JP2023528993A - サンプル中のMollicutes綱の細菌の所定の核酸配列の存在を決定するための等温リアルタイムPCR法 - Google Patents

サンプル中のMollicutes綱の細菌の所定の核酸配列の存在を決定するための等温リアルタイムPCR法 Download PDF

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Abstract

本発明は、サンプル中の所定の核酸配列の存在を決定するための方法であって、上記方法は、RNA依存性および/またはDNA依存性のDNAポリメラーゼ活性ならびに鎖置換活性の活性を提供する1またはこれより多くの酵素を、上記所定の核酸配列の存在に関して分析されるべきサンプルに添加する工程;少なくとも5種のDNAプライマーを、上記所定の核酸配列の存在に関して分析されるべきサンプルに添加する工程であって、ここで少なくとも1種のDNAプライマーは、上記核酸配列にハイブリダイズし得る配列を含み、少なくとも1種のDNAプライマーは、上記核酸配列に対して逆相補的なDNA配列にハイブリダイズし得る配列を含む工程;生じるサンプルを固定温度においてインキュベートする工程;2本鎖の伸長されたDNA配列が上記サンプル中に存在するか否かを決定する工程を包含する。

Description

本発明は、サンプル中の所定の核酸配列の存在を決定するための方法であって、上記方法は、RNA依存性および/またはDNA依存性のDNAポリメラーゼ活性ならびに鎖置換活性の活性を提供する1またはこれより多くの酵素を、上記所定の核酸配列の存在に関して分析されるべきサンプルに添加する工程;少なくとも5種のDNAプライマーを上記所定の核酸配列の存在に関して分析されるべきサンプルに添加する工程であって、ここで少なくとも1種のDNAプライマーは、上記核酸配列にハイブリダイズし得る配列を含み、少なくとも1種のDNAプライマーは、上記核酸配列に逆相補的なDNA配列にハイブリダイズし得る配列を含む工程;生じるサンプルを固定温度においてインキュベートする工程;2本鎖の伸長されたDNA配列が上記サンプル中に存在するか否かを決定する工程であって、ここで上記サンプル中の2本鎖の伸長されたDNA配列の存在は、上記サンプル中の所定の核酸配列の存在を示す工程を包含し、ここで上記所定の核酸配列は、Mollicutes綱の細菌のものであり、F3プライマーは使用されない方法に関する。
Mollicutesでの、研究所における細胞株および初代細胞ならびに生物工学または製薬産業において使用または製造される細胞由来生成物の汚染は、大きな問題である。Mollicutesは、種々の動物(ヒトを含む)および植物の細菌である。それらは、宿主の細胞中または細胞上で生活し、多くは、疾患の原因である。それらの存在量に起因して、細胞または組織培養物および細胞/組織を取り扱う産業において使用および製造される他の生成物は、容易に汚染される。このような汚染された材料は、除染されるかまたは破壊されなければならず、さらなるコストおよび負担を引き起こす。汚染が早く検出され得るほど、汚染を制御下に置く、すなわち、上記材料を除染することはより容易に、よりコストが低く、かつより迅速になる。
上記によれば、Mollicutes綱の細菌の存在を決定するための、信頼性の高い、コスト効率的なかつ迅速な方法が必要である。
上記の技術的課題は、本明細書で提供され、特許請求の範囲の中で特徴づけられるとおりの実施形態によって解決される。
よって、本発明は、特に、以下の実施形態に関する。
1.サンプル中の所定の核酸配列の存在を決定するための方法であって、前記方法は、
(a)RNA依存性および/またはDNA依存性のDNAポリメラーゼ活性ならびに鎖置換活性の活性を提供する1またはこれより多くの酵素を、前記所定の核酸配列の存在に関して分析されるべきサンプルに添加する工程;
(b)少なくとも5種のDNAプライマーを、前記所定の核酸配列の存在に関して分析されるべきサンプルに添加する工程であって、ここで少なくとも1種のDNAプライマーは、前記核酸配列にハイブリダイズし得る配列を含み、少なくとも1種のDNAプライマーは、前記核酸配列に対して逆相補的なDNA配列にハイブリダイズし得る配列を含む工程;
(c)前記工程(a)および工程(b)から生じるサンプルを固定温度においてインキュベートする工程;
(d)2本鎖の伸長されたDNA配列が前記サンプル中に存在するか否かを決定する工程であって、ここで前記サンプル中の2本鎖の伸長されたDNA配列の存在は、前記サンプル中の所定の核酸配列の存在を示す工程、
を包含し、
ここで前記所定の核酸配列は、Mollicutes綱の細菌のものであり、F3プライマーは使用されない方法。
2.前記少なくとも5種のプライマーは、それぞれ、順方向内側プライマー(FIP)、逆方向内側プライマー(BIP)、ループプライマー順方向(LPF)およびループプライマー逆方向(LPB)を含む、実施形態1に記載の方法。
3.前記少なくとも5種のプライマーは、B3プライマーをさらに含む、実施形態1または2に記載の方法。
4.前記所定の核酸配列は、RNA配列またはDNA配列である、実施形態1~3のいずれか1項に記載の方法。
5.前記Mollicutes綱の細菌は、Mycoplasma、Spiroplasma、Acholeplasma、またはUreaplasmaの属のものである、実施形態1~4のいずれか1つに記載の方法。
6.前記細菌は、M.orale、M.arginini、M.fermentans、M.hyorhinis、A.laidlawii、M.hominis、M.synoviae、S.citri、M.pneumoniae、M.bovis、M.salivariumまたはM.gallisepticumである、実施形態5に記載の方法。
7.前記RNAは、16S rRNAまたは23S rRNAの中に含まれる、実施形態4~6のいずれか1つに記載の方法。
8.前記DNAは、16S rRNAをコードする遺伝子または23S rRNAをコードする遺伝子である、実施形態4~6のいずれか1つに記載の方法。
9.前記サンプルは、初代もしくは改変された細胞および/または組織、細胞培養物、培養培地および/または添加物、細胞由来生成物、実験装置あるいは先端医療医薬品(ATMP)のようなバイオ医薬品から得られる、実施形態1~8のいずれか1つに記載の方法。
10.前記固定温度は、50~75℃の間である、実施形態1~9のいずれか1つに記載の方法。
11.前記工程(c)におけるサンプルは、1~120分間インキュベートされる、実施形態1~10のいずれか1つに記載の方法。
12.前記サンプル中の2本鎖の伸長されたDNA配列の存在は、前記2本鎖の伸長されたDNA配列にハイブリダイズし得る核酸分子であって、特にここで前記核酸分子は標識される、核酸分子を使用するか、前記2本鎖の伸長されたDNA配列の中にインターカレートする分子を使用するか、または濁度測定を使用することによって決定される、実施形態1~11のいずれか1つに記載の方法。
13.Mollicutes綱の細菌によって汚染された細胞および/または組織培養物を除染する方法であって、前記方法は、前記培養物に、効率的な量の抗生物質を投与する工程であって、ここで前記培養物は、実施形態1~12のいずれか1つに記載の方法を使用して、Mollicutes綱の細菌に感染していることが予め決定されている工程を包含する、方法。
14.前記抗生物質薬は、BMサイクリンである、実施形態13に記載の方法。
よって、第1の局面において、本発明は、サンプル中の所定の核酸配列の存在を決定するための方法であって、上記方法は、RNA依存性および/またはDNA依存性のDNAポリメラーゼ活性ならびに鎖置換活性の活性を提供する1またはこれより多くの酵素を、上記所定の核酸配列の存在に関して分析されるべきサンプルに添加する工程;少なくとも5種のDNAプライマーを、上記所定の核酸配列の存在に関して分析されるべきサンプルに添加する工程であって、ここで少なくとも1種のDNAプライマーは、上記核酸配列にハイブリダイズし得る配列を含み、少なくとも1種のDNAプライマーは、上記核酸配列に逆相補的なDNA配列ハイブリダイズし得る配列を含む工程;生じるサンプルを固定温度においてインキュベートする工程;2本鎖の伸長されたDNA配列が上記サンプル中に存在するか否かを決定する工程であって、ここで上記サンプル中の2本鎖の伸長されたDNA配列の存在は、上記サンプル中の所定の核酸配列の存在を示す工程を包含し、ここで上記所定の核酸配列は、Mollicutes綱の細菌のものである方法に関する。
用語「所定の核酸配列」とは、本明細書で使用される場合、核酸配列、好ましくはRNA配列またはDNA配列に言及し、ここで当業者は、上記核酸配列が、Mollicutes綱の細菌の一部であることを認識している。特に、上記所定の核酸配列は、本発明内では、本発明の方法を使用して検出可能な配列である。すなわち、当業者に利用可能な核酸配列は、上記配列が、本明細書で提供されるとおりの方法を使用して、サンプル中で検出可能である可能性が高いか否かを当業者が決定することができれば、所定のものである。本発明内では、上記所定の核酸配列は、本発明の方法において使用されるプライマーのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に同一である少なくとも1個のプライマー結合部位を含む。プライマー結合部位は、上記配列が正確に同一である場合に、もしくはそれらが、1つの配列がチミジンの代わりにウラシルを含むという点においてのみ異なる場合に、および/またはそれらが、1つの配列がそれぞれの改変されていないヌクレオチドの代わりに1もしくはこれより多くの改変されたヌクレオチドを含むという点においてのみ異なる場合に、プライマー部位に同一であると考えられる。Mollicutes綱の細菌の所定の核酸配列は、上記細菌の任意の部分に由来し得る。いくつかの実施形態において、Mollicutes綱の細菌の所定の核酸配列は、上記核酸配列が、核、リボソーム、ミトコンドリア、細胞質およびプラスミドの群から選択される細菌の少なくとも一部のうちの一部であることを当業者が認識している配列である。
用語「サンプル」とは、本明細書で使用される場合、Mollicutes綱の細菌の所定の核酸配列を潜在的に含む任意の標本をいう。本発明の方法において使用されるとおりのサンプルは、初代細胞もしくは改変された細胞、組織、細胞培養物、培養培地、添加物、細胞由来生成物、実験装置、バイオ医薬品(例えば、ATMP)、血液、生体(例えば、植物、および/または動物)、微生物ならびに/または例えば、食品、土壌および/もしくは汚水から分離されたサンプルに由来し得る。初期サンプルからの核酸の単離は、当業者に公知の任意の方法(例えば、界面活性剤での溶解処理、超音波処理、ガラスビーズを使用する振盪撹拌またはフレンチプレス法のような)によって行われ得る。本発明の方法において、内因性ヌクレアーゼが、核酸分子の長さを低減するために使用され得る。本発明の方法において、核酸の精製は、例えば、フェノール抽出、クロマトグラフィー、イオン交換、ゲル電気泳動、密度依存性遠心分離および/または当業者に公知の他の方法によって行われ得る。
用語「DNAプライマー」または「プライマー」とは、本明細書で使用される場合、相補的な核酸配列へのハイブリダイゼーションに際して、例えば、酵素による核酸複製反応を介して伸長され得る3’末端-OH基を含む核酸分子をいう。本発明に従うプライマーセットは、核酸の増幅のために、すなわち、LAMP分析またはRT-LAMP分析のために使用される。上記プライマーの長さの上限および下限の両方は、経験的に決定される。本明細書で記載されるプライマーは、順方向プライマーまたは逆方向プライマー(reverse primer)であり得る。用語「逆方向プライマー(backward primer)」とは、本明細書で使用される場合、DNA配列のアンチセンス鎖をプライミングして、ポリメラーゼが、DNA配列の相補的な鎖に沿って、一方向に伸長することを可能にするプライマーをいう。少なくとも1種の逆方向プライマーはまた、逆転写のためのRTプライマーとして働く。用語「順方向プライマー(forward primer)」とは、本明細書で使用される場合、DNA配列のセンス鎖をプライミングして、ポリメラーゼがDNA配列の一方の鎖に沿って一方向に伸長することを可能にするプライマーをいう。
RNA依存性および/またはDNA依存性のDNAポリメラーゼ活性の活性を提供する酵素は、DNA鎖またはRNA鎖から構成されるテンプレートに基づいて、5’→3’方向にDNAを合成し得る。当業者が認識するように、このような酵素は、上記テンプレートの遊離3’-ヒドロキシル基にヌクレオチドを逐次的に付加する。この点において、上記テンプレート鎖は、Watson-Crick塩基対合に基づいて付加されたヌクレオチドの配列を決定する。DNAポリメラーゼの活性は、RNA依存性および/またはDNA依存性であり得る。例示的なポリメラーゼとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:Bst DNAポリメラーゼ、Vent DNAポリメラーゼ、Vent(exo-)DNAポリメラーゼ、Deep Vent DNAポリメラーゼ、Deep Vent(exo-)DNAポリメラーゼ、Bca(exo-)DNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼI Klenowフラグメント、Φ29ファージDNAポリメラーゼ、Z-TaqTM DNAポリメラーゼ、ThermoPhiポリメラーゼ、9°Nm DNAポリメラーゼ、およびKOD DNAポリメラーゼ。例えば、米国特許第5,814,506号;同第5,210,036号;同第5,500,363号;同第5,352,778号;および同第5,834,285号; Nishioka, M.ら (2001) J. Biotechnol. 88, 141; Takagi, M.ら(1997) Appl. Environ. Microbiol. 63, 4504を参照のこと。
RNA依存性DNAポリメラーゼ活性の活性を提供する酵素として、任意の適切な逆転写酵素が使用され得る。この点において、使用されるべき酵素は、特に限定されないが、ただしそれは、RNAをテンプレートとして使用してcDNAを合成する活性を有する。さらに、核酸増幅酵素の耐熱性を改善する物質(例えば、トレハロース)が添加され得る。
単に本明細書において「5’末端側」または「3’末端側」として表現される場合、それは、全ての場合においてテンプレートとして考えられる鎖の方向を意味する。また、3’末端側が相補鎖合成の出発点になることが記載される場合、それは、3’末端側の-OH基が、相補鎖合成の出発点であることを意味する。
用語「鎖置換(strand displacement)」とは、本明細書で使用される場合、酵素が、プライマーで開始される合成の間の2本鎖のDNA分子においておよび/または2本鎖のRNA分子において、DNA鎖および/またはRNA鎖を分離する能力に言及する。
用語「ハイブリダイゼーション」とは、本明細書で使用される場合、相補的核酸分子のアニーリングに言及する。2つの核酸が互い「にハイブリダイズする」場合、または1つの核酸が別の核酸「にハイブリダイズする」場合、その2つの核酸分子は、その2つの核酸分子が、特定の反応に利用される特定の条件(例えば、温度、塩および他の緩衝液条件)下で互いにアニールし得る十分数の相補的な核酸塩基を示す。ハイブリダイゼーションの最も一般的な機序は、上記核酸分子の相補的核酸塩基間の水素結合(例えば、Watson-Crick、Hoogsteenまたは逆Hoogsteen水素結合)が関わる。ハイブリダイゼーションは、種々の条件下で起こり得る。ストリンジェントな条件は、配列依存性であり、ハイブリダイズされるべき核酸分子の性質および組成によって決定される。核酸ハイブリダイゼーション技術および条件は、当業者に公知であり、広範囲にわたって記載されている。例えば、Sambrookら, Molecular Cloning: A Laboratory Manual 第2版. Cold Spring Harbor Press, 1989; Ausubelら, 1987, Current Protocols in Molecular Biology; Greene Publishing and Wiley-Interscience, New York; Tijessen, 1993, Hybridization with Nucleic Acid Probes, Elsevier Science Publishers, B.V.;およびKricka, 1992, Non-Isotopic DNA Probe Techniques, Academic Press, San Diego, Californiaを参照のこと。
用語「F3」とは、本明細書で使用される場合、プライマーセットの外側順方向プライマーをいう。
以前のLAMP法は、増幅プロセスの間にcDNA鎖を放出するためにF3プライマーが必要とされると想定された(例えば、Nagamineら. 2002. Molecular and Cellular Probes 16. 223-229を参照のこと)が、本発明者らは、F3プライマーを省略してもその増幅プロセスが損なわれないことを見出した。
本発明内では、F3プライマーが省略された5プライマーシステムが所定の核酸配列を検出するのに最も効率的であることが、驚くべきことに見出された。「最も効率的」とは、本明細書で使用される場合、検出が、一般に使用される技術より迅速かつ高感度であるが、信頼性(これは、核酸(例えば、Mollicutesに由来する核酸)を検出するために使用される検査において必要条件である)を維持することを意味する。さらに、標準的なLAMP技術にあるとおりの6種のプライマーの代わりに、5種のプライマーを使用することによって、より短い標的配列が検出され得ることが見出された。
本発明は、所定の核酸配列を含むサンプル、および本発明の少なくとも1種のプライマーが存在する反応システムにおいて、上記サンプル中の所定の核酸配列の増幅反応を行う工程を包含する核酸を増幅するための方法を提供する。本発明のある特定の実施形態において、上記プライマーのうちの少なくとも1つの種は、本発明の核酸増幅反応において使用される。すなわち、本明細書で記載されるDNAプライマーは、他のプライマーと組み合わせて使用され得るか、または本明細書で記載されるDNAプライマーのうちの2種が使用され得る。
本発明の方法内では、5種のDNAプライマーが使用されることが好ましい。
いくつかの実施形態において、本発明において使用される上記プライマーのうちの少なくとも2種が、ループプライマーである。
用語「ループプライマー(loop primer)」とは、本明細書で使用される場合、所定のRNA配列の増幅生成物のうちの少なくとも1つのループ領域にハイブリダイズし得る配列を含むDNAプライマーに言及する。上記ループ領域は、増幅生成物の鎖をそれ自体にアニールすることによって形成される。代表的には、ループプライマーは、生成されたDNA配列にハイブリダイズし、さらなるDNA伸長プロセスの開始のための出発点の数の増大を提供する。ループプライマーの使用は、増幅プロセスを加速し得る。
本発明内では、少なくとも5個のプライマーが、それぞれ、順方向内側プライマー(FIP)、逆方向内側プライマー(BIP)、ループプライマー順方向(LPF)およびループプライマー逆方向(LPB)を含むことが好ましい。
用語「FIP」または「順方向内側プライマー(forward inner primer)」とは、本明細書で使用される場合、鎖開始のための配列および同じFIPで開始される鎖にハイブリダイズし得る配列を含む順方向プライマーに言及する。
用語「BIP」または「逆方向内側プライマー(backward inner primer)」とは、本明細書で使用される場合、鎖開始のための配列および同じBIPで開始される鎖にハイブリダイズし得る配列を含む逆方向プライマーに言及する。
用語「ループプライマー順方向(loop primer forward)」または「LPF」とは、本明細書で使用される場合、順方向プライマーであるループプライマーに言及する。
用語「ループプライマー逆方向(loop primer backward)」または「LPB」とは、本明細書で使用される場合、逆方向プライマーであるループプライマーに言及する。
好ましくは、上記少なくとも5種のプライマーは、B3プライマーをさらに含む。
用語「B3」とは、本明細書で使用される場合、プライマーセットのうちの外側逆方向プライマーに言及する。
標的核酸またはその相補的配列に特異的に結合する本明細書で記載されるDNAプライマーは、長さが少なくとも10ヌクレオチド、15ヌクレオチド、または18ヌクレオチド、B3に関しては少なくとも18ヌクレオチド、20ヌクレオチド、22ヌクレオチド、または24ヌクレオチド、FIPおよびBIPに関しては少なくとも25ヌクレオチド、30ヌクレオチド、33ヌクレオチド、または36ヌクレオチド、ならびにLPFおよびLPBに関しては少なくとも10ヌクレオチド、15ヌクレオチド、17ヌクレオチド、または18ヌクレオチドであり得る。標的核酸配列に特異的に結合するDNAプライマーは、相当する領域と少なくとも80%相補性、詳細には90%相補性、より詳細には95%相補性、96%相補性、97%相補性、98%相補性、99%相補性または100%相補性の核酸配列を有し得る。
これらの用語は、ループ媒介性等温増幅(LAMP)法(例えば、Nagamineら. 2002. Molecular and Cellular Probes 16. 223-229によって記載されるもの)に関する方法において一般に使用される。
本発明の方法内では、F3プライマーは使用されず、従って、第5のプライマーがB3プライマーであることが好ましい。これは、B3プライマーの存在下であって、F3プライマーの非存在下であっても、検出がより迅速かつより高感度であることが本発明者らによって驚くべきことに発見されたことが理由である。本発明の方法を使用すると、検出は、10分以内に可能であり、サンプル中の少数の所定のRNA配列を検出するためにより高感度であることが観察された。すなわち、添付の実施例に示されるように、Mycoplasma株の所定の配列の陽性検出は、5種のプライマー、特に、FIP、BIP、LPF、LPBおよびB3を使用して、プライマーおよび酵素の添加後10分以内に達成された(図1)。よって、本発明の方法は、5プライマー等温増幅システムを使用して、mollicutesによる汚染を検出するために信頼性の高いかつ迅速な方法を初めて提供する。
本発明の方法内で、RNA依存性および/またはDNA依存性のDNAポリメラーゼ活性ならびに鎖置換活性の活性を提供する1またはこれより多くの酵素が使用される。すなわち、RNA配列の場合には、全3種の活性が、分析されるべきRNA配列に添加されるべきである。DNA配列の場合には、RNA依存性DNAポリメラーゼの活性は必要とされない。上記活性は、全2種/3種の活性を有する1つの酵素、または各々が上記2種/3種の活性のうちの1またはこれより多くを有するいくつかの酵素によって提供され得る。
所定の核酸配列がRNA配列またはDNA配列であることは好ましい。
さらに、Mollicutes綱の細菌が、Mycoplasma、Spiroplasma、Acholeplasma、またはUreaplasmaの属のものであることは好ましい。最も好ましくは、上記細菌は、Mycoplasma属のものである。
上記細菌が、M.orale、M.arginini、M.fermentans、M.hyorhinis、A.laidlawii、M.hominis、M.synoviae、S.citri、M.pneumoniae、M.bovis、M.salivariumまたはM.gallisepticumであることは、さらに好ましい。
本発明の方法内では、上記核酸配列がRNA配列である場合、所定のRNA配列が、16S rRNAまたは23S rRNA、特に、上記に列挙された種、特に、M.orale、M.arginini、M.fermentans、M.hyorhinis、A.laidlawii、M.hominis、M.synoviae、S.citri、M.pneumoniae、M.bovis、M.salivariumまたはM.gallisepticumのうちの1つの16S rRNAまたは23S rRNAの中に含まれることは、好ましい。
本発明の方法において使用されるプライマーが、以下のうちのいくつかまたは好ましくは全てであることは、好ましい:
1. FIPプライマーは、TCA TCG TTT ACA GCG TGG ACG AAA GCG TGG GGA GCA (配列番号1)の配列を含む;および/または
2. BIPプライマーは、GCA GCT AAC GCA TTA AAT AGT TTC ACT CTT GCG AGC(配列番号2)の配列を含む、および/または
3. LPFプライマーは、CTA CCA GGG TAT CTA ATC(配列番号3)の配列を含む; および/または
4. LPBプライマーは、TGA TCC GCC TGA GTA GTA(配列番号4)の配列を含む;および/または
5. B3プライマーは、CGG GTC CCC GTC AAT TCC(配列番号5)の配列を含む。
上記のプライマー配列は、Mycoplasma oraleの配列を標的化する。特に、上記のプライマーは、以下の配列を標的化する:
#AY796060.1_Mycoplasma_orale株NC10112_16SリボソームRNA遺伝子完全配列
Figure 2023528993000001
Figure 2023528993000002
いくつかの実施形態において、本発明の方法において、特に、Mycoplasma oraleのために使用されるプライマーは、以下の群:
a)配列: TCA TCG TTT ACA GCG TGG ACG AAA GCG TGG GGA GCA(配列番号1)と少なくとも88%、91%、94%、97%または100%の配列同一性を有し、その配列は、プライマー機能性をなおも提供する配列を含むFIPプライマー、
b) 配列: GCA GCT AAC GCA TTA AAT AGT TTC ACT CTT GCG AGC(配列番号2)と少なくとも88%、91%、94%、97%または100%の配列同一性を有し、その配列は、プライマー機能性をなおも提供する配列を含むBIPプライマー、
c) 配列: CTA CCA GGG TAT CTA ATC(配列番号3)と少なくとも88%、94%、または100%の配列同一性を有し、その配列は、プライマー機能性をなおも提供する配列を含むLPFプライマー、
d) 配列: TGA TCC GCC TGA GTA GTA(配列番号4)と少なくとも88%、94%、または100%の配列同一性を有し、その配列は、プライマー機能性をなおも提供する配列を含むLPB プライマー、および
e) 配列:CGG GTC CCC GTC AAT TCC(配列番号5)と少なくとも88%、94%、または100%の配列同一性を有し、その配列は、プライマー機能性をなおも提供する配列を含むB3プライマー
から選択される少なくとも1つを含み、好ましくはここで上記プライマー機能性は、配列番号7におけるプライマー機能性である。
参照配列に関する「パーセント(%)配列同一性」とは、配列をアラインメントさせ、必要であればギャップを導入し、最大パーセント配列同一性を達成した後に、上記参照配列中のヌクレオチドと同一である候補配列中のヌクレオチドのパーセンテージとして定義される。パーセントアミノ酸配列同一性を決定する目的のアラインメントは、当該分野の技術範囲内の種々の方法において、例えば、公に入手可能なコンピューターソフトウェア(例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGNまたはMegalign(DNASTAR)ソフトウェア)を使用して、達成され得る。当業者は、比較されている配列の全長にわたって最大アラインメントを達成するために必要とされる任意のアルゴリズムを含め、配列をアラインメントさせるための適切なパラメーターを決定し得る。
しかし、当業者は、サンプル中で検出されるべき標的配列に応じて、代替のまたはさらなるプライマー配列を設計する方法を十分に認識している(例えば、Jia, B.ら, 2019, Frontiers in microbiology, 10, 2860を参照のこと)。
本発明の方法内では、上記核酸配列がDNA配列である場合、所定のDNA配列が、Mollicutes綱の細菌のrRNAをコードする遺伝子の中に含まれることは好ましい。
用語「rRNA」とは、本明細書で使用される場合、リボソームの主要成分であるRNAに言及する。一般に、2つのミトコンドリアrRNA分子(23Sおよび16S)ならびに4種の細胞質rRNA(28S、5.8S、5Sおよび18S)が存在する。
よって、本発明の方法内では、上記核酸配列がDNA配列である場合、所定のDNA配列が、16S rRNAまたは23S rRNAを、特に、上記に列挙した種、特に、M.orale、M.arginini、M.fermentans、M.hyorhinis、A.laidlawii、M.hominis、M.synoviae、S.citri、M.pneumoniae、M.bovis、M.salivariumまたはM.gallisepticumのうちの1つの16S rRNAまたは23S rRNAをコードする遺伝子の中に含まれることは好ましい。
用語「16S rRNAをコードする遺伝子」とは、本明細書で使用される場合、16SリボソームRNAをコードすることを可能にする関連生物に由来するDNA配列に言及し、16sリボソームRNA遺伝子と23SリボソームRNA遺伝子との間に位置する16Sリボソーム遺伝子間領域をさらに含み得る。本発明のある特定の実施形態において、16S rRNAをコードする遺伝子は、配列番号7である。
用語「23S rRNAをコードする遺伝子」とは、本明細書で使用される場合、23SリボソームRNAをコードすることを可能にする関連生物に由来するDNA配列に言及する。
本発明内では、上記サンプルは、任意の種類のものであり得る。しかし、上記サンプルが、初代もしくは改変された細胞および/または組織、細胞培養物、培養培地および/または添加物、細胞由来生成物、実験装置、先端医療医薬品(ATMP)のようなバイオ医薬品から得られることは、好ましい。
細胞は、例えば、遺伝子操作または培養における継代によって、所望の特性を達成するために改変され得る。
用語「初代細胞(primary cell)」または「初代培養物(primary culture)」とは、本明細書で使用される場合、生物、器官、または組織から直接外植された細胞または細胞の培養物に言及する。
用語「細胞培養(cell culture)」とは、本明細書で使用される場合、多細胞生物または組織の外側の人工的なインビトロ環境における細胞の維持、成長、増殖、または拡大に言及する。代表的には、細胞培養は、組織培養プレート(例えば、10cmプレート、96ウェルプレートなど)、または他の接着性培養物(例えば、マイクロキャリアビーズ上で)においてあるいはローラーボトル中のような懸濁培養物中で無菌の制御された温度および大気条件下で、行われる。培養物は、特に、ペトリ皿、振盪フラスコ、小規模バイオリアクター、および/または大規模バイオリアクターにおいて増殖され得る。バイオリアクターは、温度、大気、撹拌、および/またはpHのような環境条件がモニタリング、調節および制御され得る、細胞を培養するために使用されるデバイスである。
用語「培養培地」とは、本明細書で使用される場合、細胞の維持、成長、増殖、および/または拡大を支援するために使用される固体または液体物質に言及する。
用語「細胞由来生成物」とは、細胞によって合成される任意の生成物または上記細胞によって合成される生成物を使用して培養容器中で作製される生成物に言及する。上記細胞由来生成物はまた、細胞構成要素の補助を受けて培養容器中で生成される生成物(例えば、細胞から生成される/由来する酵素によって細胞培養物に添加される基質から変換される生成物)を含む。細胞由来生成物としては、増殖因子、サイトカイン、モノクローナル抗体、免疫グロブリン生成物、酵素、ホルモン、融合タンパク質、組換えタンパク質のようなタンパク質、特に、細胞培養培地へと分泌されるタンパク質が挙げられる(が、これらに限定されない)。細胞由来生成物はまた、細胞に由来する構成要素(例えば、膜、細胞壁、オルガネラ、タンパク質、酵素、核酸、リボソーム、色素、一次代謝産物および二次代謝産物)を含む。さらに、細胞由来生成物はまた、細胞抽出物または画分(前述された構成要素の任意の組み合わせを含む混合物)を含む。
用語「バイオ医薬品(biopharmaceutical product)」とは、本明細書で使用される場合、培養培地、細胞培養物、緩衝溶液、人工栄養液、血液製剤、および血液製剤の派生物もしくは1もしくはそれより多い薬学的な製品、またはより一般的には医療分野において使用されるように設計された製品のような、生物工学から得られる1またはこれより多くの製品に言及する。このような製品は、液体、ペースト状または粉末形態にあるか、1もしくはこれより多くの相にあるか、均質であるか、またはそうでない。本発明はまた、単に示された、しかし、それらの処理に対する類似の要件の対象である定義に従って、バイオ医薬品以外の製品に該当する。
用語「先端医療医薬品(advanced therapy medicinal product)」または「ATMP」とは、治療目的のために使用される細胞物質を含むバイオ医薬品をいう。ATMPとしては、遺伝子治療薬(gene therapy medicine)、体細胞治療薬(somatic-cell therapy medicine)および組織操作薬(tissue-engineered medicine)が挙げられるが、これらに限定されない。
初代または改変された細胞および/または組織、細胞培養物、培養培地および/または添加物、細胞由来生成物、実験装置、バイオ医薬品は、細菌汚染に対して特に敏感であり、最も一般的な汚染物質の中には、Mollicutes綱の細菌がある。
従って、本発明の方法は、ある特定のサンプル中の汚染を決定するために特に有用である。
本発明の方法において、特にその工程(c)において、温度が固定され得る。
用語「固定温度」とは、本明細書で使用される場合、酵素およびプライマーが実質的に機能し得るように、一定またはほぼ一定の温度条件を維持することに言及する。ほぼ一定の温度条件とは、設定温度が正確に維持されるのみならず、その温度におけるわずかな変化が、上記酵素およびプライマーの実質的機能をだめにしないそのような程度の範囲内もまた許容可能であることを意味する。例えば、およそ0~10℃の温度の変化は許容可能である。
固定温度下での核酸増幅反応は、使用されるべき酵素の活性が維持され得るこのようなレベルで温度を保持することによって実施され得る。さらに、上記核酸増幅反応においてプライマーと標的核酸とのアニールをもたらし、例えば、反応温度を設定するために、プライマーのおおよそのTm値の温度またはそれより低い温度に設定され得、プライマーのTm値を考慮に入れることによってストリンジェンシーのレベルにおいてその温度を設定することは好ましい。上記核酸増幅反応において、増幅反応は、上記酵素が不活性化されるかまたはプライマーを含む試薬のうちの1つが使い尽くされるまで、反復され得る。
すなわち、上記1またはこれより多くの酵素、DNAプライマーおよび分析されるべきサンプルは、一定の温度において同じチューブの中でインキュベートされる。上記温度は、好ましくは50~75℃の間である。しかし、上記温度はまた、より低い、例えば、30~75℃の間の場合もある。代替の実施形態において、タッチダウン温度工程が使用される。すなわち、上記温度は、分析の過程の間に下げられ、例えば、70℃の温度で出発し、それは、その後50℃へと下げられる。
本発明の方法において、上記1またはこれより多くの酵素、DNAプライマーおよび分析されるべきサンプルは、1~120分の間、好ましくは1~60分の間、1~45分の間、1~30分の間、または1~15分の間の時間にわたって、同じチューブの中でインキュベートされる。好ましい実施形態において、上記サンプルは、3分、4分、5分、6分、7分、8分、9分、10分、11分、12分、13分、14分、15分、16分、17分、18分、19分、20分、21分、22分、23分、24分、25分、26分、27分、28分、29分または30分にわたってインキュベートされる。
本発明の方法は、2本鎖の伸長されたDNA配列がサンプル中に存在するか否かを決定する工程を包含し、特にここで上記サンプル中の2本鎖の伸長されたDNA配列の存在は、上記サンプル中に所定の核酸配列が存在することを示す。当業者は、サンプル中の2本鎖のDNA配列の存在を決定するために使用されるのに適した方法を十分に認識し、特にここで検出されるべき配列は既知である。従って、その目的に関して当業者に公知の任意の方法が、本発明内で使用され得る。しかし、伸長された2本鎖のDNAの存在は、伸長された2本鎖のDNA配列にハイブリダイズし得る核酸分子であって、特にここで上記核酸分子は標識される、核酸分子を使用するか、伸長された2本鎖のDNA配列の中にインターカレートする分子を使用するか、または濁度測定を使用することによって決定されることは特に好ましい。
用語「標識(label)」またはその文法上のバリエーションは、本明細書で使用される場合、任意の検出可能なもしくはシグナルを生成する分子またはレポーター分子に言及する。便利な標識としては、比色、化学発光、色素生成、放射活性および蛍光標識が挙げられるが、酵素(例えば、比色、発光、色素生成)もしくは抗体ベースの標識方法またはシグナル生成システムがまた、使用され得る。従って、用語「標識」とは、本明細書で使用される場合、直接的に検出可能なシグナルを与える部分または受動的な部分のみならず、シグナルを生成するかもしくはシグナル生成反応に関与する、または何らかの方法で間接的に検出され得る任意の部分をも含む。「標識された(labelled)」とは、本明細書で使用される場合、検出可能な標識に接続または連結されていることをいう。伸長された2本鎖のDNA配列が上記サンプル中に存在するか否かを決定する工程は、蛍光報告を介して達成され得る。このようなアプローチのうちの大部分は、インターカレートする色素(例えば、臭化エチジウム、SYBR Green、EvaGreenおよびYO-PRO-I)の使用に基づく(Zhang Xら, 2013, PLoS One 8(12):e82841; Mair Gら. 2013, BMC Veterinary Research 9: 108)。本明細書で使用される場合、「インターカレートする(intercalate)」作用物質または色素とは、核酸の二重らせんにおいてスタックされた塩基対の間での非共有結合的挿入の能力のある作用物質または部分に言及する。伸長された2本鎖のDNA配列がサンプル中に存在するか否かを決定する工程は、Forster共鳴エネルギー移動(FRET)の機序に依拠する蛍光技術によって達成され得る(Chen Qら, 1997, Biochemistry 36(15):4701-11)。本発明のある特定の実施形態において、上記LPBおよび/またはLPFは、5’末端において少なくとも1つの標識および/またはアクセプターフルオロフォアで標識される。
用語「濁度」とは、本明細書で使用される場合、光が散乱または吸収される流体または透明な固体中に懸濁および/または可溶性の粒子の尺度をいう。本発明のある特定の実施形態において、伸長された2本鎖のDNA配列がサンプル中に存在するか否かの間接的な決定は、反応副生成物としてのピロホスフェートの形成に本質的に依拠する。ピロリン酸イオンは、核酸重合の間にデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)をDNA鎖に組み込むことによって放出され得、これらのイオンは、反応ミックス中に存在する二価金属イオン、特にマグネシウムイオンと反応して、Mori Y.ら, 2001(Biochem. Biophys. Res. Commun. 289: 150-154)によって記載されるように白色の不溶性ピロリン酸マグネシウム沈殿物を生成する。この沈殿物は、反応溶液の濁度の漸進的な増大を生じ、ピロホスフェート沈殿物は、濁度に関して定量的に測定され得るか、または遠心分離後にペレットとして裸眼で観察され得る。本発明の代替の実施形態において、伸長された2本鎖のDNA配列がサンプル中に存在するか否かを決定する工程は、反応においてマンガンイオンおよびカルセインの組み込みを通じて達成される。カルセインの蛍光は、マンガンイオンの結合によって自然にクエンチされる。反応副生成物としてのピロホスフェート生成は、沈殿を通じて緩衝液からマンガンイオンを除去し、回復されたカルセイン蛍光と合わさって増大した濁度は、可視光またはUV光のいずれかでの励起の際に容易な視覚的読み取りを可能にする(Tomita N.ら. 2008. Nat. Protoc. 3:877-882)。本発明のさらに別の実施形態において、ピロホスフェートからATPへの酵素による変換(これは、DNA合成の間に生じる)は、伸長された2本鎖のDNA配列がサンプル中に存在するか否かを決定するために、熱安定性ホタルルシフェラーゼによって生成される生体発光を通じてモニタリングされる(Gandelman OA.ら, 2010, PLoS One 5(11): el4155)。
一般に、Becherer, Lisa,ら(「Loop-mediated isothermal amplification (LAMP)-review and classification of methods for sequence-specific detection」. Analytical Methods 12.6 (2020): 717-746)によって記載される全ての方法は、本発明の方法と組み合わせられ得る。
さらなる実施形態において、本発明は、Mollicutes綱の細菌に感染した細胞および/または組織培養物を除染する方法であって、上記方法は、上記培養物に、効率的な量の抗生物質を投与する工程であって、ここで上記培養物は、本発明の方法を使用して、Mollicutes綱の細菌に感染していることが予め決定されている工程を包含する方法に関する。好ましくは、上記抗生物質薬は、BMサイクリンである。
用語「効率的な量」とは、本明細書で使用される場合、所望の生物学的結果を誘導するために十分な、活性薬剤(例えば、単独で、他の薬剤と組み合わせて、または潜在的に組み合わせて、1またはこれより多くの本明細書で提供される化合物)の量に言及する。
用語「抗生物質」とは、本明細書で使用される場合、細菌に対しておよび/または細菌関連疾患の処置において有用な特性を有する薬剤、薬物または組成物をいう。上記抗生物質は、特に、細菌の増殖、生存、複製、機能、および/または伝播(dissemination)を防止する、阻害する、抑制する、低減する、それに悪影響を与える、および/または干渉するという特性を有し得る。任意の抗生物質が、本発明の文脈において使用され得る。しかし、いくつかの抗生物質は、Mollicutes綱の細菌が、これらの化合物に対して耐性を発生させる傾向がないという点において特に有用である(Vladislav M Chernovら, 2018, FEMS Microbiology Letters, Volume 365, Issue 18, fny185)。いくつかの実施形態において、上記抗生物質は、テトラサイクリン、フルオロキノロン、マクロライド、BMサイクリンおよびデホルミラーゼのインヒビターの群から選択される少なくとも1種を含む。
用語「BMサイクリン(BM Cyclin)」とは、明らかな目立つ細胞傷害性副作用なしに、感染した細胞培養物からマイコプラズマを排除するための組成物に言及する。BMサイクリンは、代表的には、チアムリンおよびミノサイクリンを含む。
本発明の方法は、Mollicutes綱の細菌を効率的に決定し得、早期検出、スクリーニング、モニタリングを容易にする。従って、本発明の方法は、例えば、除染手順において抗生物質の特定の使用を改善する。
本発明の方法を行うために、キットが、必要な試薬を集めることによって準備され得る。さらなる実施形態において、本発明は、キットに、特に、サンプル中の核酸分子を検出する、特に、サンプル中のMollicutes綱の細菌での汚染を検出することにおける使用のためのキットに関する。上記キットは、Mollicutes綱の細菌の所定の配列を検出するための1またはこれより多くの、好ましくは全5種または6種のプライマーを含む。上記キットはまた、1より多くのプライマーシステム、特に、Mollicutes綱の同じ細菌または異なる細菌の異なる配列を標的化する2またはこれより多くのプライマーシステムを含み得る。よって、本発明の方法および本発明のキットは、例えば、クエンチャー-フルオロフォア二重鎖領域を含むプライマーを使用することによる(Tanner NA, Zhang Y, Evans TC Jr. Simultaneous multiple target detection in real-time loop-mediated isothermal amplification. Biotechniques. 2012;53(2):81-89.)、1より多くのプライマーシステムを使用することによって、サンプル中の1より多くの異なるMollicutes綱の細菌を検出するために使用され得る。この点において、低減されたプライマーの数が、低減されたプライマー干渉に起因して、1種より多くのプライマーシステムの改善された有用性をもたらすことが驚くべきことに見出された。
本発明の特に好ましい実施形態において、本発明の(文脈において調製されるべき)キットまたは本発明の方法および使用は、取扱説明書をさらに含み得るか、またはこれとともに提供され得る。例えば、上記取扱説明書は、当業者が本明細書で提供される診断上の使用においておよび本発明に従って、本発明のキットを(どのようにして)使用するかをガイドし得る。詳細には、上記取扱説明書は、本明細書で提供される方法または使用を使用するまたは適用するためのガイダンスを含み得る。
別段定義されなければ、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が関する分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で記載されるものに類似のまたは等価な方法および材料は、本発明の実施または試験において使用され得るが、適切な方法および材料は以下に記載される。矛盾する場合、定義を含め、本明細書が優先する。さらに、材料、方法、および実施例は、例証に過ぎず、限定することは意図されない。
本明細書で記載される一般的方法および技術は、別段示されなければ、当該分野で周知の、ならびに本明細書全体を通じて引用および考察される種々の一般的およびより科学的な参考文献に記載されるとおりの従来法に従って行われ得る。例えば、Sambrookら, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 第2版, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (1989)およびAusubelら, Current Protocols in Molecular Biology, Greene Publishing Associates (1992)、ならびにHarlow and Lane Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (1990)を参照のこと。
本発明の局面は、図面および前述の説明において詳細に例証および記載されるが、このような例証および記載は、例証または例示であって、限定ではないと見做されるべきである。変更および改変が、以下の特許請求の範囲および趣旨の範囲内で当業者によって行われ得ることは、理解される。特に、本発明は、上記または下記で記載される異なる実施形態からの特徴の任意の組み合わせを有するさらなる実施形態を網羅する。
図1は、Mollicutes綱の細菌を検出するための5プライマーシステムおよびプライマーシステムの比較を示す。
さらに、特許請求の範囲において、文言「含む、包含する(comprising)」とは、他の要素または工程を排除せず、不定冠詞「a(1つの、ある)」または「an(1つの、ある)」は、複数を排除しない。1つのユニットは、特許請求の範囲の中で記載されるいくつかの特徴の機能を満たし得る。属性または特に値に関連する用語「本質的に(essentially)」、「約(about)」、「およそ(approximately)」などはまた、それぞれ、上記属性を正確にまたは上記値を正確に定義する。特許請求の範囲における任意の引用符合は、範囲を限定するとして解釈されるべきではない。
以下は、本発明の方法および組成物の例である。上記で提供される一般的な記載を考慮すれば、種々の他の実施形態が実施され得ることが理解される。
F3なしの新規な5プライマーシステムは、F3ありの6プライマーシステムと同程度に効率的にMollicutesを増幅する
Figure 2023528993000003
Figure 2023528993000004
Figure 2023528993000005
Figure 2023528993000006
Figure 2023528993000007
1反応あたり17.0μl PEMを添加する。
テンプレート添加
8.0μl 抽出RNAを添加する。
8.0μl RNase非含有HOを陰性アッセイコントロールとして添加する。
Figure 2023528993000008

Claims (14)

  1. サンプル中の所定の核酸配列の存在を決定するための方法であって、前記方法は、
    (a)RNA依存性および/またはDNA依存性のDNAポリメラーゼ活性ならびに鎖置換活性の活性を提供する1またはこれより多くの酵素を、前記所定の核酸配列の存在に関して分析されるべき前記サンプルに添加する工程;
    (b)少なくとも5種のDNAプライマーを、前記所定の核酸配列の存在に関して分析されるべき前記サンプルに添加する工程であって、ここで少なくとも1種のDNAプライマーは、前記核酸配列にハイブリダイズし得る配列を含み、少なくとも1種のDNAプライマーは、前記核酸配列に対して逆相補的なDNA配列にハイブリダイズし得る配列を含む、工程;
    (c)工程(a)および工程(b)から生じる前記サンプルを固定温度においてインキュベートする工程;
    (d)2本鎖の伸長されたDNA配列が前記サンプル中に存在するか否かを決定する工程であって、ここで前記サンプル中の前記2本鎖の伸長されたDNA配列の存在は、前記サンプル中の前記所定の核酸配列の存在を示す、工程、
    を包含し、
    ここで前記所定の核酸配列は、Mollicutes綱の細菌のものであり、F3プライマーは使用されない、方法。
  2. 前記少なくとも5種のプライマーは、それぞれ、順方向内側プライマー(FIP)、逆方向内側プライマー(BIP)、ループプライマー順方向(LPF)およびループプライマー逆方向(LPB)を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも5種のプライマーは、B3プライマーをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記所定の核酸配列は、RNA配列またはDNA配列である、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記Mollicutes綱の細菌は、Mycoplasma、Spiroplasma、Acholeplasma、またはUreaplasmaの属のものである、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記細菌は、M.orale、M.arginini、M.fermentans、M.hyorhinis、A.laidlawii、M.hominis、M.synoviae、S.citri、M.pneumoniae、M.bovis、M.salivariumまたはM.gallisepticumである、請求項6に記載の方法。
  7. 前記RNAは、16S rRNAまたは23S rRNAの中に含まれる、請求項4~6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記DNAは、16S rRNAをコードする遺伝子または23S rRNAをコードする遺伝子である、請求項4~6のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記サンプルは、初代もしくは改変された細胞および/または組織、細胞培養物、培養培地および/または添加物、細胞由来生成物、実験装置あるいはATMPのようなバイオ医薬品から得られる、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記固定温度は、50~75℃の間である、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 工程(c)における前記サンプルは、1~120分間インキュベートされる、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記サンプル中の前記2本鎖の伸長されたDNA配列の存在は、前記2本鎖の伸長されたDNA配列にハイブリダイズし得る核酸分子であって、特にここで前記核酸分子は標識される、核酸分子を使用するか、前記2本鎖の伸長されたDNA配列の中にインターカレートする分子を使用するか、または濁度測定を使用することによって決定される、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
  13. Mollicutes綱の細菌に感染した細胞および/または組織培養物を除染する方法であって、前記方法は、前記培養物に、効率的な量の抗生物質を投与する工程であって、ここで前記培養物は、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法を使用して、Mollicutes綱の細菌に感染していることが予め決定されている、工程を包含する、方法。
  14. 前記抗生物質薬は、BMサイクリンである、請求項13に記載の方法。
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