JP2023517729A - Taar1アゴニストの塩形態および結晶形態 - Google Patents

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Abstract

TAAR1アゴニストである5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の非晶質および結晶形態が本明細書に記載される。TAAR1アゴニストを含む哺乳動物への投与に適した医薬組成物、およびTAAR1活性に関連する疾患または状態を処置するために、TAAR1アゴニストを単独でおよび他の化合物と組み合わせて使用する方法も記載される。

Description

発明の分野
本発明は、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(以下、式Iの化合物と呼ぶ)の新規な塩形態、前記塩形態を含む医薬組成物、塩形態を形成するプロセス、および医療処置におけるそれらの使用に関する。さらに、本発明はまた、本明細書に記載の式Iの化合物の新規な塩形態の特定の多形形態、ならびにこれらの多形形態を含む医薬組成物、それらを得るためのプロセス、および医療処置におけるそれらの使用に関する。
発明の背景
その全内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2017157873号には、中枢神経系の特定の疾患および障害の処置に有用な、TAAR1アゴニストである5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(式I)が開示されている5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(式I)の構造を以下
Figure 2023517729000001

に示す。
ここで、意外にも、式Iの化合物の特定の薬学的に許容され得る塩、ならびにその特定の多形体は、例えば、国際公開第2017157873号に開示されている遊離塩基と比較した場合、または他の塩形態と比較した場合、貯蔵寿命の延長および吸湿性の低下などのいくつかの好ましい特性を有することが分かった。さらに、式(I)の化合物の一塩酸塩を大規模に製造するためのプロセスが開発されている。このプロセスは、特に、非常に再現性があり、(経済的に)効率的であり、高収率である。
発明の概要
第1の態様では、本発明は、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(式I)
Figure 2023517729000002

の薬学的に許容され得る塩であって、塩酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、リン酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、アジピン酸塩、グリコール酸塩およびp-トルエンスルホン酸塩から選択される、薬学的に許容され得る塩を提供する。
さらなる態様では、本発明は、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型を提供し、ここで、結晶形態は本明細書に記載の通りである。
さらなる態様では、本発明は、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド、半硫酸塩の結晶多形A型を提供し、結晶形態は本明細書に記載の通りである。
さらなる態様では、本発明は、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一リン酸塩の結晶多形A型を提供し、ここで、結晶形は本明細書に記載の通りである。
さらなる態様では、本発明は、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一p-トルエンスルホン酸塩の結晶多形A型を提供し、ここで、結晶形は本明細書に記載の通りである。
さらなる態様では、本発明は、非晶質形態である5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩を提供する。
さらなる態様では、本発明は、本明細書に記載の通りである、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩を製造するためのプロセスを提供する。
さらなる態様では、本発明は、本明細書に記載のプロセスによって得られる場合、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸の結晶多形A型を提供する
さらなる態様では、本発明は、明細書に記載の薬学的に許容され得る塩を含む医薬組成物を提供する。
さらなる態様では、本発明は、医薬として使用するための、本明細書に記載の薬学的に許容され得る塩を提供する。
さらなる態様では、本発明は、うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、ストレス関連障害、統合失調症、パーキンソン病、アルツハイマー病、てんかん、片頭痛、高血圧、薬物乱用、嗜癖、摂食障害(例えば、過食症)、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、脂質異常症、エネルギー消費および同化の障害、体温ホメオスタシスの障害および機能不全、睡眠および概日リズムの障害、心血管障害、減衰型精神病症候群、神経変性疾患における精神病、および神経変性疾患における無気力の処置に使用するための、本明細書に記載の薬学的に許容される塩を提供する。
図1は、3.4、6.7、10.1、13.5、15.4、15.6、15.8、16.6、18.0、19.0、20.3、20.8、21.1、22.1、23.1、23.2、25.0、25.2および25.9[°2シータ±0.2°2シータ、CuKα線(1.5406Å)]に特徴的なピークを有する、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型のXRPDを示す。 図2は、3.4、6.8、10.2、13.6、14.5、15.4、16.9、17.3、17.4、18.2、19.5、21.3、21.7、21.9、22.2、22.5、23.5、23.9および25.1[°2シータ±0.2°2シータ、CuKα線(1.5406Å)]に特徴的なピークを有する、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド、半硫酸塩の結晶多形A型のXRPDを示す。 図3は、3.4、10.3、14.8、14.9、17.3、18.4、19.3、21.1、21.3、21.5、21.8、25.8および27.3[°2シータ±0.2°2シータ、CuKα線(1.5406Å)]に特徴的なピークを有する、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一リン酸塩の結晶多形A型のXRPDを示す。 図4は、6.6、13.1、16.1、16.3、18.3、19.0、19.7、20.5、22.1、22.4、23.4、24.7および27.6[°2シータ±0.2°2シータ、CuKα線(1.5406Å)]に特徴的なピークを有する、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一p-トルエンスルホン酸塩の結晶多形A型のXRPDを示す。
5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
発明の詳細な説明
「5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド」は、以下の構造(式I)
Figure 2023517729000003

を有する化合物を指す。
5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドは、PCT特許公開第2017/157873号に記載されている。
5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容される塩としては、化合物を薬学的に許容され得る無機酸と反応させることによって形成される酸付加塩;または化合物を有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、トリフルオロ酢酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-メチルビシクロ-[2.2.2]オクタ-2-エン-1-カルボン酸、グルコヘプトン酸、4、4’-メチレンビス-(3-ヒドロキシ-2-エン-1-カルボン酸)、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、ターシャリーブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸、酪酸、フェニル酢酸、フェニル酪酸、バルプロ酸等と反応させることによって形成される酸付加塩が挙げられるが、それらに限定されない。
第1の態様では、本発明は、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(式I)
Figure 2023517729000004

の薬学的に許容され得る塩であって、塩酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、リン酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、アジピン酸塩、グリコール酸塩およびp-トルエンスルホン酸塩から選択される、薬学的に許容され得る塩を提供する。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物の薬学的に許容され得る塩であって,その薬学的に許容され得る塩が、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩およびp-トルエンスルホン酸塩から選択される、薬学的に許容され得る塩を提供する。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物の薬学的に許容され得る塩であって、その薬学的に許容され得る塩が一塩酸塩である、薬学的に許容され得る塩を提供する。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物の薬学的に許容され得る塩であって、その薬学的に許容され得る塩が半硫酸塩である、薬学的に許容され得る塩を提供する。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物の薬学的に許容され得る塩であって、その薬学的に許容され得る塩が一リン酸塩である、薬学的に許容され得る塩を提供する。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物の薬学的に許容され得る塩であって、その薬学的に許容され得る塩が一p-トルエンスルホン酸塩である、薬学的に許容され得る塩を提供する。
一実施形態では、本発明は、塩が結晶形態である、本明細書に記載される式(I)の化合物の薬学的に許容され得る塩を提供する。
5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩
一態様では、本発明は、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型であって、該結晶多形A型は、
(a)3.4、6.7、10.1、13.5、15.4、15.6、15.8、16.6、18.0、23.1、23.2、25.0、および25.9[°2シータ±0.2°2シータ、CuKα線(1.5406Å)]に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン;
(b)3.4、6.7、10.1、13.5、15.4、15.6、15.8、16.6、18.0、19.0、20.3、20.8、21.1、22.1、23.1、23.2、25.0、25.2および25.9[°2シータ±0.2°2シータ、CuKα線(1.5406Å)]に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン;または
(c)図1に示すのと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有することを特徴とする。
一実施形態では、前記結晶形態は、特性(a)を有することを特徴とする。
一実施形態では、前記結晶形態は、特性(b)を有することを特徴とする。
一実施形態では、前記結晶形態は、特性(c)を有することを特徴とする。
5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド、半硫酸塩
一態様では、本発明は、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド、半硫酸塩の結晶多形A型であって、該結晶多形A型は、
(a)3.4、6.8、10.2、13.6、14.5、15.4、16.9、17.3、17.4、18.2、21.3、23.5、25.1[°2シータ±0.2°2シータ、CuKα線(1.5406Å)]に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン;
(b)3.4、6.8、10.2、13.6、14.5、15.4、16.9、17.3、17.4、18.2、19.5、21.3、21.7、21.9、22.2、22.5、23.5、23.9および25.1[°2シータ±0.2°2シータ、CuKα線(1.5406Å)]に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン;または
(c)図2に示すのと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有することを特徴とする。
一実施形態では、前記結晶形態は、特性(a)を有することを特徴とする。
一実施形態では、前記結晶形態は、特性(b)を有することを特徴とする。
一実施形態では、前記結晶形態は、特性(c)を有することを特徴とする。
5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一リン酸塩
一態様では、本発明は、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一リン酸塩の結晶多形A型であって、該結晶多形A型は、
(a)3.4、10.3、14.8、14.9、17.3、18.4、21.1、21.5、25.8および27.3[°2シータ±0.2°2シータ、CuKα線(1.5406Å)]に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン;
(b)3.4、10.3、14.8、14.9、17.3、18.4、19.3、21.1、21.3、21.5、21.8、25.8および27.3[°2シータ±0.2°2シータ、CuKα線(1.5406Å)]に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン;または
(c)図3に示すのと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有することを特徴とする。
一実施形態では、前記結晶形態は、特性(a)を有することを特徴とする。
一実施形態では、前記結晶形態は、特性(b)を有することを特徴とする。
一実施形態では、前記結晶形態は、特性(c)を有することを特徴とする。
5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一p-トルエンスルホン酸塩
一態様では、本発明は、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一p-トルエンスルホン酸塩の結晶多形A型であって、該結晶多形A型は、
(a)6.6、13.1、16.1、18.3、19.0、20.5、23.4、および24.7[°2シータ±0.2°2シータ、CuKα線(1.5406Å)]に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン;
(b)6.6、13.1、16.1、16.3、18.3、19.0、19.7、20.5、22.1、22.4、23.4、24.7および27.6[°2シータ±0.2°2シータ、CuKα線(1.5406Å)]に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターン;または
(c)図4に示すのと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有することを特徴とする。
一実施形態では、前記結晶形態は、特性(a)を有することを特徴とする。
一実施形態では、前記結晶形態は、特性(b)を有することを特徴とする。
一実施形態では、前記結晶形態は、特性(c)を有することを特徴とする。
非晶質5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩
さらなる態様では、本発明は、非晶質形態である5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩を提供する。いくつかの実施形態では、非晶質形態の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩は、結晶性を欠如していることを示すXRPDパターンを有する。
結晶形態の調製
いくつかの実施形態では、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態は、実施例において概説されるように調製される。本明細書に示される溶媒、温度および他の反応条件は変化し得ることに留意されたい。
一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶形態であって、前記結晶形態の種結晶を使用して得られる結晶形態を提供する。種結晶を使用する本プロセスは、得られた塩が自発的に沈殿するか、または非溶媒を添加することによって溶液から取り出されるプロセスよりも信頼性が高いことが分かった。例えば、種結晶を使用する本プロセスは、所望の多形体の制御を可能にすることが分かった。さらに、例えば種結晶の質量および粉砕グレードに関する規定された播種手順は、結晶化後の再現性のある粒径分布を確実にする。これは、濾過および粉砕などの後続の処理工程にとって重要である。
さらなる実施形態では、本発明は、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶形態であって、アルコールと水の混合物、特に1-プロパノールと水の混合物から得られる結晶形態を提供する。意外にも、アルコール単独ではなく、水とアルコールの混合物を使用すると、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の溶解度が増加し、より高い濃度でプロセスを実行できることが分かった。より高い濃度でプロセスを実行することは、1バッチあたり、より多くの5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩を製造し得るので、生産性がより高いことを意味する。また、単にアルコールの代わりに水とアルコールとの混合物を使用することにより、高揮発性で反応性の塩化アセチルの代わりにHCl水溶液を使用できるという利点を有する。すなわち、本発明のプロセスは、有害化学物質の使用を低減する。さらに、含水量を増加させることによる同一温度での5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩のより高い溶解度のために、GMP環境における最終工程の優れた実践である最終ポリッシュ濾過をより低い温度で行い得る。これは、一部のポリッシュフィルタが物理的安定性のために温度制限を有するか、またはより高い温度で抽出可能物に対してリスクをもたらすため、ポリッシュ濾過の技術的実現可能性が改善される。
要約すると、本発明のプロセスは、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の工業規模の製造に大変都合よくできている。
一態様では、本発明は、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩を製造するためのプロセスであって、
(a)(a)5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドを塩酸と反応させる工程;および
(b)(b)工程a)から得られた混合物に、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の種結晶を添加する工程を含む、方法を提供する。
一実施態様では、プロセスの工程(a)および(b)が、アルコールと水との溶媒混合物中で行われる。アルコール単独とは対照的に、そのような混合物を使用する利点は、上記で概説されている。一実施形態では、本発明のプロセスの工程(a)および(b)で使用されるアルコール溶媒は、1-プロパノールである。一実施形態では、本発明のプロセスの工程(a)で使用される溶媒混合物中のアルコール対水の比は、約15:1体積/体積である。
一実施形態では、本発明のプロセスの工程(a)における塩酸は水溶液として添加される。一実施形態では、前記塩酸水溶液は約25%wt/wtの塩酸を含む。
一実施形態では、本発明のプロセスは、工程(c):蒸留によって反応混合物の含水量を減少させる工程をさらに含む。意外にも、このプロセスの工程により、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸の最終収率が増加することが分かった。一実施形態では、反応混合物の含水量の低減後の含水量は、約2%wt/wtである。一実施形態では、反応混合物の含水量を前記減少させる間の反応混合物の体積は、有機溶媒、特にアルコール、最も好ましくは1-プロパノールの連続添加によって一定に維持される。
一実施形態では、本発明のプロセスは、工程(d):冷却する工程をさらに含む。一実施形態では、前記冷却する工程は0℃+/-5℃に冷却することである。
一実施形態では、本発明のプロセスは、工程(e):エージングする工程をさらに含む。一実施形態では、前記エージングする工程は0℃+/-5℃でエージングすることである。一実施形態では、前記エージングする工程は少なくとも4時間エージングすることである。
一実施形態では、本発明のプロセスの工程(b)における前記種結晶は、有機溶媒中の懸濁液として添加される。一実施形態では、前記有機溶媒は1-プロパノールである。
一態様では、本発明は、本明細書に記載の本発明のプロセスによって得られる場合、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸の結晶多形A型を提供する。
適切な溶媒
ヒトなどの哺乳動物に投与可能な治療薬は、規制ガイドラインに従って調製しなければならない。そのような政府規制ガイドラインは、製造管理および品質管理に関する基準(GMP)と呼ばれる。GMPガイドラインは、例えば、最終生成物中の残留溶媒の量などの活性治療薬の許容可能な汚染レベルを概説している。好ましい溶媒は、GMP設備での使用に適しており、工業的安全上の懸念と一致する溶媒である。溶媒のカテゴリーは、例えば、International Conference on Harmonization of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use(ICH)、’’Impurities:Guidelines for Residual Solvents,Q3C(R3)、(2005年11月)に定義されている。
溶媒は3つのクラスに分類される。クラス1の溶媒は有毒であり、回避すべきである。クラス2の溶媒は、治療薬の製造中の使用が制限される溶媒である。クラス3の溶媒は毒性が低く、ヒトの健康に対するリスクが低い溶媒である。クラス3の溶媒のデータは、急性または短期試験では毒性が低く、遺伝毒性試験では陰性であることを示す。
回避すべきクラス1の溶媒としては、ベンゼン;四塩化炭素;1,2-ジクロロエタン;1,1-ジクロロエテン;および1,1,1-トリクロロエタンが挙げられる。
クラス2の溶媒の例は、アセトニトリル、クロロベンゼン、クロロホルム、シクロヘキサン、1,2-ジクロロエテン、ジクロロメタン、1,2-ジメトキシエタン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、1,4-ジオキサン、2-エトキシエタノール、エチレングリコール、ホルムアミド、ヘキサン、メタノール、2-メトキシエタノール、メチルブチルケトン、メチルシクロヘキサン、N-メチルピロリジン、ニトロメタン、ピリジン、スルホラン、テトラリン、トルエン、1,1,2-トリクロロエテンおよびキシレンである。
毒性の低いクラス3の溶媒としては:酢酸、アセトン、アニソール、1-ブタノール、2-ブタノール、酢酸ブチル、tert-ブチルメチルエーテル(MTBE)、クメン、ジメチルスルホキシド、エタノール、酢酸エチル、エチルエーテル、ギ酸エチル、ギ酸、ヘプタン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸メチル、3-メチル-1-ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2-メチル-1-プロパノール、ペンタン、1-ペンタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、酢酸プロピルおよびテトラヒドロフランが挙げられる。
いくつかの実施形態では、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩)の結晶形態は、残存量の有機溶媒を含む。いくつかの実施形態では、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩)の結晶形態を含む組成物は、検出可能な量の有機溶媒を含む。いくつかの実施形態では、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩)の結晶形態を含む組成物は、残存量のクラス3の溶媒を含む。いくつかの実施形態では、クラス3の溶媒は、酢酸、アセトン、アニソール、1-ブタノール、2-ブタノール、酢酸ブチル、tert-ブチルメチルエーテル、クメン、ジメチルスルホキシド、エタノール、酢酸エチル、エチルエーテル、ギ酸エチル、ギ酸、ヘプタン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸メチル、3-メチル-1-ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2-メチル-1-プロパノール、ペンタン、1-ペンタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、酢酸プロピル、およびテトラヒドロフランからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、クラス3の溶媒は、1-ブタノール、2-ブタノール、エタノール、3-メチル-1-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、1-ペンタノール、1-プロパノール、および2-プロパノールからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、クラス3の溶媒は1-プロパノールである。
本明細書に記載の方法および組成物は、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩)の結晶形態の使用を含む。さらに、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩)の結晶形態は、水、1-プロパノール、エタノールなどの薬学的に許容され得る溶媒との溶媒和形態だけでなく非溶媒和形態で存在し得る。
特定の用語
「医薬組成物」という用語は、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩)の結晶形態と、担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤、賦形剤などの他の化学成分との混合物を指す。医薬組成物は、哺乳動物への化合物の投与を容易にする。
本明細書で使用される薬剤の組み合わせの投与は、単一の組成物で、または1つ以上の薬剤が少なくとも1つの他の薬剤とは別個に投与される併用療法で記載される薬剤の投与を含む。
「検出可能な量」は、標準的な分析方法(例えば、イオンクロマトグラフィー、質量分析、NMR、HPLC、ガスクロマトグラフィー、元素分析、IR分光法、誘導結合プラズマ原子発光分光法、USP<231>方法IIなど)(ICH guidances,Q2A Text on Validation of Analytical Procedures(1995年3月)およびQ2B Validation of Analytical Procedures:Methodology(1996年11月))を使用して測定可能な量を指す。
本明細書で使用される場合、製剤、組成物または成分に関して「許容され得る」という用語は、処置される対象の一般的な健康に持続的な有害効果を及ぼさないことを意味する。
本明細書で使用される「有効量」または 「治療有効量」 という用語は、処置される疾患または状態の1つ以上の症状をある程度軽減する、投与される薬剤の十分な量を指す。結果は、疾患の徴候、症状、もしくは原因の軽減および/もしくは緩和、または生物系の任意の他の所望の変化であり得る。例えば、治療的用途のための「有効量」は、疾患症候の臨床的に有意な減少をもたらすのに必要とされる、本明細書に開示される化合物を含む組成物の量である。「治療有効量」という用語は、例えば、予防有効量を含む。有効量は、特定の患者および疾患レベルに基づいて選択される。「有効量」または「治療有効量」は、薬物の代謝の変動、対象の年齢、体重、全身状態、治療されている状態、治療されている状態の重症度、および処方医師の判断のために、対象によって異なることが理解される。一実施形態では、任意の個々の症例における適切な 「有効」 量は、用量漸増試験などの技術を使用して決定される。いくつかの実施形態では、「有効量」または「治療有効量」という用語は、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド、またはその薬学的に許容される塩に関して使用され、処置されている疾患または状態の1つ以上の症状をある程度軽減する、投与されている十分な量の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドまたはその薬学的に許容される塩を指す。
「キット」および「製造品」という用語は、同義語として使用される。
医薬組成物/製剤
医薬組成物は、薬学的に使用される調製物への活性化合物の加工を容易にする賦形剤および補助剤を含む1つ以上の生理学的に許容される担体を使用して従来の様式で製剤化される。適切な技術、担体、および賦形剤としては、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、Nineteenth編(Easton,Pa.Mack Publishing Company,1995);Hoover,John E.,Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.,Easton,Pennsylvania 1975;Liberman,H.A.およびLachman,L.,編、Pharmaceutical Dosage Forms、Marcel Decker,New York,N.Y.,1980;ならびにPharmaceutical Dosage FormsおよびDrug Delivery Systems,第7版(Lippincott Williams&Wilkins1999)に開示するものが挙げられ、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
一態様では、本発明は、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩)と、薬学的に許容され得る担体、希釈剤および賦形剤から選択される少なくとも1つの追加成分とを含む医薬組成物に関する。
いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)と、薬学的に許容され得る担体、希釈剤および賦形剤から選択される少なくとも1つの追加成分とを含む医薬組成物に関する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩)の結晶形態は、哺乳動物への経口投与用に製剤化される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)は、経口剤形に製剤化される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)は、固体経口剤形に製剤化される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)は、哺乳動物による経口摂取のために、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬ゼラチンカプセル、軟ゼラチンカプセル、粉末、溶液、懸濁液、エマルジョンなどに製剤化される。
企図される医薬組成物は、例えば、1日1回、1日2回、1日3回などの投与を可能にする、治療有効量の本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)を提供する。一実施形態では、医薬組成物は、1日1回の投与を可能にする、有効量の本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)を提供する。
投与量
特定の実施形態では、医薬組成物中の、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)の量は、用量あたり約0.5mg~約1000mg、好ましくは用量あたり約0.5mg~約100mg、より好ましくは用量あたり約0.5mg~約20mgである。
好ましい実施形態では、医薬組成物中の、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)の量は、用量あたり約20mg~約400mg、好ましくは用量当たり約30mg~約350mg、より好ましくは用量当たり約45mg~約300mgである。
特定の実施形態では、医薬組成物中の、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)の量は、約1mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mgまたは約20mgである。
一実施形態では、所望の用量は、同時に(または短期間にわたって)または適切な間隔で、例えば1日当たり2、3、4またはそれ以上のサブ用量として投与される単回用量または分割用量で都合よく提供される。
一実施形態では、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型塩)の適切な1日投与量は、約0.01~約30mg、特に約10~約20mg、最も特に18mgである。別の実施形態では、1日投与量、または剤形中の活性物質の量は、本明細書に示される範囲よりも低いかまたは高い。
処置方法、投与方法および処置レジメン
一態様では、本発明は、医薬として使用するための、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)を提供する。
さらなる態様では、本発明は、哺乳動物におけるうつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、ストレス関連障害、統合失調症、パーキンソン病、アルツハイマー病、てんかん、片頭痛、高血圧、薬物乱用、嗜癖、摂食障害(例えば、過食症)、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、脂質異常症、エネルギー消費および同化の障害、体温ホメオスタシスの障害および機能不全、睡眠および概日リズムの障害、心血管障害、減衰型精神病症候群、神経変性疾患における精神病、および神経変性疾患における無気力の処置に使用するための、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)を提供する。
さらなる態様では、本発明は、哺乳動物おけるうつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、ストレス関連障害、統合失調症、パーキンソン病、アルツハイマー病、てんかん、片頭痛、高血圧、薬物乱用、嗜癖、摂食障害(例えば、過食症)、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、脂質異常症、エネルギー消費および同化の障害、体温ホメオスタシスの障害および機能不全、睡眠および概日リズムの障害、心血管障害、減衰型精神病症候群、神経変性疾患における精神病、および神経変性疾患における無気力の処置に使用するための、本明細書に記載の医薬組成物を提供する。
さらなる態様では、本発明は、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)を、処置を必要とする哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物おけるうつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、ストレス関連障害、統合失調症、パーキンソン病、アルツハイマー病、てんかん、片頭痛、高血圧、薬物乱用、嗜癖、摂食障害(例えば、過食症)、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、脂質異常症、エネルギー消費および同化の障害、体温ホメオスタシスの障害および機能不全、睡眠および概日リズムの障害、心血管障害、減衰型精神病症候群、神経変性疾患における精神病、および神経変性疾患における無気力を処置する方法を提供する。
さらなる態様では、本発明は、本明細書に記載の医薬組成物を、処置を必要とする哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物おけるうつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、ストレス関連障害、統合失調症、パーキンソン病、アルツハイマー病、てんかん、片頭痛、高血圧、薬物乱用、嗜癖、摂食障害(例えば、過食症)、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、脂質異常症、エネルギー消費および同化の障害、体温ホメオスタシスの障害および機能不全、睡眠および概日リズムの障害、心血管障害、減衰型精神病症候群、神経変性疾患における精神病、および神経変性疾患における無気力を処置する方法を提供する。
さらに、本発明は、哺乳動物おけるうつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、ストレス関連障害、統合失調症、パーキンソン病、アルツハイマー病、てんかん、片頭痛、高血圧、薬物乱用、嗜癖、摂食障害(例えば、過食症)、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、脂質異常症、エネルギー消費および同化の障害、体温ホメオスタシスの障害および機能不全、睡眠および概日リズムの障害、心血管障害、減衰型精神病症候群、神経変性疾患における精神病、および神経変性疾患における無気力を処置するための医薬の製造方法における、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)の使用を提供する。
さらなる態様では、本発明は、哺乳動物おけるうつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、ストレス関連障害、統合失調症、パーキンソン病、アルツハイマー病、てんかん、片頭痛、高血圧、薬物乱用、嗜癖、摂食障害(例えば、過食症)、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、脂質異常症、エネルギー消費および同化の障害、体温ホメオスタシスの障害および機能不全、睡眠および概日リズムの障害、心血管障害、減衰型精神病症候群、神経変性疾患における精神病、および神経変性疾患における無気力の処置のための医薬の製造方法における、本明細書に記載の医薬組成物の使用を提供する。
さらなる態様では、本発明は、本明細書に記載の処置方法における、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)の使用を提供する。
さらなる態様では、本発明は、本明細書に記載の処置方法における本明細書に記載の医薬組成物の使用を提供する。
本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)を使用して処置され得る疾患または状態としては、TAAR1活性に関連する全ての疾患が挙げられる。特定の実施形態では、本明細書に記載の薬学的に許容され得る塩および医薬組成物は、双極性障害、統合失調症、薬物乱用、中毒、摂食障害(例えば、過食症)、糖尿病、減衰型精神病症候群、神経変性疾患における精神病、および神経変性疾患における無気力から選択される疾患または状態を処置するのに有用である。好ましい実施形態では、本明細書に記載される薬学的に許容され得る塩および医薬組成物は、統合失調症を処置するのに有用である。さらに好ましい実施形態では、本明細書に記載の薬学的に許容され得る塩および医薬組成物は、双極性障害に関連する統合失調症および躁病エピソードを処置するのに有用であり、メタボリックシンドロームの発生率を低下させる。さらに好ましい実施形態では、本明細書に記載の薬学的に許容され得る塩および医薬組成物は、双極性障害に関連する統合失調症および躁病エピソードを処置するのに有用であり、抗糖尿病効果を有する。さらに好ましい実施形態では、本明細書に記載の薬学的に許容され得る塩および医薬組成物は、抗糖尿病効果を有する双極性障害に関連する統合失調症および躁病エピソードを処置するのに有用であり、血糖変動を低下させる。さらに好ましい実施形態では、本明細書に記載の薬学的に許容され得る塩および医薬組成物は、脂肪量および体重の低下をもたらす抗糖尿病有効性を有する双極性障害に関連する統合失調症および躁病エピソードの処置に有用であり、脂肪量および体重の低下をもたらす。
一実施形態では、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)を含む、本明細書に記載の医薬組成物は、予防的および/または治療的処置のために投与される。治療用途では、組成物は、疾患または状態に既に罹患している患者に、疾患または状態の症状の少なくとも1つを治癒または少なくとも部分的に停止させるのに十分な量で投与される。特定の実施形態では、この使用に有効な量は、疾患または状態の重症度および経過、以前の治療、患者の健康状態、体重、および薬物に対する反応、ならびに/または治療医の判断に依存する。
予防的適用では、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)を含む、本明細書に記載の医薬組成物は、特定の疾患、障害または状態にかかりやすいか、そうでなければ特定の疾患、障害または状態のリスクがある患者に投与される。そのような量は、「予防有効量または用量」であると定義される。この使用では、正確な量は、患者の健康状態、体重などにも依存する。患者において使用される場合、この使用のための有効量は、疾患、障害または状態の重症度および経過、以前の治療、患者の健康状態および薬物に対する反応、ならびに処置する医師の判断に依存する。
特定の実施形態では、本明細書に記載されるような化合物、組成物または療法の投与は、長期投与を含む。特定の実施形態では、長期投与は、例えば、患者の疾患または状態の症状を改善または他の方法で制御または制限するために、患者の寿命の持続期間を含む長期間の投与を含む。いくつかの実施形態では、長期投与は、毎日の投与を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物、組成物または療法の投与は、連続的に行われる。別の実施形態では、投与される薬物の用量は、一定の期間、一時的に減少されるか、または一時的に中断される(すなわち、「休薬日」)。休薬期間の長さは、例としてのみ、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、10日間、12日間、15日間、20日間、28日間、35日間、50日間、70日間、100日間、120日間、150日間、180日間、200日間、250日間、280日間、300日間、320日間、350日間および365日間を含めて、2日間と1年間との間で変動する。休薬期間中の用量減少は10%~100%であり、例として、単に10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%および100%が挙げられる。
患者の状態が改善されたら、必要に応じて維持用量を投与する。続いて、特定の実施形態では、投与量もしくは投与頻度、またはその両方が、症状の関数として、改善された疾患、障害または状態が保持されるレベルまで減少させる。しかしながら、特定の実施形態では、患者は、症状の再発時に長期的に断続的な治療が必要とされる。
そのような量に対応する所与の薬剤の量は、特定の化合物、疾患状態およびその重症度、処置を必要とする対象または宿主の同一性(例えば、体重、性別)などの因子に応じて変化するが、それにもかかわらず、例えば、投与される特定の薬剤、投与経路、処置される状態、および処置される対象または宿主を含む、症例を取り巻く特定の状況に従って決定し得る。
併用処置
特定の例では、他の治療薬と併用して、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)を投与することが適切である。一実施形態では、他の治療薬は抗精神病薬である。一実施形態では、他の治療剤は、非定型抗精神病剤である。一実施形態では、他の治療薬は、オランザピン(Zyprexa(登録商標))、クロザピン(Clorazil(登録商標))、リスペリドン(Risperdal(登録商標))、アリピプラゾール(Abilify(登録商標))およびジプラシドン(Geodon(登録商標))からなる群から選択される抗精神病薬である。好ましい実施形態では、他の治療薬はオランザピン(Zyprexa(登録商標))である。
一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法はまた、処置されている状態に対するそれらの特定の有用性について選択される他の治療用薬剤と併せて使用される。一般に、本明細書に記載の組成物、および併用療法が用いられる実施形態では、他の薬剤は同じ医薬組成物で投与される必要はなく、異なる物理的および化学的特性のために、異なる経路によって投与される。一実施形態では、最初の投与は確立されたプロトコルに従って行われ、次いで、観察された効果、投与量、投与様式および投与時間に基づいてさらに修正される。
様々な実施形態では、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)は、疾患の性質および患者の状態に応じて、同時(例えば、同時に、本質的に同時に、または同じ治療プロトコル内で)または逐次的に投与される。特定の実施形態では、処置プロトコル中の各治療薬の投与順序および投与の反復回数の決定は、処置されている疾患および患者の状態の評価に基づく。
本明細書に記載の併用療法では、同時投与される化合物の投与量は、使用される共薬物の種類、使用される特定の薬物、処置される疾患または状態などに応じて変化する。
そのような併用される個々の化合物は、別々のまたは併用された医薬製剤で順次または同時に投与される。一実施形態では、個々の化合物は、併用される医薬製剤で同時に投与される。既知の治療薬の適切な用量は、当業者によって理解されるであろう。
本明細書で言及される併用は、薬学的に許容され得る希釈剤または担体と共に医薬組成物の形態で使用するために都合よく提示される。
キットおよび製品
本明細書に記載される治療的使用方法における使用のために、キット/製造品もまた本明細書に記載される。そのようなキットは、本明細書に記載の方法で使用するための、1以上の用量の本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)を含む、本明細書に記載の医薬組成物を受けるように区画化されていてもよいキャリア、パッケージまたは容器を含む。本明細書で提供されるキットは包装材料を含む。医薬品の包装に使用するための包装材料としては、例えば、米国特許第5,323,907号に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。医薬包装材料の例としては、ブリスターパック、ボトル、チューブ、バッグ、容器、ボトル、ならびに選択された製剤ならびに意図された投与および処置の様式に適した任意の包装材料が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)の多様な製剤、およびその組成物は、結晶形態の広範囲の製剤、およびその組成物は、TAAR1アゴニストによる処置によって利益を得る任意の疾患、障害、または状態に対する様々な処置法であると考えられる。
例えば、容器には、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)が、場合により本明細書に記載の組成物中に、または別の薬剤と組み合わせて含まれる。そのようなキットは、場合により、本明細書に記載の方法におけるその使用に関する特定の説明またはラベルまたは説明書を含む。
キットは、典型的には、内容物および/または使用説明書を列挙するラベル、および使用説明書を含む添付文書を含む。典型的には、説明書のセットも含まれる。
一実施形態では、ラベルは、容器上にあるか、または容器に関連付けられている。一実施形態では、ラベルを形成する文字、数字または他の文字が容器自体に取り付けられ、成形され、またはエッチングされるとき、ラベルは容器上にあり;ラベルは、容器を保持するレセプタクルまたはキャリア内に存在する場合、例えば添付文書として容器に関連付けられる。一実施形態では、内容物が特定の治療用途に使用されることを示すためにラベルが使用される。ラベルはまた、本明細書に記載の方法などにおける内容物の使用のための指示を示す。
特定の実施形態では、医薬組成物は、本明細書で提供される化合物を含有する1つ以上の単位剤形を含有するパックまたはディスペンサー装置で提供される。パックは、例えば、ブリスターパックなどの金属またはプラスチック箔を含む。一実施形態では、パックまたはディスペンサー装置は、投与のための説明書を伴う。一実施形態では、パックまたはディスペンサーはまた、医薬の製造、使用または販売を規制する政府機関によって規定された形態の容器に関連する通知を伴い、その通知は、ヒトまたは獣医学的投与のための薬物の形態の機関による承認を反映している。そのような通知は、例えば、処方薬について米国食品医薬品局によって承認されたラベル、または承認された製品添付文書である。一実施形態では、適合性医薬担体中に製剤化された、本明細書に記載の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの薬学的に許容され得る塩の結晶形態(例えば、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶多形A型)を含む組成物も調製され、適切な容器に入れられ、示された状態の処置のために標識される。
実施例
実施例1:5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの塩形態
各塩形成実験について、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(約450mg)を、高温(約90℃)下、100mLガラスバイアル中、ジオキサン(約90mL)に溶解した。次いで、透明な溶液を60℃(アジピン酸の場合は約40℃まで)に冷却した後、撹拌しながらそれぞれの酸のジオキサン中約1.1当量(硫酸約0.55当量)の0.5M(フマル酸の場合は0.2M)ストック溶液を添加した。次いで、反応混合物を受動的に室温まで到達させ、さらに一晩撹拌した。アジピン酸の場合、この段階で溶媒を一部蒸発させて収率を高めた。固体残渣を濾過によって回収し、約2mLのジオキサンですすいだ。湿潤生成物のサンプルをXRPDによって分析した。XRPD、DSC、TGA、および必要に応じてDVSによる分析を行う前に、生成物の残りを真空トレイ乾燥機で50℃/<10mbarで2日間乾燥させた。
Figure 2023517729000005

実施例2:5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの粗塩形態の再結晶
表1に列挙した粗塩(フマル酸との塩を除く)を適切な溶媒系から再結晶して、固体の品質を改善し、複数の結晶形態を形成する傾向を調査した。
Figure 2023517729000006

Figure 2023517729000007

実施例3:5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の結晶形態A型の調製
5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(20.02g,63.68mmol)を、1-プロパノールおよび水の混合物に85℃で溶解した(252gの溶媒混合物、8%-m/m水)。HCl水溶液を添加した(25%、8.48mL、1.03当量)。60℃への最初の冷却工程によって過飽和を生じさせた。5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの粉砕された一塩酸塩、一塩酸塩結晶(結晶形態A)を用いて播種を行った。次いで、蒸留により含水量を2%未満に減少させた。この操作中、新たに1-プロパノールを添加することによって反応器内の体積を一定に維持した。蒸留後、懸濁液を単離温度0℃まで冷却し、続いて最終熟成および濾過を行った。湿ケーキを1-プロパノールで洗浄し、真空下で乾燥させ(60℃/25mbar、16時間)、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩の無色の結晶(21.81g、収率95%)を得た。
実施例4:5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド、半硫酸塩の結晶形態A型の調製
5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(700mg、2.23mmol)を、磁気撹拌を使用して室温で密閉ガラス容器内のエタノール(100mL)に懸濁した。硫酸(96%、68μL、1.22mmol、0.55当量)を滴下した。得られた黄色の懸濁液を室温で2日間撹拌した。次いで、生成物を、濾紙を備えたフィルターヌッチェを使用する濾過によって単離した。残渣をエタノール(5mL)ですすぎ、次いで、50℃/<10mbarの真空トレイ乾燥機で2日間乾燥させて、無色固体の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの半硫酸塩を得た(690mg、収率85%)。
融解温度>260℃(分解下で融解)
DVS:未検出
実施例5:5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一リン酸塩の結晶形態A型の調製
5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(700mg、2.23mmol)を、磁気撹拌を使用して室温で密閉ガラス容器内のエタノール(100mL)に懸濁した。リン酸(85%、165μL、2.45mmol、1.10当量)を添加した。得られた黄色の懸濁液を室温で2日間撹拌した。次いで、生成物を、濾紙を備えたフィルターヌッチェを使用する濾過によって単離した。残渣をエタノール(5mL)ですすぎ、次いで、50℃/<10mbarの真空トレイ乾燥機で2日間乾燥させて、無色固体の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドのモノリン酸塩を得た(870mg、収率95%)。
融解温度>230℃(分解下で融解)
DVS:未検出
実施例6:5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一p-トルエンスルホン酸塩の結晶形態A型の調製
5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(700mg、2.23mmol)を、磁気撹拌を使用して室温で密閉ガラス容器内のエタノール(100mL)に懸濁した。p-トルエンスルホン酸(99.0%、426mg、2.45mmol、1.10当量)を添加した。得られたリッチ懸濁液を室温で3日間撹拌した。生成物を、濾紙を備えたフィルターヌッチェを用いた濾過によって単離した。残渣をエタノール(5mL)ですすぎ、次いで、50℃/<10mbarの真空トレイ乾燥機で2日間乾燥させて、無色固体の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一p-トルエンスルホン酸塩を得た(988mg、収率91%)。
融解温度272℃(分解下で融解)
DVS:未検出
実施例7:X線粉末回折(XRPD)
実験方法
X線回折パターンを、STOESTADIP回折計(CuKα線(1.5406Å)、一次Geモノクロメーター、Mythen 1Kシリコンストリップ検出器、角度範囲3°~42°2シータ、ステップあたり20秒の測定時間)を用いて透過幾何形状において周囲条件で記録した。サンプルを調製し、物質をさらに処理(例えば、粉砕またはふるい分け)することなく分析した。
X線回折データの測定および評価は、WinXPOWソフトウェア(STOE&Cie GmbH(ダルムシュタット、ドイツ))を使用して行った。
結果
A型の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩、半硫酸塩、一リン酸塩および一p-トルエンスルホン酸塩のそれぞれをXRPDによって特徴付けを行った。種々の結晶塩の固有のピークを表3に示す。個々の塩の特徴的なXRPDディフラクトグラムを図1および図4~図6に示す。
Figure 2023517729000008

Figure 2023517729000009

実施例8:示差走査熱量測定(DSC)および熱重量分析(TGA)
DSCサーモグラムは、Mettler-Toledo示差走査熱量計DSC1/2、DSC820/821eまたはTA Instruments Discovery Seriesを使用して記録した。測定のために、約2~6mgのサンプルをアルミニウム皿に入れ、正確に秤量し、穿孔蓋で密閉した。測定前に、穿孔蓋に穴を開けて、約0.5mmのピンホールを開けた。加圧下でサンプルを測定するために、閉じた蓋をも使用し得る。次いで、サンプルを約100mL/分の窒素流下で、通常は1~20、通常は10K/分の加熱速度を適用して、通常は180℃~-350~の最高温度(分解温度に依存する)まで加熱した。
熱重量分析(TGA)は、Mettler-Toledo熱重量分析装置TGA/DSC1、TGA/DSC3+またはTGA851e/SDTAで行った。熱重量分析のために、約5~15mgのサンプルをアルミニウムパンに入れ、正確に秤量し、穿孔蓋で密閉した。測定の前に、蓋に自動的に穴を開け、約0.5mmのピンホールを開けた。次いで、サンプルを約50mL/分の窒素流下、5K/分の加熱速度を適用して、典型的には350℃の最高温度まで加熱した。
5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド、塩酸塩の結晶形態A型
5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド、塩酸塩のA型のサンプルをDSCおよびTGAによって分析した。A型のDSC分析により、約270℃で開始する吸熱(融解および分解の重なり)が示されたTGA分析により、260℃未満で連続的な重量減少が示され、分解が開始されることが示された。
実施例9:動的蒸気収着(DVS)
DVS Advantage、DVS Adventure、またはDVS Intrinsic(SMS Surface Measurements Systems)水分バランスシステムで水分の収着/脱着データを収集した。収着/脱着等温線は、典型的には25℃で0%-RH~90%-RHの範囲で段階的に測定した。次のレベルの相対湿度(重量変化基準が満たされなかった場合、典型的には24時間の最大平衡時間で)に切り替えるための基準として、典型的には<0.001%/分の重量変化が選択された。0%-RHでサンプルを乾燥させた後の重量を0点とすることによって、サンプルの初期含水量についてのデータを補正した。
所与の物質の吸湿性は、25℃で相対湿度を0%-RHから90%-RHに上昇させた場合の質量の増加によって特徴付けられる(欧州薬局方とよく似ている):
非吸湿性: 重量増加 Δm<0.2%
わずかに吸湿性: 重量増加 0.2%≦Δm<2.0%
吸湿性: 重量増加 2.0%≦Δm<15.0%
非常に吸湿性: 重量増加 Δm≧15.0%
潮解性: 十分な水を吸収して液体を形成する
5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド、塩酸塩の結晶形態A型
A型の5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド、塩酸塩のDVS分析により、0~90%RHの間でヒステリシスなしに0.1%未満の質量取り込みが示され、80%RHを超えると水取り込み速度の増加が観察された。
実施例10:水溶解度
水溶解度は、100mg/mL以上の最大最終濃度を得るのに十分な化合物を水に懸濁することによって測定した。この溶液を、マグネチックスターラーでマグネチックスターラーバーを用いて室温(25℃±5℃)で24時間撹拌した。懸濁液の最終pHは、標準的なpHメーターを用いて24時間後に測定した。懸濁液を0.45μm以下のPVDFフィルターによる遠心分離によってフィルターにかけた。次いで、濾液をエタノール:水(1:1)の溶液を用いて1:500に希釈した。定量は、以前に開発されたHPLC法を用いたHPLCによるものであった(表4)。0.001mg/mL~0.3mg/mLの濃度範囲の標準曲線。溶解度は、クロマトグラムの主要なピークのピーク面積を用いて自動的に算出した。
水溶解度は、十分量の化合物を水に懸濁して、10mg/mL以上の親遊離形態の化合物の最大最終濃度を得ることによって測定した。懸濁液を25℃で24時間平衡化した後、pHを測定した。次いで、懸濁液をガラス繊維Cフィルタを通してフィルタにかけた。次いで、濾液を適切な倍数、例えば101で希釈した。定量は、DMSO中約0.25mg/mLの標準溶液を参照してHPLCによって行った。種々の体積の標準、希釈および非希釈サンプル溶液を注入した。溶解度は、標準注入における主ピークと同じ保持時間で見出されたピークの積分によって決定されたピーク面積を使用して計算した。
Figure 2023517729000010
分析は、ダイオードアレイ検出器タイプUPLC LG 500nmを備え、Empower3ソフトウェアを使用するUPLC Aquity Watersシステムで行った。
5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド、塩酸塩の結晶形態A型の飽和水溶液は、pH5.3で52.8mg/mLの水溶解度を有することが観察された。

Claims (31)

  1. 5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(式I)
    Figure 2023517729000011

    の薬学的に許容され得る塩であって、
    前記薬学的に許容され得る塩は一塩酸塩であり、前記塩は結晶形態である、薬学的に許容され得る塩。
  2. 結晶性の前記一塩酸塩が、3.4、6.7、10.1、13.5、15.4、15.6、15.8、16.6、18.0、23.1、23.2、25.0、および25.9[°2シータ±0.2°2シータ、CuKα線(1.5406Å)]に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、請求項1に記載の結晶性の一塩酸塩。
  3. 前記結晶性の一塩酸塩が、3.4、6.7、10.1、13.5、15.4、15.6、15.8、16.6、18.0、23.1、23.2、25.0、および25.9[°2シータ±0.2°2シータ、CuKα線(1.5406Å)]に特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、請求項1に記載の結晶性の一塩酸塩。
  4. 前記結晶性の一塩酸塩が、図1に示すのと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、請求項1に記載の結晶性の一塩酸塩。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の結晶性の一塩酸塩を製造するためのプロセスであって、
    (a)5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドを塩酸と反応させる工程;および
    (b)工程a)から得られた混合物に、5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドの一塩酸塩の種結晶を添加する工程
    を含む、プロセス。
  6. 工程(a)および(b)が、アルコールと水との溶媒混合物中で行われる、請求項5に記載のプロセス。
  7. 前記アルコールが1-プロパノールである、請求項6に記載のプロセス。
  8. 工程(a)におけるアルコール対水の比が約15:1vol/volである、請求項6または7に記載のプロセス。
  9. 前記塩酸が水溶液として添加される、請求項5~8のいずれか一項に記載のプロセス。
  10. 塩酸の前記水溶液が約25%wt/wtの塩酸を含む、請求項9に記載のプロセス。
  11. 工程(c):蒸留により反応混合物の含水量を減少させる工程をさらに含む、請求項5~10のいずれか一項に記載のプロセス。
  12. 前記反応混合物の含水量を減少させる工程の後の含水量が約2%wt/wtである、請求項11に記載のプロセス。
  13. 工程(d):冷却する工程をさらに含む、請求項5~12のいずれか一項に記載のプロセス。
  14. 前記冷却する工程が0℃+/-5Kに冷却することである、請求項13に記載のプロセス。
  15. 工程(e):エージングする工程をさらに含む、請求項5~14のいずれか一項に記載のプロセス。
  16. 前記エージングする工程が0℃+/-5Kでエージングすることである、請求項15に記載のプロセス。
  17. 前記エージングする工程が少なくとも4時間エージングすることである、請求項15または16に記載のプロセス。
  18. 前記種結晶が有機溶媒中の懸濁液として添加される、請求項5~17のいずれか一項に記載のプロセス。
  19. 前記有機溶媒が1-プロパノールである、請求項18に記載のプロセス。
  20. 請求項5~19のいずれか一項に記載のプロセスによって得られた、請求項1~4のいずれか一項に記載の結晶形態。
  21. 請求項1~4および20のいずれか一項に記載の結晶性の一塩酸塩と、薬学的に許容され得る担体、希釈剤および賦形剤から選択される少なくとも1つの追加成分とを含む、医薬組成物。
  22. 前記医薬組成物が哺乳動物への経口投与に適した形態である、請求項21に記載の医薬組成物。
  23. 経口用前記医薬組成物が固形剤形である、請求項22に記載の医薬組成物。
  24. 前記経口用医薬組成物が、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬ゼラチンカプセル、軟ゼラチンカプセル、溶液、懸濁液およびエマルションからなる群から選択される、請求項22に記載の医薬組成物。
  25. 前記医薬組成物が、約20mg~約400mg、好ましくは約30mg~約350mg、より好ましくは約45mg~約300mgの前記結晶性5-エチル-4-メチル-N-[4-[(2S)モルホリン-2-イル]フェニル]-1H-ピラゾール-3-カルボキサミドである一塩酸塩を含む、請求項21~24のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  26. 医薬として使用するための、請求項1~4および20のいずれか一項に記載の結晶性の一塩酸塩。
  27. 哺乳動物におけるうつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、ストレス関連障害、統合失調症、パーキンソン病、アルツハイマー病、てんかん、片頭痛、高血圧、薬物乱用、嗜癖、摂食障害(例えば、過食症)、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、脂質異常症、エネルギー消費および同化の障害、体温ホメオスタシスの障害および機能不全、睡眠および概日リズムの障害、心血管障害、減衰型精神病症候群、神経変性疾患における精神病、および神経変性疾患における無気力の処置に使用するための、請求項1~4および20のいずれか一項に記載の結晶性の一塩酸塩または請求項21~25のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  28. 請求項1~4および20のいずれか一項に記載の結晶性の一塩酸塩または請求項21~25のいずれか一項に記載の医薬組成物を、処置を必要とする哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物におけるうつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、ストレス関連障害、統合失調症、パーキンソン病、アルツハイマー病、てんかん、片頭痛、高血圧、薬物乱用、嗜癖、摂食障害(例えば、過食症)、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、脂質異常症、エネルギー消費および同化の障害、体温ホメオスタシスの障害および機能不全、睡眠および概日リズムの障害、心血管障害、減衰型精神病症候群、神経変性疾患における精神病、および神経変性疾患における無気力を処置する方法。
  29. 哺乳動物におけるうつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、ストレス関連障害、統合失調症、パーキンソン病、アルツハイマー病、てんかん、片頭痛、高血圧、薬物乱用、嗜癖、摂食障害(例えば、過食症)、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、脂質異常症、エネルギー消費および同化の障害、体温ホメオスタシスの障害および機能不全、睡眠および概日リズムの障害、心血管障害、減衰型精神病症候群、神経変性疾患における精神病、および神経変性疾患における無気力の処置のための医薬の製造方法における、請求項1~4および20のいずれか一項に記載の結晶性の一塩酸塩または請求項21~25のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
  30. 請求項28に記載の方法における、請求項1~4および20のいずれか一項に記載の結晶性の一塩酸塩または請求項21~25のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
  31. 上記本明細書に記載のような発明。
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