JP2023523420A - Euvリソグラフィのためのペリクルフレーム - Google Patents

Euvリソグラフィのためのペリクルフレーム Download PDF

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Abstract

Figure 2023523420000001
ペリクルフレーム(17)が第1の部分(40)及び複数の第2の部分(42)を備える。第1の部分はペリクル(19)の縁(19a)に接続するためのものである。第1の部分は中空の概ね矩形の本体を含む。複数の第2の部分はパターニングデバイス(MA)に接続するためのものである。第1の部分及び複数の第2の部分は全て第1の材料から形成されている。第2の部分のそれぞれは、第1の材料から形成されたばね部(44)によって第1の部分に接続されている。かかるペリクルフレームは、第1の部分、複数の第2の部分及びばね部が全て同じ材料から形成されているために有利である。このことはペリクルフレームの製造を大幅に簡素化する。例えばペリクルフレームの全ての部品が一体形成されることがある。
【選択図】 図6

Description

関連出願の相互参照
[0001] この出願は、2020年4月23日出願の欧州出願20170977.1の優先権を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
[0002] 本発明は、極端紫外線(EUV)リソグラフィ装置内での使用に適したペリクルフレームに関する。ペリクルフレームは、ペリクルのレチクル又はマスクへの接続を促進することがある。本発明は、ペリクルフレームを備えたペリクルアセンブリ、及び上記ペリクルフレームを備えたマスクアセンブリにも関する。
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に適用するように構築された機械である。リソグラフィ装置は、例えば集積回路(IC)の製造に使用可能である。リソグラフィ装置は、例えばパターニングデバイス(例えばマスク)からのパターンを、基板上に設けられた放射感応性材料(レジスト)の層に投影することができる。
[0004] 基板にパターンを投影するためリソグラフィ装置が用いる放射の波長は、その基板上に形成することができるフィーチャの最小サイズを決定する。4~20nm内の波長を有する電磁放射であるEUV放射を用いたリソグラフィ装置を使用すると、従来のリソグラフィ装置(例えば193nmの波長の電磁放射を使用できる)よりも小さいフィーチャを基板上に形成することができる。
[0005] リソグラフィ装置において放射ビームにパターンを付与するのに使用されるパターニングデバイス(例えばマスク)がマスクアセンブリの一部を構成することがある。マスクアセンブリは、パターニングデバイスを粒子汚染から保護するペリクルを備えることがある。ペリクルはペリクルフレームによって支持されることがある。
[0006] 従来技術に関連する1つ以上の問題を未然に防ぐ又は緩和する装置を提供することが望ましい場合がある。
[0007] 本発明の第1の態様によれば、中空の概ね矩形の本体を含む、ペリクルの縁に接続される第1の部分と、パターニングデバイスに接続される複数の第2の部分とを備え、第1の部分及び複数の第2の部分が全て第1の材料から形成され、第2の部分のそれぞれが第1の材料から形成されたばね部によって第1の部分に接続されているペリクルフレームが提供される。
[0008] 本発明の第1の態様に係るペリクルフレームは、第1の部分、複数の第2の部分及びばね部が全て同じ材料、つまり第1の材料から形成されているために有利である。このことはペリクルフレームの製造を大幅に簡素化する。例えばペリクルフレームの全ての部品が一体形成されることがある。
[0009] これは、ペリクルの縁に接続される第1の部分が1つの材料(例えばシリコン)から形成され、パターニングデバイスに接続される複数の第2の部分が別の材料(例えばチタン又はチタン合金)から形成される既存の構成とは対照的である。かかる既存の構成は、部品を別々に製造した後で組み立てなければならないため、製造がかなり複雑である。そして、このことは(本発明の第1の態様に係るペリクルフレームと比べて)かかる既存のペリクルフレームを製造するコストを大幅に増加させる。このことは、これらの別々の部品の組立がEUVリソグラフィ装置で使用されるペリクルフレームに関するかなり厳しい要件の結果として単純でないためなおさらである。
[00010] 第1に、ペリクルフレーム(及び結果として得られるペリクルフレームを含むペリクルアセンブリ)は、使用時に取り付けられることになるパターニングデバイス(レチクル)を汚染するリスクを軽減するためにクリーンであることが重要である。例えば、ペリクルフレーム上の粒子の数が所望の粒子閾値未満である(好ましくはペリクルフレーム上に粒子が配置されない)ことを確実にすることが望ましい場合がある。これを達成するために、ペリクルフレームの構成部品は組み立てられるまでクリーンな環境に保持されることがある。組立はクリーンな環境で達成されることがある。これらのクリーンな環境は真空条件下で維持されることがある。複数のクリーンな環境(又は大きいサイズのクリーンな環境)を維持することは製造コストを増大させることになる。また、クリーンな環境内での組立は困難である。
[00011] 第2に、使用時にペリクルフレームは、レチクルステージにより支持されるレチクルに取り付けられることになる。パターニングデバイス及びウェーハがEUV放射ビームで同期的にスキャンされるスキャナと呼ばれるリソグラフィ装置では、レチクルステージと、これに取り付けられたペリクルフレームとが大幅な加速にさらされることになる。可動マスクアセンブリの全ての部品がこれらの大きい加速にもかかわらず接続されたままとなるように十分良好に接続されていることが重要である。このため、一緒に接続される部品の総数を減らすことが好ましい場合がある。本発明の第1の態様に係る新規のペリクルフレームはこれを達成する。
[00012] 各ばね部が第1の部分及び複数の第2の部分の寸法より小さい寸法を有する第1の材料の部分を含み得ることが理解されるであろう。
[00013] 一部の実施形態では、第1の材料は、10*10-6-1より小さい、好ましくは10-6-1より小さい熱膨張係数(CTE)を有することがある。第1の材料は弾性である場合がある。第1の材料は延性がある場合がある。一部の実施形態では、第1の材料は100GPaより大きいヤング率を有することがある。一部の実施形態では、第1の材料は1000MPaより小さい、好ましくは900MPaより小さい降伏応力を有することがある。一部の実施形態では、第1の材料は5000kg/mより小さい、より好ましくは1500kg/mより小さい密度を有することがある。第1の材料の特性は、400pm以下の撮像エリアにおけるレチクル変形を確保するように選ばれる。第1の材料は真空環境での使用に適している場合がある。第1の材料は、EUVリソグラフィ装置内の環境での使用に適している場合がある。
[00014] 第1の材料はチタンを含むことがある。
[00015] 例えば第1の材料はチタン合金である場合がある。例えば第1の材料はチタングレード5を含む場合がある。チタングレード5は、Ti6Al4V、Ti-6Al-4V又はTi6-4と呼ばれることもある。チタングレード5は、6%のアルミニウム(Al)、4%のバナジウム(V)並びに微量の鉄及び酸素を含み、残りの部分はチタンを含む。
[00016] 第1の材料は少なくとも50%のチタンを含むことがある。第1の材料は少なくとも70%のチタンを含むことがある。第1の材料は少なくとも85%のチタンを含むことがある。
[00017] チタンは真空環境での使用に適しており、具体的にはEUVリソグラフィ装置内の環境での使用に適している。また、チタンは、ばね部を提供し、ペリクルフレームが使用中に破損し得るほど脆くないように十分な弾性がある。
[00018] それぞれが第1の部分にばね部により接続された4つの第2の部分がある場合がある。
[00019] 4つの第2の部分のそれぞれは第1の部分のコーナーに近接している場合がある。
[00020] 第2の部分のうち2つは、第1の部分の中空の概ね矩形の本体の一方の側に設けられることがあり、第2の部分のうち別の2つは、第1の部分の中空の概ね矩形の本体の反対側に設けられることがある。
[00021] 複数の第2の部分のそれぞれは、ペリクルフレームの主平面において第2の部分のそれぞれが矩形となるように概ね立方体状の本体を含むことがある。
[00022] したがって、第2の部分のそれぞれは、パターニングデバイスの表面に付着され得る概ね矩形の表面を提供する。
[00023] ばね部のそれぞれは、第1の部分と第2の部分との移動方向への相対移動を可能にするように構成されることがある。
[00024] ばね部のそれぞれは概ね立方体状の本体を含むことがある。ばね部の寸法の1つは、各ばね部が概ね平面となるように他の2つの寸法より大幅に小さい場合がある。具体的には、ばね部のその移動方向の寸法はばね部の他の2つの寸法より大幅に小さい場合がある。
[00025] ペリクルフレームの平面内に、ばね部のそれぞれは、第1の部分から第2の部分の1つまで接続方向に延在する第1の材料の部分を含むことがあり、ばね部は、ペリクルフレームの平面内にあり接続方向に対して垂直な移動方向に、第2の部分と第1の部分との移動方向への相対移動を可能にするためにより小さい寸法を有する。
[00026] つまり、各ばね部は第1の部分から第2の部分の1つまで接続方向に延在する第1の材料の比較的薄い部分である。
[00027] 使用時、ばね部によりもたらされる動きと柔軟性は、第2の部分が接続されているパターニングデバイスに対するペリクルフレームのたわみを可能にする。これはパターニングデバイス、ペリクルフレーム及びペリクルの示差熱膨張を調整することができる。これは、損傷を与えかねないペリクルフレームに生じる(ペリクルを損傷させることがある)熱応力及びパターニングデバイスに生じる(ウェーハに結像されるパターンを歪めることがある)熱応力を低下させるため有利である。また、ペリクルをパターニングデバイスに接続する接着剤(すなわち、ペリクルフレームの第1の部分とペリクルとの間の接着層、及びペリクルフレームの第2の部分のそれぞれとパターニングデバイスとの間の接着層)の負荷を軽減する。
[00028] ばね部のそれぞれは概ね立方体状の本体を含んでいるが、この本体の移動方向の寸法は他の2つの寸法より大幅に小さい。具体的には、ばね部は、ばね部が第2の部分と第1の部分との移動方向への相対移動を可能にするような寸法である。これを達成するのに適した寸法が一般に第1の材料(例えばチタン又はチタン合金)の弾性特性に依存することになることが理解されるであろう。
[00029] ペリクルフレームの平面に対して垂直な方向のばね部の寸法は、好ましくは第1の部分と複数の第2の部分とのペリクルフレームの平面外の相対移動を妨げる、又は少なくとも大幅に減らすように十分大きい。
[00030] 一般に、各ばね部は異なる移動方向を有することがある。
[00031] 対角線上に対向したばね部の各対は、2つのばね部が第1の移動方向を有し、2つのばね部が第2の移動方向を有するように同じ移動方向を有することがある。
[00032] ばね部のそれぞれは、その移動方向が概ね第1の部分の中心を指すように構成されることがある。
[00033] これは、各ばね部がペリクルフレーム、及び第2の部分のそれぞれの近く(すなわち、使用時にパターニングデバイスに接続する位置)にある取り付けられたペリクルが第1の部分の中心を通る方向に移動することを可能にすることを意味するため有利である。これによってペリクルフレーム(及びペリクルアセンブリ)は取り付けられているパターニングデバイスに対して回転することなく全ての方向に等しく膨張することが可能になり、有益である。したがって、かかる構成によれば、ペリクルフレームの(取り付けられているパターニングデバイスの温度に対する)均一加熱がある場合、ペリクルフレームのパターニングデバイスに対する向き及び中心位置は変わらないことになる。
[00034] ばね部のそれぞれは、その接続方向が接続されている第2の部分の中心点を通って延びるように構成されることがある。ある実施形態では、1つ以上のばね部がばねを形成し、例えば第1のばね部及び第2のばね部がばねを形成することがある。ばねは、例えばフレームが熱くなり熱変形がある場合に、フレームのレチクルからの機械的分離を保証する。機械的分離は最小の力とモーメントがレチクルに印加されることを保証する。フレームは、ばねによって、例えばレチクル上の4つの点で拘束されることがある。
[00035] ばねは板ばね、例えば単一板ばね又は二重板ばねである場合がある。好ましくは、ばねはばねモーメントが実質的に小さく、レチクル変形がレチクルのxy平面よりもむしろz方向に生じる単一板ばねである。
[00036] ばねはフレームの熱的中心に配向されていることがある。熱的中心は、温度変化が加えられたときに移動しないフレームの点である。ばねが熱的中心に配向されていることの利点は、フレーム変形、応力及び歪みが熱的中心周りに対称であることである。ばねは、フレームの熱的中心が中央にあり対称中心と重なるようにフレーム内で回転することがある。
[00037] 第2の部分のそれぞれは、第1の部分の中空の概ね矩形の本体の外側に配置されていることがある。
[00038] ペリクルフレームは、中空の概ね矩形の本体からの複数の側面突出体を更に備えることがある。各側面突出体は第1の材料から形成されることがある。各側面突出体及び中空の概ね矩形の本体は開口部を画定することがあり、複数の第2の部分のそれぞれは上記開口部の1つに配置されることがある。
[00039] つまり、各側面突出体は第1の部分と共に、第2の部分の1つ(及びその対応するばね部)の周りにフレームを形成する。
[00040] 側面突出体は第1の部分と一体形成されることがある。概ね矩形の第1の部分からの各側面突出体は、概ね中空の三角形の形をしている場合がある。隙間が各第2の部分と側面突出体及び/又は第1の部分との間に設けられることがある。この隙間は、各第2の部分と第1の部分との移動方向への制限された移動を可能にする。しかしながら、側面突出体は実質的に硬くなるように十分に大きい寸法を有することがある。したがって、側面突出体は、各第2の部分と第1の部分との移動方向への移動の範囲を制限するための物理的ストップの役割を果たすことができる。有利には、このことはばね部の故障を防ぐことがある。かかる故障のリスクは、ペリクルフレームの取扱中、例えばばね部のペリクルアセンブリ及び/又はマスクアセンブリへの設置中にある場合がある。
[00041] 本発明の第2の態様によれば、本発明の第1の態様に係るペリクルフレームと、中空で概ね矩形の縁部、及び縁部により境界が定められた膜を備えたペリクルとを備え、ペリクルの縁部がペリクルフレームの第1の部分に取り付けられるペリクルアセンブリが提供される。
[00042] ペリクルの縁部は、ペリクルフレームの第1の部分の中空の概ね矩形の本体に取り付けられることがある。
[00043] ペリクルの縁部は、ペリクルフレームが形成されている第1の材料と異なる第2の材料から形成されることがある。
[00044] ペリクルの縁部はシリコンから形成されることがある。
[00045] 当技術分野で知られているように、ペリクルは1つ以上の薄い材料の層の概ね矩形のシリコン基板への付着によって形成されることがある。シリコン基板はこのペリクルの作製段階の間1つ以上の薄層を支持する。層の所望の又は目標厚さ及び組成が適用されると、シリコン基板の中央部分はエッチングによって除去される(これはバックエッチングと呼ばれることがある)。矩形のシリコン基板の周辺部はエッチングされない(あるいは中央部分よりエッチングの程度が少ない)。この周辺部は最終ペリクルの縁部を形成する一方、1つ以上の薄層はペリクルの(縁部により境界が定められる)膜を形成する。
[00046] かかるペリクルは、一般により硬質のペリクルフレームからのサポートを必要とする。ペリクルフレームは次の2つの機能を提供する。(a)ペリクルを支持し、更にペリクル膜をぴんと張ることがあること、及び(b)ペリクルのパターニングデバイス(レチクル)への接続を促進すること。ペリクル及びレチクルの異なる熱膨張をこれらのコンポーネントが使用時に経験する動作温度の範囲にわたって可能にする柔軟性を提供するために、十分に弾性がありEUVリソグラフィ装置内の条件での使用に適した材料をパターニングデバイスとの接続のために選択することは望ましい。1つの適切な材料はチタンである。ペリクルフレームの主要な中空矩形部は既知のアセンブリでは一般に縁部に付着されるため、このペリクルフレームの主要な中空矩形部は、熱的特性がペリクルの縁部の熱的特性と概ね一致する材料から形成される。例えば一般にシリコンが使用される。したがって、既知のペリクルフレームは、ペリクルに糊付けされているシリコン本体及びこの本体の側部に糊付けされている4つのチタン取付機構を備える。
[00047] シリコンとチタンの熱的特性が非常に異なる(チタンはシリコンの約4倍の熱膨張係数を有する)ため、ペリクルフレームの本体にシリコンと異なる熱的特性を有する材料(例えばチタンなど)を使用することに対しては当該技術分野において著しい偏見がある。この理由は、ペリクルアセンブリの温度が変化すると、フレーム及び縁の示差熱膨張がペリクルアセンブリをたわませたり曲げたりすることになるためである。そして、このことはパターニングデバイスにストレスを与えることがあり、オーバーレイの増加などの結像誤差をもたらすことがある。しかしながら、驚くべきことに本発明者らは、新規のペリクルフレームを使用する場合に、オーバーレイが既知のペリクルフレームを使用する場合より悪化しないことがわかった。したがって、新規のペリクルフレームは、結像性能に関して妥協することなくより単純で低コストの構成を提供する。
[00048] ペリクルの縁部は、接着剤によってペリクルフレームの第1の部分に取り付けられることがある。
[00049] 接着剤はポリ(メチルメタクリレート)ベースの接着剤である場合がある。
[00050] 代替的に、接着剤はエポキシ接着剤である場合がある。
本発明の第3の態様によれば、本発明の第2の態様に係るペリクルアセンブリと、パターニングデバイスとを備え、ペリクルフレームの複数の第2の部分がパターニングデバイスに取り付けられるマスクアセンブリが提供される。
[00051] 本発明の第3の態様に係るマスクアセンブリは、これより考察されるように、パターニングデバイスに固定され、ペリクルアセンブリと係合する中間固定部材(スタッドとして知られている)を一般的に使用する既知の構成より特に有利である。
[00052] 本発明の第3の態様に係るマスクアセンブリは、(パターニングデバイスに固定された)スタッドなどの中間固定部材及び中間固定部材(スタッド)と係合する(ペリクルアセンブリに設けられた)係合機構を使用するマスクアセンブリより少ないコンポーネントを備える。したがって、有利なことに、本発明の第3の態様に係るマスクアセンブリは製造するのが比較的簡単である場合がある。コンポーネントの数が少なくなり製造手順が簡単になることで製造コストが低くなることがある。
[00053] このことは、マスクアセンブリの組立がEUVリソグラフィ装置で使用されるマスクアセンブリに関するかなり厳しい要件の結果として単純でないためなおさらである。
[00054] 第1に、マスクアセンブリは、パターニングデバイス(レチクル)を汚染するリスクを軽減するためにクリーンであることが重要である。例えば、マスクアセンブリ上の粒子の数が所望の粒子閾値未満である(好ましくはマスクアセンブリ上に粒子が配置されない)ことを確実にすることが望ましい場合がある。これを達成するために、マスクアセンブリの構成部品は組み立てられるまでクリーンな環境に保持されることがある。組立はクリーンな環境で達成されることがある。これらのクリーンな環境は真空条件下で維持されることがある。複数のクリーンな環境(又は大きいサイズのクリーンな環境)を維持することは製造コストを増大させることになる。また、クリーンな環境内での組立は困難である。
[00055] 第2に、使用時にマスクアセンブリは、レチクルステージによって支持されることになる。パターニングデバイス及びウェーハがEUV放射ビームで同期的にスキャンされるスキャナと呼ばれるリソグラフィ装置では、レチクルステージと、これに取り付けられたペリクルフレームとが大幅な加速にさらされることになる。可動マスクアセンブリの全ての部品がこれらの大きい加速にもかかわらず接続されたままとなるように十分良好に接続されることが重要である。このため、一緒に接続される部品の総数を減らすことが好ましい場合がある。本発明の第3の態様に係る新規のマスクアセンブリはこれを達成する。
[00056] 既知のマスクアセンブリを製造するコストと比べて、本発明の第3の態様に係るマスクアセンブリを製造するコストの大幅な削減があると推定される。例えば、既知のマスクアセンブリを製造するコストは、本発明の第3の態様に係るマスクアセンブリを製造するコストより約10倍大きい場合がある。
[00057] また、マスクアセンブリ及びその製造の複雑性が大幅に低減することによって、コンポーネントの数、マスクアセンブリを製造するプロセスにおける取扱ステップの数が少なくなり、更にこれらの取扱ステップは関係性が薄くなることがある。結果として、最終マスクアセンブリ上に粒子やデブリが存在するリスクが軽減する。これはかかる粒子が結像誤差や欠陥をもたらす可能性があることから有益である。
[00058] 一部の実施形態では、ペリクルとパターニングデバイスとの間隔は、例えば約1mm~10mm、例えば1mm~5mm、例えば2mm~2.5mmである場合がある。
[00059] ペリクルフレームの複数の第2の部分は、接着剤によってパターニングデバイスに取り付けられることがある。
[00060] 接着剤はポリ(メチルメタクリレート)ベースの接着剤である場合がある。
[00061] PMMA糊の材料特性、具体的にはPMMA糊の弾性及びPMMA糊が塗布され得る寸法によって、PMMA糊の硬化に起因したパターニングデバイスの変形は(他の糊に比べて)比較的小さくなる。これに対して、ペリクルフレームを他の糊を使用してパターニングデバイスに直接固定したならば、他の糊の硬化に起因したパターニングデバイスの変形は著しく大きくなり、その結果、リソグラフィ装置によって基板に投影されるパターンにエラーが生じることがある。
[00062] PMMA糊は、例えばエポキシ糊より容易に除去可能であり、比較的弾性が大きい。有利には、これにより、本発明の第3の態様に係るマスクアセンブリの一部を構成するペリクルアセンブリをより容易に交換することが可能となる場合がある。
[00063] 代替的に、接着剤はエポキシ接着剤である場合がある。
[00064] 上述されているか又は以下の説明で言及される1つ以上の態様又は特徴が、1つ以上の他の態様又は特徴と組み合わせられ得ることが理解されるであろう。
[00065] 本発明の実施形態を、添付の図面を参照して、単なる例示として以下に説明する。
リソグラフィ装置及び放射源を備えたリソグラフィシステムの模式図である。 本発明の実施形態に係る様々な装置及びリソグラフィ装置の模式図である。 既知のタイプのペリクルアセンブリの斜視図である。 図3のペリクルアセンブリを備えた既知のマスクアセンブリの一部の模式的断面図である。 既知のマスクアセンブリの別の模式図である。 本発明の実施形態に係る新規のペリクルフレームの斜視図である。 図6に示す新規のペリクルフレームを備えた新規のマスクアセンブリの一部分の模式的断面である。
[00066] 図1はリソグラフィシステムを示す。リソグラフィシステムは、放射源SO及びリソグラフィ装置LAを備える。放射源SOは、極端紫外線(EUV)放射ビームBを発生するように構成されている。リソグラフィ装置LAは、照明システムILと、パターニングデバイスMA(例えばマスク)を含むマスクアセンブリ15を支持するように構成された支持構造MTと、投影システムPSと、基板Wを支持するように構成された基板テーブルWTとを備える。照明システムILは、パターニングデバイスMAに入射する前に放射ビームBを調整するように構成されている。投影システムは、放射ビームB(今やマスクMAによってパターニングされている)を基板W上に投影するように構成されている。基板Wは先に形成されたパターンを含んでいてもよい。その場合、リソグラフィ装置は、パターニングされた放射ビームBを先に基板W上に形成されたパターンと位置合わせする。
[00067] 放射源SO、照明システムIL、及び投影システムPSは全て外部環境から隔離できるように構築及び配置されることがある。放射源SO内に、大気圧よりも低い圧力のガス(例えば水素)が提供されることがある。照明システムIL及び/又は投影システムPS内に真空が提供されることがある。照明システムIL及び/又は投影システムPS内に、大気圧よりも十分に低い圧力の少量のガス(例えば水素)が提供されることがある。
[00068] 図1に示されている放射源SOは、レーザ生成プラズマ(LPP)源と呼ばれ得るタイプである。例えばCO2レーザであり得るレーザ1は、レーザビーム2を介して、燃料放出器3から与えられるスズ(Sn)などの燃料にエネルギーを付与するように配置されている。以下の記載ではスズに言及するが、任意の適切な燃料が使用されることがある。燃料は、例えば液体の形態である場合や、例えば金属又は合金である場合がある。燃料放出器3は、例えば小滴の形態のスズを、プラズマ形成領域4に向かう軌道に沿って誘導するように構成されたノズルを備えることがある。レーザビーム2は、プラズマ形成領域4でスズに入射する。レーザエネルギーのスズへの付与は、プラズマ形成領域4においてプラズマ7を生成する。プラズマイオンの脱励起及び再結合の間に、プラズマ7からEUV放射を含む放射が放出される。
[00069] EUV放射は、近法線入射放射コレクタ5(より一般的に法線入射放射コレクタと呼ばれることがある)によって収集及び集束される。コレクタ5は、EUV放射(例えば13.5nmなどの所望の波長を有するEUV放射)を反射するように配置されている多層構造を有することがある。コレクタ5は、2つの楕円焦点を有する楕円構成を有することがある。以下で考察するように、第1の焦点はプラズマ形成領域4にある場合があり、第2の焦点は中間焦点6にある場合がある。
[00070] レーザ生成プラズマ(LPP)源の他の実施形態では、コレクタ5は、EUV放射を斜入射角で受け取ってこのEUV放射を中間焦点に集束するように構成されている、いわゆる斜入射型コレクタである場合がある。斜入射型コレクタは、例えば複数の斜入射リフレクタを含む入れ子型コレクタである場合がある。斜入射リフレクタは、光軸を中心として軸対称に配置されることがある。
[00071] 放射源SOは、1つ以上の汚染トラップ(図示せず)を備えることがある。例えば汚染トラップは、プラズマ形成領域4と放射コレクタ5との間に位置することがある。汚染トラップは、例えば回転フォイルトラップであるか、又は他の任意の適切な形態の汚染トラップである場合がある。
[00072] レーザ1は放射源SOから分離していてもよい。その場合、レーザビーム2は、例えば適当な誘導ミラー及び/又はビームエキスパンダを備えたビーム送出システム(図示しない)及び/又は他の光学部品の助けを借りて、レーザ1から放射源SOへと渡されてもよい。レーザ1及び放射源SOは、併せて放射システムと見なされ得る。
[00073] コレクタ5によって反射された放射は放射ビームBを形成する。放射ビームBは点6で集束されてプラズマ形成領域4の画像を形成し、これは照明システムILのための仮想放射源として作用する。放射ビームBが集束される点6は、中間焦点と称され得る。放射源SOは、中間焦点6が放射源SOの内包構造体9の開口8に又はその付近に位置するように配置される。
[00074] 放射ビームBは、放射源SOから、放射ビームを調節するように構成されている照明システムIL内に進む。照明システムILは、ファセットフィールドミラーデバイス10及びファセット瞳ミラーデバイス11を備えることがある。ファセットフィールドミラーデバイス10及びファセット瞳ミラーデバイス11は共に、放射ビームBに所望の断面形状と所望の角度分布を与える。放射ビームBは、照明システムILから出射し、支持構造MTにより保持されたマスクアセンブリ15に入射する。マスクアセンブリ15は、パターニングデバイスMAと、ペリクルフレーム17により所定位置に保持されているペリクル19とを備える。パターニングデバイスMAは、放射ビームBを反射しこれにパターンを付与する。照明システムILは、ファセットフィールドミラーデバイス10及びファセット瞳ミラーデバイス11に加えて又はこれらの代わりに、他のミラー又はデバイスを備えることもある。
[00075] パターニングデバイスMAからの反射に続き、パターニングされた放射ビームBは、投影システムPSに進入する。投影システムは、基板テーブルWTによって保持される基板Wに放射ビームBを投影するように構成された複数のミラーを備える。投影システムPSはある縮小係数を放射ビームに適用してもよく、パターニングデバイスMA上の対応するフィーチャよりも小さなフィーチャを有する画像を形成する。例えば、4という縮小係数が適用され得る。図1では投影システムPSは2つのミラーを有しているが、投影システムは任意の数のミラー(例えば6つのミラー)を含んでいてもよい。
[00076] リソグラフィ装置は、例えばスキャンモードで使用されることがある。スキャンモードでは、支持構造(例えばマスクテーブル)MT及び基板テーブルWTを同期的にスキャンしながら、放射ビームに付与されたパターンを基板Wに投影する(すなわち動的露光)。支持構造(例えばマスクテーブル)MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの縮小及び像反転特性によって決定されることがある。基板Wに入射するパターン付与された放射ビームは、ある放射帯を含むことがある。この放射帯は露光スリットと呼ばれることがある。スキャン露光中、露光スリットが基板Wの露光フィールド上を進んでいくように基板テーブルWT及び支持構造MTが移動することがある。
[00077] 図1に示されている放射源SO及び/又はリソグラフィ装置は、図示されていないコンポーネントを備えることがある。例えば、放射源SO内にスペクトルフィルタが提供されることがある。スペクトルフィルタは、EUV放射に対して実質的に透過性であるが、赤外線放射のような他の波長の放射を実質的に阻止することがある。
[00078] リソグラフィシステムの他の実施形態では、放射源SOは他の形態をとることもある。例えば代替的な実施形態では、放射源SOは1つ以上の自由電子レーザを含むことがある。1つ以上の自由電子レーザは、1つ以上のリソグラフィ装置に提供され得るEUV放射を放出するように構成されることがある。
[00079] 以上で簡単に述べたように、マスクアセンブリ15は、パターニングデバイスMAに隣接して設けられているペリクル19を備える。ペリクル19は放射ビームBの経路内に設けられているので、放射ビームBは、照明システムILからパターニングデバイスMAに近付く時、及びパターニングデバイスMAによって反射されて投影システムPSに向かう時の両方でペリクル19を通過する。ペリクル19は、EUV放射に対して実質的に透過性である(が、少量のEUV放射を吸収することになる)薄膜を含む。本明細書において、EUV透過ペリクル又はEUV放射に対して実質的に透過性である膜とは、ペリクル19がEUV放射の少なくとも65%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくはEUV放射の少なくとも90%に対して透過性であることを意味する。ペリクル19は、パターニングデバイスMAを粒子汚染から保護する役割を果たす。
[00080] リソグラフィ装置LA内部でクリーンな環境を維持するように努力しても、リソグラフィ装置LA内部に依然として粒子が存在する場合がある。ペリクル19がなければ、粒子がパターニングデバイスMA上に付着されることがある。パターニングデバイスMA上の粒子は、放射ビームBに付与されるパターン、ひいては基板Wに転写されるパターンに悪影響を及ぼす恐れがある。ペリクル19は、有利なことにパターニングデバイスMA上に粒子が付着されるのを防止するために、パターニングデバイスMAとリソグラフィ装置LA内の環境との間にバリアを与える。
[00081] ペリクル19は、ペリクル19の表面に入射する粒子がリソグラフィ装置LAのフィールド面内に存在しないように十分な距離だけパターニングデバイスMAから離して位置決めされている。ペリクル19とパターニングデバイスMAとの間のこの間隔は、ペリクル19の表面上の粒子が基板W上に結像される放射ビームBにパターンを付与する程度を抑える役割を果たす。粒子が放射ビームB内に存在しても、その位置が放射ビームBのフィールド面内でない(すなわちパターニングデバイスMAの表面でない)場合、この粒子の像は基板Wの表面で焦点外になることが理解されるであろう。他に考慮すべき事項が存在しないならば、ペリクル19をパターニングデバイスMAからかなり離れた距離に位置決めすることが望ましい場合がある。しかしながら実際は、リソグラフィ装置LA内に他のコンポーネントが存在するので、ペリクルを収容するために利用可能な空間は限られている。一部の実施形態では、ペリクル19とパターニングデバイスMAとの間の間隔は、例えば約1mm~10mm、例えば1mm~5mm、より好ましくは2mm~2.5mmである場合がある。
[00082] ペリクルをペリクルフレームに取り付け、このペリクルフレームをパターニングデバイスに取り付けることによって、マスクアセンブリがリソグラフィ装置での使用のために用意されることがある。パターニングデバイスMAと、パターニングデバイスに隣接してペリクルフレームにより支持されたペリクルとを備えたマスクアセンブリが、リソグラフィ装置LAから遠隔で用意されることがあり、このマスクアセンブリをリソグラフィ装置LAで使用するためにリソグラフィ装置LAへ搬送することがある。例えば、パターニングデバイスにパターンを付与する場所に、マスクアセンブリを形成するために、ペリクルを支持しているペリクルフレームがパターニングデバイスに取り付けられることがある。次いでマスクアセンブリは、リソグラフィ装置LAが位置している別の場所へ搬送されることがあり、マスクアセンブリは、リソグラフィ装置LAで使用するためにリソグラフィ装置LAに提供されることがある。
[00083] ペリクルフレームによってペリクルが所定位置に保持されているマスクアセンブリは壊れやすい場合があり、マスクアセンブリの搬送はペリクルの損傷のリスクを冒すことがある。また、リソグラフィ装置LAとは別の環境でマスクアセンブリを組み立てることによって、マスクアセンブリが様々な圧力条件にさらされることがある。例えばマスクアセンブリは、周囲圧力条件下でリソグラフィ装置に搬送されることがある。次いでマスクアセンブリは、真空圧力条件に排気されているロードロックを介してリソグラフィ装置LA内にロードされることがある。マスクアセンブリがさらされる圧力条件の変化は、ペリクルに圧力差を発生させることがあり、これによってペリクルがたわみ、ペリクルの損傷のリスクを冒すことがある。ある実施形態では、リソグラフィシステムは、ペリクルフレーム取付装置に接続されたリソグラフィ装置LAを含むことがある。この場合、マスク及びペリクルを備えたマスクアセンブリは、制御された環境(例えば真空環境)にとどまったままペリクルフレーム取付装置からリソグラフィ装置へ直接移送されることがある。
[00084] マスクアセンブリの製造は複雑なプロセスであるため、マスクアセンブリを製造するコストは非常に高い。本発明の実施形態は、マスクアセンブリ及びその製造の複雑性を大幅に低減させる新規のペリクルフレームに関する。そしてこれによって約10倍のコスト低減がもたらされる。また、マスクアセンブリ及びその製造の複雑性が大幅に低減することによって、コンポーネントの数、マスクアセンブリを製造するプロセスにおける取扱ステップの数が少なくなり、更にこれらの取扱ステップは関係性が薄くなることがある。結果として、最終マスクアセンブリ上に粒子やデブリが存在するリスクが軽減する。これはかかる粒子が結像誤差や欠陥をもたらす可能性があることから有益である。新規のペリクルフレーム(並びに新規のペリクルフレームを使用したペリクルアセンブリ及びマスクアセンブリ)の利点をより良く理解するために、これより図2~4を参照して説明される既存の既知の構成及び製造プロセスをまずは検討することが有用である。
[00085] 図2は、既知のタイプのマスクアセンブリ15’を組み立てるとともにこのマスクアセンブリをリソグラフィ装置LAに移送するのに適した既知の装置の模式図である。図2は、既知のペリクルフレーム17’にペリクル19を取り付けるのに使用され得るペリクル取付装置855と、ペリクルアセンブリ16’を搬送するのに使用され得るペリクルアセンブリ搬送デバイス881とを示す。更に、パターニングデバイスMAにスタッド51を取り付けるのに使用され得るスタッド取付装置840が示されている。スタッド51によって、ペリクルフレーム17’(及びこれにより支持されたペリクル19)のパターニングデバイスMAへの解放可能な取り付けが可能になる。スタッドが取り付けられたマスクを搬送するのに使用され得るマスク搬送デバイス880も図示されている。パターニングデバイスMAにペリクルフレーム17’(及びペリクル19)を取り付けることによってマスクアセンブリ15’を形成するのに使用され得るペリクルフレーム取付装置857も図示されている。ペリクルフレーム取付装置857からリソグラフィ装置LAにマスクアセンブリ15’を搬送するのに使用され得るマスクアセンブリ搬送デバイス853も示されている。
[00086] ペリクル取付装置855は、リソグラフィ装置が位置する場所とは異なる場所に位置することがある。スタッド取付装置840は、リソグラフィ装置LAが位置する場所とは異なる場所に位置することがある。代替的に、ペリクル取付装置855及びスタッド取付装置840の一方又は両方が、リソグラフィ装置LAが位置する(例えばリソグラフィ製造工場内の)場所と同一の場所に位置することがある。
[00087] ペリクル取付装置855は、ペリクル19、既知のペリクルフレーム17’及び係合機構(図示せず)を収容する。ペリクル19及び既知のペリクルフレーム17’は、手動でペリクル取付装置855内に置かれることがある。既知のペリクルフレーム17’の係合機構収容開口(例えば、図3及び4を参照して以下で更に説明される位置)に糊が分注される。糊の分注は手動であるか、又は自動化される(若しくは部分的に自動化される)場合がある。
[00088] 係合機構及び既知のペリクルフレーム17’は、(例えば光学アライメント装置を用いて)相互に位置合わせされ、次いで係合機構は既知のペリクルフレーム17’の開口に挿入される。
[00089] 既知のペリクルフレーム17’上(例えば既知のペリクルフレーム17’の周囲の間隔をあけた位置)にも糊が分注される。糊の分注は手動であるか、又は自動化される(又は部分的に自動化される)場合がある。光学アライメントシステムを使用して既知のペリクルフレーム17’に対してペリクル19を位置合わせし、次いでペリクルを既知のペリクルフレーム17’に押し付ける。
[00090] ペリクル19は、ペリクル取付装置855の一部を構成するペリクル操作部によって操作されることがある。ペリクル操作部は、ペリクル19に張力を加えるための手段を備えることがある。ペリクル操作部は、糊が硬化するのに十分な期間に室温でペリクル19に張力を加え、ペリクル19を既知のペリクルフレーム17’に押し付けることによって、ペリクル19を既知のペリクルフレーム17’に固定することがある。その後、ペリクル19に対する圧力を除去する。次いで、硬化オーブン(ペリクル取付装置855の一部を構成し得る)を使用して、高温での糊の更なる硬化を実行する。これによって、既知のペリクルフレーム17’に係合機構を取り付ける糊も硬化することになる。代替的なアプローチでは、ペリクル19を既知のペリクルフレーム17’に押し付けている時に、(室温で硬化を進行させずに)多少の熱を加えて糊を硬化させることがある。
[00091] 糊は、糊ディスペンサによって提供されることがある。糊ディスペンサはペリクル取付装置855の一部を構成することがある。
[00092] 結果として得られる既知のペリクルアセンブリ16’は、粒子検査ツールを使用して検査される。粒子検査ツールは、ペリクル取付装置855の一部を構成することがある(又は別個のツールである場合がある)。粒子検査ツールは、ペリクル19及び/又は既知のペリクルフレーム17’上に配置された粒子を検査するように構成されることがある。粒子検査ツールは、例えば所与の粒子閾値よりも多くの数の粒子を有する既知のペリクルアセンブリ16’を却下することがある。また、粒子検査ツールを使用して、ペリクル及びペリクルフレームが糊で接合される前にペリクル19及び/又は既知のペリクルフレーム17’を検査することがある。
[00093] ペリクル取付装置855は、検査の後、既知のペリクルアセンブリ16’をペリクルアセンブリ搬送デバイス881(密閉ボックス)内に密閉するように構成されることがある。図示されるように、ペリクルアセンブリ搬送デバイス881は、ペリクル19が既知のペリクルフレーム17’の下になる向きでペリクルアセンブリを保持するように構成されることがある。搬送デバイス881は密閉されているので、既知のペリクルアセンブリ16’が汚染されることなく既知のペリクルアセンブリを搬送することができる。既知のペリクルアセンブリ16’は搬送デバイス881でペリクルフレーム取付装置857に搬送されることがある。
[00094] ペリクル取付装置855は、密閉環境内部の粒子の数を減らすためにクリーンな環境を備え、これによってペリクル19に付着され得る粒子の数が減ることがある。ペリクル取付装置855は、例えばペリクルが製造される場所に位置することがある。ペリクル19は、ペリクル19が製造されるペリクル製造ツール(図示せず)から直接ペリクル取付装置855に提供されることがある。ペリクル19は、例えばペリクル19をクリーンな環境の内部に保持しながら、ペリクル製造ツールからペリクル取付装置855に提供されることがある。これによって、ペリクル取付装置855に提供される前にペリクル19が汚染されたり損傷したりする可能性が低下することがある。クリーンな環境は、例えば密閉環境である(すなわち、外部環境から完全に隔離されている)場合がある。密閉環境は、密閉環境内に真空を維持するために排気されることがある。
[00095] ペリクル19の既知のペリクルフレーム17’への取り付けは、ペリクル19において望ましい張力を達成するように制御されることがある。例えば、ペリクル19における張力は、ペリクル19の既知のペリクルフレーム17’への取り付け中又は取り付け後に測定されることがあり、張力はペリクル19において望ましい張力を達成するために、この測定に応じて調整されることがある。ペリクル19における張力は、例えばペリクル19を伸ばすように既知のペリクルフレーム17’のコンポーネントに外側への力を加えることによって維持されることがある。ペリクル19における張力は、例えばペリクルフレームとペリクルとの熱膨張係数の差を用いることによって維持されることがある。
[00096] パターニングデバイス(マスクと呼ばれることがある)MAは、(例えば図3及び4を参照して以下で更に説明される)係合機構によって受け入れられる突出体を備えることがある。パターニングデバイスは、例えば4つの突出体(本明細書ではスタッドと呼ばれる)を受け入れることがある。図2に示されているように、スタッド取付装置840は、パターニングデバイスMAにスタッド51を取り付けるのに使用されることがある。
[00097] スタッド51及びパターニングデバイスMAは、手動でスタッド取付装置840内に配置されることがある。パターニングデバイスMAは、スタッド取付装置840の残りの部分から分離されている制御された環境841内に保持されることがある。この分離は、パターニングデバイスMAに接触するためにスタッド51が突出し得る開口を備えたパーティション842によって行われることがある。制御された環境841は、(例えば、制御された環境の出口を介してガスを送出することによって)スタッド取付装置840の他の部品よりも高い圧力に保持されることがある。これによって、スタッド取付装置の他の部品から制御された環境841内への汚染粒子の侵入が抑制又は防止されることになる。
[00098] スタッド取付装置840は、スタッドを正確に配置するためのロボット又はアクチュエータなどのスタッド操作部(図示せず)を備えることがある。パターニングデバイス上にスタッドを配置するのに適したアクチュエータの例は、ローレンツアクチュエータ(図示せず)である。また、スタッド取付装置840は、パターニングデバイスMAに取り付けられるスタッド表面に所与の量の糊又は接着剤を自動的に提供するためのデバイスを備えることがある。糊又は接着剤の塗布は手動で行われることもある。パーティション842上方の制御された環境841からパーティション下方への空気流によって、糊又は接着剤からの汚染物質によるパターニングデバイスMAの汚染が防止又は低減される(この空気流は、パーティション上方の圧力がパーティション下方の圧力より高いことによって生じる)。
[00099] スタッド取付装置840は更に、スタッドを正確に位置決めするためにレチクル上に存在するアライメントマーカに対してスタッドを位置合わせする光学アライメントシステムを備えることがある。例えば、従来からパターニングデバイスMA上に設けられパターンアライメントに使用されていたアライメントマーカは、スタッドの位置合わせのために使用されることもある。
[000100] スタッド取付装置は、パターニングデバイスMAの位置を調整するためにX-Y-Z及びRz方向に移動可能な支持構造を備えることがある。パターニングデバイスMAを保持する支持構造の位置は、手動で粗動及び微動機械調整デバイスによって、又は自動化(又は半自動化)アクチュエータ若しくはパターニングデバイステーブルに結合されているアライメント及び位置決めに適した他の任意のタイプのデバイスを使用して調整可能である場合がある。
[000101] スタッド51とパターニングデバイスMAが位置合わせされると、スタッド51はパターニングデバイスMAに押し付けられる。糊が硬化するのに十分な期間、室温でスタッド51がパターニングデバイスMAに押し付けられることによって、スタッド51をマスクMAに固定することがある。代替的に、スタッド51は糊の硬化を加速するために加熱されることがある。次いで高温での糊の更なる硬化が、硬化オーブン(スタッド取付装置840の一部を構成し得る)を使用して実行されることがある。
[000102] 糊は糊ディスペンサによって提供されることがある。糊ディスペンサはスタッド取付装置840の一部を構成することがある。
[000103] パターニングデバイスMA及びスタッド51は、粒子検査ツール(スタッド取付装置840の一部を構成し得る)を使用して検査されることがある。
[000104] スタッド取付装置840は、パターニングデバイスMA及びスタッド51をマスク搬送デバイス880(密閉ボックス)内に密閉する。マスク搬送デバイス880は密閉されているので、パターニングデバイスMA及びスタッド51はマスクMAが汚染されることなく搬送される可能性がある。パターニングデバイスMA及びスタッドは、マスク搬送デバイス880でペリクルフレーム取付装置857に搬送されることがある。
[000105] マスクMAは、(汚染のリスクを軽減するために)密閉ボックスでスタッド取付装置840に提供されることがある。このボックスは、スタッド51がパターニングデバイスMAに取り付けられる直前まで密閉されたままであり、これによって汚染がマスクMAに移動し得る時間が最短に抑えられることがある。
[000106] スタッド取付装置840の制御された環境841は、一部が後にパターニングデバイスMA搬送デバイス880(密閉ボックス)の一部を構成する筐体によって提供されることがある。この筐体はマスク搬送デバイス880の壁と屋根を形成することがあり、マスク搬送デバイス880の床は、スタッド51が取り付けられた後(例えば直後)に嵌められるプレートによって形成される。筐体をこのように使用することは、汚染がパターニングデバイスMAに侵入することを防ぐのを助けることがある。筐体は、ポッドのカバーを備えることがある。スタッド取付装置840のマスクテーブルは、筐体を収容するように構成されることがある。
[000107] 同様に、ペリクル取付装置855は、一部が後にペリクルアセンブリ搬送デバイス881の一部を構成する筐体によって形成されることもある。
[000108] ペリクルアセンブリ搬送デバイス881内の既知のペリクルアセンブリ16’、及びマスク搬送デバイス880内のパターニングデバイスMA(及びスタッド51)は、どちらもペリクルフレーム取付装置857に搬送される。ペリクルフレーム取付装置857は、1つ以上のリソグラフィ装置も提供される製造工場内に提供されることがある。
[000109] ペリクルフレーム取付装置857は、マスクアセンブリ15を形成するために、パターニングデバイスMA上のスタッド51に既知のペリクルアセンブリ16’の既知のペリクルフレーム17’を取り付けるよう構成されている。ペリクルフレーム取付装置857は、ペリクルフレーム取付装置857の残りの部分から分離されている制御された環境860を備えることがある。この分離は、開口を備えたパーティション862によって行われることがあり、操作部がこの開口を通って延びる(図2には示されていない)。操作部は、(以下で更に説明される)制御システム870によって操作されることがある。制御された環境860は、制御された環境内部の粒子数を減らすためにクリーンな環境として維持され、これによって既知のマスクアセンブリ15’上に付着され得る粒子の数を減らすことがある。制御された環境860は、(例えば、制御された環境860の出口を介してガスを送出することによって)ペリクルフレーム取付装置857の他の部品よりも高い圧力に維持されることがある。これによって、ペリクルフレーム取付装置857の他の部品からの制御された環境860への汚染粒子の侵入が抑制又は防止されることになる。
[000110] ペリクルフレーム取付装置857により組み立てられる既知のマスクアセンブリ15’は、マスクアセンブリ搬送デバイス853でペリクルフレーム取付装置857からリソグラフィ装置LAに搬送される。マスクアセンブリ搬送デバイス853は、既知のマスクアセンブリ15’が搬送される密閉されたクリーンな環境を備えることがある。これによって、既知のマスクアセンブリ15’の搬送中に既知のマスクアセンブリ15’が汚染又は損傷される可能性が低下する。密閉されたクリーンな環境は、例えば真空に排気されることがある。
[000111] ペリクルフレーム取付装置857を使用して既知のペリクルアセンブリ16’をパターニングデバイスMAに取り付ける。ペリクルフレーム取付装置857は、ペリクルフレーム17の係合機構を操作するように配置された操作部を備える(以下で更に説明される)。
[000112] パターニングデバイスMAには、例えばアライメントマークが設けられることがある。既知のペリクルフレーム17’は、パターニングデバイスMA上のアライメントマークに対して位置決めされることがある。パターニングデバイスMA上のアライメントマークに対してペリクルフレーム17を位置合わせすることは、有利なことに既知のペリクルフレーム17’のパターニングデバイスMAへの取り付け中に既知のペリクルフレーム17’がパターニングデバイスMA上に位置決めされる精度を向上させることがある。
[000113] ペリクルフレーム取付装置857は粒子検査ツール(図示せず)を備えることがある。粒子検査ツールは、既知のマスクアセンブリ15’上に配置された粒子について既知のマスクアセンブリ15’を検査するように構成されることがある。粒子検査ツールは、例えば所与の粒子閾値よりも多くの数の粒子が配置された既知のマスクアセンブリ15’を却下することがある。
[000114] ペリクルフレーム取付装置857は、パターニングデバイスMA上のパターンを欠陥があるかどうか検査するパターン検査システムを備えることがある。パターン検査システムは、既知のペリクルフレーム17’がパターニングデバイスMAに取り付けられる前及び/又は取り付けられた後にパターニングデバイスMA上のパターンを検査することがある。
[000115] リソグラフィ装置LAは、マスクアセンブリ搬送デバイス853から既知のマスクアセンブリ15’を受け取り、既知のマスクアセンブリ15’をリソグラフィ装置LAの支持構造MTにロードするように構成されているコンポーネントを備えることがある。
[000116] 既知のペリクルアセンブリ16’は、ペリクルフレーム取付装置857内の真空条件下で既知のマスクアセンブリ15’を形成するためにパターニングデバイスMAに取り付けられることがある。既知のマスクアセンブリ15’は、この後マスクアセンブリ搬送デバイス853によって真空条件下でリソグラフィ装置LAに搬送されることがあり、リソグラフィ装置LA内に真空条件下で保持されることがある。したがって、既知のマスクアセンブリ15’は、ペリクルフレーム取付装置857内での組立及びリソグラフィ装置LA内での使用の期間中ずっとほぼ同一の圧力条件にさらされることがある。これには、既知のマスクアセンブリ15’がさらされる圧力変化を軽減し、ひいてはペリクル19において生じ得る圧力差を低減させるという利点がある。
[000117] パターニングデバイスMA及び/又はペリクル19は、コンポーネントを真空内に保持しながら、ペリクルフレーム取付装置857内の粒子及び/又は欠陥について検査されることがある。したがって、パターニングデバイスMA及び/又はペリクル19は、リソグラフィ装置LAでの使用中にさらされるのと同様の圧力条件下で検査されるという利点がある。これは、真空条件にポンピングダウンしている間にパターニングデバイスMA及び/又はペリクルに付着され得る粒子がペリクルフレーム取付装置857で検出されることがあるため有利である。
[000118] 図2に示されている様々な操作中に、パターニングデバイスMAのパターン付与された側が下方を向いていることに留意されたい。パターニングデバイスMAのパターン付与された側を下向きに保つことは、パターンに汚染粒子が入射する可能性を低減するので有利である。より大きい汚染粒子は重力によって下方へ落下する傾向があるため、マスクの反対側に入射することになる。より小さい汚染粒子は、重力の影響は小さいが、代わりに他の輸送物理の影響を受けることがある。本装置は、これに対処することを目的としたデバイスを備えることがある。例えば、装置は静電荷を除去するイオン化装置を備え、これによって静電気が粒子をペリクルに付着させるリスクが軽減することがある。
[000119] 既知のペリクルアセンブリ16’は図3に示されており、この既知のペリクルアセンブリ16’を備えた既知のマスクアセンブリは図4に示されている。
[000120] 図3に示された既知のペリクルアセンブリ16’は、ペリクル19及び既知のペリクルフレーム17’を備える。ペリクル19は縁部19a及び膜19bを含む。縁部19aは中空で概ね矩形であり膜19bを取り囲んでおり、膜19bは縁部19aによって境界が定められている。縁部19aはシリコンから形成されることがある。
[000121] 既知のペリクルフレーム17’は、中空の概ね矩形の本体であって、既知のペリクルフレーム17’の主平面において概ね矩形の本体から延在する4つの突出体20a~20dが設けられた本体を含む。4つの突出体20a~20dは概ね台形である。突出体の2つ20a~20bは概ね矩形の本体の一方の側から突出し、突出体の他の2つ20c~20dは概ね矩形の本体の反対側から突出する。概ね矩形の本体及び4つの突出体20a~20dは一体形成され、シリコンから形成される。
[000122] 既知のペリクルフレーム17’は、4つの係合機構22a~22dが設けられている。4つの突出体20a~20dのそれぞれは係合機構22a~22dの1つを受け入れる凹部を画定する。
[000123] 各係合機構22a~22dは、(図4にかなり模式的に示されている)パターニングデバイスMAから延在する突出体24(例えばスタッド51と呼ばれることがある)と係合するように構成されている。
[000124] ペリクル19は既知のペリクルフレーム17’に取り付けられている。具体的にはペリクル19の縁部19aが既知のペリクルフレーム17’の概ね矩形の本体に取り付けられている。ペリクル19の縁部19aは、例えば既知のペリクルフレーム17’に糊付けされることがある。
[000125] 係合機構22a~22dが受け入れる突出体51は、パターニングデバイスMAの前面に位置している。
[000126] 図3は、ペリクルフレーム17に固定された4つの係合機構22a~22dを示している。4つの係合機構22a~22dは、全てy方向の動きを介して係合機構22a~22dと突出体51(図示せず)との係合を達成できるように構成されている。
[000127] 各係合機構22a~22dは、ペリクルフレーム17の突出体20a~20bの1つにより画定された凹部に固定(例えば糊付け)されている概ね正方形の外側部24を備える。各係合機構220a~22dは、フランジ26(タブ26と呼ばれることがある)を備えた外側部24に設けられ、係合機構22a~22dと既知のペリクルフレーム17’との係合及び位置合わせを促進する。また、各係合機構22a~22dは、パターニングデバイスMA上の突出体51と係合する概ね正方形の内側部28(外側部24の内側にある)を備える。内側部28は、2つのアーム30を介して外側部24に接続され、外側部24によって支持される。これらの2つのアーム30は、x方向又はy方向の動き/柔軟性を許容する。2つの係合機構22a、22dはy方向の動きを可能にする(すなわち、y方向の柔軟性又はコンプライアンスを提供する)ように構成されている。2つの係合機構22b、22cはx方向の動きを可能にする(すなわち、x方向の柔軟性又はコンプライアンスを提供する)ように構成されている。
[000128] 本明細書では詳しく説明されないが、各係合機構22a~22dの内側部28は、1つの突出体51の先端の挿入を可能にする作動力によって係合機構22a~22dの主平面外にたわみ可能な係合アーム32を備える。突出体51が定位置にくると、作動力が取り除かれ、突出体51は係合機構22a~22d内に拘束されたままとなる。これはいくつかの独立可動アームを備えるペリクルフレーム取付装置857内に操作部が設けられることを要求する。一般に、各係合機構22a~22dについて、係合機構22a~22dを留めるのに少なくとも2つのアームが必要とされる一方、作動力を係合アーム32に印加するのに少なくとも第3のアームが必要とされる。クリーンな環境で動作し得るこのような4つのアクチュエータ(各係合機構22a~22dに1つ)を設けることは非常に困難である。
[000129] 図4は、1つの係合機構22aをパターニングデバイスMAから突出する突出体51とともに断面で示している。スタッドと呼ばれることがある突出体51は、例えばパターニングデバイスMAに糊付けされることがあるか、又は他の結合手段(光接触、磁気又はファンデルワールス力など)によって取り付けられることがある。突出体51はチタンを含む材料から形成されている。
[000130] 図5は、上記の既知のマスクアセンブリ15’の一部分の別の断面図である。図5に示す断面は、y方向に垂直(すなわち、図4の平面に垂直)で係合機構の1つ22a及び関連するスタッド51を通る平面内にある。スタッド51は糊を使用してパターニングデバイスMAに固定されている。
[000131] 図6は、本発明のある実施形態に係る新規のペリクルフレーム17の斜視図である。
[000132] ペリクルフレーム17は、第1の部分40、4つの第2の部分42及び4つのばね部44を備える。第1の部分40、4つの第2の部分42及び4つのばね部44は全てが一体形成され、第1の材料と呼ばれることがある同一の材料から形成される。この実施形態では、第1の部分40、4つの第2の部分42及び4つのばね部44は、全てがチタンを含む材料(例えばチタン合金)から形成されている。具体的には第1の部分40、4つの第2の部分42及び4つのばね部44は、全てがチタン(グレード5)から形成されている。チタングレード5はTi6Al4V、Ti-6Al-4V又はTi6-4と呼ばれることもある。チタングレード5は、6%のアルミニウム(Al)、4%のバナジウム(V)並びに微量の鉄及び酸素を含み、残りの部分はチタンを含む。
[000133] 以下で更に説明されるように、第1の部分はペリクル19の縁19aに接続するためのものである。第1の部分40は中空の概ね矩形の本体を含む。
[000134] 以下で更に説明されるように、4つの第2の部分42はパターニングデバイスMAに接続するためのものである。
[000135] 第2の部分42のそれぞれは、第1の部分40にばね部44によって接続されている。4つの第2の部分42のそれぞれは、第1の部分40のコーナーに近接している。第2の部分42のうち2つは、第1の部分40の中空の概ね矩形の部材の一方の側46に設けられている。第2の部分42のうち他の2つは、第1の部分40の中空の概ね矩形の部材の反対側48に設けられている。
[000136] 複数の第2の部分42のそれぞれは概ね立方体状の本体を含む。ペリクルフレーム17の主平面(図6のxy平面)において、第2の部分42のそれぞれは矩形である。したがって、第2の部分42のそれぞれは、(以下で更に考察されるように)パターニングデバイスMAの表面に固着され得る概ね矩形の表面を提供する。
[000137] ばね部44のそれぞれは、これより説明するように、移動方向に第1の部分に接続するように第1の部分40と第2の部分42との相対移動を可能にするように構成されている。
[000138] ばね部44のそれぞれは概ね立方体状の本体を含む。ペリクルフレーム17の主平面(図6のxy平面)において、ばね部44のそれぞれは第1の部分40から第2の部分42の1つに接続方向に延在する。各ばね部44は、ペリクルフレーム17の主平面内にあり、接続方向に対して垂直な移動方向50、52により小さい寸法を有する。各ばね部44の移動方向は図6に矢印50、52で示されている。なお、一般に各ばね部44は異なる移動方向50、52を有することがある。この実施形態では、対角線上に対向したばね部44の各対は、2つのばね部44が第1の移動方向50を有し、2つのばね部44が第2の移動方向52を有するように同じ移動方向50、52を有する。ばね部44のそれぞれは概ね立方体状の本体を含んでいるが、この本体の移動方向50、52の寸法は他の2つの寸法より大幅に小さい。具体的には、ばね部44は、ばね部44が第2の部分42と第1の部分40との移動方向50、52への相対移動を可能にするような寸法である。これを達成するのに適した寸法が一般に第1の材料(この例ではチタン合金)の弾性特性に依存することになることが理解されるであろう。一実施形態では、ばね部44は次のおおよその寸法を有することがある。幅0.2mm、長さ5.5mm及び高さ1.4mm。
[000139] 各ばね部44は、接続方向に第1の部分40から第2の部分42の1つまで延在する、(第1の部分40及び第2の部分42が形成されている)第1の材料の比較的薄い部分である。使用時、ばね部44により与えられる動き及び柔軟性は、第2の部分42が接続されているパターニングデバイスMAに対するペリクルフレーム17(及び取り付けられたペリクル19)のたわみを可能にする。これはパターニングデバイスMA、ペリクルフレーム17及びペリクル19の示差熱膨張を調整することができる。これは、損傷を与えかねないペリクルフレーム17に生じる(ペリクル19を損傷させ得る)熱応力及びパターニングデバイスMAに生じる(ウェーハWに結像されるパターンを歪め得る)熱応力を低下させるため有利である。また、ペリクル19をパターニングデバイスMAに接続する接着剤(すなわち、ペリクルフレーム17の第1の部分40とペリクル19との間の接着層、及びペリクルフレーム17の第2の部分42のそれぞれとパターニングデバイスMAとの間の接着層)の負荷を軽減する。
[000140] 更に、ペリクル19とペリクルフレーム17とが形成されている材料が異なるため、ペリクル19とペリク
ルフレーム17とに示差熱膨張が生じることがあり、これらのコンポーネントが形成するペリクルアセンブリ16に歪みがもたらされることがある。ばね部44により与えられる動き及び柔軟性はまた、パターニングデバイスMA、又はペリクル19をパターニングデバイスMAに接続する接着剤に負荷をかけることなく(あるいはかかる負荷を少なくとも軽減して)かかる歪みを調整する。
[000141] ペリクルフレーム17の主平面に対して垂直な方向のばね部44の寸法は、好ましくは第1の部分40と第2の部分42とのペリクルフレームの平面外(すなわち図6のz方向)の相対移動を妨げる、又は少なくとも大幅に減らすように十分大きい。
[000142] 各第2の部分42と各第2の部分42が接続されているばね部44とは、第1の部分40から片持ち支持されるシステムを形成すると見なされることがある。同様に、ばね部44と第1の部分40とは、上記ばね部44に接続された第2の部分42から片持ち支持されるシステムを形成すると見なされることがある。
[000143] ペリクルフレーム17の主平面(図6のxy平面)では、第2の部分42の寸法は第1の部分の厚さと同等程度、例えば約5mmである場合がある。ペリクルフレーム17の主平面(図6のxy平面)では、ばね部44は第2の部分42の寸法及び第1の部分の厚さと同等程度、例えば約5mmの長さを有することがある。一実施形態では、ペリクルフレーム17の主平面(図6のxy平面)では、第2の部分42の寸法は4.5mm×4.5mmであり、第1の部分の厚さは約3.85mmであり、ばね部44の長さは約5.5mmである。
[000144] ペリクルフレーム17の主平面(図6のxy平面)では、ばね部44は、その長さ、第2の部分42の寸法及び第1の部分の厚さより約20倍小さい幅を有することがある。
[000145] ペリクルフレーム17の主平面に対して垂直に、ペリクルフレーム17の全ての部品の寸法は、おおよそ等しい場合があり、例えば約1.4mmである場合がある。
[000146] ばね部44のそれぞれは、その移動方向50、52が概ね第1の部分40の中心54を指すように構成されている。これをより良く図示するために、図6には複数の直線が示されている。それぞれが第1の部分40の対角線上に対向したコーナー間に延びる2本の破線が示されている。これら2本の破線の交点は第1の部分40の中心54である。各第2の部分42の中心点から第1の部分40の中心54への直線も示されている。各ばね部44の移動方向50、52が概ね第1の部分40の中心54を指すことが分かる。これは、(ペリクルフレーム17の平面における第1の部分40から第2の部分42への)その接続方向が上記第2の部分42の中心点から第1の部分40の中心54への直線に対して垂直となるように各ばね部44を配向することによって達成される。これは、各ばね部44が、4つの第2の部分42(すなわち、パターニングデバイスMAに接続する4つの位置)のそれぞれの近くにあるペリクルフレーム17及びペリクルが第1の部分40の幾何学中心54(したがって、ペリクルアセンブリの幾何学中心)を通る方向に移動することを可能にすることを意味するため有利である。これによってペリクルフレーム17(及びペリクルアセンブリ)は、パターニングデバイスMAに対して回転することなく全ての方向に等しく膨張することが可能になり、有益である。したがって、かかる構成によれば、ペリクルフレーム17の(パターニングデバイスMAの温度に対する)均一加熱がある場合、ペリクルフレーム17のパターニングデバイスMAに対する向き及び中心位置は変わらないことになる。各第2の部分42の中心点から第1の部分40の中心54への直線の交点は、膨張の「起点」と見なされることがあり、これらの線は1つの結合点で交差するため、システムは各方向に等しく膨張することになる。
[000147] ばね部44のそれぞれは、(ペリクルフレーム17の平面における第1の部分40から第2の部分42への)その接続方向が上記第2の部分42の中心点を通って延びるようにように構成されている。
[000148] 第2の部分42のそれぞれは、第1の部分40の中空の概ね矩形の本体の外側に配置されている。
[000149] ペリクルフレーム17は、第1の部分40からの4つの側面突出体56を更に備える。突出体56も第1の材料(この例ではチタン合金)から形成されている。突出体56は第1の部分40と一体形成されている。各側面突出体56は、第1の部分40とともに開口部を画定し、第2の部分42のそれぞれ(及びその対応するばね部44)は上記開口部の1つに配置されている。つまり、各側面突出体56は、第1の部分40とともに第2の部分42の1つ(及びその対応するばね部44)の周りにフレームを形成する。概ね矩形の第1の部分40からの各突出体56は、概ね中空の三角形の形をしている。隙間が第2の部分42と突出体56及び/又は第1の部分40との間に設けられる(図7を参照して以下で更に説明される)。この隙間は、各第2の部分42と第1の部分40との移動方向50、52への制限された移動を可能にする。しかしながら、突出体56は実質的に硬くなるように十分に大きい寸法を有する。一実施形態では、ペリクルフレーム17の主平面(すなわち図6のxy平面)において、突出体56は約1mmの厚さを有することがある。ペリクルフレーム17の主平面に対して垂直な方向の側面突出体56の寸法は、ペリクルフレームの他の部品の寸法と実質的に同じ、例えば約1.4mmである場合がある。したがって、突出体56は、各第2の部分42と第1の部分40との移動方向50、52への移動の範囲を制限するための物理的ストップの役割を果たす。有利には、このことはばね部44の故障を防ぐことがある。具体的には突出体56は、ペリクルフレーム17の取扱中の(例えばペリクルアセンブリ及びマスクアセンブリの組立中の)かかる障害からばね部44を保護する点で有益である。
[000150] 新規のペリクルフレーム17は、第1の部分40、複数の第2の部分42及びばね部44が全て同じ材料、例えばチタン合金から形成されているため有利である。このことはペリクルフレーム17の製造を大幅に簡素化する。例えばペリクルフレームの全ての部品が一体形成される場合がある。
[000151] これは、ペリクル19の縁19aに接続される第1の部分(既知のペリクルフレーム17’)が1つの材料(例えばシリコン)から形成され、パターニングデバイスMAに接続される複数の第2の部分(係合機構22a~22d)が別の材料(例えばチタン合金)から形成されている既存の構成(図2~4を参照して以上で説明されている)とは対照的である。かかる既存の構成は、部品を別々に製造した後で(例えばペリクル取付装置855において)組み立てなければならないため、製造がかなり複雑である。そして、このことは(新規のペリクルフレーム17と比べて)かかる既存のペリクルフレームアセンブリ17’、22a~22dを製造するコストを大幅に増加させる。このことは、図2を参照して以上で説明したように、これらの別々の部品の組立がEUVリソグラフィ装置で使用されるペリクルフレームに関するかなり厳しい要件の結果として単純でないためなおさらである。
[000152] 第1に、ペリクルフレーム(及び結果として得られるペリクルフレームを含むペリクルアセンブリ)は、使用時に取り付けられるパターニングデバイス(レチクル)を汚染するリスクを軽減するためにクリーンであることが重要である。例えば、ペリクルフレーム上の粒子の数が所望の粒子閾値未満である(好ましくはペリクルフレーム上に粒子が配置されない)ことを確実にすることが望ましい場合がある。これを達成するために、既知のペリクルフレーム17’の構成部品は組み立てられるまでクリーンな環境に保持されることがある。組立はクリーンな環境で達成されることがある。これらのクリーンな環境は真空条件下で維持されることがある。複数のクリーンな環境(又は大きいサイズのクリーンな環境)を維持することは製造コストを増大させることになる。また、クリーンな環境内での組立は困難である。
[000153] 第2に、使用時にペリクルフレームは、レチクルステージにより支持されることになるレチクルに取り付けられることになる。パターニングデバイスMA及びウェーハWがEUV放射ビームで同期的にスキャンされるスキャナと呼ばれるリソグラフィ装置LAでは、レチクルステージMTと、これに取り付けられたペリクルフレームとは大幅な加速にさらされることになる。可動マスクアセンブリの全ての部品がこれらの大きい加速にもかかわらず接続されたままとなるように十分良好に接続されることが重要である。このため、一緒に接続される部品の総数を減らすことが好ましい場合がある。新規のペリクルフレーム17はこれを達成する。
[000154] 上記のペリクルフレーム17はチタン合金から形成されているが、代替的な実施形態では異なる材料が使用されることがある。一部の実施形態では、材料は10-6-1より小さい熱膨張係数(CTE)を有することがある。材料は弾性がある場合がある。材料は延性がある場合がある。一部の実施形態では、材料は100GPaより大きいヤング率を有することがある。一部の実施形態では、材料は1500kg/mより小さい密度を有することがある。材料は真空環境での使用に適している場合がある。具体的には材料は、EUVリソグラフィ装置内の環境での使用に適している場合がある。
[000155] チタン及びチタン合金は、真空環境での使用に適しており、具体的にはEUVリソグラフィ装置内の環境での使用に適している。また、チタン及びその合金は、ばね部44を提供し、ペリクルフレーム17が使用中に破損し得るほど脆くないように十分な弾性がある。
[000156] 本発明の一部の実施形態によれば、上記のペリクルフレーム17及びペリクル19を備えたペリクルアセンブリ16が提供されることがある。本発明の一部の実施形態によれば、かかるペリクルアセンブリ16及びパターニングデバイスを備えたマスクアセンブリ15が提供されることがある。かかるマスクアセンブリの例を図7を参照してこれより説明する。
[000157] 図7は新規のマスクアセンブリ15の一部分の模式的断面である。図7に示す断面は、y方向に垂直で第2の部分42の1つを通る平面内にある。この断面には、図6に示したペリクルフレーム17の第2の部分42の1つが見られる。第2の部分42の一方の側(図7の左側)には、中空の概ね三角形の突出体56の一部が見られる。第2の部分42の他方の側(図7の右側)には、中空の概ね三角形の突出体56の別の部分が、ペリクルフレームの第1の部分40の一部と一緒に見られる。第1の部分40及び突出体56が同じ材料から一体形成されているため、第1の部分40と突出体56との間に境界が示されていないことが理解されるであろう。ただし、図7の下方には、どの部分が第1の部分40に対応し、どの部分が突出体56に対応するかを示す表示が付されている。
[000158] (図7を参照して以下で更に説明されるように)第2の部分42と突出体56及び/又は第1の部分40との間に隙間が設けられていることが図7によりはっきりと見られる。この隙間は、各第2の部分42と第1の部分40との移動方向50、52への制限された移動を可能にする。
[000159] マスクアセンブリは、ペリクル19及びパターニングデバイスMAを更に備える。
[000160] ペリクル19は縁部19a及び膜19bを含む。縁部19aは中空で概ね矩形であり、膜19bを取り囲み、膜19bは縁部19aによって境界が定められている。ペリクル19の縁部19aは、ペリクルフレーム17の第1の部分40に取り付けられている。
[000161] ペリクル19は、既知のペリクル19の形をしている場合がある(そしてペリクルについて以上で説明した特徴を有することがある)。当技術分野で知られているように、ペリクル19は1つ以上の薄い材料の層の概ね矩形のシリコン基板への付着によって形成されることがある。シリコン基板はこのペリクル19の作製段階の間1つ以上の薄層を支持する。層の所望の又は目標厚さ及び組成が適用されると、シリコン基板の中央部分はエッチングによって除去される(これはバックエッチングと呼ばれることがある)。矩形のシリコン基板の周辺部はエッチングされない(あるいは中央部分よりエッチングの程度が少ない)。この周辺部は最終ペリクルの縁部19aを形成する一方、1つ以上の薄層はペリクルの(縁部19aにより境界が定められる)膜19bを形成する。
[000162] ペリクル19の縁部19aは、接着剤Gによってペリクルフレーム17の第1の部分40に取り付けられる。接着剤は、例えばポリ(メチルメタクリレート)ベースの接着剤(PMMA接着剤と呼ばれることがある)を含むことがある。代替的に、接着剤はエポキシ接着剤である場合がある。他のタイプの接着剤も可能であることが理解されるであろう。一般に、接着剤の選択は、接着剤からのガス放出がエリアを汚染しないように十分に低く、EUV放射での使用に適するように、及び/又はリソグラフィ装置及びその光学系の性能に影響を及ぼさないように行われることがある。
[000163] ペリクル19及びペリクルフレーム17は、一体となってペリクルアセンブリ16を構成すると見なされることがある。
[000164] 縁部19aはシリコンから形成されることがある。以上で説明したように、ペリクルフレーム17は一般的にチタン合金などのより弾性的な材料から形成されている。
[000165] ペリクル19は、一般により硬質のペリクルフレーム17からのサポートを必要とする。ペリクルフレームは次の2つの機能を提供する。(a)ペリクル19を支持し、更にペリクル膜19bをぴんと張ること、及び(b)ペリクル19のパターニングデバイスMAとの接続を促進すること。ペリクル19及びレチクルMAの異なる熱膨張をこれらのコンポーネントが使用時に経験する動作温度の範囲にわたって可能にする柔軟性を提供するために、十分に弾性がありEUVリソグラフィ装置内の条件での使用に適した材料をパターニングデバイスとの接続のために選択することが望ましい。1つの適切な材料はチタンを含む。ペリクルフレームの主要な中空矩形部は既知のアセンブリでは一般に縁部に付着されるため、このペリクルフレームの主要な中空矩形部は、熱的特性がペリクルの縁部の熱的特性と概ね一致する材料から形成されている。例えば一般にシリコンが使用される。したがって、既知のペリクルフレーム17’は、ペリクル19に糊付けされているシリコン本体及びこの本体17’の側部に糊付けされている4つのチタン取付機構22a~22dを備える。
[000166] シリコンとチタンの熱的特性が非常に異なる(チタンはシリコンの約4倍の熱膨張係数を有する)ため、ペリクルフレームの本体にシリコンと異なる熱的特性を有する材料(例えばチタン又はチタン合金など)を使用することに対して当該技術分野において著しい偏見がある。この理由は、ペリクルアセンブリの温度が変化すると、フレーム及び縁の示差熱膨張がペリクルアセンブリをたわませたり曲げたりすることになるためである。そして、このことはパターニングデバイスMAにストレスを与えることがあり、オーバーレイの増加などの結像誤差をもたらすことがある。しかしながら、驚くべきことに本発明者らは、新規のペリクルフレーム17を使用する場合に、オーバーレイが既知のペリクルフレーム17’を使用する場合より悪化しないことがわかった。したがって、新規のペリクルフレーム17は、結像性能に関して妥協することなくより単純で低コストの構成を提供する。
[000167] ペリクルフレーム17の複数の第2の部分42は、パターニングデバイスMAに取り付けられる。ペリクルフレーム17の第2の部分42は、接着剤GによってパターニングデバイスMAに取り付けられる。
[000168] 接着剤は、PMMA糊と呼ばれることがあるポリ(メチルメタクリレート)ベースの接着剤である場合がある。PMMA糊の材料特性、具体的にはPMMA糊の弾性及びPMMA糊が塗布され得る寸法によって、PMMA糊の硬化に起因したパターニングデバイスMAの変形は(他の糊に比べて)比較的小さくなる。PMMA糊は、例えばエポキシ糊より容易に除去可能であり、比較的弾性が大きい。有利には、これによってペリクルアセンブリ16をより容易に交換することが可能になる場合がある。
[000169] 代替的に、接着剤はエポキシ接着剤である場合がある。
[000170] 繰り返しになるが、他のタイプの接着剤も可能であることが理解されるであろう。一般に、接着剤の選択は、接着剤からのガス放出がエリアを汚染しないように十分に低く、EUV放射での使用に適するように、及び/又はリソグラフィ装置及びその光学系の性能に影響を及ぼさないように行われることがある。
[000171] 新規のマスクアセンブリ15は、これより考察されるように、パターニングデバイスMAに固定され、ペリクルアセンブリ17’と係合する中間固定部材(スタッド51として知られている)を一般的に使用する既知の構成より特に有利である。
[000172] 新規のマスクアセンブリ15は、(パターニングデバイスに固定された)スタッド51などの中間固定部材及び中間固定部材(スタッド51)と係合する(ペリクルアセンブリ16’に設けられた)係合機構22a~22dを使用するマスクアセンブリ15’より少ないコンポーネントを備える。したがって、有利なことに、新規のマスクアセンブリ15は製造するのが比較的簡単である。コンポーネントの数が少なくなり製造手順が簡単になることで製造コストが低くなることがある。
[000173] このことは、マスクアセンブリ15の組立がEUVリソグラフィ装置で使用されるマスクアセンブリに関するかなり厳しい要件の結果として単純でないためなおさらである。
[000174] 第1に、マスクアセンブリは、パターニングデバイス(レチクル)を汚染するリスクを軽減するためにクリーンであることが重要である。例えば、マスクアセンブリ上の粒子の数が所望の粒子閾値未満である(好ましくはマスクアセンブリ上に粒子が配置されない)ことを確実にすることが望ましい場合がある。これを達成するために、マスクアセンブリの構成部品は組み立てられるまでクリーンな環境に保持されることがある。組立はクリーンな環境で達成されることがある。これらのクリーンな環境は真空条件下で維持されることがある。複数のクリーンな環境(又は大きいサイズのクリーンな環境)を維持することは製造コストを増大させることになる。また、クリーンな環境内での組立は困難である。
[000175] 第2に、使用時にマスクアセンブリは、レチクルステージによって支持されることになる。パターニングデバイス及びウェーハがEUV放射ビームで同期的にスキャンされるスキャナと呼ばれるリソグラフィ装置では、レチクルステージと、これに取り付けられたペリクルフレームとが大幅な加速にさらされることになる。可動マスクアセンブリの全ての部品がこれらの大きい加速にもかかわらず接続されたままとなるように十分良好に接続されることが重要である。このため、一緒に接続される部品の総数を減らすことが好ましい場合がある。本発明の第3の態様に係る新規のマスクアセンブリはこれを達成する。
[000176] 図2~4を参照して以上で説明したタイプの既知のマスクアセンブリ15’を製造するコストと比べて、新規のマスクアセンブリ15を製造するコストの大幅な削減があると推定される。例えば、既知のマスクアセンブリ15’を製造するコストは、図7に示すタイプの新規のマスクアセンブリ15を製造するコストより約10倍大きい場合がある。
[000177] これにはいくつかの理由がある。第1は、新規のマスクアセンブリ15が備える部品の数が既知のマスクアセンブリ15’より少ないことである。いくつかの部品の取付には複数の関連する問題がある。つまり、取付をクリーンな環境で行う必要があり、いくつかの部品をこれらの困難な条件下で正確に位置合わせする必要がある。第2に、既知のマスクアセンブリ15’の部品の一部は製造コストが非常に高いことである。
[000178] 一部の実施形態では、ペリクル19とパターニングデバイスMAとの間隔は、例えば約1mm~10mm、例えば1mm~5mm、より好ましくは2mm~2.5mmである場合がある。
[000179] 上記の実施形態では、ペリクルフレーム17はそれぞれが第1の部分40にばね部44により接続された4つの第2の部分42を備えるが、他の実施形態では、それぞれが第1の部分40にばね部44により接続された様々な数の第2の部分42が設けられることがある。
[000180] ペリクルアセンブリ16の組立は、ペリクル19をペリクルフレーム17に糊付けすることによって達成されることがある。このプロセスは、ペリクル19を既知のペリクルフレーム17’に糊付けするための既存のプロセスと共通の1つ以上の特徴を共有することがある。
[000181] ペリクルフレーム17の第1の部分40へのペリクル19の糊付け及び/又はパターニングデバイスへの第2の部分42の糊付けは、任意の適切な糊ディスペンサを使用して達成されることがある。
[000182] 糊ディスペンサは注射器を備えることがある。注射器は糊の規定量の1種類以上の成分を分注することがある。糊ディスペンサはノズルを備えることがある。例えばノズルは注射器に接続されることがあり、糊の1種類以上の成分はノズルに接続された注射器を使用して提供されることがある。糊は円筒ノズルで塗布されることがある。糊はテーパノズルで塗布されることがある。糊ディスペンサはブラシを備えることがあり、ブラシを使用して糊の1種類以上の成分を塗布することがある。糊ディスペンサはスポンジを備えることがあり、スポンジを使用して糊の1種類以上の成分を塗布することがある。糊ディスペンサは、糊の1種類以上の成分を提供するための印刷装置(例えばスクリーン印刷装置)を備えることがある。糊ディスペンサは、糊の1種類以上の成分をスプレーとして提供するための分注装置を備えることがある(例えばエアロゾル噴霧分注システムが使用されることがある)。糊が任意の既知の方法で提供され得ることが理解されるであろう。
[000183] 糊ディスペンサは、複数の成分(例えば、糊の促進剤及び開始剤)の糊を提供することがある。糊の1つの成分は、糊の別の成分より高い粘度を有することがある。つまり、比較的高い粘度を有する糊の成分(「濃い成分」)及び比較的低い粘度を有する糊の成分(「薄い成分」)がある場合がある。例示的な実施形態では、糊ディスペンサは、注射器及びノズルを使用して糊の濃い成分を分注することがある。例示的な実施形態では、糊ディスペンサは、ブラシ、スポンジ、スクリーン印刷装置、又はエアロゾル噴霧分注システムを使用して糊の薄い成分を分注することがある。
[000184] ペリクル19をペリクルフレーム17に取り付けるのに糊を使用することが以上に記載されているが、ペリクルは(糊を使用しないことを含む)任意の適切な接合方式を使用してペリクルフレームに取り付けられることがある。
[000185] ペリクルフレーム17をパターニングデバイスMAに取り付けるのに糊を使用することが以上に記載されているが、ペリクルフレーム17は(糊を使用しないことを含む)任意の適切な接合方式を使用してパターニングデバイスMAに取り付けられることがある。
[000186] 本明細書におけるマスク又はレチクルへの言及は、パターニングデバイスへの言及と解釈されることがあり(マスク又はレチクルはパターニングデバイスの例である)、これらの用語は交換可能に使用されることがある。具体的には、マスクアセンブリという用語は、レチクルアセンブリ及びパターニングデバイスアセンブリと同義である。
[000187] 本明細書ではリソグラフィ装置に関連して本発明の実施形態について具体的な言及がなされているが、本発明の実施形態は他の装置において用いられることもある。本発明の実施形態は、マスク検査装置、メトロロジ装置、又はウェーハ(あるいはその他の基板)若しくはマスク(あるいはその他のパターニングデバイス)などのオブジェクトを測定又は処理する任意の装置の一部を構成することがある。これらの装置は一般にリソグラフィツールと呼ばれることがある。かかるリソグラフィツールは、真空条件又は周囲(非真空)条件を使用することがある。
[000188] 「EUV放射」という用語は、波長が4~20nmの範囲内、例えば13~14nmの範囲内である電磁放射を包含すると考えられることがある。EUV放射は、10nm未満、例えば6.7nm又は6.8nmなど4~10nmの範囲内の波長を有することがある。
[000189] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることを理解されたい。考えられる他の用途は、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンス及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造である。
[000190] 以上、本発明の特定の実施形態を説明したが、説明とは異なる方法でも本発明を実践できることは理解されよう。上記の説明は例示的であり、限定的ではない。したがって、請求の範囲から逸脱することなく、記載されたような本発明を変更できることが当業者には明白である。

Claims (22)

  1. 中空の概ね矩形の本体を含む、ペリクルの縁に接続される第1の部分と、
    パターニングデバイスに接続される複数の第2の部分とを備え、
    前記第1の部分及び複数の前記第2の部分が全て第1の材料から形成されており、
    前記第2の部分のそれぞれが、前記第1の材料から形成されたばね部によって前記第1の部分に接続されているペリクルフレーム。
  2. 前記第1の材料がチタンを含む、請求項1のペリクルフレーム。
  3. それぞれがばね部により前記第1の部分に接続された4つの第2の部分がある、請求項1又は請求項2のペリクルフレーム。
  4. 前記4つの第2の部分のそれぞれが前記第1の部分のコーナーに近接している、請求項3のペリクルフレーム。
  5. 前記第2の部分のうち2つが、前記第1の部分の前記中空の概ね矩形の本体の一方の側に設けられており、前記第2の部分のうち別の2つが、前記第1の部分の前記中空の概ね矩形の本体の反対側に設けられている、請求項3又は請求項4のペリクルフレーム。
  6. 前記複数の第2の部分のそれぞれが、前記ペリクルフレームの主平面において前記第2の部分のそれぞれが矩形となるように概ね立方体状の本体を含む、請求項1から5のいずれかのペリクルフレーム。
  7. 前記ばね部のそれぞれが、前記第1の部分と前記第2の部分との移動方向への相対移動を可能にするように構成されている、請求項1から6のいずれかのペリクルフレーム。
  8. 前記ペリクルフレームの平面内に、前記ばね部のそれぞれが、前記第1の部分から前記第2の部分の1つまで接続方向に延在する前記第1の材料の部分を含み、前記ばね部が、前記ペリクルフレームの平面内にあり前記接続方向に対して垂直な移動方向に、前記第2の部分と前記第1の部分との前記移動方向への相対移動を可能にするためにより小さい寸法を有する、請求項1から7のいずれかのペリクルフレーム。
  9. 対角線上に対向したばね部の各対が、2つのばね部が第1の移動方向を有し、2つのばね部が第2の移動方向を有するように同じ移動方向を有する、請求項7又は請求項8のペリクルフレーム。
  10. 前記ばね部のそれぞれが、その移動方向が概ね前記第1の部分の中心を指すように構成されている、請求項7から9のいずれか一項のペリクルフレーム。
  11. 前記ばね部のそれぞれが、その接続方向が接続されている前記第2の部分の中心点を通って延びるように構成されている、請求項8、又は請求項8に従属する場合の請求項9若しくは10のいずれか一項のペリクルフレーム。
  12. 前記中空の概ね矩形の本体からの複数の側面突出体を更に備え、各側面突出体が前記第1の材料から形成されており、各側面突出体及び前記中空の概ね矩形の本体が開口部を画定し、複数の前記第2の部分のそれぞれが前記開口部の1つに配置されている、請求項1から11のいずれかのペリクルフレーム。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載のペリクルフレームと、
    中空で概ね矩形の縁部、及び前記縁部により境界が定められた膜を備えたペリクルとを備え、
    前記ペリクルの前記縁部が前記ペリクルフレームの前記第1の部分に取り付けられているペリクルアセンブリ。
  14. 前記ペリクルの前記縁部が、前記ペリクルフレームが形成されている前記第1の材料と異なる第2の材料から形成されている、請求項13のペリクルアセンブリ。
  15. 前記ペリクルの前記縁部がシリコンから形成されている、請求項14のペリクルアセンブリ。
  16. 前記ペリクルの前記縁部が、接着剤によって前記ペリクルフレームの前記第1の部分に取り付けられている、請求項13から15のいずれか一項のペリクルアセンブリ。
  17. 前記接着剤がポリ(メチルメタクリレート)ベースの接着剤である、請求項16のペリクルアセンブリ。
  18. 前記接着剤がエポキシ接着剤である、請求項16のペリクルアセンブリ。
  19. 請求項13から18のいずれか一項に記載のペリクルアセンブリと、
    パターニングデバイスとを備え、
    前記ペリクルフレームの複数の前記第2の部分が前記パターニングデバイスに取り付けられているマスクアセンブリ。
  20. 前記ペリクルフレームの複数の前記第2の部分が、接着剤によって前記パターニングデバイスに取り付けられている、請求項19のペリクルアセンブリ。
  21. 前記接着剤がポリ(メチルメタクリレート)ベースの接着剤である、請求項20のペリクルアセンブリ。
  22. 前記接着剤がエポキシ接着剤である、請求項20のペリクルアセンブリ。
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