JP2023528787A - 周縁肩部を有するウェハを含むエレクトロクロミックレンズ - Google Patents

周縁肩部を有するウェハを含むエレクトロクロミックレンズ Download PDF

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Abstract

本発明は、ウェハ(3)及び光学素子(5)を含む光学系(1)に関する。ウェハ及び光学素子は、接着材料(7)によって互いに接着され、及びウェハは、周縁肩部(9)を有する。典型的には、ウェハは、装用者の処方に従って設計された背面と、光学素子に接着されることを意図された前面とを含む。光学素子は、エレクトロクロミックセルであり得る。

Description

本発明は、光学系の分野に関し、より具体的には、眼科処方に適合されたウェハ及びエレクトロクロミックセルを含む光学系に関する。
このような光学系は、眼鏡レンズの分野で「エレクトロクロミックレンズ」としても知られている。
眼鏡レンズは、近視、遠視、乱視、老眼等、屈折異常とも呼ばれる視覚障害又は屈折誤差の矯正を支援する。眼鏡レンズは、装用者の眼科処方に基づいて製造される。処方には、球面度数、円柱度数、プリズム度数、加入度数等、各種の情報が含まれる。
しかし、たとえ眼鏡レンズが、特に近視及び遠視の両方の矯正が可能な累進レンズ等、装用者の状況に合わせて製造されても、より適合性の高いスマートグラスが求められている。
この目的のため、眼鏡レンズ業界は、電気活性レンズ、すなわち特定の特性を電子的に変更可能なレンズが開発されている。これらの変更は、装用者又は医療従事者、典型的には眼科医によって制御され得る。これらの変更は、自動的に行うことができ、この場合、電気活性レンズは、例えば、光線の光度又は波長等、特定の環境パラメータを測定するように構成されたセンサを含み得る。
特に、電気活性レンズの中には、光透過率の変化及び着色が可能なエレクトロクロミックレンズがある。
典型的には、エレクトロクロミックレンズは、従って、処方データに基づいて製造されたウェハと、このように形成されたエレクトロクロミックレンズを明度又は光度に対して適合可能にするエレクトロクロミックセルとを含む光学系である。処方の一部は、エレクトロクロミックセルによっても提供され得る。
エレクトロクロミックセルは、典型的には、2つの平坦な透明外層、例えば有機又は鉱物材料製の2つの表面を含む構造を有し、それらの内面上に透明導電コーティングが堆積される。エレクトロクロミック組成物は、2つの導電コーティング間に形成された空洞を満たす。従って、導電コーティング間に電場を印加することにより、セルの光透過率を変化させることができる。
ウェハ及びエレクトロクロミックセルは、従って、エレクトロクロミックレンズを製造するために互いに接着又は接着され、後者は、メガネフレームに取り付け可能に適合されなければならない。更に、エレクトロクロミックレンズがメガネフレーム、より正確にはベゼル又は凹部に収容されると、エレクトロクロミックレンズは、生じ得る衝撃に対しても無傷でなければならない。
より一般的には、ウェハ及び光学素子の組み立ては、後者がエレクトロクロミックセル又は光学的導光部のいずれであるかに関わらず、複雑である。更に、ウェハと光学素子との間に水又は埃が侵入する恐れがある。
本発明は、このような状況の改善を求めるものである。
本発明は、
‐ ウェハと、
‐ 光学素子と
を含む光学系に関する。
ウェハ及び光学素子は、接着材料によって互いに接着される。ウェハは、周縁肩部を有する。
一実施形態によれば、周縁肩部は、ウェハの周縁部及び中央部を画定し、周縁部は、中央部の平均厚さよりも小さい平均厚さを有する。
有利には、周縁部の平均厚さは、ウェハと光学素子との間の接着材料の平均厚さよりも大きい。
典型的には、周縁部及び中央部は、光学素子に対向する、それぞれ周縁前面及び中央前面と呼ばれる前面をそれぞれ含む。周縁前面及び中央前面は、一緒にウェハの前面を形成する。
一実施形態によれば、接着材料は、周縁前面のみに提供される。
有利には、ウェハの前面の一部の曲率半径は、光学素子の表面の対応する対向部分の曲率半径にほぼ等しい。
例えば、ウェハの前面は、球面であり、光学素子の背面も、同一の曲率を有する球面である。これにより、ウェハの前面と、対応する光学素子の表面との間の距離を最小に維持しながら、フレーム又は処方の形状に依存しないウェハの前面を有することが可能になる。従って、前面が球面のウェハのストックを製造することが有利である。従って、ウェハの光学中心をフレームに対して正確に位置調整し、グラインダを用いて周縁肩部を形成すれば十分である。
典型的には、周縁部及び中央部は、それぞれ周縁部背面及び中央部背面と呼ばれる背面をそれぞれ含み、周縁部背面及び中央部背面は、それぞれ周縁前面及び中央前面の反対側にある。周縁背面及び中央背面は、一緒にウェハの背面を形成する。
一実施形態によれば、周縁肩部の一部は、角張った形状を有し、周縁背面は、局所的に中央背面と角度をなす。
一実施形態によれば、周縁肩部の一部は、ベベルの形状を有し、周縁背面は、周縁背面の端部を中央背面に接合する斜面である。
一実施形態によれば、周縁肩部の一部は、湾曲形状を有し、周縁背面は、中央背面の近傍で中央背面に接する。
例えば、接着材料は、接着材料及び/又はゴムを含む。
有利には、光学系は、ウェハと光学素子との間の空隙を維持するために、接着材料中にスペーサを更に含む。
一実施形態によれば、ウェハは、装用者の眼科処方に従って設計及び表面処理された背面と、背面の反対側にあり、且つ光学素子に接着されることを意図された前面とを含む。
一実施形態によれば、光学素子は、エレクトロクロミックセルを含む。
一実施形態によれば、光学素子は、光学的導光部を含む。
一実施形態によれば、周縁肩部は、不透過性コーティングによって覆われる。
このような実施形態は、光学素子がエレクトロクロミックセルである場合に特に有利である。一例において、エレクトロクロミックセルは、実際に、エレクトロクロミックセルをプロセッサに電気的に接続する金属ストリップをそれぞれ支持する2つのシェルを含む。シェルは、透明な外層であり、接着剤のビードで互いに接着される。ウェハ又は光学素子が透過性であるため、金属片又は接着剤のビードを視認できる。従って、不透過性コーティングは、光学系の白っぽい外観を覆うのに役立つ。
不透過性コーティングは、例えば、不透過性コーティングがウェハ及び光学素子の中央前面に殆ど又は全く流れないように、コーティングアプリケータを用いて周縁肩部に堆積されたポリウレタンエポキシ材料製である。
本発明は、
‐ 上述のような少なくとも1つの光学系と、
‐ 少なくとも1つの光学系を少なくとも部分的に収容する、少なくとも1つのリムを含むフレームであって、リムは、少なくとも1つのテンプルに接続される、フレームと
を含む眼鏡装置にも関する。
少なくとも1つのリムの内縁は、少なくとも1つの光学系の周縁肩部と相補的な形状を有する溝であり、少なくとも1つの光学系の接着材料は、従って、内縁内に隠される。
最後に、本発明は、上述の光学系を製造する方法に関する。本方法は、以下の行為:
‐ 装用者の眼科処方を受信することと、
‐ 装用者の眼鏡処方に基づいてウェハを設計し、且つその後、製造することと、
‐ ウェハを機械加工して、そのウェハの周囲に周縁肩部を形成することと、
‐ ウェハ及び光学素子を、接着材料を使用して接着することと
を含む。
典型的には、周縁肩部は、ウェハの周縁部及び中央部を画定し、周縁部は、中央部の平均厚さよりも小さい平均厚さを有する。一実施形態によれば、本方法は、ウェハを製造する前に、以下の行為:
‐ 装用者の眼科処方に基づいて、周縁部の所望の最小平均厚さを計算することと、
‐ 設計後に得られたウェハの設計を使用して、ウェハを機械加工した後の周縁部の将来的な平均厚さを予測することと、
‐ 予測された周縁部の将来的な平均厚さが所望の最小平均厚さよりも小さい場合、予測によって決定された周縁部の新しい将来的な平均厚さが所望の最小平均厚さよりも大きいように、ウェハの新しい設計を生成することと
を更に含む。
有利には、ウェハの新しい設計を生成することは、周辺部の予測された将来的な平均厚さが所望の最小平均厚さに等しくなるまで反復的に実行される。
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して、例示的且つ非限定的な目的で提供する以下の記述から明らかになるであろう。
本発明による光学系を示す。 図1の光学系のウェハの背面を示す。 図1の光学系のウェハの前面を示す。 図1のウェハの透視斜視図を示す。 ウェハの周縁肩部が不透過性コーティングによって覆われている、図1の光学系の端部の部分透視図を示す。 図1の光学系の端部の拡大された部分透視図である。 本発明による光学系を含む眼鏡装置を示す。 本発明による光学系を製造するシステムを示す。 本発明による光学系を製造する方法を示す。
図1に光学系1を示す。
以下に詳述するように、光学系1は、有利には、眼鏡フレームに装着されることを意図されたエレクトロクロミック眼鏡レンズである。
光学系は、ウェハ3及び光学素子5を含む。ウェハ3及び光学素子5は、接着材料7によって互いに接着される。
ウェハ3について、図2A~2Cを参照して以下でより詳細に述べる。
ウェハ3は、光学系1に眼科的特性を付与するように適合される。典型的には、ウェハ3は、装用者の眼科処方を満たすように設計及び製造される。
装用者の眼科処方は、医療専門家、例えば眼科医によって決定される、以下で処方データと称する一連のデータである。処方データには、球面度数、円柱度数、プリズム及び関連する場合には加入度数等、装用者に関する異なる情報が含まれる。このような処方データは、視覚障害又は屈折異常とも呼ばれる屈折誤差を矯正するために、装用者による着用を意図された眼鏡レンズを設計及び製造するために必要である。例えば、装用者が老眼を患っている場合、処方データは、その屈折率に適合された累進屈折力眼鏡レンズを製造するための加入度数を含む。
ウェハ3は、好適には、透明な材料製である。
図2Cに示すように、ウェハ3は、背面3Bと、背面3Bに対向する前面3Fとを含む。
上述のように、光学系1は、有利には、眼鏡フレームに装着されることを意図されたエレクトロクロミック眼鏡レンズである。
そのような場合、背面3Bは、装用者が眼鏡フレームを装用した際に装用者の眼に最も近い表面に対応する。換言すれば、背面3Bは、装用者の眼球側に位置するウェハ3の面である。
逆に、前面3Fは、装用者が眼鏡フレームを着用した際に装用者の眼から最も遠い面に対応する。更に、図1に示すように、前面3Fは、接着材料7を使用して光学素子5に接着されるようにも適合される。
上述のように、ウェハ3は、一般に、眼科処方を満たすように製造される。ウェハ3の製造の複雑さを軽減するために、レンズブランクとも呼ばれる半製品レンズが上流で製造されることは、当業者に公知である。半製品レンズは、表面の1つのみが既に仕上げられて機械加工されたレンズである。一般に、半製品レンズの完成品レンズが前面である。次いで、半製品が保管される。眼科処方を受信した場合、取得した眼科処方を満たすのに最適な半製品レンズが選択され、次いで背面を機械加工すれば十分である。背面は、従って、装用者に固有であり、処方データに従って機械加工される。
その結果、本発明では、前面3Fは、ウェハ3の製造に用いる半製品の機械加工前の表面に対応し、背面3Bは、処方データに基づいて機械加工された後の半製品の背面に対応するものと考えられる。
逆に、処方は、ウェハ3の背面3Bではなく、表面3Fによって提供され得る。
更に、本発明の範囲において、ウェハ3は、周縁肩部9を有する。
ウェハ3の背面3Bを示す図2Aに示すように、周縁肩部9は、ウェハの背面3Bに提供される。周縁肩部9は、従って、背面3Bからウェハを見た場合に視認できる。ここで、図2Aは、ウェハ3単独、従って眼鏡フレームに装用する前の背面3B状態を示すため、ウェハの背面3B上の周縁肩部9を明瞭に視認できることが分かる。
逆に、図2Bは、ウェハ3の前面3Fを示し、周縁肩部9は、背面3Bのみに提供されるため、視認できない。図2Bにおいて、周縁肩部9は、従って、図2Aでは実線で示されているのに対して、破線でのみ表されている。再度、図2Aは、ウェハ3単独、従って眼鏡フレームに装用する前の前面3Fを示す。
周縁肩部9は、ウェハ3の周縁部3P及び中央部3Cを画定する。周縁部3Pは、中央部3Cの平均厚さよりも小さい平均厚さを有する。図2Cにおいて、周縁部3Pの厚さTHのみが参照される。
図2Aに示すように、周縁部3P及び中央部3Cは、光学素子5の反対側における、それぞれ周縁背面3PB及び中央背面3CBと呼ばれる背面をそれぞれ含む。
周縁背面3PB及び中央背面3CBは、一緒にウェハ3の背面3Bを形成する。
図2Bに示すように、周縁部3P及び中央部3Cは、光学素子5と対向する、それぞれ周縁前面3PF及び中央前面3CFと呼ばれる前面をそれぞれ含む。
周縁前面3PF及び中央前面3CFは、一緒にウェハ3の前面3Fを形成する。
上で説明したように、ウェハ3の前面3Fは、接着材料7を使用して光学素子5に接着されるように適合される。その結果、前面3は、周縁肩部9によって画定される周縁前面3PF及び中央前面3CFの組み合わせによって形成されるため、周縁前面3PF及び/又は中央前面3CFは、接着材料7を使用して光学素子5と接着されるように適合される。
有利には、接着材料7は、周縁前面3PFのみに塗布される。このような場合、接着材料7は、密閉性を提供して、空隙内への埃又は水の侵入を回避するように周縁前面3PFに沿った密接ループ状に塗布される。
一実施形態によれば、周縁肩部9の一部は、角張った形状を有し、周縁背面3PBは、局所的に中央背面3CBと角度をなす。図2Cに示す例において、周縁背面3PB及び中央背面3CBは、局所的に直交する。
代替的又は並列的に、周縁肩部9の一部は、ベベルの形状を有する。周縁背面3PBは、周縁背面3PBの端部及び中央背面3CBを接合する斜面である。
代替的又は並列的に、周縁肩部9の一部は、湾曲形状を有し、周縁背面3PBは、中央背面3CBの近傍で中央背面3CBに接する。
光学素子5は、ウェハ3がよって提供される眼科的特性に加えて、光学系1に光学的特性を与えるように適合される。更に、光学素子5は、ウェハ3及び光学素子5の組み合わせが装用者の眼科処方を満たすように、装用者の眼科処方の一部を提供するようにも適合され得る。
典型的には、光学素子5は、第1の表面及び第2の表面(図示せず)を含む。
光学素子5の第1の表面は、接着材料7を使用してウェハ3に接着されるように適合される。より具体的には、第1の表面は、ウェハ3の前面3F及び有利には周縁前面3PFのみに接着されるように適合される。
換言すれば、第1の表面は、光学素子5の第1及び第2の表面のうち、装用者が眼鏡フレームを着用した際に装用者の目に最も近い表面に対応する。
逆に、第1の表面の反対側の第2の表面は、装用者が眼鏡フレームを着用した際に装用者の目から最も遠い表面に対応する。
好適な一実施形態によれば、光学素子5は、エレクトロクロミックセルを含む。このような実施形態において、光学系1は、上述のように、エレクトロクロミック眼鏡レンズである。
エレクトロクロミック眼鏡レンズは、電気活性レンズ、すなわち特定の特性を電子的に変更可能なレンズとして分類することができる。特に、エレクトロクロミックレンズの光透過率は、電気的に変化させることができる。
例えば、エレクトロクロミック眼鏡レンズは、装用者又は医療従事者、典型的には眼科医によって制御される。代替的に、光透過値も自動的に変更することができる。
光学素子5がエレクトロクロミックセルである実施形態において、後者は、例えば、2つの平坦な透明外層、例えば有機又は鉱物材料製の2つの表面を含む構造を有し、それらの内面上に透明導電コーティングが堆積される。エレクトロクロミック組成物は、2つの導電コーティング間に形成された空洞を満たす。従って、導電コーティング間に電界を印加することにより、セルの光透過率を変化させることができる。
周縁部は、架橋された接着材料から形成されたシールによって周縁部で仕切ることができ、シールは、組み立てられた2つの透明層を支持するのに適している。
光学素子5がエレクトロクロミックセルである実施形態を図2Dに示す。上述のように、光学素子5は、第1の透明外層2及び第2の透明外層4を含む。文献において、2つの透明外層2、4は、典型的には、接着剤のビードで接着された鉱物のシェルである。別の例において、層は、プラスチックシェルであり得る。
光学素子5は、電子的な制御を必要とするエレクトロクロミックセルであるため、両方のシェルは、端部で銀バスを支持する。銀バスは、エレクトロクロミックセルをプロセッサに電気的に接続する金属ストリップの形式をとる。
しかし、銀バス又は接着剤のビードは、ウェハ3又は光学素子5の透過性によって視認できる場合がある。従って、図2Dに示す実施形態において、周縁肩部9は、不透過性コーティング6によって覆われている。不透過性コーティング6は、図2Dにおいて、周縁肩部9への黒色コーティングとして示されている。一実施形態によれば、不透過性コーティング6は、ウェハ3の周縁背面3PBのみを覆う。不透過性コーティング6は、光学系1の外観の白っぽい外観を覆うのに役立つ。好適には、不透過性コーティング6は、装用者の視界を妨げないように、ウェハ3の中央背面3CBを覆わない。
典型的には、不透過性コーティング6は、(略語EPUで知られる)ポリウレタンエポキシ材料製である。
一実施形態によれば、光学素子5は、光学的導光部を含み得る。典型的には、そのような場合、光学素子5の第1及び第2の表面は、平面である。
光学素子5が光学的導光部を含む場合、眼科処方は、光学的導光部が完全な平坦な光学的及び平坦な幾何学的素子であるため、ウェハ3及び光学素子5の組み合わせによって実現することができる。光学素子5は、非ゼロの屈折力を更に有し得る。この場合、ウェハ3の背面3Bの曲率半径は、光学素子5の非ゼロ屈折力を補償し得る。
上述のような光学系1の端部を拡大して部分透過的に示す図3に示すように、ウェハ3及び光学素子5は、接着材料7によって互いに接着される。接着材料7は、透明に見え、固体として表される。
より具体的には、図3に示す実施形態において、接着材料7は、ウェハ3の周縁前面3PFのみに提供される。その結果、接着材料7は、光学素子5の周縁前面3PF対向する部分のみと接触する。
光学系1の周縁部、より正確には周縁前面3PFに接着材料7が存在することにより、ウェハ3と光学素子5との間への塵又は水の浸入を防止することが可能になる。接着材料7が厚いことにより、ウェハ3と光学素子5との間に空隙を有することも可能になる。
更に、ウェハ3と光学素子5との間の空隙を維持するために、接着材料7中に1つ以上のスペーサを提供することができる。スペーサは、例えば、棒状又は「X」形状を有し、ウェハ3と光学素子5との間の距離が最小距離よりも大きいままであることを保証できるようする。
しかし、有利には、接着材料7の平均厚さは、依然として周縁部3Pの平均厚さTHよりも小さくなければならない。
接着材料7は、接着剤を含み得る。追加的又は代替的に、接着材料7は、ゴムを含み得る。
上述のように、光学系1は、眼鏡フレームに装着されることを意図される。光学素子5がエレクトロクロミックセルである場合、ウェハ3及び光学素子5の組み合わせから得られた光学系1は、エレクトロクロミック眼鏡レンズである。このような好適な実施形態において、エレクトロクロミック眼鏡レンズが装着される眼鏡フレームに対応する眼鏡装置は、周囲光、光線の光度又は波長に基づいて光透過値を電気的に変化させるように適合される。
ここで、図4を参照して、本発明による眼鏡装置11について述べる。
眼鏡装置11は、装用者の視覚障害又は屈折異常とも呼ばれる屈折誤差を矯正するように適合される。典型的には、装用者は、近視、遠視、乱視又は老眼を患っている。眼鏡装置11に装着される眼鏡レンズは、装用者の処方データに基づいて設計及び製造される。
図4に示すように、眼鏡装置11は、フレーム13と、上で説明して図1に示すような少なくとも1つの光学系1とを含む。
フレーム13、すなわち眼鏡フレームは、装用者及び有利には光学系1の製造に用いる処方データが相対的である装用者によって着用されるように適合される。
フレーム13は、少なくとも1つのリム15、少なくとも1つのテンプル17、少なくとも1つのヒンジ19及びプロセッサ21を含む。
リム15は、光学系1を少なくとも部分的に収容するように構成される。典型的には、リム15は、光学系1の上部を収容して保持するように構成されたホルダと、光学系1の下部を少なくとも部分的に囲むように構成されたクレイドルとを含む。
先に詳述したように、光学系1は、ウェハ3及び光学素子5を含み、ウェハ3及び光学素子5は、接着材料7によって互いに接着される。加えて、本発明の範囲において、ウェハ3は、周縁肩部9を有する。
その結果、リム15の内縁は、光学系1の周縁肩部9と相補的な形状を有する溝である。ウェハ3と光学素子5との間、より具体的にはウェハ3の前面3Fと、光学素子5の第1面との間に提供された接着材料7は、従って、リム15の内縁内に隠される。
リム15の溝の相補的な形状は、接着材料の層7を隠すと同時に、光学系1を確実に保持する。
図4示す例において、フレーム13は、光学系1をそれぞれ少なくとも部分的に収容する2つのリム15を含む。
同様に、図4示すフレーム13は、2つのテンプル17を含む。
各テンプル17は、ヒンジ19によってリム15の端部に接続される。より正確には、一方のテンプル17は、リム15の端部に接続され、他方のテンプル17は、他方のリム15の終端に接続される。
テンプル17は、眼鏡装置11を装用者が装着した際に眼鏡装置11の安定性を維持するために、装用者の耳に配置されるように構成される。ヒンジ19により、装用者が眼鏡装置11を着用したい場合にテンプル17を展開し、装用者が眼鏡装置11を取り外した場合にテンプル17を折り畳むことが可能になる。
最後に、プロセッサ21は、光学系1を電子的に制御して、その特定の特性を変更するように構成される。特に、光学系1がエレクトロクロミックセルを含む場合、プロセッサ21は、光透過値を変更するように構成される。プロセッサ21は、従って、眼鏡装置11を周囲光に適合させることを可能にする。
この目的のため、眼鏡装置11は、環境の特定のパラメータ、例えば光線の光度又は波長を測定するように配置されたセンサを含み得る。次いで、センサの測定値を用いて光透過値を修正して、周囲光に適合させる。
当業者には、センサをフレーム13の複数の場所に配置できることが分かる。例えば、センサをフレーム13の外側に配置して、眼鏡レンズに入射する光の強度を測定することができる。センサは、フレーム13の内面に配置して、眼鏡レンズを透過した光の強度を測定することもできる。センサは、装用者の眼が受光した光度を瞳孔の大きさの関数としてリアルタイムで判定するために、装用者の眼に向けられたカメラでもあり得る。
測定値をプロセッサ21に直接送信することができる。次いで、プロセッサ21は、メモリに保存されたコンピュータプログラムを用いて、周囲光に合わせた光透過値を決定する。代替的に、測定値は、遠隔機器、例えば医療機器に送信されて、装用者又は医療従事者が適切な光透過値を決定できるようにし得る。この値は、次いで、プロセッサ21に送信されて光学系1を相応に制御する。
上述の光学系1の製造システム及び方法について、図5及び6の各々を参照して以下に記述する。
図5にシステム23を示す。
システム23は、装用者の処方データに基づいて光学系1を製造するように適合される。
システム23は、発注側25、設計側27及び製造側29を含む。
発注側29は、個人の視覚障害又は屈折異常を矯正する眼科処方を生成するように適合される。眼科処方は、個人に適合された眼鏡装置を製造する目的のため、医療専門家、典型的に眼科医によって確立される。
眼科処方は、個人の眼検査又は視力検査中に行われた測定に基づいて、例えば発注側29レベルで計算された処方データの組である。処方データは、球面度数、円柱度数、プリズム及び関連する場合には加入度数等、個人に関する各種の情報を含む。
処方データが生成されると、発注側29は、眼科処方を設計側27に送信する。
その結果、図6に示す方法のステップS1において、設計側27が装用者の眼科処方を受信する。
設計側27は、受信した装用者の眼科処方に基づいて、光学系1のウェハ3の設計を生成するように適合される。
図5に示すように、レンズ設計部27は、通信モジュール31、計算部33及びデータベース35を含む。
通信モジュール31は、発注側25と通信するように適合される。より具体的には、上述のように、通信モジュール31は、発注側25によって生成及び発信された眼科処方を受信するように適合される。
更に、通信モジュール31は、システム23の製造側29と通信するようにも適合される。
上で詳述したように、本発明の光学系1は、ウェハ3及び光学素子5を含む。ウェハ3及び光学素子5は、接着材料7によって互いに接着される。
ここで、計算部33は、光学系1のウェハ3を設計するように適合される。
更に、本発明の範囲において、光学系1のウェハ3は、周縁肩部9を有する。周縁肩部9は、ウェハ3の周縁部3P及び中央部3Cを画定し、周縁部3Pの平均厚さTHは、中央部3Cの平均厚さよりも小さい。
その結果、一実施形態によれば、計算部33は、通信モジュール31が受信した装用者の眼科処方に基づいて、ウェハ3の周縁部3Pの所望の最小平均厚さTHminを計算するように適合され得る。
従って、本方法のステップS2において、計算部33は、装用者の眼科処方に基づいて、周縁部3Pの所望の最小平均厚さTHminを計算する。
典型的には、周縁部3Pの所望の最小平均厚さTHminは、約0.4mmである。
しかし、所望の最小平均厚さTHminは、装用者の処方データに依存し得る。最小平均厚さTHminの調整により、ウェハ3の前面3Fの曲率をより安定させることができ、クラッキング又はクレージングのリスクを低減させることができる。
ステップS3において、計算部33は、通信モジュール31が受信した装用者の眼科処方に基づいて、ウェハ3の設計を生成する。実際、ウェハ3は、受信した眼科処方を満たすことを意図される。ステップS3は、周縁部3Pの所望の最小平均厚さTHminを計算するステップS2前に、ステップS2と並行して又はステップS2後に実行することができる。
より具体的には、ステップS3で実行されるウェハ3の設計の生成に関して、ウェハ3の製造の複雑さを軽減するために、レンズブランクとも呼ばれる半製品レンズが上流で製造されることは、当業者に公知である。半製品レンズは、表面の1つのみが既に仕上げられて機械加工されたレンズである。一般に、半製品レンズの完成品レンズは、前面であり、次いで装用者に固有の背面を機械加工すれば十分である。
このような場合、計算部33は、装用者の眼科処方を受信すると、眼科処方を満たすのに最適な半製品レンズを選択する。利用可能な製造前の半製品レンズは、データベース、例えばデータベース35に登録されて参照され、従って計算部33からアクセス可能である。
処方データに基づいて最適な半製品レンズを選択した後、計算部33は、半製品レンズの未完成表面の設計を計算する。計算部33は、従って、処方データ及び選択された半製品レンズを考慮に入れてウェハ3の設計を生成する。特に、未完成表面の設計は、機械加工前の表面及び表面処理後の未完成表面の組み合わせが眼科処方を満たすように計算される。
本発明において、前面3Fは、ウェハ3の製造に用いる半製品レンズの機械加工前の表面に対応し、背面3Bは、機械加工後の半製品レンズの背面に対応すると考えられる。
更に、本発明の範囲において、ウェハ3は、製造及び機械加工後に光学素子5に接着されることを意図される。その結果、一実施形態によれば、計算部33によって生成される設計は、光学素子5にも依存する。
例えば、光学素子5が光学的導光部を含む場合、ウェハ3は、装用者の処方データがウェハ3及び光学素子5の組み合わせから得られるように設計され得る。特に、ウェハ3の背面3Bの曲率半径が光学素子5の非ゼロ屈折力を補償する場合がある。
一般に、光学素子5がどのようなものであろうと、エレクトロクロミックセル又は光学的導光部を含むか否かに関わらず、ウェハ3の前面3Fの一部の曲率半径は、光学素子5の第1の表面の対応する対向部分の曲率半径にほぼ等しいことが好適である。従って、ウェハ3の設計の生成前に光学素子5が選択される場合、半製品レンズは、処方データの関数としてだけでなく、光学素子5及び光学素子5の第1の表面の一部の曲率半径の関数としても計算部33によって選択される。
例えば、ウェハ3の前面3Fは、球面であり、光学素子5の背面も、同一の曲率を有する球面である。これにより、ウェハ3の前面3Fと、光学素子5の対応する表面との間の距離を最小に保ちながら、フレームの形状又は処方に依存しないウェハ3の前面3Fを有することが可能になる。従って、前面が球状であるウェハのストックを製造することが有利である。従って、ウェハ3の光学中心をフレームに対して正確に位置調整し、グラインダを用いて周縁肩部9を形成すれば十分である。
計算部33は、ウェハ3の設計を用いて、ウェハ3を機械加工した後の周縁部3Pの将来的な平均厚さを予測するように更に適合され得る。
従って、本方法のステップS4において、計算部33は、設計ステップS3後に得られたウェハ3の設計を使用して、ウェハ3を機械加工した後の周縁部3Pの将来的な平均厚さを予測する。
換言すれば、計算部33は、コンピュータ手段を用いて、ステップS3で取得した設計に基づいてウェハ3の製造をシミュレートする。計算部33は、次いで、周縁部3Pの将来的な平均厚さを予測するために、ウェハ3の機械加工をシミュレートする。
ステップS4の終了時点において、計算部33は、所望の最小平均厚さTHmin及び周縁部3Pの予測された将来的な平均厚さを判定する。
計算部33は、これらの2つの厚さ値を比較するように適合され得る。
ステップS5において、計算部33は、最小平均厚さTHmin及び周縁部3Pの将来的な平均厚さを比較する。
周縁部3Pの予測された将来的な平均厚さが所望の最小平均厚さTHminよりも小さい場合、計算部33は、予測によって決定された周縁部3Pの新しい将来的な平均厚さが所望の最小平均厚さTHminよりも大きいように、ウェハ3の新しい設計を生成する。
換言すれば、図6に示すように、周縁部3Pの予測された将来的な平均厚さが所望の最小平均厚さTHminよりも小さい場合、ステップS3及びS4が再び実行される。
例えば、データベース35で別の半製品レンズが選択される。代替的又は追加的に、計算部33は、別のアルゴリズムを用いて、選択された半製品のレンズの未完成表面の新しい設計を生成する。別の可能性は、新しい周縁部3Pの将来的な平均厚さが先のシミュレーションの厚さよりも大きいように、周縁肩部9の機械加工を別の方法でシミュレーションすることである。
特に、この発想は、生成された設計において、ウェハ3の厚さを特に端部で局所的に厚くすることにより、後にそこに周縁肩部9を機械加工できるようにするものである。
ウェハ3の新しい設計が生成され、新しい周縁部3Pの将来的な平均厚さを予測するステップが実行されると、ステップS5を再び実行して、平均厚さに関する基準が満たされたか否か、すなわち周縁部3Pの予測された将来的な平均厚さが所望の最小平均厚さTHmin以上であるか否かを判定する。
有利には、計算部33は、連続的な反復により、周縁部3Pの予測された将来的な平均厚さが所望の最小平均厚さTHminに等しくなるまでウェハ3の新しい設計を生成する。
周縁部3Pの厚さTHの最小化により、ウェハ3、従って光学系1の厚さを局所的に低減することが可能になる。
図5に示すように、計算部33は、メモリ37及びプロセッサ39を含む。
メモリ37は、計算部33の動作に必要な各種のプログラムを保存するように構成される。特に、本発明の範囲において、メモリ37は、プロセッサ39によって実行されて、ウェハ3の設計を実行させる命令を含むコンピュータプログラムを保存するように構成される。
最後に、データベース35は、計算部33からアクセス可能な情報を保存し、計算部33が処方データに基づいてウェハ3の設計を生成できるようにするように適合される。例えば、上で説明したように、データベース35は、半製品レンズに関するデータ、より具体的には各半製品レンズの機械加工前表面の特性に関するデータを保存する。
データベース35は、1つ以上の入力によって計算部33からアクセス可能であり得る。例えば、データベース35は、入力された処方データに応答して、1つ以上の半製品レンズを返す。典型的には、少なくとも1つの半完成品レンズは、球面度数及びシリンダー値の関連付けに対応する。
更に、データベース35は、光学素子5等の光学素子に関するデータを保存するように適合され得る。その結果、計算部33は、ステップS3における設計の生成前に、製造及び機械加工後にウェハ3に接着されることを意図された光学素子5を選択することができる。実際、上で説明したように、前面3F又は背面3Bの曲率半径は、光学素子5の第1面又は第2面の曲率半径に依存し得る。
ウェハ3の設計の生成に続いて、設計側27は、生成された設計を製造側29に送信する。生成された設計は、例えば、通信モジュール31によって発信される。
製造側29は、設計側27の通信モジュール31によって生成及び発信されたウェハ3の設計に基づいて、光学系1を製造するように適合される。
ステップS6において、ウェハ3は、設計側27から受信され、計算部33によって生成された設計に基づいて製造側29で製造される。
より具体的には、上で説明したように、計算部33によってデータベース35で選択された半製品レンズが製造側29で取り出される。半製品レンズは、例えば、物理的レンズブランク保管場所に保管される。半製品レンズは、従って、機械加工前の表面及び表面処理を意図された未完成の表面を含む。
製造側29は、機械加工後の未完成表面が、発注側25で生成された装用者の眼科処方を満たすように生成された設計に対応するように、半完成品レンズの未完成表面を表面処理するように適合される。典型的には、表面処理される未完成の表面は、半製品レンズの背面である。
製造側29は、ブロッキング、クリビング、表面処理、研磨及び処方を満たすウェハ3の製造に必要な他の全ての動作を行う装置及び機械工具も含む。物理レンズブランク保管庫から取り出された半製品レンズから始めて、設計側27から送信された設計に準拠する所望のウェハ3を得るために、半製品レンズの背面の表面処理に必要な動作が実行される。
次いで、ステップS7において、ウェハ3を機械加工して、ウェハ3の周囲に周縁肩部9を形成する。
先に詳述したように、周縁肩部9は、各種の形状を有し得る。
例えば、周縁肩部9の一部は、角張った形状を有し、周縁背面3PBは、局所的に中央背面3CBと角度をなす。このような実施形態を図2Cに示し、周縁背面3PB及び中央背面3CBは、局所的に直交する。
代替的又は並列的に、周縁肩部9の一部は、ベベルの形状を有する。周縁背面3PBは、周縁背面3PBの端部を中央背面3CBに接合する斜面である。
代替的又は並列的に、周縁肩部9の一部は、曲線形状を有し、周縁背面3PBは、中央背面3CBの近傍で中央背面3CBに接する。
加えて、一実施形態によれば、周縁部3Pの平均厚さTHは、ステップS2で計算部33によって計算された所望の最小平均厚さTHmin以上である。有利には、周縁部3Pの平均厚さTHは、所望の最小平均厚さTHminに等しい。
更に、ステップS7の終了時点において、周縁肩部9は、不透過性コーティング6で更に覆われ得る。この実施形態を図2Dに示す。不透過性コーティング6は、光学素子5が、接着剤のビードによって互いに接着された第1のシェル2及び第2のシェル4を含むエレクトロクロミックセルである場合に特に有用である。この場合、不透過性コーティング6により、接着剤のビード及びシェル2、4の端部の電気接点の両方をマスクすることが可能になる。
不透過性コーティング6は、例えば、EPU(エポキシポリウレタン)コーティング剤で満たされたバレルを有するコーティングアプリケータを用いて、周縁肩部9に堆積される。不透過性コーティング6は、次いで、アプリケータヘッドを用いて、不透過性コーティング6がウェハ3及び光学素子5の中央前面3CF上に殆ど又は全く流れないように慎重に周縁肩部9に堆積される。いかなる余分な不透過性コーティング6も、不透過性コーティング6が周縁肩部9上で硬化した後に青色テープによって除去され得る。
最後に、図6に示す方法のステップS8において、接着材料7を使用してウェハ3及び光学素子5が互いに接着される。上述のように、光学素子5は、データベース35内の計算部33によって選択され得る。実際、光学素子5は、ウェハ3の設計の生成で考慮すべき眼科的特性を有し得る。
光学素子5は、ウェハ3によって提供される眼科的特性に加えて、光学系1に光学的特性を提供するようにウェハ3に追加される。
より具体的には、光学素子5の第1の表面は、接着材料7を使用してウェハ3の前面3Fに接着される。有利には、図3に示すように、光学素子5の第1の表面は、ウェハ3の周縁前面3PFに接着される。
好適な一実施形態によれば、光学素子5は、エレクトロクロミックセルを含む。このような実施形態において、光学系1は、エレクトロクロミック眼鏡レンズであり、エレクトロクロミック眼鏡レンズの光透過値は、電子的に変化し得る。
一実施形態によれば、光学素子5は、光学的導光部で構成される。このような場合、光学素子5の第1及び第2の表面は、平面である。
図3に示すように、接着材料7は、ウェハ3の周縁前面3PFのみに提供される。ステップS8の終了時点において、接着材料7は、従って、周縁前面3PFに対向する光学素子5の周縁部分のみと接触する。
更に、ステップS8の実行中、ウェハ3と光学素子5との間の空隙を維持するために、1つ以上のスペーサを接着材料7中に提供することができる。
有利には、接着材料7の平均厚さは、周縁部3Pの平均厚さTHよりも小さい。
接着材料7は、例えば、接着剤及び/又はゴムを含む。
本発明は、いくつかの利点を有する。
第1に、ウェハ上で機械加工された周縁肩部により、光学系を眼鏡フレームに装着した後、接着材料の層を隠してその層の露出を避けることが可能になる。特に、周縁肩部と相補的な形状の溝は、接着材料の層を隠して、光学系をメガネフレームのリムに確実に保持する。
更に、接着材料光学系の周縁部、より正確にはウェハの周縁前面のみに塗布することにより、ウェハと光学素子との間への埃又は水の侵入を防止できるようになる。接着材料中に配置された1つ以上のスペーサにより、ウェハと光学素子との間の空隙を維持することができる。
最後に、周縁部の厚さを最小化することにより、ウェハの厚さ、従って光学系の厚さを局所的に減少させることが可能になる。有利には、連続的な反復によるウェハの設計の計算により、ウェハの周縁部分の厚さを最小化することが可能になる。

Claims (20)

  1. ウェハ(3)と光学素子(5)とを含む光学系(1)であって、
    前記ウェハと前記光学素子が接着材料(7)によって互いに接着され、
    前記ウェハが周縁肩部(9)を有する、光学系。
  2. 前記周縁肩部が前記ウェハの周縁部(3P)と中央部(3C)を画定し、前記周縁部が、前記中央部の平均厚さよりも小さい平均厚さ(TH)を有する、請求項1に記載の光学系。
  3. 前記周縁部の平均厚さが前記ウェハと前記光学素子との間の前記接着材料の平均厚さよりも大きい、請求項2に記載の光学系。
  4. 前記周縁部と前記中央部が、前記光学素子に対向する、それぞれ周縁前面(3PF)と中央前面(3CF)を含み、
    前記周縁前面と前記中央前面が一緒に前記ウェハの前面(3F)を形成している、請求項2又は3に記載の光学系。
  5. 前記接着材料が前記周縁前面のみに設けられている、請求項4に記載の光学系。
  6. 前記ウェハの前面の一部の曲率半径が、前記光学素子の表面の対応する対向部分の曲率半径にほぼ等しい、請求項4又は5に記載の光学系。
  7. 前記周縁部と前記中央部がそれぞれ周縁背面(3PB)と中央背面(3CB)を含み、前記周縁背面と前記中央背面がそれぞれ周縁前面と中央前面の反対側にあり、
    前記周縁背面と前記中央背面が一緒に前記ウェハの背面(3B)を形成している、請求項2から6のいずれか一項に記載の光学系。
  8. 前記周縁肩部の一部が角張った形状を有し、前記周縁背面が局所的に前記中央背面と角度をなす、請求項7に記載の光学系。
  9. 前記周縁肩部の一部がベベルの形状を有し、前記周縁背面が、前記周縁背面の端部を前記中央背面に接合する斜面である、請求項7又は8に記載の光学系。
  10. 前記周縁肩部の一部が湾曲形状を有し、前記周縁背面が前記中央背面の近傍で前記中央背面に接する、請求項7から9のいずれか一項に記載の光学系。
  11. 前記接着材料が接着剤及び/又はゴムを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の光学系。
  12. 前記ウェハと前記光学素子との間の空隙を維持するために前記接着材料中にスペーサを更に含む請求項1から11のいずれか一項に記載の光学系。
  13. 前記ウェハが、装用者の眼科処方に従って設計及び表面処理された背面と、前記背面の反対側にあり且つ前記光学素子に接着される前面とを含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の光学系。
  14. 前記光学素子がエレクトロクロミックセルを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の光学系。
  15. 前記光学素子が導光部を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の光学系。
  16. 前記周縁肩部から不透過性コーティング(6)によって覆われている、請求項1から15のいずれか一項に記載の光学系。
  17. 眼鏡装置(11)であって、
    請求項1から16のいずれか一項に記載の少なくとも1つの光学系(1)と、
    前記少なくとも1つの光学系を少なくとも部分的に収容する少なくとも1つのリム(15)を含むフレーム(13)と、を含み、
    前記少なくとも1つのリムがヒンジ(19)によって少なくとも1つのテンプル(17)に接続され、
    前記少なくとも1つのリムの内縁が、前記少なくとも1つの光学系の周縁肩部(9)と相補的な形状を有する溝であることによって、前記少なくとも1つの光学系の接着材料(7)が前記内縁内に隠される、眼鏡装置(11)。
  18. 請求項1から16のいずれか一項に記載の光学系(1)を製造する方法であって、
    装用者の眼科処方を受信すること(S1)と、
    前記装用者の眼科処方に基づいてウェハ(3)を設計し(S3)、製造すること(S6)と、
    前記ウェハを機械加工して、前記ウェハの周囲に周縁肩部(9)を形成すること(S7)と、
    前記ウェハ及び光学素子(5)を、接着材料(7)を用いて接着すること(S8)と、を含む方法。
  19. 前記周縁肩部が前記ウェハの周縁部(3P)と中央部(3C)を画定し、前記周縁部が、前記中央部の平均厚さよりも小さい平均厚さ(TH)を有し、
    前記ウェハを製造する前に、
    前記装用者の眼科処方に基づいて、前記周縁部の所望の最小平均厚さ(THmin)を計算すること(S2)と、
    設計後に得られた前記ウェハの設計を使用して、前記ウェハを機械加工した後の前記周縁部の将来的な平均厚さを予測すること(S4)と、
    予測された前記将来的な平均厚さ及び前記所望の最小平均厚さを比較し、前記周縁部の予測された将来的な平均厚さが前記所望の最小平均厚さよりも小さい場合、予測によって決定された前記周縁部の新しい将来的な平均厚さが前記所望の最小平均厚さよりも大きくなるように前記ウェハの新しい設計を生成すること(S5)と、を更に含む請求項18に記載の方法。
  20. 前記ウェハの新しい設計を生成することは、前記周縁部の予測された将来的な平均厚さが前記所望の最小平均厚さに等しくなるまで反復的に実行される、請求項19に記載の方法。
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