JP2023548216A - 胃保持のための薬物剤形 - Google Patents

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Abstract

膨潤性成分を有する薬物剤形が本明細書において提供され、膨潤性成分は、単独で、又は薬物剤形の1つ以上の他の成分と結合して、胃内で薬物剤形の全体的なサイズを拡大する。薬物剤形は、胃内の薬物剤形のサイズのこの増加に基づいて、胃内に長期間保持される(例えば、少なくとも約24時間胃内に保持される)ように構成されている。本明細書に記載される薬物剤形は、胃滞留期間の少なくとも一部の間に薬物を放出するように製剤化されている。他の態様ではまた、設計方法、三次元印刷を使用するなどの作製方法、及び薬物を個体に送達する方法も提供され、このような方法は、本明細書に記載される薬物剤形と関連付けられる。【選択図】図1B

Description

いくつかの態様では、本開示は、膨潤性成分を有する薬物剤形を対象としており、膨潤性成分は、薬物剤形が胃内に長期間保持されるように、胃内で膨潤して薬物剤形のサイズを増大させるように構成される。他の態様では、本開示は、設計方法、三次元(3D)印刷を使用するなどの作製方法、及び薬物を個体に送達する方法を対象とし、このような方法は、本明細書に記載の胃保持薬物剤形と関連付けられる。
従来の経口薬物剤形は、個体に投与されると、個体の胃腸系を通る流体、半固体、及び固体の自然な流れにさらされる。この自然な流れは、薬物剤形が投与された時期、食事及び/又は飲み物のそのようなタイミング及びサイズ、食事及び/又は飲み物の内容、並びに現在の胃相及び残存持続時間に関連して変動する状況に基づいて、特定の個体への薬物剤形の投与間、及び個体集団にわたって変化し得る。これらの状況は、例えば、薬物送達の解剖学的場所、バイオアベイラビリティ、安全性プロファイル、及び経口薬物剤形などの胃内に一定の滞留期間を有する薬物剤形の有効性にばらつきを生み出す。
特許出願及び刊行物を含む、本明細書で引用される全ての参考文献は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの態様において、本明細書で提供されるのは、第1の成分及び膨潤性成分を含む薬物剤形であり、第1の成分及び膨潤性成分は接続されており、第1の成分及び膨潤性成分のうちの少なくとも1つが薬物を含み、膨潤性成分又はその一部は胃腸液にさらされると膨潤し、膨潤性成分又はその一部の膨潤は薬物剤形の寸法を増加させ、それによって、薬物が少なくとも約24時間胃内に保持されることを可能にする。
いくつかの実施形態では、膨潤性成分は、外蓋及び膨潤剤を含み、外蓋は、膨潤剤に接続されており、外蓋は、薬物剤形の外面の少なくとも一部を形成するように構成されている。いくつかの実施形態では、外蓋の表面及び第1の成分の一部は、薬物剤形の外面を形成する。いくつかの実施形態では、外蓋の一部は、膨潤性成分の膨潤により、外蓋が薬物剤形から外向きに蝶番で動くように、剤形に動作可能に接続されている。いくつかの実施形態では、外蓋は、膨潤性成分の膨潤が外蓋全体を薬物剤形から外向きに移動させるように構成されている。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、各々が外蓋を含む1つ以上の膨潤性成分を更に含む。
いくつかの実施形態では、膨潤性成分及び第1の成分は、2つの別個の層として構成されている。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、第2の成分を更に含み、第1の成分及び第2の成分は、少なくとも部分的に、膨潤性成分を介して接続されている。いくつかの実施形態では、膨潤性成分の膨潤は、第1の成分及び第2の成分の相対位置をシフトさせ、それによって薬物剤形の寸法を増加させる。いくつかの実施形態では、第1の成分は、第1の近位端から第1の遠位端までの第1の軸を有し、第2の成分は、第2の近位端から第2の遠位端までの第2の軸を有し、膨潤性成分は、中心軸を有し、膨潤性成分が膨潤すると、第1の軸及び第2の軸は互いに対してシフトされる。いくつかの実施形態では、第1の軸及び第2の軸は、膨潤性成分の膨潤がないと互いに整列しており、膨潤性成分が膨潤すると互いに対して回転する。いくつかの実施形態では、第1の軸及び第2の軸は、膨潤性成分が膨潤すると互いに対して垂直になる。いくつかの実施形態では、第1の成分の少なくとも一部は、回転点を作成するように、第2の成分と協調するように構成されている。
いくつかの実施形態では、第1の軸及び第2の軸は、互いに整列しており、膨潤性成分が膨潤すると、中心軸から離れる方向にシフトされる。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、第1のガイドトラック及び第2のガイドトラックを更に含み、膨潤性成分が膨潤すると、第1の成分は、第1のガイドトラックと共に中心軸から離れる方向にシフトし、第2の成分は、第2のガイドトラックと共に中心軸から離れる方向にシフトする。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、第3の成分、第3のガイドトラック、第4の成分、及び第4のガイドトラックを更に含み、膨潤性成分が膨潤すると、第3の成分は、第3のガイドトラックと共に中心軸から離れる方向にシフトし、第4の成分は、第4のガイドトラックと共に中心軸から離れる方向にシフトする。
いくつかの実施形態では、第1の成分は、第1の薬物を含む。いくつかの実施形態では、第2の成分は、第2の薬物を含む。いくつかの実施形態では、第3の成分は、第3の薬物を含む。いくつかの実施形態では、第4の成分は、第4の薬物を含む。
いくつかの実施形態では、膨潤性成分は、コア薬物を含む。いくつかの実施形態では、膨潤性成分は、薬物を含まない。
いくつかの実施形態では、第1の薬物、第2の薬物、第3の薬物、第4の薬物、及びコア薬物のうちの少なくとも2つは、同じである。いくつかの実施形態では、第1の薬物、第2の薬物、第3の薬物、第4の薬物、及びコア薬物のうちの少なくとも2つは、互いに異なる。
いくつかの実施形態では、第1の薬物、第2の薬物、第3の薬物、第4の薬物、及びコア薬物のうちの少なくとも1つは、難水溶性である。
いくつかの実施形態では、第1の薬物、第2の薬物、第3の薬物、第4の薬物、及びコア薬物のうちのいずれか1つは、基材材料に埋め込まれた区画内にある。
いくつかの実施形態では、第1の成分、第2の成分、第3の成分、及び/又は第4の成分は、区画内に含まれる薬物を含む。いくつかの実施形態では、区画は、プラグを含む。
いくつかの実施形態では、第1の成分、第2の成分、第3の成分、及び/又は第4の成分は、2つ以上の薬物充填区画を含む。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、経口薬物剤形である。
他の態様では、本明細書に記載の任意の薬物剤形の市販のバッチが提供され、市販のバッチは、薬物剤形内の薬物の量、薬物剤形の重量、経口薬物剤形の最大横断寸法、経口薬物剤形の最大横断寸法に垂直な横断寸法、膨潤成分の膨潤後の経口薬物剤形の最大横断寸法、及び膨潤成分の膨潤後の経口薬物剤形の最大横断寸法に垂直な横断寸法の各々について、約0.05以下の標準偏差を有する。いくつかの実施形態では、市販のバッチは、少なくとも約1000の薬物剤形を含む。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、3D印刷技法によって作製されたものである。
他の態様において、本明細書で提供されるのは、本明細書に記載の任意の薬物剤形の三次元(3D)印刷の方法であって、この方法は、(a)第1の成分又はその一部を吐出することと、(b)膨潤性成分又はその一部を吐出することと、を含む。いくつかの実施形態では、吐出は、溶融押出堆積(MED)を介してのものである。いくつかの実施形態では、第1の成分又はその一部を吐出すること、及び膨潤性成分又はその一部を吐出することは、異なる印刷ヘッドによって行われる。
他の態様では、本明細書で提供されるのは、三次元(3D)印刷によって薬物剤形を調製するための方法であって、薬物剤形は、第1の成分、第2の成分、及び膨潤性成分を含み、この方法は、(a)第1の成分の材料を吐出することと、(b)第2の成分の材料を吐出することと、(c)膨潤性成分の材料を吐出することと、を含む。いくつかの実施形態では、吐出は、溶融押出堆積(MED)を介してのものである。いくつかの実施形態では、各材料の吐出は、異なる印刷ヘッドによって行われる。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、層ごとの技法を使用して3D印刷されたものである。
他の態様では、本明細書で提供されるのは、個体内に薬物を送達し、薬物が個体の胃内に長時間保持されることを可能にする方法であって、この方法は、本明細書に記載の任意の薬物剤形を個体に経口投与することを含む。
本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の実装の形態及び詳細の変更を行うことができることも、当業者によって理解されるであろう。加えて、様々な利点、態様、及び目的が様々な実装を参照して説明されてきたが、本開示の範囲は、そのような利点、態様、及び目的への参照によって限定されるべきではない。
外蓋(例えば、図1A、104)を含む膨潤性成分を含む例示的な薬物剤形の図を示す。 層(例えば、図2A、層202)の形態の第1の成分及び層(例えば、図2A、層204)の形態の膨潤性成分を含む例示的な薬物剤形の図を示す。 第1の軸(例えば、図3A、308)を有する第1の成分(例えば、図3A、302)及び第2の軸(例えば、図3A、310)を有する第2の成分(例えば、図3B、304)を含む例示的な薬物剤形の図を示し、膨潤性成分(例えば、図3A、306)が膨潤すると、第1の軸及び第2の軸が互いに対して回転する(図3B)。 膨潤性成分の膨潤前(図4A及び4C)及び膨潤後(図4B及び4D)の両方の例示的な薬物剤形の図を示し、膨潤性成分が膨潤すると、第1の成分の第1の軸上の点(例えば、図4A、412)が、膨潤性成分(例えば、図4A、402)の中心軸から離れる方向にシフトされる。
本明細書では、いくつかの態様において、膨潤性成分を含む薬物剤形が提供され、膨潤性成分又はその少なくとも一部は、胃腸液にさらされると膨潤し、膨潤性成分の膨潤は、薬物剤形の寸法を増加させ、それによって、薬物を胃内に長時間(例えば、少なくとも約24時間)保持することを可能にする。本明細書に記載の薬物剤形は、少なくとも部分的に、薬物剤形が胃内に保持されるように、膨潤性成分の膨潤時に正確に設計されたサイズ変化を受ける膨潤性成分を含む薬物剤形の設計、構築、及び製造に関する本発明者らの独自の洞察及び発見に基づいている。本出願の薬物剤形は、薬物剤形の膨張形態が、正常な胃機能に干渉することなく、長時間の胃保持を可能にする機械的に健全な特定の形態であるように、膨潤性成分の制御された膨潤(例えば、サイズ、方向、形状、及び速度)を有するように設計することができる。本出願の薬物剤形はまた、任意の所望の薬物放出プロファイル(例えば、徐放性プロファイル、遅延徐放性プロファイル、パルス放出プロファイル)に従って、そこから薬物を放出するように構成することができる。本発明者らは、かかる薬物剤形が、三次元(3D)印刷技法を使用して容易に製造され得ることを実証した。
したがって、いくつかの態様では、第1の成分及び膨潤性成分を含む薬物剤形が提供され、第1の成分及び膨潤性成分は接続され、第1の成分及び膨潤性成分のうちの少なくとも1つは薬物を含み、膨潤性成分又はその一部は、胃腸液にさらされると膨潤し、膨潤性成分又はその一部の膨潤は、薬物剤形の寸法を増加させ、それによって、薬物が、長時間、例えば、少なくとも約24時間、胃内に保持されることを可能にする。いくつかの実施形態では、第1の成分は、部分的に取り囲むことを含めて、膨潤性成分を取り囲み、例えば、膨潤性成分の少なくとも一部の周りにシェルを形成する。
他の態様では、第1の成分及び膨潤性成分を含む薬物剤形が提供され、第1の成分及び膨潤性成分は接続され、膨潤性成分は外蓋及び膨潤剤を含み、外蓋は膨潤剤に接続され、外蓋は薬物剤形の外面の少なくとも一部を形成するように構成され、第1の成分及び膨潤性成分のうちの少なくとも1つは薬物を含み、膨潤剤などの膨潤性成分又はその一部は胃腸液にさらされると膨潤し、膨潤性成分又はその一部の膨潤は、薬物剤形の寸法を増加させ、それによって、薬物が、少なくとも約8時間、例えば、少なくとも約12時間、18時間、又は24時間のうちのいずれかの時間、胃内に保持されることを可能にする。
他の態様では、第1の成分及び膨潤性成分を含む薬物剤形が提供され、第1の成分は第1の層であり、膨潤性成分は第2の層であり、第1の成分及び膨潤性成分は接続され、第1の成分及び膨潤性成分のうちの少なくとも1つは薬物を含み、膨潤性成分は、胃腸液にさらされると膨潤し、膨潤性成分の膨潤は、薬物剤形の寸法を増加させ、それによって、薬物が、少なくとも約8時間、例えば少なくとも約12時間、18時間、又は24時間のうちのいずれかの時間、胃内に保持されることを可能にする。いくつかの実施形態では、膨潤性成分は、外蓋を備える。
他の態様では、第1の成分、第2の成分、及び膨潤性成分を含む薬物剤形が提供され、第1の成分及び第2の成分は、少なくとも部分的に、膨潤性成分を介して接続され、第1の成分、第2の成分、及び膨潤性成分のうちの少なくとも1つは、薬物を含み、第1の成分は第1の近位端から第1の遠位端までの第1の軸を有し、第2の成分は第2の近位端から第2の遠位端までの第2の軸を有し、膨潤性成分は中心軸を有し、第1の軸及び第2の軸は、膨潤性成分が膨潤していない場合(投与状態などで)互いに平行又は実質的に平行であるように整列され、膨潤性成分が膨潤すると互いに対して回転し、膨潤性成分は胃腸液にさらされると膨潤し、膨潤性成分又はその一部の膨潤は、薬物剤形の寸法を増加させ、それによって、薬物が、少なくとも約8時間、例えば、少なくとも約12時間、18時間、又は24時間のうちのいずれかの時間、胃内に保持されることを可能にする。
他の態様では、第1の成分、第2の成分、及び膨潤性成分を含む薬物剤形が提供され、第1の成分及び第2の成分は、少なくとも部分的に、膨潤性成分を介して接続され、第1の成分、第2の成分、及び膨潤性成分のうちの少なくとも1つは、薬物を含み、第1の成分は第1の近位端から第1の遠位端までの第1の軸を有し、第2の成分は第2の近位端から第2の遠位端までの第2の軸を有し、膨潤性成分は中心軸を有し、第1の軸及び第2の軸は互いに整列され(例えば、第1の軸及び第2の軸が薬物剤形を通って上から下に位置するとき)、膨潤性成分が膨潤すると中心軸から離れる方向にシフトされ、膨潤性成分は胃腸液にさらされると膨潤し、膨潤性成分又はその一部の膨潤は薬物剤形の寸法を増加させ、それによって、薬物が、少なくとも約8時間、例えば、少なくとも約12時間、18時間、又は24時間のうちのいずれかの時間、胃内に保持されることを可能にする。いくつかの実施形態では、第1の軸、第2の軸、及び中心軸は、平行又は実質的に平行である。薬物剤形を説明する目的のために、いくつかの実施形態では、第1の軸及び第2の軸は(膨張する剤形の方向移動によって導かれるとき)、各々点を含み得、第1の軸上の点及び第2の軸上の点は、膨潤性成分が膨潤すると中心軸から離れる方向にシフトされる。いくつかの実施形態では、第1の軸は、いくつかの実施形態では、薬物剤形は、第1のガイドトラック及び第2のガイドトラックを更に含み、膨潤性成分が膨潤すると、第1の成分は、第1のガイドトラックと共に中心軸から離れる方向にシフトし、第2の成分は、第2のガイドトラックと共に中心軸から離れる方向にシフトする。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、第3の成分、第3のガイドトラック、第4の成分、及び第4のガイドトラックを更に含み、膨潤性成分が膨潤すると、第3の成分は、第3のガイドトラックと共に中心軸から離れる方向にシフトし、第4の成分は、第4のガイドトラックと共に中心軸から離れる方向にシフトする。
他の態様では、本明細書に記載の薬物剤形の市販のバッチが提供される。いくつかの実施形態では、市販のバッチは、少なくとも約1000の薬物剤形を含む。いくつかの実施形態では、市販のバッチは、薬物剤形内の薬物の量、薬物剤形の重量、経口薬物剤形の最大横断寸法、経口薬物剤形の最大横断寸法に垂直な横断寸法、膨潤成分の膨潤後の経口薬物剤形の最大横断寸法、及び膨潤成分の膨潤後の経口薬物剤形の最大横断寸法に垂直な横断寸法の各々について、約0.05以下の標準偏差を有する。
他の態様では、本明細書に記載の薬物剤形の三次元(3D)印刷の方法が提供される。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、第1の成分及び膨潤性成分を含み、方法は、(a)第1の成分、又はその一部を吐出することと、(b)膨潤性成分、又はその一部を吐出することと、を含む。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、第1の成分、第2の成分、及び膨潤性成分を含み、方法は、(a)第1の成分の材料を吐出することと、(b)第2の成分の材料を吐出することと、(c)膨潤性成分の材料を吐出することと、を含む。
I.定義
本明細書を解釈する目的で、以下の定義が適用され、適切な場合はいつでも、単数形で使用される用語はまた複数形も含み、その逆も同様である。以下に定める定義が、参照により本明細書に組み込まれる文書と矛盾する場合には、以下に定める定義が優先されるものとする。
本明細書で使用される場合、「個体」という用語は、哺乳類を指し、ヒト、ウシ、ウマ、ネコ科、イヌ科、げっ歯類、ラット、マウス、イヌ、又は霊長類を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、個体はヒト個体である。
本明細書で使用される場合、「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含有する(containg)」、及び「含む(including)」という用語、並びに他の同様の形式、及びこれらの文法的同等物は、意味において同等であることが意図され、これらの単語のいずれか1つに続くアイテム又は複数のアイテムは、そのようなアイテム又は複数のアイテムの網羅的なリストであることを意味するものではなく、又はリストされたアイテム又は複数のアイテムのみに限定されることを意味するものでないという点で、オープンエンドであることが意図される。例えば、成分A、B、及びCを「含む(comprising)」物品は、成分A、B、及びCからなる(すなわち、のみを含む)ことができ、又は成分A、B、及びCだけでなく、1つ以上の他の成分も含有することができる。したがって、「含む(comprises)」及びその類似の形態、並びにその文法的等価物は、「から本質的になる」又は「からなる」の実施形態の開示を含むことが意図され、理解される。
値の範囲が提供される場合、文脈が明らかにそれ以外を指示しない限り、その範囲の上限及び下限と、その記載された範囲内の任意の他の記載された又は介在する値との間の、下限の単位の10分の1までの各介在値は、記載された範囲内の任意の具体的に除外された制限を条件として、本開示内に包含されることが理解される。記載された範囲が制限の一方又は両方を含む場合、含まれる制限のいずれか又は両方を除外する範囲も開示に含まれる。
本明細書における値又はパラメータの「約(about)」への言及は、その値又はパラメータ自体を対象とするバリエーションを含む(及び説明する)。例えば、「約X」を参照する記述は、「X」の記述を含む。
添付の特許請求の範囲を含めて、本明細書で使用される場合、単数形「a」、「or」、及び「the」は、文脈が明らかにそれ以外を指示しない限り、複数の指示対象を含む。
II.胃保持のための薬物剤形
本明細書に提供される薬物剤形は、胃腸液にさらされると膨潤するように構成された膨潤性成分を含み、膨潤性成分又はその一部の膨潤は、薬物剤形が胃内に長期間保持されるように、薬物剤形の寸法の増加をもたらす。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、薬物剤形の投与ライフサイクル中に必要とされる所望の機能又は属性、及び薬物剤形が投与される個体の特性を考慮して構成されている。例えば、いくつかの実施形態では、薬物剤形は投与状態を有し、薬物剤形の投与状態は個体への経口投与のために構成され、例えば、薬物剤形は薬物剤形が飲み込まれ、胃に移動することができるように構成される。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、胃保持状態を有し、薬物剤形の胃保持状態は、薬物剤形の寸法が、幽門部又はその一部を通る薬物用量の通過を防止し、それによって胃保持をもたらすように構成される。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、圧出状態を有し、薬物剤形又はその成分の圧出状態は、幽門部を通過することが可能であり、薬物剤形が胃から除去されるようなものである。本明細書に詳述されるように、薬物剤形が胃内に長期間保持されるように、膨潤性成分又はその一部の膨潤が薬物剤形の寸法を増加させる(例えば、投与状態から胃保持状態への移行)ことを可能にする多数の機構が記載される。
A.薬物剤形の例示的機構
いくつかの実施形態では、薬物剤形は第1の成分及び膨潤性成分を含み、第1の成分及び膨潤性成分は接続されており、膨潤性成分は外蓋及び膨潤剤を含み、外蓋は膨潤剤に接続されており、外蓋は薬物剤形の外面の少なくとも一部を形成するように構成されており、第1の成分及び膨潤性成分のうちの少なくとも1つは、薬物を含み、膨潤剤などの膨潤性成分又はその一部は、胃腸液にさらされると膨潤し、膨潤性成分又はその一部の膨潤は、薬物剤形の寸法を増加させ、それによって、薬物が胃内に長期間保持されることを可能にする。いくつかの実施形態では、外蓋の表面及び第1の成分の一部は、薬物剤形の外面を形成する。いくつかの実施形態では、外蓋の一部は、膨潤性成分の膨潤により、外蓋が薬物剤形から外向きに蝶番で動くように、薬物剤形に動作可能に接続される。いくつかの実施形態では、外蓋は、膨潤性成分の膨潤が、外蓋全体を薬物剤形から外向きに移動させるように構成されている。薬物は、薬物剤形の記載された特徴のうちのいずれか1つ以上に含有され得る。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、2、3、4、又は5などの2つ以上の膨潤性成分を含む。いくつかの実施形態では、各膨潤性成分は、外蓋及び膨潤剤を含む。
例示の目的で、図1Aに示されるように、薬物剤形100は、第1の成分102及び膨潤性成分を含み、膨潤性成分は、膨潤剤及び外蓋104を含む。図1Aでは、膨潤性成分の膨張の前に、膨潤剤は、薬物剤形の内部空間にあり、膨潤性成分の外蓋は、薬物剤形の外側の表面を形成する。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、胃腸液が薬物剤形に浸透し、膨潤剤に接触することを可能にするように構成されている。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、胃腸液が薬物剤形に浸透し、膨潤剤に接触することを可能にするために、外蓋に、外蓋の周囲、及び/又は外蓋内に細孔などの特徴を含む。図1Bでは、膨潤性成分の膨潤剤106の膨張後、薬物剤形100の寸法は、膨張前状態(例えば、投与状態)に対して増加する。いくつかの実施形態では、膨潤性成分の外蓋の一部は、薬物剤形に動作可能に接続されたままである(例えば、図1Bに示されるヒンジ機構)。いくつかの実施形態では、外蓋は、薬物剤形の元の表面から完全に分離される(例えば、スライド式引き出し機構、図示せず)。いくつかの実施形態では、外蓋は、薬物剤形、又は膨潤剤などのその成分に構造的及び/又は機械的安定性を提供する。いくつかの実施形態では、外蓋は、外蓋及び膨潤剤が膨潤剤の膨潤中に接続されたままであるように、膨潤剤に接続される。いくつかの実施形態では、薬物剤形100は、第1の成分102を含む。本明細書に記載の任意の実施形態では、第1の成分及び/又は膨潤性成分は、薬物を含む。
膨潤剤及び外蓋を含む膨潤性成分を含む追加の例示的な薬物剤形が、図1C~1Jに提供されている。図1C及び1Dに示されるように、薬物剤形は、カプセルの形状であり、U字形の外蓋及び膨潤剤を含む単一の膨潤性成分を含み、U字形の外蓋は、薬物剤形の外面を形成する。図1E及び1Fに示されるように、薬物剤形は、カプセルの形状であり、2つの膨潤性成分を含み、各膨潤性成分は、U字形の外蓋及び膨潤剤を含み、U字形の外蓋は、薬物剤形の外面を形成する。図1G及び1Hに示されるように、薬物剤形は、カプセルの形状であり、2つのU字形の外蓋及び膨潤剤を含む単一の膨潤性成分を含み、各U字形の外蓋は、薬物剤形の対向する側面上の外面を形成する。図1C~1Hにおいて、膨潤成分の膨潤剤が膨潤すると、U字形の外蓋は、ヒンジ機構を使用して薬物剤形から突出する。図1I及び1Jに示されるように、薬物剤形は、カプセルの形状であり、膨潤すると、スライド式引き出し機構を使用して薬物剤形から突出する膨潤性成分を含む。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、第1の成分及び膨潤性成分を含み、第1の成分は第1の層であり、膨潤性成分は第2の層であり、第1の成分及び膨潤性成分は接続され、第1の成分及び膨潤性成分のうちの少なくとも1つは薬物を含み、膨潤性成分は胃腸液にさらされると膨潤し、膨潤性成分の膨潤は薬物剤形の寸法を増加させ、それによって、薬物が胃内に長期間保持されることを可能にする。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、膨潤性成分に接続された外蓋を含まない。いくつかの実施形態では、膨潤性成分の膨潤材料は、膨潤性成分の膨潤前に(例えば、投与状態で)、薬物剤形の少なくとも1つの外面を形成する。薬物は、薬物剤形の記載された特徴のうちのいずれか1つ以上に含有され得る。
例示の目的で、図2Aに示されるように、薬物剤形200は、第1の成分層202及び膨潤性成分層204を含み、第1の成分層202及び膨潤性成分層204は、接続されている。図2Aは、膨潤性成分の膨張前の薬物剤形200を例示する。図2Bでは、膨潤性成分204の膨張後、薬物剤形200の寸法は、膨張前状態(例えば、投与状態)に対して増加する。本明細書に記載の任意の実施形態では、第1の成分及び/又は膨潤性成分は、薬物を含む。例えば、いくつかの実施形態では、第1の成分が薬物を含む。図2Cに例示するように、第1の成分は、薬物(API)を含む複数の区画を含み得、区画のうちの1つ以上は、プラグなどの薬物剤形からの薬物の放出を制御するための特徴を備える。図2Cに示されるように、第1の成分は、薬物が薬物剤形の特定の態様から放出されるように、区画を含む不溶性シェルを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の区画は、薬物剤形からパルス方式で薬物を放出するように構成されており、例えば、区画は、経時的に非重複及び/又は重複したシリーズでそこから薬物を放出する。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、例えば、薬物剤形に浮力を提供するために、ガス充填区画を含む。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、第1の成分、第2の成分、及び膨潤性成分を含み、第1の成分及び第2の成分は、少なくとも部分的に、膨潤性成分を介して接続され、第1の成分、第2の成分、及び膨潤性成分のうちの少なくとも1つは、薬物を含み、第1の成分は、第1の近位端から第1の遠位端までの第1の軸を有し、第2の成分は、第2の近位端から第2の遠位端までの第2の軸を有し、第1の軸及び第2の軸は、膨潤性成分が膨潤していない場合(投与状態などで)互いに整列され(平行又は実質的に平行な様式などで)、膨潤性成分が膨潤すると互いに対して回転し(平行又は実質的に平行な様式などから)、膨潤性成分は、胃腸液にさらされると膨潤し、膨潤性成分又はその一部の膨潤は、薬物剤形の寸法を増加させ、それによって、薬物が胃内に長期間保持されることを可能にする。いくつかの実施形態では、第1の成分の第1の軸及び第2の成分の第2の軸は、膨潤性成分が膨潤すると互いに対して垂直になる。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、膨潤性成分の膨潤後の位置に第1の成分及び第2の成分を固定するように構成されたロック機能を含む。いくつかの実施形態では、第1の成分及び第2の成分は、少なくとも部分的に接続されている。いくつかの実施形態では、第1の成分及び第2の成分は、少なくとも部分的に、第1の成分及び/又は第2の成分の突出部又はロッドなどの特徴を介して接続されている。いくつかの実施形態では、第1の成分の少なくとも一部が、回転点を作成するように第2の成分と協調するように構成されている。いくつかの実施形態では、第1の成分及び第2の成分は、少なくとも部分的に、膨潤性成分を介して接続されている。薬物は、薬物剤形の記載された特徴のうちのいずれか1つ以上に含有され得る。
例示の目的で、図3Aに示されるように、薬物剤形300は、第1の成分302、第2の成分304、及び膨潤性成分306を含み、第1の成分302及び第2の成分304は、少なくとも部分的に、膨潤性成分306を介して接続されている。薬物剤形300における第1の成分302は、第1の近位端から第1の遠位端までの第1の軸308を有し、第2の成分304は、第2の近位端から第2の遠位端までの第2の軸310を有する。図3Aに示されるように、膨潤性成分が膨潤していない場合(投与状態などで)、第1の軸308及び第2の軸310は、互いに整列している(平行又は実質的に平行な様式などで)。図3Bに示されるように、膨潤性成分が膨潤すると、第1の軸308及び第2の軸310は、薬物剤形の寸法を増加させるために、互いに対して回転する(例えば、平行又は実質的に平行な様式から外れて)。いくつかの実施形態では、第1の成分、第2の成分、及び膨潤性成分のうちの少なくとも1つは薬物を含む。
図3Cでは、図3A~3Bの薬物剤形と同様の例示的な薬物剤形の断面図が描写されており、第1の成分及び第2の成分は、少なくとも部分的に、第1の成分から延在するロッドを介して接続されている。図3Cに示されるように、第1の成分及び第2の成分の両方が、薬物(API)を含有するマトリックスを含む。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、第1の成分、第2の成分、及び膨潤性成分を含み、第1の成分及び第2の成分は、少なくとも部分的に、膨潤性成分を介して接続され、第1の成分、第2の成分、及び膨潤性成分のうちの少なくとも1つは、薬物を含み、第1の成分は第1の近位端から第1の遠位端までの第1の軸を有し、第2の成分は第2の近位端から第2の遠位端までの第2の軸を有し、膨潤性成分は中心軸を有し、第1の軸及び第2の軸は互いに整列され、第1の軸上の点及び第2の軸上の点は、膨潤性成分が膨潤すると互いから離れる方向にシフトされ、膨潤性成分は胃腸液にさらされると膨潤し、膨潤性成分又はその一部の膨潤は薬物剤形の寸法を増加させ、それによって、薬物が、胃内に長期間保持されることを可能にする。いくつかの実施形態では、膨潤性成分の膨潤は、薬物剤形の他の成分に対する第1の成分の移動をもたらす。いくつかの実施形態では、膨潤性成分の膨潤は、薬物剤形の他の成分に対する第1の成分及び第2の成分の移動をもたらす。いくつかの実施形態では、第1の軸上の点は、膨潤性成分の中心軸から離れる方向にシフトされ、例えば、第1の軸上の点のみが中心軸から離れる方向にシフトされ、第2の成分の第2の軸の点はシフトされない。いくつかの実施形態では、第1の軸上の点及び第2の軸上の点が、膨潤性成分の中心軸から離れる方向にシフトされる。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、ガイドトラックを含み、薬物剤形は、第1の成分などの成分がガイドトラック上でスライドするように構成されている。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、第1のガイドトラック及び第2のガイドトラックを更に含み、膨潤性成分が膨潤すると、第1の成分は、第1のガイドトラックと共に中心軸から離れる方向にシフトし、第2の成分は、第2のガイドトラックと共に中心軸から離れる方向にシフトする。一般に、かかる薬物剤形は、膨潤性成分に加えて、第1の成分、第2の成分、第3の成分、第4の成分、第5の成分、第6の成分、第7の成分、及び第8の成分などの任意の数の成分を有し得る。いくつかの実施形態では、全てを含めて、1つ以上の成分は、ガイドトラックを有する。例えば、いくつかの実施形態では、薬物剤形は、第3の成分、第3のガイドトラック、第4の成分、及び第4のガイドトラックを更に含み、膨潤性成分が膨潤すると、第3の成分は、第3のガイドトラックと共に中心軸から離れる方向にシフトし、第4の成分は、第4のガイドトラックと共に中心軸から離れる方向にシフトする。薬物は、薬物剤形の記載された特徴のうちのいずれか1つ以上に含有され得る。
いくつかの実施形態では、ガイドトラックは、成分が薬物剤形を出るのを防止するように構成されている。いくつかの実施形態では、成分は、ガイドトラックと係合する特徴を備える。いくつかの実施形態では、膨潤性成分の膨潤は、成分をガイドトラックに沿って押し込む。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、成分をガイドトラックに沿った所定の位置で停止及び/又はロックする特徴を有するように構成されている。
例示の目的で、図4Aに示されるように、薬物剤形400は、第1の成分404、第2の成分406、及び膨潤性成分402を含み、第1の成分404及び第2の成分406は、少なくとも部分的に、膨潤性成分402を介して接続されている。第1の成分404は、第1の近位端から第1の遠位端までの第1の軸408を有し、第2の成分406は、第2の近位端から第2の遠位端までの第2の軸410を有し、膨潤性成分402は、中心軸を有する。第1の軸408及び第2の軸410は、互いに整列している(例えば、同じ線上にあるが、本出願で包含される整列は、同じ線上にある必要はない)。第1の軸408上の点412、第2の軸410上の点414、及び膨潤性成分402の中心軸は、膨潤性成分402の膨張中の成分上の動きを追跡するのを助けるために、図4A及び4Bに記されている。図4Bに示されるように、膨潤性成分402が膨潤すると、第1の軸408上の点412及び第2の軸410上の点414は、互いに離れて、かつ膨潤性成分402の点で記された中心軸から離れる方向にシフトされる。第1の成分、第2の成分、及び膨潤性成分のうちの少なくとも1つは、薬物を含み得る。
図4C及び4Dに示されるように、薬物剤形は、複数の成分及び膨潤性成分を含み得る。図4Cでは、剤形は、成分の層及びガイドトラックを含む。図4Dに示されるように、膨潤性成分が膨張すると、薬物剤形の成分は、所望の方向に膨張し、その結果、薬物剤形の全体寸法が増加し、それによって薬物が胃内に長期間保持されることを可能にする。
B.膨張状態(例えば、胃保持状態)における薬物剤形の特性
本明細書に記載されるように、膨潤性成分又はその一部の膨潤は、薬物剤形の寸法を増加させ、それによって薬物が胃内に長期間保持されることを可能にする。いくつかの実施形態では、薬物剤形の膨張状態は、胃保持状態と称される。当業者であれば、膨潤性成分又はその一部の膨潤中のサイズなど、薬物剤形の特性は、動的であり、経時的に変化し得ることを容易に理解するであろう。胃保持状態などの薬物剤形の特定の状態の説明は、本明細書での開示を、薬物剤形のその1つの静的実施形態のみに限定することを意図するものではない。
いくつかの実施形態では、薬物剤形が膨張状態(例えば、胃保持状態)にあるとき、薬物剤形は、幽門部(幽門洞、幽門管、又は幽門括約筋によって作り出された幽門口など)の側面を通って十二指腸への薬物剤形の通過を禁止及び/又は防止するサイズである。いくつかの実施形態では、薬物剤形が膨張状態にあるとき、薬物剤形は、幽門括約筋によって作り出さされた幽門口を通した薬物剤形の通過を禁止及び/又は防止するサイズである。いくつかの実施形態では、薬物剤形が膨張状態にあるとき、薬物剤形の少なくとも2つの垂直な寸法は、各々独立して、長さが少なくとも約2cm~約7cmであり、例えば、長さが少なくとも約2cm~約5cm、長さが約3cm~約6cm、又は長さが約4cm~約7cmである。いくつかの実施形態では、薬物剤形が膨張状態にあるとき、薬物剤形の少なくとも2つの垂直な寸法は、各々独立して、長さが少なくとも約2cmであり、例えば、長さが少なくとも約2.5cm、3cm、3.5cm、4cm、4.5cm、5cm、5.5cm、6cm、6.5cm、又は7cmのうちのいずれかである。いくつかの実施形態では、薬物剤形が膨張状態にあるとき、薬物剤形の少なくとも2つの垂直な寸法は、各々独立して、長さが約2cm、2.5cm、3cm、3.5cm、4cm、4.5cm、5cm、5.5cm、6cm、6.5cm、又は7cmのうちのいずれかである。いくつかの実施形態では、薬物剤形が膨張状態にあるとき、少なくとも2つの垂直な寸法のうちの1つの寸法は、別の寸法とは異なる。いくつかの実施形態では、薬物剤形が膨張状態にあるとき、少なくとも2つの垂直な寸法のうちの1つの寸法は、別の寸法と同じである。
本明細書に記載の薬物剤形は、胃保持機能を有さない薬物剤形と比較して、胃内に長期間保持されるように構成されている。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、約8時間~約24時間、約18時間~約30時間、約20時間~約28時間、約1日~約3日、又は約3日~約7日のいずれかなど、約8時間~約7日間、胃内に保持されるように構成されている。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、少なくとも約9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、24時間、25時間、26時間、27時間、28時間、29時間、30時間、31時間、32時間、33時間、34時間、35時間、又は36時間のいずれかなど、少なくとも約8時間、胃内に保持されるように構成されている。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、少なくとも約2日、3日、4日、5日、6日、又は7日のいずれかなど、少なくとも約1日間、胃内に保持されるように構成されている。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、約6日、5日、4日、3日、2日、36時間、30時間、24時間、18時間、又は12時間のいずれかを超えないなど、約7日を超えずに胃内に保持されるように構成されている。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、約8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、24時間、25時間、26時間、27時間、28時間、29時間、30時間、31時間、32時間、33時間、34時間、35時間、36時間、2日、3日、4日、5日、6日、又は7日のいずれかの間、胃内に保持されるように構成されている。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、薬物剤形又はその一部が幽門部を通過し、胃から排出され得るように構成されている。例えば、いくつかの実施形態では、第1の成分及び第2の成分が、分離するなど、係脱し、次いで、薬物剤形の成分が胃から排出されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の成分、第2の成分、及び/又は膨潤性成分など、薬物剤形の1つ以上の成分が、全体的又は部分的に浸食され又は溶解し、その結果、薬物剤形がその後胃から排出され得る。いくつかの実施形態では、薬物剤形の成分又はその一部の浸食又は溶解は、胃内の胃腸液への長時間の曝露によるものである(例えば、低pHへの長時間の曝露による)。
C.投与状態における薬物剤形の特性
本明細書に記載される経口薬物剤形は、任意の数の形状、サイズ、重量、及び外観で形成され得る。本明細書に記載されるように、本出願の薬物剤形は、投与された薬物剤形のライフサイクル(例えば、投与状態及び胃保持状態)中に異なる特徴(サイズ及び形状など)を有する形態を取り得る。別段の記載がない限り、本明細書に開示される薬物剤形の投与状態の特定の特徴は、このセクションで以下に記載される。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、経口薬物剤形である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の経口薬物剤形は、ヒト個体への経口投与に好適である。本出願のかかる薬物剤形は、例えば、小児及び成人などの特定のヒト個体への経口投与に好適な任意のサイズ、形状、又は重量であり得る。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、個体への経口投与に好適であり、薬物剤形のサイズ、形状、又は重量の選択は、個体の属性、例えば、身長、体重、年齢、又は解剖学的特徴のサイズのうちの1つ以上に基づいている。
いくつかの実施形態では、薬物剤形の外面などの表面は、カプセル、円、楕円形、弾丸形状、矢頭形状、三角形、円弧三角形、正方形、円弧正方形、長方形、円弧長方形、ダイヤモンド、五角形、六角形、八角形、半月、アーモンド、又はそれらの組み合わせの形状を有する。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、約5mm~約15mm、約6mm~約13mm、又は約7~約11mmのいずれかなど、約5mm~約20mmの最大横断寸法を有する。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、少なくとも約6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、又は20mmのいずれかなど、少なくとも約5mmの最大横断寸法を有する。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、約19mm、18mm、17mm、16mm、15mm、14mm、13mm、12mm、11mm、10mm、9mm、8mm、7mm、6mm、又は5mmのいずれか未満など、約20mm未満の最大横断寸法を有する。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、約5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、又は20mmのいずれかの最大横断寸法を有する。いくつかの実施形態では、最大横断寸法は、薬物剤形の外面などの表面にわたって測定される。いくつかの実施形態では、最大横断寸法は、薬物剤形を横切って測定される。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、約5mm~約15mm、約6mm~約13mm、又は約7~約11mmのいずれかなど、約5mm~約20mmの最大横断寸法に垂直な横断寸法を有する。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、少なくとも約6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、又は20mmのいずれかなど、少なくとも約5mmの最大横断寸法に垂直な横断寸法を有する。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、約19mm、18mm、17mm、16mm、15mm、14mm、13mm、12mm、11mm、10mm、9mm、8mm、7mm、6mm、又は5mmのいずれか未満など、約20mm未満の最大横断寸法に垂直な横断寸法を有する。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、約5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、又は20mmのいずれかの最大の横断寸法に垂直な横断寸法を有する。いくつかの実施形態では、最大の横断寸法に垂直な横断寸法は、遅延徐放性経口薬物剤形の表面にわたって測定されるいくつかの実施形態では、最大横断寸法に垂直な横断寸法は、薬物剤形を横切って測定される。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、約5mm~約15mm、約6mm~約13mm、又は約7~約11mmのいずれかなど、約5mm~約20mmの厚さを有する。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、少なくとも約6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、又は20mmのいずれかなど、少なくとも約5mmの厚さを有する。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、約19mm、18mm、17mm、16mm、15mm、14mm、13mm、12mm、11mm、10mm、9mm、8mm、7mm、6mm、又は5mmのいずれか未満など、約20mm未満の厚さを有する。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、約5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、又は20mmのいずれかの厚さを有する。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、約50mg~約100mg、約100~約200mg、約200mg~約300mg、約300mg~約400mg、約400mg~約500mg、約500mg~約600mg、約600mg~約700mg、約700mg~約800mg、約800mg~約900mg、又は約900mg~約1,000mgのいずれかなど、約50mg~約1,000mgの総重量を有する。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、少なくとも約75mg、100mg、125mg、150mg、175mg、200mg、225mg、250mg、275mg、300mg、325mg、350mg、375mg、400mg、425mg、450mg、475mg、500mg、550mg、600mg、650mg、700mg、750mg、800mg、850mg、900mg、950mg、又は1,000mgのいずれかなど、少なくとも約50mgの総重量を有する。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、約950mg、900mg、850mg、800mg、750mg、700mg、650mg、600mg、550mg、500mg、475mg、450mg、425mg、400mg、375mg、350mg、325mg、300mg、275mg、250mg、225mg、200mg、175mg、150mg、125mg、100mg、75mg、又は50mg未満など、約1,000mg未満の総重量を有する。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、約50mg、75mg、100mg、125mg、150mg、175mg、200mg、225mg、250mg、275mg、300mg、325mg、350mg、375mg、400mg、425mg、450mg、475mg、500mg、550mg、600mg、650mg、700mg、750mg、800mg、850mg、900mg、950mg、又は1,000mgのいずれかの総重量を有する。
D.薬物剤形及び薬物放出プロファイルにおける薬物の統合
本明細書に記載の薬物剤形は、1つ以上の薬物を含む。薬物剤形の薬物は、薬物剤形のライフサイクルの任意の時点で放出され得る。例えば、いくつかの実施形態では、薬物剤形は、膨張状態(例えば、胃保持状態)にあるときに薬物を放出するように構成され、製剤化される。いくつかの実施形態では、薬物剤形内の薬物の少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100のいずれかなど、実質的に全てが、膨張状態(胃保持状態など)中に放出される。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、膨潤性成分の膨潤の前に薬物を放出するように構成されている。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、胃を出た後に薬物を放出するように構成されている。
いくつかの実施形態では、薬物は難水溶性薬物である。いくつかの実施形態では、難水溶性薬物は、生物薬剤学分類システム(BCS)クラスII医薬品有効成分(API)、例えば、高浸透性及び低溶解性を有する薬物である。いくつかの実施形態では、薬物は、アセクロフェナク、ビカルタミド、カルバマゼピン、カルベジロール、クロトリマゾール、シンナリジン、ダナゾール、ダプソン、エストラジオール、エセチミブグリベンクラミド、フェノフィブラート、グリセオフルビン、イブプロフェン、イトラコナゾール、ケトコナゾール、メフェナミン酸、ナプロキセン、ネビラピン、ニフェジピン、ニトロフラントイン、ノメゲストロル酢酸、フェニトインナトリウム塩、ピロキサム、プラジカンテル、リファンピシン、スルファメトキサゾール、トリメトプリム、及びベラパミル塩酸塩からなる群から選択される。
薬物剤形は、任意の所望の放出プロファイルに基づいて薬物を放出するように構成され得る。概して、本明細書に記載の薬物剤形は、胃内に長期間保持されるように設計されるため、少なくとも1つの薬物の放出プロファイルは、薬物剤形の予想される胃滞留に基づいて構成される。いくつかの実施形態では、2つ以上の薬物が薬物剤形内にあるとき、薬物剤形は、所望の放出プロファイルに従って各薬物を放出するように構成されている。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、薬物剤形内の全ての薬物内容物(又は少なくとも約90%など、実質的に全て)が、薬物剤形の予想される胃滞留中に放出されるように構成されている。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、薬物剤形又はその成分が胃から排出されると予想される後に、薬物剤形内のある量の薬物内容物(第2の薬物など)が放出されるように構成されている。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、遅延放出プロファイル、徐放性プロファイル、遅延徐放性プロファイル、ゼロ次放出プロファイル、一次放出プロファイル、即時放出プロファイルに加えて徐放性プロファイル、即時放出プロファイルに加えて遅延放出プロファイル、即時放出プロファイルに加えて遅延徐放性プロファイル、パルス放出プロファイル、反復パルス放出プロファイル、即時放出プロファイルに加えてパルス放出プロファイル、又はこれらの組み合わせに従って、薬物が放出されるように製剤化され、構成される。例えば、いくつかの実施形態では、遅延放出プロファイルは、個体への薬物剤形の投与後少なくとも約2時間後の薬物の放出を含む。いくつかの実施形態では、徐放性プロファイルは、約2時間の期間を超える薬物の放出を含む)。
本明細書に記載の薬物剤形は、様々な技法を使用して、所望の薬物放出プロファイルに従って薬物を放出するように構成され、製剤化され得る。いくつかの実施形態では、薬物剤形からの薬物の放出は、薬物含有材料が胃腸液にさらされるときなど、薬物含有材料の浸食に基づいている。いくつかの実施形態では、薬物含有材料は、胃腸液にさらされる表面積などの所定の表面積、厚さ、及び薬物質量分率を有する層として構成され、薬物含有材料のこれらの特性は、所望の薬物放出を提供する。いくつかの実施形態では、薬物含有材料は多層構造の形態である。いくつかの実施形態では、薬物含有材料は、薬物剤形の第1の成分又は膨潤性成分などの成分の材料に埋め込まれる。所望の薬物放出を提供するかかる薬物含有材料の設計、構成、及び材料は、当該技術分野において既知であり、例えば、その全体が本明細書に組み込まれる米国特許第10,350,822号を参照されたい。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、薬物含有区画で構成され、区画は、薬物が薬物剤形から放出されるオリフィスを有する。いくつかの実施形態では、オリフィスは、プラグなどの浸食性材料でブロックされる。いくつかの実施形態では、薬物が薬物剤形の区画内に保持されるようにオリフィスをブロックする特徴は、所望の時点でオリフィスをもはやブロックしないように構成されている。例えば、いくつかの実施形態では、薬物含有区画は、浸食性プラグで密封され、浸食性プラグは、個体への投与後の特定の時間に溶解して、それによって、薬物剤形から薬物を放出する。放出のタイミングは、例えば、プラグの厚さ及び/又はプラグの材料に基づくことができる。薬物含有区画は、薬物剤形の第1の成分又は膨潤性成分などの任意の成分で構成することができる。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、複数の薬物含有区画を含む。いくつかの実施形態では、成分は、不溶性シェル材料などの非浸食性材料である。いくつかの実施形態では、成分は、薬物が薬物含有区画を出た後、例えば、薬物剤形が胃を出た後に浸食される。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、薬物がその材料から浸出するように構成されている。
本明細書に記載の薬物又は薬物剤形の薬物は、本明細書に記載の任意の成分の一部であり得る。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、薬物を含む第1の成分を含む。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、薬物を含む第2の成分を含む。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、薬物を含む第3の成分を含む。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、薬物を含む第4の成分を含む。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、薬物を含む膨潤性成分を含む。いくつかの実施形態では、膨潤性成分の膨潤剤は、薬物を含む。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、薬物を含む複数の成分を含み、各成分が同じ薬物を含み、及び/又は2つ以上の成分が同じ薬物を含む。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、薬物を含む複数の成分を含み、各成分が異なる薬物を含み、及び/又は2つ以上の成分が異なる薬物を含む。いくつかの実施形態では、膨潤性成分は薬物を含まない。
B.薬物剤形の成分の材料
第1の成分及び膨潤性成分などの薬物剤形の成分を形成するために使用される材料は、所望の特性及び/又はその機能に基づいて選択され得る。
いくつかの実施形態では、膨潤性成分、又は膨潤剤などのその一部は、胃腸液にさらされると、膨潤性成分が所望のサイズ及び/又は形状に膨潤するように構成及び製剤化される。いくつかの実施形態では、膨潤性成分は、膨潤したときに所定の形状を形成する。いくつかの実施形態では、膨潤後の膨潤性成分の形状は、膨潤前の膨潤性成分の形状とは異なる。いくつかの実施形態では、膨潤後の膨潤性成分の形状は、膨潤前の膨潤性成分の同じ形状である。いくつかの実施形態では、膨潤性成分はコーティングを含む。いくつかの実施形態では、膨潤性成分のコーティングは、胃腸液との接触を禁止すること、及び/又は膨潤を抑制することによってなど、個体への薬物剤形の投与後の少なくとも所定量の時間、膨潤性成分の膨潤を遅延させる。
いくつかの実施形態では、膨潤性成分及びその材料は、所望の速度で及び/又は所望の力で膨張するように構成されている。例えば、いくつかの実施形態では、膨潤性成分及びその材料は、所望の胃滞留期間、胃内に残る前に、薬物剤形が胃を通過するのを防止するために、胃腸と接触すると迅速に膨張するように構成されている。いくつかの実施形態では、膨潤性成分及びその材料は、胃腸液と接触してから約5分以内に、例えば、約4.5分、4分、3.5分、3分、2.5分、2分、1.5分、1分、又は30秒のいずれか以内に、胃保持状態まで膨張するように構成されている。いくつかの実施形態では、膨潤性成分及びその材料は、薬物剤形の成分を胃保持状態に移動させるのに必要な力で膨張するように構成されている。
いくつかの実施形態では、膨潤性成分は、発泡剤などのガス発生物を含む。いくつかの実施形態では、ガス発生剤は二酸化炭素源を含む。いくつかの実施形態では、ガス発生剤は、炭酸塩、又は重炭酸塩、又はこれらの組み合わせを含む。例示的な炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、及び重炭酸マグネシウムが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ガス発生剤は、重炭酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、膨潤性成分は、酸又は酸源を更に含む。例示的な酸又は酸源としては、クエン酸又はその塩、酒石酸又はその塩、フマル酸又はその塩、アジピン酸又はその塩、リンゴ酸又はその塩、及びギ酸、ソルビン酸、コハク酸又はその塩、氷酢酸、サリチル酸、プロピオン酸、リン酸又はその塩、乳酸、安息香酸が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、酸源は、ギ酸ナトリウムである。いくつかの実施形態では、膨潤性成分は、重炭酸ナトリウム及びギ酸ナトリウムを含む。
いくつかの実施形態では、膨潤性成分、例えば、膨潤性成分の膨潤剤は、架橋生成物、及び形状記憶材料からなる群から選択される材料を含む。いくつかの実施形態では、膨潤性成分、例えば、膨潤性成分の膨潤剤は、ポリエチレンオキシド-ポリエチレングリコール(PEO-PEG)架橋ポリマー、ポリカプロラクトン-ポリエチレングリコール-ポリカプラクトン(PCL-PEG-PCL)、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレンオキシド(PEO)、例えば、高分子量PEO、アルギン酸ナトリウム、カルボマー、高分子量ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、高分子量ヒドロキシルプロピルメチルセルロース若しくはヒプロメロス(HPMC)、メチルセルロース(MC)、高分子ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)及びポリビニルピリドロン(PVP)80/20、メタクリル酸エステルコポリマー、ポリ[メタクリル酸ブチル、(2-ジメチルアミノエチル)メタクリレート、メタクリル酸メチル]比率1:2:1(例えば、EUDRAGIT(登録商標)E 100、EUDRAGIT(登録商標)E 12,5、EUDRAGIT(登録商標)E PO)、ポリ[アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル]比率2:1(例えば、EUDRAGIT(登録商標)NE 30 D、EUDRAGIT(登録商標)NE 40 D、EUDRAGIT(登録商標)NM 30 D)、ポリ[メタクリル酸、メタクリル酸メチル]比率1:1(例えば、EUDRAGIT(登録商標)L 100、EUDRAGIT(登録商標)L 12,5、EUDRAGIT(登録商標)L 12,5 P)、ポリ[メタクリル酸、アクリル酸エチル]比率1:1(例えば、アクリル-EZE、アクリル-EZE93A、アクリル-EZE MP、EUDRAGIT(登録商標)L 30 D-55、EUDRAGIT(登録商標)L 100-55、Eastacryl(登録商標)30 D、Kollicoat(登録商標)MAE 30 DP、Kollicoat(登録商標)MAE 100 P)、ポリ[メタクリル酸、メタクリル酸メチル]比率1:2(例えが、EUDRAGIT(登録商標)S 100、EUDRAGIT(登録商標)S 12,5、EUDRAGIT(登録商標)12,5P、ポリ[メチルアクリレート、メチルメタクリレート、メタクリル酸]比率7:3:1)(例えば、EUDRAGIT(登録商標)FS 30 D)、ポリ[アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸トリメチルアンモニオエチルクロリド]比率1:2:0.2(例えば、EUDRAGIT(登録商標)RL 100、EUDRAGIT(登録商標)RLPO、EUDRAGIT(登録商標)RL 30 D、EUDRAGIT(登録商標)RL 12,5)、ポリ[アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸トリメチルアンモニオエチルクロリド]比率1:2:0.1(例えば、EUDRAGIT(登録商標)RS 100、EUDRAGIT(登録商標)RS PO、EUDRAGIT(登録商標)RS 30 D、EUDRAGIT(登録商標)RS 12,5)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート若しくはヒプロメロースアセテートサクシネート(HPMCAS)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、又はそれらの組み合わせ、からなる群から選択される材料を含む。いくつかの実施形態では、形状記憶材料は、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンオキシド(PEO)のブロックコポリマー、ポリスチレン及びポリ(1,4-ブタジエン)を含有するブロックコポリマー、ポリ(2-メチル-2-オキサゾリン)及びポリテトラヒドロフランから作製されるABAトリブロックコポリマー、ポリノルボルネン(CdF Chemie/Nippon Zeonによって開発されたNorsorex)、部分的に置換されたポリフェドラールオリゴシルスキオキサン(POSS)を有するポリノルボルネン、ポリシクロオクテン(PCOE)とポリ(5-ノルボルネン-エキソ、エキソ-2,3-ジカルボン酸無水物)(PNBEDCA)からなるコポリマー、ポリ(エステルウレタン)、ポリオール(ソフトセグメント)及び鎖延長剤(ハード相)と結合したジイソシアネートで構成される複合材料(ポリ(ε-カプロラクトン)(PCL)、ポリ(エチレンアジペート)(PEA)グリコール))、ポリ(エステルウレタン)(PUR)及びPCLの組み合わせ、エチレンオキシド-エチレンテレフタレートセグメントコポリマー、オリゴ(ε-カプロラクトン)及びオリゴ(p-ジオキサノン)ベースのPUR、ポリ(p-ジオキサノン)-b-ポリ(テトラメチレンオキシドグリコール)マルチブロックコポリマー、ポリ(メタクリル酸メチル)-ポリ(エチレングリコール)(PMMA-PEG)半相互貫入ネットワーク(IPN)、主鎖が二官能PCLポリマーと架橋したポリ(シクロヘキシルメタクリレート)(PCHMA)、PCL主鎖に短いPEG側鎖がグラフトされたポリマー、Nafion(登録商標)、コポリ(エステルウレタン)ネットワーク、共有結合架橋ポリ[エチレン-co-(酢酸ビニル)](cPEVA)、PCLとポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMEG)との組み合わせ、又はそれらの組み合わせ、からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、材料は、膨潤性材料及び形状記憶材料を含む複数の特性を有し得る。
いくつかの実施形態では、第1の成分などの成分は、不溶性材料、pH感受性浸食材料、例えば、胃のpHで浸食されない材料、徐々に浸食される材料、例えば、薬物剤形、又はその成分が胃を出た後に浸食される材料、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、第1の成分などの成分は、ポリ[ブチルメタクリレート、(2-ジメチルアミノエチル)メタクリル酸塩、メタクリル酸メチル]比率2:1(例えば、EUDRAGIT(登録商標)E 100、EUDRAGIT(登録商標)E 12,5、EUDRAGIT(登録商標)E PO)、ポリ[アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル]比率2:1(例えば、EUDRAGIT(登録商標)NE 30 D、EUDRAGIT(登録商標)NE 40 D、EUDRAGIT(登録商標)NM 30 D)、ポリ[メタクリル酸、メタクリル酸メチル]比率1:1(例えば、EUDRAGIT(登録商標)L 100、EUDRAGIT(登録商標)L 12,5、EUDRAGIT(登録商標)L 12,5 P)、ポリ[メタクリル酸、アクリル酸エチル]比率1:1(例えば、Acryl-EZE、Acryl-EZE93A、Acryl-EZE MP、EUDRAGIT(登録商標)L 30 D-55、EUDRAGIT(登録商標)L 100-55、Eastacryl(登録商標)30 D、Kollicoat(登録商標)MAE 30 DP、Kollicoat(登録商標)MAE 100 P)、ポリ[メタクリル酸、メタクリル酸メチル]比率1:2(例えば、EUDRAGIT(登録商標)S 100、EUDRAGIT(登録商標)S 12,5、EUDRAGIT(登録商標)12,5 P、ポリ[アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸]比率7:3:1)例えば、EUDRAGIT(登録商標)FS 30 D)、ポリ[アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸トリメチルアンモニオエチル]比率1:2:0.2(例えば、EUDRAGIT(登録商標)RL 100、EUDRAGIT(登録商標)RLPO、EUDRAGIT(登録商標)RL 30 D、EUDRAGIT(登録商標)RL 12,5)、ポリ[アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸トリメチルアンモニオエチル]比率1:2:0.1(例えば、EUDRAGIT(登録商標)RS 100、EUDRAGIT(登録商標)RS PO、EUDRAGIT(登録商標)RS 30 D、EUDRAGIT(登録商標)RS 12,5)、ステアリン酸、エチルセルロース(EC)、二酸化チタン、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、ポリ(ラクチド-co-グリコリド)(PLGA)、エチレン酢酸ビニルコポリマー、ポリエチレン(PE)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ乳酸(PLA)、酢酸酪酸セルロース(CAB)、酢酸セルロース(CA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリビニルアセタールジエチルアミノラクテート(AEA)、又はそれらの組み合わせ、からなる群から選択された材料を含む。
いくつかの実施形態では、薬物剤形の材料は、熱可塑性材料である。いくつかの実施形態では、熱可塑性材料は、熱可塑性ポリマーである。いくつかの実施形態では、熱可塑性材料は、可塑剤、及び別の添加剤、例えば、充填剤、結合剤、潤滑剤、流動促進剤、及び崩壊剤のうちのいずれか1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、粘土、SiCナノ粒子、Ni粉末、炭素ナノチューブ、炭素繊維、カーボンブラック、グラフェン、金属酸化物(例えば、Fe3O4、TiO2、ZnO)、銀(Ag)ナノ粒子、金(Au)ナノ粒子、銀及び金ナノ粒子、ナノロッド、ナノウイスカ、ナノワイヤ、及びセルロースナノクリスタルからなる群から選択される。
E.薬物剤形の追加の特徴
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、例えば、薬物剤形に浮力を提供するために、ガス充填区画を含む。いくつかの実施形態では、ガス充填区画は、第1の成分又は膨潤性成分などの成分に埋め込まれる。いくつかの実施形態では、ガス充填区画は、浸食性プラグを有し、浸食性プラグは、個体に薬物剤形を投与した後の時点でガス充填区画を開くように構成されている。
いくつかの実施形態では、薬物剤形は、外側コーティング、外側層、又は外側マーキングなどの追加の特徴を含む。いくつかの実施形態では、外側コーティング又は層は、フレーバーコーティングである。いくつかの実施形態では、外側コーティング又は層は、糖コーティングである。いくつかの実施形態では、外側コーティング又は層は、化粧コーティングである。いくつかの実施形態では、外側コーティング又は層は、カラーコーティングである。いくつかの実施形態では、外側コーティング又は層は、フィルムコーティングである。いくつかの実施形態では、外側コーティング又は層は、ポリマーコーティングである。いくつかの実施形態では、外側コーティングは、薬物剤形を完全に取り囲む。いくつかの実施形態では、外側層は、薬物剤形の外部の一部を形成する。いくつかの実施形態では、追加の成分は、薬物ロゴ、会社名若しくは略語、グラフィック、薬品ラベル、薬物化学名若しくは略語、薬物仕様、識別バーコード、又はこれらの組み合わせなどのラベルである。
III.市販のバッチ
いくつかの態様では、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載の薬物剤形の市販のバッチである。いくつかの実施形態では、市販のバッチは、本明細書に記載の遅延徐放性経口薬物剤形を少なくとも約100、150、200、250、500、750、1,000、2,500、5,000、7,500、10,000、20,000、30,000、40,000、50,000、60,000、70,000、80,000、90,000、又は100,000のいずれかを含む。いくつかの実施形態では、市販のバッチの薬物剤形の各々は、三次元(3D)印刷を介してなど、同じ技法を使用して製作される。
いくつかの実施形態では、市販のバッチは、薬物剤形内の薬物の量、薬物剤形の重量、薬物剤形の寸法(投与状態及び/又は保持状態などの)、及び薬物剤形の胃保持時間のうちの1つ以上について、約0.1以下、例えば、0.05以下の標準偏差を有する。いくつかの実施形態では、薬物剤形の寸法は、膨潤成分の膨潤前の(投与状態などの)経口薬物剤形の最大横断寸法である。いくつかの実施形態では、薬物剤形の寸法は、膨潤成分の膨潤前の(投与状態などの)、経口薬物剤形の最大横断寸法に垂直な横断寸法である。いくつかの実施形態では、薬物剤形の寸法は、膨潤成分の膨潤後の(胃保持状態などの)、経口薬物剤形の最大横断寸法である。いくつかの実施形態では、薬物剤形の寸法は、膨潤成分の膨潤後の(胃保持状態などの)、経口薬物剤形の最大横断寸法に垂直な横断寸法である。
IV.作製方法
いくつかの態様では、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載の薬物剤形の作製方法である。いくつかの実施形態では、作製方法は、本明細書に記載の薬物剤形の成分又はその一部のうちの少なくとも1つを形成するための三次元(3D)印刷技法を含む。
本明細書で使用される場合、「印刷」、「三次元印刷」、「3D印刷」、「付加製造」、又はそれらの等価物は、遅延徐放性経口薬物剤形などの三次元オブジェクトをデジタル設計を使用して層ごとに製作するプロセスを指す。三次元印刷の基本的なプロセスは、米国特許第5,204,055号、同第5,260,009号、同第5,340,656号、同第5,387,380号、同第5,503,785号、及び同第5,633,021号に記載されている。三次元印刷に関連する追加の米国特許及び特許出願には、以下が含まれる。米国特許第5,490,962号、同第5,518,690号、同第5,869,170号、同第6,530,958号、同第6,280,771号、同第6,514,518号、同第6,471,992号、同第8,828,411号、米国公開第2002/0015728号、同第2002/0106412号、同第2003/0143268号、同第2003/0198677号、同第2004/0005360号。上記の米国特許及び特許出願の内容は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、付加製造技法が、本明細書に記載の薬物剤形を製作するために使用される。いくつかの実施形態では、層ごとの技法を使用して、本明細書に記載の薬物剤形を製作する。例えば、いくつかの実施形態では、層ごとの技法は、薬物剤形の第1の層全体の1つ以上の材料を吐出し、次いで、薬物剤形の第2の層全体の1つ以上の材料を吐出することに進むことを含む。いくつかの実施形態では、第1の層又は第2の層などの層は、薬物剤形の断面である。いくつかの実施形態では、第1の層又は第2の層などの層は、薬物剤形の第1の成分の一部及び膨潤性成分の一部を含む。3D印刷は、ある範囲の医薬品材料を取り扱い、組成及びアーキテクチャの両方を局所的に制御し得るため、3D印刷は、本発明による複雑な幾何学形状及び組成を有する薬物剤形の製造に好適である。
いくつかの実施形態では、層は、薬物剤形の成分、例えば、膨潤性成分に関して使用されるとき、薬物剤形の成分の構成を指し、同じ材料の複数の印刷層を含み得る。いくつかの実施形態では、層は、三次元印刷された充填密度など、所定の充填密度を有する。いくつかの実施形態では、層は、約10の印刷層~約2500の印刷層、約25の印刷層~約100の印刷層、約50の印刷層~約200の印刷層、約100の印刷層~約200の印刷層、約150の印刷層~約250の印刷層、約200の印刷層~約250の印刷層、約500の印刷層~約1000の印刷層、又は約2000の印刷層~約2400の印刷層のいずれかなど、約5の印刷層~約2500の印刷層の複数の印刷層を含む。いくつかの実施形態では、印刷層の厚さは、約5mm以下であり、例えば、約4mm、3mm、2mm、1mm、0.9mm、0.8mm、0.7mm、0.6mm、0.5mm、0.4mm、0.3mm、0.2mm、0.1mm、0.09mm、0.08mm、0.07mm、0.06mm、0.05mm、0.04mm、0.03mm、0.02mm、又は0.01mmのいずれか以下などである。いくつかの実施形態では、印刷層の厚さは、約5mm、4mm、3mm、2mm、1mm、0.9mm、0.8mm、0.7mm、0.6mm、0.5mm、0.4mm、0.3mm、0.2mm、0.1mm、0.09mm、0.08mm、0.07mm、0.06mm、0.05mm、0.04mm、0.03mm、0.02mm、又は0.01mmのいずれかである。
原材料、機器、及び固化の観点から、様々な3D印刷方法が製造のために開発されている。これらの3D印刷方法には、結合剤堆積(Gibson他、Additive Manufacturing Technologies:3D Printing,Rapid Prototyping,及びDirect Digital Manufacturing.,2 ed.Springer,New York,2015;Katstra他、Oral dosage forms fabricated by three dimensional printing,J Control Release,66,2000;Katstra他、Fabrication of complex oral delivery forms by three dimensional printing,Dissertation in Materials Science and Engineering,Massachusetts Institute of Technology,2001;Lipson他、Fabricated:The New World of 3D printing,John Wiley & Sons,Inc.,2013;Jonathan,Karim 3D printing in pharmaceutics:a new tool for designing customized drug delivery systems,Int J Pharm,499,2016参照)、材料噴射(Jonathan,Karim,3D printing in pharmaceutics:a new tool for designing customized drug delivery systems,Int J Pharm,499,2016参照)、押出(Gibson他、Additive Manufacturing Technologies:3D Printing,Rapid Prototyping,及びDirect Digital Manufacturing.2 ed.Springer,New York,2015参照)、及び光重合(Melchels他、A review on stereolithography and its application in biomedical engineering.Biomaterials,31,2010参照)が含まれる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の薬物剤形は、押出方法を使用して3D印刷されたものである。いくつかの実施形態では、3D印刷の方法は、二重スクリュー押出方法を使用することを含む。押出プロセスでは、材料は、印刷ノズルを介してロボットで作動させた印刷ヘッドから押出される。粉体床を必要とする結合剤堆積とは異なり、押出方法は、任意の基板上で印刷することができる。本明細書に開示される熱可塑性材料、ペースト及びコロイド懸濁液、シリコーン、及び他の半固体を含む、様々な材料を三次元印刷のために押出すことができる。1つの押出印刷方法は、溶融押出堆積(MED)であり、これは、印刷ヘッドからの押出材料を使用して材料の層を印刷して、薬物剤形の成分を形成する。別の一般的なタイプの押出印刷は、印刷のために固体高分子フィラメントを使用する、溶解堆積モデリングである。溶解堆積モデリングでは、歯車システムが、フィラメントを押出用に加熱されたノズルアセンブリ内に駆動する(Gibson他、Additive Manufacturing Technologies:3D Printing,Rapid Prototyping,and Direct Digital Manufacturing,2 ed.Springer,New York,2015参照)。
いくつかの実施形態では、3D印刷は、溶融押出堆積(MED)によって実行される。いくつかの実施形態では、溶融押出堆積技法は、ホットメルト押出機で粉末を調製するなど、吐出される材料を調製し、次いで材料をMED印刷ヘッドに供給することを含む。次いで、MED印刷ヘッドは、材料を吐出して、遅延徐放性経口薬物剤形を付加方式で形成する(層ごとの堆積)。いくつかの実施形態では、第1の成分及び膨潤性成分などの、薬物剤形の各材料は、異なるMED印刷ヘッドから吐出される。いくつかの実施形態では、MED印刷ヘッドは、1つ以上のgcodeファイルに準拠した命令に従って材料を吐出する。例示的なMED技法は、例えば、WO2019/137333、WO2018/137686、及び米国特許第10,201,503号に開示されており、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、3D印刷は、溶解堆積モデリング(FDM)によって実行される。いくつかの実施形態では、三次元印刷は、FDMなどの3D印刷技法と結合された溶融押出堆積又はホットメルト押出によって実行される。いくつかの実施形態では、3D印刷は、非フィラメントFDMによって実行される。いくつかの実施形態では、3D印刷は、インクジェット印刷によって実行される。いくつかの実施形態では、3D印刷は、選択的レーザ焼結(SLS)によって実行される。いくつかの実施形態では、3D印刷は、ステレオリソグラフィ(SLA又はSL)によって実行される。いくつかの実施形態では、3D印刷は、PolyJet、Multi-Jet Printing System(MJP)、Perfactory、Solid Object Ultraviolet-Laser Printer、Bioplotter、3D Bioprinting、Rapid Freeze Prototyping、Benchtop System、Selective Deposition Lamination(SDL)、Laminated Objet Manufacutring(LOM)、Ultrasonic Consolidation、ColorJet Printing(CJP)、EOSINT Systems、Laser Engineered Net Shaping(LENS)及びAerosol Jet System、Electron Beam Melting(EBM)、Laser CUSING(登録商標)、Selective Laser Melting(SLM)、Phenix PXTM Series、Microsintering、Digital Part Materialization(DPM)、又はVX Systemによって実行される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の3D印刷方法は、連続供給方法を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の3D印刷方法は、バッチ供給方法を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の薬物剤形を製作する方法は、別の方法、例えば、射出成形及び3D印刷の組み合わせ、と組み合わせた3D印刷などの3D印刷技法を含む。
本明細書に開示される薬物剤形を3D印刷するための方法命令は、直接コーディング、固体CADモデルからの導出、又は3D印刷機のコンピュータインタフェース及びアプリケーションソフトウェアに特有の他の手段を含む、様々な方法で生成され得る。これらの命令は、液滴の数及び空間的配置に関する情報、並びに各線形寸法(X、Y、Z)におけるドロップ間隔、及び液滴当たりの流体の体積又は質量などの一般的な3D印刷パラメータに関する情報を含み得る。所与の材料のセットについて、これらのパラメータは、作成される構造の品質を洗練するために調整され得る。作成される構造の全体的な分解能は、粉末粒子サイズ、流体液滴サイズ、印刷パラメータ、及び材料特性の関数である。
いくつかの実施形態では、薬物剤形の1つ以上の成分は、別々に印刷されるように、別々に作成され、後で組み立てられて、薬物剤形を形成する。いくつかの実施形態では、薬物剤形の全ての成分は、単一の方法で印刷されるなど、後で組み立てを必要とせずに、単一の方法で作成される。
本出願に記載の薬物剤形及びその成分は、商業規模で印刷することができる。例えば、いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法を使用して、1時間当たり10,000~100,000単位の薬物剤形を3D印刷し得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法を使用して、1時間当たり10,000~100,000の薬物剤形を3D印刷し得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法を使用して、1時間当たり10,000~100,000単位の投薬単位を3D印刷し得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法を使用して、1時間当たり10,000~100,000投薬単位を3D印刷し得る。
いくつかの実施形態では、薬物剤形及び投薬単位、又はその成分、例えば、前駆体薬物剤形を印刷するために使用される材料は、各々異なる印刷ヘッドによって吐出される。例えば、いくつかの実施形態では、膨潤性成分の膨潤剤は、第1の印刷ヘッドによって印刷され、膨潤性成分の蓋は、第2の印刷ヘッドによって印刷され、第1の成分は、第3の印刷ヘッドによって印刷される。
本明細書に記載の3D印刷方法は、経口薬物剤形及び投薬単位、又はその成分、例えば、本明細書に開示される前駆体薬物剤形の製作を可能にする任意の順序で材料を印刷することを包含する。
いくつかの実施形態では、3D印刷の方法は、コンピュータシステム上で、薬物剤形若しくは投薬単位、又はその成分、例えば、前駆体薬物剤形を、全体的に又は部分的に設計することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、所望の薬物放出プロファイル及び/又は経口薬物剤形及び/又は投薬単位及び/又は前駆体薬物剤形のパラメータをコンピュータシステムに入力することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、印刷される1つ以上のパラメータ、例えば、層表面積、厚さ、薬物質量分率、浸食速度を提供することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、所望の薬物放出プロファイルを提供することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、印刷されるアイテムの仮想イメージを作成することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、所定のパラメータを含むコンピュータモデルを作成することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、所定のパラメータを3Dプリンタに供給し、そのような所定のパラメータに従ってアイテムを印刷することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、所定のパラメータに基づいて印刷されるアイテムの3D図面を作成することを含み、3D図面は、コンピュータシステム上で作成される。いくつかの実施形態では、方法は、スライスなどの3D図面を3D印刷コード、例えば、Gコードに変換することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、コンピュータシステムを使用して3D印刷コードを実行することを含み、それによって、本明細書に記載の方法に従って印刷する。
V.薬物を個体に送達する方法
いくつかの態様では、個体内に薬物を送達し、薬物を個体の胃内に長時間保持することを可能にする方法が提供され、この方法は、本明細書に記載の薬物剤形を個体に経口投与することを含む。いくつかの実施形態では、薬物剤形は、個体の胃内に長期間(例えば、少なくとも約24時間)保持されるように構成されている。いくつかの実施形態では、薬物は、個体への薬物剤形の投与後の所定の時間に薬物剤形から放出され得る。例えば、いくつかの実施形態では、薬物は、個体への薬物剤形の投与後少なくとも約12時間後に、個体の胃内で放出される。
当業者であれば、いくつかの実施形態は、本出願の開示の範囲及び趣旨内で可能であることを認識するであろう。本開示は、以下の実施例によって更に例証され、これらは、本開示を範囲又は趣旨においてそこに記載される特定の手順に限定するものとして解釈されるべきではない。
実施例1
この例は、胃保持のために構成された3D印刷薬物剤形の設計及び試験を実証する。薬物剤形は、2つの膨潤性成分を含み、各々が膨潤剤及び外蓋を含み、外蓋は、薬物剤形の対向面を形成した(図1E及び1F)。外蓋は、ヒンジ機構を使用して膨潤剤の膨潤後に外向きに開くように構成された。膨潤性成分は、薬物剤形の第1の成分を形成するシェルによって囲まれた。薬物剤形様式の3つの構成を調製し、以下のように試験した。
材料の準備
シェル及び膨潤性成分の態様を印刷するための材料を以下のように調製した。印刷用の成分を所望の予め設定された比率に従って混合し、加熱されたトルクレオメータに添加し、一緒に溶かした。次いで、混合物をトルクレオメータから除去し、使用する準備ができた。
膨潤性成分のシェル材料及び外蓋は、EUDRAGIT(登録商標)RSPO(RSPO)で構成された。膨潤性成分の膨潤剤は、表1に示すように、メタクリル酸アンモニオコポリマー、ポリエチレングリコール分子量400(PEG400)、及び炭酸ナトリウム又はアルギン酸ナトリウムを含んでいた。
印刷方法
図1E及び1Fの設計に基づく3つの例示的な薬物剤形(A、B、及びCで示す)を印刷し、それらの膨潤特性について試験した。薬物剤形の印刷を評価するために、異なる印刷充填率を試験した。シェルの充填率は、100%に設定された。外蓋の充填率は、100%、50%、又は30%に設定された。膨潤剤の充填率は、100%、50%、又は30%に設定された。
各成分の各層について、同心円、線、又はグリッドで3D印刷が実行された。異なる材料、充填率、及び印刷モード(同心円、線、又はグリッド)を組み合わせることができる。
薬物剤形A、B、及びCの組成、充填モード、充填率、及び寸法を表1に示す。
Figure 2023548216000002
製作された薬物剤形の膨潤特性
剤形A、B、及びCを、水及びpH1.2の水溶液に供して、それらの膨潤特性を試験した。A、B、及びCの寸法は、両方の条件下で1時間及び2時間の膨潤時に測定され、結果を表2に報告する。
3つの剤形は全て、pH1.2及び水中でそれらの高さにおいて有意な増加を示し、剤形Bは、両方の条件下で最大の増加を有する。pH1.2での増加は、剤形A及びBについては水中よりも低かったが、剤形Cについては2つの条件下で同等であった。これらの結果は、設計上の選択(組成、充填率、外蓋の寸法など)の組み合わせによって膨潤後の剤形のサイズを微調整する可能性を実証し、高精度で所望の膨潤特性を達成することを可能にする。
Figure 2023548216000003

Claims (41)

  1. 第1の成分及び膨潤性成分を含む薬物剤形であって、
    前記第1の成分及び前記膨潤性成分が、接続されており、
    前記第1の成分及び前記膨潤性成分のうちの少なくとも1つが、薬物を含み、
    前記膨潤性成分又はその一部が、胃腸液にさらされると膨潤し、
    前記膨潤性成分又はその前記一部の前記膨潤が、前記薬物剤形の寸法を増加させ、それによって、前記薬物が少なくとも約24時間胃内に保持されることを可能にする、薬物剤形。
  2. 前記膨潤性成分が、外蓋及び膨潤剤を含み、前記外蓋が、前記膨潤剤に接続されており、前記外蓋が、前記薬物剤形の外面の少なくとも一部を形成するように構成されている、請求項1に記載の薬物剤形。
  3. 前記外蓋の表面及び前記第1の成分の一部が、前記薬物剤形の外面を形成する、請求項2に記載の薬物剤形。
  4. 前記外蓋の一部が、前記膨潤性成分の膨潤により、前記外蓋が前記薬物剤形から外向きに蝶番で動くように、前記剤形に動作可能に接続されている、請求項2又は3に記載の薬物剤形。
  5. 前記外蓋が、前記膨潤性成分の膨潤が前記外蓋全体を前記薬物剤形から外向きに移動させるように構成されている、請求項2又は3に記載の薬物剤形。
  6. 各々が外蓋を含む1つ以上の膨潤性成分を更に含む、請求項2~5のいずれか一項に記載の薬物剤形。
  7. 前記膨潤性成分及び前記第1の成分が、2つの別個の層として構成されている、請求項1に記載の薬物剤形。
  8. 第2の成分を更に含み、前記第1の成分及び前記第2の成分が、少なくとも部分的に、前記膨潤性成分を介して接続されている、請求項1に記載の薬物剤形。
  9. 前記膨潤性成分の前記膨潤が、前記第1の成分及び前記第2の成分の相対的位置をシフトさせ、それによって前記薬物剤形の前記寸法を増加させる、請求項8に記載の薬物剤形。
  10. 前記第1の成分が、第1の近位端から第1の遠位端までの第1の軸を有し、前記第2の成分が、第2の近位端から第2の遠位端までの第2の軸を有し、前記膨潤性成分が、中心軸を有し、前記膨潤性成分が膨潤すると、前記第1の軸及び前記第2の軸が互いに対してシフトされる、請求項8又は9に記載の薬物剤形。
  11. 前記第1の軸及び前記第2の軸が、前記膨潤性成分の膨潤がないと互いに整列しており、前記膨潤性成分が膨潤すると互いに対して回転する、請求項10に記載の薬物剤形。
  12. 前記第1の軸及び前記第2の軸が、前記膨潤性成分が膨潤すると互いに対して垂直になる、請求項11に記載の経口剤形。
  13. 前記第1の成分の少なくとも一部が、回転点を作成するように、前記第2の成分と協調するように構成されている、請求項8~12のいずれか一項に記載の薬物投与量。
  14. 前記第1の軸及び前記第2の軸が、互いに整列しており、前記膨潤性成分が膨潤すると、前記中心軸から離れる方向にシフトされる、請求項10に記載の薬物剤形。
  15. 前記薬物剤形が、第1のガイドトラック及び第2のガイドトラックを更に含み、前記膨潤性成分が膨潤すると、前記第1の成分が、前記第1のガイドトラックと共に前記中心軸から離れる方向にシフトし、前記第2の成分が、前記第2のガイドトラックと共に前記中心軸から離れる方向にシフトする、請求項14に記載の薬物剤形。
  16. 前記薬物剤形が、第3の成分、第3のガイドトラック、第4の成分、及び第4のガイドトラックを更に含み、前記膨潤性成分が膨潤すると、前記第3の成分が、前記第3のガイドトラックと共に前記中心軸から離れる方向にシフトし、前記第4の成分が、前記第4のガイドトラックと共に前記中心軸から離れる方向にシフトする、請求項14又は15に記載の薬物剤形。
  17. 前記第1の成分が、第1の薬物を含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の薬物剤形。
  18. 前記第2の成分が、第2の薬物を含む、請求項8~17のいずれか一項に記載の薬物剤形。
  19. 前記第3の成分が、第3の薬物を含む、請求項15~18のいずれか一項に記載の薬物剤形。
  20. 前記第4の成分が、第4の薬物を含む、請求項15~19のいずれか一項に記載の薬物剤形。
  21. 前記膨潤性成分が、コア薬物を含む、請求項1~20のいずれか一項に記載の薬物剤形。
  22. 前記膨潤性成分が、薬物を含まない、請求項1~20のいずれか一項に記載の薬物剤形。
  23. 前記第1の薬物、前記第2の薬物、前記第3の薬物、前記第4の薬物、及び前記コア薬物のうちの少なくとも2つが、同じである、請求項17~21のいずれか一項に記載の薬物剤形。
  24. 前記第1の薬物、前記第2の薬物、前記第3の薬物、前記第4の薬物、及び前記コア薬物のうちの少なくとも2つが、互いに異なる、請求項17~21のいずれか一項に記載の薬物剤形。
  25. 前記第1の薬物、前記第2の薬物、前記第3の薬物、前記第4の薬物、及び前記コア薬物のうちの少なくとも1つが、難水溶性である、請求項17~21のいずれか一項に記載の薬物剤形。
  26. 前記第1の薬物、前記第2の薬物、前記第3の薬物、前記第4の薬物、及び前記コア薬物のうちのいずれか1つが、基材材料に埋め込まれた区画内にある、請求項17~21及び23~25のいずれか一項に記載の薬物剤形。
  27. 前記第1の成分、前記第2の成分、前記第3の成分、及び/又は前記第4の成分が、区画内に含まれる薬物を含む、請求項26に記載の薬物剤形。
  28. 前記区画が、プラグを含む、請求項22に記載の薬物剤形。
  29. 前記第1の成分、前記第2の成分、前記第3の成分、及び/又は前記第4の成分が、2つ以上の薬物充填区画を含む、請求項27又は28に記載の薬物剤形。
  30. 前記薬物剤形が、経口薬物剤形である、請求項1~29のいずれか一項に記載の薬物剤形。
  31. 請求項1~30のいずれか一項に記載の薬物剤形の市販のバッチであって、前記市販のバッチが、
    前記薬物剤形内の薬物の量、
    前記薬物剤形の重量、
    前記経口薬物剤形の最大横断寸法、
    前記経口薬物剤形の前記最大横断寸法に垂直な横断寸法、
    前記膨潤成分の膨潤後の前記経口薬物剤形の最大横断寸法、及び
    前記膨潤成分の膨潤後の前記経口薬物剤形の前記最大横断寸法に垂直な横断寸法、の各々について約0.05以下の標準偏差を有する、市販のバッチ。
  32. 前記市販のバッチが、少なくとも約1000の前記薬物剤形を含む、請求項31に記載の市販のバッチ。
  33. 前記薬物剤形が、3D印刷技法によって作製されたものである、請求項1~30のいずれか一項に記載の薬物剤形。
  34. 請求項1~30のいずれか一項に記載の薬物剤形の三次元(3D)印刷の方法であって、前記方法が、
    (a)前記第1の成分、又はその一部を吐出することと、
    (b)前記膨潤性成分、又はその一部を吐出することと、を含む、方法。
  35. 前記吐出が、溶融押出堆積(MED)を介してのものである、請求項34に記載の方法。
  36. 前記第1の成分又はその一部を吐出すること、及び前記膨潤性成分又はその一部を吐出することが、異なる印刷ヘッドによって行われる、請求項34又は35に記載の方法。
  37. 三次元(3D)印刷によって薬物剤形を調製するための方法であって、
    前記薬物剤形が、第1の成分、第2の成分、及び膨潤性成分を含み、
    前記方法が、
    (a)前記第1の成分の材料を吐出することと、
    (b)前記第2の成分の材料を吐出することと、
    (c)前記膨潤性成分の材料を吐出することと、を含む、方法。
  38. 前記吐出が、溶融押出堆積(MED)を介してのものである、請求項37に記載の方法。
  39. 各材料の吐出が、異なる印刷ヘッドによって行われる、請求項37又は38に記載の方法。
  40. 前記薬物剤形が、層ごとの技法を使用して3D印刷されたものである、請求項34~39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 個体内に薬物を送達し、前記薬物が前記個体の胃内に長時間保持されることを可能にする方法であって、前記方法が、請求項1~30のいずれか一項に記載の薬物剤形を前記個体に経口投与することを含む、方法。
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