JP2023540562A - Rnaをキャッピングするための組成物および方法 - Google Patents

Rnaをキャッピングするための組成物および方法 Download PDF

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ヴァーヴ・セラピューティクス,インコーポレーテッド
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Abstract

本明細書では、5’末端領域修飾mRNAの組成物および調製のための方法が提供される。特に本開示は、新規mRNA 5’末端領域モチーフおよび配列イニシエーターに、したがって、これらのモチーフおよび配列イニシエーターの機能性の状況を測定し得るアッセイと共に、関する。本明細書においてさらに提供されるのは、冠動脈疾患に関連する状態を治療する組成物および方法である。

Description

相互参照
[0001]本出願は、その全体が参照によって、本明細書に組み込まれる、2020年9月4日に出願された米国仮特許出願第63/074,993号の利益を主張する。
開示の分野
[0002]本開示は、RNAに、特に例えば、新規mRNA 5’末端領域モチーフ(またはmRNAキャップ)およびそのイニシエーターが挙げられるmRNA分子の5’末端領域に関する。
[0003]mRNAの5’末端領域は、mRNAに安定性をもたらすことができ(例えば、5’エキソヌクレアーゼに対する保護をもたらすことによって)、RNAスプライシング、mRNA輸送およびタンパク質翻訳を支援する他の活性に関与し得ることから真核生物mRNA分子の重要な構造的および/または機能的特徴であり得る。通常のmRNA Capの構造エレメントは、5’末端で三リン酸(ppp)架橋に連結された逆位7-メチルグアノシン(mG)をしばしば含み、そのリン酸架橋は次いでmRNA転写物の第1のヌクレオチド(N)に連結されている。本明細書に記載の5’末端領域mRNAモチーフおよびその配列イニシエーターは、通常のmRNA Capとはいくつかの点で異なっており、例えば、それらは化学的に修飾された逆位7-メチルグアノシン(m7G)ヌクレオシド構造および/または修飾された三リン酸(ppp)結合を含むことが挙げられる。多くの場合、通常のCapは、mRNA分子の製造における最も高価な成分の1つである。そのため、キャッピング効率および/またはmRNA収率を維持しているか、または改善している、通常のCapに対する代替物は、各々独立して本分野の重要な態様である。
[0004]新規mRNA 5’末端領域モチーフおよびイニシエーターが、これにより本明細書に記載される。
[0005]一態様では、式(I):
Figure 2023540562000002
の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物を含むインビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーターであって、
式中、
B1は
Figure 2023540562000003
であり;
各B2、B3、およびBnは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
各Z1およびZ2は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、-OCH2CH3、-SCH3、-NH2、NHCH3、またはNHC(=O)CH3であり;
各Z3、Z4、およびZnは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、-NH2、-NHCH3、-NH(C(=O)CH3)、-OCH2CH3、-OCH2OCH3、-OCH2CH2CH3、-OCH(CH3)2、-SCH3、または-OCH2CH2OCH3であり;
各Q1およびQ4は独立して、-CH2-、-CH=CH-、-CH2O-、-CH2S-、-CH2CH2-、-CH2CF2-、-CH2NH2-、-CH2NH(CH3)-、または-CH2N(C(=O)CH3)-であり;
各Q2およびQ3は独立して、-O-、-S-、-CH2-、-CF2-、-NH-、-N(CH3)-、または-N(C(=O)CH3)-であり;
各X1、X2、X3、X4、およびXnは独立して、-OH、-SH、-O-、-S-、-NH2、-NHCH3、-NH(C(=O)CH3)、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-OCH3、または-OCH2CH3であり;
各Y1、Y2、Y3、Y4、およびYnは独立して、=O、=S、=NH、または=NCH3であり;
各A、A1、およびA2は独立して、-O-、-S-、-CH2-、-NH-、-N(CH3)-、または-N(C(=O)CH3)-であり;ならびに
p=0、1、2、3、4、5、または6である、
インビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーターが本明細書に記載される。
[0006]別の態様では、本明細書に記載の式(I)の化合物は、以下の条件(i)から(iii):(i)X1、X2、X3、X4、およびXnのうちの少なくとも1つが-SHまたは-S-であること;(ii)Y1、Y2、Y3、Y4、およびYnのうちの少なくとも1つが=Sであること;ならびに(iii)A、A1、およびA2のうちの少なくとも1つが-S-であることのうちの1つまたは複数を満たす。
[0007]別の態様では、IVT mRNA配列イニシエーターは、X1、X2、X3、X4、およびXnのうちの少なくとも1つが-SHもしくは-S-であること;Y1、Y2、Y3、Y4、およびYnのうちの少なくとも1つが=Sであること;またはA、A1、およびA2のうちの少なくとも1つが-S-であることを満たす。
[0008]一態様では、式(II):
Figure 2023540562000004
の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物を含むインビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーターであって、
式中、
B1は
Figure 2023540562000005
であり;
各B2、B3、およびBnは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
各Z1およびZ’は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、-NH(CH3)、-NH2、-NH(C(=O)CH3)、または-SCH3であり;
各Z2およびZ’’は独立して、フッ素、-OH、-SH、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、-SCH3、-OCH2CH3、-NH2、NHCH3、またはNHC(=O)CH3であり;
Z’’’は水素、フッ素、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、または-OCH2CH3であり;
各Z3、Z4、およびZnは独立して、水素、フッ素、-OH、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、-NH2、-NHCH3、-NH(C(=O)CH3)、-OCH2CH3、-OCH2OCH3、-OCH2CH2CH3、-OCH(CH3)2、-SCH3、または-OCH2CH2OCH3であり;
各Q1およびQ4は独立して、-CH=CH-、-CH2-、-CH2O-、-CH2S-、-CH2CH2-、-CH2CF2-、-CH2NH2-、-CH2NH(CH3)-、または-CH2N(C(=O)CH3)-であり;
各Q2およびQ3は独立して、-O-、-S-、-CH2-、-CF2-、-NH-、-N(CH3)-、または-N(C(=O)CH3)-であり;
各X1、X2、X3、X4、およびXnは独立して、-OH、-SH、-O-、-S-、-NH2、-NHCH3、-NH(C(=O)CH3)、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-OCH3、または-OCH2CH3であり;
各Y1、Y2、Y3、Y4、およびYnは独立して、=O、=S、=NHまたは=NCH3であり;
各A、A1、およびA2は独立して、-O-、-S-、-CH2-、-NH-、-N(CH3)-、または-N(C(=O)CH3)-であり;ならびに
p=0、1、2、3、4、5、または6である、
インビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーターが本明細書に記載される。
[0009]一態様では、式(II):
Figure 2023540562000006
の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物を含むインビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーターであって、
式中、
B1は
Figure 2023540562000007
であり;
各B2、B3、およびBnは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
各Z’およびZ’’は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、-NH(CH3)、-NH2、-NH(C(=O)CH3)、または-SCH3であり;
Z’’’は水素、フッ素、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、または-OCH2CH3であり;
各Z1およびZ2は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、-SCH3、-OCH2CH3、-NH2、NHCH3、またはNHC(=O)CH3であり;
各Z3、Z4、およびZnは独立して、水素、フッ素、-OH、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、-NH2、-NHCH3、-NH(C(=O)CH3)、-OCH2CH3、-OCH2OCH3、-OCH2CH2CH3、-OCH(CH3)2、-SCH3、または-OCH2CH2OCH3であり;
各Q1およびQ4は独立して、-CH=CH-、-CH2-、-CH2O-、-CH2S-、-CH2CH2-、-CH2CF2-、-CH2NH2-、-CH2NH(CH3)-、または-CH2N(C(=O)CH3)-であり;
各Q2およびQ3は独立して、-O-、-S-、-CH2-、-CF2-、-NH-、-N(CH3)-、または-N(C(=O)CH3)-であり;
各X1、X2、X3、X4、およびXnは独立して、-OH、-SH、-O-、-S-、-NH2、-NHCH3、-NH(C(=O)CH3)、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-OCH3、または-OCH2CH3であり;
各Y1、Y2、Y3、Y4、およびYnは独立して、=O、=S、=NH、または=NCH3であり;
各A、A1、およびA2は独立して、-O-、-S-、-CH2-、-NH-、-N(CH3)-、または-N(C(=O)CH3)-であり;ならびに
p=0、1、2、3、4、5、または6である、
インビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーターが本明細書に記載される。
[0010]別の態様では、Z3は水素、フッ素、-OH、-OCH3、-、または-OCH2CH3である。別の態様では、式中、Z3は-OCH3である。別の態様では、Z4およびZnは独立して、-OHまたは-OCH3である。別の態様では、各Z3、Z4、およびZnは独立して、-OHまたは-OCH3である。別の態様では、Y2、Y4、およびYnは独立して、=Oまたは=Sである。別の態様では、X2およびX3は独立して、-O-または-S-である。
[0011]一態様では、5’末端領域モチーフ(I’):
Figure 2023540562000008
を有するmRNA配列であって、
式中、
B1は
Figure 2023540562000009
であり;
各B2、B3、およびBnは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
各Z1およびZ2は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、-OCH2CH3、-SCH3、-NH2、NHCH3、またはNHC(=O)CH3であり;
各Z3、Z4、およびZnは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、-NH2、-NHCH3、-NH(C(=O)CH3)、-OCH2CH3、-OCH2OCH3、-OCH2CH2CH3、-OCH(CH3)2、-SCH3、または-OCH2CH2OCH3であり;
各Q1およびQ4は独立して、-CH2-、-CH=CH-、-CH2O-、-CH2S-、-CH2CH2-、-CH2CF2-、-CH2NH2-、-CH2NH(CH3)-、または-CH2N(C(=O)CH3)-であり;
各Q2およびQ3は独立して、-O-、-S-、-CH2-、-CF2-、-NH-、-N(CH3)-、または-N(C(=O)CH3)-であり;
各X1、X2、X3、X4、およびXnは独立して、-OH、-SH、-O-、-S-、-NH2、-NHCH3、-NH(C(=O)CH3)、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-OCH3、または-OCH2CH3であり;
各Y1、Y2、Y3、Y4、およびYnは独立して、=O、=S、=NH、または=NCH3であり;
各A、A1、およびA2は独立して、-O-、-S-、-CH2-、-NH-、-N(CH3)-、または-N(C(=O)CH3)-であり;ならびに
p=0、1、2、3、4、5、または6である、
5’末端領域モチーフ(I’)を有するmRNA配列が本明細書に記載される。
[0012]別の態様では、式(I)は、以下の条件(i)から(iii):(i)X1、X2、X3、X4、およびXnのうちの少なくとも1つが-SHまたは-S-であること;(ii)Y1、Y2、Y3、Y4、およびYnのうちの少なくとも1つが=Sであること;ならびに(iii)A、A1、およびA2のうちの少なくとも1つが-S-であること、のうちの1つまたは複数を満たす。別の態様では、X1、X2、X3、X4、およびXnのうちの少なくとも1つは-SHまたは-S-であり;Y1、Y2、Y3、Y4、およびYnのうちの少なくとも1つは=Sであり;またはA、A1、およびA2のうちの少なくとも1つは-S-である。
[0013]一態様では、本明細書に記載される、5’末端領域モチーフ(II’):
Figure 2023540562000010
を有するmRNA配列、
式中、
B1は
Figure 2023540562000011
であり;
各B2、B3、およびBnは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
各Z1およびZ’は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、-NH(CH3)、-NH2、-NH(C(=O)CH3)、または-SCH3であり;
各Z2およびZ’’は独立して、フッ素、-OH、-SH、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、-SCH3、-OCH2CH3、-NH2、NHCH3、またはNHC(=O)CH3であり;
Z’’’は水素、フッ素、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、または-OCH2CH3であり;
各Z3、Z4、およびZnは独立して、水素、フッ素、-OH、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、-NH2、-NHCH3、-NH(C(=O)CH3)、-OCH2CH3、-OCH2OCH3、-OCH2CH2CH3、-OCH(CH3)2、-SCH3、または-OCH2CH2OCH3であり;
各Q1およびQ4は独立して、-CH=CH-、-CH2-、-CH2O-、-CH2S-、-CH2CH2-、-CH2CF2-、-CH2NH2-、-CH2NH(CH3)-、または-CH2N(C(=O)CH3)-であり;
各Q2およびQ3は独立して、-O-、-S-、-CH2-、-CF2-、-NH-、-N(CH3)-、または-N(C(=O)CH3)-であり;
各X1、X2、X3、X4、およびXnは独立して、-OH、-SH、-O-、-S-、-NH2、-NHCH3、-NH(C(=O)CH3)、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-OCH3、または-OCH2CH3であり;
各Y1、Y2、Y3、Y4、およびYnは独立して、=O、=S、=NHまたは=NCH3であり;
各A、A1、およびA2は独立して、-O-、-S-、-CH2-、-NH-、-N(CH3)-、または-N(C(=O)CH3)-であり;ならびに
p=0、1、2、3、4、5、または6である、
5’末端領域モチーフ(II’)を有するmRNA配列。
[0014]一態様では、本明細書に記載される、5’末端領域モチーフ(II’’):
Figure 2023540562000012
を有するmRNA配列、
式中、
B1は
Figure 2023540562000013
であり;
各B2、B3、およびBnは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
各Z’およびZ’’は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、-NH(CH3)、-NH2、-NH(C(=O)CH3)、または-SCH3であり;
Z’’’は水素、フッ素、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、または-OCH2CH3であり;
各Z1およびZ2は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、-SCH3、-OCH2CH3、-NH2、NHCH3、またはNHC(=O)CH3であり;
各Z3、Z4、およびZnは独立して、水素、フッ素、-OH、-CH3、-CH2CH3、-OCH3、-NH2、-NHCH3、-NH(C(=O)CH3)、-OCH2CH3、-OCH2OCH3、-OCH2CH2CH3、-OCH(CH3)2、-SCH3、または-OCH2CH2OCH3であり;
各Q1およびQ4は独立して、-CH=CH-、-CH2-、-CH2O-、-CH2S-、-CH2CH2-、-CH2CF2-、-CH2NH2-、-CH2NH(CH3)-、または-CH2N(C(=O)CH3)-であり;
各Q2およびQ3は独立して、-O-、-S-、-CH2-、-CF2-、-NH-、-N(CH3)-、または-N(C(=O)CH3)-であり;
各X1、X2、X3、X4、およびXnは独立して、-OH、-SH、-O-、-S-、-NH2、-NHCH3、-NH(C(=O)CH3)、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-OCH3、または-OCH2CH3であり;
各Y1、Y2、Y3、Y4、およびYnは独立して、=O、=S、=NH、または=NCH3であり;
各A、A1、およびA2は独立して、-O-、-S-、-CH2-、-NH-、-N(CH3)-、または-N(C(=O)CH3)-であり;ならびに
p=0、1、2、3、4、5、または6である、
5’末端領域モチーフ(II’’)を有するmRNA配列。
[0015]一態様では、5’末端領域モチーフが表1の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物である、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列が本明細書に記載される。
[0016]別の態様では、5’末端領域モチーフが表2の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物である、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列が本明細書に記載される。
[0017]別の態様では、5’末端領域モチーフが表3の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物である、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列が本明細書に記載される。
[0018]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Zは水素、フッ素、-OH、-OCH、-または-OCHCHである。
[0019]5’末端領域を有するmRNA配列の別の態様では、Zは-OCHである。
[0020]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、各ZおよびZは独立して、-OHまたは-OCHである。
[0021]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、各Z、Z、およびZは独立して、-OHまたは-OCHである。
[0022]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、B
Figure 2023540562000014
である。
[0023]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、B
Figure 2023540562000015
である。
[0024]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、B
Figure 2023540562000016
である。
[0025]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Zはフッ素、-OH、または-OCHである。
[0026]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Zはフッ素である。
[0027]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Zは-OHである。
[0028]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Zは-OCHである。
[0029]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Zはフッ素、-OH、または-OCHである。
[0030]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Zはフッ素である。
[0031]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Zは-OHである。
[0032]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Zは-OCHである。
[0033]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、QおよびQは-CHO-である。
[0034]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、各QおよびQは-O-である。
[0035]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、各YおよびYは=Oである。
[0036]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、各Y、Y、およびYは独立して、=Oまたは=Sである。
[0037]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの1つまたは複数は=Sである。
[0038]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Yは=Sである。
[0039]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Yは=Sである。
[0040]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、各Y、Y、Y、Y、およびYは=Oである。
[0041]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、各X、X、およびXは-Oである。
[0042]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、各XおよびXは独立して、-Oまたは-Sである。
[0043]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Xは-Oである。
[0044]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、X、X、X、X、およびXのうちの1つまたは複数は-Sである。
[0045]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Xは-Sである。
[0046]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Xは-Sである。
[0047]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、各X、X、X、X、およびXは-Oである。
[0048]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、各A、A、およびAは-O-である。
[0049]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、A、A、およびAのうちの1つまたは複数は-S-である。
[0050]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Aは-S-であり、AおよびAは-O-である。
[0051]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Aは-S-でありAおよびAは-O-である。
[0052]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、A、A、およびAは-O-である。
[0053]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、pは0である。
[0054]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、pは1である。
[0055]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、pは2である。
[0056]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、各B、B、およびBは独立して、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシル、チミン、ヒポキサンチン、またはプリンである。
[0057]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Bはアデニンであり、Bはグアニンである。
[0058]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、Bはグアニンであり、Bはアデニンである。
[0059]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、タンパク質発現が増加する。
[0060]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、QおよびQは-CHO-であり;QおよびQは-O-であり;各Xは独立して、-OH、-SH、O、またはSであり;各Yは独立して、
=Oまたは=Sであり;ならびにB
Figure 2023540562000017
である。
[0061]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、QおよびQは-CHO-であり;QおよびQは-O-であり;各Xは独立して、-OH、-SH、O、またはSであり;各Yは独立して、=Oまたは=Sであり;ならびにB
Figure 2023540562000018
である。
[0062]5’末端領域モチーフを有するmRNA配列の別の態様では、QおよびQは-CHO-であり;QおよびQは-O-であり;各Xは独立して、-OH、-SH、O、またはSであり;各Yは独立して、=Oまたは=Sであり;ならびにB
Figure 2023540562000019
である。
[0063]別の態様では、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列およびDNAテンプレートを含む複合体であって、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列が本明細書に記載の化合物を含み、DNAテンプレートが、ヌクレオチド+1位に第1のヌクレオチド、ヌクレオチド+2位に第2のヌクレオチドおよびヌクレオチド+3位に第3のヌクレオチドを有する転写開始部位を含むプロモーター領域を含み;ならびに5’末端領域モチーフを有するmRNA配列が少なくともヌクレオチド+1、+2および+3位でDNAテンプレートにハイブリダイズしている、複合体が本明細書に記載される。
[0064]別の態様では、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列およびDNAテンプレートを含む複合体であって、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列が本明細書に記載の化合物を含み、DNAテンプレートが、ヌクレオチド+1位に第1のヌクレオチドおよびヌクレオチド+2位に第2のヌクレオチドを有する転写開始部位を含むプロモーター領域を含み;ならびに5’末端領域モチーフを有するmRNA配列が少なくともヌクレオチド+1および+2位でDNAテンプレートにハイブリダイズしている、複合体が本明細書に記載される。
[0065]別の態様では、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列を含むRNA分子が本明細書に記載される。別の態様では、RNAはガイドRNAまたはヌクレアーゼmRNAを含む。別の態様では、RNAはmRNAを含む。
[0066]別の態様では、mRNAを発現させる方法であって、mRNAを発現するように本明細書に記載のmRNAを細胞可溶化物に導入するステップを含む方法が本明細書に記載される。別の態様では、方法は、mRNAの発現レベルを測定するステップをさらに含む。別の態様では、方法において本明細書に記載され、mRNAの発現レベルは、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列を含まない対応するmRNAと比較して少なくとも2倍、3倍、4倍、6倍、8倍、または20倍多い。別の態様では、本明細書に記載され、方法はHeLa細胞を含む。
[0067]別の態様では、(a)本明細書に記載の化合物によるキャップされたmRNAを含む製剤を細胞レポーター株に接触させるステップと、(b)前記細胞レポーター株におけるRIG-I活性化を測定するステップとを含む、mRNAから生じる細胞性免疫刺激を検出する方法が本明細書に記載される。別の態様では、レポーター株はHEK-Lucia RIG-Iモデルである。別の態様では、本明細書に記載の細胞性免疫刺激は、キャップされていないmRNAと比較して少なくとも20%、50%、70%、100%、および150%低減している。
[0068]別の態様では、IVT反応を使用して本明細書に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列を生成する方法であって、(a)DNAテンプレート、ポリメラーゼ酵素、ホスホロチオエート基(PS)を含むmRNA配列モチーフおよびヌクレオシド三リン酸(NTP)を、前記mRNA配列モチーフ対前記NTPの特定の比で混合して混合物を生成するステップと(b)前記混合物を特定の温度および期間でインキュベートするステップと、(c)前記混合物から5’末端領域モチーフを有する前記mRNA配列を採取し、精製するステップを含む方法が本明細書に記載される。別の態様では、モル比は1:5であり、方法は、少なくとも80%のキャッピング効率で少なくとも80%の収率をもたらすことができる。別の態様では、モル比は1:2.5であり、方法は、少なくとも85%のキャッピング効率で少なくとも80%の収率をもたらすことができる。別の態様では、モル比は1:1.67であり、方法は、少なくとも90%のキャッピング効率で少なくとも80%の収率をもたらすことができる。別の態様では、モル比は1:1.25であり、方法は、少なくとも90%のキャッピング効率で少なくとも80%の収率をもたらすことができる。別の態様では、モル比は1.0:1.0であり、方法は、少なくとも80%のキャッピング効率で少なくとも80%の収率をもたらすことができる。別の態様では、モル比は1:5であり、方法は、少なくとも80%のキャッピング効率でIVT反応物1ミリリットル(mL)あたり少なくとも3mgのmRNAの収量をもたらすことができる。別の態様では、モル比は1:2.5であり、方法は、少なくとも85%のキャッピング効率でIVT反応物1ミリリットル(mL)あたり少なくとも3mgのmRNAの収量をもたらすことができる。別の態様では、モル比は1:1.67であり、方法は、少なくとも90%のキャッピング効率でIVT反応物1ミリリットル(mL)あたり少なくとも3mgのmRNAの収量をもたらすことができる。別の態様では、モル比は1:1.25であり、方法は、少なくとも90%のキャッピング効率でIVT反応物1ミリリットル(mL)あたり少なくとも3mgのmRNAの収量をもたらすことができる。別の態様では、モル比は1.0:1.0であり、方法は、少なくとも80%のキャッピング効率でIVT反応物1ミリリットル(mL)あたり少なくとも3mgのmRNAの収量をもたらすことができる。別の態様では、NTPはGTP、ATP、CTP、UTP、修飾NTP、またはこれらの組合せである。別の態様では、修飾NTPはN1-メチルシュードウリジン(pseudoridine)である。
[0069]別の態様では、本明細書に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列を含むRNA分子を含有する細胞が本明細書に記載される。
[0070]別の態様では、本明細書に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列を含むRNA分子から翻訳されたポリペプチドを含有する細胞が本明細書に記載される。
[0071]別の態様では、本明細書に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列を含むRNA分子および1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物が本明細書に記載される。別の態様では、医薬品は、脂質ナノ粒子を含む。別の態様では、薬学的組成物は、脂質ナノ粒子中にカプセル化されている。別の態様では、薬学的組成物は、哺乳動物への投与の際に薬理学的効果を誘発するように、1つまたは複数の目的の遺伝子のうちの1つまたは複数の特定の位置を標的とするように設計された1つまたは複数のシングルガイドRNAをさらに含む。
[0072]別の態様では、RNA分子を合成するための方法であって、本明細書に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列をRNAポリメラーゼを含む混合物に導入するステップと、RNA分子の転写を可能にするのに十分な時間、前記混合物をインキュベートするステップとを含む方法が本明細書に記載される。別の態様では、混合物は、DNAテンプレートおよびヌクレオシド三リン酸(triophosphate)をさらに含む。
[0073]別の態様では、遺伝子編集の方法であって、RNA分子または薬学的組成物を細胞に導入するステップを含み、RNA分子がガイドRNAまたはヌクレアーゼmRNAを含み、RNA分子が細胞において翻訳される、方法が本明細書に記載される。
[0074]別の態様では、冠動脈疾患のリスクの低減を必要とする対象における冠動脈疾患のリスクを低減するための方法であって、対象に、本明細書に記載の薬学的組成物の有効量を投与するステップを含む方法が本明細書に記載される。
参照による組み込み
[0075]本明細書で言及された全ての刊行物、特許、および特許出願は、あたかも各個々の刊行物、特許、または特許出願が、参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示された場合と同程度まで、参照により本明細書に組み込まれる。
[0076]発明の新規な特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に記載され、本明細書に記載のmRNAの5’末端領域構造において具体化される。本発明の特徴および利点のより良い理解は、本発明の原理が利用される5’末端領域構造または化合物(場合により、本明細書においてモチーフと呼ばれる)の例示的な実施形態を説明する以下の詳細な説明、および添付の図面を参照することによって得られるであろう。
[0077]図1Aは、ホスホロチオエート修飾5’末端イニシエーターならびに1007aとして本明細書において識別される5’末端領域モチーフを有する対応するインビトロ転写mRNAを示す。 [0078]図1Bは、ホスホロチオエート修飾5’末端イニシエーターならびに1107aとして本明細書において識別される5’末端領域モチーフを有する対応するインビトロ転写mRNAを示す。 [0079]図2は、異なる5’末端イニシエーターを使用して調製されたmRNAの生産収率の比較を示す。 [0080]図3は、異なる5’末端イニシエーターを使用して調製されたmRNAの間でのmRNA全長純度の比較を示す。 [0081]図4は、異なる5’末端イニシエーターを使用して調製されたmRNAの間でのmRNAキャッピング効率の比較を示す。 [0082]図5は、HeLa細胞可溶化物における異なる5’末端領域モチーフを含むmRNAのタンパク質発現を示す。 [0083]図6は、一次ヒトヘパトサイトにおける異なる5’末端領域モチーフを含むmRNAのタンパク質発現を示す。 [0084]図7は、マウスにおけるインビボでの異なる5’末端領域モチーフを含むmRNAによってコードされるタンパク質を使用したABE塩基編集の比較を示す。 [0085]図8は、HEK293細胞における異なる5’末端領域モチーフを含むmRNAの免疫刺激を示す。
[0086]様々な実施形態の完全な理解を提供するために、この説明の特定の詳細を記載する。しかしながら、当業者は、本開示がこれらの詳細なしで実施され得ることを理解するであろう。他の例では、実施形態の説明を不必要に曖昧にすることを避けるために、周知の構造および/または方法を詳細に示しても説明もしていない。文脈上別段の要求がない限り、以下に続く明細書および特許請求の範囲全体を通じて、「含む(comprise)」および「含む(comprises)」および「含む(comprising)」などの語句のその変形は、オープンで包括的な意味で、すなわち、「限定するものではないが、~を含む(including,but not limited to)」として解釈されるべきである。さらに、本明細書で提供される見出しは便宜上のものにすぎず、特許請求される開示の範囲または意味を解釈するものではない。本明細書で使用されているセクションの見出しは、構成のみを目的としており、説明されている主題を限定するものとして解釈されるべきではない。
[0087]治療応用のために生理学的に重要なタンパク質をコードするメッセンジャーRNA(mRNA)は、遺伝物質を送達するためにDNAベースのプラスミドおよびウイルスベクターを超える顕著な利点を示してきた。そのような重要な利点として、(i)ウイルスまたはプラスミド組込みから生じる場合があるゲノム損傷の可能性と比較した場合の安全性レベルの改善の可能性、(ii)mRNA送達の際のさらに即時のタンパク質発現(プラスミドを用いて一般に生じる遅延した応答とは異なる)、(iii)タンパク質の発現についてのロバストな用量依存的調節、および(iv)プラスミドおよびウイルスベクターの製造と比較してmRNAの大規模合成の単純化を促進できることが挙げられる。
[0088]メッセンジャーRNAは、実質的に任意の周知のタンパク質用にコードでき、当業者に周知の種々の方法によって特定の細胞、組織および器官に送達され得る。送達されると、そのようなmRNAは、標的細胞または組織内でリボソームタンパク質発現を誘導でき、コードされたタンパク質の潜在的に何百個のコピーの産生を単一のmRNA分子からもたらす。
[0089]活性mRNA分子中に存在するいくつかの構造的エレメントは、コードされたタンパク質を効率的に翻訳するために利用される。これらのエレメントのうちの1つは、mRNAの5’末端領域である。天然に存在するmRNAでは、5’末端領域は、真核生物mRNA分子(およびいくつかのウイルス)の重要な特徴であるCap構造を含む。そのようなCap構造は、タンパク質翻訳、5’エキソヌクレアーゼ保護、スプライシング、およびmRNA輸送に関与することが周知である。天然に存在する5’Capの一致した構造エレメントは、三リン酸(ppp)架橋を通じてmRNAの5’末端に連結された逆位7-メチルグアノシン(mG)であり、このリン酸架橋は、mRNA転写物の第1のヌクレオチド(N)に連結されている。一般にmG(ppp)Nと表されるこの5’Cap部分は、cap-0と呼ばれる。Nリボース環上の2’-ヒドロキシルのメチル化(すなわち、cap-1)は、自己RNAの識別子を提供し得ることが周知であり、それにより、自然免疫系からmRNAを保護するために役立ち、次いでタンパク質発現を改善し得る。このmG(ppp)Nm cap-1構造は、mRNAのインビトロ転写(IVT)において使用される周知の通常のcap部分である。
[0090]本明細書で本発明者らは、新規mRNA 5’末端領域モチーフおよびイニシエーターを示す。これらの新規設計は、mG部分のプリン塩基の修飾;三リン酸架橋におけるホスホロチオエート(PS)置換およびリン酸ジエステル結合の化学修飾、非標準塩基での5’末端領域ヌクレオチドの置換、5’末端領域ヌクレオチドオリゴマーの伸長、ならびにリボース環の化学修飾を含む。具体的には、これらのmRNA 5’末端領域構造は、mRNAの末端の5’末端領域として作用し、mRNAに安定性を提供する。モチーフの化学構造は、mRNA活性ならびに翻訳開始および伸長の速度を促進ならびに/または調節でき;5’エキソヌクレアーゼ活性によるmRNAキャップ除去を防止するか、または干渉する障壁を生じることによってmRNAを保護でき;キャッピング効率に影響を与え、免疫刺激性副産生物の形成を低減してmRNAの安全性を改善でき;ならびに、IVT反応の際のDNAテンプレートに対する結合親和性を調節することによってmRNA製造性を促進できる。
定義
[0091]別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本開示の実施または試験において、本明細書に記載のものと同様または同等の方法および材料を使用し得るが、適切な方法および材料を以下に記載する。本明細書で引用された全ての参考文献は、完全に記載されているかのように、参照によりその全体が組み込まれている。Singleton ら、Dictionary of Microbiology and Molecular Biology 第3版、J.Wiley & Sons(New York、NY 2001);MarcH、Advanced Organic Chemistry Reactions、Mechanisms and Structure 第5版、J.Wiley & Sons(New York、NY 2001);およびSambrook and Russel、Molecular Cloning:A Laboratory Manual 第3版、Cold Spring Harbor Laboratory Press(Cold SpringHarbor、NY 2001)は、当業者に、本出願で使用される多くの用語に対する一般的なガイドを提供する。
[0092]本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a(1つの、ある)」、「an(1つの、ある)」、および「the(この、その)」は、内容が明確に指示しない限り、複数の指示対象を含む。「または」という用語は、一般に、内容が明確に別段の指示をしない限り、「および/または」を含む意味で使用されることにも留意されたい。
[0093]置換基の数を示す場合、「1つまたは複数」という用語は、1つの置換基から置換の可能な最大数、例えば、1つの水素の置き換えから置換基による全ての水素の置き換えまでという範囲を指す。
[0094]「任意の」または「任意選択で」という用語は、その後に記述される事象または状況が発生する必要はないが、その事象または状況が発生する場合および発生しない場合が記述に含まれることを意味する。
[0095]本明細書で使用される「核酸」という用語は、一般に、1つまたは複数の核酸塩基、ヌクレオシド、またはヌクレオチドを指し、この用語には、ポリ核酸塩基、ポリヌクレオシド、およびポリヌクレオチドが含まれる。核酸には、ポリヌクレオチド、モノヌクレオチド、およびオリゴヌクレオチドが含まれ得る。核酸は、DNA、RNA、またはそれらの混合物を含んでもよく、一本鎖、二本鎖、または部分的に一本鎖もしくは二本鎖であってもよく、二次構造を形成してもよい。いくつかの実施形態では、核酸は、複数の二本鎖セグメントおよび一本鎖セグメントを有する。例えば、核酸は、ポリヌクレオチド例えば、その中に複数の二本鎖セグメントを持つmRNAを含んでもよい。
[0096]「mRNA配列イニシエーター」、「IVT mRNA配列イニシエーター」および「イニシエーター」という用語は、リボまたはデオキシリボまたはキメラリボ/デオキシリボオリゴヌクレオチド、1本鎖を一般に指して本明細書において互換的に用いられ、天然に存在してもまたは合成であってもよく、約2から約10ヌクレオチド、約3から約8ヌクレオチドまたは約3から約5ヌクレオチドの間の配列を通常含んでもよい。mRNA配列イニシエーターは、1つまたは複数の修飾基を含有してもよい。mRNA配列イニシエーターは、プライマー、例えば、オリゴヌクレオチドプライマーであってもよい。mRNA配列イニシエーター、例えば、オリゴヌクレオチドプライマーは、RNA、DNA、および/または他の修飾ヌクレオシドを含んでもよい。当業者は、DNAテンプレート配列の転写のために適切であるmRNA配列イニシエーターを設計および調製し得る。
[0097]mRNA配列イニシエーターは、キャップされたプライマーまたはキャップされたオリゴヌクレオチド類似体であってもよい。例えば、キャップされたmRNA配列イニシエーターは、開始キャップされたオリゴヌクレオチド類似体、または5’末端にCap0、Cap1、Cap2もしくはTMG-Cap構造を有する開始キャップされたオリゴヌクレオチドを含有し得る。場合によっては、キャップされたイニシエーター、例えば、キャップされたプライマーまたはキャップされたオリゴヌクレオチド類似体は、非修飾またはオープン3’-OH基を有し、3’末端へのNTPの組込みを通じてRNAポリメラーゼによって伸長され得る。場合によっては、本明細書に記載のイニシエーターは、必要な成分:DNAテンプレート(例えば、DNAプラスミド)、RNAポリメラーゼ、ヌクレオシド5’-三リン酸および適切な緩衝液を含有する転写系においてプロモーターの調節下でインビトロ転写を開始できる。イニシエーターは、RNAポリメラーゼのための有効な基質である末端3’-OH基を保有するオリゴヌクレオチドであってもよい。ある特定の実施形態では、イニシエーターは、RNAポリメラーゼのための基質であり、3’末端へのNTPの組込みにより伸長され得る。いくつかの実施形態では、イニシエーターは、開始部位でDNAテンプレートに相補的である。
[0098]本明細書で使用される「非置換」または「非修飾」という用語は、mRNA配列イニシエーターおよびヌクレオシド三リン酸(NTPs)の文脈では、修飾されていない開始キャップされたイニシエーターおよびNTPを一般に指す。
[0099]本明細書で使用される「修飾された開始キャップされたイニシエーター」という用語は、配列イニシエーター内に1つまたは複数の追加的修飾基または部分を含有する開始キャップされたmRNA配列イニシエーターを一般に指す。
[0100]本明細書で使用される「修飾基または部分」という用語は、mRNA配列イニシエーター、例えば、その位置の開始プライマーに結合し得る、または置換され得る任意の化学部分を一般に指し、限定するものではないが、糖、ヌクレオシド塩基、三リン酸架橋、および/またはヌクレオチド間リン酸が挙げられる(例えば、米国特許出願第20070281308号)。キャップされたイニシエーターの修飾基は、転写のプロセスと適合性である任意の性質の基であってもよい。
[0101]本明細書で使用される「ヌクレオチド間結合」という用語は、イニシエーター、例えば、オリゴヌクレオチドプライマーまたは核酸の2つのヌクレオシドを結合する1つまたは複数の結合を一般に指し、天然リン酸ジエステル結合または化学修飾された核酸骨格結合であってもよい。
[0102]本明細書で使用される「ポリヌクレオチド」という用語は、一般に、2つ以上の結合した核酸サブユニット、例えばヌクレオチドを含む分子を指し、「オリゴヌクレオチド」と交換可能に使用され得る。例えば、ポリヌクレオチドは、核酸塩基-アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、チミン(T)およびウラシル(U)を保有する対応するヌクレオシドまたはそのバリアントおよび組合せから選択される1つまたは複数のヌクレオチドを含んでもよい。ヌクレオチドは一般に、ヌクレオシド、および少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のリン酸(PO)基を含む。ヌクレオチドには、核酸塩基、五炭糖(リボースまたはデオキシリボースのいずれか)、および1つまたは複数のリン酸基が挙げられる。リボヌクレオチドには、糖がリボースであるヌクレオチドが挙げられる。デオキシリボヌクレオチドには、糖がデオキシリボースであるヌクレオチドが挙げられる。ヌクレオチドは、ヌクレオシド一リン酸、ヌクレオシド二リン酸、ヌクレオシド三リン酸またはヌクレオシドポリリン酸であり得る。例えば、ヌクレオチドは、デオキシリボヌクレオシド三リン酸(dNTP)などのデオキシリボヌクレオシドポリリン酸であってもよく、例示的なdNTPには、デオキシアデノシン三リン酸(dATP)、デオキシシチジン三リン酸(dCTP)、デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)、ウリジン三リン酸(dUTP)およびデオキシチミジン三リン酸(dTTP)が挙げられる。dNTPはまた、発光タグまたはマーカー(例えば、フルオロフォア)などの検出可能なタグも含んでもよい。例えば、ヌクレオチドは、プリン(例えば、AもしくはG、またはそれらのバリアント)またはピリミジン(例えば、C、TもしくはU、またはそれらのバリアント)であり得る。いくつかの実施例では、ポリヌクレオチドは、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、またはそれらの誘導体もしくはバリアントである。例示的なポリヌクレオチドとしては、限定するものではないが、短鎖干渉RNA(siRNA)、マイクロRNA(miRNA)、プラスミドDNA(pDNA)、短鎖ヘアピンRNA(shRNA)、小型核RNA(snRNA)、メッセンジャーRNA(mRNA)、前駆体mRNA(プレmRNA)、アンチセンスRNA(asRNA)、および異核RNA(hnRNA)が挙げられ、ヌクレオチド配列と、一本鎖、二本鎖、三本鎖、らせん、ヘアピン、ステムループ、バルジなどのその任意の構造的実施形態の両方を含む。場合によっては、ポリヌクレオチドは環状である。ポリヌクレオチドは、様々な長さを有し得る。例えば、ポリヌクレオチドは、少なくとも約7塩基、8塩基、9塩基、10塩基、20塩基、30塩基、40塩基、50塩基、100塩基、200塩基、300塩基、400塩基、500塩基、1キロベース(kb)、2kb、3kb、4kb、5kb、10kb、50kb、またはそれ以上の長さを有し得る。ポリヌクレオチドは、細胞または組織から単離され得る。例えば、ポリヌクレオチド配列は、単離および精製されたDNA/RNA分子、合成DNA/RNA分子、および/または合成DNA/RNA類似体を含み得る。
[0103]ポリヌクレオチドは、非環式(acylic)および炭素環式ヌクレオチドを含む、非標準ヌクレオチド、非天然ヌクレオチド、ヌクレオチド類似体および/または修飾ヌクレオチドを含む、1つまたは複数のヌクレオチドバリアントを含み得る。修飾ヌクレオチドの例としては、限定するものではないが、ジアミノプリン、5-フルオロウラシル、5-ブロモウラシル、5-クロロウラシル、5-ヨードウラシル、ヒポキサンチン、キサンチン、4-アセチルシトシン、5-(カルボキシヒドロキシルメチル)ウラシル、5-カルボキシメチルアミノメチル-2-チオウリジン、5-カルボキシメチルアミノメチルウラシル、ジヒドロウラシル、ベータ-D-ガラクトシルキューオシン、イノシン、N6-イソペンテニルアデニン、1-メチルグアニン、1-メチルイノシン、2,2-ジメチルグアニン、2-メチルアデニン、2-メチルグアニン、3-メチルシトシン、5-メチルシトシン、N6-アデニン、7-メチルグアニン、5-メチルアミノメチルウラシル、5-メトキシアミノメチル-2-チオウラシル、ベータ-D-マンノシルキューオシン、5’-メトキシカルボキシメチルウラシル、5-メトキシウラシル、2-メチルチオ-N6-イソペンテニルアデニン、ウラシル-5-オキシ酢酸(v)、ワイブトキソシン、プソイドウラシル、キューオシン、2-チオシトシン、5-メチル-2-チオウラシル、2-チオウラシル、4-チオウラシル、5-メチルウラシル、ウラシル-5-オキシ酢酸メチルエステル、5-メチル-2-チオウラシル、3-(3-アミノ-3-N-2-カルボキシプロピル)ウラシル、(acp3)w、2,6-ジアミノプリンなどが挙げられる。場合によっては、ヌクレオチドは、三リン酸部分への修飾を含む、それらのリン酸部分の修飾を含み得る。このような修飾の非限定的な例としては、より長いリン酸鎖(例えば、4、5、6、7、8、9、10個以上のリン酸部分を有するリン酸鎖)およびチオール部分による修飾(例えば、α-チオ三リン酸およびベータチオ三リン酸))が挙げられる。核酸分子はまた、塩基部分で(例えば、典型的には相補的ヌクレオチドとの水素結合を形成するのに利用できる1つまたは複数の原子で、および/または相補的なヌクレオチドと水素結合を典型的には形成できない1つまたは複数の原子で)、糖部分またはリン酸骨格で修飾されてもよい。核酸分子はまた、アミノアリル 1-dUTP(aa-dUTP)およびアミノヘキシルアクリルアミド-dCTP(aha-dCTP)などのアミン修飾基を含んでもよく、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(NHS)などのアミン反応性部分の共有結合を可能にする。本開示のオリゴヌクレオチドにおける標準的なDNA塩基対またはRNA塩基対の代替物は、1立方mmあたりのビット密度におけるさらなる高密度、より高い安全性(天然毒素の偶発的または意図的な合成に対する耐性)、光プログラムポリメラーゼにおけるより容易な識別、または下位二次構造をもたらし得る。デノボおよび/または増幅合成のための天然および変異のポリメラーゼと適合するそのような代替塩基対は、Betz K、MalyshevDa、Lavergne T、Welte W、Diederichs K、Dwyer TJ、Ordoukhanian P、Romesberg FE、Marx A.Nat.Chem.Biol.2012,8(7):612-4に記載されており、これは、全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
[0104]本明細書で使用される場合、「ポリペプチド」、「タンパク質」、および「ペプチド」という用語は互換的に使用され、ペプチド結合を介して連結されたアミノ酸残基のポリマーを指し、2つ以上のポリペプチド鎖から構成され得る。「ポリペプチド」、「タンパク質」、および「ペプチド」という用語は、アミド結合を通じて一緒に結合された少なくとも2つのアミノ酸モノマーのポリマーを指す。アミノ酸は、L光学異性体であっても、またはD光学異性体であってもよい。より具体的には、「ポリペプチド」、「タンパク質」、および「ペプチド」という用語は、特定の順序で、例えば、タンパク質をコードする遺伝子またはRNAのヌクレオチドの塩基配列によって決定される順序で、2つ以上のアミノ酸から構成される分子を指す。タンパク質は、体の細胞、組織、および器官の構造、機能、および調節に不可欠であり、各タンパク質には独自の機能がある。例は、ホルモン、酵素、抗体、およびそれらの任意のフラグメントである。場合によっては、タンパク質は、タンパク質の一部、例えばタンパク質のドメイン、サブドメイン、またはモチーフであり得る。場合によっては、タンパク質は、天然に存在する(または少なくとも既知の)タンパク質のアミノ酸配列に1つまたは複数のアミノ酸残基が、挿入、欠失、および/または置換されている、タンパク質のバリアント(または変異)であってもよい。タンパク質またはそのバリアントは、天然であっても、または組換え体であってもよい。
[0105]本明細書で使用される場合、「ハイブリダイズする」とは、転写反応の際に適切にストリンジェントな条件下でワトソン・クリック塩基対形成規則に従って、キャップされたmRNA配列イニシエーターがDNAテンプレートにアニーリングし始めるプロセスを指す。核酸ハイブリダイゼーション技術は、当該技術分野で周知である。例えば、Sambrookら、1989、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor Press、Plainview、N.Y.を参照のこと。少なくとも所望のレベルの相補性を有する配列は安定してハイブリダイズするが、相補性がより低い配列はハイブリダイズしないように、ハイブリダイゼーション/洗浄条件の適切なストリンジェンシーを決定する方法は、当業者は理解している。ハイブリダイゼーションの条件およびパラメーターの例については、例えば、その全てが、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる、Sambrookら、1989、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor Press、Plainview、N.Y.;Ausubel,F.M.ら 1994、Current Protocols in Molecular Biology.John Wiley & Sons,Secaucus、N.Jを参照のこと。特定の実施形態では、ハイブリダイゼーションは、20~100ヌクレオチド長の核酸分子間で起こり得る。いくつかの実施形態では、ハイブリダイゼーションは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、または100連続するヌクレオチド間で起こり得る。いくつかの実施形態では、ハイブリダイズする核酸分子は、許容される、最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20までのミスマッチを含んでもよい。
[0106]本明細書で使用される場合、「相補体」、「相補的」または「相補性」とは、複合体、例えば、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーおよびDNAテンプレートの文脈では、標準的なワトソン/クリック塩基対形成規則を指す。例えば、配列「5’-A-G-T-C-3’」は、配列「3’-T-C-A-G-5’」に相補的である。特定の非天然または合成ヌクレオチドは、本明細書に記載の核酸に含まれてもよく;これらは、塩基および糖修飾ヌクレオシド、ヌクレオチド、ならびに核酸、例えばイノシン、7-デアザグアノシン、2’-O-メチルグアノシン、2’-フルオロ-2’-デオキシシチジン、シュードウリジン、ロックド核酸(LNA)、ならびにペプチド核酸(PNA)を含むがこれらに限定されない。相補性は完全である必要はなく;二本鎖は、ミスマッチ塩基対、縮重(degenerative)、または非対応ヌクレオチドを含有する場合がある。当業者は、例えば、オリゴヌクレオチドの長さ、オリゴヌクレオチドの塩基組成および配列、ミスマッチ塩基対の発生頻度、イオン強度、ハイブリダイゼーション緩衝液の成分および反応条件が挙げられる多数の変数を考慮して二本鎖安定性を経験的に決定できる。
[0107]相補性は、2つの核酸鎖のすべてのヌクレオチド塩基が、認められている塩基対形成規則に従ってマッチしている場合に「完全な」もしくは「完全」であり得、キャップされたmRNA配列イニシエーターおよびDNA標的の一部のヌクレオチド塩基だけが、認められている塩基対形成規則にマッチしている場合に「部分的」であり得る、または2つの核酸鎖のヌクレオチド塩基のいずれも、認められている塩基対形成規則に従ってマッチしていない場合に「存在しない」可能性がある。キャップされたmRNA配列イニシエーター、例えばキャップされたプライマー、とDNAテンプレートとの間の相補性の程度は、開始キャップされたオリゴヌクレオチドとDNAテンプレートとの間のハイブリダイゼーションの強度に、および対応する反応の効率に著しい効果を有し得る。相補性という用語は、個々のヌクレオチドを参照して使用されてもよい。例えば、オリゴヌクレオチド内の特定のヌクレオチドは、別の鎖内のヌクレオチドへのその相補性について、もしくは対照的に相補性の欠如について、またはキャップされたmRNA配列イニシエーターの残りの部分とDNA鎖との間の相補性の比較について言及され得る。
[0108]本明細書で使用される場合、「完全な(complete)」、「完全(total)」または「完全に(perfectly)」相補的という用語は、キャップされたmRNA配列イニシエーターおよびDNA標的のヌクレオチド塩基が、認められている塩基対形成規則にそれぞれ正確にマッチしていることを意味する。
[0109]本明細書で使用される場合、「実質的に相補的」という用語は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする2つの配列を指す。当業者は、実質的に相補的な配列がその全長に沿ってハイブリダイズする必要がないことを理解するであろう。特に、実質的に相補的な配列は、標的配列にハイブリダイズしない塩基の連続配列を含んでもよく、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で標的配列にハイブリダイズする塩基の連続配列に対して3’または5’に位置してもよい。
[0110]本明細書で使用される場合、「ヌクレオシド」という用語は、天然で見出されるすべての形態のヌクレオシド塩基およびフラノシドを含む、天然に存在するすべてのヌクレオシドを含む。天然に存在するヌクレオシドにおいて最も一般的に見出される塩基環は、プリンおよびピリミジン環である。天然に存在するプリン環として、例えば、アデニン、グアニン、およびN-メチルアデニンが挙げられる。天然に存在するピリミジン環として、例えば、シトシン、チミン、5-メチルシトシン、シュードウラシル(pseudouracyl)が挙げられる。天然に存在するヌクレオシドとして、例えば、限定するものではないが、アデノシン、グアノシン、シチジン、チミジン、ウリジン、イノシン、7-メチルグアノシンまたはシュードウリジンのリボ、2’-O-メチルまたは2’-デオキシリボ誘導体が挙げられる。
[0111]本明細書で使用される場合、「ヌクレオシド類似体」、「修飾されたヌクレオシド」または「ヌクレオシド誘導体」という用語は、本明細書に記載の合成ヌクレオシドを含む。ヌクレオシド誘導体は、保護基を含むか、または含まずに修飾塩基または/および糖部分を有するヌクレオシドも含み、例えば、2’-デオキシ-2’-フルオロウリジン、5-フルオロウリジンなどが挙げられる。本明細書で提供する化合物および方法は、そのような塩基環およびその合成類似体、ならびに非天然ヘテロ環置換された塩基糖、および非環式置換された塩基糖を含む。本開示で利用され得る他のヌクレオシド誘導体として、例えば、LNAヌクレオシド、ハロゲン-置換プリン(例えば、6-フルオロプリン)、ハロゲン置換ピリミジン、N-エチルアデニン、N-(アルキル)-シトシン、5-エチルシトシンなどが挙げられる(米国特許第6,762,298号)。
[0112]本明細書で使用される場合、「ユニバーサル塩基」、「縮重塩基」、「ユニバーサル塩基類似体」および「縮重塩基類似体」という用語は、例えば、ある特定の実施形態では天然NTP(例えば、ATP、UTP、CTPおよびGTP)または他の特定のNTPのうちの1つについての置換基としてRNAポリメラーゼによって認識され得る、人工塩基を含むヌクレオシド類似体を含む。ユニバーサル塩基または縮重塩基は、Loakes、D.、Nucleic Acids Res.、29:2437-2447(2001);Crey-Desbiolles、C.ら、Nucleic Acids Res.、33:1532-1543(2005);Kincaid、K.ら、Nucleic Acids Res.、33:2620-2628(2005);Preparata、F P、Oliver、J S、J.Comput.Biol.753-765(2004);およびHill、F.ら、Proc Natl Acad.Sci.USA、95:4258-4263(1998))に記載されている。
[0113]本明細書で使用される場合、「修飾NTP」という用語は、糖、塩基、三リン酸鎖またはこれら3種の位置の任意の組合せを含む任意の位置で結合した化学部分の基を有するヌクレオシド5’-三リン酸を指す。そのようなNTPの例は、例えば、“Nucleoside Triphosphates and Their Analogs:Chemistry,Biotechnology and Biological Applications,”Vaghefi,M.、編、Taylor and Francis、Boca Raton(2005)に見出され得る。
[0114]本明細書で使用される場合、「特異的」という用語は、5’キャップされたmRNA配列イニシエーター配列およびDNAテンプレートにハイブリダイズするその能力を参照して使用される場合、キャップされたmRNA配列イニシエーターおよびDNA鎖が整列された場合に、DNAテンプレートの一部に少なくとも50%配列同一性を有する配列である。好ましい場合があるさらに高いレベルの配列同一性として、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、および最も好ましくは100%配列同一性が挙げられる。
[0115]プリン核酸塩基のアデニン(A)およびグアニン(G)、ならびにピリミジン核酸塩基のチミン(T)、シトシン(C)およびウラシル(U)などの「非修飾」または「天然」核酸塩基に加えて、当業者に公知の多くの修飾された核酸塩基または核酸塩基模倣体が、本明細書に記載の化合物に適している。非修飾または天然核酸塩基を修飾または置き換えて、特性が改善されたオリゴヌクレオチドを提供してもよい。例えば、ヌクレアーゼ耐性オリゴヌクレオチドは、これらの塩基を用いて、または合成および天然核酸塩基(例えば、イノシン、キサンチン、ヒポキサンチン、ヌブラリン、イソグアニシン、またはツベルシジン)および本明細書に記載のオリゴマー修飾のいずれか1つを用いて調製し得る。あるいは、上記の塩基および「ユニバーサル塩基」のいずれかの置換または修飾された類似体を使用してもよい。天然塩基が非天然および/またはユニバーサル塩基によって置き換えられる場合、ヌクレオチドは、本明細書において修飾核酸塩基および/または核酸塩基修飾を含むと言われる。修飾核酸塩基および/または核酸塩基修飾にはまた、コンジュゲート部分、例えば、本明細書に記載のリガンドを含む、天然、非天然、およびユニバーサル塩基も含まれる。核酸塩基とのコンジュゲーションに好ましいコンジュゲート部分としては、適切なアルキル、アルケニル、またはアミド結合を有するリンカーを介して核酸塩基にコンジュゲートされ得るカチオン性アミノ基が挙げられる。
[0116]本明細書において用いる場合、「非修飾」または「天然」核酸塩基としては、プリン塩基のアデニン(A)およびグアニン(G)、ならびにピリミジン塩基、チミン(T)、シトシン(C)およびウラシル(U)が挙げられる。例示的な修飾核酸塩基としては、限定するものではないが、他の合成および天然核酸塩基、例えば、イノシン、キサンチン、ヒポキサンチン、ヌバラリン、イソグアニシン、ツベルシジン、2-(ハロ)アデニン、2-(アルキル)アデニン、2-(プロピル)アデニン、2-(アミノ)アデニン、2-(アミノアルキルル)アデニン、2-(アミノプロピル)アデニン、2-(メチルチオ)-N6-(イソペンテニル)アデニン、6-(アルキル)アデニン、6-(メチル)アデニン、7-(デアザ)アデニン、8-(アルケニル)アデニン、8-(アルキル)アデニン、8-(アルキニル)アデニン、8-(アミノ)アデニン、8-(ハロ)アデニン、8-(ヒドロキシル)アデニン、8-(チオアルキル)アデニン、8-(チオール)アデニン、N6-(イソペンチル)アデニン、N6-(メチル)アデニン、N6、N6-(ジメチル)アデニン、2-(アルキル)グアニン、2-(プロピル)グアニン、6-(アルキル)グアニン、6-(メチル)グアニン、7-(アルキル)グアニン、7-(メチル)グアニン、7-(デアザ)グアニン、8-(アルキル)グアニン、8-(アルケニル)グアニン、8-(アルキニル)グアニン、8-(アミノ)グアニン、8-(ハロ)グアニン、8-(ヒドロキシル)グアニン、8-(チオアルキル)グアニン、8-(チオール)グアニン、N-(メチル)グアニン、2-(チオ)シトシン、3-(デアザ)-5-(アザ)シトシン、3-(アルキル)シトシン、3-(メチル)シトシン、5-(アルキル)シトシン、5-(アルキニル)シトシン、5-(ハロ)シトシン、5-(メチル)シトシン、5-(プロピニル)シトシン、5-(プロピニル)シトシン、5-(トリフルオロメチル)シトシン、6-(アゾ)シトシン、N4-(アセチル)シトシン、3-(3-アミノ-3-カルボキシプロピル)ウラシル、2-(チオ)ウラシル、5-(メチル)-2-(チオ)ウラシル、5-(メチルアミノメチル)-2-(チオ)ウラシル、4-(チオ)ウラシル、5-(メチル)-4-(チオ)ウラシル、5-(メチルアミノメチル)-4-(チオ)ウラシル、5-(メチル)-2,4-(ジチオ)ウラシル、5-(メチルアミノメチル)-2,4-(ジチオ)ウラシル、5-(2-アミノプロピル)ウラシル、5-(アルキル)ウラシル、5-(アルキニル)ウラシル、5-(アリルアミノ)ウラシル、5-(アミノアリル)ウラシル、5-(アミノアルキル)ウラシル、5-(グアニジニウマルキル)ウラシル、5-(1,3-ジアゾール-1-アルキル)ウラシル、5-(シアノアルキル)ウラシル、5-(ジアルキルアミノアルキル)ウラシル、5-(ジメチルアミノアルキル)ウラシル、5-(ハロ)ウラシル、5-(メトキシ)ウラシル、ウラシル-5-オキシ酢酸、5-(メトキシカルボニルメチル)-2-(チオ)ウラシル、5-(メトキシカルボニル-メチル)ウラシル、5-(プロピニル)ウラシル、5-(プロピニル)ウラシル、5-(トリフルオロメチル)ウラシル、6-(アゾ)ウラシル、ジヒドロウラシル、N-(メチル)ウラシル、5-ウラシル(すなわち、シュードウラシル)、2-(チオ)シュードウラシル、4-(チオ)シュードウラシル、2,4-(ジチオ)シュードウラシル、5-(アルキル)シュードウラシル、5-(メチル)シュードウラシル、5-(アルキル)-2-(チオ)シュードウラシル、5-(メチル)-2-(チオ)シュードウラシル、5-(アルキル)-4-(チオ)シュードウラシル、5-(メチル)-4-(チオ)シュードウラシル、5-(アルキル)-2,4-(ジチオ)シュードウラシル、5-(メチル)-2,4-(ジチオ)シュードウラシル、1-メチルシュードウラシル(N1-メチルシュードウラシル)、1-置換シュードウラシル、1-置換2(チオ)-シュードウラシル、1-置換4-(チオ)シュードウラシル、1-置換2,4-(ジチオ)シュードウラシル、1-(アミノカルボニルエチルエニル)-シュードウラシル、1-(アミノカルボニルエチルエニル)-2(チオ)-シュードウラシル、1-(アミノカルボニルエチルエニル)-4-(チオ)シュードウラシル、1-(アミノカルボニルエチルエニル)-2,4-(ジチオ)シュードウラシル、1-(アミノアルキルアミノカルボニルエチルエニル)-シュードウラシル、1-(アミノアルキルアミノ-カルボニルエチルエニル)-2(チオ)-シュードウラシル、1-(アミノアルキルアミノカルボニルエチルエニル)-4-(チオ)シュードウラシル、1-(アミノアルキルアミノカルボニルエチルエニル)-2,4-(ジチオ)シュードウラシル、1,3-(ジアザ)-2-(オキソ)-フェノキサジン-1-イル、1-(アザ)-2-(チオ)-3-(アザ)-フェノキサジン-1-イル、1,3-(ジアザ)-2-(オキソ)-フェンチアジン-1-イル、1-(アザ)-2-(チオ)-3-(アザ)-フェンチアジン-1-イル、7-置換1,3-(ジアザ)-2-(オキソ)-フェノキサジン-1-イル、7-置換-1-(アザ)-2-(チオ)-3-(アザ)-フェノキサジン-1-イル、7-置換1,3-(ジアザ)-2-(オキソ)-フェンチアジン-1-イル、7-置換1-(アザ)-2-(チオ)-3-(アザ)-フェンチアジン-1-イル、7-(アミノアルキルヒドロキシ)-1,3-(ジアザ)-2-(オキソ)-フェノキサジン-1-イル、7-(アミノアルキルヒドロキシ)-1-(アザ)-2-(チオ)-3-(アザ)-フェノキサジン-1-イル、7-(アミノアルキルヒドロキシ)-1,3-(ジアザ)-2-(オキソ)-フェンチアジン-1-イル、7-(アミノアルキルヒドロキシ)-1-(アザ)-2-(チオ)-3-(アザ)-フェンチアジン-1-イル、7-(グアニジニウマルキルヒドロキシ)-1,3-(ジアザ)-2-(オキソ)-フェノキサジン-1-イル、7-(グアニジニウマルキルヒドロキシ)-1-(アザ)-2-(チオ)-3-(アザ)-フェノキサジン-1-イル、7-(グアニジニウマルキル-ヒドロキシ)-1,3-(ジアザ)-2-(オキソ)-フェンチアジン-1-イル、7-(グアニジニウマルキルヒドロキシ)-1-(アザ)-2-(チオ)-3-(アザ)-フェンチアジン-1-イル、1,3,5-(トリアザ)-2,6-(ジオキサ)-ナフタレン、イノシン、キサンチン、ヒポキサンチン、ヌブラリン、ツベルシジン、イソグアニシン、イノシニル、2-アザ-イノシニル、7-デアザ-イノシニル、ニトロイミダゾリル、ニトロピラゾリル、ニトロベンゾイミダゾリル、ニトロインダゾリル、アミノインドリル、ピロロピリミジニル、3-(メチル)イソカルボスチリリル、5-(メチル)イソカルボスチリリル、3-(メチル)-7-(プロピニル)イソカルボスチリリル、7-(アザ)インドリル、6-(メチル)-7-(アザ)インドリル、イミジゾピリジニル、9-(メチル)-イミジゾピリジニル、ピロロピリジニル、イソカルボスチリリル、7-(プロピニル)イソカルボスチリリル、プロピニル-7-(アザ)インドリル、2,4,5-(トリメチル)フェニル、4-(メチル)インドリル、4,6-(ジメチル)インドリル、フェニル、ナフタレニル、アントラセニル、フェナントラセニル、ピレニル、スチルベニル、テトラセニル、ペンタセニル、ジフルオロトリル、4-(フルオロ)-6-(メチル)ベンゾイミダゾール、4-(メチル)ベンゾイミダゾール、6-(アゾ)チミン、2-ピリジノン、5-ニトロインドール、3-ニトロピロール、6-(アザ)ピリミジン、2-(アミノ)プリン、2,6-(ジアミノ)プリン、5-置換ピリミジン、N2-置換プリン、N6-置換プリン、06-置換プリン、置換1,2,4-トリアゾール、ピロロ-ピリミジン-2-オン-3-イル、6-フェニル-ピロロ-ピリミジン-2-オン-3-イル、パラ-置換-6-フェニル-ピロロ-ピリミジン-2-オン-3-イル、ori/zo-置換-6-フェニル-ピロロ-ピリミジン-2-オン-3-イル、bis-ori/zo-置換-6-フェニル-ピロロ-ピリミジン-2-オン-3-イル、パラ-(アミノアルキルヒドロキシ)-6-フェニル-ピロロ-ピリミジン-2-オン-3-イル、ori/zo-(アミノアルキルヒドロキシ)-6-フェニル-ピロロ-ピリミジン-2-オン-3-イル、bis-ori/zo-(アミノアルキルヒドロキシ)-6-フェニル-ピロロ-ピリミジン-2-オン-3-イル、ピリドピリミジン-3-イル、2-オキソ-7-アミノ-ピリドピリミジン-3-イル、2-オキソ-ピリドピリミジン-3-イル、または任意のO-アルキル化もしくはN-アルキル化されたその誘導体が挙げられる。あるいは、上記の塩基および「ユニバーサル塩基」のいずれかの置換または修飾類似体が使用されてもよい。ユニバーサル核酸塩基は、融解挙動、細胞内酵素による認識、またはオリゴヌクレオチド二重鎖の活性に実質的に影響を与えることなく、4つの天然に存在する核酸塩基の全てと塩基対を形成し得る任意の核酸塩基である。いくつかの例示的なユニバーサル核酸塩基としては、限定するものではないが、2,4-ジフルオロトルエン、ニトロピロリル、ニトロインドリル、8-アザ-7-デアザデニン、4-フルオロ-6-メチルベンズイミダズル、4-メチルベンジミダズル、3-メチルイソカルボスチリリル、5-メチルイソカルボスチリリル、3-メチル-7-プロピニルイソカルボスチリリル、7-アザインドリル、6-メチル-7-アザインドリル、イミジゾピリジニル、9-メチル-イミジゾピリジニル、ピロロピリジニル、イソカルボスチリリル、7-プロピニルイソカルボスチリリル、プロピニル-7-アザインドリル、2,4,5-トリメチルフェニル、4-メチリノリル、4,6-ジメチルインドリル、フェニル、ナプタレニル、アントラセニル、フェナントラセニル、ピレニル、スチルベニル、テトラセニル、ペンタセニル、およびそれらの構造誘導体(例えば、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる、Loakes、2001、Nucleic Acids Research、29、2437-2447を参照のこと)が挙げられる。さらなる核酸塩基としては、米国特許第3,687,808号に開示される核酸塩基;2009年3月26日出願の国際出願番号PCT US09/038425に開示される核酸塩基;the Concise Encyclopedia Of Polymer Science And Engineering、858-859頁、Kroschwitz,J.I編 John Wiley & Sons、1990に開示される核酸塩基;Englishら、Angewandte Chemie、International Edition、1991、30、613に開示される核酸塩基;Modified Nucleosides in Biochemistry、Biotechnology and Medicine、Herdewijin,P.編、Wiley-VCH、2008に開示される核酸塩基;ならびにSanghvi,Y.S.、15章、dsRNA Research and Applications、289-302頁、Crooke,S.T.およびLebleu,B.編、CRC Press、1993に開示される核酸塩基が挙げられる。上記の全ての内容が参照によって本明細書に組み込まれる。
[0117]本明細書で使用される場合、「生物学的サンプル」という用語は、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、バイオマーカー、および/または代謝物を調製できるかまたは抽出でき、検査し得る任意の生物学的材料を意味する。非限定的な例には、全血、血漿、唾液、頬スワブ、糞便検体、尿検体、細胞塊、または任意の他の体液もしくは組織が含まれる。
[0118]本明細書で使用される「投与する」、「投与すること、投与するステップ」、「投与」などの用語は、生物学的作用の所望の部位への化合物または組成物の送達を可能にするために使用され得る方法を指す。これらの方法としては、限定するものではないが、経口経路(p.o.)、十二指腸内経路(i.d.)、非経口注射(例としては、静脈内(i.v.)、皮下(s.c.)、腹腔内(i.p.)、筋肉内(i.m.)、静脈内または注入(infusion)(inf))、局所(topical)(top.)および直腸(p.r.)投与が挙げられる。当業者は、本明細書に記載の化合物および方法で使用できる投与技術に精通している。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物および組成物は経口投与される。
[0119]本明細書で使用される「併用投与(co-administration)」などの用語は、選択された治療剤の単一の患者への投与を包含することを意味し、薬剤が同じ患者または異なる投与経路、または同時もしくは異なる時間で投与される治療レジメンを含むことが意図される。
[0120]本明細書で使用される「有効量」または「治療有効量」という用語は、処置されている疾患または状態の1つまたは複数の症状をある程度緩和する(例えば、疾患の1つまたは複数の徴候、症状、もしくは原因の減少および/または軽減、あるいは生物系の他の任意の所望の変更)、投与される薬剤または化合物の十分な量を指す。例えば、治療用途の「有効量」は、1つまたは複数の疾患症状を臨床的に有意に減少させる薬剤の量であり得る。適切な「有効な」量は、個々の症例で、用量漸増試験などの技術を使用して決定し得る。
[0121]本明細書で使用される「増強する」または「増強する」という用語は、所望の効果の量、効力または期間のいずれかを増加または延長することを意味する。
[0122]本明細書で使用される場合、「炭水化物」は、各炭素原子に結合した酸素、窒素または硫黄原子を有する少なくとも6個の炭素原子(直鎖状、分枝状、または環状であってもよい)を有する1つまたは複数の単糖単位から構成される炭水化物自体である化合物;あるいは各炭素原子に結合した酸素、窒素または硫黄原子を有する、少なくとも6個の炭素原子(直鎖状、分枝状または環状であってもよい)を各々が有する1つまたは複数の単糖単位から構成される炭水化物部分をその一部として有する化合物、のいずれかを指す。代表的な炭水化物としては、糖類(約4~9個の単糖単位を含む単糖、二糖、三糖、およびオリゴ糖)、ならびにデンプン、グリコーゲン、セルロースおよび多糖ゴムなどの多糖が挙げられる。特定の単糖としては、C5以上(好ましくはC5~C8)の糖が挙げられ;二糖および三糖には、2つまたは3つの単糖単位(好ましくはC5~C8)を有する糖が挙げられる。
[0123]「単糖」という用語は、アロース、アルトロース、アラビノース、クラジノース、エリスロース、エリスルロース、フルクトース、D-フシトール、L-フシトール、フコサミン、フコース、フクロース、ガラクトサミン、D-ガラクトサミニトール、N-アセチル-ガラクトサミン、ガラクトース、グルコサミン、N-アセチル-グルコサミン、グルコサミニトール、グルコース、グルコース-6-リン酸グロースグリセルアルデヒド、L-グリセロ-D-マンノス-ヘプロース、グリセロール、グリセロン、グロースイドース、リキソース、マンノサミン、マンノース、マンノース-6-リン酸、プシコース、キノボース、キノボサミン、ラムニトール、ラムノサミン、ラムノース、リボース、リブロース、セドヘプツロース、ソルボース、タガトース、タロース、酒石酸、トロース、キシロースおよびキシルロースのラジカルを、包含する。単糖は、D配置であっても、またはL配置であってもよい。単糖類はさらに、デオキシ糖(アルコール性ヒドロキシ基が水素で置き換え)、アミノ糖(アルコール性ヒドロキシ基がアミノ基で置き換え)、チオ糖(アルコール性ヒドロキシ基がチオールで置き換え、またはC=OがC=Sで置き換え、または環状形態の環酸素が硫黄で置き換え)、セレノ糖、テルロ糖、アザ糖(環炭素が窒素で置き換え)、イミノ糖(環酸素が窒素で置き換え)、ホスファノ糖(環酸素がリンで置き換え)、リン糖(環炭素がリンで置き換え)、C-置換単糖(非末端炭素原子の水素が炭素で置き換え)、不飽和単糖、アルジトール(カルボニル基がCHOH基で置き換え)、アルドン酸(アルデヒド基がカルボキシ基で置き換え)、ケトアルドン酸、ウロン酸、アルダル酸などであってもよい。アミノ糖としては、アミノ単糖、好ましくはガラクトサミン、グルサミン、マンノサミン、フコスミン、キナボサミン、ノイラミン酸、ムラミン酸、ラクトースジアミン、アコサミン、バシロサミン、ダウノサミン、デソサミン、フォロサミン、ガロサミン、カノサミン、カノサミン、マイカミノース、ミオサミン、ペルソサミン、ニューモサミン、プルプロサミン、ロドスミンが挙げられる。単糖などはさらに置換されてもよいことが理解される。
[0124]「二糖類」、「三糖類」および「多糖類」という用語は、アベクオース、アクラボース、アミセトース、アミロペクチン、アミロース、アピオース、アルカノース、アスカリロース、アスコルビン酸、ボイビノース、セロビオース、セロトリオース、セルロース、カコトリオース、カルコース、キチン、コリトース、シクロデキストリン、シマロース、デキストリン、2-デオキシリボース、2-デオキシグルコースジギノース、ジギタロース、ジギトキソース、エバロース、エベミトロース、フラクトオリゴ糖、ガルトオリゴ糖、ゲンチアノース、ゲニチオビオース、グルカン、グルコゲン、グリコーゲン、ハマメロス、ヘパリン、イヌリン、イソレボグルコセノン、イソマルトース、イソマルトトリオース、イソパノース、コジビオース、ラクトース、ラクトサミン、ラクトースジアミン、ラミナラビオース、レボグルコサン、レボグルコセノン、β-マルトース、マルトリオース、マンナンオリゴ糖、アムニノトリオース、メレジトース、メリビオース、ムラミン酸、ミカロース、マイシノース、ノイラミン酸、ミゲロース、ノジリマイコン、ノビオース、オレアンドロース、パノース、パラトース、プランテオース、プリムベロース、ラフィノース、ロドン、ルチノース、オレアンドロース、パノース、パラトース、プランテオース、プリムベロース、ラフィノース、ロジンオース、ルチノース、サルメントース、セドヘプツロース、セドヘプツロサン、ソラトリオース、ソホロース、スタキオース、ストレプトース、スクロース、α,α-トレハロース、トラハロサミン、ツラノース、チベロス、キシロビオース、ウンベリフェロースなどを包含する。さらに、「二糖」、「三糖」および「多糖」などは、さらに置換され得ることが理解される。二糖類には、アミノ糖およびそれらの誘導体、特に、C-4’位で誘導体化されたミカミノースまたはC-6’位で誘導体化された4デオキシ-3-アミノ-グルコースも含まれる。
[0125]「対象」または「患者」という用語は、哺乳動物を包含する。哺乳動物の例には、限定するものではないが、哺乳動物クラスの任意のメンバー;ヒト、非ヒト霊長類、例えば、チンパンジー、ならびに他の類人猿およびサル種;ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタなどの家畜;ウサギ、イヌ、およびネコなどの家畜;ラット、マウス、モルモットなどのげっ歯類を含む実験動物などが挙げられる。一態様では、哺乳動物はヒトである。本明細書で使用される「動物」という用語は、ヒトおよび非ヒト動物を含む。一実施形態では、「非ヒト動物」は、哺乳動物、例えばラットまたはマウスなどのげっ歯類である。一実施形態では、非ヒト動物はマウスである。
[0126]本明細書で使用される「治療する(treat)」、「治療する(treating)」または「治療」という用語は、疾患または状態の少なくとも1つの症状を軽減、寛解または改善すること、追加の症状を予防すること、疾患または状態を阻害すること、例えば、疾患または状態の発症を抑止すること、疾患または状態を緩和すること、疾患または状態の退行を生じること、疾患または状態によって引き起こされた状態の緩和、あるいは疾患または状態の症状の予防的および/または治療的停止を含む。「治療する」という用語は、以下に述べるように、「予防する(prevent)」、「予防する(preventing)」、および「予防」という概念をさらに包含する。排除されないが、障害または状態を治療するステップは、その障害、状態、またはそれに関連する症状が完全に排除されることは必要としないことが理解される。
[0127]疾患状態の「予防する」または「予防」という用語は、疾患状態にさらされる可能性があるか、またはその素因があるが、まだその病状の症状を経験も呈示もしていない対象において、疾患状態の臨床症状が発生しないようにすることを意味する。
[0128]「薬学的組成物」および「薬学的製剤」(または「製剤」)という用語は、交換可能に使用され、対象、例えばそれを必要としているヒトに投与される1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤と共に、治療有効量の活性薬学的成分を含む混合物または溶液を意味する。
[0129]本明細書で使用される用語「薬学的組合せ」という用語は、複数の薬学的有効成分を混合または組み合わせることにより得られる製品を意味し、その有効成分の固定および非固定の両方の組合せを含む。「固定された組合せ」という用語は、有効成分、例えば、本明細書に記載の化合物および助剤の両方が、単一の実体または用量の形態で同時に患者に投与されることを意味する。「固定されていない組合せ」という用語は、有効成分、例えば、本明細書に記載の化合物および助剤が、別個の実体として、同時に、併用して、または特定の介在時間制限なしで逐次的に患者に投与され、そのような投与は、患者の体内で2つの化合物の有効レベルを提供することを意味する。後者は、カクテル療法、例えば、3つ以上の有効成分の投与にも適用される。
[0130]「薬学的に許容される」という用語は、一般に安全で、毒性がなく、生物学的にも他の方法でも望ましくないものではなく、獣医およびヒトの薬学的使用に許容される薬学的組成物を調製するのに有用な材料の属性を意味する。「薬学的に許容される」とは、化合物の生物学的活性または特性を無効にせず、比較的無毒である担体または希釈剤などの材料を指してもよく、例えば、その材料は望ましくない生物学的効果を引き起こすことなく、またはそれが含まれている組成物の任意の成分のいずれかと有害な方法で相互作用することもなく、個体に投与され得る。
[0131]「薬学的に許容される賦形剤」、「薬学的に許容される担体」、「薬学的に許容されるビヒクル」、および「治療的に不活性な賦形剤」という用語は、互換的に使用してもよく、治療活性を有さず、投与される対象に非毒性である薬学的組成物中の任意の薬学的に許容される成分、例えば、医薬品の製剤化に使用される崩壊剤、結合剤、充填剤、溶媒、緩衝剤、等張化剤、安定剤、抗酸化剤、界面活性剤、担体、希釈剤、賦形剤、防腐剤または潤滑剤などを意味する。
[0132]「塩基編集(base editing)」および「塩基修正(base correction)」という用語は、塩基修飾をもたらす標的遺伝子内の標的配列における塩基の変化または変異を示すために交換可能に使用される。特定の実施形態では、塩基編集は、標的配列の単一の塩基で起こる。好ましい実施形態では、塩基編集は、標的配列の二本鎖切断を伴わない。
[0133]本明細書で使用される「siRNA」という用語は、RNA転写物の標的切断を媒介する薬剤を指す。これらの薬剤は、RNAi誘導サイレンシング複合体(RISC)として公知の細胞質の多タンパク質複合体と関連している。RNA干渉を誘導するのに有効な薬剤は、本明細書ではsiRNA、RNAi薬剤、またはiRNA薬剤とも呼ばれる。本明細書で使用するsiRNAという用語には、マイクロRNAおよびプレマイクロRNAが含まれる。本明細書で使用される「siRNA活性」および「RNAi活性」という用語は、siRNAによる遺伝子サイレンシングを指す。
[0134]「2’-O-メトキシエチル」(2’-MOE、2’-O(CH2)2-OCH3および2’-O-(2-メトキシエチル)ともいう)という用語は、フロシル環の2’位のO-メトキシ-エチル修飾を指す。2’-O-メトキシエチル修飾糖は修飾糖である。
[0135]「2’-O-メトキシエチルヌクレオチド」という用語は、2’-O-メトキシエチル修飾糖部分を含むヌクレオチドを意味する。
[0136]「5-メチルシトシン」という用語は、5’位に結合したメチル基で修飾されたシトシンを意味する。5-メチルシトシンは修飾核酸塩基である。
[0137]「オキソ」という用語は、=O置換基を指す。
[0138]「アルキル」という用語は、1個から20個の炭素原子を有し、単結合によって分子の残りの部分に結合している、直鎖または分枝炭化水素鎖基を指す。最大で10個の炭素原子を含むアルキルは、C~C10アルキルと呼ばれ、同様に、例えば、最大で6個の炭素原子を含むアルキルは、C~Cアルキルである。他の数の炭素原子を含むアルキル(および本明細書で定義される他の部分)も同様に表される。アルキル基としては、限定するものではないが、C~C10アルキル、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~Cアルキル、C~CアルキルおよびC~Cアルキルが挙げられる。代表的なアルキル基としては、限定するものではないが、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル(i-プロピル)、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルエチル(t-ブチル)、3-メチルヘキシル、2-メチルヘキシル、1-エチル-プロピルなどが挙げられる。いくつかの実施形態では、アルキルはメチルまたはエチルである。いくつかの実施形態では、アルキルは-CH(CHまたは-C(CHである。本明細書において特に断りのない限り、アルキル基は、以下に記載するように任意選択で置換されていてもよい。「アルキレン」または「アルキレン鎖」は、分子の残りをラジカル基に連結する直鎖または分枝鎖の二価炭化水素鎖を指す。いくつかの実施形態では、アルキレンは、-CH-、-CHCH-、または-CHCHCH-である。いくつかの実施形態では、アルキレンは、-CH-である。いくつかの実施形態では、アルキレンは、-CHCH-である。いくつかの実施形態では、アルキレンは、-CHCHCH-である。
[0139]「アルコキシ」という用語は、式-ORのラジカルを指し、式中、Rは定義されたアルキル基である。本明細書において特に断りのない限り、アルコキシ基は、以下に記載するように任意選択で置換されていてもよい。代表的なアルコキシ基としては、限定するものではないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシが挙げられる。いくつかの実施形態では、アルコキシはメトキシである。いくつかの実施形態では、アルコキシはエトキシである。
[0140]「アルキルアミノ」という用語は、式-NHRまたは-NRRのラジカルを指し、ここで、各Rは独立して、上で定義したアルキル基である。本明細書において特に断りのない限り、アルキルアミノ基は、以下に記載するように任意選択で置換されていてもよい。
[0141]「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合が存在する種類のアルキル基を指す。一実施形態では、アルケニル基は、式-C(R)=CRを有し、ここで、Rはアルケニル基の残りの部分を指し、同じであっても異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、RはHまたはアルキルである。いくつかの実施形態では、アルケニルは、エテニル(すなわちビニル)、プロペニル(すなわちアリル)、ブテニル、ペンテニル、ペンタジエニルなどから選択される。アルケニル基の非限定的な例としては、-CH=CH、-C(CH)=CH、-CH=CHCH、-C(CH)=CHCH、および-CHCH=CHが挙げられる。構造に応じて、アルケニル基は一価または二価(すなわち、アルケニレン基)であってもよい。
[0142]「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合が存在する種類のアルキル基を指す。したがって、「アルキニレン」は、二価のアルキニル基を指す場合がある。一実施形態では、アルケニル基は、式-C≡C-Rを有し、ここでRはアルキニル基の残りの部分を指す。いくつかの実施形態では、RはHまたはアルキルである。いくつかの実施形態では、アルキニルは、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルなどから選択される。アルキニル基の非限定的な例としては、-C≡CH、-C≡CCH-C≡CCHCH、-CHC≡CHが挙げられる。
[0143]「アリール」という用語は、環を形成する原子の各々が炭素原子である芳香環を指す。アリール基は、任意選択で置換されてもよい。アリール基の例としては、限定するものではないが、フェニルおよびナフチルが挙げられる。いくつかの実施形態では、アリールはフェニルである。構造に応じて、アリール基は一価または二価(すなわち、「アリーレン」基)であってもよい。本明細書で特に断りのない限り、「アリール」という用語または接頭辞「ar-」(「アラルキル」など)は、任意選択で置換されてもよいアリールラジカルを含むことを意味する。いくつかの実施形態では、アリール基は部分的に還元されて、本明細書で定義されるシクロアルキル基を形成する。いくつかの実施形態では、アリール基は完全に還元されて、本明細書で定義されるシクロアルキル基を形成する。いくつかの実施形態では、アリール基は、C~C14アリールである。いくつかの実施形態では、アリール基は、C~C10アリールである。
[0144]「シクロアルキル」という用語は、環を形成する原子(すなわち、骨格原子)の各々が炭素原子である、単環式または多環式の非芳香族ラジカルを指す。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、飽和または部分不飽和である。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、スピロ環または架橋化合物である。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは芳香環と縮合している(この場合、シクロアルキルは非芳香環炭素原子を介して結合されている)。シクロアルキル基には、3~10個の環原子を有する基が含まれる。代表的なシクロアルキルとしては、限定するものではないが、3~10個の炭素原子、3~8個の炭素原子、3~6個の炭素原子、または3~5個の炭素原子を有するシクロアルキルが挙げられる。単環式シクロアルキルラジカルとしては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられる。いくつかの実施形態では、単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。いくつかの実施形態では、単環式シクロアルキルは、シクロペンテニルまたはシクロヘキセニルである。いくつかの実施形態では、単環式シクロアルキルは、シクロペンテニルである。多環式基としては、例えば、アダマンチル、1,2-ジヒドロナフタレニル、1,4-ジヒドロナフタレニル、テトライニル、デカリニル、3,4-ジヒドロナフタレニル-1(2H)-オン、スピロ[2.2]ペンチル、ノルボルニルおよびビシクロ[1.1.1]ペンチルが挙げられる。本明細書において特に断りのない限り、シクロアルキル基は任意選択で置換されていてもよい。構造に応じて、シクロアルキル基は一価または二価(すなわち、シクロアルキレン基)であってもよい。
[0145]「ハロアルキル」という用語は、アルキル基の水素原子の少なくとも1つが同じまたは異なるハロゲン原子、特にフルオロ原子で置き換えられているアルキル基を意味する。ハロアルキルの例としいては、モノフルオロ-、ジフルオロ-またはトリフルオロ-メチル、-エチルまたは-プロピル、例えば、3,3,3-トリフルオロプロピル、2-フルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、フルオロメチル、またはトリフルオロメチルが挙げられる。「ペルハロアルキル」という用語は、アルキル基の全ての水素原子が同じまたは異なるハロゲン原子で置き換えられているアルキル基を意味する。
[0146]「ヘテロアルキレン」という用語は、アルキルの1つまたは複数の炭素原子がO、NまたはS原子で置き換えられている、上記のアルキル基を指す。「ヘテロアルキレン」または「ヘテロアルキレン鎖」は、分子の残りをラジカル基に連結する直鎖または分枝鎖の二価ヘテロアルキル鎖を指す。本明細書で特に断りのない限り、ヘテロアルキルまたはヘテロアルキレン基は、以下に記載するように置換されていてもよい。代表的なヘテロアルキレン基としては、限定するものではないが、-OCHCHO-、-OCHCHOCHCHO-、または-OCHCHOCHCHOCHCHO-が挙げられる。
[0147]「ヘテロシクロアルキル」という用語は、窒素、酸素、および硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含むシクロアルキル基を指す。本明細書で特に断りのない限り、ヘテロシクロアルキル基は、単環式または二環式の環系であってもよく、これは縮合(アリールまたはヘテロアリール環と縮合する場合、ヘテロシクロアルキルは非芳香族環原子を介して結合される)または架橋の環系を含んでもよい。ヘテロシクリル基中の窒素、炭素または硫黄原子は、任意選択で酸化されていてもよい。窒素原子は、任意選択で四級化されていてもよい。ヘテロシクロアルキル基は部分的または完全に飽和されている。ヘテロシクロアルキル基の例としては、限定するものではないが、ジオキソラニル、チエニル[1,3]ジチアニル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、デカヒドロキノリル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフリル、トリチアニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1-オキソ-チオモルホリニル、1,1-ジオキソ-チオモルホリニルが挙げられる。ヘテロシクロアルキルという用語には、また単糖、二糖、およびオリゴ糖を含むがこれらに限定されない炭水化物の全ての環形も含まれる。特に断りのない限り、ヘテロシクロアルキルは環に2~12個の炭素を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、環に2~10個の炭素を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、環内に2~10個の炭素および1個または2個のN原子を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、環内に2~10個の炭素および3または4個のN原子を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、環内に2~12個の炭素、0~2個のN原子、0~2個のO原子、0~2個のP原子、および0~1個のS原子を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、環内に2個~12個の炭素、1個~3個のN原子、0個~1個のO原子、および0個~1個のS原子を有する。ヘテロシクロアルキル中の炭素原子の数に言及するとき、ヘテロシクロアルキル中の炭素原子の数は、ヘテロシクロアルキルを構成する原子(すなわち、ヘテロシクロアルキル環の骨格原子)の総数(ヘテロ原子を含む)と同じではないことが理解される。本明細書において特に断りのない限り、ヘテロシクロアルキル基は任意選択で置換されていてもよい。本明細書で使用される「ヘテロシクロアルキレン」という用語は、二価のヘテロシクロアルキル基を指す場合がある。
[0148]「ヘテロアリール」という用語は、窒素、酸素、および硫黄から選択される1つまたは複数の環ヘテロ原子を含むアリール基を指す。ヘテロアリールは単環式または二環式である。単環式ヘテロアリールの具体例としては、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、ピリダジニル、トリアジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、インドリジン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インダゾール、ベンゾイミダゾール、プリン、キノリジン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、1,8-ナフチリジン、およびプテリジンが挙げられる。単環式ヘテロアリールの具体例としては、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、ピリダジニル、トリアジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、およびフラザニルが挙げられる。二環式ヘテロアリールの具体例としては、インドリジン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インダゾール、ベンゾイミダゾール、プリン、キノリジン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、1,8-ナフチリジン、およびプテリジンが挙げられる。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、チアゾリル、チエニル、チアジアゾリルまたはフリルである。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、環内に0~6個のN原子を含有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、環内に1~4個のN原子を含有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、環内に4~6個のN原子を含有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、環内に0~4個のN原子、0~1個のO原子、0~1個のP原子、および0~1個のS原子を含有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、環内に1~4個のN原子、0~1個のO原子、および0~1個のS原子を含有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、C~Cヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、単環式ヘテロアリールは、C~Cヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、単環式ヘテロアリールは、5員または6員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、二環式ヘテロアリールは、C~Cヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、ヘテロアリール基は、部分的に還元されて、本明細書で定義されるヘテロシクロアルキル基を形成する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基は完全に還元されて、本明細書で定義されるヘテロシクロアルキル基を形成する。構造に応じて、ヘテロアリール基は一価であってもまたは二価(すなわち、「ヘテロアリーレン」基)であってもよい。
[0149]「置換された」、「置換基」などの用語は、別段の指示がない限り、特定の置換基の基で個々にかつ独立して、所与の構造中の1つまたは複数の水素基を置き換えるステップを指してもよく、この置換基としては、限定するものではないが、以下:D、ハロゲン、-CN、-NH、-NH(アルキル)、-N(アルキル)、-OH、-COH、-COアルキル、-C(=O)NH、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)、-S(=O)NH、-S(=O)NH(アルキル)、-S(=O)N(アルキル)、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンが挙げられる。いくつかの他の実施形態では、任意選択の置換基は独立して、D、ハロゲン、-CN、-NH、-NH(CH)、-N(CH、-OH、-COH、-CO(C~Cアルキル)、-C(=O)NH、-C(=O)NH(C-Cアルキル)、-C(=O)N(C~Cアルキル)、-S(=O)NH、-S(=O)NH(C~Cアルキル)、-S(=O)N(C~Cアルキル)、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cフルオロアルキル、C~Cヘテロアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cフルオロアルコキシ、-SC~Cアルキル、-S(=O)C~Cアルキル、および-S(=O)(C~Cアルキル)から選択される。いくつかの実施形態では、任意の置換基は独立してD、ハロゲン、-CN、-NH、-OH、-NH(CH)、-N(CH、-NH(シクロプロピル)、-CH、-CHCH、-CF、-OCH、および-OCFから選択される。いくつかの実施形態では、置換基は、前述の基の1つまたは2つで置換されている。いくつかの実施形態では、脂肪族炭素原子(非環状または環状)上の任意の置換基としては、オキソ(=O)が挙げられる。
[0150]「非置換」という用語は、特定の基が置換基を持たないことを意味する。「任意選択で置換されてもよい」という用語は、特定の基が置換されていないか、または可能な置換基の群から独立して選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていることを意味する。置換基の数を示す場合、「1つまたは複数」という用語は、1つの置換基から可能な限り多くの置換まで、すなわち置換基による1個の水素の置き換えから全ての水素の置き換えまでを意味する。
[0151]「約」とは、値の±10%以内を意味する。例えば、「マーカーを約50%増加し得る」と記載されている場合、マーカーが45%~55%の間で増加し得ることを意味する。
[0152]「活性剤」とは、個体に投与された場合に治療効果をもたらす、薬学的組成物中の1種または複数の物質を意味する。
[0153]「投与単位」とは、医薬品が提供される形態、例えば、丸薬、錠剤、または当該技術分野で知られている他の剤形を意味する。特定の実施形態では、剤形は、凍結乾燥アンチセンスオリゴヌクレオチドを含むバイアルである。特定の実施形態では、剤形は、再構成されたアンチセンスオリゴヌクレオチドを含むバイアルである。
[0154]「用量」とは、単回投与で、または特定の期間に提供される医薬品の特定の量を意味する。特定の実施形態では、用量は、1回、2回、またはそれ以上のボーラス、錠剤、または注射で投与されてもよい。例えば、皮下投与が望まれる特定の実施形態では、所望の用量は、1回の注射では容易に対応できない量を必要とするため、所望の用量を達成するために2回以上の注射を使用してもよい。特定の実施形態では、医薬品は、長期間または連続的に注入によって投与される。用量は、1時間、1日、1週間、または1か月あたりの医薬品の量として表してもよい。用量はまた、対象組織の質量あたりの医薬用製剤または薬物物質の質量(例えば、mg/kgまたはg/kg)で表してもよい。
[0155]「改変されたヌクレオシド間結合」とは、天然に存在するヌクレオシド間結合からの置換または任意の変化を指す。例えば、ホスホロチオエート結合は、修飾ヌクレオシド間結合である。
[0156]「修飾核酸塩基」とは、アデニン、シトシン、グアニン、チミジン、またはウラシル以外の任意の核酸塩基を指す。例えば、5-メチルシトシンは、修飾核酸塩基である。「非修飾核酸塩基」とは、プリン塩基のアデニン(A)およびグアニン(G)、ならびにピリミジン塩基のチミン(T)、シトシン(C)、およびウラシル(U)を意味する。
[0157]「修飾ヌクレオシド」とは、少なくとも1つの修飾糖部分および/または修飾核酸塩基を有するヌクレオシドを意味する。
[0158]「修飾ヌクレオチド」とは、少なくとも1つの修飾糖部分、修飾ヌクレオシド間結合および/または修飾核酸塩基を有するヌクレオチドを意味する。
[0159]「修飾オリゴヌクレオチド」とは、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドを意味する。
[0160]「修飾糖」は、天然糖からの置換または変化を指す。例えば、2’-O-メトキシエチル修飾糖は修飾糖である。
[0161]「モチーフ」とは、アンチセンス化合物における化学的に異なる領域のパターンを意味する。
[0162]「スタチン」とは、HMG-CoAレダクターゼの活性を阻害する薬剤を意味する。
[0163]「心血管の疾患または障害の症状」とは、心血管の疾患または障害に起因し付随する現象であって、その指標として機能する現象を意味する。例えば、狭心症;胸痛;呼吸困難;動悸;虚弱;めまい;悪心;発汗;頻脈;徐脈;不整脈;心房細動;下肢の腫れ;チアノーゼ;倦怠感;失神;顔のしびれ;手足のしびれ;跛行もしくは筋肉のけいれん;腹部の膨満;または発熱は、心血管疾患または障害の症状である。
[0164]「標的核酸」および「標的配列」とは、ゲノム編集組成物によって標的され得る核酸を指す。例えば、ANGPTL3遺伝子内またはそれに隣接する標的DNA配列は、Cas9ヌクレアーゼに関連するガイドヌクレオチドによって標的化され得る。
[0165]生物学的材料中のポリペプチドの検出および/または測定のための方法は、当該技術分野で周知であり、これには、限定するものではないが、ウエスタンブロッティング、フローサイトメトリー、ELISA、RIA、および様々なプロテオミクス技術が挙げられる。ポリペプチドを測定または検出する例示的な方法は、ELISAなどのイムノアッセイである。このタイプのタンパク質定量は、特定の抗原を捕捉し得る抗体、および捕捉された抗原を検出し得る二次抗体に基づいてもよい。ポリペプチドの検出および/または測定のための例示的なアッセイは、Harlow,E.およびLane,D.Antibodies:A Laboratory Manual、(1988)、Cold SpringHarbor Laboratory Pressに記載されている。
[0166]生物学的材料中のRNAの検出および/または測定の方法は、当該技術分野で周知であり、これには、限定するものではないが、ノーザンブロッティング、RNA保護アッセイ、RT PCRが挙げられる。適切な方法は、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(第4版)By Michael R.Green、Joseph Sambrook、Peter MacCallum 2012、2、028pp、ISBN 978-1-936113-42-2に記載されている。
[0167]リボ核タンパク質(RNP)は、RNAを含む核タンパク質を指す。RNPは、リボ核酸とRNA結合タンパク質の複合体であってもよい。このような組合せは、タンパク質-RNA複合体と呼ばれることもある。これらの複合体は、限定するものではないが、DNA複製、DNA修飾、遺伝子発現、RNAの代謝および修飾、ならびにプレmRNAスプライシングを含む、いくつかの生物学的機能で機能し得る。
[0168]本明細書で使用される場合、「バイオマーカー」または「マーカー」という用語は、患者由来のサンプルを、心血管疾患または障害などの病的状態と関連するものとして分類するために使用され得る任意の生化学的マーカー、血清学的マーカー、遺伝子マーカー、または他の臨床的もしくは超音波検査的特徴を指すために交換可能に使用される。
[0169]本明細書で使用される場合、「抗体」という用語は、限定するものではないが、ポリクローナルであっても、もしくはモノクローナルであってもよく、任意のクラスおよびアイソタイプであってもよい免疫グロブリン分子の集団、または免疫グロブリン分子のフラグメントを含む。免疫グロブリンには、IgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMという5つの主要なクラスがあり、これらのいくつかは、さらにサブクラス(アイソタイプ)、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1(ヒト)、IgA2(ヒト)、IgAa(イヌ)、IgAb(イヌ)、IgAc(イヌ)、およびIgAd(イヌ)に分割され得る。そのようなフラグメントは、一般に、抗原に特異的に結合する抗体分子の部分を含む。例えば、当該技術分野でFab、Fab’またはF(ab’)2として公知の免疫グロブリン分子のフラグメントは、抗体という用語の意味に含まれる。
[0170]本明細書で使用される「標識」という用語は、検出可能な化合物、組成物、または固体支持体であって、モノクローナル抗体またはタンパク質に直接的または間接的に(例えば、共有結合または非共有結合によって、単独でまたはカプセル化して)コンジュゲートし得るものを指す。この標識は、それ自体で検出可能であってもよく(例えば、放射性同位体標識、化学発光色素、電気化学標識、金属キレート、ラテックス粒子、または蛍光標識)、または酵素標識の場合、検出可能な基質化合物または組成物の化学的変化を触媒し得る(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼなどの酵素など)。本開示で使用される標識は、限定するものではないが、アルカリホスファターゼ;グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ(「G6PDH」);西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP);イソルミノールなどの化学発光剤、フルオレセインおよびローダミン化合物などの蛍光剤;リボザイム;ならびに色素であってもよい。標識とはまた、それ自体が検出可能な特異的結合分子であってもよい(例えば、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、ジギオキシゲニン、マルトース、オリゴヒスチジン、例えば、ヘキサヒスチジン、2,4-ジニトロベンゼン、フェニルアルセネート、ssDNA、dsDNAなど)。標識の利用は、電磁放射線の検出または直接可視化などの手段によって検出され、任意選択では測定され得るシグナルを生成する。
[0171]「実質的な結合」または「実質的に結合する」とは、特定のアッセイ条件下でのアッセイ混合物中の分子間の特異的結合または認識の量を指す。その最も広い態様では、実質的な結合は、第1分子が第2分子に結合も認識できないことと、第1分子が第3分子に結合も認識できないこととの間の差に関連し、その差は意味のあるアッセイを可能にして、分子の相対濃度、ならびにインキュベーションの時間および温度を含む特定の一連のアッセイ条件下で、特異的結合を識別するために実施するのに十分である。別の態様では、1つの分子は、第1の分子が第2の分子に対して、例えば、分子の相対濃度およびインキュベーションを含む、特定の一連のアッセイ条件下で、第3の分子に対して示される反応性の25%未満、例えば10%未満、例えば5%未満の反応性を示す場合、交差反応性の意味で別の分子を結合または認識することは実質的に不可能である。特異的結合は、いくつかの広く知られている方法、例えば、免疫組織化学アッセイ、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、またはウェスタンブロットアッセイなどを使用して試験され得る。
[0172]本明細書で使用される用語「実質的に同じアミノ酸配列」には、天然に存在するアミノ酸配列と類似しているが同一ではないアミノ酸配列が含まれる。例えば、フラジェリンタンパク質と実質的に同じアミノ酸配列を有するアミノ酸配列、例えばポリペプチドは、天然に存在するフラジェリンタンパク質のアミノ酸配列と比較して、アミノ酸の付加、欠失、または置換などの1つまたは複数の修飾を有し得、ただし、これは改変されたポリペプチドが、免疫反応性などのフラジェリンの少なくとも1つの生物学的活性を実質的に保持するという条件下である。2つの配列間の「類似性パーセンテージ」とは、一致する残基または2つの配列によって共有される保存的残基を含む位置の数を、比較される位置の数で割って100倍した関数である。これに関して、配列内の保存的残基とは残基であって、対応する参照残基と物理的または機能的に類似している、例えば、類似のサイズ、形状、電荷、化学的特性、例としては、共有結合または水素結合などを形成する能力を有する残基である。
[0173]「ターゲティング部分」という用語は、選択された標的、例えば、細胞、細胞型、組織、器官、体の領域、またはコンパートメント、例えば、細胞、組織、または器官コンパートメントに対して増強された親和性を提供する任意の分子を指す。いくつかの例示的なターゲティング部分としては、限定するものではないが、抗体、抗原、炭水化物塩基部分、葉酸塩、受容体リガンド、炭水化物、アプタマー、インテグリン受容体リガンド、ケモカイン受容体リガンド、トランスフェリン、ビオチン、セロトニン受容体リガンド、PSMA、エンドセリン、GCPII、ソマトスタチン、LDLおよびHDLリガンドが挙げられる。
[0174]「異種」という用語は、自然界では互いに同じ関係では通常見出されない任意の2つ以上の核酸またはポリペプチド配列を指す。例えば、異種核酸は、典型的には、組換えによって産生され、例えば、ある供給源由来のプロモーターおよび別の供給源由来のコード領域など、新しい機能的核酸を作製するように配置された無関係の遺伝子由来の2つ以上の配列を有する。同様に、異種ポリペプチドは、多くの場合、自然界では互いに同じ関係では見出されない2つ以上の部分配列を指す(例えば、融合タンパク質)。
[0175]本明細書で使用される場合、「フラグメント」という用語は、そのフラグメントが疾患患者の血清中の少なくとも1つの抗体との反応性を保持するという条件で、全長タンパク質のアミノ酸のペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質セグメントを含む。
[0176]「エピトープ」とは、ポリペプチドに特異的な抗体、例えばIBD関連抗体上のパラトープによる結合について認識される、ポリペプチド上の抗原決定基である。
[0177]「臨床因子」という用語には、疾患に関連する患者の症状が含まれる。心血管疾患についての臨床的要因の例としては、限定するものではないが、狭心症;胸痛;呼吸困難;動悸;衰弱;めまい;悪心;発汗;頻脈;徐脈;不整脈;心房細動;下肢の腫れ;チアノーゼ;倦怠感;失神;顔のしびれ;手足のしびれ;跛行もしくは筋肉のけいれん;腹部の膨満;または発熱が挙げられる。いくつかの実施形態では、心血管疾患の診断は、統計アルゴリズムを使用して患者における1つまたは複数のマーカーの存在またはレベルを分析することと、患者が1つまたは複数の臨床因子を有するか否かを決定することとの組合せに基づく。
[0178]「予後」という用語は、病的状態、例えば心血管疾患、または疾患からの回復という可能性のある経過および転帰の予測を含む。いくつかの実施形態では、統計アルゴリズムの使用によって、患者の心血管疾患の予後が得られる。例えば、予後は、手術、1つまたは複数の臨床的要因の発生、消化器系のがんの発生または疾患からの回復であり得る。
[0179]本明細書において参照される「CRISPR-Casシステム」という用語は、CRISPR関連タンパク質をコードするmRNAから翻訳されたCRISPR関連タンパク質およびシングルガイドRNAを含む。いくつかの実施形態では、CRISPR関連タンパク質は、固有のヌクレオチド鎖切断(endonucleolyitc)活性を有し得る。いくつかの実施形態では、CRISPR-Casシステムは、ガイドRNA媒介遺伝子変更を促進する。タンパク質をコードするmRNAから産生された1つまたは複数のタンパク質は、目的の遺伝子標的セグメント内の塩基もしくは核酸塩基および/または遺伝子編集を促進できる。
[0180]本明細書では、核酸剤などの治療剤の標的送達のための方法および組成物が提供される。本明細書で使用される治療剤は、標的化送達を支援するために、ターゲティング部分に接続または会合され得る。例えば、治療剤とターゲティング部分とはコンジュゲートを形成し得る。治療剤は、ガイドRNAなどの核酸と複合体を形成した核酸誘導型プログラム可能ヌクレアーゼ系を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ガイドRNAは、化学修飾されていてもよい。いくつかの実施形態では、修飾ガイドRNAは、DNAの挿入または欠失によって遺伝子が変更、操作、編集、および修飾され得る、遺伝子に関連する任意の疾患、障害、または状態の治療のための医薬品の調製に使用され得る。本開示のさらなる態様によれば、修飾ガイドRNAは、1つもしくは複数のヌクレオチドまたはDNAのセグメント(asegment)を欠失、置換、修復または挿入するステップによって遺伝子を変更するために使用され得る。これは、微生物または動物、特に哺乳動物、より具体的にはヒトで行うことができる。ヒト細胞または組織は、インビトロで本開示のガイドRNAおよび当該技術分野で公知のCRISPR/Casシステムを使用して遺伝的に変更または修正され、次いで、それを必要とする患者に戻され得る。本開示の別の態様では、本開示による修飾ガイドRNA、CRISPR-Cas系、および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む薬学的組成物が提供される。この薬学的組成物は、本開示の修飾ガイドRNAを有するベクターまたは細胞を含み得る。
化合物
[0181]一態様では、式(I):
Figure 2023540562000020
またはその塩もしくは溶媒和化合物のIVT mRNA配列イニシエーターであって、
式中
Figure 2023540562000021
であり;
各B、B、およびBは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
各ZおよびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-OCHCH、-SCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHであり;
各Z、Z、およびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHであり;
各QおよびQは独立して、-CH-、-CH=CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-であり;
各QおよびQは独立して、-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;
各X、X、X、X、およびXは独立して、-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHであり;
各Y、Y、Y、Y、およびYは独立して、=O、=S、=NH、または=NCHであり;
各A、A、およびAは独立して、-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;ならびに
p=0、1、2、3、4、5、または6であり、
ただし、(i)Z、Z、およびZが水素であるか;(ii)QおよびQが-CHO-であるか;(iii)QおよびQが酸素であるか;(iv)X、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つが-SHもしくは-Sであるか;(v)Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも1つが=Sであるか;または(vi)A、A、およびAのうちの少なくとも1つが-S-である、
式(I)またはその塩もしくは溶媒和化合物のIVT mRNA配列イニシエーターが本明細書に記載される。
[0182]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(I-a):
Figure 2023540562000022
の構造を有する。
[0183]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(I-b):
Figure 2023540562000023
の構造を有する。
[0184]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(I-c):
Figure 2023540562000024
の構造を有する。
[0185]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(I-d):
Figure 2023540562000025
の構造を有する。
[0186]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(I-e):
Figure 2023540562000026
の構造を有する。
[0187]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(I-f):
Figure 2023540562000027
の構造を有する。
[0188]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーター(initator)は、式(I-g):
Figure 2023540562000028
の構造を有する。
[0189]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(I-h):
Figure 2023540562000029
の構造を有する。
[0190]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-OCHCH、-SCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、ZはFである。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、ZはNHCHである。いくつかの実施形態では、ZはNHC(=O)CHである。
[0191]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-a)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-OCHCH、-SCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、ZはFである。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、ZはNHCHである。いくつかの実施形態では、ZはNHC(=O)CHである。
[0192]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0193]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0194]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0195]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Bは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基である。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態ではBはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0196]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Bは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基である。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0197]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Bは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基である。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0198]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、B、B、およびBのうちの少なくとも1つはアデニンである。いくつかの実施形態では、B、B、およびBのうちの少なくとも1つはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。
[0199]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-CH-、-CH=CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHO-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHS-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCF-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHN(C(=O)CH)-である。
[0200]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-CH-、-CH=CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHO-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHS-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCF-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHN(C(=O)CH)-である。
[0201]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-O-である。いくつかの実施形態では、Qは-S-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CF-である。いくつかの実施形態では、Qは-NH-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(C(=O)CH)である。
[0202]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-O-である。いくつかの実施形態では、Qは-S-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CF-である。いくつかの実施形態では、Qは-NH-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(C(=O)CH)である。
[0203]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0204]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0205]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0206]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0207]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0208]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NHCHである。
[0209]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NHCHである。
[0210]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NHCHである。
[0211]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NHCHである。
[0212]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NHCHである。
[0213]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0214]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0215]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0216]式(I)、(I-a)、(I-b)、(I-c)、(I-d)、(I-e)、(I-f)、(I-g)、または(I-h)の化合物のいくつかの実施形態では、pは0、1、2、3、4、5、または6である。いくつかの実施形態では、pは0である。いくつかの実施形態では、pは1である。いくつかの実施形態では、pは2である。いくつかの実施形態では、pは3である。いくつかの実施形態では、pは4である。いくつかの実施形態では、pは5である。いくつかの実施形態では、pは6である。
[0217]式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、X、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは-SHである。
[0218]式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、X、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは-S-である。
[0219]式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも1つは=Sである。
[0220]式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、A、A、およびAのうちの少なくとも1つは-S-である。
[0221]式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、Z、Z、Z、Z、およびZのうちの少なくとも1つは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、ZおよびZは-OCHである。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、Z、Z、Z、Z、およびZのうちの少なくとも1つは-OHである。いくつかの実施形態では、Z、Z、およびZは-OHである。いくつかの実施形態では、ZおよびZは-OHである。
[0222]式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、Q、Q、Q、およびQのうちの少なくとも1つは-OCHである。式(Formaula)(I)の化合物のいくつかの実施形態では、Q、Q、Q、およびQのうちの少なくとも1つは-O-である。いくつかの実施形態では、QおよびQは-OCHである。いくつかの実施形態では、QおよびQは-O-である。
[0223]式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも1つは=Oである。いくつかの実施形態では、Y、Y、Y、およびYは=Oである。いくつかの実施形態では、Y、Y、Y、Y、およびYは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。
[0224]式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、X、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは-Oである。いくつかの実施形態では、X、X、X、およびXは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。
[0225]式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、A、A、およびAのうちの少なくとも1つは-O-である。いくつかの実施形態では、A、A、およびAは-O-である。
[0226]一態様では、モチーフ(I’):
Figure 2023540562000030
の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列であって、
[0227]
[0228]式中
[0229]B
Figure 2023540562000031
であり;
[0230]各B、B、およびBは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
[0231]各ZおよびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-OCHCH、-SCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHであり;
[0232]各Z、Z、およびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHであり;
[0233]各QおよびQは独立して、-CH-、-CH=CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-であり;
[0234]各QおよびQは独立して、-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;
[0235]各X、X、X、X、およびXは独立して、-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHであり;
[0236]各Y、Y、Y、Y、およびYは独立して、=O、=S、=NH、または=NCHであり;
[0237]各A、A、およびAは独立して、-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;ならびに
[0238]p=0、1、2、3、4、5、または6であり
[0239]ただし、(i)Z、Z、およびZが水素であるか;(ii)QおよびQが-CHO-であるか;(iii)QおよびQが酸素であるか;(iv)X、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つが-SHもしくは-Sであるか;(v)Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも1つが=Sであるか;または(vi)A、A、およびAのうちの少なくとも1つが-S-である、
5’末端領域モチーフを有するmRNA配列が本明細書に記載される。
[0240]いくつかの実施形態では、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列は、モチーフ(I’-a):
Figure 2023540562000032
の構造を有する。
[0241]
[0242]いくつかの実施形態では、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列は、モチーフ(I’-b):
Figure 2023540562000033
の構造を有する。
[0243]
[0244]いくつかの実施形態では、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列は、モチーフ(I’-c):
Figure 2023540562000034
の構造を有する。
[0245]
[0246]いくつかの実施形態では、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列は、モチーフ(I’-d):
Figure 2023540562000035
の構造を有する。
[0247]
[0248]
[0249]いくつかの実施形態では、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列は、モチーフ(I’-e):
Figure 2023540562000036
の構造を有する。
[0250]
[0251]
[0252]いくつかの実施形態では、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列は、モチーフ(I’-f):
Figure 2023540562000037
の構造を有する。
[0253]
[0254]いくつかの実施形態では、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列は、モチーフ(I’-g):
Figure 2023540562000038
の構造を有する。
[0255]
[0256]いくつかの実施形態では、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列は、モチーフ(I’-h):
Figure 2023540562000039
の構造を有する。
[0257]
[0258]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-OCHCH、-SCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、ZはFである。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、ZはNHCHである。いくつかの実施形態では、ZはNHC(=O)CHである。
[0259]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-a)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-OCHCH、-SCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、ZはFである。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、ZはNHCHである。いくつかの実施形態では、ZはNHC(=O)CHである。
[0260]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0261]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0262]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0263]
[0264]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Bは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基である。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態ではBはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0265]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Bは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基である。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0266]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Bは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基である。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0267]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、B、B、およびBのうちの少なくとも1つはアデニンである。いくつかの実施形態では、B、B、およびBのうちの少なくとも1つはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。
[0268]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-CH-、-CH=CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHO-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHS-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCF-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHN(C(=O)CH)-である。
[0269]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-CH-、-CH=CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHO-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHS-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCF-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHN(C(=O)CH)-である。
[0270]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-O-である。いくつかの実施形態では、Qは-S-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CF-である。いくつかの実施形態では、Qは-NH-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(C(=O)CH)である。
[0271]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-O-である。いくつかの実施形態では、Qは-S-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CF-である。いくつかの実施形態では、Qは-NH-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(C(=O)CH)である。
[0272]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0273]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0274]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0275]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0276]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0277]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NHCHである。
[0278]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NHCHである。
[0279]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NHCHである。
[0280]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NHCHである。
[0281]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NHCHである。
[0282]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0283]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0284]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0285]モチーフ(I’)、(I’-a)、(I’-b)、(I’-c)、(I’-d)、(I’-e)、(I’-f)、(I’-g)、または(I’-h)の化合物のいくつかの実施形態では、pは0、1、2、3、4、5、または6である。いくつかの実施形態では、pは0である。いくつかの実施形態では、pは1である。いくつかの実施形態では、pは2である。いくつかの実施形態では、pは3である。いくつかの実施形態では、pは4である。いくつかの実施形態では、pは5である。いくつかの実施形態では、pは6である。
[0286]モチーフ(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、X、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは-SHである。
[0287]モチーフ(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、X、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは-S-である。
[0288]モチーフ(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも1つは=Sである。
[0289]モチーフ(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、A、A、およびAのうちの少なくとも1つは-S-である。
[0290]モチーフ(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、Z、Z、Z、Z、およびZのうちの少なくとも1つは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、ZおよびZは-OCHである。モチーフ(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、Z、Z、Z、Z、およびZのうちの少なくとも1つは-OHである。いくつかの実施形態では、Z、Z、およびZは-OHである。いくつかの実施形態では、ZおよびZは-OHである。
[0291]モチーフ(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、Q、Q、Q、およびQのうちの少なくとも1つは-OCHである。式(Formaula)(I)の化合物のいくつかの実施形態では、Q、Q、Q、およびQのうちの少なくとも1つは-O-である。いくつかの実施形態では、QおよびQは-OCHである。いくつかの実施形態では、QおよびQは-O-である。
[0292]モチーフ(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも1つは=Oである。いくつかの実施形態では、Y、Y、Y、およびYは=Oである。いくつかの実施形態では、Y、Y、Y、Y、およびYは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。
[0293]モチーフ(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、X、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つは-Oである。いくつかの実施形態では、X、X、X、およびXは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。
[0294]モチーフ(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、モチーフ(I’)の化合物のいくつかの実施形態では、A、A、およびAのうちの少なくとも1つは-O-である。いくつかの実施形態では、A、A、およびAは-O-である。
[0295]一態様では、式(II):
Figure 2023540562000040
の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物を含むmRNA配列イニシエーターであって、
式中
Figure 2023540562000041
であり;
各B、B、およびBは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
各ZおよびZ’は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、または-SCHであり;
各ZおよびZ’’は独立して、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHであり;
Z’’’は水素、フッ素、-CH、-CHCH、-OCH、または-OCHCHであり;
各Z、Z、およびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHであり;
各QおよびQは独立して、-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-であり;
各QおよびQは独立して、-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;
各X、X、X、X、およびXは独立して、-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHであり;
各Y、Y、Y、Y、およびYは独立して、=O、=S、=NH、または=NCHであり;
各A、A、およびAは独立して、-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;ならびに
p=0、1、2、3、4、5、または6である、
式(II)の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物を含むmRNA配列イニシエーターが本明細書に記載される。
[0296]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、B独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0297]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、B独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0298]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、B独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0299]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、または-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NH(CH)である。いくつかの実施形態では、Zは-NH-である。いくつかの実施形態では、Zは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。
[0300]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Z’は水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、または-SCHである。いくつかの実施形態では、Z’は水素である。いくつかの実施形態では、Z’はフッ素である。いくつかの実施形態では、Z’は-OHである。いくつかの実施形態では、Z’は-SHである。いくつかの実施形態では、Z’は-CHである。いくつかの実施形態では、Z’は-CHCHである。いくつかの実施形態では、Z’は-OCHである。いくつかの実施形態では、Z’は-NH(CH)である。いくつかの実施形態では、Z’は-NH-である。いくつかの実施形態では、Z’は-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Z’は-SCHである。
[0301]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Zはフッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHである。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、ZはNHCHである。いくつかの実施形態では、ZはNHC(=O)CHである。
[0302]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Z’’はフッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHである。いくつかの実施形態では、Z’’はフッ素である。いくつかの実施形態では、Z’’は-OHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-SHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-CHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-CHCHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-OCHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-SCHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-NHである。いくつかの実施形態では、Z’’はNHCHである。いくつかの実施形態では、Z’’はNHC(=O)CHである。
[0303]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Z’’’は水素、フッ素、-CH、-CHCH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Z’’’は水素である。いくつかの実施形態では、Z’’’はフッ素である。いくつかの実施形態では、Z’’’は-CHである。いくつかの実施形態では、Z’’’は-CHCHである。いくつかの実施形態では、Z’’’は-OCHである。いくつかの実施形態では、Z’’’は-OCHCHである。
[0304]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0305]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0306]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0307]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHO-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHS-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCF-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHN(C(=O)CH)-である。
[0308]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHO-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHS-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCF-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHN(C(=O)CH)-である。
[0309]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-O-である。いくつかの実施形態では、Qは-S-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CF-である。いくつかの実施形態では、Qは-NH-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(C(=O)CH)-である。
[0310]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-O-である。いくつかの実施形態では、Qは-S-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CF-である。いくつかの実施形態では、Qは-NH-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(C(=O)CH)-である。
[0311]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0312]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0313]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0314]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0315]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0316]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0317]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0318]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0319]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0320]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0321]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0322]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0323]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0324]式(II)、(II-a)、(II-b)、(II-c)、(II-d)、(II-e)、(II-f)、(II-g)、(II-h)、(II-i)、(II-j)、(II-k)、(II-l)、(II-m)、(II-n)、(II-o)、(II-p)、(II-q)、(II-r)、(II-s)、(II-t)、または(II-u)の化合物のいくつかの実施形態では、pは0、1、2、3、4、5、または6である。いくつかの実施形態では、pは0である。いくつかの実施形態では、pは1である。いくつかの実施形態では、pは2である。いくつかの実施形態では、pは3である。いくつかの実施形態では、pは4である。いくつかの実施形態では、pは5である。いくつかの実施形態では、pは6である。
[0325]いくつかの実施形態では、B
Figure 2023540562000042
である。いくつかの実施形態では、各BおよびBは独立して(independnently)、アデニンまたはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。
[0326]いくつかの実施形態では、各Z、Z2、、およびZは独立して、-OHまたは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態ではZは-OHである。いくつかの実施形態では、Z、Z、およびZは-OHであり、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、ZおよびZは-OCHであり、ZおよびZは-OHである。いくつかの実施形態では、Z’、Z’’、およびZ’’’は水素である。
[0327]いくつかの実施形態では、QおよびQは-OCH-である。いくつかの実施形態ではQおよびQは-O-である。
[0328]いくつかの実施形態では、X、X、X、およびXは-O-である。いくつかの実施形態では、X、X、X、およびXは-S-である。いくつかの実施形態では、X、X、Xは-O-であり、Xは-S-である。
[0329]いくつかの実施形態では、Y、Y、Y、およびYは=Oである。いくつかの実施形態では、Y、Y、Y、およびYは=Sである。いくつかの実施形態では、Y、Y、およびYは=Oであり、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Y、Y、Yは=Oであり、Yは=Sである。
[0330]いくつかの実施形態では、A、A、およびAは-O-である。
[0331]いくつかの実施形態では、pは0である。
[0332]一態様では、5’末端領域モチーフ(モチーフ(II’):
Figure 2023540562000043
を有するmRNA配列であって、
式中、
Figure 2023540562000044
であり;
各B、B、およびBは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
各ZおよびZ’は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、または-SCHであり;
各ZおよびZ’’は独立して、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHであり;
Z’’’は水素、フッ素、-CH、-CHCH、-OCH、または-OCHCHであり;
各Z、Z、およびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHであり;
各QおよびQは独立して、-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-であり;
各QおよびQは独立して、-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;
各X、X、X、X、およびXは独立して、-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHであり;
各Y、Y、Y、Y、およびYは独立して、=O、=S、=NH、または=NCHであり;
各A、A、およびAは独立して、-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;ならびに
p=0、1、2、3、4、5、または6である、
5’末端領域モチーフ(モチーフ(II’)を有するmRNA配列が本明細書に記載される。
[0333]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Bは、独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0334]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、B独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0335]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、B独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0336]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、または-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NH(CH)である。いくつかの実施形態では、Zは-NH-である。いくつかの実施形態では、Zは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。
[0337]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Z’は水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、または-SCHである。いくつかの実施形態では、Z’は水素である。いくつかの実施形態では、Z’はフッ素である。いくつかの実施形態では、Z’は-OHである。いくつかの実施形態では、Z’は-SHである。いくつかの実施形態では、Z’は-CHである。いくつかの実施形態では、Z’は-CHCHである。いくつかの実施形態では、Z’は-OCHである。いくつかの実施形態では、Z’は-NH(CH)である。いくつかの実施形態では、Z’は-NH-である。いくつかの実施形態では、Z’は-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Z’は-SCHである。
[0338]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Zはフッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHである。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、ZはNHCHである。いくつかの実施形態では、ZはNHC(=O)CHである。
[0339]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Z’’はフッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHである。いくつかの実施形態では、Z’’はフッ素である。いくつかの実施形態では、Z’’は-OHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-SHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-CHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-CHCHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-OCHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-SCHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-NHである。いくつかの実施形態では、Z’’はNHCHである。いくつかの実施形態では、Z’’はNHC(=O)CHである。
[0340]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Z’’’は水素、フッ素、-CH、-CHCH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Z’’’は水素である。いくつかの実施形態では、Z’’’はフッ素である。いくつかの実施形態では、Z’’’は-CHである。いくつかの実施形態では、Z’’’は-CHCHである。いくつかの実施形態では、Z’’’は-OCHである。いくつかの実施形態では、Z’’’は-OCHCHである。
[0341]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0342]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0343]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0344]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHO-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHS-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCF-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHN(C(=O)CH)-である。
[0345]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHO-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHS-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCF-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHN(C(=O)CH)-である。
[0346]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-O-である。いくつかの実施形態では、Qは-S-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CF-である。いくつかの実施形態では、Qは-NH-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(C(=O)CH)-である。
[0347]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-O-である。いくつかの実施形態では、Qは-S-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CF-である。いくつかの実施形態では、Qは-NH-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(C(=O)CH)-である。
[0348]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0349]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0350]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0351]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0352]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0353]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0354]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0355]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0356]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0357]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0358]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0359]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0360]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0361]モチーフ(II’)、(II’-a)、(II’-b)、(II’-c)、(II’-d)、(II’-e)、(II’-f)、(II’-g)、(II’-h)、(II’-i)、(II’-j)、(II’-k)、(II’-l)、(II’-m)、(II’-n)、(II’-o)、(II’-p)、(II’-q)、(II’-r)、(II’-s)、(II’-t)、または(II’-u)の化合物のいくつかの実施形態では、pは0、1、2、3、4、5、または6である。いくつかの実施形態では、pは0である。いくつかの実施形態では、pは1である。いくつかの実施形態では、pは2である。いくつかの実施形態では、pは3である。いくつかの実施形態では、pは4である。いくつかの実施形態では、pは5である。いくつかの実施形態では、pは6である。
[0362]いくつかの実施形態では、B
Figure 2023540562000045
である。いくつかの実施形態では、各BおよびBは独立して(independnently)、アデニンまたはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。
[0363]いくつかの実施形態では、各Z、Z2、、およびZは独立して、-OHまたは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態ではZは-OHである。いくつかの実施形態では、Z、Z、およびZは-OHであり、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、ZおよびZは-OCHであり、ZおよびZは-OHである。いくつかの実施形態では、Z’、Z’’、およびZ’’’は水素である。
[0364]いくつかの実施形態では、QおよびQは-OCH-である。いくつかの実施形態ではQおよびQは-O-である。
[0365]いくつかの実施形態では、X、X、X、およびXは-O-である。いくつかの実施形態では、X、X、X、およびXは-S-である。いくつかの実施形態では、X、X、Xは-O-であり、Xは-S-である。
[0366]いくつかの実施形態では、Y、Y、Y、およびYは=Oである。いくつかの実施形態では、Y、Y、Y、およびYは=Sである。いくつかの実施形態では、Y、Y、およびYは=Oであり、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Y、Y、Yは=Oであり、Yは=Sである。
[0367]いくつかの実施形態では、A、A、およびAは-O-である。
[0368]いくつかの実施形態では、pは0である。
[0369]一態様では、式(II):
Figure 2023540562000046
の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物を含むmRNA配列イニシエーターであって、
式中
Figure 2023540562000047
であり;
各B、B、およびBは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
各Z’およびZ’’は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、または-SCHであり;
Z’’’は水素、フッ素、-CH、-CHCH、-OCH、または-OCHCHであり;
各ZおよびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHであり;
各Z、Z、およびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHであり;
各QおよびQは独立して、-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-であり;
各QおよびQは独立して、-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;
各X、X、X、X、およびXは独立して、-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHであり;
各Y、Y、Y、Y、およびYは独立して、=O、=S、=NH、または=NCHであり;
各A、A、およびAは独立して、-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;ならびに
p=0、1、2、3、4、5、または6である、
式(II)の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物を含むmRNA配列イニシエーターが本明細書に記載される。
[0370]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Bは、
Figure 2023540562000048
である。いくつかの実施形態では、Bは、
Figure 2023540562000049
である。いくつかの実施形態では、Bは、
Figure 2023540562000050
である。
[0371]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、B独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0372]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、B独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0373]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、B独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0374]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Z’は水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、またはSCHである。いくつかの実施形態では、Z’は水素である。いくつかの実施形態では、Z’はフッ素である。いくつかの実施形態では、Z’は-OHである。いくつかの実施形態では、Z’は-SHである。いくつかの実施形態では、Z’は-CHである。いくつかの実施形態では、Z’は-CHCHである。いくつかの実施形態では、Z’は-OCHである。いくつかの実施形態では、Z’は-NH(CH)である。いくつかの実施形態では、Z’は-NH-である。いくつかの実施形態では、Z’は-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Z’は-SCHである。
[0375]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Z’’は水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、または-SCHである。いくつかの実施形態では、Z’’は水素である。いくつかの実施形態では、Z’’はフッ素である。いくつかの実施形態では、Z’’は-OHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-SHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-CHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-CHCHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-OCHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-NH(CH)である。いくつかの実施形態では、Z’’は-NH-である。いくつかの実施形態では、Z’’は-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Z’’は-SCHである。
[0376]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Z’’’は水素、フッ素、-CH、-CHCH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Z’’’は水素である。いくつかの実施形態では、Z’’’はフッ素である。いくつかの実施形態では、Z’’’は-CHである。いくつかの実施形態では、Z’’’は-CHCHである。いくつかの実施形態では、Z’’’は-OCHである。いくつかの実施形態では、Z’’’は-OCHCHである。
[0377]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、ZはNHCHである。いくつかの実施形態では、ZはNHC(=O)CHである。
[0378]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、ZはNHCHである。いくつかの実施形態では、ZはNHC(=O)CHである。
[0379]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0380]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0381]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0382]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHO-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHS-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCF-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHN(C(=O)CH)-である。
[0383]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-’m)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHO-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHS-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCF-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHN(C(=O)CH)-である。
[0384]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-O-である。いくつかの実施形態では、Qは-S-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CF-である。いくつかの実施形態では、Qは-NH-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(C(=O)CH)-である。
[0385]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-O-である。いくつかの実施形態では、Qは-S-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CF-である。いくつかの実施形態では、Qは-NH-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(C(=O)CH)-である。
[0386]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0387]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0388]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0389]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0390]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0391]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0392]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0393]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0394]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0395]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0396]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0397]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0398]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0399]式(II)、(II-a’)、(II-b’)、(II-c’)、(II-d’)、(II-e’)、(II-f’)、(II-g’)、(II-h’)、(II-i’)、(II-j’)、(II-k’)、(II-l’)、(II-m’)、(II-n’)、(II-o’)、(II-p’)、(II-q’)、(II-r’)、(II-s’)、(II-t’)、または(II-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、pは0、1、2、3、4、5、または6である。いくつかの実施形態では、pは0である。いくつかの実施形態では、pは1である。いくつかの実施形態では、pは2である。いくつかの実施形態では、pは3である。いくつかの実施形態では、pは4である。いくつかの実施形態では、pは5である。いくつかの実施形態では、pは6である。
[0400]
[0401]いくつかの実施形態では、B
Figure 2023540562000051
である。いくつかの実施形態では、各BおよびBは独立して(independnently)、アデニンまたはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。
[0402]いくつかの実施形態では、各Z、Z2、、およびZは独立して、-OHまたは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態ではZは-OHである。いくつかの実施形態では、Z、Z、およびZは-OHであり、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、ZおよびZは-OCHであり、ZおよびZは-OHである。いくつかの実施形態では、Z’、Z’’、およびZ’’’は水素である。
[0403]いくつかの実施形態では、QおよびQは-OCH-である。いくつかの実施形態ではQおよびQは-O-である。
[0404]いくつかの実施形態では、X、X、X、およびXは-O-である。いくつかの実施形態では、X、X、X、およびXは-S-である。いくつかの実施形態では、X、X、Xは-O-であり、Xは-S-である。
[0405]いくつかの実施形態では、Y、Y、Y、およびYは=Oである。いくつかの実施形態では、Y、Y、Y、およびYは=Sである。いくつかの実施形態では、Y、Y、およびYは=Oであり、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Y、Y、Yは=Oであり、Yは=Sである。
[0406]いくつかの実施形態では、A、A、およびAは-O-である。
[0407]いくつかの実施形態では、pは0である。
[0408]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-a):
Figure 2023540562000052
の構造を有する。
[0409]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-a’):
Figure 2023540562000053
の構造を有する。
[0410]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-b):
Figure 2023540562000054
の構造を有する。
[0411]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-b’):
Figure 2023540562000055
の構造を有する。
[0412]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-c):
Figure 2023540562000056
の構造を有する。
[0413]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-c’):
Figure 2023540562000057
の構造を有する。
[0414]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-d):
Figure 2023540562000058
の構造を有する。
[0415]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-d’):
Figure 2023540562000059
の構造を有する。
[0416]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-e):
Figure 2023540562000060
の構造を有する。
[0417]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-e’):
Figure 2023540562000061
の構造を有する。
[0418]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-f):
Figure 2023540562000062
の構造を有する。
[0419]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-g):
Figure 2023540562000063
の構造を有する。
[0420]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-g’):
Figure 2023540562000064
の構造を有する。
[0421]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-h):
Figure 2023540562000065
の構造を有する。
[0422]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-h’):
Figure 2023540562000066
の構造を有する。
[0423]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-i):
Figure 2023540562000067
の構造を有する。
[0424]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-I’):
Figure 2023540562000068
の構造を有する。
[0425]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-j):
Figure 2023540562000069
の構造を有する。
[0426]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-j’):
Figure 2023540562000070
の構造を有する。
[0427]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-k):
Figure 2023540562000071
の構造を有する。
[0428]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-k’):
Figure 2023540562000072
の構造を有する。
[0429]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-l):
Figure 2023540562000073
の構造を有する。
[0430]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-l’):
Figure 2023540562000074
の構造を有する。
[0431]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-m):
Figure 2023540562000075
の構造を有する。
[0432]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-m’):
Figure 2023540562000076
の構造を有する。
[0433]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-n):
Figure 2023540562000077
の構造を有する。
[0434]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-n’):
Figure 2023540562000078
の構造を有する。
[0435]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-o):
Figure 2023540562000079
の構造を有する。
[0436]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-o’):
Figure 2023540562000080
の構造を有する。
[0437]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-p):
Figure 2023540562000081
の構造を有する。
[0438]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-p’):
Figure 2023540562000082
の構造を有する。
[0439]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-q):
Figure 2023540562000083
の構造を有する。
[0440]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-q’):
Figure 2023540562000084
の構造を有する。
[0441]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-r):
Figure 2023540562000085
の構造を有する。
[0442]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-r’):
Figure 2023540562000086
の構造を有する。
[0443]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-s):
Figure 2023540562000087
の構造を有する。
[0444]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-s’):
Figure 2023540562000088
の構造を有する。
[0445]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-t):
Figure 2023540562000089
の構造を有する。
[0446]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-t’):
Figure 2023540562000090
の構造を有する。
[0447]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-u):
Figure 2023540562000091
の構造を有する。
[0448]いくつかの実施形態では、IVT mRNA配列イニシエーターは、式(II-u’):
Figure 2023540562000092
の構造を有する。
[0449]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、各Bは独立して、天然核酸塩基である。式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、各Bは独立して、修飾核酸塩基である。式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、各Bは独立して、非天然核酸塩基である。
[0450]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、B
Figure 2023540562000093
である。
[0451]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、B
Figure 2023540562000094
である。
[0452]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Zはフッ素である。
[0453]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Zは-OHである。
[0454]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Zは-OCHである。
[0455]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Zはフッ素である。
[0456]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Zは-OHである。
[0457]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Zは-OCHである。
[0458]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態ではQは-CHO-である。
[0459]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Qは-O-である。
[0460]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Qは-CHO-である。
[0461]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Qは-O-である。
[0462]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Qは-O-である。
[0463]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Qは-O-である。
[0464]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Yは=Oである。
[0465]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Yは=Oである。
[0466]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Yは=Oである。
[0467]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Yは=Oである。
[0468]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Yは=Oである。
[0469]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Y、Y、Y、Y、およびYのうちの1つまたは複数は=Sである。
[0470]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Yは=Sである。
[0471]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Yは=Sである。
[0472]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Yは=Sである。
[0473]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、各Y、Y、Y、Y、およびYは=Oである。
[0474]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、各X、X、およびXは-Oである。
[0475]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Xは-O-である。
[0476]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Xは-Oである。
[0477]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、X、X、X、X、およびXのうちの1つまたは複数は-Sである。
[0478]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Xは-Sである。
[0479](II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Xは-Sである。
[0480]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Xは-S-である。
[0481]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、各X、X、X、X、およびXは-Oである。
[0482]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、各A、A、およびAは-O-である。
[0483]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、A、A、およびAのうちの1つまたは複数は-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。
[0484]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、pは0である。いくつかの実施形態では、pは1である。いくつかの実施形態では、pは2である。
[0485]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Bはアデニン、シトシン、グアニン、ウラシル、チミン、ヒポキサンチン、またはプリンである。
[0486]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Bはアデニン、シトシン、グアニン、ウラシル、チミン、ヒポキサンチン、またはプリンである。
[0487]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Bはアデニン、シトシン、グアニン、ウラシル、チミン、ヒポキサンチン、またはプリンである。
[0488]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Qは-CHO-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHO-である。
[0489]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Qは-O-である。いくつかの実施形態では、Qは-O-である。
[0490]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、各Xは独立して、-OH、-SH、O、またはSである。
[0491]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、各Yは独立して、=Oまたは=Sである。
[0492]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、B
Figure 2023540562000095
である。
[0493]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Qは-CHO-であり;Qは-CHO-であり;Qは-O-であり;Qは-O-であり;各Xは独立して、-OH、-SH、O、またはSであり;各Yは独立して、=Oまたは=Sであり;B
Figure 2023540562000096
である。
[0494]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Qは-CHO-であり;Qは-CHO-であり;Qは-O-であり;Qは-O-であり;各Xは独立して、-OH、-SH、O、またはSであり;各Yは独立して、=Oまたは=Sであり;B
Figure 2023540562000097
である。
[0495]式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Bはアデニンである。式(II)または式(II-a)から(II-u’)のいくつかの実施形態では、Bはグアニンである。
[0496]一態様では、5’末端領域モチーフ(モチーフ(II”):
Figure 2023540562000098
を有するmRNA配列であって、
式中、
Figure 2023540562000099
であり:
各B、B、およびBは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
各Z’およびZ’’は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、または-SCHであり;
Z’’’は水素、フッ素、-CH、-CHCH、-OCH、または-OCHCHであり;
各ZおよびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHであり;
各Z、Z、およびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHであり;
各QおよびQは独立して、-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-であり;
各QおよびQは独立して、-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;
各X、X、X、X、およびXは独立して、-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHであり;
各Y、Y、Y、Y、およびYは独立して、=O、=S、=NH、または=NCHであり;
各A、A、およびAは独立して、-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;ならびに
p=0、1、2、3、4、5または6である、
5’末端領域モチーフ(モチーフ(II”)を有するmRNA配列が本明細書に記載される。
[0497]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、B
Figure 2023540562000100
である。いくつかの実施形態では、B
Figure 2023540562000101
である。いくつかの実施形態では、B
Figure 2023540562000102
である。
[0498]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、B独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0499]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、B独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0500]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、B独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはシトシンである。いくつかの実施形態では、Bはウラシルである。いくつかの実施形態では、Bはチミンである。いくつかの実施形態では、Bはヒポキサンチンである。いくつかの実施形態では、Bはプリンである。
[0501]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Z’は水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、またはSCHである。いくつかの実施形態では、Z’は水素である。いくつかの実施形態では、Z’はフッ素である。いくつかの実施形態では、Z’は-OHである。いくつかの実施形態では、Z’は-SHである。いくつかの実施形態では、Z’は-CHである。いくつかの実施形態では、Z’は-CHCHである。いくつかの実施形態では、Z’は-OCHである。いくつかの実施形態では、Z’は-NH(CH)である。いくつかの実施形態では、Z’は-NH-である。いくつかの実施形態では、Z’は-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Z’は-SCHである。
[0502]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Z’’は水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、または-SCHである。いくつかの実施形態では、Z’’は水素である。いくつかの実施形態では、Z’’はフッ素である。いくつかの実施形態では、Z’’は-OHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-SHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-CHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-CHCHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-OCHである。いくつかの実施形態では、Z’’は-NH(CH)である。いくつかの実施形態では、Z’’は-NH-である。いくつかの実施形態では、Z’’は-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Z’’は-SCHである。
[0503]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Z’’’は水素、フッ素、-CH、-CHCH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Z’’’は水素である。いくつかの実施形態では、Z’’’はフッ素である。いくつかの実施形態では、Z’’’は-CHである。いくつかの実施形態では、Z’’’は-CHCHである。いくつかの実施形態では、Z’’’は-OCHである。いくつかの実施形態では、Z’’’は-OCHCHである。
[0504]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、ZはNHCHである。いくつかの実施形態では、ZはNHC(=O)CHである。
[0505]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-SHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、ZはNHCHである。いくつかの実施形態では、ZはNHC(=O)CHである。
[0506]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0507]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0508]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Zは水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは水素である。いくつかの実施形態では、Zはフッ素である。いくつかの実施形態では、Zは-OHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHである。いくつかの実施形態では、Zは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHである。いくつかの実施形態では、Zは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHOCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCH(CHである。いくつかの実施形態では、Zは-SCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHCHOCHである。
[0509]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHO-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHS-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCF-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHN(C(=O)CH)-である。
[0510]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH=CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHO-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHS-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHCF-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHNH(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-CHN(C(=O)CH)-である。
[0511]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-O-である。いくつかの実施形態では、Qは-S-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CF-である。いくつかの実施形態では、Qは-NH-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(C(=O)CH)-である。
[0512]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Qは-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-O-である。いくつかの実施形態では、Qは-S-である。いくつかの実施形態では、Qは-CH-である。いくつかの実施形態では、Qは-CF-である。いくつかの実施形態では、Qは-NH-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Qは-N(C(=O)CH)-である。
[0513]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0514]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0515]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0516]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0517]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Xは-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OHである。いくつかの実施形態では、Xは-SHである。いくつかの実施形態では、Xは-Oである。いくつかの実施形態では、Xは-Sである。いくつかの実施形態では、Xは-NHである。いくつかの実施形態では、Xは-NHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-NH(C(=O)CH)である。いくつかの実施形態では、Xは-CHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CHCHCHである。いくつかの実施形態では、Xは-CH(CHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHである。いくつかの実施形態では、Xは-OCHCHである。
[0518]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0519]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0520]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0521]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0522]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Yは=O、=S、=NH、または=NCHである。いくつかの実施形態では、Yは=Oである。いくつかの実施形態では、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Yは=NHである。いくつかの実施形態では、Yは=NCHである。
[0523]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0524]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0525]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、Aは-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-O-である。いくつかの実施形態では、Aは-S-である。いくつかの実施形態では、Aは-CH-である。いくつかの実施形態では、Aは-NH-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(CH)-である。いくつかの実施形態では、Aは-N(C(=O)CH)-である。
[0526]モチーフ(II”)、(II”-a’)、(II”-b’)、(II”-c’)、(II”-d’)、(II”-e’)、(II”-f’)、(II”-g’)、(II”-h’)、(II”-i’)、(II”-j’)、(II”-k’)、(II”-l’)、(II”-m’)、(II”-n’)、(II”-o’)、(II”-p’)、(II”-q’)、(II”-r’)、(II”-s’)、(II”-t’)、または(II”-u’)の化合物のいくつかの実施形態では、pは0、1、2、3、4、5、または6である。いくつかの実施形態では、pは0である。いくつかの実施形態では、pは1である。いくつかの実施形態では、pは2である。いくつかの実施形態では、pは3である。いくつかの実施形態では、pは4である。いくつかの実施形態では、pは5である。いくつかの実施形態では、pは6である。
[0527]
[0528]いくつかの実施形態では、B
Figure 2023540562000103
である。いくつかの実施形態では、各BおよびBは独立して(independnently)、アデニンまたはグアニンである。いくつかの実施形態では、Bはアデニンである。いくつかの実施形態では、Bはグアニンである。
[0529]いくつかの実施形態では、各Z、Z2、、およびZは独立して、-OHまたは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、Zは-OCHである。いくつかの実施形態ではZは-OHである。いくつかの実施形態では、Z、Z、およびZは-OHであり、Zは-OCHである。いくつかの実施形態では、ZおよびZは-OCHであり、ZおよびZは-OHである。いくつかの実施形態では、Z’、Z’’、およびZ’’’は水素である。
[0530]いくつかの実施形態では、QおよびQは-OCH-である。いくつかの実施形態ではQおよびQは-O-である。
[0531]いくつかの実施形態では、X、X、X、およびXは-O-である。いくつかの実施形態では、X、X、X、およびXは-S-である。いくつかの実施形態では、X、X、Xは-O-であり、Xは-S-である。
[0532]いくつかの実施形態では、Y、Y、Y、およびYは=Oである。いくつかの実施形態では、Y、Y、Y、およびYは=Sである。いくつかの実施形態では、Y、Y、およびYは=Oであり、Yは=Sである。いくつかの実施形態では、Y、Y、Yは=Oであり、Yは=Sである。
[0533]いくつかの実施形態では、A、A、およびAは-O-である。
[0534]いくつかの実施形態では、pは0である。
[0535]ある特定の実施形態では、配列イニシエーター化合物は、表1に記載されるとおりである。
Figure 2023540562000104
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[0536]いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるのは、薬学的に許容される塩または薬学的に許容される溶媒和化合物、あるいは表1から選択される1つまたは複数の配列イニシエーター化合物から作製/製造される1つまたは複数のmRNAを含む薬学的組成物であって、mRNAが1つまたは複数の薬学的に活性なタンパク質をコードする、薬学的組成物である。
[0537]ある特定の実施形態では、配列イニシエーター化合物は、表2に記載されるとおりである。
Figure 2023540562000114
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[0538]いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるのは、薬学的に許容される塩または薬学的に許容される溶媒和化合物、あるいは表2から選択される1つまたは複数の配列イニシエーター化合物から作製/製造される1つまたは複数のmRNAを含む薬学的組成物であって、mRNAが1つまたは複数の薬学的に活性なタンパク質をコードする、薬学的組成物である。
[0539]ある特定の実施形態では、配列イニシエーター化合物は、表3に記載されるとおりである。
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[0540]いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるのは、薬学的に許容される塩または薬学的に許容される溶媒和化合物、あるいは表3から選択される1つまたは複数の配列イニシエーター化合物から作製/製造される1つまたは複数のmRNAを含む薬学的組成物である。
[0541]別の態様では、本明細書に記載されるのは、IVT mRNA配列イニシエーターおよびDNAテンプレートを含む複合体であって、IVT mRNA配列イニシエーターは、本明細書に記載の化合物を含み、(a)DNAテンプレートは、ヌクレオチド+1位に第1のヌクレオチド、ヌクレオチド+2位に第2のヌクレオチド、およびヌクレオチド+3位に第3のヌクレオチドを有する転写開始部位を含むプロモーター領域を含み;ならびに(b)IVT mRNA配列イニシエーターは、少なくともヌクレオチド+1、+2、および+3位においてDNAテンプレートにハイブリダイズされる、複合体である。
[0542]別の態様では、本明細書に記載されるのは、IVT mRNA配列イニシエーターおよびDNAテンプレートを含む複合体であって、IVT mRNA配列イニシエーターは、本明細書に記載の化合物を含み、(a)DNAテンプレートは、ヌクレオチド+1位に第1のヌクレオチドおよびヌクレオチド+2位に第2のヌクレオチドを有する転写開始部位を含むプロモーター領域を含み;ならびに(b)IVT mRNA配列イニシエーターが、少なくともヌクレオチド+1位および+2位においてDNAテンプレートにハイブリダイズされる、複合体である。
[0543]薬学的組成物
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、薬学的組成物に製剤化される。薬学的組成物は、薬学的に使用することができる調製物への活性化合物の処理を促進する1つまたは複数の薬学的に許容される不活性成分を使用して従来の方法で製剤化される。適切な製剤化は、選択された投与経路に依存する。本明細書に記載の薬学的組成物の要約は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, Nineteenth Ed (Easton, Pa.: Mack Publishing Company, 1995);Hoover, John E., Remington’s Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, Pennsylvania 1975;Liberman, H.A.およびLachman, L., Eds., Pharmaceutical Dosage Forms, Marcel Decker, New York, N.Y., 1980;およびPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Seventh Ed. (Lippincott Williams & Wilkins1999)に見出すことができ、なお、これらは、そのような開示のために参照により本明細書に組み入れられる。
[0544]薬学的組成物は、本明細書に記載の配列イニシエーター化合物と1つまたは複数の他の化学化合物(すなわち、薬学的に許容される成分)、例えば、担体、賦形剤、結合剤、充填剤、懸濁化剤、矯臭剤、甘味剤、崩壊剤、分散剤、界面活性剤、潤滑剤、着色剤、希釈剤、可溶化剤、湿潤化剤、可塑剤、安定化剤、浸透促進剤、湿潤剤、消泡剤、酸化防止剤、防腐剤、またはそれらの1つまたは複数の組合せなど、との混合物であり得る。薬学的組成物は、生物への化合物の投与を容易にする。
[0545]本明細書に記載の組成物は、非経口、静脈内、皮内、筋肉内、結腸内、直腸内、または腹腔内を含む様々な方法で対象に投与することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の配列イニシエーター化合物またはその薬学的に許容される塩は、対象の腹腔内注射、筋肉内注射、皮下注射、または静脈内注射によって投与される。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、非経口、静脈内、筋肉内、または経口において投与することができる。本明細書に記載の配列イニシエーター化合物を含む経口剤は、経口投与に適した任意の形態、例えば、液剤、錠剤、カプセルなど、であり得る。経口製剤は、胃での溶解を防止または低減するために、さらにコーティングまたは処理され得る。本開示の組成物は、当該技術分野で公知の任意の好適な方法を使用して対象に投与することができる。本開示での使用に適した製剤および送達方法は、一般に当該技術分野で周知である。例えば、本明細書に記載の配列イニシエーター化合物は、薬学的に許容される希釈剤、担体、または賦形剤を含む薬学的組成物として製剤化することができる。この組成物は、大体の生理学的な条件に必要な薬学的に許容される補助物質、例えば、pH調整剤および緩衝剤、等張化剤、湿潤剤など、例えば、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、モノラウリン酸ソルビタン、オレイン酸トリエタノールアミンなどを含み得る。
[0546]本明細書に記載の薬学的製剤は、複数の投与経路による様々な方法、例えば、これらに限定されるわけではないが、経口、非経口(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、髄内注射、髄腔内、直接心室内、腹腔内、リンパ内、鼻腔内注射)、鼻腔内、頬側、局所または経皮投与経路など、によって対象に投与可能であり得る。本明細書に記載の薬学的製剤としては、これらに限定されるわけではないが、水性液体分散物、自己乳化分散物、固溶体、リポソーム分散物、エアロゾル、固体剤形、粉末、即時放出製剤、制御放出製剤、急速溶解製剤、錠剤、カプセル、丸薬、遅延放出製剤、持続放出製剤、パルス放出製剤、多粒子製剤、ならびに混合即時放出および制御放出の製剤が挙げられる。
[0547]いくつかの実施形態では、薬学的製剤は、錠剤の形態である。他の実施形態では、本明細書に記載の配列イニシエーター化合物を含有する薬学的製剤は、カプセルの形態である。一態様では、経口投与のための液体製剤剤形は、これらに限定されるわけではないが、水性経口分散液、エマルジョン、溶液、エリキシル、ゲル、およびシロップを含む群から選択される水性懸濁液または溶液の形態である。
[0548]吸入による投与の場合、本明細書に記載の配列イニシエーター化合物は、エアロゾル、ミスト、または粉末としての使用のために製剤化することができる。頬側または舌下投与の場合、組成物は、従来の方法で製剤化された錠剤、ロゼンジ、またはゲルの形態を取り得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の配列イニシエーター化合物は、経皮投与剤形として調製することができる。いくつかの実施形態では、本明細書で説明される配列イニシエーター化合物は、筋肉内、皮下、または静脈内注射に適した薬学的組成物へと製剤化することができる。いくつかの実施形態では、本明細書で説明される配列イニシエーター化合物は、局所的に投与することができ、ならびに、様々な局所投与可能な組成物、例えば、溶液、懸濁液、ローション、ゲル、ペースト、薬用スティック、バーム、クリーム、または軟膏など、へと製剤化することができる。いくつかの実施形態では、本明細書で説明される配列イニシエーター化合物は、直腸用組成物、例えば、浣腸剤、直腸用ゲル、直腸用泡状物、直腸用エアロゾル、坐剤、ゼリー状坐剤、または保持浣腸剤など、において製剤化することができる。
[0549]一態様では、本明細書に説明されるのは、本明細書に開示されたIVT mRNA配列イニシエーターを含むRNA分子と1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的組成物である。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、脂質ナノ粒子を含む。いくつかの実施形態では、RNAは、脂質ナノ粒子においてカプセル化される。
[0550]転写
真核生物では、メッセンジャーRNA(mRNA)の転写は、RNAポリメラーゼIIによって行われる。これは、複合調節を伴う複雑な多サブユニットの酵素である。インビトロにおいて大規模転写を行うために、研究では、一般的に、T7、T3、SP6、K1-5、K1E、K1F、またはK11バクテリオファージから得られる単一サブユニットファージポリメラーゼが使用される。ポリメラーゼのこのファミリーは、アクセサリータンパク質を必要とせずならびに開始ヌクレオチド配列の最小の制限を有する、約17のヌクレオチドによる単一の最小のプロモーター配列を有する。本願は、T7 RNAポリメラーゼ(T7 RNAP)に焦点を合わせているが、当業者は、本開示が、他のRNAポリメラーゼによって実施することができることを理解するであろう。
[0551]T7 RNAPは、少なくとも2つのタンパク質状態で存在する。第1は、「不稔的複合体(abortive complex)」と呼ばれ、転写開始に関連する。第2は、「伸長複合体」と呼ばれる非常に進行性のコンホーメーションである。インビトロ転写は、6つのステップに分けることができる:1)プロモーター配列へのRNAポリメラーゼの結合、2)転写の開始、3)その際にポリメラーゼが頻繁にDNAテンプレートおよび短い不稔的転写物を放出する不稔的転写と呼ばれる非進行性伸長、4)開鎖複合体から閉鎖複合体への変換、5)進行性伸長、および6)転写終了。転写の間に作製されるかなりの量のRNAは、約2~8のヌクレオチド長さの短い不稔的断片からなる(Biochemistry 19:3245~3253 (1980); Nucleic Acids Res. 9:31~45 (1981); Nucleic Acids Res. 15:8783~8798 (1987); Biochemistry 27:3966~3974 (1988))。約10~14の塩基の合成の後、RNAポリメラーゼは、不稔的サイクルから逃れ、同時に、プロモーターDNAとの配列特異的接触を失い、進行性伸長複合体を形成し、それにおいて、RNA鎖は、配列非依存性の方法において延長される(J. Mol. Biol. 183:165~177 (1985); Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 83:3614~3618 (1986); Mol. Cell Biol. 7:3371~3379 (1987))。
[0552]最も活性なクラスIIIのT7プロモーターに対するコンセンサス配列は、転写開始部位の上流の17bpの配列および下流の6bpの配列を含む(Cell 16:815~25. (1979))。最初に転写されたヌクレオチドの位置は、一般的に、RNAの+1転写物ヌクレオチドと呼ばれ、2番目に転写されたヌクレオチドの位置は、+2転写物ヌクレオチドというように呼ばれる(表2)。転写の際、2本の鎖が溶融して、転写バブルを形成し、ならびに二本鎖体の下鎖(表4に示される3’から5’)は、転写のためのテンプレートである。+3以上の転写物ヌクレオチドの場合、テンプレート鎖は、主にワトソン-クリック型の塩基対形成相互作用によって、転写されたヌクレオチドの同一性を定義する。ここで、最初のRNA転写物ヌクレオチドをコードするヌクレオチドは、テンプレートの+1ヌクレオチドとして定義される。表4に示される例において、+1転写物ヌクレオチドはGであり、+1テンプレートヌクレオチドはCである。同様に、+4転写物ヌクレオチドはAであり、+4テンプレートヌクレオチドはTである。
Figure 2023540562000205
[0553]DNAポリメラーゼと異なり、T7 RNAPは、プライマーの非存在下においてRNA合成を開始する。開始における最初の段階は、デノボRNA合成と呼ばれ、RNAポリメラーゼが、DNAテンプレートの特定の配列を認識し、+1位および+2位におけるテンプレート残基に対して相補的なヌクレオチド三リン酸の最初の対を選択し、ホスホジエステル結合の形成を触媒することにより、ジヌクレオチドを形成する。開始ヌクレオチドは、ポリメラーゼに対して、伸長の際に使用したものより低い親和性を有する。Kd値は、最初の開始NTPに対して2mMであり、2番目に対しては80μMであり、その一方で、伸長の際のNTPに対して、Kdはおよそ5μMである(J. Mol. Biol. (2007) 370, 256~268)。デノボ合成は、転写の際の律速段階であることが分かっている。T7 RNAPは、開始ヌクレオチドとして、GTPに対する強いバイアスを示す(J. Biol. Chem. 248: 2235~2244 (1973))。ゲノムにおける17のT7プロモーターの中で、15が、GTPによって開始し(ならびに13がpppGpGによって開始する)、その一方で、転写伸長の際に明確なNTP優先性は存在しない(J. Mol. Biol. 370:256~268 (2007))。T7 RNAポリメラーゼは、+1位においてAをコードするプロモーターにおいて不十分に開始し、その代わり、転写が支配的に開始し、その場合、+2位においてGがコードされる(J. Biol. Chem. 278:2819~2823 (2003))。
[0554]デノボRNA合成の際、開始ヌクレオチドの結合は、主に、塩基スタッキングから生み出された自由エネルギー、ポリメラーゼ残基の間の特定の相互作用、開始ヌクレオチドのグアニン部分、および塩基相補性相互作用によって達成される(J. Mol. Biol. 370:256~268 (2007))。
[0555]T7 RNAPも短鎖オリゴヌクレオチドプライマーによって開始することができることが知られている。例えば、T7ゲノムにおける13のプロモーターは、pppGpGによって開始する(J. Mol. Biol. 370:256~268 (2007))。いくつかのグループは、T7 RNAPがジヌクレオチドプライマーから開始することができることを示した(Biochemistry 24:5716~5723 (1985))。Axelrodらは、キャップされていないGpAジヌクレオチドが、それぞれ2’-デオキシシチジンおよび2’-デオキシチミジンである+1および+2テンプレートヌクレオチドから開始することができる(「CT」テンプレート)ことを示した。彼らの反応条件は、200マイクロモル(μM)の二量体および100μMのATP、CTP、GTP、およびUTPであった。彼らの反応混合物は、100μMの3’dATP、3’dCTP3’dUTP、または50μM3’dGTPも含んでいた。彼らは、GpA開始されたRNAのみを観察し、GpA開始されたRNAとGTP開始からの5’三リン酸RNAの混合物は観察しなかった。これは、おそらく、採用した反応条件に起因する。100μMのGTPは、最初の開始グアノシンに対するT7ポリメラーゼの2mMのKdよりかなり低い(J. Mol. Biol. (2007) 370, 256~268)。GTPは、開始オリゴヌクレオチドと開始に対して競合するため、低いGTP濃度の使用は、GpA開始を支持するが、結果として、低い転写収率を生じる(最大計算収率は、反応の<150ug/mLであると見積もられた)。ApG、CpG、UpG、またはGpGによって「CT」テンプレートにおいて転写を開始する場合、彼らは、追加の非テンプレート5’ヌクレオチド(それぞれ、A、C、U、またはG)によるRNA転写物の形成を観察した。
[0556]5’-キャップされたRNAの調製のために本明細書で提供される方法および組成物としては、これらに限定されるわけではないが、mRNA、核内低分子RNA(snRNA)、小核小体RNA(snoRNA)、小カハール体特異的(small cajal body-specific)RNA(scaRNA)が挙げられる。これらの方法は、DNAテンプレートによるプロモーター制御されたRNA合成のためにヌクレオシド5’-三リン酸(NTP)およびRNAポリメラーゼと共に、mRNA配列イニシエーター、例えば、Capを含むオリゴヌクレオチドプライマーの使用を伴う。ある特定の態様では、この方法は、RNA合成、特にキャップされたmRNAの合成、における有用性を提供する開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーを使用する。例示的開始オリゴヌクレオチドプライマーは、天然のRNA分子のCap0、Cap1、Cap2、またはTMG-Capに類似する構造を有し、それは、RNAの5’位のペナルチメートCap1および隣のペナルチメートCap2に2’-O-メチル化ヌクレオシドユニットを含む。天然のCpa0構造は、2’-O-メチル化ヌクレオチドユニットを有さない。
[0557]RNAの調製のための方法および組成物としては、これらに限定されるわけではないが、mRNA、snRNA、snoRNA、scaRNA、トランスファーRNA(tRNA)、リボソームRNA(rRNA)、ならびに、分子の5’末端またはその付近に修飾を有するトランスファー-メッセンジャーRNA(tmRNA)が挙げられる。これらの方法は、RNAのDNAテンプレートによるプロモーター制御された合成のための、イニシエーター、例えば、Capの有無の開始オリゴヌクレオチドプライマー、ヌクレオシド5’-三リン酸(NTP)、およびRNAポリメラーゼの使用を伴う。ある特定の態様では、この方法は、RNA合成;特に5’修飾RNAの合成、における有用性を提供する構造修飾を有する修飾された開始オリゴヌクレオチドプライマーを使用する。
[0558]例示的開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーは、開鎖3’-OH基を有し、これは、プライマーの3’-末端にヌクレオチドユニットを加えることによってDNAテンプレート上でのRNAのRNAポリメラーゼ媒介性合成の開始を可能にする。開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーは、転写開始部位においてテンプレートDNA配列に対して実質的に相補的である(すなわち、開始部位は、プロモーター配列の3’末端のより近くに位置され、プロモーター配列と重なってもよい)。
ある特定の実施形態では、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーは、プライマーの3’末端から開始する主に一方向(「フォワード」)のRNAの合成を対象にする。ある特定の態様および実施形態では、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーは、RNA合成の開始のために任意のヌクレオシド5’-三リン酸に勝り、それによって、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーによって開始するRNAの生産を最大化し、ならびに5’-三リン酸ヌクレオシド(典型的にはGTP)によって開始するRNAの生産を最小化する。
[0559]インビトロ転写によるmRNAの製造は、高活性ファージRNAポリメラーゼ(T3、T7、SP6、および他のもの)を利用する。RNAポリメラーゼは、テンプレートヌクレオチド配列の前でDNAプラスミド構築物に組み込まれた特定のプロモーターの制御下において機能する。転写プロセスは、通常、プリンヌクレオシド5’-三リン酸(典型的にはGTP)によって始まり、RNAポリメラーゼが終止配列に達するかまたはDNAテンプレートを完成するまで続く。
[0560]上記において説明されるように、Cap0を含むmCAPジヌクレオチド類似体である7mG(5’)ppp(5’) Nが、インビトロ転写の開始のために使用された(例えば、RNA 1: 957-967 (1995))。これらのジヌクレオチド類似体を使用して作製されるキャップされたRNA分子は、Cap0を含む。しかしながら、合成されたキャップされたRNA分子の約50%のみが、正しい「フォワード」方向性のCap0を有する。Cap0を有するRNAからCap1を有するRNAへ変換するために、追加の酵素反応は、(ヌクレオシド-2’-O)メチルトランスフェラーゼを使用して実施されなければならない。しかしながら、この変換は、定量的ではなく;制御するのは簡単ではなく、残ったCap0 RNAをCap1 RNAから分離することは困難である。さらに、転写開始に対するNTP(詳細にはGTP)との競合は、作製された活性キャップされたRNA分子の量をさらに減少させる。
[0561]さらに、リボース上の3’位および/または2’位がブロックされた修飾7mG残基を有する、修飾されたジヌクレオチド類似体、例えば、7m3’Ome(5’)ppp(5’)Nおよび他の関連するARCA類似体などが、インビトロ転写の開始のために使用された(例えば、RNA 7:1486-1495 (2001))。これらのARCAキャップ類似体は、「フォワード」方向においてのみRNA合成を対象にしており、したがって、5’-末端(7mG残基に対する2’および/または3’修飾を有する)上に(天然)Cap0を有するRNA分子を生成する。そのようなRNAは、標準的ジヌクレオチド類似体7mG(5’)ppp(5’)Nを使用して調製されたRNAと比較して翻訳システムにおいてより活性である。ARCA Cap0を有するRNAからARCA Cap1を有するRNAへ変換するために、追加の酵素反応は、前に説明したジヌクレオチド類似体にとって必要なのと同様に、(ヌクレオシド-2’-O)メチルトランスフェラーゼによって実施されなければならない。この方法は、mCAPジヌクレオチド類似体に対して詳細に説明されたのと同じ欠点を有しており;Cap0を有するRNAからARCA Cap1を有するRNAへの変換は、定量的ではなく;反応は、制御するのが簡単ではなく、残ったCap0 RNAをCap1 RNAから分離することは困難であり、転写開始に対するNTP(詳細にはGTP)との競合は、作製された活性キャップされたRNA分子の量をさらに減少させる。
[0562]3’末端グアノシン残基を有する短いオリゴヌクレオチドプライマー(2merから6mer)が、インビトロ転写の開始のために使用されてきた(Pitulle, C.ら, Gene, 112:101~105 (1992))。これらのオリゴヌクレオチドプライマーは、修飾および非修飾のリボヌクレオシド残基を含んだ(例えば、修飾リボヌクレオシド残基は、2’-O-メチル化ヌクレオシド残基および2’-デオキシリボヌクレオシド残基を含んだ)。より短いオリゴヌクレオチドプライマー(二量体から四量体)は、実質的に、転写開始のためにGTPに勝るが、その一方で、より長いプライマー(五量体から六量体)は、GTPと比較して、転写の開始においてそれほど効率的ではない。それは、これらのより長いプライマーは(それらが設計されたように)、開始部位においてDNAテンプレートに対して低いパーセントの相補性を有するためである。対照的に、二量体であるAGは(それらが設計されたように)、開始部位においてDNAテンプレートに対して相補的であった。このセクションにおいて説明される、オリゴヌクレオチドプライマーを使用して作製されるRNA分子は、内部2’-O-メチル化されたヌクレオシドを有したが、5’Cap0、Cap1、Cap2、またはTMG-capを含まなかった。キャップ構造を有さないRNAを、Cap1、Cap2、またはTMG-キャップ構造を有するRNAへと変換するためには、キャッピング酵素を使用する追加の酵素反応が生じなければならないであろう。しかしながら、そのような変換は、上記において述べられたものと同じ欠点を有する。
[0563]キャップ構造を含む他の短いRNAオリゴヌクレオチドおよび内部2’-O-メチル化ヌクレオチド残基は、化学的に調製されてきた(Ohkuboら, Org. Letters 15:4386~4389 (2013))。これらの短いキャップされたオリゴヌクレオチドは、T4 DNAリガーゼおよび相補的DNA表在性異物オリゴヌクレオチドを使用する、長いRNAの「切頂された(decapitated)」(5’キャップ構造を有さない)断片によってライゲードされた。この化学酵素的方法を使用して合成された最終的なRNAは、内部2’-O-メチル化ヌクレオシド残基および5’-TMG-キャップ構造の両方を有した。しかしながら、このライゲーションアプローチを使用した場合、短いキャップされたRNA(<200-mer)のみが調製された。その上、収率も低かった(15~30%)。T4 DNAライゲーション反応を制御し最適化するのは容易ではなく、ならびに、それは、ポリアクリルアミドゲル電気泳動法を使用する困難な分離プロセスおよび残ったキャップされていないRNAからのキャップされたRNAの単離を必要とする。PAGE法による、残ったキャップされていないmRNAからの長い(500~10000塩基)キャップされたmRNAの分離は、実現可能ではない。
[0564]最後に、5’-修飾ヌクレオチドまたは5’-修飾モノヌクレオチドまたは5’-修飾ジヌクレオチド、典型的にはグアノシンの誘導体が、RNAのインビトロ転写を開始するために使用されてきた(Gene, 112:101~105 (1992)およびBioconjug. Chem., 10371~378 (1999))。これらのイニシエーターヌクレオシドおよびヌクレオチドは、標識または親和性基(例えば、ビオチン)を有し得、ならびに、RNAの5’-末端に組み込まれた場合、合成されたRNAの容易な検出、単離、および精製を可能にするであろう。この5’-標識またはタグ付けされたRNAは、いくつかの用途にとって必要であり得る。しかしながら、この戦略は、Cap0、Cap1、Cap2、またはTMG-キャップ構造を有するmRNAの調製には使用されなかった。
[0565]本開示のある特定の態様では、本明細書に記載のキャップされたmRNA配列イニシエーターの組成物が提供される。関連する態様では、本明細書に記載のキャップされたmRNA配列イニシエーターを使用してRNAが合成される方法である。
[0566]mRNA配列イニシエーター
本明細書で提供されるのは、RNA合成に使用され得るmRNA配列イニシエーターである。mRNA配列イニシエーターは、開始部位においてDNAテンプレートの配列に対して相補的であり得るハイブリダイゼーション配列を有し得る。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法および組成物での使用のためのイニシエーターのハイブリダイゼーション配列の長さは、テンプレートヌクレオチド配列の同一性ならびにこのイニシエーターがDNAテンプレートにハイブリダイズされる、またはインビトロ転写の際に使用される温度を含むいくつかの要因に依存する。転写での使用のためのキャップされたイニシエーターの特定のヌクレオチド配列の所望の長さの決定は、当業者によってまたは常套的実験によって容易に決定することができる。例えば、核酸またはオリゴヌクレオチドの長さは、所望のハイブリダイゼーション特異性または選択性に基づいて決定され得る。
[0567]mRNA配列イニシエーターは、キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーであり得る。いくつかの実施形態では、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマー(逆5’-5’キャップヌクレオチドを含む)のヌクレオチド長さは、3から約9の間であり、いくつかの実施形態では、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマー(Capを含む)のヌクレオチド長さは、3から約7の間であり、いくつかの実施形態では、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマー(Capを含む)のヌクレオチド長さは、3から約5の間であり、ならびにいくつかの実施形態では、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマー(Capを含む)のヌクレオチド長さは、約3である。イニシエーター、例えば、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマー、内のハイブリダイゼーション配列の長さは、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーの全長に等しいかまたはより短くあり得る。
[0568]ハイブリダイゼーション配列の存在は、強制的に、イニシエーター、例えば、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーを、開始部位にて、所望の方向(すなわち、「フォワード」方向)においてのみDNAテンプレートの相補的配列に支配的に揃えさせる。いくつかの実施形態では、フォワード方向において、RNA転写物は、逆グアノシン残基によって始まる。正しくない「リバース」方向に対する、DNAテンプレート上でのプライマーアライメントのフォワード方向の優性は、ハイブリダイゼーション複合体の熱力学によって維持される。後者は、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーのハイブリダイゼーション配列の長さおよびDNAテンプレートによるハイブリダイゼーションに関与する塩基の同一性によって決定され得る。所望のフォワード方向でのハイブリダイゼーションは、DNAテンプレートおよび開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーがハイブリダイズされるかまたはインビトロ転写の際に使用される温度および反応条件にも依存し得る。
[0569]標準的GTP、ATP、CTP、またはUTPによる開始の効率と比較して、例示的イニシエーター、例えば、本開示の開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーは、転写開始の効率を高める。いくつかの実施形態では、RNAの合成が主に開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーから始まり、転写混合物におけるいかなるNTPからでない場合、転写開始は、増強されると考えられる。増強された転写開始の効率は、結果として、RNA転写物のより高い収率をもたらす。増強された転写開始の効率は、開始キャップされたプライマーを用いない従来法によるRNAの合成と比べて約10%、約20%、約40%、約60%、約80%、約90%、約100%、約150%、約200%、または約500%まで増加され得る。ある特定の実施形態では、キャップされたmRNA配列イニシエーター、例えば、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーは、転写開始に対してNTP(詳細にはGTP)に勝る。当業者は、基質活性のレベルおよび開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーの効率を容易に決定することができる。基質の効率を決定する方法の一例は、実施例13)に示される。ある特定の実施形態では、開始は、NTPよりむしろキャップされたオリゴヌクレオチドプライマーから行われ、結果として、より高いレベルの転写mRNAのキャッピングを生じる。
[0570]いくつかの態様では、置換または修飾を有する開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーを使用してRNAを合成する方法が提供される。いくつかの態様では、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーの置換および修飾は、実質的に、RNAの合成を阻害しない。常套的試験合成を実施することにより、修飾された開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーによって望ましい合成結果を得ることができるか否かを決定することができる。当業者は、そのような常套的実験を実施することにより、望ましい結果を得ることができるか否かを決定することができる。開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーの置換または修飾としては、例えば、1つまたは複数の修飾されたヌクレオシド塩基、1つまたは複数の修飾された糖、1つまたは複数の修飾されたインターヌクレオチド結合、および/または1つまたは複数の修飾された三リン酸架橋が挙げられる。
[0571]本明細書で提供される方法および組成物の1つまたは複数の修飾基を含み得るイニシエーター、例えば、修飾された開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーは、開鎖3’-OH基上へNTPを組み入れることによって、DNAテンプレート上においてRNAポリメラーゼによって延長することができる。開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーは、天然RNAおよびDNAヌクレオシド、修飾ヌクレオシド、またはヌクレオシド類似体を含み得る。開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーは、天然インターヌクレオチドホスホジエステル結合またはそれらの修飾、あるいはその組合せを含み得る。
[0572]一実施形態では、修飾基は、酵素反応媒体の温度が高くなるほど高い比率において修飾された開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーから解離する、熱的に易動性な基であり得る。オリゴヌクレオチドおよびNTPに対する熱的に易動性な基の例は、Nucleic Acids Res., 36:e131 (2008)、Collect. Symp. Ser., 10:259~263 (2008)、およびAnalytical Chemistry, 81:4955~4962 (2009)に記載される。
[0573]いくつかの態様では、少なくとも1つまたは複数のNTPが転写反応に加えられる場合に合成されるRNAが、本明細書において開示される修飾を有し得る方法が提供される。いくつかの態様では、少なくとも1つのNTPの修飾は、RNAのRNAポリメラーゼ媒介性合成を実質的に阻害しない。NTPの修飾は、例えば、1つまたは複数の修飾されたヌクレオシド塩基、1つまたは複数の修飾された糖、1つまたは複数の修飾された5’-三リン酸を含み得る。NTPの修飾は、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーの3’-末端上に組み入れられ得、それは、転写を阻害せず、プライマーのさらなる延長を支援する。
[0574]別の実施形態では、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーの修飾基は、検出可能な標識または検出可能なマーカーであり得る。したがって、転写後、検出可能な標識またはマーカーを含む標的RNAは、サイズ、質量、色、および/または親和性捕捉によって識別することができる。いくつかの実施形態では、検出可能な標識またはマーカーは、蛍光色素であり;ならびに親和性捕捉標識は、ビオチンである。ある特定の実施形態では、転写反応の1つまたは複数の成分(開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーおよび/またはNTP)は、検出可能な標識またはマーカーによって標識され得る。したがって、転写後、RNA分子は、例えば、サイズ、質量、親和性捕捉、または色によって識別することができる。いくつかの実施形態では、検出可能な標識は、蛍光色素であり;ならびに親和性捕捉標識は、ビオチンである。
[0575]本開示のmRNA配列イニシエーターを合成するために、標準的化学合成法および酵素合成法が用いられ得、それは、本明細書の実施例のセクションで開示される。
[0576]キット
転写を行うためのmRNA配列イニシエーターを含むキットも想到される。例えば、キットは、一般的なRNA(例えば、FLuc mRNA)の合成のための全ての転写試薬を含み得る。より詳細には、キットは、以下:mRNA配列イニシエーター;転写のためにマークされた容器;RNA合成を実施するための説明書;ならびに、1つまたは複数の修飾または非修飾の開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマー、1つまたは複数の非修飾NTP、1つまたは複数の修飾NTP(例えば、シュードウリジン5’-三リン酸)、RNAポリメラーゼ、他の酵素、反応緩衝剤、マグネシウム、およびDNAテンプレートからなる群から選択される1つまたは複数の試薬を含み得る。
[0577]本開示のmRNA配列イニシエーターは、様々な開始ヌクレオシド、ヌクレオチド、およびオリゴヌクレオチドの使用、あるいはCap0構造を含むポリホスフェートジヌクレオチド誘導体、例えば、mCAPおよびARCAなどの使用を伴う現在の方法および組成物に勝る著しい利点を有する。mRNA配列イニシエーター、例えば、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーは、既存の転写システムおよび試薬に適合し得、追加の酵素または試薬を必要としない。加えて、開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーの使用は、いくつかの非酵素ステップおよび酵素ステップ(例えば、キャッピングおよび2’-O-メチル化など)を不要にし、結果として、プロセスの複雑さおよびRNA合成のコストを低減する。
[0578]本明細書に記載の例示の方法は、T7 RNAポリメラーゼ媒介性転写反応に関し、転写反応において使用するための当技術分野において既知のいくつかの他のRNAポリメラーゼは、本開示の組成物および方法によって利用され得る。利用され得る天然または突然変異バリアントを含む他の酵素としては、例えば、SP6およびT3 RNAポリメラーゼ、ならびに、熱安定性RNAポリメラーゼなどの他の供給源に由来するRNAポリメラーゼが挙げられる。
[0579]いくつかの核酸複製および増幅方法は、プロセスの一部として転写を含み得る。中でも特に、これらの方法は、転写媒介性増幅(TMA)および核酸配列ベースの増幅(NASBA)、DNAおよびRNA配列決定、ならびに当技術分野で既知の他の核酸延長反応である。当業者は、将来に開発される様々な転写反応を含めた転写方法の代わりにまたはそれと一緒に他の方法を使用してもよいことを理解するであろう。
[0580]治療用途
一態様では、本明細書で説明されるのは、冠動脈疾患のリスクの低減を必要とする対象における冠動脈疾患のリスクを低減するための方法であって、対象に本明細書に記載の薬学的組成物の有効量を投与するステップを含む方法である。
[0581]一態様では、本明細書で説明されるのは、キャップされたmRNA配列イニシエーター、例えば、薬学的組成物において治療薬として使用するための開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーを含むmRNAの製造、細胞の医療状態を治療するための細胞へのキャップされたイニシエーターを含むRNAの導入、あるいは宿主細胞に対する治療効果を有し得るタンパク質を産生するためにこれらのRNAを利用する細胞へのキャップされたイニシエーターを含むRNAの導入である。
[0582]キャップされたイニシエーターを含むRNAを利用して、ある状態を治療する方法の1つは、本明細書に記載のキャップされたイニシエーターを含むRNAまたはそのようなRNAを含む組成物を、症状/総体的徴候の重症度が減少され得るかまたは排除され得るような状態を有するかまたは有することが疑われる対象に投与するステップを含む。
[0583]本明細書に記載のキャップされたイニシエーターを含むRNAは、薬学的に許容される担体および/または薬学的に許容される塩において4mg/ml以下の濃度で製剤化された場合、症状および/または総体的徴候の低減を生じるために、薬学的に許容される担体のみによる未治療の個体より、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、またはそれ以上効果的である。
[0584]薬学的組成物は、注射または特定の状態を治療するための当業者既知の他の適切な経路による投与のために製剤化され得る。非経口投与のための注射可能な組成物は、典型的には、好適な溶液および/または薬学的担体、例えば、無菌生理食塩水などの中において活性化合物を含む。組成物は、脂質またはリン脂質、リポソーム懸濁液、または水性エマルション、における懸濁液として製剤化してもよい。
[0585]様々な組成物および/または製剤を調製するための方法は、当業者に既知であり、Remington’s Pharmaceutical Sciences (19th Ed., Williams & Wilkins, 1995)を参照されたい。投与される組成物は、標的細胞または組織での所望のタンパク質の発現を増加させるために、大量の選択された化合物を薬学的に安全で有効な量において含有するであろう。
[0586]いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、上記のように、少なくとも0.1%(w/v)の化合物を含有し、いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、0.1%超の化合物を含有し、いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、最大で約10%までの化合物を含有し、いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、最大で約5%までの化合物を含有し、ならびに、いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、最大で約1%(w/v)までの化合物を含有する。好適な濃度の選択は、所望の用量、頻度、および活性剤の送達の方法などの要因に依存する。
[0587]対象、例えば、哺乳動物またはヒトなどの治療のために、投薬量は、対象の体重および健康状態全般、治療される状態、症状の重症度などの要因に基づいて決定される。投薬量および濃度は、望ましくない副作用を避けつつ所望の効果を生じるように決定される。主題の化合物の典型的投薬量は、ヒト患者の場合、約0.0005mg/日から500mg/日の範囲であり、ある特定の実施形態では約1~100mg/日の範囲である。例えば、より多い用量の投薬計画は、例えば、50~100、75~100、または50~75mg/日を含み、より少ない用量の投薬計画は、例えば、1~50、25~50、または1~25mg/日を含む。
[0588]RNA修飾
本明細書で提供されるのは、標的エクスビボおよびインビボ送達システムにとって好適なイニシエーター、例えば、本明細書に記載の開始キャップされたオリゴヌクレオチドプライマーなど、で修飾されたRNA分子である。修飾RNA分子は、2つ以上の連結したリボ核酸サブユニットを含み得る。非限定的な修飾RNAの例としては、CRISPRガイドRNA、短鎖干渉RNA(siRNA)、マイクロRNA(miRNA)、短鎖ヘアピンRNA(shRNA)、小型核RNA(snRNA)、メッセンジャーRNA(mRNA)、前駆体mRNA(プレmRNA)、アンチセンスRNA(asRNA)、および異核RNA(hnRNA)が挙げられる。本明細書に記載の修飾RNAは、RNA配列およびその任意の構造的実施形態の両方、例えば、一本鎖、二本鎖、三本鎖、環状、らせん、ヘアピン、ステムループ、バルジなどを包含する。修飾RNAは、少なくとも約3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、100、200、300、400、または500塩基の長さを含み得る。修飾RNAは、少なくとも約1キロベース(kb)、2kb、3kb、4kb、5kb、10kb、20kb、50kb、またはそれ以上の長さを含み得る。いくつかの実施形態では、修飾RNAは、CRISPRガイドRNA(gRNA)である。gRNAは、シングルガイドRNAであっても、またはデュアルガイドRNAであってもよい。いくつかの実施形態では、修飾RNAは、mRNAである。いくつかの実施形態では、mRNAは、細胞から単離しても、または組織から単離してもよい。いくつかの実施形態では、mRNAはDNAから転写され得る。いくつかの実施形態では、mRNAは化学的に合成されてもよい。
[0589]特定の実施形態では、本明細書で提供される修飾RNA分子は、RNaseまたは他のエキソヌクレアーゼによる分解に対して耐性がある。特定の実施形態では、本明細書で提供される修飾RNA分子は、エンドヌクレアーゼによる分解を防ぐために安定化される。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される修飾RNA分子は、インビボ送達に適しており、非修飾RNAと比較して、細胞性免疫受容体活性化(例えば、TLR、RIG-I)の誘導が少ない。RNA修飾は、全体が両方とも参照により本明細書に組み込まれる、Diebold(2008)Adv Drug Deliv Rev.Apr 29;60(7):813-23)およびSorrentino(1998)Cellmol Life Sci.Aug;54(8):785-94に記載されているとおりである。
[0590]本明細書に記載のヌクレオチドは、合成されても、または化学修飾されてもよい。例えば、本明細書で提供されるガイドRNAは、合成または化学修飾されたガイドRNAであってもよい。修飾されるガイドRNA中のヌクレオチドは、ガイドRNAとCas9との結合領域中の1つまたは複数のヌクレオチド、および/またはガイドRNAと標的DNAとの結合領域中のヌクレオチドに対応するヌクレオチドであってもよい。ガイドRNAの残りの非修飾のヌクレオチドは、塩基の2’-OH位置へのCas9の結合を最小限に抑えるために特定する必要があるヌクレオチドであり得る。いくつかの実施形態では、ヌクレオチドは、ヌクレオチドの糖部分の2’位で修飾され得る。いくつかの実施形態において、糖部分の2’-OH基は、H、OR、R、ハロ、SH、SR、H2、NHR、N(R)2またはCNから選択される基によって置き換えられ、ここでRはC1~C6アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり、ハロは、F、Cl、BrまたはIである。他の修飾としては、逆位の(デオキシ)無塩基、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、CN、CF、メトキシ、イミダゾール、カルボキシレート、チオエート、C1~C10低級アルキル、置換低級アルキル、アルカリルまたはアラルキル、ヘテロシクロアルキル(heterozycloalkyl);ヘテロシクロアルカリール(heterozycloalkaryl);アミノアルキルアミノ;ポリアルキルアミノまたは置換シリルが挙げられる。特定の配列および修飾を有するRNAを作製する方法は、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Dellingerら(2011)、J.Am.Chem.Soc,133、11540;米国特許第8,202,983号;Kumarら、(2007)、J.Am.Chem.Soc、129、6859-64;WO2013176844において、当業者に公知である。
[0591]いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドは合成であってもよい。例えば、mRNAは、化学的に合成されたmRNAであってもよい。合成RNAの生産量は、配列および修飾に基づいている。2’-O-メチル修飾は、RNA合成中のカップリングの有効性または効率を高め、したがって、化学的に合成されたRNAの収量を増加させることが示されている。さらに、ヌクレオチドは、ホスホロチオエートによって修飾され得る。ホスホチオエート(ホスホロチオエート)(PS)結合は、オリゴヌクレオチドのリン酸骨格の非架橋酸素を硫黄原子に置換する。したがって、本開示の例示的なヌクレオチドとしては、限定するものではないが、リボ核酸(RNA)、デオキシリボ核酸(DNA)、トレオース核酸(TNA)、グリコール核酸(GNA)、ペプチド核酸(PNA)、ロックド核酸(LNA類、例としては、β-D-リボ配置を有するLNA、α-L-リボ配置を有するa-LNA(LNAのジアステレオマー)、2’-アミノ官能化を有する2’-アミノ-LNA、および2’-アミノ官能化を有する2’-アミノ-a-LNA)またはそのハイブリッドが挙げられる。
標的送達のためのコンジュゲート
[0592]本明細書では、mRNA、ガイドRNA、miRNA、siRNA、DNA、ペプチド、または他の微小分子もしくは高分子などの薬剤の標的送達に適したコンジュゲートが提供される。コンジュゲートは、エクスビボまたはインビボでの標的送達のための1つまたは複数のアプタマー、リガンド、または部分を含み得る。いくつかの実施形態では、コンジュゲートは、ターゲティング部分(またはリガンド)、リンカー、およびターゲティング部分に接続された活性剤(またはペイロード)を含む。活性剤は、治療剤、予防剤、または診断/予後剤であってもよい。活性剤は、対象における生理学的機能(例えば、遺伝子発現)を操作する能力を有し得る。活性剤は、ガイドRNA、mRNA、miRNA、siRNA、DNA、またはペプチドであってもよい。活性剤は、リンカーを介して、非共有結合を介して、核酸塩基の対合形成を介して、またはそれらの任意の組合せによって、ターゲティング部分と結合され得る。いくつかの実施形態では、コンジュゲートは、式:X-Y-Zを有する単一の活性剤と単一のターゲティング部分との間のコンジュゲートであってもよく、式中、Xは、ターゲティング部分であり;Yはリンカーであり;かつZはガイドRNAである。特定の実施形態では、1つのターゲティングリガンドを2つ以上の活性剤にコンジュゲートしてもよく、このコンジュゲートは式:X-(Y-Z)nを有する。例えば、このコンジュゲートは、ガイドRNAおよびmRNAを含み得る。特定の実施形態では、1つの活性剤を2つ以上のターゲティングリガンドに連結してもよく、このコンジュゲートは式:(X-Y)n-Zを有する。他の実施形態では、1つまたは複数のターゲティング部分は、コンジュゲート式が(X-Y-Z)nであり得る1つまたは複数の活性ペイロードに結合され得る。様々な組合せにおいて、コンジュゲートの式は、例えば、X-Y-Z-Y-X、(X-Y-Z)n-Y-Z、またはX-Y-(X-Y-Z)nであってもよく、ここでXはターゲティング部分であり;Yはリンカーであり;Zは活性剤、例えば、ガイドRNAである。コンジュゲート中の各部分の数は、薬剤の種類、コンジュゲートのサイズ、送達標的、コンジュゲートのパッケージングに使用される粒子、他の活性剤(例えば、免疫学的アジュバント)および投与経路に応じて変動し得る。X、Y、およびZの各存在は、同じでも異なっていてもよく、例えば、コンジュゲートは、複数の種類のターゲティング部分、複数の種類のリンカー、および/または複数の種類の活性剤を含んでもよく、nは1以上の整数である。いくつかの実施形態では、nは1~50の間、または2~20の間、または5~40の間の整数である。いくつかの実施形態では、nは2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49または50の整数であってもよい。
[0593]いくつかの実施形態では、ウイルス、ポリマーおよびリポソーム製剤、細胞透過性ペプチド、アプタマー、リガンド、またはコンジュゲートおよび抗体アプローチを使用して、活性剤、例えばガイドRNAを細胞および組織に送達し得る。部分またはリガンドは、ガイドRNAを特定の器官、組織、または細胞、例えば肝臓の肝細胞に対して誘導し得、ターゲティング部分と呼んでもよい。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、薬力学、薬物動態、結合、吸収、細胞分布、細胞取り込み、電荷およびクリアランスを含むがこれらに限定されない、付着分子(例えば、mRNAまたはガイドRNA)の1つまたは複数の特性を改変する。
[0594]本明細書に記載の活性剤に結合し得る例示的な部分としては、限定するものではないが、インターカレーター、レポーター分子、ポリアミン、ポリアミド、ポリエチレングリコール、チオエーテル、ポリエーテル、コレステロール、チオコレステロール、コール酸部分、葉酸塩、脂質、リン脂質、ビオチン、フェナジン、フェナントリジン、アントラキノン、アダマンタン、アクリジン、フルオレセイン、ローダミン、クマリン、色素、コレステロール部分などの脂質部分(Letsingerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、1989、86、6553);コール酸(Manoharanら、Bioorg.Med.Chem.Lett.、1994、4、1053);チオエーテル、例えば、ヘキシル-S-トリチルチオ-ル(Manoharanら、Ann.NY.Acad.Sci.、1992、660、306;Manoharanら、Bioorg.Med.Chem.Let.、1993、3、2765);チオコレステロール(Oberhauserら、Nucl.Acids Res.、1992、20、533);脂肪族鎖、例えば、ドデカンジオールまたはウンデシル残基(Saison-Behmoarasら、EMBO J.、1991、10、111;Kabanovら、FEBS Lett.、1990、259、327;Svinarchukら、Biochimie、1993、75、49);リン脂質、例えば、ジ-ヘキサデシル-rac-グリセロールまたはトリエチルアンモニウム-l,2-ジ-0-ヘキサデシル-rac-グリセロ-3-H-ホスホネート(Manoharanら、Tetrahedron Lett.、1995、36、3651;Sheaら、Nucl.Acids Res.、1990、18、3777);ポリアミンまたはポリエチレングリコール鎖(Manoharanら、Nucleosides & Nucleotides、1995、14、969);アダマンタン酢酸(Manoharanら、Tetrahedron Lett.、1995、36、3651);パルミチル基(Mishraら、Biochim.Biophys.Acta、1995、1264、229);またはオクタデシルアミンまたはヘキシルアミノ-カルボニル-オキシコレステロール部分(Crookeら、J.Pharmacol.Exp.Ther.、1996、277、923)が挙げられる(全ての引用文献は、その全体が本明細書に援用される)。ターゲティング部分には、天然に存在する分子、または組換えもしくは合成の分子が挙げられ、これには、限定するものではないが、ポリリジン(PLL)、ポリL-アスパラギン酸、ポリL-グルタミン酸、スチレン-無水マレイン酸コポリマー、ポリ(L-ラクチド-co-糖化)コポリマー、ジビニルエーテル-無水マレイン酸コポリマー、N-(2-ヒドロキシプロピル)メタクリルアミドコポリマー(HMPA)、ポリエチレングリコール(PEG、例えば、PEG-2K、PEG-5K、PEG-10K、PEG-12K、PEG-15K、PEG-20K、PEG-40K)、MPEG、[MPEG]2、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリウレタン、ポリ(2-エチルアクリル酸)、N-イソプロピルアクリルアミドポリマー、ポリホスファジン、ポリエチレンイミン、カチオン基、スペルミン、スペルミジン、ポリアミン、シュードペプチド-ポリアミン、ペプチド模倣ポリアミン、デンドリマーポリアミン、アルギニン、アミジン、プロタミン、カチオン脂質、カチオンポルフィリン、ポリアミンの四級塩、チロトロピン、メラノトロピン、レクチン、糖タンパク質、サーファクタントプロテインA、ムチン、グリコシル化ポリアミノ酸、トランスフェリン、ビスホスホネート、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸、アプタマー、アシアロフェツイン、ヒアルロン酸、プロコラーゲン、免疫グロブリン(例えば、抗体)、インスリン、トランスフェリン、アルブミン、糖アルブミンコンジュゲート、インターカレート剤(例えば、アクリジン)、架橋剤(例えば、ソラレン、マイトマイシンC)、ポルフィリン(例えば、TPPC4、テキサフィリン、サフィリン)、多環式芳香族炭化水素(例えば、フェナジン、ジヒドロフェナジン)、人工エンドヌクレアーゼ(例えば、EDTA)、親油性分子(例えば、ステロイド、胆汁酸、コレステロール、コール酸、アダマンタン酢酸、1-ピレン酪酸、ジヒドロテストステロン、1,3-ビス-O(ヘキサデシル)グリセロール、ゲラニルオキシヘキシル基、ヘキサデシルグリセロール、ボルネオール、メントール、1,3-プロパンジオール、ヘプタデシル基、パルミチン酸、ミリスチン酸、03-(オレオイル)リトコール酸、03-(オレオイル)コレン酸、ジメトキシトリチル、またはフェノキサジン)、ペプチド(例えば、αらせんペプチド、両親媒性ペプチド、RGDペプチド、細胞透過性ペプチド、エンドソーム分解/融合性ペプチド)、アルキル化剤、リン酸塩、アミノ、メルカプト、ポリアミノ、アルキル、置換アルキル、放射標識マーカー、酵素、ハプテン(例えば、ビオチン)、輸送/吸収促進剤(例えば、ナプロキセン、アスピリン、ビタミンE、葉酸)、合成リボヌクレアーゼ(例えば、イミダゾール、ビスイミダゾール、ヒスタミン、イミダゾルクラスター、アクリジン-イミダゾールコンジュゲート、テトラアザマクロ環のEu3+複合体)、ジニトロフェニル、HRP、AP、抗体、ホルモンおよびホルモン受容体、レクチン、炭水化物、多価炭水化物、ビタミン(例えば、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB、例えば、葉酸、B12、リボフラビン、ビオチン、およびピリドキサール)、ビタミン補因子、リポ多糖、p38 MAPキナーゼの活性化因子、NF-κBの活性化因子、タクソン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、サイトカラシン、ノコダゾール、ジャプラキノライド、ラトランキュリンA、ファロイジン、スウィンホリドA、インダノシン、ミオセルビン、腫瘍壊死因子アルファ(TNFalpha)、インターロイキン-1ベータ、ガンマインターフェロン、天然または組換え低密度リポタンパク質(LDL)、天然または組換え高密度リポタンパク質(HDL)、および細胞透過剤(例えば、ヘリカル細胞透過剤)、ペプチドおよびペプチド模倣リガンド、例えば、DまたはLペプチドなどの天然に存在するかまたは修飾されたペプチドを有するもの;α、β、またはγペプチド;N-メチルペプチド;アザペプチド;1つまたは複数のアミドを有するペプチド、すなわちペプチド結合を1つまたは複数の尿素、チオ尿素、カルバメート、またはスルホニル尿素結合で置き換えたペプチド;または環状ペプチド;両親媒性ペプチド、例としては、限定するものではないが、セクロピン、ライコトキシン、パラダキシン、ブフォリン、CPF、ボンビニン様ペプチド(BLP)、カテリシジン、セラトトキシン、S.clavaペプチド、メクラウナギ腸内抗菌ペプチド(HFIAP)、マガイニン、ブレビニン-2、デルマセプチン、メリチン、プレウロシジン、H2Aペプチド、アフリカツメガエルペプチド、エスクレンチニス-1、およびカエリンが挙げられる。ペプチド模倣体(本明細書ではオリゴペプチド模倣体とも呼ばれる)は、天然ペプチドと同様の定義された三次元構造に折りたたむことができる分子である。ペプチドまたはペプチド模倣リガンドまたは部分は、約5~50アミノ酸長、例えば、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50アミノ酸長であり得る。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、他のペプチド、例えば、ソマトスタチン、オクテオチド、LHRH(黄体形成ホルモン放出ホルモン)、上皮成長因子受容体(EGFR)結合ペプチド、アプチドまたは二座ペプチド、RGD含有ペプチド、タンパク質足場、例えば、フィブロネクチンドメイン、単一ドメイン抗体、安定なscFv、または他のホーミングペプチドであってもよい。非限定的な例として、タンパク質またはペプチドベースのターゲティング部分は、タンパク質、例えば、トロンボスポンジン、腫瘍壊死因子(TNF)、アネキシンV、インターフェロン、アンギオスタチン、エンドスタチン、サイトカイン、トランスフェリン、GM-CSF(顆粒球-マクロファージコロニー-刺激因子)、または血管内皮増殖因子(VEGF)、肝細胞増殖因子(HGF)、(血小板由来増殖因子(PDGF)、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、および上皮増殖因子(EGF)などの増殖因子であってもよい。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、抗体、抗体フラグメント、RGDペプチド、葉酸、または前立腺特異的膜抗原(PSMA)であってもよい。いくつかの実施形態では、タンパク質足場は、抗体由来のタンパク質足場であってもよい。非限定的な例としては、単一ドメイン抗体(dAb)、ナノボディ、単鎖可変フラグメント(scFv)、抗原結合フラグメント(Fab)、アビボディ、ミニボディ、CH2Dドメイン、Fcab、および二重特異性T細胞エンゲージャー(BiTE)分子が挙げられる。いくつかの実施形態では、scFvは安定したscFvであり、ここで、scFvは超安定特性を有する。いくつかの実施形態では、ナノボディは、ラクダ科抗体の単一可変ドメイン(VHH)に由来し得る。
[0595]いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、標的細胞、マーカー、または特定の細胞の表面に排他的または主に存在する分子を認識するか、または結合する。例えば、ターゲティング部分は、腫瘍抗原に結合し、活性化剤、例えば、ガイドRNA-Cas複合体を悪性細胞へ誘導し得る。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、細胞内タンパク質を認識する。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、コンジュゲートを特定の組織、細胞、または細胞内の位置に誘導する(例えば、三価のN-アセチルガラクトサミンは、哺乳動物のヘパトサイトの表面のアシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)を標的にする;Nairら J. Am. Chem. Soc. 2014, 136, 16958、また、US17/192,709も参照されたい)。ターゲティング部分は、コンジュゲートを培養中もしくは生物全体、またはその両方に誘導し得る。いずれの場合も、ターゲティング部分は、標的細胞の表面または内部に存在する受容体に結合し得、このターゲティング部分は、有効な特異性、親和性および結合力で受容体に結合する。他の実施形態では、ターゲティング部分は、コンジュゲートを肝臓、腎臓、肺、または膵臓などの特定の組織に標的する。他の場合には、ターゲティング部分は、コンジュゲートを網状内皮もしくはリンパ系の細胞に、またはマクロファージもしくは好酸球などの専門的な食細胞に誘導し得る。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、RTK受容体、EGF受容体、セリンまたはトレオニンキナーゼ、Gタンパク質カップリングされた受容体、メチルCpG結合タンパク質、細胞表面糖タンパク質、癌幹細胞抗原またはマーカー、炭酸脱水酵素、細胞溶解性Tリンパ球抗原、DNAメチルトランスフェラーゼ、細胞外酵素、グリコシルホスファチジルイノシトールアンカー共受容体、グリピカン関連内在性膜プロテオグリカン、熱ショックタンパク質、低酸素誘導型タンパク質、多剤耐性トランスポーター、腫瘍関連マクロファージマーカー、腫瘍関連炭水化物抗原、TNF受容体ファミリーメンバー、膜貫通タンパク質、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー、腫瘍分化抗原、亜鉛依存性メタロエキソペプチダーゼ、亜鉛輸送体、ナトリウム依存性膜貫通輸送タンパク質、レクチンのSIGLECファミリーのメンバー、またはマトリックスメタロプロテイナーゼを認識し得る。
[0596]ターゲティング部分は、核酸塩基、糖部分、または核酸、例えば、ガイドRNAまたはmRNAのヌクレオシド間結合にコンジュゲートし得る。プリン核酸塩基またはその誘導体へのコンジュゲーションは、環内原子および環外原子を含む任意の位置で起こり得る。いくつかの実施形態では、プリン核酸塩基の2位、6位、7位、または8位が、ある部分に結合している。ピリミジン核酸塩基またはその誘導体へのコンジュゲーションはまた、任意の位置でも起こり得る。いくつかの実施形態では、ピリミジン核酸塩基の2位、5位、および6位をある部分で置換してもよい。ある部分が核酸塩基にコンジュゲートする場合、好ましい位置とは、ハイブリダイゼーションを妨げない、すなわち、塩基対合に必要な水素結合相互作用を妨げない位置である。
[0597]ヌクレオシドの糖部分へのコンジュゲーションは、任意の炭素原子で発生し得る。コンジュゲート部分に結合し得る糖部分の炭素原子の例としては、2’、3’、および5’炭素原子が挙げられる。ガンマ位はまた、脱塩基残基などのコンジュゲート部分に結合することもできる。ヌクレオシド間結合は、コンジュゲート部分を有することもできる。リン含有結合(例えば、ホスホジエステル、ホスホロチオエート、ホスホロジチオテート、ホスホロアミデートなど)の場合、コンジュゲート部分は、リン原子にまたはリン原子に結合したO、N、またはS原子に対して直接結合し得る。アミンまたはアミドを含むヌクレオシド間結合(例えば、PNA)の場合、コンジュゲート部分は、アミンまたはアミドの窒素原子にまたは隣接する炭素原子に結合し得る。
[0598]オリゴヌクレオチドのコンジュゲートを調製するための多数の方法がある。一般に、オリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチド上の反応基(例えば、OH、SH、アミン、カルボキシル、アルデヒドなど)と、コンジュゲート部分上の反応基とを接触させることによって、コンジュゲート部分に結合される。いくつかの実施形態では、一方の反応基は求電子性であり、他方は求核性である。例えば、求電子基はカルボニル含有官能基であってもよく、求核基は、アミンまたはチオールであってもよい。核酸および関連するオリゴマー化合物の、連結基の有無によるコンジュゲーションの方法は、文献、例えば、Manoharan in Antisense Research and Application、CrookeおよびLeBleu編、CRC Press、Boca Raton,Fls.、1993、第17章などに十分記載されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
[0599]ターゲティング部分は、RNA-RNAまたはRNA-DNAの塩基対合およびハイブリダイゼーションを介して、ガイドRNAなどの本明細書に記載の活性剤または治療用核酸に結合され得る。いかなる理論にも拘束されることを意図するものではないが、ターゲティング部分は、活性剤、例えばガイドRNAまたはmRNAを認識するか、またはそれに結合し得るカップリング配列を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、ガイドRNAの5’部分、3’部分、または中間部分にハイブリダイズし得るカップリング配列を含む。カップリング配列とハイブリダイズするガイドRNAは、伸長部を含んでもよい。例えば、カップリング配列は、ガイドRNAの伸長配列とハイブリダイズし得、それによってガイドRNAを所望のインビボ、エキソビボ、細胞間または細胞内の位置に誘導する一方で、CRISPR酵素との相互作用または標的配列との結合などのガイドRNA機能は影響を受けない。いくつかの実施形態では、ガイドRNAは、ポリヌクレオチドテールを含む伸長部を含む。いくつかの実施形態では、ガイド核酸は、それぞれ、ポリ(U)テール、ポリ(A)テール、またはカップリング配列のポリ(A)テールとハイブリダイズし得る、ポリ(A)テール、ポリ(U)テールまたはポリ(T)テールを含む。いくつかの実施形態では、ガイド核酸は、(A)nまたは(U)nの配列を含むガイドRNAであり得る。いくつかの実施形態では、ガイド核酸はDNAを含んでもよく、(A)nまたは(T)nの配列を含んでもよい。いくつかの実施形態では、カップリング配列は、(A)n、(U)nまたは(T)nの配列を含み得る。すぐに使用されるように、nは1~200までの任意の整数であり得る。
[0600]カップリング配列は、核酸活性剤またはその一部との配列同一性または相補性を共有し得る。いくつかの実施形態では、カップリング配列は、本明細書に記載のガイドRNAまたはそのようなガイドRNAの一部と少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を共有し得る。いくつかの実施形態では、カップリング配列は、本明細書に記載のガイドRNAの相補的配列と少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、の少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは100%の同一性、またはそのようなガイドRNAの一部の相補性を共有し得る。いくつかの実施形態では、カップリング配列は、ガイドRNAの少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、少なくとも23、少なくとも24、少なくとも25、少なくとも26、少なくとも27、少なくとも28、少なくとも29、少なくとも30、少なくとも31、少なくとも32、少なくとも33、少なくとも34、少なくとも35、少なくとも36、少なくとも37、少なくとも38、少なくとも39、少なくとも40、少なくとも41、少なくとも42、少なくとも43、少なくとも44、少なくとも45、少なくとも46、少なくとも47、少なくとも48、少なくとも49、少なくとも50、少なくとも51、少なくとも52、少なくとも53、少なくとも54、少なくとも55、少なくとも56、少なくとも57、少なくとも58、少なくとも59、少なくとも60、少なくとも61、少なくとも62、少なくとも63、少なくとも64、少なくとも65、少なくとも66、少なくとも67、少なくとも68、少なくとも69、少なくとも70、少なくとも71、少なくとも72、少なくとも73、少なくとも74、少なくとも75、少なくとも76、少なくとも77、少なくとも78、少なくとも79、少なくとも80、少なくとも81、少なくとも82、少なくとも83、少なくとも84、少なくとも85、少なくとも86、少なくとも87、少なくとも88、少なくとも89、少なくとも90、少なくとも91、少なくとも92、少なくとも93、少なくとも94、少なくとも95、少なくとも96、少なくとも97、少なくとも98、少なくとも99、または少なくとも100連続する核酸塩基との同一性または相補性、またはその相補性を含み得る。
[0601]いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、化学修飾されたカップリング配列を含むか、またはそれに関連付けられ得る。いくつかの実施形態では、カップリング配列は、治療用核酸、例えば、ガイドRNA、またはその一部とハイブリダイズする伸長部を含む。いくつかの実施形態では、カップリング配列の伸長部は、化学修飾されてもよい。いくつかの実施形態では、治療用核酸、例えば、ガイドRNAは、伸長部を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ガイドRNAの伸長部は、化学修飾されてもよい。
[0602]ターゲティング部分は、担体を介して本明細書に記載の核酸に結合し得る。担体は、(i)少なくとも1つの「骨格結合ポイント」、好ましくは2つの「骨格結合ポイント」、および(ii)少なくとも1つの「テザリング結合ポイント」を含んでもよい。本明細書で使用される「骨格結合点」とは、官能基、例えば、ヒドロキシル基、または一般に、オリゴヌクレオチドの骨格、例えばリン酸塩、または修飾リン酸塩、例えば硫黄含有骨格への担体モノマーの組み込みに利用可能であり、それに適している結合を指す。「テザリング結合点」(TAP)は、選択された部分を結合する担体モノマーの原子、例えば、炭素原子またはヘテロ原子(骨格結合点を提供する原子とは異なる)を指す。選択された部分は、例えば炭水化物、例えば、単糖、二糖、三糖、四糖、オリゴ糖、多糖であってもよい。任意選択で、選択された部分は介在するテザーによって担体モノマーに結合される。したがって、担体は、多くの場合、アミノ基などの官能基を含むか、または一般に、構成原子へのリガンドなどの別の化学物質の組み込みまたはテザリングに適した結合を提供する。核酸のコンジュゲートの調製を教示する代表的な米国特許としては、限定するものではないが、その内容がその全体が参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許第4,828,979号;同第4,948,882号;同第5,218,105号;同第5,525,465号;同第5,541,313号;同第5,545,730号;同第5,552,538号;同第5,578,717号、同第5,580,731号;同第5,580,731号;同第5,591,584号;同第5,109,124号;同第5,118,802号;同第5,138,045号;同第5,414,077号;同第5,486,603号;同第5,512,439号;同第5,578,718号;同第5,608,046号;同第4,587,044号;同第4,605,735号;同第4,667,025号;同第4,762,779号;同第4,789,737号;同第4,824,941号;同第4,835,263号;同第4,876,335号;同第4,904,582号;同第4,958,013号;同第5,082,830号;同第5,112,963号;同第5,214,136号;同第5,082,830号;同第5,112,963号;同第5,149,782号;同第5,214,136号;同第5,245,022号;同第5,254,469号;同第5,258,506号;同第5,262,536号;同第5,272,250号;同第5,292,873号;同第5,317,098号;同第5,371,241号、同第5,391,723号;同第5,416,203号、同第5,451,463号;同第5,510,475号;同第5,512,667号;同第5,514,785号;同第5,565,552号;同第5,567,810号;同第5,574,142号;同第5,585,481号;同第5,587,371号;同第5,595,726号;同第5,597,696号;同第5,599,923号;同第5,599,928号;同第5,672,662号;同第5,688,941号;同第5,714,166号;同第6,153,737号;同第6,172,208号;同第6,300,319号;同第6,335,434号;同第6,335,437号;同第6,395,437号;同第6,444,806号;同第6,486,308号;同第6,525,031号;同第6,528,631号;同第6,559,279号が挙げられる。
[0603]ターゲティング部分は活性剤、例えば、ガイドRNAにリンカーを介して結合し得る。リンカーは、1つまたは複数の活性剤およびターゲティング部分リガンドに結合してコンジュゲートを形成し得、このコンジュゲートは少なくとも1つの活性剤、例えば、ガイドRNAまたはガイドRNA-Cas複合体を、標的細胞への送達時に放出する。リンカーは、エステル結合、ジスルフィド、アミド、アシルヒドラゾン、エーテル、カルバメート、カーボネート、および尿素から独立して選択される官能基によって、ターゲティング部分および活性剤に結合されてもよい。あるいは、リンカーは、チオールとマレイミド、アジドとアルキンとの間のコンジュゲーションによって提供されるような切断不可能な基によって、ターゲティング部分または活性剤のいずれかに結合し得る。いくつかの実施形態では、ターゲティング部分は、1つまたは複数のリンカーを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の1つまたは複数のリンカーは、ターゲティング部分の一部をターゲティング部分の異なる一部に接続する。
[0604]リンカーは、各々独立して、エチレングリコール、プロピレングリコール、アミド、エステル、エーテル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択される1つまたは複数の官能基を含んでもよく、ここで、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリール基の各々は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、カルボキシル、カルバモイル、エーテル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アミド、カルバメート、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルから各々独立して選択される、1つまたは複数の基で置換されていてもよく、ここで、各々のカルボキシル、カルバモイル、エーテル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アミド、カルバメート、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルの各々は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、カルボキシル、カルバモイル、エーテル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アミド、カルバメート、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルから各々独立して選択される1つまたは複数の基で任意選択で置換される。いくつかの実施形態では、リンカーは独立して、リン酸塩、ホスホロチオエート、アミド、エーテル、オキシム、ヒドラジンまたはカルバメートを含む。
[0605]いくつかの実施形態では、リンカーは、C~C10直鎖アルキル、C~C10直鎖O-アルキル、C~C10直鎖置換アルキル、C~C10直鎖置換O-アルキル、C~C13分枝鎖アルキル、C~C13分岐鎖O-アルキル、C~C12直鎖アルケニル、C~C12直鎖O-アルケニル、アラルキル、C~C12直鎖置換アルケニル、C~C12直鎖置換O-アルケニル、ポリエチレングリコール、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(ラクチド-co-グリコリド)、ポリカプロラクトン(polycarprolactone)、ポリシアノアクリレート、ケトン、アリール、複素環、コハク酸エステル、アミノ酸、芳香族基、エーテル、クラウンエーテル、尿素、チオ尿素、アミド、プリン、ピリミジン、ビピリジン(bypiridine)、架橋剤として作用するインドール誘導体、キレート剤、アルデヒド、ケトン、ビスアミン、ビスアルコール、複素環構造、アジリン、ジスルフィド、チオエーテル、ヒドラゾンおよびそれらの組合せを独立して含んでもよい。例えば、リンカーは、C3直鎖アルキルであっても、またはケトンであってもよい。リンカーのアルキル鎖は、1つまたは複数の置換基またはヘテロ原子で置換されてもよい。いくつかの実施形態では、リンカーのアルキル鎖は任意選択で、-O-、-C(=O)-、-NR、-O-C(=O)-NR-、-S-、-S-S-から選択される1つまたは複数の原子または基によって中断され得る。
[0606]いくつかの実施形態では、リンカーは切断可能であり得、切断されて活性剤を放出する。切断可能な官能基は、インビボで加水分解されてもよいし、または例えばカテプシンBによって酵素的に加水分解されるように設計されてもよい。本明細書において使用される「切断可能な」リンカーとは、物理的または化学的に切断され得る任意のリンカーを指す。物理的切断の例は、光、放射性放出または熱による切断であり得、化学的切断の例としては、酸化還元反応、加水分解、pH依存的切断による切断が挙げられる。
[0607]リンカーは、直接結合、または酸素もしくは硫黄などの原子、NR、C(O)、C(O)NH、SO、SO2、SO2NHなどの単位、または原子の鎖、例えば、限定されないが、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、ヘテロシクリルアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルキルアリールアルキル、アルキルアリールアルケニル、アルキルアリールアルキニル、アルケニルアリールアルキル、アルケニルアリールアルケニル、アルケニルアリールアルキニル、アルキニルアリールアルキル、アルキニルアリールアルケニル、アルキニルアリールアルキニル、アルキルヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリールアルケニル、アルキルヘテロアリールアルキニル、アルケニルヘテロアリールアルキル、アルケニルヘテロアリールアルケニル、アルケニルヘテロアリールアルキニル、アルキニルヘテロアリールアルキル、アルキニルヘテロアリールアルケニル、アルキニルヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロシクリルアルキル、アルキルヘテロシクリルアルケニル、アルキルヘテロシクリルアルキニル、アルケニルヘテロシクリルアルキル、アルケニルヘテロシクリルアルケニル、アルケニルヘテロシクリルアルキニル、アルキニルヘテロシクリルアルキル、アルキニルヘテロシクリルアルケニル、アルキニルヘテロシクリルアルキニル、アルキルアリール、アルケニルアリール、アルキニルアリール、アルキルヘテロアリール、アルケニルヘテロアリール、アルキニルヘテロアリールを含んでもよく、ここで1つまたは複数のメチレンは、O、S、S(O)、SO2、N(R’)、C(O)、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換の複素環によって中断されても、終わらせられてもよく;ここでR’は、水素、アシル、脂肪族または置換脂肪族である。一実施形態では、リンカーは、1~24原子、好ましくは4~24原子、好ましくは6~18原子、より好ましくは8~18原子、最も好ましくは8~16原子である。
[0608]一実施形態では、リンカーは、少なくとも1つの切断可能な連結基を含む。特定の実施形態では、リンカーは分岐リンカーである。分岐リンカーの分岐点は、少なくとも三価であってもよいが、四価、五価もしくは六価の原子、またはそのような複数の原子価を示す基であってもよい。特定の実施形態では、分岐点は、-N、-N(O)-C、-O-C、-S-C、-SS-C、-C(O)N(O)-C、-OC(O)N(O)-C、-N(O)C(O)-C、または-N(O)C(O)O-Cであり;式中、Qは、各存在について、独立して、Hまたは任意選択で置換アルキルである。他の実施形態では、分岐点は、グリセロールまたはグリセロール誘導体である。
[0609]一実施形態では、リンカーは酵素によって切断され得る。非限定的な例として、リンカーは、細胞内ペプチダーゼによって切断されるポリペプチド部分であってもよい(例えば、その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Govindanに対するWO2010093395のAA)。Govindanは、リンカー中のAAが、Ala-Leu、Leu-Ala-Leu、およびAla-Leu-Ala-Leuなどのジペプチド、トリペプチド、またはテトラペプチドであってもよいことを教示している。別の例では、切断可能なリンカーは分枝ペプチドであってもよい。分枝ペプチドリンカーは、酵素切断部位を提供する2つ以上のアミノ酸部分を含んでもよい。DubowchikのWO1998019705に開示されている任意の分枝ペプチドリンカー(その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)は、本開示のコンジュゲートにおけるリンカーとして使用され得る。別の例として、リンカーは、その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Govindanらに対する米国特許第8877901号に開示されたリソソームで切断可能なポリペプチドを含んでもよい。別の例として、リンカーは、その内容が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Firestoneらの米国特許第6214345号に開示されている任意のYおよびZ構造など、腫瘍関連プロテアーゼによって選択的に酵素的に切断可能なタンパク質ペプチド配列を含んでもよい。
[0610]いくつかの実施形態では、リンカーは、切断可能な連結基を含んでもよい。切断可能な連結基とは、細胞外では十分に安定であるが、標的細胞に入る際に切断されて、リンカーが一緒に保持している2つの部分を放出する基である。好ましい実施形態では、切断可能な連結基は、対象の血液中においてよりも、標的細胞内で、または第1の基準条件(例えば、細胞内条件を模倣するかまたは表すために選択し得る)下で、または第2の参照条件(例えば、血液または血清に見られる条件を模倣するかまたは表すために選択され得る)の下で、少なくとも10倍以上、好ましくは少なくとも100倍速く切断される。切断可能な連結基は、切断剤、例えば、pH、酸化還元電位、または分解分子の存在の影響を受けやすい場合がある。一般に、切断剤は、血清または血液中よりも細胞内でより優先的であるか、またはより高いレベルもしくは活性で見られる。このような分解剤の例としては、特定の基質に対して選択されるか、または基質特異性を持たない酸化還元剤が挙げられ、これには、例えば、細胞内に存在する酸化酵素もしくは還元酵素またはメルカプタンなどの還元剤(還元によって酸化還元切断可能な連結基を分解し得る);エステラーゼ;酸性環境を創出し得るエンドソームまたは薬剤、例えば、pH5以下にするもの;一般的な酸、ペプチダーゼ(基質特異的である可能性がある)、およびホスファターゼとして作用することにより、酸切断可能な連結基を加水分解または分解し得る酵素が挙げられる。
[0611]ジスルフィド結合などの切断可能な連結基は、pHの影響を受けやすい可能性がある。ヒト血清のpHは7.4であるが、平均細胞内pHはわずかに低く、約7.1~7.3の範囲である。エンドソームは5.5~6.0の範囲で、より酸性のpHを有し、リソソームは約5.0でさらに酸性のpHを有する。いくつかのリンカーは、好ましいpHで切断される切断可能な連結基を有し、それによってカチオン性脂質を、細胞内のリガンドから、または細胞の所望のコンパートメントに放出する。
[0612]リンカーは、特定の酵素によって切断可能な切断可能な連結基を含み得る。リンカーに組み込まれる切断可能な連結基の種類は、標的とされる細胞に依存し得る。例えば、肝臓ターゲティングリガンドは、エステル基を含むリンカーを介してカチオン性脂質に結合し得る。肝臓細胞は、エステラーゼが豊富であるため、リンカーは、エステラーゼが豊富でない細胞タイプよりも肝臓細胞でより効率的に切断される。エステラーゼが豊富な他の細胞型としては、肺、腎皮質、および精巣の細胞が挙げられる。
[0613]切断可能な連結基の1つのクラスは、還元または酸化によって切断される酸化還元切断可能な連結基である。還元的に切断可能な連結基の例は、ジスルフィド連結基(-S-S-)である。候補の切断可能な連結基が、適切な「還元的に切断可能な連結基」であるか否か、または例えば、特定のRNA部分および特定の標的化剤との使用に適しているか否かを判断するには、本明細書に記載の方法を調べてもよい。例えば、候補は、ジチオスレイトール(DTT)、または細胞、例えば標的細胞で観察される切断速度を模倣する当該技術分野で公知の試薬を使用する他の還元剤とのインキュベーションによって評価し得る。候補は、血液または血清条件を模倣するように選択された条件下で評価してもよい。好ましい実施形態では、候補化合物は、血液中で最大10%まで切断される。好ましい実施形態では、有用な候補化合物は、血液中(または細胞外条件を模倣するために選択されたインビトロ条件下)と比較して、細胞内(または細胞内条件を模倣するために選択されたインビトロ条件下)で少なくとも2、4、10または100倍速く分解される。候補化合物の切断速度は、細胞内培地を模倣するように選択された条件下で、および細胞外培地を模倣するために選択された条件と比較して、標準的な酵素動力学アッセイを使用して決定し得る。
[0614]いくつかの実施形態では、リンカーは、リン酸ベースの切断可能な連結基を含んでもよい。リン酸ベースの切断可能な連結基は、リン酸基を分解または加水分解する薬剤によって切断される。細胞内のリン酸基を切断する薬剤の例は、細胞内のホスファターゼなどの酵素である。リン酸塩ベースの連結基(すなわち、リン含有連結またはリン含有リンカー)の例は、-P(O)(ORk)-、O-、-O-P(S)(ORk)-O-、-O-P(S)(SRk)-O-、-S-P(O)(ORk)-O-、-O-P(O)(ORk)-S-、-S-P(O)(ORk)-S-、-O-P(S)(ORk)-S-、-S-P(S)(ORk)-O-、-O-P(O)(Rk)-O-、-O-P(S)(Rk)-O-、-S-P(O)(Rk)-O-、-S-P(S)(Rk)-O-、-S-P(O)(Rk)-S-、-O-P(S)(Rk)-S-である。いくつかの実施形態では、リン酸塩ベースの連結基は、-O-P(O)(OH)-O-、-O-P(S)(OH)-O-、-O-P(S)(SH)-O-、-S-P(O)(OH)-O-、-O-P(O)(OH)-S-、-S-P(O)(OH)-S-、-O-P(S)(OH)-S-、-S-P(S)(OH)-O-、-O-P(O)(H)-O-、-O-P(S)(H)-O-、-S-P(O)(H)-O-、-S-P(S)(H)-O-、-S-P(O)(H)-S-、-O-P(S)(H)-S-S-である。いくつかの実施形態では、リン酸塩ベースのリンカーは、-O-P(O)(OH)-O-である。
[0615]いくつかの実施形態では、リンカーは、酸で切断可能な連結基を含んでもよい。酸切断可能な連結基は、酸性条件下で切断される連結基である。好ましい実施形態では、酸切断可能な連結基は、pHが約6.5以下(例えば、約6.0、5.5、5.0以下)の酸性環境で、または一般的な酸として作用し得る酵素などの薬剤によって切断される。細胞内では、エンドソームおよびリソソームなどの特定の低pHオルガネラが、酸で切断可能な連結基の切断環境を提供し得る。酸で切断可能な連結基の例としては、限定するものではないが、ヒドラゾン、エステル、およびアミノ酸のエステルが挙げられる。酸で切断可能な基は、一般式-C=NN-、C(O)O、または-OC(O)を有し得る。好ましい実施形態は、エステルの酸素に結合した炭素(アルコキシ基)が、アリール基、置換アルキル基、またはジメチルペンチルもしくはt-ブチルなどの第三級アルキル基である場合である。これらの候補は、上記のものと同様の方法を使用して評価され得る。
[0616]いくつかの実施形態において、リンカーは、エステルベースの連結基を含んでもよい。エステルベースの切断可能な連結基は、細胞内のエステラーゼおよびアミダーゼなどの酵素によって切断される。エステルベースの切断可能な連結基の例としては、限定するものではないが、アルキレン、アルケニレン、およびアルキニレン基のエステルが挙げられる。エステル切断可能な連結基は、一般式-C(O)O-または-OC(O)-を有する。これらの候補は、上記のものと同様の方法を使用して評価され得る。
[0617]いくつかの実施形態において、リンカーは、ペプチドベースの連結基を含んでもよい。ペプチドベースの切断可能な連結基は、細胞内のペプチダーゼおよびプロテアーゼなどの酵素によって切断される。ペプチドベースの切断可能な連結基は、オリゴペプチド(例えば、ジペプチド、トリペプチドなど)およびポリペプチドを生成するためにアミノ酸間で形成されるペプチド結合である。ペプチドベースの切断可能な基には、アミド基(-C(O)NH-)は含まれない。アミド基は、任意のアルキレン、アルケニレンまたはアルキネレン(alkynelene)の間で形成され得る。ペプチド結合は、ペプチドおよびタンパク質を生成するためにアミノ酸間で形成される特殊な種類のアミド結合である。ペプチドベースの切断基は、一般に、ペプチドを生成するアミノ酸とタンパク質との間に形成されるペプチド結合(すなわち、アミド結合)に限定され、アミド官能基全体は含まれない。ペプチドベースの切断可能な連結基は、一般式-NHCHRAC(O)NHCHRBC(O)-を有し、ここでRAおよびRBは2つの隣接するアミノ酸のR基である。
[0618]ペプチド結合を含むリンカーは、肝臓細胞および滑膜細胞などのペプチダーゼが豊富な細胞型を標的とする場合に使用してもよい。
[0619]一般に、候補の切断可能な連結基の適合性は、候補の連結基を切断する分解剤(または条件)の能力を試験することによって評価し得る。また、血液中または他の非標的組織と接触したときの切断に抵抗する能力について、切断可能な連結基の候補を試験することも望ましいであろう。したがって、第1の状態が標的細胞における切断を示すように選択され、第2の状態が他の組織または体液、例えば、血液または血清における切断を示すように選択される場合、第1の状態と第2の状態との間の切断に対する相対的な感受性を決定し得る。評価は、無細胞系、細胞内、細胞培養、臓器もしくは組織培養、または動物全体で行うことができる。好ましい実施形態では、有用な候補化合物は、血液または血清(または細胞外条件を模倣するために選択されたインビトロ条件下)と比較して、細胞内(または細胞内条件を模倣するために選択されたインビトロ条件下)で少なくとも2、4、10または100倍速く切断される。
[0620]いくつかの実施形態では、MA004 mRNAは、配列番号0001のmRNA配列を含む(表5)。いくつかの実施形態では、MA004 mRNAの配列と別の配列との間の類似性の程度は、少なくとも50%同一、55%同一、60%同一、65%同一、70%同一、75%同一、80%同一、85%同一、90%同一、95%同一、97%同一、98%同一、99%同一、または100%同一であり得る。表5において使用されるように、大文字のヌクレオチドのA、G、およびCは、それぞれ、リボヌクレオチドアデニン、グアニン、およびシトシンを示している。表5において使用されるように、小文字のu’は、N1-メチルシュードウリジンを示している。
[0621]配列同一性のパーセントは、コンピュータプログラムまたは直接配列比較を使用して算出することができる。2つの配列の間の同一性を決定するための好ましいコンピュータプログラム法としては、これらに限定されるわけではないが、GCGプログラムパッケージ、FASTA、BLASTP、およびTBLASTNが挙げられる(例えば、D. W. Mount, 2001, Bioinformatics: Sequence and Genome Analysis, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y.を参照されたい)。BLASTPおよびTBLASTNプログラムは、NCBIおよび他の供給元から公的に利用可能である。Smith-Watermanアルゴリズムも、パーセント同一性を決定するために使用することができる。アミノ酸配列比較のための例示的パラメーターは、以下:1)NeedlemanおよびWunschからのアルゴリズム(J. Mol. Biol., 48:443~453 (1970));2)HentikoffおよびHentikoffからのBLOSSUM62比較マトリックス(Proc. Nat. Acad. Sci. USA., 89:10915~10919 (1992));3)gap penalty=12;および4)gap length penalty=4を含む。これらのパラメーターを用いる有用なプログラムは、「ギャップ」プログラム(Genetics Computer Group, Madison, Wis.)として公的に利用可能であり得る。前述のパラメーターは、ポリペプチド比較のためのデフォルトのパラメーターである(エンドギャップに対してペナルティーなし)。あるいは、ポリペプチド配列の同一性は、以下の方程式を使用して算出することができる:%同一性-(同じ残基の数)/(アミノ酸残基におけるアライメント長)×100。この計算のために、アライメント長は、内部ギャップを含むが、末端ギャップは含まない。
[0622]
Figure 2023540562000206
Figure 2023540562000207
Figure 2023540562000208
[0623]標的配列
[0624]本開示は、ゲノム編集組成物などの活性剤または治療剤、ならびにその標的送達のための方法および組成物を提供する。本明細書に記載の治療剤は、標的核酸分子上の標的配列を修飾、変更、または切断することを目的とするゲノム編集組成物を含んでもよい。例えば、活性剤は、標的配列に修飾をもたらし得る核酸または核酸-タンパク質複合体を含んでもよい。
[0625]標的配列は、DNA配列であっても、またはRNA配列であってもよい。いくつかの実施形態では、活性剤または治療剤は、RNA干渉因子を含んでもよい。いくつかの実施形態では、活性剤は、siRNA、shRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、マイクロRNA、抗マイクロRNAまたはアンチミール、スーパーミール、アンタゴミール、リボザイム、三重鎖形成オリゴヌクレオチド、デコイオリゴヌクレオチド、スプライススイッチングオリゴヌクレオチド、免疫刺激性オリゴヌクレオチド、RNA活性化因子、またはUlアダプターを含んでもよい。活性剤は、標的配列を認識し得、標的配列の切断および/または分解を媒介し得る。いくつかの実施形態では、活性剤または治療剤は、ガイドRNAを含んでもよい。ガイドRNAは、Cas9などのCRISPR酵素などの核酸誘導型プログラム可能ヌクレアーゼ、または機能ドメインをさらに含むその融合タンパク質と複合体を形成し得る。標的配列は、核酸誘導型プログラム可能ヌクレアーゼドメインによって認識され得る。標的配列は、核酸誘導型プログラム可能ヌクレアーゼドメインによって切断されてもよく、および/または機能的ドメイン、例えば、デアミナーゼドメイン、メチラーゼドメイン、メチルトランスフェラーゼドメイン、活性化ドメイン、リプレッサードメイン、ヌクレアーゼドメイン、トランスポザーゼドメイン、またはリコンビナーゼドメインによって修飾されてもよい。いくつかの実施形態では、Cas9タンパク質は、ガイドRNAによって標的核酸分子の標的配列に誘導され得、ここでガイドRNAはハイブリダイズし、Casタンパク質が標的配列を切断する。いくつかの実施形態では、標的配列は、ガイドRNAのターゲティング配列に相補的であり得る。いくつかの実施形態では、ガイドRNAのターゲティング配列とその対応する標的配列との間の相補性の程度は、約50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、または100%であり得る。いくつかの実施形態では、ガイドRNAの標的配列およびターゲティング配列は、100%相補的であり得る。他の実施形態では、ガイドRNAの標的配列およびターゲティング配列は、少なくとも1つのミスマッチを含んでもよい。例えば、ガイドRNAの標的配列およびターゲティング配列は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のミスマッチを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ガイドRNAの標的配列およびターゲティング配列は、1~6個のミスマッチを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ガイドRNAの標的配列およびターゲティング配列は、5個または6個のミスマッチを含んでもよい。
[0626]標的配列の長さは、使用されるヌクレアーゼ系に依存し得る。例えば、CRISPR/Cas系の標的配列は、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、または50を超えるヌクレオチド長を含み得る。いくつかの実施形態では、標的配列は、18~24ヌクレオチド長を含んでもよい。いくつかの実施形態では、標的配列は、19~21ヌクレオチド長を含んでもよい。いくつかの実施形態では、標的配列は、20ヌクレオチド長を含んでもよい。ニッカーゼが使用される場合、標的配列は、DNA分子の反対側の鎖上の一対のニッカーゼによって認識される一対の標的配列を含んでもよい。
[0627]いくつかの実施形態では、活性剤または治療剤は、メガヌクレアーゼ系を含んでもよい。メガヌクレアーゼの標的配列は、12~40またはそれ以上のヌクレオチド長を含んでもよい。ZFNが使用される場合、標的配列は、DNA分子の反対側の鎖上の一対のZFNによって認識される2つの半標的配列を含んでもよく、その間に相互連結配列があってもよい。いくつかの実施形態では、ZFNの各半標的配列は、独立して、9、12、15、18、またはそれ以上のヌクレオチド長を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ZFNの相互接続配列は、4~20ヌクレオチド長を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ZFNの相互接続配列は、5~7ヌクレオチド長を含んでもよい。
[0628]TALENが使用される場合、標的配列は、DNA分子の反対側の鎖上の一対のTALENによって認識される2つの半標的配列を同様に含み、その間に相互連結配列を含んでもよい。いくつかの実施形態では、TALENの各半標的配列は、10~20以上のヌクレオチド長を独立して含み得る。いくつかの実施形態では、TALENの相互接続配列は、4~20ヌクレオチド長を含んでもよい。いくつかの実施形態では、TALENの相互接続配列は、12~19ヌクレオチド長を含んでもよい。
[0629]いくつかの実施形態では、標的配列は、CRISPR/Cas複合体によって認識される短い配列であるプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)に隣接し得る。プロトスペーサー隣接モチーフ、またはPAMは、CRISPR/Cas複合体の標的結合に不可欠である。通常、PAMは、CasヌクレアーゼのDNA標的配列の直後にある2~6塩基対のDNA配列である。PAMは、5’PAMであっても、または3’PAMであってもよい。PAMの正確な配列は、Casタンパク質の種類に依存する。例えば、典型的なSpCas9結合には、カノニカルPAMとしても公知の3’-NGG-5’PAMが必要であり、ここで、NはA、G、C、またはTのいずれかである。特定のアミノ酸置換、例えば、D1135E、R1335Q、G1218R、および/またはT1337Rを有するSpCas9は、NGA PAMまたはNGCG PAMを認識し得る。SaCas9結合には、3’-NNGRRT-5’PAMが必要である。特定のアミノ酸置換、例えば、K781E、K697N、H1014Rを有するSaCas9は、NNNRRT PAMを認識し得る。
[0630]いくつかの実施形態では、PAMは、標的配列の3’末端の1、2、3、または4ヌクレオチドに隣接するか、または1、2、3、または4ヌクレオチド内にあり得る。PAMの長さおよび配列は、使用されるCas9タンパク質に依存し得る。例えば、PAMは、参照により本明細書に組み込まれる、Ranら、Nature、520:186-191(2015)の図1に開示されているものを含む、特定のCas9タンパク質またはCas9オルソログのコンセンサスまたは特定のPAM配列から選択され得る。いくつかの実施形態では、PAMは、2、3、4、5、6、7、8、9、または10ヌクレオチド長を含んでもよい。非限定的な例示的なPAM配列としては、NGG、NGGNG、NG、NAAAAN、NNAAAAW、NNNNACA、GNNNCNNA、およびNNNNGATTが挙げられる(Nは任意のヌクレオチドと定義され、WはAまたはTと定義される)。いくつかの実施形態では、PAM配列はNGGであってもよい。いくつかの実施形態では、PAM配列は、NGGNGであってもよい。いくつかの実施形態では、PAM配列はNNAAAAWであってもよい。Huら、Evolved Cas9 variants with broad PAM compatibility and high DNA specificity、Nature2018 556(7699):57-63に記載されている追加の進化したCasバリアントおよびPAM配列は、その全体が本明細書に組み込まれている。
[0631]標的核酸分子は、細胞にとって内因性または外因性の任意のDNAまたはRNA分子であり得る。本明細書で使用される「内因性配列」という用語は、細胞に固有の配列を指す。「外因性配列」という用語は、細胞にとって天然ではない配列、または細胞のゲノムにおける天然の位置が異なる位置にある配列を指す。いくつかの実施形態では、標的核酸分子は、細胞由来または細胞内のプラスミド、ゲノムDNA、または染色体であり得る。いくつかの実施形態では、標的核酸分子の標的配列は、細胞由来または細胞内のゲノム配列であり得る。いくつかの実施形態では、細胞は原核細胞であり得る。他の実施形態では、細胞は真核細胞であり得る。いくつかの実施形態では、真核細胞は哺乳動物細胞であり得る。いくつかの実施形態では、真核細胞はげっ歯類細胞であり得る。いくつかの実施形態では、真核細胞はヒト細胞であり得る。いくつかの実施形態では、真核細胞は肝臓細胞であり得る。いくつかの実施形態では、真核細胞は肝細胞であり得る。いくつかの実施形態では、真核細胞は、実質細胞、類洞内皮細胞、貪食クッパー細胞、または星状細胞であり得る。さらなる実施形態では、標的配列はウイルス配列であり得る。さらに他の実施形態では、標的配列は、合成配列であり得る。いくつかの実施形態では、標的配列は、ヒト染色体などの真核生物の染色体上にあり得る。
[0632]いくつかの実施形態では、標的配列は、遺伝子のコード配列、遺伝子のイントロン配列、遺伝子の転写制御配列、遺伝子の翻訳制御配列、または遺伝子間の非コード配列に位置し得る。いくつかの実施形態では、遺伝子はタンパク質コード遺伝子であり得る。他の実施形態では、遺伝子は非コードRNA遺伝子であってもよい。いくつかの実施形態では、標的配列は、疾患関連遺伝子の全部または一部を含んでもよい。いくつかの実施形態では、標的配列は、冠動脈疾患に関連する遺伝子の全部または一部を含んでもよい。いくつかの実施形態では、標的配列は、アポリポタンパク質をコードする遺伝子の少なくとも一部を含んでもよい。いくつかの実施形態では、標的配列は、Proprotein Convertase Subtilisin/Kexin Type 9(PCSK9)、アンジオポエチン様タンパク質3(ANGPTL3)、アポリポプロテインC3(APOC3)、アポリポプロテインA(LPA)、LDL受容体(LDL-R)、Myosin regulatory light chain interacting proteinまたはinducible degrader of the LDL受容体(IDOL)、トランスチレチン(TTR)、アンチトロンビン、AT3、アポリポプロテインB(ApoB)、あるいはHupをコードする遺伝子の少なくとも一部を含み得る。本開示は、標的遺伝子の発現および活性を操作するための修飾の使用、例えば、機能獲得型PCSK9バリアントの効果を打ち消すための突然変異の不安定化の使用も想定する。
[0633]例示的標的遺伝子およびヒト起源のファミリーの他のメンバーの核酸配列ならびにいくつかの動物のものは、例えば、NCBIウェブサイトまたはENSEMBLウェブサイトなどから、公的に利用可能である。例としては、これらに限定されるわけではないが、以下の配列:野生型PCSK9遺伝子(NG_009061.1)、Homo sapiens proprotein convertase subtilisin/kexin type 9(PCSK9)、第1染色体上のRefSeqGene(LRG_275);ヒトAPOC3 預託番号NP_000031.1、GenBankアクセッション番号:NG_008949.1;マウス、ラット、およびモンキーAPOC3核酸配列 それぞれ、Ensemblアクセッション番号ENSMUSG00000032081、ENSRNOG00000047503、およびENSMFAG00000001837;例えば、NG_028169.1において提供されるヒトANGPTL3;マウス、ラット、およびモンキーANGPTL3核酸配列 それぞれ、Ensemblアクセッション番号ENSMUSG00000028553、ENSRNOG00000008638、およびENSMFAG00000007083が挙げられ、上記の配列のそれぞれは、その全体が本明細書に組み入れられる。
[0634]いくつかの実施形態では、標的配列を本明細書に記載のゲノム編集組成物と接触させると、標的配列内または標的配列に隣接する塩基編集イベントが生じる。例えば、標的配列内または標的配列に隣接する標的塩基(例えば、C塩基)は、核酸誘導型ヌクレアーゼドメインおよびデアミナーゼドメインを含む融合タンパク質を含む、本開示に開示されるゲノム編集組成物との接触の結果として、T塩基に変換され得る。いくつかの実施形態では、標的塩基は、PAMの上流(の5’末端)に位置する。いくつかの実施形態では、標的塩基は、PAMの上流(5’末端)の位置1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50塩基対に位置する。いくつかの実施形態では、標的塩基は、PAMの上流(5’末端)の13~17塩基対内の位置に位置する。いくつかの実施形態では、標的塩基は、PAMの上流(5’末端)の13~17塩基対の外側の位置に位置する。いくつかの実施形態では、標的塩基対は、PAMの上流(5’末端)の10~15塩基対の位置に位置する。いくつかの実施形態では、標的塩基は、PAMの上流の11~12塩基対の位置に位置する。いくつかの実施形態では、標的塩基は、PAMの11塩基対上流(5’末端)である。いくつかの実施形態では、標的塩基は、標的配列、例えば、ANGPTL3をコードするポリヌクレオチド(例えば、ANGPTL3遺伝子座)のコード領域(例えばエクソン)に位置する。例えば、ANGPTL3遺伝子座のコード領域における塩基の変換は、ANGPTL3タンパク質配列におけるアミノ酸変化、すなわち変異をもたらし得る。いくつかの実施形態では、変異は機能喪失変異である。いくつかの実施形態では、変異は、標的配列のコード領域、例えば、ANGPTL3遺伝子のコード領域に未成熟終止コドンを導入し得る。いくつかの実施形態では、機能喪失変異は、天然に生じる機能喪失変異である。いくつかの実施形態では、変異、例えば、G106R、L253F、A443T、R93C、G24D、S47F、R46H、S153N、またはH193Y変異は、PCSK9遺伝子のコード領域に位置する。いくつかの実施形態では、機能喪失変異は、未成熟終止コドンをANGPTL3遺伝子のコード領域に導入する。いくつかの実施形態では、機能喪失変異を、APOC3遺伝子のコード領域に導入し得る(例えば、R19X変異)。いくつかの実施形態では、機能喪失変異を低密度リポタンパク質受容体(LDL-R)タンパク質に導入し得る。いくつかの実施形態では、LDL受容体の誘導性分解因子(IDOL)タンパク質に機能喪失変異を導入し得る。
[0635]いくつかの実施形態では、標的配列は、標的配列の非コード領域、例えば、標的遺伝子のイントロンまたはスプライシング部位に位置する。いくつかの実施形態では、標的配列は、スプライシング部位に位置し、そのような標的塩基の編集は、標的遺伝子mRNAの選択的スプライシングを引き起こす。いくつかの実施形態では、選択的スプライシングは、機能喪失変異をもたらすことにつながる。いくつかの実施形態では、選択的スプライシングは、標的mRNAにおける未成熟終止コドンまたはフレームシフトの導入をもたらし、切断された、不安定な、または折り畳み欠陥のあるポリペプチドをもたらす。いくつかの実施形態において、終止コドンは、アポリポタンパク質をコードする遺伝子のコード配列中の正常な終止コドンの上流に導入され得る(「未成熟終止コドン」と呼ばれる)。いくつかの実施形態では、終止コドンを標的遺伝子のコード領域に導入してもよい。未成熟終止コドンは未成熟翻訳終結を引き起こし、その結果、切断された非機能的なタンパク質が生じ、ナンセンスを介したmRNA減衰経路を介してmRNAの急速な分解が誘導される。例えば、Bakerら、Current Opinion in Cell Biology16(3):293-299、2004;Changら、Annual Review of Biochemistry76:51-74、2007;およびBehm-Ansmantら、Genes & Development 20(4):391-398、2006(これらのそれぞれは、参照により本明細書に組み込まれる)を参照のこと。本明細書に記載のゲノム編集組成物を使用して、複数の編集イベントを標的配列に導入してもよい。例えば、ゲノム編集組成物は、標的遺伝子における二本鎖切断、欠失、挿入、フレームシフト、復帰、または他の変更を誘導する核酸誘導型プログラム可能ヌクレアーゼを含んでもよい。例えば、ゲノム編集組成物は、いくつかのアミノ酸を変換して終止コドン(例えば、TAA、TAG、またはTGA)を作り出し得る核酸誘導型プログラム可能ヌクレアーゼ-デアミナーゼ融合タンパク質を含んでもよい。
[0636]いくつかの実施形態では、LDL媒介コレステロールクリアランス経路における2つ以上のタンパク質因子への変異の同時導入が提供される。例えば、いくつかの実施形態では、変異は、ANGPTL3、PCSK9、LDLR、APOB、APOE、IDOL、および他のLDL媒介経路関与遺伝子のうちの1つまたは複数、好ましくは少なくとも2つに同時に導入され得る。いくつかの実施形態において、機能喪失変異は、ANGPTL3、PCSK9、APOB、および別のLDL媒介経路関与遺伝子の1つまたは複数、好ましくは少なくとも2つに同時に導入され得る。いくつかの実施形態では、変異は、ANGPTL3、PCSK9、LDLR、およびIDOLに同時に導入され得る。機能喪失変異を2つ以上のタンパク質に同時に導入するために、複数のガイドヌクレオチド配列が使用される。
[0637]いくつかの実施形態では、標的配列は、足場部位または遺伝子座制御領域など、クロマチン構成の態様を制御するゲノム内の非遺伝子機能部位に位置し得る。いくつかの実施形態では、標的配列は、遺伝的セーフハーバー部位、すなわち、安全な遺伝子修飾を容易にする遺伝子座であり得る。
テンプレート
[0638]いくつかの実施形態では、切断された標的核酸分子の修復中に、少なくとも1つのテンプレートが基質として提供され得る。いくつかの実施形態では、テンプレートは、例えば、高忠実度相同組換えなどの相同組換えに使用され得る。いくつかの実施形態において、相同組換えは、テンプレート配列の標的核酸分子への組み込みをもたらし得る。いくつかの実施形態では、単一のテンプレートまたは同じテンプレートの複数のコピーが提供され得る。他の実施形態では、相同組換えが2つ以上の標的部位で起こり得るように、2つ以上のテンプレートが提供され得る。例えば、細胞内の単一の遺伝子、または細胞内の2つの異なる遺伝子を修復するために、異なるテンプレートが提供され得る。いくつかの実施形態では、異なるテンプレートが独立したコピー数で提供され得る。
[0639]いくつかの実施形態では、テンプレートは、核酸の切断部位でのDNA鎖侵入を必要とする相同性指向の修復に使用され得る。いくつかの実施形態では、相同性指向修復は、テンプレート配列の標的核酸分子へのコピーをもたらし得る。いくつかの実施形態では、単一のテンプレートまたは同じテンプレートの複数のコピーが提供され得る。他の実施形態では、異なる配列を有する2つ以上のテンプレートが、相同性指向修復によって2つ以上の部位に挿入され得る。例えば、細胞内の単一の遺伝子、または細胞内の2つの異なる遺伝子を修復するために、異なるテンプレートが提供され得る。いくつかの実施形態では、異なるテンプレートが独立したコピー数で提供され得る。
[0640]いくつかの実施形態では、テンプレートは、非相同末端結合によって媒介される挿入として、切断された核酸に組み込まれ得る。いくつかの実施形態では、テンプレート配列は、切断部位付近の核酸配列と類似性を有さない。いくつかの実施形態では、テンプレート配列(例えば、テンプレート中のコード配列)は、切断部位付近の核酸配列と類似性を有さない。テンプレート配列は、切断部位近くの標的配列と類似または同一の配列を有し得る標的配列が隣接してもよい。いくつかの実施形態では、単一のテンプレートまたは同じテンプレートの複数のコピーが提供され得る。他の実施形態では、異なる配列を有する2つ以上のテンプレートを、非相同末端結合によって2つ以上の部位に挿入してもよい。例えば、細胞に単一のテンプレートを挿入するために、または細胞に2つの異なるテンプレートを挿入するために、異なるテンプレートが提供され得る。いくつかの実施形態では、異なるテンプレートが独立したコピー数で提供され得る。
[0641]いくつかの実施形態では、テンプレート配列は、標的細胞の内因性配列に対応し得る。いくつかの実施形態では、内因性配列は、細胞のゲノム配列であり得る。いくつかの実施形態では、内因性配列は、染色体配列であっても、または染色体外配列であってもよい。いくつかの実施形態では、内因性配列は、細胞のプラスミド配列であり得る。いくつかの実施形態では、テンプレート配列は、切断部位またはその近くで細胞内の内因性配列の一部と実質的に同一であり得るが、少なくとも1つのヌクレオチド変化を含んでもよい。いくつかの実施形態では、切断された標的核酸分子のテンプレートによる修復は、標的核酸分子の1つまたは複数のヌクレオチドの挿入、欠失、または置換を含む変異をもたらし得る。いくつかの実施形態では、変異は、標的配列を含む遺伝子から発現されるタンパク質に1つまたは複数のアミノ酸変化をもたらし得る。いくつかの実施形態では、変異は、標的遺伝子から発現されるRNAに1つまたは複数のヌクレオチド変化をもたらし得る。いくつかの実施形態では、変異は、標的遺伝子の発現レベルを変更させ得る。いくつかの実施形態では、変異は、標的遺伝子の発現の増加または減少をもたらし得る。いくつかの実施形態では、変異は遺伝子ノックダウンをもたらし得る。いくつかの実施形態では、変異は遺伝子ノックアウトをもたらし得る。いくつかの実施形態では、切断された標的核酸分子のテンプレートによる修復は、標的遺伝子のエクソン配列、イントロン配列、転写制御配列、翻訳制御配列、または非コード配列の置き換えをもたらし得る。
[0642]他の実施形態では、テンプレート配列は外因性配列を含んでもよい。いくつかの実施形態では、外因性配列は、外因性配列の標的核酸分子への組み込みの際に、細胞が、組み込まれた配列によってコードされるタンパク質またはRNAを発現し得るように、外因性プロモーター配列に作動可能に連結されたタンパク質またはRNAコード配列を含み得る。他の実施形態では、外因性配列の標的核酸分子への組み込みの際に、組み込まれた配列の発現は、内因性プロモーター配列によって調節され得る。いくつかの実施形態では、外因性配列は、染色体配列であってもまたは染色体外配列であってもよい。いくつかの実施形態では、外因性配列は、タンパク質またはタンパク質の一部をコードするcDNA配列を提供し得る。さらに他の実施形態では、外因性配列は、エクソン配列、イントロン配列、転写制御配列、翻訳制御配列、または非コード配列を含んでもよい。いくつかの実施形態では、外因性配列の組み込みは、遺伝子ノックインをもたらし得る。
[0643]テンプレートは、任意の適切な長さであってもよい。いくつかの実施形態では、テンプレートは、10、15、20、25、50、75、100、150、200、500、1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500、5000、5500、6000、またはそれ以上の長さのヌクレオチドを含んでもよい。いくつかの実施形態では、テンプレートは、標的配列を含む標的核酸分子の一部(すなわち、「相同アーム」)に相補的なヌクレオチド配列を含んでもよい。いくつかの実施形態では、相同性アームは、10、15、20、25、50、75、100、150、200、500、1000、1500、2000、2500、3000またはそれ以上のヌクレオチド長を含んでもよい。いくつかの実施形態では、テンプレートは、標的核酸分子上の切断部位の上流または下流に位置する配列に相補的な相同性アームを含んでもよい。いくつかの実施形態では、テンプレートは、切断部位の上流および下流にそれぞれ位置する配列に相補的な第1のヌクレオチド配列および第2の相同性アームを含んでもよい。テンプレートが2つの相同性アームを含む場合、各アームは同じ長さであっても、または異なる長さであってもよく、相同性アーム間の配列は、相同性アーム間の標的配列と実質的に類似もしくは同一であってもよく、またはまったく無関係であってもよい。いくつかの実施形態では、テンプレート上の第1のヌクレオチド配列と、切断部位の上流の配列との間、およびテンプレート上の第2のヌクレオチド配列と切断部位の下流の配列との間の相補性の程度は、相同組換え、例えば、テンプレートと標的核酸分子との間の高忠実度相同組換えなどを可能にし得る。いくつかの実施形態では、相補性の程度は、約50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、または100%であり得る。いくつかの実施形態では、相補性の程度は、約95%、97%、98%、99%、または100%であり得る。いくつかの実施形態では、相補性の程度は、約98%、99%、または100%であり得る。いくつかの実施形態では、相補性の程度は100%であり得る。いくつかの実施形態、例えば、テンプレートが非相同末端結合によって媒介される挿入として切断された核酸に組み込まれる、本明細書に記載のテンプレートでは、テンプレートは相同性アームを有さない。いくつかの実施形態では、相同性アームを有さないテンプレートは、例えば本明細書に記載されるように、テンプレート配列の一方または両方の末端に隣接する標的配列を含む。いくつかの実施形態では、相同性アームを有さないテンプレートは、テンプレート配列の両端に隣接する標的配列を含む。いくつかの実施形態では、テンプレート配列の末端に隣接する標的配列は、約10~50ヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、テンプレート配列の末端に隣接する標的配列は、約10~20ヌクレオチド、約15~20ヌクレオチド、約20~25ヌクレオチド、または約20~30ヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、テンプレート配列の末端に隣接する標的配列は、約17~23ヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、テンプレート配列の末端に隣接する標的配列は、約20ヌクレオチドである。
[0644]いくつかの実施形態では、テンプレートとゲノム配列との間で相同組換えが起こる場合、核酸分子はテンプレートから発現される。いくつかの実施形態では、例えば、テンプレートは核酸分子を発現するためのプロモーターを有さないか、および/またはATG転写開始部位がコード配列から除去される。
送達
[0645]本明細書では、ヌクレアーゼ系を用いて細胞内の核酸分子を編集するための方法および組成物、ならびにその標的送達が提供される。いくつかの実施形態では、核酸は、ある遺伝子をコードする核酸配列を含む。いくつかの実施形態では、核酸は、疾患または障害に関連する遺伝子をコードする核酸配列を含む。
[0646]本明細書に記載の核酸を含む活性剤、例えば、修飾ガイドRNAは、所望のインビボ位置への標的送達のために、1つまたは複数のターゲティング部分とコンジュゲートされ得る。ガイドRNAコンジュゲートまたはガイドRNA-タンパク質複合体コンジュゲートは、例えば、ウイルス感染またはバクテリオファージ感染、トランスフェクション、コンジュゲーション、プロトプラスト融合、リポフェクション、脂質粒子またはベシクル形質導入、エレクトロポレーション、リン酸カルシウム沈殿、ポリエチレンイミン(PEI)媒介トランスフェクション、DEAE-デキストラン媒介トランスフェクション、リポソーム媒介トランスフェクション、例えば、カチオン性リポソーム、パーティクルガン技術、リン酸カルシウム沈殿、せん断駆動細胞透過、細胞透過性ペプチドへの融合、その後の細胞接触、マイクロインジェクション、およびナノ粒子媒介送達によって媒介されるトランスフェクションなど、当該技術分野で公知の任意の方法を介して細胞に導入され得る。いくつかの実施形態では、ヌクレアーゼ系は、ウイルス感染を介して細胞に導入され得る。いくつかの実施形態において、ヌクレアーゼ系は、バクテリオファージ感染を介して細胞に導入され得る。リポソームとしては、1,2-ジオレイルオキシ-N,N-ジメチルアミノプロパン(DODMA)リポソーム、Marina Biotech(Bothell、WA)のDiLa2リポソーム、1,2-ジリノレイルオキシ-3-ジメチルアミノプロパン(DLin-DMA)、2,2-ジリノレイル-4-(2-ジメチルアミノエチル)-[1,3]-ジオキソラン(DLin-KC2-DMA)、および限定するものではないが、DOXIL(登録商標)(Janssen Biotech,Inc.(Horsham、PA))などの小分子薬物を送達し得るリポソームから形成されるものが挙げられる。
[0647]いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法および組成物は、本明細書で説明されるベクター系を細胞に導入するステップを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ベクター系は、ヌクレアーゼ系を全体的または部分的にコードする。いくつかの実施形態では、ベクター系は、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上のベクターを含む。いくつかの実施形態では、細胞へのベクター系の導入は、ベクターが失われる、例えば、自己破壊の標的となる間、編集された核酸分子を有する安定な細胞株をもたらし得る。いくつかの実施形態では、細胞は真核細胞である。真核細胞の非限定的な例としては、酵母細胞、植物細胞、昆虫細胞、無脊椎動物由来の細胞、脊椎動物由来の細胞、哺乳動物細胞、げっ歯類細胞、マウス細胞、ラット細胞、およびヒト細胞が挙げられる。いくつかの実施形態では、真核細胞は哺乳動物細胞であり得る。いくつかの実施形態では、真核細胞はげっ歯類細胞であってもよい。いくつかの実施形態では、真核細胞はヒト細胞であってもよい。同様に、標的配列は、任意のそのような細胞に由来する場合もあるし、または任意のそのような細胞内にある場合もある。
[0648]いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド、例えばガイドRNAまたはmRNAは、官能化された脂質二重層または脂質-ポリカチオン複合体の間の架橋を有し得る、脂質ベシクル中に製剤化され得る。リポソーム製剤は、限定するものではないが、カチオン性脂質構成要素の選択、カチオン性脂質飽和度、ペグ化の性質、全成分の比、およびサイズなどの生物物理学的パラメーター、またはポリカチオン組成によって影響され得る。一実施形態では、本明細書に記載の薬学的組成物は、限定するものではないが、以前に記載され、インビトロおよびインビボでのオリゴヌクレオチド送達に適切であることが示されている、安定化プラスミド脂質粒子(SPLP)または安定化核酸脂質粒子(SNALP)の合成から形成される組成物などのリポソームを含んでもよい。脂質ナノ粒子は、脂質ナノ粒子が粘膜バリアを貫通し得るように、粒子の表面特性を変えるように操作してもよい。粘液は、限定するものではないが、口腔(例えば、頬および食道の膜および扁桃腺組織)、眼、胃腸(例えば、胃、小腸、大腸、結腸、直腸)、呼吸器(例えば、鼻、咽頭、気管および気管支の膜)、生殖器(例えば、膣、頸部および尿道の膜)などの粘膜組織に位置する。製剤は、10~200nmより大きいナノ粒子を使用し得、これは、より高い薬物カプセル化効率、および大きすぎて粘膜バリアを介して迅速に拡散できないと考えられていた広範囲の薬物の持続的送達を提供する能力のために好ましいものである。ナノ粒子の動的輸送は、光退色後の蛍光回復(FRAP)および高解像度複数粒子追跡(MPT)を使用して測定し得る。製剤は、制御放出および/または標的送達のために作製され得る。粘液を透過するように操作された脂質ナノ粒子としては、表面改変剤、例えば、限定するものではないが、mRNA、アニオン性タンパク質(例えば、ウシ血清アルブミン)、界面活性剤(例えば、臭化ジメチルジオクタデシルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤)、糖または糖誘導体(例えば、シクロデキストリン)、核酸、ポリマー(例えば、ヘパリン、ポリエチレングリコールおよびポロキサマー)、粘液溶解剤(例えば、N-アセチルシステイン、オオヨモギ、ブロメライン、パパイン、クレロデンドラム、アセチルシステイン、ブロムヘキシン、カルボシステイン、エプラジノン、メスナ、アンブロキソール、ソブレロール、ドミオドール、レトステイン、ステプロニン、チオプロニン、ゲルソリン、サイモシンβ4、ドルナーゼアルファ、ネルテネキシン、エルドステイン)およびrhDNaseを含む種々のDNaseが挙げられる。表面改変剤は、粒子の表面に埋め込まれるかもしくは絡み合わされるか、または脂質ナノ粒子の表面に(例えば、コーティング、吸着、共有結合、または他のプロセスによって)、配置もしくは分散され得る。
[0649]さらなる実施形態において、本開示のガイドRNAおよびCRISPRシステムは、限定するものではないが、ATUPLEX(商標)システム、DACCシステム、DBTCシステムおよび他のsiRNA-リポプレックス技術などのリポプレックスとして製剤化され得る。リポソーム、リポプレックス、または脂質ナノ粒子を使用して、例えば、細胞トランスフェクションの増加、コードされたタンパク質の翻訳の増加、または安定性の増加によって、修飾ガイドRNAの有効性を改善し得る。細胞透過性ペプチドは、細胞内空間への送達を促進するポリカチオンに付着した細胞透過性ペプチド配列、例えば、HIV由来TATペプチド、ペネトラチン、トランスポータン、またはhCT由来細胞浸透ペプチドなどの本開示の薬学的製剤と共に使用してもよい。別の実施形態では、特定の細胞型を標的とする脂質ナノ粒子を使用してもよい。あるいは、脂質ナノ粒子は、対象に注射されたときにゲルを形成し得る、当該技術分野で公知の任意のポリマーまたはヒドロゲルにカプセル化し得る。別の非限定的な例として、脂質ナノ粒子は、生分解性であり得るポリマーマトリックスにカプセル化され得る。さらに別の実施形態では、薬学的組成物は持続放出製剤であってもよい。さらなる実施形態では、持続放出製剤は皮下送達用であってもよい。持続放出製剤としては、限定するものではないが、PLGAミクロスフェア、エチレンビニルアセテート(EVAc)、ポロキサマー、GELSITE(登録商標)(Nanotherapeutics,Inc.Alachua、FL)、HYLENEX(登録商標)(Halozyme Therapeutics、San Diego、CA)、外科用シーラント、例えば、フィブリノゲンポリマー(Ethicon Inc.Cornelia、GA)、TISSELL(登録商標)(Baxter International,Inc.Deerfield、IL)、PEGベースのシーラント、およびCOSEAL(登録商標)(Baxter International,Inc.Deerfield、IL)が挙げられ得る。
[0650]いくつかの実施形態では、ガイドRNAなどの本明細書に記載の核酸は、CRISPR酵素と複合体を形成し得る。いくつかの実施形態では、複合体の一部または全部を、1つまたは複数のベクターを含むベクター系を介して送達し得る。いくつかの実施形態では、ベクターはDNAベクターであってもよい。他の実施形態では、ベクターはRNAベクターであってもよい。いくつかの実施形態では、RNAベクターはmRNA、例えば、Cas9などのヌクレアーゼをコードするmRNAであってもよい。いくつかの実施形態では、ベクターは環状であり得る。他の実施形態では、ベクターは線状であってもよい。非限定的な例示的なベクターとしては、プラスミド、ファージミド、コスミド、人工染色体、ミニ染色体、トランスポゾン、ウイルスベクター、および発現ベクターが挙げられる。いくつかの実施形態では、ヌクレアーゼはRNAベクターによって、例えばmRNAとして提供され、テンプレートはウイルスベクターによって提供される。いくつかの実施形態では、ベクターはウイルスベクターであってもよい。いくつかの実施形態では、ウイルスベクターは、その野生型対応物から遺伝子修飾され得る。例えば、ウイルスベクターは、クローニングを容易にするため、またはベクターの1つまたは複数の特性が変化するように、1つまたは複数のヌクレオチドの挿入、欠失、または置換を含んでもよい。このような特性としては、パッケージング能力、形質導入効率、免疫原性、ゲノム組み込み、複製、転写、および翻訳が挙げられる。いくつかの実施形態では、ウイルスがより大きなサイズを有する外因性配列をパッケージングできるように、ウイルスゲノムの一部を欠失させてもよい。いくつかの実施形態では、ウイルスベクターは、形質導入効率が向上している場合がある。いくつかの実施形態では、宿主においてウイルスによって誘導される免疫応答を低下させてもよい。いくつかの実施形態では、宿主ゲノムへのウイルス配列の組み込みを促進するウイルス遺伝子(例えば、インテグラーゼなど)は、ウイルスが非組み込みになるように変異されてもよい。いくつかの実施形態では、ウイルスベクターは複製欠損であってもよい。いくつかの実施形態では、ウイルスベクターは、ベクター上のコード配列の発現を駆動するための外因性転写または翻訳制御配列を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ウイルスはヘルパー依存性であり得る。例えば、ウイルスは、ベクターを増幅してウイルス粒子にパッケージ化するのに必要なウイルス成分(例えば、ウイルスタンパク質など)を供給するために、1つまたは複数のヘルパーウイルスを必要とし得る。そのような場合、ウイルス成分をコードする1つまたは複数のベクターを含む1つまたは複数のヘルパー構成要素を、本明細書に記載のベクター系と共に宿主細胞に導入してもよい。他の実施形態では、ウイルスはヘルパーフリーであり得る。例えば、ウイルスは、任意のヘルパーウイルスなしでベクターを増幅およびパッケージングし得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のベクター系は、ウイルスの増幅およびパッケージングに必要なウイルス成分もコードし得る。
[0651]非限定的な例示的なウイルスベクターとしては、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、レンチウイルスベクター、アデノウイルスベクター、単純ヘルペスウイルス(HSV-1)ベクター、バクテリオファージT4、バキュロウイルスベクター、およびレトロウイルスベクターが挙げられる。いくつかの実施形態では、ウイルスベクターはAAVベクターであってもよい。他の実施形態では、ウイルスベクターはレンチウイルスベクターであってもよい。いくつかの実施形態では、レンチウイルスは非組み込み型であってもよい。いくつかの実施形態では、ウイルスベクターはアデノウイルスベクターであってもよい。いくつかの実施形態では、アデノウイルスは、高クローニング能力または「ガットレス」アデノウイルスであってよく、5’および3’逆方向末端反復(ITR)およびパッケージングシグナル(Ψ)以外の全てのコードウイルス領域がウイルスから欠失されており、そのパッケージング能力が高まる。さらに他の実施形態では、ウイルスベクターはHSV-1ベクターであってもよい。いくつかの実施形態では、HSV-1ベースのベクターはヘルパー依存性であり、他の実施形態ではヘルパー非依存性である。例えば、パッケージング配列のみを保持するアンプリコンベクターは、パッケージングのための構造的構成要素を含むヘルパーウイルスが必要であるが、必須ではないウイルス機能を削除する30kbが欠失されたHSV-1ベクターにはヘルパーウイルスは必要ない。追加の実施形態では、ウイルスベクターはバクテリオファージT4であってもよい。いくつかの実施形態では、バクテリオファージT4は、ウイルスの頭部が空になったときに、任意の線状または環状のDNAまたはRNA分子をパッケージ化し得る場合がある。さらなる実施形態では、ウイルスベクターは、バキュロウイルスベクターであってもよい。さらに別の実施形態では、ウイルスベクターは、レトロウイルスベクターであってもよい。より小さいクローニング能力を有するAAVまたはレンチウイルスベクターを使用する実施形態では、本明細書に開示されるベクター系の全ての構成要素を送達するために、2つ以上のベクターを使用することが必要であり得る。例えば、1つのAAVベクターは、Cas9タンパク質をコードする配列を含んでもよいが、第2のAAVベクターは、1つまたは複数のガイド配列および1つまたは複数のテンプレートのコピーを含んでもよい。
[0652]特定の実施形態では、ウイルスベクターを改変して、特定の組織または細胞型を標的とし得る。例えば、ウイルス表面タンパク質は、ウイルスタンパク質がその天然の細胞表面受容体に結合するのを減少または排除するように変更され得る。いくつかの実施形態において、ベクターは、肝臓特異的送達のために改変され得る。表面タンパク質は、所望の細胞型に特異的な受容体と相互作用するように操作され得る。ウイルスベクターは、限定的またはリダイレクトされた向性を含む、宿主の向性を変更した可能性がある。いくつかの実施形態では、ウイルスベクターは、第1の結合部分を発現または提示するように操作され得る。第1の結合部分は、ウイルス表面タンパク質または糖タンパク質に融合するか、ウイルスにコンジュゲートするか、ビリオンに化学的に架橋するか、ウイルスエンベロープに結合するか、または任意の他の適切な方法によってウイルスベクターに結合し得る。第1の結合部分は、第2の結合部分に結合し得、これを使用してウイルスを所望の細胞型に誘導し得る。いくつかの実施形態では、第1の結合部分は、アビジン、ストレプトアビジン、ニュートラアビジン、カプタアビジン、または別のビオチン結合部分であり、第2の結合部分はビオチンまたはその類似体である。次いで、ビオチン化された標的化剤をウイルスベクター上のアビジンに結合させ、ウイルスを所望の細胞型に誘導するために使用され得る。例えば、T4ベクターは、その表面タンパク質の1つまたは複数にビオチン結合部分を提示するように操作され得る。次いで、そのようなT4ベクターの細胞特異性は、選択した細胞に向けられたビオチン化抗体またはリガンドを結合することによって変更され得る。別の実施形態では、第1および第2の結合部分は、ハプテンおよび抗ハプテン結合タンパク質;ジゴキシゲニンおよび抗ジゴキシゲニン結合タンパク質;フルオレセインおよび抗フルオレセイン結合タンパク質;または結合パートナーである任意の他の適切な第1および第2の結合部分である。
[0653]いくつかの実施形態では、ベクターは、細胞内で1つまたは複数のコード配列の発現を駆動し得る場合がある。いくつかの実施形態では、細胞は、例えば細菌細胞などの原核細胞であり得る。いくつかの実施形態では、細胞は、例えば、酵母、植物、昆虫、または哺乳動物細胞などの真核細胞であり得る。いくつかの実施形態では、真核細胞は哺乳動物細胞であり得る。いくつかの実施形態では、真核細胞はげっ歯類細胞であり得る。いくつかの実施形態では、真核細胞はヒト細胞であり得る。異なる種類の細胞で発現を駆動するのに適したプロモーターは、当該技術分野で公知である。いくつかの実施形態では、プロモーターは野生型であり得る。他の実施形態では、プロモーターは、より効率的または有効な発現のために改変され得る。さらに他の実施形態では、プロモーターは切断されてもその機能は保持されている場合がある。例えば、プロモーターは、ウイルスへのベクターの適切なパッケージングに適した通常のサイズであっても、または減少したサイズであってもよい。
[0654]いくつかの実施形態では、ベクターは、本明細書に記載のヌクレアーゼをコードするヌクレオチド配列を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ベクター系は、ヌクレアーゼをコードするヌクレオチド配列の1つのコピーを含んでもよい。他の実施形態では、ベクター系は、ヌクレアーゼをコードするヌクレオチド配列の2つ以上のコピーを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ヌクレアーゼをコードするヌクレオチド配列は、少なくとも1つの転写または翻訳制御配列に作動可能に連結され得る。いくつかの実施形態では、ヌクレアーゼをコードするヌクレオチド配列は、少なくとも1つのプロモーターに作動可能に連結され得る。いくつかの実施形態では、ヌクレアーゼをコードするヌクレオチド配列は、少なくとも1つの転写または翻訳制御配列に作動可能に連結され得る。
[0655]いくつかの実施形態では、プロモーターは、構成的、誘導的、または組織特異的であり得る。いくつかの実施形態では、プロモーターは構成的プロモーターであり得る。非限定的な例示的な構成プロモーターとしては、サイトメガロウイルス前初期プロモーター(CMV)、シミアンウイルス(SV40)プロモーター、アデノウイルス主要後期(MLP)プロモーター、ラウス肉腫ウイルス(RSV)プロモーター、マウス乳腺腫瘍ウイルス(MMTV)プロモーター、ホスホグリセリン酸キナーゼ(PGK)プロモーター、伸長因子アルファ(EF1α)プロモーター、ユビキチンプロモーター、アクチンプロモーター、チューブリンプロモーター、免疫グロブリンプロモーター、それらの機能的フラグメント、または前述のいずれかの組合せが挙げられる。いくつかの実施形態では、プロモーターはCMVプロモーターであり得る。いくつかの実施形態では、プロモーターは切断されたCMVプロモーターであり得る。他の実施形態では、プロモーターはEF1αプロモーターであり得る。いくつかの実施形態では、プロモーターは誘導性プロモーターであり得る。非限定的な例示的な誘導性プロモーターとしては、熱ショック、光、化学物質、ペプチド、金属、ステロイド、抗生物質、またはアルコールによって誘導可能なプロモーターが挙げられる。いくつかの実施形態では、誘導性プロモーターは、例えば、Tet-On(登録商標)プロモーター(Clontech)など、低い基礎(非誘導型)発現レベルを有するプロモーターであってもよい。いくつかの実施形態では、プロモーターは、組織特異的プロモーターであり得る。いくつかの実施形態では、組織特異的プロモーターは、肝臓組織で排他的または主に発現される。非限定的な例示的な組織特異的プロモーターとしては、B29プロモーター、CD14プロモーター、CD43プロモーター、CD45プロモーター、CD68プロモーター、デスミンプロモーター、エラスターゼ-1プロモーター、エンドグリンプロモーター、フィブロネクチンプロモーター、Flt-1プロモーター、GFAPプロモーター、GPIIbプロモーター、ICAM-2プロモーター、INF-βプロモーター、Mbプロモーター、Nphslプロモーター、OG-2プロモーター、SP-Bプロモーター、SYN1プロモーター、およびWASPプロモーターが挙げられる。
[0656]いくつかの実施形態では、ベクターは、Casタンパク質、またはCas9タンパク質の一部、例えば、Casタンパク質またはCpf1タンパク質をコードし得る。ベクター系は、本明細書に記載のガイドRNAをコードするヌクレオチド配列を含むベクターをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、ベクター系は、ガイドRNAの1つのコピーを含んでもよい。他の実施形態では、ベクター系は、ガイドRNAの2つ以上のコピーを含んでもよい。2つ以上のガイドRNAを有する実施形態では、ガイドRNAは、それらが異なる標的配列を標的とするか、またはCas9 RNP複合体内の活性または安定性などの他の異なる特性を有するように、同一でなくてもよい。いくつかの実施形態では、ガイドRNAをコードするヌクレオチド配列は、少なくとも1つの転写または翻訳制御配列に作動可能に連結され得る。いくつかの実施形態では、ガイドRNAをコードするヌクレオチド配列は、少なくとも1つのプロモーターに作動可能に連結され得る。いくつかの実施形態では、プロモーターは、RNAポリメラーゼIII(Pol III)によって認識され得る。Pol IIIプロモーターの非限定的な例としては、U6、H1およびtRNAプロモーターが挙げられる。いくつかの実施形態では、ガイドRNAをコードするヌクレオチド配列は、マウスまたはヒトU6プロモーターに作動可能に連結され得る。他の実施形態では、ガイドRNAをコードするヌクレオチド配列は、マウスまたはヒトH1プロモーターに作動可能に連結され得る。いくつかの実施形態では、ガイドRNAをコードするヌクレオチド配列は、マウスまたはヒトtRNAプロモーターに作動可能に連結され得る。2つ以上のガイドRNAを有する実施形態では、発現を駆動するために使用されるプロモーターは同じであっても異なっていてもよい。いくつかの実施形態において、ガイドRNAのcrRNAをコードするヌクレオチドおよびガイドRNAのtracr RNAをコードするヌクレオチドは、同じベクター上に提供され得る。いくつかの実施形態では、crRNAをコードするヌクレオチドおよびtracr RNAをコードするヌクレオチドは、同じプロモーターによって駆動され得る。いくつかの実施形態では、crRNAおよびtracr RNAは、単一の転写物に転写され得る。例えば、crRNAおよびtracr RNAは、単一の転写物から処理されて、二重分子ガイドRNAを形成し得る。あるいは、crRNAおよびtracr RNAは、単一分子ガイドRNAに転写され得る。他の実施形態では、crRNAおよびtracr RNAは、同じベクター上のそれらの対応するプロモーターによって駆動され得る。さらに他の実施形態では、crRNAおよびtracr RNAは、異なるベクターによってコードされ得る。
[0657]いくつかの実施形態では、ベクター系は、本明細書に記載のテンプレートを含むベクターをさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、ベクター系は、テンプレートの1つのコピーを含んでもよい。他の実施形態では、ベクター系は、テンプレートの複数のコピーを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ベクター系は、テンプレートの2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のコピーを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ベクター系は、テンプレートの4、5、6、7、8、またはそれ以上のコピーを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ベクター系は、テンプレートの5、6、7、またはそれ以上のコピーを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ベクター系は、テンプレートの6つのコピーを含んでもよい。テンプレートの複数のコピーは、同じまたは異なるベクター上に配置されてもよい。テンプレートの複数のコピーは、互いに隣接していてもよいし、他のヌクレオチド配列またはベクターエレメントによって分離されていてもよい。他の実施形態では、相同組換えが2つ以上の標的部位で起こり得るように、2つ以上のテンプレートが提供され得る。例えば、細胞内の単一の遺伝子、または細胞内の2つの異なる遺伝子を修復するために、異なるテンプレートが提供され得る。いくつかの実施形態では、異なるテンプレートが独立したコピー数で提供され得る。
[0658]ベクター系は、1~3個のベクターを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ベクター系は、1つの単一ベクターを含んでもよい。他の実施形態では、ベクター系は、2つのベクターを含んでもよい。追加の実施形態では、ベクター系は、3つのベクターを含んでもよい。
[0659]いくつかの実施形態において、ヌクレアーゼをコードするヌクレオチド配列およびテンプレートは、同じまたは別個のベクター上に位置し得る。いくつかの実施形態において、ヌクレアーゼをコードするヌクレオチド配列およびテンプレートは、同じベクター上に位置し得る。いくつかの実施形態では、ヌクレアーゼをコードするヌクレオチド配列およびテンプレートは、別個のベクター上に位置し得る。配列は、ベクター上で任意の順序で、同じ方向または異なる方向に配向されてもよい。
[0660]いくつかの実施形態では、Cas9タンパク質をコードするヌクレオチド配列およびテンプレートは、同じまたは別個のベクター上に位置し得る。いくつかの実施形態では、配列の全てが同じベクター上に位置し得る。いくつかの実施形態では、2つ以上の配列が同じベクター上に位置し得る。配列は、ベクター上で任意の順序で、同じ方向または異なる方向に配向されてもよい。いくつかの実施形態では、Cas9タンパク質をコードするヌクレオチド配列およびガイドRNAをコードするヌクレオチド配列は、同じベクター上に位置してもよい。いくつかの実施形態では、Cas9タンパク質をコードするヌクレオチド配列およびテンプレートは、同じベクター上に位置してもよい。特定の実施形態では、ベクター系は、Cas9タンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む第1のベクター、およびテンプレートまたはテンプレートの複数のコピーをコードするヌクレオチド配列を含む第2のベクターを含んでもよい。
[0661]いくつかの実施形態では、テンプレートは、ベクター系によってコードされるヌクレアーゼ系によって、それが配置されているベクターから放出され得る。いくつかの実施形態では、テンプレートは、mRNAから提供されるCas9タンパク質によってベクターから放出され得る。テンプレートは、ガイドRNAによって認識される少なくとも1つの標的配列を含んでもよい。いくつかの実施形態では、テンプレートは、テンプレートの5’末端および3’末端で標的配列に隣接していてもよい。Cas9タンパク質の発現およびガイドRNAの送達の際に、ガイドRNAは、ハイブリダイズし得、Cas9タンパク質は、テンプレートがベクターから放出されるように、テンプレートの両端で標的配列を切断し得る。さらなる実施形態では、テンプレートは、テンプレートの5’末端および3’末端でヌクレアーゼによって認識される標的配列を有することによって、ベクター系によりコードされるヌクレアーゼによってベクターから放出され得る。テンプレートのいずれかの末端の標的配列は、PAM配列がテンプレートにより近くなるように配向され得る。このような配向では、ベクターからの放出後にテンプレートの末端に残る非テンプレート核酸は少なくなる。いくつかの実施形態では、テンプレートに隣接する標的配列は、同じであってもよい。いくつかの実施形態では、テンプレートに隣接する標的配列は、例えば、HR、HDR、または非相同末端結合によって、テンプレートが組み込まれる、切断部位で見出される標的配列と同じであってもよい。他の実施形態では、テンプレートに隣接する標的配列は、異なっていてもよい。例えば、テンプレートの5’末端の標的配列は、1つのガイドRNAまたはヌクレアーゼによって認識され得、テンプレートの3’末端の標的配列は、別のガイドRNAまたはヌクレアーゼによって認識され得る。
[0662]いくつかの実施形態では、ヌクレアーゼ系をコードするベクターは、発現されるヌクレアーゼ系の量を制御するための自己破壊(または「自己切断」または「自己不活化」)ベクター系を作成するために、ベクター内に少なくとも1つの標的配列を含んでもよい。いくつかの実施形態では、自己破壊ベクター系は、ヌクレアーゼ活性の量の減少をもたらす。さらなる実施形態において、自己破壊ベクター系は、ベクター核酸の量の減少をもたらす。この系がCas9を含む実施形態では、標的配列を認識するガイドRNAも含む。このようにして、ヌクレアーゼ系の滞留時間および/または活性レベルを一時的に制御して、ヌクレアーゼ系の過剰発現に伴う悪影響を回避し得る。そのような悪影響には、例えば、ヌクレアーゼによるオフターゲット効果が含まれ得る。いくつかの実施形態では、ヌクレアーゼの発現時に、ヌクレアーゼが、ヌクレアーゼをコードする配列を含むベクター中の標的配列を認識して切断するように、1つまたは複数の標的配列をベクター上の任意の場所に配置してもよい。自己破壊ベクターの1つまたは複数の標的配列は同じであってもよい。必要に応じて、自己破壊ベクターは、複数の標的配列を含んでもよい。いくつかの実施形態では、標的配列での切断は、例えばCas9などのヌクレアーゼ系の少なくとも1つの構成要素の発現を低下させ得る。いくつかの実施形態では、切断は、ヌクレアーゼ転写物の発現を低下させ得る。例えば、標的配列は、切断がコード領域の破壊をもたらすように、ヌクレアーゼをコードするヌクレオチド配列内に位置し得る。他の実施形態では、標的配列は、ヌクレアーゼをコードするベクター上の非コード領域内に位置し得る。いくつかの実施形態では、標的配列は、切断がプロモーター配列の破壊をもたらすように、ヌクレアーゼの発現を駆動するプロモーター内に位置し得る。例えば、ベクターは、Cas9配列を標的とする標的配列(およびそれに対応するガイドRNA)を含んでもよい。特定の実施形態において、標的配列は、プロモーターとヌクレアーゼをコードするヌクレオチド配列との間に位置し得、その結果、切断がそのプロモーターからのコード配列の分離をもたらす。特定の実施形態では、ヌクレアーゼコード配列外の標的配列およびヌクレアーゼコード配列内の標的配列が含まれる。
[0663]いくつかの実施形態では、Cas9タンパク質をコードするベクターは、ガイドRNAによって認識される少なくとも1つの標的配列を含んでもよい。いくつかの実施形態では、標的配列は、Cas9タンパク質およびガイドRNAの発現の際に、ガイドRNAがハイブリダイズし、Cas9タンパク質がCas9タンパク質をコードするベクター内の標的配列を切断するように、ベクター上の任意の場所に位置し得る。いくつかの実施形態では、標的配列での切断は、Cas9タンパク質転写物の発現を低下させ得る。例えば、標的配列は、切断がコード領域の破壊をもたらすように、Cas9タンパク質をコードするヌクレオチド配列内に位置し得る。他の実施形態では、標的配列は、Cas9タンパク質をコードするベクター上の非コード領域内に位置し得る。いくつかの実施形態において、標的配列は、切断がプロモーター配列の破壊をもたらすように、Cas9タンパク質の発現を駆動するプロモーター内に位置し得る。いくつかの実施形態において、標的配列は、切断がコード配列の破壊をもたらすように、Cas9タンパク質をコードするヌクレオチド配列内に位置してもよい。他の実施形態において、標的配列は、プロモーターとCas9タンパク質をコードするヌクレオチド配列との間に位置し得、その結果、切断がそのプロモーターからのコード配列の分離をもたらす。
[0664]テンプレートの放出のため、ベクターの自己破壊のため、および細胞内のヌクレアーゼ系による標的化のための標的配列は、同じであっても異なっていてもよい。例えば、テンプレートの放出が同時にヌクレアーゼ(例えば、Cas9タンパク質)の発現の破壊をもたらすように、テンプレートの3’末端の標的配列は、ヌクレアーゼ(例えば、Cas9タンパク質)の発現を駆動するプロモーター内に存在してもよい。いくつかの実施形態では、テンプレートに隣接する標的配列、ヌクレアーゼ(例えば、Cas9タンパク質)の発現を妨害するための標的配列、および細胞内の標的核酸分子中の標的配列の両方が、シングルガイドRNAまたはヌクレアーゼによって認識される同じ配列であってもよい。したがって、いくつかの実施形態では、ベクター系は、1つの種類の標的配列のみを含んでもよく、ヌクレアーゼ系は、1つのガイドRNAのみを含んでもよい。他の実施形態では、これらの標的配列は、異なるガイドRNAによって認識される異なる配列を含んでもよい。
[0665]いくつかの実施形態では、ベクター系は、標的細胞に送達された後にのみ発現を開始する誘導性プロモーターを含んでもよい。非限定的な例示的な誘導性プロモーターとしては、熱ショック、光、化学物質、ペプチド、金属、ステロイド、抗生物質、またはアルコールによって誘導可能なプロモーターが挙げられる。いくつかの実施形態では、誘導性プロモーターは、例えば、Tet-On(登録商標)プロモーター(Clontech)など、低い基礎(非誘導型)発現レベルを有するプロモーターであってもよい。
[0666]追加の実施形態では、ベクター系は、特定の組織に送達された後にのみ発現を開始する組織特異的プロモーターを含んでもよい。非限定的な例示的な組織特異的プロモーターとしては、アルブミンプロモーター、α-1アンチトリプシンプロモーター、ヘモペキシンプロモーター、B29プロモーター、CD14プロモーター、CD43プロモーター、CD45プロモーター、CD68プロモーター、デスミンプロモーター、エラスターゼ-1プロモーター、エンドグリンプロモーター、フィブロネクチンプロモーター、Flt-1プロモーター、GFAPプロモーター、GPIIbプロモーター、ICAM-2プロモーター、INF-βプロモーター、Mbプロモーター、Nphslプロモーター、OG-2プロモーター、SP-Bプロモーター、SYN1プロモーター、およびWASPプロモーターが挙げられる。特定の実施形態では、組織特異的プロモーターは、アルブミンプロモーター、α-1アンチトリプシンプロモーター、B型肝炎ウイルスコアプロモーター、またはヘモペキシン遺伝子プロモーターである。肝臓特異的プロモーターを調べる方法は、Kramerら、Molecular Therapy7(3):375-385(2003)に記載されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
[0667]本開示のいくつかの実施形態において、ヌクレアーゼ系の活性は、ヌクレアーゼ系の発現された構成要素の滞留時間、量、および/または活性を調節することによって一時的に調節され得る。例えば、本明細書に記載されるように、ヌクレアーゼは、ヌクレアーゼの細胞内半減期を改変し得るタンパク質ドメインと融合され得る。2つ以上のベクターが関与する特定の実施形態(例えば、本明細書に記載の構成要素が2つ以上の別個のベクター上にコードされるベクター系)では、ヌクレアーゼ系の活性は、ベクターが送達されるタイミングを制御することによって一時的に調節され得る。例えば、いくつかの実施形態では、ヌクレアーゼ系をコードするベクターは、テンプレートをコードするベクターの前にヌクレアーゼを送達し得る。他の実施形態では、テンプレートをコードするベクターは、ヌクレアーゼ系をコードするベクターより前にテンプレートを送達し得る。いくつかの実施形態では、ヌクレアーゼ系およびテンプレートをコードするベクターは、同時に送達される。特定の実施形態では、同時に送達されるベクターは、例えば、ヌクレアーゼ、テンプレート、および/またはガイドRNA成分を一時的に送達する。さらなる実施形態では、ベクター上のコード配列から転写されたRNA(例えば、ヌクレアーゼ転写物など)は、RNAの細胞内半減期を改変し、および/または翻訳制御を調節し得る少なくとも1つのエレメントをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、RNAの半減期を延長してもよい。いくつかの実施形態では、RNAの半減期が減少する場合がある。いくつかの実施形態では、このエレメントは、RNAの安定性を高め得る。いくつかの実施形態では、このエレメントは、RNAの安定性を低下させ得る。いくつかの実施形態では、このエレメントは、RNAの3’UTR内にあってもよい。いくつかの実施形態では、このエレメントは、ポリアデニル化シグナル(PA)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、このエレメントは、キャップ、例えばmRNAの上流末端を含んでもよい。いくつかの実施形態では、PAは、RNAの3’UTRに付加され得る。いくつかの実施形態では、RNAは、転写後に細胞内でより迅速に分解されるように、PAを含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、このエレメントは、少なくとも1つのAUリッチエレメント(ARE)を含んでもよい。AREは、組織タイプ、細胞タイプ、タイミング、細胞局在、および環境に依存する方法で、ARE結合タンパク質(ARE-BP)によって結合され得る。いくつかの実施形態では、不安定化エレメントは、RNAの崩壊を促進し、RNAの安定性に影響を与え、または翻訳を活性化し得る。いくつかの実施形態では、AREは、50~150ヌクレオチドの長さを含んでもよい。いくつかの実施形態では、AREは、配列AUUUAの少なくとも1つのコピーを含んでもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのAREをRNAの3’UTRに付加してもよい。いくつかの実施形態では、エレメントは、ウッドチャック肝炎ウイルス(WHP)の転写後調節エレメント(WPRE)であり得、これは転写物からの発現を増強するために三次構造を作り出す。さらなる実施形態では、このエレメントは、例えば、Zuffereyら、J Virol、73(4):2886-92(1999)およびFlajoletら、J Virol、72(7):6175-80(1998)に記載されているように、転写物からの発現を増強し得る修飾および/または短縮されたWPRE配列である。いくつかの実施形態では、WPREまたは等価物を、RNAの3’UTRに付加してもよい。いくつかの実施形態では、このエレメントは、急速にまたはゆっくりと崩壊する転写物に富む他のRNA配列モチーフから選択され得る。
[0668]本開示の実施形態はまた、本明細書に記載のベクター系で患者を治療するステップも包含する。いくつかの実施形態では、この方法は、本明細書に記載のベクター系を患者に投与するステップを含んでもよい。この方法は、単一の治療法として、または当該技術分野で利用可能な他の治療法と組み合わせて使用してもよい。いくつかの実施形態では、患者は、疾患関連遺伝子に変異(例えば、挿入、欠失、置換、染色体転座など)を有し得る。いくつかの実施形態において、ベクター系の投与は、患者における疾患関連遺伝子の1つまたは複数のヌクレオチドの挿入、欠失、または置換を含む変異をもたらし得る。特定の実施形態は、疾患関連遺伝子における患者の変異を修復する方法を含んでもよい。いくつかの実施形態では、変異は、疾患関連遺伝子から発現されるタンパク質において1つまたは複数のアミノ酸変化をもたらし得る。いくつかの実施形態では、変異は、疾患関連遺伝子から発現されるRNAに1つまたは複数のヌクレオチド変化をもたらし得る。いくつかの実施形態では、変異は、疾患関連遺伝子の発現レベルを変化させ得る。いくつかの実施形態では、変異は、遺伝子の発現の増加または減少をもたらし得る。いくつかの実施形態では、変異は、患者において遺伝子ノックダウンをもたらし得る。いくつかの実施形態において、ベクター系の投与は、疾患関連遺伝子における患者の変異の修正をもたらし得る。いくつかの実施形態において、ベクター系の投与は、患者において遺伝子ノックアウトをもたらし得る。いくつかの実施形態において、ベクター系の投与は、疾患関連遺伝子のエクソン配列、イントロン配列、転写制御配列、翻訳制御配列、または非コード配列の置き換えをもたらし得る。
[0669]いくつかの実施形態では、ベクター系の投与により、テンプレートの外因性配列が患者のゲノムDNAに組み込まれ得る。いくつかの実施形態では、外因性配列は、外因性プロモーター配列に作動可能に連結されたタンパク質またはRNAコード配列を含んでもよく、これにより、外因性配列が患者のゲノムDNAに組み込まれると、患者は、組み込まれた配列によってコードされるタンパク質またはRNAを発現し得る。外因性配列は、補足的または置き換えタンパク質コード配列または非コード配列を提供し得る。例えば、ベクター系の投与は、患者における疾患関連遺伝子の変異部分の置き換えをもたらし得る。いくつかの実施形態では、変異部分は、疾患関連遺伝子のエクソンを含んでもよい。他の実施形態において、外因性配列の組み込みは、患者のゲノムDNA上に存在する内因性プロモーター配列からの組み込み配列の発現をもたらし得る。例えば、ベクター系の投与は、疾患関連遺伝子の機能的遺伝子産物の供給をもたらし、患者の変異を修正し得る。いくつかの実施形態において、ベクター系の投与は、タンパク質またはタンパク質の一部をコードするcDNA配列の組み込みをもたらし得る。さらに他の実施形態では、ベクター系の投与は、患者のゲノムDNAへのエクソン配列、イントロン配列、転写制御配列、翻訳制御配列、または非コード配列の組み込みをもたらし得る。いくつかの実施形態において、ベクター系の投与は、患者における遺伝子ノックインをもたらし得る。
投与
[0670]本明細書では、細胞内の標的核酸を編集するための方法および組成物が提供される。本明細書においてさらに提供されるのは、対象の細胞における標的遺伝子の機能および活性を改変するための薬学的組成物および方法である。本明細書に記載のゲノム編集組成物は、その組成物を必要とする対象に対して、治療有効量で投与して、高循環コレステロールレベルおよび/または冠動脈疾患に関連する状態、例えば、高コレステロール血症、総コレステロール値の上昇、低密度リポタンパク質(LDL)レベルの上昇、LDLコレステロールレベルの上昇、高密度リポタンパク質レベルの低下、脂肪肝、冠状動脈性心疾患、虚血、脳卒中、末梢血管疾患、血栓症、2型糖尿病、高血圧、アテローム性動脈硬化症、肥満、アルツハイマー病、神経変性、およびそれらの組合せを治療し得、非経口、静脈内、皮内、筋肉内、結腸内、直腸内または腹腔内を含む様々な方法で対象に投与され得る。いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、対象の腹腔内注射、筋肉内注射、皮下注射、または静脈内注射によって、薬学的に許容される塩と同時投与され得る。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、肝臓組織などの特定の組織に直接注射され得る。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、非経口、静脈内、筋肉内、または経口で投与され得る。経口製剤は、胃での溶解を防止または低減するために、さらにコーティングまたは処理され得る。本開示の組成物は、当該技術分野で公知の任意の適切な方法を使用して対象に投与され得る。本開示で使用するのに適した製剤および送達方法は、一般に当該技術分野で周知である。例えば、本開示の組成物は、薬学的に許容される希釈剤、担体、または賦形剤を含む薬学的組成物として製剤化され得る。この組成物は、ほぼ生理学的な条件に必要な薬学的に許容される補助物質、例としては、pH調整剤および緩衝剤、等張化剤、湿潤剤など、例えば酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、モノラウリン酸ソルビタン、オレイン酸トリエタノールアミンなどを含んでもよい。
[0671]本明細書に記載の薬学的製剤は、経口、非経口(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、髄内注射、髄腔内、直接脳室内、腹腔内、リンパ内、鼻腔内注射)、鼻腔内、頬側、局所または経皮投与経路を含むがこれらに限定されない複数の投与経路による様々な方法で対象に投与可能であり得る。本明細書に記載の薬学的製剤としては、限定するものではないが、水性液体分散物、自己乳化分散物、固溶体、リポソーム分散物、エアゾール、固体剤形、粉末、即時放出製剤、制御放出製剤、急速溶解製剤、錠剤、カプセル、丸薬、遅延放出製剤、持続放出製剤、パルス放出製剤、多粒子製剤、ならびに混合即時放出および制御放出の製剤が挙げられる。
[0672]いくつかの実施形態では、薬学的製剤は錠剤の形態である。他の実施形態では、本明細書に記載の組成物または阻害剤を含有する薬学的製剤は、カプセルの形態である。一態様では、経口投与のための液体製剤剤形は、水性経口分散液、エマルジョン、溶液、エリキシル、ゲル、およびシロップを含むがこれらに限定されない群から選択される水性懸濁液または溶液の形態である。
[0673]吸入による投与のために、本明細書に記載の組成物または阻害剤は、エアロゾル、ミストまたは粉末として使用するために製剤化され得る。口腔または舌下投与の場合、組成物は、従来の方法で製剤化された錠剤、ロゼンジ、またはゲルの形態を取り得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物または阻害剤は、経皮剤形として調製され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物または阻害剤は、筋肉内、皮下、または静脈内注射に適した薬学的組成物に製剤化され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物または阻害剤は、局所投与されてもよく、溶液、懸濁液、ローション、ゲル、ペースト、薬用スティック、バーム、クリームまたは軟膏などの様々な局所投与可能な組成物に製剤化され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物または阻害剤は、浣腸、直腸ゲル、直腸泡状物、直腸エアロゾル、坐剤、ゼリー坐剤、または保持浣腸などの直腸用組成物に製剤化され得る。
投与量
[0674]投与のための適切な投与量または有効量は、当業者によって認識されるように、治療される特定の状態、状態の重症度、年齢、身体状態、サイズ、性別および体重を含む個々の対象パラメーター、治療の期間、同時治療の性質(ある場合)、特定の投与経路、ならびに医療従事者の知識および専門知識の範囲内の同様の要因に応じて変化する。投与量の決定に関与する要因は、通常の試験以外に追加の実験を行うことなく、当業者に公知である。個々の成分またはそれらの組合せの最大用量、すなわち妥当な医学的判断による最高安全用量を使用することが一般に好ましい。半減期などの経験的な考慮事項は、一般的に投与量の決定に貢献する。例えば、ヒト化抗体または完全ヒト抗体由来の領域を含むポリペプチドなどのヒト免疫系と適合する治療剤を使用して、ポリペプチドの半減期を延長し、ポリペプチドが宿主の免疫系によって攻撃されるのを防ぐことができる。
[0675]投与の頻度は、治療の過程で決定および調整してもよく、必ずしもそうではないが、一般に、疾患の治療および/または抑制および/または改善および/または遅延に基づく。あるいは、ポリペプチドまたはポリヌクレオチドの徐放製剤が適切であり得る。持続放出を達成するための様々な製剤およびデバイスが、当該技術分野で公知である。いくつかの実施形態では、投薬量は、毎日、隔日、3日ごと、4日ごと、5日ごと、もしくは6日ごとである。いくつかの実施形態では、投薬頻度は、毎週、2週間ごと、4週間ごと、5週間ごと、6週間ごと、7週間ごと、8週間ごと、9週間ごと、もしくは10週間ごとであり;または毎月1回、2ヶ月ごと、3ヶ月ごと、またはそれ以上である。この治療の進行状況は、従来の技術およびアッセイによって簡単に監視される。
[0676]投薬レジメンは、経時的に変化し得る。いくつかの実施形態では、正常体重の成人対象について、約0.01~1000mg/kgの範囲の用量を投与してもよい。いくつかの実施形態では、用量は1~200mgである。いくつかの実施形態では、用量は、約0.01~0.05mg/kgの間、約0.01~0.1mg/kgの間、約0.01~1mg/kgの間、約0.01~10mg/kgの間、約0.01~100mg/kgの間、0.01~500mg/kgの間、約0.1~1mg/kgの間、約0.1~5mg/kgの間、約0.1~10mg/kgの間、約0.1~100mg/kgの間、約0.1~500mg/kgの間、約0.1~1000mg/kgの間、約1~5mg/kgの間、約1~10mg/kgの間、約1~100mg/kgの間、約1~500mg/kgの間、約1~1000mg/kgの間、約10~100mg/kgの間、約10~500mg/kgの間、約10~1000mg/kgの間、または約100~1000mg/kgの間という範囲であってもよい。特定の投薬レジメン、すなわち用量、タイミングおよび反復は、特定の対象およびその対象の病歴、ならびにポリペプチドまたはポリヌクレオチドの特性(ポリペプチドまたはポリヌクレオチドの半減期、および当該技術分野で周知の他の考慮事項など)に依存する。
[0677]当業者には明らかであるように、本明細書に記載の治療剤の適切な投薬量は、使用される特定の薬剤(またはその組成物)、製剤および投与経路、疾患の種類および重篤度、ポリペプチドまたはポリヌクレオチドが予防または治療目的で投与されるかどうか、以前の治療、対象の病歴およびアンタゴニストに対する応答、ならびに主治医の裁量に依存する。典型的には、臨床医は、所望の結果を達成する用量に達するまでポリペプチドを投与する。
[0678]1つまたは複数の治療用組成物、例えばポリペプチド、ポリヌクレオチド、またはRNPの投与は、例えば、レシピエントの生理的状態、投与の目的が治療的か予防的か、および当業者に公知の他の要因に応じて、連続的であっても、または断続的であってもよい。ポリペプチドの投与は、予め選択された期間にわたって本質的に連続的であってもよいし、例えば、疾患の発症前、発症中、または発症後のいずれかに一連の間隔をあけた投与であってもよい。
生物学的サンプル
[0679]サンプル、例えば生物学的サンプルは、対象から採取され得る。生物学的サンプルは、複数の生物学的サンプルを含んでもよい。複数の生物学的サンプルは、2つ以上の生物学的サンプル;例えば、約2~1000、2~500、2~250、2~100、2~75、2~50、2~25、2~10、10~1000、10~500、10~250、10~100、10~75、10~50、10~25、25~1000、25~500、25~250、25~100、25~75、25~50、50~1000、50~500、50~250、50~100、50~75、60~70、100~1000、100~500、100~250、250~1000、250~500、500~1000、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、またはそれ以上のサンプルを含んでもよい。この生物学的サンプルは、複数の対象から得られてもよく、複数のセットの複数のサンプルが得られる。この生物学的サンプルは、約2~約1000以上の対象;例えば、約2~1000、2~500、2~250、2~100、2~50、2~25、2~20、2~10、10~1000、10~500、10~250、10~100、10~50、10~25、10~20、15~20、25~1000、25~500、25~250、25~100、25~50、50~1000、50~500、50~250、50~100、100~1000、100~500、100~250、250~1000、250~500、500~1000、または少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、68、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、または1000以上の対象から得てもよい。
[0680]生物学的サンプルは、ヒト対象から得てもよい。生物学的サンプルは、異なる年齢のヒト対象から取得できる。ヒト対象とは、出生前(例えば、胎児)、子供(例えば、新生児、乳児、幼児、思春期前)、思春期、青春期、または成人(例えば、早期成人、中年、高齢者)であり得る。ヒト対象は、約0ヶ月~約120歳以上であり得る。ヒト対象は、約0~約12ヶ月齢;例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12ヶ月齢であってもよい。ヒト対象は約0歳から12歳の間;例えば、約0~30日齢;約1ヶ月~12ヶ月齢;約1歳~3歳齢;約4歳~5歳齢;約4歳~12歳齢;約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12歳齢であってもよい。ヒト対象は、約13歳~19歳齢;例えば、約13、14、15、16、17、18、または19歳齢であってもよい。ヒト対象は、約20歳~約39歳齢;例えば、約20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、または39歳齢であってもよい。ヒト対象は、約40歳~約59歳齢;例えば、約40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、または59歳齢であってもよい。ヒト対象は59歳以上;例えば、約60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89,90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、または120歳齢であってもよい。ヒト対象は、生きている対象または死亡した対象を含んでもよい。ヒト対象としては、男性対象および/または女性対象を含んでもよい。
[0681]生物学的サンプルは、例えば細胞、組織、体液もしくは分泌物、またはそれらに由来する遺伝子発現産物(例えば、DNAまたはRNAなどの核酸;タンパク質またはタンパク質フラグメントなどのポリペプチド)由来の遺伝子の発現レベルの決定を可能にする任意の適切な供給源から得てもよい。生物学的サンプルの性質は、対象の性質に依存し得る。生物学的サンプルが、単細胞生物または未分化組織を有する多細胞生物である対象由来のサンプルである場合、この生物学的サンプルは、細胞培養のサンプル、生物の切除物、または生物全体などの細胞を含んでもよい。生物学的サンプルが多細胞生物に由来する場合、生物学的サンプルは、組織サンプル、体液サンプル、または分泌物であり得る。
[0682]生物学的サンプルは、異なる組織から取得できる。組織という用語は、共通の発生起源であり、類似または同一の機能を有する細胞の集合体を含むことを意味する。組織という用語はまた、異なる起源を有し得る細胞の機能的分類および組織化であり得る、臓器を包含することを意味する。生物学的サンプルは、任意の組織から得ることができる。
[0683]生物学的サンプルは、1つまたは複数のヒトまたは非ヒト動物由来の異なる組織サンプルから得てもよい。適切な組織としては、結合組織、筋肉組織、神経組織、上皮組織、またはそれらの一部もしくは組合せが含まれ得る。適切な組織としてはまた、肺、心臓、血管(例えば、動脈、静脈、毛細血管)、唾液腺、食道、胃、肝臓、胆嚢、膵臓、結腸、直腸、肛門、視床下部、下垂体、松果体、甲状腺、副甲状腺、副腎、腎臓、尿管、膀胱、尿道、リンパ節、扁桃腺、アデノイド、胸腺、脾臓、皮膚、筋肉、脳、脊髄、神経、卵巣、卵管、子宮、膣組織、乳腺、精巣、輸精管、精嚢、前立腺、陰茎組織、咽頭、喉頭、気管、気管支、横隔膜、骨髄、毛包の全部もしくは一部、またはそれらの組合せを含んでもよい。ヒトまたはヒト以外の動物由来の生物学的サンプルとしてはまた、体液、分泌物、または排泄物を含んでもよい;例えば、生物学的サンプルは、房水、硝子体液、胆汁、血液、血清、母乳、脳脊髄液、内リンパ、外リンパ、女性の膣液、羊水、胃液、月経、粘液、腹水、胸水、唾液、皮脂、精液、汗、涙、膣分泌物、嘔吐物、尿、糞のサンプル、またはそれらの組合せが挙げられ得る。生物学的サンプルは、健康な組織、疾患の組織、疾患の疑いのある組織、またはそれらの組合せに由来する場合がある。
[0684]いくつかの実施形態では、生物学的サンプルは、流体サンプル、例えば、血液、血清、痰、尿、精液、または他の生物学的流体のサンプルである。特定の実施形態では、サンプルは血液サンプルである。いくつかの実施形態では、生物学的サンプルは、組織における疾患の有無を決定するために採取された組織サンプルなどの組織サンプルである。特定の実施形態では、サンプルは甲状腺組織のサンプルである。
[0685]生物学的サンプルは、疾患進行の異なる段階または異なる状態にある対象から得てもよい。疾患の進行の異なる段階または異なる状態としては、健康、一次症状の発症時、二次症状の発症時、三次症状の発症時、一次症状の経過中、二次症状の経過中、三次症状の経過中、一次症状終了後、二次症状終了後、三次症状終了後、一次症状終了後、二次症状終了後、三次症状終了後、またはそれらの組合せが挙げられる。疾患の進行の異なる段階とは、疾患と診断された後、または疾患の疑いがある期間の一定期間であり;例えば、少なくとも約、または少なくとも、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23または24時間;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27または28日;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20週間;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12ヶ月;1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49または50年後に疾患と診断されるか、または疾患を有すると疑われる。疾患の進行の異なる段階または異なる状態としては、行動または状態の前、最中、または後が挙げられ得る;例えば、薬物による治療、手術による治療、手順による治療、標準治療手順の実施、休息、睡眠、食事、絶食、ウォーキング、ランニング、認知課題の遂行、性行為、思考、ジャンプ、排尿、リラックスする、動けなくなる、感情的にトラウマを負う、ショックを受けるなど。
[0686]本開示の方法は、対象または対象のセット由来の生物学的サンプルの分析を提供する。対象は、例えば、ヒト、非ヒト霊長類、げっ歯類、イヌ、ネコ、ブタ、魚などを含むがこれらに限定されない任意の動物(例えば、哺乳動物)であり得る。本方法および組成物は、本明細書に記載されるように、ヒト由来の生物学的サンプルに適用し得る。
[0687]生物学的サンプルは、本明細書で提供される生検法、綿棒採取、掻き取り、瀉血、または任意の他の適切な方法などの当該技術分野で公知の方法によって得ることができる。生物学的サンプルは、本開示のキットの構成要素を使用して取得、保存、または輸送され得る。場合によっては、本開示の方法による分析、特徴付け、または診断のために、複数の甲状腺サンプルなどの複数の生物学的サンプルを得ることができる。場合によっては、本開示の方法による診断または特徴付けのために、1つの組織タイプ(例えば、甲状腺)由来の1つまたは複数のサンプルおよび別の組織タイプ(例えば、口腔)由来の1つまたは複数のサンプルなどの複数の生物学的サンプルを得てもよい。場合によっては、1つの組織タイプ(例えば、甲状腺)由来の1つまたは複数のサンプルと、別の組織(例えば、口腔)由来の1つまたは複数のサンプルなど、複数のサンプルは、同時にまたは異なる時間に取得してもよい。場合によっては、異なる時点で取得されたサンプルが、異なる方法で保存および/または分析される。例えば、細胞学的分析によって(例えば、通常の染色を使用して)サンプルを入手し、分析してもよい。場合によっては、細胞学的分析の結果に基づいて、対象からさらなるサンプルを得ることができる。疾患または状態、例えば、冠動脈疾患の診断には、医師、看護師、または他の医療専門家による対象の検査が含まれる場合がある。検査は、通常の検査の一部である場合もあれば、次のいずれかを含むがこれらに限定されない特定の苦痛に起因する検査である場合もある:疼痛、病気、病気の予測、疑わしいしこりまたは塊の存在、疾患、または状態。この対象は、疾患または状態を認識している場合と認識していない場合がある。医療専門家は、検査用の生物学的サンプルを入手できる。場合によっては、医療専門家は、生物学的サンプルの提出のために対象を検査センターまたは研究所に紹介し得る。本明細書で提供される取得方法としては、細針吸引、コア針生検、真空補助生検、切開生検、切除生検、パンチ生検、剃毛生検または皮膚生検を含む生検の方法が挙げられる。場合によっては、本明細書で提供される方法および組成物は、FNAによって得られた生物学的サンプルからのデータのみに適用される。場合によっては、本明細書で提供される方法および組成物は、FNAまたは外科的生検によって得られた生物学的サンプルからのデータのみに適用される。場合によっては、本明細書で提供される方法および組成物は、外科的生検によって得られた生物学的サンプル由来のデータのみに適用される。生物学的サンプルは、非侵襲的な方法で取得できる。このような方法としては、限定するものではないが、皮膚または子宮頸部の擦過、頬の拭き取り、唾液の採取、尿の採取、糞の採取、月経、涙、または精液の採取が挙げられる。生物学的サンプルは、生検、肺胞または肺洗浄、針吸引、または瀉血を含むがこれらに限定されない手順などの侵襲的手順によって得ることができる。生検の方法としてはさらに、切開生検、切除生検、パンチ生検、剃毛生検、または皮膚生検が挙げられる。針吸引の方法は、細針吸引、コア針生検、真空支援生検、または大きなコア生検をさらに含んでもよい。十分な量の生物学的材料を確保するために、本明細書の方法によって複数の生物学的サンプルを得てもよい。生物学的サンプルを得るための一般的な方法も当該技術分野で知られており、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるRamzy、Ibrahim Clinical Cytopathology and Aspiration Biopsy2001にさらに記載されている。生物学的サンプルは、甲状腺結節または疑わしい甲状腺腫瘍の細針吸引物であってもよい。細針吸引サンプリング手順は、超音波、X線、またはその他の画像装置を使用して手引きされ得る。
[0688]場合によっては、さらなる診断のために、腫瘍専門医、外科医、または内分泌専門医などの専門家に対象を紹介してもよい。専門家は、同様に、検査のために生物学的サンプルを取得するか、または生物学的サンプルの提出のために個人を検査センターまたは研究所に紹介し得る。いずれにせよ、生物学的サンプルは、医師、看護師、または他の医療専門家、例えば、医療技術者、内分泌専門医、細胞専門医、採血専門医、放射線専門医、または呼吸器専門医によって入手され得る。医療専門家は、サンプルに対して実施する適切な試験もしくはアッセイを示し得、または本開示の分子プロファイリング事業は、どのアッセイまたは試験が最も適切に示されるかについて相談し得る。分子プロファイリングビジネスは、コンサルティング業務、サンプルの取得および/または保存、材料、または提供される全ての製品およびサービスに対して、個人またはその医療もしくは保険提供者に請求できる。
[0689]医療専門家は、初期診断またはサンプルの取得に関与する必要はない。あるいは、市販のキットを使用してサンプルを入手してもよい。キットは、本明細書に記載の前記サンプルを得る手段、検査のためにサンプルを保存する手段、およびキットの適切な使用のための説明書を含んでもよい。場合によっては、分子プロファイリングサービスがキットの購入価格に含まれる。それ以外の場合、分子プロファイリングサービスは別途請求される。
[0690]分子プロファイリング事業による使用に適した生物学的サンプルは、試験される個体の組織、細胞、核酸、遺伝子、遺伝子フラグメント、発現産物、遺伝子発現産物、および/または遺伝子発現産物フラグメントを含む任意の材料であり得る。サンプルの適合性および/または妥当性を決定する方法が提供される。生物学的サンプルとしては、限定するものではないが、組織、細胞、および/または個体の細胞または個体の細胞に由来する生物学的材料が挙げられ得る。サンプルは、細胞または組織の不均一集団であっても、または均一集団であってもよい。生物学的サンプルは、本明細書に記載の分析方法に適したサンプルを提供できる当該技術分野で公知の任意の方法を使用して得ることができる。
[0691]生物学的サンプルの取得は、キットの使用によって支援され得る。生物学的サンプルを入手、保管、および/または輸送するための材料を含むキットが提供され得る。キットは、例えば、生物学的サンプルの収集のための、例えば、材料および/または器具(例えば、滅菌スワブ、滅菌綿、消毒剤、針、注射器、メス、麻酔スワブ、ナイフ、キュレットブレード、液体窒素など)を含んでもよい。キットは、例えば、生物学的サンプルの保存および/または保存のための材料および/または器具(例えば、容器;氷、アイスパック、コールドパック、ドライアイス、液体窒素などの温度制御のための材料;化学保存剤、または緩衝液、例えば、ホルムアルデヒド、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、アルコール、例えば、エタノールまたはメタノール、アセトン、酢酸、HOPE固定液(ヘペス-グルタミン酸緩衝液媒介有機溶媒保護効果)、ヘパリン、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、TAPS、ビシン、トリス、トリシン、TAPSO、HEPES、TES、MOPS、PIPES、カコジル酸、SSC、MES、リン酸緩衝液;プロテアーゼ阻害剤、例えば、アプロチニン、ベスタチン、カルパイン阻害剤IおよびII、キモスタチン、E-64、ロイペプチン、アルファ-2-マクログロブリン、ペファブロックSC、ペプスタチン、フッ化フェニルメタンスルホニル、トリプシン阻害剤;DNAse阻害剤、例えば、2-メルカプトエタノール、2-ニトロ-5-チシアノ安息香酸、カルシウム、EGTA、EDTA、ドデシル硫酸ナトリウム、ヨードアセテートなど;RNAse阻害剤、例えば、リボヌクレアーゼ阻害タンパク質;二重蒸留水;DEPC(ジエチルプロカーボネート)処理水など)を含んでもよい。キットには使用説明書が含まれている場合がある。キットは、輸送に適した容器として提供されてもよく、またはそれを含んでもよい。輸送用コンテナは、断熱コンテナであってもよい。輸送用コンテナは、回収業者(例えば、研究所、医療センター、遺伝子検査会社など)に対して自己宛てであってもよい。キットは、家庭用または医療専門家による使用のために対象に提供され得る。あるいは、キットは、医療専門家に直接提供され得る。
[0692]1つまたは複数の生物学的サンプルを、所与の対象から得てもよい。場合によっては、約1~約50の生物学的サンプルが所与の対象から得られる。例えば、約1~50、1~40、1~30、1~25、1~20、1~15、1~10、1~7、1~5、5~50、5~40、5~30、5~25、5~15、5~10、10~50、10~40、10~25、10~20、25~50、25~40、または少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10,11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50個の生物学的サンプルを、所与の対象から取得できる。所与の対象由来の複数の生物学的サンプルは、同じ供給源(例えば、同じ組織)、例えば、複数の血液サンプル、または複数の組織サンプル、または複数の供給源(例えば、複数の組織)から得てもよい。所与の対象由来の複数の生物学的サンプルは、同時にまたは異なる時間に取得してもよい。所与の対象由来の複数の生物学的サンプルは、同じ条件または異なる条件で取得してもよい。所与の対象由来の複数の生物学的サンプルは、対象の同じ疾患進行または異なる疾患進行で得てもよい。複数の生物学的サンプルが特定の対象由来の同じ供給源(例えば、同じ組織)から収集された場合、サンプルは単一のサンプルに組み合わせることができる。この方法でサンプルを組み合わせると、試験および/または分析に十分な材料が確実に入手され得る。
[0693]さらに、本明細書に記載のIVT mRNA配列イニシエーターを含むRNA分子も、本明細書に記載される。いくつかの実施形態では、RNAは、ガイドRNAまたはヌクレアーゼmRNAを含む。
[0694]さらに、本明細書に記載のIVT mRNA配列イニシエーターを含むRNA分子を含む細胞も、本明細書に記載される。
[0695]さらに、本明細書に記載のIVT mRNA配列イニシエーターを含むRNA分子から翻訳されたポリペプチドを含む細胞も、本明細書に記載される。
[0696]さらに、以下:
a.本明細書に記載のIVT mRNA配列イニシエーターを、RNAポリメラーゼを含む混合物に導入するステップ、および
b.RNA分子の転写を可能にするのに十分な時間、混合物をインキュベートするステップ
を含む、RNA分子を合成する方法も、本明細書に記載される。
[0697]さらに、本明細書に記載のRNA分子または本明細書に記載の薬学的組成物を細胞に導入するステップを含む、遺伝子編集の方法であって、RNA分子が、ガイドRNAまたはヌクレアーゼmRNAを含み、RNA分子は、細胞内において翻訳される、方法も、本明細書に記載される。
[0698]以下の実施例は、本開示をよりよく説明するために提供されるものであり、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。特定の材料が言及されている範囲において、それは単に例示を目的としており、開示を限定することを意図していない。当業者は、発明能力を行使することなく、また本開示の範囲から逸脱することなく、同等の手段または反応物を開発し得る。
キャップ構造の合成
実施例1
トリヌクレオチドキャップ1007a、1032a、1037a、1107a、1112a、1137a、1141a、3102a、3107a、3207a、3212a、1007c、1112c、3102c、3107c、3207c、および3212cの調製
[0699]ジヌクレオチド5’-ホスフェート7は、以下の標準的固相オリゴヌクレオチド合成および脱保護プロトコルによって固体支持体1およびホスホラミダイト3から調製される(Molecular Biology, 1993, 20, 81~114; ACS Chem. Biol. 2015, 10, 1181~1187における方法、なお、これらは、参照により本明細書に組み入れられる)。ホスホラミダイト2は、商業的供給元から購入され、および/またはカスタム合成される。支持体に結合した完全に保護されたジヌクレオチド3の脱トリチル化は、支持体上に5’-脱保護されたジヌクレオチド中間体をもたらす。このようにして得られた中間体は、報告された手順に従って5’-リン酸化剤4と反応させる(欧州特許出願公開第816368(A1)号、https://www.glenresearch.com/solid-chemical-phosphorylation-reagent-ii.html, The Glen Report, 2011, 23, 10-11)。カップリングおよび酸化の後、5’-リン酸化ジヌクレオチドは、塩基で処理され、その後にHPLC精製によって、完全に脱保護されたジヌクレオチド5’-ホスフェート5が得られる(https://www.glenresearch.com/solid-chemical-phosphorylation-reagent-ii.html)。
[0700]化合物12は、報告された手順に従って、グアノシンあるいは2’および/または3’糖-修飾グアノシンから調製される(Nucleic Acids Research, 2016, 44, 9578; RNA, 2001, 7, 1486;国際公開第2017/053297(A1)号)。化合物12は、文献に記載されるようにジヌクレオチド5’-一リン酸5とカップリングされ(Nucleic Acids Research, 2016, 44, 9578、国際公開第2017/053297(A1)号)、所望の化合物1007a、1032a、1037a、1107a、1112a、1137a、1141a、3102a、3107a、3207a、3212a、1007c、1112c、3102c、3107c、3207c、および3212cをもたらす。
[0701]概して実施例1に記載されるように、化合物1007aおよび1107a(図1)を合成した。約1グラムの最終量の化合物1007aを生成し;この材料を質量分析法およびHPLCによってキャラクタリゼーションしたところ、1161ダルトンの実測質量および98.4%の純度を有していた。さらに、約250ミリグラムの最終量の化合物1107aを生成し;この材料を質量分析法およびHPLCによってキャラクタリゼーションしたところ、1161ダルトンの実測質量および97.5%の純度を有していた。これらの化合物を、実施例5に記載されるように、mRNAイニシエーターとして使用した。
実施例2
[0702]トリヌクレオチドキャップ1002eおよび1007eの調製
Figure 2023540562000210
[0703]化合物13は、イノシンあるいは2’および/または3’糖-修飾イノシンから調製される(Nucleic Acids Research, 2016, 44, 9578; RNA, 2001, 7, 1486;国際公開第2017/053297(A1)号)。次いで、化合物13は、ジヌクレオチド5’-一リン酸5とカップリングされ、上記の実施例1に記載されるように、化合物1002eおよび1007eをもたらす。
実施例3
トリヌクレオチドキャップ1002iおよび1007iの調製
Figure 2023540562000211
[0704]化合物14は、ネブラリンあるいは2’および/または3’糖-修飾ネブラリンから調製される。次いで、化合物13は、ジヌクレオチド5’-一リン酸5とカップリングされ、上記の実施例1に記載されるように、化合物1002iおよび1007iをもたらす。
実施例4
テトラヌクレオチドキャップ5203、5204、5207、5208、5209、5210、および5211の調製
[0705]トリヌクレオチド5’-一リン酸7は、ジヌクレオチド5’-一リン酸の合成のための、実施例1に記載の以下の同様の手順によって、固体支持体1から調製される。5’-ホスホリル化剤4との反応の前に、追加のホスホラミダイトが、標準的固相オリゴヌクレオチド条件下において、完全保護された固体支持体に結合したジヌクレオチドの5’-末端にカップリングされる。このようにして得られた化合物7は、次いで、化合物12と反応して、化合物5203、5204、5207、5208、5209、5210、および5211をもたらす。
実施例5
テトラヌクレオチドキャップ5201および5205の調製
Figure 2023540562000213
[0706]所望の化合物5201および5205は、実施例1~4に記載の化合物7および化合物13から調製される。
実施例6
テトラヌクレオチドキャップ5202および5206の調製
Figure 2023540562000214
所望の化合物5202および5206は、実施例1~4に記載の化合物7および化合物14から調製される。
実施例7
[0707]5’キャップされたmRNAのワンポット調製
A.mRNAの作製
5’末端イニシエーター1007a(図1A)を使用して、ABEおよびルシフェラーゼタンパク質をコードするキャップされたmRNAを調製した。この実施例においてならびに本明細書に記載の全ての他の実施例に対して、ABE mRNA配列は、MA004(配列番号0001)であり、ルシフェラーゼmRNA配列は、NCBI参照配列XM_031473197.1に記載のフォティヌス・ピラリス(Photinus pyralis)(ホタル)ルシフェラーゼ配列であった。これらのmRNAは、当技術分野において周知の様々な方法によって作製することができる。本明細書で使用されるそのような方法の1つは、T7ポリメラーゼ;または他の実施形態では、追加のRNAポリメラーゼバリアントを使用するインビトロ転写(IVT)であった。mRNAを作製するためのこのIVT反応は、T7 ポリメラーゼプロモーターおよび関連する調節配列、mRNAコード配列(CDS)、3’および5’非翻訳領域(UTR)、ポリAテール、ならびにmRNAの安定性およびインビボ性能を促進および調整するための追加の配列エレメントを含む線形化されたDNAテンプレートを使用した。IVT前は、DNAテンプレートは、プラスミドの形態であったが;他の実施形態では、DNAテンプレートは、PCR産物、合成DNA産物、または任意の他の二本鎖DNA構築物の形態である。ランオフ転写を促進するために、制限消化酵素によるDNAテンプレートの線形化を実施した。典型的なIVT反応には、T7ポリメラーゼ、DNAテンプレート、RNase阻害剤、キャップ類似体、無機ピロホスファターゼ、ならびに天然に存在するリボヌクレオチド(rNTP)、例えば、GTP、ATP、CTP、およびN1-メチルシュードウリジン三リン酸などが含まれ;いくつかの実施形態では、NTPは、UTPまたは修飾NTP、例えば、シュードウリジン、5’メチルシチジン、5-メトキシウリジン、N6-メチルアデノシン、およびN4-アセチルシチジンなどを含む。1007a5’末端イニシエーターを、ATP、GTP、CTP、およびN1-メチルシュードウリジン三リン酸と共に、1:1のイニシエーター対NTPモル比および実施例5(B)に記載の追加の比率においてIVT反応に加えた。ポリAテールは、転写の際にmRNAに加えられたDNAテンプレートにおいてコードされ;いくつかの場合では、ポリAテールは、RNAリガーゼ酵素を使用したIVT反応の後にmRNAに加えられる。最後に、T7 RNAポリメラーゼをこの混合物に加え、IVT反応を37℃で約1~4時間実施した。IVTの後、DNAテンプレートを除去するために、DNaseを転写混合物に加え;いくつかの場合では、残留するDNAが、クロマトグラフィーによって除去される。残留する反応生成物および不純物を除去するために、このmRNAを精製し、1mMのクエン酸緩衝液において貯蔵した。生産収率およびmRNA全長純度のキャラクタリゼーションを、当技術分野で既知のUV分光分析およびキャピラリーゲル電気泳動法によって実施した。5’末端領域モチーフ1007aを有するmRNAをコードするABEの最終生産収率は、IVT反応物1mlあたり約3.3mgであり(図2)、ならびに、mRNAは、約88%の全長純度を有した(図3)。比較として、当技術分野で既知の市販のキャッピング化合物である5’末端領域モチーフ1002aを有するmRNAをコードするABEの生産収率は、IVT反応物1mlあたり約3.8mgであり(図2)、mRNAは、約86%の全長純度を有した(図3)。同様のIVTおよび精製プロセスを使用して、SpCas9、Cas12b、CBE、および他のABEをコードするmRNAを作製し;全ての場合において、DNAテンプレート、反応条件、および精製パラメーターを、目的の特定の遺伝子に対して最適化した。
[0708]同様に、5’末端領域1107a(図1B)を有するmRNAをコードするABEを作製し、上記のパラグラフに記載のようにキャラクタリゼーションした。5’末端領域1107aを有するmRNAの最終生産収率は、IVT反応物1mlあたり約3.3mgであり(図2)、約86%の全長純度を有した(図3)。
[0709]同様に、三リン酸架橋、ホスホジエステル結合、リボース環官能基、およびテトラヌクレオチド塩基に対する追加の修飾ならびに他の修飾を含む、例示的トリヌクレオチド5’末端イニシエーター1007e、1007i、1002e、1002i、1032a、1037a、1112a、1137a、1141a、3102a、3107a、3207a、3212a、1007c、1107c,1112c、3102c、3107c、3207c、3212c、5212、5213、および5214(表1に記載)を使用して、上記の5’キャップされたmRNAを作製する。
[0710]同様に、例示的テトラヌクレオチド5’末端イニシエーター5201、5202、5203、5204、5205、5206、5207、5208、5209、5210、および5211(表1に記載)を使用して、上記の5’キャップされたmRNAを作製する。
[0711]同様に、他の実施形態において、表1に示されるトリヌクレオチドおよびテトラヌクレオチド5’末端イニシエーターを使用することにより、上記パラグラフに記載の5’キャップされたmRNAを作製することができ、ならびに、この実施例および生成されたデータにより認められるように、これらは、この実施例の結果に基づく同様の特性を示すであろう。
[0712]B.mRNA 5’末端イニシエーター対NTPのモル比の調節
IVT反応で生成されるキャップされたmRNAの量は、反応混合物中のNTPに対するキャップの比率に正比例する(Stepinski, J.ら, RNA. 2006, 7, 1486~1495)。IVT反応における5’末端イニシエーター対NTPの比は、主にキャップされるmRNAの量に影響を及ぼすが、それは、キャップが、mRNAの5’末端での挿入に対してNTPと競合し得るからである。ジヌクレオチドキャップ構造に対する典型的なイニシエーター対NTPの比は、4:1であり、トリヌクレオチドキャップ構造に対する典型的なイニシエーター対NTPのモル比は、1:1であり、この場合、NTPは、GTP、ATP、CTP、UTP、あるいは修飾NTP、例えば、N1-メチルシュードウリジンなどのいずれかを表している。ジヌクレオチドキャップに対する4:1の比と、トリヌクレオチドキャップに対する1:1の比の両方において、結果として得られるmRNAは、少なくとも80%は5’末端においてキャップされ、ならびに最大で20%までがキャップされていないような転写物の混合物を有するであろうし、これは、80%のキャッピング効率としても説明される。キャッピング効率は、キャップされたmRNAの測定量をキャップされたmRNAおよびキャップされていないmRNAの総量で割ったものである。したがって、同じ量のキャップされた5’末端を含む最終mRNA産物を生成するために必要なインプットキャップがより少ないため、トリヌクレオチドキャップは、ジヌクレオチドキャップより効率的なキャッピング化合物と見なすことができる。いくつかの場合では、ジヌクレオチドキャップより少ないイニシエーター対NTP比において高い(>90%)キャッピング効率を生じるトリヌクレオチドキャップの能力は、DNAテンプレートに対するトリヌクレオチドキャップの高い親和性に起因し得る。いくつかの場合では、最適なキャップ対NTP比は、キャップ構造の組成によって変わり得、キャップ構造の修飾は、キャッピング効率に影響を及ぼし得る。例えば、ホスホロチオエート骨格修飾を有するキャップ構造は、1:1のイニシエーター対NTP比において、従来のリン酸ジエステル骨格と比較してキャッピング効率の減少を示し得るが、それは、ホスホロチオエート基が、相補的核酸のハイブリダイゼーション強度を弱め得るためである。予想外なことに、ホスホロチオエート含有化合物1007aによってキャップされたmRNAは、1:1から1:2.5の範囲のイニシエーター対NTP比において90%を超えるキャッピング効率を有しており(図4);これは、同様の生産条件を使用して従来のリン酸ジエステル含有5’末端イニシエーター1002aによってキャップされたmRNAのキャッピング効率と同様であった。同様に、トリヌクレオチドイニシエーター1007e、1007i、1037a、1112a、1141a、3107a、3212a、1007c、1112c、3107c、3212c、5214、および最初の2つの開始ヌクレオチドの間にホスホロチオエート結合を有する表1に記載の他のトリヌクレオチドキャップ構造は、前の実施例に見られた観察に基づいて、化合物1002aと比較して同様のキャッピング効率も有することが予想される。
[0713]キャップ構造における三リン酸架橋のホスホロチオエート修飾は、当技術分野で周知である三リン酸架橋修飾ジヌクレオチドキャップを含むmRNAのキャッピング効率および生産を減じるとは予想されない。興味深いことに、mRNAは、キャップ化合物1107a(図2)によって作製され、それは、三リン酸架橋のホスホロチオエート修飾を含むトリヌクレオチドキャップを、1:1から1:1.67の範囲のイニシエーター対NTP比において、>90%のキャッピング効率にてmRNAに組み込むことができることを実証した(図4)。同様に、表1に記載の三リン酸架橋のホスホロチオエート修飾を有するトリヌクレオチドキャップ構造は、前の実施例に見られる観察に基づいて、5’末端イニシエーター1107aと比較して同様のキャッピング効率を有すると予想される。
[0714]さらに、表1に記載のテトラヌクレオチドキャップ化合物5201、5202、5203、5204、5205、5206、5207、5208、5209、5210、5211、および他のキャップ構造も、トリヌクレオチドキャップおよびジヌクレオチドキャップと比較して増加したテトラヌクレオチドキャップのハイブリダイゼーション強度に起因して、1:1以下のイニシエーター対NTP比において、>90%のキャッピング効率にて、mRNAを生成し得る。
[0715]さらに、化合物1007aおよび1107aによって作製されたmRNAに見られるように、1:1から1:5の範囲のイニシエーター対NTP比は、生成される全長mRNAの量を減少させず(図3)、そのため、本明細書に記載の化学的に修飾されたキャップ化合物は、広範な反応条件においてmRNAイニシエーターとして機能することができた。この実施例および生成されたデータにより認められているように、この実施例の結果に基づいて、表1に記載の残りの化合物は、同様の特性を示すであろうことが想到される。
[0716]C.mRNAキャッピング効率の決定
存在するmRNAの総量に対するキャップされたmRNAの量、すなわち、キャッピング効率は、当技術分野で周知の多くの方法によって測定することができる。そのような方法の1つは、小さい断片へのmRNAの消化とその後のクロマトグラフ分離および検出である。いくつかの場合では、消化は、配列特異的RNAまたはDNAヌクレアーゼまたは切断酵素によって実施される。キャップされたRNAのクロマトグラフ分離および測定は、典型的には、HPLC、FPLC、薄層クロマトグラフィー、ゲル電気泳動法、またはキャピラリーゲル電気泳動技術によって実施される。キャップされたRNAまたはキャップされていないmRNAの識別は、質量分析法によって確認される。
実施例8
[0717]キャップされたRNAの安定性の測定
mRNAからのキャップの除去、すなわち、デキャッピングは、細胞内でのmRNAの分解における一般的な開始ステップである。報告されているデキャッピングおよびmRNA分解を測定するための方法は、キャップされたmRNAの安定性を評価するために使用される(Grudzien, E.ら, J. Biol. Chem. 2006, 281, 1857~1867)。デキャッピング酵素の相互作用を防ぐキャップ構造は、細胞内でのmRNAの安定性および半減期を改善し得る。例えば、5’末端領域モチーフ1032a、1037a、1107a、5207a、1112a、1137a、1141a、5208、3207a、3212a、1107c、1112c、3207c、および3212cを有するmRNAは、dcp2デキャッピング酵素の活性を阻害し得る三リン酸結合におけるホスホロチオエート修飾を含む。同様に、前の実施例の結果に基づいて、三リン酸結合におけるホスホロチオエート修飾を含む表1に記載の他の化合物も、dcp2デキャッピング酵素の活性を阻害し得る。エキソヌクレアーゼ活性を阻害するキャップ修飾によって、mRNAの安定性も改善され得る。例えば、5’末端領域モチーフ1007a、1007e、1007i、1037a、1112a、1141a、3107a、3212a、1007c、1112c、3107c、3212c、5203、5204、5205、5206、5209、5210、5211、5214を有するmRNAに存在するような、キャップ構造における最初の2つまたは3つの開始ヌクレオチドの間へのホスホロチオエート修飾の導入は、細胞内でのmRNA分解の速度を低下させ得る。同様に、キャップ構造の最初の2つまたは3つの開始ヌクレオチドの間にホスホロチオエート修飾を有する表1に記載の他の化合物は、前の実施例によってわかるように、細胞内でのmRNA分解の速度を低下させ得る。
実施例9
[0718]HeLa細胞および可溶化物におけるキャップされたルシフェラーゼmRNAの翻訳
HeLa細胞を、5%CO雰囲気下において、37℃で、10%FBSを伴うRPMIにおいて培養する。細胞を、製造元の推奨播種条件により適切なサイズのウェルプレートに播種する。一晩のインキュベーション後に、細胞を、単層形成に対して確認し、次いで、MessengerMAXなどのトランスフェクション剤を使用してトランスフェクトする。溶液A:所望の量のルシフェラーゼmRNAがOptiMEMにおいて希釈され、溶液B:OptiMEM中におけるMessengerMAXと混合される。溶液AおよびBを混合した後、混合物を、室温で20分間インキュベートし、次いで、細胞の各ウェルに滴加する。次いで、タンパク質へのmRNAの発現を可能にするために、細胞を、37℃で12~72時間インキュベートする。細胞を回収し、Promegaルシフェラーゼアッセイシステムプロトコルにより、ルシフェラーゼタンパク質レベルを測定するために準備を整える。いくつかの場合では、mRNAを、タンパク質発現のための細胞成分を含むHeLa可溶化物に直接投与するが、このアプローチは、トランスフェクション剤の使用を必要としない。例えば、5’末端領域モチーフ1007aを有するmRNAをコードするルシフェラーゼを市販のHeLa可溶化物インビトロ翻訳キットに加えて、ルシフェラーゼタンパク質を生成させる。ルシフェリン基質の存在下でのルミネセンス光生成によって測定したときのルシフェラーゼタンパク質活性を、ルミネセンス検出プレートリーダーによって測定した。このアッセイで測定される相対発光量(Relative Light Unit)は、mRNAから翻訳されたルシフェラーゼタンパク質の量に比例する。レファレンスとして市販の5’末端イニシエーター1002aを用いて作製したmRNAを使用して、この実施例の結果を比較した。この実施例において、イニシエーター1007aを有するmRNAは、イニシエーター1002aを有するmRNAより約2倍高いルシフェラーゼ活性を生じた(図5)。この実施例および生成されたデータにより認められるように、この実施例の結果に基づいて、表1に記載の残りの化合物は、同様の特性を示すであろうことが想到される。
実施例10
[0719]ゲノム編集のための初代ヘパトサイト細胞におけるキャップされたmRNAの翻訳
初代ヒト肝臓ヘパトサイト(hPH)、初代カニクイザル肝臓ヘパトサイト(cPH)、または初代マウス肝臓ヘパトサイト(mPH)を、製造元のプロトコルによって培養する。簡単に言えば、細胞を解凍し、ヘパトサイト解凍培地に再懸濁させ、その後に、4℃で10分間、100gにおいて遠心分離処理する。上清を捨て、ペレット化された細胞を、ヘパトサイト播種培地に再懸濁させる。各バイアル瓶は、24ウェルプレートへの播種に使用される約500万の細胞を含む。播種した細胞を、5%CO雰囲気下、37℃において、組織培養インキュベーターにおいて4~6時間定着および付着させる。インキュベーション後、細胞を、単層形成に対して確認する。次いで、インキュベート培地を、新鮮なヘパトサイトメンテナンス培地と取り換える。したがって、細胞は、MessengerMAXなどのトランスフェクション剤を使用したトランスフェクションの準備ができている。溶液A:所望の量のシングルガイドRNA(sgRNA)が、1:1wt比のOptiMEM中のmRNAと混合される。溶液B:OptiMEM中のMessengerMAX。溶液AおよびBを混合した後、混合物を室温で20分間インキュベートし、次いで、インキュベートした溶液を、細胞の各ウェルに滴加する。次いで、細胞を、37℃で3日間、そのままにする。細胞を回収し、Thermo Kingfisher器具を使用したゲノムDNA抽出のために準備を整える。抽出したゲノムDNAを、PCRによって処理し、次いで、ゲノム編集を解析するために、増幅されたPCR産物をNGS(MiSeq)に供した。いくつかの場合では、hPHに、上記のmRNAをコードするABEをトランスフェクトし、翻訳されたABEタンパク質のレベルを使用してmRNA機能を評価した。例えば、5’末端領域モチーフ1007aおよび1107aを有するmRNAを、上記のhPH細胞にトランスフェクトし、この細胞を溶解させ、ABEタンパク質レベルをELISAによって測定した。レファレンスとして市販のイニシエーター1002aを用いて作製したABE mRNAを使用して、この実施例の結果を比較した。この実施例において、5末端領域モチーフ1007aおよび1107aを有するmRNAは、5’末端領域モチーフ1002aを有するmRNAと比較して同様のABEタンパク質レベルを生成した(図6)。この実施例および生成されたデータにより認められているように、表1に記載の残りの化合物は、この実施例の結果に基づいて、同様の特性を示すであろうことが想到される。
実施例11
[0720]ゲノム編集のためのマウスにおけるインビボでのキャップされたmRMAの翻訳
A.インビトロトランスフェクションおよびインビボ評価のためのLNP調製
個々のペイロードに対するいくつかの最適化により、製造元のプロトコルに従ってPrecision Nanosystems NanoAssemblrシステムを使用して、脂質ナノ粒子(LNP)をマイクロフルイデイック混合により作製する。結果として得られるLNPを、0.2ミクロンフィルターを使用して濾過し、4℃で貯蔵するかまたは80℃で凍結する。
[0721]B.マウスでのインビボ評価
これらの研究に使用するLNPを、マウスANGPTL3(mANGPTL3)および/またはマウスPCSK9(mPCSK9)遺伝子を標的にする化学的に合成されたsgRNAとSpCas9またはABE8.8 mRNAを1:1重量比において含むように、上記の実施例6(A)に記載のとおりに調製し、5~10ml/kgの総量において、C57BL/6マウス(n=5)に側部尾静脈または後眼窩腔によって静脈内投与する。投薬の4または5日後に、剖検において、編集効率のNGS測定、ならびに血清PCSK9、トリグリセリド、およびコレステロール分析のために、肝臓および血液を採取する。
[0722]C.ゲノムDNA単離
製造元のプロトコルに従って、KingFisher Flex自動化抽出機器においてビーズベースの抽出キットMagMAX-96 DNA Multi-Sample Kitを使用して、ゲノムDNAを、およそ20マイクロリットルの全マウス肝臓溶解物から単離する。製造元のプロトコルに従って、マウスの肝臓全体をFastPrep-24システムを使用して溶解させる。肝臓を、0.5mLのPBSを伴う2mLの溶解マトリックス管にロードする。抽出したゲノムDNAは、さらに使用するまで4℃で貯蔵するか、長期貯蔵のために-80℃で貯蔵する。
[0723]D.次世代シーケンシング(NGS)および編集効率の解析
遺伝子編集の程度を決定するために、次世代シーケンシング、またはディープシーケンシングを、目的の領域に対して実施する。製造元のプロトコルに従って、Nextera XT DNAライブラリ調製キット(Illumina)を使用してサンプルを調製する。簡潔に説明すると、最初に目的の領域を増幅するために2回のPCRを行い、次に、ディープシーケンシングおよび初期産物に対するサンプル識別に必要なDNA配列を加える。製造元のプロトコルに従って、Illumina MiSeq機器において最終アンプリコンを配列決定する。
[0724]ペアエンドリード(paired-end read)を、CRISPResso2パイプラインによって解析する(Clement, K.ら, Nat. Biotech. 2019, 37, 224~226)。簡潔に説明すると、低品質リード(low-quality reads)をフィルタリングし、アダプター配列をリードからトリムし、ペアエンドリードをマージして、アンプリコン配列に対してアラインメントする。アライメントしたリードの総数に対して挿入または欠失を支持するリードの数として編集パーセンテージを計算する。ABEに対して、アライメントしたリードの総数に対して挿入または欠失を支持するリードの数として編集パーセンテージを計算する。
[0725]いくつかの場合では、mPCSK9を標的にするsgRNAと5’末端領域モチーフ1007aを有するmRNAをコードするABEとを用いて、LNPを製剤化し、マウスにインビボにおいて投与し、編集効率を、実施例11に記載されるように評価した。この実施例の結果を、レファレンスとして市販の5’末端イニシエーター1002aを用いて作製したmRNAをコードするABEを使用して比較した。この実施例において、5’末端領域モチーフ1007aを有するmRNAは、5’末端領域モチーフ1002aを有するmRNAと比較して同様のヘパトサイト編集レベルを生じた(図7)。この実施例および生成されたデータにより認められるように、この実施例の結果に基づいて、表1の残りの化合物は同様の特性を示すであろうことが想到される。
実施例12
[0726]マウスにおけるインビボでのまたはインビトロでのHEK293細胞モデルにおけるキャップされたmRNAの免疫刺激の決定
LNPを調製し、実施例11(A、B)のようにマウスにインビボにおいて投与する。適切な時点、典型的には、投薬の1~48時間後と終了時点との間において、ある間隔で血液を採取し、当技術分野において周知の技術によって血清または血漿へと処理する。血清または血漿のサイトカインおよびケモカインのレベルを、V-PLEXサイトカインおよびケモカイン検出キットを使用して測定する。サイトカインおよびケモカインのレベルを、緩衝液のみで処理した動物ならびに治療動物の投薬前サンプルと比較する。いくつかの場合では、キャップされたmRNAの免疫刺激を、レポーター細胞株、例えば、IFN刺激応答エレメント、例えば、キャップされていないmRNAなどの存在下でルシフェラーゼシグナルを生じる、HEK-Lucia RIG-I細胞レポーターモデルなど、へのインビトロトランスフェクションの後に評価する。この細胞モデルを培養し、実施例7に記載されるようにトランスフェクトして、ルシフェラーゼ活性を、ルシフェラーゼ活性キットおよびプレートリーダーを使用して測定する。キャップされていないmRNAは、RIG-I依存性IFN免疫反応を生じ、キャップされたmRNAは、この免疫刺激を減少させる。この実施例において、5’末端領域モチーフ1007aを有するmRNAは、HEK-Lucia RIG-I細胞レポーターモデルを使用してキャップされていないmRNAと比較した場合、減少したRIG-I活性を示した(図8)。さらに、5’末端領域モチーフ1007aを有するmRNAは、キャップ構造への化学修飾の結果としてRIG-I活性化を増加するようには見えなかった。この実施例の結果を、レファレンスとして市販の5’末端イニシエーター1002aを用いて作製したmRNAを使用して比較した。この実施例および生成されたデータにより認められるように、この実施例の結果に基づいて、表1の残りの化合物は、同様の特性を示すであろうことが想到される。
[0727]他の実施形態
先述の説明から、様々な用法および条件に採用するために本明細書に記載される開示に対して変更および修正を行ってもよいことは明らかであろう。そのような実施形態も以下の特許請求の範囲内である。
[0728]本明細書における変数の任意の定義における要素のリストの列挙は、任意の単一での要素またはリストの要素との組合わせ(または部分組合わせ)としてのその変数の定義を含む。本明細書における実施形態の列挙は、任意の単一での実施形態として、あるいは任意の他の実施形態またはその一部と組合わせにおいて、その実施形態を含む。
[0729]本明細書で言及された全ての特許および刊行物は、それぞれの独立した特許および刊行物が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示された場合と同程度まで、参照により本明細書に組み込まれる。
[0730]特定の実施例および多数の実施形態が、前述の態様および態様の組合せを示すために提供されてきたが、例示的または開示された実施形態の任意の態様またはそれらの組合せは、限定するものではないが、別の実施形態を構成するためにそれらから除外され得、任意のこのような実施形態は、別のかつ独立した請求項を構成し得ると企図されることが認識され、理解されるべきである。同様に、1つまたは複数の実施形態の任意の態様または態様の組合せはまた、1つまたは複数の実施形態の任意の態様または態様の組合せに含まれるか、それらと組み合わされてもよいこと、およびそれらの全てのそのような組合せが本開示の範囲内におさまり、限定するものではないが、別々のかつ独立した請求項として提示され得ることが本明細書において企図されることが認識され、理解されるべきである。したがって、ある請求項に提示された任意の特徴が別の請求項に含まれ得ることを理解されたい。1つの請求項に示された任意の特徴は、その特徴のない請求項を構成するために請求項から除かれてもよい。1つの請求項に提示された任意の特徴は、別の請求項の任意の特徴と組み合わされてもよく、これらのそれぞれは本明細書で企図されている。以下の列挙された条項は、前述の実施形態および実施例の態様および態様の組合せのさらなる例示的な例である。
1.インビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーターであって、式(I):
Figure 2023540562000215
の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物を含み、
式中、
Figure 2023540562000216
であり;
各B、B、およびBは独立して、天然、修飾、または非天然核酸塩基であり;
各ZおよびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-OCHCH、-SCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHであり;
各Z、Z、およびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHであり;
各QおよびQは独立して、-CH-、-CH=CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-であり;
各QおよびQは独立して、-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;
各X、X、X、X、およびXは独立して、-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHであり;
各Y、Y、Y、Y、およびYは独立して、=O、=S、=NH、または=NCHであり;
各A、A、およびAは独立して、-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;ならびに
p=0、1、2、3、4、5、または6であり、
ただし、式(I)の化合物が、以下の条件(i)から(iii):(i)X、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つが-SHまたは-Sであること;(ii)Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも1つが=Sであること;ならびに(iii)A、A、およびAのうちの少なくとも1つが-S-であることのうちの1つまたは複数を満たす、インビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーター。
2.X、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つが-SHもしくは-Sであるか;Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも1つが=Sであるか;またはA、A、およびAのうちの少なくとも1つが-S-である、条項1に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
3.インビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーターであって、式(II):
Figure 2023540562000217
の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物を含み、
式中、
Figure 2023540562000218
であり;
各B、B、およびBは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
各ZおよびZ’は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、または-SCHであり;
各ZおよびZ’’は独立して、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHであり;
Z’’’は水素、フッ素、-CH、-CHCH、-OCH、または-OCHCHであり;
各Z、Z、およびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHであり;
各QおよびQは独立して、-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-であり;
各QおよびQは独立して、-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;
各X、X、X、X、およびXは独立して、-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHであり;
各Y、Y、Y、Y、およびYは独立して、=O、=S、=NH、または=NCHであり;
各A、A、およびAは独立して、-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;ならびに
p=0、1、2、3、4、5、または6である、インビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーター。
4.インビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーターであって、式(II):
Figure 2023540562000219
の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物を含み、
式中、
Figure 2023540562000220
であり;
各B、B、およびBは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
各Z’およびZ’’は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、または-SCHであり;
Z’’’は水素、フッ素、-CH、-CHCH、-OCH、または-OCHCHであり;
各ZおよびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHであり;
各Z、Z、およびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHであり;
各QおよびQは独立して、-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-であり;
各QおよびQは独立して、-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;
各X、X、X、X、およびXは独立して、-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHであり;
各Y、Y、Y、Y、およびYは独立して、=O、=S、=NH、または=NCHであり;
各A、A、およびAは独立して、-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;ならびに
p=0、1、2、3、4、5、または6である、インビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーター。
5.イニシエーターが、式(I-a):
Figure 2023540562000221
の構造を有する、条項1のIVT mRNA配列イニシエーター。
6.イニシエーターが、式(I-b):
Figure 2023540562000222
の構造を有する、条項1のIVT mRNA配列イニシエーター。
7.イニシエーターが、式(I-c):
Figure 2023540562000223
の構造を有する、条項1のIVT mRNA配列イニシエーター。
8.イニシエーターが、式(I-d):
Figure 2023540562000224
の構造を有する、条項1のIVT mRNA配列イニシエーター。
9.イニシエーターが、式(I-e):
Figure 2023540562000225
の構造を有する、条項1のIVT mRNA配列イニシエーター。
10.イニシエーターが、式(I-f):
Figure 2023540562000226
の構造を有する、条項1のIVT mRNA配列イニシエーター。
11.イニシエーターが、式(I-g):
Figure 2023540562000227
の構造を有する、条項1のIVT mRNA配列イニシエーター。
12.イニシエーターが、式(I-h):
Figure 2023540562000228
の構造を有する、条項1のIVT mRNA配列イニシエーター。
13.イニシエーターが、式(II-a):
Figure 2023540562000229
の構造を有する、条項17または18のIVT mRNA配列イニシエーター。
14.イニシエーターが、式(II-b):
Figure 2023540562000230
の構造を有する、条項17または18のIVT mRNA配列イニシエーター。
15.イニシエーターが、式(II-c):
Figure 2023540562000231
の構造を有する、条項17または18のIVT mRNA配列イニシエーター。
16.イニシエーターが、式(II-d):
Figure 2023540562000232
の構造を有する、条項17または18のIVT mRNA配列イニシエーター。
17.イニシエーターが、式(II-e):
Figure 2023540562000233
の構造を有する、条項17または18のIVT mRNA配列イニシエーター。
18.イニシエーターが、式(II-f):
Figure 2023540562000234
の構造を有する、条項17または18のIVT mRNA配列イニシエーター。
19.イニシエーターが、式(II-g):
Figure 2023540562000235
の構造を有する、条項17または18のIVT mRNA配列イニシエーター。
20.イニシエーターが、式(II-h):
Figure 2023540562000236
の構造を有する、条項17または18のIVT mRNA配列イニシエーター。
21.イニシエーターが、式(II-i):
Figure 2023540562000237
の構造を有する、条項17または18のIVT mRNA配列イニシエーター。
22.イニシエーターが、式(II-j):
Figure 2023540562000238
の構造を有する、条項17または18のIVT mRNA配列イニシエーター。
23.イニシエーターが、式(II-k):
Figure 2023540562000239
の構造を有する、条項17または18のIVT mRNA配列イニシエーター。
24.イニシエーターが、式(II-l):
Figure 2023540562000240
の構造を有する、条項17または18のIVT mRNA配列イニシエーター。
25.イニシエーターが、式(II-m):
Figure 2023540562000241
の構造を有する、条項17または18のIVT mRNA配列イニシエーター。
26.イニシエーターが、式(II-n):
Figure 2023540562000242
の構造を有する、条項18のIVT mRNA配列イニシエーター。
27.イニシエーターが、式(II-o):
Figure 2023540562000243
の構造を有する、条項18のIVT mRNA配列イニシエーター。
28.イニシエーターが、式(II-p):
Figure 2023540562000244
の構造を有する、条項18のIVT mRNA配列イニシエーター。
29.イニシエーターが、式(II-q):
Figure 2023540562000245
の構造を有する、条項18のIVT mRNA配列イニシエーター。
30.イニシエーターが、式(II-r):
Figure 2023540562000246
の構造を有する、条項18のIVT mRNA配列イニシエーター。
31.イニシエーターが、式(II-s):
Figure 2023540562000247
の構造を有する、条項18のIVT mRNA配列イニシエーター。
32.イニシエーターが、式(II-t):
Figure 2023540562000248
の構造を有する、条項18のIVT mRNA配列イニシエーター。
33.イニシエーターが、式(II-u):
Figure 2023540562000249
の構造を有する、条項18に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
34.Zが水素、フッ素、-OH、-OCH、-または-OCHCHである、条項1~18のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
35.Zが-OCHである、条項48に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
36.各ZおよびZが独立して、-OHまたは-OCHである、条項48に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
37.各Z、Z、およびZが独立して、-OHまたは-OCHである、条項1~18のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
38.B
Figure 2023540562000250
である、条項18または25~51のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
39.B
Figure 2023540562000251
である、条項18または25~51のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
40.B
Figure 2023540562000252
である、条項18または25~51のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
41.Zがフッ素、-OH、または-OCHである、条項1~30のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
42.Zがフッ素である、条項55に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
43.Zが-OHである、条項55に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
44.Zが-OCHである、条項55に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
45.Zがフッ素、-OH、または-OCHである、条項1~30のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
46.Zがフッ素である、条項59に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
47.Zが-OHである、条項59に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
48.Zが-OCHである、条項59に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
49.QおよびQが-CHO-である、条項1~62のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
50.各QおよびQが-O-である、条項1~63のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
51.各YおよびYが=Oである、条項1~64のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
52.各Y、Y、およびYが独立して、=Oまたは=Sである、条項1~64のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
53.Y、Y、Y、Y、およびYのうちの1つまたは複数が=Sである、条項1~64のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
54.Yが=Sである、条項67に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
55.Yが=Sである、条項67に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
56.各Y、Y、Y、Y、およびYが=Oである、条項1~64のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
57.各X、X、およびXが-Oである、条項1~70のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
58.各XおよびXが独立して、-Oまたは-Sである、条項1~70のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
59.Xが-Oである、条項72に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
60.X、X、X、X、およびXのうちの1つまたは複数が-Sである、条項1~70のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
61.Xが-Sである、条項74に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
62.Xが-Sである、条項74に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
63.各X、X、X、X、およびXが-Oである、条項1~70のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
64.各A、A、およびAが-O-である、条項1~77のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
65.A、A、およびAのうちの1つまたは複数が-S-である、条項1~77のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
66.Aが-S-であり、AおよびAが-O-である、条項1~77または79のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
67.Aが-S-であり、AおよびAが-O-である、条項1~77または79のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
68.A、A、およびAが-O-である、条項1~77のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
69.pが0である、条項1、17または48~81のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
70.pが1である、条項1、17または48~81のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
71.pが2である、条項1、17または48~81のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
72.各B、B、およびBが独立して、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシル、チミン、ヒポキサンチン、またはプリンである、条項1~85のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
73.Bがアデニンであり、Bがグアニンである、条項86に記載のIVT mRNA配列イニシエーター(initator)。
74.Bがグアニンであり、Bがアデニンである、条項86に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
75.タンパク質発現が増加する、条項1から88のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
76.QおよびQが-CHO-であり;QおよびQが-O-であり;各Xが独立して、-OH、-SH、O、またはSであり;各Yが独立して、=Oまたは=Sであり;ならびにB
Figure 2023540562000253
である、条項18~47に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
77.QおよびQが-CHO-であり;QおよびQが-O-であり;各Xが独立して、-OH、-SH、O、またはSであり;各Yが独立して、=Oまたは=Sであり;ならびにB
Figure 2023540562000254
である、条項18~47に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
78.QおよびQが-CHO-であり;QおよびQが-O-であり;各Xが独立して、-OH、-SH、O、またはSであり;各Yが独立して、=Oまたは=Sであり;ならびにB
Figure 2023540562000255
である、条項18~47に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
79.Bがアデニンである、条項86~92に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
80.Bがグアニンである、条項86~92に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
81.IVT mRNA配列イニシエーターおよびDNAテンプレートを含む複合体であって、IVT mRNA配列イニシエーターが条項1~94のいずれか1項に記載の化合物を含み、DNAテンプレートが、ヌクレオチド+1位に第1のヌクレオチド、ヌクレオチド+2位に第2のヌクレオチドおよびヌクレオチド+3位に第3のヌクレオチドを有する転写開始部位を含むプロモーター領域を含み;ならびにIVT mRNA配列イニシエーターが少なくともヌクレオチド+1、+2および+3位でDNAテンプレートにハイブリダイズしている、複合体。
82.IVT mRNA配列イニシエーターおよびDNAテンプレートを含む複合体であって、IVT mRNA配列イニシエーターが条項1~94のいずれか1項に記載の化合物を含み、DNAテンプレートが、ヌクレオチド+1位に第1のヌクレオチドおよびヌクレオチド+2位に第2のヌクレオチドを有する転写開始部位を含むプロモーター領域を含み;ならびにIVT mRNA配列イニシエーターが少なくともヌクレオチド+1および+2位でDNAテンプレートにハイブリダイズしている、複合体。
83.条項1~94のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーターを含むRNA分子。
84.RNAがガイドRNAまたはヌクレアーゼmRNAを含む、条項97に記載のRNA。
85.mRNAを含む条項97に記載のRNA。
86.mRNAを発現させる方法であって、(a)条項99に記載のmRNAを細胞またはその細胞可溶化物に接触させるステップと、(b)mRNAを発現させるステップとを含む方法。
87.mRNAの発現レベルを測定するステップをさらに含む、条項100に記載の方法。
88.mRNAの発現レベルが、IVT mRNA配列イニシエーターを含まない対応するmRNAと比較して少なくとも6倍、8倍、または20倍多い、条項100に記載の方法。
89.細胞がHeLa細胞である、条項100に記載の方法。
90.キャップされたmRNAの細胞性免疫刺激を低減する方法であって、(a)条項1から94のいずれか1項に記載のキャップされたmRNAを細胞レポーター株に接触させるステップと、(b)前記細胞レポーター株におけるRIG-I活性化を測定するステップとを含む方法。
91.前記細胞レポーター株が、HEK-Lucia RIG-Iモデルである、条項104に記載の方法。
92.細胞性免疫刺激が、キャップされていないmRNAと比較して少なくとも20%低減している、条項104または105のいずれか1項に記載の方法。
93.細胞性免疫刺激が、キャップされていないmRNAと比較して少なくとも50%低減している、条項106に記載の方法。
94.細胞性免疫刺激が、キャップされていないmRNAと比較して少なくとも70%低減している、条項107に記載の方法。
95.細胞性免疫刺激が、キャップされていないmRNAと比較して少なくとも100%低減している、条項108に記載の方法。
96.細胞性免疫刺激が、キャップされていないmRNAと比較して少なくとも150%低減している、条項109に記載の方法。
97.条項1~94のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーターを含むRNA分子を含有する細胞。
98.条項1~94のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーターを含むRNA分子から翻訳されたポリペプチドを含有する細胞。
99.条項1~94のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーターを含むRNA分子および1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物。
100.脂質ナノ粒子を含む、条項126に記載の薬学的組成物。
101.RNAが脂質ナノ粒子中にカプセル化されている、条項126に記載の薬学的組成物。
102.RNA分子を合成するための方法であって、
a.条項1~94のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーターをRNAポリメラーゼを含む混合物に導入するステップと、
b.RNA分子の転写を可能にするのに十分な時間、混合物をインキュベートするステップと
を含む方法。
103.混合物がDNAテンプレートおよびヌクレオシド三リン酸(triophosphates)をさらに含む、条項81に記載の方法。
104.遺伝子編集の方法であって、条項97もしくは98に記載のRNA分子または条項126~129のいずれか1項に記載の薬学的組成物を細胞に導入するステップを含み、RNA分子がガイドRNAまたはヌクレアーゼmRNAを含み、RNA分子が細胞において翻訳される、方法。
105.冠動脈疾患のリスクの低減を必要とする対象における冠動脈疾患のリスクを低減するための方法であって、対象に、条項126~129のいずれか1項に記載の薬学的組成物の有効量を投与するステップを含む方法。

Claims (133)

  1. インビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーターであって、式(I):
    Figure 2023540562000256
    の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物を含み、
    式中、

    Figure 2023540562000257
    であり;
    各B、B、およびBは独立して、天然、修飾、または非天然核酸塩基であり;
    各ZおよびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-OCHCH、-SCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHであり;
    各Z、Z、およびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHであり;
    各QおよびQは独立して、-CH-、-CH=CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-であり;
    各QおよびQは独立して、-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;
    各X、X、X、X、およびXは独立して、-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHであり;
    各Y、Y、Y、Y、およびYは独立して、=O、=S、=NH、または=NCHであり;
    各A、A、およびAは独立して、-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;ならびに
    p=0、1、2、3、4、5、または6であり、
    ただし、式(I)の化合物が、以下の条件(i)から(iii):(i)X、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つが-SHまたは-Sであること;(ii)Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも1つが=Sであること;ならびに(iii)A、A、およびAのうちの少なくとも1つが-S-であることのうちの1つまたは複数を満たす、インビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーター。
  2. 、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つが-SHもしくは-Sであるか;Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも1つが=Sであるか;またはA、A、およびAのうちの少なくとも1つが-S-である、請求項1に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
  3. インビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーターであって、式(II):
    Figure 2023540562000258
    の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物を含み、
    式中、

    Figure 2023540562000259
    であり;
    各B、B、およびBは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
    各ZおよびZ’は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、または-SCHであり;
    各ZおよびZ’’は独立して、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHであり;
    Z’’’は水素、フッ素、-CH、-CHCH、-OCH、または-OCHCHであり;
    各Z、Z、およびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHであり;
    各QおよびQは独立して、-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-であり;
    各QおよびQは独立して、-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;
    各X、X、X、X、およびXは独立して、-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHであり;
    各Y、Y、Y、Y、およびYは独立して、=O、=S、=NH、または=NCHであり;
    各A、A、およびAは独立して、-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;ならびに
    p=0、1、2、3、4、5、または6である、インビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーター。
  4. インビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーターであって、式(II):
    Figure 2023540562000260
    の化合物またはその塩もしくは溶媒和化合物を含み、
    式中、

    Figure 2023540562000261
    であり;
    各B、B、およびBは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
    各Z’およびZ’’は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、または-SCHであり;
    Z’’’は水素、フッ素、-CH、-CHCH、-OCH、または-OCHCHであり;
    各ZおよびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHであり;
    各Z、Z、およびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHであり;
    各QおよびQは独立して、-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-であり;
    各QおよびQは独立して、-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;
    各X、X、X、X、およびXは独立して、-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHであり;
    各Y、Y、Y、Y、およびYは独立して、=O、=S、=NH、または=NCHであり;
    各A、A、およびAは独立して、-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;ならびに
    p=0、1、2、3、4、5、または6である、インビトロ転写(IVT)mRNA配列イニシエーター。
  5. 前記イニシエーターが、式(I-a):
    Figure 2023540562000262
    の構造を有する、請求項1に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
  6. 前記イニシエーターが、式(I-b):
    Figure 2023540562000263
    の構造を有する、請求項1に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
  7. 前記イニシエーターが、式(I-c):
    Figure 2023540562000264
    の構造を有する、請求項1に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
  8. 前記イニシエーターが、式(I-d):
    Figure 2023540562000265
    の構造を有する、請求項1に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
  9. が水素、フッ素、-OH、-OCH、-、または-OCHCHである、請求項1から4のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
  10. が-OCHである、請求項9に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
  11. 各ZおよびZが独立して、-OHまたは-OCHである、請求項9に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
  12. 各Z、Z、およびZが独立して、-OHまたは-OCHである、請求項1から11のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
  13. 各Y、Y、およびYが独立して、=Oまたは=Sである、請求項1から12のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
  14. 各XおよびXが独立して、-Oまたは-Sである、請求項1から13のいずれか1項に記載のIVT mRNA配列イニシエーター。
  15. 5’末端領域モチーフ(I’):
    Figure 2023540562000266
    を有するmRNA配列であって、
    式中、

    Figure 2023540562000267
    であり;
    各B、B、およびBは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
    各ZおよびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-OCHCH、-SCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHであり;
    各Z、Z、およびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHであり;
    各QおよびQは独立して、-CH-、-CH=CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-であり;
    各QおよびQは独立して、-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;
    各X、X、X、X、およびXは独立して、-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHであり;
    各Y、Y、Y、Y、およびYは独立して、=O、=S、=NH、または=NCHであり;
    各A、A、およびAは独立して、-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;ならびに
    p=0、1、2、3、4、5、または6であり、
    ただし、式(I)の化合物が、以下の条件(i)から(iii):(i)X、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つが-SHまたは-Sであること;(ii)Y、Y、Y、Y、およびYのうちの少なくとも1つが=Sであること;ならびに(iii)A、A、およびAのうちの少なくとも1つが-S-であることのうちの1つまたは複数を満たす、5’末端領域モチーフ(I’)を有するmRNA配列。
  16. 、X、X、X、およびXのうちの少なくとも1つが-SHもしくは-Sであるか;Y、Y、Y、Y、もしくはYのうちの少なくとも1つが=Sであるか;またはA、A、およびAのうちの少なくとも1つが-S-である、請求項15に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  17. 5’末端領域モチーフ(II’):
    Figure 2023540562000268
    を有するmRNA配列であって、
    式中、

    Figure 2023540562000269
    であり;
    各B、B、およびBは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
    各ZおよびZ’は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、または-SCHであり;
    各ZおよびZ’’は独立して、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHであり;
    Z’’’は水素、フッ素、-CH、-CHCH、-OCH、または-OCHCHであり;
    各Z、Z、およびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHであり;
    各QおよびQは独立して、-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-であり;
    各QおよびQは独立して、-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;
    各X、X、X、X、およびXは独立して、-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHであり;
    各Y、Y、Y、Y、およびYは独立して、=O、=S、=NH、または=NCHであり;
    各A、A、およびAは独立して、-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;ならびに
    p=0、1、2、3、4、5、または6である、5’末端領域モチーフ(II’)を有するmRNA配列。
  18. 5’末端領域モチーフ(II”):
    Figure 2023540562000270
    を有するmRNA配列であって、
    式中、

    Figure 2023540562000271
    であり;
    各B、B、およびBは独立して、天然、修飾または非天然核酸塩基であり;
    各Z’およびZ’’は独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH(CH)、-NH、-NH(C(=O)CH)、または-SCHであり;
    Z’’’は水素、フッ素、-CH、-CHCH、-OCH、または-OCHCHであり;
    各ZおよびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-SH、-CH、-CHCH、-OCH、-SCH、-OCHCH、-NH、NHCH、またはNHC(=O)CHであり;
    各Z、Z、およびZは独立して、水素、フッ素、-OH、-CH、-CHCH、-OCH、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-OCHCH、-OCHOCH、-OCHCHCH、-OCH(CH、-SCH、または-OCHCHOCHであり;
    各QおよびQは独立して、-CH=CH-、-CH-、-CHO-、-CHS-、-CHCH-、-CHCF-、-CHNH-、-CHNH(CH)-、または-CHN(C(=O)CH)-であり;
    各QおよびQは独立して、-O-、-S-、-CH-、-CF-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;
    各X、X、X、X、およびXは独立して、-OH、-SH、-O、-S、-NH、-NHCH、-NH(C(=O)CH)、-CH、-CHCH、-CHCHCH、-CH(CH、-OCH、または-OCHCHであり;
    各Y、Y、Y、Y、およびYは独立して、=O、=S、=NH、または=NCHであり;
    各A、A、およびAは独立して、-O-、-S-、-CH-、-NH-、-N(CH)-、または-N(C(=O)CH)-であり;ならびに
    p=0、1、2、3、4、5、または6である、5’末端領域モチーフ(II”)を有するmRNA配列。
  19. 前記モチーフが、モチーフ(I’-a):
    Figure 2023540562000272
    の構造を有する、請求項15に記載の5’末端領域モチーフ(I’-a)を有するmRNA配列。
  20. 前記モチーフが、モチーフ(I’-b):
    Figure 2023540562000273
    の構造を有する、請求項15に記載の5’末端領域モチーフ(I’-b)を有するmRNA配列。
  21. 前記モチーフが、モチーフ(I’-c):
    Figure 2023540562000274
    の構造を有する、請求項15に記載の5’末端領域モチーフ(I’-c)を有するmRNA配列。
  22. 前記モチーフが、モチーフ(I’-d):
    Figure 2023540562000275
    の構造を有する、請求項15に記載の5’末端領域モチーフ(I’-d)を有するmRNA配列。
  23. 前記モチーフが、モチーフ(I’-e):
    Figure 2023540562000276
    の構造を有する、請求項15に記載の5’末端領域モチーフ(I’-e)を有するmRNA配列。
  24. 前記モチーフが、モチーフ(I’-f):
    Figure 2023540562000277
    の構造を有する、請求項15に記載の5’末端領域モチーフ(I’-f)を有するmRNA配列。
  25. 前記モチーフが、モチーフ(I’-g):
    Figure 2023540562000278
    の構造を有する、請求項15に記載の5’末端領域モチーフ(I’-g)を有するmRNA配列。
  26. 前記モチーフが、モチーフ(I’-h):
    Figure 2023540562000279
    の構造を有する、請求項15に記載の5’末端領域モチーフ(I’-h)を有するmRNA配列。
  27. 前記モチーフが、モチーフ(II’-a):
    Figure 2023540562000280
    の構造を有する、請求項17または18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-a)を有するmRNA配列。
  28. 前記モチーフが、モチーフ(II’-b):
    Figure 2023540562000281
    の構造を有する、請求項17または18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-b)を有するmRNA配列。
  29. 前記モチーフが、モチーフ(II’-c):
    Figure 2023540562000282
    の構造を有する、請求項17または18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-c)を有するmRNA配列。
  30. 前記モチーフが、モチーフ(II’-d):
    Figure 2023540562000283
    の構造を有する、請求項17または18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-d)を有するmRNA配列。
  31. 前記モチーフが、モチーフ(II’-e):
    Figure 2023540562000284
    の構造を有する、請求項17または18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-e)を有するmRNA配列。
  32. 前記モチーフが、モチーフ(II’-f):
    Figure 2023540562000285
    の構造を有する、請求項17または18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-f)を有するmRNA配列。
  33. 前記モチーフが、モチーフ(II’-g):
    Figure 2023540562000286
    の構造を有する、請求項17または18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-g)を有するmRNA配列。
  34. 前記モチーフが、モチーフ(II’-h):
    Figure 2023540562000287
    の構造を有する、請求項17または18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-h)を有するmRNA配列。
  35. 前記モチーフが、モチーフ(II’-i):
    Figure 2023540562000288
    の構造を有する、請求項17または18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-i)を有するmRNA配列。
  36. 前記モチーフが、モチーフ(II’-j):
    Figure 2023540562000289
    の構造を有する、請求項17または18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-j)を有するmRNA配列。
  37. 前記モチーフが、モチーフ(II’-k):
    Figure 2023540562000290
    の構造を有する、請求項17または18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-k)を有するmRNA配列。
  38. 前記モチーフが、モチーフ(II’-l):
    Figure 2023540562000291
    の構造を有する、請求項17または18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-l)を有するmRNA配列。
  39. 前記モチーフが、モチーフ(II’-m):
    Figure 2023540562000292
    の構造を有する、請求項17または18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-m)を有するmRNA配列。
  40. 前記モチーフが、モチーフ(II’-n):
    Figure 2023540562000293
    の構造を有する、請求項18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-n)を有するmRNA配列。
  41. 前記モチーフが、モチーフ(II’-o):
    Figure 2023540562000294
    の構造を有する、請求項18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-o)を有するmRNA配列。
  42. 前記モチーフが、モチーフ(II’-p):
    Figure 2023540562000295
    の構造を有する、請求項18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-p)を有するmRNA配列。
  43. 前記モチーフが、モチーフ(II’-q):
    Figure 2023540562000296
    の構造を有する、請求項18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-q)を有するmRNA配列。
  44. 前記モチーフが、モチーフ(II’-r):
    Figure 2023540562000297
    の構造を有する、請求項18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-r)を有するmRNA配列。
  45. 前記モチーフが、モチーフ(II’-s):
    Figure 2023540562000298
    の構造を有する、請求項18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-s)を有するmRNA配列。
  46. 前記モチーフが、モチーフ(II’-t):
    Figure 2023540562000299
    の構造を有する、請求項18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-t)を有するmRNA配列。
  47. 前記モチーフが、モチーフ(II’-u):
    Figure 2023540562000300
    の構造を有する、請求項18に記載の5’末端領域モチーフ(II’-u)を有するmRNA配列。
  48. が水素、フッ素、-OH、-OCH、-、または-OCHCHである、請求項15から18のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  49. が-OCHである、請求項48に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  50. 各ZおよびZが独立して、-OHまたは-OCHである、請求項48に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  51. 各Z、Z、およびZが独立して、-OHまたは-OCHである、請求項15から18のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  52. が、
    Figure 2023540562000301
    である、請求項18または25から51のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  53. が、
    Figure 2023540562000302
    である、請求項18または25から51のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  54. が、
    Figure 2023540562000303
    である、請求項18または25から51のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  55. がフッ素、-OH、または-OCHである、請求項15から30のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  56. がフッ素である、請求項55に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  57. が-OHである、請求項55に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  58. が-OCHである、請求項55に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  59. がフッ素、-OH、または-OCHである、請求項15から30のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  60. がフッ素である、請求項59に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  61. が-OHである、請求項59に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  62. が-OCHである、請求項59に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  63. およびQが-CHO-である、請求項15から62のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  64. 各QおよびQが-O-である、請求項15から63のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  65. 各YおよびYが=Oである、請求項15から64のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  66. 各Y、Y、およびYが独立して、=Oまたは=Sである、請求項15から64のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  67. 、Y、Y、Y、およびYのうちの1つまたは複数が=Sである、請求項15から64のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  68. が=Sである、請求項67に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  69. が=Sである、請求項67に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  70. 各Y、Y、Y、Y、およびYが=Oである、請求項15から64のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  71. 各X、X、およびXが-Oである、請求項15から70のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  72. 各XおよびXが独立して、-Oまたは-Sである、請求項15から70のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  73. が-Oである、請求項72に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  74. 、X、X、X、およびXのうちの1つまたは複数が-Sである、請求項15から70のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  75. が-Sである、請求項74に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  76. が-Sである、請求項74に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  77. 各X、X、X、X、およびXが-Oである、請求項15から70のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  78. 各A、A、およびAが-O-である、請求項15から77のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  79. A、A、およびAのうちの1つまたは複数が-S-である、請求項15から77のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  80. Aが-S-であり、AおよびAが-O-である、請求項15から77または79のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  81. が-S-であり、AおよびAが-O-である、請求項15から77または79のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  82. A、A、およびAが-O-である、請求項15から77のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  83. pが0である、請求項15、17または48から81のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  84. pが1である、請求項15、17または48から81のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  85. pが2である、請求項15、17または48から81のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  86. 各B、B、およびBが独立して、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシル、チミン、ヒポキサンチン、またはプリンである、請求項15から85のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  87. がアデニンであり、Bがグアニンである、請求項86に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  88. がグアニンであり、Bがアデニンである請求項86に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  89. タンパク質発現が増加する、請求項15から88のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  90. およびQが-CHO-であり;QおよびQが-O-であり;各Xが独立して、-OH、-SH、O、またはSであり;各Yが独立して、=Oまたは=Sであり;ならびにB
    Figure 2023540562000304
    である、請求項18から47に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  91. およびQが-CHO-であり;QおよびQが-O-であり;各Xが独立して、-OH、-SH、O、またはSであり;各Yが独立して、=Oまたは=Sであり;ならびにB
    Figure 2023540562000305
    である、請求項18から47に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  92. およびQが-CHO-であり;QおよびQが-O-であり;各Xが独立して、-OH、-SH、O、またはSであり;各Yが独立して、=Oまたは=Sであり;ならびにB
    Figure 2023540562000306
    である、請求項18から47に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  93. がアデニンである、請求項86から92に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  94. がグアニンである、請求項86から92に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列。
  95. 5’末端領域モチーフを有するmRNA配列およびDNAテンプレートを含む複合体であって、5’末端領域モチーフを有する前記mRNA配列が請求項15から94のいずれか1項に記載の化合物を含み、
    前記DNAテンプレートが、ヌクレオチド+1位に第1のヌクレオチド、ヌクレオチド+2位に第2のヌクレオチドおよびヌクレオチド+3位に第3のヌクレオチドを有する転写開始部位を含むプロモーター領域を含み;ならびに
    5’末端領域モチーフを有する前記mRNA配列が少なくともヌクレオチド+1、+2および+3位で前記DNAテンプレートにハイブリダイズしている、
    複合体。
  96. 5’末端領域モチーフを有するmRNA配列およびDNAテンプレートを含む複合体であって、5’末端領域モチーフを有する前記mRNA配列が請求項15から94のいずれか1項に記載の化合物を含み、
    前記DNAテンプレートがヌクレオチド+1位に第1のヌクレオチドおよびヌクレオチド+2位に第2のヌクレオチドを有する転写開始部位を含むプロモーター領域を含み;ならびに
    5’末端領域モチーフを有する前記mRNA配列が少なくともヌクレオチド+1および+2位で前記DNAテンプレートにハイブリダイズしている、
    複合体。
  97. 請求項15から94のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列を含むRNA分子。
  98. ガイドRNAまたはヌクレアーゼmRNAを含む、請求項97に記載のRNA。
  99. mRNAを含む、請求項97に記載のRNA。
  100. mRNAを発現させる方法であって、前記mRNAを発現するように請求項99に記載のmRNAを細胞可溶化物に導入するステップを含む方法。
  101. 前記mRNAの発現レベルを測定するステップをさらに含む、請求項100に記載の方法。
  102. 前記mRNAの発現レベルが、5’末端領域モチーフを有するmRNA配列を含まない対応するmRNAと比較して少なくとも2倍、3倍、4倍、6倍、8倍、または20倍多い、請求項100に記載の方法。
  103. 前記細胞がHeLa細胞である、請求項100に記載の方法。
  104. mRNAから生じる細胞性免疫刺激を検出する方法であって、(a)請求項15から94のいずれか1項に記載のキャップされたmRNAを含む製剤を細胞レポーター株に接触させるステップと、(b)前記細胞レポーター株におけるRIG-I活性化を測定するステップとを含む方法。
  105. 前記細胞レポーター株が、HEK-Lucia RIG-Iモデルである、請求項104に記載の方法。
  106. 細胞性免疫刺激が、キャップされていないmRNAと比較して少なくとも20%低減している、請求項104または105のいずれか1項に記載の方法。
  107. 細胞性免疫刺激が、キャップされていないmRNAと比較して少なくとも50%低減している、請求項106に記載の方法。
  108. 細胞性免疫刺激が、キャップされていないmRNAと比較して少なくとも70%低減している、請求項107に記載の方法。
  109. 細胞性免疫刺激が、キャップされていないmRNAと比較して少なくとも100%低減している、請求項108に記載の方法。
  110. 細胞性免疫刺激が、キャップされていないmRNAと比較して少なくとも150%低減している、請求項109に記載の方法。
  111. IVT反応を使用して請求項15から99のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列を生成する方法であって、(a)DNAテンプレート、ポリメラーゼ酵素、ホスホロチオエート基を含むmRNA配列イニシエーターおよびヌクレオシド三リン酸(NTP)を、前記mRNA配列イニシエーター対前記NTPの特定の比で混合して混合物を生成するステップと(b)前記混合物を特定の温度および期間でインキュベートするステップと、(c)前記混合物から5’末端領域モチーフを有する前記mRNA配列を採取し、精製するステップとを含む方法。
  112. 前記mRNA配列イニシエーター対NTPの前記モル比が約1:5であり、少なくとも80%のキャッピング効率で少なくとも80%の収率をもたらすことができる、請求項111に記載の方法。
  113. 前記mRNA配列イニシエーター対NTPの前記モル比が1:2.5であり、少なくとも85%のキャッピング効率で少なくとも80%の収率をもたらすことができる、請求項111に記載の方法。
  114. 前記mRNA配列イニシエーター対NTPの前記モル比が約1:1.67であり、少なくとも90%のキャッピング効率で少なくとも80%の収率をもたらすことができる、請求項111に記載の方法。
  115. 前記mRNA配列イニシエーター対NTPの前記モル比が約1:1.25であり、少なくとも90%のキャッピング効率で少なくとも80%の収率をもたらすことができる、請求項111に記載の方法。
  116. 前記mRNA配列イニシエーター対NTPの前記モル比が約1:1であり、少なくとも90%のキャッピング効率で少なくとも80%の収率をもたらすことができる、請求項111に記載の方法。
  117. 前記mRNA配列イニシエーター対NTPの前記モル比が約1:5であり、少なくとも80%のキャッピング効率でIVT反応物1ミリリットル(mL)あたり少なくとも3mgのmRNAの収量をもたらすことができる、請求項111に記載の方法。
  118. 前記mRNA配列イニシエーター対NTPの前記モル比が約1:2.5であり、少なくとも85%のキャッピング効率でIVT反応物1mLあたり少なくとも3mgのmRNAの収量をもたらすことができる、請求項111に記載の方法。
  119. 前記mRNA配列イニシエーター対NTPの前記モル比が約1:1.67であり、少なくとも90%のキャッピング効率でIVT反応物1mLあたり少なくとも3mgのmRNAの収量をもたらすことができる、請求項111に記載の方法。
  120. 前記mRNA配列イニシエーター対NTPの前記モル比が約1:1.25であり、少なくとも90%のキャッピング効率でIVT反応物1mLあたり少なくとも3mgのmRNAの収量をもたらすことができる、請求項111に記載の方法。
  121. 前記mRNA配列イニシエーター対NTPの前記モル比が約1:1であり、少なくとも90%のキャッピング効率でIVT反応物1mLあたり少なくとも3mgのmRNAの収量をもたらすことができる、請求項111に記載の方法。
  122. 前記NTPがGTP、ATP、CTP、UTPもしくは修飾NTPまたはこれらの組合せである、請求項111に記載の方法。
  123. 前記修飾NTPがN1-メチルシュードウリジンの5’三リン酸である、請求項122に記載の方法。
  124. 請求項15から94のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列を含むRNA分子を含有する細胞。
  125. 請求項15から94のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列を含むRNA分子から翻訳されたポリペプチドまたはタンパク質を含有する細胞。
  126. 請求項15から94のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列を含むRNA分子および1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物。
  127. 哺乳動物への投与の際に薬理学的効果を誘発するように、1つまたは複数の目的の遺伝子のうちの1つまたは複数の特定の位置を標的とするように設計された1つまたは複数のシングルガイドRNAをさらに含む、請求項126に記載の薬学的組成物。
  128. 脂質ナノ粒子を含む、請求項126に記載の薬学的組成物。
  129. 前記RNAが脂質ナノ粒子中にカプセル化されている、請求項126に記載の薬学的組成物。
  130. RNA分子を合成するための方法であって、
    a.請求項15から94のいずれか1項に記載の5’末端領域モチーフを有するmRNA配列をRNAポリメラーゼを含む混合物に導入するステップと、
    b.RNA分子の転写を可能にするのに十分な時間、前記混合物をインキュベートするステップと
    を含む方法。
  131. 前記混合物がDNAテンプレートおよびヌクレオシド三リン酸(triophosphates)をさらに含む、請求項81に記載の方法。
  132. 遺伝子編集の方法であって、請求項97もしくは98に記載のRNA分子または請求項126から129のいずれか1項に記載の薬学的組成物を細胞に導入するステップを含み、前記RNA分子がガイドRNAまたはヌクレアーゼmRNAを含み、RNA分子が前記細胞において翻訳される、方法。
  133. 冠動脈疾患のリスクの低減を必要とする対象における冠動脈疾患のリスクを低減するための方法であって、前記対象に、請求項126から129のいずれか1項に記載の薬学的組成物の有効量を投与するステップを含む方法。
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