JP2023539352A - 抗ウイルスsox阻害剤 - Google Patents
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Abstract
本開示は、一般的に、ウイルス関連疾患又は状態の処置において使用するための抗ウイルス化合物に関する。本開示は、抗ウイルス化合物を調製するための方法、及び抗ウイルス化合物を投与する工程を含む、ウイルス関連疾患又は状態の処置のための使用又は方法にも関する。本開示は、SOXファミリー転写因子、特にSOX18転写因子の阻害剤としての抗ウイルス化合物も提供する。特に、抗ウイルス化合物は、本明細書に記載される式1に従うビアリール安息香酸骨格に基づく。
Description
特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイト「https://aacrjournals.org/cancerres/article/80/15/3116/641123/Oncogenic-Herpesvirus-Engages-Endothelial」のプリントアウト ウェブサイト「https://aacrjournals.org/cancerres/article/80/15/3116/641123/Oncogenic-Herpesvirus-Engages-Endothelial」に公開されているPDF版の論文
本開示は、一般的に、ウイルス関連疾患又は状態の処置において使用するための抗ウイルス化合物に関する。本開示は、抗ウイルス化合物を調製するための方法、及び抗ウイルス化合物を投与する工程を含む、ウイルス関連疾患又は状態の処置のための使用又は方法にも関する。本開示は、SOXファミリー転写因子、特にSOX18転写因子の阻害剤としての抗ウイルス化合物も提供する。
カポジ肉腫(KS)は、KS関連ヘルペスウイルス(KSHV)によって引き起こされる血管新生内皮腫瘍である。KSのほとんどの症例は、HIVに感染した人々において発症し、このような患者は、HIVに感染していない人々と比較して、KSを発症するリスクが20,000倍増加している。KSHV感染は、赤道下アフリカ等の世界のいくつかの地域でより一般的であり、これらの地域では人口の30%以上がKSHV抗体を保有する。アフリカのいくつかの地域では、このウイルスは母親から子供に広がるようである。ウイルスについての血清陽性は、地中海地域において10%~25%の範囲である。KSHVが風土病でない世界の他の地域では、血清有病率は約2~5%である(Horensteinら、(2008); J. Cutan. Pathol. 35(Suppl. 2): 40~44頁)。
KS細胞は、通常は丘疹性(すなわち、触診可能又は隆起している)の紫色、褐色又は赤色の病変を皮膚上に形成する。多くの場合、これらの皮膚病変は、いかなる症状も引き起こさない;他の場合、それらは、特に、脚領域、鼠径部領域又は眼の周りの皮膚において、有痛性腫脹を引き起こしうる。KSは重大な問題を引き起こす可能性があり、病変が肺、肝臓又は消化管にある場合には、生命を脅かすことさえある。消化管における病変は、閉塞を引き起こし、悪心、嘔吐、腹痛、及び時に出血をもたらすこともある。肺の病変は、呼吸困難を引き起こしうる。
KSHVは、他のヒトヘルペスウイルスの場合と同様に、唾液を介して伝染するようである。精液を介した性的伝染も示唆されている(Horensteinら、(2008); J. Cutan. Pathol. 35(Suppl. 2): 40~44頁)。ウイルスは、臓器提供を介しても伝染する可能性がある。KSHVのいくつかの症例が注射薬物使用者において報告されており、針が感染した血液で汚染された場合に広がると考えられている。血液を介したKSHVの伝染は稀なようであり、HIV伝染よりもはるかに少ない。
KSの組織病理学上の特徴は、KSHV陽性紡錘細胞(SC)、KSの腫瘍細胞の存在である(Ojala, P. M. & Schulz, T. F. (2014) Semin Cancer Biol 26: 69~77頁;Gramolelli, S. & Ojala, P. M. (2017) Curr Opin Virol 26: 156~162頁)。SCの起源細胞は、20年間議論されてきた。有力な仮説はリンパ管内皮起源を示唆するが、血液内皮細胞又は間葉系細胞も候補である(Li,Yら、(2018) Cancer Res 78: 230~245頁)。
in vitroでは、潜伏は、検出不可能なレベルの溶解性遺伝子が発現されたKSHV感染細胞における既定の複製プログラムである。しかしながら、血液ではなくリンパ内皮細胞(LEC及びBEC)のKSHV感染は、高KSHVゲノムコピー、自発的溶解遺伝子発現及び感染性ウイルスの放出を特徴とする独特の感染プログラムをもたらす。
胚発生の間、LEC前駆体は、一次リンパ管叢を確立するために主静脈から物理的に分離しているCOUPTF2/SOX18二重陽性BECに由来する。この過程において、COUPTF2及びSOX18は、PROX1を発現させ、それによって、LEC分化を組織化する(Francois, Mら、(2008) Nature 822: 456頁); Srinivasan, R. Sら、(2010) Genes Dev 24、696~707頁)。
KSHV等のウイルスを処置するための抗ウイルス剤アプローチの代替法が必要とされている。
本明細書で言及される任意の先行技術刊行物は、これらの文書のいずれかがオーストラリア又は任意の他の国において当該技術分野における共通の一般知識の一部を形成するという承認を構成しないことが理解されるであろう。
Horensteinら、(2008); J. Cutan. Pathol. 35(Suppl. 2): 40~44頁
Ojala, P. M. & Schulz, T. F. (2014) Semin Cancer Biol 26: 69~77頁
Gramolelli, S. & Ojala, P. M. (2017) Curr Opin Virol 26: 156~162頁
Li,Yら、(2018) Cancer Res 78: 230~245頁
Francois, Mら、(2008) Nature 822: 456頁
Srinivasan, R. Sら、(2010) Genes Dev 24、696~707頁
Handbook of Excipients 6th Edition、Eds. Rowe、 Sheskey & Quinn (Pharmaceutical Press)
「Remington: The Science & Practice of Pharmacy」、19.sup.th ed、Williams & Williams、(1995)
、「Physician's Desk Reference」、52.sup.nd ed、Medical Economics、Montvale、N.J. (1998)
「Handbook of Pharmaceutical Excipients」、Third Ed、Ed. A. H. Kibbe、Pharmaceutical Press、2000
Rainbow Lら、(1997) J Virol 71: 5915~5921頁
Renne Rら、(1998) J Virol 72: 5182~5188頁
Moore PS, Chang Y (1998) J Natl Cancer Inst Monogr、65~71頁
Cotter MA, 2nd、Robertson ES (1999) Virology 264: 254~264頁
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Barbera AJら、(2006) Science 311: 856~861頁
Cotter MA, 2nd, Subramanian C, Robertson ES (2001) Virology 291: 241~259頁
Verma SCら、(2007) Cell Host Microbe 2: 106~118頁
Chen Jら、(2009) Virology 386: 290~302頁
Gramolelliら、2020 Cancer Res.
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本開示は、SOX18がウイルス複製起点に結合し、ウイルスゲノムコピーを増加させるという知見に基づく。したがって、本発明者らは、ウイルス複製を阻害できるSOX阻害剤、特にSOX18阻害剤を同定するための広範な開発プロジェクトに着手しており、これは、一例としてカポジ肉腫を使用することを伴う。
一態様において、ウイルス疾患又は状態を、その処置を必要とする対象に抗ウイルス化合物を投与することによって処置する方法であって、抗ウイルス化合物が式1の化合物:
(式中、
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロより選択され;
R3は、水素、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロより選択され;
R4は、水素、OH、C1~10アルキル、OC1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキルハロ、NH2、NH(C1~10アルキル)、及びN(C1~10アルキル)2より選択され;
L1は、C1~10アルキル、OC1~10アルキル、C1~10アルケニル、OC1~10アルケニル、OC(=O)、OC(=O)(C1~10アルキル)、NHC(=O)、N(C1~10アルキル)C(=O)、OS(=O)2より選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されており;
X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロ、C(=O)H、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択され、任意の2個のX基は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロ、C(=O)H、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択される1個若しくは複数個の基で置換されたアリール基を形成することができる)
である方法が提供される。
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロより選択され;
R3は、水素、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロより選択され;
R4は、水素、OH、C1~10アルキル、OC1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキルハロ、NH2、NH(C1~10アルキル)、及びN(C1~10アルキル)2より選択され;
L1は、C1~10アルキル、OC1~10アルキル、C1~10アルケニル、OC1~10アルケニル、OC(=O)、OC(=O)(C1~10アルキル)、NHC(=O)、N(C1~10アルキル)C(=O)、OS(=O)2より選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されており;
X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロ、C(=O)H、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択され、任意の2個のX基は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロ、C(=O)H、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択される1個若しくは複数個の基で置換されたアリール基を形成することができる)
である方法が提供される。
別の態様において、対象におけるウイルス疾患又は状態を処置する方法であって、その処置を必要とする対象に抗ウイルス化合物を投与する工程を含み、抗ウイルス化合物が、式1の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体である、方法が提供される。
別の態様において、抗ウイルス剤としての、又はウイルス疾患若しくは状態又はウイルス関連疾患若しくは状態を処置するための、本明細書に記載の任意の態様、実施形態又は実施例に従って定義される式1の化合物の使用が提供される。
別の態様において、ウイルス疾患若しくは状態又はウイルス関連疾患若しくは状態を処置するための医薬の製造における、本明細書に記載の任意の態様、実施形態又は実施例に従って定義される式1の化合物の使用が提供される。
別の態様において、対象におけるヘルペスウイルスの複製を阻害し、及び/又はヘルペスウイルスによって引き起こされるウイルス疾患若しくは状態を処置する方法であって、本明細書に記載の式1の化合物を対象に投与する工程を含む方法が提供される。
化合物、医薬組成物、方法又は使用の他の態様、実施形態及び実施例が本明細書に更に記載されていることは理解されるであろう。
配列表へのキー
配列番号1 K8.1フォワードプライマーの配列
配列番号2 K8.1リバースプライマーの配列
配列番号3 ゲノムのフォワードプライマーの配列
配列番号4 ゲノムのリバースプライマーの配列
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詳細な説明
一般的定義
以下の定義は、特定の場合において他に限定されない限り、本明細書を通して使用される用語に適用される。別途具体的に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有すると解釈されるものとする。
一般的定義
以下の定義は、特定の場合において他に限定されない限り、本明細書を通して使用される用語に適用される。別途具体的に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有すると解釈されるものとする。
本明細書で使用される場合、用語「及び/又は」、例えば、「X及び/又はY」は、「X及びY」又は「X又はY」のいずれかを意味すると理解されるものとし、両方の意味又はいずれかの意味の明示的な支持を提供すると解釈されるものとする。
本明細書で使用される場合、用語「約」は、反対のことが述べられない限り、指定された値の+/-20%、より好ましくは+/-10%を指す。
本明細書で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数の態様を含む。
本明細書全体を通して、「含む(comprise)」という語、又は「含む(comprises)」若しくは「含んでいる(comprising)」等の変形は、述べられた要素、整数若しくは工程、又は要素、整数若しくは工程の群の包含を意味するが、任意の他の要素、整数若しくは工程、又は要素、整数若しくは工程の群の排除を意味しないと理解されるであろう。
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、疾患又は状態に罹患しやすい任意の生物を指す。例えば、対象は、哺乳動物、霊長類、家畜(例えば、ヒツジ、ウシ、ウマ、ブタ)、コンパニオンアニマル(例えば、イヌ、ネコ)、又は実験動物(例えば、マウス、ウサギ、ラット、モルモット、ハムスター)であってよい。一例において、対象は哺乳動物である。一実施形態において、対象はヒトである。一実施形態において、疾患又は状態はウイルスに関連する。
本明細書で使用される場合、用語「処置する」は、特定の障害又は状態に関連する症状を緩和又は低減することを含む。
本明細書中で使用される場合、用語「予防」は、特定の障害又は状態の予防を含む。例えば、本明細書で使用される場合、「予防する」という用語は、ウイルスに関連する症状の発症又は持続を予防することを指す。
本開示は、式1の化合物及びその塩に関する。塩は、式1の化合物の実施形態が適切な酸性又は塩基性基を含有する場合に形成される可能性がある。式1の化合物の適切な塩は、有機又は無機の酸又は塩基で形成されるものを含む。
本明細書中で使用される場合、語句「薬学的に許容される塩」又は同様の用語は、薬学的に許容される有機塩又は無機塩を指す。本明細書における「塩」への任意の言及は、「薬学的に許容される塩」を含んでよいことが理解されるであろう。例示的な酸付加塩としては、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチジン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、及びパモ酸(すなわち、1,1'-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトアート))塩が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な塩基付加塩としては、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えばカリウム及びナトリウムの塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム及びマグネシウムの塩、並びに有機塩基、例えばジシクロヘキシルアミン、N-メチル-D-グルコサミン、モルホリン、チオモルホリン、ピペリジン、ピロリジン、モノ-、ジ-若しくはトリ-低級アルキルアミン、例えばエチル-、tert-ブチル-、ジエチル-、ジイソプロピル-、トリエチル-、トリブチル-若しくはジメチル-プロピルアミン、又はモノ-、ジ-若しくはトリヒドロキシ低級アルキルアミン、例えばモノ-、ジ-若しくはトリエタノールアミンとの塩が挙げられるが、これらに限定されない。薬学的に許容される塩は、酢酸イオン、コハク酸イオン又は他の対イオン等の別の分子の包含を伴ってもよい。対イオンは、親化合物上の電荷を安定化させる任意の有機又は無機部分であってよい。更に、薬学的に許容される塩は、その構造中に1個より多くの荷電原子を有してよい。複数の荷電原子が薬学的に許容される塩の一部である例では、複数の対イオンを有してもよい。したがって、薬学的に許容される塩は、1個又は複数個の荷電原子及び/又は1個又は複数個の対イオンを有してもよい。薬学的に許容されない塩も、本開示の範囲内に含まれることも理解されるであろう、これらは、薬学的に許容される塩の調製における中間体として有用であるから、又は貯蔵若しくは輸送中に有用であるからである。
有機化学及び/又は医薬品化学の当業者は、多くの有機化合物が、それらが反応する溶媒において又はそれらが沈殿若しくは結晶化する溶媒から複合体を形成できることを理解するだろう。これらの複合体は「溶媒和物」として知られている。例えば、水との複合体は「水和物」として知られている。本明細書で使用される場合、語句「薬学的に許容される溶媒和物」又は語句「溶媒和物」は、1個又は複数個の溶媒分子と本開示の化合物との会合を指す。薬学的に許容される溶媒和物を形成する溶媒の例としては、水、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸、及びエタノールアミンが挙げられるが、これらに限定されない。本開示は、式(I)の化合物及びその塩の水和物を含む、溶媒和形態を包含することが理解されるであろう。
本開示の化合物は、キラル(不斉)中心を含有してもよく、又は分子全体がキラルであってもよい。個々の立体異性体(鏡像異性体及びジアステレオ異性体)及びこれらの混合物は、本開示の範囲内である。
本明細書で使用される場合、用語「立体異性体」は、同じ分子式及び結合した原子の配列(すなわち、原子結合性)を有するが、空間におけるそれらの原子の3次元配向が異なる化合物を指す。本明細書で使用される場合、用語「鏡像異性体」は、互いに重ね合わせることができない鏡像関係にあり、立体異性体である2個の化合物を指す。関連する立体中心は、(R)-又は(S)-配置で提供される可能性がある。
有機及び/又は医薬品化学の当業者は、式1の化合物及びその塩が非晶質形態又は結晶形態で存在してもよいことを理解するであろう。本開示は、式1の化合物及びその塩の全ての形態及び多形を包含することが理解されるであろう。
当業者によって理解されるように、式1の化合物、又はその任意の塩、溶媒和物若しくは立体異性体は、治療有効量で投与される。用語「治療有効量」は、本明細書で使用される場合、処置される障害又は状態の症状のうちの1種又は複数種をある程度緩和又は予防するのに十分な量で投与される化合物を指す。結果は、疾患若しくは状態の徴候、症状、若しくは原因の低減及び/若しくは緩和、又は生物系の任意の他の所望の変化であってよい。一実施形態において、用語「治療有効量」は、SOX転写因子(例えば、SOX18)を阻害又は調節して治療転帰を提供するのに十分な量で投与される、式1の化合物又はその任意の塩を指す。
本明細書で使用される場合、用語「ハロゲン」又は「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味する。
本明細書中で使用される場合、用語「アルキル」は、直鎖(すなわち、直鎖状)及び分枝鎖炭化水素基の両方を包含する。アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、i-ブチル基、sec-ブチル基、ペンチル基、及びヘキシル基が挙げられる。一例において、アルキル基は、1~20個の炭素原子のもの(すなわち、C1~20アルキル)である。別の例において、アルキル基は、1~10個の炭素原子のもの(すなわち、C1~10アルキル)である。別の例において、アルキル基は、2~10個の炭素原子のもの(すなわち、C2~10アルキル)である。別の例において、アルキル基は、1~6個の炭素原子のもの(すなわち、C1~6アルキル)又は2~6個の炭素原子のもの(すなわち、C2~6アルキル)である。別の例において、アルキル基は、1~4個の炭素原子のもの(すなわち、C1~4アルキル)又は2~4個の炭素原子のもの(すなわち、C2~4アルキル)である。
本明細書で使用される場合、用語「アルケニル」は、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有する直鎖及び分岐鎖の両方の不飽和炭化水素基を指す。アルケニル基の例としては、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、及びヘキセニル基が挙げられる。一例において、アルケニル基は、1~20個の炭素原子のもの(すなわち、C1~20アルケニル)である。別の例において、アルケニル基は、1~10個の炭素原子のもの(すなわち、C1~10アルケニル)である。別の例において、アルケニル基は、2~10個の炭素原子のもの(すなわち、C1~10アルケニル)である。別の例において、アルケニル基は、1~6個の炭素原子(すなわち、C1~6アルケニル)又は2~6個の炭素原子のもの(すなわち、C2~6アルケニル)である。別の例において、アルケニル基は、1~4個の炭素原子(すなわち、C1~4アルケニル)又は2~4個の炭素原子(すなわち、C2~4アルケニル)である。
本明細書で使用される場合、用語「アルキニル」は、少なくとも1個の炭素-炭素三重結合を有する直鎖及び分岐鎖の両方の不飽和炭化水素基を指す。アルキニル基の例としては、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、及びヘキシニル基が挙げられる。一例において、アルキニル基は、1~20個の炭素原子のもの(すなわち、C1~20アルキニル)である。別の例において、アルキニル基は、1~10個の炭素原子のもの(すなわち、C1~10アルキニル)である。別の例において、アルキニル基は、2~10個の炭素原子のもの(すなわち、C2~10アルキニル)である。別の例において、アルキニル基は、1~6個の炭素原子(すなわち、C1~6アルキニル)又は2~6個の炭素原子(すなわち、C2~6アルキニル)である。別の例において、アルキニル基は、1~4個の炭素原子(すなわち、C1~4アルキニル)又は2~4個の炭素原子(すなわち、C2~4アルキニル)である。
本明細書で使用される場合、「アルキルハロ」という用語は、少なくとも1個のハロゲン置換基を有するアルキル基を指し、ここで「アルキル」及び「ハロゲン」は上記のとおりである。アルキルハロ基の例としては、フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、フルオロプロピル基、及びフルオロブチル基が挙げられる。例としては、ジフルオロメチル基及びジフルオロエチル基、並びにトリフルオロメチル基及びトリフルオロエチル基が挙げられる。
本明細書中で使用される場合、用語「アルケニルハロ」は、少なくとも1個のハロゲン置換基を有するアルケニル基を指し、ここで、「アルケニル」及び「ハロゲン」は、上記のとおりである。
本明細書中で使用される場合、用語「アルキニルハロ」とは、少なくとも1つのハロゲン置換基を有するアルキニル基をいい、ここで、「アルキニル」及び「ハロゲン」は、上記のとおりである。
「アリール」は、単独で使用されるか、又はアリールアルキル等の複合語で使用されるかにかかわらず、(i)フェニル、ナフチル若しくはフルオレニル等の、例えば約6~約20個の炭素原子の、任意選択で置換された単環式若しくは多環式芳香族炭素環式部分;又は(ii)アリール基及びシクロアルキル基若しくはシクロアルケニル基が融合して、テトラヒドロナフチル環、インデニル環、インダニル環若しくはフルオレン環等の環状構造を形成する、任意選択で置換された部分飽和多環式炭素環式芳香族環系を表す。多環式環系は、二環式環系及び三環式環系を含むことが理解されるであろう。更なる例において、用語「アリール」は、芳香族炭化水素の単一残基、多核残基、共役残基及び融合残基、例えば、非置換又は置換:フェニル基、ビフェニル基、テルフェニル基、クアテルフェニル基、フェノキシフェニル基、ナフチル基、テトラヒドロナフチル基、アントラセニル基、ジヒドロアントラセニル基、ベンズアントラセニル基、ジベンズアントラセニル基及びフェナントレニル基を示す。
本明細書で使用される場合、用語「アルキルアリール」は、少なくとも1個のアリール基で中断及び/又は置換されたアルキル基を指し、「アルキル」及び「アリール」は、上記のとおりである。
本明細書で使用される場合、用語「飽和」は、骨格原子の全ての利用可能な原子価結合が他の原子に結合している基を指す。飽和基の代表的な例としては、ブチル、シクロヘキシル、ピペリジン等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、用語「不飽和」は、2個の隣接する骨格原子の少なくとも1個の原子価結合が他の原子に結合していない基を指す。代表的な例としては、アルケン(例えば、-CH2-CH=CH-)、フェニル、ピロール等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、用語「置換された」は、炭素又は好適なヘテロ原子から除去され、更なる基(すなわち、置換基)で置き換えられた1個又は複数個の水素又は他の原子を有する基を指す。
本明細書で使用される場合、用語「非置換」は、それに結合した、又はそれによって置換された任意の更なる基を有さない基を指す。
本明細書で引用又は参照された全ての文献、及び本明細書で引用された文献で引用又は参照された全ての文献は、本明細書又は参照により本明細書に組み込まれる任意の文献で言及された任意の製品に関する全ての製造業者の説明書、説明、製品仕様書、及び製品シートとともに、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
式1の化合物
本開示は、抗ウイルス化合物を提供することを指向する。抗ウイルス化合物は、1種又は複数種のSOXファミリー転写因子、特にSOX18の有効な阻害剤であってよい。SOXファミリー転写因子は、性決定領域Yタンパク質(SRY関連HMGボックスタンパク質)であることは理解されるであろう。抗ウイルス化合物は、安息香酸骨格又は誘導体、特にビアリール安息香酸骨格に基づく。本開示の抗ウイルス化合物は、本明細書に記載の式1の化合物によって提供できる。
本開示は、抗ウイルス化合物を提供することを指向する。抗ウイルス化合物は、1種又は複数種のSOXファミリー転写因子、特にSOX18の有効な阻害剤であってよい。SOXファミリー転写因子は、性決定領域Yタンパク質(SRY関連HMGボックスタンパク質)であることは理解されるであろう。抗ウイルス化合物は、安息香酸骨格又は誘導体、特にビアリール安息香酸骨格に基づく。本開示の抗ウイルス化合物は、本明細書に記載の式1の化合物によって提供できる。
一態様において、式1の化合物は、以下のように提供できる:
。
上記式1の一例において:
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロより選択され;
R3は、水素、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロより選択され;
R4は、水素、OH、C1~10アルキル、OC1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキルハロ、NH2、NH(C1~10アルキル)、及びN(C1~10アルキル)2より選択され;
L1は、C1~10アルキル、OC1~10アルキル、C1~10アルケニル、OC1~10アルケニル、OC(=O)、OC(=O)(C1~10アルキル)、NHC(=O)、N(C1~10アルキル)C(=O)、OS(=O)2より選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されており;
X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロ、C(=O)H、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択され、任意の2個のX基は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロ、C(=O)H、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択される1個若しくは複数個の基で置換されたアリール基を形成することができる。
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロより選択され;
R3は、水素、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロより選択され;
R4は、水素、OH、C1~10アルキル、OC1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキルハロ、NH2、NH(C1~10アルキル)、及びN(C1~10アルキル)2より選択され;
L1は、C1~10アルキル、OC1~10アルキル、C1~10アルケニル、OC1~10アルケニル、OC(=O)、OC(=O)(C1~10アルキル)、NHC(=O)、N(C1~10アルキル)C(=O)、OS(=O)2より選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されており;
X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロ、C(=O)H、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択され、任意の2個のX基は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロ、C(=O)H、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択される1個若しくは複数個の基で置換されたアリール基を形成することができる。
上記式1の別の例において:
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、及びOC1~10アルキルハロより選択され;
R3は、水素、C1~10アルキル及びC1~10アルキルハロより選択され;
R4は、OH、OC1~10アルキル、及びOC1~10アルキルハロより選択され;
L1は、C1~10アルキル、OC1~10アルキル、C1~10アルケニル、及びOC1~10アルケニルより選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されており;
X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択され、任意の2個のX基は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択される1個若しくは複数個の基で置換されたアリール基を形成することができる。
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、及びOC1~10アルキルハロより選択され;
R3は、水素、C1~10アルキル及びC1~10アルキルハロより選択され;
R4は、OH、OC1~10アルキル、及びOC1~10アルキルハロより選択され;
L1は、C1~10アルキル、OC1~10アルキル、C1~10アルケニル、及びOC1~10アルケニルより選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されており;
X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択され、任意の2個のX基は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択される1個若しくは複数個の基で置換されたアリール基を形成することができる。
上記式1の別の例において:
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、及びOC1~10アルキルハロより選択され;
R3は、水素、C1~10アルキル及びC1~10アルキルハロより選択され;
R4は、OH、OC1~10アルキル、及びOC1~10アルキルハロより選択され;
L1は、C2~4アルキル、OC2~4アルキル、C2~4アルケニル、及びOC2~4アルケニルより選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されており;
X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択され、任意の2個のX基は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択される1個若しくは複数個の基で置換されたアリール基を形成することができる。
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、及びOC1~10アルキルハロより選択され;
R3は、水素、C1~10アルキル及びC1~10アルキルハロより選択され;
R4は、OH、OC1~10アルキル、及びOC1~10アルキルハロより選択され;
L1は、C2~4アルキル、OC2~4アルキル、C2~4アルケニル、及びOC2~4アルケニルより選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されており;
X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択され、任意の2個のX基は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択される1個若しくは複数個の基で置換されたアリール基を形成することができる。
上記式1の別の例において:
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、及びOC1~10アルキルハロより選択され;
R3は、水素、C1~10アルキル及びC1~10アルキルハロより選択され;
R4は、OH、OC1~10アルキル、及びOC1~10アルキルハロより選択され;
L1は、C2~4アルキル、OC2~4アルキル、C2~4アルケニル、及びOC2~4アルケニルより選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されており;
X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択され、任意の2個のX基は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択される1個若しくは複数個の基で置換された単環式若しくは二環式アリール基を形成することができる。
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、及びOC1~10アルキルハロより選択され;
R3は、水素、C1~10アルキル及びC1~10アルキルハロより選択され;
R4は、OH、OC1~10アルキル、及びOC1~10アルキルハロより選択され;
L1は、C2~4アルキル、OC2~4アルキル、C2~4アルケニル、及びOC2~4アルケニルより選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されており;
X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択され、任意の2個のX基は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択される1個若しくは複数個の基で置換された単環式若しくは二環式アリール基を形成することができる。
上記式1の別の例において:
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、及びハロより選択され;
R3は、水素、C1~10アルキル及びC1~10アルキルハロより選択され;
R4は、OH、OC1~10アルキル、及びOC1~10アルキルハロより選択され;
L1は、C2~4アルキル、OC2~4アルキル、C2~4アルケニル、及びOC2~4アルケニルより選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されており;
X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択され、任意の2個のX基は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択される1個若しくは複数個の基で置換されたフェニル基又はナフチル基を形成することができる。
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、及びハロより選択され;
R3は、水素、C1~10アルキル及びC1~10アルキルハロより選択され;
R4は、OH、OC1~10アルキル、及びOC1~10アルキルハロより選択され;
L1は、C2~4アルキル、OC2~4アルキル、C2~4アルケニル、及びOC2~4アルケニルより選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されており;
X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択され、任意の2個のX基は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択される1個若しくは複数個の基で置換されたフェニル基又はナフチル基を形成することができる。
上記式1の別の例において:
R1及びR2は、水素であり;
R3は、水素であり;
R4は、OH、及びOC1~10アルキルより選択され;
L1は、C2~4アルキル、及びC2~4アルケニルより選択され、それぞれは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されており;
X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択され、任意の2個のX基は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択される1個若しくは複数個の基で置換されたフェニル基を形成することができる。
R1及びR2は、水素であり;
R3は、水素であり;
R4は、OH、及びOC1~10アルキルより選択され;
L1は、C2~4アルキル、及びC2~4アルケニルより選択され、それぞれは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されており;
X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択され、任意の2個のX基は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロより選択される1個若しくは複数個の基で置換されたフェニル基を形成することができる。
A-環基
式1の上記構造は、左側のアリール「A」環を含み、アリール「A」環は、L1基を介して右側のアリール「B」環に連結されている。式1の化合物は、結合ビアリール安息香酸骨格によって提供できる。上記式1において、A環基は、R1、R2、R3及びR4を含む。
式1の上記構造は、左側のアリール「A」環を含み、アリール「A」環は、L1基を介して右側のアリール「B」環に連結されている。式1の化合物は、結合ビアリール安息香酸骨格によって提供できる。上記式1において、A環基は、R1、R2、R3及びR4を含む。
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、及びOC1~10アルケニルハロより選択できる。他の例において、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、及びOC1~10アルキルハロより選択できる。式1の他の例において、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、OH、又はOC1~10アルキルより選択できる。式1の他の例において、R1は水素である。式1の他の例において、R1及びR2は水素である。
R3は、水素、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、及びC1~10アルケニルハロより選択できる。式1の他の例において、R3は、水素又はC1~6アルキルである。式1の他の例において、R3は水素である。
R4は、水素、OH、C1~10アルキル、OC1~10アルキル、NH2、NH(C1~10アルキル)、及びN(C1~10アルキル)2より選択できる。式1の他の例において、R4は、OH又はC1~6アルキルである。式1の他の例において、R4はOHである。
R1、R2、R3及びR4の上記の種々の定義及び例は、任意の方法で組み合わせできることが理解されるだろう。例えば、式1のいくつかの例において、R1は水素であり、R2は水素であり、R3は水素又はC1~6アルキルであり、R4はOH又はOC1~6アルキルである。
リンカー基L1
リンカー基L1は、アリール環Aをアリール環Bに連結する。
リンカー基L1は、アリール環Aをアリール環Bに連結する。
L1は、C1~10アルキル、OC1~10アルキル、C1~10アルケニル、OC1~10アルケニル、OC(=O)、OC(=O)(C1~10アルキル)、NHC(=O)、N(C1~10アルキル)C(=O)、OS(=O)2より選択されてもよい。各アルキル又はアルケニルは、中断されていなくてもよく、又は1個若しくは複数個の基で中断されていてもよく、及び/又は置換されていない、又は1個若しくは複数個の基で置換されていてもよい。例えば、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、及び/又は非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されている。
一例において、L1は、C1~10アルキル又はC1~10アルケニルより選択されてもよい。別の例において、各アルキル又はアルケニルは、中断されていなくてもよく、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されていてもよく、及び/又は置換されていなくてもよく、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されていてもよい。
別の例において、L1は、C1~6アルキル又はC1~6アルケニルより選択される。別の例において、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、NH、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されている。
別の例において、L1は、C2~6アルキル又はC2~6アルケニルより選択される。別の例において、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、NH、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されている。
別の例において、L1は、C2~4アルキル又はC2~4アルケニルより選択される。別の例において、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、NH、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されている。
別の例において、L1は、以下のリンカー基のいずれか1つより選択でき、ここで、リンカー基のいずれかの末端が、A環又はB環のいずれかに結合できることは理解されるであろう:
他の例において、上記のL1基のそれぞれは、ハロ及びOHより選択される1個若しくは複数個の基で更に置換されていてもよい。
任意選択の置換について本明細書に記載される「1個又は複数個の」基は、1~6個の基、1~5個の基、1~4個の基、1~3個の基、1若しくは2個の基、又は1個の基であってよい。
任意選択の中断について本明細書に記載される「1個又は複数個の」基は、1~6個の基、1~5個の基、1~4個の基、1~3個の基、1若しくは2個の基、又は1個の基であってよい。
B-環基
式1において、B環基は、X1、X2、X3、X4、及びX5を含むことができる。
式1において、B環基は、X1、X2、X3、X4、及びX5を含むことができる。
一例において、X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~6アルキル、C1~6アルキルハロ、OC1~6アルキル、OC1~6アルキルハロ、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択できる。任意の2個のX基は、結合してアリール基を形成でき、例えば、X2及びX3は結合してアリール基(例えば、フェニル又はナフチル)を形成でき、その結果、B環は、置換又は非置換のナフチル基又はアントラセニル基である。別の例においては、X1及びX2が結合してアリール基を形成し、X4及びX5が結合してアリール基(例えば、フェニル基)を形成し、その結果、B環は、置換又は非置換アントラセニル基である。アリール基は、非置換であっても置換されていてもよく、例えば、ハロ、OH、C1~6アルキル、C1~6アルキルハロ、OC1~6アルキル、OC1~6アルキルハロ、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択される1個又は複数個の基で置換されていてもよい。アリール基は、単環式基(例えば、フェニル)又は二環式基(例えば、ナフチル基又は連結ビフェニル基)であってもよい。
別の例において、X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~6アルキル、C1~6アルキルハロ、OC1~6アルキル、OC1~6アルキルハロより選択でき、X2及びX3は結合してフェニル基を形成できる。
フェニル基は、非置換であっても置換されていてもよく、例えば、ハロ、OH、C1~6アルキル、C1~6アルキルハロ、OC1~6アルキル、OC1~6アルキルハロ、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択される1個又は複数個の基で置換されていてもよい。
別の例において、X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~6アルキル、C1~6アルキルハロ、OC1~6アルキル、OC1~6アルキルハロより選択できる。
別の例において、X1、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~6アルキル、C1~6アルキルハロ、OC1~6アルキル、OC1~6アルキルハロより選択でき、X2及びX3は結合してフェニル基を形成する。フェニル基は、非置換であっても置換されていてもよく、例えば、ハロ、OH、C1~6アルキル、C1~6アルキルハロ、OC1~6アルキル、OC1~6アルキルハロ、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択される1個又は複数個の基で置換されていてもよい。
別の例において、式1の化合物は、以下の式1aの化合物によって提供できる:
。
式1aについて、X6、X7、X8、X9、X10、X11、及びX12は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~6アルキル、C1~6アルキルハロ、OC1~6アルキル、OC1~6アルキルハロ、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択できる。
R1、R2、R3、R4、及びL1の上記の種々の実施形態又は実施例の各々は、式1aの化合物の様々な独立して選択される更なる実施形態又は実施例を提供するために適用してもよい。
式1の例示的化合物
式1の例示的化合物は、以下のTable1(表2)中の化合物のいずれか1個より選択できる。
式1の例示的化合物は、以下のTable1(表2)中の化合物のいずれか1個より選択できる。
本発明の化合物は、本明細書中に記載される化合物の立体異性体をも含み、そして本発明の1種より多くの化合物を含む組成物は、該当する場合、このような立体異性体、例えば、E/Z異性体を、個々に又は任意の割合で混合してのいずれかで含んでいてよい。立体異性体には、鏡像異性体、ジアステレオマー、ラセミ混合物、及びそれらの組合せを含んでもよいが、これらに限定されない。このような立体異性体は、鏡像異性体である出発物質を反応させることによって、又は本発明の化合物及びプロドラッグの異性体を分離することによって、従来の技術を使用して調製及び分離できる。異性体は、幾何異性体を含んでよい。幾何異性体の例としては、二重結合を横切るトランス異性体又はシス異性体(E/Z)が挙げられるが、これらに限定されない。他の異性体は、本発明の化合物の中で熟慮される。異性体は、純粋な形態で、又は本明細書に記載の化合物の他の異性体と混合して使用できる。
化合物は、鏡像異性体的に又はジアステレオマー的に濃縮された組成物として、例えば、1種の鏡像異性体又はジアステレオマーが過剰に、特に、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、又は99%以上(100%を含む)の程度まで存在する鏡像異性体又はジアステレオマーの混合物として、任意選択で提供されてもよい。
化合物は、必要に応じて、それ自体で、又は薬学的に許容されるエステル、アミド、塩、溶媒和物、プロドラッグ、若しくは異性体の形態で利用できる。例えば、化合物は、薬学的に許容される塩として提供されてよい。使用される場合、薬物化合物の塩は、薬理学的及び薬学的の両方で許容されるべきであるが、薬学的に受容可能でない塩は、化合物の調製において使用できる。そのような薬理学的及び薬学的に許容される塩は、文献に詳述されている標準的な方法を使用して、薬物と有機酸又は無機酸との反応によって調製できる。薬学的に許容される塩又は溶媒和物の例は、前に記載されている。
式1の化合物の調製
式1の化合物は、一般に上記のスキーム1に従って調製できる。例えば、サリチル酸誘導体化合物1は、A環骨格を提供し、保護されて環状ラクタム化合物2を形成できる。DME(30mL)中の化合物1、アセトン及びDMAPの溶液を準備し、SOCl2を約0℃で加えることができる。混合物を0℃で約1時間撹拌し、次いで室温で撹拌できる。得られた混合物を水でクエンチし、精製して化合物2を得ることができる。
化合物2の遊離ヒドロキシル基は、トリフラートを形成することによって、活性化できる。DCM(50mL)中の化合物2及びピリジンの溶液を、Tf2Oとともに、約0℃で約1時間撹拌できる。混合物を精製して、化合物3を得ることができる。
次いで、活性化された化合物3をリンカー-B環骨格と反応させることができる。例えば、MeCN中の化合物3、2-エチニルナフタレン、Pd(PPh3)2Cl2、ジエチルアミン及びCuIの混合物を、N2雰囲気下で約2時間加熱還流できる。反応混合物を精製して、化合物4を得ることができ、化合物4は不飽和リンカー基を含む式1の保護ラクタム誘導体化合物である。
化合物4を修飾して、不飽和リンカー基を完全飽和アルキルリンカー基に還元できる。例えば、MeOH中の化合物4及びPd/C(活性炭上10%、500mg)の混合物を、H2(1atm)の雰囲気下、室温で約2時間撹拌できる。混合物を仕上げて精製し、化合物5が得られる。
次いで、化合物5を脱保護して、式1の化合物を得ることができる。THF及びH2O中の化合物5、NaOHの混合物を、80℃で約16時間加熱できる。混合物を1N HClでpH2~3に酸性化し、EtOAcで抽出できる。混合した有機相を濃縮して精製し、化合物6が得られる。
化合物は他の合成アプローチに従って調製されてもよく、上記スキームは合成アプローチの一例を提供することは理解されるであろう。
医薬組成物
別の態様において、本明細書に記載の任意の態様、実施形態又は実施例による式1の化合物、又はその任意の塩、立体異性体、若しくは溶媒和物と、薬学的に許容される担体と、希釈剤及び/又は賦形剤とを含む医薬組成物が提供される。
別の態様において、本明細書に記載の任意の態様、実施形態又は実施例による式1の化合物、又はその任意の塩、立体異性体、若しくは溶媒和物と、薬学的に許容される担体と、希釈剤及び/又は賦形剤とを含む医薬組成物が提供される。
相応しくは、薬学的に許容される担体、希釈剤及び/又は賦形剤は、希釈剤、溶媒、pH緩衝剤、結合剤、充填剤、乳化剤、崩壊剤、ポリマー、滑沢剤、油、脂肪、ワックス、コーティング剤、粘度調整剤、流動促進剤等のうちの1種又は複数種であってもよく、又はそれらを含んでもよい。
希釈剤としては、微結晶性セルロース、ラクトース、マンニトール、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、カオリン、乾燥デンプン、粉糖等のうちの1種又は複数種が挙げられる。結合剤としては、ポビドン、デンプン、ステアリン酸、ガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のうちの1種又は複数種が挙げられる。崩壊剤としては、デンプン、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム等のうちの1種又は複数種が挙げられる。溶媒としては、エタノール、メタノール、イソプロパノール、クロロホルム、アセトン、メチルエチルケトン、塩化メチレン、水等のうちの1種又は複数種が挙げられる。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム、硬化植物油、ベヘン酸グリセリル等のうちの1種又は複数種が挙げられる。流動促進剤は、コロイド状二酸化ケイ素、タルク又はコーンスターチ等のうちの1種又は複数種であってもよい。緩衝液としては、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液及び炭酸緩衝液が挙げられるが、これらに限定されない。充填剤としては、ゼラチン、デンプン及び合成ポリマーゲルを含む1種又は複数種のゲルが挙げられるが、これらに限定されない。コーティング剤は、フィルム形成剤、溶媒、可塑剤等のうちの1種又は複数種を含んでよい。適切なフィルム形成剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエチレングリコール、アクリレート等のうちの1種又は複数種であってよい。適切な溶媒は、水、エタノール、メタノール、イソプロパノール、クロロホルム、アセトン、メチルエチルケトン、塩化メチレン等のうちの1種又は複数種であってよい。可塑剤は、プロピレングリコール、ヒマシ油、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリソルベート等のうちの1種又は複数種であってよい。
Handbook of Excipients 6th Edition、Eds. Rowe、Sheskey & Quinn (Pharmaceutical Press)を参照する、この本は、本開示に照らして有用であろう賦形剤の非限定的な例を提供する。本開示に従う組成物における使用に適した他の薬学的賦形剤及び/又は添加剤は、「Remington: The Science & Practice of Pharmacy」、19.sup.th ed、Williams & Williams、(1995)、及び「Physician's Desk Reference」、52.sup.nd ed、Medical Economics、Montvale、N.J. (1998)、及び「Handbook of Pharmaceutical Excipients」、Third Ed.、Ed. A. H. Kibbe、Pharmaceutical Press、2000に列挙されている。
薬学的に許容される担体、希釈剤及び/又は賦形剤の選択は、少なくとも部分的には、製剤の投与様式に依存することは理解されるだろう。ほんの一例として、組成物は、錠剤、カプセル、カプレット、粉末、注射用液体、坐剤、徐放性製剤、浸透圧ポンプ製剤の形態、又は投与に際して有効で安全な任意の他の形態であってもよい。
投与量
治療効果を達成するために必要とされる活性成分の量は、もちろん、特定の化合物、投与経路、処置される対象、これは処置される対象のタイプ、種、年齢、体重、性別、及び医学的状態を含む、並びに対象の腎臓及び肝臓の機能、並びに処置される特定の状態、障害又は疾患、並びにその重症度によって変化する。通常の熟練した医師又は臨床医は、状態、障害又は疾患を予防又は処置するのに必要な薬物の有効量を容易に決定及び処方できる。
治療効果を達成するために必要とされる活性成分の量は、もちろん、特定の化合物、投与経路、処置される対象、これは処置される対象のタイプ、種、年齢、体重、性別、及び医学的状態を含む、並びに対象の腎臓及び肝臓の機能、並びに処置される特定の状態、障害又は疾患、並びにその重症度によって変化する。通常の熟練した医師又は臨床医は、状態、障害又は疾患を予防又は処置するのに必要な薬物の有効量を容易に決定及び処方できる。
式1の化合物、又はその塩、溶媒和物若しくは立体異性体の投与量は、示された効果のために使用される場合、例えば、約0.01mg/kg体重/日(mg/kg/日)~約1000mg/kg/日の範囲であってよい。一例において、式1の化合物、又はその塩、溶媒和物若しくは立体異性体の投与量は、約0.01~1000、0.1~500、0.1~100、1~50mg/kg/日である。一例において、式1の化合物、又はその塩、溶媒和物若しくは立体異性体の投与量は、約0.01~1000mg/kg/日である。一例において、式1の化合物、又はその塩、溶媒和物若しくは立体異性体の投与量は、約0.1~100mg/kg/日である。一例において、式1の化合物、又はその塩、溶媒和物若しくは立体異性体の投与量は、約0.01、0.1、1、10、20、50、75、100、500、1000mg/kg/日を超える。一例において、式1の化合物、又はその塩、溶媒和物若しくは立体異性体の投与量は、約5000、1000、75、50、20、10、1、0.1mg/kg/日未満である。
式1の化合物、又はその塩、溶媒和物若しくは立体異性体は、例えば、単一の1日用量として投与されてもよく、又はそうでなければ、総1日用量は、1日2回、3回、若しくは4回の分割用量で投与されてもよい。一例において、式1の化合物、又はその塩、溶媒和物若しくは立体異性体は、1日1回よりも少ない頻度で、例えば、2日、3日、4日、5日、6日に1回、又は1週間に1回投与されてもよい。
適応症/用途
本開示は、抗ウイルス剤としての、又はウイルス疾患若しくは状態又はウイルス関連疾患若しくは状態を処置するための、本明細書に記載の任意の態様、実施形態又は実施例に従って定義される式1の化合物の使用も提供する。
本開示は、抗ウイルス剤としての、又はウイルス疾患若しくは状態又はウイルス関連疾患若しくは状態を処置するための、本明細書に記載の任意の態様、実施形態又は実施例に従って定義される式1の化合物の使用も提供する。
したがって、本開示は、ウイルス疾患又は状態を、その処置を必要とする対象に抗ウイルス化合物を投与することによって処置する方法であって、抗ウイルス化合物が、本明細書に記載のその任意の態様、実施形態又は実施例による式1の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体である方法を提供する。
一例において、本明細書に記載される化合物は、SOX18依存性ウイルス疾患又は状態を処置又は予防するために特に有用である。「SOX18依存性ウイルス疾患又は状態」は、本明細書において、SOX18活性を伴う疾患又は状態を指す。一例において、SOX18活性は、DNA配列及び/又はタンパク質へのSOX18の接触及び/又は結合を含む。更なる例において、タンパク質は、SOX7、RBPJ、XRCC5、SOX18、ILF3、DDX17及びそれらの任意の組合せからなる群より選択される。
一例において、本明細書に記載される式1の化合物は、対象におけるSOX18活性を阻害、予防又は低減する。別の例において、式1の化合物は、本明細書に記載されるKLEC又はルシフェラーゼアッセイ等の細胞培養において決定されるように、以下の活性のうちの1種又は複数種を示す。一例において、本明細書に記載される式1の化合物は、SOX18活性を選択的に阻害する。
SOX18依存性ウイルス疾患又は状態は、カポジ肉腫、AIDS関連リンパ球増殖性障害、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、平滑筋肉腫、乳がん、胃癌、鼻T/NK細胞リンパ腫、T/NK細胞リンパ腫、鼻咽頭癌、眼のCMV網膜炎、肺炎、胃腸潰瘍、口腔ヘルペス、性器ヘルペス及び関節炎症からなる群より選択できる。
本開示の抗ウイルス化合物は、抗レトロウイルス剤、レチノイド剤又は化学療法剤等の更なる薬剤と組み合わせることができる。抗ウイルス剤は、放射線療法、光力学治療又は凍結手術等の処置と組み合わせてもよい。
本開示の化合物と組み合わせて使用できる薬剤の例としては、ガンシクロビル又はホルカルネット等の抗ウイルス剤;アリトレチノイン等のレチノイド、並びにアルドキソルビシン、ダウノルビシン、パクリタキセル、ビノレルビン、ブレオマイシン、及びエトポシド等の化学療法剤が挙げられる。
本開示は、ウイルス疾患若しくは状態又はウイルス関連疾患若しくは状態を処置するための医薬の製造における、本明細書で定義される式1の化合物の使用も提供する。
別の例において、式1の抗ウイルス化合物は、SOX18とSOX18とのホモ二量体化を阻害する。別の例において、式1の抗ウイルス化合物は、SOX18とRBPJとのヘテロ二量体化を阻害する。
本開示は、対象におけるヘルペスウイルスの複製を阻害し、及び/又はヘルペスウイルスによって引き起こされるウイルス疾患若しくは状態を処置するための方法も提供し、この方法は本明細書に記載の式1の化合物を対象に投与する工程を含む。一例において、ウイルス疾患又は状態は、SOX18依存性である。
ヘルペスウイルスは、アルファヘルペスウイルス、ベータヘルペスウイルス、ガンマ1ヘルペスウイルス及びガンマ2ヘルペスウイルスからなる群より選択できる。一例において、ヘルペスウイルスは、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)、エプスタインバーウイルス(EBV)、サイトメガロウイルス(CMV)、水疱性口炎ウイルス(VSV)、アカゲザルリンフォクリプトウイルス(rLCV)、単純ヘルペスウイルス1(HSV-1)、単純ヘルペスウイルス(HSV-2)及びロスリバーウイルス(RRV)からなる群より選択される。
別の例において、ウイルス疾患又は状態は、以下のいずれか1種から、又は以下からなる群より選択される:
(i)KSHVによって引き起こされるカポジ肉腫;
(ii)KSHVによって引き起こされるAIDS関連リンパ増殖性障害;
(iii)EBVによって引き起こされる血管免疫芽球性T細胞リンパ腫;
(iv)EBVによって引き起こされるバーキットリンパ腫;
(v)EBVによって引き起こされるホジキンリンパ腫;
(vi)EBVによって引き起こされる非ホジキンリンパ腫;
(vii)EBVによって引き起こされる平滑筋肉腫;
(viii)EBVによって引き起こされる乳がん;
(ix)EBVに引き起こされる胃癌;
(x)EBVによって引き起こされる鼻T/NK細胞リンパ腫;
(xi)EBVによって引き起こされるT/NK細胞リンパ腫;
(xii)EBVによって引き起こされる鼻咽頭癌;
(xiii)CMVによって引き起こされる眼のCMV網膜炎;
(xiv)CMVによって引き起こされる肺炎;
(xv)CMVによって引き起こされる胃腸潰瘍;
(xvi)VSVによって引き起こされる状態又は症状;
(xvii)HSV-1によって引き起こされる口腔ヘルペス;
(xviii)HSV-2によって引き起こされる性器ヘルペス;及び
(xix)RRVによって引き起こされる関節炎症又は発疹。
(i)KSHVによって引き起こされるカポジ肉腫;
(ii)KSHVによって引き起こされるAIDS関連リンパ増殖性障害;
(iii)EBVによって引き起こされる血管免疫芽球性T細胞リンパ腫;
(iv)EBVによって引き起こされるバーキットリンパ腫;
(v)EBVによって引き起こされるホジキンリンパ腫;
(vi)EBVによって引き起こされる非ホジキンリンパ腫;
(vii)EBVによって引き起こされる平滑筋肉腫;
(viii)EBVによって引き起こされる乳がん;
(ix)EBVに引き起こされる胃癌;
(x)EBVによって引き起こされる鼻T/NK細胞リンパ腫;
(xi)EBVによって引き起こされるT/NK細胞リンパ腫;
(xii)EBVによって引き起こされる鼻咽頭癌;
(xiii)CMVによって引き起こされる眼のCMV網膜炎;
(xiv)CMVによって引き起こされる肺炎;
(xv)CMVによって引き起こされる胃腸潰瘍;
(xvi)VSVによって引き起こされる状態又は症状;
(xvii)HSV-1によって引き起こされる口腔ヘルペス;
(xviii)HSV-2によって引き起こされる性器ヘルペス;及び
(xix)RRVによって引き起こされる関節炎症又は発疹。
別の例において、カポジ肉腫は、古典型カポジ肉腫、風土病型カポジ肉腫、AIDS関連型カポジ肉腫、及び医原性カポジ肉腫からなる群のいずれか1種より選択される。
カポジ肉腫
カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)は、ヘルペスウイルス科のガンマヘルペスウイルス亜科のラジノウイルス属の9種のうちの1種である。KSHVは、他のヘルペスウイルスと同様に、感染宿主において生涯にわたる感染を確立し、潜伏状態においてウイルスゲノムを染色体外エピソームとして維持する。ウイルスは、宿主免疫監視機構によって認識されることなく存続するために、限られた数の遺伝子をコードする。潜伏期関連核抗原(LANA)は、全ての潜伏感染細胞において発現されるタンパク質の1種である(Rainbow Lら、(1997) J Virol 71: 5915~5921頁; Renne Rら、(1998) J Virol 72: 5182~5188頁)。
カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)は、ヘルペスウイルス科のガンマヘルペスウイルス亜科のラジノウイルス属の9種のうちの1種である。KSHVは、他のヘルペスウイルスと同様に、感染宿主において生涯にわたる感染を確立し、潜伏状態においてウイルスゲノムを染色体外エピソームとして維持する。ウイルスは、宿主免疫監視機構によって認識されることなく存続するために、限られた数の遺伝子をコードする。潜伏期関連核抗原(LANA)は、全ての潜伏感染細胞において発現されるタンパク質の1種である(Rainbow Lら、(1997) J Virol 71: 5915~5921頁; Renne Rら、(1998) J Virol 72: 5182~5188頁)。
LANAは、腫瘍形成を誘導/促進するために必要とされる細胞経路の調節におけるその役割のために、発癌性タンパク質であると考えられている(Moore PS、Chang Y (1998)J Natl Cancer Inst Monogr. 65~71頁)。様々な細胞経路及びウイルス経路の調節におけるその役割とともに、LANAは、感染細胞においてウイルスゲノムを維持するために重要である(Cotter MA, 2nd、Robertson ES (1999) Virology 264: 254~264頁; Ye FCら、(2004)J Virol 78:11121~11129頁)。
LANAは、アミノ末端クロマチン結合ドメイン(CBD)を介して宿主クロマチン上にドッキングし、末端反復内のカルボキシル末端のDNA結合ドメインに結合することによって、ウイルスゲノムを宿主染色体に繋ぎ止める(Barbera AJら、(2006) Science 311: 856~861頁;Cotter MA, 2nd、Subramanian C, Robertson ES(2001)Virology 291:241~259頁)。
KSHVゲノムは末端反復(TR)の複数の繰り返しコピーを有し、これはゲノムの環状化に必要な領域であると提唱されている。各末端反復単位は、801bp長の高GC含量DNAエレメントであり、潜在的起点、又はEBVに類似の複製開始部位を含有することが示された。各TR単位は、2個のLANA結合部位(高親和性部位LBS1及び低親和性部位LBS2)を有する。LANA結合配列の上流の31bp長の配列は、複製開始に重要なレプリケーターエレメント(RE)としてマッピングされる。各TR単位は、レプリケータエレメントを有する。
研究により、KSHVゲノムの左端に更なる複製部位が存在することが実証されている(Verma SCら、(2007)Cell Host Microbe 2: 106~118頁)。この複製部位は、トランスでのLANAの発現を必要とせず、自己複製起点と称される(oriAと本明細書では称する)。したがって、複製開始事象はKSHVゲノム全体にわたって起ることができ、これは複製が末端反復内の特定の部位から開始するという以前の結論とは明確に異なる。
カポジ肉腫の型
KSは異なる型が多数存在し、各型は疾患の発症が異なる集団によって定義される。古典型(又は地中海)KSは、地中海、東欧、及び中東の血を引く高齢者で生じ、女性よりも男性で一般的に生じる。患者は、通常、脚、足首、又は足の裏に1個又は複数個の病変を有する。他の型のKSと比較して、この型の病変は急速には成長せず、新しい病変は頻繁には発生しない。古典型KSに罹患した人々は、KSHV感染が米国又は北欧よりも一般的である地域から来ている。古典型KSを罹患している人々の免疫系は、流行性KSを罹患している人々ほど弱くならない(以下を参照のこと);しかし、老齢化によって免疫系は自然に弱まるため、すでにKSHV感染している場合、人々のKSが発症する可能性はより高くなる。
KSは異なる型が多数存在し、各型は疾患の発症が異なる集団によって定義される。古典型(又は地中海)KSは、地中海、東欧、及び中東の血を引く高齢者で生じ、女性よりも男性で一般的に生じる。患者は、通常、脚、足首、又は足の裏に1個又は複数個の病変を有する。他の型のKSと比較して、この型の病変は急速には成長せず、新しい病変は頻繁には発生しない。古典型KSに罹患した人々は、KSHV感染が米国又は北欧よりも一般的である地域から来ている。古典型KSを罹患している人々の免疫系は、流行性KSを罹患している人々ほど弱くならない(以下を参照のこと);しかし、老齢化によって免疫系は自然に弱まるため、すでにKSHV感染している場合、人々のKSが発症する可能性はより高くなる。
風土病型KSは、赤道アフリカに住む人々に発症し、アフリカKSと呼ばれることもある。KSHV感染は、世界の他の地域よりもアフリカにおいてはるかに一般的であり、KSを発症する機会を増加させる。この疾患が小児及び女性を含むより広い群の人々に影響を及ぼすので、KSの発症に寄与する他の因子がアフリカには存在するようである。風土病型KSは、より若い人々(通常40歳未満)で発症する傾向がある。アフリカのいくつかの地域では、KSは現在最も一般的な癌であると考えられている(Horensteinら、(2008); J. Cutan. Pathol. 35(Suppl.2): 40~44頁)。
米国においてKSの最も一般的な型は、流行性又はAIDS関連型KSである。この型のKSは、AIDSを引き起こすウイルスであるHIVに感染した個体において発症する。AIDSによって引き起こされる重度の免疫抑制は、既にKSHVに感染した個体におけるKSの発症の可能性を増大させる。KSのこのより攻撃的な形態は、1970年代に若い同性愛者男性において最初に注目された。通常の民族素因から逸脱することに加えて、この疾患は、任意の部位で生じ、リンパ節及び内臓器官、例えば、胃腸管及び気道により急速に広がる傾向がある病変を伴って現れた。胃腸(GI)の関与は一般に無症候性であり、予後に影響を及ぼさないが、肺の関与はしばしば症候性であり、予後に悪影響を及ぼす。この疾患は非常に急速に進行し、薬物化学療法レジメンにもかかわらず、多くの患者が1年以内に死亡した。高活性抗レトロウイルス療法(HAART)によるHIV感染の処置は、流行性KSの発生率を減少させ、多くの場合、進行したKSが発症するのを防ぐことができる。AIDS-KSの臨床経過は多様であり、治療を必要とするとしても、ほとんど必要としない非常に不活性な過程から、急速に進行する致死的な疾患までの幅がある。
臓器移植後に免疫系が抑制された人々においてKSが発症する場合、それは医原性、又は移植関連型KS若しくは免疫抑制関連型KSと呼ばれる。ほとんどの移植患者は、臓器拒絶を予防するために、ラパマイシン等の免疫抑制剤を服用する。これらの薬物によって引き起こされる免疫抑制は、KSHVに感染した個体がKSを発症する可能性を増大させる。免疫抑制剤を停止又はその用量を低下することによって、KS病変はしばしば消失又は小さくなる。
化合物の調製
化合物GB001(SM4)は、スキーム2に示される以下の方法によって合成した。
化合物GB001(SM4)は、スキーム2に示される以下の方法によって合成した。
DME(30mL)中の化合物1a(51.9mmol)、アセトン(67.53mmol)及びDMAP(2.59mmol)の溶液に、SOCl2を0℃で滴下して加えた。混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで室温で16時間撹拌した。得られた混合物を水でクエンチし、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中の0~100%EtOAc)により精製して、化合物2a(62.6%)を黄色固体として得た。
DCM(50mL)中の化合物2a(25.8mmol)及びピリジン(92.7mmol)の溶液に、Tf2O(30.9mmol)を0℃で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、粗製物をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中の0~50%EtOAcで溶出)によって精製して、化合物3a(65.1%)を黄色固体として得た。
MeCN(15mL)中の化合物3a(3.06mmol)、2-エチニルナフタレン(3.36mmol)、Pd(PPh3)2Cl2(0.055mmol)、ジエチルアミン(6.12mmol)及びCuI(0.3mmol)の混合物を、N2雰囲気下で2時間加熱還流した。反応混合物をセライトで濾過した。濾液を真空下で濃縮して、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中の0~50%EtOAc)によって精製し、化合物4a(75.22%)を白色固体として得た。
MeOH(20mL)中の化合物4a(2.29mmol)及びPd/C(活性炭上10%、500mg)の混合物を、H2(1atm)の雰囲気下、室温で2時間撹拌した。次いで、混合物をセライトで濾過した。濾液を濃縮して、フラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中の0~50%EtOAc)によって精製し、化合物5a(59.2%)を白色固体として得た。
THF(10mL)及びH2O(10mL)中の化合物5a(1.36mmol)、NaOH(6.8mmol)の混合物を80℃で16時間加熱した。混合物を1N HClでpH2~3に酸性化し、EtOAcで抽出した。合わせた有機相を濃縮して、Biotage Isolera One(C18カラム、0.1%HCOOHを含有する30%~100%MeCN/H2Oで溶出)で精製し、化合物1(GBM-0009、SM4)(88.16%)を白色固体として得た。
化合物1の純度を、HPLC-UV/MSによって評価して、99.5%の純度(UV254による)、及び290.95の正確な[M-H]質量、並びに各プロトンについて正確な帰属及びピーク面積を有する1H-NMRを報告した。
GB003の合成は、2-エチニルナフタレンの代わりに3-エチニルフェニレンを使用することによって、GB001の合成と同様に行った。GB002及びGB003の合成は、先に一般的に上記及び国際公開第2018/112545号に記載されており、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
化合物GB004、GB005及びGB006は、ABCr社(ドイツ)から購入し、HPLC/MSによって純度を分析した。
阻害剤処理
以下の阻害剤を使用した:GB001、GB002、GB003、GB004、GB005及びGB006。
以下の阻害剤を使用した:GB001、GB002、GB003、GB004、GB005及びGB006。
分析前に6日間、図のパネルに記載の濃度の表示の阻害剤とともに、KSHV感染細胞をインキュベートした。分析前に24時間、図のパネルに記載の濃度の表示の阻害剤とともに、HeLa細胞をインキュベートした。
KLECゲノムコピー数アッセイ
初代ヒト皮膚リンパ(C-12216)内皮細胞(LEC)をPromocell社から購入し、EGMTM-2 MV微小血管内皮SingleQuots(商標)(CC-4147)を添加したLonza EBM-2(00190860)中で増殖させた。継代1~3の細胞を使用した。
初代ヒト皮膚リンパ(C-12216)内皮細胞(LEC)をPromocell社から購入し、EGMTM-2 MV微小血管内皮SingleQuots(商標)(CC-4147)を添加したLonza EBM-2(00190860)中で増殖させた。継代1~3の細胞を使用した。
rKSHV.219は、0.2μg/mlドキシサイクリン及び1.35mM NaBを使用して72時間再活性化したiSLK219細胞から生産された。上清を回収して、スピンダウン(2000rpmで5分間)し、45μm孔径フィルターを使用して滅菌濾過した。続いて、上清を22000rpmで2時間超遠心分離した。次いで、濃縮したウイルスを等分し、-80℃で保存した。
ウイルス力価は、U2OS細胞に濃縮ウイルス調製物の連続希釈物を感染させ、自動ハイコンテント顕微鏡によって、感染24時間後のGFP+又はLANA+細胞の量を評価することによって、決定した。
同数のLECを6ウェルアッセイプレートに播種し、37℃及び5%CO2で80%コンフルエントになるまでインキュベートした。コンフルエントに達した後、LECをrKSHV.219で感染させて、37℃及び5%CO2で3日間インキュベートし、細胞密度が同様のままであることを確認した。続いて、細胞を非感染LECと2:3の比で2日間混合した。GFP発現及び細胞の紡錘化が観察されたら、培養培地を、0.1μM~50μMの濃度の実験化合物と0.25%DMSO(v/v)とを含有する培地と、交換した。3日間のインキュベーション後、細胞に実験化合物を含有する新しい培地を補充し、更に3日間インキュベートした。
化合物インキュベーションの後、細胞を回収して、NucleoSpin Tissue Kit(Macherey-Nagel社、740952)を使用して、キットの標準プロトコールに従って、ゲノム及びウイルスDNAを抽出した。続いて、ウイルスK8.1及びヒトゲノムアクチンに対するプライマーを使用して、qPCRを三連で完了した(SYBR Green、ThermoFisher社、K0222)。K8.1フォワードプライマー:AAAGCGTCCAGGCCACCACAGA(配列番号1);リバースプライマー:GGCAGAAAATGGCACACGGTTAC(配列番号2)。ゲノムアクチンフォワードプライマー:AGAAAATCTGGCACCACACC(配列番号3);リバースプライマー:AACGGCAGAAGAGAGAACCA(配列番号4)。
SOX18ルシフェラーゼレポーターアッセイ
10%FCS、1%L-グルタミン及び1%ペニシリン/ストレプトマイシンを含有するDMEM中、37℃及び5%CO2でHeLa細胞を培養した。96ウェルフォーマットにおいて125μLの維持培地に7000細胞/ウェルの密度で細胞を播種し、24時間インキュベートした。
10%FCS、1%L-グルタミン及び1%ペニシリン/ストレプトマイシンを含有するDMEM中、37℃及び5%CO2でHeLa細胞を培養した。96ウェルフォーマットにおいて125μLの維持培地に7000細胞/ウェルの密度で細胞を播種し、24時間インキュベートした。
FuGENE HDトランスフェクション試薬(Promega社、E2311)(1:4のDNAに対する試薬の比率)及びOpti-MEM(ThermoFisher社、31985062)を使用して、プラスミドをトランスフェクションした。OriA-luc陰性対照及び実験ウェルは、ウェル当たり25ngのOriA-lucプラスミド及び10ngのSOX18プラスミドを含有し、陽性対照は、ウェル当たり25ngのOriA-lucプラスミド及び10ngのmCherryプラスミドを含有した。7XTR-luc陰性対照及び実験ウェルは、ウェル当たり50ngの7XTR-lucプラスミド及び20ngのSOX18プラスミドを含有し、陽性対照は、ウェル当たり50ngの7XTR-lucプラスミド及び20ngのmCherryプラスミドを含有した。細胞を18時間インキュベートした後、細胞に実験化合物を含有する新しい培地を補充し、24時間インキュベートした。
室温で等量のSteady-Glo試薬を細胞に加えることによって発光を測定し、FLUOstarプレートリーダー(BMG Labtech社、FLUOstar Omega;ウェル当たり4秒間隔)を使用して発光を定量した。
化合物の調製
オーストラリア及び南極地方にわたって収集された海洋ライブラリーから生成されたn-ブタノール画分のライブラリーを、スクリーニングに使用した。活性画分を純粋な化合物に分画し、純粋な化合物を元の画分と同じ方法で再アッセイした。
オーストラリア及び南極地方にわたって収集された海洋ライブラリーから生成されたn-ブタノール画分のライブラリーを、スクリーニングに使用した。活性画分を純粋な化合物に分画し、純粋な化合物を元の画分と同じ方法で再アッセイした。
オーストラリア南部及び南極にわたって収集された海洋無脊椎動物及び藻類の2688個の試料のライブラリーを処理して、ハイスループットバイオアッセイに適した抽出物ライブラリーを生成した。EtOH抽出物を静かに注いで濃縮し、n-BuOH相及びH2O相に分配し、次いでディープ96ウェルプレートに移し、塩を除去しながら、10倍超濃縮の小分子を得た。n-BuOH画分(乾燥残渣の25mg/mL w/v)を、10倍及び100倍希釈(2.5及び0.25mg/mL)後に、スクリーニングに使用した。活性画分をヘキサン、CH2Cl2及びMeOHで粉砕し、HPLCにより純粋な化合物に分画した。全ての化合物を画分と同じ方法でアッセイした。
化合物1(GB001、SM4)をEndosTherm GmbH社(ドイツ)から購入し、HP-LC/MSによって純度を分析した。
GB002及びGB004の合成は、上記及び国際公開第2018/112545号に一般的に記載されている。
化合物のSox18活性
サル腎臓線維芽細胞様細胞(COS-7)を、ウシ胎児血清(FBS)、ピルビン酸ナトリウム、L-グルタミン、ペニシリン、ストレプトマイシン、非必須アミノ酸、及びHEPESを含むDMEM(Life Technologies社、11995)で、37℃及び5%CO2で培養した。96ウェルプレート中で細胞を80%コンフルエントまで増殖させ、X-treme GENE HP DNAトランスフェクション試薬(Roche社、6366236001)を使用して、マウスプラスミドpGL2 Vcam-1プロモーター構築物(VC1889)及びpReceiver M49 SOX18でトランスフェクションした。トランスフェクションの4時間後、細胞を0.5%FBS培地中の化合物と更に24時間インキュベートし、溶解及びルシフェラーゼアッセイ(Perkin Elmer社、6016711)した。化合物のインキュベーションなしの、VCAM-1及びSOX18がトランスフェクションされた細胞において観察された最大シグナルの%阻害として、結果を提示した。
サル腎臓線維芽細胞様細胞(COS-7)を、ウシ胎児血清(FBS)、ピルビン酸ナトリウム、L-グルタミン、ペニシリン、ストレプトマイシン、非必須アミノ酸、及びHEPESを含むDMEM(Life Technologies社、11995)で、37℃及び5%CO2で培養した。96ウェルプレート中で細胞を80%コンフルエントまで増殖させ、X-treme GENE HP DNAトランスフェクション試薬(Roche社、6366236001)を使用して、マウスプラスミドpGL2 Vcam-1プロモーター構築物(VC1889)及びpReceiver M49 SOX18でトランスフェクションした。トランスフェクションの4時間後、細胞を0.5%FBS培地中の化合物と更に24時間インキュベートし、溶解及びルシフェラーゼアッセイ(Perkin Elmer社、6016711)した。化合物のインキュベーションなしの、VCAM-1及びSOX18がトランスフェクションされた細胞において観察された最大シグナルの%阻害として、結果を提示した。
統計分析
データは、少なくとも3回の独立した実験の平均+/-標準偏差として表した。通常の一元配置ANOVA又は二元配置ANOVAを適宜行った後、多重比較のためにダネットの事後検定を行った。
データは、少なくとも3回の独立した実験の平均+/-標準偏差として表した。通常の一元配置ANOVA又は二元配置ANOVAを適宜行った後、多重比較のためにダネットの事後検定を行った。
(実施例1)
化合物及びSOX18タンパク質相互作用おけるそれらの活性
この研究で試験した化合物を以下のTable2(表3)に記載する。
化合物及びSOX18タンパク質相互作用おけるそれらの活性
この研究で試験した化合物を以下のTable2(表3)に記載する。
(実施例2)
カポジ肉腫における7XTR及びOriAの関与
カポジ肉腫の原因となるウイルスである潜在性カポジ肉腫(KS)関連ヘルペスウイルス(KSHV)の複製は、KSHVゲノムの末端反復領域(TR)及びわずかな程度ではあるがOriA領域と関わる。
カポジ肉腫における7XTR及びOriAの関与
カポジ肉腫の原因となるウイルスである潜在性カポジ肉腫(KS)関連ヘルペスウイルス(KSHV)の複製は、KSHVゲノムの末端反復領域(TR)及びわずかな程度ではあるがOriA領域と関わる。
したがって、本発明者らは、ルシフェラーゼアッセイを使用して、ウイルスのTR及びOriA領域の発現におけるSOX18の役割を評価した。
TRの7個のコピー(7XTR)又はSV40プロモーターのOriLyt上流に融合したOriAプロモーターのいずれかと、ホタルルシフェラーゼレポーターとを保有するルシフェラーゼレポーターでトランスフェクションしたHeLa細胞を使用して、これらの遺伝子の活性化を測定した。OriLytに結合し、このレポーターの強力な活性化因子であるORF(Chen Jら、(2009) Virology 386: 290~302頁)を陽性対照として使用した。LANAの存在下において、SOX18発現は、7XTRレポーターの活性を用量依存的に増加させた。SOX18発現は、ORF50非依存的にOriA+OriLytレポーターの活性も増加させた。SOX18は、ORF50プロモーターを保有するレポータープラスミドの活性を変化させず(データは示さず)、7XTR及びOriA+OriLytレポーターにおいて観察された活性化の特異性を支持した。
図1は、SOX18を共トランスフェクションされたHeLa細胞が、7XTR及びOriAの活性の増加を示すことを示す。これは、7XTR及びOriAの活性化がSOX18の制御下にあることを示す。データは、Gramolelliら、2020 Cancer Res.から得た。
したがって、ルシフェラーゼアッセイは、本明細書に記載される化合物がSOX18、したがってカポジ肉腫関連ヘルペスウイルスの複製を妨害できるかどうかについての情報として使用できる。
(実施例3)
遺伝子発現のSOX18活性化
遺伝子発現のSOX18活性化を妨害する化合物の能力を、2個の異なるアッセイによって測定した。
遺伝子発現のSOX18活性化
遺伝子発現のSOX18活性化を妨害する化合物の能力を、2個の異なるアッセイによって測定した。
第1のアッセイでは、カポジ肉腫ウイルスのTR及びOriA領域のSOX18活性を阻害する、化合物GB001の能力を調べた。図2は、7xTR及びOriAをトランスフェクションしたHeLa細胞に対する化合物GB001、GB002及びGB004のルシフェラーゼアッセイ処理の結果を示す。
これらの結果は、GB001、GB002及びGB004が、カポジ肉腫におけるSOX18媒介遺伝子転写に干渉することを実証する。
第2のアッセイは、SOX18とVCAM-1プロモーターとの間の相互作用を測定した(Hoskingら、(2004) J Biol. Chem. 297: 5314~5322頁)。この相互作用の阻害は、SOX18媒介遺伝子転写を調節する化合物の能力の細胞ベースの有効性を実証する。理論に束縛されるものではないが、ウイルス感染は、内皮細胞の炎症反応を誘導でき、後者は、SOX18活性によって調節されるVCAM-1遺伝子発現の結果であることが理解される(Huber J. (1994) J Virol. 68(6): 3453~8頁)。別の言い方をすれば、VCAM-1の発現はSOX18によって駆動されるので、ウイルス感染の際に、SOX18はVCAMプロモーターに結合し、VCAMの発現を誘導する。
Table2(表3)に記載の化合物を、VCAM-1ルシフェラーゼレポーターアッセイによって試験した。結果をTable2(表3)のSOX18の%阻害の欄に示す。
最大レベルの阻害を示した化合物は、GB001(99.10%阻害)、GB024(100%阻害)、GB023(78%阻害)及びGB012(96.7%阻害)であった。上記のように、VCAM-1アッセイは、ウイルス感染を示唆できる(Ou Rら、(2008) J Virol. 82(6): 2952~2965頁; Pati Sら、(2001) 75(10): 8660~73頁)。そこで、化合物のウイルスインヒビターとしての潜在的な活性の代わりに、VCAM-1発現を阻害する化合物の能力について試験した。
(実施例4)
ウイルスゲノムコピー数に対する化合物の効果
KLECアッセイを使用して、ウイルス感染した初代ヒト皮膚リンパ管内皮細胞(LEC)におけるウイルスコピー数を阻害する化合物の能力を調べた。
ウイルスゲノムコピー数に対する化合物の効果
KLECアッセイを使用して、ウイルス感染した初代ヒト皮膚リンパ管内皮細胞(LEC)におけるウイルスコピー数を阻害する化合物の能力を調べた。
図3は、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)に感染したLECについての結果を示す。3つの代表的な化合物(GB001、GB002及びGB004)についての結果を示す。倍率変化によって示されたゲノムコピー数の有意な減少が、10μM及び50μMのGB001;50μMのGB002及び5μMのGB004について見られた。
当業者であれば、本開示の広範な一般的範囲から逸脱することなく、上述の実施形態に対して多数の変形及び/又は修正を行うことができることを理解するであろう。したがって、本実施形態は、全ての点で例示的なものであり、限定的なものではないと考えられるべきである。
Claims (24)
- 対象におけるウイルス疾患又は状態を処置する方法であって、その処置を必要とする対象に抗ウイルス化合物を投与する工程を含み、抗ウイルス化合物は式1の化合物:
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロより選択され;
R3は、水素、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロより選択され;
R4は、水素、OH、C1~10アルキル、OC1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキルハロ、NH2、NH(C1~10アルキル)、及びN(C1~10アルキル)2より選択され;
L1は、C1~10アルキル、OC1~10アルキル、C1~10アルケニル、OC1~10アルケニル、OC(=O)、OC(=O)(C1~10アルキル)、NHC(=O)、N(C1~10アルキル)C(=O)、OS(=O)2より選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、且つ、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されており;
X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロ、C(=O)H、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択され、任意の2個のX基は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロ、C(=O)H、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択される1個若しくは複数個の基で置換されたアリール基を形成することができる)
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体である、方法。 - R1及びR2は水素である、請求項1に記載の方法。
- R3は、水素又はC1~6アルキルである、請求項1又は2に記載の方法。
- R4は、OH又はC1~6アルキルである、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
- L1は、C1~10アルキル又はC1~10アルケニルより選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、且つ、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
- L1は、C2~6アルキル又はC2~6アルケニルより選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、NH、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、且つ、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
- L1は、C2~4アルキル又はC2~4アルケニルより選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、NH、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- L1は、C2~4アルキル又はC2~4アルケニルより選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO及びSより選択される1個若しくは複数個の基で中断されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
- X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~6アルキル、C1~6アルキルハロ、OC1~6アルキル、OC1~6アルキルハロ、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択され、X2及びX3は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~6アルキル、C1~6アルキルハロ、OC1~6アルキル、OC1~6アルキルハロ、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択される1個若しくは複数個の基で置換されたアリール基を形成することができる、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
- X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~6アルキル、C1~6アルキルハロ、OC1~6アルキル、OC1~6アルキルハロ、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択され、X2及びX3は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~6アルキル、C1~6アルキルハロ、OC1~6アルキル、OC1~6アルキルハロ、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択される1個若しくは複数個の基で置換されたフェニル基又はナフチル基を形成することができる、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
- X1、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~6アルキル、C1~6アルキルハロ、OC1~6アルキル、OC1~6アルキルハロより選択され、X2及びX3は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~6アルキル、C1~6アルキルハロ、OC1~6アルキル、OC1~6アルキルハロ、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択される1個若しくは複数個の基で置換されたフェニル基を形成する、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
- 式1の化合物が、以下のいずれか1種より選択される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
- ウイルス疾患又は状態はSOX18依存性である、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
- 化合物は、SOX18活性を選択的に阻害する、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
- SOX18活性は、RBPJ、SOX7、XRCC5、SOX18、ILF3及びDDX17からなる群より選択されるDNA及び/又はタンパク質配列と接触及び/又は結合することを含む、請求項14に記載の方法。
- 式1の化合物は、SOX18のホモ二量体化を阻害する、請求項14又は15に記載の方法。
- 式1の化合物は、SOX18とRBPJとのヘテロ二量体化を阻害する、請求項14から16のいずれか一項に記載の方法。
- ウイルス疾患又は状態は、ヘルペスウイルスによって引き起こされる、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
- ヘルペスウイルスは、アルファヘルペスウイルス、ベータヘルペスウイルス、ガンマ1ヘルペスウイルス及びガンマ2ヘルペスウイルスからなる群より選択される、請求項18に記載の方法。
- ヘルペスウイルスは、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)、エプスタインバーウイルス(EBV)、サイトメガロウイルス(CMV)、水疱性口炎ウイルス(VSV)、アカゲザルリンフォクリプトウイルス(rLCV)、単純ヘルペスウイルス1(HSV-1)、単純ヘルペスウイルス(HSV-2)及びロスリバーウイルス(RRV)からなる群より選択される、請求項18又は19に記載の方法。
- ウイルス疾患又は状態は、以下からなる群より選択される、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法:
(i)KSHVによって引き起こされるカポジ肉腫;
(ii)KSHVによって引き起こされるAIDs関連リンパ増殖性障害;
(iii)EBVによって引き起こされる血管免疫芽球性T細胞リンパ腫;
(iv)EBVによって引き起こされるバーキットリンパ腫;
(v)EBVによって引き起こされるホジキンリンパ腫;
(vi)EBVによって引き起こされる非ホジキンリンパ腫;
(vii)EBVによって引き起こされる平滑筋肉腫;
(viii)EBVによって引き起こされる乳がん;
(ix)EBVに引き起こされる胃癌;
(x)EBVによって引き起こされる鼻T/NK細胞リンパ腫;
(xi)EBVによって引き起こされるT/NK細胞リンパ腫;
(xii)EBVによって引き起こされる鼻咽頭癌;
(xiii)CMVによって引き起こされる眼のCMV網膜炎;
(xiv)CMVによって引き起こされる肺炎;
(xv)CMVによって引き起こされる胃腸潰瘍;
(xvi)VSVによって引き起こされる状態又は症状;
(xvii)HSV-1によって引き起こされる口腔ヘルペス;
(xviii)HSV-2によって引き起こされる性器ヘルペス;及び
(xix)RRVによって引き起こされる関節炎症又は発疹。 - 化合物は、薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物の形態で投与される、請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。
- ウイルス疾患若しくは状態又はウイルス関連疾患若しくは状態を処置するための医薬の製造における、式1の化合物:
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロより選択され;
R3は、水素、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロより選択され;
R4は、水素、OH、C1~10アルキル、OC1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキルハロ、NH2、NH(C1~10アルキル)、及びN(C1~10アルキル)2より選択され;
L1は、C1~10アルキル、OC1~10アルキル、C1~10アルケニル、OC1~10アルケニル、OC(=O)、OC(=O)(C1~10アルキル)、NHC(=O)、N(C1~10アルキル)C(=O)、OS(=O)2より選択され、各アルキル又はアルケニルは、中断されておらず、又はO、OC(=O)、NH、N(C1~10アルキル)、NHC(=O)、S、及びS(=O)2より選択される1個若しくは複数個の基で中断されており、且つ、非置換であり、又はハロ、OH、及びC=Oより選択される1個若しくは複数個の基で置換されており;
X1、X2、X3、X4、及びX5は、それぞれ独立して、水素、ハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロ、C(=O)H、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択され、任意の2個のX基は一緒に結合して、非置換である又はハロ、OH、C1~10アルキル、C1~10アルキルハロ、OC1~10アルキル、OC1~10アルキルハロ、C1~10アルケニル、C1~10アルケニルハロ、OC1~10アルケニル、OC1~10アルケニルハロ、C(=O)H、C(=O)OH、C(=O)O(C1~10アルキル)、及びNO2より選択される1個若しくは複数個の基で置換されたアリール基を形成することができる)
又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくは立体異性体の使用。 - 化合物は、SOX18活性を選択的に阻害する、請求項23に記載の使用。
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