JP2023550903A - 高圧洗浄装置用ピストンポンプ - Google Patents

高圧洗浄装置用ピストンポンプ Download PDF

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Abstract

本発明は、高圧洗浄装置用ピストンポンプ(10)であって、各々金属部品として構成される第1ハウジング部品(14)及び第2ハウジング部品(16)を含むポンプハウジング(12)を有するピストンポンプに関する。第1ハウジング部品(14)は吸引管路(20)及び圧力管路(22)を形成し、第2ハウジング部品(16)は複数のポンプ室(24)を形成し、これらのポンプ室の各々の中へ往復運動可能なピストン(26、28)が入り込み、これらのポンプ室は各々、入口チャネル(32)を経由して吸引管路(20)と、出口チャネル(34)を経由して圧力管路(22)とそれぞれ流れ接続している。入口チャネル(32)は入口弁(52)により閉鎖することができ、出口チャネル(34)は出口弁(99)により閉鎖することができる。出口弁(99)は各々、静止保持された出口弁座(106)と、この出口弁座に対して相互に変位可能であり、出口弁座(106)に封止式に当接することのできる出口弁板(116)を含む出口閉鎖体(114)とを含む。ピストンポンプ(10)をより費用効果的に製造できるような仕方で更に発展させるために、第2ハウジング部品(16)が、全ての出口チャネル(34)が通じる弁受け(42)を含み、ピストンポンプ(10)が、全ての出口弁(99)を形成する出口弁組立体(100)を含み、出口弁組立体(100)が出口部品(102)を含み、この出口部品がプラスチック材料から成ると共に、弁受け(42)内へ挿入されて全ての出口弁座(106)を形成することが提案される。【選択図】 図1

Description

本発明は、洗浄液を搬送するための高圧洗浄装置用ピストンポンプであって、各々金属部品として構成される第1ハウジング部品及び第2ハウジング部品を含むポンプハウジングを有し、前記第1ハウジング部品が、吸引管路及び圧力管路を形成し、前記第2ハウジング部品が複数のポンプ室を形成し、該複数のポンプ室の各々の中へ往復運動可能なピストンが入り込み、該複数のポンプ室が各々、入口チャネルを経由して吸引管路と流れ接続すると共に、出口チャネルを経由して圧力管路と流れ接続しており、前記入口チャネルが各々、入口弁により閉鎖可能であり、前記出口チャネルが各々、出口弁により閉鎖可能であり、前記出口弁が各々、静止保持された出口弁座と、前記出口弁座に対して相互に変位可能であって、出口弁座に封止式に当接することのできる出口弁板を含む出口閉鎖体とを含む、ピストンポンプに関する。
その種類のピストンポンプは、DE 10 2009 049 095 A1から知られている。これらのピストンポンプは、吸引管路を介して供給される洗浄液、例えば水を加圧して、圧力管路を介して排出するためにを使用することができる。例えば、圧力管路に圧力ホースを接続することができ、圧力ホースはその自由端にノズルヘッドを支承し、このノズルヘッドを経由して加圧洗浄液を対象物に向けることができる。ピストンポンプはドライブモータにより駆動され、ドライブモータは、ピストンポンプのピストンに、例えば斜板トランスミッションを経由して連結され、これらのピストンを、往復ストローク運動をするように駆動する。ポンプ室内へ入り込むそれぞれのピストンが往復運動することにより、ポンプ室の容積が周期的に増減し、洗浄液が、入口チャネルを介してポンプ室内へ吸引され、圧力下に出口チャネルを介して排出される。圧力は、例えば少なくとも80バールでよい。圧力負荷に抵抗できるようにするために、ポンプハウジングは、その各々が金属部品として構成される第1及び第2ハウジング部品を含む。第1ハウジング部品は吸引管路及び圧力管路を形成し、第2ハウジング部品は、ポンプ室ならびに入口及び出口チャネルを形成し、ポンプ室は、入口及び出口チャネルを経由して吸引管路及び圧力管路と流れ接続している。
入口チャネルは各々、それぞれの入口弁により閉鎖することができ、出口チャネルは各々、それぞれの出口弁により閉鎖することができる。DE 10 2009 049 095 A1では、出口部品と、この出口部品に対して相互に変位可能である出口閉鎖体とを各々が有する出口弁が提案されている。出口部品は出口弁座を形成し、出口閉鎖体は、出口弁座に封止式に当接することのできる出口弁板を含む。各出口部品は、出口チャネル内で静止保持される。通常、出口部品は、ステンレス鋼製であり出口チャネル内へ押圧される、或いは、回転固定かつ軸方向に変位不能なやり方で、クリンピングにより出口チャネル内で保持される。
ポンプハウジングの2つのハウジング部品がプラスチック材料製である、高圧洗浄装置用ピストンポンプが、WO 2008/086950 A1及びEP 2 805 050 B1から知られている。これにより、出口弁座をハウジング部品内に直接形成することが可能になり、追加の出口部品は不要である。しかしながら、プラスチック材料製のポンプハウジングは、金属部品により形成されるポンプハウジングよりも低い圧縮強度を有する。
DE 10 2009 049 095 A1 WO 2008/086950 A1 EP 2 805 050 B1
冒頭で述べた種類のピストンポンプを、より費用効果的に製造できるような仕方で更に発展させることが本発明の目的である。
この目的は、本発明によれば、一般的なタイプのピストンポンプにおいて、前記第2ハウジング部品が、全ての出口チャネルが通じる弁受けを含み、前記ピストンポンプが、全ての出口弁を形成する出口弁組立体を含み、前記出口弁組立体が出口部品を含み、該出口部品が、プラスチック材料から成ると共に、前記弁受け内へ挿入されて全ての出口弁座を形成することで達成される。
本発明による前記ピストンポンプは出口弁組立体を含み、この出口弁組立体は全ての出口弁を形成する。前記出口弁組立体は出口部品を含み、この出口部品は弁受け内へ挿入される。前記弁受けは、金属部品として構成される前記第2ハウジング部品により形成される。前記出口部品は、プラスチック材料から成り、全ての出口弁座を含む。従って、前記ピストンポンプの前記出口弁座は、前記出口部品により提供される。従って、出口チャネル内で出口弁ごとに、出口弁座を形成する個別の出口部品を固定することが不要になる。金属部品として構成される前記第2ハウジング部品の複雑な後処理も省略することができる。単一の出口部品が使用され、この単一の出口部品は、本発明によるピストンポンプの全ての出口弁座を含み、プラスチック材料製である。これにより、前記ピストンポンプの製造費用が低減され、その組立てが促進される。
前記第1ハウジング部品及び/又は前記第2ハウジング部品は、好ましくは、ダイカスト部品又は再成形部品として構成される。
好ましくは、前記第1ハウジング部品及び/又は前記第2ハウジング部品は、アルミニウム又は真鍮材料製である。
好ましくは、前記弁受けは、前記第2ハウジング部品の、前記第1ハウジング部品の方を指す側に配置される。
前記出口弁組立体は、好都合には、事前組立てすることのできるユニットとして構成される。これにより、完全なピストンポンプを組立てる前に、前記出口弁組立体を独立型のユニットとして組立てることが許容される。前記出口弁組立体は、第1の場所にて組み立て、その後、前記完全なピストンポンプの組立てが行われる第2の場所に移送することができる。
好ましくは、前記出口部品は、各々出口弁座を形成する複数の環状出口弁座体を含む。
好ましくは、前記出口弁座は出口チャネルと並ぶように配向される。
本発明の好適な実施形態において、前記第2ハウジング部品は前記弁受けの領域において複数の環状出口支持面を形成し、これら複数の出口支持面は、前記弁受けの長手方向軸に対して垂直に配向されると共に、各々前記洗浄液の流れ方向において出口チャネルに隣接し、これら複数の出口支持面の各々に出口弁座体それぞれ、封止リングを介在させて当接する。前記出口支持面が垂直に配向されることにより、前記出口支持面に当接する前記封止リングを軸方向シールとして構成することが可能となり、前記第2ハウジング部品の製造中に前記弁受けの領域に生じ得る、前記弁受けの長手方向軸と平行に配向された線条痕が、前記封止リングの封止効果を損なわない。このような線条痕は、特に、前記第2ハウジング部品が、その製造中に離型が行われるダイカスト部品として構成される際に生じ得る。離型中に前記弁受けの領域に生じるいかなる線条痕も離型方向に延びる、つまり、前記弁受けの長手方向軸と平行に延びるのであり、前記出口支持面と平行に延びるのではない。というのも、線条痕は前記弁受けの長手方向軸に対して垂直に配されるからである。従って、前記第2ハウジング部品の離型中に前記弁受けの領域に生じるいかなる線条痕も、軸方向に作用するシールを損なうことはあり得ない。
好ましくは、前記出口支持面は各々、前記洗浄液の流れ方向において出口チャネルに隣接する。
既に述べたように、前記出口弁組立体は、前記ピストンポンプの全ての出口弁を形成する。前記出口弁が各々、出口閉鎖体を含み、この出口閉鎖体が、前記出口部品に対して相互に変位可能であって、出口弁座に封止式に当接することのできる出口弁板を含み、前記出口チャネルから離れる方を指す方向において前記出口弁板に隣接する出口弁軸を含むと好都合である。前記出口弁軸は、前記洗浄液の流れ方向に対して前記出口弁座の下流に配置される。
前記出口弁組立体は、好ましくはガイド体を含み、このガイド体は、プラスチック材料から成ると共に、その各々の上に出口弁軸がそれぞれ変位可能に装着される複数のガイド要素を含む。その種類の実施形態において、全ての出口弁軸が前記ガイド体によって案内される。これにより、前記ピストンポンプの組立てが更に簡単になる。
前記ガイド要素は、出口閉鎖体の出口弁軸を各々案内するようにセットされる。
本発明の好適な実施形態において、前記ガイド要素は各々、出口弁軸が入り込むガイド受けを形成する。
前記ガイド受けは各々、前記ガイド受けの長手方向に延びる少なくとも1つの内側溝を含むと好都合である。洗浄流体は、前記内側溝を介してガイド受けからそれぞれ逃散することができる。
好都合には、前記ガイド要素と前記出口弁板との間でそれぞれ出口弁ばねが緊締される。前記出口弁ばねによって、前記出口弁板を、関連する出口弁座に向かう方向に付勢することができる。
本発明の有利な実施形態において、前記ガイド体は前記出口部品に、解放可能かつ液密のやり方で接続可能である。これにより、前記出口弁組立体を、事前組立てすることのできるユニットとして構成することが、特に単純なやり方で可能になる。この目的で、最初の組立てステップにおいて、前記出口弁軸は各々、前記ガイド体のそれぞれのガイド受け内へ挿入することができ、前記出口弁軸は、前記ガイド受けから突出するその領域において出口弁ばねにより包囲され、前記出口弁ばねは、一方がガイド受け上で支持され、他方が出口弁板上で支持される。そうして、前記ガイド体は前記出口部品に、液密のやり方で、好ましくは封止リングを介在させて接続することができる。後続の組立てステップにおいて、前記ガイド体に接続された前記出口部品は、前記第2ハウジング部品の前記弁受け内へ挿入することができる。それから、前記ポンプハウジングの前記した2つのハウジング部品は共に接合することができる。
好ましくは、前記ガイド体は前記出口部品に、1つ以上の封止リングを介在させて差込み可能なように接続可能である。
例えば、前記ガイド体が前記出口部品内へ、少なくとも1つの封止リングを介在させて差込み可能であるようにしてもよい。
前記ガイド体が、前記出口弁の下流に配置された中央逆止弁用の逆止弁座を形成すると特に有利である。このような構成において、前記出口部品は前記出口弁の前記弁座を形成し、前記ガイド体は前記中央逆止弁の弁座を形成する。こうして前記ピストンポンプの組立てが更に簡単になる。これにより、逆止弁閉鎖体が、前記ガイド体により形成される前記逆止弁座のすぐ下流に位置を取ることができ、逆止弁ばねにより前記逆止弁座に向かう方向に付勢することができる。
前記中央逆止弁は、好ましくは前記圧力管路内に配置される。
前記第1ハウジング部品が、前記第2ハウジング部品の方を指す側にハウジング凹部を含み、このハウジング凹部が前記第2ハウジング部品の前記弁受けと並ぶように配向され、このハウジング凹部内へ、前記ガイド体が少なくとも1つの封止リングを介在させて入り込むようにしてもよい。このような実施形態において、前記出口弁組立体は前記第1ハウジング部品と前記第2ハウジング部品との間に位置を取り、前記第1ハウジング部品は、前記第2ハウジング部品の方を指す側に、前記ガイド体が入り込むハウジング凹部を含み、前記第2ハウジング部品は、前記第1ハウジング部品の方を指す側に、前記ハウジング凹部と並ぶように配向された弁受けを含み、この弁受け内に前記出口部品は挿入される。前記ガイド体は前記第1ハウジング部品に液密のやり方で接続され、前記出口部品は前記第2ハウジング部品に液密のやり方で接続され、更に、前記ガイド体と前記出口部品とは互いに液密のやり方で接続される。
前記圧力管路は、有利には、前記洗浄液の流れ方向において前記出口弁組立体に隣接する。
前記少なくとも1つの封止リングが、前記ガイド体を周方向において包囲し、この封止リングが、前記ガイド体と、前記第1ハウジング部品の前記ハウジング凹部との間に配置されると好都合である。
前記ガイド体が、外方に突出する環状突起を含み、この環状突起に。前記ハウジング凹部の長手方向軸に対して径方向で内方に向けられた前記ハウジング凹部の段部が関連し、前記環状突起と前記段部との間に封止リングが配置されると特に有利である。前記封止リングは軸方向シールを形成することができ、線条痕が前記封止リングの封止効果を損なわない。線条痕は、前記第1ハウジング部品の製造中に前記ハウジング凹部の領域に生じ得るのであり、前記ハウジング凹部の長手方向軸と平行に配向される。このような線条痕は、前記第1ハウジング部品が、特にその製造中に離型の行われるダイカスト部品として構成される際に生じ得る。離型中に前記ハウジング凹部の領域において生じるいかなる線条痕も離型方向に延びる、つまり、前記ハウジング凹部の長手方向軸と平行に延びるのであり、径方向で内方に向けられた段部と平行に延びるのではない。従って、前記第1ハウジング部品の離型中に前記ハウジング凹部の領域において生じるいかなる線条痕も、軸方向に作用するシールを損なうことはない。
有利な実施形態において、前記入口弁が各々、入口チャネル内へ挿入された入口部品と、前記入口部品に対して相互に変位可能な入口閉鎖体とを有し、前記入口部品が、入口弁座と、前記入口弁座からずれたところに配置されたガイド部材とを含み、前記入口閉鎖体が、前記入口弁座に封止式に当接することのできる入口弁板と、前記入口弁板に隣接すると共に前記ガイド部材上に変位可能に装着される入口弁軸とを含み、前記入口部品が、プラスチック材料から成ると共に、環状入口弁座体を含み、この環状入口弁座体が、前記ポンプ室の方を指すと共に前記入口弁座を形成し、前記ガイド部材が、前記洗浄液の流れ方向に対して前記入口弁座の上流に配置されることで、本発明による前記ピストンポンプの製造費用の更なる低減が達成される。
前記ピストンポンプのこのような構成において、前記第2ハウジング部品は、その各々の中へプラスチック材料製の入口部品がそれぞれ挿入される入口チャネルを形成する。前記入口部品は環状入口弁座体を含み、この環状入口弁座体は、関連するポンプ室の方を指すと共に、前記入口弁座を形成する。前記洗浄液の流れ方向に対して前記入口弁座体の上流に、つまり、前記吸引管路の方向において前記入口弁座体からずれたところに、前記入口部品は、前記入口閉鎖体が上に変位可能に装着されるガイド部材を形成する。前記入口部品がプラスチック製であることにより、前記第2ハウジング部品の複雑な後処理の必要なしに入口弁座を提供することが、費用効果的なやり方で可能になる。前記入口部品がプラスチック製であるため、その製造費用は比較的低くなる。前記入口部品は、前記入口チャネルの、関連するポンプ室の方を指す側から前記入口チャネル内へ挿入することができるため、前記入口部品により形成される前記ガイド部材は、前記入口弁座の上流にある位置、従って前記ポンプ室の外側にある位置を取る。これにより、前記入口弁の方向に運動する際に前記ピストンにより変位できない前記ポンプ室の容積、即ちいわゆるデッドスペースを、最小限に抑えることが可能になる。これにより、前記ピストンポンプの吸引特性が改良される。
前記入口弁座体が、前記入口チャネルから前記ポンプ室の方向に突出すると好都合である。
前記第2ハウジング部品が環状入口支持面を形成し、この環状入口支持面が、前記ポンプ室の方向において前記入口チャネルに隣接すると共に、前記入口チャネルの長手方向軸に対して垂直に配向され、この環状入口支持面に前記入口弁座体が当接面でもって当接すると有利である。その種類の構成において、前記入口弁座体は前記第2ハウジング部品の前記入口支持面により支持される。
好ましくは、前記入口弁座体は封止リング受けを含み、この封止リング受けは前記当接面に隣接し、この封止リング受け内に、前記入口弁座体を前記入口支持面に対して軸方向において封止する封止リングが配置される。前記入口チャネルの長手方向軸に対して前記入口弁座体と前記第2ハウジング部品の前記入口支持面との間に配置された前記封止リングは、軸方向において作用するシールを形成する。このことは、前記入口チャネルの長手方向軸と平行に配向され、金属部品として構成される前記第2ハウジング部品の製造中に生じ得るいかなる線条痕も、前記封止リングの封止効果を損なわないという利点を有する。このような線条痕は、特に、前記第2ハウジング部品が、その製造中に離型が行われるダイカスト部品として構成される場合に生じ得る。離型中に生じるいかなる線条痕も、離型方向に延びる、つまり、前記入口チャネルの長手方向軸と平行に延びるのであり、前記入口支持面は前記入口チャネルの長手方向軸に対して垂直に配向されることから、前記入口支持面と平行に延びるのではない。従って、前記第2ハウジング部品の離型中に生じる線条痕が、軸方向に作用するシールを損なうことはあり得ない。
本発明による前記ピストンポンプの有利な実施形態において、前記封止リング受けは、前記入口弁座体を周方向において包囲する環状溝を形成し、この環状溝は、前記当接面に隣接する第1溝壁を備え、この第1溝壁上では、前記入口弁座体の外径は、前記当接面からの距離が増加するにつれて連続的に減少し、この第1溝壁に第2溝壁が隣接する。
前記封止リング受けは、好ましくは、封止リングを挿入することのできる周方向溝のやり方で構成される。これにより、前記入口部品が前記入口チャネル内へ挿入される際に前記封止リングが意図せず前記封止リング受けから外れるリスクが低減される。
前記第1溝壁は、例えば円錐のやり方で構成することができ、円錐角は、好ましくは約10°~30°、好ましくは約15°~25°、特に20°である。
前記入口弁座体の外径が、前記第2溝壁上では、前記当接面からの距離が増加するにつれて連続的に増加すると有利である。
前記入口部品は、好都合には、前記入口チャネルに対して回転固定かつ軸方向に変位不能であるように保持される。
例えば、前記入口部品が前記第2ハウジング部品に掛止可能であるようにしてもよい。
本発明の好適な実施形態において、前記入口部品は少なくとも1つの保持アームを含み、この少なくとも1つの保持アームは、前記吸引管路の方向において前記入口弁座体に隣接すると共に、前記入口チャネルに対して回転固定のやり方で保持される。このような実施形態において、前記入口部品は、前記入口弁座体の上流に少なくとも1つの保持アームを含む。前記保持アームを使用すれば、前記入口部品を前記入口チャネルに単純なやり方で固定することができる。これにより、前記少なくとも1つの保持アームは前記入口チャネル内へ入り込む。
前記少なくとも1つの保持アームは、好ましくは、前記入口チャネルを通過する。
前記少なくとも1つの保持アームが、前記吸引管路を向く側で、前記入口チャネルの後方に係合すると特に有利である。このことは、前記入口部品が、前記少なくとも1つの保持アームが前記ポンプ室から離れる方を指す側で前記入口チャネルの後方に係合するところまで、関連するポンプ室の方を指す側から前記入口チャネル内へ挿入された後、前記入口部品をもはや前記入口チャネルから容易に取り外し得ないことを確実にすることができる。
本発明の好適な実施形態において、前記少なくとも1つの保持アームは、前記入口弁座体に材料結合される。このような実施形態において、前記少なくとも1つの第1保持アームは前記入口弁座体と共に、一体型のプラスチック成形部品を形成する。
好ましくは、前記入口部品は、前記入口チャネルの長手方向軸に関して直径方向に対向する2つの保持アームを含む。前記2つの保持アームにより、前記入口部品を鏡面対称に、従って極めて弾力的に構成することが可能になる。
既に述べたように、前記入口閉鎖体は入口弁軸を含み、この入口弁軸は、前記入口部品のガイド部材上に変位可能に装着される。前記ガイド部材が、前記少なくとも1つの保持アームに固定されると有利である。
好ましくは、前記ガイド部材は前記少なくとも1つの保持アームに材料結合される。このような実施形態において、前記ガイド部材は、前記少なくとも1つの保持アームと共に、そして好ましくは前記入口弁座体と共に、一体型のプラスチック成形部品を形成する。
前記少なくとも1つの保持アームが端部分を含み、この端部分が、前記入口弁座体から離れる方を指して前記第2ハウジング部品の凹部内へ入り込むと好都合である。
特に、前記少なくとも1つの保持アームの前記端部分が、前記第2ハウジング部品の前記凹部とのポジティブ係合を形成するようにしてもよい。これにより、前記入口部品を前記第2ハウジング部品に回転固定のやり方で固定することが、単純なやり方で可能になる。
前記少なくとも1つの保持アームの前記端部分が熱変形可能であると特に有利である。これにより、前記少なくとも1つの保持アームは、前記入口チャネルの関連するポンプ室の方を指す側から前記入口チャネル内へ挿入した後に熱を加えることにより容易に再成形することが可能になる。この目的で、前記少なくとも1つの保持アームは、熱変形可能なプラスチック材料から成ってもよい。
前記少なくとも1つの保持アームは、例えば、前記入口チャネル内へ挿入する前は直線的な構成であってもよく、前記入口チャネル内へ挿入した後に湾曲した又は有角の形状へと熱変形することができる。
例えば、前記少なくとも1つの保持アームの、前記入口弁座体から離れる方を指す前記端部分が、前記保持アームを前記入口チャネル内へ挿入した後、径方向で外方に熱変形し、熱変形後に前記端部分が、前記入口チャネルの長手方向軸に対して外方に向けられて、前記ポンプ空間から離れる方を指す側で前記入口チャネルの後方に係合するようにしてもよい。
前記入口部品が全体として、一体型のプラスチック成形部品を形成すると好都合である。
好ましくは、前記入口部品はPOM材料(ポリオキシメチレン材料)から成る。
前記入口閉鎖体は、入口弁板と、前記ポンプ室から離れる方を指す側で前記入口弁板に隣接する入口弁軸とを含む。前記入口弁板は、前記入口部品の前記入口弁座に封止式に当接することができ、前記入口弁軸は、前記入口部品の前記ガイド部材上に変位可能に装着される。好ましくは、前記入口弁板は前記入口弁軸に材料結合される。
前記ガイド部材は、好ましくは環状構成である。
前記入口弁軸が、前記ガイド部材を通過すると共に軸部分を含み、この軸部分が、前記ガイド部材から前記吸引管路の方向に突出し、この軸部分にばねホルダが固定され、前記ばねホルダと前記ガイド部材との間で入口弁ばねが緊締されると有利である。前記入口弁ばねは、一方が前記ばねホルダ上で支持され、他方が前記ガイド部材上で支持されており、この入口弁ばねによって、前記入口弁軸に、及びこの入口弁軸と共に前記入口弁板にも、ばね力を加えることができ、このばね力の作用下に、前記入口弁板は前記入口弁座に押圧される。前記ポンプ室内へ入り込む前記ピストンが吸引運動する場合、前記入口弁板は、前記入口弁ばねの作用に抗して前記入口弁座から上昇することができ、従って洗浄流体が吸引線から前記入口弁を介して前記ポンプ室内へ流れることが許容される。前記ピストンが反対方向への圧縮運動を実施すると、前記入口弁板が、前記入口弁ばねにより前記入口弁座に押圧されるため、前記洗浄液が前記入口弁を介して前記吸引管路内へ逆流することはできない。
本発明の有利な実施形態において、前記ガイド部材は止めを形成し、この止めは、前記ポンプ室の方向への前記入口弁軸の運動を限定し、従って前記ポンプ室の方向への前記入口弁板の運動も限定する。前記入口弁軸が前記ポンプ室の方向に運動する際、前記入口弁軸に固定された前記ばねホルダは、前記ガイド部材に次第に接近し、最終的にその止めに当接する。従って、前記ポンプ室の方向への前記入口弁軸の更なる運動が防止され、従って、前記入口弁板の前記入口弁座からの更なる上昇が防止される。
更なる説明のため、本発明の好適な実施形態を図面と併せて次に記載する。
ピストンポンプの断面図。 図1のピストンポンプの拡大部分図。 ピストンポンプの出口弁組立体を示す、図2の細部Xの拡大断面図。 ピストンポンプの第2ハウジング部品の斜視図。 ピストンポンプの入口弁を示す、図2の細部Yの拡大断面図。 図5の入口弁の線6-6に沿った断面図。 図5の入口弁の組立て前の入口部品の斜視図。 図5の入口部品の断面図。 入口弁の組立て後の入口部品の斜視図。 図9の入口部品の断面図。 図3の出口弁組立体の断面図。
本発明による高圧洗浄装置用ピストンポンプの有利な実施形態を図面において概略的に描き、概して参照符号10で表す。ピストンポンプ10によって、洗浄液、好ましくは水を搬送することができる。ピストンポンプ10は、第1ハウジング部品14及び第2ハウジング部品16を備えたポンプハウジング12を含む。2つのハウジング部品14、16は各々、金属部品として構成される。図示した実施形態において、ハウジング部品14、16は各々、アルミニウムダイカスト部品の形態に構成される。
第1ハウジング部品14は、ピストンポンプ10の前側18を規定し、吸引管路20及び圧力管路22を形成する。第2ハウジング部品16は、ピストンがその各々の中へ入り込む3つのポンプ室を形成する。より良好な概観のために、図面には、1つのポンプ室24及び2つのピストン26、28のみを示す。全てのピストンがそれぞれのポンプ室24内へ、それ自体知られている斜板(図示せず)により押し込まれ、それぞれのピストンを包囲するコイルばね30によりポンプ室から押し戻されて、ポンプ室24の容積が周期的に変化するようにされる。
各ポンプ室24は吸引管路20と、第2ハウジング部品16の入口チャネル32を経由して流れ接続している。各ポンプ室24は圧力管路22と、第2ハウジング部品16の出口チャネル34を経由して流れ接続している。入口チャネル32は互いに平行に配向され、各々が長手方向軸33を有する。
第2ハウジング部品16の、直径方向に対向する2つの凹部36、38が、吸引管路20の方を指す側で入口チャネル32に隣接する。このことは、特に図4において明らかである。ポンプ室24の方向には、入口チャネル34の各々に環状支持面40がそれぞれ隣接する。環状支持面40は、第2ハウジング部品16により形成され、それぞれのポンプ室24を向く。このことは特に図2及び図5から明らかである。入口支持面は、長手方向軸33に対して垂直に配向される。
加圧洗浄液を、入口チャネル32を介してそれぞれのポンプ室24内へ吸引し、ポンプ室24から出口チャネル34を介して送り出すことができる。出口チャネル34は、第2ハウジング部品16の中央弁受け42内へ通じ、弁受けは、周方向において円筒壁44により限定される。弁受け42は、第2ハウジング部品16の、第1ハウジング部品14の方を指す側に配置され、入口チャネル32の長手方向軸33と平行に配向される長手方向軸43を有する。
第1ハウジング部品14は、第2ハウジング部品16の方を指す側にハウジング凹部46を含み、ハウジング凹部は第2ハウジング部品16の弁受け42と並ぶように配向され、ハウジング凹部には、第1ハウジング部品14の前側18の方向において圧力管路22が隣接する。
ハウジング凹部46からバイパス管路48が分岐しており、バイパス管路48は第1ハウジング部品14から形成され、バイパス管路48内にバイパス弁50が配置される。バイパス弁はそれ自体知られているため、図面では概略的にのみ描く。バイパス管路48は、ハウジング凹部46と吸引管路20との間に流れ接続を確立し、バイパス弁50によって閉鎖することができる。
入口チャネル32はそれぞれの入口弁52により各々閉鎖することができる。入口弁52は同一の構成であり、各々入口部品54を含む。入口部品は、プラスチック材料、好ましくはPOM材料から成り、入口チャネル32内へ挿入される。更に、入口弁52は各々入口閉鎖体56を含み、入口閉鎖体は軸方向において入口部品54に対して往復運動可能である。
入口部品54は入口弁座体60を含み、入口弁座体は、それぞれの入口弁52の入口弁座62を形成する。入口弁座体60は、それぞれに関連のポンプ室24内へ突出すると共に、それぞれの入口チャネル32にポンプ室24の方向において隣接する入口支持面40上で、それぞれのポンプ室24から離れる方を向く当接面64でもって支持される。
当接面64には環状溝68の形態の封止リング受け66が隣接し、封止リング受け66は、入口弁座体60の円周上に延び、当接面64に直接隣接する第1溝壁70と、前記第1溝壁70に隣接する第2溝壁72とを含む。入口弁座体60の外径は、第1溝壁70上では、当接面64からの距離が増加するにつれて連続的に減少する。入口弁座体60の外径は、第2溝壁72上では、当接面64からの距離が増加するにつれて連続的に増加する。このことは、特に図7及び図9において明らかである。
封止リング受け66は第1封止リング74を収容し、第1封止リング74は入口弁座体60を、入口支持面40に対して軸方向において封止する。
入口部品54の入口弁座体60には、吸引管路20の方向において、入口チャネル32の長手方向軸33に関して直径方向に対向する2つの保持アーム76、78が隣接し、保持アーム76、78は入口チャネル34を通過すると共に、入口弁座体60から離れる方を指す端部分80、82を各々含み、端部分80、82は、入口チャネル32のポンプ室24から離れる方を指す側で入口チャネル32から突出し、入口弁52の組立て状態において、第2ハウジング部品16の凹部36、38内へ入り込んで凹部36、38とポジティブ係合を形成することにより、それぞれの入口チャネル32の後方で係合する。これを以下でより詳しく記載する。
保持アーム76、78は、入口チャネル32の領域において、自らの間に環状ガイド部材84を収容する。ガイド部材84の外径は、入口チャネル32の直径よりも小さい。このことは、洗浄流体が入口チャネル32内でガイド部材84の周りを流れることを許容する。
ガイド部材84は保持アーム76、78に材料結合され、保持アーム76、78は入口弁座体60に材料結合される。
図示した実施形態において、入口部品54は一体型のプラスチック成形部品を形成し、このプラスチック成形部品は、入口弁座体60と、保持アーム76、78と、ガイド部材84とを規定する。
入口閉鎖体56は入口弁板88及び入口弁軸90を含み、入口弁軸90は、入口弁板88の、ポンプ室24から離れる方を向く側で前記入口弁板88に一体に隣接する。入口弁板88は、入口弁座体60の入口弁座62に封止式に当接することができ、入口弁軸90は、ガイド部材84を通ってセクション管路20に向かう方向に延びる。
ガイド部材84から吸引管路20の方向に突出する入口弁軸90の軸部分92に、ばねホルダ94が固定される。ばねホルダ94とガイド部材84との間で入口弁ばね96が緊締される。入口弁ばね96はコイルばねとして構成され、コイルばねは、一方がばねホルダ94上で支持され、他方がガイド部材84上で支持され、ガイド部材94とばねホルダ94との間の領域において入口弁軸90を周方向において包囲する。入口弁軸90に一体に接続された入口弁板88は、入口弁ばね96の作用下に、入口弁座体60の入口弁座62に抗して押圧され、入口弁52はその閉鎖位置を取る。
従って、それぞれのポンプ室24内へ入り込むピストン26、28が、入口チャネル32から離れる方を指す方向に運動すると、入口弁板88が入口弁ばね96のばね力に抗して入口弁座62から上昇することにより入口弁52が開き、これによって吸引管路20からポンプ室24への流れ接続の遮断が解除され、洗浄液が、吸引管路20から入口チャネル32を介してポンプ室24内へ流れることができる。これによって、洗浄流体はばねホルダ94、入口弁ばね96、及びガイド部材84の周りを外側で流れることができ、流れ損失を最小限に抑えることができる。
入口弁板88は、突起又はスリーブとして構成されるガイド部材84の止め98にばねホルダ94が当接するところまで、入口弁座62から上昇することができる。従って、止め98は入口弁板96の上昇運動を限定する。
従って、ピストン26、28が入口チャネル32の方向に運動すると、入口弁板88は入口弁座上にその位置を取り、洗浄液は吸引管路20内へ逆流できないようにされる。
入口弁52を組み立てるために、最初の組立てステップにおいて、図6及び図7に描くように、初めに保持アーム76、78を直線的に位置合わせし、当接面64が入口支持面40に当接して、保持アーム76、78の端部分80、82が、入口チャネル32の、ポンプ室24から離れる方を指す側で入口チャネル32から突出するように、入口部品54を入口チャネル32内へ、ポンプ室24の方を指す側から挿入することができる。それから、端部分80、82は正式に再成形することができ、端部分80、82は、径方向で外方に押されて凹部36、38内へ入り込み、凹部36、38とそれぞれポジティブ係合を形成する。結果として、入口部品54は、軸方向に運動不能になり、入口チャネル32上で回転固定のやり方で保持される。その後、更なる組立てステップにおいて、ポンプ室24の方を指す側から入口部品54内へ入口弁軸90を挿入することにより、入口部品54上に入口閉鎖体56を装着することができる。入口弁軸90はガイド部材84を通過する。その後、入口弁ばね96は、ガイド部材84から、ポンプ室24から離れる方を指す側に突出する軸部分92上に設置することができ、それから、ばねホルダ94は軸部分92に固定することができる。軸部分92へのばねホルダ94の固定は、例えば超音波溶着によって行われてもよい。
弁受け内へ通じる出口チャネル34は、それぞれの出口弁99により各々閉鎖することができる。出口弁99は同一の構成であり、出口弁組立体100により形成される。出口弁組立体100は、事前組立てすることができ、第2ハウジング部品16の弁受け42と第1ハウジング部品14のハウジング凹部46とにより収容される。
図3及び図11に、出口弁組立体100を拡大して示す。出口弁組立体100は出口部品102を含み、出口部品102はプラスチック材料、例えばPOM材料から成る。出口部品102は、弁受け52内へ挿入されると共に複数の環状出口弁座体104を含み、環状出口弁座体は各々、出口弁99の出口弁座106を形成する。
出口弁組立体100は、出口部品102に加えてガイド体108を含み、ガイド体108もプラスチック材料、例えば繊維強化プラスチック材料から成り、解放可能かつ液密のやり方で出口部品102に接続可能である。ガイド体108は、ガイド受け112の形態のガイド要素110を形成し、ガイド要素110は出口弁座106と並ぶように配向される。
出口部品102及びガイド体108はそれらの間に複数の出口閉鎖体114を収容し、出口閉鎖体114は、出口部品54及びガイド体108に対して相互に変位可能であり、各々が、出口弁板116と、この出口弁板116に一体に隣接する出口弁99の出口弁軸118とを含む。出口弁板116は、出口弁座106に封止式に当接することができ、出口弁座106から離れる方を指す側で出口弁板116に隣接する出口弁軸118は、ガイド受け112内へ入り込む。ガイド受け112内では出口弁軸118が変位可能に装着される。
ガイド受け112と出口弁板116との間では、出口弁99のそれぞれの出口弁ばね120が緊締され、出口弁ばね120は、一方がガイド受け112上で支持され、他方が出口弁板116上で支持され、出口弁板116とガイド受け112との間の領域において周方向に出口弁軸118を包囲する。このことは、特に図10において明らかである。
ガイド受け112の長手方向に延びる内側溝122が、ガイド受け112内へ成形されており、内側溝122を介して、洗浄液はガイド受け112から逃散することができる。
第2ハウジング部品16は、弁受け42の領域において環状出口支持面124を形成し、環状出口支持面124は各々、弁受け42の方向において出口チャネル34に隣接すると共に、弁受け42の長手方向軸43に対して垂直に配向される。出口弁座体114は各々、それぞれの出口弁座106から離れる方を指すそれらの端面126により、出口支持面124上で支持され、端面126と出口支持面124との間に配置されるのは、それぞれの第2封止リング128であり、第2封止リング128は、出口弁座体104をそれぞれ、第2ハウジング部品16に対して軸方向において封止する。
ガイド体108は環状溝130により周方向において包囲され、環状溝130内に第3封止リング132が配置される。第3封止リング132は、出口部品102とガイド体108との間の液密の接続を確実にする。
環状溝130には、ハウジング凹部46の方向において、ガイド体108の外周上に延びる環状突起134が隣接する。ハウジング凹部46は、環状突起134から距離をおいたところに、径方向で内方に向けられた段部136を形成する。環状突起134と段部136との間に第4封止リング138が位置決めされ、第4封止リング138は、ガイド体108を第1ハウジング部品14に対して軸方向において封止する。
ガイド体108は、ハウジング凹部46内へ入り込むその領域に、出口部品102から離れる方を指す逆止弁座140を形成し、逆止弁閉鎖体142が逆止弁座140に封止式に当接することができる。逆止弁座140は逆止弁閉鎖体142と組み合わさって、中央逆止弁144を形成する。
出口弁組立体100は、事前組立てすることのできるユニットとして構成され、ピストンポンプ10の組立て中に弁受け42内及びハウジング凹部46内へ挿入することができる。出口弁組立体100が全ての出口弁99を形成することから、これによりピストンポンプ10の組立てが、より容易になる。
既に言及したように、2つのハウジング部品14及び16は金属部品として構成される。ここで、入口弁52及び出口弁99を設けることは、金属部品の後処理を必要としない。というのも、入口部品54及び出口部品102が、プラスチック素子の形態で金属部品内へ挿入されて弁座を提供するからである。従って、ピストンポンプ10を費用効果的に製造することができる。
更に、ピストンポンプ10のピストン26、28により変位することのできないポンプ室24の容積を低く抑えることができることから、ピストンポンプ10は良好な吸引特性を特徴とする。

Claims (32)

  1. 洗浄液を搬送するための高圧洗浄装置用ピストンポンプであって、
    各々金属部品として構成される第1ハウジング部品(14)及び第2ハウジング部品(16)を含むポンプハウジング(12)を有し、
    前記第1ハウジング部品(14)が、吸引管路(20)及び圧力管路(22)を形成し、
    前記第2ハウジング部品(16)が複数のポンプ室(24)を形成し、該複数のポンプ室(24)の各々の中へ往復運動可能なピストン(26、28)が入り込み、該複数のポンプ室(24)が各々、入口チャネル(32)を経由して前記吸引管路(20)と流れ接続すると共に、出口チャネル(34)を経由して前記圧力管路(22)と流れ接続しており、
    前記入口チャネル(34)が各々、入口弁(52)により閉鎖可能であり、前記出口チャネル(34)が各々、出口弁(99)により閉鎖可能であり、
    前記出口弁(99)が各々、静止保持された出口弁座(106)と、前記出口弁座(106)に対して相互に変位可能であって、出口弁座(106)に封止式に当接することのできる出口弁板(116)を含む出口閉鎖体(114)とを含む、
    ピストンポンプにおいて、
    前記第2ハウジング部品(16)が、前記出口チャネル(34)が通じる弁受け(42)を含むこと、及び
    前記ピストンポンプ(10)が、全ての出口弁(99)を形成する出口弁組立体(100)を含み、前記出口弁組立体(100)が出口部品(102)を含み、該出口部品(102)が、プラスチック材料から成ると共に、前記弁受け(42)内へ挿入されて全ての出口弁座(106)を形成すること、
    を特徴とするピストンポンプ。
  2. 請求項1に記載のピストンポンプであって、前記出口弁組立体(100)が、事前組立てすることのできるユニットとして構成されること、を特徴とするピストンポンプ。
  3. 請求項1又は2に記載のピストンポンプであって、前記出口部品(102)が複数の環状出口弁座体(104)を含み、該複数の環状出口弁座体(104)が各々、出口弁座(106)を形成すること、を特徴とするピストンポンプ。
  4. 請求項3に記載のピストンポンプであって、前記第2ハウジング部品(16)が前記弁受け(42)の領域において複数の環状出口支持面(124)を形成し、該複数の環状出口支持面(124)が、前記弁受け(42)の長手方向軸(43)に対して垂直に配向されると共に、各々前記洗浄液の流れ方向において出口チャネル(34)に隣接し、該複数の環状出口支持面(124)の各々に出口弁座体(104)がそれぞれ、封止リング(128)を介在させて当接すること、を特徴とするピストンポンプ。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のピストンポンプであって、前記出口閉鎖体(114)が各々、前記出口チャネル(34)から離れる方を指す方向において前記出口弁板(116)に隣接する出口弁軸(118)を含むこと、を特徴とするピストンポンプ。
  6. 請求項5に記載のピストンポンプであって、前記出口弁組立体(100)がガイド体(108)を含み、該ガイド体(108)が、プラスチック材料から成ると共に、出口弁軸(118)がその各々の上に変位可能に装着される複数のガイド要素(110)を含むこと、を特徴とするピストンポンプ。
  7. 請求項6に記載のピストンポンプであって、前記ガイド要素(110)が各々、出口弁軸(118)が入り込むガイド受け(112)を形成すること、を特徴とするピストンポンプ。
  8. 請求項7に記載のピストンポンプであって、前記ガイド受け(112)が各々、前記ガイド受け(112)の長手方向に延びる少なくとも1つの内側溝(122)を含むこと、を特徴とするピストンポンプ。
  9. 請求項6、7又は8に記載のピストンポンプであって、前記ガイド要素(110)と前記出口弁板(116)との間で出口弁ばね(120)がそれぞれ緊締されること、を特徴とするピストンポンプ。
  10. 請求項6~9のいずれか1項に記載のピストンポンプであって、前記ガイド体(108)が前記出口部品(102)に、解放可能かつ液密のやり方で接続可能であること、を特徴とするピストンポンプ。
  11. 請求項6~10のいずれか1項に記載のピストンポンプであって、前記ガイド体(108)が、前記洗浄液の流れ方向に対して前記出口弁(99)の下流に配置された中央逆止弁(144)用の逆止弁座(140)を形成すること、を特徴とするピストンポンプ。
  12. 請求項6~11のいずれか1項に記載のピストンポンプであって、前記第1ハウジング部品(14)が、前記弁受け(42)と並ぶように配向されたハウジング凹部(46)を含み、該ハウジング凹部(46)内へ、前記ガイド体(108)が少なくとも1つの封止リング(132、138)を介在させて入り込むこと、を特徴とするピストンポンプ。
  13. 請求項12に記載のピストンポンプであって、前記少なくとも1つの封止リング(132、138)が、前記ガイド体(108)を周方向において包囲すること、を特徴とするピストンポンプ。
  14. 請求項12又は13に記載のピストンポンプであって、前記ガイド体(108)が、外方に突出する環状突起(134)を含み、該環状突起(134)に、前記第1ハウジング部品(14)の前記ハウジング凹部(46)の、径方向で内方に向けられた段部(136)が関連し、前記突起(134)と前記段部(136)との間に封止リング(138)が配置されること、を特徴とするピストンポンプ。
  15. 請求項1~14のいずれか1項に記載のピストンポンプであって、
    前記入口弁(52)が各々、入口チャネル(32)内へ挿入された入口部品(54)と、前記入口部品(54)に対して相互に変位可能である入口閉鎖体(56)とを含み、
    前記入口部品(54)が、入口弁座(62)と、前記入口弁座(62)に対してずれたところに配置されたガイド部材(84)とを含み、
    前記入口閉鎖体(56)が、前記入口弁座(62)に封止式に当接することのできる入口弁板(88)と、前記入口弁板(88)に隣接すると共に前記ガイド部材(84)上に変位可能に装着される入口弁軸(90)とを含み、
    前記入口部品(54)が、プラスチック材料から成ると共に、前記ポンプ室(24)の方を向いて前記入口弁座(62)を形成する環状入口弁座体(60)を含み、
    前記ガイド部材(84)が、前記洗浄液の流れ方向に対して前記入口弁座(62)の上流に配置されること、
    を特徴とするピストンポンプ。
  16. 請求項15に記載のピストンポンプであって、前記入口弁座体(60)が、前記入口チャネル(32)から前記ポンプ室(24)の方向に突出すること、を特徴とするピストンポンプ。
  17. 請求項16に記載のピストンポンプであって、前記第2ハウジング部品(16)が環状入口支持面(40)を形成し、該環状入口支持面(40)が、前記ポンプ室(24)の方向において前記入口チャネル(32)に隣接すると共に、前記入口チャネル(32)の長手方向軸(33)に対して垂直に配向され、該環状入口支持面(40)に前記入口弁座体(60)が当接面(64)でもって当接すること、を特徴とするピストンポンプ。
  18. 請求項17に記載のピストンポンプであって、前記入口弁座体(60)が封止リング受け(66)を含み、該封止リング受け(66)が前記当接面(64)に隣接し、該封止リング受け(66)内に、前記入口弁座体(60)を前記第1支持面に対して封止する封止リング(74)が配置されること、を特徴とするピストンポンプ。
  19. 請求項18に記載のピストンポンプであって、前記封止リング受け(66)が、前記入口弁座体(60)を周方向において包囲する環状溝(68)を形成し、該環状溝(68)が、前記当接面(64)に隣接する第1溝壁(70)を備え、該第1溝壁(70)上では、前記入口弁座体(60)の外径が、前記当接面(64)からの距離が増加するにつれて連続的に減少し、該第1溝壁(70)に第2溝壁(72)が隣接すること、を特徴とするピストンポンプ。
  20. 請求項19に記載のピストンポンプであって、前記入口弁座体(60)の外径が、前記第2溝壁(72)上では、前記当接面(72)からの距離が増加するにつれて連続的に増加すること、を特徴とするピストンポンプ。
  21. 請求項15~20のいずれか1項に記載のピストンポンプであって、前記入口部品(54)が少なくとも1つの保持アーム(76、78)を含み、該少なくとも1つの保持アーム(76、78)が、前記吸引管路(20)の方向において前記入口弁座体(56)に隣接すると共に、前記入口チャネル(32)に対して回転固定のやり方で保持されること、を特徴とするピストンポンプ。
  22. 請求項21に記載のピストンポンプであって、前記少なくとも1つの保持アーム(76、78)が、前記吸引管路(20)の方を指す側で、前記入口チャネル(32)の後方に係合すること、を特徴とするピストンポンプ。
  23. 請求項21又は22に記載のピストンポンプであって、前記少なくとも1つの保持アーム(76、78)が、前記入口弁座体(60)に材料結合されること、を特徴とするピストンポンプ。
  24. 請求項21、22又は23に記載のピストンポンプであって、前記入口部品(54)が、前記入口チャネル(32)の長手方向軸(33)に関して直径方向に対向する2つの保持アーム(76、78)を含むこと、を特徴とするピストンポンプ。
  25. 請求項21~24のいずれか1項に記載のピストンポンプであって、前記ガイド部材(84)が、前記少なくとも1つの保持アーム(76、78)に固定されること、を特徴とするピストンポンプ。
  26. 請求項21~25のいずれか1項に記載のピストンポンプであって、前記ガイド部材(84)が、前記少なくとも1つの保持アーム(76、78)に材料結合されること、を特徴とするピストンポンプ。
  27. 請求項21~26のいずれか1項に記載のピストンポンプであって、前記少なくとも1つの保持アーム(76、78)が端部分(80、82)を含み、該端部分(80、82)が、前記入口弁座体(60)から離れる方を指して前記第2ハウジング部品(16)の凹部(36、38)内へ入り込むこと、を特徴とするピストンポンプ。
  28. 請求項27に記載のピストンポンプであって、前記少なくとも1つの保持アーム(76、78)の前記端部分(80、82)が、前記凹部(36、38)とのポジティブ係合を形成すること、を特徴とするピストンポンプ。
  29. 請求項27又は28に記載のピストンポンプであって、前記少なくとも1つの保持アーム(76、78)の前記端部分(80、82)が熱変形可能であること、を特徴とするピストンポンプ。
  30. 請求項15~29のいずれか1項に記載のピストンポンプであって、前記入口部品(54)が、一体型のプラスチック成形部品を形成すること、を特徴とするピストンポンプ。
  31. 請求項15~30のいずれか1項に記載のピストンポンプであって、前記入口弁軸(90)が、前記ガイド部材(84)を通過すると共に軸部分(92)を含み、該軸部分(92)が、前記ガイド部材(84)から前記吸引管路(20)の方向に突出し、該軸部分(92)にばねホルダ(94)が固定され、前記ばねホルダ(94)と前記ガイド部材(84)との間で入口弁ばね(96)が緊締されること、を特徴とするピストンポンプ。
  32. 請求項31に記載のピストンポンプであって、前記ガイド部材(84)が止めを形成し、該止めが、前記ポンプ室(24)の方向への前記入口弁板(96)の運動を限定すること、を特徴とするピストンポンプ。
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