以下に、この明細書の添付図面を参照して、この出願の実施形態について詳細に説明する。
この出願の実施形態は、様々な移動通信システム、例えば、新無線(new radio, NR)システム、ロングタームエボリューション(long term evolution, LTE)システム、高度ロングタームエボリューション(advanced long term evolution, LTE-A)システム、進化型ロングタームエボリューション(evolved long term evolution, eLTE)システム及び他の通信システムに適用されてもよい。これはここでは具体的に限定されない。
既存のNRシステムでは、端末デバイスは、まず、基地局により送信された同期信号ブロック(synchronization signal block, SSB)を検出する。SSBは、プライマリ同期信号(primary synchronization signal, PSS)、セカンダリ同期信号(secondary synchronization signal, SSS)及び物理ブロードキャストチャネル(physical broadcast channel, PBCH)を含む。PBCHはマスター情報ブロック(master information block, MIB)を搬送する。MIBがステム情報ブロックタイプ1(system information block type 1, SIB1)の構成情報を更に示す場合、又はセルの制御リソースセット0(control resource set zero, CORESET0)の構成情報を示す場合、又はCORESET0の構成情報及びCORESET0に関連するサーチスペース(search space, SS)の構成情報を示す場合、このようなSSBはセル定義SSB(cell defined SSB, CD-SSB)として理解されてもよい。すなわち、端末デバイスはCD-SSBを検出することにより、セルにアクセスするための必要なシステム情報を取得してもよい。必要なシステム情報に基づいて、端末デバイスは、基地局へのランダムアクセスを開始し、基地局へのデータ伝送接続を確立してもよい。端末デバイスと基地局との間にデータ伝送チャネルを確立した後に、端末デバイスは、基地局と、ダウンリンクデータ受信及び/又はアップリンクデータ送信を含む端末デバイス固有のデータ伝送を実行してもよい。データ伝送チャネルが端末デバイスと基地局との間に確立されることは、端末デバイスが無線リソース制御(radio resource control, RRC)接続状態(RRC connected state)又はRRC非アクティブ状態(RRC inactive state)に入ることとして理解されてもよい。
従来技術では、端末デバイスがRRC接続状態又はRRC非アクティブ状態に入った後に、基地局側のシステム帯域幅にかかわらず、基地局は、端末デバイスについて、端末デバイスの帯域幅能力に一致する周波数領域リソース範囲を構成し、基地局と端末との間の以降のデータ伝送を確保してもよい。基地局は、RRC専用シグナリングを使用することにより、端末デバイスについてのチャネル帯域幅(キャリアとも呼ばれる)を構成し、チャネル帯域幅は端末デバイスの帯域幅能力よりも大きくない。異なる端末デバイスは異なるチャネルブロードバンド構成を有してもよい。異なるチャネル帯域幅構成は、チャネル帯域幅に対応する中心周波数及び/又はチャネル帯域幅の周波数幅が異なることを含む。したがって、異なる端末デバイスの帯域幅能力が同じであっても、基地局は異なる端末デバイスについて異なるチャネル帯域幅を構成してもよい。さらに、基地局は、端末デバイスに対応する構成されたチャネル帯域幅内に帯域幅部分(bandwidth part, BWP)を構成することにより、端末デバイスとのデータ伝送を完了してもよい。各BWPは、周波数で連続するリソースブロック(resource block, RB)を含み、1つのRBは12個のサブキャリア(Subcarrier)を含む。異なるBWPに含まれる周波数リソースは重複してもよく或いは重複しなくてもよい。現在、複雑さを考慮して、基地局は1つの端末デバイスについて最大で4つのBWPを構成している。基地局と端末デバイスとの間のデータ伝送は、構成されたBWPに対応する周波数リソース範囲内で(例えば、非クロスBWPスケジューリング方法又はクロスBWPスケジューリング方法を使用することにより)動的に調整されてもよい。しかし、いずれかの時点で、端末デバイスは、1つのアクティベートされたBWPのみを使用することにより、基地局とデータ伝送を実行できる。言い換えると、端末デバイスの各データ伝送に対応する周波数リソースは、1つのBWPに対応する周波数リソースの範囲内のみに入ることができる。
さらに、従来技術では、SSBベースの測定、例えば、モビリティ関連の無線リソース管理(radio resource management, RRM)測定及びチャネル状態情報(channel state information, CSI)測定を実現するために、構成されたBWPはSSBを含む必要が更にある。
従来技術におけるデータ伝送手順及びデータ伝送要件によれば、REDCAP端末デバイスについて構成されるチャネル帯域幅は、REDCAP端末デバイスの帯域幅能力よりも大きくない。その結果、BWPは、REDCAP端末デバイスの帯域幅能力よりも大きくない構成されたチャネル帯域幅内のみとすることができ、構成されたチャネル帯域幅及びBWPはSSBを含む必要がある。
このことに基づいて、REDCAP端末デバイスについて基地局によって構成されたチャネル帯域幅(又はキャリア)は、SSBを含む帯域幅の近くのみに集約される。その結果、狭帯域REDCAP端末デバイスと基地局との間のデータ伝送に対応する周波数リソース範囲は、SSBを含む帯域幅の近くのみに限られる。ここでのSSBは、CD-SSB又は非CD-SSBでもよい。さらに、REDCAP端末デバイスの適用シナリオ、具体的には、モノのインターネットサービスを含むネットワークに出現する大規模なREDCAP端末デバイス、例えば、産業用無線センサネットワーク(Industrial Wireless Sensor Network, IWSN)においてセンシング機能を実行するセンサ、ビデオ監視シナリオにおける多数のビデオ監視カメラ、及びますます大きくなる適用規模を有するスマートウォッチを考慮すると、負荷分散が基地局側で実現できず、すなわち、多数のREDCAP端末デバイスについてサービスオフロードが実行できない。その結果、SSBを含むREDCAP端末デバイスの帯域幅能力(例えば、20MHz)内のサービス輻輳が引き起こされ、REDCAP端末デバイスの伝送性能が低減される。
さらに、従来技術においてより大きい周波数リソース範囲でのREDCAP端末デバイスのスケジューリングが実現されている場合、キャリア切り替え又はチャネル帯域幅再構成が実行される必要がある。キャリア切り替え又はチャネル帯域幅再構成は、RRCシグナリングを使用することにより実現され、構成遅延が大きく、約100ミリ秒レベルになる。これはREDCAP端末デバイスのデータ伝送性能に影響を与える。さらに、再構成方式において、従来技術の制約の下で、CD-SSB又は非CD-SSBでもよいSSBが、キャリア切り替え後の20MHz帯域又はキャリア切り替え後のREDCAP端末デバイスのチャネル帯域幅に含まれる必要があることが更に考慮される必要がある。この場合、ネットワーク側のオーバーヘッドが増加する。
さらに、NR REDCAP端末デバイスの帯域幅能力によって制約されることで、構成されるBWPは、主に従来技術におけるREDCAP端末デバイスの帯域幅能力範囲内で分散される。これはREDCAP端末デバイスの周波数選択性スケジューリング利得及び/又は周波数ダイバーシチ利得に影響を与える。基地局とREDCAP端末デバイスとの間のダウンデータ伝送アンテナ構成が4T2Rであると仮定する。100MHz内の20MHzでのREDCAP端末デバイスの動的スケジューリングと比較して、100MHzシステム帯域幅内の固定の20MHzでのREDCAP端末デバイスのスケジューリングは、物理ダウンリンク共有チャネル(physical downlink shared channel, PDSCH)上の周波数選択性スケジューリング利得の約1.6dBの損失を引き起こす可能性がある。
したがって、この出願の実施形態は、本発明により見出された課題を解決するための方法を提供する。
この出願の実施形態を理解するのを容易にするために、まず、図1に示す通信システムがこの出願の実施形態が適用可能な通信システムを詳細に説明するための例として使用される。図1は、この出願の実施形態による通信方法が適用可能な通信システムの概略図である。図1に示すように、通信システム100は、ネットワークデバイス101及び端末デバイス102を含む。複数のアンテナがネットワークデバイス101に構成されてもよく、複数のアンテナが端末デバイスにも構成されてもよい。任意選択で、通信システムは他の端末デバイスを更に含んでもよく、ここでは例を1つずつ説明しない。
この出願の実施形態では、ネットワークデバイスは、様々な標準における無線アクセスデバイスでもよく、例えば、NRシステムにおける次世代ノードB(next Generation NodeB, gNB)でもよく、或いは、gNBに含まれるネットワークノードでもよく、例えば、集約・分散(central unit-distributed, CU-DU)アーキテクチャにおけるDUでもよい。
この出願の実施形態では、端末デバイスは無線トランシーバ機能を有するデバイス、又はデバイス内に配置できるチップである。さらに、この出願の実施形態は、NRシステムにおける低減能力端末デバイスに適用されてもよく、これは以下では略してREDCAP端末デバイスと呼ばれる。この出願の実施形態は、将来の更新されたシステムにおける端末デバイス、例えば、NRシステムリリース17(Release 17, Rel-17)及びそれ以降のリリースにおける端末デバイス又は他のシステムにおける端末デバイスに更に適用されてもよい。
第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間の違いは、以下の項目のうち少なくとも1つを含んでもよい点に留意すべきである。
1.異なる帯域幅能力:例えば、第1の端末デバイスのキャリア帯域幅は50MHzよりも大きくなく、例えば、50MHz、40MHz、20MHz、15MHz、10MHz又は5MHzのうち少なくとも1つであり、第2の端末デバイスのキャリア帯域幅は50MHzよりも大きい。
2.異なる数の送信アンテナ及び受信アンテナ:例えば、第1の端末デバイスは2R1T(具体的には、2つの受信アンテナ及び1つの送信アンテナ)又は1R1T(具体的には、1つの受信アンテナ及び1つの送信アンテナ)をサポートしてもよい。第2の端末デバイスは4R2T(具体的には、4つの受信アンテナ及び2つの送信アンテナ)をサポートしてもよい。同じデータ伝送レートが実現される場合、第1タイプの端末デバイスの送受信アンテナの数が第2タイプの端末デバイスの送受信アンテナの数よりも少ないので、第1タイプの端末デバイスと基地局との間のデータ伝送に実現できる最大カバレッジは、第2タイプの端末デバイスと基地局との間のデータ伝送に実現できる最大カバレッジよりも少ないと理解され得る。
3.異なる最大アップリンク送信電力:例えば、第1の端末デバイスの最大アップリンク送信電力は、4デシベルミリワット(dBm)と20dBmとの間の値でもよい。第2の端末デバイスの最大アップリンク送信電力は23dBm又は26dBmでもよい。
4.異なるプロトコルリリース:第1の端末デバイスは、NRリリース17(Release-17, Rel-17)又はNR Rel-17の後に来るリリースの端末デバイスでもよい。第2の端末デバイスは、例えばNRリリース15(Release-15, Rel-15)又はNRリリース16(Release-16, Rel-16)の端末デバイスでもよい。第2の端末デバイスはまた、NRレガシー(NR legacy)端末デバイスとも呼ばれてもよい。
5.異なるキャリアアグリゲーション能力:例えば、第1の端末デバイスはキャリアアグリゲーションをサポートせず、第2の端末デバイスはキャリアアグリゲーションをサポートしてもよい。他の例では、第1の端末デバイス及び第2の端末デバイスの双方がキャリアアグリゲーションをサポートしてもよいが、第1の端末デバイスによりサポートされるアグリゲーションで同時に集約できるキャリアの最大数は、第2の端末デバイスによりサポートされるアグリゲーションで同時に集約できるキャリアの最大数よりも少ない。例えば、第1の端末デバイスは同時に最大で2つのキャリアの集約をサポートし、第2の端末デバイスは同時に最大で5つのキャリア又は32個のキャリアの集約をサポートしてもよい。
6.異なるデュプレックス能力:例えば、第1の端末デバイスは半二重周波数分割複信(frequency division duplexing, FDD)をサポートする。第2の端末デバイスは全二重FDDをサポートする。
7.異なるデータ処理時間能力:例えば、第1の端末デバイスによりダウンリンクデータを受信してからダウンリンクデータについてのフィードバックを送信するまでの最小遅延は、第2の端末デバイスによりダウンリンクデータを受信してからダウンリンクデータについてのフィードバックを送信するまでの最小遅延よりも大きく、及び/又は、第1の端末デバイスによりアップリンクデータを送信してからアップリンクデータについてのフィードバックを受信するまでの最小遅延は、第2の端末デバイスによりアップリンクデータを送信してからアップリンクデータについてのフィードバックを受信するまでの最小遅延よりも大きい。
8.異なる処理能力(ability/capability):例えば、第1の端末デバイスのベースバンド処理能力は、第2の端末デバイスのベースバンド処理能力よりも低い。ベースバンド処理能力は、以下の項目、すなわち、端末デバイスがデータ伝送を実行するときにサポートされるMIMOレイヤの最大数、端末デバイスによりサポートされるHARQプロセスの数、又は端末デバイスによりサポートされる最大トランスポートブロックサイズ(transmission block size, TBS)のうち少なくとも1つを含んでもよい。
9.異なるアップリンク及び/又はダウンリンクピーク伝送レート:ピーク伝送レートは、端末デバイスにより単位時間(例えば、毎秒)で到達できる最大データ伝送レートである。第1の端末デバイスによりサポートされるアップリンクピークレートは、第2の端末デバイスによりサポートされるアップリンクピークレートよりも低くてもよく、及び/又は、第1の端末デバイスによりサポートされるダウンリンクピークレートは、第2の端末デバイスによりサポートされるダウンリンクピークレートよりも低くてもよい。例えば、第1の端末デバイスのアップリンクピークレートは50Mbps以下であり、第1の端末デバイスのダウンリンクピークレートは150Mbps以下であり、第2の端末デバイスのアップリンクピークレートは50Mbps以上であり、第2の端末デバイスのダウンリンクピークレートは150Mbps以上である。他の例では、第1の端末デバイスのアップリンクピークレート又はダウンリンクピークレートは100Mbpsレベルであり、第2の端末デバイスのアップリンクピークレート又はダウンリンクピークレートはGbpsレベルである。
10.異なるバッファ(buffer)サイズ:バッファ(buffer)は、合計レイヤ2(Layer 2, L2)バッファサイズとして理解されてもよく、無線リンク制御(radio link control, RLC)送信ウィンドウ、受信ウィンドウ及び並べ替えウィンドウ、並びにパケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol, PDCP)並べ替えウィンドウ内の全ての無線ベアラについて端末デバイスによりバッファリングされるバイト数の合計として定義される。代替として、バッファ(buffer)は、ハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest, HARQ)処理に使用できるソフトチャネルビットの総数として理解されてもよい。
任意選択で、この出願の実施形態では、第1の端末デバイスはNRシステムにおけるREDCAP端末デバイスでもよく、或いは、第1の端末デバイスはまた、低減能力端末デバイス、低減能力端末デバイス、REDCAP UE、低減能力UE、mMTC UE等とも呼ばれてもよい。NRシステムは、他の端末デバイス、例えば第2の端末デバイスを更に含んでもよい。第2の端末デバイスは、レガシー能力、通常能力又は高能力端末デバイスでもよく、或いは、レガシー端末デバイス又はレガシーUEと呼ばれてもよい。第2の端末デバイス及び第1の端末デバイスは、上記の区別する特徴を有する。
明らかに、上記は単なる例であり、REDCAP端末デバイスとレガシー端末デバイスとの間には他の違いが存在してもよい。ここでは例を1つずつ説明しない。
さらに、この出願の実施形態における「例」という語は、例、例示又は説明を与えることを表すために使用される。この出願において「例」として記載されているいずれかの実施形態又は設計方式は、他の実施形態又は設計方式よりも好まれること、又はより多くの利点を有するものとして説明されるべきではない。正確には、「例」という語は、特定の式で概念を提示するために使用される。
この出願の実施形態に記載のネットワークアーキテクチャ及びサービスシナリオは、この出願の実施形態における技術的解決策をより明確に記載することを意図するものであり、この出願の実施形態において提供される技術的解決策に対する限定を構成するものではない。当業者は、ネットワークアーキテクチャの進化及び新たなサービスシナリオの出現によって、この出願の実施形態において提供される技術的解決策が同様の技術的課題を解決するためにも適用可能であることを認識し得る。
上記の説明を参照して、図2は、この出願の実施形態による切り替え方法の概略フローチャートである。図2に示す手順では、第1の端末デバイスはREDDCAP端末デバイスでもよく、或いは、NRシステムにおける端末デバイスでもよい。第2の端末デバイスは、NRシステムにおけるレガシー端末デバイスでもよい。当該方法は以下のステップを含む。
ステップ201:ネットワークデバイスは、帯域幅ユニット構成情報を第1の端末デバイスに送信する。
帯域幅ユニット構成情報は第1の帯域幅ユニットの構成情報及び第2の帯域幅ユニットの構成情報を含む。代替として、これは以下のように理解されてもよい。帯域幅ユニット構成情報は、少なくとも2つの帯域幅ユニットを示してもよく、少なくとも2つの帯域幅ユニットは第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットを含む。
帯域幅ユニット構成情報は帯域幅ユニットの周波数リソース位置情報を含み、周波数リソース位置情報は、以下の項目、すなわち、帯域幅ユニットの帯域幅、帯域幅ユニットの周波数リソース開始位置及び帯域幅ユニットの周波数リソース終了位置のうち少なくとも1つを含む。第1の帯域幅ユニットの構成情報は第1の帯域幅ユニットの周波数リソース位置情報を含み、周波数リソース位置情報は、以下の項目、すなわち、第1の帯域幅ユニットの帯域幅、第1の帯域幅ユニットの周波数リソース開始位置及び第1の帯域幅ユニットの周波数リソース終了位置のうち少なくとも1つを含む。第2の帯域幅ユニットの構成情報は第2の帯域幅ユニットの周波数リソース位置情報を含み、周波数リソース位置情報は、以下の項目、すなわち、第2の帯域幅ユニットの帯域幅、第2の帯域幅ユニットの周波数リソース開始位置及び第2の帯域幅ユニットの周波数リソース終了位置のうち少なくとも1つを含む。第1の帯域幅ユニットの構成情報及び第2の帯域幅ユニットの構成情報は、1つの構成情報を使用することにより送信されてもよく、或いは、第1の帯域幅ユニットの構成情報及び第2の帯域幅ユニットの構成情報にそれぞれ対応する構成情報を使用することにより送信されてもよい。すなわち、ここでの帯域幅ユニット構成情報は、1つの構成情報に対応してもよく、或いは、第1の帯域幅の構成情報及び第2の帯域幅の構成情報にそれぞれ対応してもよい。例えば、帯域幅ユニット構成情報は、無線リソース制御(radio resource control, RRC)シグナリングを使用することにより搬送される。含まれる第1の帯域幅ユニットの構成情報及び第2の帯域幅ユニットの構成情報は、1つの情報要素(information element, IE)に含まれる情報でもよく、或いは、それぞれ第1の帯域幅ユニットに対応するIEに含まれる情報及び第2の帯域幅ユニットに対応するIEに含まれる情報でもよい。
任意選択で、第1の帯域幅ユニットの構成情報及び第2の帯域幅ユニットの構成情報を示すための帯域幅ユニット構成情報は、1つ以上のメッセージ又はシグナリングを使用することにより送信されてもよく、一度に1つの情報が送信されてもよく、或いは、複数の情報が別々に送信されてもよい。すなわち、帯域幅ユニット構成情報は、1つの構成情報を使用することにより送信されてもよく、或いは、第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットにそれぞれ対応する構成情報を使用することにより送信されてもよい。すなわち、ここでの帯域幅ユニット構成情報は、1つの構成情報に対応してもよく、或いは、第1の帯域幅の構成情報及び第2の帯域幅の構成情報にそれぞれ対応してもよい。例えば、帯域幅ユニット構成情報は、無線リソース制御(radio resource control, RRC)シグナリングを使用することにより搬送される。含まれる第1の帯域幅ユニットの構成情報及び第2の帯域幅ユニットの構成情報は、1つの情報要素(information element, IE)に含まれる情報でもよく、或いは、それぞれ第1の帯域幅ユニットに対応するIEに含まれる情報及び第2の帯域幅ユニットに対応するIEに含まれる情報でもよい。
ステップ202:第1の端末デバイスは、帯域幅ユニット構成情報を受信する。
ステップ203:第1の端末デバイスは、第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替えることを決定する。
第1の端末デバイスが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える切り替え遅延は第1の遅延であり、第1の遅延は第2の遅延よりも小さく、第2の遅延は第2の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延である。
代替として、第1の端末デバイスが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える切り替え遅延はN個の遅延のうち1つであり、N個の遅延は第1の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延であり、Nは2以上の整数であり、N個の遅延は第1の遅延を含む。
代替として、第1の端末デバイスが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える切り替え遅延はN個の遅延のうち1つであり、N個の遅延は第1の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延であり、Nは2以上の整数であり、N個の遅延は第1の遅延を含み、第1の遅延は第2の遅延よりも小さく、第2の遅延は第2の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延である。或いは、第1の遅延は第1の遅延以外のN個の遅延のうち1つよりも小さい。或いは、第1の遅延は第2の遅延及び第1の遅延以外のN個の遅延のうち1つの双方よりも小さい。
第1の遅延以外の遅延は、例えば第2の遅延である。
この出願の実施形態では、第1の端末デバイスは、ネットワークデバイスにより送信された指示情報を受信することにより、第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替えることを決定してもよい。指示情報は、RRCシグナリング、媒体アクセス制御(medium access control, MAC)シグナリング又は物理層シグナリングを使用することにより送信されてもよい。例えば、指示情報はRRC再構成シグナリングで搬送されてもよく、或いは、ダウンリンク制御情報(downlink control information, DCI)でもよい。
さらに、第1の端末デバイスは、代替としてタイマーを使用することにより第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替えてもよい。例えば、第1の端末デバイスは、第1の帯域幅ユニットに予め設定されたタイマー(例えば、BWP非アクティビティタイマー(BWP-inactivity timer))内で対応するスケジューリング情報を検出しない。この場合、端末デバイスはタイマーの後に第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替えてもよい。
ステップ204:ネットワークデバイスは、切り替え遅延に基づいて端末デバイスのデータをスケジューリングする。
上記の方法の手順によれば、第1の端末デバイスが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える切り替え遅延が第1の遅延であるとき、より高速な帯域幅ユニット切り替えが実現され得る。この場合、第1の端末デバイスは、大きいシステム帯域幅内で動的データ伝送を迅速に実行して、周波数選択性スケジューリング利得又は周波数ダイバーシチ利得及び/又はセル負荷分散を確保してもよい。
この出願の実施形態では、帯域幅ユニットは、1つのキャリア上の連続ソースブロック(resource block, RB)を含むリソースに対応する。異なる帯域幅ユニットに対応するリソースのサイズは、同じでもよく或いは異なってもよい。異なる帯域幅ユニットに対応するサブキャリア間隔(subcarrier spacing, SCS)は、同じでもよく或いは異なってもよい。帯域幅ユニットに対応する帯域幅は、帯域幅ユニットに対応するSCS及びRBの数を使用することにより表されてもよく、或いは、L Hzとして直接表されてもよく、Lは0以上の正の整数である。例えば、帯域幅ユニットに対応するサブキャリア間隔が30KHzであり、RBの数が10である場合、帯域幅ユニットに対応する帯域幅サイズは3.6MHzであると決定されてもよい。端末デバイスは、帯域幅ユニットに含まれるリソースを使用することにより、ネットワークデバイスとのデータ伝送を実行してもよい(例えば、帯域幅ユニットはRB0~R19の20個のRBを含み、ネットワークデバイスはRB5~RB10上でDL又はULデータを伝送するように端末デバイスをスケジューリングする)。任意選択で、この出願の実施形態では、帯域幅ユニットは帯域幅部分(bandwidth part, BWP)でもよい。
第1の端末デバイスは、第1の帯域幅ユニットの構成情報及び第2の帯域幅ユニットの構成情報に基づいて、第1の帯域幅ユニットの周波数リソース位置及び第2の帯域幅ユニットの周波数リソース位置をそれぞれ決定してもよい。これに基づいて、第1の端末デバイスとネットワークデバイスとの間でのデータ伝送のための周波数リソースの切り替えが実現されてもよい。具体的には、切り替えの前に、第1の端末デバイスは、第1の帯域幅ユニットに含まれる周波数リソース範囲内でネットワークデバイスとデータ伝送を実行し、切り替えの後に、第1の端末デバイスは、第2の帯域幅ユニットに含まれる周波数リソース範囲内でネットワークデバイスとデータ伝送を実行する。
この出願の実施形態では、第1の端末デバイスが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える切り替え遅延は、物理層シグナリングに基づいてトリガーされる帯域幅ユニット切り替えに対応する遅延でもよい。具体的には、帯域幅ユニットの切り替えをトリガーするための物理層シグナリングを受信した後に、第1の端末デバイスは、切り替え遅延の後に第2の帯域幅ユニットを通じてネットワークデバイスとデータ伝送を実行してもよい。代替として、切り替え後に帯域幅ユニット切り替えが完了することが確保されているという条件で、端末デバイスが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える遅延は、切り替え遅延よりも小さくてもよい。
図3に示すように、この出願の実施形態では、物理層シグナリングに基づいてトリガーされる帯域幅ユニット切り替えに対応する切り替え遅延TswitchDelayは以下のように定義される。第1の端末デバイスが、ダウンリンク時間単位nにおいて、ネットワークデバイスにより送信され且つ帯域幅ユニット切り替えをトリガーする物理層シグナリングを受信すると仮定すると、第1の端末デバイスは、TswitchDelayが経過した後のダウンリンク時間単位nの後の最も早いダウンリンク時間単位において、PDSCH及び他の物理ダウンリンクチャネル又は信号を受信する必要があり、或いは、第1の端末デバイスは、TswitchDelayが経過した後のダウンリンク時間単位nの後の最も早いアップリンク時間単位において、PUSCH及び他の物理アップリンクチャネル又は信号を送信する必要がある。ここでの時間単位は、NRにおけるスロット(slot)でもよく、或いは、LTEにおけるサブフレーム、無線フレーム等でもよい。これは、この出願の実施形態では限定されない。図3では、時間単位がスロットである例が使用される。TswitchDelayが経過した後に、ダウンリンク時間単位nの後の最も早いダウンリンク時間単位はスロットm1である。代替として、TswitchDelayが経過した後に、ダウンリンク時間単位nの後の最も早いアップリンク時間単位はスロットm2である。他の場合は説明しない。
例えば、第1の端末デバイスが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える切り替え遅延について複数の実現方式が存在してもよい。以下に、実現方式について別々に説明する。
第1の可能な実現方式では、第1の端末デバイスは1つの切り替え遅延、すなわち、第1の遅延をサポートしてもよい。
第1の端末デバイスが同じキャリア上にある第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替えるか、或いは、第1のキャリア上の第1の帯域幅ユニットから第2のキャリア上の第2の帯域幅ユニットに切り替えるかにかかわらず、切り替え遅延は第1の遅延である。或る場合、第1の遅延と帯域幅ユニットのサブキャリア間隔のようなパラメータとの間に対応関係は存在しない。言い換えると、SCSの具体的な値にかかわらず、第1の切り替え遅延は同じ値のままである。他の場合、第1の遅延は、異なるサブキャリア間隔(subcarrier spacing, SCS)に対応するときに異なる値を有してもよい。例えば、SCSが15KHz、30KHz、60KHz又は120KHzであるとき、第1の遅延は、異なるSCSに使用される少なくとも2つの値に対応してもよいが、4つの異なるSCSの値に対応しない。例えば、SCS=15KHz又は30KHzであるとき、第1の遅延は同じ値である。或いは、SCS=60KHz又は120KHzであるとき、第1の遅延は他の値である。すなわち、この出願の実施形態では、異なるSCSに対応する切り替え遅延は、1つの切り替え遅延、例えば第1の遅延と考えられてもよい。第1の遅延は第2の遅延よりも小さく、第2の遅延は、対応するSCSにおいて第2の端末デバイスにより実行されるBWP切り替えに対応する切り替え遅延でもよい。
第2の可能な実現方式では、N個の切り替え遅延は少なくとも2つの切り替え遅延を含み、2つの切り替え遅延は第1の遅延を含む。第1の端末デバイスが同じキャリア上にある第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替え、第1の帯域幅ユニットが第2の帯域幅ユニットに関連するか或いは互いに関係するとき、又は、第1の端末デバイスが第1のキャリア上の第1の帯域幅ユニットから第2のキャリア上の第2の帯域幅ユニットに切り替え、第1の帯域幅ユニットが第2の帯域幅ユニットに関連するか或いは互いに関係するとき、第1の端末デバイスが切り替えを実行する切り替え遅延は第1の遅延である。そうでない場合、第1の端末デバイスが帯域幅ユニット切り替えを実行する切り替え遅延は、2つの切り替え遅延のうち第1の遅延以外の他の遅延であり、ここでの他の遅延は、例えば第2の遅延である。
第2の可能な実現方式における他のシナリオでは、2つの遅延のうち第1の遅延以外の他の遅延は第3の遅延でもよい。第1の端末デバイスは、同じキャリア上にある第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替え、第1の端末デバイスが帯域幅ユニット切り替えを実行する切り替え遅延は第1の遅延である。第1の端末デバイスは、第1のキャリア上の第1の帯域幅ユニットから第2のキャリア上の第2の帯域幅ユニットに切り替え、第1の端末デバイスが切り替えを実行する切り替え遅延は第3の遅延である。
第3の可能な実現方式では、N個の切り替え遅延は少なくとも3つの切り替え遅延を含み、3つの切り替え遅延は第1の遅延及び第3の遅延を含む。
第1の端末デバイスは、同じキャリア上にある第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替え、第1の帯域幅ユニットは第2の帯域幅ユニットに関連するか或いは互いに関係し、第1の端末デバイスが切り替えを実行する切り替え遅延は第1の遅延である。第1の端末デバイスは、同じキャリア上にある第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替え、第1の帯域幅ユニットは第2の帯域幅ユニットに関連しないか或いは互いに関係せず、第1の端末デバイスが切り替えを実行する切り替え遅延は、3つの切り替え遅延のうち第1の遅延及び第3の遅延以外の他の遅延である。ここでの他の遅延は、例えば第2の遅延であり、第2の遅延は第2の端末デバイスの帯域幅ユニット切り替え遅延に対応する。第1の端末デバイスは、第1のキャリア上の第1の帯域幅ユニットから第2のキャリア上の第2の帯域幅ユニットに切り替え、第1の端末デバイスが切り替えを実行する切り替え遅延は第3の遅延である。
第4の可能な実現方式では、N個の切り替え遅延は少なくとも3つの切り替え遅延を含み、3つの切り替え遅延は第1の遅延及び第3の遅延を含む。
第1の端末デバイスは、同じキャリア上にある第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替え、第1の帯域幅ユニットは第2の帯域幅ユニットに関連するか或いは互いに関係し、第1の端末デバイスが切り替えを実行する切り替え遅延は第1の遅延である。第1の端末デバイスは、同じキャリア上にある第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替え、第1の帯域幅ユニットは第2の帯域幅ユニットに関連しないか或いは互いに関係せず、第1の端末デバイスが切り替えを実行する切り替え遅延は、3つの切り替え遅延のうち第1の遅延及び第3の遅延以外の他の遅延である。ここでの他の遅延は、例えば第2の遅延であり、第2の遅延は第2の端末デバイスの帯域幅ユニット切り替え遅延に対応する。
第1の端末デバイスは、第1のキャリア上の第1の帯域幅ユニットから第2のキャリア上の第2の帯域幅ユニットに切り替え、第1の帯域幅ユニットは第2の帯域幅ユニットに関連するか或いは互いに関係し、切り替え遅延は第3の遅延である。第1の端末デバイスは、第1のキャリア上の第1の帯域幅ユニットから第2のキャリア上の第2の帯域幅ユニットに切り替え、第1の帯域幅ユニットは第2の帯域幅ユニットに関連しないか或いは互いに関係せず、第1の端末デバイスが切り替えを実行する切り替え遅延は、3つの切り替え遅延のうち第1の遅延及び第3の遅延以外の他の遅延である。ここでの他の遅延は、例えば第2の遅延であり、第2の遅延は第2の端末デバイスの帯域幅ユニット切り替え遅延に対応する。
第5の可能な実現方式では、N個の切り替え遅延は少なくとも4つの切り替え遅延を含み、4つの切り替え遅延は第1の遅延、第3の遅延及び第4の遅延を含む。
第1の端末デバイスは、同じキャリア上にある第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替え、第1の帯域幅ユニットは第2の帯域幅ユニットに関連するか或いは互いに関係し、第1の端末デバイスが切り替えを実行する切り替え遅延は第1の遅延である。
第1の端末デバイスは、同じキャリア上にある第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替え、第1の帯域幅ユニットは第2の帯域幅ユニットに関連しないか或いは互いに関係せず、第1の端末デバイスが切り替えを実行する切り替え遅延は、4つの切り替え遅延のうち第1の遅延、第3の遅延及び第4の遅延以外の他の遅延である。ここでの他の遅延は、例えば第2の遅延でもよく、第2の遅延は第2の端末デバイスの帯域幅ユニット切り替え遅延に対応する。
第1の端末デバイスは、第1のキャリア上の第1の帯域幅ユニットから第2のキャリア上の第2の帯域幅ユニットに切り替え、第1の帯域幅ユニットは第2の帯域幅ユニットに関連するか或いは互いに関係し、第1の端末デバイスが切り替えを実行する切り替え遅延は第3の遅延である。
第1の端末デバイスは、第1のキャリア上の第1の帯域幅ユニットから第2のキャリア上の第2の帯域幅ユニットに切り替え、第1の帯域幅ユニットは第2の帯域幅ユニットに関連しないか或いは互いに関係せず、第1の端末デバイスが切り替えを実行する切り替え遅延は第4の遅延である。
この出願の実施形態では、第1の遅延は第2の遅延よりも小さく、第2の遅延は第2の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延である。代替として、第1の遅延はN個の遅延のうち第1の遅延以外の他の遅延よりも小さい。任意選択で、N個の遅延は第2の遅延を含んでもよく、Nは2以上の整数である。第2の可能な実現方式~第5の可能な実現方式における他の遅延もまた、第2の遅延でもよい。この出願の実施形態では、第4の遅延は第3の遅延よりも大きい。任意選択で、第3の遅延は第2の遅延よりも小さくてもよく、第1の遅延と等しくない。
可能な実現方式では、第1の遅延は第2の遅延よりも小さく、第2の遅延は第2の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延である。さらに、第2の遅延は複数の値を有するので、第1の遅延が第2の遅延よりも小さい複数の可能性も存在する。例えば、第2の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延、すなわち、第2の遅延は表1に示すものでもよい。
表1において、μは異なるSCSに対応する。具体的には、μ=0、μ=1、μ=2及びμ=3に対応するSCSは、それぞれ15KHz、30KHz、60KHz及び120KHzである。type 1及びtype 2は、第2の端末デバイスの能力に基づいて決定される。第2の端末デバイスの機能がtype 1のみをサポートする場合、第2の遅延は表1におけるtype 1の列に定義される遅延に対応してもよい。第2の端末デバイスの能力がtype 2のみをサポートする場合、第2の遅延は表1におけるtype 2の列に定義される遅延に対応してもよい。
表1を参照すると、可能な場合、第2の端末デバイスの能力がtype 1に対応するとき、第1の遅延が第2の遅延よりも小さいことは、第1の遅延が表1におけるtype 1の列に定義される遅延の最小遅延よりも小さいこと、すなわち、第1の遅延が1ms未満であることを意味してもよい。
他の可能な場合、第2の端末デバイスの能力がtype 2をサポートするとき、第1の遅延が第2の遅延よりも小さいことは、第1の遅延が表1におけるtype 2の列に定義される遅延の最小遅延よりも小さいこと、すなわち、第1の遅延が3ms未満であることを意味してもよい。
他の可能な場合、第2の端末デバイスの能力がサポートするタイプにかかわらず、第1の遅延が第2の遅延よりも小さいことは、第1の遅延が表1における最小遅延よりも小さいこと、すなわち、第1の遅延が1ms未満であることを意味してもよい。
他の可能な場合、第2の端末デバイスの能力がtype 1をサポートするとき、第1の遅延が第2の遅延よりも小さいことは、第1の遅延が表1におけるtype 1の列に定義される遅延のうち少なくとも1つよりも小さいことを意味してもよい。例えば、第1の遅延はSCS=15KHz及び/又は30KHzに対応する第2の遅延よりも小さい。第1の遅延が全てのSCSに対応する第2の遅延よりも小さいことは必要とされない。例えば、SCS=120KHzであるとき、第1の遅延は第2の遅延と同じでもよい。
他の可能な場合、第2の端末デバイスの能力がtype 2をサポートするとき、第1の遅延が第2の遅延よりも小さいことは、第1の遅延が表1におけるtype 2の列に定義される遅延のうち少なくとも1つよりも小さいことを意味してもよい。例えば、第1の遅延はSCS=15KHz及び/又は30KHzに対応する第2の遅延よりも小さい。第1の遅延が全てのSCSに対応する第2の遅延よりも小さいことは必要とされない。例えば、SCS=120KHzであるとき、第1の遅延は第2の遅延と同じでもよい。
第2の可能な実現方式では、第1の端末デバイスはN個の切り替え遅延をサポートしてもよく、Nは2以上の整数であり、N個の遅延は第1の遅延を含む。
このように、可能な場合、第1の遅延は第2の遅延よりも小さく、第2の遅延は第2の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延である。この場合は上記のものと同様である。
このように、他の場合、第1の遅延は、第1の遅延以外のN個の遅延のうち1つよりも小さい。この場合、N個の切り替え遅延のそれぞれは1つのサブキャリア間隔又は複数のサブキャリア間隔に対応する。この出願の実施形態では、複数のサブキャリア間隔に対応する切り替え遅延も1つの遅延と考えらえてもよい。これは、帯域幅ユニットの切り替えについて、切り替えに対応するサブキャリア間隔が決定されるためである。この場合、第1の遅延が第1の遅延以外のN個の遅延のうち1つよりも小さいことは、以下のような理解を含んでもよい。
(1)所与のSCS毎に、第1の遅延は第1の遅延以外のN個の遅延のうち1つよりも小さい。例えば、SCS=15KHzであるとき、第1の遅延は第1の遅延以外のN個の遅延のうち1つよりも小さく、SCS=30KHzであるとき、第1の遅延はまた、N個の遅延のうち1つよりも小さい。例えば、SCS=15KHz、30KHz、60KHz及び120KHzであるとき、第1の遅延以外のN個の遅延のうち1つは異なる値に対応し、例えば、それぞれX1、X2、X3及びX4に対応する。各SCSに対応するとき、第1の遅延はそれぞれX1、X2、X3及びX4よりも小さい。
(2)少なくとも1つのSCSについて、第1の遅延は第1の遅延以外のN個の遅延のうち1つよりも小さい。例えば、SCS=15KHz、30KHz、60KHz及び120KHzであるとき、第1の遅延以外のN個の遅延のうち1つは異なる値に対応し、例えば、それぞれX1、X2、X3及びX4に対応する。この場合、第1の遅延はX1、X2、X3及びX4のうち少なくとも1つのみよりも小さくてもよい。例えば、SCS=15KHz及び30KHzであるとき、第1の遅延はそれぞれX1及びX2よりも小さくてもよい。SCS=60KHz及び120KHzであるとき、第1の遅延とX3との間の関係及び第1の遅延とX4との間の関係は制限されない。
このように、他の可能な場合、第1の遅延は第2の遅延及びN個の切り替え遅延のうち第1の遅延以外の他の遅延よりも小さく、第2の遅延は第2の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延である。この場合、第1の遅延は、第2の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延よりも小さいだけでなく、第1の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延のうち第1の遅延以外の1つの遅延よりも小さい。第1の遅延が第2の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延よりも小さいこと、及び第1の遅延が第1の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延のうち第1の遅延以外の1つの遅延よりも小さいことについては、上記の説明を参照する。
第2の可能な実現方式では、第1の端末デバイスは少なくとも2つの切り替え遅延をサポートしてもよく、第1の遅延は第1の端末デバイスによりサポートされる他の切り替え遅延よりも小さいことが理解され得る。少なくとも2つの切り替え遅延は第2の遅延を含んでもよく或いは含まなくてもよい。少なくとも2つの切り替え遅延が第2の遅延を含むことは、少なくとも2つの切り替え遅延が、第1の遅延に加えて、値が第2の遅延と同じである遅延を更に含むこととして理解されてもよい。簡潔な説明の目的で、この出願の実施形態では、遅延は第2の遅延と考えられてもよく、第2の遅延は第2の端末デバイスによりサポートされる短い切り替え遅延である。
任意選択で、第1の端末デバイスはN個の切り替え遅延をサポートしてもよく、N個の切り替え遅延のそれぞれは1つのサブキャリア間隔又は複数のサブキャリア間隔に対応する。この出願の実施形態では、複数のサブキャリア間隔に対応する切り替え遅延も1つの遅延と考えらえてもよい。これは、帯域幅ユニットの切り替えについて、切り替えに対応するサブキャリア間隔が決定されるためである。N個の切り替え遅延は少なくとも第1の遅延を含む。
この実現方式では、第1の遅延が第2の遅延よりも小さい複数の可能性も存在する。
可能な場合、第1の遅延は第1のサブキャリア間隔に対応し、第2の遅延はNRシステムにおける第1のサブキャリア間隔に対応するレガシー端末デバイスの最小遅延である。
任意選択で、N個の切り替え遅延のうち第1の遅延以外のいずれかの遅延は、NRシステムにおけるいずれかの遅延に対応するサブキャリア間隔に対応する最小遅延以下である。
例えば、第1の遅延に対応するサブキャリア間隔が30KHzである場合、表1から、30KHzに対応する最小遅延が2msであり、第2の遅延が2msであり、第1の遅延が2ms未満であることが分かる。N=4であるとき、N個の遅延は表2に示すものでもよい。
任意選択で、第1の遅延はN個の遅延のうち最小の遅延でもよい。上記の例を参照して、N個の遅延は代替として表3に示すものでもよい。
例えば表3において、第1の端末デバイスに対応するN個の切り替え遅延のうち第1の遅延は、μが0であるときにのみ1スロット未満である。μが他の値(例えば、1、2又は3)に設定されたとき、N個の切り替え遅延のうち対応する切り替え遅延は、type 1の列に定義される遅延以下でもよい。
代替として、N個の切り替え遅延のうち第1の遅延以外のいずれかの遅延は、NRシステムにおけるいずれかの遅延に対応するサブキャリア間隔に対応するいずれかの遅延以下である。例えば、第1の遅延はN個の遅延のうち最小の遅延である。上記の例を参照して、N個の遅延は表4に示すものでもよい。
例えば表4において、第1の端末デバイスに対応するN個の切り替え遅延のうち第1の遅延は、μが0であるときにのみ1スロット未満である。μが1であるとき、N個の切り替え遅延のうち対応する切り替え遅延は、type 1の列に定義される遅延以下でもよい。μが2又は3であるとき、N個の切り替え遅延のうち対応する切り替え遅延は、type 2の列に定義される遅延以下でもよい。
任意選択で、第1の端末デバイスは、第1の端末デバイスの能力をネットワークデバイスに報告してもよい。例えば、報告される能力は、type 1又はtype 2がサポートされることである。
この場合、第1の遅延は第1のサブキャリア間隔に対応し、第2の遅延は、NRシステムにおける第1のサブキャリア間隔に対応する、第1の端末デバイスによりサポートされるタイプの遅延である。
任意選択で、N個の切り替え遅延のうち第1の遅延以外のいずれかの遅延は、第1の端末デバイスによりサポートされるタイプに対応する遅延以下であり、遅延はNRシステムにおけるいずれかの遅延に対応するサブキャリア間隔に対応する。
例えば、第1の端末デバイスによりネットワークデバイスに報告される能力は、type 2がサポートされることである。第1の遅延に対応するサブキャリア間隔が30KHzである場合、表1から、第1の端末デバイスによりサポートされるタイプがtype 2であるとき、30KHzに対応する遅延が5msであり、第2の遅延が5msであり、第1の遅延が5ms未満であることが分かる。N=4であるとき、N個の遅延は表5に示すものでもよい。
表5において、μが1であるとき、第1の遅延は5スロットよりも少ない。μが他の値(例えば、0、2又は3)に設定されたとき、N個の切り替え遅延のうち対応する切り替え遅延は、type 2の列に定義される遅延以下でもよい。
任意選択で、この出願の実施形態では、第1の端末デバイスが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える切り替え遅延は、代替として、無線リソース制御(radio resource control, RRC)シグナリングに基づいてトリガーされる帯域幅ユニット切り替えでもよい。
RRCシグナリングに基づいてトリガーされる帯域幅ユニット切り替えの切り替え遅延TRRCdelayは以下のように定義されてもよい。ダウンリンク時間単位nが、帯域幅ユニット切り替えをトリガーするRRCシグナリングを含む最後のダウンリンク時間単位であると仮定すると、第1の端末デバイスは、TRRCdelayが経過した後のダウンリンク時間単位nの後の最も早いダウンリンク時間単位において、PDSCH及び他の物理ダウンリンクチャネル又は信号を受信する必要がある。代替として、第1の端末デバイスは、TRRCdelayが経過した後のダウンリンク時間単位nの後の最も早いアップリンク時間単位において、PUSCH及び他の物理アップリンクチャネル又は信号を送信する必要がある。
TRRCdelay=TRRCprocessingDelay+TBWPswitchDelayRRCであり、TRRCprocessingDelay及びTBWPswitchDelayRRCは、それぞれRRCプロセスにおいて導入される遅延及び第1の端末デバイスにより帯域幅ユニット切り替えを実行するために必要な遅延を表す。
この場合、第1の遅延が第2の遅延よりも小さいことは、第1の端末デバイスにより帯域幅ユニット切り替えを実行するために必要な切り替え遅延TRRCdelayが、第2の端末デバイスにより帯域幅ユニット切り替えを実行するために必要な切り替え遅延TRRCdelayよりも小さいことを意味してもよい。具体的には、以下の項目のうち少なくとも1つが含まれてもよい。
(1)第1の端末デバイスに対応するTRRCprocessingDelayが第2の端末デバイスに対応するTRRCprocessingDelayよりも小さいこと、又は
(2)第1の端末デバイスに対応するTBWPswitchDelayRRCが第2の端末デバイスに対応するTBWPswitchDelayRRCよりも小さいこと。
さらに、この出願の実施形態では、第1の端末デバイスが互いに関係する帯域幅ユニットの間を切り替える切り替え遅延は第1の遅延である。任意選択で、第1の端末デバイスが互いに関係しない帯域幅ユニットの間を切り替える切り替え遅延は第2の遅延であるか、或いはN個の切り替え遅延のうち第1の遅延以外の他の遅延、例えば第2の遅延であり、他の遅延は第1の遅延以上である。
任意選択で、この出願の実施形態では、第1の遅延、第2の遅延及びN個の切り替え遅延に含まれるいずれかの遅延は、直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing, OFDM)シンボルの数、スロット(slot)の数、又は特定の時間値(例えば140μs)を使用することにより、或いは、他の形式で表されてもよい。これは具体的には限定されない。具体的には、第1の遅延は異なるSCSに対応してもよく、同じ時間値、例えば500μs以下の値、例えば140μs、200μs、250μs又は400μsでもよい。具体的には、第1の遅延がOFDMシンボルの数を使用することにより表されるとき、SCS=15KHzであるとき、第1の遅延は2つのOFDMシンボルであり、SCS=30KHzであるとき、第1の遅延は4つのOFDMシンボルであり、SCS=60KHzであるとき、第1の遅延はM個のOFDMシンボルであり、Mは8以下の整数であり、或いは、SCS=120KHzであるとき、第1の遅延はK個のOFDMシンボルであり、Kは16以下の整数である。代替として、異なるSCSに対応する第1の遅延は異なる時間値に対応してもよい。例えば、SCS=15KHz及びSCS=30KHzに対応する第1の遅延は或る時間値であり、SCS=60KHz及びSCS=120KHzに対応する第1の遅延は他の時間値である。
以下に、異なる実施形態を参照して説明を別々に提供する。
実施形態1
実施形態1では、帯域幅ユニット構成情報は、少なくとも2つの帯域幅ユニットの構成情報を含んでもよく、少なくとも2つの帯域幅ユニットは、第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットを含む。
各帯域幅ユニットの構成情報は、周波数リソース位置及び/又は帯域幅ユニットの識別子を含んでもよい。各帯域幅ユニットの構成情報は、他の内容を更に含んでもよい。これは、この出願のこの実施形態では限定されない。
識別子はBWP識別子(BWP ID)等でもよい。周波数リソース位置は、帯域幅ユニットの中心周波数の位置、帯域幅ユニットの最低のリソースブロックに対応する周波数の位置、帯域幅ユニットの最高の周波数リソースブロックに対応する周波数の位置等でもよい。異なる周波数リソース位置に対応するために、異なるインデックスが使用されてもよい。代替として、周波数リソース位置が帯域幅ユニットの帯域幅及び周波数位置に対応してもよい。例えば、周波数リソース位置は、帯域幅ユニットの最低のリソースブロックに対応する周波数位置と、帯域幅ユニットの最高のリソースブロックに対応する周波数位置とに対応してもよい。他の例では、周波数リソース位置は、帯域幅ユニットの最低のリソースブロックに対応する周波数位置と、帯域幅ユニットに含まれるリソースブロックのサイズとに対応してもよい(帯域幅ユニットに含まれるリソースブロックのサイズは、帯域幅ユニットに対応する帯域幅として理解されてもよい)。他の例では、周波数リソース位置は、帯域幅ユニットの最高のリソースブロックに対応する周波数位置と、帯域幅ユニットに含まれるリソースブロックのサイズとに対応してもよい(帯域幅ユニットに含まれるリソースブロックのサイズは、帯域幅ユニットに対応する帯域幅として理解されてもよい)。他の例では、周波数リソース位置は、帯域幅ユニットの中心周波数位置と、帯域幅ユニットに含まれるリソースブロックのサイズとに対応してもよい(帯域幅ユニットに含まれるリソースブロックのサイズは、帯域幅ユニットに対応する帯域幅として理解されてもよい)。ここで、帯域幅ユニットの最低の周波数リソースブロックに対応する周波数位置は、帯域幅ユニットに対応する最小リソースブロックインデックスを有するリソースブロックとして理解されてもよく、帯域幅ユニットの最高の周波数リソースブロックに対応する周波数位置は、帯域幅ユニットに対応する最大リソースブロックインデックスを有するリソースブロックとして理解されてもよい。
実施形態1において、第1の帯域幅ユニットの周波数リソース位置が第2の帯域幅ユニットの周波数リソース位置と異なり、第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットが同じ帯域幅ユニット識別子に対応し、例えば同じBWP IDに対応する場合、第1の端末デバイスが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える切り替え遅延は第1の遅延である。この場合、第1の帯域幅ユニットは第2の帯域幅ユニットと互いに関係すると理解されてもよい。
図4は、この出願の実施形態による、システム帯域幅内の異なる周波数リソース位置を有する帯域幅ユニットの分布の概略図である。図4における複数の周波数リソース位置は、同じ帯域幅ユニット識別子、例えばBWP IDに対応する。具体的には、周波数リソース位置1~周波数リソース位置4はBWP Aに対応する。同じ帯域幅ユニット識別子に対応する異なる周波数リソース位置に対応する周波数リソースは重複してもよく或いは重複しなくてもよい。図4では、周波数リソース位置3に対応する周波数リソースは、周波数リソース位置2に対応する周波数リソース及び周波数リソース位置4に対応する周波数リソースに一部重複する。この場合、帯域幅ユニットの周波数リソースの位置にかかわらず、帯域幅ユニットに対応する他の構成パラメータが変更されないままでもよいことが理解され得る。
この出願のこの実施形態では、ネットワークデバイスは、RRCシグナリングを使用することにより、1つのBWPに含まれる複数の帯域幅ユニットを構成してもよく、異なる帯域幅ユニットは少なくとも1つの異なる周波数パラメータを有し、異なる周波数パラメータは以下の項目のうち少なくとも1つを含んでもよい。
(1)帯域幅ユニットに対応する中心周波数、
(2)帯域幅ユニットに対応する周波数帯域幅、又は
(3)帯域幅ユニットに対応するSCS。
例えば、或る方式では、ネットワークデバイスは、RRCシグナリングを使用することにより構成されたBWP構成情報に、BWPに対応する周波数リソース位置情報を直接含めてもよい。例えば、図5に示すように、ネットワークデバイスにより構成されたBWP構成情報は、4つの周波数リソース位置、すなわち、周波数リソース位置1~周波数リソース位置4を含む。具体的な実現方式の中で、周波数リソース位置(position)は、ダウンリンクBWP及びアップリンクBWPについて別々に構成されてもよく、或いは、ダウンリンクBWPについてのみ構成されてもよく、或いは、アップリンクBWPについてのみ構成されてもよく、或いは、ダウンリンクBWP及びアップリンクBWPについて一緒に構成されてもよい。これは、この出願のこの実施形態では具体的に限定されない。BWP周波数リソース位置情報の別々の構成は、ダウンリンクBWP及びアップリンクBWPについて実行され、これは構成の柔軟性を確保できる。構成がダウンリンクBWPについてのみ実行されるとき、基地局が特定の数の受信アンテナで構成される場合、特定の数の受信アンテナによりもたらされる受信アンテナ利得が、REDCAP UEについての周波数領域選択性スケジューリング利得の、チャネル帯域幅低減により引き起こされる損失を補償できると考えられる。このように、従来技術における切り替え遅延はアップリンクBWPの間の切り替えに使用されてもよく、それにより、REDCAP端末デバイスによりアップリンクBWPに対して実行される処理が簡略化され得るようにする。構成がダウンリンクBWP及びアップリンクBWPについて一緒に実行されるとき、ダウンリンクBWPに対応する周波数リソース位置とアップリンクBWPに対応する周波数リソース位置との間に1対1の対応関係が構成されてもよい。このように、ネットワークデバイスが物理層シグナリングを使用することによりダウンリンクBWPの周波数リソース位置を示すとき、第1の端末デバイスは1対1の対応関係に基づいてアップリンクBWPの周波数リソース位置を決定してもよい。
任意選択で、DL BWPについての構成が例として使用される。ネットワークデバイスは、BWP IDに対応する位置指示をBWP-Downlink IEに含めてもよい(以下に示す)。さらに、位置指示はbwp-Commonに含まれてもよく、或いは、bwp-Dedicatedに含まれてもよい。位置は、位置に対応する以下の項目、すなわち、SCS、BWP中心周波数又はBWP周波数リソース位置のうち少なくとも1つに関連してもよい。BWP周波数リソース位置は、以下の項目、すなわち、BWPの帯域幅、BWPの周波数リソース開始位置又はBWPの周波数リソース終了位置のうち少なくとも1つを含む。同じ説明はUL BWPの異なる位置構成にも適用可能であり、詳細は再び説明しない。位置は、周波数リソース位置を示す。
上記の説明を参照して、BWP-Downlink情報要素は以下のように表されてもよい。
この出願のこの実施形態では、異なる周波数リソース位置を有するが、同じ帯域幅識別子(同じBWP ID)を有する帯域幅ユニットの他の構成パラメータは同じでもよい。例えば、以下の構成パラメータ、すなわち、帯域幅サイズ、サブキャリア間隔(subcarrier spacing, SCS)、対応するマルチプルインプット・マルチプルアウトプット(multiple input multiple output, MIMO)データ伝送層若しくはアンテナの数、又は対応する物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel, PDCCH)構成、対応するPDSCH構成、対応する物理アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel, PUCCH)構成若しくは対応する物理アップリンク共有チャネル(physical uplink shared channel, PUSCH)構成は同じである。
上記の説明は、帯域幅ユニットがBWPである例を使用することにより提供されており、帯域幅ユニットが他の周波数リソースであるときにも適用可能である。
他の態様では、第1の帯域幅ユニットの周波数リソース位置が第2の帯域幅ユニットの周波数リソース位置と異なり、第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットが異なる帯域幅ユニット識別子(例えば、BWP ID)に対応する場合、第1の端末デバイスが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える切り替え遅延は、第2の遅延又はN個の遅延のうち第1の遅延以外の遅延である。この場合、第1の帯域幅ユニットは第2の帯域幅ユニットと互いに関係しないと理解されてもよい。
実施形態1では、第1の帯域幅ユニットの周波数リソース位置が第2の帯域幅ユニットの周波数リソース位置と異なり、第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットが異なる帯域幅ユニット識別子に対応し、例えば、異なるBWP識別子に対応する場合、第1の端末デバイスが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える切り替え遅延は、N個の遅延のうち第1の遅延以外の遅延、例えば第2の遅延でもよい。この場合、第1の帯域幅ユニットは第1のBWPとして理解されてもよく、第2の帯域幅ユニットは第2のBWPとして理解されてもよい。
実施形態1では、ネットワークデバイスは、物理層シグナリングを使用することにより、帯域幅ユニット切り替えを実行するように第1の端末デバイスに指示してもよい。物理層シグナリングはダウンリンク制御情報(downlink control information, DCI)でもよい。DCIに対応するDCIフォーマットは、例えば、DCIフォーマット0-1、DCIフォーマット1-1、DCIフォーマット0-2、DCIフォーマット1-2、又は帯域幅ユニット切り替えをサポートし且つ将来の通信システムにおいて導入される他のDCIフォーマットでもよい。
例えば、ネットワークデバイスは、ダウンリンク制御情報を第1の端末デバイスに送信してもよく、ダウンリンク制御情報は、第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替えるように第1の端末デバイスに指示する。ダウンリンク制御情報を受信したとき、第1の端末デバイスは帯域幅ユニット切り替えが実行される必要があると決定してもよい。ダウン制御情報が第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替えるように第1の端末デバイスに指示する実現方式では、ダウン制御情報は、第1の端末デバイスが切り替える第2の帯域幅ユニットを示す。任意選択で、ダウンリンク制御情報は、第2の帯域幅ユニットの周波数リソース位置、第2の帯域幅ユニットに対応するBWP ID、第2の帯域幅ユニットに対応するインデックス、又は第2の帯域幅ユニットに関連する他の情報、例えば、周波数リソース位置に関連する情報を示してもよい。任意選択で、DCIは、第2の帯域幅ユニット内で第1の端末デバイスによりPDSCHを受信するため或いはPUSCHを送信するために占有される周波数領域リソースを更に示し、PDSCH又はPUSCHにより占有される周波数領域リソースは第2の帯域幅ユニットに位置する。任意選択で、DCIは、第2の情報フィールドを更に含み、第2の情報フィールドは、PDSCH又はPUSCHにより占有される周波数領域リソースを示す。任意選択で、以下に説明する第1の情報フィールド及び第2の情報フィールドは、DCIに含まれる異なる情報フィールドである。任意選択で、第1の情報フィールド及び第2の情報フィールドは、代替としてDCI内の同じ情報フィールドに対応してもよい。例えば、DCIに含まれる周波数領域リソース指示フィールド(例えば、DCIに含まれる周波数領域リソース割り当て)は、一緒に周波数リソース割り当てを示し、第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットへの切り替えを示すために使用されるか、或いは、一緒に周波数リソース割り当てと、切り替え後の第2の帯域幅ユニットとを示すために使用される。例えば、第1の情報フィールドは第2の情報フィールドに対応してもよい。
DCIは第1の情報フィールドを含んでもよく、第1の情報フィールドはXビットに対応し、Xの値は制限されない。Xは0よりも大きい正の整数である。任意選択で、Xは4以下の整数である。例えば、X=4であるとき、最大で16個の対応する状態が存在してもよい。Xビットの対応する値が0であるとき、これは帯域幅ユニットが切り替えられないことを示すと仮定すると、最大で15個の異なる帯域幅ユニットへの切り替えが更にサポートされてもよい。このように、周波数選択性スケジューリング利得及び/又はセル負荷分散が可能な限り確保される一方で、シグナリングオーバーヘッドが更に低減され得る。
任意選択で、第1の情報フィールドのサイズ、例えばXの値は、RRCシグナリングを使用することにより構成されてもよく、例えば、1ビット、2ビット又は3ビットとして構成されてもよい。このように、ネットワークデバイスは第1の情報フィールドのサイズを調整し、それにより、周波数選択性スケジューリング利得及び/又はセル負荷分散が確保される一方で、第1の情報フィールドの最適なサイズ設計が確保され、DCIシグナリングオーバーヘッドを低減するのに役立ち得る。任意選択で、Xビットの値は合計で2^X個の状態に対応してもよい。2^X個の状態のそれぞれは、RRCシグナリングを使用することにより構成され、言い換えると、各状態に対応する指示情報は、RRCシグナリングを使用することにより構成される。
第1の情報フィールドは、切り替え後の帯域幅ユニットの周波数リソース位置を示してもよく、或いは、切り替え後の帯域幅ユニットの帯域幅ユニット識別子を示してもよく、或いは、切り替え後の帯域幅ユニットの周波数リソース位置及び帯域幅ユニット識別子を一緒に示してもよい。
具体的には、第1の実現方式では、第1の情報フィールドは、切り替え後の帯域幅ユニットの周波数リソース位置及び帯域幅ユニット識別子を直接示してもよい。例えば、第1の情報フィールドは、周波数リソース位置情報(例えば、帯域幅ユニット位置)及びBWP識別情報(例えば、BWP ID)を含んでもよい。周波数リソース位置情報は、切り替え後の帯域幅ユニットの周波数リソース位置を示す。BWP識別情報は、切り替え後の帯域幅ユニットの帯域幅ユニット識別子を示す。ここでの周波数リソース位置情報は、帯域幅ユニットの周波数リソース位置情報に対応し、ネットワークデバイスによりスケジューリングされ且つ端末デバイスにより物理ダウンチャネル及び物理的なアップチャネルを伝送することに対応するデータ伝送リソースに対応しない点に留意すべきである。物理ダウンリンクチャネルは、物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel, PDCCH)及び物理ダウンリンク共有チャネル(physical downlink shared channel, PDSCH)を含む。物理アップリンクチャネルは、物理アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel, PUCCH)及び物理アップリンク共有チャネル(physical uplink shared channel, PUSCH)を含む。
第2の実現方式では、第1の情報フィールドは、切り替え後の帯域幅ユニットの周波数リソース位置のみを示してもよく、帯域幅ユニット識別子を示さない。この場合、第1の情報フィールドは周波数リソース位置情報を含んでもよく、BWP識別情報を含まない。
例えば、第1の情報フィールドが周波数リソース位置情報を含み、周波数リソース位置情報が2ビットであると仮定したとき、4つのタイプの情報が示されてもよく、4つのタイプの情報は、それぞれ4つの異なる周波数リソース位置に対応してもよい。例えば、00は周波数リソース位置Aに対応し、01は周波数リソース位置Bに対応し、10は周波数リソース位置Cに対応し、11は周波数リソース位置Dに対応し、4つの異なる周波数リソース位置に対応する帯域幅ユニットは、同じBWP識別子に対応してもよい。このように、シグナリングオーバーヘッドが低減され、物理層チャネルの伝送性能を改善するのに役立ち得る。
この実現方式では、ネットワークデバイスが、第1の端末デバイスについて、少なくとも2つの周波数リソース位置に対応する帯域幅ユニットに加えて、1つの周波数リソース位置のみに対応する帯域幅ユニットを更に構成する場合(代替として1つのBWPを構成するとして理解される)、1つの周波数リソース位置のみで構成された帯域幅ユニットについて、帯域幅ユニットの周波数リソース位置は、第1の情報フィールドにより示されてもよく、それにより、帯域幅ユニットが示されるようにする。例えば、周波数リソース位置1~3は帯域幅ユニット1に対応し、周波数リソース位置4は帯域幅ユニット2に対応する。第1の情報フィールドが周波数リソースの位置4を示すとき、第1の情報フィールドは帯域幅ユニット2に対応してもよい。
第3の実現方式では、ネットワークデバイスが各帯域幅ユニットについて1つの周波数リソース位置のみを構成する場合(BWPを直接構成するとして理解されてもよい)、第1の情報フィールドはBWP識別情報を含んでもよく、周波数リソース位置情報を含まない。
任意選択で、同じBWP IDに対応し且つ異なる周波数リソース位置を有する帯域幅ユニット(例えば、BWPの異なる周波数リソース位置)の間の切り替えを示すための制御情報フィールドと、異なるBWP IDに対応し且つ異なる周波数リソース位置を有する帯域幅ユニット(例えば、異なるBWP)の間の切り替えを示すための制御情報フィールドとは、DCI内の同じ情報フィールド(例えば、BWPインジケータ)に対応してもよく、例えば、一緒の指示のための第1の情報フィールドは、BWPインジケータに対応するか、或いは、異なる情報フィールドに対応してもよく、例えば、同じBWP IDに対応し且つ異なる周波数リソース位置を有する帯域幅ユニット(例えば、BWPの異なる周波数リソース位置)の間の切り替えを示すための制御情報フィールドは、DCI内の周波数リソース位置指示フィールド(非周波数リソース割り当てフィールド)に対応し、例えば、DCIに新たに追加された制御フィールド又は冗長状態フィールドに対応し、異なるBWP IDに対応し且つ異なる周波数リソース位置を有する帯域幅ユニット(例えば、異なるBWP)の間の切り替えを示すための制御情報フィールドがBWP指示フィールドであることを示してもよい点に留意すべきである。
第1の帯域幅ユニットの構成情報及び第2の帯域幅ユニットの構成情報(RRCシグナリング方式では、複数の帯域幅ユニットが1つのBWPに構成されてもよく、異なる帯域幅ユニットが少なくとも1つの異なる周波数パラメータを有する)。
実施形態2
実施形態2では、ネットワークデバイスにより送信される帯域幅ユニット構成情報は、複数の帯域幅ユニットを示してもよく、複数の帯域幅ユニットは、第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットを含む。第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットの双方は単一の識別子に対応し、識別子はBWPグループ識別子でもよい。
第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットは異なるBWPグループ識別子に対応し、第1の帯域幅ユニットは第2の帯域幅ユニットと互いに関係し、第1の端末ユニットが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える切り替え遅延は第1の遅延である。
対応して、第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットは異なるBWPグループ識別子に対応し、第1の帯域幅ユニットは第2の帯域幅ユニットと互いに関係せず、第1の端末デバイスが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える切り替え遅延は、第2の遅延又はN個の遅延のうち第1の遅延以外の遅延である。
相関関係の実現方式では、第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットは同じ識別子に関連し、例えば同じセット識別子(ID)に関連する点に留意すべきである。任意選択で、例えば、RRCシグナリングを使用することによりBWPを構成するとき、ネットワークデバイスはまた、帯域幅ユニットが属するセットを示すために、BWPに対応するセット識別子を構成してもよい。セット識別子は、ダウンリンクデータ用のダウンリンクBWP及びアップリンクデータ伝送用のアップリンクBWPについて別々に構成されてもよく、或いは、同時に構成されてもよい。DL BWPについての構成が例として使用される。ネットワークデバイスは、BWP IDに対応するセット識別子指示をBWP-Downlink IEに含めてもよい(以下に示す)。さらに、セット識別子指示は、bwp-Commonに含まれてもよく、或いは、bwp-Dedicatedに含まれてもよい。同じ説明がUL BWPについてのセット識別子構成にも適用可能であり、詳細は再び説明しない。代替として、セット識別子は、相関関係を反映した他の識別子、例えば、以下の遅延識別子ギャップ1に置き換えられてもよく、同じ遅延識別子を有する帯域幅ユニットの間の切り替えは第1の遅延である。
上記の説明を参照して、BWP-Downlink情報要素は以下のように表されてもよい。
図6は、具体的な実現方式の例を示す。図6において、帯域幅ユニットがBWPである例が説明に使用される。BWP#1及びBWP#2が同じBWPセットに属し、同じ識別子に関連すると仮定する。BWP#3はBWP#1及びBWP#2に対応するBWPセットに属さず、BWP#3に関連する識別子はBWP#1又はBWP#2に関連する識別子と異なるか、或いは、BWP#3はどの識別子にも関連しなくてもよい。この実現方式では、ネットワークデバイスは少なくとも1つのBWPセットを構成してもよく、セットは少なくとも2つのBWPを含み、すなわち、BWP#1及びBWP#2を含む。BWPセットに含まれない他のBWPは、セットにグループ化されなくてもよい。
上記の説明を参照して、実施形態2では、第1の端末デバイスが同じ識別子に関連する帯域幅ユニットの間を切り替える切り替え遅延は第1の遅延であり、第1の端末デバイスが異なる識別子に関連する帯域幅ユニットの間を切り替える切り替え遅延はN個の切り替え遅延のうち第1の遅延以外の遅延である。例えば、上記の例を参照して、第1の端末デバイスがBWP#1とBWP#2との間を切り替える切り替え遅延は第1の遅延であり、第1の端末デバイスがBWP#1とBWP#3との間を切り替える切り替え遅延は第1の遅延よりも大きい遅延、例えば第2の遅延、又はN個の遅延のうち第1の遅延以外の遅延である。
第1の実施形態と同様に、第2の実施形態では、ネットワークデバイスは、物理層シグナリングを使用することにより、帯域幅ユニット切り替えを実行するように端末デバイスに指示してもよい点に留意すべきである。物理層のシグナリングはDCIでもよい。DCIに対応するDCIフォーマットは、例えば、DCIフォーマット0-1、DCIフォーマット1-1、DCIフォーマット0-2、DCIフォーマット1-2、又は帯域幅ユニット切り替えをサポートし且つ将来の通信システムにおいて導入される他のDCIフォーマットでもよい。
実施形態2では、ダウンリンク制御情報は第1の情報フィールドを含んでもよく、第1の情報フィールドは、切り替え後の帯域幅ユニットの帯域幅ユニット識別子(すなわち、BWP ID)を示してもよい。詳細については、実施形態1における説明を参照し、詳細はここでは説明しない。
任意選択で、実施形態2では、DCIに含まれるBWP切り替えフィールドが直接再利用され、第1の帯域幅ユニットと第2の帯域幅ユニットとの間の切り替えを示してもよい。端末デバイスは、RRCシグナリングを使用することにより構成されたBWPグループ識別子に基づいて、異なる帯域幅ユニット(すなわち、異なるBWP)の間の切り替え遅延が第1の遅延であるか或いはN個の遅延のうち第1の遅延以外の遅延であるかを決定してもよい。
実施形態3
実施形態3では、ネットワークデバイスにより送信される帯域幅ユニット構成情報は、複数の帯域幅ユニットを示してもよく、複数の帯域幅ユニットは、第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットを含む。第1の帯域幅ユニットが第1のキャリア上の帯域幅ユニットであり、第2の帯域幅ユニットが第2のキャリア上の帯域幅ユニットであると仮定
する。
第1の帯域幅ユニットと第2の帯域幅ユニットとの間に関連付け関係が存在するとき、第1の帯域幅ユニットと第2の帯域幅ユニットとの間に相関関係は存在せず、第1の帯域幅ユニットと第2の帯域幅ユニットとの間に関連付け関係は存在しない。
上記の説明を参照して、実施形態3では、第1の端末デバイスが関連する帯域幅ユニットの間を切り替える切り替え遅延は第1の遅延であり、第1の端末デバイスが関連しない帯域幅ユニットの間を切り替える切り替え遅延は、第2の遅延又はN個の切り替え遅延のうち第1の遅延以外の遅延である。
実施形態3は、NRアップリンク(NR uplink, NUL)キャリア及び補助アップリンク(supplement uplink, SUL)キャリアが構成された第2の端末デバイスに適用されてもよい。このシナリオでは、第1のキャリアはNULキャリアであり、第2のキャリアはSULキャリアである。或いは、第1のキャリアはSULキャリアでであり、第2のキャリアはNULキャリアである。SULキャリアは、NR FDD又はNR TDD周波数帯域と共に使用されてもよい。
実施形態3では、ネットワークデバイスにより送信される帯域幅ユニット構成情報により示される複数の帯域幅ユニットの一部はNULキャリア上のアップリンク帯域幅ユニット、例えば第1の帯域幅ユニットであり、複数の帯域幅ユニットの一部はSULキャリア上のアップリンク帯域幅ユニット、例えば第2の帯域幅ユニットである。
NULキャリア及びSULキャリアを構成するとき、ネットワークデバイスは、NULに含まれるアップリンク帯域幅ユニットとSULに含まれるアップリンク帯域幅ユニットと
の間の関連付け関係を同時に構成してもよい。例えば、図7に示すように、帯域幅ユニットがBWPである例が説明に使用される。図7において、第1の端末デバイスについてネットワークデバイスにより構成されたNULキャリアは、4つのBWP、すなわち、BWP#1、BWP#2、BWP#3及びBWP#4を含む。第1の端末デバイスについてネットワークデバイスにより構成されたSULキャリアは、4つのBWP、すなわち、BWP#5、BWP#6、BWP#7及びBWP#8を含む。BWP#1とBWP#6との間に関連付け関係が存在し、BWP#2とBWP#8との間に関連付け関係が存在する。
例えば、上記の例を参照して、第1の端末デバイスがBWP#1とBWP#6との間を切り替える切り替え遅延は第1の遅延であり、第1の端末デバイスがBWP#2とBWP#5との間を切り替える切り替え遅延は、第2の遅延又はN個の遅延のうち第1の遅延以外の遅延でもよい。
任意選択で、NUL上の帯域幅ユニットに対応するBWP IDがSUL上の帯域幅ユニットに対応するBWP IDと同じである場合、NUL上の帯域幅ユニット及びSUL上の帯域幅ユニットは互いに関係すると理解されてもよい点に留意すべきである。互いに関係するNUL上の帯域幅ユニットとSUL上の帯域幅ユニットとの間の切り替え遅延は第1の遅延であり、そうでない場合、切り替え遅延は、第2の遅延又はN個の遅延のうち第1の遅延以外の遅延である。
第1の実施形態と同様に、第3の実施形態では、ネットワークデバイスは、物理層シグナリングを使用することにより、帯域幅ユニット切り替えを実行するように端末デバイスに指示してもよい点に留意すべきである。物理層シグナリングはDCIでもよい。詳細については、実施形態1における説明を参照し、詳細はここでは再び説明しない。
任意選択で、この出願のこの実施形態では、第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットが異なるキャリアに属するとき、又は第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットが同じBWP識別子(例えば、BWP ID)に対応するとき、又は第1の帯域幅ユニットが第2の帯域幅ユニットと互いに関係するとき、第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットへの切り替えに対応する切り替え遅延は第1の遅延又は第3の遅延でもよい。第3の遅延は、第2の遅延よりも小さくてもよい。第2の遅延は、第2の端末デバイスが同じ条件で帯域幅ユニットの間を切り替える切り替え遅延に対応してもよく、或いは、他の値である。これは具体的に限定されない。ここでの同じ条件は、第2の端末デバイスが異なるキャリア上の帯域幅ユニットの間を切り替える対応する切り替え遅延として理解されてもよい。
上記の実施形態1~実施形態3は、互いに関係する帯域幅ユニットの実現方式について説明している。この出願の実施形態は、上記の実施形態に限定されず、他の実現方式が存在してもよい。例えば、第1の帯域幅ユニットの構成情報内の周波数関連のパラメータのみが第2の帯域幅ユニットの構成情報内のものと異なるとき、第1の帯域幅ユニットは第2の帯域幅ユニットと互いに関係する。第1の端末デバイスが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える切り替え遅延は第1の遅延であり、周波数関連のパラメータは以下の項目のうち少なくとも1つを含む。
(1)帯域幅ユニットに対応する中心周波数、
(2)帯域幅ユニットに対応する周波数帯域幅、又は
(3)帯域幅ユニットに対応するSCS。
例えば、第1の帯域幅ユニットに対応する中心周波数が第2の帯域幅ユニットに対応する中心周波数と異なり、第1の帯域幅ユニットの他の構成パラメータが第2の帯域幅ユニットの他の構成パラメータと同じであるとき、第1の帯域幅ユニットと第2の帯域幅ユニットとの間の切り替え遅延は第1の遅延である。上記の関係を満たさない帯域幅ユニットの間の切り替えは、N個の遅延のうち第1の遅延以外の遅延であり、遅延は、例えば第2の遅延でもよい。
上記の説明は単なる例であり、他の場合については再び説明しない。
この出願の実施形態では、1つのキャリアは1つのセルに対応してもよく、異なるキャリアは異なるセルに対応する点に留意すべきである。異なるキャリアは、異なる周波数パラメータに関連する。ここで、キャリアに関連する周波数パラメータは、キャリアの中心周波数情報又はキャリアの周波数位置情報を含んでもよい。
この出願の実施形態では、データ伝送は、アップリンクデータ伝送及びダウンリンクデータ伝送を含む点に留意すべきである。第1の帯域幅ユニットに対応するデータ伝送方向は、第2の帯域幅ユニットに対応するデータ伝送方向と同じである。例えば、第1の帯域幅ユニットで搬送されるデータ及び第2の帯域幅ユニットで搬送されるデータの双方はダウンリンクデータである。例えば、第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットの双方はダウンリンクBWPに対応する。代替として、第1の帯域幅ユニットで搬送されるデータ及び第2の帯域幅ユニットで搬送されるデータの双方はアップリンクデータである。例えば、第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットの双方はアップリンクBWPに対応する。
この出願の実施形態では、RRCシグナリングは、1つのBWP内の複数の帯域幅ユニットを構成するように構成されてもよく、異なる帯域幅ユニットは少なくとも1つの異なる周波数パラメータを有し、周波数パラメータは以下の項目のうち少なくとも1つを含む。
(1)帯域幅ユニットに対応する中心周波数、
(2)帯域幅ユニットに対応する周波数帯域幅、又は
(3)帯域幅ユニットに対応するSCS。
さらに、この出願の実施形態では、第1の端末デバイスにいてネットワークデバイスにより構成された帯域幅ユニットののうち少なくとも1つは、同期信号ブロック(Synchronization Signal Block, SSB)を含む。SSBは、セル定義SSB(cell defined SSB, CD-SSB)でもよい。ここでは、帯域幅ユニットがBWPである例が以下で説明に使用される。
帯域幅ユニットがBWPであるとき、第1の端末デバイスについてネットワークデバイスにより構成された1つの帯域幅ユニットがSSBを含む場合、1つ以上のSSBが存在してもよく、例えば、1つ以上のSSBは異なるビーム方向に対応してもよい。これはこの出願では具体的に限定されない。例えば、1つのBWPがSSBを含む。上記の実現方式を参照して、1つのBWPが少なくとも2つの周波数リソース位置に対応する場合、少なくとも2つの周波数リソース位置のうち少なくとも1つがSSBを含む。
第1の端末デバイスについてネットワークデバイスにより構成されたBWPが、少なくとも2つの周波数リソース位置を有するBWPと、1つの周波数リソース位置のみを有するBWPとを含むとき、少なくとも2つの周波数リソース位置を含むBWPがSSBを含むか、或いは、1つの周波数リソース位置のみを含むBWPがSSBを含む。例えば、図8に示すように、BWP#1は、2つの周波数リソース位置、すなわち、周波数リソース位置1及び周波数リソース位置2を含む。BWP#2は、1つの周波数リソース位置、すなわち、周波数リソース位置3を含む。図8では、周波数リソース位置1に対応する周波数リソースがCD-SSBを含む例が説明に使用され、他の場合が存在してもよい。
第1の端末デバイスについてネットワークデバイスにより構成された全てのBWPが1つの周波数リソース位置を有するBWPであるとき、少なくとも1つのBWPがSSBを含む。
さらに、任意選択で、BWP、又は特にSSB若しくはCD-SSBを含むBWPの周波数リソース位置に対応する周波数リソースは、他のBWP、又はSSBを含まないBWPの他の周波数リソース位置に対応する周波数リソースよりも小さい周波数リソース帯域幅を有してもよい。このように、データ伝送の必要性がないとき、第1の端末デバイスは、BWP、又はSSBを含む周波数リソース位置に対応する周波数リソースに在圏してもよい。BWP、又はSSBを含む周波数リソース位置に対応する周波数リソースの帯域幅は、他のBWP、又は他の周波数リソース位置に対応する周波数リソースの帯域幅よりも小さいので、上記の設計を使用することにより、第1の端末デバイスの消費電力が低減され得る。さらに、第1の端末デバイスは、BWP又は周波数リソースに含まれるSSBに基づいて、無線リソース管理(radio resource management, RRM)測定又は無線リンク監視(radio link monitoring, RLM)測定を更に実行し、サービングセルに対して実行される基本的な測定を確保してもよい。
さらに、サービングセルに対して第1の端末デバイスにより実行される基本的な測定を確保するために、第1の端末デバイスについてネットワークデバイスにより構成されたBWPのうち少なくとも1つは、非CD SSBを含む。さらに、任意選択で、非CD SSBを含むBWPが少なくとも1つのBWPと互いに関係し、第1の端末デバイスが非CD SSBを含むBWPに切り替える切り替え遅延が第1の遅延でもよいことが構成されてもよい。上記と同様に、ここでは、BWP又はBWPの周波数リソース位置に対応する周波数リソース上に構成された1つ以上のSSBが存在してもよく、例えば、1つ以上のSSBが複数の異なるビーム方向に対応してもよい。これはこの出願では具体的に限定されない。
例えば、図9に示すように、3つのBWP、すなわち、BWP#1、BWP#2及びBWP#3が構成されると仮定する。構成されたBWP#1及びBWP#2はBWPセットに属し、BWP#3はBWPセットに属さない。BWP#1とBWP#2との間のBWP切り替え遅延は第1の遅延であり、BWP#1又はBWP#2とセット外のBWPとの間のBWP切り替え遅延は第1の遅延よりも大きい。この場合、他のBWP上で非CD SSBを構成することに比べて、いくつかのシナリオでは、BWP#1又はBWP#2上でRRM/RLM用の非CD SSBを構成することは、第1の端末デバイスによりRRM測定又はRLM測定を実行するために必要な切り替え時間を低減し得る。例えば、図9に示すように、非CD SSBがBWP#2に構成され、第1の端末デバイスがBWP#1を通じてネットワークデバイスとデータ伝送を実行すると仮定する。RRM及び/又はRRM測定時点において、第1の端末デバイスは、第1の遅延に基づいてBWP#2に迅速に切り替え、BWP#2に構成された非CD SSBを通じてRRM及び/又はRLM測定を実行してもよい。測定を実行した後に、第1の端末デバイスは、ネットワークデバイスとのデータ伝送を実行するために、第1の遅延に基づいてBWP#1に迅速に切り戻してもよい。第1の遅延が短く、第2の遅延よりも小さいので、データ伝送中断期間は短い。さらに、CD-SSBがBWP#1又はBWP#3に更に構成されてもよい。図9では、CD-SSBがBWP#3に構成される例が説明に使用される。
他の態様では、複数の互いに関係するBWP又はBWPの異なる周波数リソース位置に対応する周波数帯域幅において、各BWP又はBWPの各周波数リソース位置に対応する周波数帯域幅にSSBを構成することと比較して、1つのBWPのみが構成されてもよく、或いは、BWPの1つの周波数リソース位置に対応する周波数帯域幅に1つ以上のSSBが含まれてもよく、それにより、共通参照信号構成のオーバーヘッドが低減されるようにする。
上記の参照信号はまた、RRM及び/又はRLM測定に加えて、チャネル状態情報(channel state information, CSI)測定にも使用されてもよい点に留意すべきである。
この出願の実施形態では、第1の遅延の長さは、無線周波数(Radio Frequency, RF)再同調(retuning)期間又はRF再同調期間未満でもよい点に留意すべきである。RF再同調期間は、例えば、2つのOFDMシンボルに対応する時間長であるか、或いは、140マイクロ秒以下であり、端末デバイスの能力に基づいて具体的に決定される。
上記の説明を参照して、第1の端末デバイスのデータ伝送性能及びシステム側の負荷分散を確保するために、この出願において提供される方法の目的は、第1の端末デバイスのデータ伝送に対応する周波数リソースがより大きい周波数リソース範囲になることを可能にし、データ伝送のための周波数リソース範囲をより小さい切り替え遅延で調整することである。第1の端末デバイスによりデータ伝送に使用される周波数リソースがより迅速に調整される場合、第1の端末デバイスとネットワークデバイスとの間のデータ伝送に使用されるスケジューリング方式、例えば、変調及び符号化方式(modulation coding scheme, MCS)は、チャネル状態とより良く一致する可能性があり、それにより、周波数選択性スケジューリング利得及び/又は周波数ダイバーシチ利得が取得され得るようにすることが理解され得る。任意選択で、ネットワークデバイスは、第1の端末デバイス固有のシグナリングを使用することにより、データ伝送に対応する周波数リソースの最大サポート周波数ホッピング範囲を第1の端末デバイスに通知してもよい。例えば、ネットワークデバイスは、RRCシグナリングを使用することにより、仮想キャリア又は伝送周波数帯域の周波数位置及びサイズを第1の端末デバイスに通知してもよい。任意選択で、例えば、最初にネットワークデバイスにアクセスした後に、第1の端末デバイスは、ネットワークデバイスにより送信されたブロードキャスト情報を使用することにより、ネットワークデバイス側のシステム帯域幅を学習し、能力報告のような方式で第1の端末デバイスの端末タイプ又は端末能力を報告してもよい。例えば、端末タイプはREDCAP端末であり、端末能力は第1の端末デバイスの伝送帯域幅が20MHzであることである。能力情報を学習した後に、ネットワークデバイスは、第1の端末デバイス固有のシグナリングを使用することにより、仮想キャリア又は伝送帯域幅の周波数位置及びサイズを第1の端末デバイスに通知してもよい。ここでの仮想キャリア又は伝送周波数帯域のサイズ(伝送周波数帯域のサイズは伝送帯域幅として理解されてもよい)は、第1の端末デバイスの帯域幅能力よりも大きい。第1の端末デバイスの実際の伝送周波数帯域も同時に構成される。伝送周波数帯域の帯域幅は、第1の端末デバイスの帯域幅能力以下である。例えば、実際の伝送周波数帯域は、BWP又は初期BWPを使用することにより構成されてもよい。第1の端末デバイスは、実際の伝送周波数帯域に基づいて第1の端末デバイスのRF無線周波数位置を調整し、次いで、この出願の実現方式において短いBWP切り替え遅延でBWP切り替えを完了してもよい。
この出願の実施形態では、ネットワークデバイスと第1の端末デバイスとの間のデータ伝送は、構成された仮想キャリア又は伝送周波数帯域の周波数リソース範囲内のいずれかの位置から開始するのではなく、第1の端末デバイスについてネットワークデバイスにより構成された実際の伝送周波数帯域(すなわち、実際の伝送帯域幅ユニット)又は周波数ホッピングの後の伝送周波数帯域で実行される。例えば、図10に示すように、2つの解決策が比較される。解決策1:データ伝送リソースが位置する実際の伝送帯域幅ユニットが最初に決定され、帯域幅ユニットがグループ化されたリソースであり、リソーススケジューリングがグループ化されたリソースで実現される(例えば、リソーススケジューリングが帯域幅ユニットで実現される)。
解決策2:仮想キャリアにおけるスケジューリングされたデータ伝送リソースが直接示される。
図10を参照して、以下の表6に示すように、データリソース割り当て方式がそれぞれリソース割り当てタイプ0(resource allocation type 0, RA type 0)及びリソース割り当てタイプ1(resource allocation type 1, RA type 1)であるとき、実際の伝送周波数帯域又は周波数ホッピング後の伝送周波数帯域(例としてBWPを使用し、表の第3列目を参照する)上のデータ伝送スケジューリングと、仮想キャリア又は伝送周波数帯域(例として100MHzを使用し、表の第4列目を参照する)上のデータ伝送スケジューリングとに対応する物理層リソース指示オーバーヘッド(ビット数で測定される)が比較される。
表6に基づいて、データ伝送が実際の伝送周波数帯域又は周波数ホッピング後の伝送周波数帯域で実行されるとき、ビットオーバーヘッドが少なくなることが分かる。
この出願の実施形態によれば、第1の端末デバイスは、より短い遅延で帯域幅ユニット切り替えを実現してもよく、さらに、第1の端末デバイスの帯域幅能力よりも大きい周波数範囲内で、より短い遅延で帯域幅ユニット切り替えを実現してもよい。例えば、第1の端末デバイスの帯域幅能力は20MHz又は50MHz以下の他の値である。この出願の実施形態によれば、第1の端末デバイスは、より大きい周波数範囲、例えば100MHzの周波数リソース範囲内で動的な帯域幅ユニット切り替えを実現してもよい。100MHzの周波数リソース範囲は、仮想キャリアのキャリア帯域幅が第1の端末デバイスの帯域幅能力を超えるので、仮想キャリアとして考えられてもよい。例えば、第1の帯域幅ユニット及び第2の帯域幅ユニットはBWPであり、帯域幅ユニット識別子はBWP識別子である。図11に示すように、BWP1は4つの周波数リソース位置を含み、各周波数リソース位置は1つのサブBWPと考えられてもよく、これはBWP1-1~BWP1-4として表される。第1の端末デバイスがBWP1-1~BWP1-4の間を切り替えるとき、切り替え遅延は第1の遅延である。例えば、第1の遅延は140μsである(RF再同調期間のみが考慮されると仮定する)。BWP1-1~BWP1-4のいずれかのサブBWPのパラメータ及びBWP2のパラメータは独立して構成される。第1の端末デバイスがBWP1-1~BWP1-4のいずれかのサブBWPからBWP2に切り替えるとき、切り替え遅延は第1の遅延よりも大きいか、或いは、既存のNRシステムにおける切り替え遅延、すなわち1ms~2.5msでもよい(切り替え遅延type 1の場合に対応する)。このように、異なるBWPは同じBWP IDに対応する。したがって、階層型BWP伝送が仮想キャリア上で実現されるとも理解され得る。
この出願の上記の実施形態は、第1の端末デバイスとネットワークデバイスとの間の相互作用の観点からこの出願の実施形態において提供される方法を記載している。この出願の実施形態において提供される方法における機能を実現するために、ネットワークデバイス及び端末デバイスはそれぞれ、ハードウェア構造及び/又はソフトウェアモジュールを含み、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、又はハードウェア構造とソフトウェアモジュールとの組み合わせの形式で上記の機能を実現してもよい。上記の機能における機能がハードウェア構造を使用することにより実行されるか、ソフトウェアモジュールを使用することにより実行されるか、或いは、ハードウェア構造とソフトウェアモジュールとの組み合わせを使用することにより実行されるかは、技術的解決策の特定の用途及び設計上の制約に依存する。
図12及び図13は、この出願の実施形態による可能な通信装置の構造の概略図である。通信装置は、上記の方法の実施形態における第1の端末デバイス又はネットワークデバイスの機能を実現してもよく、したがって、上記の方法の実施形態の有益な効果を達成することもできる。この出願の実施形態では、通信装置は、図1に示す端末デバイス102、図1に示すネットワークデバイス101、又は端末デバイス若しくはネットワークデバイスに適用されるモジュール(例えば、チップ)でもよい。
図12に示すように、通信装置1200は、トランシーバモジュール1201及び処理モジュール1202を含む。通信装置1200は、図2に示す方法の実施形態において第1の端末デバイス又はネットワークデバイスの機能を実現するように構成されてもよい。
通信装置1200が図2における方法の実施形態において第1の端末デバイスの機能を実現するように構成されるとき、トランシーバモジュール1201は、帯域幅ユニット構成情報を受信するように構成され、帯域幅ユニット構成情報は第1の帯域幅ユニットの構成情報及び第2の帯域幅ユニットの構成情報を含み、処理モジュール1202は、第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替えることを決定するように構成される。第1の端末デバイスが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える切り替え遅延は第1の遅延であり、第1の遅延は第2の遅延よりも小さく、第2の遅延は第2の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延である。代替として、第1の端末デバイスが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える切り替え遅延はN個の遅延のうち1つであり、N個の遅延は第1の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延であり、Nは2以上の整数であり、N個の遅延は第1の遅延を含む。
通信装置1200が図2における方法の実施形態においてネットワークデバイスの機能を実現するように構成されるとき、トランシーバモジュール1201は、帯域幅ユニット構成情報を第1の端末デバイスに送信するように構成され、帯域幅ユニット構成情報は第1の帯域幅ユニットの構成情報及び第2の帯域幅ユニットの構成情報を含み、処理モジュール1202は、切り替え遅延に基づいて第1の端末デバイスのデータをスケジューリングするように構成される。切り替え遅延は、第1の端末デバイスが第1の帯域幅ユニットから第2の帯域幅ユニットに切り替える遅延であり、切り替え遅延は第1の遅延であり、第1の遅延は第2の遅延よりも小さく、第2の遅延は第2の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延である。代替として、切り替え遅延はN個の遅延のうち1つであり、N個の遅延は第1の端末デバイスによりサポートされる切り替え遅延であり、Nは2以上の整数であり、N個の遅延は第1の遅延を含む。
トランシーバモジュール1201及び処理モジュール1202のより詳細な説明については、上記の方法の実施形態における関連する説明を参照する。詳細はここでは再び説明しない。
図13に示すように、通信装置1300は、プロセッサ1310及びインタフェース回路1320を含む。プロセッサ1310及びインタフェース回路1320は互いに結合される。インタフェース回路1320は、トランシーバ又は入力/出力インタフェースでもよいと理解されてもよい。任意選択で、通信装置1300は、プロセッサ1310により実行される命令、プロセッサ1310による命令を実行するために必要な入力データ、又はプロセッサ1310が命令を実行した後に生成されたデータを記憶するように構成されたメモリ1330を更に含んでもよい。
通信装置1300が上記の方法の実施形態における方法を実現するように構成されるとき、プロセッサ1310は処理モジュール1202の機能を実行するように構成され、インタフェース回路1320はトランシーバモジュール1201の機能を実行するように構成される。
通信装置が端末デバイスに適用されるチップであるとき、端末デバイス内のチップは、上記の方法の実施形態における端末デバイスの機能を実現する。端末デバイス内のチップは、端末デバイス内の他のモジュール(例えば、無線周波数モジュール又はアンテナ)から情報を受信し、情報はネットワークデバイスにより端末デバイスに送信される。代替として、端末デバイス内のチップは、情報を端末デバイス内の他のモジュール(例えば、無線周波数モジュール又はアンテナ)に送信し、情報は端末デバイスによりネットワークデバイスに送信される。
通信装置がネットワークデバイスに適用されるチップであるとき、ネットワークデバイス内のチップは、上記の方法の実施形態におけるネットワークデバイスの機能を実現する。ネットワークデバイス内のチップは、ネットワークデバイス内の他のモジュール(例えば、無線周波数モジュール又はアンテナ)から情報を受信し、情報は端末デバイスによりネットワークデバイスに送信される。代替として、ネットワークデバイス内のチップは、情報をネットワークデバイス内の他のモジュール(例えば、無線周波数モジュール又はアンテナ)に送信し、情報はネットワークデバイスにより端末デバイスに送信される。
この出願の実施形態におけるプロセッサは、中央処理装置(central processing unit, CPU)でもよく、或いは、他の汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor, DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array, FPGA)、他のプログラム可能論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェアコンポーネント又はこれらのいずれかの組み合わせでもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は従来のプロセッサ等でもよい。
この出願の実施形態における方法のステップは、ハードウェア方式で実現されてもよく、或いは、プロセッサによりソフトウェア命令を実行する方式で実現されてもよい。ソフトウェア命令は、対応するソフトウェアモジュールを含んでもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory, ROM)、プログラム可能読み取り専用メモリ(programmable ROM, PROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(erasable PROM, EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(electrically EPROM, EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、取り外し可能ハードディスク、CD-ROM、又は当該技術分野で周知のいずれかの他の形式の記憶媒体に記憶されてもよい。例えば、記憶媒体はプロセッサに結合され、それにより、プロセッサは記憶媒体から情報を読み取ることができ、或いは、情報を記憶媒体に書き込むことができるようにする。明らかに、記憶媒体はプロセッサのコンポーネントでもよい。プロセッサ及び記憶媒体はASICに配置されてもよい。さらに、ASICはアクセスネットワークデバイス又は端末デバイスに位置してもよい。明らかに、プロセッサ及び記憶媒体は、代替としてアクセスネットワークデバイス又は端末デバイス内の個別のコンポーネントとして存在してもよい。
上記の実施形態の全部又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はこれらのいずれかの組み合わせを使用することにより実現されてもよい。ソフトウェアが実施形態を実現するために使用されるとき、実施形態の全部又は一部はコンピュータプログラム製品の形式で実現されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータプログラム又は命令を含む。コンピュータプログラム又は命令がコンピュータにロードされて実行されたとき、この出願の実施形態による手順又は機能が全て或いは部分的に実現される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク又は他のプログラム可能装置でもよい。コンピュータプログラム又は命令は、コンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶されてもよく、或いは、コンピュータ読み取り可能記憶媒体を通じて伝送されてもよい。コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、コンピュータによりアクセス可能ないずれかの使用可能媒体、又は1つ以上の使用可能媒体を統合したサーバのようなデータ記憶デバイスでもよい。使用可能媒体は、磁気媒体、例えば、フロッピーディスク、ハードディスク又は磁気テープでもよく、或いは、光媒体、例えば、DVDでもよく、或いは、半導体媒体、例えば、ソリッドステートドライブ(solid-state drive, SSD)でもよい。
この出願の実施形態では、特定の説明又は論理的な矛盾が存在しない限り、異なる実施形態における用語及び/又は説明は一貫しており、相互に参照されてもよい。異なる実施形態における技術的特徴は、これらの内部論理的関係に基づいて組み合わされ、新たな実施形態を形成してもよい。
この出願において、「少なくとも1つ」は1つ以上を意味し、「複数」は2つ以上を意味する。「及び/又は」という用語は、関連するオブジェクトの間の関連付け関係を表し、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、A及び/又はBは、以下の場合、すなわち、Aのみが存在すること、AとBとの双方が存在すること、及びBのみが存在することを表してもよく、A及びBは単数又は複数でもよい。この出願のテキストの説明において、「/」という文字は、通常では関連するオブジェクトの間の「又は」の関係を示す。この出願の数式において、「/」という文字は、関連するオブジェクトの間の「除算」の関係を示す。
この出願の実施形態における様々な数字は、単に説明を容易にするための区別のために使用されており、この出願の実施形態の範囲を限定するために使用されないことが理解され得る。上記のプロセスのシーケンス番号は、実行順序を意味するものではなく、プロセスの実行順序は、プロセスの機能及び内部ロジックに基づいて決定されるべきである。
当業者は、この出願の実施形態が方法、システム又はコンピュータプログラム製品として提供されてもよいことを理解すべきである。したがって、この出願は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによる実施形態の形式を使用してもよい。さらに、この出願は、コンピュータ使用可能プログラムコードを含む1つ以上のコンピュータ使用可能記憶媒体(ディスクメモリ、光メモリ等を含むが、これらに限定されない)に実現されたコンピュータプログラム製品の形式を使用してもよい。
これらのコンピュータプログラム命令は、特定の方法で動作するようにコンピュータ又はいずれかの他のプログラム可能データ処理デバイスに指示できるコンピュータ読み取り可能メモリに記憶されてもよく、それにより、コンピュータ読み取り可能メモリに記憶された命令は、命令装置を含むアーティファクトを生成するようにする。命令装置は、フローチャートにおける1つ以上のプロセス及び/又はブロック図における1つ以上のブロックにおいて特定の機能を実現する。
当業者は、この出願の範囲から逸脱することなく、この出願に様々な修正及び変更を加えることができることは明らかである。この出願は、この出願の以下の特許請求の範囲及びこれらの等価な技術により定義される保護の範囲内にあることを条件として、この出願のこれらの修正及び変更をカバーすることを意図する。