JP2023544722A - 操作された安定な乳酸オキシドレダクターゼ、その組成物、デバイス、キットおよび使用 - Google Patents

操作された安定な乳酸オキシドレダクターゼ、その組成物、デバイス、キットおよび使用 Download PDF

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Abstract

ラクテートおよび他の生体分子を、操作された乳酸オキシドレダクターゼでアッセイするための組成物、デバイス、キットおよび方法が開示される。上記操作された乳酸オキシドレダクターゼは、増大した安定性を有する。被験体に由来するサンプル中のラクテートおよび他の生体分子をアッセイするための組成物、デバイス、キットおよび方法が提供される。1つの実施形態は、野生型と比較した場合に増大した安定性を有する、操作された乳酸オキシドレダクターゼである。

Description

連邦政府により資金を提供された研究または開発
本発明は、National Science Foundationによって授与された助成金番号EEC-1160483の下で政府支援を受けて行われた。政府は、本発明において一定の権利を有する。
関連出願の相互参照
本出願は、2020年9月30日出願の米国仮特許出願第63/085,699号(これは、その全体において本明細書に参考として援用される)の利益および優先権を主張する。
EFS WEBを介してテキストファイルとして提出された配列表への言及
ファイル 565131.txtの中に記載される配列表は、86キロバイトであり、2021年9月29日に作成した。これは、参考として援用される。
背景
L-ラクテートは、臨床診断、アスリートにおけるフィットネスモニタリング、および食品品質管理の重要なバイオマーカーである。L-ラクテート濃度は、組織低酸素または他の根底にある疾患(例えば、肝疾患または敗血症)によって引き起こされる乳酸アシドーシスを反映し得る。さらに、L-ラクテート濃度のモニタリングは、アスリートのラクテート閾値(これは、持久力の指標である)を示し得る。
現在市販されている乳酸オキシドレダクターゼは、長期間連続作動ラクテートモニタリング(例えば、連続間質液ラクテートモニタリングおよび汗中ラクテートモニタリング)のための酵素として使用されるには、十分に安定ではない。
ラクテートバイオセンシングおよび連続モニタリングに適した、安定な乳酸オキシドレダクターゼを開発する必要性が残っている。
簡単な要旨
被験体に由来するサンプル中のラクテートおよび他の生体分子をアッセイするための組成物、デバイス、キットおよび方法が提供される。
1つの実施形態は、野生型と比較した場合に増大した安定性を有する、操作された乳酸オキシドレダクターゼである。
さらなる実施形態は、配列番号1~16のうちのいずれか1つと少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むが、ただし配列番号1の位置10~30、位置119~139、位置154~174、または位置175~195に相当する上記配列中の位置におけるアミノ酸のうちの少なくとも1個は、配列番号1~16における相当する位置を占めるアミノ酸とは異なる、操作された乳酸オキシドレダクターゼである。
別の実施形態は、配列番号1と少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むが、ただし位置10~30または位置175~195のうちの少なくとも1つは、配列番号1における相当する位置を占めるアミノ酸とは異なる、操作された乳酸オキシドレダクターゼである。
別の実施形態は、(a)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置、(b)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置、(c)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置、および(d)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置から選択される1またはこれより多くのアミノ酸位置における改変を含む、操作された乳酸オキシドレダクターゼである。
別の実施形態は、(a)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置および(b)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置から選択される1またはこれより多くのアミノ酸位置における改変を含む、操作された乳酸オキシドレダクターゼである。
別の実施形態は、配列番号1と少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むが、ただし位置20、位置129、位置164、または位置185のうちの少なくとも1つは、配列番号1における相当する位置を占めるアミノ酸とは異なる、操作された乳酸オキシドレダクターゼである。
別の実施形態は、配列番号1と少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むが、ただし位置20または位置185のうちの少なくとも1つは、配列番号1における相当する位置を占めるアミノ酸とは異なる、操作された乳酸オキシドレダクターゼである。
別の実施形態は、配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置における改変をさらに含み、ここで上記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、操作された乳酸オキシドレダクターゼである。別の実施形態において、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼは、配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置における改変であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む改変をさらに含む。一実施形態において、位置96における上記野生型アミノ酸残基は、Alaである。一実施形態において、位置212における上記野生型アミノ酸残基は、Asnである。
さらなる実施形態は、配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置における改変をさらに含み、ここで上記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、操作された乳酸オキシドレダクターゼである。一実施形態において、位置95における上記野生型アミノ酸残基は、Alaである。
一実施形態は、野生型乳酸オキシドレダクターゼと比較した場合に低減したオキシダーゼ活性を、野生型乳酸オキシドレダクターゼと比較した場合に増大したデヒドロゲナーゼ活性を、および/または増大したKmを含む、操作された乳酸オキシドレダクターゼである。
別の実施形態は、フラボシトクロムb2の融合されたシトクロムドメインを含む、操作された乳酸オキシドレダクターゼである。
さらなる実施形態は、以下の位置において改変を含み、フラボシトクロムb2のシトクロムドメインに融合される、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼである: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。一実施形態において、位置20における上記野生型アミノ酸残基は、Valであり、位置185における上記野生型アミノ酸残基は、Valであり、位置96における上記野生型アミノ酸残基は、Alaであり、位置212における上記野生型アミノ酸残基は、Asnであり、位置95における上記野生型アミノ酸残基は、Alaである。
別の実施形態は、以下の位置において改変を含み、フラボシトクロムb2のシトクロムドメインに融合される、操作された乳酸オキシドレダクターゼである: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
さらなる実施形態は、以下の位置において改変を含み、フラボシトクロムb2のシトクロムドメインに融合される、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼである: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、v)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、vi)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびvii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
図面の簡単な説明
このように、一般的な用語で主題を記載してきたが、ここで添付の図面に言及がなされる。図面は必ずしも一定の拡大縮小比で描かれていない。
図1は、乳酸オキシドレダクターゼ酵素安定性実験の結果を図示する。
図2は、A96Lありまたはなしとともに、V20Cおよび/またはV185C単一または二重変異体(V20C/V185C; CC1)での実験の結果を図示する。
図3は、オキシダーゼ活性アッセイを図示する。
図4は、デヒドロゲナーゼ活性アッセイを図示する。
図5は、ゲル濾過クロマトグラフィーの結果を図示する。
図6は、ネイティブPAGE/TOF-MS分析を図示する。
図7は、活性アッセイおよび安定性試験の結果を図示する。
図8は、A96L変異体 対 A96L CC1変異体の活性アッセイの結果を図示する。
図9は、A96L、N212K、およびA96L/N212K変異体の酵素特性分析の結果を図示する。
図10は、例示的な電極製作およびSDS-PAGE結果を図示する。
図11は、ラクテートの存在下でのb2LOx A96L/N212K変異体の吸収スペクトル変化を図示する。
図12は、ラクテートの存在下で、カーボンナノチューブ結合ペプチド(CNTBP)がそのN末端領域において融合されたb2LOx(FcbLOx)A96L/N212K CC1変異体およびb2LOx A96L/N212K CC1変異体の吸収スペクトル変化を図示する。
図13は、温度安定性の結果を図示する。
図14は、例示的な電極製作を図示する。
図15は、PES改変CC1(V20C/V185C)変異体の安定性試験結果を図示する。
図16は、連続ラクテートモニタリングの結果を図示する。
図17は、b2LOXおよびb2LOx A95S電極を調製する方法を図示する。
図18は、外側膜を使用しない、b2LOXおよびb2Lox A95S(b2LOxS)電極の試験結果を図示する。
図19は、外側膜を伴う、b2LOXおよびb2LOx A95S(b2LOxS)電極の試験結果を図示する。
図20は、種々のA96L/N212K変異体の基質阻害の試験結果を図示する。
図21は、A96L/N212Kおよびb2LOx基質阻害に対するA95S変異の効果を図示する。
図22は、AvLOx、b2LOx、およびb2LOxSにおける安定性および基質特異性を図示する。
図23は、AvLOxおよびb2LOxの、A95S変異ありおよびなしでのラクテート添加の前および後のヘムb吸収スペクトルを図示する。
図24は、ラクテートおよびグルコースの同時試験のための薄膜電極を、試験結果とともに図示する。
図25は、測定された電流とラクテート/グルコース濃度との間の相関関係を図示する。
図26は、人工汗におけるBcGDHベースのおよびb2LOxSベースのラクテートおよびグルコースのモニタリングの干渉物質試験および安定性試験を図示する。
図27は、サブユニット内またはサブユニット間いずれかのジスルフィド結合を有する種々のA96L/N212K変異体に関する熱安定性結果を図示する。
図28および29は、A96L/N212K変異体(必要に応じて、CC1、CC2、またはCC3変異もまた含む)に関する温度活性(thermal activity)および安定性データをさらに図示する。 同上。
図30は、A96L/N212K変異体(必要に応じて、CC1、CC2、またはCC3変異もまた含む)に関する基質阻害データを図示する。
図31は、b2LOxの熱安定性に対するCC3変異の効果を図示する。
図32A~32Dは、種々のAvLOx変異体配列および融合タンパク質の配列アラインメントを図示する。 同上。 同上。 同上。
図33A~33Fは、FMN依存性α-ヒドロキシ酸酸化フラボタンパク質の配列アラインメントを図示する。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。
詳細な説明
本明細書で記載されるように、操作された乳酸オキシドレダクターゼは、有利なことには、時間および/または温度にわたって安定性を示し、それによって、それら酵素を、ラクテートバイオセンシングおよび連続ラクテートモニタリングに適切にする。本明細書で記載されるように、操作された乳酸オキシドレダクターゼを、その得られる操作された酵素が所望の安定性を示した変異の位置を明確にするために、モデル化実験に基づいて設計した。さらに、本明細書で記載されるように、ある特定の変異は、驚くべきことに、電気化学的バイオセンサにおいて改善された安定性および性能を提供する。
本開示の主題はここで、本明細書中以降、より詳細に記載される。しかし、本明細書で示される本開示の主題の多くの改変および他の実施形態は、前述の説明に示される技術の利益がある、本開示の主題が関連する分野の当業者に想起される。従って、本開示の主題が開示される具体的実施形態に限定されるべきではなく、改変および他の実施形態が添付の特許請求の範囲の範囲内に包含されることが意図されることは、理解されるべきである。言い換えると、本明細書で記載される主題は、全ての代替、改変、および均等物を網羅する。援用される文献、特許、および類似資料のうちの1またはこれより多くが、本出願(定義される用語、用語の使用法、記載される技術などが挙げられるが、これらに限定されない)とは異なるまたは矛盾する場合には、本出願が優先する。別段定義されなければ、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、それらの全体において参考として援用される。
I. 概要
分子認識要素としてL-乳酸オキシダーゼ(LOx)を使用するL-ラクテートバイオセンサは、酵素グルコースセンサの最初の報告以来、研究されてきた。LOx(EC: 1.1.3.15)は、フラビンモノヌクレオチド(FMN)依存性α-ヒドロキシ酸酸化フラボタンパク質ファミリーのメンバーである。LOxは、40kDaのMWを有する4個の同一サブユニットから構成されるホモテトラマー酵素である。各サブユニットは、その補因子として1個のFMNを有する。この酵素は、L-ラクテートを、還元的半反応におけるFMN還元によってピルベートへと酸化し、酸素を天然の電子受容体として使用して、FMNを再酸化し、酸化的半反応において過酸化水素を生成する。
実施形態において、ホモテトラマー四次構造から構成される、操作された安定な乳酸オキシドレダクターゼ(例えば、乳酸オキシダーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、グリコール酸オキシダーゼ、長鎖ヒドロキシ酸オキシダーゼ、マンデル酸オキシダーゼ、乳酸モノオキシゲナーゼ、マンデル酸デヒドロゲナーゼ、およびフラボシトクロムb)のアミノ酸配列が、本明細書で提供される。実施形態において、安定な乳酸オキシドレダクターゼを作製する方法およびラクテートモニタリングのためのそれらの適用(電気化学的乳酸酵素センサが挙げられるが、これらに限定されない)が、本明細書で提供される。本明細書で示されるように、テトラマー乳酸オキシドレダクターゼは、これらの分子に特定の変異を導入することによって、野生型と比較して増大した安定性を有し得る。実施形態において、乳酸オキシドレダクターゼに関して「安定な」とは、野生型と比較して、時間および/または熱に対してオキシダーゼ活性が保持されることに言及する。例えば、安定化された乳酸オキシドレダクターゼであって、70℃において10分間のインキュベーション後に、それらの最初の活性の50%超を保持するものが本明細書で提供される。実施形態において、上記安定化された乳酸オキシドレダクターゼは、70℃において10分間のインキュベーション後に、それらの最初の活性の55%超、または60%超、または65%超、または70%超、または75%超、または80%超、または85%超、または90%超、または95%超、または96%超、または97%超、または98%超、または99%超、または99.5%超、または99.9%超を保持する。実施形態において、上記安定化された乳酸オキシドレダクターゼは、70℃において10分間のインキュベーション後に、それらの最初の活性の100%を保持する。実施形態において、上記安定化された乳酸オキシドレダクターゼは、70℃において60分間のインキュベーション後に、それらの最初の活性の10%超、または15%超、または20%超、または25%超、または30%超、または35%超、または40%超、または45%超、または50%超、または55%超、または60%超、または65%超、または70%超を保持する。対照的に、本明細書で提供される変異のない野生型または他の操作された乳酸オキシドレダクターゼ(例えば、電子メディエーター改変のため、またはヘムタンパク質との融合のため、オキシダーゼ活性を排除するための変異のみを有するもの)は、70℃において10分間のインキュベーション後に、不活性化される。
実施形態において、Cys残基で置換されたアミノ酸残基を含み、ホモテトラマーの乳酸オキシドレダクターゼにおいてサブユニット間および/またはサブユニット内ジスルフィド結合の形成を生じる、操作された乳酸オキシドレダクターゼが、本明細書で開示される。実施形態において、Cys残基で置換されたアミノ酸残基を含み、テトラマーのLOxもしくはその変異体において、またはヘムタンパク質との融合酵素においてサブユニット間および/またはサブユニット内ジスルフィド結合の形成を生じる、操作された乳酸オキシドレダクターゼが、本明細書で開示される。実施形態において、Cys残基で置換されたアミノ酸残基を含み、Aerococcus viridans由来のテトラマーのLOx(AvLOx)もしくはその変異体において、またはヘムタンパク質との融合酵素において、サブユニット間および/またはサブユニット内ジスルフィド結合を形成する、操作された乳酸オキシドレダクターゼが、本明細書で開示される。
実施形態において、Cys残基置換を有する種々のAvLOx変異体が、本明細書で提供される。驚くべきことに、変異体のある特定のタイプは、野生型もしくは別のAvLOx変異体(例えば、Ala96Leu、Asn212Lys、Ala96Leu/Asn212Lys)またはPichia pastoris由来のフラボシトクロムb2(乳酸デヒドロゲナーゼ)のヘムbドメインを有する融合AvLOx、あるいはこれらの組み合わせと比較して、増大した熱安定性を示す。
フラボシトクロムb2のシトクロムドメインとの融合物は、操作された乳酸オキシドレダクターゼが電極に直接電子を移動させることを可能にする。言い換えると、フラボシトクロムb2のシトクロムドメインとの融合物は、乳酸オキシドレダクターゼを、非直接的電子移動(非DET)酵素からDET酵素に変える。
実施形態において、本明細書で開示されるAvLOx変異体は、それらのN末端において、フラボシトクロムb2のシトクロムドメインのC末端へと融合され得る。実施形態において、上記フラボシトクロムb2のシトクロムドメインは、Pichia pastorisに由来する。実施形態において、上記フラボシトクロムb2のシトクロムドメインは、Saccharomyces cerevisiae、Hansenula anomala、またはHansenula polymorphaに由来する。
実施形態において、上記融合は、配列番号5に示されるアミノ酸配列の位置93に相当する位置で行われる。
Pichia pastorisに由来するフラボシトクロムb2
MNDDERKVTPEELAKHNTGTDCWVAINGKVYDLTEFLPQHPGGRNVILKRAGKDASKVFNPIHPPDAISKFLPADKFVGVLDGELPEEEEVLTDAEIERQERIANKPPLSSMFNVYDFEYVAQNILDEAAWAYYSSAADDEITLRENHFAYHKVFFRPRILVDVTNIELETEMLGIKTSAPFYISATALAKLGHPEGEVGIAKGAGRGDIIQMISTLASCSLDETVAAAKEGQSQWFQLYVNSDREVAYNMIKHCEELGIKGIFVTVDAPSLGNREKDRRMKFTEDTDVDLSGDGKTEVNRSNGAAAALSSFIDTAVTWKDIAEFKRRTNLPIVIKGIQRTEDVILAAEHGVDGVVLSNHGGRQLDGAPPSLQVLAECMPVLRQRGLDKKLEVFVDGGIRRGTDIMKALCLGAKGVGLGRPFLYANSAYGPDGVEKAIDILKNELIMNMRLLGVTKISDLSPEFVDTRPLFGLTANDRLFNNNYLDIEFPKFKDE (配列番号5)
Saccharomyces cerevisiaeに由来するフラボシトクロムb2
MNKQKISPAEVAKHNKPDDCWVVINGYVYDLTRFLPNHPGGQDVIKFNAGKDVTAIFEPLHAPNVIDKYIAPEKKLGPLQGSMPPELVCPPYAPGETKEDIARKEQLKSLLPPLDNIINLYDFEYLASQTLTKQAWAYYSSGANDEVTHRENHNAYHRIFFKPKILVDVRKVDISTDMLGSHVDVPFYVSATALCKLGNPLEGEKDVARGCGQGVTKVPQMISTLASCSPEEIIEAAPSDKQIQWYQLYVNSDRKITDDLVKNVEKLGVKALFVTVDAPSLGQREKDMKLKFSNTKAGPKAMKKTNVEESQGASRALSKFIDPSLTWKDIEELKKKTKLPIVIKGVQRTEDVIKAAEIGVSGVVLSNHGGRQLDFSRAPIEVLAETMPILEQRNLKDKLEVFVDGGVRRGTDVLKALCLGAKGVGLGRPFLYANSCYGRNGVEEAIEILRDEIEMSMRLLGVTSIAELKPDLLDLSTLKARTVGVPNDVLYNEVYEGPTLTEFEDA (配列番号6)
Hansenula anomalaに由来するフラボシトクロムb2
MKDIELTPEIVSQHNKKDDLWVVLNGQVYDLTDFLPNHPGGQKIIIRYAGKDATKIFVPIHPPDTIEKFIPPEKHLGPLVGEFEQEEEELSDEEIDRLERIERKPPLSQMINLHDFETIARQILPPPALAYYCSAADDEVTLRENHNAYHRIFFNPKILIDVKDVDISTEFFGEKTSAPFYISATALAKLGHPEGEVAIAKGAGREDVVQMISTLASCSFDEIADARIPGQQQWYQLYVNADRSITEKAVRHAEERGMKGLFITVDAPSLGRREKDMKMKFEADSDVQGDDGDIDRSQGASRALSSFIDPSLSWKDIAFIKSITKMPIVIKGVQRKEDVLLAAEHGLQGVVLSNHGGRQLDYTRAPVEVLAEVMPILKERGLDQKIDIFVDGGVRRGTDVLKALCLGAKGVGLGRPFLYAMSSYGDKGVTKAIQLLKDEIEMNMRLLGVNKIEELTPELLDTRSIHNRAVPVAKDYLYEQNYQRMSGAEFRPGIED (配列番号7)
Hansenula polymorphaに由来するフラボシトクロムb2
MPKRIVPVDEFVKHNRPDDCWVAIRGQVYDMTEFLPQHPGGQSPIIRYSGHDATELFEQLHPKGTIEKNLPKDKHLGQLDGPAPTLEVAEDEFEEERLENVANMPNVNEVMNLHDFEYIAKKILPKGAWAYYSSGADDEVSMRENHYAYQRIYFRPRVLVDVSKVDTSTTLLGTPTSVPFYVSATALAKLGHPDGECSIARGAGKEGVIQMISTLASNSLEEIAAARVPGATQWFQLYVNEDRNVAFEMVKKAERLGIKAIFVTVDAPSLGNREKDARVKFEGESDVQKSNEVVRSQGASRALSSFIDTRLTWDDVIKIKQSTKLPVLIKGVQRLEDVVRAVDDGFDGVVLSNHGGRQLDTAPPPVELLAEVVPELRRRNKLRPDFEIFIDGGVRRGTDILKALALGGQNVRVGVGLGRPFLYANSAYGENGVRKAIQLLKDELEMDMRLLGVRNLRELDETFVDTRRLIGRDAPDELYNQLYSPLKTVKFRNE (配列番号8)
実施形態において、乳酸オキシドレダクターゼ変異体が提供される。実施形態において、上記乳酸オキシドレダクターゼ変異体は、AvLOxアミノ酸配列の位置20および185に相当する2つの位置において同時に改変され得、ここでその野生型アミノ酸は、上記変異体においてCys残基で置換されるものである。
実施形態において、AvLOx変異体が提供される。実施形態において、上記AvLOx変異体は、上記AvLOxアミノ酸配列の位置20および185に相当する2つの位置において同時に改変され得、ここで野生型AvLOxにおけるVal20およびVal185は、上記変異体においてCys残基で置換されるものである。
実施形態において、サンプル中のラクテートをアッセイするためのデバイスが提供され、ここで上記デバイスは、本明細書に記載されるとおりの安定化したLOxおよび必要に応じて電子メディエーターを含む。場合によっては、酵素電極が提供され、ここで上記酵素電極は、上記電極上に固定化された本明細書に記載されるとおりの安定化したLOxを含む。他の実施形態において、ラクテートをアッセイするための酵素センサが提供され、ここで上記酵素センサは、作用電極として本明細書で記載されるとおりの酵素電極を含む。別の実施形態において、サンプル中のラクテートをアッセイするためのキットが提供され、ここで上記キットは、本明細書に記載されるとおりの安定化したLOxおよび必要に応じて電子メディエーターを含む。
大幅に増大した安定性を有する操作された乳酸オキシドレダクターゼ、ならびにそれらの生成および適用が、本明細書で提供される。実施形態において、上記乳酸オキシドレダクターゼは、乳酸オキシダーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、グリコール酸オキシダーゼ、長鎖ヒドロキシ酸オキシダーゼ、マンデル酸オキシダーゼ、乳酸モノオキシゲナーゼ、マンデル酸デヒドロゲナーゼ、およびフラボシトクロムbからなる群より選択される。これらの操作された酵素は、ラクテート診断キットにおける酵素、使い捨て可能なラクテートセンサ用および連続ラクテートモニタリングシステムのための移植可能なもしくはウェアラブルセンサ用のような光学的および電気化学的バイオセンサの生体分子認識要素として、ならびに乳酸酵素燃料電池およびそれらの適用のようなラクテートベースの連続エネルギー回収システム(continuous energy scavenging system)のために有用である。
ラクテートバイオセンシングに適した操作されたLOxが、本明細書で提供される。これらの操作されたLOxは、電子受容体として酸素を使用するが、人工的電子受容体を使用してその反応を維持または増大させるその酸化的半反応を減少させるために、変異を導入することによって作製される。さらに、電子受容体が酵素の表面上で直接的に改変される変異を導入することによって、準直接的電子移動効率(quasi-direct electron transfer efficiency)を付加する操作されたLOxが、本明細書で提供される。さらに、この酵素を直接的電子移動の能力のあるものにするために、LOxおよびヘムタンパク質を含む融合酵素が、本明細書で提供される。
II. 定義
用語「被験体」とは、ラクテート濃度分析を必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)に言及する。上記被験体としては、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ラット、マウス、非ヒト哺乳動物、およびヒトが挙げられ得る。用語「被験体」は、全ての点において健常である個体を必ずしも排除せず、上昇したラクテートの徴候を有しないかまたは示さない。
本明細書で使用される場合、用語「生理学的条件」とは、生きているヒトの身体の組織内で通常遭遇する温度、pH、および張度(または質量オスモル濃度)の条件の範囲に言及する。
用語「インビトロ」とは、人工的環境および人工的環境内(例えば、試験管)で起こるプロセスまたは反応に言及する。
用語「インビボ」とは、天然の環境(例えば、細胞または生物または身体)、および天然の環境内で起こるプロセスまたは反応に言及する。
1またはこれより多くの記載される要素を「含む(comprising)」または「含む(including)」組成物または方法は、具体的に記載されていない他の要素を含み得る。例えば、タンパク質を「含む(comprising)」または「含む(including)」組成物は、タンパク質を単独で、または他の成分と組み合わせて含み得る。
値の範囲の指定は、上記範囲内のまたは上記範囲を規定する全ての整数、および上記範囲内の整数によって規定される全ての部分範囲を含む。
冠詞の単数形「1つの、ある(a)」、「1つの、ある(an)」および「上記、この、その(the)」は、文脈が別段明確に規定しなければ、複数形への言及を含む。例えば、用語「1つの抗原(an antigen)」または「少なくとも1つの抗原(at least one antigen)」とは、複数の抗原(その混合物を含む)を含み得る。
統計的に有意とは、p≦0.05を意味する。
他の定義は、以下に提供される。
III. 組成物
操作された乳酸オキシドレダクターゼ
1つの実施形態において、野生型乳酸オキシドレダクターゼと比較した場合に増大した安定性を示す、単離され、操作された乳酸オキシドレダクターゼが、提供される。実施形態において、野生型乳酸オキシドレダクターゼと比較した場合に、デヒドロゲナーゼ(またはDh)活性を実質的に維持しながら減少したオキシダーゼ(またはOx)活性を有する、操作された安定な乳酸オキシドレダクターゼが提供される。別の実施形態において、上記操作された安定な乳酸オキシドレダクターゼは、上記野生型乳酸オキシドレダクターゼと比較した場合に、増大したDh活性をさらに示す。実施形態において、上記Dh/Ox比は、野生型乳酸オキシドレダクターゼより操作された安定な乳酸オキシドレダクターゼ変異体においてより高い。
本明細書で使用される場合、ポリペプチド(および同様に、ポリヌクレオチド)に関して「単離された」とは、その天然の環境から単離されたか、または合成方法(例えば、当業者に公知のもの)を使用して調製された分子(例えば、ポリペプチド、タンパク質またはポリヌクレオチド)を意味する。いずれにしても、完全な精製は要求されない。本明細書で記載される分子は、精製された調製物において、上記分子がその調製物中で優勢な種であるように、通常関連付けられた物質から従来の方法で単離および精製され得る。少なくとも、精製の程度は、その調製物中の本質的でない物質が、本明細書で記載される様式においてその分子の使用に干渉しないようなものである。上記分子は、少なくとも約85%純粋;あるいは少なくとも約90%純粋、あるいは少なくとも約95%純粋;あるいは少なくとも約99%純粋である。
本明細書で使用される場合、「約」とは、述べられる濃度、長さ、分子量、pH、配列同一性、時間枠、温度または容積のような値の統計的に意味のある範囲内を意味する。このような値または範囲は、所定の値または範囲の一桁以内、代表的には、20%以内、より代表的には、10%以内、およびさらにより代表的には5%以内であり得る。「約」によって包含される許容可能なバリエーションは、試験中の特定のシステムに依存し、当業者によって容易に認識され得る。
用語「野生型」とは、(変異体、病的な、変化したなどと対比した場合に)正常な状態または状況において見出されるような、構造および/または活性を有する実体に言及する。野生型遺伝子およびポリペプチドはしばしば、複数の異なる形態(例えば、アレル)において存在する。所定の位置における「野生型アミノ酸残基」とは、野生型ポリペプチド中の所定の位置に存在するアミノ酸をいう。
本明細書で使用される場合、「変異体」とは、ポリペプチドまたはタンパク質(例えば、酵素)と関連して使用される場合、示された位置において上記ポリペプチドまたはタンパク質上のアミノ酸残基のうちの1またはこれより多くの位置において置換を含む改変体を意味する。変異体は、このような変異体ポリペプチドまたはタンパク質をコードするポリヌクレオチドに関しても使用される。
本明細書で使用される場合、「に相当する位置」とは、Vector NTIのAlignX(Invitrogenから入手可能;Lu & Moriyama (2004) Brief Bioinform. 5:378-88を参照のこと)のようなソフトウェアを用いてデフォルトパラメーターで、参照アミノ酸配列におけるアミノ酸残基と整列させられる問い合わせアミノ酸配列におけるアミノ酸残基の位置を意味する。従って、「配列番号Xに示されるアミノ酸配列の位置Yに相当する位置におけるアミノ酸(AA)残基」とは、問い合わせアミノ酸配列が、Vector NTIのAlignXを使用してデフォルトパラメーターで配列番号Xと整列させられる場合、配列番号XのAA Yと整列させられる問い合わせアミノ酸配列におけるAA残基を意味する。配列番号XのAA Y自体も、この用語によって包含されることは注記されるべきである。
本明細書で使用される場合、「オキシダーゼ活性」または「Ox活性」とは、電子受容体として酸素を利用することによってL-ラクテートからピルベートへと酸化することを触媒する、操作された乳酸オキシドレダクターゼの酵素活性を意味する。上記オキシダーゼ活性は、当該分野で公知の任意の方法によって(例えば、H検出のための試薬(例えば、4AA/TODB/POD(4-アミノアンチピリン/N,N-ビス(4-スルホブチル)-3-メチルアニリン二ナトリウム塩/西洋ワサビペルオキシダーゼ)によって、または白金(Pt)電極によってなど)、生成される過酸化水素(H)の量を測定することによってアッセイされ得る。相対的活性または定量的活性の文脈において、上記オキシダーゼ活性は、具体的には、約25℃において、10mM PPB、pH 7.0、1.5mM TODB、2 U/ml 西洋ワサビペルオキシダーゼ(POD)、および1.5mM 4-アミノアンチピリン(4AA)中で、生成されたHの量によって測定される、単位時間あたりに酸化された基質(ラクテート)のモル量であると定義される。キノンイミン色素の形成は、546nmにおいて分光光度的に測定され得る。この測定は、酸素に依存することから、酸素への曝露および溶存酸素の存在によって影響を受け得る。
本明細書で使用される場合、「デヒドロゲナーゼ活性」または「Dh活性」とは、電子受容体として酸素以外の電子メディエーターを利用することによって、L-ラクテートからピルベートへと酸化することを触媒する、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼの酵素活性を意味する。この測定は、酸素に依存しないことから、溶存酸素によって影響をあまり受けない。上記デヒドロゲナーゼ活性は、例えば、mPMS/DCIP(1-メトキシ-5-メチルフェナジニウムメチルスルフェート/2,6-ジクロロインドフェノール)、cPES(トリフルオロ-アセテート-1-(3-カルボキシ-プロポキシ)-5-エチル-フェナンジニウム、NA BM31_1144(N,N-ビス-(ヒドロキシエチル)-3-メトキシ-ニトロソアニリンヒドロクロリド、NA BM31_1008(N,N-ビス-ヒドロキシエチル-4-ニトロソアニリン)およびN-N-4-ジメチル-ニトロソアニリンを使用して、上記メディエーターに移動される電子の量を測定することによってアッセイされ得る。相対的活性または定量的活性の文脈において、上記デヒドロゲナーゼ活性は、具体的には、約25℃において、10mM PPB(pH7.0)、0.6mM DCIP、および6mM メトキシPMS(mPMS)中で、上記メディエーターに移動される電子の量によって測定される、単位時間あたりに酸化された基質(例えば、ラクテート)のモル量であると定義される。
従って、電気化学的バイオセンサに関して、乳酸オキシドレダクターゼの活性を、電子メディエーターに向かってかつ酸素から離れるように調整することは、望ましい。1つの実施形態において、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼは、従って、野生型乳酸オキシドレダクターゼと比較した場合に、デヒドロゲナーゼ活性を実質的に保持しながら、低減したオキシダーゼ活性を有する。別の実施形態において、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼは、上記野生型乳酸オキシドレダクターゼと比較した場合に、約50%またはこれより低いオキシダーゼ活性を有し得る。別の実施形態において、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼは、上記野生型乳酸オキシドレダクターゼと比較した場合に、約40%もしくはこれより低い、約30%もしくはこれより低い、約20%もしくはこれより低い、または約15%もしくはこれより低いオキシダーゼ活性を有する。別の実施形態において、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼは、上記野生型乳酸オキシドレダクターゼと比較した場合に、約30%もしくはこれより低いオキシダーゼ活性を有し得る。
さらに、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼは、野生型乳酸オキシドレダクターゼと比較した場合に、約50%もしくはこれより高いデヒドロゲナーゼ活性を有し得る。あるいは、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼは、上記野生型乳酸オキシドレダクターゼと比較した場合に、約60%もしくはこれより高い、約70%もしくはこれより高い、約80%もしくはこれより高い、約90%もしくはこれより高い、または約100%もしくはこれより高いデヒドロゲナーゼ活性を有する。
上記野生型乳酸オキシドレダクターゼにおいて、オキシダーゼ活性は、デヒドロゲナーゼ活性の約10%~約100%またはこれより高い。溶存酸素がアッセイシステム中に存在する場合、基質を酸化することによって生成される電子は、酸素へと移動され得る。従って、電子メディエーターの存在下で測定される酵素活性は、溶存酸素濃度によって大きく影響を及ぼされる。ある特定の実施形態において、本明細書で記載されるとおりの操作された乳酸オキシドレダクターゼは、約3.0もしくはこれより高い、約4.0もしくはこれより高い、約5.0もしくはこれより高い、約6.0もしくはこれより高い、約7.0もしくはこれより高い、約8.0もしくはこれより高い、約10.0もしくはこれより高い、または約15もしくはこれより高いデヒドロゲナーゼ/オキシダーゼ活性の比を有する。1つの実施形態において、本明細書で記載されるとおりの操作された乳酸オキシドレダクターゼは、約16.0のデヒドロゲナーゼ/オキシダーゼ活性の比を有する。ある特定の実施形態において、本明細書で記載されるとおりの操作された乳酸オキシドレダクターゼは、約1.0~約30;または約5~約25;または約10~約20;または約14~約18のデヒドロゲナーゼ/オキシダーゼ活性の比を有する。
別の実施形態において、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼは、約1:1もしくはこれより高い、約2:1もしくはこれより高い、約3:1もしくはこれより高い、約4:1もしくはこれより高い、約5:1もしくはこれより高い、約6:1もしくはこれより高い、約7:1もしくはこれより高い、約8:1もしくはこれより高い、約9:1もしくはこれより高い、約10:1もしくはこれより高い、約11:1もしくはこれより高い、約12:1もしくはこれより高い、または約13:1もしくはこれより高いデヒドロゲナーゼ/オキシダーゼ活性の比を有する。別の実施形態において、本明細書で記載されるとおりの操作された乳酸オキシドレダクターゼは、約50%~約15:1;または約1:1~約15:1;または約2:1~約15:1;または約3:1~約15:1;または約4:1~約15:1;または約5:1~約15:1;または約5:1~約14:1;または約5:1~約13:1;または約5:1~約12:1;または約5:1~約11:1;または約5:1~約10:1;または約6:1~約15:1;または約7:1~約15:1;または約8:1~約15:1;または約9:1~約15:1;または約10:1~約15:1のデヒドロゲナーゼ/オキシダーゼ活性の比を有する。別の実施形態において、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼは、約100%もしくはこれより高い、約200%もしくはこれより高い、約300%もしくはこれより高い、約400%もしくはこれより高い、約500%もしくはこれより高い、約600%もしくはこれより高い、約700%もしくはこれより高い、約800%もしくはこれより高い、約900%もしくはこれより高い、約1000%もしくはこれより高い、約1100%もしくはこれより高い、約1200%もしくはこれより高い、約1300%もしくはこれより高いデヒドロゲナーゼ/オキシダーゼ活性の比を有する。別の実施形態において、本明細書で記載されるとおりの操作された乳酸オキシドレダクターゼは、約50%~約1500%;または約100%~約1500%;または約200%~約1500%;または約300%~約1500%;または約400%~約1500%;または約500%~約1500%;または約500%~約1400%;または約500%~約1300%;または約500%~約1200%;または約500%~約1100%;または約500%~約1000%;または約600%~約1500%;または約700%~約1500%;または約800%~約1500%;または約900%~約1500%;または約1000%~約1500%のデヒドロゲナーゼ/オキシダーゼ活性の比を有する。ある特定の実施形態において、デヒドロゲナーゼ活性は、オキシダーゼ活性を超えることから、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼの酵素活性は、溶存酸素濃度によって影響を余り及ぼされず、これは、サンプルでの臨床診断において上記操作された乳酸オキシドレダクターゼを利用するにあたって有利である。
本明細書中の操作された乳酸オキシドレダクターゼに関するアミノ酸配列の番号付けが、最初のMetで始まり、特許請求される操作された乳酸オキシドレダクターゼがシグナルペプチドを有していても有していなくてもよいことは、理解されるべきである。上記操作された乳酸オキシドレダクターゼのアミノ酸配列の例としては、配列番号1~16のうちのいずれか1つと少なくとも90%の配列同一性を有するが、ただし配列番号1の位置10~30、位置119~139、位置154~174、または位置175~195に相当する上記配列中の位置におけるアミノ酸のうちの少なくとも1つが、配列番号1~16における相当する位置を占めるアミノ酸とは異なるアミノ酸配列が挙げられる。上記操作された乳酸オキシドレダクターゼのアミノ酸配列の例としてはまた、配列番号1と少なくとも90%の配列同一性を有するが、ただし位置10~30または位置175~195のうちの少なくとも1つが、配列番号1における相当する位置を占めるアミノ酸とは異なるアミノ酸配列が挙げられる。
実施形態において、配列番号1~16のうちのいずれか1つと少なくとも90%の配列同一性を有するが、ただし位置20、129、164、または185のうちの少なくとも1つは、配列番号1における相当する位置を占めるアミノ酸とは異なる操作された乳酸オキシドレダクターゼが、本明細書で提供される。実施形態において、配列番号1と少なくとも90%の配列同一性を有するが、ただし位置20、129、164、または185のうちの少なくとも1つは、配列番号1における相当する位置を占めるアミノ酸とは異なる操作された乳酸オキシドレダクターゼが、本明細書で提供される。実施形態において、配列番号1と少なくとも90%の配列同一性を有するが、ただし位置20または185のうちの少なくとも1つは、配列番号1における相当する位置を占めるアミノ酸とは異なる操作された乳酸オキシドレダクターゼが、本明細書で提供される。一実施形態において、配列番号1の位置20または185に相当する少なくとも1つの位置において改変された、操作された乳酸オキシドレダクターゼが、本明細書で提供される。
実施形態において、以下の位置において改変を含む、操作された乳酸オキシドレダクターゼが、本明細書で提供される: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、またはii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
実施形態において、以下の位置において改変を含む、操作された乳酸オキシドレダクターゼが、本明細書で提供される: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでのアミノ酸残基Valの置換を含む、位置、およびii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
実施形態において、以下の位置において改変を含む、操作された乳酸オキシドレダクターゼが、提供される: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでのアミノ酸残基Valの置換を含む、位置、またはii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでのアミノ酸残基Valの置換を含む、位置。
実施形態において、以下の位置において改変を含む、操作された乳酸オキシドレダクターゼが、提供される: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでのアミノ酸残基Valの置換を含む、位置、およびii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでのアミノ酸残基Valの置換を含む、位置。
実施形態において、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼは、ヘムまたはアミン反応性フェナジンエトスルフェート(arPES)と融合される。
実施形態において、本明細書で提供される操作された乳酸オキシドレダクターゼは、配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置において改変を含み、ここで上記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む。
実施形態において、本明細書で提供される操作された乳酸オキシドレダクターゼは、配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置において改変を含み、ここで上記改変は、アミノ酸残基Serでのアミノ酸残基Alaの置換を含む。上記A95S変異体は、増大したKmを示す。
実施形態において、本明細書で提供される操作された乳酸オキシドレダクターゼは、A96LもしくはN212Kの改変またはこれらの両方をさらに含む。A96L/N212K乳酸オキシドレダクターゼ変異体は、高い触媒活性/電流、特異性および安定性を示した(図9)。
実施形態において、本明細書で提供される操作された乳酸オキシドレダクターゼは、以下の位置において改変を含む: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびiii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
実施形態において、以下の位置において改変を含む、操作された乳酸オキシドレダクターゼが提供される: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでのアミノ酸残基Valの置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでのアミノ酸残基Valの置換を含む、位置、およびiii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Leuでのアミノ酸残基Alaの置換を含む、位置。
別の実施形態において、本明細書で提供される操作された乳酸オキシドレダクターゼは、以下の位置において改変を含む: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびiii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
別の実施形態において、以下の位置において改変を含む、操作された乳酸オキシドレダクターゼが提供される: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでのアミノ酸残基Valの置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでのアミノ酸残基Valの置換を含む、位置、およびiii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Lysでのアミノ酸残基Asnの置換を含む、位置。
別の実施形態において、本明細書で提供される操作された乳酸オキシドレダクターゼは、以下の位置において改変を含む: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびiv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
別の実施形態において、以下の位置において改変を含む、操作された乳酸オキシドレダクターゼが提供される: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでのアミノ酸残基Valの置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Cysでのアミノ酸残基Valの置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Leuでのアミノ酸残基Alaの置換を含む、位置、およびiv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで上記改変は、アミノ酸残基Lysでのアミノ酸残基Asnの置換を含む、位置。
「配列同一性」または「同一性」とは、2つのポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列の文脈において、特定された比較ウインドウにわたる最大の対応のために整列される場合に同じである2つの配列の中の残基に言及する。配列同一性のパーセンテージがタンパク質に言及して使用される場合、同一でない残基の位置は、保存的アミノ酸置換によってしばしば異なり、ここでアミノ酸残基は、類似の化学的特性(例えば、電荷または疎水性)を有する他のアミノ酸残基で置換されており、従って、その分子の機能的特性を変化させないことが、しばしば認識される。配列が保存的置換において異なる場合、パーセント配列同一性は、その置換の保存的性質を補正するために、上方調節され得る。このような保存的置換によって異なる配列は、「配列類似性」または「類似性」を有するといわれる。この調節を行うための手段は、当業者に周知である。代表的には、これは、保存的置換を、完全なミスマッチよりむしろ部分的ミスマッチとしてスコア付けし、それによって、パーセンテージ配列同一性を増大させることを含む。従って、例えば、同一のアミノ酸がスコア1を与えられ、非保存的置換がスコア0を与えられる場合、保存的置換は、0~1の間のスコアを与えられる。保存的置換のスコア付けは、例えば、プログラム、PC/GENE(Intelligenetics, Mountain View, California)において実行されるように計算される。
「配列同一性のパーセンテージ」とは、比較ウインドウにわたる2つの最適に整列された配列(完全にマッチした残基の最大数)を比較することによって決定された値であって、ここで上記比較ウインドウにおけるポリヌクレオチド配列の一部は、2つの配列の最適なアラインメントのために参照配列(付加も欠失も含まない)と比較した場合に、付加または欠失(すなわち、ギャップ)を含み得るものに言及する。上記パーセンテージは、同一の核酸塩基またはアミノ酸残基が両方の配列において発生する位置の数を決定して、マッチした位置の数を得、マッチした位置の数を比較ウインドウにおける位置の全数で除算し、その結果に100をかけ算して、配列同一性のパーセンテージを得ることによって計算される。別段特定されなければ(例えば、短い方の配列が連結された異種配列を含む)、比較ウインドウは、比較される2つの配列のうちの短い方の全長である。
別段述べられなければ、配列同一性/類似性の値は、以下のパラメーターを使用するGAP Version 10を使用して得られる値に言及する: GAP Weight 50およびLength Weight 3、ならびにnwsgapdna.cmpスコア付けマトリクスを使用するヌクレオチド配列に関する%同一性および%類似性; GAP Weight 8およびLength Weight 2、ならびにBLOSUM62スコア付けマトリクスを使用するアミノ酸配列に関する%同一性および%類似性; またはこれらの任意の等価なプログラム。「等価なプログラム(equivalent program)」とは、問題の任意の2つの配列に関して、同一のヌクレオチドまたはアミノ酸残基マッチを有するアラインメント、およびGAP Version 10によって生成される相当するアラインメントと比較した場合に同一の%の配列同一性を生成する任意の配列比較プログラムを含む。
用語「保存的アミノ酸置換」とは、配列中に通常存在するアミノ酸の、類似のサイズ、電荷、または極性の異なるアミノ酸での置換をいう。保存的置換の例としては、非極性(疎水性)残基(例えば、イソロイシン、バリン、またはロイシン)の、別の非極性残基での置換が挙げられる。同様に、保存的置換の例としては、1つの極性(親水性)残基の、別の残基での置換(例えば、アルギニンとリジンとの間、グルタミンとアスパラギンとの間、またはグリシンとセリンとの間)を含む。さらに、塩基性残基(例えば、リジン、アルギニン、またはヒスチジン)の、別の残基での置換、または1つの酸性残基(例えば、アスパラギン酸またはグルタミン酸)の、別の酸性残基での置換は、保存的置換のさらなる例である。非保存的置換の例としては、非極性(疎水性)アミノ酸残基(例えば、イソロイシン、バリン、ロイシン、アラニン、またはメチオニン)の、極性(親水性)残基(例えば、システイン、グルタミン、グルタミン酸またはリジン)での置換、ならびに/または極性残基の、非極性残基での置換が挙げられる。代表的なアミノ酸分類は、以下にまとめられる。
操作された乳酸オキシドレダクターゼをコードするポリヌクレオチド
1つの実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは、本明細書で記載されるとおりの操作された乳酸オキシドレダクターゼをコードする。
用語「核酸」および「ポリヌクレオチド」は、本明細書で交換可能に使用され、任意の長さのヌクレオチド(リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、またはこれらのアナログもしくは改変されたバージョンを含む)のポリマー形態をいう。それらは、1本鎖、2本鎖、またはマルチ鎖のDNAまたはRNA、ゲノムDNA、cDNA、DNA-RNAハイブリッド、およびプリン塩基、ピリミジン塩基、または他の天然の、化学的に改変された、生化学的に改変された、非天然の、もしくは誘導体化されたヌクレオチド塩基を含むポリマーを含む。
核酸は、「5’末端」および「3’末端」を有するといわれる。なぜならモノヌクレオチドは、1個のモノヌクレオチドのペントース環の5’ホスフェートが、ホスホジエステル連結を介して一方向にその隣の3’酸素に結合されるような様式でオリゴヌクレオチドを作製するように反応されるからである。オリゴヌクレオチドの末端は、その5’ホスフェートがモノヌクレオチドのペントース環の3’酸素に連結されていない場合、「5’末端」といわれる。オリゴヌクレオチドの末端は、その3’酸素が別のモノヌクレオチドのペントース環の5’ホスフェートに連結されていない場合、「3’末端」といわれる。核酸配列は、より大きなオリゴヌクレオチドの内部にあるとしても、5’末端および3’末端を有するともいわれ得る。直線状または環状のいずれのDNA分子においても、不連続のエレメントは、「下流」または3’エレメントの「上流」または5’側にあるといわれる。
野生型乳酸オキシドレダクターゼをコードするポリヌクレオチドは、PCRまたは他の公知の技術を使用して、それぞれの生物のゲノムからクローニングされ得る。次いで、変異は、部位指向性変異誘発、PCR変異誘発または任意の他の公知の技術のような技術によって導入され得る。変異されるべきアミノ酸残基は、当該分野で利用可能な配列アラインメントのための任意のソフトウェアを使用して特定され得る。あるいは、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼをコードするポリヌクレオチドは、一連の化学合成されたオリゴヌクレオチド、または完全に合成されたオリゴヌクレオチドを使用して、PCRによって調製され得る。上記操作された乳酸オキシドレダクターゼのヌクレオチド配列の例としては、配列番号1の位置20、129、164、および185に相当する位置のうちの少なくとも1つにおいて改変された、配列番号2~16のうちのいずれか1つに示されるとおりのアミノ酸配列をコードするものが挙げられ得るが、これらに限定されない。上記操作された乳酸オキシドレダクターゼのヌクレオチド配列のさらなる例としては、配列番号1の位置20、129、164、および185に相当する位置のうちの少なくとも1つにおいて改変され、配列番号1の位置96および212に相当する位置のうちの少なくとも1つにおいてさらに改変された、配列番号2~16のうちのいずれか1つに示されるとおりのアミノ酸配列をコードするものが挙げられ得るが、これらに限定されない。上記操作された乳酸オキシドレダクターゼのヌクレオチド配列のさらなる例としては、配列番号2~16のうちのいずれか1つに示され、配列番号1の位置20、129、164、および185に相当する位置のうちの少なくとも1つにおいて改変され、配列番号1の位置96および212に相当する位置のうちの少なくとも1つにおいてさらに改変され、配列番号1の位置95に相当する位置においてさらに改変されるとおりのアミノ酸配列をコードするものが挙げられ得るが、これらに限定されない。
他の実施形態において、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼのヌクレオチド配列の例としては、配列番号2~4および9~10のうちのいずれか1つに示され、配列番号1の位置20および185に相当する位置のうちの少なくとも1つにおいて改変されるとおりのアミノ酸配列をコードするものが挙げられ得るが、これらに限定されない。上記操作された乳酸オキシドレダクターゼのヌクレオチド配列のさらなる例としては、配列番号2~4および9~10のうちのいずれか1つに示され、配列番号1の位置20および185に相当する位置のうちの少なくとも1つにおいて改変され、配列番号1の位置96および212に相当する位置のうちの少なくとも1つにおいてさらに改変されるとおりのアミノ酸配列をコードするものが挙げられ得るが、これらに限定されない。上記操作された乳酸オキシドレダクターゼのヌクレオチド配列のさらなる例としては、配列番号2~4および9~10のうちのいずれか1つに示され、配列番号1の20および185に相当する位置のうちの少なくとも1つにおいて改変され、配列番号1の位置96および212に相当する位置のうちの少なくとも1つにおいてさらに改変され、配列番号1の位置95に相当する位置においてさらに改変されるとおりのアミノ酸配列をコードするものが挙げられ得るが、これらに限定されない。
Enterococcus hirae NBRC 3181に由来する乳酸オキシダーゼ
MEKVYQAGTHEGMIDFINMEDLELAATQVIPSGGYGYISSGAGDLFTYRENQKAFNHQLVIPHVLKDVELPDTTTYFSDETLAAPIIMAPVAAHGLAHEQAEKASAKGVSEFGTIYTASSYASCTLEEIRAAGGPEAPQWFQFYMSKDDGINLDILEMAKRNGAKAVVLTADATVGGNRETDRRNGFTFPLPMPIVQAYQSGVGQTMDAVYKSSKQKLSPKDIEFITTHSELPVYVKGVQSEDDVYRSLDAGAQGIWVSNHGGRQLDGGPASFDSLRYVAEAVDKRVPIVFDSGVRRGQHIFKAIASGADLVAIGRPAIYGLSLGGSTGIKQVFDFFKTELEMVMQLAGTQTVEDIKNAKLRENRFMC (配列番号2)
Enterococcus spp NBRC 3427に由来する乳酸オキシダーゼ
MEKTYQAGTNEGIVDFINMEDLEIAASQVIPAGGYGYISSGAGDLFTYQENERAFNHQLIIPHVLRDVELPDTTTHFDEETLTAPIIMAPVAAHGLAHVKAEKASAKGVADFGTIYTASSYASCTLEEIREAGGEKAPQWFQFYMSKDNEINLDILEVAKRNGAKAIVLTADATVGGNRETDRRNGFTFPLPMPIVQAYQSGVGQTMDAVYKSSKQKLSPKDVEFIAAHSDLPVYVKGVQSEEDVYRSLESGAGGIWVSNHGGRQLDGGPAAFDSLQYVADAVDKRVPIVFDSGVRRGQHVFKAIASGADLVAIGRPVIYGLSLGGSTGVRQVFDFFKTELEMVMQLAGTQTVEDIKKIKLRENRFI (配列番号3)
Spinacia oleraceaに由来するグリコール酸オキシダーゼ
MEITNVNEYEAIAKQKLPKMVYDYYASGAEDQWTLAENRNAFSRILFRPRILIDVTNIDMTTTILGFKISMPIMIAPTAMQKMAHPEGEYATARAASAAGTIMTLSSWATSSVEEVASTGPGIRFFQLYVYKDRNVVAQLVRRAERAGFKAIALTVDTPRLGRREADIKNRFVLPPFLTLKNFEGIDLGKMDKANDSGLSSYVAGQIDRSLSWKDVAWLQTITSLPILVKGVITAEDARLAVQHGAAGIIVSNHGARQLDYVPATIMALEEVVKAAQGRIPVFLDGGVRRGTDVFKALALGAAGVFIGRPVVFSLAAEGEAGVKKVLQMMRDEFELTMALSGCRSLKEISRSHIAADWDGPSSRAVARL (配列番号4)
Escherichia coliに由来する乳酸デヒドロゲナーゼ
MIISAASDYRAAAQRILPPFLFHYMDGGAYSEYTLRRNVEDLSEVALRQRILKNMSDLSLETTLFNEKLSMPVALAPVGLCGMYARRGEVQAAKAADAHGIPFTLSTVSVCPIEEVAPAIKRPMWFQLYVLRDRGFMRNALERAKAAGCSTLVFTVDMPTPGARYRDAHSGMSGPNAAMRRYLQAVTHPQWAWDVGLNGRPHDLGNISAYLGKPTGLEDYIGWLGNNFDPSISWKDLEWIRDFWDGPMVIKGILDPEDARDAVRFGADGIVVSNHGGRQLDGVLSSARALPAIADAVKGDIAILADSGIRNGLDVVRMIALGADTVLLGRAFLYALATAGQAGVANLLNLIEKEMKVAMTLTGAKSISEITQDSLVQGLGKELPAALAPMAKGNAA (配列番号9)
Pseudomonas stutzeri SDMに由来する乳酸デヒドロゲナーゼ
MIISASTDYRAAAKRKLPPFLFHYVDGGAYAEHTLRRNVEDLASIALRQRVLRNMSELSLETQLFGETLSMPVALAPVGLTGMLARRGEVQAARAADKKGIPFTLSTVSVCPIEEVAPAIKRPMWFQLYVLKDRGFMKNALERAKAAGVTTLVFTVDMPTPGARYRDAHSGMSGPNASVRRILQAMAHPLWAWDVGLHGKPHDLGNITTYRGHTTGLEDYIGWLAANFDPSISWKDLEWIREFWDGPMVIKGILDAEDARDAVTFGADGIIVSNHGGRQLDGVMSSARAMPAIADAVKGDLKILADSGIRNGLDVVRMIALGADTVLLGRAFAYALAVDGEAGVTNLLDLIEKEMRVAMVLTGTKTISEISADSLVREVGHYQTATTSADV (配列番号10)
Homo sapiensに由来するグリコール酸オキシダーゼ
MLPRLICINDYEQHAKSVLPKSIYDYYRSGANDEETLADNIAAFSRWKLYPRMLRNVAETDLSTSVLGQRVSMPICVGATAMQRMAHVDGELATVRACQSLGTGMMLSSWATSSIEEVAEAGPEALRWLQLYIYKDREVTKKLVRQAEKMGYKAIFVTVDTPYLGNRLDDVRNRFKLPPQLRMKNFETSTLSFSPEENFGDDSGLAAYVAKAIDPSISWEDIKWLRRLTSLPIVAKGILRGDDAREAVKHGLNGILVSNHGARQLDGVPATIDVLPEIVEAVEGKVEVFLDGGVRKGTDVLKALALGAKAVFVGRPIVWGLAFQGEKGVQDVLEILKEEFRLAMALSGCQNVKVIDKTLVRK (配列番号11)
Rattus norvegicusに由来する長鎖ヒドロキシ酸オキシダーゼ
PLVCLADFKAHAQKQLSKTSWDFIEGEADDGITYSENIAAFKRIRLRPRYLRDMSKVDTRTTIQGQEISAPICISPTAFHSIAWPDGEKSTARAAQEANICYVISSYASYSLEDIVAAAPEGFRWFQLYMKSDWDFNKQMVQRAEALGFKALVITIDTPVLGNRRRDKRNQLNLEANILLKDLRALKEEKPTQSVPVSFPKASFCWNDLSLLQSITRLPIILKGILTKEDAELAMKHNVQGIVVSNHGGRQLDEVSASIDALREVVAAVKGKIEVYMDGGVRTGTDVLKALALGARCIFLGRPILWGLACKGEDGVKEVLDILTAELHRCMTLSGCQSVAEISPDLIQFSRL (配列番号12)
Amycolatopsis orientalisに由来するマンデル酸オキシダーゼ
MTHLCLDDLERAARTVLPGEIWDFLAGGSGAEASLEANRAALERIFVIPRMLRDLTGATGEAEVLGRPAAVPMAVAPVAYQRLFHPEGELAAARAARDAGVPYTICTLSSVPLEEIAAVGGRPWFQLYWLRDEKRSLELVRRAEDAGCEAIVFTVDVPWMGRRLRDLRNGFALPDSVTAANFDAGDAAHRRTRGQSAVAEHTAREFAPATWESVEAVRAHTDLPVVLKGILAVEDATRAVDAGVGGIVVSNHGGRQLDSAVPGIEMLGEIAAALSGWDGEVLLDGGIRSGGDILKALALGASAVLVGRPVMWGLAAGGEDGARQSLELLAVEFRNALGLAGCDSVSAARRLGTRVLSR (配列番号13)
Streptomyces coelicolorに由来するマンデル酸オキシダーゼ
MREPLTLDDFARLARGQLPAATWDFIAGGAGRERTLAANEAVFGAVRLRPRALPGIEEPDTSVEVLGSRWPAPVGIAPVAYHGLAHPDGEPATAAAAGALGLPLVVSTFAGRSLEEVARAASAPLWLQLYCFRDHETTLGLARRARDSGYQALVLTVDTPFTGRRLRDLRNGFAVPAHITPANLTGTAAAGSATPGAHSRLAFDRRLDWSFVARLGAASGLPVLAKGVLTAPDAEAAVAAGVAGIVVSNHGGRQLDGAPATLEALPEVVSAVRGRCPVLLDGGVRTGADVLAALALGARAVLVGRPALYALAVGGASGVRRMLTLLTEDFADTMVLTGHAATGTIGPDTLAPPHHAPPHHGPPTAPRPAPHRDRSHG (配列番号14)
Mycobacterium smegmatisに由来する乳酸モノオキシゲナーゼ
MSNWGDYENEIYGQGLVGVAPTLPMSYADWEAHAQQALPPGVLSYVAGGSGDEHTQRANVEAFKHWGLMPRMLMAATERDLSVELWGKTWAAPMFFAPIGVIALCAQDGHGDAASAQASARTGVPYITSTLAVSSLEDIRKHAGDTPAYFQLYYPEDRDLAESFIRRAEEAGYDGLVITLDTWIFGWRPRDLTISNFPFLRGLCLTNYVTDPVFQKKFKAHSGVEAEGLRDNPRLAADFWHGLFGHSVTWEDIDWVRSITKMPVILKGIQHPDDARRAVDSGVDGIYCSNHGGRQANGGLPALDCLPEVVKASGDTPVLFDSGIRTGADVVKALAMGASAVGIGRPYAWGAALGGSKGIEHVARSLLAEADLIMAVDGYRNLKELTIDALRPTR (配列番号15)
Pseudomonas putidaに由来するマンデル酸デヒドロゲナーゼ
MSQNLFNVEDYRKLRQKRLPKMVYDYLEGGAEDEYGVKHNRDVFQQWRFKPKRLVDVSRRSLQAEVLGKRQSMPLLIGPTGLNGALWPKGDLALARAATKAGIPFVLSTASNMSIEDLARQCDGDLWFQLYVIHREIAQGMVLKALHTGYTTLVLTTDVAVNGYRERDLHNRFKIPMSYSAKVVLDGCLHPRWSLDFVRHGMPQLANFVSSQTSSLEMQAALMSRQMDASFNWEALRWLRDLWPHKLLVKGLLSAEDADRCIAEGADGVILSNHGGRQLDCAISPMEVLAQSVAKTGKPVLIDSGFRRGSDIVKALALGAEAVLLGRATLYGLAARGETGVDEVLTLLKADIDRTLAQIGCPDITSLSPDYLQNEGVTNTAPVDHLIGKGTHA (配列番号16)
ベクターおよび宿主細胞
別の実施形態において、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼをコードするポリヌクレオチドを含むベクター、または上記操作された乳酸オキシドレダクターゼをコードするポリヌクレオチドを含むベクターを発現する宿主細胞が、本明細書で提供される。操作された乳酸オキシドレダクターゼは、操作されたかまたは変異体ポリヌクレオチドを、適切な発現ベクターに挿入し、上記ベクターを適切な宿主細胞(例えば、Escherichia coliのような)に導入することによって調製され得る。形質転換体が培養され、上記形質転換体において発現された上記操作された乳酸オキシドレダクターゼは、任意の公知の技術によって、上記細胞または培養培地から集められ得る。
実施形態において、このようにして得られた操作された乳酸オキシドレダクターゼは、公知の精製技術(イオン交換カラムクロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、濾過、限外濾過、塩析、溶媒沈殿、免疫沈降、ゲル電気泳動、等電点電気泳動および透析が挙げられるが、これらに限定されない)のうちのいずれかによって精製され得る。
実施形態において、操作された乳酸オキシドレダクターゼの単離または精製されたポリペプチド、タンパク質およびポリヌクレオチド、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼをコードするポリヌクレオチドを含むベクター、このようなベクターで形質転換された宿主細胞、ならびに上記形質転換体を培養し、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼを上記培養物から集め、精製することによる上記操作された乳酸オキシドレダクターゼを調製するための方法が、本明細書で提供される。
IV. デバイス
別の実施形態において、サンプル中のラクテートをアッセイするためのデバイスが提供され、ここで上記デバイスは、本明細書で記載されるとおりの操作された乳酸オキシドレダクターゼおよび必要に応じて電子メディエーターを含む。
1つの実施形態において、試薬として少なくとも本明細書で記載されるとおりの操作された乳酸オキシドレダクターゼを有するバイオセンサ試験ストリップが、提供される。上記アッセイデバイスは、非生物学的なものに由来するサンプルまたは生物学的なものに由来するサンプル(例えば、血液、血清、唾液、涙液、尿、汗または間質液)中のラクテートレベルをモニタリングするための任意の従来の、市販の電気化学的(例えば、電流測定)バイオセンサ試験ストリップと類似の構造を有し得る。このようなデバイスの一例は、絶縁基材上に配置された2つの電極(すなわち、作用電極および参照またはカウンター電極)、試薬ポートおよびサンプル受け器を有する。上記試薬ポートは、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼおよび上記電子メディエーターを含む。一実施形態において、上記メディエーターは、フェリシアン化カリウム、フェナジンメトスルフェート、フェロセン、キノン、オスミウム、メチレングリーンおよびこれらの誘導体である。
1つの実施形態において、非生物学的なものに由来するサンプルまたは生物学的なものに由来するサンプル(例えば、血液、血清、唾液、涙液、尿、汗または間質液サンプル)は、上記サンプル受け器に添加され、上記サンプル中に含まれるラクテートは、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼおよび上記電子メディエーターと反応して、電流を生じ、これは、サンプル中のラクテートの量を示す。
別の実施形態において、光学的検出技術が使用され得る。代表的には、このような光学デバイスは、酵素、電子メディエーター、および指示薬を含む試薬システムにおいて起こる色の変化に基づく。その色の変化は、蛍光、吸収、伝導、または発光(remission)測定を使用して定量され得る。酵素基質濃度を決定するための光学デバイスの例は、例えば、米国特許第7,008,799号;同第6,036,919号および同第5,334,508号において公知である。
別の実施形態において、電極上に固定化された少なくとも上記操作された乳酸オキシドレダクターゼを有する酵素電極が、本明細書で提供される。別の実施形態において、作用電極として本明細書で記載されるとおりの酵素電極を含む、ラクテートをアッセイするための酵素センサが、本明細書で提供される。サンプル中のラクテートの濃度は、酵素反応によって生成される電子の量を測定することによって決定され得る。実施形態において、センサーシステム(例えば、炭素(C)電極、金属、電極、およびPt電極)。
1つの実施形態において、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼは、電極上に固定化され得る。上記操作された乳酸オキシドレダクターゼのような分子を固定化するための手段の例としては、架橋、高分子マトリクスへの被包、透析膜でのコーティング、光学的架橋ポリマー、導電性ポリマー、酸化-還元ポリマー、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
実施形態において、上記電極は、スクリーン印刷された炭素電極、平坦な金電極、または互いに組み合わされた電極アレイである。
上記測定が、C電極を使用して電流測定システムにおいて行われる場合、固定化された酵素とともに提供される金(Au)電極またはPt電極は、カウンター電極(例えば、Pt電極)および参照電極(例えば、Ag/AgCl電極)と一緒に、作用電極として使用される。上記電極は、メディエーターを含む緩衝液へと挿入され得、所定の温度において保持され得る。
所定の電圧が、作用電極に印加され得、次いで、サンプルが添加され、電流の増大した値が測定される。一般に、1個の作用電極および1個のカウンター電極または擬似参照電極を有するいわゆる2電極システムを使用することがまた、可能である。
別の実施形態において、ラクテートは、C電極、Au電極またはPt電極を使用する電流測定システムにおいて、固定化された電子メディエーターを使用してアッセイされ得る。上記酵素(例えば、操作された乳酸オキシドレダクターゼ)は、作用電極を調製するために、吸着または共有結合によって高分子マトリクス中の電子メディエーター(例えば、フェリシアン化カリウム、フェロセン、オスミウム誘導体、またはフェナジンメトスルフェート)とともに、電極上に固定化され得る。
1つの実施形態において、上記作用電極は、カウンター電極(例えば、Pt電極)および参照電極(例えば、Ag/AgCl電極)とともに、緩衝液へと挿入され得、所定の温度において保持され得る。上記で示されるように、所定の電圧が上記作用電極へと印加され得、次いで、上記サンプルが添加され、電流の増大した値が測定される。
1つの実施形態において、上記電極は、外側膜を含む。
本明細書で提供される操作された乳酸モノオキシゲナーゼおよび乳酸デヒドロゲナーゼはまた、ラクテートをアッセイするために記載されるとおりのデバイスにおいて使用され得る。あるいは、本明細書で記載される操作された酵素は、他の分子をアッセイするために記載されるとおりのデバイスにおいて使用され得る。例えば、グリコール酸オキシダーゼは、グリコレートをアッセイするために使用され得、長鎖ヒドロキシ酸オキシダーゼは、長鎖ヒドロキシ酸をアッセイするために使用され得、マンデル酸オキシダーゼは、マンデレートをアッセイするために使用され得る。
V. キット
別の実施形態において、サンプル中のラクテートをアッセイするためのキットが提供され、ここで上記キットは、少なくとも本明細書で記載されるとおりの操作された乳酸オキシドレダクターゼおよび必要に応じて電子メディエーターを含む。
さらに、上記キットは、測定のために必要な緩衝液、適切な電子メディエーターならびに必要であれば、さらなる酵素(例えば、乳酸オキシダーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼおよびフラボシトクロムb2)、較正曲線を調製するためのラクテートの標準溶液および使用についての指示を含み得る。上記操作された乳酸オキシドレダクターゼは、種々の形態(例えば、凍結乾燥した試薬または適切な貯蔵溶液中の溶液のような)において提供され得る。
上記キットの試薬のうちのいずれかまたは全ては、外部環境からそれらを保護する容器内で(例えば、密封された容器中で)提供され得る。陽性および/または陰性コントロールは、その活性および本発明の概念に従って使用される試薬の正確な使用を検証するために、上記キットの中に含められ得る。コントロールは、所定の濃度のラクテートの存在に関して陽性または陰性のいずれかであることが既知のサンプルを含み得る。
本明細書で提供される操作された乳酸モノオキシゲナーゼおよび乳酸デヒドロゲナーゼはまた、ラクテートアッセイに関して記載されるとおりのキットにおいて使用され得る。あるいは、本明細書で提供される操作された酵素は、他の分子のアッセイに関して記載されるとおりのキットにおいて使用され得る。例えば、グリコール酸オキシダーゼは、グリコレートアッセイのために使用され得、長鎖ヒドロキシ酸オキシダーゼは、長鎖ヒドロキシ酸アッセイのために使用され得、マンデル酸オキシダーゼは、マンデレートアッセイのために使用され得る。
VI. 方法
本明細書で開示される操作された乳酸オキシドレダクターゼは、種々の方法において使用され得る。例えば、それらは、被験体に由来するサンプル中でラクテートをアッセイする方法において使用され得る。実施形態において、上記サンプルは、血液、血清、唾液、涙液(すなわち、涙腺分泌物)、尿、汗、および間質液からなる群より選択される物質を含む。
上記方法は、少なくとも上記サンプルと上記操作された乳酸オキシドレダクターゼとを接触させる工程、ならびに上記および以下でさらに記載されるように、操作された乳酸オキシドレダクターゼによって酸化されるラクテートの量を測定する工程を包含し得る。実施形態において、上記方法は、上記操作された乳酸オキシドレダクターゼによって酸化されるラクテートの量の連続測定を包含する。本明細書で提供される操作された乳酸モノオキシゲナーゼおよび乳酸デヒドロゲナーゼはまた、ラクテートをアッセイするために記載されるとおりの方法において使用され得る。これらの方法は、本明細書で開示される操作された酵素によって改変される他の基質のアッセイのために、必要な変更を加えて適合され得る。例えば、グリコール酸オキシダーゼは、グリコレートをアッセイする方法において使用され得、長鎖ヒドロキシ酸オキシダーゼは、長鎖ヒドロキシ酸をアッセイする方法において使用され得、マンデル酸オキシダーゼは、マンデレートをアッセイする方法において使用され得る。
開示される主題は、以下の非限定的な実施例においてさらに記載される。これらの実施例が、主題の好ましい実施形態を示すと同時に、例証によって示されるに過ぎないことは、理解されるべきである。
実施例1: AvLOx変異体の組換え体の調製
WT、A96L、V20C/V185C/A96L(A96L CC1)、T176C/Q350C/A96L、A68C/M251C/A96L、L67C/D248C/A96L、E72C/Q220C/A96L、V177C/L351C/A96L、またはE272C/E303C/A96Lを含むpET30c-AvLOxを、ヒートショックによってE.coli BL21(DE3)へと形質転換し、LBアガー培地 50μg/mL Km上にプレートし、9時間培養した。9時間後、E.Coliを、3.0mL LB培地 50μg/mL Kmと混合し、8時間、37℃において前培養した。30μl 接種物を作製した。3.0mL ZYP-5052培地 50μg/mL Kmを添加し、24時間、30℃および150r.p.m.において培養した。
2mLの培養溶液を、10000g、4℃において5分間、遠心分離した。湿った細胞を、pH7.0の20mM リン酸カリウム緩衝液(P.P.B.)+BugBuster中で作製した。その溶液を、30分間、4℃において振盪した。次いで、その溶液を15,000gで20分間、4℃において遠心分離した。
非還元的SDS-PAGE分析および活性アッセイを、その可溶性の画分に対して行い。濃度をBradfordアッセイによって測定した。
実施例2: AvLOx変異体の酵素安定性の分析
オキシダーゼおよびデヒドロゲナーゼ活性アッセイを、図3および4に示す。その結果を図1に示す。
70℃でのインキュベーション後の変異体の残留活性もまた、試験した。さらにV20C/V185C(CC1)変異を有するA96L変異体は、70℃でのインキュベーション後に残留活性を示した(図1)。
最後に、SDS-PAGE分析は、CC1変異体が、ジスルフィド結合を有するマルチマー形態にあることを示した(図1)。
V20C/V185Cを、さらなる実験のために選択した。
単一システイン変異効果を試験した。A96L CC1変異のみが、70℃でのインキュベーション後に高い残留活性を示し、CC1変異体のみが、ジスルフィド結合を有するマルチマー形態を示した。V20C/A96LおよびA96L/V185C変異体は、LOx安定性を増大させなかった(図2)。従って、ジスルフィド架橋は、LOxを安定にする。これらの実験を、粗製細胞抽出物酵素サンプル(精製されているサンプルではない)を使用して行った。よって、SDS-PAGE結果は、図2の右側の図中の酵素活性の差異は、酵素の低い発現レベルに起因するのではなく、それら自体の触媒活性に起因することを示すために提供される。そのSDS-PAGE結果は、ほぼ同じ強度を有するおよそ50kDaの各バンドを示し、同じ発現レベルを保証する。
実施例3: V20C/V185C/A96L(A96L CC1)AvLOx変異体の調製
V20C/V185C/A96L(A96L CC1)を含むpET30c-AvLOxを、E.coli BL21(DE3)へとヒートショックによって形質転換し、LBアガー培地 50μg/mL Km上にプレートし、10時間培養した。10時間後、上記細菌を、5.0mL LB培地 50μg/mL Km中で培養し、12時間、37℃において培養した。12時間後、そのE.Coliを、100mL x 6 ZYP-5052培地 50μg/mL Kmと混合し、36時間、30℃において120rpmで培養した。
その培養溶液を、5000gで4℃において10分間遠心分離した。その溶液を採取し、0.85% NaClで2回洗浄した。湿った細胞を、pH7.0の20mM リン酸カリウム緩衝液(P.P.B.)中で作製した。その溶液を、フレンチプレスに通し、次いで、10,000gで20分間、4℃において遠心分離し、次いで、100,000gで60分間、4℃において遠心分離した。
次いで、可溶性画分を、20mM P.P.B.に対して透析した。その透析物を、AKTA FPLCシステム、A緩衝液: 20mM P.P.B.(pH 7.0)およびB緩衝液: 0.5M KCl、20mM P.P.B.(pH 7.0)でのアニオン交換クロマトグラフィー(ResourceQ)を使用して精製した。その透析物を、0~0.5M KClの直線勾配で精製した。酸化型FMNからの455nmピーク画分を、Amicon Ultra-15(50K)フィルターに通し、濃縮し、脱塩した。その精製画分を集めた。
実施例4: A96L CC1変異体の分析
A96L CC1変異体を分析した。ゲル濾過クロマトグラフィーを行った。その結果を図5に示す。その結果は、A96L CC1変異体が溶液中でテトラマーを形成することを示した。
さらに、ネイティブPAGE/TOF-MS分析を行った。その結果を図6に示す。A96L CC1変異体は、ネイティブPAGEにおいてA96L変異体とほぼ同じ分子量を示した。しかし、A96L変異体は、テトラマー形成を示さなかったが、A96L CC1変異体はテトラマー形成を示した。
A96L変異体およびA96L CC1変異体の活性および安定性を試験した。結果を図7に示す。A96L CC1は、A96Lと比較して高い熱安定性を示した。さらに動態パラメーターおよび基質特異性分析を行った。その結果を図8に示す。
A96L CC1変異体(V20C/V185C/A96L)は、ジスルフィド結合、マルチマーコンホメーションを形成した。
実施例5: 融合酵素調製および分析
AvLOx A96L/N212KおよびPichia pastoris フラボシトクロムb2ヘムドメインを有する融合酵素を、調製した(図10)。SDS-PAGE結果を図10に示す。これらの結果を、2つの異なる条件下;還元条件下(左)および非還元条件下(右)で得た。非還元条件下では、CC変異体(これらは、ジスルフィド結合を含むと予測される)を有するレーン3および4は、還元条件下の同じ変異体と比較して、異なって移動した。その結果は、ジスルフィド結合がこれらの変異体で形成されたことを示す。例示的な電極の吸収スペクトルを測定した(図11および12)。
FcbLOx A96L/N212K CC1変異体の温度安定性を試験した。FcbLOx A96L/N212K CC1変異体は、70℃での10分間のインキュベーション後に、最初の活性の70%超を示した(図13)。
実施例6: PES改変酵素電極の分析
例示的なフェナジンエトスルフェート(PES)改変された野生型、A96L、N212K、およびA96L/N212K電極を、図14に従って調製した。SDS-PAGE結果を図14に示す。例示的電極の吸収スペクトルを測定した(図15および16)。
PES改変CC1変異体の安定性試験の結果を、図15に示す。CC1変異体は、30%超の残留活性を維持した。他の変異体および野生型は、70℃において不活性化を示した。A96L/N212K CC1変異体は、60℃でのインキュベーション後に完全な残留活性を示した。A96L/N212K CC1変異は、上記酵素の熱安定性を増大させた。PES改変は、上記酵素の表面特性を変化させることに起因して、酵素の熱安定性を減少させ得る。
PES改変CC1変異体を使用する連続ラクテートモニタリングの結果を、図16に示す。連続ラクテートモニタリングを、Ag/AgClに対して2mM L-ラクテートおよび200mVを使用して試験した。PES-LOx A96L/N212K応答電流は、1時間後に大幅に減少した。PES-LOx A96L/N212K CC1応答電流は、6時間後に50%を超えて維持された。従って、CC1変異体は、連続ラクテートモニタリングに適していた。
実施例7: b2LOXおよびb2LOxSの調製および分析
b2LOXおよびb2LOxS電極を、図17に従って調製した。b2LOXは、フラボシトクロムb2のシトクロムドメインとの融合酵素である。b2LOxSは、フラボシトクロムb2のシトクロムドメインとの融合酵素(Ala95Ser変異を含む融合酵素)である。
クロノアンペロメトリーの結果を図18に示す。b2LOxSは、測定のダイナミックレンジを改善したが、この改善は、生理学的範囲(5~20mM)のラクテート濃度を網羅するには十分でない。従って、次に、本発明者らは、外側膜を使用して、基質拡散層を増大させた。その結果を図19に示す。
外側膜の使用は、線形範囲を改善したが、b2LOx電極は、高ラクテート濃度での基質阻害とともに、低ラクテート濃度(10mM未満)においてシグナル飽和を依然として示した。b2LOxSを有する電極は、基質阻害なしに生理学的ラクテート濃度を網羅する50mMまでのラクテート濃度を測定することができた。b2LOxSは、広い線形範囲を達成した(0.1~20mM ラクテート、R=0.975)。b2LOxSおよび外側膜の組み合わせは、改善された線形範囲を示した。
結果は、融合酵素(例えば、b2LOX)の使用が、直接的電子移動(DET)タイプのラクテートセンサのために酵素を使用することを可能にすることを示した。さらに、A95S変異体、すなわち、b2LOxS(これは、外側膜でより大きなKmを有する)の使用は、上記センサが生理学的範囲においてラクテートをモニタリングし得ることを示した。
実施例8: A96L/N212K変異との組み合わせでのA95変異の効果
上記A96L/N212K変異、および種々のA95変異を有する乳酸オキシドレダクターゼを、それらが基質阻害を抑制する能力に関して調べた。上記A95変異は、A95C、A95S、A95V、A95T、およびA95Pを含んだ。その結果を図20に示す。上記A95S/A96L/N212K変異体は、A96L/N212K変異体と同様に高レベルのデヒドロゲナーゼ活性を示す唯一のものであった。顕著なことには、ラクターゼ濃度が増大するにつれて、A96L/N212K変異体の活性は減少した。しかし、ラクターゼ濃度が増大するにつれて、A95S/A96L/N212K変異体の活性は増大した。これは、この変異体が基質阻害を抑制したことを示す。これは、図21により詳細に示される;A96L/N212Kおよびb2LOx融合酵素において、比活性は、20mM ラクテートにおいてピークに達し、ラクテート濃度が増大するにつれて減少する。A95S変異を有するそれらの対応物(それぞれ、A95S/A96L/N212Kおよびb2LOxS)では、比活性は、ラクテート濃度が少なくとも100mMの濃度まで増大するにつれて増大し続ける。図22は、A95S変異が安定性にも基質特異性にも影響を及ぼさなかったことを示す。図2にあるように、図20におけるSDS-PAGE結果は、酵素活性の差異が、発現レベルの差異に起因するのではなく、それらの触媒活性に起因することを明らかにする。
図23は、変異体の分子内電子移動を示す。これは、下の2つのスペクトル(融合タンパク質)において、552nmにおける増大で還元型ヘムbの代表的スペクトルによって観察されたが、上のスペクトル(融合されたヘム(b2)を有しない変異体酵素)では観察されなかった。
この調査において、変異Ala95Serを有する酵素の分光光度的観察(融合シトクロムb2ありまたはなしのいずれか)を、調査した。Ala95Serなしを示すコントロール実験(AvLOx A96L/N212Kおよびb2LOx)は、b2の融合が、ラクテートの添加後に562nmピークの増大しか示さないことを明らかにし、これは、ラクテートの添加が、その補因子FMNを還元し、次いで、電子をFMNから酸化型の融合シトクロムb2へと移動させ、562nmにおいて代表的な吸光度ピークを示す還元型のシトクロムb2を生じることを示し、FMNからb2への分子内電子移動が起こったことを示した。同様の観察が、b2LOxS(Ala95Ser変異を有するb2LOx)において確認された。ここで562nmでの吸光度ピークは、ラクテートの添加後に限り発生した。これは、この変異が、上記融合タンパク質がDET型反応を促進する能力に負の影響を及ぼさないことを示す。
実施例9: グルコースセンサと組み合わせてb2LOxSを使用するラクテートセンサ
b2LOxS(ラクテート濃度をモニタリングするため)およびBurkholderia cepaciaのグルコースデヒドロゲナーゼ(BcGDH)(グルコース濃度をモニタリングするため)を使用するセンサを試験して、ラクテートおよびグルコースの濃度が、同時にモニタリングされ得るか否かを決定した。上記センサは、Auカウンター電極およびAg/AgCl参照電極を使用して、17μg b2LOxSおよび11μg BcGDHを有する可撓性薄膜電極を含んだ(図24)。その試験を、異なる濃度のL-ラクテート(0~50mM)およびD-グルコース(0~10mM)を用いて、10mLの20mM PPB溶液(pH 7.0)(Ag/AgClに対して150mV、37C)および10mLの人工汗(0.5 w/v % NaCl(f.c. 86.5mM); 0.1 w/v % KCl(f.c. 13.4mM); 0.1 w/v % 尿素(f.c. 16.7mM); 2mM D-ラクテート; pHを1mM NHOHによって5.4へと調節した)に対して行った。Liuら, Appl. Phys. Lett. (2015)およびKondohら, Eur. J. Appl. Physiol. (1992)を参照のこと。
上記センサによって測定され、得られた電流を、図24に示す。図25は、PPB溶液(上)および人工汗(下)の両方において、測定された電流と、L-ラクテートおよびD-グルコースの濃度との間の強い相関関係を示す。図26(左側)は、b2LOxS酵素に基づくDET型のラクテートモニタリングが、人工汗中のアスコルビン酸(AA)、アセトアミノフェン(AC)、および尿酸(UA)の存在/添加によって影響を及ぼされないことを示す。図26の右側は、b2LOxS酵素を使用するDET型のラクテートセンサの安定性を示す。37℃での半減期は、6.5時間であった。
実施例10: サブユニット内ジスルフィド結合、およびサブユニット間ジスルフィド結合との組み合わせ
酵素安定性を改善するために考えられるサブユニット内ジスルフィド形成を、Cys残基で置換されるべき残基の潜在的な対を選択することによって調査した。その試験した酵素変異体は、A96L/N212K(CC変異を欠く)、A96L/N212K CC1(サブユニット間CC)、ならびにG46C/Y271C、T50C/A267C、F129C/D164C、K149C/K219C、S175C/Q269C、Q244C/P274C、およびA249C/I283C(サブユニット内CC)の各々との組み合わせにおけるA96L/N212Kであった。
推定しかつ変異した対の中で、Phe129Cys/Asp164Cys(F129C/D164C)のみが、熱安定性を増大させた。なぜならF129C/D164C変異体のみが、その活性を10分間の70℃でのインキュベーション後に維持したからである(図27)。本明細書中以降、F129C/D164Cを、「CC2」と称する。図2にあるように、図27におけるSDS-PAGE結果は、酵素活性の差異が、発現レベルの差異に起因するのではなく、それらの触媒活性に起因することを明らかにする。
CC2(F129C/D164C)とCC1(V20C/V185C)との組み合わせ(これは、変異体V20C/V185C/F129C/D164Cを作製し、本明細書中以降「CC3」と称される)は、CC1およびCC2より遙かに高い熱安定性を示す。これらの実験を、変異体A96L/N212K(これは、無視できる程度のオキシダーゼ活性を示すが、色素媒介性デヒドロゲナーゼ活性を維持する)の組み合わせで行った。親酵素であるA96L/N212Kは、70℃において10分間のインキュベーション後にその活性をほぼ全て失った。A96L/N212K CC3は、70℃において10分間のインキュベーションの後ですら、活性の80%を維持するのに対して、A96L/N212K CC1は、70℃において10分間のインキュベーション後には、それらの活性の30%を維持し、A96L/N212K CC2は、10%を維持する。これらの事実は、CC2(F129C/D164C)およびCC1(V20C/V185C)変異の組み合わせを、最も熱的に安定な乳酸オキシドレダクターゼを生じるとして支持する。図28は、試験した変異体に関して異なる温度での酵素活性を示す。図29は、これらの変異体の熱的不活性化を示す。
図30は、CC2およびCC3が、十分に匹敵する高い酵素活性を有することを示す。さらに、予測外なことには、CC2変異(CC3を含む)は、基質阻害の排除を生じる。なぜならそれらの活性は、20mMより高いラクテート濃度において増大するのに対して、A96L/N212Kおよび野生型酵素は、それらの酵素活性を、基質阻害に起因して、この濃度において減少させ始めるからである。
CC2(Phe129Cys/Asp164Cys; F129C/D164C)とCC1(V20C/V185C)との組み合わせ、すなわち、変異体V20C/V185C/F129C/D164C(これは、ここでCC3と称される)は、CC1およびCC2より遙かに高い熱安定性を示す。これらの実験を、変異体A96L/N212K(これは、無視できる程度のオキシダーゼ活性を示すが、色素媒介性デヒドロゲナーゼ活性を維持する)の組み合わせで行った。親酵素であるA96L/N212Kは、70℃において10分間のインキュベーション後にその活性をほぼ全て失った。A96L/N212K CC3は、70℃において10分間のインキュベーションの後ですら、活性の100%を維持し、60分後ですら66%超を維持する(図30)。A96L/N212K CC1は、70℃において10分間のインキュベーション後には、それらの活性の38%を維持し、A96L/N212K CC2は28%を維持する。これらの事実は、CC2(Phe129Cys/Asp164Cys)およびCC1(V20C/V185C)変異の組み合わせを、最高の安定性を有する乳酸オキシドレダクターゼを生じるとして支持する。
図31は、CC3変異がまた、融合乳酸オキシダーゼ(b2LOx)の熱安定性を増大させることを示す。b2LOxSが、最初は、より高いL-乳酸デヒドロゲナーゼ活性を有するが、b2LOx CC3は、70℃において10分間のインキュベーション後に、遙かにより高いデヒドロゲナーゼ活性を有する。インキュベーション後に、b2LOxSが、約5%の残留活性しか保持しない一方で、b2LOx CC3は、約95%の残留活性を保持することが認められ得る。図31の上部において認められるように、b2LOx CC3変異体はまた、増大したK値を示し、基質阻害を示さない。図31の右上の吸収スペクトルはまた、CC3変異が、図2と関連して考察されるものと同じ理由から、分子内電子移動に対して負の影響を有しないことを示す。
図32A~Dは、主なAvLOx変異のうちのいくつかと、上記で考察された融合タンパク質(AvLOx野生型(配列番号1)、A96L変異体(配列番号17)、A96L/N212K変異体(配列番号18)、A95S/A96L/N212K変異体(配列番号19)、A96L CC1変異体(配列番号20)、A96L/N212K CC1変異体(配列番号21)、A96L/N212K CC2変異体(配列番号22)、A96L/N212K CC3変異体(配列番号23)、b2LOx融合タンパク質(配列番号5)、b2LOxS変異体(配列番号24)、およびb2LOx CC3変異体(配列番号25)を含む)とのアミノ酸配列アラインメントを図示する。矢印は、システイン変異部位の候補を示す。グラフ表示を、BioEditソフトウェアver.7.2.6によって準備した。
A96L変異体
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A96L/N212K変異体
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A95S/A96L/N212K変異体
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A96L CC1変異体
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A96L/N212K CC1変異体
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A96L/N212K CC2変異体
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A96L/N212K CC3変異体
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b2LOxS変異体
MNDDERKVTPEELAKHNTGTDCWVAINGKVYDLTEFLPQHPGGRNVILKRAGKDASKVFNPIHPPDAISKFLPADKFVGVLDGELPEEEEVLTNNNDIEYNAPSEIKYIDVVNTYDLEEEASKVVPHGGFNYIAGASGDEWTKRANDRAWKHKLLYPRLAQDVEAPDTSTEILGHKIKAPFIMAPISLHGLAHTTKEAGTARAVSEFGTIMSISAYSGATFEEISEGLNGGPRWFQIYMAKDDQQNRDILDEAKSDGATAIILTADSTVSGNRDRDVKNKFVYPFGMPIVQRYLRGTAEGMSLKNIYGASKQKISPRDIEEIAAHSGLPVFVKGIQHPEDADMAIKAGASGIWVSNHGARQLYEAPGSFDTLPAIAERVNKRVPIVFDSGVRRGEHVAKALASGADVVALGRPVLFGLALGGWQGAYSVLDYFQKDLTRVMQLTGSQNVEDLKGLDLFDNPYGYEY (配列番号24)
b2LOx CC3変異体
MNDDERKVTPEELAKHNTGTDCWVAINGKVYDLTEFLPQHPGGRNVILKRAGKDASKVFNPIHPPDAISKFLPADKFVGVLDGELPEEEEVLTNNNDIEYNAPSEIKYIDVCNTYDLEEEASKVVPHGGFNYIAGASGDEWTKRANDRAWKHKLLYPRLAQDVEAPDTSTEILGHKIKAPFIMAPIALHGLAHTTKEAGTARAVSEFGTIMSISAYSGATCEEISEGLNGGPRWFQIYMAKDDQQNRDILDEAKSCGATAIILTADSTVSGNRDRDCKNKFVYPFGMPIVQRYLRGTAEGMSLKNIYGASKQKISPRDIEEIAAHSGLPVFVKGIQHPEDADMAIKAGASGIWVSNHGARQLYEAPGSFDTLPAIAERVNKRVPIVFDSGVRRGEHVAKALASGADVVALGRPVLFGLALGGWQGAYSVLDYFQKDLTRVMQLTGSQNVEDLKGLDLFDNPYGYEY (配列番号25)
図33A~Eは、FMN依存性α-ヒドロキシ酸酸化フラボタンパク質ファミリーメンバーのアミノ酸配列アラインメントを図示する。アラインメントを、ClustalWを使用して準備し、グラフ表示を、BioEditソフトウェアver. 7.2.6を使用して準備した。矢印は、システイン変異部位の候補を示す。整列された配列は、Aerococcus viridans LOx(AvLOx)(配列番号1)、Enterococcus spp LOx(EsLOx)(配列番号2)、Enterococcus hirae LOx(EhLOx)(配列番号3)、Spinacia oleraceaグリコール酸オキシダーゼ(SoGOx)(配列番号4)、Homo sapiens GOx(HsGOx)(配列番号11)、Rattus norvegicus長鎖ヒドロキシ酸オキシダーゼ(RnLCHO)(配列番号12)、Amycolatopsis orientalisマンデル酸オキシダーゼ(AoMOx)(配列番号13)、Streptomyces coelicolor MOx(ScMOx)(配列番号14)、Mycobacterium smegmatis乳酸モノオキシゲナーゼ(MsLMO)(配列番号15)、Pseudomonas putidaマンデル酸デヒドロゲナーゼ(PpMDH)(配列番号16)、Escherichia coli乳酸デヒドロゲナーゼ(EcLDH)(配列番号9)、Pseudomonas stutzeri SDM乳酸デヒドロゲナーゼ(PsLDH)(配列番号10)、Saccharomyces cerevisiaeフラボシトクロムb(ScFcb2)(配列番号6)、Pichia pastoris Fcb2(PpFcb2)(配列番号5)、Hansenula anomala Fcb2(HaFcb2)(配列番号7)、およびHansenula polymorpha Fcb2(HpFcb2)(配列番号8)を含む。これらの図は、配列番号2~16の各々におけるどのくらいのアミノ酸位置が、配列番号1における位置に相当するかを図示する。
本明細書で示される主題の多くの改変および他の実施形態が、前述の説明および関連の図面に示される教示の利益を有する上記主題が属する分野の当業者に想起される。従って、上記主題は、開示される具体的実施形態に限定されるべきではなく、改変および他の実施形態は、添付の特許請求の範囲の範囲内に包含されることが意図されることが理解されるべきである。具体的用語が本明細書で使用されるが、それらは、包括的かつ説明的な意味で使用されるに過ぎず、限定の目的で使用されるのではない。本明細書で開示される各実施形態は、他の開示される実施形態の各々に適用可能であると企図される。本明細書で記載される種々の要素の全ての組み合わせおよび部分組み合わせは、実施形態の範囲内である。

Claims (64)

  1. 野生型と比較した場合、増大した安定性を有する操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  2. 配列番号1~16のうちのいずれか1つと少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むが、ただし配列番号1の位置10~30、位置119~139、位置154~174、または位置175~195に相当する前記配列中の位置におけるアミノ酸のうちの少なくとも1個は、配列番号1~16における相当する位置を占めるアミノ酸とは異なる、請求項1に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  3. 配列番号1と少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むが、ただし位置10~30または位置175~195のうちの少なくとも1つは、配列番号1における相当する位置を占めるアミノ酸とは異なる、請求項2に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  4. (a)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置、
    (b)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置、
    (c)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置、および
    (d)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置、
    から選択される1またはこれより多くのアミノ酸位置における改変を含む、請求項2または3に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  5. (a)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置、および
    (b)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置、
    から選択される1またはこれより多くのアミノ酸位置における改変を含む、請求項4に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  6. 配列番号1と少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むが、ただし位置20、位置129、位置164、または位置185のうちの少なくとも1つは、配列番号1における相当する位置を占めるアミノ酸とは異なる、請求項2または3に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  7. 配列番号1と少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むが、ただし位置20または185のうちの少なくとも1つは、配列番号1における相当する位置を占めるアミノ酸とは異なる、請求項6に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  8. 以下から選択される1またはこれより多くのアミノ酸位置において改変を含む、請求項4に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ:
    (a)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置;
    (b)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置;
    (c)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置;および
    (d)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  9. 以下から選択される1またはこれより多くのアミノ酸位置において改変を含む、請求項8に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ:
    (a)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでのアミノ酸残基Valの置換を含む、位置;および
    (b)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでのアミノ酸残基Valの置換を含む、位置。
  10. 配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置において改変をさらに含み、ここで前記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、前述の請求項のいずれかに記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  11. 位置96における前記野生型アミノ酸残基は、Alaである、請求項10に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  12. 配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置において改変をさらに含み、ここで前記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、前述の請求項のいずれかに記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  13. 位置212における前記野生型アミノ酸残基は、Asnである、請求項12に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  14. 配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置において改変をさらに含み、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、前述の請求項のいずれかに記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  15. 位置95における前記野生型アミノ酸残基は、Alaである、請求項14に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  16. 野生型乳酸オキシドレダクターゼと比較した場合、低減したオキシダーゼ活性を含む、請求項10~13のいずれか1項に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  17. 野生型乳酸オキシドレダクターゼと比較した場合、増大したデヒドロゲナーゼ活性を含む、請求項10~13のいずれか1項に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  18. 増大したKmを含む、請求項14または15に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  19. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびiii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  20. 位置20における前記野生型アミノ酸残基は、Valであり;位置185における前記野生型アミノ酸残基は、Valであり;位置96における前記野生型アミノ酸残基は、Alaである、請求項19に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  21. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびiii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  22. 位置20における前記野生型アミノ酸残基は、Valであり;位置185における前記野生型アミノ酸残基は、Valであり;位置212における前記野生型アミノ酸残基は、Asnである、請求項21に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  23. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびiii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  24. 位置20における前記野生型アミノ酸残基は、Valであり;位置185における前記野生型アミノ酸残基は、Valであり;位置95における前記野生型アミノ酸残基は、Alaである、請求項23に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  25. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびiv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  26. 位置20における前記野生型アミノ酸残基は、Valであり;位置185における前記野生型アミノ酸残基は、Valであり;位置96における前記野生型アミノ酸残基は、Alaであり;位置212における前記野生型アミノ酸残基は、Asnである、請求項25に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  27. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびiv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  28. 位置20における前記野生型アミノ酸残基は、Valであり;位置185における前記野生型アミノ酸残基は、Valであり;位置96における前記野生型アミノ酸残基は、Alaであり;位置95における前記野生型アミノ酸残基は、Alaである、請求項27に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  29. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびiv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  30. 位置20における前記野生型アミノ酸残基は、Valであり;位置185における前記野生型アミノ酸残基は、Valであり;位置212における前記野生型アミノ酸残基は、Asnであり;位置95における前記野生型アミノ酸残基は、Alaである、請求項29に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  31. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  32. 位置20における前記野生型アミノ酸残基は、Valであり;位置185における前記野生型アミノ酸残基は、Valであり;位置96における前記野生型アミノ酸残基は、Alaであり;位置212における前記野生型アミノ酸残基は、Asnであり;位置95における前記野生型アミノ酸残基は、Alaである、請求項31に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  33. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびiii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  34. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびiii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  35. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびiii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  36. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびiv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  37. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびiv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  38. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびiv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  39. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  40. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  41. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  42. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  43. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、v)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびvi)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  44. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、v)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびvi)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  45. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、v)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびvi)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  46. 以下の位置において改変を含む、請求項8または9に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、v)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、vi)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびvii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  47. フラボシトクロムb2の融合されたシトクロムドメインをさらに含む、前述の請求項のいずれかに記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  48. フラボシトクロムb2の融合されたシトクロムドメインを含む、操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  49. 配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置における改変を含み、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  50. 位置95における前記野生型アミノ酸残基は、Alaである、請求項49に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  51. 以下の位置において改変を含み、フラボシトクロムb2のシトクロムドメインに融合される、請求項1に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  52. 位置20における前記野生型アミノ酸残基は、Valであり;位置185における前記野生型アミノ酸残基は、Valであり;位置96における前記野生型アミノ酸残基は、Alaであり;位置212における前記野生型アミノ酸残基は、Asnであり;位置95における前記野生型アミノ酸残基は、Alaである、請求項51に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  53. 以下の位置において改変を含み、フラボシトクロムb2のシトクロムドメインに融合される、請求項1に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  54. 以下の位置において改変を含み、フラボシトクロムb2のシトクロムドメインに融合される、請求項1に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ: i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、iv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、v)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置96に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Leuでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、vi)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置212に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Lysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、およびvii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置95に相当する位置であって、ここで前記改変は、アミノ酸残基Serでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置。
  55. 前記酵素は、乳酸オキシダーゼ、グリコール酸オキシダーゼ、長鎖ヒドロキシ酸オキシダーゼ、マンデル酸オキシダーゼ、乳酸モノオキシゲナーゼ、マンデル酸デヒドロゲナーゼ、および乳酸デヒドロゲナーゼからなる群より選択される、前述の請求項のいずれかに記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
  56. サンプル中のラクテートをアッセイする方法であって、前記方法は、前記サンプルと、(i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、(ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、(iii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置129に相当する位置であって、ここで改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置、および(iv)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置164に相当する位置であって、ここで改変は、アミノ酸残基Cysでの野生型アミノ酸残基の置換を含む、位置から選択される1またはこれより多くのアミノ酸位置において改変された、操作された乳酸オキシドレダクターゼとを接触させる工程;ならびに前記操作された乳酸オキシドレダクターゼによって酸化された前記ラクテートの量を測定する工程、を包含する、方法。
  57. 前記操作された乳酸オキシドレダクターゼは、(i)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置20に相当する位置であって、ここで改変は、アミノ酸残基Cysでのアミノ酸残基Valの置換を含む、位置、および(ii)配列番号1に示されるアミノ酸配列の位置185に相当する位置であって、ここで改変は、アミノ酸残基Cysでのアミノ酸残基Valの置換を含む、位置から選択される1またはこれより多くのアミノ酸位置において改変される、請求項56に記載の方法。
  58. サンプル中のラクテートをアッセイする方法であって、前記方法は、前記サンプルと請求項1に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼとを接触させる工程;および酸化されたラクテートの量を測定する工程、を包含する、方法。
  59. 前記測定は、連続測定である、請求項56~58のいずれか1項に記載の方法。
  60. サンプル中のラクテートをアッセイするためのデバイスであって、前記デバイスは、請求項1に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ;および電子メディエーターを含むデバイス。
  61. サンプル中のラクテートをアッセイするためのキットであって、前記キットは、請求項1に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ;および電子メディエーターを含むキット。
  62. 電極上に固定された請求項1に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼを含む酵素電極。
  63. 作用電極として請求項62に記載の酵素電極を含む、ラクテートをアッセイするための酵素センサ。
  64. 前記酵素は、サブユニット内ジスルフィド結合を含むホモテトラマーである、請求項1に記載の操作された乳酸オキシドレダクターゼ。
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