JP2023547733A - 固定焦点距離対物レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】固定焦点距離対物レンズの縦色収差をより良好に補正可能にすること。【解決手段】光方向において定置のレンズ前群(VG)、調節可能な開口を有する定置の絞り(BL)、定置のレンズ後群(HG)、及び、複数の異なる距離にある物体を定置の像面(IM)に結像するための対物レンズの光軸に沿って前記絞りに対し相対的にシフト可能なフォーカシング群(MG)を有する、固定焦点距離の対物レンズ。前記フォーカシング群(MG)は少なくとも1つのレンズ要素と前記フォーカシング群(MG)に組み込まれた回折性光学要素(DOE)とから構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は請求項1の上位概念部(前置部)の特徴を有する固定焦点距離対物レンズに関する。
そのような対物レンズは様々な形態でかつ種々異なる焦点距離について既知である。フォーカシング群をシフトすることによって、対物レンズの構造(機械的)長さは変化されない。従って、この種のフォーカシングはインナーフォーカシングと称されるが、フォーカス群は光方向において(光方向に見て)絞りの前方(上流側)にも絞りの後方(下流側)にも配されることができる、即ち、絞りに対して相対的にシフト可能である。
刊行物US 9,201,213 B2からは、インナーフォーカシングとフォーカス要素としての単レンズとを有する結像対物レンズが既知である。
刊行物US 2006/0 082 882 A1からは、拡大されたフォーカス深さを有するアクロマチックな結像のためのDOE(diffraktives optisches Element:回折性光学要素)を有する単レンズが既知である。
刊行物US 2002/003 660 A1からは、アクロマート結像レンズとしての回折・屈折レンズダブレットが既知である。
刊行物US 2015/002 939 A1からは、対物レンズの前群にDOEを有する定置のレンズ要素が既知である。フォーカシングのために、レンズ接合素子(Kittglied)が設けられている。
US 9,201,213 B2 US 2006/0 082 882 A1 US 2002/003 660 A1 US 2015/002 939 A1
更に、互いに対し独立に運動可能なフォーカス要素を有する対物レンズが大掛かりな、それゆえ高価な機械的制御機構、とりわけオートフォーカス対物レンズの場合の電気機械的制御機構を必要とすることが知られている。両者のフォーカス要素について対物レンズの光軸に沿った運動を保証するために、そのような対物レンズは比較的大きく構成される。
従って、対物レンズの構造長さを減少するために、可及的に1つのレンズのみから構成される、ただ1つのフォーカス群へのフォーカス要素の統合が求められる。1つのレンズを使用する際の色補正をほぼ満足させるために、そのようなフォーカス要素は大抵は低分散ガラス(リン酸塩ガラス)から製造されるが、そのようなガラスは製造プロセス時に及び環境の影響に対し格別に敏感である。従って、単色収差及び色収差の補正を改善するために、しばしば、接合素子(Kittglied)が設けられる。とりわけ小判又は中判のような大判のための対物レンズの場合、フォーカシングのための接合素子は重量があり、緩慢にしか動くことができないため、とりわけオートフォーカスは遅い。
そのような対物レンズの結像性能は、距離調整範囲にわたる過程(Gang)の縦色収差(エラー)のために満足できるものではない。
それゆえ、本発明の課題は、距離調整範囲にわたるこの過程の結像エラーを最小化可能にするために、縦色収差(縦色エラー:chromatischen Laengsfehler)をより良好に補正可能にすることである。更に、フォーカス要素の質量は、オートフォーカス使用のための迅速な運動を達成可能にするために、大きく減少されることが望まれる。
この課題は、冒頭に記載したタイプの対物レンズにおいて、本発明に応じ、請求項1の特徴部に記載の特徴によって解決される。
距離調整のために運動可能なフォーカシング群は、夫々正又は負の屈折力を有しかつ選択的に一方では回折性の性質及び一方(他方)では球面表面又は非球面表面によって生成される屈折性の性質を有する少なくとも1つの、但し最大で2つの共通に(一緒に)運動する(連動する)レンズ要素から構成(製造)され、該フォーカシング群は全体で正の屈折力を有し、対物レンズの全体屈折力f’gesに対する回折性光学要素の屈折力f’DOEの比は、少なくとも14.9、最大で45.4である。
距離調整のために運動可能なフォーカシング群は、絞り近接領域に配されており、及び、無限遠調整(ないし設定)(この場合対物レンズは無限遠の物点に対しフォーカシングされている)から近距離におけるフォーカシングへのフォーカシングのために、(対物レンズへ入射する)光方向の反対方向にシフトされる。その際、フォーカシング群は、レンズ後群から遠ざかるようにレンズ前群へ向かって運動する。絞り近接領域は絞りの直前(上流側)又は直後(下流側)にある領域として定義されるが、絞りとフォーカシング素子との間には、光学要素は配置されないか、又は、最大で1つの更なる光学要素が配置される。
更に、本発明の更なる形態は、図面についての説明における特徴から明らかになる。
(特許)請求の範囲に規定した解決手段的特徴については、現代の光学設計においては通常は、予め設定されるレンズ列と屈折力分布から所定の課題のために最適化された補正状態を有する機能する能力を有する対物レンズシステムの提案を計算することができる例えばSynopsys社の“CodeV”やZEMAX LLC.社の“Zemax”のような自動補正プログラムが使用されることに注意すべきである。指定されたパラメータを光学設計者が目標を定めて変更することにより、自動的に達成された補正状態がその都度更に改善される。
請求項1の特徴によって、この方法で既に、半径、レンズ厚、レンズ間隔、使用可能な光学ガラス(複数)の屈折率及びアッベ数についての構造(諸元)データを得ることができる。従属請求項及び図面に記載された特徴を考慮することにより、構造パラメータは段階的に目標を定めて(適切に)改善される。
光学レンズ要素における非球面表面の形成及び計算並びに回折要素の形成及び計算は、光学系における結像光路に対するそれらの影響に関して、当業者にはそもそも既知である。
かくして、例えば、非球面表面(複数)は非球面レンズの円錐曲線表現(Kegelschnittdarstellung)を用いて以下の式:
Figure 2023547733000002
で表される。但し、光軸はz方向にあり、z(h)は光軸に対し直角方向の距離hにおいて(光軸に対し)平行なサグ高(サグ量:Pfeilhoehe)を規定することを前提としている。非球面係数a2、a4、...anは軸対称の二次曲面からの表面のずれ(量)を表し、rによって球面表面の曲率半径が予め与えられ、kによってコーニック定数が予め与えられている。
回折要素の形状(Gestaltung)及び計算は、波長546.0740nmを有するスペクトル線即ちフラウンホーファー線eに関する回折性表面の位相プロファイル及び焦点距離によって記述される。
回折性表面の位相プロファイルについての式は以下のとおりである:
Figure 2023547733000003
ここで、Ψdoeは光軸に対し直角方向の距離hにおける位相プロファイルに相当し、C1、C2、C3、...Cnは位相係数に相当する。
e線に関する回折性表面の焦点距離f’doeについての式は以下のとおりである:
Figure 2023547733000004
ここで、λconstrは、スペクトル線eに等しい546.074nmによる以下の例(複数)において選択された構造波長(Konstruktions-Wellenlaenge)に相当する。回折次数mはそれらの例では1である。
近軸倍率β’は
Figure 2023547733000005
で定義される。ここで、nは光学要素の前方(上流側)の屈折率、n’は光学要素の後方(下流側)の屈折率に相当する。定義によれば、uは光学要素の前方の近軸マージナル光線に相当し、u’は光学要素の後方の近軸マージナル光線に相当する。
e線についてのアッベ数vは、スペクトル線C’=643.8469nm、e=546.0740nm及びF’=479.9914nmとして
Figure 2023547733000006
で定義される。
写真用対物レンズの場合における回折性光学要素(DOE)の使用は、同様に、それ自体は既知であり、該回折性光学要素は例えばフォトリソグラフィックに製造される微小構造体(回折構造体)としてレンズ要素上に配される。目標は、一般的に、色収差を最小化すると同時に、対物レンズの構築を容易化することである。1つの対物レンズにおいて1つのフォーカシング要素の構築に集中することは既知ではない。尤も、これについての認識は全体として軽量な対物レンズの構築のための重要な役割を果たす。
本発明に応じて構成された対物レンズのバリエーションにおいて場合によって生じる不所望のより強い色倍率収差(chromatische Farbvergroesserungsdifferenz)は、本発明に応じた対物レンズ・デジタルカメラ装置の場合、ソフトウェアアルゴリズムによって撮像後にカメラで補正されることができる。コンピュータにおいて画像データを後処理(Post-Processing)で補正することも同様に可能である。
本発明の実施例(複数)は、図面においてレンズ断面図として模式的に記載されており、図面を用いて詳細に説明される。
全般的に、レンズ断面図において、記号*が付記されたレンズ面は非球面状に湾曲されるように構成されている。記号#が付記された面は回折性の(diffractiv)屈折力を有する。
本発明に応じて課題を解決するための可能性は以下に説明する実施例に限定されない。従って、実施例は例示的にかつ図面において模式的に説明されているに過ぎない。各図における同じ図面参照符号は同じ又は機能的に同一の又はそれらの機能に関し対応する要素を表す。
一定の構造長さを有するインナーフォーカシング式の図示の対物レンズ例(複数)は、明細書における定義、開示される更なるパラメータ及び特許請求の範囲に応じ、レンズ前群VG、調節可能な開口を有する定置の絞りBL、定置のレンズ後群HG、及び、対物レンズの光軸に沿って絞りに対し相対的にシフト可能なフォーカシング群としての中群MGから構成される。フォーカシング群MGは、図面の全ての図において、無限遠の距離調整状態に配置され、近い物点へのフォーカシングのために光(入射)方向と反対方向に、図示の矢印の方向にシフト可能に支持されている。定義によれば、光(入射)方向において(見て)個別レンズL1、L2、L3、...のナンバリングが行われている。この場合、個別レンズは、群G1、G2、G3、...へとまとめられている(グループ分けされている)。
図1~図3に記載された固定焦点距離及び一定の構造長さを有する対物レンズの実施例は、3つの光学構造群即ち夫々正の全体屈折力を有する前群VG、中群MG及び後群HGから構成されており、これらは光方向に見て像位置IMの前方(上端側)に配置されている。
規格化表示のために、以下の数値は焦点距離の比で与えられている。
前群VGの焦点距離f’VG
+7.0≦f’VG/f’ges≦+25.7
の範囲で定義され、中群MGの焦点距離f’MG
+1.6≦f’MG/f’ges≦+3.0
の範囲にあり、後群HGの焦点距離f’HG
+3.1≦f’HG/f’ges≦+5.0
の範囲にある。
前群VGは2つの小群G1及びG2から構成され、中群MGは1つの光学要素G3から構成され、後群HGは2つの小群G4及びG5を有する。前群VGと中群MGの間には、可変の開口径を有するアパーチャ絞りBLが配置されている。中群MGは、定義に応じ、絞り近接領域に配置されている、即ち、アパーチャ絞りBLと中群MGの間には、更なる光学要素は設けられていない。中群MGは、1つの光学要素G3から構成されており、図示の無限遠位置からフォーカス近距離(Fokusnahbereich)へのフォーカシングのために、光方向と反対方向において(即ち図示の矢印の方向において)アパーチャ絞りBLの方向へ運動可能に支持されている。
有利な一態様において、中群MGの屈折力f’MGは、一方では、過度に小さく選択されるべきではなく(なぜなら、そうでなければ、無限遠フォーカシングから近距離フォーカシングへのフォーカスストロークはより長くなるからである)、他方では、その屈折力は過度に大きく選択されてもならない(なぜなら、そうでなければ、レンズの体積は増大するからである)。両方の効果が不利に作用すると、対物レンズのフォーカシングは過度に遅くなり、オートフォーカスの使用に最早適合しなくなるであろう。
従って、本発明に応じ、中群の焦点距離f’MG
+1.6≦f’MG/f’ges≦+3.0
から選択されるべきである。
格別に有利な一形態では、対物レンズの距離調整範囲全体にわたって色収差(色エラー)を最小化するために、中群MGの光学要素G3は上下限
+33.6≦f’DOE/f’ges≦+45.4
の範囲内の回折性屈折力f’DOEの面を有するレンズL5として構成される。
本発明に応じ、回折性屈折力に必要な回折性構造の簡単な製造は、平面状(フラットないし平ら)であるか、せいぜい僅かに弱く湾曲された面において可能にされる。従って、有利な一形態では、中群MGのレンズL5の回折性の面の頂点半径(頂点曲率半径:Scheitelradius)rDOEは上下限
-0.1255≦f’MG/rDOE≦+0.1388
の範囲内で平面状(フラット)である。
アパーチャ絞りBLへ指向されたレンズL5の他方の面が正の屈折力を有し、更に有利には非球面状に構成されている場合、距離調整範囲にわたる単色収差の補償が、有利な方法で確保(保証)される。
前群VGの小群G1は2つの要素L1及びL2から構成され、かつ、全体として負の屈折力を有する。小群G1の焦点距離f’G1は範囲
f’G1/f’ges≦-3.7
によって定義される。
負の屈折力を有する少なくとも1つの凸凹第1レンズL1は、メニスカス形状に構成され、かつ、その凹側が正の屈折力を有する少なくとも1つのレンズL2の凸側へ指向するよう配置されている。
前群VGの小群G2は2つの要素L3及びL4を有し、全体として正の屈折力を有する。負の屈折力を有する少なくとも1つの第1レンズL3は両凹状に構成されており、かつ、その第1の凹側が小群G1のレンズL2へ指向されるよう配置されている。小群G2の第2要素は正の屈折力の少なくとも1つのレンズL4を有する。本実施例では、要素L3及びL4は単レンズとして構成され、かつ、両者合わせてダブレットとして構成されている。
小群G1及びG2の特徴によって、有利な方法で、単色収差の補償が像中心(対物レンズによって結像面に形成される画像の中心:Bildmitte)と像フィールド(像中心を含む:Bildfeld)の間(像中心から結像面ないし像フィールドの外周までに至る結像面上の任意の点ないし位置)で行われる。
後群HGの小群G4は2つの要素L6及びL7を有し、全体として正の屈折力を有する。小群G4は、正の屈折力を有する少なくとも1つの両凸レンズL6と負の屈折力を有する少なくとも1つの両凹レンズL7を有する。L6は、その第1の凸側が中群MGへ指向されるよう配置されている。本実施例では、要素L6及びL7は夫々単レンズとして構成され、かつ、両者合わせてダブレットとして構成されている。
後群HGの小群G5は負又は正の全体屈折力を有し、かつ、少なくとも1つの最終レンズL8から構成されており、L8の第1の面は凹状に構成されており、かつ、小群G4へ指向されて配置されている。この場合、小群G5の焦点距離f’G5は範囲
-0.1≦f’ges/f’G5≦+0.1
によって定義される。
小群G4及びG5の特徴によって、像フィールドにおけるコマ(収差)、非点収差及び歪曲(Verzeichnung)の最小化を有利な方法で実現することができる。
有利には、前群VGの正の屈折力を有するレンズ(複数)のうちの少なくとも1つのレンズの屈折率nは1.85以上(n≧1.85)の値を有し、この方法で、ペッツバール和の最小化が行われる。
更に有利には、ペッツバール和を更に最小化するために、後群HGの正の屈折力を有するレンズ(複数)のうちの少なくとも1つのレンズの屈折率nも1.85以上(n≧1.85)に選択される。
1.60以下(n≦1.60)の前群VGの負の屈折力を有する第1レンズの有利に選択される屈折率nもペッツバール和の最小化に貢献する。
像フィールドにおける単色収差の補償のために、前群VGの第1レンズL1は、一方側又は両側が非球面状の面で構成される。
有利には、後群HGの最終レンズL8は、像フィールドにおける単色収差の更なる補償を達成するために、一方側又は両側が非球面状の面で構成される。
軽量のフォーカシング群MGは高いフォーカシング速度のために有利である。この場合、結像面におけるイメージサークル径Bdの3乗に対するフォーカシング群MGの体積Vの比は0.1未満(V/Bd<0.1)であると格別に有利であることが判明した。このようにして、フォーカシング群は軽量化され、高速なフォーカシングを可能にする。軽量なフォーカシング群は、同時に、オートフォーカス使用時に電力消費が小さくなるという利点を有し、静かなフォーカシングを可能にする。イメージサークル径Bdは、当業者には、デジタル撮像センサBsの画像対角線(Bilddiagonale)としても知られており、図10を用いてより詳細に説明される。
コンパクトな構造のために、結像面IMにおけるイメージサークル径Bdに対する対物レンズの光学的構造長さSO’の比は2.0以下(SO’/Bd≦2.0)であると更に有利である。この場合、光学的構造長さSO’は、光軸上におけるレンズL1の光方向における第1のレンズ面のレンズ頂点から像位置IMまでの距離として定義される。
既述の特徴によって構成される対物レンズは、31°以上(w≧31°)の半分の(ハーフ)物体角(halben Objektwinkel)wを有すると有利である。
対物レンズは、最小で1.7で最大で2.5の口径比(Oeffnungsverhaeltnis)F/#を有し、1.7~2.5の範囲(1.7≦F/#≦2.5)にあると有利である。
図1に記載した対物レンズはコンパクトな構造を有し、結像面IMにおけるイメージサークル径Bdに対する対物レンズの光学的構造長さSO’の比は1.73(SO’/Bd=1.73)であり、ハーフ物体角wは42°(w=42°)であり、口径比F/#は2.0(F/#=2.0)である。
この対物レンズでは、既述の小群G1~G5は、光(入射)方向に見て屈折力の並び-+-+++--を有するレンズL1~L8から構成されている。
対物レンズの所与の全体焦点距離f’gesに対し、夫々、
前群VGの焦点距離f’VG
f’VG/f’ges=+7.7
によって、
中群MGの焦点距離f’MG
f’MG/f’ges=+2.8
によって、
後群HGの焦点距離f’HG
f’HG/f’ges=+3.4
によって、定義されると格別に有利である。
絞りBLの後方(下流側)に配置された中群MGの光学要素G3のレンズL5は、光方向に見て非球面の第1面と平面状の(フラットな)第2面を有する凸レンズとして構成されている。平面状の第2面は、
f’DOE/f’ges=+38.9
の回折性屈折力f’DOEを有し、これは、対物レンズの距離調整範囲全体にわたる色収差の最小化を格別に有利な方法でもたらす。平面状の第2面は、回折構造の簡単な製造のために格別に適しており、非球面の第1面は距離調整範囲にわたる単色収差の補償をもたらす。
前群VGの小群G1は2つのレンズL1及びL2から構成され、全体で、
f’G1/f’ges=-485.6
の焦点距離f’G1を有する。
この場合、第1レンズL1は、負の屈折力を有する凸凹形状を有し、かつ、球面状に湾曲された凸側と非球面状に湾曲された凹側を有するメニスカス形状に構成されている。
前群VGの小群G2は全体で
f’G2/f’ges=+9.5
の焦点距離f’G2を有すると有利である。
小群G1及びG2についてこのようにして定義された焦点距離によって、像中心と像フィールドの間の単色収差の補償が確保(保証)される。
後群HGの小群G4は、両凸レンズL6と両凹レンズL7から構成され、両者はまとめられて、全体で
f’G4/f’ges=+3.6
の焦点距離f’G4を有するダブレットとして構成される。
有利な一形態では、後群HGの小群G5は、全体で
f’ges/f’G5=+0.01
の焦点距離f’G5を有し、かつ、両側が非球面状に形成された凹凸面を有する単レンズL8として構成されている。
小群G4及びG5についてこのようにして定義された焦点距離によって、像フィールドにおけるコマ(収差)、非点収差及び歪曲は更に小さく(最小化)される。
ペッツバール和を更に小さく(最小化)するために、前群VGのレンズL2は2.01の屈折率n(n=2.01)を有し、後群HGのレンズL6は2.01の屈折率(n=2.01)を有し、前群VGのレンズL1は1.49の屈折率(n=1.49)を有すると有利である。
結像面におけるイメージサークル径Bdの3乗に対するフォーカシング群MGの体積Vの比が0.01(V/Bd=0.01)であると、オートフォーカスの使用における高いフォーカシング速度のために格別に有利であることが判明した。
図1の実施例について、以下の表(複数)に、機械的構造データ及び夫々のレンズ要素についての光学的パラメータが与えられている。
構造データは、全体焦点距離f’ges=1mmで規格化されて(normiert)おり、既知の方法で、例えば小判領域(Kleinbildbereich)について全体焦点距離f’ges=24mmへスケーリングされることができる。
この場合、データは、レンズ要素(複数)の光方向において番号が増大する各面に関する。第1面1はレンズL1の空気・ガラス移行部を記述し、最終面15はレンズL8のガラス・空気移行部を記述する。アパーチャ絞りBLは平面状の(フラットな)面8として与えられている。
各面について、頂点半径r、即ち光軸上における半径が与えられている。(左から)3番目の列には、面のタイプが与えられている。例えば、K02は第2面が非球面状に湾曲された面であること、H10は第10面が回折性の面であることを示している。dは夫々のレンズの中心厚又は頂点における隣の面への距離を示す。フォーカシングのためにシフト可能に構成された中群MGについては、値dは無限遠に対するフォーカシング位置における距離として与えられており、V01及びV02はフォーカシングによって変化可能な距離であることを示している。
neはフラウンホーファー線e(波長546.0740nm)についての屈折率を示し、veはフラウンホーファー線eについてのアッベ数を示す。
通し番号が付記された面と夫々のレンズL1~L8、小群G1~G5及び群VG、MG及びHGとの対応関係は、最後の3つの列に与えられている:
Figure 2023547733000007

次の表では、上記の面のタイプにおいて符号Kが記載された非球面状の面について円錐定数k及び非球面係数a2~a6が与えられており、符号Hが記載された回折性の面について位相係数C1が指数表示で与えられている:
Figure 2023547733000008

図2に示したコンパクト構造タイプの対物レンズでは、結像面IMにおけるイメージサークル径Bdに対する対物レンズの光学的構造長さSO’の比は1.73(SO’/Bd=1.73)であり、ハーフ物体角wは38°(w=38°)であり、口径比はF/#2.0(F/#=2.0)である。
この対物レンズでは、既述の小群G1~G5は、光方向に見て屈折力の並び-+-+++--を有するレンズL1~L8から構成されている。
対物レンズの所与の全体焦点距離f’gesに対し、夫々、
前群VGの焦点距離f’VG
f’VG/f’ges=+19.4
によって、
中群MGの焦点距離f’MG
f’MG/f’ges=+2.2
によって、
後群HGの焦点距離f’HG
f’HG/f’ges=+3.8
によって、定義されると格別に有利である。
絞りBLの後方(下流側)に配置された中群MGの光学要素G3のレンズL5は、光方向に見て非球面の第1面と平面状の(フラットな)第2面を有する凸レンズとして構成されている。平面状の第2面は、
f’DOE/f’ges=+40.3
の回折性屈折力f’DOEを有し、これは、対物レンズの距離調整範囲全体にわたる色収差の最小化を格別に有利な方法でもたらす。平面状の第2面は、回折構造の簡単な製造のために格別に適しており、非球面の第1面は距離調整範囲にわたる単色収差の補償をもたらす。
前群VGの小群G1は2つのレンズL1及びL2から構成され、全体で、
f’G1/f’ges=-7.2
の焦点距離f’G1を有する。
この場合、第1レンズL1は、負の屈折力を有する凸凹形状を有し、かつ、非球面状に湾曲された凸側と非球面状に湾曲された凹側を有するメニスカス形状に構成されている。
前群VGの小群G2は全体で
f’G2/f’ges=+6.7
の焦点距離f’G2を有すると有利である。
小群G1及びG2についてこのようにして定義された焦点距離によって、像中心と像フィールドの間の単色収差の補償が確保(保証)される。
後群HGの小群G4は、両凸レンズL6と両凹レンズL7から構成され、両者はまとめられて、全体で
f’G4/f’ges=+3.0
の焦点距離f’G4を有するダブレットとして構成される。
有利な一形態では、後群HGの小群G5は、全体で
f’ges/f’G5=-0.09
の焦点距離f’G5を有し、かつ、非球面状に構成された凹状表面と球面状に構成された凸状表面を有する単レンズL8として構成されている。
小群G4及びG5についてこのようにして定義された焦点距離によって、像フィールドにおけるコマ(収差)、非点収差及び歪曲は更に小さく(最小化)される。
ペッツバール和を更に小さく(最小化)するために、前群VGのレンズL2は2.01の屈折率n(n=2.01)を有し、後群HGのレンズL6は2.01の屈折率(n=2.01)を有し、前群VGのレンズL1は1.49の屈折率(n=1.49)を有すると有利である。
結像面におけるイメージサークル径Bdの3乗に対するフォーカシング群MGの体積Vの比が0.02(V/Bd=0.02)であると、オートフォーカスの使用における高いフォーカシング速度のために格別に有利であることが判明した。
図2の実施例について、次の表に、機械的構造データ及び夫々のレンズ要素についての光学的パラメータが与えられている。
構造データは、全体焦点距離f’ges=1mmで規格化されており、既知の方法で、例えば小判領域について全体焦点距離f’ges=28mmへスケーリングされることができる。
この場合、データは、レンズ要素(複数)の光方向において番号が増大する各面に関する。第1面1はレンズL1の空気・ガラス移行部を記述し、最終面15はレンズL8のガラス・空気移行部を記述する。アパーチャ絞りBLは平面状の(フラットな)面8として与えられている。
各面について、頂点半径r、即ち光軸上における半径が与えられている。(左から)3番目の列には、面のタイプが与えられている。例えば、K01は第1面が非球面状に湾曲された面であること、H10は第10面が回折性の面であることを示している。dは夫々のレンズの中心厚又は頂点における隣の面との距離を示す。フォーカシングのためにシフト可能に構成された中群MGについては、値dは無限遠に対するフォーカシング位置における距離として与えられており、V01及びV02はフォーカシングによって変化可能な距離であることを示している。
neはフラウンホーファー線e(波長546.0740nm)についての屈折率を示し、veはフラウンホーファー線eについてのアッベ数を示す。
通し番号が付記された面と夫々のレンズL1~L8、小群G1~G5及び群VG、MG及びHGとの対応関係は、最後の3つの列に与えられている:
Figure 2023547733000009

次の表では、上記の面のタイプにおいて符号Kが記載された非球面状の面について円錐定数k及び非球面係数a2~a6が与えられており、符号Hが記載された回折性の面について位相係数C1が指数表示で与えられている:
Figure 2023547733000010

図3に示した対物レンズはコンパクト構造を有し、結像面IMにおけるイメージサークル径Bdに対する対物レンズの光学的構造長さSO’の比は1.73(SO’/Bd=1.73)であり、ハーフ物体角wは32°(w=32°)であり、口径比はF/#2.0(F/#=2.0)である。
この対物レンズでは、既述の小群G1~G5は、光方向に見て屈折力の並び-+-+++--を有するレンズL1~L8から構成されている。
対物レンズの所与の全体焦点距離f’gesに対し、夫々、
前群VGの焦点距離f’VG
f’VG/f’ges=+23.3
によって、
中群MGの焦点距離f’MG
f’MG/f’ges=+1.8
によって、
後群HGの焦点距離f’HG
f’HG/f’ges=+4.5
によって、定義されると格別に有利である。
絞りBLの後方(下流側)に配置された中群MGの光学要素G3のレンズL5は、光方向に見て非球面の第1面と平面状の(フラットな)第2面を有する凸レンズとして構成されている。平面の第2面は、
f’DOE/f’ges=+40.9
の回折性屈折力f’DOEを有し、これは、対物レンズの距離調整範囲全体にわたる色収差の最小化を格別に有利な方法でもたらす。平面の第2面は、回折構造の簡単な製造のために格別に適しており、非球面の第1面は距離調整範囲にわたる単色収差の補償をもたらす。
前群VGの小群G1は2つのレンズL1及びL2から構成され、全体で、
f’G1/f’ges=-4.1
の焦点距離f’G1を有する。
この場合、第1レンズL1は、負の屈折力を有する凸凹形状を有し、かつ、非球面状に湾曲された凸側と球面状に湾曲された凹側を有するメニスカス形状で構成されている。
前群VGの小群G2は全体で
f’G2/f’ges=+4.2
の焦点距離f’G2を有すると有利である。
小群G1及びG2についてこのようにして定義された焦点距離によって、像中心と像フィールドの間の単色収差の補償が確保(保証)される。
後群HGの小群G4は、両凸レンズL6と両凹レンズL7から構成され、両者はまとめられて、全体で
f’G4/f’ges=+3.8
の焦点距離f’G4を有するダブレットとして構成される。
有利な一形態では、後群HGの小群G5は、全体で
f’G5/f’ges=-0.04
の焦点距離f’G5を有し、かつ、両側が非球面状に構成された凹凸状表面を有する単レンズL8として構成されている。
小群G4及びG5についてこのようにして定義された焦点距離によって、像フィールドにおけるコマ(収差)、非点収差及び歪曲は更に小さく(最小化)される。
ペッツバール和を更に小さく(最小化)するために、前群VGのレンズL2は2.06の屈折率n(n=2.06)を有し、後群HGのレンズL6は1.91の屈折率(n=1.91)を有し、前群VGのレンズL1は1.49の屈折率(n=1.49)を有すると有利である。
結像面におけるイメージサークル径Bdの3乗に対するフォーカシング群MGの体積Vの比が0.02(V/Bd=0.02)であると、オートフォーカスの使用における高いフォーカシング速度のために格別に有利であることが判明した。
図3の実施例について、以下の表に、機械的構造データ及び夫々のレンズ要素についての光学的パラメータが与えられている。
構造データは、全体焦点距離f’ges=1mmで規格化されており、既知の方法で、例えば小判領域について全体焦点距離f’ges=35mmへスケーリングされることができる。
この場合、データは、レンズ要素(複数)の光方向において番号が増大する各面に関する。第1面1はレンズL1の空気・ガラス移行部を記述し、最終面15はレンズL8のガラス・空気移行部を記述する。アパーチャ絞りBLは平面状の(フラットな)面8として与えられている。
各面について、頂点半径r、即ち光軸上における半径が与えられている。(左から)3番目の列には、面のタイプが与えられている。例えば、K01は第1面が非球面状に湾曲された面であること、H10は第10面が回折性の面であることを示している。dは夫々のレンズの中心厚又は頂点における隣の面との距離を示す。フォーカシングのためにシフト可能に構成された中群MGについては、値dは無限遠に対するフォーカシング位置における距離として与えられており、V01及びV02はフォーカシングによって変化可能な距離であることを示している。
neはフラウンホーファー線e(波長546.0740nm)についての屈折率を示し、veはフラウンホーファー線eについてのアッベ数を示す。
通し番号が付記された面と夫々のレンズL1~L8、小群G1~G5及び群VG、MG及びHGとの対応関係は、最後の3つの列に与えられている:
Figure 2023547733000011

次の表では、上記の面のタイプにおいて符号Kが記載された非球面状の面について円錐定数k及び非球面係数a2~a6が与えられており、符号Hが記載された回折性の面について位相係数C1が指数表示で与えられている:
Figure 2023547733000012

図4に示した固定焦点距離対物レンズの実施例は3つの光学構造群、即ち、夫々光(入射)方向に見て像位置IMの前方(上流側)に配置された正の全体屈折力を有する前群VG、正の全体屈折力を有する中群MG及び負又は正の全体屈折力を有する後群HGから構成されている。
対物レンズは規格化された全体焦点距離f’ges=1mmを有し、かつ、既知の方法で、例えば小判領域について全体焦点距離f’ges=50mmへスケーリングされることができる。
規格化表示のために、以下の数値は焦点距離の比で与えられている。
前群VGの焦点距離f’VG
+3.4≦f’VG/f’ges≦+4.9
の範囲で定義され、中群MGの焦点距離f’MG
+0.9≦f’MG/f’ges≦+1.2
の範囲にあり、後群HGの焦点距離f’HG
-0.0949≦f’ges/f’HG≦+0.0299
の範囲にある。
前群VGは1つの小群G1から構成され、中群MGは1つの光学要素G2から構成され、後群HGは2つの小群G3及びG4を有する。小群G3の第1レンズL4と第2レンズL5の間には、可変の開口径を有するアパーチャ絞りBLが配置されている。中群MGは、定義に応じ、絞り近接領域に配置されている、即ち、アパーチャ絞りBLと中群MGの間には、1つの更なる光学要素、即ち、レンズL4のみが設けられている。中群MGは、1つの光学要素G2から構成されており、図示の無限遠位置からフォーカス近距離へのフォーカシングのために、光方向と反対方向において(即ち図示の矢印の方向において)前群VGの方向へ運動可能に支持されている。
この対物レンズでは、既述の小群G1~G4は、光方向に見て屈折力の並び+-+--+-+-を有するレンズL1~L9から構成されている。
対物レンズの所与の全体焦点距離f’gesに対し、夫々、
前群VGの焦点距離f’VG
f’VG/f’ges=+4.4
によって、
中群MGの焦点距離f’MG
f’MG/f’ges=+1.0
によって、
後群HGの焦点距離f’HG
f’ges/f’HG=+0.0271
によって、定義されると格別に有利である。
有利な一態様において、中群MGの屈折力f’MGは、一方では、過度に小さく選択されるべきではなく(なぜなら、そうでなければ、無限遠フォーカシングから近距離フォーカシングへのフォーカスストロークはより長くなるからである)、他方では、その屈折力は過度に大きく選択されてもならない(なぜなら、そうでなければ、レンズの体積は増大するからである)。両方の効果が不利に作用すると、対物レンズのフォーカシングは過度に遅くなり、オートフォーカスの使用に最早適合しなくなるであろう。
従って、本発明に応じ、中群の焦点距離f’MGは、既述のように、
f’MG/f’ges=+1.0
が選択されるべきである。
対物レンズの距離調整範囲全体にわたって色収差(色エラー)を最小化するために、中群MGの光学要素G2は上下限
+25.5≦f’DOE/f’ges≦+33.2
の範囲内の回折性屈折力f’DOEの面を有するレンズL3として構成される。
本発明に応じ、回折性屈折力に必要な回折性構造の簡単な製造は、平面状(フラット:eben)であるか、せいぜい僅かに弱く湾曲された面において可能にされる。従って、有利な一形態では、中群MGのレンズL3の回折性の面の頂点半径rDOEは上下限
-0.1020≦f’MG/rDOE≦+0.1127
の範囲内で平面状(フラット:plan)である。
格別に有利な一形態では、絞りBLの近接範囲に配置された中群MGの光学要素G2のレンズL3は、光方向に見て非球面状の第1面と平面状の第2面とを有する凸レンズとして構成されている。平面状の第2面は、
f’DOE/f’ges=+27.4
の回折性屈折力f’DOEを有し、これは、対物レンズの距離調整範囲全体にわたる色収差の最小化を格別に有利な方法でもたらす。平面状の第2面は、回折構造の簡単な製造のために格別に適しており、非球面状の第1面は距離調整範囲にわたる単色収差の補償をもたらす。
無限遠からフォーカス近距離へ距離調整する場合、中群MGの近軸結像倍率β’MGは上下限
+0.090≦β’MG≦+0.275
の範囲内にあると有利である。
+0.103≦β’MG≦+0.223
の範囲では、調整範囲全体にわたる収差の良好な補正を達成することができる。
前群VGの小群G1は2つの要素L1及びL2から構成され、全体で、正の屈折力を有する。小群G1の焦点距離f’G1
f’G1/f’ges=+4.4
で定義される。
正の屈折力を有する少なくとも1つの第1レンズL1は凸平又は両凸に構成可能である。レンズL1の好ましい一実施例は凸凹に構成され、かつ、その凹側は、負の屈折力を有しメニスカス形状に構成された凸凹レンズL2の凸側へ配向されている。本実施例では、レンズL1の凸面は非球面状に湾曲されている。このようにして、像中心における単色収差の補正が有利に達成される。
後群HGの小群G3は、正の屈折力を有する少なくとも1つのレンズと負の屈折力を有する少なくとも1つのレンズを有しかつ全体で正の屈折力を有する3つの要素L4、L5及びL6を有する。小群G3は、負の屈折力を有する凸凹レンズL4、負の屈折力を有する両凹レンズL5及び正の屈折力を有する両凸レンズL6から構成されると有利である。L4はその凸状の第1側が中群MGへ指向されるよう配置されている。本実施例では、要素L5とL6は、夫々単レンズとして構成され、かつ、両者合わせてダブレットを構成している。
後群HGの小群G4は、負の全体屈折力を有し、かつ、正の屈折力を有する少なくとも1つのレンズと、負の屈折力を有しその第1面が凹状に小群G3へ向けて配向された最終レンズから構成される。本実施例では、G4は、両凸レンズL8と合わせてダブレットを構成する両凹レンズL7を含んで構成されている。負の屈折力を有しメニスカス形状に構成された最終レンズL9は、その凸面が像位置IMへ向くように配置されている。
小群G3の焦点距離f’G3
f’G3/f’ges=+3.5
で定義されると有利であり、他方、小群G4の焦点距離f’G4
f’G4/f’ges=-4.1
に選択されると有利である。
小群G3及びG4の特徴によって、有利な方法で、単色収差の補償が像中心と像フィールドの間で達成することができる。
有利には、前群VGの正の屈折力を有するレンズ(複数)のうちの少なくとも1つのレンズの屈折率nは1.80以上の値(n≧1.80)を有し、n=1.91で、ペッツバール和が最小化される。
更に有利には、後群HGの正の屈折力を有するレンズ(複数)のうちの少なくとも1つのレンズの屈折率nは1.85以上(n≧1.85)に選択され、n=1.96で、ペッツバール和は更に小さく(最小化)される。
前群VGの負の屈折力を有するレンズ(複数)のうちの少なくとも1つのレンズにおいて有利に選択される、25以下(v≦25)の、とりわけ17以下(v≦17)のアッベ数vは色収差(色エラー)の補償に役立つ。
前群VGの少なくとも1つのレンズは一方側又は両側が非球面状に構成されると有利であり、正の屈折力を有するレンズでは物体側を指向する面が、負の屈折力を有するレンズでは像側を指向する面が、非球面状の表面を有すると有利である。
本実施例では、レンズL1の光方向において第1の(1番目の)面が非球面状に形成された表面を有する。このようにして、像中心における単色収差は最小化される。
軽量のフォーカシング群MGは高いフォーカシング速度のために有利である。この場合、結像面におけるイメージサークル径Bdの3乗に対するフォーカシング群MGの体積Vの比は0.1以下(V/Bd≦0.1)であると格別に有利であることが判明した。このようにして、フォーカシング群は軽量化され、高速なフォーカシングを可能にする。軽量なフォーカシング群は、同時に、オートフォーカス使用時に電力消費が小さくなるという利点を有し、静かなフォーカシングを可能にする。イメージサークル径Bdは、当業者には、デジタル撮像センサBsの画像対角線としても知られており、図10を用いてより詳細に説明される。
コンパクトな構造のために、結像面IMにおけるイメージサークル径Bdに対する対物レンズの光学的構造長さSO’の比は2.0以下(SO’/Bd≦2.0)であると更に有利である。この場合、光学的構造長さSO’は、光軸上におけるレンズL1の光方向における第1のレンズ面のレンズ頂点から結像面IMにおける像位置までの距離として定義される。
既述の特徴によって構成される対物レンズは21°~26°の範囲のハーフ物体角w(21°≦w≦26°)を有すると有利である。
対物レンズは、最小で1.7で最大で2.5の口径比F/#を有する(1.7≦F/#≦2.5)。
図4に記載した対物レンズは、結像面IMにおけるイメージサークル径Bdに対する対物レンズの光学的構造長さSO’の比が1.73(SO’/Bd=1.73)であり、ハーフ物体角wが23°(w=23°)であり、口径比F/#が2.0(F/#=2.0)であることによって、格別にコンパクトな構造を有する。
結像面におけるイメージサークル径Bdの3乗に対するフォーカシング群MGの体積Vの比が0.02(V/Bd=0.02)であると、オートフォーカスの使用における高いフォーカシング速度のために格別に有利であることが判明した。
図4の実施例について、次の表に、機械的構造データ及び夫々のレンズ要素についての光学的パラメータが与えられている。
構造データは、全体焦点距離f’ges=1mmで規格化されており、既知の方法で、例えば小判領域について全体焦点距離f’ges=50mmへスケーリングされることができる。
この場合、データは、レンズ要素(複数)の光方向において番号が増大する各面に関する。第1面1はレンズL1の空気・ガラス移行部を記述し、最終面17はレンズL9のガラス・空気移行部を記述する。アパーチャ絞りBLは平面状の(フラットな)面9として与えられている。
各面について、頂点半径r、即ち光軸上における半径が与えられている。(左から)3番目の列には、面のタイプが与えられている。例えば、K01は第1面が非球面状に湾曲された面であること、H06は第6面が回折性の面であることを示している。dは夫々のレンズの中心厚又は頂点における隣の面との距離を示す。フォーカシングのためにシフト可能に構成された中群MGについては、値dは無限遠に対するフォーカシング位置における距離として与えられており、V01及びV02はフォーカシングによって変化可能な距離であることを示している。
neはフラウンホーファー線e(波長546.0740nm)についての屈折率を示し、veはフラウンホーファー線eについてのアッベ数を示す。
通し番号が付記された面と夫々のレンズL1~L9、小群G1~G4及び群VG、MG及びHGとの対応関係は、最後の3つの列に与えられている:
Figure 2023547733000013

次の表では、上記の面のタイプにおいて符号Kが記載された非球面状の面について円錐定数k及び非球面係数a2~a6が与えられており、符号H06が記載された回折性の面について位相係数C1が指数表示で与えられている:
Figure 2023547733000014

図5に示した固定焦点距離対物レンズの実施例は3つの光学構造群、即ち、夫々光(入射)方向に見て像位置IMの前方(上流側)に配置された正の全体屈折力を有する前群VG、正の全体屈折力を有する中群MG及び負又は正の全体屈折力を有する後群HGから構成されている。
対物レンズは規格化された全体焦点距離f’ges=1mmを有し、かつ、既知の方法で、例えば小判領域について全体焦点距離f’ges=50mmへスケーリングされることができる。
規格化表示のために、以下の数値は焦点距離の比で与えられている。
前群VGの焦点距離f’VG
+3.4≦f’VG/f’ges≦+4.9
の範囲で定義され、中群MGの焦点距離f’MG
+0.9≦f’MG/f’ges≦+1.2
の範囲にあり、後群HGの焦点距離f’HG
-0.0949≦f’ges/f’HG≦+0.0299
の範囲にある。
前群VGは1つの小群G1から構成され、中群MGは1つの光学要素G2から構成され、後群HGは2つの小群G3及びG4を有する。小群G3の第1レンズL4の前方(上流側)には、可変の開口径を有するアパーチャ絞りBLが配置されている。中群MGは、定義に応じ、光方向に見てアパーチャ絞りBLの前方の絞り近接領域に設けられている。中群MGは、1つの光学要素G2から構成されており、図示の無限遠位置からフォーカス近距離へのフォーカシングのために、光方向と反対方向において(即ち図示の矢印の方向において)前群VGの方向へ運動可能に支持されている。
この対物レンズでは、既述の小群G1~G4は、光方向に見て屈折力の並び+-+-++-を有するレンズL1~L7から構成されている。
対物レンズの所与の全体焦点距離f’gesに対し、夫々、
前群VGの焦点距離f’VG
f’VG/f’ges=+3.8
によって、
中群MGの焦点距離f’MG
f’MG/f’ges=+1.1
によって、
後群HGの焦点距離f’HG
f’ges/f’HG=-0.0858
によって、定義されると格別に有利である。
有利な一態様において、中群MGの屈折力f’MGは、一方では、過度に小さく選択されるべきではなく(なぜなら、そうでなければ、無限遠フォーカシングから近距離フォーカシングへのフォーカスストロークはより長くなるからである)、他方では、その屈折力は過度に大きく選択されてもならない(なぜなら、そうでなければ、レンズの体積は増大するからである)。両方の効果が不利に作用すると、対物レンズのフォーカシングは過度に遅くなり、オートフォーカスの使用に最早適合しなくなるであろう。
従って、本発明に応じ、中群の焦点距離f’MGは、既述のように、
f’MG/f’ges=+1.1
が選択されるべきである。
対物レンズの距離調整範囲全体にわたって色収差(色エラー)を最小化するために、中群MGの光学要素G2は上下限
+25.5≦f’DOE/f’ges≦+33.2
の範囲内の回折性屈折力f’DOEの面を有するレンズL3として構成される。
本発明に応じ、回折性屈折力に必要な回折性構造の簡単な製造は、平面状(フラット)であるか、せいぜい僅かに弱く湾曲された面において可能にされる。従って、有利な一形態では、中群MGのレンズL3の回折性の面の頂点半径rDOEは上下限
-0.1020≦f’MG/rDOE≦+0.1127
の範囲内で平面状(フラット)である。
格別に有利な一形態では、絞りBLの近接範囲に配置された中群MGの光学要素G2のレンズL3は、光方向に見て非球面状の第1面と平面状の第2面とを有する凸レンズとして構成されている。平面状の第2面は、
f’DOE/f’ges=+29.2
の回折性屈折力f’DOEを有し、これは、対物レンズの距離調整範囲全体にわたる色収差の最小化を格別に有利な方法でもたらす。平面状の第2面は、回折構造の簡単な製造のために格別に適しており、非球面状の第1面は距離調整範囲にわたる単色収差の補償をもたらす。
無限遠からフォーカス近距離へ距離調整する場合、中群MGの近軸結像倍率β’MGは上下限
+0.090≦β’MG≦+0.275
の範囲内にあると有利である。
+0.139≦β’MG≦+0.254
の範囲では、調整範囲全体にわたる収差の良好な補正を達成することができる。
前群VGの小群G1は2つの要素L1及びL2から構成され、全体で、正の屈折力を有する。小群G1の焦点距離f’G1
f’G1/f’ges=+3.8
で定義される。
正の屈折力を有する少なくとも1つの第1レンズL1は凸平又は両凸に構成可能である。レンズL1の好ましい一実施例は凸凹に構成され、かつ、その凹側は、負の屈折力を有しメニスカス形状に構成された凸凹レンズL2の凸側へ配向されている。本実施例では、レンズL1の凸面は非球面状に湾曲されている。このようにして、像中心における単色収差の補正が有利に達成される。
後群HGの小群G3は、正の屈折力を有する少なくとも1つのレンズと負の屈折力を有する少なくとも1つのレンズを有しかつ全体で正の屈折力を有する2つの要素L4及びL5を有する。小群G3は、負の屈折力を有する両凹レンズL4及び正の屈折力を有する両凸レンズL5から構成されると有利である。本実施例では、要素L4とL5は、夫々単レンズとして構成されている。
後群HGの小群G4は、負の全体屈折力を有し、かつ、正の屈折力を有する少なくとも1つのレンズと、負の屈折力を有しその第1面が凹状に小群G3へ向けて配向された最終レンズとから構成される。本実施例では、G4は、凹凸レンズL6と、負の屈折力を有しメニスカス形状に構成されその凸面が像位置IMへ向くよう配向された最終レンズL7とから構成されている。
小群G3の焦点距離f’G3
f’G3/f’ges=+4.1
で定義されると有利であり、他方、小群G4の焦点距離f’G4
f’G4/f’ges=-3.21
に選択されると有利である。
小群G3及びG4の特徴によって、有利な方法で、単色収差の補償が像中心と像フィールドの間で達成することができる。
有利には、前群VGの正の屈折力を有するレンズ(複数)のうちの少なくとも1つのレンズの屈折率nは1.80以上の値(n≧1.80)を有し、n=1.96で、ペッツバール和が最小化される。
更に有利には、後群HGの正の屈折力を有するレンズ(複数)のうちの少なくとも1つのレンズの屈折率nは1.85以上(n≧1.85)に選択され、n=1.89で、ペッツバール和は更に小さく(最小化)される。
前群VGの負の屈折力を有するレンズ(複数)のうちの少なくとも1つのレンズにおいて有利に選択される、25以下(v≦25)の、とりわけ23以下(v≦23)のアッベ数vは色収差(色エラー)の補償に役立つ。
前群VGの少なくとも1つのレンズは一方側又は両側が非球面状に構成されると有利であり、正の屈折力を有するレンズでは物体側を指向する面が、負の屈折力を有するレンズでは像側を指向する面が、非球面状の表面を有すると有利である。
本実施例では、光方向においてレンズL1の第1の(1番目の)面が非球面状に形成された表面を有する。このようにして、像中心における単色収差は最小化される。
像フィールドにおける単色収差の補償のために、後群HGの最終レンズは一方側又は両側において非球面状の面を有するよう形成されると有利である。
実施例では、レンズL7の光方向において凹状に形成された第1レンズ面が非球面形状を有する。
軽量のフォーカシング群MGは高いフォーカシング速度のために有利である。この場合、結像面におけるイメージサークル径Bdの3乗に対するフォーカシング群MGの体積Vの比は0.1以下(V/Bd≦0.1)であると格別に有利であることが判明した。このようにして、フォーカシング群は軽量化され、高速なフォーカシングを可能にする。軽量なフォーカシング群は、同時に、オートフォーカス使用時に電力消費が小さくなるという利点を有し、静かなフォーカシングを可能にする。イメージサークル径Bdは、当業者には、デジタル撮像センサBsの画像対角線としても知られており、以下において図10を用いてより詳細に説明される。
コンパクトな構造のために、結像面IMにおけるイメージサークル径Bdに対する対物レンズの光学的構造長さSO’の比は2.0以下(SO’/Bd≦2.0)であると更に有利である。この場合、光学的構造長さSO’は、光軸上におけるレンズL1の光方向における第1のレンズ面のレンズ頂点から像位置IMまでの距離として定義される。
既述の特徴によって構成される対物レンズは21°~26°の範囲のハーフ物体角w(21°≦w≦26°)を有すると有利である。
対物レンズは、最小で1.7で最大で2.5の口径比F/#を有する(1.7≦F/#≦2.5)。
図5に記載した対物レンズは、結像面IMにおけるイメージサークル径Bdに対する対物レンズの光学的構造長さSO’の比が1.73(SO’/Bd=1.73)であり、ハーフ物体角wが23°(w=23°)であり、口径比F/#が2.0(F/#=2.0)であることによって、格別にコンパクトな構造を有する。
結像面におけるイメージサークル径Bdの3乗に対するフォーカシング群MGの体積Vの比が0.01(V/Bd=0.01)であると、オートフォーカスの使用における高いフォーカシング速度のために格別に有利であることが判明した。
図5の実施例について、次の表に、機械的構造データ及び夫々のレンズ要素についての光学的パラメータが与えられている。
構造データは、全体焦点距離f’ges=1mmで規格化されており、既知の方法で、例えば小判領域について全体焦点距離f’ges=50mmへスケーリングされることができる。
この場合、データは、レンズ要素(複数)の光方向において番号が増大する各面に関する。第1面1はレンズL1の空気・ガラス移行部を記述し、最終面15はレンズL7のガラス・空気移行部を記述する。アパーチャ絞りBLは平面状の(フラットな)面7として与えられている。
各面について、頂点半径r、即ち光軸上における半径が与えられている。(左から)3番目の列には、面のタイプが与えられている。例えば、K01は第1面が非球面状に湾曲された面であること、H06は第6面が回折性の面であることを示している。dは夫々のレンズの中心厚又は頂点における隣の面への距離を示す。フォーカシングのためにシフト可能に構成された中群MGについては、値dは無限遠に対するフォーカシング位置における距離として与えられており、V01及びV02はフォーカシングによって変化可能な距離であることを示している。
neはフラウンホーファー線e(波長546.0740nm)についての屈折率を示し、veはフラウンホーファー線eについてのアッベ数を示す。
通し番号が付記された面と夫々のレンズL1~L7、小群G1~G4及び群VG、MG及びHGとの対応関係は、最後の3つの列に与えられている:
Figure 2023547733000015

次の表では、上記の面のタイプにおいて符号Kが記載された非球面状の面について円錐定数k及び非球面係数a2~a7が与えられており、符号H06が記載された回折性の面について位相係数C1が指数表示で与えられている:
Figure 2023547733000016

図6に示した固定焦点距離対物レンズの実施例は3つの光学構造群、即ち、夫々光(入射)方向に見て像位置IMの前方(上流側)に配置された正の全体屈折力を有する前群VG、正の全体屈折力を有する中群MG及び正の全体屈折力を有する後群HGから構成されている。
対物レンズは規格化された全体焦点距離f’ges=1mmを有し、かつ、既知の方法で、例えば小判領域について全体焦点距離f’ges=75mmへスケーリングされることができる。
規格化表示のために、以下の数値は焦点距離の比で与えられている。
前群VGの焦点距離f’VG
+1.4≦f’VG/f’ges≦+2.2
の範囲で定義され、中群MGの焦点距離f’MG
+0.5≦f’MG/f’ges≦+1.0
の範囲にあり、後群HGの正又は負の焦点距離f’HG
2.3≦|f’HG/f’ges|≦+3.8
の絶対値の範囲にある。
前群VGは3つのレンズ要素L1、L2及びL3から構成され、中群MGは1つの光学要素L4から構成され、後群HGは2つの小群G3及びG4を有する。中群MGと後群HGの間には、可変の開口径を有するアパーチャ絞りBLが配置されている。中群MGは、定義に応じ、絞り近接領域に配置される、即ち、アパーチャ絞りBLと中群MGの間には、最大で1つの光学要素が配置されるが、本実施例では更なる光学要素は配置されていない。中群MGは、図示の無限遠位置からフォーカス近距離へのフォーカシングのために、光方向と反対方向において(即ち図示の矢印の方向において)前群VGの方向へ運動可能に支持されている。
この対物レンズでは、既述の群VG、MG及びHGは、光方向に見て屈折力の並び++-+-+-+-を有するレンズL1~L9から構成されている。
対物レンズの所与の全体焦点距離f’gesに対し、夫々、
前群VGの焦点距離f’VG
f’VG/f’ges=+2.0
によって、
中群MGの焦点距離f’MG
f’MG/f’ges=+0.9
によって、
後群HGの正又は負の焦点距離f’HG
|f’HG/f’ges|=3.4
によって、定義されると格別に有利である。
有利な一態様において、中群MGの屈折力f’MGは、一方では、過度に小さく選択されるべきではなく(なぜなら、そうでなければ、無限遠フォーカシングから近距離フォーカシングへのフォーカスストロークはより長くなるからである)、他方では、その屈折力は過度に大きく選択されてもならない(なぜなら、そうでなければ、レンズの体積は増大するからである)。両方の効果が不利に作用すると、対物レンズのフォーカシングは過度に遅くなり、オートフォーカスの使用に最早適合しなくなるであろう。
従って、本発明に応じ、中群の焦点距離f’MGは、既述のように、
f’MG/f’ges=+0.9
が選択されるべきである。
対物レンズの距離調整範囲全体にわたって色収差(色エラー)を最小化するために、中群MGの光学要素は上下限
+14.9≦f’DOE/f’ges≦+24.9
の範囲内の回折性屈折力f’DOEの面を有するレンズL4として構成される。
本発明に応じ、回折性屈折力に必要な回折性構造の簡単な製造は、平面状(フラット)であるか、せいぜい僅かに弱く湾曲された面において可能にされる。従って、有利には、この実施例では焦点距離f’MGを有する中群MGのレンズL4の回折性の面の頂点半径rDOEは、
f’MG/rDOE=0.2849
ないし
DOE≧3.159mm
で本発明の目的のために略平面状(ほぼフラット)であるとして定義される。
格別に有利な一形態では、絞りBLの近接範囲に配置された中群MGのレンズL4は、光方向に見て非球面状の第1面と略平面状の第2面とを有し正の屈折力を有する凸レンズとして構成されている。略平面状の第2面は、
f’DOE/f’ges=+22.5
の回折性屈折力f’DOEを有し、これは、対物レンズの距離調整範囲全体にわたる色収差の最小化を格別に有利な方法でもたらす。略平面状の第2面は、回折構造の簡単な製造のために格別に適しており、非球面状の第1面は距離調整範囲にわたる単色収差の補償をもたらす。
無限遠からフォーカス近距離へ距離調整する場合、中群MGの近軸結像倍率β’MGは上下限
+0.254≦β’MG≦+0.415
の範囲内にあると有利である。
+0.266≦β’MG≦+0.396
の範囲では、調整範囲全体にわたる収差の良好な補正を達成することができる。
前群VGは、正の屈折力を有する少なくとも1つの第1レンズL1と、光方向において(最先の)第1の凹側を有し負の屈折力を有する最終レンズとから構成されている。
本実施例では、前群VGは3つのレンズL1、L2及びL3から形成されており、かつ、全体で、正の屈折力を有する。レンズL1及びL2は夫々正の屈折力を有する凸凹又は凸平レンズとして構成され、かつ、レンズL3は負の屈折力を有する凸凹レンズとしてメニスカス形状に構成されている。このようにして、像中心における単色収差の補正が有利に達成される。
後群HGの小群G3は負の屈折力を有し、負の屈折力を有する少なくとも1つの第1レンズと正の屈折力を有する最終レンズとから構成される。本実施例では、小群G3はレンズ要素L5及びL6から構成されている。レンズL5は、有利な一形態では、アパーチャ絞りBLないし中群MGへ向かって配向された平面を有し負の屈折力を有する平凹レンズとして構成され、レンズL6は正の屈折力を有する両凸レンズとして構成される。
後群HGの小群G4は、正の全体屈折力を有し、かつ、正の屈折力を有する少なくとも1つの最後から2番目の(最終レンズの1つ前の)レンズと、負の屈折力を有しその第1面が凹状に小群G3へ向けて配向された最終レンズとを含んで構成される。本実施例では、小群G4は、負の屈折力を有する両凹レンズL7と、正の屈折力を有する両凸レンズL8と、負の屈折力を有しメニスカス形状に構成されその凸面が像位置IMへ向くよう配向された最終レンズL9とから構成されている。
小群G3の焦点距離f’G3
f’G3/f’ges=-2.8
で定義されると有利であり、他方、小群G4の焦点距離f’G4
f’G4/f’ges=+9.7
に選択されると有利である。
小群G3及びG4の特徴によって、有利な方法で、単色収差の補償が像中心と像フィールドの間で達成することができる。
有利には、前群VGの正の屈折力を有するレンズ(複数)のうちの少なくとも1つのレンズの屈折率nは1.85以上の値(n≧1.85)を有し、n=1.92で、ペッツバール和が最小化される。
前群VGの正の屈折力を有するレンズ(複数)のうちの少なくとも1つのレンズにおいて有利に選択される、60以上(v≧60)の、とりわけ71(v=71)のアッベ数vは色収差(色エラー)の補償ないし最小化に役立つ。
更に有利には、前群VGの負の屈折力を有するレンズ(複数)のうちの少なくとも1つのレンズの屈折率nは1.75以下(n≦1.75)に選択され、n=1.70で、ペッツバール和は最小化される。
後群HGの最終レンズは一方側又は両側において非球面状に構成されると有利である。本実施例では、最終レンズL9は一方側で非球面状に構成されており、レンズL9の光方向において凹状の第1面は非球面状に形成された表面を有する。このようにして、像中心における単色収差は最小化される。
軽量のフォーカシング群MGは高いフォーカシング速度のために有利である。この場合、結像面におけるイメージサークル径Bdの3乗に対するフォーカシング群MGの体積Vの比は0.1未満(V/Bd<0.1)であると格別に有利であることが判明した。このようにして、フォーカシング群は軽量化され、高速なフォーカシングを可能にする。軽量なフォーカシング群は、同時に、オートフォーカス使用時に電力消費が小さくなるという利点を有し、静かなフォーカシングを可能にする。イメージサークル径Bdは、当業者には、デジタル撮像センサBsの画像対角線としても知られており、以下において図10を用いてより詳細に説明される。
コンパクトな構造のために、結像面IMにおけるイメージサークル径Bdに対する対物レンズの光学的構造長さSO’の比は3.0以下(SO’/Bd≦3.0)であると更に有利である。この場合、光学的構造長さSO’は、光軸上におけるレンズL1の光方向における第1のレンズ面のレンズ頂点から結像面の像位置IMまでの距離として定義される。
既述の特徴によって構成される対物レンズは10°~18°の範囲のハーフ物体角w(10°≦w≦18°)を有すると有利である。
対物レンズは、最小で1.7で最大で2.5の口径比F/#を有する(1.7≦F/#≦2.5)。
図6に記載した対物レンズは、結像面IMにおけるイメージサークル径Bdに対する対物レンズの光学的構造長さSO’の比が2.08(SO’/Bd=2.08)であり、ハーフ物体角wが16°(w=16°)であり、口径比F/#が2.0(F/#=2.0)であることによって、格別にコンパクトな構造を有する。
結像面におけるイメージサークル径Bdの3乗に対するフォーカシング群MGの体積Vの比が0.02(V/Bd=0.02)であると、オートフォーカスの使用における高いフォーカシング速度のために格別に有利であることが判明した。
図6の実施例について、次の表に、機械的構造データ及び夫々のレンズ要素についての光学的パラメータが与えられている。
構造データは、全体焦点距離f’ges=1mmで規格化されており、既知の方法で、例えば小判領域について全体焦点距離f’ges=75mmへスケーリングされることができる。
この場合、データは、レンズ要素(複数)の光方向において番号が増大する各面に関する。第1面1はレンズL1の空気・ガラス移行部を記述し、最終面19はレンズL9のガラス・空気移行部を記述する。アパーチャ絞りBLは平面状の(フラットな)面9として与えられている。
各面について、頂点半径r、即ち光軸上における半径が与えられている。(左から)3番目の列には、面のタイプが与えられている。例えば、K07は第7面が非球面状に湾曲された面であること、H08は第8面が回折性の面であることを示している。dは夫々のレンズの中心厚又は頂点における隣の面との距離を示す。フォーカシングのためにシフト可能に構成された中群MGについては、値dは無限遠に対するフォーカシング位置における距離として与えられており、V01及びV02はフォーカシングによって変化可能な距離であることを示している。
neはフラウンホーファー線e(波長546.0740nm)についての屈折率を示し、veはフラウンホーファー線eについてのアッベ数を示す。
通し番号が付記された面と夫々のレンズL1~L9、小群G1~G4及び群VG、MG及びHGとの対応関係は、最後の3つの列に与えられている:
Figure 2023547733000017

次の表では、上記の面のタイプにおいて符号Kが記載された非球面状の面について円錐定数k及び非球面係数a2~a6が与えられており、符号H08が記載された回折性の面について位相係数C1が指数表示で与えられている:
Figure 2023547733000018
図7に示した固定焦点距離対物レンズの実施例は3つの光学構造群、即ち、夫々光(入射)方向に見て像位置IMの前方(上流側)に配置された正の全体屈折力を有する前群VG、正の全体屈折力を有する中群MG及び正の全体屈折力を有する後群HGから構成されている。
対物レンズは規格化された全体焦点距離f’ges=1mmを有し、かつ、既知の方法で、例えば小判領域について全体焦点距離f’ges=100mmへスケーリングされることができる。
規格化表示のために、以下の数値は焦点距離の比で与えられている。
前群VGの焦点距離f’VG
+1.4≦f’VG/f’ges≦+2.2
の範囲で定義され、中群MGの焦点距離f’MG
+0.5≦f’MG/f’ges≦+1.0
の範囲にあり、後群HGの正又は負の焦点距離f’HG
+2.3≦|f’HG/f’ges|≦+3.8
の絶対値の範囲にある。
前群VGは3つのレンズ要素L1、L2及びL3から構成され、中群MGは1つの光学要素L4から構成され、後群HGは2つの小群G3及びG4を有する。中群MGと後群HGの間には、可変の開口径を有するアパーチャ絞りBLが配置されている。中群MGは、定義に応じ、絞り近接領域に配置される、即ち、アパーチャ絞りBLと中群MGの間には、最大で1つの光学要素が配置されるが、本実施例では更なる光学要素は配置されていない。中群MGは、図示の無限遠位置からフォーカス近距離へのフォーカシングのために、光方向と反対方向において(即ち図示の矢印の方向において)前群VGの方向へ運動可能に支持されている。
この対物レンズでは、既述の群VG、MG及びHGは、光方向に見て屈折力の並び++-+--+-+-を有するレンズL1~L10から構成されている。
対物レンズの所与の全体焦点距離f’gesに対し、夫々、
前群VGの焦点距離f’VG
f’VG/f’ges=+1.5
によって、
中群MGの焦点距離f’MG
f’MG/f’ges=+0.6
によって、
後群HGの正又は負の焦点距離f’HG
|f’HG/f’ges|=+2.5
によって、定義されると格別に有利である。
有利な一態様において、中群MGの屈折力f’MGは、一方では、過度に小さく選択されるべきではなく(なぜなら、そうでなければ、無限遠フォーカシングから近距離フォーカシングへのフォーカスストロークはより長くなるからである)、他方では、その屈折力は過度に大きく選択されてもならない(なぜなら、そうでなければ、レンズの体積は増大するからである)。両方の効果が不利に作用すると、対物レンズのフォーカシングは過度に遅くなり、オートフォーカスの使用に最早適合しなくなるであろう。
従って、本発明に応じ、中群MGの焦点距離f’MGは、既述のように、
f’MG/f’ges=+0.6
が選択されるべきである。
対物レンズの距離調整範囲全体にわたって色収差(色エラー)を最小化するために、中群MGの光学要素は上下限
+14.9≦f’DOE/f’ges≦+24.9
の範囲内の回折性屈折力f’DOEの面を有するレンズL4として構成される。
本発明に応じ、回折性屈折力に必要な回折性構造の簡単な製造は、平面状(フラット)であるか、せいぜい僅かに弱く湾曲された面において可能にされる。従って、本実施例において、有利には、この実施例では焦点距離f’MGを有する中群MGのレンズL4の回折性の面の頂点半径rDOEは、
f’MG/rDOE=0.5923
ないし
DOE≧1.013mm
で本発明の目的のために略平面状(ほぼフラット)であるとして定義される。
格別に有利な一形態では、絞りBLの近接範囲に配置された中群MGのレンズL4は、光方向に見て非球面状の第1面と略平面状の第2面とを有し正の屈折力を有する凸レンズとして構成されている。定義に応じ略平面状の第2面は、
f’DOE/f’ges=+16.7
の回折性屈折力f’DOEを有し、これは、対物レンズの距離調整範囲全体にわたる色収差の最小化を格別に有利な方法でもたらす。略平面状の第2面は、回折構造の簡単な製造のために格別に適しており、非球面状の第1面は距離調整範囲にわたる単色収差の補償をもたらす。
無限遠からフォーカス近距離へ距離調整する場合、中群MGの近軸結像倍率β’MGは上下限
+0.254≦β’MG≦+0.415
の範囲内にあると有利である。
+0.281≦β’MG≦+0.395
の範囲では、調整範囲全体にわたる収差の良好な補正を達成することができる。
前群VGは、正の屈折力を有する少なくとも1つの第1レンズL1と、光方向において第1の凹側を有し負の屈折力を有する最終レンズとから構成されている。
本実施例では、前群VGは3つのレンズL1、L2及びL3から形成されており、かつ、全体で、正の屈折力を有する。レンズL1及びL2は、凸平又は両凸に構成可能であり、本実施例では、夫々正の屈折力を有する凸凹レンズとして構成され、かつ、レンズL3は負の屈折力を有する凸凹レンズとしてメニスカス形状に構成されている。このようにして、像中心における単色収差の補正が有利に達成される。
後群HGの小群G3は負の屈折力を有し、負の屈折力を有する少なくとも1つの第1レンズと正又は負の屈折力を有する最終レンズとから構成される。本実施例では、小群G3はレンズ要素L5、L6及びL7から構成されている。レンズL5は、有利な一形態では、負の屈折力を有する両凹レンズとして構成されている。レンズL6は、負の屈折力を有する両凹レンズとして構成され、正の屈折力を有する両凸レンズであるレンズL7と共にレンズダブレットとして構成されている。
後群HGの小群G4は、正の全体屈折力を有し、かつ、正の屈折力を有する少なくとも1つの最後から2番目の(最終レンズの1つ前の)レンズと、負の屈折力を有しその第1面が凹状に小群G3へ向けて配向された最終レンズとから構成される。本実施例では、小群G4は、負の屈折力を有するメニスカス形状の凸凹レンズL8と、正の屈折力を有する両凸レンズL9と、負の屈折力を有するメニスカス形状の凹凸レンズL10とから構成され、これらはまとめられてレンズトリプレットを構成している。
小群G3の焦点距離f’G3
f’G3/f’ges=-0.5
で定義されると有利であり、他方、小群G4の焦点距離f’G4
f’G4/f’ges=+0.5
に選択されると有利である。
小群G3及びG4の特徴によって、有利な方法で、単色収差の補償が像中心と像フィールドの間で達成することができる。
有利には、前群VGの正の屈折力を有するレンズ(複数)のうちの少なくとも1つのレンズの屈折率nは1.85以上の値(n≧1.85)を有し、n=1.96で、ペッツバール和が最小化される。
前群VGの正の屈折力を有するレンズ(複数)のうちの少なくとも1つのレンズにおいて有利に選択される、60以上(v≧60)の、とりわけ68(v=68)のアッベ数vは色収差(色エラー)の補償ないし最小化に役立つ。
更に有利には、前群VGの負の屈折力を有するレンズ(複数)のうちの少なくとも1つのレンズの屈折率nは1.75以下(n≦1.75)に選択され、n=1.73で、ペッツバール和は最小化される。
軽量のフォーカシング群MGは高いフォーカシング速度のために有利である。この場合、結像面におけるイメージサークル径Bdの3乗に対するフォーカシング群MGの体積Vの比は0.1未満(V/Bd<0.1)であると格別に有利であることが判明した。このようにして、フォーカシング群は軽量化され、高速なフォーカシングを可能にする。軽量なフォーカシング群は、同時に、オートフォーカス使用時に電力消費が小さくなるという利点を有し、静かなフォーカシングを可能にする。イメージサークル径Bdは、当業者には、デジタル撮像センサBsの画像対角線としても知られており、以下において図10を用いてより詳細に説明される。
コンパクトな構造のために、結像面IMにおけるイメージサークル径Bdに対する対物レンズの光学的構造長さSO’の比は3.0以下(SO’/Bd≦3.0)であると更に有利である。この場合、光学的構造長さSO’は、光軸上におけるレンズL1の光方向における第1のレンズ面のレンズ頂点から結像面の像位置IMまでの距離として定義される。
既述の特徴によって構成される対物レンズは10°~18°の範囲のハーフ物体角w(10°≦w≦18°)を有すると有利である。
対物レンズは、最小で1.7で最大で2.5の口径比F/#を有する(1.7≦F/#≦2.5)。
図7に記載した対物レンズは、結像面IMにおけるイメージサークル径Bdに対する対物レンズの光学的構造長さSO’の比が2.77(SO’/Bd=2.77)であり、ハーフ物体角wが12°(w=12°)であり、口径比F/#が2.0(F/#=2.0)であることによって、格別にコンパクトな構造を有する。
結像面におけるイメージサークル径Bdの3乗に対するフォーカシング群MGの体積Vの比が0.02(V/Bd=0.02)であると、オートフォーカスの使用における高いフォーカシング速度のために格別に有利であることが判明した。
図7の実施例について、次の表に、機械的構造データ及び夫々のレンズ要素についての光学的パラメータが与えられている。
構造データは、全体焦点距離f’ges=1mmで規格化されており、既知の方法で、例えば小判領域について全体焦点距離f’ges=100mmへスケーリングされることができる。
この場合、データは、レンズ要素(複数)の光方向において番号が増大する各面に関する。第1面1はレンズL1の空気・ガラス移行部を記述し、最終面18はレンズL10のガラス・空気移行部を記述する。アパーチャ絞りBLは平面状の(フラットな)面9として与えられている。
各面について、頂点半径r、即ち光軸上における半径が与えられている。(左から)3番目の列には、面のタイプが与えられている。例えば、K07は第7面が非球面状に湾曲された面であること、H08は第8面が回折性の面であることを示している。dは夫々のレンズの中心厚又は頂点における隣の面への距離を示す。フォーカシングのためにシフト可能に構成された中群MGについては、値dは無限遠に対するフォーカシング位置における距離として与えられており、V01及びV02はフォーカシングによって変化可能な距離であることを示している。
neはフラウンホーファー線e(波長546.0740nm)についての屈折率を示し、veはフラウンホーファー線eについてのアッベ数を示す。
通し番号が付記された面と夫々のレンズL1~L10、小群G1~G4及び群VG、MG及びHGとの対応関係は、最後の3つの列に与えられている:
Figure 2023547733000019

次の表では、上記の面のタイプにおいて符号Kが記載された非球面状の面について円錐定数k及び非球面係数a2~a4が与えられており、符号H08が記載された回折性の面について位相係数C1が指数表示で与えられている:
Figure 2023547733000020
図8及び図9に示した固定焦点距離対物レンズの実施例は3つの光学構造群、即ち、夫々光(入射)方向に見て像位置IMの前方(上流側)に配置され、夫々正の全体屈折力を有する前群VG、中群MG及び後群HGから構成されている。
対物レンズは規格化された全体焦点距離f’ges=1mmを有し、かつ、既知の方法で、例えば小判領域について全体焦点距離f’ges=28mmへスケーリングされることができる。
規格化表示のために、以下の数値は焦点距離の比で与えられている。
前群VGの焦点距離f’VG
+7.0≦f’VG/f’ges≦+25.7
の範囲で定義され、中群MGの焦点距離f’MG
+1.6≦f’MG/f’ges≦+3.0
の範囲にあり、後群HGの焦点距離f’HG
+3.1≦f’HG/f’ges≦+5.0
の範囲にある。
前群VGは2つの小群G1及びG2から構成され、中群MGは1つの光学要素[小群]G3から構成され、後群HGは2つの小群G4及びG5を有する。前群VGと中群MGの間には、可変の開口径を有するアパーチャ絞りBLが配置されている。中群MGは、定義に応じ、絞り近接領域に配置される、即ち、アパーチャ絞りBLと中群MGの間には、更なる光学要素は設けられていない。中群MGは、1つの光学的小群G3から構成されており、かつ、図示の無限遠位置からフォーカス近距離へのフォーカシングのために、光方向と反対方向において(即ち図示の矢印の方向において)アパーチャ絞りBLの方向へ運動可能に支持されている。
有利な一態様において、中群MGの屈折力f’MGは、一方では、過度に小さく選択されるべきではなく(なぜなら、そうでなければ、無限遠フォーカシングから近距離フォーカシングへのフォーカスストロークはより長くなるからである)、他方では、その屈折力は過度に大きく選択されてもならない(なぜなら、そうでなければ、レンズの体積は増大するからである)。両方の効果が不利に作用すると、対物レンズのフォーカシングは過度に遅くなり、オートフォーカスの使用に最早適合しなくなるであろう。
従って、本発明に応じ、中群MGの焦点距離f’MGは、
+1.6≦f’MG/f’ges≦+3.0
が選択されるべきである。
対物レンズの距離調整範囲全体にわたって色収差(色エラー)を最小化するために、中群MGの光学要素G3は、正の屈折力を有するレンズL5及び上下限
+33.6≦f’DOE/f’ges≦+45.4
の範囲内の屈折力f’DOEを有し一方側で回折性の面を有するレンズL6として構成される。
本発明に応じ、回折性屈折力に必要な回折性構造の簡単な製造は、中群MGの複数のレンズのうちの1つのレンズの平面状(フラット)であるか、せいぜい僅かに弱く湾曲された面において可能にされる。従って、有利には、中群MGのこのレンズの回折性の面の頂点半径rDOEは、上下限
-0.1255≦f’MG/rDOE≦+0.1388
の範囲内で平面状(フラット)である。
アパーチャ絞りBLへ指向された中群MGのレンズの面が正の屈折力を有し、更に有利には非球面状に構成されている場合、距離調整範囲にわたる単色収差の補償が、有利な方法で確保(保証)される。
前群VGの小群G1は2つの要素L1及びL2から構成され、かつ、全体として負の屈折力を有する。小群G1の焦点距離f’G1は範囲
f’G1/f’ges≦-3.7
によって定義される。
負の屈折力を有する少なくとも1つの凸凹第1レンズL1は、メニスカス形状に構成され、かつ、その凹側が正の屈折力を有する少なくとも1つのレンズL2の凸側へ指向するよう配置されている。
前群VGの小群G2は2つの要素L3及びL4を有し、全体として正の屈折力を有する。負の屈折力を有する少なくとも1つの第1レンズL3は両凹状に構成されており、かつ、その第1の凹側が小群G1のレンズL2へ指向されるよう配置されている。小群G2の第2要素は正の屈折力の少なくとも1つのレンズL4を有する。本実施例では、要素L3及びL4は単レンズとして構成され、かつ、両者合わせてダブレットとして構成されている。
小群G1及びG2の特徴によって、有利な方法で、単色収差の補償が像中心と像フィールドの間で行われる。
後群HGの小群G4は2つの要素L7及びL8を有し、全体として正の屈折力を有する。小群G4は、正の屈折力を有する少なくとも1つの両凸レンズL7と負の屈折力を有する少なくとも1つの両凹レンズL8を有する。L7は、その第1の凸側が中群MGへ指向されるよう配置されている。本実施例では、要素L7及びL8は単レンズとして構成され、かつ、両者合わせてダブレットとして構成されている。
後群HGの小群G5は負又は正の全体屈折力を有し、かつ、少なくとも1つの最終レンズL9から構成されており、L9の第1の面は凹状に構成されており、かつ、小群G4へ指向されて配置されている。この場合、小群G5の焦点距離f’G5は範囲
-0.1≦f’ges/f’G5≦+0.1
によって定義される。
小群G4及びG5の特徴によって、像フィールドにおけるコマ(収差)、非点収差及び歪曲の最小化を有利な方法で実現することができる。
有利には、前群VGの正の屈折力を有するレンズ(複数)のうちの少なくとも1つのレンズの屈折率nは1.85以上(n≧1.85)の値を有し、この方法で、ペッツバール和の最小化が行われる。
更に有利には、ペッツバール和を更に最小化する(小さくする)ために、後群HGの正の屈折力を有するレンズ(複数)のうちの少なくとも1つのレンズの屈折率nも1.85以上(n≧1.85)に選択される。
1.60以下(n≦1.60)の前群VGの負の屈折力を有する第1レンズの有利に選択される屈折率nもペッツバール和の最小化に貢献する。
像フィールドにおける単色収差の補償のために、前群VGの第1レンズL1は、一方側又は両側が非球面状の面で構成される。
有利には、後群HGの最終レンズL9は、像フィールドにおける単色収差の更なる補償を達成するために、一方側又は両側が非球面状の面で構成される。
軽量のフォーカシング群MGは高いフォーカシング速度のために有利である。この場合、結像面におけるイメージサークル径Bdの3乗に対するフォーカシング群MGの体積Vの比は0.1未満(V/Bd<0.1)であると格別に有利であることが判明した。このようにして、フォーカシング群は軽量化され、高速なフォーカシングを可能にする。軽量なフォーカシング群は、同時に、オートフォーカス使用時に電力消費が小さくなるという利点を有し、静かなフォーカシングを可能にする。イメージサークル径Bdは、当業者には、デジタル撮像センサBsの画像対角線としても知られており、以下において図10を用いてより詳細に説明される。
コンパクトな構造のために、結像面IMにおけるイメージサークル径Bdに対する対物レンズの光学的構造長さSO’の比は2.0以下(SO’/Bd≦2.0)であると更に有利である。この場合、光学的構造長さSO’は、光軸上におけるレンズL1の光方向における第1のレンズ面のレンズ頂点から結像面における像位置IMまでの距離として定義される。
既述の特徴によって構成される対物レンズは、31°以上(w≧31°)の半(ハーフ)物体角wを有すると有利である。
対物レンズは、最小で1.7で最大で2.5の口径比F/#を有し、1.7~2.5の範囲(1.7≦F/#≦2.5)にあると有利である。
図8に記載した対物レンズはコンパクトな構造を有し、結像面IMにおけるイメージサークル径Bdに対する対物レンズの光学的構造長さSO’の比は1.73(SO’/Bd=1.73)であり、ハーフ物体角wは42°(w=42°)であり、口径比F/#は2.0(F/#=2.0)である。
この対物レンズでは、既述の小群G1~G5は、光(入射)方向に見て屈折力の並び-+-++0+--を有するレンズL1~L9から構成されている(0はニュートラル、フラット(平ら)、屈折性の(refractiv)屈折力なしを意味する)。
対物レンズの所与の全体焦点距離f’gesに対し、夫々、
前群VGの焦点距離f’VG
f’VG/f’ges=+8.7
によって、
中群MGの焦点距離f’MG
f’MG/f’ges=+2.6
によって、
後群HGの焦点距離f’HG
f’HG/f’ges=+3.5
によって、定義されると格別に有利である。
絞りBLの後方(下流側)に配置された中群MGの光学要素G3のレンズL5は、光方向に見て非球面の第1面を有する凸レンズとして構成されている。第2面は平面状(フラット)に又は凹状に構成可能である。
本実施例において光学的に透明な平板として構成されたレンズL6は、像位置IMへ指向されたその側において、
f’DOE/f’ges=+36.5
の回折性屈折力f’DOEを有し、これは、対物レンズの距離調整範囲全体にわたる色収差の最小化を格別に有利な方法でもたらす。光学的に透明な平板は、回折構造の簡単な製造のために格別に適している。レンズL5の非球面の第1面は距離調整範囲にわたる単色収差の補償をもたらす。
前群VGの小群G1は2つのレンズL1及びL2から構成され、全体で、
f’G1/f’ges=-10.0
の焦点距離f’G1を有する。
この場合、第1レンズL1は、負の屈折力を有する凸凹形状を有し、かつ、非球面状に湾曲された凸側と非球面状に湾曲された凹側を有するメニスカス形状に構成されている。
前群VGの小群G2は全体で
f’G2/f’ges=+5.6
の焦点距離f’G2を有すると有利である。
小群G1及びG2についてこのようにして定義された焦点距離によって、像中心と像フィールドの間の単色収差の補償が確保(保証)される。
後群HGの小群G4は、両凸レンズL7と両凹レンズL8から構成され、両者はまとめられて、全体で
f’G4/f’ges=+2.9
の焦点距離f’G4を有するダブレットとして構成される。
有利な一形態では、後群HGの小群G5は、全体で
f’G5/f’ges=+0.056
の焦点距離f’G5を有し、かつ、凹凸レンズ形状を有する単レンズL9として構成されている。レンズL9の光方向において第1の凹側は非球面状に構成されている。
小群G4及びG5についてこのようにして定義された焦点距離によって、像フィールドにおけるコマ(収差)、非点収差及び歪曲は更に小さく(最小化)される。
前群VGのレンズL2と後群HGのレンズL7は同じ屈折率を有すると有利である。この構成では、両者のレンズのために同じガラス材料を使用することが提供され、この方法で、製造が容易化され、保管費用が低減される。ペッツバール和を更に小さく(最小化)するために、L2とL7は2.01の屈折率(n=2.01)を有し、前群VGのレンズL1は1.49の屈折率(n=1.49)を有すると格別に有利である。
結像面におけるイメージサークル径Bdの3乗に対するフォーカシング群MGの体積Vの比が0.04(V/Bd=0.04)であると、オートフォーカスの使用における高いフォーカシング速度のために格別に有利であることが判明した。
図8の実施例について、以下の表に、機械的構造データ及び夫々のレンズ要素についての光学的パラメータが与えられている。
構造データは、全体焦点距離f’ges=1mmで規格化されており、既知の方法で、例えば小判領域について全体焦点距離f’ges=28mmへスケーリングされることができる。
この場合、データは、レンズ要素(複数)の光方向において番号が増大する各面に関する。第1面1はレンズL1の空気・ガラス移行部を記述し、最終面17はレンズL9のガラス・空気移行部を記述する。アパーチャ絞りBLは平面状の(フラットな)面8として与えられている。
各面について、頂点半径r、即ち光軸上における半径が与えられている。(左から)3番目の列には、面のタイプが与えられている。例えば、K01は第1面が非球面状に湾曲された面であること、H12は第12面が回折性の面であることを示している。dは夫々のレンズの中心厚又は頂点における隣の面との距離を示す。フォーカシングのためにシフト可能に構成された中群MGについては、値dは無限遠に対するフォーカシング位置における距離として与えられており、V01及びV02はフォーカシングによって変化可能な距離であることを示している。
neはフラウンホーファー線e(波長546.0740nm)についての屈折率を示し、veはフラウンホーファー線eについてのアッベ数を示す。
通し番号が付記された面と夫々のレンズL1~L9、小群G1~G5及び群VG、MG及びHGとの対応関係は、最後の3つの列に与えられている:
Figure 2023547733000021
次の表では、上記の面のタイプにおいて符号Kが記載された非球面状の面について円錐定数k及び非球面係数a2~a6が与えられており、符号H12が記載された回折性の面について位相係数C1が指数表示で与えられている:
Figure 2023547733000022

図9に記載した対物レンズはコンパクトな構造を有し、結像面IMにおけるイメージサークル径Bdに対する対物レンズの光学的構造長さSO’の比は1.73(SO’/Bd=1.73)であり、ハーフ物体角wは42°(w=42°)であり、口径比F/#は2.0(F/#=2.0)である。
この対物レンズでは、既述の小群G1~G5は、光(入射)方向に見て屈折力の並び-+-++++--を有するレンズL1~L9から構成されている。
対物レンズの所与の全体焦点距離f’gesに対し、夫々、
前群VGの焦点距離f’VG
f’VG/f’ges=+7.5
によって、
中群MGの焦点距離f’MG
f’MG/f’ges=+2.8
によって、
後群HGの焦点距離f’HG
f’HG/f’ges=+3.0
によって、定義されると格別に有利である。
絞りBLの後方(下流側)に配置された中群MGの光学要素G3のレンズL5は、光方向に見て非球面の第1面を有する凸凹レンズとして構成されている。
本実施例において記載された凸に形成されたレンズL6は、像位置IMへ指向されたその側に、
f’DOE/f’ges=+35.9
の回折性屈折力f’DOEを有し、これは、対物レンズの距離調整範囲全体にわたる色収差の最小化を格別に有利な方法でもたらす。回折構造の格別に簡単な製造のために、レンズL6の光方向において第2の(2番目の)面は平面として構成されている。レンズL5の非球面の第1面は距離調整範囲にわたる単色収差の補償をもたらす。
前群VGの小群G1は2つのレンズL1及びL2から構成され、全体で、
f’G1/f’ges=-9.7
の焦点距離f’G1を有する。
この場合、第1レンズL1は、負の屈折力を有する凸凹形状を有し、かつ、非球面状に湾曲された凸側と非球面状に湾曲された凹側を有するメニスカス形状に構成されている。
前群VGの小群G2は全体で
f’G2/f’ges=+5.3
の焦点距離f’G2を有すると有利である。
小群G1及びG2についてこのようにして定義された焦点距離によって、像中心と像フィールドの間の単色収差の補償が確保(保証)される。
後群HGの小群G4は、両凸レンズL7と両凹レンズL8から構成され、両者はまとめられて、全体で
f’G4/f’ges=+2.5
の焦点距離f’G4を有するダブレットとして構成される。
有利な一形態では、後群HGの小群G5は、全体で
f’G5/f’ges=+0.086
の焦点距離f’G5を有し、かつ、凹凸のレンズ形状を有する単レンズL9として構成されている。レンズL9の光方向において第1の(1番目の)凹側は非球面状に形成されている。
小群G4及びG5についてこのようにして定義された焦点距離によって、像フィールドにおけるコマ(収差)、非点収差及び歪曲は更に小さく(最小化)される。
前群VGのレンズL2と後群HGのレンズL7は同じ屈折率を有すると有利である。この構成では、両者のレンズのために同じガラス材料を使用することが提供され、この方法で、製造が容易化され、保管費用が低減される。ペッツバール和を更に小さく(最小化)するために、L2とL7は2.01の屈折率(n=2.01)を有し、前群VGのレンズL1は1.49の屈折率(n=1.49)を有すると有利である。
結像面におけるイメージサークル径Bdの3乗に対するフォーカシング群MGの体積Vの比が0.05(V/Bd=0.05)であると、オートフォーカスの使用における高いフォーカシング速度のために格別に有利であることが判明した。
図9の実施例について、以下の表に、機械的構造データ及び夫々のレンズ要素についての光学的パラメータが与えられている。
構造データは、全体焦点距離f’ges=1mmで規格化されており、既知の方法で、例えば小判領域について全体焦点距離f’ges=28mmへスケーリングされることができる。
この場合、データは、レンズ要素(複数)の光方向において番号が増大する各面に関する。第1面1はレンズL1の空気・ガラス移行部を記述し、最終面17はレンズL9のガラス・空気移行部を記述する。アパーチャ絞りBLは平面状の(フラットな)面8として与えられている。
各面について、頂点半径r、即ち光軸上における半径が与えられている。(左から)3番目の列には、面のタイプが与えられている。例えば、K01は第1面が非球面状に湾曲された面であること、H12は第12面が回折性の面であることを示している。dは夫々のレンズの中心厚又は頂点における隣の面への距離を示す。フォーカシングのためにシフト可能に構成された中群MGについては、値dは無限遠に対するフォーカシング位置における距離として与えられており、V01及びV02はフォーカシングによって変化可能な距離であることを示している。
neはフラウンホーファー線e(波長546.0740nm)についての屈折率を示し、veはフラウンホーファー線eについてのアッベ数を示す。
通し番号が付記された面と夫々のレンズL1~L9、小群G1~G5及び群VG、MG及びHGとの対応関係は、最後の3つの列に与えられている:
Figure 2023547733000023

次の表では、上記の面のタイプにおいて符号Kが記載された非球面状の面について円錐定数k及び非球面係数a2~a6が与えられており、符号H12が記載された回折性の面について位相係数C1が指数表示で与えられている:
Figure 2023547733000024

図10は、像位置における、円形の結像面IMの一例を模式的に示す。二重矢印はイメージサークル径Bdを示し、イメージサークル径Bdは矩形に記載された画像センサBsの対角線と重なっている。
BL アパーチャ絞り
L1~L10 第1~第10レンズ
G1~G5 第1~第5小群
VG 前群
MG 中群
HG 後群
Bd イメージサークル径
IM 結像面/像位置
* 非球面状に湾曲されたレンズ面
# 回折性屈折力の面
この課題は、冒頭に記載したタイプの対物レンズにおいて、本発明に応じ、請求項1の特徴部に記載の特徴によって解決される。
即ち、本発明の一視点により、光方向において定置のレンズ前群、調節可能な開口を有する定置の絞り、定置のレンズ後群、及び、複数の異なる距離にある物体を定置の像面に結像するための対物レンズの光軸に沿って前記絞りに対し相対的にシフト可能なフォーカシング群を有する、3つの光学構造群から構成される固定焦点距離の対物レンズが提供される。該対物レンズにおいて、前記フォーカシング群は少なくとも1つのレンズ要素と前記フォーカシング群に組み込まれた回折性光学要素とから構成されていることを特徴とする(形態1)。
ここに、本発明の好ましい形態を示す。
(形態1)上記本発明の一視点参照。
(形態2)形態1に記載の対物レンズにおいて、
前記レンズ前群は正の屈折力を有し、前記フォーカシング群は最大で2つのレンズ要素から構成されかつ全体で正の屈折力を有することが好ましい。
(形態3)形態1又は2に記載の対物レンズにおいて、
前記対物レンズの全体屈折力に対する前記回折性光学要素の屈折力の比は、最小で14.9、最大で45.4であることが好ましい。
(形態4)形態1~3の何れかに記載の対物レンズにおいて、
前記対物レンズの全体屈折力に対する前記フォーカシング群の全体屈折力の比は、最小で0.9、最大で3.0であること、
前記フォーカシング群は光方向において非球面凸状前面を有するただ1つのレンズ要素から構成されており、その後面は略平面状に構成された頂点半径を有すること、
前記頂点半径に対する前記フォーカシング群の全体屈折力の比は、最小で-0.1255、最大で0.1388であり、略平面状の前記後面には前記回折性光学要素が配されていることが好ましい。
(形態5)形態4に記載の対物レンズにおいて、
前記フォーカシング群は、光方向において非球面凸状前面と前記回折性光学要素が配されている平面状後面とを有するただ1つのレンズ要素から構成されていることが好ましい。
(形態6)形態1~3の何れかに記載の対物レンズにおいて、
前記対物レンズの全体屈折力に対する前記フォーカシング群の全体屈折力の比は、最小で0.5、最大で1.0であること、
前記フォーカシング群は光方向において非球面凸状前面を有するただ1つのレンズ要素から構成されており、その後面は弱く湾曲された頂点半径を有し、前記頂点半径は、全体屈折力が1mmに規格化された場合、少なくとも3.159mm以上、但し少なくとも1.013mmであり、このようにして弱く湾曲された前記後面には前記回折性光学要素が配されていることが好ましい。
(形態7)形態1~3の何れかに記載の対物レンズにおいて、
前記フォーカシング群は、光方向において前記絞りの後方に順次的に配置された2つのレンズ要素から構成されており、前記2つのレンズ要素のうち、第1のレンズ要素は非球面凸状前面を有し、第2のレンズ要素の平面状後面には前記回折性光学要素が配されていることが好ましい。
(形態8)形態7に記載の対物レンズにおいて、
前記第1のレンズ要素は凹状後面を有し、前記第2のレンズ要素は凸状前面を有することが好ましい。
(形態9)形態1~8の何れかに記載の対物レンズにおいて、
前記フォーカシング群は、無限遠物点に対するフォーカシングを有する位置から近距離フォーカシング(の位置)へと、光方向と反対方向に、前記レンズ後群から遠ざかるよう前記レンズ前群へ向かって運動可能であることが好ましい。
(形態10)形態9に記載の対物レンズにおいて、
前記フォーカシング群は、前記絞りの前方又は後方の絞り近接領域に配置されていること、
前記フォーカシング群と前記絞りの間には、光学要素が配されていないか、最大で1つの更なる光学要素が配されていることが好ましい。
(形態11)形態1~10の何れかに記載の対物レンズにおいて、
前記レンズ前群の第1レンズは一方側又は両側に非球面表面を備えて構成されていることが好ましい。
(形態12)形態1~11の何れかに記載の対物レンズにおいて、
前記レンズ後群の最終レンズは一方側又は両側に非球面表面を備えて構成されていることが好ましい。
(形態13)形態1~12の何れかに記載の対物レンズにおいて、
前記像面におけるイメージサークル径の3乗に対する前記フォーカシング群の体積Vの比は0.1未満であることが好ましい。
(形態14)形態1~13の何れかに記載の対物レンズにおいて、
前記像面におけるイメージサークル径に対する前記対物レンズの光学的構造長さの比は0.3以下であることが好ましい。
本発明の実施例(複数)は、図面においてレンズ断面図として模式的に記載されており、図面を用いて詳細に説明される。
なお、特許請求の範囲に付記した図面参照符号は専ら発明の理解を助けるためのものであり、特許請求の範囲に係る発明を図示の態様に限定することは意図していない。
夫々正の全体屈折力を有する前群VG、中群MG及び後群HGから構成された本発明の対物レンズの一例。 夫々正の全体屈折力を有する前群VG、中群MG及び後群HGから構成された本発明の対物レンズの一例。 夫々正の全体屈折力を有する前群VG、中群MG及び後群HGから構成された本発明の対物レンズの一例。 正の全体屈折力を有する前群VG、正の全体屈折力を有する中群MG及び負又は正の全体屈折力を有する後群HGから構成された本発明の対物レンズの一例。 正の全体屈折力を有する前群VG、正の全体屈折力を有する中群MG及び負又は正の全体屈折力を有する後群HGから構成された本発明の対物レンズの一例。 正の全体屈折力を有する前群VG、正の全体屈折力を有する中群MG及び正の全体屈折力を有する後群HGから構成された本発明の対物レンズの一例。 正の全体屈折力を有する前群VG、正の全体屈折力を有する中群MG及び正の全体屈折力を有する後群HGから構成された本発明の対物レンズの一例。 夫々正の全体屈折力を有する前群VG、中群MG及び後群HGから構成された本発明の対物レンズの一例。 夫々正の全体屈折力を有する前群VG、中群MG及び後群HGから構成された本発明の対物レンズの一例。 像位置における円形の結像面IMの一例。
ここに、本発明の可能な態様を付記する。
[付記1]光方向において定置のレンズ前群、調節可能な開口を有する定置の絞り、定置のレンズ後群、及び、複数の異なる距離にある物体を定置の像面に結像するための対物レンズの光軸に沿って前記絞りに対し相対的にシフト可能なフォーカシング群を有する、固定焦点距離の対物レンズ。
前記フォーカシング群は少なくとも1つのレンズ要素と前記フォーカシング群に組み込まれた回折性光学要素とから構成されている。
[付記2]上記の対物レンズにおいて、
前記レンズ前群は正の屈折力を有する;前記フォーカシング群は最大で2つのレンズ要素から構成されかつ全体で正の屈折力を有する。
[付記3]上記の対物レンズにおいて、
前記対物レンズの全体屈折力に対する前記回折性光学要素の屈折力の比は、最小で14.9、最大で45.4である。
[付記4]上記の対物レンズにおいて、
前記対物レンズの全体屈折力に対する前記フォーカシング群の全体屈折力の比は、最小で0.9、最大で3.0である;
前記フォーカシング群は光方向において非球面凸状前面を有するただ1つのレンズ要素から構成されており、その後面は略平面状に構成された頂点半径を有する;
前記頂点半径に対する前記フォーカシング群の全体屈折力の比は、最小で-0.1255、最大で0.1388である;略平面状の前記後面には前記回折性光学要素が配されている。
[付記5]上記の対物レンズにおいて、
前記フォーカシング群は、光方向において非球面凸状前面と前記回折性光学要素が配されている平面状後面とを有するただ1つのレンズ要素から構成されている。
[付記6]上記の対物レンズにおいて、
前記対物レンズの全体屈折力に対する前記フォーカシング群の全体屈折力の比は、最小で0.5、最大で1.0である;
前記フォーカシング群は光方向において非球面凸状前面を有するただ1つのレンズ要素から構成されており、その後面は弱く湾曲された頂点半径を有し、前記頂点半径は、全体屈折力が1mmに規格化された場合、少なくとも3.159mm以上、但し少なくとも1.013mmであり、このようにして弱く湾曲された前記後面には前記回折性光学要素が配されている。
[付記7]上記の対物レンズにおいて、
前記フォーカシング群は、光方向において前記絞りの後方に順次的に配置された2つのレンズ要素から構成されており、前記2つのレンズ要素のうち、第1のレンズ要素は非球面凸状前面を有し、第2のレンズ要素の平面状後面には前記回折性光学要素が配されている。
[付記8]上記の対物レンズにおいて、
前記第1のレンズ要素は凹状後面を有する;前記第2のレンズ要素は凸状前面を有する。
[付記9]上記の対物レンズにおいて、
前記フォーカシング群は、無限遠物点に対するフォーカシングを有する位置から近距離フォーカシング(の位置)へと、光方向と反対方向に、前記レンズ後群から遠ざかるよう前記レンズ前群へ向かって運動可能である。
[付記10]上記の対物レンズにおいて、
前記フォーカシング群は、前記絞りの前方又は後方の絞り近接領域に配置されている;
前記フォーカシング群と前記絞りの間には、光学要素が配されていないか、最大で1つの更なる光学要素が配されている。
[付記11]上記の対物レンズにおいて、
前記レンズ前群の第1レンズは一方側又は両側に非球面表面を備えて構成されている。
[付記12]上記の対物レンズにおいて、
前記レンズ後群の最終レンズは一方側又は両側に非球面表面を備えて構成されている。
[付記13]上記の対物レンズにおいて、
前記像面におけるイメージサークル径の3乗に対する前記フォーカシング群の体積Vの比は0.1未満である。
[付記14]上記の対物レンズにおいて、
前記像面におけるイメージサークル径に対する前記対物レンズの光学的構造長さの比は0.3以下である。

Claims (14)

  1. 光方向において定置のレンズ前群(VG)、調節可能な開口を有する定置の絞り(BL)、定置のレンズ後群(HG)、及び、複数の異なる距離にある物体を定置の像面(IM)に結像するための対物レンズの光軸に沿って前記絞りに対し相対的にシフト可能なフォーカシング群(MG)を有する、固定焦点距離の対物レンズであって、
    前記フォーカシング群(MG)は少なくとも1つのレンズ要素と前記フォーカシング群(MG)に組み込まれた回折性光学要素(DOE)とから構成されていること
    を特徴とする、対物レンズ。
  2. 請求項1に記載の対物レンズにおいて、
    前記レンズ前群(VG)は正の屈折力を有し、前記フォーカシング群(MG)は最大で2つのレンズ要素から構成されかつ全体で正の屈折力(f’MG)を有すること
    を特徴とする、対物レンズ。
  3. 請求項1又は2に記載の対物レンズにおいて、
    前記対物レンズの全体屈折力(f’ges)に対する前記回折性光学要素(DOE)の屈折力(f’DOE)の比は、最小で14.9、最大で45.4であること
    を特徴とする、対物レンズ。
  4. 請求項1~3の何れかに記載の対物レンズにおいて、
    前記対物レンズの全体屈折力(f’ges)に対する前記フォーカシング群(MG)の全体屈折力(f’MG)の比は、最小で0.9、最大で3.0であること、
    前記フォーカシング群(MG)は光方向において非球面凸状前面を有するただ1つのレンズ要素から構成されており、その後面は略平面状に構成された頂点半径(rDOE)を有すること、
    前記頂点半径(rDOE)に対する前記フォーカシング群(MG)の全体屈折力(f’MG)の比は、最小で-0.1255、最大で0.1388であり、略平面状の前記後面には前記回折性光学要素(DOE)が配されていること
    を特徴とする、対物レンズ。
  5. 請求項4に記載の対物レンズにおいて、
    前記フォーカシング群(MG)は、光方向において非球面凸状前面と前記回折性光学要素(DOE)が配されている平面状後面とを有するただ1つのレンズ要素から構成されていること
    を特徴とする、対物レンズ。
  6. 請求項1~3の何れかに記載の対物レンズにおいて、
    前記対物レンズの全体屈折力(f’ges)に対する前記フォーカシング群(MG)の全体屈折力(f’MG)の比は、最小で0.5、最大で1.0であること、
    前記フォーカシング群(MG)は光方向において非球面凸状前面を有するただ1つのレンズ要素から構成されており、その後面は弱く湾曲された頂点半径(rDOE)を有し、前記頂点半径(rDOE)は、全体屈折力(f’ges)が1mmに規格化された場合、少なくとも3.159mm以上、但し少なくとも1.013mmであり、このようにして弱く湾曲された前記後面には前記回折性光学要素(DOE)が配されていること
    を特徴とする、対物レンズ。
  7. 請求項1~3の何れかに記載の対物レンズにおいて、
    前記フォーカシング群(MG)は、光方向において前記絞り(BL)の後方に順次的に配置された2つのレンズ要素(L5、L6)から構成されており、前記2つのレンズ要素(L5、L6)のうち、第1のレンズ要素(L5)は非球面凸状前面を有し、第2のレンズ要素(L6)の平面状後面には前記回折性光学要素(DOE)が配されていること
    を特徴とする、対物レンズ。
  8. 請求項7に記載の対物レンズにおいて、
    前記第1のレンズ要素(L5)は凹状後面を有し、前記第2のレンズ要素(L6)は凸状前面を有すること
    を特徴とする、対物レンズ。
  9. 請求項1~8の何れかに記載の対物レンズにおいて、
    前記フォーカシング群(MG)は、無限遠物点に対するフォーカシングを有する位置から近距離フォーカシング(の位置)へと、光方向と反対方向に、前記レンズ後群(HG)から遠ざかるよう前記レンズ前群(VG)へ向かって運動可能であること
    を特徴とする、対物レンズ。
  10. 請求項9に記載の対物レンズにおいて、
    前記フォーカシング群(MG)は、前記絞り(BL)の前方又は後方の絞り近接領域に配置されていること、
    前記フォーカシング群(MG)と前記絞り(BL)の間には、光学要素が配されていないか、最大で1つの更なる光学要素が配されていること
    を特徴とする、対物レンズ。
  11. 請求項1~10の何れかに記載の対物レンズにおいて、
    前記レンズ前群(VG)の第1レンズ(L1)は一方側又は両側に非球面表面を備えて構成されていること
    を特徴とする、対物レンズ。
  12. 請求項1~11の何れかに記載の対物レンズにおいて、
    前記レンズ後群(HG)の最終レンズ(L7、L8、L9)は一方側又は両側に非球面表面を備えて構成されていること
    を特徴とする、対物レンズ。
  13. 請求項1~12の何れかに記載の対物レンズにおいて、
    前記像面(IM)におけるイメージサークル径(Bd)の3乗に対する前記フォーカシング群(MG)の体積Vの比は0.1未満(V/Bd<0.1)であること
    を特徴とする、対物レンズ。
  14. 請求項1~13の何れかに記載の対物レンズにおいて、
    前記像面(IM)におけるイメージサークル径(Bd)に対する前記対物レンズの光学的構造長さ(SO’)の比は0.3以下(SO’/Bd≦3.0)であること
    を特徴とする、対物レンズ。
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