JP2023531611A - 免疫増強および/または免疫均衡維持のためのならびにアジュバント使用のためのベータグルカン - Google Patents

免疫増強および/または免疫均衡維持のためのならびにアジュバント使用のためのベータグルカン Download PDF

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Abstract

本発明は、Aureobasidium pullulans AFO-202(FERM-BP-19327)によって生成されるベータグルカンを含む免疫応答を誘導、増強、および/または均衡維持するための組成物を提供するためである。本発明は、Aureobasidium pullulans AFO-202(FERM-BP-19327)によって生成されるベータグルカンを含むワクチンアジュバントをもまた提供するためである。本発明は、さらに、Aureobasidium pullulans AFO-202(FERM-BP-19327)によって生成されるベータグルカンによって免疫応答を誘導、増強、および/または均衡維持するための方法を提供するためである。

Description

関連出願
本願は、2020年6月16日出願の「TREATMENT OR PREVENTION AGENT FOR VIRAL INFECTION」と題する日本国出願No.2020-104116;2020年8月13日出願の「BETA-GLUCAN-WIDE-SPECTRUM IMMUNE-BALANCING FOOD-SUPPLEMENT-BASED ENTERIC (B-WIFE) VACCINE APPROACH TO COVI」と題する日本国出願No.2020-136861;および2021年3月25日出願の「BETA-GLUCAN VACCINE ADJUVANT」と題する日本国出願No.2021-51608の出願日の利益を主張する;これらのそれぞれの内容はそれらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
本発明は、免疫増強および/または免疫均衡維持のためのならびにアジュバント使用のためのベータグルカンに関する。
本発明は、サイトカイン生成を制御、免疫細胞を制御、または血液凝固を阻害するための組成物にもまた関し、これはウイルス感染、とりわけSARS-CoV-2を処置または防止し得る。
本発明は、免疫増強によってがんを打ち負かすためのおよび/または特定の免疫力低下集団においてがんに立ち向かうためのベータグルカンワクチンアジュバントにもまた関する。
がんは致命的な疾患であり、グローバルには死の第2の主因として、年間に推計960万の患者において死を引き起こす[C1]。最も普通のがんは肺、乳、大腸領域、前立腺、皮膚(メラノーマ)、および胃のものである。がんの処置アプローチは多面的であり、化学療法、放射線療法、および外科手術が処置のメインアームである。免疫系は、その起源、発生、転移、治療、および防止を包含するがんの全ての側面において主要な役割を果たす。がん細胞および免疫系は常にクロストークをし、がん細胞は3つの相:i.排除、ii.平衡、iii.逃避を通る。排除相では、免疫細胞、とりわけ自然免疫細胞が常に監視をし、正常から変調している細胞を排除する。排除のプロセスは、減少した免疫原性を有し免疫監視プロセスに対して抵抗性になる細胞の数の増大によって、がん細胞に免疫編集またはスカルピングを経過させる。この相は平衡相である。抵抗性になるこれらの細胞は免疫系から逃避し、本格的ながんへと発達する(Kim)。
SARS-CoV-2などの病原性ウイルスは常に全ての人間にとっての脅威である。ウイルスの脅威に対処するためには、最前線において生体におけるウイルスの侵入および増殖を防止する免疫系を有することが重要である。しかしながら、免疫系の一端をコントロールするサイトカインは感染によってサイトカインストームを引き起こし得、コントロール不能な状態に陥るということが公知である。かかる状況において、サイトカインの生成、免疫細胞の増殖などを制御することができる物質が種々の分野において探索されている。
進行中のCOVID-19パンデミックのアウトブレイクは2019年の終わりに中国武漢市で始まった。COVID-19はコロナウイルスの新規の型に帰属し、WHOによって「新型コロナウイルス-2019」(SARSCoV-2)と呼称されている。SARSCoV-2のゲノム配列は、そのアウトブレイクが2002年および2003年に生起した重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)(およそ79%相同性)のならびにそのアウトブレイクが2012年および2019年に生起した中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)(およそ50%相同性)のものに類似である。コロナウイルスはコロナウイルス科およびコロナウイルス亜科の構成員であり、これはゲノムシーケンシングおよび系統学的関係性に基づいて4つの属:アルファコロナウイルス、ベータコロナウイルス、ガンマコロナウイルス、およびデルタコロナウイルスからなる。SARS-CoV-2はベータコロナウイルス属に属する(A1、2)。
2020年5月3日時点で、238,730の死を包含するCOVID-19の3,356,205の確診症例がWHOに報告されている(A3)。SARS-CoV-2の潜伏期間は3~6日であり、最大は14日である。COVID-19の臨床的な徴候および症状は、微熱から高熱、乾性咳嗽、筋肉痛、呼吸困難、疲労、標準的なまたは減少した白血球カウント、および胸部ラジオグラフィーによる肺炎の確診のエビデンスを包含する。SARS-CoV-2感染のより普通でない症状は、頭痛、腹痛、眩暈、吐き気、嘔吐、および下痢を包含する。治療的な側面については、COVID-19の特定の治療は現行では利用可能でない(A4)。軽症の徴候および症状の患者は、アジスロマイシン、フロオロキノン、およびアモキシシリンを包含する肺炎のための抗細菌薬物によって処置される。抗ウイルス薬剤、例えばウイルスメチルトランスフェラーゼ阻害剤のニタゾキサニド、ヌクレオチドプロドラッグGS-5734レムデシビル、ロピナビルとの組み合わせでのリバビリン、インターフェロン治療、および回復期血漿治療がCOVID-19を処置することについて試験されつつある。致死率(CFR)は中国における2.3%(44,672の確診症例のうち1,023の死)から最高でUKにおける15.80%の間であることが報告された(A4、5)。特に、併存症の状態の患者は、それらの免疫系を低下させる状態を原因としてCOVID-19からの死亡のより高いリスクがある(A4)。
しかしながら、SARS-CoV-2などの病原性ウイルスに対する摂取による単純なかつ十分なコントロール効果が得られ得る組成物は公知ではない。
ここでは、我々は、栄養サプリメントに焦点を合わせて、併存症の存在下におけるCOVID-19の免疫系の意義と、免疫を増強するための道とを提示する。
異なるアプローチによってCOVID-19と戦闘するための従来のワクチン開発は進捗の種々のステージにある。COVID-19の複雑さ、例えば(i)抗原ドリフトに至るウイルスの変異、およびワクチンによって誘導される免疫が持続し得る継続期間についての不確実性は、近い将来における解決法への主要なハードルだと考えられる。この背景において、我々は、ここで、Aureobasidium pullulans AFO-202由来のベータグルカンなどの生物学的応答調整剤グルカンに基づく代替的な暫定的戦略を示唆する。これは、報告されたところでは、骨髄における中枢レベルでのエピジェネティック修飾によって、カルメット・ゲラン桿菌(BCG)ワクチンに似て訓練免疫(TRIM)を誘導する。これらのベータグルカンは病原体関連分子パターン(PAMP)として作用し、デクチン-1などの特異的な病原体認識受容体(PRR)の結びつきによって粘膜免疫を活性化し、遠隔のリンパ器官に到達することによって適応&自然免疫両方を活性化する。ベータグルカンはインフルエンザワクチンなどのワクチンのための免疫アジュバントとしてもまた使用されている。よって、従来のワクチンが利用可能であるまで、かかる経口消費可能なワクチンは、安全性の実績と長く持続する広スペクトルの免疫を生成する潜在力とを有するバイオシミラーのように、綿密な研究の価値があり、バリデーションによって、治験を考えられ得る。
COVID-19パンデミックは世界中の何十億の人々の生命に大打撃を被らせつつあり、前例のない帰結および意義を有する。COVIDの生物学および病理は非常に複雑であり、それゆえに臨床および薬物管理における大きな難題を呈する。ゆえに、地球上の研究者は、致命的なSARS-CoV-2ウイルスと戦うための薬物、抗体、ワクチン、および他の治療を開発するための戦略を作り出そうとしている[B1]。現行では、124超のワクチン候補が存在し、ほとんどはウイルスの表面上のスパイク(S)蛋白質において中和抗体(nAb)を誘導することに集中している[B1、2]。ワクチンアプローチは、弱毒化生ウイルス、不活化ウイルス蛋白質、多糖コンジュゲート化サブユニットワクチン、ウイルス様粒子、核酸(DNAおよびRNA)ワクチン、ウイルスベクター、および組み換え蛋白質を従来用いる。nAb応答は急速に衰えて行くので、細胞性免疫(B細胞によって生成される抗体以外)を誘導するワクチンの能力は合理的なワクチン設計のために必要だと指示されている[B1]。さらに、コロナウイルスゲノムは、遺伝的ドリフトに至り、免疫認識から逃避し得る変異を高度に被りやすい。ドリフトを引き起こし得るいくつかのバリアントはすでに同定されている[B3]。好酸球浸潤または増大した感染性の形態の望まれない免疫強化は、COVID-19のいくつかのワクチン候補の妨げになっており、現行ではワクチン生物学における難題である[B3]。
理想的なワクチン[B4]は次の基準の全てまたはほとんどに適う:
(i)出現しつつあるかまたは後で出現し得る種々の亜株および新規バリアントについて広スペクトル保護を差し出す;
(ii)最小限の望まれない免疫強化などの特徴を所有する;
(iii)成人ヘルスケアワーカーのためのおよび>60歳のまたは基礎にある糖尿もしくは高血圧を有する成人のための大量備蓄にとって好適[B4];
(iv)年齢を横断して全てのワクチン接種された対象において長く持続する有効な免疫を生成する;ならびに
(v)安全、安定、および容易に利用可能かつ投与可能。
上の基準から、我々はベータグルカンの好適性を評価した。なぜなら、それらは報告されたところではヒトおよび動物の健康に対するいくつかの有益な効果を有するからである[B5]。
キーワード:COVID-19、ワクチン、ベータグルカン、AFO-202ベータグルカン、訓練免疫
重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV2)、コロナウイルス疾患(COVID-19)パンデミックの背後の新型ウイルスは世界中で大打撃を被らせつつある。合併症を軽減するために、疾患の基礎にある病態生理学的プロセスを理解するための努力が継続的にされている。重症急性呼吸窮迫症候群は主要な死因であるが、他の臓器不全、例えば急性腎臓不全および急性心損傷もまた疾患に関連している(a1)。
炎症性の応答はCOVID-19感染の間に高度に増大し、このプロセスは臓器不全がやって来るためのステージを設定する。Th1サイトカインのインターフェロン(IFN)-ガンマ、炎症性サイトカインのインターロイキン(IL)-1、IL-6、およびIL-12、好中球ケモカインIL-8、単球化学誘引蛋白質-1(MCP-1)、Th1ケモカインIFNガンマ誘導蛋白質-1(a2)の上昇は、全てサイトカインストーム(CS)に至り、マクロファージ活性化症候群(MAS)または二次性血球貪食性リンパ組織球症(sHLH)と呼称される。これは組織損傷を引き起こす(a3)。補体活性化を包含する他の免疫制御不全に関係する現象もまたウイルスが臓器不全を引き起こすことに役割を果たす。種々の炎症促進性サイトカインの生成、ウイルス感染をコントロールするためのT細胞、CD4およびCD8+T細胞の活性化、ならびに炎症を下方制御することを包含する異なる側面を包摂するホストの自然ならびに適応免疫が働き始めるはずである(a3)。
凝固障害が重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)の患者で報告されている。静脈血栓塞栓事象に至る凝固障害、播種性血管内凝固に類似の微小血管症に二次性の末端臓器不全、および脳卒中はCOVID-19において全て報告されているが、全てのこれらの後遺症は重症のCOVID-19の患者において予想されるであろう。しかしながら、進んだCOVID-19の不在下でさえも、大動脈脳卒中が報告されているということは指摘すべきである(a4)。すでに、糖尿、高血圧(a5)、および心血管系疾患(a6)などの併存症は、COVID-19を原因とする合併症および死亡のより高いリスクに関連している。本明細書において、我々は、凝固障害および血栓形成の事象について有素因の人々がいかに実際にCOVID-19を原因とする合併症の高いリスクがある主な標的であり得るかということと、COVID-19を原因とする合併症からそれらの体を首尾よく防御する能力があるためにかかる有素因の人々がことによると引き受け得る防止措置とについて、我々の見通しを報告する。
US6,956,120B2 US10,307,479B2 CN1697659(A) US20090053221A1 US10,307,470B2
Vetvicka V, Vetvickova J. Glucan supplementation enhances the immune response against an influenza challenge in mice. Ann Transl Med. 2015 Feb;3(2):22. doi: 10.3978/j.issn.2305-5839.2015.01.08. Jung K, Ha Y, Ha SK, Han DU, Kim DW, Moon WK, Chae C. Antiviral effect of Saccharomyces cerevisiae beta-glucan to swine influenza virus by increased production of interferon-gamma and nitric oxide. J Vet Med B Infect Dis Vet Public Health. 2004 Mar;51(2):72-6. doi: 10.1111/j.1439-0450.2004.00732
COVID-19パンデミックは様々な重症度の病を引き起こしている。年齢を横断して、ある者は無症状であり、ある者は重症の疾患を発生し、死亡に至る。このコントラストは、COVID-19に立ち向かうための有効な免疫化のためのワクチンまたは薬物があまり現実に近くはないという背景と共に、我々が原因を探求するトリガーとなった。我々は、栄養サプリメントを包含する単純な措置を用いて免疫増強によってCOVID-19と戦闘するための戦略を考察した。
本発明の課題は、便利に摂取され得、かつ十分なサイトカイン生成コントロール、免疫細胞コントロール、血液凝固阻害などを有する組成物、特に、SARS-CoV-2感染または感染によって引き起こされるかもしくは悪化させられる疾患を処置または防止することができる組成物を提供することである。
上の課題を解決するために、本発明者は、Aureobasidium pullulans株FO-68[(アクセッション番号)FERM-BP-19327]によって生成されるグルカンに焦点を合わせ、利用を詳細に調査した。
結果として、本発明者は、FO-68によって生成されるグルカンをヒトに経口摂取させることが、免疫細胞制御およびサイトカイン生成制御などの優良な効果を有するということを見出した。本発明者はさらなる研究を実施し、グルカンが血液凝固阻害効果を有するということを見出し、本発明を完成させた。
がんは致命的な疾患であり、グローバルには死の第2の主因である。より少数の副作用を有する有効な処置を同定するための継続的な努力が出て来ているが、がんの発生率は継続して上がっており、報告は、遺伝的原因はもちろん、糖尿などの疾患において生起する慢性の微小炎症および弱められた免疫系ががんの発生に至るということを示唆している。がん患者では、化学療法、放射線療法、および外科手術が処置の主流のアプローチであるが、外科的介入を包含するこれらの治療の全ては免疫系の弱さに至り、これは翻って転移の進展を増大させることが証明されている。
さらにその上、化学療法に関連する免疫力低下が、がんの進展への潜り戸として指示されている。よって、一般集団におけるがんおよび外科的または化学療法的処置を経過しつつあるものにおけるその進展の防止は、免疫系低下および慢性の微小炎症が良くコントロールされる場合にのみ可能であり得る。この再検討において、我々は生物学的応答調整剤(BRM)のグルカンのエビデンスを提示する。動物モデルにおいて、血中グルコースおよび脂質レベルなどの代謝パラメータを均衡維持し;がんに対する末梢血細胞の細胞傷害性を増大させ;ならびに化学療法副作用を緩和するグルカンの有益な効果は、免疫力低下などの特定の状態の人々または遺伝的にがんを被りやすいものにおける長期的な予防のための道を敷くための潜在的な戦略としてそれを示唆する。言及されるベータグルカンは、必要なバリデーション後のワクチンアジュバントの潜在力を報告されており、免疫増強アプローチによってがんを打ち負かすことを助け得る。
本発明は次に関する:
1.免疫応答を誘導、増強、および/または均衡維持するための組成物であって、Aureobasidium pullulans AFO-202(FERM-BP-19327)によって生成されるベータグルカンを含む。
2.項目1の組成物であって、これがウイルス感染を処置および/または防止するために用いられる。
3.項目1の組成物であって、これが血液凝固を阻害するために用いられる。
4.項目1から3のいずれか1つの組成物であって、これが、SARS-CoV-2感染またはSARS-CoV-2によって引き起こされるかもしくは悪化させられる疾患を処置または防止するために用いられる。
5.項目1または2の組成物であって、これががんを処置および/または防止するために用いられる。
6.項目5の組成物であって、がんが腎癌である。
7.項目1、2、5、および6のいずれか1つの組成物であって、これが化学療法副作用を緩和するために用いられる。
8.Aureobasidium pullulans AFO-202(FERM-BP-19327)によって生成されるベータグルカンを含むワクチンアジュバント。
9.項目8のワクチンアジュバントであって、これが、SARS-CoV-2感染またはSARS-CoV-2によって引き起こされるかもしくは悪化させられる疾患を防止および/または処置するために用いられる。
10.項目9のワクチンアジュバントであって、これが、がんまたは特定の免疫力低下集団におけるがんを防止および/または処置するために用いられる。
本発明は次にもまた関する:
A1.サイトカイン生成を制御、免疫細胞を制御、または血液凝固を阻害するための組成物であって、Aureobasidium pullulans 株FO-68[(アクセッション番号)FERM-BP-19327]によって生成されるグルカンを含む。
A2.請求項A1に従う組成物であって、株FO-68によって生成されるグルカンがβ-1,3-1,6グルカンである。
A3.請求項A1に従う組成物であって、サイトカイン生成を制御することが、抗ウイルス性のサイトカイン上昇効果を有する。
A4.請求項A3に従う組成物であって、抗ウイルス性のサイトカインが1型IFNまたはIL-7である。
A5.請求項A1に従う組成物であって、サイトカイン生成を制御することが、炎症性のサイトカインの維持または縮減の効果を有する。
A6.請求項A5に従う組成物であって、炎症性サイトカインが、IL-1β、IL-6、IL-12(p70+40)、IFN-γ、およびTNF-αから選択される1つ以上のサイトカインである。
A7.請求項A1に従う組成物であって、免疫細胞を制御することが、抗ウイルス性の免疫細胞活性化または増殖効果である。
A8.請求項A7に従う組成物であって、抗ウイルス性の免疫細胞が、NK細胞、Th2、Treg、CD8、およびCD4から選択されるT細胞、B細胞、ならびに樹状細胞から選択される1つ以上の免疫細胞である。
A9.請求項A1の組成物であって、血液凝固がウイルス感染を原因とする。
A10.請求項A1に従う組成物であって、血液凝固の阻害がDダイマーまたはプロトロンビンの維持または縮減効果によって媒介される。
A11.請求項A1~11に従う組成物であって、これが、SARS-CoV-2感染またはSARS-CoV-2感染によって引き起こされるかもしくは悪化させられる疾患を処置または防止するために用いられる。
A12.請求項A11に従う組成物であって、SARS-CoV-2によって引き起こされる疾患が血栓または血栓によって媒介される多臓器不全である。
本発明は次にもまた関する:
[B1]FERM-BP-19327に由来するベータグルカンを含む経腸ワクチンのアジュバント。
本発明は次にもまた関する:
[C1]がんを処置するための医薬組成物であって、Aureobasidium pullulans AFO-202(FERM-BP-19327)によって生成されるベータグルカンを含む。
[C2]対象において免疫応答を誘導、増強、および/または均衡維持するための医薬組成物であって、Aureobasidium pullulans AFO-202(FERM-BP-19327)によって生成されるベータグルカンを含む。
[C3]免疫増強によってがんを打ち負かすためのおよび/または特定の免疫力低下集団においてがんに立ち向かうためのワクチンアジュバントであって、Aureobasidium pullulans AFO-202(FERM-BP-19327)によって生成されるベータグルカンを含む。
本発明に従って、サイトカイン生成を制御、免疫細胞を制御、および血液凝固を阻害することができる組成物が提供され得る。特に、サイトカインの生成の制御は、1型IFNおよびIL-7などの有益な抗ウイルス性のサイトカインの生成を増大およびサイトカインストームに関わるIL-6およびIL-12などの害がある炎症性サイトカインなどの生成を減少させる効果を有する。
さらにその上、組成物は、成熟T細胞の発生および生残、アポトーシス細胞を防止するFas生成を増強し得、それによって、炎症性の応答を下方制御し、NK細胞およびCD8+細胞を活性化し、Th-1細胞などのCD4+細胞を活性化し、サイトカインストームの制御および抑制のためのTreg細胞を活性化し、B細胞を活性化し、それによって、サイトカイン生成の上の制御によってまたは独立したメカニズムによってウイルス特異的な抗体(IgG、IgM、SIgA)を生成することを増強する。
加えて、本発明は、ウイルス感染の間の血中フィブリンの減少を抑制し、それによって、Dダイマーおよびトロンビンなどを維持または減少させ、それゆえに、血栓の形成および同類を原因とする血液凝固を有効に阻害する。
よって、本発明は、ウイルス感染、とりわけSARS-CoV-2感染またはかかる感染によって引き起こされる二次性疾患の発生もしくは悪化を有効に処置または防止し得る。
さらに、本発明の組成物に含有されるグルカンはAureobasidium pullulansに由来し、その安全性は長い食経験によって完全に確認されている。それゆえに、それは安全にかつ容易に摂取され得る。
本発明に従って、ワクチンアジュバントが提供され得る。これは、がん、特定の免疫力低下集団におけるがん、SARS-CoV-2感染、および/またはSARS-CoV-2によって引き起こされるかもしくは悪化させられる疾患を防止および/または処置するために用いられ得る。
図1は、15日後のリンパ球対CRP比(LCR)の増大を示すグラフを図解する。 図2は、15日後の好中球対リンパ球比(NLR)の減少を示すグラフを図解する。 図3は、AFO-202ベータグルカン消費後のΔIgAの増大を示すグラフを図解する。 図4は、ΔIgMの増大を示すグラフを図解する。 図5は、AFO-202ベータグルカンを21日に渡って消費した個人におけるCD11bの増大を示すグラフ(左)およびAFO-202ベータグルカンを35日に渡って消費した個人におけるCD11bの増大を示すグラフ(右)を図解する。 図6は、AFO-202ベータグルカン後のC反応性蛋白質(CRP)の減少を示すグラフを図解する。 図7は、ステージIV腎癌の患者における免疫細胞パラメータの改善を示す表を提供する。 図8はミトコンドリアATPaseの増大を示すグラフを図解する。 図9は、ミトコンドリアDNA(ND1)の増大を示すグラフを図解する。 図10は、IL-6の減少を示すグラフを図解する。 図11は、SARS-CoV2(新型コロナウイルス)ACE2受容体の減少を示すグラフを図解する。 図12は、HeLa細胞におけるコロナウイルス受容体発現を示すグラフを図解する。 図13は、CD69抗体の増大を示すグラフを図解する。 図14は、抗カンジダ抗体の増大を示すグラフを図解する。 図15は、細胞のATP合成の増大を示すグラフを図解する。 図16は、両方とも生物学的応答調整剤(BRM)のAFO202(FO-68)1-3,1-6ベータグルカンの有益な効果である上方制御された免疫増強因子および下方制御された炎症促進性因子の間の区分のグラフィック描写を図解する。 図17は、経口および皮内ワクチンの間で異なるメカニズムおよび経路を図解する。ベータグルカンはワクチンの両方の型に関わるコンポーネントと相互作用する。概略的な図解が、(i)段階的に、腸管のパイエル板から始まって粘膜免疫を誘導する経口投与されるワクチン&皮膚の免疫細胞から始まって全身免疫を誘導する非経口ワクチンのメカニズム、(ii)5つの異なるステージにおけるベータグルカンの戦略上の鍵の利点およびワクチンとしての役割を果たすための作用、ならびに(iii)骨髄の中枢訓練免疫(TRIM)を記載している。 シスプラチン単独を用いる化学療法によるおよびAFO-202β-グルカンが支持的な薬剤としてシスプラチンによる化学療法に追加されるときの腫瘍サイズ縮減の歴史的比較。シスプラチン化学療法は腫瘍体積を12%減少させる(Ma et al. Aging and disease. 7. 254-66. 10.14336/AD.2016.0118)。AFO-202β-グルカンがシスプラチン化学療法に追加されるときには、腫瘍サイズの有意な減少がある(49%)(Mizobuchi S et al. Analysis of innate immune stimulating effect of Sofy β-glucan during chemotherapy The 108th Regular Academic Meeting of the Japanese Society of Surgery, 15 March, 2008; Japanによって提示された要約からのデータ)。 線グラフは健康なボランティアの異なる年齢群におけるNK細胞の細胞傷害性を表す(Tada, Okumura: Gendai kagaku. Chemistry today; 11, 40 (1984))。棒ダイアグラムはAFO-202ベータグルカン消費の前の(青色の棒)および後の(橙色の棒)NK細胞の細胞傷害性を表す(Mio Miyamoto. 29th Annual Meeting of the Japanese Society of Venous and Enteral Nutrition (February 27-28, 2014: Pacifico Yokohama), Japanによって提示された要約からのデータ)。しかしながら、Okumuraによる研究において報告されたNK細胞の細胞傷害性のパーセンテージは、AFO-202ベータグルカン消費を分析した健康なボランティアの研究において報告された値よりも有意に低かった(Mio Miyamotoによって提示された要約からのデータ)(p値=0.001251)。 がんのより後期のステージにおける有意な減少を示すがん患者におけるNK細胞の細胞傷害性のパーセンテージ(青色の棒)(Konjevic G et al. Immunol Res 52, 139-156 (2012). https://doi.org/10.1007/s12026-012-8285-7)ならびに年配のがん患者におけるAFO-202由来ベータグルカン消費の前の(灰色の棒)および後の(橙色の棒)NK細胞の細胞傷害性のパーセンテージのデータの歴史的比較(Mio Miyamoto. 29th Annual Meeting of the Japanese Society of Venous and Enteral Nutrition (February 27-28, 2014: Pacifico Yokohama), Japanによって提示された要約からのデータ。 免疫系の減弱が重大と考えられる4つのセグメントまたはタイムポイント。これらの時間において、B-ワクチンアプローチは戦略的に上に記載された通り利益を差し出し得る。
我々は、本明細書において、Aureobasidium pullulans AF202株と呼ばれる黒酵母菌からの特定のベータグルカン:1-3,1-6ベータグルカンに我々の考察の焦点を合わせる(A41、42)。この1-3,1-6ベータグルカンはAureobasidium pullulansによって細胞外分泌され、追加の精製の必要なしに培養培地から収集される(A43)。いくつかの研究は、ベータグルカンが強力な免疫刺激因子であることを報告している。これは、免疫系においてマクロファージを活性化し、Bリンパ球、ナチュラルキラー細胞、およびサプレッサーT細胞に対する正の免疫作用を有し得る(A44-46)。これらの作用は直接的ではなく、むしろベータグルカンが免疫を増強するための生物学的応答調整剤(BRM)であることを原因とする(A43)。
このAF202ベータグルカンは生物学的応答調整剤グルカン(BRMG)でもまたあり、その生物学的応答調整剤(BRM)特性は、この性質を妨げ得る追加の精製ステップなしに、それが菌体外多糖であることを原因として有意に高い(A43)。Vetvicka and Vetvickovaによってそれらの結論において指示されている通り(A37-39)、AF202β-1,3-1,6-グルカンは高度に純粋かつ活性であるので、それは有意な免疫学的作用を行使する。このAF202β-1,3-1,6-グルカンは免疫系によってPAMPの同等物として認識され、ゆえに、免疫学的作用を行使する。このAF202β-1,3-1,6-グルカンは高および低分子量ベータグルカン両方を含有する可溶性のベータグルカンである。高分子ベータグルカン(H-BG)コンポーネントは、より強い効果によってリンパ球の増殖を刺激することが見出されている。他方で、低分子ベータグルカン(L-BG)コンポーネントは炎症性のバイオマーカー(主要にはサイトカイン)のレベルならびにサイトカインおよびケモカインシグナル伝達経路の刺激を縮減する。加えて、L-BGはデクチン-1(β-グルカン受容体)に有効に結合し、種々の免疫細胞、例えばマクロファージ、樹状細胞、および内皮細胞などからの活性酸素生成およびサイトカイン合成などのアンタゴニスト作用を有することが示されている。このベータグルカンはH-BGおよびL-BG両方を含有するので、それは生物学的ホメオスタシスのために免疫応答の全部を制御する能力を所有する(A43)。酵母に由来するベータ-1,3/1,6-グルカンはUS-FDAによって一般的に安全であると認められる(GRAS)カテゴリーに挙げられている(A47)。このAFO-202ベータグルカンは次の研究:遺伝毒性試験、単回経口投与試験、28日または90日反復投与研究、長期経口投与試験(1年)に付され、安全であることが保証された(A48)。また、このベータグルカンはヒト消費のための市販のフードサプリメントとして過去二十年に渡って利用可能であり、厚労省によって承認されている(49)。
デクチン-1はII型膜貫通受容体であり、外来抗原および病原体に対する自然および適応免疫応答に関わる主なベータグルカン受容体である;それは免疫機能調節剤としてのベータグルカンの受容体でもまたある(A43)。デクチン-1はベータグルカン認識に対する自然免疫応答においてパターン認識受容体(PRR)およびToll様受容体(TLR)と共働する。Ikewaki et al.は、このAFO202由来ベータグルカンが培養された末梢血単核細胞(PBMC)およびU937細胞によるIL-8およびsFasの生成を誘導するが、IL-1β、IL-6、IL-12(p70+40)、IFN-γ、またはTNF-αの生成を刺激せず、実際にはIL-6レベルを減少させるということを報告した(A43)。AF202β-1,3-1,6-グルカンによる免疫応答の増強は、いくつかのホスホエンザイム、かかる蛋白質キナーゼC(PKC)、蛋白質キナーゼA(PKA)阻害剤H-89、および蛋白質チロシンキナーゼ(PTK)が関わる複数のシグナル伝達経路に細胞内メカニズム(単数または複数)を介して関連する。AFO202由来ベータグルカンは、PBMCのDNA合成(細胞増殖)をデクチン-1、CD11aCD54(細胞間接着分子-1;ICAM-1)、HLAクラスII、TLR-2、およびTLR-4を介して誘導することと、sFasの生成を誘導することとが示された。AFO202由来ベータグルカンは、TLR-2またはTLR-4ではなくデクチン-1を介してsFasの生成を誘導するようにU937細胞(ヒト単球様細胞株)をもまた刺激した。このベータグルカンによるsFasの生成は、Fas/FasL系によって制御されるアポトーシスの始まりを防止し得、潜在的には炎症性の応答を下方制御し得る(A43)。探求されたときに、ベータグルカンは一方向のヒト混合リンパ球反応(MLR)アッセイ系においてサプレッサー細胞、特に制御性T細胞(Treg)を活性化し、抑制性サイトカインの生成をもまた誘導し得た(A43)。これはCOVID-19で観察されるサイトカインストームを抑制することに有用であろう。AF202ベータグルカンの免疫学的作用は明白であり、炎症促進性サイトカインを免疫抑制することによってCOVID-19感染に対する潜在的な使用を有するであろうが、いくつかの研究は、このベータグルカンがNK細胞およびマクロファージなどの細胞傷害性の細胞のレベルを増大させることによって免疫を増強し得るということをもまた報告している。これはウイルスに対する実際の防御線であろう。NK細胞活性はリーシュマニア・アマゾネンシス感染の患者においてこのベータグルカンによって有意に増大した(A50)。このベータグルカンは、北京ダックの研究において家禽類の非特異的な細胞性免疫の制御または増強特性を有しており(A51)、鳥インフルエンザAH5ワクチンに対する免疫応答を増強し得る(A52)。このAFO202ベータグルカンはがん患者および年配の患者においてNK細胞およびマクロファージカウントを増大させた(A53)。グルカン補助はマウスにおいてインフルエンザの負荷に対する免疫応答を増強した(A54)。致死力価のA/プエルトリコ/8/34(PR8;H1N1)株のインフルエンザウイルスに感染したマウスを保護することにおけるこのAFO-202ベータグルカンの有効性を分析した研究において、生残率は、PR8ウイルスの準致死性の感染後のベータグルカンの投与によって有意に増大し、ベータグルカンによる前処置はPR8ウイルスの複製を有意に抑圧した(A55)。酵母(1,3)-(1,6)-ベータグルカンは二重盲検のランダム化プラセボ対照試験において上部呼吸器感染の重症度をもまた縮減した(A56)。
本発明の組成物に含有されるグルカンは、Aureobasidium pullulans株FO-68(本明細書においては「株AFO202」としてもまた言及される)に由来するグルカン、好ましくはFO-68に由来するβ-1,3-1,6グルカンであり得る(本明細書においては単純に「グルカン」、「AFO202グルカン」、または「F202ベータグルカン」としてもまた言及される)。「Aureobasidium pullulans株FO-68」は寄託番号FERMP-19327で産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託された。
国内寄託は2003年4月23日になされ、それから、Aureobasidium pullulans株FO-68は製品評価技術基盤機構国際特許生物寄託センター(120号室、2-5-8、かずさ鎌足、木更津市、千葉、292-0818、日本)における国際寄託に2021年4月21日にアクセッション番号:FERM-BP-19327で送られた。
Aureobasidium pullulans株FO-68はオウレオバシディウム株FERM-P-18099ともまた呼ばれる。
FO-68の科学的特性
この真菌は高い粘性を有する高分子多糖を生成する。この物質はエタノールによって容易に凝集し、それを単純に収集することを可能にする。この多糖は[ベータ]型であり、1,3結合の主鎖と3および6位からの分枝とを有する酸性多糖である。それは有機酸としてのリンゴ酸などのカルボン酸およびリン酸を含有する。その上、それはアルミニウムイオンなどによって容易に凝集する。この物質は、飼料として成長の促進および排水処理のためにもまた有効である。それは食品添加物および機能食品として免疫に有効である。
FO-68は、25Cで7日に渡るポテトデキストロース寒天スラント培養によって黒褐色のコロニーを形成する。コロニーの外縁は糸状の成長を示し、次第に薄い黒褐色になる。細胞は糸状であり、場合によっては、分節胞子、酵母様の出芽分生子柄、卵形の酵母様の単細胞、およびしばらくして厚い壁の胞子細胞が形成される。成長温度は25[deg.]C.であり、それはグルコース、フルクトース、およびガラクトースなどのヘキソース、スクロース、ならびに澱粉を分解する。培地は目立って粘稠になる。FO-68の菌類学的特性に基づくと、それは不完全菌類の黒色真菌科のAureobasidium pullulansの一種である。
ベータグルカンは天然に生起する多糖であり、オートムギ、大麦、細菌、酵母、藻類、およびキノコなどの異なるソースから得られる。異なるソースに由来するベータグルカンはそれらの構造の違いを有し、これらは異なる生物学的特性に寄与する(A35)。β-グルカンの免疫調節効果を報告した7000近い発表がある(A37)。免疫調節特性はβ-グルカンの一次化学構造に依存する。少々の(1,6)-β-連結した側鎖を有する(1,3)-β-連結したバックボーンからなる真菌および酵母に由来するβ-グルカンは、本質的にそれらの免疫調節効果から公知である(A36)。Vetvicka and Vetvickovaは、食作用、IL-2生成、抗体分泌、スーパーオキシド生成、IFNγ生成、および実験的ながんモデルの阻害に対する効果の点で、異なる市販で利用可能なベータグルカンの免疫学的特性を比較したいくつかの研究を発表しており(A37-39)、それらの研究は、i.グルカンは一般的に免疫系のほとんどの側面に対する強い刺激効果を有する;ii.試験されたグルカンの間では有意な違いがある;iii.高度に精製されたかつ高度に活性なグルカンは免疫学的反応の全ての面を刺激する強いかつ多面的な効果を有するが、不良に特定されたグルカンは中程度の(あれば)生物効果のみを有するということを結論づけている。キノコの平茸からのプルランなどのベータグルカンは、上部呼吸器感染(URTI)症状の発生率を縮減する能力があり、循環NK細胞数を増大させている(A40)。よって、ベータグルカンはCOVID-19に対する免疫系に基づく戦いにおける重要なプレーヤーであろう。
単離された真菌の菌類学的特徴
FO-68のコロニーは、最初は滑らかな表面を有し、灰色がかった白色の粘液状のかつ光沢がある油滴様(脂肪様)の酵母様の材料へと成長する。糸状菌体はその外縁から放射状に成長し、縮れた糸状のかつまさに樹状の成長に至る。この糸状菌体は培地の表面上のみならず培地中においてもまた良く成長する。短い時間で、薄い暗褐色の斑点がコロニーの表面のあちこちに現れ、これらは次第に黒色の斑点になり、総体的な表面はついには暗黒色になる。この糸状菌体上に、沢山の薄い褐色の楕円形のまたは卵形の分生胞子が側方に生成される。この分生胞子は容易にばらばらになり、油滴様コロニーの表面は分生胞子をあちこちに付ける。
FO-68を培養するための方法およびFO-68を用いてβ-1,3-1,6グルカンを生成するための方法としては、公知の方法が用いられ得る。例えばJP2004-329077Aを見よ。
いくつかの態様において、本発明は、Aureobasidium pullulans AFO-202(FERM-BP-19327)によって生成されるベータグルカンを含む免疫応答を誘導、増強、および/または均衡維持するための組成物に関する。別の側面において、本発明は、免疫応答を誘導、増強、および/または均衡維持するためのAureobasidium pullulans AFO-202(FERM-BP-19327)の使用にもまた関し、特に、Aureobasidium pullulans AFO-202(FERM-BP-19327)を対象に投与することによって免疫応答を誘導、増強、および/または均衡維持するための方法に関する。
本発明に用いられる組成物では、FO-68の培養物が精製なしにそのまま用いられ得るか、または必要に応じて培養物から単離もしくはさらに精製されたグルカンが用いられ得る。加えて、例えば、本発明の培養生成物は、濃縮物、ペースト、噴霧乾燥生成物、フリーズドライ生成物、真空乾燥生成物、ドラム乾燥生成物、媒体中に分散された液体生成物、希釈生成物、および乾燥生成物へと粉砕された。
本発明の組成物は、ヒトを包含する哺乳動物によって摂取されるときにその機能を行使する。本明細書において用いられる用語「摂取」は、それが人体に侵入し得る限り、いずれかの投与経路に限定されず、経口投与、経管投与、および経腸投与などの全ての公知の投与方法によって実現される。典型的には、消化管からの経口摂取および経腸摂取が好ましい。
本発明のドーズは、投与経路、年齢、体重、および症状などの種々の因子を考えて適当に設定され得る。本発明の組成物のドーズは特に限定されないが、グルカンの量は好ましくは0.05mg/kg/日以上、より好ましくは0.5mg/kg/日以上、特に好ましくは1.0mg/kg/日である。しかしながら、時間の長い期間をかけて摂取されるときには、量は、上で記載された好ましい量よりも小さくあり得る。加えて、本発明に用いられるグルカンは十分な食事経験を有し、安全性の点で問題はない。よって、ある量は、上の量(例えば10mg/kg/日)をはるかに超過するか、またはより多くである)。
本発明の組成物は食品または飲料として用いられ得る。食品または飲料は、例えば、抗ウイルス作用、特に抗SARS-CoV-2感染を有する食品または飲料として用いられ得る。本発明の組成物は、所定の健康使用のための食品および栄養機能食品などの特別目的の食品として、ヒトなどの動物への投与によって、処置または防止が、種々の感染に対してまたは感染によって引き起こされる二次性疾患の発生もしくは悪化に対して達成され得る。
本発明の組成物を、ヒトなどの動物に、所定の健康使用のための食品および栄養機能を有する食品などの特別目的の食品として投与することによって、種々の感染または感染によって引き起こされる二次性疾患の生起または悪化のための処置または防止がある。
本発明の組成物をヒトなどの動物に投与することによって、処置、防止、および/または緩和が、血液凝固、がん、化学療法副作用などを包含する種々の疾患、障害、および状態に対して達成され得る。
本発明の組成物が食品または飲料として用いられるときには、食品または飲料の型は特に限定されない。さらに、食品または飲料の形状は特に限定されず、通常用いられる食品または飲料のいずれかの形状であり得る。例えば、それは、固体形態(粉末および顆粒形態を包含する)、ペースト形態、液体形態、および懸濁液形態などのいずれかの形態であり得、これらの形態に限定されない。
医薬品として用いられるときには、本発明の組成物は腸に到達するので、経口投与され得る剤形が好ましい。本発明に従う薬物の好ましい剤形の例は、錠剤、コーティング錠、カプセル、顆粒、粉末、溶液、シロップ、トローチ、および同類を包含する。これらの種々の調製物は、活性成分であるグルカン、賦形剤、結合剤、崩壊剤、潤滑剤、着色料、香味料、可溶化剤、懸濁剤、コーティング剤などを用いることによって、従来の方法に従って調製される。それは医薬製剤の技術分野に通常用いられる助剤を追加混合することによって製剤され得る。
いくつかの態様において、本発明の有効性を増強するために、本発明は他の食品、飲料、薬物、およびいずれかの他の物質との組み合わせで用いられ得る。
いくつかの態様においては、免疫応答が本発明によって誘導、増強、および/または均衡維持される。免疫系のかかるコントロールは、ウイルス感染、SARS-CoV-2感染、SARS-CoV-2によって引き起こされるかもしくは悪化させられる疾患、および/またはがんを処置および/または防止すること、化学療法副作用を緩和すること、ならびに血液凝固などを阻害することなどの種々の適用を有する、
本発明におけるサイトカイン生成コントロールは、有益な抗ウイルス性サイトカインの生成を増大およびサイトカインストームに関わる害がある炎症性サイトカインの生成を減少させる効果を有する。
抗ウイルス性サイトカインはI型IFN、IL-7、および同類であり得るが、これらに限定されない。炎症性サイトカインはIL-1β、IL-6、IL-12(p70+40)、IFN-γ、TNF-α、および同類であり得る。対象におけるこれらのサイトカインの生成量は公知の方法によって測定され得る。
本発明における免疫細胞の制御は、限定なしに、抗ウイルス性の免疫細胞の活性化または増殖作用であり得る。抗ウイルス性の免疫細胞は、限定なしに、NK細胞、Th2、Treg、CD8+、CD4+から選択されるT細胞、B細胞、および樹状細胞から選択される1つ以上の免疫細胞であり得る。B細胞はナイーブB細胞、形質芽球を含み得、樹状細胞はpDC、単球由来DC、cDC、CD8+DC、CD11b+DCを含み得る。
本発明の1つの側面において、免疫細胞は好中球、自然リンパ球(ILC1、ILC2、ILC3)、好塩基球、顆粒球、マスト細胞、造血幹細胞、CLP、間葉系幹細胞であり得る。本発明の1つの側面では、免疫細胞の制御はTh1活性または増殖の抑制であり得る。これらの細胞の活性または増殖は公知の方法によって測定され得る。
本発明における血液凝固の阻害は、対象から収集された血液の凝固性について公知の方法によって測定され得る。限定なしに、それは、プロトロンビン時間(sec)、プロトロンビン時間(%活性)、トロンボプラスチン時間、トロンボテスト、フィブリノーゲン量、アンチトロンビンIII活性、トロンビン/アンチトロンビン複合体量、Dダイマーなどを測定することによって決定される。当業者は公知の方法によって測定し得る。
凝固障害はコロナウイルス疾患(COVID-19)の死亡の強い予測因子および疾患重症度の指標として指示されている。本明細書において、我々は、凝固障害およびCOVID-19の間の関連の可能な病態生理学的メカニズムについての我々の見通しを述べる。免疫系に関係するサイトカインストームは凝血メカニズムの制御不全を引き起こす主要な事象として指示され、第2はウイルス侵入を原因とする直接的な内皮傷害であった。受け入れにおけるDダイマーおよびプロトロンビンの評価は予後を予測するための用をなすであろう。これは必須の手続きとして推奨されている。凝固障害に対する人種的に有素因の集団、年配者、ならびに糖尿、高血圧、および心血管系疾患などの併存症を有する人々は、脆弱な高リスク集団を形成する。血栓予防は最近のガイドラインによるとCOVID-19の全ての入院患者において推奨されるが、入院に先行する防止戦略はまだ良く研究されてはいない。生物学的応答調整剤による補助は、とりわけ脆弱な集団において、重症のCOVID-19の発生を減少させることおよび死亡を縮減することにおいて最重要であることが示唆される。
凝固障害;Covid-19の誘因および戦闘戦略
凝固障害-COVID-19の鍵のリスク因子および重症度の予測因子;脆弱な集団において薬物に基づかない生物学的応答調整剤を使用する入院に先行する防止についての、病態生理学的メカニズムについての見通しおよび示唆される戦略
凝固障害およびCOVID-19-病理メカニズム
COVID19では、2つの別個の病理プロセスが、凝固障害の臨床所見を生成することに枠割を果たすことが見出されている。I.微小血管凝血塊形成およびアンギオパチーを生成するウイルスの侵入による局所的な直接的な血管および内皮損傷、ii.内皮および単核細胞のアポトーシスと併せて、単核および多形核浸潤を生成する炎症の帰結である。大血管の血栓および主要な血栓塞栓後遺症を引き起こす高フィブリノーゲン血症による凝固亢進もまた考えられるべきである。異常に上昇したdダイマーレベルは、COVID-19に対して凝固障害に関係する素因を有する患者において観察される最も普通のかつ重大な特徴である。上昇したdダイマーは不良な予後に関連している。増大したプロトロンビン時間(PT)および活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)、より低い血小板カウント、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)およびフェリチンの増大したレベルは、いくつかの研究において報告された他の関連する知見である(a7)。Iba et alはCOVID-19における凝固に関係する事象および血栓形成の4つの経路を説明している。i.サイトカインストームおよび炎症促進性サイトカイン、例えばインターロイキン(IL)-1βおよびIL-6が免疫細胞上の組織因子の発現を刺激し、それによって付帯的な凝固カスケード活性化を開始する;ii.ウロキナーゼ型のプラスミノーゲン活性化因子の減少した活性およびプラスミノーゲン活性化因子阻害剤-1の増大した放出による線溶系の抑制;iii.種々の炎症促進性サイトカインによる血小板の活性化、損傷した内皮は活性化した血小板と直ちに結合する;iv.炎症によって誘導される直接的な内皮損傷。
ACE2受容体は内皮細胞において広く発現され、これはSARS-CoV-2結合、膜融合、およびウイルス侵入に対するそれらの脆弱性を説明し得、それによって感染および直接的な血管損傷を引き起こすことに至る(a7)。ある研究では、高血圧、糖尿、および心血管系疾患において生起する既存の増大したプラスミン活性が、そのスパイク蛋白質を切断することによってSARS-CoV-2ウイルスのビルレンスおよび感染性を増強し、これは翻ってこの凝固に関係するプロセスにおいて凝集するということが報告されている(a8)。
凝固障害およびCOVID-19-発生率&脆弱な集団
COVID-19に関連する血栓形成は複雑であり、非常にわずかしか理解されていないので、潜在的な固有の「COVID-19によって誘導される凝固障害パターン」が仮定されている(a9)。COVID-19の患者における止血障害の最初の報告は、2020年2月28日のGuan et al.によってであった(a10)。COVID-19の1099人の入院患者のこの初期のコホートでは、0.5mg/Lよりも上の増大したDダイマーレベルが初期症状の間の患者の46.4%において見られた(a11)。COVID-19の191人の入院患者では、死亡者の81%が1mg/Lよりも多大な受け入れにおけるDダイマーレベルを有した(a12)。より高いDダイマーレベルが、43.2%の非重症COVID-19患者と比較して重症の感染の59.6%において同定された。事実、播種性血管内凝固(DIC)は死亡の強い予測因子として出現し、死亡者の71.4%がDICの基準を満たしたが、生残者の0.6%のみがこれらの基準を満たした(a13)。
よって、COVID-19におけるDダイマー、プロトロンビン、およびフィブリノーゲンの定期的モニタリングは必須であるということが推奨される。なぜなら、Dダイマー&プロトロンビンの有意な増大はフィブリノーゲンの減少と共に死亡者において第10~14日に観察され、上昇したDダイマー(1マイクログラム/mlよりも上)はこの脆弱な集団における強い独立のリスク因子であることが報告されているからである(a10)。COVID-19における凝固障害の発生率についての他の報告は、Covid-19の150人の患者によるものを包含する。それらのうち25人の患者(16.7%)は肺塞栓を経験し、2人の患者は3つの血栓性回路閉塞を有した(a14)。ループス抗凝固因子が試験された57人のうち50人の患者(87.7%)において検出された(a15)。Oxley et al.は虚血性脳卒中を有する急性の大血管閉塞の5人の患者を報告した(a16)。中国武漢で報告された元々のケースでは、脳卒中が患者の5%において見られた(a17)。別の報告は、集中治療に受け入れられたCOVID-19の患者における16~49%の血栓合併症の発生率を指示した(a18)。深部静脈血栓(DVT)については、COVID-19で入院した143人の患者のうち、66人の患者が下肢DVTを発生した(a19)。
COVID-19凝固障害データのほとんどは中国からのCOVID-19の最初の報告ゆえに中国人患者からであり、静脈血栓塞栓の発生率は中国人ではおよそ3~4倍低いので(a20)、凝固障害および血栓塞栓の事象の重要性は中国の病院においてはより少なく、血栓予防の使用もまたより少ない。しかしながら、疾患は中国よりも数倍多大な規模でコーカソイドの個人を冒し、血栓形成の事象の人種に関係するリスクを知ることが必須である。コーカソイドは中国人&他のアジア系集団よりも高い血栓リスクを有し、それはアフリカ系アメリカ人患者よりさえも高い(a21、22)。コーカソイド患者におけるCOVID-19凝固障害の研究はこれと整合する。それらの知見は、凝固障害のリスクがコーカソイドにおいて高いが、その研究に包含される患者はLMWH血栓予防を使用中なので、それらは明白なDICを稀にしか発生せず、DICが発生するケースでは、それは疾患のより後期のステージの間のみであるということを示した。研究は、新規の肺特異的な血管症があるということをもまた報告した。我々はこれをDICとは別物のCOVID-19に関連する肺血管内凝固障害(PIC)と呼称した(a23、24)。
高年齢による自然免疫の活性化および年齢に関係する凝固カスケードの変化もまた、COVID-19凝固障害に対する年配の人々の脆弱性に寄与することが報告されている因子である(a25)。肺胞マクロファージ(AM)は加齢の間に増大するが、炎症促進性のおよび抗炎症性の状態の間で変換するそれらの可塑性は多大に縮減される。これは年配者のその早期ステージにおいてはCOVID-19を加速させ、進んだステージにおいては過剰な肺損傷を引き起こす。加齢の間の好中球活性の減退は、これらの細胞に感染部位に遊走し感染細胞を殺すそれらの能力を失す。粘膜バリアに寄与するムチンおよび保護的な糖蛋白質の生成および多様性もまた加齢によって変化する(a26)。高齢者における適応免疫系の免疫老化もまた高齢者における重症のCOVID-19の進行に寄与する。新しいナイーブT細胞の生成の減退、より拡大性でないT細胞受容体(TCR)レパートリー、T細胞代謝機能不全、およびT細胞のより弱い活性化もまた、COVID-19に対する高齢者の免疫脆弱性に寄与する。それらを脆弱な集団にする高齢者における免疫系および凝固障害の間のリンクが探求されたときには、COVID-19の2つの致死症例に1つはサイトカインストームを経験し、それらのうち82%は60超の年齢であるということが同定されている。
インフラメージングは高齢の個人において生起するこの増大したサイトカインストームの主要な駆動因子であり、肥満、不良な食事およびオーラルヘルス、微生物のディスバイオシス、およびセデンタリーな生活習慣によって悪化する。IL-6、TNF-α、IL-1α、およびCRPを包含する炎症促進性サイトカインのより高い基底循環レベルの年齢に関係する相関は、報告された現象である。インフラマソームの主要な蛋白質コンポーネントのNLRP3は加齢によって増大する。NLRP3はSARS-CoV-2抗原による超活性化のリスクがあり、これは高齢者におけるサーチュイン2(SIRT2)の減少した活性によってさらに深刻化する。なぜなら、サーチュイン2(SIRT2)は直接的にNLRP3をコントロールするからである(a25)。このサイトカインストームは組織因子経路阻害剤のアンチトロンビンIIIおよび蛋白質C系によるトロンビン生成のフィードバックコントロールメカニズムを遮断し、これは微小血栓、播種性血管内凝固の発生に対して有素因化する(a27)。
凝固障害はCOVID19の進行を予測する中心的な因子であるように見える。それは、なぜ子供がCOVID-19を原因とする重症の病に稀にしかかからないのかをもまた説明する。なぜなら、小児の年齢群における血栓合併症は、基礎にあるがんまたは中枢静脈アクセスデバイスの不在下では稀であるからである。妊娠中の女性は凝固障害に対する高い脆弱性を有することが予想されるはずであるが、実際には、胎児拒絶を避けるための妊娠期間におけるそれらにおける免疫抑制ゆえに、より軽症の病のみを有することが見出されており、それによって免疫血栓は働き始めない(a28)。
COVID-19の疾患重症度に対する肥満、高血圧、および糖尿などの心血管系リスク因子を有する患者の脆弱性は、良く確立されている(a25)。尿の合併症である凝血因子の増大したレベルおよび線溶系の相対的阻害、内皮機能不全、糖増強された血小板凝集および活性化による凝固および線溶の間の不均衡は、凝固亢進性の血栓促進性状態の発生を促し、それゆえに、疾患重症度の点でのCOVID-19に対する糖尿患者の脆弱性の度合いを説明する(a29)。
高血圧、他の心血管系疾患については、血管&血栓形成因子の変調に加えて、直接的なウイルスの攻撃およびサイトカインストームを原因とする肺および末梢内皮傷害が、これらの患者における凝固亢進の誘導因子として指示されている(a30)。
COVID-19における凝固障害の防止的なおよび治療的な側面
COVID-19の凝固障害に関連する重症度に対する種々の脆弱な集団を同定した我々は、可能な治療解決法および防止戦略に向かう。最近のガイドラインは全ての入院COVID-19患者に血栓予防または最高治療強度の抗凝固を推奨している(a26)。抗血小板薬物、血栓溶解、免疫調節薬剤、および抗補体薬物は、示唆されるアプローチである。抗凝固では、選ばれる薬物は低分子量ヘパリンであり、重症の腎障害または出血の極めて高いリスクを有し得る患者では、未分画ヘパリンが推奨される(a28)。防止的な側面は、最大で血栓予防によって併存症および終わりを処置することに対処するが、全てのこれらは患者が入院した後に示唆される。
我々はいずれかの他の防止戦略が利用可能であるかどうかを探求した。生物学的応答調整剤による補助は、脆弱な集団における解決法であり得る。ベータグルカンは強力な生物学的応答調整剤である。可溶性のベータ1,3グルカンは、サイトカイン生成に作用することおよび凝固活性化を制御することによって、敗血症合併症を減少させ、生残を改善することが見出されている(a32)。血小板凝集(PA)を増強することによって測定される凝血パラメータの撹乱を引き起こした放射線曝露および/または糖尿によって誘導される酸化ストレスならびに増大したトロンビンレベルは、酵母ベータグルカンによって後退した(a33)。黒酵母菌Aureobasidium pullulansからの生物学的応答調整剤グルカン(BRMG)は強力な免疫調節剤であることが報告されており、その受容体のデクチン-1を介して作用し、これは自然免疫応答においてパターン認識受容体(PRR)およびToII様受容体(TLR)と共働する。このBRMGはIL-1β、IL-2、IL-4、IL-6、IL-12、TNF-α、IFN-γ、およびsFasLのレベルを縮減しながら、IL8およびsFASを増大させる。これはCOVID-19治療応答において必要とされる鍵の作用に直接的に関係するであろう。これはIL-6のような炎症促進性サイトカインによって引き起こされるサイトカインストームの逓減である。このBRMGは、NK細胞活性およびマクロファージ活性に、それによって抗ウイルス応答に寄与するともまた報告されている(a34)。COVID-19重症度の併存症に関連するリスクを処置することを助けるための用をなし得る血中グルコースおよび脂質レベルの維持も助けるこのBRMGは(a35、36)、それゆえに、上で記載された脆弱な集団におけるCOVID-19重症度の凝固障害によって誘導されるリスクと戦闘するための可能な防止戦略として示唆される。
本発明の組成物は、ウイルス感染またはウイルス感染によって引き起こされる二次性疾患を処置または防止するために用いられ得る。ウイルスは好ましくはコロナウイルス科に属するウイルスであるが、これに限定されず、ベータコロナウイルス属に属するSARS-CoV-2、SARS-CoV、MERS-CoV、ヒトコロナウイルスHKU1、およびヒトコロナウイルスOC43が好ましい。
それは、SARS-CoV-2感染またはSARS-CoV-2感染によって引き起こされる二次性疾患、とりわけ血栓にとって有益であり得る。
摂取させられるべき対象はいずれかの状態にあり得るが、SARS-CoV-2の死のリスクを縮減する視点から、それは好ましくは慢性の腎臓病、糖尿、心疾患、および同類などの基礎疾患を患う患者に対してである。
COVID-19および免疫系:
COVID-19感染の特徴的な特徴は炎症促進性の状態であり、インターロイキン(IL)-1β、IL-1Rα、IL-2、IL-10、線維芽細胞成長因子(FGF)、顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、インターフェロン-γ誘導蛋白質(IP10)、単球化学誘引蛋白質(MCP1)、マクロファージ炎症性蛋白質1アルファ(MIP1A)、血小板由来成長因子(PDGF)、腫瘍壊死因子(TNFα)、および血管内皮成長因子(VEGF)を包含する異なるサイトカインの高いレベルを特徴とする。さらにその上、集中治療室(ICU)への受け入れを要求する重篤患者は、顕著に高い濃度のIL-2、IL-10、G-CSF、IP10、MCP1、MIP1A、TNFα、およびIL-6を有することが見出された。重要なことに、IL-6の増大したレベルは増大した死亡ともまた相関する。重症のCOVID-19では、ナチュラルキラー細胞のCD4+およびCD8+Tリンパ球の縮減、ならびにCD4+細胞におけるIFN-γ発現が、サイトカイン放出症候群を原因とする妨げられた適応免疫系と併せて観察されている。これは、リンパ球カウントとのIL-6、IL-10、およびTNFαのレベルの逆相関に帰属させられ得る(A6-8)。別の報告では、CD4+T細胞、CD8+T細胞、B細胞、およびナチュラルキラー(NK)細胞の抜本的に縮減された数によるリンパ球減少症が、重症のCOVID-19の患者における普通の特徴であることが報告された。これはより軽症のケースでは観察されなかった。加えて、CD4+T細胞、CD8+T細胞、B細胞、およびNK細胞の数は、回復したかまたは回復期である患者では正常化している。NK細胞およびCD8+T細胞を包含する細胞傷害性リンパ球上のNKG2Aなどの疲弊マーカーは、重症の疾患を有するものでは増大し、COVID-19からの回復後には正常レベルに戻った(A9)。増大した好中球対リンパ球比(NLR)および低いリンパ球対C反応性蛋白質比(LCR)は、増強された炎症性のプロセスを反映し、重症のCOVID-19の患者の不良な予後を示唆することが報告されている(A10)。
それゆえに、概要として、炎症経路がサイトカインストームに至るケースでは、炎症促進性因子、例えばIL-6、IL-8、IL-1β、およびGM-CSF、ならびにケモカイン、例えばCCL2、CCL-5、IP-10、およびCCL3が、活性酸素種と一緒になって、肺線維化および死に至る急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を引き起こすように帰属させられている。COVID-19では、高いレベルの血清中の炎症促進性サイトカイン(IFN-γ、IL-1、IL-6、IL-12、およびTGFβ)およびケモカイン(CCL2、CXCL10、CXCL9、およびIL-8)が、合併症のないSARSの患者と比較して重症の疾患のケースにおいて検出されることが報告されている(A11)。この炎症促進性のサイトカインストームの抑制はCOVID-19と戦闘するために必須だと考えられるが、I型インターフェロンおよびIL-7などのいくつかのサイトカインは有益であることが見出されている。SARS-CoV-2に対する薬物としてのIFN-αおよびIFN-βの有効性を研究するためのいくつかの研究が実施されつつある。リンパ球減少症およびリンパ球疲弊はCOVID-19のホールマークであるので、リンパ球拡大およびことによるとT細胞疲弊の後退を促進する主要なサイトカインのIL-7は、免疫系ホメオスタシスを復元する役に立つと考えられる。面白いことに、COVID-19の軽症の/中等症のまたは重症の形態の患者の血清では、種々のT細胞サブセットの拡大および分化を担うサイトカインのIL-2およびIL-7が増大したレベルで見出され、最も蓋然的には、リンパ球減少症およびT細胞疲弊を後退させるための免疫系による試みを表す(A12)。
心血管系疾患およびCOVID-19の免疫系の意義:
中国における2.3%のCFRは、高血圧の患者では6.0%、糖尿の患者では7.3%、CVDの患者では10.5%に上昇していることが見出された(A13)。複数の研究が、基礎にある心血管系併存症を有する患者は、ICUケアを要求する重症のCOVID-19感染のおよび死をもたらし得る急性呼吸窮迫症候群(ARDS)のような合併症を有することのより高いリスクがあるということを報告している。メカニズムは、かかるCVD患者における縮減されたまたは損なわれた心血管系の機能的予備能に帰属させられている。これは、COVID-19を誘因とする心筋梗塞によって悪くなり、心筋需要増大、虚血および壊死の悪くなること、または代謝需要の増大に至り、これは心不全および死に至る。COVID-19感染は、圧倒的な免疫の炎症性の応答およびサイトカインストームを原因として、間接的に心損傷を引き起こす。他の提唱されるメカニズムは、SARS-CoV-2ウイルス侵入および心筋細胞の直接的損傷、ならびに急性の呼吸器損傷を原因とする重症の低酸素からおよび心臓において発現されかつSARS-CoV-2が細胞への侵入のための受容体として用いるアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)に関する別の重要なプロセスからもまた生ずる心筋傷害を包含する(A14)。COVID-19のサイトカインストームにおいて上昇しているサイトカインのうち、IL-6は重要である。なぜなら、それは冠状動脈性心疾患(CHD)と最も強く関連するサイトカインであるからである(A15)。インターロイキン-1b(IL-1b)、腫瘍壊死因子(TNF)、およびIL-17もまた、心血管系進行を縮減し得る有効な標的であることが報告されている(A16)。
糖尿およびCOVID-19の免疫系の意義:
Yang et al.に従うと(A17)、COVID-19を原因として死んだ研究されたもののうち、22%は脳血管疾患を有し、22%は糖尿を有した。確診されたCOVID-19の1,099人の患者の研究は、重症の疾患を有した173人のうち、23.7%は併存症の高血圧を有し、16.2%は糖尿病をもまた有し、5.8%は冠状動脈性心疾患をもまた有し、2.3%は脳血管疾患をもまた有するということを示した。別の研究では、COVID-19のために病院に受け入れられた140人の患者のうち、30%は高血圧を有し、12%は糖尿を有した(A18)。COVID-19に対する糖尿の患者の増大した易罹患性について提唱されるメカニズムは、「1)より高親和性の細胞結合および効率的なウイルス侵入、2)減少したウイルスクリアランス、3)逓減されたT細胞機能、4)過炎症およびサイトカインストーム症候群に対する増大した易罹患性、ならびに5)CVDの存在」を包含する(A19)。糖尿におけるサイトカインプロファイルがCOVID-19との関係で分析されたときには、焦点は再びIL-6であった。これはCOVID-19感染においてより有害性の役割を果たすことが報告された(A19)。
慢性の腎臓病およびCOVID-19の免疫系の意義:
慢性の腎臓病、特に透析に依存的である末期腎不全(ESRD)の患者もまた、COVID-19を原因とする重症の疾患を獲得することおよび死亡の高リスクカテゴリーである。基礎にある免疫プロファイルが分析されたときには、インターロイキン-1ベータ(IL-1ベータ)、腫瘍壊死因子-アルファ(TNF-アルファ)、およびIL-6などのサイトカインが炎症性の状態を誘導し、透析に関係する疾病において有意な役割を果たすということが観察され(A20)、再びIL-6を指し示した。別の報告では、血液透析患者の30%および50%の間は、C反応性蛋白質およびIL-6などの炎症性マーカーの上昇した血清中レベルを有した(A21)。さらにその上、CKDは免疫老化(A22)および炎症バイオマーカー(A23)の増大に関連している。
COVID-19におけるがんおよび免疫抑制の他の形態の免疫系の意義
確診されたCOVID-19を有する1,590のケースについて、Liang et al.は18人の患者ががんの既往を有するということを見出した。それらは、がんの患者ががんなしのものよりもCOVID-19および不良な予後の高いリスクを有するということを結論づけた(A24)。圧倒的な炎症およびサイトカイン関連肺傷害が、Liang et al.に従うとがん患者におけるCOVID-19の重症度に関連するが(A25)、Xia et al.(A26)は、過剰発現された免疫抑制性サイトカイン、炎症促進性の危険シグナルの抑制された誘導、損なわれた樹状細胞成熟、および増強された機能的な免疫抑制性の白血球集団を特徴とする鈍った免疫状態が、がん患者においてCOVID-19の重症度を悪化させる実際の基礎因子であり得るということを指摘した(A25)。重要なことに、免疫力低下患者は、多くの場合には、免疫系の変調した性質を原因とするCOVIDなどのウイルス性疾患の非典型的症状を提示する(A26)。PCRによってSARS-CoV-2について検査陽性であった免疫抑制を使用中の10人の腎臓移植レシピエントのうち、9人が入院患者として受け入れられ、3人の患者(30%)は死に、5人(50%)は急性腎障害を発生した(A27)。免疫抑制または刺激薬物についての89の研究の再検討は、COVID-19感染に対する(それでも、かかる利益はインビトロ研究において観察された)または非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の使用およびTNFαのブロックに対する細胞傷害性の化学療法の利益についての決定的なエビデンスを示さなかった。IL-6ピークレベルおよび肺合併症の重症度の間の関連の明瞭なエビデンスが存在したが、エビデンスは、COVID-19を調節することに対するIL-6阻害剤の有益なインパクトを示さなかった(A28)。それゆえに、サイトカインストームの代わりに、免疫抑制はCOVID-19に有用であることが報告されており、SARS-CoV2に感染した腎臓移植患者は軽症の疾患のみを見せ(A29)、それゆえに、過炎症はCOVID-19進行の基礎にあるメカニズムであるという事実により多くの重みを追加した。これは将来的な見通しについて未解決の主要な研究領域である。
COVID-19と戦闘するための免疫戦略
とりわけ併存症を有するCOVID-19の免疫系の特徴を概観した我々は、COVID-19と戦うための免疫系を装備するための戦略に焦点を合わせることにする。自然免疫応答ウイルス感染と戦うために高度に重大であり、はっきりとインターフェロン(IFN)I型応答に依存的である。それの下流カスケードは有効な適応免疫応答の誘導と併せてウイルス感染をコントロールする。自然免疫細胞は、ウイルスゲノムRNAまたはdsRNAを包含するウイルス複製の間の中間体の形態で、病原体関連分子パターン(PAMP)を介してウイルスの侵入を認識する(A30)。この認識事象は下流のシグナルカスケードが活性化されることに至り、これはI型IFNおよび他の炎症促進性サイトカインの発現に達する。この初期応答は侵入部位におけるウイルス感染に対する第一防御線を構成する。SARS-CoVおよびMERS-CoVでは、I型IFNによるウイルス感染に対する応答は実際に抑制され、これは疾患の重症度に密接に関連する。SARS-CoV-2もまたI型IFN応答を沈静化する類似の戦略を利用する。さらにその上、制御不全のI型IFNおよび炎症性の単球・マクロファージ流入は致死性肺炎の主な原因である。ゆえに、COVID-19のための提唱される免疫戦闘戦略には、いくつかの鍵の炎症促進性サイトカインのアンタゴニストを使用することによるサイトカインストームの抑制、有益なサイトカイン、例えばIL7、I型IFNを増大させることが、抗ウイルス薬剤を用いる処置と併せて関わる(A30)。自然免疫系に基づく戦略は治療法の鍵であり、適応免疫系はワクチン開発の鍵を握る(A30)。我々は、より単純なかつより有効なアプローチは栄養介入であろうということを仮定する。
COVID-19のための防止的なおよび治療的な栄養介入
ビタミンAおよびDの補助はインフルエンザウイルスワクチン接種に対する免疫応答を増強する(A31)。ビタミンCはウイルス感染、とりわけ普通感冒を防止することを助けることが広く信じられているが、640の研究の文献の再検討は、普通感冒を防止することにおけるビタミンC予防のいずれかの決定的なエビデンスを同定できなかった(A31、32)。微量栄養素による補助は混合的な結果を有する。725人の施設入所の年配患者による1つのRCTは、セレンと一緒になった亜鉛の低ドーズ補助が対照群と比較してワクチン接種後の液性応答を増強するということを示したが(A33)、別のRCTでは、毎日のマルチビタミン・ミネラル補助もビタミンE(200mg/日)も栄養状態の良い施設入所でない年配参加者における急性呼吸器感染の発生率および重症度に対する好都合な効果を示さなかった(A34)。
ニュートラシューティカルズは、それらの免疫応答をブーストすることによって、インフルエンザおよびコロナウイルスなどのカプセル化したRNAウイルスに感染した人々に緩和を提供する。
AFO202ベータグルカンおよび併存症を有するCOVID-19患者にとっての妥当性
AFO202ベータグルカン補助は、それの抑制がSARS-COv2感染に特徴的である(A30)IFN-γ増大能の点で、その免疫増強活性を原因としてCOVID-19感染と戦うための潜在的な戦略であり得るが(A35)、その消費は併存症を有する人々について強調されるべきである。IL-6は、CVD、糖尿、およびCKDなどの慢性の微小炎症が関わる状態からのサイトカインストームにおいて最も普通に上昇したサイトカインである(A12、13、17、18)。このAFO202ベータグルカンはIL-6レベルを減少させる(A43)。免疫抑制によって免疫応答を制御することを助けるsFASの増大は、COVID-19に関連するサイトカインストームおよび過炎症を制御することにおいて高度に貴重であろう(A43)。原稿の序の項で挙げられた炎症促進性のかつ有益なサイトカインについて(A11、12)、AFO202ベータグルカンは、IL8を介して、ウイルス感染細胞を殺すための好中球の活性化、移住、および走化性を引き起こす。このベータグルカンはCCL2(単球走化性蛋白質1;MCP-1)の減少およびCXCL10レベルの減少をもまた引き起こす。これの結果として、単球/マクロファージ、T細胞、NK細胞、および樹状細胞の化学誘引の防止があり、それによって免疫応答を抑制するであろう。加えて、免疫応答の増強によって付随される内皮細胞に対するT細胞接着および抗腫瘍活性の促進が生起する。AFO202ベータグルカンによるI型IFN生成の増大はウイルス感染細胞を殺すことを助ける(A43)。さらに、IL-7生成の増大は、ホメオスタシスを維持するための成熟T細胞の発生および生残に至る。CD8+(細胞傷害性T細胞)の活性化は抗ウイルス免疫を助け、CD4+(主にTh1細胞)およびTreg細胞の活性化は制御性の免疫応答と重症の炎症によるサイトカインストームの抑制とを助ける。B細胞の活性化は、ウイルスの傷害性の中和のためのウイルス特異的な抗体(IgG、IgM、およびsIgA)の生成をもたらす(A43)。図16は、COVID-19における炎症促進性因子の抑制および有益な因子の増強に対するAFO202ベータグルカンの効果を端的に図解している。
AFO-202ベータグルカンによって増強される制御性の免疫プロファイルは(A35)、がんの患者における免疫調節を支援するであろう。腎臓移植レシピエントおよび免疫抑制の患者では、NK細胞およびマクロファージ増強活性が抗ウイルス免疫に働き始め(A43)、それによって、それらがCOVID-19と戦うことを助けるであろう。
別の興味深い側面は、腸管微生物叢が自然記憶の生成および骨髄前駆体の機能的リプログラミングに影響し得るということであり、これは感染から保護することを助け得る(A57)。それらのディスバイオシスは種々の免疫によって媒介される炎症性の障害にもまた至る(A57)。CVDのような疾患を縮減することにおけるベータグルカンの有益な効果は、腸管微生物叢に影響するそれらの作用にもまた帰属させられており(A58)、腸管微生物叢に作用することによるベータグルカンの免疫調節は、炎症性の免疫プロファイルを緩和することを助け(A59)、それによって有益な効果に至り得る。これらの利点は、ベータグルカンが、具体的には慢性の炎症に関連する併存症の存在下においてCOVID-19と戦うことにおいてより多くの重要性を有するはずであるということを意味する。それゆえに、広い範囲の併存症を患う高いリスクがあるものでは、その安全性が二十年超の消費によって証明されているこのフードサプリメントの消費は(A43、47、48)、この致命的なCOVID-19パンデミックに対する戦いにおいて、前向きの防止オプションであり、治療法の間の支持的な選択肢でさえあろう。
COVID-19においてAFO202ベータグルカン型の栄養サプリメントを考えることにおける限定およびハードル
バリエーションは、COVID-19に対する個人の易罹患性が、いくつかの内在的な因子、例えばヒト白血球抗原(HLA)多型の点での遺伝子バリエーション(A60)、ACE-2遺伝子の変異(A61)、年齢、一般的な健康、および栄養(A62)に帰属させられているということである。COVID-19に対してBCGワクチン(A63)および日本脳炎(JE)ワクチン(A64)などのワクチンによって提供される交差免疫などの獲得性のバリエーションが、他の側面である。併存症はCOVID-19の臨床経過に影響するが、AFO202ベータグルカンなどの栄養サプリメントはCOVID-19の患者では実際に試されていないので、COVID-19における防止的なおよび治療的な支持のための定型的な措置としてAFO202ベータグルカンを包含するこれらの栄養サプリメントを使用することの実際の臨床的実用性は、それがCOVID-19の異なる臨床症状において、とりわけ疾患の易罹患性に影響する異なるバリアントを有する人々において適用される場合にのみ認識されるであろうということを強調することは賢明である。さらに、ひとたび疾患が呼吸器病、多臓器機能不全(A65)、大血管脳卒中(A66)などの点で確立されるようになると、免疫系が感染に対して再び軌道に乗ることを可能化するAFO-202ベータグルカンを包含するサプリメントによる栄養サポートが推奨されるが、それがどこまで現実的に成り立つかはバリデーションを必要とする。
何らかの態様において、本発明は、Aureobasidium pullulans AFO-202(FERM-BP-19327)によって生成されるベータグルカンを含むワクチンアジュバントに関し、これは、SARS-CoV-2感染またはSARS-CoV-2によって引き起こされるかもしくは悪化させられる疾患を防止および/または処置するために、ならびに/あるいはがんまたは特定の免疫力低下集団におけるがんを防止および/または処置するために用いられ得る。
ベータグルカンおよび免疫:
訓練免疫(TRIM)誘導はCOVID-19に対する有望な防御戦略である[B6]。広く公知のカルメット・ゲラン桿菌(BCG)ワクチンはTRIMを誘導し、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(TB)の重症の形態から保護し、肺結核に対する限定された効果を有し、無関係な感染および死亡からの非特異的な保護効果を授ける[B6]。BCGの非特異的な保護の影響はT細胞およびB細胞非依存的であり、単球、マクロファージ、およびNK(ナチュラルキラー)細胞などの自然免疫細胞の機能的なかつエピジェネティックなリプログラミングによって媒介され、この保護はTRIMと呼ばれる。
β-グルカンは酵母、細菌、および真菌の細胞壁に豊富な多糖の不均一な群であり、これらは報告されたところではTRIMを誘導するが、それらの誘導メカニズムはBCGとは異なる。ベータグルカンは自然免疫細胞においてエピジェネティックなリプログラミングを誘導し、細胞活性化、増加したサイトカイン生成、および代謝機能の変化に至る。これらは細胞代謝を酸化的リン酸化からAkt/mTOR(哺乳類ラパマイシン標的)/HIF1α(低酸素誘導因子1α)経路を介して媒介されるグルコース発酵へとシフトさせる[B7]。この代謝シフトはTRIMを有効に誘導するための鍵の因子である。エピジェネティックな変調のヒストンメチル化およびアセチル化は遺伝子発現の正の制御に至る。かかるエピジェネティックに「訓練」された細胞が異種の二次刺激との接触をするときには、それらはよりロバストな免疫応答を生成するようにプログラムされる[B4、7]。細胞は報告されたところでは末梢的には訓練されないが、ベータグルカンは骨髄(BM)にインパクトを及ぼし、持続するTRIM表現型に至り得る。腹腔内ベータグルカンを投与することは、BMにおいてLin-Sca1+cKit+(LSK)および多能性骨髄系前駆細胞3(MPP3)造血幹細胞(HSC)を特異的に拡大させた。かかる訓練されたHSCは「中枢」記憶を生成する[B7]。β-グルカンによって駆動されるエピジェネティック修飾はウイルスのような二次的な感染または刺激によって急速に活性化され、よって、COVID-19に対するワクチンのための強力な戦略としての用をなす[B4]。それらはいくつかの病原性酵母および細菌の細胞壁に存在するので、ベータグルカンは病原体関連分子パターン(PAMP)として作用し、それによってヒト免疫系による微生物認識およびクリアランスを引き起こす。腸に到達すると、ベータグルカンは腸上皮および/またはM細胞によって内在化され、これらはそれからパイエル板内において免疫細胞に提示される。ベータグルカン粒子は血液またはリンパを介して遠隔のリンパ器官にもまた到達し得る。パイエル板では、ベータグルカン粒子は、toll様(TLR)およびC型レクチン様受容体などの特異的な病原体認識受容体(PRR)の結びつきによって認識される。C型レクチン様受容体のうち、デクチン-1は、種々のソースからのベータグルカンに結合する最も研究されている受容体である。デクチン-1は単球、マクロファージ、好中球、樹状細胞、およびTリンパ球の表面に発現され、これらは全てベータグルカン結合によって活性化される。この結合はインフラマソームおよび転写因子活性化の調節を介するいくつもの細胞応答に至り、これはサイトカイン、ケモカイン、および活性酸素種(ROS)の生成に至る。ベータグルカンは、NKp30活性化受容体に直接的に結合することによって自然免疫応答の一部としてNK細胞の細胞傷害性の活性を刺激する[B8、9]。ベータグルカンの自然免疫標的は単球、マクロファージ、樹状細胞、およびNK細胞である。ベータグルカンは単核細胞および好中球の抗微生物活性も活性化する[B8]。T細胞については、ベータグルカンはCD4+T細胞免疫調節が腫瘍に浸潤することを助け、それゆえに腫瘍成長を阻害する[B10]。経口投与されたベータグルカンは脾臓およびリンパ節に到達し、DCを活性化し、それゆえに、抗原特異的なCD4およびCD8T細胞ならびにIFN-γ生成を拡大ならびに活性化し、これは腫瘍の負荷量を有意に縮減した[B11]。ベータグルカンはBリンパ球をもまた誘導して抗体を生成させる。ベータグルカンによる短期的な補助は唾液中免疫グロブリン(sIgM、sIgG、およびsIgA)のレベルを改善した[B12]。経口投与されたベータグルカンはIgG1レベルを有意に安定化し、それゆえに抗感染免疫を維持した。それゆえに、免疫系の全ての側面がベータグルカンによって活性化および調節され、それらを理想的なワクチンとして考える価値があるようにする。これは、長く持続する有効な免疫を生成し、生物の全てのバリアントから幅広く保護的であり、年齢を横断して全てのワクチン接種された対象において有効であり、安定かつ容易に投与可能である[B13]。長く持続する免疫は現行ではCOVIDに冒された患者における大きな難題である[B14]。ベータグルカンは広い範囲の病原体において長く持続する訓練免疫を生成することを実験的に証明している[B15]。さらにその上、ベータグルカンは全ての年齢の人々による消費にとって安全であり、それらはFDAの一般的に安全であると認められる(GRAS)カテゴリーに該当する[B16]。ベータグルカンは安定であり、フードサプリメントとして継続的に消費され得る[B5]。多くの型のベータグルカンが存在するが、酵母およびキノコ由来のベータグルカンは他の型のベータグルカンと比較して深い免疫系効果を有している。経口ベータグルカンは、そのTRIM作用を介して免疫応答をブーストするためのおよびCOVID-19症状を無くすための予防サプリメントとして徹底的に記載されている[B5]。SARS-Cov-2は、大抵は呼吸器系を冒すウイルスと考えられるが、ウイルスホスト受容体ACE2は胃腸管系上皮細胞の細胞質に姿を現し、ウイルスヌクレオカプシド蛋白質は直腸、十二指腸、および胃上皮細胞の細胞質に姿を現し、腸がCOVID-19の発症機序においてかつ可能な感染経路として妥当し得るということを示唆する[B17]。腸で始まる免疫効果を有するベータグルカンは、よって、COVID-19についての有利な補助戦略であり得る。腸管ディスバイオシスもまた感染に関係する疾患を決定することにおける鍵の要素である。ベータグルカンは腸管細菌をもまた調節し、免疫応答をさらに改善し得る[B18]。ベータグルカンサプリメントはランダム化対照試験を包含するいくつかの研究において上部呼吸器感染の発生率を減少させている[B19-22]。可食の椎茸キノコレンティヌス・エドデスからのベータグルカン抽出物は、最近、差異的なインビトロの免疫調節および肺細胞保護効果を生成しており、COVID-19免疫療法として指示される。研究は2種類のレンチナン抽出物を比較し、これらはサイトカインによって誘導されるNF-κB活性化をヒト肺胞上皮A549細胞において差異的に縮減し、かつこれらは炎症促進性サイトカイン生成(TNF-α、IL-8、IL-2、IL-6、IL-22)ならびにTGF-βおよびIL-10を逓減した。研究は、誂えられたカクテルとして送達されるベータグルカンがCOVID-19のための将来のニュートラシューティカルズに基づく介入に適合するということを示唆した。研究は主要な欠点にもまた触れている:機能的な生物活性を維持かつベータグルカン収量を増大させることは、酵素および過酷な薬品使用法なしのより害がない抽出プロセスを要求する。この抽出プロセスはCOVID-19に対してベータグルカンを用いるためには必要不可欠である[B23]。
AFO-202ベータグルカン-暫定的ワクチン代替物:
我々は、本明細書において、黒酵母菌Aureobasidium pullulans AFO-202株(FO-68[(アクセッション番号)FERM-BP-19327]としてもまた言及される)を、独特に黒酵母菌によって菌体外多糖として分泌される由来するベータグルカンについて記載する。よって、それはいずれかの種類の抽出から精製の手続きを必要とせず、これは有意な生物機能活性を有する高度に純粋なベータグルカンに至る[B24]。このAFO-202ベータグルカンは、COVID-19に妥当する種々の正の免疫応答を生成し得る。それは、臓器損傷および死亡に至る主なメカニズムであるCOVID-19サイトカインストームにおける最も普通に上昇したサイトカインであるIL-6レベルを減少させた。それはIFN-γおよびsFASを増強する。それはIL8の増大した生成に関連し、これは好中球の活性化、遊走、および走化性、ウイルスの細胞傷害性を引き起こす。それはCCL2およびCXCL10レベルを減少させ、それゆえに単球/マクロファージ、T細胞、NK細胞、および樹状細胞の化学誘引を防止する。それから、化学誘引の防止は免疫応答を調節する。それはIL-7生成をもまた増大させ、成熟T細胞の生残および発生に至った。CD8+(細胞傷害性T細胞)、CD4+(主にTh1細胞)、およびTreg細胞を活性化することは、制御性の免疫応答を均衡維持することを助ける。このAFO-202ベータグルカンによるB細胞の活性化はウイルス特異的な抗体の生成をもたらす[B24、25]。このAFO-202ベータグルカンはリーシュマニア・アマゾネンシス感染に対するNK細胞活性を増強する[B26]。このAFO-202ベータグルカンはカンジダ・アルビカンスの内壁にもまた存在し、それによってPAMPとしてのその役割を強め、PRRによる有意な認識に至る。このAFO-202ベータグルカンは、日本の規制当局がそれを食品添加物として承認した1996年から継続的に消費されている。それは年配の患者によるものを包含するいくつかの研究において安全かつ有効として確立されている[B27]。このAFO-202ベータグルカンは、血中グルコースおよび脂質レベルを維持することをもまた助け[B28、29]、それによって、COVID-19の発症機序における糖尿および心疾患のような併存症からの高いリスクに対応する。
AFO202-広スペクトル免疫エフェクターとして:
経口ワクチンは、リンパ節、パイエル板(75%のB細胞および20%のT細胞を含有する)、および胃腸管(GIT)の孤立リンパ小節からなる腸管関連リンパ組織(GALT)において免疫を生成する。M細胞はワクチンの抗原を、粘膜バリアを通してパイエル板へと輸送し、抗原は抗原提示細胞(APC)によってT細胞に提示される。CD4+T細胞が活性化され、これは胚中心発生、B細胞親和性成熟、およびIgAへのクラススイッチングを、CD40/CD40リガンド相互作用およびサイトカイン分泌と併せて支持する。それから、抗原によってプライミングされたB細胞は遠隔のエフェクター箇所に遊走し、そこでそれらは二量体またはポリマーIgA分子を分泌する形質細胞に分化する。これらの分子は、付着および病原体侵入を防止する分泌型IgA(sIgA)抗体のSIgAとして腸管腔に輸送され、エンテロトキシンを中和し、ワクチンを介して血清中IgG抗体を誘導する。これらは粘膜および全身の侵入病原体に対して作用する。ワクチンは、抗体依存的な細胞の細胞傷害性応答と併せて、細胞内細菌およびウイルスに対する細胞によって媒介される免疫応答(CMI)をもまた活性化する[B30、31]。
皮内ワクチン接種後に、皮膚上皮に存在する免疫細胞(例えばDC、Tリンパ球、NK細胞、マクロファージ、およびマスト細胞)は、主にランゲルハンス細胞(抗原捕捉後にリンパ節に遊走し、適応免疫応答を開始する特定のDCサブセット)を介して、皮膚の炎症カスケードのトリガーとなる。これらの細胞は、toll様受容体(TLR)およびランゲリン(CD207)を包含する多様な生殖細胞系列にコードされるパターン認識受容体(PRR)を介して、病原体関連分子パターン(PAMP)によって刺激される。皮膚の常在性マスト細胞は、炎症性のメディエーターを含有する顆粒を放出することによって皮膚における自然免疫応答を誘導する[B31]。
経口および皮内ワクチン接種の免疫系トリガー経路は、免疫系にアクセスするために使用される細網内皮系または単核食細胞系のコンポーネントに依存する[B32]。経口ワクチンは粘膜関連リンパ組織(MALT)およびGALTで始まり、皮内ワクチンは末梢リンパ組織で始まる。
ベータグルカンは有望な抗感染性のワクチンアジュバントであることが示唆されている。なぜなら、それらはいずれかの有害反応なしに抗体生成を包含する種々の免疫反応を単独で刺激し得るからである。ベータグルカンはエルシニア・ラッケリに対するワクチンにアジュバントとして使用されているが、そのケアにおいて、それはワクチンの直接的な一部ではなかった[B33]。ベータグルカンはアジュバントとしてB型肝炎ワクチン、インフルエンザワクチン、全身性アスペルギルス症およびコクシジオイデス症に対するワクチンの免疫原性を増強することが見出されている。AFO-202ベータグルカンは潜在的な免疫アジュバントであることが証明されている。なぜなら、それが鳥インフルエンザH5サブタイプワクチンと共に投与されたときには、それは有意により高い免疫応答を開始し、より高い血球凝集阻害(HI)力価および10~20%のELISAセロコンバージョンを有したからである[B34]。
以降では、本発明を次の文献研究および例に基づいてより具体的に記載する。この態様は本発明を限定しないということは指摘すべきである。
文献研究
研究1
がん防止のための継続的な補助アプローチを必要とする脆弱な集団:
上の記載から、我々は、それゆえに、がんの発生の高いリスクがあるかまたはがんを有するががんの進行を防止するための介入を必要とするかどちらかの脆弱な集団のサブセットを同定し得る。
それらは:
i.インフラメージングを有する高齢の個人:がん、心血管系疾患、および2型糖尿を包含する年齢に関係する病理がいかに共通の炎症性の背景を明らかにするかについての十分なエビデンスがあり、プロセスはインフラメージングと呼称される。感染、細胞老化、制御不全のDNA損傷応答、変調した腸管微生物叢、メタフラメーション、および加齢に関連するいくつかのmiRによる慢性の抗原の負担もまた、がんの他の原因因子に影響し、全て一緒になって、インフラメージングに影響および助長し、がんの形成および進行に至る(Leonardi)。
ii.それ自体でまたは免疫系に対する影響を原因としてどちらかでがん発生の遺伝的リスクバリアントを有する人々[C19]:遺伝子およびがんの間の関連は周知である。例えば、全てのがんにおいて最も普通に変異した遺伝子はTP53である。BRCA1およびBRCA2遺伝子の遺伝性の変異は遺伝性乳癌卵巣癌症候群に関連する[C19]。Imai et al.のランドマーク研究が免疫系の弱さおよびがんの発生については非常に重要である。それらは、1986年および1990年の間にほとんど40歳よりも高年の日本人集団の3625人の市民において同位体放出アッセイによって末梢血単核細胞の自然の細胞傷害活性を評価した。それらは、コホート構成員の11年のフォローアップ調査をもまた実施し、がんの発生率および死を調べた。それらのフォローアップは、末梢血リンパ球の中程度のおよび高い細胞傷害活性が縮減されたがんリスクに関連し、低い活性は増大したがんリスクに関連するということを明瞭に指示した[C23]。
iii.生活習慣および代謝障害を有する個人[C10]:70年よりも多くに渡って、糖尿などの代謝障害およびがんの間の関連が仮説立てられている[C10]。疫学的データは、糖尿の患者が種々の型のがんを発生することおよび増大した死亡の増加したリスクを有するということをもまた示している。いくつかの経路が糖尿およびがんの間の関連について提唱されている:i.増加した酸化ストレスおよびDNA損傷を介して増大したがんリスクに至る高血糖、ii.外因性のインスリンまたはインスリンアナログを原因とする高インスリン血症(この見解はいくつかの研究によって疑問視されている)、ならびにiii.サイトカイン制御不全による慢性の微小炎症[C10]。糖尿の高血糖はエネルギーをがん細胞に提供することによって悪性細胞成長を促す。慢性の炎症性マーカー、例えばインターロイキン(IL)-1β、IL-6、および腫瘍壊死因子(TNF)-αの増大したレベルが糖尿患者で観察されている。これはがん細胞の進行および発生における免疫応答の活性化を目立たせている。糖化された生体分子および進んだ糖化の最終生成物の慢性の蓄積によって引き起こされる糖尿におけるコントロールされない炎症促進性の応答環境は、細胞における転写因子核内因子(NF)-кBの活性化および活性酸素種の形成によって慢性の炎症性の状態を作り出す。これらは、腫瘍に好都合な微小環境を促進し、潜在的には免疫系過剰活性化のトリガーとなり、がんの成長に達する[C13、14]。メタボリックシンドローム、慢性の炎症、およびがんについては、慢性のかつ安定な背景の炎症が提唱されている。視床下部が年齢の増大およびメタボリックシンドロームの発生によって非典型に炎症促進性のシグナル活性化を経過することを原因として、それは「視床下部微小炎症」として言及される[C17]。この視床下部微小炎症は全身の加齢をプログラム的にコントロールすることもまた報告されている[C17]。加齢は慢性の炎症性状態に関連し、寿命とは負に、神経変性疾患とは正に相関するので、がんに至る視床下部および微小炎症状態の間の相関がより明白になっている[C17]。
iv.i、ii、またはiiiを原因とする免疫系の弱さを有する人々。
v.治療によって誘導される免疫機能不全に至る化学療法、放射線療法、または外科手術を経過しつつあるがん患者[C27-29]。化学療法または化学放射線療法の組み合わせは処置前のベースラインレベルまでの免疫回復を有意に遅らせることが報告されている。外科手術は、遠隔の転移を包含する残存がん細胞がNK細胞監視の不在下において足がかりを手に入れることを許す絶好の機会に至る[C28]。
である。
今後への道は、介入として継続的な補助アプローチを同定することであろう;これは免疫系を常にその適切な機能に維持することを助け、それによってその免疫監視および抗腫瘍特性を増強し、がんの防止にも潜在的な役割を果たすであろう。
がんに対するワクチンアプローチ:
USA疾病対策センター(CDC)に従うと、「ワクチンは、特定の疾患に対する免疫を生成するように人の免疫系を刺激する生成物である」[C31]。がんのワクチンは治療的または防止的であり得る。防止的ながんワクチンは、既存の抗腫瘍免疫を誘起またはブーストし、がんの排除およびその再発を防止するための長期記憶の生成に至り得る蛋白質、ペプチド、DNA、またはRNAを包含する[C32]。治療的ながんワクチンの目的はがんの負荷量をコントロールすることである。かかる考えられるワクチンは、自家の患者由来の免疫細胞ワクチン、腫瘍抗原発現組み換えウイルスワクチン、ペプチドワクチン、DNAワクチン、および確立されたヒト腫瘍細胞株に由来する異種の全細胞ワクチンを包含する[C33]。いくつかが治験中であるが、個別化樹状細胞ワクチンシプロイセル-T(プロベンジ)および組み換えウイルス前立腺がんワクチンPSA-TRICOM(プロストバック-VF)は承認前/当局承認/後期治験ステージにある周知のワクチンである[C34]。ワクチンは多くの場合にはアジュバントと共に投与され、これらは不良に免疫原性のワクチンを改善することを助ける[C35]。
異なる型の新規アジュバントが同定され、がんワクチンに適用されている。それらは無機ナノ粒子、有機分子、およびポリマーを包含することを包含する[C36]。病原体は病原体関連分子パターン(PAMP)を介して「危険感知」シグナルを刺激する。無機ナノ粒子に基づくアジュバントはPAMPのように作用することによって働き、抗腫瘍免疫を刺激する。有機分子に基づくアジュバントは、低分子に基づくもの、例えばPPRの新たなリガンドの修飾されたPAMPなどを包含する。自然および適応免疫応答を制御するI型膜貫通蛋白質であるtoll様受容体ファミリーのアゴニスト[C36];ならびにSTING(インターフェロン遺伝子の刺激因子)のアゴニスト[C37]は全て有機アジュバントの例である。ポリマーに基づくアジュバントは、薬物送達を助けることおよび免疫系活性化のためにPAMPとして作用すること両方をする。
しかしながら、疑問が生ずる:防止的および治療的両方のがんに対する進行中の戦いを助けるための潜在的なワクチンアジュバントとして作用し得る栄養に基づく補助はあるだろうか?
がんを打ち負かすためのベータグルカンワクチンアジュバント(B-VACCIEN)アプローチ:
ベータグルカンは、ある種の細菌および真菌の細胞壁の構成成分としての天然に生起する多糖である[C38]。酵母由来1,3-1,6ベータグルカンはより強力な生物学的応答調整剤効果を有することが報告されている[C39]。「免疫調節剤は、免疫系と相互作用し、免疫応答の特定の一部を上方または下方制御することをもたらすことができる物質として特定される」[C40]。免疫調節剤は多様な合成、天然、および組み換え分子から構成される。クルクミン、タイム、ベイリーフ、レスベラトロール、エラグ酸、ジンセン、エキナセア、アロエベラ、ゲンゲ属、ゴールデンシール、フラボノイド、および精油に見出されるものなどの天然分子は、全て、栄養サプリメントとしてのそれらの免疫調節特性について研究されている。しかしながら、個々の免疫調節剤の直接比較研究は極めて限定されている。Vetvcikaは、20,000よりも多くの発表された研究によると、グルカンが他の免疫調節剤のうちで最も良い位置を手に入れているということを指摘している[C40]。グルカンは生物学的応答調整剤であり、これらは免疫系の種々の分枝に対する有意な効果を有する。グルカンはマクロファージ、単球、樹状細胞、およびNK細胞などの細胞の膜上に存在するパターン認識受容体によって認識され、鍵の受容体はデクチン-1およびCR3(CD11b/CD18)である。追加の受容体はToll-2、ラクトシルセラミド、およびスカベンジャー受容体ファミリーである[C40]。
がん免疫の点からは、ベータグルカンは、感染に対する抵抗性を増大させること(ウイルスに関連するがんにおいて特に重要)、免疫系の適応および自然のアームを活性化することによる抗腫瘍効果、白血球、Tヘルパー、およびNK細胞のような免疫細胞を刺激すること、ならびに抗凝固効果のような、枢要な役割を果たすことが示されている(Chaichian, 2020)。ベータグルカンはPAMPとして作用することによって早期の自然の反応を活性化する。グルカンによって活性化されたB細胞は、デクチン-1受容体、分裂促進因子活性化蛋白質キナーゼ(MAPK)、ならびに転写因子NF-κBおよびAP-1などのいくつかの分子の関わりによってインターロイキン-8などの炎症促進性リンフォカインを分泌することが示されている。ベータグルカンは細胞性免疫の強い活性化因子であることが示されている。ベータグルカンの抗感染効果が、リーシュマニア・メジャー、L.ドノヴァニ、カンジダ・アルビカンス、トキソプラズマ・ゴンディイ、ストレプトコッカス・スイス、プラスモディウム・ベルゲイ、スタフィロコッカス・アウレウス、エシェリヒア・コリ、メソセストイデス・コルティ、トリパノソーマ・クルージ、アイメリア・ベルミフォルミス、およびバチルス・アンシラシスなどの感染に対して実証されている。数々の動物およびヒト研究が、広い種々の腫瘍に対するベータグルカンの抗腫瘍効果を証明している[C40]。最近の研究は、ベータグルカンががんにおいて天然に生起する抗体との強い相乗作用を有するということも証明している[C40]。
がんのアジュバント免疫療法については、樹状細胞のプライミングおよびチェックポイント阻害剤のブロック両方が免疫療法に要求されることが示されている[C41]。ベータグルカンは理想的な候補としての用をなす。なぜなら、それらは樹状細胞のプライミングを有することおよび免疫チェックポイント分子に対する抗体をもまた強化すること両方をするからである[C39]。β-グルカンおよびPD-1およびPD-L1などの免疫チェックポイント分子を標的化するmAbを用いる組み合わせ治療が、前臨床モデルにおいて有望な抗腫瘍有効性を有して検討されており、第I相治験へと橋渡しされるプロセスにある[C39]。訓練された自然免疫(TRIM)は、成熟骨髄系細胞またはそれらの骨髄前駆体の調節によって誘導される自然免疫系の記憶である。このプロセスは、二次的な負荷に対する長続きする増大した応答性を媒介することを助ける。抗腫瘍免疫は訓練免疫の誘導によって増強され得るということが報告されている[C42]。
ベータグルカンは、具体的には骨髄(中枢TRIM)および末梢TRIMのレベルで自然免疫細胞をエピジェネティックにリプログラミングすることによって、TRIMの有効な誘導因子であるということを指摘することは価値がある[C43,44]。Vetvicka and Vetvickova[C45]は、高度に精製されたかつ活性なグルカンががんにおいて有意な多面的な効果を有するということを指摘している。がん細胞の抵抗性は抗がん治療における重要なハードルである。ベータグルカンはがんの処置抵抗性を克服するための潜在的な候補である。これは処置抵抗性のルイス肺癌細胞株(LL/2)細胞で証明されており、これにおいては、カンジダ細胞壁ベータグルカンが親の細胞株および細胞株に由来するがん幹細胞両方に対して有意な細胞傷害性効果を示した(Sadeghi)。
慢性の微小炎症、がん、およびベータグルカン
がんに対して有素因化する慢性の炎症は、十分なエビデンスによって確立されている。基礎にある感染または炎症は全てのがんのケースの25%にリンクしている。免疫応答の正確なコントロールのいずれかの不全を理由とするいずれかの未解消の炎症は、継続して細胞微小環境を撹乱し、がんに関係する遺伝子ならびに細胞周期、DNA修復、およびアポトーシスに関わる鍵の細胞シグナル蛋白質の翻訳後修飾の変調に至り得る。腫瘍発生の非常に早期のステージでさえも過形成および異型性の領域と密接に関連する炎症性単核細胞(MIC)の同定は、炎症が腫瘍開始および/または初期の腫瘍進行に寄与する主要な駆動力であるという概念をさらに支持する。マクロファージ、マスト細胞、および好中球などの免疫細胞による非特異的な炎症促進性サイトカイン(インターフェロン-γ、腫瘍壊死因子(TNF)、インターロイキン(IL)-1α/βまたはIL-6)の上方制御は、腫瘍発生を促進することが示されている(Neiro)。がんそれ自体によって誘起される炎症性のプロセスは、それらの進行に関わることが蓋然的である。
炎症は、感染、肥満、喫煙、アルコール消費、微粒子に対する曝露、ディスバイオシス、ならびに膵炎および大腸炎を包含する慢性の炎症性疾患などの数々のがんリスク因子の普通の作用機序でもまたある。アスピリンを包含するある種の抗炎症薬物の消費もまた、がんリスクを有意に縮減することが示されている。炎症を防止または後退させることは、がんのコントロールの重要なアプローチとして示唆されている(Todoric)。
がんに達する慢性の微小炎症は、糖尿などの代謝障害およびがんの形成についての注意をもまた必要とする。糖尿およびがんの間の関連についてのいくつかの経路、例えば高血糖が増加した酸化ストレスおよびDNA損傷によって増大したがんのリスクに至ることが提唱されており、高インスリン血症、サイトカイン制御不全による慢性の微小炎症は、特定の注意を必要とする。糖化された生体分子および進んだ糖化の最終生成物の慢性の蓄積によって引き起こされる糖尿におけるコントロールされない炎症促進性の応答環境は、細胞における転写因子核内因子(NF)-кBの活性化および活性酸素種の形成によって、慢性の炎症性状態を作り出す。これらは、腫瘍に好都合な微小環境を促進し、潜在的には免疫系過剰活性化のトリガーとなり、がんの成長に達する。
さらに、慢性の炎症およびがんについては、「視床下部微小炎症」として言及される慢性のかつ安定な背景の炎症が提唱されている[C17]。これは、視床下部が非典型的に年齢の増大およびメタボリックシンドロームの発生によって炎症促進性シグナル活性化を経過することである。ベータグルカン、とりわけ酵母由来ベータグルカンは、それらの代謝均衡維持活性とは別に、慢性の微小炎症と戦闘することを助け、がんを防止する応答に寄与し、これもまたがん防止におけるそれらの効果を増す。酵母由来ベータグルカンの研究においては、H2O2スカベンジングによる抗酸化活性、ミエロペルオキシダーゼ活性の点でのインビボの抗炎症性の潜在力、ならびにMDAおよびNOの縮減が全て実証された(Bacha)。別の研究では、ベータグルカンの定期摂取が、炎症促進性のおよび抗炎症性の経路の均衡維持における急性期応答における枢要な役割を果たす多面的なサイトカインIL-6に作用することによって、抗炎症効果を有することが実証された(Barera)。水溶性ベータグルカンであり数十年に渡ってヒト消費中である高い純度および機能性を有するAureobasidium pullulans AFO-202株(FO-68[(アクセッション番号)FERM-BP-19327]としてもまた言及される)と呼ばれる黒酵母菌に由来するAFO-202生物学的応答調整剤グルカン(BRMG)[C46]は、その次の特徴および属性から、免疫増強によってがんを打ち負かすための潜在的なベータグルカンワクチンアジュバントアプローチ;がんのB-VACCIENアジュバントアプローチとしての用をなし得る。AFO-202ベータグルカンは、いくつかのヒト研究において、血中グルコースレベルおよび脂質レベルを正常範囲に維持することに有益であることが示されており[C47-49]、それによってがんに至る代謝的な微小な慢性の炎症を防止することを助ける。AFO-202ベータグルカンは、インターロイキン-8(IL-8)または可溶性のFas(sFas)の生成を刺激するが、IL-1ベータ、IL-6、インターフェロン-ガンマ(IFNG)、腫瘍壊死因子-アルファ(TNF-アルファ)、または可溶性のFasリガンド(sFasL)のものはしないことが証明されている[C46]。
IL8は抗炎症活性を有し、T細胞のリクルートを助ける。それはROS(活性酸素種)の代謝をもまた増強する。それは侵入微生物に対するバリアとしての用をなし、IL-8の気道上皮放出は好中球走化性を促進することによってホストの免疫防御に寄与する(Qazi)。腫瘍はFasリガンド(FasL)を発現およびFasを下方制御してホストの免疫監視から逃避することが示されている。上昇した血清中sFasLレベルは疾患進行に関連している(Kozlowski)。IL1およびIL6などのサイトカイン、とりわけ大きい範囲の固形腫瘍で観察される腫瘍微小環境において免疫細胞によって分泌されるIL-1、IL-4、およびIL-6は炎症性サイトカインであり、がん細胞によるそれらの受容体の発現はそれらの免疫回避を助ける(Setrerrahmane)。なぜなら、IL-6は腫瘍成長を促進し、その上昇した血清中レベルおよび腫瘍組織における増大した発現はがん患者の生残についての負の予後マーカーであるからである(Chonovoc)。
IFNGは抗腫瘍免疫における中心的なプレーヤーと長く考えられているが、それは腫瘍形成促進性の役割をもまた有する。非古典的MHCクラスIa遺伝子のIFNGによって媒介される活性化は、CTLによって媒介される細胞溶解からのメラノーマ細胞の回避を助け、翻ってメラノーマペプチドワクチンの臨床的な不全に至ることが示されている。IFNGは腫瘍微小環境への単球および顆粒球骨髄由来サプレッサー細胞の流入にもまた関連し、これは抗がんT細胞応答の抑制に至る。がん細胞上のIFNGによって誘導されるPD-L1/2リガンドは、T細胞およびNK細胞の免疫エフェクター活性を抑制するそれらの免疫阻害受容体PD-1にそれらが結合することを引き起こし、がん進行を促進する(Zaidi)。
主として腫瘍関連マクロファージによって分泌されるTNF-αは慢性炎症を開始する。TNF-αは二重の役割をもまた有し、それは高いドーズで投与されるときには腫瘍細胞アポトーシスを引き起こすが、長期的な低ドーズ投与は腫瘍侵入および転移を加速させることが示されている。TNF-αは血管新生因子の発現をもまた誘導し、腫瘍血管新生を促進し、ERK1/2シグナル経路を介する腫瘍関連カルシウムシグナル伝達蛋白質(TROP)-2の上方制御によって腫瘍転移を加速させる(Zhao)。それゆえに、AFO-202ベータグルカンは、均衡維持された抗がんサイトカインの活性化および腫瘍形成促進性のサイトカインの抑制によって、化学療法または他のがん治療によって誘導されるサイトカイン不均衡な炎症を防止するための鍵の役割を果たし得、抗がん治療法に有用であり得る。これはがん防止および治療法を改善する[C27-29]。
腫瘍細胞のデクチン-1に基づく認識は、自然免疫細胞の抗腫瘍応答を組織するということが報告されている[C50]。それによってAFO-202がその生物学的応答修飾効果を行使する鍵の受容体は、デクチン-1である[C46]。このAFO-202ベータグルカンは感染に対して有用であることが示されている。例えば、それは、NK活性および細胞性免疫を増大させることによってL.アマゾネンシスおよびマラリアに対する免疫を増強し、感染に対して戦うことによって抗がん潜在力を拡張する[C51]。すでに、AFO-202ベータグルカンのワクチンアジュバント効果は、鳥インフルエンザAH5N1およびH5N2ワクチンに対する潜在的なエフェクター増強免疫応答として報告されている[C52]。
腫瘍埋植の動物モデルにおいて、AFO-202由来ベータグルカンの比較的な抗腫瘍効果は他の型のグルカンよりも有意に高かった[C53]。腫瘍のマウスモデルがAFO-202ベータグルカンを投与されたときには、免疫プロファイルは増大し、化学療法なしの対照群に類似に正常レベルに維持された[C54]。Ma et al.による研究におけるシスプラチン化学療法後の腫瘍サイズ減少のパーセンテージは[C55]、AFO-202ベータグルカン[C56]がシスプラチン化学療法と併せて投与された研究における49%と比較して12%であった(図18)。11人の健康なヒトボランティアが15gのAFO-202ベータグルカンを1ヶ月に渡って1日3回経口消費し、それらの末梢血由来単核細胞からのNK細胞の細胞傷害活性がヒト胃がん細胞株に由来するK562細胞に対して評価された。
細胞傷害性の活性の増大率は90.9%であった[C54]。健康な個人におけるNK細胞の細胞傷害性の増大のこのデータを文献からの歴史的データと相関したときには[C57]、全ての年齢において、AFO-202ベータグルカンの消費[C54]がNK細胞の細胞傷害性を有意に増大させるということが見出された(p値=0.031599;図19)。3ヶ月に渡る1日3回の15gのAFO-202由来ベータグルカンの経口消費の免疫刺激効果を調査するために実施されたがん患者(n=35)におけるAFO-202由来ベータグルカンの別の研究では、年配のがん患者におけるNK細胞活性の増大は32.8%から37.1%に増大した[C58]。これは、文献からの歴史的データ[C59]と相関するときには有意に高い(p値=0.000785;図20を見よ)。
ベータグルカン補助がいかに抗腫瘍免疫に寄与し得、免疫系の弱さを発生する有素因である特定の集団におけるがん治療によって誘導される副作用を緩和し得るかについての図解が、図21に与えられている。
免疫系の進化は、ウイルスおよび慢性炎症からの寄与によってがんについては上昇曲線を取る。生活習慣および代謝障害は前世紀の後半に主要なヘルスケアに関係する問題点になっており、微小炎症はかかる個人のがんに至る基礎にあるメカニズムとしての用をなし、老化した免疫系の弱さまたはインフラメージングは不可避である。それは、それらが慢性炎症を有し得なくてもいずれかの個人において生起し得る。上の全ては免疫系の減弱に達する。その対応は、免疫監視系の弱まりを防止する継続的な支持的なメカニズムとして作用することに加えて、潜在的にウイルス、感染、炎症、および代謝障害に対して作用し得るホリスティックなアプローチを要求する。これらの因子とは別に、免疫系の弱さまたは遺伝的に被りやすいがんの遺伝的コンポーネントは、免疫系の弱さという火にさらに油を注ぎ得る。遺伝学もまた対応されることを必要とする。これらの個人においては、免疫系の弱さが発生する時間または生起し得るがんの進行性は未知である。
継続的なワクチンアジュバントアプローチはベータグルカンなどのフードサプリメントを用い得る。我々は免疫増強がすでに形成されたいずれかのがんに完全に対応するであろうかどうかは定かでないが、我々はそれが確実に免疫系への周期的または間欠的危機に対応するための潜在的戦略であろうと感ずる。外科手術後の免疫系の弱さおよび化学または放射線療法によって誘導される免疫系の弱さのウインドウピリオドは、確実な調査を必要とする;免疫抑制はがんにおける処置の不全の主要な理由と考えられる[C60]。がん治療後の免疫系の弱さを克服するための処置戦略は、大スケールの橋渡しおよび臨床研究を要求する。我々は、かかる研究が、化学療法、外科手術、または放射線療法が関係するがん処置が、副作用を緩和するためのベータグルカンワクチンアジュバントアプローチによっていかに補助され得るかについてのいくつかの洞察を産むであろうということを期待する。このゴールは、がんの有害反応に関係する疾病および死亡を縮減するために有効に免疫系を引き込むことによって達成され得る。
ベータグルカンと一緒になって与えられるときのワクチン治療によるOPT-821(サポニンに基づく免疫アジュバントOBI-821)の副作用および最良のドーズと、レジメンが神経芽腫のより若年の患者を処置することにいかに良く働くかとを研究する進行中のランダム化第I/II相試験があるということを指摘することは有意である(https://www.cancer.gov/about-cancer/treatment/clinical-trials/search/v?id=NCI-2009-01362&r=1)。
研究2
死亡に関係する併存状態についての文献探索を行なった。それらの状態について、我々は免疫リザーバーの消耗を引き起こし得る炎症促進性サイトカインを分析した。我々は、とりわけ免疫増強栄養サプリメントの消費を包含する単純な手段によってCOVID-19に対する防御メカニズム/免疫監視に必要な免疫マーカーをもまた分析した。我々はCOVID-19と戦闘するための戦略を示唆する。増大した死亡に関連する主要な併存状態は、心血管系疾患(CVD)、糖尿、がんによって免疫力低下していること、および老化した免疫系を有する重症の腎臓病を包含する。Aureobasidium pullulans株(AFO202ベータ1,3-1,6グルカンの消費は、増強されたIL-8、sFASマクロファージ活性、およびNK細胞の細胞傷害性を支持した。これらはウイルス感染に対する主要な防御メカニズムである。
結論
免疫制御不全を原因としてCOVID-19に関係する死をより被りやすい併存状態を有する人々は、免疫系を増強する栄養サプリメントを消費することから利することが蓋然的である。我々は、確実なワクチンが利用可能になされるまで、過炎症状態を克服し、それゆえに死亡を縮減することにおけるその有効性を証明するために、COVID-19患者においてAFO202ベータグルカンをバリデーションするための臨床試験を推奨する。
免疫系は諸刃の剣であり(A67)、これは外来病原体、発癌、および循環がん細胞に対するその一次的な防御活性の間の均衡を有しながら、過剰に作用することおよびCOVID-19患者における重症のサイトカインストームに至る過炎症状態で終わることからのそれらの限定を維持する。かかる免疫系の各ステップに作用し得る特定の標的分子および薬剤は有益な効果を提供するために有効であり得るが、それらは継続して有害反応を有する。この背景から、COVID-19パンデミックを「複雑化」する信頼できるワクチンの欠如が免疫制御不全を有する脆弱な集団を脅かしていることから、幅広く作用する害がない戦略が現行では必須と考えられる。この分析から、我々は、AFO202ベータグルカンなどの証明された一次免疫防御改善および免疫調節指向栄養サプリメントが、多施設研究によってこれらの患者において試されて、その有効性を証明し得るということを見出した。フードサプリメントとしてのその消費は二十年よりも多くに渡って安全だと証明している。
例A
16人のヒト対象に添加物不含のゼリー(n=8)およびFO-68由来β-1,3-1,6グルカン添加ゼリー(n=8)を3週に渡って経口摂取させる。その後に、末梢血が全ての対象の静脈から収集され、種々のサイトカイン生成の量、免疫細胞数、および血液凝固性/血栓形成性パラメータが測定される。
次の結果が、添加物不含のゼリー摂取群に対して相対的にグルカン添加ゼリー摂取群の種々のサイトカイン生成、免疫細胞数、および血液凝固性の増大/減少について得られる。
例1
SDラットにおけるF2S研究
方法:
ニチグルカンAFO-202を6匹のSD雄ラットに投与し、対照(注射用の水の投与)と比較した。ラットは15日後に屠殺した。リンパ球対CRP比:リンパ球カウント(数/μL)/CRP(mg/dL)および好中球対リンパ球比:103/μLで取られた好中球およびリンパ球の数(NLR)を分析した。
結果:
図1~2を見よ。
AFO-202ベータグルカンは15日の投与後にLCRの増大を示した。
AFO-202ベータグルカンは15日の投与後にNLRの減少を示した。
考察:
増大したNLRレベルおよび低いLCRレベルは増強された炎症性のプロセスを反映し、がんおよび感染における不良な予後を示唆する。
よって、LCRレベルの増大およびNLRレベルの減少に至るAFO-202ベータグルカンは、抗がんおよび抗微生物効果の点から有利である。
例2
我々のグループは、AFO-202ベータグルカン消費後の免疫増強および免疫調節とは別に血栓形成性に妥当するバイオマーカーの評価について健康なボランティア(40~60の間の年齢の男性)においてパイロット研究を開始しており、暫定的な結果は希望を抱かせる。
健康な男性ボランティアにおけるF4S研究:
方法:
年齢が40から60の範囲である8人の健康な男性ボランティア(6人のボランティアは40代、1人のボランティアは50代、1人のボランティアは60代)がこの治験に参加した。ボランティアを2群に分けた。
群A:(n=4):21日に渡るAFO-202ベータグルカンの消費
群B:(n=4):35日に渡るAFO-202ベータグルカンの消費
結果:
図3~6を見よ。
AFO-202ベータグルカン消費は、
- ΔIgA抗体の増大
- ΔIgM抗体の増大
- CD11bの増大
- C反応性蛋白質(CRP)の減少
に至る。
考察:
IgA抗体は粘膜の免疫防御において鍵の役割を果たす。IgA抗体はがん細胞および侵入病原体を殺すことにおいて優れている。AFO-202ベータグルカンによるIgAの増大は、そこでウイルスおよび微生物が侵入を手に入れる粘膜および体表内層の防御を増強することを助ける。
IgM抗体は感染に応答して生成される抗体の最初のセットである。IgM抗体レベルの増大は増強された免疫防御の指標である。
インテグリンCD11b活性化は自然免疫を駆動して感染および腫瘍成長を解消する。よって、AFO-202ベータグルカンによるCD11bの増大は有用である。
高いレベルのCRPは体の炎症を指示する不良な予後因子である。よって、AFO-202ベータグルカンによるCRPの減少は有利である。
例3
F8S(ミトコンドリア、IL6、およびSARS-CoV)研究
方法:
- HeLa細胞(5×106細胞/皿)をβ-グルカンAFO-202(BG-A)、NN-163(BG-B)、およびNN-163(BG-C)によって1μg/mLの終濃度に100倍希釈し、CO2インキュベータで24hに渡ってインキュベーションした(刺激)。24h後に、細胞を収集し、PBSによって3回洗浄し、トータルRNAを抽出し、cDNAを、RNAを鋳型として用いて合成した。
- それから、ミトコンドリアATPase、ミトコンドリアDNA(ND1)、ミトコンドリアDNA(ND5)、IL-6、ACE2受容体(ACE2R)、CD13、およびPDL-1の特異的なプライマーをそれぞれについて調製した。それから、ミトコンドリアATPase、ミトコンドリアDNA(ND1)、ミトコンドリアDNA(ND5)、IL-6、ACE2受容体(ACE2R)、CD13、およびPDL-1の特異的なプライマーを調製した。
- プライマーおよびcDNAを、PCR反応系において二本鎖DNAに結合することによって蛍光放出する試薬(インターカレーター:TBグリーン)と併せてPCR反応系に追加し、生成した増幅生成物の量をリアルタイムで蛍光の強度を検出することによってモニタリングした。
- データを、ΔΔCt法を用いて比較した。β-アクチンを対照(対照mRNA遺伝子)として用いた。
結果:
図8~12を見よ。
AFO202ベータグルカンは、
- ミトコンドリアATPaseおよびミトコンドリアDNA(ND1)を増大させた
- AFO202はIL-6を減少させた
- SARS-CoV2(新型コロナウイルス)ACE2受容体発現を減少させる
- HeLa細胞におけるコロナウイルス受容体CD13およびPDL-1発現のmRNAレベルの減少
考察:
ミトコンドリアは免疫系を駆動するエネルギーの中枢ハブとして考えられる。好気的解糖は活性化した免疫細胞の好ましい代謝経路である。よって、AFO202グルカンはミトコンドリア機能を増強し、それによって免疫系を増強し得る。
IL-6は、組織感染および傷害に応答して即座に生成される鍵のサイトカインである。IL-6の制御不全の継続的な合成は慢性炎症において病理学的な効果を果たし、COVID-19のような感染における臓器損傷を引き起こすサイトカインストームを担う。よって、IL-6の縮減、AFO-202ベータグルカンは有益である。
アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)は、SARS-CoV2が結合し、気道上皮および腸上皮などのヒト上皮組織への侵入を手に入れる受容体として同定されている。わずかなACE2しか発現しない細胞はSARS-CoV2に不良に感染した。ゆえに、ACE2受容体発現を減少させるAFO-202ベータグルカンはCOVID-19感染を防止することにおいて潜在力があるであろう。
コロナウイルス受容体CD13およびPDL-1発現の減少はコロナウイルス感染に対する保護効果として有用であろう。
例4
F17S(抗体)研究
方法:
抗CD69および抗カンジダ抗体のレベルを、製造者の説明書に従って酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISAキット詳細)を用いてアッセイした。
結果:
図13~14を見よ。
AFO202ベータグルカンは、
-CD69抗体の増大
-抗カンジダ抗体の増大
に至った。
考察:
抗CD69抗体はNK細胞を介して作用する腫瘍に対する潜在的な治療薬剤である。よって、AFO-202ベータグルカンによるCD69抗体の増大はがんに対する免疫活性を助けるであろう。
抗カンジダ抗体応答の増大は抗真菌免疫を行使することに有用であろう。
例5
F20S(ATP合成)研究
方法:
スタフィロコッカス・アウレウス細菌細胞におけるATP加水分解速度を、ATP加水分解の間のプロトン消費を検出するためにフェノールレッドを用いて決定した。
結果:
図15を見よ
AFO-202ベータグルカンは細菌細胞のATP合成の増大に至った。
考察:
細胞の代謝は、免疫応答を制御する点から重要である。よって、AFO-202ベータグルカンによるATP合成の増大は有効な免疫応答を助けるであろう。
例5
がん患者-2つのケーススタディ
例5-1
ケーススタディ1:ステージIV腎癌-免疫細胞パラメータの改善
方法:
ステージIV腎癌の患者において、AFO-202ベータグルカンの15日の消費は免疫細胞パラメータの増大を助けた。
結果:
図8を見よ。
AFO-202ベータグルカンはT細胞およびB細胞カウントの増大を助けた。
考察:
T細胞およびB細胞応答の増強は抗腫瘍免疫を増大させることを助ける。よって、AFO-202ベータグルカンは抗腫瘍応答を助ける。
例5-2
ケーススタディ2:ステージIVバーキットリンパ腫-化学療法副作用の緩和
バーキットリンパ腫ステージIVの患者において、AFO-202ベータグルカンの継続的消費(化学療法に先行してかつその間に6g;化学療法のサイクル間に3g)は、R-CHOPレジメン(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、およびプレドニゾン)による6サイクルの化学療法の副作用を緩和することを助けた。嘔吐の単一のエピソードさえもなかった。患者は化学療法に良く応答している。
ケモ後-AFO-202ベータグルカン消費後のPET-CT
他所でなされた先のPET/CTと比較して:
1.大網、腹膜、および腸間膜デポジットのサイズ3、数、および代謝活性の退縮。
2.腸間膜リンパ節のサイズの退縮を有する代謝活性の解消、両側外腸骨および右内腸骨リンパ節の解消。
3.回腸、空腸、副腎、筋肉内の箇所、および骨髄における代謝亢進デポジットの解消。
4.吻合部位は特記なしである。
5.全身調査において他所に実証可能な代謝活性な疾患なし。
がある。
総体的なイメージングの特徴は治療に対する部分的応答を示唆している。
考察:
AFO-202ベータグルカンは転移デポジットの解消の抗腫瘍応答を助け、吐き気などの化学療法の副作用を緩和することをもまた助ける。
例6
Covid-19患者-ケーススタディ
選択基準:
1.検査室におけるRT-PCRによってSARS-CoV2について陽性であることが確診される18および65歳の間の成人対象(両方の年齢および性が包含される)。
2.併存症を有する対象は包含され得る。コホートとして分析される。
3.入院を要求するCovid19陽性であることが見出される対象(有症状または無症状)。
4.処置期間における責任を把握および理解する能力がある参加のインフォームドコンセントを与える意思がある対象およびLAR。
5.現行の試験への参加中にいずれかの他の治験に参加しない意思がある対象。
除外基準:
1.先にSARS-CoV2に感染し(有症状または無症状)、回復した対象。
2.HIV、HBV、HCV陽性であることが既知である対象。
3.正常な上限の3×倍であるかまたは研究者の意見では研究の目的にインパクトを及ぼすであろう臨床的に異常な腎または肝機能値を有する対象。
4.スクリーニング日に3年未満先行して完全ながん寛解を有した対象。
5.ランダム化に4週先行して主要な外科術を経過した対象。
6.抗うつ剤、抗精神病薬使用中である対象。
7.臨床的に有意な内分泌、胃腸管系、心血管系、血液学的、肝臓、免疫学的、腎臓、呼吸器、または泌尿生殖器系の異常または疾患の既知の既往を有する対象;前記の適応症の病因と考えられるものは例外とする。
8.研究期間に妊娠中もしくは授乳中であるかまたは妊娠することを計画している女性。
研究設計:
オープンラベルの前向きのランダム化比較2アーム臨床試験
被験薬:ニチグルカン
対照薬:なし。従来の治療のみが提供される
適応症:SARS-COV2(ベータCOV)によって引き起こされるCovid19
対象集団:MoH-FWおよび州政府によって承認された検査室におけるRT-PCRによってSARS-COV2について陽性であることが確診される18および65歳の間の年齢の成人対象(両方の年齢および全ての性が包含される)
対象数:48人の対象
処置アーム:2
処置アームI:ニチグルカン+従来の治療:24人の対象
処置アームII:従来の治療:24人の対象
処置の継続期間:登録された対象当たり最大で30日
評価
1.Covid19臨床症状:第1日、第15日、第30日
2.RT-PCR:第1日、第15日、第30日
3.免疫学的パラメータ:第1日、第15日、第30日
4.入院パラメータ:第1日、第15日、第30日
5.血液パラメータ:第1日、第15日、第30日
6.胸部スキャン:第1日、第15日、第30日
7.クオリティ・オブ・ライフ質問票:第15日、第30日
免疫学:CD4、CD8、CD56、CD13、IgA、IL6
入院:死亡、ICU受け入れ、酸素/生命維持
血液検査:Dダイマー、CRP、ESR、FBG
胸部スキャン:肺CT
QoL質問票
COVID-19におけるニチグルカンAFO-202の効果についての参照
1.Dダイマー値を減少させる。Ref: D-dimer level is associated with the severity of COVID-19. Thromb Res. 2020 Nov;195:219-225.
2.IL-6レベルを減少させる。Ref: Prognostic value of interleukin-6, C-reactive protein, and procalcitonin in patients with COVID-19. J Clin Virol. 2020 Jun;127:104370.
3.NK細胞およびマクロファージを上方制御することによって抗ウイルス防御を高める。Ref: Natural Killer Cell Dysfunction and Its Role in COVID-19. Int J Mol Sci. 2020 Sep 1;21(17):6351. doi: 10.3390/ijms21176351.
4.ウイルスの傷害性の中和のためのウイルス特異的な抗体(IgG、IgM、およびsIgA)を増大させる。Ref: Serum IgA, IgM, and IgG responses in COVID-19. Cell Mol Immunol. 2020 Jul;17(7):773-775. doi: 10.1038/s41423-020-0474-z.
5.血中グルコースおよび脂質レベルの維持を助け、それによって、糖尿病、脂質異常症、および肥満などの併存症を原因とする重症のCOVID-19のリスクを防止する。Ref: Commentary: Beyond "TRIM" Benefits of β-Glucan by Blood Glucose and Lipid Balancing Potentials in Its Defense Against COVID-19. Front Immunol. 2021 Mar 29;12:620658. doi: 10.3389/fimmu.2021.620658
共通の参照:
Immunological actions of Sophy beta-glucan (beta-1,3-1,6 glucan), currently available commercially as a health food supplement. Microbiol Immunol. 2007;51(9):861-73. doi: 10.1111/j.1348-0421.2007.tb03982.x.
COVID-19におけるニチグルカンAFO-202の予備的なアウトカム
1.病院滞在:対照と比較して平均5日短い病院滞在
COVID後の病院滞在についての文献のエビデンス:
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7467845/)
2.IL-6レベル:IL6レベルは対照と比較して10から12%減少した
COVID-19患者のIL-6レベル:1.85pg/mlから21.55pg/ml
カットオフ値:37.65pg/ml
https://translational-medicine.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12967-020-02571-x
3.抗ウイルス防御(リンパ球を上方制御することによる):リンパ球細胞カウントが1.35倍増大
より低いリンパ球レベルは増大したCOVID死亡に至る
https://ehoonline.biomedcentral.com/articles/10.1186/s40164-021-00199-1
4.ウイルス特異的抗体のレベル:(IgG、IgM、およびsIgA):5倍の抗体レベルの増大
COVID-19患者における抗体レベル
https://www.nature.com/articles/s41423-020-0474-z
5.血中グルコースおよび脂質レベルの均衡維持:AFO-202ニチグルカン群では、空腹時血中グルコースレベルは4から21%減少に減少した;8.1の平均Hba1Cが維持されるかまたは7.7までの減少があるかどちらかであった。
対照群では、空腹時血中グルコースレベルはベースラインから15%増大した;脂質レベルは18から27%に増大した。Hba1Cレベルは最高で8.5%まで増大した。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33051331/
6.Dダイマーコントロール:Dダイマーレベルは0.5マイクロFEG/ml未満の正常値まで減少したが、対照では、Dダイマー値は正常範囲よりも上に増大したままである。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7384402/
7.RT-PCRが陰性になるためにかかる時間:対照と比較して、RT-PCR陰性にかかる時間の2.4日の縮減があった。
RT-PCRが陰性になるためにかかる平均時間-10から14日。
https://bmcmedicine.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12916-020-01810-8
結論
COVID-19における多臓器機能不全の提唱されるメカニズムは多因子的であり、微小および大循環系血栓による凝固亢進状態は、臨床経過および疾患重症度を決める鍵の因子として同定されている。Dダイマーおよびプロトロンビンは、COVID-19を原因とする病院受け入れ時に分析されるべき最も重要なバイオマーカーとして出現した。人種的に脆弱な集団、例えばコーカソイド、アフリカ系アメリカ人、年配者、および併存症を有する患者は、この凝固亢進状態の発生の防止を必要とする高いリスクの集団を形成する。防止または処置のための薬理学的戦略が現在利用可能でないCOVID-19では、免疫を増強および凝固障害のリスクを減少させるための生物学的応答調整剤を包含する防止戦略は、とりわけこれらの脆弱な集団において疾患と戦闘するためには高度に有益であり得る。
ベータグルカンは、腸管粘膜免疫を誘導すること、遠隔のエフェクター部位(例えば、脾臓およびリンパ節)まで移動すること、およびTRIMによって骨髄における「中枢」免疫記憶を生成することによって、細網内皮系のコンポーネントの大多数を使用する。それゆえに、免疫系の全ての側面を活性化し[B4、8-12]、特異的な抗ウイルス免疫を誘起し得る種々の病原体に対する継続的な持続する免疫応答をもたらす[B24]。何よりも、ワクチンアジュバントとして以前に使用されていることとは別に、この免疫応答は、二十年超に渡って全ての年齢による安全な消費の実績を有している[B24-27]。
それゆえに、COVID-19の信頼できる治療法なしに、副作用なく広スペクトルの活性を有する理想的なワクチンを同定することにおける有意なハードルによって、経口消費されるベータグルカン(例えばAFO-202ベータグルカン)は、COVID-19に対する広スペクトルの免疫均衡維持食品サプリメントに基づく経腸(β-WIFE)ワクチンアプローチとしての用をなすであろう。
がんを発生する高いリスクに対して個人を有素因化し得るおよび/またはがんの進行を可能化し得るいくつかの因子および病原性プロセスが同定されている:i.感染、加齢、または糖尿などの代謝障害によって引き起こされる慢性および微小炎症、ii.遺伝的原因、ならびにiii.がんまたはがん治療どちらかを原因とする免疫系の弱さである。よって、一般集団におけるがんおよび外科的または化学療法的処置を経過しているものにおけるその進展の防止は、免疫系低下および慢性の微小炎症と戦闘するための栄養サプリメントなどの整合したかつ単純なアプローチに従い得る場合にのみ、実際的に実現可能である。この再検討において、我々は、免疫増強によってがんを打ち負かすためのベータグルカンVACCIENアジュバントアプローチとしてのその潜在的な機能についてのBRMグルカンのエビデンスを提示した。B-VACCIENアプローチは特定の免疫力低下集団におけるがんに立ち向かうことを助け得る。なぜなら、それは、がんに対する末梢血液細胞の細胞傷害性を増大させることおよび動物モデルにおける化学療法副作用を緩和することとは別に、血中グルコースおよび脂質レベルなどの代謝パラメータを均衡維持する点において、広い種々の生物学的応答の修飾を包摂するからである。それゆえに、我々は、免疫力低下のかかる特定の状態を有する人々または遺伝的にがんを被りやすいものにおける長期的な予防のための潜在的な戦略としてこのB-VACCIENアプローチを示唆する。
改変および他の態様
記載されるグルカン生成物、組成物、および方法、ならびに本発明の概念の種々の改変およびバリエーションは、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなしに、当業者には明らかであろう。本発明は特定の好ましい態様とのつながりで記載されたが、請求される通りの本発明はかかる特定の態様に限定されることを意図されないということは理解されるべきである。化学、生物学、医学、環境、美容、もしくは食品分野、または関係する分野の業者に自明である本発明を実施するための記載されるモードの種々の改変は、次の請求項の範囲内であることを意図される。
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Claims (10)

  1. Aureobasidium pullulans AFO-202(FERM-BP-19327)によって生成されるベータグルカンを含む、免疫応答を誘導、増強、および/または均衡維持するための組成物。
  2. ウイルス感染を処置および/または防止するために用いられる、請求項1に記載の組成物。
  3. 血液凝固を阻害するために用いられる、請求項1に記載の組成物。
  4. SARS-CoV-2感染、またはSARS-CoV-2によって引き起こされるかもしくは悪化させられる疾患を処置または防止するために用いられる、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. がんを処置および/または防止するために用いられる、請求項1または2に記載の組成物。
  6. がんが腎癌である、請求項5に記載の組成物。
  7. 化学療法副作用を緩和することに用いられる、請求項1、2、5、および6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. Aureobasidium pullulans AFO-202(FERM-BP-19327)によって生成されるベータグルカンを含むワクチンアジュバント。
  9. SARS-CoV-2感染、またはSARS-CoV-2によって引き起こされるかもしくは悪化させられる疾患を防止および/または処置するために用いられる、請求項8に記載のワクチンアジュバント。
  10. がん、または特定の免疫力低下集団におけるがんを防止および/または処置するために用いられる、請求項9に記載のワクチンアジュバント。
JP2022577310A 2020-06-16 2021-06-15 免疫増強および/または免疫均衡維持のためのならびにアジュバント使用のためのベータグルカン Pending JP2023531611A (ja)

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