理解されよう。更に、「又は(or)」などの用語を使用する様々な代替形態の説明は、文脈によって明らかに必要とされない限り、相互排他性を必要とせず、不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、文脈によって明らかに必要とされない限り、対象を単一の場合に限定しない。構成要素はまた、販売、製造、組み立て、又は使用の目的で、様々な構成で組み合わされてもよく、又は再配列されてもよい。いくつかの構成では、組織インタフェース120の層は、再配列されてもよい。例えば、第3の層215は、第1の層205と第2の層210との間に配置されてもよい。追加的に又は代替的に、いくつかの例では、第1の層205が省略されてもよい。
添付の特許請求の範囲は、上述の主題の新規性及び進歩性を記載するが、特許請求の範囲はまた、具体的には詳細に述べられていない追加的主題も包含し得る。例えば、ある特徴、要素、又は態様は、新規性及び進歩性を有する特徴を当業者には既知であるものから区別するのに必要とされない場合、特許請求の範囲から省略されてもよい。いくつかの実施形態の文脈において記載されている特徴、要素、及び態様はまた、添付の特許請求の範囲によって定義されている本発明の範囲から逸脱することなく、省略されてもよく、又は組み合わされてもよく、又は同じ目的、均等の目的、若しくは同様の目的を果たす代替的特徴によって置き換えられてもよい。

Claims (27)

  1. 陰圧を用いて組織部位を治療するためのドレッシングであって、前記ドレッシングが、
    複数の流体制限部を含む流体制御層と、
    前記流体制限部に隣接する第1のマニホールド層であって、第1の密度を有する第1のマニホールド層と、
    前記第1のマニホールド層に隣接する穿孔を有する第2のマニホールド層であって、前記第1の密度未満である第2の密度を有する第2のマニホールド層と
    を備えるドレッシング。
  2. 前記第1の密度と前記第2の密度との比が、約2.5~約3.3の範囲である、請求項1に記載のドレッシング。
  3. 前記第1の密度が、約0.65グラム/立方センチメートルであり、前記第2の密度が、約0.20~約0.26グラム/立方センチメートルの範囲である、請求項1に記載のドレッシング。
  4. 前記穿孔が、前記第2のマニホールド層における約30%~約70%の開放領域を画定する、請求項1~3のいずれか一項に記載のドレッシング。
  5. 前記穿孔が、開放直円柱である、請求項1~4のいずれか一項に記載のドレッシング。
  6. 前記穿孔が、多角形である直断面を有する開放直円柱である、請求項1~4のいずれか一項に記載のドレッシング。
  7. 前記穿孔が、正多角形である直断面を有する開放直円柱である、請求項1~4のいずれか一項に記載のドレッシング。
  8. 前記穿孔が、正方形の直断面を有する開放直円柱である、請求項1~4のいずれか一項に記載のドレッシング。
  9. 前記穿孔が均一パターンで配列されている、請求項1~8のいずれか一項に記載のドレッシング。
  10. 前記穿孔が列のパターンで配列されている、請求項1~9のいずれか一項に記載のドレッシング。
  11. 前記第1のマニホールド層が、約1ミリメートル~約6ミリメートルの範囲の厚さを有する発泡体から構成されており、
    前記第2のマニホールド層が、約6ミリメートル~約20ミリメートルの範囲の厚さを有する発泡体から構成されている、請求項1~10のいずれか一項に記載のドレッシング。
  12. 前記第1のマニホールド層が、約1ミリメートル~約3ミリメートルの範囲の厚さを有するフェルト発泡体から構成されており、
    第2のマニホールド層が、約10ミリメートル~約20ミリメートルの範囲の厚さを有する発泡体から構成されている、請求項1~10のいずれか一項に記載のドレッシング。
  13. 前記流体制御層が、ポリウレタンのフィルムを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のドレッシング。
  14. 前記流体制限部が、前記フィルム内にスリットを含む、請求項13に記載のドレッシング。
  15. 前記スリットがそれぞれ、約2ミリメートル~約5ミリメートルの範囲の長さを有する、請求項14に記載のドレッシング。
  16. 前記スリットがそれぞれ、約3ミリメートルの長さを有する、請求項14に記載のドレッシング。
  17. 陰圧を用いて組織部位を治療するためのドレッシングであって、前記ドレッシングが、
    複数の流体制限部を有する流体制御層を含む第1の層と、
    前記流体制限部に隣接するベースマニホールドを含む第2の層であって、前記ベースマニホールドが第1の陰圧で横方向に変形するように構成されている、第2の層と、
    前記ベースマニホールドに隣接する閉鎖マニホールドを含む第3の層であって、前記閉鎖マニホールドが、前記第1の陰圧未満である第2の陰圧で横方向に変形するように構成されている、第3の層と
    を備えるドレッシング。
  18. 前記第1の陰圧が少なくとも60mmHgであり、
    第2の陰圧が50mmHg未満である、請求項17に記載のドレッシング。
  19. 前記閉鎖マニホールドが、複数の孔を含む、請求項17又は18に記載のドレッシングインタフェース。
  20. 前記閉鎖マニホールドが、複数の貫通孔を含む、請求項17又は18に記載のドレッシング。
  21. 前記閉鎖マニホールドが、複数の貫通孔と、前記貫通孔を分離するストラット網とを含み、前記ストラットが実質的に均一な厚さを有する、請求項17又は18に記載のドレッシング。
  22. 前記ベースマニホールドが、約1ミリメートル~約6ミリメートルの範囲の厚さを有する連続気泡発泡体を含み、
    前記閉鎖マニホールドが、約6ミリメートル~約20ミリメートルの範囲の厚さを有する発泡体を含む、請求項17~21のいずれか一項に記載のドレッシング。
  23. 前記ベースマニホールドが、約1ミリメートル~約3ミリメートルの範囲の厚さを有するフェルト連続気泡発泡体を含み、
    前記閉鎖マニホールドが、約10ミリメートル~約20ミリメートルの範囲の厚さを有する連続気泡発泡体を含む。請求項17~21のいずれか一項に記載のドレッシング。
  24. 前記流体制御層が、ポリウレタンのフィルムを含む、請求項17~23のいずれか一項に記載のドレッシング。
  25. 陰圧を用いて組織部位を治療するための、請求項1~24のいずれか一項に記載のドレッシングの使用。
  26. 陰圧を用いて組織部位の閉鎖を促進するための方法であって、
    請求項1~24のいずれか一項に記載のドレッシングを前記組織部位に適用することと、
    前記組織部位の周りの取付面にカバーを取り付けて、前記ドレッシングを前記組織部位の上に封止することと、
    前記ドレッシングを陰圧源に流体結合することと、
    前記陰圧源からの陰圧を前記ドレッシングに適用することとを含む方法。
  27. 実質的に本明細書に記載されているような、システム、装置、及び方法。
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