JP2023533016A - 抗ウイルス性ヘテロアリールケトン誘導体 - Google Patents

抗ウイルス性ヘテロアリールケトン誘導体 Download PDF

Info

Publication number
JP2023533016A
JP2023533016A JP2023501001A JP2023501001A JP2023533016A JP 2023533016 A JP2023533016 A JP 2023533016A JP 2023501001 A JP2023501001 A JP 2023501001A JP 2023501001 A JP2023501001 A JP 2023501001A JP 2023533016 A JP2023533016 A JP 2023533016A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxo
propan
oxopyrrolidin
benzothiazol
carboxamide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023501001A
Other languages
English (en)
Inventor
リース オーウェン ダフィズ
ヤンジン ピーターソン マーティン
リチャード リース マシュー
フォレスト サモンズ マシュー
ブライス タトル ジャミソン
ヤン キングイ
Original Assignee
ファイザー・インク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ファイザー・インク filed Critical ファイザー・インク
Publication of JP2023533016A publication Critical patent/JP2023533016A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D417/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00
    • C07D417/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00 containing three or more hetero rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • A61P31/14Antivirals for RNA viruses

Landscapes

  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

本発明は、式(I)の化合物【化1】TIFF2023533016000050.tif96143[式中、R1、R2、p、m、A、Z1、Z2、Z3およびZ4は、本明細書で定義するとおりである]、前記化合物を含む医薬組成物、治療有効量の前記化合物を投与することにより患者においてCOVID-19を処置する方法、および前記化合物を用いてSARS-CoV-2の複製を阻害または予防する方法に関する。

Description

本発明は、SARS-CoV-2関連3C様(「3CL」)プロテイナーゼを治療有効量のSARS-CoV-2関連3C様プロテアーゼ阻害薬と接触させることを含む、ウイルス複製活性を阻害する化合物および方法に関する。本発明はまた、治療有効量のSARS-CoV-2関連3C様プロテアーゼ阻害薬を、それを必要とする患者に投与することにより、患者においてコロナウイルス疾患2019(「COVID-19」)を処置する方法に関する。本発明はさらに、治療有効量のSARS-CoV-2関連3C様プロテアーゼ阻害薬を含む医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者においてCOVID-19を処置する方法に関する。
コロナウイルス疾患2019(「COVID-19」)の世界的大発生は、2019年の末に中国の湖北省武漢で始まった被爆と関連している。2020年半ばまでに、COVID-19の大発生は世界的パンデミックにまで発展しており、数百万人が感染したことが確認され、数十万人が死亡している。COVID-19の原因因子は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(「SARS-CoV-2」)と名付けられている新規のコロナウイルスと同定されている。SARS-CoV-2のゲノム配列は、中国武漢の9人の患者から得られた分離株から配列決定されており、ベータコロナウイルス属サルベコウイルス(Sarbecovirus)亜属に属することが見出されている。Lu,R.ら、The Lancet、395、10224、565~574;2020年1月29日、オンライン。SARS-CoV-2の配列は、中国西部の船山において2018年に収集された2種のコウモリ由来SARS様コロナウイルス、コウモリSL-CoVZC45およびコウモリSL-CoVZXC21と88%の相同性を有することが見出された。SARS-CoV-2はまた、2002~2003年のSARS大発生の原因因子である重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(「SARS-CoV」)と約79%の相同性を共有し、2012年に中東で始まった呼吸器ウイルスの大発生の原因因子である中東呼吸器症候群コロナウイルス(「MERS-CoV」)と約50%の相同性を共有することが見出された。SARS-CoV-2の103の配列決定されたゲノムの最近の分析に基づき、SARS-CoV-2は2つの主要な型(LおよびS型)に分けることができることが提案されており、その際、S型が祖先であり、L型はS型から進化している。Lu,J.;Cui,J.ら、On the origin and continuing evolution of SARS-CoV-2;http://doi.org/10.1093/nsr/nwaa036。SおよびL型は、8,782(orf1ab:T8517C、同意語)および28,144(ORF8:C251T,S84L)位にある、わずか2つの緊密に連関するSNPにより明確に定めることができる。103のゲノムにおいて、分析されたおよそ70%はL型に属し、およそ30%はS型に属した。S型からL型への進化がヒトで起こったのか、または人畜共通中間型を介して起こったのかは不明であるが、L型はS型よりも攻撃的であるようであり、SARS-CoV-2の大発生が始まった直後に、大発生を阻止しようと試みたヒトによる干渉がLおよびS型の相対存在度を変えたようである。提案されたSARS-CoV-2のSおよびL亜型の発見は、個体が潜在的には個々の亜型に連続して感染し得る、または同時に両方の亜型に感染し得るという可能性を提起した。この進展中の脅威を考慮して、当技術分野では、COVID-19のための有効な処置およびSARS-CoV-2コロナウイルスの複製を阻害する方法が急ぎ必要とされている。
最近の証拠は、COVID-19の原因因子である新たに発生したコロナウイルスSARS-CoV-2(疾病管理センター、CDC)が、ウイルスの市中感染をもたらすヒトヒト感染の能力を獲得していることを明らかに示している。アンジオテンシン変換酵素2受容体、ACE2と直接接触する、その受容体結合モチーフ(RBM)を含むSARS-CoV-2スパイクタンパク質受容体結合ドメイン(「RBD」)の配列はSARS-CoVのRBDおよびRBMと類似しており、SARS-CoV-2がその受容体としてACE2を使用することを強く示唆している。Wan,Y.;Shang,J.;Graham,R.;Baric,R.S.;Li,F.;Receptor recognition by the novel coronavirus from Wuhan:An analysis based on decade-long structural studies of SARS coronavirus;J.Virol.2020;doi:10.1128/JVI.00127-20。SARS-CoV-2 RBMにおけるいくつかの重要な残基(特にGln493)がヒトACE2との有利な相互作用をもたらし、ヒト細胞感染のためのSARS-CoV-2の能力と一致する。SARS-CoV-2のRBM中のいくつかの他の重要な残基(特にAsn501)は、そのために理想的ではないが、ヒトACE2との結合に適合しており、SARS-CoV-2がヒトヒト感染のためのいくつかの能力においてACE2結合を用いていることを示唆している。
コロナウイルス複製および転写機能は、いわゆる「レプリカーゼ」遺伝子によりコードされ(Ziebuhr,J.、Snijder,E.J.およびGorbalenya,A.E.;Virus-encoded proteinases and proteolytic processing in the Nidovirales.J.Gen.Virol.2000、81、853~879;ならびにFehr,A.R.;Perlman,S.;Coronaviruses:An Overview of Their Replication and Pathogenesis,Methods Mol.Biol.2015;1282:1~23.doi:10.1007/978-1-4939-2438-7_1)、これは、ウイルスプロテアーゼにより広くプロセシングされる2つの重複ポリタンパク質からなる。C近位領域は11の保存ドメイン間接合部で、コロナウイルスメインまたは「3C様」プロテアーゼによりプロセシングされる(Ziebuhr,Snijder,Gorbalenya,2000およびFehr,Perlmanら、2015)。「3C様」プロテアーゼという名称は、コロナウイルス酵素と周知のピコルナウイルス3Cプロテアーゼとの間の一定の類似性に由来する。これらには、基質選択性、触媒作用における活性部位求核試薬としてのシステインの使用、およびそれらの推定上のポリペプチド折り畳み全体における類似性が含まれる。SARS-CoV-2 3CLプロテアーゼ配列(アクセッション番号YP_009725301.1)は、SARS-CoV 3CLプロテアーゼと比較した場合に、96.08%の相同性を共有することが見出されている(アクセッション番号YP_009725301.1)Xu,J.;Zhao,S.;Teng,T.;Abdalla,A.E.;Zhu,W.;Xie,L.;Wang,Y.;Guo,X.;Systematic Comparison of Two Animal-to-Human Transmitted Human Coronaviruses:SARS-CoV-2 and SARS-CoV;Viruses 2020,12,244;doi:10.3390/v12020244。つい最近、Hilgenfeldおよびその同僚が、SARS-CoV-2コロナウイルスメインプロテアーゼ(3CL)の高分解X線構造を公開した。Zhang,L.;Lin,D.;Sun,X.;Rox,K.;Hilgenfeld,R.;X-ray Structure of Main Protease of the Novel Coronavirus SARS-CoV-2 Enables Design of α-Ketoamide Inhibitors;;bioRxiv preprint doi:https://doi.org/10.1101/2020.02.17.952879。その構造は、SARS-CoV-2およびSARS-CoVの3CLプロテアーゼを比較した場合に相違があることを示している。SARS-CoV-2 3CLではなく、SARS-CoVのプロテアーゼ二量体には、各プロトマーの残基Thr285の側鎖ヒドロキシル基間に2.60Å水素結合を必要とする2つのドメインIII間の極性相互作用があり、これは、Ile286およびThr285Cγの側鎖間の疎水性接触により裏付けられる。SARS-CoV 3CL中の同じ残基と比較した場合に、SARS-CoV-2 3CLでは、トレオニンがアラニンにより、イソロイシンがロイシンにより置き換えられている。SARS-CoV-2 3CLプロテアーゼにおいて観察されるThr285Ala置換は、2つのドメインIIIが相互にやや近づくことを可能にする(分子AおよびB中の残基285のCα原子間の距離は、SARS-CoV 3CLプロテアーゼでは6.77Åであり、SARS-CoV-2 3CLプロテアーゼでは5.21Åであり、2つのドメインIIIの重心間の距離は33.4Åから32.1Åへと短縮する)。SARS-CoV-2 3CLの活性部位では、Cys145およびHis41が触媒ダイアドを形成しており、これらは、His41に水素結合している埋没水分子と一緒になると、SARS-CoV-2 3CLプロテアーゼの触媒トライアドを構成すると考えることができる。現在、世界的なCOVID-19大発生を引き起こしている進行中のSARS-CoV-2伝播を考慮すると、患者においてSARS-CoV-2ウイルス複製を阻害し、COVID-19を処置する新たな方法を得ることが望ましい。
本発明は、一部では、SARS-CoV-2ウイルス複製の阻害または予防において作用し、したがって、COVID-19の処置において有用である新規化合物を提供する。本発明はまた、一部では、前記化合物を含む医薬組成物ならびに本発明の化合物または本発明の化合物を含む医薬組成物を投与することによりCOVID-19を処置する、およびSARS-CoV-2ウイルス複製を阻害する方法を提供する。本発明はまた、一部では、そのような化合物を調製するための方法を提供する。本発明の特定の実施形態には、E1~E47として下に記述されているものが含まれる。
E1と呼ばれる、本発明の第1の態様の第1の実施形態は、式Iの化合物
Figure 2023533016000002
またはその薬学的に許容できる塩である[式中、Aは、SまたはOであり、Z、Z、ZおよびZはそれぞれ独立に、CRまたはNであり、Rは、C~Cアルキル、R1bNH-C~Cアルキル-、C~Cアルコキシ、(C~Cアルコキシ)-C~Cアルキル、C~Cアルキニル、C~Cアルキニルオキシ、5~6員ヘテロアリールまたはフェニルと縮合していてもよいC~C12シクロアルキル、(C~C12シクロアルキル)-C~Cアルキル、C~C12シクロアルコキシ、(C~C12シクロアルコキシ)-C~Cアルキル、5~6員ヘテロアリールまたはフェニルと縮合していてもよく、ヘテロシクロアルキルがN、OおよびS(O)から独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む4~12員ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル部分がN、OおよびS(O)から独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む(4~12員ヘテロシクロアルキル)-C~Cアルキル、C~Cシクロアルキルまたは4~7員ヘテロシクロアルキルと縮合していてもよいC~C10アリール、(C~C10アリール)-C~Cアルキル、N、OおよびSから独立に選択される1~5個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、ヘテロアリール部分がN、OおよびSから独立に選択される1~5個のヘテロ原子を含む(5~10員ヘテロアリール)-C~Cアルキル、ヘテロアリール部分がN、OおよびSから独立に選択される1~5個のヘテロ原子を含む(5~10員ヘテロアリールオキシ)-C~Cアルキル、各ヘテロアリール部分がN、OおよびSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む(5~6員ヘテロアリール)-(5~6員ヘテロアリール)-、ヘテロシクロアルキル部分がN、OおよびS(O)から独立に選択される1~3個のヘテロ原子を含み、ヘテロアリール部分がN、OおよびSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む(4~7員ヘテロシクロアルキル)-(5~6員ヘテロアリール)-、ヘテロシクロアルキル部分がN、OおよびS(O)から独立に選択される1~3個のヘテロ原子を含み、ヘテロアリール部分がN、OおよびSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む(5~6員ヘテロアリール)-(4~7員ヘテロシクロアルキル)-からなる群から選択され、各R基は、1~5個のR1aで置換されていてもよく、R1aは存在ごとに独立に、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、フェニル、アミノ、(C~Cアルキル)アミノ、ジ(C~Cアルキル)アミノ、1~5個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルキル、1~5個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルコキシ、1~5個のフルオロで置換されていてもよい(C~Cアルコキシ)-C~Cアルキル、フルオロおよびC~Cアルキルから独立に選択される1~3個の置換基で置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルキル-C~Cアルキル、フェニル、フェニル-C~Cアルキル、(C~Cアルキル)-C(O)-および(C~Cアルキル)-S(O)-からなる群から選択され、R1bは、C~Cアルキル-C(O)-、C~Cシクロアルキル-C(O)-、C~Cアルキル-OC(O)-、C~Cシクロアルキル-OC(O)-、(C~Cアルキル)N-C(O)-、(C~Cアルキル)N-(C~Cアルキル)-C(O)-、(C~Cアルキル)-S(O)-、(C~Cシクロアルキル)-S(O)-、ヘテロシクロアルキル部分がN、OおよびS(O)から独立に選択される1~3個のヘテロ原子を含む(4~7員ヘテロシクロアルキル)-OC(O)-、N、OおよびSから独立に選択される1~3個のヘテロ原子を含む5~6員ヘテロアリールからなる群から選択され、各R1b基は、1~5個のフルオロまたは1~2個のC~Cアルキルで置換されていてもよく、Rは存在ごとに独立に、フルオロ、1~3個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルキル、および1~3個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルコキシからなる群から選択されるか、または2個のR基は、隣接する炭素に結合している場合、それらが結合している炭素と一緒になって、1~4個のR2aで置換されていてもよい縮合C~Cシクロアルキルであるか、または2個のR基は、同じ炭素に結合している場合、それらが結合している炭素と一緒になって、1~4個のR2aで置換されていてもよいスピロC~Cシクロアルキルであり、R2aは存在ごとに独立に、フルオロ、1~5個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルキルおよび1~5個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルコキシから選択され、Rは存在ごとに独立に、水素、ハロ、シアノ、1~5個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルキル、1~5個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルコキシ、および(C~Cアルキル)-SO-から選択され、mは、1または2であり、nは存在ごとに独立に、0、1および2から選択され、pは、0、1、2、3または4である]。
E2. mが1である、実施形態E1の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E3 mが2である、実施形態E1の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E4 Rが存在ごとに独立に、フルオロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、トリフルオロメチルおよびtert-ブトキシからなる群から選択されるか、または隣接する炭素に結合している2個のR基が、それらが結合している炭素と一緒になって1~4個のR2aで置換されていてもよい縮合シクロヘキサン、シクロペンタンもしくはシクロプロパン環であるか、または同じ炭素に結合している2個のR基が、それらが結合している炭素と一緒になって1~4個のR2aで置換されていてもよいスピロシクロプロパン、スピロシクロブタン、スピロシクロペンタンもしくはスピロシクロヘキサン環である、実施形態E1~E3のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E5 R2aが存在ごとに独立に、フルオロ、メチル、トリフルオロメチルおよびメトキシからなる群から選択される、実施形態E1~E4のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E6 mが1であり、部分
Figure 2023533016000003
が、
Figure 2023533016000004
からなる群から選択される、E1に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E7 mが2であり、部分
Figure 2023533016000005
が、
Figure 2023533016000006
からなる群から選択される、実施形態E1に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E8 部分
Figure 2023533016000007
が、
Figure 2023533016000008
からなる群から選択され、
が、ハロ、シアノ、1~5個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルキル、1~5個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルコキシ、および(C~Cアルキル)-SO-からなる群から選択される、実施形態E1~E7のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E9 Rが、クロロ、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、tert-ブチル、メトキシおよびメチルスルホニルからなる群から選択される、実施形態E8に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E10 Rが、5~6員ヘテロアリールまたはフェニルと縮合していてもよく、前記ヘテロシクロアルキルがN、OおよびS(O)から独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む4~12員ヘテロシクロアルキルであるか、または前記ヘテロシクロアルキル部分がN、OおよびS(O)から独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む(4~12員ヘテロシクロアルキル)-C~Cアルキルであり、そのそれぞれが1~5個のR1aで置換されていてもよい、実施形態E1~E9のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩。
E11 R中の4~12員ヘテロシクロアルキル部分が、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、2-オキソ-1,3-オキサゾリジニル、オキサビシクロ[2.2.1]ヘプチル、1-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デシル、1,1-ジオキシド-1,2-チアゾリジニルおよび1,1-ジオキシド-1,2-チアジンアニルからなる群から選択され、そのそれぞれが1~3個のR1aで置換されていてもよい、実施形態E10に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩。
E12 Rが、
Figure 2023533016000009
から選択される4~12員ヘテロシクロアルキルである、実施形態E11に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E13 R1aが、メチル、イソプロピル、tert-ブチル、シクロブチル、シクロプロピルメチル、フェニルおよびフェニルメチルからなる群から選択される、実施形態E12に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E14 Rが、フェニル、N、OおよびSから独立に選択される1~5個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、ヘテロアリール部分がN、OおよびSから独立に選択される1~5個のヘテロ原子を含む(5~10員ヘテロアリール)-C~Cアルキル、ならびにヘテロアリール部分がN、OおよびSから独立に選択される1~5個のヘテロ原子を含む(5~10員ヘテロアリールオキシ)-C~Cアルキルからなる群から選択され、そのそれぞれが1~5個のR1aで置換されていてもよい、実施形態E1~E9のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩。
E15 R中の5~10員ヘテロアリール部分が、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリル、キノリニル、キノキサリニル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾリル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジニル、[1,2,3]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニルおよびナフチリジニルからなる群から選択され、そのそれぞれが1~3個のR1aで置換されていてもよい、実施形態E14に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩。
E16 Rが、インドリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、チアゾリルメチル、ピラゾリル、ピラゾリルメチル、トリアゾリルおよびトリアゾリルメチルからなる群から選択され、そのそれぞれが1~3個のR1aで置換されていてもよい、実施形態E15に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E17 RがC~CアルキニルまたはC~Cアルキニルオキシである、実施形態E1に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E18 Rがブタ-3-イン-1-イル、ペンタ-4-イン-1-イルおよびプロパ-2-イン-1-イルオキシからなる群から選択される、実施形態E17に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E19 RがC~Cアルコキシである、実施形態E1に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E20 Rが、メトキシ、エトキシ、プロパ-2-オキシおよびtert-ブトキシからなる群から選択される、実施形態E19に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E21 Rが、5~6員ヘテロアリールまたはフェニルと縮合していてもよいC~C12シクロアルキル、(C~C12シクロアルキル)-C~Cアルキル、C~C12シクロアルコキシおよび(C~C12シクロアルコキシ)-C~Cアルキルからなる群から選択され、そのそれぞれが1~3個のR1aで置換されていてもよい、実施形態E1に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩。
E22 Rがシクロヘキシルまたは1-(シクロヘキシルオキシ)エチルである、実施形態E21に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E23 RがR1bNH-C~Cアルキル-である、実施形態E1~E9のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E24 R1bNH-C~Cアルキル-が、
Figure 2023533016000010
から選択される、実施形態E23に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E25 R1bが、CHC(O)-、CFC(O)-、CHCHC(O)-、(CHCHC(O)-、(CHCC(O)-、シクロプロピル-C(O)-、(3,3-ジフルオロシクロブチル)-C(O)-、(CHN-C(O)-、(CHN-CHC(O)-、CHOC(O)-、CHCHOC(O)-、(CHCHOC(O)-、(CHCOC(O)-、(1-メチルアゼチジン-3-イル)-OC(O)-、CHS(O)-、CHCHS(O)-、(CHCHS(O)-、(CHCS(O)-および(シクロプロピル)-S(O)-からなる群から選択される、実施形態E24に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E26 R1bがCFC(O)-である、実施形態E25に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E27 (6S)-N-{(2R)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-5-[(2R)-テトラヒドロフラン-2-イルカルボニル]-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボキサミド;
N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4,4-ジメチル-1-[(2R)-テトラヒドロフラン-2-イルカルボニル]-L-プロリンアミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[(2R)-テトラヒドロフラン-2-イルカルボニル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
tert-ブチル(1R,2S,5S)-2-({(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-{[(2R)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-イル]カルボニル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-{[(3R)-1-メチル-5-オキソピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
N-アセチル-L-バリル-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4,4-ジメチル-L-プロリンアミド;
N-(メトキシカルボニル)-L-バリル-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4,4-ジメチル-L-プロリンアミド;
(2S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-{[(3R)-5-オキソ-1-(プロパン-2-イル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-3-(N-アセチル-3-メチル-L-バリル)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
N-(シクロプロピルカルボニル)-L-バリル-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4,4-ジメチル-L-プロリンアミド;
(6S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-5-{(2S)-3-メチル-2-[(メチルスルホニル)アミノ]ブタノイル}-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-{[(3R)-1-(シクロプロピルメチル)-5-オキソピロリジン-3-イル]カルボニル}-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-{[(3R)-1-シクロブチル-5-オキソピロリジン-3-イル]カルボニル}-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(2S,4R)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-メチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
(2S,4S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-メチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
N-(メチルスルホニル)-L-バリル-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4,4-ジメチル-L-プロリンアミド;
(2S,4R)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-メチル-1-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-{[(3R)-1-tert-ブチル-5-オキソピロリジン-3-イル]カルボニル}-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-(3-メチル-N-プロパノイル-L-バリル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1S,3aR,6aS)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-2-{(2S)-3-メチル-2-[(メチルスルホニル)アミノ]ブタノイル}オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-1-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(2S,4S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-エチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
(2S,4R)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-エチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
N-(メチルスルホニル)-L-バリル-(3R)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-プロパン-2-イル-L-プロリンアミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(シクロプロピルカルボニル)-3-メチル-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(2S,4R)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-メチル-1-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(2-メチルプロパノイル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(2S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-メチル-2-{7-[(メチルスルホニル)アミノ]-1-オキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル}ペンタンアミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-{[(3R)-5-オキソ-1-フェニルピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
tert-ブチル{(2S)-1-[(2S,4R)-2-({(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-4-メチルピペリジン-1-イル]-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル}カルバメート;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(エチルスルホニル)-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(3S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-2-{(2S)-3-メチル-2-[(メチルスルホニル)アミノ]ブタノイル}-2-アザスピロ[4.4]ノナン-3-カルボキサミド;
(1S,3aR,7aS)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-2-{(2S)-3-メチル-2-[(メチルスルホニル)アミノ]ブタノイル}オクタヒドロ-1H-イソインドール-1-カルボキサミド;
(2S,4S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-4-(プロパン-2-イル)ピペリジン-2-カルボキサミド;
(2S,4R)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-4-(プロパン-2-イル)ピペリジン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-{N-[(2S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル]-L-バリル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(2,2-ジメチルプロパノイル)-3-メチル-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-{[(3R)-1-ベンジル-5-オキソピロリジン-3-イル]カルボニル}-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(シクロプロピルスルホニル)-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(プロパン-2-イルスルホニル)-D-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(プロパン-2-イルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(2S,4S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-tert-ブチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
(2S,4R)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-tert-ブチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
N-(メチルスルホニル)-L-バリル-(4R)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-tert-ブトキシ-L-プロリンアミド;
tert-ブチル{(2S)-1-[(1R,2S,5S)-2-({(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イル]-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル}カルバメート;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(4-クロロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(2S,4S)-4-メチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}ピペリジン-2-カルボキサミド;
(2S,4R)-4-メチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}ピペリジン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(シクロプロピルスルホニル)-3-メチル-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(tert-ブチルスルホニル)-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(プロパン-2-イルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
メチル{(2S)-1-[(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-2-({(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イル]-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル}カルバメート;
(2S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6-メチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-6-(トリフルオロメチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(2S,4R)-4-メチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}ピペリジン-2-カルボキサミド;
(2S,4S)-4-メチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}ピペリジン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(tert-ブチルスルホニル)-3-メチル-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(2S,4R)-4-メチル-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-1-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
エチル{(2S)-1-[(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-2-({(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イル]-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル}カルバメート;
(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-(3-メチル-N-プロパノイル-L-バリル)-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[7-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(2S,4R)-4-メチル-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-1-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
エチル{(2S)-1-[(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-2-({(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イル]-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル}カルバメート;
(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-6,6-ビス(トリフルオロメチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(プロパン-2-イルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;および
(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(プロパン-2-イルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド
からなる群から選択される、実施形態E1に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
E28は、
(6S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-5-{(2S)-3-メチル-2-[(メチルスルホニル)アミノ]ブタノイル}-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[(4-メトキシ-1H-インドール-2-イル)カルボニル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
tert-ブチル{(2S)-1-[(1R,2S,5S)-2-({(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル]-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル}カルバメート;
(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[7-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[(2R)-テトラヒドロフラン-2-イルカルボニル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(6S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-5-[(2R)-テトラヒドロフラン-2-イルカルボニル]-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(シクロプロピルスルホニル)-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(tert-ブチルスルホニル)-3-メチル-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(tert-ブチルスルホニル)-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(2-メチルプロパノイル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-(3-メチル-N-プロパノイル-L-バリル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(エチルスルホニル)-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(2,2-ジメチルプロパノイル)-3-メチル-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
(1R,2S,5S)-3-(N-アセチル-3-メチル-L-バリル)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;および
N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4,4-ジメチル-1-[(2R)-テトラヒドロフラン-2-イルカルボニル]-L-プロリンアミド
からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容できる塩である。
E29 化合物(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミドまたはその薬学的に許容できる塩。
E30 化合物(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミドまたはその薬学的に許容できる塩。
E31 化合物(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミドまたはその薬学的に許容できる塩。
E32 治療有効量の実施形態E1~E31のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩を薬学的に許容できる担体と一緒に含む、医薬組成物。
E33 静脈内、皮下、吸入または経口剤形の形態である、実施形態E32に記載の医薬組成物。
E34 経口剤形である、実施形態E33に記載の医薬組成物。
E35 追加の治療薬をさらに含む、実施形態E32に記載の医薬組成物。
E36 デキサメタゾン、アジスロマイシン、およびレムデシビルの1種または複数をさらに含む、実施形態E32に記載の医薬組成物。
E37 患者においてCOVID-19を処置する方法であって、治療有効量の実施形態E1~E31のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩を、それを必要とする患者に投与することを含む方法。
E38 患者においてCOVID-19を処置する方法であって、実施形態E32~E36のいずれか1つに記載の医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む方法。
E39 SARS-CoV-2コロナウイルス3CLプロテアーゼを、治療有効量の実施形態E1~E31に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩と接触させることを含む、SARS-CoV-2ウイルス複製を阻害または予防する方法。
E40 SARS-CoV-2ウイルス複製の阻害または予防を必要とする患者に、治療有効量のE1~E31のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む、患者においてSARS-CoV-2ウイルス複製を阻害または予防する方法。
E41 COVID-19を処置するための、実施形態E1~E31のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩の使用。
E42 COVID-19を処置するために有用である医薬品を調製するための、実施形態E1~E31のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩の使用。
E43 COVID-19の処置において使用するための、実施形態E1~E31のいずれか1つに記載の化合物もしくはその薬学的に許容できる塩または実施形態E32~E36のいずれか1つに記載の医薬組成物。
E44 医薬品として使用するための、実施形態E1~E31のいずれか1つに記載の化合物もしくはその薬学的に許容できる塩または実施形態E32~E36のいずれか1つに記載の医薬組成物。
本発明はまた、SARS-CoV-2関連ウイルス感染に起因する徴候を処置する手段として、SARS-CoV-2阻害を標的とする方法を提供する。
本発明はまた、一部では、本明細書に記載のとおりのSARS-CoV-2プロテアーゼ阻害薬を投与することによりSARS-CoV-2感染に起因する徴候を処置するために使用することができるであろうメンバーの機能化を妨害する細胞またはウイルス経路を同定する方法を提供する。
本発明はまた、一部では、他のSARS-CoV-2阻害薬の作用の機序を理解するためのツールとして、本明細書に記載のとおりのSARS-CoV-2プロテアーゼ阻害薬を使用する方法を提供する。
本発明はまた、一部では、COVID-19などのSARS-CoV-2感染に起因する徴候を処置するための阻害薬を同定する目的で遺伝子の上方または下方調節をモニターするための遺伝子プロファイリング実験を実施するために、SARS-CoV-2 3C様プロテアーゼ阻害薬を使用する方法を提供する。
本発明はまた、一部では、COVID-19を処置する際に有効である量のSARS-CoV-2 3C様プロテアーゼ阻害薬と薬学的に許容できる担体とを含有する、哺乳類においてCOVID-19を処置するための医薬組成物を提供する。
E45 治療有効量の実施形態E1~E31のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者においてMERSを処置する方法。
E46 実施形態E32~E36のいずれか1つに記載の医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者においてMERSを処置する方法。
E47 SARS-CoV-2コロナウイルス3CLプロテアーゼを、治療有効量の実施形態E1~E31のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩と接触させることを含む、MERSウイルス複製を阻害または予防する方法。
本発明の別の実施形態は、MERSウイルス複製の阻害または予防を必要とする患者に、治療有効量の実施形態E1~E31のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む、患者においてMERSウイルス複製を阻害または予防する方法である。
上記の実施形態はそれぞれ、組み合わせる実施形態と矛盾しない、本明細書に記載の任意の他の実施形態と組み合わせることができる。さらに、本明細書に記載の実施形態はそれぞれ、その範囲内に、本明細書に記載の化合物の薬学的に許容できる塩を包含する。
本発明の目的では、本明細書において記載および請求される場合、次の用語は、以下のとおり定義される:
本明細書で使用される場合、「含むこと(comprising)」および「含むこと(including)」という用語は、それらの開かれた非限定的意味で使用される。「処置すること」という用語は、本明細書で使用される場合、別段に示されていない限り、そのような用語が適用されている障害もしくは状態、またはそのような障害もしくは状態の1つもしくは複数の症状を逆転する、緩和する、その進行を阻害する、または予防することを意味する。「処置」という用語は、本明細書で使用される場合、別段に示されていない限り、「処置すること」が上で定義されているように、処置する活動を指す。
本明細書で使用される場合の「アルキル」という用語は、一実施形態では、1~6個の炭素原子を含む、直鎖または分枝鎖飽和ヒドロカルビル置換基(すなわち、水素を除去することにより炭化水素から得られる置換基)を指す。そのような置換基の非限定的例には、メチル、エチル、プロピル(n-プロピルおよびイソプロピルを含む)、ブチル(n-ブチル、イソブチル、sec-ブチルおよびtert-ブチルを含む)、ペンチル、イソアミル、ヘキシルなどが含まれる。別の実施形態では、1~3個の炭素を含有し、メチル、エチル、n-プロピルおよびイソプロピルからなる。
本明細書で使用される場合の「アルキニル」という用語は、一実施形態では、2~6個の炭素原子を含有する、1つの炭素-炭素三重結合を含有する直鎖または分枝鎖飽和ヒドロカルビル置換基(すなわち、水素を除去することにより三重結合含有炭化水素から得られる置換基)を指す。そのような置換基の非限定的例には、プロパ-2-イン-1-イル、ブタ-3-イン-1-イル、ペンタ-4-イン-1-イルおよびヘキサ-5-イン-1-イルが含まれる。
「アルコキシ」という用語は、一実施形態では1~6個の炭素原子を含有する、酸素ラジカルに結合している直鎖または分枝鎖飽和ヒドロカルビル置換基(すなわち、OHから水素を除去することにより炭化水素アルコールから得られる置換基)を指す。そのような置換基の非限定的例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(n-プロポキシおよびイソプロポキシを含む)、ブトキシ(n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシおよびtert-ブトキシを含む)、ペントキシ、ヘキソキシなどが含まれる。別の実施形態では、1~3個の炭素を有し、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシおよびイソプロポキシからなる。アルキル基に結合しているアルコキシ基は、アルコキシアルキルと称される。アルコキシアルキル基の例はメトキシメチルである。
「アルキニルオキシ」という用語は、一実施形態では、3~6個の炭素原子を含有する、酸素ラジカルに結合している炭素-炭素三重結合を含有する直鎖または分枝鎖飽和ヒドロカルビル置換基(すなわち、OHから水素を除去することにより三重結合含有炭化水素アルコールから得られる置換基)を指す。そのような置換基の非限定的例には、プロピニルオキシ、ブチニルオキシおよびペンチニルオキシなどが含まれる。
一部の例では、ヒドロカルビル置換基(すなわち、アルキル、シクロアルキルなど)における炭素原子の数は、接頭辞「C~C-」または「Cx~y」により示され、ここで、xは置換基中の炭素原子の最小数であり、yは最大数である。したがって、例えば、「C~Cアルキル」または「C1~6アルキル」は、1~6個の炭素原子を含有するアルキル置換基を指す。さらに説明すると、C~CシクロアルキルまたはC3~6-シクロアルキルは、3~6個の炭素環原子を含有する飽和シクロアルキル基を指す。
「シクロアルキル」という用語は、飽和炭素環式分子から水素を除去することにより得られる炭素環式置換基、例えば、3~7個の炭素原子を有するものを指す。「シクロアルキル」という用語は、単環式飽和炭素環を含む。「C~Cシクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘプチル基が含まれる3~7員環系のラジカルを意味する。「C~Cシクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル基が含まれる3~6員環系のラジカルを意味する。シクロアルキル基は、二環式またはスピロ環式炭素環でもあり得る。例えば、「C~C12シクロアルキル」という用語には、ビシクロペンチル、ビシクロヘキシル、ビシクロヘプチル、ビシクロオクチル、ビシクロノニル、スピロペンチル、スピロヘキシル、スピロヘプチル、スピロオクチルおよびスピロノニルなどの単環式炭素環ならびに二環式およびスピロ環式シクロアルキル部分が含まれる。
「C~Cシクロアルコキシ」という用語は、酸素ラジカルに結合している3~6員シクロアルキル基を指す。例には、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペントキシおよびシクロヘキソキシが含まれる。
「アリール」という用語は、炭素環式芳香族系を指す。「C~C10アリール」という用語は、3~10個の原子を有する炭素環式芳香族系を指し、フェニルおよびナフチルが含まれる。
一部の例では、1個または複数のヘテロ原子を含有する環式置換基(すなわち、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル)中の原子数は、接頭辞「x~y員」により示され、ここで、xは、置換基の環式部分を形成する原子の最小数であり、yは最大数である。したがって、例えば、「4~6員ヘテロシクロアルキル」は、ヘテロシクロアルキルの環式部分に1~3個のヘテロ原子を含めて4~6個の原子を含有するヘテロシクロアルキルを指す。同様に、「5~6員ヘテロアリール」という語句は、5~6個の原子を含有するヘテロアリールを指し、「5~10員ヘテロアリール」は、ヘテロアリールの環式部分にそれぞれ1個または複数のヘテロ原子を含めて5~10個の原子を含有するヘテロアリールを指す。さらに、「5員ヘテロアリール」および「6員ヘテロアリール」という語句は、それぞれ5員ヘテロ芳香族環系および6員ヘテロ芳香族環系を指す。これらの環系に存在するヘテロ原子は、N、OおよびSから選択される。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」という用語は、-OHを指す。別の用語と組み合わせて用いられる場合、「ヒドロキシ」という接頭辞は、この接頭辞が付いている置換基が1個または複数のヒドロキシ置換基で置換されていることを示す。1個または複数のヒドロキシ置換基と共に炭素を持つ化合物には、例えば、アルコール、エノールおよびフェノールが含まれる。シアノという用語は、-CN基を指す。「オキソ」という用語は、二重結合により炭素に結合している酸素を意味する(すなわち、Rがオキソである場合、Rは、それが結合している炭素と一緒に、C=O部分である)。
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フッ素(-Fと表示されることもある)、塩素(-Clと表示されることもある)、臭素(-Brと表示されることもある)、またはヨウ素(-Iと表示されることもある)を指す。
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、4~6個の環原子または4~12個の原子などの指定の数の原子を合計で含有し、環原子のうちの少なくとも1個がヘテロ原子(すなわち、酸素、窒素、または硫黄)であり、残りの環原子が独立に、炭素、酸素、窒素、および硫黄からなる群から選択される、飽和または部分飽和環構造から水素を除去することにより得られる置換基を指す。硫黄は、酸化されていてもよいし[すなわち、S(O)またはS(O)]、または酸化されていなくてもよい。ヘテロシクロアルキル置換基を有する基では、その基に結合しているヘテロシクロアルキル置換基の環原子は、窒素ヘテロ原子であってよいか、または環炭素原子であってよい。同様に、ヘテロシクロアルキル置換基がさらに基または置換基で置換されている場合、その基または置換基は、窒素ヘテロ原子に結合していてもよいし、または環炭素原子に結合していてもよい。複素環基が単環式、二環式、多環式またはスピロ環式であってよいことは理解されるべきである。
「ヘテロアリール」という用語は、指定の数の環原子を含有し、環原子のうちの少なくとも1個がヘテロ原子(すなわち、酸素、窒素、または硫黄)であり、残りの環原子が、炭素、酸素、窒素、および硫黄からなる群から独立に選択される芳香族環構造を指す。ヘテロアリール置換基の例には、ピリジル、ピラジル、ピリミジニル、およびピリダジニルなどの6員ヘテロアリール置換基;ならびにトリアゾリル、イミダゾリル、フラニル、チオフェニル、ピラゾリル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、1,2,3-、1,2,4-、1,2,5-、または1,3,4-オキサジアゾリルおよびイソチアゾリルなどの5員ヘテロアリール置換基が含まれる。ヘテロアリール基はまた、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、オキサゾロピリジニル、イミダゾピリジニル、イミダゾピリミジニルなどの二環式ヘテロ芳香族基であり得る。ヘテロアリール置換基を有する基では、基に結合しているヘテロアリール置換基の環原子は、ヘテロ原子の1個であってもよいし、または環炭素原子であってもよい。同様に、ヘテロアリール置換基がさらに、基または置換基で置換されている場合、その基または置換基は、ヘテロ原子の1個に結合されていてもよいし、または環炭素原子に結合されていてもよい。「ヘテロアリール」という用語にはまた、ピリジルN-オキシドおよびピリジンN-オキシド環を含有する基が含まれる。加えて、ヘテロアリール基は、ピリドン基に存在するものなど、オキソ基を含有してもよい。さらなる例には、フリル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリジン-2(1H)-オニル、ピリダジン-2(1H)-オニル、ピリミジン-2(1H)-オニル、ピラジン-2(1H)-オニル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、およびピラゾロ[1,5-a]ピリジニルが含まれる。ヘテロアリールは、本明細書で定義するとおりにさらに置換されていてよい。
単環ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキルの例には、フラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、チオフェニル、ジヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリル、イソピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリル、イソイミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、ジチオリル、オキサチオリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリニル、イソチアゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアオキサジアゾリル、オキサチアゾリル、オキサジアゾリル(オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、または1,3,4-オキサジアゾリルを含む)、ピラニル(1,2-ピラニルまたは1,4-ピラニルを含む)、ジヒドロピラニル、ピリジニル、ピペリジニル、ジアジニル(ピリダジニル、ピリミジニル、ピペラジニルを含む)、トリアジニル(s-トリアジニル、as-トリアジニルおよびv-トリアジニルを含む)、オキサジニル(2H-1,2-オキサジニル、6H-1,3-オキサジニル、または2H-1,4-オキサジニルを含む)、イソオキサジニル(o-イソオキサジニルまたはp-イソオキサジニルを含む)、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、オキサチアジニル(1,2,5-オキサチアジニルまたは1,2,6-オキサチアジニルを含む)、オキサジアジニル(2H-1,2,4-オキサジアジニルまたは2H-1,2,5-オキサジアジニルを含む)、およびモルホリニルが含まれる。
「ヘテロアリール」という用語にはまた、そのように指定される場合、2個の環を有し、そのような環が縮合していてもよく、一方の環が芳香族であり、他方の環が完全には共役芳香族系の一部ではない環系が含まれ得る(すなわち、ヘテロ芳香族環がシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環に縮合していてよい)。そのような環系の非限定的例には、5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリニル、5,6,7,8-テトラヒドロキノリニル、6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジニル、6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジニル、1,4,5,6-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラゾリル、2,4,5,6-テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラゾリル、5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾリル、6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[1,2-b][1,2,4]トリアゾリル、5,6,7,8-テトラヒドロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニル、4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジニル、4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インダゾリルおよび4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-インダゾリルが含まれる。炭素環式または複素環式部分が、具体的な結合点が示されずに、種々の環原子を介して指定の基質に結合していてもよいし、または別段に付着していてもよい場合、炭素原子または、例えば、三価窒素原子を介すかどうか、すべての可能な結合点が意図されていることは理解されるべきである。例えば、「ピリジル」という用語は、2-、3-または4-ピリジルを意味し、「チエニル」という用語は、2-または3-チエニルなどを意味する。
置換基が、1つまたは複数の変項を「独立に」有すると記載されている場合、置換基の各例は他とは独立に、利用可能な変項のリストから選択される。したがって、各置換基は、他の置換基と同一であってもよいし、または異なってもよい。
置換基が、ある群から「独立に選択される」と記載されている場合、置換基の各例は他とは独立に選択される。したがって、各置換基は、他の置換基と同一であってもよいし、または異なってもよい。
本明細書で使用される場合、「式I」という用語は本明細書において後記では、「本発明の化合物」、「本発明」、および「式Iの化合物」と称されることもある。そのような用語はまた、水和物、溶媒和物、異性体、結晶および非結晶形、異種同形体、多形体、およびその代謝産物を含む式Iの化合物のすべての形態を包含すると定義される。例えば、本発明の化合物、またはその薬学的に許容できる塩は、非溶媒和および溶媒和形態で存在し得る。溶媒または水が緊密に結合していると、複合体は、湿度とは独立に、十分に定義される化学量論組成を有するはずである。しかしながら、チャネル溶媒和物および吸湿性化合物においてのように、溶媒または水の結合が弱い場合、水/溶媒含有率は、湿度および乾燥状態に左右される。このようなケースでは、非化学量論組成が標準となる。
本発明の化合物は、クラスレートまたは他の複合体として存在し得る。薬物およびホストが化学量論的または非化学量論的量で存在するクラスレート、薬物-ホスト包接錯体などの複合体は、本発明の範囲内に含まれる。化学量論的または非化学量論的量で存在してよい2種以上の有機および/または無機成分を含有する本発明の化合物の複合体も包含される。得られる複合体は、イオン化、部分イオン化、または非イオン化していてもよい。そのような複合体の総説については、J Pharm. Sci.、64(8)、1269~1288、Haleblian(1975年8月)を参照。
本発明の化合物は、不斉炭素原子を有する。本発明の化合物の炭素-炭素結合は、本明細書において、実線(
Figure 2023533016000011
)、中実のくさび型(
Figure 2023533016000012
)、または破線のくさび型(
Figure 2023533016000013
)を使用して示すことができる。不斉炭素原子への結合を示すための実線の使用は、その炭素原子で可能な立体異性体(例えば、特定の鏡像異性体、ラセミ混合物など)のすべてが含まれることを示すこととする。不斉炭素原子への結合を示すための中実または破線くさび型の使用は、示される立体異性体のみが含まれることを意味することを示すこととする。式Iの化合物は、1個または複数の不斉炭素原子を含有することも可能である。これらの化合物では、不斉炭素原子への結合を示すための実線の使用は、可能な立体異性体のすべてが含まれることを意味することを示すこととする。例えば、別段に述べられていない限り、式Iの化合物は、鏡像異性体およびジアステレオ異性体として、またはラセミ化合物およびそれらの混合物として存在し得ることが意図されている。式Iの化合物中の1個または複数の不斉炭素原子への結合を示すための実線の使用ならびに同じ化合物中の他の不斉炭素原子への結合を示すための中実または破線くさび型の使用は、ジアステレオ異性体の混合物が存在することを示すこととする。
式Iの立体異性体には、1種または複数の異性を示す化合物を含む、本発明の化合物のシスおよびトランス異性体、RおよびS鏡像異性体などの光学異性体、ジアステレオ異性体、幾何異性体、回転異性体、配座異性体、および互変異性体;ならびにそれらの混合物(ラセミ体およびジアステレオ異性体の対など)が含まれる。対イオンが光学的に活性である酸付加塩または塩基付加塩、例えば、D-乳酸塩もしくはL-リシン、またはラセミ体、例えば、DL-酒石酸塩またはDL-アルギニンも含まれる。
任意のラセミ体を結晶化させると、2種の異なる種類の結晶が可能である。第1の種類は、等モル量で両方の鏡像異性体を含有する1種の均一な形態の結晶が生じる、上で言及したラセミ化合物(真のラセミ化合物)である。第2の種類は、それぞれ単一の鏡像異性体を含む2種の形態の結晶が等モル量で生じるラセミ混合物または集合体である。
式Iの化合物は、互変異性の現象を示し得る;そのような互変異性体も本発明の化合物とみなされる。そのような互変異性型、およびその混合物のすべてが、式Iの化合物の範囲内に含まれる。互変異性体は、溶液中では互変異性セットの混合物として存在する。固体形態では、通常、1種の互変異性体が優勢である。1種の互変異性体が記載されていることがあるとしても、本発明は、式Iの化合物のすべての互変異性体およびそれらの塩を含む。
「薬学的に許容できる塩」という語句は、本明細書で使用される場合、別段に示されていない限り、本明細書に記載の化合物中に存在し得る酸性または塩基性基の塩を含む。もともと塩基性である本発明の方法で使用される化合物は、様々な無機および有機酸と共に広範囲の様々な塩を形成することができる。そのような塩基性化合物の薬学的に許容できる酸付加塩を調製するために使用することができる酸は、非毒性酸付加塩、すなわち、薬理学的に許容できるアニオンを含有する塩、例えば、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、炭酸水素塩、硫酸水素塩、酒石酸水素塩、ホウ酸塩、臭化物、カルシウムエデト酸塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、クエン酸塩、ジヒドロクロリド、エデト酸塩、エジシル酸塩(edislyate)、エストル酸塩、エシル酸塩、エチルコハク酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩(glycollylarsanilate)、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ムチン酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩、トリエチオダイド(triethiodode)、および吉草酸塩を形成するものである。
本発明の方法において使用される本発明の化合物に関して、前記化合物が互変異性型としても存在する場合、本発明は、それらの互変異性体ならびにそのような互変異性体およびその混合物のすべての使用に関する。
本発明はまた、本明細書において記載のものと同一であるが、1個または複数の原子が、天然に通常見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子により置き換えられているという事実のある同位体標識化合物を用いて、COVID-19を処置する化合物および方法ならびにSARS-CoV-2を阻害する方法を含む。本発明の化合物に組み込まれ得る同位体の例には、それぞれH、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、および36Clなどの水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体が含まれる。前述の同位体および/または他の原子の同位体を含む本発明の化合物、そのプロドラッグ、および前記化合物または前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩は本発明の範囲内である。ある特定の本発明の同位体標識化合物、例えば、Hおよび14Cなどの放射性同位体が組み込まれているものは、薬物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化、すなわち、H、および炭素-14、すなわち、14C同位体は、それらの調製の容易さおよび検出性において特に好ましい。さらに、ジュウテリウム、すなわち、Hなどのより重い同位体での置換は、より高い代謝安定性、例えば、in vivo半減期の延長または投薬量要求の低減から生じるある種の治療的利点をもたらし得、したがって、一部の状況においては好ましいことがある。一般に、容易に入手可能な同位体標識試薬を非同位体標識試薬の代わりに用いて当技術分野に開示の、化合物を調製するための手順を実施することにより、本発明の方法で使用される同位体標識化合物およびそのプロドラッグを調製することができる。
本発明はまた、医薬組成物を使用する方法および本発明の化合物のプロドラッグを投与することによりCOVID-19感染を処置する方法を包含する。遊離アミドまたはヒドロキシ基を有する化合物はプロドラッグに変換することができる。プロドラッグには、アミノ酸残基、または2個以上(例えば、2、3または4個)のアミノ酸残基からなるポリペプチド鎖が、エステル結合を介して本発明の方法で使用される化合物のヒドロキシに共有結合している化合物が含まれる。アミノ酸残基には、これに限定されないが、3文字記号により一般に呼ばれる20種の天然に存在するアミノ酸が含まれ、4-ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリシン、デスモシン、イソデスモシン、3-メチルヒスチジン、ノルバリン、ベータ-アラニン、ガンマ-アミノ酪酸、シトルリン、ホモシステイン、ホモセリン、オルニチンおよびメチオニンスルホンも含まれる。追加の種類のプロドラッグも包含される。例えば、Advanced Drug Delivery Reviews、1996、19、115に概説されているとおり、遊離ヒドロキシ基を、これに限定されないが、ヘミスクシナート、リン酸エステル、ジメチルアミノアセタート、およびホスホリルオキシメチルオキシカルボニルを含む基を使用して誘導体化することができる。ヒドロキシおよびアミノ基のカルバマートプロドラッグも含まれる、ヒドロキシ基の炭酸プロドラッグ、スルホン酸エステルおよび硫酸エステルも同様である。アシル基が、これに限定されないが、エーテル、アミンおよびカルボン酸官能基を含む基で置換されていてもよいアルキルエステルであってもよいか、またはアシル基が前記のとおりのアミノ酸エステルである(アシルオキシ)メチルおよび(アシルオキシ)エチルエーテルとしてのヒドロキシ基の誘導体化も包含される。この種類のプロドラッグは、J.Med. Chem.、1996、29、10に記載されている。遊離アミンはまた、アミド、スルホンアミドまたはホスホンアミドとして誘導体化されていてもよい。これらのプロドラッグ部分はすべて、これに限定されないが、エーテル、アミンおよびカルボン酸官能基を含む基に組み込むことができる。
本発明の化合物は、本発明の方法において他の薬物と組み合わせて使用することができる。例えば、SARS-CoV-2コロナウイルス感染患者(すなわち、COVID-19を有する患者)への本発明のSARS-CoV-2コロナウイルス3CLプロテアーゼ阻害薬およびインターフェロンアルファ、またはPEG-IntronもしくはPegasusなどのペグ化インターフェロンなどのインターフェロンを投薬することで、インターフェロン、ペグ化インターフェロンまたはSARS-CoV-2コロナウイルス阻害薬のいずれかの単独での投薬よりも大きな臨床的有用性をもたらし得る。本発明の方法において使用することができる他の追加の薬剤には、デキサメタゾン、アジスロマイシンおよびレムデシビルが含まれる。より大きな臨床的有用性の例には、COVID-19症状のより大きな減少、症状が緩和するまでのより速い時間、肺の病状の緩和、患者におけるSARS-CoV-2コロナウイルスの量(ウイルス量)のより大きな減少、および死亡率の低下が含まれ得る。
SARS-CoV-2コロナウイルスは、P糖タンパク質を発現する細胞に感染する。本発明のSARS-CoV-2コロナウイルス3CLプロテアーゼ阻害薬の一部は、P糖タンパク質基質である。P糖タンパク質基質でもあるSARS-CoV-2コロナウイルスを阻害する化合物をP糖タンパク質阻害薬と共に投薬してもよい。P糖タンパク質阻害薬の例は、ベラパミル、ビンブラスチン、ケトコナゾール、ネルフィナビル、リトナビルまたはシクロスポリンである。P糖タンパク質阻害薬は、本発明のSARS-CoV-2コロナウイルス阻害薬が細胞外へと流出することを阻害することにより作用する。P糖タンパク質に基づく流出の阻害により、P糖タンパク質流出によるSARS-CoV-2コロナウイルス阻害薬の細胞内濃度の低下が予防されることとなる。P糖タンパク質流出の阻害により、SARS-CoV-2コロナウイルス阻害薬のより高い細胞内濃度が生じることとなる。SARS-CoV-2コロナウイルス感染患者に、本発明のSARS-CoV-2コロナウイルス3CLプロテアーゼ阻害薬およびP糖タンパク質阻害薬を投薬することで、SARS-CoV-2コロナウイルス3CLプロテアーゼ阻害薬の細胞内濃度を上昇させることにより、有効用量を達成するために必要とされるSARS-CoV-2コロナウイルス3CLプロテアーゼ阻害薬の量を減少させることができる。
本発明の化合物への哺乳類の曝露を増大させるために使用することができる薬剤には、シトクロムP450(CYP450)酵素の少なくとも1つのアイソフォームの阻害薬として作用し得るものがある。有益に阻害され得るCYP450のアイソフォームには、これに限定されないが、CYP1A2、CYP2D6、CYP2C9、CYP2C19およびCYP3A4が含まれる。本発明の方法で使用される化合物には、CYP3A4基質であって、CYP3A4により代謝され得る化合物が含まれる。SARS-CoV-2コロナウイルス感染患者に、SARS-CoV-2コロナウイルス3CLプロテアーゼ阻害薬などのCYP3A4基質であるSARS-CoV-2コロナウイルス阻害薬と、リトナビル、ネルフィナビルまたはデラビルジンなどのCYP3A4阻害薬とを投薬することで、CYP3A4によるSARS-CoV-2コロナウイルス阻害薬の代謝が減少することとなる。これにより、SARS-CoV-2コロナウイルス阻害薬のクリアランスが減少し、SARS-CoV-2コロナウイルス阻害薬血漿中濃度が上昇することとなる。減少したクリアランスおよびより高い血漿中濃度は、SARS-CoV-2コロナウイルス阻害薬の有効用量をより減少させ得る。
本発明の方法においてSARS-CoV-2阻害薬と組み合わせて使用することができる追加の治療薬には、次のものが含まれる:
PLpro阻害薬、リバビリン、バルガンシクロビル、β-チミジン、アスパルテーム、オクスプレノロール、ドキシサイクリン、アセトフェナジン、イオプロミド、リボフラビン、レプロテロール、2,2’-シクロシチジン、クロラムフェニコール、クロルフェネシンカルバマート、レボドロプロピジン、セファマンドール、フロクスウリジン、チゲサイクリン、ペメトレキセド、L(+)-アスコルビン酸、グルタチオン、ヘスペレチン、アデメチオニン、マソプロコール、イソトレチノイン、ダントロレン、スルファサラジン抗細菌薬、シリビン、ニカルジピン、シルデナフィル、プラチコジン、クリシン、ネオヘスペリジン、バイカリン、スゲトリオール-3,9-ジアセタート、(-)-没食子酸エピガロカテキン、ファイタントリンD、2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2-[[2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,4-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-2H-1-ベンゾピラン-3-イル]オキシ]-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-3,4,5,7-テトロール、2,2-ジ(3-インドリル)-3-インドロン、(S)-(1S,2R,4aS,5R,8aS)-1-ホルムアミド-1,4a-ジメチル-6-メチレン-5-((E)-2-(2-オキソ-2,5-ジヒドロフラン-3-イル)エテニル)デカヒドロナフタレン-2-イル-2-アミノ-3-フェニルプロパノアート、ピセアタンノール、ロスマリン酸、およびマグノロール。
3CLpro阻害薬、ライムサイクリン、クロルヘキシジン、アルフゾシン、シラスタチン、ファモチジン、アルミトリン、プロガビド、ネパフェナク、カルベジロール、アンプレナビル、チゲサイクリン、モンテルカスト、カルミン酸、ミモシン、フラビン、ルテイン、セフピラミド、フェネチシリン、カンドキサトリル、ニカルジピン、吉草酸エストラジオール、ピオグリタゾン、コニバプタン、テルミサルタン、ドキシサイクリン、オキシテトラサイクリン、(1S,2R,4aS,5R,8aS)-1-ホルムアミド-1,4a-ジメチル-6-メチレン-5-((E)-2-(2-オキソ-2,5-ジヒドロフラン-3-イル)エテニル)デカヒドロナフタレン-2-イル5-((R)-1,2-ジチオラン-3-イル)ペンタノアート、ベツロナール、クリシン-7-O-β-グルクロニド、アンドログラフィシド、(1S,2R,4aS,5R,8aS)-1-ホルムアミド-1,4a-ジメチル-6-メチレン-5-((E)-2-(2-オキソ-2,5-ジヒドロフラン-3-イル)エテニル)デカヒドロナフタレン-2-イル2-ニトロベンゾアート、2β-ヒドロキシ-3,4-seco-フリーデロラクトン-27-オイック酸(S)-(1S,2R,4aS,5R,8aS)-1-ホルムアミド-1,4a-ジメチル-6-メチレン-5-((E)-2-(2-オキソ-2,5-ジヒドロフラン-3-イル)エテニル)デカヒドロナフタレン-2-イル-2-アミノ-3-フェニルプロパノアート、イソデコルチノール、セレビステロール、ヘスペリジン、ネオヘスペリジン、アンドログラパニン、2-((1R,5R,6R,8aS)-6-ヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)-5,8a-ジメチル-2-メチレンデカヒドロナフタレン-1-イル)エチルベンゾアート、コスモシン、クレイストカルトン(Cleistocaltone)A、2,2-ジ(3-インドリル)-3-インドロン、ビオロビン、グニジシン、フィラエンブリノール、テアフラビン3,3’-ジ-O-ガラート、ロスマリン酸、コウイチェンシド(Kouitchenside)I、オレアノール酸、スチグマスト-5-エン-3-オール、デアセチルセンタピクリン、およびベルチェモール。
RdRp阻害薬、バルガンシクロビル、クロルヘキシジン、セフチブテン、フェノテロール、フルダラビン、イトラコナゾール、セフロキシム、アトバコン、ケノデオキシコール酸、クロモリン、臭化パンクロニウム、コルチゾン、チボロン、ノボビオシン、シリビン、イダルビシン-ブロモクリプチン、ジフェノキシラート、ベンジルペニシロイルG、ダビガトランエテキシラート、ベツロナール、グニジシン、2β,30β-ジヒドロキシ-3,4-seco-フリーデロラクトン-27-ラクトン、14-デオキシ-11,12-ジデヒドロアンドログラフォリド、グニジトリン、テアフラビン3,3’-ジ-O-ガラート、(R)-((1R,5aS,6R,9aS)-1,5a-ジメチル-7-メチレン-3-オキソ-6-((E)-2-(2-オキソ-2,5-ジヒドロフラン-3-イル)エテニル)デカヒドロ-1H-ベンゾ[c]アゼピン-1-イル)メチル2-アミノ-3-フェニルプロパノアート、2β-ヒドロキシ-3,4-seco-フリーデロラクトン-27-オイック酸、2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2-[[2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,4-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-2H-1-ベンゾピラン-3-イル]オキシ]-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-3,4,5,7-テトロール、フィラエンブリシンB、14-ヒドロキシシペロツンドン、アンドログラフィシド、2-((1R,5R,6R,8aS)-6-ヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)-5,8a-ジメチル-2-メチレンデカヒドロナフタレン-1-イル)エチルベンゾアート、アンドログラフォリド、スゲトリオール-3,9-ジアセタート、バイカリン、(1S,2R,4aS,5R,8aS)-1-ホルムアミド-1,4a-ジメチル-6-メチレン-5-((E)-2-(2-オキソ-2,5-ジヒドロフラン-3-イル)エテニル)デカヒドロナフタレン-2-イル、5-((R)-1,2-ジチオラン-3-イル)ペンタノアート、1,7-ジヒドロキシ-3-メトキシキサントン、1,2,6-トリメトキシ-8-[(6-O-β-D-キシロピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]-9H-キサンテン-9-オン、および1,8-ジヒドロキシ-6-メトキシ-2-[(6-O-β-D-キシロピラノシル-β-D-グルコピラノシル)オキシ]-9H-キサンテン-9-オン、8-(β-D-グルコピラノシルオキシ)-1,3,5-トリヒドロキシ-9H-キサンテン-9-オン。
本発明の方法で使用することができる追加の治療薬には、ジオスミン、ヘスペリジン、MK-3207、ベネトクラックス、ジヒドロエルゴクリスチン、ボラジン、R428、ジテルカリニウム、エトポシド、テニポシド、UK-432097、イリノテカン、ルマカフトル、ベルパタスビル、エルキサドリン、レジパスビル、ロピナビル/リトナビル+リバビリン、アルフェロン、およびプレドニゾンが含まれる。本発明の方法において有用な他の追加の薬剤には、デキサメタゾン、アジスロマイシンおよびレムデシビルが含まれる。
本発明の方法において使用することができる他の追加の薬剤には、Zhang,L.;Lin,D.;Sun,X.;Rox,K.;Hilgenfeld,R.;X-ray Structure of Main Protease of the Novel Coronavirus SARS-CoV-2 Enables Design of α-Ketoamide Inhibitors;bioRxiv preprint doi:https://doi.org/10.1101/2020.02.17.952879に記載されているとおりの、下に示される11r、13aおよび13bと名付けられたα-ケトアミド化合物が含まれる。
Figure 2023533016000014
本発明の方法で使用することができる追加の薬剤には、米国特許第9,884,876号に記載されているものなどのRIG1経路活性化因子が含まれる。
「SARS-CoV-2阻害剤」という用語は、本明細書に記載の任意のSARS-CoV-2関連コロナウイルス3C様プロテアーゼ阻害薬化合物またはその薬学的に許容できる塩、水和物、プロドラッグ、活性な代謝産物もしくは溶媒和物、または任意の手法でSARS-CoV-2の複製を阻害する化合物を意味する。
細胞においてSARS-CoV-2関連コロナウイルス(「SARS-CoV-2」)ウイルス複製を「妨害または予防する」という用語は、リボザイムまたはリボザイムをコードするベクターで一過性または恒久的に形質転換されていない細胞と比較して、細胞におけるSARS-CoV-2複製または後代ウイルスに必要なSARS-CoV-2構成成分の産生を減少させることを意味する。SARS-CoV-2ウイルス複製が減少しているかを決定するための単純かつ簡便なアッセイには、対象の血中における抗SARS-CoV-2抗体の存在、非存在、または存在の減少についてのELISAアッセイ(Nasoffら、PNAS 88:5462~5466、1991)、RT-PCR(Yuら、Viral Hepatitis and Liver Disease 574~577、Nishioka、SuzukiおよびMishiro(編);Springer-Verlag、Tokyo、1994)が含まれる。そのような方法は当業者に周知である。別法では、形質導入および感染「対照」細胞から全RNAを単離し、ドットブロットまたはノーザンブロットによる分析に掛け、SARS-CoV-2特異的DNAでプローブして、SARS-CoV-2複製が減少したかを決定することができる。別法では、SARS-CoV-2タンパク質発現の減少を、SARS-CoV-2複製の阻害のインジケーターとして使用することもできる。対照細胞と比較してSARS-CoV-2複製の50パーセント超の減少が典型的には、SARS-CoV-2複製の予防を表す。
本発明の方法で使用されるSARS-CoV-2阻害薬化合物が塩基である場合、遊離塩基を無機酸(塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など)、または有機酸(酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸(グルクロン酸またはガラクツロン酸など)、アルファ-ヒドロキシ酸(クエン酸または酒石酸など)、アミノ酸(アスパラギン酸またはグルタミン酸など)、芳香族酸(安息香酸またはケイ皮酸など)、スルホン酸(p-トルエンスルホン酸またはエタンスルホン酸など)などで処理することを含む、当技術分野において公知の任意の適切な方法により所望の塩を調製することができる。
本発明の方法で使用されるSARS-CoV-2阻害薬化合物が酸である場合、遊離酸を無機または有機塩基[アミン(第一級、第二級、または第三級)など]、アルカリ金属水酸化物、またはアルカリ土類金属水酸化物で処理することを含む、当技術分野において公知の任意の適切な方法により所望の塩を調製することができる。適切な塩の実例には、アミノ酸(グリシンおよびアルギニンなど)、アンモニア、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、および環式アミン(ピペリジン、モルホリン、およびピペラジンなど)に由来する有機塩、さらには、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウムおよびリチウムに由来する無機塩が含まれる。
固体であるSARS-CoV-2阻害薬化合物、プロドラッグ、塩、または溶媒和物の場合には、本発明の方法で使用される化合物、プロドラッグ、塩、および溶媒和物が異なる多形体または結晶形で存在することがあり、それらのすべてが本発明の範囲および指定の式の範囲内にあることが意図されていることは当業者により理解される。加えて、本発明の方法で使用される化合物、塩、プロドラッグおよび溶媒和物は、互変異性体として存在することがあり、それらのすべてが本発明の広い範囲内にあることが意図されている。
生理学的に許容できる溶液の水への化合物の溶解性を上昇させるために、可溶化剤も本発明の化合物と共に使用することができる。これらの可溶化剤には、シクロデキストリン、プロピレングリコール、ジエチルアセトアミド、ポリエチレングリコール、Tween、エタノールおよびミセル形成剤が含まれる。提案される可溶化剤は、シクロデキストリン、特にベータ-シクロデキストリン、特にヒドロキシプロピルベータ-シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテルベータ-シクロデキストリンである。
場合によっては、本発明の方法で使用されるSARS-CoV-2阻害薬化合物、塩、プロドラッグおよび溶媒和物はキラル中心を有することがある。キラル中心が存在する場合、前記化合物、塩、プロドラッグおよび溶媒和物は、単一の立体異性体、ラセミ体、および/または鏡像異性体および/またはジアステレオ異性体の混合物として存在し得る。そのような単一の立体異性体、ラセミ体、およびその混合物はすべて、本発明の広い範囲内にあることが意図されている。
当業者には全般に理解されるとおり、光学的に純粋な化合物は、鏡像異性的に純粋であるものである。本明細書で使用される場合、「光学的に純粋」という用語は、少なくとも十分な活性を含む化合物を意味することが意図されている。好ましくは、所望の薬理学的に純粋な本発明の化合物を有する化合物を得るための光学的に純粋な所定量の単一の鏡像異性体は、単一の異性体の少なくとも90%(鏡像異性体過剰率80%)、より好ましくは少なくとも95%(90%e.e.)、なおより好ましくは少なくとも97.5%(95%e.e.)、最も好ましくは少なくとも99%(98%e.e.)を含でいた。
「処置すること」という用語は、本明細書で使用される場合、別段に示されていない限り、そのような用語が適用されている障害もしくは状態、またはそのような障害もしくは状態の1つもしくは複数の症状を逆転する、緩和する、その進行を阻害する、または予防することを意味する。「処置」という用語は、本明細書で使用される場合、別段に示されていない限り、「処置すること」がすぐ上で定義されているように、処置する作用を指す。本発明の好ましい実施形態では、「処置すること」または「処置」は、SARS-CoV-2のメインプロテアーゼでCOVID-19の原因因子であるSARS-CoV-2 3C様プロテアーゼの活性を阻害することにより緩和される、少なくともヒトにおける病状の軽減を意味する。COVID-19に罹患している患者では、発熱、倦怠、および乾性咳が疾患の主な症状発現である一方で、閉鼻、鼻水、および上気道の他の症状はまれである。中国疾病予防コントロールセンター(Beijing Centers for Diseases Control and Prevention)は、COVID-19の典型的な症例が進行性増悪プロセスを有することを示した。COVID-19は、疾患の重症度に基づき、軽症、中等症、重症、および臨界型に分類され得る。National Health Commission of the People’s Republic of China. Diagnosis and Treatment of Pneumonia Caused by 2019-nCoV (Trial Version 4)。オンラインで入手可能:http://www.nhc.gov.cn/jkj/s3577/202002/573340613ab243b3a7f61df260551dd4/files/c791e5a7ea5149f680fdcb34dac0f54e.pdf:(1)軽症例-臨床症状は軽症であり、胸部コンピュータ断層撮影(CT)で肺炎は見られなかった;(2)中等症例-発熱、呼吸症状、および患者が肺炎の画像所見を有することが見られた;(3)重症例-次の3つの状態のうちの1つ:呼吸困難、≧30回/分の呼吸速度(安静状態時、酸素飽和≦93%を指す)、動脈血酸素分圧(PaO2)/酸素吸収濃度(FiO2)≦300mmHg(1mm Hg=0.133kPa);(4)臨界症例-次の3つの状態のうちの1つ:呼吸不全および機械的呼吸の必要性、ショック、または集中治療室を必要とする他の臓器の関連不全。現行の臨床データは、死亡の大部分が高齢患者において起こっていることを示している。しかしながら、固有因子を有する若年成人、特に、糖尿病またはB型肝炎などの慢性疾患を有するものにおいても重症例が記録されている。ホルモンまたは免疫抑制薬を長期使用しており、免疫機能が低下しているものはおそらく重症感染する。
COVID-19などの病状を緩和するための処置方法は、任意の従来的に許容できる手法で本発明の化合物の1種または複数を使用することを含む。本発明のある特定の好ましい実施形態によれば、本発明の方法で使用される1種化合物または複数の化合物を、それを必要とするヒトなどの哺乳類に投与する。好ましくは、それを必要とする哺乳類は、COVID-19の原因因子、すなわちSARS-CoV-2などのコロナウイルスに感染している。
本発明はまた、有効量の本発明のSARS-CoV-2阻害薬、またはその薬学的に許容できる塩、プロドラッグ、薬学的に活性な代謝産物、もしくは溶媒和物を、SARS-CoV-2に感染するリスクがあるヒトなどの哺乳類に投与することを含む予防方法を含む。ある特定の好ましい実施形態によれば、有効量の1種または複数の本発明の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、プロドラッグ、薬学的に活性な代謝産物、もしくは溶媒和物を、SARS-CoV-2、COVID-19の原因因子に感染するリスクがあるヒトに投与する。本発明の予防方法は、任意の従来的に許容できる手法で本発明における化合物の1種または複数を使用することを含む。
本発明の方法で使用されるある特定の化合物、例えばデキサメタゾン、アジスロマイシンおよびレムデシビルは公知であり、当技術分野で公知の方法により作製することができる。
最近の証拠は、新たなコロナウイルスSARS-CoV-2がCOVID-19の原因因子であることを示している。SARS-CoV-2コロナウイルス、さらには最近決定されたL-およびS-サブタイプのヌクレオチド配列が最近決定されており、公的に利用可能になっている。
SARS-CoV-2ウイルス性活性の阻害薬としての阻害薬化合物の活性は、in vivoおよびin vitroアッセイを含む当技術分野で利用可能な適切な方法のいずれかにより測定することができる。コロナウイルス3C様プロテアーゼ活性(SARS-CoV-2コロナウイルスの3C様プロテアーゼなど)の阻害薬としての本発明の化合物の活性は、in vivoおよびin vitroアッセイを含む当業者に公知の適切な方法のいずれかにより測定することができる。活性測定に適切なアッセイの例には、本明細書に記載の抗ウイルス細胞培養アッセイ、さらには、実験セクションに記載のアッセイなどの本明細書に記載の抗プロテアーゼアッセイが含まれる。
SARS-CoV-2阻害薬化合物ならびにそれらの薬学的に許容できるプロドラッグ、塩、活性な代謝産物、および溶媒和物の投与は、当業者が利用可能な許容できる投与様式のいずれかにより行うことができる。適切な投与様式の実例には、経口、経鼻、肺、非経口、局所、静脈内、注射、経皮、および直腸が含まれる。経口、静脈内、皮下および経鼻送達が好ましい。
SARS-CoV-2阻害剤は、医薬組成物として任意の適切な医薬形態で投与することができる。適切な医薬形態には、錠剤、散剤、カプセル剤、坐剤、懸濁剤、リポソーム剤、およびエアロゾル剤などの固体、半固体、液体、または凍結乾燥製剤が含まれる。SARS-CoV-2阻害剤は、様々な方法のいずれかを使用して液剤として調製することができる。例えば、SARS-CoV-2阻害剤を酸(例えば、1M HCI)で溶解し、十分な体積の水中5%デキストロースの溶液(D5W)で希釈すると、所望の最終濃度のSARS-CoV-2阻害剤(例えば、約15mM)を得ることができる。別法では、約15mMのHCIを含有するD5Wの溶液を使用すると、SARS-CoV-2阻害剤の溶液を適切な濃度で得ることができる。さらに、SARS-CoV-2阻害剤は、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)の1%溶液を使用して懸濁剤として調製することができる。
医薬組成物の適切な医薬形態を調製する許容できる方法は公知であるか、または当業者であればルーチン的に決定することができる。例えば、医薬製剤は、静脈内、経口、非経口、局所、膣内、鼻腔内、気管支内、眼内、耳内、および/または直腸投与のために望ましい製品を得るために、成分の混合、造粒、および錠剤形態が必要な場合には圧縮、または混合、充填および適切な場合には溶解などのステップを含む、医薬化学者の慣用の技法に従って調製することができる。
本発明の医薬組成物はまた、意図されている使用に応じて、適切な添加剤、希釈剤、ビヒクル、および担体、さらには他の薬学的に活性な薬剤を含んでよい。固体または液体の薬学的に許容できる担体、希釈剤、ビヒクル、または添加剤を医薬組成物において用いてよい。例示的な固体担体には、デンプン、ラクトース、硫酸カルシウム二水和物、石膏、スクロース、タルク、ゼラチン、ペクチン、アラビアゴム、ステアリン酸マグネシウム、およびステアリン酸が含まれる。例示的な液体の担体には、シロップ、ラッカセイ油、オリーブ油、生理食塩水、および水が含まれる。担体または希釈剤には、モノステアリン酸グリセリンまたはグリセリルジアセタートなどの適切な長時間放出物質が単独で、またはろうと共に含まれてよい。液体担体を使用する場合、製剤は、シロップ剤、エリキシル剤、乳剤、軟ゼラチンカプセル剤、滅菌注射用液剤(例えば、液剤)、または非水性もしくは水性懸濁剤の形態であり得る。
医薬組成物の用量は、少なくとも治療有効量のSARS-CoV-2阻害剤を含有し得て、好ましくは、1つまたは複数の薬学的投薬量単位から構成される。選択された用量を、SARS-CoV-2関連コロナウイルス活性の阻害により媒介される処置を必要とする哺乳類、例えば、ヒト患者に、例えば、軟膏剤またはクリーム剤として局所で;経口で;例えば、坐剤として直腸で;注射により非経口で;静脈内で;または膣内、鼻腔内、気管支内、耳内、もしくは眼内注入により連続的に、を含む用量を投与する任意の公知か、または適切な方法により投与することができる。患者という用語は、哺乳類、特にヒトを含む動物を意味する。患者に、前記化合物を投与することができる。
「治療有効量」および「有効量」という語句は、処置を必要とする哺乳類などの患者に投与された場合に、SARS-CoV-2ウイルス複製などのコロナウイルス複製の阻害により緩和される損傷または病態を処置するために十分である本発明の薬剤の量を意味することが意図されている。治療有効であろう、本発明の方法で使用される所与のSARS-CoV-2阻害剤の量は、特定のSARS-CoV-2阻害剤、病状およびその重症度、それを必要とする哺乳類のアイデンティティおよび特徴などの因子に応じて変動するはずであり、その量は、当業者であればルーチン的に決定することができる。
本発明の医薬組成物で使用されるSARS-CoV-2阻害剤の実際の投薬量は、使用される特定の薬剤、製剤化される特定の組成物、投与様式および特定部位、ならびに処置を受ける宿主および状態の特性に従って選択されることとなることは分かるであろう。状態の所与のセットについて最適な投薬量は、当業者であれば、従来の投薬量決定試験を使用して確定することができる。経口投与では、例えば、用いられ得る用量は、約0.01~約1000mg/体重kg、好ましくは約0.1~約500mg/体重kg、なおより好ましくは約1~約500mg/体重kgであり、処置の経過中に、適切な間隔で繰り返される。静脈内投薬では、1日あたり最高5グラムの用量を用いてよい。静脈内投与は、日中に間欠的な間隔で、または24時間かけて連続的に行うことができる。
「シトクロムP450阻害量」および「シトクロムP450酵素活性阻害量」という用語は、本明細書で使用される場合、シトクロムP450酵素または特定のシトクロムP450酵素アイソフォームの活性をそのような化合物の存在下で低下させるために必要とされる化合物の量を指す。特定の化合物がシトクロムP450酵素活性を低下させるかどうか、そのように低下させるために必要とされるそのような化合物の量は、当技術分野の通常の技能のものに公知の方法および本明細書に記載の方法により決定することができる。
コロナウイルス複製および転写に必要とされるタンパク質機能は、いわゆる「レプリカーゼ」遺伝子によりコードされる。2つの重複ポリタンパク質がこの遺伝子から翻訳されて、ウイルスプロテアーゼにより広くプロセシングされる。C近位領域は11の保存ドメイン間接合部で、コロナウイルスメインまたは「3C様」プロテアーゼによりプロセシングされる。「3C様」プロテアーゼという名称は、コロナウイルス酵素と周知のピコルナウイルス3Cプロテアーゼとの間の一定の類似性に由来する。これらには、基質選択性、触媒作用における活性部位求核試薬としてのシステインの使用、およびそれらの推定上のポリペプチド折り畳み全体における類似性が含まれる。SARS-CoV-2関連コロナウイルス3C様プロテアーゼのアミノ酸配列とSARS-CoVなどの他の既知のコロナウイルスのものとの比較は、アミノ酸配列がおよそ96%の共有相同性を有することを示す。
プロテアーゼ切断部位における基質のアミノ酸は、NからC末端へと次のとおり:-P3-P2-P1-P1’-P2’-P3’にナンバリングされ、その際、切断はP1とP1’残基との間で生じる(Schechter & Berger、1967)。基質特異性は、P2、P1およびP1’位により主に決定される。コロナウイルスメインプロテアーゼ切断部位特異性は、P1にあるグルタミンおよびP1’にある小さなアミノ酸についての要求で高度保存されている[Journal of General Virology、83、pp.595~599(2002)]。
本発明の化合物を、下の反応スキーム1~6に記載の方法に従って調製することができる。
下に提供するスキームでさらに、本発明の化合物およびそのような化合物を調製する方法を図示および例示する。本発明の範囲は、次の実施例および調製例の範囲により何ら限定されることはないことは理解されるべきである。次の実施例では、単一のキラル中心を有する分子は、単一の鏡像異性体またはラセミ混合物として存在し得る。2つ以上のキラル中心を有する分子は、単一の鏡像異性体、2種の鏡像異性体のラセミか、もしくはその他の混合物として、またはジアステレオ異性体の様々な混合物として存在し得る。そのような鏡像異性体、ラセミ体、およびジアステレオ異性体は、当業者に公知の方法により得る、および/または分離することができる。当業者であれば、ある特定の合成操作で立体中心をエピマー化またはラセミ化することができ、合成条件は、そのようなエピマー化またはラセミ化を促進するか、または阻止するかのいずれかに選択することができることは分かるであろう。
スキーム1は、示されるとおりの式Iの化合物を調製するための合成順序を図示しており、その際、式1の化合物(Thanigaimalai,P.ら、Eur.J.Med.Chem.2013、68、372~384)を、ジエチルエーテル、MTBEまたはTHFなどの反応適合性溶媒中で、n-ブチルリチウムまたはリチウムジイソプロピルアミドなどの適切な有機金属試薬で脱プロトン化されている式2のヘテロアリール化合物で処理して、式3のヘテロアリールケトンを得る。式2の複素環式化合物の性質に応じて、時間、温度、溶媒および有機金属試薬などの特異的な反応条件の選択を調節することができることは、当業者に理解される。そのような脱保護を行うために当業者に周知の方法を使用して、式3の化合物をN-脱保護すると、式4のアミンを得ることができる。多くの場合に、典型的にはジクロロメタン(CHCl)、1,4-ジオキサン、1,2-ジクロロエタン、またはアセトニトリル(CHCN)などの反応適合性溶媒中で、塩化水素、メタンスルホン酸、またはトリフルオロ酢酸などの酸性試薬を使用する。当業者は、式4の化合物が多くの場合に、酸付加塩として得られることが分かるであろう。次いで、式4の化合物を、適切な条件下で式5のカルボン酸化合物で処理することにより、式Iの化合物に変換することができる。式5のカルボン酸化合物は、文献において公知であるか、または当業者に周知の手順を使用して容易に調製することができるかのいずれかである。式4のアミンを式5のカルボン酸化合物とカップリングするための方法は当業者に周知である。例えば、X=ハロゲン原子(すなわち、クロロ)である場合、カルボン酸化合物は酸塩化物として公知であり、反応を塩基の存在下で行って、反応の副生成物として生成する水素ハロゲン化物HXを消費する。適切な塩基の例には、これに限定されないが、N-メチルモルホリン、2,6-ジメチルピリジン、もしくはN,N-ジイソプロピルエチルアミンなどの第三級アミン、または酸化マグネシウム(MgO)、炭酸ナトリウム(NaCO)、もしくは炭酸水素カリウム(KHCO)などの無機塩基が含まれる。適切な溶媒には、これに限定されないが、CHCl、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、またはCHCNが含まれる。X=OHである場合、試薬または試薬の組合せを使用して、式5のカルボン酸化合物の反応を促進することが慣例である。当業者は、任意選択で、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)または(2-ヒドロキシピリジン-N-オキシド)HOPOなどの補助求核試薬の存在下で、例えば、HATUなどのカップリング試薬または1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)もしくはN,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)などのカルボジイミド試薬を使用することを選択することができる。さらに、X=OHである場合、当業者は、多くの場合に前記のものなどの塩基の存在下で、カルボニルジイミダゾール(CDI)、クロロギ酸イソブチルまたはエチルなどの混合カルボキシル/炭酸無水物の形成に適している試薬を使用することを選択することができる。適切な溶媒には、これに限定されないが、CHCl、DMF、THF、またはCHCNが含まれる。X=OHである場合に当業者が一般に使用する別のアプローチは、式5のカルボン酸化合物を、例えばMeCCOClなどのカルボン酸塩化物で、前記などの塩基の存在下で処理して、X=O(O)CCMeである式5の混合されたカルボキシル酸無水物を生成することである。適切な溶媒には、これに限定されないが、CHCl、THF、またはCHCNが含まれる。
Figure 2023533016000015
スキーム2は、示されているとおりの式Iの化合物を調製するための合成順序を図示しており、その際、式4のアミンを適切な条件下で式6のカルボン酸化合物とカップリングさせて、式7の化合物を得る。そのような方法は当業者に周知であり、スキーム1において式4のアミンおよび式5のカルボン酸化合物をカップリングするために詳細に記載されている。スキーム1において式3の化合物をN-脱保護するために記載したとおりの、そのような脱保護を行うために当業者に周知の方法を使用して、式7の化合物をN-脱保護すると、式8のアミンを得ることができる。次いで、式8の化合物を式9のカルボン酸化合物とカップリングさせると、式Iの化合物を得ることができる。式7の化合物を形成するためと同様の合成反応条件を使用して、この変換を実施することができる。
Figure 2023533016000016
スキーム3は、示されているとおりの式Iの化合物を調製するための合成順序を図示しており、その際、式8のアミンを適切な条件下で式10のカルボン酸化合物(式中、R’は、イソプロピルまたはtert-ブチルなどのアルキル基であり得る)とカップリングさせて、式11の化合物を得る。そのような方法は当業者に周知であり、スキーム1において式4のアミンおよび式5のカルボン酸化合物をカップリングするために詳細に記載されている。スキーム1において式3の化合物をN-脱保護するために記載したとおりの、そのような脱保護を行うために当業者に周知の方法を使用して、式11の化合物をN-脱保護すると、式12のアミンを得ることができる。次いで、式12の化合物を式13のカルボン酸化合物(式中、R”C(O)は、R1bの定義に該当する)にカップリングさせると、RがR1bNHC~Cアルキル-の定義内に該当する基である式Iの化合物を得ることができる。この変換は、式11の化合物を形成するためと同様の反応条件を使用して実施することができる。
Figure 2023533016000017
スキーム4は、示されているとおりの式Iの化合物を調製するための合成順序を図示しており、その際、式12のアミンを当業者に周知である適切な反応条件下で、式14のスルホニルクロリド化合物、式15のクロロホルマート、または式16のカルバモイルクロリドと反応させる。反応を塩基の存在下で行って、副生成物として生成した水素ハロゲン化物HXを消費する。適切な塩基の例には、これに限定されないが、N-メチルモルホリンおよびN,N-ジイソプロピルエチルアミンなどの第三級アミンが含まれ、適切な溶媒には、これに限定されないが、CHCl、DMF、THF、またはCHCNが含まれる。このスキームに記載の各反応配列において、R’は、R1bNH-C~Cアルキルのために記載されたとおりのイソプロピルおよびtert-ブチルなどのアルキル基であってよく、部分R”S(O)-、R”OC(O)-および(R”)NC(O)は、本明細書に記載のとおりのR1bの定義内である。
Figure 2023533016000018
スキーム5は、示されているとおりの式Iの化合物を調製するための代替の合成順序を図示している。そのような脱保護を行うために当業者に周知である方法を使用して、スキーム1において式3の化合物をN-脱保護するために記載されているとおりに、式1の化合物(Thanigaimalai,P.ら、Eur.J.Med.Chem.2013、68、372~384)をN-脱保護すると、式17のアミンを得ることができる。次いで、式17の化合物を式5のカルボン酸化合物とカップリングさせると、式18の化合物を得ることができる。この変換は、スキーム1において式4の化合物および式5の化合物をカップリングさせるために記載されたのと同様の条件を使用して実施することができる。次いで、式18の化合物をジエチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)、またはTHFなどの反応適合性溶媒中で、n-ブチルリチウムまたはリチウムジイソプロピルアミドなどの適切な有機金属試薬で脱プロトン化されている式2のヘテロアリール化合物と反応させる。式2の複素環式化合物の性質に応じて、時間、温度、溶媒および有機金属試薬などの特異的な反応条件を調節することができることは、当業者に理解される。
Figure 2023533016000019
スキーム6は、示されているとおりの式3の化合物を調製するための代替の合成順序を図示している。式19の化合物(WO2018/042343)をジエチルエーテル、MTBEまたはTHFなどの反応適合性溶媒中で、n-ブチルリチウムまたはジイソプロピルアミドなどの適切な有機金属試薬で脱プロトン化されている式2のヘテロアリール化合物と反応させる。式2の複素環式化合物の性質に応じて、時間、温度、溶媒および有機金属試薬などの特異的な反応条件を調節することができることは、当業者に理解される。次いで、得られた式20のアルコールを酸化させると、式3の化合物を得ることができる。そのような変換は当業者に周知である。例えば、これは、NaHCOなどの塩基の存在下で、CHClなどの反応適合性溶媒中でデス-マーチンペルヨージナンを使用して実施することができる。
Figure 2023533016000020
当業者は、適切に検討することで、スキーム1から6における結合形成ステップおよび官能基操作の順序のなおさらなる並べ替えを適用することができることが分かるであろう。ステップ順序の選択におけるそのような並べ替えは化学文献において周知であり、当業者は、所望の場合にはさらなるガイダンスのために化学文献を調べることができる。当業者は、様々な変換を行うために保護基および試薬の他の選択を行うことができることを認めるであろう。
実験手順
以下では、様々な本発明の化合物の合成を例示する。本発明の範囲内の追加の化合物を、これらの実施例に例示される方法を単独で、または当技術分野で一般的に公知の技法と組み合わせて使用して調製することができる。これらの調製例および実施例における出発物質はすべて、市販されているか、または当技術分野で公知の方法により、または本明細書に記載のとおりに調製することができる。
反応を空気中で、または酸素もしくは湿気に感受性のある試薬または中間体を使用した場合には、不活性雰囲気(窒素またはアルゴン)下で行った。適切な場合には、反応装置を、動的真空下、ヒートガンを使用して乾燥し、無水溶媒(Aldrich Chemical Company(Milwaukee、Wisconsin)社製のSure-Seal(商標)製品またはEMD Chemicals(Gibbstown、NJ)社製のDriSolv(商標)製品)を使用した。場合によっては、水で次のQC標準:a)ジクロロメタン、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、およびテトラヒドロフランについて<100ppm;b)メタノール、エタノール、1,4-ジオキサン、およびジイソプロピルアミンについて<180ppmが達成されるまで、市販の溶媒を、4Å分子ふるいを充填されたカラムに通過させた。非常に感受性の高い反応では、溶媒を金属ナトリウム、水素化カルシウム、または分子ふるいでさらに処理し、使用直前に蒸留した。他の市販の溶媒および試薬をさらに精製せずに使用した。他の実施例または方法における手順を参照する合成では、反応条件(反応時間および温度)が変化することがある。生成物を一般に、さらなる反応に続けるか、または生物学的試験に掛ける前に真空下で乾燥した。
示される場合、反応を、Biotage InitiatorまたはPersonal Chemistry Emrys Optimizerマイクロ波を使用するマイクロ波照射により加熱した。反応進行を、薄層クロマトグラフィー(TLC)、液体クロマトグラフィー-質量分析法(LCMS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、および/またはガスクロマトグラフィー-質量分析法(GCMS)分析を使用してモニターした。TLCを、蛍光インジケーター(励起波長254nm)を備えたプレコーティングされたシリカゲルプレートで行い、UV光下で、および/またはI、KMnO、CoCl、リンモリブデン酸、および/またはモリブデン酸アンモニウムセリウム染色液を用いて可視化した。LCMSデータを、Agilent 1100シリーズ機器で、Leap Technologiesオートサンプラー、Gemini C18カラム、アセトニトリル/水勾配、およびトリフルオロ酢酸、ギ酸、または水酸化アンモニウム調整剤のいずれかを用いて取得した。カラム溶離液を、ポジティブおよびネガティブイオンモードの両方で100~1200Daを走査するWaters ZQ質量分析計を用いて分析した。他の同様の機器も使用した。HPLCデータは一般に、Agilent 1100シリーズ機器で、表示のカラム、アセトニトリル/水勾配、およびトリフルオロ酢酸または水酸化アンモニウム調整剤を使用して取得した。GCMSデータは、Hewlett Packard 6890オーブンを使用して、HP6890インジェクタ、HP-1カラム(12m×0.2mm×0.33μm)、およびヘリウム担体ガスを用いて取得した。試料を、電子イオン化を使用して50~550Daを走査するHP 5973質量選択検出器で分析した。Isco CombiFlash Companion、AnaLogix IntelliFlash 280、Biotage SP1、またはBiotage Isolera One機器および予めパックされているIsco RediSepまたはBiotage Snapシリカカートリッジを使用する中速液体クロマトグラフィー(MPLC)により、精製を行った。一般にBergerまたはThar機器;ChiralPAK-AD、-AS、-IC、Chiralcel-OD、または-OJカラムなどのカラム;および単独か、またはトリフルオロ酢酸またはプロパン-2-アミンを使用して調整されたメタノール、エタノール、2-プロパノール、またはアセトニトリルとのCO混合物を使用するキラル超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)により、キラル精製を行った。UV検出を使用して、画分収集を作動させた。他の実施例または方法における手順に言及する合成では、精製は変動し得る:一般に、溶離液/勾配で使用される溶媒および溶媒比を、適切なRまたは保持時間が得られるように選択した。
質量分析データを、LCMS分析から報告する。質量分析法(MS)を、大気圧化学イオン化(APCI)、エレクトロスプレーイオン化(ESI)、電子衝撃イオン化(EI)、または電子散乱(ES)イオン化源を介して行った。プロトン核磁気分光法(H NMR)化学シフトは、テトラメチルシランから低磁場側に百万分率で示され、300、400、500、または600MHz Varian、Bruker、またはJeol分光計で記録された。化学シフトは、重水素化溶媒残留ピーク(クロロホルム、7.26ppm;CDHOD、3.31ppm;アセトニトリル-d、1.94ppm;ジメチルスルホキシド-d、2.50ppm;DHO、4.79ppm)を参照して百万分率(ppm、δ)で表される。ピーク形状は、次のとおりに記載される:s、一重線;d、二重線;t、三重線;q、四重線;quin、五重線;m、多重線;br s、幅広一重線;app、明白。分析用SFCデータを、一般に、Berger分析機器で前記のとおりに取得した。旋光データを、1dmセルを使用するPerkinElmerモデル343旋光計で取得した。微量分析はQuantitative Technologies Inc.により行われ、算出値から0.4%以内であった。
別段に特記されていない限り、化学反応を室温(摂氏約23度)で行った。
別段に特記されていない限り、すべての反応物を商業的に得、さらに精製せずに使用するか、または文献に公知の方法を使用して調製した。
「濃縮した」、「蒸発させた」、および「真空中で濃縮した」という用語は、減圧で、回転蒸発器で、60℃未満の浴温度で溶媒を除去することを指す。「min」および「h」という略語は、それぞれ「分」および「時」を表す。「TLC」という用語は薄層クロマトグラフィーを指し、「室温または周囲温度」は18℃~25℃の温度を意味し、「GCMS」はガスクロマトグラフィー-質量分析法を指し、「LCMS」は液体クロマトグラフィー質量分析法を指し、「UPLC」は超高速液体クロマトグラフィーを指し、「HPLC」は高圧液体クロマトグラフィーを指し、「SFC」は超臨界流体クロマトグラフィーを指す。
本明細書において使用される他の略語には:br=ブロード;℃=摂氏温度;d=二重線;dd=二重二重線;ddd=二重線の二重二重線;DMSO=ジメチルスルホキシド;g=グラム;Hz=ヘルツ;L=リットル;M=モル;m=多重線;mg=ミリグラム;MHz=メガヘルツ;mL=ミリリットル、μL=マイクロリットル、mmol=ミリモル;s=一重線が含まれる。
水素化は、加圧水素ガス下、Parrシェーカー内で、または完全水素および1~2mL/分の間の流速で、指定された温度にて、Thales-nano Hキューブフロー式水素化装置内で実施することができる。
HPLC、UPLC、LCMS、GCMS、およびSFC保持時間は、手順に記述されている方法を使用して測定した。
一部の実施例では、本発明のある特定の化合物の鏡像異性体またはジアステレオ異性体を分離するために、キラル分離を実施した(一部の実施例では、分離された鏡像異性体は、それらの溶離の順序に従って、ENT-1およびENT-2と指定され;同様に、分離されたジアステレオ異性体は、それらの溶離の順序に従って、DIAST-1およびDIAST-2と指定される)。一部の実施例では、鏡像異性体の旋光性を、旋光計を使用して測定した。その観察された回転データ(またはその特異的回転データ)に従って、時計回りの回転を伴う鏡像異性体を(+)-鏡像異性体と指定し、反時計回りの回転を伴う鏡像異性体を(-)-鏡像異性体と指定した。ラセミ化合物は、描出もしくは記載の立体化学の非存在により、または構造に隣接する(+/-)の存在により示され;後者の場合には、示される立体化学は、ラセミ混合物を構成する2つの鏡像異性体の一方のみを表している。
後記の化合物および中間体を、ACD/ChemSketch 2019.1.1、File Version C05H41、Build 110712(Advanced Chemistry Development,Inc.、Toronto、Ontario、Canada)と共に提供された命名規則を使用して命名した。ACD/ChemSketch 2019.1.1と共に提供された命名規則は当業者に周知であり、ACD/ChemSketch 2019.1.1と共に提供される命名規則は一般に、有機化学の学術名に対するIUPAC(国際純正および応用化学連合)の推奨およびCASインデックスのルールと適合すると考えられる。
本明細書における化合物の一部のH NMRスペクトルは、アミドおよび/またはカルバマート官能基の存在により回転異性体の混合物を示し、1つよりも多い回転異性体の存在を反映するように作表されている。
(実施例1)
(6S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-5-{(2S)-3-メチル-2-[(メチルスルホニル)アミノ]ブタノイル}-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボキサミド(1)
Figure 2023533016000021
ステップ1. tert-ブチル{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}カルバマート(C2)の合成。
ヘキサン中のn-ブチルリチウムの溶液(2.5M;20.9mL、52.2mmol)を、テトラヒドロフラン(120mL)中の1,3-ベンゾチアゾール(8.06g、59.6mmol)の-78℃溶液に滴下添加した。反応混合物を2時間撹拌した後に、テトラヒドロフラン(70mL)中のtert-ブチル{(2S)-1-[メトキシ(メチル)アミノ]-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}カルバマート(C1;Hoffman,R.L.ら、PCT国際出願2005113580、2005年12月1日およびThanigaimalai,P.ら、Eur.J.Med.Chem.2013、68、372~384を参照されたい;4.70g、14.9mmol)の溶液を-78℃反応混合物に添加し、撹拌を3時間継続した。この時点でのLCMS分析はC2の変換を示した:LCMS m/z 390.2[M+H]+。飽和塩化アンモニウム水溶液を添加し、得られた混合物を0℃で20分間撹拌し、その後すぐに、酢酸エチルで希釈し、水および飽和塩化ナトリウム水溶液で順に洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%~100%酢酸エチル、次いで、C2が溶離するまで100%酢酸エチル)により、C2を薄黄色の固体として得た。収量:4.20g、10.8mmol、72%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.20 - 8.15 (m, 1H), 8.01 - 7.97 (m, 1H), 7.61 - 7.52 (m, 2H), 5.81
(br d, J = 8 Hz, 1H), 5.65 - 5.55 (m, 1H), 5.54 - 5.45 (m, 1H), 3.44 - 3.36 (m,
2H), 2.72 - 2.59 (m, 2H), 2.23 - 2.04 (m, 3H), 1.45 (s, 9H).
ステップ2. tert-ブチル(6S)-6-({(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシラート(C3)の合成。
トリフルオロ酢酸(0.41mL、5.3mmol)をジクロロメタン(1.4mL)中のC2(83.0mg、0.213mmol)の0℃溶液に添加した。得られた混合物を0℃で75分間撹拌し、その後すぐに真空中で濃縮した。残留物を0℃でN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.111mL、0.637mmol)で処理した。別の容器内で、(6S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(51.4mg、0.213mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU;89.1mg、0.234mmol)、および1滴のN,N-ジイソプロピルエチルアミンをN,N-ジメチルホルムアミド(0.5mL)中で合わせた。得られた溶液を、脱保護C2の0℃溶液に添加し、次いで、終夜、室温に加温した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、10%硫酸水素カリウム水溶液、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和塩化ナトリウム水溶液で順に洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中0%~100%酢酸エチル)により、C3を固体として得た。収量:85mg、0.166mmol、78%。LCMS m/z 513.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ [8.60 - 8.46 (m)および7.91
- 7.78 (m), 合計1H], 8.16 (d, J =
8.0 Hz, 1H), 7.96 (br d, J = 8 Hz, 1H), 7.60 - 7.48 (m, 2H), [6.93 - 6.75 (m)および6.35 - 6.20 (m), 合計1H], 5.89 - 5.70 (m, 1H), 4.52 - 4.32 (m, 1H), 3.64 - 3.44 (m, 1H),
3.44 - 3.31 (m, 2H), 3.19 (d, J = 10.3 Hz, 1H), 2.68 - 2.47 (m, 2H), [2.45 -
2.17 (m)および2.17 - 1.74 (m), 合計5H], 1.44 (s, 9H), 0.67 - 0.44 (m, 4H).
ステップ3. (6S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-5-{(2S)-3-メチル-2-[(メチルスルホニル)アミノ]ブタノイル}-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボキサミド(1)の合成。
トリフルオロ酢酸(0.18mL、2.3mmol)をジクロロメタン(1.4mL)中のC3(48mg、94μmol)の0℃溶液に添加した。得られた混合物を1時間、0℃で撹拌し、その後すぐに真空中で濃縮し、0℃でN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(48.9uL、0.281mmol)で処理した。別の容器内で、N-(メタンスルホニル)-L-バリン(18.3mg、93.7μmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU;39.2mg、0.103mmol)、および1滴のN,N-ジイソプロピルエチルアミンをN,N-ジメチルホルムアミド(0.5mL)中で合わせ;得られた溶液を脱保護C3の0℃溶液に添加した。反応混合物を終夜、室温に加温し、その後すぐに酢酸エチルで希釈し、10%硫酸水素カリウム水溶液、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和塩化ナトリウム水溶液で順に洗浄した。次いで、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、逆相HPLC(カラム:Waters Sunfire C18、19×100mm、5μm;移動相A:0.05%トリフルオロ酢酸を含有する水;移動相B:0.05%トリフルオロ酢酸を含有するアセトニトリル;勾配:8.5分かけて20%~60%B、次いで、0.5分かけて60%~95%B、次いで、1.0分間は95%B;流速:25mL/分)を使用して精製して、(6S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-5-{(2S)-3-メチル-2-[(メチルスルホニル)アミノ]ブタノイル}-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボキサミド(1)を得た。収量:23.4mg、39.7μmol、42%。LCMS m/z 590.5 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ [9.32 (br d, J = 5.0 Hz)および8.01 - 7.91 (m), 合計1H],
[8.22 (br d, J = 7.9 Hz)および8.17
(br d, J = 7.6 Hz), 合計1H], 7.98
(br d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.64 - 7.50 (m, 2H), 5.88 - 5.68 (m, 2H), [5.46 - 5.32
(m)および5.24 (d, J = 9.6 Hz), 合計1H], [4.76 - 4.67 (m)および4.54 (dd, J = 8.3, 3.2 Hz), 合計1H], [3.91 (dd, J = 9.6, 5.4 Hz)および3.80 (dd, J = 9.6, 4.0 Hz), 合計1H], [3.63 - 3.44 (m)および3.44 - 3.33 (m), 合計4H], [3.04 - 2.96 (m)および2.82 - 2.71 (m), 合計1H],
[2.94 (s)および2.88 (s), 合計3H], [2.62 - 2.44 (m)および2.43 - 2.35 (m), 合計2H], 2.27 - 1.88 (m, 5H, 推定;水ピークにより一部不明確), 1.09 - 1.02 (m, 3H), [0.94 (d, J = 6.7 Hz)および0.88 (d, J = 6.7 Hz), 合計3H], 0.76 - 0.54 (m, 4H).
(実施例2)
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[(4-メトキシ-1H-インドール-2-イル)カルボニル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(2)
Figure 2023533016000022
ステップ1. tert-ブチル(1R,2S,5S)-2-({(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート(C4)の合成。
トリフルオロ酢酸(0.41mL、5.3mmol)を、ジクロロメタン(1.4mL)中のC2(83mg、0.21mmol)の0℃溶液に添加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、その後すぐに、LCMS分析は脱保護が完了したことを示した:LCMS m/z 290.1 [M+H]+。真空中で濃縮して、アミンのトリフルオロ酢酸塩を得、それをN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.111mL、0.637mmol)で処理した。別のバイアル内で、N,N-ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の(1R,2S,5S)-3-(tert-ブトキシカルボニル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸(54.4mg、0.213mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU;89.1mg、0.234mmol)、および1滴のN,N-ジイソプロピルエチルアミンの混合物を、溶液が得られるまで室温で撹拌した。この溶液をアミン塩の0℃溶液に添加し、反応混合物を終夜、室温に加温した。酢酸エチルを添加し、得られた混合物を10%硫酸水素カリウム水溶液、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和塩化ナトリウム水溶液で順に洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%~100%酢酸エチル)により、C4を透明な黄色の油状物として得た。収量:93mg、0.18mmol、86%。LCMS m/z 527.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ [8.34 - 8.27 (m)および7.73
(d, J = 7.8 Hz), 合計1H], 8.21 -
8.15 (m, 1H), 7.97 (br d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.62 - 7.51 (m, 2H), [6.29 - 6.14
(m), 5.94 - 5.78 (m),および5.78 -
5.69 (m), 合計2H], [4.16 (s)および4.08 (s), 合計1H], 3.73 - 3.63 (m, 1H), [3.58 (d, AB四重線の成分, J = 11.5 Hz)および3.45
(d, J = 11.2 Hz), 合計1H], 3.43 -
3.34 (m, 2H), 2.70 - 2.55 (m, 2H), 2.31 - 1.97 (m, 3H), 1.57 - 1.31 (m, 2H),
[1.39 (s)および1.38 (s), 合計9H], [1.03 (s)および1.02 (s), 合計3H],
[0.92 (s)および0.91 (s), 合計3H].
ステップ2. (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[(4-メトキシ-1H-インドール-2-イル)カルボニル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(2)の合成。
トリフルオロ酢酸(0.18mL、2.3mmol)をジクロロメタン(1.4mL)中のC4(50mg、95μmol)の0℃溶液に添加した。反応混合物を0℃で1.5時間撹拌した後に、LCMS分析は、脱保護物質の存在を示した:LCMS m/z 427.3 [M+H]+。反応混合物を真空中で濃縮し、0℃に冷却し、N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(49.6μL、0.285mmol)で処理した。この0℃混合物に、N,N-ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の4-メトキシ-1H-インドール-2-カルボン酸(18.2mg、95.2μmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU;39.7mg、0.104mmol)、および1滴のN,N-ジイソプロピルエチルアミンの溶液を添加した。2時間後に、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、10%硫酸水素カリウム水溶液、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和塩化ナトリウム水溶液で順に洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。逆相HPLC(カラム:Waters Sunfire C18、19×100mm、5μm;移動相A:0.05%トリフルオロ酢酸を含有する水;移動相B:0.05%トリフルオロ酢酸を含有するアセトニトリル;勾配:8.5分かけて30%~70%B、次いで、0.5分かけて70%~95%B、次いで、1.0分間は95%B;流速:25mL/分)により精製して、(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[(4-メトキシ-1H-インドール-2-イル)カルボニル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(2)を得た。収量:18.4mg、30.7μmol、32%。LCMS m/z 600.5 [M+H]+。保持時間:2.91分(カラム:Waters Atlantis C18、4.6×50mm、5μm;移動相A:0.05%トリフルオロ酢酸を含有する水;移動相B:0.05%トリフルオロ酢酸を含有するアセトニトリル;勾配:4.0分かけて5%~95%B、次いで、1.0分間は95%B;流速:2mL/分)。
(実施例3)
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(3)
Figure 2023533016000023
ステップ1. (3S)-3-[(2S)-2-アミノ-3-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-オキソプロピル]ピロリジン-2-オン、塩酸塩(C5)の合成。
ジクロロメタン(4mL)中のC2(230mg、0.591mml)の溶液を1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4M;1.48mL、5.92mmol)で、続いて、酢酸エチル(0.3mL)で処理した。反応混合物を1時間、室温で撹拌し、その後すぐに、真空中で濃縮した。残留物をジエチルエーテルで摩砕して、C5を明黄色の固体として得た。収量:定量と推定。LCMS m/z 290.2 [M+H]+
ステップ2. メチル(1R,2S,5S)-3-[N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシラート(C6)の合成。
N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-バリン(4.23g、19.5mmol)、メチル(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシラート、塩酸塩(4.00g、19.4mmol)およびN,N-ジメチルホルムアミド(97mL)の0℃混合物をO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU;8.13g、21.4mmol)で処理した。反応混合物を5分間撹拌した後に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(8.47mL、48.6mmol)を添加し、撹拌を0℃で2時間継続した。次いで、反応混合物をクエン酸水溶液(1N;20mL)および水(40mL)で希釈し、2分間撹拌し、酢酸エチル(250mL)で希釈した。有機層を水(3×150mL)で洗浄し、合わせた水層を酢酸エチル(100mL)で抽出した。次いで、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%~100%酢酸エチル)により、C6をゴム状物として得た。収量:5.80g、15.7mmol、81%。LCMS m/z 369.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 5.06 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 4.45 (s, 1H), 4.12 (dd, J = 9.7, 7.8 Hz,
1H), 3.95 (d, AB四重線の成分, J =
10.2 Hz, 1H), 3.86 (dd, ABX系の成分,
J = 10.1, 4.8 Hz, 1H), 3.74 (s, 3H), 2.04 - 1.93 (m, 1H), 1.50 - 1.41 (m, 2H),
1.40 (s, 9H), 1.05 (s, 3H), 1.00 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.95 (d, J = 6.8 Hz, 3H),
0.93 (s, 3H).
ステップ3. (1R,2S,5S)-3-[N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸(C7)の合成。
水酸化リチウム水溶液(1M;8.14mL、8.14mmol)を、テトラヒドロフランおよびメタノールの混合物(1:1、30mL)中のC6(2.00g、5.43mmol)の0℃溶液に滴下で添加した。反応混合物を0℃で2時間、次いで、室温で4時間撹拌し、その後すぐに、水酸化リチウム水溶液(1M;1.67mL、1.67mmol)を添加し、撹拌を15分間継続した。水酸化リチウム水溶液(1M;3mL、3mmol)をもう一度添加し;さらに15分後に、反応pHを、1M塩酸の添加により3に調節した。得られた混合物を水(30mL)で希釈し、水層を酢酸エチル(2×75mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、C7をオフホワイト色の固体として得た。収量:1.90g、5.36mmol、99%。LCMS m/z 355.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)
δ 12.60 (br s, 1H), 7.03 (d, J
= 8.6 Hz, 1H), 4.10 (s, 1H), 3.98 (d, J = 10.3 Hz, 1H), 3.80 (dd, J = 9, 9 Hz,
1H), 3.74 (dd, J = 10.3, 5.3 Hz, 1H), 1.93 - 1.81 (m, 1H), 1.54 - 1.46 (m, 1H),
1.41 - 1.35 (m, 1H), 1.34 (s, 9H), 1.01 (s, 3H), 0.90 - 0.83 (m, 9H).
ステップ4. tert-ブチル{(2S)-1-[(1R,2S,5S)-2-({(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル]-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル}カルバマート(C8)の合成。
N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)中のC7(80.8mg、0.228mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU;86.7mg、0.228mmol)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(54μL、0.31mmol)の0℃溶液に、C5(60mg、0.18mmol)を添加した。N,N-ジイソプロピルエチルアミン(54μL、0.31mmol)を添加し、反応混合物を撹拌し、終夜、室温に加温した。次いで、酢酸エチルで希釈し、10%硫酸水素カリウム水溶液、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和塩化ナトリウム水溶液で順に洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%~100%酢酸エチル)により、C8を油状物として得た。収量:91mg、0.14mmol、78%。LCMS m/z 626.4 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d), 特徴的ピーク: δ [8.34 (d, J =
7.1 Hz)および7.78 (d, J = 7.3 Hz),
合計1H], 8.21 - 8.13 (m, 1H),
7.98 (br d, J = 8 Hz, 1H), 7.62 - 7.49 (m, 2H), [5.96 - 5.77 (m)および5.15 (d, J = 9.4 Hz), 合計2H], 3.98 - 3.85 (m, 2H), 3.42 - 3.27 (m,
2H), [2.77 - 2.65 (m)および2.64 -
2.53 (m), 合計2H], 2.25 - 1.89
(m, 4H), 1.40 (s, 9H), 1.08 - 1.01 (m, 3H), 1.00 - 0.87 (m, 9H).
ステップ5. (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(3)の合成。
1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4M;0.364mL、1.46mmol)を、ジクロロメタン(1mL)中のC8(91mg、0.14mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌し、その後すぐに、1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4M、0.1mL、0.4mmol)を再び添加した。撹拌をさらに2時間継続し、次いで、反応混合物を真空中で濃縮し、ジクロロメタン(1mL)に溶解し、0℃に冷却した。これに、トリエチルアミン(60.5μL、0.434mmol)を、続いて、塩化メタンスルホニル(12.4μL、0.160mmol)を添加し、反応混合物を0℃で2.5時間撹拌した。次いで、10%硫酸水素カリウム水溶液と酢酸エチルとの間で分配し;有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%~100%酢酸エチル)により、(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(3)を白色の固体として得た。収量:18mg、30μmol、21%。LCMS m/z 604.5 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d), 特徴的ピーク: δ [9.50 (br d, J =
4.8 Hz)および8.01 - 7.91 (m), 合計1H], [8.22 (d, J = 8.0 Hz), 8.17 (d, J =
7.8 Hz), 合計1H], 7.98 (br d, J =
7.8 Hz, 1H), 7.64 - 7.50 (m, 2H), 5.92 - 5.79 (m, 1H), [5.77 - 5.69 (m)および5.21 (d, J = 9.7 Hz), 合計1H], [4.41 (s)および4.22 (s), 合計1H],
3.96 - 3.79 (m, 2H), [3.75 (dd, J = 9.8, 3.1 Hz)および3.69 (d, J = 10.1 Hz), 合計1H], [3.56 (d, J = 12.2 Hz)および3.50 (ddd, J = 10, 10, 6.5 Hz), 合計1H], [3.45 - 3.29 (m)および3.14 - 3.03 (m), 合計2H],
2.88 (s, 3H), [2.64 - 2.47 (m)および2.45 - 2.36 (m), 合計2H],
1.60 - 1.46 (m, 2H), 1.12 - 0.92 (m, 9H), [0.89 (d, J = 6.7 Hz)および0.79 (d, J = 6.7 Hz), 合計3H].
(実施例4)
(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(4)
Figure 2023533016000024
Figure 2023533016000025
ステップ1. メチル(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-L-バリル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシラート、塩酸塩(C9)の合成。
1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4M;15mL、60mmol)を、酢酸エチル(50mL)中のC6(1.00g、2.71mmol)の0℃溶液に添加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌し、その後、追加の1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4M;10mL、40mmol)を添加し、撹拌を0℃で3時間、次いで、室温で1時間継続した。次いで、反応混合物を1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4M;10mL、40mmol)およびメタノール(15mL)で処理し、終夜室温で撹拌した。真空中での濃縮により、C9をゴム状物として得、それをそのまま、次のステップに進めた。LCMS
m/z 269.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.24 (br s, 3H), 4.27 (s, 1H), 3.81 - 3.61
(m, 3H), 3.67 (s, 3H), 2.21 - 2.06 (m, 1H), 1.63 - 1.55 (m, 1H), 1.49 (d, AB四重線の成分, J = 7.6 Hz, 1H), 1.09 - 0.88 (m,
12H).
ステップ2. メチル(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシラート(C10)の合成。
塩化メタンスルホニル(0.223mL、2.88mmol)をジクロロメタン(30mL)中のC9(先行するステップから;≦2.71mmol)およびトリエチルアミン(1.10mL、7.89mmol)の0℃溶液に滴下添加した。反応混合物を2時間、0℃で撹拌した後に、塩酸(1M;20mL、20mmol)で希釈し、ジクロロメタン(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%~100%酢酸エチル)により精製して、C10を透明なゴム状物として得た。収量:667mg、1.92mmol、2ステップで71%。LCMS m/z 347.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)
δ 7.34 (d, J = 8.8 Hz, 1H),
4.22 (s, 1H), 3.81 - 3.70 (m, 3H), 3.65 (s, 3H), 2.82 (s, 3H), 1.93 - 1.81 (m,
1H), 1.61 - 1.53 (m, 1H), 1.43 (d, AB四重線の成分, J = 7.6 Hz, 1H), 1.01 (s, 3H), 0.95 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.93 -
0.89 (m, 6H).
ステップ3. (1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸(C11)の合成。
水酸化リチウム一水和物(162mg、3.85mmol)をテトラヒドロフラン、メタノール、および水(3:3:1、19mL)の混合物中のC10(667mg、1.92mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した後に、1M塩酸の添加により、pH3~4に調節した。得られた混合物を酢酸エチル(2×40mL)で、さらにジクロロメタン(30mL)で抽出し;合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、C11を固体として得た。収量:550mg、1.65mmol、86%。LCMS m/z 333.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)
δ 12.66 (br s, 1H), 7.30 (d, J
= 8.9 Hz, 1H), 4.14 (s, 1H), 3.80 - 3.69 (m, 3H), 2.81 (s, 3H), 1.94 - 1.82 (m,
1H), 1.57 - 1.50 (m, 1H), 1.41 (d, AB四重線の成分, J = 7.6 Hz, 1H), 1.02 (s, 3H), 0.96 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.93 -
0.88 (m, 6H).
ステップ4. 4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-チオール(C12)の合成。
N,N-ジメチルホルムアミド(220mL)中の2-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)アニリン(20.0g、112mmol)の溶液に、カルボノジチオ酸カリウムO-エチル(39.4g、246mmol)を添加した。反応混合物を終夜120℃で加熱し、その後すぐに、LCMS分析はC12の存在を示した:LCMS m/z 236.0 [M+H]+。反応混合物を室温に冷却した後に、水(1.0L)で希釈し、得られた溶液を塩酸(1M;200mL、200mmol)で処理した。沈澱した固体を濾過により単離し、酢酸エチルに溶解し、硫酸マグネシウム上で乾燥した、濾過し、真空中で濃縮して、C12を淡ピンク色の固体として得た。収量:18.0g、76.5mmol、68%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.89 (br s, 1H), 7.65 - 7.56 (m, 2H), 7.37 (dd, J = 8, 8 Hz, 1H).
ステップ5. 4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール(C13)の合成。
鉄粉(37.4g、670mmol)を、酢酸(450mL)中のC12(18.2g、77.4mmol)の110℃溶液に少しずつ添加した。反応混合物を110℃で3時間撹拌した後に、LCMS分析はC13の存在を示した:LCMS m/z 204.0 [M+H]+。反応混合物を室温に冷却し、濾過し;濾液を真空中で濃縮した。残留物を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で、さらに飽和塩化ナトリウム水溶液で順に洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%~20%酢酸エチル)により、C13を固体として得た。収量:12.5g、61.5mmol、79%。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.19 (s, 1H), 8.18 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 7.6 Hz, 1H),
7.54 (dd, J = 8, 8 Hz, 1H).
ステップ6. tert-ブチル{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}カルバマート(C14)の合成。
n-ブチルリチウムの溶液(2.5M;18.6mL、46.5mmol)を、テトラヒドロフラン(130mL)中のC13(10.8g、53.2mmol)の-78℃溶液に滴下添加した。反応混合物を-78℃で1時間撹拌し、その後すぐに、テトラヒドロフラン(36mL)中のC1(4.20g、13.3mmol)の溶液を-78℃で添加した。1時間後に、反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によりクエンチし、0℃で20分間撹拌した。次いで、酢酸エチルで希釈し、水および飽和塩化ナトリウム水溶液で順に洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%~100%酢酸エチル)により、C14を白色の固体として得た。収量:4.40g、9.62mmol、72%。LCMS m/z 458.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.20 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.64 (dd, J =
8, 8 Hz, 1H), 5.75 (br s, 1H), 5.66 - 5.55 (m, 2H), 3.48 - 3.36 (m, 2H), 2.75 -
2.60 (m, 2H), 2.35 - 2.16 (m, 2H), 2.12 - 2.00 (m, 1H), 1.45 (s, 9H).
ステップ7. (1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(4)の合成。
1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4M;1.1mL、4.4mmol)を、ジクロロメタン(1mL)中のC14(100mg、0.219mmol)の0℃溶液に添加し;10分後、メタノールを添加して、存在する固体を溶解し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、真空中で濃縮し、N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.190mL、1.09mmol)で処理した。別のバイアル内で、C11(72.7mg、0.219mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU;91.4mg、0.240mmol)、および1滴のN,N-ジイソプロピルエチルアミンをN,N-ジメチルホルムアミド中で合わせ;得られた溶液を脱保護C14の0℃溶液に滴下添加した。反応混合物を室温に加温し、1時間撹拌し、その後すぐに、酢酸エチルで希釈し、水で、さらに飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%~100%酢酸エチル)により、(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(4)を薄茶色の固体として得た。収量:35mg、52μmol、24%。LCMS m/z 672.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d), 特徴的ピーク: δ [9.34 (br d, J =
5.0 Hz)および7.93 - 7.85 (m), 合計2H], 8.19 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.63 (dd, J
= 8, 8 Hz, 1H), [6.17 (s)および5.94
(s), 合計1H], [5.80 (ddd, J = 11.6,
7.2, 2.8 Hz), 5.74 - 5.63 (m),および5.38 (d, J = 9.7 Hz), 合計2H], [4.47 (s)および4.26
(s), 合計1H], 3.95 - 3.86 (m,
1H), [3.83 (dd, J = 12.3, 5.4 Hz)および3.79 - 3.65 (m), 合計2H],
[3.56 (d, J = 12.2 Hz)および3.48
(ddd, J = 9.6, 9.6, 6.8 Hz), 合計1H],
3.43 - 3.31 (m, 1H), [3.10 - 3.00 (m)および2.78 - 2.67 (m), 合計1H],
2.84 (s, 3H), 2.62 - 2.48 (m, 1H), [2.39 (dd, J = 14.2, 3.6, 3.4 Hz)および2.29 (ddd, J = 14.0, 9.0, 3.0 Hz), 合計1H], [1.09 - 1.04 (m)および1.02 (d, J = 6.7 Hz), 合計6H], [0.96 (s)および0.95 (s), 合計3H],
[0.89 (d, J = 6.7 Hz)および0.76
(d, J = 6.8 Hz), 合計3H].
(実施例5)
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(5)
Figure 2023533016000026
ステップ1. (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-L-バリル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド、塩酸塩(C15)の合成。
1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4M;1.21mL、4.84mmol)を、ジクロロメタン(3mL)中のC8(303mg、0.484mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した後に、LCMS分析はC15への変換を示した:LCMS m/z 526.3 [M+H]+。溶媒を真空中での濃縮により除去し、残留物をジエチルエーテルで摩砕して、C15を黄色の固体として得た。収量:250mg、0.445mmol、92%。
ステップ2. (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(5)の合成。
ジクロロメタン(0.4mL)中のC15(20mg、36μmol)の0℃溶液に、トリエチルアミン(15.8μL、0.113mmol)を、続いて、トリフルオロ無水酢酸(5.1μL、36μmol)を添加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌し、その後すぐに、メタノール(2mL)で処理し、さらに15分間撹拌し、真空中で濃縮した。逆相HPLC(カラム:Waters Sunfire C18、19×100mm、5μm;移動相A:0.05%トリフルオロ酢酸(v/v)を含有する水;移動相B:0.05%トリフルオロ酢酸(v/v)を含有するアセトニトリル;勾配:8.5分かけて30%~60%B、次いで、0.5分かけて60%~95%B、次いで、1,0分間は95%B;流速:25mL/分)により精製して、(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(5)を得た。収量:5.6mg、9.0μmol、25%。LCMS m/z 622.7 [M+H]+。保持時間:3.01分(分析条件。カラム:Waters Atlantis C18、4.6×50mm、5μm;移動相A:0.05%トリフルオロ酢酸(v/v)を含有する水;移動相B:0.05%トリフルオロ酢酸(v/v)を含有するアセトニトリル;勾配:4.0分かけて5%~95%B、次いで、1.0分間は95%B;流速:2mL/分)。
実施例5の代替合成
(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(5)
Figure 2023533016000027
ステップ1. (3S)-3-[(2S)-2-アミノ-3-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-3-オキソプロピル]ピロリジン-2-オン、塩酸塩(C5)の合成。
ジクロロメタン(26mL)中のC2(1.5g、3.8mmol)の溶液を1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4M;9.6mL、38mmol)で、続いて、メタノール(およそ1mL)で処理して、可溶化を促進した。反応混合物を室温で1時間撹拌した後に、真空中で濃縮し;ジエチルエーテルでの残留物の摩砕により、C5を明黄色の固体として得た。収量:1.11g、3.41mmol、90%。LCMS m/z 290.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.30 - 8.24 (m, 1H), 8.22 - 8.16 (m, 1H),
7.75 - 7.64 (m, 2H), 5.34 (dd, J = 10.0, 2.3 Hz, 1H), 3.51 - 3.37 (m, 2H), 3.11
- 2.98 (m, 1H), 2.56 (ddd, J = 15.2, 4.7, 2.3 Hz, 1H), 2.51 - 2.41 (m, 1H),
2.10 - 1.89 (m, 2H).
ステップ2. メチル(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-L-バリル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシラート、塩酸塩(C9)の合成。
1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4M;17.3mL、69.2mmol)を、ジクロロメタン(28mL)中のC6(2.55g、6.92mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で1.5時間撹拌し、その後すぐに、1,4-ジオキサン中の追加の塩化水素(4M;3mL、12mmol)を添加した。45分後に、1,4-ジオキサン中の塩化水素(4M;10mL、40mmol)を再び添加し;45分後に、メタノール(5mL)を添加して、可溶化を補助した。さらに30分後に、反応混合物を真空中で濃縮した。残留物をジエチルエーテルで摩砕して、C9を白色の固体(2.39g)としてとして得た。LCMS m/z 269.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 4.45 (s, 1H), 4.06 (d, J = 4.9 Hz, 1H),
3.89 (dd, J = 10.5, 5.3 Hz, 1H), 3.77 - 3.72 (m, 1H), 3.75 (s, 3H), 2.36 - 2.24
(m, 1H), 1.62 (dd, ABX系の成分, J =
7.5, 5.2 Hz, 1H), 1.55 (d, AB四重線の成分, J = 7.5 Hz, 1H), 1.16 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 1.09 (s, 3H), 1.04 (d,
J = 6.9 Hz, 3H), 1.01 (s, 3H).
ステップ3. メチル(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシラート(C16)の合成。
トリエチルアミン(1.55mL、11.1mmol)をジクロロメタン(37mL)中のC9(1.0g、3.3mmol)の0℃溶液に添加し、続いて、トリフルオロ酢酸無水物(0.57mL、4.0mmol)を30分かけて滴下添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、その後、ジクロロメタン(100mL)で希釈し、10%硫酸水素カリウム水溶液(50mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(30mL)で連続して洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、C16を明黄色の油状物として得た。収量:1.2g、3.3mmol、定量的。LCMS m/z 365.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.04 (br d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.54 (dd,
J = 8.9, 6.3 Hz, 1H), 4.46 (s, 1H), 3.91 (dd, J = 10.1, 5.0 Hz, 1H), 3.80 -
3.73 (m, 1H), 3.76 (s, 3H), 2.25 - 2.13 (m, 1H), 1.55 - 1.47 (m, 2H), 1.09 -
1.03 (m, 6H), 0.94 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.92 (s, 3H).
ステップ4. (1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボン酸(C17)の合成。
濃塩酸(0.57mL、6.6mmol)を、酢酸(40.8mL)および水(8.2mL)の混合物中のC16(1.25g、3.43mmol)の溶液に添加した。反応混合物を3日間55℃で加熱し、その後、水(50mL)と酢酸エチル(100mL)との間で分配した。水層を酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、C17を白色の泡状物として得た。収量:1.00g、2.85mmol、83%。LCMS m/z 351.2 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d), 特徴的ピーク: δ 4.56
- 4.44 (m, 2H), 2.24 - 2.12 (m, 1H), [1.66 (d, AB四重線の成分,
J = 7.5 Hz)および1.59 - 1.47 (m), 計2H], 1.10 - 1.01 (m, 6H), 0.96 - 0.91 (m, 6H).
ステップ5. (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(5)の合成。
アセトニトリル(15mL)中のC17(1.00g、2.85mmol)の0℃溶液に、C5(935mg、2.87mmol)を、続いて、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU;1.20g、3.16mmol)を添加した。次いで、4-メチルモルホリン(870mg、8.60mmol)を滴下添加し、反応混合物を撹拌し、氷浴を溶かしながら2時間かけて室温にゆっくり加温した。揮発性物質を真空中で除去し、残留物を酢酸エチル(120mL)に溶解し、10%硫酸水素カリウム水溶液(50mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)で順に洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによる繰返しの精製(勾配:ジクロロメタン中0%~10%メタノール;勾配:ヘプタン中20%~100%酢酸エチル;勾配:ジクロロメタン中0%~60%酢酸エチル)により、(1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(5)を白色の固体として得た。収量:390mg、0.627mmol、22%。LCMS m/z 622.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 9.06 (br d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.25 - 8.17
(m, 1H), 8.16 - 8.08 (m, 1H), 7.68 - 7.56 (m, 2H), 5.77 (ddd, J = 11.4, 7.9,
3.4 Hz, 1H), 4.41 (s, 1H), 4.29 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 3.97 (d, J = 3.1 Hz, 2H),
3.40 - 3.3 (m, 2H, 推定;溶媒ピークにより一部不明確), 2.90 - 2.78 (m, 1H), 2.56 - 2.45 (m, 1H), 2.25 - 2.03 (m, 4H),
1.57 (dt, J = 7.6, 3.1 Hz, 1H), 1.49 (d, AB四重線の成分. J = 7.7 Hz, 1H), 1.08 - 1.04 (m, 3H), 1.03 (d, J = 6.8 Hz, 3H),
1.00 - 0.95 (m, 6H).
(実施例6)
tert-ブチル{(2S)-1-[(1R,2S,5S)-2-({(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル]-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル}カルバマート(6)
Figure 2023533016000028
ジクロロメタン(2.8mL)中のC4(150mg、0.285mmol)の溶液を1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4M;0.712mL、2.85mmol)で処理し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、真空中で濃縮し、N,N-ジメチルホルムアミド(2.5mL)に溶解し、0℃に冷却した。別のフラスコ内で、N,N-ジメチルホルムアミド(0.5mL)中のN-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチル-L-バリン(65.9mg、0.285mmol)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU;108mg、0.284mmol)、および1滴のN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.149mL、0.855mmol)を0℃で20分間撹拌した。脱保護C4の溶液を、活性化N-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチル-L-バリン溶液に滴下添加し、反応混合物を終夜、室温に加温した。次いで、酢酸エチルで希釈し、10%硫酸水素カリウム水溶液、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和塩化ナトリウム水溶液で順に洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%~100%酢酸エチル)、続く、混合画分のさらなるクロマトグラフィーによる精製(勾配:ヘプタン中40%~80%酢酸エチル)により、tert-ブチル{(2S)-1-[(1R,2S,5S)-2-({(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル]-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル}カルバマート(6)を薄黄色の固体として得た。収量:118mg、0.184mmol、65%。LCMS m/z 640.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d), 特徴的ピーク: δ 8.18 (d, J = 7.8
Hz, 1H), 7.98 (br d, J = 7.7 Hz, 1H), [7.66 (br d, J = 7.6 Hz)および7.62 - 7.50 (m), 合計3H], 5.92 - 5.82 (m, 1H), 5.70 - 5.55 (m, 1H), 5.26 - 5.14 (m, 1H),
4.40 (s, 1H), 4.22 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 3.98 (d, AB四重線の成分, J = 10.6 Hz, 1H), 3.89 (dd, ABX系の成分, J = 10.3, 5.3 Hz, 1H), 3.43 - 3.29 (m, 2H), 2.76 - 2.65 (m, 1H),
2.65 - 2.53 (m, 1H), 2.24 - 2.16 (m, 2H), 1.40 (s, 9H), 1.04 (s, 3H), 1.01 (s,
9H), [0.92 (s)および0.90 (s), 合計3H].
(実施例7)
(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[7-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(7)
Figure 2023533016000029
ステップ1. 7-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-チオール(C18)の合成。
N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)中の2-ブロモ-3-(トリフルオロメチル)アニリン(3.00g、12.5mmol)およびカルボノジチオ酸カリウムO-エチル(4.41g、27.5mmol)の溶液を終夜、120℃で加熱し、その後すぐに室温に冷却し、水(140mL)および塩酸(1M;30mL、30mmol)で処理した。得られた沈澱物を濾過により単離し、酢酸エチルに溶解し;溶液を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、C18を薄ピンク色の固体として得た。収量:2.97g、定量。LCMS m/z 236.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 10.64 (br s, 1H), 7.55 (d, AB四重線の成分, J = 7.6 Hz, 1H), 7.48 (dd, J = 8.0, 7.7 Hz, 1H), 7.42 (d, AB四重線の成分, J = 7.9 Hz, 1H).
ステップ2. 7-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール(C19)の合成。
鉄粉(7.05g、126mmol)を、酢酸(90mL)中のC18(先行するステップから;2.97g、12.5mmol)の溶液に少しずつ添加した。反応混合物を18時間、110℃で加熱した後に、冷却し、濾過し;濾過ケーキを酢酸エチルで洗浄し、合わせた濾液を真空中で濃縮した。残留物を酢酸エチル(180mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)で、さらに飽和塩化ナトリウム水溶液(300mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、C19を薄黄色の固体(3.4g)として得た。この物質の一部を、次のステップで使用した。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 9.12 (s, 1H), 8.33 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.77 (d, AB四重線の成分, J = 7.5 Hz, 1H), 7.65 (dd, J = 8, 8
Hz, 1H).
ステップ3. tert-ブチル{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[7-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}カルバマート(C20)の合成。
n-ブチルリチウム(2.5M;5.86mL、14.6mmol)を、テトラヒドロフラン(33mL)中のC19(先行するステップから;3.4g、≦12.5mmol)の-78℃溶液に滴下添加した。2時間後に、テトラヒドロフラン(21mL)中のC1(1.32g、4.18mmol)の溶液を、-78℃反応混合物に添加し、撹拌を4.5時間継続した。飽和塩化アンモニウム水溶液を添加し、得られた混合物を0℃で20分間撹拌し、その後すぐに、酢酸エチルで希釈し、水で、さらに飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル上でのクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中0%~100%酢酸エチル)により、C20を黄色の固体として得た。収量:300mg、0.656mmol、16%。LCMS m/z 458.3 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d), 特徴的ピーク: δ 8.42 - 8.32 (m,
1H), 7.86 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.70 (dd, J = 7.9, 7.8 Hz, 1H), 3.45 - 3.29 (m,
2H), 1.44 (s, 9H).
ステップ4. (1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[7-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(7)の合成。
1,4-ジオキサン中の塩化水素の溶液(4M;0.11mL、0.44mmol)を、ジクロロメタン(0.3mL)中のC20(20mg、44μmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で3.25時間撹拌し、その後すぐに、真空中で濃縮し、アセトニトリル(0.3mL)に溶解し、0℃に冷却した。これに、C11(14.5mg、43.6μmol)およびO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU;16.6mg、43.7μmol)を添加した。次いで、4-メチルモルホリン(14.4μL、0.131mmol)を滴下添加し、反応混合物を撹拌し、終夜、室温に加温した。反応混合物を減圧下で濃縮した後に、酢酸エチルで希釈し、10%硫酸水素カリウム水溶液で、さらに飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。逆相HPLC(カラム:Waters Sunfire C18、19×100mm、5μm;移動相A:0.05%トリフルオロ酢酸(v/v)を含有する水;移動相B:0.05%トリフルオロ酢酸(v/v)を含有するアセトニトリル;勾配:8.5分かけて30%~70%B、次いで、0.5分かけて70%~95%B、次いで、1.0分間は95%B;流速:25mL/分)により、(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[7-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド(7)を得た。収量:4.7mg、7.0μmol、16%。LCMS m/z 672.6 [M+H]+。保持時間:3.04分(分析条件。カラム:Waters Atlantis C18、4.6×50mm、5μm;移動相A:0.05%トリフルオロ酢酸(v/v)を含有する水;移動相B:0.05%トリフルオロ酢酸(v/v)を含有するアセトニトリル;勾配:4.0分かけて5%~95%B、次いで、1.0分間は95%B;流速:2mL/分)。
Figure 2023533016000030
Figure 2023533016000031
Figure 2023533016000032
Figure 2023533016000033
SARS-CoV-2感染からの抗ウイルス活性
終点として細胞内ATPを測定するためにルシフェラーゼを利用するアッセイ形式を用いて、SARS-CoV-2コロナウイルス誘導細胞死または細胞変性効果を予防する化合物の能力を細胞生存率により評価することができる。簡単に述べると、hACE2発現について富化されたVeroE6細胞に、BSL-3実験室において0.002の感染多重度でSARS-CoV-2(USA_WA1/2020)をバッチ接種した(batched inoculated)。次いで、ウイルス接種された細胞をアッセイレディ化合物プレートに4,000細胞/ウェルの密度で添加する。未処理感染対照条件でウイルス誘導細胞変性効果が95%である時間である3日間のインキュベーションの後に、ATPレベルを定量化するCell Titer-Glo(Promega)を製造者プロトコルに従って使用して、細胞生存率を評価した。平行する非感染細胞において化合物の細胞傷害性を評価した。試験化合物を単独で、または2μMの濃度のP糖タンパク質(P-gp)阻害薬CP-100356の存在下で試験した。CP-100356が含まれるのは、高レベルのP糖タンパク質の発現を有するVeroE6細胞から試験化合物が流出しているかどうかを評価するためである。試験化合物の各濃度での効果パーセントを、各アッセイプレートでのウイルス不含対照ウェルおよびウイルス含有対照ウェルでの値に基づき算出した。50%応答(EC50)値に必要とされる濃度は、これらのデータから4パラメーターロジスティックモデルを使用して決定した。>3の場合には、EC50曲線を3のHill傾斜にフィットさせ、最高用量は効果≧50%を達成した。細胞傷害性が効果30%超で検出された場合には、対応する濃度データをEC50決定から削除した。
細胞傷害性プレートでは、試験化合物の各濃度での効果パーセントを、各アッセイプレートにおける細胞のみの対照ウェルおよびハイアミン含有対照ウェルでの値に基づき算出した。CC50値を、4パラメーターロジスティックモデルを使用して算出した。次いで、TIを、CC50値をEC50値で割ることにより算出した。
SARS-CoV-2コロナウイルス3CプロテアーゼFRETアッセイおよび分析
SARS-CoV-2のメインプロテアーゼ、3CLproのタンパク質分解活性を、連続蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)アッセイを使用してモニターした。SARS-CoV-2 3CLproアッセイは、コンセンサスペプチドでモデリングされた次の配列:Dabcyl-KTSAVLQ-SGFRKME-Edansを有する合成蛍光原基質ペプチドを切断する全長SARS-CoV-2 3CLプロテアーゼの活性を測定するものである(V.Grum-Tokarsら、Evaluating the 3C-like protease activity of SARS-coronavirus:recommendations for standardized assays for drug discovery. Virus Research 133 (2008)63~73)。切断されたEdansペプチドの蛍光(励起340nm/発光490nm)を、Flexstationリーダー(Molecular Devices)で蛍光強度プロトコルを使用して測定する。蛍光シグナルは、SARS-CoV-2 3CLproの強力な阻害薬であるPF-835231の存在下では減少する。アッセイ反応緩衝液は、20mMトリス-HCl(pH7.3)、100nM NaCl、1mM EDTAおよび25μMペプチド基質を含有した。酵素反応を15nM SARS-CoV-2 3CLプロテアーゼの添加で開始し、60分間、23℃で進めた。阻害パーセントまたは活性を、化合物を含有しない(阻害0%/活性100%)および対照化合物を含有する(阻害100%/活性0%)対照ウェルに基づき算出した。IC50値を、4パラメーターフィットモデルを使用してABASEソフトウェア(IDBS)を利用して生成した。ABASEソフトウェア(IDBS)を利用して、15nMに固定された酵素濃度パラメーター、14μMに固定されたKmパラメーターおよび25μMに固定された基質濃度パラメーターと共に、Ki値をMorrison式にフィットさせた。
SARS-CoV-2コロナウイルス3CLプロテアーゼのタンパク質分解活性を、連続蛍光共鳴エネルギー転移アッセイを使用して測定する。SARS-CoV-2 3CLproFRETアッセイは、TAMRA-SITSAVLQおよびSGFRKMK(DABCYL)-OHへのTAMRA-SITSAVLQSGFRKMK-(DABCYL)-OHのプロテアーゼ触媒切断を測定するものである。TECAN SAFIRE蛍光プレートリーダーを使用して10分間にわたって、切断されたTAMRA(励起558nm/発光581nm)ペプチドの蛍光を測定した。典型的な反応溶液は20mM HEPES(pH7.0)、1mM EDTA、4.0μM FRET基質、4%DMSOおよび0.005%Tween-20を含有した。アッセイを、25nM SARS 3CLpro(SARSコロナウイルス完全ゲノム配列(NCBIアクセッション番号AY278741)のUrbani株のヌクレオチド配列9985~10902)の添加で開始した。阻害パーセントを0.001mMレベルの阻害薬で2連で決定した。データは、非線形回帰分析プログラムKalidagraphを用いて、式:
FU=offset+(limit)(1-e-(kobs)t)
[式中、offsetは、非切断ペプチド基質の蛍光シグナルに等しく、limitは、完全に切断されたペプチド基質の蛍光に等しい]を使用して解析した。kobsは、この反応での一次速度定数であり、いずれの阻害薬も存在しなければ、基質の利用を表す。不可逆的阻害薬を含有する酵素開始反応で、算出限界が理論最大限界の20%未満であれば、算出されるkobsは、コロナウイルス3Cプロテアーゼの不活性化の速度を表す。kobs対[I]のプロットの勾配(kobs/I)は、酵素についての阻害薬の結合活性の尺度である。非常に急速な不可逆的阻害薬では、kobs/Iは、勾配ではなく1または2つのみの[I]での観察から算出される。
Figure 2023533016000034
Figure 2023533016000035
Figure 2023533016000036
Figure 2023533016000037
Figure 2023533016000038
Figure 2023533016000039
Figure 2023533016000040
本明細書において前記した特許および刊行物はすべて、それらの全体で参照により本明細書に組み込まれる。本発明を様々な好ましい実施形態および具体的な実施例に関して記載してきたが、本発明は、前述の詳細な説明に制限されることはなく、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物により定義されると理解されるべきである。

Claims (20)

  1. 式Iの化合物
    Figure 2023533016000041
    またはその薬学的に許容できる塩
    [式中、
    Aは、SまたはOであり、
    、Z、ZおよびZはそれぞれ独立に、CRまたはNであり、
    は、C~Cアルキル、R1bNH-C~Cアルキル-、C~Cアルコキシ、(C~Cアルコキシ)-C~Cアルキル、C~Cアルキニル、C~Cアルキニルオキシ、5~6員ヘテロアリールまたはフェニルと縮合していてもよいC~C12シクロアルキル、(C~C12シクロアルキル)-C~Cアルキル、C~C12シクロアルコキシ、(C~C12シクロアルコキシ)-C~Cアルキル、5~6員ヘテロアリールまたはフェニルと縮合していてもよく、ヘテロシクロアルキルがN、OおよびS(O)から独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む4~12員ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル部分がN、OおよびS(O)から独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む(4~12員ヘテロシクロアルキル)-C~Cアルキル、C~Cシクロアルキルまたは4~7員ヘテロシクロアルキルと縮合していてもよいC~C10アリール、(C~C10アリール)-C~Cアルキル、N、OおよびSから独立に選択される1~5個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、ヘテロアリール部分がN、OおよびSから独立に選択される1~5個のヘテロ原子を含む(5~10員ヘテロアリール)-C~Cアルキル、ヘテロアリール部分がN、OおよびSから独立に選択される1~5個のヘテロ原子を含む(5~10員ヘテロアリールオキシ)-C~Cアルキル、各ヘテロアリール部分がN、OおよびSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む(5~6員ヘテロアリール)-(5~6員ヘテロアリール)-、ヘテロシクロアルキル部分がN、OおよびS(O)から独立に選択される1~3個のヘテロ原子を含み、ヘテロアリール部分がN、OおよびSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む(4~7員ヘテロシクロアルキル)-(5~6員ヘテロアリール)-、ヘテロシクロアルキル部分がN、OおよびS(O)から独立に選択される1~3個のヘテロ原子を含み、ヘテロアリール部分がN、OおよびSから独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む(5~6員ヘテロアリール)-(4~7員ヘテロシクロアルキル)-からなる群から選択され、各R基は、1~5個のR1aで置換されていてもよく、
    1aは存在ごとに独立に、オキソ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、フェニル、アミノ、(C~Cアルキル)アミノ、ジ(C~Cアルキル)アミノ、1~5個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルキル、1~5個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルコキシ、1~5個のフルオロで置換されていてもよい(C~Cアルコキシ)-C~Cアルキル、フルオロおよびC~Cアルキルから独立に選択される1~3個の置換基で置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、C~Cシクロアルキル-C~Cアルキル、フェニル、フェニル-C~Cアルキル、(C~Cアルキル)-C(O)-および(C~Cアルキル)-S(O)-からなる群から選択され、
    1bは、C~Cアルキル-C(O)-、C~Cシクロアルキル-C(O)-、C~Cアルキル-OC(O)-、C~Cシクロアルキル-OC(O)-、(C~Cアルキル)N-C(O)-、(C~Cアルキル)N-(C~Cアルキル)-C(O)-、(C~Cアルキル)-S(O)-、(C~Cシクロアルキル)-S(O)-、ヘテロシクロアルキル部分がN、OおよびS(O)から独立に選択される1~3個のヘテロ原子を含む(4~7員ヘテロシクロアルキル)-OC(O)-、N、OおよびSから独立に選択される1~3個のヘテロ原子を含む5~6員ヘテロアリールからなる群から選択され、各R1b基は、1~5個のフルオロまたは1~2個のC~Cアルキルで置換されていてもよく、
    は存在ごとに独立に、フルオロ、1~3個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルキル、および1~3個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルコキシからなる群から選択されるか、または2個のR基は、隣接する炭素に結合している場合、それらが結合している炭素と一緒になって、1~4個のR2aで置換されていてもよい縮合C~Cシクロアルキルであるか、または2個のR基は、同じ炭素に結合している場合、それらが結合している炭素と一緒になって、1~4個のR2aで置換されていてもよいスピロC~Cシクロアルキルであり、
    2aは存在ごとに独立に、フルオロ、1~5個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルキルおよび1~5個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルコキシから選択され、
    は存在ごとに独立に、水素、ハロ、シアノ、1~5個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルキル、1~5個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルコキシ、および(C~Cアルキル)-SO-から選択され、
    mは、1または2であり、
    nは存在ごとに独立に、0、1および2から選択され、
    pは、0、1、2、3または4である]。
  2. が存在ごとに独立に、フルオロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、トリフルオロメチルおよびtert-ブトキシからなる群から選択されるか、または隣接する炭素に結合している2個のR基が、それらが結合している炭素と一緒になって1~4個のR2aで置換されていてもよい縮合シクロヘキサン、シクロペンタンもしくはシクロプロパン環であるか、または同じ炭素に結合している2個のR基が、それらが結合している炭素と一緒になって1~4個のR2aで置換されていてもよいスピロシクロプロパン、スピロシクロブタン、スピロシクロペンタンもしくはスピロシクロヘキサン環である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  3. 2aが存在ごとに独立に、フルオロ、メチル、トリフルオロメチルおよびメトキシからなる群から選択される、請求項2に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  4. mが1であり、部分
    Figure 2023533016000042
    が、
    Figure 2023533016000043
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  5. mが2であり、部分
    Figure 2023533016000044
    が、
    Figure 2023533016000045
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  6. 部分
    Figure 2023533016000046
    が、
    Figure 2023533016000047
    からなる群から選択され、
    が、ハロ、シアノ、1~5個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルキル、1~5個のフルオロで置換されていてもよいC~Cアルコキシ、および(C~Cアルキル)-SO-からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  7. が、クロロ、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、tert-ブチル、メトキシおよびメチルスルホニルからなる群から選択される、請求項6に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  8. が、5~6員ヘテロアリールまたはフェニルと縮合していてもよく、ヘテロシクロアルキルが、N、OおよびS(O)から独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む4~12員ヘテロシクロアルキルであるか、またはヘテロシクロアルキル部分がN、OおよびS(O)から独立に選択される1~4個のヘテロ原子を含む(4~12員ヘテロシクロアルキル)-C~Cアルキルであり、そのそれぞれが、1~5個のR1aで置換されていてもよい、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  9. 中の4~12員ヘテロシクロアルキル部分が、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、2-オキソ-1,3-オキサゾリジニル、オキサビシクロ[2.2.1]ヘプチル、1-オキサ-8-アザスピロ[4.5]デシル、1,1-ジオキシド-1,2-チアゾリジニルおよび1,1-ジオキシド-1,2-チアジナニルからなる群から選択され、そのそれぞれが、1~3個のR1aで置換されていてもよい、請求項8に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  10. が、
    Figure 2023533016000048
    から選択される4~12員ヘテロシクロアルキルである、請求項9に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  11. が、フェニル、N、OおよびSから独立に選択される1~5個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリール、ヘテロアリール部分がN、OおよびSから独立に選択される1~5個のヘテロ原子を含む(5~10員ヘテロアリール)-C~Cアルキル、およびヘテロアリール 部分がN、OおよびSから独立に選択される1~5個のヘテロ原子を含む(5~10員ヘテロアリールオキシ)-C~Cアルキルからなる群から選択され、そのそれぞれが、1~5個のR1aで置換されていてもよい、請求項1から7のいずれ一項に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  12. 中の5~10員ヘテロアリール部分が、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリル、キノリニル、キノキサリニル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、イミダゾ[2,1-b][1,3]チアゾリル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジニル、[1,2,3]トリアゾロ[1,5-a]ピリジニルおよびナフチリジニルからなる群から選択され、そのそれぞれが、1~3個のR1aで置換されていてもよい、請求項11に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  13. がインドリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、チアゾリルメチル、ピラゾリル、ピラゾリルメチル、トリアゾリルおよびトリアゾリルメチルからなる群から選択され、そのそれぞれが1~3個のR1aで置換されていてもよい、請求項12に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  14. がR1bNH-C~Cアルキル-である、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  15. 1bNH-C~Cアルキル-が、
    Figure 2023533016000049
    から選択される、請求項14に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  16. 1bが、CHC(O)-、CFC(O)-、CHCHC(O)-、(CHCHC(O)-、(CHCC(O)-、シクロプロピル-C(O)-、(3,3-ジフルオロシクロブチル)-C(O)-、(CHN-C(O)-、(CHN-CHC(O)-、CHOC(O)-、CHCHOC(O)-、(CHCHOC(O)-、(CHCOC(O)-、(1-メチルアゼチジン-3-イル)-OC(O)-、CHS(O)-、CHCHS(O)-、(CHCHS(O)-、(CHCS(O)-および(シクロプロピル)-S(O)-からなる群から選択される、請求項15に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  17. (6S)-N-{(2R)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-5-[(2R)-テトラヒドロフラン-2-イルカルボニル]-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボキサミド;
    N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4,4-ジメチル-1-[(2R)-テトラヒドロフラン-2-イルカルボニル]-L-プロリンアミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[(2R)-テトラヒドロフラン-2-イルカルボニル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    tert-ブチル(1R,2S,5S)-2-({(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-{[(2R)-5-オキソテトラヒドロフラン-2-イル]カルボニル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-{[(3R)-1-メチル-5-オキソピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    N-アセチル-L-バリル-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4,4-ジメチル-L-プロリンアミド;
    N-(メトキシカルボニル)-L-バリル-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4,4-ジメチル-L-プロリンアミド;
    (2S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-{[(3R)-5-オキソ-1-(プロパン-2-イル)ピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-3-(N-アセチル-3-メチル-L-バリル)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    N-(シクロプロピルカルボニル)-L-バリル-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4,4-ジメチル-L-プロリンアミド;
    (6S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-5-{(2S)-3-メチル-2-[(メチルスルホニル)アミノ]ブタノイル}-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-{[(3R)-1-(シクロプロピルメチル)-5-オキソピロリジン-3-イル]カルボニル}-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-{[(3R)-1-シクロブチル-5-オキソピロリジン-3-イル]カルボニル}-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (2S,4R)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-メチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
    (2S,4S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-メチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
    N-(メチルスルホニル)-L-バリル-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4,4-ジメチル-L-プロリンアミド;
    (2S,4R)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-メチル-1-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-{[(3R)-1-tert-ブチル-5-オキソピロリジン-3-イル]カルボニル}-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-(3-メチル-N-プロパノイル-L-バリル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1S,3aR,6aS)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-2-{(2S)-3-メチル-2-[(メチルスルホニル)アミノ]ブタノイル}オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-1-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (2S,4S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-エチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
    (2S,4R)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-エチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
    N-(メチルスルホニル)-L-バリル-(3R)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-プロパン-2-イル-L-プロリンアミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(シクロプロピルカルボニル)-3-メチル-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (2S,4R)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-メチル-1-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(2-メチルプロパノイル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (2S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-メチル-2-{7-[(メチルスルホニル)アミノ]-1-オキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル}ペンタンアミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-{[(3R)-5-オキソ-1-フェニルピロリジン-3-イル]カルボニル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    tert-ブチル{(2S)-1-[(2S,4R)-2-({(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-4-メチルピペリジン-1-イル]-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル}カルバメート;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(エチルスルホニル)-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (3S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-2-{(2S)-3-メチル-2-[(メチルスルホニル)アミノ]ブタノイル}-2-アザスピロ[4.4]ノナン-3-カルボキサミド;
    (1S,3aR,7aS)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-2-{(2S)-3-メチル-2-[(メチルスルホニル)アミノ]ブタノイル}オクタヒドロ-1H-イソインドール-1-カルボキサミド;
    (2S,4S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-4-(プロパン-2-イル)ピペリジン-2-カルボキサミド;
    (2S,4R)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-4-(プロパン-2-イル)ピペリジン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-{N-[(2S)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル]-L-バリル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(2,2-ジメチルプロパノイル)-3-メチル-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-{[(3R)-1-ベンジル-5-オキソピロリジン-3-イル]カルボニル}-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(シクロプロピルスルホニル)-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(プロパン-2-イルスルホニル)-D-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(プロパン-2-イルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (2S,4S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-tert-ブチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
    (2S,4R)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-tert-ブチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    N-(メチルスルホニル)-L-バリル-(4R)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4-tert-ブトキシ-L-プロリンアミド;
    tert-ブチル{(2S)-1-[(1R,2S,5S)-2-({(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イル]-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル}カルバメート;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(4-クロロ-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (2S,4S)-4-メチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}ピペリジン-2-カルボキサミド;
    (2S,4R)-4-メチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}ピペリジン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(シクロプロピルスルホニル)-3-メチル-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(tert-ブチルスルホニル)-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(プロパン-2-イルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    メチル{(2S)-1-[(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-2-({(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イル]-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル}カルバメート;
    (2S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6-メチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-6-(トリフルオロメチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (2S,4R)-4-メチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}ピペリジン-2-カルボキサミド;
    (2S,4S)-4-メチル-1-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}ピペリジン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(tert-ブチルスルホニル)-3-メチル-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (2S,4R)-4-メチル-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-1-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
    エチル{(2S)-1-[(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-2-({(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イル]-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル}カルバメート;
    (1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-(3-メチル-N-プロパノイル-L-バリル)-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[7-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (2S,4R)-4-メチル-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-1-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]ピペリジン-2-カルボキサミド;
    エチル{(2S)-1-[(1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-2-({(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イル]-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル}カルバメート;
    (1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-6,6-ビス(トリフルオロメチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(プロパン-2-イルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;および
    (1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(プロパン-2-イルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾオキサゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド
    からなる群から選択される請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  18. (6S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-5-{(2S)-3-メチル-2-[(メチルスルホニル)アミノ]ブタノイル}-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[(4-メトキシ-1H-インドール-2-イル)カルボニル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[4-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    tert-ブチル{(2S)-1-[(1R,2S,5S)-2-({(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}カルバモイル)-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル]-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル}カルバメート;
    (1R,2S,5S)-6,6-ジメチル-3-[N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-N-{(2S)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-[7-(トリフルオロメチル)-1,3-ベンゾチアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[(2R)-テトラヒドロフラン-2-イルカルボニル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (6S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-5-[(2R)-テトラヒドロフラン-2-イルカルボニル]-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(シクロプロピルスルホニル)-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(tert-ブチルスルホニル)-3-メチル-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(tert-ブチルスルホニル)-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(トリフルオロアセチル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(2-メチルプロパノイル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-(3-メチル-N-プロパノイル-L-バリル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(エチルスルホニル)-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-3-[N-(2,2-ジメチルプロパノイル)-3-メチル-L-バリル]-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-[3-メチル-N-(メチルスルホニル)-L-バリル]-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;
    (1R,2S,5S)-3-(N-アセチル-3-メチル-L-バリル)-N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-6,6-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキサミド;および
    N-{(2S)-1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-1-オキソ-3-[(3S)-2-オキソピロリジン-3-イル]プロパン-2-イル}-4,4-ジメチル-1-[(2R)-テトラヒドロフラン-2-イルカルボニル]-L-プロリンアミド
    からなる群から選択される請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩。
  19. 治療有効量の請求項1から18のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩を、薬学的に許容できる担体と一緒に含む、医薬組成物。
  20. 患者においてCOVID-19を処置する方法であって、治療有効量の請求項1から18のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩を、それを必要とする患者に投与することを含む方法。
JP2023501001A 2020-07-11 2021-07-07 抗ウイルス性ヘテロアリールケトン誘導体 Pending JP2023533016A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202063050766P 2020-07-11 2020-07-11
US63/050,766 2020-07-11
PCT/IB2021/056093 WO2022013684A1 (en) 2020-07-11 2021-07-07 Antiviral heteroaryl ketone derivatives

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023533016A true JP2023533016A (ja) 2023-08-01

Family

ID=76859671

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023501001A Pending JP2023533016A (ja) 2020-07-11 2021-07-07 抗ウイルス性ヘテロアリールケトン誘導体

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20230339930A1 (ja)
EP (1) EP4178955A1 (ja)
JP (1) JP2023533016A (ja)
CA (1) CA3189027A1 (ja)
WO (1) WO2022013684A1 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116348477A (zh) * 2020-07-20 2023-06-27 英安塔制药有限公司 作为抗病毒剂的功能化肽
WO2022109360A1 (en) 2020-11-23 2022-05-27 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Novel spiropyrrolidine derived antiviral agents
US11970502B2 (en) 2021-05-04 2024-04-30 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Macrocyclic antiviral agents
JPWO2023286844A1 (ja) * 2021-07-15 2023-01-19
US11858945B2 (en) 2021-11-12 2024-01-02 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Alkyne-containing antiviral agents
US11912714B2 (en) 2021-11-12 2024-02-27 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Spiropyrrolidine derived antiviral agents
WO2023086400A1 (en) 2021-11-12 2023-05-19 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Novel spiropyrrolidine derived antiviral agents
US11993600B2 (en) 2021-12-08 2024-05-28 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Saturated spirocyclics as antiviral agents
WO2023116734A1 (en) * 2021-12-21 2023-06-29 Shanghai Micurx Pharmaceutical Co., Ltd. Fused pyrrolidine compounds and compositions for treatment of respiratory viral infections
CN116888099A (zh) * 2021-12-22 2023-10-13 福建广生中霖生物科技有限公司 含β-胺基酮的短肽化合物及其应用
WO2023137007A1 (en) 2022-01-11 2023-07-20 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Processes for the preparation of 4,6,7-trifluoro-1h-indole-2-carboxylic acid
WO2023139402A1 (en) * 2022-01-18 2023-07-27 Ascletis Bioscience Co., Ltd. Inhibitors of cysteine proteases and methods of use thereof
US11760722B2 (en) 2022-01-18 2023-09-19 Ascletis Bioscience Co., Ltd. Inhibitors of cysteine proteases and methods of use thereof
CN116655557A (zh) * 2022-02-25 2023-08-29 宁波康柏睿格医药科技有限公司 苯并噻唑类化合物、其制备方法及应用
CN114957053B (zh) * 2022-05-20 2023-12-22 中国医学科学院医药生物技术研究所 一种氧代亚乙基类化合物或其药学上可接受的盐及其制备方法和应用、药物组合物及其应用
CN115260282A (zh) * 2022-06-21 2022-11-01 天津国际生物医药联合研究院 一种新型冠状病毒主蛋白酶抑制剂及其制备方法和应用
CN116970028A (zh) * 2022-07-08 2023-10-31 腾讯科技(深圳)有限公司 大环拟肽类蛋白酶抑制剂及其用途
WO2024089159A1 (en) 2022-10-27 2024-05-02 Ubiq Holding B.V. Main protease inhibitors

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005113580A1 (en) 2004-05-21 2005-12-01 Pfizer Inc. Anticoronviral compounds and compositions, their pharmaceutical uses and materials for their synthesis
US9884876B2 (en) 2014-05-09 2018-02-06 Kineta, Inc. Anti-viral compounds, pharmaceutical compositions, and methods of use thereof
UY37381A (es) 2016-08-30 2018-03-23 Glaxosmithkline Ip No 2 Ltd Compuestos que inhiben proteasas 3c y 3cl y métodos de uso de los mismos

Also Published As

Publication number Publication date
WO2022013684A1 (en) 2022-01-20
US20230339930A1 (en) 2023-10-26
EP4178955A1 (en) 2023-05-17
CA3189027A1 (en) 2022-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7126628B2 (ja) ニトリル含有抗ウイルス化合物
JP2023533016A (ja) 抗ウイルス性ヘテロアリールケトン誘導体
WO2022208262A1 (en) Ether-linked antiviral compounds
RU2820150C2 (ru) Нитрилсодержащие противовирусные соединения
TWI845093B (zh) 含腈之抗病毒化合物類
RU2786722C1 (ru) Нитрилсодержащие противовирусные соединения
EA046321B1 (ru) Нитрилсодержащие противовирусные соединения
NZ787942A (en) Nitrile-containing antiviral compounds
OA20440A (en) Nitrile-containing antiviral compounds
NZ791608A (en) Nitrile-containing antiviral compounds