JP2023529347A - 鼻茸を伴う患者における重度の喘息を処置する方法 - Google Patents

鼻茸を伴う患者における重度の喘息を処置する方法 Download PDF

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Abstract

本願で提供されるのは、鼻茸を伴う喘息患者における喘息の増悪を低減する方法であって、抗インターロイキン-5受容体(IL-5R)抗体であるベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの有効量を、この患者に投与することを含む方法である。

Description

世界中で、3億を超える人々が喘息を患っている。長時間作用性気管支拡張剤及び吸入コルチコステロイドの使用にもかかわらず、喘息憎悪に起因する予定外の通院、救急部(ED)の受診、及び入院が頻繁に起こっており、喘息に起因する医療費のかなりの部分を占めている(非特許文献1)。
急性喘息増悪後の再発は、退院時の全身性ステロイドの使用にもかかわらず、12週間で41~52%の範囲であると報告されている(非特許文献2)。この患者の管理によれば、大変な難病であることに起因して、又は医学的処置に適合しないこと及び/若しくは医学的処置に従う気がないことに起因して、問題の解決が困難であることが分かっている。入院した患者に関するある研究では、一部はほぼ致命的な喘息を患っており、50%は、退院後7日間で全身性コルチコステロイドを遵守していなかった(非特許文献3)。多くの因子が、服薬遵守違反の一因となり得、例えば、定期的な質の高い医療へのアクセス不良(特に都市部)、この疾患に対する教育又は理解の不足、この疾患の慢性的性質を受け入れる気がないこと、又は薬物治療を受けることができないことが挙げられる。
喘息性気道炎症の主な原因細胞の1つが好酸球であることを、多くの証拠が暗示している(非特許文献4)。末梢血(PB)中の好酸球増加は、急性喘息の再発のリスク因子である(非特許文献5)。末梢血中の好酸球が増加している対象では、好酸球増加が見られない対象と比べて、喘息による死亡のリスクは7.4(信頼区間、2.8~19.7)倍高かった(非特許文献6)。剖検の結果、致命的な喘息の2つの明確に区別できる病原性炎症メカニズムが特定されている(非特許文献7)。突然(症状が発現してから約2時間以内)死亡した対象では好中球浸潤がより顕著であり、一方、好酸球浸潤は、より長い喘息の危機を経過して死亡した対象でよく見られる。急な喘息症状の発現のためにEDを受診する患者では、痰及び血系中の好酸球もまた、増加する可能性がある(非特許文献8)。好酸球を標的とする治療は、臨床ガイドラインの使用と比較して、喘息増悪の回数及び重症度の軽減につながる(非特許文献9、非特許文献10)。
鼻茸(NP)を伴う慢性鼻副鼻腔炎の患者の約60%は、喘息を患っており、NPの頻度は、年齢が上がるつれて増加している。NPと、重度でステロイド抵抗性の喘息とを伴う慢性鼻副鼻腔炎の患者は、喘息コントロールが低下しており、且つ疾病負荷が高レベルであり、そのため、健康に関連した生活の質(HRQOL)に悪影響が及ぶ。NPは、重度でステロイド抵抗性の喘息と関連していることが多く、血中好酸球数(BEC)が増加しており、気道が閉塞しており、細胞が炎症しており、且つNPを伴わない喘息の患者と比較して、NPを伴う喘息の患者では喘息コントロールが低下している。従って、喘息及びNPの組合わせにより、重大な処置上の課題と、実質的な疾病負荷とがもたらされ、さらには、年間の喘息増悪回数が大幅に増加して、健康に関連した生活の質(HRQOL)に悪影響が及んでおり、そのため、患者のより良好な転帰のための新規の治療が必要とされている。
ベンラリズマブ(MEDI-563)は、好酸球及び好塩基球上で発現されるインターロイキン5受容体アルファ(IL-5Rα)のアルファ鎖に結合するヒト化モノクローナル抗体(mAb)である。ベンラリズマブは、抗体依存性細胞性細胞毒性を介して、これらの細胞のアポトーシスを誘発する。軽度の喘息の成人に投与されたベンラリズマブの単回静脈内(IV)用量により、この標的を発現する好酸球/好塩基球骨髄前駆細胞に対する影響に起因すると思われるが、PB中好酸球が長期間減少した(非特許文献11)。加えて、ベンラリズマブの単回用量により、重度の喘息増悪のために救急部を受診した対象の血中好酸球数が顕著に減少した(特許文献1)。ベンラリズマブは、骨髄又は末梢中の他の細胞系統には影響を及ぼさない (非特許文献12)。
これまでの研究から、痰中の好酸球の減少に焦点を合わせた外来患者戦略は、その後の喘息増悪の回数を減少させることが実証されている(非特許文献9、非特許文献10)。しかしながら、研究では、NPを伴う患者の場合の喘息のコントロールへの効果は示されていない。
そのため、喘息をコントロールするという満たされてない高い必要性、及び喘息の一部の患者は鼻茸を伴うということを考慮して、喘息及び鼻茸の成人患者におけるベンラリズマブの効果を調べた。
国際公開第201/066780号パンフレット
Masoli M, et al.Allergy 59:469-78(2004) Lederle F, et al.Arch Int Med 147:2201-03(1987) Krishnan J, et al.AJRCCM 170:1281-85(2004) James A.Curr Opin Pulm Med 11(1):1-6(2005) Janson C and Herala M.Resp Med 86(2):101-104(1992) Ulrik C and Fredericksen J.Chest 108:10-15(1995) Restrepo R and Peters J.Curr Opin Pulm Med 14:13-23(2008) Bellido-Casado J, et al.Arch Bronconeumol 46(11):587-93(2010) Green R,et al.Lancet 360:1715-21(2002) Haldar P,et al.NEJM 360:973-84(2009) Busse W, et al.JACI 125: 1237-1244 e2(2010) Kolbeck R, et al.JACI 125:1344-53 (2010) Green R,et al.Lancet 360:1715-21(2002) Haldar P,et al.NEJM 360:973-84(2009)
本明細書では、鼻茸を伴う喘息患者における喘息の年間増悪率を低減する方法が提供される。ある特定の態様では、鼻茸を伴う喘息患者における喘息の年間増悪率を低減する方法は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの有効量を前記喘息患者に投与することを含む。
本明細書では、喘息を処置する方法も提供される。ある特定の態様では、喘息を処置する方法は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの有効量を、鼻茸を伴う喘息患者に投与することを含み、この患者は、この投与前に、血中好酸球数が少なくとも300個の細胞/μlである。
ある特定の態様では、喘息を処置する方法は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの有効量を、鼻茸を伴う喘息患者に投与することを含み、この患者は、この投与前に、努力肺活量(FEV)が予測値の80%未満である。
ある特定の態様では、喘息を処置する方法は、鼻茸を伴う喘息患者に、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの少なくとも2回の用量を投与することを含む。
本明細書で提供される方法のある特定の態様では、投与により、患者の増悪率が低減される。ある特定の態様では、投与により、患者の年間増悪率が低減される。ある特定の態様では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与後の年間増悪率は、少なくとも40%低減される。ある特定の態様では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与後の年間増悪率は、少なくとも50%低減される。ある特定の態様では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与後の年間増悪率は、少なくとも60%低減される。ある特定の態様では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与後のSNOT-22スコアは、少なくとも7ポイント低下する。ある特定の態様では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与後のSNOT-22スコアは、少なくとも8ポイント低下する。
本明細書で提供される方法のある特定の態様では、喘息は、好酸球性喘息である。ある特定の態様では、患者は、血中好酸球数が少なくとも300個の細胞/μlである。
本明細書で提供されるある特定の態様では、患者は、投与前に、努力肺活量(FEV)が予測値の80%未満である。ある特定の態様では、患者は、投与前に、喘息コントロール質問票スコアが少なくとも1.5である。ある特定の態様では、患者は、高用量の吸入コルチコステロイド(ICS)を使用する。ある特定の態様では、患者は、長時間作用性β2刺激薬(LABA)を使用する。ある特定の態様では、患者には、増悪の病歴がある。ある特定の態様では、増悪の病歴は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与の前年に、少なくとも2回の増悪を含む。ある特定の態様では、増悪の病歴は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与の前年に、6回以下の増悪を含む。
本明細書で提供される方法のある特定の態様では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの少なくとも2回の用量を、患者に投与する。
ある特定の態様では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、1回の用量当たり約30mgで投与する。
本明細書で提供される方法のある特定の態様では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、4週間毎に1回~12週間毎に1回投与する。ある特定の態様では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、4週間毎に1回投与する。ある特定の態様では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、8週間毎に1回投与する。ある特定の態様では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、12週間にわたり4週間毎に1回投与し、次いで8週間毎に1回投与する。
本明細書で提供される方法のある特定の態様では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、非経口投与する。ある特定の態様では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、皮下投与する。
本明細書で提供される方法のある特定の実施形態では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、コルチコステロイド療法に加えて投与する。
ある特定の態様では、鼻茸を伴う喘息患者のSNOT-22スコアを低下させる方法は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメント 30mgを前記喘息患者に投与することを含み、この患者は、投与前に、血中好酸球数が少なくとも300個の細胞/μlである。ある特定の態様では、ベンラリズマブ 30mgを、4週間毎に1回投与する。ある特定の態様では、ベンラリズマブ 30mgを、8週間毎に1回投与する。ある特定の態様では、ベンラリズマブ 30mgを、12週間にわたり4週間毎に1回投与し、次いで8週間毎に1回投与する。ある特定の態様では、投与は、皮下である。
ある特定の態様では、鼻茸を伴う患者の喘息を処置する方法は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメント 30mgをこの患者に投与することを含み、この患者は、投与前に、血中好酸球数が少なくとも150個の細胞/μlである。ある特定の態様では、ベンラリズマブ 30mgを、4週間毎に1回投与する。ある特定の態様では、ベンラリズマブ 30mgを、8週間毎に1回投与する。ある特定の態様では、ベンラリズマブ 30mgを、12週間にわたり4週間毎に1回投与し、次いで8週間毎に1回投与する。ある特定の態様では、投与は、皮下である。
本明細書で提供される方法のある特定の態様では、患者のSt.George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)スコアは低下する。本明細書で提供される方法のある特定の実施形態では、患者のSNOT-22スコア、SGRQスコア、及びACQ-6スコアは低下し、且つ患者のFEVは増加する。本明細書で提供される方法のある特定の態様では、患者のSNOT-22スコアは、少なくとも8.9低下する。本明細書で提供される方法のある特定の実施形態では、患者のSGRQスコアは、少なくとも4単位低下し、患者のACQスコアは、少なくとも0.5低下し、患者のFEVは、少なくとも200mL増加し、及び/又は投与により、最初の投与から少なくとも24週間にわたり喘息増悪が予防される。本明細書で提供される方法のある特定の態様では、患者のSGRQスコアは、少なくとも4単位低下し、患者のACQスコアは、少なくとも0.5低下し、患者のFEVは、少なくとも200mL増加し、及び投与により、最初の投与から少なくとも24週間にわたり喘息増悪が予防される。
提供される本方法のある特定の態様では、図2~7に示すように、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与により、漸増増悪率、St.George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)総スコア、FEV、喘息コントロール質問票(ACQ-6)スコア、及びSino-Nasal Outcome Test-22(SNOT-22)スコアが低減される。
提供される本方法のある特定の態様では、実施例1~2に示すように、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与により、漸増増悪率、St.George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)総スコア、FEV、喘息コントロール質問票(ACQ-6)スコア、及びSino-Nasal Outcome Test-22(SNOT-22)スコアが低減される。
試験のフローダイアグラムを示す。 プラセボ群の患者に対するベンラリズマブ群の患者に関する年換算AERの減少を示す。 プラセボに対する、ベンラリズマブにより処置された患者に関するSt.George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)総スコア、FEV、及び喘息コントロール質問票6(ACQ-6)におけるベースラインからの改善を示す。 改善タイプにより、処置終了時での変化に関する臨床医の全般的印象(CGI-C)奏効者及び変化に関する患者の全体的印象(PGI-C)奏効者を示す。奏効者は、CGI-C又はPGI-Cで「非常改善された」又は「かなり改善された」と定義される。 上位ランクの症状/機能障害、及び上位3ランクの症状/機能障害の平均に基づく、ベースラインからの主な症状及び機能障害の評価(PSIA)変化の改善を示す。反復測定分析を使用する、プラセボ群と比較したベンラリズマブ群における(A)上位ランクの症状/機能障害、及び(B)上位3ランクの症状/機能障害の平均に関するPSIAの各時点でのベースラインからの平均変化の推定。(A)上位ランクの症状/機能障害、及び(B)上位3ランクの症状/機能障害の平均PSIAスコアにおけるベースラインからの変化。 処置個体群全体に関する、ベンラリズマブによる喘息増悪率(AER)、St.George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)総スコア、喘息コントロール質問票6(ACQ-6)、及びFEV1に対するベースライン因子の効果のフォレストプロットを示す。 プラセボに対する、ベンラリズマブで処置された患者に関するSino-Nasal Outcome Test-22(SNOT-22)におけるベースラインからの改善を示す(NP付随試験)。ベースラインでの平均SNOT-22総スコアは、両方の処置群で類似していた。 SNOT-22、喘息増悪率(AER)、St.George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)、1秒間での努力肺活量(FEV)、及び喘息コントロール質問票6(ACQ-6)の増加に基づく奏効者である患者の割合を示す。 包括的奏効を示す患者の割合を示す。
用語「1つの(a)」又は「1つの(an)」の実体は、この実体の1つ又は複数を指すことに留意しなければならず;例えば、「抗IL-5α抗体」は、1つ又は複数の抗IL-5α抗体を表すと理解される。従って、用語「1つの(a)」(又は「1つの(an)」)、「1つ又は複数」、及び「少なくとも1つ」は、本明細書では互換的に使用され得る。
本明細書で提供されるのは、喘息の増悪を低減する方法である。提供される本方法は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの有効量を投与することを含む。
本明細書で提供される方法で使用されるベンラリズマブ(又はそのフラグメント)に関する情報は、開示全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2010/0291073A1号明細書で見出され得る。本明細書で提供される方法で使用されるベンラリズマブ及びその抗原結合フラグメントは、重鎖及び軽鎖を含むか、又は重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含む。更なる態様では、本明細書で提供される方法で使用されるベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントは、配列番号1~4のアミノ酸配列のいずれか1つを含む。具体的な態様では、本明細書で提供される方法で使用されるベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントは、配列番号1のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域と、配列番号3のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域とを含む。具体的な態様では、本明細書で提供される方法で使用されるベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントは、配列番号2のアミノ酸配列を含む軽鎖と、配列番号4のアミノ酸配列を含む重鎖とを含む。具体的な態様では、本明細書で提供される方法で使用されるベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントは、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含み、この重鎖可変領域は、配列番号7~9のKabatにより定義されるCDR1配列、CDR2配列、及びCDR3配列を含み、この軽鎖可変領域は、配列番号10~12のKabatにより定義されるCDR1配列、CDR2配列、及びCDR3配列を含む。当業者は、Chothiaにより定義されているCDR、Abmにより定義されているCDR、又は他のCDRを容易に同定し得るであろう。具体的な態様では、本明細書で提供される方法で使用されるベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントは、全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,018,032号明細書で開示されているKM1259抗体の可変重鎖及び可変軽鎖のCDR配列を含む。
ある特定の態様では、喘息で診療所又はEDを受診する患者に、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを投与する。最大12週間以上にわたり好酸球数を減少させないか又は枯渇させないベンラリズマブの能力(米国特許出願公開第2010/0291073号明細書を参照されたい)を考慮して、増悪を低減させる恩恵がなおも患者にもたらされている間は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、1回のみ投与し得るか、又は稀に投与し得る。更なる態様では、患者に、追加の後続用量を投与する。後続用量を、患者の年齢、体重、医師の指示に従う能力、臨床評価、好酸球数(血中又は痰中好酸球)、好酸球カチオン性タンパク質(ECP)測定値、好酸球由来神経毒測定値(EDN)、主要塩基性タンパク質(MBP)測定値、及び主治医の判断等の他の因子に応じて、様々な時間間隔で投与し得る。用量間の間隔は、4週間毎、5週間毎、6週間毎、8週間毎、10週間毎、12週間毎、又はより長い間隔であり得る。ある特定の態様では、用量間の間隔は、4週間毎、8週間毎、又は12週毎であり得る。ある特定の態様では、喘息患者が増悪(例えば、軽度、中度、又は重度の増悪)を発症した直後に、この患者に、単回用量又は最初の用量を投与する。例えば、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、診療所若しくは病院の受診中に投与し得るか、又は急性増悪後1、2、3、4、5、6、7日、若しくはより多い日数(例えば7日)以内の非常に重度の増悪の場合には、ベンラリズマブの投与前に、患者の症状を安定化させ得る。
一部の実施形態では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの少なくとも2回の用量を、患者に投与する。一部の実施形態では、少なくとも3回の用量、少なくとも4回の用量、少なくとも5回の用量、少なくとも6回の用量、又は少なくとも7回の用量を、患者に投与する。一部の実施形態では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、4週間、8週間、12週間、24週間、又は1年間にわたり投与する。
患者に投与されるベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの量は、様々なパラメータに依存しており、例えば、患者の年齢、体重、臨床評価、好酸球数(血中又は痰中好酸球)、好酸球カチオン性タンパク質(ECP)測定値、好酸球由来神経毒測定値(EDN)、主要塩基性タンパク質(MBP)測定値、及び主治医の判断等の他の因子に依存している。ある特定の態様では、投薬量又は投薬間隔は、好酸球レベルに依存していない。
ある特定の態様では、患者に、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの1回又は複数回の用量を投与し、この用量は、約2mg~約100mgであり、例えば、約20mg~約100mg、又は約30mg~約100mgである。ある特定の具体的な態様では、患者に、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの1回又は複数回の用量を投与し、この用量は、約20mg、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、又は約100mgである。一部の実施形態では、この用量は、約20mgである。一部の実施形態では、この用量は、約30mgである。一部の実施形態では、この用量は、約100mgである。
ある特定の態様では、本明細書で提供される方法に従うベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与は、非経口投与を介したものである。例えば、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、静脈内注入により投与し得るか、又は皮下注射により投与し得る。
ある特定の態様では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、追加の喘息療法と組み合わせるか又は併用して、本明細書で提供される方法に従って投与する。そのような療法として下記が挙げられるが、これらに限定されない:吸入コルチコステロイド療法、長期作用型又は短期作用型の気管支拡張剤処置、酸素補充、又は、例えばNational Asthma Education and Prevention Program(NAEPP)Guidelinesで説明されているような他の標準療法。ある特定の態様では、喘息管理の標準的形態に従うことが困難な状況において、増悪の病歴を有する喘息患者に対する、本明細書で提供される方法の使用(即ち、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)は、補助的療法としての役割を果たす。
本明細書で提供される方法は、喘息の増悪を顕著に低減させ得る。低減を、大きい患者個体群に基づいて推測される予測増悪に基づいて測定し得るか、又は個々の患者の増悪の病歴に基づいて測定し得る。ある特定の態様では、患者個体群は、過去1年に全身性コルチコステロイドバーストを必要とする増悪を2回以上経験した患者である。ある特定の態様では、患者個体群は、過去1年に全身性コルチコステロイドバーストを必要とする増悪を2回以上経験し、且つ過去1年に全身性コルチコステロイドバーストを必要とする増悪を6回以下経験した患者である。ある特定の態様では、患者個体群は、好酸球数が少なくとも300細胞/μlの患者である。
ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者が経験する増悪の回数は、患者の病歴に従って予測される増悪回数と比較して、同等の患者個体群で予測される平均増悪回数と比較して、又は同一期間をかけてプラセボで処置された同等の個体群と比較して、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与後24週にわたり減少する。ある特定の態様では、患者に、定期的な間隔で、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの後続用量を投与し得、例えば、4週間毎、5週間毎、6週間毎、8週間毎、12週間毎、又は患者の年齢、体重、医師の指示に従う能力、臨床評価、好酸球数(血中若しくは痰中好酸球)、好酸球カチオン性タンパク質(ECP)測定値、好酸球由来神経毒測定値(EDN)、主要塩基性タンパク質(MBP)測定値、及び主治医の判断等の他の因子に基づいて計画される通りに投与し得る。本明細書で提供される方法の使用により、24週間にわたり、増悪の頻度を10%、20%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100%低減させ得る。
他の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与後52週間にわたり患者が経験する増悪の回数(即ち、年間増悪率)は、患者の病歴に従って予測される増悪回数と比較して、同等の患者個体群で予測される平均増悪回数と比較して、又は同一期間をかけてプラセボで処置された同等の個体群と比較して減少する。ある特定の態様では、患者に、定期的な間隔で、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの後続用量を投与し得、例えば、4週間毎、5週間毎、6週間毎、8週間毎、12週間毎、又は患者の年齢、体重、医師の指示に従う能力、臨床評価、好酸球数(血中若しくは痰中好酸球)、好酸球カチオン性タンパク質(ECP)測定値、好酸球由来神経毒測定値(EDN)、主要塩基性タンパク質(MBP)測定値、及び主治医の判断等の他の因子に基づいて計画される通りに投与し得る。ある特定の態様では、この間隔は、4週間毎、8週間毎、又は12週間毎である。本明細書で提供される方法の使用により、年間増悪を10%、20%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100%減少させ得る。
ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、年間増悪率が低減され、努力肺活量(FEV)が増加し、喘息質問票スコア(例えば喘息コントロール質問票(ACQ))が改善され、St.George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)総スコアが改善され、及び/又はSino-Nasal Outcome Test-22(SNOT-22)スコアが改善される。
ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者のSNOT-22スコアが、例えば少なくとも8.9ポイント低下する。ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者のSNOT-22スコアが、例えば少なくとも8.9ポイント低下し、且つ患者の喘息増悪率が低減される(例えば、最初の投与から少なくとも24週間にわたり、患者の喘息増悪が予防される)。ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者のSNOT-22スコアが、例えば少なくとも8.9ポイント低下し、且つ患者のSGRQスコアが、例えば少なくとも4ポイント低下する。ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者のSNOT-22スコアが、例えば少なくとも8.9ポイント低下し、且つ患者のFEVが、例えば、少なくとも200mL増加する。ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者のSNOT-22スコアが、例えば少なくとも8.9ポイント低下し、且つ患者のACQスコアが、例えば少なくとも0.5ポイント低下する。
ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者のSNOT-22スコアが、例えば少なくとも8.9ポイント低下し;患者のACQスコアが、例えば少なくとも0.5ポイント低下し;且つ患者のSGRQスコアが、例えば少なくとも4ポイント低下する。ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者のSNOT-22スコアが、例えば少なくとも8.9ポイント低下し;患者のACQスコアが、例えば少なくとも0.5ポイント低下し;且つ患者の喘息悪化率が低減される(例えば、最初の投与から少なくとも24週間にわたり、患者の喘息増悪が予防される)。ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者のSNOT-22スコアが、例えば少なくとも8.9ポイント低下し;患者のSGRQスコアが、例えば少なくとも4ポイント低下し;且つ患者の喘息悪化率が低減される(例えば、最初の投与から少なくとも24週間にわたり、患者の喘息増悪が予防される)。ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者のSNOT-22スコアが、例えば少なくとも8.9ポイント低下し;患者のFEVが、例えば少なくとも200mL増加し;且つ患者のACQスコアが、例えば少なくとも0.5ポイント低下する。ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者のSNOT-22スコアが、例えば少なくとも8.9ポイント低下し;患者のFEVが、例えば少なくとも200mL増加し;且つ患者のSGRQスコアが、例えば少なくとも4ポイント低下する。ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者のSNOT-22スコアが、例えば少なくとも8.9ポイント低下し;患者のFEVが、例えば少なくとも200mL増加し;且つ患者の喘息悪化率が低減される(例えば、最初の投与から少なくとも24週間にわたり、患者の喘息増悪が予防される)。
ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者のSNOT-22スコアが、例えば少なくとも8.9ポイント低下し;患者のACQスコアが、例えば少なくとも0.5ポイント低下し;患者のSGRQスコアが、例えば少なくとも4ポイント低下し;且つ患者の喘息悪化率が低減される(例えば、最初の投与から少なくとも24週間にわたり、患者の喘息増悪が予防される)。ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者のSNOT-22スコアが、例えば少なくとも8.9ポイント低下し;患者のFEVが、例えば少なくとも200mL増加し;患者のACQスコアが、例えば少なくとも0.5ポイント低下し;且つ患者のSGRQスコアが、少なくとも4ポイント低下する。ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者のSNOT-22スコアが、例えば少なくとも8.9ポイント低下し;患者のFEVが、例えば少なくとも200mL増加し;患者のACQスコアが、例えば少なくとも0.5ポイント低下し;且つ患者の喘息悪化率が低減される(例えば、最初の投与から少なくとも24週間にわたり、患者の喘息増悪が予防される)。ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者のSNOT-22スコアが、例えば少なくとも8.9ポイント低下し;患者のFEVが、例えば少なくとも200mL増加し;患者のSGRQスコアが、例えば少なくとも4ポイント低下し;且つ患者の喘息悪化率が低減される(例えば、最初の投与から少なくとも24週間にわたり、患者の喘息増悪が予防される)。
ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、包括的奏効が達成される。ある特定の態様では、本明細書で提供される方法の使用(即ち、喘息患者(例えば、重度の好酸球性喘息であり且つ鼻茸の病歴がある患者)へのベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与)により、患者のSNOT-22スコアが、例えば少なくとも8.9ポイント低下し;患者のACQスコアが、例えば少なくとも0.5ポイント低下し;患者のSGRQスコアが、例えば少なくとも4ポイント低下し;患者の喘息悪化率が低減され(例えば、最初の投与から少なくとも24週間にわたり、患者の喘息増悪が予防され);且つ患者のFEVが、例えば少なくとも200mL増加する。
ある特定の態様では、患者は、「好酸球陽性」であり、このことは、この患者の喘息が好酸球性である可能性が高いことを意味する。
ある特定の態様では、喘息患者は、例えば、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、特定の血中好酸球数を有している。血中好酸球数を、例えば、細胞鑑別と共に全血球算定(CBC)を使用して測定し得る。
ある特定の態様では、喘息患者は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、血中好酸球数が少なくとも300個の細胞/μlである。ある特定の態様では、喘息患者は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、血中好酸球数が少なくとも350個の細胞/μl、少なくとも400個の細胞/μl、少なくとも450個の細胞/μl、又は少なくとも500個の細胞/μlである。
ある特定の態様では、喘息患者は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、血中好酸球数が300個の細胞/μl未満である。ある特定の態様では、喘息患者は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、血中好酸球数が少なくとも100個の細胞/μl、少なくとも150個の細胞/μl、少なくとも180個の細胞/μl、少なくとも200個の細胞/μl、又は少なくとも250個の細胞/μlである。
ある特定の態様では、喘息患者は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、中用量の吸入コルチコステロイド(ICS)を処方されたか、又は使用してる。中用量のICSは、1日当たり少なくとも600μg~1,200μgのブデソニドの用量であり得るか、又は同等の用量の別のICSであり得る。
ある特定の態様では、喘息患者は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、高用量のICSを処方されたか、又は使用していた。高用量のICSは、1日当たり少なくとも1,200μgのブデソニドの用量であり得るか、又は同等の用量の別のICSであり得る。高用量のICSはまた、1日当たり1,200μg超から2000μgのブデソニドの用量でもあり得るか、又は同等の用量の別のICSでもあり得る。
ある特定の態様では、喘息患者は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、経口コルチコステロイドを処方されたか、又は使用してる。ある特定の態様では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与により、喘息患者の経口コルチコステロイドの使用が減少する。ある特定の態様では、この投与により、喘息患者の経口コルチコステロイドの使用が少なくとも50%減少する。
ある特定の態様では、喘息患者は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、長時間作用性ベータ刺激剤(LABA)を処方されたか、又は使用していた。
ある特定の態様では、喘息患者は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、ICS及びLABAの両者を処方されたか、又は使用していた。
ある特定の態様では、喘息患者は、血中好酸球数が少なくとも150個の細胞/μlである。
ある特定の態様では、喘息患者は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、血中好酸球数が少なくとも300個の細胞/μlであり、且つ高ICSを使用している。
ある特定の態様では、喘息患者は、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、1秒間での努力肺活量(FEV)が予測値の少なくとも40%且つ90%未満であった。一部の実施形態では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、FEVは、予測値の70%超であった。一部の実施形態では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、FEVは、予測値の70%超且つ90%未満であった。一部の実施形態では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、FEVは、予測値の少なくとも75%であった。一部の実施形態では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、FEVは、予測値の少なくとも75%且つ90%未満であった。一部の実施形態では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、FEVは、予測値の少なくとも80%であった。一部の実施形態では、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与前に、FEVは、予測値の少なくとも80%且つ90%未満であった。
ある特定の態様では、喘息患者はまた、医師により、鼻茸(NP)を伴う慢性副鼻腔炎とも診断されている。SNOT-22は、0(問題なし)~5(可能な限り悪い問題)の6カテゴリスケールを使用することにより、22項目に対する応答を通じて、NPを伴う慢性副鼻腔炎の症状、睡眠、並びに機能的帰結及び感情的帰結を評価する。
実施例1:患者及び方法
対象
この試験の対象は、年齢が18~75歳であり、体重が少なくとも40kgであることが要件であった。この対象はまた、スクリーニング前の少なくとも12ヶ月にわたり喘息を患っていたという医師の診断がなければならず、且つスクリーニング前の少なくとも12ヶ月にわたり、医師により、中用量又は高用量の吸入コルチコステロイド(ICS)と、別の喘息コントロール剤(例えば、長時間作用性β刺激剤(LABA)、長時間作用性ムスカリン受容体遮断薬(LAMA)ロイコトリエン受容体遮断薬、メチルキサンチン、又はOCS)との毎日の使用が処方されていなければならなかった。この試験で定義されるICSの中用量及び高用量を、下記表1に示す。
Figure 2023529347000002
ICS及び他の喘息コントロール剤治療の用量は、スクリーニング前の少なくとも3ヶ月にわたり、対象中で安定していなければならない。対象はまた、スクリーニング前の12ヶ月において、ICS及び別の喘息コントロール剤中に、全身性コルチコステロイド(IM、IV、又は経口)による処置が必要な少なくとも2回の喘息増悪も記録されていなければならない。対象はまた、受診2での気管支拡張剤前の1秒間での努力肺活量(FEV)が予測の80%未満でなければならない。患者はまた、下記の基準の1つ又は複数を満たさなければならない。
a.受診2又は受診3で示された短時間作用性気管支拡張剤を使用する気道可逆性(FEV≧12%)
b.受診1登録前の12ヶ月中に記録された短時間作用性気管支拡張剤に対する気道可逆性(FEV≧12%)
c.試験導入期間中の連続7日間を平均化した場合の10%超の毎日の日中ピークフロー変動
d.受診1登録前の12ヶ月中に記録された、喘息増悪以外で投与された全身性コルチコステロイド(例えばOCS)の治療試験後の≧12%及び200mLのFEVの増加
e.無作為化受診4/0週目前の24ヶ月中に記録された気道過敏性(メタコリン:8mg/mL未満のPC20、ヒスタミン:7.8μmol未満のPD20、マンニトール:標識された製品の指示通りのFEVの減少)
対象はまた、下記の5つの臨床基準の1つ以上が満たされた場合には、末梢血中好酸球数が、受診1若しくは受診2のいずれかにて中央検査室で評価された300個の細胞/μL以上、又は受診1若しくは受診2のいずれかにて中央検査室で評価された150個以上から300個未満の細胞/μLのいずれかでなければならない:
a)スクリーニング時の維持用OCS(喘息コントロールを維持するための毎日の又は1日置きのOCSの要求;1日当たりの最大総投薬量20mgのプレドニゾン又は等価物)の使用
b)鼻茸の病歴
c)喘息発症の年齢
d)スクリーニング前の12ヶ月中に、全身性コルチコステロイド処置を必要とする3回以上記録された増悪
e)受診2で評価した場合に、予測の65%未満のBD前努力肺活量(上記のスクリーニングBD前にFEV包括基準が依然として満たされていなければならないことに留意されたい)。
対象はまた、スクリーニング時に、又はスクリーニング/導入期間中に、喘息コントロール質問票(ACQ)スコアが少なくとも1.5でなければならない。
対象は、10パック/年以上のタバコ曝露があった場合には、又はスクリーニング前の12ヶ月以内に喫煙していた場合には、又は喘息以外の何らかの臨床的に重要な肺病態(例えば、活動性肺感染症、慢性閉塞性肺疾患[COPD]、気管支拡張症、肺線維症、嚢胞性線維症)があった場合には、又は末梢中好酸球数の増加と関連する、喘息以外の肺疾患若しくは全身疾患(例えば、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症/真菌症、チャーグ・ストラウス症候群、好酸球増加症候群)と過去に診断されたことがあった場合には、参加し得なかった。対象はまた、スクリーニング前の3ヶ月以内に、又はスクリーニング/導入期間中に、安定したアレルゲン免疫療法又は全身免疫抑制剤治療を除いて、ベンラリズマブ又は喘息用の他の併用生物製剤を既に投与されている場合にも、参加し得なかった。
試験の設計
ANDHI試験は、第3b相の、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、用量決定、多施設試験であり(ClinicalTrials.gov番号:NCT03170271)、そこでは、喘息患者にベンラリズマブ 30mgを皮下投与した。試験フローチャートを、図1に示す。
受診1での登録後、適格患者は、最大42日間のスクリーニング/導入期間に参加した。適格基準を満たす患者を、2:1の比で訪問4に無作為に割り当て、統合音声認識システム/統合ウェブ認識システムを使用して、過去の増悪回数(2/≧3)、受診1での維持用OCSの使用、及び地域により階層化して、8週間毎にベンラリズマブ 30mgを投与するか(最初の3回の用量を、4週間間隔で投与する)、又は24週間にわたり、対応するプラセボを投与した。この試験の24週間の二重盲検期間の完了時に、適格患者は、56週間の非盲検ANDHI IP付随試験に参加し得、この試験では、付随する喘息療法を、プロトコルの指示に従って漸減させる。
・ 非盲検のANDHI IP付随試験に直接移行する者に関しては、受診13は、ANDHI EOT受診11と同日である。
・ FU受診12の前に非盲検ANDHI IP付随試験に移行する患者は、受診13でベンラリズマブの最初の非盲検用量を投与され、80週目にEOS受診を完了する。
・ 非盲検ANDHI IP付随試験に参加しない者は、FU受診12を有しており、次いでこの試験を終了する。
ANDHI FU受診12を完了した患者は、ANDHI IP付随試験の参加から除外されない。
対象に、下記の4回の用量にわたり、ベンラリズマブ 1ml(30mg/mL)又はプラセボを皮下(SC)注射した:0日目(0週目)、28日目(4週目)、56日目(8週目)、及び112日目(16週目)。非盲検ANDHI IP付随試験では、全ての適格患者に、168日目(24週目)、196日目(28週目)、224日目(32週目)、280日目(40週目)、336日目(48週目)、392日目(56週目)、448日目(64週目)、及び504日目(72週目)に、ベンラリズマブをSC投与した。
データを、24週間の処置期間全体を通して全ての患者から収集し、この処置期間は、8回の試験受診(0週目/受診4、2週目/受診5、4週目/受診6、8週目/受診7、12週目/受診8、16週目/受診9、20週目/受診10、及び24週目/受診11)で構成されていた。計画されたベースライン受診は、SGRQ、喘息症状スコア(ACQ-6)、気管支拡張剤前(BD前)FEV、CGI-C、PGI-C、及びPSIAの場合には受診4であり;受診3は、SNOT-22に関する計画されたベースラインであった。毎日の日誌測定のベースラインは、受診4前の7日間の平均値であった。
年換算AERを、増悪の総数×365・25/処置群内での追跡の総継続期間(日)と定義し、24週間の処置期間にわたり、処置群間で比較した。最初の喘息増悪までの時間を、副次的有効変数として分析した。この試験の目的のために、喘息増悪を、下記のいずれか1つを引き起こす喘息の悪化と定義した:少なくとも3日にわたる全身性コルチコステロイドの使用(又は安定したOCSバックグラウンド投薬量の一時的な増加);コルチコステロイドの単回注射用量;全身性コルチコステロイドを必要とする喘息に起因する救急処置室/緊急治療の受診(24時間未満);及び喘息を原因とする入院(24時間以上)。
患者が報告した疾患特異的なHRQOLに対するベンラリズマブの効果を決定するために、SGRQ総スコアにおけるベースライン(受診4)から処置終了(EOT)(24週目/受診11)までの変化も調べた。SGRQは、気道閉塞疾患の患者の健康状態を測定するために開発された、50項目の患者報告転帰(PRO)手段である。SGRQ総スコアは、全体的な健康状態に対する疾患の影響を示しており、全体的な障害の割合として表される(100は、起こり得る最悪の健康状態を示しており、0は、起こり得る最良の健康状態を示す)。SGRQの4単位の平均変化スコアは、最小の臨床的に重要な差違(MCID)と関連しており、この平均変化スコアを使用して、4週目、12週目、及び24週目でSGRQ総スコア奏効者分析を評価した。
FEVを、試験センターで肺活量測定により測定した。喘息薬制限に従った後に、肺活量測定評価を実施した。全ての無作為化後肺活量測定評価を、ベースラインBD前FEV肺活量測定を実施した時点から±2時間以内に実施した。患者は、起床後且つ朝の喘息薬の服用前の毎朝に、及び毎晩に、ピークフローメーターを使用してピーク呼気流量(REF)を測定した。週毎の平均朝REF及び平均夜REFのベースラインからの変化を、それぞれまとめ、混合効果モデル反復測定(MMRM)を使用して分析した。
患者が報告する喘息コントロールを決定するために、ACQ-648を実行して、喘息症状を評価した。質問(1つの気管支拡張剤使用に関する質問、及び5つの症状に関する質問)を、均等に重み付けし、0(完全に制御されている)~6(深刻なコントロール不足である)で採点し、少なくとも0・5の個々の変化スコアは、臨床的に有意義であるとみなされ、24週目での奏効者分析に使用され;0・75以下のACQ-6スコアは、十分にコントロールされた喘息を示しており、0・75から1・5未満のスコアは、部分的にコントロールされた喘息を示しており、1・5以上のスコアは、コントロールされていない喘息を示す。
変化に関する臨床医及び患者の全般的印象(CGI-C及びPGI-C)評価から、ベースラインからの疾患特異的健康状態の変化に関する臨床医及び患者の認識を把握した。治験責任医師(CGI-C)及び患者(PGI-C)は、無作為化(受診4)での処置開始と比較した全体的な喘息状態の変化の程度を、下記の7ポイント評価スケール(1「非常に改善された」;2「かなり改善された」;3「わずかに改善された」;4「変化なし」;5「わずかに悪化した」:6「かなり悪化した」:及び7「非常に悪化した」)を使用して評価した。
主な症状及び機能障害の評価(PSIA)は、影響力のある症状及び機能障害の患者主導の評価として、この試験で使用するために開発されており、これがこの評価の最初の使用であることを考慮すると、測定特性は確立されていない。PROとして、PSIAは、患者により述べられた厄介な症状及び機能障害が、この試験全体を通してどの程度改善されたかを評価した。重要度の順に患者によりランク付けされた症状及び機能障害の個々のプロファイルを、受診3で実施した。患者に、喘息の8つの主要な症状及び機能障害の予め指定されたリスト(息切れ、喘鳴、咳、胸部絞扼感、喘息に起因する睡眠困難、典型的な日常活動の制限、激しい身体活動の制限、及び環境条件に対する感受性)を提示し、過去1年間に影響を及ぼしたものを選択するように求めた。次いで、患者は、最も影響力があるか又は上位のランク(1)から最も影響力が小さい(8)の順に、選択された症状/機能障害をランク付けした。次いで、上位ランクの症状/機能障害に基づいてPSIAを患者毎に適用し、試験期間全体を通して実施した。患者に、0(経験しなかった)~10(想像し得る最悪)の11ポイントの数値評価スケールを使用して、個別のPSIAでの過去7日間にわたる症状/機能障害の重症度を報告するように求めた。
SNOT-22を使用して、医師により、NPを伴う慢性副鼻腔炎と診断された患者に関して、疾患特異的HRQOLに対するベンラリズマブの効果を決定した。SNOT-22は、0(問題なし)~5(可能な限り悪い問題)の6カテゴリスケールを使用することにより、22項目に対する応答を通じて、NPを伴う慢性鼻副鼻腔炎の症状、睡眠、並びに機能的帰結及び感情的帰結を評価する。患者により検出され得、且つMCIDと関連し得るSNOT-22の最小変化は、8.9である。
安全性評価
有害事象を、プラセボ又はベンラリズマブの投与後にモニタリングした。他の評価には、身体検査、バイタルサインのモニタリング、及び研究室測定が含まれていた。
実施例2:結果
登録及びベースライン特性
全ての無作為化対象のベースライン特性を、下記の表2に示す。人口統計及びベースラインの臨床的特性は、両方の処置群間で類似しており、試験個体群は、重度の好酸球性喘息の患者個体群を代表していた(表2)。患者の大部分は、白人(85.9%)及び女性(60.8%)であった。平均年齢は、52.8歳であり、平均BMIは、29・94kg/mであった。全患者が、過去12ヶ月間に増悪を報告しており、各群の患者の約半分(ベンラリズマブ患者の51.8%、及びプラセボ患者の50.7%)は、3回以上の増加を経験していた。スクリーニング時の肺機能、平均SGRQ総スコア、及び平均ACQ-6も、群間で類似していた。上位3ランクのそれぞれに関するベースラインでの平均PSIA重症度スコア、及び上位3ランクの機能障害/症状の平均に関するベースラインでの平均PSIA重症度スコアは、両方の処置群で類似していた。
各群の患者の約30%は、スクリーニング時に、BECが150個以上から300個未満の細胞/μLであった。全体として、ベースラインBECが450個以上の細胞/μLの患者の割合が最高であり(41.9%)、300個未満の細胞/μL(33.5%)及び300個以上から450個未満の細胞/μL(24.5%)が続き、両方の処置群は、これらのカテゴリのそれぞれ内でバランスが取れていた。平均ベースラインBECは、両方の処置群で同一であった(390個の細胞/μL)。
ベースラインで使用された維持用喘息薬の主なカテゴリは、群間で一般にバランスが取れていた。全患者が、包括的基準に従ってICS及び別の喘息コントロール剤を服用していた。全体として、患者の19.7%がOCSを服用しており、両方の群は、OCS使用に関してバランスが取れていた。
合計228例(34.8%)の患者には、NPの病歴があった。これらの患者の内、153例(23.3%)には、試験登録時にNPがあり、NP付随試験への参加に同意した(ベンラリズマブ及びプラセボそれぞれに無作為化された96例及び57例の患者)。NP付随試験分析における153例の患者に関して、ベースラインでの平均SNOT-22は、50.2であり、ベンラリズマブ群(51.5)及びプラセボ群(48.2)の患者に関する平均SNOT-22スコアは、類似していた。
Figure 2023529347000003
Figure 2023529347000004
Figure 2023529347000005
有効性
増悪率に対するベンラリズマブの投与の効果を、図2~7に示す。ベンラリズマブで処置された患者のAERを、負の二項モデルを使用して、プラセボと比較した。このモデルの奏効変数は、24週間の処置期間にわたる喘息増悪の回数であった。推定される処置効果(即ち、ベンラリズマブ対プラセボの率比[RR])、対応する95%信頼区間(CI)、及びRRの両側p値が含まれた。最初の喘息増悪までの時間を、主目的に対する副次的有効性変数としてCox比例ハザードモデルを使用して分析し、結果を、SGRQ総スコア、FEVでのベースラインからの最小2乗(LS)平均変化におけるハザード比(HR)及び95%CI差として表し、ベンラリズマブ対プラセボで処置した患者の24週目でのACQ-6を分析した。SGRQ、FEV、及びACQ-6に関しては、処置、ベースライン測定値、地域、前年での増悪回数、ベースライン受診時での維持用OCS使用、受診、及び処置×受診に関して調整したMMRMにより分析した(FEVに関しては、年齢及び生物に関しても調整した)。SGRQに関しては、24週目の比較のみを、多重度に関して制御した。ACQ-6及びFEVは、多重度制御分析ではなく、従って、全てのACQ-6及びFEVのp値は、名目である。SGRQ及びACQ-6の奏効者分析を、ロジスティック回帰モデル(処置、ベースラインスコア、地域、前年での増悪回数、及びベースラインでの維持用OCS使用に関して調整されている)により分析し、結果を、関連する95%CI及び名目上のp値と共にオッズ比(OR)として報告した。
ベンラリズマブは、全個体集団において、プラセボと比較して、24週間にわたり年換算(年間)AERを有意に49%減少させた(RR推定値:0・51、95%CI:0・39,0・65)(図2)。処置効果は、年換算増悪率(AER)の-0.92の差に等しかった(p<0・0001)。最初の喘息増悪までの時間は、プラセボと比較して喘息増悪のリスクが48%低いことが示すように、ベンラリズマブ群の患者においてより長かった(HR[95% CI]:0.52[0.40,0.67];p<0・0001)。プラセボ群の患者の46.7%に対して、ベンラリズマブ群の患者の合計28.8%が、24週目までにベースラインからの喘息増悪を報告した。ベースライン好酸球が300個以上の細胞/μLである患者の場合には、ベンラリズマブは、プラセボと比較して、24週間にわたりAERを有意に59%減少させた(RR[95%CI]:0.41[0.30,0.56])。
プラセボと比較して、ベンラリズマブで処置した患者に関して、24週目でのSGRQ総スコアにおけるベースラインからLS平均変化での臨床的に有意義で統計的に有意な差違を観察しており(-8.11;p≦0.0001)、この改善は、4週目(最初に評価した時点)以降に明らかであり、24週目に最も減少していた(ベンラリズマブの場合の-23.06単位対プラセボの場合の-14.94単位)(図3A)。ベースライン好酸球が300個以上の細胞/μLである患者の場合には、SGRQ総スコアにおけるベースラインからのLS平均変化は、24週目に、プラセボと比較してベンラリズマブで大きな差違が示された(-11.16)。SGRQ総スコアが臨床的に有意義に改善された(総スコアにおけるベースラインからの4ポイント以上の低下)患者の割合は、全ての時点で、プラセボ群と比較してベンラリズマブ群で一貫して高かった(それぞれ、4週目:70.3%対59.0%、12週目:70.5%対60.7%、24週目:72.01%対62.9%)。同様に、処置期間中に4単位以上のSGRQ総スコアの低下を報告した、ベンラリズマブ群における患者の割合は、プラセボと比較して低かった(それぞれ、4週目:6.1%対17.5%、12週目:5.9%対13.1%、24週目:5.4%対14.0%)。EOTでSGRQ総スコアの臨床的に有意義な改善(4単位のMCID)を達成する可能性は、プラセボと比較して、ベンラリズマブで処置された患者で高かった(80.1%対67.9%;OR:1.91;[95%CI:1.30,2.81]p=0・0010)。
ベンラリズマブは、プラセボと比較して、24週目に肺機能を改善しており(LS平均差:160mL[p<0.0001])、最初に評価した時点以降に改善が観察された(2週目LS平均差:90mL[p=0・0041])(図3B)。ベースライン好酸球が300個以上の細胞/μLである患者の場合には、24週目に、プラセボに対して肺機能の大きい改善が示された(LE平均差:191mL)。処置期間全体を通してベンラリズマブ群で観察された朝及び夜のPEFにおけるベースラインからのLS平均変化は、1週目(p=0・0214[朝])から及び24週目(p=0・0031[朝])までのその後の全ての時点で、プラセボ群の場合と比べて高く、このことは、早期の且つ継続的な改善を示した。処置前に300個未満の細胞/μlである患者及び少なくとも300個の細胞/μlである患者の増悪率減少の比較を、図6に示し、様々な好酸球数での増悪回数を、図7に示す。
ACQ-6スコアの改善は、2週目(LS平均差:-0・36単位[p<0・0001])から24週目(LS平均差:-0・46単位[p<0・0001])まで、プラセボ群と比較してベンラリズマブ群で大きく、このことは、処置期間全体を通してACQ-6スコアの早期の且つ継続的な改善を示す(図3C)。ベースライン好酸球が300個以上の細胞/μLである患者の場合には、ACQ-6におけるベースラインからのLS平均変化は、24週目に、プラセボと比較してベンラリズマブで大きな差違が示された(-0.61)。EOTでACQ-6スコアの最小限の臨床的に有意義な改善(-0.5以下のMCID)を達成する可能性は、プラセボ(65.5%)と比較して、ベンラリズマブで処置された患者で高かった(73.3%)。EOTでMCID毎に奏効者状態を達成する可能性は、プラセボ群と比較してベンラリズマブ群で高かった(OR:1.53;95% CI:1.07,2.20;p=0.0193)。
ベースラインからの認識された変化の評価は、CGI-C(それぞれ、2週目:57.6%対38.0%;12週目:63.9%対52.4%;24週目:67.7%対55.0%)及びPGI-C(それぞれ、2週目:59.3%対41.9%;12週目:72.4%対5.・5%;24週目:71.0%対58.1%)に関して、プラセボ群の患者と比較して、処置期間全体を通してベンラリズマブ群における改善された患者(「非常に改善された」、「かなり改善された」、及び「わずかに改善された」)の割合が高いことを示した。患者は、CGI-Cでの臨床医による報告と比べて、PGI-Cで多くの改善を報告する傾向があった(データは示さない)。奏効者である可能性(処置終了時[24週目]に全体的な喘息状態に関してCGI-C又はPGI-Cで「非常に改善された」又は「かなり改善された」と定義される)は、CGI-C(「非常に改善された」OR:3.45;95% CI:1.77,6.70;p=0.0003、及び「かなり改善された」OR:2.05;95% CI,1.47,2.86;p<0.0001)並びにPGI-C(「非常に改善された」OR:3.02;95% CI,2.02,4.51;p<0.0001、及び「かなり改善された」OR:2.06;95% CI 1.48,2.87;p<0・0001)に関するプラセボ群と比較して、ベンラリズマブ群で高かった(図4)。
ベンラリズマブ群及びプラセボ群は、最初の評価で上位にランク付けされたPSIA症状/機能障害に関して類似していた。患者のランクに関係なく、ベンラリズマブ群及びプラセボ群の患者で最も一般的に報告された症状/機能障害は、息切れであり(それぞれ、患者の40.7%及び43.7%)、激しい身体活動の制限(それぞれ、14.1%及び12.2%)、咳(それぞれ、11.7%及び12.7%)、及び喘鳴(それぞれ、9.8%及び10.9%)が続いた。患者は、プラセボ群と比較して、ベンラリズマブ群で、最も重要と評価された症状/機能障害(図5A)、及び上位3つの症状/機能障害の平均(図5B)での大きな改善を報告した。2週目以降に、プラセボ群と比較して、ベンラリズマブ群でベースラインからの大きなLS平均減少を観察しており、これにより、PSIAで捕捉されたように患者が最も影響力があると見なした症状の早期の且つ継続的な改善が示された。
サブグループ解析
喘息の好酸球性表現型及び/又はベンラリズマブ反応の増強に関連する特定の臨床的特徴の存在により定義される、予め定義されたサブグループ内の処置効果を調べるための主要エンドポイントのサブ解析を、図6に示す。AERに関して、サブグループ解析により、300個以上の細胞/μLの好酸球(相互作用p値 p=0.0130)、成人発症喘息の存在(p=0.0033)、及びNPの病歴(p=0.0616)は、(10%の有意水準で)処置反応の増強と関連していることが示された。300個以上の細胞/uLの好酸球(p=0.0056)、及び成人発症喘息の存在(p=0.0095)はまた、SGRQ反応の増強とも関連していた。300個以上の細胞/uLの好酸球(p=0.0020)、成人発症喘息(p=0.0676)、及び前年での3回以上の増悪(p=0.0376)は、ACQ-6反応の増強と関連していた。成人発症喘息(p=0.0179)、ベースラインOCS使用(p=0.0264)、及び3回以上の増悪(p=0.0365)は、FEV反応の増強と関連していた。AER、SGRQ、及びACQ-6に関して、OCSを使用しない者と統計的に有意な差はないが、ベースラインOCS使用の者での処置効果は、個体群全体において数値的に高かった。同様に、NPの病歴、及び過去12ヶ月での3回以上の増悪は、統計的に有意ではないが、SGRQ反応に関して数値的に高い処置効果を示した。
スクリーニングBECが300個以上の細胞/μLである患者のサブ個体群に関して、サブグループ解析を繰り返した(データは示さない)。結果は、主サブグループ解析と一致していた。
鼻茸サブグループ解析
試験個体群全体の内、23%(153例/656例)が、NP付随試験に参加した。試験個体群全体と比較して、NP付随試験個体群(n=96 ベンラリズマブ;n=57 プラセボ)は、女性患者の割合が低く(本試験個体群における各処置群中の約60%に対して、NP付随試験ベンラリズマブ群中の42%、及びNP付随試験プラセボ群中の55%)、ベースラインでのBEC中央値が大きい(本試験個体群における390個の細胞/μLと比較してNP付随試験における患者に関する約500個の細胞/μL)。
ベンラリズマブ患者は、受診11/24週目でのプラセボ患者と比較して、SNOT-22総スコアにおけるベースラインからの大きな改善を示した(-8・9[p=0・0204])。SNOT-22総スコアにおけるベースラインからのより大きいLS平均減少は、プラセボ群と比較して、ベンラリズマブ群で最初の評価時点/4週目(-7・47[p=0・0105])からEOTまで見られ、24週目に、最大のLS平均減少を観察した(図7)。
安全性
有害事象(AE)は、ベンラリズマブで処置された患者、及びプラセボで処置された患者において、同様の頻度で発生した。報告されたほとんどのAEは、強度が軽度又は中度と評価された。死亡の転帰を伴うAEを示す患者はいなかった。
考察
この試験から、ベンラリズマブが好酸球性喘息の増悪を低減し、特に血中好酸球数が300個以上の細胞/μLである患者に関して低減し、この患者では、プラセボと比べて増悪減少が59%であったことが実証される。加えて、ベンラリズマブは、ベースライン後の最初の時点か始まる総SGRQスコアにおける変化に基づいて、疾患特異的HRQOLでの有意な且つ臨床的に有意義な改善をもたらした。この結果は、SGRQが、AQLQ(S)+12と比較して重度の好酸球性喘息の患者に対する処置効果の敏感な指標であり得るという観察を支持する。さらに、ベンラリズマブは、SNOT-22の早期の且つ継続的な改善により実証されるように、重度の好酸球性喘息及び任意の重症度のNPの患者の疾患特異的HRQOLを改善する。観察した処置効果は、臨床的に有意義であった。
実施例3:
実施例1及び2から過去の試験の事後サブ解析を実行し、SNOT-22及び喘息測定値に基づいて、ベンラリズマブに対する包括的奏効を評価した。実施例1及び2においてベースラインで進行中の重度の好酸球性喘息及び医師により任意の重症度のNPと診断された病歴を有する患者を、事後サブグループ解析に含めて、ベンラリズマブに対する包括的奏効を評価した。包括的奏効を、-8.9単位のSNOT-22における臨床的に有意義な改善、及び下記の4つの追加基準の達成と定義した:0回の増悪、-4単位以下のSGRQ総スコアにおけるベースラインから処置終了(24週目)までの変化、200mL以上のFEV改善、-0.5以下のACQ-6総スコアにおけるベースラインから24週目までの変化。
全対象のベースライン人口統計を、下記の表3に示す。喘息測定値(即ち、増悪歴、SGRQ、及びFEV)は、処置群間でベースライン時に若干の差違が見られたが、この差違は、統計的に有意ではなかった。
Figure 2023529347000006
処置終了時(24週目)に5つのエンドポイントのそれぞれにおける定義された臨床的に有意義な改善を示す患者の割合は、プラセボと比べてベンラリズマブで高かった(図8)。24週目では、包括的奏効者は、プラセボ(5.3%)と比べてベンラリズマブ(42.7%)で一般的であった(図9)。4つ未満の追加基準に基づく包括的奏効者の割合は、3、2、又は1つの追加基準を満たす患者で増加した(それぞれ、ベンラリズマブ及びプラセボに関して、最大53.1%対12.3%、60.4%対24.6%、及び64.6%対29.8%)(表4)。
Figure 2023529347000007
処置終了時での5つのエンドポイントのそれぞれにおいて、定義された臨床的に有意義な改善を示す患者の割合は、プラセボと比べてベンラリズマブの場合に多かった。ベンラリズマブで処置された喘息及びNPの患者の大部分は、-8.9ポイントという最小の臨床的に重要な差違で定義されるSNOT-22奏効者であった。ベンラリズマブで処置された喘息及びNPのほとんどの患者は、包括的奏効者であり、SNOT-22及び複数の喘息転帰(増悪、HRQOL、肺機能、及び喘息コントロール)の臨床的に有意義な改善が達成された。包括的奏効は、プラセボと比べて、ベンラリズマブを投与された患者の場合にはるかに一般的であった。4つ未満の追加基準に基づく包括的奏効者の割合は、3、2、又は1つの追加基準を満たす患者で増加し、このことは、これらの奏効は、互いに完全には相関していない可能性があることを示唆した。
***
当業者は、本明細書で説明されている本開示の具体的な態様に対する多くの均等物を理解するか、又は日常の実験のみを使用して確認し得るであろう。こうした均等物は、下記の特許請求の範囲に包含されることが意図されている。
様々な刊行物が本明細書に引用され、それらの開示は、その全体が参照により組み込まれる。
前述の本発明は、理解を明瞭にすることを意図して、図面及び実施例を介してある程度詳細に説明されているが、添付の特許請求の範囲内である特定の変更形態及び修正形態がなされ得ることが明白であろう。
配列表
配列番号:1
>US20100291073_1 米国特許出願公開第20100291073号明細書からの配列1 生物:ホモサピエンス(Homo sapiens)
Figure 2023529347000008
配列番号:2
>US20100291073_2 米国特許出願公開第20100291073号明細書からの配列2 生物:ホモサピエンス(Homo sapiens)
Figure 2023529347000009
配列番号:3
>US20100291073_3 米国特許出願公開第20100291073号明細書からの配列3 生物:ホモサピエンス(Homo sapiens)
Figure 2023529347000010
配列番号:4
>US20100291073_4 米国特許出願公開第20100291073号明細書からの配列4 生物:ホモサピエンス(Homo sapiens)
Figure 2023529347000011
配列番号:5
>US20100291073_5 米国特許出願公開第20100291073号明細書からの配列5 生物:ホモサピエンス(Homo sapiens)
Figure 2023529347000012
配列番号:6
>US20100291073_6 米国特許出願公開第20100291073号明細書からの配列6 生物:ハツカネズミ(Mus musculus)
Figure 2023529347000013
配列番号:7-VH CDR1
SYVIH
配列番号:8-VH CDR2
YINPYNDGTKYNERFKG
配列番号9-VH CDR3
EGIRYYGLLGDY
配列番号:10-VL CDR1
GTSEDIINYLN
配列番号11-VL CDR2
HTSRLQS
配列番号12-VL CDR3
QQGYTLPYT

Claims (48)

  1. 鼻茸を伴う喘息患者における喘息増悪率を低減する方法であって、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの有効量を前記喘息患者に投与することを含み、前記投与により、前記患者の増悪率が低減される、方法。
  2. 喘息を処置する方法であって、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの有効量を、鼻茸を伴う喘息患者に投与することを含み、前記患者は、前記投与前に、血中好酸球数が少なくとも300個の細胞/μlである、方法。
  3. 喘息を処置する方法であって、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの有効量を、鼻茸を伴う喘息患者に投与することを含み、前記患者は、前記投与前に、努力肺活量(FEV) が予測値の80%未満である、方法。
  4. 喘息を処置する方法であって、鼻茸を伴う喘息患者に、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの少なくとも2回の用量を投与することを含む方法。
  5. 前記投与により、前記患者の年間増悪率が低減される、請求項2~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記投与により、前記患者のSino-Nasal Outcome Test-22(SNOT-22)スコアが改善される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記喘息は、好酸球性喘息である、請求項1又は3~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記患者は、血中好酸球数が少なくとも300個の細胞/μlである、請求項1又は3~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記患者は、前記投与前に、努力肺活量(FEV) が予測値の75%未満である、請求項1、2、又は4~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記患者は、前記投与前に、喘息コントロール質問票6(ACQ-6)スコアが少なくとも1.5である、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記患者に、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの少なくとも2回の用量を投与する、請求項1~3又は5~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記抗体又はその抗原結合フラグメントの投与後に、年間増悪率が低減される、請求項1又は6~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記年間増悪率は、少なくとも40%低減される、請求項1又は6~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記年間増悪率は、少なくとも50%低減される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記年間増悪率は、少なくとも60%低減される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記患者のSNOT-22スコアは、少なくとも7ポイント低下する、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記患者のSNOT-22スコアは、少なくとも8ポイント低下する、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記患者は、高用量の吸入コルチコステロイド(ICS)を使用する、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記患者は、長時間作用性β2刺激薬(LABA)を使用する、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記患者は、経口コルチコステロイド(OCS)を使用する、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記患者には、増悪の病歴がある、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記増悪の病歴は、前記ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与の前年に、少なくとも2回の増悪を含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記増悪の病歴は、前記ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントの投与の前年に6回以下の増悪を含む、請求項21又は22に記載の方法。
  24. 前記ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、1回の用量当たり約30mgで投与する、請求項1~23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、4週間毎に1回~12週間毎に1回投与する、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、4週間毎に1回投与する、請求項25に記載の方法。
  27. 前記ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、8週間毎に1回投与する、請求項25に記載の方法。
  28. 前記ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、12週間にわたり4週間毎に1回投与し、次いで8週間毎に1回投与する、請求項25に記載の方法。
  29. 前記ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、非経口投与する、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、皮下投与する、請求項29に記載の方法。
  31. 前記ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、コルチコステロイド療法に加えて投与する、請求項1~30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 鼻茸を伴う喘息患者のSNOT-22スコアを低下させる方法であって、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメント 30mgを喘息患者に投与することを含み、前記患者は、前記投与前に、血中好酸球数が少なくとも300個の細胞/μlである、方法。
  33. 前記ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、12週間にわたり4週間毎に1回投与し、次いで8週間毎に1回投与する、請求項32に記載の方法。
  34. 前記ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、4週間毎に1回投与する、請求項32に記載の方法。
  35. 前記ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、8週間毎に1回投与する、請求項32に記載の方法。
  36. 前記ベンラリズマブ又は抗原結合フラグメントの投与により、喘息の増悪率が低減される、請求項32~35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記ベンラリズマブ又は抗原結合フラグメントの投与により、喘息の年間増悪率が低減される、請求項32~36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記投与は、皮下である、請求項32~36のいずれか一項に記載の方法。
  39. 鼻茸を伴う患者の喘息を処置する方法であって、ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメント 30mgを前記患者に投与することを含み、前記患者は、前記投与前に、血中好酸球数が少なくとも150個の細胞/μlである、方法。
  40. 前記ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、12週間にわたり4週間毎に1回投与し、次いで8週間毎に1回投与する、請求項39に記載の方法。
  41. 前記ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、4週間毎に1回投与する、請求項39に記載の方法。
  42. 前記ベンラリズマブ又はその抗原結合フラグメントを、8週間毎に1回投与する、請求項39に記載の方法。
  43. 前記投与は、皮下である、請求項39~42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記患者のSt.George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)スコアは低下する、請求項1~43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記患者のSNOT-22スコア、SGRQスコア、及びACQ-6スコアは低下し、且つ前記患者のFEVは増加する、請求項1~44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記患者のSNOT-22スコアは、少なくとも8.9低下する、請求項1~45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記患者のSGRQスコアは、少なくとも4単位低下し、前記患者のACQスコアは、少なくとも0.5低下し、前記患者のFEVは、少なくとも200mL増加し、及び/又は前記投与により、最初の投与から少なくとも24週間にわたり喘息増悪が予防される、請求項1~46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記患者のSGRQスコアは、少なくとも4単位低下し、前記患者のACQスコアは、少なくとも0.5低下し、前記患者のFEVは、少なくとも200mL増加し、及び前記投与により、最初の投与から少なくとも24週間にわたり喘息増悪が予防される、請求項47に記載の方法。
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