JP2023538404A - バイオリアクタベースのクリーンミート生産用処理システム - Google Patents

バイオリアクタベースのクリーンミート生産用処理システム Download PDF

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Abstract

本発明は、細胞を成長および分化させるための、ならびに細胞が密集するまで培養して組織を生産するための閉鎖環境処理に関する。組織は、クリーンミート製品であってもよい。

Description

例えば、細胞、クリーンミートまたは他の組織の生産のために、効率的な、閉鎖された連続式、半連続式またはバッチ式の細胞および組織培養システムが必要である。現在のシステムは、使用が煩雑であり、操作に費用がかかり、および/または産業規模の操作を提供するためのスケールアップには適していない。従来技術の装置のそのような一例は、米国特許第8492140号明細書(’140特許)に記載されている。’140特許の装置は、患者の自己組織移植片を生成するために特別に設計されたベンチトップの実験室規模の装置であり、産業規模の製品生成には適しておらず、産業規模の装置へのスケールアップにも適していない。さらに、それは、例えばクリーンミートの大規模生産に必要な生産サイクル中に使用される代替培養プロトコルに柔軟性をもたらさない。
従来技術の装置およびシステムの別のこのような例は、Aleph Farms,Ltd.の国際公開第2020/222239号(’239出願)に記載されている。’239出願は、構造化肉製品のための培養システムを開示しているが、前記システムは、バイオリアクタ内で懸濁され、細胞が足場上で増殖する培養バッグの利用に限定される。さらに、’239出願のシステムは、流体の流れを逆方向に向けるためにそれらの軸線上で回転させられることをさらに必要とする各リアクタおよび培養バイオリアクタ用の個々の蠕動ポンプを必要とする複雑なシステムを対象としている。
米国特許第8492140号明細書 国際公開第2020/222239号
当技術分野において必要とされているのは、クリーンミート製品の生産のために設計された処理システムであり、このシステムは、設定が簡単で、拡張可能かつ柔軟であり、クリーンミートの費用対効果の高い生成を可能にする。
本発明は、閉鎖された、連続式、半連続式またはバッチ式の培養システムを提供することによって、細胞の成長および分化と、これらに続く、例えばクリーンミートの生産のための組織の成長をもたらし、この必要性を解決する。本発明の処理およびシステムは、灌流型サイクルおよび培地交換において、細胞の成長と増殖のために1つのバイオリアクタのみを利用して最初に細胞を成長させ、次いで増殖させることによってこの問題を解決する。細胞が成長し、増殖されると、バイオリアクタは培地供給容器として使用される。細胞は、バイオリアクタから除去され、任意選択的に細胞培地分離装置によって培地から分離された後、好ましくは細胞接着に適した足場を備える細胞分化および組織形成装置で組織を形成するために密集するまで成長される。
したがって、本発明は、従来技術に対する次の利点、すなわち、設備投資の削減、使い捨て、長期間の使用、回収の容易さ、閉鎖処理を提供(同時に汚染の可能性の低減)する、閉鎖システムの外部で物理的な細胞移入が必要ない、容易に拡張可能である(最大10,000リットル以上)、複数の機能に対して単一のバイオリアクタを利用する、のうちの1つ以上を提供する。バイオリアクタは、撹拌式細胞型バイオリアクタであってもよい。
一態様では、本発明は、細胞が密集するまで培養し、組織を形成するための閉鎖環境処理であって、当該処理は、細胞成長・増殖リアクタと、1つ以上の組織形成リアクタと、任意選択的に、細胞保持装置と、を備えるシステムを提供するステップと、細胞成長・増殖リアクタに播種し、細胞成長・増殖リアクタ内の細胞密度を所望の細胞密度まで増殖させるステップと、所望の細胞密度が得られたら、任意選択的に、細胞保持装置を介して細胞を処理し、それにより、細胞を1つ以上の組織形成リアクタに移し、成長培地を除去するステップと、バイオリアクタを、組織増殖リアクタに供給するための培地リザーバ(例えば、分化培地リザーバまたは細胞成長培地リザーバ)に変換するステップと、所望のレベルの密集度に達して組織が形成されるまで、前記1つ以上の組織形成リアクタにおいて前記細胞を分化および成長させ、前記1つ以上の組織形成リアクタから組織を回収するステップと、を備える。
本発明の別の態様では、処理システムは半連続式または連続式である。
本発明の別の態様では、細胞成長・増殖リアクタのサイズは、0.5リットル~10,000リットルおよび20,000リットルである。
本発明の別の態様では、前記細胞成長・増殖リアクタのサイズは、0.5リットル~2000リットルである。
本発明の別の態様では、本処理は、前記処理システムが2つ以上の前記組織形成リアクタを有する場合、前記組織形成リアクタを一体化するためのマニホールドシステムをさらに備える。
本発明の別の態様では、本処理は、i)溶存酸素、ii)pH、iii)二酸化炭素、iv)細胞廃棄物、v)1つ以上の細胞代謝産物、vi)温度、vii)流量(flow rate)、viii)細胞密度、およびix)細胞生存率についての1つ以上の監視システムをさらに備える。
本発明の別の態様では、本処理は、細胞保持装置をバイパスすることをさらに備える。
本発明の別の態様では、本処理は、1つ以上の組織形成リアクタが中空糸型リアクタであることをさらに備える。
本発明の別の態様では、1つ以上の組織形成リアクタのうちの1つ以上から組織が(無菌的または清浄に)回収されることができると同時に、システムの残りの部分の無菌性が維持される。
別の態様では、回収された組織形成リアクタは、システムの残りの部分の完全性を損なうことなく滅菌および再播種されることができる。
本発明の別の態様では、バイオリアクタ内の細胞は、懸濁成長、凝集体成長またはマイクロキャリア成長に適合される。
本発明の別の態様では、1つ以上の組織形成リアクタは、細胞接着のための足場を備える。
別の態様では、本発明は、細胞が密集するまで培養し、組織を形成するための閉鎖環境処理を備え、当該処理は、a)i)細胞成長・増殖リアクタと、ii)1つ以上の組織形成リアクタと、iii)細胞保持装置と、を提供するステップと、b)i)前記細胞成長・増殖リアクタに播種し、細胞成長・増殖リアクタ内の細胞密度を増殖させ、ii)所望の細胞密度が得られたら、iii)細胞保持装置を介して細胞を処理し、それにより、細胞の一部を1つ以上の組織形成リアクタに移し、細胞の一部をバイオリアクタに戻し、iv)細胞成長・増殖リアクタにおいて適切な細胞密度が利用可能になると、細胞成長・増殖リアクタから細胞を移し続ける、ステップと、c)i)所望のレベルの密集度に達して組織が形成されるまで、前記1つ以上の組織形成リアクタにおいて前記細胞を分化および成長させ、ii)前記1つ以上の組織形成リアクタから組織を回収する、ステップと、を備える。
本発明の別の態様では、本処理は、細胞成長培地を保持する第1のリザーバおよび分化培地を保持する第2のリザーバをさらに備え、前記細胞成長培地は、細胞成長・増殖リアクタに送達され、前記分化培地は、前記細胞を1つ以上の組織形成リアクタに移した後に1つ以上の組織形成リアクタに送達される。
本発明の別の態様では、処理システムは半連続式または連続式である。
本発明の別の態様では、前記細胞成長・増殖リアクタのサイズは、0.5リットル~20,000リットルである。
本発明の別の態様では、前記細胞成長・増殖リアクタのサイズは、0.5リットル~2000リットルである。
本発明の別の態様では、本処理は、前記処理システムが2つ以上の前記組織形成リアクタを有する場合、前記組織形成リアクタを一体化するためのマニホールドシステムをさらに備える。
本発明の別の態様では、本処理は、i)溶存酸素、ii)pH、iii)二酸化炭素、iv)細胞廃棄物、v)1つ以上の細胞代謝産物、vi)温度、vii)流量、viii)細胞密度、およびix)細胞生存率についての1つ以上の監視システムをさらに含む。
本発明の別の態様では、本処理は、細胞保持装置がバイパスされることができることをさらに備える。
本発明の別の態様では、1つ以上の組織形成リアクタは中空糸型リアクタである。
本発明の別の態様では、1つ以上の組織形成リアクタのうちの1つ以上から組織が無菌的に回収されることができると同時に、システムの残りの部分の無菌性が維持される。
別の態様では、回収された組織形成リアクタは、システムの残りの部分の完全性を損なうことなく滅菌および再播種されることができる。
本発明の別の態様では、バイオリアクタ内の細胞は、懸濁成長、凝集体成長またはマイクロキャリア成長に適合される。
本発明の別の態様では、1つ以上の組織形成リアクタは、細胞接着のための足場を備える。
本発明の別の態様では、前記組織形成リアクタに流体接続された分化培地用の別個のリザーバをさらに備える。
図1は、本発明の一実施形態を示す。 図2は、本発明の処理の細胞増殖(細胞の成長と増殖)工程中の、本発明の閉鎖された連続式または半連続式の培養システムを示す。 図3は、本発明の処理の分化段階中の、本発明の閉鎖された連続式または半連続式の培養システムを示す。 図4は、組織形成バイオリアクタにバイオリアクタからの細胞が播種される、本発明の処理の装填工程中の、本発明の閉鎖された連続式または半連続式の培養システムを示す図である。 図5は、所望の組織を生産するための処理の成長(成長させている)段階または組織生成段階中の、本発明の閉鎖された連続式または半連続式の培養システムを示す。 図6は、生産容器として使用される撹拌バッチリアクタを、播種する前に細胞集団を増加させるために連続播種列リアクタを利用する、従来技術の処理システムの概略図を示す。 図7は、細胞が組織形成リアクタ6に播種された後に細胞成長リアクタ(バイオリアクタ:2)が培地リザーバとして使用される、本発明の処理システムの概略図を示す。 図8は、複数(すなわち、2つ以上)の組織形成リアクタを順に播種するための複数バッチの細胞(すなわち、2つ以上のバッチの細胞)を生産するために、細胞成長リアクタ(バイオリアクタ:2)が使用される、本発明の処理システムの概略図を示す。
図1は、本発明の一実施形態を示す。1は、細胞を含む成長培地である。2は、バイオリアクタ(すなわち、成長・増殖リアクタ)である。3は、任意選択の培養パラメータサンプリング装置である。4は、任意選択の細胞保持装置である。5は、組織形成リアクタ間で培地および細胞を選択的に方向転換させるためのマニホールドである。6は、3つの組織形成リアクタである。7は、培地を組織形成リアクタの端部に導くための培地投入ラインである。8は、細胞播種ラインである。9は、組織リアクタ中心管からの流出ラインである。10は、組織形成リアクタの細胞培養チャンバからの流出ラインである。12は、バイオリアクタ/培地タンクのインペラである。使用済み培地を除去するための1つ以上の廃棄ラインは図示されていない。廃棄ラインは、流出ラインとバイオリアクタとの間のどこにでも配置されることができる。
図2は、本発明の処理の細胞増殖(細胞の成長と増殖)工程中の本発明の閉鎖された連続式または半連続式の培養システムを示す。細胞または培地は、組織形成リアクタに向けられていない。細胞はバイオリアクタ内で成長および増殖している。図2~図5はまた、タンク2内のインペラ12の異なる実施形態を示す。
図3は、本発明の処理の分化段階中の、本発明の閉鎖された連続式または半連続式の培養システムを示す。培地の種類が成長培地から分化培地に変更される。他の実施形態では、細胞は、組織形成リアクタ内で部分的または全体的に分化されてもよい。
図4は、組織形成バイオリアクタにバイオリアクタからの細胞が播種される、本発明の処理の投入工程中の本発明の閉鎖された連続式または半連続式の培養システムを示す図である。
図5は、所望の組織を生産するための処理の成長(成長させている)段階または組織生成段階中の、本発明の閉鎖された連続式または半連続式の培養システムを示す。ある実施形態では、細胞は、組織形成リアクタにおいて分化するか、または分化し続けてもよい。他の実施形態では、細胞は、組織形成リアクタに投入されるときにバイオリアクタ内で完全に分化される。
図6は、生産容器として使用される撹拌バッチリアクタを、播種する前に細胞集団を増加させるために連続播種列リアクタを利用する、従来技術の処理システムの概略図を示す。
図7は、細胞が組織形成リアクタ6に播種された後に細胞成長リアクタ(バイオリアクタ:2)が培地リザーバとして使用される、本発明の処理システムの概略図を示す。本発明のこの態様では、組織形成リアクタは、組織形成リアクタ内の細胞に分化因子15を添加した分化リアクタとしても機能する。
図8は、複数(すなわち、2つ以上)の組織形成リアクタを順に播種するための複数バッチの細胞(すなわち、2つ以上のバッチの細胞)を生産するために、細胞成長リアクタ(バイオリアクタ:2)が使用される、本発明の処理システムの概略図を示す。システムの残りの部分の滅菌完全性を維持しながら1つの組織形成リアクタ列が収集された後(3つの組織形成リアクタ列が図示されている)、回収されたリアクタは、滅菌され、バイオリアクタからの細胞で再播種されることができる。このシステムでは、組織形成リアクタに供給するために別個の培地リザーバが使用される。14は、組織形成リアクタに供給するための培地貯蔵タンクである。
本発明は、細胞が密集するまで培養し、組織を形成するための閉鎖環境処理に関する。一実施形態では、本処理は、1つ以上の細胞成長・増殖リアクタ、1つ以上の組織形成リアクタ、および任意選択的に1つ以上の細胞保持装置を備えることが企図される。
本発明において、「細胞成長・増殖リアクタ」は、1つ以上の細胞種の播種に適した、また、細胞の成長と増殖に関して所望の速度を達成するように培養条件を維持および調整して、所望の密度または密集度に達するために適したバイオリアクタとして定義される。培養条件を「維持および調整する」ことは、本明細書では、所望の細胞成長に必要な物理的パラメータを設定値または値の範囲に調節し、必要に応じて、所望の細胞成長速度を達成または維持するためにパラメータを調節することを意味すると定義される。そのようなパラメータは、例えば、温度、溶存ガスレベル(例えば、酸素および/または二酸化炭素)、pH、細胞廃棄物(例えば、乳酸)、1つ以上の細胞代謝産物、流量、細胞密度、および細胞生存率のうちの1つ以上であってもよいが、これらに限定されない。細胞成長・増殖リアクタは、懸濁成長、凝集体成長またはマイクロキャリア成長に適合していることが企図される。細胞は、細胞成長・増殖リアクタ内で部分的にまたは完全に分化されてもよい。
さらに、本発明では、「組織形成リアクタ」は、所望の組織の形成、およびいくつかの態様では、細胞の分化、好ましくは本発明の「細胞成長・増殖リアクタ」内で成長および増殖させた細胞の分化を可能にし、増強して、天然組織を連想させる密度に達するように特別に設計されたバイオリアクタとして定義される。そのようなリアクタは、上部および下部エンドキャップを有する外部管から構成されてもよい。エンドキャップおよび管は、順方向および逆方向の細胞および培地の循環を可能にするために、異なる入口および出口を有する。画定された多孔性を有する、より小さい管は、外部管の内側の上部エンドキャップと下部エンドキャップとの間に固定される。流体の循環は、両方の方法で、この中心管を通って可能になる。装置の組み立てに使用される材料は、特定のグレードのプラスチック(食品グレード、医薬品グレード)、金属(例えば、ステンレス鋼)、または当業者に既知であり、食品業界の規格に準拠する代替材料であってもよい。
組織形成リアクタは、細胞の接着および/または成長に適した足場をさらに備えてもよい。そのような足場は当業者に知られており、中空糸、三次元格子、織布または不織布材料などを含む。
さらにまた、本発明において、「細胞保持装置」は、細胞が成長および増殖される液体(例えば、培養培地)、または細胞が配置された他の液体(例えば、細胞適合性生理食塩水または緩衝液)からの細胞(例えば、本発明の「細胞成長・増殖装置」内で成長および増殖させた細胞)の分離を可能にするように特別に設計または適合された、濾過システムなどの装置またはシステムである。細胞保持装置は、培地または他の液体から細胞を濾過する。これに関する1つの目的は、「使用済み」培地を排除(すなわち、「使用済み」培地から細胞を除去)することである。次いで、細胞は新鮮な培地において再懸濁される。もう1つの目的は、ある種類の培地を別の培地に変更することである。これは、細胞が成長および増殖するにつれて、異なる培地成分および/または異なる濃度の培地成分を必要とするより高密度の培養物となるため、必要となり得る。さらに別の目的は、例えば、本発明の「組織形成リアクタ」への効果的な播種のために、細胞をより高い濃度に濃縮することである。また、細胞保持装置のさらに別の目的は、細胞を細胞クラスタまたは凝集体から分離することである。本発明の細胞保持装置は、これらの機能のいずれかまたはすべてを単独でまたは同時に行ってもよい。本発明の細胞保持装置は、これらの機能を連続的もしくは間欠的に、および/または細胞成長・増殖装置からの細胞の一部もしくは全部に対して行ってもよい。細胞保持装置は、細胞の成長および分化ならびに組織の生成における特定の工程(ただし、すべての工程ではない)の間に使用されてもよい。例えば、細胞保持装置は、組織形成リアクタに播種する前に細胞凝集体を除去するために使用されてもよいが、細胞が細胞成長・増殖リアクタに戻されるとき(例えば、細胞成長・増殖リアクタにおける培地交換中)は使用されない。本発明の「細胞保持装置」は、細胞成長・増殖装置と流体接続されたスタンドアロン装置とすることができ、または「細胞の培養と増殖装置」および/または「組織形成リアクタ」と一体としてもよい。一実施形態では、細胞保持装置は、1つ以上の接線流フィルタ(TFF)またはシングルパス接線流フィルタ(SPTFF)または他の濾過もしくはスクリーニング機構を含む。
本発明はまた、細胞成長・増殖リアクタのうちの1つ以上、組織形成リアクタのうちの1つ以上、および任意選択的に、本発明の細胞保持装置を使用して、細胞を成長、増殖および分化させて組織を形成する処理を企図する。本発明の処理は、一実施形態では、前記細胞成長・増殖リアクタに播種し、細胞成長・増殖リアクタ内の細胞密度を所望の細胞密度まで増殖させるステップと、所望の細胞密度が得られたら、任意選択的に、細胞保持装置を介して細胞を処理するステップと、次いで、細胞を1つ以上の組織形成リアクタに移すステップと、成長培地をバイオリアクタから除去し、バイオリアクタを、組織増殖リアクタに供給するための分化培地リザーバに変換するステップと、所望のレベルの密集度に達して組織が形成されるまで、前記1つ以上の組織形成リアクタにおいて前記細胞を必要に応じて分化および成長させるステップと、前記1つ以上の組織形成リアクタから組織を回収するステップと、を備える。
バイオリアクタの「播種」は、本明細書では、バイオリアクタに低密度の細胞(例えば、1×10/ml~1×10/ml)を接種することとして定義される。バイオリアクタ内に入ると、細胞が再生し、集団が増殖/増加する。したがって、細胞「増殖」は、本明細書では、所望の細胞密度が達成されるまで、単位体積当たりの細胞の総数(典型的には1ミリリットル(ml)当たりの細胞)を増加させると定義される。
「所望の細胞密度」は、培養されている細胞種(ある細胞種は他の種類ほど高密度に成長しない)および細胞の最終用途に応じて変化する。当業者は、本明細書の教示により、特定の目的のために所望の細胞密度を決定することができる。
いくつかの実施形態では、細胞は、密集するまで成長されてもよい。接着依存性細胞(マイクロキャリア上で成長された細胞を含む)では、「密集度」は、本明細書では、利用可能な表面積の少なくとも80%、85%、90%、95%、98%、99%または100%を覆うものとして定義される。懸濁細胞の場合、密集度は当技術分野ではあまり定義されていないが、本明細書では約1×10~1×1012細胞/mlと定義される。
「細胞分化/細胞質分化」は、本明細書では、細胞がある細胞種から別の細胞種に変化する処理として定義される。通常、細胞は、より特殊化された種類に変化する。例えば、生物の発生中、幹細胞は、生物を構成する特殊な細胞種に分化する。人工多能性幹細胞(iPSC)は、体細胞から直接生成されることができる幹細胞の一種である。iPSC技術は、2006年に、日本国京都市の山中伸弥研究室によって開発され、山中は、転写因子をコードする4つの特異的遺伝子(Myc、Oct3/4、Sox2およびKlf4)の導入が体細胞を多能性幹細胞に変換することができることを示したた(Takahashi K.、Yamanaka S.、2006年8月、「Induction of pluripotent stem cells from mouse embryonic and adult fibroblast cultures by defined factors」Cell、126(4):663-676)。
幹細胞およびiPSCは、特定の分化因子に細胞を曝露することによって、特殊な細胞(筋肉、神経、脂肪、上皮など)に分化することができる。幹細胞および人工多能性幹細胞は、特定の所望の細胞種または特定の所望の細胞種の特徴を有する細胞に分化するように誘導されることができる。特定の細胞種の特徴は、細胞が、例えば、特定の細胞種に特有であるかまたはそれを示す形態マーカーおよび分子マーカー(例えば、細胞表面マーカーまたは細胞質マーカー)を示すことを意味する。例えば、筋細胞の特徴を有する細胞は、PAX7、MYF5、MYOD1およびMYOGなどの1つ以上の分子マーカーを示し得る(例えば、M.Sheltonら、Methods 101(2016)73-84を参照)。脂肪細胞の特徴を有する細胞は、白色脂肪細胞前駆細胞中のBMP4、Hox8、Hoxc9、Hoxc5および褐色脂肪細胞前駆細胞中のPRDM16、Dio2およびPax3などの分子マーカーのうちの1つ以上を示し得る(例えば、Mohsen-Kansonら、Stem Cells.2014Jun;32(6):1459-67を参照)。どのような形態学的マーカーおよび生理学的マーカーおよび特徴が、特定の細胞種の同定に使用され得るか、または特定の細胞種に関連するかは、当技術分野で知られている。筋細胞は、当業者によってiPSCから作製されている。例えば、M.Sheltonら著、Methods101(2016)73-84、Laineら、Skeletal Muscle(2018)8:1(これらは両方とも、その全体が本明細書に組み込まれる)を参照されたい。脂肪細胞は、例えば、Oct4、Sox2、Klf4への曝露によってiPSCから生成されている(例えば、その全体が本明細書に組み込まれる、Mohsen-Kansonら、Stem Cells.2014Jun;32(6):1459-67を参照)。筋細胞、脂肪細胞および他の細胞/組織の形態学的特徴は、当業者によく知られている。因子への「曝露」は、本明細書で使用される場合、培地への因子の添加および/または所望の因子を発現する構築物による細胞のトランスフェクションおよび/または分化因子または細胞を分化させる因子の活性化および不活性化を可能にする転写因子を発現する構築物による細胞のトランスフェクションを意味する。
本発明において、細胞は、所望の1つ以上の細胞種を形成するように分化される。細胞は、本発明の組織形成リアクタにおいて少なくとも部分的に分化されてもよい。これに関して、細胞は、必要に応じて、本発明の細胞成長・増殖リアクタ内で分化するように最初に誘導されてもよい。所望の割合の細胞が分化したら(例えば、50%、60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、100%、または本明細書に列挙された割合から、任意の割合の細胞)、細胞は密集化するまで成長され、組織を形成する。本明細書で使用される密集度は、上記で定義される。別の実施形態において、細胞は、細胞成長・増殖リアクタにおいて分化され、その後、組織形成リアクタに移される。この手順は、非接着依存性細胞に最適となり得る。さらに別の実施形態では、細胞の一部は、細胞成長・増殖リアクタ内で分化され、細胞の一部は、細胞分化および組織形成リアクタ内で分化される。この実施形態では、細胞成長・増殖リアクタ内で分化した細胞の割合は、0%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、100%、または本明細書に列挙された割合から、任意の割合の細胞であってもよい。
「組織」は、本明細書では、特定の機能を一緒に実行する同じまたは類似の起源からの主に類似した細胞(および時にはそれらの細胞外マトリックス)のアンサンブルとして定義される。組織は、典型的には、主に類似した細胞から作られる(例えば、筋肉は主に、筋原線維に形成される筋細胞から作られる)が、他の細胞種が含まれてもよい。例えば、筋組織は、筋細胞に加えて、しばしば脂肪細胞、線維芽細胞、神経細胞なども具備する。
本発明の処理システムは、構造化クリーンミート製品の効率的かつ経済的な生産に使用されてもよい。従来技術のシステム(例えば、図6を参照)は、以下に提示される基準のいずれかを十分に満たす構造化肉製品を効率的または経済的に生産することができない。
「クリーンミート」は、当技術分野では、細胞の大規模培養に適した実験室、工場または他の生産施設で細胞から成長した肉または肉様製品(本明細書では集合的に「クリーンミート」または「クリーンミート製品」と呼ばれる)として定義される。
「構造化肉製品」または「構造化クリーンミート製品」は、動物由来の天然肉に類似する、またはこれを示唆するような食感および構造を有する肉製品またはクリーンミート製品である。本発明の構造化肉製品は、1)食感および外観において、2)調理および消費用に準備されるとき(例えば、スライス、粉砕、調理などをされるとき)の取り扱い性において、および3)人によって消費されるときの口当たりにおいて、天然肉に似た食感および構造を有する。
本明細書で定義される「閉鎖環境」は、細胞、培養培地または培養雰囲気を外部雰囲気にさらさないシステムまたは培養システムを指す。比較すると、開放培養システムは、ペトリ皿、培養フラスコまたはマイクロタイタープレートによって例示される。これらは、培養容器の蓋またはキャップの下からの拡散によってガス交換が起こるため、内部内容物を外部雰囲気にさらす。これらの培養システムの無菌性は、適切なガス交換のためにガスが流れなければならないラビリンスに粒子および他の汚染物質が強制的に通過しないように、容器の周りの空気流を制御することに依存する。培地は、通常、ベンチトップ上(空気流を遮断するための固定フード内の場合もある)または滅菌濾過層流フード内で、手動で交換される。対照的に、閉鎖環境では、すべてのガス交換が濾過されたポートを介して行われ、培地交換は、無菌的かつ流体的に接続された供給容器および廃棄容器との間で行われる。
本発明はまた、処理システムが半連続式または連続式の処理であることを企図する。本明細書で使用される「連続処理」という用語は、1つの処理工程からの排出が、中断することなく、および/または次の処理工程を実行する前に処理工程からの排出の全体積を収集する必要なく、処理における次の処理工程に直接流れるように、2つ以上の処理工程(または単位操作)を含む、細胞を成長および分化させるための処理を指す。好ましい実施形態では、2つ以上の処理工程が、それらの継続時間の少なくとも一部にわたって同時に実行されることができる。言い換えれば、連続処理の場合、本明細書で説明するように、次の処理工程が開始される前に処理工程を完了する必要はなく、サンプルの一部は常に処理工程を通って移動している。「連続処理」という用語は、処理操作内の工程にも適用され、その場合、複数の工程を含む処理操作の実行中、サンプルは処理操作を実行するために必要な複数の工程を通って連続的に流れる。本明細書に記載の、そのような処理操作の一例は、連続的に実行され、少なくとも1つの細胞成長・増殖リアクタ、細胞分化および組織形成リアクタのうちの1つ以上、ならびに任意選択的に1つ以上の細胞保持装置を使用する複数の工程を含むフロースルー細胞培養操作である。
本明細書に記載の連続処理はまた、任意の単一の処理工程における流体材料の投入または排出が不連続または間欠的である処理を含む。そのような処理は、「半連続式」または「フェドバッチ式」処理と呼ばれることもある。例えば、本発明による、ある実施形態では、処理工程における投入(例えば、細胞播種または培地移動)は、連続式または半連続式に装填されてもよい。さらに、排出、すなわち回収は、間欠的に実行されてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に記載の処理およびシステムは、半連続式または断続式に操作される少なくとも1単位の操作を含むが、処理またはシステム内の他の単位操作は連続的に操作されてもよい。
「接続された処理」という用語は、細胞を成長および分化させるための処理を指し、この処理は、互いに直接流体連通するように接続された2つ以上の処理工程(または単位操作)を備え、その結果、流体材料は処理内の処理工程を通って連続的に流れるか、あるいは半連続的に流れ、処理の通常操作中に2つ以上の処理工程と同時に接触する。時には、処理中の少なくとも1つの処理工程は、閉位置にあるバルブなどのバリアによって他の処理工程から一時的に隔離されてもよいことが理解される。個々の処理工程のこの一時的な隔離は、例えば、処理の開始もしくは停止中、または個々の単位操作の取り外し/交換中に必要となり得る。「接続された処理」という用語はまた、例えば、処理操作が操作の意図された結果(例えば、本明細書中に記載される方法において使用される細胞成長、増殖および分化処理)を達成するためにいくつかの工程を実行する必要がある場合に、互いに流体連通するように接続された処理操作内の工程にも適用される。
本発明は、細胞成長・増殖リアクタのサイズによって限定されない。本明細書の教示に従って使用される場合、任意の利用可能なサイズのリアクタが本発明で使用されてもよい。一実施形態では、細胞成長・増殖リアクタは、0.1~20,000リットル、0.1~10,000リットル、0.5~5,000リットル、0.5~2,000リットル、0.5~1,000リットル、0.5~800リットル、0.5~500リットル、0.5~300リットル、0.5~100リットルおよび0.5~20リットルである。さらに、細胞成長・増殖リアクタは、上記の範囲のいずれかに含まれる任意のサイズであってもよい。
さらに、本発明は、組織形成リアクタの数またはサイズのいずれによっても限定されない。組織形成リアクタのサイズは、例えば、生産される組織の所望のサイズ、密集するまでの細胞の成長によって必要とされる物理的制限、リアクタの利用可能性などに依存し得る。同様に、本発明は、任意の特定の数の組織形成リアクタに限定されない。一実施形態では、本発明は、当業者が所望するように、1つの処理システムにおいて1、2、3、4、5、10、25、50、75、100以上のリアクタ、または具体的に列挙された数の間の任意の数のリアクタを企図する。複数の組織形成リアクタが、細胞成長・増殖リアクタからの細胞を同時に、並行して、または連続して播種(すなわち、1つの細胞分化および組織形成リアクタからのオーバーフローによる次への供給)されてもよい。同様に、組織形成リアクタは、同時に、または連続して回収されてもよい。連続で操作される(播種および密集して回収される)場合、細胞成長・増殖リアクタは、新たに設置された組織形成リアクタに対して、それらがシステムに組み込まれるとき、新たな位置として、または回収されたリアクタに対する交換リアクタとして、細胞を連続的に供給する。このシナリオでは、細胞成長・増殖リアクタは、分化培地用の容器に変換されない。細胞分化および組織形成リアクタは、例えば、細胞および培地を細胞保持装置に通し、細胞の一部および培地の一部を細胞成長・増殖リアクタに戻し、細胞および培地の一部を組織形成リアクタに戻した後に、細胞成長・増殖リアクタから培地を受け取ってもよい。この場合、細胞成長・増殖リアクタおよび組織形成リアクタ内の細胞は、同じ培地を利用する。別のシナリオでは、培地が細胞保持装置内で分離された後、細胞成長・増殖リアクタから来る培地を補うために、組織形成リアクタに供給される前に追加の成分が培地に添加されてもよい。さらに別のシナリオでは、細胞成長・増殖リアクタから来る培地を補うために、追加の成分が組織形成リアクタに直接添加されてもよい。さらに別のシナリオでは、分化培地および/または成長培地を組織形成リアクタに供給するために、別個の容器が使用されてもよい。分化培地は、幹細胞(例えば、iPSC)を所望の細胞種または所望の細胞種の特徴を有する細胞に分化するように誘導するために使用される細胞培養培地である。
2つ以上の組織形成リアクタが使用される場合、システムは、必要に応じて、培地および他の成分をリアクタに導くためのマニホールドシステムが利用されてもよい。さらに、マニホールドシステムは、回収および交換(または他の操作)のために任意の1つ以上のリアクタを隔離し、残りのシステム構成要素の完全性(例えば、無菌性)を維持するために使用されてもよい。マニホールドシステムは、手動で操作されてもよいし、自動化または半自動化されてもよい。マニホールドまたは処理システムの他の部分を自動化するコンピュータ制御システムを含む制御システムもまた、本発明によって具体化され、以下でより詳細に説明される。
本発明の処理システムはまた、培養条件および培地を監視および分析するための監視システムを備えてもよい。監視システムは、i)溶存酸素、ii)pH、iii)二酸化炭素、iv)細胞廃棄物、v)1つ以上の細胞代謝産物、vi)温度、vii)流量、viii)細胞密度、およびix)細胞生存率を測定するための1つ以上のシステム(センサおよびプローブを含む)を備えてもよい。適切なセンサおよびプローブは、当業者に知られている。リアクタ条件は、細胞成長・増殖リアクタ内、細胞成長・増殖リアクタと流体接続されたサンプリングチャンバ内、組織増殖リアクタのうちの1つ以上内、組織形成リアクタのうちの1つ以上に流体接続されたサンプリングチャンバ内、またはシステム内の培養条件を表すサンプルが得られ得ることを、当業者が理解するシステムの任意の他の部分内で監視されてもよい。
ある実施形態では、センサおよび/またはプローブがセンサ電子機器モジュールに接続されてもよく、その出力が端末基板および/または中継ボックスに送信されることができる。感知動作の結果が、様々なパラメータ(例えば、温度、pH、溶存ガス)の計算および制御のため、ならびに表示およびユーザインターフェースのために、コンピュータ実装制御システム(例えば、コンピュータ)に入力されてもよい。そのような制御システムはまた、処理パラメータを制御するための電子システム、機械システム、および/または空気圧システムの組み合わせを含んでもよい。制御システムは他の機能を実行してもよく、本発明は任意の特定の機能または機能のセットを有することに限定されないことを理解されたい。
本発明の、ある実施形態では、培地から細胞を分離するために細胞保持装置が利用されてもよい。これは、例えば、細胞成長・増殖リアクタから組織形成リアクタに細胞が移される場合に所望され得る。細胞保持装置は、本発明のありとあらゆる実施形態において必要とされる必要はなく、または処理サイクルにおけるすべての工程の間に使用される必要はない。例えば、いくつかの実施形態では、細胞保持装置は存在してもよいがバイパスされてもよい。他の実施形態では、細胞保持装置は完全に排除されてもよい。細胞保持装置がバイパスまたは排除される本発明の処理、細胞保持装置の機能、すなわち細胞および培地の分離は、例えば、細胞成長・増殖リアクタおよび/または組織成長リアクタのいずれかによって実施されてもよい。例えば、細胞成長・増殖リアクタからの細胞が組織成長リアクタに播種されると、細胞は組織成長リアクタによって保持され、培地は、例えば、廃棄ベシクルに向けられることができる。
本発明の組織形成リアクタは、所望の組織への細胞の分化および/または成長に適した任意の装置であってもよい。当技術分野で知られている適切なリアクタには、中空糸型リアクタ、および細胞の接着および成長に適した、当業者に知られている他の種類の足場を備えるリアクタが含まれるが、これらに限定されない。
本発明の処理システムは、いかなる特定の細胞種の培養にも指向されていない。好ましくは、未分化細胞または脱分化細胞が利用され、システムにおいて分化される。しかしながら、本発明の処理システムは、分化細胞の培養にも利用されてもよい。
細胞培養パラメータは、培養される細胞種によって決定される。細胞培養パラメータには、培地、追加の培地成分、培地交換速度、温度、pH、ガス交換速度などが含まれるが、これらに限定されない。さらに、細胞培養パラメータは、細胞が分化し成長するにつれて変化し得る。例えば、分化中、特定の成長因子が必要とされてもよい。増殖中、より大量の培地交換および/またはガス交換が必要とされてもよい。当業者は、本明細書の指針により、培養されている細胞種の細胞培養パラメータを決定することができるであろう。
他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
本明細書で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数形を含む。
本明細書で使用される場合、移行句「備えている(comprising)」、「から本質的になる(consisting essentially of)」および「からなる(consisting of)」は、MPEP2111.03に示されている意味を有する。移行句「から本質的になる(consisting essentially of)」を使用する任意の請求項は、本発明の本質的な要素のみを記載すると理解される。「から本質的になる(consisting essentially of)」と記載する請求項に従属する請求項は、本発明に必須ではない要素を記載すると理解される。
すべての範囲は、すべての整数、分数および小数を含む引用された範囲内のすべての値を含む。
本発明は、限定として解釈されるべきではない以下の実施例によってさらに説明される。本出願を通して引用されたすべての参考文献、特許および公開特許出願、ならびに図面の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
例示
実施例1
本発明の処理システムは、バッチモード、フェドバッチモードおよび連続モードで実行されてもよい。この実施例は、本発明の処理システムをバッチモードで実行することを説明する。本発明の処理システムは、例えば、構造化肉製品を生産するために使用されてもよい。その処理がここに例示される。
処理システムは、本質的に図1に示されるように設定され接続される。処理システムは、少なくとも細胞成長・増殖リアクタ2と、組織成長リアクタ6と、任意選択的に細胞保持装置4とを備える。本明細書の教示を考慮して、他の構成が、当業者によって想定され、利用されることができ、本明細書に含まれる。
成長・増殖リアクタ、細胞保持装置および組織形成リアクタの適切な設置は、必要な滅菌接続を行うことを含めて完了する。一実施形態では、2つ以上の成長・増殖リアクタが存在することができる。使い捨てのリアクタバッグが、1つ以上の成長・増殖リアクタで使用される。センサ(例えば、符号3)が接続され、培養制御パラメータが確立され、制御装置(例えば、コンピュータ)に入力される。
バッチモードは、リアクタに培地および接種材料(約1×10細胞/mlの種細胞懸濁液)を充填し、所定のパラメータで操作し、必要に応じて、またはpH(約6.8~7.3)、二酸化炭素(約5%)、酸素、温度(約37℃)などを含むセンサを通して指示されるように、バイオリアクタおよび/または培地を調整することからなる。
この工程に使用される培地は、細胞増殖のために定義され、したがって、血清ベースの培地、無血清培地または無異物培地としてもよい。無異物培地は、本明細書では、単一の生物(例えば、ウシ、ブタなど)に由来する成分のみから構成され、外来種由来の成分を組み込まない製剤を意味すると定義される。無異物培地は、無血清であってもなくてもよい。成分は、天然由来であってもよく、または操作されたものであってもよい。当業者は、本明細書の指針に従って培養細胞種に適した培地を選択することができる。
この実施例でバイオリアクタに播種するために使用される細胞はiPSCであるが、任意の所望の細胞であってもよい。細胞は、浮遊細胞または接着細胞としてもよい。接着細胞の場合、細胞凝集体のサイズを制限するために、バイオリアクタの出口でスクリーンまたは他の装置が使用されることが望ましい。これは、バイオリアクタ内に均一な培養物を作り出すのに役立つ。スクリーンは、凝集体を測定し、凝集体のサイズを制限して培地の良好な流れを可能にし、したがって細胞への栄養を可能にするために使用される(凝集体が大きすぎる場合、凝集体の内側の細胞は、培地からいかなる栄養素も得られないので生存しない)。スクリーンは、保持システムの前の、またはバイオリアクタへの再循環ループ上の保持装置の直後の、バイオリアクタの出口に配置されることができる。
細胞は、成長・増殖リアクタ2または組織形成リアクタ6のいずれかにおいて分化されてもよい。これは、少なくとも部分的に、培養されている細胞種に依存する。例えば、細胞成長と増殖リアクタ内の表面から細胞を剥離する工程を回避するために、組織形成リアクタに装填した後に接着性である細胞を分化させることが好ましい。
細胞成長・増殖リアクタ内で細胞を分化させる場合、細胞の成長プロファイルに達したら、次の工程は、細胞保持装置およびシステムを介して再循環回路を使用して、分化処理のための専用培地と培地を交換することである。培養物の細胞成長段階と同様に、培地は、血清ベースの培地または無血清もしくは無異物培地としてもよい。培地は、細胞の成長に使用されるものと同じであってもよく、または所望の細胞種への細胞の分化を誘導するための専用培地であってもよい。この実施例において望まれる細胞種は、ウシ筋細胞、ウシ筋細胞様細胞、またはウシ筋細胞の特徴を有するように操作された細胞のうちの1つ以上である。
代替手順では、細胞は、分化の前に組織形成リアクタに移される。上述のように、これは、分化に依存して接着する細胞にとって好ましい方法である。
成長工程、および所望であれば、分化工程の後、細胞および培地は、組織形成(および分化)リアクタ、例えば、中空糸型装置に播種される。細胞成長・増殖リアクタ内の細胞密度は、約1×10~1×1012細胞/mlである。細胞は、細胞保持装置を通して移される。細胞保持装置は、使用済み培地から細胞を分離し、任意選択的に細胞凝集体を濾過する。バッチモードでは、バイオリアクタからのバイオマスの総移送が完了するまで移送が継続される。次いで、バイオリアクタは培地容器として使用され、回収まで組織形成リアクタ内の細胞に供給し続ける。組織形成リアクタ内の細胞が所望の細胞種(例えば、筋細胞または筋細胞様細胞)および最終的な所望のレベルの密集度および組織構造(例えば、天然肉に似た外観と食感を与える筋原線維)に成長し、回収される時点まで、細胞には成長(および必要に応じて、分化)に適した培地が供給される。使用済み培地は、組織形成リアクタから出た後にシステムから除去され、新鮮な培地によって部分的にまたは完全に交換されることができる。
回収時に、構造化された培養肉製品のさらなる処理が、必要に応じて、香味料、脂肪およびさらなる食感を添加することを含めて行われる。
この例では、最終製品は、天然肉に似た外観、食感、取り扱い性および味を有する培養肉製品である。しかしながら、当業者は、本明細書の教示を考慮して、本発明の処理システムを用いて他の所望の製品を作り出すことができる。
実施例2
本発明の処理システムはまた、フェドバッチおよび連続モードで実施される。フェドバッチ(半バッチ)モードでは、細胞成長・増殖リアクタ内で成長および増殖させた細胞は、1つ以上の組織形成リアクタに間欠的に送達される(図1および図8)。この処理システムでは、成長・増殖リアクタは培地容器に変換されない。むしろ、別個の容器(図8の符号14を参照)が、組織形成リアクタに供給するための培地容器として使用される。細胞移入は、必要に応じて、さらなる細胞の成長と増殖または再播種を可能にするために間欠的に中断される。また、このモードでは、組織形成リアクタは、それぞれが(細胞が)密集状態に達して新しいリアクタと交換されるときに連続して回収される。図2~図5は、本発明のこの態様における様々な工程を示す。細胞増殖(図2)は、培養条件および細胞成長を監視するために、処理プローブ(図4の番号3)を通して培地を循環させる。培地が分化培地と交換され(図3)、細胞がバイオリアクタ内で分化されることができる。分化された細胞の正しい細胞密度を得ると、細胞は、任意選択的に細胞保持装置を通して処理された後、組織形成リアクタに移される。図4を参照されたい。これは、投入工程と呼ばれる場合がある。図5は、細胞が組織形成リアクタ内で所望の密集度まで成長される組織形成工程を示す。図7は、分化が組織形成リアクタ内で少なくとも部分的に起こる実施形態について、別個の容器15から組織形成リアクタに添加される分化因子を示す。図8は、組織形成リアクタの3つのバンクを示す。リアクタのこれらのバンクは、異なる時間に播種されてもよく、したがって異なる時間に回収および再播種されてもよく、それによって処理が連続処理になる。使用済み培地は、組織形成リアクタから出た後にシステムから除去され、新鮮な培地によって完全にまたは部分的に交換されてもよい。
連続モードはフェドバッチモードに類似しているが、細胞の成長と増殖は、組織形成リアクタへの細胞の連続的な移入を可能にする速度である。このモードでは、2つ以上の細胞成長・増殖リアクタが使用されることができる。

Claims (24)

  1. 細胞が密集するまで培養し、組織を形成するための閉鎖環境処理であって、
    a)i)細胞成長・増殖リアクタと、ii)1つ以上の組織形成リアクタと、iii)細胞保持装置と、を備えるシステムを提供するステップと、
    b)i)前記細胞成長・増殖リアクタに播種し、細胞成長・増殖リアクタ内の細胞密度を所望の細胞密度まで増殖させ、ii)所望の細胞密度が得られたら、細胞保持装置を通して細胞を処理し、それにより、細胞を1つ以上の組織形成リアクタに移送し、成長培地を除去し、iii)バイオリアクタを、組織成長リアクタに供給するための分化培地リザーバに変換するステップと、
    c)i)所望のレベルの密集度に達して組織が形成されるまで、前記1つ以上の組織形成リアクタにおいて前記細胞を分化および成長させ、ii)前記1つ以上の組織形成リアクタから組織を回収するステップと、
    を備える、閉鎖環境処理。
  2. 前記処理システムは半連続式または連続式である、請求項1に記載の処理。
  3. 前記細胞成長・増殖リアクタのサイズは0.5リットル~20,000リットルである、請求項1に記載の処理。
  4. 前記細胞成長・増殖リアクタの前記サイズは0.5リットル~2000リットルである、請求項3に記載の処理。
  5. 前記処理システムが2つ以上の前記組織形成リアクタを有する場合、前記組織形成リアクタを一体化するためのマニホールドシステムをさらに備える、請求項1に記載の処理。
  6. i)溶存酸素、ii)pH、iii)二酸化炭素、iv)細胞廃棄物、v)1つ以上の細胞代謝産物、vi)温度、vii)流量、viii)細胞密度、およびix)細胞生存率についての1つ以上の監視システムをさらに備える、請求項1に記載の処理。
  7. 細胞保持装置がバイパスされることができることをさらに備える、請求項1に記載の処理。
  8. 前記1つ以上の組織形成リアクタは中空糸型リアクタである、請求項1に記載の処理。
  9. 1つ以上の組織形成リアクタのうちの1つ以上から、組織が無菌的に回収されることができると同時に、システムの残りの部分の無菌性が維持される、請求項1に記載の処理。
  10. バイオリアクタ内の細胞は、懸濁成長、凝集体成長またはマイクロキャリア成長に適合される、請求項1に記載の処理。
  11. 前記1つ以上の組織形成リアクタは、細胞接着のための足場を備える、請求項1に記載の処理。
  12. 細胞が密集するまで培養し、組織を形成するための閉鎖環境処理であって、
    a)i)細胞成長・増殖リアクタと、ii)1つ以上の組織形成リアクタと、iii)細胞保持装置と、を提供するステップと、
    b)i)前記細胞成長・増殖リアクタに播種し、細胞成長・増殖リアクタ内の細胞密度を増殖させ、ii)所望の細胞密度が得られたら、iii)細胞保持装置を通して細胞を処理し、それにより、細胞の一部を1つ以上の組織形成リアクタに移送し、細胞の一部をバイオリアクタに戻し、iv)細胞成長・増殖リアクタにおいて適切な細胞密度が利用可能になると、細胞成長・増殖リアクタから1つ以上の組織形成リアクタに細胞を移送し続けるステップと、
    c)i)所望のレベルの密集度に達して組織が形成されるまで、前記1つ以上の組織形成リアクタにおいて前記細胞を分化および成長させ、ii)前記1つ以上の組織形成リアクタから組織を回収するステップと、
    を備える、閉鎖環境処理。
  13. 細胞成長培地を保持する第1のリザーバおよび分化培地を保持する第2のリザーバをさらに備え、前記細胞成長培地は、細胞成長・増殖リアクタに送達され、前記分化培地は、前記細胞を1つ以上の組織形成リアクタに移奥した後に1つ以上の組織形成リアクタに送達される、請求項12に記載の処理。
  14. 前記処理システムは半連続式または連続式である、請求項12に記載の処理。
  15. 前記細胞成長・増殖リアクタのサイズは0.5リットル~20,000リットルである、請求項12に記載の処理。
  16. 前記細胞成長・増殖リアクタのサイズは0.5リットル~2000リットルである、請求項15に記載の処理。
  17. 前記処理システムが2つ以上の前記組織形成リアクタを有する場合、前記組織形成リアクタを一体化するためのマニホールドシステムをさらに備える、請求項12に記載の処理。
  18. i)溶存酸素、ii)pH、iii)二酸化炭素、iv)細胞廃棄物、v)1つ以上の細胞代謝産物、vi)温度、vii)流量、viii)細胞密度、およびix)細胞生存率についての1つ以上の監視システムをさらに備える、請求項12に記載の処理。
  19. 細胞保持装置はバイパスされることができることをさらに備える、請求項12に記載の処理。
  20. 前記1つ以上の組織形成リアクタは中空糸型リアクタである、請求項12に記載の処理。
  21. 1つ以上の組織形成リアクタのうちの1つ以上から組織が無菌的に回収されることができると同時に、システムの残りの部分の無菌性が維持される、請求項12に記載の処理。
  22. バイオリアクタ内の細胞は、懸濁成長、凝集体成長またはマイクロキャリア成長のために構成される、請求項12に記載の処理。
  23. 前記1つ以上の組織形成リアクタは、細胞接着のための足場を備える、請求項12に記載の処理。
  24. 前記組織形成リアクタに流体接続された分化培地用の別個のリザーバをさらに備える、請求項12に記載の処理。
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