JP2023516931A - 冷媒気化及び作動ガス凝縮によって媒体の温度を制御するシステム及び方法 - Google Patents

冷媒気化及び作動ガス凝縮によって媒体の温度を制御するシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

冷媒気化、作動ガス凝縮、又は両方の組合せによって媒体の温度を制御するシステム及び方法であって、システムは、コンテナ、コンテナ内の媒体の体積と熱的に連結され、コンテナ内の媒体熱到達範囲の体積を提供するように組立てられた外部表面を有する壁を含む少なくとも一つの貯蔵槽セクションを有する少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽、貯蔵槽における作動ガス凝縮の調整を行うための凝縮装置を含み、これによって、作動ガス貯蔵槽は、それぞれの貯蔵槽セクションに熱的に連結されたコンテナ内の媒体の体積の選択温度で又はその近くでの作動ガス凝縮を可能にするように、作動ガスの受け取り、及び凝縮装置の凝縮の調整に応答して、少なくとも一つの貯蔵槽セクションのそれぞれにおける蒸気空間を形成する。【選択図】図7

Description

本開示は、媒体の温度制御を対象とし、より詳細には、媒体の性質に応じて媒体を構成するそれぞれの局所化された熱体積の局所化された温度制御によって媒体の温度を制御することに関する。
温度制御は、成功した化学反応工学のための基本的な要件である。生体細胞は、最適な温度で生成物を成長及び産生させ、同様に、化学触媒、分離、結晶化、蒸発、濾過、重合、異性化、及び他の反応が、所望の結果を最も良く実現する固有の動作温度を有する。
従来の冷却方法には、特に、低い熱出力を伴うものといった、化学及び生化学反応の時間及び空間的に依存する熱産生特性に適合させる能力がない。このような反応は、エタノール及び乳酸発酵、嫌気性消化、医薬細胞培養(pharmaceutical cell culture)、バイオディーゼルエステル化、並びに工業用重合を含む。これらの反応は、かなりの瞬間的な熱を生成することができるが、生成される全体的な熱は少なく、熱産生値は、多くの場合、時間と空間において著しく変動する。この変動は、また、反応全体を通して均質の温度プロファイルを維持するために、熱の局所的な付加を必要とし得る。
例えば、赤ワインの発酵には、最初の数時間で急激に増加し、一時的にピークに達し、その後、数日かけて徐々に下がる熱出力がある。発酵熱出力は、また、タンク又は容器(ベッセル(vessel))の内側で空間的に変動し得る濃度である、代謝的に消化する酵母の局所的な濃度に直接的に比例する。この変動は、撹拌/均質化のために自然に生成されたCOへの依存によって引き起こされ、CO生成も、代謝的に消化する酵母の局所的な濃度に直接的に比例し、発酵サイクルの全体的な熱出力にさらに比例する。
赤ワインの発酵温度の制御の失敗は、バッチ品質に悪影響を及ぼし得る。具体的には、酵母は、浮いている皮に凝集し、高熱の局所化された領域/加速された代謝活動を生成し、局所的な温度上昇によって、通常より早く死ぬことがある。これらの死滅は、その後、タンク又は容器内の全ての糖の変換を完了させるのに不十分な酵母集団を生じる(不完全な/失敗した発酵)。さらに、発酵中の温度制御に失敗すると、揮発性代謝物の産生に対する酵母代謝選択性の変化によって、ワインの風味を変える恐れがある。
発酵のための従来の温度制御方法は、冷水又はグリコールの流量が可変な外部冷却ジャケット、及び、反応容器内に沈められた温度制御要素を利用する。この方法は、容器体積の急速な冷却を行い、反応熱を素早く相殺することができるが、不必要な冷却が続くことがある。例えば、温度要素は、大部分の反応体積の冷却が必要でないとき、冷却の局所的な必要性を正しく理解し得る。同様に、要素は、実際に反応がタンク又は容器の他の場所で設定値(set-point)温度を超過したとき、近くの反応体積の冷却が必要でないことを正しく決定し得る。熱水又はスチームの流量が可変な外部加熱ジャケット、及び、反応容器内に沈められた温度制御要素を介した、反応容器の加熱が望まれるとき、同様の温度制御の課題が観察される。
この問題の一つの解決策は、反応体積の撹拌である。撹拌は、反応体積を均質化し、温度要素に近いより一様な濃度をもたらし、全容器内容物をより良く表す。それでも、ビール発酵中のエタノール産生のような、多くの共通の生物学的反応は、酵母が自然にCOを生成して発酵培養を均質化するのに役立つので、人工的に撹拌されない。人工撹拌は、発酵中のビールの偶発的な酸化という危険を冒し、場合によっては、風味のプロファイルを変え、保存可能期間を短縮させる。したがって、醸造者は、自然撹拌に頼らなければならないが、発酵体積の均質性が不十分なので、容器冷却又は加熱システムが最適な状態で機能すると確信することができない。
ワイン発酵と同様に、ビール発酵も温度に敏感である。一般に、ビール酵母は、ラガー及びエールという二つのカテゴリに分けることができる。ラガー株は、45°Fから55°Fまでの温度を好み、一方、エール株は、60°Fから70°Fまでの発酵温度を好む。温度制御は、特に風味に関して、及び発酵バッチ間の一貫性について、品質を保証するのに非常に重要である。最高最低温度は、所望の範囲を上回っても下回っても、不必要な化学的副産物(エステル、ジアセチル、フーゼルアルコールなど)の生成と、早すぎる死滅を含む細胞損傷につながり得る酵母の熱ショックとの両方の危険に晒す。
真空、水、又は空気再循環を利用してタンク又は容器を冷却するために、従来の技術を使用して発酵槽が設計されてきた。例えば、同軸のタンク又は容器が、スパイラルバンドで包まれた内部シリンダを有し、スパイラルバンドが、次に、外部シリンダで覆われ、これによって、内部シリンダ及び内容物の温度を調整するように流体がシリンダ間で循環される、コンテナ及びタンク又は容器の内容物を処理するための方法に関する米国特許第7,685,715号である。
米国特許公開第2005/0077029号は、外部シリンダの内容物の温度を調整するように、選択された温度の液体が通る同心の内部シリンダを有する外部シリンダを使用した、発酵タンク又は容器のための熱交換を教示する。米国特許第7,870,891号は、冷却媒体として空気を使用する被覆された発酵槽の使用を教示する。米国特許公開第2008/0175951号は、蒸気圧を制御するために、発酵した液体より上の発酵槽における真空の確立を教示する。
本開示は、一つの実施形態において、タンク又は容器などのコンテナ内の媒体の温度を制御するためのシステム及び方法を対象とする。
本開示の一つの実施形態によれば、作動ガス凝縮によって媒体の温度を制御するシステム及び方法が提供される。システムは、外部及び内部を有するコンテナと、コンテナに関連付けられた少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽であって、少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽が、作動ガスを保持するように構成された少なくとも一つの貯蔵槽セクションを有し、各少なくとも一つの貯蔵槽セクションが、外部表面がコンテナ内の媒体の体積と熱的に連結され、コンテナ内の媒体の体積に熱変化を伝え、これによって、コンテナ内の媒体熱到達範囲の体積を提供するように組立てられた壁を有し、媒体熱到達範囲の体積が、外側境界を有する、少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽と、少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽における作動ガス圧力の調整を行うための凝縮装置と、を含み、少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽が、それぞれの少なくとも一つの貯蔵槽セクションに熱的に連結されたコンテナ内の媒体の体積に対する媒体熱到達範囲の体積の選択温度での又はその近くでの作動ガス凝縮を可能にするように、作動ガスを受け取ることに応答して、及び作動ガス圧力の凝縮装置の調整に応答して、少なくとも一つの貯蔵槽セクションのそれぞれにおいて蒸気空間を形成するように構成される。
本開示の別の態様によれば、少なくとも一つの貯蔵槽セクションは、隣接した貯蔵槽セクションの少なくとも一つの他の内部貯蔵槽空間と流体連結した、それぞれの内部貯蔵槽空間をそれぞれ有する複数の貯蔵槽セクションを含み、複数の貯蔵槽セクションは、熱到達範囲のそれぞれの境界が少なくとも連続した媒体熱到達範囲のそれぞれの体積を有する隣接した貯蔵槽セクションと間隔を空けて配列される。
本開示のさらなる態様によれば、システムは、作動ガス貯蔵槽及び凝縮装置と流体連結した作動ガス源を含み、凝縮装置によって調整されるように、作動ガス貯蔵槽における圧力の変化に応答して、作動ガスを作動ガス貯蔵槽に送るように構成される。
本開示のさらなる別の態様によれば、複数の貯蔵槽セクションは、直列若しくは並列に、又は直列と並列の配列の組合せで一緒に連結される。
本開示の追加の態様によれば、作動ガス貯蔵槽は、貯蔵槽セクションの格子を備える。
本開示のさらなる別の追加の態様によれば、R3は、以下のように決定された媒体熱到達範囲の体積の半径である。
Figure 2023516931000002
ここで、
H1=境界層効果を含む作動ガス熱伝達係数(W/m*K)、
H2=境界層効果を含む媒体熱伝達係数(W/m*K)、
J=単位時間当たりの単位体積当たりの媒体によって生成された熱(W/m)、
K1=作動ガス貯蔵槽壁構築材料の熱伝導率(W/m*K)、
R1=貯蔵槽セクションの中心から貯蔵槽セクション壁の内部までの半径(m)、
R2=貯蔵槽セクションの中心から貯蔵槽セクション壁の外部までの半径(m)、
R3=貯蔵槽セクションの中心から媒体熱到達範囲の外側境界までの半径(m)、
T1=凝縮位置における作動ガスの温度(K)、及び
T2=熱到達範囲の外部境界における媒体の温度(K)である。
本開示の別の態様によれば、隣接した貯蔵槽セクションの中心間の最小間隔は、少なくとも、
Figure 2023516931000003
であり、R3は、媒体熱到達範囲の体積の半径である。理想的には、少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽は、コンテナの内部にあるが、少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽は、コンテナの外部にある。
本開示によれば、作動ガスの凝縮によって媒体の温度を制御する方法が提供される。この方法は、
作動ガスの凝縮によって媒体の温度を制御するための装置を提供することであって、
外部及び内部を有するコンテナと、
コンテナに関連付けられた少なくとも一つの作動ガスであって、少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽が、作動ガスを保持するように構成された少なくとも一つの貯蔵槽セクションを有し、各少なくとも一つの貯蔵槽セクションが、外部表面がコンテナ内の媒体の体積と熱的に連結され、コンテナ内の媒体の体積に熱変化を伝え、これによって、コンテナ内の媒体熱到達範囲の体積を提供するように組立てられた壁を有し、媒体熱到達範囲の体積が、外側境界を有する、少なくとも一つの作動ガスと、
少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽における作動ガス圧力の調整を行うための凝縮装置と、
それぞれの少なくとも一つの貯蔵槽セクションに熱的に連結されたコンテナ内の媒体の体積に対する媒体熱到達範囲の体積の選択温度での又はその近くでの作動ガス凝縮を可能にするように、作動ガスを受け取ることに応答して、及び作動ガス圧力の凝縮装置の調整に応答して、少なくとも一つの貯蔵槽セクションのそれぞれにおいて蒸気空間を形成するように構成される、少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽と、
を提供することを含み、
少なくとも一つの貯蔵槽セクションにおける少なくとも一つの貯蔵槽セクションを部分的に占有するように、少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽に作動ガスを導入することと、
それぞれの少なくとも一つの貯蔵槽セクションに熱的に連結されたコンテナ内の媒体の体積に対する媒体熱到達範囲の体積の選択温度での又はその近くでの作動ガス凝縮を可能にするように、少なくとも一つの貯蔵槽セクションにおける作動ガス圧力を調整することと、
を含む。
前述の方法の別の態様によれば、以下のステップが含まれる。
局所化された熱体積に媒体を区画化することと、
局所化された熱体積の温度を制御して媒体を選択温度で維持するために、それぞれの局所化された熱体積に作動ガスを熱的に連結すること。
本開示のさらなる態様によれば、局所化された熱体積に媒体を区画化することは、コンテナの物理的な近くに作動ガス貯蔵槽を位置づけることを含み、少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽セクションは、それぞれの局所化された熱体積に関連付けられる。
本開示のさらなる別の態様によれば、熱的に連結することは、それぞれの局所化された熱体積の温度を媒体の選択温度で維持するために、各少なくとも一つの貯蔵槽セクションにおける作動ガス圧力を調整することを含む。
前述から容易に認識されるように、本開示は、媒体の局所化された温度制御を行うことによって、媒体の温度を制御するためのシステム及び方法を提供する。本開示の代表的実施形態は、発酵の文脈で説明されるが、本開示のシステム及び方法は、多種多様な媒体の温度を維持するための、媒体の加熱と冷却両方の用途を有し、必要熱量の時間的相違と空間的相違両方に合わせて調節する工学的な温度制御への斬新なアプローチであり、先進的な制御及びプログラミングを必要としない。時間の長さを変動させることを除いて最大強度でシステム体積全体を加熱する従来の方法とは対象的に、本開示の斬新なアプローチは、例えば加熱を必要とし、強度が局所的な熱損失に直接的に比例する空間エリアだけの温度を調節する。したがって、媒体の冷却は、直接的に実現されるのではなく、むしろ、反応の正味の必要熱量の注意深い調整を通じて実現される。作動ガス圧力は、媒体の設定値温度を変化させるように調整することができ、本開示は、温度の許容可能な局所的変化が、この新しい設定値を決して下回らないことを保証する。したがって、媒体のゆっくりとした意図的な冷却に影響を及ぼすことができる。
従来のシステムは、測定された設定値温度を超過したときにいつでも活性化する熱水又はスチームを用いる。活性化は、検知要素の近くの局所的な温度によって制御され、加熱は、熱水又はスチームとシステム体積との間の大きい温度勾配の使用を通じて迅速に実現される。高い方の温度設定値に達すると、加熱システムは不活性化される。
このアプローチには、(1)システム体積全体が、状態の局所的なサブセットに基づいて加熱されること、及び(2)システム体積全体が、加熱サイクルの期間中、大きい温度勾配の影響を受けやすいこと、という二つの明らかな短所がある。したがって、検知要素から少し離れた場所にあるシステム内容物は、必要の有無に関わらず加熱され、システム内容物は、熱加熱ショックの影響を受けやすくなる恐れがある。この加熱ショックは、特にシステム体積が一貫した撹拌又は均質化を欠いているとき、外部加熱ジャケット又は内部加熱コイルの近くにある内容物に、より顕著なものであり得る。
本開示は、浅い水平管の中にあり、共通の空間で接続された作動ガスを使用することによって、これらの短所を回避する。作動ガスは、システム体積の所望の温度で又はその近くで保持され、その凝縮は、この同じ温度で作動ガスが凝縮するように制御される。水平管の中で凝縮した液体は素早く除去され、管の蒸気空間は接続されたままなので、各水平セクションは、その後、上下の水平セクションとほぼ同じ圧力/温度で凝縮する。
システム体積の温度制御は、作動ガスの凝縮の制御による影響を受ける。作動ガスは、その凝縮点にあるとき、液体に相を変えつつ、単位体積当たり大量のエネルギーを放出するが、一定温度でもこのエネルギーを放出する。したがって、水平管に近い任意の局所的なシステム体積は、これらの管が作動ガスを収める限り、管の中の作動ガスの凝縮温度を下回ることから保護される。
本開示は、システム体積の設定値温度の低下からの、受動的な、絶え間のない、且つ連続的な保護を提供する。温度検知要素は、熱が必要になるとすぐ、及び要件の空間的なポイントの近くで、局所的な作動ガス凝縮が熱を付加するので、もはや加熱システムを活性化させる必要がない。さらに、もはや、急速且つ遠い距離を越えて(例えば、コンテナ壁からコンテナ中心まで)熱伝達が実現されてはならないので、加熱のための高い温度勾配を必要としない。局所的な必要熱量が変動するにつれて、システム体積と作動ガスコイルとの間の局所的な温度差も変動し、局所的な作動ガスの待機質量によって比例的に熱が付加される。
要約すると、本開示のシステム及び方法は、従来の温度制御方法を著しく改善する。本アプローチは、もはや、局所的な温度検知要素の近くの状態に基づいて、システム体積全体を必要以上に加熱すること、又は、検知要素の近くの局所的な状態に基づいて必要なときに、この加熱システムを活性化するのに失敗することという危険に晒されない。本開示は、システム内容物の熱加熱ショックという危険を冒し得る大きい温度勾配を作り出す必要もなくす。さらに、制御された媒体冷却は、超過のリスク、及びシステム内容物の熱低温ショックの可能性のない、反応自体の吸熱性の必要熱量の使用に影響を及ぼすことができる。改善された温度制御の恩恵は、最適化された反応率、低減された望ましくない副反応、及びバッチプロセスのためのバッチ間の改善された一貫性を含む。
本開示の前述及び他の特徴及び長所は、添付の図面と共に利用すると、同じことが以下の詳細な説明からより良く理解されるように、より容易に認識されるであろう。
本開示による、水平格子セクションの長さに沿った半径方向の熱伝達の図。 図1の水平格子セクションの長さに沿った半径方向の熱伝達の断面図。 本開示による、直角形状を介して計算された格子管の間の理想的な間隔の誘導の図。 本開示による、最小の到達範囲を有する複数の冷却体積の断面図。 本開示による、部分的な到達範囲を有する複数の冷却体積の断面図。 本開示による、完全な到達範囲を有する複数の冷却体積の断面図。 本開示の代表的実施形態に従って形成されたシステムの図。 本開示に従って形成され、コンテナの内部に位置づけられた冷媒貯蔵槽の側断面図。 図8の冷媒貯蔵槽の平面図。 本開示の別の実施形態による、コンテナの外部の冷媒貯蔵槽の図。 ゾーン単位の圧力制御が複数の圧力調整器による影響を受ける、本開示の代表的実施形態に従って形成されたシステムの図。 図8の装置の代替実施形態に従って形成された冷媒貯蔵槽の側断面図。 コイル装置がコンテナ外部にある、本開示の代替実施形態の図的記述。 水平格子セクションの長さに沿った半径方向の熱伝達の断面図。 本開示の別の実施形態による、コイル内の流体が圧力差で振動する振動真空コイル及び貯蔵槽設計の図。 冷媒貯蔵槽の再充填の前に冷媒が事前に加熱される、本開示の代表的実施形態に従って形成されたシステムの図。 熱伝達媒体が貯蔵槽を通って循環され、流量が測定温度に基づいて変動する、本開示に従って形成されたシステムの図。 本開示による、水平格子セクションの長さに沿った半径方向の熱伝達の図。 図18の水平格子セクションの長さに沿った半径方向の熱伝達の断面図。 本開示による、最小の到達範囲を有する複数の加熱体積の断面図。 本開示による、部分的な到達範囲を有する複数の加熱体積の断面図。 本開示による、完全な到達範囲を有する複数の加熱体積の断面図。 本開示の代表的実施形態に従って形成されたシステムの図。 図23におけるシステムの代替実施形態に従って形成されたシステムの図。 本開示に従って形成され、コンテナの内部に位置づけられた、作動ガス貯蔵槽の横断面の側面図。 図25の作動ガス貯蔵槽の平面図。 本開示の別の実施形態による、コンテナ外部の作動ガス貯蔵槽の図。 図25における装置の代替実施形態に従って形成された冷媒貯蔵槽の側断面図。 水平格子セクションの半径に沿った半径方向の熱伝達の断面図。 隣接した冷媒貯蔵槽の半径方向の温度プロファイルの断面図。 隣接した作動ガス貯蔵槽の温度プロファイルの断面図。 隣接した冷媒貯蔵槽と作動ガス貯蔵槽との組合せに関する温度プロファイルの断面図。
以下の説明では、様々な開示の実施形態を完全に理解するために、特定の具体的詳細が示される。それでも、当業者は、これらの具体的詳細の一つ以上がなくても、又は他の方法、構成要素、材料などがあれば、実施形態が実践され得ることを認識するであろう。他の例では、タンク又は容器、冷媒、作動ガス、気化システム及び真空システム、凝縮システム、管類、パイプ、並びにコイルに関連付けられたよく知られた構造は、実施形態の説明を必要以上にあいまいにしないように、詳しく示されても説明されてもいない。「媒体」への言及は、気体、液体、固体、並びにゲル及び他の状態を含むことを意図するものである。「コンテナ」への言及は、限定することなく、タンク及び容器を含むことを意図するものである。さらに、「パイプ」又は「管」への言及は、本明細書で別途指定がない限り、様々な断面の幾何学的構成の導管、及び任意の長さの導管を包含することを意図するものである。
文脈が別途必要としない限り、本明細書及びその後の特許請求の範囲の全体にわたって、単語「備える(comprise)」、並びに「備える(comprises)」及び「備える(comprising)」などのその変形物は、「含むが限定されない(including, but not limited to)」のような、広く包括的な意味で解釈されることになる。
「一つの実施形態(one implementation)」又は「一つの実施形態(an implementation)」への本明細書の全体を通した言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも一つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体を通した様々な場所における句「一つの実施形態において(in one implementation)」又は「一つの実施形態において(in an implementation)」の出現は、必ずしも同じ実施形態への全ての言及ではない。さらに、特定の特徴、構造、又は特性は、一つ以上の実施形態において任意の適切な様式で組み合わされ得る。例証の簡潔さ及び明瞭さのために、適切とみなされる場合、対応又は類似した要素又はステップを示すために、参照番号が図中で繰り返され得ることが理解されよう。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、別途内容が明確に指示しない限り、複数形の指示対象を含む。用語「又は(or)」は、一般に、別途内容が明確に指示しない限り、その最も広い意味で「及び/又は(and/or)」を意味するものとして用いられることにも留意されたい。
本明細書で提供される本開示の表題及び要約は便宜上のものに過ぎず、実施形態の範囲又は意味を解釈するものではない。
従来の温度制御方法とは対照的に、本開示は、最小温度勾配を利用した、媒体のプロセス加熱とプロセス冷却両方を提供する。本開示による熱の伝達を成功させるために勾配が生成されなければならないが、この勾配は、多くの共通プロセス(例えば、細胞培養)の低い熱伝達要件により、及び、熱を絶えず生成又は適用しつつ、熱を除去できる場合、大きいものである必要はない。その上、温度制御源と標的体積(すなわち、媒体)との間の大きい温度勾配は、加熱又は冷却システム界面の近くの熱ショックを介して媒体に実際にダメージを与えることがある。これは、例えば、被覆された細胞培養反応炉の内壁の近くで発生する恐れがある。
一般に、本開示の実施形態のうちのいくつかの機械的構造は、金属格子細工に似ている。本開示の一つの態様では、この構造は、温度制御を必要とする体積内に浸される。代替として、この格子細工は、媒体を保持するコンテナ外部にあることが可能である。理想的には、格子形状、構築材料、及び冷却システム構成要素は、冷却されることになる媒体に応じて決定される。それでも、所与の格子形状、構築材料、及び作動ガス冷却システムを伴う、本開示に従って形成された構造物の冷却性能は、任意の媒体のために決定することができる。
本開示の代表的実施形態は、ビール及びワイン発酵のプロセスなど、媒体を冷却する文脈で論じられることになるが、本開示のシステム及び方法は、様々な媒体の冷却だけでなく、他のプロセス及び加熱における用途を有するはずであることが理解されよう。
本開示による格子の設計には、(1)格子内部寸法、(2)格子の構築材料、及び(3)隣接格子部品の間の間隔、という三つの主な態様がある。全ての格子設計には、共通の上部空間、及び、大量の液体冷媒を保持する水平に隔離したセクションがある。これらの特性は、各水平セクション内の冷媒が同じ温度で蒸発すること、及び、近くで生成された熱を消散させるのに十分な液体冷媒が常に存在することを保証する。各水平セクション内の液体冷媒の高さの維持は、多くの場合、重力に対するこのセクションの向きによって決まる。
論理的には、格子は、一連の水平セクションが液体冷媒を格納できる限り、任意の形状及びサイズの一連の水平セクションで構成され得る。実際的には、特殊形状の完全真空向けの容器に必要な先進的製作技法に頼るのではなく、多くの冷媒に必要な完全真空状態に向けられた定義による円筒形のパイプ又は管類を使用するのが最も費用効率が高い。また、パイプ/管類の内側に最大の液体冷媒体積を依然として保持しつつ、上部空間の内部表面からの液体冷媒の気化に十分な表面積を提供するために、最大70%でこのパイプを満杯に保つのが理想的である。さらに、空いている上部空間は、水平セクションの長さに沿って真空源まで、蒸発した蒸気が遮られずに動くことを可能にする。格子の内部設計の選択肢は、用途固有のものであるが、特に、冷媒の選択及び冷却方法(真空ポンプ、圧縮器など)に関するものである。
論理的には、格子構築材料は、材料が、冷却されることになる媒体に機械的に影響を及ぼさないこと、及び、中に閉じ込められた冷媒の動作状態に影響を及ぼさないことという要件によって、限定される。実際的には、構築材料は、多くの場合、洗浄要件(例、細胞培養のための衛生要件)によって、及び市販のこれらの材料の厚さによって、決定される。格子構築材料の選択肢は、用途固有であるが、材料の厚さは、例えば増加費用に関わらず、熱伝達を改善するように調節され得る。
論理的には、隣接格子部品の間の間隔は、冷却されることになる媒体、及びその所望の温度プロファイルによって決まり、また、水平長とは無関係である。例えば、特定のワインの風味のプロファイルは、70°Fから75°Fまでの、5°Fの範囲で最も良く生産され得、したがって、間隔は、外側の格子表面が70°Fで保持され、隣接した間隔の間の中心線では最大75°Fが発生するように、構成される。実際的には、格子セクション間の間隔は、多くの場合、所望の構築材料、溶接費用、コンテナ形状、維持のための取り外しの容易さ、清掃の容易さなどによって決まる。それでも、理想的な間隔は、水平コイルセクションの長さ(図面及び派生物参照)を無視して、水平コイルセクションに半径方向の熱伝達等式を適用することによって、決定することができる。その代わり、水平長は、ほとんどの場合常に、冷却されることになる媒体を通る所望の格子間隔を提供する必要性、及び、各水平セクションにおける冷媒の十分な液体体積の存在を保証する必要性によって決定される。
理想的な格子間隔は、一連のユーザ定義変数で決定可能なので、数学的アプローチの使用が好ましい。さらなる長所は、単一の水平格子要素の横断面の間隔要件を検査することによって、完全な格子構造を設計できることである。
例えば、衛生要件が固有の構築材料を必要とし、冷却システムの選択が特定の冷媒を必要とする場合、これらの尺度の両方を間隔等式に組み込むことができる。同様に、既存の格子構造及び冷却システムに対して、冷却されることになる媒体の内側の予想温度勾配は、任意の媒体タイプについて計算することができる。
重要なユーザ定義温度変数は、冷却されることになる媒体の内側の最大許容可能温度差である。例えば、最大温度勾配5°F、及び最大温度75°Fが望まれる場合、理想的な格子間隔は、格子パイプの内側の冷媒気化温度70°F、及び隣接格子間の媒体の中心線温度75°Fを仮定して、下記においてより詳しく説明される、導出された等式を使用して計算することができる。
それでも、説明される5°Fの値は、実際には、熱伝達の成功に必要な最小温度勾配より大きい。現実には、この値は、媒体の最も遠くの限界から冷媒気化の場所まで熱を移動させるのに必要な全体の移動させる力であり、格子の外表面にだけ熱を移動させるのに必要な値より大きい値である。
この大きい方の値には、実際には、(1)冷却されることになる媒体を通って格子間の中心線から、及び格子の表面に、熱を伝達するための温度差、(2)格子の機械的構造を通って格子の外部表面から、及びその内部表面に、熱を伝達するための温度差、並びに(3)液体冷媒を通って格子の内部表面から、及び蒸発が発生する液体-蒸気冷媒界面に、熱を伝達するための温度差、という三つの構成要素がある。
より詳細には、標的媒体を通じた熱伝達のために、最大許容可能温度勾配がエンドユーザによって決定される。この値は、冷却の時間スケールにわたる媒体の所望の性質(例、風味のプロファイル)に基づいて変動する。異なる媒体及び固定格子間隔については、勾配値が大きくなると、熱流に対する媒体の抵抗が大きくなる。それでも、媒体から格子への熱伝達に効果的な表面積の増加は、この勾配を低減させ得る。例えば、格子の外表面に取り付けられたフィン型構造の使用を通じて、追加の表面積が作り出され得る。
格子の機械的構造の壁全域の温度勾配は、格子構築材料、及びその厚さによって決まる。共通の格子形状及び構造に対して、この勾配値は、冷却されることになる媒体に関わらず、一定である。
格子の内壁から液体-蒸気冷媒界面までの温度勾配は、選ばれた冷媒、及び内壁から界面までの距離によって決まる。既知の冷媒、及び管の内側の液体冷媒の高さに対して、この勾配値は、冷却されることになる媒体に関わらず、一定である。その上、部分的に充填された液体冷媒の管の上部空間は、その内部表面に蒸発冷媒の薄い液体膜を形成し、一定割合の内部表面から液体-蒸気界面まで熱が進むのに必要な距離を低減させ得る。内部表面を意図的に粗面化することも、気化熱伝達を改善し、内壁から液体-蒸気冷媒界面まで同等量の熱を移動させるのに必要な温度勾配を効果的に低減させ得る。
所与の格子形状、構築材料、及び冷却システムに対して、水平セクションは、同一の媒体体積の冷却を担う。それでも、この体積によって生成される熱は、媒体の性質に応じて変化し得、したがって、格子の観察される冷却性能も変化し得る。
図1及び図2を参照すると、所与の水平格子セクション50について、機械的設計は、外側境界53を有するこの水平格子セクション50を囲む媒体体積52によって生成された最大熱を除去することができなければならない。この体積は、格子の中心線から管の外部までの距離R2と、格子の外部から隣接格子間の中心線までの距離との結合である、半径R3の水平格子セクション50を囲む円筒形状を仮定することによって近似することができる。機械的格子の体積は、その後、熱産生媒体の体積を計算するために、媒体が充填されたコンテナの全体の体積から減算される。
R1は、格子管54の内半径であり、所望の冷却システムに応じて選択されるべきである。バッチ充填システムでは、各水平格子管54は、充填の間の所与の時間(例えば、1時間)の間、囲んでいる媒体によって生成された最大熱を吸収するのに十分な冷媒質量を保持する必要がある。一定の再充填冷却システムでは、この体積は遙かに小さくすることが可能であるが、最大媒体熱産生中に全水平長の全体にわたって、気化に十分な冷媒体積が残るという尺度の影響を依然として受ける。
主に冷却システムの選択によって決まるR1の値により、水平格子セクション50の水平長Lは、冷媒保持体積を確立するための主要な変数になる。実際には、水平格子セクション50当たりの選ばれた長さLは、ほとんどの場合常に、構造的支持のために、及び最小間隔要件が媒体の全体にわたって満たされることを保証するように、この値が主に選ばれるので、必要な最小値を超過する。
格子形状(間隔)は、媒体、冷媒、冷却方法、及び構築材料を含む、いくつかの変数に基づいて変動する。ワインの製造のための隣接格子の中心線の間の理想的な間隔は、例えば、1”のOD衛生ステンレス管類の格子、及び、真空下でのエタノール冷媒を使用して、並びに許容可能温度変動5°Fで、ざっと6インチになるはずである。10°Fの許容可能温度変動は、この理想的な間隔をおよそ9インチまで増加させるはずであり、同じ10°Fの差での1”から2”までのOD管類の変化は、さらに、理想的な間隔をざっと12インチまで増加させるはずである。
また、システム動作中の格子上部空間56の圧力低下について、設計検討が行われなければならない。例えば、真空ポンプを用いるバッチ充填システムでは、液体60と蒸気冷媒62との界面58における圧力は、真空源の圧力より常に大きくなるはずである。この圧力低下を最低限に維持することは、真空源で維持されなければならない真空レベルを圧力低下が低減させるので、格子設計の重要な尺度である。
図示のために、700Lの発酵ワインに対して、最大液体エタノール気化率2L/hrが予期され得る。この液体質量の気化は、80°Fの設定値温度における、およそ5CFMの蒸気生成に対応する。システム形状によるほんの5%の許容可能圧力低下では、0.75”のID配管の同等の長さ(直線の長さ及び大きさ)が、およそ115ftを超過しない場合、上部空間を真空源に接続するために、この配管を使用することができる。
さらに、格子設計及び数学的方法は、冷却ジャケットの代わりに、コンテナの外側での使用のために適合させることができる。これは、格子が、最終産生物と接触していないはずであり、したがって、バッチ間の洗浄を必要としないので、特に、小さい直径の容器に有益であり得る。それでも、この設計は、コンテナ直径の間隔に近い隣接格子間の間隔が計算される場合に実用的用途のものであり得るに過ぎない。
理想的なコイル間隔を決定するための数学的導出の例が下記に提供される。
Figure 2023516931000004
L=水平格子セクションの長さ(m)、
Q=単位時間当たりの媒体から水平セクションに伝達される全体の熱(W)、
R=単位時間当たりの温度差の全域の熱伝達に対する全体の抵抗(K/W)、及び
ΔT=媒体と蒸発冷媒との間の最大温度差(K)。
Figure 2023516931000005
A2=水平格子セクションの外壁の表面積(m)、
H1=境界層効果を含む冷媒熱伝達係数(W/m*K)、
H2=境界層効果を含む媒体熱伝達係数(W/m*K)、
J=単位時間当たりの単位体積当たりの媒体によって生成された最大熱(W/m)、
K1=格子構築材料の熱伝導率(W/m*K)、
R1=水平格子セクションの中心から格子壁の内側までの半径(m)、
R2=水平格子セクションの中心から格子壁の外側までの半径(m)、
R3=水平格子セクションの中心から媒体体積の外側までの半径(m)、
T1=液体-蒸気冷媒界面の温度(K)、及び
T2=媒体体積の外縁の媒体の温度(K)。
Figure 2023516931000006
この等式は、他の全ての変数に関するユーザ定義値を考慮に入れて、値R3について解くことができる。ユーザ定義値は、公開文献、以前の設計経験、媒体の許容可能温度の変動、市販のパイプ/管類のサイズ及び厚さなどから考案することができる。この数学的解析は、水平セクションの長さとは無関係であることに留意されたい。
R3の既知の値を用いて、管の間の理想的な間隔が、直角形状を介して計算される。この等式の導出は、図3に示されているようなものである。
この例では、変数R3は、a+b+cの合計に等しく、ここで、「a」は、格子パイプの外半径であり、「b」は、格子管と酵母細胞の小さい塊との間の距離であり、「c」は、酵母細胞の小さい塊の半径であることに留意されたい。格子管中心線の間の全間隔は、
Figure 2023516931000007
に等しい。また、この方法は、媒体体積のどの部分も、指定された最大温度差を超過することができないような、隣接格子セクション間の半径方向の冷却体積の著しい重複を仮定する。
図4~図6に示されているように、代替の幾何学的構成が、格子セクション間の間隔を増加させることができるが、媒体のいくつかの部分は、その後、不十分な冷却により、設計温度範囲を超過し得る。図4は、最小の到達範囲を有する複数の冷却体積の断面図であり、図5は、部分的な到達範囲を有する複数の冷却体積の断面図であり、図6は、完全な到達範囲を有する複数の冷却体積の断面図である。
図7は、冷媒気化によって媒体72の温度を制御するためのシステム70を示す。この代表的実施形態では、システムは、外部76及び内部77を有するコンテナ74を含む。少なくとも一つの冷媒貯蔵槽78がコンテナ74に関連付けられ、冷媒貯蔵槽78は、内部貯蔵槽空間83に冷媒82を保持するように組立てられた少なくとも一つの貯蔵槽セクション80を含む。この実施形態では、図8及び図9により明確に示されているように、複数の貯蔵槽セクション80があり、各貯蔵槽セクション80は、コンテナ74内の媒体の体積と熱的に連結されるように、並びに、コンテナ74内の媒体体積に熱変化を加え、これによって、図1~図6と共に上記で説明されたような、及び下記でより完全に説明されるような、コンテナ内の媒体熱到達範囲52の体積を提供するように、組立てられた外部表面86を有する壁84を有する。
貯蔵槽セクション80のそれぞれには、隣接した貯蔵槽セクション80の少なくとも一つの他の内部貯蔵槽空間83と流体連結した、貯蔵槽セクション80のそれぞれの内部貯蔵槽空間83があり、複数の貯蔵槽セクション80は、媒体熱到達範囲52のそれぞれの体積が少なくとも連続した熱到達範囲のそれぞれの境界を有する、隣接した貯蔵槽セクション80と、間隔を空けて配列される。
システム70は、貯蔵槽セクション80の冷媒蒸気圧の調整を行うための蒸気圧装置88をさらに含む。貯蔵槽セクション80は、それぞれ、それぞれの貯蔵槽セクション80に熱的に連結されたコンテナ74における媒体72の体積に対する、媒体熱到達範囲52の体積の選択温度での又はその近くでの、冷媒気化を可能にするために、冷媒82を受け取ることに応答して、及び、冷媒82の上の蒸気圧の蒸気圧装置88の調整に応答して、各貯蔵槽セクション80に蒸気空間90を形成するように構成される。
蒸気圧装置88は、容易に利用可能な市販用の機器を用いて実施することができ、したがって本明細書では詳しく説明されないことが理解されよう。手短に言えば、蒸気圧装置88は、冷媒貯蔵槽78と流体連結した真空ポンプ92を含む。理想的には、圧力調整器94は、真空ポンプ92と冷媒貯蔵槽78との間に位置づけられる。真空ポンプ92の制御は、手動で実施されるか、より好ましくは、センサ及びコンピュータプロセッサを利用してセンサからの信号を処理し、センサ信号に応答して制御信号を真空ポンプに伝送するという自動化制御で、実施することができる。
図7の実施形態では、エタノールなどの冷媒を凝縮させるために、凝縮器96が提供される。凝縮器96は、冷媒貯蔵槽78への冷媒の連続的又は絶え間のない供給を行うために、冷媒貯蔵槽78と流体連結している。水の流体連結のために送水ポンプ100を介して、冷水タンク98が凝縮器96に連結される。
冷媒タンク102などの冷媒源は、冷媒貯蔵槽78及び蒸気圧装置88と流体連結しており、蒸気圧装置88によって調整されるように、冷媒貯蔵槽78の蒸気圧の変化に応答して、冷媒82を冷媒貯蔵槽78に提供するように構成される。凝縮器96は、ベントソレノイド104を介して、冷媒タンク102とも流体連結している。今度は、冷媒タンク102は、冷媒ポンプ106を介して、及びドレインソレノイド108と並列に、冷媒を冷媒貯蔵槽78に供給するために、冷媒貯蔵槽78に連結される。隔離ソレノイド110は、冷媒貯蔵槽78と、冷媒ポンプ106及びドレインソレノイド108の並列接続との間に位置づけられる。要素LTは、冷媒タンク102における冷媒の体積の指示を検知及び伝送するレベルトランスミッタである。要素PTは、蒸気空間における冷媒蒸気圧の指示を検知及び通信する圧力トランスミッタである。
図7の実施形態では、冷媒貯蔵槽78は、蒸発した冷媒82を新しく補給して媒体72の温度制御を行うために、冷媒ポンプ106を介して規則的な間隔で自動的に再充填される。ベントソレノイド104は、凝縮器106から冷媒タンク102に冷媒を取り出す。ベントソレノイド104は、内部貯蔵槽空間83が冷媒82で完全に充填されることを保証する、冷媒ポンプ106から冷媒タンク102への閉ループ経路も提供する。ドレインソレノイド108は、重力を介して冷媒貯蔵槽78から冷媒タンク102に過剰冷媒82を除去して、蒸気空間90を作り出すように機能する。
図8に示されているように、一つの実施形態における冷媒貯蔵槽78は、換気口ライン114への、並びに組合せの充填、ドレイン、及び真空ライン116への流体連結を行うために、貯蔵槽セクション80のそれぞれに連結されたマニフォールド112を有し、マニフォールド112は、システム冷媒充填及び冷媒ドレイン、並びに真空ポンプ92へのシステム接続を可能にする。複数の貯蔵槽セクション80は、直列若しくは並列に、又は直列と並列の配列の組合せで一緒に連結され得る。一つの実施形態における冷媒貯蔵槽78は、貯蔵槽セクション80の格子を備える。各貯蔵槽セクション80は、マニフォールド112のように、垂直支持93によって適切な場所に保持される。各貯蔵槽セクション80は、それぞれの貯蔵槽セクションに少なくとも一つのせき117を含み、せき117は、貯蔵槽セクションを蒸気空間90、及び冷媒82のための空間に分割するような大きさに作られ、形作られる。この実施形態では、せき117は、貯蔵槽セクション80を形成する管又はコイルの曲がったセクションであり、せき117は第1の壁119を含み、第1の壁119は、上向きに角度をつけて第2の壁121に接触し、第2の壁121は、下向きに角度をつけて頂点123を形成する。頂点123は、冷媒82のためのダムとして機能し、貯蔵槽セクション80における頂点123の高さは、この貯蔵槽セクション80に冷媒82がどれだけ保持されるかを決定する。
本開示の別の態様によれば、冷媒貯蔵槽78は、コンテナ74の外部にあってもよく、これは、図10に示されている。
動作時、冷媒82は冷媒貯蔵槽78に導入されて貯蔵槽セクション80を部分的に占有し、各貯蔵槽セクション80の内部貯蔵槽空間83における冷媒82の上の蒸気空間90を形成する。冷媒貯蔵槽78における冷媒82の上の蒸気圧は、それぞれの貯蔵槽セクションに熱的に連結されたコンテナ74における媒体72の体積に対する、媒体熱到達範囲52の体積の選択温度で又はその近くで、冷媒気化を可能にするように調整される。
システム動作は、コイルの全体にわたって、冷媒が、一様な又は好ましくは同一の温度で気化することを必要とする。また、液体冷媒体積は、コイルの全体にわたって、媒体によって生成された熱を、気化を介して除去するのに十分、維持されなければならない。重力に対するコイルの適切な向きは、コイル内の大量の液体冷媒が、コイルのせき及びダムの設計意図に一致することを保証する。コイル冶金は、冷却されることになる媒体の品質に悪影響を及ぼさないように選択されなければならず、コイルは、冷却されることになる新しい媒体の考え得る汚染を回避するために、使用と使用の間に洗浄されるべきである。冷媒蒸気圧は、媒体の考え得る熱ショックを回避するように、冷却されることになる媒体の所望の温度で又はできる限りその近くで、冷媒気化を提供するべきである。
真空ポンプを用いるバッチタイプシステムでは、コイルは、適切に、重力に対して正しい方向に置かれ、液体冷媒で充填され、水平セクションを接続する共通の上部空間を作り出すためにドレインされ、内側の全ての残りの液体冷媒の上に共通の蒸気圧空間を作成できるように隔離されなければならない。真空ポンプは、活性化され、真空調整器は、所与の媒体の所望の熱除去プロファイルに一致するような冷媒蒸気圧の調節を可能にする。液体冷媒再充填の間の時間は、再充填シーケンス中、コイルが冷却を行えなくなるので、最大に保たれるべきである。それでも、再充填の間の時間は、また、媒体熱到達範囲の所望の体積を提供するように、十分な液体冷媒がコイルの全てのセクションに存在したままであることを保証するのに十分、頻繁でなければならない。冷媒蒸気圧の選択、及び再充填間の時間は、時間に対する冷却されることになる媒体の熱産生プロファイルによって決まる。理想的には、再充填中、新鮮な液体冷媒の温度は、媒体の熱ショックを回避するように、冷却されることになる媒体の所望の設定値温度であるかその近くであるべきである。
従来の冷媒圧縮器を用いる連続式のシステムでは、重力に対するコイルの適切な向きは、冷媒液体体積が、各水平セクションにおいて設計通りに維持されるので、最適なシステム性能を保証する。共通の蒸気上部空間も、同様に設計で維持される。圧縮器性能も、時間に対する媒体の熱産生プロファイルについてモニタされなければならない。最も重要なことには、圧縮器は、蒸気冷媒の可変流量で、及び、冷媒蒸気圧の所望の範囲の全体にわたって、連続動作ができなければならない。細胞培養は、例えば、時間とバッチ数の両方に応じて、熱産生率を変動させることができる。システムモニタリングは、圧縮器及び関連付けられた構成要素へのダメージのリスクのない、プロセス変数の予期しない変動に対してシステム動作を調節するのに十分堅牢でなければならない。
冷媒選択は、冷却機器の選択に対する冷却されることになる媒体の熱産生プロファイル及び最適な生産温度によって決まる。例えば、真空ポンプ及びエタノール冷媒を用いるバッチ式システムでは、システム動作中の真空源とコイルとの間の圧力低下により、0.15psia未満(ポンド/平方インチ絶対圧力)に動作圧力を維持するのが難しい。それでも、0.15psiaは、およそ40°Fのエタノール冷媒気化温度に対応し、したがって、真空ポンプとエタノール冷媒の組合せは、冷却されることになる媒体を40°F以上に維持する用途に最も適している。設置後、真空源とコイルとの間の圧力低下は、システム動作の成功を可能にするために、選択された冷媒が所望の温度で気化することを保証するように、システム形状に応じて再び計算されなければならない。動作的には、冷媒蒸気圧は、冷媒気化温度に対応する。目的は、冷却されることになる媒体の設定値温度の蒸気圧で又はその近くで、固有の気化温度のコイル内の冷媒蒸気圧を制御することである。
ワインの発酵に関して、共通の最大許容可能温度範囲は、赤ワインについては64~77°Fであり、白ワインについては50~59°Fである。エタノール冷媒と真空ポンプの組合せを仮定すると、これらの温度範囲は、赤ワインについてはおよそ0.232~0.288psia、及び白ワインについては0.184~0.213psiaの蒸気圧に対応する。R-134a冷媒と圧縮器の組合せを仮定すると、これらの温度範囲は、赤ワインについてはおよそ77.10~96.11psia、及び白ワインについては59.98~70.61psiaの蒸気圧に対応する。
ビールの発酵に関して、共通の最大許容可能温度範囲は、エールについては60~70°F、及びラガーについては45~55°Fである。エタノール冷媒と真空ポンプの組合せを仮定すると、これらの温度範囲は、エールについてはおよそ0.217~0.256psia、及びラガーについては0.169~0.200psiaの蒸気圧に対応する。R-134a冷媒と圧縮器の組合せを仮定すると、これらの温度範囲は、エールについてはおよそ71.87~85.48psia、及びラガーについては54.62~65.72psiaの蒸気圧に対応する。
システムは、発酵サイクルの期間中、冷却も行わなければならない。赤ワインと白ワイン両方の1次発酵に関して、3~5日が一般に必要である。ビールの1次発酵に関して、エールについては1~2週間が一般に必要であり、ラガーについては1~2カ月が一般に必要である。
本開示は、いくつかの用途のために、様々なシステム、装置、及びデバイスにおいて実施可能であることが理解されよう。これらは、以下を限定することなく含む。
1.異なる圧力で保持された気化冷媒を介した媒体の熱サイフォン撹拌/均質化を増進するための対流性の流れの人工生成。
2.熱伝達の空間位置を示すための気化冷媒の使用。
3.熱伝達の一貫性を改善するための緩衝冷却流体の使用。ここで、緩衝流体は、冷媒貯蔵槽及び媒体両方と熱的に接触している。
4.蒸気圧の変動により熱伝達を改善するための気化冷媒の内側の流れの生成。
5.加熱と気化冷却両方が、同じ冷媒気化装置による影響を受けることができるような媒体の加熱を行うための、気化装置への供給前の、冷媒の事前加熱。
6.間隔を空けた装置からの供給と装置への復帰との間の熱伝達流体温度の変化のモニタリングを介した、凝縮作動ガス又は気化冷媒の機能に近づけるための、凝縮又は気化のない熱伝達媒体の使用。
7.媒体の加熱のために、局所化された熱体積を作り出すための凝縮作動ガスの使用。ここで、コイル間隔は、気化冷媒に関するものと同じ原理及び等式によって支配される。
8.作動ガス貯蔵槽又は冷媒貯蔵槽の表面の外部の、プラスチック、金属、ゲル、又はコーティングなどの中間媒体の使用。ここで、中間媒体は、作動ガス貯蔵槽又は冷媒貯蔵槽の表面及び媒体両方と接触している。
9.媒体の同時加熱及び冷却を行うための、作動ガス貯蔵槽と冷媒貯蔵槽の組合せ。
10.撹拌タンクの内側での作動ガス凝縮装置及び冷媒気化装置の利用。
これらの実施形態のそれぞれは、下記でより詳細に、及び添付の図と共に、説明される。
1.異なる圧力で保持された凝縮作動ガス又は気化冷媒を介した媒体の熱サイフォン撹拌/均質化を増進するための対流性の流れの人工生成
図11に示されているように、コンテナ124内の複数の垂直に配列されたコイルセクション122を有するシステム120が示されている。異なる真空圧力での異なる垂直コイルセクション122の制御は、調整器126及び圧力センサ(図示せず)を使用することによって実現され、調整器126及び圧力センサは、手動式でも自動式でもよく、真空ポンプ128に連結される。これらは、ビールなど、コンテナ124内の媒体の内側の電流の流れを変えて、ビールからコイル表面への熱伝達を改善するために使用することができる。これらは、また、熱サイフォン効果を通じたビールの撹拌を制御するために使用することができる。
電子コントローラ130は、センサ、圧力調整器126、及び真空ポンプ128に連結される。電子コントローラ130の構築は、当業者の能力の範囲内であり、本明細書では詳しく説明されない。手短に言えば、オンサイトの配線接続されたコントローラ、又は、セルフォン、タブレット、及び同様のものなどの、携帯コンピューティング若しくは携帯通信デバイス上のアプリなどの、リモートワイヤレスコントローラが、構成要素と通信して状態をモニタし、制御信号を構成要素に送るために提供される。制御された撹拌は、発酵、伝達、及び貯蔵に重要であり、圧力は、固定されても循環されてもよく、冷却媒体の上部空間圧力の自動化された制御及び維持が調整可能である。単一の圧力制御設定値は、上部空間圧力を測定する圧力伝送器、及び真空源との電子通信を介して、全ての貯蔵槽上部空間に対して可能である。貯蔵槽上部空間は、また、冷却媒体貯蔵槽の個別の部分を、異なる圧力の異なるゾーンにおいて制御できるように、セクションに分割され得る。
一つの態様によれば、発酵中の均質化のため、及び、ラガー熟成フェーズ中(32°F付近へのコールドクラッシュ中及びその後)、この均質化を維持するために、熱サイフォン撹拌を利用することができる。熱サイフォン撹拌は、発酵中の強い麦汁の動きを制御して、酵母と麦汁との間の接触効率を向上させるように最適化され得る。
熱交換器の貯蔵槽は、選択された量の上部空間を残して冷却媒体が貯蔵槽を満たすように、冷却媒体供給及び真空源と流体連結している。貯蔵槽は、貯蔵槽上部空間の所望のレベルの真空を引き抜いて、媒体(ビールなど)の温度の又はその近くの、低温に制御された真空気化を提供するために、真空源とも流体連結している。エタノール冷媒を仮定すると、真空レベルは、ラガーについては、45°F~55°Fの発酵温度と同等の0.169psiから0.200psiまで、及び、エールについては、68°F~72°Fの発酵温度と同等の0.248psiから0.265psiまでになるはずである。さらに、冷却媒体の気化が検出及び表示されて、媒体の内側の熱活性を示すように、上部空間圧力の指示を提供することができる。
本開示のさらなる態様によれば、ラガーの熟成のために使用される第2の冷却ジャケットを置き換える、発酵タンクの内部の底部のための冷却コイルが利用される。この冷却コイルは、酵母が主に休止状態にあるか、自然撹拌に必要なCOを産生しないときに、重力、密度、若しくは温度差、又は前述の任意の組合せによるビールの分離を防ぐことによって、均質化を改善する。コイルは、気化冷媒が、代わりに凝縮作動ガスと置き換えられた場合、発酵タンクの内部の底部の加熱のためにも使用され得る。
コイルの温度設定値は、ビールのコールドクラッシュを含む発酵サイクル中、変化し得、多くの場合、発酵タンクの所望の温度、又は高い冷却ジャケットの温度設定値とは異なる値である。この差は、タンクの内側の熱勾配を作り出し、勾配の大きさは、加熱又は冷却コイルを囲む局所化された熱体積の所望の半径及び温度差によって決定される。これらの勾配は、今度は、その局所的な温度に応じたビールの密度差の活用を通じて媒体の動きを作り出すのに役立ち、一般的な原理として、重力の存在下では、低密度の暖かい流体が上昇し、より高密度のより冷たい流体が下降する。
図12は、下記においてより詳しく説明されるが、複数の圧力調整器を使用せず、単一の真空源だけを利用して、冷却コイルセクションが異なる蒸気圧で保持され得るような、本開示の別の態様を示す。その代わりに、コイルセクションを接続する垂直配管170の構成は、貯蔵槽の間の意図的な圧力低下を作り出すように変動される。より長いパイプ長又はパイプ継手の追加が、気化冷媒が所与の冷媒貯蔵槽から真空源に移動するとき、気化冷媒の流れに対して、より大きい抵抗を作り出す。この抵抗は、今度は、水平コイルセクションに異なる蒸気圧を作り出す。
図12は、図8の装置の代替実施形態を示し、図12では、冷媒気化流は、容器又はコンテナの上及び外側に集めるために、一緒に運ばれるように垂直配管170を介して送られる。気化流を送る垂直配管170の直径は、それぞれの貯蔵槽セクション80を形成する水平管の直径より小さくなり得、これによって、逃げる冷媒気化流の速度を増加させる。これは、垂直配管170における凝縮を回避するのに役立ち、これは、気化した冷媒が冷却コイルを逃れるのを防ぐはずである。さらに、共通の冷媒充填及びドレインライン116に各マニフォールド112を接続する充填及びドレインライン171がある。充填及びドレインライン171を形成する配管の向きは、システムドレイン後に各マニフォールド112において保持されることになる冷媒82の所望のレベルに基づいて変動させることができる。
例えば、水平コイルセクション間の配管における一つの90度のひじ継手の追加は、4ft長、直径0.25の管類の内側の0.3psi及び38.7度Fでの10CFMのエタノール冷媒流量を仮定すると、0.0081psiの追加の圧力低下を作り出す。この圧力低下は、隣接した水平コイルの内側の気化温度のおよそ0.8度°Fの変化と同等である。凝縮作動ガスを利用して、加熱コイルの水平セクション間の圧力差を生成するために、同様の機械的な配列を使用することができる。
本開示の別の態様によれば、冷却コイルセクションは、単一の圧力調整器及び共通の真空源を使用して、共通の蒸気圧に保持される。それでも、水平コイルセクションは、異なるタイプの冷媒を収め、これらの冷媒は、異なる温度で、及び共通の蒸気圧で気化するように選択される。動作中、コイルを離れる冷媒蒸気の流れは、したがって、多成分であり、回収は、真空ポンプの上流で、凝縮器及びデカンタを使用して影響を受ける。デカントの後、冷媒は、凝縮した冷媒の一つのタイプのためにそれぞれ指名された個別のポンプによって、指名された水平コイルに戻される。異なるタイプの凝縮作動ガスのために、同様の機械的構成を使用することができる。
2.熱伝達の空間位置を示すための凝縮作動ガス又は気化冷媒の使用
本開示の別の態様又は実施形態によれば、温度プローブ又はサイトガラス、圧力、並びに真空ゲージ又は他の器具が、導管内の流体の凝縮率又は気化率を眺める又は決定するために使用される。気化率は、液体冷媒の増加した動きによって、又は、温度制御導管若しくは熱交換器の内部表面に形成された気泡によって示される。これらの気泡は、最初に、冷媒貯蔵槽の表面に形成され、その後、最後に、分離して上部空間の方に上向きに移動する。醸造者などのオペレータは、サイトガラス又は計器を使用して気化プロセスを眺め、流体の動きが発生する場所、又は気泡が形成されつつある場所を観察することによって、熱が生成されつつある場所を決定するための、視覚の又は計器補足されたデータを有することができる。凝縮率は、作動ガスの凝縮による液体の存在によって示される。
一部の醸造者は、彼らが局所的な熱事象だけから保護する正確なやり方を有しておらず、冷却ジャケットの活性化を介したバッチ全体の熱ショックの危険を冒したくないので、冷却システムをオフにする。本開示は、真空ポンプ又は圧縮器における冷媒の予期しない存在を通じた、局所的な熱産生の連続的な指示も提供することができる。例えば、指示は、是正措置を取ってタンクを再び均質化するよう、醸造者に信号を送るために使用され得る。同様に、加熱コイルの排出口における凝縮した作動ガスの予期しない存在は、発酵が、温度を維持するための追加の熱入力を必要とすることを示す。
さらに、作動ガス貯蔵槽又は冷媒貯蔵槽を囲む局所化された熱体積の生成は、タンク又は容器の動作状態のトラブルシューティングのための有用な情報を提供することができる。例えば、気化装置がタンク又は容器の内側に置かれ、装置の熱体積が、設定値から5F以下の温度差を許容するように構成される場合、気化した冷媒の存在は、タンク又は容器の内部体積の少なくともいくつかの部分がこの温度差を超過することを示す。この情報は、撹拌スピード、撹拌器タイプ、バッフルロケーションなどに対する修正が影響を受け、タンク又は容器の動作温度を所望の設定値温度以下に維持するはずであることを示すので、有用である。
本開示の一つの態様によれば、サイトガラスを有する作動ガス貯蔵槽又は冷媒貯蔵槽が、タンク又は容器の外部に接触して置かれる。冷却コイルについては、液体冷媒の動き及び気泡形成の視覚観察は、媒体から冷媒への局所的な熱伝達の指示を提供する。局所的な熱伝達の相対的な規模は、水平セクション間の液体冷媒の動き及び気泡形成の視覚比較によって示される。蒸気から液体に凝縮するガスが視覚的に観察される作動ガス凝縮について、同様の比較が影響を受ける可能性がある。
本開示の別の態様によれば、冷媒気化装置は、各水平貯蔵槽セクションの排出口ライン上、及び、このセクションと共通の真空源との間にマウントされた凝縮器で構成することができる。システム動作中、これらの凝縮器の液体レベルは、モニタすることができる。凝縮器の大きさ、並びに所与の冷媒の気化の密度及び潜熱の既知の値を用いて、媒体から各冷媒コイルセクションへの熱伝達の定量値を計算することができる。
例えば、12インチ直径の直立した円筒形の凝縮器を仮定すると、1インチのレベル変化は、およそ0.21lbのエタノールと同等である。これは、媒体から冷媒貯蔵槽に伝達される、およそ76BTUの熱に等しい。この同じ計算は、作動ガス凝縮装置に対して使用することができる。この実例では、各トラップに存在する凝縮した液体の体積は、貯蔵槽から媒体に放出された熱に直接相当する。
本開示のさらなる態様によれば、圧力伝送器を有する冷媒気化装置が、各水平貯蔵槽セクションの排出口ラインにマウントされる。セクションは、自動バルブを介して真空源から隔離可能であり、隔離されると、水平セクションの冷媒蒸気圧の増加が、このセクションの近くの局所的な熱生成を示す。隔離した作動ガスについては、水平セクションの冷媒蒸気圧の減少が、このセクションの近くの媒体が熱の追加を必要としたことを示す。
3.熱伝達の一貫性を改善するための緩衝媒体の使用。ここで、緩衝媒体は、作動ガス貯蔵槽又は冷媒貯蔵槽と媒体両方と熱的に接触している。
図13は、被覆された発酵槽タンクなどの、コンテナ138の外部136にマウントされたコイル又は一連の接続されたコイル134を用いるシステム132を示す。媒体140は、コンテナ138内に収められる。この実施形態では、コンテナ138の外部136に取り付けられたコイル134は、緩衝媒体と、コンテナ138及びコンテナ138内の媒体140両方との間の接触を提供する。
冷却コイルに対して順番に、最初に、媒体からタンク又は容器の壁に、次に、壁を通じて緩衝媒体に、次に、緩衝媒体からコイルの壁に、及び最後に、コイルの壁を通じて冷媒に、熱が伝導される。加熱コイルに対しては、この熱伝達プロセスは反転され、熱流は、作動ガスで始まり、媒体で終わる。定量的には、コイル間隔等式は、緩衝媒体と緩衝媒体の囲む表面両方の追加された抵抗を考慮するために修正される。
Figure 2023516931000008
L=水平格子セクションの長さ(m)、
Q=単位時間当たりの媒体から水平セクションに伝達される全体の熱(W)、
R=単位時間当たりの温度差の全域の熱伝達に対する全体の抵抗(K/W)、及び
ΔT=媒体と、凝縮作動ガス又は気化冷媒との間の最大温度差(K)。
Figure 2023516931000009
A5=表面を囲む緩衝媒体の外壁の表面積(m)、
H1=境界層効果を含む作動ガス又は冷媒の熱伝達係数(W/m*K)、
H2=境界層効果を含む媒体熱伝達係数(W/m*K)、
J=単位時間当たりの単位体積当たりの媒体によって生成された又は失われた最大熱(W/m)、
K1=格子構築材料の熱伝導率(W/m*K)、
K2=緩衝媒体の熱伝導率(W/m*K)、
K3=表面を囲む緩衝媒体の構築材料の熱伝導率(W/m*K)、
R1=水平格子セクションの中心から格子壁の内側までの半径(m)、
R2=水平格子セクションの中心から格子壁の外側までの半径(m)、
R3=水平格子セクションの中心から媒体体積の外側までの半径(m)、
R4=水平格子セクションの中心から緩衝媒体の外側までの半径(m)、
R5=水平格子セクションの中心から表面を囲む緩衝媒体の外側までの半径(m)、
T1=作動ガス又は液体-蒸気冷媒界面の温度(K)、及び
T2=媒体体積の外縁の媒体の温度(K)。
Figure 2023516931000010
緩衝媒体の熱伝達に対する抵抗は、緩衝媒体の熱伝導率K2、並びに緩衝媒体の内半径R2及び外半径R4をそれぞれ使用して計算されることに留意されたい。緩衝媒体は、乱流状態の水など、移動する流体であると考えられ得る。この実例では、W/mKの単位を有する緩衝媒体熱伝達係数Hの使用がより適切であり得、この値は、緩衝筐体のコイルの外表面と内表面両方における境界層効果を考慮に入れる。導出の簡潔さのために、これらの効果は、水平セクションの単位長さ当たりのW/m*Kの単位を有するK2の値に組み合わされてきた。
図14を参照すると、所与の水平格子セクションについて、その機械的設計は、追加の熱抵抗を受ける所望の熱伝達率が可能でなければならない。作動ガス貯蔵槽又は冷媒貯蔵槽がタンク又は容器の外部に置かれるとき、隣接したコイル間の空気は、緩衝媒体、及び緩衝媒体が表面を囲むタンク又は容器の壁を、考慮に入れ得る。理想的には、それでも、緩衝媒体は、最低限の抵抗で熱を輸送するはずであり、所望の熱伝達率に好都合な構築材料のものである。緩衝媒体筐体の構築材料は、また、媒体に影響を及ぼさないものでなければならない。
緩衝媒体は、また、局所化された熱体積の半径を拡張して、隣接した作動ガス又は冷媒コイルの間の温度勾配を低減させるように機能し得る。これは、媒体の外部境界において一定温度環境をもたらすため、及び温度制御システムの活性化による熱ショックを防ぐのに役立てるためなど、タンク外部のプロファイルの全域で一定温度を保持することが望ましい発酵タンクには有用である。
本開示の別の態様によれば、図13に示された装置は、タンク又は容器の内側に置かれてもよい。この実例では、緩衝媒体は、作動流体又は冷媒コイルと媒体両方と熱的に接触している。貯蔵槽の外部の局所化された熱体積は、その後、緩衝媒体及びその筐体がなくても、コイルが沈められた場合、正常に作り出された熱体積を超えて拡張される。
例えば、1インチの内直径、1.15インチの外直径のステンレス鋼の、エタノール冷媒気化コイルが、コイル中心線から中心線までの間隔がおよそ8.75インチのタンク又は容器に沈められた場合、隣接したコイル間の中間点の計算された温度勾配は、およそ8度Fである。コイル中心線の間隔が維持されるが、アルミニウム緩衝媒体が、1.5インチの内直径、1.625インチの外直径のステンレス鋼の緩衝媒体筐体と共に使用される場合、隣接したコイル間の中間点の計算された温度勾配は、およそ6.35度Fまで低下する。
4.蒸気圧の変動による熱伝達を改善するための気化冷媒の内側の流れの生成
本開示のさらなる態様によれば、冷却コイルの機械的設計は、冷却コイル管自体の内側の冷却流体の撹拌を提供し、コイル内の冷却液体から蒸気界面への熱伝達をさらに改善する。撹拌は、液体冷媒が充填されたコイルの少なくとも二つの端部に共通の冷媒蒸気空間がリンクされる機械的設計から生じる。真空により液体冷媒が気化すると、生成された蒸気は、共通の蒸気空間の方に移動し、この動きが、蒸気源と共通の上部空間との間の冷媒液体体積の撹拌を引き起こす。それでも、液体冷媒体積が二つ以上の場所で共通の上部空間に接続されているので、蒸気生成により、液体体積の一部は、蒸気が進んでいる方向と逆の方向に移動し、液体のこの部分は、共通の上部空間の一部を満たすように移動することができる。結果は、コイル内の液体冷媒の一部が、その後、コイル内部表面に対して移動するというものである。液体冷媒の動きは、コイルの内部表面上で生成された冷媒蒸気の冷媒液体への吸収を増進し、これによって、コイルの外部の媒体から、コイルに収められた冷媒への熱伝達を改善する。例えば、エタノール冷媒を仮定すると、ビールエールについての68°F~72°Fの発酵温度と同等の、0.248psiから0.265psiまでの真空レベルが必要なはずである。
前述は、図15に示されており、図15は、共通の真空コイル貯蔵槽148に連結された、第1のコイル144及び第2のコイル146という、二つのコイルから成る真空コイル及び貯蔵槽システム142を示し、共通の真空コイル貯蔵槽148の最上部150に、真空均一化ライン152がある。第1及び第2のコイル144、146のそれぞれは、貯蔵槽148の最上部150にある空の上部空間における個々の第1及び第2のポート158、160に連結された、第1のエンド154、156をそれぞれ有する。さらに、第1及び第2のコイル144、146のそれぞれは、第2のエンド168における共通ポート166、又は貯蔵槽148の液体が満たされた部分に連結された、第2のエンド162、164をそれぞれ有する。本質的に、真空が有効化されると、コイル144、146内の液体は、貯蔵槽148の最上部150にある二つの接続ポート158、160に対して振動し始める。クリアなコイル管類を通じて観察されたとき、液体は、最上部の接続ポート158、160の一方の側面を通じて逃れようとし、その後、引き戻され、その後、最上部の接続の他方の側面を通じて逃れようとするが、どちらかの接続を通して逃れることには決して成功しないように見える。これは、観察された振動運動であるはずである。貯蔵槽は、気化した液体冷媒を新たに補給し、振動の開始及び終了位置に対して、コイル内に一定レベルの液体冷媒を保持するように機械的に構成される。
5.冷媒の事前加熱
システムを冷媒で再充填するとき、冷媒は、媒体の現在の温度より高く加熱することができる。冷媒貯蔵槽に導入されると、熱は、冷媒が冷却するにつれて貯蔵槽の壁を通じて媒体に伝導され、媒体を温める。冷媒は、その後、冷却が望まれるとき、気化される。したがって、加熱及び気化冷却の両方が、同じ冷媒気化装置による影響を受け得る。
図16は、上記で説明された図7の適合であり、真空源92、発酵タンク74、発酵タンク温度伝送器TT、冷媒貯蔵槽78、冷媒供給ポンプ106、冷媒タンク102、及び冷媒供給温度伝送器TTを有するシステム70を示す。冷媒タンク102内の冷媒の温度は、加熱コイル101及び冷却コイル103を使用して調整される。媒体の加熱は、冷媒の設定値温度を媒体の現在の温度より高く調節し、その後、この冷媒を冷媒貯蔵槽に供給することによって実現される。
6.熱伝達媒体を使用した加熱及び冷却
媒体の温度制御は、作動ガス装置又は冷媒装置を通じた熱伝達流体の連続的な流れによって実現することができる。それでも、熱伝達流体の温度プロファイルは、媒体との間の熱伝達のレート及び特別な場所に比例して、コイル貯蔵槽の全域で変動することになる。この温度勾配は、両方のタイプの相変化が、同じコイルの全域に一定温度の熱源又はシンクを提供するので、凝縮作動ガス又は気化冷媒と共に存在しない。それでも、コイル温度の変動が受入れ可能な用途に対しては、熱伝達流体の流れを介した加熱又は冷却は、作動ガス凝縮を介した加熱、又は冷媒気化を介した冷却に対する実行可能な代案であり得る。この実例では、加熱又は冷却コイルのコイル間隔は、凝縮作動ガス又は気化冷媒の性能に最も近づくように、凝縮作動ガス又は気化冷媒方法と同じ等式で定義される。
凝縮作動ガスも気化冷媒も使用せずに、加熱と冷却両方に影響を及ぼすために、コイルの全域の温度の変動は、熱伝達媒体の流れが高い場合、及び流れが乱流状態で特徴づけられ得る場合、最も最小化される。一定の熱流束では、熱伝達媒体体積の流量が大きくなると、熱を吸収又は放出するための時間を短くしてしまうので、固定長のコイルセクションにわたってこの体積がより暖まらなくなる、又は冷却されなくなる。コイルセクションの内側の乱流は、係数が凝縮作動ガス又は気化冷媒の係数に近づくように、熱伝達媒体の熱伝達係数を増加させることができる。
例えば、図17は、本質的に、修正された図16であり、熱伝達媒体の注入口及び排出口を有する冷媒気化装置を示す。熱伝達媒体の流量は、可変スピードポンプ106を使用して調節することができ、注入口温度は、加熱コイル101、冷却コイル103、及び熱伝達媒体供給タンク102上の温度指示TTを使用して制御され、排出口温度は、冷媒貯蔵槽78及び凝縮器96を接続する配管における温度指示TTを使用してモニタされる。接続配管における熱伝達媒体温度はモニタされ、ポンプ106のスピードは、コイルの全域の温度低下又は上昇が設定値を超過しないことを保証するように変動する。これは、コイルの外部温度を一定値に又はその近くに保持することによって、冷媒装置の機械的設計によって作り出された局所化された熱体積の分布を保護するように最も良く機能する。
本開示のさらなる態様によれば、熱伝達媒体は、各コイルの全域の温度上昇を低減させるために、作動ガス装置又は気化装置どちらかの水平コイルを通じて並列にくみ上げられる。各排出口のコイル温度はモニタされ、各水平セクションへの熱伝達媒体の流量は、コイルの全体のゼロ温度変化状態に近づけるために、調節される。
7.加熱を行うための作動流体の凝縮
冷媒気化装置は、最小温度勾配を利用した媒体のプロセス冷却を行う。冷媒気化装置の機械的設計は、個々の冷媒貯蔵槽を囲む媒体熱到達範囲の体積を作り出し、これらの貯蔵槽は、熱到達範囲のそれぞれの境界が少なくとも連続しているように構成される。冷媒気化装置の設計者は、次に、冷却されることになる媒体の内側の許容可能温度変動に応じて、隣接した冷媒貯蔵槽の間の間隔を選ぶ。動作可能なとき、冷媒気化装置は、媒体の許容可能な温度に上限を効果的に置く。
装置の内側の気化冷媒が、凝縮作動ガスと置き換えられると、装置は直ちに逆に機能し、最小温度勾配で媒体を加熱する。媒体熱到達範囲の体積は、規模及び特別な場所の両方で維持され、体積は、また、媒体の許容可能な温度に下限を置くように機能する。作動ガス凝縮装置にとって理想的なコイル間隔を計算するための等式は、冷媒気化装置の等式と同一であり、下記の実例の導出の通りである。
Figure 2023516931000011
L=水平格子セクションの長さ(m)、
Q=単位時間当たりの媒体から水平セクションに伝達された全体の熱(W)、
R=単位時間当たりの温度差の全域の熱伝達に対する全体の抵抗(K/W)、及び
ΔT=媒体と凝縮作動ガスとの間の最大温度差(K)。
Figure 2023516931000012
A2=水平格子セクションの外壁の表面積(m)、
H1=境界層効果を含む凝縮作動ガス熱伝達係数(W/m*K)、
H2=境界層効果を含む媒体熱伝達係数(W/m*K)、
J=単位時間当たりの単位体積当たりの媒体によって生成された最大熱(W/m)、
K1=格子構築材料の熱伝導率(W/m*K)、
R1=水平格子セクションの中心から格子壁の内側までの半径(m)、
R2=水平格子セクションの中心から格子壁の外側までの半径(m)、
R3=水平格子セクションの中心から媒体体積の外側までの半径(m)、
T1=凝縮作動ガスの温度(K)、及び
T2=媒体体積の外縁の媒体の温度(K)。
Figure 2023516931000013
作動ガス貯蔵槽の中心の温度T1は、今、媒体熱到達範囲の体積の外縁の温度T2より小さく、単位時間当たりの単位体積当たりの媒体によって生成された熱Jは、今、媒体が、単位時間当たりの単位体積当たりの熱を失っていることを示す負の値を保持することに留意されたい。温度差ΔTと熱産生J両方の符号の変化は相殺され、平方根の項の内側の式は常に正のままであり、値R3の実数の解を提供する。
図18及び図19を参照すると、所与の水平格子管セクション200について、その機械的設計は、外側境界204を有するこの水平格子セクション200を囲む媒体体積202によって必要とされる最大熱を供給できなければならない。この体積202は、格子の中心線から管の外部までの距離R2と、R2における格子外部から隣接格子間の中心線までの距離との組合せである、半径R3の水平格子セクション200を囲む円筒形状を仮定することによって、近似することができる。機械的格子の体積は、次に、熱が要求する媒体の体積を計算するために、媒体が充填されたコンテナの全体の体積から減算される。
R1は、格子管の内半径であり、格子構造から媒体への熱伝達に十分な表面積を提供するために、水平格子セクション200の水平長Lと連携して選択されるべきである。冷媒気化装置と同様に、システム動作中の格子上部空間における圧力低下に対して、設計検討が行われなければならない。しかし、冷媒気化装置とは異なり、凝縮率を低下させ得る障害物がない状態に内部格子管表面を維持するために、いずれの凝縮した作動ガスも素早く除去されなければならないので、水平格子管セクション200には最低限の液体レベルしか存在しないはずである。
また、冷媒気化装置と同様に、水平格子管セクションの設計及び数学的方法は、コンテナの外側での使用のために適合することができる。水平セクションを囲むコンテナ壁及び媒体(例えば、空気)によって作り出された追加の熱伝達抵抗に対して、検討が行われなければならない。これらの抵抗は、間隔等式におけるh1、h2、若しくはk1の低減された値を介して、又は、本開示の実施形態3で見られる修正された間隔等式に示されているような熱伝達抵抗のより厳密な処置を通じて、説明され得る。多くの場合、経験的データを反映するように、抵抗項h1、h2、又はk1を修正するが、計算を最小限に保つのが最も実用的である。
作動ガス凝縮装置にとって理想的な水平格子管セクションの間隔は、依然として、冷媒気化装置の直角形状によって計算されたようなものである。図20、図21、図22は、格子セクション間の間隔を広げることができる代替の幾何学構成を示すが、これらの構成は、不十分な加熱により、媒体の一部が設計温度範囲を下回り得るという危険を冒す。図20は、最小の到達範囲を有する複数の加熱体積の断面図であり、図21は、部分的な到達範囲を有する複数の加熱体積の断面図であり、図22は、完全な到達範囲を有する複数の加熱体積の断面図である。
図23は、作動ガス凝縮によって媒体212の温度を制御するためのシステム210を示す。この代表的実施形態では、システムは、外部216及び内部218を有するコンテナ214を含む。少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽220が、コンテナ214に関連付けられ、作動ガス貯蔵槽220は、内部貯蔵槽空間226に作動ガス224を保持するように組立てられた少なくとも一つの貯蔵槽セクション222を含む。この実施形態では、図25及び図26により明確に示されているように、複数の貯蔵槽セクション222があり、各貯蔵槽セクション222は、コンテナ214内の媒体212の体積と熱的に連結され、コンテナ214内の媒体212の体積に熱変化をもたらし、これによって、図18及び図22に関連して上記で説明されたような、並びに下記でより完全に説明されることになる、コンテナ214内の媒体熱到達範囲の体積を提供するように組立てられた外部表面230を有する壁228を有する。
貯蔵槽セクション222のそれぞれは、隣接した貯蔵槽セクション222の少なくとも一つの他の内部貯蔵槽空間226と流体連結した、貯蔵槽セクション222のそれぞれの内部貯蔵槽空間226を有し、複数の貯蔵槽セクション222は、少なくとも連続することになる熱到達範囲のそれぞれの境界を有する媒体熱到達範囲のそれぞれの体積を有する、隣接した貯蔵槽セクション222と間隔を空けて配列される。
システム210は、貯蔵槽セクション222への作動ガスの供給のためのガスシリンダ240、及び、貯蔵槽セクション222内の作動ガス圧力の調整を行うための作動ガス圧力装置242をさらに含む。貯蔵槽セクション222は、作動ガス224を受け取ることに応答して、及び作動ガス224の圧力の作動ガス圧力装置242の調整に応答して、各貯蔵槽セクション222内に蒸気空間232を形成し、それぞれの貯蔵槽セクション222に熱的に連結されたコンテナ214内の媒体212の体積に対する、媒体熱到達範囲の体積の選択温度で又はその近くで(例えば202より高い)作動ガス凝縮を可能にするようにそれぞれ構成される。
作動ガス圧力装置242は、容易に入手可能な市販機器を用いて実施することができ、したがって本明細書では詳しく説明されないことが理解されよう。手短に言えば、作動ガス圧力装置242は、作動ガス貯蔵槽220と流体連結したガスシリンダ240を含む。理想的には、圧力調整器244とアキュムレータ246の両方が、ガスシリンダ240と作動ガス貯蔵槽220との間に位置づけられる。圧力調整器244の制御は、手動で、又は、より好ましくは、センサ及びコンピュータプロセッサを利用してセンサからの信号を処理し、センサ信号に応じて圧力調整器244に制御信号を伝送するコントローラ248における自動制御によって、実施することができる。
図23の実施形態では、R-134aなどの、凝縮した作動ガスを除去するために、凝縮液トラップ250が提供される。凝縮液トラップ250は、出口管252を介して作動ガス貯蔵槽220と流体連結しており、出口管252は、凝縮液レシーバタンク254への、凝縮した作動ガスの連続的又は絶え間のない供給を行うために重力送りされ得る。理想的には、凝縮液レシーバタンク254は、凝縮液トラップ250の適切な機能を妨げ得る背圧が加わるのを回避するために、凝縮液レシーバタンク254内の凝縮液の体積の指示を検知及び伝送するレベルトランスミッタLTを有する。作動ガス貯蔵槽220内の圧力は、作動ガス圧力装置242によって設定値圧力に維持され、凝縮した作動ガスは、重力ドレインによって凝縮液トラップ250に除去される。
図24は、図23に示されたシステム210に対するシステム260の代替実施形態の図である。作動ガスは、圧縮器264、蒸発器266、スロットルデバイス268、可変熱除去を伴うレシーバ270、及びコントローラ248の使用を通じて、作動ガス凝縮装置262に連続的に供給される。この実施形態は、従来の冷却システムの機能をかなり映しているが、冷媒は、作動ガスによって置き換えられる。この実施形態では、作動ガスは、圧縮器264によって圧縮され、作動ガス凝縮装置262及びレシーバ270において凝縮し、スロットルデバイス268を通じて膨張し、蒸発器266において蒸発し、その後、圧縮器264に戻される。コントローラ248は、システム自動化のために提供される。
レシーバ270は、上流の作動ガス凝縮装置262の凝縮率に基づいて、可変熱除去を行うことができる。可変熱除去は、一定体積の凝縮した作動ガスがスロットルデバイス268に供給されるのを保証するのに必要である。例えば、細胞培養反応炉は、その現在のライフサイクルフェーズに基づいて温度を維持するために、異なる規模の熱入力を必要とし、したがって、作動ガス凝縮装置262の排出口において、可変流量及び相の凝縮した作動ガスを作り出し得る。それでも、図24に示された実施形態は、作動ガスの流量と相両方が、入力において、スロットルデバイス268、蒸発器266、及び圧縮器264のそれぞれと同一であるように、一定の熱負荷で最適に機能する。レシーバ270における可変熱除去は、必要なときに、追加の凝縮をシステムに追加し、必要な相及び流れにおける下流の安定性をもたらす。
また、図24に示された代替システム260は、冷媒気化装置を用いた用途のために修正され得る。この実例では、作動ガス凝縮装置262及び可変熱除去を伴うレシーバ270は、従来の凝縮器によって置き換えられ、蒸発器266は、冷媒気化装置、及び可変熱付加を伴うレシーバによって置き換えられる。可変熱付加を伴うレシーバは、冷却されることになる媒体の可変熱出力の影響を受けやすい、下流の圧縮器264への、一定の流量及び相の蒸発した冷媒を保証するのに役立つという点で、可変熱除去を伴うレシーバ270と同様の目的を果たす。
図25に示されているように、作動ガス貯蔵槽220は、一つの実施形態において、作動ガス供給ライン236への、及び凝縮液ドレインライン238への、流体連結を行うために、貯蔵槽セクション222のそれぞれに連結されたマニフォールド234を有し、マニフォールド234は、凝縮液トラップ250及び凝縮液レシーバ254へのシステム液体ドレインを可能にする。複数の貯蔵槽セクション222は、直列若しくは並列に、又は直列と並列の配列の組合せで一緒に連結され得る。作動ガス貯蔵槽220は、一つの実施形態において、貯蔵槽セクション222の格子を備える。各貯蔵槽セクション222は、マニフォールド234のように、垂直支持239によって適切な位置に保持される。各貯蔵槽セクション222は、貯蔵槽底部241の傾きを介した凝縮液ドレインライン238への凝縮した作動ガスの重力ドレインのために、設計及び位置づけられる。
本開示の別の態様によれば、作動ガス貯蔵槽220は、図27に示されたコンテナ214の外部にあってもよい。
図28は、図25の装置の代替実施形態を示す。ここで、作動ガス270が入る最上部の入力ポート266を有する連続的な配置を形成するように、垂直ライザ264によって直列に連結された複数の貯蔵槽セクション262を含む、作動ガス貯蔵槽260が提供される。凝縮液トラップ250及び凝縮液レシーバ254へのシステムドレインを可能にする、凝縮液ドレインライン268がもう一方の端に提供される。この実施形態では、作動ガス270は、システムの最上部にある入力ポート266に入り、液体凝縮液272は、底部において重力でドレインポート268から除去される。作動ガス貯蔵槽260は、ドレインポート268への凝縮液の重力ドレインを増進するために、下の方向に傾けられなければならない。このコイルは、入力ポート266とドレインポート268のどちらかの方向への熱伝達媒体の循環を介した媒体の加熱又は冷却のために使用するのに適切なはずである。
動作中、作動ガス276は、作動ガス貯蔵槽260に導入され、作動ガス貯蔵槽260の作動ガス276の圧力は、それぞれの貯蔵槽セクション262に熱的に連結されたコンテナ内の媒体の体積274に対する、媒体熱到達範囲の体積の選択温度で又はその近くで作動ガス凝縮を可能にするように調整される。
システム動作は、作動ガスが、コイルの全体にわたって一様な、又は好ましくは、同一の温度で凝縮することを必要とする。また、作動ガスの体積は、気化を介して媒体によって生成された熱を除去するのに十分、コイルの全体にわたって維持されなければならない。重力に対するコイルの適切な向きは、コイルで凝縮した作動ガスの液体体積が設計意図に一致し、下のトラップに素早くドレインさせ、コイル内部の表面エリアを、凝縮率を低減させ得る液体障害物のない状態にしておくことを保証する。コイルの冶金は、温められることになる媒体の品質に悪影響を及ぼさないように選択されなければならず、コイルは、温められることになる新しい媒体の可能な汚染を回避するために、使用と使用の間に洗浄されるべきである。作動ガス圧力は、媒体の可能な熱ショックを回避するように、温められることになる媒体の所望の温度で又はできるだけその近くで、作動ガス凝縮をもたらすべきである。
作動ガスのバッチ供給のためにガスシリンダを利用するとき、作動ガス供給は、コイルの要求より高い圧力で利用可能にされなければならず、システム設計は、システムへの作動ガスの可変の注入口の流量を可能にしなければならない。これは、所望の圧力で保持された大量の作動ガスを絶えず利用可能にする上流のアキュムレータの使用による影響を受ける可能性がある。凝縮液トラップ及びレシーバは、また、凝縮した作動ガスが、コイルドレイン配管内で高い液体レベルに高まり、凝縮を介した熱伝達に利用可能なコイル内部表面エリアを遮らないように、正しくサイズ調整されなければならない。コイルは、同様に、適切なドレインを可能にし、水平セクションにおける液体の増大を防ぐために、慎重に、重力に対して正しい方向に置かなければならない。
連続的な動作のために圧縮器を利用するとき、重力に対するコイルの適切な向きは、作動ガス貯蔵槽が、凝縮した液体を計画的にドレインするので、最適なシステム性能を保証する。圧縮器の性能は、時間に対する媒体の熱産生プロファイルについてモニタされなければならない。最も重要なことに、圧縮器は、凝縮した作動ガスの可変流量での、及び、作動ガス注入口圧力の所望の範囲の全体を通じた、連続的動作を行えなければならない。細胞培養は、例えば、時間とバッチ数両方に応じて、熱産生率を変動させることができる。システムモニタリングは、圧縮器及び関連付けられた構成要素へのダメージのリスクがない状態で、プロセス変数の予期しない揺れにシステム動作を調節するのに十分堅牢でなければならない。
作動ガスの選択は、加熱機器及び制御方式の選択に対する、加熱されることになる媒体の熱産生プロファイル及び最適な生産温度によって決まる。理想的には、作動ガスは、また、大気圧より大きい圧力(14.7psia)で凝縮する。これは、システムへの空気漏出量が、構成要素及び継手を通じて共通であり、補うための真空源の使用が、作動ガスが凝縮する機会を得る前にコイルから作動ガスを除去するので特に困難な、気圧より低くシステム環境を維持する必要をなくす。
作動ガス源とコイルとの間の圧力低下は、作動ガスが所望の温度で凝縮することを保証するように、システム形状に応じて計算されなければならない。動作的に、作動ガス圧力は、作動ガス凝縮温度が相変化中一定なので、作動ガス凝縮温度に対応する。目的は、加熱されることになる媒体の設定値温度の圧力で又はその近くで、固有の凝縮温度でコイル内の作動ガスの圧力を制御することである。
ワインの発酵に関して、共通の最大許容可能温度範囲は、赤ワインについては64~77°F、及び白ワインについては50~59°Fである。R-134aの作動ガスと圧縮器の組合せを仮定すると、これらの温度範囲は、赤ワインについてはおよそ77.10~96.11psia、及び白ワインについては59.98~70.61psiaの蒸気圧に対応する。ビールの発酵に関して、共通の最大許容可能温度範囲は、エールについては60~70°F、及びラガーについては45~55°Fである。R-134aの作動ガスと圧縮器の組合せを仮定すると、これらの温度範囲は、エールについてはおよそ71.87~85.48psia、及びラガーについては54.62~65.72psiaの蒸気圧に対応する。
システムは、発酵サイクルの期間中、冷却も行わなければならない。赤ワインと白ワイン両方の1次発酵のために、3~5日が一般に必要とされる。ビールの1次発酵のために、エールについては1~2週が一般に必要とされ、ラガーについては1~2カ月が一般に必要とされる。
8.コイル表面の中間媒体
作動ガス貯蔵槽又は冷媒貯蔵槽についての間隔等式は、作動ガス貯蔵槽又は冷媒貯蔵槽の表面と媒体両方と接触して置かれることになる中間媒体を考慮するために修正されることが可能である。中間媒体は、例えば、前の発酵からの不都合な汚染を防ぐための、コイルの外部にマウントされた使い捨ての層として、又は、コイルの冶金と、加熱若しくは冷却されることになる媒体との間に競合が存在するときの、コイルの外部冶金を変えるための方法として、有用であり得る。
順番に、冷却コイルは、まず媒体から中間媒体に、次に中間媒体からコイルの壁に、及び最後にコイルの壁を通じて冷媒に、熱が伝導される。加熱コイルについては、この熱伝達プロセスは、熱流が反転され、作動ガスで始まり、媒体で終わる。定量的に、コイル間隔等式は、中間媒体の追加された抵抗を考慮するために修正される。
Figure 2023516931000014
L=水平格子セクションの長さ(m)、
Q=単位時間当たりの媒体から水平セクションに伝達される全体の熱(W)、
R=単位時間当たりの温度差の全域の熱伝達に対する全体の抵抗(K/W)、及び
ΔT=媒体と凝縮作動ガス又は気化冷媒との間の最大温度差(K)。
Figure 2023516931000015
A6=表面を囲む緩衝媒体の外壁の表面積(m)、
H1=境界層効果を含む作動ガス又は冷媒熱伝達係数(W/m*K)、
H2=境界層効果を含む媒体熱伝達係数(W/m*K)、
J=単位時間当たりの単位体積当たりの媒体によって生成又は失われた最大熱(W/m)、
K1=格子構築材料の熱伝導率(W/m*K)、
K4=中間媒体の熱伝導率(W/m*K)、
R1=水平格子セクションの中心から格子壁の内側までの半径(m)、
R2=水平格子セクションの中心から格子壁の外側までの半径(m)、
R3=水平格子セクションの中心から媒体体積の外側までの半径(m)、
R6=水平格子セクションの中心から中間媒体の外側までの半径(m)、
T1=作動ガス又は液体-蒸気冷媒界面における温度(K)、及び
T2=媒体体積の外縁の媒体の温度(K)。
Figure 2023516931000016
図29を参照すると、所与の水平格子セクションに対して、機械的設計は、追加の熱抵抗を受ける、所望の熱伝達率がなければならない。理想的には、中間媒体は、最低限の抵抗で熱を輸送することになり、所望の熱伝達率に好都合な構築材料のものである。また、中間媒体の構築材料は、加熱又は冷却されることになる、囲んでいる媒体に影響を及ぼさないものでなければならない。中間バッファを含む作動ガス貯蔵槽又は冷媒貯蔵槽は、タンク又は容器の内部にあっても外部にあってもよい。
9.作動ガス凝縮と冷媒気化コイルの組合せ
冷媒気化装置は、高い境界の温度値を媒体体積が超過するのを防ぐことによって媒体の温度を制御する。同じコイル間隔等式を利用して、作動ガス凝縮装置は、低い境界の温度値を媒体体積が超過するのを防ぐことによって媒体の温度を制御する。高い境界値と低い境界値との間で媒体の温度を制御するために、両方のタイプの装置をタンク又は容器の内側で組み合せることができる。
図30は、貯蔵槽の外部の媒体が、72°Fという高い境界の温度を決して超過しないように設計された、隣接した冷媒貯蔵槽の図である。図31は、貯蔵槽の外部の媒体が、68°Fという低い境界の温度を決して下回らないように設計された、隣接した作動ガス貯蔵槽の図である。冷媒及び作動ガス貯蔵槽の内部格子温度は70°Fである。
図32は、図30に示された冷媒貯蔵槽と、図31に示された作動ガス貯蔵槽との組合せの図である。貯蔵槽は、一つの貯蔵槽の熱到達範囲の体積の終端が、異なるタイプの隣接した貯蔵槽の中心にあるように位置づけられる。したがって、囲んでいる媒体の温度が70°Fから72°Fまでを超過するのを防ぐ冷媒貯蔵槽は、熱到達範囲のその終端が、囲んでいる媒体の温度が68°Fから70°Fまでを下回るのを防ぐ隣接した作動ガス貯蔵槽の中心にあるように、位置づけられる。
同一の媒体を通じた各貯蔵槽からの半径方向の熱伝達を仮定すると、冷却気化装置の低い境界の温度が、作動ガス凝縮装置の高い境界の温度を決して下回らない、及び、作動ガス凝縮装置の高い境界の温度が、冷却気化装置の低い境界の温度を決して超過しないので、二つの温度制御システム間の干渉という最低限のリスクがある。したがって、凝縮装置が熱を冷却到達範囲の気化装置体積に提供するはずの空間的な温度勾配が形成されず、気化装置が冷却到達範囲の凝縮装置体積から熱を除去する空間的な温度勾配が形成されない。
10.撹拌されたタンクの内側での作動ガス凝縮及び冷媒気化コイルの使用
冷媒気化装置は、高い境界の温度値を媒体体積が超過するのを防ぐことによって媒体の温度を制御する。同じコイル間隔等式を利用して、作動ガス凝縮装置は、低い境界の温度値を媒体体積が超過するのを防ぐことによって媒体の温度を制御する。両方のタイプの装置が、タンク若しくは容器の内側の媒体の温度を制御するために個別に使用されること、又は、高い境界の値及び低い境界の値で若しくはその間で媒体の温度を制御するために、タンク若しくは容器内側で組み合わされることが可能である。
撹拌されるタンクにおける装置のどちらか又は両方の使用が、熱が媒体から冷媒気化貯蔵槽に、又は作動ガス凝縮貯蔵槽から媒体に、成功裏に伝達される確率を改善する。数学的に、この確率の増加は、境界層効果を含む媒体熱伝達係数であるH2の増加によってはっきり示される。コイル間隔等式によれば、H2の増加は、次に、水平格子セクションの中心から媒体体積の外側までの半径であるR3の値を増加させる。実際的には、タンク又は容器における撹拌の使用が、タンク又は容器の内側の冷却到達範囲の所望の体積を維持するのに必要なコイル表面積を低減させる。例えば、エタノール冷媒、2”OD衛生貯蔵槽の管類貯蔵槽、及び10°Fの温度差によるワイン発酵で使用される冷媒気化装置は、ざっと12インチの理想的な格子間隔を有する。ワインタンク又は容器が撹拌されると、境界層効果を含む媒体熱伝達係数であるH2の値は、140W/m^2*Kから1000W/m^2*Kに増加するはずである。間隔等式によれば、この変化は、ざっと21インチまで理想的な格子間隔を変化させる。
境界層効果を含む冷媒又は凝縮作動ガス熱伝達係数であるH1、及び境界層効果を含む媒体熱伝達係数であるH2をさらに再分割することが多くの場合有用である。この再分割は、熱伝達率に対する撹拌の効果の改善された分析を可能にする。例えば、媒体撹拌により格子間隔が増加すると、利用可能なコイル表面積が減少するので、付着物が、熱伝達に関するより大きく比例した効果を有する。羽根車の設計、スピード、及び空間位置も、熱伝達フィルム係数の変化を通じた、撹拌されたタンク又は容器におけるコイル熱伝達率に対する著しいインパクトを有し得る。撹拌された冷媒気化装置のための代表的な再分割は以下のようなものである。
1/U=1/HM+1/HROFC+1/HROF+1/HR+1/HRIF+1/HRIFC+1/HF
U=全体の熱伝達係数(W/m^2*K)、
HM=媒体熱伝達係数(W/m^2*K)、
HROFC=貯蔵槽の外側のフィルム熱伝達係数(W/m^2*K)、
HROF=貯蔵槽の外側の付着物の熱伝達係数(W/m^2*K)、
HR=貯蔵槽の熱伝達係数(W/m^2*K)、
HRIF=貯蔵槽の内側の付着物の熱伝達係数(W/m^2*K)、
HRIFC=貯蔵槽の内側のフィルムの熱伝達係数(W/m^2*K)、及び
HF=冷媒熱伝達係数(W/m^2*K)。
全体の熱伝達係数であるUは、今、間隔等式で使用されるような、格子構築材料の熱伝導率であるH1、H2、及びK1の効果を考慮に入れて、媒体から冷媒への完全な熱伝達率を表すことに留意されたい。
これら及び他の変更は、上記の詳細な説明の観点から、実施形態に対して行うことができる。一般的に、以下の特許請求の範囲では、使用される用語は、本明細書及び特許請求の範囲で開示される特定の実施形態に、特許請求の範囲を限定するものと解釈されるべきではなく、このような請求項が与えられる同等物の完全な範囲と共に、全ての可能な実施形態を含むものと解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は、本開示によって限定されない。

Claims (14)

  1. 作動ガス凝縮によって媒体の温度を制御するためのシステムであって、
    外部及び内部を有するコンテナと、
    前記コンテナに関連付けられた少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽であって、前記少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽が、作動ガスを保持するように構成された少なくとも一つの貯蔵槽セクションを有し、各少なくとも一つの貯蔵槽セクションが、外部表面が前記コンテナ内の前記媒体の体積と熱的に連結され、前記コンテナ内の前記媒体の前記体積に熱変化を伝え、これによって、前記コンテナ内の媒体熱到達範囲の体積を提供するように組立てられた壁を有し、媒体熱到達範囲の前記体積が、外側境界を有する、少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽と、
    前記少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽における作動ガス圧力の調整を行うための凝縮装置と、
    を備え、
    前記少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽が、それぞれの少なくとも一つの貯蔵槽セクションに熱的に連結された前記コンテナ内の前記媒体の前記体積に対する媒体熱到達範囲の前記体積の選択温度での又はその近くでの作動ガス凝縮を可能にするために、作動ガスを受け取ることに応答して、及び前記作動ガス圧力の前記凝縮装置の調整に応答して、前記少なくとも一つの貯蔵槽セクションのそれぞれにおいて蒸気空間を形成するように構成される、
    システム。
  2. 前記少なくとも一つの貯蔵槽セクションが、隣接した貯蔵槽セクションの少なくとも一つの他の内部貯蔵槽空間と流体連結した、それぞれの内部貯蔵槽空間をそれぞれ有する複数の貯蔵槽セクションを備え、前記複数の貯蔵槽セクションが、熱到達範囲の前記それぞれの境界が少なくとも連続した媒体熱到達範囲の前記それぞれの体積を有する隣接した貯蔵槽セクションと間隔を空けて配列される、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記作動ガス貯蔵槽及び前記凝縮装置と流体連結した作動ガス源をさらに備え、前記凝縮装置によって調整されるように、前記作動ガス貯蔵槽における圧力の変化に応答して、作動ガスを前記作動ガス貯蔵槽に送るように構成される、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記複数の貯蔵槽セクションが、直列若しくは並列に、又は直列と並列の配列の組合せで一緒に連結される、請求項2に記載のシステム。
  5. 前記作動ガス貯蔵槽が、貯蔵槽セクションの格子を備える、請求項2に記載のシステム。
  6. R3が、以下のように決定された媒体熱到達範囲の前記体積の半径であり、
    Figure 2023516931000017
    ここで、
    H1=境界層効果を含む作動ガス熱伝達係数(W/m*K)、
    H2=境界層効果を含む媒体熱伝達係数(W/m*K)、
    J=単位時間当たりの単位体積当たりの媒体によって生成された熱(W/m)、
    K1=作動ガス貯蔵槽壁構築材料の熱伝導率(W/m*K)、
    R1=貯蔵槽セクションの中心から貯蔵槽セクション壁の内部までの半径(m)、
    R2=貯蔵槽セクションの中心から貯蔵槽セクション壁の外部までの半径(m)、
    R3=貯蔵槽セクションの中心から媒体熱到達範囲の外側境界までの半径(m)、
    T1=凝縮位置における作動ガスの温度(K)、及び
    T2=熱到達範囲の外部境界における媒体の温度(K)
    である、請求項2に記載のシステム。
  7. 隣接した貯蔵槽セクションの中心間の最小間隔が、少なくとも、
    Figure 2023516931000018
    であり、R3が、媒体熱到達範囲の前記体積の半径である、請求項6に記載のシステム。
  8. 前記少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽が、前記コンテナの前記内部にある、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽が、前記コンテナの前記外部にある、請求項1に記載のシステム。
  10. 前記作動ガス貯蔵槽及び凝縮装置を通じて前記作動ガスを移動させるための可変スピードポンプを備える、請求項1に記載のシステム。
  11. 作動ガス凝縮によって媒体の温度を制御する方法であって、
    作動ガスの凝縮によって前記媒体の前記温度を制御するための装置を提供するステップであって、
    外部及び内部を有するコンテナと、
    前記コンテナに関連付けられた少なくとも一つの作動ガスであって、少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽が、作動ガスを保持するように構成された少なくとも一つの貯蔵槽セクションを有し、各少なくとも一つの貯蔵槽セクションが、外部表面が前記コンテナ内の前記媒体の体積と熱的に連結され、前記コンテナ内の前記媒体の前記体積に熱変化を伝え、これによって、前記コンテナ内の媒体熱到達範囲の体積を提供するように組立てられた壁を有し、媒体熱到達範囲の前記体積が、外側境界を有する、少なくとも一つの作動ガスと、
    前記少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽における作動ガス圧力の調整を行うための凝縮装置と、
    を提供するステップを含み、
    前記少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽が、それぞれの少なくとも一つの貯蔵槽セクションに熱的に連結された前記コンテナ内の前記媒体の前記体積に対する媒体熱到達範囲の前記体積の選択温度での又はその近くでの作動ガス凝縮を可能にするように、作動ガスを受け取ることに応答して、及び作動ガス圧力の凝縮装置の調整に応答して、前記少なくとも一つの貯蔵槽セクションのそれぞれにおいて蒸気空間を形成するように構成される、
    ステップと、
    前記少なくとも一つの貯蔵槽セクションにおける前記少なくとも一つの貯蔵槽セクションを部分的に占有するように、前記少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽に作動ガスを導入するステップと、
    前記それぞれの少なくとも一つの貯蔵槽セクションに熱的に連結された前記コンテナ内の前記媒体の前記体積に対する媒体熱到達範囲の前記体積の選択温度での又はその近くでの作動ガス凝縮を可能にするように、前記少なくとも一つの貯蔵槽セクションにおける作動ガス圧力を調整するステップと、
    を含む、方法。
  12. コンテナに格納された媒体の温度を制御する方法であって、
    局所化された熱体積に前記媒体を区画化するステップと、
    前記局所化された熱体積の温度を制御して前記媒体を選択温度で維持するために、それぞれの局所化された熱体積に作動ガスを熱的に連結するステップと、
    を含む、方法。
  13. 局所化された熱体積に前記媒体を区画化するステップが、前記コンテナの物理的な近くに作動ガス貯蔵槽を位置づけるステップを含み、少なくとも一つの作動ガス貯蔵槽セクションが、それぞれの局所化された熱体積に関連付けられる、請求項12に記載の方法。
  14. 前記熱的に連結するステップが、前記それぞれの局所化された熱体積の温度を前記媒体の前記選択温度で維持するために、各少なくとも一つの貯蔵槽セクションにおける作動ガス圧力を調整するステップを含む、請求項13に記載の方法。
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