JP2023550111A - 安定なスキンケアエマルション及びその使用方法 - Google Patents

安定なスキンケアエマルション及びその使用方法 Download PDF

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Abstract

ラウリン酸スクロース及びジラウリン酸スクロースなどのスクロースエステルは、水中油型エマルション中で乳化するのがひどく困難であることが知られており、これらの種類のエマルションを不安定化する傾向がある。スクロースエステルを特定の疎水変性水性レオロジー変性剤及び非イオン性ステアリン酸誘導体乳化剤と組み合わせることにより、エマルション安定性を大幅に改善できることがここで見出された。

Description

本開示は、概して、不安定化成分を含有するエマルションの安定性を改善することに関する。より具体的には、本開示は、エマルション不安定化スクロースエステルを含有するスキンケア組成物エマルションの安定性を改善することを対象とする。
皮膚は、本来なら敏感な基礎組織及び器官に損傷を与え得る環境傷害に対する最初の防衛線である。例えば、皮膚は、脱水を防ぐために、生命体とその環境との間に比較的不透水性のバリアを維持する。更に、皮膚は、ヒトの身体的外観において重要な役割を果たす。概して、ほとんどの人々は、より若く健康に見える皮膚を望んでいる。また、これらの人々のうちの一部にとって、薄い皮膚、しわ、及び加齢によるシミなどの皮膚の老化の明らかな兆候は、若さの消滅を思い出させる望ましくないものである。結果として、若さを意識する社会において、皮膚の老化の兆候を処置することは、急成長事業となっている。処置は、化粧品クリーム及び保湿剤から様々な形態の美容外科手術に至るまでの範囲に及ぶ。
天然及び合成の両方の多数のスキンケア薬剤が、様々な皮膚状態、特に老化と関連するものを処置するために市販されているスキンケア組成物での使用で知られている。例えば、米国特許第9,949,917号及び米国特許出願公開第2005/0220726号は、皮膚美白剤として使用するための、ラウリン酸スクロース、ジラウリン酸スクロース、及びトリラウリン酸スクロースなどのスクロース脂肪酸エステルを含有する化粧品組成物を開示している。しかしながら、スキンケア組成物がエマルションの形態で提供される場合、これらのスクロース脂肪酸エステルは、その乳化特性に起因して(すなわち、これらの化合物中の親水性部分及び親油性部分に起因して)エマルションを不安定化し得る。エマルションの不安定性は、多種多様な形(例えば、凝集、クリーミング、沈降、又は合体)で現れる場合があり、これらは全て、一般に、スキンケア組成物において望ましくない。
米国特許第9,949,917号 米国特許出願公開第2005/0220726号
したがって、スキンケア薬剤としてスクロース脂肪酸エステルを含み、かつ望ましい安定性を有するエマルションの形態のスキンケア組成物を提供することが望ましい。
約0.0001重量%~約10重量%の、ラウリン酸スクロース、ジラウリン酸スクロース、トリラウリン酸スクロース、及びそれらの組み合わせから選択されるスクロースエステルと、約0.01重量%~約5重量%の疎水変性水性レオロジー変性剤と、約0.005重量%~約5重量%の非イオン性ステアリン酸誘導体乳化剤と、水中油型エマルションの形態の皮膚科学的に許容可能な担体と、を含む、エマルション安定性が改善されたスキンケア組成物が本明細書に開示される。また、本明細書における新規組成物の作製及び使用の方法も開示される。
沈降を呈する不安定なO/Wエマルションの例を示す。 安定なO/Wエマルションの例を示す。 様々なエマルションについての不安定性指数値を示す。
スキンケア組成物中にスクロース脂肪酸エステルを使用することは知られている。しかしながら、ラウリン酸スクロース及びジラウリン酸スクロースなどの少なくともいくつかのスクロース脂肪酸エステルは、エマルション、特に水中油型エマルションの油相を不安定化し得る。驚くべきことに、特定の乳化剤及びレオロジー変性剤を選択することにより、スクロース脂肪酸エステルを含有するエマルションの安定性を大幅に改善することができることがここで発見された。具体的には、疎水変性水性レオロジー変性剤及び好適な非イオン性の中鎖から長鎖の脂肪酸誘導体乳化剤(例えば、ステアリン酸由来乳化剤)を選択することにより、スクロースエステルが存在する場合にエマルション安定性を大幅に改善することができる。
本明細書中での「実施形態」などへの言及は、その実施形態と関連付けて記載される、特定の材料、特徴、構造、及び/又は特性が、少なくとも1つの実施形態、任意選択的に多数の実施形態に含まれていることを意味するが、全ての実施形態に、記載された材料、特徴、構造、及び/又は特性が組み込まれることを意味するものではない。更に、材料、特徴、構造、及び/又は特性は、異なる実施形態にわたって、任意の好適な方式で組み合わされてもよく、材料、特徴、構造、及び/又は特性は、記載されるものから除外されてもよく、又は代用されてもよい。したがって、本明細書に記載の実施形態及び態様は、別途言及のない限り又は不適合性が言及されない限り、組み合わせて明示的に例示されていなくても、他の実施態様及び/又は態様の要素又は構成成分を含むか、又はそれらと組み合わされてもよい。
全ての実施形態において、別途特に言及のない限り、成分の百分率は全て化粧品組成物の重量を基準としている。別途特に言及のない限り、全ての比率は重量比である。有効桁数は、表示された量に対する限定を表すものでも、測定値の精度に対する限定を表すものでもない。別途特に指示のない限り、全ての数量は、単語「約」によって修飾されるものと理解される。別途指示のない限り、全ての測定値は、およそ25℃で周囲条件においてなされると理解され、「周囲条件」とは、約1気圧及び相対湿度約50%の条件を意味する。全ての数値範囲は包括的であり、明示的に開示されていない狭い範囲を形成するために組み合わせることが可能である。例えば、区切られた上下の範囲制限は、更なる範囲を作る上で互換性がある。
本発明の組成物は、本明細書に記載の必須の構成成分及び任意選択の構成成分を含む、それらから本質的になる、又はそれらからなることができる。本明細書で使用する場合、「~から本質的になる」とは、組成物又は構成成分が、特許請求される組成物又は方法の基本的かつ新規な特性を実質的に変えない追加の成分のみを含み得ることを意味する。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用する場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明らかに他の意味を示さない限り、複数形も含むことが意図される。
定義
「約」とは、言及された値のプラスマイナス20パーセント(±20%)又はそれよりも低い値(例えば、15%、10%未満、若しくは更には5%未満)に等しい範囲を指すことで、特定の値を修飾する。
「剤」とは、特定の利益又は機能を提供することを意図した材料並びにその任意の構成成分を指す。例えば、皮膚軟化剤は、皮膚に皮膚軟化利益を提供することを意図した材料(例えば、脂肪族アルコール)であり、増粘化剤は、一般に、組成物の粘度を増加させることを目的とした材料である。
組成物に関連して使用する場合、「塗布する」又は「塗布」とは、本明細書の組成物を皮膚又は毛髪などの身体表面上に塗布又は広げることを意味する。
「化粧品組成物」とは、化粧品薬剤を含有し、非治療的(すなわち、非医学的)使用を意図した組成物を意味する。化粧品組成物の例としては、カラー化粧品(例えば、ファンデーション、リップスティック、コンシーラー、及びマスカラ)、スキンケア組成物(例えば、保湿剤及び日焼け止め剤)、パーソナルケア組成物(例えば、洗い流す及び洗い流さないボディソープ及び石鹸)、ヘアケア組成物(例えば、シャンプー及びコンディショナー)が挙げられる。
本明細書において、「誘導体」とは、所定の化合物のアミド、エーテル、エステル、アミノ、カルボキシル、アセチル、及び/又はアルコールの誘導体を意味する。
「有効量」とは、処置期間の過程にわたってケラチン組織に対して正の利益を有意に誘導するのに十分な化合物及び組成物の量を意味する。正の利益は、本明細書に開示される利益を独立して又は組み合わせて含む、健康、外観、及び/又は感触の利益であり得る。
「エマルション安定性」及びその変形は、経時的なその特性の変化に抵抗するエマルションの能力を指す。変化は物理的又は化学的であってもよく、可視的又は不可視的であってもよい。例えば、エマルション安定性の欠如は、可視的な相分離(すなわち、クリーミング又は沈降)として現れ得る。別の例では、エマルションの不安定性は、粘度又は流動特性の変化をもたらす、分散相中の液滴の(人間の目には)不可視的な合体として現れ得る。エマルション安定性は、本明細書において不安定性指数として特徴付けられ、これは、以下により詳細に記載される光遠心分離試験に従って決定することができる。
「スキンケア」とは、皮膚状態(例えば、皮膚の健康、外観、又は質感/感触)を調節及び/又は改善することを意味する。皮膚状態を改善するいくつかの非限定的な例としては、より滑らかでより均一な外観及び/又は感触を提供することにより、皮膚の外観及び/又は感触を改善することと、皮膚の1つ以上の層の厚さを増加させることと、皮膚の弾性又は弾力性を改善することと、皮膚のハリを改善することと、皮膚の脂っぽい、てかてかした、及び/若しくはくすんだ外観を低減し、皮膚の水分量の状態若しくは保湿を改善し、小じわ及び/若しくはしわの外観を改善し、皮膚角質除去若しくは落屑を改善し、皮膚を膨化させ、皮膚バリア特性を改善し、皮膚の色合いを改善し、発赤若しくは皮膚のシミの外観を低減し、並びに/又は皮膚の明るさ、つや、若しくは透明感を改善することと、が挙げられる。
「スキンケア活性物質」とは、皮膚に塗布すると、皮膚又は皮膚の中に一般的に見られる細胞の一種に急性利益及び/又は慢性利益を提供する、化合物又は化合物の組み合わせを意味する。スキンケア活性物質は、皮膚又は皮膚に関連する細胞を調節及び/又は改善する(例えば、皮膚の弾性、水分量、皮膚のバリア機能、及び/又は細胞代謝を改善する)ことができる。
「スキンケア組成物」とは、スキンケア活性物質を含み、皮膚状態を調節及び/又は改善する組成物を意味する。
「処置期間」は、本明細書で使用する場合、材料又は組成物が標的皮膚表面に塗布される時間の長さ及び/又は頻度を意味する。
組成物
本明細書の組成物は、スクロースエステル、疎水変性水性レオロジー変性剤、非イオン性の中鎖から長鎖の脂肪酸誘導体乳化剤、及び水中油型エマルションの形態の皮膚科学的に許容可能な担体を含有するエマルション(例えば、水中油型エマルション)の形態である。レオロジー変性剤及びスクロースエステルの組み合わせは、安定性が改善されたエマルションを提供するように選択される。本明細書の安定なエマルションは、5%未満(例えば、4%未満、3%未満、2%未満、1%未満、又は更には0.5%未満)の不安定性指数を有する。本明細書の安定なエマルションは、陰性対照に対して正規化された場合、25%未満(例えば、20%未満、15%未満、又は更に10%未満)の相対不安定性を有する。安定なエマルションは、非常に安定なエマルション及び部分的に安定なエマルションを含むことができ、これらは両方とも消費者に許容可能であり得る。不安定性指数を決定する好適な方法は、以下により詳細に記載される。
本明細書の組成物は、任意選択的に、1つ以上の追加の皮膚活性物質、又は局所用スキンケア組成物に一般的に含まれる種類の他の成分を含んでもよい。例えば、本明細書の組成物は、皮膚柔軟化剤又は皮膚軟化剤として作用する脂肪族アルコール(例えば、ヘキシルデカノール)を含んでもよい。組成物が脂肪族アルコールを含む場合、スクロースエステル及び脂肪族アルコールの組み合わせは、例えば、Hakozakiらによって2020年12月14日に出願され、「Method of Treating Oxidative Stress in Skin and Compositions Therefor」と題された同時係属中の米国特許仮出願第63/125,011号に記載されているように、細胞ATP産生の相乗的改善を提供するように選択され得る。
本明細書のスキンケア組成物は、従来の方法を使用して作製してもよい。しかしながら、いくつかの事例では、従来の方法を使用してスクロースエステルを組成物中に可溶化することは困難であり得る。これらの事例では、スクロースエステルを、グリコールプレミックス又は他の好適な可溶化剤を使用して2段階希釈プロセスで可溶化し、次いでこれを組成物に添加することが望ましい場合がある。このプロセスの例は、Tanakaらによって2020年12月14日に出願され、「Cosmetic Compositions Comprising Sucrose Esters and Solvents」と題された同時係属中の米国特許仮出願第63/124,870号に記載されている。
本明細書の組成物は、12以上(例えば、13、14、又は15超)のHLBを有する界面活性剤系を有することが知られている類似の種類の皮膚用組成物とは対照的に、10未満のHLBを有する界面活性剤系を有してもよい。比較組成物では、界面活性剤系のHLBが10未満に低下する場合、組成物(すなわち、エマルション)は不安定になり得る。しかしながら、以下の実施例に示すように、単にHLB値を調整するだけでは、スクロースエステルが組成物中に存在する場合に観察される不安定性を克服することができない。したがって、エマルション安定性を確保するように、成分の好適な組み合わせを具体的に選択することが重要であり得る。
本明細書の組成物は、ケラチン組織(例えば、皮膚、毛髪、及び爪)での使用に好適な化粧品組成物、薬学的組成物、又は薬用化粧品組成物であってもよく、溶液、懸濁液、ローション、クリーム、ゲル、トナー、スティック、スプレー、エアロゾル、軟膏、クレンジングリキッド洗浄液及び固形バー、ペースト、フォーム、ムース、シェービングクリーム、拭き取り用品、ストリップ、パッチ、電動式パッチ、ヒドロゲル、フィルム形成製品、フェイシャル及びスキンマスク(不溶性シートを有するもの、及び有さないもの)、ファンデーション、アイライナー、及びアイシャドウなどのメークアップなどを含むがこれらに限定されない様々な製品形態で提供されてもよい。いくつかの事例では、組成物の形態は、選択される特定の皮膚科学的に許容可能な担体(すなわち、水中油型(oil-in-water、O/W)エマルション)に従い得る。本組成物をスキンクリーム、ローション、セラム、又はエッセンスとして提供することが特に望ましい場合がある。
スクロースエステル
本明細書の組成物は、有効量のスクロースと脂肪酸とのエステルを含み、脂肪酸は、12~24個の炭素原子(例えば、12~22個の炭素原子又は12~18個の炭素原子)を有するものから選択される。特に好適な脂肪酸は、飽和アルキル基を有するものから選択され得る。いくつかの事例では、スクロースエステルは、ラウリン酸スクロース、ジラウリン酸スクロース、トリラウリン酸スクロース、これらの誘導体、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。本明細書で使用する場合、「ラウリン酸スクロース」とは、式C244412及びCAS#25339-99-5を有する化合物を意味する。「ジラウリン酸スクロース」とは、式C366613及びCAS#25915-57-5を有する化合物を意味し、「トリラウリン酸スクロース」とは、式C488814及びCAS#94031-23-9を有する化合物を意味する。スクロースエステルは、組成物の0.0001重量%~15重量%(例えば、0.0002重量%~10重量%、0.001重量%~15重量%、0.025重量%~10重量%、0.05重量%~7重量%、0.05重量%~5重量%、又は更には0.1重量%~3重量%)で存在してもよい。
いくつかの事例では、スクロースエステルは、2つ以上のスクロースエステルのブレンドであってもよく、2つ以上のスクロースエステルは、任意の1つのスクロースエステルと別のスクロースエステルとの1:10~1:1(例えば、1:7、1:5、1:3、又は1:2)の比率で存在する。いくつかの事例では、スクロースエステルは、ラウリン酸スクロース及びジラウリン酸スクロースのブレンドであってもよく、ラウリン酸スクロースは、スクロースエステルの50重量%~80重量%で存在し、ジラウリン酸スクロースは、スクロースエステルの20重量%~45重量%で存在する。代替的に、スクロースエステルは、ラウリン酸スクロース、ジラウリン酸スクロース、及びトリラウリン酸スクロースのブレンドであってもよく、ジラウリン酸スクロースは、スクロースエステルの35重量%以上で存在する。本明細書での使用のためのスクロースエステルの特に好適な例は、BASF(登録商標)からのBC10034であり、これは、ラウリン酸スクロース及びジラウリン酸スクロースのブレンドである。BC10034スクロースエステル材料は、3:1~3:2の範囲の、ラウリン酸スクロースのジラウリン酸スクロースに対する比率を有し得る。
皮膚科学的に許容可能な担体
本明細書に開示される組成物は、皮膚科学的に許容可能な担体(「担体」と呼ばれる場合もある)を含む。「皮膚科学的に許容可能な担体」という語句は、担体がケラチン組織への局所塗布に好適であり、良好な審美特性を有し、組成物中の活性物質と相溶性を有し、安全性又は毒性について不当な懸念をいっさい生じさせないことを意味する。一実施形態では、担体は、約50重量%~約99重量%、約60重量%~約98重量%、約70重量%~約98重量%、又は代替的に約80重量%~約95重量%のレベルで存在する。
本明細書の担体は、水中油型エマルションの形態である。すなわち、エマルションは、連続水性相及び分散油相を有する。油相は、シリコーン油、非シリコーン油(炭化水素油、エステル、エーテルなど)、及びそれらの混合物を含んでもよい。水性相は、水及び/又は水溶性若しくは水混和性成分(例えば、エタノール、グリセリンなどのポリオール、保湿剤、コンディショニング剤、抗菌剤、湿潤剤、及び/又は他のスキンケア活性物質)を含んでもよい。O/Wエマルションは、軽くてべたつかない感覚的感触を提供し得る。本明細書の好適なO/Wエマルションは、組成物の50重量%超の連続水性相を含んでもよく、残部は分散油相であってもよい。水性相は、任意の水溶性及び/又は水混和性成分とともに水性相の重量に基づいて、1%~99%の水を含んでもよい。これらの事例では、分散油相は、油性組成物の望ましくない感触効果をいくらか回避するのに役立つように、典型的には、組成物の30重量%未満(例えば、1%~20%、2%~15%、3%~12%、4%~10%、又は更には5%~8%)で存在するだろう。油相は、1つ以上の揮発性及び/又は非揮発性油(例えば、植物油、シリコーン油、及び/又は炭化水素油)を含んでもよい。本組成物での使用に好適であり得る油のいくつかの非限定的な例は、米国特許第9,446,265号及び米国特許出願公開第2015/0196464号に開示されている。
担体は、1つ以上の皮膚科学的に許容可能な親水性希釈剤を含有してもよい。本明細書で使用する場合、「希釈剤」としては、スクロースエステルなどの材料を分散、溶解、又は別の方法で組み込むことができる材料が挙げられる。親水性希釈剤としては、水、低級一価アルコール(例えば、C~C)、並びに低分子量グリコール及びポリオールなどの有機親水性希釈剤が挙げられ、これらには、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、分子量200~600g/モル)、ポリプロピレングリコール(例えば、分子量425~2025g/モル)、グリセロール、ブチレングリコール、1,2,4-ブタントリオール、ソルビトールエステル、1,2,6-ヘキサントリオール、エタノール、イソプロパノール、ソルビトールエステル、ブタンジオール、エーテルプロパノール、エトキシル化エーテル、プロポキシル化エーテル、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
レオロジー変性剤
本明細書の組成物は、好適なレオロジー、安定性、及び皮膚感触の特性を組成物に提供するために、0.05%~5%の疎水変性水性レオロジー変性剤(例えば、増粘化剤)を含む。本明細書での使用に好適であり得るレオロジー変性剤のいくつかの非限定的な例としては、架橋ポリアクリレートポリマー、例えば、PEMULEN EZ-4U、PEMULEN TR-1、PEMULEN TR-2、及び特定のULTREZブランドのアクリレート/C10~30アクリル酸アルキルクロスポリマー(全てLubrizol(登録商標)から入手可能)が挙げられる。他の例としては、3V Sigma(登録商標)により販売されているSTABYLEN 30などのアクリレートビニルイソデカノエートクロスポリマー、Seppic(登録商標)により販売されているSEPIMAX ZENなどのポリアクリレートクロスポリマー-6、及びClariantにより販売されているARISTOFLEX SILKなどのナトリウムポリアクリロイルジメチルタウレートが挙げられる。いくつかの事例では、SEPIGEL 305ブランドのポリアクリルアミド増粘剤などのポリアクリルアミド系増粘剤は、エマルションを不安定化し得るため、これらの種類の増粘剤を除外することが望ましい場合がある。
本明細書の組成物のレオロジー変性剤は、中鎖から長鎖の脂肪酸誘導体乳化剤(例えば、約12~20個の炭素鎖、代替的に16~20個の炭素鎖)を含んでもよい。いくつかの例では、乳化剤は、ステアレス-2ステアレス-21、PEG-100ステアレート、グリセレス-25ピロリドンカルボン酸イソステアレート、及びそれらの組み合わせなどの、非イオン性の中鎖から長鎖の脂肪酸誘導体乳化剤を含んでもよい。「ステアリン酸由来乳化剤」とは、界面活性剤の親油性ドメインのうちの少なくとも1つが飽和18炭素鎖(ステアリン酸に類似)から構成される乳化剤を指す。これらの乳化剤は、典型的には、ステアレート、ステアレス、又はイソステアレートをそれらの化学名において含有し、多くの場合、他の化学部分と組み合わされたステアリン酸から誘導される。特に好適な乳化剤としては、14以上の親水性-親油性バランス(hydrophilic-lipophilic balance、HLB)を有するステアリン酸由来乳化剤が挙げられる。乳化剤は、組成物中に0.05%~5%(例えば、0.1%~4%、0.5%~3%、又は更には1%~2%)で存在してもよい。いくつかの事例では、水中油型エマルションを不安定化し得る、PEG-11メチルエーテルジメチコン、PEG-12ジメチコン、PEG/PPG 19/19ジメチコン、又は他のPEG化ジメチコンなどの特定のポリエーテル変性シリコーン乳化剤を除外することが望ましい場合がある。
任意選択の成分。
本明細書の組成物は、任意選択の構成成分が本組成物の所望の利益を許容できないように変えない限り、局所用スキンケア組成物での使用について知られている1つ以上の任意選択の成分を含んでもよい。具体的には、任意選択の成分は、望ましくない不安定性をエマルションにもたらすべきではない。例えば、組成物中の他の成分、特にビタミンB3化合物、サリチレート、及びペプチドのようなpH感受性成分とともに複合体を形成しない任意選択の成分を選択することが望ましい場合がある。任意選択のスキンケア活性物質が本組成物に含まれる場合、活性物質が互いに干渉しないように、組成物中に存在する他の皮膚活性物質とは異なる生物学的経路を介して機能するスキンケア活性物質を選択することが望ましい場合がある。
任意選択の成分は、含まれる場合、過度の毒性、不適合性、不安定性、アレルギー応答などを伴わずに、ヒトの皮膚組織と接触させて使用するのに好適でなければならない。存在する場合、任意選択の構成成分は、組成物の約0.001重量%~50重量%(例えば、0.01重量%~40重量%、0.1重量%~30重量%、0.5重量%~20重量%、又は1重量%~10重量%)の量で含まれてもよい。追加の成分のいくつかの非限定的な例としては、ビタミン、ミネラル、ペプチド及びペプチド誘導体、糖アミン、サンスクリーン、オイルコントロール剤、微粒子、フラボノイド化合物、育毛調整剤、抗酸化剤及び/又は抗酸化前駆体、防腐剤、プロテアーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、抗炎症剤、保湿剤、角質除去剤、皮膚美白剤、日焼け止め剤、サンレスタンニング剤、潤滑剤、抗ニキビ剤、抗セルライト剤、キレート剤、抗しわ活性物質、抗萎縮活性物質、フィトステロール及び/又は植物ホルモン、N-アシルアミノ酸化合物、抗菌剤、並びに抗真菌剤が挙げられる。追加の成分のいくつかの特に好適な例としては、ビタミンB3化合物(例えば、ナイアシンアミド)、n-アシルアミノ酸(例えば、ウンデシレノイルフェニルアラニン)、ビタミンE化合物(例えば、トコフェリルアセテート)、パルミトイル化ジペプチド(例えば、パルミトイル-リジン-スレオニン)、パルミトイル化ペンタペプチド(例えば、パルミトイル-リジン-トレオニン-トレオニン-リジン-セリン)、ビタミンA化合物(例えば、レチノール及びレチニルプロピオネート)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のスキンケア活性物質が挙げられる。本明細書での使用に好適であり得る任意選択の成分及び/又はスキンケア活性物質の他の非限定的な例は、米国特許出願公開第2002/0022040号、同第2003/0049212号、同第2004/0175347号、同第2006/0275237号、同第2007/0196344号、同第2008/0181956号、同第2008/0206373号、同第2010/0092408号、同第2008/0206373号、同第2010/0239510号、同第2010/0189669号、同第2010/0272667号、同第2011/0262025号、同第2011/0097286号、同第2012/0197016号、同第2012/0128683号、同第2012/0148515号、同第2012/0156146号、及び同第2013/0022557号、並びに米国特許第5,939,082号、同第5,872,112号、同第6,492,326号、同第6,696,049号、同第6,524,598号、同第5,972,359号、及び同第6,174,533号に記載されている。
いくつかの事例では、スキンケア組成物中に脂肪族アルコールを含むことが望ましい場合がある。少なくともいくつかの脂肪族アルコールは、皮膚軟化剤として機能し、これは、皮膚を保湿するのに役立つ。追加的に又は代替的に、ヘキシルデカノールなどのいくつかの脂肪族アルコールは、特定の皮膚活性物質(例えば、ビタミンB化合物)の皮膚への浸透を改善してもよく、及び/又は独立して皮膚の健康又は外観の利益を提供してもよい。脂肪族アルコールは、以下の一般構造を有する高分子量の直鎖一級アルコールであり、
式中、n=8~32である。
脂肪族アルコールは、天然又は合成、飽和又は不飽和、分枝鎖又は直鎖であってもよい。スキンケア組成物に一般的に使用される脂肪族アルコールのいくつかの非限定的な例としては、カプリル(caprylic)、カプリル(capryl)、ラウリル、ミリスチル、セチル、ステアリル、及びベヘニルアルコールが挙げられる。本明細書の脂肪族アルコールは、分子中の炭素原子の数によって総称的に言及され得る。例えば、「C12アルコール」とは、その鎖中に12個の炭素原子を有するアルコール(すなわち、ドデカノール)を指す。本明細書での使用に特に好適ないくつかの脂肪族アルコールとしては、リシノレート、12-ヒドロキシステアレート、及びヘキシルデカノールが挙げられる。脂肪族アルコールは、組成物の0.0001重量%~15重量%(例えば、0.0002重量%~10重量%、0.001重量%~15重量%、0.025重量%~10重量%、0.05重量%~7重量%、0.05重量%~5重量%、又は更には0.1重量%~3重量%)で本明細書の組成物に含まれてもよい。
コンディショニング剤
本明細書の組成物は、0.1重量%~50重量%のコンディショニング剤(例えば、0.5%~30%、1%~20%、又は更には2%~15%)を含んでもよい。コンディショニング剤を添加することは、望ましい感触特性(例えば、塗布時の絹のような滑らかな感触)を組成物に提供するのに役立ち得る。コンディショニング剤のいくつかの非限定的な例としては、炭化水素油及びワックス、シリコーン、脂肪酸誘導体、コレステロール、コレステロール誘導体、ジグリセリド、トリグリセリド、植物油、植物油誘導体、アセトグリセリドエステル、アルキルエステル、アルケニルエステル、ラノリン、ワックスエステル、蜜蝋誘導体、ステロール及びリン脂質、それらの塩、異性体、及び誘導体、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。コンディショニング剤の特に好適な例としては、ジメチコンコポリオール、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、混合C1~30アルキルポリシロキサン、フェニルジメチコン、ジメチコノール、ジメチコン、ジメチコノール、シリコーンクロスポリマー、及びそれらの組み合わせなどの揮発性又は非揮発性シリコーン流体が挙げられる。ジメチコンは特に好適であり得るが、これは、一部の消費者が、特定のジメチコン流体によって提供される感触特性を良好な保湿と関連付けるためである。コンディショニング剤としての使用に好適であり得るシリコーン流体の他の例は、米国特許第5,011,681号に記載されている。
使用方法
本方法は、処置が望まれる人のケラチン組織(例えば、皮膚又は毛髪)の標的部分を特定することと、処置期間の過程にわたって有効量の組成物を標的部分に塗布することと、を含む。ケラチン組織の標的部分は、額、口周囲、顎、眼窩周囲、鼻、及び/若しくは頬)などの顔の皮膚表面、又は別の身体部分(例えば、手、腕、脚部、背部、胸)であってもよい。処置が望まれる皮膚の標的部分は、小じわ、しわ、色素沈着過剰、不均一な皮膚の色調、及び/又は典型的には老化に関連する他の可視的な皮膚の特徴などの酸化ストレス又は老化の兆候を呈する部分であり得る。いくつかの事例では、皮膚の標的部分は、皮膚の老化の可視的な兆候を呈さない場合があるが、その標的部分が典型的には人が歳をとるにつれてそのような問題を発症させるものであれば、使用者(例えば、比較的若い使用者)はやはりその皮膚領域を標的としたいと望む場合がある。このようにして、本方法は、皮膚の老化の可視的な徴候の開始を遅らせるための予防的手段として使用してもよい。
本明細書のスキンケア組成物は、処置期間中、皮膚の標的部分に、かつ所望される場合には周囲の皮膚に、少なくとも1日1回、1日2回、又はそれ以上の頻度で毎日塗布してもよい。1日2回塗布する場合、1回目と2回目の塗布の間は、少なくとも1~12時間の間隔を空ける。典型的には、組成物は、朝及び/又は夜就寝前に塗布される。本明細書の方法に従って使用する場合、本組成物は、例えば、皮膚細胞におけるATP産生を増加させることによって、酸化ストレスにて影響を受けた皮膚の外観を改善し得る。
本明細書の処置期間は、理想的には、組成物中に存在するスクロースエステル及び脂肪族アルコールの組み合わせが、酸化ストレスを受けている皮膚細胞におけるATP産生を増加させ、それによって皮膚の老化の可視的な徴候の外観を改善するのに十分な時間である。本方法によって提供されるATP産生の利益は、スクロースエステル及び脂肪族アルコールを個別に使用した場合と比較して、ATP産生が相乗的に増加することによって示され得る。いくつかの事例では、本方法は、ATP産生の予測される増加と比較して、少なくとも5%(例えば、10%、15%、20%、25%、又はそれ以上)のATP産生の相乗的増加を提供し得る。処置期間は、少なくとも1週間(例えば、約2週間、4週間、8週間、又は更には12週間)にわたって持続し得る。いくつかの事例では、処置期間は、数ヶ月(すなわち3~12ヶ月)に及ぶであろう。いくつかの事例では、組成物は、少なくとも2週間、4週間、8週間、又は12週間の処置期間中に、週の大半の日数(例えば、少なくとも週に4日、5日、又は6日)にわたって、少なくとも1日に1回、又は更には1日に2回、塗布され得る。
組成物を塗布する工程は、局所的塗布により達成してもよい。組成物の塗布に関して、「局所的な」、「局所的」、又は「局所的に」という用語は、処置が望まれていない皮膚表面への送達を最小限にしつつ、組成物が標的領域(例えば、しわ又は小じわ)に送達されることを意味する。組成物は、ある皮膚領域に塗布し、軽く揉み込んでもよい。組成物又は皮膚科学的に許容可能な担体の形態は、局所的な塗布が容易になるように選択されるべきである。本明細書の特定の実施形態は、組成物をある領域に局所的に塗布することを想到しているが、本明細書の組成物が、1つ以上の皮膚表面に広範に塗布することができることを理解されたい。特定の実施形態では、本明細書の組成物は、多段階式美容法の一部として使用してもよく、この多段階式美容法では、本組成物を1つ以上の他の組成物の前及び/又は後に塗布してもよい。
光遠心分離試験
この試験方法は、分散分析器(例えば、LUM GMBHからのLUMiSizer(商標)ブランドの分散分析器)を使用して、ベースライン及び経時的な高温エージングで試料のエマルション安定性を評価する方式を提供する。試料を試験に好適な容器(例えば、LUM 2mm、ポリカーボネート矩形合成セルキュベット(LUM GMBH:110-131xx))に入れ、40℃及び4000rpmで1時間実行する。光遠心分離技術を使用する加速安定性試験は、文献(例えば、参考文献:Badolato,G.G.,et al.「Evaluation of long-term stability of model emulsions by multi-sample analytical centrifugation.」Surface and interfacial forces-from fundamentals to applications.Springer,Berlin,Heidelberg,2008.66-73)に十分に文書化されている。この方法は、試料セル全体に平行な近赤外線又は青色光を照射しながら試料を遠心分離することを伴う。透過光は、CCDセンサによって検出され、消光プロファイルに変換される。遠心分離中の光透過率の変化は、沈降、クリーミング、凝集、及び/又はエマルション合体などの複数の不安定性メカニズムを示す。エマルションについては、相分離の相対密度に基づいて、試料の上部(沈降)又は試料の底部(クリーミング)のいずれかにおける透過率を増加させることによって、沈降及びクリーミングの両方を観察することができる。例えば、図1は、沈降を呈するO/Wエマルションを示し、これは、試料の上部において遠心分離下で残りのエマルションから分離する低密度油として観察される。対照的に、図2は、安定なO/Wエマルションの例を示す。
光遠心分離を介して測定されるエマルションの不安定性は、不安定性指数(Detloff,T.,T.Sobisch,and D.Lerche.「Instability index.」Dispersion Letters Technical 4(2013):1-4.)で定量化することができる。不安定性指数は、沈降又はクリーミングのいずれかに起因する、清澄化としても知られる光透過率の増加に基づく。指数は、0~1の無次元数であり、「0」は、遠心分離中に変化がなく完全に安定であることを示し、「1」は、関心領域にわたる光透過率の変化によって示されるように完全に不安定である。無次元指数に100%を掛けて、不安定性指数を百分率として表すことができる。この指数は、試験した異なる試料についての安定性の相対的な順位付けを提供する。測定された不安定性指数は、エマルション安定性のより有益な指標を提供するために、陰性対照に対して正規化され得る。
不安定性指数は、以下の式に従って、好適なソフトウェアツール(例えば、SEPView(登録商標)ソフトウェア又は同等物)を使用して計算することができる。式1を使用して、清澄化(最初の透過率とその後の透過率との差)を計算する。式2を使用して、プロファイルiについて特定の時間までの清澄化変化を計算し、これは、関心領域内の増分清澄化の合計として計算される。式3を使用して、可能な最大清澄化を計算する。式4は、関心領域内で可能な最大変化で割った透過率の変化として不安定性指数を計算する。
Figure 2023550111000002
式中、Tは透過率であり、iはプロファイル数である
Figure 2023550111000003
式中、rは関心領域位置の最大値及び最小値であり、jは位置増分(LUMiSizer(商標)では14ミクロン)である
Figure 2023550111000004
式中、
Figure 2023550111000005
は、水のみを有するセルについての平均透過率であり、
Figure 2023550111000006
は、最初の透過率プロファイルであり、jは、最小及び最大r位置における位置増分である。
Figure 2023550111000007
式から分かるように、不安定性指数は、関心領域で可能な最大清澄化に対する関心領域に基づく相対的な順位付けである。本明細書で報告される不安定性指数測定については、不安定性指数の絶対値が選択された関心領域の影響を受けるため、関心領域は試料セル全体について取られた。結果として、所定の関心領域についての相対比較は、報告された絶対値よりも関心が高い場合がある。相対比較は、観察された不安定性指数を対照に対して正規化することによって提供され得る。
不安定性指数に加えて、不安定性指数の変化率は、分離動力学を示す。これは、時間に対する不安定性指数をプロットすることによって評価することができる。この変化率は、ストークスの法則に基づいて定量化することもできる沈降又はクリーミングの速度に関連する。上述したように、沈降速度は、式5に示すようなストークスの法則によって定義される。式中、vは速度であり、ρは密度であり、rは粒径であり、ηは連続相の動的粘度であり、gは重力であり、αは粒子濃度であり、RCAは相対遠心加速度である。
Figure 2023550111000008
理論によって限定されるものではないが、エマルションの不安定性の主な動因は、スクロースエステルによって引き起こされる合体からの液滴半径rの変化であり、これがより速い沈降速度に相関すると考えられる。
実施例及び組み合わせ
実施例1:配合物
以下の表1は、スクロースエステルを含有する安定なエマルションスキンケア組成物の例を提供する。例示的な組成物は、以下のように作製することができる。スクロースエステル、ペンチレングリコール、及び水を組み合わせ、スクロースエステルが完全に溶解するまで混合することによって、スクロースエステルプレミックスを調製する。スクロースエステルの溶解を助けるために、必要に応じて熱を使用してもよい。これとは別に、増粘剤及び高分子乳化剤を水性相に分散させることによって水相を調製する。増粘剤が分散されて均質になった後、任意の追加の乳化剤(例えば、高HLB乳化剤)を水相に添加する。残りの水性相成分を添加し、所望に応じてpHを調整する(例えば、pH5~7)。別の容器中で、油相成分を組み合わせ、必要に応じて加熱しながら(例えば、任意の固体材料を融解するために)均質になるまで混合する。次に、混合しながら油相をゆっくり添加することによって油相を水相中に乳化させ、エマルションが完全に均質になるまで混合を続ける。エマルションが完全に均質になった後、均質になるまで混合しながら任意の残りの成分を添加する。スクロースエステルプレミックス相を、乳化工程の前又は後にバッチに添加し、次いでバッチが均質になるまで混合することができる。
Figure 2023550111000009
Figure 2023550111000010
Figure 2023550111000011
1. Ajinomoto(登録商標)から入手可能なELDEW PS-203
2. Shin-Etsu(登録商標)から入手可能なKSG-16
3. Shin-Etsu(登録商標)から入手可能なKF-6011
4. BASF(登録商標)からのBC10034
5. Lubrizol(登録商標)から入手可能なCARBOPOL ULTREZ 20
6. Lubrizol(登録商標)から入手可能なPEMULEN TR-1
7. Lubrizol(登録商標)から入手可能なPEMULEN EZ-4U
8. 3V Sigma(登録商標)から入手可能なSTABLYEN 30
9. Seppic(登録商標)から入手可能なSEPIGEL 305
10. Seppic(登録商標)から入手可能なSEPIWHITE
11. Nouryon(登録商標)から入手可能なDRYFLO TS
12. Seppic(登録商標)から入手可能なSEPIMAX ZEN
13. Clariantから入手可能なARISTOFLEX SILK
中性pH5~7に近似するように均衡させる
実施例2-不安定性指数変動
本実施例は、様々な乳化剤及びレオロジー変性剤の不安定性指数に対する効果を示す。本実施例では、安定性試験試料を実施例1に記載したように調製し、上述の光遠心分離方法に従って試験した。不安定性指数は、Lum GMBH SEPView(登録商標)ブランドのソフトウェアを使用して、全セル分析のために空気/液体界面及び試料の底部で関連の関心領域を選択することによって定量化される。50℃で2週間エージングした後、各試験組成物及び対照の不安定性指数値を決定した。前述したように、安定なエマルションは、5%未満(例えば、4%未満、3%未満、2%未満、1%未満、又は更には0.5%未満)の不安定性指数を有する。光遠心分離試験後に試料中に最小の油分離が観察され、かつ/又はクリーミングが存在する場合に、部分的に安定なエマルションが見られ、典型的には2.5%~5%の不安定性指数の範囲で観察される。光遠心分離試験後に試料中に油分離が全く観察されない場合に非常に安定なエマルションが見られ、典型的には2.5%未満、代替的に2%未満の範囲で観察される。部分的に安定なエマルションは、消費者に許容可能であり得るが、非常に安定なエマルションと比較してわずかに好ましさが劣り得る。試験した組成物を以下の表2に記載する。非イオン性ステアリン酸由来乳化剤を含まない組成物Aを陰性対照として使用する。不安定性指数の結果を陰性対照に対して正規化した。
Figure 2023550111000012
Figure 2023550111000013
pH5.5~6.5になるように均衡させる。
1. Ajinomoto(登録商標)から入手可能なELDEW PS-203
2. Shin-Etsu(登録商標)から入手可能なKSG-16
3. Shin-Etsu(登録商標)から入手可能なKF-6011
4. BASF(登録商標)から入手可能なBC10034
5. Lubrizol(登録商標)から入手可能なCARBOPOL ULTREZ 20
6. Lubrizol(登録商標)から入手可能なPEMULEN TR-1
7. Seppic(登録商標)から入手可能なSEPIGEL 305
8. Seppic(登録商標)から入手可能なSEPIWHITE
試験の結果を以下の表3に要約し、図3に示す。表3及び図3に見られるように、スクロースエステル、疎水変性ポリマー増粘剤(例えば、Pemulen(商標))、及び非イオン性ステアリン酸由来乳化剤の好適な組み合わせを含む本発明の組成物Hは、比較例に対して最も安定な組成物であった。組成物Hは、1%未満の不安定性指数、及び陰性対照に対して正規化された場合の5%未満の相対不安定性指数を呈する。
実施例Cも安定であり、ジラウリン酸スクロースと組み合わせて、A及びBと比較してより低いレベルのヘキシルデカノールを有する。
部分的に安定な配合物は、増加した疎水変性ポリマーPemulen TR-1(商標)ほど有効ではない低減した疎水変性ポリマー増粘剤Carbopol Ultrez 20(商標)の存在下で、非イオン性ステアリン酸由来乳化剤を使用することによって観察された。
Figure 2023550111000014
実施例3-スクロースエステルはO/Wエマルションを不安定化する。
この実施例は、スクロースエステルがO/Wエマルションスキンケア組成物に対して有し得る不安定性効果を、ジラウリン酸スクロースを含有する試験組成物を、ジラウリン酸スクロースを含有しない対照組成物と比較することによって示す。試験組成物及び対照組成物は両方ともO/Wエマルションであり、試験組成物が1%のジラウリン酸スクロース(BASF(登録商標)からのBC10034)を含有することを除いて、全ての点において同一であった。実施例1に記載の方法に従って組成物を作製し、上述の光遠心分離試験に従って試験した。試料をLUM 2mmのポリカーボネート矩形合成セルにおいて調製し、10秒毎に測定サンプリングしながら、40℃の一定温度において4000RPMで1時間、LUMISIZERブランドの分散分析器で実行した。Lum GMBH SEPView(登録商標)ソフトウェアを使用して分析を行い、全試料セルについて関連する関心領域を選択することによって不安定性指数を定量化した。各組成物についての不安定性指数値を、先の実施例と同様に、50℃の高温で2週間エージングした後に決定した。試験の結果を以下の表4に要約する。表4に見られるように、スクロースエステルのO/Wエマルション組成物への添加は、対照と比較して有意な不安定性をもたらした。
Figure 2023550111000015
pH5.5~6.5になるように均衡させる。
1. Ajinomoto(登録商標)から入手可能なELDEW PS-203
2. Shin-Etsu(登録商標)から入手可能なKSG-16
3. Shin-Etsu(登録商標)から入手可能なKF-6011
4. BASF(登録商標)から入手可能なBC10034
5. Lubrizol(登録商標)から入手可能なCARBOPOL ULTREZ 20
6. Seppic(登録商標)から入手可能なSEPIGEL 305
7. Seppic(登録商標)から入手可能なSEPIWHITE
実施例4-レオロジー変性剤及び乳化剤の選択の重要度。
本実施例は、スクロースエステルによって引き起こされるエマルションの不安定性を克服するために、好適なレオロジー変性剤及び乳化剤を選択することの重要性を示す。周知のエトキシル化ソルビトールエステル乳化剤であるポリソルベート-20の用量応答を行って、存在するジラウリン酸スクロースとHLBとを再均衡させた。ポリソルベート-20との乳化剤のHLBの単純な再均衡が、表5及び6に示されるように、10%のポリソルベート-20レベルであっても水中油型エマルションを安定化するのに不十分であることが見出された。また、Pemulen TR-1(商標)などの疎水変性レオロジー変性剤を単独で使用しても、エマルションを完全に安定化するのに十分ではないことも見出された。驚くべきことに、疎水変性レオロジー変性剤(例えば、Pemulen(商標)、Stabylen 30(商標)、Sepimax Zen(商標)、Aristoflex Silk(商標))と、ステアリン酸誘導体乳化剤(例えば、PEG-100ステアレート、ステアレス-2/ステアレス-21ブレンド、及び/又はグリセレス-25 PCAイソステアレート)との組み合わせが、エマルションを適切に安定化することができ、表7に示すように、疎水変性レオロジー変性剤をステアリン酸誘導体乳化剤と特定の組み合わせで組み合わせると、増加する安定性の用量応答改善が観察されることが見出された。
HLB実験組成物を表5に示す。ポリソルベート-20のレベルを変動させることによって基本配合を修正した。各組成物の試験試料を実施例1に記載の方法に従って調製し、上述の光遠心分離試験方法に従って試験した。基本組成物はスクロースエステルを含まないが、試験組成物は1%のスクロースエステル及び様々な量のポリソルベート-20を含む。試験の結果を表6に要約する。
Figure 2023550111000016
pH5.5~6.5になるように均衡させる。
スクロースエステル(Sucrose Ester、SE)プレミックスを試験組成物のみに使用した。
1. Ajinomoto(登録商標)から入手可能なELDEW PS-203
2. Shin-Etsu(登録商標)から入手可能なKSG-16
3. Shin-Etsu(登録商標)から入手可能なKF-6011
4. BASF(登録商標)から入手可能なBC10034
5. Lubrizol(登録商標)から入手可能なCARBOPOL ULTREZ 20
6. Seppic(登録商標)から入手可能なSEPIGEL 305
7. Seppic(登録商標)から入手可能なSEPIWHITE
Figure 2023550111000017
表7A、表7B、及び表7Cは、追加の本発明の実施例及び比較例の組成物を提供し、スクロースエステル、疎水変性水性レオロジー変性剤、及び非イオン性ステアリン酸由来乳化剤の適切な組み合わせを選択する重要度を示す。組成物Aを陽性対照として使用し、組成物Bを陰性対照として使用する。表7A~表7Cの実施例組成物は、本明細書に記載の方法を使用して作製した。
Figure 2023550111000018
Figure 2023550111000019
Figure 2023550111000020
pH5.5~6.5になるように均衡させる
1. BASF(登録商標)からのBC10034
2. Lubrizol(登録商標)からのPEMULEN TR-1
3. Lubrizol(登録商標)からのCARBOPOL ULTREZ 20
4. Seppic(登録商標)からのSEPIGEL 305
5. Shin-Etsu(登録商標)から入手可能なKSG-16
6. Shin-Etsu(登録商標)から入手可能なKF-6011
7. 3V Sigma(登録商標)から入手可能なSTABLYEN 30
8. Seppic(登録商標)からのSEPIMAX ZEN
9. ClariantからのARISTOFLEX SILK
組成物A~Tの不安定性指数を決定することに加えて、エマルション安定性又は不安定性を説明するために目視観察も行った。以下の表7Dは、各組成物について行った目視観察の要約を提供する。
Figure 2023550111000021
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、別途指示のない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張するあらゆる特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文書の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいかなる発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。

Claims (13)

  1. エマルション安定性が改善されたスキンケア組成物であって、
    a)0.0001重量%~10重量%の、ラウリン酸スクロース、ジラウリン酸スクロース、トリラウリン酸スクロース、及びそれらの組み合わせから選択されるスクロースエステルと、
    b)0.01重量%~5重量%の疎水変性水性レオロジー変性剤、好ましくはアクリレート系レオロジー変性剤と、
    c)0.005重量%~5重量%の非イオン性の中鎖から長鎖の脂肪酸誘導体乳化剤、好ましくは非イオン性ステアリン酸誘導体乳化剤と、
    d)水中油型エマルションの形態の皮膚科学的に許容可能な担体と、を含む、スキンケア組成物。
  2. 前記スキンケア組成物が、光遠心分離試験に従って、10%未満、好ましくは5%未満、及びより好ましくは2%未満の不安定性指数値を呈する、請求項1に記載のスキンケア組成物。
  3. 前記スキンケア組成物が、陰性対照と比較して、20%未満、好ましくは15%未満、より好ましくは10%未満、及び最も好ましくは5%未満の正規化された不安定性指数値を呈する、請求項1又は2に記載のスキンケア組成物。
  4. 前記スクロースエステルが、前記スクロースエステルの50重量%~80重量%でラウリン酸スクロースと、前記スクロースエステルの20重量%~45重量%でジラウリン酸スクロースと、を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のスキンケア組成物。
  5. 前記非イオン性ステアリン酸誘導体乳化剤が、ステアレス-2ステアレス-21、PEG-100ステアレートグリセレス-25ピロリドンカルボン酸イソステアレートからなる群から選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載のスキンケア組成物。
  6. 前記レオロジー変性剤が、アクリレート系レオロジー変性剤であり、前記アクリレート系レオロジー変性剤が、アクリレート/C10~30アクリル酸アルキルクロスポリマー、アクリレートイソデカン酸ビニルクロスポリマー、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載のスキンケア組成物。
  7. 前記組成物が、ポリエーテル変性シリコーン乳化剤を含まない、請求項1~6のいずれか一項に記載のスキンケア組成物。
  8. 約0.0001重量%~約10重量%の脂肪族アルコールを更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のスキンケア組成物。
  9. 前記脂肪族アルコールが、ヘキシルデカノールである、請求項8に記載のスキンケア組成物。
  10. ビタミン、ミネラル、ペプチド、糖アミン、日焼け止め剤、オイルコントロール剤、フラボノイド化合物、抗酸化剤、防腐剤、プロテアーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、抗炎症剤、保湿剤、角質除去剤、皮膚美白剤、潤滑剤、抗ニキビ活性物質、キレート剤、抗しわ活性物質、抗萎縮活性物質、フィトステロール、N-アシルアミノ酸化合物、抗菌剤、及び抗真菌剤、コンディショニング剤、乳化剤、レオロジー変性剤、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される、追加の成分を更に含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のスキンケア組成物。
  11. 前記追加の成分が、ビタミンB3化合物、ウンデシレノイルフェニルアラニン、ビタミンE化合物、パルミトイル化ジペプチド、パルミトイル化ペンタペプチド、ビタミンA化合物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるスキンケア活性物質である、請求項10に記載のスキンケア組成物。
  12. 前記組成物が、PEG-100ステアレート、ステアレス-2、ステアレス-21、及びグリセレス-25ピロリドンカルボン酸イソステアレートからなる群から選択される乳化剤を更に含む、請求項11に記載のスキンケア組成物。
  13. 皮膚を美容的に処置する方法であって、
    a)処置が望まれる皮膚の標的部分を特定することと、
    b)処置期間の過程にわたって、前記皮膚の標的部分に、請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物を塗布することと、を含む、方法。
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