JP2023529520A - 二次電池用バインダー組成物 - Google Patents
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Abstract
二次電池電極の正極用水性バインダー組成物は、コポリマーと分散媒とを含み、コポリマーは、カルボン酸基含有モノマー由来の構造単位(a)と、アミド基含有モノマー由来の構造単位(b)と、ニトリル基含有モノマー由来の構造単位(c)とを含み、改善された結合性を有する。さらに、本明細書に開示されたバインダー組成物を用いて作製されたカソードを備える電池セルは、優れた電気化学的性能を発揮する。【選択図】図1
Description
本発明は、電池の分野に関するものである。特に、本発明は、リチウムイオン電池用バインダー組成物に関する。
過去数十年にわたり、リチウムイオン電池(LIB)は、その優れたエネルギー密度、長いサイクル寿命、高い放電能力から、様々な用途、特に家電製品に広く利用されるようになった。電気自動車(EV)やグリッドエネルギー貯蔵の急速な市場発展により、高性能で低コストのLIBは現在、大規模エネルギー貯蔵デバイスの最も有望な選択肢の1つを提供している。
一般に、リチウムイオン電池の電極は、金属集電体上に有機系スラリーをキャスト(casting)することで製造される。スラリーは、有機溶媒中に電極活物質、導電性カーボン、及びバインダーを含む。バインダーは電気化学的に安定で、電極活物質をつなぎ合わせ、集電体に付着させて電極を製造する。ポリフッ化ビニリデン(PVDF)は、商業用リチウムイオン電池業界で最も一般的に使用されているバインダーの1つである。しかし、PVDFは水に溶けず、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)のような可燃性で毒性のある特定の有機溶媒にしか溶けないため、特殊な取り扱いが必要とされている。
NMP蒸気を回収するため、乾燥工程でNMP回収装置を設置する必要がある。これは大きな設備投資を必要とするため、製造工程に大きなコストを発生させることになる。より安価で環境に優しい溶媒、例えば水系溶媒、最も一般的には水を使用することは、本発明において、回収システムの大きな資本コストを削減することができるため好ましい。
このような問題に鑑み、従来のPVDFをより環境に優しい水溶性バインダー材料に置き換えたり、製造時に特定の回収処理を必要とする有機溶媒を使用せずに、電極スラリーのバインダーとしてPVDFの既知の利点を生かしたりする試みがなされている。
カルボキシメチルセルロース(CMC)やスチレンブタジエンゴム(SBR)などの既知の水性バインダーは、僅かな接着能力と貧しいサイクルライフを示すだけである。特にSBRは、バインダー粘度を調整するために増粘剤が必要である。また、SBRは膨張性が高く、好ましくない凝集特性を示すため、分散が不均一になり、電極抵抗が高くなり、性能が低下する。さらに、電池内ではカソードに高電圧がかかっている。SBRを含むほとんどのゴムは、アノードの低電圧でのみ安定で、高電圧では分解してしまう。そのため、特にカソードへの応用はやや限定的である。
EP特許出願公開第255293B1号は、リチウムイオン含有電気化学セル用の水性電極スラリーを開示している。このスラリーは、水溶液中のPVDFとSBR、及びポリアクリル酸(PAA)とCMCの少なくとも1つの組み合わせと電気化学的活性材料から構成されている。提案された発明は、バインダーとしてのPVDFの既知の化学的及び電気化学的利点すなわち電気化学的安定性、寿命安定性、バインダー含有量の減少がより高いC-レートを可能にするなど、を維持しながら、より容易な取り扱いと環境汚染の減少及びコストの削減を可能にする水性スラリーとPVDFとを組み合わせようとするものである。提案された発明に基づいて有機溶媒を含まないスラリーが調製され得るという事実にもかかわらず、スラリーはそれにもかかわらずフッ素含有バインダー材料から構成されている。PVDFは高度にフッ素化されており、熱分解にさらされると有毒であり、人々の健康や環境にリスクをもたらす。
以上のことから、カソードスラリーの作製において、優れた接着能力と高い電気化学的安定性を示し、その特性が持続し、優れた電池電気化学性能に寄与するリチウムイオン電池用水性バインダー組成物が常に必要とされている。
前述のニーズは、本明細書に開示される様々な態様及び実施形態によって満たされる。本明細書で提供されるのは、コポリマーと分散媒とを含む二次電池電極用バインダー組成物であって、コポリマーは、カルボン酸基含有モノマー由来の構造単位(a)、アミド基含有モノマー由来の構造単位(b)及びニトリル基含有モノマー由来の構造単位(c)からなり、結合能力が改善されたバインダーである。また、本明細書に開示されたバインダー組成物を用いて作製されたカソードを備える電池セルは、優れた電気化学的性能を発揮する。
本明細書で提供されるのは、コポリマー及び分散媒を含む二次電池電極用バインダー組成物であって、コポリマーは、カルボン酸基含有モノマーに由来する構造単位(a)、アミド基含有モノマーに由来する構造単位(b)、及びニトリル基含有モノマーに由来する構造単位(c)を含む。
用語「電極」は、「カソード」又は「アノード」を意味する。
用語「負極」は、カソードと互換的に使用される。同様に、用語「負極」は、アノードと互換的に使用される。
用語「バインダー」、「バインダー材料」又は「バインダー組成物」は、水などの分散媒中でコロイド溶液又はコロイド分散液を形成する化学化合物、化合物の混合物、又はポリマーを指し、電極材料及び/又は導電剤を所定の位置に保持して導電性金属部分上に付着させて電極を形成するために使用するものである。いくつかの実施形態において、電極はいかなる導電剤も含んでいない。
用語「導電剤」は、化学的に不活性で良好な電気伝導性を有する材料を意味する。したがって、導電剤は、電極の電気伝導度を向上させるために、電極形成時に電極活物質と混合されることが多い。
用語「ポリマー」は、同一又は異なる種類のモノマーを重合することによって調製された高分子化合物を指す。一般的な用語「ポリマー」は、「ホモポリマー」だけでなく「コポリマー」という用語も包含する。
用語「ホモポリマー」は、同じ種類のモノマーの重合によって調製されたポリマーを指す。
用語「コポリマー」は、2つ以上の異なるタイプのモノマーの重合によって調製されたポリマーを指す。
本明細書で使用される用語「不飽和」は、1つ以上の不飽和の単位を有する部分を意味する。
用語「アルキル」又は「アルキル基」は、飽和、非分岐又は分岐脂肪族炭化水素から水素原子を除去して得られる一般式CnH2n+1を有する一価の基を指し、nは1と20の間の整数、又は1と8の間の整数を意味する。アルキル基の例としては、(C1-C8)アルキル基などがあるが、それに限らず、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2-メチル-1-プロピル、2-メチル‐2-プロピル、2-メチル-1-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル‐3-ブチル、2,2-ジメチル‐1-プロピル、2-メチル-1-ペンチル、3-メチル-1-ペンチル、4-メチル-1-ペンチル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル‐2-ペンチル、2,2-ジメチル‐1-ブチル、3,3-ジメチル‐1-ブチル、2-エチル‐1-ブチル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル及びオクチル等が挙げられる。長鎖のアルキル基は、ノニル基及びデシル基を含む。アルキル基は、無置換であっても、1つ以上の適切な置換基で置換されていてもよい。さらに、アルキル基は、分枝状又は非分枝状であることができる。いくつかの実施形態において、アルキル基は、少なくとも2、3、4、5、6、7、又は8個の炭素原子を含む。
用語「シクロアルキル」又は「シクロアルキル基」は、単環又は複数の縮合環を有する飽和又は不飽和環状非芳香族炭化水素ラジカルを意味する。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチルなどの(C3-C7)シクロアルキル基、及び飽和環状及び二環状テルペン、及びシクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、及びシクロヘプテニルなどの(C3-C7)シクロアルケニル基、及び不飽和環状及び二環状テルペンがあるが、これらに限定されるものではない。シクロアルキル基は、非置換であっても、1つ又は2つの適切な置換基で置換されていてもよい。さらに、シクロアルキル基は、単環式又は多環式であることができる。いくつかの実施形態において、シクロアルキル基は、少なくとも5、6、7、8、9、又は10個の炭素原子を含む。
用語「アルコキシ」は、酸素原子を介して主要な炭素鎖に結合した、先に定義したようなアルキル基を指す。アルコキシ基のいくつかの非限定的な例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどが挙げられる。そして、上記で定義されたアルコキシは、置換されていてもいなくてもよく、ここで、置換基は、重水素、ヒドロキシ、アミノ、ハロ、シアノ、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、メルカプト、ニトロ、及び同様のものであってもよいが、これらに限定されない。
用語「アルケニル」は、1つ以上の炭素-炭素二重結合を含む不飽和直鎖、分枝鎖、又は環状炭化水素ラジカルを意味する。アルケニル基の例としては、エテニル、1-プロペニル、又は2-プロペニルが挙げられるが、これらに限定されず、これらは任意にラジカルの炭素原子の1つ又はそれ以上に置換されていてもよい。
用語「アリール」又は「アリール基」は、水素原子を除去することによって単環式又は多環式芳香族炭化水素から誘導される有機ラジカルを指す。アリール基の非限定的な例としては、フェニル、ナフチル、ベンジル、又はトラニル基、セキシフェニレン、フェナントレニル、アントラセニル、コロネニル、及びトラニルフェニルが挙げられる。アリール基は、非置換であるか、又は1つ以上の適切な置換基で置換されていることができる。さらに、アリール基は、単環式又は多環式であることができる。いくつかの実施形態において、アリール基は、少なくとも6、7、8、9、又は10個の炭素原子を含む。
用語「脂肪族」は、C1~C30アルキル基、C2~C30アルケニル基、C2~C30アルキニル基、C1~C30アルキレン基、C2~C30アルケニレン基、又はC2~C30アルキニレン基を意味する。いくつかの実施形態において、アルキル基は、少なくとも2、3、4、5、6、7、又は8個の炭素原子を含む。
用語「芳香族」は、任意にヘテロ原子又は置換基を含む芳香族炭化水素環を含む基を指す。そのような基の例としては、フェニル、トリル、ビフェニル、o-ターフェニル、m-ターフェニル、p-ターフェニル、ナフチル、アントリル、フェナンスリル、ピレニル、トリフェニル、及びそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
化合物又は化学部位(chemical moiety)を説明するために使用される「置換された」という用語は、その化合物又は化学部位の少なくとも1つの水素原子が第2化学部位で置換されていることを意味する。置換基の例としては、ハロゲン;アルキル;ヘテロアルキル;アルケニル;アルキニル;アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル;アルコキシル;アミノ;ニトロ;チオール;チオエーテル;イミン;シアノ;アミド;ホスホナート;ホスフィン;カルボキシル;チオカルボニル;スルホニル;スルホンアミド;アシル;ホルミル;アシロキシ;アルコキシカルボニル;オキソ;ハロアルキル(例えば、(トリフルオロメチル);単環式又は縮合もしくは非縮合多環式であり得る炭素環式シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル)又は単環式又は縮合もしくは非縮合多環式であり得る複素環式シクロアルキル(例えば、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル又はチアジニル);炭素環式又は複素環式、単環式又は縮合又は非縮合の多環式アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ピロリル、インドリル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、アクリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ベンゾイソダゾリル、ベンゾチフェニル又はベンゾフラニル);アミノ(一級、二級又は三級);o-低級アルキル;o-アリール、アリール;アリール-低級アルキル;-CO2CH3;-CONH2;-OCH2CONH2;-NH2;-SO2NH2;-OCHF2;-CF3;-OCF3;-NH(アルキル);-N(アルキル)2;-NH(アリール);-N(アルキル)(アリール);-N(アリール)2;-CHO;-CO(アルキル);-CO(アリール);-CO2(アルキル);及び-CO2(アリール);及びこのような部分はまた、縮合環構造又は橋、例えば-OCH2O-によって任意に置換され得る。これらの置換基は、任意に、そのような基から選択される置換基でさらに置換され得る。本明細書に開示される全ての化学基は、特に指定されない限り、置換することができる。
用語「ハロゲン」又は「ハロ」は、F、Cl、Br又はIを意味する。
用語「モノマー単位」は、ポリマーの構造に単一のモノマーによって寄与される構成単位を意味する。
用語「構造単位」は、ポリマー中の同じモノマー型によって寄与される全モノマー単位を意味する。
「カルボン酸塩基」という用語は、カルボン酸が塩基と反応したときに形成されるカルボン酸塩を意味する。いくつかの実施形態において、カルボン酸のプロトンは、金属カチオンで置換される。いくつかの実施形態において、カルボン酸のプロトンは、アンモニウムイオンで置換される。
用語「塗布」は、表面上に物質を敷く又は広げる行為を指す。
用語「集電体」は、電極層と接触しており、二次電池の放電又は充電中に電極に流れる電流を伝導することができる、任意の導電性基材を指す。集電体のいくつかの非限定的な例としては、単一の導電性金属層又は基材、及びカーボンブラック系コーティング層などの導電性コーティング層を上に有する単一の導電性金属層又は基材を含む。導電性金属層又は基材は、三次元ネットワーク構造を有する箔又は多孔質体の形態でもよく、高分子材料又は金属材料又は金属化ポリマーであってもよい。いくつかの実施形態において、三次元多孔質集電体は、コンフォーマル・カーボン層で覆われている。
「電極層」という用語は、集電体と接触している、電気化学的に活性な材料を含む層を意味する。いくつかの実施形態において、電極層は、集電体上にコーティングを適用することによって作られる。いくつかの実施形態において、電極層は集電体の表面上に位置する。他の実施形態において、三次元多孔質集電体は、電極層でコンフォーマルにコーティングされる。
用語「室温」は、約18℃~約30℃の室内温度、例えば、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、又は30℃の室内温度を指す。いくつかの実施形態において、室温は、約20℃±1℃又は±2℃又は±3℃の温度を指す。他の実施形態において、室温は、約22℃又は約25℃の温度を指す。
「粒子径D50」とは、体積基準で粒度分布が得られるように累積曲線を描き、全体を100%としたときの累積曲線上の50%の点の粒子径(すなわち、粒子の体積の50%(中央値)の粒子の直径)である、体積基準累積50%サイズ(D50)を意味する。さらに、本発明のカソード活物質に関し、粒径D50とは、一次粒子の相互凝集によって形成され得る二次粒子の体積平均粒径を意味し、一次粒子のみで構成される場合には、一次粒子の体積平均粒径を意味する。
用語「多分散性指数」又は「PDI」は、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比を意味する。これは、与えられたバインダー組成物サンプル内の分子量の分布の尺度である。
用語「固形分」は、蒸発後に残った不揮発性物質の量を指す。
用語「平均粗さ深さ」又は「Rz」は、集電体の連続したサンプリング長さの単一の粗さ深さの算術平均値を意味する。
用語「剥離強度」は、互いに結合している集電体と電極活物質被膜を分離するために必要な力の大きさを指す。このような2つの材料間の結合強度の尺度であり、通常、N/cmで表される。
用語「接着強度」は、互いに接着している集電体とバインダー組成物塗膜を分離するのに必要な力の大きさを意味する。このような2つの材料間の接着強度の尺度であり、通常、N/cmで表される。
用語「膨潤」は、電解液に浸した後のバインダー組成物の体積変化、又は電解液-バインダー相互作用による電解液の取り込みを意味する。
用語「Cレート」は、セル又は電池の充電又は放電レートを意味し、その総蓄電量(Ah又はmAh)で表される。例えば、1Cのレートは、1時間で蓄積エネルギーの全てを利用することを意味し、0.1Cは、1時間でエネルギーの10%を利用するか、10時間で全エネルギーを利用することを意味し、5Cは、12分で全エネルギーを利用することを意味する。
用語「アンペアアワー(Ah)」は、電池の蓄電量を規定する際に使用される単位を指す。例えば、1Ah容量の電池は、1Aを1時間、又は0.5Aを2時間などで、電流を供給することができる。したがって、1Ah(アンペアアワー)は3,600クーロンの電荷に相当する。同様に、用語「ミニアンペアアワー(mAh)」も、電池の蓄電量の単位を意味し、1アンペアアワーの1,000分の1である。
用語「電池サイクル寿命」は、電池の公称容量が初期定格容量の80%を下回るまでに実行できる完全な充放電サイクルの回数を意味する。
用語「容量」は、電池のような電気化学セルが保持することができる電荷の総量を指す電気化学セルの特性である。容量は、通常、アンペアアワーの単位で表される。用語「比容量」は、単位重量当たりの電池などの電気化学セルの容量出力を指し、通常、Ah/kg又はmAh/gで表される。
以下の説明において、本明細書に開示される全ての数値は、「約」又は「近似」という言葉がそれに関連して使用されているか否かにかかわらず、近似値である。それらは、1パーセント、2パーセント、5パーセント、又は場合によっては10~20パーセント変動することがある。下限値RL及び上限値RUを有する数値範囲が開示されるときはいつでも、その範囲内に入る任意の数値が具体的に開示される。特に、以下の範囲内の数値が具体的に開示される。R=RL+k*(RU-RL)、kは0パーセントから100パーセントまでの範囲の変数である。さらに、上記で定義された2つのRの数によって定義される任意の数値範囲も具体的に開示される。
現在、カソードは、カソード活物質、バインダー材料及び導電剤をN-メチル-2-ピロリドン(NMP)等の有機溶媒に分散させてカソードスラリーを形成し、カソードスラリーを集電体上に塗布して乾燥することにより調製されることが多い。
非常に多くの場合、バインダーは電気化学的に不活性な材料と考えられているため、セルの性能に与える影響は過小評価されている。バインダーの目的は、活物質粒子と導電剤を一緒に付着させ、集電体への連続的な電気伝導経路を形成することである。結合能力に加えて、バインダー材料は、集電体と電極材料間のインピーダンスを低減するための電子やイオン輸送の促進と、充放電時の体積膨張・収縮による電極の膨張を防ぐための十分な弾力性を有することが可能であるべきである。
ポリフッ化ビニリデン(PVDF)は、リチウムイオン電池の製造におけるバインダー材料として広く使用されている。しかし、PVDFは、可燃性で毒性のあるNMPのような特定の有機溶媒にしか溶解しないため、特定の取り扱いが必要である。また、乾燥工程において、NMPの蒸気を回収するNMP回収装置を設置する必要がある。このため、製造工程でのエネルギー消費量や製造コストが大きくなる。従って、PVDFに代わる環境に優しい新規なバインダー材料の探索は、リチウムイオン電池のバインダー材料の開発において必須となってきている。
カルボキシメチルセルロース(CMC)及びスチレンブタジエンゴム(SBR)は、すでに大規模な商業用途で使用されている代表的な水性バインダーの一部である。しかし、これらのバインダーは、結合力や電極の膨張を防止するための能力に限界がある。さらに、電池内ではカソードに高電圧がかかっている。SBRを含む殆どのゴムは、アノードの低電圧でのみ安定で、高電圧では分解してしまう。そのため、特にカソードへの応用はやや限定的である。
従って、本発明は、コポリマー及び分散媒を含む水性バインダー組成物の調製方法であって、コポリマーは、カルボン酸基含有モノマーに由来する構造単位(a)と、アミド基含有モノマーに由来する構造単位(b)と、ニトリル基含有モノマーに由来する構造単位(c)と、を含む方法を提供する。図1は、バインダー組成物を調製するための方法100のステップを示す実施形態のフローチャートである。本明細書に記載のバインダー組成物は、向上した接着能力を示し、同時に、そこから形成されるカソードの容量及び電気化学的性能を向上させるという予想外の効果を有することが見出された。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のバインダー組成物は、モノマー、ポリマー又はモノマー-ポリマー複合体が水溶性フリーラジカル開始剤でフリーラジカルを生成しながら水相に分散される重合を介して生成される。
いくつかの実施形態において、中和溶液は、中和剤を水に溶解させることによって調製される。いくつかの実施形態において、第1懸濁液は、ステップ101で分散媒中に中和溶液を添加することによって形成される。中和溶液の添加は、重合安定性を向上させ、後の段階で添加される開始剤がフリーラジカルを生成することができるpH範囲を提供することを目的としている。
作業する望ましいpHの範囲を確立することは、水性系において特に重要である。中和剤は、pH調整のために一般的に使用される。いくつかの実施形態において、中和剤は、アルカリ性水溶液を含む。いくつかの実施形態において、中和剤は、アンモニア、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン(DMEA)、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、重炭酸リチウム及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。
分散媒は、フリーラジカル開始剤、中和剤及び他の構成要素のための溶媒として使用される。いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるバインダー組成物は、水が分散媒として使用される水性処理方法によって調製される。
いくつかの実施形態において、分散媒は、エタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、tert-ブタノール、n-ブタノール、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチルピロリドン(NMP)、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチル(EA)、酢酸ブチル(BA)及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれた親水性溶剤をさらに含むことができる。いくつかの実施形態において、分散媒は、水、エタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、tert-ブタノール、n-ブタノール、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチルピロリドン(NMP)、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチル(EA)又は酢酸ブチル(BA)無しである。
いくつかの実施形態において、第1懸濁液は、約5分~約45分、約5分~約40分、約5分~約35分、約5分~約30分、約5分~約25分、約5分~約20分又は約10分~約20分の時間、攪拌される。いくつかの実施形態において、第1懸濁液は、45分未満、40分未満、35分未満、30分未満、25分未満、20分未満、15分未満、又は10分未満の時間、撹拌される。いくつかの実施形態において、第1懸濁液は、5分より長く、10分より長く、15分より長く、20分より長く、25分より長く、30分より長く、35分より長く又は40分より長い時間、撹拌される。
いくつかの実施形態において、第1懸濁液は、約10rpm~約600rpm、約50rpm~約600rpm、約100rpm~約600rpm、約150rpm~約600rpm、約200rpm~約600rpm、約250rpm~約600rpm、約300rpm~約600rpm、約300rpm~約550rpm、約300rpm~約500rpm、約320rpm~約480rpm、約340rpm~約460rpm又は約360rpm~約440rpmの速度で攪拌される。いくつかの実施形態において、第1懸濁液は、600rpm未満、550rpm未満、500rpm未満、450rpm未満、400rpm未満、350rpm未満、300rpm未満、250rpm未満、200rpm未満、150rpm未満、100rpm未満又は50rpm未満の速度で攪拌される。いくつかの実施形態において、第1懸濁液は、10rpmより速く、50rpmより速く、100rpmより速く、150rpmより速く、200rpmより速く、250rpmより速く、300rpmより速く、350rpmより速く、400rpmより速く、450rpmより速く、500rpmより速く又は550rpmより速い速度で攪拌される。
いくつかの実施形態において、第2懸濁液は、ステップ102で第1懸濁液にカルボン酸基含有モノマーを添加することにより形成される。
構造単位(a)は、カルボン酸基含有モノマーから誘導される。少なくとも1つのカルボン酸基を有する任意のモノマーは、特に制限なくカルボン酸基含有モノマーとして使用してもよい。ある実施形態において、カルボン酸基含有モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2-ブチルクロトン酸、桂皮酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、テトラコン酸又はこれらの組合せである。特定の実施形態において、カルボン酸基含有モノマーは、2-エチルアクリル酸、イソクロトン酸、cis-2-ペンテン酸、trans-2-ペンテン酸、エンジェル酸、チグリック酸、3,3-ジメチルアクリル酸、3-プロピルアクリル酸、trans-2-メチル-3-エチルアクリル酸、cis‐2-メチル-3-エチルアクリル酸、3-イソプロピルアクリル酸、trans-3-メチル-3-エチルアクリル酸、cis-3-メチル-3-エチルアクリル酸、2-イソプロピルアクリル酸、トリメチルアクリル酸、2-メチル-3,3-ジエチルアクリル酸、3-ブチルアクリル酸、2-ブチルアクリル酸、2-ペンチルアクリル酸、2-メチル-2-ヘキセン酸、trans-3-メチル-2-ヘキセン酸、3-メチル-3-プロピルアクリル酸、2-エチル-3-プロピルアクリル酸、2,3-ジエチルアクリル酸、3,3-ジエチルアクリル酸、3-メチル-3-ヘキシルアクリル酸、3-メチル-3-tert-ブチルアクリル酸、2-メチル-3-ペンチルアクリル酸、3-メチル-3-ペンチルアクリル酸、4-メチル-2-ヘキセン酸、4-エチル-2-ヘキセン酸、3-メチル-2-エチル‐2-ヘキセン酸、3-tert-ブチルアクリル酸、2,3-ジメチル-3-エチルアクリル酸、3,3-ジメチル-2-エチルアクリル酸、3-メチル-3-イソプロピルアクリル酸、2-メチル-3-イソプロピルアクリル酸、trans-2-オクテン酸、cis-2-オクテン酸、trans-2-デセン酸、α-アセトキシアクリル酸、β-trans-アリロキシアクリル酸、α-クロロ-β-E-メトキシアクリル酸、又はそれらの組合せである。いくつかの実施形態において、カルボン酸基含有モノマーは、マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸フェニル、マレイン酸ブロモ、クロロマレイン酸、ジクロロマレイン酸、フルオロマレイン酸、マレイン酸ジフロオ、マレイン酸ノニル水素、マレイン酸デシル水素、マレイン酸ドデシル水素、マレイン酸オクタデシル水素、マレイン酸フルオロアルキル水素又はその組合せである。いくつかの実施形態において、カルボン酸基含有モノマーは、無水マレイン酸、無水マレイン酸メチル、無水マレイン酸ジメチル、無水アクリル酸、無水メタクリル酸、メタクロレイン、塩化メタクリロイル、フッ化メタクリロイル、臭化メタクリロイル、又はこれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、カルボン酸基含有モノマーの割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量に基づく重量で、約10%~約30%、約10%~約25%、約10%~約20%、約10%~約15%、約11%~約30%、約12%~約30%、約13%~約30%、約14%~約30%、約15%~約30%、約15%~約25%、約15%~約20%、約15%~約29%、約15%~約28%、約15%~約27%、約15%~約26%、約15%~約25%、約16%~約25%、約17%~約25%、約18%~約25%、約19%~約25%、約20%~約30%、約20%~約25%、約17%~約23%、約15%~約20%、又は約17%~約26%である。
いくつかの実施形態において、カルボン酸基含有モノマーの割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量に基づく重量で、30%未満、29%未満、28%未満、27%未満、26%未満、25%未満、24%未満、23%未満、22%未満、21%未満、20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、又は12%未満である。いくつかの実施形態において、カルボン酸基含有モノマーの割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で、10%より多く、11%より多く、12%より多く、13%より多く、14%より多く、15%より多く、16%より多く、17%より多く、18%より多く、19%より多く、20%より多く、21%より多く、22%より多く、23%より多く、24%より多く、25%より多く、26%より多く、27%より多く、28%より多く、又は29%より多い。
いくつかの実施形態において、1つより多いカルボン酸基含有モノマーをステップ102で第1懸濁液に添加して、第2懸濁液を形成してもよい。これは、本明細書に開示されるバインダー組成物の処理において、より良い分散を可能にし、材料の沈殿を防止するので有利であり得る。1つより多いカルボン酸基含有モノマーのバインダー組成物への添加は、より高いモノマー変換率を高め、したがって出発材料の完全な使用を最大化し、同時に大きなコスト削減及び環境利益をもたらし得ることが見出された。加えて、バインダー組成物の調製において1つより多いカルボン酸基含有モノマーを適用すると、その後、僅かに良好な電池電気化学的性能が観察される。
いくつかの実施形態において、コポリマーは、第1カルボン酸基含有モノマー由来の構造単位(a1)、第2カルボン酸基含有モノマー由来の構造単位(a2)、アミド基含有モノマー由来の構造単位(b)及びニトリル基含有モノマー由来の構造単位(c)を含む。いくつかの実施形態において、ステップ102において、第1カルボン酸基含有モノマー及び第2カルボン酸基含有モノマーを第1懸濁液に添加し、第2懸濁液を形成してもよい。
いくつかの実施形態において、コポリマーは、第1カルボン酸基含有モノマーに由来する構造単位(a1)、第2カルボン酸基含有モノマーに由来する構造単位(a2)、アミド基含有モノマーに由来する構造単位(b)、及びニトリル基含有モノマーに由来する構造単位(c)から構成される。
いくつかの実施形態において、構造単位(a1)は、第1カルボン酸基含有モノマーから誘導される。いくつかの実施形態において、第1カルボン酸基含有モノマーは、アクリル酸である。
いくつかの実施形態において、構造単位(a2)は、第2カルボン酸基含有モノマーから誘導される。いくつかの実施形態において、第2カルボン酸基含有モノマーは、アルキル基で置換されたアクリル酸である。いくつかの実施形態において、第2カルボン酸基含有モノマーは、メタクリル酸、クロトン酸、2-ブチルクロトン酸、2-エチルアクリル酸、イソクロトン酸、cis-2-ペンテン酸、trans-2-ペンテン酸、エンジェル酸、ティグリック酸、3,3ジメチルアクリル酸、3-プロピルアクリル酸、trans-2-メチル-3-エチルアクリル酸、cis-2-メチル-3-エチルアクリル酸、3-イソプロピルアクリル酸、trans-3-メチル-3-エチルアクリル酸、cis-3-メチル-3-エチルアクリル酸、2-イソプロピルアクリル酸、トリメチルアクリル酸、2-メチル-3,3-ジエチルアクリル酸、3-ブチルアクリル酸、2-ブチルアクリル酸、2-ペンチルアクリル酸、2-メチル-2-ヘキセン酸、trans-3-メチル-2-ヘキセン酸、3-メチル-3-プロピルアクリル酸、2-エチル-3-プロピルアクリル酸、2,3-ジエチルアクリル酸、3,3-ジエチルアクリル酸、3-メチル-3-ヘキシルアクリル酸、3-メチル-3-tert-ブチルアクリル酸、2-メチル-3-ペンチルアクリル酸、3-メチル-3-ペンチルアクリル酸、4-メチル-2-ヘキセン酸、4-エチル-2-ヘキセン酸、3-メチル-2-エチル-2-ヘキセン酸、3-tert-ブチルアクリル酸、2,3-ジメチル-3-エチルアクリル酸、3,3-ジメチル-2-エチルアクリル酸、3-メチル-3-イソプロピルアクリル酸、2-メチル-3-イソプロピルアクリル酸、trans-2-オクテン酸、cis-2-オクテン酸、trans-2-デセン酸又はその組み合わせである。
いくつかの実施形態において、第1カルボン酸基含有モノマーの割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で約5%~約30%、約5.5%~約30%、約6%~約30%、約6.5%~約30%、約7%~約30%、約7.5%~約30%、約8%~約30%、約8.5%~約30%、約9%~約30%、約9.5%~約30%、約10%~約30%、約10%~約29.5%、約10%~約29%、約10%~約28.5%、約10%~約28%、約10%~約27.5%、約10%~約27%、約10%~約26.5%、約10%~約26%、約10%~約25.5%、約10%~約25%、約10%~約24.5%、約10%~約24%、約10%~約23.5%、約10%~約23%、約10%~約22.5%、約10%~約22%、約10%~約21.5%、約10%~約21%、約10%~約20.5%、又は約10%~約20%である。
いくつかの実施形態において、第1カルボン酸基含有モノマーの割合は、バインダー組成物の調製時に添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で30%未満、29%未満、28%未満、27%未満、26%未満、25%未満、24%未満、23%未満、22%未満、21%未満、20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、又は6%未満である。いくつかの実施形態において、第1カルボン酸基含有モノマーの割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で5%より多く、6%より多く、7%より多く、8%より多く、9%より多く、10%より多く、11%より多く、12%より多く、13%より多く、14%より多く、15%より多く、16%より多く、17%より多く、18%より多く、19%より多く、20%より多く、21%より多く、22%より多く、23%より多く、24%より多く、25%より多く、26%より多く、27%より多く、28%より多く、又は29%より多い。
いくつかの実施形態において、第2カルボン酸基含有モノマーの割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で約1%~約7%、約1.2%~約7%、約1.4%~約7%、約1.6%~約7%、約1.8%~約7%、約2%~約7%、約2.2%~約7%、約2.4%~約7%、約2.6%~約7%、約2.8%~約7%、約3%~約7%、約3~約6.8%、約3%~約6.6%、約3%~約6.4%、約3.2%~約6.4%、約3.4%~約6.4%、約3.6%~約6.4%、約3.8%~約6.4%、約4%~約6.4%、約4%~約6.2%、約4%~約6%、約3.5%~約6%、約3%~約6%、又は約3%~約6.5%である。
いくつかの実施形態において、第2カルボン酸基含有モノマーの割合は、バインダー組成物の調製の際に添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で、7%未満、6.8%未満、6.6%未満、6.4%未満、6.2%未満、6%未満、5.8%未満、5.6%未満、5.4%未満、5.2%未満、5%未満、4.8%未満、4.6%未満、4.4%未満、4.2%未満、4%未満、3.8%未満、3.6%未満、3.4%未満、3.2%未満、3%未満、2.8%未満、2.6%未満、2.4%未満、2.2%未満、2%未満、1.8%未満、1.6%未満、又は1.4%未満である。いくつかの実施形態において、第2カルボン酸基含有モノマーの割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で、1%より多く、1.2%より多く、1.4%より多く、1.6%より多く、1.8%より多く、2%より多く、2.2%より多く、2.4%より多く、2.6%より多く、2.8%より多く、3%より多く、3.2%より多く、3.4%より多く、3.6%より多く、3.8%より多く、4%より多く、4.2%より多く、4.4%より多く、4.6%より多く、4.8%より多く、5%より多く、5.2%より多く、5.4%より多く、5.6%より多く、5.8%より多く、6%より多く、6.2%より多く、6.4%より多く、又は6.6%より多い。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物の調製において添加される第1カルボン酸基含有モノマーと第2カルボン酸基含有モノマーとの重量比は、約1~約15、約1~約14.5、約1~約14、約1~約13.5、約1~約13、約1~約12.5、約1~約12、約1~約11.5、約1~約11、約1~約10.5、約1~約10、約1~約9.5、約1~約9、約1~約8.5、約1~約8、約1.5~約10、約2~約10、約2.5~約10、約2.5~約10、約3~約10、約3.5~約10、約4~約10、約4.5~約10、約5~約10、又は約2~約8である。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物の調製において添加される第1カルボン酸基含有モノマーと第2カルボン酸基含有モノマーとの重量比は、15未満、14未満、13未満、12未満、11未満、10未満、9未満、8未満、7未満、6未満、5未満、4未満、3未満、又は2未満である。いくつかの実施形態において、バインダー組成物の調製において添加される第1カルボン酸基含有モノマーと第2カルボン酸基含有モノマーとの重量比は、1より大きく、2より大きく、3より大きく、4より大きく、5より大きく、6より大きく、7より大きく、8より大きく、9より大きく、10より大きく、11より大きく、12より大きく、13より大きく、又は14より大きい。
いくつかの実施形態において、ステップ103において、アミド基含有モノマーを第2懸濁液に添加することにより、第3懸濁液が形成される。
いくつかの実施形態において、アミド基含有モノマー溶液は、アミド基含有モノマーを水に溶解させることによって調製される。いくつかの実施形態において、第3懸濁液は、ステップ103でアミド基含有モノマー溶液を第2懸濁液に添加することによって形成される。
構造単位(b)は、アミド基含有モノマーから誘導される。少なくとも1つのアミド基を有するモノマーは、アミド基含有モノマーとして、特に制限なく使用することができる。いくつかの実施形態において、アミド基含有モノマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-メチルメタクリルアミド、N-エチルメタクリルアミド、N-n-プロピルメタクリルアミド、N-イソプロピルメタクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、N-n-ブチルメタクリルアミド、N-イソブチルメタクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド、N,N-ジエチルアクリルアミド、N,N-ジエチルメタクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、N-(メトキシメチル)メタクリルアミド、N-(エトキシメチル)メタクリルアミド、N-(プロポキシメチル)メタクリルアミド、N-(ブトキシメチル)メタクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N-ジメチロールメタクリルアミド、ダイヤケトンメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、メタクリロイルモルホリン、N-ヒドロキシルメタクリルアミド、N-メトキシメチルアクリルアミド、N-メトキシメチルメタクリルアミド、N,N'-メチレン-bis-アクリルアミド(MBA)、N-ヒドロキシメチルアクリルアミド、又はこれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、アミド基含有モノマーの割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で約5%~約20%、約5%~約15%、約5%~約10%、約6%~約20%、約7%~約20%、約8%~約20%、約9%~約20%、約10%~約20%、約10%~約19%、約10%~約18%、約10%~約17%、約10%~約16%、約10%~約15%、約8%~約17%、約7%~約13%、約12%~約18%、又は約15%~約20%である。
いくつかの実施形態において、アミド基含有モノマーの割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、又は6%未満である。いくつかの実施形態において、アミド基含有モノマーの割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で5%より多く、6%より多く、7%より多く、8%より多く、9%より多く、10%より多く、11%より多く、12%より多く、13%より多く、14%より多く、15%より多く、16%より多く、17%より多く、18%より多く、又は19%より多い。
いくつかの実施形態において、第4懸濁液は、ステップ104でニトリル基含有モノマーを第3懸濁液に添加することによって形成される。
構造単位(c)は、ニトリル基含有モノマーから誘導される。少なくとも1つのニトリル基を有するモノマーは、ニトリル基含有モノマーとして、特に制限なく使用することができる。いくつかの実施形態において、ニトリル基含有モノマーは、α,β-エチレン性不飽和ニトリルモノマーを含む。いくつかの実施形態において、ニトリル基含有モノマーは、アクリロニトリル、α-ハロゲノアクリロニトリル、α-アルキルアクリロニトリル又はそれらの組合せである。いくつかの実施形態において、ニトリル基含有モノマーは、α-クロロアクリロニトリル、α-ブロモアクリロニトリル、α-フルオロアクリロニトリル、メタクリロニトリル、α-エチルアクリロニトリル、α-イソプロピルアクリロニトリル、α-n-ヘキシルアクリロニトリル、α-メトキシアクリロニトリル、3-メトキシアクリロニトリル、3-エトキシアクリロニトリル、α-アセトキシアクリロニトリル、α-フェニルアクリロニトリル、α-トリルアクリロニトリル、α-(メトキシフェニル)アクリロニトリル、α-(クロロフェニル)アクリロニトリル、α-(シアノフェニル)アクリロニトリル、シアン化ビニリデン、又はそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、ニトリル基含有モノマーの割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で、約60%~約75%、約60%~約74.5%、約60%~約74%、約60%~約73.5%、約60%~約73%、約60%~約72.5%、約60%~約72%、約60%~約71.5%、約60%~約71%、約60%~約70.5%、約60%~約70%、約60%~約69.5%、約60%~約69%、約60%~約68.5%、約60%~約68%、約60%~約67.5%、約60%~約67%、約60%~約66.5%、約60%~66%、約60%~65.5%、約60%~65%、65%~約75%、約65%~約70%、約63%~75%、又は約70%~75%である。
いくつかの実施形態において、ニトリル基含有モノマーの割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で60%より多く、61%より多く、62%より多く、63%より多く、64%より多く、65%より多く、66%より多く、67%より多く、68%より多く、69%より多く、70%より多く、71%より多く、72%より多く、73%より多く、又は74%より多い。いくつかの実施形態において、ニトリル基含有モノマーの割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で75%未満、74%未満、73%未満、72%未満、71%未満、70%未満、69%未満、68%未満、67%未満、66%未満、65%未満、64%未満、63%未満、62%未満、又は61%未満である。
特定の実施形態において、カルボン酸基含有モノマー、ニトリル基含有モノマー及びアミド基含有モノマーの組み合わせは、第3懸濁液及び第4懸濁液を形成せずに第2懸濁液を形成するために第1懸濁液中に添加されてもよい。他の実施形態において、カルボン酸基含有モノマー、ニトリル基含有モノマー、アミド基含有モノマー又はそれらの組み合わせは、第1懸濁液中に順次添加され、第2懸濁液、第3懸濁液又は第4懸濁液を形成する。これら添加の間に攪拌又は分散を採用してもよい。これは、材料の分散をより良くすることができるため有利である。モノマーの組み合わせが順次添加される場合、第3懸濁液又は第4懸濁液の形成は省略することができる。
いくつかの実施形態において、コポリマーは、組成物の重合を介して得られる。いくつかの実施形態において、組成物は、カルボン酸塩基含有モノマー、カルボン酸基含有モノマー、ニトリル基含有モノマー及びアミド基含有モノマーを含んでいる。いくつかの実施形態において、カルボン酸塩基含有モノマーの形成は、ステップ101で添加された中和剤によるカルボン酸基含有モノマーの中和に起因する。
ある実施形態において、カルボン塩基含有モノマーは、アクリル酸塩、メタクリル酸塩、クロトン酸塩、2-ブチルクロトン酸塩、ケイ皮酸塩、マレイン酸塩、無水マレイン酸塩、フマル酸塩、イタコン酸塩、無水イタコン酸塩、テトラコン酸塩、又はそれらの組合せである。特定の実施形態において、カルボン酸塩基含有モノマーは、2-エチルアクリル酸塩、イソクロトン酸塩、cis-2-ペンテン酸塩、trans-2-ペンテン酸塩、アンゲリカ酸塩、チグリック酸塩、3,3-ジメチルアクリル酸塩、3-プロピルアクリル酸塩、trans-2-メチル-3-エチルアクリル酸塩、cis-2-メチル-3-エチルアクリル酸塩、3-イソプロピルアクリル酸塩、trans-3-メチル-3-エチルアクリル酸塩、cis-3-メチル-3-エチルアクリル酸塩、2-イソプロピルアクリル酸塩、トリメチルアクリル酸塩、2-メチル-3,3-ジエチルアクリル酸塩、3-ブチルアクリル酸塩、2-ブチルアクリル酸塩、2-ペンチルアクリル酸塩、2-メチル-2-ヘキセン酸塩、trans-3-メチル-2-ヘキセン酸塩、3-メチル-3-プロピルアクリル酸塩、2-エチル-3-プロピルアクリル酸塩、2,3-ジエチルアクリル酸塩、3,3-ジエチルアクリル酸塩、3-メチル-3-ヘキシルアクリル酸塩、3-メチル-3-tert-ブチルアクリル酸塩、2-メチル-3-ペンチルアクリル酸塩、3-メチル-3-ペンチルアクリル酸塩、4-メチル-2-ヘキセン酸塩、4-エチル-2-ヘキセン酸塩、3-メチル-2エチル-2-ヘキセン酸塩、3-tert-ブチルアクリル酸塩。2,3-ジメチル-3-エチルアクリル酸塩、3,3-ジメチル-2-エチルアクリル酸塩、3-メチル-3-イソプロピルアクリル酸塩、2-メチル-3-イソプロピルアクリル酸塩、trans-2-オクテン酸塩、cis-2-オクテン酸塩、trans-2-デセン酸塩、α-アセトキシアクリル酸塩、β-trans-アリロキシアクリル酸塩、α-クロロ-β-E-メトキシアクリル酸塩又はその組み合わせである。いくつかの実施形態において、カルボン塩基含有モノマーは、メチルマレイン酸塩、ジメチルマレイン酸塩、フェニルマレイン酸塩、ブロモマレイン酸塩、クロロマレイン酸塩、ジクロロマレイン酸塩、フロロマレイン酸塩、ジフルオロマレイン酸塩、又はそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、カルボン酸塩基含有モノマーは、アルカリ金属カルボン酸塩基含有モノマーである。アルカリ金属カルボン酸塩を形成するアルカリ金属の例としては、リチウム、ナトリウム、及びカリウムがある。いくつかの実施形態において、カルボン酸塩基含有モノマーは、アンモニウムカルボン酸塩基含有モノマーである。
いくつかの実施形態において、組成物中のカルボン酸基含有モノマーとカルボン酸塩基含有モノマーとのモル比は、約0~約1.5、約0~約1.45、約0~約1.4、約0~約1.35、約0~約1.3、約0~約1.25、約0~約1.2、約0~約1.15、約0~約1.1、約0~約1.05、約0~約1、約0~約0.95、約0~約0.9、約0~約0.85、約0~約0.8、約0~約0.75、約0~約0.7、約0~約0.65、約0~約0.6、約0~約0.55、約0~約0.5、約0~約0.45、約0~約0.4、約0.05~約0.5、約0.1~約0.7、又は約0.1~約1.
いくつかの実施形態において、組成物中のカルボン酸基含有モノマーとカルボン塩基含有モノマーとのモル比は、1.5未満、1.4未満、1.3未満、1.2未満、1.1未満、1未満、0.9未満、0.8未満、0.7未満、0.6未満、0.5未満、0.4未満、0.3未満、又は0.2未満である。いくつかの実施形態において、組成物中のカルボン酸基含有モノマーとカルボン塩基含有モノマーとのモル比は、0より大きく、0.1より大きく、0.2より大きく、0.3より大きく、0.4より大きく、0.5より大きく、0.6より大きく、0.7より大きく、0.8より大きく、0.9より大きく、1より大きく、1.1より大きく、1.2より大きく、又は1.3より大きい。
いくつかの実施形態において、カルボン酸基含有モノマーの割合は、組成中のモノマーの総モル数を基準として、モルで、約0%~約15%、約0%~約14.5%、約0%~約14%、約0%~約13.5%、約0%~約13%、約0%~12.5%、約0%~約12%、約0%~約11.5%、約0%~約11%、約0%~10.5%、約0%~10%、約0%~約9.5%、約0%~約9%、約0%~約8.5%、約0%~約8%、約0%~約7.5%、約0%~約7%、約0%~約6.5%、約0%~約6%、約0%~約5.5%、約0%~約5%、約0.5%~約10%、約1%~約10%、又は約1%~約8%である。
いくつかの実施形態において、カルボン酸基含有モノマーの割合は、組成物中のモノマーの総モル数を基準にして、モルで、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、又は2%未満である。いくつかの実施形態において、カルボン酸基含有モノマーの割合は、組成物中のモノマーの総モル数を基準にして、モルで、0%より多く、1%より多く、2%より多く、3%より多く、4%より多く、5%より多く、6%より多く、7%より多く、8%より多く、9%より多く、10%より多く、11%より多く、12%より多く、13%より多く、又は14%より多い。
いくつかの実施形態において、カルボン酸塩基含有モノマーの割合は、組成物のモノマーの総モル数に基づいて、モルで、約5%~約16%、約5.5%~約16%、約6%~約16%、約6.5%~約16%、約7%~約16%、約7.5%~約16%、約8%~約16%、約8.5%~約16%、約9%~約16%、約9.5%~約16%、約10%~約16%、約10%~約15.5%、約10%~約15%、約10.5%~約15%、約11%~約15%、又は約8%~約15%である。
いくつかの実施形態において、カルボン酸塩基含有モノマーの割合は、組成物中のモノマーの総モル数を基準にして、モルで、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、又は6%未満である。いくつかの実施形態において、カルボン酸塩基含有モノマーの割合は、組成物中のモノマーの総モル数を基準にして、モルで、5%より多く、6%より多く、7%より多く、8%より多く、9%より多く、10%より多く、11%より多く、12%より多く、13%より多く、14%より多く、又は15%より多い。
いくつかの実施形態において、ニトリル基含有モノマーの割合は、組成物のモノマーの総モル数に基準にして、モルで、約65%~約80%、約65.5%~約80%、約66%~約80%、約66.5%~約80%、約67%~約80%、約67.5%~約80%、約68%~約80%、約68.5%~約80%、約69%~約80%、約69.5%~約80%、約70%~約80%、約70.5%~約80%、約71%~約80%、約71.5%~約80%、約72%~約80%、約65%~約78%、約65%~約75%、約68%~約76%、約70%~約78%、又は約70%~約75%である。
いくつかの実施形態において、ニトリル基含有モノマーの割合は、組成物中のモノマーの総モル数を基準にして、モルで、80%未満、79%未満、78%未満、77%未満、76%未満、75%未満、74%未満、73%未満、72%未満、71%未満、70%未満、69%未満、68%未満、又は67%未満である。いくつかの実施形態において、ニトリル基含有モノマーの割合は、組成物中のモノマーの総モル数を基準にして、モルで、65%より多く、66%より多く、67%より多く、68%より多く、69%より多く、70%より多く、71%より多く、72%より多く、73%より多く、74%より多く、75%より多く、76%より多く、77%より多く、又は78%より多い。
いくつかの実施形態において、アミド基含有モノマーの割合は、組成物中のモノマーの全モル数を基準にして、モルで、約5%~約20%、約5%~約15%、約5%~約10%、約6%~約20%、約7%~約20%、約8%~約20%、約9%~約20%、約10%~約20%、約10%~約19%、約10%~約18%、約10%~約17%、約10%~約16%、約10%~約15%、約8%~約17%、約7%~約13%、約12%~約18%、又は約15%~約20%である。
いくつかの実施形態において、アミド基含有モノマーの割合は、組成物中のモノマーの総モル数を基準にして、モルで、20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、又は6%未満である。いくつかの実施形態において、アミド基含有モノマーの割合は、組成物中のモノマーの総モル数を基準にして、モルで、5%より多く、6%より多く、7%より多く、8%より多く、9%より多く、10%より多く、11%より多く、12%より多く、13%より多く、14%より多く、15%より多く、16%より多く、17%より多く、18%より多く、又は19%より多い。
いくつかの実施形態において、第2懸濁液、第3懸濁液及び第4懸濁液の各々は、約20rpm~約300rpm、約20rpm~約280rpm、約20rpm~約260rpm、約20rpm~約240rpm、約20rpm~約220rpm、約20rpm~約200rpm、約20rpm~約180rpm、約20rpm~約160rpm、約40rpm~約160rpm、約60rpm~約160rpm、約60rpm~約140rpm、約80rpm~約140rpm、約80rpm~約120rpm、約50rpm~約150rpm、又は約50rpm~約200rpmの速度で独立して撹拌される。
いくつかの実施形態において、第2懸濁液、第3懸濁液及び第4懸濁液の各々は、300rpm未満、280rpm未満、260rpm未満、240rpm未満、220rpm未満、200rpm未満、180rpm未満、160rpm未満、140rpm未満、120rpm未満、100rpm未満、80rpm未満、60rpm未満、又は40rpm未満の速度で独立して攪拌される。いくつかの実施形態において、第2懸濁液、第3懸濁液及び第4懸濁液の各々は、20rpmより速く、40rpmより速く、60rpmより速く、80rpmより速く、100rpmより速く、120rpmより速く、140rpmより速く、160rpmより速く、180rpmより速く、200rpmより速く、220rpmより速く、240rpmより速く、260rpmより速く、又は280rpmより速い速度で独立して撹拌される。
いくつかの実施形態において、第2懸濁液、第3懸濁液及び第4懸濁液の各々は、約30分~約120分、約30分~約105分、約30分~約90分、約45分~約90分、約45分~約75分、約50分~約70分、又は約40分~約80分の時間、独立して攪拌される。いくつかの実施形態において、第2懸濁液、第3懸濁液及び第4懸濁液の各々は、120分未満、110分未満、100分未満、90分未満、80分未満、70分未満、60分未満、50分未満、又は40分未満の時間、独立して攪拌される。いくつかの実施形態において、第2懸濁液、第3懸濁液及び第4懸濁液の各々は、30分より長く、40分より長く、50分より長く、60分より長く、70分より長く、80分より長く、90分より長く、100分より長く、又は110分より長い時間、独立して攪拌される。
いくつかの実施形態において、開始剤溶液は、開始剤を水に溶解させることによって調製される。いくつかの実施形態において、第5懸濁液は、ステップ105で第4懸濁液に開始剤溶液を滴下して添加することによって形成される。
いくつかの実施形態において、第4懸濁液の温度は、開始剤溶液を第4懸濁液に添加し、第5懸濁液を形成する前に、約30℃~約70℃、約32℃~約70℃、約34℃~約70℃、約36℃~約70℃、約38℃~約70℃、約40℃~約70℃、約42℃~約70℃、約44℃~約70℃、約46℃~約70℃、約48℃~約70℃、又は約50℃~約70℃に上昇される。
いくつかの実施形態において、第4懸濁液の温度は、開始剤溶液を第4懸濁液に添加して第5懸濁液を形成する前に、70℃未満、68℃未満、66℃未満、64℃未満、62℃未満、60℃未満、58℃未満、56℃未満、54℃未満、52℃未満、50℃未満、48℃未満、46℃未満、44℃未満、42℃未満、40℃未満、38℃未満、36℃未満、又は34℃未満に昇温される。いくつかの実施形態において、第4懸濁液の温度は、第4懸濁液に開始剤溶液を添加して第5懸濁液を形成する前に、30℃より高く、32℃より高く、34℃より高く、36℃より高く、38℃より高く、40℃より高く、42℃より高く、44℃より高く、46℃より高く、48℃より高く、50℃より高く、52℃より高く、54℃より高く、56℃より高く、58℃より高く、60℃より高く、62℃より高く、64℃より高く、又は66℃より高く上昇される。
いくつかの実施形態において、第4懸濁液は、開始剤溶液を第4懸濁液に添加して第5懸濁液を形成する前に、約50rpm~約500rpm、約50rpm~約450rpm、約50rpm~約400rpm、約50rpm~約350rpm、約50rpm~約300rpm、約50rpm~約280rpm、約50rpm~約260rpm、約50rpm~約240rpm、約50rpm~約220rpm、約50rpm~約200rpm、約50rpm~約180rpm、約50rpm~約160rpm、約50rpm~約140rpm、約50rpm~約120rpm、又は約50rpm~約100rpmの速度で攪拌される。
いくつかの実施形態において、第4懸濁液は、開始剤溶液を第4懸濁液に添加して第5懸濁液を形成する前に、500rpm未満、450rpm未満、400rpm未満、350rpm未満、300rpm未満、250rpm未満、200rpm未満、150rpm未満、又は100rpm未満の速度で攪拌される。いくつかの実施形態において、第4懸濁液は、開始剤溶液を第4懸濁液に添加して第5懸濁液を形成する前に、50rpmより速く、100rpmより速く、150rpmより速く、200rpmより速く、250rpmより速く、300rpmより速く、350rpmより速く、400rpmより速く、又は450rpmより速い速度で攪拌される。
いくつかの実施形態において、第4懸濁液は、開始剤溶液を第4懸濁液に添加して第5懸濁液を形成する前に、約30分~約120分、約30分~約105分、約30分~約90分、約45分~約90分、約45分~約75分、約50分~約70分、又は約40分~約80分の時間、攪拌される。いくつかの実施形態において、第4懸濁液は、開始剤溶液を第4懸濁液に添加して第5懸濁液を形成する前に、120分未満、110分未満、100分未満、90分未満、80分未満、70分未満、60分未満、50分未満、又は40分未満の時間、撹拌される。いくつかの実施形態において、第4懸濁液は、開始剤溶液を第4懸濁液に添加して第5懸濁液を形成する前に、30分より長く、40分より長く、50分より長く、60分より長く、70分より長く、80分より長く、90分より長く、100分より長く、又は110分より長い時間、撹拌される。
本発明で起こる重合は、開始剤が作用してフリーラジカルを発生させ、これがポリマー鎖の伝播をもたらすというラジカル機構に従う。本明細書で使用されるフリーラジカルは、熱分解又は酸化還元反応を使用して生成することができる。本明細書で開示されるフリーラジカル開始剤(複数可)は、水溶性である。
水溶性フリーラジカル開始剤は、水相中で熱分解して、重合を開始させることができるラジカルを与える。いくつかの実施形態において、水溶性開始剤は、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩系開始剤と、アゾビス(イソブチル-アミジン塩酸塩)(AIBA)、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド、2,2-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロライド(AAPH)、2,2'-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒドロクロライド、bis[2-(4'-スルホフェニル)アルキル]-2,2'-アゾジイソブチレートアンモニウム塩、2,2'-アゾビス(N-2'-メチルプロパノイル-2-アミノアルキル-1-スルホン酸)等のアゾ系開始剤と、過酸化水素、t-ブチルヒドロペルオキシド、コハク酸過酸化物などの過酸化物系開始剤及びそれらの組合せからなる群から選択することができる。
いくつかの実施形態において、水溶性フリーラジカル開始剤は、レドックス開始剤系を確立するために還元剤と一緒に使用することができる。これにより、比較的低い温度で酸化-還元反応によるフリーラジカルの発生が可能となり、重合速度の向上を促進する。
いくつかの実施形態において、還元剤は、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、二酸化チオ尿素、硫酸第1鉄、塩化第1鉄、アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、エリソルビン酸、グルコース、及びホルムアルデヒドスルホキシレート金属塩、ブルゴライトFF6Mこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。
いくつかの実施形態において、水溶性フリーラジカル開始剤の割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で、約0.05%~約0.4%、約0.07%~約0.4%、約0.1%~約0.4%、約0.1%~約0.39%、約0.1%~約0.38%、約0.1%~約0.37%、約0.1%~約0.36%、約0.1%~約0.35%、約0.1%~34%、約0.1%~約0.33%、約0.1%~約0.32%、約0.1%~約0.31%、約0.1~約0.3%、約0.1~約0.29%、約0.1~約0.28%、約0.1~約0.27%、又は約0.1~約0.26%である。バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量のうちの水溶性開始剤の割合が上記範囲内にある場合、より高いモノマー変換率が達成され得、バインダー組成物はより良い全体的な結合性能を示し得る。
いくつかの実施形態において、水溶性開始剤の割合は、バインダー組成物の調製において添加されたモノマーの総重量を基準にして、重量で0.4%未満、0.38%未満、0.36%未満、0.34%未満、0.32%未満、0.3%未満、0.28%未満、0.26%未満、0.24%未満、0.22%、0.2%未満、0.18%未満、0.16%未満、0.14%未満、0.12%未満、0.1%未満、又は0.08%未満である。いくつかの実施形態において、水溶性開始剤の割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で0.05%より多く、0.07%より多く、0.1%より多く、0.12%より多く、0.14%より多く、0.16%より多く、0.18%より多く、0.2%より多く、0.22%より多く、0.24%より多く、0.26%より多く、0.28%より多く、0.3%より多く、0.32%より多く、0.34%より多く、0.36%より多く、又は0.38%より多い。
いくつかの実施形態において、還元剤の割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で、約0.01%~約0.2%、約0.02%~約0.2%、約0.03%~約0.2%、約0.04%~約0.2%、約0.05%~約0.2%、約0.06%~約0.2%、約0.07%~約0.2%、約0.08%~約0.2%、約0.09%~約0.2%、又は約0.1%~約0.2%である。
いくつかの実施形態において、還元剤の割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で、0.2%未満、0.19%未満、0.18%未満、0.17%未満、0.16%未満、0.15%未満、0.14%未満、0.13%未満、0.12%未満、0.11%未満、0.1%未満、0.09%未満、0.08%未満、0.07%未満、0.06%未満、0.05%未満、又は0.04%未満である。いくつかの実施形態において、還元剤の割合は、バインダー組成物の調製において添加されるモノマーの総重量を基準にして、重量で、0.01%より多く、0.02%より多く、0.03%より多く、0.04%より多く、0.05%より多く、0.06%より多く、0.07%より多く、0.08%より多く、0.09%より多く、0.1%より多く、0.11%より多く、0.12%より多く、0.13%より多く、0.14%より多く、0.15%より多く、又は0.16%より多い。
いくつかの実施形態において、レドックス開始剤系が開始剤として選択される場合、水溶性フリーラジカル開始剤の還元剤に対するモル比は、約0.2~約10、約0.2~約9、約0.2~約8、約0.2~約7、約0.2~約6、約0.2~約5、約0.3~約5、約0.4~約5、約0.5~約5、約0.6~約5、約0.7~約5、約0.8~約5、約0.9~約5、約1~約5、約0.5~約4.5、約0.5~約4、約0.6~約3.5、約0.6~約0.3、約0.8~約3、又は約0.2~約1である。
いくつかの実施形態において、レドックス開始剤系が開始剤として選択される場合、水溶性フリーラジカル開始剤の還元剤に対するモル比は、10未満、9未満、8未満、7未満、6未満、5未満、4.8未満、4.6未満、4.4未満、4.2未満、4未満、3.8未満、3.6未満、3.4未満、3.2未満、3未満、3.8未満、3.6未満、3.4未満、3.2未満、3未満、2.8未満、2.6未満、2.4未満、2.2未満、2未満、1.8未満、1.6未満、1.4未満、1.2未満、1未満、0.8未満、0.6未満、又は0.4未満である。いくつかの実施形態において、レドックス開始剤系が開始剤として選択される場合、水溶性フリーラジカル開始剤の還元剤に対するモル比は、0.2より多く、0.4より多く、0.6より多く、0.8より多く、1より多く、1.2より多く、1.4より多く、1.6より多く、1.8より多く、2より多く、2.2より多く、2.4より多く、2.6より多く、2.8より多く、3より多く、3.2より多く、3.4より多く、3.6より多く、3.8より多く、4より多く、4.2より多く、4.4より多く、4.6より多く、4.8より多く、5より多く、6より多く、7より多く、8より多く、又は9より多い。
いくつかの実施形態において、還元剤溶液は、還元剤を水に溶解させることによって調製される。いくつかの実施形態において、開始剤としてレドックス開始剤系が選択される場合、還元剤は、開始剤溶液の添加前に第4懸濁液に添加され、第5懸濁液が形成される。
いくつかの実施形態において、開始剤溶液は、約2時間~約5時間、約2時間~約4.75時間、約2時間~約4.5時間、約2時間~約4.25時間、約2時間~約4時間、約2時間~約3.75時間、約2時間~約3.5時間、約2.25時間~約3.5時間、又は約2.5時間~約3.5時間の時間、第4懸濁液に滴下して添加される。いくつかの実施形態において、開始剤溶液は、5時間未満、4.75時間未満、4.5時間未満、4.25時間未満、4時間未満、3.75時間未満、3.5時間未満、3.25時間未満、3時間未満、2.75時間未満、又は2.5時間未満の時間、第4懸濁液中に滴下して添加される。いくつかの実施形態において、開始剤溶液は、2時間より長く、2.25時間より長く、2.5時間より長く、2.75時間より長く、3時間より長く、3.25時間より長く、3.5時間より長く、3.75時間より長く、4時間より長く、4.25時間より長く、又は4.5時間より長い時間、第4懸濁液に滴下して添加される。
重合温度は、適用される開始剤の種類に依存する。いくつかの実施形態において、重合の反応温度は、約50℃~約90℃、約50℃~約85℃、約50℃~約80℃、約50℃~約75℃、約50℃~約70℃、約55℃~約75℃、約55℃~約80℃、約55℃~約85℃、約60℃~約80℃、約60℃~約75℃、約60℃~約70℃、又は約55℃~約70℃である。重合の反応温度が上記範囲内である場合、より高い反応安定性が達成され得、バインダー組成物はより良い全体的な結合性能を示し得る。
いくつかの実施形態において、重合の反応温度は、90℃未満、88℃未満、86℃未満、84℃未満、82℃未満、80℃未満、78℃未満、76℃未満、74℃未満、72℃未満、70℃未満、68℃未満、66℃未満、64℃未満、62℃未満、60℃未満、58℃未満、56℃未満、又は54℃未満である。いくつかの実施形態において、重合の反応温度は、50℃より高く、52℃より高く、54℃より高く、56℃より高く、58℃より高く、60℃より高く、62℃より高く、64℃より高く、66℃より高く、68℃より高く、70℃より高く、72℃より高く、74℃より高く、76℃より高く、78℃より高く、80℃より高く、82℃より高く、84℃より高く、又は86℃より高い。
いくつかの実施形態において、重合中のミキサーの撹拌速度は、約100rpm~約1000rpm、約100rpm~約950rpm、約100rpm~約900rpm、約100rpm~約850rpm、約100rpm~約800rpm、約100rpm~約750rpm、約100rpm~約700rpm、約100rpm~約650rpm、約100rpm~約600rpm、約100rpm~約550rpm、約100rpm~約500rpm、約150rpm~約500rpm、約200rpm~約500rpm、約250rpm~約500rpm、約250rpm~約450rpm、約300rpm~約450rpm、又は約300rpm~約400rpmである。いくつかの実施形態において、重合中のミキサーの攪拌速度は、1000rpm未満、950rpm未満、900rpm未満、850rpm未満、800rpm未満、750rpm未満、700rpm未満、650rpm未満、600rpm未満、550rpm未満、500rpm未満、450rpm未満、400rpm未満、400rpm未満、350rpm未満、300rpm未満、250rpm未満、200rpm未満、又は150rpm未満である。いくつかの実施形態において、重合中のミキサーの撹拌速度は、100rpmより速く、150rpmより速く、200rpmより速く、250rpmより速く、300rpmより速く、350rpmより速く、400rpmより速く、450rpmより速く、500rpmより速く、550rpmより速く、600rpmより速く、650rpmより速く、700rpmより速く、750rpmより速く、800rpmより速く、850rpmより速く、900rpmより速く、又は950rpmより速い。
いくつかの実施形態において、重合の反応時間は、約20時間~約24時間、約20.25時間~約24時間、約20.5時間~約24時間、約20.75時間~約24時間、約21時間~約24時間、約21.25時間~約24時間、約21.5時間~約24時間、約21.75時間~約24時間、約22時間~約24時間、約20時間~約23.75時間、約20時間~約23.5時間、約20時間~約23.25時間、約20時間~約23時間、約20時間~約22.75時間、約20時間~約22.5時間、約20時間~22.25時間、約20時間~22時間、又は約22時間~約23時間である。
いくつかの実施形態において、重合の反応時間は、24時間未満、23.75時間未満、23.5時間未満、23.25時間未満、23時間未満、22.75時間未満、22.5時間未満、22.25時間未満、22時間未満、21.75時間未満、21.5時間未満、21.25時間未満、21時間未満、20.75時間未満、20.5時間未満、又は20.25時間未満である。いくつかの実施形態において、重合の反応時間は、20時間より長く、20.25時間より長く、20.5時間より長く、20.75時間より長く、21時間より長く、21.25時間より長く、21.5時間より長く、21.75時間より長く、22時間より長く、22.25時間より長く、22.5時間より長く、22.75時間より長く、23時間より長く、23.25時間より長く、23.5時間より長く、又は23.75時間より長い。
いくつかの実施形態において、第5懸濁液は、開始剤溶液の添加中及び重合が行われる際に、約22時間~約30時間、約22時間~約29.5時間、約22時間~約29時間、約22時間~約28.5時間、約22時間~約28時間、約22.5時間~約28時間、約23時間~約28時間、約23.5時間~約28時間、約24時間~約28時間、約24時間~約27.5時間、約24時間~約27時間、約24.5時間~約27時間、約25時間~約27時間、約24時間~約26時間、又は約26時間~約28時間の時間、撹拌される。
いくつかの実施形態において、第5懸濁液は、開始剤溶液の添加中及び重合が行われる際に、30時間未満、29.5時間未満、29時間未満、28.5時間未満、28時間未満、27.5時間未満、27時間未満、26.5時間、26時間未満、25.5時間未満、25時間未満、24.5時間未満、24時間未満、23.5時間未満、23時間未満、又は22.5時間未満の時間、撹拌される。いくつかの実施形態において、第5懸濁液は、開始剤溶液の添加中及び重合が行われる際に、22時間より長く、22.5時間より長く、23時間より長く、23.5時間より長く、24時間より長く、24.5時間より長く、25時間より長く、25.5時間より長く、26時間より長く、26.5時間より長く、27時間より長く、27.5時間より長く、28時間より長く、28.5時間より長く、29時間より長く、又は29.5時間より長い時間、撹拌される。
いくつかの実施形態において、中和溶液は、中和剤を水に溶解させることによって調製される。いくつかの実施形態において、第6懸濁液は、ステップ106において第5懸濁液に中和溶液を添加することによって形成される。ステップ101における上述の中和剤が、選択されてもよい。いくつかの実施形態において、ステップ101で適用される中和剤は、ステップ106で使用される中和剤に対応してもよい。いくつかの実施形態において、ステップ101及び106で適用される中和剤は、同じでなくてもよい。
いくつかの実施形態において、第5懸濁液の温度は、中和溶液を添加して第6懸濁液を形成する前に、約40℃~約50℃、約40℃~約49℃、約40℃~約48℃、約40℃~約47℃、約40℃~約46℃、約40℃~約45℃、約41℃~約50℃、約42℃~約50℃、約43℃~約50℃、約44℃~約50℃、約45℃~約50℃、又は約42℃~約48℃に低下される。いくつかの実施形態において、第5懸濁液の温度は、中和溶液を添加して第6懸濁液を形成する前に、50℃未満、49℃未満、48℃未満、47℃未満、46℃未満、45℃未満、44℃未満、43℃未満、42℃未満、又は41℃未満に低下される。いくつかの実施形態において、第5懸濁液の温度は、中和溶液を添加して第6懸濁液を形成する前に、40℃より高く、41℃より高く、42℃より高く、43℃より高く、44℃より高く、45℃より高く、46℃より高く、47℃より高く、48℃より高く、又は49℃より高くに低下される。
いくつかの実施形態において、中和剤の総割合は、バインダー組成物中のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで、約10%~約40%、約10%~約38%、約10%~約36%、約10%~約34%、約10%~約32%、約10%~約30%、約10%~約28%、約10%~約26%、約10%~約25.5%、約10%~約25%、約10%~約24.5%、約10%~約24%、約10%~約23.5%、約10%~約23%、約10%~約22.5%、約10%~約22%、約10%~約21.5%、約10%~約21%、約10%~約20.5%、約10%~約20%、約10%~約19.5%、約10%~約19%、約10%~約18.5%、約10%~約18%、約17.5%、約10%~約17%、約10%~約16.5%、約10%~約16%、約10%~約15.5%、約10%~約15%、約10.5%~約19%、約11%~約19%、又は約11%~約15%である。
いくつかの実施形態において、中和剤の総割合は、バインダー組成物中のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで、40%未満、38%未満、36%未満、34%未満、32%未満、30%未満、29%未満、28%未満、27%未満、26%未満、25%未満、24%未満、23%未満、22%未満、21%未満、20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、又は11%未満である。いくつかの実施形態において、中和剤の総割合は、バインダー組成物中のコポリマーのモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで、10%より多く、11%より多く、12%より多く、13%より多く、14%より多く、15%より多く、16%より多く、17%より多く、18%より多く、19%より多く、20%より多く、21%より多く、22%より多く、23%より多く、24%より多く、25%より多く、26%より多く、28%より多く、30%より多く、32%より多く、34%より多く、36%より多く、又は38%より多い。
いくつかの実施形態において、第6懸濁液は、約1時間~約4時間、約1.25時間~約4時間、約1.5時間~約4時間、約1.75時間~約4時間、約2時間~約4時間、約2.25時間~約4時間、約2.5時間~約4時間、約2.5時間~約3.75時間、約2.5時間~約3.5時間、約2.75時間~約3.5時間、約2.75時間~約3.25時間、約2.5時間~約3時間、約2時間~約3時間、約3時間~約3.5時間、又は約3時間~約4時間の時間、撹拌される。いくつかの実施形態において、第6懸濁液は、4時間未満、3.75時間未満、3.5時間未満、3.25時間未満、3時間未満、2.75時間未満、2.5時間未満、2.25時間未満、2時間未満、1.75時間未満、1.5時間未満、又は1.25時間の時間、撹拌される。いくつかの実施形態において、第6懸濁液は、1時間より長く、1.25時間より長く、1.5時間より長く、1.75時間より長く、2時間より長く、2.25時間より長く、2.5時間より長く、2.75時間より長く、3時間より長く、3.25時間より長く、3.5時間より長く、又は3.75時間より長い時間、撹拌される。
いくつかの実施形態において、第6懸濁液の温度は、20℃~約35℃、約21℃~約35℃、約22℃~約35℃、約23℃~約35℃、約24℃~約35℃、約25℃~約35℃、約26℃~約35℃、約27℃~約35℃、約28℃~約35℃、約29℃~約35℃、約30℃~約35℃、約20℃~約34℃、約20℃~約33℃、約20℃~約32℃、約20℃~約31℃、約20℃~約30℃、約20℃~約29℃、約20℃~約28℃、約20℃~約27℃、又は約25℃~約30℃に低下される。いくつかの実施形態において、第6懸濁液の温度は、35℃未満、34℃未満、33℃未満、32℃未満、31℃未満、30℃未満、29℃未満、28℃未満、27℃未満、26℃未満、25℃未満、24℃未満、23℃未満、22℃未満、又は21℃未満に低下される。いくつかの実施形態において、第6懸濁液の温度は、20℃より高く、21℃より高く、22℃より高く、23℃より高く、24℃より高く、25℃より高く、26℃より高く、27℃より高く、28℃より高く、29℃より高く、30℃より高く、31℃より高く、32℃より高く、33℃より高く、又は34℃より高くに低下される。
いくつかの実施形態において、ステップ107で第6懸濁液を濾過することにより、バインダー組成物が形成される。
濾過は、よく分散したバインダー組成物を得るために、懸濁液中に存在する沈殿物又は未変換のモノマーを除去することを目的とする。第1カルボン酸基含有モノマー及び第2カルボン酸基含有モノマーにそれぞれ由来する両構造単位(a1)及び(a2)を含むバインダー組成物の製造における重合ステップは、95%以上の収率(実施例4~23)を達成でき、濾過時に残留するリテンションは極少量であることが確認されている。一方、重合工程でカルボン酸基含有モノマーを1つだけ採用した場合(実施例1~3、24、25)、モノマー転換率は60~80%である。これは、未変換のモノマーが相当量あることを意味し、未変換モノマーの回収及び再利用の有無に関わらず、大きな出費となる可能性が高い。しかし、カルボン酸基含有モノマーを1種類のみ適用した場合、モノマー変換率が低くなるにもかかわらず、構成構造単位の比率は本明細書で開示する範囲に収まっている。また、カルボン酸基含有モノマーに由来する構造単位(a)のみからなるバインダー組成物の製造においては、比較的不安定なコポリマー系の形成に起因すると考えられる不要な副産物の析出が観察される。
ステップ101及び106における中和剤の添加は、ステップ102で添加したカルボン酸基含有モノマーを中和し、本来弱アルカリ性のバインダー組成物を製造することを目的としている。バインダー組成物を酸性条件に晒すと、バインダー組成物の分散が乱れる可能性があるため好ましくない。
いくつかの実施形態において、カルボン酸基含有モノマーに由来する構造単位(a)は、カルボン酸塩基を含んでいる。いくつかの実施形態において、カルボン酸塩基は、カルボン酸基の塩である。いくつかの実施形態において、カルボン酸基含有モノマーに由来する構造単位(a)は、カルボン酸塩基とカルボン酸基の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、構造単位(a)は、アルカリ金属カルボン酸塩基を含む。アルカリ金属カルボン酸塩を形成するアルカリ金属の例としては、リチウム、ナトリウム及びカリウムを含む。いくつかの実施形態において、構造単位(a)は、アンモニウムカルボン酸塩基を含んでいる。
いくつかの実施形態において、第1カルボン酸基含有モノマーに由来する構造単位(a1)は、カルボン酸塩基を含んでいる。いくつかの実施形態において、カルボン酸塩基は、カルボン酸基の塩である。いくつかの実施形態において、第1カルボン酸基含有モノマーに由来する構造単位(a1)は、カルボン酸塩基とカルボン酸基の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、構造単位(a1)は、アルカリ金属カルボン酸塩基を含む。アルカリ金属カルボン酸塩を形成するアルカリ金属の例としては、リチウム、ナトリウム及びカリウムを含む。いくつかの実施形態において、構造単位(a1)は、アンモニウムカルボン酸塩基を含んでいる。
いくつかの実施形態において、第2カルボン酸基含有モノマーに由来する構造単位(a2)は、カルボン酸塩基を含んでいる。いくつかの実施形態において、カルボン酸塩基は、カルボン酸基の塩である。いくつかの実施形態において、第2カルボン酸基含有モノマーに由来する構造単位(a2)は、カルボン酸塩基とカルボン酸基の組み合わせを含んでいる。いくつかの実施形態において、構造単位(a2)は、アルカリ金属カルボン酸塩基を含んでいる。アルカリ金属カルボン酸塩を形成するアルカリ金属の例としては、リチウム、ナトリウム及びカリウムを含んでいる。いくつかの実施形態において、構造単位(a2)は、アンモニウムカルボン酸塩基を含んでいる。
いくつかの実施形態において、コポリマーが構造単位(a)を含む場合、コポリマー中のカルボン酸基とカルボン酸塩基のモル比は、約0~約0.25、約0~約0.24、約0~約0.23、約0~約0.22、約0~約0.21、約0~約0.2、約0~約0.19、約0~約0.18、約0~約0.17、約0~約0.16、約0~約0.15、約0~約0.14、約0~約0.13、約0~約0.12、約0~約0.11、約0~約0.1、約0~約0.09、約0~約0.08、約0~約0.07、約0~約0.06、又は約0~約0.05である。
いくつかの実施形態において、コポリマーが構造単位(a)を含む場合、コポリマー中のカルボン酸基とカルボン酸塩基のモル比は、0.25未満、0.24未満、0.23未満、0.22未満、0.21未満、0.2未満、0.18未満、0.16未満、0.14未満、0.12未満、0.1未満、0.08未満、0.06未満、0.04未満、又は0.02未満である。いくつかの実施形態において、コポリマー中のカルボン酸基とカルボン酸塩基のモル比は、0より多く、0.02より多く、0.04より多く、0.06より多く、0.08より多く、0.1より多く、0.12より多く、0.14より多く、0.16より多く、0.18より多く、0.2より多く、0.22より多く、又は0.24より多い。
ある実施形態において、コポリマーが構造単位(a1)及び構造単位(a2)を含む場合、コポリマー中のカルボン酸基とカルボン酸塩基のモル比は、約0~約0.25、約0~約0.24、約0~約0.23、約0~約0.22、約0~約0.21、約0~約0.2、約0~約0.19、約0~約0.18、約0~約0.17、約0~約0.16、約0~約0.15、約0~約0.14、約0~約0.13、約0~約0.12、約0~約0.11、約0~約0.1、約0~約0.09、約0~約0.08、約0~約0.07、約0~約0.06、又は約0~約0.05である。
いくつかの実施形態において、コポリマーが構造単位(a1)及び構造単位(a2)を含む場合、コポリマー中のカルボン酸基とカルボン酸塩基のモル比は、25未満、0.24未満、0.23未満、0.22未満、0.21未満、0.2未満、0.18未満、0.16未満、0.14未満、0.12未満、0.1未満、0.08未満、0.06未満、0.04未満、又は0.02未満である。いくつかの実施形態において、コポリマーが構造単位(a1)及び構造単位(a2)を含む場合、コポリマー中のカルボン酸基とカルボン酸塩基のモル比は、0より多く、0.02より多く、0.04より多く、0.06より多く、0.08より多く、0.1より多く、0.12より多く、0.14より多く、0.16より多く、0.18より多く、0.2より多く、0.22より多く、又は0.24より多い。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(a)の割合は、バインダー組成物中のコポリマー中のモノマー単位の総モル数に基づいて、モルで約7%~約25%、約8%~約25%、約9%~約25%、約10%~約25%、約10%~約24%、約10%~約23%、約10%~約22%、約10%~約21%、約10%~約20%、約10%~約19%、約10%~約18%、約10%~約17%、約10%~約16%、約10%~約15%、約12%~約25%、約12%~約20%、又は約12%~約18%である。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(a)の割合は、バインダー組成物中のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで25%未満、24%未満、23%未満、22%未満、21%未満、20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、又は8%未満である。いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(a)の割合は、バインダー組成物中のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで7%より多く、8%より多く、9%より多く、10%より多く、11%より多く、12%より多く、13%より多く、14%より多く、15%より多く、16%より多く、17%より多く、18%より多く、19%より多く、20%より多く、21%より多く、22%より多く、23%より多く、又は24%より多い。
いくつかの実施形態において、コポリマーが構造単位(a1)及び構造単位(a2)を含む場合、コポリマー中の構造単位(a1)の割合は、バインダー組成物のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで約4%~約25%、約5%~約25%、約6%~約25%、約7%~約25%、約8%~約25%、約9%~約25%、約10%~約25%、約10%~約24%、約10%~約23%、約10%~約22%、約10%~約21%、約10%~約20%、約10%~約19%、約10%~約18%、約10%~約17%、約10%~約16%、約10%~約15%、約8%~約25%、約8%~約20%、約8%~約18%、又は約8%~約15%である。
いくつかの実施形態において、コポリマーが構造単位(a1)及び構造単位(a2)を含む場合、コポリマー中の構造単位(a1)の割合は、バインダー組成物中のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで25%未満、24%未満、23%未満、22%未満、21%未満、20%未満、19%未満、18%未満、17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、又は5%未満である。いくつかの実施形態において、コポリマーが構造単位(a1)及び構造単位(a2)を含む場合、コポリマー中の構造単位(a1)の割合は、バインダー組成物中のコポリマーのモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで4%より多く、5%より多く、6%より多く、7%より多く、8%より多く、9%より多く、10%より多く、11%より多く、12%より多く、13%より多く、14%より多く、15%より多く、16%より多く、17%より多く、18%より多く、19%より多く、20%より多く、21%より多く、22%より多く、23%より多く、又は24%より多い。
いくつかの実施形態において、コポリマーが構造単位(a1)及び構造単位(a2)を含む場合、コポリマー中の構造単位(a2)の割合は、バインダー組成物のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで約1%~約4.5%、約1%~約4.4%、約1%~約4.3%、約1%~約4.2%、約1%~約4.1%、約1%~4%、約1.1%~約4%、約1.2%~4%、約1.3%~約4%、約1.4%~約4%、約1.5%~約4%、約1.6%~約4%、約1.7%~約4%、約1.8%~約4%、約1.9%~約4%、約2%~約4%、約1.5%~約4.5%、約1.5%~約4%、又は約2%~約4.5%である。
いくつかの実施形態において、コポリマーが構造単位(a1)及び構造単位(a2)を含む場合、コポリマー中の構造単位(a2)の割合は、バインダー組成物のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで、4.5%未満、4.4%未満、4.2%未満、4%未満、3.8%未満、3.6%未満、3.4%未満、3.2%未満、3%未満、2.8%未満、2.6%未満、2.4%未満、2.2%未満、2%未満、1.8%未満、1.6%未満、又は1.4%未満である。いくつかの実施形態において、コポリマーが構造単位(a1)及び構造単位(a2)を含む場合、コポリマー中の構造単位(a2)の割合は、バインダー組成物のコポリマーのモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで1%より多く、1.2%より多く、1.4%より多く、1.6%より多く、1.8%より多く、2%より多く、2.2%より多く、2.4%より多く、2.6%より多く、2.8%より多く、3%より多く、3.2%より多く、3.4%より多く、3.6%より多く、3.8%より多く、4%より多く、4.2%より多く、又は4.4%より多い。
いくつかの実施形態において、コポリマーが構造単位(a1)及び構造単位(a2)を含む場合、コポリマー中の構造単位(a1)の構造単位(a2)に対するモル比は、約1~約12、約1~約11.5、約1~約11、約1~約10.5、約1~約10、約1~約9.5、約1~約9、約1~約8.5、約1~約8、約1~約7.5、約1~約7、約1~約6.5、約1~約6、約1.5~約6、約2~約6、約2~約10、約2~約8、約2.5~約10、約2.5~約8、約3~約10、又は約3~約8である。
いくつかの実施形態において、コポリマーが構造単位(a1)及び構造単位(a2)を含む場合、コポリマー中の構造単位(a1)の構造単位(a2)に対するモル比は、12未満、11.5未満、11未満、10.5未満、10未満、9.5未満、9未満、8.5未満、8未満、7.5未満、7未満、6.5未満、6未満、5.5未満、5未満、4.5未満、4未満、3.5未満、3未満、2.5未満、又は2未満である。いくつかの実施形態において、コポリマーが構造単位(a1)及び構造単位(a2)を含む場合、コポリマーにおける構造単位(a1)の構造単位(a2)に対するモル比は、1より多く、1.5より多く、2より多く、2.5より多く、3より多く、3.5より多く、4より多く、4.5より多く、5より多く、5.5より多く、6より多く、6.5より多く、7より多く、7.5より多く、8より多く、8.5より多く、9より多く、9.5より多く、10より多く、10.5より多く、又は11より多い。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(b)の割合は、バインダー組成物中のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで約4%~約17%、約4%~約15%、約4%~約10%、約5%~約17%、約6%~約17%、約7%~約17%、約8%~約17%、約9%~約17%、約10%~約17%、約10%~約16%、約10%~約15%、約8%~約13%、約7%~約13%、約12%~約17%、又は約13%~約17%である。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(b)の割合は、バインダー組成物中のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで17%未満、16%未満、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、又は5%未満である。いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(b)の割合は、バインダー組成物中のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで4%より多く、5%より多く、6%より多く、7%より多く、8%より多く、9%より多く、10%より多く、11%より多く、12%より多く、13%より多く、14%より多く、15%より多く、又は16%より多い。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(c)の割合は、バインダー組成物中のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで約65%~約80%、約65.5%~約80%、約66%~約80%、約66.5%~約80%、約67%~約80%、約67.5%~約80%、約68%~約80%、約68.5%~約80%、約69%~80%、約69.5%~約80%、約70%~80%、約70%~約79.5%、約70%~約79%、約70%~約78.5%、約70%~約78%、約70%~約77.5%、約70%~約77%、約70%~約76.5%、約70%~約76%、約70.5%~約76%、約71%~約76%、約71.5%~約76%、約72%~約76%、約67%~約77%、又は約68%~約75%である。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(c)の割合は、バインダー組成物中のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで65%より多く、66%より多く、67%より多く、68%より多く、69%より多く、70%より多く、71%より多く、72%より多く、73%より多く、74%より多く、75%より多く、76%より多く、77%より多く、78%より多く、又は79%より多い。いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(c)の割合は、バインダー組成物中のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで80%未満、79%未満、79%未満、78%未満、77%未満、76%未満、75%未満、74%未満、73%未満、72%未満、71%未満、70%未満、69%未満、68%未満、67%未満、又は66%未満である。
いくつかの実施形態において、構造単位(a)及び構造単位(b)は、コポリマーの親水性部分として構成される。いくつかの実施形態において、構造単位(a1)、構造単位(a2)及び構造単位(b)は、コポリマーの親水性部分として構成される。いくつかの実施形態において、構造単位(c)は、コポリマーの疎水性部分として構成される。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(a)と構造単位(b)の合計の割合は、バインダー組成物のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで約18%~約35%、約18.5%~約35%、約19%~約35%、約19.5%~約35%、約20%~約35%、約20%~約34.5%、約20%~約34%、約20%~33.5%、約20%~33%、約20%~約32.5%、約20%~約32%、約20%~約31.5%、約20%~約31%、約20%~約30.5%、約20%~約30%、約20.5%~約30%、約21%~約30%、約21.5%~約30%、約22%~約30%、約22%~約32%、約25%~約35%、又は約25%~約30%である。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(a)と構造単位(b)の和の割合は、バインダー組成物中のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで35%未満、34%未満、33%未満、32%未満、31%未満、30%未満、29%未満、28%未満、27%未満、26%未満、25%未満、24%未満、23%未満、22%未満、21%未満、20%未満、又は19%未満である。いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(a)と構造単位(b)の和の割合は、バインダー組成物中のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで18%より多く、19%より多く、20%より多く、21%より多く、22%より多く、23%より多く、24%より多く、25%より多く、26%より多く、27%より多く、28%より多く、29%より多く、30%より多く、31%より多く、32%より多く、33%より多く、又は34%より多い。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(a1)、構造単位(a2)及び構造単位(b)の合計の割合は、バインダー組成物のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基にして、モルで約18%~約35%、約18.5%~約35%、約19%~約35%、約19.5%~約35%、約20%~約35%、約20%~約34.5%、約20%~約34%、約20%~約33.5%、約20%~約33%、約20%~約32.5%、約20%~約32%、約20%~約31.5%、約20%~約31%、約20%~約30.5%、約20%~約30%、約20.5%~約30%、約21%~約30%、約21.5%~約30%、約22%~約30%、約22%~約32%、約25%~約35%、又は約25%~約30%である。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(a1)、構造単位(a2)及び構造単位(b)の合計の割合は、バインダー組成物中のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで35%未満、34%未満、33%未満、32%未満、31%未満、30%未満、29%未満、28%未満、27%未満、26%未満、25%未満、24%未満、23%未満、22%未満、21%未満、20%未満、又は19%未満である。いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(a1)、構造単位(a2)及び構造単位(b)の合計の割合は、、バインダー組成物中のコポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで18%より多く、19%より多く、20%より多く、21%より多く、22%より多く、23%より多く、24%より多く、25%より多く、26%より多く、27%より多く、28%より多く、29%より多く、30%より多く、31%より多く、32%より多く、33%より多く、又は34%より多い。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(a)と構造単位(b)の合計に対する構造単位(c)のモル比は、約1.5~約4、約1.6~約4、約1.7~約4、約1.8~約4、約1.9~約4、約2~約4、約2~約3.9、約2~約3.8、約2~約3.7、約2~約3.6、約2~約3.5、約2~約3.4、約2~約3.3、約2~約3.2、約2~約3.1、約2~約3、約2.2~約3.5、又は約2.4~約3.8である。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(a)と構造単位(b)の合計に対する構造単位(c)のモル比は、4未満、3.9未満、3.8未満、3.7未満、3.6未満、3.5未満、3.4未満、3.3未満、3.2未満、3.1未満、3未満、2.9未満、2.8未満、2.7未満、2.6未満、2.5未満、2.4未満、2.3未満、2.2未満、2.1未満、2未満、1.9未満、1.8未満、1.7、又は1.6未満である。いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(a)と構造単位(b)の合計に対する構造単位(c)のモル比は、1.5より多く、1.6より多く、1.7より多く、1.8より多く、1.9より多く、2より多く、2.1より多く、2.2より多く、2.3より多く、2.4より多く、2.5より多く、2.6より多く、2.7より多く、2.8より多く、2.9より多く、3より多く、3.1より多く、3.2より多く、3.3より多く、3.4より多く、3.5より多く、3.6より多く、3.7より多く、3.8より多く、又は3.9より多い。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(a1)、構造単位(a2)及び構造単位(b)の合計に対する構造単位(c)のモル比は、約1.5~約4、約1.6~約4、約1.7~約4、約1.8~約4、約1.9~約4、約2~約4、約2~約3.9、約2~約3.8、約2~約3.7、約2~約3.6、約2~約3.5、約2~約3.4、約2~約3.3、約2~約3.2、約2~約3.1、約2~約3、約2.2~約3.5、又は約2.4~約3.8である。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(a1)、構造単位(a2)及び構造単位(b)の合計に対する構造単位(c)のモル比は、4未満、3.9未満、3.8未満、3.7未満、3.6未満、3.5未満、3.4未満、3.3未満、3.2未満、3.1未満、3未満、2.9未満、2.8未満、2.7未満、2.6未満、2.5未満、2.4未満、2.3未満、2.2未満、2.1未満、2未満、1.9未満、1.8未満、1.7未満、又は1.6未満である。いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(a1)、構造単位(a2)及び構造単位(b)の合計に対する構造単位(c)のモル比は、1.5より多く、1.6より多く、1.7より多く、1.8より多く、1.9より多く、2より多く、2.1より多く、2.2より多く、2.3より多く、2.4より多く、2.5より多く、2.6より多く、2.7より多く、2.8より多く、2.9より多く、3より多く、3.1より多く、3.2より多く、3.3より多く、3.4より多く、3.5より多く、3.6より多く、3.7より多く、3.8より多く、又は3.9より多い。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(b)に対する構造単位(c)と構造単位(a)の合計のモル比は、約5~約15、約5~約14.75、約5~約14.5、約5~約14.25、約5~約14、約5~約13.75、約5~約13.5、約5~約13、約5~約12.75、約5~約12.5、約5~約12.25、約5~約12、約5~約11.75、約5~約11.5、約5~約11.25、約5~約11、約5~約10.75、約5~約10.5、約5~約10.25、約5~約10、約5.5~約15、約6~約15、約6.5~15、又は約7~約15である。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(b)に対する構造単位(c)と構造単位(a)の合計のモル比は、15未満、14.5未満、14未満、13.5未満、13未満、12.5未満、12未満、11.5未満、11未満、10.5未満、10未満、9.5未満、9未満、8.5未満、8未満、7.5未満、7未満、6.5未満、6未満又は5.5未満である。いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(b)に対する構造単位(c)及び構造単位(a)の合計のモル比は、5より多く、5.5より多く、6より多く、6.5より多く、7より多く、7.5より多く、8より多く、8.5より多く、9より多く、9.5より多く、10より多く、10.5より多く、11より多く、11.5より多く、12より多く、12.5より多く、13より多く、13.5より多く、14より多く、又は14.5より多い。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(b)に対する構造単位(c)、構造単位(a1)及び構造単位(a2)の合計のモル比は、約5~約15、約5~約14.75、約5~約14.5、約5~約14.25、約5~約14、約5~約13.75、約5~約13.5、約5~約13、約5~約12.75、約5~約12.5、約5~約12.25、約5~約12、約5~約11.75、約5~約11.5、約5~約11.25、約5~約11、約5~約10.75、約5~約10.5、約5~約10.25、約5~約10、約5.5~約15、約6~約15、約6.5~約15又は約7~約15である。
いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(b)に対する構造単位(c)、構造単位(a1)及び構造単位(a2)の合計のモル比は、15未満、14.5未満、14未満、13.5未満、13未満、12.5未満、12未満、11.5未満、11未満、10.5未満、10未満、9.5未満、9未満、8.5未満、8未満、7.5未満、7未満、6.5未満、6未満又は5.5未満である。いくつかの実施形態において、コポリマー中の構造単位(b)に対する構造単位(c)、構造単位(a1)及び構造単位(a2)の合計のモル比は、5より多く、5.5より多く、6より多く、6.5より多く、7より多く、7.5より多く、8より多く、8.5より多く、9より多く、9.5より多く、10より多く、10.5より多く、11より多く、11.5より多く、12より多く、12.5より多く、13より多く、13.5より多く、14より多く又は14.5より多い。
本明細書に開示されるバインダー組成物の調製におけるエステル基含有モノマーの添加は、電気化学的性能の劣化をもたらすことが判明している。いくつかの実施形態において、バインダー組成物は、エステル基含有モノマーに由来する構造単位を有さない。いくつかの実施形態において、エステル基含有モノマーは、C1~C20アルキルアクリレート、C1~C20アルキル(メタ)アクリレート、シクロアルキルアクリレート又はそれらの組合せである。いくつかの実施形態において、エステル基含有モノマーは、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸sec-ブチル、アクリル酸tert-ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸3,3,5-トリメチルヘキシル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸n-テトラデシル、アクリル酸オクタデシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸メトキシメチル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシメチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸パーフルオロオクチル、アクリル酸ステアリル又はそれらの組合せである。いくつかの実施形態において、エステル基含有モノマーは、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸イソボルニル、アクリル酸3,3,5-トリメチルシクロヘキシル、又はそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態において、エステル基含有モノマーは、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸sec-ブチル、メタクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n-ペンチル、メタクリル酸イソペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸n-テトラデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸2,2,2-トリフルオロエチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル又はそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物は、共役ジエン基含有モノマーに由来する構造単位を含まない。共役ジエン基含有モノマーの例としては、1,3-ブタジエン、2-メチル-1,3-ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、2-クロロ-1,3-ブタジエンなどの脂肪族共役ジエンモノマー、置換された直鎖共役ペンタジエン、及び置換された側鎖共役ヘキサジエンを含む。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物は、芳香族ビニル基含有モノマーに由来する構造単位を含まない。芳香族ビニル基含有モノマーの例としては、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、及びジビニルベンゼンを含む。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物のpHは、約7~約9、約7~約8.9、約7~約8.8、約7~約8.7、約7~約8.6、約7~約8.5、約7~約8.4、約7~約8.3、約8~約8.2、約7~約8.1、約7~約8、約7.1~約9、約7.2~約9、約7.3~約9、約7.4~約9、約7.5~約9、約7.6~約9、約7.7~約9、約7.8~約9、約7.9~約9又は約8~約9である。
特定の実施形態において、バインダー組成物のpHは、9未満、8.9未満、8.8未満、8.7未満、8.6未満、8.5未満、8.4未満、8.3未満、8.2未満、8.1未満、8未満、7.9未満、7.8未満、7.7未満、7.6未満、7.5未満、7.4未満、7.3未満又は7.2未満である。特定の実施形態において、バインダー組成物のpHは、7より大きく、7.1より大きく、7.2より大きく、7.3より大きく、7.4より大きく、7.5より大きく、7.6より大きく、7.7より大きく、7.8より大きく、7.9より大きく、8より大きく、8.1より大きく、8.2より大きく、8.3より大きく、8.4より大きく、8.5より大きく、8.6より大きく、8.7より大きく又は8.8より大きい。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物の粘度は、約10,000mPa・s~約50,000mPa・s、約10,000mPa・s~約47,500mPa・s、約10,000mPa・s~約45,000mPa・s、約10,000mPa・s~約42,500mPa・s、約10.000mPa・s~約40000mPa・s、10,000mPa・s~約3,7500mPa・s、10,000mPa・s~約35,000mPa・s、10,000mPa・s~約32,500mPa・s、10,000mPa・s~約30,000mPa・s、10,000mPa・s~約29,000mPa・s、約10,000mPa・s~約28,000mPa・s、約10,000mPa・s~約27,000mPa・s、約10,000mPa・s~約26,000mPa・s、約10,000mPa・s~約25,000mPa・s、約10,000mPa・s~約24,000mPa・s、約10,000mPa・s~約23,000mPa・s、約10,000mPa・s~約22,000mPa・s、約10,000mPa・s~約21,000mPa・s、約10,000mPa・s~約20,000mPa・s、約15,000mPa・s~約30,000mPa・s、約15,000mPa・s~約25,000mPa・s、約15,000mPa・s~約35,000mPa・sである。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物の粘度は、50,000mPa・s未満、47,500mPa・s未満、45,000mPa・s未満、42,500mPa・s未満、40,000mPa・s未満、37,500mPa・s未満、35,000mPa・s、32,500mPa・s未満、30,000mPa・s未満、27,500mPa・s未満、25,000mPa・s未満、22,500mPa・s未満、20,000mPa・s未満、17,500mPa・s未満、15,000mPa・s未満又は12,500mPa・s未満である。いくつかの実施形態において、バインダー組成物の粘度は、10,000mPa・sより大きく、12,500mPa・sより大きく、15,000mPa・sより大きく、17,500mPa・sより大きく、20,000mPa・sより大きく、22,500mPa・sより大きく、25.000mPa・sより大きく、27,500mPa・sより大きく、30,000mPa・sより大きく、32,500mPa・sより大きく、35,000mPa・sより大きく、37,500mPa・sより大きく、40,000mPa・sより大きく、42,500mPa・sより大きく、45,000mPa・sより大きく、47,500mPa・sより大きい。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物の固形分は、バインダー組成物の総重量を基準にして、重量で約12%~約18%、約12.2%~約18%、約12.4%~約18%、約12.6%~約18%、約12.8%~約18%、約13%~約18%、約13%~約17.8%、約13%~約17.6%、約13%~約17.4%、約13%~約17.2%、約13%~約17%、約13.1~約17%、約13.2~約17%、約13.3~約17%、約13.3~約17%、約13.4%~約17%、約13.5%~約17%、約13.6%~約17%、約13.7%~約17%、約13.8%~約17%、約13.9%~約17%、約14%~約16.9%、約14%~約16.8%、約14%~約16.7%、約14%~約16.6%、約14%~約16.5%、約14%~約16.4%、約14%~約16.3%、約14%~約16.2%、約14%~約16.1%、約14%~約16%である。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物の固形分は、バインダー組成物の総重量を基準として、重量で18%未満、17.8%未満、17.6%未満、17.4%未満、17.2%未満、17%未満、16.8%未満、16.6%未満、16.4%未満、16.2%未満、16%未満、15.8%未満、15.6%未満、15.4%未満、15.2未満%、15%未満、14.8%未満、14.6%未満、14.4%未満、14.2%未満、14%未満、13.8%未満、13.6%未満、13.4%未満、13.2%未満、13%未満、12.8%未満、12.6%未満、12.4%未満又は12.2%未満である。いくつかの実施形態において、バインダー組成物の固体含有量は、バインダー組成物の総重量を基準として、重量で12%より多く、12.2%より多く、12.4%より多く、12.6%より多く、12.8%より多く、13%より多く、13.2%より多く、13.4%より多く、13.6%より多く、13.8%より多く、14%より多く、14.2%より多く、14.4%より多く、14.6%より多く、14.8%より多く、15%より多く、15.2%より多く、15.4%より多く、15.6%より多く、15.8%より多く、16%より多く、16.2%より多く、16.4%より多く、16.6%より多く、16.8%より多く、17%より多く、17.2%より多く、17.4%より多く、17.6%より多く又は17.8%より多い。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物の重量平均分子量は、約100,000g/mol~約200,000g/mol、約105,000g/mol~約200,000g/mol、約110,000g/mol~約200,000g/mol、約115,000g/mol~約200,000g/mol、約120,000g/mol~約200,000g/mol、約125000g/mol~約200,000g/mol、約130,000g/mol~約200,000g/mol、約130,000g/mol~約195,000g/mol、約130,000g/mol~約190,000g/mol、約130,000g/mol~約185,000g/mol、約130,000g/mol~約180,000g/mol、約130,000g/mol~約175,000g/mol、約130,000g/mol~約170,000g/mol、約135,000g/mol~約170,000g/mol、約140,000g/mol~約170,000g/mol、約145,000g/mol~約17,000g/mol、約150,000g/mol~約170,000g/mol、約150,000g/mol~約165,000g/mol又は約155,000g/mol~約165,000g/molである。バインダー組成物の重量平均分子量が上記上限値多くない場合、バインダー組成物の塗工性が確保され、バインダー組成物の接着強度を向上させることができるため、平滑なバインダー組成物層を得ることができる。一方、バインダー組成物の重量平均分子量が上記で定めた下限値未満でない場合、バインダー組成物の結合性が確保され、バインダー組成物の接着強度及び二次電池サイクル特性を向上させることができる。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物の重量平均分子量は、200,000g/mol未満、195,000g/mol未満、190,000g/mol未満、185,000g/mol未満、180,000g/mol未満、175,000g/mol未満、170,000g/mol未満、165,000g/mol未満、160,000g/mol未満、155,000g/mol未満、150,000g/mol未満、145,000g/mol未満、140,000g/mol未満、135,000g/mol未満、130,000g/mol未満、125,000g/mol未満、120,000g/mol未満、115,000g/mol未満、110,000g/mol未満又は105,000g/mol未満である。いくつかの実施形態において、バインダー組成物の重量平均分子量は、100,000g/molより多く、105,000g/molより多く、110,000g/molより多く、115,000g/molより多く、120,000g/molより多く、125,000g/molより多く、130,000g/molより多く、135,000g/molより多く、140,000g/molより多く、145,000g/molより多く、150,000g/molより多く、155,000g/molより多く、160,000g/molより多く、165,000g/molより多く、170,000g/molより多く、175,000g/molより多く、180,000g/molより多く、185,000g/molより多く、190,000g/molより多く又は195,000g/molより多い。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物の数平均分子量は、約10,000g/mol~約100,000g/mol、約15,000g/mol~約100,000g/mol、約20,000g/mol~約100,000g/mol、約25,000g/mol~約100,000g/mol、約30,000g/mol~約100,000g/mol、約35,000g/mol~約100,000g/mol、約40,000g/mol~約100,000g/mol、約45,000g/mol~約100,000g/mol、約50,000g/mol~約100,000g/mol、約50,000g/mol~約95,000g/mol、約50,000g/mol~約90,000g/mol、約50,000g/mol~約85,000g/mol、約50,000g/mol~約80,000g/mol、約55,000g/mol~約80,000g/mol、約60,000g/mol~約80,000g/mol、約65,000g/mol~約75,000g/mol又は約60,000g/mol~約90,000g/molである。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物の数平均分子量は、100,000g/mol未満、95,000g/mol未満、90,000g/mol未満、85,000g/mol未満、80,000g/mol未満、75,000g/mol未満、70,000g/mol未満、65,000g/mol未満、60,000g/mol未満、55,000g/mol未満、50,000g/mol未満、45,000g/mol未満、40,000g/mol未満、35,000g/mol未満、30,000g/mol未満、25,000g/mol未満、20,000g/mol未満又は15,000g/mol未満である。いくつかの実施形態において、バインダー組成物の数平均分子量は、10,000g/molより多く、15,000g/molより多く、20,000g/molより多く、25,000g/molより多く、30,000g/molより多く、35,000g/molより多く、40,000g/molより多く、45,000g/molより多く、50,000g/molより多く、55,000g/molより多く、60,000g/molより多く、65,000g/molより多く、70,000g/molより多く、75,000g/molより多く、80,000g/molより多く、85,000g/molより多く、90,000g/molより多く又は95,000g/molより多い。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物の多分散性指数(PDI)は、約1~約5、約1~約4.8、約1~約4.6、約1~約4.4、約1~約4.2、約1~約4、約1~約3.8、約1~約3.6、約1~約3.4、約1~約3.2、約1~約3、約1.1~約3、約1.2~約3、約1.3~約3、約1.4~約3、約1.5~約3、約1.6~約3、約1.6~約2.8、約1.6~約2.6、約1.8~約2.6又は約1.8~約2.8である。バインダー組成物の多分散性指数が上記の範囲内である場合、バインダー組成物の安定性はさらに向上させることができる。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物の多分散性指数は、5未満、4.8未満、4.6未満、4.4未満、4.2未満、4未満、3.8未満、3.6未満、3.4未満、3.2未満、3未満、2.8未満、2.6未満、2.4未満、2.2未満、2未満、1.8未満、1.6未満、1.4未満又は1.2未満である。いくつかの実施形態において、バインダー組成物の多分散性指数は、1より大きく、1.2より大きく、1.4より大きく、1.6より大きく、1.8より大きく、2より大きく、2.2より大きく、2.4より大きく、2.6より大きく、2.8より大きく、3より大きく、3.2より大きく、3.4より大きく、3.6より大きく、3.8より大きく、4より大きく、4.2より大きく、4.4より大きく、4.6より大きく又は4.8より大きい。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物の平均粒子径は、約10μm~約50μm、約12μm~約50μm、約14μm~約50μm、約16μm~約50μm、約18μm~約50μm、約20μm~約50μm、約20μm~約48μm、約20μm~約46μm、約20μm~約44μm、約20μm~約42μm、約20μm~約40μm、約22μm~約40μm、約22μm~約38μm、約24μm~約38μm、約24μm~約36μm、約26μm~約34μm、約28μm~約34μm又は約28μm~約32μmである。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物の平均粒子径は、50μm未満、48μm未満、46μm未満、44μm未満、42μm未満、40μm未満、38μm未満、36μm未満、34μm未満、32μm未満、30μm未満、28μm未満、26μm未満、24μm未満、22μm未満、20μm未満、18μm未満、16μm未満、14μm未満又は12μm未満である。いくつかの実施形態において、バインダー組成物の平均粒子径は、10μmより大きく、12μmより大きく、14μmより大きく、16μmより大きく、18μmより大きく、20μmより大きく、22μmより大きく、24μmより大きく、26μmより大きく、28μmより大きく、30μmより大きく、32μmより大きく、34μmより大きく、36μmより大きく、38μmより大きく、40μmより大きく、42μmより大きく、44μmより大きく、46μmより大きく又は48μmより大きい。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物のD50は、約1μm~約100μm、約1μm~約98μm、約1μm~約96μm、約1μm~約94μm、約1μm~約92μm、約1μm~90μm、約1μm~約88μm、約1μm~約86μm、約1μm~84μm、約1μm~約82μm、約1μm~約80μm、約1μm~約75μm、約1μm~約70μm、約1μm~約65μm、約1μm~約60μm、約1μm~約55μm、約1μm~約50μm、約1μm~約45μm、約1μm~約40μm、約1μm~約35μm、約1μm~約30μm、約1μm~約25μm、約2μm~約25μm、約3μm~約25μm、約4μm~約25μm又は約5μm~約25μmとである。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物のD50は、100μm未満、95μm未満、90μm未満、85μm未満、80μm未満、75μm未満、70μm未満、65μm未満、60μm未満、55μm未満、50μm未満、45μm未満、40μm未満、35μm未満、30μm未満、25μm未満、20μm未満、15μm未満、10μm未満又は5μm未満である。いくつかの実施形態において、バインダー組成物のD50は、1μmより大きく、5μmより大きく、10μmより大きく、15μmより大きく、20μmより大きく、25μmより大きく、30μmより大きく、35μmより大きく、40μmより大きく、45μmより大きく、50μmより大きく、55μmより大きく、60μmより大きく、65μmより大きく、70μmより大きく、75μmより大きく、80μmより大きく、85μmより大きく、90μmより大きく又は95μmより大きい。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物のD10は、約0.1μm~約20μm、約0.1μm~約19.5μm、約0.1μm~約19μm、約0.1μm~約18.5μm、約0.1μm~約18μm、約0.1μm~約17.5μm、約0.1μm~約17μm、約0.1μm~約16.5μm、約0.1μm~約16μm、約0.1μm~約15.5μm、約0.1μm~約15μm、約0.1μm~約14.5μm、約0.1μm~約14μm、約0.1μm~約13.5μm、約0.1μm~約13μm、約0.μm~約12.5μm、約0.1μm~約12μm、約0.1μm~約11.5μm、約0.1μm~約11μm、約0.1μm~約10.5μm又は約0.1μm~約10μmである。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物のD10は、20μm未満、19μm未満、18μm未満、17μm未満、16μm未満、15μm未満、14μm未満、13μm未満、12μm未満、11μm未満、10μm未満、9μm未満、8μm未満、7μm未満、6μm未満、5μm未満、4μm未満、3μm未満、2μm未満、1μm未満又は0.5μm未満である。いくつかの実施形態において、バインダー組成物のD10は、0.1μmより大きく、0.5μmより大きく、1μmより大きく、2μmより大きく、3μmより大きく、4μmより大きく、5μmより大きく、6μmより大きく、7μmより大きく、8μmより大きく、9μmより大きく、10μmより大きく、11μmより大きく、12μmより大きく、13μmより大きく、14μmより大きく、15μmより大きく、16μmより大きく、17μmより大きく、18μmより大きく又は19μmより大きい。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物のD90は、約10μm~約300μm、約15μm~約300μm、約20μm~約300μm、約25μm~約300μm、約30μm~約300μm、約35μm~約300μm、約40μm~約300μm、約45μm~約300μm、約50μm~約300μm、約60μm~約300μm、約70μm~約300μm、約80μm~約300μm、約90μm~約300μm、約100μm~約300μm、約120μm~約300μm、約140μm~約300μm、約160μm~約300μm、約180μm~約300μm、約200μm~約300μm、約220μm~約300μm又は約240μm~約300μmである。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物のD90は、300μm未満、295μm未満、290μm未満、285μm未満、280μm未満、275μm未満、270μm未満、265μm未満、260μm未満、255μm未満、250μm未満、225μm未満、200μm未満、175μm未満、150μm未満、125μm未満、100μm未満、75μm未満、50μm未満、25μm未満又は15μm未満である。いくつかの実施形態において、バインダー組成物のD90は、10μmより大きく、15μmより大きく、20μmより大きく、25μmより大きく、30μmより大きく、35μmより大きく、40μmより大きく、45μmより大きく、50μmより大きく、75μmより大きく、100μmより大きく、125μmより大きく、150μmより大きく、175μmより大きく、200μmより大きく、225μmより大きく、250μmより大きく又は275μmより大きい。
本発明のバインダー組成物は、集電体に対して強い接着力を発揮する。バインダー組成物が集電体に対して良好な接着強度を有することは、電池電極の作製において電極層の集電体への結合力を促進し、分離を防止し、電極の機械的安定性を向上させるために重要である。いくつかの実施形態において、バインダー組成物と集電体との間の接着強度は、約2N/cm~約4N/cm、約2.1N/cm~約4N/cm、約2.2N/cm~約4N/cm、約2.3N/cm~約4N/cm、約2.4N/cm~約4N/cm、約2.5N/cm~約4N/cm、約2.6N/cm~約4N/cm、約2.7N/cm~約4N/cm、約2.8N/cm~約4N/cm、約2.9N/cm~約4N/cm、約3N/cm~約4N/cm、約2N/cm~約3.9N/cm、約2N/cm~約3.8N/cm、約2N/cm~約3.7N/cm、約2N/cm~約3.6N/cm、約2N/cm~約3.5N/cm、約2N/cm~約3.4N/cm、約2N/cm~約3.3N/cm、約2N/cm~約3.2N/cm、約2N/cm~約3.1N/cm、約2N/cm~約3N/cm、約2.5N/cm~約3.5N/cm、約2.3N/cm~約3.7N/cm、約2.5N/cm~約3N/cm又は約3N/cm~約3.5N/cmである。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物と集電体との間の接着強度は、4N/cm未満、3.9N/cm未満、3.8N/cm未満、3.7N/cm未満、3.6N/cm未満、3.5N/cm未満、3.4N/cm未満、3.3N/cm未満、3.2N/cm未満、3.1N/cm未満、3N/cm未満、2.9N/cm未満、2.8N/cm未満、2.7N/cm未満、2.6N/cm未満、2.5N/cm未満、2.4N/cm未満、2.3N/cm未満又は2.2N/cm未満である。いくつかの実施形態において、バインダー組成物と集電体との間の接着強度は、2N/cmより大きく、2.1N/cmより大きく、2.2N/cmより大きく、2.3N/cmより大きく、2.4N/cmより大きく、2.5N/cmより大きく、2.6N/cmより大きく、2.7N/cmより大きく、2.8N/cmより大きく、2.9N/cmより大きく、3N/cmより大きく、3.1N/cmより大きく、3.2N/cmより大きく、3.3N/cmより大きく、3.4N/cmより大きく、3.5N/cmより大きく、3.6N/cmより大きく、3.7N/cmより大きく又は3.8N/cmより大きい。
別の態様において、本明細書で提供されるのは、二次電池用電極であって、電極活物質と、集電体と、上述の方法によって調製されたバインダー組成物とを含む。他の実施形態において、電極は、導電剤をさらに含む。
いくつかの実施形態において、電極活物質はカソード活物質であり、カソード活物質は、LiCoO2、LiNiO2、LiNixMnyO2、Li1+zNixMnyCo1-x-yO2、LiNixCoyAlzO2、LiV2O5、LiTiS2、LiMoS2、LiMnO2、LiCrO2、LiMn2O4、Li2MnO3、LiFeO2、LiFePO4及びそれらの組み合わせからなる群より選択され、各xは独立して、0.2~0.9であり、各yは独立して0.1~0.45であり、各zは独立して0~0.2である。特定の実施形態において、カソード活物質は、LiCoO2、LiNiO2、LiNixMnyO2、Li1+zNixMnyCo1-x-yO2(NMC)、LiNixCoyAlzO2、LiV2O5、LiTiS2、LiMoS2、LiMnO2、LiCrO2、LiMn2O4、LiFeO2、LiFePO4及びその組み合わせから成る群から選ばれ、各xは独立して0.4~0.6であり、各yは独立して0.2~0.4であり、各zは独立して0~0.1である。他の実施形態において、カソード活物質は、LiCoO2、LiNiO2、LiV2O5、LiTiS2、LiMoS2、LiMnO2、LiCrO2、LiMn2O4、LiFeO2、又はLiFePO4でない。さらなる実施形態において、カソード活物質は、LiNixMnyO2、Li1+zNixMnyCo1-x-yO2、又はLiNixCoyAlzO2ではなく、各xは独立して0.2~0.9であり、各yは独立して0.1~0.45であり、及び各zは独立して0~0.2である。特定の実施形態において、カソード活物質は、Li1+xNiaMnbCocAl(1-a-b-c)O2であり、-0.2≦x≦0.2、0≦a<1、0≦b<1、0≦c<1、及びa+b+c≦1である。いくつかの実施形態において、カソード活物質は、一般式Li1+xNiaMnbCocAl(1-a-b-c)O2を有し、0.33≦a≦0.92、0.33≦a≦0.9、0.33≦a≦0.8、0.5≦a≦0.92、0.5≦a≦0.9、0.5≦a≦0.8、0.6≦a≦0.92、又は0.6≦a≦0.9;0≦b≦0.5、0≦b≦0.3、0.1≦b≦0.5、0.1≦b≦0.4、0.1≦b≦0.3、0.1≦b≦0.2、又は0.2≦b≦0.5;0≦c≦0.5、0≦c≦0.3、0.1≦c≦0.5、0.1≦c≦0.4、0.1≦c≦0.3、0.1≦c≦0.2又は0.2≦c≦0.5である。
特定の実施形態において、カソード活物質は、Fe、Ni、Mn、Al、Mg、Zn、Ti、La、Ce、Sn、Zr、Ru、Si、Ge、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるドーパントでドープされる。いくつかの実施形態において、ドーパントは、Fe、Ni、Mn、Mg、Zn、Ti、La、Ce、Ru、Si、又はGeではない。特定の実施形態において、ドーパントは、Al、Sn、又はZrではない。
いくつかの実施形態において、カソード活物質は、LiNi0.33Mn0.33Co0.33O2(NMC333)、LiNi0.4Mn0.4Co0.2O2、LiNi0.5Mn0.3Co0.2O2(NMC532)、LiNi0.6Mn0.2Co0.2O2(NMC622)、LiNi0.7Mn0.15Co0.15O2、LiNi0.8Mn0.1Co0.1O2(NMC811)、LiNi0.92Mn0.04Co0.04O2、LiNi0.8Co0.15Al0.05O2(NCA)、LiNiO2(LNO)及びこれらの組合せである。
他の実施形態において、カソード活物質は、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn2O4、又はLi2MnO3でない。さらなる実施形態において、カソード活物質は、LiNi0.33Mn0.33Co0.33O2、LiNi0.4Mn0.4Co0.2O2、LiNi0.5Mn0.3Co0.2O2、LiNi0.6Mn0.2Co0.2O2、LiNi0.7Mn0.15Co0.15O2、LiNi0.8Mn0.1Co0.1O2、LiNi0.92Mn0.04Co0.04O2又はLiNi0.8Co0.15Al0.05O2でない。
特定の実施形態において、カソード活物質は、コア及びシェル構造を有するコア-シェル複合体を含むか、又はコア-シェル複合体である。ここで、コア及びシェルはそれぞれ独立して、Li1+xNiaMnbCocAl(1-a-b-c)O2、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn2O4、Li2MnO3、LiCrO2、Li4Ti5O12、LiV2O5、LiTiS2、LiMoS2、及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれるリチウム遷移金属酸化物を含み、ここで、-0.2≦x≦0.2、0≦a<1、0≦b<1、0≦c<1、及びa+b+c≦1である。他の実施形態において、コア及びシェルは、それぞれ独立して、2つ以上のリチウム遷移金属酸化物を含む。いくつかの実施形態において、コア又はシェルの一方は、1つのリチウム遷移金属酸化物のみを含み、他方は、2つ以上のリチウム遷移金属酸化物を含む。コア及びシェルのリチウム遷移金属酸化物又は酸化物は、同じであってもよく、又はそれらは異なるか又は部分的に異なってもよい。いくつかの実施形態において、2つ以上のリチウム遷移金属酸化物は、コア上に均一に分布している。特定の実施形態において、2つ以上のリチウム遷移金属酸化物は、コア上に均一に分布していない。いくつかの実施形態において、カソード活物質は、コア-シェル複合体ではない。
いくつかの実施形態において、コア及びシェルのリチウム遷移金属酸化物の各々は、Fe、Ni、Mn、Al、Mg、Zn、Ti、La、Ce、Sn、Zr、Ru、Si、Ge、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるドーパントで独立してドープされる。特定の実施形態において、コア及びシェルは、それぞれ独立して、2つ以上のドープされたリチウム遷移金属酸化物を含む。ある実施形態において、2つ以上のドープされたリチウム遷移金属酸化物は、コア及び/又はシェルの上に均一に分布している。特定の実施形態において、2つ以上のドープされたリチウム遷移金属酸化物は、コア及び/又はシェルの上に均一に分布していない。
いくつかの実施形態において、カソード活物質は、リチウム遷移金属酸化物を含むコアと遷移金属酸化物を含むシェルとを含むコア-シェル複合体を含むか、又はコア-シェル複合体である。特定の実施形態において、リチウム遷移金属酸化物は、Li1+xNiaMnbCocAl(1-a-b-c)O2、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn2O4、Li2MnO3、LiCrO2、Li4Ti5O12、LiV2O5、LiTiS2、LiMoS2、及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれ、ここで-0.2≦x≦0.2、0≦a<1、0≦b<1、0≦c<1、及びa+b+c≦1である。ある実施形態において、遷移金属酸化物は、Fe2O3、MnO2、Al2O3、MgO、ZnO、TiO2、La2O3、CeO2、SnO2、ZrO2、RuO2、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。特定の実施形態において、シェルは、リチウム遷移金属酸化物及び遷移金属酸化物を含んでいる。
いくつかの実施形態において、コアの直径は、約1μm~約15μm、約3μm~約15μm、約3μm~約10μm、約5μm~約10μm、約5μm~約45μm、約5μm~約35μm、約5μm~約25μm、約10μm~約45μm、約10μm~約40μm、又は約10μm~約35μm、約10μm~約25μm、約15μm~約45μm、約15μm~約30μm、約15μm~約25μm、約20μm~約35μm、又は約20μm~約30μmである。特定の実施形態において、シェルの厚さは、約1μm~約45μm、約1μm~約35μm、約1μm~約25μm、約1μm~約15μm、約1μm~約10μm、約1μm~約5μm、約3μm~約15μm、約3μm~約10μm、約5μm~約10μm、約10μm~約35μm、約10μm~約20μm、約15μm~約30μm、約15μm~約25μm、又は約20μm~約35μmである。特定の実施形態において、コアとシェルの直径又は厚さの比は、15:85~85:15、25:75~75:25、30:70~70:30、又は40:60~60:40である。特定の実施形態において、コアとシェルの体積又は重量比は、95:5、90:10、80:20、70:30、60:40、50:50、40:60、又は30:70である。
集電体は、カソード活物質の電気化学反応によって生成された電子を収集したり、又は電気化学反応に必要な電子を供給したりするように作用する。ある実施形態において、集電体は、箔、シート又はフィルムの形態とすることができる。特定の実施形態において、集電体は、ステンレス鋼、チタン、ニッケル、アルミニウム、銅、又はそれらの合金、又は電気伝導性樹脂である。特定の実施形態において、集電体は、外層及び内層を含む2層構造を有し、外層は導電性材料を含み、内層は絶縁材料又は別の導電性材料、例えば、導電性樹脂層で取り付けられたアルミニウム又はアルミニウムフィルムでコーティングされたポリマー絶縁材料を含む。ある実施形態において、集電体は、外層、中間層及び内層を含む3層構造を有し、外層及び内層は導電性材料を含み、中間層は絶縁材料又は他の導電性材料、例えば、両面に金属膜をコーティングしたプラスチック基材を含む。特定の実施形態において、外層、中間層及び内層の各々は、独立して、ステンレス鋼、チタン、ニッケル、アルミニウム、銅、又はそれらの合金、又は導電性樹脂である。いくつかの実施形態において、絶縁材料は、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエポキシ、ポリ(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリ(ビニルエステル)、ポリ塩化ビニル、ポリエーテル、酸化ポリフェニル、セルロースポリマー及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれた高分子材料である。特定の実施形態において、集電体は、3層以上の層を有する。ある実施形態において、集電体は、保護コーティングで被覆されている。特定の実施形態において、保護コーティングは、炭素含有材料を含む。いくつかの実施形態において、集電体は、保護コーティングで被覆されていない。
集電体の厚さは、それが電池内で占める体積、必要とされる電極活物質の量、及び電池内の容量に影響を与える。いくつかの実施形態において、集電体は、約5μm~約30μmの厚さを有する。特定の実施形態において、集電体は、約5μm~約20μm、約5μm~約15μm、約10μm~約30μm、約10μm~約25μm、又は約10μm~約20μmの厚みを有する。
いくつかの実施形態において、集電体は、30μm未満、28μm未満、26μm未満、24μm未満、22μm未満、20μm未満、18μm未満、16μm未満、14μm未満、12μm未満、10μm未満、8μm未満又は6μmの厚さを有している。いくつかの実施形態において、集電体は、5μmより大きく、7μmより大きく、10μmより大きく、12μmより大きく、14μmより大きく、16μmより大きく、18μmより大きく、20μmより大きく、22μmより大きく、24μmより大きく、26μmより大きく又は28μmより大きい厚みを有する。
導電剤は、電極の電気伝導性を向上させるためのものである。任意の適切な材料が導電剤として作用することができる。いくつかの実施形態において、導電剤は炭素質材料である。いくつかの非限定的な例には、炭素、カーボンブラック、グラファイト、膨張黒鉛、グラフェン、グラフェンナノプレートレット、炭素繊維、カーボンナノファイバー、黒鉛化炭素フレーク、カーボンチューブ、活性炭、スーパーP、0次元KS6、1次元蒸気成長炭素繊維(VGCF)、メソ多孔体炭素及びそれらの組合せが含まれる。
また、本発明におけるバインダー組成物を用いて作製したカソードは、電極層と集電体との強い密着性を示す。電極層が集電体に対して良好な剥離強度を有することは、電極の機械的安定性及び電池のサイクル性に大きく影響する電極の剥離又は分離を防止するために重要である。そのため、電極は電池製造の厳しさに耐えられるよう、十分な剥離強度を持つことが必要である。
いくつかの実施形態において、集電体と電極層との間の剥離強度は、約1.0N/cm~約8.0N/cm、約1.0N/cm~約6.0N/cm、約1.0N/cm~約5.0N/cm、約1.0N/cm~約4.0N/cm、約1.0N/cm~約3.0N/cm、約1.0N/cm~約2.5N/cm、約1.0N/cm~約2.0N/cm、約1.2N/cm~約3.0N/cm、約1.2N/cm~約2.5N/cm、約1.2N/cm~約2.0N/cm、約1.5N/cm~約3.0N/cm、1.5N/cm~約2.5N/cm、1.5N/cm~約2.0N/cm、1.8N/cm~約3.0N/cm、1.8N/cm~約2.5N/cm、2.0N/cm~約6.0N/cm、2.0N/cm~約5.0N/cm、約2.0N/cm~約3.0N/cm、約2.0N/cm~約2.5N/cm、約2.2N/cm~約3.0N/cm、約2.5N/cm~約3.0N/cm、約3.0N/cm~約8.0N/cm、約3.0N/cm~約6.0N/cm、又は約4.0N/cm~約6.0N/cmの範囲である。
いくつかの実施形態において、集電体と電極層との間の剥離強度は、1.0N/cm以上、1.2N/cm以上、1.5N/cm以上、2.0N/cm以上、2.2N/cm以上、2.5N/cm以上、3.0N/cm以上、3.5N/cm以上、4.5N/cm以上、5.0N/cm以上、5.5N/cm以上、6.0N/cm以上、6.5N/cm以上、7.0N/cm以上又は7.5N/cm以上である。いくつかの実施形態において、集電体と電極層との間の剥離強度は、8.0N/cm未満、7.5N/cm未満、7.0N/cm未満、6.5N/cm未満、6.0N/cm未満、5.5N/cm未満、5.0N/cm未満、4.5N/cm未満、4.0N/cm未満、3.5N/cm未満、3.0N/cm未満、2.8N/cm未満、2.5N/cm未満、2.2N/cm未満、2.0N/cm未満、1.8N/cm未満、又は1.5N/cm未満である。
二次電池における電解質の取り込みによるバインダー組成物の膨潤の程度は、バインダー組成物の結晶化度及びバインダー組成物が電解質とどのように相互作用するかについての洞察を提供する。一方、結晶化度の高いバインダー組成物は、溶媒浸入の障壁となりうる低膨潤挙動を示し、イオン輸送経路が短くなるため内部抵抗が低下し、さらに重要なことに、安定した電池性能に不可欠な膨潤したポリマーの機械特性を変化させることが可能である。一方、結晶化度の低いバインダー組成物は、より多量の電解液がバインダー組成物に浸透して良好なイオン輸送を確保できる非晶質領域を多く有する。本明細書に開示される半結晶性バインダー組成物は、両方の影響因子から恩恵を受け、したがって、卓越した電気化学的性能を発揮する。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物の電解質膨潤は、約2%~約4%、約2.1%~約4%、約2.2%~約4%、約2.3%~約4%、約2.4%~約4%、約2.5%~約4%、約2.6%~約4%、約2.7%~約4%、2.8%~約4%、2.9%~約4%、3%~約4%、3.1%~約4%、3.2%~約4%、3.3%~約4%、3.4%~約4%、3.5%~約4%、3%~約3.9%、約3%~約3.8%、約3%~約3.7%、約3%~約3.6%、約3%~約3.5%、約2.5%~約3.5%、約2.5%~約3.4%、約2.5%~約3.3%、約2.5%~約3.2%、約2.5%~約3.1%、約2.5%~約3%、約2%~約3%、約2%~約2.9%、約2%~約2.8%、約2%~約2.7%、約2%~約2.6%、約2%~約2.5%、約2.2%~約3.7%又は約2.7%~約3.3%である。
いくつかの実施形態において、バインダー組成物の電解質膨潤は、4%未満、3.9%未満、3.8%未満、3.7%未満、3.6%未満、3.5%未満、3.4%未満、3.3%未満、3.2%未満、3.1%未満、3%未満、2.9%未満、2.8%未満、2.7%未満、2.6%未満、2.5%未満、2.4%未満、2.3%未満、2.2%未満又は2.1%未満である。いくつかの実施形態において、バインダー組成物の電解質膨潤は、2%より大きく、2.1%より大きく、2.2%より大きく、2.3%より大きく、2.4%より大きく、2.5%より大きく、2.6%より大きく、2.7%より大きく、2.8%より大きく、2.9%より大きく、3%より大きく、3.1%より大きく、3.2%より大きく、3.3%より大きく、3.4%より大きく、3.5%より大きく、3.6%より大きく、3.7%より大きく、3.8%より大きく又は3.9%より大きい。
本明細書に開示された方法は、製造工程において水系溶媒を使用できるため、処理時間や設備を節約できるとともに、危険な有機溶媒を取り扱ったりリサイクルしたりする必要がないため、安全性が向上するという利点を有している。また、工程全体が簡略化されるため、コストが削減される。従って、本方法は低コストで取り扱いが容易であるため、特に工業プロセスに適している。
以下の実施例は、本発明の実施形態を例示するために提示されるが、本発明を定められた特定の実施形態に限定することを意図するものではない。反対に示されない限り、全ての部分及びパーセンテージは重量である。全ての数値は概算である。数値範囲が与えられている場合、記載された範囲外の実施形態が依然として本発明の範囲内に入る可能性があることが理解されるべきである。各実施例に記載された特定の詳細は、本発明の必要な特徴として解釈されるべきではない。
実施例
実施例
バインダー組成物のpH値は、電極式pH計(ION2700、ユーテックインスツルメンツ社製)を用いて測定した。
バインダー組成物の粘度は、回転式粘度計(NDJ-5S、上海JT電子科技有限公司、中国)を用いて、25℃の条件で測定した。
乾燥したバインダー組成物層の接着強度を、引張試験機(DZ-106A、東莞ゾンハウ試験設備有限公司、中国)で測定した。)この試験は、集電体からバインダー組成物層を180°の角度で剥離するのに必要な平均力をニュートンで測定するものである。集電体の平均粗さ深さ(Rz)は2μmである。集電体上にバインダー組成物を塗布し、乾燥させて厚さ10μm~12μmのバインダー組成物層を得た。次に、塗布した集電体を温度25℃、湿度50%~60%の恒温環境に30分間置いた。バインダー組成物層の表面に、幅18mm、長さ20mmの帯状の粘着テープ(3M;米国、モデル番号810)を貼り付けた。バインダー組成物ストリップを試験機にはさみ、テープをそれ自体の上に180度折り返して、可動ジョーに入れ、室温で毎分300mmの剥離速度で引っ張った。測定した最大剥離力を接着強度とした。測定は3回繰り返され、平均値を求めた。
バインダー組成物の電解液膨潤は、電解液浸漬前後でのバインダー組成物の質量変化の程度を測定するものである。長さ50mm~60mm、幅1mmの乾燥したバインダー組成物ストリップの試験片を用意した。この乾燥バインダー組成物ストリップを、さらに80℃で1~2時間乾燥させ、ストリップ内の水分を完全に除去した。乾燥後のバインダー組成物ストリップの重量を測定し、冷却後、電解液とともに密閉容器に入れた。バインダー組成物ストリップを25℃の電解液に3日間浸漬した。電解液入り容器からバインダー組成物ストリップを取り出した後、ストリップ表面の電解液を吸油紙で吸収させた。浸漬したバインダー組成物ストリップの重量を測定した。電解液浸漬前のストリップの重量に対する、電解液浸漬前後のストリップの重量変化の比率を電解液膨潤とした。測定は3回繰り返し、平均値を求めた。
バインダー組成物の固形分は、乾燥前後のバインダー組成物の質量変化の程度を測定する。バインダー組成物約1gを秤量瓶に秤量し、真空乾燥機により110±5℃、-0.09MPaで5時間より長く乾燥させた。このバインダー組成物をデシケーターで約15分間冷却した後、質量を測定した。乾燥前後のバインダー組成物の質量差を求め、次式によりバインダー組成物の固形分(%)を算出した。
バインダー組成物の重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。先ず、バインダー組成物をジメチルホルムアミドに室温で溶解させた。バインダー組成物の溶解が完了したら、その溶液を0.45μmのフィルターで静かに濾過し、測定試料を調製した。標準ポリスチレンを用いて、重量平均分子量及び数平均分子量が標準物質換算値として算出されるような較正曲線を作成した。バインダー組成物中の分子量分布は、重量平均分子量と数平均分子量の比である多分散性指数(PDI)で表される。得られた測定試料は、以下の条件で分析した。
カラム:Agilent PLgel 5um MIXED-Cカラム
溶離液:ジメチルホルムアミド
流量:1ml/min
試料重量:2mg
検出器:Waters2414屈折率(RI)検出器
検出温度:35℃
標準物質:ポリスチレン
実施例1
A) バインダー組成物の調製
実施例1
A) バインダー組成物の調製
水酸化リチウム5.13gを純水3.85gに溶解させた。その後、蒸留水289.17gを入れた500mL丸底フラスコに、水酸化リチウム溶液8.98gを加えた。この混合物を200rpmで30分間攪拌し、第1懸濁液を得た。
さらに、19.15gのアクリル酸(AA)を第1懸濁液に添加した。この混合物をさらに200rpmで30分間攪拌し、第2懸濁液を得た。
15.98gのアクリルアミド(AM)を51.67gの純水に溶解した。その後、67.65gのAM溶液を第2懸濁液に添加した。この混合物をさらに200rpmで30分間攪拌し、第3懸濁液を得た。
次に、77.53gのアクリロニトリル(AN)を第3懸濁液に添加した。200rpmで40分間攪拌し、第4懸濁液を得た。
第4懸濁液を60℃まで加熱し、60rpmで45分間攪拌した。0.23gの水溶性フリーラジカル開始剤(過硫酸アンモニウム、APS;アラジン工業公司、中国)を82.68gの純水に溶解し、0.04gの還元剤(重亜硫酸ナトリウム;天津大麻化学試薬工場、中国)を17.22gの純水に溶解させた。17.26gの重亜硫酸ナトリウム溶液を第4懸濁液に添加し、10分間攪拌した。82.91gのAPS溶液を3時間かけて滴下し、第5懸濁液を形成した。第5懸濁液をさらに200rpmで65℃、20時間攪拌した。
反応終了後、第5懸濁液の温度を40℃に下げ、0.69gの水酸化リチウム(116.64gの純水に溶解)を第5懸濁液に添加し、pHを7.42に調整し、第6懸濁液を形成した。第6懸濁液の温度を30℃に下げ、200メッシュの濾紙を用いた濾過により、バインダー組成物を調製した。バインダー組成物の固形分は14.85wt.%であった。バインダー組成物の重量平均分子量は163,282g/mol、数平均分子量は71,877g/mol、多分散性指数は2.27であった。実施例1のバインダー組成物の成分及びそれぞれの配合割合を下記表1に示す。また、実施例1のバインダー組成物のpH、固形分、粘度、接着強度及び電解質膨潤を測定し、以下の表2に示した。
B) カソードの調製
B) カソードの調製
オーバーヘッドスターラー(R20、IKA社製)で撹拌しながら、導電剤(SuperP;Timcal Ltd, Bodio, Switzerlandより入手)0.9gとバインダー組成物(固形分14.85wt.%)6gを脱イオン水に分散させ、第1混合物を調製した。添加後、第1混合物をさらに25℃、1200rpmの回転数で約30分間攪拌した。
その後、オーバーヘッドスターラーで攪拌しながら、25℃でNMC622(山東天橋新能源有限公司、中国)28.2gを第1混合物中に添加し、第2混合物を調製した。次に、約10kPaの圧力下で1時間、第2混合物を脱気した。その後、第2混合物を25℃で約60分間、回転数1,200rpmでさらに撹拌し、均質化スラリーを形成した。
この均質化スラリーを、ドクターブレードコーターを用いて、集電体としての厚さ14μmのアルミニウム箔の片面に塗布した。アルミニウム箔上に塗布されたスラリー膜を、熱風乾燥機(DHG 10H、Huyue Equipment Co.Ltd.、中国)により約85℃で120分間乾燥させ、カソード電極層を形成した。次に、電極をプレスして、カソード電極層の厚さを27μmに減少させ、面密度は5.2mg/cm2であった。
C) 負極の調製
C) 負極の調製
90wt.%のハードカーボン(BTR New Energy Materials Inc、広東省深セン市、中国)と、1.5wt.%のカルボキシメチルセルロース(CMC、BSH-12、DKS株式会社、日本)と、バインダーとしての3.5wt.%のSBR(AL-2001、日本A&L株式会社、日本)と、導電剤としての5wt.%のカーボンブラックとを脱イオン水中で混合し、負極用スラリーを調製した。アノードスラリーの固形分は50wt.%であった。このスラリーを、ドクターブレードコーターを用いて、厚さ8μmの銅箔の片面に塗布した。この銅箔上の塗布膜を熱風乾燥機により約85℃で120分間乾燥させて負極を得た。その後、電極をプレスして塗膜の厚さを18μmに減少させた。
D) コイン電池の組み立て
D) コイン電池の組み立て
CR2032コイン型Li電池をアルゴン封入グローブボックス内で組み立てた。塗布されたカソード板とアノード板を円盤状の正極と負極に切断し、カソードとアノードの電極板を交互に重ねて電極集合体とし、CR2032型のステンレス製のケースに収納した。カソード電極板とアノード電極板は、セパレータによって離間されていた。セパレータは、セラミックを塗布した不織布製の微多孔膜(MPM、日本)であり、厚さは約25μmであった。次に、電極アセンブリを、真空下の箱型抵抗オーブン(DZF-6020、Shenzhen Kejing Star Technology Co.Ltd.、中国)で、105℃で約16時間乾燥させた。
次に、水分量及び酸素量がそれぞれ3ppm以下の高純度アルゴン雰囲気下で、充填した電極を保持するケース内に電解液を注入した。電解液は、LiPF6(1M)をエチレンカーボネート(EC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネート(DMC)の体積比1:1:1で混合した溶液であった。電解液充填後、コイン電池を真空封止し、標準円形状のパンチ金型を使用して機械的にプレスした。
E) 電気化学的測定
E) 電気化学的測定
マルチチャンネル電池テスター(BTS-4008-5V10mA、Neware Electronics Co.Ltd、中国から入手)を用いて、コイン電池を定電流モードで分析した。C/20で1サイクル終了後、C/2の速度で充放電を行った。3.0~4.3V、電流密度C/2、25℃の条件でセルの充放電サイクル試験を行い、放電容量を求めた。実施例1のコイン電池の電気化学性能を測定し、下記表2に示した。
実施例2:バインダー組成物は、第2懸濁液の調製においてAAを11.27g添加し、第3懸濁液の調製においてAMを20.27g添加し、第4懸濁液の調製においてANを81.12g添加した以外は、実施例1と同様にして調製した。
実施例3:バインダー組成物は、第2懸濁液の調製において31.54gのAAを添加し、第3懸濁液の調製において13.52gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において67.60gのANを添加し、第6懸濁液の調製において5.62gの水酸化リチウム(116.64gの純水中に溶解された)を添加した以外は、実施例1と同様にして調製した。
実施例4:バインダー組成物は、第2懸濁液の調製において、AAを14.74g、メタクリル酸(MAA)を4.41g添加した以外は、実施例1と同様にして調製した。バインダー組成物の重量平均分子量は159,836g/mol、数平均分子量は70,980g/mol、多分散性指数は2.25であった。
実施例5のバインダー組成物の調製
実施例5のバインダー組成物の調製
水酸化リチウム4.99gを3.75gの純水に溶解させた。その後、蒸留水281.29gを入れた500mL丸底フラスコに、水酸化リチウム溶液8.74gを加えた。この混合物を200rpmで30分間攪拌し、第1懸濁液を得た。
さらに、15.62gのAAと4.67gのMAAを第1懸濁液に添加した。この混合物を200rpmで30分間さらに攪拌し、第2懸濁液を得た。
15.55gのAMを50.27gの純水に溶解させた。その後、65.82gのAM溶液を第2懸濁液に添加した。この混合物を200rpmで30分間さらに攪拌し、第3懸濁液を得た。
次に、73.77gのANを第3懸濁液に添加した。この混合物を200rpmで40分間攪拌して第4懸濁液を得た。
第4懸濁液を60℃まで加熱し、60rpmで45分間攪拌した。0.29gの水溶性フリーラジカル開始剤(過硫酸アンモニウム、APS;アラジン工業公司、中国から入手)を80.43gの純水に溶解し、0.05gの還元剤(亜硫酸ナトリウム;天津大麻化学試薬工場、中国から入手)を16.76gの純水に溶解させた。16.81gの重亜硫酸ナトリウム溶液を第4懸濁液に添加し、10分間攪拌した。80.72gのAPS溶液を3時間かけて混合物に滴下し、第5懸濁液を形成した。第5懸濁液を200rpmで65℃、20時間さらに攪拌した。
反応終了後、第5懸濁液の温度を40℃に下げ、1.15gの水酸化リチウム(101.39gの純水に溶解された)を第5懸濁液に加え、pHを7.90に調節し、第6懸濁液を形成させた。第6懸濁液の温度を30℃に下げ、200メッシュの濾紙を用いた濾過により、バインダー組成物を調製した。バインダー組成物の固形分は16.54wt.%であった。
実施例6のバインダー組成物の調製
実施例6のバインダー組成物の調製
水酸化リチウム6.37gを4.79gの純水に溶解させた。その後、蒸留水271.80gを入れた500mL丸底フラスコに、水酸化リチウム溶液11.16gを加えた。この混合物を200rpmで30分間攪拌し、第1懸濁液を得た。
さらに、20.45gのAA及び6.10gのMAAを第1懸濁液に添加した。この混合物を200rpmで30分間さらに攪拌し、第2懸濁液を得た。
10.93gのAMを48.57gの純水に溶解させた。その後、59.50gのAM溶液を第2懸濁液に添加した。この混合物を200rpmで30分間さらに攪拌し、第3懸濁液を得た。
次に、68.41gのANを第3懸濁液に添加した。この混合物を200rpmで40分間攪拌して第4懸濁液を得た。
第4懸濁液を60℃まで加熱し、60rpmで45分間攪拌した。0.28gの水溶性フリーラジカル開始剤(過硫酸アンモニウム、APS; Aladdin Industries Corporation、中国から入手)を77.71gの純水に溶解し、0.05gの還元剤(重亜硫酸ナトリウム; Tianjin Damao Chemical Reagent Factory、中国から入手)を16.19gの純水に溶解させた。16.24gの重亜硫酸ナトリウム溶液を第4懸濁液に加え、10分間攪拌した。77.99gのAPS溶液を3時間かけて滴下し、第5懸濁液を形成した。第5懸濁液を200rpmで65℃で20時間さらに攪拌した。
反応完了後、第5懸濁液の温度を40℃に下げ、1.57gの水酸化リチウム(74.14gの純水に溶解された)を第5懸濁液に加え、pHを7.80に調整し、第6懸濁液を形成させた。第6懸濁液を30℃に下げ、200メッシュの濾紙を用いた濾過により、バインダー組成物を調製した。バインダー組成物の固形分は17.47wt.%であった。
実施例7:バインダー組成物は、第3懸濁液の調製において15.80gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において63.53gのANを添加し、第6懸濁液の調製において0.46gの水酸化リチウム(198gの純水中に溶解された)を添加した以外は、実施例6と同様にして調製した。
実施例8:バインダー組成物は、第3懸濁液の調製において14.21gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において65.12gのANを添加し、第6懸濁液の調製において0.91gの水酸化リチウム(197.60gの純水中に溶解された)を添加した以外は、実施例6と同様の方法で調製した。
実施例9のバインダー組成物の調製
実施例9のバインダー組成物の調製
水酸化リチウム6.37gを4.79gの純水に溶解させた。その後、蒸留水181.80gを入れた500mL丸底フラスコに、水酸化リチウム溶液11.16gを加えた。この混合物を200rpmで30分間撹拌し、第1懸濁液を得た。
さらに、20.45gのAA及び6.10gのMAAを第1懸濁液に添加した。この混合物を200rpmで30分間さらに攪拌し、第2懸濁液を得た。
12.62gのAMを48.57gの純水に溶解させた。その後、61.19gのAM溶液を第2懸濁液に添加した。この混合物を200rpmで30分間さらに攪拌し、第3懸濁液を得た。
次に、66.71gのANを第3懸濁液に添加した。この混合物を200rpmで40分間攪拌して第4懸濁液を得た。
第4懸濁液を60℃まで加熱し、60rpmで45分間攪拌した。0.11gの水溶性フリーラジカル開始剤(過硫酸アンモニウム、APS;アラジン工業公司、中国から入手)を10.00gの純水に溶解し、0.02gの還元剤(重亜硫酸ナトリウム;天津大麻化学試薬工場、中国から入手)を16.19gの純水に溶解させた。16.21gの重亜硫酸ナトリウム溶液を第4懸濁液に添加し、10分間攪拌した。10.11gのAPS溶液を3時間かけて混合物に滴下し、第5懸濁液を形成した。第5懸濁液を200rpmで65℃、20時間さらに攪拌した。
反応完了後、第5懸濁液の温度を40℃に下げ、1.66gの水酸化リチウム(314.66gの純水に溶解された)を第5懸濁液に加え、pHを7.24に調節して第6懸濁液を形成させた。第6懸濁液の温度を30℃に下げ、200メッシュの濾紙を用いた濾過によりバインダー組成物を調製した。このバインダー組成物の固形分は14.76wt.%であった。
実施例10:第2懸濁液の調製において、7.89gのAA及び5.63gのMAAを添加し、第3懸濁液の調製において、16.90gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において、82.24gのANを添加した以外は、実施例4と同じ方法でバインダー組成物を調製した。
実施例11:第2懸濁液の調製において、14.65gのAA及び6.76gのMAAを添加し、第3懸濁液の調製において、9.01gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において、82.24gのANを添加した以外は、実施例4と同じ方法でバインダー組成物を調製した。
実施例12:第2懸濁液の調製において、30.42gのAA及び3.38gのMAAを添加し、第3懸濁液の調製において、11.27gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において67.60gのANを添加し、第6懸濁液の調製において、6.12gの水酸化リチウム(116.64gの純水中に溶解された)を添加した以外は、実施例4と同じ方法でバインダー組成物を調製した。
実施例13:第2懸濁液の調製において、5.63gのAA及び5.63gのMAAを添加し、第3懸濁液の調製において、22.53gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において、78.87gのANを添加した以外は、実施例4と同じ方法でバインダー組成物を調製した。
実施例14:第2懸濁液の調製において、27.04gのAA及び5.63gのMAAを添加し、第3懸濁液の調製において、9.01gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において、70.98gのANを添加し、第6懸濁液の調製において、6.24gの水酸化リチウム(116.64gの純水中に溶解された)を添加した以外は、実施例4と同じ方法でバインダー組成物を調製した。
実施例15:第2懸濁液の調製において、4.41gのMAAを同じ重量の2-エチルアクリル酸に置き換えたことを除いて、実施例4と同じ方法でバインダー組成物を調製した。
実施例16:第2懸濁液の調製において、4.41gのMAAを同じ重量のクロトン酸に置き換えたことを除いて、実施例4と同じ方法でバインダー組成物を調製した。
実施例17:第6懸濁液の調製において、7.93gの水酸化リチウム(101.39gの純水に溶解された)を添加した以外は、実施例5と同じ方法でバインダー組成物を調製した。
実施例18:第6懸濁液の調製において、10.60gの水酸化リチウム(74.14gの純水に溶解された)を添加した以外は、実施例6と同様にしてバインダー組成物を調製した。
実施例19~21のバインダー組成物の調製
実施例19~21のバインダー組成物の調製
実施例19~21のバインダー組成物を、実施例4と同様にして調製した。
実施例22:第5懸濁液の調製において、APS溶液82.97gと重亜硫酸ナトリウム溶液17.27gを添加するように、0.29gのAPSを純水82.68gに溶解し、0.05gを純水17.22gに溶解した以外は、実施例4と同じ方法でバインダー組成物を調製した。このバインダー組成物の重量平均分子量は105,780g/mol、数平均分子量は29,845g/mol、多分散性指数は3.54であった。
実施例23第5懸濁液の調製において、APS溶液82.79g及び重亜硫酸ナトリウム溶液17.24gを添加するように、APS0.11gを純水82.68gに溶解し、重亜硫酸ナトリウム0.02gを純水17.22gに溶解した以外は、実施例4と同様にしてバインダー組成物を調製した。このバインダー組成物の重量平均分子量は193,226g/mol、数平均分子量は89,641g/mol、多分散性指数は2.16であった。
実施例24第5懸濁液の調製において、APS溶液82.97g及び重亜硫酸ナトリウム溶液17.27gを添加するように、APS0.29gを純水82.68gに溶解し、重亜硫酸ナトリウム0.05gを純水17.22gに溶解した以外は、実施例1と同様にしてバインダー組成物を調製した。バインダー組成物の重量平均分子量は118,528g/mol、数平均分子量は30,523g/mol、多分散性指数は3.88であった。
実施例25.第5懸濁液の調製において、APS溶液82.79gと重亜硫酸ナトリウム溶液17.24gを添加するように、APS0.11gを純水82.68gに溶解し、重亜硫酸ナトリウム0.02gを純水17.22gに溶解した以外は、実施例1と同様にしてバインダー組成物を調製した。バインダー組成物の重量平均分子量は186,744g/mol、数平均分子量は92,140g/mol、多分散性指数は2.03であった。
比較例1
比較例1
第1懸濁液の調製において、1.10gの水酸化リチウム(3.85gの純水に溶解された)を添加し、第2懸濁液の調製において、7.21gのAAを添加し、第3懸濁液の調製において、22.75gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において、83.83gのANを添加し、第6懸濁液の調製において、1.5gの水酸化リチウム(116.64gの純水に溶解された)を添加した以外は、第1実施例と同様の方法でバインダー組成物を調製した。
比較例2
比較例2
第2懸濁液の調製において、37.47g のAAを添加し、第3懸濁液の調製において、7.11gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において、73.22gのANを添加し、第6懸濁液の調製において、7.34gの水酸化リチウム(116.64gの純水に溶解された)を添加した以外は、実施例1と同様にバインダー組成物を調製した。
比較例3
比較例3
第2懸濁液の調製において、24.50gのAAを及び6.88g のMAAを添加し、第3懸濁液の調製において、22.75gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において、66.86gのANを添加し、第6懸濁液の調製において、4.95gの水酸化リチウム(116.64gの純水に溶解した)を添加した以外は、実施例4と同じ方法でバインダー組成物を調製した。
比較例4
比較例4
第2懸濁液の調製において、10.09gのAA及び5.16gのMAAを添加し、第3懸濁液の調製において、7.11gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において、90.20gのANを添加した以外は、実施例4と同じ方法でバインダー組成物を調製した。
比較例5
比較例5
第1懸濁液の調製において、0.8gの水酸化リチウム(3.85gの純水に溶解した)を添加し、第2懸濁液の調製において、4.32gのAA及び0.86gのMAAを添加し、第3懸濁液の調製において、12.79gのANを添加し、第4懸濁液の調製において、92.86gのANを添加し、第6懸濁液の調製において、1.40gの水酸化リチウム(116.64gの純水に溶解した)を添加した以外は、実施例4と同じ方法でバインダー組成物を調製した。
比較例6
比較例6
第2懸濁液の調製において、28.10gのAA及び10.33gのMAAを添加し、第3懸濁液の調製において、7.11gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において、73.75gのANを添加し、第6懸濁液の調製において、7.38gの水酸化リチウム(116.64gの純水に溶解した)を添加した以外は、例4と同じ方法でバインダー組成物を調製した。
比較例7
比較例7
第2懸濁液の調製において、21.62gのAA及び6.88gのMAAを添加し、第3懸濁液の調製において、4.26gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において、82.77gのANを添加し、第6懸濁液の調製において、6.50gの水酸化リチウム(116.64gの純水に溶解した)を添加した以外は、実施例4と同じ方法でバインダー組成物を調製した。
比較例8
比較例8
第2懸濁液の調製において、5.95gのAA及び5.96gのMAAを添加し、第3懸濁液の調製において、33.99gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において、72.69gのANを添加した以外は、実施例4と同じ方法でバインダー組成物を調製した。
比較例9
比較例9
第2懸濁液の調製において、36.03gのAA及び17.21gのMAAを添加し、第3懸濁液の調製において、17.06gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において、56.24gのANを添加し、第6懸濁液の調製において、9.69gの水酸化リチウム(116.64gの純水中に溶解した)を添加した以外は、実施例4と同じ方法でバインダー組成物を調製した。
比較例10
比較例10
第2懸濁液の調製において、17.29gのAA、5.16gのMAA及び8.51gのアクリル酸メチル(MA)を添加し、第3懸濁液の調製において、14.22gのAMを添加し、第4懸濁液の調製において、74.28gのANを添加した以外は、実施例4と同じ方法でバインダー組成物を調製した。
実施例2~18、22~25及び比較例1~10の正極の作製
実施例2~18、22~25及び比較例1~10の正極の作製
実施例2~18、22~25及び比較例1~10の正極は、実施例1と同様の方法で作製した。
実施例19の正極の作製
実施例19の正極の作製
実施例19の正極は、NMC622の28.2gを同重量のNMC532(中国、天津博茂科技有限公司より入手)に置き換えた以外は、実施例1と同様の方法で作製した。
実施例20の正極の作製
実施例20の正極の作製
実施例20の正極は、NMC622の28.2gを同重量のLiCoO2(中国、天津巴茂科技有限公司より入手)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で作製した。
実施例21の正極の作製
実施例21の正極の作製
実施例21の正極は、NMC622の28.2gを同重量のLiFePO4(中国、廈門タングステン工業株式会社より入手)に代えた以外は、実施例1と同様の方法で作製した。
実施例2~25及び比較例1~10の負極の作製
実施例2~25及び比較例1~10の負極の作製
実施例2~25及び比較例1~10の負極は、実施例1と同様の方法で作製した。
実施例2~25及び比較例1~10のコイン電池の組み立て
実施例2~25及び比較例1~10のコイン電池の組み立て
実施例2~25及び比較例1~10のコイン電池は、実施例1と同様にして組み立てた。
実施例2~25及び比較例1~10の電気化学測定
実施例2~25及び比較例1~10の電気化学測定
実施例2~25及び比較例1~10のコイン電池の電気化学的性能は、実施例1と同様にして測定し、試験結果を以下の表2に示した。また、実施例1~11、13、15~16、19~21及び比較例1~10のコイン電池の100サイクル後の容量保持率のみを測定し、その試験結果を以下の表2に示す。
本発明は、限られた数の実施形態に関して説明されてきたが、ある実施形態の特定の特徴は、本発明の他の実施形態に帰着すべきではない。いくつかの実施形態において、方法は、本明細書で言及されていない多数のステップを含むことができる。他の実施形態において、方法は、本明細書に列挙されていない任意のステップを含まないか、又は実質的に含まない。記載された実施形態からの変形及び修正が存在する。添付の特許請求の範囲は、本発明の範囲に含まれるものとして、それら全ての修正及び変形をカバーすることを意図している。
Claims (19)
- コポリマーと分散媒とを含む二次電池電極用バインダー組成物であって、前記コポリマーは、カルボン酸基含有モノマーに由来する構造単位(a)と、アミド基含有モノマーに由来する構造単位(b)と、ニトリル基含有モノマーに由来する構造単位(c)と、を含む二次電池電極用バインダー組成物。
- 前記カルボン酸基含有モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2-ブチルクロトン酸、桂皮酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、テトラコン酸、2-エチルアクリル酸、イソクロトン酸、cis-2-ペンテン酸、trans-2-ペンテン酸、エンジェル酸、チグリック酸、3,3-ジメチルアクリル酸、3-プロピルアクリル酸、trans-2-メチル-3-エチルアクリル酸、cis‐2-メチル-3-エチルアクリル酸、3-イソプロピルアクリル酸、trans-3-メチル-3-エチルアクリル酸、cis-3-メチル-3-エチルアクリル酸、2-イソプロピルアクリル酸、トリメチルアクリル酸、2-メチル-3,3-ジエチルアクリル酸、3-ブチルアクリル酸、2-ブチルアクリル酸、2-ペンチルアクリル酸、2-メチル-2-ヘキセン酸、trans-3-メチル-2-ヘキセン酸、3-メチル-3-プロピルアクリル酸、2-エチル-3-プロピルアクリル酸、2,3-ジエチルアクリル酸、3,3-ジエチルアクリル酸、3-メチル-3-ヘキシルアクリル酸、3-メチル-3-tert-ブチルアクリル酸、2-メチル-3-ペンチルアクリル酸、3-メチル-3-ペンチルアクリル酸、4-メチル-2-ヘキセン酸、4-エチル-2-ヘキセン酸、3-メチル-2-エチル‐2-ヘキセン酸、3-tert-ブチルアクリル酸、2,3-ジメチル-3-エチルアクリル酸、3,3-ジメチル-2-エチルアクリル酸、3-メチル-3-イソプロピルアクリル酸、2-メチル-3-イソプロピルアクリル酸、trans-2-オクテン酸、cis-2-オクテン酸、trans-2-デセン酸、α-アセトキシアクリル酸、β-trans-アリロキシアクリル酸、α-クロロ-β-E-メトキシアクリル酸、マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸フェニル、マレイン酸ブロモ、クロロマレイン酸、ジクロロマレイン酸、フルオロマレイン酸、マレイン酸ジフロオ、マレイン酸ノニル水素、マレイン酸デシル水素、マレイン酸ドデシル水素、マレイン酸オクタデシル水素、マレイン酸フルオロアルキル水素、無水マレイン酸、無水マレイン酸メチル、無水マレイン酸ジメチル、無水アクリル酸、無水メタクリル酸、メタクロレイン、塩化メタクリロイル、フッ化メタクリロイル、臭化メタクリロイル、又はその組合せからなる群から選択される、請求項1記載のバインダー組成物。
- 前記コポリマー中のカルボン酸基含有モノマーに由来する前記構造単位(a)の割合は、前記バインダー組成物中の前記コポリマーのモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで約7%~約25%である、請求項1記載のバインダー組成物。
- アミド基含有モノマーは、メタクリルアミド、N-メチルメタクリルアミド、N-エチルメタクリルアミド、N-n-プロピルメタクリルアミド、N-イソプロピルメタクリルアミド、N-n-ブチルメタクリルアミド、N-イソブチルメタクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド、N,N-ジエチルアクリルアミド、N,N-ジエチルメタクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、N-(メトキシメチル)メタクリルアミド、N-(エトキシメチル)メタクリルアミド、N-(プロポキシメチル)メタクリルアミド、N-(ブトキシメチル)メタクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N-ジメチロールメタクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、メタクリロイルモルホリン及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1記載のバインダー組成物。
- 前記コポリマー中のアミド基含有モノマーに由来する前記構造単位(b)の割合は、前記バインダー組成物中の前記コポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで約4%~約17%である、請求項1に記載のバインダー組成物。
- 前記ニトリル基含有モノマーは、アクリロニトリル、α-ハロゲノアクリロニトリル、α-アルキルアクリロニトリル、α-クロロアクリロニトリル、α-ブロモアクリロニトリル、α-フルオロアクリロニトリル、メタクリロニトリル、α-エチルアクリロニトリル、α-イソプロピルアクリロニトリル、α-n-ヘキシルアクリロニトリル、α-メトキシアクリロニトリル、3-メトキシアクリロニトリル、3-エトキシアクリロニトリル、α-アセトキシアクリロニトリル、α-フェニルアクリロニトリル、α-トリルアクリロニトリル、α-(メトキシフェニル)アクリロニトリル、α-(クロロフェニル)アクリロニトリル、α-(シアノフェニル)アクリロニトリル、シアン化ビニリデン及びそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載のバインダー組成物。
- 前記コポリマー中のニトリル基含有モノマーに由来する前記構造単位(c)の割合は、前記バインダー組成物中の前記コポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで約65%~約80%である、請求項1に記載のバインダー組成物。
- 前記分散媒は、水である、請求項1に記載のバインダー組成物。
- 分散媒が、エタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、tert-ブタノール、n-ブタノール、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチルピロリドン(NMP)、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチル(EA)、酢酸ブチル(BA)及びこれらの組み合わせからなる群から選択される親水性溶剤をさらに含む、請求項8に従うバインダー組成物。
- 前記コポリマー中のカルボン酸基含有モノマーに由来する前記構造単位(a)とアミド基含有モノマーに由来する構造単位(b)の合計の割合は、前記バインダー組成物の前記コポリマー中のモノマー単位の総モル数を基準にして、モルで約18%~約35%である、請求項1記載のバインダー組成物。
- 前記コポリマー中のカルボン酸基含有モノマーに由来する前記構造単位(a)とアミド基含有モノマーに由来する構造単位(b)の合計に対するニトリル基含有モノマーに由来する前記構造単位(c)のモル比は、約1.5~約4である、請求項1記載のバインダー組成物。
- 前記コポリマー中のアミド基含有モノマー由来の前記構造単位(b)に対するニトリル基含有モノマー由来の前記構造単位(c)とカルボン酸基含有モノマー由来の構造単位(a)の合計のモル比は、約5~約15である、請求項1に記載のバインダー組成物。
- 前記バインダー組成物のpHは、約7~約9である、請求項1に記載のバインダー組成物。
- 前記バインダー組成物の粘度は、約10,000mPa・s~約50,000mPa・sである、請求項1に記載のバインダー組成物。
- 前記バインダー組成物の電解質膨潤は、約2%~約4%である、請求項1記載のバインダー組成物。
- 前記バインダー組成物と前記集電体との接着強度は、約2N/cm~約4N/cmである、請求項1記載のバインダー組成物。
- バインダー組成物の固形分は、前記バインダー組成物の総重量を基準にして、重量で約12%~約18%である、請求項1に記載のバインダー組成物。
- 電極活物質と、導電剤と、請求項1に記載のバインダー組成物とを含む、二次電池用電極。
- 前記集電体と前記電極層との間の剥離強度が、約1.0N/cm~約8.0N/cmの範囲である、請求項18に記載の二次電池用電極。
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