JP2023516168A - 加水分解タンパク質を含む組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、a)ジャガイモタンパク源から得られた部分加水分解タンパク質である第1成分と、b)ジャガイモ以外の植物性タンパク源から得られた部分加水分解タンパク質である第2成分とのブレンドを含む組成物であって、ブレンド中の第1成分:第2成分の重量比が0.5:1~2:1である、組成物を提供する。本発明はまた、このような組成物と、パーソナルケア成分とを含むパーソナルケア製剤であって、パーソナルケア製剤が皮膚又は毛髪への局所塗布用である、パーソナルケア製剤を提供する。本発明はさらに、組成物を使用して毛髪を処置する方法、及び毛髪の処置のための組成物の使用を提供する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は2020年2月28日付けで出願された“COMPOSITIONS COMPRISING HYDROLYSED PROTEINS”と題する米国仮出願第62/982,862号明細書の優先権を主張し、この内容はあらゆる目的のためにその全体を参照することにより、本明細書中に引用される。
本発明は、植物源から誘導された加水分解タンパク質を含む組成物、及び具体的には人間の皮膚又は毛髪へ塗布するための、パーソナルケア製剤中、好ましくはヘアケア製剤中のこれらの使用に関する。より具体的には、本発明は、ジャガイモ源から得られた第1加水分解タンパク質成分と、ジャガイモ以外の植物源から得られた第2加水分解タンパク質成分とを含む組成物に関する。
ヘアケア製品の必要性はよく知られている。このような製品は人間の毛髪を清浄化又はスタイリングするために、又は、例えばブリーチ又はカラーリングのような処置による、あるいは日光、熱、及び汚染のような環境要因による、人間の毛髪が直面する種々の問題に対処するために使用することができる。いくつかのヘアケア製剤はまた、毛髪の品質、例えば強度、光輝、又はブラッシング/コーミングし易さの改善を対象としている。
加水分解ケラチンタンパク質は、毛髪を強化し且つ/又は切れ毛を減らすためにヘアケア製剤中に使用するための成分として知られている。ケラチンタンパク質のシスチン/システインアミノ酸部分がその強化特性に著しく貢献することが概ね受け入れられている。ケラチンタンパク質の際立った特徴は、多量の含硫アミノ酸システインの存在である。これは、付加的な強度及び剛性を架橋によってタンパク質に与えるジスルフィド架橋のために必要とされる。人間の毛髪はほぼ14重量%のシステインである。しかしながら、加水分解ケラチンタンパク質は、消費者にとって望ましくないことがある動物源から誘導される。
改善されたパーソナルケア製品及び製剤、具体的にはヘアケア製剤及び成分を開発することが引き続き必要である。
本発明の目的は、従来技術に関連する上記及び他の欠点に対処することである。
第1態様によれば、本発明は、
a) ジャガイモタンパク源から得られた部分加水分解タンパク質である第1成分と、
b) ジャガイモ以外の植物性タンパク源から得られた部分加水分解タンパク質である第2成分と
のブレンドを含む組成物であって、
前記ブレンド中の第1成分:第2成分の重量比が0.5:1~2:1である、
組成物を提供する。
第2態様によれば、本発明は、毛髪を処置する方法であって、
i) ジャガイモタンパク源から得られた第1部分加水分解タンパク質成分と、ジャガイモ以外の植物性タンパク源から得られた第2部分加水分解タンパク質成分とを含む組成物を毛髪に塗布するステップと、
ii) 任意には、前記組成物を前記毛髪から洗い流すステップと
を含む、毛髪を処置する方法を提供する。
第2態様の組成物は本発明の第1態様の特徴のうちのいずれかを含んでよい。
第3態様によれば、本発明は、ジャガイモタンパク源から得られた第1加水分解タンパク質成分と、ジャガイモ以外の植物性タンパク源から得られた第2加水分解タンパク質成分とを含む組成物の、毛髪の処置のための使用を提供する。
第3態様の組成物は本発明の第1態様の特徴のうちのいずれかを含んでよい。
本明細書中に記載された特徴の全ては、上記態様のうちのいずれかと任意の組み合わせで組み合わせることができる。
本発明は、本発明の組成物がジャガイモ由来タンパク質成分と植物(ジャガイモ以外)由来タンパク質成分との特定の組み合わせに基づき、有利な特性を有するという発明者による認識に部分的に基づいている。この組み合わせの1つの有利な特性は、人間の毛髪に対する強化効果、例えば髪を破断するための総仕事の増大である。理論に縛られずに述べるならば、第1タンパク質成分と第2タンパク質成分との特定の組み合わせ及び/又は比率が、人間の毛髪に対する強化効果に貢献するアミノ酸プロフィールを提供することが提案される。驚くべきことに、この強化効果は、シスチン/システインアミノ酸量が加水分解ケラチンタンパク質中に通常存在する量よりも少ない、加水分解ジャガイモタンパク質とジャガイモ以外の加水分解植物タンパク質との組み合わせであるにもかかわらず達成される。
言うまでもなく、本明細書中に使用される任意の上限寄り又は下限寄りの量、あるいは範囲限度を独立して組み合わせることができる。
言うまでもなく、置換基中の炭素原子の数(例えばC1~C6)を記述する場合には、その数は、任意の分枝基中に存在する任意のものを含む、置換基中に存在する炭素原子の総数を意味する。加えて、例えば脂肪酸中の炭素原子の数を記述する場合には、これは、カルボン酸におけるもの、及び任意の分枝基中に存在する任意のものを含む炭素原子の総数を意味する。
「パーソナルケア」という用語は人間のパーソナルケアを意味する。「ヘアケア」という用語は人間のヘアケアを意味する。
「部分加水分解タンパク質」という用語は、部分加水分解を施されたタンパク質を意味するために本明細書中に使用される。部分加水分解タンパク質はタンパク質断片、ポリペプチド、ペプチド、アミノ酸及び/又はペプトンを含んでよい。言うまでもなく、部分加水分解は専ら個々のアミノ酸から成るように完全にタンパク質を加水分解することを除外する。部分加水分解タンパク質は、天然タンパク質の酸、アルカリ、及び/又は酵素加水分解により生成されてよい。酵素加水分解が好ましい。理論に縛られずに述べるならば、酸又はアルカリ加水分解と比較した場合の酵素加水分解の利点は、酵素加水分解が、加水分解されたタンパク質上の部位においてより選択的であり、ひいては酸又はアルカリ加水分解とは異なる、タンパク質断片、ポリペプチド、ペプチド、アミノ酸、及び/又はペプトンの集合を生成することである。大まかに言えば、酸加水分解は最も小さい断片を生成することができ、アルカリ加水分解は最も大きい断片を生成することができるのに対して、酵素加水分解は、酸加水分解とアルカリ加水分解との間の中間サイズの断片を生成することができる。
例えばタンパク質が官能基、例えばシラン、第四級アンモニウム化合物、及び/又は酸塩化物と共有結合的に反応させられている場合には、この又はそれぞれの加水分解タンパク質は独立してさらに化学的に修飾することができる。
加水分解タンパク質のうちの1つ又は2つ以上は化学的に未修飾の加水分解タンパク質であってよい。「化学的に未修飾の加水分解タンパク質」とは、加水分解による以外にさらに化学的に修飾されていない(又は反応させられていない)タンパク質を意味する。第1成分は化学的に未修飾の加水分解タンパク質であってよい。第2成分は化学的に未修飾の加水分解タンパク質であってよい。好ましくは、第1成分及び/又は第2成分は化学的に未修飾の加水分解タンパク質である。
言うまでもなく、本発明のブレンドのアミノ酸プロフィールは、ブレンドを完全に加水分解して個々のアミノ酸にし、次いで存在するそれぞれのアミノ酸の量を定量化することにより容易に見極めることができる。タンパク質のアミノ酸プロフィールは、タンパク質出発材料から加水分解タンパク質まで同じまま、又はほぼ同じままであると理解される。
本発明の組成物を製造するために使用し得る化学物質の多くは、天然源から得られる。このような化学物質は典型的には、これらの天然起源に起因する化学種の混合物を含む。このような混合物の存在に基づき、本明細書中に定義される種々のパラメータは平均値であることが可能であり、非整数であってよい。
好ましくは、本発明の組成物は第四級アンモニウム化合物を実質的に含まない。「実質的に含まない」という用語の使用によって、その組成物は好ましくは、組成物の総重量を基準として好ましくは10重量%未満、より好ましくは5重量%未満、さらにより好ましくは2重量%未満、そして最も好ましくは1重量%未満を含むことを意味する。好ましくは、組成物は第四級アンモニウム化合物を含む。
好ましくは、本発明の組成物はシリコーン化合物を実質的に含まない。「実質的に含まない」という用語の使用によって、その組成物は好ましくは、組成物の総重量を基準として好ましくは10重量%未満、より好ましくは5重量%未満、さらにより好ましくは2重量%未満、そして最も好ましくは1重量%未満を含むことを意味する。好ましくは、組成物はシリコーン化合物を含まない。
本発明の組成物は局所用組成物、好ましくは皮膚又は毛髪(すなわち人間の皮膚又は毛髪)への塗布のための局所用組成物、より好ましくは毛髪への塗布のための局所用組成物であってよい。毛髪は天然であってよく、ブリーチ、縮毛矯正、又は他の化学的処理を施されていてもよい。毛髪はアフリカ系、アジア系、欧州系、コーカサス系、ヒスパニック系、又は他の毛髪タイプであってよい。毛髪は天然の状態で見て、ストレート、ウェーブ状、カール状、又はコイル状であってよい。本発明の組成物は化粧品用組成物であってよい。組成物は食品用組成物であってはならない。組成物は(人間の)食品であってはならない。
本発明の組成物は、
a) ジャガイモ源から得られた部分加水分解タンパク質である第1成分と、
b) ジャガイモ以外の植物源から得られた部分加水分解タンパク質である第2成分と
のブレンドを含み、
前記ブレンド中の第1成分:第2成分の重量比が0.5:1~2:1である。
好ましくは、組成物は動物性タンパク源から得られたタンパク質成分を含まない。このことは、動物源が消費者にとって望ましくない場合があるため有利である。好ましくは、組成物は動物由来の成分を含まない。好ましくは、組成物はビーガン消費者に適している。
第1成分はジャガイモ源から得られる部分加水分解タンパク質である。ジャガイモタンパク源はジャガイモタンパク質濃縮物及び/又は分離物であってよい。第1工程としてジャガイモタンパク質濃縮物及び/又は分離物の水性分散体を形成することができ、そして第2工程としてタンパク質を加水分解することができる。ジャガイモタンパク源と部分加水分解タンパク質との差は、部分加水分解タンパク質が基準温度(例えば室温)においてジャガイモタンパク源よりも高い水溶性を有することであり得る。
第1成分は、酸、アルカリ、又は酵素加水分解によって製造することができる。酵素加水分解が好ましい。1種又は2種以上の酵素を使用してよい。酵素は好ましくは動物由来ではない。好ましくは、酵素は微生物源に由来している。酵素はカルボヒドラーゼ及び/又はプロテアーゼを含んでよい。加水分解は、加水分解タンパク質の所期重量平均分子量を達成するために必要とされる程度まで実施してよい。加水分解の程度は、温度、使用する酸/アルカリ/酵素、及び費やす時間を変化させることにより変えることができる。結果として生じた加水分解タンパク質を濾過し且つ/又は処理することにより、不所望の材料を除去してよい。例えば、加水分解タンパク質を処理することにより、酸加水分解を用いる場合に存在する任意の塩化物イオンを除去することができる。
第1成分の加水分解タンパク質の重量平均分子量(Mw)は少なくとも200ダルトン(Da)、好ましくは少なくとも300Da、より好ましくは少なくとも400Da、具体的には少なくとも500Daであってよい。重量平均分子量は最大100,000Da、好ましくは最大50,000Da、より好ましくは最大10,000Da、具体的には最大5,000Da、特に最大2,500Daであってよい。分子量はサイズ排除クロマトグラフィ、例えば下記試験法に記載されたサイズ排除HPLC(SE-HPLC)によって測定することができる。
第2成分はポテト以外の植物源から得られた部分加水分解タンパク質である。ポテト以外の植物源は、小麦、綿実、エンドウ豆、及び大豆から選択され、好ましくは小麦、綿実、及びエンドウ豆から選択され、より好ましくは綿実及びエンドウ豆から選択され、具体的にはエンドウ豆から選択されてよい。好ましくは、第2成分はエンドウ豆又は綿実タンパク源から得られる。好ましくは、組成物は小麦タンパク源から得られたタンパク質成分を含まない。このことは、小麦タンパク質がある特定の消費者にとって望ましくない場合があるので有利であり得る。
第2成分はタンパク質濃縮物及び/又は分離物から得ることができる。第1工程としてタンパク質濃縮物及び/又は分離物の水性分散体を形成することができ、そして第2工程としてタンパク質を加水分解することができる。第2タンパク源と部分加水分解タンパク質との差は、部分加水分解タンパク質が基準温度(例えば室温)において第2タンパク源よりも高い水溶性を有することであり得る。
第2成分は、酸、アルカリ、又は酵素加水分解によって製造することができる。酵素加水分解が好ましい。1種又は2種以上の酵素を使用してよい。酵素は好ましくは動物由来ではない。好ましくは、酵素は微生物源に由来している。酵素はカルボヒドラーゼ及び/又はプロテアーゼを含んでよく、好ましくは酵素はプロテアーゼである。加水分解は、加水分解タンパク質の所期重量平均分子量を達成するために必要とされる程度まで実施してよい。加水分解の程度は、温度、使用する酸/アルカリ/酵素、及び費やす時間を変化させることにより変えることができる。結果として生じた加水分解タンパク質を濾過し且つ/又は処理することにより、不所望の材料を除去してよい。例えば、加水分解タンパク質を処理することにより、酸加水分解を用いる場合に存在する任意の塩化物イオンを除去することができる。
第2成分の加水分解タンパク質の重量平均分子量(Mw)は少なくとも400ダルトン(Da)、好ましくは少なくとも500Da、より好ましくは少なくとも600Da、具体的には少なくとも700Daであってよい。重量平均分子量は最大100,000Da、好ましくは最大50,000Da、より好ましくは最大10,000Da、具体的には最大5,000Da、特に最大2,500Daであってよい。分子量はサイズ排除クロマトグラフィ、例えば下記試験方法に記載されたサイズ排除HPLC(SE-HPLC)によって測定することができる。
ブレンド中(又は組成物中)の第1成分:第2成分の重量比は少なくとも0.5:1、好ましくは少なくとも0.6:1、より好ましくは少なくとも0.7:1、具体的には少なくとも0.8:1である。ブレンド中の第1成分:第2成分の重量比は最大2:1、好ましくは最大1.8:1、より好ましくは最大1.6:1、具体的には最大1.4:1、望ましくは最大1.2:1である。好ましくは、ブレンド中の第1成分:第2成分の重量比は0.6:1~1.4:1である。
ブレンドは、ブレンドの完全に加水分解された試料中に存在する個々のアミノ酸の量によって特徴付けられる成分アミノ酸プロフィールを有してよい。アミノ酸プロフィールは、ブレンドを完全に加水分解し、そして高性能液体クロマトグラフィ(HPLC)によって、それぞれの個別のアミノ酸の量を定量化することにより見極めることができる。ブレンドは、ブレンド中のアミノ酸の総重量を基準として、少なくとも5重量%、好ましくは少なくとも6重量%、より好ましくは少なくとも7重量%且つ/又は好ましくは最大20重量%、より好ましくは最大16重量%のアスパラギン酸を含んでよい。ブレンドは、ブレンド中のアミノ酸の総重量を基準として、少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも12重量%、より好ましくは少なくとも14重量%且つ/又は好ましくは最大28重量%、より好ましくは最大26重量%のグルタミン酸を含んでよい。ブレンドは、ブレンド中のアミノ酸の総重量を基準として、少なくとも5重量%、好ましくは少なくとも6重量%、より好ましくは少なくとも7重量%且つ/又は好ましくは最大15重量%、より好ましくは最大10重量%のロイシンを含んでよい。ブレンドは、ブレンド中のアミノ酸の総重量を基準として、少なくとも3重量%、好ましくは少なくとも4重量%、より好ましくは少なくとも5重量%且つ/又は好ましくは最大12重量%、より好ましくは最大10重量%のアルギニンを含んでよい。
本発明の驚くべき特徴は、ブレンド中のシスチン/システインのレベルが低いにもかかわらず、加水分解タンパク質ブレンドによって提供される利点である。ブレンドは、ブレンド中のアミノ酸の総重量を基準として、最大10重量%、好ましくは最大8重量%、より好ましくは最大6重量%、具体的には最大4重量%のシスチン/システインを含んでよい。
ブレンドの重量平均分子量(Mw)は、少なくとも400ダルトン(Da)、好ましくは少なくとも500Da、より好ましくは少なくとも600Da、具体的には少なくとも700Daであってよい。ブレンドの重量平均分子量は、最大100,000Da、好ましくは最大50,000Da、より好ましくは最大10,000Da、具体的には最大5,000Da、特に最大2,500Da、さらに好ましくは最大1500Da、さらに好ましくは最大1200Daであってよい。分子量は、サイズ排除クロマトグラフィ、例えば下記試験方法に記載されたサイズ排除HPLC(SE-HPLC)によって測定することができる。
本発明の組成物は、組成物の総重量を基準として、少なくとも2重量%、好ましくは少なくとも4重量%、より好ましくは少なくとも8重量%、具体的には少なくとも10重量%の第1成分を含んでよい。組成物は、組成物の総重量を基準として、最大30wt%、好ましくは最大20wt%、より好ましくは最大18wt%の第1成分を含んでよい。
組成物は、組成物の総重量を基準として、少なくとも1重量%、好ましくは少なくとも2重量%、より好ましくは少なくとも4重量%、具体的には少なくとも5重量%、望ましくは少なくとも8重量%の第2成分を含んでよい。組成物は、組成物の総重量を基準として、最大30重量%、好ましくは最大20重量%、より好ましくは最大18重量%、具体的には最大15重量%の第2成分を含んでよい。
合体した(すなわちブレンド中の)第1成分と第2成分とは、組成物の総重量を基準として、組成物の少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも14重量%、より好ましくは少なくとも16重量%であってよい。合体した(すなわちブレンド中の)第1成分と第2成分とは、組成物の総重量を基準として、組成物の最大40wt%、好ましくは最大30wt%、より好ましくは最大25wt% であってよい。
組成物は水を含んでよい。組成物は、組成物の総重量を基準として、少なくとも10重量%の水、好ましくは少なくとも20重量%の水、より好ましくは少なくとも30重量%の水、具体的には少なくとも40重量%の水、望ましくは少なくとも50重量%の水、特に少なくとも60重量%の水、さらに好ましくは少なくとも70重量%の水を含んでよい。組成物は、組成物の総重量を基準として、最大90重量%の水、好ましくは最大80重量%の水を含んでよい。
組成物はさらに1種又は2種以上の保存剤を含んでよい。組成物は、組成物の総重量を基準として、少なくとも0.1重量%、好ましくは少なくとも0.2重量%、より好ましくは少なくとも0.4重量%、具体的には少なくとも0.6重量%の保存剤を含んでよい。組成物は、組成物の総重量を基準として、最大10重量%、好ましくは最大5wt%、より好ましくは最大3wt%、具体的には最大2重量%の保存剤を含んでよい。保存剤はフェノキシエタノール、安息香酸ナトリウム、又はソルビン酸カリウムを含んでよく、好ましくは保存剤は安息香酸ナトリウム及び/又はソルビン酸カリウムを含む。あるいは、組成物は保存剤を含まなくてもよい。
組成物は室温(25℃)で液体であってよい。組成物は溶媒中のブレンドの溶液又は分散体、好ましくは溶液であってよく、好ましくは溶媒は水を含む。
あるいは、組成物は室温(25℃)で固体であってよい。組成物は粉末、好ましくは噴霧乾燥によって得られた粉末であってよい。
パーソナルケア及び/又はヘアケア製剤
本発明は、本発明の組成物とパーソナルケア成分とを含むパーソナルケア製剤を提供することができる。好ましくは、パーソナルケア製剤は皮膚又は毛髪への局所塗布用である。
パーソナルケア成分は、洗浄剤、ヘアコンディショニング剤、ヘアスタイリング剤、フケ防止剤、育毛促進剤、香料、サンスクリーン、サンブロック、色素、モイスチャライザー、皮膜形成剤、染毛剤、メイクアップ剤、増粘剤、乳化剤、保湿剤、エモリエント、防腐剤、脱臭活性剤、皮膚科学的に許容可能なキャリア、界面活性剤、研磨剤、吸収剤、芳香剤、着色剤、精油、収斂剤、ニキビ防止剤、凝固防止剤、消泡剤、酸化防止剤、バインダー、酵素、酵素抑制剤、酵素活性剤、補酵素、植物抽出物、セラミド、緩衝剤、嵩高剤、キレート剤、化粧品用殺生物剤、外用鎮痛剤、サブスタンティビティ強化剤(substantivity(直接結合性) increasing agent)、不透明剤、pH調整剤、還元剤、金属イオン封鎖剤、皮膚漂白及び/又は美白剤、皮膚コンディショニング剤、皮膚鎮痛剤及び/又は治癒剤、皮膚処置剤、
ビタミン又は保存剤から選択される。
好ましくは、パーソナルケア成分は、洗浄剤、ヘアコンディショニング剤、皮膚コンディショニング剤、ヘアスタイリング剤、フケ防止剤、育毛促進剤、香料、サンスクリーン化合物、色素、モイスチャライザー、皮膜形成剤、保湿剤、アルファ-ヒドロキシ酸、染毛剤、メイクアップ剤、増粘剤、防腐剤、脱臭剤、界面活性剤から選択される。
パーソナルケア製剤はスキンケア及び/又はヘアケア製剤、好ましくはヘアケア製剤であってよい。
本明細書中に定義されたタイプのパーソナルケア製剤はエマルジョン(例えば水中油エマルジョン又は油中水エマルジョン)、無水製剤(例えばヘアオイル、ヘアスプレイ/セラム)、洗剤製剤、好ましくは油中水エマルジョン及び/又は洗剤製剤の形態を成していてよい。パーソナルケアエマルジョン製剤は、ペースト、クリーム、液体、及びミルクの形態を成すことが望ましく、ヘアケア製剤の分野において、心地よい美的触感を毛髪にもたらし、扱い易さ及び外観を改善することを目指し得る。
パーソナルケア製剤は、製剤の所期最終用途に応じて、種々異なる稠度及び/又は粘度を有することができる。パーソナルケア製剤は好ましくは室温において流体である。パーソナルケア製剤は室温において粉末又は固形製剤であってもよい。
このような製剤の最終用途は、パーソナルケア製品の分野において、ボディバター、ゲルクリーム、高香料含有製品、パヒュームクリーム、ヘアコンディショナー、ヘアリラクサー製剤、ヘアシャンプー、ヘアスタイリング製品、洗い流さないタイプの(leave-on)ヘア製品、無水製品、制汗剤及び消臭剤製品、クレンザー、一体型(2-in-1)発泡エマルジョン、乳化剤非含有製品、マイルド製剤、例えば固形ビードを含有するスクラブ製剤、水中シリコーン製剤、色素含有製品、噴霧可能エマルジョン、例えばヘアデタングラー、カラー化粧品、シャワー製品、メイクアップリムーバー、アイメイクアップリムーバー、及びワイプを含む。より好ましくは、このような製剤の最終用途は、ヘアコンディショナー、ヘアリラクサー製剤、ヘアシャンプー、ヘアスタイリング製品、洗い流さないタイプのヘア製品、及び噴霧可能エマルジョン、例えばヘアデタングラーを含む。好ましくは、パーソナルケア製剤は、シャンプー、洗い流さないタイプのコンディショナー、洗い流すタイプのコンディショナー、及びヘアスタイリング製品から選択される。
好ましくは、本発明の組成物は、パーソナルケア製剤中に存在する唯一の活性コンディショニング成分である。好ましくは、製剤は付加的なコンディショニング成分、例えば四級化アンモニウム化合物又はシリコーンを含まない。
好ましくは、本発明の組成物はパーソナルケア(又はヘアケア)製剤中に低濃度で存在する。好ましくは、本発明の組成物は、製剤の総重量を基準として、少なくとも0.01%w/w、好ましくは少なくとも0.1%w/w、より好ましくは少なくとも0.5%w/w、そして最も好ましくは少なくとも0.8%w/wの濃度で製剤中に存在する。好ましくは、本発明の組成物は、製剤の総重量を基準として、最大40%w/w、最大30%w/w、最大20%w/w、好ましくは最大15%w/w、より好ましくは最大10%w/w、そして最も好ましくは最大8%w/wの濃度で製剤中に存在する。
好ましくは、パーソナルケア(又はヘアケア)製剤は、本発明の組成物を担持するためのベースビヒクルを含む。好ましくは、ベースビヒクルは比較的高濃度の水を含む。好ましくは、水は総製剤の少なくとも20%w/w、好ましくは少なくとも25%w/w、より好ましくは少なくとも28%w/w、そして最も好ましくは少なくとも30%w/wの濃度で、パーソナルケア製剤中に存在する。好ましくは、水は総製剤の最大99%w/w、好ましくは最大96%w/w、好ましくは最大94%w/w、そして最も好ましくは最大90%w/wの濃度で、パーソナルケア製剤中に存在する。あるいは、製剤は実質的に無水であってもよい。製剤は水を含まなくてもよい。
好ましくは、パーソナルケア(又はヘアケア)製剤は酸性である。好ましくは、製剤のpHは1~6、好ましくは2~5.5、より好ましくは3~5、そして最も好ましくは4~4.8である。
パーソナルケア(又はヘアケア)製剤は付加的な成分、例えば1種又は2種以上の乳化剤、エモリエント、キャリア、界面活性剤、及びこれに類するものを含んでよい。
好ましくは、パーソナルケア(又はヘアケア)製剤はさらに乳化剤を含む。好ましくは、乳化剤は、水中油エマルジョンを形成し得る非イオン性の高HLB(親水性/親油性バランス)界面活性剤である。乳化剤は天然誘導型であってよい。好適な乳化剤の例は、エトキシル化ソルビタンエステル、エトキシル化グリセリルエステル、エトキシル化脂肪アルコール(ラノリンアルコールを含む)、エトキシル化脂肪酸(ラノリン脂肪酸を含む)、グリセリル脂肪酸モノエステル、グリセリル脂肪酸モノ及びジエステル、糖エステル(スクロースの脂肪酸モノ及びジエステル)、脂肪酸ポリオール(ポリエチレングリコール)エステル、脂肪アルコール(共乳化剤として作用することもある)、脂肪酸及びこれらのリン酸エステル、カチオン性界面活性剤又はモノアルキル第三級アミン、例えばステアラミドプロピルジメチルアミン又はベヘナミドプロピルジメチルアミンを含む。
製剤中に存在するときには、乳化剤は好ましくは、製剤の総重量を基準として、少なくとも0.2%w/w、好ましくは少なくとも0.5%w/w、より好ましくは少なくとも0.9%w/w、そして最も好ましくは少なくとも1.1%w/wの濃度で存在している。好ましくは、乳化剤は製剤の総重量を基準として、最大20%w/w、好ましくは最大12%w/w、より好ましくは最大7%w/w、そして最も好ましくは最大5%w/wの濃度で製剤中に存在する。製剤中に存在する乳化剤の濃度は、四級化材料を含むこのタイプの製剤中に存在するよりも好ましくは高い。このことはすなわち、製剤に対する乳化効果を通常は有するはずの製剤中の四級化材料の不在を補償する。
パーソナルケア(又はヘアケア)製剤はさらに少なくとも1種の共乳化剤(co-emulsifier)を含んでよい。好ましくは、この又はそれぞれの共乳化剤は、製剤の粘度を調節し得る粘度調節剤、より好ましくは、製剤の粘度を高め得る粘度上昇剤である。好ましくは、この又はそれぞれの共乳化剤は脂肪アルコール、好ましくはC12~C20アルコール、より好ましくはC16~C18アルコール、又はこれらの混合物である。パーソナルケア製剤中の共乳化剤として使用するのに適したアルコールはセチルアルコール、ステアリルアルコール、及びセテアリールアルコールを含む。
本発明による製剤は他の付加的なエモリエント材料、好ましくはエモリエント油を含有してもよい。好ましくは、エモリエント油は非極性油である。本製剤中に使用するのに適したエモリエント油の例は、鉱物又はパラフィン油、脂肪酸と脂肪アルコールとのエステル、好ましくはC10~C20酸又はアルコール(とはいえイソプロピルエステルを使用してもよい)、脂肪酸グリコールエステル、脂肪酸トリグリセリド、アルコキシル化脂肪酸のエステル及びジエステル、植物(プラント)抽出物、及び炭化水素、好ましくはC12~C16を含む。好ましくはエモリエントは鉱物油である。製剤中に存在する場合、この又はそれぞれの付加的なエモリエントは好ましくは、製剤の総重量を基準として少なくとも1重量%であり且つ最大30重量%の濃度で存在する。
本発明によるパーソナルケア(又はヘアケア)製剤は、1種又は2種以上の界面活性剤、例えばラウリルエーテル(又はラウレス)硫酸ナトリウム及び/又はコカミドプロピルベタインを含んでもよい。製剤中に存在する場合、この又はそれぞれの界面活性剤は好ましくは、製剤の総重量を基準として、1重量%~20重量%、好ましくは2重量%~15重量%、そしてより好ましくは4重量%~10重量%の濃度で存在する。
本発明によるパーソナルケア(又はヘアケア)製剤は、1種又は2種以上のカチオン性成分を含有してもよい。製剤中に存在する場合、この又はそれぞれの界面活性剤は好ましくは、製剤の総重量を基準として、0.01重量パーセント~10重量パーセント、好ましくは0.05重量パーセント~8重量パーセント、及びより好ましくは0.1重量パーセント~5重量パーセントの濃度で存在する。
本発明によるパーソナルケア(又はヘアケア)製剤は、1種又は2種以上のシリコーンを含有してもよい。製剤中に存在する場合、この又はそれぞれのシリコーンは好ましくは、製剤の総重量を基準として、0.05重量パーセント~10重量パーセント、好ましくは0.1重量パーセント~8重量パーセント、及びより好ましくは0.5重量パーセント~5重量パーセントの濃度で存在する。
本発明によるパーソナルケア(又はヘアケア)製剤は、1種又は2種以上の皮膜形成成分を含有してもよい。製剤中に存在する場合、この又はそれぞれの皮膜形成成分は好ましくは、製剤の総重量を基準として、0.01重量パーセント~5重量パーセント、好ましくは0.05重量パーセント~3重量パーセント、及びより好ましくは0.1重量パーセント~2重量パーセントの濃度で存在する。
本発明による製剤中には数多くの他の成分を使用することができる。これらの成分は油溶性、水溶性、又は非溶解性であってよい。このような材料の例は、
(i) 保存剤、好ましくは、具体的には欧州連合化粧品規制の添付書類5に挙げられているような、化粧品用途のために承認されているもの。保存剤は好ましくは安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、又はフェノキシエタノールを含む。保存剤は、パラベン(4-ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル)、置換型尿素、又はヒダントイン誘導体、例えばGermaben II、Nipaguard BPX及びNipaguard DMDMHという商品名で市販されているものを含んでよい。保存剤は組成物の総重量を基準として0.5重量%~2重量%の濃度で使用されてよい、
(ii) 香料であって、典型的には組成物の総重量を基準として0.1重量%~10重量%、より典型的には最大約5重量%、そして具体的には最大約2重量%の濃度で使用される場合のもの、
(iii) 保湿剤又は溶剤、例えばアルコール、ポリオール、例えばグリセロール及びポリエチレングリコールであって、典型的には組成物の総重量を基準として1重量%~10重量%の濃度で使用される場合のもの、
(iv) アルファヒドロキシ酸、例えばグリコール酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、及びこれらのエステル、セルフタンニング剤、例えばジヒドロキシアセトン、
(v) (a) 例えばレチニルパルミテート及び他のトレチノイン前駆体分子としてのビタミンA、(b)例えばパンテノール及びその誘導体としてのビタミンB、(c)例えばアスコルビン酸及びその誘導体としてのビタミンC、(d)例えばトコフェリルアセテートとしてのビタミンE、(e)ポリ不飽和脂肪酸エステル、例えばガンマ-リノレン酸エステルとしてのビタミンF、を含むビタミン及びこれらの前駆体、
(vi) スキンケア剤、例えば天然材料としてのセラミド、又は天然セラミドの機能模倣体としてのセラミド、
(vii) 天然リン脂質、例えばレシチン
(viii) ベシクル含有製剤
(ix) 有益なスキンケア特性を有する植物抽出物
(x) 皮膚ホワイトニング剤、例えばコウジ酸、アルブチン、及び類似の材料、
(xi) 皮膚修復化合物活性物質、例えばアラントイン及び類似のシリーズ
(xii) カフェイン及び類似の化合物
(xiii) 清涼添加剤、例えばメントール又は樟脳、
(xiv) 虫除け剤、例えばN,N-ジエチル-3-メチルベンズアミド(DEET)、及び柑橘油、又はユーカリ油、
(xv) 精油、及び
(xvi) 微細顔料、具体的には酸化物及びケイ酸塩、例えば酸化鉄、具体的には被覆された酸化鉄、及び/又は二酸化チタン、及びセラミック材料、例えば窒化ホウ素、又はサスポエマルジョンをもたらすためにメイクアップ品及び化粧品において使用されるような他の固形成分を含む顔料であって、典型的には製剤の総重量を基準として、1重量%~15重量%であるが、しかし通常は少なくとも5重量%、そして具体的には約10重量%の量で使用されるもの
を含む。
製剤は、心地よい香りを提供するために芳香付与材料を含んでよい。1つの態様では、天然源、例えばアルファルファ、アーモンド、アンバー、アンジェリカルート、アニス、リンゴ、アンズ、バナナ、バジル、月桂樹(bay)、月桂樹(bay laurel)、ベンゾイン、ベルガモット、ビターオレンジ、ブラックペッパー、ボアドローズ(ローズウッド)、カユプテ、カルダモン、キャロットシード、シダーウッド、シナモン、シトロネラ、シトラス、クラリーセイジ、クローブ、ココア、ココナッツ、コーヒー、コリアンダー、クランベリー、サイプレス、エレミ、ユーカリ・グロブルス、ユーカリ、フェンネル、フランキンセンス、ガルバナム、ゼラニウム、ジャーマンカモミール、ジンジャー、グレープフルーツ、ヘリクリサム、ヒソップ、ジャスミン、ジュニパーベリー、ラベンダー、レモン、レモングラス、ユリ、リンデンブロッサム、マンゴー、マジョラム、メリッサ、ミント、ミルラ、ギンバイカ、ネロリ、ニアウリ、ナツメグ、オレンジ、オレガノ、ヤシ、パセリ、パチョリ、モモ、ペパーミント、プチグレン、マツ、パイナップル、ラズベリー、ローマンカモミール、バラ、ローズマリー、ビャクダン、スペアミント、トウヒ、イチゴ、茶、タイム、バニラ、ベチバー、スミレ、ヤロウ、イランイラン、及びこれに類するものから香りが提供される。香料はミント又はバニラから選択されることが好ましい。
本発明は、本発明の組成物とヘアケア成分とを含むヘアケア製剤を提供することができる。好ましくはヘアケア製剤は毛髪への局所塗布用である。
ヘアケア成分は、光輝向上剤、モイスチャライザー、ハーブ添加剤、毛髪強化剤、ビタミン添加剤、着色剤、増毛剤;セット・スタイリング剤、紫外線吸収剤、シリコーン油、精油、及び香料、増粘剤又は粘度向上剤、洗剤、安定剤、エモリエント、キレート剤、金属イオン封鎖剤、保存剤、殺菌剤、抗酸化剤/ラジカルスカベンジャー、静電防止剤、コンディショニング剤、デタングリング成分、乳化又は分散剤から選択されてよい。
好ましくは、ヘアケア製剤は、ヘアクレンジング、コンディショニング、デタングリング、色保護、又はスタイリング製剤、特に好ましくはヘアクレンジング又はコンディショニング製剤である。好ましくは、ヘアケア製剤はシャンプー、流さないタイプのコンディショナー、洗い流すタイプのコンディショナー、及びヘアスタイリング製品から選択される。
好ましくは、本発明の組成物はヘアケア製剤中に低濃度で存在する。好ましくは、本発明の組成物は、製剤の総重量を基準として、少なくとも0.01%w/w、好ましくは少なくとも0.1%w/w、より好ましくは少なくとも0.5%w/w、そして最も好ましくは少なくとも0.8%w/wの濃度で製剤中に存在する。好ましくは、本発明の組成物は、製剤の総重量を基準として、最大20%w/w、好ましくは最大15%w/w、より好ましくは最大10%w/w、そして最も好ましくは最大8%w/wの濃度で製剤中に存在する。
ヘアケア製剤はシリコーン流体又は油、例えばジメチルポリシロキサン、ジメチルシリコーン、高重合型メチルポリシロキサン、及び総称的にジメチコンとして知られているメチルポリシロキサン、環状オリゴマージアルキルシロキサン、例えば総称的にシクロメチコンとして知られている、ジメチルシロキサンの環状オリゴマーを含んでよい。製剤中のシリコーン油の濃度は、製剤の総重量を基準として好ましくは0.1重量%~40重量%、より好ましくは0.3重量%~20重量%、具体的には0.5重量%~5重量%、そして特に1重量%~1.5重量%であってよい。あるいは、ヘアケア製剤はシリコーン化合物を含まなくてもよい。
製剤は水性の洗い流さないタイプ(leave on)又は水性の洗い流すタイプ(rinse off)の末端使用製品である。このような製剤の場合、希薄溶液を使用することができる。好ましくは、緩衝溶液が使用される。この溶液のpHは弱酸性に、つまりpH4~6に調節される。洗い流すタイプの製剤の場合、希釈された製剤を塗布後に洗い落とすことが指示される。必要とされる処理のレベルに応じて、このような指示は、製品がある程度の時間、例えば1~30分間にわたって毛髪上に残ることを必要とすることもある。洗い流さないタイプの製剤の場合、洗い落としステップは省かれる。
製剤が毛髪強化剤を形成するように機能するヘアシャンプー又はコンディショナーである場合、シャンプー又はコンディショナーは分散体、エマルジョン、又は溶液の形態を成していてよい。1つの好ましいシステムは液晶を形成するシステムである。液晶は好ましくはリオトロピック液晶(すなわち濃度及び温度の両方に依存する)であり、より好ましくはラメラ相液晶であり、そして具体的にはLアルファ相(ニート)液晶である。
製剤は数多くの異なるタイプの機能性成分、例えば
(i) カチオン性ヘアコンディショニング剤、例えばエトキシル化ホスフェート脂肪第四級物(quats)、例えばArlasilk(登録商標)としてCrodaによって販売されているもの、脂肪アミドアミン、例えばIncromine(登録商標)としてCrodaによって販売されているもの、脂肪第四級物、例えばIncroquat(登録商標)、Crodazosoft(登録商標)、Rejuvasoft(登録商標)、又はVibraRiche(登録商標)としてCrodaによって販売されているものであって、典型的には組成物の総重量を基準として1重量%~5重量%の濃度で使用されるもの。これらは典型的には、ポリマーヘアコンディショニングカチオン性材料、例えば、Crodacel(登録商標)及びMiruStyle(登録商標)としてCrodaによって販売されている四級化セルロース、四級化タンパク質、例えばCroquat(登録商標)、Crolactin(登録商標)、Crosilkquat(登録商標)、Keramimic(登録商標)及びHydrotriticum(登録商標)としてCrodaによって販売されているものと組み合わされる。
(ii) 脂肪アルコール、例えばステアリル、セテアリル、セチル、オレイルアルコールであって、典型的には組成物の総重量を基準として2重量%~5重量%の濃度で使用されるもの、
(iii) 保湿剤又は溶剤、例えばアルコール及びポリオール、例えばグリセロール及びポリエチレングリコールであって、典型的には組成物の総重量を基準として1重量%~10重量%の濃度で使用される場合のもの、
(iv) 再形成剤(reconstructor)、例えば加水分解タンパク質物、例えば小麦タンパク質であって、毛髪に浸透し、ポリマー架橋を介して毛髪構造を強化するように機能するもの、
(v) 毛髪に結合して光を反射する艶出し材料又はデタングリング材料、例えばシリコーン、例えばジメチコン、フェニルトリメチコン、ジメチコノール、及び/又はトリメチルシリルアモジメチコンであって、通常は組成物の総重量を基準として0.2重量%~10重量%の濃度で使用されるもの、
(vi) 酸性度調節剤、例えばクエン酸、乳酸であって、一般にコンディショナーのpHを約4~6に維持するもの、
(vii) ブロー乾燥又はヘアアイロン又はホットカーラーに起因する過剰な熱から毛髪を保護する熱保護剤、通常は熱吸収ポリマー、例えばMirustyle(登録商標)MFP(四級化デンプン)としてCrodaによって販売されているもの、及び
(viii) UV光による劣化から毛髪又は製剤成分を保護するためのUV保護剤、例えばCrodasorb(登録商標)UV-HPPとしてCrodaによって販売されているもの
を含有してよい。
発明の方法
第2態様によれば、本発明は、毛髪を処置する方法であって、
i) ジャガイモタンパク源から得られた第1部分加水分解タンパク質成分と、ジャガイモ以外の植物性タンパク源から得られた第2部分加水分解タンパク質成分とを含む組成物を毛髪に塗布するステップと、
ii) 任意には、前記組成物を前記毛髪から洗い流すステップと
を含む、毛髪を処置する方法を提供する。
毛髪を処置する方法は、毛髪のブリーチ、カラーリング、縮毛矯正、パーマネント、カール、ストレートパーマ、整髪、保持、シェイピング、スタイリング、熱処置、清浄化又はコンディショニングから選択された1つ又は2つ以上のステップを含んでよい。好ましくは、毛髪を処置する方法は、毛髪のブリーチ、カラーリング、シェイピング、スタイリング、清浄化又はコンディショニング、より好ましくはシェイピング、スタイリング、清浄化又はコンディショニング、特に好ましくは清浄化又はコンディショニングを含む。
毛髪は天然であってよく、ブリーチ、縮毛矯正、又は他の化学的処理を施されていてもよい。毛髪はアフリカ系、アジア系、欧州系、コーカサス系、ヒスパニック系、又は他の毛髪タイプであってよい。毛髪は天然の状態で見て、ストレート、ウェーブ状、カール状、又はコイル状であってよい。
好ましくは、毛髪への組成物の塗布は毛髪を強化し、より好ましくは、毛髪への組成物の塗布は、具体的には本明細書中に記載されたように測定して、毛髪の破断までの平均総仕事を増大させる。
組成物は、本明細書中に記載された特徴のいずれかを含んでよい。
本発明の利用
第3態様によれば、本発明は、ジャガイモから誘導された第1加水分解タンパク質成分と、ジャガイモ以外の植物源から得られた第2加水分解タンパク質成分とを含む組成物の、毛髪の処置のための使用を提供する。
毛髪の処置は毛髪を強化することを含む。好ましくは、毛髪の処置は、具体的には本明細書中に記載されたように測定して、毛髪繊維の平均断面積を増大させ、且つ/又は毛髪の破断までの平均総仕事を増大させることを含む。好ましくは、毛髪の処置は、具体的には本明細書中に記載されたように測定して、毛髪の破断までの総仕事を増大させることを含む。
組成物は、本明細書中に記載された特徴のいずれかを含んでよい。
本明細書中に記載された特徴のいずれも、本発明のいずれかの態様と組み合わせることができる。
本発明を下記非限定的な実施例によって説明する。全ての部及びパーセンテージは特に断りのない限り重量で与えられる。
言うまでもなく、上記全ての試験及び物理特性は、特に断りのない限り、又は参照される試験方法及び試験手順において特に断りのない限りは、大気圧及び周囲温度/室温(すなわち約23~25℃)で見極めた。
試験方法
本明細書では、下記試験方法が用いられた。
(i) 適宜のスピンドル(T-Cバー)を使用してBrookfield Ametek DV-1 粘度計を用いて室温(25℃)で粘度を測定した。試料作成後すぐに、そして24時間後に、1分間にわたって試料を10rpm(0.17Hz)で試験し、結果をcP(mPa.s)で引用した。
(ii) Fisher Scientific Accumet AE150 pH Meterを用いて室温(25℃)でpHを測定した。初期pH読み取り値に応じて、(pHがより高い場合には)10重量%水酸化ナトリウム、又は(pHがより低い場合には)10重量%クエン酸溶液を使用して、製剤のpHを4.0~5.0に調節した。製剤作成後すぐに、そして24時間後にpHを測定した。
(iii) 総不揮発性物質含有率・灰含有率を測定することから、試料中の活性物質含有率(重量%)を計算した。
17~19時間にわたって105℃で炉乾燥することにより、存在する湿分及び任意の他の揮発性成分を除去することにより、既知の試料重量に対して総不揮発性物質含有率を測定した。デシケーター内で冷却した後、残留重量を用いて試料の総不揮発性物質含有率(重量%)を計算した。灰含有率に関しては、空気の存在において575~600℃の温度まで増分温度ステップを用いて、既知の重量の試料を注意深く加熱し、16~18時間(又は必要な場合にはより長い時間)にわたってその温度で保持する。デシケーター内の冷却後、残留重量を用いて試料の灰含有率(重量%)を計算する。次いで、重量%総不揮発性物質含有率から重量%灰を引き算することにより、試料中の活性物質含有率(重量%)を計算する。
(iv) サイズ排除高性能液体クロマトグラフィ(SE-HPLC)によって、重量平均分子量を見極めた。使用するHPLC装置及び設定値を下記表1に示す。
(v) 試料を完全に加水分解して構成アミノ酸にすることによって、アミノ酸プロフィールを測定した。これらのアミノ酸の分布を次いでHPLCを介して定量化した。
(vi) 自動ローディングシステム(model ALS1500) 及びDiastron Ltd. (英国Hants, Andover在)の繊維寸法分析システム(モデルFDAS770)を制御環境チャンバ内に備えたMiniature Tensile Tester (MTT686)を使用して、単毛髪繊維引張試験データを測定した。Diastron LtdのAAS 1600(自動集成システム)を用いて試験するために、それぞれの試料で処置されたそれぞれの毛房から、50のランダムな単繊維を先ず調製した。それぞれの毛髪繊維試料は30mm長の仕様を有した。調製された毛髪繊維試料を次いで回転試料トレイ上にローディングし、そして試験実施前に2時間にわたって50%相対湿度(RH)及び室温(25℃)で前平衡させた。2時間にわたる前平衡後、ALS1500を使用して、各繊維試料を試料トレイからFDAS770へ自動的に移し、そしてFDAS770がレーザーマイクロメーターを採用しているため、繊維の長さに沿って3切片を走査することにより、繊維試料の寸法(断面積(平方ミクロン))を測定した。次いで、繊維試料を試料トレイに戻し、ここでは空気圧式のロッドが繊維試料の一方の端部を緊張した状態で保持するのに対して、2kgのロードセルを備えた空気圧式のジョーが繊維試料の他方の端部を把持し、そして毛髪繊維試料を20mm/min延伸速度で2%延伸率までゆっくりと伸張させた。各繊維試料が2%の延伸を施された後、同じ繊維試料を、繊維が破断点に達するまで伸張させた。破断点では、それぞれの繊維試料が応力・歪曲線を生成した。破断までの総仕事のデータ(ジュール単位で測定)を生成した。データは応力・歪曲線下の積分面積、又は毛髪繊維試料を破断するのに必要な最大仕事と定義される。
Figure 2023516168000001
実施例1:本発明による試料B~Gの調製
下記のように本発明による試料B~Gを調製し、そしてこれらの組成物を下記表2に示す。
試料B
ジャガイモタンパク質濃縮物を水に添加し、そして十分に分散されるまで混合した。水酸化ナトリウム溶液を使用してpHを調節する前に、結果として生じた分散体を所期温度まで加熱した。酵素(カルボヒドラーゼ及びプロテアーゼ)を使用して、所期の温度及びpH範囲で撹拌することにより、ジャガイモタンパク質の加水分解を触媒し、これにより約600~800Daの典型的な重量平均分子量を達成した。加水分解に続いて、加水分解混合物のpHを、塩酸溶液を添加することによって酸性へ低下させ、そして加熱を介して酵素を変性させた。タンパク質加水分解物を活性炭で濾過し処理することによって精製した。結果として生じた希薄加水分解タンパク質溶液を次いで、所期活性物質含有率(15~25重量%の活性物質含有率)まで濃縮し、そして保存した。
小麦タンパク質濃縮物を水に添加し、そして十分に分散されるまで混合した。水酸化ナトリウム溶液を使用してpHを調節する前に、結果として生じた分散体を所期温度まで加熱した。プロテアーゼ酵素を使用して、所期の温度及びpH範囲で撹拌することにより、小麦タンパク質の加水分解を触媒した。加水分解に続いて、加水分解混合物のpHを、塩酸溶液を添加することによって酸性へ低下させ、そして加熱を介して酵素を変性させた。タンパク質加水分解物を活性炭及びイオン交換で濾過し処理することによって精製した。結果として生じた希薄加水分解タンパク質溶液を次いで、所期活性物質含有率(15~25重量%の活性物質含有率)まで濃縮し、そして保存した。
加水分解ジャガイモタンパク質溶液と加水分解小麦タンパク質溶液とを、活性物質含有率による重量比2:1で互いにブレンドすることにより、試料Bを提供した。
試料C
試料Bと同様に、しかし活性物質含有率による重量比1:1を用いて、試料Cを調製した。
試料D
加水分解ジャガイモタンパク質を試料Bのように調製した。
エンドウ豆タンパク質濃縮物を水に添加し、そして十分に分散されるまで混合した。水酸化ナトリウム溶液を使用してpHを調節する前に、結果として生じた分散体を所期温度まで加熱した。プロテアーゼ酵素を使用して、所期の温度及びpH範囲で撹拌することにより、エンドウ豆タンパク質の加水分解を触媒し、これにより約800~1500Daの典型的な重量平均分子量を達成した。加水分解に続いて、加水分解混合物のpHを、塩酸溶液を添加することによって酸性へ低下させ、そして加熱を介して酵素を変性させた。タンパク質加水分解物を活性炭で濾過し処理することによって精製した。結果として生じた希薄加水分解タンパク質溶液を次いで、所期活性物質含有率(15~25重量%の活性物質含有率)まで濃縮し、そして保存した。
加水分解ジャガイモタンパク質と加水分解エンドウ豆タンパク質とを、活性物質含有率による重量比1:1で互いにブレンドすることにより、試料Dを提供した。
試料E
加水分解ジャガイモタンパク質を試料Bのように調製した。
綿実タンパク質濃縮物を水に添加し、そして十分に分散されるまで混合した。水酸化ナトリウム溶液を使用してpHを調節する前に、結果として生じた分散体を所期温度まで加熱した。プロテアーゼ酵素を使用して、所期の温度及びpH範囲で所定の時間にわたって撹拌することにより、綿実タンパク質の加水分解を触媒した。加水分解に続いて、加水分解混合物のpHを、塩酸溶液を添加することによって酸性へ低下させ、そして加熱を介して酵素を変性させた。タンパク質加水分解物を濾過することによって精製した。結果として生じた希薄加水分解タンパク質溶液を次いで、所期活性物質含有率(15~25重量%の活性物質含有率)まで濃縮し、そして保存した。
加水分解ジャガイモタンパク質と加水分解綿実タンパク質とを、活性物質含有率による重量比1:1で互いにブレンドすることにより、試料Eを提供した。
試料F
試料Dと同様に、しかし活性物質含有率による重量比2:1を用いて、試料Fを調製した。
試料G
試料Dと同様に、しかし活性物質含有率による重量比1:2を用いて、試料Gを調製した。
Figure 2023516168000002
実施例2:比較生成物
下記表3に示されるように比較生成物を得た。
Figure 2023516168000003
実施例3:アミノ酸プロフィール
本発明の試料B~G及び比較生成物2を完全に加水分解してこれらの構成アミノ酸にし、そして次いで、これらのアミノ酸の分布(試料中のアミノ酸の総重量を基準とした重量%)をHPLC分析を介して定量化した。これらのアミノ酸プロフィールを下記表4に示す。
Figure 2023516168000004
植物から誘導された試料B~G中のシスチンの量は、動物から誘導された加水分解ケラチンである比較生成物2中のものよりも少ないことが判る。しかしながら、実施例4に見られるように、毛髪の強さ(破断までの総仕事が改善されることによって実証される)は、比較生成物2と比較して試料B~Gによって高められた。
実施例4:毛髪引張試験
毛髪試料を処置し、下記手順を用いてこれらに引張試験を施した。
a) 各試料の1重量パーセント活性物質含有率の希薄溶液中に1時間にわたって、それぞれの毛房(同じロットの1.0cm幅の通常のブリーチされたコーカサス系毛髪(Regular Bleached Caucasian Hair))を浸す。
b) 処置されていない対照毛房も、脱イオン(DI)水中に1時間にわたって浸した。
c) 1時間後、一定流量の流れるぬるま湯で30秒間にわたってそれぞれの毛房を濯いだ。
d) それぞれの処置済の毛房を、50%RHで設定された制御された湿度環境内部で、一晩にわたって空気乾燥させた。
毛髪引張試験データを上記試験方法の項に記載されたように測定した。それぞれの予めブリーチされた人間の毛房から50のランダムな単繊維に関する結果を得た。比較生成物1及び2、並びに本発明の試料B~Gの1重量%活性物質含有率の水溶液で、各繊維を処置した。未処置のブリーチ済の毛髪繊維も試験した。平均結果を下記表5に示す。
Figure 2023516168000005
表5から判るように、試料B~Gで処置された毛髪繊維の平均断面積は、未処置の繊維又は比較生成物1及び2と比較して増大している。このことは毛髪のサブスタンティビティ(substantivity)(直接結合性)の増大を示す。さらに、試料B~Gで処置された毛髪繊維を破断するために必要とされる仕事も増大する。このことは毛髪が強化されていることを示す。
実施例5:ヘアコンディショナー製剤
ベーシックヘアコンディショナー製剤を下記表6に示されたように製造した。
Figure 2023516168000006
下記表7に示された以下のベーシックヘアコンディショナー製剤を作成し、上記試験方法に記載されているように粘度及びpHに関して試験した。
Figure 2023516168000007
これらのベーシックヘアコンディショナー製剤を、下記手順を用いて試験した。
a) 標準化PVCSプロトコルPVCS-002によって2.5:10w/wのコンディショナー:毛髪比の制御された投与量で各コンティショナーを塗布した。
b) 1分間にわたって毛髪に各コンディショナーを揉み込んだ。
c) コンディショナーを洗い流す前に20分間にわたって毛髪上に放置した。
d) 20分後、一定流量の流れるぬるま湯で30秒間にわたってそれぞれの毛房を濯いだ。
e) それぞれの処置済の毛房を、50%RHで設定された制御された湿度環境内部で、一晩にわたって空気乾燥させた。
次いで上記試験方法の項に記載されているように引張試験を実施した。結果を下記表8に示す。
Figure 2023516168000008
表8から判るように、試料C及びDを使用したコンディショナーで処置された毛髪繊維の平均断面積は、プラセボコンディショナーと比較して増大している。このことは毛髪のサブスタンティビティの増大を示す。さらに、試料C及びDを使用したコンディショナーで処置された毛髪繊維を破断するために必要とされる仕事も増大する。このことは毛髪が強化されていることを示す。
実施例6:パーソナルケア製剤
試料Dは下記表9~11に示された種々のパーソナルケア製剤中に含まれた。これらの製剤は1ヶ月にわたって50℃で、そして24時間の冷凍-解凍サイクルを5回にわたって行う安定性試験に全て合格した。
Figure 2023516168000009
シャンプーのための調製手順
主ビーカーに水を添加する。残りの成分を一度に1種ずつ添加し、完全に混和させておく。必要な場合にはpHを調節する。
Figure 2023516168000010
コンディショナーのための調製手順
主ビーカーに水を添加する。プロペラ羽根を使用して混合を開始し、そして80℃まで加熱する。水が80℃に達したら、SP Rejuvasoft MBALを添加し、10~15分間にわたって高速で混合させておく。60℃まで冷却を開始し、そしてこの温度でさらに15分間にわたって保持する。エマルジョンは粒子を含まない状態で滑らかに見えなければならない。エマルジョンが滑らかに見えたら、室温まで冷却し続ける。40℃を下回ったら、部分B成分を一度に1種ずつ添加し、完全に混和させておく。必要な場合には25%のクエン酸溶液を使用してpHを調節する。
Figure 2023516168000011
ヘアマスクのための調製手順
主ビーカーに部分A成分を添加する。プロペラ羽根で混合を開始し、80℃まで加熱する。別個のビーカー内に部分B成分を添加し、80℃まで加熱を開始する。両相が80℃になったら、部分Bを部分A中に、高速で混合しながらゆっくりと注ぎ入れた。10分間にわたってその温度で混合させておき、次いで60℃まで冷却を開始する。温度が60℃に達すると、サイドスイープ羽根に切り換え、混合スピードを低下させる。40℃まで冷却し続ける。40℃を下回ったら、部分C成分を一度に1種ずつ添加し、完全に混和させておく。必要な場合にはpHを調節する。
言うまでもなく、本発明は上記実施態様の詳細に限定されるものではなく、上記実施態様は例示のために説明したにすぎない。多くの変更形が可能である。

Claims (17)

  1. a) ジャガイモタンパク源から得られた部分加水分解タンパク質である第1成分と、
    b) ジャガイモ以外の植物性タンパク源から得られた部分加水分解タンパク質である第2成分とのブレンドを含む組成物であって、
    前記ブレンド中の第1成分:第2成分の重量比が0.5:1~2:1である、組成物。
  2. 前記ブレンド中の第1成分:第2成分の重量比が0.6:1~1.4:1である、請求項1に記載の組成物。
  3. 動物性タンパク源から得られたタンパク質成分を含まない、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 小麦タンパク源から得られたタンパク質成分を含まない、請求項1から3までのいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記第2成分がエンドウ豆又は綿実タンパク源から得られる、請求項1から4までのいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記第1成分及び/又は第2成分が化学的に未修飾の加水分解タンパク質である、請求項1から5までのいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記組成物が、皮膚又は毛髪に塗布するための局所用組成物である、請求項1から6までのいずれか1項に記載の組成物。
  8. 前記組成物の総重量を基準として少なくとも60重量%の水を含む、請求項1から7までのいずれか1項に記載の組成物。
  9. 請求項1から8までのいずれか1項に記載の組成物と、パーソナルケア成分とを含むパーソナルケア製剤であって、前記パーソナルケア製剤が皮膚又は毛髪への局所塗布用である、パーソナルケア製剤。
  10. 前記パーソナルケア成分が、洗浄剤、ヘアコンディショニング剤、ヘアスタイリング剤、フケ防止剤、育毛促進剤、香料、サンスクリーン、サンブロック、色素、モイスチャライザー、皮膜形成剤、染毛剤、メイクアップ剤、増粘剤、乳化剤、保湿剤、エモリエント、防腐剤、脱臭活性剤、皮膚科学的に許容可能なキャリア、界面活性剤、研磨剤、吸収剤、芳香剤、着色剤、精油、収斂剤、ニキビ防止剤、凝固防止剤、消泡剤、酸化防止剤、バインダー、酵素、酵素抑制剤、酵素活性剤、補酵素、植物抽出物、セラミド、緩衝剤、嵩高剤、キレート剤、化粧品用殺生物剤、外用鎮痛剤、サブスタンティビティ強化剤、不透明剤、pH調整剤、還元剤、金属イオン封鎖剤、皮膚漂白及び/又は美白剤、皮膚コンディショニング剤、皮膚鎮痛剤及び/又は治癒剤、皮膚処置剤、ビタミン又は保存剤から選択される、請求項9に記載のパーソナルケア製剤。
  11. 請求項1から8までのいずれか1項に記載の組成物と、ヘアケア成分とを含むヘアケア製剤であって、前記ヘアケア製剤が毛髪への局所塗布用である、ヘアケア製剤。
  12. 前記ヘアケア成分が、光輝向上剤、モイスチャライザー、ハーブ添加剤、毛髪強化剤、ビタミン添加剤、着色剤、増毛剤、セット・スタイリング剤、紫外線吸収剤、シリコーン油、精油、及び香料、増粘剤又は粘度向上剤、洗剤、安定剤、エモリエント、キレート剤、金属イオン封鎖剤、保存剤、殺菌剤、抗酸化剤/ラジカルスカベンジャー、静電防止剤、コンディショニング剤、デタングリング成分、乳化又は分散剤から選択される、請求項11に記載のヘアケア製剤。
  13. 毛髪を処置する方法であって、
    i) ジャガイモタンパク源から得られた第1部分加水分解タンパク質成分と、ジャガイモ以外の植物性タンパク源から得られた第2部分加水分解タンパク質成分とを含む組成物を毛髪に塗布するステップ、及び
    ii) 任意に、前記組成物を前記毛髪から洗い流すステップ
    を含む、毛髪を処置する方法。
  14. 前記方法が、毛髪のブリーチ、カラーリング、縮毛矯正、パーマネント、カール、ストレートパーマ、整髪、保持、シェイピング、スタイリング、熱処置、清浄化又はコンディショニングから選択された1つ又は2つ以上のステップを含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記毛髪に前記組成物を塗布することが、前記毛髪を強化する、請求項13又は14に記載の方法。
  16. ジャガイモタンパク源から得られた第1加水分解タンパク質成分と、ジャガイモ以外の植物性タンパク源から得られた第2加水分解タンパク質成分とを含む組成物の、毛髪の処置のための使用。
  17. 前記毛髪の処置が前記毛髪を強化することを含む、請求項16に記載の使用。
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