JP2023516058A - (z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン及び中間体を生成するためのプロセス - Google Patents

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Abstract

(Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(Z-1336mzz)の生成方法について説明する。この方法では、1,1,1-トリクロロ-2,2,2-トリフルオロエタン(CFC-113a)及び四塩化炭素などの容易に入手できるハロゲン化出発材料を利用する。

Description

本開示は、(Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(Z-1336mzz)を生成するために使用されるプロセス及びそのような生成において有用な中間体を生成するために使用されるプロセスに関する。特に、本開示は、容易に入手可能なハロゲン化アルカンから(Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(Z-1336mzz)を生成するためのプロセスに関する。
フルオロカーボン業界は、過去数十年の間、モントリオール議定書の結果として、段階的に廃止されるオゾン層破壊性のクロロフルオロカーボン(chlorofluorocarbon、CFC)及びヒドロクロロフルオロカーボン(hydrochlorofluorocarbon、HCFC)の代替冷媒を見出すことに取り組んできた。多くの用途についての対応策は、冷媒、溶媒、消火剤、発泡剤、及び噴射剤として使用するためのヒドロフルオロカーボン(hydrofluorocarbon、HFC)化合物を商業化することであった。現時点で最も広く使用されているHFC冷媒、HFC-134a、及びHFC-125等のこれら新規化合物は、オゾン層破壊係数がゼロであるので、モントリオール議定書の結果として段階的に廃止される現在の規制による影響を受けることはない。
オゾン層破壊の問題に加えて、これらの用途の多くにおける別の環境問題は、地球温暖化である。したがって、低オゾン層破壊規格を満たし、かつ低地球温暖化係数(global warming potential、GWP)を有する組成物が必要とされている。特定のヒドロフルオロオレフィン組成物が、これらの両方の目標を満たすと考えられる。したがって、これらの組成物を提供する経済的な製造プロセスの必要性も存在する。
(Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(Z-1336mzz)は、冷媒、伝熱組成物、熱力学サイクル(例えば、加熱又は冷却サイクル)作動流体、エアロゾル噴射剤、発泡剤(膨張剤)、溶媒、洗浄剤、分散媒、置換乾燥剤、バフ研磨剤、重合媒体、ポリオレフィン及びポリウレタン用の発泡剤、ガス誘電体、動力サイクル作動流体、消火剤並びに液体又は気体の形態の火災抑制剤における用途を有するヒドロフルオロオレフィンである。cis-HFO-1336mzzのGWPは、大気中の寿命から100年の計画対象期間に対して10年未満であると推定される。
当該技術分野では、(Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(Z-1336mzz)を効率的かつ経済的に生成することができるプロセスの必要性が存在する。
本開示は、ヒドロフルオロオレフィンZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(Z-CFCH=CHCF、Z-1336mzz)の生成及びその生成において有益な中間体の生成のためのプロセスを提供する。本明細書に記載のプロセスは、CFCCl及びCH=CCl又はCCl及びCFCl=CHから始まるZ-1336mzzへの費用対効果の高い合成ルートを提供する。
一実施形態では、1,1,1,3,3-ペンタクロロ-4,4,4-トリフルオロブタン(CClCHCHClCF、333jfa)を含む生成物混合物を生成するためのプロセスは、モノニトリルと、塩化銅(II)を含む触媒と、の存在下で、ハロゲン化アルカンをオレフィンと接触させることを含み、ハロゲン化アルカンは、1,1,1-トリクロロ-2,2,2-トリフルオロエタン(CFCCl、113a)及び四塩化炭素(CCl)から選択され、ハロゲン化アルカンが1,1,1-トリクロロ-2,2,2-トリフルオロエタンの場合、オレフィンは、塩化ビニリデン(CH=CCl、VDC)であり、ハロゲン化アルカンが四塩化炭素である場合、オレフィンは、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(CFCCl=CH、1233xf)である。
一実施形態では、プロセスは、本明細書の上記のように生成された333jfaを、ある条件下でフッ素化触媒の存在下で、気相又は液相でフッ化水素(hydrogen fluoride、HF)と接触させて、2,2-ジクロロ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブタン(CFCClCHCF、336mfa)を含む生成物混合物を生成することを含む。
一実施形態では、プロセスは、本明細書の上記のように生成された336mfaを、塩基、及び任意に相間移動触媒と接触させて、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブチンを含む生成物混合物を生成することを含む。
一実施形態では、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチンを水素及び水素化触媒と反応させて、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(Z-1336mzz)を含む生成物混合物を生成する。
本開示は、(a)モノニトリルと、塩化銅(II)を含む触媒と、の存在下で、ハロゲン化アルカンをオレフィンと接触させることであって、ハロゲン化アルカンは、1,1,1-トリクロロ-2,2,2-トリフルオロエタン及び四塩化炭素から選択され、ハロゲン化アルカンが1,1,1-トリクロロ-2,2,2-トリフルオロエタンの場合、オレフィンは、塩化ビニリデンであり、ハロゲン化アルカンが四塩化炭素である場合、オレフィンは、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンであって、1,1,1,3,3-ペンタクロロ-4,4,4-トリフルオロブタンを含む生成物混合物を生成することと、(b)1,1,1,3,3-ペンタクロロ-4,4,4-トリフルオロブタンを、ある条件下でフッ素化触媒の存在下で、気相又は液相でフッ化水素と接触させて、2,2-ジクロロ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブタンを含む生成物混合物を生成することと、(c)2,2-ジクロロ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブタンを塩基及び相間移動触媒と接触させて、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチンを含む生成物混合物を生成することと、(d)1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチンを水素及び水素化触媒と接触させて、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む生成物混合物を生成することと、を含む、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンの生成のためのプロセスを提供する。
前述のプロセスのいずれにおいても、所望の生成物は、そのような所望の生成物を含む生成物混合物から回収され得る。
上述の一般説明及び以下の「発明を実施するための形態」は、単なる例示かつ説明であり、また添付されている請求項で定義されている本開示を制限するものではない。本明細書に開示されるプロセスの他の特徴及び利点は、本開示と併せて、好ましい実施形態の以下のより詳細な説明から明らかになるであろう。
本明細書で使用するとき、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語、又はこれらの他の任意の変化形は、非排他的な包含を網羅することを意図する。例えば、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、又は装置は、これらの要素のみに必ずしも限定されるものではなく、そのようなプロセス、方法、物品、又は装置に対して明示的に記載されていない、又はこれらに固有のものではない、他の要素も含む場合がある。更に、明示的にこれに反する記載がない限り、「又は」は、包括的な「又は」を指し、排他的な「又は」を指すものではない。例えば、条件A又はBは、以下、すなわち、Aが真であり(又は存在し)かつBが偽である(又は存在しない)、Aが偽であり(又は存在しない)かつBが真である(又は存在する)、並びにA及びBの両方が真である(又は存在する)のいずれか1つにより満たされる。
移行句「からなる(consisting of)」は、特定されていない任意の要素、工程、又は成分を除外する。特許請求の範囲においては、材料に通常付随する不純物を除き、そのような語句は、列挙された材料以外の材料を含むことに対して特許請求の範囲を限ることになる。句「からなる(consists of)」が、序文の直後ではなく特許請求の範囲の本文の文節内で現れるとき、この句は、その文節内に記載する要素のみを限定するものであり、その他の要素が特許請求の範囲全体から除外されるわけではない。移行句「から本質的になる」は、これらの追加的に含まれる材料、工程、機構、構成成分、又は要素が、基本的及び新規の特徴、特に本明細書に開示されたプロセスのいずれかの所望の結果を達成するための作用機序に実質的に影響を及ぼさないことを条件に、文字通り開示されているものに加えて、材料、工程、機構、構成成分、又は要素を含む、組成物、方法を定義するために使用される。用語「から本質的になる(consisting essentially of)」は、「含む(comprising)」と「からなる(consisting of)」との間の中間の意味を持つ。
また、「a」又は「an」の使用は、本明細書に記載された要素及び成分を説明するために用いられる。これは、単に便宜上なされるものであり、本開示の範囲の全般的な意味を与えるためのものである。この記載は、1つ又は少なくとも1つを含むものと解釈されるべきであり、単数形は、別の意味を有することが明白でない限り、複数形も含む。
別途定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本開示の属する当該技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。本明細書に記載されるものと類似又は同等の方法及び材料を、本開示の実施形態の実施又は試験において使用することができるが、好適な方法及び材料を以下に記載する。本明細書において言及する全ての刊行物、特許出願、特許、及びその他の参照文献は、特定の一節を引用するものでない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。矛盾が生じた場合には、定義を含め、本明細書が優先される。更に、材料、方法、及び実施例は、単なる例証であり、限定することを意図するものではない。
(Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(Z-1336mzz)を含む組成物(生成物混合物)を調製する例示的な合成プロセスが提供される。本開示の実施形態は、容易に入手できるハロゲン化合物、CCl、CFCCl、CH=CCl、CFCCl=CHから始める、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(Z-1336mzz)への合成ルートを含む。
本明細書に開示されるプロセスは、温度及び圧力の反応条件に好適であり、使用される反応物及び生成物に耐性のある材料で作られた反応器内で行うことができる。反応器は、例えばステンレス鋼、Hastelloy(登録商標)、Inconel(登録商標)、Monel(登録商標)、金若しくは金張りの材料、又は石英といった、フッ化水素の腐食効果に耐性がある材料から構成され得る。反応は、回分式、連続式、半連続式、又はこれらの組み合わせで実施されてもよい。好適な反応器としては、回分式反応容器及び管状反応器が挙げられる。
「回収する」とは、後続の反応工程の出発材料として、又は、例えば、冷媒若しくは発泡体膨張剤若しくは溶媒若しくは消火剤若しくは電子ガス又は他の用途としての組成物として又は組成物における有用なZ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを回収する場合、その意図する用途に利用可能になるように、所望の生成物を十分に単離することを意味する。
回収工程の詳細は、生成物混合物の、後続の反応工程の反応条件との適合性に依存する。例えば、後続の反応工程とは異なるか又は不適合である反応媒体中で生成物が生成される場合、回収工程は、反応媒体を含む生成物混合物から所望の生成物を分離することを含んでいてよい。この分離は、所望の生成物が反応条件下で揮発性であるとき、接触工程と同時に行ってもよい。所望の生成物の揮発は、所望の生成物の単離及びそれによる回収を構成することができる。揮発性生成物が望ましくない成分を含む場合、所望の生成物は、例えば、選択的蒸留によって分離され得る。
所望の生成物を生成物混合物から回収する工程は、好ましくは、所望の生成物を生成するために使用されるか又はプロセスで生成される生成物混合物の触媒又は他の成分から所望の生成物を分離することを含む。
本開示は、とりわけ、Z-1336mzzを生成するプロセス、及び、Z-1336mzzを生成するための中間体を生成するプロセスを提供する。そのようなプロセスは、1,1,1-トリクロロ-2,2,2-トリフルオロエタン及び四塩化炭素などの低コストの容易に入手可能な出発材料を使用する。
1,1,1,3,3-ペンタクロロ-4,4,4-トリフルオロブタン(CClCHCHClCF、333jfa)の生成
1,1,1,3,3-ペンタクロロ-4,4,4-トリフルオロブタン(CFCClCHCCl、333jfa)を生成するための実施形態において、スキーム(1A)に示すように、塩化銅(II)及びモノニトリルを含む触媒の存在下で、1,1,1,3,3-ペンタクロロ-4,4,4-トリフルオロブタンを形成するのに十分な温度と圧力で、1,1,1-トリクロロ-2,2,2-トリフルオロエタン(CFCCl、113a)を反応器に入れ、加熱し、塩化ビニリデン(CH=CCl、VDC)と接触させる。
Figure 2023516058000001
1,1,1,3,3-ペンタクロロ-4,4,4-トリフルオロブタンを生成するための代替的実施形態では、スキーム(1B)に示すように、塩化銅(II)及びモノニトリルを含む触媒の存在下で、1,1,1,3,3-ペンタクロロ-4,4,4-トリフルオロブタンを形成するのに十分な温度と圧力で、四塩化炭素(CCl)を反応器に入れ、加熱し、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(CFCCl=CH、1233xf)と接触させる。
Figure 2023516058000002
いくつかの実施形態では、上記のハロゲン化アルカンのオレフィンへの付加は、約50°C~約150°Cの温度で行われ得る。いくつかの実施形態では、温度は、50~130°Cである。いくつかの実施形態では、反応は、バッチ反応として実行され、反応時間は最大2時間、最大5時間、最大10時間、最大15時間、最大18時間、最大20時間、最大22時間、最大24時間、36時間未満、32時間未満、28時間未満、26時間未満、及びこれらの組み合わせであり得る。
いくつかの実施形態において、反応は1重量ポンド毎平方インチゲージ(psig)~300重量ポンド毎平方インチゲージ(psig)(約7~約2000kPa)の反応器圧にて行われ得る。
モノニトリルが、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルから選択され得る。いくつかの実施形態では、モノニトリルは、プロピオニトリルである。モノニトリルのCu(II)触媒に対するモル比は、10以上25以下である。この比は、10~20、又は15~25、又は15~20であり得る。
333jfaを生成するプロセスは、例えば本明細書に記載されるように、HCFC-336mfa、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチン及びHFO-Z-1336mzzを生成するプロセスにおいて、回収された333jfaを出発材料として使用する前に、生成物混合物から333jfaを回収する工程を更に含み得る。生成物混合物から333jfaを回収するためのプロセスは、当該技術分野において既知である蒸留などの精製技術のうちの1つ又は任意の組み合わせを含み得る。生成物混合物から333jfaを「回収する」ことによって、少なくとも95%、又は少なくとも97%、又は少なくとも99%の333jfaを含む生成物が生成される。
2,2-ジクロロ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブタン(CFCClCHCF、336mfa)の生成
一実施形態では、1,1,1,3,3-ペンタクロロ-4,4,4-トリフルオロブタン(333jfa)は、フッ素化反応の対象となる。本実施形態では、1,1,1,3,3-ペンタクロロ-4,4,4-トリフルオロブタンを、スキーム(2)に示すように、2,2-ジクロロ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブタンを含む生成物を形成するのに十分な温度と圧力で、フッ素化触媒の存在下で、フッ化水素(HF)と接触させる。
Figure 2023516058000003
HFとの反応は、気相又は液相で実行され得る。液体媒体を液相反応に添加してもよい。液体媒体の例は、333jfa反応物質自体である。気相又は液相反応は、フッ素化触媒を含む。
フッ素化反応は、反応の規模に対して適切なサイズの任意の反応容器を含む反応ゾーンで実施することができる。いくつかの実施形態では、反応ゾーンは、耐腐食性の材料で構成された反応容器を含む。いくつかの実施形態では、これらの材料は、合金、例えば、Hastelloy(登録商標)などのニッケル基合金、Special Metals Corp.からInconel(登録商標)の商標で市販されているニッケル-クロム合金(以下、「Inconel(登録商標)」)、若しくはSpecial Metals Corp.(New Hartford, New York)からMonel(登録商標)の商標で市販されているニッケル-銅合金を含み、又は容器は、フルオロポリマーライニングを有する。他の実施形態では、反応容器は、ステンレス鋼、特にオーステナイト型のもの、及び銅覆鋼を含む他の構造材料で作製されていてもよい。
触媒気相フッ素化プロセスでは、フッ素化触媒は、炭素、黒鉛、アルミナ、フッ素化アルミナ、フッ化アルミニウム、炭素上に担持されたアルミナ、炭素上に担持されたフッ化アルミニウム、炭素上に担持されたフッ素化アルミナ、フッ化アルミニウム上に担持されたフッ化マグネシウム、金属(元素金属、金属酸化物、金属ハロゲン化物、及び/又は他の金属塩を含む)、フッ化アルミニウム上に支持された金属、フッ素化アルミナ上に担持された金属、アルミナ上に支持された金属、及び炭素上に担持された金属、金属の混合物から選択され得る。
(アルミナ、フッ化アルミニウム、フッ素化アルミナ、又は炭素に任意に担持される)気相フッ素化触媒における使用のために好適な金属としては、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金、マンガン、レニウム、スカンジウム、イットリウム、ランタン、チタン、ジルコニウム、及びハフニウム、銅、銀、金、亜鉛、及び/又は原子番号が58~71の金属(すなわち、ランタニド金属)が挙げられる。好ましくは、担体上で使用される場合、触媒の総金属含有量は、触媒の総重量に対して約0.1~約20重量パーセントであり、典型的には、触媒の総重量に対して約0.1~約10重量パーセントであることとなる。
気相プロセスに有用なフッ素化触媒としては、活性炭、黒鉛、フッ化黒鉛、又はフッ素化アルミナなどの担体上に担持されている場合もあり、担持されていない場合もあるオキシフッ化クロム又は酸化クロムなどのクロム系触媒が挙げられる。クロム触媒は、単独で使用されてもよく、又はニッケル、コバルト、マンガン、若しくは亜鉛塩から選択される共触媒の存在下で使用されてもよい。いくつかの実施形態では、クロム触媒は、高表面積酸化クロム、又はその生成が欧州特許第486,333号において報告されているフッ素化アルミナ上のクロム/ニッケル(Cr/Ni/AlF)である。
オキシフッ化クロム触媒は、例えば、国際公開第2012/067864(A1)号に開示されているように、Cr(酸化クロム)をHF、CClF又はヒドロフルオロカーボンで処理することなど当業者に知られているプロセスによって製造することができる。
クロム触媒は、好ましくは、例えば、米国特許第9,302,962号に開示されているように、使用前に活性化される。
気相フッ素化プロセスでは、いくつかの実施形態における333jfaに対するHFのモル比は、約1~約35であり得る。他の実施形態では、HFの333jfaに対するモル比は、約1~約25である。HFは、1モルの333jfa当たり10~30モルの量で添加され得る。
いくつかの実施形態では、気相フッ素化プロセスは、高温、例えば、150~400°C又は275~375°Cの範囲の温度で実施される。いくつかの実施形態では、温度は300~350°Cの範囲である。
いくつかの実施形態では、気相フッ素化プロセスは、0~200psi(0~1.4MPa)の範囲の圧力で実施される。いくつかの実施形態では、反応は、実質的に大気圧で実施される。
いくつかの実施形態では、気相フッ素化プロセスの接触時間は、約1秒~約100秒であり得る。いくつかの実施形態では、気相フッ素化プロセスの接触時間は、約10秒~約100秒、又は10秒から30秒であり得る。他の実施形態では、気相フッ素化プロセスの接触時間は、50秒~約80秒であり得る。
気相フッ素化反応は、生成物混合物から336mfaを回収して、生成物混合物の他の成分を低減することを更に含み得る。336mfaを回収するためのプロセスは、当該技術分野において既知である蒸留などの精製技術のうちの1つ又は任意の組み合わせを含み得る。生成物混合物から336mfaを「回収」することにより、少なくとも98.5%又は少なくとも99又は少なくとも99.5%の336mfaを含む生成物が生成される。
触媒液相フッ素化プロセスでは、フッ素化触媒は、金属ハロゲン化物などのルイス酸触媒を含み得る。ハロゲン化物は、フッ化物、塩化物、臭化物から選択され得る。金属ハロゲン化物は、遷移金属ハロゲン化物又は他の金属ハロゲン化物であってよい。遷移金属塩化物としては、チタン、タンタル、ニオブ、スズ、タングステン、及びアンチモンのハロゲン化物が挙げられる。他の好適な金属ハロゲン化物触媒としては、三フッ化ホウ素が挙げられる。
いくつかの実施形態において、フッ素化触媒は、SbF、SbCl、SbCl、SnCl、TaCl、TiCl、NbCl、MoCl、WCl、クロロフッ化アンチモン(V)、及びそれらの組み合わせから選ばれる。いくつかの実施形態では、金属ハロゲン化物はSbFである。いくつかの実施形態では、金属ハロゲン化物はTaClである。いくつかの実施形態において、金属ハロゲン化物は、クロロフッ化アンチモン(V)である。一実施形態では、触媒は、五塩化タンタル、五塩化アンチモン、又は五フッ化アンチモンを含む。
液相フッ素化プロセスにおいて、フッ化水素は、333jfaに対するHFのモル比7:1~15:1で存在する。一実施形態では、フッ化水素は、333jfaに対するHFのモル比約10:1で存在する。
いくつかの実施形態では、液相フッ素化プロセスは、50°C~160°Cの温度で実施される。いくつかの実施形態では、温度は、100°C超であってもよい。他の実施形態では、温度は、150°C未満であってもよい。
いくつかの実施形態では、液相フッ素化反応は、0~600psi(0~4.1MPa)の範囲の圧力で実施される。いくつかの実施形態では、反応は、実質的に大気圧で実施される。
いくつかの実施形態では、液相フッ素化反応の接触時間は、約1分~約24時間、又は約10分~約12時間、又は約1時間~約6時間である。
液体媒体中でプロセスを実行するとき、未反応塩素をパージし、未反応333jfaを留去し、触媒を濾別することによって、所望の生成物HCFC-336mfaを反応器から回収することができる。液相で実行すると、蒸留前又は蒸留中又は蒸留後に生成物混合物から触媒が析出するのに十分に高い濃度で存在する場合、触媒を濾過することができる。あるいは、触媒は、蒸留容器内残液(distillation heel)に残留してもよい。
いくつかの実施形態では、フッ素化反応からの生成物混合物は、回収及び精製工程の対象となり得る。そのような工程は、水で洗浄、乾燥、及び蒸留を含み得る。
気相又は液相フッ素化プロセスで生成される生成物は、CFCClCHCF(336mfa)及びCFCClCHCFCl、CHFCHCClCFから選択される追加の化合物、及びそれらの混合物を含み得る。
1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチンの生成
本開示は、HCFC-336mfaを塩基と接触させて、スキーム(3)に示すように、脱塩化水素反応で1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチン(CFC≡CCF)を含む生成物混合物を生成するプロセスを更に提供する。塩基は、好ましくは、塩基性水性媒体である。この反応工程は、相間移動触媒の存在下で実施されることが好ましい。
Figure 2023516058000004
塩基は、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ金属ハロゲン化物塩又は他の塩基の水溶液を含む塩基性水性媒体である。塩基は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及びこれらの混合物の水酸化物、酸化物、炭酸塩、又はリン酸塩から選択され得る。いくつかの実施形態では、塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、又はこれらの混合物から選択される。
いくつかの実施形態では、塩基性水溶液は、8を超えるpHを有する。いくつかの実施形態では、塩基性水溶液は、10を超えるpHを有する。いくつかの実施形態では、塩基性水溶液は、10~13のpHを有する。いくつかの実施形態では、塩基性水溶液は、水と混和性であっても不混和性であってもよい有機液体を少量含有する。いくつかの実施形態では、塩基性水溶液中の液体は、少なくとも90%水である。いくつかの実施形態では、水は、水道水であり、他の実施形態では、水は、脱イオン水又は蒸留水である。
この反応工程は、相間移動触媒の存在下で実施されることが好ましい。本明細書で使用するとき、相間移動触媒は、水相から有機相へのイオン性化合物の移動を促進する物質を意味することを意図する。この工程では、有機相はHCFC-336mfa反応物質を含み、水相は塩基性水性媒体を含む。相間移動触媒は、これらの類似していない不適合な成分の反応を促進する。様々な相間移動触媒が様々な様式で機能し得るが、その作用機序は、相間移動触媒が脱塩化水素反応を促進する限り、本開示のプロセスにおけるその有用性を限定するものではない。
好適な相間移動触媒は、四級アルキルアンモニウム塩を含む。いくつかの実施形態では、触媒には、臭化テトラブチルアンモニウム又はN-メチル-N,N,N-トリオクチルアンモニウムクロリドが含まれる。いくつかの実施形態では、四級アルキルアンモニウム塩の少なくとも1つのアルキル基は、少なくとも8個の炭素を含有する。3つのアルキル基が少なくとも8個の炭素原子を含有する四級アルキルアンモニウム塩の例は、Alfa Aesar-Fisher ScientificからALIQUAT(登録商標)336の商品名で販売されているN-メチル-N,N,N-トリオクチルアンモニウムクロリドである。4つのアルキル基が少なくとも8個の炭素原子を含有する四級アルキルアンモニウム塩の例としては、テトラオクチルアンモニウム塩が挙げられる。
このような塩のアニオンは、塩化物若しくは臭化物などのハロゲン化物、硫酸水素、又は任意の他の一般的に使用されるアニオンであってよい。
具体的な四級アルキルアンモニウム塩としては、塩化テトラオクチルアンモニウム、硫酸水素テトラオクチルアンモニウム、臭化テトラオクチルアンモニウム、塩化メチルトリオクチルアンモニウム、臭化メチルトリオクチルアンモニウム、塩化テトラデシルアンモニウム、臭化テトラデシルアンモニウム、及び塩化テトラドデシルアンモニウムが挙げられる。
一実施形態によれば、CFC≡CCFを含む生成物混合物を生成するプロセスは、1時間当たり少なくとも50%の336mfaの変換を達成するのに有効な反応条件下で、336mfaを塩基及び相間移動触媒と接触させることを含む。
他の実施形態では、四級アルキルアンモニウム塩のアルキル基は4~10個の炭素原子を含有し、非イオン性界面活性剤が水性塩基性媒体中に存在する。このような実施形態によれば、相間移動触媒及び反応条件は、好ましくは1時間当たり少なくとも20%のHCFC-336mfaの変換率を達成するのに有効である。アルキル基が4~10個の炭素原子を含む第四級アルキルアンモニウム塩のアニオンは、塩化物又は臭化物などのハロゲン化物、硫酸水素、又は任意の一般的に使用されるアニオンであってもよい。上記の四級アルキルアンモニウム塩は、これらのアルキル基が4~10個の炭素原子を含有するならば、この実施形態で使用することができる。特定の追加の塩としては、塩化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、及び硫酸水素テトラブチルアンモニウムが挙げられる。
好ましい非イオン性界面活性剤としては、エトキシル化ノニルフェノール又はエトキシル化C12~C15直鎖脂肪族アルコールが挙げられる。有用な非イオン性界面活性剤には、Bio-soft(登録商標)N25-9及びMakon(登録商標)10が含まれ、これらはStepan Company,Northfield,ILから入手可能である。
いくつかの実施形態では、四級アルキルアンモニウム塩は、HCFC-336mfaの0.5モルパーセント~2モルパーセントの量で添加される。他の実施形態では、四級アルキルアンモニウム塩は、HCFC-336mfaの1モルパーセント~2モルパーセントの量で添加される。更に他の実施形態では、四級アルキルアンモニウム塩は、HCFC-336mfaの1モルパーセント~1.5モルパーセントの量で添加される。いくつかの実施形態では、四級アルキルアンモニウム塩は、HCFC-336mfaの1モルパーセント~1.5モルパーセントの量で添加され、添加される非イオン性界面活性剤の重量は、四級アルキルアンモニウム塩の重量の1~2倍である。これらの量は、使用される四級アルキルアンモニウム塩の上記の実施形態のそれぞれに適用される。
いくつかの実施形態では、反応混合物を50°C~95°Cの温度に、好ましくは約60°C~90°Cの温度に、最も好ましくは70°Cに加熱する。
いくつかの実施形態では、反応物は、約1時間~約10時間、約2時間~約6時間、約4時間~約5時間、及びそれらの組み合わせで加熱される。
いくつかの実施形態では、反応は、実質的に大気圧で実施される。
いくつかの実施形態では、塩基は、強塩基を含む。いくつかの実施形態では、塩基は、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを含む。
いくつかの実施形態では、336mfaの1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチンへの脱塩化水素反応は、アルカリ金属ハロゲン化物塩の存在下で実施される。アルカリ金属は、ナトリウム又はカリウムであってよい。ハロゲン化物は、塩化物又は臭化物であってよい。好ましいアルカリ金属ハロゲン化物塩は、塩化ナトリウムである。任意の特定の理論に束縛されるものではないが、アルカリ金属ハロゲン化物塩は、相間移動触媒を安定化すると考えられている。脱塩化水素反応自体がアルカリ金属塩化物、特に、水酸化ナトリウムを塩基として用いる場合は塩化ナトリウムを生成するが、追加の塩化ナトリウムを添加すると、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチンの収量が増加するという更なる効果が得られる。いくつかの実施形態では、アルカリ金属ハロゲン化物は、相間移動触媒1モル当たり約25~約100当量で添加される。他の実施形態では、アルカリ金属ハロゲン化物は、相間移動触媒1モル当たり約30~約75当量で添加される。更に他の実施形態では、アルカリ金属ハロゲン化物は、相間移動触媒1モル当たり約40~約60当量で添加される。これらの量は、上述の四級アルキルアンモニウム塩のそれぞれに適用される。
生成物1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチン(沸点-25°C)は、蒸留によって生成物混合物から回収することができ、この場合、ブチンを水性媒体から蒸発させ、次いで、凝縮させることができる。
Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンの生成
本開示は、スキーム(4)に示すように、Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(Z-1336mzz)を含む生成物混合物を生成するのに十分な温度と圧力で、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチンを水素に接触させることを含む水素化プロセスを更に提供する。このプロセスは、好ましくは、アルキンからアルケンへの触媒である水素化触媒の存在下で実施される。
Figure 2023516058000005
いくつかの実施形態では、水素化触媒は、銀及び/又はランタニドをドープされた、酸化アルミニウム又はケイ酸チタン上に分散されたパラジウムを含む触媒などのパラジウム触媒である。酸化アルミニウム又はケイ酸チタン上に分散しているパラジウムの担持量は、比較的低い。いくつかの実施形態では、パラジウム担持量は、約100ppm~約5000ppmである。他の実施形態では、パラジウム担持量は、約200ppm~約5000ppmである。いくつかの実施形態では、パラジウム触媒に、銀、セリウム、又はランタンのうちの少なくとも1つをドープする。いくつかの実施形態では、セリウム又はランタンのパラジウムに対するモル比は、約2:1~約3:1である。いくつかの実施形態では、銀のパラジウムに対するモル比は、約0.5:1.0である。
いくつかの実施形態では、水素化触媒は、リンドラー(鉛で被毒されたCaCO上の5%Pd)を含む。鉛化合物は、酢酸鉛、酸化鉛、又は任意の他の好適な鉛化合物であってよい。
リンドラー触媒は、キノリンで更に不活性化又は調整されてもよい。担体に担持されたパラジウムの量は、典型的には約5重量%であるが、任意の触媒的に有効な量であってよい。いくつかの実施形態では、リンドラー触媒中の担体に担持されたパラジウムの量は、5重量%超である。更に他の実施形態では、担体に担持されたパラジウムの量は、約5重量%~約1重量%であり得る。
いくつかの実施形態では、用いられる触媒の量は、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチンの量の約0.5重量%~約4重量%である。他の実施形態では、用いられる触媒の量は、ブチンの量の約1重量%~約3重量%である。更に他の実施形態では、用いられる触媒の量は、ブチンの量の約1重量%~約2重量%である。
いくつかの実施形態では、用いられる触媒の量は、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチンの量の約0.5重量%~約4重量%である。他の実施形態では、用いられる触媒の量は、ブチンの量の約1重量%~約3重量%である。更に他の実施形態では、用いられる触媒の量は、ブチンの量の約1重量%~約2重量%である。
いくつかの実施形態において、この反応工程は、溶媒の存在下で実施される。このような一実施形態では、溶媒は、アルコールである。典型的なアルコール溶媒には、エタノール、i-プロパノール、n-プロパノールが含まれる。他の実施形態では、溶媒は、フルオロカーボン又はヒドロフルオロカーボンである。典型的なフルオロカーボン又はヒドロフルオロカーボンとしては、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロペンタン及び1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタンが挙げられる。
いくつかの実施形態では、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチンの水素との反応は、好ましくは、水素を少しずつ添加しながら実施され、各添加により容器の圧力は約100psi(0.69MPa)以下しか増加しない。他の実施形態では、水素の添加は、各添加により容器内の圧力が約50psi(0.35MPa)以下しか増加しないように制御される。いくつかの実施形態では、十分な水素が水素化反応で消費されて、ブチンの少なくとも50%がZ-1336mzzに変換された後、反応の残留物に対して、より大きな増分で水素を添加することができる。他の実施形態では、十分な水素が水素化反応で消費されて、ブチンの少なくとも60%が所望のブテンに変換された後、反応の残留物に対して、より大きな増分で水素を添加することができる。更に他の実施形態では、十分な水素が水素化反応で消費されて、ブチンの少なくとも70%が所望のブテンに変換された後、反応の残留物に対して、より大きな増分で水素を添加することができる。いくつかの実施形態では、水素添加のより大きな増分は、300psi(2.07MPa)であってよい。他の実施形態では、水素添加のより大きな増分は、400psi(2.76MPa)であってよい。
いくつかの実施形態では、モル比は、約1モルの1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチンに対して約1モルの水素である。他の実施形態では、ブチンに対する水素のモル比は、約0.9モル~約1.3モルである。更に他の実施形態では、添加される水素の量は、ブチン約1.1モルに対して水素約0.95モルである。更に他の実施形態では、添加される水素の量は、ブチン約1.03モルに対して水素約0.95モルである。
いくつかの実施形態では、水素化は、周囲温度(15°C~25°C)で実施される。他の実施形態では、水素化は、周囲温度よりも高い温度で実施される。更に他の実施形態では、水素化は、周囲温度よりも低い温度で実施される。更に他の実施形態では、水素化は、約0°Cよりも低い温度で実施される。
いくつかの実施形態では、ヘキサフルオロ-2-ブチン及び触媒を含有する反応容器は、減圧下で約-78°Cに冷却される。次に、反応器の温度を室温まで温めてもよい。次に、水素ガスを反応容器にゆっくりと添加してもよい。いくつかの実施形態では、水素ガスの添加速度は、70psi未満、60psi未満、及び/又は50psi未満の反応容器内の圧力変化をもたらすように調節される。水素の添加は、わずかながらに過剰量の水素が反応容器に提供されるまで継続され得る。
連続プロセスの実施形態では、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチンと水素との混合物を、触媒を含む反応ゾーンに通す。反応容器、例えば金属管を使用し、触媒を充填して反応ゾーンを形成してもよい。いくつかの実施形態では、水素のブチンに対するモル比は、約1:1である。連続プロセスの他の実施形態では、水素のブチンに対するモル比は、1:1未満である。更に他の実施形態では、水素のブチンに対するモル比は、約0.67:1.0である。
連続プロセスのいくつかの実施形態では、反応ゾーンを周囲温度で維持する。連続プロセスの別の実施形態では、反応ゾーンを30°Cの温度で維持する。連続プロセスの更に別の実施形態では、反応ゾーンを約40°Cの温度で維持する。
連続プロセスのいくつかの実施形態では、反応ゾーンにおける滞留時間が約30秒間になるように、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチン及び水素の流速を維持する。連続プロセスの他の実施形態では、反応ゾーンにおける滞留時間が約15秒間になるように、ブチン及び水素の流速を維持する。連続プロセスの更に他の実施形態では、反応ゾーンにおける滞留時間が約7秒間になるように、ブチン及び水素の流速を維持する。
1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチン及び水素が反応ゾーンに入る流速を増加させることによって反応ゾーンにおける接触時間が短縮されることが理解される。流速が増加するにつれて、単位時間当たりの水素化されるブチンの量が増加する。水素化は発熱性であるので、反応ゾーンの長さ及び直径、並びにその放熱能に応じて、より高い流速では、反応ゾーンに外部冷却源を設けて所望の温度を維持することが望ましい場合がある。
いくつかの実施形態では、バッチ式又は連続の異性化プロセスの完了時に、例えば分留を含む任意の従来のプロセスを通してZ-1336mzzを回収することができる。他の実施形態では、バッチ式又は連続の水素化プロセスの完了時に、Z-1336mzzは、更なる精製工程を必要としないほど十分な純度を有する。
1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン反応生成物は、反応混合物の蒸留によって高収率及び高純度で回収され得る。いくつかの実施形態では、スキーム4の反応の収率は、95パーセントを超え、96パーセントを超え、97パーセントを超え、かつ/又は98パーセントを超える。
本明細書に記述される概念について以下の実施例で更に説明するが、これは、特許請求の範囲に記載される本開示の範囲を限定するものではない。
鉄粉、塩化ビニリデン、Aliquat(登録商標)336、及び水酸化ナトリウムは、Sigma Aldrich(St.Louis,MO)から入手可能である。
113a 1,1,1-トリクロロ-2,2,2-トリフルオロエタン(CFCCl)、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(CFCCl=CH)、フッ化水素、及びSbClは、Synquest Labs,Inc.から購入する。
実施例1(比較).工程1.CFCClCHCClを生成するための113aのVDC挿入
塩化ビニリデン(26g,0.265mol)を、240mLのHastelloy反応器中で、113a(100g,0.53mol)、Fe粉末(0.62g,0.011mol)、及びトリフェニルホスフィン(1.41g,0.0054mol)の混合物に添加した。反応器を150°Cまで5時間加熱した。混合物を容器に移し、GCによって分析した:24%のGC収率(変換率30%及び生成物への選択率80%)。
実施例2.工程1.CFCClCHCClを生成するための113aのVDC挿入
100mLのステンレスオートクレーブ内に3mLのプロピオニトリルと共に、塩化ビニリデン(2.4g,0.025mol)と113a(23g,0.125mol)の混合物を無水塩化銅(II)(0.34g,0.0025mol)の存在下で100Cまで24時間加熱した。混合物を容器に移し、GCによって分析した:32%のGC収率(変換率40%、生成物への選択率80%)。
実施例3(比較).工程1.CFCClCHCClを生成するためのCClの2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン挿入
2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(32.6g、0.25mol)とCCl4(77g、0.5mol)の混合物を、300mLのHastelloy反応器でFe粉末(0.62g、0.011mol)とトリフェニルホスフィン(1.40g、0.005mol)の存在下で、130Cまで5時間加熱した。混合物を容器に移し、GCによって分析した:変換率55%及び生成物への選択率86%。
実施例4.工程1.CFCClCHCClを生成するためのCClの2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン挿入
2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(3.3g、0.025mol)とCCl4(7.7g、0.05mol)の混合物を、100mLステンレスオートクレーブ中の3mLのプロピオニトリル中の無水塩化銅(II)(0.34g、0.0025mol)の存在下で、100°Cまで22時間加熱した。混合物を分画によって精製した。生成物に対する蒸留収率は62%である。
生成物CF3CCl2CH2CCl3は、実施例1~4の生成物混合物から回収され、以下の特性を有する:沸点56~58°C(13mmHg);1H NMR(CDCl3):δ ppm 3.72(CH2,s); 19F NMR(CDCl3):δ ppm-80.47(CF3,s); MS(m/z):248.75(M+-Cl),246.75(M+-Cl-2H)。
実施例5.工程2:アンチモン触媒を使用したCF3CCl2CH2CCl3の液相フッ素化によるCF3CCl2CH2CF3(336mfa)の生成
1,1,1,3,3-ペンタクロロ-4,4,4-トリフルオロブタン(2g、0.007モル)と、無水HF(4.2g、0.021モル)と、五塩化アンチモン(0.5g,0.002mol)との混合物を110°CでPTFEで裏打ちされた容器で攪拌した。反応混合物を粉砕氷に注いだ。有機層を水(2回)で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。65~68°Cでの蒸留により、1.9gの生成物(収率81%)が得られた。生成物は回収され、以下の特性を有していた:1H NMR(CDCl3):δ ppm 3.15(q,JHF=9.4Hz,CH2);19F NMR(CDCl3):δ ppm:-62.7(t,JFH=9.4Hz,2F,CH2CF3),-83.2(s,3F,CF3)。
実施例6.工程2:タンタル触媒を使用したCF3CCl2CH2CCl3の液相フッ素化によるCF3CCl2CH2CF3(336mfa)の生成
1,1,1,3,3-ペンタクロロ-4,4,4-トリフルオロブタン(2g、0.007mol)と、無水HF(4.2g、0.021mol)と、五塩化タンタル(0.6g、0.002mol)との混合物を130°CでPTFEで裏打ちされた容器で攪拌する。反応混合物を粉砕氷に注ぐ。有機層を水(2回)で洗浄し、MgSO4で乾燥する。65~68°Cでの蒸留により、2.1gの生成物(収率88%)が得られる。
実施例7.工程2:CF3CCl2CH2CCl3の気相フッ素化によるCF3CCl2CH2CF3(336mfa)の生成
Inconel(登録商標)パイプ(OD0.5インチ、長さ10インチ、壁厚0.034)に6ccのNewportクロム触媒を仕込んだ。反応器を目標温度に加熱する。CF3CCl2CH2CCl3は、ISCOポンプ(4.27mL/hr)と170°Cに制御された気化器を介して供給される。HF/CF3CCl2CH2CCl3のモル比は10であり、接触時間は10秒である。反応は0psigで行う。反応器流出物は、Agilent(登録商標)6890GC/5973MSを使用してオンラインで分析され、その結果、出発材料は95%の変換率、336mfaへの70%の選択性、及び1326mxz(CF3CCl=CHCF3)への30%の選択性を示した。
実施例8.工程3.Aliquat(登録商標)336四級アンモニウム塩を使用したCF3CCl2CH2CF3のヘキサフルオロ-2-ブチンへの変換
NaOH水溶液(22mL、0.22mol)をCF3CCl2CH2CF3(23.5g、0.1mol)と水(5.6mL)に、Aliquat(登録商標)336四級アンモニウム塩(0.53g、0.001325mol)の存在下で、室温で添加する。添加後、反応温度を70°Cに昇温し、ガスクロマトグラフィーを用いて反応をモニタリングする。反応は、2時間後に完了し、ヘキサフルオロブチンは、90%を超える収率でドライアイストラップに収集される。
実施例9.工程3.臭化テトラブチルアンモニウムと界面活性剤を使用した、CF3CCl2CH2CF3のヘキサフルオロ-2-ブチンへの変換
NaOH水溶液(22mL、0.22mol)を、臭化テトラブチルアンモニウム(0.45g、0.001325mol)及びMakon(登録商標)10界面活性剤(0.7g)の存在下で、室温で336mfa(23.5g、0.1mol)及び水(5.6mL)に添加する。添加後、反応温度を70°Cに昇温し、ガスクロマトグラフィーを用いて反応をモニタリングする。反応は、4.5時間後に完了し、ヘキサフルオロブチンは、90%を超える収率でドライアイストラップに収集される。
実施例10.工程4.1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブチンの(Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンへの変換
5gのリンドラー(鉛で被毒したCaCO3担持5%Pd)触媒を1.3Lのロッカーボム(rocker bomb)に投入した。480g(2.96モル)のヘキサフルオロ-2-ブチンをロッカーに投入した。反応器を-78°Cに冷却し、排気した。ボムを室温まで温めた後、ΔP=50psi(0.35MPa)を超えない増分でH2をゆっくりと添加した。合計3モルのH2を反応器に添加した。粗生成物のガスクロマトグラフィー分析は、CF3C≡CCF3(0.236%)、トランス異性体(E)-CF3CH=CHCF3(沸点33.3°C、MS:164[MI]、145[M-19]、95[CF3CH=CH]、69[CF3]; 1H NMR:6.12ppm(マルチプレット)、19F NMR:-60.9ppm(トリプレットJ=0.86Hz)からなる混合物を示した。Z異性体の形成に対するこの反応の選択率は、96.98%であった。Z異性体は、蒸留により回収した。
全般記述において上述された作業又は実施例の全てが必要なわけではなく、特定の作業の一部分は必要でない場合があり、また、1つ以上の更なる作業を上述の作業に加えて実施してもよいことに注意されたい。また更に、作業が記載されている順序は、必ずしも実施される順序ではない。
利益、その他の利点、及び問題の解決策が、具体的な実施形態に関連して上記に記載されている。しかしながら、これらの利益、利点、問題の解決策、及び、任意の利益、利点又は解決策を生じる場合がある又はより明らかにする場合があるようないかなる特徴も、特許請求の範囲の一部又は全てにおいて必須、必要、又は不可欠な特徴として解釈されるものではない。
明確にするために、別個の実施形態の文脈において本明細書に記載されている特定の特徴も、単一の実施形態中で組み合わせて提供されてもよいことが理解されるべきである。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈において記載されている種々の特徴も、別個に提供されてよく、また任意の下位組み合わせで提供されてもよい。更に、範囲で記載した値に対する言及は、その範囲内の各値及び全ての値を含む。
本明細書に開示されるプロセスは、好ましい実施形態を参照して説明されてきたが、当業者には、本開示の範囲から逸脱することなく様々な変更を行うことができ、その要素の代わりに同等物を使用することができることが理解されるであろう。加えて、特定の状況又は材料を本発明の教示に適合させるために、本開示の本質的な範囲から逸脱することなく多くの修正を行うことができる。

Claims (19)

  1. 1,1,1,3,3-ペンタクロロ-4,4,4-トリフルオロブタン(CClCHCHClCF、333jfa)を含む生成物混合物を生成するためのプロセスであって、モノニトリルと、塩化銅(II)を含む触媒と、の存在下で、ハロゲン化アルカンをオレフィンと接触させることを含み、前記ハロゲン化アルカンは、1,1,1-トリクロロ-2,2,2-トリフルオロエタン(CFCCl、113a)及び四塩化炭素(CCl)から選択され、前記ハロゲン化アルカンが1,1,1-トリクロロ-2,2,2-トリフルオロエタンの場合、前記オレフィンは、塩化ビニリデン(CH=CCl、VDC)であり、前記ハロゲン化アルカンが四塩化炭素である場合、前記オレフィンは、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(CFCCl=CH、1233xf)である、プロセス。
  2. 前記モノニトリルは、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルから選択される、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記モノニトリルはプロピオニトリルである、請求項2に記載のプロセス。
  4. 前記ハロゲン化アルカンは、1,1,1-トリクロロ-2,2,2-トリフルオロエタンであり、前記オレフィンは、塩化ビニリデンである、請求項1~3のいずれか一項に記載のプロセス。
  5. 前記ハロゲン化アルカンは、四塩化炭素であり、前記オレフィンは、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンである、請求項1~3のいずれか一項に記載のプロセス。
  6. モノニトリルの触媒に対するモル比は、10以上25未満である、請求項1~5のいずれか一項に記載のプロセス。
  7. モノニトリルの触媒に対するモル比は、10~20である、請求項4に記載のプロセス。
  8. モノニトリルの触媒に対するモル比は、15~20である、請求項4に記載のプロセス。
  9. 1,1,1,3,3-ペンタクロロ-4,4,4-トリフルオロブタンを、フッ素化触媒の存在下で、気相又は液相でフッ化水素(HF)と接触させて、2,2-ジクロロ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブタンを含む生成物を形成することを更に含む、請求項1に記載のプロセス。
  10. 前記1,1,1,3,3-ペンタクロロ-4,4,4-トリフルオロブタンをHFと接触させるプロセスは気相で行われる、請求項9に記載のプロセス。
  11. 前記1,1,1,3,3-ペンタクロロ-4,4,4-トリフルオロブタンをHFと接触させるプロセスは液相で行われる、請求項9に記載のプロセス。
  12. 2,2-ジクロロ-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブタンを塩基と接触させて、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチン(CFC≡CCF)を含む生成物混合物を生成することを更に含む、請求項9に記載のプロセス。
  13. 前記プロセスは、相間移動触媒の存在下で行われる、請求項12に記載のプロセス。
  14. 前記相間移動触媒は、第四級アンモニウム塩を含む、請求項13に記載のプロセス。
  15. 前記第四級アンモニウム塩は、臭化テトラブチルアンモニウム又はN-メチル-N,N,N-トリオクチルアンモニウムクロリドを含む、請求項14に記載の方法。
  16. Z-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンを含む生成物混合物を生成するのに十分な温度及び圧力で、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチンを水素と接触させることを更に含む、請求項12に記載の方法。
  17. 水素化触媒はパラジウム触媒である、請求項9に記載の方法。
  18. 前記パラジウム触媒はリンドラー触媒である、請求項17に記載の方法。
  19. 前記パラジウム触媒は、銀及び/又はランタニドでドープされた、酸化アルミニウム又はケイ酸チタン上に分散しているパラジウムを含む、請求項17に記載の方法。
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