JP2023534927A - 構造化アルコキシル化シロキサンを含む起泡性アルコール／水混合組成物 - Google Patents

Abstract

【課題】構造化アルコキシル化シロキサンを含む起泡性アルコール／水混合組成物の提供。【解決手段】本開示は、低表面張力溶液中で起泡することができる構造化シロキサンを含む。起泡性組成物は、アルコール／水、及び炭化水素凝縮物中で泡を形成することができる。起泡性組成物は、他の組成物中の界面活性剤を置換することができる。本開示はまた、それを組み込む殺菌アルコール組成物、洗浄組成物、例えば、硬質表面洗剤、器物洗剤、すすぎ助剤、手指消毒剤なども含む。【選択図】図１

Description

本開示は、アルコール／水組成物を起泡させる際に使用するための消泡剤として従来から使用されているアルコキシル化構造化シロキサンを使用する組成物及び使用方法に関する。これらの起泡性組成物は、泡の長期安定化なしに、高アルコール／水溶液及び凝縮炭化水素の両方における泡の形成の容易さを含む多くの利点を有する。

起泡性組成物は、液体－気体界面で吸着することによって液体の表面張力を低減させ得る。界面活性剤はまた、液体－液体界面で吸着することによって油又はアルコールと水との間の界面張力も低減させ得る。これらの起泡性組成物は、水分子に引き付けられる親水性部分と、水をはじき、同時に、主に炭化水素を含む化合物にそれ自体付着する疎水性部分と、を有する。この表面張力の低減により、新しい表面を作り出すのに、液体をよりエネルギー的に有利にすることによって液体を起泡化することを可能にする。構造化シロキサン消泡剤などの泡止め剤及び消泡剤は、対照的に、一般に不溶性であり、泡のラメラ表面と相互作用し、泡表面を破壊し、泡を破裂させる。

アルコールのような特定の液体は、表面張力が非常に低く、その親水性領域のために界面活性剤を十分に溶解しない。水のような他の液体は、それらの疎水性領域のために、消泡剤を十分に溶解しない。したがって、アルコール／水組成物は、特に高いアルコール含有量では、十分に起泡する特定の化合物を必要とする。アルコールには、例えば、表面張力を十分低下させて起泡を可能にし得る、シリコーンベースの界面活性剤及びフッ化物ベースの界面活性剤の２つの主なクラスの化合物しかない。

これらの低表面張力の液体を起泡化させ得る既知の薬剤の数は限定されているため、入手可能性は、限定され得る。更に、界面活性剤は、アルコールとの相溶性が低いことに起因して、アルコール／水組成物にほとんど溶けないために、起泡剤としての界面活性剤を置換するために、異なる化合物が必要になる場合がある。したがって、これらの低表面張力液体において起泡するように使用され得る追加の化合物を特定する必要がある。

出願人は、ジメチルポリシロキサンＰＤＭＳ主鎖及び疎水性アルコキシ変性を有する構造化シロキサンを、低表面張力液体調合物中の起泡剤として使用され得ることを特定した。

一実施形態では、直鎖でなければならないアルキルシロキサンは、次の一般式のものを含み、
ｎが、０～３０であり、
ｍが、１～５０であり、
Ｒ１、Ｒ２、及びＲ３が、メチルであるが、ただし、
Ｒ２及びＲ３の一方又は両方が、（ＡＯ）ｘＹであり、
ＡＯは、プロピレンオキシド又はブチレンオキシドであり、ｘが１～１００であり、ＹがＨ又はアルキルである。

これらの構造化シロキサンは、不溶性であるために界面活性剤ではなく、従来から、消泡剤として使用及び設計されている。

アルコール／水組成物を起泡させるために、追加の化合物を構造化シロキサンとともに使用することができる。非限定的な例として、これらの追加の化合物には、ポリプロピレングリコールホモポリマー、プロポキシル化エステル、エトキシル化アルカンアルコール、エトキシル化アルキンアルコール、及び／又はアルカンが含まれ得る。

好ましい実施形態では、シロキサン主鎖の長さ及び総ＰＯ基の範囲は、混合アルコール／水系における溶解度によってほとんど決定され、例えば、約９０％以上のアルコールなどのアルコール度数が高い場合には、約１～１００個のシロキサン単位及び４，０００～５，５００ＭＷの総ＰＯ基が好ましい。

起泡性アルコール／水組成物は、
起泡性組成物、及びビルダー、酵素などの他の成分を含む洗浄組成物、ガスハイドレート閉塞の抑制／防止、手指消毒剤、起泡性炭化水素凝縮物に有用であり得るか、又はドライ潤滑剤として適用され得る。

本開示のこれらの並びに他の目的、特徴及び付随する利点は、以下の好ましい実施形態の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲を読むことによって、当業者には明らかになるであろう。

同じ濃度のＰＥＧ１０ジメチコンで、３％のＰＥＩが泡の安定性を大幅に向上させたことを示す写真である。したがって、エタノール／水組成物は、所望の起泡の結果を達成するために、はるかに起泡性が低い起泡剤とともにより高いレベルのポリエチレンイミン誘導体を使用して起泡され得る。

本開示の実施形態は、本発明の界面活性剤系についての使用の特定の用途に限定されず、これらは、異なる場合があり、当業者によって理解される。本明細書に使用される全ての専門用語は、単に特定の実施形態を説明する目的のためであり、いかなる様式又は範囲においても限定的であることを意図していないことを更に理解されたい。例えば、本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「ａ」、「ａｎ」、及び「ｔｈｅ」は、内容が別段明らかに示されない限り、複数形の指示対象を含み得る。更に、全ての単位、接頭辞、及び記号は、そのＳＩ認証形態で表示され得る。

本明細書内に列挙された数値範囲は、定義された範囲内の数を含む。本開示全体を通して、本開示の様々な態様が、範囲形式で提示されている。範囲形式での記載は、単に便宜性及び簡潔性のためであると理解されるべきであり、本開示の範囲への不可変な限定として解釈されるべきではない。したがって、範囲の説明は、その範囲内の全ての可能性のある部分範囲及び個々の数値を具体的に開示しているとみなされるべきである（例えば、１～５は、１、１．５、２、２．７５、３、３．８０、４、及び５を含む）。

本開示をより容易に理解し得るように、ある特定の用語をまず定義する。別段定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示の実施形態に関連する当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似しているか、それらを修正したか、又はそれらと同等である多くの方法及び材料が、必要以上の実験を伴うことなく本開示の実施形態の実践に使用されることができ、好ましい材料及び方法が、本明細書に記載されている。本開示の実施形態についての記載及び特許請求において、以下に記載の定義に従って、以下の専門用語が使用されるであろう。

本明細書で使用される「約」という用語は、例えば、現実の世界で濃縮物又は使用溶液を作製するために使用される典型的な測定及び液体取扱い手順により、これらの手順における不注意な誤りにより、組成物の作製又は方法の実施に使用される成分の製造、供給源、又は純度の違いにより起こり得る数量の変動を指す。「約」という用語はまた、特定の初期混合物から生じる組成物についての異なる平衡条件に起因して異なる量も包含する。「約」という用語によって修飾されているか否かにかかわらず、特許請求の範囲は、その量と同等のものを含む。

「活性物質」又は「パーセント活性物質」又は「重量パーセント活性物質」又は「活性物質濃度」という用語は、本明細書において互換的に使用され、例えば水又は塩などの不活性成分を引いたパーセンテージとして表されるクリーニングに関与する成分の濃度を指す。

「再堆積防止剤」は、洗浄されている物体上に再堆積する代わりに水中に懸濁されたままであることを助ける化合物を指す。再堆積防止剤は、除去された汚れの洗浄された表面への再堆積の減少を補助するために、本開示において有用である。

本明細書で使用される場合、「洗浄化」という用語は、汚れ除去、漂白、微生物集団減少、及びそれらの任意の組み合わせを促進するか、又は助けるために使用される方法を指す。本明細書で使用される場合、「微生物（ｍｉｃｒｏｏｒｇａｎｉｓｍ）」という用語は、あらゆる非細胞生物又は単細胞（コロニーを含む）生物を指す。微生物は、全ての原核生物を含む。微生物は、細菌（シアノバクテリアを含む）、胞子、地衣類、真菌、原生動物、ビリノス（ｖｉｒｉｎｏｓ）、ウイロイド、ウイルス、ファージ、及びいくつかの藻類を含む。本明細書で使用される場合、「微生物（ｍｉｃｒｏｂｅ）」という用語は、微生物（ｍｉｃｒｏｏｒｇａｎｉｓｍ）と同義である。

本明細書で使用される場合、「洗浄組成物」という用語には、別段の指示がない限り、洗剤組成物、ランドリー洗浄組成物、前処理又はすすぎ助剤を含む硬質表面洗浄組成物、並びに健康及び美容分野で使用するためのパーソナルケア洗浄組成物が含まれる。洗浄組成物には、粒状、粉末、液体、ゲル、ペースト、棒状及び／又はフレーク型洗浄剤、ランドリー洗剤洗浄剤、ランドリー浸漬又はスプレー処理、布地処理組成物、食器洗浄洗剤及び石鹸、シャンプー、身体洗浄剤及び石鹸、並びに他の同様の洗浄組成物が含まれる。本明細書で使用される場合、「布地処理組成物」という用語には、別段の指示がない限り、布地柔軟化組成物、布地強化組成物、布地消臭組成物、及びそれらの組み合わせが含まれる。そのような組成物は、すすぎ添加組成物であってもよいが、そうである必要はない。

「電解質」という用語は、水に溶解したときに、又は水と接触したときに、イオン伝導性を提供する物質を指し、そのような化合物は、固体又は液体のどちらかであり得る。

本明細書で使用される場合、「食品加工表面」という語句は、食品加工、調理、又は保存活動の一部として用いられる、道具、機械、機器、構造物、建物などの表面を指す。食品加工表面の例としては、食品加工又は調理機器（例えば、スライシング機器、缶詰機器、又は輸送機器で、水路を含む）の表面、食品加工用品（例えば、台所用具、食器、洗浄用品、及びバーガラス（ｂａｒ ｇｌａｓｓｅｓ）の表面、及び食品加工が行われる構造物の床、壁、又は固定備品の表面を含む。食品加工表面は、食物腐敗防止空気循環システム、無菌包装消毒、食品冷蔵及びクーラーのクリーナー及び消毒剤、用品洗浄消毒、ブランチャークリーニング及び消毒、食品包装材、カッティングボード添加剤、サードシンク（ｔｈｉｒｄ－ｓｉｎｋ）消毒、飲料冷却機及び加温機、肉の冷却又は熱湯処理の水、自動食器消毒剤、消毒ゲル、冷却塔、食品加工用抗菌衣服スプレー、及び非水性～低水性食品調理潤滑剤、油、及びすすぎ添加剤中に見出され、用いられる。

「硬質表面」という用語は、カウンタートップ、タイル、床、壁、パネル、窓、衛生器具、台所及び浴室の家具、器具、エンジン、回路基板、及び皿などの固形の実質的に非可撓性の表面を指す。硬質表面は、例えば、ヘルスケア表面及び食品加工表面、機器などを含んでもよい。

本明細書で使用される「ヒドロトロープ」という用語は、疎水性化合物を水溶液に可溶化する化合物である。ヒドロトロープは、一般に、自発的な自己凝集を引き起こすには小さ過ぎる親水性領域及び疎水性領域を有する。そのため、ヒドロトロープは、界面活性剤とは異なり、一般に、臨界ミセル濃度又は臨界ベシクル濃度を欠いている。

「柔らかい表面」という用語は、布地、カーペット、毛髪、及び皮膚などの、より柔らかく柔軟性の高い材料を指す。

「洗濯物」という用語は、洗濯機で洗浄される品目又は物品を指す。一般に、洗濯は、織物材料、織布、不織布、及びニット織物から作製された、又はそれらを含む、任意の品目又は物品を指す。テキスタイル材料は、シルク繊維、リネン繊維、綿繊維、ポリエステル繊維、ナイロンのようなポリアミド繊維、アクリル繊維、アセテート繊維、並びに綿及びポリエステルブレンドを含むこれらのブレンドのような、天然又は合成繊維を含み得る。繊維は、処理済又は未処理であり得る。

例示的な処理済繊維は、難燃性について処理をされたものを含む。用語「リネン」は、多くの場合、ベッドシーツ、ピローケース、タオル、テーブルリネン、テーブルクロス、バーモップ、及び制服を含むある特定の型の洗濯品目を説明するために使用されることを理解されたい。本開示は、加えて、非ランドリー物品、並びに皿、グラス、及び他の器物などの硬質表面を含む表面を処理するための組成物及び方法を提供する。

本明細書で使用される場合、「マイクロエマルション」という用語は、超低界面張力を特徴とする界面活性剤の界面薄膜によって安定化された水及び／又は油のナノメートルサイズのドメインからなる、熱力学的に安定した等方性分散体を指す。

本明細書で使用される場合、「無リン酸塩」という用語は、リン酸塩若しくはリン酸塩含有化合物を含有しないか、又はリン酸塩若しくはリン酸塩含有化合物が添加されていない、組成物、混合物、又は配合成分を指す。無リン酸塩組成物、混合物、又は配合成分の汚染を介してリン酸塩又はリン酸塩含有化合物が存在する場合、リン酸塩の量は、０．５重量％未満でなければならない。より好ましくは、リン酸塩の量は、０．１重量％未満であり、最も好ましくは、リン酸塩の量は、０．０１重量％未満である。

本明細書で使用される場合、「無リン」又は「実質的に無リン」という用語は、リン若しくはリン含有化合物を含有しないか、又はリン若しくはリン含有化合物が加えられていない組成物、混合物、又は配合成分を指す。リン又はリン含有化合物が、無リン組成物、混合物、又は成分の汚染によって存在する場合、リンの量は、０．５重量％未満でなければならない。より好ましくは、リンの量は、０．１重量％未満であり、最も好ましくは、リンの量は、０．０１重量％未満である。

本明細書で使用される場合、「ポリマー」という用語は、概して、限定されないが、ホモポリマー、コポリマー、例えばブロック、グラフト、ランダム、及び交互コポリマーなど、ターポリマー、並びにより高次の「ｘ」量体を含み、それらの誘導体、組み合わせ及びブレンドを更に含む。更に、別段に具体的に限定されない限り、「ポリマー」という用語は、限定されることはないが、アイソタクチック、シンジオタクチック、及びランダム対称、並びにそれらの組み合わせを含む、分子の全ての可能な異性体構成を含むものとする。更に、別段に具体的に限定されない限り、「ポリマー」という用語は、分子の全ての可能な幾何学構成を含むものとする。

「汚れ」又は「染み」という用語は、鉱物粘土、砂、天然鉱物質、カーボンブラック、グラファイト、カオリン、環境粉塵などの特定の粒子状物質が含有される場合があり又は含有されない場合がある、非極性の油性物質を指す。

本明細書において使用する場合、「実質的に含まない」という用語は、その構成成分を完全に欠くか、又はその構成成分が組成物の性能に影響を及ぼさない程度の少量の構成成分を有する組成物を指す。構成成分は、不純物として又は汚染物質として存在し得、０．５重量％未満でなければならない。別の実施形態では、構成成分の量は、０．１重量％未満であり、他の実施形態では、構成成分の量は、０．０１重量％未満、０．００１重量％未満、又は０．０００１重量％未満、である。

「実質的に同様の洗浄性能」という用語は、概して洗浄力の同じ度合い（又は少なくとも顕著に劣る度合いではない）、又は概して同じ労力の消費（又は少なくとも顕著に劣る消費ではない）を用いる代用洗浄製品又は代用洗浄系により概して達成されることを指す。

本明細書で使用される「界面活性剤」という用語は、水又は溶媒に添加されるとき、系の表面張力を減少させる、親油性セグメント及び親水性セグメントを含有する化合物である。界面活性剤の親油性及び親水性セグメントは、自発的な自己凝集を引き起こすのに十分に大きい。界面活性剤は、水に溶ける。

本明細書で使用される場合、「器物」という用語は、食器道具及び調理道具、食器、並びにシャワー、シンク、トイレ、浴槽、天板、窓、鏡、運搬用車両、及び床等の他の硬質表面を指す。本明細書で使用される場合、用語「器物洗浄」は、器物を洗浄すること（ｗａｓｈｉｎｇ）、洗浄すること（ｃｌｅａｎｉｎｇ）、又はすすぐことを指す。用品は、プラスチック製のアイテムも指す。本開示に従った組成物で洗浄され得るプラスチックのタイプとしては、これらに限定されないが、ポリプロピレンポリマー（ＰＰ）、ポリカーボネートポリマー（ＰＣ）、メラミンホルムアルデヒド樹脂又はメラミン樹脂（メラミン）、アクリロニトリル－ブタジエン－スチレンポリマー（ＡＢＳ）、及びポリスルホンポリマー（ＰＳ）を含むものが挙げられる。本開示の化合物及び組成物を使用して洗浄され得る他の例示的なプラスチックとしては、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）及びポリスチレンポリアミドが挙げられる。

用語「重量パーセント（ｗｅｉｇｈｔ ｐｅｒｃｅｎｔ）」、「重量％（ｗｔ．－％）」、「重量パーセント（ｐｅｒｃｅｎｔ ｂｙ ｗｅｉｇｈｔ）」、「重量％（％ ｂｙ ｗｅｉｇｈｔ）」、及びそれらの変形は、本明細書において使用する場合、その物質の重量を組成物の総重量で除し、１００を乗じた物質の濃度を指す。ここで使用されるとき、「パーセント」、「％」などは、「重量パーセント」、「重量％」などと同義であるように意図されることが理解される。

抗菌の「殺菌（－ｃｉｄａｌ）」又は「静菌（－ｓｔａｔｉｃ）」活性の区別、有効性の程度を説明する定義、及びこの有効性を測定するための公式の実験室プロトコルは、抗菌剤及び組成物の関連性を理解するための考慮事項である。抗微生物組成物は、２種類の微生物細胞損傷を生じさせることができる。第１は、致死的で不可逆的な作用であり、微生物細胞の完全な破壊又は無能力化をもたらす。第２の種類の細胞損傷は、有機体が、作用剤がない状態にされた場合、その有機体は、再び増殖することができるように、可逆的である。前者は殺菌と呼ばれ、後者は静菌と呼ばれる。消毒剤及び殺菌剤は、定義により、抗菌作用又は殺菌作用を提供する作用剤である。対照的に、保存剤は、一般的に阻害剤又は静菌組成物と説明される。

用語「消毒剤」は、本明細書で使用される場合、細菌汚染物質の数を公衆衛生の要件によって判断される安全なレベルにまで減少させる作用剤を指す。エンドポイントによる数値範囲の列挙には、その範囲内に含まれる全ての数値が含まれる（例えば、１～５には１、１．５、２、２．７５、３、３．８０、４、及び５が含まれる）。

本開示の方法及び組成物は、本開示の構成成分及び成分、並びに本明細書に記載の他の成分を含むか、それらから本質的になるか、又はそれらからなり得る。本明細書で使用される場合、「から本質的になる」は、更なるステップ、構成成分、又は成分が、特許請求される方法及び組成物の基本的かつ新規な特徴を実質的に変化させない場合に限り、方法及び組成物が、更なるステップ、構成成分、又は成分を含み得ることを意味する。

シロキサン起泡性組成物
アルコール／水溶液界面を起泡させる課題は、その表面張力がすでに低い（７０％のエタノール／水溶液については約２５ｍＮ／ｍ^２）ことに起因する。ほとんどの界面活性剤は、シリコーンベース及びフッ化物ベースの界面活性剤を除いて、起泡を可能にするそのような低い値まで表面張力を低減させることができない。構造化シロキサンがアルコール／水溶液及び炭化水素凝縮物に十分な泡を提供し得ることが、発見された。

構造化シロキサン
構造化シロキサンには、ＰＤＭＳジメチルポリシロキサン又はジメチコン主鎖及び疎水性アルコキシ変性が含まれる。

一実施形態では、構造化シロキサンは、次の一般式のものを含み、
ｎが、０～３０であり、
ｍが、１～５０であり、
Ｒ１、Ｒ２及びＲ３が、メチルであるが、ただし、
Ｒ２及びＲ３の一方又は両方が、（ＡＯ）ｘＹであり、
ＡＯは、プロピレンオキシド又はブチレンオキシドであり、ｘは、１～１００であり、Ｙは、Ｈ又はアルキル、又はポリプロピレングリコール（ＰＯ）、ポリエチレングリコール（ＰＥＧ若しくはＥＯ）、及び／又はポリブチレングリコール（ＢＯ）のうちの１つ以上のポリマーである。

ポリマーの重量の合計は、好ましくは、約１，０００～約６，０００、より好ましくは、約２，０００～約５，５００の範囲である。Ｒ_２は、ポリエチレングリコール（ＰＥＧ又はＥＯ）を含まなくてもよい。

市販の構造化シロキサンのいくつかの例は、Ａｉｒａｓｅ ５１００からＡｉｒａｓｅ ５７００（Ｅｖｏｎｉｋから入手可能）を含むＡｉｒａｓｅ ５Ｘ００ライン、Ｓｉｌｓｕｒｆ ＤＩ－１５－Ｉ（ヒドロキシアルキル末端ポリ（プロピレンオキシ）－ポリジメチルシロキサンブラックコポリマー、ＭＷ約２，４００）、ＤＢＰ－Ｃ２２（ヒドロキシアルキル末端ポリ（プロピレンオキシ）－ポリジメチルシロキサンブラックコポリマーＭＷ２，５００～３，２００）、及びＣＭＳ－２２２（（ヒドロキシプロピレンオキシプロピル）メチルシロキサン－ジメチルシロキサンコポリマー、ＭＷ５，５００～６，５００）である。

追加の化合物を、アルコール／水組成物を起泡させるアルキルシロキサンとともに使用することができる。非限定的な例として、これらの追加の化合物には、ポリプロピレングリコールホモポリマー、プロポキシル化エステル、エトキシル化アルカンアルコール、エトキシル化アルキンアルコール、及び／又はアルカンが含まれ得る。

好ましい実施形態では、シロキサン主鎖の長さ及び総ＰＯ基の範囲は、混合アルコール／水系における溶解度によってほとんど決定され、例えば、約９０％以上のアルコールなどのアルコール度数が高い場合には、約１～１００個のシロキサン単位及び４，０００～５，５００ＭＷの総ＰＯ基が、約９０％以上のエタノールなどの高アルコール含有量のためには好ましい。

アルコール
水に加えて、組成物は、アルコールを含む。アルコールは、好ましくは、Ｃ_２～Ｃ_４アルコールなどの低鎖アルコールである。好適なアルコールの例には、エタノール、イソプロパノール及びｎ－プロパノールなどのプロパノール、並びにブタノールが含まれる。アルコールは、好ましくは、エタノールである。

組成物は、１つのアルコール、又は２つ以上のアルコールの混合物を含有してもよい。アルコールは、好ましくは、約５０～約９０重量％、約５４～約８５重量％、及び約６０～約８０重量％の量で組成物中に存在する。

シロキサン起泡性組成物を用いるアルコール／水溶液
洗浄組成物配合物
別の実施形態では、起泡性組成物は、ビルダー、及び酵素などの他の従来の構成成分を含む、食器洗浄剤又はランドリー洗剤などの洗浄組成物に配合される。当業者に周知のそのような標準的なランドリー、器物洗浄構成成分及び配合物の例を、以下の段落で提供する。

組成物は、固体又は液体の形態で提供され得、例えば、アルカリ源、金属保護剤（器物洗浄用）、開示の起泡剤、水の、及び閾値剤、界面活性剤又は界面活性剤系などの他の任意の構成成分を含む。典型的な配合物には、アルカリ源の重量で約３０重量％～約８０重量％、金属保護剤の重量で約１５重量％～約３５重量％、起泡剤の重量で約０．１重量％～約１０重量％、水の重量で約０．１重量％～約２０重量％、重量閾値剤の重量で約０．２重量％～約１５重量％が含まれ得る。スケール抑制剤が存在する場合、それは、約０～約１５重量％の量で存在する。

更に別の実施形態は、シャワー、シンク、トイレ、浴槽、調理台、窓、鏡、輸送車両、床などの表面からの脂っこい及び油性の汚れの除去の際に有効な硬質表面洗浄剤を作製するために、本開示の界面活性剤系、酸源又はアルカリ度源、及び任意に溶媒、水調整剤、及び水を有する硬質表面洗浄組成物を含む。これらの表面は、「硬質表面」（壁、床、便器等）として象徴されるものであり得る。

約１８％の活性での典型的な硬質表面配合物は、約４０重量％～約８０重量％の本開示の起泡剤系、約３重量％～約１８重量％の水調整剤、約０．１重量％～約０．５５重量％の酸源又はアルカリ源、約０重量％～約１０重量％の溶媒、及び約１０重量％～約６０重量％の水を含む。

特に、洗浄組成物は、約４５重量％～約７５重量％の本開示の起泡剤、約０重量％～約１０重量％の任意の補助界面活性剤、約５重量％～約１５重量％の水調整剤、約０．３重量％～約０．５重量％の酸源又はアルカリ源、約０～約６重量％の溶媒、及び約１５重量％～約５０重量％の水を含む。他の実施形態では、同様の中間濃度及び使用濃度はまた、本開示の洗浄組成物にも存在し得る。

追加の従来の洗浄構成成分。

キレート剤
組成物は、キレート剤を任意に含んでもよい。キレート剤の例としては、ホスホン酸及びホスホン酸塩、リン酸塩、アミノカルボン酸塩及びそれらの誘導体、ピロリン酸塩、エチレンジアミン及びエチレントリアミン誘導体、ヒドロキシ酸、並びにモノカルボン酸塩、ジカルボン酸塩、及びトリカルボン酸塩、及びそれらの対応する酸が挙げられる。他のキレート剤には、ニトロアセタート及びその誘導体、並びにそれらの混合物が含まれる。アミノカルボン酸塩の例としては、アミノ酢酸及びその塩が挙げられる。好適なアミノ酢酸には、Ｎ－ヒドロキシエチルアミノ二酢酸、ヒドロキシエチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸（ＮＴＡ）、エチレンジアミン四酢酸（ＥＤＴＡ）、Ｎヒドロキシエチル－エチレンジアミン三酢酸（ＨＥＤＴＡ）、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム（ＥＤＴＡ）、ジエチレントリアミン五酢酸（ＤＴＰＡ）、及びアラニン－Ｎ，Ｎ－二酢酸；ｎ－ヒドロキシエチルイミノ二酢酸及び同様のもの、それらのアルカリ金属塩、並びにそれらの混合物が含まれる。好適なアミノリン酸には、ニトリロトリスメチレンホスホン酸、及び８つ未満の炭素原子を有するアルキル基又はアルカリ基を有する他のアミノリン酸が含まれる。例示的なポリカルボキシレートイミノジコハク酸（ＩＤＳ）、ナトリウムポリアクリレート、クエン酸、グルコン酸、シュウ酸、それらの塩、それらの混合物、及び同様のもの。追加のポリカルボキシレートには、クエン酸若しくはクエン酸塩型のキレート剤、ポリマーポリカルボン酸塩、及びアクリル酸若しくはポリアクリル酸型のキレート剤が含まれる。追加のキレート化剤には、ポリアスパラギン酸、又はアスパラギン酸の他のアミノ酸との共縮合体、Ｃ４～Ｃ２５モノ－又はジカルボン酸、及びＣ４～Ｃ２５モノ－又はジアミンが含まれる。例示的なポリマーポリカルボキシレートには、ポリアクリル酸、マレイン酸／オレフィンコポリマー、アクリル／マレイン酸コポリマー、ポリメタクリル酸、アクリル酸－メタクリル酸コポリマー、加水分解ポリアクリルアミド、加水分解ポリメタクリルアミド、加水分解ポリアミド－メタクリルアミドコポリマー、加水分解ポリアクリロニトリル、加水分解ポリメタクリロニトリル、加水分解アクリロニトリル－メタクリロニトリルコポリマー、及び同様のものが含まれる。

キレート剤は、約０．０１～約５重量％、約０．０５～約３重量％、及び約０．１～約１．５重量％の量で存在し得る。

防腐剤
組成物は、任意に、防腐剤を含んでもよい。一般に、防腐剤は、フェノール類、ハロゲン化合物、四級アンモニウム化合物、金属誘導体、アミン、アルカノールアミン、ニトロ誘導体、ビグアニド、アナリド、有機硫黄及び硫黄窒素化合物、アルキルパラベン、並びに様々な化合物を含む特定のクラスに分類される。フェノール系抗菌剤のいくつかの非限定的な例には、ペンタクロロフェノール、オルトフェニルフェノール、クロロキシレノール、ｐ－クロロ－ｍ－クレゾール、ｐ－クロロフェノール、クロロチモール、ｍ－クレゾール、ｏ－クレゾール、ｐ－クレゾール、イソプロピルクレゾール、混合クレゾール、フェノキシエタノール、フェノキシエチルパラベン、フェノキシイソプロパノール、フェニルパラベン、レゾルシノール、及びそれらの誘導体が含まれる。ハロゲン化合物のいくつかの非限定的な例には、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル（Ｔｒｉｃｌｏｓａｎ）、トリクロロイソシアヌル酸ナトリウム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、ヨウ素－ポリ（ビニルピロリジン－オネン）錯体、及び２ブロモ－２－ニトロプロパン－１，３－ジオールなどの臭素化合物、及びそれらの誘導体が含まれる。四級アンモニウム化合物のいくつかの非限定的な例には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベヘントリモニウム、塩化セトリモニウム、及びそれらの誘導体が含まれる。アミン及びニトロ含有化合物のいくつかの非限定的な例には、ヘキサヒドロ－１，３，５－トリス（２－ヒドロキシエチル）－ｓ－トリアジン、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウムなどのジチオカルバミン酸塩、及びそれらの誘導体が含まれる。ビグアニドのいくつかの非限定的な例には、ポリアミノプロピルビグアニド及びグルコン酸クロルヘキシジンが含まれる。アルキルパラベンのいくつかの非限定的な例には、メチル、エチル、プロピル及びブチルパラベンが含まれる。防腐剤は、好ましくは、約０～約３重量％、約０．１～約２重量％、及び約０．２～約１重量％の量で組成物中に存在する。

増粘剤
組成物は、任意に、増粘剤を含んでもよい。増粘剤の例としては、（１）セルロース系増粘剤及びその誘導体、（２）天然ガム、（３）デンプン、（４）ステアリン酸塩、（５）脂肪酸アルコール及び（６）ポリエチレンオキシドが挙げられる。セルロース増粘剤のいくつかの非限定的な例には、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、セルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、微結晶性セルロース、セルロース硫酸ナトリウムなどが含まれる。天然ガムのいくつかの非限定的な例には、アカシア、カラギーナンカルシウム塩、グアー、ゼラチン、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアー、カラヤガム、ケルプ、ローカストビーンガム、ペクチン、カラギーナンナトリウム塩、トラガカントガム、キサンタンガムなどが含まれる。デンプンのいくつかの非限定的な例には、エンバク粉、ジャガイモデンプン、小麦粉、小麦デンプンなどが含まれる。ステアリン酸塩のいくつかの非限定的な例には、ジステアリン酸ＰＥＧ－１５０、メトキシＰＥＧ－２２／ドデシルグリコールコポリマーなどが含まれる。脂肪酸アルコールのいくつかの非限定的な例には、カプリルアルコール、セテアリルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、パーム核アルコールなどが含まれる。

組成物中の増粘剤の量は、組成物の所望の粘度に依存する。組成物は、好ましくは、吹き付け用フォーマーなどのフォーマーを通してポンピングして、起泡性を可能にするのに十分低い粘度を有する。

本開示の起泡性組成物は、ＰＥＧ変性ヒマシ油上の相乗的な親水性領域と、アルキルシロキサン及びＰＥＧ変性ヒマシ油の両方上の疎水性領域とにより、洗浄組成物に見られる界面活性剤に取って代わることができる。本開示の起泡性組成物は、従来の洗剤又は洗浄剤と組み合わせたプレスポット又は前処理組成物として、単独で使用され得、又は洗浄組成物内に組み込まれ得る。本開示は、開示された界面活性剤系を用いる硬質表面及び軟質表面洗浄組成物の両方を含む。

一実施形態では、本開示は、本開示の起泡性組成物、酸源、溶媒、水調整剤、及び水を用いて、シャワー、シンク、トイレ、バスタブ、カウンタートップ、窓、鏡、輸送車両、床などなどの表面から脂っこい汚れ及び油性の汚れを除去するのに効果的である硬質表面洗浄剤を作製する。これらの表面は、「硬質表面」（壁、床、便器等）として象徴されるものであり得る。

約１８％活性の典型的な硬質表面調合物には、約４０重量％～約８０重量％の本開示の起泡性組成物、約３重量％～約１８重量％の水調整剤、約０．１重量％～約０．５５重量％の酸源、約０重量％～約１０重量％の溶媒、及び約１０重量％～約６０重量％の水が含まれる。

特に、洗浄組成物には、約４５重量％～約７５重量％の本開示の起泡性組成物、約０重量％～約１０重量％の任意の補助界面活性剤、約５重量％～約１５重量％の水調整剤、約０．３重量％～約０．５重量％の酸源、約０～約６重量％の溶媒、及び約１５重量％～約５０重量％の水が含まれる。他の実施形態では、同様の中間濃度及び使用濃度はまた、本開示の洗浄組成物にも存在し得る。

ランドリー洗剤配合物において、本開示の組成物は、典型的には、本開示の起泡性組成物、及び任意に酵素を有するビルダーを含む。当業者に周知のそのような標準的なランドリー洗剤成分の例は、以下の段落で提供される。

本開示の目的にとって必須ではないが、以下に例示される追加の構成成分の非限定的なリストは、本組成物での使用に好適であり、例えば、洗浄される基材の処理のために、又は香料、着色剤、染料などの場合のように洗浄組成物の審美性を修正するために洗浄性能を補助する又は向上させるように、本開示の特定の実施形態に望ましく組み込まれ得る。これらの追加構成成分の正確な性質、及びそれらの組み込みレベルは、組成物の物理的形態、及びそれが使用される洗浄操作の性質に依存する。好適な追加の材料には、界面活性剤、ビルダー、キレート化剤、移染防止剤、粘度調整剤、分散剤、追加の酵素、及び酵素安定化剤、触媒材料、漂白剤、漂白活性化剤、過酸化水素、過酸化水素源、予め形成された過酸、ポリマー分散剤、硬水沈殿顔料のための閾値阻害剤、埴土除去剤／再付着防止剤、光沢剤、泡抑制剤、染料、布地色調剤、香料、構造弾性化剤、布地柔軟剤、担体、追加のヒドロトロープ、加工助剤、溶媒、顔料抗菌剤、ｐＨ緩衝剤、加工助剤、活性蛍光増白成分、追加の界面活性剤、及びそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。以下の開示に加えて、そのような他の補助剤及び使用レベルの好適な例は、参照により組み込まれる米国特許第５，５７６，２８２号、同第６，３０６，８１２Ｂ１号及び同第６，３２６，３４８Ｂ１号に見出される。

述べた通りに、補助成分は、出願人の組成物にとって必須ではない。したがって、出願人の組成物の特定の実施形態は、追加の材料を含有しない。ただし、１つ以上の追加の材料が存在する場合、そのような１つ以上の追加の構成成分は、以下に詳述するように存在し得る。

本明細書の液体洗剤は、正規ｐＨ約７～約１３、又は約７～約９、又は約７．２～約８．５、又は約７．４～約８．２を有する。洗剤には、無機及び／若しくは有機アルカリ源及び水溶性アルカリ金属などの酸性化剤、及び／若しくは水酸化物のアルカリ土類金属塩、酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、ホウ酸塩、ケイ酸塩、リン酸塩、及び／若しくはメタケイ酸塩；又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ピロリン酸塩、オルトリン酸塩、ポリリン酸塩、及び／若しくはホスホン酸塩、を含む、緩衝剤及び／又はｐＨ調整剤が含有され得る。本明細書における有機アルカリ性源は、一級、二級、及び／又は三級アミンを含む。本明細書における無機酸性化剤には、ＨＦ、ＨＣｌ、ＨＢｒ、ＨＩ、ホウ酸、硫酸、リン酸、及び／若しくはスルホン酸、又はホウ酸が含まれる。本明細書における有機酸性化剤には、置換及び置換、分岐、直鎖及び／又は環状Ｃ_１～３０カルボン酸が含まれる。

漂白剤
本開示の洗浄組成物は、１つ以上の漂白剤を含んでもよい。漂白触媒以外の好適な漂白剤には、光漂白剤、漂白活性化剤、過酸化水素、過酸化水素源、予め形成された過酸及びそれらの混合物が含まれる。一般に、漂白剤が使用される場合、本開示の組成物は、主題の洗浄組成物の重量で、約０．１重量％～約５０重量％、又は更に約０．１重量％～約２５重量％の漂白剤を含み得る。好適な漂白剤の例には、以下が含まれる。
（１）予め形成された過酸：好適な予め形成された過酸には、過カルボン酸及び塩、過炭酸及び塩、過ヨウ素酸及び塩、過硫酸及び塩、例えば、Ｏｘｚｏｎｅ（登録商標）、及びそれらの混合物からなる群から選択される化合物を含むが、これらに限定されない。好適な過カルボン酸には、式Ｒ－－（Ｃ－－Ｏ）Ｏ－－Ｏ－Ｍを有する疎水性及び親水性過酸であって、式中、Ｒが、過酸が疎水性である場合に、６～１４個の炭素原子、又は８～１２個の炭素原子を、及び過酸が親水性である場合に、６個未満の炭素原子を、若しくは更に４個未満の炭素原子を、有する、任意に分岐したアルキル基であり、Ｍが、対イオン、例えば、ナトリウム、カリウム又は水素である、疎水性及び親水性過酸と、（２）過酸化水素の供給源、例えば、過ホウ酸塩、過炭酸塩、過硫酸塩、過リン酸塩、過ケイ酸塩及びそれらの混合物のナトリウム塩（通常、一水和物又は四水和物）などのアルカリ金属塩を含む無機過水和物塩と、が含まれる。本開示の一態様では、無機過水和物塩は、過ホウ酸塩、過炭酸塩及びそれらの混合物のナトリウム塩からなる群から選択される。用いられる場合、無機過水和物塩は、典型的には、組成物全体の０．０５～４０重量％、又は１～３０重量％の量で存在し、典型的には、コーティングされ得る結晶性固体としてそのような組成物中に組み込まれる。好適なコーティングには、アルカリ金属ケイ酸塩、炭酸塩若しくはホウ酸塩若しくはそれらの混合物などの無機塩、又は、水溶性若しくは分散性ポリマー、ワックス、油若しくは脂肪石鹸などの有機材料、（３）Ｒ－－（Ｃ－－Ｏ）－Ｌを有する漂白活性化剤であって、式中、Ｒが、漂白活性化剤が疎水性である場合に、６～１４個の炭素原子、又は８～１２個の炭素原子を、及び漂白剤活性化剤が親水性である場合に、６個未満の炭素原子を若しくは更に４個未満の炭素原子を、有する、任意に分岐したアルキル基であり、Ｌが、脱離基である、漂白活性化剤、が含まれる。好適な脱離基の例は、安息香酸及びその誘導体、特に、ベンゼンスルホネートである。好適な漂白活性化剤には、ドデカノイルオキシベンゼンスルホネート、デカノイルオキシベンゼンスルホネート、デカノイルオキシ安息香酸又はそれらの塩、３，５，５－トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホネート、テトラアセチルエチレンジアミン（ＴＡＥＤ）及びノナノイルオキシベンゼンスルホネート（ＮＯＢＳ）が含まれる。好適な漂白活性化剤はまた、ＷＯ９８／１７７６７にも開示されている。任意の好適な漂白活性化剤を用い得るが、本開示の一態様では、主題の洗浄組成物は、ＮＯＢＳ、ＴＡＥＤ、又はそれらの混合物を含み得る。

存在する場合、過酸及び／又は漂白活性化剤は、一般に、組成物に基づいて、約０．１～約６０重量％、約０．５～約４０重量％、又は更に約０．６～約１０重量％の量で組成物中に存在する。１つ以上の疎水性過酸又はその前駆体は、１つ以上の親水性過酸又はその前駆体と組み合わせて使用され得る。

過酸化水素源及び過酸又は漂白活性化剤の量は、利用可能な酸素（過酸化物源からの）対過酸のモル比が１：１～３５：１、又は更に２：１～１０：１であるように、選択され得る。

正に帯電したポリマー
特定の実施形態では、組成物は、追加の泡安定化のために、正に帯電したポリマーを含んでもよい。

正に帯電したポリマー
本発明によれば、ポリエチレンイミン（ＰＥＩ）、並びにアルコキシル化及び／又はエトキシル化（ＰＥＩ）ポリマーなどのその誘導体、ポリアミン、ポリクアット、ポリグリセロールクアット、並びに他のＰＥＩ誘導体、それらの塩又は混合物などの正電荷クラスのポリマーを、本発明の組成物において使用することができる。ＰＥＩは、高分子アミン又はポリアミンであり、それには、ポリエチレンイミン化合物（ＰＥＩ）及び／又はその誘導体が含まれる。ポリエチレンイミンには、一級、二級又は三級アミン化合物が含まれ得る。ポリエチレンイミン化合物及び／又はその誘導体には、直鎖及び／又は分岐ポリエチレンイミンが含まれ得る。なお更に、ポリエチレンイミン及び／又はその誘導体は、例えば、エチレンイミンの開環重合の結果としての直鎖、分岐又は櫛状構造を含む、分子量、トポロジー及び形状において大幅に変化し得る。参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Ａｎｇｅｌｅｓｃｕ ｅｔ ａｌ．，Ｌａｎｇｍｕｉｒ，２７，９９６１－９９７１（２０１１）を参照されたい。本発明の一態様によれば、漂白活性化剤は、直鎖及び／又は分岐ポリエチレンイミンであってもよい。

本発明によれば、ポリエチレンイミン（ＰＥＩ）などの正に帯電したクラスのポリマー、並びにエトキシル化（ＰＥＩ）ポリマー、プロポキシル化（ＰＥＩ）ポリマー、ポリアミン、ポリクアット、ポリグリセロールクアット、及び他のＰＥＩ誘導体などのその誘導体、それらの塩又は混合物は、起泡性組成物中に存在する界面活性剤との静電相互作用を提供するために起泡性組成物中で使用され、特に好ましいのは、エトキシ化又はプロポキシ化ＰＥＩポリマーである。好ましいそのような実施形態では、ＰＥＩ又はＰＥＩ（複数可）は、分岐した球状高分子アミンであり、使用されるＰＥＩ又はＰＥＩ塩の分子量は、約８００ダルトン～約２００万ダルトンである。加えて、好ましいそのような実施形態では、使用されるＰＥＩ又はＰＥＩ塩の電荷密度は、約１５ミリ当量／ｇ～約２５ミリ当量／ｇ、より好ましくは、約１６ミリ当量／ｇ～約２０ミリ当量／ｇである。そのような好ましいＰＥＩの例には、ＢＡＳＦ製品ＬＵＰＡＳＯＬ ＷＦ（２５ｋＤａ；１６～２０ミリ当量／ｇ）及びＬｕｐａｓｏｌ（登録商標）ＦＧ（８００ダルトン；１６～２０ミリ当量／ｇ）、並びにＢＡＳＦから入手可能なＳＯＫＡＬＡＮ（登録商標）ファミリーのポリマー、例えば、ＳＯＫＡＬＡＮ（登録商標）ＨＰ２０、ＳＯＫＡＬＡＮ（登録商標）ＨＰ２２Ｇなどが含まれる。

本発明によれば、洗浄組成物は、洗浄量のアニオン性界面活性剤（約１重量％～約７５重量％）及び約０．０１重量％～約５．０重量％のエトキシ化ＰＥＩ、又はポリアミン、ポリクアット、ポリクリセロールクアットなどの他の同様に正に帯電されたポリマー、及びプロポキシ化ＰＥＩであるＶＸ１００３５、ＶＸ９９４５及びＶＸ９９４６である２つの他のＮａｌｃｏ製品などのＮａｌｃｏから市販されている製品を用いて形成され、それらにおいて、ＰＥＩは、まず、プロポキシ化され、次いで、エトキシ化される。

直鎖ポリエチレンイミンは、オキサゾリン及びオキサジン誘導体のカチオン重合によって作製される。直鎖ＰＥＩを調製するための方法は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるＡｄｖａｎｃｅｓ ｉｎ Ｐｏｌｙｍｅｒ Ｓｃｉｅｎｃｅ，Ｖｏｌ．１０２，ｐｇｓ．１７１－１８８，１９９２（ｒｅｆｅｒｅｎｃｅｓ６－３１）に更に十分に記載される。ポリエチレンイミンはまた、アジリジンの重合によっても作製され得、多くの場合、一級、二級、及び三級アミン官能基を含有する高分子アミンが得られる。ＰＥＩの商業的調製は、一般に、以下に示すように、アジリジンとしても知られているエチレンイミンの環を開く酸触媒反応である。

本発明において有用な好適なポリエチレンイミン化合物は、一級、二級、及び三級アミン置換基の混合物を含有し得る。一級、二級、及び三級アミン置換基の混合物は、例えば、鎖セグメントに沿って３～３．５の窒素原子ごとに分岐する約１：１：１～約１：２：１の比率を含む、任意の比率であり得る。あるいは、好適なポリエチレンイミン化合物は、主に一級、二級、又は三級アミン置換基のうちの１つであり得る。

例示的なＰＥＩ生成物は、４３．０７の分子量（繰り返し単位として）を有する、以下の式（－（ＣＨ２－ＣＨ２－ＮＨ）ｎ－）による分岐ポリマー構造を有する多官能性カチオン性ポリエチレンイミンを含む。特定の態様では、式（－（ＣＨ２－ＣＨ２－ＮＨ）ｎ－）は、少なくとも１０～１０５であるｎの値を有し、窒素対炭素比は１：２である。ＰＥＩポリマーは、一般的な次のポリマー構造を有する。

ＰＥＩ生成物はまた、置換、サイズ、分子量、分岐などにより変化し得る次の一般式でも表され得、
式中、ｘは、１以上の整数であり、ｙは、１以上の整数である。好ましくは、ｘは、約１～約１２０，０００、好ましくは、約２～約６０，０００、より好ましくは、約３～約２４，０００の整数であり、ｙは、約１～約６０，０００、好ましくは、約２～約３０，０００、より好ましくは、約３～約１２，０００の整数である。

例えば、Ｌｕｐａｓｏｌ（登録商標）ＦＧ、Ｌｕｐａｓｏｌ（登録商標）Ｇ、Ｌｕｐａｓｏｌ（登録商標）ＰＲ８５１５、Ｌｕｐａｓｏｌ（登録商標）ＷＦ、Ｌｕｐａｓｏｌ（登録商標）Ｇ２０／３５／１００、Ｌｕｐａｓｏｌ（登録商標）ＨＦ、Ｌｕｐａｓｏｌ（登録商標）Ｐ、Ｌｕｐａｓｏｌ（登録商標）ＰＳ、Ｌｕｐａｓｏｌ（登録商標）ＰＯ１００、Ｌｕｐａｓｏｌ（登録商標）ＰＮ５０／６０、及びＬｕｐａｓｏｌ（登録商標）ＳＫを含む、例えば、商品名Ｌｕｐａｓｏｌ（登録商標）（ＢＡＳＦ）で販売されているものを含む様々な市販のポリエチレンイミンが入手可能である。このような例示的なポリエチレンイミンは、無水ポリエチレンイミン、及び／又は水溶液若しくはメトキシプロパノール（Ｌｕｐａｓｏｌ（登録商標）ＰＯ１００）中に提供される変性ポリエチレンイミンとして入手可能である。変性ポリエチレンイミンを含むポリエチレンイミンのモル質量は、約８００ｇ／ｍｏｌ～少なくとも２，０００，０００ｇ／ｍｏｌで変動し得る。

特定の態様では、高分子アミン漂白活性化剤、好ましくは、ＰＥＩ漂白活性化剤は、分岐した球状高分子アミンであってもよい。更なる態様では、高分子アミン漂白活性化剤又はＰＥＩ漂白剤の分子量は、約１００ダルトン～約２００万ダルトン（ＰＥＩ－２，０００，０００）、より好ましくは、約１００ダルトン～約１００万ダルトン（ＰＥＩ－１，０００，０００）、より好ましくは、約５００ダルトン～約５００ｋＤａ（ＰＥＩ－５００，０００）、より好ましくは、約５００ダルトン～約５０ｋＤａ（ＰＥＩ－５０，０００）、より好ましくは、約８００ダルトン～約５０ｋＤａ（ＰＥＩ－５０，０００）、より好ましくは、約８００ダルトン～約１０ｋＤａ（ＰＥＩ－１０，０００）である。更なる態様では、ＰＥＩ又はＰＥＩ塩の電荷密度は、約１５ミリ当量／ｇ～約２５ミリ当量／ｇ、より好ましくは、約１６ミリ当量／ｇ～約２０ミリ当量／ｇである。そのような好ましいＰＥＩの市販の例には、ＢＡＳＦ製品ＬＵＰＡＳＯＬ（登録商標）ＷＦ（２５ｋＤａ；１６～２０ミリ当量／ｇ）及びＬｕｐａｓｏｌ（登録商標）ＦＧ（８００ダルトン；１６～２０ミリ当量／ｇ）、及び、例えば、ＳＯＫＡＬＡＮ（登録商標）ＨＰ２０、ＳＯＫＡＬＡＮ（登録商標）ＨＰ２２ＧなどのＳＯＫＡＬＡＮ（登録商標）ファミリーのポリマーにおけるＢＡＳＦ製品が含まれる。

一態様では、高分子アミンは、他の置換基及び／又はコポリマーを含み得る。例えば、高分子アミンはまた、例えば、エトキシレート及びプロポキシレートを含む置換基も含み得る。本発明の一態様では、ポリエチレンイミンなどの高分子アミンは、エチレンオキシド（ＥＯ）及び／又はプロピレンオキシド（ＰＯ）側鎖で誘導体化される。本発明によれば、ＰＥＩは、プロピレンオキシド側鎖を含有しない。本発明の例示的な態様では、エトキシ化ＰＥＩは、高度に分岐し得、一級及び二級窒素上の置換可能な水素は、以下のポリマー構造（ＰＥＩ２０ＥＯの総称）などの、様々な程度の繰り返し単位を含有するエトキシ化鎖で置換される。

一態様では、正に帯電したポリマーは、エチレンオキシド鎖を有するポリエチレンイミンポリマーである。ＰＥＩのエトキシ化は、本発明による漂白活性化剤の溶解度を増加させる。

高分子アミンはまた、例えば、エチレンジアミンを含むコポリマーを含んでもよい。様々な置換基及び／又はコポリマーが、本発明による漂白活性化剤として用いられる特定の高分子アミンの溶解度又はいずれかの他の物理的特性を修正するために、含まれ得る。

アミン基が存在するため、ＰＥＩを酸でプロトン化して、周囲の媒体からＰＥＩ塩を形成し、ｐＨに応じて部分的又は完全にイオン化された生成物をもたらすことができる。例えば、ＰＥＩの約７３％がｐＨ２でプロトン化され、ＰＥＩの約５０％がｐＨ４でプロトン化され、ＰＥＩの約３３％がｐＨ５でプロトン化され、ＰＥＩの約２５％がｐＨ８でプロトン化され、ＰＥＩの約４％がｐＨ１０でプロトン化される。一般に、ＰＥＩは、水がある場合とない場合のプロトン化又は非プロトン化形態として購入することができる。分岐プロトン化ポリエチレンイミン（ＰＥＩ塩）のセグメントの例を、以下に示す。

各プロトン化窒素中心の対イオンは、中和中に得られる酸のアニオンと平衡している。プロトン化ＰＥＩ塩の例には、ＰＥＩ－塩酸塩、ＰＥＩ－硫酸塩、ＰＥＩ－硝酸塩、ＰＥＩ－酢酸塩、ＰＥＩ脂肪酸塩等が含まれるが、これらに限定されない。実際、任意の酸を使用してＰＥＩをプロトン化し、対応するＰＥＩ塩化合物を形成することができる。

カチオン性ポリマーであるＰＥＩは、約０．０１重量％～約５重量％の量で存在する。５重量％を超えると影響が減少し、これは臨界上限である。

ヒドロトロープ
本発明の組成物は、組成物の安定性及び水性製剤を助成する１つ以上のヒドロトロープを含み得る。機能的に言えば、使用することができる好適なヒドロトロープカプラーは、非毒性であり、濃縮物又は任意の使用溶液がさらされる温度範囲及び濃度にわたって水溶液中に活性配合成分を保持する。

任意のヒドロトロープカップリング剤は、組成物の他の構成成分と反応しないか、又は組成物の性能特性に悪影響を及ぼさないことを条件として使用され得る。用いられ得るヒドロトロープカップリング剤又は可溶化剤の代表的なクラスとしては、アルキルスルフェート及びアルカンスルホネート、直鎖アルキルベンゼン又はナフタレンスルホネート、二級アルカンスルホネート、アルキルエーテルスルフェート又はスルホネート、アルキルホスフェート又はホスホネート、ジアルキルスルホコハク酸エステル、糖エステル（例えばソルビタンエステル）、アミンオキシド（モノ、ジ、又はトリアルキル）及びＣ８～Ｃ１０アルキルグルコシドなどのアニオン性界面活性剤が挙げられる。本発明での使用のための好ましいカップリング剤としては、Ｅｃｏｌａｂ Ｉｎｃ．からＮＡＳ８Ｄとして入手可能なｎ－オクタンスルホン酸塩、ｎ－オクチルジメチルアミンオキシド、及びアルキルベンゼンスルホン酸塩（例えば、キシレンスルホン酸塩）若しくはナフタレンスルホン酸塩などの市販されている芳香族スルホン酸塩、アリール若しくはアルカリールリン酸エステル、又は１～約４０個のエチレン、プロピレン若しくはブチレンオキシド単位を有するそれらのアルコキシル化類似体、あるいはそれらの混合物が挙げられる。他の好ましいヒドロトロープとしては、１～約１５個のアルキレンオキシド基（好ましくは、約４～約１０個のアルキレンオキシド基）を有するＣ６～Ｃ２４アルコールアルコキシレート（アルコキシレートは、エトキシレート、プロポキシレート、ブトキシレート、及びそれらのコポリマー又はターポリマー混合物を意味する）（好ましくは、Ｃ６～Ｃ１４アルコールアルコキシレート）；１～約１５個のアルキレンオキシド基（好ましくは、約４～約１０個のアルキレンオキシド基）を有するＣ６～Ｃ２４アルキルフェノールアルコキシレート（好ましくは、Ｃ８～Ｃ１０アルキルフェノールアルコキシレート）；１～約１５個のグリコシド基（好ましくは、約４～約１０個のグリコシド基）を有するＣ６～Ｃ２４アルキルポリグリコシド（好ましくは、Ｃ６～Ｃ２０アルキルポリグリコシド）；Ｃ６～Ｃ２４脂肪酸エステルエトキシレート、プロポキシレート又はグリセリド；並びにＣ４～Ｃ１２モノ又はジアルカノールアミド、の非イオン性界面活性剤が挙げられる。好ましいヒドロトロープは、キシレンスルホン酸ナトリウム（ＳＸＳ）である。

好ましい実施形態では、ヒドロトロープは、ヒマシ油である。ヒマシ油は、トウゴマという植物の種子（トウゴマの実）から得られる植物由来の油である。それは、いくつかの異なる脂肪酸で構成されるトリグリセリドの混合物である。これは、トリグリセリドの腕ごとに１つの二重炭素－炭素結合を有する一価不飽和脂肪である。主な構成成分は、リシノール酸であり、油の残りの部分はオレイン酸、リノール酸、ステアリン酸、及び他のいくつかの有機酸で構成されている。

リシノール酸の主な構成成分の化学は、トリグリセリド間で異なる。この脂肪酸は分子の各アームにヒドロキシル（－ＯＨ）基を有し、これが、その脂肪酸を他の脂肪酸よりも極性を高くしている。ヒドロキシル基はまた、トリグリセリドの化学変性を促進させ、多くの異なる用途に望ましい特性を有する誘導体の創造を可能にする。ヒドロトロープは、水素化又は非水素化のいずれかのエトキシル化ヒマシ油である。本開示の実施形態で使用するためのＰＥＧ変性ヒマシ油は、次の一般式のものを含み、
式中、ｌ、ｍ、及びｎは、１～１００の範囲のポリエチレングリコール（ＰＥＧ）単位の平均数である。好ましい実施形態では、ＰＥＧ変性ヒマシ油は、１０～６０モル以上、好ましくは、２０～６０モルのＰＥＧを含む。

そのような組成物では、ペンダントアルキルシロキサンは、約０．０１重量％～約１０重量％、約０．０２重量％～約７重量％、又は約０．０５重量％～約５重量％で溶液中に存在し得る。ＰＥＧ変性ヒマシ油は、溶液中に約０．０５重量％～約１０重量％、約０．１重量％～約７重量％、又は約０．２重量％～約５重量％で溶液中に存在し得る。

追加の界面活性剤及び界面活性剤系
いくつかの実施形態では、組成物は、追加の界面活性剤を含んでもよい。
追加の界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、カチオン性双性イオン性であり得、本明細書で議論される追加の伸張鎖界面活性剤も含み得る。

洗浄組成物は、洗浄量のアニオン性界面活性剤又はアニオン性界面活性剤の混合物を含む追加のアニオン性界面活性剤構成成分を含有することができる。アニオン性界面活性剤は、その湿潤性及び洗浄性のために、洗浄組成物中には望ましい。本開示による使用することができるアニオン性界面活性剤としては、クリーニング産業で利用可能な任意のアニオン性界面活性剤が挙げられる。アニオン性界面活性剤の好適な群としては、スルホネート及びスルフェートが挙げられる。アニオン性界面活性剤構成成分に提供することができる好適な界面活性剤としては、アルキルアリールスルホネート、二級アルカンスルホネート、アルキルメチルエステルスルホネート、アルファオレフィンスルホネート、アルキルエーテルスルフェート、アルキルスルフェート、及びアルコールスルフェートが挙げられる。

洗浄組成物において使用することができる好適なアルキルアリールスルホネートは、６～２４個の炭素原子を含有するアルキル基を有することができ、アリール基は、ベンゼン、トルエン、及びキシレンのうちの少なくとも１つであり得る。好適なアルキルアリールスルホネートとしては、直鎖アルキルベンゼンスルホネートが挙げられる。好適な直鎖アルキルベンゼンスルホネートとしては、中和されてスルホネートを形成する酸として提供され得る直鎖ドデシルベンジルスルネートが挙げられる。追加の好適なアルキルアリールスルホネートとしては、キシレンスルホネート及びクメンスルホネートが挙げられる。

洗浄組成物において使用することができる好適なアルカンスルホネートは、６～２４個の炭素原子を有するアルカン基を有することができる。使用することができる好適なアルカンスルホネートとしては、二級アルカンスルホネートが挙げられる。好適な二級アルカンスルホネートとしては、ＣｌａｒｉａｎｔからＨｏｓｔａｐｕｒ ＳＡＳとして市販されているＣ_１４～Ｃ_１７二級アルキルスルホン酸ナトリウムが挙げられる。

洗浄組成物で使用することができる好適なアルキルメチルエステルスルホネートとしては、６～２４個の炭素原子を含有するアルキル基を有するものが挙げられる。洗浄組成物で使用することができる好適アルファオレフィンスルホネートとしては、６～２４個の炭素原子を含有するアルファオレフィン基を有するものが挙げられる。

洗浄組成物で使用することができる好適なアルキルエーテルスルフェートとしては、約１～約１０個の繰り返しアルコキシ基、約１～約５個の繰り返しアルコキシ基を有するものが挙げられる。一般に、アルコキシ基は約２～約４個の炭素原子を含有する。好適なアルコキシ基はエトキシである。好適なアルキルエーテル硫酸塩は、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムであり、Ｓｔｅｏｌ ＣＳ－４６０という名称のものが入手可能である。

洗浄組成物で使用することができる好適なアルキルスルフェートとしては、６～２４個の炭素原子を含有するアルキル基を有するものが挙げられる。好適な硫酸アルキルとしては、ラウリル硫酸ナトリウム及びラウリル／ミリスチル硫酸ナトリウムが挙げられるが、それらに限定されない。

洗浄組成物で使用することができる好適なアルコールスルフェートとしては、約６～約２４個の炭素原子を含有するアルコール基を有するものが挙げられる。

アニオン性界面活性剤は、アルカリ金属塩、アミン、又はそれらの混合物で中和することができる。好適なアルカリ金属塩としては、ナトリウム、カリウム、及びマグネシウムが挙げられる。好適なアミンとしては、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、及びモノイソプロパノールアミンが挙げられる。塩の混合物を使用する場合、アルカリ金属塩の好適な混合物は、ナトリウムとマグネシウムであることができ、ナトリウム対マグネシウムのモル比は約３：１～約１：１であることができる。

濃縮物として提供される場合、洗浄組成物は、水での希釈後に、所望の湿潤特性及び洗浄特性を有する使用組成物を提供するのに十分な量で追加のアニオン性界面活性剤構成成分を含むことができる。濃縮物は、約０．１重量％～約０．５重量％、約０．１重量％～約１．０重量％、約１．０重量％～約５重量％、約５重量％～約１０重量％、約１０重量％～約２０重量％、３０重量％、約０．５重量％～約２５重量％、及び約１重量％～約１５重量％、及び同様の中間濃度のアニオン性界面活性剤を含むことができる。

洗浄組成物は、洗浄量の非イオン性界面活性剤又は非イオン性界面活性剤の混合物を含む非イオン性共界面活性剤構成成分を含有することができる。非イオン性共界面活性剤は、グリース除去特性を向上させる洗浄組成物に含められ得る。界面活性剤構成成分は、非イオン性界面活性剤構成成分を含むことができるが、非イオン性界面活性剤構成成分は、洗浄組成物から除外され得ることを理解されたい。

組成物中で使用することができる追加の非イオン性界面活性剤としては、ポリアルキレンオキシド界面活性剤（ポリオキシアルキレン界面活性剤又はポリアルキレングリコール界面活性剤としても知られている）が挙げられる。好適なポリアルキレンオキシド界面活性剤としては、ポリオキシプロピレン界面活性剤及びポリオキシエチレングリコール界面活性剤が挙げられる。このタイプの好適な界面活性剤は、合成有機ポリオキシプロピレン（ＰＯ）－ポリオキシエチレン（ＥＯ）ブロックコポリマーである。これらの界面活性剤としては、ＥＯブロックと、ＰＯブロック、すなわちポリオキシプロピレン単位（ＰＯ）の中央ブロックとを含むジブロックポリマー、及びポリオキシプロピレン単位上にグラフトされたポリオキシエチレンのブロック又はＰＯブロックが結合したＥＯの中央ブロックを有するジブロックポリマー、が挙げられる。更に、この界面活性剤は、分子中にポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンのいずれかの更なるブロックを有することができる。有用な界面活性剤の好適な平均分子量範囲は、約１，０００～約４０，０００であることができ、エチレンオキシドの重量パーセント含有量は、約１０～８０重量％であることができる。

他の非イオン性界面活性剤としては、アルコールアルコキシレートが挙げられる。好適なアルコールアルコキシレートとしては、１１個の炭素原子及び５モルのエチレンオキシドを有するアルキル基を含有する界面活性剤であるＴｏｍａｄｏｌ（商標）１－５などの直鎖アルコールエトキシレートが挙げられる。追加のアルコールアルコキシレートとしては、アルキルフェノールエトキシレート、分岐アルコールエトキシレート、二級アルコールエトキシレート（例えば、Ｄｏｗ Ｃｈｅｍｉｃａｌ製のＴｅｒｇｉｔｏｌ１５－Ｓ－７）、ヒマシ油エトキシレート、アルキルアミンエトキシレート、獣脂アミンエトキシレート、脂肪酸エトキシレート、ソルビトールオレエートエトキシレート、末端キャップされたエトキシレート、又はそれらの混合物が挙げられる。追加の非イオン性界面活性剤としては、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルジエタノールアミド、ココナッツジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ポリエチレングリコールココアミド（例えば、ＰＥＧ－６ココアミド）、オレイン酸ジエタノールアミド、又はそれらの混合物などのアミドが挙げられる。追加の好適な非イオン性界面活性剤としては、ポリアルコキシル化脂肪族塩基、ポリアルコキシル化アミド、グリコールエステル、グリセロールエステル、アミンオキシド、リン酸エステル、アルコールリン酸塩、脂肪トリグリセリド、脂肪トリグリセリドエステル、アルキルエーテルリン酸塩、アルキルエステル、アルキルフェノールエトキシレートリン酸エステル、アルキル多糖、ブロックコポリマー、アルキルポリグルコシド、又はそれらの混合物が挙げられる。

非イオン性界面活性剤が組成物濃縮物に含まれる場合、それらは少なくとも約０．１重量％の量で含まれ得、最大約１５重量％の量で含まれ得る。濃縮物は、約０．１～１．０重量％、約０．５重量％～約１２重量％、又は約２重量％～約１０重量％の非イオン性界面活性剤を含むことができる。

両性界面活性剤を使用して、望ましい洗浄特性を提供することもできる。使用することができる好適な両性界面活性剤としては、ベタイン、イミダゾリン、及びプロピオネートが挙げられるが、それらに限定されない。好適な両性界面活性剤としては、スルタイン、アンホプロピオネート、アンホジプロピオネート、アミノプロピオネート、アミノジプロピオネート、アンホアセテート、アンホジアセテート、及びアンホヒドロキシプロピルスルホネートが挙げられるが、それらに限定されない。

組成物が両性界面活性剤を含む場合、両性界面活性剤は、約０．１重量％～約１５重量％の量で含まれ得る。濃縮物は、約０．１重量％～約１．０重量％、０．５重量％～約１２重量％、又は約２重量％～約１０重量％の両性界面活性剤を含むことができる。

洗浄組成物は、洗浄量のカチオン性界面活性剤又はカチオン性界面活性剤の混合物を含むカチオン性界面活性剤構成成分を含むことができる。洗浄組成物中で使用され得るカチオン性補助界面活性剤としては、Ｃ_１８アルキル鎖又はアルケニル鎖を有する一級、二級、及び三級モノアミン、エトキシル化アルキルアミン、エチレンジアミンのアルコキシレート、１－（２－ヒドロキシエチル）－２－イミダゾリン、２－アルキル－１－（２－ヒドロキシエチル）－２－イミダゾリンなどのイミダゾールなどのアミンと、例えば、ｎ－アルキル（Ｃ_１２－Ｃ_１８）ジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ｎ－テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド一水和物、及びジメチル－１－ナフチルメチルアンモニウムクロリドなどのナフタレン置換四級アンモニウムクロリドなどの、アルキル四級塩化アンモニウム界面活性剤が挙げられるが、それらに限定されない。

いくつかの実施形態では、追加の界面活性剤は、伸張界面活性剤であってもよい。伸張界面活性剤は、リンカーポリアルキレングリコールリンクを含む。

非イオン性伸張界面活性剤の一般式は、次式であり、
Ｒ－［Ｌ］_ｘ－［Ｏ─ＣＨ_２－－ＣＨ_２］_ｙ
式中、Ｒは、親油性部分、例えば、直鎖又は分岐、飽和又は不飽和、置換又は非置換の、約８～２０個の炭素原子を有する脂肪族又は芳香族炭化水素ラジカルであり、Ｌは、ポリアルキレンオキシドのブロック、好ましくは、ポリプロピレンオキシドのブロックなどの連結基であり、ｘは、２～２５の範囲の連結基の鎖長であり、ｙは、１～１８の範囲の平均エトキシル化度である。好ましい実施形態では、出願人は、主な界面活性剤としての（かつ唯一の）十分なＰＯ伸長を有する非イオン性界面活性剤を使用すると、液体単相マイクロエマルションを形成できることを見出した。ＰＯ長は、約５～約８モルのＰＯで最適化される。ＰＯ延長のこの長さは、より低い泡プロファイルを提供する。出願者らは、更に、ゲルベアルコールなどの分岐疎水性物質であるＲ基は、タンパク質汚れの消泡化に適していることを見出した。

好ましい伸張界面活性剤には、分岐ゲルベアルコールアルコキシレート、例えばＣ_ｙ（ＰＯ）_８（ＥＯ） _ｘ（ｘ＝３、６、８、１０）（ｙ＝１０～１２）、また伸張直鎖アルコールアルコキシレートであるＣ（_{１２～１４}）（ＰＯ）_１６（ＥＯ）_ｘ（ｘ＝６、１２、１７）も含まれる。

分岐アルコールアルコキシレート
好ましい分岐アルコールアルコキシレートとしては、ゲルベエトキシレートが挙げられる。本明細書での使用に好適なゲルベエトキシレートは、次式を有する。

一態様では、ゲルベエトキシレートは、更に、Ｒ^１がＣ２～Ｃ２０アルキルであり、Ｒ^２がＨ又はＣ１～Ｃ４アルキルであると定義される。更なる態様では、ゲルベエトキシレートは、「ｎ」が、２～２０の整数であり、「ｍ」が、１～４０の整数である、と定義される。

好ましい態様では、分岐アルコールアルコキシレートは、アルケン（例えば、ブタン）の二量化によりゲルベアルコールから調製されるゲルベエトキシレートである。

ゲルベエトキシレートを含む分岐アルコールアルコキシレートは、米国特許第６，９０６，３２０号、同第６，７３７，５５３号、及び同第５，９７７，０４８号に従って調製することができ、これらの特許の開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。例示的な分岐アルコールアルコキシレートとしては、商標名Ｌｕｔｅｎｓｏｌ ＸＰ－３０及びＬｕｔｅｎｓｏｌ ＸＰ－５０（ＢＡＳＦ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ）で入手可能なものが挙げられる。一般に、Ｌｕｔｅｎｓｏｌ ＸＰ－３０は、３つの繰り返しエトキシ基を有する考えることができ、Ｌｕｔｅｎｓｏｌ ＸＰ－５０は、５つの繰り返しエトキシ基を有すると考えることができる。

分岐アルコールアルコキシレートは、比較的水不溶性又は比較的水溶性に分類することができる。一般に、水不溶性分岐アルコールアルコキシレートは、５重量％の分岐アルコールアルコキシレート及び９５重量％の水を含有する組成物として提供される場合、相分離する傾向を有するアルコキシレートと考えることができる。ＢＡＳＦ ＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎのＬｕｔｅｎｓｏｌ ＸＰ－３０及びＬｕｔｅｎｓｏｌ ＸＰ－５０は、水不溶性分岐アルコールアルコキシレートの例である。

実施形態によれば、分岐アルコールアルコキシレート、好ましくは水不溶性ゲルベエトキシレートは、約１０重量％～約９０重量％のエチレンオキシド、約２０重量％～約７０重量％のエチレンオキシド、好ましくは、約３０重量％～約６０重量％のエチレンオキシドを有する。

出願人は、更に、キャップされた伸張非イオン性界面活性剤を使用すると、組成物の泡プロファイル及びタンパク質汚れからの泡が低下することを見出した。

キャップされた伸張非イオン性界面活性剤としては、以下を含むことができ、
Ｒ－［ＰＯ］_ｘ－［ＥＯ］_ｙ［Ｎ］ｚ

式中、Ｎは、メチル、ベンジル、ブチルなどのアルキル基などのキャッピング基であり、長さにおいて、長さ１～５のＰＯ基である。これらのキャップされた非イオン性界面活性剤は、泡プロファイルなどを低下させ、すすぎ補助配合物及び洗剤のために有効である。

これらの伸張鎖界面活性剤は、低張力及び／又は高可溶化を達成し、マイクロエマルションを形成する温度範囲内の温度及び不可逆性への調整可能性を含むが、必ずしもこれらに限定されない、追加の有益な特性を持つ非トランス脂肪などの油を含む単相マイクロエマルションから得ることができる。例えば、一態様では、エマルション又はマイクロエマルションは、約８０°～１９０°の比較的広い温度範囲にわたって機能し得る。例えば、ＰＯの長さが８であり、かつＲがゲルベアルコールである場合、試験される伸張非イオン性界面活性剤により、９０°～８０°で３ＥＯ、１６０°～１２０°で６ＥＯ；１５０°～１８５°で８ＥＯ、及び１６５°～１９０°で１０ＥＯについて、安定したマイクロエマルションが形成された。したがって、使用する洗浄システムのタイプに対して伸張非イオン性界面活性剤をカスタマイズし、どの温度でマイクロエマルションを形成させたいかをカスタマイズできる。

多くの伸張鎖アニオン性及び非イオン性界面活性剤は、多くの供給源から市販されている。これらには、ＢＡＳＦ製のＰｌｕｒａｆａｃ及びＬｕｔｅｎｓｏｌ ＸＬシリーズ、Ｄｏｗ製のＥｃｏｓｕｒｆシリーズ、Ｈｕｎｔｓｍａｎ製のＸ ＬＡシリーズ、及びＳａｓｏｌ製のＡｌｆｏｔｅｒａシリーズが含まれる。

ビルダー
本開示の洗浄組成物は、１つ以上の洗剤ビルダー又はビルダー系を含んでもよい。ビルダーが使用される場合、主題の組成物は、典型的には、主題の組成物の重量で、少なくとも約１重量％、約５重量％～約６０重量％、又は更に約１０重量％～約４０重量％のビルダーを含む。洗剤は、カルシウム、又は他のイオン、水の硬度の影響を打ち消す無機又は有機の洗剤ビルダーを含有してもよい。例としては、アルカリ金属クエン酸塩、コハク酸塩、マロン酸塩、カルボキシメチルコハク酸塩、カルボン酸塩、ポリカルボン酸塩及びポリアセチルカルボン酸塩；又はオキシジコハク酸、メリット酸、ベンゼンポリカルボン酸、及びクエン酸のナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩；又はクエン酸及びクエン酸塩が挙げられる。ＭｏｎｓａｎｔｏのＤＥＱＵＥＳＴ（登録商標）及びアルカンヒドロキシホスホン酸塩などの有機ホスホン酸塩タイプの金属イオン封鎖剤が有用である。他の有機ビルダーには、より高分子量のポリマー及びコポリマー、例えば、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、及びポリアクリル／ポリマレイン酸コポリマー及びそれらの塩、例えば、ＢＡＳＦ製のＳＯＫＡＬＡＮ（登録商標）が含まれる。一般に、ビルダーは、最大３０％、又は約１％～約２０％、又は約３％～約１０％であり得る。

組成物はまた、約０．０１％～約１０％、又は約２％～約７％、又は約３％～約５％のＣ_８～２０脂肪酸をビルダーとして含有し得る。脂肪酸はまた、約１～約１０個のＥＯ単位を含有し得る。好適な脂肪酸は、飽和及び／又は不飽和であり、植物又は動物のエステル（例えば、パーム核油、パーム油、ココナッツ油、ババス油、ベニバナ油、トール油、獣脂油及び魚油、グリース、及びそれらの混合物）などの天然源から得られ得る、又は合成的に調製され得る（例えば、石油の酸化によって、若しくはフィッシャートロプシュ法による一酸化炭素の水素化によって）。有用な脂肪酸は、飽和Ｃ_１２脂肪酸、飽和Ｃ_{１２～１４}脂肪酸、飽和又は不飽和Ｃ_{１２～１８}脂肪酸、及びそれらの混合物である。好適な飽和脂肪酸の例としては、カプトン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸及びベヘン酸が挙げられる。好適な不飽和脂肪酸には、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、及びリシノール酸が含まれる。

移染防止剤
本開示の洗浄組成物はまた、１つ以上の移染防止剤を含んでもよい。好適な高分子移染防止剤には、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンＮ－オキシドポリマー、Ｎ－ビニルピロリドン及びＮ－ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール又はそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。対象の組成物中に存在する場合、移染防止剤は、組成物の重量で、約０．０００１重量％～約１０重量％、約０．０１重量％～約５重量％、又は更に約０．１重量％～約３重量％のレベルで存在し得る。

蛍光増白剤
いくつかの実施形態では、蛍光増白剤構成成分が、本開示の組成物中に存在し得る。蛍光増白剤は、布地の灰色化及び黄変化を排除することができる任意の増白剤を含むことができる。典型的には、これらの物質は繊維に付着し、目に見えない紫外線を目に見えるより長波長の光に変換することにより、明るくなり、かつ模擬的な漂白作用をもたらし、太陽光から吸収された紫外線は、淡い青みがかった蛍光として照射され、灰色化又は黄色化ランドリーの黄色の色調が加わって、真っ白にする。

蛍光増白剤ファミリーに属する蛍光化合物は、典型的には、多くの場合、縮合環系を含有する芳香族又は芳香族複素環材料である。これらの化合物の重要な特徴は、芳香環と関連した共役二重結合の中断のない鎖の存在である。そのような共役二重結合の数は、置換基、及び分子の蛍光部分の平面性に依存する。ほとんどの光沢剤化合物は、スチルベンの誘導体若しくは４，４’－ジアミノスチルベン、ビフェニル、５員複素環（トリアゾール、オキサゾール、イミダゾールなど）、又は６員複素環（クマリン、ナフタルアミド、トリアジンなど）である。

本開示において有用な蛍光増白剤は、既知であり、市販されている。本発明において有用であり得る例示的な市販の蛍光増白剤は、スチルベン、ピラゾリン、クマリン、カルボン酸、メチンシアニン、ジベンゾチオフェン－５，５－ジオキシド、アゾール、５及び６員環ヘテロ環、並びに他の種々の薬剤の誘導体を含むが、必ずしもこれらに限定されない下位群に分類され得る。これらのタイプの増白剤の例は、“Ｔｈｅ Ｐｒｏｄｕｃｔｉｏｎ ａｎｄ Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎ ｏｆ Ｆｌｕｏｒｅｓｃｅｎｔ Ｂｒｉｇｈｔｅｎｉｎｇ Ａｇｅｎｔｓ”，Ｍ．Ｚａｈｒａｄｎｉｋ，Ｐｕｂｌｉｓｈｅｄ ｂｙ Ｊｏｈｎ Ｗｉｌｅｙ＆Ｓｏｎｓ，Ｎｅｗ Ｙｏｒｋ（１９８２）に開示されており、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。

本開示で有用であり得るスチルベン誘導体としては、ビス（トリアジニル）アミノ－スチルベンの誘導体、スチルベンのビスアシルアミノ誘導体、スチルベンのトリアゾール誘導体、スチルベンのオキサジアゾール誘導体、スチルベンのオキサゾール誘導体、及びスチルベンのスチリル誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、蛍光増白剤にはスチルベン誘導体が含まれる。

いくつかの実施形態では、蛍光増白剤は、スイスに位置するＣｉｂａ Ｇｅｉｇｙ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎを通じて市販されているＴｉｎｏｐａｌ ＵＮＰＡを含む。

本開示で使用するための追加の蛍光増白剤としては、４，４’－ジアミノ－２，２’－スチルベンジスルホン酸（フラボン酸）、４，４’－ジスチリルビフェニル、メチルウンベリフェロン、クマリン、ジヒドロキノリノン、１，３－ジアリールピラゾリン、ナフタルイミド、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール及びベンズイミダゾール系、並びに複素環で置換されたピレン誘導体などが含まれるが、これらに限定されない。好適な蛍光増白剤のレベルには、約０．０１、約０．０５、約０．１又は更に約０．２重量％の下位レベルから、０．５又は更に０．７５重量％の上位レベルまでが含まれる。

分散剤
本開示の組成物はまた、分散剤も含むことができる。好適な水溶性有機材料には、ホモポリマー酸若しくはコポリマー酸又はそれらの塩が含まれ、これにおいて、ポリカルボン酸は、２つ以下の炭素原子によって互いに分離された少なくとも２つのカルボキシルラジカルを含む。

酵素
洗浄組成物は、洗浄性能及び／又は布地ケアの恩恵を提供する１つ以上の酵素を含むことができる。酵素は、例えば、タンパク質ベース、炭水化物ベース、又はトリグリセリドベースの染み、の除去を含む多種多様な布地ランドリー目的のために、かつ／又は布地修復のために、本明細書に含められ得る。好適な酵素の例には、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラチナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β－グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、アミラーゼ、又はそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されず、任意の好適な起源のものであってもよい。酵素の選択は、ｐＨ活性、安定性最適条件、熱安定性、安定性対活性洗剤、キレート剤、ビルダーなどの因子を考慮に入れる。本明細書で有用な洗浄酵素混合物は、アミラーゼと組み合わせた、プロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ及び／又はセルラーゼである。サンプル洗浄酵素は、米国特許第６，５７９，８３９号に記載されている。

酵素は、通常、洗剤１グラム当たりの活性酵素の重量で、最大約５ｍｇまで、より典型的には、約０．０１ｍｇ～約３ｍｇで存在する。別の言い方をすれば、本明細書における洗剤は、典型的には、約０．００１重量％～約５重量％、又は約０．０１重量％～約２重量％、又は約０．０５重量％～約１重量％の市販の酵素調製物を含有する。プロテアーゼ酵素は、洗剤１グラム当たり約０．００５～約０．１ＡＵの活性で存在する。本明細書で有用なプロテアーゼには、バチルス［例えば、ズブチリス、レンタス、リケニフォルミス、アミロリケファシエンス（ＢＰＮ、ＢＰＮ’）、アルカロフィルス］、例えば、Ｅｓｐｅｒａｓｅ（登録商標）、Ａｌｃａｌａｓｅ（登録商標）、Ｅｖｅｒｌａｓｅ（登録商標）及びＳａｖｉｎａｓｅ（登録商標）（Ｎｏｖｏｚｙｍｅｓ）、ＢＬＡＰ及び変種（Ｈｅｎｋｅｌ）由来のスブチリシンのようなものが含まれる。更なるプロテアーゼは、ＥＰ１３０７５６、ＷＯ９１／０６６３７、ＷＯ９５／１０５９１及びＷＯ９９／２０７２６に記載されている。

アミラーゼは、ＧＢ Ｐａｔ．＃１２９６８３９、ＷＯ９４／０２５９７及びＷＯ９６／２３８７３に記載されており、Ｐｕｒａｆｅｃｔ Ｏｘ Ａｍ（登録商標）（Ｇｅｎｅｎｃｏｒ）、Ｔｅｒｍａｍｙｌ（登録商標）、Ｎａｔａｌａｓｅ（登録商標）、Ｂａｎ（登録商標）、Ｆｕｎｇａｍｙｌ（登録商標）、Ｄｕｒａｍｙｌ（登録商標）（全てＮｏｖｏｚｙｍｅｓ）、及びＲＡＰＩＤＡＳＥ（Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ Ｂｉｏ－Ｓｙｎｔｈｅｔｉｃｓ，Ｉｎｃ）として入手できる。

本明細書のセルラーゼには、５～９．５の最適なｐＨを有する細菌及び／又は真菌のセルラーゼが含まれる。好適なセルラーゼは、１９８４年３月６日に発行されたＢａｒｂｅｓｇｏａｒｄらの米国特許第４，４３５，３０７号に開示されている。本明細書において有用なセルラーゼには、例えば、Ｈｕｍｉｃｏｌａ ｉｎｓｏｌｅｎｓ、特に、ＤＳＭ１８００、例えば、５０ｋＤ及び約４３ｋＤ（Ｃａｒｅｚｙｙｍｅ（登録商標））によって産生される細菌又は真菌のセルラーゼが含まれる。更なる好適なセルラーゼは、トリコデルマロンギブラチアタム由来のＥＧＩＩＩセルラーゼである。ＮｏｖｏｚｙｍｅｓによるＷＯ０２／０９９０９１には、洗剤及び繊維用途で使用するためのバチルス属ＤＳＭ１２６４８に内在的であるエンド－ベータ－グルカナーゼ活性（ＥＣ３．２．１．４）を提示する酵素、及びＷＯ０４／０５３０３９における再付着防止エンドグルカナーゼが記載されている。ＫａｏのＥＰ２６５８３２には、バチルス属ＫＳＭ－６３５の培養産物から単離されたアルカリセルラーゼＫ、ＣＭＣａｓｅＩ、及びＣＭＣａｓｅＩＩが記載されている。Ｋａｏにより、更に、ＥＰ１３５０８４３（ＫＳＭ Ｓ２３７、１１３９、ＫＳＭ６４、ＫＳＭ Ｎ１３１）、ＥＰ２６５８３２Ａ（ＫＳＭ６３５、ＦＥＲＭ ＢＰ１４８５）及びＥＰ０２７１０４４Ａ（ＫＳＭ５３４、ＦＥＲＭ ＢＰ１５０８、ＫＳＭ５３９、ＦＥＲＭ ＢＰ１５０９、ＫＳＭ５７７、ＦＥＲＭ ＢＰ１５１０、ＫＳＭ５２１、ＦＥＲＭ ＢＰ１５０７、ＫＳＭ５８０、ＦＥＲＭ ＢＰ１５１１、ＫＳＭ５８８、ＦＥＲＭ ＢＰ１５１３、ＫＳＭ５９７、ＦＥＲＭ ＢＰ１５１４、ＫＳＭ５２２、ＦＥＲＭ ＢＰ１５１２、ＫＳＭ３４４５、ＦＥＲＭ ＢＰ１５０６、ＫＳＭ４２５．ＦＥＲＭ ＢＰ１５０５）において、アルカリ環境向けの、大量生産が容易で高活性のアルカリセルラーゼ／エンドグルカナーゼが記載されている。そのようなエンドグルカナーゼは、上記のバチルス属の１つに内在的なポリペプチド（又はその変異体）を含有し得る。他の好適なセルラーゼは、ＷＯ０１／０６２９０３に記載のＸＹＧ１００６などのパエニバシラスポリキシマ（野生型）由来のエンド－ベータ－１，４－グルカナーゼ活性を示すファミリー４４グリコシルヒドロラーゼ酵素又はその変異体である。本明細書で有用なカルボヒドラーゼには、例えば、マンナナーゼ（例えば、米国特許第６，０６０，２９９号を参照されたい）、ペクチン酸リアーゼ（例えば、ＷＯ９９／２７０８３を参照されたい）、シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ（例えば、ＷＯ９６／３３２６７を参照されたい）、及び／又はキシログルカナーゼ（例えば、ＷＯ９９／０２６６３を参照されたい）が含まれる。エンハンサーとともに本明細書で有用な漂白酵素には、例えば、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、オキシゲナーゼ、リポキシゲナーゼ（例えば、ＷＯ９５／２６３９３を参照されたい）、及び／又は（非ヘム）ハロペルオキシダーゼが含まれる。

適切なエンドグルカナーゼには以下が含まれる：１）ＷＯ０２／０９９０９１における配列番号２の１～７７３位のアミノ酸配列と、少なくとも９０％、若しくは少なくとも９４％、若しくは少なくとも９７％、若しくは少なくとも９９％、若しくは１００％同一性の配列を有するエンド－ベータ－１，４－グルカナーゼ活性（Ｅ．Ｃ．３．２．１．４）を示す酵素；又はエンド－ベータ－１，４－グルカナーゼ活性を有するそのフラグメント。ＧＣＧプログラムにおけるＧＡＰは、３．０のＧＡＰ作成ペナルティ及び０．１のＧＡＰ拡張ペナルティを使用して、同一性を決定する。２００２年１２月１２日付けのＮｏｖｏｚｙｍｅｓ Ａ／ＳによるＷＯ０２／０９９０９１、例えば、Ｎｏｖｏｚｙｍｅｓ Ａ／ＳによるＣｅｌｌｕｃｌｅａｎ（商標）を参照されたい。ＧＣＧは、配列分析ソフトウェアパッケージ（Ａｃｃｅｌｒｙｓ、Ｓａｎ Ｄｉｅｇｏ，Ｃａｌｉｆ．，ＵＳＡ）を指す。ＧＣＧには、一致数を最大化し、ギャップ数を最小化する２つの完全な配列のアラインメントを見つける、Ｎｅｅｄｌｅｍａｎ及びＷｕｎｓｃｈアルゴリズム、並びに、２）２００３年１０月８日にＫａｏにより公開されたＥＰ１３５０８４３Ａ（［００１１］～［００３９］及び実施例１～４）に記載のアルカリエンドグルカナーゼ酵素を使用する、ＧＡＰと呼ばれるプログラムが含まれている。

好適なリパーゼには、シュードモナス及びクロモバクターによって産生されるもの、並びにＮｏｖｏｚｙｍｅｓ製のＬＩＰＯＬＡＳＥ（登録商標）、ＬＩＰＯＬＡＳＥ ＵＬＴＲＡ（登録商標）、ＬＩＰＯＰＲＩＭＥ（登録商標）及びＬＩＰＥＸ（登録商標）が含まれている。１９７８年２月２４日に公開された日本国特許出願第５３－２０４８７号も参照されたい。これは、リパーゼＰ「Ａｍａｎｏ」の商品名で、アレアリオ・ファーマシューティカル社、名古屋、日本から入手可能である。他の市販のリパーゼとしては、東洋醸造株式会社、田方郡、日本から入手可能であるＡｍａｎｏ－ＣＥＳ、リパーゼｅｘクロモバクター・ビスコサム、並びにＵ．Ｓ．Ｂｉｏｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏｒｐ．、Ｕ．Ｓ．Ａ．及びＤｉｏｓｙｎｔｈ Ｃｏ．、Ｔｈｅ Ｎｅｔｈｅｒｌａｎｄｓ製のクロモバクター・ビスコサムリパーゼ、並びにリパーゼｅｘシュードモナス・グラディオリが挙げられる。クチナーゼ［ＥＣ３．１．１．５０］及びエステラーゼも、好適である。

液体洗剤配合物に有用な酵素、及びそのような配合物へのそれらの組み込みは、１９８１年４月１４日に発行されたＨｏｒａらの米国特許第４，２６１，８６８号に開示されている。一実施形態では、本明細書における液体組成物は、野生型プロテアーゼ酵素を実質的に含まない（すなわち、測定可能な量を含有しない）。典型的な組み合わせは、例えば、プロテアーゼ及びリパーゼをアミラーゼと組み合わせて含み得る酵素カクテルである。洗浄組成物中に存在する場合、前述の追加の酵素は、組成物の約０．００００１重量％～約２重量％、約０．０００１重量％～約１重量％、又は更に約０．００１重量％～約０．５重量％の酵素タンパク質のレベルで存在し得る。

酵素安定剤
洗剤で使用する酵素は、様々な手法で安定化され得る。本明細書で使用される酵素は、最終組成物中のカルシウム及び／又はマグネシウムイオンの水溶性供給源の存在によって安定化され得、そのようなイオンは酵素に提供される。プロテアーゼを含む水性組成物の場合、ホウ素化合物などの可逆的プロテアーゼ阻害剤を添加して、安定性を更に改善することができる。

有用な酵素安定剤系は、カルシウム及び／又はマグネシウム化合物、ホウ素化合物及び置換ホウ酸、芳香族ホウ酸エステル、ペプチド及びペプチド誘導体、ポリオール、低分子量のカルボキシレート、比較的疎水性の有機化合物［例えば、特定のエステル、ジアルキルグリコールエーテル、アルコール又はアルコールアルコキシレート］、カルシウムイオン源に加えられたアルキルエーテルカルボキシレート、ベンズアミジン次亜塩素酸塩、低級脂肪族アルコール及びカルボン酸、Ｎ，Ｎ－ビス（カルボキシメチル）セリン塩；（メタ）アクリル酸－（メタ）アクリル酸エステル共重合体及びＰＥＧ；リグニン化合物、ポリアミドオリゴマー、グリコール酸又はその塩；ポリヘキサメチレンビグアニド又はＮ，Ｎ－ビス－３－アミノ－プロピル－ドデシルアミン又は塩；並びにそれらの混合物である。洗剤は、可逆的プロテアーゼ阻害剤、例えば、ペプチド若しくはタンパク質型、又はファミリーＶＩ及びプラスミノストレピンの変性スブチリシン阻害剤、ロイペプチン、ペプチドトリフルオロメチルケトン、又はペプチドアルデヒドを含有し得る。酵素安定剤は、１リットル当たり約１～約３０ミリモル、又は約２～約２０ミリモル、又は約５～約１５ミリモル、又は約８～約１２ミリモルの安定剤イオンで存在する。

触媒金属錯体
出願人の洗浄組成物は、触媒金属錯体を含み得る。金属含有漂白触媒の１つのタイプは、銅、鉄、チタン、ルテニウム、タングステン、モリブデン、又はマンガンカチオンなどの定義された漂白触媒活性の遷移金属カチオン、亜鉛又はアルミニウムカチオンなどの漂白触媒活性をほとんど又は全く有しない補助金属カチオン、並びに触媒及び補助金属カチオンに対して定義された安定度定数を有するシクエストレート、特に、エチレンジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミンテトラ（メチレンホスホン酸）及びそれらの水溶性塩、を含む触媒系である。そのような触媒は、米国特許第４，４３０，２４３号に開示されている。

必要に応じて、本明細書の組成物は、マンガン化合物によって触媒され得る。そのような化合物及び使用レベルは、当該技術分野で周知であり、それには、例えば、米国特許第５，５７６，２８２号に開示されているマンガンベースの触媒が含まれる。

本明細書で有用なコバルト漂白触媒が知られており、例えば、米国特許第５，５９７，９３６号；米国特許第５，５９５，９６７号に記載されている。そのようなコバルト触媒は、例えば米国特許第５，５９７，９３６号及び米国特許第５，５９５，９６７号に教示されているような既知の手順によって容易に調製される。

本明細書における組成物はまた、ビスピドン（ＷＯ０５／０４２５３２Ａ１）及び／又はマクロ多環式硬性配位子（ＭＲＬ）などの配位子の遷移金属錯体も好適に含み得る。実際問題として、限定されるものではないが、本明細書における組成物及びプロセスは、水性洗浄媒体中の活性なＭＲＬ種を少なくとも１億個当たり一部のオーダーで提供するように調整され得、典型的には、洗浄液中のＭＲＬの約０．００５ｐｐｍ～約２５ｐｐｍ、約０．０５ｐｐｍ～約１０ｐｐｍ、又は更に約０．１ｐｐｍ～約５ｐｐｍが提供される。

本発明の遷移金属漂白触媒における好適な遷移金属には、例えば、マンガン、鉄及びクロムが含まれる。好適なＭＲＬには、５，１２－ジエチル－１，５，８，１２－テトラアザビシクロ［６．６．２］ヘキサデカンが含まれる。

好適な遷移金属ＭＲＬは、例えば、ＷＯ００／３２６０１及び米国特許第６，２２５，４６４号に教示されているような既知の手順によって容易に調製される。

溶媒
好適な溶媒には、水、及び親油性流体などの他の溶媒が含まれる。好適な親油性流体の例としては、シロキサン、他のシリコーン、炭化水素、グリコールエーテル、グリセリンエーテルなどのグリセリン誘導体、過フッ素化アミン、過フッ素化及びヒドロフルオロエーテル溶媒、低揮発性非フッ素化有機溶媒、ジオール溶媒、他の環境に優しい溶媒、及びそれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施形態では、溶媒は、水を含む。水は、脱イオン水、水道水、軟水、及びそれらの組み合わせを含む任意の源からの水を含み得る。溶媒は、典型的には、約０．１重量％～約５０重量％、又は約０．５重量％～約３５重量％、又は約１重量％～約１５重量％で存在する。

好ましい実施形態
いくつかの実施形態では、組成物は、約１０％未満、約５％未満、又は約１％未満の任意の追加の界面活性剤を含む。選択された起泡性組成物は、追加の界面活性剤の助けを必要とせずに泡を生成及び維持することができるため、追加の界面活性剤の使用は、制限され得る。

いくつかの実施形態では、組成物は、約１０％未満、約５％未満、又は約１％未満の任意の追加のシリコーン材料を含むか、又は追加のシリコーン材料を実質的に含まない。

いくつかの実施形態では、組成物は、約１０％未満、約５％未満、又は約１％未満の任意の泡安定剤を含む。

いくつかの実施形態では、組成物は、追加の界面活性剤、追加のシリコーン材料、又は泡安定剤を含まないか、又は実質的に含まなくてもよい。

組成物の形態
洗剤組成物は、ペースト、液体、固体（錠剤、粉末／顆粒など）、泡又はゲルを含む任意の好適な形態であってもよく、粉末及び錠剤が好ましい。組成物は、単位用量の製品の形態、すなわち、洗浄作業における単回部分の洗剤組成物として使用されるように設計された形態であってもよい。当然ながら、かかる一回分の１つ以上が洗浄作業に使用され得る。

固体の形態には、例えば、錠剤、棒、ボール、又はひし形の形態が含まれる。組成物は、粒状形態、ばらばらの若しくは圧縮された形状であってもよく、又は射出成形若しくはキャスティング若しくは押出しによって形成されてもよい。組成物は、例えば、ＰＶＯＨ又はセルロース材料の水溶性ラッピングで包み込まれていてもよい。個体製品は、必要に応じて、分割された製品として提供されてもよい。

組成物はまた、単位用量製品（小分けされた製品）を含む、ペースト、ゲル又は液体の形態であってもよい。例としては、ポリビニルアルコールパッケージなどの、水溶性コーティングで少なくとも部分的に取り囲まれた、好ましくは実質的に取り囲まれたペースト、ゲル、又は液体製品が挙げられる。このパッケージは、例えば、カプセル、パウチ、又は成形ケーシング（射出成形ケーシングなど）などの形態をとることができる。好ましくは、組成物は、そのようなパッケージによって実質的に取り囲まれており、最も好ましくは、そのようなパッケージによって完全に取り囲まれている。そのようなパッケージはいずれも、本明細書で言及する１つ以上の製品フォーマットを含むことができ、このパッケージは、必要に応じて、１つ以上の区画、例えば、２つ、３つ又は４つの区画を含むことができる。

組成物が、泡、液体又はゲルである場合、任意の好適な溶媒を使用することができるが、それは、好ましくは、水性組成物である。本開示の特に好ましい実施形態によれば、組成物は、錠剤、特に、圧縮された粒状材料から作られた錠剤の形態にある。

組成物が粘稠な液体又はゲルの形態にある場合、それは、好ましくは、ブルックフィールドＲＶ粘度計を用いてスピンドル１を３０ｒｐｍとして２５℃で測定する場合、少なくとも５０ｍＰａｓの粘度を有する。

本開示の組成物は、典型的には、洗剤ディスペンサー内、例えば、食器洗浄機の引き出し内、又は自動食器洗浄機内の自立型分配装置にそれを入れることによって使用される。しかしながら、組成物が泡、液体又はゲルの形態である場合、それは、食器洗浄機内に、任意の追加の好適な手段によって、例えば、トリガースプレー、スクイーズボトル又はエアロゾルなどによって、適用され得る。

洗浄組成物の作製プロセス
本開示の組成物は、そのフォーマットに応じた任意の好適な方法で作製され得る。洗剤組成物についての好適な製造方法は、当該技術分野で周知であり、その非限定的な例は、米国特許第５，８７９，５８４号、同第５，６９１，２９７号、同第５，５７４，００５号、同第５，５６９，６４５号、同第５，５６５，４２２号、同第５，５１６，４４８号、同第５，４８９，３９２号、及び同第５，４８６，３０３号に記載されている。固体形態にある洗剤組成物を形成するための様々な技術も、当該技術分野で周知であり、例えば、洗剤タブレットは、粒状／特定の材料を圧縮することによって作製することができ、本明細書で使用することができる。

一態様では、本明細書に開示される液体洗剤組成物は、その構成成分を任意の好都合な順序で組み合わせ、もたらされた構成成分の組み合わせを混合して、例えば、撹拌して、相安定液体洗剤組成物を形成することによって、調製することができる。一態様では、液体構成成分の少なくとも大部分、又は実質的に全てを含有する液体マトリックスが形成され、液体構成成分は、この液体組み合わせ物に剪断撹拌を与えることによって完全に混合される。例えば、機械式撹拌機による急速撹拌が、有効に使用され得る。剪断撹拌を維持しながら、実質的に、全てのアニオン性界面活性剤及び固体成分を添加することができる。混合物の撹拌を継続し、必要に応じて、この時点で撹拌を増加させて、液相内に不溶性固相微粒子の溶液又は均一な分散液を形成することができる。固体形態材料の一部又は全部をこの撹拌混合物に加えた後、含まれる任意の酵素材料の粒子、例えば、酵素顆粒が、組み込まれる。上述の組成物調製手順の変形として、１つ以上の固体構成成分を、１つ以上の液体構成成分の微量部分と予備混合された粒子の溶液又はスラリーとして撹拌混合物に加えることができる。組成物構成成分の全てを加えた後、混合物の撹拌を、必要な粘度及び相安定特性を有する組成物を形成するのに十分な期間続ける。多くの場合、これには、約３０～６０分間の撹拌が含まれる。

これは、本開示の範囲内の多数の修正及び変形が当業者に明らかであるため、例示のみを目的とする以下の実施例においてより具体的に説明される。別段の記載がない限り、下記の実施例で報告される全ての部分、パーセンテージ、及び比率、は重量基準であり、実施例で使用される全ての試薬は、以下に記載される化学供給者から得られたか、又は入手可能である。本明細書で引用される全ての参考文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

シロキサン起泡性組成物を利用した手指消毒剤
別の実施形態では、起泡性組成物は、アルコールベースの手指消毒剤で使用される。液体アルコール消毒製品は、水で薄められた液体、ゲル、エマルション、非エアロゾル又はエアロゾルフォームの形態にあってよい。好ましい実施形態では、この製品は、非エアロゾルフォームの形態にある。組成物は、エモリエント又はエモリエントシリーズ、スキンコンディショナー、担体、及び他の機能性配合成分などの他の配合成分を含んでもよい。

起泡剤
手指消毒剤組成物は、本開示の構造化シロキサンを含んでもよい。従来のシリコーン界面活性剤と比較して、構造化シロキサンは、アルコール／水混合物の泡を長時間安定化させず、泡をあまりにも持続的に生成する可能性がある従来のシリコーン界面活性剤よりも好ましい場合がある。水に溶ける従来のシリコーンベースの界面活性剤は、通常、ＰＥＧ８～１２などのより短い鎖のＰＥＧのより短い鎖を使用する。構造化シロキサンは、約０．５～約１０重量％、約１．０～約７重量％、及び約２～約５重量％の量でアルコール組成物中に存在し得る。

皮膚軟化剤
皮膚軟化剤は、その伸展値に基づいて、高、中、及び低拡散皮膚軟化剤の３つの異なるカテゴリーに分類され得る。様々なカテゴリーの化合物の様々な組み合わせによって、様々な肌の感触及び残留物が作り出され得る。好ましくは、高拡散皮膚軟化剤の中拡散皮膚軟化剤に対する約３：１～約１：３の比が用いられる。

高拡散皮膚軟化剤には、≧１０００ｍｍ^２／１０分の伸展値を有する材料が含まれる。これらの材料はまた、粘度が１０センチストーク（ｃｓｔ）未満のジメチルシロキサンなどのポリマーを含んでもよい。高拡散油の例としては、ジカプリリルカーボネート、ジブチルアジペート、ヘキシルラウレート、ジカプリリルエーテル、カプリル酸プロピルヘプチル、４～１０センチストークのシリコーン油、Ｄ４、５、又は６環状シロキサン、パルミチン酸イソセチル、水素化ポリイソブテン、及びジエチルヘキシルカーボネートが挙げられるが、これらに限定されない。高拡散皮膚軟化剤は、約０．０５重量％～約１．５重量％、より好ましくは、約０．１重量％～約０．５重量％であり得る。

中拡散皮膚軟化剤には、≧５００ｍｍ^２／１０分及び＜１０００ｍｍ^２／１０分の拡散値を有する材料が含まれる。これらの材料にはまた、１０ｃｓｔと１００ｃｓｔとの間の粘度を有するジメチルシロキサンなどのポリマーを含まれ得る。中拡散油の例としては、カプリン酸／カプリル酸トリグリセリド、Ｃ１２～１５アルキル安息香酸、カプリン酸トリグリセリド、カプリル酸トリグリセリド、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オクチルドデカノール、オレイン酸デシル、ココグリセリド、ステアリン酸エチルヘキシル、イソノナン酸セテラリル、エチルヘキサノン酸セテアリル、ヤシ脂肪酸デシル、セチルジメチコン、パルミチン酸エチルヘキシル、ＰＰＧ－１１ステアリルエーテル、ＰＰＧ－１５ステアリルエーテル、ジメチコン流体（１０～２０ｃｓｔ）、及びＰＰＧ－１４ブチルエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。中拡散皮膚軟化剤は、約０．０５重量％～約１．５重量％、より好ましくは、約０．１重量％～約０．５重量％であり得る。

低拡散皮膚軟化剤には、５００ｍｍ^２／１０分未満の伸展値、及び２０℃を超える融点を有するいずれかの油又はワックス状物質が含まれる。これらの材料はまた、１００ｃｓｔを超える粘度を有するシロキサンなどのポリマーを含み得る。低拡散皮膚軟化剤には、パーム油、ココナッツ油、植物油、アボカド油、キャノーラ油、コーン油、大豆油、ヒマワリ油、ベニバナ油、メドウフォーム種子油、ビルベリー種子油、スイカ種子油、オリーブ油、クランベリー、マカダミアナッツ油、アルガン油、ザクロ油、アルガンモラッカン油、ブルーベリー油、ラズベリー油、クルミ油、ペカン油、ピーナッツ油、ベイベリー油、マンゴー種子油、マルラ油、ヒマシ油：シアバター、ホホバ油、加水分解ホホバ油、カルナウバ油、カルナウバロウ、ヒマシイソステアレートコハク酸ステアリルヘプタン酸、リシノール酸セチル、エルカ酸オレイル、ショ糖モノステアラート、ショ糖ジステアラート、ショ糖トリステアラート、ショ糖テトラステアラート、カンデラロウ、大豆ロウ、菜種ロウ、ヤシロウ、ミツロウ、ワセリン、ミリスチン酸ミリスチル、エルカ酸オレイル、スクワラン、ステアリルアルコール、イソノナン酸セテアリル、ポリイソブテン、ステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、セチルアルコール、ラノリン、ラノリンエトキシレート、低分子量ポリエチレンワックス、低分子量ポリプロピレンワックス、ココ酸ＰＥＧ－３０グリセリル、ココ酸ＰＥＧ－８０グリセリル、ステアリン酸ＰＥＧ－３０グリセリル、リシノレイン酸ＰＥＧ－８、ＰＥＧ－８ラズベリエート、ヒドロキシル末端及びメチルエーテル末端を含む直鎖（ビスとしても知られる）及びペンデントバージョン；ＰＥＧ－３～ＰＥＧ－３２ジメチコン：ＰＥＧ－３ジメチコン、ＰＥＧ－８ジメチコン、ＰＥＧ－９ジメチコン、ＰＥＧ－１０ジメチコン、ＰＥＧ－１１メチルエーテルジメチコン、ＰＥＧ－１２ジメチコン、ＰＥＧ－１４ジメチコン、ＰＥＧ－１７ジメチコン、ＰＥＧ－３２ジメチコン）、ビス－ＰＥＧ／ＰＰＧ－２０／２０ジメチコン、ＰＥＧ／ＰＰＧ２０／２３ジメチコン、ＰＥＧ／ＰＰＧ２０／２２ブチルエーテルジメチコン、ＰＥＧ／ＰＰＧ２３／６ジメチコン、ＰＥＧ／ＰＰＧ２０／１５ジメチコン、を含むモノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、バター、水素化バージョンの種子油、ナッツ油が含まれるが、これらに限定されない。

アルキル変性ジメチコン（ステアロキシジメチコン、ベヘノキシジメチコン、セチルジメチコン、セルテリルメチコンＣ３０～４５アルキルセテアリルジメチコンコポリマー、Ｃ３０～４５アルキルジメチコン、カプリリルメチコン、ＰＥＧ－８ジメチコン／ダイマージリノール酸コポリマー、Ｂｉｓ－ＰＥＧ－１０ジメチコン／ダイマージリノール酸コポリマー、ステアロキシメチコン／ジメチコンコポリマー、ジフェニルジメチコン、ラウリルポリグリセロール－３ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ラウリルＰＥＧ－９ポリジメチルシロキシエチルジメチコン）、ジメチコン流体（＞２０ｃｓｔ）、四級化アンモニアシリコーンポリマー、アミノシリコーン、シリコーンクォータニウム－１８、アモジメチコン、フェニルトリメチコン、アミノシリコーンポリエーテル、ポリグリセロール－３ジシロキサンジメチコン、ポリグリセロール－３ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、及びＰＥＧ－９ポリジメチルシロキシエチルジメチコン。低拡散皮膚軟化剤は、約０．１重量％～約１．５重量％、より好ましくは、約０．２５重量％～約１重量％であり得る。

スキンコンディショナー
組成物は、皮膚の保湿、皮膚の軟化、皮膚保護剤の維持、抗刺激、又は他の皮膚の健康上の利点を提供するビタミン、保湿剤、閉塞剤、又は他の保湿剤などの少なくとも１つの追加のスキンコンディショナーを含むことができる。追加のスキンコンディショナーのいくつかの非限定的な例には、安息香酸アルキル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ゼラチン、カルボン酸、乳酸、ジオレイン酸グリセリル、ラウリン酸メチル、ＰＰＧ－９ラウリン酸、ラウリルラシレートアラントイン、パルミチン酸オクチル、ラノリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコール、カプリリルグリコール、モノブチルエーテル、グリセリン、脂肪酸、プロリン、アーモンド、ミネラル、キャノーラ、ゴマ、大豆、ピロリジン、小麦胚芽、加水分解小麦タンパク質、加水分解エンバクタンパク質、加水分解コラーゲン、トウモロコシ、ピーナッツ及びオリーブオイルなどの天然油、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチルアルコール、アロエベラ、藻類抽出物、グルコン酸、加水分解シルクタンパク質、１，３－プロパンジオール、ビタミンＥ、ニカチンアミド、ステアリルアルコール、パルミチン酸イソプロピル、ソルビトール、アミノ酸複合体、パンテノール、アラントイン、ジヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、コラーゲン、エンバク、小麦などの四級化加水分解タンパク質、イノシトール、果糖、ショ糖加水分解植物性タンパク質、海藻抽出物、ポリエチレングリコール、乳酸アンモニウム、ヒアルロン酸ナトリウム、及び環状ペプチドが含まれる。

保湿剤のいくつかの非限定的な例には、ヒドロキシエチル尿素、アガロース、尿素、ナトリウムＰＣＡ、アルギニンＰＣＡ、フルクトース、グルコース、グルタミン酸、グリセリン、ハチミツ、ラクトース、マルトース、ポリエチレングリコール、ソルビトール、及びそれらの混合物が含まれる。

閉塞剤のいくつかの非限定的な例には、ペトロラタム、シアバター、アボカド油、バームミント油、タラ肝油、鉱油、トリミリスチン、ステアリルステアレート、合成ワックス、又はそれらの混合物が含まれる。他の保湿剤のいくつかの非限定的な例には、エチルヘキシルグリセリン、コレステロール、シスチン、ヒアルロン酸、ケラチン、レシチン、卵黄、グリシン、ＰＰＧ－１２、ポリクオタニウム－１１などのポリクオタニウムポリマー、ベヘントリモニウムクロリド、ジヒドロキシプロピルＰＥＧ－５リノールアンモニウムクロリド、オレイン酸グリセロール、ＰＥＧ－７グリセリルココエート、ココグルコシド、ＰＥＧ－２００水素化グリセリルパルメート、パンテノール、レチノール、サリチル酸、植物油、メチルグルセス－１０、メチルグルセス－２０、グリセレス－２６などのスキンコンディショナーのエトキシル化誘導体、エトキシル化シアバター、及びそれらの混合物が含まれる。最後に、抗刺激剤のいくつかの非限定的な例には、ビサボロール及びパンテノールが含まれる。

長期使用において組成物中に全体として存在するスキンコンディショナー又はその組み合わせは、約０．０１重量％～約３重量％、好ましくは、約０．０５重量％～約２重量％、より好ましくは、約０．１重量％～約１重量％の量である。各々のスキンコンディショナーは、０．５重量％以下の量で存在し、慢性的な使用のための皮膚の健康及び最高の感触特性を促進する。

担体
いくつかの実施形態では、組成物は、無水である。いくつかの実施形態では、本組成物中に担体、好ましくは、水が存在し得る。水は、脱イオン水又は軟水として提供され得ることが、更に理解されるべきである。濃縮物の一部として提供される水は、硬度が比較的自在であってもよい。水を脱イオン化して、溶解固形物の一部分を除去することができると予想される。すなわち、濃縮物は、溶解固形物を含む水と製剤化することができ、硬水として特徴付けることができる水と製剤化することができる。水の量は、組成物、水で薄められた液体、ゲル、エマルション、エアロゾルフォーム又は非エアロゾル起泡性クレンザーの特定の形態に基づいて変更されてもよい。

追加の機能性成分
追加の機能性成分は、組成物の有効性を改善するように使用され得る。そのような追加の機能性成分のいくつかの非限定的な例には、皮膚感触改善剤、スキンコンディショナー、界面活性剤、ｐＨ調整化合物、防腐剤、抗酸化剤、香料、染料など、及びそれらの混合物が含まれる。

テルペノイド
組成物は、任意に、テルペノイドを含んでもよい。テルペノイドは、イソプレン（２－メチルブタ－１，３－ジエン）単位で構成される炭素骨格を含有する分子構造を有する材料として定義される。イソプレンには５つの炭素原子が含まれているため、いずれのテルペノイドの炭素原子数も５の倍数である。テルペノイドは、細菌及び真菌の細胞による抗菌化合物及び防腐剤の取り込みの促進を助け、それによって抗菌化合物又は防腐剤の有効性を高めると考えられている。

参照によりその全体が組み込まれる米国特許第６，３１９，９５８号及びＤＥ１９５２３３２０を参照されたい。テルペノイドのいくつかの非限定的な例には、α－テルピネン、シネオール、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、ファルネソール、ゲラニオール、リモネン、リナロール、メトン、ネロリドール、テルピネオール、カンフェン、メントン、ミルセン、ネロール、テトラヒドロゲラニオール、テトラヒドロリナロール、アプリトン、及びビサボロールが含まれる。テルペノイドは、好ましくは、ファルネソール、ネロリドール、ビサボロール、及びアプリトンである。

防腐剤は、好ましくは、約０～約１重量％、約０～約０．５重量％、及び約０～約０．３重量％の量で組成物中に存在する。

キレート剤
組成物は、キレート剤を任意に含んでもよい。キレート剤の例としては、ホスホン酸及びホスホン酸塩、リン酸塩、アミノカルボン酸塩及びそれらの誘導体、ピロリン酸塩、エチレンジアミン及びエチレントリアミン誘導体、ヒドロキシ酸、並びにモノカルボン酸塩、ジカルボン酸塩、及びトリカルボン酸塩、及びそれらの対応する酸が挙げられる。他のキレート剤には、ニトロアセタート及びその誘導体、並びにそれらの混合物が含まれる。アミノカルボン酸塩の例としては、アミノ酢酸及びその塩が挙げられる。好適なアミノ酢酸には、Ｎ－ヒドロキシエチルアミノ二酢酸、ヒドロキシエチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸（ＮＴＡ）、エチレンジアミン四酢酸（ＥＤＴＡ）、Ｎ－ヒドロキシエチル－エチレンジアミン三酢酸（ＨＥＤＴＡ）、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム（ＥＤＴＡ）、ジエチレントリアミン五酢酸（ＤＴＰＡ）、及びアラニン－Ｎ，Ｎ－二酢酸；ｎ－ヒドロキシエチルイミノ二酢酸及び同様のもの、それらのアルカリ金属塩、並びにそれらの混合物が含まれる。好適なアミノリン酸には、ニトリロトリスメチレンホスホン酸、及び８つ未満の炭素原子を有するアルキル基又はアルカリ基を有する他のアミノリン酸が含まれる。例示的なポリカルボキシレートイミノジコハク酸（ＩＤＳ）、ナトリウムポリアクリレート、クエン酸、グルコン酸、シュウ酸、それらの塩、それらの混合物、及び同様のもの。追加のポリカルボキシレートには、クエン酸若しくはクエン酸塩型のキレート剤、ポリマーポリカルボン酸塩、及びアクリル酸若しくはポリアクリル酸型のキレート剤が含まれる。追加のキレート剤は、ポリアスパラギン酸又は他のアミノ酸とアスパラギン酸との共縮合体、Ｃ_４～Ｃ_２５－モノ－又はジカルボン酸、及びＣ_４～Ｃ_２５－モノ－又は－ジアミンが挙げられる。例示的なポリマーポリカルボキシレートには、ポリアクリル酸、マレイン酸／オレフィンコポリマー、アクリル／マレイン酸コポリマー、ポリメタクリル酸、アクリル酸－メタクリル酸コポリマー、加水分解ポリアクリルアミド、加水分解ポリメタクリルアミド、加水分解ポリアミド－メタクリルアミドコポリマー、加水分解ポリアクリロニトリル、加水分解ポリメタクリロニトリル、加水分解アクリロニトリル－メタクリロニトリルコポリマー、及び同様のものが含まれる。

キレート剤は、約０～約５重量％、約０～約３重量％、及び約０～約１．５重量％の量で存在し得る。

防腐剤
組成物は、任意に、防腐剤を含んでもよい。一般に、防腐剤は、フェノール類、ハロゲン化合物、四級アンモニウム化合物、金属誘導体、アミン、アルカノールアミン、ニトロ誘導体、ビグアニド、アナリド、有機硫黄及び硫黄窒素化合物、アルキルパラベン、並びに様々な化合物を含む特定のクラスに分類される。フェノール系抗菌剤のいくつかの非限定的な例には、ペンタクロロフェノール、オルトフェニルフェノール、クロロキシレノール、ｐ－クロロ－ｍ－クレゾール、ｐ－クロロフェノール、クロロチモール、ｍ－クレゾール、ｏ－クレゾール、ｐ－クレゾール、イソプロピルクレゾール、混合クレゾール、フェノキシエタノール、フェノキシエチルパラベン、フェノキシイソプロパノール、フェニルパラベン、レゾルシノール、及びそれらの誘導体が含まれる。ハロゲン化合物のいくつかの非限定的な例には、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル（Ｔｒｉｃｌｏｓａｎ）、トリクロロイソシアヌル酸ナトリウム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、ヨウ素－ポリ（ビニルピロリジン－オネン）錯体、及び２－ブロモ－２－ニトロプロパン－１，３－ジオールなどの臭素化合物、及びそれらの誘導体が含まれる。四級アンモニウム化合物のいくつかの非限定的な例には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベヘントリモニウム、塩化セトリモニウム、及びそれらの誘導体が含まれる。アミン及びニトロ含有化合物のいくつかの非限定的な例には、ヘキサヒドロ－１，３，５－トリス（２－ヒドロキシエチル）－ｓ－トリアジン、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウムなどのジチオカルバミン酸塩、及びそれらの誘導体が含まれる。ビグアニドのいくつかの非限定的な例には、ポリアミノプロピルビグアニド及びグルコン酸クロルヘキシジンが含まれる。アルキルパラベンのいくつかの非限定的な例には、メチル、エチル、プロピル及びブチルパラベンが含まれる。防腐剤は、好ましくは、約０～約３重量％、約０．１～約２重量％、及び約０．２～約１重量％の量で組成物中に存在する。

増粘剤
組成物は、任意に、増粘剤を含んでもよい。増粘剤の例としては、（１）セルロース系増粘剤及びその誘導体、（２）天然ガム、（３）デンプン、（４）ステアレート、並びに（５）脂肪酸アルコール、（６）アクリル酸ポリマー及びクロスポリマー（例えば「カルボマー」、（７）Ａｒｉｓｔｏｆｌｅｘ ＡＶＣ（一般的な分類名が必要）が含まれる。セルロース系増粘剤のいくつかの非限定的な例には、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、セルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、微結晶性セルロース、セルロース硫酸ナトリウムなどが含まれる。天然ガムのいくつかの非限定的な例には、アカシア、カラギーナンカルシウム塩、グアー、ゼラチン、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアー、カラヤガム、ケルプ、ローカストビーンガム、ペクチン、カラギーナンナトリウム塩、トラガカントガム、キサンタンガムなどが含まれる。デンプンのいくつかの非限定的な例には、エンバク粉、ジャガイモデンプン、小麦粉、小麦デンプンなどが含まれる。ステアリン酸塩のいくつかの非限定的な例には、ジステアリン酸ＰＥＧ－１５０、メトキシＰＥＧ－２２／ドデシルグリコールコポリマーなどが含まれる。脂肪酸アルコールのいくつかの非限定的な例には、カプリルアルコール、セテアリルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、パーム核アルコールなどが含まれる。

組成物中の増粘剤の量は、組成物の所望の粘度に依存する。組成物は、好ましくは、吹き付け用フォーマーなどのフォーマーを通してポンピングして、起泡性を可能にするのに十分低い粘度を有する。

他の界面活性剤
組成物は、界面活性剤又は界面活性剤混合物を任意に含有してもよい。好適な界面活性剤の例としては、水溶性若しくは水分散性非イオン性、半極性非イオン性、アニオン性、カチオン性、両性、若しくは双性界面活性剤、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられる。本明細書に記載のプロセス及び製品で使用するために選択される特定の界面活性剤又は界面活性剤混合物は、製造方法、物理的な製品形態、使用ｐＨなどを含む最終利用条件に依存し得る。

本明細書において有用な界面活性剤の等級及び種類の典型的なリストは、１９７２年５月２３日にＮｏｒｒｉｓに対して発行された米国特許第３，６６４，９６１号に見られる。その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。追加の界面活性剤は、存在する場合、０．５～約１０重量％、約１．０～約７重量％、約２～約５重量％、又は２重量％未満、５重量％未満、又は約１０重量％未満であってもよい。

皮膚感触改善剤
組成物は、任意に、使用者の皮膚又は手指の組成物の「感触」を向上させるための皮膚感触改善剤を含んでもよい。例えば、使用者の皮膚に適用したとき、又は組成物を複数回適用した後に、組成物がうろこ状又はザラザラした質感を有することは望ましくない場合がある。皮膚感触改善剤のいくつかの非限定的な例には、アモジメチコン、シクロメチコン、ビス－ＰＥＧ／ＰＰＧ－２０／２０ジメチコン、及びステアロキシトリメチルシランなどのシリコーンコポリマー、天然に存在する又は合成の脂肪酸エステル又はエーテル、及びポリアルキレングリコールが含まれる。

皮膚感触改善剤が含まれる場合、好ましくは、約０．００１～約５重量％、約０．０１～約３重量％、及び約０．１～約２重量％の量で組成物中に存在する。

ｐＨ調節化合物
本明細書に記載の消毒剤組成物は、約４．０～約８のｐＨを有する。このｐＨ範囲内で、本組成物は、微生物集団を効果的に低減させ、消費者に受け入れられる、すなわち皮膚に優しく、相安定であり、大量の安定した泡を生成する。場合によっては、ｐＨ調節化合物は、所望の組成物ｐＨを提供するのに十分な量が必要であり得る。開示された組成物の完全な利点を達成するために、ｐＨ調節化合物は、約０．０５重量％～約３．５重量％の量で存在する。

塩基性ｐＨ調節化合物の例としては、アンモニア；モノ、ジ、及びトリアルキルアミン；モノ、ジ、及びトリアルカノールアミン；アルカリ金属及びアルカリ土類金属水酸化物；アルカリ金属リン酸塩；アルカリ硫酸塩；アルカリ金属炭酸塩；並びにそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。しかしながら、塩基性ｐＨ調節剤の同一性は限定されず、当該技術分野で既知である任意の塩基性ｐＨ調節化合物を使用することができる。塩基性ｐＨ調節化合物の具体的な非限定的な例としては、アンモニア；水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化リチウム；リン酸水素及びリン酸二水素を含む、リン酸ナトリウム及びリン酸カリウム；炭酸及び重炭酸ナトリウム及びカリウム；硫酸及び重硫酸ナトリウム及びカリウム；モノエタノールアミン；トリメチルアミン；イソプロパノールアミン；ジエタノールアミン；並びにトリエタノールアミンである。

酸性ｐＨ調節化合物の同一性は限定されず、当該技術分野で知られている任意の酸性ｐＨ調節化合物を単独で又は組み合わせて使用することができる。特定の酸性ｐＨ調節化合物の例は、鉱酸及びポリカルボン酸である。鉱酸の非限定的な例は、塩酸、硝酸、リン酸、及び硫酸である。ポリカルボン酸の非限定的な例は、クエン酸、グリコール酸、及び乳酸である。

抗酸化剤
組成物は、フリーラジカルの除去による皮膚の状態の改善、及び製品の安定性の改善のために、抗酸化剤を任意に含んでもよい。抗酸化剤のいくつかの非限定的な例には、レチノール及びレチノール誘導体、アスコルビン酸及びアスコルビン酸誘導体、ＢＨＡ、ＢＨＴ、ベータカロテン、システイン、エリソルビン酸、ヒドロキノン、トコフェロール及びトコフェロール誘導体などが含まれる。

抗酸化剤が含まれる場合、好ましくは、約０．００１～約２重量％、約０．０１～約１重量％、及び約０．０５～約０．５重量％の量で組成物中に存在する。

香料
組成物は、任意に、香料を含んでもよい。可能な香料の例としては、天然油又は天然由来物質、並びに炭化水素、アルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、ラクトン、エーテル、ニトリル、及び多官能基などの合成香料が挙げられる。天然油の非限定的な例としては、バジル（Ｏｃｉｍｕｍ ｂａｓｉｌｉｃｕｍ）油、ベイ（Ｐｉｍｅｎｔｏ ａｃｒｉｓ）油、ビーバーム（Ｍｏｎａｒｄａ ｄｉｄｙｍａ）油、ベルガモット（Ｃｉｔｒｕｓ ａｕｒａｎｔｉｕｍ ｂｅｒｇａｍｉａ）油、カルダモン（Ｅｌｅｔｔａｒｉａ ｃａｒｄａｍｏｍｕｍ）油、シダーウッド（Ｃｅｄｒｕｓ ａｔｌａｎｔｉｃａ）油、カモミール（Ａｎｔｈｅｍｉｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）油、シナモン（Ｃｉｎｎａｍｏｍｕｍ ｃａｓｓｉａ）油、シトロネラ（Ｃｙｍｂｏｐｏｇｏｎ ｎａｒｄｕｓ）油、クラリー（Ｓａｌｖｉａ ｓｃｌａｒｅａ）油、クローブ（Ｅｕｇｅｎｉａ ｃａｒｙｏｐｈｙｌｌｕｓ）油、クローブリーフ（Ｅｕｆｅｎｉａ ｃａｒｙｏｐｈｙｌｌｕｓ）油、Ｃｙｐｅｒｕｓ ｅｓｃｕｌｅｎｔｕｓオイル、ヒノキ（Ｃｕｐｒｅｓｓｕｓ ｓｅｍｐｅｒｖｉｒｅｎｓ）油、ユーカリシトリオドラ油、ゼラニウムｍａｃｕｌａｔｕｍ油、ショウガ（Ｚｉｎｇｉｂｅｒ ｏｆｆｉｃｉｎａｌｅ）油、グレープフルーツ（Ｃｉｔｒｕｓ ｇｒａｎｄｉｓ）油、ヘーゼル（Ｃｏｒｙｌｕｓ ａｖｅｌｌａｎａ）ナッツ油、ジャスミン（Ｊａｓｍｉｎｕｍ ｏｆｆｉｃｉｎａｌｅ）油、Ｊｕｎｉｐｅｒｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ油、Ｊｕｎｉｐｅｒｕｓ ｏｘｙｃｅｄｒｕｓ ｔａｒ、Ｊｕｎｉｐｅｒｕｓ ｖｉｒｇｉｎｉａｎａ油、キウイ（アクチニディアチネンシス）水、ラバンジン（Ｌａｖａｎｄｕｌａ ｈｙｂｒｉｄａ）油、ラベンダー（Ｌａｖａｎｄｕｌａ ａｎｇｕｓｔｉｆｏｌｉａ）油、ラベンダー（Ｌａｖａｎｄｕｌａ ａｎｇｕｓｔｉｆｏｌｉａ）水、レモン（Ｃｉｔｒｕｓ ｍｅｄｉｃａ ｌｉｍｏｎｕｍ）油、レモングラス（Ｃｙｍｂｏｐｏｇｏｎ ｓｃｈｏｅｎアンサス）油、ライム（Ｃｉｔｒｕｓ ａｕｒａｎｔｉｆｏｌｉａ）油、リンデン（Ｔｉｌｉａ ｃｏｒｄａｔａ）油、リンデン（Ｔｉｌｉａ ｃｏｒｄａｔａ）水、マンダリンオレンジ（Ｃｉｔｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）油、ナツメグ（Ｍｙｒｉｓｔｉｃａ ｆｒａｇｒａｎｓ）油、オレンジ（Ｃｉｔｒｕｓ ａｕｒａｎｔｉｕｍ ｄｕｌｃｉｓ）花油、オレンジ（Ｃｉｔｒｕｓ ａｕｒａｎｔｉｕｍ ｄｕｌｃｉｓ）油、オレンジ（Ｃｉｔｒｕｓ ａｕｒａｎｔｉｕｍ ｄｕｌｃｉｓ）水、パチョリ（Ｐｏｇｏｓｔｅｍｏｎ ｃａｂｌｉｎ）油、ペパーミント（Ｍｅｎｔｈｅ ｐｉｐｅｒｉｔａ）油、ペパーミント（Ｍｅｎｔｈｅ ｐｅｐｅｒｉｔａ）水、ローズマリー（Ｒｏｓｍａｒｉｎｕｓ ｏｆｆｉｃｉｎａｌｉｓ）油、バラ油、バラ（Ｒｏｓａ ｄａｍａｓｃｅｎａ））抽出物、ローズ（Ｒｏｓａ ｍｕｌｔｉｆｌｏｒａ）エキス、ローズウッド（Ａｎｉｂａ ｒｏｓａｅｏｄｏｒａ）抽出物、セージ（Ｓａｌｖｉａ ｏｆｆｉｃｉｎａｌｉｓ）油、サンダルウッド（Ｓａｎｔａｌｕｍ ａｌｂｕｍ）油、スペアミント（Ｍｅｎｔｈｅ ｖｉｒｉｄｉｓ）油、ティーツリー（Ｍｅｌａｌｅｕｃａ ａｌｔｅｒｎｉｆｏｌｉａ）油、イランイラン（Ｃａｎａｎｇａ ｏｄｏｒａｔａ）油が含まれる。合成炭化水素香料のいくつかの非限定的な例には、カリオフィレン、β－ファルネセン、リモネン、α－ピネン、及びβ－ピネンが含まれる。合成アルコール香料のいくつかの非限定的な例には、バクダノール、シトロネロール、リナロール、フェネチルアルコール、及びα－テルピネオール（Ｒ＝Ｈ）が含まれる。合成アルデヒド香料のいくつかの非限定的な例には、２－メチルウンデカナール、シトラール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、イソシコロシトラール、リリアール、及び１０－ウンデセナールが含まれる。合成ケトン香料のいくつかの非限定的な例には、カシュメラン、α－イオノン、イソシクレモンＥ、コアボン、ムスコン、及びトナリドが含まれる。合成エステル香料のいくつかの非限定的な例には、酢酸ベンジル、酢酸４－ｔ－ブチルシクロヘキシル（ｃｉｓ及びｔｒａｎｓ）、酢酸セドリル、シクラセット、酢酸イソボルニル、及び酢酸α－テルピニル（Ｒ＝アセチル）が含まれる。合成ラクトン香料のいくつかの非限定的な例には、クマリン、ジャスミンラクトン、マスカラクトン、及びピーチアルデヒドが含まれる。合成エーテル香料のいくつかの非限定的な例には、アンブロキサン、葯、及びガラクソリドが含まれる。合成ニトリル香料のいくつかの非限定的な例には、シンナモニトリル及びゲルノニトリルが含まれる。最後に、合成多官能性芳香剤のいくつかの非限定的な例には、サリチル酸アミル、イソオイゲノール、ヘジオン、ヘリオトロピン、リラール、及びバニリンが含まれる。

組成物は、天然香料及び合成香料の混合物を含む香料の混合物を含んでもよい。香料は、最大約５重量％、好ましくは、約０～約３重量％、約０～約１重量％、及び約０～約０．２重量％の量で組成物中に存在し得る。

染料
組成物は、任意に、染料を含んでもよい。染料の例には、任意の水溶性又は生成物可溶性染料、任意のＦＤ＆Ｃ又はＤ＆Ｃ認可染料が含まれる。

組成物の形態
本明細書に記載される組成物は、水で薄められた液体、構造化液体又はエマルションとして提供されてもよい。組成物は、好ましくは、すぐに使用できる組成物として提供され、これは、組成物を最初に希釈する必要なく適用され得る方法で提供されることを意味する。

組成物を作製する方法
本明細書に記載される組成物は、多数の既知の技術のいずれかによって容易に製造される。好都合なことに、本発明の組成物の１００重量％を生成するのに必要な任意の最終的な水の量を含む、水の一部を、撹拌機又は煽動機を更に備えた好適な混合容器に供給し、撹拌しながら、残りの構成成分を混合容器に加える。

組成物は、任意の好適な容器、特に、スクイーズタイプ又はポンプボトルを含むフラスコ又はボトル、並びに噴霧によって組成物を分配するために使用される噴霧装置（例えば、トリガースプレー）を備えたボトルに包装され得る。選択されるパッケージは、ポンプヘッドフォーマーを有してもよい。市販のポンプヘッドフォーマーの例には、Ｒｅｘａｍ ＰＬＣ（Ｌｏｎｄｏｎ，Ｅｎｇｌａｎｄ、以前のＡｉｒｓｐｒａｙ）製のＦ２フォーマー、及びＲｉｅｋｅ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ（Ａｕｂｕｒｎ、Ｉｎｄｉａｎａ）製のＲＦ－１７ Ｐａｌｍ Ｆｏａｍｅｒが含まれる。したがって、組成物は、望ましくは、手動操作の分配容器ですぐに使用できる生成物として提供される。

組成物は、様々な包装サイズで提供され得る。包装サイズの例には、１．５オンス、５００ｍｌ、及び１リットルのボトルが含まれる。

本明細書における組成物は、記載される種類の液体形態で使用されるように意図されているが、本明細書においては、更なる量の水との組成物の使用を制限して流体を形成するものと理解されるべきものは何もない。逆に、本明細書においては、上記の組成物に基づく「超濃縮」組成物の形成を限定すると理解されるべきものは何もない そのような超濃縮配合成分組成物は、より少ない量の水を含むという点を除いて、本質的に上記の組成物と同じである。

消毒組成物を用いる方法
本開示は、皮膚上の微生物集団を低減させるための方法、皮膚疾患を治療するための方法を含む。これらの方法は、身体を本明細書に記載される組成物と接触させることによって機能し得る。接触は、組成物又はそれらの組み合わせを噴霧する、組成物又はそれらの組み合わせで皮膚を浸漬する、組成物又はそれらの組み合わせで皮膚を泡又はゲル処置するなどの、組成物を適用するための多数の方法のいずれかを含み得る。

組成物は、消毒剤、脱臭剤、防腐剤、殺菌剤（ｆｕｎｇｉｃｉｄｅｓ）、殺菌剤（ｇｅｒｍｉｃｉｄｅｓ）、殺ウイルス剤、無水手指消毒剤、及び手術前又は手術後のスクラブ、手術前のスキンプレップなどの任意の皮膚適用製品に含められ得る。

これは、本開示の範囲内の多数の修正及び変形が当業者に明らかであるため、例示のみを目的とする以下の実施例においてより具体的に説明される。別段の記載がない限り、下記の実施例で報告される全ての部分、パーセンテージ、及び比率、は重量基準であり、実施例で使用される全ての試薬は、以下に記載される化学供給者から得られたか、又は入手可能である。本明細書で引用される全ての参考文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

本発明の実施形態を、以下の非限定的な実施例において更に定義する。これらの実施例は、本開示のある特定の実施形態を示してはいるが、単に例証として与えられていることが理解されるべきである。上記の考察及びこれらの実施例から、当業者は、本開示の本質的な特徴を確認することができ、その趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な使用法及び条件にそれを適合するために本開示の実施形態の様々な変更及び修正を行うことができる。したがって、本開示の実施形態の様々な修正は、本明細書に示され記載されているものに加えて、前述の記載から当業者には明らかとなるであろう。そのような修正もまた、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。

以下の実施例で使用される材料が、本明細書で提供される。
Ａｉｒａｓｅ消泡剤５１００：構造化シロキサン、粘度４００～８００ｃＰｓ（２１℃）、約５６シロキサン単位、総ＰＯグループ４，０００～５，５００ＭＷ Ａｉｒａｓｅ消泡剤５２００：構造化シロキサン、粘度５００～９００ｃＰｓ（２１℃）、約２０シロキサン単位
Ａｉｒａｓｅ消泡剤５３００：構造化シロキサン、粘度５００～９００ｃＰｓ（２１℃）、約５５シロキサン単位、総ＰＯグループ４，０００～５，５００ＭＷ
Ａｉｒａｓｅ消泡剤５４００：構造化シロキサン、粘度４５０～９００ｃＰｓ（２１℃）、約７７シロキサン単位
Ａｉｒａｓｅ消泡剤５５００：構造化シロキサン、粘度４５０～９００ｃＰｓ（２１℃）、約７９シロキサン単位
Ａｉｒａｓｅ消泡剤５６００：構造化シロキサン、粘度２００～５００ｃＰｓ（２１℃）、約１８シロキサン単位
Ａｉｒａｓｅ消泡剤５７００：構造化シロキサン、粘度１００～４００ｃＰｓ（２１℃）、約１８シロキサン単位

インラインシリコーン界面活性剤（ＲＭ＃８３０３０７）：従来のシリコーン界面活性剤Ｓｉｌｑｕａｔ Ｄｉ－１０：二官能性水溶性シリコーン四級化合物、粘度７００ｃＰｓ（２５℃）、従来のシリコーン界面活性剤
Ｓｉｌｓｕｒｆ Ｄｉ－１５－Ｉ：構造化シロキサン、２５℃で粘度５０～１５０ｃＰｓ（２５℃）
ＤＢＰ－Ｃ２２：ヒドロキシアルキル末端ポリ（プロプレンオキシ）－ポリジメチルシロキサンブロックコポリマー、粘度２００～３００ｃｓｔ、ＭＷ２，５００～３，２００
ＣＭＳ－２２２：（ヒドロキシプロピレンオキシプロピル）メチルシロキサン－ジメチルシロキサンコポリマー、粘度１５０～２００ｃｓｔ、ＭＷ５，５００～６，５００

実施例１
構造化シロキサンは、アルコール／水混合物の表面張力に影響を与えることは知られていないが、水に不溶であるため、その消泡特性につながることが知られている。これは、親水性部分及び疎水性部分の両方を含有し、水に溶けて起泡し得る従来のシリコーン界面活性剤とは異なる。

構造化シロキサンが表に見られる組成物の動的表面張力を低減させ得るかどうかの判定は、テンシオメーターで測定した。表１に示すように、構造化シロキサンの例であるＳｉｓｕｒｆ Ｄｉ－１５－Ｉは０．１％でさえ水に溶解できず、テンシオメーターのキャピラリー先端に小さな液滴が浮遊したままになっていた。ただし、Ｓｉｌｓｕｒｆ Ｄｉ－１５－Ｉは、２％及び１．５％の両方のＳｉｌｓｕｒｆ Ｄｉ－１５－Ｉ濃度で、６４．６１重量％のエタノール／水混合物の表面張力を従来のシリコーン界面活性剤よりも低減させることができた。これは、Ｓｉｌｓｕｒｆ Ｄｉ－１５－Ｉが水に溶けないため、従来のシリコーン界面活性剤と同様の特性を有していないが、アルコール／水混合物では起泡剤として尚も作用し得ることを示している。

実施例２
構造化シロキサンは、エタノールなどの有機溶媒中、及び水などの極性溶媒の溶液中で泡を形成できることは知られておらず、消泡剤であるとして知られている。加えて、従来のシリコーン界面活性剤とは異なり、構造化シロキサンは、水に溶けない。ただし、驚くべきことに、それらは、アルコール／水溶液に溶解するだけでなく、アルコール／水溶液を起泡させ得ることもわかった。

９０．４５重量％のエタノールを含む高エタノール／水溶液における可能な起泡をスクリーニングするために、構造化シロキサンについて手動起泡試験を行った。試験するために、表１に示した組成物の各々の２０ｍＬを１インチ×４．５インチのガラス円筒瓶に入れ、約１０秒間振盪させた。振盪後、構造化シロキサンのいくつかは完全には溶解せず、濁った溶液を示した。ただし、これらのうち、Ａｒｉｓｅ５６００及びＣＭＳ－２２２だけは、泡を生成しなかった。他の構造化シロキサンは、組成物を起泡させる混成能力を示すだけでなく、起泡が、５秒～６分の範囲である、持続する長さの変動性も示した。

理論に拘束されるわけではないが、ポリジメチルシリコーン（ＰＤＭＳ）主鎖の長さは、約９０重量％のエタノール混合物におけるプロポキシル化基の位置よりも大きな因子であると考えられる。ＰＤＭＳ主鎖は、ＰＤＭＳプロポキシル化分子がアルコール／水混合物に不溶性になることを示す程高過ぎることはあり得ない。これは、Ａｉｒａｓｅ化合物と比較すると、観察され得る。表２の例１及び３であるＡｉｒａｓｅ ５１００及び５３００は、最も安定した起泡を示すが、起泡は、数秒ではなく、数分間持続した。Ａｉｒａｓｅ ５１００及び５３００は、主鎖に約５５のシロキサン単位を有する。２０個のシロキサン単位を有するＡｉｒａｓｅ ５２００（表２の実施例２）は、約１８個のシロキサン単位を有するＡｉｒａｓｅ ５６００及びＡｉｒａｓｅ ５７００（それぞれ、表２の実施例６及び７）両方と比較すると、シロキサンの量が１８個と２０個の間の量であることが示され、起泡には低過ぎる。約７８単位のシロキサンを有するＡｉｒａｓｅ ５４００及びＡｉｒａｓｅ ５５００（それぞれ、表２の実施例４及び５）は、泡の高さが低く、数秒しか持続せず、この長さが高境界であることを示している。

化合物全体のサイズは、ＤＢＰ－Ｃ２２とＣＭＳ－２２２との比較（それぞれ、表２の実施例１１及び１２）で更に強調される。ＣＭＳ－２２２は、ＤＢＰ－Ｃ２２の分子量の約２倍であり、溶液又は泡にはならなかった。ＣＭＳ－２２２はまた、Ａｉｒａｓｅ ５１００及び５３００よりも大きい。理論に拘束されるわけではないが、ＰＤＭＳ主鎖が高過ぎることはあり得ず、又は分子がエタノール／水混合物に不溶性になり得るために、表面活性にならないと考えられる。表面活性がなければ、構造化シロキサンは、表面張力を十分に低減させて、それを追加の表面積を形成するのにエネルギー的に有利にすることができず、したがって、泡を生成することはできない。

驚くべきことに、この大量のエタノールでは、消泡剤Ａｉｒａｓｅ ５１００及び５３００の両方が、泡の高さ及び安定性の両方について従来のシリコーン界面活性剤（表２の実施例８及び９）より優れていることがわかった。

したがって、高エタノール混合物は、疎水性鎖及び親水性鎖の両方を含む従来の追加のシリコーン界面活性剤なしで、構造化シロキサンを使用して起泡され得る。更に、広範囲のサイズの構造化シロキサンを使用して、高エタノール混合物を起泡させることができるため、泡品質を微調整することができるようである。

実施例３
構造化シロキサンが高エタノール混合物を起泡させることができるという驚くべき結果を示したので、次に６４．６１重量％のより低いエタノール混合物を試験した。試験するために、表３に示した組成物の各々の２０ｍＬを１インチ×４．５インチのガラス円筒瓶に入れ、約１０秒間振盪させた。実施例２で見られた結果とは反対に、６４．６１重量％のエタノール／水混合物は、全てのＡｉｒａｓｅ消泡化合物がエタノール／水混合物を起泡させることができたので、より要求が少なかった。理論に束縛されるものではないが、水レベルが高いほど、プロポキシル化基が構造化シロキサンの全体的な溶解性のバランスをより良くし得る。また、実施例２の結果とは反対に、従来のシリコーン界面活性剤は、３０分を超えて持続する最も長い期間最高の泡を生成した（表３の実施例８を参照されたい）。ただし、泡はより低かったが、Ａｉｒａｓｅ ５１００、５３００、５４００、５５００、５７００は全て、３０分間泡を生成することができた。Ａｉｒａｓｅ ５２００及び５６００は、Ｓｉｌｓｕｒｆ Ｄｉ－１５－Ｉ及びＤＢＰ－Ｃ２２とともに、全てより短い量の時間で泡を生成した。これは、構造化シロキサンと水に完全に溶解する従来のシリコーン又はシロキサン界面活性剤との間の特性が異なることを、更に示している。実施例１の結果と同様に、ＣＭＳ－２２２は、泡を形成することができず、混合物に不溶性であった。

構造化シロキサンはまた、エタノール／水混合物を起泡させるより多様な能力も示す。構造化シロキサンは、数分から３０分を超えて泡を生成した。手指消毒剤などの使用にはより短い時間が望ましい場合があり、泡が持続し過ぎないことが好ましい場合があるが、これに限定されない。したがって、構造化シロキサンを使用してエタノール混合物を起泡させて、異なるエタノール／水混合物の起泡特性を微調整して、所望の結果を達成することができる。

実施例４
表４に示すように、カチオン性ポリエチレンイミン誘導体、例えば、ＢＡＳＦ Ｓｏｋａｌａｎ（登録商標）ＨＰ２０、及びＮａｌｃｏ ＶＸ－１００３５をエタノール／水起泡溶液に加えて、起泡性能を高めた。ＤＰＢ－Ｃ２２単独では、ＰＥＧ１０ジメチコンシリコーン界面活性剤を使用したインライン配合に匹敵する安定しているがリッチな泡を生成することはできなかった。ｐＨを調整し、Ｓｏｋａｌａｎ ＨＰ２０及びＶＸ－１００３５を加えると、泡がより小さくかつより滑らかになり、インライン配合に対してかなり同様なものになった。

実施例５
この実施例では、高レベルのＰＥＩエトキシレートを低レベルの発泡剤と組み合わせて使用して、７０％エタノール溶液を適切に起泡させる。結果を、図１に示す。

Claims (41)

1. 起泡性アルコール／水組成物であって、前記組成物は、
   以下の式を有するアルコキシル化水不溶性構造化シロキサンであって、
   ｎが、０～３０であり、
   ｍが、１～５０であり、
   Ｒ１、Ｒ２、及びＲ３が、メチルであり、ただし、
   Ｒ２及びＲ３の一方又は両方が、（ＡＯ）ｘＹであり、
   ＡＯが、プロピレンオキシド又はブチレンオキシドであり、ｘが、１～１００であり、Ｙが、Ｈ、又はアルキル、又はポリプロピレングリコール（ＰＯ）、ポリエチレングリコール（ＰＥＧ若しくはＥＯ）、及び／若しくはポリブチレングリコール（ＢＯ）のうちの１つ以上のポリマーである、アルコキシル化水不溶性構造化シロキサンと、
   水と、
   アルコールと、を含む、起泡性アルコール／水組成物。
2. 前記構造化シロキサンの前記Ｒ_２が、メチルであり、Ｒ_３が、ポリプロピレングリコール（ＰＯ）、ポリエチレングリコール（ＰＥＧ若しくはＥＯ）、及び／又はポリブチレングリコール（ＢＯ）のうちの１つ以上のポリマーである、請求項１に記載の起泡性アルコール／水組成物。
3. 前記構造化シロキサンの前記Ｒ_２が、ポリプロピレングリコール（ＰＯ）、ポリエチレングリコール（ＰＥＧ若しくはＥＯ）、及び／又はポリブチレングリコール（ＢＯ）のうちの１つ以上のポリマーであり、メチルであり、Ｒ_３が、メチルである、請求項１又は２に記載の起泡剤。
4. 前記ポリマーが、約１～約７５モルのＰＯ、ＥＯ、又はＢＯを有する、請求項１～３のいずれか一項に記載の起泡性アルコール／水組成物。
5. 前記ポリマーが、約５～約５０モルのＰＯ、ＥＯ、又はＢＯを有する、請求項１～４のいずれか一項に記載の起泡性アルコール／水組成物。
6. ｎ＋ｍが約１０～約１００モルのシロキサンである、請求項１～５のいずれか一項に記載の起泡性アルコール／水組成物。
7. ｎ＋ｍが約１５～約８５モルのシロキサンである、請求項１～６のいずれか一項に記載の起泡性アルコール／水組成物。
8. 分子量が、約１，５００～約６，０００である、請求項１～７のいずれか一項に記載の起泡性アルコール／水組成物。
9. 分子量が、約２，０００～約５，５００である、請求項１～８のいずれか一項に記載の起泡性アルコール／水組成物。
10. Ｒ_２及びＲ_３が、ＥＯを実質的に含まない、請求項１～９のいずれか一項に記載の起泡性アルコール／水組成物。
11. ポリプロピレングリコールホモポリマー、プロポキシル化エステル、エトキシル化アルカンアルコール、エトキシル化アルキンアルコール、及び／又はアルカンを更に含む、請求項１～１０のいずれか一項に記載の起泡性アルコール／水組成物。
12. 前記構造化シロキサンが、Ａｉｒａｓｅ ５１００、Ａｉｒａｓｅ ５２００、Ａｉｒａｓｅ ５３００、Ａｉｒａｓｅ ５４００、Ａｉｒａｓｅ ５５００、Ａｉｒａｓｅ ５６００、Ａｉｒａｓｅ ５７００、Ｓｉｌｓｕｒｆ Ｄｉ－１５－Ｉ、又はＤＢＰ－Ｃ２２である、請求項１～１１のいずれか一項に記載の起泡性アルコール／水組成物。
13. 前記起泡性アルコール／水組成物が、シリコーン界面活性剤を実質的に含まない、請求項１～１２のいずれか一項に記載の起泡性アルコール／水組成物。
14. 前記アルコールが、前記Ｃ１～Ｃ６アルコールである、請求項１８のいずれか一項に記載の液体皮膚消毒組成物である、請求項１～１３のいずれか一項に記載の起泡性アルコール／水組成物。
15. 前記アルコールが、５０重量％を超える量で存在する、請求項１～１４のいずれか一項に記載の起泡性アルコール組成物。
16. 前記アルコールが、前記組成物の約５０重量％～約９０重量％の量で存在する、請求項１～１５のいずれか一項に記載の起泡性アルコール組成物。
17. 請求項１～１６のいずれか一項に記載の起泡性アルコール／水組成物を含む洗浄組成物。
18. 界面活性剤、ビルダー、キレート化剤、移染防止剤、粘度調整剤、分散剤、追加の酵素、及び酵素安定化剤、触媒材料、漂白剤、漂白活性化剤、過酸化水素、過酸化水素源、予め形成された過酸、ポリマー分散剤、硬水沈殿顔料のための閾値阻害剤、埴土除去剤／再付着防止剤、光沢剤、泡抑制剤、染料、布地色調剤、香料、構造弾性化剤、布地柔軟剤、担体、追加のヒドロトロープ、加工助剤、溶媒、顔料抗菌剤、ｐＨ緩衝剤、加工助剤、活性蛍光増白成分、追加の界面活性剤、及びそれらの混合物を更に含む、請求項１～１７のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
19. 洗浄方法であって、すすぐことを含み、
    請求項１～１８のいずれか一項に記載の洗浄組成物を表面に適用することを含む、方法。
20. 汚れ及び組成物が除去されるように、前記表面をすすぐ又は拭き取ることを更に含む、請求項１９に記載の方法。
21. 請求項１～２０のいずれか一項に記載の起泡性アルコール／水組成物と、
    直鎖又は分岐Ｃ１～Ｃ６アルコールと
    水と、を含む、液体皮膚消毒組成物。
22. １つ以上のスキンコンディショナーを更に汚す、請求項２１に記載の消毒組成物。
23. １つ以上の皮膚軟化剤を更に含む、請求項２１又は２２に記載の消毒組成物。
24. 前記Ｃ１～Ｃ６アルコールの量が、前記組成物の約５０重量％～約９０重量％である、請求項２１～２３のいずれか一項に記載の液体皮膚消毒組成物。
25. 前記１つ以上のスキンコンディショナーの合計が、前記組成物の約３重量％以下である、請求項２１～２４のいずれか一項に記載の液体皮膚消毒組成物。
26. 前記１つ以上の皮膚軟化剤が、高拡散皮膚軟化剤及び中拡散皮膚軟化剤である、請求項２１～２５のいずれか一項に記載の液体皮膚消毒組成物。
27. 高拡散皮膚軟化剤の中拡散皮膚軟化剤に対する比が、約３：１～約１：３である、請求項２１～２６のいずれか一項に記載の液体皮膚消毒組成物。
28. 前記中拡散皮膚軟化剤が、カプリン酸／カプリル酸トリグリセリド、Ｃ１２～１５安息香酸アルキル、カプリン酸トリグリセリド、カプリル酸トリグリセリド、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オクチルドデカノール、オレイン酸デシル、ココグリセリド、ステアリン酸エチルヘキシル、イソノナン酸セテラリル、エチルヘキサノン酸セテアリル、ヤシ脂肪酸デシル、セチルジメチコン、パルミチン酸エチルヘキシル、ＰＰＧ－１１ステアリルエーテル、ＰＰＧ－１５ステアリルエーテル、ジメチコン流体（１０～２０ｃｓｔ）、及びＰＰＧ－１４ブチルエーテルのうちの１つ以上を含む、請求項２１～２７のいずれか一項に記載の液体皮膚消毒組成物。
29. 前記高拡散皮膚軟化剤が、炭酸ジカプリリル、アジピン酸ジブチル、ラウリン酸ヘキシル、ジカプリリルエーテル、カプリル酸プロピルヘプチル、４～１０センチストークのシリコーンオイル、Ｄ４、５、又は６環状シロキサン、パルミチン酸イソセチル、水素化ポリイソブテン、及び炭酸ジエチルヘキシルのうちの１つ以上を含む、請求項２１～２８のいずれか一項に記載の液体皮膚消毒組成物。
30. 前記起泡剤の量が、約０．５重量％～約１０重量％である、請求項２１～２９のいずれか一項に記載の液体皮膚消毒組成物。
31. 前記起泡剤の量が、約１重量％～約７重量％である、請求項２１～３０のいずれか一項に記載の液体皮膚消毒組成物。
32. 前記起泡剤の量が、約２重量％～約５重量％である、請求項２１～３１のいずれか一項に記載の液体皮膚消毒組成物。
33. 前記スキンコンディショナーが、安息香酸アルキル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ゼラチン、カルボン酸、乳酸、ジオレイン酸グリセリル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸ＰＰＧ－９、ラウリルラシレート、アラントイン、パルミチン酸オクチル、ラノリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコール、カプリリルグリコール、モノブチルエーテル、グリセリン、脂肪酸、プロリン、天然油、例えば、アーモンド、ミネラル、キャノーラ、ゴマ、大豆、ピロリジン、小麦胚芽、加水分解小麦タンパク質、加水分解オート麦タンパク質、加水分解コラーゲン、トウモロコシ、ピーナッツ、及びオリーブ油、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチルアルコール、アロエベラ、藻類エキス、グルコン酸、加水分解シルクタンパク質、１，３－プロパンジオール、ビタミンＥ、ニカチンアミドステアリルアルコール、パルミチン酸イソプロピル、ソルビトール、アミノ酸複合体、パンテノール、ジヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、四級化加水分解タンパク質、例えば、コラーゲン、オート麦、小麦、イノシトール、果糖、ショ糖、加水分解植物性タンパク質、海藻抽出物、ポリエチレングリコール、乳酸アンモニウム、ヒアルロン酸ナトリウム、ベタイン、環状ペプチド、ヒドロキシエチル尿素、アガロース、尿素、ＰＣＡナトリウム、ＰＣＡアルギニン、果糖、ブドウ糖、グルタミン酸、グリセリン、ハチミツ、乳糖、麦芽糖、ポリエチレングリコール、ソルビトール、ワセリン、シアバター、アボカド油、バームミント油、タラ肝油、鉱油、トリミリスチン、ステアリン酸ステアリル、合成ワックス、エチルヘキシルグリセリン、コレステロール、シスチン、ヒアルロン酸、ケラチン、レシチン、卵黄、グリシン、ＰＰＧ－１２、ポリクオタニウムポリマー、例えば、ポリクオタニウム－１１、ベヘントリモニウムクロリド、ジヒドロキシプロピルＰＥＧ－５リノールアンモニウムクロリド、グリセロールオレエート、ＰＥＧ－７グリセリルココエート、ココグルコシド、ＰＥＧ－２００水素化グリセリルパルメート、パンテノール、レチノール、サリチル酸、植物油、メチルグルセス－１０、メチルグルセス－２０、グリセレス－２６のエトキシル化誘導体、エトキシル化シアバター、ビサボロール、パンテノール及びそれらの混合物のうちの１つ以上である、請求項２１～３２のいずれか一項に記載の液体皮膚消毒組成物。
34. 前記組成物が、水で薄められた液体、ゲル、エマルション、又はエアロゾルフォームの形態である、請求項２１～３３のいずれか一項に記載の液体皮膚消毒組成物。
35. 皮膚を消毒する方法であって、
    請求項２１～３４のいずれか一項に記載の液体皮膚消毒剤を皮膚表面に適用することと、その後、前記消毒剤を乾燥させることと、を含む、方法。
36. 前記適用するステップ及び前記乾燥させるステップが、１日に約２０～１００回繰り返される、請求項３５に記載の方法。
37. 以下の式を有するアルコキシル化構造化シロキサンの使用であって、
    ｎが、０～３０であり、
    ｍが、１～５０であり、
    Ｒ１、Ｒ２、及びＲ３が、メチルであり、ただし、
    Ｒ２及びＲ３の一方又は両方が、（ＡＯ）ｘＹであり、
    ＡＯが、プロピレンオキシド又はブチレンオキシドであり、ｘが、１～１００であり、Ｙが、水／アルコール組成物中の起泡剤としてのＨ又はアルキルである、使用。
38. 正に帯電したポリエチレンイミンポリマーを更に含む、請求項３７に記載の組成物及び使用方法。
39. 前記ポリエチレンイミンポリマーが、アルコキシル化されている、請求項３８に記載の組成物及び方法。
40. 前記ポリエチレンイミンポリマーが、エトキシル化されている、請求項３８又は３９に記載の組成物及び方法。
41. ２～５％のＰＥＩアルコキシレート及び０．３％未満の構造化シロキサンを含む、起泡性アルコール／水組成物。

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