JP2023542411A - サイクリン依存性キナーゼ7(cdk7)非共有結合阻害剤 - Google Patents

サイクリン依存性キナーゼ7(cdk7)非共有結合阻害剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)【化1】TIFF2023542411000291.tif67170の医薬化合物及び前記化合物を含む医薬組成物、前記化合物の調製プロセス及びサイクリン依存性キナーゼ7(CDK7)の阻害剤としての前記化合物の使用並びに疾患、例えば癌の治療におけるその使用に関する。

Description

相互参照
本出願は、2020年9月25日に出願された欧州特許出願公開第20198367.3号明細書の利益を主張し、それは、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
本発明は、医薬化合物及び前記化合物を含む医薬組成物、前記化合物の調製プロセス及びサイクリン依存性キナーゼ7(CDK7)の阻害剤としての前記化合物の使用並びに疾患、例えば癌の治療におけるその使用に関する。
サイクリン依存性キナーゼ(CDK)ファミリーのメンバーは、増殖において重要な制御的役割を果たす。哺乳類のCDKの中でユニークなCDK7は、固定化キナーゼ活性を有し、細胞周期及び転写の両方を調節する。細胞質では、CDK7は、ヘテロ三量体複合体として存在し、CDK1/2-活性化キナーゼ(CAK)として機能すると考えられ、完全な触媒的CDK活性及び細胞周期進行のために、CDK7がCDK1/2の保存残基をリン酸化することが必要とされる。核内では、CDK7は、RNAポリメラーゼ(RNAP)II一般転写因子複合体のキナーゼコアを形成し、遺伝子転写開始の必要不可欠な段階であるRNAP IIのC末端ドメイン(CTD)をリン酸化する役割を担っている。CDK7の2つの機能、すなわちCAK及びCTDのリン酸化は、一緒に細胞増殖、細胞周期及び転写の重要な局面を支えている。
RNAP IIのCTDリン酸化の中断は、抗アポトーシス性BCL-2ファミリーのものを含む半減期の短いタンパク質に優先的に作用することが示されている。癌細胞は、BCL-2ファミリーメンバーのアップレギュレーションにより、プロ-細胞死シグナルを回避する能力を有することが示されている。従って、ヒトCDK7キナーゼ活性の阻害は、抗増殖活性をもたらすと考えられる。
CDK7の選択的阻害剤の発見は、CDKファミリーメンバーのキナーゼドメインの配列及び構造の高い類似性によって妨げられてきた。そのため、選択的なCDK7阻害剤の発見及び開発が求められている。このようなCKD7阻害剤は、慢性リンパ性白血病及び他の癌の治療薬として有望である。
国際公開第2012/118850A1号パンフレットは、セリン/スレオニンキナーゼを阻害することによる新生物疾患の治療における使用のための、アミン及びカルボニル基で置換された5,8-ジヒドロ-6H-ピリド[3,4-d]ピリミジンを開示しており;特に、化合物は、選択的ERK阻害剤として開示されている。
国際公開第2016/105528A2号パンフレットは、増殖性疾患の治療における使用のための、カルボニル基で置換された4,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾールを開示しており;特に、化合物は、キナーゼCDK7の阻害剤として開示されている。
本発明は、任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(I):
Figure 2023542411000002

(式中、
は、CR1a1b又はNRであり;
は、CR3a3b又はNRであり;
及びAは、それぞれ独立して、CH又はNを表し;
は、-CH-又は-CH(CH)-であり;
mは、0又は1であり;
各R1a及びR1bは、独立して、水素、C1~6アルキル又は-N(C1~4アルキル)であり;
は、水素;ハロC1~6アルキル;C1~6アルコキシ;C1~6アルキルオキシカルボニル;C2~6アルケニル;C2~6アルキニル;-C(=O)-NH;-C(=O)-NH(C1~4アルキル);-C(=O)-N(C1~4アルキル);C3~6シクロアルキル;フェニル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;或いは重水素、ヒドロキシル、C1~6アルコキシ、シアノ、C3~6シクロアルキル、フェニル又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリルで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;
各R3a及びR3bは、独立して、水素;C1~6アルキル;ハロC1~6アルキル;C1~6アルコキシ;C1~6アルキルオキシカルボニル;C2~6アルケニル;C2~6アルキニル;シアノC1~6アルキル;ヒドロキシC1~6アルキル;-C(=O)-NH;-C(=O)-NH(C1~4アルキル);-C(=O)-N(C1~4アルキル);-N(C1~4アルキル);C3~6シクロアルキル;アリール;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~6員単環式ヘテロアリ-ルであり、前記アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリールは、それぞれ独立して、1個又は複数のハロ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシル、ハロC1~6アルキル、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノ、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノカルボニル、C1~6アルキルカルボニル、C1~6アルキルカルボニルアミノ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシカルボニル、C1~6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ハロC1~6アルコキシ、アミノカルボニル、C3~6シクロアルキル或いは重水素、アミノ、ヒドロキシ、モノ-若しくはジ(C1~6アルキル)アミノ、C1~6アルキルカルボニルアミノ、[(モノ-若しくはジC1~6アルキル)アミノ-C1~6アルキル]カルボニルアミノ又はC1~6アルキルスルホニルアミノで任意選択的に置換されたC1~6アルキルで任意選択的に置換されており;
は、C1~6アルキル;或いはハロ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシル、ハロC1~6アルキル、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノ、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノカルボニル、C1~6アルキルカルボニル、C1~6アルキルカルボニルアミノ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシカルボニル、C1~6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ハロC1~6アルコキシ、アミノカルボニル、C3~6シクロアルキル或いは重水素、アミノ、ヒドロキシ、モノ-若しくはジ(C1~6アルキル)アミノ、C1~6アルキルカルボニルアミノ、[(モノ-若しくはジC1~6アルキル)アミノ-C1~6アルキル]カルボニルアミノ又はC1~6アルキルスルホニルアミノで任意選択的に置換されたC1~6アルキルからそれぞれ独立して選択される1、2、3、4又は5個の置換基で任意選択的に置換されたフェニルであり;
各R5a、R5b、R6a、R6b、R7a及びR7bは、独立して、水素;C1~6アルキル;ハロC1~6アルキルであるか;又はR5a及びR5bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR6a及びR6bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR5b及びR6aは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得るが;ただし、R5a、R5b、R6a、R6b、R7a及びR7bのそれぞれ及び全てが水素ではないことを条件とし;
は、直接結合、ヒドロキシ、ハロ、重水素若しくはC1~4アルコキシで任意選択的に置換されたC1~4アルカンジイル;-CH-C(=O)-;スピロ-C3~6シクロアルキル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;
Aは、C3~6シクロアルキル;アリール;N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~12員ヘテロアリール;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~12員ヘテロシクリルであり;
は、C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルキル、シアノ、ハロ、ハロC1~6アルキル、C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルコキシ、ハロC1~6アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシC1~6アルキル、オキソ、-SO-C1~4アルキル、-SO-C3~6シクロアルキル、-SO-NH、-SO-NH(C1~4アルキル)、-SO-N(C1~4アルキル)、-NH-C(=O)-C2~6アルケニル、-C(=O)-C1~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル-C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C2~6アルケニル、C3~6シクロアルキル、スピロ-C3~6シクロアルキル、フェニル、N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;及び
nは、0、1、2、3、4又は5である)
の化合物に関する。
本化合物は、任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(II):
Figure 2023542411000003

(式中、
は、CH又はNであり;
は、CH又はNであり;
は、水素;ハロC1~6アルキル;C1~6アルコキシ;C1~6アルキルオキシカルボニル;C2~6アルケニル;C2~6アルキニル;-C(=O)-NH;-C(=O)-NH(C1~4アルキル);-C(=O)-N(C1~4アルキル);C3~6シクロアルキル;フェニル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;或いは重水素、ヒドロキシル、C1~6アルコキシ、シアノ、C3~6シクロアルキル、フェニル又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリルで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;
各R3a及びR3bは、独立して、水素;C1~6アルキル;ハロC1~6アルキル;C1~6アルコキシ;C1~6アルキルオキシカルボニル;C2~6アルケニル;C2~6アルキニル;シアノC1~6アルキル;ヒドロキシC1~6アルキル;-C(=O)-NH;-C(=O)-NH(C1~4アルキル);-C(=O)-N(C1~4アルキル);-N(C1~4アルキル);C3~6シクロアルキル;アリール;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~6員単環式ヘテロアリ-ルであり、前記アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリールは、それぞれ独立して、1個又は複数のハロ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシル、ハロC1~6アルキル、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノ、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノカルボニル、C1~6アルキルカルボニル、C1~6アルキルカルボニルアミノ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシカルボニル、C1~6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ハロC1~6アルコキシ、アミノカルボニル、C3~6シクロアルキル或いは重水素、アミノ、ヒドロキシ、モノ-若しくはジ(C1~6アルキル)アミノ、C1~6アルキルカルボニルアミノ、[(モノ-若しくはジC1~6アルキル)アミノ-C1~6アルキル]カルボニルアミノ又はC1~6アルキルスルホニルアミノで任意選択的に置換されたC1~6アルキルで任意選択的に置換されており;
各R5a、R5b、R6a、R6b、R7a及びR7bは、独立して、水素;C1~6アルキル;ハロC1~6アルキルであるか;又はR5a及びR5bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR6a及びR6bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR5b及びR6aは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得るが;ただし、R5a、R5b、R6a、R6b、R7a及びR7bのそれぞれ及び全てが水素ではないことを条件とし;
は、直接結合、ヒドロキシ、ハロ、重水素若しくはC1~4アルコキシで任意選択的に置換されたC1~4アルカンジイル;-CH-C(=O)-;スピロ-C3~6シクロアルキル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;
Aは、C3~6シクロアルキル;アリール;N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~12員ヘテロアリール;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~12員ヘテロシクリルであり;
は、C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルキル;シアノ、ハロ;ハロC1~6アルキル;C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルコキシ;ハロC1~6アルコキシ;ヒドロキシル;ヒドロキシC1~6アルキル;オキソ;-SO-C1~4アルキル;-SO-C3~6シクロアルキル;-SO-NH、-SO-NH(C1~4アルキル);-SO-N(C1~4アルキル);-NH-C(=O)-C2~6アルケニル;-C(=O)-C1~6アルキル;-C(=O)-C1~6アルキル-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C2~6アルケニル;C3~6シクロアルキル;スピロ-C3~6シクロアルキル;フェニル;N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;及び
nは、0、1、2、3、4又は5である)
の化合物であり得る。
任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(I)又は(II)の化合物において、好ましくは、
は、CHであり;
は、CH又はNであり;
は、水素;或いは重水素、ヒドロキシル、C1~6アルコキシ又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリルで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;
各R3a及びR3bは、独立して、水素;C1~6アルキル;ハロC1~6アルキル;N(C1~4アルキル);C3~6シクロアルキル;フェニル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~6員単環式ヘテロアリ-ルであり、前記アリール及びヘテロアリールは、それぞれ独立して、1個又は複数のハロ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシル、ハロC1~6アルキル、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノ、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノカルボニル、C1~6アルキルカルボニル、C1~6アルキルカルボニルアミノ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシカルボニル、C1~6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ハロC1~6アルコキシ、アミノカルボニル、C3~6シクロアルキル或いは重水素、アミノ、ヒドロキシ、モノ-若しくはジ(C1~6アルキル)アミノ、C1~6アルキルカルボニルアミノ、[(モノ-若しくはジC1~6アルキル)アミノ-C1~6アルキル]カルボニルアミノ又はC1~6アルキルスルホニルアミノで任意選択的に置換されたC1~6アルキルで任意選択的に置換されており;
各R5a、R5b、R6a、R6b、R7a及びR7bは、独立して、水素若しくはC1~6アルキルであるか;又はR5a及びR5bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR5b及びR6aは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得;
は、直接結合、ヒドロキシ、重水素若しくはC1~4アルコキシで任意選択的に置換されたC1~4アルカンジイル;-CH-C(=O)-;スピロ-C3~6シクロアルキル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;
Aは、C3~6シクロアルキル;アリール;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~12員ヘテロアリールであり;
は、C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルキル;ハロ;ハロC1~6アルキル;C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルコキシ;ハロC1~6アルコキシ;ヒドロキシル;ヒドロキシC1~6アルキル;オキソ;-SO-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C1~6アルキル-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C3~6シクロアルキル;C3~6シクロアルキル;スピロ-C3~6シクロアルキル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリルであり;及び
nは、0、1、2、3又は4である。
本発明は、任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(IIIa)又は(IIIb):
Figure 2023542411000004

(式中、
は、CH又はNであり;
は、水素;ハロC1~6アルキル;C1~6アルコキシ;C1~6アルキルオキシカルボニル;C2~6アルケニル;C2~6アルキニル;-C(=O)-NH;-C(=O)-NH(C1~4アルキル);-C(=O)-N(C1~4アルキル);C3~6シクロアルキル;フェニル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;或いは重水素、ヒドロキシル、C1~6アルコキシ、シアノ、C3~6シクロアルキル、フェニル又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリルで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;
3aは、C1~6アルキル;ハロC1~6アルキル;C1~6アルコキシ;C1~6アルキルオキシカルボニル;C2~6アルケニル;C2~6アルキニル;シアノC1~6アルキル;ヒドロキシC1~6アルキル;-C(=O)-NH;-C(=O)-NH(C1~4アルキル);-C(=O)-N(C1~4アルキル);-N(C1~4アルキル);C3~6シクロアルキル;アリール;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~6員単環式ヘテロアリ-ルであり、前記アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリールは、それぞれ独立して、1個又は複数のハロ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシル、ハロC1~6アルキル、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノ、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノカルボニル、C1~6アルキルカルボニル、C1~6アルキルカルボニルアミノ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシカルボニル、C1~6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ハロC1~6アルコキシ、アミノカルボニル、C3~6シクロアルキル或いは重水素、アミノ、ヒドロキシ、モノ-若しくはジ(C1~6アルキル)アミノ、C1~6アルキルカルボニルアミノ、[(モノ-若しくはジC1~6アルキル)アミノ-C1~6アルキル]カルボニルアミノ又はC1~6アルキルスルホニルアミノで任意選択的に置換されたC1~6アルキルで任意選択的に置換されており;
各R5a、R5b、R6a、R6b、R7a及びR7bは、独立して、水素;C1~6アルキル;ハロC1~6アルキルであるか;又はR5a及びR5bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR6a及びR6bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR5b及びR6aは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得;
は、直接結合、ヒドロキシ、ハロ、重水素若しくはC1~4アルコキシで任意選択的に置換されたC1~4アルカンジイル;-CH-C(=O)-;スピロ-C3~6シクロアルキル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;
Aは、C3~6シクロアルキル;アリール;N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~12員ヘテロアリール;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~12員ヘテロシクリルであり;
は、C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルキル;シアノ、ハロ;ハロC1~6アルキル;C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルコキシ;ハロC1~6アルコキシ;ヒドロキシル;ヒドロキシC1~6アルキル;オキソ;-SO-C1~4アルキル;-SO-C3~6シクロアルキル;-SO-NH、-SO-NH(C1~4アルキル);-SO-N(C1~4アルキル);-NH-C(=O)-C2~6アルケニル;-C(=O)-C1~6アルキル;-C(=O)-C1~6アルキル-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C2~6アルケニル;C3~6シクロアルキル;スピロ-C3~6シクロアルキル;フェニル;N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;及び
nは、0、1、2、3、4又は5である)
の化合物にも関する。
本発明は、任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(IVa)又は(IVb):
Figure 2023542411000005

(式中、
、R、R5a、R5b、R6a、R6b、R7a、R7b、R、A、R及びnの各々は、独立して、本明細書において上記で定義される通りであり;
10は、水素、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシル、ハロC1~6アルキル、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノ、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノカルボニル、C1~6アルキルカルボニル、C1~6アルキルカルボニルアミノ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシカルボニル、C1~6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ハロC1~6アルコキシ、アミノカルボニル、C3~6シクロアルキル或いは重水素、アミノ、ヒドロキシ、モノ-若しくはジ(C1~6アルキル)アミノ、C1~6アルキルカルボニルアミノ、[(モノ-若しくはジC1~6アルキル)アミノ-C1~6アルキル]カルボニルアミノ又はC1~6アルキルスルホニルアミノで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;及び
pは、0、1、2、3、4又は5である)
の化合物にも関する。
本発明は、任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(Va)又は(Vb):
Figure 2023542411000006

(式中、
は、水素;ハロC1~6アルキル;C1~6アルコキシ;C1~6アルキルオキシカルボニル;C2~6アルケニル;C2~6アルキニル;-C(=O)-NH;-C(=O)-NH(C1~4アルキル);-C(=O)-N(C1~4アルキル);C3~6シクロアルキル;フェニル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;或いは重水素、ヒドロキシル、C1~6アルコキシ、シアノ、C3~6シクロアルキル、フェニル又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリルで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;
各R5a、R5b、R6a、R6b、R7a及びR7bは、独立して、水素;C1~6アルキル;ハロC1~6アルキルであるか;又はR5a及びR5bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR6a及びR6bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR5b及びR6aは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得;
は、直接結合、ヒドロキシ、ハロ、重水素若しくはC1~4アルコキシで任意選択的に置換されたC1~4アルカンジイル;-CH-C(=O)-;スピロ-C3~6シクロアルキル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;
Aは、C3~6シクロアルキル;アリール;N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~12員ヘテロアリール;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3~12員ヘテロシクリルであり;
は、C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルキル;シアノ、ハロ;ハロC1~6アルキル;C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルコキシ;ハロC1~6アルコキシ;ヒドロキシル;ヒドロキシC1~6アルキル;オキソ;-SO-C1~4アルキル;-SO-C3~6シクロアルキル;-SO-NH、-SO-NH(C1~4アルキル);-SO-N(C1~4アルキル);-NH-C(=O)-C2~6アルケニル;-C(=O)-C1~6アルキル;-C(=O)-C1~6アルキル-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C2~6アルケニル;C3~6シクロアルキル;スピロ-C3~6シクロアルキル;フェニル;N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;
nは、0、1、2、3、4又は5であり;
10は、水素、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシル、ハロC1~6アルキル、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノ、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノカルボニル、C1~6アルキルカルボニル、C1~6アルキルカルボニルアミノ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシカルボニル、C1~6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ハロC1~6アルコキシ、アミノカルボニル、C3~6シクロアルキル或いは重水素、アミノ、ヒドロキシ、モノ-若しくはジ(C1~6アルキル)アミノ、C1~6アルキルカルボニルアミノ、[(モノ-若しくはジC1~6アルキル)アミノ-C1~6アルキル]カルボニルアミノ又はC1~6アルキルスルホニルアミノで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;及び
pは、0、1、2、3、4又は5である)
の化合物にも関する。
任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(I)又は(II)の化合物において、好ましくは、
は、水素;或いは重水素、ヒドロキシル、C1~6アルコキシ又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリルで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;
各R5a、R5b、R6a、R6b、R7a及びR7bは、独立して、水素;C1~6アルキル;ハロC1~6アルキルであるか;又はR5a及びR5bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR6a及びR6bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR5b及びR6aは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得;
は、直接結合、ヒドロキシ、重水素若しくはC1~4アルコキシで任意選択的に置換されたC1~4アルカンジイル;-CH-C(=O)-;スピロ-C3~6シクロアルキル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;
Aは、C3~6シクロアルキル;アリール;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~12員ヘテロアリールであり;
は、C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルキル;ハロ;ハロC1~6アルキル;C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルコキシ;ハロC1~6アルコキシ;ヒドロキシル;ヒドロキシC1~6アルキル;オキソ;-SO-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C1~6アルキル-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C3~6シクロアルキル;C3~6シクロアルキル;スピロ-C3~6シクロアルキル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリルであり;
nは、0、1、2、3又は4であり;
10は、水素、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシル、ハロC1~6アルキル、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノ、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノカルボニル、C1~6アルキルカルボニル、C1~6アルキルカルボニルアミノ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシカルボニル、C1~6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ハロC1~6アルコキシ、アミノカルボニル、C3~6シクロアルキル或いは重水素、アミノ、ヒドロキシ、モノ-若しくはジ(C1~6アルキル)アミノ、C1~6アルキルカルボニルアミノ、[(モノ-若しくはジC1~6アルキル)アミノ-C1~6アルキル]カルボニルアミノ又はC1~6アルキルスルホニルアミノで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;及び
pは、0、1、2又は3である。
任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、本発明の化合物において、好ましくは、Aは、Nであり、及びRは、重水素で任意選択的に置換されたC1~6アルキルである。
任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、本発明の化合物において、好ましくは、R5aは、C1~6アルキルであるか;又はR5a及びR5bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得るか;又はR6a及びR6bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得るか;又はR5b及びR6aは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得る。
任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、本発明の化合物において、好ましくは、
は、ヒドロキシ又は重水素で任意選択的に置換されたC1~4アルカンジイルであり;
Aは、N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~12員ヘテロアリールであり;
は、C1~6アルキルであり;及び
nは、1である。
本発明は、任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、以下から選択される化合物に関する。
Figure 2023542411000007

Figure 2023542411000008

Figure 2023542411000009

Figure 2023542411000010

Figure 2023542411000011

Figure 2023542411000012

Figure 2023542411000013

Figure 2023542411000014

Figure 2023542411000015

Figure 2023542411000016

Figure 2023542411000017

Figure 2023542411000018

Figure 2023542411000019

Figure 2023542411000020

Figure 2023542411000021
本発明は、本明細書に開示される化合物と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物に更に関する。
本発明は、治療における使用のための、本明細書に開示される化合物に更に関する。
本発明は、サイクリン依存性キナーゼ7(CDK7)によって媒介される疾患状態又は病態の予防及び/又は治療における使用のための、本明細書に開示される化合物に更に関する。
サイクリン依存性キナーゼ7(CDK7)によって媒介される疾患状態又は病態は、増殖性疾患であり得る。
増殖性疾患は、癌、白血病、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性リンパ性白血病(ALL)、T細胞急性リンパ性白血病(T-ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、メラノーマ、多発性骨髄腫、骨癌、骨肉腫、ユーイング肉腫、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)、脳腫瘍、神経芽腫、肺癌、小細胞肺癌(SCLC)、大細胞肺癌、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、関節リウマチ、自己炎症疾患、自己免疫疾患又は感染性疾患であり得る。
本発明は、癌の予防又は治療;特に癌の治療のための医薬品の製造のための、本明細書に定義される化合物の使用に更に関する。
本発明は、CDK7によって媒介される疾患状態又は病態の予防又は治療の方法に更に関し、この方法は、それを必要とする対象に、本明細書に定義される化合物を投与することを含む。
対象は、哺乳類であり得る。
本発明は、CDK7活性を調節するインビトロ方法であって、CDK7タンパク質又はその一部を、本明細書に開示される化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物と接触させることを含むインビトロ方法に更に関する。
スキーム1である。 スキーム2である。 スキーム3である。 スキーム4である。
参照による組込み
本明細書で言及される全ての刊行物、特許、特許出願及び公開されたヌクレオチド及びアミノ酸配列(例えば、GenBank又は他のデータベースで入手可能な配列)は、各刊行物、特許、特許出願又は公開されたヌクレオチド及びアミノ酸配列が参照により組み込まれることが具体的且つ個別に示されたように、参照によって本明細書に組み込まれる。
定義
特に定義されない限り、本明細書で用いられる科学技術用語は、全て特許請求される主題が属するものに一般的に理解されるものと同一の意味を有する。URL又は他のそのような識別子若しくはアドレスへの言及がなされる場合、そのような識別子は変わり得ること及びインターネット上の特定の情報は行き来し得るが、同等の情報はインターネットを検索することによって見つけることができることが理解される。その参照は、そのような情報が入手可能であり、且つ一般に普及したことを証明する。
以上の概要及び以下の詳細な説明は、例示的且つ説明的なものに過ぎず、特許請求されるいずれの主題も限定するものではないことを理解されたい。
本出願では、単数形の使用は、特に断りのない限り、複数形を含む。本明細書及び添付の特許請求の範囲で用いられる場合、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その」は、特に文脈上明確な規定がない限り、複数形の参照を含むことに留意しなければならない。本出願では、「又は」の使用は、特に断りのない限り、「及び/又は」を意味する。
記述語「約」の使用によって値が近似値として表されている場合、特定の値が別の実施形態を形成していることが理解されることになる。本明細書で使用される場合、「約X」(ここで、Xは、数値である)は、好ましくは、言及された値の±10%を意味し、それを含む。例えば、句「約8」は、7.2~8.8の値を指し、この値を含み;別の例として、句「約8%」は、7.2%~8.8%の値を指し、この値を含む。存在する場合、全ての範囲は、包括的であり、且つ組み合わせ可能である。例えば、「1~5」の範囲が言及されている場合、言及された範囲は、「1~4」、「1~3」、「1~2」、「1~2及び4~5」、「1~3及び5」などの範囲を含むと解釈されるべきある。更に、選択肢のリストが積極的に提供される場合、そのようなリストは、選択肢のいずれかが除外され得る実施形態を含むことも可能である。例えば、「1~5」の範囲が記載される場合、そのような記載は、1、2、3、4又は5のいずれかが除外される状況を支持することができ、従って、「1~5」の記載は、「1及び3~5であるが、2ではない」又は単に「ここに2が含まれない」ということを支持することができる。
本明細書に示される量的表現の一部は、「約」という用語により修飾されていない。「約」という用語が明確に使用されているか否かにかかわらず、本明細書に示される全ての量は、実際の所与の値を指すことが意図され、このような所与の値の実験及び/又は測定条件及び許容誤差による近似値を含む、当技術分野における通常の技能に基づいて合理的に推測され得るこのような所与の値の近似値を指すことも意図されることが理解される。
本明細書で使用される場合、表現「1つ又は複数」は、可能な場合及び文脈に応じて、少なくとも1、例えば1、2、3、4、5又はより多くを指す。
更に、用語「含んでいる」並びに「含む(include)」、「含む(includes)」及び「含まれる」等の他の形態の使用は、限定するものではない。
本明細書で使用される項目の見出しは、単に構成目的であるに過ぎず、記載される主題を限定するものと解釈されるべきではない。
標準的な化学用語の定義は、Carey and Sundberg“Advanced Organic Chemistry 4th Ed.”Vols.A(2000)and B(2001),Plenum Press,New York.を含むがこれらに限定されない参考文献に記載され得る。
特定の定義がない限り、本書に記載されている分析化学、有機合成化学及び医薬・製薬化学に関連して採用されている命名法並びに実験室の手順及び技術は、この分野で認識されているものである。化学合成、化学分析、医薬品の調製、製剤及び送達並びに患者の治療に標準的な技術を使用することができる。標準的な技術は、組換えDNA、オリゴヌクレオチド合成並びに組織培養及び形質転換(例えば、エレクトロポレーション、リポフェクション)に使用することができる。反応及び精製技術は、例えば、製造者の仕様のキットを用いて、又は当技術分野で一般的に達成されるように、又は本明細書に記載されるように実行することができる。前述の技術及び手順は、一般に、従来の方法で且つ本明細書を通じて引用され、議論される様々な一般的及びより具体的な参考文献に記載されるように実施することができる。
本明細書に記載される方法及び組成物は、本明細書に記載される特定の方法論、プロトコル、細胞株、構築物及び試薬に限定されず、そのように変化し得ることが理解されよう。また、本明細書において使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的のためのみであり、本明細書に記載される方法、化合物、組成物の範囲を限定することを意図されないことが理解される。
上記及び下記において、「式(I)の化合物」という用語は、その付加塩、溶媒和物及び立体異性体を含むことが意図される。
本明細書で使用される場合、「Cx~y」(ここで、x及びyは、整数である)は、それが指定する部位を構成する炭素原子の数を意味する(任意選択的な置換基を除く)。従って、C1~6アルキル基は、1~6個の炭素原子を含み、C3~6シクロアルキル基は、3~6個の炭素原子を含み、C1~4アルコキシ基は、1~4個の炭素原子を含むなどである。
用語「ハロ」又は代替的に「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを意味する。
「アルキル」基は、1~6個の炭素原子を有し得る(本明細書中に記載される場合には常に、「1~6」などの数値範囲は、所与の範囲内の各整数を指し;例えば、「1~6個の炭素原子」は、アルキル基が1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子などからなり、最大6個の炭素原子を含み得ることを意味するが、本定義は数値範囲が指定されない用語「アルキル」の記載も対象とする)。本明細書に記載される化合物のアルキル基は、「C1~6アルキル」又は同様の呼称で指定され得る。
例えば、用語「C1~4アルキル」又は「C1~6アルキル」は、基又は基の一部として本明細書で使用される場合、1~4個又は1~6個の炭素原子を含む直鎖又は分枝鎖の飽和炭化水素基を指す。そのような基の例には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどがある。
用語「アルケニル」は、アルキル基の少なくとも2個の原子が、芳香族基の一部ではない二重結合を形成するアルキル基の一種を指す。アルケニル基の非限定的な例としては、-CH=CH、-C(CH)=CH、-CH=CH、-CH=C(CH及び-C(CH)=CHCHが挙げられる。アルケニル部分は、分岐状又は直鎖状であり得る。アルケニル基は、2~6個の炭素を有し得る。アルケニル基は、置換又は非置換であり得る。構造に応じて、アルケニル基は、モノラジカル又はジラジカル(すなわちアルケニレン基)であり得る。「アルケニル」の例には、「C2~4アルケニル」又は「C2~6アルケニル」も含まれる。
用語「アルキニル」は、アルキル基の少なくとも2個の原子が三重結合を形成するアルキル基の一種を指す。アルキニル基の非限定的な例としては、-C≡CH、-C≡CCH、-C≡CCHCH及び-C≡CCHCHCHが挙げられる。アルキニル部分は、分岐状又は直鎖状であり得る。アルキニル基は、2~6個の炭素を有することができる。アルキニル基は、置換又は非置換であり得る。構造に応じて、アルキニル基は、モノラジカル又はジラジカル(すなわちアルキニレン基)であり得る。「アルキニル」の例には、「C2~4アルキニル」又は「C2~6アルキニル」も含まれる。
「アルコキシ」は、「-O-アルキル」基を指し、ここで、アルキルは、本明細書で定義する通りである。
用語「C1~4アルコキシ」又は「C1~6アルコキシ」は、基又は基の一部として本明細書で使用される場合、-O-C1~4アルキル基又は-O-C1~6アルキル基を指し、ここで、C1~4アルキル及びC1~6アルキルは、本明細書で定義されている通りである。そのような基の例として、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ及び同類のものが挙げられる。
用語「ヒドロキシC1~4アルキル」又は「ヒドロキシC1~6アルキル」は、基又は基の一部として本明細書で使用される場合、1個又は複数の水素原子がヒドロキシル基に置き換えられている、本明細書で定義されているC1~4アルキル又はC1~6アルキル基を指す。従って、用語「ヒドロキシC1~4アルキル」又は「ヒドロキシC1~6アルキル」は、モノヒドロキシC1~4アルキル、モノヒドロキシC1~6アルキル並びにポリヒドロキシC1~4アルキル及びポリヒドロキシC1~6アルキルも含む。1個、2個、3個又はより多くの水素原子がヒドロキシル基に置き換えられ得、そのため、ヒドロキシC1~4アルキル又はヒドロキシC1~6アルキルは、1個、2個、3個又はより多くのヒドロキシル基を有し得る。そのような基の例として、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル及び同類のものが挙げられる。
用語「ハロアルキル」は、1個又は複数の水素原子が1個又は複数のハロゲンで置換されている、本明細書に定義されるアルキル基を指す。従って、用語「ハロアルキル」には、「ハロC1~4アルキル」、「ハロC1~6アルキル」、モノハロC1~4アルキル、モノハロC1~6アルキル、ポリハロC1~4アルキル及びポリハロC1~6アルキルが含まれる。1個、2個、3個以上の水素原子がハロゲンで置換され得、従って、ハロC1~4アルキル又はハロC1~6アルキルは、1個、2個、3個以上のハロゲンを有し得る。ハロゲンは、同じであり得るか、又はそれらは、異なり得る。ハロアルキルの非限定的な例としては、-CHCl、-CF、-CHF、-CHCF、-CFCF、-CF(CH、フルオロエチル、フルオロメチル、トリフルオロエチルなどが挙げられる。
用語「ヘテロアルキル」は、1個又は複数の骨格鎖原子が炭素以外の原子、例えば、酸素、窒素、硫黄、リン、ケイ素又はそれらの組み合わせから選択されるアルキル基を指す。ヘテロ原子は、ヘテロアルキル基の任意の内部位置に配置され得る。例としては、限定はされないが、-CH-O-CH、-CH-CH-O-CH、-CH-NH-CH、-CH-CH-NH-CH、-CH-N(CH)-CH、-CH-CH-NH-CH、-CH-CH-N(CH)-CH、-CH-S-CH-CH、-CH-CH、-S(O)-CH、-CH-CH-S(O)-CH、-CH-NH-OCH、-CH-O-Si(CH、-CH-CH=N-OCH及び-CH=N(CH)-CHが挙げられる。更に、最大2個のヘテロ原子が連続し得、例えば-CH-NH-OCH及び-CH-O-Si(CHが挙げられる。「ヘテロアルキル」は、ヘテロ原子の数を除いて、1~6個の炭素原子を有し得る。
用語「ハロC1~4アルコキシ」又は「ハロC1~6アルコキシ」は、基又は基の一部として本明細書で使用される場合、1個又は複数の水素原子がハロゲンに置き換えられている、本明細書で定義されている-O-C1~4アルキル基又は-O-C1~6アルキル基を指す。従って、用語「ハロC1~4アルコキシ」又は「ハロC1~6アルコキシ」は、モノハロC1~4アルコキシ、モノハロC1~6アルコキシ並びにポリハロC1~4アルコキシ及びポリハロC1~6アルコキシを含む。1個、2個、3個以上の水素原子がハロゲンで置換され得、従って、ハロC1~4アルコキシ又はハロC1~6アルコキシは、1個、2個、3個以上のハロゲンを有し得る。そのような基の例として、フルオロエチルオキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシ及び同類のものが挙げられる。
用語「フルオロアルキル」及び「フルオロアルコキシ」は、1個又は複数のフッ素原子で置換されているアルキル基及びアルコキシ基をそれぞれ含む。フルオロアルキルの非限定的な例としては、-CF、-CHF、-CHF、-CHCF、-CFCF、-CFCFCF、-CF(CHなどが挙げられる。フルオロアルコキシ基の非限定的な例としては、-OCF、-OCHF、-OCHF、-OCHCF、-OCFCF、-OCFCFCF、-OCF(CHなどが挙げられる。
用語シアノC1~4アルキル又はシアノC1~6アルキルは、本明細書で使用される場合、本明細書で定義されているC1~4アルキル又はC1~-6アルキル基を指し、これは、1個又は2個のシアノ基(特に1個のシアノ基)で置換されている。
「アミノ」は、-NH基を意味する。
用語「アルキルアミン」又は「アルキルアミノ」は、-N(アルキル)基を意味し、ここで、アルキルは、本明細書で定義される通りであり、x及びyは、群x=1、y=1及びx=2、y=0から選択される。x=2の場合、アルキル基は、それらが結合されている窒素と一緒になって任意に環状環系を形成し得る。「ジアルキルアミノ」は、-N(アルキル)2基を意味し、ここで、アルキルは、本明細書で定義される通りである。
用語「カルボキシ」又は「カルボキシル」は、-COHを意味する。いくつかの実施形態において、カルボキシ部分は、「カルボン酸バイオアイソスター」によって置き換えられ得る。これは、カルボン酸部分と同様の物理的及び/又は化学的特性を示す官能基又は部分を意味する。カルボン酸バイオアイソスターは、カルボン酸基と同様の生物学的特性を有する。カルボン酸部分を有する化合物は、カルボン酸部分がカルボン酸バイオアイソスターと交換され、且つカルボン酸含有化合物と比較して同様の物理的及び/又は生物学的特性を有することができる。例えば、一実施形態において、カルボン酸バイオアイソスターは、生理的pHでカルボン酸基とほぼ同程度にイオン化するだろう。カルボン酸のバイオアイソスターの例としては、限定されないが、
Figure 2023542411000022

などが挙げられる。
本明細書で使用される用語「カルボシクリル」は、他に示されない限り、芳香族、非芳香族、不飽和、部分飽和及び完全飽和の炭素環系を含む。一般に、別途文脈が示さない限り、そのような環系は、単環式又は二環式又は架橋であり得、例えば3~12個の環員若しくは4~10個の環員又はより一般的には5~10個の環員を含み得る。3~6個の環員への言及は、環内に3、4、5又は6個の原子を含み、4~7個の環員への言及は、環内に4、5、6又は7個の原子を含み、4~6個の環員への言及は、環内に4、5又は6個の原子を含む。単環式カルボシクリル環系の例は、3、4、5、6、7及び8個の環員、より一般的には3~7個、好ましくは4、5、6又は7個の環員、より好ましくは5又は6個の環員を含む環系である。二環式カルボシクリル環系の例は、8、9、10、11及び12個の環員、より一般的には9又は10個の環員を含むものである。本明細書でカルボシクリル環系への言及がなされる場合、カルボシクリル環は、別途文脈が示さない限り、本明細書で議論されているような1個又は複数の置換基で任意選択的に置換され得る(すなわち非置換又は置換であり得る)。3~12員炭素環の特定の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクリヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、フェニル、ナフチル、インデニル、テトラヒドロナフチル、アズレニル、ノルボルナン(1,4-エンド-メチレン-シクロヘキサン)、アダマンタン環系が挙げられる。
「芳香族」とは、4n+2個のπ電子を含む非局在化π電子系を有する平面状の環を指し、nは整数である。芳香族環は、5、6、7、8、9又は9個超の原子から形成することができる。芳香族は、任意選択的に置換することができる。用語「芳香族」は、アリール基(例えば、フェニル、ナフタレニル)及びヘテロアリール基(例えば、ピリジニル、キノリニル)の両方を含む。
用語「非芳香族基」は、他に示されない限り、芳香族の特徴を含まない不飽和環系、部分的飽和及び完全飽和のヘテロシクリル環系を包含する。
用語「不飽和」及び「部分的飽和」は、環構造が複数の原子価結合を共有する原子を含む環を指し、すなわち少なくとも1つの多重結合(例えば、C=C、C≡C又はN=C結合を含む)環を指す。
用語「完全飽和」は、環原子間に多重結合が存在しない環を指す。飽和ヘテロシクリル基として、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジンが挙げられる。部分的飽和ヘテロシクリル基として、ピラゾリン(例えば、2-ピラゾリン及び3-ピラゾリン)が挙げられる。
カルボシクリル環系は、アリール環系であり得る。
用語「アリール」は、本明細書で使用される場合、カルボシクリル芳香族基を指し、多環式(例えば、二環式)環系を包含し、ここで、少なくとも1つの環が芳香族であれば、1つ又は複数の環は、非芳香族である。そのような多環式系において、環系は、芳香族環又は非芳香族環によって化合物の残部に結合し得る。用語「アリール」には、フェニル、ナフチル又はナフタレニル、インデニル及びテトラヒドロナフチル基が含まれる。構造に応じて、アリール基は、モノラジカル又はジラジカル(すなわちアリーレン基)であり得る。
用語「シクロアルキル」は、環を形成する原子(すなわち骨格原子)のそれぞれは、炭素原子である単環式又は多環式の非芳香族基を意味する。シクロアルキルは、飽和又は部分不飽和であり得る。「シクロアルキル」の例としては、「C3~6シクロアルキル」が挙げられる。シクロアルキルは、芳香環と縮合し得る(この場合、シクロアルキルは、非芳香環炭素原子を介して結合している)。シクロアルキル基は、3~10個の環原子を有する基を含む。シクロアルキル基の例としては、限定されないが、以下の部分:
Figure 2023542411000023

などが挙げられる。
用語「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクロアルキル」又は「ヘテロアリサイクリック」基は、典型的には、窒素、酸素又は硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子、特に、最大5個、最大4個、最大3個、最大2個又は単独のヘテロ原子を含有する、本明細書に定義されるカルボシクリルを意味する。本明細書でヘテロシクリル環系への言及がなされる場合、ヘテロシクリル環は、別途文脈が示さない限り、本明細書で議論されているような1個又は複数の置換基で任意選択的に置換され得る(すなわち非置換又は置換であり得る)。基は、アリール又はヘテロアリールと縮合し得る。非芳香ヘテロシクリルとも呼ばれるヘテロシクロアルキル基の例としては、
Figure 2023542411000024

などが挙げられる。
ヘテロアリサイクリックという用語は、限定されないが、単糖類、二糖類及びオリゴ糖類を含む炭水化物の全ての環状形態も含む。特記されない限り、ヘテロシクロアルキルは、環内に2~10個の炭素を有する。ヘテロシクロアルキルの炭素原子の数に言及する場合、ヘテロシクロアルキルの炭素原子の数は、ヘテロシクロアルキルを構成する原子(ヘテロ原子を含む)の総数(すなわちヘテロシクロアルキル環の骨格原子)と同一ではないことが理解される。
ヘテロシクリル環系は、5~12個の環員、より一般的には5~10個の環員を有するヘテロアリール環系であり得る。
用語「ヘテロアリール」は、本明細書では、芳香族の特徴を有するヘテロシクリル環系を表すのに使用される。用語「ヘテロアリール」は、多環式(例えば、二環式)環系を包含し、ここで、少なくとも1つの環が芳香族であれば、1つ又は複数の環は、非芳香族である。そのような多環式系において、環系は、芳香族環又は非芳香族環によって化合物の残部に結合し得る。
ヘテロアリール基の例は、5~12個の環員、より一般的には5~10個の環員を含有する単環式及び二環式基である。ヘテロアリール基は、例えば、縮合5員及び6員環、又は2つの縮合6員環、又は2つの縮合5員環から形成される5員又は6員単環式環又は二環式構造であり得る。ヘテロアリール環系は、典型的には、窒素、酸素及び硫黄から選択される最大約5個のヘテロ原子を含み得る。典型的には、ヘテロアリール環は、最大4個のヘテロ原子、より典型的には最大3個のヘテロ原子、より一般的には最大2個、例えば単一のヘテロ原子を含む。一実施形態では、ヘテロアリール環は、少なくとも1個の環窒素原子を含む。ヘテロアリール環中の窒素原子は、イミダゾール若しくはピリジンの場合に塩基性であり得るか、又はインドール若しくはピロール窒素の場合に本質的に非塩基性であり得る。一般に、任意の環のアミノ基置換基を含む、ヘテロアリール基中に存在する塩基性窒素原子の数は、5未満である。
5員ヘテロアリール基の例として、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾール、イソキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル及びテトラゾリル基が挙げられるが、これらに限定されない。特に、5員ヘテロアリール基の例として、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル及びトリアゾリル基が挙げられるが、これらに限定されない。
6員ヘテロアリール基の例として、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル及びトリアジニルが挙げられるがこれらに限定されない。
二環式ヘテロアリール基は、例えば、1、2又は3個の環ヘテロ原子を含有する5員又は6員環に縮合したベンゼン環;0、1、2又は3個の環ヘテロ原子を含有する5員又は6員環に縮合したピリジン環;0、1又は2個の環ヘテロ原子を含有する5員又は6員環に縮合したピリミジン環;0、1、2又は3環のヘテロ原子を含有する5員又は6員環に縮合したピロール環;0、1又は2環のヘテロ原子を含有する5員又は6員環に縮合したピラゾール環;0、1又は2環のヘテロ原子を含有する5員又は6員環に縮合したイミダゾール環;0、1又は2環のヘテロ原子を含有する5員又は6員環に縮合したオキサゾール環;0、1又は2個の環ヘテロ原子を含有する5員又は6員環に縮合したイソオキサゾール環;0、1又は2個の環ヘテロ原子を含有する5員又は6員環に縮合したチアゾール環;0、1又は2個の環ヘテロ原子を含有する5員又は6員環に縮合したイソチアゾール環;0、1、2又は3個の環ヘテロ原子を含有する5員又は6員環に縮合したチオフェン環;0、1、2又は3環のヘテロ原子を含有する5員又は6員環に縮合したフラン環;1、2又は3環のヘテロ原子を含有する5員又は6員芳香環に縮合したシクロヘキシル環;及び1、2又は3環のヘテロ原子を含有する5員又は6員芳香環に縮合したシクロペンチル環ら選択される基であり得る。
別の5員環に縮合した5員環を含有する二環式ヘテロアリール基の特定例としては、イミダゾチアゾリル(例えば、イミダゾ[2,1-b]チアゾール)及びイミダゾイミダゾリル(例えば、イミダゾ[1,2-a]イミダゾール)が挙げられるがこれらに限定されない。
5員環に縮合した6員環を含有する二環式ヘテロアリール基の特定例としては、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソベンゾオキサゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、イソベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インドリニル、イソインドリニル、プリニル、インダゾリル、ピラゾロピリミジニル(例えば、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン)、トリアゾロピリミジニル(例えば、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン)、ベンゾジオキソリル、イミダゾピラジニル、イミダゾピリダジニル、イミダゾピリジニル及びピラゾロピリジニル(例えば、ピラゾロ[1,5-a]ピリジン)基が挙げられるが、これらに限定されない。
2つの縮合6員環を含む二環式ヘテロアリール基の特定の例として、キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、クロマニル、イソクロマニル、チオクロマニル、ベンゾピラニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾオキサジニル、ピリドピリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、フタラジニル、ナフチリジニル及びプテリジニル基が挙げられるが、これらに限定されない。
2つの縮合6員環を含む二環式ヘテロアリール基の特定の例として、キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾピラニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾオキサジニル、ピリドピリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、フタラジニル、ナフチリジニル及びプテリジニル基が挙げられるが、これらに限定されない。
芳香族環及び非芳香族環を含有する多環式ヘテロアリール基の例としては、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾフラニル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾフラニル、テトラヒドロトリアゾロピラジニル(例えば、5,6,7,8-テトラヒドロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジニル)及びインドリニルが挙げられる。
窒素含有ヘテロアリール環は、少なくとも1個の環窒素原子を含有しなければならない。加えて、各環は、典型的には、窒素、硫黄及び酸素から選択される最大約4個の他のヘテロ原子を含み得る。典型的には、ヘテロアリール環は、最大3個のヘテロ原子、例えば1個、2個又は3個、より一般的には、最大2個の窒素、例えば単一の窒素を含む。ヘテロアリール環中の窒素原子は、イミダゾール若しくはピリジンの場合に塩基性であり得るか、又はインドール若しくはピロール窒素の場合に本質的に非塩基性であり得る。一般に、任意の環のアミノ基置換基を含む、ヘテロアリール基中に存在する塩基性窒素原子の数は、5未満である。
窒素含有ヘテロアリール基の例として、ピリジル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、オキサトリアゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、トリアゾリル(例えば、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル)、テトラゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾチアゾリル及びベンゾイソチアゾール、インドリル、3H-インドリル、イソインドリル、インドリジニル、イソインドリニル、プリニル、インダゾリル、キノリジニル、ベンゾオキサジニル、ピリドピリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、ナフチリジニル並びにプテリジニルが挙げられるが、これらに限定されない。
芳香族環及び非芳香族環を含む窒素含有多環式ヘテロアリール基の例として、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル及びインドリニルが挙げられる。
非芳香族ヘテロシクリル基の例は、3~12個の環員、より一般的には5~10個の環員を有する基である。そのような基は、単環式又は二環式であり得、例えば、典型的には、通常は窒素、酸素及び硫黄から選択される1~5個のヘテロ原子環員(より一般的には、1、2、3又は4個のヘテロ原子環員)を有し得る。ヘテロシクリル基は、例えば、(例えば、テトラヒドロフラン及びジオキサンでの)環状エーテル部分、(例えば、テトラヒドロチオフェン及びジチアンでの)環状チオエーテル部分、(例えば、ピロリジンでの)環状アミン部分並びにこれらの組み合わせ(例えば、チオモルホリン)を含み得る。
特定例としては、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル(例えば、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル及び4-ピペリジニル)、ピロリジニル(例えば、1-ピロリジニル、2-ピロリジニル及び3-ピロリジニル)、アゼチジニル、ピラニル(2H-ピラニル又は4H-ピラニル)、ジヒドロチオフェニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、テトラヒドロピラニル、イミダゾリニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、オキセタニル、チアゾリニル、2-ピラゾリニル、ピラゾリジニル及びピペラジニルが挙げられる。一般に、好ましい非芳香族ヘテロシクリル基として、ピペリジニル、ピロリジニル、アゼチジニル、モルホリニル及びピペラジニル等の飽和基が挙げられる。一般に、好ましい非芳香族ヘテロシクリル基として、ピペリジニル、ピロリジニル、アゼチジニル、モルホリニル及びピペラジニル等の飽和基が挙げられる。
窒素含有非芳香族ヘテロシクリル環において、この環は、少なくとも1個の環窒素原子を含有しなければならない。
窒素含有非芳香族ヘテロシクリル基の特定例としては、アジリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル(例えば、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル及び4-ピペリジニル)、ピロリジニル(例えば、1-ピロリジニル、2-ピロリジニル及び3-ピロリジニル)、ジヒドロチアゾリル、イミダゾリニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、2-ピラゾリニル、3-ピラゾリニル、ピラゾリジニル及びピペラジニルが挙げられる。
3~6員単環式飽和ヘテロシクリルの特定例としては、モルホリニル、チオモルホリニル、ジオキサニル、ピペリジニル(例えば、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル及び4-ピペリジニル)、ピペラジニル、ピロリジニル(例えば、1-ピロリジニル、2-ピロリジニル及び3-ピロリジニル)、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、ジオキソラニル、ジチオラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロピラニル(例えば、4-テトラヒドロピラニル)、ジチアニル、トリオキサニル、トリチアニル、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、ジアジリジニル、ジオキサリニル、オキセタニル、アゼチジニル、チエタニル、ジオキセタニル環系が挙げられる。
3~6員単環式ヘテロシクリルとしては、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル(例えば、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル及び4-ピペリジニル)、ピロリジニル(例えば、1-ピロリジニル、2-ピロリジニル及び3-ピロリジニル)、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、ジオキソラニル、ジチオラニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジオキサニル、テトラヒドロピラニル(例えば、4-テトラヒドロピラニル)、ジチアニル、トリオキサニル、トリチアニル、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、ジアジリジニル、ジオキサリニル、オキセタニル、アゼチジニル、チエタニル、ジオキセタニル、アジリニル、アゼチル、1,2-ジチエチル、ピロリル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ジチアゾリル、ピリジニル、ピラニル、チオピラニル、ピリミジニル、チアジニル、オキサジニル、トリアジニル環系が挙げられる。
3~12員複素環の特定の例として、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル(例えば、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル及び4-ピペリジニル)、ピロリジニル(例えば、1-ピロリジニル、2-ピロリジニル及び3-ピロリジニル)、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、ジオキソラニル、ジチオラニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジオキサニル、テトラヒドロピラニル(例えば、4-テトラヒドロピラニル)、ジチアニル、トリオキサニル、トリチアニル、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、ジアジリジニル、ジオキサリニル、オキセタニル、アゼチジニル、チエタニル、ジオキセタニル、アジリニル、アゼチル、1,2-ジチエチル、ピロリル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ジチアゾリル、ピリジニル、ピラニル、チオピラニル、ピリミジニル、チアジニル、オキサジニル、トリアジニル、アゼパニル、オキセパニル、チエパニル、1,2-ジアゼパニル、1,4-ジアゼパニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、アゾカニル、アゾシニル、イミダゾチアゾリル(例えば、イミダゾ[2,1-b]チアゾリル)、イミダゾイミダゾリル(例えば、イミダゾ[1,2-a]イミダゾリル)、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソベンゾオキサゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、イソベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インドリニル、イソインドリニル、プリニル、インダゾリル、ピラゾロピリミジニル(例えば、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニル)、トリアゾロピリミジニル(例えば、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジニル)、ベンゾジオキソリル、イミダゾピリジニル及びピラゾロピリジニル(例えば、ピラゾロ[1,5-a]ピリジニル)、キノリニル、イソキノリニル、クロマニル、チオクロマニル、イソクロマニル、ベンゾジオキサニル、キノリジニル、ベンゾオキサジニル、ピリドピリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プテリジニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾフラニル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾフラニル、テトラヒドロトリアゾロピラジニル(例えば、5,6,7,8-テトラヒドロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジニル)、8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル環系が挙げられる。
5~6員芳香族複素環の特定の例として、ピロリル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、フラザニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル及びトリアジニル環系が挙げられるが、これらに限定されない。
ヘテロシクリル及びカルボシクリル環としては、架橋環系、例えばノルボルナン(1,4-エンド-メチレン-シクロヘキサン)、アダマンタン、オキサ-アダマンタンなどの架橋シクロアルカン;例えば、8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタンなどの架橋モルホリン環;例えば、3,6-ジアザビシクロ[3.1.1]ヘプタンなどの架橋ピペラジン環;例えば、1,4-エチレンピペリジンなどの架橋ピペリジン環も挙げられる。縮合と架橋環系との間の違いの説明については、Advanced Organic Chemistry,by Jerry March,4thEdition,Wiley Interscience,pages 131-133,1992を参照されたい。
環系内に描かれる線は、結合が好適な且つ利用可能な環原子のいずれかに結合し得ることを示す。
用語「任意選択的な」又は「任意選択的に」は、それに続いて記載される事象が起こっても又は起こらなくてもよいことを意味する。この用語は、この事象が起こっても又は起こらなくてもよい場合を包含する。
本開示の化合物において、下記の式で「」と共に示される炭素原子は、キラル中心である。炭素原子が「(R)」で示される場合、それは純粋なエナンチオマーであるが、それがR又はSエナンチオマーであるかどうかは不明であることを意味する。同様に、炭素原子が「(S)」で示される場合、それは純粋なエナンチオマーであることを意味するが、それがR又はSエナンチオマーであるかどうかは不明である。
用語「結合」又は「単結合」は、2つの原子間の化学結合又は結合によって結合した原子がより大きい部分構造の一部とみなされる場合の2つの部分の化学結合を指す。
用語「部分」は、分子の特定のセグメント又は官能基を指す。化学的部分は、多くの場合、分子中に埋め込まれたか又は分子に付加された認識される化学的実体である。
本明細書で使用される場合、単独で現れ、且つ番号指定のない置換基「R」は、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、(環炭素を介して結合した)ヘテロアリール及びヘテロシクロアルキルから中から選択された置換基を指す。
用語「任意選択的に置換された」又は「置換された」は、明示的に定義されていない場合、参照される基が、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、-OH、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、アリールスルホン、-CN、アルキニル、C1~6アルキルアルキニル、ハロ、アシル、アシロキシ、-COH、-CO-アルキル、ニトロ、ハロアルキル、フルオロアルキル並びにモノ-及びジ-置換アミノ基(例えば、-NH、-NHR、-N(R))を含むアミノ並びにその保護された誘導体から個別に且つ独立して選択される1個又は複数の追加の基で置換され得ることを意味する。いくつかの実施形態において、任意選択的な置換基は、ハロゲン、-CN、-NH、-NH(CH)、-N(CH、-OH、-COH、-COアルキル、-C(=O)NH、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)、-S(=O)NH、-S(=O)NH(アルキル)、-S(=O)N(アルキル)、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン及びアリールスルホンから独立して選択される。いくつかの実施形態において、任意選択的な置換基は、ハロゲン、-CN、-NH、-OH、-NH(CH)、-N(CH、-CH、-CHCH、-CF、-OCH及び-OCFから独立して選択される。いくつかの実施形態において、置換基は、1個又は2個の上記の基で置換されている。いくつかの実施形態において、脂肪族炭素原子(非環式又は環式、飽和又は不飽和炭素原子、芳香族炭素原子を除く)上の任意選択的な置換基は、オキソ(=O)を含む。
本明細書で使用する場合、用語「治療上有効な量」は、必要とする哺乳動物に投与されたとき、本明細書に記載される疾患、障害又は状態を少なくとも部分的に改善するか又は少なくとも部分的に予防するために有効な活性化合物又は医薬剤の量を指す。
本明細書で使用する場合、用語「組成物」は、特定の成分を特定の量で含む生成物及び特定の成分の特定の量での組み合わせから直接的又は間接的に得られる任意の生成物を包含するものとする。
本明細書で使用する場合、用語「発現」は、ポリヌクレオチドがmRNAに転写され、ペプチド、ポリペプチド又はタンパク質に翻訳されるプロセスを含む。
用語「活性化剤」は、本明細書において、その種自体が受容体に結合するか、その種の代謝物が受容体に結合するかどうかにかかわらず、示された受容体の活性化をもたらす任意の分子種を示すために使用される。従って、活性化剤は、受容体のリガンドであり得るか、又は受容体のリガンドに代謝される活性化剤、すなわち組織で形成されて実際のリガンドとなる代謝産物でもあり得る。
本明細書で使用する場合、用語「アンタゴニスト」は、受容体に結合し、その後、受容体のアゴニスト誘導転写活性を低下させる低分子薬剤を意味する。
本明細書で使用する場合、用語「アゴニスト」は、受容体に結合し、その後、既知のアゴニストの非存在下で受容体の転写活性を増加させる低分子薬剤を意味する。
本明細書で使用する場合、用語「逆アゴニスト」は、受容体に結合し、その後、既知のアゴニストの非存在下で存在する受容体転写活性の基礎レベルを低下させる低分子薬剤を意味する。
「モジュレートする」という用語は、本明細書で用いられる場合、単なる例として挙げると、標的の活性を増強したり、標的の活性を阻害したり、標的の活性を制限するか又は標的の活性を延長するなど、標的の活性を変化させるように、直接的又は間接的のいずれかで標的と相互作用することを意味する。
「対象」又は「患者」という用語は、哺乳類を含む。哺乳類の例としては、限定されないが、任意の哺乳綱のメンバー:ヒト、チンパンジーなどのヒト以外の霊長類並びにその他の類人猿及びサル種;ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタなどの家畜;ウサギ、イヌ、ネコなどの家畜;ラット、マウス、モルモットなどのげっ歯類を含む実験動物が挙げられる。一態様において、哺乳動物はヒトである。当業者は、ある種の哺乳動物における病態の重症度を低減する療法が、別の種の哺乳動物に対する療法の効果を予測するものであることを認識している。
本明細書で使用される場合、用語「治療する」、「治療すること」又は「治療」は、疾患若しくは状態の少なくとも1つの症状の緩和、軽減若しくは改善、追加の症状の予防、疾患若しくは状態の抑制、例えば疾患若しくは状態の進行の停止、疾患若しくは状態の緩和、疾患若しくは状態の退行の発生、疾患若しくは状態によって引き起こされる状態の緩和又は予防的及び/若しくは治療的な疾患若しくは状態の症状の停止を含む。
「増殖性疾患」とは、細胞の増殖による異常な成長又は伸長に起因する疾患をいう。増殖性疾患は、1)通常静止している細胞の病的な増殖;2)正常な場所からの細胞の病的な移動(例えば、腫瘍性細胞の転移);3)マトリックスメタロプロテアーゼ(例えば、コラゲナーゼ、ゼラチナーゼ及びエラスターゼ)などのタンパク質分解酵素の病的発現;又は4)増殖性網膜症及び腫瘍転移における病的血管新生に関連し得る。例示的な増殖性疾患には、癌(すなわち「悪性新生物」)、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、自己炎症性疾患及び自己免疫疾患が含まれる。
用語「新生物」及び「腫瘍」は、本明細書において互換的に使用され、組織の異常な塊であって、その塊の成長が正常な組織の成長を上回り、調和しないものを指す。新生物又は腫瘍は、以下の特徴:細胞分化度(形態及び機能性を含む)、成長速度、局所浸潤及び転移に応じて、「良性」又は「悪性」であり得る。「良性新生物」は、一般に分化度が高く、特徴的に悪性新生物に比べて増殖速度が遅く、発生部位に局所的にとどまる。更に、良性新生物は、遠隔地への浸潤、侵襲又は転移する能力を有しない。例示的な良性新生物には、限定されないが、脂肪腫、軟骨腫、腺腫、アクロコルドン、老人性血管腫、脂漏性角化症、黒子及び皮脂腺過形成が含まれる。場合により、ある種の「良性」腫瘍は、後に悪性新生物を生じさせることがあり、これは、腫瘍の新生物細胞の亜集団における追加の遺伝子変化から生じることがあり、これらの腫瘍は、「前悪性新生物」と称される。例示的な前悪性新生物は、奇形腫である。一方、「悪性新生物」は、一般に低分化(未分化)であり、特徴的に周囲組織への進行性浸潤、侵襲及び破壊を伴う急速な増殖を有する。更に、悪性新生物は一般に遠隔転移する能力を有する。
本明細書で使用される場合、用語「癌」は、悪性新生物を指す。例示的な癌には、限定されないが、聴神経腫瘍;腺癌;副腎癌;肛門癌;血管肉腫(例えば、リンパ管肉腫、リンパ管内皮質肉腫、血管肉腫);虫垂癌;良性モノクローナルガンマ症;胆道癌(例えば、胆管癌);膀胱癌;乳癌(例えば、乳房腺癌、乳房乳頭癌、乳腺癌、乳房髄様癌);脳癌(例えば、髄膜腫、膠芽腫、神経膠腫(例えば、星細胞腫、乏突起膠腫)、髄芽腫);気管支癌;カルチノイド腫瘍;子宮頸癌(例えば、子宮頸部腺癌);絨毛癌;脊索腫;頭蓋咽頭腫;大腸癌(例えば、結腸癌、直腸癌、大腸腺癌);結合組織癌;上皮性癌;上衣腫;内皮肉腫(例えば、カポジ肉腫、多発性特発性出血性肉腫);子宮内膜癌(例えば、子宮癌、子宮肉腫);食道癌(例えば、食道腺癌、バレット腺癌);ユーイング肉腫;眼癌(例えば、眼内黒色腫、網膜芽細胞腫);家族性好酸球増多症;胆嚢癌;胃癌(例えば、胃腺癌);消化管間質腫瘍(GIST);胚細胞癌;頭頸部癌(例えば、頭頸部扁平上皮癌、口腔癌(例えば、口腔扁平上皮癌)、咽の癌(例えば、喉頭癌、咽頭癌、上咽頭癌、中咽頭癌));造血器癌(例えば、急性リンパ性白血病(ALL)(例えば、B細胞ALL、T細胞ALL)、急性骨髄球性白血病(AML)(例えば、B細胞AML、T細胞AML)、慢性骨髄球性白血病(CML)(例えば、B細胞CML、T細胞CML)及び慢性リンパ球性白血病(CLL)(例えば、B細胞CLL、T細胞CLL)などの白血病);ホジキンリンパ腫(HL)(例えば、B細胞HL、T細胞HL)及び非ホジキンリンパ腫(NHL)(例えば、びまん性大細胞リンパ腫(DLCL)(例えば、びまん性大細胞B細胞リンパ腫)などのB細胞NHL、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、辺縁帯B細胞リンパ腫(例えば、粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫、結節性辺縁帯B細胞リンパ腫、脾臓辺縁帯B細胞リンパ腫)、原発性縦隔B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫(すなわちワルデンストレームマクログロブリン血症)、有毛細胞白血病(HCL)、免疫芽球性大細胞リンパ腫、前駆Bリンパ球性リンパ腫及び原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫;並びに前駆Tリンパ球性リンパ腫/白血病、末梢T細胞リンパ腫(PTCL)などのT細胞NHL(例えば、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)(例えば、菌状息肉症、セザリー症候群)、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、節外ナチュラルキラーT細胞リンパ腫、腸炎型T細胞リンパ腫、皮下脂肪膜炎様T細胞リンパ腫及び未分化大細胞リンパ腫)などのリンパ腫;上記の1種又は複数種の白血病/リンパ腫の混合;並びに多発性骨髄腫(MM))、重鎖病(例えば、α鎖病、γ鎖病、μ鎖病);血管芽細胞腫;下咽頭癌;炎症性筋線維芽細胞腫瘍;免疫細胞性アミロイドーシス;腎臓癌(例えば、腎芽細胞腫、別名ウィルムス腫瘍、腎細胞癌)、肝臓癌(肝細胞癌(HCC)、悪性肝細胞癌)、肺癌(気管支癌、小細胞肺癌(SCLC)、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺腺癌);平滑筋肉腫(LMS);肥満細胞症(例えば、全身性肥満細胞症);筋肉癌;骨髄異形成症候群(MDS);中皮腫;骨髄増殖性障害(MPD)(例えば、真性多血症(PV)、本態性血小板減少症(ET)、骨髄異形成(AMM)別名骨髄線維症(MF)、慢性特発性骨髄線維症、慢性骨髄球性白血病(CML)、慢性好中球性白血病(CNL)、好酸球増加症(HES));神経芽腫;神経線維腫(例えば、神経線維腫症(NF)1型又は2型、神経鞘腫症);神経内分泌癌(例えば、胃腸膵神経内分泌腫瘍(GEP-NET)、カルチノイド腫瘍);骨肉腫(例えば、骨癌);卵巣癌(例えば、嚢胞腺癌、卵巣胚性癌、卵巣腺癌);乳頭腺癌;膵臓癌(例えば、膵臓腺癌、乳頭内粘液性新生物(IPMN)、膵島細胞腫瘍);陰茎癌(例えば、陰茎及び陰嚢のページェット病);松果体腫;原始神経外胚葉腫瘍(PNT);形質細胞新生物;腫瘍随伴症候群;上皮内新生物;前立腺癌(例えば、前立腺腺癌);直腸癌;横紋筋肉腫;唾液腺癌;皮膚癌(例えば、扁平上皮癌(SCC)、ケラトアカントーマ(KA)、メラノーマ、基底細胞癌(BCC));小腸癌(例えば、虫垂癌);軟組織肉腫(例えば、悪性線維性組織球腫(MFH)、脂肪肉腫、悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、軟骨肉腫、線維肉腫、粘液肉腫);皮脂腺癌;小腸癌;汗腺癌;滑膜腫;精巣癌(例えば、セミノーマ、精巣胚性癌)、甲状腺癌(例:甲状腺乳頭癌(papillary carcinoma of the thyroid)、甲状腺乳頭癌(papillary thyroid carcinoma)(PTC)、甲状腺髄質癌)、尿道癌、膣癌及び外陰癌(例えば、外陰部ページェット病)が含まれる。
用語「血管新生」は、新しい血管の形成及び成長を意味する。正常な血管新生は、傷の治癒及び傷害後の組織への血流回復のために、対象の健常な身体内で起こる。健常な身体は、多くの手段、例えば、血管新生を刺激する成長因子及び血管新生阻害因子を通じて血管新生を制御する。癌、糖尿病性失明、加齢黄斑変性、関節リウマチ及び乾癬などの多くの疾患状態は、異常(すなわち増加又は過剰)血管新生により特徴づけられる。異常血管新生とは、正常な身体における血管新生よりも大きい血管新生、特に正常な血管新生(例えば、月経又は創傷治癒)とは関係のない成人における血管新生を指す。異常血管新生は、病気の組織を供給する及び/又は正常な組織を破壊する新しい血管を提供し得、癌の場合、新しい血管は、腫瘍細胞が循環に逃れ、他の器官に宿る(腫瘍転移)ことを可能にする。
本明細書で使用する場合、「炎症性疾患」は、炎症によって引き起こされるか、炎症に起因するか又は炎症をもたらす疾患を指す。用語「炎症性疾患」は、マクロファージ、顆粒球及び/又はTリンパ球による過剰反応を引き起こし、異常な組織損傷及び/又は細胞死をもたらす調節不全の炎症反応も意味し得る。炎症性疾患は、急性又は慢性の炎症状態であり、感染症又は非感染症の原因に起因する可能性がある。炎症性疾患には、限定されないが、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、自己免疫疾患、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、リウマチ性多発筋痛(PMR)、痛風性関節炎、変性関節炎、腱炎、滑液包炎、乾癬、嚢胞性線維症、関節炎、関節リウマチ、炎症性関節炎、シェーグレン症候群、巨細胞性動脈炎、進行性全身性硬化症(強皮症)、強直性脊椎炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、天疱瘡、類天疱瘡、糖尿病(例えば、I型)、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、バセドウ病、グッドパスチャー病、混合性結合組織病、硬化性胆管炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、悪性貧血、炎症性皮膚症、型間質性肺炎(UIP)、石綿症、ケイ肺、気管支拡張、ベリリウム症、タルコシス、じん肺、サルコイドーシス、落屑性間質性肺炎、リンパ性間質性肺炎、巨細胞間質性肺炎、細胞性間質性肺炎、外因性アレルギー性肺胞炎、ウェゲナー肉芽腫症及び関連形態の血管炎(側頭動脈炎及び結節性多発動脈炎)、炎症性皮膚症、肝炎、遅延型過敏反応(例えば、ツタウルシ)、肺炎、気道炎症、成人呼吸困難症候群(ARDS)、脳炎、即時型過敏反応、喘息、花粉症、アレルギー、急性アナフィラキシー、リウマチ熱、糸球体腎炎、腎盂腎炎、蜂巣炎、膀胱炎、慢性胆嚢炎、虚血(虚血性損傷)、再灌流障害、同種移植片拒絶反応、宿主対移植片拒絶反応、虫垂炎、動脈炎、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、子宮頸管炎、胆管炎、絨毛膜炎、結膜炎、涙腺炎、皮膚筋炎、心内膜炎、内膜炎、腸炎、腸球菌炎、上肢炎、副睾丸炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、歯肉炎、回腸炎、虹彩炎、喉頭炎、脊髄炎、心筋炎、腎炎、臍炎、卵巣炎、睾丸炎、骨炎、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺炎、直腸炎、前立腺炎、鼻炎、卵管炎、副鼻腔炎、口内炎、滑膜炎、精巣炎、扁桃炎、尿道炎、膀胱炎、ぶどう膜炎、膣炎、脈管炎、外陰炎、外陰膣炎、血管炎、慢性気管支炎、骨髄炎、視神経炎、側頭動脈炎、横断脊髄炎、壊死性筋膜炎及び壊死性腸炎が含まれる。
本明細書で使用する場合、「自己免疫疾患」とは、身体内に正常に存在する物質及び組織に対する対象の身体の不適切な免疫反応に起因する疾患を意味する。すなわち、免疫系が身体のいずれかの部分を病原体と勘違いし、自身の細胞を攻撃することである。これは、特定の臓器に限定され得るか(例えば、自己免疫性甲状腺炎)、又は異なる場所にある特定の組織を巻き込み得る(例えば、肺及び腎臓の両方の基底膜に影響を及ぼし得るグッドパスチャー病)。自己免疫疾患の治療は、通常、免疫抑制剤、例えば、免疫反応を低下させる薬物によって行われる。例示的な自己免疫疾患には、限定されないが、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、壊死性血管炎、リンパ節炎、結節性動脈周囲炎、全身性エリテマトーデス、リューマチ、関節炎、乾癬性関節炎、全身性エリテマトーデス、乾癬、潰瘍性大腸炎、全身性硬化症、皮膚筋炎/多発性筋炎、抗リン脂質抗体症候群、強皮症、尋常性天疱瘡、ANCA関連血管炎(例えば、ウェゲナー肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎)、ぶどう膜炎、シェーグレン症候群、クローン病、ライター症候群、強直性脊椎炎、ライム関節炎、ギランバレー症候群、橋本甲状腺炎及び心筋症が含まれる。
用語「自己炎症性疾患」とは、自己免疫疾患と似ているが異なる疾患のカテゴリーを指す。自己炎症性疾患及び自己免疫性疾患は、両方の群の疾患とも免疫系が対象の自己の組織を攻撃することに起因し、その結果、炎症の増加がもたらされるという点で共通の特徴を共有する。自己炎症性疾患では、対象の自然免疫系が未知の理由から炎症を引き起こす。自然免疫系は、対象の自己抗体又は抗原に遭遇したことがないにもかかわらず反応する。自己炎症性疾患は、発熱、発疹又は関節の腫れなどの症状をもたらす激しい炎症エピソードを特徴とする。また、これらの疾患は、重要な器官での血液タンパク質の致命的な蓄積の可能性をもたらすアミロイドーシスの危険性を有する。自己炎症性疾患には、限定されないが、家族性地中海熱(FMF)、新生児発症多臓器性炎症性疾患(NOMID)、腫瘍壊死因子(TNF)受容体関連周期症候群(TRAPS)、インターロイキン1受容体アンタゴニストの欠損(DIRA)及びベーチェット病が含まれる。
用語「生物学的試料」は、組織試料(組織切片及び組織の針生検など);細胞試料(例えば、細胞学的スミア(Pap若しくは血液スミアなど)又はマイクロダイセクションによって得られた細胞の試料);生物全体の試料(酵母若しくは細菌の試料など);或いは細胞フラクション、断片又は細胞小器官(細胞を溶解して遠心分離若しくは他の手段によってその成分を分離して得られるものなど)を含む任意の試料を意味する。生物学的試料の他の例としては、血液、血清、尿、精液、糞便、脳脊髄液、間質液、粘液、涙、汗、膿、生検組織(例えば、外科的生検又は針生検によって得られるもの)、乳頭吸引液、乳、膣液、唾液、スワブ(口腔スワブなど)又は第1の生物学的試料から得られる任意の生体分子含有物質が含まれる。生物学的試料には、トランスジェニック卵子、精子細胞、胚盤胞、胚、胎児、ドナー細胞又は細胞核などのトランスジェニックである生物学的試料も含まれる。
異性体、塩、N-オキシド、溶媒和物、多形体、プロドラッグ、同位体標識した誘導体
以上及び以下では、「式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IVa)、(IVb)、(Va)、(Vb)の化合物」、「本開示若しくは本発明の化合物」、「本明細書に提示する化合物」又は同様の用語は、その付加塩、溶媒和物及び立体異性体を含むことを意味する。
特定の実施形態において、本明細書に提示される化合物は、1つ又は複数の立体中心を有し、各中心は独立して、R又はS配置のいずれかで存在する。本明細書に提示される化合物は、全てのジアステレオマー、エナンチオマー、アトロピソマー及びエピマー形態並びにそれらの適切な混合物を含む。立体異性体は、必要に応じて、立体選択的合成及び/又はキラルクロマトグラフカラムによる立体異性体の分離などの方法によって得られる。いくつかの実施形態において、本開示の化合物は、単一エナンチオマーとして使用される。いくつかの実施形態において、本開示の化合物は、ラセミ混合物として使用される。いくつかの実施形態において、本開示の化合物は、アトロピソマーをもたらす単結合についての回転障害を有する。
一部の状況では、化合物は、互変異性体として存在し得る。全ての互変異性体は、本明細書に提示される化合物の範囲内に含まれる。
誤解を避けるために記すと、化合物がいくつかの幾何異性体形態又は互変異性体形態の1つとして存在し得、1つのみが具体的に説明されているか又は示されている場合、それにもかかわらず他の全てが包含される。互変異性体形態の例として、例えば、下記の互変異性体対のような、ケト形態、エノール形態及びエノラート形態が挙げられる:ケト/エノール(下記に示す)、イミン/エナミン、アミド/イミノアルコール、アミジン/エネジアミン、ニトロソ/オキシム、チオケトン/エンチオール及びニトロ/aci-ニトロ。
Figure 2023542411000025
そのような形態は、存在し得る限り、本明細書に掲示される化合物の範囲内に含まれることが意図されている。従って、単一の化合物が立体異性体形態及び互変異性体形態の両方で存在し得ることになる。
本明細書に記載の化合物が1つ又は複数のキラル中心を含み、2つ以上の光学異性体の形態で存在し得る場合、本明細書に記載の化合物への言及は、文脈から反対の意味が要求されない限り、その全ての光学異性体形態(例えば、エナンチオマー、エピマー及びジアステレオ異性体)を、個別の光学異性体か又は2つ以上の光学異性体の混合物(例えば、ラセミ混合物)のいずれかとして含む。化合物が、複数のキラル中心を有し、1つのキラル中心が絶対立体配置を有するものとして示される場合、他のキラル中心は、文脈から反対の意味が要求されない限り、全ての光学異性体を、個別の光学異性体又はその2つ以上の光学異性体の混合物(ラセミ混合物など)のいずれかとして含む。光学異性体は、その光学活性(すなわちこれらが平面偏光を回転させる方向に応じた+及び-異性体又はd及びl異性体としての光学活性)により特性化及び同定され得るか、又はそれらは、Cahn,Ingold and Prelogにより開発された「R及びS」命名法を使用してその絶対立体化学の点で特性化される得、Jerry MarchによるAdvanced Organic Chemistry,4th Edition,John Wiley&Sons,New York,1992,pages 109-114を参照されたく、また、Cahn,Ingold&Prelog(1966)Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,5,385-415も参照されたい。例えば、絶対配置が不明な、分割されたエナンチオマーは、それらが平面偏光を回転させる方向に応じて(+)又は(-)で示すことができる。
光学異性体は、キラルクロマトグラフィー(キラルな担体上のクロマトグラフィー)を含むいくつかの技法により分離され得、そのような技法は当業者に周知である。キラルクロマトグラフィーに代わるものとして、光学異性体は、(+)-酒石酸、(-)-ピログルタミン酸、(-)-ジ-トルオイル-L-酒石酸、(+)-マンデル酸、(-)-リンゴ酸及び(-)-カンファースルホン酸などのキラルな酸とジアステレオ異性体塩を形成し、ジアステレオ異性体を優先晶出により分離し、次いで、塩を解離させて、遊離塩基の個別のエナンチオマーを与えることによって分離できる。
化合物が2つ以上の異性体形態として存在する場合、1つの異性体形態、例えば1対のエナンチオマーの1つのエナンチオマーは、例えば、生物学的活性の点で他の異性体形態に優る、例えば他のエナンチオマーに優る利点を示し得る。そのため、特定の状況で、1対のエナンチオマーの一方のみ又は複数のジアステレオ異性体の1つのみを治療剤として使用することが望ましくなり得る。
特定の立体異性体が同定される場合、これは、前記立体異性体が他の異性体を実質的に含まず、すなわち他の異性体の50%未満、好ましくは20%未満、より好ましくは10%未満、更により好ましくは5%未満、特に2%未満、最も好ましくは1%未満と関連することを意味する。そのため、本明細書に記載の化合物が例えば(S)と特定される場合、これは、この化合物が(R)異性体を実質的に含まないことを意味し、本明細書に記載の化合物が例えばEと特定される場合、これは、この化合物がZ異性体を実質的に含まないことを意味し、本明細書に記載の化合物が例えばシスと特定される場合、これは、この化合物がトランス異性体を実質的に含まないことを意味する。
本明細書で使用される場合、実線のくさび形結合又は破線のくさび形結合としてではなく、結合が実線としてのみ示される任意の化学式又は他に1つ又は複数の原子の周りに特定の配置(例えばR、S)を有するものとして示されない任意の化学式は、それぞれ可能な立体異性体又は2つ以上の立体異性体の混合物を企図するものである。
用語「立体異性体」、「立体異性体形態」又は「立体化学的異性体形態」は、上記又は下記において互換的に用いられる。
エナンチオマーは、重ね合わせることができない互いの鏡像となっている立体異性体である。エナンチオマーの対の1:1混合物は、ラセミ体又はラセミ混合物である。
アトロプ異性体(又はアトロポ異性体)は、大きい立体障害に起因する単結合の周りの束縛回転から生じる特定の空間配置を有する立体異性体である。本明細書に記載された化合物のアトロプ異性体形態は全て、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。
ジアステレオマー(又はジアステレオ異性体)は、エナンチオマーではない立体異性体であり、すなわち鏡像の関係にない。化合物が二重結合を含有する場合、置換基は、E配置又はZ配置となり得る。二価の環状(部分的)飽和基上の置換基は、シス配置又はトランス配置を有し得、例えば、化合物が二置換のシクロアルキル基を含む場合、この置換基は、シス配置又はトランス配置であり得る。従って、本開示は、化学的に可能な場合には常に、エナンチオマー、アトロプ異性体、ジアステレオマー、ラセミ体、E異性体、Z異性体、シス異性体、トランス異性体及びそれらの混合物を含む。
これらの全ての用語、すなわちエナンチオマー、アトロプ異性体、ジアステレオマー、ラセミ体、E異性体、Z異性体、シス異性体、トランス異性体及びそれらの混合物の意味は、当業者に公知である。
本明細書に記載の方法及び製剤は、本明細書に提示される構造を有する化合物のN-オキシド(適切な場合)、結晶形(多形としても知られている)、溶媒和物及び水和物(疑似多形としても知られている)、薬学的に許容できる塩及びそれらの組み合わせ並びに同タイプの活性を有するこれらの化合物の活性代謝産物の使用を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、限定されないが、非晶質形態、粉砕形態及びナノ粒子形態を含む様々な形態である。更に、本明細書に記載される化合物は、多形として知られる結晶形態を含む。多形は、同一元素組成の化合物の異なる結晶充填配置を含む。多形体は通常、異なるX線回折パターン、融点、密度、硬度、結晶形状、光学特性、安定性及び溶解度を有する。再結晶溶媒、結晶化速度及び保存温度などの様々な要因により、単結晶の形態が支配的になり得る。
特定の実施形態において、本明細書に記載の化合物は、水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒との溶媒和形態で存在する。他の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、非溶媒和形態で存在する。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の化合物は、その溶媒付加形態又は結晶形態、特に溶媒和物又は多形体を含む。本明細書で使用される場合、用語「溶媒和物」は、本発明の化合物が1つ又は複数の溶媒分子並びにそれらの薬学的に許容される付加塩と物理的に会合していることを意味する。この物理的会合は、水素結合を含む様々な程度のイオン結合及び共有結合を包含する。特定の場合、例えば1つ又は複数の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に取り込まれる場合、溶媒和物を単離することが可能である。用語「溶媒和物」は、溶液相及び単離可能な溶媒和物の両方を包含することが意図される。溶媒和物は、化学量論的又は非化学量論的な量の溶媒を含み、水、エタノール、イソプロパノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸、エタノールアミンなどの薬学的に許容される溶媒による結晶化のプロセスの間に形成され得る。水和物は、溶媒が水であるときに形成されるか、又はアルコラートは、溶媒がアルコールであるときに形成される。本明細書に記載の化合物は、溶液状態でその生物学的作用を発揮し得る。
本明細書に提示される化合物の塩形態は、典型的には、薬学的に許容される塩であり、薬学的に許容される塩の例は、Berge et al.(1977)“Pharmaceutically Acceptable Salts,”J.Pharm.Sci.,Vol.66,pp.1-19で論じられている。しかし、薬学的に許容されない塩も、中間体形態として調製し得、次いでこれを薬学的に許容される塩に変換し得る。そのような薬学的に許容されない塩形態は、例えば、本発明の化合物の精製又は分離において有用になることがあり、また本発明の一部を形成する。
薬学的に許容される塩には、薬学的に許容される酸付加塩及び塩基付加塩が含まれ、本明細書に記載の化合物が形成し得る治療活性のある無毒の酸付加塩形態及び塩基付加塩形態を含むものとする。
本開示の塩を、“Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use,”P.Heinrich Stahl(Editor),Camille G.Wermuth(Editor),ISBN:3-90639-026-8,Hardcover,388ページ,August 2002で説明されている方法等の従来の化学的方法により、塩基性又は酸性部分を含む親化合物から合成することができる。一般に、そのような塩を、この化合物の遊離酸形態又は遊離塩基形態を水中若しくは有機溶媒中又はその2つの混合物中(一般には、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール又はアセトニトリル等の非水性媒体が使用される)で適切な塩基又は酸と反応させることにより調製し得る。本発明の化合物は、塩が形成される酸のpKaにより、一塩又は二塩として存在し得る。
薬学的に許容される酸付加塩は、塩基形態をアニオン形態でそのような適切な無機酸(塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など)又は有機酸(酢酸、メタンスルホン酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸など)によって処理することによって都合よく得ることができる。
適切なアニオンは、例えば、アセテート、2,2-ジクロロアセテート、アジペート、アルギネート、アスコルベート(例えば、L-アスコルベート)、L-アスパラテート、ベンゼンスルホネート、ベンゾエート、4-アセトアミドベンゾエート、ブタノエート、ビカルボネート、ビタルトレート、ブロミド、(+)カンファレート、カンファー-スルホネート、(+)-(1S)-カンファー-10-スルホネート、カルシウムエデテート、カムシレート、カプレート、カプロエート、カプリレート、カルボネート、クロリド、シンナメート、シトレート、シクラメート、ジヒドロクロリド、ドデシルスルフェート、エデテート、エストレート、エシレート、エタン-1,2-ジスルホネート、エタンスルホネート、ホルメート、フマレート、ガラクタレート、ゲンチセート、グルコヘプトネート、グルセプテート、グルコネート、D-グルコネート、グルクロネート(例えば、D-グルクロネート)、グルタメート(例えば、L-グルタメート)、α-オキソグルタレート、グリコレート、グリコリルアルサニレート、ヘキシルレゾルシネート、ヒップレート、ヒドラバミン、ヒドロブロミド、ヒドロクロリド、ヒドリオデート、2-ヒドロキシエタン-スルホネート、ヒドロキシナフトエート、ヨージド、イセチオネート、ラクテート(例えば、(+)-L-ラクテート、(±)-DL-ラクテート)、ラクトビオネート、マレート、(-)-L-マレート、マレエート、マロネート、マンデレート、(±)-DL-マンデレート、メシレート、メタンスルホネート、メチルブロミド、メチルニトレート、メチルスルフェート、ムケート、ナフタレン-スルホネート(例えば、ナフタレン-2スルホネート)、ナフタレン-1,5-ジスルホネート、1-ヒドロキシ-2-ナフトエート、ナプシレート、ニコチネート、ニトレート、オレエート、オロテート、オキサレート、パルミデート、パモエート(エンボネート)、パントテネート、ホスフェート/ジホスフェート、プロピオネート、ポリガラクツロネート、L-ピログルタミメート、ピルベート、サリチレート、4-アミノサリチレート、セバケート、ステアレート、スバセテート、スクシネート、スルフェート、タンネート、タルトレート、(+)-L-タルトレート、テオクレート、チオシアネート、トルエンスルホネート(例えば、p-トルエンスルホネート)、トシレート、トリエチオダイド、ウンデシレネート、吉草酸塩並びにアシル化アミノ酸及びカチオン交換樹脂が含まれる。逆に言えば、前記塩形態は、適切な塩基で処理することによって遊離塩基形態に変換することができる。
酸性プロトンを含む本開示の化合物は、カチオン形態の適切な有機及び無機塩基を用いた処理により、それらの非毒性金属又はアミン付加塩形態にも変換され得る。適切な塩基性塩は、アルギニン、ベンザチン、ベンジルアミン、ブチルアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、エチルアミン、エチレンジアミン、リジン、メグルミン、フェニルベンジルアミン、ピペラジン、プロカイン、トリエチルアミン、トロメタミンなどの有機カチオンによって形成されるもの;アンモニウムイオン(すなわちNH )、四級アンモニウムイオンN(CH 及び置換アンモニウムイオン(例えば、NH、NH 、NHR 、NR )によって形成されるもの;並びにアルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛などの金属カチオンによって形成されるものを含む。本明細書に記載の化合物は、アミン官能基を含有する場合、例えば当業者に周知の方法に従うアルキル化剤との反応により、四級アンモニウム塩を形成し得る。そのような四級アンモニウム化合物は、本明細書に提示される化合物の範囲内である。
逆に言えば、前記塩形態は、適切な酸で処理することによって遊離形態に変換することができる。
薬学的に許容される塩、多形及び/又は溶媒和物のスクリーニング及び特徴決定は、限定されないが、熱分析、X線回折、分光学、蒸気吸着及び顕微鏡を含む様々な技術を使用して達成され得る。熱分析法は、多形転移を含むがこれに限定されない熱化学的分解又は熱物理的プロセスに対処し、そのような方法は、多形間の関係を分析し、重量損失を決定し、ガラス転移温度を求めるか又は賦形剤適合性研究のために用いられる。このような方法には、限定されないが、示差走査熱量測定(DSC)、変調示差走査熱量測定(MDCS)、熱重量分析(TGA)及び熱重量・赤外線分析(TG/IR)が含まれる。X線回折法としては、限定されないが、単結晶及び粉末回折装置並びに放射光源が含まれる。使用される様々な分光学技術には、限定されないが、限定されないが、ラマン、FTIR、UV-VIS並びにNMR(液体及び固体)が含まれる。固体NMR(SS-NMR)は、Magic Angle Spinning NMR又はMAS-NMRとしても知られている。様々な顕微鏡技術には、限定されないが、偏光顕微鏡、エネルギー分散型X線分析(EDX)を伴う走査型電子顕微鏡(SEM)、EDXを伴う環境走査型電子顕微鏡(ガス又は水蒸気雰囲気中)、IR顕微鏡及びラマン顕微鏡が含まれる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の化合物は、プロドラッグとして調製される。「プロドラッグ」は、インビボで親薬物に変換される薬剤を指す。プロドラッグは、一部の状況では、親薬物よりも投与が容易である場合があるため、多くの場合に有用である。例えば、親薬物がそうでないのに対して、それらは経口投与で生物学的利用が可能であり得る。プロドラッグは、親薬物を上回る医薬組成物中での改善された溶解度も有し得る。いくつかの実施形態において、プロドラッグの設計は、有効水溶性を増加させる。特定の実施形態において、インビボ投与時、プロドラッグは、生物学的、薬学的又は治療的に活性な形態の化合物に化学的に変換される。特定の実施形態において、プロドラッグは、1つ又は複数のステップ又はプロセスによって酵素的に代謝され、生物学的、薬学的又は治療的に活性な形態の化合物となる。
本明細書に記載の化合物のプロドラッグには、限定されないが、エステル、エーテル、カルボネート、チオカルボネート、N-アシル誘導体、N-アシルオキシアルキル誘導体、三級アミンの四級誘導体、N-マニッヒ塩基、シッフ塩基、アミノ酸結合体、リン酸エステル及びスルホン酸エステルが含まれる。例えば、Vivekkumar K.及びBari S.“Prodrug Design”,Academic Press,2016;Rautio,J.及びLaine,K.“Prodrugs in Drug Design and Development”in“Textbook of Drug Design and Development”,Stromgaard,Krogsgaard-Larsen,and Madsen,Ed.5,2017,Chapter 10;並びにDi及びKerns,“Prodrugs”in“Drug-Like Properties”,2016,2nd.Ed.471-485に記載されており、これらの各々は、参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される化合物中のヒドロキシル基は、プロドラッグを形成するために用いられ、ヒドロキシル基は、アシルオキシアルキルエステル、アルコキシカルボニルオキシアルキルエステル、アルキルエステル、アリールエステル、リン酸エステル、糖エステル、エーテルなどの中に組み込まれる。
本明細書に記載の化合物のプロドラッグ形態であって、プロドラッグがインビボで代謝されて、本明細書に記載の本開示の化合物を生成するものは、請求項の範囲に含まれる。場合により、本明細書に記載の化合物のいくつかは、別の誘導体又は活性化合物のプロドラッグであり得る。
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される化合物上の部位は、様々な代謝反応に影響されやすい。従って、代謝反応の場所に適切な置換基を組み込むことで、代謝経路を減少、最小化又は排除する。特定の実施形態において、代謝反応に対する芳香族環の感受性を減少又は除去するための適切な置換基は、例示に過ぎないが、ハロゲン、重水素又はアルキル基である。
本開示の化合物には、同位体標識された、すなわち1つ又は複数の同位体置換を有する化合物が含まれる。これらの化合物は、本明細書に提示された様々な式及び構造に記載されているものと同一であるが、1つ又は複数の原子が、自然界で通常見出される原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する原子で置換されているという事実のためである。特定の元素への言及は、その元素の全同位元素、天然に存在するものか又は合成的に生成されたものかのいずれか、天然に豊富であるものか又は同位体的に豊富な形態のものかのいずれかを、この化合物の範囲内に含む。例えば、水素への言及は、その範囲内にH、H(D)及びH(T)を含む。同様に、炭素及び酸素への言及は、それらの範囲内にそれぞれ12C、13C及び14C並びに16O及び18Oを含む。同位体は、放射性又は非放射性であり得る。本発明の一実施形態では、化合物は、放射性同位体を含まない。別の実施形態において、化合物は、1つ又は複数の放射性同位体を含有し得る。そのような放射性同位体を含有する化合物は、診断の観点でも有用であり得る。放射標識された本明細書に記載の化合物は、H、H、11C、18F、122I、123I、125I、131I、75Br、76Br、77Br及び82Brの群から選択される放射性同位体を含み得る。好ましくは、放射性同位体は、H、H、11C及び18Fの群から選択される。より好ましくは、放射性同位体は、Hである。詳細には、重水素化化合物は、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の化合物上の代謝部位は、重水素化されている。
本明細書を通じて、その基及び置換基は、安定な部分及び化合物を提供するように選択され得る。
化合物の合成
本節では、他の全ての節と同様に文脈に別段の記載がない限り、式(I)への言及は、本明細書において定義されている全ての他の亜群及びその例も含む。
本明細書に記載の化合物の合成は、化学文献に記載されている手段を用いて、本明細書に記載の方法を用いて又はそれらの組み合わせによって達成される。更に、本明細書で提示される溶媒、温度及び他の反応条件は、変更され得る。この分野で認識されている技術及び材料は、例えば、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,Volumes 1-17(John Wiley and Sons,1991);Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,Volumes 1-5 and Supplementals(Elsevier Science Publishers,1989);Organic Reactions,Volumes 1-40(John Wiley and Sons,1991),Larock’s Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc.,1989),March,Advanced Organic Chemistry 4th Ed.,(Wiley 1992);Carey and Sundberg,Advanced Organic Chemistry 4th Ed.,Vols.A and B(Plenum 2000,2001)及びGreen and Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis 3rd Ed.,(Wiley 1999)(これらの全ては、そのような開示について参照によって組み込まれる)に記載される。本明細書に開示されるような化合物の調製のための一般的な方法は、反応に由来し、本明細書に提供されるような式で見られる様々な部分の導入のために、適切な試薬及び条件の使用によって反応が変更され得る。
本明細書に記載の化合物の合成に使用される出発物質及び試薬は、合成され得るか、又は限定されないが、Sigma-Aldrich、FischerScientific(Fischer Chemicals)及びAcrosOrganicsなどの商業的供給源から入手することができる。
本明細書に記載の反応において、反応性官能基、例えば、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、チオ又はカルボキシ基が最終生成物中に所望される場合、望ましくないそれらの反応への関与を回避するために、反応性官能基を保護することが必要となり得る。保護基は、反応性部分の一部又は全部をブロックし、保護基が除去されるまで、そのような基が化学反応に参加するのを防ぐために使用される。各保護基は、異なる手段で除去可能であることが好ましい。全く異なる反応条件で切断される保護基は、異なる除去の要件を満たしている。
保護基は、酸、塩基、還元条件(例えば、水素化分解など)及び/又は酸化条件によって除去することができる。トリチル、ジメトキシトリチル、アセタール及びt-ブチルジメチルシリルなどの基は酸に不安定であり、水素化分解によって除去可能なCbz基及び塩基に不安定なFmoc基によって保護されたアミノ基の存在下で、カルボキシ及びヒドロキシ反応性部分の保護に使用され得る。カルボン酸及びヒドロキシ反応性部分は、両方とも酸及び塩基に安定であるが加水分解によって除去可能なt-ブチルカルバメート又はカルバメートなどの酸に不安定な基によってブロックされたアミンの存在下で、限定されないが、メチル、エチル及びアセチルなどの塩基不安定基によってブロックされ得る。
カルボン酸及びヒドロキシ反応性部分は、ベンジル基などの加水分解によって除去可能な保護基によってブロックされ得るが、酸と水素結合が可能なアミン基は、アセチル、トリフルオロアセチル、t-ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(CBz)及び9-フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)などの塩基不安定基によってブロックされ得る。カルボン酸反応性部分は、アルキルエステルへの変換を含む本明細書に例示されるような単純なエステル化合物への変換によって保護され得るか、又はそれらは、2,4-ジメトキシベンジルなどの酸化的に除去可能な保護基によってブロックされ得るが、共存するアミノ基は、フッ化物不安定シリルカルバメートによってブロックされ得る。
アリルブロック基は、酸及び塩基保護基の存在下で有用であり、前者は安定であり、その後、金属又はパイ酸触媒によって除去することができる。例えば、アリルブロックカルボン酸は、酸に不安定なt-ブチルカルバメート又は塩基に不安定な酢酸アミン保護基の存在下で、Pd触媒反応によって脱保護することができる。保護基の更に別の形態は、化合物又は中間体が付着し得る樹脂である。残基が樹脂に付着している限り、その官能基はブロックされ、反応することは不可能である。樹脂から解放されると、その官能基は反応可能になる。
典型的なブロック/保護基は、以下のものから選択され得る。
Figure 2023542411000026
他の保護基並びに保護基の生成及びそれらの除去に適用可能な技術の詳細な説明は、T.W.Greene及びP.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,4th ed.,Wiley,Hoboken,New Jersey,2007に記載されており、そのような開示については参照により本書に組み込まれる。
合成のスキーム
式(I)の化合物及びその中間体(ここで、全ての変形形態は、本開示において定義される通りである)は、図に示される反応スキームに従って調製され得、ここで、LGは、例えば、エステル、塩化アシルなどの脱離基を表し;PGは、上記で例示されるように、適切な保護基を表す。
スキーム1(図1参照)において、以下の定義が適用される:Aは、窒素を表す。
スキーム1に示された各反応の条件は、以下の通りであり得る。
反応1:式(X)の中間体をトルエンなどの適切な溶媒中でブレデレック(Bredereck)試薬と反応させ得る。得られた化合物を2-メチル-2-チオプソイドウレアヘミスルフェート、例えばナトリウムエトキシドなどの適切な塩基の存在下において例えばEtOHなどの適切な溶媒中で環化し得る。得られた化合物をDCMなどの適切な溶媒中においてメタクロロ過安息香酸の存在下で酸化し得、これにより式(XI)の化合物が得られる。
反応2:式(XI)の中間体をDCMなどの適切な溶媒中においてトリフルオロ酢酸の存在下で脱保護し得、これにより式(XII)の化合物が得られる。
反応3:式(XII)の中間体を例えばトリエチルアミンなどの適切な塩基及び例えばDCMなどの適切な溶媒の存在下で式(XIII)の中間体と反応させ得、これにより式(XV)の化合物が得られる。
反応4:式(XII)の中間体を例えばトリエチルアミンなどの適切な塩基及び例えばDCMなどの適切な溶媒の存在下でジホスゲンと反応させ得る。得られた中間体を例えばトリエチルアミンなどの適切な塩基及び例えばDCMなどの適切な溶媒の存在下で式(XIV)の中間体と反応させ得、これにより式(XV)の化合物が得られる。
反応5:式(XV)の中間体を式(XVI)の中間体と反応させ得、これにより式(I)の化合物が得られる。
反応6:式(XI)の中間体を式(XVI)の中間体と反応させ、次いでDCMなどの適切な溶媒中、トリフルオロ酢酸の存在下で脱保護を行い得、これにより式(XVIII)の化合物が得られる。
反応7:式(X)の中間体をトルエンなどの適切な溶媒中でブレデレック(Bredereck)試薬と反応させ得る。得られた化合物をナトリウムエトキシドなどの適切な塩基及び例えばEtOHなどの適切な溶媒の存在下で式(XVI)の中間体と環化させ得、これにより式(XVII)の化合物が得られる。
反応8:式(XVII)の中間体をHCl 4M及び例えばDioxane及びMeOHなどの適切な溶媒又は溶媒混合物の存在下で式(XVIII)の中間体に変換し得る。
反応9:式(XVIII)の中間体をHBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)、例えばジイソプロピルエチルアミンなどの適切な塩基及び例えばDMFなどの適切な溶媒存在下で式(XIX)の中間体と反応させ得、これにより式(I)の化合物が得られる。
反応10:式(XVIII)の中間体を例えばトリエチルアミンなどの適切な塩基及び例えばDCMなどの適切な溶媒の存在下で式(XIII)の中間体と反応させ得、これにより式(I)の化合物が得られる。
スキーム2(図2参照)において、以下の定義が適用される:Aは、窒素を表す。
スキーム2に示された各反応の条件は、以下の通りであり得る。
反応11:式(XX)の中間体をナトリウムメトキシドなどの適切な塩基及び例えばMeOHなどの適切な溶媒の存在下で尿素と反応させ得る。得られた化合物を活性化させた亜鉛、アンモニア、NH(HO中28%)及び例えばEtOHなどの適切な溶媒の存在下でPOClと反応させて、最後に式(XXI)の中間体に変換し得る。
反応12:式(XXI)の中間体を例えばRuPhos Pd G3などの適切な触媒、ナトリウムtert-ブトキシドなどの適切な塩基及び例えばトルエンなどの適切な溶媒の存在下で式(XVI)の中間体と反応させ得る。得られた化合物を水素及び例えばMeOHなどの適切な溶媒中の10%Pd/Cの存在下で脱保護し得、これにより式(XVIII)の化合物が得られる。
スキーム3(図3参照)において、以下の定義が適用される:Aは、CHを表す。
スキーム3に示された各反応の条件は、以下の通りであり得る。
反応13:式(XXII)の中間体をプロピレン、例えばPdCl(TPP)、ヨウ化銅などの適切な触媒、例えばトリエチルアミンなどの適切な塩基及び例えばDMFなど適切な溶媒の存在下で反応させ得る。得られた中間体を例えば水などの適切な溶媒中でtert-ブチルアミンと反応させ得る。得られた中間体を例えばDMFなどの適切な溶媒中でヨウ化銅によって環化し得る。得られた中間体を例えばCHCNなどの適切な溶媒中で臭化ベンジルによってアルキル化し得る。得られた中間体を例えばMeOHなどの適切な溶媒中で水素化ホウ素ナトリウムによって還元し得、これにより式(XXIII)の化合物が得られる。
反応14:式(XXIII)の中間体を例えば炭酸カリウムなどの適切な塩基中、例えばジクロロエタンなどの適切な溶媒中において1-クロロエチルクロロホルメートで脱保護し得、これにより式(XXIV)の化合物が得られる。
反応15:式(XXIV)の中間体をHBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)、例えばジイソプロピルエチルアミンなどの適切な塩基及び例えばDMFなどの適切な溶媒の存在下で式(XIX)の中間体と反応させ得、これにより式(XXV)の化合物が得られる。
反応16:式(XXV)の中間体を式(XVI)の中間体、例えばRuPhos Pd G3などの適切な触媒、例えばナトリウムtert-ブトキシドなどの適切な塩基及び例えばトルエンなどの適切な溶媒の存在下で反応させ得、これにより式(I)の化合物が得られる。
スキーム4(図4参照)において、以下の定義が適用される:A=NR、A=CR3a3b、A=CH。
スキーム4に示された各反応の条件は、以下の通りであり得る。
Figure 2023542411000027
反応17:式(XXVI)の中間体をトリフルオロメタンスルホン酸無水物、例えばジイソプロピルエチルアミンなどの適切な塩基及び例えばトルエンなどの適切な溶媒の存在下で式(XXVII)の中間体に変換し得る。
反応18:式(XXVII)の中間体をビス(ピナコラト)ジボロン、例えばPd(dppf)Cl・CHClなどの適切な触媒、例えば酢酸カリウムなどの適切な塩基及び例えばジオキサンなどの適切な溶媒と反応させ得、これにより式(XXVIII)の化合物が得られる。
反応19:式(XXVIII)の中間体をアリールブロミド、例えばビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリドなどの適切な触媒、炭酸ナトリウム1Mなどの適切な塩基及び例えばジオキサンなどの適切な溶剤の存在下で反応させ得る。得られた中間体をHCl 6M及び水の存在下で式(XIX)の中間体に変換し得る。
反応20:式(XXVII)の中間体をアリールボロン酸、ピナコールエステル、例えばビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリドドなどの適切な触媒、炭酸ナトリウム1Mなどの適切な塩基及び例えばジオキサンなどの適切な溶剤の存在下で反応させ得る。得られた中間体をHCl 6M及び水の存在下で式(XIX)の中間体に変換し得る。
反応21:4-ピリジンカルボン酸、2-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-、エチルエステルを37%HCl及び例えばMeOHなどの適切な溶媒中で10%Pd/Cによって水素化し得る。得られた中間体を例えばTHFなどの適切な溶媒中で水性ホルムアルデヒド37%及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリドと反応させ得、これにより式(XIX)の化合物が得られる。
反応22:4-ピリジンカルボン酸、3-メチル-、エチルエステルを37%HCl及び例えばMeOHなどの適切な溶媒中で10%Pd/Cによって水素化し得る。得られた中間体を例えばTHFなどの適切な溶媒中で水性ホルムアルデヒド37%及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリドと反応させ得、これにより式(XIX)の化合物が得られる。
以下のスキームにおいて示されている化学反応は、別の順序で行われても所望の式(I)の化合物がもたらされ得ることを当業者は理解するであろう。
以下のスキームに示される中間体及び最終化合物が、当業者に周知の方法に従って更に官能化され得ることを当業者は理解するであろう。
式(I)の化合物は、当技術分野で既知の反応又は官能基形質転換を介して相互にも変換され得る。例えば、-C(=O)-O-C1~6アルキル又はC1~6アルキル-O-C(=O)-などの置換基は、水酸化リチウムの存在下及び例えばテトラヒドロフラン又はアルコール、例えばメタノールなどの適切な溶媒の存在下でHOOC-C1~6アルキル又はカルボキシルに変換され得る。
当業者は、スキームに記載した反応において、ある場合には、例えばNガス雰囲気下等の不活性雰囲気下で反応を行うことが望ましいか又は必要である場合があることを理解するであろう。
反応の後処理(例えば、クエンチ、カラムクロマトグラフィー、抽出などの化学反応の生成物を単離及び精製するために必要とされる一連の操作を指す)の前に反応混合物を冷却する必要があり得ることが、当業者には明らかであろう。
当業者は、撹拌下で反応混合物を加熱することで、反応結果が向上され得ることを理解するであろう。幾つかの反応では、全反応時間を短縮するために、通常加熱に代えてマイクロ波加熱を使用し得る。
本明細書で説明されている方法で調製される本発明の化合物を、エナンチオマーの混合物、特にエナンチオマーのラセミ混合物の形態で合成し得、この混合物を当技術分野で既知の分割手順に従って相互に分離し得る。塩基性窒素原子を含む式(I)のラセミ化合物を、好適なキラル酸との反応により、対応するジアステレオマー塩形態に変換し得る。その後、前記ジアステレオマー塩形態は、例えば、選択的結晶化又は分別結晶化により分離され、それからアルカリにより鏡像異性体が遊離される。式(I)の化合物並びにその薬学的に許容される付加塩及び溶媒和物のエナンチオマー形態の代替的な分離方法は、例えば超臨界流体クロマトグラフィーより、キラル固定相を使用する液体クロマトグラフィーを含む。前記純粋な立体化学異性形態は、適切な出発物質の対応する純粋な立体化学異性形態からも誘導され得るが、ただし、この反応は立体特異的に起こることを条件とする。好ましくは、特定の立体異性体を所望する場合、前記化合物は、立体特異的な調製方法で合成されることになる。これらの方法では、有利には、エナンチオマー的に純粋な出発物質が用いられる。
これらの調製の全てにおいて、反応生成物を反応媒体から単離し得、必要に応じて、当技術分野において一般に知られている方法、例えば抽出、結晶化、トリチュレーション及びクロマトグラフィー等によって更に精製し得る。反応生成物の純度を、例えばLC-MS、TLC、HPLC等の当技術分野で一般に知られている方法論に従って決定し得る。
治療方法及び医療用途、医薬組成物及びその組み合わせ
本発明は、対象における増殖性疾患(例えば、癌、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、自己炎症性疾患若しくは自己免疫疾患)又は感染性疾患(例えば、ウイルス性疾患)の治療又は予防の方法も提供する。そのような方法は、本開示の化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、互変異性体、立体異性体若しくは同位体標識誘導体或いはその医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与するステップを含む。
治療される対象は、哺乳類である。対象は、ヒトであり得る。対象は、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ又はヤギなどの家畜であり得る。対象は、イヌ又はネコなどのコンパニオン動物であり得る。対象は、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ又はヤギなどの畜産動物であり得る。対象は、動物園の動物であり得る。対象は、齧歯類、イヌ又は非ヒト霊長類などの研究用動物であり得る。対象は、トランスジェニックマウス又はトランスジェニックブタなどの非ヒトトランスジェニック動物であり得る。
式(I)又は式(II)の化合物を用いて治療又は予防される増殖性疾患は、典型的には、CDK7の異常な活性と関連するであろう。CDK7の異常な活性は、CDK7の上昇した及び/又は不適切な(例えば、異常な)活性であり得る。特定の実施形態において、CDK7は過剰発現されず、CDK7の活性は上昇し、且つ/又は不適切である。特定の他の実施形態において、CDK7は過剰発現され、CDK7の活性は上昇し、且つ/又は不適切である。本開示の化合物並びにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、互変異性体、同位体標識誘導体及び組成物は、CDK7の活性を阻害し、増殖性疾患を治療及び/又は予防するのに有用であり得る。
増殖性疾患は、生物学的試料又は被験体における細胞のアポトーシスの阻害とも関連し得る。本明細書に記載されるか又は当技術分野で既知の全てのタイプの生物学的試料が本発明の範囲内にあるものとして考えられる。CDK7の活性の阻害は、アポトーシスの誘導を介した細胞毒性を引き起こすと予想される。本開示の化合物並びにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、互変異性体、同位体標識誘導体及び組成物は、アポトーシスを誘導し、従って、増殖性疾患の治療及び/又は予防に有用であり得る。
特定の実施形態において、本開示の化合物を使用して治療又は予防される増殖性疾患は、癌である。本明細書に開示されるか又は当技術分野で既知の全てのタイプの癌は、本発明の範囲内にあるものとして考えられる。
本発明の化合物は、限定されないが、乳房、肝臓、肺、結腸、腎臓、膀胱(小細胞肺癌、非小細胞肺癌を含む)、頭頸部、甲状腺、食道、胃、膵臓、卵巣、胆嚢、頸部、前立腺及び皮膚(扁桃細胞癌を含む)のものを含む癌腫;白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ球性白血病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、有毛細胞リンパ腫、骨髄腫、マントル細胞リンパ腫及びバーケットリンパ腫を含むリンパ系造血器腫瘍;急性及び慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群及び前骨髄球性白血病を含む骨髄系造血器腫瘍;線維肉腫及び横紋筋肉腫を含む間葉系由来の腫瘍;星細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫及び神経鞘腫を含む中枢神経系及び末梢神経系の腫瘍;並びにセミノーマ、メラノーマ、骨肉腫、奇形癌、ケラトタントーマ、色素異常症、甲状腺濾胞癌及びカポジ肉腫を含む他の腫瘍を含む種々の癌の治療において有用である。
増殖性疾患は、BCL-2抗アポトーシスタンパク質(例えば、MCL-1及び/又はXIAP)への依存に関連する癌であり得る。増殖性疾患は、MYC(転写因子をコードする遺伝子)の過剰発現に関連する癌であり得る。増殖性疾患は、血液学的悪性腫瘍であり得る。増殖性疾患は、血液癌であり得る。増殖性疾患は、白血病であり得る。増殖性疾患は、慢性リンパ性白血病(CLL)であり得る。増殖性疾患は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)であり得る。増殖性疾患は、T細胞性急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)であり得る。増殖性疾患は、慢性骨髄性白血病(CML)であり得る。増殖性疾患は、急性骨髄性白血病(AML)であり得る。増殖性疾患は、リンパ腫であり得る。増殖性疾患は、メラノーマであり得る。増殖性疾患は、多発性骨髄腫であり得る。増殖性疾患は、骨癌であり得る。増殖性疾患は、骨肉腫であり得る。増殖性疾患は、ユーイング肉腫であり得る。増殖性疾患は、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)であり得る。増殖性疾患は、脳腫瘍であり得る。増殖性疾患は、神経芽細胞腫であり得る。増殖性疾患は、肺癌、小細胞肺癌(SCLC)又は大細胞肺癌であり得る。増殖性疾患は、良性新生物であり得る。本明細書に開示されるか又は当技術分野において既知の全てのタイプの良性新生物は、本発明の範囲内にあると考えられる。
増殖性疾患は、血管新生と関連し得る。本明細書に開示されるか又は当技術分野において既知の全てのタイプの血管新生は、本発明の範囲内であると考えられる。
増殖性疾患は、炎症性疾患であり得る。本明細書に開示されるか又は当技術分野において既知の全てのタイプの炎症性疾患は、本発明の範囲内であると考えられる。炎症性疾患は、関節リウマチであり得る。増殖性疾患は、自己炎症性疾患であり得る。本明細書に開示されるか又は当技術分野において既知の全てのタイプの自己炎症性疾患は、本発明の範囲内であると考えられる。増殖性疾患は、自己免疫疾患であり得る。本明細書に開示されるか又は当技術分野において既知の全てのタイプの自己免疫疾患は、本発明の範囲内であると考えられる。
本明細書に記載の細胞は、異常細胞であり得る。細胞は、インビトロ又はインビボであり得る。細胞は、増殖性細胞であり得る。細胞は、血球であり得る。細胞は、リンパ球であり得る。細胞は、癌細胞であり得る。細胞は、白血病細胞であり得る。細胞は、CLL細胞であり得る。細胞は、メラノーマ細胞であり得る。細胞は、多発性骨髄腫細胞であり得る。細胞は、良性の腫瘍性細胞であり得る。細胞は、内皮細胞であり得る。細胞は、免疫細胞であり得る。
別の態様において、本発明は、生物学的試料又は対象におけるCDK7の発現をダウンレギュレートする方法を提供する。
更に別の態様において、本発明は、対象における増殖性疾患の治療における使用のための、本開示の化合物並びに薬学的に許容される塩、溶媒和物、水和物、互変異性体、同位体標識誘導体及びそれらの組成物を提供する。本明細書に記載の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び組成物は、細胞増殖を阻害する際に使用され得る。本明細書に記載の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び組成物は、細胞におけるアポトーシスを誘導する際に使用され得る。本明細書に記載の化合物並びにその薬学的に許容される塩及び組成物は、転写を阻害する際に使用され得る。
当業者であれば、本発明の化合物の治療有効量が、十分な治療活性を有する量であること並びにこの量は、特に疾患のタイプ、治療製剤中の化合物の濃度及び患者の状態に応じて変動することを認識するであろう。一般に、本明細書中に言及した障害を治療するための治療薬として投与する本発明の化合物の量は、主治医により個々の場合に応じて決定されるであろう。
このような疾患を治療する当業者は、下記に示す試験結果から有効治療1日量を決定することができる。有効治療1日量は、約0.005mg/kg~50mg/kgであり得る。治療効果を達成するのに必要である、ここで有効成分とも称される本発明による化合物の量は、個別に、例えば特定の化合物、投与経路、レシピエントの年齢及び病態並びに治療する特定の障害又は疾患に応じて変化するであろう。治療方法は、1日に1~4回摂取する投薬計画で活性成分を投与することも含み得る。これらの処置方法では、本発明による化合物は、投与前に製剤化されることが好ましい。本明細書で後述するように、好適な医薬製剤は、公知であり且つ容易に入手可能な成分を使用して、既知の手順で調製される。
活性成分を単独で投与することも可能であるが、それを医薬組成物として提供することが好ましい。従って、本発明は、本発明の化合物を、薬学的に許容される担体又は希釈剤と共に含む医薬組成物を更に提供する。この担体又は希釈剤は、この組成物の他の成分と適合し且つそのレシピエントに有害でないという意味で「許容される」ものでなければならない。
本発明の医薬組成物は、薬学の技術分野において周知のいずれかの方法で、例えば、Gennaro et al.Remington’s Pharmaceutical Sciences(18thed.,Mack Publishing Company,1990、特にPart 8:Pharmaceutical preparations and their Manufactureを参照されたい)に記載されるもの等の方法を使用して調製され得る。治療有効量の特定の化合物は、活性成分として、塩基形態又は付加塩形態において、薬学的に許容される担体と組み合わされて均質な混合物にされ、これは、投与に所望される製剤の形態に応じて多様な形態を取り得る。これらの医薬組成物は、好ましくは、経口、経皮若しくは非経口投与などの全身投与又は吸入若しくは鼻腔スプレーによる局所投与に好適な単位剤形であることが望ましい。例えば、経口剤形の組成物の製造において、懸濁剤、シロップ、エリキシル剤及び液剤などの経口液体製剤の場合、例えば、水、グリコール、油及びアルコール等;又は散剤、丸剤、カプセル及び錠剤の場合、デンプン、糖類、カオリン、滑沢剤、結合剤及び崩壊剤等の固体担体など、通常の医薬媒体のいずれかを使用することができる。錠剤及びカプセル剤は、その投与が容易であるため、最も有利な経口単位剤形であり、その場合、固体医薬担体が当然ながら使用される。非経口組成物の場合、担体は、通常、滅菌水を少なくとも大部分含むことになるが、例えば溶解性を促進するための他の成分も含まれ得る。例えば、担体が生理食塩水、グルコース溶液又は生理食塩水とグルコース溶液との混合物を含む注射用溶液が調製され得る。注射用懸濁液も調製することができ、その場合、適切な液体担体、懸濁剤などを用いることができる。経皮投与に好適な組成物では、担体は、皮膚に重大な有害作用を引き起こさない任意の性質の少量の好適な添加剤と任意選択的に組み合わせて、浸透促進剤及び/又は好適な湿潤剤を任意選択的に含む。上記の添加剤は、皮膚への投与を容易にし得、且つ/又は所望の組成物の調製に役立ち得る。これらの組成物は、例えば、経皮パッチ、スポットオン又は軟膏などとして、種々の方法で投与することができる。
投与を容易にし、投与量を均一にするために、前述の医薬組成物を単位剤形に製剤化することが特に有利である。単位剤形は、本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、単位用量として好適な物理的に個別の単位を指し、各単位は、必要な医薬担体と共に、所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性成分を含有する。そのような単位剤形の例としては、錠剤(割線入り錠剤又はコーティング錠を含む)、カプセル剤、丸剤、分包散剤、カシェ剤、注射用溶液剤又は懸濁剤、小さじ量及び大さじ量など並びにそれらを分割して複合したものがある。
正確な投与量及び投与頻度は、当業者に公知であるように、使用される特定の化合物、治療される特定の病態、治療される病態の重症度、特定の患者の年齢、体重、性別、障害の程度及び全身の健康状態並びにその個体が摂取している可能性がある他の医薬によって異なる。更に、上記の有効1日量が、治療対象の応答に応じて、且つ/又は本発明の化合物を処方する医師の評価に応じて、減少され得るか又は増加され得ることは明らかである。
本明細書に記載の方法は、本発明の化合物、その薬学的に許容される塩又はそのような化合物若しくは薬学的に許容される塩を含む組成物と組み合わせて、1つ又は複数の追加の医薬剤を投与する追加のステップを含み得る。このような追加の医薬剤としては、抗増殖剤、抗癌剤、抗糖尿病剤、抗炎症剤、免疫抑制剤及び鎮痛剤が挙げられるが、これらに限定されない。追加の医薬は、生物学的試料又は対象において、本発明の化合物又は組成物によって誘導されるCDK7又はCDK12及び/又はCDK13の阻害を相乗的に増大させ得る。従って、本発明化合物又は組成物と追加の医薬剤との組み合わせは、本発明化合物又は組成物を用いずに追加の医薬剤を用いる治療に対して耐性のある増殖性疾患の治療に有用であり得る。
本発明の化合物は、単独で又は1種以上の追加の治療薬と組み合わせて投与され得る。組み合わせ療法としては、本発明による化合物及び1種以上の追加の治療薬を含む単一医薬製剤の投与並びに本発明の化合物及び各追加の治療薬のそれぞれ個別の医薬製剤による投与が挙げられる。例えば、本発明による化合物と治療薬を錠剤若しくはカプセル剤などの単一の経口投与組成物として一緒に患者に投与し得るか、又は各薬剤を個別の経口投与製剤として投与し得る。
上記病態の処置のために、本発明の化合物は、1種又は複数種の他の薬剤、より特定すると、癌治療における他の抗癌剤又はアジュバントと組み合わせて用いることが有利であり得る。抗癌剤又はアジュバント(治療における補助剤)の例として下記が挙げられるが、これらに限定されない:
- アミホスチン、カルボプラチン又はオキサリプラチンと任意選択的に組み合わせた白金配位化合物、例えばシスプラチン;
- タキサン化合物、例えば、パクリタキセル、パクリタキセルタンパク質結合粒子(Abraxane(商標))又はドセタキセル;
- カンプトテシン化合物などのトポイソメラーゼI阻害剤、例えば、イリノテカン、SN-38、トポテカン、トポテカンhcl;
- 抗腫瘍性エピポドフィロトキシン又はポドフィロトキシン誘導体等のトポイソメラーゼII阻害剤、例えば、エトポシド、リン酸エトポシド又はテニポシド;
- 抗腫瘍性ビンカアルカロイド、例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン又はビノレルビン;
- 抗腫瘍性ヌクレオシド誘導体、例えば、5-フルオロウラシル、ロイコボリン、ゲムシタビン、ゲムシタビンhcl、カペシタビン、クラドリビン、フルダラビン、ネララビン;
- ナイトロジェンマスタード又はニトロソ尿素などのアルキル化剤、例えばシクロホスファミド、クロラムブシル、カルマスティン、チオテパ、メファラン(メルファラン)、ロムスチン、アルトレタミン、ブスルファン、ダカルバジン、エストラムスチン、任意選択的にメスナと組み合わせたイホスファミド、ピポブロマン、プロカルバジン、ストレプトゾシン、テモゾロマイド、ウラシル;
- 抗腫瘍性アントラサイクリン誘導体、例えば、ダウノルビシン、任意選択的にデクスラゾキサンと組み合わせたドキソルビシン、ドキシル、イダルビシン、ミトキサントロン、エピルビシン、エピルビシンhcl、バルルビシン;
- IGF-1受容体を標的にする分子、例えばピクロポドフィリン;
- テトラカルシン誘導体、例えばテトロカルシンA;
- グルココルチコイド、例えばプレドニゾン又はプレドニゾロン;
- 抗体、例えば、トラスツズマブ(HER2抗体)、リツキシマブ(CD20抗体)、ゲムツズマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、セツキシマブ、ペルツズマブ、ベバシズマブ、アレムツズマブ、エクリズマブ、イブリツモマブチウキセタン、ノフェツモマブ、パニツムマブ、トシツモマブ、CNTO328;
- エストロゲン受容体アンタゴニスト若しくは選択的エストロゲン受容体調節剤又はエストロゲン合成の阻害剤、例えばタモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ドロロキシフェン、フェソロデックス、ラロキシフェン又はレトロゾール;
- エキセメスタン、アナストロゾール、レトラゾール、テストラクトン及びボロゾール等のアロマターゼ阻害剤;
- レチノイド、ビタミンD又はレチノイン酸等の分化剤及びレチノイン酸代謝遮断剤(RAMBA)、例えばアキュテイン;
- DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、例えば、アザシチジン又はデシタビン;
- 抗葉酸剤、例えばペメトレキセド二ナトリウム;
- 抗生物質、例えば、アンチノマイシンD、ブレオマイシン、マイトマイシンC、ダクチノマイシン、カルミノマイシン、ダウノマイシン、レバミソール、プリカマイシン、ミトラマイシン;
- 代謝拮抗薬、例えば、クロファラビン、アミノプテリン、シトシンアラビノシド又はメトトレキサート、アザシチジン、シタラビン、フロクスウリジン、ペントスタチン、チオグアニン;
- Bcl-2阻害剤等のアポトーシス誘導剤及び抗血管新生薬、例えば、YC137、BH312、ベネトクラクス、ABT737、ゴシポール、HA14-1、TW37又はデカン酸;
- チューブリン結合剤、例えば、コンブレスタチン、コルヒチン又はノコダゾール;
- キナーゼ阻害剤(例えばEGFR(上皮成長因子受容体)阻害剤、MTKI(マルチターゲット型キナーゼ阻害剤)、mTOR阻害剤)、例えばフラボペリドール、メシル酸イマチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ダサチニブ、ラパチニブ、ラパチニブジトシラート、ソラフェニブ、スニチニブ、リンゴ酸スニチニブ、テムシロリムス;
- ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばチピファルニブ;
- ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、例えば酪酸ナトリウム、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)、デプシペプチド(FR901228)、NVP-LAQ824、R306465、クイジノスタット、トリコスタンチンA、ボリノスタット;
- ユビキチン-プロテアソーム経路の阻害剤、例えば、PS-341、ベルケイド(MLN-341)又はボルテゾミブ;
- ヨンデリス;
- テロメラーゼ阻害剤、例えばテロメスタチン;
- マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、例えばバチマスタット、マリマスタット、プリノスタット又はメタスタット;
- 組替えインターロイキン、例えばアルデスロイキン、デニロイキンジフチトクス、インターフェロンアルファ2a、インターフェロンアルファ2b、ペグインターフェロンアルファ2b;
- MAPK阻害剤;
- レチノイド、例えばアレトレチノイン、ベキサロテン、トレチノイン;
- 三酸化砒素;
- アスパラギナーゼ;
- ステロイド、例えば、プロピオン酸ドロモスタノロン、メガストロールアセテート、ナンドロロン(デカノエート、フェンプロピオネート)、デキサメタゾン;;
- ゴナドトロピン放出ホルモンアゴニスト又はアンタゴニスト、例えばアバレリクス、酢酸ゴセレリン、酢酸ヒストレリン、酢酸リュープロリド;
- サリドマイド、レナリドマイド;
- メルカプトプリン、ミトタン、パミドロネート、ペガデマーゼ、ペグアスパラガーゼ、ラスブリカーゼ;
- BH3模倣剤、例えばABT-199;
- MEK阻害剤、例えばPD98059、AZD6244、CI-1040;
- コロニー-刺激因子類似体、例えばフィルグラスチム、ペグフィルグラスチム、サルグラモスチム;エリスロポエチン又はその類似物(例えば、ダルベポエチンアルファ);インターロイキン11;オプレルベキン;ゾレドロネート、ゾレドロン酸;フェンタニール;ビスホスホネート;パリフェルミン;
- ステロイド性シトクロムP450 17アルファ-ヒドロキシラーゼ-17,20-リアーゼ阻害剤(CYP17)、例えば、アビラテロン、酢酸アビラテロン;
- ラパマイシン及びラパログなどのmTOR阻害剤並びにmTORキナーゼ阻害剤;
- PI3K阻害剤、デュアルmTOR/PI3K阻害剤、PI3Kデルタ阻害剤、例えばイデラリシブ及びデュベリシブ;
- BTK阻害剤、例えばイブルチニブ、ONO-4059、ACP-196;
- R-CHOP(CHOP-シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロンに添加したリツキサン);
- ダラツムマブ。
従って、本発明の一実施形態は、癌に罹患した患者の治療に同時に、個別に又は逐次に使用するための組み合わせ製剤としての、第1の活性成分として本発明による化合物を含み、更なる活性成分として1種以上の抗癌剤を含む製品に関する。
1種以上の他の薬剤及び本発明の化合物は、同時に(例えば、別個の組成物又は単位組成物で)投与され得るか、いずれかの順序で逐次的に投与され得る。後者の場合、2種以上の化合物を、有利な効果又は相乗効果が確実に得られるのに十分な期間内、量及び方法で投与する。好ましい投与方法及び投与順序並びに組み合わせた各成分のそれぞれの投与量及び投与計画は、投与される特定の他の医薬剤及び本発明の化合物、それらの投与経路、処置される特定の腫瘍並びに処置される特定の宿主に応じて異なることが理解されるであろう。当業者は、最適な投与方法及び投与順序並びに投与量及び投与計画を、従来の方法を使用し且つ本明細書に記載されている情報を考慮して容易に決定し得る。
組み合わせて投与する場合、当業者は、本発明に係る化合物と1種又は複数種の他の抗癌剤との重量比を決定し得る。前記比並びに正確な投与量及び投与頻度は、当業者に周知の通り、使用される本発明に係る特定の化合物及び他の抗癌剤、処置される特定の病態、処置される病態の重症度、特定の患者の年齢、体重、性別、食事、投与時間及び全身の健康状態、投与様式並びにその個体が服用している可能性がある他の医薬剤に依存する。更に、有効1日量を、処置される対象の応答に応じて及び/又は本発明の化合物を処方する医師の評価に応じて減少させ得るか又は増加させ得ることが明らかである。式(I)の本化合物と別の抗癌剤との具体的な重量比は、1/10~10/1、より特定すると1/5~5/1、更により特定すると1/3~3/1の範囲であり得る。
以下の実施例は、説明の目的で提供されるものであり、本明細書に提供される請求の範囲を限定することを意図するものではない。これらの実施例及び本明細書全体における全ての文献引用は、それによって果たされる全ての法的目的のために、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に記載の化合物の合成に使用される出発材料及び試薬は、合成され得るか、又は限定されないが、Sigma-Aldrich、Acros Organics、Fluka及びFischer Scientificなどの市販の供給源から入手することができる。
立体中心が「RS」と示される場合、これは、ラセミ混合物が得られたことを意味する。
次の反応ステップで粗製物又は部分的に精製された中間体として使用され得る中間体に関して、理論モル量を以下に記載する反応プロトコルに示す。
以下では、「DCM」及び「CHCl」はジクロロメタンを意味し、「r.t.」は室温を意味し、「Boc」はtert-ブトキシカルボニルを意味し、「CHCN」及び「ACN」はアセトニトリルを意味し、「MeOH」はメタノールを意味し、「EtOH」はエタノールを意味し、「iPrOH」はイソプロパノールを意味し、「DMF」はジメチルホルムアミドを意味し、「iPrNH」はイソプロピルアミンを意味し、「SOCl」は塩化チオニルを意味し、「EtN」はトリエチルアミンを意味し、「NHOAc」は酢酸アンモニウムを意味し、「NHOH」は水酸化アンモニウムを意味し、「NHCl」は塩化アンモニウムを意味し、「NaBH(OAc)」はナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを意味し、「POCl」はオキシ塩化リンを意味し、「RuPhos Pd G3」は(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,6-ジイソプロポキシ-1,1-ビフェニル)(2-(2’-アミノ-1,1-ビフェニル))パラジウム(II)メタンスルホネートを意味し、「NaCO」は炭酸ナトリウムを意味し、「KHSO」は硫酸水素カリウムを意味し、「HBTU」は2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートを意味し、「EA」はエチルアミンを意味し、「NHHCO」は炭酸水素アンモニウムを意味し、「TFA」はトリフルオロ酢酸を意味し、「THF」はテトラヒドロフランを意味し、「h」は時間を意味し、「RM」は反応混合物を意味し、「SFC」は超臨界流体クロマトグラフィーを意味し、「Bredereck試薬」はtert-ブトキシビス(ジメチルアミノ)メタンを意味し、「AcOEt」は酢酸エステルを意味し、「KCO」は炭酸カリウムを意味し、「MgSO」は硫酸マグネシウムを意味し、「BocO」はジ-tert-ブチルデカルボナートを意味する。
実施例A:中間体及び最終化合物の調製並びにその特徴決定
中間体1の合成:
Figure 2023542411000028

トルエン(370mL)中の1-boc-2-メチル-ピペリジン-5-オン(37g、0.173mol)の溶液にBredereck試薬(43mL、0.208mol)を室温でゆっくり添加した。反応物を15時間撹拌した。混合物を乾固するまで蒸発させ、残渣を次のステップのために精製せずに使用した。
中間体2の合成:
Figure 2023542411000029

室温で、EtOH(340mL)中の中間体1(46.6g、173.6mmol)及び2-メチル-2-チオプソイドウレアヘミスルフェート(48.3g、347.3mmol)の混合物にナトリウムエトキシド(150mL、382.6mmol)をゆっくり添加した。反応物を90℃で8時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、H2O及びNaCl中に注ぎ、AcOEtによって抽出した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(乾燥負荷:100:0~98:2のDCM/MeOH勾配)により精製した。純粋なフラクションを回収し、蒸発させて、中間体2(18.1g、35%)を得た。
中間体3a及び3bの合成:
Figure 2023542411000030

メタクロロ過安息香酸(17.5g、71mmol)を、DCM(120mL)中の中間体2(7.1g、24mmol)の溶液に5℃で数回に分けて添加した。反応物を2時間撹拌した。HOを添加し、混合物をKCOで塩基化し、1時間撹拌した後、有機層を抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過して蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(100:0:0~95:5:0:2のDCM/MeOH/NHOH勾配)により精製した。純粋なフラクションを回収し、蒸発させて、5.68g(72%)の両方のエナンチオマーが得られた。
両方のエナンチオマーをキラルSFC(固定相:Chiralpak IG 5μm 250*20mm、移動相:70%CO、30%EtOH/iPrOH 50/50v/vの混合物)によって分離し、中間体3b(2.48g、31%、エナンチオマー(S)、[α]:-70.2°(589nm、c0.32w/v%、DMF、20℃)及び中間体3a(2.72g、34%、エナンチオマー(R)、[α]:+77.3°(589nm、c0.22w/v%、DMF、20℃)を得た。
中間体4の合成:
Figure 2023542411000031

密閉管中の(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)メチルアミン(5g、45mmol)を100℃まで加熱した後、中間体3a(1.8g、5.5mmol)を添加し、混合物を110℃で5時間加熱した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(100:0:0~95:5:0.2のDCM/MeOH/NHOH勾配)によりワークアップなしで精製し、中間体4(1.87g、83%)を得た。
中間体5の合成:
Figure 2023542411000032

室温で、ジクロロメタン(110mL)中の中間体4(7.18g、20mmol)の溶液にトリフルオロ酢酸(15mL、0.196mol)をゆっくり添加した。反応物を15時間撹拌した。HOを添加し、混合物をKCOによって塩基化した。有機層を抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させ、中間体5(5.2g、100%)を得た。
中間体6の合成:
Figure 2023542411000033

下、室温で、NaH(16.3g、407.2mmol)をMeOH(300mL)にゆっくり添加した。混合物を室温で10分間撹拌した。次に、MeOH(500mL)中の4-ピペリジンカルボン酸、1-メチル-3-フェニル-メチルエステル(95g、407.2mmol)を添加し、混合物を窒素雰囲気下、80℃で16時間撹拌した。MeOHを減圧中で除去した。KCO水を添加し、混合物をDCMで抽出し、有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させて、中間体6(88g、93%)を得た。
中間体7a及び7bの合成:
Figure 2023542411000034

中間体6(74.7g、320.3mmol)をキラルSFC(固定相:CHIRALPAK IC 5μm 250*30mm、移動相:94%CO、6%iPOH(0.6% iPrNH))によって精製し、中間体7b(36.3g、48.5%)及び中間体7a(32.1g、42.9%)を得た。
中間体8の合成:
Figure 2023542411000035

HCl 6M(470ml)中の中間体7a(32g、0.137mol)を密閉管中100℃で一晩加熱した。反応混合物を蒸発させ、トルエンに3回取り込み、乾燥させ、中間体8(30g、100%、[α]:+56°(589nm、c 0.55w/v%、DMF、20℃)を得た。
中間体9の合成:
Figure 2023542411000036

ジオキサン中のHCl 4M(38mL、152mmol)を、室温でジオキサン(50mL)中の中間体3a(5g、15.3mmol)の溶液に滴下して添加した。反応混合物を8時間撹拌した。混合液を蒸発乾固させた。残渣をHO、KCO及びDCMに取り込んだ。有機層を抽出し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させ、中間体9(3.4g、98%)を得た。
中間体10の合成:
Figure 2023542411000037

SOCl(108mL、1.64g/mL、1489mmol)中の中間体8(5.4g、21.1mmol)を80℃で3時間撹拌し、室温まで冷却した。溶媒を除去し、化合物をN雰囲気中に置き、精製することなく使用した。
中間体11の合成:
Figure 2023542411000038

DCM(45mL)中の中間体10(5.7g、21.12mmol)を、DCM(92mL)中の中間体9(4g、17.6mmol)及びEtN(9mL、65.12mmol)の撹拌溶液にrtで滴下して添加した。反応混合物をrtで2時間撹拌し、水を添加し、有機層をDCMで抽出し(2回)、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(100:0:0~88:12:0.2のDCM/MeOH/NH4OH勾配)によって精製した。純粋なフラクションを回収し、蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(60:40~70:30のヘプタン/AcOEt勾配)によって精製した。純粋なフラクションを回収して蒸発させ、中間体化合物10(5g、66%)を得た。
中間体12の合成:
Figure 2023542411000039

DCM(1L)中のペンタン酸、4-[[(1R)-1-フェニルエチル]アミノ]-、エチルエステル(70g、0.28mol)及びNaBH(OAc)(116.2g、0.83mol)の溶液に、rtでエチルグリオキシレート50%トルエン(116mL、0.55mol)を添加した。得られた混合物をrtで24時間撹拌した。グリオキシル酸エチル50%トルエン(59mL、0.28mol)、次にNaBH(OAc)(60g、0.283mol)を再び添加し、反応混合物を20時間及び2日間撹拌した。混合物をNaHCOの飽和水溶液中に注ぎ入れた。有機層を抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(90:10~60:40のヘプタン/AcOEt勾配)によって精製し、中間体12(59.2g、62%)を得た。
中間体13の合成:
Figure 2023542411000040

反応は、2バッチで並行して行った。
室温でトルエン(300mL)中の中間体12(29.6g;0.088mol)の溶液にカリウムtert-ブチレート(22.5g;0.2mol)を数回に分けて添加した。反応物を8時間撹拌し、HO+NHCl中に注ぎ入れ、AcOEtによって抽出した。有機層をMgSOの上方に通して乾燥させ、濾過して蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(100:0~95:5のヘプタン/AcOEt勾配)によって精製した。フラクションを回収し、蒸発乾固させ、中間体13(23.1g、45%)及び2つのジアステレオ異性体の混合物(3.6g、22:78(R,R):(R,S))を得た。
中間体14の合成:
Figure 2023542411000041

室温で、MeOH中の中間体13(23g、79.5mmol)、尿素(19g、316mmol)の溶液にナトリウムメトキシド(29.5mL、160mmol)をゆっくり添加した。反応物を23時間撹拌して還流させ、その後、再び120℃で2時間加熱した。MeOHを蒸発させ、残渣を最小体積のHOによって取り込んだ。pHをHCl 3M、その後1Mで8前後に調整した。沈殿物を濾過し、HOで洗浄し、乾燥させて、中間体14(19.4g、85%)を得た。
中間体15の合成:
Figure 2023542411000042

POCl(200mL)中の中間体14(17.4g、61mmol)の混合物を100℃まで15時間加熱し、その後室温まで冷却した。POClを蒸発乾固させ、粗混合物をDCM中に取り込み、撹拌下で氷及び水中に注ぎ入れた(40℃未満の温度の制御)。有機層をデカントし、MgSO上で乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発乾固させた。この混合物をフラッシュクロマトグラフィー(100:0~90:10のDCM/MeOH勾配)によって精製した。フラクションを回収し、蒸発乾固させ、中間体15(21.9g、100%)を得た。
中間体16の合成:
Figure 2023542411000043

EtOH(400mL)中の中間体15(21g、65.2mmol)、活性化Zn(34.3g、0.524mol)、NH(HO中28%)(21mL、0.333mol)を丸フラスコ中で撹拌した。混合物を15時間還流するまで加熱し、室温まで冷却した後、濾過した。不溶物をDCMによって洗浄し、濾液を蒸発乾固させ、NHCl+HO中に注ぎ入れ、DCMによって抽出した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(100:0~95:5のDCM/MeOH勾配)によって精製した。フラクションを回収し、蒸発させ、中間体16(11.1g、59%)を得た。
中間体17の合成:
Figure 2023542411000044

密閉容器中、N下で、1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン(1.2g、12.4mmol)をトルエン(110mL)中の中間体16(2.5g、8.7mmol)、RuPhos Pd G3(371mg、0.44mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(2.1g、21.9mmol)の混合物に添加した。反応物をN下で5分間脱気した。反応混合物を120℃で2時間撹拌した。混合物を水及びEtOAc中に注ぎ入れ、有機層を分離し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(100:0:0~95:5:0.2のDCM/MeOH/NHOH勾配)により精製を行い、中間体17(2.54g、84%)を得た。
中間体18の合成:
Figure 2023542411000045

中間体17(2.54g、7.3mmol)を、MeOH(110mL)中、室温で、Pd/C(2g、1.9mmol)を触媒として用いて、18時間、大気圧で水素化した。触媒をセライト(登録商標)のパッドを通して濾過した。このセライト(登録商標)をMeOHによって2回洗浄した。濾液を蒸発させて中間体18(1.73g、97%)を得、次のステップにそのまま使用した。
中間体19の合成:
Figure 2023542411000046

トリフルオロメタンスルホン酸無水物(13.6mL、81.1mmol)を、180mLのトルエン中の1-Boc-3-オキシピペリジン-4-カルボン酸エチル(20g、73.7mmol)及びジイドプロピルエチルアミン(19.3mL、110.6mmol)の溶液に0℃で添加した。混合物を0℃で16時間撹拌した。水を添加し、混合物をAcOEtによって抽出した。有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、中間体19(32.8g、81.3mmol、>100%)を得、これを更に精製せずに使用した。
中間体20の合成:
Figure 2023542411000047

中間体19(4.4g、9.9mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(696mg、1mmol)、4-フルオロフェニルボロン酸、ピナコールエステル(3.3g、14.9mmol)及び炭酸ナトリウム1M(19.8mL、19.8mmol)をジオキサン(100mL)中に添加し、混合物を15分間Nでバブリングし、次にそれを80℃で2時間加熱した。混合物をセライトショートパッドに通して濾過した。HO及びAcOEtを添加し、有機層をブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、蒸発させた。粗製物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、AcOEt/ヘプタン、0/100~40/60)によって精製した。所望のフラクションを回収し、真空中で蒸発させ、高真空下で乾燥させて、中間体20(3g、87%)を黄色油状物として得た。
中間体21の合成:
Figure 2023542411000048

中間体20(3.1g、8.4mmol)をMeOH中に添加した。10%Pd/C(540mg、5mmol)を添加し、水素を充填した風船に反応容器を接続した。混合物を水素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。混合物をセライトパッドに通して濾過し、ケーキをMeOH(5×10mL)で洗浄し、濃縮して乾燥させると、中間体21(3g、93%)が得られた。この生成物は、次のステップでそのまま使用された。
中間体22の合成:
Figure 2023542411000049

雰囲気下、60mLのEtOH中の中間体21の溶液に、ナトリウムエチラート(3.4mL、9mmol)を添加した。反応混合物を還流下で3時間加熱した。反応混合物を塩化アンモニウム水溶液中に注ぎ入れ、得られた混合物を酢酸エチルによって抽出した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、溶離液ヘプタン/AcOEt(0:100~50:50)を用いてシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、中間体22(2g、59%)を得た。
中間体23の合成:
Figure 2023542411000050

トリフルオロ酢酸(4.3mL、56mmol)を、DCM(60mL)中の中間体22(2g、5.6mmol)の溶液に添加した。混合物を一晩撹拌し、濃縮乾固させた。粗混合物をトルエンで2回洗浄し、濃縮乾固させた。1M NaCO(15mL)及びDCM(75mL)を添加した。有機層を分離し、水相をDCMで更に1回抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。中間体23を次のステップにそのまま使用した(1.3g、95%)。
中間体24の合成:
Figure 2023542411000051

中間体23をTHF(15mL)中に添加し、室温で37%ホルムアルデヒド水(0.3mL、4mmol)によって処理した。次いで、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.8g、4mmol)を15分後に添加した。反応混合物を一晩撹拌した。NaCOを添加し、混合物をDCM(2×50mL)で抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗混合物をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(25gカラム、DCM中のMeOHの勾配は100:0~0:100)によって精製し、中間体24(0.42g、80%)を得た。
中間体25の合成:
Figure 2023542411000052

中間体24、HCl 6M(0.7mL、1.6mmol)及びHO(2mL)を還流下で一晩撹拌した。混合物を高真空下の室温で乾燥させ、次の合成ステップでそのまま使用した(438mg、1.6mmol、100%)。
中間体26a及び26bの合成:
Figure 2023542411000053

1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)グアニジン(22g、153.6mmol)及び中間体1(31.4g、117mmol)をEtOH(500mL)中に添加した。ナトリウムエトキシド(100mL、255.7mmol)を添加し、得られた混合物を50℃で5.5時間加熱した。溶液を部分的に蒸発させ、残渣をHO+DCM中に注ぎ入れた。有機層を抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。残渣を分取LC(SiOH 35-40μm Buchi、100%DCMから90%DCMへの勾配、10%CHOH)により精製した。フラクションを回収し、蒸発乾固させ、30.6gを得た。精製をキラルSFC(固定相:CHIRALPAK AD-H 5μm 250*30mm、移動相:65%CO、35%EtOH)を行い、中間体26a(13g、32%、[α]:+99.3°(589nm、c0.45w/v%、DMF、20℃))及び中間体26b(13.1g、32%、[α]:-101.6°(589nm、c0.43w/v%、DMF、20℃))を得た。
中間体27の合成:
Figure 2023542411000054

ジオキサン中のHCl 4M(91mL、364mmol)を、室温でジオキサン(145mL)及びMeOH(45mL)中の中間体26a(13g、37.3mmol)の溶液に添加した。反応物を15時間撹拌した。溶媒を蒸発乾固させ、残渣をDCM+HO+KCOに取り込んだ。有機層を抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、乾燥させた。残渣を分取LC(80gのSiOH 35-40μm Buchi、100%DCMから80%DCM 20%CHOH 0.2%NHOHへの勾配)により精製した。フラクションを回収し、蒸発乾固させ、中間体27(8.2g、88%)を得た。
中間体28の合成:
Figure 2023542411000055

中間体28は、4-フルオロフェニルボロン酸、ピナコールエステルを3-フルオロ4-クロロフェニルボロン酸、ピナコールエステルに置き換えて、中間体22と同一手順で調製された。
中間体29の合成:
Figure 2023542411000056

MeOH(50mL)中の中間体28(3.8g、9.8mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム1M(19.5mL、19.5mmol)を添加した。混混合物を室温で一晩24時間撹拌した。KHSO 1MによってpHを2~3にし、混合物を濃縮乾固させた。生成物(固体)を次のステップにそのまま使用した(1.6g、47%)。
中間体30の合成:
Figure 2023542411000057

HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(0.9g、2.4mmol)を、DMF(20ml)中の中間体29(0.9g、2.6mmol)、中間体27(0.5g、2mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.7ml、4mmol)の溶液に添加した。反応物を室温で一晩8時間撹拌した。NaCO(50ml、1M)を添加し、反応物を酢酸エチル(3×20ml)で抽出した。組み合わせた有機層をブライン(50ml)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗製物を得た。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(DCM/MeOH100:0~0:100)により、中間体30(1.2g、98%)を得た。
中間体31の合成:
Figure 2023542411000058

トリフルオロ酢酸(4.7mL、61.6mmol)を、DCM(20mL)中の中間体30(1.2g、1.9mmol)の溶液に室温で添加した。混合物を4時間撹拌した。次に、溶媒を真空下で蒸発させた。粗混合物をDCM(20mL)に添加し、溶液を1M NaCO(30mL)で洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮させた。粗混合物をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH、9.0/0.9/0.1、v/v/v DCM中0~100%の勾配)により精製し、無色油状中間体31(0.6g、67%)を得た。
中間体32a及び32bの合成:
Figure 2023542411000059

中間体22と同一手順で、4-フルオロフェニルボロン酸、ピナコールエステルを3-フルオロフェニルボロン酸、ピナコールエステルに置き換えた。両トランスエナンチオマーをキラルSFC(固定相:CHIRACEL OJ-H 5μm 250*30mm、移動相:88%CO2、12%MeOH)によって精製し、中間体32a(0.59g、21%、[α]:+9°(589nm、c 0.468w/v%、DMF、20℃)及び中間体32b(0.61g、22%、[α]:-8°(589nm、c 0.98w/v%、DMF、20℃)が得られた。
中間体33の合成:
Figure 2023542411000060

THF/HO(50/50)(10mL)中の中間体32b(613mg、1.8mmol)及び水酸化リチウム一水和物(404mg、9.6mmol)をrtで一週末撹拌した。HCl 3M(3.2mL、9.6mmol)を添加し、反応混合物を抽出した。有機層を分離し、MgSO上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、中間体33(423mg、72%)を得た。
中間体34の合成:
Figure 2023542411000061

中間体27(200mg、0.8mmol)、中間体33(434mg、1.2mmol)、HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(610mg、1.6mmol)及びジイソプロピルアミン(0.8mL、4.8mmol)をDMF(15mL)中、rtで一晩撹拌した。HO及びDCMを添加し、反応混合物を抽出し、有機層を分離し、MgSO上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。分取LC(固定相:不規則SiOH 40μm 25g、移動相:98/2~90/10/0.1 DCM/MeOH/NHOH)によって精製を行い、450mg(100%)の中間体34を得た。
中間体35の合成:
Figure 2023542411000062

中間体34(380mg、0.81mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.93mL、12.2mmol)をDCM(10mL)中、rtで8時間撹拌した。トリフルオロ酢酸を蒸発させた。HO、DCM及びKCOを添加し、反応混合物を抽出し、有機層を分離し、MgSO上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、中間体35(0.5g、95%)を得た。
中間体36の合成:
Figure 2023542411000063

中間体29と同様の手順で中間体36(3.49g、89%)を調製した。
中間体37a及び37bの合成:
Figure 2023542411000064

中間体36(1.54g、4.8mmol)、中間体27(1g、4mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(1.37mL、8.05mmol)の混合物をDMF(40mL)中に添加した。HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(1.8g、4.8mmol)を室温で添加した。この反応混合物を一晩撹拌した。AcOEt(200mL)及び1M NaCO(100mL)を添加した。水相をAcOEt(50mL)でもう1回抽出した。組み合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。粗混合物をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~5%のDCM中MeOHの勾配)により精製し、非晶質固体を得た。ジアステレオ異性体の分離は、逆相によって行われた:方法MMP5-AC-ACN:水/ACN 9/1中の65mM NHOAc中のACNの28~64%の勾配。2つのジアステレオ異性体を別々に回収した。両フラクションのpHを1M NaCOで8まで上げた。中間体37a及び37bをDCMで抽出した(3回)。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して白色非晶質固体とし;中間体37a(1.02g、46%)及び中間体37b(0.65g、29%)を得た。
中間体38の合成:
Figure 2023542411000065

TFA(3.04g、39.4mmol)を、DCM(20mL)中の中間体37b(652mg、1.2mmol)の溶液に室温で添加した。混合物を4時間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固した。粗混合物をDCM(100mL)に取り込み、溶液1M Na2CO(50mL)を添加した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗粘着性固体とした。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH、9.0/0.9/0.1 DCM中0~100%の勾配)により、中間体38(552mg、94%)を非晶質白色固体として得た。
中間体39の合成:
Figure 2023542411000066

中間体19(10g、25mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(9.5g、37.5mmol)、Pd(dppf)Cl・CHCl(0.6g、0.75mmol)及び酢酸カリウム(7.3g、75mmol)をジオキサン(100mL)中に懸濁した。混合物を、15分間窒素をバブリングして脱気し、90℃で5時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却させた。水(50mL)及びAcOEt(50mL)を添加した。有機層を分離した。水相をAcOEt(25mL)でもう1回抽出した。組み合わせた有機層を飽和NaCl(25mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘプタン中のAcOEt 0/100~50/50)によって精製し、油(7.5g、79%)を得、これを次のステップにそのまま使用した。
中間体40の合成:
Figure 2023542411000067

中間体39(7.5g、16.7mmol)、3-ブロモフェニルイソプロピルエーテル(2mL、12.4mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.4g、0.6mmol)及び炭酸ナトリウム1M(18.5mL、18.5mmol)をジオキサン(50mL)中に取り込み、混合物を15分間Nでバブリングし、100℃で2時間加熱した。混合物をセライトショートパッドに通して濾過した。HO及びAcOEtを添加し、有機層をブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;溶離液:ヘプタン中のAcOEt 0/100~25/75)によって精製した。生成物を油状物として得た(3.9g、71%)。
中間体41の合成:
Figure 2023542411000068

中間体40(7.9g、20.2mmol)をMeOH(80mL)に取り込み、窒素流下、氷浴中で冷却した。10%Pd/C(0.9g、8.3mmol)を添加し、Hを充填した風船に反応容器を接続した。混合物をH雰囲気下、室温で一晩撹拌した。混合物をセライトのパッドに通して濾過し、ケーキをMeOH(5×30mL)で洗浄し、濃縮乾固させた。中間体41(油状物)を次のステップにそのまま使用した(7.2g、91%)。
中間体42の合成:
Figure 2023542411000069

雰囲気下、EtOH(25mL)中の中間体41(7.2g、18.5mmol)の溶液に、ナトリウムエチラート(7.2mL、19.4mmol)を添加した。反応混合物を加熱し、一晩還流させた。HO及びDCMを添加し、有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。水層をKHSO 1MでpH=5~6まで酸性化した。AcOEtを添加し、有機層を分離し、MgSO上で乾燥し、濾過し、濃縮乾固して、中間体42(0.9g、13%)を得た。
中間体43の合成:
Figure 2023542411000070

HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(0.7g、1.9mmol)を、DMF(20mL)中の中間体42(0.7g、1.9mmol)、中間体5(0.4g、1.6mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.8mL、4.8mmol)の溶液に添加した。反応物を室温で2日間撹拌した。1M NaCO(20mL)及びAcOEt(50mL)を添加した。これらの層を分離した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した(シリカゲル;溶離液:DCM/中DCM/MeOH(9:1)0/100~100/0)。所望のフラクションを回収し、真空中で濃縮して、中間体43(0.3g、33%)を得た。
中間体44の合成:
Figure 2023542411000071

トリフルオロ酢酸(0.4mL、5.4mmol)を、DCM(15mL)中の中間体43(0.3g、0.5mmol)の溶液に添加した。混合物を一晩撹拌し、濃縮乾固させた。粗混合物をトルエンで2回洗浄し、濃縮乾固させ;1M NaCO 1Mによって中和した。混合物をDCMで抽出し、有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。中間体44を次のステップにそのまま使用した(0.2g、88%)。
中間体45の合成:
Figure 2023542411000072

MeOH(150mL)中の4-ピリジンカルボン酸、2-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-、エチルエステル(9.6g、37.8mmol)の溶液を、37%HCl(0.3ml、3.8mmol)によって処理した。この混合物に10% Pd/C(4g、3.7mmol)を添加し、得られた懸濁液を100psiの水素下、50℃で20時間撹拌した。触媒をセライトのパッドに通して濾過した。濾液を濃縮して、中間体45を白色固体として得た(9.6g、100%)。
中間体46の合成:
Figure 2023542411000073

中間体45(4.4g、19.6mmol)をTHF(50mL)に取り込み、室温でホルムアルデヒド水37%(2.2mL、29.4mmol)によって処理した。その後、15分後にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(6.2g、29.4mmol)を添加した。反応を2時間継続した。反応混合物をDCM(150mL)で希釈し、1M NaCO(150mL)で洗浄した。水相をDCM(100mL)でもう1回抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(80gカラム、0~100のヘプタン中AcOEtの勾配)により、中間体46(2.9g、62%)を得た。
中間体47の合成:
Figure 2023542411000074

雰囲気下、100mLのEtOH中の中間体46(2.2g、9.4mmol)の溶液に、ナトリウムエチラート(3.7g、9.8mmol)を添加した。反応混合物を加熱し、一晩還流させた。水を添加し、有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させて、中間体47(1.4g、63%)を得た。この生成物は、次のステップにそのまま使用した。
中間体48の合成:
Figure 2023542411000075

HCl 6M(3mL、6.7mmol)を、中間体47(0.8g、3.3mmol)及び水(2mL)の溶液に添加した。混合物を110℃で一晩撹拌し、濃縮乾固させた。この生成物を次のステップにそのまま使用した。
中間体49a及び49bの合成:
Figure 2023542411000076

1,2-ピペリジンジカルボン酸、5-ヒドロキシ-、1-(1,1-ジメチルエチル)2-エチルエステル(2.2g、8.3mmol)及びトリエチルアミン(2.9mL、20.8mmol)をDCM(25mL)中に溶解し、窒素雰囲気下で0℃まで冷却した。メタンスルホニルクロリド(0.7mL、8.7mmol)を添加した。反応混合物を室温に戻し、更に1.5時間撹拌した。反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄した。相を分離し、水性層をDCM(10mL)でもう1回抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;溶離液:ヘプタン中のAcOEt 0/100~100/0)により精製した。49a及び49bを含む生成物フラクションを回収し、真空中で濃縮した。中間体49aは、逆相クロマトグラフィー[開始(70%HO-30%CHCN-CHOH)-終了(27%HO-73%CHCN-CHOH)]-[HO:25mM NHHCO]によって純粋に得られた(1.61g、55%)。中間体49bは、逆相クロマトグラフィー[開始(70%HO-30%CHCN-CHOH)-終了(27%HO-73%CHCN-CHOH)]-[HO:25mM NHHCO]によって純粋に得られた(0.35g、12%)。
中間体50の合成:
Figure 2023542411000077

中間体49a(1.6g、4.1mmol)及びDMF(4mL)を密閉管に添加した。ジメチルアミン溶液(8.5mL、62.2mmol)を添加した。混合物を70℃で60時間加熱した。真空下で濃縮した後、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;CHCl/CHOH、9/1、CHCl中のv/v 0/100~100/0)により精製した。所望のフラクションを回収し、真空中で濃縮した。中間体50は、逆相クロマトグラフィー[開始(95%HO-5%CHCN-CHOH)-終了(63%HO-37%CHCN-CHOH)]-[HO:0.1%HCOOH]によって純粋に得られた(0.4g、31%)。
中間体51の合成:
Figure 2023542411000078

中間体50(0.4g、1.3mmol)及びHO(2.7ml)を密閉管に添加した。HCl 12M(0.9mL、3.8mmol)を添加した。混合物を一晩還流させた。混合物を濃縮乾固させ、ジエチルエーテル(2×5mL)を用いて共蒸発させた。粗中間体51を高真空下、50℃で乾燥させ、次のステップにそのまま使用した(0.3g、100%)。
中間体52の合成:
Figure 2023542411000079

中間体51(0.3g、1.3mmol)及びDMF(3.8mL)を密閉管に添加し、約15分間窒素でバブリングした。次に、炭酸セシウム(0.8g、2.6mmol)、ヨードベンゼン(0.15mL、1.3mmol)及びヨウ化銅(0.03g、0.15mmol)を添加し、得られた混合物を窒素雰囲気下、140℃で、一晩加熱した。反応物を室温まで冷却させた。水(5mL)及びAcOEt(10mL)を添加した。相を分離し、有機層を廃棄した。水層を、1M HClの添加によってpH6にし、その後、真空中で濃縮した。残渣をCHCl/CHOH、9/1、v/vで数回洗浄し、洗浄物をシリンジフィルター(0.45μm)で濾過した。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣を逆相クロマトグラフィー[開始(95%HO-5%CHCN-CHOH)-終了(63%HO-37%CHCN-CHOH)]-[HO:25mM NHHCO]によって精製し、中間体52(0.14g、43%)を得た。
中間体53の合成:
Figure 2023542411000080

4-ピペリジンカルボン酸、2-メチル-5-オキソ-1-(1-フェニルエチル)-、エチルエステル(2g、6.5mmol)をEtOH(50mL)中に添加し、窒素流下、氷浴中で冷却させた。H及びジ-tert-ブチルジカーボネート(4.5mL、19.7mmol)を添加し、Hで充填した風船に反応容器を接続した。混合物をHの雰囲気下、室温で一晩撹拌した。混合物をセライトのパッドで濾過し、ケーキをMeOH(5×10mL)で洗浄し、濾液を濃縮乾固させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘプタン/AcOEt、5/1、ヘプタン中v/v 0/100~100/0)により精製した。所望のフラクションを回収し、真空中で濃縮して、1.8g(99%)の中間体53を得た。
中間体54の合成:
Figure 2023542411000081

中間体53(1.9g、6.5mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(1.7mL、9.8mmol)のトルエン30mL中の溶液に、0℃でトリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.3mL、7.9mmol)を添加した。混合物を0℃で16時間撹拌した。水を添加し、混合物をAcOEtで抽出した。有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘプタン中AcOEt 0/100~100/0)により精製した。所望のフラクションを集め、真空中で濃縮して、中間体54を1.3g、(47%)赤色ガムとして得た。
中間体55の合成:
Figure 2023542411000082

中間体54(3.5g、8.4mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(587mg、0.8mmol)、フェニルボロン酸(1.5g、12.5mmol)及び炭酸ナトリウム 1M(16.7mL、16.7mmol)をジオキサン(100mL)中に添加し、混合物を15分間窒素でバブリングし、次にそれを80℃で一晩加熱した。混合物をセライトショートパッドに通して濾過した。水及びAcOEtを添加し、有機層をブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、蒸発させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、AcOEt/ヘプタン、0/100~40/60)によって精製した。所望のフラクションを集め、真空中で蒸発させ、高真空下で乾燥させて、中間体55(2.9g、100%)を得た。
中間体56の合成:
Figure 2023542411000083

中間体55(2.9g、8.4mmol)をMeOH(70mL)中に添加し、窒素流下、氷浴中で冷却した。10%Pd/C(0.5g、4.9mmol)を添加し、Hを充填した風船に反応容器を接続した。混合物をHの雰囲気下、室温で一晩撹拌した。混合物をセライトのパッドに通して濾過し、ケーキをMeOH(5×10mL)で洗浄し、濃縮乾固させた。中間体56を次のステップにそのまま使用した(2.8g、95%)。
中間体57の合成:
Figure 2023542411000084

雰囲気下、60mLのEtOH中の中間体56の溶液に、ナトリウムエチラート(3.1mL、8.4mmol)を添加した。反応混合物を加熱し、3時間還流させた。反応混合物を塩化アンモニウム水溶液中に注ぎ入れ、得られた生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、溶離液としてヘプタン/AcOEt(0:100~50:50)を用いたシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。逆相クロマトグラフィー[開始(47%HO-53%ACN:MeOH 1:1)-終了(18%HO-82%ACN:MeOH 1:1)]-[65mM NHOAc+ACN(90:10)]により精製し、中間体57(1.8g、71%)を得た。
中間体58の合成:
Figure 2023542411000085

中間体57(0.2g、0.86mmol)、中間体27(0.3g、0.9mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.4mL、2.6mmol)を室温でDMF(15mL)に添加した。HBTU(0.4g、1mmol)を添加し、混合物を20分間撹拌した。1M NaCO(10mL)及びCHCl(35mL)を添加した。有機層を分離し、水相をCHCl(30mL)でもう1度抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;CHCl/CHOH、9/1、v/v CHCl中0/100~100/0)により精製した。所望のフラクションを回収し、真空中で濃縮して、中間体58(0.3g、64%)を得た。
中間体59の合成:
Figure 2023542411000086

トリフルオロ酢酸(0.4mL、5.5mmol)を、DCM(40mL)中の中間体58(0.3g、0.5mmol)の溶液に添加した。混合物を一晩撹拌した。混合物を濃縮乾固させた。粗混合物をトルエンで2回洗浄し、濃縮乾固させた。1M NaCO(35mL)及びCHCl(150mL)を添加した。有機層を分離し、水相をCH2Cl2(30mL)でもう1回抽出した。組み合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗中間体59を次のステップでそのまま使用した(0.24g、96%)。
中間体60の合成:
Figure 2023542411000087

プロピレン(2.7g、67.4mmol)をDMF(75mL)中、-10/-15℃でバブリングした。5-ブロモ-2-クロロ-4-ピリジンカルボキサルデヒド(12.4g、56.2mmol)、PdCl2(TPP)2(1.5g、2.2mmol)、CuI(321mg、1.7mmol)及びトリエチルアミン(23.5mL、168.5mmol)を添加し、反応容器を密閉した。混合物を室温で2.5時間撹拌した。次に、反応混合物を氷水(200mL)/飽和NHCl(20mL)上に注いだ。有機物をAcOEt(250mL及び150mL)で抽出した。組み合わせた有機層を、飽和NaHCO(100mL)で洗浄した。水相をAcOEt(50mL)で抽出し直した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラフィー(0~35%のヘプタン中AcOEtの勾配)により、黄色がかった固体中間体60(5.1g、50%)を得た。
中間体61の合成:
Figure 2023542411000088

水(100mL)中の中間体60(9g、50.3mmol)の懸濁液に、tert-ブチルアミン(25mL、238mmol)を添加した。反応物を室温で48時間撹拌した。過剰量のtert-ブチルアミンをロータリーエバポレーションで除去した。得られた残渣をAcOEt(200mL)及び水(100mL)の間で分配した。有機層をブライン(50mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、濃縮して、粗中間体61(11.9g、100%)を得て、更なる精製なしに次のステップで使用した。
中間体62の合成:
Figure 2023542411000089

中間体61(2.7g、11.4mmol)をDMF(150mL)に添加し、15分間窒素をバブリングして脱気した。触媒であるヨウ化銅(0.2g、1.1mmol)を添加し、得られた混合物を100℃で2時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、水(10mL)でクエンチした。溶媒の大部分をバキュオで除去した。残渣をAcOEt(200mL)に添加し、飽和NHCl(70mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、濃縮乾固させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~30%のヘプタン中AcOEtの勾配)により、中間体62(1.7g、81%)を得た。
中間体63の合成:
Figure 2023542411000090

中間体62(1.5g、8.4mmol)及び臭化ベンジル(1.6mL、13.6mmol)をアセトニトリル(30mL)中、密閉管に添加した。混合物を80℃で48時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、ジエチルエーテル(200mL)上に注いだ。沈殿物を焼結漏斗によって濾過し、ジエチルエーテル(2×15mL)で洗浄した。中間体63を回収し、高真空下で乾燥させた(2.3g、75%)。
中間体64の合成:
Figure 2023542411000091

水素化ホウ素ナトリウム(1.2g、32.6mmol)を、MeOH(60mL)中の中間体63(2.3g、6.5mmol)の溶液に、30分かけて数回に分けて添加した。その後、混合物を更に2時間撹拌した。反応混合物を、水(150mL)及び1M NaOH(50mL)でクエンチした。有機物をDCM(3×100mL)で抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~5%のDCM中MeOHの勾配)により、中間体64(1.5g、82%)を得た。
中間体65の合成:
Figure 2023542411000092

中間体64(1.5g、5.5mmol)、4-アミノテトラヒドロピラン(1.1mL、11mmol)、RuPhosPdG3(230mg、0.3mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(1g、11mmol)を反応管内で窒素をバブリングしながらトルエン(50mL)に添加した。脱気を5分間続け、反応容器をスクリューキャップで密栓した。混合物を120℃で2時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、AcOEt(100mL)で希釈し、水(100mL)で一度洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~5%のDCM中MeOHの勾配)により、中間体65(1.6g、82%)を得た。
中間体66の合成:
Figure 2023542411000093

中間体65(1.6g、4.7mmol)のベンジル基の水素化分解を、水素の大気圧下でPd/C 10%(569mg、0.5mmol)上で2.5時間かけて実施した。触媒をセライトのパッドに通して濾過し、MeOH(3×20mL)で更に洗浄した。濾液を濃縮した。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(混合物DCM/MeOH/NHOH、9.0/0.9/0.1、v/v/v、DCM中0~50%の勾配)により、中間体66(843mg、70%)を得た。
中間体67a及び67bの合成:
Figure 2023542411000094

中間体64(3.5g、9.9mmol)の両方のエナンチオマーをChiral SFC 20% 2-プロパノール、80% CO、Column Lux-Amylose-1を用いて分離し、中間体67a(1.2g、45%)及び中間体67b(1.2g、45%)を得た。
中間体68の合成:
Figure 2023542411000095

ジクロロエタン(40mL)中の中間体67b(1.2g、4.5mmol)及び炭酸水素カリウム(5g、49.6mmol)の懸濁液に、1-クロロエチルクロロホルメート(1.5mL、13.5mmol)を滴下して添加した。混合物を3時間還流させた。混合物を焼結漏斗に通して濾過し、濾液を濃縮乾固させた。残渣をMeOH(50mL)に添加し、1時間還流させた。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をジエチルエーテル(50mL)によってトリチュートした。得られた粉末状固体を焼結漏斗に通して濾過し、ジエチルエーテル(2×15mL)で洗浄して、中間体68を塩酸塩として得た(1g、84%)。
中間体69の合成:
Figure 2023542411000096

HBTU(1.9g、5.2mmol)を、DMF(25mL)中の中間体68(1g、1.7mmol)、中間体8(1.1g、5.2mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(3.2mL、18.8mmol)の溶液に室温で添加した。反応を20時間継続した。混合物を濃縮乾固させた。残渣をAcOEt(200mL)に添加し、1M NaCO(150mL)で洗浄した。水相をAcOEt(100mL)で抽出した。組み合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH(9.0/0.9/0.1、v/v/v)DCM中0~50%の勾配)により、中間体69(760mg、38%)が得られた。
中間体70の合成:
Figure 2023542411000097

中間体67b(331mg、1.2mmol)、1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミンヒドロクロリド(0.24g、1.8mmol)、RuPhosPdG3(51mg、0.06mmol)及び炭酸カリウム(0.4g、3mmol)を反応管内で窒素バブリングしながらtBuOH(25mL)に添加した。脱気を5分間続け、反応容器をスクリューキャップで密栓した。混合物を120℃で12時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、AcOEt(80mL)で希釈し、水(20mL)で一度洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~5%のDCM中MeOHの勾配)により、中間体70(268mg、52%)を得た。
中間体71の合成:
Figure 2023542411000098

中間体70(268mg、0.8mmol)をMeOH(30mL)中に添加し、窒素流下で氷浴中において冷却した。Pd/C10%(22mg、0.2mmol)を添加し、水素を充填した風船に反応容器を接続した。混合物を水素の雰囲気下、室温で一晩撹拌した。混合物をセライトのパッドに通して濾過し、ケーキをMeOH(5×10mL)で洗浄し、濃縮乾固させた。中間体71(0.209g、>100%)を次のステップにそのまま使用した。
中間体72の合成:
Figure 2023542411000099

HBTU(2.2g、5.9mmol)を、DMF(40mL)中の中間体68(0.9g、4.9mmol)、中間体36(1.8g、5.6mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(2.5mL、14.8mmol)の溶液に添加した。反応物を室温で2日間撹拌した。1M NaCO(20mL)及びCHCl(150mL)を添加した。相を分離した。水層をCHCl(5mL)で抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘプタン中AcOEt 0/100~15/85)により精製した。所望のフラクションを回収し、真空中で濃縮し、中間体72(2.1g、84%)を得た。
中間体73の合成:
Figure 2023542411000100

中間体72(712mg、1.4mmol)、トランス-4-メトキシ-シクロヘキシルアミン(0.4g、2.7mmol)、RuPhosPdG3(58mg、0.07mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(0.2g、2.1mmol)を反応管内で窒素バブリングしながらトルエン(20mL)中に添加した。脱気を5分間続け、反応容器をスクリューキャップで密栓した。混合物を100℃で20時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(50mL)で希釈し、水(20mL)で一度洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(DCM/MeOH(9.0/1.0、v/v)DCM中0~80%の勾配)により、中間体73(663mg、81%)を得た。
中間体74の合成:
Figure 2023542411000101

DCM(15mL)中の中間体73(663mg、1.1mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.9mL、11.5mmol)を添加した。混合物を一晩撹拌した。混合物を濃縮して乾固させた。粗混合物をトルエンで2回洗浄し、濃縮乾固させた。この粗製物を、pH=7になるまでAmberlyst A26 hydroxideで処理した。樹脂を焼結漏斗に通して濾過し、MeOH(40mL)、次いでDCM(40mL)で連続的に洗浄し、濃縮乾固させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;CHCl/CHOH/NH、9/0.9/0.1、v/v CHCl中0/100~100/0)により精製し、中間体74を油状物として得た(492mg、88%)。
中間体75の合成:
Figure 2023542411000102

D-アラニンメチルエステルヒドロクロリド(2g、14.3mmol)、トリエチルアミン(4.4mL、31.5mmol)をDCM(30mL)中に撹拌しながら添加した。次に、DCM(20mL)中の2-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(3.5g、15.7mmol)をRTで混合物にゆっくりと添加し、混合物を3時間撹拌した。水(60mL)を混合物に添加した。有機物をDCM(10mL)で抽出した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗製物を得た。たシリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~60%のヘプタン中AcOEtの勾配)により、中間体75(3.7g、88%)を固体として得た。
中間体76の合成:
Figure 2023542411000103

炭酸セシウム(5.1g、15.8mmol)を、DMF(50mL)中の中間体75(3.8g、13.2mmol)及びブタン酸、4-ヨード-3-メチル-、エチルエステル(4g、15.8mmol)の混合物に添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。その後、50℃で一晩撹拌した。HO及びAcOEtを添加し、有機物を分離し、有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;100/0~40/60のAcOEt中ヘプタン)によって精製し、中間体76及び75の混合物4.6gを得、次のステップにそのまま使用した。
中間体77の合成:
Figure 2023542411000104

チオフェノール(0.8mL、8.3mmol)を、DMF(30mL)中の中間体76及び75(4.6g)並びに炭酸セシウム(4.9g、15.1mmol)の混合物に添加した。反応物をrtで3時間撹拌した。混合物をジエチルエーテル(50mL)及び水(50mL)で希釈した。有機層を分離し、水(30mL)、ブライン(30mL)でもう1回洗浄した。MgSO上で乾燥させ、濾過し、溶媒を除去したところ粗製物が得られ、これをシリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~100%のヘプタン中AcOEtの勾配)により精製し、中間体77(1.6g、86%)を得た。
中間体78の合成:
Figure 2023542411000105

DCM(20mL)中の中間体77(1.6g、6.5mmol)及びジ-tert-ブチルデカルボナート(1.7mL、11mmol)を、室温で一晩撹拌した。混合物を水(25mM)及びDCM(50mL)の間で分割した。水層をDCM(30mL)で再度抽出した。組み合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフィーした(AcOEt/ヘプタン、0/100~35/65)。中間体78を油状物として得た(1.9g、91%)。
中間体79a及び79bの合成:
Figure 2023542411000106

中間体78(1.9g、6mmol)をTHF(50mL)中で10分間撹拌した。カリウムtert-ブトキシド(1g、9mmol)を添加し、反応混合物を2時間撹拌した。水を添加し、混合物をAcOEtで抽出した。有機層を分離し、MgSO上で乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。クロマトグラフィー(シリカゲル、AcOEt/ヘプタン、0/100~50/50)により、79a及び79bの混合物(1.3g)を得た。
中間体80の合成:
Figure 2023542411000107

中間体79a及び79b(1.3g)並びに塩化ナトリウム(0.26g、4.4mmol)を、DMSO(10mL)及びHO(5mL)の混合液中、140℃で一晩撹拌した。混合物を室温まで冷却し、水(25mL)で希釈した。有機物をAcOEt(2×40mL)で抽出し、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘプタン中AcOEt 0/100~100/0)によって精製した。中間体80を油状物として得た(0.5g、90%)。
中間体81の合成:
Figure 2023542411000108

tert-ブトキシビス(ジメチルアミノ)メタン(2.2mL、10.9mmol)を、トルエン(10mL)中の中間体80(495mg、2.2mmol)の溶液に室温で添加した。混合物を一晩撹拌した。2当量のTert-ブトキシビス(ジメチルアミノ)メタンを更に添加し、反応混合物を80℃で5時間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固させた。粗残渣を高真空下、室温で乾燥し、最終的に次のステップでそのまま使用した。
中間体82の合成:
Figure 2023542411000109

EtOH(20mL)中の中間体81(0.61g、2.2mmol)及び1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)グアニジン(11g、7.4mmol)の混合物に、ナトリウムエチラート(1.6mL、4.3mmol)を添加した。得られた混合物を一週末90℃まで加熱した。混合物を室温まで冷却し、水(20mL)でクエンチし、DCM(60mL)で抽出した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラフィー(0~100%のヘプタン中AcOEtの勾配)により、中間体82(0.6g、71%)を得た。
中間体83の合成:
Figure 2023542411000110

トリフルオロ酢酸(1.2mL、15.9mmol)を、DCM(10mL)中の中間体82(578mg、1.6mmol)の溶液に添加した。反応混合物を一晩撹拌した。混合物を濃縮乾固させ、トルエンで2回洗浄し、濃縮乾固させた。粗製混合物を、pH=7になるまでAmberlyst A26 hydroxideで処理した。樹脂を焼結漏斗に通して濾過し、MeOH(40mL)、次いでDCM(40mL)で連続的に洗浄し、混合物を濃縮乾固させた。化合物83(0.42g、98%)を油状物として得、次のステップにそのまま使用した。
中間体84a及び84bの合成:
Figure 2023542411000111

中間体83(732mg、2.8mmol)を逆相クロマトグラフィー[開始(95%HO-5%ACN-MeOH)-終了(63%HO-37%ACN-MeOH)-[0.1% TFA]により精製した。溶液をNaCO固体によって中和し、DCMで抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させ、84a(315mg、42%)及び84b(133mg、18%)を得た。
中間体85の合成:
Figure 2023542411000112

tert-ブチル4-アミノ-4-メチルペンタノエート(19.4g、104mmol)をDCE(200mL)中に添加し、RTで2-オキソ酢酸エチル(30.8mL、156mmol)で処理し、混合物を45分間撹拌した。次に、トリアセトキシボロヒドリド(33g、156mmol)を15分かけて数回に分けて添加し、反応物を一晩撹拌させた。反応を1M NaCO(150mL)でクエンチし、有機物をDCE(2×60mL)で抽出した。組み合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~40%のDCM中MeOHの勾配)により、中間体85(11.2g、39%)を得た。
中間体86の合成:
Figure 2023542411000113

クロロギ酸ベンジル(23.4mL、164mmol)を、NaHCO(70mL)及びDCM(100mL)の飽和溶液中の中間体85(11.2g、41mmol)の溶液に0℃で添加した。混合物をRTにし、一晩撹拌した。混合物をDCM(100mL)で希釈し、25%NHOH(30mL)を撹拌しながら添加した。15分後、有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~30%のヘプタン中AcOEtの勾配)により、中間体86(3.8g、82%)を得た。
中間体87の合成:
Figure 2023542411000114

THF(120mL)中の中間体86(13.8g、33.8mmol)の溶液にカリウムtert-ブトキシド(5.7g、50.7mmol)を添加し、混合物をRTで1時間撹拌させた。反応物をDCM(250mL)及びHO(50mL)で希釈した。KHSO 1M(30mL)を撹拌しながら添加した。有機層を分離し、水相を更なるDCM(50mL)で1回抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗油を得た。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~20%のヘプタン中AcOEtの勾配)により、中間体87(9.5g、78%)を得た。
中間体88の合成:
Figure 2023542411000115

EtOH中のナトリウムエトキシド(29.6mL、79.3mmol)を、EtOH(120mL)中の中間体87(9.5g、26.4mmol)及びS-メチルイソチオウレア(11g、79.3mmol)の混合物に添加した。得られた混合物を90℃まで加熱し、一晩撹拌した。混合物を室温まで冷却し、AcOEt(100mL)及びHO(40mL)によって希釈した。pHを1M HClで2~3にした。有機層を分離し(相を分離するためにブラインを添加した)、MgSO上で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。不純物を除去するためにアセトニトリルを添加し、溶液を真空下で濾過した。中間体88を乾燥させ、白色固体として828mg(9%)を得た。濾過した溶液を真空下で濃縮し、シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(0~40%のヘプタン中AcOEtの勾配)によって精製して、中間体88(5.3g、49%)を黄色固体として得た。
中間体89の合成:
Figure 2023542411000116

中間体88(5.3g、14.8mmol)をPOCl(44mL)中、80℃で1時間加熱した。反応混合物を砕いた氷(200g)上に注いだ。HO(100mL)及びDCM(100mL)を撹拌しながら添加した。NaCOをゆっくりと添加し、pH7~8にした。有機層を分離し、水相をDCM(50mL)でもう1回抽出した。組み合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。粗混合物をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(0~35%のヘプタン中AcOEtの勾配)により精製し、中間体89(2.5g、44%)を得た。
中間体90の合成:
Figure 2023542411000117

中間体89(2.5g、6.8mmol)、Zn(3.5g、54mmol)及びアンモニア(2.5mL、34mmol)をEtOH(60mL)中に添加した。混合物を一晩還流(80℃)させ、RTに冷却し、セライトのパッドを通して濾過し、ケーキをEtOHで洗浄した。粗混合物をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(0~25%のヘプタン中AcOEtの勾配)により精製し、中間体90(1.9g、81%)を得た。
中間体91の合成:
Figure 2023542411000118

3-クロロ過安息香酸(3.3g、14.9mmol)を、DCM(70mL)中の中間体90(1.7g、5mmol)の溶液に数回に分けて添加した。反応物をRTで7時間撹拌させた。1M NaCO(40mL)を、撹拌しながら混合物に添加した。DCM(30mL)を添加し、有機層を分離し、1M NaCO(20mL)でもう1回洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~40%のDCM中MeOHの勾配)により、中間体91を無色油状物として得た(1.4g、71%)。
中間体92の合成:
Figure 2023542411000119

中間体91(1.3g、3.6mmol)及びトリエチルアミン(126μl、0.9mmol)をMeOH(60mL)中に添加し、1時間、1気圧のH下でPd/C 10%(142mg、0.1mmol)上で混合物を還元させた。触媒をセライトショートパッドに通して濾過した。次に、濾液を濃縮乾固させた。粗中間体92(865mg、96%)が黄色粘着性固体として得られ、それを更に精製することなく次の合成ステップにそのまま使用した。
中間体93の合成:
Figure 2023542411000120

中間体93(147mg、18%)は、中間体92から出発して、中間体11と同様の反応プロトコルによって調製した。
中間体94の合成:
Figure 2023542411000121

トルエン(21mL)中の4-アザスピロ[2.5]オクタン-4-カルボン酸、6-オキソ、1,1-ジメチルエチルエステル(1.4g、6.4mmol)の溶液に、室温でtert-ブトキシビス(ジメチルアミノ)メタン(1.6mL、7.7mmol)を添加した。反応混合物を20時間撹拌し、濃縮乾固させた。粗中間体94を高真空下、室温で乾燥させ、次の合成工程でそのまま使用した(1.8g、100%)。
中間体95の合成:
Figure 2023542411000122

2-メチル-2-チオプソイドウレアヘミスルフェート(1.8g、12.9mmol)及び中間体94(1.8g、6.4mmol)をEtOH(51mL)中に添加した。ナトリウムエトキシド(6mL、16mmol)を添加し、得られた混合物を85℃で12時間加熱した。反応混合物をAcOEt(50mL)に添加し、HO(50mL)を添加した。有機層を分離し、水相を更なるAcOEt(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン/AcOEt、2/1、v/v ヘプタン中0/100~100/0)により精製した。所望のフラクションを回収し、真空中で蒸発させ、中間体95を茶色発泡体として得た(1.1g、58%)。
中間体96の合成:
Figure 2023542411000123

3-クロロ過安息香酸(2.5g、11.1mmol)を、DCM(35mL)中の中間体95の溶液に数回に分けて添加した。反応混合物を、室温で一晩撹拌した。反応混合物をDCM(40mL)で希釈し、1M NaCO(30mL)で洗浄した。有機層を分離し、飽和NaCl(20mL)でもう1回洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン中AcOEt 0/100~60/40)により精製した。所望のフラクションを回収し、真空中で蒸発させて、中間体96を無色発泡体として得た(1g、83%)。
中間体97の合成:
Figure 2023542411000124

中間体96(1g、3.1mmol)をDCM(35mL)中に添加し、室温においてトリフルオロ酢酸(3.4mL、46.2mmol)で処理した。反応混合物を一晩撹拌した。反応混合物を真空中で蒸発させ、次にトルエン(10mL)と共に蒸発させた。残渣をDCM(40mL)に添加し、1M NaCO(20mL)を添加した。有機層を分離し、水相を更なるDCM(2×10mL)で抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;DCM/MeOH、9/1、v/v DCM中0/100~100/0)により精製した。所望のフラクションを回収し、真空中で濃縮し、中間体97(0.6g、87%)を得た。
中間体98の合成:
Figure 2023542411000125

溶液中に窒素流をバブリングしながら、中間体97(0.5g、2.2mmol)、中間体8(0.6g、2.2mmol)、2-クロロ-1-メチルピリジン-1-イウムヨージド(1.1g、4.5mmol)及びトリエチルアミン(1.9mL、11.3mmol)をTHF(26mL)中に添加した。バイアルを密閉し、得られた溶液を55℃で20時間撹拌した。AcOEt(80mL)及び1M NaCO(60mL)を添加した。相を分離した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;DCM/MeOH、9/1、v/v DCM中0/100~100/0)により精製した。所望の生成物を含むフラクションを一緒に回収し、真空中で蒸発させ、中間体98(0.8g、84%)を得た。
中間体99の合成:
Figure 2023542411000126

tert-ブチル4-アミノ-3,3-ジメチルブタン酸(3.7g、19.9mmol)及びトリエチルアミン(6.1mL、43.8mmol)をDCM(40mL)中に撹拌しながら添加した。次に、DCM(30mL)中の2-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(5.3g、23.9mmol)を15分かけて氷冷しながら滴下して添加した。次いで、混合物を室温まで加温した。撹拌を4時間維持した。水(100mL)を混合物に添加した。有機物をDCM(50mL)で抽出した。有機層を飽和水酸化ナトリウムで洗浄した。NaHCO(100mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗製物を得た。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~50%のヘプタン中AcOEtの勾配)により、黄色がかった固体の中間体99(7.9g、99%)を得た。
中間体100の合成:
Figure 2023542411000127

中間体99(7.4g、19.9mmol)及びブロモ酢酸エチル(8.8mL、79.4mmol)をDMF(100mL)に添加した。炭酸カリウム(8.2g、59.6mmol)を室温で添加し、反応物を一晩撹拌した。反応混合物をAcOEt(200mL)及び水(500mL)で希釈した。有機層を分離し、ブライン(100mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗製物を得た。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~30%のヘプタン中AcOEtの勾配)により、中間体100を粘性無色油状物として得た(7.6g、82%)。
中間体101の合成:
Figure 2023542411000128

チオフェノール(1.5g、14.5mmol)をDMF(60mL)中の中間体100(6g、13.1mmol)及び炭酸セシウム(8.6g、26.3mmol)の混合物に添加した。反応をTLC(ヘプタン/EA、2/1、v/v)によって監視し、45~60分以内に完了するようであった。混合物をジエチルエーテル(200mL)及び水(200mL)で希釈した。有機層を分離し、水(70mL)、次いでブライン(50mL)でもう1回洗浄した。MgSO上で乾燥させ、濾過し、溶媒を除去すると粗混合物が得られた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~30%のヘプタン中AcOEtの勾配)により、中間体101を透明油状物として得た(3.6g、52%)。
中間体102の合成:
Figure 2023542411000129

クロロギ酸ベンジル(3.9mL、27.8mmol)を、0℃で飽和NaHCO(20mL)及びDCM(25mL)中の中間体101(1.9g、6.9mmol)の溶液に添加した。混合物を室温にし、一晩撹拌した。混合物をDCM(100mL)で希釈し、25%NHOH(25mL)を撹拌しながら添加した。15分後、有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。シリカゲル上のクロマトグラフィー(0~30%のヘプタン中AcOEtの勾配)により、中間体102を透明油状物として得た(2.6g、92%)。
中間体103a及び103bの合成:
Figure 2023542411000130

THF(50mL)中の中間体102(2.6g、6.4mmol)の溶液にカリウムtert-ブトキシド(1g、9.6mmol)を添加した。2時間後のTLC(ヘプタン/AcOEt、2/1、v/v)により、完全な変換が示された。反応物をAcOEt(100mL)及び水(25mL)で希釈した。Sat.NHCl(20mL)を撹拌しながら添加した。有機層を分離し、水相をAcOEt(50mL)でもう1度抽出した。組み合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~15%のヘプタン中AcOEtの勾配)により、中間体103a(272mg、11%)及び103b(1.2g、54%)が得られた。
中間体104の合成:
Figure 2023542411000131

中間体103b(750mg、2.2mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(1mL、7.5mmol)を90℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固した。粗中間体104を高真空下、室温で乾燥させ、最終的に次のステップでそのまま使用した(901mg、>100%)。
中間体105の合成:
Figure 2023542411000132

中間体104(0.8g、2.2mmol)及び1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)グアニジン(483mg、3.4mmol)をDMF(15mL)中に添加した。酢酸ナトリウム(369mg、4.5mmol)を添加し、得られた混合物を45分間90℃まで加熱した。混合物を室温まで冷却し、濃縮乾固させた。残渣をAcOEt(50mL)に添加し、水(50mL)、0.5M HCl(50mL)及びブライン(15mL)で洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~5%のDCM中MeOHの勾配)により、中間体105を黄色がかった油状物として得た(122mg、11%)。
中間体106の合成:
Figure 2023542411000133

THF(2mL)中の中間体105(122mg、0.26mmol)の溶液に1M水酸化ナトリウム(2mL、2mmol)を添加した。混合物を室温で6時間撹拌した。1M硫酸(1.1mL、1.1mmol)を混合物に添加し、次に80℃まで1時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、AcOEt(20mL)及びブライン(20mL)で希釈した。有機層を分離し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~5%のDCM中MeOHの勾配)により、中間体106(92mg、85%)を得た。
中間体107の合成:
Figure 2023542411000134

Pd/C10%(61mg、0.06mmol)上でのMeOH(10mL)中の中間体106(92mg、0.23mmol)の水素化分解を、室温、Hの大気圧下で45分かけて実施した。触媒をセライトショートパッドに通して濾過し、MeOH(3×10mL)で更に洗浄した。濾液を濃縮乾固させ、中間体107(51mg、80%)を得た。
中間体108の合成:
Figure 2023542411000135

トリエチルアミン(22.6mL、162mmol)をtert-ブチル4-アミノ-3-メチルブタノエート(23.5g、135.5mmol)及びDCM(300mL)の冷却(氷浴)溶液に添加した。次に、DCM(100mL)中の2-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(36g、162.5mmol)を滴下して添加した。反応混合物を室温まで加温し、撹拌を一晩維持した。Sat.NaHCO(100mL)を混合物に添加した。相を分離し、有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン/AcOEt、2/1、v/v ヘプタン中0/100~100/0)によって精製し、中間体108(27.5g、57%)を得、これを次のステップで直接使用した。
中間体109の合成:
Figure 2023542411000136

中間体108(27.5g、76.7mmol)及びブロモ酢酸(34mL、307mmol)をDMF(385mL)に添加した。炭酸カリウム(21.2g、153mmol)を室温で添加し、反応混合物を一晩継続した。混合物をAcOEt(300mL)で希釈し、水(900mL)で洗浄した。水層をAcOEt(2×200mL)で更に2回洗浄した。組み合わせた有機層を飽和NaCl(100mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン/AcOEt、2/1、v/v ヘプタン中0/100~100/0)によって精製し、中間体109(28.6g、83%)を得た。
中間体110の合成:
Figure 2023542411000137

チオフェノール(9.9mL、96mmol)をDMF(350mL)中の中間体109(28.6g、64.3mmol)及び炭酸セシウム(41.9g、128.7mmol)の混合物に添加した。反応混合物を室温で24時間撹拌した。混合物をAcOEt(200mL)及び水(500mL)で希釈した。水層をAcOEtで抽出した(3×200mL及び2×100mL)。組み合わせた有機層を飽和NaCl(100mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン/AcOEt、1/1、v/v ヘプタン中0/100~100/0)によって精製し、中間体110(12.3g、73%)を得た。
中間体111の合成:
Figure 2023542411000138

炭酸水素ナトリウム(120mL)及びDCM(160mL)中の中間体110(12.3g、47.4mmol)の溶液に0℃でクロロギ酸ベンジル(17.3mL、121.3mmol)を添加した。混合物を室温にし、一晩撹拌した。混合物をDCM(60mL)で希釈した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン/AcOEt、2/1、v/v ヘプタン中0/100~100/0)により精製し、中間体111(17.9g、96%)を得た。
中間体112の合成:
Figure 2023542411000139

窒素雰囲気下、THF(136mL)中の中間体111(17.9g、45.4mmol)の溶液にカリウムtert-ブトキシド(7.6g、68.2mmol)を添加した。反応物をDCM(30mL)及び水(20mL)で希釈した。Sat.NHCl(50mL)を撹拌しながら添加した。有機層を分離し、水相をDCM(20mL)でもう1回抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン/AcOEt、2/1、v/v ヘプタン中0/100~100/0)によって精製し、中間体112(9g、57%)を得た。
中間体113の合成:
Figure 2023542411000140

トリフルオロ酢酸(38.5mL、518.1mmol)をDCM(90mL)中の中間体112(9g、25.9mmol)の溶液に添加した。混合物を3時間撹拌し、tert-ブチルエステル開裂を完了させた。混合物を濃縮乾固して残渣とし、これをMeOH/HO(175mL/70mL)中に添加し、一晩還流させた。混合物を室温まで冷却し、MeOHを真空中で除去した。DCM(50mL)及び1M NaCO(50mL)を撹拌しながら添加した。有機層を分離し、MgSOで脱水し、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン/AcOEt、2/1、v/v ヘプタン中0/100~100/0)により精製し、中間体113(5.2g、81%)を得た。
中間体114の合成:
Figure 2023542411000141

tert-ブトキシビス(ジメチルアミノ)メタン(1mL、4.8mmol)をトルエン(10mL)中の中間体113(1g、4mmol)の溶液に室温で添加した。混合物を20時間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固した。粗中間体114を、室温で、高真空下で乾燥させ、次の合成ステップでそのまま使用した(1.2g、100%)。
中間体115の合成:
Figure 2023542411000142

N-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)グアニジン(0.7g、4.8mmol)及び中間体114(1.2g、4mmol)をEtOH(31mL)中に添加した。ナトリウムエトキシド(3mL、8.1mmol)を添加し、得られた混合物を45℃で一晩加熱した。反応混合物をDCM(50mL)で希釈し、有機物を水(20mL)で洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン中AcOEt 0/100~100/0)によって精製し、中間体115(0.3g、純度69%)を得た。
中間体116の合成:
Figure 2023542411000143

Pd/C10%(0.2g、0.2mmol)上でのMeOH(5mL)中の中間体115(0.3g、0.8mmol)の水素分解を、H雰囲気下、室温で一晩実施した。触媒をセライトショートパッドに通して濾過し、MeOH(3×10mL)で更に洗浄した。濾液を真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;DCM/MeOH、9/1、v/v DCM中0/100~100/0中)により精製し、中間体116(0.019g、9%)を得た。
中間体117の合成:
Figure 2023542411000144

NaH(鉱油中60%分散体)(195mg、4.9mmol)を、0℃で、DMF(8.8mL、113.7mmol)中の中間体3a(800mg、2.4mmol)及びヨードメタン(456μL、7.3mmol)の溶液に数回に分けて添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物をNHCl水溶液でクエンチし、AcOEtで3回抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(SiO、Grace、40g;溶離液:90%ヘプタン、10%EtOAcから40%ヘプタン、60%AcOEt)により精製した。純粋なフラクションを回収し、溶媒を蒸発させて、中間体117(410mg、49%)を得た。
中間体118の合成:
Figure 2023542411000145

中間体117(410mg、1.2mmol)及びテトラヒドロ-2H-ピラン-4-アミン(0.75g、7.2mmol)を110℃で5時間撹拌した。粗混合物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(SiO、Grace、40g;溶離液:90%ヘプタン、10%AcOEt~40%ヘプタン、50%AcOEt、10%MeOH(2%NHOH))によって精製した。純粋なフラクションを回収し、溶媒を蒸発させて、中間体118(310mg、収率71%)を得た。
中間体119の合成:
Figure 2023542411000146

ジオキサン中のHCl 4M(2.1mL、4M、8.4mmol)を室温で1,4-ジオキサン(3.1mL、37.2mmol)及びMeOH(1mL、26mmol)中の中間体118(310mg、0.86mmol)の溶液に添加した。反応物を3時間撹拌した。揮発物を蒸発させ、残渣を水に取り込み、KCOで塩基化し、水相をDCMで抽出した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させて、中間体119(180mg、収率80%)を得た。
中間体120a及び120bの合成:
Figure 2023542411000147

ヘキサン中の1Mジエチル亜鉛(165.8mL、165.8mmol)及びDCM(160mL)の混合物を窒素雰囲気下で0℃まで冷却した。次に、DCM(70mL)中のトリフルオロ酢酸(12.7mL、165.8mmol)を約30分かけて滴下して添加した。更に30分後、DCM(70mL)中のジヨードメタン(13.3mL、165.8mmol)の溶液を白色懸濁液に約15分かけて滴下して添加した。更に10分後、得られた混合物を、DCM(50mL)中のエチルN-Boc-L-プロリン-4-エン(20g、82.8mmol)の溶液で処理した(30分かけてゆっくり添加)。反応物を0℃で5分間維持し、その後室温まで温め、更に2.5時間撹拌した。最後に、混合物を再び0℃で冷却し、トリエチルアミン(28.9mL、207.2mmol)をゆっくりと添加した。混合物を室温に戻し、室温で一晩反応を継続した。不溶物をセライトのプラグで濾過し、更にDCM(3×100mL)で洗浄した。有機層を分離し、水相をDCM(250mL)でもう1回抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過した。部分的なBoc開裂を克服するために、ジ-tert-ブチルジカルボナート(9g、41.4mmol)を溶液に添加し、混合物を3時間撹拌した。混合物を濃縮乾固させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~15%のヘプタン中AcOEtの勾配)により、純粋なジアステレオ異性体120a(15g、71%)及び120b(749mg、3.5%)を得た。
中間体121の合成:
Figure 2023542411000148

中間体120a(15g、58.7mmol)をAcOEt(150mL)に添加し、室温でジオキサン中4N HCl(100mL、400mmol)を用いて処理した。混合物を5時間撹拌した。混合物を濃縮し、粗製物を得、これを60℃の高真空下で更に乾燥させた。中間体121(15.2g、>100%)を次のステップでそのまま使用した。
中間体122の合成:
Figure 2023542411000149

中間体121(11.3g、58.7mmol)、臭化ベンジル(8.4mL、70.5mmol)及び炭酸カリウム(12.1g、88.1mmol)をDMF(200mL)中に添加し、室温で6時間撹拌した。混合物をAcOEt(250mL)で希釈し、水(50mL)及びブライン(50mL)を添加した。有機層を分離し、水(100mL)でもう1回洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過した。溶媒を除去すると、粗製油が得られた。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(0~25%のヘプタン中AcOEtの勾配)により、中間体122を透明油状物として得た(11.6g、80%)。
中間体123の合成:
Figure 2023542411000150

THF(100mL)中の中間体122(11.6g、47.3mmol)の溶液を、窒素流下でTHF(50mL)中のLiAlH(2.7g、70.9mmol)の懸濁液に滴下して添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した。反応を0℃において水(15mL)でクエンチした。混合物をDCM(100mL)で希釈し、不溶物をセライトのパッドで濾過し、これをDCM(3×50mL)で更に洗浄した。濾液を分離漏斗に移し、ブライン(50mL)で洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させて、中間体123(8.3g、85%)を得た。
中間体124の合成:
Figure 2023542411000151

トリフルオロ酢酸無水物(11.5mL、82.6mmol)をTHF(100mL)中の中間体123(11.2g、55.1mmol)の溶液に-78℃で添加した。混合物を同温度で3時間撹拌した後、トリエチルアミン(15.3mL、110.2mmol)を滴下して添加し、反応を-78℃で15分間続け、室温に戻し、最後に一晩還流させた。2.5M水酸化ナトリウム(220.4mL、551mmol)を添加し、混合物を室温で3時間撹拌した。その後、有機溶媒の大部分を真空中で除去した。残渣にDCM(200mL)及びブラインを添加した。有機層を分離し、水相をDCM(100mL)でもう1回抽出した。組み合わせたDCM-抽出物をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~80%のヘプタン中AcOEtの勾配)により、中間体124(9.8g、87%)を得た。
中間体125の合成:
Figure 2023542411000152

中間体124(9.8g、48mmol)及びジオキサン中の4N HCl(13.2mL、52.8mmol)をEtOH(165mL)中で撹拌した。10%Pd/C(2.1g、2mmol)を添加し、反応物をHの雰囲気下に置いた(H2を充填した風船)。混合物を室温で5時間撹拌した。触媒をセライトのパッドに通して濾過し、更にMeOH(2×20mL)で洗浄した。濾液を濃縮乾固させて、中間体125を粗固体として得た(8.3g、>100%)。
中間体126の合成:
Figure 2023542411000153

中間体125(8.3g、38.6mmol)をDCM(125mL)中に添加した。1M水酸化ナトリウム(126.3mL、126.3mmol)を撹拌しながら添加した。次に、DCM(75mL)中のジ-tert-ブチルジカルボナート(10.1g、46.3mmol)をゆっくりと添加した。濁った混合物を一晩激しく撹拌した。この混合物をDCM(20mL)で希釈し、NaHCOの飽和溶液を添加した。有機層を分離し、MgSO上で乾燥させた。濾過し、溶媒を除去することにより、粗製物が得られた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~50%のヘプタン中AcOEtの勾配)により、中間体126(4.3g、52%)を得た。
中間体127の合成:
Figure 2023542411000154

デスマーチンペリオジナン(12.4g、29.4mmol)を室温でDCM(300mL)中の中間体126(4.2g、19.6mmol)の溶液に添加した。混合物を3時間撹拌した。1M NaCO(200mL)及びNaの飽和溶液(10mL)を激しく撹拌しながら添加した。10分後、DCM(100mL)を添加し、有機層を分離した。MgSO上で乾燥させ、濾過し、溶媒を除去することによって粗製物が得られた。シリカゲルカラム上でのクロマトグラフィー(0~50%のヘプタン中AcOEtの勾配)により、無色油状物が得られ、これは静置すると結晶化し、中間体127(3.6g、87%)が得られた。
中間体128の合成:
Figure 2023542411000155

tert-ブトキシビス(ジメチルアミノ)メタン(2.9mL、14.2mmol)を室温でトルエン(50mL)中の中間体127(1.5g、7.1mmol)の溶液に添加した。混合物を一晩撹拌した。反応混合物を濃縮乾固させた。粗残渣を高真空下、室温で乾燥させ、中間体128を得(2.3g、>100%)、これを次のステップでそのまま使用した。
中間体129の合成:
Figure 2023542411000156

中間体128(517mg、1.9mmol)及びN-[(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)メチル]グアニジン(0.6g、3.9mmol)をEtOH(20mL)中に添加した。ナトリウムエトキシド(1.4mL、3.9mmol)を添加し、得られた混合物を70℃まで18時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、DCM(100mL)を添加し、次いで水(20mL)及びブライン(20mL)を添加した。有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~5%のDCM中MeOHの勾配)により、黄色棒状中間体129(527mg、75%)を得た。
中間体130の合成:
Figure 2023542411000157

トリフルオロ酢酸(3.2mL、42mmol)をDCM(10mL)中の中間体129(522mg、1.4mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固させた。残渣をDCM(30mL)中に添加し、1M NaCO(15mL)で洗浄した。水相をDCM/MeOH(9/1、v/v)で排気的に抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗製を得た。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(混合物DCM/MeOH/NH4OH(9.0/0.9/0.1、v/v/v)の勾配 DCM中0~50%)により、粘着性固体として中間体130(347mg、91%)を得た。
中間体131の合成:
Figure 2023542411000158

中間体27(0.88g、3.5mmol)、トリエチルアミン(0.62mL、4.4mmol)及びDCM(12mL)の混合物をDCM(10mL)中のジホスゲン(0.52mL、4.3mmol)の冷溶液(氷浴)に添加した。反応混合物を0℃で90分間撹拌した。HO及びDCMを添加し、RMを抽出し、有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させ、中間体131を得、これを次のステップにそのまま使用した。
中間体132a及び132bの合成:
Figure 2023542411000159

1-メチル-3-フェニルピペラジン(13.3g、75.7mmol)をキラルSFC(固定相:CHIRALPAK AD-H 5μm 250*30mm、移動相:92%CO、8%MeOH/iPrOHの混合物50/50v/v(+3.0%iPrNH))によって分離し、中間体132a(5.9g、33.3mmol)[α]=49.1°(589nm、c 0.33w/v%、CHCl、20℃)((S)エナンチオマー)及び中間体132b(6.4g、36.1mmol)[α]=-56.9°(589nm、c 0.32w/v%、CHCl、20℃)((R)エナンチオマー)を得た。
中間体133の合成:
Figure 2023542411000160

中間体66(850mg、3.4mmol)、トリエチルアミン(504μl、3.6mmol)及びDCM(10mL)の混合物をDCM(5mL)中のジホスゲン(437μl、3.6mmol)の冷溶液(氷浴)に添加した。反応混合物を0℃で90分間撹拌した。水及びDCMを添加し、RMを抽出し、有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させ、中間体133を得、これを次のステップにそのまま使用した。
中間体134の合成:
Figure 2023542411000161

中間体9(0.5g、1.9mmol)、トリエチルアミン(0.7mL、5mmol)及びDCM(10mL)の混合物をDCM(5mL)中のジホスゲン(0.27mL、2.2mmol)の冷溶液(氷浴)に添加した。反応混合物を0℃で90分間撹拌した。水及びDCMを添加し、RMを抽出し、有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させ、これを次のステップにそのまま使用した。
中間体135の合成:
Figure 2023542411000162

DCM(5mL)中の中間体134(549mg、1.9mmol)、中間体132a(434mg、2.5mmol)、トリエチルアミン(0.34mL、2.4mmol)。RMをrtで2日間撹拌した。水及びDCMを添加し、RMを抽出し、有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。分取LC(固定相:不規則SiOH 35-40μm 24g Buchi、移動相:DCM 100%~95/5/0.1 CMA)によって精製を行った。純粋なフラクションを回収し、蒸発乾固させ、589mg(72%)の中間体135を得た[α]=+28.3°(589nm、c0.36w/v%、DMF、20℃)。
中間体136の合成:
Figure 2023542411000163

中間体135(500mg、1.16mmol)及び4-アミノ-1-Boc-ピペリジン(1.6g、8mmol)を密封管中、110℃で一晩撹拌した。残渣を分取LC(固定相:不規則SiOH 35-40μm 40g Buchi、勾配100%DCMから90%DCM 10%CHOH 0.1%NHOH)によって精製し、中間体136(575mg、90%収率)を得た[α]=+68.4°(589nm、c0.22w/v%、DMF、20℃)。
中間体137の合成:
Figure 2023542411000164

中間体136(575mg、1mmol)及びトリフルオロ酢酸(1.2mL、15.7mmol)をDCM(20mL)中、rtで15時間撹拌した。水を添加し、混合物をKCOで塩基化した。有機層を抽出し、水層をKCOで飽和させ、AcOEtで抽出した。両有機層を一緒にし、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させて、中間体137(429mg、91%)を得た。
中間体138の合成:
Figure 2023542411000165

中間体132a(150mg、0.85mmol)、トリエチルアミン(142μl、1mmol)及びDCM(3.5mL)の混合物をDCM(2.5mL)中のトリホスゲン(303mg、1mmol)の冷溶液(氷EtOH)に添加した。温度をrtまで上昇させ、反応を1時間撹拌した。水及びDCMを添加し、RMを抽出し、有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗中間体138は、次のステップにそのまま使用された。
中間体139の合成:
Figure 2023542411000166

密閉管中の中間体3a(580mg、1.77mmol)及び1,1-ジオキソ-テトラヒドロチオピラン-4-アミン(2g、13.4mmol)を110℃で6時間加熱した。DCM及び水を添加し、有機層を抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。残渣を分取LC(SiOH 35-40μm Buchi、勾配100%DCMから90%DCM 10%CHOH 0.1%NHOH)により精製した。フラクションを回収し、蒸発乾固させて、中間体139(350mg、50%)を得た。
中間体140の合成:
Figure 2023542411000167

トリフルオロ酢酸(2.2mL、8.8mmol)をジオキサン(3.5mL)及びMeOH(1mL)中の中間体139(350mg、0.88mmol)溶液に室温で滴下して添加した。反応物を2日間撹拌し、水中に注ぎ入れ、KCOで塩基化し、DCMで抽出した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させて、中間体140(249mg、95%)を得た。
中間体141の合成:
Figure 2023542411000168

中間体140(249mg、0.84mmol)、ピリジン(0.102mL、1.26mmol)及びDCM(3mL)の混合物をDCM(3mL)中のジホスゲン(0.12mL、1mmol)溶液に-5℃で添加した。反応混合物を0℃で90分間撹拌した。水及びDCMを添加し、混合物を抽出し、有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、中間体141を得、これを次のステップにそのまま使用した。
化合物1の合成:
Figure 2023542411000169

DMF(140mL)中の中間体5(5.2g、20.1mmol)、中間体8(7.7g、30.1mmol)、HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(15.5g、40.9mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(20mL、0.121mol)の混合物を室温で20時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣をDCM及びHOに添加した。有機層を抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗混合物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH勾配100:0~80:20)、続いてアキラルSFC(固定相:2-エチルピリジン 5μm 150*30mm、移動相:90%CO、10%MeOH(0.6%iPrNH))によって精製した。純粋なフラクションを回収し、蒸発させ、化合物1を得、これをジエチルエーテル中で結晶化させ、濾過し、乾燥させ、4.24g(44%)[α]:+59.4°(589nm、c 0.18w/v%、DMF、20℃)を得た。m.p.=178℃(DSC)。
以下の表に示す化合物は、類似の反応プロトコルによって調製されたものである。
Figure 2023542411000170
Figure 2023542411000171
Figure 2023542411000172
Figure 2023542411000173
Figure 2023542411000174
Figure 2023542411000175
Figure 2023542411000176
Figure 2023542411000177
Figure 2023542411000178
Figure 2023542411000179
Figure 2023542411000180
化合物1の合成:
Figure 2023542411000181

第二の合成
(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)メチルアミン(1g、9mmol)を密閉管内で110℃まで加熱し、中間体11(425mg、0.99mmol)を添加し、反応混合物を110℃で5時間加熱した。残渣をDCMに溶解し、フラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH勾配100:0:0~90:10:0.2)により精製した。純粋なフラクションを回収し、蒸発させ、EtO中で結晶化し、濾過し、乾燥させ、化合物1を得た(177mg、39%)。m.p.=178℃(DSC)。
以下の表に示す化合物は、類似の反応プロトコルによって調製されたものである。
Figure 2023542411000182
Figure 2023542411000183
Figure 2023542411000184
Figure 2023542411000185
Figure 2023542411000186
Figure 2023542411000187
Figure 2023542411000188
化合物91の合成:
Figure 2023542411000189

DMF(10mL)中の中間体18(250mg、1mmol)、中間体8(400mg、1.6mmol)、HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチル尿素ヘキサフルオロホスファート)(590mg、1.6mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(1.1mL、6.6mmol)の混合物を室温で15時間撹拌した。溶媒を蒸発により除去し、残渣をDCM+HOに添加した。有機層を抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。このフラクションをフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH勾配100:0:0~90:10:0.2)によって精製した。純粋なフラクションを回収し、蒸発乾固させた。残渣をKCOの水溶液で洗浄し、CHClを添加した。混合物を20分間撹拌した後、有機層を抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させ、化合物91(190mg、41%)を得た。このフラクションをアセトニトリル/水20/80で凍結乾燥し、化合物91(177mg、39%)を得た。[α]:67.7°(589nm、c0.08w/v、MeOH、23℃)。
以下の表に示す化合物は、類似の反応プロトコルによって調製されたものである。
Figure 2023542411000190
Figure 2023542411000191
Figure 2023542411000192
Figure 2023542411000193
Figure 2023542411000194
化合物92a及び92bの合成:
Figure 2023542411000195

HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(0.6g、1.6mmol)をDMF(20mL)中の中間体25(0.44g、1.6mmol)、27(0.36g、1.4mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(1mL、5.8mmol)の溶液に添加した。反応物を室温で一晩撹拌した。1M NaCO(10mL)及びDCM(25mL)を添加した。相を分離した。水層を更なるDCM(5mL)で抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;DCM/CHOH、9/1、v/v DCM中0/100~100/0)により精製した。所望のフラクションを回収し、真空中で濃縮して、残渣を得、これを逆相クロマトグラフィー[開始(90%HO-10%ACN:MeOH 1:1)-終了(54%HO-46%ACN:MeOH1:1)]-[65mM NHOAc+ACN(90:10)]により精製した。所望のフラクションを回収し、真空中で濃縮して、化合物92a(180mg、26%)及び化合物92b(152mg、22%)を得た。
以下の表に示す化合物は、類似の反応プロトコルによって調製されたものである。
Figure 2023542411000196
Figure 2023542411000197
Figure 2023542411000198
Figure 2023542411000199
Figure 2023542411000200
Figure 2023542411000201
Figure 2023542411000202
化合物122a及び122bの合成:
Figure 2023542411000203

中間体31(0.38g、0.78mmol)をTHF(10mL)に添加し、室温で37%ホルムアルデヒド水(116μl、1.6mmol)により処理した。その後、15分後にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.33g、1.6mmol)を添加した。反応物を一晩rtで撹拌した。NaCOを添加し、反応物をDCM(2×20mL)で抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH(9.0/0.9/0.1)の勾配)により、ジアステレオ異性体の混合物を得た。この混合物を逆相クロマトグラフィーによって精製した[開始(81%HO-19%MeCN-MeOH)-終了(45%HO-55%MeCN-MeOH)]-[65mM NH4OAc+ACN(90:10)。所望のフラクションを合わせ、1M NaCOでpHを8まで低下させた。化合物をDCM(2×15mL)で抽出し、MgSO上で乾燥し、濾過し、濃縮して、89mgの第1のジアステレオ異性体及び71mgの第2のジアステレオ異性体を得た。第1のジアステレオ異性体を逆相クロマトグラフィー[開始(90%HO-10%MeCN-MeOH)-終了(54%HO-46%MeCN-MeOH)]-[25mM NHHCO]により精製した。所望のフラクションを60℃において真空中で濃縮し、真空下で乾燥させて、化合物122aを白色固体として得た(30mg、8%)。第2のジアステレオ異性体を逆相クロマトグラフィー[開始(90%HO-10%MeCN-MeOH)-終了(54%HO-46%MeCN-MeOH)]-[25mM NHHCO]により精製した。所望のフラクションを60℃において真空中で濃縮し、真空下で乾燥させて、化合物122bを白色固体として得た(29mg、7%)。
以下の表に示す化合物は、類似の反応プロトコルによって調製されたものである。
Figure 2023542411000204
Figure 2023542411000205
Figure 2023542411000206
Figure 2023542411000207
Figure 2023542411000208
Figure 2023542411000209
化合物140aの合成:
Figure 2023542411000210

HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(1.2g、3.2mmol)をDMF(20mL)中の中間体47(0.8g、3.2mmol)、中間体27(0.7g、2.9mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(1.9mL、11.7mmol)の溶液に添加した。反応物を室温で一晩8時間撹拌した。NaCO(50mL、1M)を添加し、反応物をACOEt(3×20mL)で抽出した。組み合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;DCM/CHOH、9/1、v/v DCM中0/100~100/0)により精製した。所望のフラクションを回収し、真空中で濃縮した。生成物を逆相クロマトグラフィー[開始(90%水-10%MeCN-MeOH)-終了(54%水-46%MeCN-MeOH)]-[65mM NHOAc+MeCN(90:10)]により精製した。DCMを添加し、相を分離し、有機層をMgSO上で乾燥し、濾過し、濃縮乾固させた。生成物をトリチュートし、化合物140a及び140bの混合物を得た(600mg、46%)。混合物をキラル分離に供した。方法:AMYLOSE_1Q_M6:[75%[n-ヘプタン+0,1%DEA]-25%[2-プロパノール+0,1%DEA]0%[n-ヘプタン+0,1%DEA]-100%[2-プロパノール+0,1%DEA]]。生成物を濃縮乾固させて、化合物140b(205mg、15%)、[α]:+114.3°(589nm、c0.13w/v、MeOH、23℃)及び化合物140a(143mg、11%)、[α]:+80.1°(589nm、c0.13w/v、MeOH、23℃)を得た。
以下の表に示す化合物は、類似の反応プロトコルによって調製されたものである。
Figure 2023542411000211
Figure 2023542411000212
化合物166の合成:
Figure 2023542411000213

中間体38(156mg、0.347mmol)をジクロロエタンに添加し、室温でアセトン(0.139mL、0.694mmol)及び酢酸(0.020mL、0.347mmol)で処理した。その後、15分後にトリアセトキシボロヒドリド(0.147g、0.694mmol)を添加した。反応を一晩続けた。反応物をDCM(300mL)で希釈し、1M NaCO(150mL)で洗浄した。水相をDCM、(100mL)でもう1回抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH(9.0/0.9/0.1)の勾配 DCM中0~50%)により、混合物を得、これを再度、Prep LC:MMP4-AC:19~55%の25mM酢酸アンモニウム中のACN/MeOH(1/1、v/v)勾配)、続いて2度目のPrep.LC:MMP5-NHOH-ACN:28%~64%の0.4%アンモニア水中ACNの勾配)によって2回精製した。純粋なフラクションを回収し、化合物をDCM(100mL)で抽出し、MgSO上で乾燥し、濾過し、濃縮して無色棒状化合物を得、これをペンタン(2mL)でトリチュートし、化合物166を白色固体として得た(35mg、20%)。
以下の表に示す化合物は、類似の反応プロトコルによって調製されたものである。
Figure 2023542411000214
Figure 2023542411000215
Figure 2023542411000216
Figure 2023542411000217
化合物167の合成:
Figure 2023542411000218

中間体52(0.276g、1.11mmol)、中間体27(0.14g、0.55mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.18mL、1.1mmol)をDMF(2mL)中に溶解した。混合物を室温で20分間撹拌した後、HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(0.25g、0.7mmol)を添加した。混合物を一晩rtで撹拌した。反応物をDCM(25mL)で希釈し、1M NaCO(10mL)で洗浄した。相を分離し、水層をDCM(10mL)でもう1回抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;DCM/MeOH、5/1、v/v DCM中0/100~100/0)により精製した。所望のフラクションを回収し、真空中で濃縮した。逆相クロマトグラフィー[開始(72%HO-28%CHCN-CHOH)-終了(36%HO-64%CHCN-CHOH)]-[HO:25mM NHHCO]によって化合物167(0.073g、27%)を純粋に得た[α]:+104.1°(589nm、c0.13w/v、MeOH、23℃)。
以下の表に示される化合物は、類似の反応プロトコルによって調製された。
Figure 2023542411000219
化合物169a及び169bの合成:
Figure 2023542411000220

中間体27(0.5g、2mmol)、トランス-3-ピロリジンカルボン酸、1-メチル-4-フェニル-、ヒドロクロリド(0.6g、2.4mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(1mL、6mmol)をDMF(10mL)中に溶解した。混合物を室温で20分間撹拌した後、HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(0.9g、2.4mmol)を添加した。得られた混合物を室温で更に1時間撹拌した。反応物をDCM(5mL)で希釈し、1M NaCO(40mL)で洗浄した。相を分離し、水層をDCM(25mL)でもう1回抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;DCM/MeOH/NH(水溶液25%)、9/0.95/0.05、v/v DCM中0/100~100/0)により精製した。
化合物169a及び169bを逆相クロマトグラフィー[開始(90%水-10%CHCN)-終了(54%水-46%CHCN)]-[水:65mM NHOAc+ACN(90:10)]で分離し、化合物169b(0.2g、23%)[α]:+73.9°(589nm、c0.18w/v、MeOH、23℃)及び化合物169a(0.24g、27%)[α]:+131.8°(589nm、c0.16w/v、MeOH、23℃)を得た。
化合物170a及び170bの合成:
Figure 2023542411000221

中間体59(0.24g、0.5mmol)をMeOH(15mL)に添加し、室温において37%ホルムアルデヒド水(81μl、1.1mmol)で処理した。その後、15分後にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(172mg、0.8mmol)を添加した。反応物を一晩撹拌した。NaCOを添加し、混合物をDCM(2×35mL)で抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を逆相クロマトグラフィー[開始(81%水-19%ACN:MeOH 1:1)-終了(45%水-55%ACN:MeOH 1:1)]-[65mM NHOAc+ACN(90:10)]によって精製した。所望のフラクションを回収し、DCM(2×35mL)で抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、化合物170a(52mg、20%)[α]:+70.9°(589nm、c0.12w/v、MeOH、23℃)及び化合物170b(61mg、24%)[α]:+87°(589nm、c0.069w/v、MeOH、23℃)を得た。
化合物171a及び171bの合成:
Figure 2023542411000222

HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(0.8g、2mmol)を室温でDMF(25mL)中の中間体66(463mg、1.8mol)、中間体8(526mg、2mmol)及びジドプロピルエチルアミン(1.3mL、7.5mmol)の溶液に添加した。反応を36時間継続した。混合物をAcOEt(200mL)で希釈し、1M NaCO(150mL)で洗浄した。水相をAcOEt(3×100mL)で抽出した。組み合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(混合物DCM/MeOH/NHOHの勾配、9.0/0.9/0.1、v/v、DCM中0~50%)により、化合物171a及び171bの混合物を得、これをキラル分離(Column Amylose-1、Q-M5:5~70%の(n-ヘプタン+0,1%DEA)中(2-プロパノール/エタノール、9/1、v/v+0,1%DEA)の勾配)で分離し、化合物171a(268mg、31%)[α]:+34.5°(589nm、c0.13w/v、メタノール、23.0℃)、化合物171b(220mg、26%)[α]:-51.5°(589nm、c 0.12w/v、メタノール、23.0℃)を得た。
以下の表に示す化合物は、類似の反応プロトコルによって調製された。
Figure 2023542411000223
化合物174の合成:
Figure 2023542411000224

反応管内で窒素をバブリングしながら、中間体69(300mg、0.8mmol)、(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)メタンアミン(0.2g、1.6mmol)、RuPhos Pd G3(33mg、0.04mmol)及びナトリウムtert-ブトキシド(0.15g、1.6mmol)をトルエン(15mL)に添加した。脱気を5分間続け、反応容器をスクリューキャップで密栓した。混合物を120℃まで4時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、DCM/MeOH(100ml、5/1、v/v)で希釈し、水(20ml)で一度洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NH4OH(9.0/0.9/0.1、v/v/v)の勾配 DCM中0~50%)により、油状残基を得、これは静置すると結晶化し、化合物174(0.140g、39%)[α]:+43.7°(589nm、c0.17w/v、メタノール、23.0℃)を得た。
以下の表の化合物は、類似の反応プロトコルによって調製された。
Figure 2023542411000225
化合物176の合成:
Figure 2023542411000226

HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(0.4g、1mmol)をDMF(20mL)中の中間体71(0.2g、0.8mmol)、中間体8(0.26g、1mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.4mL、2.6mmol)の溶液に添加した。反応物を室温で2日間撹拌した。1M NaCO(10mL)及びDCM(25mL)を添加した。水層をDCM(5mL)で抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;DCM/CHOH、9/1、v/v DCM中0/100~100/0)により精製した。
所望のフラクションを回収し、真空中で濃縮した。残渣を逆相クロマトグラフィー[開始(81%HO-19%ACN:MeOH 1:1)-終了(45%HO-55%ACN:MeOH 1:1)]-[25mM NHHCO]によって精製し、逆相クロマトグラフィー[開始(90%HO-10%MeCN:MeOH)-終了(54%HO-46%MeCN:MeOH)]-[65mM NHOAc+MeCN(90:10)]で再精製した。所望のフラクションを回収し、真空中で濃縮した。残渣をジエチルエーテルでトリチュートし、化合物176(82mg、21%)をオフホワイト色固体として得た[α]:+8.2°(589nm、c0.07w/v、MeOH、23℃)。
化合物177a、177b、177cの合成:
Figure 2023542411000227

中間体74(0.49g、1mmol)をMeOH(15mL)に添加し、室温で37%ホルムアルデヒド水(0.115mL、1.5mmol)を用いて処理した。その後、トリアセトキシボロヒドリド(0.3g、1.5mmol)を15分後に添加した。反応混合物を一晩撹拌した。反応物をDCM(60mL)で希釈し、1M NaCO(20mL)で洗浄した。水相をDCM(50mL)でもう1回抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗油を得た。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;DCM/CHOH、9/1、v/v DCM中0/100~100/0)により精製した。生成物は油状物として得られた。純粋ではない生成物を逆相クロマトグラフィー[開始(90%HO-10%MeCN-MeOH)-終了(54%HO-46%MeCN-MeOH)]-[25mM NHHCO]によって精製した。所望のフラクションを回収し、60℃で濃縮し、高真空下で乾燥させた。生成物をジエチルエーテル中でトリチュートし、化合物177a(343mg、67%)を得た。SFC(Lux-Amylose-1 SFCイソクラティックモード20%プロパノール)によるキラル分離により、化合物177b(116mg、23%)[α]:+65.2°(589nm、c0.11w/v、MeOH、23℃)及び化合物177c(72mg、14%)[α]:+27.3°(589nm、c 0.14w/v、MeOH、23℃)を得た。
以下の表に示す化合物は、類似の反応プロトコルによって調製された。
Figure 2023542411000228
化合物180a及び180bの合成:
Figure 2023542411000229

中間体84a(0.3g、1.2mmol)、中間体8(0.37g、1.44mmol)及びジイソプロピルアミン(0.8mL、4.8mmol)を室温でDMF(15mL)に添加した。HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(0.55g、1.44mmol)を添加し、混合物を一晩撹拌した。1M NaCO(30mL)及びDCM(35mL)を添加した。有機層を分離し、水相をDCM(30mL)でもう1回抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;DCM/CHOH、9/1、v/v DCM中0/100~100/0)により精製した。所望のフラクションを回収し、真空中で濃縮した。生成物を逆相クロマトグラフィー[開始(72%HO-28%MeCN-MeOH)-終了(36%HO-64%MeCN-MeOH)]-[65mM NHOAc+MeCN(90:10)]によって精製し、ジエチルエーテルでトリチュートし、トランスジエステル異性体の混合物を発泡体として得た(222mg、39%)。残渣をキラルSFC(Lux-Amylose-1 SFCイソクラティックモード30%EtOH)によって精製し、化合物180a(0.061g、11%)[α]:+100.8°(589nm、c0.21w/v、MeOH、23℃)及び化合物180b(0.052g、9%)[α]:-80.7°(589nm、c0.15w/v、MeOH、23℃)を得た。
以下の表に示す化合物は、類似の反応プロトコルによって調製された。
Figure 2023542411000230
Figure 2023542411000231
Figure 2023542411000232
化合物190の合成:
Figure 2023542411000233

(4-メトキシシクロヘキシル)アミン(334μl、2.4mmol)を80℃で中間体93(147mg、0.3mmol)と共に反応管に添加した。次に、反応混合物を100℃で15分間加熱した。HO及びDCMを添加し、有機物を分離し、MgSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗製物をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(0~100%のDCM中MeOHの勾配)により精製して、逆相クロマトグラフィー[開始(70%HO-30%ACN:MeOH1:1)-終了(27%HO-73%ACN:MeOH 1:1)]-HO=[25mM NHHCO、pH=8]により精製した。化合物が得られる残渣をジエチルエーテルでトリチュートし、化合物190(43mg、26%)を黄色固体として得た[α]:-41.6°(589nm、c0.08w/v、MeOH、23℃)。
以下の表に示す化合物は、類似の反応プロトコルによって調製された。
Figure 2023542411000234
化合物192の合成:
Figure 2023542411000235

化合物192(0.12g、47%)[α]:+32.9°(589nm、c 0.18w/v、MeOH、23℃)は、中間体98から出発する化合物190の場合と同様の反応プロトコルによって調製される。
化合物193の合成:
Figure 2023542411000236

HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(81mg、0.21mmol)を室温でDMF(5mL)中の中間体107(51mg、0.2mmol)、中間体8(55mg、0.2mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(132μl、0.8mmol)の溶液に添加した。反応を20時間継続した。混合物をAcOEt(20mL)で希釈し、1M NaCO(15mL)で洗浄した。水性相をAcOEt(10mL)で抽出した。組み合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固して粗製物を得た。シリカゲル上のクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH(9.0/0.9/0.1、v/v/v)DCM中0~50%)により、化合物193(49mg、54%)[α]:-55.5°(589nm、c 0.15w/v、メタノール、23℃)が得られた。
化合物194の合成:
Figure 2023542411000237

HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(37mg、1mmol)を室温でDMF(5mL)中の中間体116(0.022g、0.09mmol)、中間体8(25mg、1mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(61μl、0.36mmol)の溶液に添加した。反応を20時間継続した。混合物をDCM(50mL)で希釈し、1M NaCO(40mL)で洗浄した。水相をDCM(50mL)で抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NHOH(9.0/0.9/0.1、v/v/v)の勾配 DCM中0~50%)により、化合物194(0.01g、23%)を得た。
化合物195a及び195bの合成:
Figure 2023542411000238

DCM(4mL)中の中間体8(526mg、2mmol)の溶液に塩化オキサリル(179μL、2mmol)をrtで添加した。DMFを1滴添加し、反応物を1時間撹拌した。中間体119(180mg、0.7mmol)、次にトリエチルアミン(572μL、4.1mmol)を添加した。反応物をrtで14時間撹拌した。反応混合物をNHClの水溶液でクエンチし、EtOAc(3回)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(SiO、Grace、24g;溶離液:100%DCM~85%DCM、15%MeOH(2%NHOH))によって精製した。純粋なフラクションを回収し、溶媒を蒸発させて2つのフラクションを得、これを組み合わせて逆相(固定相:YMC-actus Triart C18 10μm 30×150mm、移動相:勾配50%NHHCO 0.2%、50% MeOHから15%NHHCO 0.2%、85%MeOH)、続いてキラルSFC(固定相:Lux Cellulose-2 5μm 250*21.2mm、移動相:50%CO、50%EtOH(0.3%iPrNH))によって精製し:2つのフラクションを凍結乾燥し、化合物195a(6mg、2%)及び化合物195b(24mg、7%)を得た。
以下の表に示す化合物は、類似の反応プロトコルによって調製された。
Figure 2023542411000239
化合物198の合成:
Figure 2023542411000240

HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)(545mg、1.4mmol)を室温でDMF(30mL)中の中間体130(335mg、1.3mmol)、中間体8(367mg、1.4mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(889μl、5.2mmol)の溶液に添加した。反応を20時間継続した。混合物をAcOEt(150mL)で希釈し、1M NaCO(100mL)で洗浄した。水性相をAcOEt(5×50mL)で抽出した。組み合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NH4OH(9.0/0.9/0.1、v/v/v)DCM中0~50%)で非晶質固体(451mg)を得、これをACN(5mL)から結晶化させて化合物198を白色固体(136mg、22%)として得た。[α]:+95.8°(589nm、c0.12w/v、メタノール、23℃)。母液を精製し、160mg(27%)の追加バッチを得た。
以下の表に示す化合物は、類似の反応プロトコルによって調製された。
Figure 2023542411000241
Figure 2023542411000242
化合物204の最初の合成:
Figure 2023542411000243

DCM(12mL)中の中間体131(1.1g、3.5mmol)、中間体132a(0.8g、4.5mmol)、トリエチルアミン(0.7mL、5mmol)をrtで一晩撹拌した。水及びDCMを添加し、混合物を抽出し、有機層を分離し、MgSO上で乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。分取LC(固定相:SiOH 35-40μm 40g Buchi、移動相:DCM 100%~90/10/0.1 CMA)によって精製を行った。フラクションを回収し、蒸発乾固させた。分取LC(24gのSiOH 15μm Interchim、勾配100%DCMから90%DCM 10%CHOH 0.2%NHOH)による第2の精製、続いてアキラルSFCによる精製(固定相:2-エチルピリジン 5μm 150*30mm、移動相:88% CO、12% MeOH)により化合物204(476mg、30%)を得た。[α]:=+93.3°(589nm、c0.21w/v%、DMF、20℃)。
化合物204aの第二の合成:
Figure 2023542411000244

DCM(10mL)中の中間体133(1.06g、3.4mmol)、中間体132a(842mg、4.8mmol)、トリエチルアミン(664μl、4.8mmol)をrtで一晩撹拌した。水及びDCMを添加し、混合物を抽出し、有機層を分離し、MgSO上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。分取LC(固定相:不規則SiOH 40μm40g、移動相:DCM100%~95/5/1 CMA)により精製を行い、ジアステレオ異性体の混合物を得、これをキラルSFC(固定相:CHIRALPAK AD-H 5μm 250*30mm、移動相:65%CO、35%MeOH(0.3%iPrNH))により分離し、化合物204b(255mg)(ジエチルエーテル中で結晶化した(90mg、6%))[α]:-115.7°(589nm、c0.35w/v%、DMF、20℃)及び化合物204a(263mg)(ジエチルエーテル中で結晶化した(70mg、4%))[α]:+89.4°(589nm、c0.32w/v%、DMF、20℃)を得た。
以下の表に示す化合物は、類似の反応プロトコルによって調製された。
Figure 2023542411000245
化合物209の合成:
Figure 2023542411000246

DCM(2mL)中の中間体137(150mg、0.334mmol)、トリエチルアミン(0.14mL、1mmol)の溶液に、メタンスルホニルクロリド(52μl、0.67mmol)を0℃で滴下して添加した。反応物を室温で15時間撹拌した。水を添加し、有機層を抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。残渣を分取LC(12gのSiOH 30μm Interchim、勾配100%DCMから80%DCM 20%CHOH 0.1%NHOH)により精製した。フラクションを回収し、蒸発乾固させた。DIPE中で結晶化させ、濾過し、乾燥させて、化合物209(96mg、54%)を得た。[α]:=+78.1°(589nm、c 0.26w/v%、DMF、20℃)。
以下の表に示す化合物は、類似の反応プロトコルによって調製された。
Figure 2023542411000247
化合物213の合成:
Figure 2023542411000248

中間体5(130mg、0.503mmol)、中間体138(144mg、0.6mmol)、トリエチルアミン(0.105mL、0.755mmol)をDCM(8.7mL)中、rtで8時間撹拌した。水及びDCMを添加し、混合物を抽出し、有機層を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。分取LC(固定相:不規則SiOH 40μm 12g、移動相:97/3/1~90/10/1 CMA)による精製を行い、化合物213(70mg、収率30%)を得た。
化合物214の合成:
Figure 2023542411000249

DCM(3.5mL)中の中間体141(252mg、0.7mmol)、中間体132a(140mg、0.79mmol)、トリエチルアミン(0.15mL、1.1mmol)の混合物を室温で15時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣をDCM及び水に添加した。有機層を抽出し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させた。残渣を分取LC(24gのSiOH 35-40μm Buchi、勾配100%DCMから90%DCM 10%CHOH 0.1% NHOH)により精製した。フラクションを回収し、蒸発乾固させて、分取LC(12gのSiOH 15μm Interchim、勾配100%DCMから90%DCM 10%CHOH 0.1% NHOH)により精製した。残渣をDIPE中で結晶化させ、濾過し、乾燥して、化合物214(96mg、27%)を得た。[α]:=+87.4°(589nm、c 0.23w/v%、DMF、20℃)。
実施例B:中間体及び化合物の分析特徴決定
旋光度(OR)
旋光度は、λ=589nm(すなわちナトリウムD線)でPerkin Elmer 341デジタルポラリメーター上で20℃又は23℃において0.2mLセル(l=1dm)を用いて測定し、[α]D(g/100mL溶媒での濃度)として示す。
融点
いくつかの化合物について、融点(m.p.)を、Mettler Toledo製のaDSC 1 STARe Systemを用いて測定した。融点は、10℃/分の温度勾配で350℃まで測定した。値はピーク値で報告される。
LCMS基本手順
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)測定を、それぞれの方法で指定されるLCポンプ、ダイオードアレイ検出器(DAD)又はUV検出器及びカラムを使用して実施した。必要に応じて追加の検出器を含めた(下記の方法の表を参照されたい)。カラムからの流れを、大気圧イオン源を装備した質量分析計(MS)に導入した。化合物の公称モノアイソトピック分子量(MW)を同定することが可能なイオンを得るために、調整パラメーター(例えば、走査範囲、滞留時間など)を設定することは、当業者の知識の範囲内に含まれる。データ収集は、適切なソフトウェアを用いて実施した。化合物は、それらの実験保持時間(R)及びイオンにより記載される。データの表に別途明記されていなければ、報告された分子イオンは、[M+H](プロトン化分子)及び/又は[M-H](脱プロトン化分子)に対応する。化合物を直接イオン化できなかった場合、付加物の種類を明記する(すなわち[M+NH、[M+HCOO]など)。複数の同位体パターンを有する分子(Br、Clなど)の場合、報告された値は、最も低い同位体質量に関して得られた値である。全ての結果は、使用される方法に通常付随する実験的不確実性を伴って得られた。
以下では、「MSD」は質量選択検出器であり、「DAD」はダイオードアレイ検出器である。
Figure 2023542411000250
Figure 2023542411000251
Figure 2023542411000252
Figure 2023542411000253
Figure 2023542411000254
Figure 2023542411000255
Figure 2023542411000256
Figure 2023542411000257
Figure 2023542411000258
NMR
一部のNMR実験は、z勾配を有するBruker 5mm BBFOプローブヘッドを備え、プロトンの場合には500MHz、炭素の場合には125MHzで動作するBruker Avance 500分光計を用いて実施した。化学シフト(d)は100万分の1(ppm)で報告する。J値はHzで表す。一部のNMR実験は、内部重水素ロックを使用し、z勾配を有する逆二重共鳴(1H、13C、SEI)プローブヘッドを備え、プロトンの場合には400MHzで動作するBruker Avance III 400分光計を用いて、雰囲気温度(298.6K)で実施した。化学シフト(d)は100万分の1(ppm)で報告する。J値はHzで表す。
Figure 2023542411000259
Figure 2023542411000260
Figure 2023542411000261
実施例C:薬理学的アッセイ
CDK7、サイクリンH及びMAT1の三量体複合体の発現及び精製
タバコエッチウイルス(TEV)プロテアーゼ開裂部位に続いてN末端His6タグを有するヒトCDK7(アミノ酸1~346)、ヒトMAT1(アミノ酸1~309)及びヒトサイクリンH(アミノ酸1~323)をバキュロウイルスSF9昆虫細胞発現系で共発現させて三量体を生成した。感染後72時間で細胞ペレットを回収し、製造者の指示に従って、cOmplete(商標)Protease Inhibitor Cocktail(Roche)及び25U/mL Benzonase(登録商標)Nuclease HCを添加した20mM Hepes-NaOH(pH8.0)、300mM NaCl、10%グリセロール、2mMジチオトレイトールDTT)及び20mMイミダゾール中でDounceホモジナイザーにより再懸濁した。Microfluidics M110Y Microfluidizerを600kPaで3回通過させた後、38,000×g、4℃で1時間遠心分離することにより細胞を溶解した。あらかじめ平衡化したHisTrap HPカラムに上清を装填し、20mM Hepes-NaOH(pH8.0)、50mM NaCl、10%グリセロール、2mM DTT、400mMイミダゾール中で溶出した。溶出液をSuperdex S200 16/60カラム上でゲル濾過して更に精製し、20mM Hepes-NaOH(pH7.5)、50mM NaCl、10%グリセロール、2mM DTTで溶出した。1:1:1の比率のCDK7、サイクリンH及びMAT1の三量体複合体を含むフラクションを貯蔵し、10kDa MWCO濃縮機で3mg/mLまで濃縮し、11.1mM Hepes-NaOH(pH8.0)、27.8mM NaCl、1.1mM DTT及び50%グリセロールで最終濃度1.6mg/mLまで希釈した。
可逆的阻害剤のインビトロCDK7アッセイ及び効力の決定
化合物の阻害効力は、後述する吸光度キネティックアッセイを使用して調査した。アッセイの検出限界に近い効力(IC50≦10nM)を有する化合物は、より感度の高い蛍光エンドポイントアッセイで更に評価した。
吸光度キネティックアッセイ(20nM CDK7/サイクリンH/MAT-1複合体)
CDK7複合体は、RNA Pol IIに由来するペプチド基質CDK7/9-tideのATP依存的リン酸化に触媒作用し、リン酸化ペプチド及びADPを生成する。キナーゼ反応生成物ADPは、ホスホエノールピルビン酸(PEP)、NADH及びカップリング酵素の乳酸脱水素酵素(LDH)及びピルビン酸キナーゼ(PK)の存在下で乳酸及びNADに変換された。CDK7複合体の触媒活性は、NADHの枯渇に対応する340nmの吸光度強度を連続的に追跡することによって測定した。
化合物の効力は、20mM Tris、pH7.4、10mM MgCl及び0.004% Triton X-100を含有するバッファー中の300μM CDK7/9 tide(K peptide=140.5±18.5μM)、500μM ATP(K ATP=27.8±4.1μM)、500μM PEP、100μM NADH、0.6~1ユニット PK/0.9~1.4ユニット及び20nM CDK7/サイクリンH/MAT-1複合体のアッセイ条件で12点用量反応法により測定した。340nmでの吸光度を2分間隔で8時間、動的に追跡した。
アッセイは、LabCyte Echo 555であらかじめ化合物のナノリットル量をスポットした384ウェルプレートに、ウェルあたり100μlの反応量を用いて行った。化合物希釈プレートは、DMSOで2倍(必要に応じて変更可能)希釈して11濃度にし、反応を阻害しないDMSOコントロールも追加した。2倍基質及びカップリング試薬の混合物をアッセイプレートに添加し、次に等量の40nM CDK7/サイクリンH/MAT-1複合体を添加した。混合後、アッセイプレートを2000rpmで3分間回転させ、プレートリーダーに移し、データ収集を行った。
可逆的阻害剤の場合、吸光度反応進行曲線は直線的であった。定常状態のレートは、直線曲線の傾きから導かれた。阻害率の決定には以下の式を適用した。
Figure 2023542411000262
IC50値は、以下の式によって算出される。
Figure 2023542411000263

式中、νは阻害剤の非存在下でのレート、νminは最高阻害剤濃度でのレート、hはHill係数である。
フリントアッセイ(5nM CDK7/サイクリンH/MAT-1複合体)
連続吸光度アッセイは、それぞれ340nm及び440nmの励起及び発光波長におけるNADH蛍光シグナルの減少に従ってエンドポイント蛍光アッセイに変換された。
吸光度アッセイで使用した基質及びカップリング試薬の同一濃度で、5nM(最終濃度)のCDK7/サイクリンH/MAT-1複合体の低下濃度で、反応時間を24時間として蛍光アッセイを行った。阻害率は以下の式によって算出した。
阻害率=(試料-NC)/(PC-NC)*100
式中、NCはネガティブコントロール(阻害剤を含まない反応)を意味し、PCはポジティブコントロール(完全阻害の反応)を意味する。
用量曲線は以下の式を用いてフィッティングし、IC50を求めた。
Y=ボトム+(トップ-ボトム)/(1+10^((logIC50-X)*Hill傾き))
式中、X=化合物濃度のlog10;トップ及びボトムはそれぞれPC及びNCによって定義することができる。
イメージングをベースとする細胞内RNA PolII Ser5リン酸化アッセイ
CDK7キナーゼ活性の阻害を評価するために、384ウェルの自動化イメージングアッセイを使用した。このアッセイは、CDK7の下流基質であるRNAポリメラーゼIIのRpb1サブユニットのC末端ドメインにあるユニークなヘプタペプチド配列上のセリン5リン酸化を検出する。このヘプタペプチド配列は、Rpb1のCTDに52回まで繰り返されている。
材料
A549腺癌ヒト肺胞基底上皮細胞(ATCC、CCL-185)、ウサギホスホ-Rpb1 CTD(Ser5)抗体(D9N51(Cell Signaling Technology))、DMEM(Sigma)、ウシ胎児血清(Biowest)、L-グルタミン(Sigma)、ペニシリン/ストレプトマイシン(Life Technologies)、ピルビン酸ナトリウム(Sigma)、Hepes(Sigma)、ポリD-リジン被覆μクリア384ブラックプレート(Greiner)、ホルムアルデヒド(PolySciences)、D-PBS(Sigma)、メタノール(Sigma)、Alexa Fluor 488ヤギ抗ウサギIgG二次抗体(Life Technologies)、HCS CellMask(商標)Deep Red stain(Life Technologies)、Hoechst 33258(Invitrogen)。
RNAポリメラーゼIIセリン5リン酸化は、特異的ウサギホスホ-Rpb1 CTD(Ser5)抗体を用いて検出した。A549腺癌ヒト肺胞底上皮細胞を20μl培地(1% Fetal Bovine Serum(熱不活性化30’56℃)、2mM L-グルタミン、50U/mlペニシリン50μg/mlストレプトマイシン、1mMピルビン酸ナトリウム及び50mMヘプスを添加したDMEM)中に1000細胞/ウェルで種添加し、ポリ-D-リジン被覆μクリア384ブラックプレート中37℃及び5%CO2で20時間培養した。
培養後、細胞を化合物で37℃、5%COで3時間チャレンジした。ハイコントロールとしてDMSOを、ローコントロールとして10μMのLDC4297参照化合物を使用した。40nlの試験化合物及びコントロールを、Echo Liquid Handler(Echo 550、Labcyte)を使用してセルプレートにスポットした。培養後、20μlの10%ホルムアルデヒドで20分間室温において固定した。培地/ホルムアルデヒド溶液を除去し、プレートを30μl D-PBS(Ca2+及びMa2+なし)で3回洗浄し、20μl氷冷メタノールを20分間添加することで透過化を行った。セルを30μlのD-PBSで再度3回洗浄し、20μlブロッキングバッファー(500ml D-PBS中25mlウシ胎児血清)を添加して1時間放置した。
ブロッキングバッファーを除去した後、20μl 1/1000一次抗体ウサギホスホ-Rpb1 CTD(Ser5)抗体を添加した。この抗体はRpb1のCTD内のヘプタペプチド配列のリン酸化セリン5に結合する。一次抗体を除去し、プレートを30μl D-PBSで3回洗浄した後、膜染色のための1/5000 HCS CellMask(商標)Deep Red stain、核染色のための1/5000 Hoechst 33258と一緒に、ホスホ-Rpb1 CTD(Ser5)を最終検出のための20μl 1/2000 Alexa Fluor 488ヤギ抗ウサギIgG二次抗体を添加する。最後に、プレートを30μlのD-PBSで2回洗浄し、ウェルを40μlのD-PBSで充填し、プレートを密封し(サーモウェルシーリングテープ)、読み取りまで4℃で保存した。プレートはOpera Phenix(Perkin Elmer)を用いて10倍の空気対物レンズで読み取った。データはPhaedraで計算及び分析した。
IC50値は、以下の式を使用して計算した。
LC=ローコントロール値の平均
=10μMのLDC4297で処理した細胞
HC=ハイコントロール値の平均
=0.2%DMSOで処理した細胞
正規化には全HC及び全LCの平均値を使用する。
%効率=100-(試料-LC)/(HC-LC)×100
%コントロール=(試料/HC)×100
コントロール%対化合物濃度のプロットに対し、最小二乗法でベストフィット曲線を作成する。これによりIC50値を求めることができる。また、プロットの傾きの推定はHill係数によっても得られる。
Figure 2023542411000264
Figure 2023542411000265
Figure 2023542411000266
Figure 2023542411000267
Figure 2023542411000268
Figure 2023542411000269
Figure 2023542411000270
実施例D:予測される製剤
これらの例全体を通して使用される「有効成分」(a.i.)は、任意の互変異性体又は立体異性体型を含む式(I)の化合物又はその薬学的に許容される付加塩若しくは溶媒和物に関し;特に例示した化合物のいずれか1つに関する。
本発明の製剤のための処方の典型的な例は、以下のとおりである。
1.錠剤
活性成分 5~50mg
リン酸二カルシウム 20mg
ラクトース 30mg
タルカム 10mg
ステアリン酸マグネシウム 5mg
ジャガイモデンプン 合計が200mgになるまで
2.懸濁剤
経口投与用の水性懸濁剤は、1ミリリットル当たり、有効成分1~5mg、カルボキシメチルセルロースナトリウム50mg、安息香酸ナトリウム1mg、ソルビトール500mg及び水1ml以下を含有するように製造される。
3.注射剤
非経口組成物は、0.9%NaCl水溶液又は10体積%プロピレングリコール水溶液中、有効成分1.5%(重量/容量)を攪拌することにより製造される。
4.軟膏剤
有効成分 5~1000mg
ステアリルアルコール 3g
ラノリン 5g
ワセリン 15g
水 合計が100gになるまで
本実施例において、有効成分は、同量の本発明による化合物のいずれか、特に同量の例示した化合物のいずれかに置き換えられ得る。

Claims (22)

  1. 任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(I):
    Figure 2023542411000271

    (式中、
    は、CR1a1b又はNRであり;
    は、CR3a3b又はNRであり;
    及びAは、それぞれ独立して、CH又はNを表し;
    は、-CH-又は-CH(CH)-であり;
    mは、0又は1であり;
    各R1a及びR1bは、独立して、水素、C1~6アルキル又は-N(C1~4アルキル)であり;
    は、水素;ハロC1~6アルキル;C1~6アルコキシ;C1~6アルキルオキシカルボニル;C2~6アルケニル;C2~6アルキニル;-C(=O)-NH;-C(=O)-NH(C1~4アルキル);-C(=O)-N(C1~4アルキル);C3~6シクロアルキル;フェニル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;或いは重水素、ヒドロキシル、C1~6アルコキシ、シアノ、C3~6シクロアルキル、フェニル又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリルで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;
    各R3a及びR3bは、独立して、水素;C1~6アルキル;ハロC1~6アルキル;C1~6アルコキシ;C1~6アルキルオキシカルボニル;C2~6アルケニル;C2~6アルキニル;シアノC1~6アルキル;ヒドロキシC1~6アルキル;-C(=O)-NH;-C(=O)-NH(C1~4アルキル);-C(=O)-N(C1~4アルキル);-N(C1~4アルキル);C3~6シクロアルキル;アリール;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~6員単環式ヘテロアリ-ルであり、前記アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリールは、それぞれ独立して、1個又は複数のハロ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシル、ハロC1~6アルキル、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノ、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノカルボニル、C1~6アルキルカルボニル、C1~6アルキルカルボニルアミノ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシカルボニル、C1~6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ハロC1~6アルコキシ、アミノカルボニル、C3~6シクロアルキル或いは重水素、アミノ、ヒドロキシ、モノ-若しくはジ(C1~6アルキル)アミノ、C1~6アルキルカルボニルアミノ、[(モノ-若しくはジC1~6アルキル)アミノ-C1~6アルキル]カルボニルアミノ又はC1~6アルキルスルホニルアミノで任意選択的に置換されたC1~6アルキルで任意選択的に置換されており;
    は、C1~6アルキル;或いはハロ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシル、ハロC1~6アルキル、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノ、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノカルボニル、C1~6アルキルカルボニル、C1~6アルキルカルボニルアミノ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシカルボニル、C1~6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ハロC1~6アルコキシ、アミノカルボニル、C3~6シクロアルキル或いは重水素、アミノ、ヒドロキシ、モノ-若しくはジ(C1~6アルキル)アミノ、C1~6アルキルカルボニルアミノ、[(モノ-若しくはジC1~6アルキル)アミノ-C1~6アルキル]カルボニルアミノ又はC1~6アルキルスルホニルアミノで任意選択的に置換されたC1~6アルキルからそれぞれ独立して選択される1、2、3、4又は5個の置換基で任意選択的に置換されたフェニルであり;
    各R5a、R5b、R6a、R6b、R7a及びR7bは、独立して、水素;C1~6アルキル;ハロC1~6アルキルであるか;又はR5a及びR5bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR6a及びR6bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR5b及びR6aは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得るが;ただし、R5a、R5b、R6a、R6b、R7a及びR7bのそれぞれ及び全てが水素ではないことを条件とし;
    は、直接結合、ヒドロキシ、ハロ、重水素若しくはC1~4アルコキシで任意選択的に置換されたC1~4アルカンジイル;-CH-C(=O)-;スピロ-C3~6シクロアルキル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;
    Aは、C3~6シクロアルキル;アリール;N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~12員ヘテロアリール;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~12員ヘテロシクリルであり;
    は、C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルキル、シアノ、ハロ、ハロC1~6アルキル、C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルコキシ、ハロC1~6アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシC1~6アルキル、オキソ、-SO-C1~4アルキル、-SO-C3~6シクロアルキル、-SO-NH、-SO-NH(C1~4アルキル)、-SO-N(C1~4アルキル)、-NH-C(=O)-C2~6アルケニル、-C(=O)-C1~6アルキル、-C(=O)-C1~6アルキル-C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C3~6シクロアルキル、-C(=O)-C2~6アルケニル、C3~6シクロアルキル、スピロ-C3~6シクロアルキル、フェニル、N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;及び
    nは、0、1、2、3、4又は5である)
    の化合物。
  2. 任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(II):
    Figure 2023542411000272

    (式中、
    は、CH又はNであり;
    は、CH又はNであり;
    は、水素;ハロC1~6アルキル;C1~6アルコキシ;C1~6アルキルオキシカルボニル;C2~6アルケニル;C2~6アルキニル;-C(=O)-NH;-C(=O)-NH(C1~4アルキル);-C(=O)-N(C1~4アルキル);C3~6シクロアルキル;フェニル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;或いは重水素、ヒドロキシル、C1~6アルコキシ、シアノ、C3~6シクロアルキル、フェニル又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリルで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;
    各R3a及びR3bは、独立して、水素;C1~6アルキル;ハロC1~6アルキル;C1~6アルコキシ;C1~6アルキルオキシカルボニル;C2~6アルケニル;C2~6アルキニル;シアノC1~6アルキル;ヒドロキシC1~6アルキル;-C(=O)-NH;-C(=O)-NH(C1~4アルキル);-C(=O)-N(C1~4アルキル);-N(C1~4アルキル);C3~6シクロアルキル;アリール;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~6員単環式ヘテロアリ-ルであり、前記アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリールは、それぞれ独立して、1個又は複数のハロ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシル、ハロC1~6アルキル、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノ、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノカルボニル、C1~6アルキルカルボニル、C1~6アルキルカルボニルアミノ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシカルボニル、C1~6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ハロC1~6アルコキシ、アミノカルボニル、C3~6シクロアルキル或いは重水素、アミノ、ヒドロキシ、モノ-若しくはジ(C1~6アルキル)アミノ、C1~6アルキルカルボニルアミノ、[(モノ-若しくはジC1~6アルキル)アミノ-C1~6アルキル]カルボニルアミノ又はC1~6アルキルスルホニルアミノで任意選択的に置換されたC1~6アルキルで任意選択的に置換されており;
    各R5a、R5b、R6a、R6b、R7a及びR7bは、独立して、水素;C1~6アルキル;ハロC1~6アルキルであるか;又はR5a及びR5bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR6a及びR6bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR5b及びR6aは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得るが;ただし、R5a、R5b、R6a、R6b、R7a及びR7bのそれぞれ及び全てが水素ではないことを条件とし;
    は、直接結合、ヒドロキシ、ハロ、重水素若しくはC1~4アルコキシで任意選択的に置換されたC1~4アルカンジイル;-CH-C(=O)-;スピロ-C3~6シクロアルキル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;
    Aは、C3~6シクロアルキル;アリール;N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~12員ヘテロアリール;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~12員ヘテロシクリルであり;
    は、C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルキル;シアノ、ハロ;ハロC1~6アルキル;C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルコキシ;ハロC1~6アルコキシ;ヒドロキシル;ヒドロキシC1~6アルキル;オキソ;-SO-C1~4アルキル;-SO-C3~6シクロアルキル;-SO-NH、-SO-NH(C1~4アルキル);-SO-N(C1~4アルキル);-NH-C(=O)-C2~6アルケニル;-C(=O)-C1~6アルキル;-C(=O)-C1~6アルキル-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C2~6アルケニル;C3~6シクロアルキル;スピロ-C3~6シクロアルキル;フェニル;N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;及び
    nは、0、1、2、3、4又は5である)
    のものである、請求項1に記載の化合物。
  3. 任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
    は、CHであり;
    は、CH又はNであり;
    は、水素;或いは重水素、ヒドロキシル、C1~6アルコキシ又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリルで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;
    各R3a及びR3bは、独立して、水素;C1~6アルキル;ハロC1~6アルキル;N(C1~4アルキル);C3~6シクロアルキル;フェニル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~6員単環式ヘテロアリールであり、前記アリール及びヘテロアリールは、それぞれ独立して、1個又は複数のハロ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシル、ハロC1~6アルキル、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノ、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノカルボニル、C1~6アルキルカルボニル、C1~6アルキルカルボニルアミノ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシカルボニル、C1~6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ハロC1~6アルコキシ、アミノカルボニル、C3~6シクロアルキル或いは重水素、アミノ、ヒドロキシ、モノ-若しくはジ(C1~6アルキル)アミノ、C1~6アルキルカルボニルアミノ、[(モノ-若しくはジC1~6アルキル)アミノ-C1~6アルキル]カルボニルアミノ又はC1~6アルキルスルホニルアミノで任意選択的に置換されたC1~6アルキルで任意選択的に置換されており;
    各R5a、R5b、R6a、R6b、R7a及びR7bは、独立して、水素若しくはC1~6アルキルであるか;又はR5a及びR5bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR5b及びR6aは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得;
    は、直接結合、ヒドロキシ、重水素若しくはC1~4アルコキシで任意選択的に置換されたC1~4アルカンジイル;-CH-C(=O)-;スピロ-C3~6シクロアルキル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;
    Aは、C3~6シクロアルキル;アリール;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~12員ヘテロアリールであり;
    は、C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルキル;ハロ;ハロC1~6アルキル;C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルコキシ;ハロC1~6アルコキシ;ヒドロキシル;ヒドロキシC1~6アルキル;オキソ;-SO-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C1~6アルキル-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C3~6シクロアルキル;C3~6シクロアルキル;スピロ-C3~6シクロアルキル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリルであり;及び
    nは、0、1、2、3又は4である、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(IIIa)又は(IIIb):
    Figure 2023542411000273

    (式中、
    は、CH又はNであり;
    は、水素;ハロC1~6アルキル;C1~6アルコキシ;C1~6アルキルオキシカルボニル;C2~6アルケニル;C2~6アルキニル;-C(=O)-NH;-C(=O)-NH(C1~4アルキル);-C(=O)-N(C1~4アルキル);C3~6シクロアルキル;フェニル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;或いは重水素、ヒドロキシル、C1~6アルコキシ、シアノ、C3~6シクロアルキル、フェニル又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリルで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;
    3aは、C1~6アルキル;ハロC1~6アルキル;C1~6アルコキシ;C1~6アルキルオキシカルボニル;C2~6アルケニル;C2~6アルキニル;シアノC1~6アルキル;ヒドロキシC1~6アルキル;-C(=O)-NH;-C(=O)-NH(C1~4アルキル);-C(=O)-N(C1~4アルキル);-N(C1~4アルキル);C3~6シクロアルキル;アリール;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~6員単環式ヘテロアリ-ルであり、前記アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリールは、それぞれ独立して、1個又は複数のハロ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシル、ハロC1~6アルキル、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノ、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノカルボニル、C1~6アルキルカルボニル、C1~6アルキルカルボニルアミノ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシカルボニル、C1~6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ハロC1~6アルコキシ、アミノカルボニル、C3~6シクロアルキル或いは重水素、アミノ、ヒドロキシ、モノ-若しくはジ(C1~6アルキル)アミノ、C1~6アルキルカルボニルアミノ、[(モノ-若しくはジC1~6アルキル)アミノ-C1~6アルキル]カルボニルアミノ又はC1~6アルキルスルホニルアミノで任意選択的に置換されたC1~6アルキルで任意選択的に置換されており;
    各R5a、R5b、R6a、R6b、R7a及びR7bは、独立して、水素;C1~6アルキル;ハロC1~6アルキルであるか;又はR5a及びR5bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR6a及びR6bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR5b及びR6aは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得;
    は、直接結合、ヒドロキシ、ハロ、重水素若しくはC1~4アルコキシで任意選択的に置換されたC1~4アルカンジイル;-CH-C(=O)-;スピロ-C3~6シクロアルキル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;
    Aは、C3~6シクロアルキル;アリール;N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~12員ヘテロアリール;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~12員ヘテロシクリルであり;
    は、C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルキル;シアノ、ハロ;ハロC1~6アルキル;C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルコキシ;ハロC1~6アルコキシ;ヒドロキシル;ヒドロキシC1~6アルキル;オキソ;-SO-C1~4アルキル;-SO-C3~6シクロアルキル;-SO-NH、-SO-NH(C1~4アルキル);-SO-N(C1~4アルキル);-NH-C(=O)-C2~6アルケニル;-C(=O)-C1~6アルキル;-C(=O)-C1~6アルキル-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C2~6アルケニル;C3~6シクロアルキル;スピロ-C3~6シクロアルキル;フェニル;N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;及び
    nは、0、1、2、3、4又は5である)
    のものである、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. 任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(IVa)又は(IVb):
    Figure 2023542411000274

    (式中、
    、R、R5a、R5b、R6a、R6b、R7a、R7b、R、A、R及びnの各々は、独立して、請求項1~4のいずれか一項に記載の通りであり;
    10は、水素、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシル、ハロC1~6アルキル、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノ、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノカルボニル、C1~6アルキルカルボニル、C1~6アルキルカルボニルアミノ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシカルボニル、C1~6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ハロC1~6アルコキシ、アミノカルボニル、C3~6シクロアルキル或いは重水素、アミノ、ヒドロキシ、モノ-若しくはジ(C1~6アルキル)アミノ、C1~6アルキルカルボニルアミノ、[(モノ-若しくはジC1~6アルキル)アミノ-C1~6アルキル]カルボニルアミノ又はC1~6アルキルスルホニルアミノで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;及び
    pは、0、1、2、3、4又は5である)
    のものである、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. 任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む、式(Va)又は(Vb):
    Figure 2023542411000275

    (式中、
    は、水素;ハロC1~6アルキル;C1~6アルコキシ;C1~6アルキルオキシカルボニル;C2~6アルケニル;C2~6アルキニル;-C(=O)-NH;-C(=O)-NH(C1~4アルキル);-C(=O)-N(C1~4アルキル);C3~6シクロアルキル;フェニル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;或いは重水素、ヒドロキシル、C1~6アルコキシ、シアノ、C3~6シクロアルキル、フェニル又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリルで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;
    各R5a、R5b、R6a、R6b、R7a及びR7bは、独立して、水素;C1~6アルキル;ハロC1~6アルキルであるか;又はR5a及びR5bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR6a及びR6bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR5b及びR6aは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得;
    は、直接結合、ヒドロキシ、ハロ、重水素若しくはC1~4アルコキシで任意選択的に置換されたC1~4アルカンジイル;-CH-C(=O)-;スピロ-C3~6シクロアルキル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;
    Aは、C3~6シクロアルキル;アリール;N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~12員ヘテロアリール;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する3~12員ヘテロシクリルであり;
    は、C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルキル;シアノ、ハロ;ハロC1~6アルキル;C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルコキシ;ハロC1~6アルコキシ;ヒドロキシル;ヒドロキシC1~6アルキル;オキソ;-SO-C1~4アルキル;-SO-C3~6シクロアルキル;-SO-NH、-SO-NH(C1~4アルキル);-SO-N(C1~4アルキル);-NH-C(=O)-C2~6アルケニル;-C(=O)-C1~6アルキル;-C(=O)-C1~6アルキル-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C2~6アルケニル;C3~6シクロアルキル;スピロ-C3~6シクロアルキル;フェニル;N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;
    nは、0、1、2、3、4又は5であり;
    10は、水素、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシル、ハロC1~6アルキル、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノ、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノカルボニル、C1~6アルキルカルボニル、C1~6アルキルカルボニルアミノ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシカルボニル、C1~6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ハロC1~6アルコキシ、アミノカルボニル、C3~6シクロアルキル或いは重水素、アミノ、ヒドロキシ、モノ-若しくはジ(C1~6アルキル)アミノ、C1~6アルキルカルボニルアミノ、[(モノ-若しくはジC1~6アルキル)アミノ-C1~6アルキル]カルボニルアミノ又はC1~6アルキルスルホニルアミノで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;及び
    pは、0、1、2、3、4又は5である)
    のものである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
    は、水素;或いは重水素、ヒドロキシル、C1~6アルコキシ又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリルで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;
    各R5a、R5b、R6a、R6b、R7a及びR7bは、独立して、水素;C1~6アルキル;ハロC1~6アルキルであるか;又はR5a及びR5bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR6a及びR6bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にC3~6シクロアルキルを形成し得るか;又はR5b及びR6aは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得;
    は、直接結合、ヒドロキシ、重水素若しくはC1~4アルコキシで任意選択的に置換されたC1~4アルカンジイル;-CH-C(=O)-;スピロ-C3~6シクロアルキル;又はN、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員スピロ単環式ヘテロシクリルであり;
    Aは、C3~6シクロアルキル;アリール;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~12員ヘテロアリールであり;
    は、C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルキル;ハロ;ハロC1~6アルキル;C3~6シクロアルキルで任意選択的に置換されたC1~6アルコキシ;ハロC1~6アルコキシ;ヒドロキシル;ヒドロキシC1~6アルキル;オキソ;-SO-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C1~6アルキル-C3~6シクロアルキル;-C(=O)-C3~6シクロアルキル;C3~6シクロアルキル;スピロ-C3~6シクロアルキル;N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する4~7員単環式ヘテロシクリルであり;
    nは、0、1、2、3又は4であり;
    10は、水素、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、カルボキシル、ハロC1~6アルキル、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノ、モノ-又はジ(C1~6アルキル)アミノカルボニル、C1~6アルキルカルボニル、C1~6アルキルカルボニルアミノ、C1~6アルコキシ、C1~6アルコキシカルボニル、C1~6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ハロC1~6アルコキシ、アミノカルボニル、C3~6シクロアルキル或いは重水素、アミノ、ヒドロキシ、モノ-若しくはジ(C1~6アルキル)アミノ、C1~6アルキルカルボニルアミノ、[(モノ-若しくはジC1~6アルキル)アミノ-C1~6アルキル]カルボニルアミノ又はC1~6アルキルスルホニルアミノで任意選択的に置換されたC1~6アルキルであり;及び
    pは、0、1、2又は3である、請求項6に記載の化合物。
  8. 任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、Aは、Nであり、及びRは、重水素で任意選択的に置換されたC1~6アルキルである、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、R5aは、C1~6アルキルであるか;又はR5a及びR5bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得るか;又はR6a及びR6bは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得るか;又はR5b及びR6aは、それらが結合されている炭素原子と一緒にシクロプロピルを形成し得る、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. 任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
    は、ヒドロキシ又は重水素で任意選択的に置換されたC1~4アルカンジイルであり;
    Aは、N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5~12員ヘテロアリールであり;
    は、C1~6アルキルであり;及び
    nは、1である、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. 任意の互変異性体及び立体化学的異性体、同位体標識誘導体又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含み、
    Figure 2023542411000276

    Figure 2023542411000277

    Figure 2023542411000278

    Figure 2023542411000279

    Figure 2023542411000280

    Figure 2023542411000281

    Figure 2023542411000282

    Figure 2023542411000283

    Figure 2023542411000284

    Figure 2023542411000285

    Figure 2023542411000286

    Figure 2023542411000287

    Figure 2023542411000288

    Figure 2023542411000289

    Figure 2023542411000290

    から選択される、請求項1に記載の化合物。
  12. 請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
  13. 治療での使用のためのものである、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
  14. サイクリン依存性キナーゼ7(CDK7)によって媒介される疾患状態又は病態の予防及び/又は治療での使用のためのものである、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
  15. 前記疾患状態又は病態は、増殖性疾患である、請求項14に記載の使用のための化合物。
  16. 前記増殖性疾患は、癌、白血病、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性リンパ性白血病(ALL)、T細胞急性リンパ性白血病(T-ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、メラノーマ、多発性骨髄腫、骨癌、骨肉腫、ユーイング肉腫、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)、脳腫瘍、神経芽腫、肺癌、小細胞肺癌(SCLC)、大細胞肺癌、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、関節リウマチ、自己炎症疾患、自己免疫疾患又は感染性疾患である、請求項15に記載の使用のための化合物。
  17. 癌の予防又は治療のための医薬品の製造のための、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  18. 癌の治療のためのものである、請求項17に記載の化合物の使用。
  19. CDK7によって媒介される疾患状態又は病態の予防又は治療の方法であって、それを必要とする対象に、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む方法。
  20. 前記疾患又は病態は、増殖性疾患、癌、白血病、慢性リンパ性白血病(CLL)、急性リンパ性白血病(ALL)、T細胞急性リンパ性白血病(T-ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、メラノーマ、多発性骨髄腫、骨癌、骨肉腫、ユーイング肉腫、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)、脳腫瘍、神経芽腫、肺癌、小細胞肺癌(SCLC)、大細胞肺癌、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、関節リウマチ、自己炎症疾患、自己免疫疾患又は感染性疾患から選択される、請求項19に記載の方法。
  21. 前記対象は、哺乳類である、請求項19又は20に記載の方法。
  22. CDK7活性を調節するインビトロ方法であって、CDK7タンパク質又はその一部を、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物と接触させることを含むインビトロ方法。
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