JP2023526764A - 電子検出器を有する注射デバイス - Google Patents

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Abstract

本開示は、薬剤(27)の用量を投与するための注射デバイス(30)であって:- 長手方向(2、3)に沿って延び、薬剤(27)で充填されたカートリッジ(6)を収容するように構成されたハウジング(32)と、- 薬剤(27)の用量投薬のために、カートリッジ(6)と動作可能に係合するように構成された駆動機構(34)と、- 薬剤(27)の用量投薬のために、ハウジング(32)に対して長手方向(2、3)に沿って初期位置とトリガ位置との間で可動である、第1の構成要素(100)と、- 用量設定および用量投薬の少なくとも一方のために、ハウジング(32)に対して回転可能である、第2の構成要素(200)と、- 第1の構成要素(100)および第2の構成要素(200)の少なくとも一方に設けられるかまたはそれによって形成され、電子検出器(300)を収容するようにサイズ設定された空所(150)であって、第1の構成要素(100)および第2の構成要素(200)の一方は、電子検出器(300)が取り付けられるように構成されており、電子検出器(300)は、第1の構成要素(100)および第2の構成要素(200)の他方に設けられたコード(330)を認識するように構成されている、空所(150)と、- ハウジング(32)、第1の構成要素(100)および第2の構成要素(200)のうちの1つに締結され、少なくとも第1の構成要素(100)が初期位置にある間は不純物の侵入に対して空所(150)を封止するように構成された、少なくとも第1のガスケット(400)とを含む、注射デバイス(30)に関する。【選択図】図8

Description

本開示は、薬剤の用量を投与するための薬物送達デバイスの分野に関する。本開示は、特に、注射デバイスの使用中に注射関連情報を取得するための電子検出器を備えかつ/またはそれと協働するように構成された薬物送達デバイスに関する。
薬剤の単回または複数回の用量を設定および投薬するための薬物送達デバイスは、それ自体が当技術分野でよく知られている。概して、このようなデバイスは、通常のシリンジと実質的に同様の目的を有することができる。
注射デバイスまたは吸入デバイスなどの薬物送達デバイス、たとえば、ペン型注射器は、いくつかのユーザ特有の要件を満たさなければならない。たとえば、糖尿病などの慢性疾患を患う患者の場合は、患者は身体的に虚弱である可能性があり、視覚障害の可能性もある。したがって、特に家庭投薬治療を意図した適切な薬物送達デバイスは、構造が頑丈である必要があり、簡単に使用できなければならない。さらに、デバイスおよびその構成要素の操作および一般的な取り扱いは、明瞭かつ簡単に理解可能であるべきである。このような注射デバイスは、可変サイズの薬剤用量の設定を行い、続いて、投薬を行わなければならない。さらに、用量設定手順ならびに用量投薬手順は、操作が簡単でなければならず、明瞭でなければならない。
薬物送達デバイスによって投薬または排出予定の薬剤は、複数回用量のカートリッジに供給または収容することができる。このようなカートリッジは、典型的には、遠位方向で穿孔可能な封止部によって封止され、近位方向で栓によって封止されたガラス製の筒体を含む。再使用可能な薬物送達デバイスでは、空のカートリッジを新たなカートリッジに取り替えることができる。それとは異なり、使い捨てタイプの薬物送達デバイスには、このようなカートリッジが容易に備え付けられる。カートリッジ内の薬剤が投薬されたかまたは使い切られたときに概して廃棄されることになる。
ペン型注射デバイスなど、いくつかの薬物送達デバイスでは、ユーザは、注射デバイスの本体またはハウジングに対して時計回りまたは用量増分方向に用量ダイヤルを回転させることによって、等しいサイズまたは可変サイズの用量を設定しなければならない。液体薬剤の用量を注射および排出するために、ユーザは、遠位方向に、したがって、注射デバイスの本体またはハウジングに向かって、トリガまたは用量ボタンを押し下げなければならない。典型的には、ユーザは、用量ダイヤルおよび用量ダイヤルスリーブの近位端に位置する用量ボタンに遠位方向の圧力をかけるために自身の親指を用いることができ、その間に、同じ手の残りの指で注射デバイスのハウジングを保持する。
機械的に実装された注射デバイスの場合は、注射デバイス使用中の正確、確実かつ準自動の注射関連データの管理および/または収集を有効にすることが望ましい。機械動作式の注射デバイスは、注射デバイスのユーザ誘発動作をモニタリングするように構成された、電子的に実装されたアドオンデバイスまたはデータロギングデバイスを備えることができる。
いくつかのデータロギングデバイスは、注射デバイスに取り付けられるように構成することができる。いくつかのデータロギングデバイスは、注射デバイスに内蔵または配置することができる。他の薬物送達デバイスは、電子的に実装することができ、したがって、薬物送達デバイスの動作を経時的にモニタリングするように構成されそのように動作可能な統合型電子ユニットを含む。ここで、データロギングデバイスは、統合型電子ユニットによって設けられている。
このようなデータロギングデバイスには、それぞれの薬物送達デバイスを繰り返し使用する間に投与の詳細および患者固有のデータをログ記録および記憶することができる。たとえば患者の管理および/または長期治療の最適化のために、データロギングデバイスに記憶されたそれぞれのデータへのアクセスを取得することが概して望ましい。データロギングデバイスは、外部電子デバイスとの通信リンクを確立するように構成することができる。通信リンクはワイヤレスタイプでも有線タイプでもよい。
ペン型注射器などの薬物送達デバイスと共に使用するのに適した任意のタイプのデータロギングデバイスでは、注射デバイスの少なくとも2つの構成要素の相対運動を定量的に検出または測定しなければならない。
いくつかの注射デバイスでは、注射デバイスの少なくとも2つの選択された構成要素が、互いに対する長手方向運動および/または回転運動を受ける。このような相対運動は、薬剤の用量の設定中またはそれぞれの用量の投薬中に行われる場合がある。いくつかのデバイスでは、ユーザは、たとえば注射デバイスの長手方向の近位端にまたはその近くに設けられた用量ダイヤルをたとえば回転させることによって、可変サイズの用量を設定または選択することが可能である。用量を設定する、たとえば、用量ダイヤルをダイヤル設定すると、注射デバイスのハウジングの内側に位置する数字スリーブを回転させることができる。典型的には用量を示す一連の数字を備えた数字スリーブは、注射デバイスのハウジングに対する回転運動および/またはらせん運動を受けることができる。
注射デバイスのハウジングは、数字スリーブの一部分が明示された投薬量窓を含むことができる。注射デバイスのいくつかの例では、数字スリーブはダイヤル延長部の一部である。このタイプの注射デバイスでは、ダイヤル延長部および数字スリーブは、用量設定および用量投薬の両方の間に、注射デバイスのハウジングまたは本体に対する長手方向の変位を受ける。用量設定の場合は、用量ダイヤルをダイヤル設定すると、注射デバイスのハウジングに対して数字スリーブおよびダイヤル延長部が回転運動および長手方向運動を組み合わせた運動をする。典型的には、ダイヤル延長部は、注射デバイスの本体またはハウジングに対して長手方向近位に動き始める。
用量を投薬するために、多くの注射デバイスが、注射デバイスのハウジングの近位端またはダイヤル延長部の近位端に、用量ボタンまたはトリガボタンを設けている。トリガ部またはトリガボタンを遠位方向に押し下げることによって、このような注射デバイスの駆動機構のクラッチが薬物送達デバイスのさらなる構成要素と係合されかつ/またはそこから係合解除され、そうすることで、注射デバイスが投薬モードまたは投薬構成に切り替えられる。ユーザがトリガ部に遠位方向に力をかけると、ダイヤル延長部を初期位置に復帰させることができる。このような復帰運動には、それに伴って、数字スリーブのそれぞれの回転が行われる。
用量のサイズを定量的に測定または判定するために、用量設定中および/または用量投薬中に、注射デバイスの少なくとも第1の構成要素と第2の構成要素との間の相対運動の量を測定または判定しなければならない。
注射デバイス、たとえば、ペン型注射器によって実際に設定または投薬された用量のサイズを測定するために、典型的には、たとえば第1の構成要素にセンサが取り付けられ、第2の構成要素にスケールまたはコードが取り付けられた、電子検出器または電子検出ユニットを設けることができる。用量設定中または用量投薬中には、第1の構成要素は、第2の構成要素に対する長手方向運動および/または回転運動を受けることができる。したがって、電子検出器の電子センサおよび関連するコードは、互いに対する測定可能な動きを受ける。
このような電子検出器は、多くの異なる手法で実装することができる。電子検出器のセンサは、スイッチ、磁気センサ、光学センサ、容量センサ、マイクロフォンなどの音響センサ、誘導センサおよび多くの他のタイプのセンサのうちの1つを含むことができる。一般的に利用可能なセンサ技術のいくつかは非接触で動作することができる。概して、このような電子検出器の電子構成要素は、環境の影響または危険に対して保護されるべきである。そのことは、特に、たとえば、電子センサと対応する光学的コードとの間に非常に清潔な環境を必要とする、光学的に実装されたセンサに当てはまることがある。
カバー、エンベロープまたはラップの内側に電子センサを包み込むことは、電子検出器によって行われる測定の感度および精度にとって好ましくない場合がある。電子検出器の互いに対応する構成要素、したがって、電子センサおよび対応するコードは、たとえば、用量設定中または用量投薬中に相対運動を受ける注射デバイスの駆動機構の、互いに変位可能な別々の構成要素に設けられなければならないので、電子検出器全体をカバーまたはラップで包む可能性はある程度限定される。
特に光学的に実装された電子センサでは、光学的検出器またはセンサを包み込むと、それに伴ってラップまたはカバーで内面反射または内部吸収が起きることがあり、そのような吸収または反射は、それぞれの光学的センサの動作および信号生成にさらに影響を有する場合がある。
したがって、電子検出器にとって適切であるかまたは電子検出器を備える改善型の注射デバイスを提供するという要求があり、そこでは、一方で、電子検出器は、環境の影響または危険に対して事実上保護されており、他方で、電子センサの保護は、電子センサの操作性、精度または長期の安定性には全くまたは少ししか影響を有しない。
したがって、本開示の一目的は、電子センサの正確かつ確実な動作と、具体的には湿気、ダストまたは他の不純物に対する、電子センサの事実上の保護との間の最適なバランスを提供することである。
上記で説明した欠点に対する解決策を提供するために、一態様において、薬剤の用量を投与または投薬するための注射デバイスが提供される。注射デバイスは、長手方向に沿って延びるハウジングを含む。ハウジングは、薬剤で充填されたカートリッジを収容するように構成されている。注射デバイスはさらに、薬剤用量の投薬のためにカートリッジと、典型的には、カートリッジの栓と動作可能に係合するように構成された駆動機構を含む。
注射デバイスはさらに、薬剤用量の投薬のため、ハウジングに対して長手方向に沿って初期位置とトリガ位置との間で可動である、第1の構成要素を含む。注射デバイスはさらに第2の構成要素を含む。第2の構成要素は、用量設定および用量投薬の少なくとも一方のために、ハウジングに対して回転可能である。さらに、注射デバイスは空所を含む。空所は、第1の構成要素および第2の構成要素の少なくとも一方に設けられているか、または第1の構成要素および第2の構成要素の少なくとも一方によって形成されている。空所は、電子検出器を収容するようにサイズ設定されている。空所は、第1の構成要素および第2の構成要素の少なくとも一方によって閉じられているかまたは覆われている。
第1の構成要素および第2の構成要素の一方は、電子検出器が取り付けられるように構成されている。電子検出器は、第1の構成要素および第2の構成要素の他方に設けられたコードを認識するかまたは検出するように構成されている。ハウジング、第1の構成要素および第2の構成要素のうちの1つに締結された、少なくとも第1のガスケットが設けられている。ガスケットは、少なくとも第1の構成要素が初期位置にある間は、不純物の侵入に対して空所を封止するように構成されている。
ガスケットは、環境に対して空所の封止を行い、電子検出器およびコードが設けられた空所への、湿気またはダストなどの不純物の侵入を事実上防止する。このように、第1の構成要素が初期位置にありそこに残る限り、空所は事実上封止されており、注射デバイスの周りの不純物はいずれも空所への侵入が事実上妨げられる。このように、電子検出器、具体的には、検出器の電子センサならびにコードを、ダストまたは湿気などの不純物に対して事実上保護することができる。
第1の構成要素が初期位置からトリガ位置に向かってトリガ位置まで動いたときにだけ、少なくとも第1のガスケットによって設けられた封止部が一時的に無効にされることがある。ここで、ほとんどの時間に注射デバイスが使用中でないことを考慮するべきである。注射デバイスは、たとえば、冷蔵領域に収納することができ、注射デバイスのユーザは、それぞれのデバイスを1日に1回、2回または3回だけの注射のために比較的限られた時間使用することができる。さらに、注射手順中に、注射デバイスは、典型的には、滅菌されていなくても比較的清潔な環境で使用される。したがって、このような注射デバイスの使用期限全体と比べると、たとえば、用量設定および用量投薬のために注射デバイスが典型的には使用中である合計時間は比較的短い。
したがって、用量設定中および/または用量投薬中に空所の封止を無効にすることは許容できる。第1の構成要素の初期位置において、空所は、少なくとも第1のガスケットによって環境に対して事実上封止されている。用量設定中および/または用量投薬中に、ハウジング、第1の構成要素および第2の構成要素のうちの少なくとも2つの間に第1のガスケットによって設けられた封止部は、一時的に無効にされ、そうすることで、第1の構成要素および第2の構成要素の他方に対するおよび/またはハウジングに対する、第1の構成要素および第2の構成要素の少なくとも一方の動きを支援しそれが可能になる。
いくつかの例では、注射デバイスは、空所の内側に配置された電子検出器を含む。経済的な検出器は、第1の構成要素および第2の構成要素の一方に配置されるかまたは固定される。電子検出器と協働するコードは、第1の構成要素および第2の構成要素の他方に配置されるかまたは固定される。
典型的な例では、第1の構成要素は、注射デバイスのトリガとして実装することができる。第1の構成要素は、注射デバイスの長手方向の近位端に位置することができる。第2の構成要素は、注射デバイスのハウジングの近位端に回転可能に支持された用量ダイヤルとして実装することができるか、または注射デバイスのダイヤル延長部の構成要素として実装することができる。注射デバイスがダイヤル延長部を備え、そのダイヤル延長部が、用量増分用量設定動作中はハウジングに対して近位に動くように構成され、用量投薬中におよび用量投薬のためにハウジングに対して遠位方向に変位するように構成されているときは、第1の構成要素および第2の構成要素は両方とも、ダイヤル延長部に配置することができ、かつ/またはダイヤル延長部によって支持することができる。
他の例では、第1の構成要素は、長手方向に対してハウジングに固定することができる。ハウジングに対して回転可能に可動であるにすぎない。ここで、第1の構成要素は、初期位置とトリガ位置との間をハウジングに対してならびに第2の構成要素に対して変位可能とすることができる。典型的には、トリガ位置は、初期位置から遠位に位置する。第1の構成要素は、初期位置に第1の構成要素を付勢するように構成されたばね要素によって実現することができる。初期位置は第1の構成要素の近位端位置でよい。
いくつかの例では、たとえば、注射デバイスがダイヤル延長部を備えるときは、ハウジングと第2の構成要素との間に少なくとも第1のガスケットを設けることができる。初期構成において、ガスケットは、長手方向において第2の構成要素とハウジングとの間に挟むことができる。第2の構成要素が用量増分運動を受け、したがって、ハウジングに対する近位方向の変位を受けるときは、ガスケットによって設けられた封止部は、一時的に無効にされる。用量投薬後に、第2の構成要素が初期構成に復帰するときは、少なくとも第1のガスケットは、ハウジングおよび第2の構成要素の両方と再び係合する。
さらなる例によれば、第2の構成要素は、用量設定および用量投薬の少なくとも一方の間に、第1の構成要素に対して回転可能である。第1の構成要素に対する第2の構成要素の回転の程度は、実際に設定または投薬される用量のサイズに直接的に相互関連がある。いくつかの例では、第2の構成要素は、用量設定および用量投薬の少なくとも一方の間に、ハウジングに対して回転可能である。いくつかの例では、用量増分方向に沿って第2の構成要素をダイヤル設定することによって用量サイズが増大されるときに、第2の構成要素は、ハウジングに対するおよび/または第1の構成要素に対する、用量増分の回転を受ける。
いくつかの例では、用量投薬中におよび/または用量投薬のために、第2の構成要素はハウジングに対して回転可能である。次いで、用量設定のためにまたは用量設定中は、ハウジングに対して回転不能であり、したがって、ハウジングに回転不能に固定されている。
用量投薬中は、第2の構成要素は、反対方向に沿った、したがって、第2の方向に沿った、したがって、用量減分方向に沿った回転を受けることができる。第1の方向または用量増分方向に沿って第2の構成要素が回転すると、それに伴って、小さい方から連続した一連の数字がハウジングの投薬量窓に現れることができる。用量投薬中に、第2の構成要素が第2の方向、したがって、用量減分方向に沿った回転を受けるときは、投薬量窓に示される数字は大きい方から順に現れる。
第1の構成要素と第2の構成要素とは、用量設定および用量投薬の少なくとも一方の間に互いに対して回転可能であるので、第1の構成要素および第2の構成要素の一方に設けられそれに締結され、第1の構成要素および第2の構成要素の他方に設けられたコードとインタラクトする電子検出器は、第1の構成要素と第2の構成要素との間の相対回転の程度を定量的に測定することができる。このように、第1の構成要素と第2の構成要素との間の相対的な回転は、正確に判定および/または測定することができる。
別の例によれば、第1の構成要素および第2の構成要素の一方に設けられたコードは、ロータリエンコーディングを含む。コードは、グレイコード、たとえば、識別可能なコードセクションの円形パターンまたはロータリパターンを含むことができる。コードセクションは、磁気特性、光学的特性、視覚的特性、静電的特性、容量特性、音響特性または電気誘導特性に関して識別することができる。識別コードセクションのタイプは、電子センサの感度に直接的に相互関連がある。典型的には、ロータリエンコーディングは、第1の構成要素および第2の構成要素の一方に円形構造を含むことができ、電子センサは、軸方向にまたは長手方向にロータリエンコーディングに隣接して位置する。
典型的には、電子センサは、ロータリコーディングに長手方向に位置合わせされている。長手方向に見ると、電子センサは、ロータリエンコーディングの位置と重なることができる。他の例では、ロータリエンコーディングは、電子検出器または電子センサから径方向にずれた状態で位置する。次いで、電子センサおよびロータリエンコーディングは、たとえば、ハウジングの長手方向に垂直に延びる共通の長手方向平面または軸方向平面内に位置することができる。
ロータリエンコーディングはグレイスケールエンコーディングを含むことができる。ロータリコーディングは、絶対エンコーディングまたは相対エンコーディングとして実装することができる。いくつかの例では、ロータリエンコーディングは、ロータリエンコーディングの周辺に沿って交互にかつ隣接して配置された2つの異なるコードセクションだけを含むことができる。コードセクションの数に応じて、電子センサは、単一のコードセクションの周辺サイズと合致する回転の程度を検出するように実装される。
たとえば、ロータリエンコーディングが、ロータリエンコーディングの周に沿って交互に等距離で配置された24個のコードセクションを含む場合は、電子検出器の角度分解能は約15°である。したがって、電子センサは、15°回転するたびに、ロータリエンコーディングの異なる識別可能なコードセクションとインタラクトする。ロータリエンコーディングにより多くの識別可能なコードセクションが設けられるほど、電子検出器の角度分解能がより高くなる。
いくつかの例では、電子検出器は、ロータリコーディングに対して異なる周辺位置に位置する少なくとも2つの電子センサを含むことができる。このような例では、両方の電子センサが、ひとつの同一のロータリエンコーディングとインタラクトすることができる。このように、電子検出器の空間分解能および/または電子検出器の位置を増大させることができる。第1および第2の構成要素の一方に多数のロータリエンコーディングが設けられ、それらロータリエンコーディングが、注射デバイスの第1および第2の構成要素の他方に設けられた多数の電子センサとインタラクトすることも考えられる。
別の例によれば、第1の構成要素は、薬剤用量の投薬のために、第2の構成要素に対して長手方向に沿ってトリガ位置まで可動である。いくつかの例では、また、第1の構成要素は、薬剤用量の投薬のために長手方向に沿ってトリガ位置までハウジングに対して可動である。典型的には、トリガ位置は、第1の構成要素の初期位置から遠位にずらして位置する。言い換えれば、第1の構成要素の初期位置は、第2の構成要素に対しておよび/または注射デバイスのハウジングに対して、第1の構成要素の最も近位の位置である。
いくつかの他の例では、第1の構成要素は、ハウジングに対しておよび/または第2の構成要素に対して、長手方向近位に初期位置からトリガ位置に向かって、トリガ位置まで可動である。ここで、トリガ位置に到達すると、用量投薬のために第1の構成要素を遠位方向に押し下げることができる。次いで、用量設定中に初期位置からトリガ位置までの動きを行うことができる。
いくつかの例では、第1の構成要素は、たとえば、ユーザが誘発する注射デバイスの投薬動作中に、第2の構成要素およびハウジングの両方に関する長手方向運動を受けることができる。いくつかの例では、第1の構成要素を、復帰要素によって、第2の構成要素に対しておよび/またはハウジングに対して付勢することができる。復帰要素は、ばねとして実装することができるか、または、第1の構成要素と機械的に係合され、第2の構成要素および注射デバイスのハウジングの少なくとも一方と機械的に係合された、ばねを含むことができる。
復帰要素、したがって、ばねは、たとえば第1の構成要素が、たとえばユーザの親指で押し下げられるときに、デフォルトで第1の構成要素を初期位置まで動かすように働く、いわゆるトリガばねとして実装することができる。
第2の構成要素が注射デバイスのダイヤル延長部を含むことができるか、または注射デバイスのダイヤル延長部内または上に実装できるいくつかの例では、第1の構成要素の初期位置は、第2の構成要素に対する相対位置によって画成することができる。ここで、用量設定中は、第2の構成要素および第1の構成要素は両方とも、たとえばハウジングに対して近位方向に、共通の長手方向の変位を受けることができる。このような用量設定変位中に、第1の構成要素は、第2の構成要素に対して初期位置に残ることができる。初期位置からトリガ位置までの第1の構成要素の動きは、第2の構成要素に対する第1の構成要素の長手方向遠位の変位または動きによって行うことができる。この動きの間は、第2の構成要素は、ハウジングに対して静止することができるか、またはハウジングに対する遠位方向の変位を受けることができる。
注射デバイスのさらなる例によれば、第1の構成要素が初期位置にあるときは、少なくとも第1のガスケットは、ハウジング、第1の構成要素および第2の構成要素のうちの少なくとも2つと封止係合されている。その例は、第1の構成要素が初期位置にあるときは、第1のガスケットが第1の構成要素および第2の構成要素と封止係合されることを含むことができる。第1の構成要素をトリガ位置までシフトするかまたは動かすことによって、第1の構成要素と第2の構成要素との間の封止係合を無効にすることができる。そのことは、具体的には、用量投薬の過程における、第1の構成要素に対する第2の構成要素の動きを容易にすることもできる。ここで、第1の構成要素は、ハウジングに回転不能にロックすることができるか、または第1の構成要素は、たとえば、ユーザの手の指で摩擦係合状態にすることができ、第2の構成要素は、第1の構成要素に対するおよびハウジングに対する回転を受ける。
用量投薬中には、第1の構成要素および第2の構成要素は、ハウジングに対する長手方向の変位を受けることができる。たとえば、第1の構成要素は、遠位方向において常にまたは恒久的に押し下げることができ、復帰要素の動作に対抗して、第2の構成要素に対してまたはハウジングに対してトリガ位置まで付勢することができる。用量投薬中は、第1の構成要素は、第2の構成要素に対するトリガ位置に、したがって、押し下げ位置に維持することができ、第1および第2の構成要素は両方とも、遠位方向において、ハウジングに対する組合せのまたは共通の長手方向の変位を受ける。
他の例では、第2の構成要素は、用量投薬中に、ハウジングに対して静止したままにすることができる。用量投薬中および/または用量投薬のために、第1の構成要素は、トリガ位置まで動かされなければならない場合があり、トリガ位置に維持されなければならない。用量投薬を中断するためにまたは用量投薬の終了時に、ユーザは、第1の構成要素を単純に解放することができ、第1の構成要素は、初期位置まで、復帰要素の影響下で付勢されるかまたは自動的に動かされる。ハウジングに対してまたは第2の構成要素に対して第1の構成要素を初期位置まで動かすと、少なくとも第1のガスケットによって、第1の構成要素と第2の構成要素との間の封止が再び係合される。
ここで、少なくとも第1のガスケットは2重の機能ももたらす。第1のガスケットは、第1の構成要素、第2の構成要素およびハウジングのうちの少なくとも1つによって形成されるかまたは構成される空所を封止するように働く。ガスケットは、第1の構成要素、第2の構成要素およびハウジングのうちの少なくとも2つと係合される限り、それぞれの構成要素の間にある種の摩擦係合をもたらすようにも働く。このように、第1のガスケットは、注射デバイスのそれぞれの構成要素の間に、ある種の摩擦係合またはある種の摩擦クラッチももたらす。
別の例では、第2の構成要素は、ハウジングに長手方向にまたは軸方向にロックされる。第2の構成要素は、典型的には、ハウジングの長軸を回転軸として、ハウジングに対して、純粋に回転可能に変位可能とすることができる。ここで、第1の構成要素は、ハウジングおよび第2の構成要素の両方に対して、長手方向に初期位置とトリガ位置との間で可動である。第1の構成要素がハウジングに対して長手方向に動かされると、第2の構成要素に対しても同等に動かされる。このような構成は、特に、たとえば用量ダイヤルの形態の第2の構成要素がハウジングに長手方向にロックされ、ハウジングに対して長手方向に動くことができない注射デバイスに当てはまる。このような注射デバイスは、典型的には、ねじりばねなどの機械的エネルギーリザーバを備えることができ、機械的エネルギーリザーバは、たとえば、カートリッジのピストンと動作可能に係合するピストンロッドにそれぞれのトルクおよび/または長手方向に向けられた推力もしくは圧力をもたらすことによって、駆動機構がカートリッジから薬剤の用量を投薬するのに必要な駆動力をもたらすように動作できる。
前述の例は、少なくとも第1のガスケットがハウジングならびに第1の構成要素および第2の構成要素の一方と封止係合可能である構成を含むこともできる。これは、特に、第1の構成要素および第2の構成要素の少なくとも一方によって空所が形成される構成、ならびに、具体的には、第1の構成要素および/または第2の構成要素が初期位置またはゼロ用量構成にあるときに、すなわち、用量設定前または用量投薬後に、その空所がハウジングによって封止される構成に当てはまることがある。
用量を設定すると、それに伴って、またはそれに伴って、第2の構成要素が長手方向に変位でき、そのことによって、注射デバイスのハウジングまたは本体は、第1の構成要素および第2の構成要素のいずれか一方から長手方向に分離される。ここで、ハウジングと、第1の構成要素および第2の構成要素の少なくとも一方との間の封止係合は、用量設定の開始時に無効にされる。用量設定中は、封止係合は無効にされたままにすることができる。同じことを用量投薬中に利用することができる。用量投薬の終了時に、すなわち、注射デバイスまたは駆動機構がゼロ用量構成に到達するときに、少なくとも第1のガスケットは、ハウジングならびに第1の構成要素および第2の構成要素の少なくとも一方と封止係合することができる。
概して、第1の構成要素が第2の構成要素に対して初期位置にある限り、少なくとも第1のガスケットは、第1の構成要素と第2の構成要素との間に摩擦係合をもたらすように働く。第1の構成要素は、ハウジングに回転不能にロックすることができる。第2の構成要素は、ダイヤル設定動作または用量設定のための回転を受けることができる。用量設定中は、第1の構成要素は、ハウジングに対して静止したままにすることができる。いくつかの例では、第1の構成要素は、第2の構成要素と一緒に回転することもできる。しかし、用量投薬中は、第1の構成要素は、典型的には、ユーザの親指で長手方向において遠位方向に押し下げられ、そうすることで、第2の構成要素に対して第1の構成要素がトリガ位置まで運ばれる。
その結果、駆動機構のクラッチは切り替えられ、駆動機構は投薬モードに設定される。第2の構成要素に対して第1の構成要素が長手方向に変位すると、やはり、第1の構成要素および第2の構成要素の一方に対してガスケットが長手方向に変位することによって、第1の構成要素と第2の構成要素との間の封止係合が無効にされる。第1の構成要素と第2の構成要素との間の封止係合を無効にすることによって、第2の構成要素は、第1の構成要素および第2の構成要素が少なくとも第1のガスケットによって封止係合された構成と比べて低い摩擦度で、第1の構成要素に対して回転することが可能である。
別の例によれば、少なくとも第1のガスケットは、ハウジング、第1の構成要素および第2の構成要素のうちの1つに締結されている。第1の構成要素がトリガ位置にあるときは、少なくとも第1のガスケットは、ハウジング、第1の構成要素および第2の構成要素のうちの他の2つから係合解除されている。典型的には、第1の構成要素が初期位置にあるときは、少なくとも第1のガスケットは、ハウジング、第1の構成要素および第2の構成要素の他の2つのうちの少なくとも1つと封止係合されている。このように、空所は、少なくとも第1の構成要素が初期位置にある限り、不純物の侵入に対して事実上封止されている。次いで、第1の構成要素をトリガ位置まで変位させるかまたは動かすことで、ハウジング、第1の構成要素または第2の構成要素のうちの1つと、ハウジング、第1の構成要素および第2の構成要素の他の2つとの間の封止係合を無効にすることができる。
たとえば、第1のガスケットは、第1の構成要素に締結または固定されているときは、第1の構成要素が初期位置にある限り、ハウジングおよび/または第2の構成要素と封止係合することができる。ハウジングに対しておよび/または第2の構成要素に対してトリガ位置まで第1の構成要素を動かすと、それに伴って、第2の構成要素に対しておよび/またはハウジングに対してそれぞれ第1のガスケットを動かすことができる。このような第1の構成要素およびガスケットの長手方向に組合せた変位によって、少なくとも第1のガスケットと第2の構成要素およびハウジングの少なくとも一方との間の封止係合が無効になる。
第1のガスケットが第2の構成要素またはハウジングに締結された他の例では、第1の構成要素が第2の構成要素に対してまたはハウジングに対して初期位置にある限り、第1のガスケットは第1の構成要素と封止係合している。次いで、第1の構成要素を第2の構成要素およびハウジングの少なくとも一方に対してトリガ位置まで動かすと、ハウジングと第1の構成要素および第2の構成要素の少なくとも一方との間の封止係合が少なくとも一時的に無効にされる。たとえば用量設定の過程で、第2の構成要素がハウジングに対して動かされ、それに伴って、長手方向において第1および第2の構成要素の両方がハウジングに対して近位方向に変位できるときは、封止係合はすでに無効にされている。
さらなる例によれば、注射デバイスは少なくとも第2のガスケットを含む。第1のガスケットが、ハウジング、第1の構成要素および第2の構成要素のうちの1つに締結されるかまたは取り付けられるときは、少なくとも第2のガスケットは、ハウジング、第1の構成要素および第2の構成要素のうちの別の1つに締結されている。言い換えれば、少なくとも第2のガスケットは、ハウジング、第1の構成要素および第2の構成要素のうちの第1のガスケットを備えていないものに締結されている。典型的には、第1の構成要素が初期位置にあるときは、第1のガスケットと第2のガスケットとは、互いに係合されている。第1の構成要素がトリガ位置にあるときは、第1のガスケットと第2のガスケットとは互いに係合解除されている。
いくつかの例では、第1のガスケットは、第1の構成要素に取り付けられかつ/または固定されている。第2のガスケットは、第2の構成要素に取り付けられかつ/または固定されている。第1の構成要素の初期位置において、第1のガスケットと第2のガスケットとは機械的に係合されている。第1のガスケットおよび第2のガスケットは、ハウジングの延長部に関して長手方向または径方向に当接していてよい。第1の構成要素をトリガ位置までずらすかまたは動かすことによって、第1のガスケットと第2のガスケットとの相互の係合は無効にされる。このように、第1のガスケットと第2のガスケットとの相互係合によってもたらされた封止は、少なくとも一時的に無効にされ、第1の構成要素を第2の構成要素から機械的にデカップリングすることができる。そのことは、用量投薬を容易にすることができ、それに伴って、第2の構成要素がハウジングに対しておよび/または第1の構成要素に対して回転することができる。
別の例によれば、少なくとも第1のガスケットは、ハウジングの近位端面と、第1の構成要素および第2の構成要素の一方の長手方向端面と、のうちの一方に設けられている。長手方向端面は、近位端面または遠位端面として実装することができる。第1の構成要素によって設けられるときは、長手方向端面は、典型的には、ハウジングの近位端面と係合するように遠位端面として実装される。第2の構成要素によって設けられるときは、長手方向端面は、典型的には、ハウジングの近位端面と係合するように遠位端面として実装されるか、または第1の構成要素と係合するように近位端面として実装されている。第1の構成要素が初期位置にあるときは、少なくとも第1のガスケットは、近位端面および遠位端面と封止係合されている。第2の構成要素が初期位置にあるときに同じことが当てはまることがある。ここで、少なくとも第1のガスケットは、ハウジングの近位端面と、第1の構成要素および第2の構成要素の少なくとも一方の遠位端面との間の、軸方向または長手方向の隙間に配置することができる。
近位端面は、ハウジングの長手方向の近位端に位置することができる。いくつかの例では、近位端面は、ハウジングの近位端から遠位に位置するが、近位方向を向いている。同じことが、第1の構成要素および第2の構成要素の少なくとも一方の遠位端面に当てはまることがある。遠位端面は、第1の構成要素および第2の構成要素の少なくとも一方のそれぞれの遠位端に設けることができる。いくつかの例では、遠位端面は、それぞれの第1または第2の構成要素の遠位端から近位に位置することができる。その場合、遠位端面は、遠位方向を向き、近位端面と封止係合または封止当接するように構成されている。ここで、少なくとも第1のガスケットは、遠位端面と近位端面との間に配置されている。少なくとも第1のガスケットは、遠位端面と近位端面との間の隙間を封止することができる。
別の例によれば、第1の構成要素は第1の側壁を含み、第2の構成要素は第2の側壁を含む。第2の側壁は、第1の側壁を少なくとも部分的に囲繞する。少なくとも第1のガスケットは、第1の側壁および第2の側壁の一方に締結されている。
少なくとも第1のガスケットは、第1の側壁および第2の側壁のうちの他方を向いている。いくつかの例では、第1の側壁は管状である。第2の側壁も管状である。第2の側壁は、第1の側壁を概して囲むことができる。第1の構成要素および第2の構成要素は、長手方向に見て入れ子状態または入り組んだ状態で配置することができる。第1の側壁は、第2の側壁と摺動係合していてよい。たとえば、第1の構成要素は、第2の構成要素内に、その上に、またはそれによって、摺動可能に支持することができる。ここで、第1の側壁の外面は、第2の側壁の内面と摺動係合することができる。このように、第1の構成要素は、第2の構成要素内にまたはそれによって長手方向に案内することができる。
少なくとも第1のガスケットを第1の側壁と第2の側壁との間に配置することによって、第1の側壁と第2の側壁との間の隙間を事実上閉じるかまたは封止することができる。いくつかの例では、少なくとも第1のガスケットは、第1の側壁の外面に固定または締結されている。第1の構成要素が初期位置にあるときは、少なくとも第1のガスケットは、第2の側壁の内面と封止係合している。第2の構成要素に対して長手方向に第1の構成要素を動かすことによって、および第1の構成要素をトリガ位置までシフトさせることによって、少なくとも第1のガスケットは、少なくとも第1のガスケットが第2の側壁から事実上係合解除されるようにして第2の側壁に対して動かされる。これは、拡大された内径を特徴とする第2の側壁の長手方向のセクションまたは領域中に第1のガスケットを動かすことによって実現することができる。
これは、単純に第2の側壁との係合を解除するように少なくとも第1のガスケットを動かすことによって、たとえば、第2の側壁の長手方向端部を越えて少なくとも第1のガスケットをシフトさせることによって実現することもできる。
いくつかの例では、第1の構成要素および第2の構成要素の少なくとも一方は、カップ形レセプタクルを含み、カップ形レセプタクルは、第1の構成要素および第2の構成要素の他方によって事実上閉じられている。第1の構成要素および第2の構成要素の少なくとも一方のカップ形レセプタクルは、電子検出器および対応するコードを受けるかまたは収容するように、空所を事実上設けることができる。いくつかの例では、第1の構成要素および第2の構成要素の両方がそれぞれ、カップ形レセプタクルを含む。たとえば、第2の構成要素のレセプタクルは、近位方向に向かって開放している。第1の構成要素のカップ形レセプタクルは遠位方向に向かって開放している。ここで、第1の構成要素および第2の構成要素の両方は、電子検出器および対応するコードのための空所を形成するように互いに相補的であってよい。
さらなる例によれば、少なくとも第1のガスケットは、第1の側壁および第2の側壁の一方に取り付けられている。第1のガスケットは、第1の側壁および第2の側壁の他方に向かってそれぞれの側壁から突出している。いくつかの例では、少なくとも第1のガスケットは、たとえば第1の側壁の外面に取り付けられているときは、第1の側壁から径方向外向きに突出することができる。そのときに、第2の側壁の内面と係合することができる。第2の側壁に向かって突出することができる。少なくとも第1のガスケットが第2の側壁に取り付けられた状態で同じ構成または同様の構成を設けることができる。ここで、第1のガスケットを、第2の側壁の内面に取り付けることができるかまたは固定することができ、第1の側壁に向かって径方向内向きに突出することができる。ガスケットの径方向内側の端部は、第1の側壁の外面と係合していてよい。
ここで、少なくとも第1のガスケットが第1の側壁に取り付けられており、少なくとも第2のガスケットが第2の側壁に取り付けられていることも考えられる。初期位置にある第1の構成要素では、第1のガスケットと第2のガスケットとは、軸方向または長手方向に係合していてよい。第1の構成要素をトリガ位置まで動かすかまたはシフトさせることによって、第1のガスケットと第2のガスケットとは長手方向に沿って互いに離間することができる。それらは、長手方向に離間することができ、そうすることで、第1のガスケットと第2のガスケットとの間、したがって、第1の構成要素の第1の側壁と第2の構成要素の第2の側壁との間の封止係合が無効にされる。
さらなる例によれば、第1の側壁および第2の側壁の少なくとも一方は、長手方向に見てテーパセクション、湾曲セクションおよび隆起セクションのうちの少なくとも1つを含む。テーパセクション、湾曲セクションおよび隆起セクションから離れた位置で、第1の側壁および/または第2の側壁は、ある程度管状または筒状の形状を含むことができる。第1の側壁および第2の側壁の少なくとも一方にテーパセクション、湾曲セクションまたは隆起セクションを設けることによって、側壁と、第1または第2の側壁の他方に取り付けられたガスケットとの間のそれぞれの径方向の隙間は、第1の構成要素および第2の構成要素の長手方向の相互変位によって修正することができる。
いくつかの例では、第1の構成要素が初期位置にあるときは、第1の側壁および第2の側壁の一方に設けられた少なくとも第1のガスケットは、第1の側壁および第2の側壁の他方の隆起セクションまたは突出セクションと封止係合することができる。隆起セクションまたは突出セクションがガスケットに対する長手方向の変位を受けるため、第1の構成要素をトリガ位置まで変位させることによって、その係合は無効にすることができる。同じことが、第1の側壁および第2の側壁の少なくとも一方の外向きの湾曲セクションまたはテーパセクションに当てはまる場合がある。
概して、第1の側壁および第2の側壁の一方だけがたとえば、テーパセクション、湾曲セクションまたは隆起セクションの形態の径方向に突出する部分または径方向にくぼんだ部分を含み、第1の側壁および第2の側壁の他方が長手方向においてやや直線的であるかまたは均一の形状であるだけで十分である。
別の例によれば、第1の構成要素が初期位置にあるときは、少なくとも第1のガスケットは、第1の側壁および第2の側壁と封止係合している。このように、第1および第2の構成要素によって設けられるかまたは形成される空所は、不純物の侵入に対して事実上封止および保護されている。
さらなる例によれば、第1の構成要素がトリガ位置にあるときは、少なくとも第1のガスケットは、第1の側壁および第2の側壁の少なくとも一方から封止係合解除されている。ここで、トリガ位置は、第2の構成要素に対する第1の構成要素の特定の位置によって画成される。このように、第1の側壁と第2の側壁との間に少なくとも第1のガスケットによってもたらされる封止係合を、事実上無効にすることができる。その結果、第2の側壁、したがって、第2の構成要素は、用量投薬中に第1の構成要素に対して自由に回転可能とすることができる。
さらなる例によれば、第1の構成要素は、注射デバイスの近位端に設けられたトリガまたはトリガボタンを含む。トリガは、典型的には、用量投薬のために長手方向遠位に押し下げ可能である。典型的には、トリガは、注射デバイスの駆動機構のクラッチに軸方向に係合しているかまたは恒久的に連結されている。ハウジングに対しておよび/または第2の構成要素に対して遠位方向にトリガ、したがって、第1の構成要素を押し下げることによって、駆動機構のクラッチは投薬モードに切り替えられ、投薬モードでは、注射デバイスのトリガまたはダイヤル延長部に加えられるユーザ誘発の遠位方向の力が、ピストンロッドのそれぞれの遠位方向の変位に伝達または伝動され、そうすることで、カートリッジのピストンがカートリッジの筒体に対して遠位方向に動かされ、したがって、カートリッジの筒体に対するピストンロッドの長手方向前進運動に従って用量が投薬されることになる。
駆動機構の他の実装では、ピストンロッドを遠位方向に前進させるために、駆動機構を投薬モードに切り替えることによって、駆動機構に貯蔵された機械的エネルギー、たとえば、ねじりばねに貯蔵された機械的エネルギーが解放される。
別の例によれば、第2の構成要素は、用量ダイヤルおよびダイヤル延長部の一方を含む。第2の構成要素は、薬剤の用量設定のためにハウジングに対して回転可能である。駆動機構の特定の実装に応じて、用量ダイヤルは、長手方向においてハウジングに固定でき、専らハウジングに回転可能に支持される。ダイヤル延長部を、たとえば、ハウジングに対して時計回りに回転させることによって、用量のサイズを増大させることができる。ダイヤル延長部を反対方向に、たとえば、反時計回りに回転させることによって、用量のサイズを低減させることができる。用量投薬中は、用量ダイヤルは用量減分方向に回転することができる。いくつかの例では、用量ダイヤルは、用量投薬中に、ハウジングに対して静止していてよい。
第2の構成要素は、ダイヤル延長部として実装されるときは、典型的には、用量設定中にハウジングに対する長手方向近位の変位を受ける。次いで、用量投薬中に、ハウジングに対する長手方向遠位の変位を受ける。ダイヤル延長部として実装されるときは、トリガは、典型的には、ダイヤル延長部上で支持され、したがって、用量設定中にも用量投薬中にも、やはりそれぞれの長手方向の変位を受ける。しかし、駆動機構をデフォルトの用量設定モードから用量投薬モードに切り替えるためには、トリガまたはトリガボタンは、第2の構成要素に対する、したがって、ダイヤル延長部に対する、遠位方向の特化した変位または遠位方向の摺動運動を受ける。
別の例によれば、注射デバイスは、薬剤で充填されたカートリッジを備える。カートリッジは、典型的には、近位方向において栓によって封止された管状の筒体を含む。栓は、典型的には、筒体の長手方向に沿って筒体の内側で可動である。筒体またはカートリッジの遠位端は、典型的には、穿孔可能な封止部によって、たとえば、両頭針によって穿孔可能なセプタムによって封止されている。
カートリッジは、注射デバイスのハウジングの内側に容易に配置することができる。注射デバイスは、使い捨て注射デバイスとして実装することができ、エンドユーザまたは患者に商品流通するかまたは配布されるときには、カートリッジは、充填済みであり、ハウジングの内側で組み立て済みである。
他の例では、注射デバイスは再使用可能な注射デバイスである。ここで、カートリッジは、ハウジングの内側で交換可能に配置することができる。
少なくとも第1のガスケットおよび/または少なくとも第2のガスケットは、環状構造を含むことができる。環状構造はある種のOリングとして設けることができる。第1のガスケットまたは第2のガスケットは、ポリマー材料またはエラストマー材料などの弾性材料を含むことができる。ガスケットは、たとえば、エポキシ樹脂もしくはシリコーンまたはそれらの混合物を含むことができる。第1または第2のガスケットは、ハウジング、第1の構成要素および第2の構成要素のうちの少なくとも1つに対するコーティングによって設けることもできる。第1または第2のガスケットは、ホットメルト方式、射出成形、またはインサート成形によって、ハウジングの第1の構成要素、第2の構成要素に取り付けることができる。第1および/または第2のガスケットは、発泡プラスチック、発泡ゴム、発泡熱可塑性材料などの発泡材料を含むことができる。第1および/または第2のガスケットは、熱硬化性材料を含むことができる。
第1および/または第2のガスケットは、ユニットとして形成することができる。単一部品として設けることができる。いくつかの例では、第1および/または第2のガスケットはそれぞれ、少なくとも第1および第2のセクションを特徴とする複合構成のガスケットを含むことができる。第1および/または第2のガスケットは、それぞれ第1または第2の構成要素の側壁を包み込むために、複合構成のクランプまたはブラケットを含むことができる。
第1または第2のガスケットは、ハウジング、第1の構成要素および第2の構成要素のうちの少なくとも1つに押し出し成型することができる。第1または第2のガスケットに用いられる比較的柔軟なまたは弾性の材料は、空所を事実上封止する。第1および/または第2のガスケットは、ハウジング、第1の構成要素および第2の構成要素のうちの少なくとも1つに、接着または粘着させて取り付けることができる。
いくつかのさらなる例では、電子検出器は、プロセッサ、バッテリおよび電子センサを備えるプリント回路基板を含む。いくつかの例では、第1の構成要素が初期位置にあるときに、電子センサのプリント回路基板は、第1のガスケットおよび第2のガスケットの少なくとも一方と封止係合することができる。プリント回路基板とそれぞれのガスケットとの間の封止係合は、ハウジングおよび第2の構成要素の少なくとも一方に対して第1の構成要素を動かすことによって無効にすることができる。
概して、本開示の範囲は、特許請求の範囲の内容によって定義される。注射デバイスは、特定の実施形態または例に限定されないが、様々な実施形態または例の要素の任意の組合せを含む。その場合に限り、本開示は、請求項の任意の組合せおよび様々な例または実施形態に関連して開示された構成の技術的に実現可能な任意の組合せを包含する。
本文脈において、「遠位」または「遠位端」という用語は、注射デバイスの端部のうちヒトまたは動物の注射部位を向く方の端部に関するものである。「近位」または「近位端」という用語は、ヒトまたは動物の注射部位から最も遠くに離れた方の、注射デバイスの反対側の端部に関するものである。
「薬物」または「薬剤」という用語は、本明細書では同義的に用いられ、1つもしくはそれ以上の活性医薬成分またはそれらの薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物と、場合により薬学的に許容可能な担体と、を含む医薬製剤を記述する。活性医薬成分(「API」)とは、最広義には、ヒトまたは動物に対して生物学的効果を有する化学構造体のことである。薬理学では、薬剤または医薬は、疾患の治療、治癒、予防、または診断に使用されるか、さもなければ身体的または精神的なウェルビーイングを向上させるために使用される。薬物または薬剤は、限定された継続期間で、または慢性障害では定期的に使用可能である。
以下に記載されるように、薬物または薬剤は、1つもしくはそれ以上の疾患の治療のために各種タイプの製剤中に少なくとも1つのAPIまたはその組合せを含みうる。APIの例としては、500Da以下の分子量を有する低分子、ポリペプチド、ペプチド、およびタンパク質(たとえば、ホルモン、成長因子、抗体、抗体フラグメント、および酵素)、炭水化物および多糖、ならびに核酸、二本鎖または一本鎖DNA(ネイキッドおよびcDNAを含む)、RNA、アンチセンス核酸たとえばアンチセンスDNAおよびRNA、低分子干渉RNA(siRNA)、リボザイム、遺伝子、およびオリゴヌクレオチドが挙げられうる。核酸は、ベクター、プラスミド、またはリポソームなどの分子送達システムに取り込み可能である。1つまたはそれ以上の薬物の混合物も企図される。
薬物または薬剤は、薬物送達デバイスでの使用に適合化された一次パッケージまたは「薬物容器」に包含可能である。薬物容器は、たとえば、1つもしくはそれ以上の薬物の収納(たとえば、短期または長期の収納)に好適なチャンバを提供するように構成されたカートリッジ、シリンジ、リザーバ、または他の硬性もしくは可撓性のベッセルでありうる。たとえば、いくつかの場合には、チャンバは、少なくとも1日間(たとえば、1日間~少なくとも30日間)にわたり薬物を収納するように設計可能である。いくつかの場合には、チャンバは、約1カ月~約2年間にわたり薬物を収納するように設計可能である。収納は、室温(たとえば、約20℃)または冷蔵温度(たとえば、約-4℃~約4℃)で行うことが可能である。いくつかの場合には、薬物容器は、投与される医薬製剤の2つ以上の成分(たとえば、APIと希釈剤、または2つの異なる薬物)を各チャンバに1つずつ個別に収納するように構成されたデュアルチャンバカートリッジでありうるか、またはそれを含みうる。かかる場合には、デュアルチャンバカートリッジの2つのチャンバは、人体もしくは動物体への投薬前および/または投薬中に2つ以上の成分間の混合が可能になるように構成可能である。たとえば、2つのチャンバは、互いに流体連通するように(たとえば、2つのチャンバ間の導管を介して)かつ所望により投薬前にユーザによる2つの成分の混合が可能になるように構成可能である。代替的または追加的に、2つのチャンバは、人体または動物体への成分の投薬時に混合が可能になるように構成可能である。
本明細書に記載の薬物送達デバイスに含まれる薬物または薬剤は、多くの異なるタイプの医学的障害の治療および/または予防のために使用可能である。障害の例としては、たとえば、糖尿病または糖尿病に伴う合併症たとえば糖尿病性網膜症、血栓塞栓障害たとえば深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症が挙げられる。障害のさらなる例は、急性冠症候群(ACS)、アンギナ、心筋梗塞、癌、黄斑変性、炎症、枯草熱、アテローム硬化症および/または関節リウマチである。APIおよび薬物の例は、ローテリステ2014年(Rote Liste 2014)(たとえば、限定されるものではないがメイングループ12(抗糖尿病薬剤)または86(オンコロジー薬剤))やメルク・インデックス第15版(Merck Index,15th edition)などのハンドブックに記載されているものである。
1型もしくは2型糖尿病または1型もしくは2型糖尿病に伴う合併症の治療および/または予防のためのAPIの例としては、インスリン、たとえば、ヒトインスリン、もしくはヒトインスリンアナログもしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP-1)、GLP-1アナログもしくはGLP-1レセプターアゴニスト、はそのアナログもしくは誘導体、ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP4)阻害剤、またはそれらの薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物、またはそれらのいずれかの混合物が挙げられる。本明細書で用いられる場合、「アナログ」および「誘導体」という用語は、天然に存在するペプチドに存在する少なくとも1つのアミノ酸残基の欠失および/または交換によりおよび/または少なくとも1つのアミノ酸残基の付加により天然に存在するペプチドの構造たとえばヒトインスリンの構造から形式的に誘導可能な分子構造を有するポリペプチドを指す。付加および/または交換アミノ酸残基は、コード可能アミノ酸残基または他の天然に存在する残基または純合成アミノ酸残基のどれかでありうる。インスリンアナログは、「インスリンレセプターリガンド」とも呼ばれる。特に、「誘導体」という用語は、天然に存在するペプチドの構造から形式的に誘導可能な分子構造、たとえば、1つまたはそれ以上の有機置換基(たとえば脂肪酸)がアミノ酸の1つまたはそれ以上に結合したヒトインスリンの分子構造を有するポリペプチドを指す。場合により、天然に存在するペプチドに存在する1つまたはそれ以上のアミノ酸が、欠失し、および/または非コード可能アミノ酸を含めて他のアミノ酸によって置き換えられ、または天然に存在するペプチドに非コード可能なものを含めてアミノ酸が付加される。
インスリンアナログの例は、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン(インスリングラルギン);Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン(インスリングルリジン);Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン(インスリンリスプロ);Asp(B28)ヒトインスリン(インスリンアスパルト);位置B28のプロリンがAsp、Lys、Leu、ValまたはAlaに置き換えられたうえに位置B29のLysがProに置き換えられていてもよいヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28~B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリンおよびDes(B30)ヒトインスリンである。
インスリン誘導体の例は、たとえば、B29-N-ミリストイル-des(B30)ヒトインスリン、Lys(B29)(N-テトラデカノイル)-des(B30)ヒトインスリン(インスリンデテミル、レベミル(Levemir)(登録商標));B29-N-パルミトイル-des(B30)ヒトインスリン;B29-N-ミリストイルヒトインスリン;B29-N-パルミトイルヒトインスリン;B28-N-ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28-N-パルミトイル-LysB28ProB29ヒトインスリン;B30-N-ミリストイル-ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30-N-パルミトイル-ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29-N-(N-パルミトイル-ガンマ-グルタミル)-des(B30)ヒトインスリン、B29-N-オメガ-カルボキシペンタデカノイル-ガンマ-L-グルタミル-des(B30)ヒトインスリン(インスリンデグルデク、トレシーバ(Tresiba)(登録商標));B29-N-(N-リトコリル-ガンマ-グルタミル)-des(B30)ヒトインスリン;B29-N-(ω-カルボキシヘプタデカノイル)-des(B30)ヒトインスリンおよびB29-N-(ω-カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
GLP-1、GLP-1アナログおよびGLP-1レセプターアゴニストの例は、たとえば、リキシセナチド(リキスミア(Lyxumia)(登録商標))、エキセナチド(エキセンジン-4、バイエッタ(Byetta)(登録商標)、ビデュリオン(Bydureon)(登録商標)、ヒラモンスターの唾液腺により産生される39アミノ酸ペプチド)、リラグルチド(ビクトーザ(Victoza)(登録商標))、セマグルチド、タスポグルチド、アルビグルチド(シンクリア(Syncria)(登録商標))、デュラグルチド(トルリシティ(Trulicity)(登録商標))、rエキセンジン-4、CJC-1134-PC、PB-1023、TTP-054、ラングレナチド/HM-11260C(エフペグレナチド)、HM-15211、CM-3、GLP-1エリゲン、ORMD-0901、NN-9423、NN-9709、NN-9924、NN-9926、NN-9927、ノデキセン、ビアドール-GLP-1、CVX-096、ZYOG-1、ZYD-1、GSK-2374697、DA-3091、MAR-701、MAR709、ZP-2929、ZP-3022、ZP-DI-70、TT-401(ペガパモドチド(Pegapamodtide))、BHM-034、MOD-6030、CAM-2036、DA-15864、ARI-2651、ARI-2255、チルゼパチド(LY3298176)、バマドゥチド(Bamadutide)(SAR425899)、エキセナチド-XTENおよびグルカゴン-Xtenである。
オリゴヌクレオチドの例は、たとえば、家族性高コレステロール血症の治療のためのコレステロール低下アンチセンス治療剤ミポメルセンナトリウム(キナムロ(Kynamro)(登録商標))、またはアルポート症候群の治療のためのRG012である。
DPP4阻害剤の例は、リナグリプチン、ビダグリプチン、シタグリプチン、デナグリプチン、サキサグリプチン、ベルベリンである。
ホルモンの例としては、脳下垂体ホルモンもしくは視床下部ホルモンまたはレギュラトリー活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニスト、たとえば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(Somatropine)(ソマトロピン(Somatropin))、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、リュープロレリン、ブセレリン、ナファレリン、およびゴセレリンが挙げられる。
多糖の例としては、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリンもしくは超低分子量ヘパリンもしくはそれらの誘導体、もしくは硫酸化多糖たとえばポリ硫酸化形の上述した多糖、および/またはそれらの薬学的に許容可能な塩が挙げられる。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容可能な塩の例は、エノキサパリンナトリウムである。ヒアルロン酸誘導体の例は、ハイランG-F20(シンビスク(Synvisc)(登録商標))、ヒアルロン酸ナトリウムである。
本明細書で用いられる「抗体」という用語は、イムノグロブリン分子またはその抗原結合部分を指す。イムノグロブリン分子の抗原結合部分の例としては、抗原への結合能を保持するF(ab)およびF(ab’)2フラグメントが挙げられる。抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、キメラ抗体、脱免疫化もしくはヒト化抗体、完全ヒト抗体、非ヒト(たとえばネズミ)抗体、または一本鎖抗体でありうる。いくつかの実施形態では、抗体は、エフェクター機能を有すると共に補体を固定可能である。いくつかの実施形態では、抗体は、Fcレセプターへの結合能が低減されているか、または結合能がない。たとえば、抗体は、Fcレセプターへの結合を支援しない、たとえば、Fcレセプター結合領域の突然変異もしくは欠失を有するアイソタイプもしくはサブタイプ、抗体フラグメントまたは突然変異体でありうる。抗体という用語は、4価二重特異的タンデムイムノグロブリン(TBTI)および/またはクロスオーバー結合領域配向を有する二重可変領域抗体様結合タンパク質(CODV)に基づく抗原結合分子も含む。
「フラグメント」または「抗体フラグメント」という用語は、完全長抗体ポリペプチドを含まないが依然として抗原に結合可能な完全長抗体ポリペプチドの少なくとも一部分を含む抗体ポリペプチド分子由来のポリペプチド(たとえば、抗体重鎖および/または軽鎖ポリペプチド)を指す。抗体フラグメントは、完全長抗体ポリペプチドの切断部分を含みうるが、この用語は、かかる切断フラグメントに限定されるものではない。本発明に有用な抗体フラグメントとしては、たとえば、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、scFv(一本鎖Fv)フラグメント、線状抗体、単一特異的または多重特異的な抗体フラグメント、たとえば、二重特異的、三重特異的、四重特異的および多重特異的抗体(たとえば、ダイアボディ、トリアボディ、テトラボディ)、1価または多価抗体フラグメント、たとえば、2価、3価、4価および多価の抗体、ミニボディ、キレート化組換え抗体、トリボディまたはビボディ、イントラボディ、ナノボディ、小モジュール免疫医薬(SMIP)、結合ドメインイムノグロブリン融合タンパク質、ラクダ化抗体、およびVHH含有抗体が挙げられる。抗原結合抗体フラグメントの追加の例は当技術分野で公知である。
「相補性決定領域」または「CDR」という用語は、特異的抗原認識を媒介する役割を主に担う、重鎖および軽鎖の両方のポリペプチドの可変領域内の短いポリペプチド配列を指す。「フレームワーク領域」という用語は、CDR配列でないかつ抗原結合が可能になるようにCDR配列の適正配置を維持する役割を主に担う、重鎖および軽鎖の両方のポリペプチドの可変領域内のアミノ酸配列を指す。フレームワーク領域自体は、典型的には抗原結合に直接関与しないが、当技術分野で公知のように、ある特定の抗体のフレームワーク領域内のある特定の残基は、抗原結合に直接関与しうるか、またはCDR内の1つもしくはそれ以上のアミノ酸と抗原との相互作用能に影響を及ぼしうる。
抗体の例は、抗PCSK-9 mAb(たとえば、アリロクマブ)、抗IL-6 mAb(たとえば、サリルマブ)、および抗IL-4 mAb(たとえば、デュピルマブ)である。
本明細書に記載のいずれのAPIの薬学的に許容可能な塩も、薬物送達デバイスで薬物または薬剤に使用することが企図される。薬学的に許容可能な塩は、たとえば、酸付加塩および塩基性塩である。
本発明の全範囲および精神から逸脱することなく、本明細書に記載されるAPIの様々な成分、製剤、装置、方法、システムおよび実施形態の修正(追加および/または省略)を行うことができ、本発明がこのような修正およびそのあらゆる等価物を包含することを当業者は理解するであろう。
本開示の範囲から逸脱することなく本開示に様々な修正および変更が行われうることが当業者にはさらに明らかである。さらに、添付の特許請求の範囲で使用される参照番号はいずれも本開示の範囲を限定するものと解釈すべきでないことに留意されたい。
以下では、注射デバイス、およびデータロギングデバイスを外部の電子デバイスとペアリングする方法の多数の例を、図面を参照することによってさらに詳細に説明する。
注射デバイスとして実装される薬物送達デバイスの一例を概略的に示す図である。 図1の薬物送達デバイスの多数の構成要素を概略的に示す図である。 用量設定後のペン型注射デバイスを示す図である。 用量設定後のペン型注射デバイスのさらなる例を示す図である。 用量設定後かつ用量投薬前のペン型注射器の別の例を示す図である。 第1および第2の構成要素が初期位置にある、注射デバイスの近位部分の一例を示す図である。 第1の構成要素がトリガ位置にある、図6の例を示す図である。 第1の構成要素が初期位置にある、第1および第2の構成要素の別の例を示す図である。 第1の構成要素がトリガ位置にある、図8の例を示す図である。 注射デバイスの第1および第2の構成要素の別の例を示し、第1の構成要素と第2の構成要素との間の空所は第1のガスケットおよび第2のガスケットによって封止可能である、図である。 第1の構成要素がトリガ位置にある、図10の例を示す図である。 第1の構成要素が初期位置にある、第1および第2の構成要素の別の例を示す図である。 第1の構成要素がトリガ位置にある、図12の例を示す図である。 第1の構成要素が初期位置にある、第1および第2の構成要素の別の例である図である。 第1の構成要素がトリガ位置にある、図14の例を示す図である。 第1の構成要素が初期位置にある、第1および第2の構成要素の別の例を示す図である。 第1の構成要素がトリガ位置にある、図16の例を示す図である。 第1の構成要素が初期位置にある、第1および第2の構成要素の別の例を示す図である。 第1の構成要素がトリガ位置にある、図18の例を示す図である。 第1の構成要素が初期位置にある、注射デバイスのハウジングに対する第1および第2の構成要素の別の例を示す図である。 第1の構成要素がトリガ位置にある、図20の例を示す図である。 ガスケットまたは封止部によって電子検出器が少なくとも部分的に封入されている例を示す図である。 少なくとも部分的に封入された電子検出器の別の例を示す図である。 少なくとも部分的に封入された電子検出器の別の例を示す図である。 少なくとも部分的に封入された電子検出器のさらなる例を示す図である。
薬剤27の用量を投与するための薬物送達デバイス1の一例が図1および図2に示されている。薬物送達デバイス1は、注射デバイス30として実装されている。注射デバイス30は手持ち式ペン型注射器である。注射デバイス30は、使い捨て注射デバイス30として実装することができる。注射デバイス30は、カートリッジホルダ14の内側に配置された充填済みカートリッジ6を含むことができる。使い捨て注射デバイス30では、カートリッジホルダ14は、注射デバイス30のハウジング32の本体10に取り外し不能に連結することができる。
他の例では、注射デバイス30は再使用可能な注射デバイスであり、カートリッジホルダ14は、空のカートリッジ6を交換するために、本体10に取り外し可能に連結される。ハウジング32の遠位端またはその近く、したがって、カートリッジホルダ14の遠位端には、注射針15を取り付けるかまたは注射針15と係合するように構成されたソケット28が設けられている。ソケット28は、ねじ付ソケットとして実装することができ、注射針15は、ソケット28とのねじ係合を行うように、それに対応してねじ付きになっているニードルハブを含むことができる。
典型的には、注射針15は、内側の針キャップ16によって、ならびに外側の針キャップ17および/または保護キャップ18によって保護されている。保護キャップ18は、注射デバイス30のハウジング32の遠位セクションを囲み、保護するように構成されている。本体10は、図2に示すような駆動機構34を収容するように構成された主ハウジング部材を含みそれらを形成することができる。カートリッジホルダ14は、注射デバイス30の遠位のハウジング構成要素とみなすことができる。カートリッジホルダ14は、本体10または主ハウジング部材に恒久的にまたは解放可能に連結することができる。
カートリッジ6は、筒状または管状の筒体25を含み、筒体25は、筒体25の内側に位置する栓7によって近位方向3において封止されている。カートリッジ6は、液体薬剤27で充填することができる。栓7は、駆動機構34のピストンロッド20によって、カートリッジ6の筒体25に対して遠位方向2に変位可能である。カートリッジ6の遠位端は、穿孔可能な封止部26によって封止されており、封止部26は、セプタムとして構成され、注射針15の近位に向けられた先端部によって穿孔可能である。注射針15をカートリッジホルダ14の遠位端に取り付けることによって、カートリッジ6の封止部26が貫通され、そうすることで、カートリッジ6の内部への流体移送アクセスが確立される。
注射デバイス1が、たとえば、ヒトインスリンを投与するように構成されているときは、注射デバイス1の近位端の用量ダイヤル12によって設定される投薬量は、いわゆる国際単位(IU、ここで、1IUは、純結晶インスリン約45.5μg(1/22mg)と生物学的に同等である)で表示することができる。用量ダイヤル12は、注射デバイス30のハウジング32の近位端にあるスリーブ形状のノブを含むことができる。
さらに図1および図2に示されているように、本体10は、本体10における開口の形態でよい投薬量窓13を含む。投薬量窓13により、数字スリーブ80の限られた部分をユーザが視認することが可能になる。数字スリーブ80は、用量ダイヤル12が回されたときに動くように構成されている。数字スリーブ80および投薬量窓13は、現在設定されている用量の視覚的インジケーションを提供する。用量ダイヤル12は、用量の設定中および/または投薬中もしくは排出中に回されると、本体10に対してらせん経路上を回転することができる。
注射デバイス30は、投薬量ノブ12を回すと機械的クリック音がユーザに音響フィードバックを提供するように構成することができる。数字スリーブ80は、インスリンカートリッジ6中のピストンと機械的に相互作用する。針15が患者の皮膚部分に刺され、トリガ11または注射ボタンが押されると、投薬量窓13に表示されたインスリン用量が注射デバイス1から射出される。トリガ11が押された後に注射デバイス1の針15が皮膚部分に一定時間残ると、用量の大部分が患者の身体に実際に注射される。インスリン用量の射出も機械的クリック音を生成することができる。ただし、その音は、用量ダイヤル12を用いるときに生じる音とは異なる。
図示の実施形態において、インスリン用量の送達中は、用量ダイヤル12は、軸方向運動で、すなわち、回転せずに、その初期位置に復帰し、数字スリーブ80は回転して、その初期位置に復帰し、たとえば、ゼロ単位の用量を表示する。
注射デバイス30は、カートリッジ6が空になるかまたは注射デバイス1内の薬剤の使用期限(たとえば、初回の使用後28日)に達するまで、複数回の注射プロセスのために使用することができる。
駆動機構34の一例の少なくともいくつかの構成要素が、図2により詳細に示されている。駆動機構34は、機械的に相互作用する構成要素を多数含む。ハウジング32のフランジ様の支持体が、ピストンロッド20のねじ山22とねじ係合されるねじ付の軸方向貫通口を含む。ピストンロッド20の遠位端は支承部21を含み、支承部21上で、ピストンロッド20の長手方向軸を回転軸として、押さえ23が自由に回転する。押さえ23は、カートリッジ6の栓7の、近位を向いた推力受容面と軸方向に当接するように構成されている。投薬動作中は、ピストンロッド20はハウジング32に対して回転し、そうすることで、ハウジング32に対して、したがって、カートリッジ6の筒体25に対して、遠位方向に前進運動させられる。その結果、カートリッジ6の栓7は、ハウジング32とのピストンロッド20のねじ係合によって、明確に定められた距離だけ遠位方向2に変位される。
さらに、数字スリーブ80としても示される用量ダイヤルスリーブが設けられている。数字スリーブ80は、ハウジング32の径方向内側に位置する。数字スリーブ80の外面にらせん状の溝81が設けられている。本体10は投薬量窓13を備え、投薬量窓13を通して数字スリーブ80の外面の一部を見ることができる。本体10はさらに、内側の側壁部分にらせん状のリブを備え、らせん状のリブは、数字スリーブ80のらせん状の溝81に着座予定である。らせん状のリブは本体10に固定されている。リブは本体10と一体形成することができる。本体10には、用量設定手順を制限するように第1および第2の止め具を設けることができ、その用量設定手順中に、数字スリーブ80は、ハウジング32に対してらせん回転運動する。
用量ダイヤルグリップの形態の用量ダイヤル12は、数字スリーブ80の近位端の外面に配設されている。用量ダイヤル12の外径は、典型的には、本体10の近位端の外径に対応しそれと合致している。用量ダイヤル12は、数字スリーブ80との間の相対運動を防止するために数字スリーブ80に固定されている。用量ダイヤル12は中央開口部を備える。
用量ボタンとしても示されるトリガ11は、実質的に、T字形である。トリガ11は、注射デバイス10の近位端に設けられている。トリガ11のステム64は、用量ダイヤル12の開口部を通って延びる。ステム64、したがって、トリガ11は、数字スリーブ80に対する軸方向運動が制限されるように保持されている。トリガ11のヘッドは、概して、円形である。トリガの側壁またはスカートは、ヘッドの周縁から延び、さらに、用量ダイヤル12の、近位にアクセス可能な環状の凹部に着座されるように適用されている。典型的には、トリガ11は、軸方向または長手方向にクラッチ90と係合しており、駆動機構は、クラッチ90によって、デフォルトの用量設定モードから用量投薬モードに切り替え可能である。用量投薬モードにおいて、注射デバイス30は、薬剤の用量をカートリッジ6から排出または投薬するように動作可能である。
用量をダイヤル設定するために、ユーザは、用量増分方向4に沿って、たとえば、時計回りに用量ダイヤル12を回転させる。用量をダイヤル設定すると、それに伴って、クリック音を発生させることができる。このように、用量のダイヤル設定の可聴および/または触覚のフィードバックが提供される。用量をダイヤル設定すると、さらに、それに伴って、数字スリーブ80が回転でき、数字スリーブ80は、用量増分方向4に沿って、たとえば、時計回りにダイヤル設定されるときに、本体10から近位方向3に向かって伸長し始める。
数字スリーブ80、用量ダイヤル12およびトリガは、用量がダイヤル設定されるにつれて本体10の近位端から伸長または変位し始める、ダイヤル延長部70の一部、したがって、駆動機構34の構成要素のアセンブリを形成することができる。用量投薬中に、したがって、ユーザがトリガ11を遠位方向2に押し下げるときに、ダイヤル延長部70は、本体10に対して遠位方向の、したがって、遠位方向2に沿った動きを受ける。このような投薬動作中は、数字スリーブ80は、用量減分方向5に沿った、たとえば、反時計回りの回転を受ける。
上述のような排出機構または駆動機構34は、概して使い捨てまたは再使用可能なペン注射器に実装可能な、様々に構成された複数の駆動機構の一つについての単なる例示である。上述のような駆動機構は、たとえば、WO2004/078239A1、WO2004/078240A1またはWO2004/078241A1により詳細に説明されており、それら文献を参照によって本明細書に組み入れる。
ペン型注射デバイス30は、図3に示されているように、ハウジング32を含み、ハウジング32は、本体10として示された近位のハウジング構成要素と、カートリッジホルダ14として示された遠位のハウジング構成要素とを特徴とする。その細部がここでさらに詳細に示されていない駆動機構34はダイヤル延長部70を含む。ダイヤル延長部70は、用量設定の過程で本体10に対する近位方向の変位を受ける。ダイヤル延長部70は、用量投薬中には遠位方向の変位を受ける。ダイヤル延長部70は、用量設定のために本体10に対して回転可能な用量ダイヤル12を含む。用量のサイズは、典型的には、投薬量窓13に現れる。数字スリーブ80は、ダイヤル延長部70を部分的に構成することもでき、または一部を形成することができる。数字スリーブ80の外面に設けられた数字は、特定のサイズの用量が設定されたときに、ダイヤル延長部70のうちの本体10の近位端から近位に突出する部分で見ることができる。
用量を投薬するために、ユーザは、ダイヤル延長部70の近位端に設けられた注射ボタン11を押し下げなければならない。
別の注射デバイス30の例は、図4に示されているように、図3に示された例と極めて似ており、したがって、その例と同等である。ここで、ダイヤル延長部70はスリーブ71を含み、スリーブ71は、用量ダイヤル12のダイヤル設定よって用量が設定されるにつれて、本体10から近位に突出し始める。ここでも、ダイヤル延長部70は、設定される用量サイズが増大するときに近位方向3の動きを受ける。トリガ11を遠位方向2に押し下げることで開始される用量の投薬中に、ダイヤル延長部70は付勢されて本体10中に戻る。
図3および図4の例では、本体10に対するおよびカートリッジ6に対するピストンロッド20の遠位方向の前進運動につながる駆動力は、たとえば図1から明らかになるようにユーザがダイヤル延長部70を図3および図4に示された用量設定位置から初期構成に付勢することによってもたらされる。
図5に示されているような注射デバイス30のさらなる例では、ピストンロッド20を遠位方向2に動かすための駆動力は、本体10の内側に設けられた機械的エネルギー貯蔵部によってもたらすことができる。機械的エネルギー貯蔵部はねじりばねを含むことができる。このような駆動機構の一例がWO2014/033195A1に示されており、その文献を参照によって本明細書に組み入れる。
ダイヤル設定または用量設定は、用量ダイヤル12を本体10に対して回転させることによって行われる。図5に示されているように、特定のサイズの用量が設定されており、それぞれの用量サイズを示す数字が投薬量窓13に現れる。投薬量窓13は、本体10に設けられた固定窓または開口8において、長手方向に変位可能な可動窓とすることができる。可動の投薬量窓13はゲージ要素によって設けることができ、ゲージ要素は、本体10に対して回転不能にロックされ、長手方向に変位可能である。図3および図4の例では、数字スリーブ80は本体10とねじ係合され、図5の例の数字スリーブ80は、長手方向または軸方向において本体10にロックすることができる。
図3~図5に示されているような多数の注射デバイス30の例では、用量ダイヤル12は、用量設定および用量投薬の少なくとも一方のためにハウジング32に対しておよび本体10に対して回転可能な第2の構成要素200として働く。トリガ11またはトリガボタンは、用量設定モードから用量投薬モードに注射デバイス30を切り替えるために、ハウジング32もしくは本体10に対してまたは第2の構成要素200に対して可動である。典型的には、第1の構成要素100またはトリガ11は、図6と図7との比較から明らかであるように、近位の初期位置から遠位方向のトリガ位置に変位可能である。そのために、第1の構成要素100は、たとえばばね160の形態の復帰要素によって、近位方向3に向かって付勢されている。
注射デバイス30のいくつかの例では、第2の構成要素200は、用量設定および用量投薬の少なくとも一方の間に、第1の構成要素100に対する回転を受ける。第1の構成要素100と第2の構成要素200との間の相対的な回転の程度を検出および定量的に測定するために、第1の構成要素100および第2の構成要素200の少なくとも一方または両方によって設けられるかまたは形成される空所150に電子検出器300が設けられている。
電子検出器300は、第1の構成要素100および第2の構成要素200の一方に設けられるかまたは取り付けられる、少なくとも1つの電子センサ308、310を含む。電子センサ308、310は、第1の構成要素100および第2の構成要素200の他方に設けられた、対応するコード330と通信またはインタラクトする。図6~図15に示されているような例において、少なくとも1つの電子センサ308、310を備えた電子検出器300は、第1の構成要素100に取り付けられかつ/または固定されている。たとえばロータリコーディング332として実装されているコード330は、第2の構成要素200に設けられているかまたはそれに固定されている。
図6の例において、第1の構成要素100は、長手方向に沿って第2の構成要素200と摺動可能に係合されている。第1の構成要素100と第2の構成要素200との間で動作するばね160が設けられている。
典型的には長手方向に延びる圧縮ばねとして実装されるばね160の一方の端部は、第1の構成要素100の遠位を向く当接部または当接面122と長手方向に当接している。ばね160の反対側の端部は、第2の構成要素200の近位を向く相手方当接部220と当接している。相手方当接部220は、第2の構成要素200によって設けられるまたは形成されるカップ形レセプタクル210の底部に設けることができる。
さらに図6に示されているように、第2の構成要素200の底部211は、たとえば、環状のロータリコーディング332として実装されたコード330を備える。ロータリコーディング332は近位方向3を向いている。第1の構成要素100は、遠位方向2に向かって開放した側壁112を有するレセプタクル110を含み、第2の構成要素200は、近位方向に向かって開放したカップ形レセプタクル210を含む。レセプタクル210は管状の側壁212によって範囲が定められており、管状の側壁212は、第1の構成要素100の相補形の管状の側壁112と摺動可能に係合することができる。
図6に示されているような例において、第1の構成要素は、カップ形レセプタクル110を含み、レセプタクル110は、近位方向3において近位端面106によって範囲が定められており、管状の側壁112によって範囲が定められている。遠位方向2に向かって、レセプタクル110は、遠位方向を向いた少なくとも2つの開口118、120を含み、電子検出器300のそれぞれの第1および第2の電子センサ308、310と位置合わせされている。
図6に示されているように、電子検出器300は、カップ形レセプタクル110の内側に配置されている。電子検出器300は第1の構成要素100に固定されている。センサ308、310は、第1の構成要素100の開口118、120と長手方向に位置合わせされている。それらはロータリコーディング332を向いている。第1の構成要素100が、回転軸としての注射デバイス30の長手方向軸に対する回転を受けるときは、電子検出器300がコード330に対しておよびロータリコーディング332に対してそれぞれ回転する。
ロータリコーディング332が周方向においてコーディングされているので、それぞれのセンサ308、310は、第2の構成要素200に対する第1の構成要素100の回転の程度を検出および定量的に測定するように動作可能である。第1の構成要素100と第2の構成要素200との間の相対的な回転は、典型的には、図7に示されているように第1の構成要素100が第2の構成要素200に対して遠位方向2に押し下げられるときに行うことができる。ここで、ばね160は圧縮され、軸方向または長手方向において延長部92を介してクラッチ90と当接している第1の構成要素100は、ハウジング32または注射デバイス30の本体10に対してクラッチ90を変位させるかまたは動かすように働き、そうすることで、駆動機構34を用量投薬モードに切り替える。
図6および図7に示されているように、当接部122または第1の構成要素100の底部は、クラッチ90の長手方向延長部92と長手方向において当接している。図6に示されるような初期位置から図7に示されるようなトリガ位置まで第1の構成要素100を動かすことによって、それに対応してクラッチ90は、第2の構成要素200に対しておよび/または本体10もしくは注射デバイス30のハウジング32に対して遠位方向に動かされる。クラッチ90の動きが、駆動機構をデフォルトの用量設定モードから用量投薬モードに切り替える。
同時に、第2の構成要素200に対するまたはハウジング32に対する第1の構成要素100の長手方向の変位によって、電子検出器300を起動させることができる。付加的に、電子検出器300が電子検出器を起動モードに設定するためのスイッチまたは何らかの他のタイプの起動機構を設けることができる。電子検出器300は、典型的には、プリント回路基板304を備え、プリント回路基板304上に、少なくともプロセッサ306および電子センサ308、310が位置する。電子検出器300はさらに、バッテリ302を備える。
もちろん、電子検出器300はさらに電子記憶装置を備えることができ、電子記憶装置は、注射の日付および/または時刻を記憶し、注射デバイス30によって投薬された用量のサイズを記憶するように動作可能である。電子検出器300はさらに、電子記憶装置に注射関連データを記憶するために時間情報を提供するためのクロック発振器を含むことができる。電子検出器はさらに、典型的にはワイヤレス通信モジュールとして実装される通信モジュールを備えることができる。通信モジュールは、典型的には、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートウォッチまたは何らかの他のタイプの電子モバイルデバイスもしくは電子固定デバイスなど、外部の電子デバイスとの通信リンクを確立するように構成されており、そのように動作可能である。通信モジュールでは、電子検出器300によって取り込まれたデータは、データ分析のための他の電子デバイスと共有することができる。
図6および図7に示されているように、第1の構成要素100および第2の構成要素の配置は、電子検出器300および対応するコード330が位置し配置された空所150を設け、それを形成する。第1の構成要素100は第2の構成要素200に対して可動でなければならないので、用量設定中または用量投薬中に第1の構成要素100と第2の構成要素200とが互いに対して滑らかに動かなければならないという要件のせいで、不純物の侵入を避けることが完全にはできない。
したがって、第1の構成要素100と第2の構成要素200との間の滑らかなまたは相対的な変位を可能にするために、第2の構成要素の側壁212と第1の構成要素100の側壁112との間には、所定のサイズの隙間が常に設けられている。
図8および図9に示されているような例において、第1の構成要素100と第2の構成要素200との間のインターフェースに、少なくとも第1のガスケット400が設けられている。第1の構成要素100が第2の構成要素200に対して初期位置にある図8の構成において、第1の構成要素100、具体的には、第1の構成要素100の側壁112は、第1のガスケット400と封止係合している。ここで、第1のガスケット400は、第2の構成要素200に取り付けられ、固定されている。第1のガスケット400は、第2の構成要素200の側壁212の近位端に設けられている。
図8および図9からさらに明らかであるように、第1の構成要素100の側壁112は、その遠位端の近くに、径方向外向きに延びる隆起セクション117を含む。図8に示されているような初期位置において、外向き隆起セクション117は、少なくとも第1のガスケット400と機械係合している。このように、第1の構成要素100および第2の構成要素200によって形成されるかまたは設けられる空所150は、外部からの不純物の侵入に対して事実上封止されている。
第1の構成要素100は、図9に示されているような復帰ばね160の作用に対抗して、遠位方向2に第2の構成要素200に対して動かされるかまたは押し下げられるときは、外向き隆起部分117は、少なくとも第1のガスケット400から遠位に変位される。このように、第1の構成要素100の側壁112の隆起部分117は、第1のガスケット400からデカップリングされる。側壁112とガスケット400との間の機械的なデカップリングによって、用量投薬の過程で、滑らかかつ低摩擦またはさらに無摩擦の第1の構成要素100に対する第2の構成要素200の回転が可能になり、それが支援される。
ガスケット400から側壁112が係合解除されて第1の構成要素100と第2の構成要素200との間の封止が一時的に無効になっても、空所150の封止のこのような無効化は、比較的限られた期間中にだけ、すなわち、専ら用量投薬中に行われることに留意されたい。用量投薬手順の最後に、典型的には、ユーザによって第1の構成要素100にかけられる遠位方向の推力が存在しなくなったときに、ばね160は、図8に示されているような、側壁112と側壁212との間の封止が再び確立される初期位置まで、第1の構成要素100を動かして復帰させるように働く。
図10および図11の例において、第1の構成要素100と第2の構成要素200との間のインターフェースに第2のガスケット420が設けられている。ここで、第1のガスケット400は、第2の構成要素200の側壁212に取り付けられ、固定されている。第2のガスケット420は、第1の構成要素100の側壁112に取り付けられ、固定されている。側壁112の長手方向の少なくとも一部分は第2の側壁212によって概して囲まれているので、側壁112上で径方向外向きに突出する第2のガスケット420は、第2の構成要素200の側壁212に設けられた第1のガスケット400と長手方向または軸方向に当接または係合することができる。図10および図11に示されているように、第1のガスケット400は側壁212の径方向内向きの部分に設けられており、第2のガスケット420は、側壁112の径方向外向き部分に設けられている。第2の構成要素200に対する第1の構成要素100の初期位置において、第1および第2のガスケット400、420は、軸方向または長手方向に当接しており、そうすることで、それぞれ第1および第2の構成要素100、200のカップ形レセプタクル110、210によって設けられるかまたは構成されている空所150が事実上封止されている。
ここで、図10に示されているように、第1の構成要素100が遠位方向の変位、たとえば、第2の構成要素200に対する遠位方向の摺動変位を受けると、第1のガスケット400と第2のガスケット420とは長手方向において互いに離間する。このように、第1のガスケット400と第2のガスケット420とは係合解除される。ハウジング32に対するおよび/または第1の構成要素100に対する第2の構成要素200の回転を可能にし、それを支援するには、このような係合解除だけで十分である。
図12および図13のさらなる例において、電子検出器300、具体的には、電子検出器300のプリント回路基板PCB304は、側壁112から径方向外向きに少なくともわずかに突出している。ここで、プリント回路基板304は、第1の構成要素100のカップ形レセプタクル110のためのある種の遠位の閉鎖部として働くこともできる。ただし、PCB304の関連する電子構成要素、すなわち、センサ308、310は、PCB304の遠位を向く面に位置する。
いくつかの例では、PCB304は、側壁112だけを横切ることができ、側壁112から径方向外向きに突出することができる。第2の構成要素200に対する第1の構成要素100の初期構成または初期位置において、PCB304の外向きに突出する部分は第1のガスケット400と封止係合しており、その第1のガスケット400は、第2の構成要素200の側壁212に設けられ、そこに固定されている。第1の構成要素100およびそこに固定されたPCB304が図13に示されているように遠位方向の変位を受けるときは、PCB304と第1のガスケット400との間の封止係合は無効にされる。そのことにより、少なくとも用量投薬中は、第1の構成要素100に対する第2の構成要素200の回転が可能になる。
図14および図15に示されているようなさらなる例において、第1のガスケット400は、第1の構成要素100の第1の側壁112に取り付けられ、固定されている。ここで、第2の構成要素200の側壁212はテーパセクション215を含む。テーパセクション215は、近位方向3に向かって徐々に小さくなる内径を含む。図14に示されているような第2の構成要素200に対する第1の構成要素100の初期位置において、第1のガスケット400は、第1の側壁112の外面と第2の側壁212の内面との間で径方向に挟まれている。第1の構成要素100が、遠位方向2において図15に示されているようなトリガ位置に向かって、第2の構成要素200に対する遠位方向の変位を受けると、第1のガスケット400は、第2の側壁212の径方向に広がるテーパセクション215に沿って摺動し始める。図15に示されているようなトリガ位置に到達したときに、第1のガスケット400は第2の側壁212から係合解除できる。その結果、第2の構成要素200は、たとえば用量投薬中に、ハウジング32に対しておよび/または第1の構成要素100に対して自由に回転することができる。
図16および図17に示されているようなさらなる例において、第1のガスケット400はやはり、第2の構成要素200の第2の側壁212の近位端にまたはその近くに設けられている。ここで、第1の構成要素100の側壁112は、第1の構成要素100の遠位端の近くに、径方向外向きに延びる隆起セクション117を含む。隆起セクション117の近位に隣接した位置に、径方向内向きに延びる、たとえば、ある程度くぼんだ形状の湾曲セクション115が設けられている。湾曲セクション115は、第1の側壁112の外面に、ある種の径方向の凹部を形成する。
図16に示されているような第1の構成要素100の初期位置において、隆起セクション117は、第1のガスケット400と軸方向または長手方向に当接している。ここで、空所150は、不純物の侵入に対して事実上封止されている。図17に示されているように、第1の構成要素100が第2の構成要素200に対する遠位方向の変位を受けると、径方向に狭められたまたはくぼんだ湾曲セクション115は、遠位方向2に動かされ、第1のガスケット400と並ぶ。隆起セクション117と比べて湾曲セクション115の外径が小さいため、第1のガスケット400と第1の構成要素100の側壁112との間の封止係合は事実上無効にされる。したがって、第1の構成要素100に対するおよび/またはハウジング32に対する第2の構成要素200の滑らかな回転がもたらされ、それが支援される。
図16および図17の例において、図6~図15に関連する上述のような多数の例と比べると、電子検出器300とコード330との位置が入れ替わっている。ここで、電子検出器300は、第2の構成要素200上またはその内側に配置され、ロータリコーディング332を有するコード330は、第1の構成要素100上に設けられている。
図18および図19において、第1および第2の構成要素100、200の別の例が概略的に示されている。ここで、第2の構成要素200は、管状の側壁212を含み、さらに鋸歯状セクション230を含み、鋸歯状セクション230は、第1の構成要素100のクラッチ90の、それに対応した形状の鋸歯状セクション130と係合するように構成されている。クラッチ90は、第1の構成要素100に恒久的にかつ移動不能に固定することができる。クラッチ90および/または第1の構成要素100を、ばね160によって長手方向に付勢することができる。ばね160は、クラッチ90ならびに第1の構成要素100を近位方向3に付勢することができ、そうすることで、クラッチ90の鋸歯状セクション130が第2の構成要素200の鋸歯状セクション230と係合する。
鋸歯状セクション130、230が互いに係合している図18に示されているような初期構成において、第1の構成要素100は第2の構成要素200に回転不能にロックされている。用量設定のために、第1の構成要素100および第2の構成要素200は両方とも、注射デバイス30のハウジング32または本体10に対する回転を受けることができる。用量設定中は、第1の構成要素100と第2の構成要素200とは回転不能にロックすることができる。それらを長手方向に互いにロックすることもできる。
図18および図19に示されているように、第1の構成要素100はカップ形レセプタクル110を含み、カップ形レセプタクル110は管状の側壁によって形成されており、その管状の側壁は、第2の構成要素200の近位端でまたはその近くで、管状または筒状の側壁212を少なくとも部分的に囲む。カップ形レセプタクル110は、たとえば第2の構成要素200の近位を向く端面206に設けられたコード330に向かって開放している。たとえばロータリコーディング332として実装されたコード330は、第1の構成要素100に取り付けられた電子検出器300のセンサ308、310を向いている。
ここでも、電子検出器300および対応するコード330を両方とも収容するように構成された空所150は、第2の構成要素200の第2の側壁212の外面に設けられたガスケット400によって、不純物の侵入に対して封止されている。図18に示されている初期構成において、ガスケット400は、第1の側壁112と第2の側壁212とが重なるセクションに設けられている。第1の側壁112の遠位端は、第1のガスケット400と軸方向または長手方向に係合する、たとえば、径方向内向きに延びる隆起セクション117の形態の、径方向内向きに延びる、たとえば、環状の突出部を含む。このように、第1の構成要素100と第2の構成要素200との間のインターフェースに形成された空所150は、不純物の侵入に対して事実上封止されている。
第1の構成要素が図19に示されているようなトリガ位置まで押し下げられるかまたは動かされるとき、および第1の構成要素100が図19に示されているように第2の構成要素200に対する長手方向遠位の変位を受けるときは、第1の側壁112の突出するかまたは内向きに隆起するセクション117は、遠位方向においてガスケット400から離間する。同時に、鋸歯状セクション130は、それに対応した形状のまたは相補形の鋸歯状セクション230から係合解除されるように動き、デカップリングされ、したがって、第1の構成要素100と第2の構成要素200との間の回転相互係止が無効にされる。
ここで、第2の構成要素200は、薬剤用量の投薬のためにおよびその間は、第1の構成要素に対して自由に回転するようにできる。
第1の構成要素100が2重の機能を有する図18および図19の例では、第1の構成要素100は、第2の構成要素200と一緒に第1の構成要素100をハウジング32に対してダイヤル設定するかまたは回転させることによって、用量を設定するように働く。さらに、第1の構成要素はトリガ11として働き、トリガ11として動作する。用量の投薬または排出を開始するために、第2の構成要素200に対して遠位方向2に押し下げることができる。
図20および図21に示されているようなさらなる例がダイヤル延長部70を示す。ここで、第1の構成要素100および第2の構成要素200は、ダイヤル延長部70の一部を構成するかまたは形成する。ダイヤル延長部70、したがって、第1の構成要素100および第2の構成要素200は、注射デバイス30のハウジング32または本体10に対して長手方向に一緒に変位可能である。ハウジング32に対する第1の構成要素100の初期位置において、第1のガスケット400は空所150を事実上封止しており、その空所150は、第1の構成要素100、第2の構成要素200およびハウジング32によって設けられ、範囲が定められている。ここでも、第1の構成要素100は、クラッチ90に軸方向に当接しているか、または恒久的に連結され固定されている。
クラッチ90は、第2の構成要素200に対して復帰ばね160によって長手方向に付勢されている。図21に示されているように、コード330は、第2の構成要素200の近位を向く端面206に設けられており、電子検出器300は、第1の構成要素100のカップ形レセプタクル110の内側に位置する。カップ形レセプタクル100は、遠位を向いた端面106によって閉じることができ、その端面106には、電子検出器300の少なくとも1つのセンサ308、310と、端面206に設けられたコード300との間の途切れないインタラクトを可能にするために、少なくとも1つの開口118、120が設けられている。
図20および図21の例において、端面106はガスケット400を備える。図20に示すような初期位置において、ガスケット400は、ハウジング32の端面36と軸方向に封止当接している。同様に、端面36にもガスケット400を設けることができ、ガスケット400は、第1の構成要素の端面106と軸方向または長手方向に当接することができる。
図21に示すように、薬剤用量の投薬のために第1の構成要素100がトリガ位置まで動かされると、第1の構成要素100とハウジング32との間の封止係合が無効にされる。ここでは、図6~図19に関する上述のような例とは異なり、第1の構成要素のトリガ位置は、第1の構成要素100の初期位置から近位にずれている。図21に示されているようなトリガ位置において、第1の構成要素は、薬剤用量の投薬を開始またはトリガするために、ユーザによって押し下げられるようになる準備ができている。用量投薬のためには、第1の構成要素100は遠位方向2に押し下げられ、そのため、図19に関して上述したのと同様に、クラッチ90の鋸歯状セクション130、230と第2の構成要素200とは係合が解除される。
次いで、第2の構成要素200は、第1の構成要素100に対しておよびハウジング32に対して自由に回転する。用量投薬中または用量投薬手順の終了時に第1の構成要素100を解放すると、第2の構成要素200に対してばねで付勢されたクラッチ90によって第1の構成要素100が近位方向に変位し、そうすることで、それに対応した形状の鋸歯状セクション130、230に再び係合され、空所150の封止が再び確立される。
図22~図25の多数の例において、電子検出器300はガスケット440によって封入することができる。ここで、ガスケット440は、封止用樹脂を含んでよいか、または何らかの種類の埋込用樹脂を含んでよい。図22に示されているように、PCB304の近位部分およびバッテリ302の全体をガスケット440によって封入することができる。センサ308、310ならびにプロセッサ306は、PCB304の遠位を向く面に設けることができる。それらは、ガスケットなしでもよく、またはガスケット440から遠位に突出していてもよい。
図23の例では、PCB304の近位部分ならびに周辺側セクションと、バッテリ302だけが、ガスケット440に封入されている。バッテリの近位接触面303にはガスケット440がない。
図24のさらなる例では、ガスケット440は、PCB304だけを囲み、囲繞する。ここで、電子検出器300の電子構成要素の少なくともいくつか、たとえば、センサ308、310および/またはプロセッサ306は、ガスケット440によって部分的に囲繞するかまたは少なくとも部分的に封入することができる。少なくとも、センサ308、310のうちのPCB304の反対を向く感知面または感知側309は、覆われておらず、覆われないままであるか、またはガスケット440から突出している。
図25のさらなる例では、PCB304に設けられた電子構成要素だけが、ガスケット440に封入されるかまたは埋め込まれる。ここで、センサ308、310の感知面または検出面309は、ガスケット440と面一であり、妨げられない測定および検出を可能にするために覆われないままである。
1 薬物送達デバイス
2 遠位方向
3 第1の方向
4 第2の方向
5 用量減分方向
6 カートリッジ
7 栓
8 固定窓
10 本体
11 トリガ
12 用量ダイヤル
13 投薬量窓
14 カートリッジホルダ
15 注射針
16 内側の針キャップ
17 外側の針キャップ
18 保護キャップ
20 ピストンロッド
21 支承部
22 ねじ付セクション
23 押さえ
25 筒体
26 封止部
27 薬剤
28 ソケット
30 注射デバイス
32 ハウジング
33 ラベル
34 駆動機構
36 端面
64 ステム
65 外部の電子デバイス
66 通信リンク
70 ダイヤル延長部
71 スリーブ
80 数字スリーブ
81 溝
90 クラッチ
92 延長部
100 第1の構成要素
106 端面
110 レセプタクル
112 側壁
115 湾曲セクション
117 隆起セクション
118 開口
120 開口
122 当接部
130 鋸歯状セクション
150 空所
160 ばね
200 第2の構成要素
206 端面
210 レセプタクル
211 底部
212 側壁
215 テーパセクション
220 相手方当接部
230 鋸歯状セクション
300 電子検出器
302 バッテリ
303 接触面
304 PCB
306 プロセッサ
308 センサ
309 面
310 センサ
330 コード
332 ロータリコーディング
400 ガスケット
420 ガスケット
440 ガスケット

Claims (15)

  1. 薬剤(27)の用量を投与するための注射デバイス(30)であって:
    長手方向(2、3)に沿って延び、薬剤(27)で充填されたカートリッジ(6)を収容するように構成されたハウジング(32)と、
    薬剤(27)の用量投薬のために、カートリッジ(6)と動作可能に係合するように構成された駆動機構(34)と、
    薬剤(27)の用量投薬のために、ハウジング(32)に対して長手方向(2、3)に沿って初期位置とトリガ位置との間で可動である、第1の構成要素(100)と、
    用量設定および用量投薬の少なくとも一方のために、ハウジング(32)に対して回転可能である、第2の構成要素(200)と、
    第1の構成要素(100)および第2の構成要素(200)の少なくとも一方に設けられるかまたはそれによって形成され、電子検出器(300)を収容するようにサイズ設定された空所(150)であって、第1の構成要素(100)および第2の構成要素(200)の一方は、電子検出器(300)が取り付けられるように構成されており、電子検出器(300)は、第1の構成要素(100)および第2の構成要素(200)の他方に設けられたコード(330)を認識するように構成されている、空所(150)と、
    ハウジング(32)、第1の構成要素(100)および第2の構成要素(200)のうちの1つに締結され、少なくとも第1の構成要素(100)が初期位置にある間は不純物の侵入に対して空所(150)を封止するように構成された、少なくとも第1のガスケット(400)と
    を含む、前記注射デバイス。
  2. 第2の構成要素(200)は、用量設定および用量投薬の少なくとも一方の間に、第1の構成要素(100)に対して回転可能である、請求項1に記載の注射デバイス(30)。
  3. コード(330)はロータリコーディング(332)を含む、請求項1または2のいずれか1項に記載の注射デバイス(30)。
  4. 第1の構成要素(100)は、薬剤(27)の用量投薬のために、第2の構成要素(200)に対して長手方向(2、3)に沿ってトリガ位置まで可動である、請求項1~3のいずれか1項に記載の注射デバイス(30)。
  5. 第1の構成要素が初期位置にあるときは、少なくとも第1のガスケット(400)は、ハウジング(32)、第1の構成要素(100)および第2の構成要素(200)のうちの少なくとも2つと封止係合されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の注射デバイス(30)。
  6. 第1の構成要素(100)がトリガ位置にあるときは、少なくとも第1のガスケット(400)は、ハウジング(32)、第1の構成要素(100)および第2の構成要素(200)のうちの1つに締結されており、ハウジング(32)、第1の構成要素(100)および第2の構成要素(200)のうちの他の2つから係合解除されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の注射デバイス(30)。
  7. ハウジング(32)、第1の構成要素(100)および第2の構成要素(200)のうちの第1のガスケット(400)を備えていないものに締結されている少なくとも第2のガスケット(420)をさらに含み、ここで、第1の構成要素(100)が初期位置にあるときは、第1のガスケット(400)と第2のガスケット(420)とは互いに係合されており、第1の構成要素(100)がトリガ位置にあるときは、第1のガスケット(400)と第2のガスケット(420)とは互いに係合解除されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の注射デバイス(30)。
  8. 少なくとも第1のガスケット(400)は、ハウジング(32)の近位端面(36)と、第1の構成要素(100)および第2の構成要素(200)の一方の長手方向端面(106;206)と、のうちの一方に設けられており、第1の構成要素(100)が初期位置にあるときは、少なくとも第1のガスケット(400)は近位端面(36)および長手方向端面(106;206)と封止係合されている、請求項1~7のいずれか1項に記載の注射デバイス(30)。
  9. 第1の構成要素(100)は第1の側壁(112)を含み、第2の構成要素(200)は、第1の側壁(112)を少なくとも部分的に囲繞する第2の側壁(212)を含み、少なくとも第1のガスケット(400)は、第1の側壁(112)および第2の側壁(212)の一方に締結され、第1の側壁(112)および第2の側壁(212)の他方を向いている、請求項1~8のいずれか1項に記載の注射デバイス(30)。
  10. 少なくとも第1のガスケット(400)は、第1の側壁(112)および第2の側壁(212)の一方に取り付けられており、第1の側壁(112)および第2の側壁(212)の他方に向かって突出している、請求項9に記載の注射デバイス。
  11. 第1の側壁(112)および第2の側壁(212)の少なくとも一方は、長手方向に見てテーパセクション(215)、湾曲セクション(115)および隆起セクション(117)のうちの少なくとも1つを含む、請求項9または10のいずれか1項に記載の注射デバイス(30)。
  12. 第1の構成要素(100)が初期位置にあるときは、少なくとも第1のガスケット(400)は、第1の側壁(112)および第2の側壁(212)と封止係合している、請求項9~11のいずれか1項に記載の注射デバイス(30)。
  13. 第1の構成要素(100)がトリガ位置にあるときは、少なくとも第1のガスケット(400)は、第1の側壁(112)および第2の側壁(212)の少なくとも一方から封止係合解除されている、請求項9~12のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  14. 第1の構成要素(100)は、注射デバイス(30)の近位端に設けられた、用量投薬のために長手方向遠位(2)に押し下げ可能なトリガ(11)を含み、第2の構成要素(200)は、用量設定のためにハウジング(32)に対して回転可能な、用量ダイヤル(12)およびダイヤル延長部(70)の一方を含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  15. 薬剤(27)で充填され、ハウジング(32)の内側に配置されたカートリッジ(6)をさらに含む、請求項1~14のいずれか1項に記載の注射デバイス。
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