JP2023535894A - Sn(ii)前駆体からのフォトレジスト - Google Patents
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Abstract
【課題】【解決手段】本開示は、有機スズ(II)化合物で形成された膜、ならびにそのような膜を形成および用いるための方法に関する。膜は、フォトパターニング可能な膜または放射線感受性膜として用いることができる。非限定的な実施形態では、放射線は、極紫外線(EUV)放射線または遠紫外線(DUV)放射線を含むことができる。【選択図】図1B
Description
参照による援用:
本出願の一部として、本明細書と同時にPCT出願願書が提出される。この同時出願されたPCT出願願書に明記され、本出願が利益または優先権を主張する各出願は、参照によりその全体があらゆる目的で本明細書に組み込まれる。本出願は、2020年7月17日に出願された米国仮特許出願第62/705,856号の利益を主張し、上記の出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本出願の一部として、本明細書と同時にPCT出願願書が提出される。この同時出願されたPCT出願願書に明記され、本出願が利益または優先権を主張する各出願は、参照によりその全体があらゆる目的で本明細書に組み込まれる。本出願は、2020年7月17日に出願された米国仮特許出願第62/705,856号の利益を主張し、上記の出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、有機スズ(II)化合物で形成された膜、ならびにそのような膜を形成および用いるための方法に関する。膜は、フォトパターニング可能な膜または放射線感受性膜として用いることができる。非限定的な実施形態では、放射線は、極紫外線(EUV)放射線または遠紫外線(DUV)放射線を含むことができる。
ここで提供される背景の説明は、本技術の内容を概ね提示することを目的とする。この背景技術のセクションで説明される範囲内における、現時点で名前を挙げられている発明者らによる研究、ならびに出願の時点で先行技術として別途みなされ得ない説明の態様は、明示または暗示を問わず、本開示に対抗する先行技術として認められない。
半導体処理における薄膜のパターニングは、多くの場合、半導体の製作において重要なステップである。パターニングは、リソグラフィを伴う。193nmフォトリソグラフィなどのフォトリソグラフィでは、パターンは、光子源からマスク上に光子を放出し、そのパターンを感光性フォトレジスト上に印刷することによって印刷され、それによって現像後、フォトレジストの特定の部分を除去してパターンを形成する化学反応がフォトレジスト内で引き起こされる。
(半導体のための国際技術ロードマップによって定義されるような)先端技術ノードは、22nm、16nm、およびそれ以降のノードを含む。例えば、16nmノードでは、ダマシン構造における典型的なビアまたはラインの幅は、典型的には、約30nm以下である。高度な半導体集積回路(IC)および他のデバイス上のフィーチャのスケーリングが、リソグラフィを推進して解像度を向上させている。
極紫外線(EUV)リソグラフィは、他のフォトリソグラフィ法で達成することができるよりも短いイメージングソース波長に移行することによって、リソグラフィ技術を拡張することが可能である。約10~20nm、または11~14nmの波長、例えば13.5nmの波長のEUV光源は、スキャナとも呼ばれる最先端のリソグラフィツールに使用することができる。EUV放射線は、石英および水蒸気を含む広範囲の固体および流体材料に強く吸収されるため、真空中で動作する。
本開示は、有機スズ(II)化合物を含む反応性前駆体に関する。特に、本開示は、乾式現像が可能な高感度EUVフォトレジスト(PR)を生成するためにレドックス活性有機金属前駆体を使用する気相堆積プロセスを説明する。いくつかの実施形態では、反応性前駆体は、共試薬(例えば、カルコゲニド前駆体、有機金属化合物、有機スズ(IV)前駆体、タンタル前駆体、ハロゲン化アルキル、還元ガス、および/または逆反応剤)に対して改善された活性を示す一方、改善されたEUVベースの反応性を有するPR膜を提供する。さらに他の実施形態では、膜は、スズベースのカルコゲナイドまたはスズベースのオキシカルコゲナイドを含み、EUVリソグラフィ性能が改善されている。
現在のスズベースの化学気相堆積(CVD)法は、一般に、共反応剤を化学的に還元することができないスズ(IV)ベースの化合物を使用し、これは、CVD処理可能なEUV PRに利用可能な薄膜組成の範囲を制限する。特に、このようなSn(IV)化合物とカルコゲン(例えば、S、Se、Te)の反応性が制限される可能性があり、これにより温和なCVD条件下でのSnベースのカルコゲナイドおよびSnベースのオキシカルコゲナイドの形成が防止される。さらに、SnベースのカルコゲナイドおよびSnベースのオキシカルコゲナイドは、Snベースの酸化物と比較してより高いEUV吸収率をもたらすと予想され、結果として得られるPR膜のEUV光感度を改善する。しかし、利用可能なSn(IV)前駆体は、典型的には、SnベースのカルコゲナイドおよびSnベースのオキシカルコゲナイドPR膜を形成しないため、現在のSnベースのCVD処理EUV PRのEUV感度の調節可能性が制限される。
したがって、第1の態様では、本開示は、基板の表面上に共試薬と共に反応性前駆体を堆積し、パターニング放射線感受性膜を提供することであって、反応性前駆体は、有機スズ(II)化合物を含むことを含む方法(例えば、膜を形成する方法)を特徴とする。いくつかの実施形態では、反応性前駆体は、約5sccm~約500sccmの流量で(例えば、チャンバに対して、約5sccm~100sccm、5sccm~300sccm、10sccm~100sccm、10sccm~300sccm、10sccm~500sccm、25sccm~100sccm、25sccm~300sccm、または25sccm~500sccmの流量などで)提供される。
いくつかの実施形態では、対応する有機スズ(IV)化合物を用いた堆積と比較して、前記有機スズ(II)化合物を含む前記堆積についての堆積時間または堆積温度が低減される。他の実施形態では、有機スズ(II)化合物についての堆積時間は、約10秒~約360秒(例えば、約10秒~300秒、10秒~200秒、およびそれらの間の範囲)である。さらに他の実施形態では、有機スズ(II)化合物についての堆積温度は、約20℃~約200℃(例えば、約20℃~150℃、20℃~100℃、30℃~200℃、30℃~150℃、30℃~100℃など)である。
いくつかの実施形態では、有機スズ(II)化合物は、式(I):
L1-M1-L2(I)
を有する構造を含み、
M1は、スズ(II)であり、L1およびL2の各々は、独立して、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたアルコキシ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アルキル、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、アニオン配位子、中性配位子、または多座配位子であり、L1およびL2は、M1と一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができる。特定の実施形態では、L1は、-NRN1aRN1bであり、L2は、-NRN2aRN2bであり、各RN1a、RN1b、RN2a、およびRN2bは、独立して、Hまたは任意選択で置換されたアルキルであり、またはRN1bおよびRN2bは、一緒になって、任意選択で置換されたアルケニレンである。他の実施形態では、L1およびL2の各々は、-Ri、-ORi、-NRiRii、-N(SiRiRiiRiii)2、および-CRiv(SiRiRiiRiii)2からなる群から選択され、またはL1およびL2は、一緒になって、M1に結合した二価配位子を形成し、二価配位子は、-NRi-Ak-NRii-、-NRi-[CRivRv]m-NRii-、または-C(SiRiRiiRiii)2-Ak-C(SiRiRiiRiii)2-であり、Ri、Rii、およびRiiiの各々は、独立して、任意選択で置換された直鎖アルキルまたは任意選択で置換された分岐アルキルであり、Akは、任意選択で置換されたアルキレンであり、RivおよびRvの各々は、独立して、H、任意選択で置換された直鎖アルキル、または任意選択で置換された分枝アルキルであり、mは、1~3の整数である。
L1-M1-L2(I)
を有する構造を含み、
M1は、スズ(II)であり、L1およびL2の各々は、独立して、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたアルコキシ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アルキル、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、アニオン配位子、中性配位子、または多座配位子であり、L1およびL2は、M1と一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができる。特定の実施形態では、L1は、-NRN1aRN1bであり、L2は、-NRN2aRN2bであり、各RN1a、RN1b、RN2a、およびRN2bは、独立して、Hまたは任意選択で置換されたアルキルであり、またはRN1bおよびRN2bは、一緒になって、任意選択で置換されたアルケニレンである。他の実施形態では、L1およびL2の各々は、-Ri、-ORi、-NRiRii、-N(SiRiRiiRiii)2、および-CRiv(SiRiRiiRiii)2からなる群から選択され、またはL1およびL2は、一緒になって、M1に結合した二価配位子を形成し、二価配位子は、-NRi-Ak-NRii-、-NRi-[CRivRv]m-NRii-、または-C(SiRiRiiRiii)2-Ak-C(SiRiRiiRiii)2-であり、Ri、Rii、およびRiiiの各々は、独立して、任意選択で置換された直鎖アルキルまたは任意選択で置換された分岐アルキルであり、Akは、任意選択で置換されたアルキレンであり、RivおよびRvの各々は、独立して、H、任意選択で置換された直鎖アルキル、または任意選択で置換された分枝アルキルであり、mは、1~3の整数である。
特定の実施形態では、共試薬は、カルコゲニド前駆体、有機金属化合物、有機スズ(IV)前駆体、タンタル前駆体、ハロゲン化アルキル、還元ガス、および/または逆反応剤を含む。いくつかの実施形態では、前記堆積は、カルコゲナイド前駆体、有機金属化合物、有機スズ(IV)前駆体、タンタル前駆体、ハロゲン化アルキル、還元ガス、および/または逆反応剤をさらに含む。さらなる実施形態では、共試薬の存在下での堆積により、有機スズ膜、有機スズ酸化物膜、スズベースのカルコゲニド膜、スズベースのオキシカルコゲニド膜、有機スズベースのカルコゲニド膜、または有機スズベースのオキシカルコゲニド膜が提供される。
いくつかの実施形態では、前記堆積は、カルコゲニド前駆体をさらに含む。特定の実施形態では、カルコゲニド前駆体は、式(II-A):
L3-X-L4(II-A)
を有する構造を含み、
Xは、硫黄、セレン、またはテルルであり、L3およびL4の各々は、独立して、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたアルコキシ、または任意選択で置換されたトリアルキルシリルである。
L3-X-L4(II-A)
を有する構造を含み、
Xは、硫黄、セレン、またはテルルであり、L3およびL4の各々は、独立して、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたアルコキシ、または任意選択で置換されたトリアルキルシリルである。
他の実施形態では、前記堆積は、ハロゲン化アルキルをさらに含む。特定の実施形態では、ハロゲン化アルキルは、式(II-B):
L3-Z(II-B)
を有する構造を含み、
Zは、ハロであり、L3およびL4の各々は、独立して、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアルケニル、または任意選択で置換されたハロアルキルである。
L3-Z(II-B)
を有する構造を含み、
Zは、ハロであり、L3およびL4の各々は、独立して、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアルケニル、または任意選択で置換されたハロアルキルである。
いくつかの実施形態では、前記堆積は、式(III):
M2aL5 b(III)
を有する構造を含む有機金属化合物をさらに含み、
M2は、金属であり、各L5は、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアルケニル、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアルキニル、任意選択で置換されたアルコキシ、任意選択で置換されたアルカノイルオキシ、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、アニオン配位子、中性配位子、または多座配位子であり、a≧1、およびb≧1である。特定の実施形態では、M2は、スズ(IV)である。
M2aL5 b(III)
を有する構造を含む有機金属化合物をさらに含み、
M2は、金属であり、各L5は、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアルケニル、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアルキニル、任意選択で置換されたアルコキシ、任意選択で置換されたアルカノイルオキシ、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、アニオン配位子、中性配位子、または多座配位子であり、a≧1、およびb≧1である。特定の実施形態では、M2は、スズ(IV)である。
他の実施形態では、有機金属化合物は、式(III-A):
M2aR1 cL6 d(III-A)
を有する構造を含み、
M2は、金属であり、各R1は、独立して、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、またはL6であり、各L6は、独立して、共試薬および/または逆反応剤と反応する配位子、イオン、または他の部分であり、R1およびL6は、M2と一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、またはL6およびL6は、一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、a≧1、c≧1、およびd≧1である。いくつかの実施形態では、各R1は、Lであり、および/またはM2は、スズ(IV)である。特定の実施形態では、各L6は、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換された(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、または任意選択で置換されたアルコキシである。
M2aR1 cL6 d(III-A)
を有する構造を含み、
M2は、金属であり、各R1は、独立して、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、またはL6であり、各L6は、独立して、共試薬および/または逆反応剤と反応する配位子、イオン、または他の部分であり、R1およびL6は、M2と一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、またはL6およびL6は、一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、a≧1、c≧1、およびd≧1である。いくつかの実施形態では、各R1は、Lであり、および/またはM2は、スズ(IV)である。特定の実施形態では、各L6は、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換された(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、または任意選択で置換されたアルコキシである。
いくつかの実施形態では、前記堆積は、タンタル前駆体をさらに含む。特定の実施形態では、タンタル前駆体は、式(IV):
TaRbLc(IV)
を有する構造を含み、
各Rは、独立して、EUV不安定基、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたイミノ、または任意選択で置換されたアルキレンであり、各Lは、独立して、還元ガスと反応する配位子または他の部分であり、RおよびLは、Taと一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、またはRおよびLは、一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、b≧0、およびc≧1である。
TaRbLc(IV)
を有する構造を含み、
各Rは、独立して、EUV不安定基、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたイミノ、または任意選択で置換されたアルキレンであり、各Lは、独立して、還元ガスと反応する配位子または他の部分であり、RおよびLは、Taと一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、またはRおよびLは、一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、b≧0、およびc≧1である。
他の実施形態では、タンタル前駆体は、式(IV-A):
R=Ta(L)b(IV-A)
を有する構造を含み、
Rは、=NRiまたは=CRiRii-であり、各Lは、独立して、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、またはTaに結合した二価配位子であり、二価配位子は、-NRi-Ak-NRii-であり、各RiおよびRiiは、独立して、H、任意選択で置換された直鎖アルキル、任意選択で置換された分岐アルキル、または任意選択で置換されたシクロアルキルであり、Akは、任意選択で置換されたアルキレンまたは任意選択で置換されたアルケニレンであり、b≧1である。
R=Ta(L)b(IV-A)
を有する構造を含み、
Rは、=NRiまたは=CRiRii-であり、各Lは、独立して、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、またはTaに結合した二価配位子であり、二価配位子は、-NRi-Ak-NRii-であり、各RiおよびRiiは、独立して、H、任意選択で置換された直鎖アルキル、任意選択で置換された分岐アルキル、または任意選択で置換されたシクロアルキルであり、Akは、任意選択で置換されたアルキレンまたは任意選択で置換されたアルケニレンであり、b≧1である。
いくつかの実施形態では、前記堆積は、ハロゲン化アルキルをさらに含む。非限定的なハロゲン化アルキルには、R-Xが挙げられ、Rは、任意選択で置換されたアルキルであり、Xは、ハロである。
他の実施形態では、前記堆積は、還元ガスをさらに含む。非限定的な還元ガスには、水素(H2)、アンモニア(NH3)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
さらに他の実施形態では、前記堆積は、逆反応剤(例えば、酸素含有逆反応剤)をさらに含む。非限定的な逆反応剤には、O2、O3、水、過酸化物、過酸化水素、酸素プラズマ、水プラズマ、アルコール、ジヒドロキシアルコール、ポリヒドロキシアルコール、フッ素化ジヒドロキシアルコール、フッ素化ポリヒドロキシアルコール、フッ素化グリコール、ギ酸、およびヒドロキシル部分の他の源、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
第2の態様では、本開示は、反応性前駆体を堆積し、パターニング放射線感受性膜(例えば、本明細書に記載のいずれか)を提供することと、パターニング放射線露光によってパターニング放射線感受性膜をパターニングし、それによって放射線露光領域および放射線非露光領域を有する露光膜を提供することと、露光膜を現像し、それによって放射線露光領域を除去してポジ型レジスト膜内にパターンを提供するか、または放射線非露光領域を除去してネガ型レジスト内にパターンを提供することとを含む方法(例えば、膜を用いる方法)を包含する。
いくつかの実施形態では、方法は、(例えば、前記堆積の後に)EUV露光によってフォトレジスト層をパターニングし、それによってEUV露光領域およびEUV非露光領域を有する露光膜を提供することを含む。いくつかの実施形態では、フォトレジスト層は、キャッピング層の下にある。他の実施形態では、EUV放射線は、真空雰囲気で約10nm~約20nmの範囲の波長を有する。
他の実施形態では、方法は、(例えば、前記パターニングの後に)露光膜を現像し、それによってEUV露光領域またはEUV非露光領域を除去してパターンを提供することを含む。特定の実施形態では、方法は、EUV露光領域を除去し、それによってポジ型レジスト膜内にパターンを提供するためのものである。他の実施形態では、方法は、EUV非露光領域を除去し、それによってネガ型レジスト内にパターンを提供するためのものである。さらに他の実施形態では、前記現像は、乾式現像化学物質(dry developing chemistry)または湿式現像化学物質(wet developing chemistry)を含む。
第3の態様では、本開示は、レジスト膜を形成するための装置を特徴とする。いくつかの実施形態では、装置は、堆積モジュールと、パターニングモジュールと、現像モジュールと、1つまたは複数のメモリデバイス、1つまたは複数のプロセッサ、および機械可読命令を含む命令でコード化されたシステム制御ソフトウェアを含むコントローラとを含む。
いくつかの実施形態では、堆積モジュールは、パターニング放射線感受性膜(例えば、EUV感受性膜)を堆積するためのチャンバを含む。他の実施形態では、パターニングモジュールは、300nm未満の波長の放射線源を有するフォトリソグラフィツールを含む(例えば、源は、30nm未満の波長の放射線源とすることができる)。さらに他の実施形態では、現像モジュールは、レジスト膜を現像するためのチャンバを含む。
さらなる実施形態では、命令は、(例えば、堆積モジュールにおいて)半導体基板の上面に共試薬と共に反応性前駆体を堆積させ、レジスト膜としてパターニング放射線感受性膜を形成させるための機械可読命令を含む。いくつかの実施形態では、反応性前駆体は、有機スズ(II)化合物を含む。他の実施形態では、共試薬は、カルコゲナイド前駆体、有機金属化合物、有機スズ(IV)前駆体、タンタル前駆体、ハロゲン化アルキル、還元ガス、および/または逆反応剤である。
いくつかの実施形態では、命令は、(例えば、パターニングモジュールにおいて)パターニング放射線露光によって(例えば、EUV露光によって)直接300nm未満の解像度(例えば、または30nm未満の解像度)でレジスト膜をパターニングし、それによって放射線露光領域および放射線非露光領域を有する露光膜を形成させるための機械可読命令を含む。他の実施形態では、露光膜は、EUV露光領域およびEUV非露光領域を有する。さらに他の実施形態では、命令は、(例えば、現像モジュールにおいて)露光膜の現像により放射線露光領域または放射線非露光領域を除去させ、レジスト膜内にパターンを提供させるための機械可読命令を含む。特定の実施形態では、機械可読命令は、EUV露光領域またはEUV非露光領域を除去させるための命令を含む。
本明細書のいずれかの実施形態では、パターニング放射線感受性膜は、極紫外線(EUV)感受性膜、遠紫外線(DUV)感受性膜、フォトレジスト膜、またはフォトパターニング可能な膜を含む。
本明細書のいずれかの実施形態では、パターニング放射線感受性膜は、有機金属材料または有機金属酸化物材料を含む。
本明細書のいずれかの実施形態では、有機スズ(II)化合物は、本明細書に記載の式(I)、(V)、(VI)、または(VI-A)を有する構造を含む。
本明細書のいずれかの実施形態では、カルコゲニド前駆体は、本明細書に記載の式(II-A)を有する構造を含む。
本明細書のいずれかの実施形態では、ハロゲン化アルキルは、本明細書に記載の式(II-B)を有する構造を含む。
本明細書のいずれかの実施形態では、有機金属化合物は、本明細書に記載の式(III)、(III-A)、(VII)、(VIII)、(VIII-A)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、または(XIV)を有する構造を含む。
本明細書のいずれかの実施形態では、タンタル前駆体は、本明細書に記載の式(IV)または(IV-A)を有する構造を含む。
本明細書のいずれかの実施形態では、堆積は、蒸気形態で有機スズ(II)化合物を堆積することを含む。他の実施形態では、前記堆積は、蒸気形態で有機スズ(II)化合物、共試薬、および/または任意選択の逆反応剤を提供することを含む。特定の実施形態では、前記堆積は、化学気相堆積(CVD)、原子層堆積(ALD)、または分子層堆積(MLD)を含む。追加の詳細は、以下の通りである。
定義
「アシルオキシ」または「アルカノイルオキシ」とは、本明細書で互換的に使用される場合、オキシ基を介して親分子基に結合した、本明細書で定義されるアシル基またはアルカノイル基を意味する。特定の実施形態では、アルカノイルオキシは、-O-C(O)-Akであり、Akは、本明細書で定義されるアルキル基である。いくつかの実施形態では、非置換アルカノイルオキシは、C2-7アルカノイルオキシ基である。例示的なアルカノイルオキシ基には、アセトキシが挙げられる。
「アシルオキシ」または「アルカノイルオキシ」とは、本明細書で互換的に使用される場合、オキシ基を介して親分子基に結合した、本明細書で定義されるアシル基またはアルカノイル基を意味する。特定の実施形態では、アルカノイルオキシは、-O-C(O)-Akであり、Akは、本明細書で定義されるアルキル基である。いくつかの実施形態では、非置換アルカノイルオキシは、C2-7アルカノイルオキシ基である。例示的なアルカノイルオキシ基には、アセトキシが挙げられる。
「アルケニル」とは、1つまたは複数の二重結合を有する任意選択で置換されたC2-24アルキル基を意味する。アルケニル基は、環状(例えば、C3-24シクロアルケニル)または非環状とすることができる。アルケニル基はまた、置換または非置換であり得る。例えば、アルケニル基は、アルキルについて本明細書で説明される1つまたは複数の置換基で置換することができる。
「アルケニレン」とは、アルケニル基の多価(例えば、二価)形態を意味し、これは、1つまたは複数の二重結合を有する任意選択で置換されたC2-24アルキル基である。アルケニレン基は、環状(例えば、C3-24シクロアルケニル)または非環状とすることができる。アルケニレン基は、置換または非置換であり得る。例えば、アルケニレン基は、アルキルについて本明細書で説明される1つまたは複数の置換基で置換することができる。例示的な非限定的なアルケニレン基には、-CH=CH-または-CH=CHCH2-が挙げられる。
「アルコキシ」とは、-ORを意味し、Rは、本明細書で説明される任意選択で置換されたアルキル基である。例示的なアルコキシ基には、メトキシ、エトキシ、ブトキシ、トリハロアルコキシ、例えばトリフルオロメトキシなどが挙げられる。アルコキシ基は、置換または非置換であり得る。例えば、アルコキシ基は、アルキルについて本明細書で説明される1つまたは複数の置換基で置換することができる。例示的な非置換アルコキシ基には、C1-3、C1-6、C1-12、C1-16、C1-18、C1-20、またはC1-24アルコキシ基が挙げられる。
「アルキル」および接頭語「アルク」とは、1~24個の炭素原子の分枝または非分枝の飽和炭化水素基、例えばメチル(Me)、エチル(Et)、n-プロピル(n-Pr)、イソプロピル(i-Pr)、シクロプロピル、n-ブチル(n-Bu)、イソブチル(i-Bu)、s-ブチル(s-Bu)、t-ブチル(t-Bu)、シクロブチル、n-ペンチル、イソペンチル、s-ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、エイコシル、テトラコシルなどを意味する。アルキル基は、環状(例えば、C3-24シクロアルキル)または非環状とすることができる。アルキル基は、分岐または非分岐であり得る。アルキル基は、置換または非置換であり得る。例えば、アルキル基は、ハロアルキルを含むことができ、アルキル基は、本明細書で説明される1つまたは複数のハロ基によって置換される。別の例では、アルキル基は、以下からなる群から独立して選択される1、2、3個、または2個以上の炭素のアルキル基の場合には4個の置換基で置換することができる:(1)C1-6アルコキシ(例えば、-O-Ak、Akは、任意選択で置換されたC1-6アルキルである)、(2)アミノ(例えば、-NRN1RN2、RN1およびRN2の各々は、独立して、Hまたは任意選択で置換されたアルキルであり、またはRN1およびRN2は、各々が結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロシクリル基を形成する)、(3)アリール、(4)アリールアルコキシ(例えば、-O-Lk-Ar、Lkは、任意選択で置換されたアルキルの二価形態であり、Arは、任意選択で置換されたアリールである)、(5)アリーロイル(例えば、-C(O)-Ar、Arは、任意選択で置換されたアリールである)、(6)シアノ(例えば、-CN)、(7)カルボキシアルデヒド(例えば、-C(O)H)、(8)カルボキシル(例えば、-CO2H)、(9)C3-8シクロアルキル(例えば、一価の飽和または不飽和非芳香族環状C3-8炭化水素基)、(10)ハロ(例えば、F、Cl、Br、またはI)、(11)ヘテロシクリル(例えば、別段の指定がない限り、窒素、酸素、リン、硫黄、またはハロなどの1、2、3、または4個の非炭素ヘテロ原子を含む5、6、または7員環)、(12)ヘテロシクリルオキシ(例えば、-O-Het、Hetは、本明細書で説明されるヘテロシクリルである)、(13)ヘテロシクリロイル(例えば、-C(O)-Het、Hetは、本明細書で説明されるヘテロシクリルである)、(14)ヒドロキシル(例えば、-OH)、(15)N-保護アミノ、(16)ニトロ(例えば、-NO2)、(17)オキソ(例えば、=O)、(18)-CO2RA、RAは、(a)C1-6アルキル、(b)C4-18アリール、および(c)(C4-18アリール)C1-6アルキル(例えば、-Lk-Ar、Lkは、任意選択で置換されたアルキル基の二価形態であり、Arは、任意選択で置換されたアリールである)からなる群から選択される、(19)-C(O)NRBRC、RBおよびRCの各々は、独立して、(a)水素、(b)C1-6アルキル、(c)C4-18アリール、および(d)(C4-18アリール)C1-6アルキル(例えば、-Lk-Ar、Lkは、任意選択で置換されたアルキル基の二価形態であり、Arは、任意選択で置換されたアリールである)からなる群から選択される、ならびに(20)-NRGRH、RGおよびRHの各々は、独立して、(a)水素、(b)N-保護基、(c)C1-6アルキル、(d)C2-6アルケニル(例えば、1つまたは複数の二重結合を有する任意選択で置換されたアルキル)、(e)C2-6アルキニル(例えば、1つまたは複数の三重結合を有する任意選択で置換されたアルキル)、(f)C4-18アリール、(g)(C4-18アリール)C1-6アルキル(例えば、Lk-Ar、Lkは、任意選択で置換されたアルキル基の二価形態であり、Arは、任意選択で置換されたアリールである)、(h)C3-8シクロアルキル、および(i)(C3-8シクロアルキル)C1-6アルキル(例えば、-Lk-Cy、Lkは、任意選択で置換されたアルキル基の二価形態であり、Cyは、本明細書で説明される任意選択で置換されたシクロアルキルである)からなる群から選択され、一実施形態では、カルボニル基を介して窒素原子に結合する基は2つも存在しない。アルキル基は、1つまたは複数の置換基(例えば、1つまたは複数のハロまたはアルコキシ)で置換された第一級、第二級、または第三級アルキル基であり得る。いくつかの実施形態では、非置換アルキル基は、C1-3、C1-6、C1-12、C1-16、C1-18、C1-20、またはC1-24アルキル基である。
「アルキレン」とは、本明細書で説明されるアルキル基の多価(例えば、二価)形態を意味する。例示的なアルキレン基には、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレンなどが挙げられる。いくつかの実施形態では、アルキレン基は、C1-3、C1-6、C1-12、C1-16、C1-18、C1-20、C1-24、C2-3、C2-6、C2-12、C2-16、C2-18、C2-20、またはC2-24のアルキレン基である。アルキレン基は、分岐または非分岐であり得る。アルキレン基はまた、置換または非置換であり得る。例えば、アルキレン基は、アルキルについて本明細書で説明される1つまたは複数の置換基で置換することができる。
「アルキニル」とは、1つまたは複数の三重結合を有する任意選択で置換されたC2-24アルキル基を意味する。アルキニル基は、環式または非環式であることができ、エチニル、1-プロピニルなどによって例示される。アルキニル基は、置換または非置換であり得る。例えば、アルキニル基は、アルキルについて本明細書で説明される1つまたは複数の置換基で置換することができる。
「アミノ」とは、-NRN1RN2を意味し、RN1およびRN2の各々は、独立して、H、任意選択で置換されたアルキル、または任意選択で置換されたアリールであり、またはRN1およびRN2は、各々が結合している窒素原子と一緒になって、本明細書で定義されるヘテロシクリル基を形成する。
「アリール」とは、限定はしないが、例えば、インダニル、テトラヒドロナフチル、フルオレニルなどの縮合ベンゾ-C4-8シクロアルキルラジカル(例えば、本明細書で定義される)を含む、フェニル、ベンジル、アントラセニル、アントリル、ベンゾシクロブテニル、ベンゾシクロオクテニル、ビフェニリル、クリセニル、ジヒドロインデニル、フルオランテニル、インダセニル、インデニル、ナフチル、フェナントリル、フェノキシベンジル、ピセニル、ピレニル、テルフェニルなどを含む任意の炭素ベースの芳香族基を含む基を意味する。アリールという用語はまた、芳香族基の環内に組み込まれた少なくとも1つのヘテロ原子を有する芳香族基を含む基として定義されるヘテロアリールを含む。ヘテロ原子の例には、限定はしないが、窒素、酸素、硫黄、およびリンが挙げられる。同様に、アリールという用語にも含まれる非ヘテロアリールという用語は、ヘテロ原子を含まない芳香族基を含む基を定義する。アリール基は、置換または非置換であり得る。アリール基は、1、2、3、4、または5個の置換基、例えばアルキルについて本明細書で説明される置換基で置換することができる。
「アリーレン」とは、本明細書で説明されるアリール基の多価(例えば、二価)形態を意味する。例示的なアリーレン基には、フェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、トリフェニレン、ジフェニルエーテル、アセナフテニレン、アントリレン、またはフェナントリレンが挙げられる。いくつかの実施形態では、アリーレン基は、C4-18、C4-14、C4-12、C4-10、C6-18、C6-14、C6-12、またはC6-10アリーレン基である。アリーレン基は、分岐または非分岐であり得る。アリーレン基はまた、置換または非置換であり得る。例えば、アリーレン基は、アルキルまたはアリールについて本明細書で説明される1つまたは複数の置換基で置換することができる。
「カルボニル」とは、-C(O)-基を意味し、>C=Oとして表すこともできる。
「シクロアルケニル」とは、別段の指定がない限り、1つまたは複数の二重結合を有する3~8個の炭素の一価の不飽和非芳香族または芳香族環状炭化水素基を意味する。シクロアルケニル基はまた、置換または非置換であり得る。例えば、シクロアルケニル基は、アルキルについて本明細書で説明されるものを含む1つまたは複数の基で置換することができる。
「シクロアルキル」とは、別段の指定がない限り、3~8個の炭素の一価の飽和または不飽和非芳香族または芳香族環式炭化水素基を意味し、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ビシクロ[2.2.1.]ヘプチルなどによって例示される。シクロアルキル基は、置換または非置換であり得る。例えば、シクロアルキル基は、アルキルについて本明細書で説明されるものを含む1つまたは複数の基で置換することができる。
「ハロ」とは、F、Cl、Br、またはIを意味する。
「ハロアルキル」とは、1つまたは複数のハロで置換された、本明細書で定義されるアルキル基を意味する。
「ヘテロアルケニレン」とは、本明細書で定義されるアルケニレン基の二価形態を意味し、1、2、3、または4個の非炭素ヘテロ原子(例えば、窒素、酸素、リン、硫黄、セレン、またはハロからなる群から独立して選択される)を含む。ヘテロアルキレン基は、置換または非置換であり得る。
「ヘテロアルキル」とは、本明細書で定義されるアルキル基を意味し、1、2、3、または4個の非炭素ヘテロ原子(例えば、窒素、酸素、リン、硫黄、セレン、またはハロからなる群から独立して選択される)を含む。
「ヘテロアルキレン」とは、本明細書で定義されるアルキレン基の二価形態を意味し、1、2、3、または4個の非炭素ヘテロ原子(例えば、窒素、酸素、リン、硫黄、セレン、またはハロからなる群から独立して選択される)を含む。ヘテロアルキレン基は、置換または非置換であり得る。例えば、ヘテロアルキレン基は、アルキルについて本明細書で説明される1つまたは複数の置換基で置換することができる。
「ヘテロシクリル」とは、別段の指定がない限り、3、4、5、6、または7員環(例えば、5、6、または7員環)を意味し、1、2、3、または4個の非炭素ヘテロ原子(例えば、窒素、酸素、リン、硫黄、セレン、またはハロからなる群から独立して選択される)を含む。3員環は、0~1個の二重結合を有し、4および5員環は、0~2個の二重結合を有し、6および7員環は、0~3個の二重結合を有する。「ヘテロシクリル」という用語はまた、二環式、三環式、および四環式基を含み、上記の複素環のいずれかは、アリール環、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環、シクロペンタン環、シクロペンテン環、およびインドリル、キノリル、イソキノリル、テトラヒドロキノリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニルなどの別の単環式複素環からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの環に縮合している。複素環には、アクリジニル、アデニル、アロキサジニル、アザアダマンタニル、アザベンゾイミダゾリル、アザビシクロノニル、アザシクロヘプチル、アザシクロオクチル、アザシクロノニル、アザヒポキサンチニル、アザインダゾリル、アザインドリル、アゼシニル、アゼパニル、アゼピニル、アゼチジニル、アゼチル、アジリジニル、アジリニル、アゾカニル、アゾシニル、アゾナニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾジアゼピニル、ベンゾジアゾシニル、ベンゾジヒドロフリル、ベンゾジオキセピニル、ベンゾジオキシニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾジオキソシニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジチエピニル、ベンゾジチイニル、ベンゾジオキソシニル、ベンゾフラニル、ベンゾフェナジニル、ベンゾピラノニル、ベンゾピラニル、ベンゾピレニル、ベンゾピロニル、ベンゾキノリニル、ベンゾキノリジニル、ベンゾチアジアゼピニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゼピニル、ベンゾチアゾシニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアジノニル、ベンゾチアジニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾチオピロニル、ベンゾトリアゼピニル、ベンゾトリアジノニル、ベンゾトリアジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾキサチイニル、ベンゾトリオキセピニル、ベンゾオキサジアゼピニル、ベンゾオキサチアゼピニル、ベンゾオキサチアゼピニル、ベンゾオキサチオシニル、ベンゾオキサゼピニル、ベンゾオキサジニル、ベンゾオキサゾシニル、ベンゾオキサゾリノニル、ベンゾオキサゾリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンジルスルタミルベンジルスルチミル、ビピラジニル、ビピリジニル、カルバゾリル(例えば、4H-カルバゾリル)、カルボリニル(例えば、β-カルボリニル)、クロマノニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、クマリニル、シトジニル、シトシニル、デカヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、ジアザビシクロオクチル、ジアゼチル、ジアジリジンチオニル、ジアジリジノニル、ジアジリジニル、ジアジリニル、ジベンゾイソキノリニル、ジベンゾアクリジニル、ジベンゾカルバゾリル、ジベンゾフラニル、ジベンゾフェナジニル、ジベンゾピラノニル、ジベンゾピロニル(キサントニル)、ジベンゾキノキサリニル、ジベンゾチアゼピニル、ジベンゾチエピニル、ジベンゾチオフェニル、ジベンゾオキセピニル、ジヒドロアゼピニル、ジヒドロアゼチル、ジヒドロフラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロイソキノリニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリジル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロインドリル、ジオキサニル、ジオキサジニル、ジオキシンドリル、ジオキシラニル、ジオキセニル、ジオキシニル、ジオキソベンゾフラニル、ジオキソリル、ジオキソテトラヒドロフラニル、ジオキソチオモルホリニル、ジチアニル、ジチアゾリル、ジチエニル、ジチイニル、フラニル、フラザニル、フロイル、フリル、グアニニル、ホモピペラジニル、ホモピペリジニル、ヒポキサンチニル、ヒダントイニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、インダゾリル(例えば、1H-インダゾリル)、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル(例えば、1H-インドリルまたは3H-インドリル)、イサチニル、イサチル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソクロメニル、イソインダゾイル、イソインドリニル、イソインドリル、イソピラゾロニル、イソピラゾリル、イソキサゾリジニル、イソキサゾリル、イソキノリニル、イソキノリニル、イソチアゾリジニル、イソチアゾリル、モルホリニル、ナフチンダゾリル、ナフチンドリル、ナフチリジニル、ナフトピラニル、ナフトチアゾリル、ナフトチオキソリル、ナフトトリアゾリル、ナフトキシンドリル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサビシクロヘプチル、オキサウラシル、オキサジアゾリル、オキサジニル、オキサジリジニル、オキサゾリジニル、オキサゾリドニル、オキサゾリニル、オキサゾロニル、オキサゾリル、オキセパニル、オキセタノニル、オキセタニル、オキセチル、オキテナイル、オキシインドリル、オキシラニル、オキソベンゾイソチアゾリル、オキソクロメニル、オキソイソキノリニル、オキソキノリニル、オキソチオラニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノチエニル(ベンゾチオフラニル)、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、フタラジニル、フタリジル、フタルイミジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピペリドニル(例えば、4-ピペリドニル)、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾロピリミジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリドピラジニル、ピリドピリミジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリミジル、ピロニル、ピロリジニル、ピロリドニル(例えば、2-ピロリドニル)、ピロリニル、ピロリジジニル、ピロリル(例えば、2H-ピロリル)、ピリリウム、キナゾリニル、キノリニル、キノリジニル(例えば、4H-キノリジニル)、キノキサリニル、キヌクリジニル、セレナジニル、セレナゾリル、セレノフェニル、スクシンイミジル、スルホラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジル(ピペリジル)、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピロニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラジニル、テトラゾリル、チアジアジニル(例えば、6H-1,2,5-チアジアジニルまたは2H,6H-1,5,2-ジチアジニル)、チアジアゾリル、チアントレニル、チアニル、チアナフテニル、チアゼピニル、チアジニル、チアゾリジンジオニル、チアゾリジニル、チアゾリル、チエニル、チエパニル、チエピニル、チエタニル、チエチル、チイラニル、チオカニル、チオクロマノニル、チオクロマニル、チオクロメニル、チオジアジニル、チオジアゾリル、チオインドキシル、チオモルホリニル、チオフェニル、チオピラニル、チオピロニル、チオトリアゾリル、チオウラゾリル、チオキサニル、チオキソリル、チミジニル、チミニル、トリアジニル、トリアゾリル、トリチアニル、ウラジニル、ウラゾリル、ウレチジニル、ウレチニル、ウリシル、ウリジニル、キサンテニル、キサンチニル、キサンチオニルなど、ならびにそれらの修飾形態(例えば、1つまたは複数のオキソおよび/またはアミノを含む)、およびそれらの塩が挙げられる。ヘテロシクリル基は、置換または非置換であり得る。例えば、ヘテロシクリル基は、アリールについて本明細書で説明される1つまたは複数の置換基で置換することができる。
「ヒドロキシル」とは、-OHを意味する。
「イミノ」とは、-NR-を意味し、Rは、Hまたは任意選択で置換されたアルキルとすることができる。
「オキソ」とは、=O基を意味する。
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、列挙された値の±10%を意味する。本明細書で使用される場合、この用語は、列挙された値、値の範囲、または1つまたは複数の範囲の終点を修飾する。
本明細書で使用される場合、「上部」、「底部」、「上側」、「下側」、「上方」、および「下方」という用語は、構造間の相対的な関係を提供するために使用される。これらの用語の使用は、特定の構造が装置内の特定の場所に位置されなければならないことを示したり要求したりするものではない。
本発明の他の特徴および利点は、以下の説明および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本開示は、一般に、半導体処理の分野に関する。特に、本開示は、堆積中の有機スズ(II)化合物の使用を対象とする。そのような反応性前駆体は、他の共試薬と相互作用する反応性金属中心を提供し、膜内に1つまたは複数のカルコゲンまたは他の有用な成分(例えば、EUV感受性部分)を有するSnベースの膜を提供することができる。
特に、化学反応を進行させるための駆動力を提供し、化学反応性になるために化学還元を必要とする相補的前駆体の使用も可能にする、堆積中に共試薬を還元するSn(II)ベースの前駆体が本明細書で説明される。堆積前にSn(IV)前駆体に付加されるEUV不安定部分に依存するのではなく、Sn(II)前駆体を使用することにより、堆積前または堆積中、カルコゲンベースの共試薬と共反応することによってEUV感受性部分を付加することが可能になり得る。このようにして、利用可能なEUV PRのライブラリを拡張することができ、EUV感度および結果として得られるパターン品質のより良好な調節を可能にすることができる。
本明細書では、本開示の特定の実施形態を詳細に参照する。特定の実施形態の例は、添付の図面に示されている。本開示は、これらの特定の実施形態と併せて説明されるが、本開示をそのような特定の実施形態に限定することを意図していないことが理解されるであろう。逆に、本開示の精神および範囲内に含まれ得る代替物、修正物、および均等物をカバーすることを意図している。以下の説明では、本開示の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載されている。本開示は、これらの具体的な詳細の一部または全部なしで実践することができる。他の例では、本開示を不必要に曖昧にしないように、周知のプロセス動作は詳細に説明されていない。
EUVリソグラフィは、下層のエッチングに使用するマスクを形成するようにパターニングされたEUVレジストを利用する。EUVレジストは、液体ベースのスピンオン技法によって得られるポリマーベースの化学増幅レジスト(CAR)であってもよい。CARに代わるものは、Inpria Corp.(オレゴン州コーバリス)から入手可能であり、例えば、米国特許出願公開第2017/0102612号、米国特許出願公開第2016/0216606号、および米国特許出願公開第2016/0116839号に記載されているものなど、直接フォトパターニング可能な金属酸化物含有膜であり、上記の出願は、少なくとも光パターニング可能な金属酸化物含有膜の開示について、参照により本明細書に組み込まれる。そのような膜は、スピンオン技法または乾式気相堆積によってもたらされ得る。金属酸化物含有膜は、例えば2018年6月12日に発行され、EUV PHOTOPATTERNING OF VAPOR-DEPOSITED METAL OXIDE-CONTAINING HARDMASKSと題する米国特許第9,996,004号、および/または2019年5月9日に出願された国際公開番号WO2019/217749号として公開された、METHODS FOR MAKING EUV PATTERNABLE HARD MASKSと題する国際出願第PCT/US19/31618号に記載されている、30nm未満のパターニング解像度を提供する真空雰囲気でのEUV露光によって直接(すなわち、別々のフォトレジストを使用せずに)パターニングすることができ、EUVレジストマスクを形成するための直接光パターニング可能な金属酸化物膜の組成、堆積、およびパターニングに少なくとも関連する上記の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。一般に、パターニングは、EUV放射線でEUVレジストを露光してレジストにフォトパターンを形成し、続いて現像してフォトパターンに従ってレジストの一部を除去し、マスクを形成することを伴う。
直接光パターニング可能なEUVまたはDUVレジストは、有機成分内に混合された金属および/または金属酸化物で構成され得るか、またはそれらを含み得る。金属/金属酸化物は、EUVまたはDUV光子吸着を増強し、二次電子を生成し、かつ/または下にある膜スタックおよびデバイス層に対するエッチング選択性の増加を示すことができるという点で非常に有望である。現在まで、これらのレジストは湿式(溶剤)アプローチを使用して現像されてきたが、これはウエハがトラックに移動し、そこで現像溶剤に曝露され、乾燥され、その後ベークされることを必要とする。この湿式現像ステップは、生産性を制限するだけでなく、微細フィーチャ間の溶媒の蒸発中の表面張力の影響によりラインの崩壊につながる可能性もある。
一般に、レジストの化学的性質および/または現像液の溶解度もしくは反応性を制御することによって、レジストはポジ型レジストまたはネガ型レジストとして用いることができる。ネガ型レジストまたはポジ型レジストのいずれかとして機能することができるEUVまたはDUVレジストを有することが、有益であろう。
Sn(II)化合物を使用する方法
本開示は、反応性前駆体を提供するための有機スズ(II)化合物の使用に関する。任意選択で、反応性前駆体のSn(II)金属中心は共試薬と反応し、それによってパターニング放射線感受性膜(例えば、EUV感受性膜)として反応生成物を堆積する。次に、この膜は、本明細書でさらに説明するように、EUVレジストとして機能することができる。
本開示は、反応性前駆体を提供するための有機スズ(II)化合物の使用に関する。任意選択で、反応性前駆体のSn(II)金属中心は共試薬と反応し、それによってパターニング放射線感受性膜(例えば、EUV感受性膜)として反応生成物を堆積する。次に、この膜は、本明細書でさらに説明するように、EUVレジストとして機能することができる。
ほとんどのSn(II)前駆体がSn-C結合を欠いているので、Sn(II)化合物に対する制限は、質的EUVスイッチの欠如である。Sn中心にEUV不安定配位子を提供する1つの方法は、有機共試薬と共堆積するか、または有機金属Sn(IV)前駆体を共堆積することである。典型的には、溶液相堆積は、溶液内での重合および沈殿、ならびに/または堆積前の酸化のいずれかが原因で問題となる可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、反応性前駆体の堆積は、気相で行われる。
Sn(II)はSn(IV)に容易に酸化されるが、様々なSn(II)酸化物およびカルコゲニドを含む様々なSn(II)種は、膜に組み込まれると安定し得る。したがって、本明細書のいくつかの実施形態では、堆積は、Sn(II)前駆体についての問題なしにそのような膜が堆積されることを可能にするために、不活性環境(例えば、気相堆積ツール内など)で行われる。
反応性前駆体は、1つまたは複数のSn(II)金属中心を含むことができる。そのような方法は、反応性前駆体との堆積中に1つまたは複数の共試薬を使用することを含むことができる。そのような反応および堆積は、蒸気の形態で行うことが可能である。特定の実施形態では、膜は、EUV吸着を増強することができる1つまたは複数のカルコゲン、および/または放射線(例えば、EUVまたはDUV放射線)によって除去、切断、もしくは架橋することができる1つまたは複数の配位子(例えば、ベータ水素を有する分枝または直鎖アルキル基などの不安定な配位子)を含むことができる。例えば、そのようなカルコゲンは第1の共試薬によって提供され得、そのような配位子は第2の共試薬によって提供され得る。
いくつかの実施形態では、共試薬は、カルコゲン(例えば、酸素(O)、硫黄(S)、またはセレン(Se)、テルル(Te))を含む。例えば、SnベースのカルコゲナイドおよびSnベースのオキシカルコゲナイドは、Snベースの酸化物PRと比較してより高いEUV光感度を有すると予想されるSn(II)化合物から合成することができる。PR膜のより高いEUV光感度により、同じEUV線量でパターニングされたSnベースの酸化物PRと比較して、高いリソグラフィスループット、改善された線幅粗さ(LWR)、および/または改善された線縁粗さ(LER)を対象とする改善された調節可能性が可能になる。
他の実施形態では、共試薬は、Sn(II)化合物よりも良好な酸化剤(または劣悪な還元剤)である別の金属含有前駆体である。このようにして、金属の混合組み合わせ(例えば、非スズ金属中心を有する金属前駆体を使用することによる)または配位子の混合組み合わせ(例えば、有機スズ(II)化合物上に存在するものとは異なる配位子または化学部分を有する前駆体を使用することによる)を有する膜を形成することができる。
特に、Sn(II)化合物は、いくつかの共試薬の存在下で一部のSn(IV)化合物について観察された反応性の欠如を克服することができる反応性前駆体として機能することができる。例えば、いくつかのSn(II)化合物は反応性が高く、より温和な反応条件(例えば、チャンバ温度、反応時間)を可能にすることができ、PR前駆体の化学収率を改善し、堆積中に無駄になる前駆体の量を制限し、かつ/または未反応の前駆体から生じるチャンバ汚染を低減することが可能である。改善された堆積は、例えば、関連するSn(IV)化合物と比較することができる。
図1A(第1の行)に見られるように、Sn(IV)ベースの化合物(Sn(i-Pr)(NMe2)3、III-1)は、カルコゲン含有共試薬(Te(SiMe3)2、II-1)を化学的に還元することができない。しかし、図1A(第2の行)に見られるように、非限定的なSn(II)化合物(Sn[N(SiMe3)2]2、I-1)の存在下で、II-1中のテルルがSn(II)金属中心によって還元され、したがってSnTe含有膜が提供される。そのような膜は、EUV吸収を促進するためにカルコゲンを含むが、不安定なEUV応答配位子を欠いている。
そのような配位子は、第2の共試薬の使用によって膜内に提供することができる。図1A(第3の行)に見られるように、Sn(II)化合物(I-1)は、カルコゲン(II-1)を含む第1の共試薬、ならびにSn(IV)およびEUV切断可能なR配位子(III-1)を含む第2の共試薬の存在下で堆積される。結果として得られる堆積膜は、非限定的な有機スズベースのカルコゲナイド膜である。ここで、Snn1[SniR]n2Ten3膜は、R配位子の存在によりEUV応答性であり、Teの存在によりEUV感受性である。配位子および/またはカルコゲンの密度は、第1および第2の共試薬の異なる比率または量を提供することなどによって調節することができる。任意選択で、そのような膜は、サイズへの線量(DtS)の減少および/またはEUV感度の増加を示すことができる。
逆反応剤を、プロセスに組み込むことができる。酸素含有逆反応を使用すると、膜内の酸素の量を独立して調節することができる。そのような調整により、他のカルコゲンの使用を最小限に抑えながら、M-O結合の存在を増加させることによって膜内の安定性を促進する膜を提供することができる。図1A(第4の行)に見られるように、Sn(II)化合物(I-1)は、カルコゲン(II-1)を含む第1の共試薬、Sn(IV)およびEUV切断可能なR配位子(III-1)を含む第2の共試薬、ならびに逆反応剤としての水の存在下で堆積される。結果として得られる堆積膜は、非限定的な有機スズベースのオキシカルコゲニド膜である。
ハロゲン化アルキルまたはタンタル前駆体など、他の共試薬が用いられてもよい。図1A(第5の行)に見られるように、Sn(II)化合物(I-1)は、ヨウ化アルキル(II-2)である共試薬の存在下で堆積されてSn金属中心へのRおよびヨウ素の酸化的付加を提供し、それによって化合物(II-2a)にEUV切断可能な配位子としてRを注入する。逆反応剤として水を用いることによって、結果として得られる堆積膜は、非限定的な有機スズベースの酸化物膜である。図1A(第6の行)は、還元ガスの存在下での共試薬としての非限定的なタンタル前駆体(IV-1)の使用を示す。見られるように、堆積膜は、タンタル前駆体によって提供されるEUV切断可能な配位子Rを保持する。
図1B(第1の行)は、カルコゲン(II-1)を含む第1の共試薬、ならびにSn(IV)およびEUV切断可能なR配位子(III-1)を含む第2の共試薬の存在下で堆積され、それによって非限定的な有機スズベースのカルコゲニド膜を提供する別の非限定的なSn(II)化合物(Sn(II)(tbba)、I-2)を提供する。再び、このプロセスは、非限定的な有機スズベースのオキシカルコゲニド膜を形成するために、図1B(第2の行)の例においてここではH2Oとして示される、酸素含有逆反応剤の使用を含むことができる。
一般化された反応スキームが、図2に提供される。見られるように(第1の行)、方法は、式(I)を有する有機スズ(II)化合物を、式(II-A)を有するカルコゲニド前駆体である共試薬と共に使用することを含むことができ、それによってスズベースのカルコゲナイド膜[M1]n1[X]n3を含む膜を提供し、M1はSnであり、XはS、Se、またはTeであり、n1≧1、およびn3≧1である。いくつかの実施形態では、堆積は、カルコゲナイド前駆体と組み合わされた還元ガス(例えば、H2、NH3など)の存在下または非存在下でのSn(II)化合物のCVDを含み、スズベースのカルコゲナイドPR膜(例えば、Sn、XベースのPR、Xは、S、Se、またはTeである)を提供する。他の実施形態では、堆積は、酸素含有逆反応剤 (例えば、水) の存在下でカルコゲニド前駆体と組み合わされた還元ガス(例えば、H2、NH3など)の存在下または非存在下でのSn(II)化合物のCVDを含み、スズベースのオキシカルコゲナイドPR膜(例えば、Sn、X、OベースのPR、Xは、S、Se、またはTeである)を生成する。
図2(第2の行)に見られるように、共試薬は、式(II-B)を有するハロゲン化アルキルであることができ、それによって、有機スズベースの酸化物膜[M1]n1[L3]n3[O]n4を提供し、M1は、Snであり、L3は、任意選択で置換されたアルキルであり、n1≧1、n3≧1、およびn4≧1である。
任意の有用なSn(II)化合物を用いることができる。Sn(II)前駆体は、Sn(II)金属中心を保存する任意の有用な数およびタイプの配位子を有することができる。Sn(II)前駆体として機能することができる非限定的な有機スズ(II)化合物は、本明細書で説明される。
2つ以上の共試薬を用いることができる。一例では、図2(第3の行)に見られるように、方法は、式(I)を有する有機スズ(II)化合物を、式(II-A)を有するカルコゲニド前駆体である第1の共試薬および式(III)を有する有機金属化合物である第2の共試薬と共に使用することを含むことができ、それによってスズベースのカルコゲナイド膜または有機スズベースのカルコゲナイド膜[M1]n1[M2]n2[X]n3を含む膜を提供し、M1は、Snであり、M2は、Sn、タンタル(Ta)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)、ハフニウム(Hf)、または本明細書に記載の他の金属であり、Xは、S、Se、またはTeであり、n1≧1、n2≧1、およびn3≧1である。さらなる非限定的な共試薬、例えば、カルコゲニド前駆体および有機金属化合物は、本明細書で説明される。
共試薬の1つは、膜内に保存されるEUV切断可能な配位子を含むことができる。例えば、図2(第4の行)に見られるように、方法は、式(I)を有する有機スズ(II)化合物を、式(II-A)を有するカルコゲニド前駆体である第1の共試薬および式(III-A)を有し配位子R1を含む有機金属化合物である第2の共試薬と共に使用することを含むことができ、それによって有機スズベースのカルコゲナイド膜[M1]n1[M2a*R1
c*]n2[X]n3を含む膜を提供し、M1は、Snであり、M2は、Sn、Ta、Bi、Sb、Hf、または本明細書に記載の他の金属であり、Xは、S、Se、またはTeであり、a≧1、c≧1、n1≧1、n2≧1、n3≧1であり、*は、膜内の反応した共試薬を示す。
酸素含有逆反応剤を用いることができる。図2(第5の行)に見られるように、方法は、式(I)を有する有機スズ(II)化合物を、式(II-A)を有するカルコゲナイド前駆体である第1の共試薬、式(III-A)を有する有機金属化合物である第2の共試薬、および酸素含有逆反応剤([Ox]として示される)と共に使用することを含むことができ、それによって有機スズベースのオキシカルコゲナイド膜[M1]n1[M2a*R1
c*]n2[X]n3[O]n4を含む膜を提供し、M1は、Snであり、M2は、Sn、Ta、Bi、Sb、Hf、または本明細書に記載の他の金属であり、Xは、S、Se、またはTeであり、a≧1、c≧1、n1≧1、n2≧1、n3≧1、n4≧1であり、*は、膜内の反応した共試薬を示す。非限定的な逆反応剤は、本明細書で説明される。
図3は、任意選択の動作を含む、様々な動作を有する例示的な方法300のフローチャートを提供する。本明細書のいずれかの方法においてEUV感受性膜、基板、フォトレジスト層、および/またはキャッピング層をさらに調節、修正、または処理するために、任意選択のステップを行うことができる。
見られるように、動作302において、Sn(II)金属中心および1つまたは複数の共試薬を有する反応性前駆体を用いて膜が堆積される。任意選択の動作304において、基板の裏面もしくはベベルを洗浄することができ、および/または前のステップで堆積されたフォトレジストのエッジビードを除去することができる。そのような洗浄または除去ステップは、フォトレジスト層の堆積後に存在する可能性がある粒子を除去するのに有用であり得る。除去ステップは、湿式金属酸化物(MeOx)エッジビード除去(EBR)ステップでウエハを処理することを含むことができる。
別の例では、方法は、堆積されたフォトレジスト層の適用後ベーク(post application bake)(PAB)を実施し、それによって層から残留水分を除去して膜を形成するか、または任意の有用な方式でフォトレジスト層を前処理する任意選択の動作306を含むことができる。任意選択のPABは、膜堆積の後、EUV露光の前に行うことができ、PABは、膜のEUV感度を増加させるために熱処理、化学物質への曝露、および/または湿気のいくつかの組み合わせを伴うことができ、それによってEUV線量を低減して膜にパターンを現像する。特定の実施形態では、PABステップは、約100℃を超える温度、または約100℃~約200℃、または約100℃~約250℃の温度で行われる。他の例では、PABステップは、約180℃未満、約200℃未満、または約250℃未満の温度で行われる。場合によっては、PABは、方法内で実施されない。
動作308において、膜をEUV放射線に露光してパターンを現像する。一般に、EUV露光は、膜の化学組成の変化を引き起こし、膜の一部を除去するために使用することができるエッチング選択性のコントラストを作り出す。そのようなコントラストは、本明細書で説明されるポジ型レジストまたはネガ型レジストを提供することができる。EUV露光は、例えば、真空雰囲気で約10nm~約20nmの範囲の波長を有する露光(例えば、真空雰囲気で約13.5nm)を含むことができる。
動作310は、露光膜の任意選択の露光後ベーク(PEB)であり、それによって残留水分をさらに除去し、膜内の化学凝縮を促進し、または露光膜のエッチング選択性のコントラストを増加させるか、または任意の有用な方式で膜を後処理する。PEBについての温度の非限定的な例には、例えば約90℃~600℃、100℃~400℃、125℃~300℃、170℃~250℃以上、190℃~240℃、ならびに本明細書に記載の他の温度が挙げられる。他の例では、PEBステップは、約180℃未満、約200℃未満、または約250℃未満の温度で行われる。
一例では、露光膜を熱処理し(例えば、任意選択で様々な化学種の存在下で)、剥離剤(例えば、HCl、HBr、H2、Cl2、Br2、BCl3、またはそれらの組み合わせなどのハロゲン化物ベースのエッチャント、ならびに本明細書に記載の任意のハロゲン化物ベースの現像プロセス、水性アルカリ現像溶液、または有機現像溶液)またはポジ型現像液への露光時にレジストのEUV露光部分内の反応性を促進することができる。別の例では、露光膜を熱処理し、レジストのEUV露光部分内の配位子をさらに架橋することができ、それによって剥離剤(例えば、ネガ型現像液)への露光時に選択的に除去することができるEUV非露光部分を提供することができる。
次に、動作312において、PRパターンが現像される。現像の様々な実施形態において、露光領域が除去され(ポジ型レジスト内にパターンを提供するために)、または非露光領域が除去される(ネガ型レジスト内にパターンを提供するために)。様々な実施形態において、これらのステップは、乾式プロセスまたは湿式プロセスであり得る。特定の実施形態では、現像ステップは、スズベースのカルコゲニドまたはスズベースのオキシカルコゲニド膜に適用される乾式プロセス(例えば、BCl3、HBr、ならびに本明細書に記載の他のハロゲン化物などの気体エッチング剤を用いる)である。
現像ステップは、気相でのハロゲン化物化学物質(例えば、HBr化学物質)の使用、または液相での水性または有機溶媒の使用を含むことができる。現像ステップは、低圧条件(例えば、約1mTorr~約100mTorr)、プラズマ曝露(例えば、真空の存在下)、および/または任意の有用な化学物質(例えば、ハロゲン化物化学物質または水性化学物質)と組み合わせることができる熱条件(例えば、約-10℃~約100℃)などの任意の有用な実験条件を含むことができる。現像は、例えば、HCl、HBr、H2、Cl2、Br2、BCl3、またはそれらの組み合わせなどのハロゲン化物ベースのエッチャント、ならびに本明細書に記載の任意のハロゲン化物ベースの現像プロセス、水性アルカリ現像溶液、または有機現像溶液を含むことができる。追加の現像プロセス条件は、本明細書で説明される。
別の例では、方法は、(例えば、現像後に)パターニングされた膜を硬化させ、それによって基板の上面に配置されたレジストマスクを提供することを含むことができる。硬化ステップは、EUV非露光領域またはEUV露光領域をさらに架橋または反応させる任意の有用なプロセス、例えばプラズマ(例えば、O2、Ar、He、またはCO2プラズマ)への曝露、紫外線放射線への露光、アニーリング(例えば、約180℃~約240℃の温度で)、熱ベーキング、または現像後ベーキング(PDB)ステップに有用であり得るそれらの組み合わせなどのステップを含むことができる。他の例では、PDBステップは、約180℃未満、約200℃未満、または約250℃未満の温度で行われる。追加の適用後プロセスは本明細書で説明され、本明細書に記載の任意の方法に対する任意選択のステップとして行うことができる。
堆積、パターニング、および/または現像ステップ中、任意の有用なタイプの化学物質を用いることができる。そのようなステップは、気相で化学物質を用いる乾式プロセスまたは湿相で化学物質を用いる湿式プロセスに基づくことができる。様々な実施形態は、気相堆積、(EUV)リソグラフィフォトパターニング、乾式剥離、および乾式現像による膜形成のすべての乾式動作を組み合わせることを含む。様々な他の実施形態は、湿式処理動作と有利に組み合わされた本明細書に記載の乾式処理動作、例えば、Inpria Corp.から入手可能なものなどのスピンオンEUVフォトレジスト(湿式プロセス)を含み、乾式現像または本明細書に記載の他の湿式もしくは乾式プロセスと組み合わせることができる。様々な実施形態において、ウエハ洗浄は、本明細書に記載の湿式プロセスであってもよく、他のプロセスは、乾式プロセスである。さらに他の実施形態では、湿式現像プロセスを使用することができる。
本技術の機構、機能、または有用性を限定することなく、本技術の乾式プロセスは、湿式プロセスと比較して様々な利点を提供することができる。例えば、本明細書に記載の乾式気相堆積技法を使用して、スピンコーティング技法を使用して適用され得るよりも薄くて欠陥のない膜を堆積することができ、堆積膜の正確な厚さは、堆積ステップまたはシーケンスの長さを増減するだけで調節および制御することができる。
他の実施形態では、乾式動作と湿式動作を組み合わせて、乾式/湿式プロセスを提供することができる。本明細書のプロセス(例えば、リソグラフィプロセス、堆積プロセス、EUV露光プロセス、現像プロセス、前処理プロセス、適用後プロセスなど)のいずれについても、様々な特定の動作は、湿式、乾式、または湿式および乾式の実施形態を含むことができる。例えば、湿式堆積を乾式現像と組み合わせることができるか、または湿式堆積を湿式現像と組み合わせることができるか、または乾式堆積を湿式現像と組み合わせることができるか、または乾式堆積を乾式現像と組み合わせることができる。次に、これらのいずれも、本明細書で説明される湿式または乾式の適用前および適用後プロセスと組み合わせることができる。
したがって、いくつかの非限定的な実施形態では、乾式プロセスは、より多くの調節可能性を提供し、さらなる臨界寸法(CD)制御およびスカム除去を与えることができる。乾式現像は、性能を改善し(例えば、湿式現像における表面張力によるラインの崩壊を防止する)、かつ/またはスループットを向上させる(例えば、湿式現像トラックを回避することによって)ことができる。他の利点には、有機溶媒現像液の使用の排除、接着の問題に対する感度の低減、湿式トレジスト配合物を適用および除去する必要性の回避(例えば、スカムおよびパターンの歪みの回避)、ラインエッジの粗さの改善、デバイストポグラフィの上への直接のパターニング、ハードマスク化学物質を特定の基板および半導体デバイス設計に合わせて調節する能力の提供、および他の溶解度に基づく制限の回避が含まれ得る。追加の詳細、材料、プロセス、ステップ、および装置は、本明細書で説明される。
有機スズ(II)化合物
Sn(II)前駆体は、放射線に感応するパターニング可能な膜(またはパターニング放射線感受性膜または光パターニング可能な膜)を提供する任意の前駆体(例えば、本明細書に記載)を含むことができる。そのような放射線は、パターニングされたマスクを通して照射することによって提供されるEUV放射線またはDUV放射線を含むことができ、それによってこれはパターニング放射線となる。膜自体は、膜が放射線感受性であるように、そのような放射線に露光されることによって改変され得る。
Sn(II)前駆体は、放射線に感応するパターニング可能な膜(またはパターニング放射線感受性膜または光パターニング可能な膜)を提供する任意の前駆体(例えば、本明細書に記載)を含むことができる。そのような放射線は、パターニングされたマスクを通して照射することによって提供されるEUV放射線またはDUV放射線を含むことができ、それによってこれはパターニング放射線となる。膜自体は、膜が放射線感受性であるように、そのような放射線に露光されることによって改変され得る。
特定の実施形態では、Sn(II)化合物は、有機金属化合物であり、少なくとも1つのSn(II)中心と、1つまたは複数の共試薬および/または逆反応剤と反応することができる少なくとも1つの配位子とを含む。第1の共試薬が有機部分を含む場合、この部分は、配位子と反応するか、または金属中心から配位子を置換し、それによって結合配位子としてその有機部分を金属中心に結合することができる。有機部分自体は、パターニング放射線の存在下で、金属中心からの除去もしくは排除を受けることによって、または膜内の他の部分と反応もしくは重合することなどによって反応することができる。さらに、第2の共試薬がカルコゲンを含む場合、このカルコゲンは金属中心によって還元され、それによって化学的に反応し、カルコゲンが堆積膜に組み込まれることを可能にすることができる。
有機スズ(II)化合物は、任意の有用なSn(II)含有前駆体であり得る。いくつかの実施形態では、有機スズ(II)化合物は、式(I):
L1-M1-L2(I)
を有する構造を含み、
M1は、Sn(II)であり、
L1およびL2の各々は、独立して、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたアルコキシ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アルキル、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、アニオン配位子、中性配位子、または多座配位子であり、
L1およびL2は、M1と一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができる。
L1-M1-L2(I)
を有する構造を含み、
M1は、Sn(II)であり、
L1およびL2の各々は、独立して、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたアルコキシ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アルキル、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、アニオン配位子、中性配位子、または多座配位子であり、
L1およびL2は、M1と一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができる。
いくつかの実施形態では、L1は、-NRN1aRN1bであり、L2は、-NRN2aRN2bであり、各RN1a、RN1b、RN2a、およびRN2bは、独立して、Hまたは任意選択で置換されたアルキルであり、またはRN1bおよびRN2bは、一緒になって、任意選択で置換されたアルキレン、任意選択で置換されたアルケニレン、任意選択で置換されたヘテロアルキレン、または任意選択で置換されたヘテロアルケニレンである。
他の実施形態では、L1およびL2の各々は、-Ri、-ORi、-NRiRii、-N(SiRiRiiRiii)2、および-CRiv(SiRiRiiRiii)2からなる群から選択される。特定の実施形態では、L1およびL2は、一緒になって、M1に結合した二価配位子を形成する。さらなる実施形態では、二価配位子は、-NRi-Ak-NRii-、-NRi-[CRivRv]m-NRii-(例えば、-NRi-[CRivRv]2-NRii-)、または-C(SiRiRiiRiii)2-Ak-C(SiRiRiiRiii)2-である。いくつかの実施形態では、Ri、Rii、およびRiiiの各々は、独立して、任意選択で置換された直鎖アルキルまたは任意選択で置換された分枝アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチルなど)であり、Akは、任意選択で置換されたアルキレンであり、RivおよびRvの各々は、独立して、H、任意選択で置換された直鎖アルキル、または任意選択で置換された分枝アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチルなど)であり、mは、1~3の整数である。
非限定的な例では、有機スズ(II)化合物は、式(V):
MaRb(V)
を有する構造を含み、
Mは、Sn(II)であり、
各Rは、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアルケニル、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアルキニル、任意選択で置換されたアルコキシ、任意選択で置換されたアルカノイルオキシ、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、オキソ、アニオン配位子、中性配位子、または多座配位子であり、
a≧1、およびb≧1である。
式(V)の特定の実施形態では、aは、1であり、bは、1または2である。
MaRb(V)
を有する構造を含み、
Mは、Sn(II)であり、
各Rは、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアルケニル、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアルキニル、任意選択で置換されたアルコキシ、任意選択で置換されたアルカノイルオキシ、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、オキソ、アニオン配位子、中性配位子、または多座配位子であり、
a≧1、およびb≧1である。
式(V)の特定の実施形態では、aは、1であり、bは、1または2である。
別の非限定的な例では、有機スズ(II)化合物は、式(VI):
MaRbLc(VI)
を有する構造を含み、
Mは、Sn(II)であり、
各Rは、独立して、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたアルコキシ、またはLであり、
各Lは、独立して、共試薬もしくは逆反応剤と反応する配位子、アニオン配位子、中性配位子、多座配位子、イオン、または他の部分であり、RおよびLは、Mと一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、またはRおよびLは、一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、
a≧1、b≧1、およびc≧1である。
式(VI)の特定の実施形態では、aは、1であり、bは、1または2であり、cは、1または2である。
MaRbLc(VI)
を有する構造を含み、
Mは、Sn(II)であり、
各Rは、独立して、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたアルコキシ、またはLであり、
各Lは、独立して、共試薬もしくは逆反応剤と反応する配位子、アニオン配位子、中性配位子、多座配位子、イオン、または他の部分であり、RおよびLは、Mと一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、またはRおよびLは、一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、
a≧1、b≧1、およびc≧1である。
式(VI)の特定の実施形態では、aは、1であり、bは、1または2であり、cは、1または2である。
いくつかの実施形態では、有機スズ(II)化合物内の各配位子は、共試薬または逆反応剤と反応するものであり得る。一例では、有機スズ(II)化合物は、式(VI)を有する構造を含み、各Rは、独立して、Lである。別の例では、有機スズ(II)化合物は、式(VI-A):
MaLc(VI-A)
を有する構造を含み、
Mは、Sn(II)であり、
各Lは、独立して、共試薬もしくは逆反応剤と反応する配位子、アニオン配位子、中性配位子、多座配位子、イオン、または他の部分であり、2つのLは、一緒になって、必要に応じてヘテロシクリル基を形成することができ、
a≧1、およびc≧1である。
式(VI-A)の特定の実施形態では、aは、1であり、cは、1または2である。
MaLc(VI-A)
を有する構造を含み、
Mは、Sn(II)であり、
各Lは、独立して、共試薬もしくは逆反応剤と反応する配位子、アニオン配位子、中性配位子、多座配位子、イオン、または他の部分であり、2つのLは、一緒になって、必要に応じてヘテロシクリル基を形成することができ、
a≧1、およびc≧1である。
式(VI-A)の特定の実施形態では、aは、1であり、cは、1または2である。
本明細書のいずれかの式について、各R、L、L1、またはL2は、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアルケニル、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアルキニル、任意選択で置換されたアルコキシ(例えば、-OR1、R1は、任意選択で置換されたアルキルであり得る)、任意選択で置換されたアルカノイルオキシ、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、オキソ、アニオン配位子(例えば、オキシド、クロリド、ヒドリド、アセテート、イミノジアセテートなど)、中性配位子、または多座配位子である。
いくつかの実施形態では、任意選択で置換されたアミノは、-NR1R2であり、各R1およびR2は、独立して、Hまたはアルキルであり、またはR1およびR2は、各々が結合している窒素原子と一緒になって、本明細書で定義されるヘテロシクリル基を形成する。他の実施形態では、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノは、N(SiR1R2R3)2であり、各R1、R2、およびR3は、独立して、任意選択で置換されたアルキルである。さらに他の実施形態では、任意選択で置換されたトリアルキルシリルは、SiR1R2R3であり、各R1、R2、およびR3は、独立して、任意選択で置換されたアルキルである。
他の実施形態では、式は、-NR1R2である第1のR(または第1のLまたはL1)および-NR1R2である第2のR(または第2のLまたはL2)を含み、各R1およびR2は、独立して、Hまたは任意選択で置換されたアルキルであり、または第1のR(または第1のLまたはL1)からのR1および第2のR(または第2のLまたはL2)からのR1は、各々が結合している窒素原子および金属原子と一緒になって、本明細書で定義されるヘテロシクリル基を形成する。さらに他の実施形態では、式は、-OR1である第1のRおよび-OR1である第2のRを含み、各R1は、独立して、Hまたは任意選択で置換されたアルキルであり、または第1のRからのR1および第2のRからのR1は、各々が結合している酸素原子および金属原子と一緒になって、本明細書で定義されるヘテロシクリル基を形成する。
いくつかの実施形態では、R、L、L1、またはL2(例えば、式(I)、(V)、(VI)、または(VI-A)中)の少なくとも1つは、任意選択で置換されたアルキルである。非限定的なアルキル基には、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、またはt-ブチルなど、nが1、2、3、またはそれ以上であるCnH2n+1が挙げられる。様々な実施形態において、R、L、L1、またはL2は、少なくとも1つのベータ水素またはベータフッ素を有する。
いくつかの実施形態では、各R、L、L1、またはL2、または少なくとも1つのR、L、L1、またはL2(例えば、式(I)、(V)、(VI)、または(VI-A)中)は、窒素原子を含むことができる。特定の実施形態では、1つまたは複数のRまたはLは、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたモノアルキルアミノ(例えば、-NR1H、R1は、任意選択で置換されたアルキルである)、任意選択で置換されたジアルキルアミノ(例えば、-NR1R2、各R1およびR2は、独立して、任意選択で置換されたアルキルである)、または任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノであり得る。非限定的なR、L、L1、またはL2置換基には、例えば、-NMe2、-NHMe、-NEt2、-NHEt、-NMeEt、-N(t-Bu)-[CHCH3]2-N(t-Bu)-(tbba)、-N(SiMe3)2、および-N(SiEt3)2が挙げられ得る。
いくつかの実施形態では、各R、L、L1、またはL2、または少なくとも1つのR、L、L1、またはL2(例えば、式(I)、(V)、(VI)、または(VI-A)中)は、ケイ素原子を含むことができる。特定の実施形態では、1つまたは複数のR、L、L1、またはL2は、任意選択で置換されたトリアルキルシリルまたは任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノであり得る。非限定的なR、L、L1、またはL2置換基には、例えば、-SiMe3、-SiEt3、-N(SiMe3)2、および-N(SiEt3)2が挙げられ得る。
いくつかの実施形態では、各R、L、L1、またはL2、または少なくとも1つのR、L、L1、またはL2(例えば、式(I)、(V)、(VI)、または(VI-A)中)は、酸素原子を含むことができる。特定の実施形態では、1つまたは複数のR、L、L1、またはL2は、任意選択で置換されたアルコキシまたは任意選択で置換されたアルカノイルオキシであり得る。非限定的なR、L、L1、またはL2置換基には、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ(i-PrO)、t-ブトキシ(t-BuO)、アセテート(OC(O)-CH3)、および-O=C(CH3)-CH=C(CH3)-O-(acac)が挙げられる。
本明細書のいずれかの式は、1つまたは複数の中性配位子を含むことができる。非限定的な中性配位子には、任意選択で置換されたアミン、任意選択で置換されたエーテル、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアルケン、任意選択で置換されたアルキン、任意選択で置換されたベンゼン、オキソ、または一酸化炭素が挙げられる。
本明細書のいずれかの式は、1つまたは複数の多座(例えば、二座)配位子を含むことができる。非限定的な多座配位子には、ジケトネート(例えば、アセチルアセトネート(acac)または-OC(R1)-Ak-(R1)CO-またはOC(R1)-C(R2)-(R1)CO-)、二座キレート二窒素(例えば、-N(R1)-Ak-N(R1)-または-N(R3)-CR4-CR2=N(R1)-)、芳香族(例えば、-Ar-)、アミジナート(例えば、-N(R1)-C(R2)-N(R1)-)、アミノアルコキシド(例えば、-N(R1)-Ak-O-または-N(R1)2-Ak-O-)、ジアザジエニル(例えば、-N(R1)-C(R2)-C(R2)-N(R1)-)、シクロペンタジエニル、ピラゾレート、任意選択で置換されたヘテロシクリル、任意選択で置換されたアルキレン、または任意選択で置換されたヘテロアルキレンが挙げられる。特定の実施形態では、各R1は、独立して、H、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたハロアルキル、または任意選択で置換されたアリールであり、各R2は、独立して、Hまたは任意選択で置換されたアルキルであり、R3およびR4は、一緒になって、任意選択で置換されたヘテロシクリルを形成し、Akは、任意選択で置換されたアルキレンであり、Arは、任意選択で置換されたアリーレンである。
特定の実施形態では、金属前駆体は、スズを含む。いくつかの実施形態では、スズ前駆体は、SnRまたはSnR2を含み、各Rは、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたC1-12アルキル、任意選択で置換されたC1-12アルコキシ、任意選択で置換されたアミノ(例えば、-NR1R2)、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ(例えば、N(SiR1R2R3)2)、任意選択で置換されたアルカノイルオキシ(例えば、アセテート)、ジケトナート(例えば、OC(R1)-Ak-(R2)CO-)、または二座キレート二窒素(例えば、-N(R1)-Ak-N(R1)-)である。特定の実施形態(例えば、SnRまたはSnR2におけるRについて)では、各R1、R2、およびR3は、独立して、HまたはC1-12アルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t-ブチル、またはネオペンチル)であり、Akは、任意選択で置換されたC1-6アルキレンである。他の非限定的なスズ前駆体には、Sn(tbba)、Sn[N(SiMe3)2]2、Sn(acac)2、スズ(II)ヘキサフルオロアセチルアセトネート(Sn(hfac)2)、およびビス(N,N’-ジ-i-プロピルアセトアミジナト)スズ(II)、2-エチルヘキサン酸スズ(II)、およびスズ(II)メトキシドが挙げられる。
共試薬
本明細書の方法では、1つまたは複数の共試薬を使用して、Sn(II)化合物の配位子と反応するか、または配位子を置換することができる。任意の有用な共試薬を用いることができる(例えば、カルコゲニド前駆体、有機金属化合物、有機スズ(IV)前駆体、タンタル前駆体、ハロゲン化アルキル、還元ガス、および/または逆反応剤)。そのような共試薬は、任意の形態で、例えば、気相として、単独で、または別の共試薬と組み合わせて、ならびに任意選択で不活性ガスまたはキャリアガス(例えば、本明細書に記載のいずれか)と共に提供することができる。
本明細書の方法では、1つまたは複数の共試薬を使用して、Sn(II)化合物の配位子と反応するか、または配位子を置換することができる。任意の有用な共試薬を用いることができる(例えば、カルコゲニド前駆体、有機金属化合物、有機スズ(IV)前駆体、タンタル前駆体、ハロゲン化アルキル、還元ガス、および/または逆反応剤)。そのような共試薬は、任意の形態で、例えば、気相として、単独で、または別の共試薬と組み合わせて、ならびに任意選択で不活性ガスまたはキャリアガス(例えば、本明細書に記載のいずれか)と共に提供することができる。
1つの非限定的な例では、共試薬は、カルコゲニド前駆体である。特定の実施形態では、カルコゲニド前駆体は、式(II-A):
L3-X-L4(II-A)
を有する構造を含み、
Xは、硫黄、セレン、またはテルルであり、
L3およびL4の各々は、独立して、H、任意選択で置換されたアルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチルなど)、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたアルコキシ、または任意選択で置換されたトリアルキルシリルである。
L3-X-L4(II-A)
を有する構造を含み、
Xは、硫黄、セレン、またはテルルであり、
L3およびL4の各々は、独立して、H、任意選択で置換されたアルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチルなど)、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたアルコキシ、または任意選択で置換されたトリアルキルシリルである。
別の例では、共試薬は、ハロゲン化アルキルである。特定の実施形態では、ハロゲン化アルキルは、式(II-B):
L3-Z(II-B)
を有する構造を含み、
Zは、ハロ(例えば、ヨード)であり、L3およびL4の各々は、独立して、任意選択で置換されたアルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチルなど)、任意選択で置換されたアルケニル、または任意選択で置換されたハロアルキルである。
L3-Z(II-B)
を有する構造を含み、
Zは、ハロ(例えば、ヨード)であり、L3およびL4の各々は、独立して、任意選択で置換されたアルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチルなど)、任意選択で置換されたアルケニル、または任意選択で置換されたハロアルキルである。
いくつかの実施形態では、任意選択で置換されたアミノは、-NR1R2を含み、各R1およびR2は、独立して、Hまたは任意選択で置換されたアルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチルなど)であり、またはR1およびR2は、各々が結合している窒素原子と一緒になって、本明細書で定義されるヘテロシクリル基を形成する。他の実施形態では、任意選択で置換されたアルコキシは、OR1を含み、R1は、任意選択で置換されたアルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチルなど)であり得る。さらに他の実施形態では、任意選択で置換されたトリアルキルシリルは、SiR1R2R3であり、各R1、R2、およびR3は、独立して、任意選択で置換されたアルキルである。
いくつかの実施形態では、共試薬は、式(III):
M2aL5 b(III)
を有する構造を含む有機金属化合物であり、
M2は、高いEUV吸収断面積を有する金属または原子であり、
各L5は、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアルケニル、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアルキニル、任意選択で置換されたアルコキシ、任意選択で置換されたアルカノイルオキシ、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、アニオン配位子、中性配位子、または多座配位子であり、
a≧1、およびb≧1である。
M2aL5 b(III)
を有する構造を含む有機金属化合物であり、
M2は、高いEUV吸収断面積を有する金属または原子であり、
各L5は、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアルケニル、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアルキニル、任意選択で置換されたアルコキシ、任意選択で置換されたアルカノイルオキシ、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、アニオン配位子、中性配位子、または多座配位子であり、
a≧1、およびb≧1である。
特定の実施形態では、M2は、スズ(IV)または本明細書に記載の別の金属である(例えば、式(V)、(VI)、(VI-A)、(VII)、(VIII)、(VIII-A)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、または(XIV)のいずれかについて)。いくつかの実施形態では、L5は、式(I)、(II-A)、(II-B)、(III-A)、(IV)、(IV-A)、(V)、(VI)、(VI-A)、(VII)、(VIII)、(VIII-A)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、または(XIV)のいずれかについて本明細書に記載される任意のR、L、L1、L2、L3、L4、またはL6である。
他の実施形態では、有機金属化合物は、式(III-A):
M2aR1 cL6 d(III-A)
を有する構造を含み、
M2は、金属であり、
各R1は、独立して、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、またはL6であり、
各L6は、独立して、共試薬および/または逆反応剤と反応する配位子、イオン、または他の部分であり、R1およびL6は、M2と一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、またはR1およびL6は、一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、a≧1、c≧1、およびd≧1である。
M2aR1 cL6 d(III-A)
を有する構造を含み、
M2は、金属であり、
各R1は、独立して、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、またはL6であり、
各L6は、独立して、共試薬および/または逆反応剤と反応する配位子、イオン、または他の部分であり、R1およびL6は、M2と一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、またはR1およびL6は、一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、a≧1、c≧1、およびd≧1である。
いくつかの実施形態では、各R1は、L6であり、および/またはM2は、スズ(IV)である。特定の実施形態では、各L6は、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換された(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、または任意選択で置換されたアルコキシである。特定の実施形態では、M2は、本明細書に記載のいずれかの金属である(例えば、式(V)、(VI)、(VI-A)、(VII)、(VIII)、(VIII-A)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、または(XIV)のいずれかについて)。いくつかの実施形態では、L6は、式(I)、(II-A)、(II-B)、(III)、(IV)、(IV-A)、(V)、(VI)、(VI-A)、(VII)、(VIII)、(VIII-A)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、または(XIV)のいずれかについて本明細書に記載される任意のR、L、L1、L2、L3、L4、またはL5である。
さらに別の有機金属化合物が、本明細書で説明される。例えば、有機金属化合物は、以下で説明されるように、式(VII)、(VIII)、(VIII-A)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、または(XIV)の構造を有する任意のものであり得る。
いくつかの実施形態では、共試薬は、タンタル前駆体である。
特定の実施形態では、タンタル前駆体は、式(IV):
TaRbLc(IV)
を有する構造を含み、
各Rは、独立して、EUV不安定基、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたイミノ、または任意選択で置換されたアルキレンであり、
各Lは、独立して、還元ガスと反応する配位子または他の部分であり、RおよびLは、Taと一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、またはRおよびLは、一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、
b≧0、および
c≧1である。
特定の実施形態では、タンタル前駆体は、式(IV):
TaRbLc(IV)
を有する構造を含み、
各Rは、独立して、EUV不安定基、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたイミノ、または任意選択で置換されたアルキレンであり、
各Lは、独立して、還元ガスと反応する配位子または他の部分であり、RおよびLは、Taと一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、またはRおよびLは、一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、
b≧0、および
c≧1である。
いくつかの実施形態(例えば、式(IV)の)では、RおよびLは、式(I)、(II-A)、(II-B)、(III)、(III-A)、(IV-A)、(V)、(VI)、(VI-A)、(VII)、(VIII)、(VIII-A)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、または(XIV)のいずれかについて本明細書に記載される任意のR、L、L1、L2、L3、L4、L5、またはL6であり得る。非限定的なEUV不安定基には、分枝または直鎖アルキル基、ならびにベータ水素またはベータフッ素を有するものが挙げられる。非限定的なアルキル基には、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、またはt-ブチルなど、nが1、2、3、またはそれ以上であるCnH2n+1が挙げられる。
特定の実施形態(例えば、式(IV)の)では、各Lは、独立して、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ(例えば、-NR1R2、各R1およびR2は、独立して、Hまたはアルキルであり、またはR1およびR2は、各々が結合している窒素原子と一緒になって、本明細書で定義されるヘテロシクリル基を形成する)、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ(例えば、N(SiR1R2R3)2、各R1、R2、およびR3は、独立して、任意選択で置換されたアルキルである)、任意選択で置換されたトリアルキルシリル(例えば、SiR1R2R3、各R1、R2、およびR3は、独立して、任意選択で置換されたアルキルである)、または二価配位子(例えば、式(IV-A)のものを含む、本明細書に記載のいずれか)である。
他の実施形態では、タンタル前駆体は、式(IV-A):
R=Ta(L)b(IV-A)
を有する構造を含み、
Rは、=NRiまたは=CRiRiiであり、
各Lは、独立して、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、またはTaに結合した二価配位子であり、二価配位子は、-NRi-Ak-NRii-であり、
各RiおよびRiiは、独立して、H、任意選択で置換された直鎖アルキル、任意選択で置換された分岐アルキル、または任意選択で置換されたシクロアルキルであり、
Akは、任意選択で置換されたアルキレンまたは任意選択で置換されたアルケニレンであり、
b≧1である。
R=Ta(L)b(IV-A)
を有する構造を含み、
Rは、=NRiまたは=CRiRiiであり、
各Lは、独立して、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、またはTaに結合した二価配位子であり、二価配位子は、-NRi-Ak-NRii-であり、
各RiおよびRiiは、独立して、H、任意選択で置換された直鎖アルキル、任意選択で置換された分岐アルキル、または任意選択で置換されたシクロアルキルであり、
Akは、任意選択で置換されたアルキレンまたは任意選択で置換されたアルケニレンであり、
b≧1である。
いくつかの実施形態(例えば、式(IV-A)の)では、RおよびLは、式(I)、(II-A)、(II-B)、(III)、(III-A)、(IV)、(V)、(VI)、(VI-A)、(VII)、(VIII)、(VIII-A)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、または(XIV)のいずれかについて本明細書に記載される任意のR、L、L1、L2、L3、L4、L5、またはL6であり得る。
いくつかの実施形態では、共試薬は、ハロゲン化アルキルである。非限定的なハロゲン化アルキルには、R-Xが挙げられ、Rは、任意選択で置換されたアルキルまたは任意選択で置換されたハロアルキルであり、Xは、ハロである。
他の実施形態では、共試薬は、還元ガスである。非限定的な還元ガスには、水素(H2)、アンモニア(NH3)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。そのような還元ガスは、カルコゲニド前駆体(例えば、本明細書のいずれか)またはタンタル前駆体(例えば、本明細書のいずれか)と共に用いることができる。
さらに他の実施形態では、共試薬は、逆反応剤(例えば、酸素含有逆反応剤)である。非限定的な逆反応剤には、O2、O3、水、過酸化物、過酸化水素、酸素プラズマ、水プラズマ、アルコール、ジヒドロキシアルコール、ポリヒドロキシアルコール、フッ素化ジヒドロキシアルコール、フッ素化ポリヒドロキシアルコール、フッ素化グリコール、ギ酸、およびヒドロキシル部分の他の源、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。そのような逆反応剤を本明細書の任意のプロセスまたは方法で用いて、膜内に金属-酸素結合を提供することができる。
様々な実施形態において、逆反応剤は、隣接する金属原子間に酸素ブリッジを形成することによってSn(II)化合物または金属含有共試薬と反応する。他の潜在的な逆反応剤には、硫黄ブリッジを介して金属原子を架橋することができる硫化水素および二硫化水素、ならびにテルルブリッジを介して金属原子を架橋することができるビス(トリメチルシリル)テルルが挙げられる。加えて、ヨウ化水素を利用して、ヨウ素を膜に組み込むことができる。
特定の実施形態では、逆反応剤は、有機スズ(II)化合物(例えば、Sn-O結合を提供するために)、カルコゲニド前駆体(例えば、M-X結合を有するM-O結合を提供するために、Xは、S、Se、またはTeである)、有機金属化合物(例えば、M2-O結合を提供するために、M2は、有機金属化合物中に存在する)、有機スズ(IV)前駆体(例えば、Sn-O結合を提供するために)、タンタル前駆体(例えば、Ta-OまたはTa-N結合を提供するために)、ハロゲン化アルキル(例えば、Sn(II)をハロゲン化アルキルと反応させた後に存在するSn(IV)と反応させるために)、および/または還元ガスと共に用いられる。
さらなる金属前駆体
本明細書の方法は、任意の有用な共試薬と組み合わせて使用されるSn(II)化合物を含むことができる。特定の例では、共試薬は、カルコゲン(例えば、カルコゲニド前駆体におけるような)、金属(例えば、有機金属化合物におけるような)、またはタンタル(例えば、タンタル前駆体におけるような)を有する前駆体を含むことができる。これらに加えて、共試薬はまた、以下で説明されるさらなる金属前駆体を含むことができる。
本明細書の方法は、任意の有用な共試薬と組み合わせて使用されるSn(II)化合物を含むことができる。特定の例では、共試薬は、カルコゲン(例えば、カルコゲニド前駆体におけるような)、金属(例えば、有機金属化合物におけるような)、またはタンタル(例えば、タンタル前駆体におけるような)を有する前駆体を含むことができる。これらに加えて、共試薬はまた、以下で説明されるさらなる金属前駆体を含むことができる。
金属前駆体は、任意の有用な数およびタイプの配位子を有することができる。いくつかの実施形態では、配位子は、共試薬および/または逆反応剤の存在下で、またはパターニング放射線の存在下で反応するその能力によって特徴付けることができる。例えば、金属前駆体は、金属中心間の連結(例えば、-O-連結)を導入することができる逆反応剤と反応する配位子(例えば、ジアルキルアミノ基またはアルコキシ基)を含むことができる。別の例では、金属前駆体は、パターニング放射線の存在下で脱離する配位子を含むことができる。そのような配位子は、ベータ水素を有する分枝または直鎖アルキル基を含むことができる。
金属前駆体は、有機金属剤、金属ハロゲン化物、またはキャッピング剤(例えば、本明細書に記載のような)などの任意の有用な金属含有前駆体であり得る。非限定的な例では、金属前駆体は、式(VII):
MaRb(VII)
を有する構造を含み、
Mは、高いEUV吸収断面積を有する金属または原子であり、
Rは、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアルケニル、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアルキニル、任意選択で置換されたアルコキシ、任意選択で置換されたアルカノイルオキシ、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、オキソ、アニオン配位子、中性配位子、または多座配位子であり、
a≧1、およびb≧1である。
MaRb(VII)
を有する構造を含み、
Mは、高いEUV吸収断面積を有する金属または原子であり、
Rは、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアルケニル、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアルキニル、任意選択で置換されたアルコキシ、任意選択で置換されたアルカノイルオキシ、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、オキソ、アニオン配位子、中性配位子、または多座配位子であり、
a≧1、およびb≧1である。
別の非限定的な例では、金属前駆体は、式(VIII):
MaRbLc(VIII)
を有する構造を含み、
Mは、高いEUV吸収断面積を有する金属または原子であり、
各Rは、独立して、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたアルコキシ、またはLであり、
各Lは、独立して、共試薬および/もしくは逆反応剤と反応する配位子、アニオン配位子、中性配位子、多座配位子、イオン、または他の部分であり、RおよびLは、Mと一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、またはRおよびLは、一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、
a≧1、b≧1、およびc≧1である。
MaRbLc(VIII)
を有する構造を含み、
Mは、高いEUV吸収断面積を有する金属または原子であり、
各Rは、独立して、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたアルコキシ、またはLであり、
各Lは、独立して、共試薬および/もしくは逆反応剤と反応する配位子、アニオン配位子、中性配位子、多座配位子、イオン、または他の部分であり、RおよびLは、Mと一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、またはRおよびLは、一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、
a≧1、b≧1、およびc≧1である。
いくつかの実施形態では、金属前駆体内の各配位子は、共試薬および/または逆反応剤と反応する配位子であり得る。一例では、金属前駆体は、式(VIII)を有する構造を含み、各 R は、独立して、 L である。別の例では、金属前駆体は、式(VIII-A):
MaLc(VIII-A)
を有する構造を含み、
Mは、高いEUV吸収断面積を有する金属または原子であり、
各Lは、独立して、共試薬および/もしくは逆反応剤と反応する配位子、アニオン配位子、中性配位子、多座配位子、イオン、または他の部分であり、2つのLは、一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、
a≧1、およびc≧1である。
式(VIII-A)の特定の実施形態では、aは、1である。さらなる実施形態では、cは、2、3、または4である。
MaLc(VIII-A)
を有する構造を含み、
Mは、高いEUV吸収断面積を有する金属または原子であり、
各Lは、独立して、共試薬および/もしくは逆反応剤と反応する配位子、アニオン配位子、中性配位子、多座配位子、イオン、または他の部分であり、2つのLは、一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、
a≧1、およびc≧1である。
式(VIII-A)の特定の実施形態では、aは、1である。さらなる実施形態では、cは、2、3、または4である。
本明細書のいずれかの式について、Mは、高いパターニング放射線吸収断面積(例えば、1×107cm2/mol以上のEUV吸収断面積)を有する金属、メタロイド、または原子であり得る。いくつかの実施形態では、Mは、スズ(Sn)、テルル(Te)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)、タンタル(Ta)、セシウム(Cs)、インジウム(In)、モリブデン(Mo)、ハフニウム(Hf)、ヨウ素(I)、ジルコニウム(Zr)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、銀(Ag)、白金(Pt)、および鉛(Pb)である。さらなる実施形態では、式(VII)、(VIII)、または(VIII-A)において、Mは、Snであり、aは、1であり、cは、4である。他の実施形態では、式(VII)、(VIII)、または(VIII-A)において、Mは、Snであり、aは、1であり、cは、1または2である。特定の実施形態では、Mは、Sn(II)(例えば、式(VII)、(VIII)、または(VIII-A)中)であり、それによってSn(II)ベースの化合物である金属前駆体を提供する。他の実施形態では、Mは、Sn(IV)(例えば、式(VII)、(VIII)、または(VIII-A)中)であり、それによってSn(IV)ベースの化合物である金属前駆体を提供する。特定の実施形態では、前駆体は、ヨウ素を含む(例えば、過ヨウ素酸塩におけるような)。
本明細書のいずれかの式について、各RまたはLは、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアルケニル、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアルキニル、任意選択で置換されたアルコキシ(例えば、OR1、R1は、任意選択で置換されたアルキルであり得る)、任意選択で置換されたアルカノイルオキシ、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、オキソ、アニオン配位子(例えば、オキシド、クロリド、ヒドリド、アセテート、イミノジアセテートなど)、中性配位子、または多座配位子である。
いくつかの実施形態では、任意選択で置換されたアミノは、-NR1R2であり、各R1およびR2は、独立して、Hまたはアルキルであり、またはR1およびR2は、各々が結合している窒素原子と一緒になって、本明細書で定義されるヘテロシクリル基を形成する。他の実施形態では、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノは、N(SiR1R2R3)2であり、各R1、R2、およびR3は、独立して、任意選択で置換されたアルキルである。さらに他の実施形態では、任意選択で置換されたトリアルキルシリルは、SiR1R2R3であり、各R1、R2、およびR3は、独立して、任意選択で置換されたアルキルである。
他の実施形態では、式は、-NR1R2である第1のR(または第1のL)および-NR1R2である第2のR(または第2のL)を含み、各R1およびR2は、独立して、Hまたは任意選択で置換されたアルキルであり、または第1のR(または第1のL)からのR1および第2のR(または第2のL)からのR1は、各々が結合している窒素原子および金属原子と一緒になって、本明細書で定義されるヘテロシクリル基を形成する。さらに他の実施形態では、式は、-OR1である第1のRおよび-OR1である第2のRを含み、各R1は、独立して、Hまたは任意選択で置換されたアルキルであり、または第1のRからのR1および第2のRからのR1は、各々が結合している酸素原子および金属原子と一緒になって、本明細書で定義されるヘテロシクリル基を形成する。
いくつかの実施形態では、RまたはL(例えば、式(VII)、(VIII)、または(VIII-A)中)の少なくとも1つは、任意選択で置換されたアルキルである。非限定的なアルキル基には、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、またはt-ブチルなど、nが1、2、3、またはそれ以上であるCnH2n+1が挙げられる。様々な実施形態において、RまたはLは、少なくとも1つのベータ水素またはベータフッ素を有する。
いくつかの実施形態では、各RまたはL、または少なくとも1つのRまたはL(例えば、式(VII)、(VIII)、または(VIII-A)中)は、ハロである。特に、金属前駆体は、金属ハロゲン化物であり得る。非限定的な金属ハロゲン化物には、SnBr4、SnCl4、SnI4、およびSbCl3が挙げられる。
いくつかの実施形態では、各RまたはL、または少なくとも1つのRまたはL(例えば、式(VII)、(VIII)、または(VIII-A)中)は、窒素原子を含むことができる。特定の実施形態では、1つまたは複数のRまたはLは、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたモノアルキルアミノ(例えば、NR1H、R1は、任意選択で置換されたアルキルである)、任意選択で置換されたジアルキルアミノ(例えば、-NR1R2、各R1およびR2は、独立して、任意選択で置換されたアルキルである)、または任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノであり得る。非限定的なRおよびL置換基には、例えば、-NMe2、-NHMe、-NEt2、-NHEt、-NMeEt、-N(t-Bu)-[CHCH3]2-N(t-Bu)-(tbba)、-N(SiMe3)2、および-N(SiEt3)2が挙げられ得る。
いくつかの実施形態では、各RまたはL、または少なくとも1つのRまたはL(例えば、式(VII)、(VIII)、または(VIII-A)中)は、ケイ素原子を含むことができる。特定の実施形態では、1つまたは複数のRまたはLは、任意選択で置換されたトリアルキルシリルまたは任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノであり得る。非限定的なRまたはL置換基には、例えば、-SiMe3、-SiEt3、-N(SiMe3)2、および-N(SiEt3)2が挙げられ得る。
いくつかの実施形態では、各RまたはL、または少なくとも1つのRまたはL(例えば、式(VII)、(VIII)、または(VIII-A)中)は、酸素原子を含むことができる。特定の実施形態では、1つまたは複数のRまたはLは、任意選択で置換されたアルコキシまたは任意選択で置換されたアルカノイルオキシであり得る。非限定的なRまたはL置換基には、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ(i-PrO)、t-ブトキシ(t-BuO)、アセテート(OC(O)-CH3)、および-O=C(CH3)-CH=C(CH3)-O-(acac)が挙げられる。
本明細書のいずれかの式は、1つまたは複数の中性配位子を含むことができる。非限定的な中性配位子には、任意選択で置換されたアミン、任意選択で置換されたエーテル、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアルケン、任意選択で置換されたアルキン、任意選択で置換されたベンゼン、オキソ、または一酸化炭素が挙げられる。
本明細書のいずれかの式は、1つまたは複数の多座(例えば、二座)配位子を含むことができる。非限定的な多座配位子には、ジケトネート(例えば、アセチルアセトネート(acac)または-OC(R1)-Ak-(R1)CO-またはOC(R1)-C(R2)-(R1)CO-)、二座キレート二窒素(例えば、-N(R1)-Ak-N(R1)-または-N(R3)-CR4-CR2=N(R1)-)、芳香族(例えば、-Ar-)、アミジナート(例えば、-N(R1)-C(R2)-N(R1)-)、アミノアルコキシド(例えば、-N(R1)-Ak-O-または-N(R1)2-Ak-O-)、ジアザジエニル(例えば、-N(R1)-C(R2)-C(R2)-N(R1)-)、シクロペンタジエニル、ピラゾレート、任意選択で置換されたヘテロシクリル、任意選択で置換されたアルキレン、または任意選択で置換されたヘテロアルキレンが挙げられる。特定の実施形態では、各R1は、独立して、H、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたハロアルキル、または任意選択で置換されたアリールであり、各R2は、独立して、Hまたは任意選択で置換されたアルキルであり、R3およびR4は、一緒になって、任意選択で置換されたヘテロシクリルを形成し、Akは、任意選択で置換されたアルキレンであり、Arは、任意選択で置換されたアリーレンである。
特定の実施形態では、金属前駆体は、スズを含む。いくつかの実施形態では、スズ前駆体は、SnRまたはSnR2またはSnR4またはR3SnSnR3を含み、各Rは、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたC1-12アルキル、任意選択で置換されたC1-12アルコキシ、任意選択で置換されたアミノ(例えば、-NR1R2)、任意選択で置換されたC2-12アルケニル、任意選択で置換されたC2-12アルキニル、任意選択で置換されたC3-8シクロアルキル、任意選択で置換されたアリール、シクロペンタジエニル、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ(例えば、N(SiR1R2R3)2)、任意選択で置換されたアルカノイルオキシ(例えば、アセテート)、ジケトナート(例えば、OC(R1)-Ak-(R2)CO-)、または二座キレート二窒素(例えば、-N(R1)-Ak-N(R1)-)である。特定の実施形態では、各R1、R2、およびR3は、独立して、HまたはC1-12アルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t-ブチル、またはネオペンチル)であり、Akは、任意選択で置換されたC1-6アルキレンである。非限定的なスズ前駆体には、SnF2、SnH4、SnBr4、SnCl4、SnI4、テトラメチルスズ(SnMe4)、テトラエチルスズ(SnEt4)、塩化トリメチルスズ(SnMe3Cl)、二塩化ジメチルスズ(SnMe2Cl2)、三塩化メチルスズ(SnMeCl3)、テトラアリルスズ、テトラビニルスズ、ヘキサフェニルジスズ(IV)(Ph3Sn-SnPh3、Phは、フェニルである)、ジブチルジフェニルスズ(SnBu2Ph2)、トリメチル(フェニル)スズ(SnMe3Ph)、トリメチル(フェニルエチニル)スズ、水素化トリシクロヘキシルスズ、水素化トリブチルスズ(SnBu3H)、ジアセテートジブチルスズ(SnBu2(CH3COO)2)、スズ(II)アセチルアセトネート(Sn(acac)2)、SnBu3(OEt)、SnBu2(OMe)2、SnBu3(OMe)、Sn(t-BuO)4、Sn(n-Bu)(t-BuO)3、テトラキス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(NMe2)4)、テトラキス(エチルメチルアミノ)スズ(Sn(NMeEt)4)、テトラキス(ジエチルアミノ)スズ(IV)(Sn(NEt2)4)、(ジメチルアミノ)トリメチルスズ(IV)(Sn(Me)3(NMe2)、Sn(i-Pr)(NMe2)3、Sn(n-Bu)(NMe2)3、Sn(s-Bu)(NMe2)3、Sn(i-Bu)(NMe2)3、Sn(t-Bu)(NMe2)3、Sn(t-Bu)2(NMe2)2、Sn(t-Bu)(NEt2)3、Sn(tbba)、Sn(II)(1,3-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4,5-ジメチル-(4R,5R)-1,3,2-ジアザスタノリジン-2-イリデン)、またはビス[ビス(トリメチルシリル)アミノ]スズ(Sn[N(SiMe3)2]2)が挙げられる。
他の実施形態では、金属前駆体は、BiR3などのビスマスを含み、各Rは、独立して、ハロ、任意選択で置換されたC1-12アルキル、モノ-C1-12アルキルアミノ(例えば、NR1H)、ジ-C1-12アルキルアミノ(例えば、-NR1R2)、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ(例えば、N(SiR1R2R3)2)、またはジケトナート(例えば、OC(R4)-Ak-(R5)CO-)である。特定の実施形態では、各R1、R2、およびR3は、独立して、C1-12アルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t-ブチル、またはネオペンチル)であり、各R4およびR5は、独立して、Hまたは任意選択で置換されたC1-12アルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t-ブチル、またはネオペンチル)である。非限定的なビスマス前駆体には、BiCl3、BiMe3、BiPh3、Bi(NMe2)3、Bi[N(SiMe3)2]3、およびBi(thd)3が挙げられ、thdは、2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオネートである。
他の実施形態では、金属前駆体は、TeR2またはTeR4などのテルルを含み、各Rは、独立して、ハロ、任意選択で置換されたC1-12アルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t-ブチル、およびネオペンチル)、任意選択で置換されたC1-12アルコキシ、任意選択で置換されたアリール、ヒドロキシル、オキソ、または任意選択で置換されたトリアルキルシリルである。非限定的なテルル前駆体には、ジメチルテルル(TeMe2)、ジエチルテルル(TeEt2)、ジ(n-ブチル)テルル(Te(n-Bu)2)、ジ(イソプロピル)テルル(Te(i-Pr)2)、ジ(t-ブチル)テルル(Te(t-Bu)2)、水素化t-ブチルテルル(Te(t-Bu)(H))、Te(OEt)4、ビス(トリメチルシリル)テルル(Te(SiMe3)2)、およびビス(トリエチルシリル)テルル(Te(SiEt3)2)が挙げられる。
金属前駆体はまた、セシウムを含むことができる。非限定的なセシウム前駆体には、Cs(OR)が挙げられ、Rは、任意選択で置換されたC1-12アルキルまたは任意選択で置換されたアリールである。他のセシウム前駆体には、Cs(Ot-Bu)およびCs(Oi-Pr)が挙げられる。
金属前駆体は、SbR3などのアンチモンを含むことができ、各Rは、独立して、ハロ、任意選択で置換されたC1-12アルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t-ブチル、およびネオペンチル)、任意選択で置換されたC1-12アルコキシ、または任意選択で置換されたアミノ(例えば、-NR1R2、各R1およびR2は、独立して、Hまたは任意選択で置換されたC1-12アルキルである)である。非限定的なアンチモン前駆体には、SbCl3、Sb(OEt)3、Sb(On-Bu)3、およびSb(NMe2)3が挙げられる。
他の金属前駆体には、InR3などのインジウム前駆体が挙げられ、各Rは、独立して、ハロ、任意選択で置換されたC1-12アルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t-ブチル、およびネオペンチル)、またはジケトナート(例えば、OC(R4)-Ak-(R5)CO-、各R4およびR5は、独立して、HまたはC1-12アルキルである)である。非限定的なインジウム前駆体には、InCpが挙げられ、Cpは、シクロペンタジエニル、InCl3、InMe3、In(acac)3、In(CF3COCHCOCH3)3、およびIn(thd)3である。
さらに他の金属前駆体には、MoR4、MoR5、またはMoR6などのモリブデン前駆体が挙げられ、各Rは、独立して、任意選択で置換されたC1-12アルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t-ブチル、およびネオペンチル)、任意選択で置換されたアリル(例えば、C3H5などのアリル、またはC5H5Oなどのアリルの酸化物)、任意選択で置換されたアルキルイミド(例えば、=N-R1)、アセトニトリル、任意選択で置換されたアミノ(例えば、-NR1R2)、ハロ(例えば、クロロまたはブロモ)、カルボニル、ジケトネート(例えば、OC(R3)-Ak-(R3)CO-)、または二座キレート二窒素(例えば、-N(R3)-Ak-N(R3)-または-N(R4)-CR5-CR2=N(R3)-)である。特定の実施形態では、各R1および各R2は、独立して、Hまたは任意選択で置換されたアルキルであり、各R3は、独立して、H、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたハロアルキル、または任意選択で置換されたアリールであり、R4およびR5は、一緒になって、任意選択で置換されたヘテロシクリルを形成する。非限定的なモリブデン前駆体には、Mo(CO)6、ビス(t-ブチルイミド)ビス(ジメチルアミノ)モリブデン(VI)またはMo(NMe2)2(=Nt-Bu)2、二酸化モリブデン(VI)ビス(2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオネート)またはMo(=O)2(thd)2、またはMo(η3-アリル)X(CO)2(CH3CN)2などのモリブデンアリル錯体が挙げられ、アリルは、C3H5またはC5H5Oであり得、Xは、Cl、Br、またはアルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t-ブチル、またはネオペンチル)であり得る。
金属前駆体はまた、HfR3またはHfR4などのハフニウム前駆体を含むことができ、各Rは、独立して、任意選択で置換されたC1-12アルキル、任意選択で置換されたC1-12アルコキシ、モノ-C1-12アルキルアミノ(例えば、NR1H、R1は、任意選択で置換されたC1-12アルキルである)、ジ-C1-12アルキルアミノ(例えば、-NR1R2、各R1およびR2は、独立して、任意選択で置換されたC1-12アルキルである)、任意選択で置換されたアリール(例えば、フェニル、ベンゼン、またはシクロペンタジエニル、ならびにそれらの置換形態)、任意選択で置換されたアリル(例えば、アリルまたはアリルオキシド)、またはジケトナート(例えば、OC(R4)-Ak-(R5)CO-、各R4およびR5は、独立して、Hまたは任意選択で置換されたC1-12アルキルである)である。非限定的なハフニウム前駆体には、Hf(i-Pr)(NMe2)3、R1がHまたはアルキルであるHf(η-C6H5R1)(η-C3H5)2、R1、R2、およびR3の各々が、独立して、任意選択で置換されたC1-12アルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t-ブチル、またはネオペンチル)であるHfR1(NR2R3)3、HfCp2Me2、Hf(Ot-Bu)4、Hf(OEt)4、Hf(NEt2)4、Hf(NMe2)4、Hf(NMeEt)4、およびHf(thd)4が挙げられる。
さらに他の金属前駆体および非限定的な置換基が、本明細書で説明される。例えば、金属前駆体は、上述の式(VII)、(VIII)、もしくは(VIII-A)、または以下で説明される式(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、もしくは(XIV)の構造を有する任意のものであり得る。本明細書に記載の置換基M、R、X、またはLのいずれも、式(VII)、(VIII)、(VIII-A)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、または(XIV)のいずれにも用いることができる。
Sn(II)化合物、共試薬、および/または逆反応剤中に存在する様々な原子は、勾配膜内に提供することができる。本明細書で説明される技法のいくつかの実施形態では、フォトレジスト(PR)膜におけるEUV感度をさらに改善することができる非限定的な戦略は、膜組成が垂直方向に傾斜し、深さに依存するEUV感度をもたらす膜を形成することである。吸収係数が高い均質なPRでは、膜の深さ全体にわたって光強度が減少するため、底部が十分に露出されることを確実にするためにより高いEUV線量が必要となる。膜の上部に対して膜の底部で高いEUV吸収率を有する原子の密度を増加させることによって(すなわち、EUV吸収の増加に伴う勾配を形成することによって)、利用可能なEUV光子をより効率的に使用することが可能になる一方で、吸収(および二次電子の効果)をより高度に吸収する膜の底部に向かってより均一に分布させる。1つの非限定的な例では、勾配膜は、膜の底部に向かって(例えば、基板により近い)Te、I、または他の原子を含む。
PR膜における垂直組成勾配を操作する戦略は、MLD、CVD、およびALDなどの乾式堆積法に特に適用可能であり、堆積中の異なる反応剤間の流量比を調節することによって実現することができる。操作可能な組成勾配のタイプには、異なる高吸収性金属間の比率、EUV切断可能な有機基を有する金属原子の割合、高吸収元素を含む共試薬および/または逆反応剤の割合、ならびに上記の組み合わせが挙げられる。
EUV PR膜における組成勾配は、追加の利点ももたらすことができる。例えば、膜の底部における高密度の高EUV吸収元素は、膜の上部をより良好に露出させることができるより多くの二次電子を効果的に生成することができる。加えて、そのような組成勾配はまた、嵩高い末端置換基に結合していないEUV吸収種のより高い割合と直接相関することができる。例えば、Snベースのレジストの場合、4つの脱離基を有するスズ前駆体の組み込みが可能であり、それによって界面でのSn-O-基板結合の形成が促進されて接着が改善される。
このような勾配膜は、本明細書に記載の任意の金属前駆体(例えば、スズまたは非スズ前駆体)、共試薬、および/または逆反応剤を使用することによって形成することができる。さらに他の膜、方法、前駆体、および他の化合物は、2019年10月2日に出願された米国仮特許出願第62/909,430号、および2020年10月1日に出願され、国際公開番号WO2021/067632号として公開された国際出願第PCT/US20/53856号(その各々は、SUBSTRATE SURFACE MODIFICATION WITH HIGH EUV ABSORBERS FOR HIGH PERFORMANCE EUV PHOTORESISTSと題する)、ならびに2020年6月24日に出願され、PHOTORESIST WITH MULTIPLE PATTERNING RADIATION-ABSORBING ELEMENTS AND/OR VERTICAL COMPOSITION GRADIENTと題する国際出願第PCT/US20/70172号に記載されており、EUVレジストマスクを形成するための直接光パターニング可能な金属酸化物膜の組成、堆積、およびパターニングに少なくとも関連する上記の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
さらに、2つ以上の異なる前駆体を各層(例えば、膜)内で用いることができる。例えば、本明細書の任意の金属含有前駆体の2つ以上を用いて、合金を形成することができる。1つの非限定的な例では、テルル化スズは、RTeH、RTeD、またはTeR2前駆体と共に-NR2配位子を含むスズ前駆体を用いることによって形成することができ、Rは、アルキル、特にt-ブチルまたはi-プロピルである。別の例では、トリアルキルシリル配位子(例えば、ビス(トリメチルシリル)テルル)を含むテルル含有前駆体と共にアルコキシまたはハロ配位子(例えば、SbCl3)を含む第1の金属前駆体を使用することによって、金属テルル化物を形成することができる。
さらに他の例示的なEUV感受性材料、ならびに処理方法および装置は、米国特許第9,996,004号および国際特許公開番号WO2019/217749号に記載されており、上記の各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で説明されるように、本明細書の膜、層、および方法は、任意の有用な前駆体と共に用いることができる。場合によっては、金属前駆体は、以下の式(IX):
MXn(IX)
を有する金属ハロゲン化物を含み、
Mの選択に応じて、Mは、金属であり、Xは、ハロであり、nは、2~4である。Mについての例示的な金属には、Sn、Te、Bi、またはSbが挙げられる。例示的な金属ハロゲン化物には、SnBr4、SnCl4、SnI4、およびSbCl3が挙げられる。
MXn(IX)
を有する金属ハロゲン化物を含み、
Mの選択に応じて、Mは、金属であり、Xは、ハロであり、nは、2~4である。Mについての例示的な金属には、Sn、Te、Bi、またはSbが挙げられる。例示的な金属ハロゲン化物には、SnBr4、SnCl4、SnI4、およびSbCl3が挙げられる。
別の非限定的な金属含有前駆体は、式(X):
MRn(X)
を有する構造を含み、
Mは、金属であり、各Rは、独立して、H、任意選択で置換されたアルキル、アミノ(例えば、-NR2、各Rは、独立して、アルキルである)、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ(例えば、-N(SiR3)2、各Rは、独立して、アルキルである)、または任意選択で置換されたトリアルキルシリル(例えば、-SiR3、各Rは、独立して、アルキルである)であり、Mの選択に応じて、nは、2~4である。Mについての例示的な金属には、Sn、Te、Bi、またはSbが挙げられる。アルキル基は、CnH2n+1であってもよく、nは、1、2、3、またはそれ以上である。例示的な有機金属剤には、SnMe4、SnEt4、TeRn、RTeR、水素化t-ブチルテルル(Te(t-Bu)(H))、ジメチルテルル(TeMe2)、ジ(t-ブチル)テルル(Te(t-Bu)2)、ジ(イソプロピル)テルル(Te(i-Pr)2)、ビス(トリメチルシリル)テルル(Te(SiMe3)2)、ビス(トリエチルシリル)テルル(Te(SiEt3)2)、トリス(ビス(トリメチルシリル)アミド)ビスマス(Bi[N(SiMe3)2]3)、Sb(NMe2)3などが挙げられる。
MRn(X)
を有する構造を含み、
Mは、金属であり、各Rは、独立して、H、任意選択で置換されたアルキル、アミノ(例えば、-NR2、各Rは、独立して、アルキルである)、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ(例えば、-N(SiR3)2、各Rは、独立して、アルキルである)、または任意選択で置換されたトリアルキルシリル(例えば、-SiR3、各Rは、独立して、アルキルである)であり、Mの選択に応じて、nは、2~4である。Mについての例示的な金属には、Sn、Te、Bi、またはSbが挙げられる。アルキル基は、CnH2n+1であってもよく、nは、1、2、3、またはそれ以上である。例示的な有機金属剤には、SnMe4、SnEt4、TeRn、RTeR、水素化t-ブチルテルル(Te(t-Bu)(H))、ジメチルテルル(TeMe2)、ジ(t-ブチル)テルル(Te(t-Bu)2)、ジ(イソプロピル)テルル(Te(i-Pr)2)、ビス(トリメチルシリル)テルル(Te(SiMe3)2)、ビス(トリエチルシリル)テルル(Te(SiEt3)2)、トリス(ビス(トリメチルシリル)アミド)ビスマス(Bi[N(SiMe3)2]3)、Sb(NMe2)3などが挙げられる。
別の非限定的な金属含有前駆体は、以下の式(XI):
MLn(XI)
を有するキャッピング剤を含むことができ、
Mは、金属であり、各Lは、独立して、任意選択で置換されたアルキル、アミノ(例えば、-NR1R2、R1およびR2の各々は、本明細書に記載のいずれかのようなHまたはアルキルであり得る)、アルコキシ(例えば、-OR、Rは、本明細書に記載のいずれかのようなアルキルである)、ハロ、または他の有機置換基であり、Mの選択に応じて、nは、2~4である。Mについての例示的な金属には、Sn、Te、Bi、またはSbが挙げられる。例示的な配位子には、ジアルキルアミノ(例えば、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、およびジエチルアミノ)、アルコキシ(例えば、t-ブトキシ、およびイソプロポキシ)、ハロ(例えば、F、Cl、Br、およびI)、または他の有機置換基(例えば、アセチルアセトンまたはN2,N3-ジ-tertブチル-ブタン-2,3-ジアミノ)が挙げられる。非限定的なキャッピング剤には、SnCl4、SnI4、Sn(NR2)4が挙げられ、Rの各々は、独立して、メチルまたはエチル、またはSn(t-BuO)4である。いくつかの実施形態では、複数のタイプの配位子が存在する。
MLn(XI)
を有するキャッピング剤を含むことができ、
Mは、金属であり、各Lは、独立して、任意選択で置換されたアルキル、アミノ(例えば、-NR1R2、R1およびR2の各々は、本明細書に記載のいずれかのようなHまたはアルキルであり得る)、アルコキシ(例えば、-OR、Rは、本明細書に記載のいずれかのようなアルキルである)、ハロ、または他の有機置換基であり、Mの選択に応じて、nは、2~4である。Mについての例示的な金属には、Sn、Te、Bi、またはSbが挙げられる。例示的な配位子には、ジアルキルアミノ(例えば、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、およびジエチルアミノ)、アルコキシ(例えば、t-ブトキシ、およびイソプロポキシ)、ハロ(例えば、F、Cl、Br、およびI)、または他の有機置換基(例えば、アセチルアセトンまたはN2,N3-ジ-tertブチル-ブタン-2,3-ジアミノ)が挙げられる。非限定的なキャッピング剤には、SnCl4、SnI4、Sn(NR2)4が挙げられ、Rの各々は、独立して、メチルまたはエチル、またはSn(t-BuO)4である。いくつかの実施形態では、複数のタイプの配位子が存在する。
金属含有前駆体は、以下の式(XII):
RnMXm(XII)
を有するヒドロカルビル置換キャッピング剤を含むことができ、
Mは、金属であり、Rは、β水素を有するC2-10アルキルまたは置換アルキルであり、Xは、露出したヒドロキシル基のヒドロキシル基との反応による適切な脱離基である。様々な実施形態において、m>0(またはm≧1)である限り、n=1~3、およびm=4-n、3-n、または2-nである。例えば、Rは、t-ブチル、t-ペンチル、t-ヘキシル、シクロヘキシル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、またはベータ位置にヘテロ原子置換基を有するそれらの誘導体であり得る。適切なヘテロ原子には、ハロゲン(F、Cl、Br、またはI)、または酸素(-OHまたは-OR)が挙げられる。Xは、ジアルキルアミノ(例えば、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、またはジエチルアミノ)、アルコキシ(例えば、t-ブトキシ、イソプロポキシ)、ハロ(例えば、F、Cl、Br、またはI)、または別の有機配位子であってもよい。ヒドロカルビル置換キャッピング剤の例には、t-ブチルトリス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(t-Bu)(NMe2)3)、n-ブチルトリス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(n-Bu)(NMe2)3)、t-ブチルトリス(ジエチルアミノ)スズ(Sn(t-Bu)(NEt2)3)、ジ(t-ブチル)ジ(ジメチルアミノ)スズ(Sn(t-Bu)2(NMe2)2)、sec-ブチルトリス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(s-Bu)(NMe2)3)、n-ペンチルトリス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(n-ペンチル)(NMe2)3)、i-ブチルトリス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(i-Bu)(NMe2)3)、i-プロピルトリス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(i-Pr)(NMe2)3)、t-ブチルトリス(t-ブトキシ)スズ(Sn(t-Bu)(t-BuO)3)、n-ブチル(トリス(t-ブトキシ)スズ(Sn(n-Bu)(t-BuO)3)、またはイソプロピルトリス(t-ブトキシ)スズ(Sn(i-Pr)(t-BuO)3)が挙げられる。
RnMXm(XII)
を有するヒドロカルビル置換キャッピング剤を含むことができ、
Mは、金属であり、Rは、β水素を有するC2-10アルキルまたは置換アルキルであり、Xは、露出したヒドロキシル基のヒドロキシル基との反応による適切な脱離基である。様々な実施形態において、m>0(またはm≧1)である限り、n=1~3、およびm=4-n、3-n、または2-nである。例えば、Rは、t-ブチル、t-ペンチル、t-ヘキシル、シクロヘキシル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、またはベータ位置にヘテロ原子置換基を有するそれらの誘導体であり得る。適切なヘテロ原子には、ハロゲン(F、Cl、Br、またはI)、または酸素(-OHまたは-OR)が挙げられる。Xは、ジアルキルアミノ(例えば、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、またはジエチルアミノ)、アルコキシ(例えば、t-ブトキシ、イソプロポキシ)、ハロ(例えば、F、Cl、Br、またはI)、または別の有機配位子であってもよい。ヒドロカルビル置換キャッピング剤の例には、t-ブチルトリス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(t-Bu)(NMe2)3)、n-ブチルトリス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(n-Bu)(NMe2)3)、t-ブチルトリス(ジエチルアミノ)スズ(Sn(t-Bu)(NEt2)3)、ジ(t-ブチル)ジ(ジメチルアミノ)スズ(Sn(t-Bu)2(NMe2)2)、sec-ブチルトリス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(s-Bu)(NMe2)3)、n-ペンチルトリス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(n-ペンチル)(NMe2)3)、i-ブチルトリス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(i-Bu)(NMe2)3)、i-プロピルトリス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(i-Pr)(NMe2)3)、t-ブチルトリス(t-ブトキシ)スズ(Sn(t-Bu)(t-BuO)3)、n-ブチル(トリス(t-ブトキシ)スズ(Sn(n-Bu)(t-BuO)3)、またはイソプロピルトリス(t-ブトキシ)スズ(Sn(i-Pr)(t-BuO)3)が挙げられる。
様々な実施形態において、金属含有前駆体は、気相反応に耐えることができる各金属原子上に少なくとも1つのアルキル基を含み、金属原子に配位した他の配位子またはイオンは、逆反応剤によって置換することができる。したがって、別の非限定的な金属含有前駆体は、式(XIII):
MaRbLc(XIII)
を有する有機金属剤を含み、
Mは、金属であり、Rは、任意選択で置換されたアルキルであり、Lは、対反応剤と反応する配位子、イオン、または他の部分であり、a≧1、b≧1、およびc≧1である。特定の実施形態では、a=1、およびb+c=4である。いくつかの実施形態では、Mは、Sn、Te、Bi、またはSbである。特定の実施形態では、各Lは、独立して、アミノ(例えば、-NR1R2、R1およびR2の各々は、本明細書に記載のいずれかのようなHまたはアルキルであり得る)、アルコキシ(例えば、-OR、Rは、本明細書に記載のいずれかのようなアルキルである)、またはハロ(例えば、F、Cl、Br、またはI)である。例示的な薬剤には、SnMe3Cl、SnMe2Cl2、SnMeCl3、SnMe(NMe2)3、SnMe2(NMe2)2、SnMe3(NMe2)などが挙げられる。
MaRbLc(XIII)
を有する有機金属剤を含み、
Mは、金属であり、Rは、任意選択で置換されたアルキルであり、Lは、対反応剤と反応する配位子、イオン、または他の部分であり、a≧1、b≧1、およびc≧1である。特定の実施形態では、a=1、およびb+c=4である。いくつかの実施形態では、Mは、Sn、Te、Bi、またはSbである。特定の実施形態では、各Lは、独立して、アミノ(例えば、-NR1R2、R1およびR2の各々は、本明細書に記載のいずれかのようなHまたはアルキルであり得る)、アルコキシ(例えば、-OR、Rは、本明細書に記載のいずれかのようなアルキルである)、またはハロ(例えば、F、Cl、Br、またはI)である。例示的な薬剤には、SnMe3Cl、SnMe2Cl2、SnMeCl3、SnMe(NMe2)3、SnMe2(NMe2)2、SnMe3(NMe2)などが挙げられる。
他の実施形態では、非限定的な金属含有前駆体は、式(XIV):
MaLc(XIV)
を有する有機金属剤を含み、
Mは、金属であり、Lは、対反応剤と反応する配位子、イオン、または他の部分であり、a≧1、およびc≧1である。特定の実施形態では、c=n-1であり、nは、2、3、または4である。いくつかの実施形態では、Mは、Sn、Te、Bi、またはSbである。逆反応剤は、好ましくは、化学結合を介して少なくとも2つの金属原子を連結するように、反応部分配位子またはイオン(例えば、本明細書中の式中のL)を置換する能力を有する。
MaLc(XIV)
を有する有機金属剤を含み、
Mは、金属であり、Lは、対反応剤と反応する配位子、イオン、または他の部分であり、a≧1、およびc≧1である。特定の実施形態では、c=n-1であり、nは、2、3、または4である。いくつかの実施形態では、Mは、Sn、Te、Bi、またはSbである。逆反応剤は、好ましくは、化学結合を介して少なくとも2つの金属原子を連結するように、反応部分配位子またはイオン(例えば、本明細書中の式中のL)を置換する能力を有する。
本明細書のいずれかの実施形態では、Rは、任意選択で置換されたアルキル(例えば、C1-10アルキル)であり得る。一実施形態では、アルキルは、1つまたは複数のハロで置換される(例えば、F、Cl、Br、またはIなどの1つ、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上のハロを含む、ハロ置換C1-10アルキル)。例示的なR置換基には、好ましくはn≧3であるCnH2n+1、および2n+1≦x≦1であるCnFxH(2n+1-x)が挙げられる。様々な実施形態において、Rは、少なくとも1つのベータ水素またはベータフッ素を有する。例えば、Rは、i-プロピル、n-プロピル、t-ブチル、i-ブチル、n-ブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、i-ペンチル、t-ペンチル、sec-ペンチル、およびそれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
本明細書のいずれかの実施形態では、Lは、M-OH部分、例えばアミノ(例えば、-NR1R2、R1およびR2の各々は、本明細書に記載のいずれかのようなHまたはアルキルであり得る)、アルコキシ(例えば、-OR、Rは、本明細書に記載のいずれかのようなアルキル)、カルボキシレート、ハロ(例えば、F、Cl、Br、またはI)、およびそれらの混合物からなる群から選択される部分を生成するために逆反応剤によって容易に置換される任意の部分であってもよい。
例示的な有機金属剤には、SnMeCl3、(N2,N3-ジ-t-ブチル-ブタン-2,3-ジアミド)スズ(II)(Sn(tbba))、ビス(ビス(トリメチルシリル)アミド)スズ(II)、テトラキス(ジメチルアミノ)スズ(IV)(Sn(NMe2)4)、t-ブチルトリス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(t-ブチル)(NMe2)3)、i-ブチルトリス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(i-Bu)(NMe2)3)、n-ブチルトリス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(n-Bu)(NMe2)3)、sec-ブチルトリス(ジメチルアミノ)スズ(Sn(s-Bu)(NMe2)3)、i-プロピル(トリス)ジメチルアミノスズ(Sn(i-Pr)(NMe2)3)、n-プロピルトリス(ジエチルアミノ)スズ(Sn(n-Pr)(NEt2)3)、および類似のアルキル(トリス)(t-ブトキシ)スズ化合物、例えばt-ブチルトリス(t-ブトキシ)スズ(Sn(t-Bu)(t-BuO)3)が挙げられる。いくつかの実施形態では、有機金属剤は、部分的にフッ素化される。
リソグラフィプロセス
EUVリソグラフィは、液体ベースのスピンオン技法によってもたらされるポリマーベースの化学増幅レジスト、または乾式気相堆積技法によってもたらされる金属酸化物ベースのレジストであり得るEUVレジストを利用する。そのようなEUVレジストは、本明細書に記載の任意のEUV感受性膜または材料を含むことができる。リソグラフィ法は、例えば、EUV放射線でEUVレジストを露光することによってレジストをパターニングしてフォトパターンを形成すること、続いて、フォトパターンに従ってレジストの一部を除去することによってパターンを現像してマスクを形成することを含むことができる。
EUVリソグラフィは、液体ベースのスピンオン技法によってもたらされるポリマーベースの化学増幅レジスト、または乾式気相堆積技法によってもたらされる金属酸化物ベースのレジストであり得るEUVレジストを利用する。そのようなEUVレジストは、本明細書に記載の任意のEUV感受性膜または材料を含むことができる。リソグラフィ法は、例えば、EUV放射線でEUVレジストを露光することによってレジストをパターニングしてフォトパターンを形成すること、続いて、フォトパターンに従ってレジストの一部を除去することによってパターンを現像してマスクを形成することを含むことができる。
本開示は、EUVリソグラフィによって例示されるリソグラフィパターニング技法および材料に関するが、他の次世代リソグラフィ技法にも適用可能であることも理解されたい。現在使用および開発中の標準的な13.5nm EUV波長を含むEUVに加えて、そのようなリソグラフィに最も関連する放射線源は、一般に248nmまたは193nmのエキシマレーザ源の使用を指すDUV(深UV)、X線範囲のより低いエネルギー範囲でEUVを正式に含むX線、ならびに広いエネルギー範囲をカバーすることができるeビームである。そのような方法には、基板(例えば、任意選択で露出したヒドロキシル基を有する)を金属含有前駆体(例えば、本明細書に記載のいずれか)と接触させ、基板の表面上におけるイメージング/フォトレジスト(PR)層として金属酸化物(例えば、他の非金属基および非酸素基を含み得る、金属酸化物結合のネットワークを含む層)膜を形成する方法が挙げられる。具体的な方法は、半導体基板および最終的な半導体デバイスで使用される特定の材料および用途に依存し得る。したがって、本出願に記載の方法は、現在の技術で使用することができる方法および材料の単なる例示である。
直接光パターニング可能なEUVレジストは、有機成分内に混合された金属、半金属、および/または金属酸化物で構成され得るか、またはそれらを含み得る。金属/金属酸化物は、EUV光子吸着を増強し、二次電子を生成し、かつ/または下にある膜スタックおよびデバイス層に対するエッチング選択性の増加を示すことができるという点で非常に有望である。現在まで、これらのレジストは湿式(溶剤)アプローチを使用して現像されてきたが、これはウエハがトラックに移動し、そこで現像溶剤に曝露され、乾燥され、ベークされることを必要とする。湿式現像は、生産性を制限するだけでなく、微細フィーチャ間の溶媒の蒸発中の表面張力の影響によりラインの崩壊につながる可能性もある。
乾式現像技法が、基板の層間剥離および界面障害を排除することによってこれらの問題を克服するために提案されている。乾式現像は、非露光レジスト材料とEUV露光レジスト材料との間のエッチング選択性を含め、湿式現像と比較した場合に効果的なレジスト露光のためのより高い線量対サイズの要件につながり得るそれ自体の課題を有する。最適でない選択性はまた、エッチングガス下でのより長い露出のためにPRコーナーの丸みを引き起こす可能性があり、これは、次の転写エッチングステップにおいてラインCD変動を増加させる可能性がある。リソグラフィ中に用いられる追加のプロセスについて、以下で詳細に説明する。
乾式堆積を含む、堆積プロセス
上述のように、本開示は、半導体基板上にイメージング層を作製するための方法を提供し、これは、EUVまたは他の次世代リソグラフィ技法を使用してパターニングすることができる。方法には、重合有機金属材料が蒸気中で発生され、基板上に堆積される方法が挙げられる。いくつかの実施形態では、乾式堆積は、任意の有用な金属含有前駆体(例えば、本明細書に記載の有機スズ(II)化合物、金属ハロゲン化物、キャッピング剤、または有機金属剤)を用いることができる。他の実施形態では、スピンオン配合物を使用することができる。堆積プロセスは、レジスト膜として、および/またはレジスト膜上のキャッピング層としてEUV感受性材料を適用することを含むことができる。例示的なEUV感受性材料は、本明細書で説明される。
上述のように、本開示は、半導体基板上にイメージング層を作製するための方法を提供し、これは、EUVまたは他の次世代リソグラフィ技法を使用してパターニングすることができる。方法には、重合有機金属材料が蒸気中で発生され、基板上に堆積される方法が挙げられる。いくつかの実施形態では、乾式堆積は、任意の有用な金属含有前駆体(例えば、本明細書に記載の有機スズ(II)化合物、金属ハロゲン化物、キャッピング剤、または有機金属剤)を用いることができる。他の実施形態では、スピンオン配合物を使用することができる。堆積プロセスは、レジスト膜として、および/またはレジスト膜上のキャッピング層としてEUV感受性材料を適用することを含むことができる。例示的なEUV感受性材料は、本明細書で説明される。
本技術は、EUV感受性膜を基板上に堆積させる方法を含み、そのような膜は、その後のEUVリソグラフィおよび処理のためのレジストとして動作可能である。さらに、二次EUV感受性膜は、下にある一次EUV感受性膜の上に堆積させることができる。一例では、二次膜はキャッピング層を構成し、一次膜はイメージング層を構成する。
そのようなEUV感受性膜は、EUVへの露光時、低密度M-OHリッチ材料中の金属原子に結合した嵩高いペンダント配位子の損失などの変化を受け、より高密度のM-O-M結合金属酸化物材料への架橋を可能にする材料を含む。他の実施形態では、EUV露光は、金属原子に結合した配位子間のさらなる架橋をもたらし、それによってより高密度のM-L-M結合有機金属材料を提供し、Lは、配位子である。さらに他の実施形態では、EUV露光は配位子の損失をもたらし、ポジ型現像液によって除去することができるM-OH材料を提供する。
EUVパターニングにより、非露光領域と比較して物理的または化学的性質が変化した膜の領域が形成される。これらの性質は、非露光領域もしくは露光領域のいずれかを溶解するか、または露光領域もしくは非露光領域のいずれかに材料を選択的に堆積するなど、その後の処理で利用することができる。いくつかの実施形態では、非露光膜は、疎水性表面を有し、露光膜は、そのようなその後の処理が実施される条件下で親水性表面を有する(露光領域および非露光領域の親水性性質は相互に関連することが認識されている)。例えば、材料の除去は、膜の化学組成、密度、および架橋における違いを活用することによって実施することができる。除去は、本明細書でさらに説明するように、湿式処理または乾式処理によるものであり得る。
基板の表面上に形成されたEUVパターニング可能な膜の厚さは、表面特性、使用される材料、および処理条件に従って変化し得る。様々な実施形態において、膜厚は、約0.5nm~約100nmの範囲であり得る。好ましくは、膜は、EUVパターニングの条件下でEUV光の大部分を吸収するのに十分な厚さを有する。例えば、レジスト膜の全体的な吸収は、レジスト膜の底部におけるレジスト材料が十分に露光されるように、30%以下(例えば、10%以下、または5%以下)であり得る。いくつかの実施形態では、膜厚は、10nm~20nmである。本開示の機構、機能、または有用性を限定することなく、湿式スピンコーティングプロセスとは異なり、乾式プロセスは、基板の表面接着性質に対する制限が少なく、したがって多種多様な基板に適用することができると考えられている。さらに、上述のように、堆積膜は、表面フィーチャに密接に適合し、そのようなフィーチャを「埋める」あるいは平坦化することなく、下にあるフィーチャを有する基板などの基板の上にマスクを形成する際に利点を提供することができる。
膜(例えば、イメージング層)またはキャッピング層は、任意の有用な方式で堆積された金属酸化物層で構成され得る。そのような金属酸化物層は、共試薬と組み合わせた金属含有前駆体(例えば、有機スズ(II)化合物、金属ハロゲン化物、キャッピング剤、または有機金属剤)など、本明細書に記載の任意のEUV感受性材料を使用することによって堆積または適用することができる。例示的なプロセスでは、金属酸化物層を提供するために、重合有機金属材料が気相で、または基板の表面上にin situで形成される。金属酸化物層は、膜、接着層、またはキャッピング層として用いることができる。
任意選択で、金属酸化物層は、ヒドロキシル末端金属酸化物層を含むことができ、これは、酸素含有逆反応剤と共にキャッピング剤(例えば、本明細書に記載のいずれか)を用いることによって堆積させることができる。そのようなヒドロキシル末端金属酸化物層は、例えば、基板と膜との間、および/またはフォトレジスト層とキャッピング層との間など、他の2つの層間の接着層として用いることができる。
例示的な堆積技法(例えば、膜またはキャッピング層のための)には、本明細書に記載のいずれか、例えばALD(例えば、熱ALDおよびプラズマ強化ALD)、スピンコート堆積、PVD共スパッタリングを含むPVD、CVD(例えば、PE-CVDまたはLP-CVD)、スパッタ堆積、eビーム共蒸着を含むeビーム堆積など、またはそれらの組み合わせ、例えばCVD成分を用いたALD、例えば有機スズ(II)化合物、共試薬、および逆反応剤が時間または空間のいずれかで分離される不連続なALD様プロセスが挙げられる。
本開示に適用可能なEUVフォトレジスト膜としての前駆体およびそれらの堆積のための方法のさらなる説明は、2019年5月9日に出願された国際公開番号WO2019/217749号として公開された、METHODS FOR MAKING EUV PATTERNABLE HARD MASKSと題する国際出願第PCT/US19/31618号に見出すことができる。薄膜は、有機スズ(II)化合物、共試薬、および逆反応剤に加えて任意選択の材料を含み、EUVに対する膜の感度を修正する、またはエッチング耐性を増強するなど、膜の化学的または物理的性質を修正することができる。そのような任意選択の材料は、基板上への堆積前、膜の堆積後、またはその両方の気相形成中のドーピングなどによって導入されてもよい。いくつかの実施形態では、穏やかなリモートH2プラズマを導入することで、例えば、いくつかのSn-L結合をSn-Hで置換することができ、これによりEUV下でのレジストの反応性を増加させることができる。
一般に、方法は、金属含有前駆体(例えば、有機スズ(II)化合物または有機金属剤など)の蒸気流を共試薬の任意選択の蒸気流および逆反応剤の任意選択の蒸気流と混合して重合有機金属材料を形成することと、有機金属材料を半導体基板の表面上に堆積することとを含むことができる。いくつかの実施形態では、有機スズ(II)化合物を共試薬および任意選択の逆反応剤と混合することで、重合有機金属材料を形成することができる。当業者には理解されるように、プロセスの混合および堆積の態様は、実質的に連続したプロセスにおいて同時であってもよい。
例示的な連続CVDプロセスでは、別々の入口経路において、有機スズ(II)化合物、共試薬、および任意選択の逆反応剤の源の2つ以上のガス流がCVD装置の堆積チャンバに導入され、そこでそれらが混合して気相で反応し、基板上に(例えば、金属-酸素-金属結合形成を介して)凝集ポリマー材料または膜を形成する。ガス流は、例えば、別々の注入入口またはデュアルプレナムシャワーヘッドを使用して導入することができる。装置は、有機スズ(II)化合物、共試薬、および任意選択の逆反応剤の流れがチャンバ内で混合されるように構成され、それにより有機スズ(II)化合物、共試薬、および任意選択の逆反応剤を反応させ、重合有機金属材料または膜(例えば、金属-酸素-金属結合形成などを介した金属酸化物コーティングまたは凝集ポリマー材料)を形成することを可能にする。
金属酸化物を堆積するために、CVDプロセスは、一般に、0.1Torr~10Torrなどの減圧で行われる。いくつかの実施形態では、プロセスは、1Torr~2Torrの圧力で行われる。基板の温度は、好ましくは、反応剤の流れの温度よりも低い。例えば、基板温度は、0℃~250℃、または周囲温度(例えば、23℃)~150℃であり得る。
凝集ポリマー材料を堆積するために、CVDプロセスは、一般に、10mTorr~10Torrなどの減圧で行われる。いくつかの実施形態では、プロセスは、0.5~2Torrで行われる。基板の温度は、好ましくは、反応剤の流れの温度以下である。例えば、基板温度は、0℃~250℃、または周囲温度(例えば、23℃)~150℃であり得る。様々なプロセスにおいて、基板上への重合有機金属材料の堆積は、表面温度に反比例する速度で発生する。本技術の機構、機能、または有用性を限定することなく、このような気相反応からの生成物は、金属原子が共試薬および/または逆反応剤によって架橋されるにつれて分子量が重くなり、次いで凝縮されるか、場合によっては基板上に堆積されると考えられている。様々な実施形態において、嵩高いアルキル基の立体障害(例えば、共試薬によって提供される)は、高密度に充填されたネットワークの形成をさらに防止し、空隙率が増加した低密度膜を発生させる。
乾式堆積法を使用する潜在的な利点は、膜が成長するにつれて膜の組成を容易に調節することができることである。CVDプロセスでは、これは、堆積中の有機スズ(II)化合物および共試薬の相対的な流れを変更することによって達成することができる。堆積は、30℃~200℃で、0.01Torr~100Torr、より一般的には約0.1Torr~10Torrの圧力で行われ得る。
膜(例えば、金属-酸素-金属結合形成などを介した金属酸化物コーティングまたは凝集ポリマー材料)はまた、ALDプロセスによって堆積させることができる。例えば、有機スズ(II)化合物、共試薬、および任意選択の逆反応剤は、ALDサイクルを表す別々の時間に導入される。有機スズ(II)化合物および共試薬は表面上で反応し、各サイクルで一度に材料の単層まで形成する。これにより、表面全体にわたる膜厚の均一性に対する優れた制御が可能になり得る。ALDプロセスは、一般に、0.1Torr~10Torrなどの減圧で行われる。いくつかの実施形態では、プロセスは、1Torr~2Torrで行われる。基板温度は、0℃~250℃、または周囲温度(例えば、23℃)~150℃であり得る。プロセスは、熱プロセス、または好ましくは、プラズマ支援堆積であってもよい。
本明細書の堆積法のいずれかを修正し、2つ以上の異なる化合物の使用を可能にすることができる。一実施形態では、2つの有機スズ(II)化合物が用いられ、各化合物における配位子は異なっている。別の実施形態では、有機スズ(II)化合物は、異なる金属基を有する共試薬と共に使用される。1つの非限定的な例では、様々な揮発性化合物の交互の流れ、例えば第1の金属(例えば、Sn)を有する有機スズ(II)化合物と、異なる第2の金属(例えば、Te)を有するシリルベースの共試薬の使用により、混合金属層を提供することができる。
また、本明細書の堆積法のいずれかを修正し、2つ以上の異なる共試薬の使用を可能にすることができる。一実施形態では、共試薬は、異なる結合配位子を金属中心に提供することができる。別の実施形態では、第1の共試薬は金属原子を提供し、第2の共試薬はEUV不安定配位子を提供する。1つの非限定的な例では、様々な共試薬の交互の流れにより、勾配膜などにおけるEUV吸収部分の垂直勾配を提供することができる。
さらに、本明細書の堆積法のいずれかを修正し、膜またはキャッピング層内に1つまたは複数の層を提供することができる。一例では、異なる有機スズ(II)化合物および/または共試薬を各層で用いることができる。別の例では、同じ前駆体を各層に対して用いることができるが、最上層は、異なる化学組成(例えば、共試薬を調節または変更することによって提供されるような、異なる密度の金属-配位子結合、異なる金属、または異なる結合配位子)を有することができる。
本明細書のプロセスは、表面修飾を達成するために使用することができる。いくつかの反復では、有機スズ(II)化合物の蒸気をウエハの上に通過させることができる。ウエハは、反応が進行するための熱エネルギーを提供するために加熱され得る。いくつかの反復では、加熱は、約50℃~約250℃であり得る。場合によっては、共試薬のパルスを使用して、ポンプおよび/またはパージステップによって分離させることができる。例えば、共試薬を有機スズ(II)化合物のパルス間でパルスすることで、ALDまたはALD様の成長をもたらすことができる。他の場合では、有機スズ(II)化合物と共試薬の両方を同時に流してもよい。表面修飾に有用な元素の例には、I、F、Sn、Bi、Sb、Te、およびこれらの化合物の酸化物または合金が挙げられる。
本明細書のプロセスは、ALDまたはCVDによって薄い金属酸化物または金属を堆積するために使用することができる。例には、SnOx、BiOx、およびTeが挙げられる。堆積に続いて、膜は、本明細書の他の場所で説明されるように、MaRbLcの形態のアルキル置換前駆体でキャップされ得る。逆反応剤を使用して配位子をより良好に除去することができ、複数のサイクルを繰り返して基板表面の完全な飽和を確実にすることができる。次に、表面は、EUV感受性膜を堆積させるための準備ができている。1つの可能な方法は、SnOxの薄膜を発生させることである。可能な化学的性質には、テトラキス(ジメチルアミノ)スズおよび水またはO2プラズマなどの逆反応剤を循環させることによるSnO2の成長が挙げられる。成長後、キャッピング剤を使用することができる。例えば、イソプロピルトリス(ジメチルアミノ)スズの蒸気を表面の上に流してもよい。
堆積プロセスは、任意の有用な表面上で使用することができる。本明細書で言及される場合、「表面」は、本技術の膜が堆積される表面、または処理中にEUVに露光される表面である。そのような表面は、基板上(例えば、その上に膜が堆積される)、膜上(例えば、その上にキャッピング層が堆積される)、またはキャッピング層上に存在することができる。
リソグラフィ処理、特に集積回路および他の半導体デバイスの製造に適した任意の材料構造を含む、任意の有用な基板を用いることができる。いくつかの実施形態では、基板は、ケイ素ウエハである。基板は、不規則な表面トポグラフィを有するフィーチャ(「下にあるトポグラフィ的フィーチャ」)がその上に形成されたケイ素ウエハであってもよい。
そのような下にあるトポグラフィ的フィーチャは、この技術の方法を行う前の処理中、材料が除去された領域(例えば、エッチングによって)または材料が追加された領域(例えば、堆積によって)を含み得る。そのような事前処理は、この技術の方法または反復プロセスにおける他の処理方法を含むことができ、それによってフィーチャの2つ以上の層が基板上に形成される。本技術の機構、機能、または有用性を限定することなく、いくつかの実施形態では、本技術の方法は、スピンキャスティング法を使用してフォトリソグラフィ膜を基板の表面上に堆積させる方法の中でも利点を提供すると考えられている。そのような利点は、そのようなフィーチャを「埋める」あるいは平坦化することなく下にあるフィーチャに本技術の膜が適合すること、および多種多様な材料表面上に膜を堆積する能力に由来し得る。
いくつかの実施形態では、所望の材料の基板表面を有する次のウエハを準備することができ、最上部の材料は、レジストパターンが転写される層である。材料の選択は統合に応じて変化し得るが、一般に、EUVレジストまたはイメージング層に対して高い選択性で(すなわち、それらよりもはるかに速く)エッチングすることができる材料を選択することが望ましい。適切な基板材料は、様々な炭素ベースの膜(例えば、アッシング可能なハードマスク(AHM))、ケイ素ベースの膜(例えば、ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、または酸炭窒化ケイ素、ならびにSiOx、SiOxNy、SiOxCyNz、a-Si:H、ポリSi、またはSiNを含む、それらのドープされた形態)、またはパターニングプロセスを容易にするために適用される任意の他の膜(一般的には犠牲膜)を含むことができる。
いくつかの実施形態では、基板は、下にある半導体材料のリソグラフィエッチングで使用されるハードマスクである。ハードマスクは、アモルファスカーボン(a-C)、SnOx、SiO2、SiOxNy、SiOxC、Si3N4、TiO2、TiN、W、WドープC、WOx、HfO2、ZrO2、およびAl2O3を含む、様々な材料のいずれかを含むことができる。例えば、基板は、好ましくは、SnO2などのSnOxを含むことができる。様々な実施形態において、層は、1nm~100nmの厚さ、または2nm~10nmの厚さであり得る。
いくつかの非限定的な実施形態では、基板は、下層を含む。下層はハードマスクまたは他の層の上に堆積させることができ、一般に、本明細書で説明されるイメージング層(または膜)の下にある。下層は、PRの感度を改善し、EUV吸収率を増加させ、かつ/またはPRのパターニング性能を増加させるために使用され得る。有意なトポグラフィを形成する、パターニングされる基板上に存在するデバイスフィーチャがある場合、下層の別の重要な機能は、既存のトポグラフィをオーバーコートして平坦化することができることであり、それによりその後のパターニングステップは、パターンのすべての領域に焦点を合わせて平坦な表面上で実施することができる。そのような用途では、下層(または複数の下層の少なくとも1つ)は、スピンコーティング技法を使用して適用することができる。用いられるPR材料がかなりの無機成分を有する場合、例えば、主に金属酸化物の骨格を示す場合、下層は、有利には、スピンコーティングまたは乾式真空ベースの堆積プロセスのいずれかによって適用される炭素ベースの膜であり得る。層は、炭素ベースおよび水素ベースの組成を有する様々なアッシング可能なハードマスク(AHM)膜を含むことができ、タングステン、ホウ素、窒素、またはフッ素などの追加の元素でドープすることができる。
いくつかの実施形態では、表面活性化動作を使用して、将来の動作のために(例えば、基板および/または膜の)表面を活性化することができる。例えば、SiOx表面の場合、水または酸素/水素プラズマを使用して、表面上にヒドロキシル基を形成することができる。炭素ベースまたは炭化水素ベースの表面の場合、様々な処理(例えば、水、水素/酸素、CO2プラズマ、またはオゾン処理)を使用して、カルボン酸/またはヒドロキシル基を形成することができる。そのようなアプローチは、場合によってはハンドリング中または現像中の溶媒内で剥離またはリフトオフする可能性がある、基板へのレジストフィーチャの接着を改善するのに重要であることが判明している。
接着はまた、相互作用に利用可能な表面積を増加させ、かつ機械的接着を直接改善するために表面に粗さを誘導することによっても強化することができる。例えば、最初にArまたは他の非反応性イオン衝撃を使用するスパッタリングプロセスを使用して、粗い表面をもたらすことができる。次に、表面は、上述のような所望の表面官能基(例えば、ヒドロキシルおよび/またはカルボン酸基)で終端することができる。炭素上では、CO2、O2、またはH2O(またはH2とO2の混合物)などの化学的に反応性の酸素含有プラズマを使用して局所的な不均一性を有する膜の薄層をエッチング除去し、同時に-OH、-OOH、または-COOH基で終端させることができる組み合わせアプローチを用いることができる。このアプローチは、バイアスがあってもなくても行うことができる。上述の表面修飾戦略と併せて、このアプローチは、無機金属酸化物ベースのレジストへの直接接着のため、またはさらなる官能化のための中間表面修飾として、基板表面の粗面化および化学的活性化の二重の目的を果たすことができる。
様々な実施形態において、表面(例えば、基材および/または膜の)は、その表面上に露出したヒドロキシル基を含む。一般に、表面は、露出したヒドロキシル表面を含む、またはもたらすように処理された任意の表面であり得る。そのようなヒドロキシル基は、酸素プラズマ、水プラズマ、またはオゾンを使用した基板の表面処理によって表面上に形成され得る。他の実施形態では、膜の表面を処理して露出したヒドロキシル基を提供し、その上にキャッピング層を適用することができる。様々な実施形態において、ヒドロキシル末端金属酸化物層は、0.1nm~20nm、または0.2nm~10nm、または0.5nm~5nmの厚さを有する。
EUV露光プロセス
膜のEUV露光は、EUV媒介性開裂事象によってもたらされる、金属原子(M)を含む活性化された反応中心を有するEUV露光領域を提供することができる。そのような反応中心は、ダングリング金属結合、M-H基、切断されたM-配位子基、二量体化M-M結合、またはM-O-Mブリッジを含み得る。
膜のEUV露光は、EUV媒介性開裂事象によってもたらされる、金属原子(M)を含む活性化された反応中心を有するEUV露光領域を提供することができる。そのような反応中心は、ダングリング金属結合、M-H基、切断されたM-配位子基、二量体化M-M結合、またはM-O-Mブリッジを含み得る。
EUV露光は、真空雰囲気において約10nm~約20nmの範囲の波長、例えば10nm~15nm、例えば13.5nmの波長を有することができる。特に、パターニングは、EUV露光領域およびEUV非露光領域を提供し、パターンを形成することができる。
本技術は、EUV、ならびにDUVまたはeビームを使用するパターニングを含むことができる。そのようなパターニングでは、放射線は、イメージング層の1つまたは複数の領域に集束される。露光は、典型的には、イメージング層膜が放射線に露光されない1つまたは複数の領域を含むように実施される。結果として得られるイメージング層は、複数の露出領域および非露出領域を含むことができ、その後の基板の処理において基板に材料を追加するかまたは基板から材料を除去することによって形成される、半導体デバイスのトランジスタまたは他のフィーチャの形成と一致するパターンを形成する。本明細書で有用であるEUV、DUV、およびeビーム放射方法および機器は、既知の方法および機器を含む。
いくつかのEUVリソグラフィ技法では、有機ハードマスク(例えば、PECVD非晶質水素化炭素のアッシング可能なハードマスク)がパターニングされる。フォトレジスト露光中、EUV放射線はレジストおよびその下の基板に吸収され、高エネルギーの光電子(例えば、約100eV)を発生させ、次に数ナノメートルだけ横方向に拡散する低エネルギーの二次電子(例えば、約10eV)のカスケードを発生させる。これらの電子は、レジスト内の化学反応の程度を増加させ、そしてそのEUV線量感度を増加させる。しかし、本質的にランダムな二次電子パターンが光学像に重畳される。この望ましくない二次電子露光は、解像度の損失、観察可能なラインエッジ粗さ(LER)、およびパターニングされたレジストにおける線幅変動をもたらす。これらの欠陥は、その後のパターン転写エッチング中にパターニングされる材料で複製される。
膜形成(堆積/凝縮)と光リソグラフィを組み合わせて、結果としてEUVリソグラフィ(EUVL)性能を大幅に改善する、例えばラインエッジ粗さを低減する、真空統合金属ハードマスクプロセスおよび関連する真空統合ハードウェアが本明細書に開示される。
本明細書に記載の様々な実施形態において、堆積(例えば、凝縮)プロセス(例えば、Lam Vector(登録商標)などのPECVDツールで実行されるALDまたはMOCVD)を使用して、EUVにおいて(例えば、10nm~20nm程度の波長で)、例えばEUVL光源の波長(例えば、13.5nm=91.8eV)で強い吸収を有する、感光性金属塩または金属含有有機化合物(有機金属化合物)などの金属含有膜の薄膜を形成することができる。この膜は、EUV露光時に光分解し、(例えば、Lam 2300(登録商標)Kiyo(登録商標)などの導体エッチングツールにおける)その後のエッチング中でパターン転写層である金属マスクを形成する。
堆積に続いて、EUVパターニング可能な薄膜は、典型的には比較的高真空下で、EUV光のビームへの露光によってパターニングされる。EUV露光の場合、金属含有膜は、露光前に反応しないように、リソグラフィプラットフォーム(例えば、オランダ国ベルドホーフェンのASMLによって供給されるTWINSCAN NXE:3300B(登録商標)プラットフォームなどのウエハステッパ)と統合されたチャンバ内に堆積され、真空下で移送され得る。リソグラフィツールとの統合は、H2O、O2などの周囲ガスによる入射光子の強い光吸収を考慮して、EUVLも大幅に低減された圧力を必要とするという事実によって促進される。他の実施形態では、感光性金属膜堆積およびEUV露光は、同じチャンバ内で行うことができる。
乾式現像を含む、現像プロセス
EUV露光領域または非露光領域、ならびにキャッピング層は、任意の有用な現像プロセスによって除去することができる。一実施形態では、EUV露光領域は、ダングリング金属結合、M-H基、または二量体化M-M結合などの活性化された反応中心を有することができる。特定の実施形態では、M-H基は、1つまたは複数の乾式現像プロセス(例えば、ハロゲン化物化学物質)を用いることによって選択的に除去することができる。他の実施形態では、M-M結合は、湿式現像プロセスを用いることによって、例えば、熱エタノールおよび水を使用して可溶性M(OH)n基を提供することによって選択的に除去することができる。さらに他の実施形態では、EUV露光領域は、湿式現像を使用することによって(例えば、ポジ型現像液を使用することによって)除去される。いくつかの実施形態では、EUV未露光領域は、乾式現像を使用することによって除去される。
EUV露光領域または非露光領域、ならびにキャッピング層は、任意の有用な現像プロセスによって除去することができる。一実施形態では、EUV露光領域は、ダングリング金属結合、M-H基、または二量体化M-M結合などの活性化された反応中心を有することができる。特定の実施形態では、M-H基は、1つまたは複数の乾式現像プロセス(例えば、ハロゲン化物化学物質)を用いることによって選択的に除去することができる。他の実施形態では、M-M結合は、湿式現像プロセスを用いることによって、例えば、熱エタノールおよび水を使用して可溶性M(OH)n基を提供することによって選択的に除去することができる。さらに他の実施形態では、EUV露光領域は、湿式現像を使用することによって(例えば、ポジ型現像液を使用することによって)除去される。いくつかの実施形態では、EUV未露光領域は、乾式現像を使用することによって除去される。
乾式現像プロセスは、HClベースまたはHBrベースのプロセスなどのハロゲン化物の使用を含むことができる。本開示は特定の動作理論または機構に限定されるものではないが、アプローチは、乾式堆積されたEUVフォトレジスト膜とクリーンな化学物質(例えば、HCl、HBr、およびBCl3)の化学反応性を活用し、蒸気またはプラズマを使用して揮発性生成物を形成すると理解される。乾式堆積されたEUVフォトレジスト膜は、最大1nm/秒のエッチング速度で除去することができる。これらの化学物質による乾式堆積されたEUVフォトレジスト膜の迅速な除去は、チャンバ洗浄、裏面洗浄、ベベル洗浄、およびPR現像に適用可能である。膜は様々な温度における蒸気(例えば、-10℃を超える温度におけるHClもしくはHBr、または80℃を超える温度におけるBCl3)を使用して除去することができるが、反応性をさらに加速または増強するためにプラズマを使用することもできる。
プラズマプロセスは、既知の機器および技法を用いる、トランス結合プラズマ(TCP)、誘導結合プラズマ(ICP)、または容量結合プラズマ(CCP)を含む。例えば、プロセスは、>0.5mTorr(例えば、1mTorr~100mTorrなど)の圧力で、<1000W(例えば、<500W)の電力レベルにおいて行うことができる。温度は、1~3000秒(例えば、10秒~600秒)の間、30℃~300℃(例えば、30℃~120℃)、毎分100~1000標準立方センチメートル(sccm)、例えば、約500sccmの流量であってもよい。
ハロゲン化物反応剤の流れが水素ガスおよびハロゲン化物ガスである場合、リモートプラズマ/UV放射線を使用してH2およびCl2および/またはBr2からラジカルを生成し、水素およびハロゲン化ラジカルを反応チャンバに流し、そしてウエハの基板層上のパターニングされたEUVフォトレジストに接触させる。適切なプラズマ電力は、バイアスなしで、100W~500Wの範囲であり得る。これらの条件は、いくつかの処理リアクタ、例えば、カリフォルニア州フリーモントのLam Research社から入手可能なKiyoエッチングツールに適しているが、処理リアクタの能力に応じて、より広い範囲のプロセス条件を使用することができることを理解されたい。
熱現像プロセスでは、基板は、真空チャンバ(例えば、オーブン)内で乾式現像化学物質(例えば、ルイス酸)に曝露される。適切なチャンバは、真空ライン、乾式現像ハロゲン化水素化学物質ガス(例えば、HBr、HCl)ライン、および温度制御のためのヒータを含むことができる。いくつかの実施形態では、チャンバ内部は、有機ポリマーまたは無機コーティングなどの耐腐食性膜でコーティングすることができる。そのようなコーティングの1つは、ポリテトラフルオロエチレン((PTFE)、例えば、Teflon(商標))である。そのような材料は、プラズマ露光による除去のリスクなしに本開示の熱プロセスで使用することができる。
乾式現像についてのプロセス条件は、フォトレジスト膜およびキャッピング層ならびにそれらの組成および性質に応じて、プラズマなしで約10秒~1分間、100sccm~500sccmの反応剤流量(例えば、500sccmのHBrまたはHCl)、-10℃~120℃(例えば、-10℃)の温度、1mTorr~500mTorr(例えば、300mTorr)の圧力であり得る。
様々な実施形態において、本開示の方法は、膜堆積、気相堆積による形成、(EUV)リソグラフィフォトパターニング、および乾式現像のすべての乾式ステップを組み合わせる。そのようなプロセスでは、基板は、EUVスキャナにおけるフォトパターニングに続いて乾式現像/エッチングチャンバに直接向かうことができる。そのようなプロセスは、湿式現像に関連する材料および生産コストを回避することができる。乾式プロセスはまた、より多くの調節可能性を提供し、さらなるCD制御および/またはスカム除去を与えることができる。
様々な実施形態において、いくらかの量の金属、金属酸化物、および有機成分を含むEUVフォトレジストは、式RxZyの化合物を含む乾式現像ガスを流しながら、熱、プラズマ(例えば、ランプ加熱またはUVランプ加熱などの可能性のある光活性化プラズマを含む)、または熱とプラズマ方法の混合によって乾式現像することができ、R=B、Al、Si、C、S、SOであり、x>0であり、Z=Cl、H、Br、F、CH4であり、y>0である。乾式現像は、RxZy種が露光材料を選択的に除去し、マスクとして非露光対応物を残すポジ型をもたらすことができる。いくつかの実施形態では、有機スズ酸化物ベースのフォトレジスト膜の露光部分は、本開示に従って乾式現像によって除去される。ポジ型乾式現像は、プラズマを当てることなくハロゲン化水素または水素とハロゲン化物(HClおよび/またはHBrを含む)を含む流れ、またはリモートプラズマもしくはプラズマから生成されたUV放射線を用いてH2およびCl2および/またはBr2の流れに曝露されてラジカルを生成するEUV露光領域の選択的乾式現像(除去)によって達成することができる。
湿式現像法もまた、使用することができる。特定の実施形態では、そのような湿式現像法を使用してEUV露光領域を除去し、ポジ型フォトレジストまたはネガ型レジストを提供する。例示的な非限定的な湿式現像には、アンモニウム、例えば、水酸化アンモニウム(NH4OH)、アンモニウムベースのイオン液体、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAH)、水酸化テトラプロピルアンモニウム(TPAH)、水酸化テトラブチルアンモニウム(TBAH)、または他の第四級アルキルアンモニウム水酸化物、有機アミン、例えばモノ、ジ、およびトリ有機アミン(例えば、ジエチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、トリエチレンテトラミン)、またはアルカノールアミン、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、またはジエチレングリコールアミンを含むものなどのアルカリ現像液(例えば、水性アルカリ現像液)の使用を含むことができる。他の実施形態では、アルカリ現像液は、窒素含有塩基、例えば、式RN1NH2、RN1RN2NH、RN1RN2RN3N、またはRN1RN2RN3RN4N+XN1-を有する化合物を含むことができ、RN1、RN2、RN3、およびRN4の各々は、独立して、有機置換基(例えば、任意選択で置換されたアルキルまたは本明細書に記載のいずれかのもの)、または一緒に結合することができる2つ以上の有機置換基であり、XN1-は、OH-、F-、Cl-、Br-、I-、または他の当技術分野で知られている第四級アンモニウムカチオン種を含んでもよい。これらの塩基はまた、ヘテロシクリル窒素化合物を含んでもよく、そのいくつかは本明細書で説明される。
他の現像法は、ハロゲン化物(例えば、HClまたはHBr)、有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、またはクエン酸)、もしくは有機フッ素化合物(例えば、トリフルオロ酢酸)を含む酸性現像液(例えば、水性酸性現像液または有機溶媒中の酸現像液)の使用、または有機現像液、例えばケトン(例えば、2-ヘプタノン、シクロヘキサノン、またはアセトン)、エステル(例えば、γ-ブチロラクトンまたは3-エトキシプロピオン酸エチル(EEP))、アルコール(例えば、イソプロピルアルコール(IPA))、またはエーテル、例えばグリコールエーテル(例えば、プロピレングリコールメチルエーテル(PGME)またはプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA))、ならびにそれらの組み合わせの使用を含むことができる。
特定の実施形態では、ポジ型現像液は、水性アルカリ現像液(例えば、NH4OH、TMAH、TEAH、TPAH、またはTBAHを含む)である。他の実施形態では、ネガ型現像液は、水性酸性現像液、有機溶媒中の酸性現像液、または有機現像液(例えば、HCl、HBr、ギ酸、トリフルオロ酢酸、2-ヘプタノン、IPA、PGME、PGMEA、またはそれらの組み合わせ)である。
適用後プロセス
本明細書の方法は、以下で説明されるように、任意の有用な適用後プロセスを含むことができる。
本明細書の方法は、以下で説明されるように、任意の有用な適用後プロセスを含むことができる。
裏面およびベベル洗浄プロセスでは、蒸気および/またはプラズマをウエハの特定の領域に限定して、ウエハの表面の膜を劣化させることなく裏面およびベベルのみを確実に除去することが可能である。除去される乾式堆積されたEUVフォトレジスト膜は、一般に、Sn、O、およびCで構成されるが、同じ洗浄アプローチを他の金属酸化物レジストおよび材料の膜に拡張することができる。加えて、このアプローチはまた、膜ストリップおよびPRリワークにも使用することができる。
乾式ベベルエッジおよび裏面洗浄のための適切なプロセス条件は、フォトレジスト膜ならびに組成および性質に応じて、約10秒~20秒の時間にわたって、100sccm~500sccmの反応剤流量(例えば、500sccmのHCl、HBr、またはH2およびCl2またはBr2、BCl3またはH2)、-10℃~120℃(例えば、20℃)の温度、20mTorr~500mTorr(例えば、300mTorr)の圧力、高周波(例えば、13.56MHz)における0~500Wのプラズマ電力であり得る。これらの条件は、いくつかの処理リアクタ、例えば、カリフォルニア州フリーモントのLam Research社から入手可能なKiyoエッチングツールに適しているが、処理リアクタの能力に応じて、より広い範囲のプロセス条件を使用することができることを理解されたい。
フォトリソグラフィプロセスは、典型的には、フォトレジストの露光領域と非露光領域との間の化学的コントラストをもたらすために必要な化学反応を促進するために、1つまたは複数のベークステップを伴う。大量製造(HVM)の場合、そのようなベークステップは、典型的には、周囲空気または場合によってはN2流の下、ウエハが予め設定された温度においてホットプレート上でベークされるトラック上で実施される。これらのベークステップ中におけるベーク雰囲気のより慎重な制御、ならびに雰囲気中への追加の反応性ガス成分の導入は、線量要件をさらに低減し、かつ/またはパターン忠実度を改善するのに役立ち得る。
本開示の様々な態様によれば、堆積(例えば、適用後ベーク(PAB))および/または露光(例えば、露光後ベーク(PEB))および/または現像(例えば、現像後ベーク(PDB))後の金属および/または金属酸化物ベースのフォトレジストに対する1つまたは複数の後処理は、露光フォトレジストと非露光フォトレジストとの間の材料性質の差を増加させることが可能であり、したがって線量対サイズ(DtS)を減少させ、PRプロファイルを改善し、その後の乾式現像後のラインエッジおよび幅粗さ(LER/LWR)を改善する。そのような処理は、温度、ガス雰囲気、および水分を制御する熱プロセスを伴うことができ、その後の処理における改善された乾式現像性能をもたらす。場合によっては、リモートプラズマが使用される場合がある。
適用後処理(例えば、PAB)の場合、温度、ガス雰囲気(例えば、空気、H2O、CO2、CO、O2、O3、CH4、CH3OH、N2、H2、NH3、N2O、NO、Ar、He、またはそれらの混合物)または真空下、および水分を制御する熱プロセスを堆積後および露光前に使用して、非露光金属および/または金属酸化物フォトレジストの組成を変化させることができる。この変化により材料のEUV感度を増加させることができ、したがって露光および乾式現像後、線量対サイズおよびエッジ粗さの低下を達成することができる。
露光後処理(例えば、PEB)の場合、温度、ガス雰囲気(例えば、空気、H2O、CO2、CO、O2、O3、CH4、CH3OH、N2、H2、NH3、N2O、NO、Ar、He、またはそれらの混合物)または真空下、および水分を制御する熱プロセスを使用して、非露光フォトレジストと露光フォトレジストの両方の組成を変化させることができる。この変化により、非露光フォトレジストと露光フォトレジストとの間の組成/材料性質の差、および非露光フォトレジストと露光フォトレジストとの間の乾式現像エッチングガスのエッチング速度の差を増加させることができる。それによって、より高いエッチング選択性を達成することができる。改善された選択性により、改善された表面粗さを有し、かつ/またはフォトレジスト残留物/スカムが少なくなった、より正方形のPRプロファイルを得ることができる。特定の実施形態では、PEBは、空気中で、水分およびCO2の任意選択の存在下で実施することができる。
現像後処理(例えば、現像後ベークまたはPDB)の場合、温度、ガス雰囲気(例えば、空気、H2O、CO2、CO、O2、O3、CH4、CH3OH、N2、H2、NH3、N2O、NO、Ar、He、またはそれらの混合物)または真空下(例えば、UVを使用)、および水分を制御する熱プロセスを使用して、非露光フォトレジストの組成を変化させることができる。特定の実施形態では、条件はまた、プラズマ(例えば、O2、O3、Ar、He、またはそれらの混合物を含む)の使用を含む。この変化により材料の硬度を増加させることができ、これは、下にある基板をエッチングする際に膜がレジストマスクとして使用される場合に有益であり得る。
これらの場合、代替の実施態様では、熱プロセスをリモートプラズマプロセスに置き換え、反応種を増加させて反応に対するエネルギー障壁を低下させ、生産性を増加させることができる。リモートプラズマはより反応性の高いラジカルを生成することができ、したがって処理についての反応温度/時間を低下させ、生産性の増加につながる。
したがって、1つまたは複数のプロセスを適用してフォトレジスト自体を修飾し、乾式現像の選択性を増加させることができる。この熱またはラジカル修飾は、非露光材料と露光材料との間のコントラストを増加させ、したがってその後の乾式現像ステップの選択性を増加させることができる。結果として得られる非露光材料と露光材料の材料性質間の差は、温度、ガス流、水分、圧力、および/またはRF電力を含むプロセス条件を調整することによって調節することができる。湿式現像液溶媒中の材料の溶解度によって限定されない、乾式現像によって可能になる大きなプロセス自由度は、より積極的な条件の適用を可能にし、達成可能な材料のコントラストをさらに高める。結果として得られる高い材料コントラストは、乾式現像のためのより広いプロセスウィンドウにフィードバックし、したがって生産性の増加、コストの低下、およびより良好な欠陥率性能を可能にする。
湿式現像されたレジスト膜の実質的な制限は、温度ベークの制限である。湿式現像は材料の溶解度に依存するため、例えば、220℃以上に加熱すると、金属含有PR膜の露光領域と非露光領域の両方で架橋度を大幅に増加させることができ、それにより両方とも湿式現像溶媒に不溶となり、したがって膜はもはや信頼できる湿式現像が不可能になる。例えば、湿式スピンオンまたは湿式現像された金属含有PR膜の場合、PAB、PEBなどのベーキングは、例えば180℃未満または200℃未満または250℃未満の温度で実施され得る。PRの露光領域と非露光領域との間のエッチング速度の差(すなわち、選択性)が、レジストの露光部分または非露光部分のみの除去に依存する乾式現像レジスト膜の場合、PAB、PEB、またはPDBにおける処理温度は、処理プロセスを調節および最適化するためにはるかに広いウィンドウにわたって、例えば、約90℃~250℃、例えば90℃~190℃、90℃~600℃、100℃~400℃、125℃~300℃、および約170℃~250℃以上、例えば190℃~240℃(例えば、PAB、PEB、および/またはPDBの場合)にわたって変化させることができる。エッチング速度の減少およびより大きいエッチング選択性は、上記の範囲内のより高い処理温度で生じることが見出された。
特定の実施形態では、PAB、PEB、および/またはPDB処理は、100sccm~10000sccmの範囲のガス雰囲気流、数パーセント~最大100%(例えば、20%~50%)の量の含水量で、大気圧と真空との間の圧力において、約1~15分、例えば約2分の期間にわたって行うことができる。
これらの発見を使用して処理条件を調節し、特定の材料および状況に合わせて処理を調整または最適化することができる。例えば、約2分間、約20%の湿度における空気中で220℃~250℃のPEB熱処理を用いて所与のEUV線量に対して達成される選択性は、そのような熱処理なしで約30%高いEUV線量の場合と同様にすることができる。したがって、半導体処理動作の選択性要件/制約に応じて、本明細書で説明するような熱処理を使用して必要なEUV線量を低下させることができる。または、より高い選択性が必要とされ、かつより高い線量が許容される場合、湿式現像の場面で可能となるよりもはるかに高い選択性(露光対非露光の最大100倍)を得ることが可能である。
さらに他のステップは、フォトリソグラフィプロセス中に物理的および構造的特性(例えば、限界寸法、膜厚など)を評価することが可能なin situ計測を含むことができる。in situ計測を実施するモジュールには、例えば、スキャトロメトリ、エリプソメトリ、ダウンストリーム質量分析、および/またはプラズマ強化ダウンストリーム発光分光分析モジュール(plasma enhanced downstream optical emission spectroscopy module)が挙げられる。
装置
本開示はまた、本明細書に記載のいずれかの方法を実施するように構成された任意の装置を含む。一実施形態では、膜を堆積するための装置は、共試薬の存在下で有機スズ(II)化合物を提供することによって膜としてEUV感受性材料を堆積するためのチャンバを備える堆積モジュールと、30nm未満の波長の放射線源を有するEUVフォトリソグラフィツールを備えるパターニングモジュールと、膜を現像するためのチャンバを備える現像モジュールとを含む。
本開示はまた、本明細書に記載のいずれかの方法を実施するように構成された任意の装置を含む。一実施形態では、膜を堆積するための装置は、共試薬の存在下で有機スズ(II)化合物を提供することによって膜としてEUV感受性材料を堆積するためのチャンバを備える堆積モジュールと、30nm未満の波長の放射線源を有するEUVフォトリソグラフィツールを備えるパターニングモジュールと、膜を現像するためのチャンバを備える現像モジュールとを含む。
装置は、そのようなモジュールのための命令を有するコントローラをさらに含むことができる。一実施形態では、コントローラは、1つまたは複数のメモリデバイス、1つまたは複数のプロセッサ、および膜またはキャッピング層の堆積を行うための命令でコード化されたシステム制御ソフトウェアを含む。そのような命令は、堆積モジュールにおいて、基板またはフォトレジスト層の上面に膜として共試薬と共に有機スズ(II)化合物を堆積することと、パターニングモジュールにおいて、EUV露光によって直接300nm未満の解像度で膜をパターニングし、それによって膜内にパターンを形成することと、現像モジュールにおいて、膜を現像することとを含むことができる。特定の実施形態では、現像モジュールは、EUV露光領域またはEUV非露光領域の除去を提供し、それによって膜内にパターンを提供する。
図4は、記載の乾式剥離および現像の実施形態の実施に適した低圧環境を維持するためのプロセスチャンバ本体402を有するプロセスステーション400の一実施形態の概略図を図示する。複数のプロセスステーション400が、共通の低圧プロセスツール環境に含まれてもよい。例えば、図5は、カリフォルニア州フリーモントのLam Research社から入手可能なVECTOR(登録商標)処理ツールなどのマルチステーション処理ツール500の一実施形態を図示する。いくつかの実施形態では、プロセスステーション400の1つまたは複数のハードウェアパラメータ(以下で詳細に説明されるものを含む)は、1つまたは複数のコンピュータコントローラ450によってプログラム的に調整することができる。
プロセスステーションは、クラスタツール内のモジュールとして構成することができる。図7は、本明細書に記載の実施形態の実施に適した真空統合堆積およびパターニングモジュールを有する半導体プロセスクラスタツールアーキテクチャを図示する。そのようなクラスタプロセスツールアーキテクチャは、図6および図7を参照して本明細書で説明するように、レジスト堆積、レジスト露光(EUVスキャナ)、レジスト乾式現像、およびエッチングモジュールを含むことができる。
いくつかの実施形態では、例えば乾式現像およびエッチングなど、特定の処理機能を同じモジュール内で連続して実施することができる。また、本開示の実施形態は、本明細書で説明するように、エッチングされる層または層スタック上に配置されたフォトパターニングされたEUVレジスト薄膜層を含むウエハを、EUVスキャナにおけるフォトパターニングに続いて乾式現像/エッチングチャンバに受け取り、フォトパターニングされたEUVレジスト薄膜層を乾式現像し、次にマスクとしてパターニングされたEUVレジストを使用して下層をエッチングするための方法および装置を対象とする。
図4に戻ると、プロセスステーション400は、接続405によってプロセスガスを分配シャワーヘッド406に送給するための反応剤送給システム401と流体連通する。反応剤送給システム401は、シャワーヘッド406に送給するプロセスガスをブレンドおよび/または調整するための混合容器404を含む。1つまたは複数の混合容器入口弁420は、混合容器404へのプロセスガスの導入を制御することができる。プラズマ露光が使用される場合、プラズマは、シャワーヘッド406にも送給され得るか、またはプロセスステーション400で生成され得る。プロセスガスは、例えば、有機スズ(II)化合物、共試薬、または逆反応剤など、本明細書に記載のいずれかを含むことができる。
図4は、混合容器404に供給される液体反応剤を気化するための任意選択の気化ポイント403を含む。液体反応剤は、有機スズ(II)化合物、共試薬、または逆反応剤を含むことができる。いくつかの実施形態では、気化されてプロセスステーション400に送給される液体の質量流量を制御するために、液体流コントローラ(LFC)を気化ポイント403の上流に設けることができる。例えば、LFCは、LFCの下流に位置する熱質量流量計(MFM)を含み得る。次に、LFCのプランジャ弁は、MFMと電気的に通信する比例積分微分(PID)コントローラによって提供されるフィードバック制御信号に応答して調整され得る。
シャワーヘッド406は、プロセスガスを基板412に向かって分配する。図4に示す実施形態では、基板412は、シャワーヘッド406の下に位置し、台座408上に静止した状態で示されている。シャワーヘッド406は、任意の適切な形状を有してもよく、プロセスガスを基板412に分配するための任意の適切な数および配置のポートを有してもよい。
いくつかの実施形態では、台座408を上昇または下降させ、基板412を基板412とシャワーヘッド406との間の容積に露出させることができる。いくつかの実施形態では、台座の高さは、適切なコンピュータコントローラ450によってプログラム的に調整することができることが理解されよう。
いくつかの実施形態では、台座408は、ヒータ410を介して温度制御され得る。いくつかの実施形態では、台座408は、開示された実施形態に記載のようにHBr、HCl、またはBCl3などの乾式現像化学物質へのフォトパターニングされたレジストの非プラズマ熱露光中、0℃超~300℃以上、例えば50℃~120℃、例えば約65℃~80℃の温度に加熱されてもよい。
さらに、いくつかの実施形態では、プロセスステーション400についての圧力制御は、バタフライ弁418によって提供され得る。図4の実施形態に示すように、バタフライ弁418は、下流の真空ポンプ(図示せず)によって提供される真空を絞る。しかし、いくつかの実施形態では、プロセスステーション400の圧力制御はまた、プロセスステーション400に導入される1つまたは複数のガスの流量を変化させることによって調整することができる。
いくつかの実施形態では、シャワーヘッド406の位置を台座408に対して調整し、基板412とシャワーヘッド406との間の容積を変化させることができる。さらに、台座408および/またはシャワーヘッド406の垂直位置は、本開示の範囲内の任意の適切な機構によって変化させてもよいことが理解されよう。いくつかの実施形態では、台座408は、基板412の配向を回転させるための回転軸を含んでもよい。いくつかの実施形態では、これらの例示的な調整の1つまたは複数は、1つまたは複数の適切なコンピュータコントローラによってプログラム的に実施することができることが理解されよう。
例えば穏やかなプラズマベースの乾式現像の実施形態および/または同じチャンバ内で行われるエッチング動作において、プラズマが使用され得る場合、シャワーヘッド406および台座408は、プラズマ407に電力を供給するために、無線周波数(RF)電源414および整合ネットワーク416と電気的に通信する。いくつかの実施形態では、プラズマエネルギーは、プロセスステーション圧力、ガス濃度、RF源電力、RF源周波数、およびプラズマ電力パルスタイミングの1つまたは複数を制御することによって制御することができる。例えば、RF電源414および整合ネットワーク416は、任意の適切な電力で動作してラジカル種の所望の組成を有するプラズマを形成することができる。適切な電力の例は、最大約500Wである。
いくつかの実施形態では、コントローラ450に対する命令は、入出力制御(IOC)シーケンス命令を介して提供され得る。一例では、プロセス段階に対する条件を設定するための命令は、プロセスレシピの対応するレシピ段階に含まれてもよい。場合によっては、プロセスレシピ段階は、プロセス段階に対するすべての命令がそのプロセスフェーズと同時に実行されるように、順に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のリアクタパラメータを設定するための命令がレシピ段階に含まれてもよい。例えば、レシピ段階は、HBrまたはHClなどの乾式現像化学物質反応ガスの流量を設定するための命令、およびレシピ段階のための時間遅延命令を含んでもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ450は、図5のシステムコントローラ550に関して以下で説明される特徴のいずれかを含むことができる。
上述のように、1つまたは複数のプロセスステーションをマルチステーション処理ツールに含めることができる。図5は、インバウンドロードロック502およびアウトバウンドロードロック504を備え、これらのいずれかまたは両方がリモートプラズマ源を含み得るマルチステーション処理ツール500の一実施形態の概略図を示す。ロボット506は、大気圧において、ポッド508を介してロードされたカセットから、大気圧ポート510を介してインバウンドロードロック502にウエハを移動させるように構成される。ウエハは、ロボット506によって、インバウンドロードロック502の台座512上に載置され、大気圧ポート510が閉じられ、ロードロックがポンプダウンされる。インバウンドロードロック502がリモートプラズマ源を含む場合、ウエハは、処理チャンバ514に導入される前にロードロック内で窒化ケイ素表面を処理するためにリモートプラズマ処理を受けてもよい。さらに、ウエハはまた、例えば、水分および吸収したガスを除去するためにインバウンドロードロック502においても加熱されてもよい。次に、処理チャンバ514へのチャンバ搬送ポート516が開かれ、別のロボット(図示せず)が、処理のためにリアクタ内に示す第1のステーションの台座上のリアクタ内にウエハを配置する。図5に図示される実施形態はロードロックを含んでいるが、いくつかの実施形態では、プロセスステーションにウエハを直接進入させてもよいことが理解されよう。
図示の処理チャンバ514は、図5に示す実施形態において1から4まで番号が付けられた4つのプロセスステーションを含む。各ステーションは、加熱台座(ステーション1に対して518で示す)と、ガスライン入口とを有する。いくつかの実施形態では、各プロセスステーションは、異なる目的または複数の目的を有し得ることが理解されよう。例えば、いくつかの実施形態では、プロセスステーションは乾式現像モードとエッチングプロセスモードとの間で切り替え可能であってもよい。追加または代替として、いくつかの実施形態では、処理チャンバ514は、乾式現像およびエッチングプロセスステーションの1つまたは複数の対応する対を含んでもよい。図示の処理チャンバ514は4つのステーションを含むが、本開示による処理チャンバは、任意の適切な数のステーションを有してもよいことが理解される。例えば、いくつかの実施形態では、処理チャンバは、5つ以上のステーションを有してもよく、他の実施形態では、処理チャンバは、3つ以下のステーションを有してもよい。
図5は、処理チャンバ514内でウエハを移送するためのウエハハンドリングシステム590の一実施形態を図示する。いくつかの実施形態では、ウエハハンドリングシステム590は、様々なプロセスステーション間および/またはプロセスステーションとロードロックとの間でウエハを移送することができる。任意の適切なウエハハンドリングシステムが用いられてもよいことが理解されよう。非限定的な例として、ウエハカルーセルおよびウエハハンドリングロボットが挙げられる。図5はまた、プロセスツール500のプロセス条件およびハードウェア状態を制御するために用いられるシステムコントローラ550の一実施形態を図示する。システムコントローラ550は、1つまたは複数のメモリデバイス556と、1つまたは複数の大容量記憶デバイス554と、1つまたは複数のプロセッサ552とを含むことができる。プロセッサ552は、CPUまたはコンピュータ、アナログおよび/またはデジタル入出力接続、ステッピングモータコントローラボードなどを含み得る。
いくつかの実施形態では、システムコントローラ550は、プロセスツール500の活動のすべてを制御する。システムコントローラ550は、大容量記憶デバイス554に記憶され、メモリデバイス556にロードされ、プロセッサ552で実行されるシステム制御ソフトウェア558を実行する。あるいは、制御論理は、コントローラ550にハードコード化されてもよい。特定用途向け集積回路、プログラマブル論理デバイス(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはFPGA)などをこれらの目的のために使用することができる。以下の説明では、「ソフトウェア」または「コード」が使用される場合は常に、機能的に同等のハードコード化された論理をその代わりに使用することができる。システム制御ソフトウェア558は、タイミング、ガスの混合、ガス流量、チャンバ圧力および/またはステーション圧力、チャンバ温度および/またはステーション温度、ウエハ温度、目標電力レベル、RF電力レベル、基板台座、チャック位置および/またはサセプタ位置、ならびにプロセスツール500によって実施される特定のプロセスの他のパラメータを制御するための命令を含み得る。システム制御ソフトウェア558は、任意の適切な方法で構成され得る。例えば、様々なプロセスツール構成要素サブルーチンまたは制御オブジェクトは、様々なプロセスツールプロセスを実行するために使用されるプロセスツール構成要素の動作を制御するために書かれてもよい。システム制御ソフトウェア558は、任意の適切なコンピュータ可読プログラミング言語でコード化され得る。
いくつかの実施形態では、システム制御ソフトウェア558は、上述の様々なパラメータを制御するための入出力制御(IOC)シーケンス命令を含み得る。いくつかの実施形態では、システムコントローラ550に関連する大容量記憶デバイス554および/またはメモリデバイス556に記憶された他のコンピュータソフトウェアおよび/またはプログラムが用いられてもよい。この目的のためのプログラムまたはプログラムのセクションの例には、基板位置決めプログラム、プロセスガス制御プログラム、圧力制御プログラム、ヒータ制御プログラム、およびプラズマ制御プログラムが挙げられる。
基板位置決めプログラムは、基板を台座518上にロードし、基板とプロセスツール500の他の部分との間隔を制御するために使用されるプロセスツール構成要素のプログラムコードを含むことができる。
プロセスガス制御プログラムは、プロセスステーションの圧力を安定化するために、様々なガス組成(例えば、本明細書に記載のHBrまたはHClガス)および流量を制御するためのコード、および任意選択で、堆積前にガスを1つまたは複数のプロセスステーションに流すためのコードを含むことができる。圧力制御プログラムは、例えば、プロセスステーションの排気システムのスロットル弁、プロセスステーションへのガス流などを調節することによってプロセスステーションの圧力を制御するためのコードを含み得る。
ヒータ制御プログラムは、基板を加熱するために使用される加熱ユニットへの電流を制御するためのコードを含むことができる。あるいは、ヒータ制御プログラムは、基板への熱伝達ガス(ヘリウムなど)の送給を制御することができる。
プラズマ制御プログラムは、本明細書の実施形態に従って1つまたは複数のプロセスステーション内のプロセス電極に適用されるRF電力レベルを設定するためのコードを含むことができる。
圧力制御プログラムは、本明細書の実施形態に従って反応チャンバ内の圧力を維持するためのコードを含むことができる。
いくつかの実施形態では、システムコントローラ550に関連するユーザインターフェースが存在してもよい。ユーザインターフェースは、ディスプレイ画面、装置および/またはプロセス条件のグラフィカルソフトウェアディスプレイ、ならびにポインティングデバイス、キーボード、タッチスクリーン、マイクロフォンなどのユーザ入力デバイスを含むことができる。
いくつかの実施形態では、システムコントローラ550によって調整されたパラメータは、プロセス条件に関係するものであってもよい。非限定的な例として、プロセスガス組成および流量、温度、圧力、プラズマ条件(RFバイアス電力レベルなど)などが挙げられる。これらのパラメータは、レシピの形態でユーザに提供されてもよく、ユーザインターフェースを利用して入力することができる。
プロセスを監視するための信号は、様々なプロセスツールセンサからシステムコントローラ550のアナログおよび/またはデジタル入力接続によって提供されてもよい。プロセスを制御するための信号は、プロセスツール500のアナログおよびデジタル出力接続で出力することができる。監視することができるプロセスツールセンサの非限定的な例は、マスフローコントローラ、圧力センサ(圧力計など)、熱電対などを含む。適切にプログラムされたフィードバックおよび制御アルゴリズムをこれらのセンサからのデータと共に使用して、プロセス条件を維持することができる。
システムコントローラ550は、上述の堆積プロセスを実施するためのプログラム命令を提供することができる。プログラム命令は、DC電力レベル、RFバイアス電力レベル、圧力、温度などの様々なプロセスパラメータを制御することが可能である。命令は、本明細書に記載の様々な実施形態に従って乾式現像および/またはエッチングプロセスを動作させるパラメータを制御することができる。
システムコントローラ550は、典型的には、装置が開示された実施形態に従って方法を実施するように命令を実行するように構成された1つまたは複数のメモリデバイスおよび1つまたは複数のプロセッサを含む。開示された実施形態に従ってプロセス動作を制御するための命令を含む機械可読媒体は、システムコントローラ550に結合され得る。
いくつかの実施態様では、システムコントローラ550はシステムの一部であり、そのようなシステムは上述した例の一部であってもよい。そのようなシステムは、1つまたは複数の処理ツール、1つまたは複数のチャンバ、1つまたは複数の処理用プラットフォーム、および/または特定の処理構成要素(ウエハ台座、ガス流システムなど)を含む半導体処理機器を含むことができる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および処理後のシステム動作を制御するための電子機器と一体化されてもよい。そのような電子機器は「コントローラ」と呼ばれることがあり、1つまたは複数のシステムの様々な構成要素または副部品を制御してもよい。システムコントローラ550は、処理条件および/またはシステムのタイプに応じて、本明細書に開示されるプロセスのいずれかを制御するようにプログラムされてもよい。そのようなプロセスとしては、処理ガスの送給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、無線周波数(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体送給設定、位置および動作設定、ツールに対するウエハの搬入と搬出、ならびに、特定のシステムに接続または連動する他の搬送ツールおよび/またはロードロックに対するウエハの搬入と搬出が含まれる。
広義には、システムコントローラ550は、命令を受信し、命令を発行し、動作を制御し、洗浄動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするなどの様々な集積回路、論理、メモリ、および/またはソフトウェアを有する電子機器として定義されてもよい。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形式のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されたチップ、および/または1つまたは複数のマイクロプロセッサ、すなわちプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを含んでもよい。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形式でシステムコントローラ550に通信される命令であって、特定のプロセスを半導体ウエハ上で、または半導体ウエハ用に、またはシステムに対して実行するための動作パラメータを定義してもよい。動作パラメータは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、二酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウエハダイの製作における1つまたは複数の処理ステップを実現するためプロセスエンジニアによって定義されるレシピの一部であってもよい。
システムコントローラ550は、いくつかの実施態様では、システムと統合または結合されるか、他の方法でシステムにネットワーク接続されるコンピュータの一部であってもよく、またはそのようなコンピュータに結合されてもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。例えば、システムコントローラ550は、「クラウド」内にあってもよいし、ファブホストコンピュータシステムのすべてもしくは一部であってもよい。これにより、ウエハ処理のリモートアクセスが可能となる。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能にして、製作動作の現在の進捗状況を監視し、過去の製作動作の履歴を検討し、複数の製作動作から傾向または性能基準を検討し、現在の処理のパラメータを変更し、現在の処理に続く処理ステップを設定するか、または新しいプロセスを開始してもよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)は、ネットワークを通じてプロセスレシピをシステムに提供することができる。そのようなネットワークは、ローカルネットワークまたはインターネットを含んでいてもよい。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定のエントリまたはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを含んでもよく、そのようなパラメータおよび/または設定は、その後リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例では、システムコントローラ550は命令をデータの形式で受信する。そのようなデータは、1つまたは複数の動作中に実施される各処理ステップのためのパラメータを特定するものである。パラメータは、実施されるプロセスのタイプ、およびシステムコントローラ550が連動または制御するように構成されるツールのタイプに特有のものであってもよいことを理解されたい。したがって、上述したように、システムコントローラ550は、例えば、互いにネットワーク接続され共通の目的(本明細書で説明されるプロセスおよび制御など)に向けて協働する1つまたは複数の個別のコントローラを含むことによって分散されてもよい。このような目的のための分散型コントローラの例として、チャンバ上の1つまたは複数の集積回路であって、(例えば、プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部として)遠隔配置されておりチャンバにおけるプロセスを制御するよう組み合わせられる1つまたは複数の集積回路と通信するものが挙げられるであろう。
例示的なシステムは、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理気相堆積(PVD)チャンバまたはモジュール、化学気相堆積(CVD)チャンバまたはモジュール、ALDチャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、追跡チャンバまたはモジュール、EUVリソグラフィチャンバ(スキャナ)またはモジュール、乾式現像チャンバまたはモジュール、ならびに半導体ウエハの製作および/または製造に関連するか使用されてもよい任意の他の半導体処理システムを含むことができるが、これらに限定されない。
上述のように、ツールによって実施される1つまたは複数のプロセスステップに応じて、システムコントローラ550は、1つまたは複数の他のツール回路もしくはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近接するツール、工場全体に位置するツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール場所および/もしくはロードポートに対してウエハの容器を搬入および搬出する材料搬送に使用されるツールと通信してもよい。
特定の実施形態では、いくつかの実施形態の実施に適したエッチング動作に適切であり得る誘導結合プラズマ(ICP)リアクタが、ここで説明される。ICPリアクタが本明細書では説明されるが、いくつかの実施形態では、容量結合プラズマリアクタも使用することができることを理解されたい。
図6は、乾式現像および/またはエッチングなどの特定の実施形態または実施形態の態様を実施するのに適切な誘導結合プラズマ装置600の断面図を概略的に示し、その一例は、カリフォルニア州フリーモントのLam Research社によって製造されるKiyo(登録商標)リアクタである。他の実施形態では、本明細書に記載の乾式現像および/またはエッチングプロセスを行う機能を有する他のツールまたはツールタイプを使用して実施することができる。
誘導結合プラズマ装置600は、チャンバ壁601および窓611によって構造的に画定された総合エッチングチャンバを含む。チャンバ壁601は、ステンレス鋼またはアルミニウムから製作することができる。窓611は、石英または他の誘電体材料から製作することができる。任意選択の内部プラズマグリッド650は、総合エッチングチャンバを上部サブチャンバ602および下部サブチャンバ603に分割する。多くの実施形態では、プラズマグリッド650を除去することができ、それによってサブチャンバ602および603からなるチャンバ空間を利用することができる。チャック617が、底部内面近くの下部サブチャンバ603内に位置決めされる。チャック617は、エッチングプロセスが実施される半導体ウエハ619を受け入れて保持するように構成される。チャック617は、存在する場合、ウエハ619を支持するための静電チャックであり得る。いくつかの実施形態では、エッジリング(図示せず)がチャック617を囲み、チャック617の上に存在する場合、ウエハ619の上面とほぼ平面である上面を有する。チャック617はまた、ウエハ619をチャックおよびデチャックするための静電電極を含む。この目的のために、フィルタおよびDCクランプ電源(図示せず)が設けられてもよい。
チャック617からウエハ619を持ち上げるための他の制御システムもまた、設けられてもよい。チャック617は、RF電源623を使用して充電させることができる。RF電源623は、接続627を通して整合回路621に接続される。整合回路621は、接続625を通してチャック617に接続される。このようにして、RF電源623はチャック617に接続される。様々な実施形態において、静電チャックのバイアス電力は、約50Vに設定されてもよいし、開示された実施形態に従って実施されるプロセスに応じて異なるバイアス電力に設定されてもよい。例えば、バイアス電力は、約20V~約100V、または約30V~約150Vであってもよい。
プラズマ生成のための要素は、窓611の上に位置決めされたコイル633を含む。いくつかの実施形態では、コイルは、開示された実施形態では使用されない。コイル633は、導電性材料から製作され、少なくとも1つの完全なターンを含む。図6に示す例示的なコイル633は、3ターンを含む。コイル633の断面は記号で示されており、「X」を有するコイルはページ内に回転して延びるが、「●」を有するコイルはページ外に回転して延びる。プラズマ生成のための要素はまた、RF電力をコイル633に供給するように構成されたRF電源641を含む。一般に、RF電源641は、接続645を通して整合回路639に接続される。整合回路639は、接続643を通してコイル633に接続される。このようにして、RF電源641はコイル633に接続される。任意選択のファラデーシールド649は、コイル633と窓611との間に位置決めされる。ファラデーシールド649は、コイル833に対して間隔を置いて離れた関係に維持され得る。いくつかの実施形態では、ファラデーシールド649は、窓611のすぐ上に配置される。いくつかの実施形態では、ファラデーシールドは、窓611とチャック617との間にある。いくつかの実施形態では、ファラデーシールドは、コイル633に対して間隔を置いて離れた関係に維持されない。コイル633、ファラデーシールド649、および窓611は各々、互いに実質的に平行になるように構成される。ファラデーシールド649は、金属または他の種がプロセスチャンバの窓611上に堆積するのを防止することができる。
プロセスガスは、上部サブチャンバ602に位置決めされた1つまたは複数の主ガス流入口660および/または1つまたは複数のサイドガス流入口670を介してプロセスチャンバに流入することができる。同様に、明示的に示されていないが、同様のガス流入口を使用して、処理ガスを容量結合プラズマ処理チャンバに供給することができる。真空ポンプ、例えば、1段または2段機械式ドライポンプおよび/またはターボ分子ポンプ640を使用して、プロセスチャンバからプロセスガスを引き出し、プロセスチャンバ内の圧力を維持することができる。例えば、真空ポンプを使用して、ALDのパージ動作中に下部サブチャンバ603を排気することができる。真空ポンプによって提供される真空環境の適用を選択的に制御するために、弁制御導管を使用して真空ポンプを処理チャンバに流体接続することができる。これは、プラズマ処理動作中、スロットル弁(図示せず)または振り子弁(図示せず)などの閉ループ制御流量制限デバイスを使用して行うことができる。同様に、容量結合プラズマ処理チャンバへの真空ポンプおよび弁制御流体接続も用いることができる。
装置600の動作中、1つまたは複数の反応剤ガスは、注入ポート660および/または670を通して供給され得る。特定の実施形態では、プロセスガスは、主ガス流入口660のみを通して、またはサイドガス流入口670のみを通して供給され得る。場合によっては、図に示すガス流入口は、より複雑なガス流入口、例えば、1つまたは複数のシャワーヘッドに置き換えられてもよい。ファラデーシールド649および/または任意選択のグリッド650は、プロセスチャンバへのプロセスガスの送給を可能にする内部チャネルおよび穴を含み得る。ファラデーシールド649および任意選択のグリッド650のいずれかまたは両方が、プロセスガスを送給するためのシャワーヘッドとして機能してもよい。いくつかの実施形態では、液体気化および送給システムは、プロセスチャンバの上流に配置され得、それにより液体反応剤または前駆体が気化されると、気化した反応剤または前駆体は、ガス流入口660および/または670を介してプロセスチャンバに導入される。
無線周波数電力は、RF電源641からコイル633に供給され、RF電流がコイル633を通って流れるようにする。コイル633を通って流れるRF電流は、コイル633の周りに電磁場を生成する。電磁場は、上部サブチャンバ602内で誘導電流を生成する。様々な生成されたイオンおよびラジカルとウエハ619の物理的および化学的相互作用により、ウエハ619のフィーチャがエッチングされ、ウエハ619上に層を選択的に堆積させる。
プラズマグリッド650が、上部サブチャンバ602と下部サブチャンバ603の両方が存在するように使用される場合、誘導電流は、上部サブチャンバ602に存在するガスに作用し、上部サブチャンバ602に電子-イオンプラズマを生成する。任意選択の内部プラズマグリッド650は、下部サブチャンバ603内の熱電子の数を限定する。いくつかの実施形態では、装置600は、下部サブチャンバ603に存在するプラズマがイオン-イオンプラズマであるように設計および動作される。
上部電子-イオンプラズマと下部イオン-イオンプラズマの両方が正イオンおよび負イオンを含むことができるが、イオン-イオンプラズマは、正イオンに対して負イオンの比率が大きい。揮発性エッチングおよび/または堆積副生成物は、ポート622を通して下部サブチャンバ603から除去され得る。本明細書に開示されるチャック617は、約10℃~約250℃の範囲の高温で動作することができる。温度は、プロセス動作および特定のレシピに依存する。
チャンバ601は、クリーンルームまたは製作施設に設置される場合、設備(図示せず)に結合されてもよい。設備は、処理ガス、真空、温度制御、および環境粒子制御を提供する配管を含む。これらの設備は、目的の製作施設に設置されると、装置600に結合される。加えて、装置600は、ロボットが典型的な自動操作を使用して半導体ウエハを装置600に出入りすることを可能にする移送チャンバに結合され得る。
いくつかの実施形態では、システムコントローラ630(1つまたは複数の物理的または論理的コントローラを含むことができる)が、プロセスチャンバの動作の一部またはすべてを制御する。システムコントローラ630は、1つまたは複数のメモリデバイスと、1つまたは複数のプロセッサとを含むことができる。いくつかの実施形態では、装置600は、開示された実施形態が実施されるときに流量および期間を制御するための切り替えシステムを含む。いくつかの実施形態では、装置600は、最大約600ms、または最大約750msの切り替え時間を有することができる。切り替え時間は、流れる化学物質、選択されたレシピ、リアクタアーキテクチャ、および他の要因に依存し得る。
いくつかの実施態様では、システムコントローラ630はシステムの一部であり、そのようなシステムは上述した例の一部であってもよい。そのようなシステムは、1つまたは複数の処理ツール、1つまたは複数のチャンバ、1つまたは複数の処理用プラットフォーム、および/または特定の処理構成要素(ウエハ台座、ガス流システムなど)を含む半導体処理機器を含むことができる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および処理後のシステム動作を制御するための電子機器と一体化されてもよい。そのような電子機器はシステムコントローラ630に一体化され、1つまたは複数のシステムの様々な構成要素または副部品を制御してもよい。システムコントローラは、処理パラメータおよび/またはシステムのタイプに応じて、本明細書に開示されるプロセスのいずれかを制御するようにプログラムされてもよい。そのようなプロセスとしては、処理ガスの送給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、無線周波数(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体送給設定、位置および動作設定、ツールに対するウエハの搬入と搬出、ならびに、特定のシステムに接続または連動する他の搬送ツールおよび/またはロードロックに対するウエハの搬入と搬出が含まれる。
広義には、システムコントローラ630は、命令を受信し、命令を発行し、動作を制御し、洗浄動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするなどの様々な集積回路、論理、メモリ、および/またはソフトウェアを有する電子機器として定義されてもよい。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形式のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されたチップ、および/または1つまたは複数のマイクロプロセッサ、すなわちプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを含んでもよい。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形式でコントローラに通信される命令であって、特定のプロセスを半導体ウエハ上で、または半導体ウエハ用に、またはシステムに対して実行するための動作パラメータを定義してもよい。動作パラメータは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、二酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウエハダイの製作または除去における1つまたは複数の処理ステップを実現するためプロセスエンジニアによって定義されるレシピの一部であってもよい。
システムコントローラ630は、いくつかの実施態様では、システムと統合または結合されるか、他の方法でシステムにネットワーク接続されるコンピュータの一部であってもよく、またはそのようなコンピュータに結合されてもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。例えば、コントローラは、「クラウド」内にあってもよいし、ファブホストコンピュータシステムのすべてもしくは一部であってもよい。これにより、ウエハ処理のリモートアクセスが可能となる。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能にして、製作動作の現在の進捗状況を監視し、過去の製作動作の履歴を検討し、複数の製作動作から傾向または性能基準を検討し、現在の処理のパラメータを変更し、現在の処理に続く処理ステップを設定するか、または新しいプロセスを開始してもよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)は、ネットワークを通じてプロセスレシピをシステムに提供することができる。そのようなネットワークは、ローカルネットワークまたはインターネットを含んでいてもよい。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定のエントリまたはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを含んでもよく、そのようなパラメータおよび/または設定は、その後リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例では、システムコントローラ630は命令をデータの形式で受信する。そのようなデータは、1つまたは複数の動作中に実施される各処理ステップのためのパラメータを特定するものである。パラメータは、実施されるプロセスのタイプ、およびコントローラが連動または制御するように構成されるツールのタイプに特有のものであってもよいことを理解されたい。したがって、上述したように、システムコントローラ630は、例えば、互いにネットワーク接続され共通の目的(本明細書で説明されるプロセスおよび制御など)に向けて協働する1つまたは複数の個別のコントローラを含むことによって分散されてもよい。このような目的のための分散型コントローラの例として、チャンバ上の1つまたは複数の集積回路であって、(例えば、プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部として)遠隔配置されておりチャンバにおけるプロセスを制御するよう組み合わせられる1つまたは複数の集積回路と通信するものが挙げられるであろう。
例示的なシステムは、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理気相堆積(PVD)チャンバまたはモジュール、化学気相堆積(CVD)チャンバまたはモジュール、ALDチャンバまたはモジュール、ALEチャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、追跡チャンバまたはモジュール、EUVリソグラフィチャンバ(スキャナ)またはモジュール、乾式現像チャンバまたはモジュール、ならびに半導体ウエハの製作および/または製造に関連するか使用されてもよい任意の他の半導体処理システムを含むことができるが、これらに限定されない。
上述のように、ツールによって実施される1つまたは複数のプロセスステップに応じて、コントローラは、1つまたは複数の他のツール回路もしくはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近接するツール、工場全体に位置するツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール場所および/もしくはロードポートに対してウエハの容器を搬入および搬出する材料搬送に使用されるツールと通信してもよい。
EUVLパターニングは、多くの場合スキャナと呼ばれる任意の適切なツール、例えばオランダ国ベルドホーフェンのASMLによって供給されるTWINSCAN NXE:3300B(登録商標)プラットフォームを使用して行うことができる。EUVLパターニングツールは、本明細書で説明される堆積およびエッチングのためにそこから基板を出し入れするスタンドアロンデバイスであってもよい。または、以下で説明するように、EUVLパターニングツールは、より大きなマルチ構成要素ツール上のモジュールであってもよい。図7は、本明細書に記載のプロセスの実施に適した、真空移送モジュールとインターフェースする真空統合堆積、EUVパターニング、および乾式現像/エッチングモジュールを有する半導体プロセスクラスタツールアーキテクチャを図示する。プロセスはそのような真空統合装置なしで行うことができるが、そのような装置は、いくつかの実施態様において有利であり得る。
図7は、本明細書に記載のプロセスの実施に適した、真空移送モジュールとインターフェースする真空統合堆積およびパターニングモジュールを有する半導体プロセスクラスタツールアーキテクチャを図示する。複数の保管施設および処理モジュールの間でウエハを「移送」するための移送モジュールの配置は、「クラスタツールアーキテクチャ」システムと呼ばれることがある。特定のプロセスの要件に従って、堆積およびパターニングモジュールが真空統合される。エッチング用などの他のモジュールもまた、クラスタに含めることができる。
真空搬送モジュール(VTM)738は、4つの処理モジュール720a~720dとインターフェースし、様々な製作プロセスを実施するために個々に最適化することができる。一例として、処理モジュール720a~720dは、堆積、蒸着、ELD、乾式現像、エッチング、ストリップ、および/または他の半導体プロセスを実施するように実装され得る。例えば、モジュール720aは、カリフォルニア州フリーモントのLam Research社から入手可能なVectorツールなど、本明細書に記載の非プラズマ熱原子層堆積を実施するように動作され得るALDリアクタであってもよい。そしてモジュール720bは、Lam Vector(登録商標)などのPECVDツールであってもよい。図は、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではないことを理解されたい。
ロードロックまたは移送モジュールとしても知られるエアロック742および746は、VTM738およびパターニングモジュール740とインターフェースする。例えば、上述のように、適切なパターニングモジュールは、オランダ国ベルドホーフェンのASMLによって供給されるTWINSCAN NXE:3300B(登録商標)プラットフォームであり得る。このツールアーキテクチャは、露光前に反応しないように、半導体基板またはウエハなどのワークピースを真空下で移送することを可能にする。堆積モジュールとリソグラフィツールの統合は、H2O、O2などの周囲ガスによる入射光子の強い光吸収を考慮して、EUVLも大幅に低減された圧力を必要とするという事実によって促進される。
上述のように、この統合されたアーキテクチャは、説明されたプロセスを実施するためのツールの可能な実施形態の1つにすぎない。プロセスはまた、スタンドアロンEUVLスキャナを用いて、およびモジュールとして、例えば図7を参照して説明されているが統合されたパターニングモジュールがない、スタンドアロンであるか、エッチング、ストリップなどの他のツール(例えば、Lam KiyoまたはGammaツール)とクラスタアーキテクチャに統合されている、Lam Vectorツールなどの堆積リアクタを用いて実施することができる。
エアロック742は、堆積モジュール720aを機能させるVTM738からパターニングモジュール740への基板の移送を指す、「搬出」ロードロックであり得、エアロック746は、パターニングモジュール740からVTM738に戻る基板の移送を指す、「搬入」ロードロックであってもよい。搬入ロードロック746はまた、基板のアクセスおよび出口のためのツールの外部へのインターフェースを提供することができる。各プロセスモジュールは、モジュールをVTM738にインターフェースさせるファセットを有する。例えば、堆積プロセスモジュール720aは、ファセット736を有する。各ファセット内では、センサ、例えば図示のセンサ1~18を使用して、それぞれのステーション間を移動する際にウエハ726の通過を検出する。パターニングモジュール740ならびにエアロック742および746は、図示されていない追加のファセットおよびセンサを同様に備えることができる。
主VTMロボット722は、エアロック742および746を含むモジュール間でウエハ726を移送する。一実施形態では、ロボット722は1つのアームを有し、別の実施形態では、ロボット722は2つのアームを有し、各アームは、搬送のためにウエハ726などのウエハを持ち上げるエンドエフェクタ724を有する。フロントエンドロボット744は、その中において、ウエハ726を搬出エアロック742からパターニングモジュール740に、パターニングモジュール740から搬入エアロック746に移送するために使用される。フロントエンドロボット744はまた、基板のアクセスおよび出口のために、搬入ロードロックとツールの外部との間でウエハ726を搬送することができる。搬入エアロックモジュール746が大気圧と真空との間の環境を適合させる能力を有するので、ウエハ726は、損傷を受けることなく2つの圧力環境の間を移動することができる。
EUVLツールは、典型的には、堆積ツールよりも高い真空で動作することに留意されたい。この場合、パターニングツールに入る前に基板の脱ガスを可能にするために、堆積ツールとEUVLツールとの間の移送中に基板の真空環境を増加させることが望ましい。搬出エアロック742は、一定期間にわたってパターニングモジュール740内の圧力よりも高くない低圧で移送されたウエハを保持し、かつオフガスを排出することによってこの機能を提供することができ、それによりパターニングツール740の光学系が基板からのオフガスによって汚染されなくなる。排出オフガスエアロックに対して適切な圧力は、1E-8Torr以下である。
いくつかの実施形態では、システムコントローラ750(1つまたは複数の物理的または論理的コントローラを含むことができる)が、クラスタツールおよび/またはその別々のモジュールの動作の一部またはすべてを制御する。コントローラは、クラスタアーキテクチャに対してローカルであり得るか、または製造フロアのクラスタアーキテクチャの外部に位置し得るか、または遠隔地に位置し、ネットワークを介してクラスタアーキテクチャに接続され得ることに留意されたい。システムコントローラ750は、1つまたは複数のメモリデバイスと、1つまたは複数のプロセッサとを含むことができる。プロセッサは、中央処理装置(CPU)またはコンピュータ、アナログおよび/またはデジタル入出力接続、ステッピングモータコントローラボード、および他の同様の構成要素を含み得る。適切な制御動作を実施するための命令が、プロセッサ上で実行される。これらの命令は、コントローラに関連付けられたメモリデバイスに記憶することができ、またはネットワークを介して提供することができる。特定の実施形態では、システムコントローラは、システム制御ソフトウェアを実行する。
システム制御ソフトウェアは、適用のタイミングおよび/またはツールもしくはモジュール動作の任意の態様の大きさを制御するための命令を含むことができる。システム制御ソフトウェアは、任意の適切な方法で構成され得る。例えば、様々なプロセスツール構成要素サブルーチンまたは制御オブジェクトは、様々なプロセスツールプロセスを実行するのに必要なプロセスツール構成要素の動作を制御するために書かれてもよい。システム制御ソフトウェアは、任意の適切なコンピュータ可読プログラミング言語でコード化され得る。いくつかの実施形態では、システム制御ソフトウェアは、上述の様々なパラメータを制御するための入出力制御(IOC)シーケンス命令を含む。例えば、半導体製作プロセスの各段階は、システムコントローラによって実行される1つまたは複数の命令を含み得る。例えば、凝縮、堆積、蒸着、パターニング、および/またはエッチング段階に対するプロセス条件を設定するための命令は、対応するレシピ段階に含まれてもよい。
様々な実施形態において、ネガパターンマスクを形成するための装置が提供される。装置は、パターニング、堆積、およびエッチングのための処理チャンバと、ネガパターンマスクを形成するための命令を含むコントローラとを含むことができる。命令は、処理チャンバにおいて、EUV露光によって半導体基板上の化学増幅(CAR)レジスト内のフィーチャをパターニングして基板の表面を露出させ、フォトパターニングされたレジストを乾式現像し、マスクとしてパターニングされたレジストを使用して下層または層スタックをエッチングするためのコードを含むことができる。
ウエハの移動を制御するコンピュータは、クラスタアーキテクチャに対してローカルであり得るか、または製造フロアのクラスタアーキテクチャの外部に位置し得るか、または遠隔地に位置し、ネットワークを介してクラスタアーキテクチャに接続され得ることに留意されたい。
結論
前述の実施形態は、明確な理解のために多少詳しく説明されてきたが、一定の変更および修正が添付の特許請求の範囲の範囲内で実践されてもよいことは明らかであろう。本明細書に開示された実施形態は、これらの具体的な詳細の一部または全部なしで実践することができる。他の例では、開示された実施形態を不必要に曖昧にしないように、周知のプロセス動作は詳細に説明されていない。さらに、開示された実施形態は、特定の実施形態と併せて説明されるが、特定の実施形態は、開示された実施形態を限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。本実施形態のプロセス、システム、および装置の実施には多くの別の方法があることに留意されたい。したがって、本実施形態は、限定ではなく例示と見なされるべきであり、それらの実施形態は本明細書に述べられる詳細に限定されるべきではない。
前述の実施形態は、明確な理解のために多少詳しく説明されてきたが、一定の変更および修正が添付の特許請求の範囲の範囲内で実践されてもよいことは明らかであろう。本明細書に開示された実施形態は、これらの具体的な詳細の一部または全部なしで実践することができる。他の例では、開示された実施形態を不必要に曖昧にしないように、周知のプロセス動作は詳細に説明されていない。さらに、開示された実施形態は、特定の実施形態と併せて説明されるが、特定の実施形態は、開示された実施形態を限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。本実施形態のプロセス、システム、および装置の実施には多くの別の方法があることに留意されたい。したがって、本実施形態は、限定ではなく例示と見なされるべきであり、それらの実施形態は本明細書に述べられる詳細に限定されるべきではない。
Claims (25)
- 膜を形成する方法であって、
基板の表面上に共試薬と共に反応性前駆体を堆積し、パターニング放射線感受性膜を提供することであって、前記反応性前駆体は、有機スズ(II)化合物を含むこと
を含む、方法。 - 請求項1に記載の方法であって、
前記パターニング放射線感受性膜は、極紫外線(EUV)感受性膜を含む、方法。 - 請求項1に記載の方法であって、
前記有機スズ(II)化合物は、式(I):
L1-M1-L2(I)
を有する構造を含み、
M1は、スズ(II)であり、
L1およびL2の各々は、独立して、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたアルコキシ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アルキル、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、アニオン配位子、中性配位子、または多座配位子であり、
L1およびL2は、M1と一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができる、
方法。 - 請求項3に記載の方法であって、
L1は、-NRN1aRN1bであり、L2は、-NRN2aRN2bであり、各RN1a、RN1b、RN2a、およびRN2bは、独立して、Hまたは任意選択で置換されたアルキルであり、またはRN1bおよびRN2bは、一緒になって、任意選択で置換されたアルケニレンである、方法。 - 請求項3に記載の方法であって、
L1およびL2の各々は、-Ri、-ORi、-NRiRii、-N(SiRiRiiRiii)2、および-CRiv(SiRiRiiRiii)2からなる群から選択され、またはL1およびL2は、一緒になって、M1に結合した二価配位子を形成し、前記二価配位子は、-NRi-Ak-NRii-、-NRi-[CRivRv]m-NRii-、または-C(SiRiRiiRiii)2-Ak-C(SiRiRiiRiii)2-であり、
Ri、Rii、およびRiiiの各々は、独立して、任意選択で置換された直鎖アルキルまたは任意選択で置換された分岐アルキルであり、
Akは、任意選択で置換されたアルキレンであり、
RivおよびRvの各々は、独立して、H、任意選択で置換された直鎖アルキル、または任意選択で置換された分枝アルキルであり、
mは、1~3の整数である、
方法。 - 請求項1に記載の方法であって、
前記共試薬は、カルコゲニド前駆体、有機金属化合物、有機スズ(IV)前駆体、タンタル前駆体、ハロゲン化アルキル、還元ガス、および/または逆反応剤の少なくとも1つを含む、方法。 - 請求項6に記載の方法であって、
前記パターニング放射線感受性膜は、有機スズ膜、有機スズ酸化物膜、スズベースのカルコゲニド膜、スズベースのオキシカルコゲニド膜、有機スズベースのカルコゲニド膜、または有機スズベースのオキシカルコゲニド膜の1つである、方法。 - 請求項6に記載の方法であって、
前記堆積は、式(II-A):
L3-X-L4(II-A)
を有する構造を含むカルコゲニド前駆体をさらに含み、
Xは、硫黄、セレン、またはテルルであり、
L3およびL4の各々は、独立して、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたアルコキシ、または任意選択で置換されたトリアルキルシリルである、
方法。 - 請求項6に記載の方法であって、
前記堆積は、式(II-B):
L3-Z(II-B)
を有する構造を含むハロゲン化アルキルをさらに含み、
Zは、ハロであり、
L3およびL4の各々は、独立して、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアルケニル、または任意選択で置換されたハロアルキルである、
方法。 - 請求項6に記載の方法であって、
前記堆積は、式(III):
M2aL5 b(III)
を有する構造を含む有機金属化合物をさらに含み、
M2は、金属であり、
各L5は、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたシクロアルキル、任意選択で置換されたシクロアルケニル、任意選択で置換されたアルケニル、任意選択で置換されたアルキニル、任意選択で置換されたアルコキシ、任意選択で置換されたアルカノイルオキシ、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換されたビス(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、アニオン配位子、中性配位子、または多座配位子であり、
a≧1、およびb≧1である、
方法。 - 請求項10に記載の方法であって、
有機金属化合物は、式(III-A):
M2aR1 cL6 d(III-A)
を有する構造を含み、
M2は、金属であり、
各R1は、独立して、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、またはL6であり、
各L6は、独立して、共試薬および/または逆反応剤と反応する配位子、イオン、または他の部分であり、R1およびL6は、M2と一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、またはL6およびL6は、一緒になって、任意選択でヘテロシクリル基を形成することができ、
a≧1、c≧1、およびd≧1である、
方法。 - 請求項11に記載の方法であって、
各R1は、Lであり、および/またはM2は、スズ(IV)である、方法。 - 請求項11に記載の方法であって、
各L6は、独立して、H、ハロ、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたアミノ、任意選択で置換された(トリアルキルシリル)アミノ、任意選択で置換されたトリアルキルシリル、または任意選択で置換されたアルコキシである、方法。 - 請求項6に記載の方法であって、
前記逆反応剤は、水を含む、方法。 - 請求項2~14に記載の方法であって、
前記堆積の後、
パターニング放射線露光によって前記パターニング放射線感受性膜をパターニングし、それによって放射線露光領域および放射線非露光領域を有する露光膜を提供することと、
前記露光膜を現像し、それによって前記放射線露光領域を除去してポジ型レジスト膜内にパターンを提供するか、または前記放射線非露光領域を除去してネガ型レジスト内にパターンを提供することと
をさらに含む、方法。 - 請求項15に記載の方法であって、
前記パターニング放射線露光は、真空雰囲気で約10nm~約20nmの範囲の波長を有する極紫外線露光を含む、方法。 - 請求項16に記載の方法であって、
前記現像は、乾式現像化学物質または湿式現像化学物質を含む、方法。 - レジスト膜を形成するための装置であって、
パターニング放射線感受性膜を堆積するためのチャンバを備える堆積モジュールと、
300nm未満の波長の放射線源を有するフォトリソグラフィツールを備えるパターニングモジュールと、
前記レジスト膜を現像するためのチャンバを備える現像モジュールと、
1つまたは複数のメモリデバイス、1つまたは複数のプロセッサ、および
前記堆積モジュールにおいて、半導体基板の上面に共試薬と共に反応性前駆体を堆積させ、レジスト膜として前記パターニング放射線感受性膜を形成させ、前記反応性前駆体は、有機スズ(II)化合物を含み、前記共試薬は、カルコゲナイド前駆体、有機金属化合物、有機スズ(IV)前駆体、タンタル前駆体、ハロゲン化アルキル、還元ガス、および/または逆反応剤であり、
前記パターニングモジュールにおいて、パターニング放射線露光によって直接300nm未満の解像度で前記レジスト膜をパターニングし、それによって放射線露光領域および放射線非露光領域を有する露光膜を形成させ、
前記現像モジュールにおいて、前記露光膜の現像により前記放射線露光領域または前記放射線非露光領域を除去させ、前記レジスト膜内にパターンを提供させる
ための機械可読命令を含む命令でコード化されたシステム制御ソフトウェアを含むコントローラと
を備える、装置。 - 請求項18に記載の装置であって、
前記パターニング放射線感受性膜は、極紫外線(EUV)感受性膜を含む、装置。 - 請求項19に記載の装置であって、
前記フォトリソグラフィツール用の前記源は、30nm未満の波長の放射線源である、装置。 - 請求項20に記載の装置であって、
機械可読命令を含む前記命令は、
前記パターニングモジュールにおいて、EUV露光によって直接300nm未満の解像度で前記レジスト膜をパターニングし、それによってEUV露光領域およびEUV非露光領域を有する前記露光膜を形成させる
ための命令をさらに含む、装置。 - 請求項21に記載の装置であって、
機械可読命令を含む前記命令は、
前記現像モジュールにおいて、前記露光膜の現像により前記EUV露光領域または前記EUV非露光領域を除去させ、前記レジスト膜内にパターンを提供させる
ための命令をさらに含む、装置。 - 基板の表面上に共試薬と共に反応性前駆体を堆積し、パターニング放射線感受性膜を提供することであって、前記反応性前駆体は、有機スズ(II)化合物を含むことと、
パターニング放射線露光によって前記パターニング放射線感受性膜をパターニングし、それによって放射線露光領域および放射線非露光領域を有する露光膜を提供することと、
湿式化学物質を使用して前記露光膜を現像することと
を含む、方法。 - 請求項24に記載の方法であって、
前記パターニング放射線感受性膜を提供した後、180℃未満の温度で適用後ベークを実施すること
をさらに含む、方法。 - 請求項24に記載の方法であって、
前記パターニングの後、180℃未満の温度で露光後ベークを実施すること
をさらに含む、方法。
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