JP2023526171A - アクセスセットを含む操縦可能なカニューレおよびヒンジ付きまたは操縦可能なニードルおよびその方法 - Google Patents

アクセスセットを含む操縦可能なカニューレおよびヒンジ付きまたは操縦可能なニードルおよびその方法 Download PDF

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Abstract

アクセスセットを含む操縦可能なカニューレおよびヒンジ付きまたは操縦可能なニードル、ならびにそれらの方法が開示される。操縦可能なカニューレは、複合チューブ、カニューレチップ、複合ハブ、および関節機構を含むことができる。複合チューブの遠位端部分は、可撓性ヒンジに隣接する複合チューブの近位部分と遠位部分との間のカニューレ角度を調整するための可撓性ヒンジを含むことができる。複合チューブの遠位端に連結されたカニューレチップは、複合チューブのルーメンに流体接続された先端開口部を含むことができる。複合ハブは、複合チューブの近位端部分の周りに配置される。関節機構は、カニューレ角度を調整するために複合ハブの少なくとも回動可能要素によって制御される。関節機構は、カニューレ角度を調整するために、外側チューブに対して複合チューブの内側チューブを長手方向に移動させるように構成される。

Description

本発明は、アクセスセットを含む操縦可能なカニューレおよびヒンジ付きまたは操縦可能なニードルおよびその方法に関連する。
健康な人では、胃、食道、または腸から流れる血液は、最初に肝臓を通って流れる。例えば、肝障害を有する不健康な人では、血液が肝臓を容易に流れることができないように、肝臓内に血流を制限する閉塞が存在する可能性がある。このような状態は、門脈圧亢進症として知られる。門脈圧亢進症の一般的な原因には、アルコールの乱用、肝臓内の鉄過剰(例えば、ヘモクロマトーシス)、B型肝炎、C型肝炎、または肝臓から心臓に流れる静脈の血栓が含まれる。門脈圧亢進症が発生すると、血流を制限する閉塞によって門脈の圧力が上昇し、門脈が破裂して深刻な出血を引き起こす可能性がある。門脈圧亢進症の人は、胃、食道、または腸の静脈からの出血(静脈瘤出血など)、腹部への液体の蓄積(腹水など)、または胸部への液体の蓄積(水胸など)を起こす可能性もある。
門脈圧亢進症は、しばしば、肝臓を通る血流を確立するために、図15に示すように、肝静脈と門脈との間に経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)を配置することを含む経皮的処置によって治療される。右肝静脈と右門脈との間の門脈大循環シャントの配置が一般的に好まれ、現在利用可能な経頸静脈肝臓アクセスセットは、一般にこの目的に専用されている。例えば、右肝静脈から右門脈への前方ニードルスロー(needle throw)を支持するために、前述の経頸静脈肝臓アクセスセットに屈曲または湾曲した補強カニューレがしばしば提供される。補強カニューレはすでに屈曲または湾曲されているため、補強カニューレは、患者の解剖学的差異、または、中肝静脈から左門脈または右門脈へのアクセス(それぞれ前方または後方のニードルスローが必要)、または左肝静脈から左門脈へのアクセス(後方ニードルスローが必要)などの肝臓内の様々なモードのアクセスに容易に適応できない。前述の観点から、現在利用可能な経頸静脈肝臓アクセスセットは、解剖学的変異を有するか、肝臓内で様々なモードのアクセスを必要とする患者にとって、処置の長期化および成功率の低下に不用意にも関与する可能性がある。
本明細書に開示されるのは、少なくとも前述の欠点に対処する、アクセスセットを含む操縦可能なカニューレおよびヒンジ付きまたは操縦可能なニードル、ならびにそれらの方法である。
本明細書に開示されるのは、TIPS処置のための操縦可能なカニューレである。操縦可能なカニューレは、いくつかの実施形態では、長尺状の複合チューブ、カニューレチップ、複合ハブ、および関節機構を含む。複合チューブは、近位端部分および遠位端部分を有する。遠位端部分は、可撓性ヒンジに隣接する複合チューブの近位部分と遠位部分との間のカニューレ角度を調節するための可撓性ヒンジを含む。カニューレチップは、複合チューブの遠位端に連結される。カニューレチップは、複合チューブのルーメンに流体接続された先端開口部を含む。複合ハブは、複合チューブの近位端部分の周りに配置される。関節機構は、カニューレ角度を調整するために複合ハブの少なくとも回動可能要素によって制御される。関節機構は、複合チューブの外側チューブに対して複合チューブの内側チューブを長手方向に移動させて、カニューレ角度を調整するように構成される。
いくつかの実施形態では、複合チューブの内側チューブおよび外側チューブの各チューブは、一組の横方向切り欠きを含む。複合チューブの可撓性ヒンジは、複合チューブが少なくとも撓みのない状態で、オフセットされた複数組の横方向切り欠きの間に形成される。
いくつかの実施形態では、複合ハブの回動可能要素は、複合ハブのハウジングに対して回動するように構成された回動可能なハンドルである。回動可能なハンドルは、回動可能なハンドルが第1の方向に回動されるときにねじ付きプラグを近位に駆動し、または、回動可能なハンドルが第2の方向に回動されるときに遠位に駆動するように構成された、ねじ付きボアまたはねじ付きボアを含むインサートを含む。
いくつかの実施形態では、ねじ付きプラグは、回動可能なハンドルがそれぞれ第1の方向または第2の方向に回動するとき、ねじ付きプラグと連携して内側チューブが近位または遠位に駆動されるように、複合チューブの内側チューブに固定して取り付けられる。
いくつかの実施形態では、複合チューブの外側チューブは、複合ハブのハウジング内に配置された静止要素に固定して取り付けられる。複合チューブの内側チューブは静止要素を通過する。
いくつかの実施形態では、複合チューブの内側チューブおよび外側チューブの各チューブの遠位端は、カニューレチップに固定して取り付けられる。これにより、複合ハブの回動可能なハンドルが第1の方向または第2の方向に回動するとき、内側チューブが外側チューブに対して長手方向に移動することを許容される。
いくつかの実施形態では、複合チューブは、その内部にニードルまたは、カテーテルおよびニードルのアセンブリを配置するように構成された、複合チューブを通って長手方向に延在するニードルルーメンを含む。
いくつかの実施形態では、カニューレ角度は、約-90°~約90°の範囲である。
いくつかの実施形態では、複合ハブは、回動可能要素を通って複合チューブの内側チューブの遠位端部分内に延在する雌型ルアーコネクタを含む。ルアーコネクタは、複合チューブのルーメンを別の医療装置に流体接続するように構成される。
いくつかの実施形態では、操縦可能なカニューレは、ニードルスローのために選択されたカニューレ角度で、カテーテルアセンブリからのニードルスローを支持してカテーテルアセンブリを補強するように構成される。
また、本明細書では、TIPS処置のためのヒンジ付きニードルが開示される。ヒンジ付きニードルは、いくつかの実施形態では、長尺状のニードルチューブ、ペンシルポイントニードルチップ、およびハブを含む。長尺状のニードルチューブは、近位端部分および遠位端部分を有する。遠位端部分は、ヒンジ付きニードルが湾曲チャネルに挿入されるとき湾曲するように構成された可撓性ヒンジを含む。ニードルチップは、ニードルチューブの遠位端に連結される。ニードルチップは、ニードルチューブのルーメンに流体接続された先端開口部を含む。ハブは、ニードルチューブの近位端部分の周りにある。ハブは、ニードルチューブのルーメンに流体接続されたハブ開口部を含む。
いくつかの実施形態では、ニードルチューブ全体が金属ハイポチューブである。
いくつかの実施形態では、可撓性ヒンジは、ハイポチューブのらせん状カット部分またはスロット付き部分である。
いくつかの実施形態では、ハイポチューブの少なくとも可撓性ヒンジはニチノールである。
いくつかの実施形態では、ニードルチューブは、可撓性ヒンジとしてばねに連結されたハイポチューブである。
いくつかの実施形態では、ニードルチューブは、可撓性ヒンジとして編組チューブに連結されたハイポチューブである。
いくつかの実施形態では、ニードルチップの先端開口部は、ニードルチップがニードルチューブの遠位端に連結される箇所の遠位にある。
いくつかの実施形態では、ハブは、ハブの近位端部分に雌型ルアーコネクタを含む。ルアーコネクタは、ニードルチューブのルーメンを別の医療装置に流体接続するように構成される。
いくつかの実施形態では、ニードルチップは、肝実質および門脈の分岐を穿刺するように構成される。
いくつかの実施形態では、ヒンジ付きニードルは、ニードルチップが門脈の少なくとも分岐に適切に配置されるとき、即時の血液フラッシュバックを提供するように構成される。
また、本明細書では、TIPS処置のためのアクセスセットも開示される。アクセスセットは、いくつかの実施形態では、導入シース、補強カニューレ、および穿刺装置を含む。補強カニューレは、操縦可能なカニューレおよび固定湾曲カニューレから選択され、その各々はそこからの穿刺装置のスローを支持するように構成される。操縦可能なカニューレは、長尺状の複合チューブの内側チューブを複合チューブの外側チューブに対して長手方向に移動させて、穿刺装置のスローのための穿刺装置角度を調整するように構成された関節機構を含む。穿刺装置は、ヒンジ付きニードル、コラピントニードル、およびトロカールスタイレットから選択される。ヒンジ付きニードルは、可撓性ヒンジを有する長尺状のニードルチューブと、ニードルチューブの遠位端に連結されたペンシルポイントニードルチップとを含む。ニードルチップは、ニードルチューブのルーメンに流体接続された先端開口部を有する。アクセスセットは、少なくとも操縦可能なカニューレまたはヒンジ付きニードルを含む。
いくつかの実施形態では、操縦可能なカニューレの複合チューブの内側チューブおよび外側チューブの各チューブは、複合チューブの可撓性ヒンジを形成する一組の横方向切り欠きを含む。各組の横方向切り欠きは、複合チューブの少なくとも撓みのない状態で、他方からオフセットされる。
いくつかの実施形態では、操縦可能なカニューレの複合ハブの回動可能なハンドルは、複合ハブのハウジングに対して回動するように構成される。回動可能なハンドルは、回動可能なハンドルが第1の方向に回動されるときにねじ付きプラグを近位に駆動し、または、回動可能なハンドルが第2の方向に回動されるときに遠位に駆動するように構成された、ねじ付きボアまたはねじ付きボアを含むインサートを含む。
いくつかの実施形態では、ねじ付きプラグは、回動可能なハンドルがそれぞれ第1の方向または第2の方向に回動するとき、ねじ付きプラグと連携して内側チューブが近位または遠位に駆動されるように、複合チューブの内側チューブに固定して取り付けられる。
いくつかの実施形態では、複合チューブの外側チューブは、複合ハブのハウジング内に配置された静止要素に固定して取り付けられる。複合チューブの内側チューブは静止要素を通過する。
いくつかの実施形態では、複合チューブの内側チューブおよび外側チューブの各チューブの遠位端は、カニューレチップに固定して取り付けられる。これにより、複合ハブの回動可能なハンドルが第1の方向または第2の方向に回動するとき、内側チューブが外側チューブに対して長手方向に移動することが許容される。
いくつかの実施形態では、ヒンジ付きニードルのニードルチューブ全体が金属ハイポチューブである。可撓性ヒンジは、ハイポチューブのらせん状カット部分、ハイポチューブのスロット付き部分、およびハイポチューブのニチノール部分から選択される。
いくつかの実施形態では、ヒンジ付きニードルのニードルチューブは、可撓性ヒンジとしてばねまたは編組チューブに連結されたハイポチューブである。
いくつかの実施形態では、ヒンジ付きニードルのニードルチップの先端開口部は、ニードルチップがニードルチューブの遠位端に連結される箇所に対して遠位にある。
いくつかの実施形態では、アクセスセットは、アクセス装置および第1カテーテルをさらに含む。アクセス装置は、少なくとも頸静脈にアクセス部位を形成するように構成される。第1カテーテルは、アクセス部位から下大静脈にカテーテルを挿入するように構成される。
いくつかの実施形態では、アクセスセットは、第1アセンブリにおいて導入シースと組み合わせるための拡張器をさらに含む。導入シースは、拡張器の遠位端部分が導入シースの遠位端を越えて延在し、穿刺装置経路を拡張するように、導入シースのルーメン内に拡張器を受け入れるように構成される。
いくつかの実施形態では、アクセスセットは、第2アセンブリ内で補強カニューレと組み合わせるための第2カテーテルをさらに含む。第2カテーテルは、第2カテーテルのルーメン内に補強カニューレを受け入れ、かつ、第2カテーテルの遠位端部分によって補強カニューレの遠位端を隠すように構成される。これにより、インビボで第2アセンブリを前進させるときに、アクセスセットの他の構成要素が補強カニューレの遠位端によって損傷を受けることから保護する。
いくつかの実施形態では、アクセスセットは、第3アセンブリ内に穿刺装置と組み合わせるための第3カテーテルをさらに含む。第3カテーテルは、穿刺装置を第3カテーテルのルーメン内に受け入れ、かつ、穿刺装置の遠位端を第3カテーテルの遠位端部分によって隠すように構成される。これにより、インビボで第3アセンブリを前進させるときに、アクセスセットの他の構成要素が穿刺装置の遠位端によって穿刺されることから保護する。
また、本明細書には、TIPS処置のための操縦可能なニードルが開示される。操縦可能なニードルは、いくつかの実施形態では、長尺状の複合チューブ、ニードルチップ、および複合ハブ、ならびに関節機構を含む。長尺状の複合チューブは、近位端部分および遠位端部分を有する。遠位端部分は、可撓性ヒンジに隣接する複合チューブの近位部分と遠位部分との間のニードル角度を調整するための可撓性ヒンジを含む。ニードルチップは、複合チューブの遠位端に連結される。ニードルチップは、複合チューブのルーメンに流体接続された先端開口部を含む。複合ハブは、複合チューブの近位端部分の周りに配置される。関節機構は、ニードル角度を調整するために複合ハブの少なくとも回動可能要素によって制御される。関節機構は、ニードル角度を調整するために、複合チューブの外側チューブに対して複合チューブの内側チューブを長手方向に移動させるように構成される。
いくつかの実施形態では、複合チューブの内側チューブおよび外側チューブの各チューブは、一組の横方向切り欠きを含む。複合チューブの可撓性ヒンジは、複合チューブが少なくとも撓みのない状態で、オフセットされた複数組の横方向切り欠きの間に形成される。
いくつかの実施形態では、複合ハブの回動可能要素は、複合ハブの固定ハンドルに対して回動するように構成された回動可能なハンドルである。回動可能なハンドルは、回動可能なハンドルが第1の方向に回動されるときねじ付きプラグを近位に駆動し、または、回動可能なハンドルが第2の方向に回動されるとき遠位に駆動するように構成されたねじ付きボアを含む。
いくつかの実施形態では、ねじ付きプラグは、回動可能なハンドルがそれぞれ第1の方向または第2の方向に回動するとき、ねじ付きプラグと連携して、内側チューブが近位または遠位に駆動されるように、複合チューブの内側チューブに固定して取り付けられる。
いくつかの実施形態では、複合チューブの外側チューブは、複合ハブの固定ハンドルに固定して取り付けられる。複合チューブの内側チューブは固定ハンドルを通過する。
いくつかの実施形態では、複合チューブの内側チューブおよび外側チューブの各チューブの遠位端は、ニードルチップに固定して取り付けられる。これにより、複合ハブの回動可能なハンドルが第1の方向または第2の方向に回動するとき、内側チューブが外側チューブに対して長手方向に移動することが許容される。
いくつかの実施形態では、複合ハブは、ねじ付きプラグの遠位端部分の管状延長部を覆って回動可能要素内に配置された雌型ルアーコネクタを含む。ルアーコネクタは、複合チューブのルーメンを別の医療装置に流体接続するように構成される。
いくつかの実施形態では、複合チューブは、血液を吸引するかまたは造影剤を注入するように構成された、複合チューブを通って長手方向に延在するルーメンを含む。
いくつかの実施形態では、ニードル角度は、ニードルスローのために選択されたニードル角度でのカテーテルアセンブリからのニードルスローに対して、約-90°から約90°の範囲である。
いくつかの実施形態では、ニードルチップは、肝実質および門脈の分岐を穿刺するように構成される。
いくつかの実施形態では、操縦可能なニードルは、ニードルチップが少なくとも門脈の分岐に適切に配置されるとき、即時の血液フラッシュバックを提供するように構成される。
また、本明細書では、TIPS処置のための別のアクセスセットも開示される。アクセスセットは、いくつかの実施形態では、導入シースおよび操縦可能なニードルを含む。操縦可能なニードルは、導入シースからニードルスローするように構成される。操縦可能なニードルは、長尺状の複合チューブの内側チューブを複合チューブの外側チューブに対して長手方向に移動させて、ニードルスローのためのニードル角度を調整するように構成された関節機構を含む。
いくつかの実施形態では、操縦可能なニードルの複合チューブの内側チューブおよび外側チューブの各チューブは、複合チューブの可撓性ヒンジを形成する一組の横方向切り欠きを含む。各組の横方向切り欠きは、複合チューブの少なくとも撓みのない状態で、他方からオフセットされる。
いくつかの実施形態では、複合ハブの回動可能なハンドルは、複合ハブの固定ハンドルに対して回動するように構成される。回動可能なハンドルは、回動可能なハンドルが第1の方向に回動されるときねじ付きプラグを近位に駆動し、または、回動可能なハンドルが第2の方向に回動されるとき遠位に駆動するように構成されたねじ付きボアを含む。
いくつかの実施形態では、ねじ付きプラグは、回動可能なハンドルがそれぞれ第1の方向または第2の方向に回動するとき、ねじ付きプラグと連携して、内側チューブが近位または遠位に駆動されるように、複合チューブの内側チューブに固定して取り付けられる。
いくつかの実施形態では、複合チューブの外側チューブは、複合ハブの固定ハンドルに固定して取り付けられる。複合チューブの内側チューブは固定ハンドルを通過する。
いくつかの実施形態では、複合チューブの内側チューブおよび外側チューブの各チューブの遠位端は、複合チューブのルーメンに流体接続された先端開口部を含むニードルチップに固定して取り付けられる。これにより、複合ハブの回動可能なハンドルが第1の方向または第2の方向に回動するとき、内側チューブが外側チューブに対して長手方向に移動することが許容される。
いくつかの実施形態では、アクセスセットは、アクセス装置および第1カテーテルをさらに含む。アクセス装置は、少なくとも頸静脈にアクセス部位を形成するように構成される。第1カテーテルは、アクセス部位から下大静脈にカテーテルを挿入するように構成される。
いくつかの実施形態では、アクセスセットは、第1アセンブリにおいて導入シースと組み合わせるための拡張器をさらに含む。導入シースは、拡張器の遠位端部分が導入シースの遠位端を越えて延在してニードル経路を拡張するように、導入シースのルーメン内に拡張器を受け入れるように構成される。
いくつかの実施形態では、アクセスセットは、第3アセンブリ内に、操縦可能なニードルと組み合わせるための第3カテーテルをさらに含む。第3カテーテルは、第3カテーテルのルーメン内に操縦可能なニードルを受け入れ、かつ、第3カテーテルの遠位端部分で操縦可能なニードルの遠位端を隠すように構成される。これにより、インビボで第3アセンブリを前進させるときに、アクセスセットの他の構成要素が操縦可能なニードルの遠位端によって穿刺されることから保護する。
TIPS処置のための方法も本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、本方法は、第1カニューレ挿入ステップ、第1穿刺装置挿入ステップ、カニューレ関節運動ステップ、カニューレ角度選択ステップ、および穿刺装置スローステップを含む。第1カニューレ挿入ステップは、操縦可能なカニューレを肝静脈の遠位部分に配置された導入シース内に挿入することを含む。操縦可能なカニューレは、長尺状の複合チューブの内側チューブを複合チューブの外側チューブに対して長手方向に移動させて穿刺装置のスローのためのカニューレ角度を調整するように構成された関節機構を含む。第1穿刺装置挿入ステップは、穿刺装置を操縦可能なカニューレに挿入することを含む。カニューレを関節運動させるステップは、穿刺装置を操縦可能なカニューレ内に挿入する前後のいずれかに、操縦可能なカニューレの複合ハブの回動可能なハンドルを回動させることによって、操縦可能なカニューレを関節運動させることを含む。カニューレ角度を選択するステップは、肝静脈から門脈への穿刺装置のスローのためのカニューレ角度を選択することを含む。穿刺装置スローステップは、カニューレ角度に従って、かつ、複合チューブによって提供される支持により、肝静脈から門脈まで穿刺装置をスローすることを含む。
いくつかの実施形態では、この方法は、第2カニューレ挿入ステップをさらに含む。第2カニューレ挿入ステップは、操縦可能なカニューレを導入シース内に挿入する前に、操縦可能なカニューレを第2カテーテル内に挿入して第2カテーテルアセンブリを形成することを含む。操縦可能なカニューレは、第2カテーテルアセンブリの一部として導入シース内に挿入される。
いくつかの実施形態では、この方法は、第2穿刺装置挿入ステップをさらに含む。第2穿刺装置挿入ステップは、穿刺装置を操縦可能なカニューレ内に挿入する前に、穿刺装置を第3カテーテル内に挿入して第3カテーテルアセンブリを形成することを含む。穿刺装置は、第3カテーテルアセンブリの一部として操縦可能なカニューレに挿入される。
いくつかの実施形態では、穿刺装置スローステップは、前方穿刺装置スローで右肝静脈から右門脈に、中肝静脈から左門脈または右門脈のいずれかにそれぞれ、異なる前方穿刺装置スローまたは後方穿刺装置スローで、または左肝静脈から左門脈に異なる後方穿刺装置スローで穿刺装置をスローすることを含む。穿刺装置スローステップは、穿刺装置をスローするために選択されたカニューレ角度に従う。
TIPS処置のための別の方法も本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、この方法は、第1カニューレ挿入ステップ、第1ニードル挿入ステップ、カニューレ配向ステップ、およびニードルスローステップを含む。第1カニューレ挿入ステップは、補強カニューレを肝静脈の遠位部分に配置された導入シース内に挿入することを含む。補強カニューレは、補強カニューレからのニードルスローを支持するように構成される。第1ニードル挿入ステップは、ヒンジ付きニードルを補強カニューレに挿入するステップを含む。ヒンジ付きニードルは、可撓性ヒンジを有する長尺状のニードルチューブと、ニードルチューブの遠位端に連結されたペンシルポイントのニードルチップとを含む。ニードルチップは、ニードルチューブのルーメンに流体接続された先端開口部を有する。カニューレ配向ステップは、補強カニューレを門脈に向けて配向することを含む。ニードルスローステップは、補強カニューレの配向に従って、ヒンジ付きニードルを肝静脈から門脈にスローすることを含む。
いくつかの実施形態では、この方法は、シリンジ連結ステップ、プランジャを引っ張るステップ、および門脈確認ステップをさらに含む。シリンジ連結ステップは、造影剤で満たされたバレルを有するシリンジの先端を、ヒンジ付きニードルのハブに連結することを含む。プランジャを引くステップは、シリンジのプランジャを引っ張って真空を作り出すことを含む。門脈確認ステップは、シリンジのバレル内に血液が見られるまでヒンジ付きニードルを徐々に引き抜くことを含む。門脈確認ステップは、ヒンジ付きニードルのニードルチップが門脈内にあることを確認する。
いくつかの実施形態では、この方法は、第2カニューレ挿入ステップをさらに含む。第2カニューレ挿入ステップは、補強カニューレを導入シース内に挿入する前に、補強カニューレを第2カテーテル内に挿入して第2カテーテルアセンブリを形成することを含む。補強カニューレは、第2カテーテルアセンブリの一部として導入シース内に挿入される。
いくつかの実施形態では、この方法は、第2ニードル挿入ステップをさらに含む。第2ニードル挿入ステップは、ヒンジ付きニードルを補強カニューレに挿入する前に、ヒンジ付きニードルを第3カテーテル内に挿入して第3カテーテルアセンブリを形成することを含む。ヒンジ付きニードルは、第3カテーテルアセンブリの一部として補強カニューレ内に挿入される。
いくつかの実施形態では、ニードルスローステップは、右肝静脈から右門脈に前方ニードルスローで、中肝静脈から左門脈または右門脈にそれぞれ、異なる前方ニードルスローまたは後方ニードルスロー、または左肝静脈から左門脈へ異なる後方ニードルスローでヒンジ付きニードルをスローすることを含む。ニードルスローステップは、補強カニューレの配向に従う。
TIPS処置のための別の方法も本明細書に開示される。この方法は、いくつかの実施形態では、第1ニードル挿入ステップ、ニードル関節運動ステップ、ニードル角度選択ステップ、およびニードルスローステップを含む。第1ニードル挿入ステップは、操縦可能なニードルを肝静脈の遠位部分に配置された導入シースに挿入するステップを含む。操縦可能なニードルは、長尺状の複合チューブの内側チューブを複合チューブの外側チューブに対して長手方向に移動させて、ニードルスローのためのニードル角度を調整するように構成された関節機構を含む。ニードル関節運動ステップは、操縦可能なニードルを導入シース内に挿入する前後のいずれかに、操縦可能なニードルの複合ハブの回動可能なハンドルを回動させることによって、操縦可能なニードルを関節運動させることを含む。ニードル角度選択ステップは、肝静脈から門脈へのニードルスローのためのニードル角度を選択することを含む。ニードルスローステップは、ニードル角度に従って、操縦可能なニードルを肝静脈から門脈にスローすることを含む。
いくつかの実施形態では、この方法は、シリンジ連結ステップ、プランジャを引っ張るステップ、および門脈確認ステップをさらに含む。シリンジ連結ステップは、造影剤で満たされたバレルを有するシリンジの先端を操縦可能なニードルのルアーコネクタに連結することを含む。プランジャを引っ張るステップは、シリンジのプランジャを引っ張って真空を作り出すことを含む。門脈確認ステップは、シリンジのバレル内に血液が見られるまで、操縦可能なニードルを徐々に引き抜くことを含む。門脈確認ステップは、操縦可能なニードルのニードルチップが門脈内にあることを確認する。
いくつかの実施形態では、この方法は、第2ニードル挿入ステップをさらに含む。第2ニードル挿入ステップは、操縦可能なニードルを導入シース内に挿入する前に、操縦可能なニードルを第3カテーテルに挿入して第3カテーテルアセンブリを形成することを含む。操縦可能なニードルは、第3カテーテルアセンブリの一部として導入シース内に挿入される。
いくつかの実施形態では、ニードルスローステップは、ニードル角度に応じて、右肝静脈から右門脈に前方ニードルスローで、中肝静脈から左門脈または右門脈にそれぞれ、異なる前方ニードルスローまたは後方ニードルスロー、または左肝静脈から左門脈への異なる後方ニードルスローで操縦可能なニードルをスローすることを含む。
本明細書で提供される概念のこれらおよび他の特徴は、そのような概念の特定の実施形態をより詳細に開示する添付の図面および以下の説明を考慮して、当業者にはより明らかになるであろう。
いくつかの実施形態による操縦可能なカニューレを示す図。 いくつかの実施形態による操縦可能なカニューレの複合チューブの可撓性ヒンジを示す図。 いくつかの実施形態による操縦可能なカニューレの複合ハブの断面を示す図。 いくつかの実施形態による操縦可能なカニューレの関節機構を示す図。 いくつかの実施形態による操縦可能なカニューレの関節機構をさらに示す図。 いくつかの実施形態による操縦可能なカニューレを含むアクセスセットを示す図。 いくつかの実施形態によるヒンジ付きニードルの断面を示す図。 いくつかの実施形態によるヒンジ付きニードルのニードルチップの断面を示す図。 いくつかの実施形態によるヒンジ付きニードルおよび操縦可能なカニューレを含むアクセスセットを示す図。 いくつかの実施形態による操縦可能なカニューレ内に配置されたヒンジ付きニードルのアセンブリを示す図。 いくつかの実施形態による操縦可能なニードルを示す図。 いくつかの実施形態による操縦可能なニードルの複合チューブの可撓性ヒンジを示す図。 いくつかの実施形態による代替ニードルチップを有する操縦可能なニードルの複合チューブの可撓性ヒンジを示す図。 いくつかの実施形態による操縦可能なニードルの関節機構を示す図。 いくつかの実施形態による操縦可能なニードルを含むアクセスセットを示す図。 いくつかの実施形態による、肝静脈と門脈との間へのTIPSの配置を含む経皮的処置を示す図。
いくつかの特定の実施形態をより詳細に開示する前に、本明細書で開示する特定の実施形態は、本明細書で提供する概念の範囲を限定しないことを理解すべきである。本明細書に開示された特定の実施形態は、特定の実施形態から簡単に分離され、場合により、本明細書に開示された多数の他の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせることができるか、またはその特徴と置換することができる特徴を有することができることも理解されたい。
本明細書で使用される用語に関して、用語はいくつかの特定の実施形態を説明するためのものであり、用語は本明細書で提供される概念の範囲を限定しないことも理解されたい。序数(例:第1の、第2の、第3の、など)は、通常、特徴またはステップのグループ内の様々な特徴またはステップを区別または識別するために使用され、シリアルまたは数値の制限を提供しない。例えば、「第1」、「第2」、および「第3」の特徴またはステップは、必ずしもその順序で現れる必要はなく、そのような特徴またはステップを含む特定の実施形態は、必ずしも3つの特徴またはステップに限定される必要はない。「左」、「右」、「上」、「下」、「前」、「後」などのラベルは、便宜上使用されており、例えば、特定の固定された位置、配向、または方向などを含意することを意図していない。代わりに、そのようなラベルは、相対的な位置、配向、または方向などを反映するために使用される。「a」、「an」、および「the」の単数形は、文脈が明確に指示しない限り、複数の参照を含む。
「近位」に関して、例えば、本明細書に開示されるカテーテルの「近位部分」または「近位端部分」は、カテーテルが患者に使用されるときに臨床医の近くにあることを意図したカテーテルの部分を含む。同様に、例えばカテーテルの「近位長」には、カテーテルが患者に使用されるときに臨床医の近くにあることを意図したカテーテルの長さが含まれる。例えば、カテーテルの「近位端」は、カテーテルが患者に使用されるときに臨床医の近くにあるように意図されたカテーテルの端を含む。カテーテルの近位部分、近位端部分、または近位長は、カテーテルの近位端を含むことができる。しかしながら、カテーテルの近位部分、近位端部分、または近位長は、カテーテルの近位端を含む必要はない。すなわち、文脈が別段示唆しない限り、カテーテルの近位部分、近位端部分、または近位長は、カテーテルの末端部分または末端長ではない。
「遠位」に関して、例えば、本明細書に開示されるカテーテルの「遠位部分」または「遠位端部分」は、カテーテルが患者に使用されるときに、患者の近くまたは患者内にあることが意図されるカテーテルの部分を含む。同様に、例えばカテーテルの「遠位長」には、カテーテルが患者に使用されるときに、患者の近くまたは患者内にあることを意図したカテーテルの長さが含まれる。例えば、カテーテルの「遠位端」は、カテーテルが患者に使用されるときに、患者の近くまたは患者の中にあることを意図したカテーテルの端を含む。カテーテルの遠位部分、遠位端部分、または遠位長は、カテーテルの遠位端を含むことができる。しかしながら、カテーテルの遠位部分、遠位端部分、または遠位長は、カテーテルの遠位端を含む必要はない。すなわち、文脈が別段示唆しない限り、カテーテルの遠位部分、遠位端部分、または遠位長は、カテーテルの末端部分または末端長ではない。
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
上述のように、門脈圧亢進症は、図15に示すように肝静脈と門脈との間にTIPSを配置して肝臓を通る血流を確立することを含む経皮的処置によってしばしば治療される。右肝静脈と右門脈との間の門脈大循環シャントの配置が一般的に好まれ、現在利用可能な経頸静脈肝臓アクセスセットは、一般にこの目的に専用される。例えば、右肝静脈から右門脈への前方ニードルスロー(needle throw)を支持するために、前述の経頸静脈肝臓アクセスセットに屈曲または湾曲した補強カニューレがしばしば提供される。補強カニューレはすでに屈曲または湾曲されているため、補強カニューレは、患者の解剖学的差異、または、中肝静脈から左門脈または右門脈へのアクセス(それぞれ前方または後方のニードルスローが必要)、または左肝静脈から左門脈へのアクセス(後方ニードルスローが必要)などの肝臓内の様々なモードのアクセスに容易に適応できない。前述の観点から、現在利用可能な経頸静脈肝臓アクセスセットは、解剖学的変異を有するか、肝臓内で様々なモードのアクセスを必要とする患者にとって、処置の長期化および成功率の低下に不用意にも関与する可能性がある。
本明細書に開示されるのは、少なくとも前述の欠点に対処する、アクセスセットを含む操縦可能なカニューレおよびヒンジ付きまたは操縦可能なニードル、ならびにそれらの方法である。本明細書に記載される操縦可能なカニューレ、ヒンジ付きまたは操縦可能なニードル、アクセスセット、および方法は、TIPS処置に関連して説明されるが、操縦可能なカニューレ、ヒンジ付きまたは操縦可能なニードル、アクセスセット、および方法は、TIPS処置に限定されないことを理解されたい。
操縦可能なカニューレ
図1は、いくつかの実施形態による操縦可能なカニューレ100を示す。図2は、いくつかの実施形態による操縦可能なカニューレ100の長尺状の複合チューブ104の可撓性ヒンジ102を示す。図3は、いくつかの実施形態による、操縦可能なカニューレ100の複合ハブ106の断面を示す。図4は、いくつかの実施形態による操縦可能なカニューレ100の関節機構108を示す。図5は、いくつかの実施形態による操縦可能なカニューレ100の関節機構108をさらに示す。
操縦可能なカニューレ100は、いくつかの実施形態では、複合チューブ104、カニューレチップ110、複合ハブ106、および関節機構108を含む。複合チューブ104、カニューレチップ110、複合ハブ106、および関節機構108の各構成要素は、以下に順番に説明される。関節機構108が複合チューブ104、カニューレチップ110、および複合ハブ106の異なる要素間に形成されるため、複合チューブ104、カニューレチップ110、および複合ハブ106のうちのいくつかの要素は、関節機構108に関連して説明される。
複合チューブ104は、内側チューブ112、外側チューブ114、複合チューブ104の全体を通って延在するルーメン、および複合チューブ104の遠位端部分内の可撓性ヒンジ102を含む。
複合チューブ104のルーメンは、操縦可能なカニューレ100からの穿刺装置スロー(例えば、ニードルスロー、トロカールスタイレットスローなど)を支持して、その内部に穿刺装置(例えば、ニードル、トロカールスタイレットなど)またはカテーテルおよび穿刺装置アセンブリ(例えば、カテーテルとニードルとのアセンブリ、カテーテルおよびトロカールスタイレットなど)のアセンブリを配置するように構成される。複合チューブ104のルーメンは、複合チューブ104の断面を含む図3に最も良く示される。
複合チューブ104の可撓性ヒンジ102は、操縦可能なカニューレ100からの穿刺装置のスローを支持して、可撓性ヒンジ102に隣接する複合チューブ104の近位部分と遠位部分との間のカニューレ角度を調整するように構成される。操縦可能なカニューレ100のカニューレ角度は、そのような穿刺装置のスローのために、約0°と約90°、約0°と約45°など、例えば、約0°と約35°を含む約-90°と90°との間の任意の角度に調整することができる。
複合チューブ104の可撓性ヒンジ102は、複合チューブ104の少なくとも撓みのない状態で、オフセットされた複数組の横方向切り欠き116および118の間に形成される。複合チューブ104の内側チューブ112および外側チューブ114の各チューブは、1組の切り欠き、それぞれ1組の切り欠き116および1組の切り欠き118を含む。内側チューブ112の1組の切り欠き116は図3に最もよく示され、外側チューブ114の1組の切り欠き118は図2および5に最もよく示される。1組の切り欠き116および1組の切り欠き118の各組は、レーザー切り欠きであり得る。レーザー切り欠きは、高品質の表面仕上げを備えたエッジを有することを特徴とする正確な切り欠きである。
カニューレチップ110は、複合チューブ104の遠位端に連結される。複合チューブ104の内側チューブ112および外側チューブ114の各チューブの遠位端は、カニューレチップ110に固定して取り付けられる。カニューレチップ110は、複合チューブ104のルーメンに流体接続された先端開口部を含む。カニューレチップ110の先端開口部は、カニューレチップ110の断面を含む図3に最もよく示される。
複合ハブ106は、ハウジング120、回動可能要素122(例えば、回動可能ハンドル)、およびルアーコネクタ124を含む。複合ハブ106は、複合チューブ104の近位端部分の周りに配置される。
複合ハブ106のハウジング120は、共に連結された2つのハウジング半体から形成することができる。図4は、ハウジング120からのハウジング半体の半分の除去による複合ハブ106の内部要素を示す。
複合ハブ106の回動可能要素122は、複合ハブ106のハウジング120に対して回動するように構成される。図3に最もよく示されるように、回動可能要素122は、ねじ無しボアと、回動可能要素122が第1の方向(例えば、時計回り)に回動されるとき近位に、または回動可能要素122が第2の方向(例えば、反時計回り)に回動されるとき遠位に、雄ねじを有するねじ付きプラグ128を駆動するように構成された雌ねじを有するねじ付きボアを含む同心インサート126とをその内部に含んでいる。同心インサート126は、ハウジング120によって回動可能要素122と同心インサート126との組み合わせを拘束状態に保つように構成されたフランジ付き端部を含む。あるいは、回動可能要素122は、回動可能要素122が第1の方向に回動されるとき雄ねじを有するねじ付きプラグ128を近位に駆動し、または回動可能要素122が第2の方向に回動されるときに遠位に駆動するように構成された雌ねじを有するねじ付きボアを含む。そのような回動可能要素は、それ自体、ハウジング120によって回動可能要素122を拘束状態に保つように構成されたフランジ付き端部を含むことができる。
ルアーコネクタ124は、回動可能要素122を通って複合チューブ104の内側チューブ112の近位端部分に延在する雌型ルアーコネクタである。スリップタイプまたはロックタイプのフィッティングにより、ルアーコネクタ124は、複合チューブ104のルーメンを、以下に説明するように、造影剤の吸引または注入のためのシリンジなどの別の医療装置に流体接続するように構成される。
少なくともハウジング120、回動可能要素122、およびルアーコネクタ124を含む複合ハブ106の各要素は、ポリカーボネートまたはポリプロピレンなどのポリマー材料で形成することができる。
関節機構108は、複合チューブ104、カニューレチップ110、および複合ハブ106の異なる要素間に形成され、かつ、少なくとも、回動可能要素122を回動させることによって制御される連続ステップ関節機構(離散ステップを有するステップ状の関節機構とは対照的な)である。
複合チューブ104の内側チューブ112および外側チューブ114の各チューブは、操縦可能なカニューレ100の残りの部分に2か所ずつ、合計4か所で固定して取り付けられる。しかしながら、内側チューブ112が取り付けられる前述の箇所のうち1か所は移動可能であり、これにより、複合ハブ106の回動可能要素112を第1の方向または第2の方向に回動させてカニューレ角度を調整するときに、内側チューブ112を外側チューブ114に対して長手方向に移動されることを許容する。具体的には、内側チューブ112および外側チューブ114の各チューブの遠位端はカニューレチップ110に取り付けられ、外側チューブ114の近位端は、複合ハブ106のハウジング120内に配置された静止要素130(例えば、ブロック)に取り付けられる。内側チューブ112は、静止要素130を通ってねじ付きプラグ128まで通過し、そこに内側チューブ112の近位端が、内側チューブ112およびねじ付きプラグ128を通るピンなどによって取り付けられる。
複合ハブ106の回動可能要素122は、複合ハブ106のハウジング120に対して回動するように構成され、これにより、回動可能要素122が第1の方向に回動したときにねじ付きプラグ128を近位に駆動させ、または回動可能要素122が第2の方向に回動したときに遠位に駆動させる。複合チューブ104の内側チューブ112はねじ付きプラグ128に取り付けられるため、内側チューブ112の近位端は、ねじ付きプラグ128と連携して、近位または遠位に駆動される。ねじ付きプラグ128が近位方向に駆動されるとき、内側チューブ112内に張力が生じ、これにより、複合チューブ104が可撓性ヒンジ102において、対応するカニューレ角度で撓む。続いてねじ付きプラグ128が遠位に駆動されるとき、内側チューブ112の張力が解放され、それによって複合チューブ104が可撓性ヒンジ102で弛緩し、前述のカニューレ角度が減少する。
したがって、操縦可能なカニューレ100は、少なくともTIPS処置のために構成される。操縦可能なカニューレ100は、患者の解剖学的差異、肝臓内の様々なモードのアクセス、または解剖学的差異および様々なモードのアクセスの両方をサポートする。解剖学的差異または様々なモードのアクセスの支持に関して、操縦可能なカニューレ100のカニューレ角度は、解剖学的差異または様々なモードのアクセスに適応するために、約0°~90°(例えば、約0°~45°など、例えば約0°~35°)を含む約-90°~90°の任意の角度に上述のように調整することができる。様々なモードのアクセスに関してさらに、操縦可能なカニューレ100は、特定のモードのアクセスのために選択されたカニューレ角度で操縦可能カニューレ100からの穿刺装置スロー(例えば、ニードルスロー、トロカールスタイレットスローなど)を支持して、それが使用されているカテーテルアセンブリを補強するように構成される。例えば、操縦可能なカニューレ100は、特定のアクセスモードのために選択されたカニューレ角度に従って、右肝静脈から右門脈への前方ニードルスロー、中肝静脈から左門脈への前方または後方ニードルスロー、または左肝静脈から左門脈への後方ニードルスローのために、肝静脈内のカテーテルアセンブリを補強する。
ヒンジ付きニードル
図7は、いくつかの実施形態によるヒンジ付きニードル700の断面を示す。図8は、いくつかの実施形態によるヒンジ付きニードル700のニードルチップ702の断面を示す。
ヒンジ付きニードル700は、いくつかの実施形態では、長尺状のニードルチューブ704、ニードルチップ702、およびハブ706を含む。ニードルチューブ704、ニードルチップ702、およびハブ706の各構成要素は、以下に順番に説明される。
ニードルチューブ704は、ニードルチューブ704の遠位端部分に可撓性ヒンジ706だけでなく、ニードルチューブ704の全体を通って延在するルーメンを含む。
ニードルチューブ704のルーメンは、ヒンジ付きニードル700の遠位端と近位端との間の流体連通のために構成される。例えば、ヒンジ付きニードル700は、ニードルチップ702が門脈の少なくとも分岐に適切に配置されるとき、即時の血液フラッシュバックを提供するように構成される。ヒンジ付きニードル700はまた、血液フラッシュバックを確認すると、造影剤を門脈の前述の分岐に搬送するように構成される。ニードルチューブ704のルーメンは、ニードルチューブ704の断面を含む図7に最もよく示される。
ニードルチューブ704の可撓性ヒンジ706は、可撓性ヒンジ102があるカニューレ角度に調整されたときに、ヒンジ付きニードル700が操縦可能なカニューレ100のルーメンの湾曲チャネルなど湾曲チャネルに挿入されるときに湾曲するように構成される。操縦可能なカニューレ100のカニューレ角度は、ヒンジ付きニードル700などのニードルでのニードルスローのために、約0°~90°(例えば、約0°~45°など、例えば約0°~35°)を含む約-90°~90°の任意の角度に調整できるので、可撓性ヒンジ706は同様に、前述のカニューレチューブ角度のうちの任意のカニューレチューブ角度に従って、可撓性ヒンジ706に隣接するニードルチューブ704の近位部分と遠位部分との間のニードル角度で湾曲するように構成される。
ニードルチューブ704の全体またはニードルチューブ704の一部だけを、ステンレス鋼ハイポチューブまたはニチノールハイポチューブなどの金属ハイポチューブとすることができる。例えば、ニードルチューブ704の全体は、ステンレス鋼またはニチノールハイポチューブとすることができ、可撓性ヒンジ706は、そのようなニードルチューブの遠位端部分である。あるいは、ニードルチューブ704の全体は、ステンレス鋼ハイポチューブに連結されたニチノールハイポチューブであり得る可撓性ヒンジ706を含むニードルチューブ704の遠位端部分を除いて、ステンレス鋼ハイポチューブであり得る。別の例では、ニードルチューブ704の全体をステンレス鋼またはニチノールハイポチューブとすることができ、可撓性ヒンジ706はハイポチューブのらせん状カット部分またはスロット付き部分である。さらに別の例では、ニードルチューブ704の全体は、可撓性ヒンジ706を含むニードルチューブ704の遠位端部分を除いて、ステンレス鋼またはニチノールのハイポチューブであり得、それは、ハイポチューブに連結されたばねまたは編組チューブであり得る。任意選択的に、可撓性ヒンジ706を含むニードルチューブ704の遠位端部分などのニードルチューブ704の少なくとも一部は、ニードル経路の作成を容易にするように構成されたポリマーコーティング(例えば、シリコーン、ポリテトラフルオロエチレン[「PTFE」]など)を有する。
ニードルチップ702(例えば、勾配付きニードルチップ、ペンシルポイントのニードルチップなど)は、少なくとも肝実質および門脈の分岐を穿刺するように構成された、ニードルチューブ704の遠位端または可撓性ヒンジ706に連結される。ニードルチップ702は、ニードルチューブ704のルーメンに流体接続された先端開口部を含む。ニードルチップ702の先端開口部は、ニードルチップ702がニードルチューブ704の遠位端に連結される箇所の遠位にあるが、ニードルチップ702の遠位端の近位にある。ニードルチップ702の先端開口部は、ニードルチップ702の断面を含む図8に最もよく示される。
ハブ706は、ニードルチューブ704の近位端部分の周りに配置される。ハブ706は、ニードルチューブ704のルーメンに流体接続されたハブ開口部に対応する開口部を有するルアーコネクタ708を含む。
ルアーコネクタ708は、ニードルチューブ704の近位端部分の周りに配置するために、ハブ706を通って延在するか、またはハブと共に成形される雌型ルアーコネクタである。スリップタイプまたはロックタイプのフィッティングにより、ルアーコネクタ708は、ニードルチューブ704のルーメンを、以下に説明するように、造影剤の吸引または注入のためのシリンジなどの別の医療装置に流体接続するように構成される。
したがって、ヒンジ付きニードル700は、少なくともTIPS処置のために構成される。ヒンジ付きニードル700は、患者の解剖学的差異、肝臓内の様々なモードのアクセス、または解剖学的差異および様々なモードのアクセスの両方をサポートする。解剖学的差異または様々なモードのアクセスの支持に関して、ヒンジ付きニードル700のニードル角度は、解剖学的差異または様々なモードのアクセスに適応するために、約0°~90°(例えば、約0°~45°など、例えば約0°~35°)を含む約-90°~90°の任意の角度に従って調整することができる。さらに、様々なモードのアクセスに関して、操縦可能なカニューレ100は、上記のような特定のアクセスモードのために選択されたカニューレ角度で操縦可能なカニューレ100からのニードルスローを支持してカテーテルアセンブリを補強するように構成される。ヒンジ付きニードル700は、特定のアクセスモードのために選択されたカニューレ角度に従って、右肝静脈から右門脈への前方ニードルスロー、中肝静脈から左門脈または右門脈への前方または後方ニードルスロー、または左肝静脈から左門脈への後方ニードルスローのための前述のカニューレ-チューブ角度の任意のカニューレ-チューブ角度に適応することが可能である。
操縦可能なニードル
図11は、いくつかの実施形態による操縦可能なニードル1100を示す。図12Aは、いくつかの実施形態による操縦可能なニードル1100の長尺状の複合チューブ1104の可撓性ヒンジ1102を示す。図12Bは、いくつかの実施形態による、代替ニードルチップを有する操縦可能なニードル1100の複合チューブ1104の可撓性ヒンジ1102を示す。図13は、いくつかの実施形態による操縦可能なニードル1100の関節機構1108を示す。
操縦可能なニードル1100は、いくつかの実施形態では、複合チューブ1104、ニードルチップ1110、複合ハブ1106、および関節機構1108を含む。複合チューブ1104、ニードルチップ1110、複合ハブ1106、および関節機構1108の各構成要素は、以下に順番に記載される。関節機構1108が複合チューブ1104、ニードルチップ1110、および複合ハブ1106の異なる要素間に形成されるため、複合チューブ1104、ニードルチップ1110、および複合ハブ1106のいくつかの要素は、関節機構1108に関連して説明される。
複合チューブ1104は、内側チューブ1112、外側チューブ1114、複合チューブ1104の全体を通って延在するルーメン、および複合チューブ1104の遠位端部分内の可撓性ヒンジ1102を含む。
複合チューブ1104のルーメンは、操縦可能なニードル1100の遠位端と近位端との間の流体連通のために構成される。例えば、操縦可能なニードル1100は、ニードルチップ1110が門脈の少なくとも分岐に適切に配置されたときに、即時の血液フラッシュバックを提供するように構成される。操縦可能なニードル1100はまた、血液フラッシュバックを確認すると、造影剤を門脈の前述の分岐に搬送するように構成される。複合チューブ1104のルーメンは、複合チューブ1104の断面を含む図13に最も良く示される。
複合チューブ1104の可撓性ヒンジ1102は、操縦可能なニードル1100を含むカテーテルアセンブリからのニードルスローを支持して、可撓性ヒンジ1102に隣接する複合チューブ1104の近位部分と遠位部分との間のニードル角度を調整するように構成される。操縦可能なニードル1100のニードル角度は、そのようなニードルスローのために、約0°~90°(例えば、約0°~45°など、例えば約0°~35°)を含む約-90°~90°の任意の角度に調整することができる。
複合チューブ1104の可撓性ヒンジ1102は、複合チューブ1104の少なくとも撓みのない状態で、オフセットされた複数組の横方向切り欠き1116(図示せず)および1118の間に形成される。複合チューブ1104の内側チューブ1112および外側チューブ1114の各チューブは、一組の切り欠き、一組の切り欠き1116および一組の切り欠き1118をそれぞれ含む。外側チューブ1114内の一組の切り欠き1116は、図12Aに最もよく示される。切り欠き1116および1118の各組は、レーザー切り欠きであり得る。レーザー切り欠きは、高品質の表面仕上げを備えたエッジを有することを特徴とする正確な切り欠きである。
複合チューブ1104の全体(例えば、内側チューブ1112および外側チューブ1114の両方の全体)または複合チューブ1104の一部だけ(例えば、内側チューブ1112、外側チューブ1114、または前述のチューブのいずれか一方の一部または両方の一部)は、ステンレス鋼ハイポチューブまたはニチノールハイポチューブなどの金属ハイポチューブであり得る。例えば、複合チューブ1104の全体は、ステンレス鋼またはニチノールのハイポチューブとすることができ、可撓性ヒンジ1102は、ハイポチューブのらせん状カット部分またはスロット付き部分である。すなわち、内側チューブ1112の1組の切り欠き1116および外側チューブ1114の1組の切り欠き1118の各組の切り欠きは、複合チューブ1104の内側チューブ1112および外側チューブ1114をそれぞれ形成するハイポチューブのらせん状カット部分またはスロット付き部分である。任意選択的に、可撓性ヒンジ1102を含む複合チューブ1104の遠位端部分などの複合チューブ1104の少なくとも一部は、ニードル経路の作成を容易にするように構成されたポリマーコーティング(例えば、シリコーン、PTFEなど)を有する。
ニードルチップ1110は、少なくとも肝実質および門脈の分岐を穿刺するように構成された複合チューブ1104の遠位端または可撓性ヒンジ1102に連結される。複合チューブ1104の内側チューブ1112および外側チューブ1114の各チューブの遠位端は、ニードルチップ1110に固定して取り付けられる。ニードルチップ1110は、複合チューブ1104のルーメンに流体接続された先端開口部を含む。図12Aに示されるように、ニードルチップ1110は、ニードルチップ1110の遠位端内に先端開口部を有する尖っていないニードルチップであり得る。しかしながら、ヒンジ付きニードル700のニードルチップ702のように、ニードルチップ1110は、ニードルチップ1110が複合チューブ1104の遠位端に連結される箇所から遠位であるがニードルチップ1110の遠位端の近位にニードルチップ1110の先端開口部を有する、勾配付きニードルチップまたはペンシルポイントのニードルチップであり得る。
複合ハブ1106は、固定要素1120(例えば、固定ハンドル)、回動可能要素1122(例えば、回動可能なハンドル)、およびルアーコネクタ1124を含む。複合ハブ1106は、複合チューブ1104の近位端部分の周りに配置される。
複合ハブ1106の固定要素1120は、複合チューブ1104の近位端部分を覆って一体成形品で形成することができる。図13は、そのような成形品の断面を示す。
複合ハブ1106の回動可能要素1122は、複合ハブ1106の固定要素1120に対して回動するように構成される。図13に最も良く示されるように、回動可能要素1122は、回動可能要素1122が第1の方向に回動されるとき近位に、または回動可能要素1122が第2の方向に回動されるとき遠位に、雄ねじを有するねじ付きプラグ1128を駆動するように構成された雌ねじを有するねじ付きボアを含む。
ルアーコネクタ1124は、ねじ付きプラグ1128の遠位端部分の管状延長部を覆って回動可能要素1122内に配置された雌型ルアーコネクタである。スリップタイプまたはロックタイプのフィッティングにより、ルアーコネクタ1124は、複合チューブ1104のルーメンを、以下に説明するように、造影剤の吸引または注入のためのシリンジなどの別の医療装置に流体接続するように構成される。
少なくとも固定要素1120、回動可能要素1122、およびルアーコネクタ1124を含む複合ハブ1106の各要素は、ポリカーボネートまたはポリプロピレンなどのポリマー材料で形成することができる。
関節機構1108は、複合チューブ1104、ニードルチップ1110、および複合ハブ1106の異なる要素間に形成され、かつ、回動可能要素1122の少なくとも回動によって制御される連続ステップ関節機構(離散ステップを有するステップ状の関節機構とは対照的な)である。
複合チューブ1104の内側チューブ1112および外側チューブ1114の各チューブは、操縦可能なニードル1100の残りの部分に2か所ずつ、合計4か所で固定して取り付けられる。しかしながら、内側チューブ1112が取り付けられる前述の箇所のうち1か所は移動可能であり、これにより、複合ハブ1106の回動可能要素1112を第1の方向または第2の方向に回動させてニードル角度を調整するときに、内側チューブ1112を外側チューブ1114に対して長手方向に移動されることを許容する。具体的には、内側チューブ1112および外側チューブ1114の各チューブの遠位端はニードルチップ1110に取り付けられ、一方、外側チューブ1114の近位端部分は固定要素1120に取り付けられる。内側チューブ1112は、固定要素112を通ってねじ付きプラグ1128まで通過し、そこに内側チューブ1112の近位端が取り付けられる。
複合ハブ1106の回動可能要素1122は、複合ハブ1106の固定要素1120に対して回動するように構成され、これにより、回動可能要素1122が第1の方向に回動されるときねじ付きプラグ1128を近位に駆動し、または、回動可能要素1122が第2の方向に回動されるときに、遠位に駆動する。複合チューブ1104の内側チューブ1112はねじ付きプラグ1128に取り付けられるため、内側チューブ1112の近位端は、ねじ付きプラグ1128と連携して、近位または遠位に駆動される。ねじ付きプラグ1128が近位に駆動されるとき、内側チューブ1112内に張力が生じ、それによって複合チューブ1104が可撓性ヒンジ1102において対応するニードル角度で撓む。続いてねじ付きプラグ1128が遠位に駆動されるとき、内側チューブ1112の張力が解放され、それによって複合チューブ1104が可撓性ヒンジ1102において弛緩し、前述のニードル角度が減少する。
上述の操縦可能なニードル1100の代替実施形態では、操縦可能なニードル110は、複合チューブ1104の代わりに、内側チューブ1112または外側チューブ1114のような単一長尺状チューブ1204と、関節機構1108のようなチューブ駆動の関節機構の代わりにワイヤ駆動関節機構と、図12Bに示されるようなニードルチップ1110の代わりに勾配付きニードルチップ1210とを含むことができる。操縦可能なニードル1100に対する代替実施形態の他の要素は、同一ではないにしても、ワイヤ駆動関節機構によって必要とされる特徴に関しては、ほぼ同様であり得る。
操縦可能なニードル1100に対する代替実施形態のワイヤ駆動関節機構は、ねじ付きプラグ1128から、単一チューブ1204を通って、可撓性ヒンジ1102のような、切り欠き1218のセットを有する可撓性ヒンジ1202を越えて、ニードル角度を調整するための単一チューブ1204の遠位端部分へ延在する1つまたは2つの張力をかけられた制御ラインを含む。操縦可能なニードル1100の代替実施形態の複合ハブ1106の回動可能要素1122は、複合ハブ1106の固定要素1120に対して回動するように構成され、これにより、回動可能要素1122が第1の方向に回動されるとき、ねじ付きプラグ1128を近位に駆動し、または、回動可能要素1122が第2の方向に回動されるとき、遠位に駆動する。1つまたは2つの制御ラインがねじ付きプラグ1128に取り付けられるため、1つまたは2つの制御ラインは、ねじ付きプラグ1128と連携して、近位または遠位に駆動する。ネジ付きプラグ1128が近位に駆動されるとき、単一チューブ1204内に張力が生じ、それにより単一チューブ1204が対応するニードル角度(例えば、約-90°~約90°)で可撓性ヒンジ1202において撓む。続いてねじ付きプラグ1128が遠位に駆動されると、単一チューブ1204内の張力が解放され、それによって単一チューブ1204が可撓性ヒンジ1202において弛緩し、前述のニードル角度が減少する。
したがって、操縦可能なニードル1100またはその代替実施形態は、少なくともTIPS処置のために構成される。操縦可能なニードル1100またはその代替実施形態は、患者の解剖学的差異、肝臓内の様々なモードのアクセス、または解剖学的差異および様々なモードのアクセスの両方をサポートする。解剖学的差異または様々なモードのアクセスの支持に関して、操縦可能なニードル1100またはその代替的な実施形態のニードル角度は、解剖学的差異または様々なモードのアクセスに適応するために、約0°~90°(例えば、約0°~45°など、例えば約0°~35°)を含む約-90°~90°の任意の角度に上述のように調整することができる。アクセスの異なるモードに関してさらに、操縦可能なニードル1100またはその代替実施形態は、特定のアクセスモードのために選択されたニードル角度で補強カニューレなしでカテーテルアセンブリからのニードルスローのために十分な剛性を有するように構成される。例えば、操縦可能なニードル1100またはその代替実施形態は、それ自体、肝静脈内のカテーテルアセンブリを補強し、特定のアクセスモードのために選択されたニードル角度に従って、右肝静脈から右門脈への前方ニードルスロー、中肝静脈から左門脈または右門脈への前方または後方ニードルスロー、または左肝静脈から左門脈への後方ニードルスローを可能にする。
アクセスセット
図6は、いくつかの実施形態による操縦可能なカニューレ100を含むアクセスセット600を示す。図9は、いくつかの実施形態による、ヒンジ付きニードル700および操縦可能なカニューレ100を含むアクセスセット900を示す。図10は、いくつかの実施形態による、操縦可能なカニューレ100内に配置されたヒンジ付きニードル700のアセンブリ1000を示す。
アクセスセット600または900は、いくつかの実施形態では、導入シース602、補強カニューレ、および穿刺装置を含む。導入シース602、補強カニューレ、および穿刺装置の各構成要素について、以下、順番に説明する。
導入シース602は、経皮的処置中にアクセスセット600または900の他の構成要素を少なくとも導入するためのTIPS処置などの経皮的処置中に、血管、穿刺装置経路などを開いた状態に保持するように構成される。導入シース602は、一次チューブ、一次ハブ、および導入シース602の一次チューブと一次ハブとを通って長手方向に延在する一次ルーメンを含む。導入シース602はまた、二次チューブ、二次ハブ、および導入シース602の二次チューブと二次ハブとを通って延在する二次ルーメンを含む。導入シース602の前述の二次要素は、それぞれ、サイドチューブ、サイドチューブハブ、およびサイドチューブルーメンとも呼ばれる。
図示されていないが、アクセスセット600または900は、第1アセンブリにおいて導入シース602と組み合わせるための拡張器をさらに含むことができる。導入シース602は、経皮的処置中にアクセス部位、血管、穿刺装置経路などを拡張するために、拡張器の遠位端部分が導入シース602の遠位端を越えて延在するように、導入シース602の一次ルーメン内に拡張器を受け入れるように構成される。
補強カニューレは、操縦可能なカニューレ100および固定湾曲カニューレから選択され、これらの各々は、そこからの穿刺装置のスローを支持するように構成される。
穿刺装置は、ヒンジ付きニードル700、コラピントニードル、およびトロカールスタイレット604から選択される。
好ましくは、アクセスセット600または900は、少なくとも操縦可能なカニューレ100またはヒンジ付きニードル700を含み、これらの各々は上で詳細に説明される。
図示されていないが、アクセスセット600または900は、アクセス装置、1つまたは複数のカテーテル、またはTIPS処置などの経皮的処置を容易にするように構成された多数の他の構成要素のいずれかをさらに含むことができる。そのような構成要素の例は、アクセスセット600または900が、拡張器、アクセス装置、および1つまたは複数のカテーテルの他の構成要素と独立して、アクセス装置および1つまたは複数のカテーテルの各構成要素をさらに含み得るという理解の下に、以下、順番に説明される。
アクセスセット600または900は、前記アクセス装置および前記1つまたは複数のカテーテルのうちの第1カテーテルをさらに含むことができる。アクセス装置は、TIPS処置のための頸静脈内のアクセス部位などの経皮的処置のためのアクセス部位を作成するように構成される。第1カテーテルは、頸静脈内のアクセス部位から下大静脈など、アクセス部位から血管にカテーテルを挿入するように構成される。
アクセスセット600または900は、第2アセンブリにおいて補強カニューレ(例えば、操縦可能なカニューレ100)と組み合わせるために、前記1つまたは複数のカテーテルのうちの第2カテーテルをさらに含むことができる。第2カテーテルは、第2カテーテルのルーメン内に補強カニューレを受け入れ、かつ、第2カテーテルの遠位端部分によって補強カニューレの遠位端を隠すように構成される。これにより、インビボで第2アセンブリを前進させるときに、アクセスセット600または900の他の構成要素が、補強カニューレの遠位端によって損傷を受けることから保護する。補強カニューレが操縦可能なカニューレ100である場合、第2カテーテルは、必要に応じて、補強カニューレ100を関節運動させるときにアクセスセット600または900の構成要素への損傷を防ぐこともできる。
アクセスセット600または900は、第3アセンブリにおいて穿刺装置(例えば、ヒンジ付きニードル700)と組み合わせるために、1つまたは複数のカテーテルのうちの第3カテーテル(例えば、カテーテル606)をさらに含むことができる。第3カテーテルは、穿刺装置を第3カテーテルのルーメン内に受け入れ、かつ、穿刺装置の遠位端を第3カテーテルの遠位端部分によって隠すように構成される。これにより、インビボで第3アセンブリを前進させるときに、アクセスセット600または900の他の構成要素が穿刺装置の遠位端によって穿刺されることから保護する。穿刺装置がヒンジ付きニードル700である場合、第3カテーテルは、必要に応じて、ヒンジ付きニードル700が湾曲して湾曲したチャネルに適応するときに、アクセスセット600または900の構成要素への損傷を防止することもできる。
図14は、いくつかの実施形態による操縦可能なニードル1100を含むアクセスセット1400を示す。
アクセスセット1400は、いくつかの実施形態では、導入シース602および操縦可能なニードル1100を含み、これらのそれぞれは上で詳細に説明される。
図示されていないが、アクセスセット1400は、第1アセンブリにおいて導入シース602と組み合わせるために、上述の拡張器をさらに含むことができる。
図示されていないが、アクセスセット1400は、TIPS処置などの経皮的処置を容易にするように構成された、アクセス装置、1つまたは複数のカテーテル、または任意の数の他の構成要素をさらに含むことができる。そのような構成要素の例は、アクセスセット1400が、拡張器、アクセス装置、および1つまたは複数のカテーテルの他の構成要素とは独立して、アクセス装置および1つまたは複数のカテーテルの各構成要素をさらに含むことができるという理解のもとで、以下、順番に記載される。
アクセスセット1400は、アクセス装置および1つまたは複数のカテーテルのうちの第1カテーテルをさらに含むことができる。アクセス装置は、TIPS処置のための頸静脈内のアクセス部位などの経皮的処置のためのアクセス部位を作成するように構成される。第1カテーテルは、頸静脈内のアクセス部位から下大静脈など、アクセス部位から血管にカテーテルを挿入するように構成される。
アクセスセット1400は、第3アセンブリにおいて操縦可能なニードル1100と組み合わせるために、1つまたは複数のカテーテルのうちの第3カテーテル(例えば、図6のカテーテル606)をさらに含むことができる。アクセスセット600または900の第3カテーテルと同様に、存在する場合、アクセスセット1400の第3カテーテルは、第3カテーテルのルーメン内に操縦可能なニードル1100を受け入れ、かつ、第3カテーテルの遠位端部分により操作可能なニードル1100の遠位端を隠すように構成される。これにより、インビボで第3アセンブリを前進させるときに、アクセスセット1400の他の構成要素が操縦可能なニードル1100の遠位端によって穿刺されることから保護する。第3カテーテルは、必要に応じて、操縦可能なニードル1100が関節運動するときにアクセスセット1400の構成要素への損傷を防止することもできる。
方法
図15は、いくつかの実施形態による、肝静脈と門脈との間へのTIPSの配置を含む経皮的処置を示す。
操縦可能なカニューレ、ヒンジ付きまたは操縦可能なニードル、またはそれらのアクセスセットの方法には、操縦可能なカニューレ100、ヒンジ付きニードル700、操縦可能なニードル1100、またはアクセスセット600、900、または1400を、TIPS処置などの経皮的処置で使用する方法が含まれる。一貫性を保つために、第1カテーテル、第2カテーテル、および第3カテーテルなどの序数を使用するアクセスセット600、900、および1400の構成要素は、以下の方法で説明される同じ構成要素であることを意図する。
ヒンジ付きニードル700などの中空ニードルを使用するTIPS処置の方法は、以下に述べるいくつかのステップのうちの任意の1つまたは複数のステップを含むことができる。
この方法は、アクセス装置(例えば、アクセスニードル)を用いて右頸静脈にアクセス部位を形成し、続いてアクセスガイドワイヤを下大静脈内に前進させることを含むことができる。アクセス装置は任意選択的に除去することができるが、アクセスガイドワイヤは下大静脈内に残すべきである。
この方法は、第1カテーテルをアクセスガイドワイヤ上で下大静脈まで前進させるステップと、アクセスガイドワイヤを除去するステップと、第1操作ガイドワイヤを下大静脈まで前進させるステップとを含み得る。右肝静脈または最も適切な代替分岐(例えば、中肝静脈または左肝静脈のいずれか)を第1操作ガイドワイヤで選択し、続いて第1カテーテルでカテーテル挿入することができる。第1カテーテルは除去できるが、第1操作ガイドワイヤは、右肝静脈または代替分岐のできるだけ遠位に安全に残す必要がある。
この方法は、第1拡張器でアクセス部位を拡張して拡張アクセス部位を形成することを含むことができる。導入シース602内の第2拡張器の第1アセンブリは、第1操作ガイドワイヤを覆う拡張アクセス部位を介して、右肝静脈または代替分岐へ可能な限り遠位に安全に前進させることができる。第1操作ガイドワイヤおよび第2拡張器は除去することができるが、導入シース602は、右肝静脈または別の分岐に残すべきである。
この方法は、第2カテーテル内のヒンジ付きニードル700の第2アセンブリを右肝静脈または代替分岐に前進させることを含むことができる。ヒンジ付きニードル700の先端は、第2カテーテルの先端を越えて延在してはならない。
この方法は、第2アセンブリの先端(すなわち、第2カテーテルの先端)を右門脈または適切な代替分岐(例えば、中門脈または左門脈のいずれか)に配向させ、第2アセンブリの先端を右肝静脈壁または代替分岐壁に対して楔着し、ヒンジ付きニードル700を第2カテーテルの先端を介し、右肝静脈壁または代替分岐壁を介し、肝実質を介して、右門脈または代替分岐に侵入させることを含むことができる。
この方法は、任意選択的に造影剤を充填したバレルを有するシリンジの先端をヒンジ付きニードル700のハブ706に連結し、シリンジのプランジャを引っ張って真空状態を作り出し、シリンジのバレル内に血液が見えるまでヒンジ付きニードル700を徐々に引き抜くことにより、ヒンジ付きニードル700の先端が右門脈内又は代替分岐内にあることを確認することを含むことができる。
この方法は、造影剤を注入し、続いてヒンジ付きニードル700の先端が右門脈内または代替分岐内にあることをX線写真で確認することを含むことができる。
この方法は、ヒンジ付きニードル700の上方にて第2カテーテルを右門脈または代替分岐に前進させることを含むことができる。ヒンジ付きニードル700は除去することができるが、第2カテーテルは右門脈または別の分岐に残すべきである。
この方法は、第2操作ガイドワイヤを右門脈内または代替分岐内に前進させること、主門脈を選択すること、および第2カテーテルと導入シース602とを第2操作ガイドワイヤに沿い肝臓実質を横切り、右門脈または代替分岐を通って、主門脈に前進させることを含むことができる。
この方法は、図15に示されるように、バルーンを用いて肝実質を横切って経路を拡張し、TIPSを配置するなどの任意の指示された介入処置を進めることを含むことができる。
前述の方法を考慮して、ヒンジ付きニードル700を使用するTIPS処置の別の方法は、いくつかの実施形態では、第1カニューレ挿入ステップ、第1ニードル挿入ステップ、カニューレ配向ステップ、ニードルスローステップ、および、任意選択的に、中空ニードルを使用するTIPS処置のための前述の方法で提供される任意の1つまたは複数のステップまたはその一部を含む。
第1カニューレ挿入ステップは、肝静脈の遠位部分に配置された導入シース602内に補強カニューレを挿入するステップを含む。補強カニューレは、補強カニューレからのニードルスローを支持するように構成される。
第1ニードル挿入ステップは、ヒンジ付きニードル700を補強カニューレに挿入することを含む。
カニューレ配向ステップは、補強カニューレを門脈に向けて配向することを含む。
ニードルスローステップは、補強カニューレの配向に従って、ヒンジ付きニードル700を肝静脈から門脈にスローすることを含む。ニードルスローステップは、前方ニードルスローで右肝静脈から右門脈へ、中肝静脈から左門脈または右門脈のいずれかへそれぞれ異なる前方ニードルスローまたは後方ニードルスローで、または左肝静脈から左門脈への別の後方ニードルスローでヒンジ付きニードルをスローすることを含む。ニードルスローステップは、補強カニューレの配向に従う。
この方法は、シリンジ連結ステップ、プランジャを引っ張るステップ、および門脈確認ステップをさらに含むことができる。シリンジ連結ステップは、造影剤で任意選択的に満たされたバレルを有するシリンジの先端を、ヒンジ付きニードル700のハブに連結することを含む。プランジャを引っ張るステップは、シリンジのプランジャを引っ張って真空を作り出すことを含む。門脈確認ステップは、シリンジのバレル内に血液が見られるまで、ヒンジ付きニードル700を徐々に引き抜くことを含む。門脈確認ステップは、ヒンジ付きニードル700のニードルチップが門脈内にあることを確認する。
この方法は、第2カニューレ挿入ステップをさらに含むことができる。第2カニューレ挿入ステップは、補強カニューレを導入シース602に挿入する前に、補強カニューレを第2カテーテルに挿入して第2カテーテルアセンブリを形成することを含む。補強カニューレは、第2カニューレ挿入ステップが実行されるときに、第2カテーテルアセンブリの一部として導入シース602に挿入される。
この方法は、第2ニードル挿入ステップをさらに含むことができる。第2ニードル挿入ステップは、ヒンジ付きニードル700を補強カニューレに挿入する前に、ヒンジ付きニードル700を第3カテーテルに挿入して第3カテーテルアセンブリを形成することを含む。ヒンジ付きニードル700は、第2ニードル挿入ステップが実行されるときに、第3カテーテルアセンブリの一部として補強カニューレに挿入される。
トロカールスタイレット604などの中実のニードルを使用するTIPS処置の別の方法は、以下に説明するいくつかのステップのうちの任意の1つまたは複数のステップを含むことができる。
この方法は、アクセス装置(例えば、アクセスニードル)を用いて右頸静脈にアクセス部位を形成し、続いてアクセスガイドワイヤを下大静脈内に前進させることを含むことができる。アクセス装置は任意選択的に除去することができるが、アクセスガイドワイヤは下大静脈内に残すべきである。
この方法は、第1カテーテルをアクセスガイドワイヤ上で下大静脈まで前進させるステップと、アクセスガイドワイヤを除去するステップと、第1操作ガイドワイヤを下大静脈まで前進させるステップとを含み得る。右肝静脈または最も適切な代替分岐(例えば、中肝静脈または左肝静脈のいずれか)を第1操作ガイドワイヤで選択し、続いて第1カテーテルでカテーテル挿入することができる。第1カテーテルは除去できるが、第1操作ガイドワイヤは、右肝静脈または代替分岐のできるだけ遠位に安全に残す必要がある。
この方法は、第1拡張器でアクセス部位を拡張して拡張アクセス部位を形成することを含むことができる。導入シース602内の第2拡張器の第1アセンブリは、第1操作ガイドワイヤを覆う拡張アクセス部位を介して、右肝静脈または代替分岐へ可能な限り遠位に安全に前進させることができる。第2拡張器は除去することができるが、第1操作ガイドワイヤおよび導入シース602は、右肝静脈または代替分岐に残すべきである。
この方法は、第2カテーテル内の補強カニューレの第2アセンブリを右肝静脈または代替分岐に前進させることを含むことができる。第1操作ガイドワイヤは除去することができるが、第2アセンブリは右肝静脈または代替分岐に残すべきである。
この方法は、第3カテーテル内のトロカールスタイレット604の第3アセンブリを右肝静脈または代替分岐に前進させることを含むことができる。トロカールスタイレット604の先端は、第3カテーテルの先端を超えて延在するべきではない。
この方法は、第2アセンブリの先端(例えば、第2カテーテルの先端)を右門脈または適切な代替分岐(例えば、中門脈または左門脈のいずれか)に配向させ、第2アセンブリの先端を右肝静脈または代替分岐の壁に対して楔着し、トロカールスタイレット604の先端によって導かれた第3アセンブリを、第2アセンブリの先端を介して、右肝静脈または代替分岐の壁を介して、肝実質を介して、右門脈または代替分岐に侵入させることを含むことができる。トロカールスタイレット604は除去することができるが、第3カテーテルは、右門脈または代替分岐に残すべきである。
この方法は、任意に造影剤で満たされたバレルを有するシリンジの先端を第3カテーテルのハブに連結すること、シリンジのプランジャを引っ張って真空を作り出すこと、および血液が血管内に見られるまで第3カテーテルを徐々に引き抜くことにより、第3カテーテルの先端が右の門脈または代替分岐にあることを確認することを含むことができる。
この方法は、造影剤を注入し、続いて第3カテーテルの先端が右門脈内または代替分岐内にあることをX線写真で確認することを含むことができる。
この方法は、第2操作ガイドワイヤを右の門脈または代替分岐に前進させること、主門脈を選択すること、および補強カニューレを所定の位置に保持しながら、第2カテーテルおよび導入シース602を第3カテーテルおよび第2操作ガイドワイヤ上で前進させて、肝実質を横切って、右門脈または代替分岐を介して、主門脈に前進させることを含むことができる。第3カテーテルおよび補強カニューレは除去することができるが、第2操作ガイドワイヤ、第2カテーテル、および導入シース602は主門脈内に残すべきである。
この方法の処置は、図15に示されるように、バルーンを用いて肝実質を横切って経路を拡張してTIPSを配置するなどの任意の指示された介入処置を進めることを含むことができる。
前述の方法の任意の方法の観点から、操縦可能カニューレ100を使用するTIPS処置のための別の方法は、いくつかの実施形態において、第1カニューレ挿入ステップ、第1穿刺装置スローステップ、カニューレ関節運動ステップ、カニューレ角度選択ステップ、穿刺装置スローステップ、および、任意選択的に、TIPS処置用の前述の方法において提供される任意の1つまたは複数のステップまたはその一部を含む。
第1カニューレ挿入ステップは、操縦可能なカニューレ100を、肝静脈の遠位部分に配置された導入シース602内に挿入することを含む。
第1穿刺装置挿入ステップは、穿刺装置を操縦可能なカニューレ100に挿入することを含む。
カニューレを関節運動させるステップは、穿刺装置を操縦可能なカニューレ100に挿入する前後のいずれかに、操縦可能なカニューレ100の複合ハブ106の回動可能要素122を回動させることによって、操縦可能なカニューレ100を関節運動させることを含む。
カニューレ角度を選択するステップは、肝静脈から門脈への穿刺装置のスローのためのカニューレ角度を選択することを含む。
穿刺装置スローステップは、カニューレの角度に従って、かつ、操縦可能なカニューレ100の複合チューブ104によって提供される支持により、肝静脈から門脈まで穿刺装置をスローすることを含む。穿刺装置スローステップは、右肝静脈から右門脈に前方穿刺装置スローで、中肝静脈から左門脈または右門脈のいずれかにそれぞれ、異なる前方穿刺装置スローまたは後方穿刺装置スローで、または左肝静脈から左門脈へ異なる後方穿刺装置スローで、穿刺装置をスローすることを含む。穿刺装置スローステップは、穿刺装置をスローするために選択されたカニューレ角度に従う。
この方法は、第2カニューレ挿入ステップをさらに含むことができる。第2カニューレ挿入ステップは、操縦可能なカニューレ100を導入シース602に挿入する前に、操縦可能なカニューレ100を第2カテーテルに挿入して第2カテーテルアセンブリを形成することを含む。操縦可能なカニューレ100は、第2カニューレ挿入ステップが実行されるときに、第2カテーテルアセンブリの一部として導入シース602に挿入される。
この方法はさらに、第2穿刺装置挿入ステップをさらに含むことができる。第2穿刺装置挿入ステップは、穿刺装置を操縦可能なカニューレ100に挿入する前に、穿刺装置を第3カテーテルに挿入して第3カテーテルアセンブリを形成することを含む。穿刺装置は、第2穿刺装置挿入ステップが実行されるときに、第3カテーテルアセンブリの一部として操縦可能なカニューレ100に挿入される。
前述の方法の任意の方法を考慮して、操縦可能なニードル1100を使用するTIPS処置の別の方法は、いくつかの実施形態では、第1ニードル挿入ステップ、ニードル関節運動ステップ、ニードル角度選択ステップ、ニードルスローステップ、および任意選択的に、TIPS処置のための前述の方法で提供される任意の1つまたは複数のステップまたはその一部を含む。
第1ニードル挿入ステップは、操縦可能なニードル1100を、肝静脈の遠位部分に配置された導入シース602に挿入することを含む。
ニードルを関節運動させるステップは、操縦可能なニードル1100を導入シース602内に挿入する前後のいずれかに、操縦可能なニードル1100の複合ハブ1106の回動可能なハンドル1122を回動させることによって、操縦可能なニードル1100を関節運動させることを含む。
ニードル角度選択ステップは、肝静脈から門脈へのニードルスローのためのニードル角度を選択することを含む。
ニードルスローステップは、ニードル角度に従って、操縦可能なニードル1100を肝静脈から門脈にスローすることを含む。ニードルスローステップは、ニードル角度に従って、右肝静脈から右門脈に前方ニードルスローで、中肝静脈から左門脈または右門脈のいずれかにそれぞれ、異なる前方ニードルスローまたは後方ニードルスローで、または左肝静脈から左門脈への異なる後方ニードルスローで操縦可能なニードル100をスローすることを含む。
この方法は、シリンジ連結ステップ、プランジャを引っ張るステップ、および門脈確認ステップをさらに含むことができる。シリンジ連結ステップは、場合により造影剤で満たされたバレルを有するシリンジの先端を操縦可能なニードル100のルアーコネクタ1124に連結することを含む。プランジャを引っ張るステップは、シリンジのプランジャを引っ張って真空を作り出すことを含む。門脈確認ステップは、シリンジのバレル内に血液が見られるまで、操縦可能なニードル1100を徐々に引き抜くことを含む。門脈確認ステップは、操縦可能なニードル1100のニードルチップ1110または1210が門脈内にあることを確認する。
この方法は、第2ニードル挿入ステップをさらに含むことができる。第2ニードル挿入ステップは、操縦可能なニードル1100を導入シース602内に挿入する前に、操縦可能なニードル1100を第3カテーテル内に挿入して第3カテーテルアセンブリを形成することを含む。操縦可能なニードル1100は、第2ニードル挿入ステップが実行されるとき、第3カテーテルアセンブリの一部として導入シース602に挿入される。
いくつかの特定の実施形態が本明細書で開示され、特定の実施形態がある程度詳細に開示されたが、特定の実施形態が本明細書で提供される概念の範囲を限定することは意図されていない。追加の適合および/または修正は、当業者に明らかであり、より広い観点では、これらの適合および/または修正も同様に包含される。したがって、本明細書で提供される概念の範囲から逸脱することなく、本明細書で開示される特定の実施形態から逸脱することができる。
いくつかの特定の実施形態が本明細書で開示され、特定の実施形態がある程度詳細に開示されたが、特定の実施形態が本明細書で提供される概念の範囲を限定することは意図されていない。追加の適合および/または修正は、当業者に明らかであり、より広い観点では、これらの適合および/または修正も同様に包含される。したがって、本明細書で提供される概念の範囲から逸脱することなく、本明細書で開示される特定の実施形態から逸脱することができる。
[付記1]経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)処置のための操縦可能なカニューレであって、近位端部分および遠位端部分を有する長尺状の複合チューブであって、前記遠位端部分は、可撓性ヒンジに隣接する前記複合チューブの近位部分と遠位部分との間のカニューレ角度を調整するための前記可撓性ヒンジを含む、前記複合チューブと、前記複合チューブの遠位端に連結されたカニューレチップであって、前記複合チューブのルーメンに流体接続された先端開口部を含む前記カニューレチップと、前記複合チューブの前記近位端部分の周りに配置された複合ハブと、前記カニューレ角度を調整するための前記複合ハブの少なくとも回動可能要素によって制御される関節機構であって、前記カニューレ角度を調整するために前記複合チューブの外側チューブに対して前記複合チューブの内側チューブを長手方向に移動させるように構成された前記関節機構とを含む操縦可能なカニューレ。
[付記2]前記複合チューブの前記内側チューブおよび前記外側チューブの各チューブは一組の横方向切り欠きを含み、前記複合チューブの前記可撓性ヒンジは、少なくとも撓みのない状態で前記複合チューブのオフセットされた複数組の前記横方向切り欠きの間に形成される、付記1に記載の操縦可能なカニューレ。
[付記3]前記複合ハブの前記回動可能要素が、前記複合ハブのハウジングに対して回動するように構成された回動可能なハンドルであり、前記回動可能なハンドルは、前記回動可能なハンドルが第1の方向に回動されるとき近位に、または、前記回動可能なハンドルが第2の方向に回動されるとき遠位に、ねじ付きプラグを駆動するように構成される、ねじ付きボアまたはねじ付きボアを含むインサートを含む、付記1または2に記載の操縦可能なカニューレ。
[付記4]前記ねじ付きプラグは、前記回動可能なハンドルが前記第1の方向に、または、前記第2の方向にそれぞれ回動されるとき、前記ねじ付きプラグと連携して、前記内側チューブが近位に、または、遠位に駆動されるように、前記複合チューブの前記内側チューブに固定して取り付けられる、付記3に記載の操縦可能なカニューレ。
[付記5]前記複合チューブの前記外側チューブが、前記複合ハブの前記ハウジング内に配置された静止要素に固定して取り付けられ、前記複合チューブの前記内側チューブが前記静止要素を通過する、付記3または4に記載の操縦可能なカニューレ。
[付記6]前記複合チューブの前記内側チューブおよび前記外側チューブの各チューブの遠位端が前記カニューレチップに固定して取り付けられ、それによって前記内側チューブは、前記複合ハブの前記回動可能なハンドルが前記第1の方向または前記第2の方向に回動されるとき、前記外側チューブに対して長手方向に移動することを許容される、付記3~5のいずれか1つに記載の操縦可能なカニューレ。
[付記7]前記複合チューブが、ニードルまたは、カテーテルおよびニードルのアセンブリを配置するように構成された、前記複合チューブを通って長手方向に延在するニードルルーメンを含む、付記1~6のいずれか1つに記載の操縦可能なカニューレ。
[付記8]前記カニューレ角度が約-90°~約90°の範囲である、付記1~7のいずれか1つに記載の操縦可能なカニューレ。
[付記9]前記複合ハブが、前記回動可能要素を通って前記複合チューブの前記内側チューブの遠位端部分内に延在する雌型ルアーコネクタを含み、前記ルアーコネクタは、前記複合チューブの前記ルーメンを別の医療装置に流体接続するように構成される、付記1~8のいずれか1つに記載の操縦可能なカニューレ。
[付記10]前記操縦可能なカニューレが、カテーテルアセンブリからのニードルスローを支持して、前記ニードルスローのために選択された前記カニューレ角度で前記カテーテルアセンブリを補強するように構成される、付記1~9のいずれか1つに記載の操縦可能なカニューレ。
[付記11]経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)処置のためのヒンジ付きニードルであって、近位端部分および遠位端部分を有する長尺状のニードルチューブであって、前記遠位端部分は、前記ヒンジ付きニードルが湾曲チャネルに挿入されるときに湾曲するように構成された可撓性ヒンジを含む、前記ニードルチューブと、前記ニードルチューブの遠位端に連結されたペンシルポイントのニードルチップであって、前記ニードルチューブのルーメンに流体接続された先端開口部を含む前記ニードルチップと、前記ニードルチューブの前記ルーメンに流体接続されたハブ開口部を含む、前記ニードルチューブの前記近位端部分の周りのハブとを含む、ヒンジ付きニードル。
[付記12]前記ニードルチューブ全体が金属ハイポチューブである、付記11に記載のヒンジ付きニードル。
[付記13]前記可撓性ヒンジが、前記ハイポチューブのらせん状カット部分またはスロット付き部分である、付記12に記載のヒンジ付きニードル。
[付記14]少なくとも前記ハイポチューブの前記可撓性ヒンジがニチノールである、付記12に記載のヒンジ付きニードル。
[付記15]前記ニードルチューブは、前記可撓性ヒンジとしてばねに連結されたハイポチューブである、付記11に記載のヒンジ付きニードル。
[付記16]前記ニードルチューブは、前記可撓性ヒンジとして編組チューブに連結されたハイポチューブである、付記11に記載のヒンジ付きニードル。
[付記17]前記ニードルチップの前記先端開口部は、前記ニードルチップが前記ニードルチューブの前記遠位端に連結される箇所よりも遠位にある、付記11~16のいずれか1つに記載のヒンジ付きニードル。
[付記18]前記ハブは、前記ニードルチューブの前記ルーメンを別の医療装置に流体接続するように構成された前記ハブの近位端部分内に雌型ルアーコネクタを含む、付記11~17のいずれか1つに記載のヒンジ付きニードル。
[付記19]前記ニードルチップは、肝実質および門脈の分岐を穿刺するように構成される、付記11~18のいずれか1つに記載のヒンジ付きニードル。
[付記20]前記ヒンジ付きニードルは、前記ニードルチップが前記門脈の少なくとも前記分岐に適切に配置されるとき、即時の血液フラッシュバックを提供するように構成される、付記11~19のいずれか1つに記載のヒンジ付きニードル。
[付記21]経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)処置のためのアクセスセットであって、導入シースと、補強カニューレからの穿刺装置のスローを支持するように構成された、操縦可能なカニューレおよび固定湾曲カニューレから選択される前記補強カニューレであって、前記操縦可能なカニューレは、前記穿刺装置のスローのための穿刺装置角度を調整するために、長尺状の複合チューブの内側チューブを前記複合チューブの外側チューブに対して長手方向に移動させるように構成された関節機構を含む、前記補強カニューレと、ヒンジ付きニードル、コラピントニードル、およびトロカールスタイレットから選択される穿刺装置であって、前記ヒンジ付きニードルは、可撓性ヒンジを有する長尺状のニードルチューブと、前記ニードルチューブのルーメンに流体接続される先端開口部を有する、前記ニードルチューブの遠位端に連結されたペンシルポイントニードルチップとを含み、前記アクセスセットは、少なくとも前記操縦可能なカニューレまたは前記ヒンジ付きニードルを含む、前記穿刺装置とを含む、前記アクセスセット。
[付記22]前記操縦可能なカニューレの前記複合チューブの前記内側チューブおよび前記外側チューブの各チューブは、前記複合チューブの可撓性ヒンジを形成する一組の横方向切り欠きを含み、各組の横方向切り欠きは、前記複合チューブの少なくとも撓みのない状態で、他方からオフセットされる、付記21に記載のアクセスセット。
[付記23]前記操縦可能なカニューレの複合ハブの回動可能なハンドルは、前記複合ハブのハウジングに対して回動するように構成され、前記回動可能なハンドルが、前記回動可能なハンドルが第1の方向に回動されるとき近位に、または、前記回動可能なハンドルが第2の方向に回動されるとき遠位に、ねじ付きプラグを駆動するように構成される、ねじ付きボアまたはねじ付きボアを含むインサートを含む、付記22に記載のアクセスセット。
[付記24]前記ねじ付きプラグは、前記回動可能なハンドルが前記第1の方向または前記第2の方向にそれぞれ回動するとき、前記内側チューブが前記ねじ付きプラグと連携して、近位にまたは遠位に駆動されるように、前記複合チューブの前記内側チューブに固定して取り付けられる、付記23に記載のアクセスセット。
[付記25]前記複合チューブの前記外側チューブが、前記複合ハブの前記ハウジング内に配置された静止要素に固定して取り付けられ、前記複合チューブの前記内側チューブが前記静止要素を通過する、付記23または24に記載のアクセスセット。
[付記26]前記複合チューブの前記内側チューブおよび前記外側チューブの各チューブの遠位端が、カニューレチップに固定して取り付けられ、それによって前記複合ハブの前記回動可能なハンドルが前記第1の方向または前記第2の方向に回動されるとき、前記外側チューブに対して前記内側チューブを長手方向に移動することを許容される、付記23~25のいずれか1つに記載のアクセスセット。
[付記27]前記ヒンジ付きニードルの前記ニードルチューブ全体が金属ハイポチューブであり、前記可撓性ヒンジが、前記ハイポチューブのらせん状カット部分、前記ハイポチューブのスロット付き部分、および前記ハイポチューブのニチノール部分から選択される、付記21~26のいずれか1つに記載のアクセスセット。
[付記28]前記ヒンジ付きニードルの前記ニードルチューブが、前記可撓性ヒンジとしてばねまたは編組チューブに連結されたハイポチューブである、付記21~26のいずれか1つに記載のアクセスセット。
[付記29]前記ヒンジ付きニードルの前記ニードルチップの前記先端開口部は、前記ニードルチップが前記ニードルチューブの前記遠位端に連結される箇所よりも遠位にある、付記21~28のいずれか1つに記載のアクセスセット。
[付記30]少なくとも頸静脈にアクセス部位を作成するように構成されたアクセス装置と、前記アクセス部位から下大静脈にカテーテルを挿入するように構成される第1のカテーテルとをさらに含む、付記21~29のいずれか1つに記載のアクセスセット。
[付記31]第1アセンブリ内において前記導入シースと組み合わせるための拡張器をさらに含み、前記導入シースは、前記拡張器の遠位端部分が、穿刺装置経路の拡張のために前記導入シースの遠位端を越えて延在するように、前記導入シースのルーメン内に前記拡張器を受け入れるように構成される、付記21~30のいずれか1つに記載のアクセスセット。
[付記32]第2アセンブリ内の前記補強カニューレと組み合わせるための第2カテーテルをさらに含み、前記第2カテーテルは、前記第2カテーテルのルーメン内に前記補強カニューレを受け入れ、かつ、インビボで前記第2アセンブリを前進させるときに、前記アクセスセットの他の構成要素が前記補強カニューレの前記遠位端によって損傷を受けることから保護するために、前記第2カテーテルの遠位端部分によって前記補強カニューレの遠位端を隠すように構成される、付記21~31のいずれか1つに記載のアクセスセット。
[付記33]第3アセンブリ内に前記穿刺装置と組み合わせるための第3カテーテルをさらに含み、前記第3カテーテルは、前記第3カテーテルのルーメン内に前記穿刺装置を受け入れ、かつ、インビボで前記第3アセンブリを前進させるときに、前記穿刺装置の他の構成要素が前記穿刺装置の前記遠位端によって穿刺されることから保護するために前記第3カテーテルの遠位端部分によって前記穿刺装置の遠位端を隠すように構成される、付記21~32のいずれか1つに記載のアクセスセット。
[付記34]経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)処置のための操縦可能なニードルであって、近位端部分および遠位端部分を有する長尺状の複合チューブであって、前記遠位端部分は、可撓性ヒンジに隣接する前記複合チューブの近位部分と遠位部分との間のニードル角度を調整するための前記可撓性ヒンジを含む、前記複合チューブと、前記複合チューブの遠位端に連結されたニードルチップであって、前記複合チューブのルーメンに流体接続された先端開口部を含む前記ニードルチップと、前記複合チューブの前記近位端部分の周りに配置された複合ハブと、前記ニードル角度を調整するための前記複合ハブの少なくとも回動可能要素によって制御される関節機構であって、前記ニードル角度を調整するために前記複合チューブの外側チューブに対して前記複合チューブの内側チューブを長手方向に移動させるように構成された前記関節機構とを含む、前記操縦可能なニードル。
[付記35]前記複合チューブの前記内側チューブおよび前記外側チューブの各チューブは、一組の横方向切り欠きを含み、前記複合チューブの前記可撓性ヒンジは、前記複合チューブの少なくとも撓みのない状態で、オフセットされた複数組の前記横方向切り欠きの間に形成される、付記34に記載の操縦可能なニードル。
[付記36]前記複合ハブの前記回動可能要素は、前記複合ハブの固定ハンドルに対して回動するように構成された回動可能なハンドルであり、前記回動可能なハンドルが、ねじ付きボアを含むか、または、前記回動可能なハンドルが第1の方向に回動されるとき近位に、または前記回動可能なハンドルが第2の方向に回動されるとき、遠位にねじ付きプラグを駆動するように構成される、付記34または35に記載の操縦可能なニードル。
[付記37]前記ねじ付きプラグは、前記回動可能なハンドルが前記第1の方向に、または前記第2の方向にそれぞれ回動されるとき、前記ねじ付きプラグと連携して、前記内側チューブが近位にまたは遠位に駆動されるように、前記複合チューブの前記内側チューブに固定して取り付けられる、付記36に記載の操縦可能なニードル。
[付記38]前記複合チューブの前記外側チューブが前記複合ハブの前記固定ハンドルに固定して取り付けられ、前記複合チューブの前記内側チューブが前記固定ハンドルを通過する、付記36または37に記載の操縦可能なニードル。
[付記39]前記複合チューブの前記内側チューブおよび前記外側チューブの各チューブの遠位端は、前記ニードルチップに固定して取り付けられ、それにより、前記複合ハブの前記回動可能なハンドルが前記第1の方向または前記第2の方向に回動されるとき、前記内側チューブが前記外側チューブに対して長手方向に移動することを許容される、付記36~38のいずれか1つに記載の操縦可能なニードル。
[付記40]前記複合ハブが、前記ねじ付きプラグの遠位端部分の管状延長部を覆って前記回動可能要素内に配置された雌型ルアーコネクタを含み、前記ルアーコネクタが前記複合チューブの前記ルーメンを別の医療装置に流体接続するように構成される、付記36~39のいずれか1つに記載の操縦可能なニードル。
[付記41]前記複合チューブが、血液を吸引するかまたは造影剤を注入するように構成された前記複合チューブを通って長手方向に延在するルーメンを含む、付記34~40のいずれか1つ記載の操縦可能なニードル。
[付記42]前記ニードル角度は、ニードルスローのために選択された前記ニードル角度でのカテーテルアセンブリからの前記ニードルスローに対して約-90°~約90°の範囲である、付記34~41のいずれか1つに記載の操縦可能なニードル。
[付記43]前記ニードルチップは、肝実質および門脈の分岐を穿刺するように構成される、付記34~42のいずれか1つに記載の操縦可能なニードル。
[付記44]前記ニードルチップが前記門脈の少なくとも前記分岐に適切に配置されるとき、即時の血液フラッシュバックを提供するように構成される、付記34~42のいずれか1つに記載の操縦可能なニードル。
[付記45]経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)処置のためのアクセスセットであって、導入シースと、前記導入シースからのニードルスローのために構成された操縦可能なニードルであって、前記ニードルスローのためのニードル角度を調整するために、複合チューブの外側チューブに対して長尺状の前記複合チューブの内側チューブを長手方向に移動させるように構成された関節機構を含む前記操縦可能なニードルとを含む、前記アクセスセット。
[付記46]前記操縦可能なニードルの前記複合チューブの前記内側チューブおよび前記外側チューブの各チューブは、前記複合チューブの可撓性ヒンジを形成する一組の横方向切り欠きを含み、各組の横方向切り欠きは、前記複合チューブの少なくとも撓みのない状態で、他方からオフセットされる、付記45に記載のアクセスセット。
[付記47]複合ハブの回動可能なハンドルは、前記複合ハブの固定ハンドルに対して回動するように構成され、前記回動可能なハンドルが、前記回動可能なハンドルが第1の方向に回動されるとき近位に、または前記回動可能なハンドルが第2の方向に回動されるとき、遠位にねじ付きプラグを駆動するように構成される、付記45または46に記載のアクセスセット。
[付記48]前記ねじ付きプラグは、前記回動可能なハンドルが前記第1の方向に、または前記第2の方向にそれぞれ回動されるとき、前記ねじ付きプラグと連携して、前記内側チューブが近位にまたは遠位に駆動されるように、前記複合チューブの前記内側チューブに固定して取り付けられる、付記47に記載のアクセスセット。
[付記49]前記複合チューブの前記外側チューブが前記複合ハブの前記固定ハンドルに固定して取り付けられ、前記複合チューブの前記内側チューブが前記固定ハンドルを通過する、付記47または48に記載のアクセスセット。
[付記50]前記複合チューブの前記内側チューブおよび前記外側チューブの各チューブの遠位端が、前記複合チューブのルーメンに流体接続された先端開口部を含むニードルチップに固定して取り付けられ、これにより、前記複合ハブの前記回動可能なハンドルが前記第1の方向または前記第2の方向に回動するとき、前記内側チューブが前記外側チューブに対して長手方向に移動することを許容される、付記47~49のいずれか1つ記載のアクセスセット。
[付記51]少なくとも頸静脈にアクセス部位を作成するように構成されたアクセス装置と、前記アクセス部位から下大静脈にカテーテルを挿入するように構成される第1のカテーテルとをさらに含む、付記45~50のいずれか1つに記載のアクセスセット。
[付記52]第1のアセンブリ内に前記導入シースと組み合わせるための拡張器をさらに含み、前記導入シースは、前記拡張器の遠位端部分が、ニードル経路の拡張のために前記導入シースの遠位端を越えて延在するように、前記導入シースのルーメン内に前記拡張器を受け入れるように構成される、付記45~51のいずれか1つに記載のアクセスセット。
[付記53]第3アセンブリ内の前記操縦可能なニードルと組み合わせるための第3カテーテルをさらに含み、前記第3カテーテルは、前記第3カテーテルのルーメン内に前記操縦可能なニードルを受け入れ、かつ、インビボで前記第3アセンブリを前進させるときに、前記アクセスセットの他の構成要素が前記操縦可能なニードルの遠位端によって穿刺されることから保護するために前記第3カテーテルの遠位端部分によって前記操縦可能なニードルの前記遠位端を隠すように構成される、付記45~52のいずれか1つに記載のアクセスセット。
[付記54]経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)処置のための方法であって、操縦可能なカニューレを肝静脈の遠位部分に配置された導入シース内に挿入するステップであって、前記操縦可能なカニューレは、穿刺装置のスローのためにカニューレ角度を調整するために、長尺状の複合チューブの内側チューブを前記複合チューブの外側チューブに対して長手方向に移動させるように構成された関節機構を含む、前記挿入するステップと、穿刺装置を前記操縦可能なカニューレに挿入するステップと、前記穿刺装置を前記操縦可能なカニューレに挿入する前後のいずれかに、前記操縦可能なカニューレの複合ハブの回動可能なハンドルを回動させることによって、前記操縦可能なカニューレを関節運動させるステップと、前記肝静脈から門脈への前記穿刺装置のスローのための前記カニューレ角度を選択するステップと、前記カニューレ角度に従って、かつ、前記複合チューブによる支持により、前記肝静脈から前記門脈まで前記穿刺装置をスローするステップとを含む前記方法。
[付記55]前記操縦可能なカニューレを前記導入シース内に挿入する前に、前記操縦可能なカニューレを第2カテーテル内に挿入して第2カテーテルアセンブリを形成することをさらに含み、前記操縦可能なカニューレは、前記第2カテーテルアセンブリの一部として前記導入シースに挿入される、付記54に記載の方法。
[付記56]前記穿刺装置を前記操縦可能なカニューレ内に挿入する前に、前記穿刺装置を第3カテーテル内に挿入して第3カテーテルアセンブリを形成することをさらに含み、前記穿刺装置は、前記第3カテーテルの一部として前記操縦可能なカニューレ内に挿入される、付記54または55に記載の方法。
[付記57]前記穿刺装置を前記肝静脈から前記門脈にスローするステップが、前記穿刺装置のスローのために選択されたカニューレの角度に従って、右肝静脈から右門脈まで前方穿刺装置スローで、中肝静脈から左門脈または右門脈へそれぞれ、異なる前方穿刺装置スローで、または後方穿刺装置スローで、または、左肝静脈から左門脈へ異なる後方穿刺装置スローで、前記穿刺装置をスローするステップを含む、付記54~56のいずれか1つに記載の方法。
[付記58]経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)処置のための方法であって、補強カニューレを、肝静脈の遠位部分内に配置された導入シース内に挿入するステップであって、前記補強カニューレは、前記補強カニューレからのニードルスローを支持するように構成される、前記挿入するステップと、ヒンジ付きニードルを前記補強カニューレ内に挿入するステップであって、前記ヒンジ付きニードルは、可撓性ヒンジを有する長尺状のニードルチューブと、前記ニードルチューブのルーメンに流体接続された先端開口部を有する、前記ニードルチューブの遠位端に連結されたペンシルポイントのニードルチップとを含む、前記挿入するステップと、前記補強カニューレを門脈に向けて配向するステップと、前記補強カニューレの配向に従って、前記ヒンジ付きニードルを前記肝静脈から前記門脈にスローすることとを含む、前記方法。
[付記59]造影剤で満たされたバレルを有するシリンジの先端を、前記ヒンジ付きニードルのハブに連結するステップと、前記シリンジのプランジャを引っ張って真空を作るステップと、前記シリンジの前記バレル内に血液が見られるまで前記ヒンジ付きニードルを徐々に引き抜きくことで、前記ヒンジ付きニードルの前記ニードルチップが前記門脈内にあることを確認するステップとを含む、付記58に記載の方法。
[付記60]前記補強カニューレを前記導入シースに挿入する前に、前記補強カニューレを前記導入シースに挿入する前に、前記補強カニューレを第2カテーテル内に挿入して第2カテーテルアセンブリを形成するステップをさらに含み、前記補強カニューレは前記第2カテーテルアセンブリの一部として前記導入シース内に挿入される、付記58または59に記載の方法。
[付記61]前記ヒンジ付きニードルを前記補強カニューレに挿入する前に、前記ヒンジ付きニードルを前記補強カニューレに挿入する前に、前記ヒンジ付きニードルを第3カテーテルに挿入して第3カテーテルアセンブリを形成することをさらに含み、前記ヒンジ付きニードルは前記第3カテーテルアセンブリの一部として前記補強カニューレ内に挿入される、付記58~60のいずれか1つに記載の方法。
[付記62]前記ヒンジ付きニードルを前記肝静脈から前記門脈にスローするステップが、前記補強カニューレの前記配向に従って、右肝静脈から右門脈まで前方ニードルスローで、中肝静脈から左門脈または右門脈へそれぞれ、異なる前方ニードルスロー、または後方ニードルスローで、または、左肝静脈から左門脈へ異なる後方ニードルスローで、前記ヒンジ付きニードルをスローするステップを含む、付記58~61のいずれか1つ記載の方法。
[付記63]経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)処置のための方法であって、操縦可能なニードルを肝静脈の遠位部分内に配置された導入シースに挿入するステップであって、前記操縦可能なニードルは、ニードルスローのためのニードル角度を調整するために複合チューブの外側チューブに対して長尺状の前記複合チューブの内側チューブを長手方向に移動させるように構成された関節機構を含む、前記挿入するステップと、前記操縦可能なニードルを導入シース内に挿入する前後のいずれかに、前記操縦可能なニードルの複合ハブの回動可能なハンドルを回動させることによって、前記操縦可能なニードルを関節運動させるステップと、前記肝静脈から門脈へのニードルスローのための前記ニードル角度を選択するステップと、前記ニードル角度に従って前記肝静脈から前記門脈に前記操縦可能なニードルをスローするステップとを含む、前記方法。
[付記64]造影剤で満たされたバレルを有するシリンジの先端を前記操縦可能なニードルのルアーコネクタに連結するステップと、前記シリンジのプランジャを引っ張って真空を作るステップと、前記シリンジのバレル内に血液が見られるまで、前記操縦可能なニードルを徐々に引き抜くことで、前記操縦可能なニードルのニードルチップが前記門脈内にあることを確認するステップとをさらに含む、付記63記載の方法。
[付記65]前記操縦可能なニードルを前記導入シースに挿入する前に、前記操縦可能なニードルを第3カテーテルに挿入して第3カテーテルアセンブリを形成するステップをさらに含み、前記操縦可能なニードルは、前記導入シースの一部として前記導入シース内に挿入される、付記63または64のいずれかに記載の方法。
[付記66]前記操縦可能なニードルを前記肝静脈から前記門脈にスローするステップが、前記ニードル角度に従って、右肝静脈から右門脈まで前方ニードルスローで、中肝静脈から左門脈または右門脈へそれぞれ、異なる前方ニードルスローで、または後方ニードルスローで、または、左肝静脈から左門脈へ異なる後方ニードルスローで、前記操縦可能なニードルをスローするステップを含む、付記63~65のいずれか1つに記載の方法。

Claims (66)

  1. 経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)処置のための操縦可能なカニューレであって、
    近位端部分および遠位端部分を有する長尺状の複合チューブであって、前記遠位端部分は、可撓性ヒンジに隣接する前記複合チューブの近位部分と遠位部分との間のカニューレ角度を調整するための前記可撓性ヒンジを含む、前記複合チューブと、
    前記複合チューブの遠位端に連結されたカニューレチップであって、前記複合チューブのルーメンに流体接続された先端開口部を含む前記カニューレチップと、
    前記複合チューブの前記近位端部分の周りに配置された複合ハブと、
    前記カニューレ角度を調整するための前記複合ハブの少なくとも回動可能要素によって制御される関節機構であって、前記カニューレ角度を調整するために前記複合チューブの外側チューブに対して前記複合チューブの内側チューブを長手方向に移動させるように構成された前記関節機構と
    を含む操縦可能なカニューレ。
  2. 前記複合チューブの前記内側チューブおよび前記外側チューブの各チューブは一組の横方向切り欠きを含み、前記複合チューブの前記可撓性ヒンジは、少なくとも撓みのない状態で前記複合チューブのオフセットされた複数組の前記横方向切り欠きの間に形成される、請求項1に記載の操縦可能なカニューレ。
  3. 前記複合ハブの前記回動可能要素が、前記複合ハブのハウジングに対して回動するように構成された回動可能なハンドルであり、前記回動可能なハンドルは、前記回動可能なハンドルが第1の方向に回動されるとき近位に、または、前記回動可能なハンドルが第2の方向に回動されるとき遠位に、ねじ付きプラグを駆動するように構成される、ねじ付きボアまたはねじ付きボアを含むインサートを含む、請求項1または2に記載の操縦可能なカニューレ。
  4. 前記ねじ付きプラグは、前記回動可能なハンドルが前記第1の方向に、または、前記第2の方向にそれぞれ回動されるとき、前記ねじ付きプラグと連携して、前記内側チューブが近位に、または、遠位に駆動されるように、前記複合チューブの前記内側チューブに固定して取り付けられる、請求項3に記載の操縦可能なカニューレ。
  5. 前記複合チューブの前記外側チューブが、前記複合ハブの前記ハウジング内に配置された静止要素に固定して取り付けられ、前記複合チューブの前記内側チューブが前記静止要素を通過する、請求項3または4に記載の操縦可能なカニューレ。
  6. 前記複合チューブの前記内側チューブおよび前記外側チューブの各チューブの遠位端が前記カニューレチップに固定して取り付けられ、それによって前記内側チューブは、前記複合ハブの前記回動可能なハンドルが前記第1の方向または前記第2の方向に回動されるとき、前記外側チューブに対して長手方向に移動することを許容される、請求項3~5のいずれか1項に記載の操縦可能なカニューレ。
  7. 前記複合チューブが、ニードルまたは、カテーテルおよびニードルのアセンブリを配置するように構成された、前記複合チューブを通って長手方向に延在するニードルルーメンを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の操縦可能なカニューレ。
  8. 前記カニューレ角度が約-90°~約90°の範囲である、請求項1~7のいずれか1項に記載の操縦可能なカニューレ。
  9. 前記複合ハブが、前記回動可能要素を通って前記複合チューブの前記内側チューブの遠位端部分内に延在する雌型ルアーコネクタを含み、前記ルアーコネクタは、前記複合チューブの前記ルーメンを別の医療装置に流体接続するように構成される、請求項1~8のいずれか1項に記載の操縦可能なカニューレ。
  10. 前記操縦可能なカニューレが、カテーテルアセンブリからのニードルスローを支持して、前記ニードルスローのために選択された前記カニューレ角度で前記カテーテルアセンブリを補強するように構成される、請求項1~9のいずれか1項に記載の操縦可能なカニューレ。
  11. 経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)処置のためのヒンジ付きニードルであって、
    近位端部分および遠位端部分を有する長尺状のニードルチューブであって、前記遠位端部分は、前記ヒンジ付きニードルが湾曲チャネルに挿入されるときに湾曲するように構成された可撓性ヒンジを含む、前記ニードルチューブと、
    前記ニードルチューブの遠位端に連結されたペンシルポイントのニードルチップであって、前記ニードルチューブのルーメンに流体接続された先端開口部を含む前記ニードルチップと、
    前記ニードルチューブの前記ルーメンに流体接続されたハブ開口部を含む、前記ニードルチューブの前記近位端部分の周りのハブと
    を含む、ヒンジ付きニードル。
  12. 前記ニードルチューブ全体が金属ハイポチューブである、請求項11に記載のヒンジ付きニードル。
  13. 前記可撓性ヒンジが、前記ハイポチューブのらせん状カット部分またはスロット付き部分である、請求項12に記載のヒンジ付きニードル。
  14. 少なくとも前記ハイポチューブの前記可撓性ヒンジがニチノールである、請求項12に記載のヒンジ付きニードル。
  15. 前記ニードルチューブは、前記可撓性ヒンジとしてばねに連結されたハイポチューブである、請求項11に記載のヒンジ付きニードル。
  16. 前記ニードルチューブは、前記可撓性ヒンジとして編組チューブに連結されたハイポチューブである、請求項11に記載のヒンジ付きニードル。
  17. 前記ニードルチップの前記先端開口部は、前記ニードルチップが前記ニードルチューブの前記遠位端に連結される箇所よりも遠位にある、請求項11~16のいずれか1項に記載のヒンジ付きニードル。
  18. 前記ハブは、前記ニードルチューブの前記ルーメンを別の医療装置に流体接続するように構成された前記ハブの近位端部分内に雌型ルアーコネクタを含む、請求項11~17のいずれか1項に記載のヒンジ付きニードル。
  19. 前記ニードルチップは、肝実質および門脈の分岐を穿刺するように構成される、請求項11~18のいずれか1項に記載のヒンジ付きニードル。
  20. 前記ヒンジ付きニードルは、前記ニードルチップが前記門脈の少なくとも前記分岐に適切に配置されるとき、即時の血液フラッシュバックを提供するように構成される、請求項11~19のいずれか1項に記載のヒンジ付きニードル。
  21. 経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)処置のためのアクセスセットであって、
    導入シースと、
    補強カニューレからの穿刺装置のスローを支持するように構成された、操縦可能なカニューレおよび固定湾曲カニューレから選択される前記補強カニューレであって、前記操縦可能なカニューレは、前記穿刺装置のスローのための穿刺装置角度を調整するために、長尺状の複合チューブの内側チューブを前記複合チューブの外側チューブに対して長手方向に移動させるように構成された関節機構を含む、前記補強カニューレと、
    ヒンジ付きニードル、コラピントニードル、およびトロカールスタイレットから選択される穿刺装置であって、前記ヒンジ付きニードルは、可撓性ヒンジを有する長尺状のニードルチューブと、前記ニードルチューブのルーメンに流体接続される先端開口部を有する、前記ニードルチューブの遠位端に連結されたペンシルポイントニードルチップとを含み、前記アクセスセットは、少なくとも前記操縦可能なカニューレまたは前記ヒンジ付きニードルを含む、前記穿刺装置と
    を含む、前記アクセスセット。
  22. 前記操縦可能なカニューレの前記複合チューブの前記内側チューブおよび前記外側チューブの各チューブは、前記複合チューブの可撓性ヒンジを形成する一組の横方向切り欠きを含み、各組の横方向切り欠きは、前記複合チューブの少なくとも撓みのない状態で、他方からオフセットされる、請求項21に記載のアクセスセット。
  23. 前記操縦可能なカニューレの複合ハブの回動可能なハンドルは、前記複合ハブのハウジングに対して回動するように構成され、前記回動可能なハンドルが、前記回動可能なハンドルが第1の方向に回動されるとき近位に、または、前記回動可能なハンドルが第2の方向に回動されるとき遠位に、ねじ付きプラグを駆動するように構成される、ねじ付きボアまたはねじ付きボアを含むインサートを含む、請求項22に記載のアクセスセット。
  24. 前記ねじ付きプラグは、前記回動可能なハンドルが前記第1の方向または前記第2の方向にそれぞれ回動するとき、前記内側チューブが前記ねじ付きプラグと連携して、近位にまたは遠位に駆動されるように、前記複合チューブの前記内側チューブに固定して取り付けられる、請求項23に記載のアクセスセット。
  25. 前記複合チューブの前記外側チューブが、前記複合ハブの前記ハウジング内に配置された静止要素に固定して取り付けられ、前記複合チューブの前記内側チューブが前記静止要素を通過する、請求項23または24に記載のアクセスセット。
  26. 前記複合チューブの前記内側チューブおよび前記外側チューブの各チューブの遠位端が、カニューレチップに固定して取り付けられ、それによって前記複合ハブの前記回動可能なハンドルが前記第1の方向または前記第2の方向に回動されるとき、前記外側チューブに対して前記内側チューブを長手方向に移動することを許容される、請求項23~25のいずれか1項に記載のアクセスセット。
  27. 前記ヒンジ付きニードルの前記ニードルチューブ全体が金属ハイポチューブであり、前記可撓性ヒンジが、前記ハイポチューブのらせん状カット部分、前記ハイポチューブのスロット付き部分、および前記ハイポチューブのニチノール部分から選択される、請求項21~26のいずれか1項に記載のアクセスセット。
  28. 前記ヒンジ付きニードルの前記ニードルチューブが、前記可撓性ヒンジとしてばねまたは編組チューブに連結されたハイポチューブである、請求項21~26のいずれか1項に記載のアクセスセット。
  29. 前記ヒンジ付きニードルの前記ニードルチップの前記先端開口部は、前記ニードルチップが前記ニードルチューブの前記遠位端に連結される箇所よりも遠位にある、請求項21~28のいずれか1項に記載のアクセスセット。
  30. 少なくとも頸静脈にアクセス部位を作成するように構成されたアクセス装置と、
    前記アクセス部位から下大静脈にカテーテルを挿入するように構成される第1のカテーテルと
    をさらに含む、請求項21~29のいずれか1項に記載のアクセスセット。
  31. 第1アセンブリ内において前記導入シースと組み合わせるための拡張器をさらに含み、前記導入シースは、前記拡張器の遠位端部分が、穿刺装置経路の拡張のために前記導入シースの遠位端を越えて延在するように、前記導入シースのルーメン内に前記拡張器を受け入れるように構成される、請求項21~30のいずれか1項に記載のアクセスセット。
  32. 第2アセンブリ内の前記補強カニューレと組み合わせるための第2カテーテルをさらに含み、前記第2カテーテルは、前記第2カテーテルのルーメン内に前記補強カニューレを受け入れ、かつ、インビボで前記第2アセンブリを前進させるときに、前記アクセスセットの他の構成要素が前記補強カニューレの前記遠位端によって損傷を受けることから保護するために、前記第2カテーテルの遠位端部分によって前記補強カニューレの遠位端を隠すように構成される、請求項21~31のいずれか1項に記載のアクセスセット。
  33. 第3アセンブリ内に前記穿刺装置と組み合わせるための第3カテーテルをさらに含み、前記第3カテーテルは、前記第3カテーテルのルーメン内に前記穿刺装置を受け入れ、かつ、インビボで前記第3アセンブリを前進させるときに、前記穿刺装置の他の構成要素が前記穿刺装置の前記遠位端によって穿刺されることから保護するために前記第3カテーテルの遠位端部分によって前記穿刺装置の遠位端を隠すように構成される、請求項21~32のいずれか1項に記載のアクセスセット。
  34. 経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)処置のための操縦可能なニードルであって、
    近位端部分および遠位端部分を有する長尺状の複合チューブであって、前記遠位端部分は、可撓性ヒンジに隣接する前記複合チューブの近位部分と遠位部分との間のニードル角度を調整するための前記可撓性ヒンジを含む、前記複合チューブと、
    前記複合チューブの遠位端に連結されたニードルチップであって、前記複合チューブのルーメンに流体接続された先端開口部を含む前記ニードルチップと、
    前記複合チューブの前記近位端部分の周りに配置された複合ハブと、
    前記ニードル角度を調整するための前記複合ハブの少なくとも回動可能要素によって制御される関節機構であって、前記ニードル角度を調整するために前記複合チューブの外側チューブに対して前記複合チューブの内側チューブを長手方向に移動させるように構成された前記関節機構と
    を含む、前記操縦可能なニードル。
  35. 前記複合チューブの前記内側チューブおよび前記外側チューブの各チューブは、一組の横方向切り欠きを含み、前記複合チューブの前記可撓性ヒンジは、前記複合チューブの少なくとも撓みのない状態で、オフセットされた複数組の前記横方向切り欠きの間に形成される、請求項34に記載の操縦可能なニードル。
  36. 前記複合ハブの前記回動可能要素は、前記複合ハブの固定ハンドルに対して回動するように構成された回動可能なハンドルであり、前記回動可能なハンドルが、ねじ付きボアを含むか、または、前記回動可能なハンドルが第1の方向に回動されるとき近位に、または前記回動可能なハンドルが第2の方向に回動されるとき、遠位にねじ付きプラグを駆動するように構成される、請求項34または35に記載の操縦可能なニードル。
  37. 前記ねじ付きプラグは、前記回動可能なハンドルが前記第1の方向に、または前記第2の方向にそれぞれ回動されるとき、前記ねじ付きプラグと連携して、前記内側チューブが近位にまたは遠位に駆動されるように、前記複合チューブの前記内側チューブに固定して取り付けられる、請求項36に記載の操縦可能なニードル。
  38. 前記複合チューブの前記外側チューブが前記複合ハブの前記固定ハンドルに固定して取り付けられ、前記複合チューブの前記内側チューブが前記固定ハンドルを通過する、請求項36または37に記載の操縦可能なニードル。
  39. 前記複合チューブの前記内側チューブおよび前記外側チューブの各チューブの遠位端は、前記ニードルチップに固定して取り付けられ、それにより、前記複合ハブの前記回動可能なハンドルが前記第1の方向または前記第2の方向に回動されるとき、前記内側チューブが前記外側チューブに対して長手方向に移動することを許容される、請求項36~38のいずれか1項に記載の操縦可能なニードル。
  40. 前記複合ハブが、前記ねじ付きプラグの遠位端部分の管状延長部を覆って前記回動可能要素内に配置された雌型ルアーコネクタを含み、前記ルアーコネクタが前記複合チューブの前記ルーメンを別の医療装置に流体接続するように構成される、請求項36~39のいずれか1項に記載の操縦可能なニードル。
  41. 前記複合チューブが、血液を吸引するかまたは造影剤を注入するように構成された前記複合チューブを通って長手方向に延在するルーメンを含む、請求項34~40のいずれか1項記載の操縦可能なニードル。
  42. 前記ニードル角度は、ニードルスローのために選択された前記ニードル角度でのカテーテルアセンブリからの前記ニードルスローに対して約-90°~約90°の範囲である、請求項34~41のいずれか1項に記載の操縦可能なニードル。
  43. 前記ニードルチップは、肝実質および門脈の分岐を穿刺するように構成される、請求項34~42のいずれか1項に記載の操縦可能なニードル。
  44. 前記ニードルチップが前記門脈の少なくとも前記分岐に適切に配置されるとき、即時の血液フラッシュバックを提供するように構成される、請求項34~42のいずれか1項に記載の操縦可能なニードル。
  45. 経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)処置のためのアクセスセットであって、
    導入シースと、
    前記導入シースからのニードルスローのために構成された操縦可能なニードルであって、前記ニードルスローのためのニードル角度を調整するために、複合チューブの外側チューブに対して長尺状の前記複合チューブの内側チューブを長手方向に移動させるように構成された関節機構を含む前記操縦可能なニードルと
    を含む、前記アクセスセット。
  46. 前記操縦可能なニードルの前記複合チューブの前記内側チューブおよび前記外側チューブの各チューブは、前記複合チューブの可撓性ヒンジを形成する一組の横方向切り欠きを含み、各組の横方向切り欠きは、前記複合チューブの少なくとも撓みのない状態で、他方からオフセットされる、請求項45に記載のアクセスセット。
  47. 複合ハブの回動可能なハンドルは、前記複合ハブの固定ハンドルに対して回動するように構成され、前記回動可能なハンドルが、前記回動可能なハンドルが第1の方向に回動されるとき近位に、または前記回動可能なハンドルが第2の方向に回動されるとき、遠位にねじ付きプラグを駆動するように構成される、請求項45または46に記載のアクセスセット。
  48. 前記ねじ付きプラグは、前記回動可能なハンドルが前記第1の方向に、または前記第2の方向にそれぞれ回動されるとき、前記ねじ付きプラグと連携して、前記内側チューブが近位にまたは遠位に駆動されるように、前記複合チューブの前記内側チューブに固定して取り付けられる、請求項47に記載のアクセスセット。
  49. 前記複合チューブの前記外側チューブが前記複合ハブの前記固定ハンドルに固定して取り付けられ、前記複合チューブの前記内側チューブが前記固定ハンドルを通過する、請求項47または48に記載のアクセスセット。
  50. 前記複合チューブの前記内側チューブおよび前記外側チューブの各チューブの遠位端が、前記複合チューブのルーメンに流体接続された先端開口部を含むニードルチップに固定して取り付けられ、これにより、前記複合ハブの前記回動可能なハンドルが前記第1の方向または前記第2の方向に回動するとき、前記内側チューブが前記外側チューブに対して長手方向に移動することを許容される、請求項47~49のいずれか1項記載のアクセスセット。
  51. 少なくとも頸静脈にアクセス部位を作成するように構成されたアクセス装置と、
    前記アクセス部位から下大静脈にカテーテルを挿入するように構成される第1のカテーテルと
    をさらに含む、請求項45~50のいずれか1項に記載のアクセスセット。
  52. 第1のアセンブリ内に前記導入シースと組み合わせるための拡張器をさらに含み、前記導入シースは、前記拡張器の遠位端部分が、ニードル経路の拡張のために前記導入シースの遠位端を越えて延在するように、前記導入シースのルーメン内に前記拡張器を受け入れるように構成される、請求項45~51のいずれか1項に記載のアクセスセット。
  53. 第3アセンブリ内の前記操縦可能なニードルと組み合わせるための第3カテーテルをさらに含み、前記第3カテーテルは、前記第3カテーテルのルーメン内に前記操縦可能なニードルを受け入れ、かつ、インビボで前記第3アセンブリを前進させるときに、前記アクセスセットの他の構成要素が前記操縦可能なニードルの遠位端によって穿刺されることから保護するために前記第3カテーテルの遠位端部分によって前記操縦可能なニードルの前記遠位端を隠すように構成される、請求項45~52のいずれか1項に記載のアクセスセット。
  54. 経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)処置のための方法であって、
    操縦可能なカニューレを肝静脈の遠位部分に配置された導入シース内に挿入するステップであって、前記操縦可能なカニューレは、穿刺装置のスローのためにカニューレ角度を調整するために、長尺状の複合チューブの内側チューブを前記複合チューブの外側チューブに対して長手方向に移動させるように構成された関節機構を含む、前記挿入するステップと、
    穿刺装置を前記操縦可能なカニューレに挿入するステップと、
    前記穿刺装置を前記操縦可能なカニューレに挿入する前後のいずれかに、前記操縦可能なカニューレの複合ハブの回動可能なハンドルを回動させることによって、前記操縦可能なカニューレを関節運動させるステップと、
    前記肝静脈から門脈への前記穿刺装置のスローのための前記カニューレ角度を選択するステップと、
    前記カニューレ角度に従って、かつ、前記複合チューブによる支持により、前記肝静脈から前記門脈まで前記穿刺装置をスローするステップと
    を含む前記方法。
  55. 前記操縦可能なカニューレを前記導入シース内に挿入する前に、前記操縦可能なカニューレを第2カテーテル内に挿入して第2カテーテルアセンブリを形成することをさらに含み、前記操縦可能なカニューレは、前記第2カテーテルアセンブリの一部として前記導入シースに挿入される、請求項54に記載の方法。
  56. 前記穿刺装置を前記操縦可能なカニューレ内に挿入する前に、前記穿刺装置を第3カテーテル内に挿入して第3カテーテルアセンブリを形成することをさらに含み、前記穿刺装置は、前記第3カテーテルの一部として前記操縦可能なカニューレ内に挿入される、請求項54または55に記載の方法。
  57. 前記穿刺装置を前記肝静脈から前記門脈にスローするステップが、前記穿刺装置のスローのために選択されたカニューレの角度に従って、右肝静脈から右門脈まで前方穿刺装置スローで、中肝静脈から左門脈または右門脈へそれぞれ、異なる前方穿刺装置スローで、または後方穿刺装置スローで、または、左肝静脈から左門脈へ異なる後方穿刺装置スローで、前記穿刺装置をスローするステップを含む、請求項54~56のいずれか1項に記載の方法。
  58. 経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)処置のための方法であって、
    補強カニューレを、肝静脈の遠位部分内に配置された導入シース内に挿入するステップであって、前記補強カニューレは、前記補強カニューレからのニードルスローを支持するように構成される、前記挿入するステップと、
    ヒンジ付きニードルを前記補強カニューレ内に挿入するステップであって、前記ヒンジ付きニードルは、可撓性ヒンジを有する長尺状のニードルチューブと、前記ニードルチューブのルーメンに流体接続された先端開口部を有する、前記ニードルチューブの遠位端に連結されたペンシルポイントのニードルチップとを含む、前記挿入するステップと、
    前記補強カニューレを門脈に向けて配向するステップと、
    前記補強カニューレの配向に従って、前記ヒンジ付きニードルを前記肝静脈から前記門脈にスローすることと
    を含む、前記方法。
  59. 造影剤で満たされたバレルを有するシリンジの先端を、前記ヒンジ付きニードルのハブに連結するステップと、
    前記シリンジのプランジャを引っ張って真空を作るステップと、
    前記シリンジの前記バレル内に血液が見られるまで前記ヒンジ付きニードルを徐々に引き抜きくことで、前記ヒンジ付きニードルの前記ニードルチップが前記門脈内にあることを確認するステップと
    を含む、請求項58に記載の方法。
  60. 前記補強カニューレを前記導入シースに挿入する前に、前記補強カニューレを前記導入シースに挿入する前に、前記補強カニューレを第2カテーテル内に挿入して第2カテーテルアセンブリを形成するステップをさらに含み、前記補強カニューレは前記第2カテーテルアセンブリの一部として前記導入シース内に挿入される、請求項58または59に記載の方法。
  61. 前記ヒンジ付きニードルを前記補強カニューレに挿入する前に、前記ヒンジ付きニードルを前記補強カニューレに挿入する前に、前記ヒンジ付きニードルを第3カテーテルに挿入して第3カテーテルアセンブリを形成することをさらに含み、前記ヒンジ付きニードルは前記第3カテーテルアセンブリの一部として前記補強カニューレ内に挿入される、請求項58~60のいずれか1項に記載の方法。
  62. 前記ヒンジ付きニードルを前記肝静脈から前記門脈にスローするステップが、前記補強カニューレの前記配向に従って、右肝静脈から右門脈まで前方ニードルスローで、中肝静脈から左門脈または右門脈へそれぞれ、異なる前方ニードルスロー、または後方ニードルスローで、または、左肝静脈から左門脈へ異なる後方ニードルスローで、前記ヒンジ付きニードルをスローするステップを含む、請求項58~61のいずれか1項記載の方法。
  63. 経頸静脈肝内門脈大循環シャント(「TIPS」)処置のための方法であって、
    操縦可能なニードルを肝静脈の遠位部分内に配置された導入シースに挿入するステップであって、前記操縦可能なニードルは、ニードルスローのためのニードル角度を調整するために複合チューブの外側チューブに対して長尺状の前記複合チューブの内側チューブを長手方向に移動させるように構成された関節機構を含む、前記挿入するステップと、
    前記操縦可能なニードルを導入シース内に挿入する前後のいずれかに、前記操縦可能なニードルの複合ハブの回動可能なハンドルを回動させることによって、前記操縦可能なニードルを関節運動させるステップと、
    前記肝静脈から門脈へのニードルスローのための前記ニードル角度を選択するステップと、
    前記ニードル角度に従って前記肝静脈から前記門脈に前記操縦可能なニードルをスローするステップと
    を含む、前記方法。
  64. 造影剤で満たされたバレルを有するシリンジの先端を前記操縦可能なニードルのルアーコネクタに連結するステップと、
    前記シリンジのプランジャを引っ張って真空を作るステップと、
    前記シリンジのバレル内に血液が見られるまで、前記操縦可能なニードルを徐々に引き抜くことで、前記操縦可能なニードルのニードルチップが前記門脈内にあることを確認するステップと
    をさらに含む、請求項63記載の方法。
  65. 前記操縦可能なニードルを前記導入シースに挿入する前に、前記操縦可能なニードルを第3カテーテルに挿入して第3カテーテルアセンブリを形成するステップをさらに含み、前記操縦可能なニードルは、前記導入シースの一部として前記導入シース内に挿入される、請求項63または64のいずれかに記載の方法。
  66. 前記操縦可能なニードルを前記肝静脈から前記門脈にスローするステップが、前記ニードル角度に従って、右肝静脈から右門脈まで前方ニードルスローで、中肝静脈から左門脈または右門脈へそれぞれ、異なる前方ニードルスローで、または後方ニードルスローで、または、左肝静脈から左門脈へ異なる後方ニードルスローで、前記操縦可能なニードルをスローするステップを含む、請求項63~65のいずれか1項に記載の方法。
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