JP2023516584A - 使用感が改善された組成物 - Google Patents

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Abstract

一側面において、本開示には、乳化組成物及びその製造方法が開示される。乳化組成物は、内相と、外相、及び内相の表面を取り囲んで界面を形成する複数の界面粒子と、を含み、界面粒子は粒子サイズが内相よりも小さく、界面粒子は有機粒子を含む。乳化組成物の製造方法は、分散媒質と分散媒質に分散された有機粒子とを含むコロイド溶液を製造する段階と、水相部を製造する段階と、油相部を製造する段階、及びコロイド溶液、水相部、及び油相部を混合して、内相と、外相、及び内相の表面を取り囲んで界面を形成する複数の界面粒子と、を含む乳化組成物を製造する段階と、を含み、界面粒子は粒子サイズが内相よりも小さく、界面粒子は有機粒子を含む。【選択図】図3

Description

本願には乳化組成物及びその製造方法が開示される。
[関連出願に関する相互参照]
本出願は、2020年02月27日付で出願された大韓民国特許出願第10-2020-0024295号、2020年02月27日付で出願された大韓民国特許出願第10-2020-0024296号、2020年02月27日付で出願された大韓民国特許出願第10-2020-0024297号、及び2021年02月23日付で出願された大韓民国特許出願第10-2021-0024199号に基づく優先権を主張し、それらの内容の全体が本出願に参照として組み込まれる。
一般的な乳化技術としては界面活性剤を用いる方法があり、その他、無機パウダーを用いて乳化させた技術としてピッカリング乳化組成物が広く知られている。一般的にピッカリング乳化組成物は、無機パウダーを水相及び油相界面に安定して吸着させるために両親媒性を持つヤヌス構造の無機パウダーを用いることが理想的であり、このため、無機パウダーの物性が乳化組成物の乳化安定度に影響を及ぼすようになる。しかし、このような両親媒性物性を持つように無機パウダーを製造するのが技術的に至難であり生産歩留まりが低く且つ費用が多くかかるため、事実上、産業上利用し難いという不具合がある。また、無機パウダーが適切な親油性の物性を持つことができない場合、乳化安定度の向上のために界面活性剤を更に用いるのが一般的である。
従来、ポリオキシエチレン硬化ひまし油誘導体を用いた乳化技術が知られている。ポリエチレングリコール(Polyethylene glycol、PEG)を用いて親水性及び親油性の性質を両方とも持たせて、無機パウダーが水とオイルの界面に安定して位置するようにした。しかし、PEGは皮膚粘膜を刺激して皮膚トラブルやじんま疹を誘発すると知られており、近年、化粧品の有害成分についての関心が高まってPEGフリー化粧品を求める顧客が増加しつつある中、PEGは種々の化粧品素材から除外されている傾向にある。
ピッカリング乳化組成物は、無機パウダーを用いることで保湿特性に劣るという短所があるため、保湿を主な目的とする製品には適用し難い限界がある。したがって、ピッカリング乳化組成物は無機パウダーを用いる紫外線遮断剤に主に適用される。また、ピッカリング乳化組成物は無機パウダー粒子による特有の仕上がり感に限定的な使用感を示す。
ピッカリング乳化組成物は冷凍・解凍による剤形安定度に劣るという短所を示す。ピッカリング乳化組成物は、両親媒性を持つ無機パウダーを用いて界面活性剤を代替する技術であって無機パウダーから構成されていることから機能性効能物質を担持することができず、このため、伝達体としての機能を果たすことができない。効能物質の担持のために多孔性無機パウダーを用いる場合、外部に効能物質をコーティングするしかない。しかし、外部に効能物質をコーティングすると、最終の無機パウダー粒子の物性が両親媒性を持つと言え難く、結局、安定化したピッカリング乳化組成物を調製するためには更なる界面活性剤や増粘剤の使用を必要とする。したがって、ピッカリング乳化組成物は両親媒性を持つ無機パウダーに効能物質を担持しこれを伝達体として用いることができないという限界がある。
一方、しわ改善などの効能物質は、かゆみ、ひりひり感、ほてりなどの刺激感や紅斑、むくみなどの種々の炎症性反応を示すことで、その使用量が非常に制限的である。また、このような刺激感や炎症性反応を皮膚刺激抑制用物質や抗炎症物質で緩和させるには十分ではないという限界がある。
米国特許出願公開第2019-0281852号公報 韓国公開特許第10-2019-0013006号公報 韓国公開特許第10-2018-0137697号公報 韓国公開特許第10-2015-0082870号公報
一側面において、本開示は、従来ピッカリング乳化組成物の短所を改善した乳化組成物を提供することを目的とする。
他の側面において、本開示は、前記乳化組成物を製造する方法を提供することを目的とする。
一側面において、本開示は、内相と、外相、及び前記内相の表面を取り囲んで界面を形成する複数の界面粒子と、を含み、前記界面粒子は粒子サイズが内相よりも小さく、前記界面粒子は有機粒子を含む、乳化組成物を提供する。
他の側面において、本開示は、前記乳化組成物を製造する方法であって、分散媒質と前記分散媒質に分散された有機粒子とを含むコロイド溶液を製造する段階と、水相部を製造する段階と、油相部を製造する段階、及び前記コロイド溶液、水相部、及び油相部を混合して、内相と、外相、及び前記内相の表面を取り囲んで界面を形成する複数の界面粒子と、を含む乳化組成物を製造する段階を含み、前記界面粒子は粒子サイズが内相よりも小さく、前記界面粒子は有機粒子を含む、乳化組成物を製造する方法を提供する。
一側面において、本願に開示された技術は、従来のピッカリング乳化組成物の短所を改善した乳化組成物を提供する効果がある。
他の側面において、本願に開示された技術は、前記乳化組成物を製造する方法を提供する効果がある。
一実験例に係るナノエマルジョン粒子の粒度分析結果を示すものである。 一実施例に係る乳化組成物の内相及び内相の表面を取り囲む界面粒子を示す共焦点顕微鏡写真を示すものである。 一実施例に係る乳化組成物の超低温走査電子顕微鏡(Cryo-scanning electron microscope、Cryo-SEM)写真を示すものである。 一実施例に係る乳化組成物の超低温走査電子顕微鏡(Cryo-scanning electron microscope、Cryo-SEM)写真に内相と界面粒子を表示したものである。 一比較例に係る乳化組成物の超低温走査電子顕微鏡(Cryo-scanning electron microscope、Cryo-SEM)写真を示したものである。 一実施例に係る乳化組成物の光学顕微鏡写真を示したものである。 一実施例に係る乳化組成物の光学顕微鏡写真を示したものである。 一比較例に係る乳化組成物の光学顕微鏡写真を示したものである。 一実験例に係る乳化組成物と一般のO/W及びピッカリング乳化組成物のレオロジー測定比較結果を示したものである。グラフは上から下に順にピッカリング、一般のO/W、実施例7及び実施例6の乳化組成物の測定結果を示す。 一実験例に係る乳化組成物と一般のO/W乳化組成物の凍結乾燥以降の剤形安定性の確認結果を示したものである。写真中の左側の組成物は一般のO/W乳化組成物であり、右側の組成物は実施例6の乳化組成物である。 一実験例に係る乳化組成物の温度変化による剤形安定性の確認結果を示したものである。(a)は常温、(b)は37℃、(c)は45℃、(d)は冷蔵、(e)はサイクリング条件でそれぞれ4週間保管したときの結果である。 一実験例に従い効能成分の皮膚デリバリー効果を比較した結果を示したものである。上段のイメージは実施例7の乳化組成物、下段のイメージは一般のO/W乳化組成物の実験結果である。 一実験例に従い効能成分の皮膚吸収力を比較した結果を示したものである。グラフ中の左側のバーは一般のO/W乳化組成物、右側のバーは実施例7の乳化組成物の実験結果である。 一実施例に係る乳化組成物を皮膚に塗布したときの肌キメの変化を確認した結果を示したものである。 一実施例に係る乳化組成物を皮膚に塗布した後の皮膚水分量変化(%)を確認した結果を示したものである。グラフ中の左側のバーは無塗布、中央のバーは一般のO/W乳化組成物、右側のバーは実施例6の乳化組成物を塗布した実験結果である。 一実施例に係る乳化組成物を皮膚に塗布した後に乾燥環境で皮膚水分量変化を確認した結果を示したものである。 一実施例に係る乳化組成物を皮膚に塗布した後に乾燥環境で目じりの皮膚柔軟性変化を確認した結果を示したものである。 一実施例に係る乳化組成物を皮膚に塗布した後に乾燥環境で目じりの皮膚弾力変化を確認した結果を示したものである。 一実施例に係る乳化組成物を皮膚に塗布した後に乾燥環境で目じりのしわ変化を確認した結果を示したものである。 一実施例に係る乳化組成物に含有されたレチノールの変色の有無を確認した結果を示したものである。(a)は初期0週の実施例9の乳化組成物、(b)は40℃で4週間保管後の実施例9の乳化組成物の写真である。
以下、本開示を詳しく説明する。
一側面において、本開示は、内相と、外相、及び前記内相の表面を取り囲んで界面を形成する複数の界面粒子と、を含み、前記界面粒子は粒子サイズが内相よりも小さく、前記界面粒子は有機粒子を含む、乳化組成物を提供する。前記乳化組成物は、内相が界面粒子によって取り囲まれている形で内相の表面に複数の界面粒子が位置する。
例示的な一具現例において、前記内相は1~50μmの平均サイズを有してよい。他の例示的な一具現例において、前記内相は1μm以上、2μm以上、3μm以上、4μm以上、5μm以上、6μm以上、7μm以上、8μm以上、9μm以上、又は10μm以上であり、且つ50μm以下、45μm以下、40μm以下、35μm以下、30μm以下、25μm以下、20μm以下、15μm以下、10μm以下、又は5μm以下の平均サイズを有してよい。例えば、前記内相は5~30μm、10~40μm、又は10~30μmの平均サイズを有してよい。
一般的に界面活性剤によって乳化されて形成された内相は約1~2μmの小さいサイズを有し、内相間の合一が生じるという短所がある。ピッカリング乳化組成物は約10~20μmのサイズで内相が形成され得るが、安定した剤形を有し難いという短所がある。一側面において、本開示に係る乳化組成物は、従来のピッカリング乳化組成物の短所は改善し且つピッカリング乳化組成物と同様にサイズの大きい内相を有することができ、内相間の合一が生じない利点がある。
従来の乳化組成物は、剤形安定度の向上のために内相の合一を抑えるべく内相のサイズを小さく且つ均一にさせることが一般的である。これに対し、本開示の一側面に係る乳化組成物は、内相のサイズが大きくても優れた剤形安定度を示す利点がある。また、本開示の一側面に係る乳化組成物は、大きい内相のサイズによって独特のレオロジー特性を持つことで顧客に従来の乳化組成物とは異なる使用感を提供することができる。
例示的な一具現例において、前記界面粒子は、平均粒子サイズが内相の平均サイズの1/5,000~1/2であってよい。他の例示的な一具現例において、前記界面粒子は、平均粒子サイズが内相の平均サイズの1/5,000以上、1/4,000以上、1/3,000以上、1/2,000以上、1/1,000以上、1/900以上、1/800以上、1/700以上、1/600以上、1/500以上、1/400以上、1/300以上、1/200以上、1/100以上、1/90以上、1/80以上、1/70以上、1/60以上、1/50以上、1/40以上、1/30以上、1/20以上、1/10以上、1/9以上、1/8以上、1/7以上、1/6以上、又は1/5以上であり、且つ1/2以下、1/3以下、1/4以下、1/5以下、1/6以下、1/7以下、1/8以下、1/9以下、1/10以下、1/20以下、1/30以下、1/40以下、1/50以下、1/60以下、1/70以下、1/80以下、1/90以下、又は1/100以下であってよい。例えば、前記界面粒子は、平均粒子サイズが内相の平均サイズの1/3,000~1/30、1/2,000~1/40、又は1/1,000~1/50であることが製造効率又は剤形安定度の側面から好ましい。
例示的な一具現例において、前記内相は1~50μmの平均サイズを有し、界面粒子は平均粒子サイズが内相の平均サイズの1/5,000~1/2であってよい。
例示的な一具現例において、前記界面粒子はナノ単位のサイズを有してよい。
例示的な一具現例において、前記界面粒子は平均粒子サイズが10nm以上~1μm未満であってよい。他の例示的な一具現例において、前記界面粒子は、平均粒子サイズが10nm以上、50nm以上、又は100nm以上であり、且つ1μm未満、900nm以下、800nm以下、700nm以下、600nm以下、500nm以下、400nm以下、300nm以下、又は200nm以下であってよい。例えば、前記界面粒子は、平均粒子サイズが10nm~700nm又は10nm~500nmであってよい。
一側面において、本願における前記サイズは直径を意味してよい。
例示的な一具現例において、前記直径は最長直径を意味してよい。
例示的な一具現例において、前記界面粒子は、内相の表面で互いに付着されて連なって位置してよい。
例示的な一具現例において、前記界面粒子は、内相の表面で連なって位置して内相と外相との間に界面を形成してよい。
本開示の一側面に係る乳化組成物は、内相と界面粒子のサイズを調節しそのサイズの差によって界面粒子が内相の表面に位置して内相と外相との間に界面を形成したものであってよい。内相に比べて粒子サイズの小さい界面粒子が内相の表面に吸着されて内相と外相との間に界面を形成し、粒子サイズの小さい界面粒子同士の引力によって界面粒子同士が互いに付着され内相の表面を取り囲んで界面を形成している。
例示的な一具現例において、前記界面粒子は、如何なる追加的な物性の改質なく内相を形成するのに用いられてよい。本開示の一側面に係る乳化組成物は、界面粒子、例えば有機粒子又は有機粒子と無機粒子との混合物をヤヌス構造で表面処理せずに使用可能であり、別途の界面活性剤を添加することなく安定した乳化システムを具現し得る効果がある。
例示的な一具現例において、前記界面粒子は無機粒子を更に含んでよい。
一側面に係る本開示の乳化組成物は、有機粒子が内相の表面で内相を取り囲んで界面を形成することで、従来のピッカリング乳化組成物とは異なり、無機粒子をヤヌス構造で表面処理せずに使用可能であり、無機粒子を用いても別途の界面活性剤を添加することなく安定した乳化システムを具現し得る。
前記無機粒子は無機物を主成分として含有する粒子を意味し、ここで主成分とは、粒子中の含有量が最も多い成分であって、例えば、含有量が50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、又は90重量%以上の成分のことを言う。
例示的な一具現例において、前記無機粒子は、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、タルク、カオリン、マイカ、セリサイト、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化スズ、酸化タングステン、酸化バナジウム、酸化銅、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、ボロンナイトライド、雲母チタン、及びシリコンカーバイドからなる群より選択される1以上のものであってよい。
例示的な一具現例において、前記無機粒子は親油性のものであってよい。一側面において、前記乳化組成物がO/W剤形の場合、油分散性質を持つ無機粒子は内相に対して分散性を持ち、外相とは混合されず、且つ、外相に対して分散性を持たない。このため、前記油分散無機粒子は、外相に分散されないことから内相の表面で界面を形成するようになる。他の側面において、前記乳化組成物がW/O剤形の場合、油分散性質を持つ無機粒子は外相に対して分散性を持ち、内相とは混合されず且つ内相に対して分散性を持たない。このため、前記油分散無機粒子は内相に分散されないことから、内相の表面で界面を形成するようになる。
例示的な一具現例において、前記無機粒子は、乳化組成物の全重量を基準に10重量%以下含まれてよい。他の例示的な一具現例において、前記無機粒子は、乳化組成物の全重量を基準に0.1重量%以上又は1重量%以上であり、且つ10重量%以下、9重量%以下、8重量%以下、7重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、2重量%以下、又は1重量%以下で含まれてよい。
例示的な一具現例において、前記界面を形成する界面粒子が有機粒子か無機粒子かの判別はEDS(Energy-dispersive X-ray spectroscopy)で測定して行ってよい。
前記EDS(EDX又はEDAXともいう)は、電子顕微鏡に取り付けられて試料の成分を分析することができる装備であって、高エネルギーの電子ビームを試料と反応させてから固有のX-rayによって試料の成分を分析することができる。具体的に、電流の印加によって生成された電子を加速させて試料に衝突させると、試料にある内部電子が入射電子によって外部には飛び出されて空位が形成される。このとき、熱力学的にエネルギーを下げるために上位軌道にある電子が空位に遷移され原子を安定化させる。このような過程で二つのエネルギー軌道の差だけX-rayエネルギーが発散し、このエネルギーを測定することで試料の定性分析が可能である。すべての元素は各々異なる値のX-rayエネルギーを持っているため、X-rayエネルギーによってすべての元素の区分が可能である。また、入射電子によって外部に飛び出された電子(これを二次電子という)を用いて試料の高倍率イメージ観察が可能である。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は、乳化剤としてコロイド溶液を含み、前記コロイド溶液は分散媒質と前記分散媒質に分散された有機粒子とを含み、前記コロイド溶液の分散媒質は乳化組成物の外相とは混和性で乳化組成物の内相とは非混和性であり、前記乳化剤にて乳化後、前記分散媒質は外相に混入され、前記分散媒質に分散された有機粒子は内相の表面を取り囲むものであってよい。前記乳化剤は、乳化作用を行う物質であって、互いに混合されない2以上の液体、例えば、油相と水相とを混合するために添加され一方の液体を他方の液体中に分散させる物質を意味する。
例示的な一具現例において、前記分散媒質は水相、すなわち親水性のものであってよく、前記コロイド溶液は水分散タイプのものであってよい。この場合、前記水分散コロイド溶液を含有する乳化組成物はO/W剤形を有し、有機粒子は水分散性質を有する。例示的な一具現例において、前記乳化組成物がO/W剤形の場合、有機粒子は親水性表面を有するものであってよく、例えば、有機粒子の表面全体が親水性のものであってよい。
例示的な一具現例において、前記分散媒質は油相、すなわち親油性のものであってよく、前記コロイド溶液は油分散タイプのものであってよい。この場合、前記油分散コロイド溶液を含有する乳化組成物はW/O剤形を有し、有機粒子は油分散性質を有する。例示的な一具現例において、前記乳化組成物がW/O剤形の場合、有機粒子は親油性表面を有するものであってよく、例えば、有機粒子の表面全体が親油性のものであってよい。
例示的な一具現例において、前記有機粒子は、コロイド溶液の分散媒質に対して分散性を持つものであってよい。他の例示的な一具現例において、前記有機粒子は、内相・外相の両方に分散する性質を持つ界面活性剤を用いた乳化組成物やヤヌス構造の粒子を用いたピッカリング乳化組成物とは異なり、乳化組成物の外相に対して分散性を持ち、内相に対しては分散性を持たないものであってよい。一側面において、前記乳化組成物がO/W剤形の場合、有機粒子は水分散コロイド溶液に分散されて乳化組成物に添加される。このため、水分散性質を持つ有機粒子は乳化組成物の外相に対して分散性を持ち、前記水分散有機粒子は内相に対して非分散性を持つことから、内相の表面で界面を形成するようになる。他の側面において、前記乳化組成物がW/O剤形の場合、有機粒子は油分散コロイド溶液に分散されて乳化組成物に添加される。このため、油分散性質を持つ有機粒子は乳化組成物の外相に対して分散性を持ち、前記油分散有機粒子は内相に対して非分散性を持つことから、内相の表面で界面を形成するようになる。
前述したように、一側面に係る本開示の乳化組成物に含有されたコロイド溶液の分散媒質は、乳化組成物の外相とは混和性で乳化組成物の内相とは非混和性である。このような分散媒質に分散されている有機粒子が乳化組成物の外相のみに分散され、内相には分散されない場合、有機粒子が乳化組成物の内相と混じる合うことができず、結局、内相の表面で連なって位置して界面を形成するようになる。言い換えれば、乳化組成物の内相に対して分散性を持たない有機粒子が内相と混じり合うことができず、内相の表面を取り囲むようになる。仮に、コロイド溶液の分散媒質が乳化組成物の内相と混和性であると、分散媒質に分散されている有機粒子が内相と混じり合うようになることから、内相と外相との間に界面を形成することができない。また、有機粒子が外相に分散されていないと、有機粒子が内相に引き付けられて内相の表面を取り囲む方式で界面を形成することができない。
一側面に係る本開示の乳化組成物は、外相に有機粒子を分散させ、前記有機粒子によって安定して内相を形成して乳化したものであって、外相に分散されている有機粒子がこれよりもサイズの大きい内相に引き付けられて、内相の表面で界面を形成するものであってよい。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は、乳化剤としてコロイド溶液を含み、前記コロイド溶液は分散媒質と前記分散媒質に分散された有機粒子とを含み、前記コロイド溶液の分散媒質は乳化組成物の外相とは混和性で乳化組成物の内相とは非混和性であり、前記乳化剤にて乳化後、前記分散媒質は外相に混入され前記分散媒質に分散された有機粒子は内相の表面を取り囲み、前記有機粒子は乳化組成物の外相に対して分散性を持ち内相に対して非分散性のものであってよい。
例示的な一具現例において、前記コロイド溶液は、乳化組成物の全重量を基準に7~30重量%の範囲で含まれてよい。他の例示的な一具現例において、前記コロイド溶液は、乳化組成物の全重量を基準に7重量%以上、9重量%以上、11重量%以上、13重量%以上、15重量%以上、17重量%以上、19重量%以上、21重量%以上、23重量%以上、25重量%以上、又は27重量%以上であり、且つ30重量%以下、28重量%以下、26重量%以下、24重量%以下、22重量%以下、20重量%以下、18重量%以下、16重量%以下、14重量%以下、12重量%以下、又は10重量%以下で含まれてよい。
例示的な一具現例において、前記有機粒子は、内相の全重量に対して0.1~5倍の重量割合で存在してよい。前記乳化組成物がO/W剤形の場合、前記内相の全重量は油相部の全重量を意味し、乳化組成物がW/O剤形の場合、前記内相の全重量は水相部の全重量を意味する。他の例示的な一具現例において、前記有機粒子は、内相の全重量に対して0.1倍以上、0.2倍以上、0.3倍以上、0.4倍以上、0.5倍以上、0.6倍以上、0.7倍以上、0.8倍以上、0.9倍以上、1倍以上、1.1倍以上、1.2倍以上、1.3倍以上、1.4倍以上、1.5倍以上、1.6倍以上、1.7倍以上、1.8倍以上、1.9倍以上、又は2倍以上であり、且つ5倍以下、4.5倍以下、4倍以下、3.5倍以下、3倍以下、2.5倍以下、2倍以下、1.5倍以下、又は1倍以下の重量割合で存在してよい。例えば、前記有機粒子は、内相の全重量に対して0.4~3倍又は1.2~3倍の重量割合で存在することが剤形安定性の側面から好ましい。
例示的な一具現例において、前記コロイド溶液は乳化組成物の全重量を基準に7~30重量%の範囲で含まれ、有機粒子は内相の全重量に対して0.1~5倍の重量割合で存在してよい。
従来、効能成分の担体としてのみ用いられていたナノエマルジョン粒子、固体脂質ナノ粒子、リポソーム及びポリマーソームなどの有機粒子は、乳化組成物中に少量添加して用いられており、有機粒子が乳化組成物の内相の表面に位置しない。一方、一側面に係る本開示の乳化組成物は、高い含量で有機粒子を含有し、有機粒子が乳化組成物の内相の表面に位置する点において、従来の有機粒子が含有された乳化組成物とは差異がある。
前記有機粒子は有機物を主成分として含有する粒子を意味し、ここで主成分とは、粒子中の含有量が最も多い成分であって、例えば、含有量が50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、又は90重量%以上の成分のことを言う。
例示的な一具現例において、前記有機粒子は脂質から形成されたものであってよい。
例示的な一具現例において、前記有機粒子は脂質を含むものであってよい。
例示的な一具現例において、前記脂質は、リン脂質、ワックス、バター、及びセラミドからなる群より選択される1以上を含むものであってよい。
例示的な一具現例において、前記リン脂質は、水添レシチン、水添フォスファチジルコリン、大豆フォスフォリピッド、水添リゾフォスファチジルコリン、水添リゾレシチン、及び不飽和レシチンからなる群より選択される1以上のものであってよい。
例示的な一具現例において、前記ワックスは、植物性ワックス、動物性ワックス、鉱物性ワックス、及び合成ワックスからなる群より選択される1以上のものであってよい。
例示的な一具現例において、前記ワックスは、カンデリラワックス、カルナウバワックス、オゾケライト、セレシンワックス、モンタンワックス、マイクロクリスタリンワックス、トリベヘニン、グリセリルベヘネート、グリセリルジベヘネート、グリセリルトリベヘネート、ステアリルベヘネート、及びトリヒドロキシステアリンからなる群より選択される1以上のものであってよい。
例示的な一具現例において、前記バターは、シェアバター、ココアバター、アーモンドバター、アンズバター、ピーチバター、クプアスバター、ピスタチオバター、オリーブバター、アロエバター、バニラバター、イリペバター、椿バター、ババスバター、アボカドバター、ホホババター、コクムバター、カカオバター、マンゴーバター、豆バター、グレープシードバター、ムルムルバター、及びマカダミアシードバターからなる群より選択される1以上のものであってよい。
例示的な一具現例において、前記セラミドは、天然セラミド、合成セラミド、又は疑似セラミドであってよい。
前記疑似セラミドは、天然セラミドと構造的に類似し、天然セラミドの皮膚保護作用、水分保持能力などと類似した特性を持つ合成物質であって、例えば、ヒドロキシプロピルビスパルミタミドMEAであってよい。
例示的な一具現例において、前記有機粒子は、ナノエマルジョン粒子(Nanoemulsion Particle)、固体脂質ナノ粒子(Solid Lipid Nanoparticle、SLN)、リポソーム(Liposome)、及びポリマーソーム(Polymersome)からなる群より選択されるものであってよい。前記ナノエマルジョン粒子、固体脂質ナノ粒子、リポソーム、及びポリマーソームは、当該技術分野で周知の通常の製造方法によって製造して用いられてよい。
一般的に、エマルジョンは、内相の平均サイズによってマイクロエマルジョン、ナノエマルジョン、及びマクロエマルジョンの3種に分けられ得る。前記ナノエマルジョンは、互いに混合されない2以上の液体で一方が他方に小さい粒子状態で分散されており、その粒子のサイズがナノ単位のサイズを有するもののことを言う。前記ナノエマルジョン粒子は、ナノエマルジョンの内相、すなわち乳化粒子を意味する。
前記固体脂質ナノ粒子は、従来のコロイド性伝達体(colloidal carriers)の短所を克服するために提案された薬物伝達システムの一つと知られており、用いる脂質の種類や羊、界面活性剤の種類や量などの種々の因子によってそのサイズを決めてよい。
前記リポソームは、脂質から形成された球形又は楕円形の構造体であって、一つ以上の二重層膜によって外部から隔離される内部空間を有することを特徴とする。例えば、リン脂質のような親油性及び親水性を併せ持つ分子の相互作用によって自発的に整列された二重層膜の構造を有するものであってよい。
前記ポリマーソームは、リポソームと類似した構造を有するものであって、内部流体を取り囲む膜を有し、該膜は重合体を含んでよい。例えば、リン脂質と類似した両親媒性共重合体の自己会合によって分子二重層膜の構造を形成することができる。
例示的な一具現例において、前記有機粒子は、効能成分(又は、活性成分ともいう)を含んでよい。
前記効能成分は、例えば、オイルに溶解され得る効能成分であって、ビタミンA、例えばレチノール、ビタミンE、カロチン、コエンザイムQ10、レスベラトロール、ベータカロチン、バクチオール、及びリコペンなどがある。
例示的な一具現例において、前記効能成分はバクチオール及び/又はレチノールであってよい。
例示的な一具現例において、前記有機粒子は、内層、外層の区分がないか又は2以上の層状構造を有するものであってよい。
例示的な一具現例において、前記効能成分は有機粒子に担持されたものであってよい。すなわち、前記有機粒子が2以上の層状構造を有する場合、内層に美白、しわ改善、抗酸化などの効能成分を担持してよい。例示的な一具現例において、前記有機粒子は、水溶性又は脂溶性効能成分を担持してよい。
本開示の一側面に係る乳化組成物は、前記効能成分の皮膚吸収率及び皮膚への伝達力を増加させる効果がある。また、本開示の一側面に係る乳化組成物は、前記効能成分の皮膚吸収率及び皮膚への伝達力に優れることによって少量の効能成分を用いても有効な効果を奏し得る利点がある。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は、効能成分の皮膚刺激が改善されたものであってよい。他の例示的な一具現例において、前記有機粒子は、乳化組成物中の効能成分の皮膚刺激を低減させるものであってよい。美白、しわ改善、抗酸化などの効能成分は組成物中の含量が高いほど有利な効果を奏する。しかし、効能成分の含量が増加するほど皮膚刺激問題を引き起こし、実産業では少ない含量の効能成分を用いざるを得ないという限界がある。一側面において、本開示に係る乳化組成物は、皮膚刺激を低減させることで、効能成分を一定含量以上用い難かったという従来の限界を克服して、効能成分の含量を増加させることができるという利点がある。
例示的な一具現例において、前記効能成分は、乳化組成物の全重量を基準に0.0001~10重量%の範囲で含まれてよい。他の例示的な一具現例において、前記効能成分は、乳化組成物の全重量を基準に0.0001重量%以上、0.001重量%以上、0.01重量%以上、0.1重量%以上、1重量%以上、又は2重量%以上であり、且つ10重量%以下、9重量%以下、8重量%以下、7重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、又は2重量%以下で含まれてよい。
例示的な一具現例において、前記界面粒子は、不定形、球形、又は楕円形の形状を有してよい。
例示的な一具現例において、前記界面粒子は、乳化組成物の使用感、効能などのその目的に応じて成分及び/又はサイズを調節して多様な設計が可能である。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は化粧料組成物であってよい。例示的な一具現例において、前記化粧料組成物は、ミスト、スプレー、トナー、エッセンス、ゲル、ローション、クリーム、パック、フォームクレンジング、メーキャップベース、ファウンデーションなどの剤形であってよい。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は、効能成分の皮膚刺激が改善された化粧料組成物であってよい。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は皮膚外用剤組成物であってよい。前記皮膚外用剤は皮膚に直接塗られるものを意味し、例えば、種々の剤形の医薬品がこれに含まれ得る。例示的な一具現例において、前記皮膚外用剤組成物は、ミスト、スプレー、懸濁液剤、乳剤、ゲル、ローション、軟膏などの剤形であってよい。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は界面活性剤を含まないものであってよい。前記界面活性剤は、互いに混合されない2以上の液体、例えば油相と水相とを互いに混じり合わせる二つの異なる性質を持つ物質を意味する。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は界面活性剤を更に含むものであってよい。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物が界面活性剤を含むとき、内相は1~10μmの平均サイズを有してよい。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は増粘剤を含まないものであってよい。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は増粘剤を更に含むものであってよい。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は界面活性剤と増粘剤を含まないものであってよい。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は界面活性剤と増粘剤を更に含むものであってよい。
本開示の一側面に係る乳化組成物は、増粘剤を用いないか、又は増粘剤の種類を多様に適用することで低粘度のエッセンスやローションから高粘度のクリームまでの多様な剤形を有してよい。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は水中油型(O/W)剤形であってよい。本開示の一側面に係る乳化組成物は、オイルの種類やオイルの極性の有無に係わらず界面粒子を用いて乳化が可能であり且つ優れた剤形安定性を示す。すなわち、油相に影響を受けることなく内相を形成することができる。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は、せん断応力による粘度を測定したとき、降伏応力(yield stress)が0.1~1.0Paの範囲のものであってよい。
例示的な一具現例において、前記粘度は、レオメーターを用いて、測定条件osc.stress(Pa)0.1~1000@frequency 50Hz及び室温でのせん断応力によって測定したものであってよい。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は、前記0.1~1.0Paの降伏応力を基点に粘度が30%以上、40%以上、又は50%以上低減するものであってよい。
前記のような降伏応力を有することにより、本開示の一側面に係る乳化組成物は、初期の崩れる使用感、すなわち、初期の水弾けの使用感のような独特の使用感を提供する効果がある。このような使用感は界面粒子の含量を調節して変化させることができる。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は、せん断応力による粘度を測定したとき、100~1,000Pa、100~700Pa、又は100~500Paのせん断応力(shear stress)区間のうち少なくとも一部でせん断応力の増加に伴い粘度が増加する区間を示すものであってよい。
例示的な一具現例において、前記粘度は、レオメーターを用いて、測定条件osc.stress(Pa)0.1~1000@frequency 50Hz及び室温でのせん断応力によって測定したものであってよい。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は、せん断応力による粘度を測定したとき、降伏応力(yield stress)が0.1~1.0Paであり、前記0.1~1.0Paの降伏応力を基点に粘度が30%以上、40%以上、又は50%以上減少し、100~1,000Paのせん断応力(shear stress)区間のうち少なくとも一部でせん断応力の増加に伴い粘度が増加する区間を示すものであってよい。
本開示の一側面に係る乳化組成物は、皮膚への塗布時に界面粒子による使用感が後半に現われ、滑らかな仕上がり感と肌荒れ改善及び保湿効果を提供する。内相と外相との界面に存在する界面粒子が皮膚表面にパッキング(packing)されて肌荒れを改善すると共に、閉塞効果(occlusive effect)によって水分蒸発を抑制することで皮膚水分量を高く保持することができる。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は凍結乾燥剤形を有するものであってよい。前記凍結乾燥剤形は、長期間の保管でも安定性を保ち、且つ液体類を含有しないことから携帯が容易であると共に移動性に非常に優れるという効果がある。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は、オイル分離現象のないものであってよい。
例示的な一具現例において、前記乳化組成物は、凍結乾燥したときにオイル分離現象のないものであってよい。
例示的な一具現例において、前記オイル分離現象は、目視にて確認可能なことであってよい。
例示的な一具現例において、前記凍結乾燥は、-60℃以下、又は-120~-60℃の温度で凍結させてから減圧して水を昇華及び除去して乾燥物として製造することであってよい。
例示的な一具現例において、前記凍結乾燥条件は、温度-120~-60℃、-120~-100℃、又は-120~-110℃であることであってよい。
例示的な一具現例において、前記凍結乾燥条件は、圧力1~100mTorr、1~50mTorr、10~80mTorr、又は20~40mTorrであることであってよい。
例示的な一具現例において、前記凍結乾燥条件は、温度-120~-60℃及び圧力1~100mTorrであることであってよい。
他の側面において、本開示は、前記乳化組成物を製造する方法であって、分散媒質と前記分散媒質に分散された有機粒子とを含むコロイド溶液を製造する段階と、水相部を製造する段階と、油相部を製造する段階、及び前記コロイド溶液、水相部、及び油相部を混合して、内相と、外相、及び前記内相の表面を取り囲んで界面を形成する複数の界面粒子と、を含む乳化組成物を製造する段階と、を含み、前記界面粒子は粒子サイズが内相よりも小さく、前記界面粒子は有機粒子を含む、乳化組成物を製造する方法を提供する。
例示的な一具現例において、前記方法は乳化方法であってよい。
前記方法において、コロイド溶液、水相部、及び油相部の製造順序及び/又は混合順序は当業者が適宜選択し得る。
例示的な一具現例において、前記方法は、コロイド溶液と水相部とを混合してからその混合物を油相部と混合することであってよい。他の例示的な一具現例において、前記方法は、コロイド溶液と油相部とを混合してからその混合物を水相部と混合することであってよい。また他の例示的な一具現例において、前記方法は、水相部と油相部とを混合してからその混合物をコロイド溶液と混合することであってよい。さらに他の例示的な一具現例において、前記方法は、コロイド溶液、水相部、及び油相部を一度に混合することであってよい。
例示的な一具現例において、前記方法は、O/W乳化組成物を製造することであって、水分散コロイド溶液を水相部に添加してから、その混合物を油相部と混合することであってよい。
例示的な一具現例において、前記方法は、W/O乳化組成物を製造することであって、油分散コロイド溶液を油相部に添加してから、その混合物を水相部と混合することであってよい。
例示的な一具現例において、前記方法は、外相に分散されており内相のサイズに比べて粒子サイズが相対的に小さい有機粒子が内相に引き付けられて内相の表面で内相と混ざり合うことができず界面を形成することであってよい。
例示的な一具現例において、前記方法は、無機粒子を油相部に添加する段階を更に含んでよい。例えば、前記方法は、無機粒子を油相部に添加して油相部を製造してから、これをコロイド溶液、水相部又はコロイド溶液及び水相部の混合物と混合することであってよい。
例示的な一具現例において、前記方法は、無機粒子を乳化組成物に添加する段階を更に含んでよい。例えば、前記方法は、乳化がなされた乳化組成物に無機粒子を添加して混合することであってよい。
一側面において、本開示は少なくとも下記の具現例を含む。
具現例1.内相と、外相、及び前記内相の表面を取り囲んで界面を形成する複数の界面粒子と、を含み、前記界面粒子は粒子サイズが内相よりも小さく、前記界面粒子は有機粒子を含む、乳化組成物。
具現例2.前記内相は1~50μmの平均サイズを有する、具現例1に記載の乳化組成物。
具現例3.前記界面粒子は平均粒子サイズが内相の平均サイズの1/5,000~1/2である、具現例1または2に記載の乳化組成物。
具現例4.前記界面粒子は平均粒子サイズが10nm以上~1μm未満である、具現例1~3のいずれかに記載の乳化組成物。
具現例5.前記界面粒子は内相の表面で連なって位置して内相と外相との間に界面を形成する、具現例1~4のいずれかに記載の乳化組成物。
具現例6.前記界面粒子は無機粒子を更に含む、具現例1~5のいずれかに記載の乳化組成物。
具現例7.当該乳化組成物は、乳化剤としてコロイド溶液を含み、前記コロイド溶液は分散媒質と前記分散媒質に分散された有機粒子とを含み、前記コロイド溶液の分散媒質は乳化組成物の外相とは混和性で乳化組成物の内相とは非混和性であり、前記乳化剤にて乳化後、前記分散媒質は外相に混入され、前記分散媒質に分散された有機粒子は内相の表面を取り囲む、具現例1~6のいずれかに記載の乳化組成物。
具現例8.前記コロイド溶液は乳化組成物の全重量を基準に7~30重量%の範囲で含まれる、具現例7に記載の乳化組成物。
具現例9.前記有機粒子は乳化組成物の外相のみに分散され内相には分散されない、具現例1~8のいずれかに記載の乳化組成物。
具現例10.前記有機粒子は、ナノエマルジョン粒子(Nanoemulsion Particle)、固体脂質ナノ粒子(Solid Lipid Nanoparticle、SLN)、リポソーム(Liposome)、及びポリマーソーム(Polymersome)からなる群より選択されるものである、具現例1~9のいずれかに記載の乳化組成物。
具現例11.前記有機粒子は効能成分を含む、具現例1~10のいずれかに記載の乳化組成物。
具現例12.前記効能成分はバクチオール又はレチノールを含む、具現例11に記載の乳化組成物。
具現例13.前記効能成分は有機粒子に担持される、具現例11又は12に記載の乳化組成物。
具現例14.前記効能成分は乳化組成物の全重量を基準に0.0001~10重量%の範囲で含まれる、具現例11~13のいずれかに記載の乳化組成物。
具現例15.当該乳化組成物は化粧料組成物である、具現例1~14のいずれかに記載の乳化組成物。
具現例16.当該乳化組成物は界面活性剤を更に含む、具現例1~15のいずれかに記載の乳化組成物。
具現例17.当該乳化組成物は増粘剤を更に含む、具現例1~16のいずれかに記載の乳化組成物。
具現例18.当該乳化組成物は、せん断応力による粘度を測定したとき、降伏応力(yield stress)が0.1~1.0Paである、具現例1~17のいずれかに記載の乳化組成物。
具現例19.当該乳化組成物は、前記0.1~1.0Paの降伏応力を基点に粘度が30%以上減少する、具現例18に記載の乳化組成物。
具現例20.当該乳化組成物は、せん断応力による粘度を測定したとき、100~1,000Paのせん断応力(shear stress)区間のうち少なくとも一部でせん断応力の増加に伴い粘度が増加する区間を示す、具現例1~19のいずれかに記載の乳化組成物。
具現例21.当該乳化組成物は凍結乾燥剤形を有する、具現例1~20のいずれかに記載の乳化組成物。
具現例22.具現例1~21のいずれかに記載の乳化組成物を製造する方法であって、分散媒質と前記分散媒質に分散された有機粒子とを含むコロイド溶液を製造する段階と、水相部を製造する段階と、油相部を製造する段階、及び前記コロイド溶液、水相部、及び油相部を混合して、内相と、外相、及び前記内相の表面を取り囲んで界面を形成する複数の界面粒子と、を含む乳化組成物を製造する段階と、を含み、前記界面粒子は粒子サイズが内相よりも小さく、前記界面粒子は有機粒子を含む、乳化組成物を製造する方法。
具現例23.当該方法は、無機粒子を油相部又は乳化組成物に添加する段階を更に含む、具現例22に記載の乳化組成物を製造する方法。
以下、実施例によって本開示をさらに詳しく説明することにする。なお、これらの実施例は単に本開示を例示するためのものであって、本開示の範囲がこれらの実施例によって制限されると解釈されないことは当業界における通常の知識を有する者にとって自明である。
製造例.コロイド溶液の製造
下記の表1の組成(重量%)にて有機粒子としてナノエマルジョン粒子が含有された水分散コロイド溶液を製造した。油相部を70℃で加熱し溶解させてからホモジナイザーで分散させて親油型混合物を製造した。水相部を別途の容器で70℃に加熱し溶解させてから、前記製造した親油型混合物を水相部にゆっくり添加し70℃でホモジナイザーによって水分散型有機ナノ粒子を形成させた。ホモジナイザーとして超音波及び高圧ホモジナイザーを用いてナノ粒子のサイズを調節した。
Figure 2023516584000002
また、下記の表2の組成(重量%)にて有機粒子として固体脂質ナノ粒子が含有された水分散コロイド溶液を製造した。油相部を70℃で加熱し溶解させてからホモジナイザーで分散させて親油型混合物を製造した。水相部を別途の容器で70℃に加熱し溶解させてから、前記製造した親油型混合物を水相部にゆっくり添加し70℃でホモジナイザーによって水分散型有機ナノ粒子を形成させた。これを冷却させると脂質の再結晶化が生じて有機ナノ粒子が形成される。ホモジナイザーとして超音波及び高圧ホモジナイザーを用いてナノ粒子のサイズを調節した。
Figure 2023516584000003
また、下記の表3の組成にて有機粒子としてリポソームが含有された水分散コロイド溶液を製造した。100%水添されたオレオイル-パルミトイル/オレオイル-ステアリルフォスファチジルコリン混合物(Lipoid S100-3)とコレステロールをエタノールに加温溶解させて混合液を製造した。前記混合液を60℃の水に投入してからホモジナイザーで5,000rpmの速度で5分間混合及び撹拌させた後、高圧ホモジナイザー(high pressure homogenizer;1,000bar、3 cycle)を用いて水分散型有機ナノ粒子を製造した。回転蒸発器を用いて残留エタノール溶液を除去し脂質-コレステロールから構成されたリポソームを製造した。
Figure 2023516584000004
また、下記の表4の組成にて有機粒子としてポリマーソームが含有された水分散コロイド溶液を製造した。ポリ(メタクリル酸-co-ステアリルメタクリレート)共重合体、100%水添されたオレオイル-パルミトイル/オレオイル-ステアリルフォスファチジルコリン混合物(Lipoid S100-3)及びコレステロールを60℃のエタノールに加温溶解させて混合液を製造した。前記混合液を60℃の水に投入してからホモジナイザーで5,000rpmの速度で5分間混合及び撹拌させて、1次分散された高分子-リポソーム複合体を製造した後、高圧ホモジナイザー(high pressure homogenizer;1,000bar、3 cycle)を用いて水分散型有機ナノ粒子を製造した。回転蒸発器を用いて残留エタノール溶液を除去しpH敏感性高分子を用いた高分子-リポソームナノ複合体を製造した。
Figure 2023516584000005
実施例.乳化組成物の製造
本実施例では前記製造例1及び5で製造した水分散コロイド溶液を乳化剤として用いて乳化組成物を製造した。前記水分散コロイド溶液に分散された有機ナノ粒子を界面粒子として用いるか、又は前記水分散コロイド溶液に分散された有機ナノ粒子と無機粒子の両方を界面粒子として用いて乳化組成物を製造した。また、界面活性剤を乳化剤として用いて比較例1の乳化組成物を製造した。乳化組成物は、下記の表5の組成(重量%)にて次のように製造した。
1)水相部を50~75℃に加温して混合及び溶解させた。水分散コロイド溶液は水相部に添加した。
2)残りの油相部を50~75℃に加温して混合及び溶解させた。無機粒子は油相部に添加した。
3)温度を50~75℃に保持しながら水相部と油相部とを混合しホモジナイザーによってO/W乳化組成物を製造した。
Figure 2023516584000006
実施例1~7の乳化組成物は乳化安定度が高いのに対し、界面活性剤としてダイマージリノール酸ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3及びジイソステアリン酸ポリグリセリル-4/ポリヒドロキシステアリン酸/セバケートを添加して乳化させた比較例1の乳化組成物は低い乳化安定度を示した。実施例1~7の乳化組成物は界面粒子が内相と外相との間に界面を形成し安定した内相を形成した。
実施例1~3の乳化組成物は、界面粒子として有機粒子だけではなく無機粒子を含む。一般的に無機粒子を含む場合は乳化システムの安定度を落とすため、これを補うために界面活性剤の使用を必要とする。しかし、本開示の一側面に係る乳化組成物は、無機粒子を含んでも乳化安定度を保持しており、界面活性剤を用いることなく安定した乳化システムを形成することを確認した。無機粒子の含量が増加しても乳化システムの安定度を保持した。また、増粘剤は内相と外相との間の界面安定度に影響を及ぼさなかった。したがって、本開示の一側面に係る乳化組成物は増粘剤の種類に影響を受けることなく乳化システムの安定度を保持することができることが確認された。
実施例4~7の乳化組成物は界面粒子として有機粒子のみを用い、実施例4の乳化組成物は追加的に界面活性剤を添加したものである。実施例1~3の乳化組成物と同様、実施例4~7の乳化組成物は、安定した乳化システムを形成することが確認された。また、界面粒子の使用と共に界面活性剤を添加した場合、乳化安定度をより向上させることができることが確認された。一般的に乳化組成物を形成するために用いられる界面活性剤の含量に比べて、極めて少量でも優れた乳化安定度を提供することができた。界面活性剤の少量使用が可能になることから、皮膚刺激を最小化することができた。一方、界面活性剤を添加する場合、内相のサイズは小さくなる傾向が示された。
比較例1の乳化組成物は、界面粒子を用いることなく界面活性剤にて乳化させたものである。比較例1の乳化組成物は、経時的に内相間の合一が生じ、凍結乾燥後にオイル分離現象が現われて、実施例1~7の乳化組成物に比べて剤形安定度に劣る結果を示した。
実験例1.界面粒子の粒度分析
前記製造例1で製造したナノエマルジョン粒子を粒度分析器(Mastersizer、Malvern、イギリス)を用いて分析した結果、平均130.5nmの粒子サイズを有することを確認した(図1参照)。PDIは異質性指数を示し、PDI値が高いほど異質性が高い分散状態を示す。前記製造例1で製造したナノエマルジョン粒子は、比較的安定し且つ同質の分散状態を有することが確認された。
実験例2.乳化組成物の内相確認
乳化組成物の内相構造を確認するために、蛍光染料(nile red、515-560nm excitation;>590nm emission)を入れて前記製造例5と同じ方法にて固体脂質ナノ粒子が含有された水分散コロイド溶液を製造してから、前記実施例6と同じ方法にてO/W乳化組成物を製造した。蛍光染料を添加して製造された乳化組成物の内相を顕微鏡で観察した。
図2にレーザー共焦点顕微鏡(Laser Confocal Microscope、VIVASCOPE 1500)で観察したイメージを示した。蛍光染料が担持された界面粒子、すなわち有機ナノ粒子が内相と外相との界面に位置することが確認された。本開示の一側面に係る乳化組成物は、界面活性剤を用いることなく界面粒子を内相と外相との界面に安定化させて安定した内相を形成することができることが確認された。
実験例3.乳化組成物の顕微鏡観察及びレオロジー分析
下記の表6の組成(重量%)にて通常の方法に従い一般的なO/W乳化組成物を製造して下記の実験に用いた。
Figure 2023516584000007
また、下記の表7の組成(重量%)にて、通常の方法に従いピッカリング乳化組成物を製造して下記の実験に用いた。
Figure 2023516584000008
前記表6の組成にて製造した一般のO/W乳化組成物と実施例5で製造した乳化組成物とを超低温走査電子顕微鏡(Cryo Field Emission Scanning Electron Microscope、Cryo-FE-SEM、Nova SEM、FEI company)で観察して内相の表面を比較した。その結果、実施例5で製造した乳化組成物は、複数の界面粒子が内相の表面に位置して内相の表面が粟粒形状を有することが確認された(図3及び4参照)。一方、図5の写真中の中央部位に位置している一般のO/W乳化組成物の内相を確認してみると、界面活性剤によって生成された乳化組成物の内相は滑らかな表面を有しており、本開示の一側面に係る乳化組成物とは全く異なる構造を有することが分かった。
従来のナノエマルジョン粒子、固体脂質ナノ粒子、リポソーム、及びポリマーソームなどのような有機粒子は効能成分の伝達体としてのみ用いられていた。従来の界面活性剤によって生成された乳化組成物の場合、前記有機粒子が含有されているといっても、図3に示すような内相の表面、すなわち内相と外相との界面に有機粒子が複数配置されている形態ではない、図5に示すような滑らかな内相の表面を示す。このことから、前記有機粒子が含有された従来の乳化組成物は有機粒子が界面粒子として作用して内相を形成したものではではないことが分かる。本開示の一側面に係る乳化組成物は、効能成分の伝達体として前記有機粒子を含む一般乳化組成物と相違するものである。
また、従来の界面活性剤によって生成された乳化組成物の場合、前記有機粒子が含有されているといっても、内相のサイズが大きくなると内相と外相との界面が不安定になって内相の合一が生じる。このため、内相のサイズを大きくすることができないという限界があり、本開示の一側面に係る乳化組成物のような独特の使用感を奏し得ない。
前記製造した実施例1及び2の乳化組成物と前記表7の組成にて製造したピッカリング乳化組成物とを、それぞれ光学顕微鏡(optical microscope、DSX110、OLYMPUS)で観察して図6~8に示した。光学顕微鏡による観察の際に一般的にカバーガラスはその必要に応じて使用の有無を決める。本実験例ではピッカリング乳化組成物(図8参照)を観察する際にカバーガラスを覆って観察したため、実施例1及び2の乳化組成物とは異なるイメージを示した。図7と8をみると、無機粒子の使用によって黒く見える部分が確認され、実施例2の乳化組成物(図7参照)の場合、実施例1の乳化組成物(図6参照)に比べて無機粒子の含量が相対的に高いことから黒く見える部分が広い面積から確認された。
前記表6の組成にて製造した一般のO/W乳化組成物、前記表7の組成にて製造したピッカリング乳化組成物と実施例6及び7の乳化組成物を対象にレオロジー(測定機器:RHEOMETER(AR2000)、測定条件:osc.stress(Pa)0.1~1000@frequency 50Hz、室温)を測定して図9に示した。
その結果、一般のO/W乳化組成物は皮膚への塗布時に約100Paのせん断応力で構造が崩れて塗り性を示すことが確認された。これに対し、実施例6及び7の乳化組成物は0.1~1.0Paで降伏応力(Yield stress)値を有することを確認した。これは、他の剤形とは異なり、初期の崩れる使用感、すなわち、初期の水弾けの使用感を感じ得る特徴があることを示す。実施例6及び7の乳化組成物の場合、ゼロせん断粘度(zero shear viscosity)値、すなわち初期粘度値が一般のO/W乳化組成物と類似した水準を示して、初期ピックアップ及び皮膚への塗布時には一般のO/W乳化組成物と類似した厚み感を示したが、0.1~0.2Paの極めて小さいせん断応力で構造の崩れが生じて皮膚上でドラマチックに相が変わる現象を示した。このような構造的な崩れはどっしりしたクリームの使用感から柔らかいローションの塗り性のような使用感に素早く変わる感じを提供し、このような相の変化(転相)はユーザが使用感の特異性として認知するようになる。また、実施例6及び7の乳化組成物は、ずり増粘(shear-thickening)現象のように後半に粘度が増加する現象を示した。これは界面粒子の特徴が後半に現われるからである。この結果、本開示の一側面に係る乳化組成物は界面粒子の塗布によった滑らかな仕上がり感と肌荒れ改善及び保湿効果を提供することができる。
前述したように、実施例6及び7の乳化組成物は、初期の小さいせん断応力で素早くずり減粘(shear-thinning)が生じて塗り性を極大化させることができ、且つ皮膚に水分と有効成分が吸収されてせん断応力がさらに高くなる100~1,000Pa付近で界面粒子によって皮膚の上に保湿膜が形成されることで柔らかい仕上がり感を付与することができる点において、一般のO/W乳化組成物やピッカリング乳化組成物とは差異があった。
実験例4.乳化組成物の剤形安定性確認
(1)凍結乾燥後の剤形安定性確認
前記製造した実施例1~7及び比較例1の乳化組成物と前記実験例3で表6の組成にて製造した一般のO/W乳化組成物を凍結乾燥し、これらの剤形安定性を確認した。
凍結乾燥とは、乾燥方法の一種類であって、物質を凍結させ水蒸気(water vapor)の分圧を下げることで氷を直接蒸気にする昇華過程を通じて乾燥物を製造することを意味する。試料を冷凍庫を用いて-80℃以下の温度で凍結させてから乾燥器に移した後に昇華させた。その結果、実施例1~7の乳化組成物はオイル分離現象がないのに対し、比較例1及び実験例3の一般のO/W乳化組成物はオイル分離現象が示されることが確認された。図10に実験例3の一般のO/W乳化組成物(左側写真)と実施例6の乳化組成物(右側写真)とを比較して示した。
このような凍結乾燥は、パウダー状に再加工して使用段階で再水化することで、目的に応じて効能成分の安定化及び多様な形態の製品にて活用が可能であるという長所がある。実験例3のような一般のO/W乳化組成物は、凍結乾燥過程で外郭が収縮しながら変形が生じてオイルが染み出る現象が発生し凍結乾燥剤形で具現するのが不可能であるのに対し、本開示の一側面に係る乳化組成物は、凍結乾燥の際にもオイルが分離する現象を生じることなく内相構造体を安定して保持して優れた剤形安定性を奏する効果がある。したがって、一般のO/W乳化組成物の場合、内相構造体を安定して保持するために更なる他の工夫が必要となり、そのため、期待しなかった使用感が現われたりすることもある。しかし、本開示の一側面に係る乳化組成物のように界面粒子を用いて乳化組成物を形成すると、内相が界面粒子によってパッキングされその構造を安定して保持することができるため、更なる他の物質を用いることなく優れた剤形安定性を奏することができ、且つ使用感にも優れるという効果を奏する。
(2)温度変化による剤形安定性確認
前記製造した実施例6の乳化組成物の温度変化による剤形安定性を観察して図11に示した。常温、37℃、45℃、冷蔵条件でそれぞれ4週間保管したときに剤形安定性を保持することが確認された。また、12時間にわたって40℃から-10℃まで、そして-10℃から40℃まで温度変化を加える方式で計4週間、12時間の周期でサイクリング保管時でもオイルが分離する現象を生じることなく剤形安定性を保持することが確認された。
また、前記製造した実施例6の乳化組成物の剤形安定性を経時変化による粘度測定を通じて観察して表8に表した。粘度は粘度計(Brookfield Viscometer、LVDV-2+P)を用いて30℃で保管されたサンプルを対象に測定した(測定条件:S64スピンドラー、12rpm、2分間測定)。その結果、本開示の一側面に係る乳化組成物は、優れた剤形安定性を有することが確認された。
Figure 2023516584000009
実験例5.効能成分の皮膚伝達力
前記製造した実施例7の乳化組成物を用いて界面粒子に含有された効能成分であるトコフェロールの皮膚デリバリー効果を確認して図12に示した。前記効能成分の皮膚デリバリー効果は前記実験例3における表6の組成にトコフェロール0.5重量%を添加して製造した一般のO/W乳化組成物と比較した。
効能成分の皮膚デリバリー効果を確認するために、先ず、各組成物を皮膚に塗って3時間待った後、その表面に残留している組成物を拭き取ってから皮膚角質採取用ストリッピングテープ(D-Squame Stripping Discs D101、CUDERM)で10枚テーピング(taping)をした。DESI-MS(機器名:QTOF-MS(Q-Time of Flight Mass Spectrometer))イメージング技術によってテープにくっ付いている効能成分であるトコフェロールをイメージ化して皮膚デリバリー効果を確認した。
その結果、実施例7の乳化組成物が一般のO/W乳化組成物に比べて効能成分をより皮膚深くまで伝達することが確認された。図12中の明るい部分が効能成分を示す。
実験例6.効能成分の皮膚吸収力
前記製造した実施例7の乳化組成物を用いて、界面粒子に含有された効能成分であるトコフェロールの皮膚吸収力を確認して図13に示した。前記効能成分の皮膚吸収力は前記実験例3における表6の組成にトコフェロール0.5重量%を添加して製造した一般のO/W乳化組成物と比較した。
効能成分の皮膚吸収量を確認するために、先ず、各組成物を皮膚に塗って3時間待った後、その表面に残留している組成物を拭き取ってから皮膚角質採取用ストリッピングテープ(D-Squame Stripping Discs D101、CUDERM)で10枚テーピング(taping)をした。HPLC分析によってテープにくっ付いている効能成分であるトコフェロールを分析して皮膚吸収量を確認した(分析装備:Waters e2695、カラムSunFire Slica(4.6×250mm×5μm)、ヘキサン:イソプロパノール=99:1、流速0.7mL/min、325nm)。
その結果、実施例7の乳化組成物が、一般のO/W乳化組成物に比べてより高い効能成分の皮膚吸収力を提供することが確認された。図13中の1~5テープ、6~10テープ、1~10テープは、それぞれ第1番~第5番のテープの平均値、第6番~第10番のテープの平均値、第1番~第10番のテープの平均値を示し、y軸は測定されたトコフェロール吸収量(%)を示す。
実験例7.乳化組成物の塗布後の肌キメ及び水分変化量確認
前記製造した実施例6の乳化組成物を皮膚に塗布して、肌キメ及び水分変化率を観察した。
その結果、実施例6の乳化組成物を皮膚に塗布した場合、塗布前に比べて肌荒れが約14.4%減少することが確認された(図14参照)。また、無塗布実験群及び前記実験例3における表6の組成にて製造した一般のO/W乳化組成物塗布実験群と対比しての水分変化率を確認した結果、実施例6の乳化組成物を皮膚に塗布した場合、皮膚に水分をより長く持ち続けることができることが確認された(図15参照)。これは皮膚への塗布時に界面粒子が、弾けながら皮膚表面にパッキングされて水分損失を抑え且つ肌キメを滑らかにするためである。
実験例8.乳化組成物の塗布後の乾燥環境での皮膚変化確認
前記製造した実施例7の乳化組成物を皮膚に塗布した後、乾燥環境で皮膚水分量、目じり皮膚柔軟性、目じり皮膚弾力及び目じりしわ変化を確認してそれぞれ図16~19に示した。乾燥環境は、相対湿度35%未満の条件で1時間待つこととした。
その結果、組成物を塗布していない実験群とは異なり、実施例7の乳化組成物を塗布した場合、乾燥環境で皮膚水分量、目じり皮膚柔軟性、目じり皮膚弾力が増加し目じりしわを防止する効果を奏することが確認された。
実験例9.効能成分の皮膚刺激減少効果(その1)
前記実施例に記載された方法に従い、表9の組成(重量%)にてO/W乳化組成物を製造し、皮膚刺激程度及びレチノールの力価を確認した。
Figure 2023516584000010
実施例8~11と比較例2は、水分散コロイド溶液を用いてO/W乳化組成物を製造したものであり、比較例3及び4は、界面活性剤を用いて一般のO/W乳化組成物を製造したものである。実施例8~11と比較例2の乳化組成物は、有効成分であるレチノールの含有の有無に係わらず有機粒子を用いて安定した乳化システムを形成することを確認した。実施例8及び10は、レチノールが内相、すなわち乳化粒子に担持されたものであり、実施例9及び11は、レチノールが界面粒子、すなわち有機粒子に担持されたものである。
皮膚刺激の実験は、次のようにして実施された。22人の被験者を対象にIQ chamber(商標) Systemを用いて実験物質を前腕部位に6回、24時間にかけて閉鎖貼付を実施した。反応検査は、塗布終了時点あるいは最大反応時点までCTFAガイドライン(1981)とFrosch & Kligman(1979)の検査基準によって定めた下記の基準によって行われた。
等級0:反応なし
等級1:軽い紅斑、まだら又は発熱
等級2:普通の紅斑
等級3:むくみを伴う強い紅斑
等級4:むくみと水泡を伴う強い紅斑
レチノールは、肌しわ改善に優れた効果を奏する長所があるが、組成物の剤形やユーザの皮膚によっては皮膚刺激を誘発し安定性が低いという不具合がある。特に、皮膚刺激の不具合を有する界面活性剤を含有する剤形では、レチノールと界面活性剤によって皮膚刺激の不具合が深化することがある。比較例3及び4の乳化組成物から分かるように、レチノールの含量が増加すると皮膚刺激が高くなる。しかし、前記実施例8~11の乳化組成物から確認できたように、有機粒子で乳化システムを形成するか、レチノールが担持された有機粒子で乳化システムを形成する場合、レチノールの皮膚刺激を顕著に減らすことができる。比較例2の乳化組成物は、レチノールと界面活性剤をいずれも含まないものであって、皮膚刺激がないことが確認された。
また、実施例8~11の乳化組成物を、それぞれ40℃で4週間保管してから乳化組成物中の含有されたレチノールの力価を確認した。レチノールの含量は高速液体クロマトグラフィー(HPLC、high Performance Liquid Chromatography)を用いて分析し、剤形中のレチノールの安定化率は93%以上であることを確認した。また、40℃で4週間保管しても内容物の変色があまりないことを確認した(図20参照)。
実験例10.効能成分の皮膚刺激減少効果(その2)
前記実施例に記載された方法に従い、表11の組成(重量%)にてO/W乳化組成物を製造し、皮膚刺激程度を確認した。皮膚刺激程度は前記実験例9のような方法にて確認した。
Figure 2023516584000011
Figure 2023516584000012
実施例12~17と比較例8は、水分散コロイド溶液を用いてO/W乳化組成物を製造したものであり、比較例9~11は、界面活性剤を用いて一般のO/W乳化組成物を製造したものである。実施例12~17と比較例8の乳化組成物は、有効成分であるバクチオールの含有の有無に係わらず有機粒子を用いて安定した乳化システムを形成することが確認された。実施例12、14及び16は、バクチオールがそれぞれ2.5重量%、1重量%、0.5重量%の含量で内相、すなわち乳化粒子に担持されたものであり、実施例13、15及び17は、バクチオールがそれぞれ2.5重量%、1重量%、0.5重量%の含量で界面粒子、すなわち有機粒子に担持されたものである。
バクチオール効能成分の皮膚刺激を確認するために、皮膚刺激のないスクアルランに脂溶性成分であるバクチオールを入れて皮膚刺激の有無を確認した。その結果、0.5重量%以上のバクチオールが含有されたすべての実験群で皮膚刺激が発生することが確認された(表10参照)。また、比較例9~11から分かるように、バクチオールが含有された一般の乳化組成物は皮膚刺激を有する結果を示した。
しかし、前記実施例12~17の乳化組成物から確認できたように、有機粒子で乳化システムを形成するか、バクチオールが担持された有機粒子で乳化システムを形成する場合、バクチオールの皮膚刺激を顕著に減らすことができる。比較例8の乳化組成物は、バクチオールと界面活性剤をいずれも含まないものであって、皮膚刺激がないことが確認された。
以上、本開示の特定の部分を詳しく記述したが、当業界における通常の知識を有する者にとって、このような具体的な記述は単なる好適な実施態様であるに過ぎず、これによって本開示の範囲が制限されるものではないことは明らかである。したがって、本開示の実質的な範囲は添付の請求項とそれらの等価物によって定義されるといえる。

Claims (23)

  1. 内相と、
    外相、及び
    前記内相の表面を取り囲んで界面を形成する複数の界面粒子と、を含み、
    前記界面粒子は粒子サイズが内相よりも小さく、
    前記界面粒子は有機粒子を含む、乳化組成物。
  2. 前記内相は1~50μmの平均サイズを有する、請求項1に記載の乳化組成物。
  3. 前記界面粒子は平均粒子サイズが内相の平均サイズの1/5,000~1/2である、請求項1に記載の乳化組成物。
  4. 前記界面粒子は平均粒子サイズが10nm以上~1μm未満である、請求項1に記載の乳化組成物。
  5. 前記界面粒子は内相の表面で連なって位置して内相と外相との間に界面を形成する、請求項1に記載の乳化組成物。
  6. 前記界面粒子は無機粒子を更に含む、請求項1に記載の乳化組成物。
  7. 当該乳化組成物は、乳化剤としてコロイド溶液を含み、
    前記コロイド溶液は分散媒質と前記分散媒質に分散された有機粒子とを含み、
    前記コロイド溶液の分散媒質は乳化組成物の外相とは混和性で乳化組成物の内相とは非混和性であり、
    前記乳化剤にて乳化後、前記分散媒質は外相に混入され、前記分散媒質に分散された有機粒子は内相の表面を取り囲む、請求項1に記載の乳化組成物。
  8. 前記コロイド溶液は乳化組成物の全重量を基準に7~30重量%の範囲で含まれる、請求項7に記載の乳化組成物。
  9. 前記有機粒子は乳化組成物の外相のみに分散され内相には分散されない、請求項1に記載の乳化組成物。
  10. 前記有機粒子は、ナノエマルジョン粒子(Nanoemulsion Particle)、固体脂質ナノ粒子(Solid Lipid Nanoparticle、SLN)、リポソーム(Liposome)、及びポリマーソーム(Polymersome)からなる群より選択されるものである、請求項1に記載の乳化組成物。
  11. 前記有機粒子は効能成分を含む、請求項1に記載の乳化組成物。
  12. 前記効能成分はバクチオール又はレチノールを含む、請求項11に記載の乳化組成物。
  13. 前記効能成分は有機粒子に担持される、請求項11に記載の乳化組成物。
  14. 前記効能成分は乳化組成物の全重量を基準に0.0001~10重量%の範囲で含まれる、請求項11に記載の乳化組成物。
  15. 当該乳化組成物は化粧料組成物である、請求項1に記載の乳化組成物。
  16. 当該乳化組成物は界面活性剤を更に含む、請求項1に記載の乳化組成物。
  17. 当該乳化組成物は増粘剤を更に含む、請求項1に記載の乳化組成物。
  18. 当該乳化組成物は、せん断応力による粘度を測定したとき、降伏応力(yield stress)が0.1~1.0Paである、請求項1に記載の乳化組成物。
  19. 当該乳化組成物は、前記0.1~1.0Paの降伏応力を基点に粘度が30%以上減少する、請求項18に記載の乳化組成物。
  20. 当該乳化組成物は、せん断応力による粘度を測定したとき、100~1,000Paのせん断応力(shear stress)区間のうち少なくとも一部でせん断応力の増加に伴い粘度が増加する区間を示す、請求項1に記載の乳化組成物。
  21. 当該乳化組成物は凍結乾燥剤形を有する、請求項1に記載の乳化組成物。
  22. 請求項1~21のいずれか一項に記載の乳化組成物を製造する方法であって、
    分散媒質と前記分散媒質に分散された有機粒子とを含むコロイド溶液を製造する段階と、
    水相部を製造する段階と、
    油相部を製造する段階、及び
    前記コロイド溶液、水相部、及び油相部を混合して、内相と、外相、及び前記内相の表面を取り囲んで界面を形成する複数の界面粒子と、を含む乳化組成物を製造する段階と、を含み、
    前記界面粒子は粒子サイズが内相よりも小さく、前記界面粒子は有機粒子を含む、乳化組成物を製造する方法。
  23. 当該方法は、無機粒子を油相部又は乳化組成物に添加する段階を更に含む、請求項22に記載の乳化組成物を製造する方法。
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