JP2023545959A - 共役ポリマー組成物、その物品、およびその方法 - Google Patents
共役ポリマー組成物、その物品、およびその方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2023545959A JP2023545959A JP2023519750A JP2023519750A JP2023545959A JP 2023545959 A JP2023545959 A JP 2023545959A JP 2023519750 A JP2023519750 A JP 2023519750A JP 2023519750 A JP2023519750 A JP 2023519750A JP 2023545959 A JP2023545959 A JP 2023545959A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- composition
- polyaniline
- dopant
- weight
- total volume
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D5/00—Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, characterised by their physical nature or the effects produced; Filling pastes
- C09D5/08—Anti-corrosive paints
- C09D5/082—Anti-corrosive paints characterised by the anti-corrosive pigment
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G73/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
- C08G73/02—Polyamines
- C08G73/026—Wholly aromatic polyamines
- C08G73/0266—Polyanilines or derivatives thereof
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L63/00—Compositions of epoxy resins; Compositions of derivatives of epoxy resins
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D163/00—Coating compositions based on epoxy resins; Coating compositions based on derivatives of epoxy resins
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D7/00—Features of coating compositions, not provided for in group C09D5/00; Processes for incorporating ingredients in coating compositions
- C09D7/40—Additives
- C09D7/43—Thickening agents
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D7/00—Features of coating compositions, not provided for in group C09D5/00; Processes for incorporating ingredients in coating compositions
- C09D7/40—Additives
- C09D7/60—Additives non-macromolecular
- C09D7/61—Additives non-macromolecular inorganic
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D7/00—Features of coating compositions, not provided for in group C09D5/00; Processes for incorporating ingredients in coating compositions
- C09D7/40—Additives
- C09D7/60—Additives non-macromolecular
- C09D7/63—Additives non-macromolecular organic
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01B—CABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
- H01B1/00—Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors
- H01B1/06—Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of other non-metallic substances
- H01B1/12—Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of other non-metallic substances organic substances
- H01B1/124—Intrinsically conductive polymers
- H01B1/128—Intrinsically conductive polymers comprising six-membered aromatic rings in the main chain, e.g. polyanilines, polyphenylenes
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
本開示は、組成物、その物品、および組成物を形成する方法を提供する。少なくとも1つの態様において、組成物は、(1)エポキシ、(2)アミノまたはアミド硬化剤、(3)ポリアニリン、(4)トリアゾリル、チアゾリル、キノリニル、サリチレート、ベンゾエート、グリコレート、ホスフェート、スルホネート、またはそれらの組み合わせから選択されるドーパント、および(5)二酸化チタン、シリカ、タルク、マイカ、ステアリン酸アルミニウム、またはそれらの組み合わせから選択される顔料を含む。ポリアニリン+ドーパントは、組成物の総体積の6重量%以下を構成する。本開示は、その上に配置された組成物を有する基板を提供する。少なくとも1つの態様において、方法は、酸形態のポリアニリンを水酸化物に導入してポリアニリン水酸化物を形成することを含む。この方法は、ポリアニリン水酸化物にドーパントを導入してドープされたポリアニリンを形成することを含む。
Description
本開示は、組成物、その物品、および組成物を形成する方法を提供する。
有機コーティングは、金属基板を腐食から保護する効率的な方法であり、審美的魅力も与える。塗料およびプライマーは、自動車および航空機の外部コーティング系を形成する。
塗料は、表面に直接塗布された場合に金属から容易に剥がれ落ちるため、塗料単独では、ほとんどの金属に堅牢なコーティングを与えない。これを防止するために、プライマーが使用される。プライマーは、基板の微細な隙間を埋め、腐食保護および接着をもたらすように設計されている。塗料はプライマーと容易に結合するので、プライマー上に塗布されると、はるかに良好に接着する。プライマーがなければ、金属上のほとんどのコーティングは剥がれ始め、また、大気に曝露されると腐食する。
欠陥が存在しない場合でも、十分な量のイオンがコーティングを貫通し、金属界面で腐食が発生し得る。さらに、ビークルまたは機器の通常のメンテナンスおよび動作中に、物理的手段、例えば砂粒子、石、または引っ掻きによる衝撃によって欠陥が引き起こされ得る。腐食を抑えるために、腐食防止顔料が、塗料/プライマーや、金属表面に塗布された他の有機コーティングに添加される。現在使用されている最も効率的な顔料は、クロム酸塩(通常、クロム酸ストロンチウム)、または亜鉛もしくは鉛などの重金属の他の塩を含む顔料である。しかし、クロム酸塩の使用は経年的に徐々に減少している。さらに、クロム酸塩コーティング中に存在する腐食防止剤は、コーティングから継続的に浸出し、これによりコーティングの耐用年数は非常に限られたものとなる。
新規かつ改良された組成物、組成物を有する物品、および組成物を形成する方法が必要とされている。
本開示は、組成物、その物品、および組成物を形成する方法を提供する。
少なくとも1つの態様において、組成物は、(1)エポキシ、(2)アミノまたはアミド硬化剤、(3)ポリアニリン、(4)トリアゾリル、チアゾリル、キノリニル、サリチレート、ベンゾエート、グリコレート、ホスフェート、またはそれらの組み合わせから選択されるドーパント、および(5)二酸化チタン、シリカ、タルク、マイカ、ステアリン酸アルミニウム、またはそれらの組み合わせから選択される顔料を含み、ポリアニリン+ドーパントは、組成物の体積基準で6重量%以下を構成する。
少なくとも1つの態様において、基板は、その上に配置された組成物を有する。
少なくとも1つの態様において、方法は、酸形態のポリアニリンを水酸化物に導入して中性ポリアニリンまたはポリアニリン塩基を形成することを含む。この方法は、ポリアニリン塩基にドーパントを導入してドープされたポリアニリンを形成することを含む。ドーパントは、トリアゾール、チアゾール、キノリン、サリチル酸、安息香酸、グリコール酸、リン酸、またはそれらの組み合わせから選択される。
上述した本開示の特徴を詳しく理解できるように、上記で簡潔に要約した本開示のより具体的な説明が、例を参照することによって得られ、そのいくつかは添付の図面に示されている。しかしながら、添付の図面は、本開示の典型的な例を示しているにすぎず、したがって、本開示は他の同等に有効な例を認め得るため、添付の図面は、その範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。
理解を容易にするために、可能な場合には、複数の図面に共通する同一の要素を示すために同一の参照番号が使用されている。1つの例の要素および特徴は、さらなる記載なしに他の例に有益に組み込まれ得ることが企図される。
本開示は、組成物、その物品、および組成物を形成する方法を提供する。本開示の組成物は、(1)エポキシ、(2)アミノまたはアミド硬化剤、(3)ポリアニリン、(4)トリアゾリル、チアゾリル、キノリニル、サリチレート、ベンゾエート、グリコレート、ホスフェート、またはそれらの組み合わせから選択されるドーパント、および(5)二酸化チタン、シリカ、タルク、マイカ、ステアリン酸アルミニウム、またはそれらの組み合わせから選択される1種以上の顔料を含む。本開示の物品は、基板およびその上に配置された組成物を含む。本開示の組成物を形成する方法は、ポリアニリン塩基を、トリアゾール、チアゾール、キノリン、サリチレート、ベンゾエート、グリコール酸、ホスフェート、またはそれらの組み合わせから選択されるドーパントで処理することを含み得る。
ポリアニリンは、ポリマー鎖に沿って交互にC-C単結合とC-C二重結合とを有する共役ポリマーである。π(「パイ」)電子の共役はポリマー骨格にわたって延伸し、そのため、これらのポリマーは導電性であり、切り替え可能な酸化還元特性を有する。ポリマー骨格は酸化形態では正に帯電しており、負に帯電したイオン(例えば、負に帯電したドーパント)と結合し得る。この現象は、ドーピングとも呼ばれる。いかなる特定の理論にも拘束されないが、腐食防止特性を有する分子/イオンをドーパントとして組み込むことができることが見出されている。ポリアニリンは、その酸化還元性のために、系の腐食電位をシフトさせ、基板を不動態化し得る。
酸化した(「エメラルジン」)形態のポリアニリンは、防食特性を有する(1種以上の)ドーパントに結合し得る。腐食環境の存在下で、ポリアニリンは還元され、(1種以上の)ドーパントを放出する。この化学変化は、基板の領域のうち、(層/膜としての)組成物が基板から欠けているか、もしくは損傷している領域の「自己修復」を促進する。腐食が発生すると、腐食は局所電位を変化させ、ポリアニリンを化学的に還元し、これによりポリアニリンからドーパントが放出され、次いでドーパントは(後述するSVET走査によって証明され得るように)露出した基板の欠陥に局在化し得る。換言すれば、ドーパントは、硬化組成物から継続的に放出されるのではなく、基板の一部の腐食が発生しているときに「オンデマンド」で放出され得る。さらに、ポリアニリンと結合したドーパントは、「浮遊性の」(例えば、結合されていない)腐食防止剤(例えば、チオール含有腐食防止剤)とエポキシの反応性部分(例えば、エポキシド部分)との反応性の問題を軽減する。
組成物
本開示の組成物は、(1)エポキシ、(2)アミノまたはアミド硬化剤、(3)ポリアニリン、(4)トリアゾリル、チアゾリル、キノリニル、サリチレート、ベンゾエート、グリコレート、ホスフェート、またはそれらの組み合わせから選択されるドーパント、および(5)二酸化チタン、シリカ、タルク、マイカ、ステアリン酸アルミニウム、またはそれらの組み合わせから選択される1種以上の顔料を含む。
本開示の組成物は、(1)エポキシ、(2)アミノまたはアミド硬化剤、(3)ポリアニリン、(4)トリアゾリル、チアゾリル、キノリニル、サリチレート、ベンゾエート、グリコレート、ホスフェート、またはそれらの組み合わせから選択されるドーパント、および(5)二酸化チタン、シリカ、タルク、マイカ、ステアリン酸アルミニウム、またはそれらの組み合わせから選択される1種以上の顔料を含む。
本明細書で使用される場合、「組成物」は、組成物の成分、および/または組成物の2つ以上の成分の(1つ以上の)反応生成物を含み得る。
本開示の組成物は、ASTM D 3960-01によって決定した場合に、約300g/L以下、例えば約100g/L~約300g/L、例えば約200g/L~約250g/Lの揮発性有機物含有量を有し得る。約300g/L以下の揮発性有機物含有量を有する組成物は、環境上好ましい(例えば、環境に優しい)組成物を与える、低い揮発性有機物含有量を与え得る。
本開示の組成物は、組成物の総体積に基づいて、約70%以上、例えば80%以上、例えば約90%以上の体積固形分を有し得る。体積固形分は、成分を秤量し組成物を調製するために計算される。全固形分は、溶媒を蒸発させることによって決定され得る。約70%以上の体積固形分を有する組成物は、環境に適合する(例えば、環境に優しい)組成物を与える、低い揮発性有機物含有量を与え得る。
本開示の組成物は、1つ以上の基板上に配置され得る。基板上に(例えば、層として)配置される組成物は、約1マイクロメートル(μm)~約100μmの厚さ、例えば約1μm~約10μmの厚さ、例えば約10μm~約80μm、例えば約20μm~約60μm、例えば約25μm、約35μm、約45μm、約50μmで塗布され得る。少なくとも1つの態様において、硬化組成物は、3.5%NaCl溶液と接触する場合、約104Ω~約109Ω、例えば約106Ωの電気化学インピーダンスを有する。(これは、NaClの侵入に対するコーティングの抵抗である。これは、バリア保護の尺度である。値が高いほど抵抗が良好であることを示す。)
本開示の基板は、ビークル部品または風力タービン部品(例えば、(1つ以上の)タービンブレードまたは(1つ以上の)タービンステーション)であり得る。ビークルは、任意の適切な輸送装置を備える。ビークルとしては、航空機、自動車、ボート、オートバイ、衛星、ロケット、ミサイルなどが挙げられるが、これらに限定されず、したがって、有人および無人航空機、有人および無人宇宙船、有人および無人地上ビークル、有人および無人非地上ビークル、さらには有人および無人の水上および水面下の海洋ビークル、物体、および構造物がさらに挙げられる。
ビークル部品は、ビークル部品の1つ以上の表面上に配置された本開示の組成物を1つ以上備え得る。ビークル部品としては、ビークルのいずれかの部品、例えば構造部品、例えばビークルのパネルまたは継手が挙げられるが、これらに限定されない。ビークル部品の例としては、エーロフォイル(例えば、ローターブレード)、補助動力装置、航空機の機首、燃料タンク、尾部コーン、パネル、2つ以上のパネル間のコートされた重ね継手、翼-胴体アセンブリ、航空機構造複合材、胴体本体継手、翼小骨と外板の継手、および/または他の内部部品が挙げられる。
エポキシおよびアミノ/アミド硬化剤
本開示の組成物は、1種以上のエポキシならびに1種以上のアミノ硬化剤および/または1種以上のアミド硬化剤を含み得る。
本開示の組成物は、1種以上のエポキシならびに1種以上のアミノ硬化剤および/または1種以上のアミド硬化剤を含み得る。
少なくとも1つの態様において、組成物は、組成物の総体積に基づいて、約55重量%~約85重量%、例えば約55重量%~約75重量%、あるいは約65重量%~約85重量%の量の((エポキシ+アミノ硬化剤)または(エポキシ+アミド硬化剤))を含む。
少なくとも1つの態様において、組成物は、組成物の総体積に基づいて、約35重量%~約55重量%、例えば約35重量%~約45重量%、あるいは約40重量%~約50重量%の量の1種以上のエポキシを含む。少なくとも1つの態様において、組成物は、組成物の総体積に基づいて、約15重量%~約25重量%、例えば約15重量%~約20重量%、あるいは約18重量%~約24重量%の量の1種以上のアミノ硬化剤を含む。少なくとも1つの態様において、組成物は、組成物の総体積に基づいて、約15重量%~約25重量%、例えば約15重量%~約20重量%、あるいは約18重量%~約24重量%の量の1種以上のアミド硬化剤を含む。
エポキシとしては、部分硬化エポキシ、エポキシの特定の添加物、触媒を含む2成分エポキシ樹脂(例えば、カリフォルニア州ベイポイントのHenkel Corporationから入手可能なHYSOL(登録商標)EA 956エポキシ樹脂)、本開示の樹脂および硬化剤を含む2液系(例えば、デンマーク、バレルプのStruers A/Sから入手可能なEPOFIX樹脂)、アミノフェノールのトリグリシジルエーテル(例えば、Huntsman Advanced Materials(スイス、モンテー)からのAraldite MY 0500またはMY 0510)、4官能エポキシ、例えばN,N,N’,N’-テトラグリシジル-m-キシレンジアミン(例えば、Huntsman Advanced Materials(スイス、モンテー)からのAraldite MY0720またはMY0721)、ならびにそれらの混合物が挙げられ得る。エポキシはまた、二官能エポキシ、例えばビスフェノールA(ビスA)またはビスフェノールF(ビスF)系エポキシを含む。ビスA型エポキシ樹脂は、Araldite GY6010(Huntsman Advanced Materials)またはDow Chemical Company(ミシガン州ミッドランド)から入手可能なDER 331として市販で得られ得る。ビスF型エポキシ樹脂は、Araldite GY281およびGY285(Huntsman Advanced Materials)として市販されている。エポキシは耐久性があるため、例えば、航空機の外側の熱硬化性樹脂に適している。1つ以上の態様において、エポキシは、Huntsman Advanced Materialsから入手可能なAraldite GY 250またはGY 9090であるビスフェノールA型エポキシである。
アミノ硬化剤としては、ポリアミノアミン硬化剤(例えば、Huntsman Advanced Materials(スイス、モンテー)から市販されているAradur 450、Aradur 2973(Huntsman Advanced Materials(スイス、モンテー)から市販されている脂肪族ポリアミン硬化剤))、Tgが約40℃~約100℃のポリエーテルアミン(例えば、JEFFAMINE(登録商標)T-403アミンもしくはJEFFAMINE(登録商標)D-230アミン)、Tgが約110℃~約125℃のエチレンアミン(例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、もしくはN-アミノエチルピペラジン)、Tgが約145℃~約175℃の脂環式アミン(例えば、ビス-(p-アミノシクロヘキシル)メタン、ジアミノシクロヘキサン、もしくはビス-(ジメチルジアミノシクロヘキシル)メタン)、またはTgが約160℃~約220℃の芳香族アミン(例えば、メチレンジアニリン、m-フェニレンジアミン、もしくはジアミノフェニルスルホン)が挙げられる。
アミド硬化剤としては、Aradur 360(Huntsman Advanced Materials(スイス、モンテー)から市販されているポリアミドアミン硬化剤)、またはTgが約40℃~約100℃のポリアミドもしくはアミドアミン(例えば、VERSAMID(登録商標)125ポリアミドもしくはGENAMID(登録商標)490アミドアミン)が挙げられる。
ポリアニリンおよびドーパント
本開示の組成物は、1種以上のポリアニリンおよび1種以上のドーパントを含み得る。少なくとも1つの態様において、組成物は、組成物の総体積に基づいて、約0.1重量%~約6重量%、例えば約0.5重量%~約3重量%、あるいは約3重量%~約5.5重量%の量のポリアニリン+ドーパントを含む。組成物は、組成物の顔料体積濃度に基づいて、約1%~約25%、例えば約5%~約15%、あるいは約15%~約25%の量のポリアニリン+ドーパントを含み得る。本明細書で使用される場合、「顔料体積濃度」は、顔料の体積と、コーティング組成物中に存在する全不揮発性材料(全固形分)の体積との比を指す。顔料体積濃度は、ASTM D 2371-19およびASTM D 2698-05(2015年再認可)を使用して決定され得る。
本開示の組成物は、1種以上のポリアニリンおよび1種以上のドーパントを含み得る。少なくとも1つの態様において、組成物は、組成物の総体積に基づいて、約0.1重量%~約6重量%、例えば約0.5重量%~約3重量%、あるいは約3重量%~約5.5重量%の量のポリアニリン+ドーパントを含む。組成物は、組成物の顔料体積濃度に基づいて、約1%~約25%、例えば約5%~約15%、あるいは約15%~約25%の量のポリアニリン+ドーパントを含み得る。本明細書で使用される場合、「顔料体積濃度」は、顔料の体積と、コーティング組成物中に存在する全不揮発性材料(全固形分)の体積との比を指す。顔料体積濃度は、ASTM D 2371-19およびASTM D 2698-05(2015年再認可)を使用して決定され得る。
顔料としては、TiO2、タルク、マイカ、シリカ、およびステアリン酸Al、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
少なくとも1つの態様において、組成物は、組成物の総体積に基づいて、約0.1重量%~約6重量%、例えば約2重量%~約4重量%の量のポリアニリン+ドーパントを含む。
少なくとも1つの態様において、組成物は、組成物の顔料体積濃度に基づいて、約1%~約25%、例えば約10%~約20%の量のポリアニリン+ドーパントを含む。
ドーパントとポリアニリンのアニリン単位とのモル比は、約0.1:1~約1:1、例えば約0.3:1~約1:1、例えば約0.5:1~約1:1、例えば約1:1であり得る。
ドーパントは、トリアゾリル、チアゾリル、キノリニル、サリチレート、ベンゾエート、グリコレート、ホスフェート、またはそれらの組み合わせから選択され得る。
少なくとも1つの態様において、トリアゾリルは、ベンゾトリアゾール、トリアゾールカルボン酸、またはベンゾトリアゾールスルホン酸から選択される。
少なくとも1つの態様において、チアゾリルは、ベンゾチアゾール、チアゾールカルボン酸、またはメルカプトベンゾチアゾールのうち1つ以上から選択される。
少なくとも1つの態様において、キノリニルは、8-ヒドロキシキノリンまたはメルカプトキノリンから選択される。
少なくとも1つの態様において、サリチレートは、サリチル酸、ヒドロキシ安息香酸、またはそれらの塩から選択される。
少なくとも1つの態様において、ベンゾエートは、ベンゾエート、安息香酸、メチル安息香酸、またはそれらの塩から選択される。
少なくとも1つの態様において、グリコレートは、グリコレートまたはチオグリコレートから選択される。
少なくとも1つの態様において、ホスフェートは、リン酸またはその塩から選択される。
本開示のポリアニリンは、アニリンと、リン酸、硫酸、またはスルホン酸とを用いて形成され得る。
顔料
少なくとも1つの態様において、本開示の組成物は、二酸化チタン、シリカ、タルク、マイカ、ステアリン酸アルミニウム、またはそれらの組み合わせから選択される顔料を含む。
少なくとも1つの態様において、本開示の組成物は、二酸化チタン、シリカ、タルク、マイカ、ステアリン酸アルミニウム、またはそれらの組み合わせから選択される顔料を含む。
本開示の顔料は、組成物に不透明性を与え得る。例えば、(1種以上の)顔料を含む組成物は、基板を被覆して被覆された基板を不透明にする。
少なくとも1つの態様において、組成物は、二酸化チタン、タルク、マイカ、シリカ、およびステアリン酸アルミニウムのそれぞれを含む。例えば、組成物は、組成物の顔料体積濃度に基づいて、約5%~約30%、例えば約10%~約20%、例えば約15%の量の二酸化チタンを含み得る。組成物は、組成物の総体積に基づいて、約5重量%~約12重量%、例えば約6重量%~約10重量%、例えば約7重量%~約9重量%の量の二酸化チタンを含み得る。組成物は、組成物の顔料体積濃度に基づいて、約5%~約30%、例えば約20%~約30%、例えば約25%の量のタルクを含み得る。組成物は、組成物の総体積に基づいて、約1重量%~約12重量%、例えば約2重量%~約10重量%、例えば約3重量%~約6重量%の量のタルクを含み得る。組成物は、組成物の顔料体積濃度に基づいて、約5%~約30%、例えば約20%~約30%、例えば約25%の量のマイカを含み得る。組成物は、組成物の総体積に基づいて、約1重量%~約12重量%、例えば約2重量%~約10重量%、例えば約3重量%~約6重量%の量のマイカを含み得る。組成物は、組成物の顔料体積濃度に基づいて、約5%~約30%、例えば約20%~約30%、例えば約28%の量のシリカを含み得る。組成物は、組成物の総体積に基づいて、約0.1重量%~約30重量%、例えば約7重量%~約20重量%、例えば約9重量%~約13重量%の量のシリカを含み得る。
組成物は、組成物の顔料体積濃度に基づいて、約1%~約5%、例えば約1%~約3%、例えば約2%の量のステアリン酸アルミニウムを含み得る。組成物は、組成物の総体積に基づいて、約0.1重量%~約1重量%、例えば約0.1重量%~約0.5重量%、例えば約0.3重量%~約0.8重量%の量のステアリン酸アルミニウムを含み得る。
組成物および組成物の層
少なくとも1つの態様において、組成物を形成する方法は、(1)エポキシ、(2)アミノまたはアミド硬化剤、(3)ポリアニリン、(4)トリアゾリル、チアゾリル、キノリニル、サリチレート、ベンゾエート、グリコレート、ホスフェート、またはそれらの組み合わせから選択されるドーパント、および(5)二酸化チタン、シリカ、タルク、マイカ、ステアリン酸アルミニウム、またはそれらの組み合わせから選択される1種以上の顔料を混合して組成物を形成することを含む。混合は、拡散および/または能動的混合(例えば、撹拌機を用いる混合)を含み得る。この方法は、組成物を基板上に配置して(例えば、堆積させて)組成物を含む層を形成することを含み得る。方法は、組成物を硬化させることを含み得る。方法は、混合前に組成物の1つ以上の成分を溶媒に溶解することを含み得る。溶媒は、キシレン、トルエン、ジメチルスルホキシド、水、またはそれらの混合物であり得る。
少なくとも1つの態様において、組成物を形成する方法は、(1)エポキシ、(2)アミノまたはアミド硬化剤、(3)ポリアニリン、(4)トリアゾリル、チアゾリル、キノリニル、サリチレート、ベンゾエート、グリコレート、ホスフェート、またはそれらの組み合わせから選択されるドーパント、および(5)二酸化チタン、シリカ、タルク、マイカ、ステアリン酸アルミニウム、またはそれらの組み合わせから選択される1種以上の顔料を混合して組成物を形成することを含む。混合は、拡散および/または能動的混合(例えば、撹拌機を用いる混合)を含み得る。この方法は、組成物を基板上に配置して(例えば、堆積させて)組成物を含む層を形成することを含み得る。方法は、組成物を硬化させることを含み得る。方法は、混合前に組成物の1つ以上の成分を溶媒に溶解することを含み得る。溶媒は、キシレン、トルエン、ジメチルスルホキシド、水、またはそれらの混合物であり得る。
基板は、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、鉄、鉄合金、鋼、チタン、チタン合金、銅、銅合金、またはそれらの混合物から作られた金属基板であり得る。基板は、めっきを有しない(例えば、非めっき金属)、化成コーティングを有しない、かつ/または基板と組成物との間の腐食保護を有しない「ベア」基板であり得る。追加的または代替的に、基板は表面酸化を含み得る。したがって、組成物は、基板上に直接配置され得るか、かつ/または基板の表面上の表面酸化物層に直接配置され得る。
二次層が、場合により組成物上に配置され得る(例えば、堆積させられ得る)(基板上に配置され得る)。二次層は、組成物上に配置する(例えば、付着する)ように構成された有機材料(例えば、有機組成物)であり得る。二次層は、塗料、トップコート、ポリマーコーティング(例えば、エポキシコーティングおよび/またはウレタンコーティング)、ポリマー材料を含み得る。少なくとも1つの態様において、二次層は、ポリマー、樹脂、熱硬化性ポリマー、熱可塑性ポリマー、エポキシ、ラッカー、ポリウレタン、ポリエステル、またはそれらの組み合わせを含む。二次層は、顔料、結合剤、界面活性剤、希釈剤、溶媒、微粒子(例えば、鉱物充填剤)、繊維(例えば、炭素、アラミド、および/もしくはガラス繊維)、またはそれらの組み合わせをさらに含み得る。
組成物の厚さ(例えば、組成物を含む層)を利用して、基板上に配置された硬化組成物の(1)耐食性、(2)バリア特性、および(3)電気化学抵抗値のうち1つ以上を調整することができる。
本開示の組成物は、任意の適切な方法、例えば浸漬、噴霧、ブラシコーティング、スピンコーティング、ロールコーティング、ドクターブレードコーティング、またはそれらの組み合わせによって、ビークル部品の表面などの表面上に配置(例えば、表面上へと配置)され得る。組成物は、ビークル部品表面に塗布した後に、一定期間にわたって周囲温度で硬化させられ得る。例えば、組成物をビークル部品上に堆積させてもよい。堆積したら、組成物を加熱して組成物を硬化させてもよい。高温を使用して硬化プロセスを加速してもよい。加熱は、組成物中の1つ以上の溶媒(存在する場合)、例えばキシレン、トルエン、および/または水の蒸発を促進する。
組成物を硬化させることは、組成物の温度をピーク硬化温度まで上昇させること、およびピーク硬化温度を約1秒~約48時間、例えば約1時間~約10時間維持することを含み得る。ピーク硬化温度は、概ね室温~約100℃、例えば約50℃~約90℃、例えば50℃、60℃、70℃、80℃、90℃であり得る。硬化時間は、周囲温度(20~30℃)で約4時間~約200時間であり得る。
基板上への組成物の配置(例えば、堆積)は、基板、例えばビークル部品の表面上に、約100rpm~約4,000rpm、例えば約500rpm~約2,000rpm、例えば約500rpm、約1,000rpm、約1,500rpm、約2,000rpmの速度で組成物をスピンコーティングすることによって実現され得る。
あるいは、基板上への組成物の配置は、任意の適切な組成物噴霧装置を使用して、基板、例えばビークル部品の表面上に組成物を噴霧することによって、または基板の表面上に組成物をはけ塗りすることによって、または基板を組成物に浸漬することによって実現される。
硬化組成物の厚さ コーティング厚さは、ELCOMETERまたはDEFELSKOの渦電流ベースのプローブで測定され得る。
電気化学インピーダンス分光法(EIS) EISは、異なる周波数(frequency)での試料のインピーダンスの変化を調べるために、可変周波数交流源を使用する。抵抗体と同様に、インピーダンスは、印加される交流と測定される電圧変化との間の遅れである。電気回路部品は、周波数依存的に応答し、これは、測定されるコーティングの特定の特性を識別するために使用され得る。真のオーム抵抗体は、直流(DC)源および交流(AC)源に対して同一の応答を示し、したがって、周波数依存的な抵抗応答を示さない。コンデンサ(およびより複雑な電気部品)は、周波数依存的な応答を有する。すなわち、低周波数ではインピーダンスが非常に高くなるが、高周波数では電気インピーダンスが低くなる。EISデータの解析では、等価回路モデルとして知られる予測モデルが、試料システムに厳密に近似するために真正電気部品と疑似電気部品とから構成される。次いで、モデルの計算されたインピーダンススペクトルが、測定されたスペクトルと比較される。
組成物の適用
本開示の組成物は、ビークル部品などの基板の表面上に堆積させられ得る。ビークル部品としては、構造部品、例えば航空機、自動車、船などのパネルまたは継手が挙げられる。ビークル部品の例としては、エーロフォイル(例えば、ローターブレード)、胴体、翼、補助動力装置、航空機の機首、燃料タンク、尾部コーン、パネル、2つ以上のパネル間のコートされた重ね継手、翼-胴体アセンブリ、航空機構造複合材、胴体本体継手、翼小骨と外板の継手、および/または他の内部部品が挙げられる。
本開示の組成物は、ビークル部品などの基板の表面上に堆積させられ得る。ビークル部品としては、構造部品、例えば航空機、自動車、船などのパネルまたは継手が挙げられる。ビークル部品の例としては、エーロフォイル(例えば、ローターブレード)、胴体、翼、補助動力装置、航空機の機首、燃料タンク、尾部コーン、パネル、2つ以上のパネル間のコートされた重ね継手、翼-胴体アセンブリ、航空機構造複合材、胴体本体継手、翼小骨と外板の継手、および/または他の内部部品が挙げられる。
従来のコーティングと比較して、本開示の組成物および方法は、経時的にある程度腐食防止剤の浸出の減少をもたらす。これは、腐食防止ドーパントがポリアニリン(例えば、エメラルジン形態のポリアニリン)と結合され、腐食環境に応答してポリアニリンから放出され得るためである。
態様
本開示は、とりわけ以下の態様を提供し、その各々は、場合により任意の代替の態様を含むと考えられ得る。
条項1.組成物であって、
エポキシ、
アミノまたはアミド硬化剤、
ポリアニリン、
トリアゾリル、チアゾリル、キノリニル、サリチレート、ベンゾエート、グリコレート、ホスフェート、またはそれらの組み合わせから選択されるドーパント、および
二酸化チタン、シリカ、タルク、マイカ、ステアリン酸アルミニウム、またはそれらの組み合わせから選択される顔料を含み、
ポリアニリン+ドーパントが、組成物の体積基準で6重量%以下を構成する、組成物。
条項2.ポリアニリンがエメラルジン形態のポリアニリンである、条項1に記載の組成物。
条項3.揮発性有機物含有量が300g/L以下である、条項1または2に記載の組成物。
条項4.成分を秤量し組成物を調製することによって決定した場合に、組成物の総体積に基づいて、約70%以上の体積固形分を有する、条項1から3のいずれか1項に記載の組成物。全固形分は、溶媒を蒸発させることによって決定され得る。
条項5.組成物の総体積に基づいて、約45重量%~約85重量%の量の(エポキシ+アミノ硬化剤および/またはアミド硬化剤)を含む、条項1から4のいずれか1項に記載の組成物。
条項6.組成物の総体積に基づいて、約40重量%~約55重量%の量の1種以上のエポキシを含む、条項1から5のいずれか1項に記載の組成物。
条項7.組成物の総体積に基づいて、約15重量%~約21重量%の量のアミノ硬化剤を含む、条項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
条項8.組成物の総体積に基づいて、約15重量%~約21重量%の量のアミド硬化剤を含む、条項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
条項9.エポキシがビスフェノールA型エポキシまたはビスフェノールF型エポキシである、条項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
条項10.組成物の総体積に基づいて、約0.1重量%~約6重量%の量のポリアニリン+ドーパントを含む、条項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
条項11.組成物の顔料体積濃度に基づいて、約1%~約25%の量のポリアニリン+ドーパントを含む、条項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
条項12.ドーパントとポリアニリンのアニリン単位とのモル比が約0.3:1~約1:1である、条項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
条項13.ドーパントが、ベンゾトリアゾール、トリアゾールカルボン酸、またはベンゾトリアゾールスルホン酸から選択されるトリアゾリルである、条項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
条項14.ドーパントが、ベンゾチアゾール、チアゾールカルボン酸、またはメルカプトベンゾチアゾールのうち1つ以上から選択されるチアゾリルである、条項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
条項15.ドーパントが、8-ヒドロキシキノリンまたはメルカプトキノリンから選択されるキノリニルである、条項1から14のいずれか一項に記載の組成物。
条項16.ドーパントが、サリチル酸、ヒドロキシ安息香酸、またはそれらの塩から選択されるサリチレートである、条項1から15のいずれか一項に記載の組成物。
条項17.ドーパントが、安息香酸、メチル安息香酸、またはそれらの塩から選択されるベンゾエートである、条項1から16のいずれか一項に記載の組成物。
条項18.ドーパントが、グリコレートまたはチオグリコレートから選択されるグリコレートである、条項1から17のいずれか一項に記載の組成物。
条項19.ドーパントが、リン酸またはその塩から選択されるホスフェートである、条項1から18のいずれか一項に記載の組成物。
条項20.組成物の総体積に基づいて、約10重量%~約50重量%の量の顔料を含む、条項1から19のいずれか一項に記載の組成物。
条項21.組成物の総体積に基づいて、約20%~約40%の量の顔料を含む、条項1から20のいずれか一項に記載の組成物。
条項22.二酸化チタン、シリカ、タルク、マイカ、およびステアリン酸アルミニウムを含む、条項1から21のいずれか一項に記載の組成物。
条項23.組成物の顔料体積濃度に基づいて、約10%~約25%の量、または組成物の総体積に基づいて、約5重量%~約14重量%の量の二酸化チタンを含む、条項1から22のいずれか一項に記載の組成物。
条項24.組成物の顔料体積濃度に基づいて、約15%~約30%の量、または組成物の総体積に基づいて、約6重量%~約12重量%の量のタルクを含む、条項1から23のいずれか一項に記載の組成物。
条項25.組成物の顔料体積濃度に基づいて、約5%~約30%の量、または組成物の総体積に基づいて、約2重量%~約12重量%の量のマイカを含む、条項1から24のいずれか一項に記載の組成物。
条項26.組成物の顔料体積濃度に基づいて、約20%~約30%の量、または組成物の総体積に基づいて、約8重量%~約13重量%の量のシリカを含む、条項1から25のいずれか一項に記載の組成物。
条項27.組成物の顔料体積濃度に基づいて、約1%~約3%の量、または組成物の総体積に基づいて、約0.1重量%~約0.6重量%の量のステアリン酸アルミニウムを含む、条項1から26のいずれか一項に記載の組成物。
条項28.条項1から27のいずれか一項に記載の組成物がその上に配置された、基板。
条項29.その上にある硬化組成物が約5μmおよび約100μmの厚さを有する、条項28に記載の基板。
条項30.硬化組成物が、3.5%NaCl溶液と接触する場合、106Ω超の電気化学インピーダンスを有する、条項28または29に記載の基板。
条項31.エーロフォイル、胴体、補助動力装置、航空機の機首、燃料タンク、尾部コーン、パネル、2つ以上のパネル間のコートされた重ね継手、翼、翼-胴体アセンブリ、航空機構造複合材、胴体本体継手、または翼小骨と外板の継手から選択されるビークル部品である、条項28から30のいずれか一項に記載の基板。
条項32.アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、鉄、鉄合金、鋼、チタン、チタン合金、銅、銅合金、またはそれらの混合物から作られた金属基板からなる、条項28から31のいずれか一項に記載の基板。
条項33.アルミニウム合金からなる、条項28から32のいずれか一項に記載の基板。
条項34.方法であって、
ポリアニリン水酸化物を形成するために、酸形態のポリアニリンを水酸化物に導入するステップと、
ドープされたポリアニリンを形成するために、ポリアニリン水酸化物にドーパントを導入するステップであって、ドーパントが、トリアゾール、チアゾール、キノリン、サリチル酸、安息香酸、グリコール酸、リン酸、またはそれらの組み合わせから選択される、ドーパントを導入するステップと
を含む、方法。
条項35.水酸化物が1M水酸化アンモニウムである、条項34に記載の方法。
本開示は、とりわけ以下の態様を提供し、その各々は、場合により任意の代替の態様を含むと考えられ得る。
条項1.組成物であって、
エポキシ、
アミノまたはアミド硬化剤、
ポリアニリン、
トリアゾリル、チアゾリル、キノリニル、サリチレート、ベンゾエート、グリコレート、ホスフェート、またはそれらの組み合わせから選択されるドーパント、および
二酸化チタン、シリカ、タルク、マイカ、ステアリン酸アルミニウム、またはそれらの組み合わせから選択される顔料を含み、
ポリアニリン+ドーパントが、組成物の体積基準で6重量%以下を構成する、組成物。
条項2.ポリアニリンがエメラルジン形態のポリアニリンである、条項1に記載の組成物。
条項3.揮発性有機物含有量が300g/L以下である、条項1または2に記載の組成物。
条項4.成分を秤量し組成物を調製することによって決定した場合に、組成物の総体積に基づいて、約70%以上の体積固形分を有する、条項1から3のいずれか1項に記載の組成物。全固形分は、溶媒を蒸発させることによって決定され得る。
条項5.組成物の総体積に基づいて、約45重量%~約85重量%の量の(エポキシ+アミノ硬化剤および/またはアミド硬化剤)を含む、条項1から4のいずれか1項に記載の組成物。
条項6.組成物の総体積に基づいて、約40重量%~約55重量%の量の1種以上のエポキシを含む、条項1から5のいずれか1項に記載の組成物。
条項7.組成物の総体積に基づいて、約15重量%~約21重量%の量のアミノ硬化剤を含む、条項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
条項8.組成物の総体積に基づいて、約15重量%~約21重量%の量のアミド硬化剤を含む、条項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
条項9.エポキシがビスフェノールA型エポキシまたはビスフェノールF型エポキシである、条項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
条項10.組成物の総体積に基づいて、約0.1重量%~約6重量%の量のポリアニリン+ドーパントを含む、条項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
条項11.組成物の顔料体積濃度に基づいて、約1%~約25%の量のポリアニリン+ドーパントを含む、条項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
条項12.ドーパントとポリアニリンのアニリン単位とのモル比が約0.3:1~約1:1である、条項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
条項13.ドーパントが、ベンゾトリアゾール、トリアゾールカルボン酸、またはベンゾトリアゾールスルホン酸から選択されるトリアゾリルである、条項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
条項14.ドーパントが、ベンゾチアゾール、チアゾールカルボン酸、またはメルカプトベンゾチアゾールのうち1つ以上から選択されるチアゾリルである、条項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
条項15.ドーパントが、8-ヒドロキシキノリンまたはメルカプトキノリンから選択されるキノリニルである、条項1から14のいずれか一項に記載の組成物。
条項16.ドーパントが、サリチル酸、ヒドロキシ安息香酸、またはそれらの塩から選択されるサリチレートである、条項1から15のいずれか一項に記載の組成物。
条項17.ドーパントが、安息香酸、メチル安息香酸、またはそれらの塩から選択されるベンゾエートである、条項1から16のいずれか一項に記載の組成物。
条項18.ドーパントが、グリコレートまたはチオグリコレートから選択されるグリコレートである、条項1から17のいずれか一項に記載の組成物。
条項19.ドーパントが、リン酸またはその塩から選択されるホスフェートである、条項1から18のいずれか一項に記載の組成物。
条項20.組成物の総体積に基づいて、約10重量%~約50重量%の量の顔料を含む、条項1から19のいずれか一項に記載の組成物。
条項21.組成物の総体積に基づいて、約20%~約40%の量の顔料を含む、条項1から20のいずれか一項に記載の組成物。
条項22.二酸化チタン、シリカ、タルク、マイカ、およびステアリン酸アルミニウムを含む、条項1から21のいずれか一項に記載の組成物。
条項23.組成物の顔料体積濃度に基づいて、約10%~約25%の量、または組成物の総体積に基づいて、約5重量%~約14重量%の量の二酸化チタンを含む、条項1から22のいずれか一項に記載の組成物。
条項24.組成物の顔料体積濃度に基づいて、約15%~約30%の量、または組成物の総体積に基づいて、約6重量%~約12重量%の量のタルクを含む、条項1から23のいずれか一項に記載の組成物。
条項25.組成物の顔料体積濃度に基づいて、約5%~約30%の量、または組成物の総体積に基づいて、約2重量%~約12重量%の量のマイカを含む、条項1から24のいずれか一項に記載の組成物。
条項26.組成物の顔料体積濃度に基づいて、約20%~約30%の量、または組成物の総体積に基づいて、約8重量%~約13重量%の量のシリカを含む、条項1から25のいずれか一項に記載の組成物。
条項27.組成物の顔料体積濃度に基づいて、約1%~約3%の量、または組成物の総体積に基づいて、約0.1重量%~約0.6重量%の量のステアリン酸アルミニウムを含む、条項1から26のいずれか一項に記載の組成物。
条項28.条項1から27のいずれか一項に記載の組成物がその上に配置された、基板。
条項29.その上にある硬化組成物が約5μmおよび約100μmの厚さを有する、条項28に記載の基板。
条項30.硬化組成物が、3.5%NaCl溶液と接触する場合、106Ω超の電気化学インピーダンスを有する、条項28または29に記載の基板。
条項31.エーロフォイル、胴体、補助動力装置、航空機の機首、燃料タンク、尾部コーン、パネル、2つ以上のパネル間のコートされた重ね継手、翼、翼-胴体アセンブリ、航空機構造複合材、胴体本体継手、または翼小骨と外板の継手から選択されるビークル部品である、条項28から30のいずれか一項に記載の基板。
条項32.アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、鉄、鉄合金、鋼、チタン、チタン合金、銅、銅合金、またはそれらの混合物から作られた金属基板からなる、条項28から31のいずれか一項に記載の基板。
条項33.アルミニウム合金からなる、条項28から32のいずれか一項に記載の基板。
条項34.方法であって、
ポリアニリン水酸化物を形成するために、酸形態のポリアニリンを水酸化物に導入するステップと、
ドープされたポリアニリンを形成するために、ポリアニリン水酸化物にドーパントを導入するステップであって、ドーパントが、トリアゾール、チアゾール、キノリン、サリチル酸、安息香酸、グリコール酸、リン酸、またはそれらの組み合わせから選択される、ドーパントを導入するステップと
を含む、方法。
条項35.水酸化物が1M水酸化アンモニウムである、条項34に記載の方法。
組成物は、クロム酸塩および他の重金属を実質的に含まなくてよい。ベース組成物は、一般的に使用されるエポキシ樹脂、アミンまたはアミド系硬化剤、および顔料を含み得る。共役ポリマーであるポリアニリンは、ドーパントと共にコーティング中に活性顔料を形成する。
プライマーのバインダー成分を形成するために、ビスフェノールAをベースとする中粘度の未変性エポキシ樹脂(例えば、Huntsman Araldite GY 250またはGY 9090)を脂肪族ポリアミン硬化剤(例えば、Aradur 2973)またはポリアミドアミン付加物(例えば、Huntsman Aradur 450)と共に使用した。反応性希釈剤(RD)または溶媒を使用して、プライマー組成物の粘度を変化させた。
顔料、例えば二酸化チタン、タルク、マイカ、およびシリカを使用して、不透明性、粘度、膜強度、透過性などの特性を付与した。ステアリン酸アルミニウムは、増粘剤または懸濁剤として作用する。ポリアニリンは、活性腐食防止顔料である。
塗料組成物を配合しながら、体積固形分、すなわちVS(液体塗料中の固体部分のパーセンテージ)、および顔料体積濃度、すなわちPVC(固体部分中の顔料のパーセンテージ)を固定した。
300g/L未満の塗料のVOCを実現するためには、VSは好ましくは80%超である。プライマー組成物のPVCは、好ましくは20~30である。上記の顔料がPVCを構成しており、PVCはこの試験では20に固定されている。
塗料およびプライマーという用語は、本開示において互換的に使用される。
表面の準備およびコーティング:Al合金AA 2024の表面を、MIL-DTL-5541に従って市販の化成コーティング(SurTec 650)を使用して前処理した。化成コーティングしたAl合金上にプライマーを塗布し、試験前に空気中で10日間硬化させた。コーティングは、共役ポリマーであるポリアニリン-ドーパント(付加物)を用いて、また用いずに調製し、以下のように名付けた。
1)PANI-ポリアニリン
2)PANI(D)-脱ドープポリアニリン
3)PANI(P)-ポリアニリン ホスフェート
4)PANI(B)-ポリアニリン ベンゾエート
5)PANI(S)-ポリアニリン サリチレート
6)PANI(Q)-ポリアニリン キノリン
7)PANI(BTA)-ポリアニリン ベンゾトリアゾール
8)PANI(MBT)-ポリアニリン メルカプトベンゾチアゾール
9)ブランク-PANIを含まない
1)PANI-ポリアニリン
2)PANI(D)-脱ドープポリアニリン
3)PANI(P)-ポリアニリン ホスフェート
4)PANI(B)-ポリアニリン ベンゾエート
5)PANI(S)-ポリアニリン サリチレート
6)PANI(Q)-ポリアニリン キノリン
7)PANI(BTA)-ポリアニリン ベンゾトリアゾール
8)PANI(MBT)-ポリアニリン メルカプトベンゾチアゾール
9)ブランク-PANIを含まない
ポリアニリン-ドーパント(付加物)の合成
1M(91.2mL)の蒸留アニリンを500mLの1Mリン酸(57.6mL)溶液に溶解した。予備冷却した過硫酸アンモニウム(APS)の1M(45.6gm/120mLの脱イオン水)溶液を、予備冷却したアニリン-酸混合物に、絶えず撹拌しながら約1.5時間滴加した。反応は5±2℃で行った。添加後、撹拌を2時間継続して、確実に重合を完了させた。暗緑色のポリアニリンが得られ、ホスフェートでドープされたPANI(P)の形成が確認される。このようにして形成されたPANI(P)を濾過し、蒸留水で繰り返し洗浄して(3回)過剰な酸を除去した。PANI(P)を約80℃のオーブンで2時間乾燥させた。乾燥させたPANI(P)を乳鉢と乳棒とを用いて微粉砕した。
1M(91.2mL)の蒸留アニリンを500mLの1Mリン酸(57.6mL)溶液に溶解した。予備冷却した過硫酸アンモニウム(APS)の1M(45.6gm/120mLの脱イオン水)溶液を、予備冷却したアニリン-酸混合物に、絶えず撹拌しながら約1.5時間滴加した。反応は5±2℃で行った。添加後、撹拌を2時間継続して、確実に重合を完了させた。暗緑色のポリアニリンが得られ、ホスフェートでドープされたPANI(P)の形成が確認される。このようにして形成されたPANI(P)を濾過し、蒸留水で繰り返し洗浄して(3回)過剰な酸を除去した。PANI(P)を約80℃のオーブンで2時間乾燥させた。乾燥させたPANI(P)を乳鉢と乳棒とを用いて微粉砕した。
PANIの脱ドープ
合成したPANI(P)を、混合し、1M水酸化アンモニウム中で2時間撹拌することによって脱ドープした。脱ドープされたポリアニリンPANI(D)を濾過し、脱イオン水で繰り返し洗浄し(3回)、乾燥させた。
合成したPANI(P)を、混合し、1M水酸化アンモニウム中で2時間撹拌することによって脱ドープした。脱ドープされたポリアニリンPANI(D)を濾過し、脱イオン水で繰り返し洗浄し(3回)、乾燥させた。
様々なドーパントを用いたPANI/付加物の合成
PANI(D)の再ドープは、PANI(D)を1安息香酸(3gm/1000mLの脱イオン水)、サリチル酸(2.48gm/1000mLの脱イオン水)、ベンゾトリアゾール(5gm/1000mLの脱イオン水)、8-ヒドロキシキノリン(6gm/1000mLの1:1エタノール-水混合物)、および2-メルカプトベンゾチアゾール(190mg/1000mLの脱イオン水)中で混合し、4時間撹拌することによって行った。再ドープされたPANIを濾過し、蒸留水で繰り返し洗浄し(3回)、60℃のオーブンで2時間乾燥させた。このようにして、ドープされたPANIまたはPANI付加物、PANI(B)、PANI(S)、PANI(BTA)、PANI(Q)、PANI(MBT)を得た。
PANI(D)の再ドープは、PANI(D)を1安息香酸(3gm/1000mLの脱イオン水)、サリチル酸(2.48gm/1000mLの脱イオン水)、ベンゾトリアゾール(5gm/1000mLの脱イオン水)、8-ヒドロキシキノリン(6gm/1000mLの1:1エタノール-水混合物)、および2-メルカプトベンゾチアゾール(190mg/1000mLの脱イオン水)中で混合し、4時間撹拌することによって行った。再ドープされたPANIを濾過し、蒸留水で繰り返し洗浄し(3回)、60℃のオーブンで2時間乾燥させた。このようにして、ドープされたPANIまたはPANI付加物、PANI(B)、PANI(S)、PANI(BTA)、PANI(Q)、PANI(MBT)を得た。
プライマーコーティングの電気化学的評価
コーティングの自己修復および腐食保護特性を評価するために、以下の試験を行った。
1)電気化学インピーダンス分光法
2)走査型振動電極法(SVET)による腐食電流マッピング
3)Tafel曲線からの腐食電流の測定
コーティングの自己修復および腐食保護特性を評価するために、以下の試験を行った。
1)電気化学インピーダンス分光法
2)走査型振動電極法(SVET)による腐食電流マッピング
3)Tafel曲線からの腐食電流の測定
例示的な組成物
100mLの液体プライマーの典型的な組成を以下に示す。ここで、PANI(5%)とは、ポリアニリン-ドーパント含有量がPVCの5%であり、塗料の全体積または質量の5%ではないことを意味することに留意されたい。TiO2、タルクなどについても同様である。
100mLの液体プライマーの典型的な組成を以下に示す。ここで、PANI(5%)とは、ポリアニリン-ドーパント含有量がPVCの5%であり、塗料の全体積または質量の5%ではないことを意味することに留意されたい。TiO2、タルクなどについても同様である。
このような組成物によって得られたVOCは200~250g/Lであった。PANI-ドーパント、樹脂、および硬化剤を試験中に変更した。顔料(計算に従って秤量した)を最初に乳鉢と乳棒とを用いて予備混合した。樹脂を継続的に混合しながらこの混合物にゆっくりと添加した。溶媒および反応性希釈剤を混合しながらゆっくりと添加した。混合物全体を30分間十分に粉砕した。ここまでで調製した塗料を1滴ここから取り出し、ヘグマンゲージに入れ、粉砕の細かさを試験した。細かさが7未満である場合、粉砕をさらに15分間継続し、細かさを試験する。塗料分散液の細かさがヘグマンゲージで7超になるまでこれを続ける。塗料を噴霧(spray)/ブラシで3価クロム(Sur Tec 650)化成コーティングAA 2024合金上に塗布し、10日間硬化させた。
電気化学インピーダンス分光法-I
コーティング抵抗を測定することによって、特定の腐食環境(この場合は3.5重量%のNaCl)に曝露されたコーティングの性能を継続的に監視するために、電気化学インピーダンス分光法を使用した。コーティング抵抗が高いことは、透過性が低く、保護が良好であることを意味する。また、ボード線図における単一の勾配の存在は、コーティング抵抗およびキャパシタンスに対応する単一の時定数のみを示す。2つの勾配がある場合、2つの時定数の存在を裏付けるものであり、これは金属表面上の腐食プロセスの存在/開始を意味する。
コーティング抵抗を測定することによって、特定の腐食環境(この場合は3.5重量%のNaCl)に曝露されたコーティングの性能を継続的に監視するために、電気化学インピーダンス分光法を使用した。コーティング抵抗が高いことは、透過性が低く、保護が良好であることを意味する。また、ボード線図における単一の勾配の存在は、コーティング抵抗およびキャパシタンスに対応する単一の時定数のみを示す。2つの勾配がある場合、2つの時定数の存在を裏付けるものであり、これは金属表面上の腐食プロセスの存在/開始を意味する。
直径1.2cm、長さ約3cmのガラス管をコーティングされたアルミニウム合金上に接着剤で固定し、溶液に対する露出面積を1.1cm2とした。3.5重量%のNaClの溶液をガラス管に注いだ。ガラス管内に白金箔と飽和カロメル電極を入れた。塗装パネルの角のうち1つで塗料を除去して、作用電極と接触させた。これにより、3電極アセンブリが構成される。
このアセンブリを電気化学インピーダンスアナライザに接続した。インピーダンス測定は、異なる浸漬時間について20mVのA.C.振幅で100KHz~0.01Hzの周波数範囲で実施した。Zsimpwinソフトウェア(Princeton Applied Research)を使用して簡単なRandles等価回路で実験値をフィッティングすることによって、インピーダンスプロットからコーティング抵抗(Rc)およびコーティングキャパシタンス(C)の値を計算した。
以下の実施例で言及されるPANI-ドーパントのパーセンテージは、PVC(顔料体積濃度)に対する%を指す。
実施例1:5%PANI-Pと、Araldite GY 250、Aradur 2973、および5%反応性希釈剤。反応性希釈剤は粘度を低下させるために使用され、通常、それらは単官能、2官能、または3官能グリシジルエーテルである。例としては、Araldite DY-E、Araldite DY-D、Araldite DY 025が挙げられる。実施例1で使用した反応性希釈剤は、テキサス州ウッドランドのHuntsman Advanced Materialsから市販されているAraldite DY 3601であった。
実施例1:5%PANI-Pと、Araldite GY 250、Aradur 2973、および5%反応性希釈剤。反応性希釈剤は粘度を低下させるために使用され、通常、それらは単官能、2官能、または3官能グリシジルエーテルである。例としては、Araldite DY-E、Araldite DY-D、Araldite DY 025が挙げられる。実施例1で使用した反応性希釈剤は、テキサス州ウッドランドのHuntsman Advanced Materialsから市販されているAraldite DY 3601であった。
コーティング抵抗のボード線図:14日間にわたる(低周波での)108オーム程度の高いコーティング抵抗は、耐食性が良好なコーティングであると考えられる。図1は、1つ以上の態様による、実施例1(5%PANI-Pと、Araldite GY 250、Aradur 2973、および5%反応性希釈剤)の経時的なボード線図である。
実施例2:5%PANI-Pと、Araldite GY 9090、Aradur 2963、および5%反応性希釈剤。
実施例2の組成物から調製したコーティングについて、上述のようにコーティング抵抗を計算した。コーティング厚さは約50ミクロンであった。21日間にわたる106オーム超程度の高いコーティング抵抗は、良好な腐食保護をもたらすであろう良好なバリア特性を示す。
実施例2の組成物から調製したコーティングについて、上述のようにコーティング抵抗を計算した。コーティング厚さは約50ミクロンであった。21日間にわたる106オーム超程度の高いコーティング抵抗は、良好な腐食保護をもたらすであろう良好なバリア特性を示す。
実施例3:Araldite GY 250、Aradur 2973、5%反応性希釈剤、およびPANI-P
PANIを含まないコーティングのボード線図は、10、15、20%のPANI-Pを含むコーティングの線図と比較して、コーティング抵抗の減少を示す。これは、腐食防止顔料PANIの効果を示す。(図2)
PANIを含まないコーティングのボード線図は、10、15、20%のPANI-Pを含むコーティングの線図と比較して、コーティング抵抗の減少を示す。これは、腐食防止顔料PANIの効果を示す。(図2)
図2Aは、1つ以上の態様による、実施例3(Araldite GY 250、Aradur 2973、5%反応性希釈剤)であるがPANI-Pを含まない場合の経時的なボード線図である。図2Bは、1つ以上の態様による、実施例3(Araldite GY 250、Aradur 2973、5%反応性希釈剤、および10%PANI-P)の経時的なボード線図である。図2Cは、1つ以上の態様による、実施例3(Araldite GY 250、Aradur 2973、5%反応性希釈剤、および15%PANI-P)の経時的なボード線図である。図2Dは、1つ以上の態様による、実施例3(Araldite GY 250、Aradur 2973、5%反応性希釈剤、および20%PANI-P)の経時的なボード線図である。
60日間にわたる107オーム超程度の高いコーティング抵抗は、良好な腐食保護を示す。
走査型振動電極法(SVET)
SVET法による測定のために、まず、Araldite樹脂を用いてポリ塩化ビニル材料で型を作製する。次いで、1平方cmのサイズのAl合金片を型上に置き、araldite樹脂を用いて固定する。試験領域は約10mm×10mmであり、干渉を避けるために表面の残りをマスクした。その後、型内のAl合金の表面を準備し、上述のパネルと同様にコーティングする。エポキシプライマーを、表面処理されたAA 2024合金上に噴霧法によって塗布した。8日間の硬化期間の後、コーティングに人工欠陥(小さなピンホール)を作り出し、SVETを使用して腐食および自己修復能力について表面を観察する。
SVET法による測定のために、まず、Araldite樹脂を用いてポリ塩化ビニル材料で型を作製する。次いで、1平方cmのサイズのAl合金片を型上に置き、araldite樹脂を用いて固定する。試験領域は約10mm×10mmであり、干渉を避けるために表面の残りをマスクした。その後、型内のAl合金の表面を準備し、上述のパネルと同様にコーティングする。エポキシプライマーを、表面処理されたAA 2024合金上に噴霧法によって塗布した。8日間の硬化期間の後、コーティングに人工欠陥(小さなピンホール)を作り出し、SVETを使用して腐食および自己修復能力について表面を観察する。
すべての表面は平坦であると仮定したため、4点高さ走査法を使用して、振動プローブとコーティングされた金属表面との間に150μmの距離を調整した。SVETの主な結果(表面電位データ)は、機能の動作時に較正され、電流密度の生成に使用されている。走査を異なる時間間隔で行った。
その結果は、様々な時間間隔でのSVETマッピングによって実証されるように、PANIを含まないコーティング(すなわちブランク)の場合、欠陥領域での(腐食による)大電流スパイクの発生が加速される一方で、PANI(すべてのドーパント)を含むコーティングが、時間とともに初期スパイクを抑制することを示した。
保護(または自己修復)の機構は、その酸化還元活性に起因する不動態膜形成によるものであり、コーティング中に存在するエメラルジン塩形態のPANIは、金属酸化反応によって放出された電子を受け取り、エメラルジン塩基形態に還元され、金属表面を強制的に不動態化する。また、この酸化還元遷移中に、ポリマー骨格中のドーパント(ホスフェート、ベンゾエート、サリチレート、ベンゾトリアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、およびキノリン)が放出されて腐食保護を強化するが、このことは、「脱ドープPANI」を含むコーティングは自己修復能力を示さないが、「ブランク」コーティングのような腐食の伝播はないという事実によって証明される。
PANI-ベンゾエートを含むプライマーコーティングのSVET分析
実施例4:Araldite GY 250、Aradur 2973、5%反応性希釈剤、および20%PANI-B
図3A~図3Dは、3.5%NaClへの曝露後に記録された、コーティングされたアルミニウムの表面上の局所電流マップを示す。「初期」画像は、5分間の曝露後に記録される。欠陥領域における急激な陽極電流の流れは、加速腐食の発生を示す。曝露が継続すると、6時間および12時間の曝露画像における電流フローパターンの高さの減少によって証明されるように、欠陥領域における腐食活性が減少する。24時間の曝露後、陽極電流の流れはない(ピークなし)。これは、PANIドーパントがアルミニウム表面上のエポキシコーティングにおいて自己修復活性を有すること、すなわちコーティングの欠陥が修復されたことを示している。
実施例4:Araldite GY 250、Aradur 2973、5%反応性希釈剤、および20%PANI-B
図3A~図3Dは、3.5%NaClへの曝露後に記録された、コーティングされたアルミニウムの表面上の局所電流マップを示す。「初期」画像は、5分間の曝露後に記録される。欠陥領域における急激な陽極電流の流れは、加速腐食の発生を示す。曝露が継続すると、6時間および12時間の曝露画像における電流フローパターンの高さの減少によって証明されるように、欠陥領域における腐食活性が減少する。24時間の曝露後、陽極電流の流れはない(ピークなし)。これは、PANIドーパントがアルミニウム表面上のエポキシコーティングにおいて自己修復活性を有すること、すなわちコーティングの欠陥が修復されたことを示している。
図3Aは、1つ以上の態様による、「初期」時間(5分)における実施例4(Araldite GY 250、Aradur 2973、5%反応性希釈剤、および20%PANI-B)のSVETプロットである。図3Bは、1つ以上の態様による、6時間のNaCl曝露での実施例4(Araldite GY 250、Aradur 2973、5%反応性希釈剤、および20%PANI-B)のSVETプロットである。図3Cは、1つ以上の態様による、12時間のNaCl曝露での実施例4(Araldite GY 250、Aradur 2973、5%反応性希釈剤、および20%PANI-B)のSVETプロットである。図3Dは、1つ以上の態様による、24時間のNaCl曝露での実施例4(Araldite GY 250、Aradur 2973、5%反応性希釈剤、および20%PANI-B)のSVETプロットである。
PANIを含まないプライマーコーティング(すなわちブランク)のSVET分析
図4A~図4Dは、3.5%NaClへの曝露後に記録された、コーティングされたアルミニウムの表面上の局所電流マップを示す。「初期」画像は、5分間の曝露後に記録される。欠陥領域における急激な陽極電流の流れは、加速腐食の発生を示す。曝露が継続すると、6時間および12時間の曝露画像における電流フローパターンの高さおよび幅の増加によって証明されるように、欠陥領域における腐食活性が増加する。24時間の曝露後、陽極電流の大きな流れ(多くのピーク)があり、これは、PANIを含まないコーティングがアルミニウム表面上のエポキシコーティングにおいて自己修復能力を有しないことを示している。さらに、視野中に観察された多数のピークは、膜が不十分なバリア特性を有することも示している。
図4A~図4Dは、3.5%NaClへの曝露後に記録された、コーティングされたアルミニウムの表面上の局所電流マップを示す。「初期」画像は、5分間の曝露後に記録される。欠陥領域における急激な陽極電流の流れは、加速腐食の発生を示す。曝露が継続すると、6時間および12時間の曝露画像における電流フローパターンの高さおよび幅の増加によって証明されるように、欠陥領域における腐食活性が増加する。24時間の曝露後、陽極電流の大きな流れ(多くのピーク)があり、これは、PANIを含まないコーティングがアルミニウム表面上のエポキシコーティングにおいて自己修復能力を有しないことを示している。さらに、視野中に観察された多数のピークは、膜が不十分なバリア特性を有することも示している。
図4Aは、1つ以上の態様による、「初期」時間(5分)におけるPANIを含まないプライマーコーティングのSVETプロットである。図4Bは、1つ以上の態様による、6時間のNaCl曝露でのPANIを含まないプライマーコーティングのSVETプロットである。図4Cは、1つ以上の態様による、12時間のNaCl曝露でのPANIを含まないプライマーコーティングのSVETプロットである。図4Dは、1つ以上の態様による、24時間のNaCl曝露でのPANIを含まないプライマーコーティングのSVETプロットである。
脱ドープPANIを含むプライマーコーティングのSVET分析
図5A~図5Dは、3.5%NaClへの曝露後に記録された、コーティングされたアルミニウムの表面上の局所電流マップを示す。「初期」画像は、5分間の曝露後に記録される。欠陥領域における急激な陽極電流の流れは、加速腐食の発生を示す。曝露が継続すると、6時間および12時間の曝露画像における電流フローパターンの高さおよび幅が似ていることによって証明されるように、欠陥領域における腐食活性は、あまり変化しない。24時間の曝露後も、腐食活性はほぼ同じままである。これは、「脱ドープPANI」を含むコーティングが、アルミニウム表面上のエポキシコーティングにおいて自己修復能力を有してはいないが、PANIを含まないコーティング(すなわちブランク)の場合のように腐食が増加することはないことを示している。
図5A~図5Dは、3.5%NaClへの曝露後に記録された、コーティングされたアルミニウムの表面上の局所電流マップを示す。「初期」画像は、5分間の曝露後に記録される。欠陥領域における急激な陽極電流の流れは、加速腐食の発生を示す。曝露が継続すると、6時間および12時間の曝露画像における電流フローパターンの高さおよび幅が似ていることによって証明されるように、欠陥領域における腐食活性は、あまり変化しない。24時間の曝露後も、腐食活性はほぼ同じままである。これは、「脱ドープPANI」を含むコーティングが、アルミニウム表面上のエポキシコーティングにおいて自己修復能力を有してはいないが、PANIを含まないコーティング(すなわちブランク)の場合のように腐食が増加することはないことを示している。
図5Aは、1つ以上の態様による、「初期」時間(5分)における脱ドープPANIを含むプライマーコーティングのSVETプロットである。図5Bは、1つ以上の態様による、6時間のNaCl曝露での脱ドープPANIを含むプライマーコーティングのSVETプロットである。図5Cは、1つ以上の態様による、12時間のNaCl曝露での脱ドープPANIを含むプライマーコーティングのSVETプロットである。図5Dは、1つ以上の態様による、24時間のNaCl曝露での脱ドープPANIを含むプライマーコーティングのSVETプロットである。
Tafel分極曲線
Tafelプロットは、Tafel方程式の図または説明として機能する。この方程式は、過電位を電気化学反応速度に結び付ける電気化学速度論を理解するために主に使用される。
Tafelプロットは、Tafel方程式の図または説明として機能する。この方程式は、過電位を電気化学反応速度に結び付ける電気化学速度論を理解するために主に使用される。
Tafelプロットは、方程式の結果を表し、不動態、腐食感受性などの情報を特定するために使用される。この技術により、腐食電流(Icorr)が測定され、腐食速度の計算に使用され得る。このようなプロットは、方程式と共に、様々な産業で使用される材料の寿命を示すのに非常に有用であり得る。
3電極アセンブリをポテンショスタットに接続し、塗装パネルの開回路電位(OCP)安定化のためにOCPを20分間監視した。定常状態に達したら、±250mVの程度までのOCPの両側(+veおよび-ve)の電位掃引を、両側で0.5mV/秒の走査速度で異なる領域で別々に行った。Tafel分極曲線は、単一のプロットにおいて陽極曲線と陰極曲線の両方を組み合わせることによって、特定の電極-電解質の組み合わせについての電流密度(I)の対数と電極電位(E)とのプロットとして得た。実験は、コーティングされた表面上の異なる箇所(電解質に曝露される表面積=1平方cm)で行った。使用した電解質は3.5%NaCl溶液であった。
実施例5:Araldite GY 250、Aradur 2973、5%反応性希釈剤、および20%PANI-(様々なドーパント)
図6Aは、1つ以上の態様による、PANIを含まないプライマーコーティングのTafel分極曲線プロットである。図6Bは、1つ以上の態様による、PANI-Pを含むプライマーコーティングのTafel分極曲線プロットである。図6Cは、1つ以上の態様による、PANI-Qを含むプライマーコーティングのTafel分極曲線プロットである。図6Dは、1つ以上の態様による、PANI-Sを含むプライマーコーティングのTafel分極曲線プロットである。
図6Aは、1つ以上の態様による、PANIを含まないプライマーコーティングのTafel分極曲線プロットである。図6Bは、1つ以上の態様による、PANI-Pを含むプライマーコーティングのTafel分極曲線プロットである。図6Cは、1つ以上の態様による、PANI-Qを含むプライマーコーティングのTafel分極曲線プロットである。図6Dは、1つ以上の態様による、PANI-Sを含むプライマーコーティングのTafel分極曲線プロットである。
Tafel曲線から、3.5%NaCl中の様々なコーティング系について、腐食電流(Icorr)の値を得た。
ブランクコーティング(PANIを含まない)は最も高い腐食電流を示すが、PANI-ドーパントを含む他のコーティングは4~5桁低い腐食電流を示す。脱ドープPANIを含むコーティングは、ドープされたPANIを含むコーティングよりもわずかに高い電流を示す。このことは、コーティング中のPANIおよびドープされたPANIの防食および自己修復効果を実証する。
電気化学インピーダンス分光法-II
コーティングされたクーポンを3.5%NaCl溶液と約60日間接触させて配置し、これらの表面に対してEIS測定を断続的に行った。他のコーティングされたクーポンを塩(5%NaCl)フォグチャンバに約60日間入れ、3.5%NaCl溶液中でこれらの表面に対してEIS測定を断続的に行った。
コーティングされたクーポンを3.5%NaCl溶液と約60日間接触させて配置し、これらの表面に対してEIS測定を断続的に行った。他のコーティングされたクーポンを塩(5%NaCl)フォグチャンバに約60日間入れ、3.5%NaCl溶液中でこれらの表面に対してEIS測定を断続的に行った。
直径1.2cm、長さ約3cmのガラス管をコーティングされたアルミニウム合金上に接着剤で固定し、溶液に対する露出面積を1.1cm2とした。3.5重量%のNaClの溶液をガラス管に注いだ。ガラス管内に白金箔と飽和カロメル電極を入れた。塗装パネルの角のうち1つで塗料を除去して、作用電極と接触させた。これにより、3電極アセンブリが構成される。
このアセンブリを電気化学インピーダンスアナライザに接続した。インピーダンス測定は、異なる浸漬時間について20mVのA.C.振幅で100KHz~0.01Hzの周波数範囲で実施した。Zsimpwinソフトウェアを使用して簡単なRandles等価回路で実験値をフィッティングすることによって、インピーダンスプロットからコーティング抵抗(Rc)の値を計算した。
これらのコーティングは、20%PANI-ドーパントを含んでおり、参照標準顔料クロム酸Sr、ブランク、および脱ドープPANIと比較した。PANI-ドーパントを含むコーティングは、より良好なコーティング抵抗を示す。
ここで言及される例は、腐食の影響をより受けやすいAl合金2024に関するものである。コーティングはまた、他の種類のAl合金に対しても良好に機能するはずである。
塗料およびプライマーを配合する技術に精通している者は、成分の様々な変更によって、組成が異なる様々な特性のコーティングが得られることを理解するであろう。実施例は、周知の製造業者からの特定の樹脂系に言及するが、他からの同様の樹脂の使用も、本開示の範囲内で可能である。本開示ではポリアニリンを例として広く使用しているが、他の共役ポリマー、例えばポリピロール、ポリチオフェンなどの使用も本開示の範囲内で可能である。
全体として、本開示は、腐食環境に応答して「オンデマンド」方式で基板に腐食保護をもたらす、基板に耐食性を与えるための組成物、その物品、および方法を提供する。さらに、ポリアニリンからの「オンデマンド」方式のドーパント放出のために、組成物中に存在するドーパントとエポキシとの間の反応性が低下する。
本明細書で使用される場合、「ビークル部品」は、ビークルのあらゆる部品、例えば構造部品、例えば航空機、自動車などのパネルまたは継手を含む。ビークル部品は、機首、燃料タンク、尾部コーン、パネル、胴体、2つ以上のパネル間のコートされた重ね継手、翼-胴体アセンブリ、航空機構造複合材、胴体本体継手、翼小骨と外板の継手、および/または他の内部部品を含む。ビークル部品はまた、自動車、海洋ビークル、風力タービン、ハウジング/地上構造物、掘削装置などの任意の適切な部品を含む。
前述の内容は、本開示の例を対象とするが、本開示の他の例およびさらなる例が、その基本的な範囲から逸脱することなく考案され得る。さらに、前述の内容は、例えば航空宇宙産業のビークル部品に適用される方法を対象とするものであるが、本開示の例は、航空機に関連しない他の用途、例えば自動車産業、海洋産業、エネルギー産業、風力タービン、衛星などの用途を対象とし得る。
本開示の様々な例の記載は、例示の目的のために提示されたものであり、網羅的であること、または開示された例に限定することを意図するものではない。記載した例の範囲および趣旨から逸脱することなく、多数の変更および変形が当業者には明らかであろう。本明細書で用いられる用語は、例の原理、実際の用途、または市場に見出される技術よりも優れた技術改善を最もよく説明するために、あるいは本明細書で開示される例を当業者が理解できるようにするために選択されたものである。前述の内容は、本開示の例を対象とするが、本開示の他の例およびさらなる例が、その基本的な範囲から逸脱することなく考案され得る。したがって、本開示がそれによって限定されることは意図されていない。同様に、組成物、要素、または要素群の前に移行句「含む(including)」が付されている場合は常に、組成物、要素、または要素の列挙の前に移行句「から本質的になる(consisting essentially of)」、「からなる(consisting of)」、「からなる群から選択される(selected from the group consisting of)」、または「である(is)」が付された同じ組成物または要素群も企図され、逆もまた同様であることが理解される。
Claims (15)
- 組成物であって、
エポキシ、
アミノまたはアミド硬化剤、
ポリアニリン、
トリアゾリル、チアゾリル、キノリニル、サリチレート、ベンゾエート、グリコレート、ホスフェート、またはそれらの組み合わせから選択されるドーパント、および
二酸化チタン、シリカ、タルク、マイカ、ステアリン酸アルミニウム、またはそれらの組み合わせから選択される顔料を含み、
前記ポリアニリン+ドーパントが、前記組成物の体積基準で6重量%以下を構成し、前記ポリアニリンが、場合によりエメラルジン形態のポリアニリンである、組成物。 - 揮発性有機物含有量が300g/L以下である、請求項1に記載の組成物。
- 成分を秤量し前記組成物を調製することによって決定した場合に、前記組成物の総体積に基づいて、約70%以上の体積固形分を有する、請求項1に記載の組成物。全固形分は、溶媒を蒸発させることによって決定され得る。
- 前記組成物の総体積に基づいて、約45重量%~約85重量%の量の(エポキシ+アミノ硬化剤および/またはアミド硬化剤)を含む、請求項1に記載の組成物。
- 前記組成物の総体積に基づいて、約40重量%~約55重量%の量の1種以上のエポキシを含み、かつ/または前記組成物の総体積に基づいて、約15重量%~約21重量%の量のアミノまたはアミド硬化剤を含み、かつ/または前記組成物の総体積に基づいて、約0.1重量%~約6重量%の量のポリアニリン+ドーパントを含むか、あるいは代替的に、前記組成物の顔料体積濃度に基づいて、約1%~約25%の量のポリアニリン+ドーパントを含む、請求項1に記載の組成物。
- 前記エポキシがビスフェノールA型エポキシまたはビスフェノールF型エポキシである、請求項1に記載の組成物。
- ドーパントとポリアニリンのアニリン単位とのモル比が約0.3:1~約1:1である、請求項1に記載の組成物。
- 前記ドーパントが、ベンゾトリアゾール、トリアゾールカルボン酸、もしくはベンゾトリアゾールスルホン酸から選択されるトリアゾリルであり、かつ/または前記ドーパントが、ベンゾチアゾール、チアゾールカルボン酸、もしくはメルカプトベンゾチアゾールのうち1つ以上から選択されるチアゾリルであり、かつ/または前記ドーパントが、8-ヒドロキシキノリンもしくはメルカプトキノリンから選択されるキノリニルであり、かつ/または前記ドーパントが、サリチル酸、ヒドロキシ安息香酸、もしくはそれらの塩から選択されるサリチレートであり、かつ/または前記ドーパントが、安息香酸、メチル安息香酸、もしくはそれらの塩から選択されるベンゾエートであり、かつ/または前記ドーパントが、グリコレートもしくはチオグリコレートから選択されるグリコレートであり、かつ/または前記ドーパントが、リン酸もしくはその塩から選択されるホスフェートである、請求項1に記載の組成物。
- 前記組成物の総体積に基づいて、約10重量%~約50重量%の量の前記顔料を含むか、または
前記組成物の総体積に基づいて、約20%~約40%の量の前記顔料を含む、請求項1に記載の組成物。 - 前記二酸化チタン、前記シリカ、前記タルク、前記マイカ、および前記ステアリン酸アルミニウムを含む、請求項1に記載の組成物。
- 前記組成物の顔料体積濃度に基づいて、約10%~約25%の量、もしくは前記組成物の総体積に基づいて、約5重量%~約14重量%の量の二酸化チタンを含むか、または前記組成物の顔料体積濃度に基づいて、約15%~約30%の量、もしくは前記組成物の総体積に基づいて、約6重量%~約12重量%の量のタルクを含むか、かつ/または前記組成物の顔料体積濃度に基づいて、約5%~約30%の量、もしくは前記組成物の総体積に基づいて、約2重量%~約12重量%の量のマイカを含むか、かつ/または前記組成物の顔料体積濃度に基づいて、約20%~約30%の量、もしくは前記組成物の総体積に基づいて、約8重量%~約13重量%の量のシリカを含むか、かつ/または前記組成物の顔料体積濃度に基づいて、約1%~約3%の量、もしくは前記組成物の総体積に基づいて、約0.1重量%~約0.6重量%の量のステアリン酸アルミニウムを含む、請求項1に記載の組成物。
- 請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物がその上に配置された基板であって、その上にある硬化組成物が約5μmおよび約100μmの厚さを有し、かつ/または前記硬化組成物が、3.5%NaCl溶液と接触する場合、106Ω超の電気化学インピーダンスを有する、基板。
- エーロフォイル、胴体、補助動力装置、航空機の機首、燃料タンク、尾部コーン、パネル、2つ以上のパネル間のコートされた重ね継手、翼、翼-胴体アセンブリ、航空機構造複合材、胴体本体継手、または翼小骨と外板の継手から選択されるビークル部品である、請求項12に記載の基板。
- アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、鉄、鉄合金、鋼、チタン、チタン合金、銅、銅合金、もしくはそれらの混合物から作られた金属基板からなるか、または場合によりアルミニウム合金からなる、請求項12に記載の基板。
- 方法であって、
ポリアニリン水酸化物を形成するために、酸形態のポリアニリンを水酸化物に導入するステップと、
ドープされたポリアニリンを形成するために、前記ポリアニリン水酸化物にドーパントを導入するステップであって、前記ドーパントが、トリアゾール、チアゾール、キノリン、サリチル酸、安息香酸、グリコール酸、リン酸、またはそれらの組み合わせから選択される、ドーパントを導入するステップと
を含み、
前記水酸化物が、場合により1M水酸化アンモニウムである、方法。
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US202063089436P | 2020-10-08 | 2020-10-08 | |
US63/089,436 | 2020-10-08 | ||
US17/407,877 US20220112380A1 (en) | 2020-10-08 | 2021-08-20 | Conjugated polymer compositions, articles thereof, and methods thereof |
US17/407,877 | 2021-08-20 | ||
PCT/US2021/053323 WO2022076286A1 (en) | 2020-10-08 | 2021-10-04 | Conjugated polymer compositions, articles thereof, and methods of forming an adduct of the conjugated polymer and dopants |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023545959A true JP2023545959A (ja) | 2023-11-01 |
Family
ID=81078750
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023519750A Pending JP2023545959A (ja) | 2020-10-08 | 2021-10-04 | 共役ポリマー組成物、その物品、およびその方法 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20220112380A1 (ja) |
EP (1) | EP4225857A1 (ja) |
JP (1) | JP2023545959A (ja) |
CN (1) | CN116323760A (ja) |
AU (1) | AU2021358884A1 (ja) |
CA (1) | CA3197181A1 (ja) |
WO (1) | WO2022076286A1 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5853621A (en) * | 1995-05-26 | 1998-12-29 | Monsanto Company | Corrosion resistant paint |
KR100525772B1 (ko) * | 2002-07-03 | 2005-11-03 | 삼화페인트공업주식회사 | 폴리아닐린을 이용한 철강용 방청도료 |
CN103865361B (zh) * | 2014-04-04 | 2016-04-20 | 山东旭锐新材有限公司 | 一种用于水下或湿表面的聚苯胺防腐涂料及其制备方法 |
CN103980798A (zh) * | 2014-05-14 | 2014-08-13 | 天津大学 | 一种掺杂态聚苯胺环氧涂料及其制备方法 |
CN111201290A (zh) * | 2017-06-16 | 2020-05-26 | Sas纳米技术有限公司 | 用于抑制腐蚀的翠绿亚胺碱复合材料 |
US11987669B2 (en) * | 2020-10-08 | 2024-05-21 | The Boeing Company | Polyaniline compositions, articles thereof, and methods thereof |
-
2021
- 2021-08-20 US US17/407,877 patent/US20220112380A1/en active Pending
- 2021-10-04 AU AU2021358884A patent/AU2021358884A1/en active Pending
- 2021-10-04 CA CA3197181A patent/CA3197181A1/en active Pending
- 2021-10-04 CN CN202180068545.4A patent/CN116323760A/zh active Pending
- 2021-10-04 JP JP2023519750A patent/JP2023545959A/ja active Pending
- 2021-10-04 WO PCT/US2021/053323 patent/WO2022076286A1/en active Application Filing
- 2021-10-04 EP EP21810772.0A patent/EP4225857A1/en active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN116323760A (zh) | 2023-06-23 |
CA3197181A1 (en) | 2022-04-14 |
WO2022076286A1 (en) | 2022-04-14 |
AU2021358884A1 (en) | 2023-05-04 |
WO2022076286A9 (en) | 2022-11-10 |
US20220112380A1 (en) | 2022-04-14 |
EP4225857A1 (en) | 2023-08-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Murmu et al. | Amine cured double Schiff base epoxy as efficient anticorrosive coating materials for protection of mild steel in 3.5% NaCl medium | |
Wang et al. | Evaluation and failure analysis of linseed oil encapsulated self-healing anticorrosive coating | |
Pour-Ali et al. | In situ synthesis of polyaniline–camphorsulfonate particles in an epoxy matrix for corrosion protection of mild steel in NaCl solution | |
Riaz et al. | Recent advances in corrosion protective composite coatings based on conducting polymers and natural resource derived polymers | |
Qian et al. | Two-part epoxy-siloxane hybrid corrosion protection coatings for carbon steel | |
Sakhri et al. | Chlorinated rubber paints for corrosion prevention of mild steel: A comparison between zinc phosphate and polyaniline pigments | |
Shabani-Nooshabadi et al. | Direct electrosynthesis of polyaniline–montmorrilonite nanocomposite coatings on aluminum alloy 3004 and their corrosion protection performance | |
Zhou et al. | Corrosion resistance of novel silane-functional polybenzoxazine coating on steel | |
Dagdag et al. | Anticorrosive performance of new epoxy-amine coatings based on zinc phosphate tetrahydrate as a nontoxic pigment for carbon steel in NaCl medium | |
Dagdag et al. | The role of zinc phosphate pigment in the anticorrosion properties of bisphenol A diglycidyl ether-polyaminoamide coating for aluminum alloy AA2024-T3 | |
Kashif et al. | Polyorthotoluidine dispersed castor oil polyurethane anticorrosive nanocomposite coatings | |
Liu et al. | Insight into the impact of conducting polyaniline/graphene nanosheets on corrosion mechanism of zinc-rich epoxy primers on low alloy DH32 steel in artificial sea water | |
Chen et al. | Anticorrosion performance of epoxy coating containing reactive poly (o-phenylenediamine) nanoparticles | |
JP2023544597A (ja) | ポリアニリン組成物、その物品、およびその方法 | |
Li et al. | Corrosion protection properties of polyvinyl butyral/polyaniline-graphene oxide/poly (methylhydrosiloxane) composite coating for AA2024 aluminum alloy | |
US20110012065A1 (en) | Polyaniline, method for manufacturing same, and polyaniline-containing solution and coating material | |
Xavier | Superior surface protection, mechanical and hydrophobic properties of silanized tungsten carbide nanoparticles encapsulated epoxy nanocomposite coated steel structures in marine environment | |
Xu et al. | Evaluation of the anticorrosion properties of passivation solution containing different metal ions coated on a steel surface | |
De Riccardis et al. | Hybrid conducting nanocomposites coatings for corrosion protection | |
Sathiyanarayanan et al. | Performance studies of phosphate‐doped polyaniline containing paint coating for corrosion protection of aluminium alloy | |
JP2023545959A (ja) | 共役ポリマー組成物、その物品、およびその方法 | |
Diraki et al. | Anticorrosive properties of the double-layer PANI-(graphene oxide)/epoxy coating in protecting carbon steel in saltwater | |
Zhou et al. | Polybenzoxazine-based coatings for corrosion protection | |
SHI et al. | Characterization of self-assembled nano-phase silane-based particle coating | |
US11447645B1 (en) | Saltwater corrosion resistant hybrid composite |