この出願は、レーダ間の干渉を最小化又は回避するための、ターゲット検出方法及びレーダ装置を提供する。
第1の態様によれば、ターゲット検出方法が提供される。方法の実行主体は、第1の検出装置であってよく、第1の検出装置は、例えば、レーダ装置、又は第1の検出装置内のチップである。実行主体がレーダ装置である例が以下の説明において利用される。
方法は、複数の第1の時間ドメインリソース上で、少なくとも1回の干渉傍受(interference interception)を実行するステップと、
少なくとも1回の干渉傍受の結果に基づいて、第1の時間-周波数リソース内の第2の時間-周波数リソースを決定するステップであって、複数の第1の時間ドメインリソースは、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのサブセットであり、第1の時間-周波数リソースは、レーダ装置の時間-周波数リソースであり、複数の第1の時間ドメインリソースのうちの任意の2つの隣接する第1の時間ドメインリソースは、同じ時間インターバルを有し、干渉傍受は、複数の第1の時間ドメインリソースの一部で実行される、ステップと、
を含む。
特に、一部の第1の時間ドメインリソースは、複数の第1の時間ドメインリソースのうちの、ターゲット検出に利用される少なくとも1つの第1の時間ドメインリソース以外のリソースである。
方法は、複数の第1の時間ドメインリソース上で少なくとも1回のターゲット検出を実行するステップであって、少なくとも1回のターゲット検出に利用される少なくとも1つの第1の時間ドメインリソースは、少なくとも1回の干渉傍受に利用される一部の第1の時間ドメインリソースと重ならない、ステップ、又は
複数の第1の時間ドメインリソース上で少なくとも1回のターゲット検出を実行するステップであって、少なくとも1回のターゲット検出に利用される少なくとも1つの第1の時間ドメインリソースは、少なくとも1回の干渉傍受に利用される一部の第1の時間ドメインリソースと重なる、ステップ
をさらに含む。
この解決策において、複数の第1の時間ドメインリソースは周期的であり、即ち、任意の2つの隣接する第1の時間ドメインリソースの間の時間インターバルは同じである。レーダ装置は、複数の第1の時間ドメインリソースの一部上でターゲット検出を実行し、他の第1の時間ドメインリソース上で、干渉傍受、即ち、干渉検出を実行する。レーダ装置は、その後にターゲット検出のためにレーダ装置によって利用される第2の時間-周波数リソースを決定するために一部の時間ドメインリソース(例えば、第1の時間ドメインリソースと似た時間ドメインリソース)上でターゲット検出が実行されるときに、他のレーダ装置によって課される干渉の度合いを、干渉傍受の結果に基づいて予測し、それにより、可能な限り、第1の時間-周波数リソースから、比較的高い干渉度を持つ時間-周波数リソースを除外するか、又は、レーダ装置がターゲット検出を実行するときに他のレーダ装置によって課される干渉を低減又は回避しうる。
可能な設計において、ターゲット検出に利用される少なくとも1つの第1の時間ドメインリソースは、少なくとも3つの第1の時間ドメインリソースを含み、少なくとも3つの第1の時間ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースの第1のグループと、第1の時間ドメインリソースの第2のグループとを含み、第1の時間ドメインリソースの各グループは、2つの隣接する第1の時間ドメインリソースを含み、第1の時間ドメインリソースの第1のグループにおける2つの隣接する第1の時間ドメインリソースの間の時間インターバルは、第1の時間ドメインリソースの第2のグループにおける2つの隣接する第1の時間ドメインリソースの間の時間インターバルとは異なる。
ターゲット検出に利用される第1の時間ドメインリソースが少なくとも3つの時間ドメインリソースを含むとき、少なくとも3つの時間ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースの第1のグループと、第1の時間ドメインリソースの第2のグループとを含むと理解されるべきである。第1の時間ドメインリソースの第1のグループ内の2つの隣接する第1の時間ドメインリソースの間の時間インターバルは、第1の時間ドメインリソースの第2のグループにおける2つの隣接する第1の時間ドメインリソースの間の時間インターバルとは異なる。言い換えると、ターゲット検出に利用される少なくとも3つの第1の時間ドメインリソースは、非周期的である。少数の第1の時間ドメインリソースが、干渉傍受のために、複数の第1の時間ドメインリソースから選択され、それにより、ターゲット検出に利用される少なくとも3つの第1の時間ドメインリソースが非周期的になることができる。従って、少数の第1の時間ドメインリソースは、ターゲット検出に利用されず、レーダ装置のターゲット検出性能を保証しうる。加えて、この解決策は、干渉傍受の結果が、ターゲット検出に利用される時間ドメインリソースの干渉度を、より適切に反映することを保証できる。
可能な設計において、方法は、複数の第2の時間ドメインリソース上で、少なくとも1回の干渉傍受を実行するステップであって、複数の第2の時間ドメインリソースは、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのうちの、複数の第1の時間ドメインリソース以外の時間ドメインリソースのサブセットであり、少なくとも1回の干渉傍受は、複数の第2の時間ドメインリソースのうちの少なくとも1つ上で実行される、ステップをさらに含む。
例えば、ターゲット検出に利用される第1の時間ドメインリソースに加え、レーダ装置は、ターゲット検出に利用されていない第2の時間ドメインリソース上で干渉傍受をさらに実行してよく、それにより、レーダ装置は、ターゲット検出により適した時間-周波数リソースが、利用可能な時間-周波数リソース(例えば、対応する時間ドメインリソースは、第2の時間ドメインリソースの時間-周波数リソースである)内に存在するかどうか、即ち、より低い干渉度を持つ時間-周波数リソースが、ターゲット検出に現在利用されていない時間-周波数リソース内に存在するかどうかを予測できる。この解決策を利用することによって、より適切な時間-周波数リソースが、ターゲット検出のために選択できる。
可能な設計において、1回のターゲット検出を実行するための第1の周波数ドメインリソースは、1回の干渉傍受を実行するための第2の周波数ドメインリソースと重複するか、又は重複しない。
例えば、ターゲット検出に利用される第1の周波数ドメインリソースは、干渉傍受に利用される第2の周波数ドメインリソースと重複することがある。このようにして、ターゲット検出に現在利用されている周波数ドメインリソースの干渉度は、干渉傍受を通じて予測されうる。ターゲット検出に利用される第1の周波数ドメインリソースは、干渉傍受に利用される第2の周波数ドメインリソースと重複しないことがある。このようにして、ターゲット検出に現在利用されていない周波数ドメインリソースの干渉度は、干渉傍受を通じて予測されうる。
可能な設計において、各干渉傍受を実行する持続時間は、第1の時間ドメインリソースの持続時間より小さい。
例えば、レーダ装置は、第3の時間-周波数リソース上でターゲット検出を実行し、第3の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースである。レーダ装置は、第4の時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行し、第4の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースのサブセットである。このようにして、レーダ装置は、1つの第1の時間ドメインリソース上で複数回の傍受を実行してよく、異なる傍受は、異なる周波数ドメインリソースを利用し、それによって、より多くの時間-周波数リソースの干渉度が決定できる。
可能な設計において、1つの第2の時間ドメインリソースは、M個のサブ時間ドメインリソースを含み、第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、N個のサブ周波数ドメインリソースを含み、M及びNは、互いに素であり、複数の第2の時間ドメインリソース上で、少なくとも1回の干渉傍受を実行するステップは、
第5の時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行するステップであって、第5の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースは、M個のサブ時間ドメインリソースの1つであり、第5の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、N個のサブ周波数ドメインリソースの1つである、ステップを含む。
例えば、M及びNは、互いに素であり、それにより、レーダ装置は、最小期間内に最大数の時間-周波数リソースについての干渉度を決定できる。
可能な設計において、レーダ装置によって、時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行する持続時間は、以下の可能な条件の少なくとも1つを満たす。
条件1:第1の事前設定された持続時間の範囲内で、干渉傍受持続時間が、レーダ装置の干渉傍受性能を保証できる、第1の持続時間以上であること。例えば、レーダ装置は、一部の時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行する。自然干渉傍受持続時間が長いほど、レーダ装置のより良好な干渉傍受性能を示す。レーダ装置の干渉傍受性能が少なくとも特定の閾値より大きい必要がある場合、対応する最小干渉傍受持続時間が、第1の持続時間であってよい。
条件2:第2の事前設定された持続時間の範囲内で、干渉傍受持続時間が、レーダ装置のターゲット検出性能を保証できる第2の持続時間以下であること。例えば、レーダ装置は、一部の時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行する。干渉傍受持続時間が短いほど、自然干渉傍受に利用されるコンピューティング処理リソースがより少ないことを示す。対照的に、ターゲット検出持続時間がより長く、コンピューティング処理リソースがより多いほど、レーダ装置のより良好なターゲット検出性能を示すことがある。レーダ装置のターゲット検出性能が少なくとも特定の閾値より大きい必要がある場合、対応する最長干渉傍受持続時間が第2の持続時間であってよい。
条件3:第3の事前設定された持続時間の範囲内で、ターゲット検出に利用される持続時間が、より多くの時間-周波数リソースが傍受されることを保証できる第3の持続時間より小さいこと。例えば、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのうちの、ターゲット検出に利用される時間ドメインリソース以外の全ての時間ドメインリソースが干渉傍受に利用される、即ち、干渉傍受が、ターゲット検出に利用されていない全ての時間ドメインリソース上で実行される。この場合、ターゲット検出に利用される持続時間は、より多くの時間-周波数リソースが傍受されることを保証できる第3の持続時間より小さい。
条件4:第4の事前設定された持続時間の範囲内で、事前設定された条件を満たす干渉傍受持続時間が、特定タイプのリソースに対するレーダ装置の干渉傍受性能を保証できる第4の持続時間以上であること。例えば、事前設定された条件は、干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースが、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースのサブセットであることであってよく、ターゲット検出に現在利用される可能性がある周波数ドメインリソース上で、レーダ装置が十分な干渉傍受を実行することを保証する。このことは、ターゲット検出に利用できる周波数ドメインリソースに対する干渉傍受性能を保証する。
条件5:第5の事前設定された持続時間の範囲内で、事前設定された条件を満たす干渉傍受持続時間が、特定タイプのリソースに対するレーダ装置の干渉傍受性能を保証できる第5の持続時間以上であること。例えば、事前設定された条件は、干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースが、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースに部分的に重なる又は重ならないことであってよく、ターゲット検出に利用されていない周波数ドメインリソース上で、レーダ装置が十分な干渉傍受を実行することを保証する。このことは、ターゲット検出に利用されていない周波数ドメインリソースに対する干渉傍受性能を保証する。
条件6:第6の事前設定された持続時間の範囲内で、事前設定された条件を満たす干渉傍受持続時間が、特定タイプのリソースに対するレーダ装置の干渉傍受性能を保証できる第6の持続時間以上であること。例えば、事前設定された条件は、干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースが、第1の時間ドメインリソースのサブセットであることであってよく、ターゲット検出に現在利用されている時間ドメインリソース上で、レーダ装置が十分な干渉傍受を実行することを保証する。このことは、ターゲット検出に現在利用されている時間ドメインリソースに対するレーダ装置の干渉傍受性能を保証する。
条件7:第7の事前設定された持続時間の範囲内で、事前設定された条件を満たす干渉傍受持続時間が、特定タイプのリソースに対するレーダ装置の干渉傍受性能を保証できる第7の持続時間以上であること。例えば、事前設定された条件は、干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースが、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのサブセットであることであってよく、ターゲット検出に利用される時間ドメインリソース上で、レーダ装置が十分な干渉傍受を実行することを保証する。このことは、ターゲット検出に利用される時間ドメインリソースに対するレーダ装置の干渉傍受性能を保証する。
第1の事前設定された持続時間から第7の事前設定された持続時間は、事前設定された持続時間全体の7つの部分であり、同じであってもよいし、異なってもよいことに留意すべきである。条件4から条件7における事前設定された条件は、代替的に、それぞれ条件4から条件7に対応する事前設定された条件の任意の組み合わせであってよい。
可能な設計において、少なくとも1回の干渉傍受を実行するステップは、
少なくとも1回の干渉傍受に利用される一部の第1の時間ドメインリソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定するステップ、又は
第6の時間-周波数リソース上でインジケーション情報を受信することであって、インジケーション情報は、ターゲット検出を実行するために第2の検出装置によって利用される第7の時間-周波数リソースを示す、ことを行い、第7の時間-周波数リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定するステップを含む。
この出願の実施形態において、時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行するステップは、時間-周波数リソース上で受信された信号の強度を決定すること、例えば、信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度、或いは、信号の強度を表すために利用される他の可能なパラメータを取得することを行うステップである。代替的に、時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行するステップは、他の時間-周波数リソース上で、時間-周波数リソースを示すインジケーション情報を受信し、時間-周波数リソース上で受信される信号の強度を決定するステップである。例えば、適用シナリオを考えると、レーダ装置は、特定のリソース上でターゲット検出に利用される信号を送信してよいし、又は、レーダ装置によってターゲット検出に利用される時間-周波数リソースを示すために、リソース上でインジケーション情報を送信してよい。ターゲット検出のために異なるレーダ装置によって送信されるレーダ信号の特徴は、異なることがある。従って、異なるレーダ装置が、ターゲット検出のために送信されるレーダ信号の特徴を互いに知らない場合、レーダ装置は、時間-周波数リソースを直接傍受することが困難になり、インジケーション情報によって示される時間-周波数リソース上で受信される信号の強度を決定できないことさえある。この解決策を利用することによって、複数のレーダ装置は、インジケーション情報を搬送する信号の形式、パラメータ、リソースなどに関して事前合意してよい。このようにして、複数のレーダ装置によって互いに送信されるインジケーション情報を受信することは容易であり、インジケーション情報を傍受して、インジケーション情報によって示されるリソース上で受信される信号の強度を予測することは容易である。このことは、干渉傍受の難しさを低減する。
可能な設計において、第6の時間-周波数リソース上でインジケーション情報を受信することであって、インジケーション情報は、ターゲット検出を実行するために第2の検出装置によって利用される第7の時間-周波数リソースを示す、ことを行い、第7の時間-周波数リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定するステップは、
第7の時間-周波数リソース上で信号を受信し、受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定するステップ、又は
第6の時間-周波数リソース上で受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度に基づいて、第7の時間-周波数リソース上で受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定するステップを含む。
この出願の実施形態において、第7の時間-周波数リソース上で受信される信号は、直接的に測定されうる。例えば、インジケーション情報は、レーダ装置によって第7の時間-周波数リソース上でレーダ信号を送信するための他のパラメータ、例えば、レーダ信号のパルス幅、パルス繰り返しインターバル、又は周波数変調スロープを示してよい。従って、インジケーション情報を受信した後、レーダ装置は、第7の時間-周波数リソース上で受信された信号を直接的に測定しうる。代替的に、第7の時間-周波数リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を予測するために、第6の時間-周波数リソース上で受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度が取得され、即ち、第7の時間-周波数リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度は、直接的に取得されない。このことは、検出の難しさを低減し、検出効率を改善する。例えば、複数のレーダ装置は、インジケーション情報を搬送する信号の形式、パラメータ、及びリソースに関して事前に合意してよく、複数のレーダ装置が、複数のレーダ装置によって互いに送信されるインジケーション情報を受信できることを保証する。
可能な設計において、少なくとも1回の干渉傍受の結果に基づいて、第1の時間-周波数リソース内の第2の時間-周波数リソースを決定するステップは、
第1の時間-周波数リソース内の第8の時間-周波数リソースの傍受結果に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定するか、又は、第1の時間-周波数リソース内の複数の第8の時間-周波数リソースの傍受結果に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定するステップであって、第8の時間-周波数リソースと第9の時間-周波数リソースとの間に第1の対応関係が存在する、ステップと、
第9の時間-周波数リソースの干渉度に基づいて、第2の時間-周波数リソースを決定するステップであって、第2の時間-周波数リソースは、少なくとも1つの第9の時間-周波数リソースを含むか、又は、第2の時間-周波数リソースは、第9の時間-周波数リソースを含まない、ステップと、を含む。
この出願の実施形態において、ターゲット検出に利用される第2の時間-周波数リソースは、傍受された第8の時間-周波数リソースの傍受結果に基づいて、第1の時間-周波数リソースから決定される。例えば、第9の時間-周波数リソースの干渉度は、傍受された第8の時間-周波数リソースの傍受結果に基づいて決定されてよく、次いで、第2の時間-周波数リソースが、干渉度に基づいて決定される。第9の時間-周波数リソースと第8の時間-周波数リソースとの間に対応関係が存在する。例えば、第9の時間-周波数リソースと第8の時間-周波数リソースとは、周期的な時間-周波数リソースのそれぞれ異なるサブセットである。周期的な時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは同じであり、対応する2つの隣接する時間ドメインリソースは、同じ間隔を有すると理解すべきである。第8の時間-周波数リソースが干渉する可能性がある場合、第9の時間-周波数リソースも干渉する可能性があることを暗示していることがある。第9の時間-周波数リソースの干渉度が比較的低い場合、ターゲット検出に利用される第2の時間-周波数リソースが、第9の時間-周波数リソースから選択されうる。例えば、最も低い干渉度を持つ第9の時間-周波数リソースが、第2の時間-周波数リソースとして選択される。代替的に、第9の時間-周波数リソースの干渉度が比較的高い場合、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースは、可能な限り、干渉する可能性がある時間-周波数リソースを除外するために、第9の時間-周波数リソース以外の時間-周波数リソースから選択されてよい。
可能な設計において、第1の時間-周波数リソース内の複数の第8の時間-周波数リソースの傍受結果に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定するステップは、以下の解決策のいずれか1つを含む。
解決策1:複数の第8の時間-周波数リソース上で受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度の平均値に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定すること。この解決策を利用することによって、第9の時間-周波数リソースは、より適切に選択できる。
解決策2:複数の第8の時間-周波数リソースのうちの、事前設定された閾値より干渉度が大きい少なくとも1つの第8の時間-周波数リソースの数、又は、複数の第8の時間-周波数リソースのうちの、事前設定された閾値より干渉度が大きい少なくとも1つの第8の時間-周波数リソースの割合に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定すること。干渉する時間-周波数リソースの数が比較的大きいか、又は、傍受される時間-周波数リソースの中で、干渉する時間-周波数リソースの割合が比較的大きい場合、傍受される時間-周波数リソースと第1の対応関係を有する時間-周波数リソースが、比較的干渉する可能性があるとみなされうる。この解決策を利用することによって、比較的高い干渉度を持つ時間-周波数リソースが、可能な限り除外できる。
可能な設計において、他のレーダ装置からの干渉を低減又は回避するために、レーダ装置が、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースを再選択してよい。例えば、レーダ装置は、以下の条件の少なくとも1つが満たされるときに、ターゲット検出に利用される第2の時間-周波数リソースを決定する。
トリガ条件1:第9の時間-周波数リソースが、第1の時間-周波数リソース内の、ターゲット検出に利用されるリソースに属し、かつ、第9の時間-周波数リソースの干渉度が、第1の閾値より大きいこと。
例えば、第9の時間-周波数リソースは、レーダ装置によってターゲット検出に利用されるリソースである。レーダ装置が、干渉傍受の後、第9の時間-周波数リソースの干渉度が比較的高いと決定する場合、レーダ装置が第9の時間-周波数リソース上でターゲット検出を実行するときに生じる干渉度は、比較的高い。この場合、レーダ装置は、第2の時間-周波数リソースを再決定してよい。
トリガ条件2:第9の時間-周波数リソースが、第1の時間-周波数リソース内の、ターゲット検出に利用されるリソースに属さず、かつ、第9の時間-周波数リソースの干渉度が、第2の閾値より小さいこと。
例えば、第9の時間-周波数リソースは、ターゲット検出に利用されるリソースではない。第9の時間-周波数リソースの干渉度が比較的低いことが傍受結果に基づいて決定され、ターゲット検出に現在利用されているリソースよりもターゲット検出に適しているリソースがあるとみなすことができる。この場合、第2の時間-周波数リソースは、再決定できる。
トリガ条件3:複数の第1の時間ドメインリソースにおいて、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が、第3の閾値以上であること。この場合、第2の時間-周波数リソースは、再決定できる。この解決策は、レーダ装置によってターゲット検出に利用される時間-周波数リソースが、可能な限り、比較的安定であることを保証でき、それにより、その時間-周波数リソースがターゲット検出に利用されるときに、他のレーダ装置が、レーダ装置によって課される干渉の度合いを予測できる。加えて、この解決策は、様々なレーダ装置によるリソース利用の公平性をさらに保証し、長い期間、特定のレーダ装置が高品質リソースを占有し、結果として、他のレーダ装置が高品質リソースを利用できず、低品質リソースしか利用できないケースを回避することができる。レーダ装置がトリガ条件3を満たし、ターゲット検出に第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が0に設定される、即ち、レーダ装置が次回トリガ条件3を満たすかどうかを決定するために、ターゲット検出に第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が0から計算されると理解すべきである。
トリガ条件4:複数の第1の時間ドメインリソースにおいて、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が第3の閾値以上であるときに第1の値が取得され、かつ、第1の値が第4の閾値以上であること。即ち、トリガ条件は、第1の値が第4の閾値以上であることであり、第1の値は、例えば、ランダムに生成されうる。この解決策は、様々なレーダ装置によるリソース利用の公平性を保証し、ターゲット検出を実行するためにレーダ装置によって利用される時間-周波数リソースの安定性をさらに改善でき、時間-周波数リソースがターゲット検出に利用されるときに、レーダ装置によって課される干渉の度合いを他のレーダ装置によって予測する精度を保証する。レーダ装置がトリガ条件4を満たし、ターゲット検出に第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が0に設定される、即ち、レーダ装置が次回トリガ条件4を満たすかどうかを決定するために、ターゲット検出に第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が0から計算されると理解すべきである。
トリガ条件5:第1の検出装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が、第5の閾値以上であること。この解決策は、ターゲット検出を実行するためにレーダ装置によって利用される時間-周波数リソースが比較的よく安定しており、それにより、他のレーダ装置は、ターゲット検出に利用される可能性がある時間-周波数リソースの干渉度を予測できることを保証する。加えて、この解決策は、様々なレーダ装置によるリソース利用の公平性をさらに保証し、長い期間、特定のレーダ装置が高品質リソースを占有し、結果として、他のレーダ装置が高品質リソースを利用できず、低品質リソースしか利用できないケースを回避することができる。レーダ装置がトリガ条件5を満たし、利用される第1の時間ドメインリソースの累積数が0に設定される、即ち、トリガ条件5が満たされた後、レーダ装置が次回トリガ条件5を満たすかどうかを決定するために、利用される第1の時間ドメインリソースの数が0から累積されると理解すべきである。
トリガ条件6:第1の検出装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が第5の閾値以上であるときに第2の値が取得され、かつ、トリガ条件が、第2の値が第6の閾値以上であること。トリガ条件4と同様に、第2の値は、ランダムに生成されてもよい。この解決策は、様々なレーダ装置によるリソース利用の公平性を保証し、ターゲット検出を実行するためにレーダ装置によって利用される時間-周波数リソースの安定性をさらに改善でき、時間-周波数リソースがターゲット検出に利用されるときに、レーダ装置によって課される干渉の度合いを他のレーダ装置によって予測する精度を保証する。レーダ装置がトリガ条件6を満たし、利用される第1の時間ドメインリソースの累積数が0に設定される、即ち、トリガ条件6が満たされた後、レーダ装置が次回トリガ条件6を満たすかどうかを決定するために、利用される第1の時間ドメインリソースの数が0から累積されると理解すべきである。
可能な設計において、方法は、第1の値が第4の閾値以上であるときに、第3の閾値をアップデートするステップ、又は、複数の第1の時間ドメインリソースにおいて、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が、特定の第3の閾値以上であるときに、第3の閾値をアップデートするステップをさらに含む。
この解決策において、レーダ装置は、時間-周波数リソースを継続的に利用する持続時間又は回数をアップデートして、異なるレーダ装置によって時間-周波数リソースを継続的に利用する持続時間又は回数が異なることができることを保証する、即ち、異なるレーダ装置によって、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースを切り換える機会が異なることを保証する。このことは、複数のレーダ装置が、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースを同時に切り換えるときに引き起こされる相互干渉を可能な限り回避する。
可能な設計において、方法は、第2の値が第6の閾値以上であるときに、第5の閾値をアップデートするステップ、又は、第1の検出装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が、特定の第5の閾値以上であるときに、第5の閾値をアップデートするステップをさらに含む。
同様に、第5の閾値をアップデートすることは、複数のレーダ装置が、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースを同時に切り換えるときに引き起こされる相互干渉を可能な限り回避しうる。
第2の態様によれば、レーダ装置が提供される。レーダ装置は、トランシーバユニットと、処理ユニットとを含んでよい。
トランシーバユニットは、複数の第1の時間ドメインリソース上で、少なくとも1回の干渉傍受を実行することであって、複数の第1の時間ドメインリソースは、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのサブセットであり、第1の時間-周波数リソースは、第1の検出装置の時間-周波数リソースであり、複数の第1の時間ドメインリソースのうちの任意の2つの隣接する第1の時間ドメインリソースは、同じ時間インターバルを有し、干渉傍受は、複数の第1の時間ドメインリソースの一部で実行される、ことを行うように構成される。
処理ユニットは、少なくとも1回の干渉傍受の結果に基づいて、第1の時間-周波数リソース内の第2の時間-周波数リソースを決定することであって、第2の時間-周波数リソースは、ターゲット検出に利用される、ことを行うように構成される。
可能な設計において、トランシーバユニットは、複数の第1の時間ドメインリソース上で少なくとも1回のターゲット検出を実行することであって、少なくとも1回のターゲット検出に利用される少なくとも1つの第1の時間ドメインリソースは、少なくとも1回の干渉傍受に利用される一部の第1の時間ドメインリソースと重ならない、又は、少なくとも1回のターゲット検出に利用される少なくとも1つの時間ドメインリソースは、少なくとも1回の干渉傍受に利用される一部の第1の時間ドメインリソースと重なる、ことを行うようにさらに構成される。
可能な設計において、ターゲット検出に利用される少なくとも1つの第1の時間ドメインリソースは、少なくとも3つの第1の時間ドメインリソースを含み、少なくとも3つの第1の時間ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースの第1のグループと、第1の時間ドメインリソースの第2のグループとを含み、
第1の時間ドメインリソースの各グループは、2つの隣接する第1の時間ドメインリソースを含み、第1の時間ドメインリソースの第1のグループにおける2つの隣接する第1の時間ドメインリソースの間の時間インターバルは、第1の時間ドメインリソースの第2のグループにおける2つの隣接する第1の時間ドメインリソースの間の時間インターバルとは異なる。
可能な設計において、トランシーバユニットは、複数の第2の時間ドメインリソース上で、少なくとも1回の干渉傍受を実行することであって、複数の第2の時間ドメインリソースは、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのうちの、複数の第1の時間ドメインリソース以外の時間ドメインリソースのサブセットであり、少なくとも1回の干渉傍受は、複数の第2の時間ドメインリソースのうちの少なくとも1つ上で実行される、ことを行うようにさらに構成される。
可能な設計において、各干渉傍受を実行する持続時間は、第1の時間ドメインリソースの持続時間より小さい。
可能な設計において、各第2の時間ドメインリソースは、M個のサブ時間ドメインリソースを含み、第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、N個のサブ周波数ドメインリソースを含み、M及びNは、互いに素であり、トランシーバユニットは、第5の時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行することであって、第5の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースは、M個のサブ時間ドメインリソースの1つであり、第5の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、N個のサブ周波数ドメインリソースの1つである、ことを行うように特に構成される。
可能な設計において、以下の条件、即ち、
事前設定された持続時間の範囲内で、累積した干渉傍受持続時間が、第1の持続時間より大きいこと、又は
事前設定された持続時間の範囲内で、累積した干渉傍受持続時間が、第2の持続時間より小さいこと、又は
事前設定された持続時間の範囲内で、ターゲット検出に利用される持続時間が、第3の持続時間より小さいこと、又は
事前設定された持続時間の範囲内で、事前設定された条件を満たす累積した干渉傍受持続時間が、第4の持続時間より大きいこと、の少なくとも1つが満たされ、
事前設定された条件は、以下の条件、即ち、
干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースが、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースのサブセットであること、又は
干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースが、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースに部分的に重なる又は完全に重ならないこと、又は
干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースが、複数の第1の時間ドメインリソースのサブセットであること、又は
干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースが、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのサブセットであること、
の1つ又は組み合わせを含む。
可能な設計において、処理ユニットは、
少なくとも1回の干渉傍受に利用される一部の第1の時間ドメインリソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定するか、又は
第6の時間-周波数リソース上でインジケーション情報を受信することであって、インジケーション情報は、ターゲット検出を実行するために第2の検出装置によって利用される第7の時間-周波数リソースを示す、ことを行い、第7の時間-周波数リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定する
ように特に構成される。
可能な設計において、処理ユニットは、
第7の時間-周波数リソース上で信号を受信し、受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定するか、又は
第6の時間-周波数リソース上で受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度に基づいて、第7の時間-周波数リソース上で受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定する
ように特に構成される。
可能な設計において、処理ユニットは、
第1の時間-周波数リソース内の第8の時間-周波数リソースの傍受結果に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定するか、又は、第1の時間-周波数リソース内の複数の第8の時間-周波数リソースの傍受結果に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定することであって、第8の時間-周波数リソースと第9の時間-周波数リソースとの間に第1の対応関係が存在する、ことを行い、
第9の時間-周波数リソースの干渉度に基づいて、第2の時間-周波数リソースを決定することであって、第2の時間-周波数リソースは、少なくとも1つの第9の時間-周波数リソースを含むか、又は、第2の時間-周波数リソースは、第9の時間-周波数リソースを含まない、ことを行う
ように特に構成される。
可能な設計において、処理ユニットは、
複数の第8の時間-周波数リソース上で受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度の平均値に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定するか、又は
複数の第8の時間-周波数リソースのうちの、事前設定された閾値より干渉度が大きい少なくとも1つの第8の時間-周波数リソースの数、又は、複数の第8の時間-周波数リソースのうちの、事前設定された閾値より干渉度が大きい少なくとも1つの第8の時間-周波数リソースの割合に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定する
ように特に構成される。
可能な設計において、処理ユニットは、
以下のトリガ条件、即ち、
第9の時間-周波数リソースが、第1の時間-周波数リソース内の、ターゲット検出に利用されるリソースに属し、かつ、第9の時間-周波数リソースの干渉度が、第1の閾値より大きいこと、又は
第9の時間-周波数リソースが、第1の時間-周波数リソース内の、ターゲット検出に利用されるリソースに属さず、かつ、第9の時間-周波数リソースの干渉度が、第2の閾値より小さいこと、又は
複数の第1の時間ドメインリソースにおいて、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が、第3の閾値以上であること、又は
複数の第1の時間ドメインリソースにおいて、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が第3の閾値以上であるときに第1の値が取得され、かつ、トリガ条件が、第1の値が第4の閾値以上であること、又は
第1の検出装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が、第5の閾値以上であること、又は
第1の検出装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が第5の閾値以上であるときに第2の値が取得され、かつ、トリガ条件が、第2の値が第6の閾値以上であること、
の少なくとも1つが満たされるとき、第2の時間-周波数リソースを決定するようにさらに構成される。
可能な設計において、処理ユニットは、
第1の値が第4の閾値以上であるときに、第3の閾値をアップデートするか、又は、複数の第1の時間ドメインリソースにおいて、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が、特定の第3の閾値以上であるときに、第3の閾値をアップデートする
ようにさらに構成される。
可能な設計において、処理ユニットは、
第2の値が第6の閾値以上であるときに、第5の閾値をアップデートするか、又は、第1の検出装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が、特定の第5の閾値以上であるときに、第5の閾値をアップデートする
ようにさらに構成される。
第3の態様によれば、レーダ装置が提供される。レーダ装置は、プロセッサと、トランシーバとを含む。任意選択で、トランシーバは、トランスミッタと、レシーバとを含んでよく、プロセッサと、トランスミッタと、レシーバとは、互いに接続されて、第1の態様、又は第1の態様の任意の可能な設計において説明された方法を実装する。例えば、レーダ装置は、検出デバイスに配置されたチップである。例えば、レーダ装置は、レーダである。トランスミッタ及びレシーバは、例えば、通信デバイス内のアンテナ、フィーダ、及びコーデックによって実装される。代替的に、レーダ装置が、検出デバイスに配置されたチップである場合、トランスミッタ及びレシーバはそれぞれ、例えば、チップ内の通信インターフェースである。通信インターフェースは、検出デバイス内の無線周波数トランシーバコンポーネントに接続されて、無線周波数トランシーバコンポーネントを利用して情報の受信及び送信を実施する。
トランシーバは、複数の第1の時間ドメインリソース上で、少なくとも1回の干渉傍受を実行することであって、複数の第1の時間ドメインリソースは、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのサブセットであり、第1の時間-周波数リソースは、第1の検出装置の時間-周波数リソースであり、複数の第1の時間ドメインリソースのうちの任意の2つの隣接する第1の時間ドメインリソースは、同じ時間インターバルを有し、干渉傍受は、複数の第1の時間ドメインリソースの一部で実行される、ことを行うように構成される。
プロセッサは、少なくとも1回の干渉傍受の結果に基づいて、第1の時間-周波数リソース内の第2の時間-周波数リソースを決定することであって、第2の時間-周波数リソースは、ターゲット検出に利用される、ことを行うように構成される。
可能な設計において、トランシーバは、複数の第1の時間ドメインリソース上で少なくとも1回のターゲット検出を実行することであって、少なくとも1回のターゲット検出に利用される少なくとも1つの第1の時間ドメインリソースは、少なくとも1回の干渉傍受に利用される一部の第1の時間ドメインリソースと重ならない、ことを行うようにさらに構成される。
可能な設計において、ターゲット検出に利用される少なくとも1つの第1の時間ドメインリソースは、少なくとも3つの第1の時間ドメインリソースを含み、少なくとも3つの第1の時間ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースの第1のグループと、第1の時間ドメインリソースの第2のグループとを含み、
第1の時間ドメインリソースの各グループは、2つの隣接する第1の時間ドメインリソースを含み、第1の時間ドメインリソースの第1のグループにおける2つの隣接する第1の時間ドメインリソースの間の時間インターバルは、第1の時間ドメインリソースの第2のグループにおける2つの隣接する第1の時間ドメインリソースの間の時間インターバルとは異なる。
可能な設計において、トランシーバは、
複数の第2の時間ドメインリソース上で、少なくとも1回の干渉傍受を実行することであって、複数の第2の時間ドメインリソースは、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのうちの、複数の第1の時間ドメインリソース以外の時間ドメインリソースのサブセットであり、少なくとも1回の干渉傍受は、複数の第2の時間ドメインリソースのうちの少なくとも1つ上で実行される、ことを行うようにさらに構成される。
可能な設計において、各干渉傍受を実行する持続時間は、第1の時間ドメインリソースの持続時間より小さい。
可能な設計において、各第2の時間ドメインリソースは、M個のサブ時間ドメインリソースを含み、第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、N個のサブ周波数ドメインリソースを含み、M及びNは、互いに素であり、トランシーバは、第5の時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行することであって、第5の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースは、M個のサブ時間ドメインリソースの1つであり、第5の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、N個のサブ周波数ドメインリソースの1つである、ことを行うように特に構成される。
可能な設計において、以下の条件、即ち、
事前設定された持続時間の範囲内で、累積した干渉傍受持続時間が、第1の持続時間より大きいこと、又は
事前設定された持続時間の範囲内で、累積した干渉傍受持続時間が、第2の持続時間より小さいこと、又は
事前設定された持続時間の範囲内で、ターゲット検出に利用される持続時間が、第3の持続時間より小さいこと、又は
事前設定された持続時間の範囲内で、事前設定された条件を満たす累積した干渉傍受持続時間が、第4の持続時間より大きいこと、
の少なくとも1つが満たされ、
事前設定された条件は、以下の条件、即ち、
干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースが、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースのサブセットであること、又は
干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースが、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースに部分的に重なる又は完全に重ならないこと、又は
干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースが、複数の第1の時間ドメインリソースのサブセットであること、又は
干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースが、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのサブセットであること、
の1つ又は組み合わせを含む。
可能な設計において、プロセッサは、
リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定するか、又は
第6の時間-周波数リソース上でインジケーション情報を受信することであって、インジケーション情報は、ターゲット検出を実行するために第2の検出装置によって利用されるリソースを示す、ことを行い、リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定する
ように特に構成される。
可能な設計において、プロセッサは、
少なくとも1回の干渉傍受に利用される一部の第1の時間ドメインリソース上で受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定するか、又は
第6の時間-周波数リソース上でインジケーション情報を受信することであって、インジケーション情報は、ターゲット検出を実行するために第2の検出装置によって利用される第7の時間-周波数リソースを示す、ことを行い、第7の時間-周波数リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定する
ように特に構成される。
可能な設計において、プロセッサは、
第7の時間-周波数リソース上で信号を受信し、受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定するか、又は
第6の時間-周波数リソース上で受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度に基づいて、第7の時間-周波数リソース上で受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定する
ように特に構成される。
可能な設計において、プロセッサは、
第1の時間-周波数リソース内の第8の時間-周波数リソースの傍受結果に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定するか、又は、第1の時間-周波数リソース内の複数の第8の時間-周波数リソースの傍受結果に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定することであって、第8の時間-周波数リソースと第9の時間-周波数リソースとの間に第1の対応関係が存在する、ことを行い、
第9の時間-周波数リソースの干渉度に基づいて、第2の時間-周波数リソースを決定することであって、第2の時間-周波数リソースは、少なくとも1つの第9の時間-周波数リソースを含むか、又は、第2の時間-周波数リソースは、第9の時間-周波数リソースを含まない、ことを行う
ように特に構成される。
可能な設計において、プロセッサは、
複数の第8の時間-周波数リソース上で受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度の平均値に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定するか、又は
複数の第8の時間-周波数リソースのうちの、事前設定された閾値より干渉度が大きい少なくとも1つの第8の時間-周波数リソースの数、又は、複数の第8の時間-周波数リソースのうちの、事前設定された閾値より干渉度が大きい少なくとも1つの第8の時間-周波数リソースの割合に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定する
ように特に構成される。
可能な設計において、プロセッサは、
以下のトリガ条件、即ち、
第9の時間-周波数リソースが、第1の時間-周波数リソース内の、ターゲット検出に利用されるリソースに属し、かつ、第9の時間-周波数リソースの干渉度が、第1の閾値より大きいこと、又は
第9の時間-周波数リソースが、第1の時間-周波数リソース内の、ターゲット検出に利用されるリソースに属さず、かつ、第9の時間-周波数リソースの干渉度が、第2の閾値より小さいこと、又は
複数の第1の時間ドメインリソースにおいて、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が、第3の閾値以上であること、又は
複数の第1の時間ドメインリソースにおいて、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が第3の閾値以上であるときに第1の値が取得され、かつ、トリガ条件が、第1の値が第4の閾値以上であること、又は
第1の検出装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が、第5の閾値以上であること、又は
第1の検出装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が第5の閾値以上であるときに第2の値が取得され、かつ、トリガ条件が、第2の値が第6の閾値以上であること、
の少なくとも1つが満たされるとき、第2の時間-周波数リソースを決定するようにさらに構成される。
可能な設計において、プロセッサは、
第1の値が第4の閾値以上であるときに、第3の閾値をアップデートするか、又は、複数の第1の時間ドメインリソースにおいて、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が、特定の第3の閾値以上であるときに、第3の閾値をアップデートする
ようにさらに構成される。
可能な設計において、プロセッサは、
第2の値が第6の閾値以上であるときに、第5の閾値をアップデートするか、又は、第1の検出装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が、特定の第5の閾値以上であるときに、第5の閾値をアップデートする
ようにさらに構成される。
第4の態様によれば、他の装置が提供される。装置は、上記の方法設計における装置であってよい。例えば、装置は、検出デバイスに配置されるチップである。例えば、検出デバイスは、レーダである。装置は、コンピュータ実行可能プログラムコードを格納するように構成されたメモリと、プロセッサとを含み、プロセッサは、メモリに接続される。メモリに格納されたプログラムコードは、命令を含む。プロセッサが命令を実行するとき、装置、又は装置が搭載されるデバイスが、第1の態様、又は第1の態様の任意の可能な実装における方法を実行できるようになる。
装置は、通信インターフェースをさらに含んでよい。通信インターフェースは、検出デバイス内のトランシーバであってよく、例えば、レーダ装置内のアンテナ、フィーダ、及びコーデックによって実装される。代替的に、装置が検出デバイスに配置されたチップである場合、通信インターフェースは、チップの入力/出力インターフェース、例えば、入力/出力ピンであってよい。
第5の態様によれば、通信システムが提供される。通信システムは、例えば、第3の態様又は第4の態様における1つ以上の装置を含んでよいし、又は、通信システムは、対象物を含んでよい。
第6の態様によれば、コンピュータ記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は命令を格納し、命令がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、第1の態様、又は第1の態様の任意の可能な設計における方法を実行できるようになる。
第7の態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、命令を格納し、コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、第1の態様、又は第1の態様の任意の可能な設計における方法を実行できるようになる。
第2の態様から第7の態様及びそれらの実装の有利な効果については、第1の態様における方法及びその実装の有利な効果についての説明を参照されたい。
この出願の実施形態の目的、技術的解決策、利点をより明確にするために、以下では、添付図を参照しながら、この出願の実施形態について詳細に説明する。
図1は、この出願の実施形態による可能な適用シナリオの模式図である。上記の適用シナリオは、無人運転、自律運転、インテリジェント運転、ネットワーク化された運転などであってよい。レーダ装置は、自動車(例えば、無人車両、インテリジェント車両、電動車両、又はデジタル車両)、無人航空機、鉄道車両、自転車、信号灯、速度測定装置、ネットワークデバイス(例えば、様々なシステムにおける基地局又は端末デバイス)などに搭載されうる。この出願の実施形態は、車両間のレーダ装置に適用可能なだけでなく、車両と、無人航空機などの他の装置との間のレーダ装置、又は他の装置の間のレーダ装置にも適用可能である。加えて、レーダ装置は、例えば、車両に搭載されるモバイルデバイス上に、車載レーダ装置として搭載されてもよいし、又は、例えば、路側ユニット(road side unit, RSU)などのデバイスに搭載される固定デバイス上に搭載されてもよい。レーダ装置の搭載位置、機能などは、この出願の実施形態において限定されない。
レーダ又はレーダ装置は、検出器、レーダ装置、レーダ信号送信装置などと称されることもあると理解すべきである。レーダの動作原理は、信号(又は、検出信号と称される)を送信し、送信信号が対象物で反射した信号を受信して、対応する対象物を検出する。レーダによって送信される信号は、レーダ信号でありうる。それに対応して、対象物で反射された受信信号もレーダ信号でありうる。
例えば、レーダ装置は、ADASに適用されることがあり、ADASは、レーダ装置を利用して、車両の周りの環境をセンシングし、ブラインドスポットモニタリング、レーンチェンジ支援、衝突警告、及びアダプティブクルーズコントロールなどの支援を提供する。ミリ波レーダは、車両の自律運転に広く利用されているレーダ装置の一種である。ミリ波レーダは、通常、MIMOアンテナで構成され、到来方向(direction-of-arrival, DOA)推定方法を利用して周辺オブジェクトの角度情報を取得する。DOA推定方法において、レーダ装置に対するオブジェクトの角度情報は、オブジェクトと各アンテナアレイ素子との間の空間伝搬遅延差を利用して決定される。レーダ装置が、周辺オブジェクトとレーダ装置との間の距離と角度とを決定する場合、レーダ装置は、周辺オブジェクトの位置を知得して、ブラインドスポットモニタリング、レーンチェンジ支援、衝突警告、及びアダプティブクルーズコントロールなどの支援を実施しうる。
2つのレーダ装置が、同じリソース又は重複するリソースを利用する場合、2つのレーダ装置は、互いに干渉する。例えば、図1に示したシナリオにおいて、同じ方向の車両の流れの中にある隣接する車両に搭載されたレーダ装置が、完全に又は部分的に重複するリソースを利用する場合、レーダ装置は、継続的に互いに干渉する。
上記の問題を解決するため、この出願の実施形態においては、ターゲット検出を実行する前に、レーダ装置が、レーダ装置によって現在利用されているリソース、又はレーダ装置が利用可能なリソース上で干渉検出を実行しうる。ターゲット検出に関し、干渉検出は、レーダ装置が信号と情報を受信し又は特定のリソース上でエネルギーを検出し、受信された信号と情報又は検出されたエネルギーに基づいて、レーダ装置がリソース上でターゲット検出を実行するときに他のレーダ装置によって課される干渉の度合いを決定することを意味することに留意すべきである。従って、レーダ装置は、レーダ装置がリソース上でターゲット検出を実行するときに課される干渉の決定された度合いに基づいて、利用可能なリソースから、ターゲット検出に利用されるリソースを再選択して、他のレーダ装置からの干渉を可能な限り除外又は回避しうる、即ち、ターゲット検出に利用可能なリソースから、比較的高い干渉度を持つリソースを除外しうる。説明を容易にするため、一部のリソース上でレーダ装置がターゲット検出を実行するときに課される干渉の度合いが、以下では、一部のリソースの干渉度と称される。
可能な解決策において、この出願の実施形態は、ターゲット検出方法を提供する。図2は、方法のフローチャートである。図2に示した実施形態において提供される方法は、検出装置、例えば、レーダ装置によって実行されうる。レーダ装置は、レーダ、又は、レーダ内のチップ又は集積回路、又は、レーダに通信可能に接続された通信装置であってよい。加えて、以下の説明においては、レーダ検出装置によって送信される各信号は、レーダ信号であってよく、受信されるエコー信号もレーダ信号であってよい。
S201:レーダ装置は、複数の第1の時間ドメインリソース上で、少なくとも1回の干渉傍受を実行する。ここで、複数の第1の時間ドメインリソースは、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのサブセットであり、第1の時間-周波数リソースは、レーダ装置の時間-周波数リソースであり、複数の第1の時間ドメインリソースのうちの任意の2つの隣接する第1の時間ドメインリソースは、同じ時間インターバルを有し、少なくとも1回の干渉傍受は、複数の第1の時間ドメインリソースの一部で実行される。
時間ドメインにおいて、第1の時間-周波数リソースによって占有される持続時間は、レーダ装置の動作の開始から、レーダ装置の動作の終了までの持続時間とみなされうる、及び/又は、第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、レーダ装置の能力範囲内でサポートできるリソースであってよい。例えば、レーダ装置の能力範囲内でサポートされるバンド幅は、2Gバンド幅である。この場合、第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、2Gバンド幅リソースでありうる。代替的に、第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、レーダ装置の事前決定された利用可能なリソースであってよい。例えば、レーダ装置は、能力範囲内の2Gバンド幅をサポートしてよいが、レーダ装置が実際に利用できる周波数ドメインリソースは、2Gバンド幅のうちの事前決定された部分であってよい。この場合、第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、バンド幅のこの部分でありうる。代替的に、第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、レーダ装置の能力範囲内で利用できるリソースと、レーダ装置に対して事前決定された利用可能なリソースとの交差部分であってよい。例えば、レーダ装置が、能力範囲内で75GHzから79GHzのバンド幅をサポートしうるが、レーダ装置が実際に利用できる事前決定された周波数ドメインリソースは、78GHzから79GHzのバンド幅である。この場合、第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、78GHzから79GHzである。
レーダ装置は、第1の時間-周波数リソース上でターゲット検出を実行し、それは、第1の時間-周波数リソース上でレーダ装置がレーダ信号を送信し、レーダ信号のエコー信号を受信し、レーダ信号及びエコー信号に基づいて、距離、角度、及び対象物の速度などの情報を決定することであると理解されうる。
現在、レーダ装置は、第1の時間-周波数リソース上で周期的にレーダ信号を送信する。例えば、図3は、第1の時間-周波数リソースの例を提供する。第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースは、複数の第1の時間ドメインリソースと、複数の第2の時間ドメインリソースとを含み、任意の2つの隣接する第1の時間ドメインリソースは、同じ時間インターバルを有する。即ち、第1の時間ドメインリソースは、周期的なリソースであり、同様に、第2の時間ドメインリソースも、周期的なリソースである。レーダ装置は、第1の時間ドメインリソース上で、ターゲット検出に利用されるレーダ信号を周期的に送信する、即ち、レーダ装置は、複数の第1の時間ドメインリソース上でレーダ信号を送信するが、任意の第2の時間ドメインリソース上では、ターゲット検出に利用されるレーダ信号を送信しない。例えば、第2の時間ドメインリソースは、アイドル状態であってよい。各第1の時間ドメインリソース及び各第2の時間ドメインリソースは、時間ドメインにおいて連続しており、異なる第1の時間ドメインリソースは、時間ドメインにおいて不連続であり、異なる第2の時間ドメインリソースも、時間ドメインにおいて不連続であると理解すべきである。
現在、レーダ装置は、他のレーダ装置からの干渉を考慮することなく、全ての第1の時間ドメインリソース上でターゲット検出を実行する。しかし、実際には、レーダ装置の近隣に複数のレーダ装置が存在することがあり、レーダ装置によって利用される時間-周波数リソースは、複数のレーダ装置によって利用される時間-周波数リソースと完全に又は部分的に重複することがある。複数のレーダ装置によってターゲット検出を実行する周期が、レーダ装置によってターゲット検出を実行する周期と同じである場合、複数のレーダ装置は、互いに干渉する可能性がある。
これを踏まえ、この出願のこの実施形態におけるターゲット検出を実行するプロセスでは、ターゲット検出が、ターゲット検出に現在利用されている複数の第1の時間ドメインリソースの一部で実行され、干渉傍受が、他の第1の時間ドメインリソース上で実行される。レーダ装置によってターゲット検出に利用される候補リソースの干渉度は、干渉傍受の結果、即ち、候補リソースがターゲット検出に利用されるときに他のレーダ装置によって課される干渉の度合いに基づいて予測される。候補リソースは、レーダ装置の、後続の利用可能な時間-周波数リソースであり、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースと同じ特徴を有すると理解すべきである。例えば、候補リソースに対応する時間ドメインリソースは、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのサブセットである。この方式において、レーダ装置は、ターゲット検出に利用される候補リソースから、比較的高い干渉度を持つ時間-周波数リソースを除外し、複数のレーダ装置の間の干渉を低減又は回避しうる。
例えば、レーダ装置は、複数の第1の時間ドメインリソースのうちの少なくとも1つ上でターゲット検出を実行し、複数の第1の時間ドメインリソース内の少なくとも1つの第1の時間ドメインリソース以外の第1の時間ドメインリソース上で干渉傍受を実行しうる。
理解を容易にするため、図3の例がさらに利用され、複数の第1の時間ドメインリソースには、11~15の連番が付されている。従来技術では、レーダ装置が、11~15の番号が付された5つの第1の時間ドメインリソース上でターゲット検出を実行する。しかし、この出願のこの実施形態では、レーダ装置は、11、13、及び14の番号が付された3つの第1の時間ドメインリソース上でターゲット検出を実行し、12及び15の番号が付された2つの第1の時間ドメインリソース上で干渉傍受を実行しうる。代替的に、レーダ装置は、例えば、11~13の番号が付された3つの第1の時間ドメインリソース上でターゲット検出を実行し、14及び15の番号が付された2つの第1の時間ドメインリソース上で干渉傍受を実行しうる。言い換えると、従来技術における、従来技術と比べると、レーダ装置が、ターゲット検出に利用される一部の時間ドメインリソース上でターゲット検出を実行するのではなく、干渉傍受を実行する。傍受が実行される特定の第1の時間ドメインリソースは、この出願のこの実施形態において限定されないことに留意すべきである。
レーダ装置によってターゲット検出に利用される候補リソースの干渉度をより正確に予測するために、この出願のこの実施形態では、少なくとも干渉傍受が、複数の第1の時間ドメインリソース内の少なくとも1つの第1の時間ドメインリソース以外の第1の時間ドメインリソース上で実行されうると理解すべきである。少なくとも1回の干渉傍受のそれぞれに利用される少なくとも1つの第1の時間ドメインリソースは、異なる番号を有してもよいし、同じ番号を有してもよい。
さらに、ターゲット検出に利用される少なくとも1つの第1の時間ドメインリソースは、非周期的なリソースである。具体的には、少なくとも1つの第1の時間ドメインリソースが、少なくとも3つの第1の時間ドメインリソースを含む場合、少なくとも3つの第1の時間ドメインリソースの間に、少なくとも2つの異なる時間インターバルが存在する。一の時間インターバルは、2つの隣接する第1の時間ドメインリソースの間の時間インターバルであり、他の時間インターバルは、2つの他の隣接する第1の時間ドメインリソースの間の時間インターバルである。
例えば、図3にさらに示すように、5つの第1の時間ドメインリソースが存在し、5つの第1の時間ドメインリソース内の任意の2つの隣接する第1の時間ドメインリソースは、同じ時間インターバルを有する。可能なシナリオにおいて、レーダ装置は、11、13、及び15の番号が付された第1の時間ドメインリソースをターゲット検出のために選択し、12及び14の番号が付された第1の時間ドメインリソースを干渉傍受のために選択する。具体的には、ターゲット検出に利用されるリソースは、周期的なリソースであり、ターゲット検出は、奇数の周期の第1の時間ドメインリソース上で実行され、干渉傍受は、偶数の周期の第1の時間ドメインリソース上で実行される。このシナリオにおいて、干渉傍受結果は、奇数の周期の時間ドメインリソースに似たリソースの干渉度を反映しており、偶数の周期の時間ドメインリソースに似たリソースの干渉度をより良く反映することはできず、即ち、ターゲット検出に利用されるリソースの干渉度をより良く反映することはできないと理解すべきである。この出願のこの実施形態において、ターゲット検出に利用される少なくとも1つの第1の時間ドメインリソースは、非周期的なリソースであり、それによって、上記のシナリオは回避できる。このことは、干渉傍受結果が、ターゲット検出に利用されるリソースの干渉度をより正確に反映できることを保証する。
例えば、この出願のこの実施形態において、3つの第1の時間ドメインリソースが、5つの第1の時間ドメインリソースから、ターゲット検出のために選択される。例えば、11、13、及び14の番号が付された第1の時間ドメインリソースがターゲット検出のために選択され、12及び15の番号が付された第1の時間ドメインリソースが干渉傍受のために選択される。レーダ装置によって選択された3つの第1の時間ドメインリソースは、非周期的なリソースであり、即ち、11及び13の番号が付された2つの第1の時間ドメインリソースの間の時間インターバルは、13及び14の番号が付された2つの第1の時間ドメインリソースの間の時間インターバルとは異なる。この出願のこの実施形態において、複数の第1の時間ドメインリソースのいずれか1つが干渉傍受のために選択され、それによって、ターゲット検出に利用される少なくとも3つの第1の時間ドメインリソースは、非周期的であることができる。従って、この解決策を利用することによって、少数の第1の時間ドメインリソースがターゲット検出に利用されず、可能な限りレーダ装置のターゲット検出性能を保証しうる。
この出願のこの実施形態において、第1の時間ドメインリソースに加え、レーダ装置は、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのうちの、第1の時間ドメインリソース以外の時間ドメインリソース上で干渉傍受をさらに実行しうる。言い換えると、レーダ装置は、複数の第2の時間ドメインリソース上で干渉傍受をさらに実行してよい。このようにして、レーダ装置は、ターゲット検出に現在利用されている時間ドメインリソースに対応する時間-周波数リソースの干渉度と、ターゲット検出に現在利用されていない時間ドメインリソースに対応する時間-周波数リソースの干渉度とを予測して、ターゲット検出に利用されるリソースをより適切に、選択しうる。例えば、ターゲット検出に利用されていない第2の時間ドメインリソースが、その後のターゲット検出により適しているかどうか、即ち、ターゲット検出に利用されていない第2の時間ドメインリソースの干渉度がより低いかどうかが予測されうる。干渉度がより低い場合、第2の時間ドメインリソースは、ターゲット検出により適している。
レーダ装置によってターゲット検出に利用される候補リソースの干渉度をより正確に予測するために、レーダ装置は、代替的に、複数の第2の時間ドメインリソース上で少なくとも1回の干渉傍受を実行してよいと理解すべきである。複数の第2の時間ドメインリソースは、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのうちの、複数の第1の時間ドメインリソース以外の時間ドメインリソースのサブセットでありうることに留意すべきである。レーダ装置は、複数の第2の時間ドメインリソースのうちの少なくとも1つで干渉傍受を実行しうる。
例えば、図3の例がさらに利用され、複数の第2の時間ドメインリソースには、連続する21~24の番号が付されている。従来技術では、レーダ装置は、21~24の番号が付された4つの第2の時間ドメインリソース上でターゲット検出を実行しない。例えば、4つの第2の時間ドメインリソースは、アイドル状態であってよい。しかし、この出願のこの実施形態では、レーダ装置は、4つの第2の時間ドメインリソースのうちの少なくとも1つで干渉傍受を実行しうる。例えば、レーダ装置は、21~24の番号が付された4つの第2の時間ドメインリソース上で干渉傍受を実行してよいし、又は、22及び23の番号が付された第2の時間ドメインリソース上で干渉傍受を実行してよく、第2の時間ドメインリソースと同じ特徴を有する時間ドメインリソースの干渉度を予測する。傍受が実行される特定の第2の時間ドメインリソースは、この出願のこの実施形態において限定されないことに留意すべきである。この出願のこの実施形態において、少なくとも1つの第2の時間ドメインリソース上で少なくとも1回の干渉傍受が実行され、各傍受に利用される少なくとも1つの第2の時間ドメインリソースは、同じ番号又は異なる番号を有してよいと理解すべきである。
レーダ装置によってターゲット検出に利用される候補リソースの干渉度をより正確に予測するために、レーダ装置は、より細かい粒度を持つ時間-周波数リソース上での干渉傍受を実行してよい。
特に、レーダ装置は、ターゲット検出に利用される周波数ドメインリソース上で干渉傍受を実行してよいし、又は、ターゲット検出に利用されていない周波数ドメインリソース上で干渉傍受を実行してよいし、又は、ターゲット検出に利用される周波数ドメインリソースと、ターゲット検出に利用されていない周波数ドメインリソースとの両方で干渉傍受を実行してよい。可能な実装において、レーダ装置によって1回のターゲット検出を実行するために利用される周波数ドメインリソースは、レーダ装置によって1回の干渉傍受を実行するために利用される周波数ドメインリソースと重複してよいし、又は、レーダ装置によって1回のターゲット検出を実行するために利用される周波数ドメインリソースは、レーダ装置によって1回の干渉傍受を実行するために利用される周波数ドメインリソースと重複しなくてよい。ターゲット検出に利用される第1の周波数ドメインリソースが、干渉傍受に利用される第2の周波数ドメインリソースと重複する場合、ターゲット検出に現在利用されている周波数ドメインリソースの干渉度は、予測されうる。ターゲット検出に利用される第1の周波数ドメインリソースが、干渉傍受に利用される第2の周波数ドメインリソースと重複しない場合、ターゲット検出に現在利用されていない周波数ドメインリソースの干渉度は、予測されうる。
例えば、レーダ装置は、第3の時間-周波数リソース上でターゲット検出を実行してよく、第3の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースである。第3の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、第1の周波数ドメインリソースであると仮定する。従来技術では、第1の周波数ドメインリソースがターゲット検出に利用される。この出願のこの実施形態では、レーダ装置は、第1の周波数ドメインリソース内の一部の周波数ドメインリソース上で干渉傍受を実行しうる。言い換えると、レーダ装置は、第4の時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行する。第4の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースは、第3の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースと同じであるか、又は、第4の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースは、第3の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのサブセットであり、第4の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、第2の周波数ドメインリソースである。第2の周波数ドメインリソースが、第1の周波数ドメインリソースと重複する場合、レーダ装置は、ターゲット検出に現在利用されている第1の周波数ドメインリソース内の一部の周波数ドメインリソース上で干渉傍受を実行する。第2の周波数ドメインリソースが第1の周波数ドメインリソースと重複しない場合、レーダ装置は、ターゲット検出に利用されていない周波数ドメインリソース上で干渉傍受を実行する。
理解を容易にするため、例えば、図4は、第3の時間-周波数リソースの例を示す。第1の周波数ドメインリソースは、第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースのサブセットであると理解すべきである。図4において、第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、5つのサブ周波数ドメインリソースを含み、5つのサブ周波数ドメインリソースは、順に1~5の番号が付され、第3の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソース、即ち、第1の周波数ドメインリソースは、サブ周波数ドメインリソース1からサブ周波数ドメインリソース4を含む。サブ周波数ドメインリソース1からサブ周波数ドメインリソース4は、ターゲット検出に利用され、サブ周波数ドメインリソース5は、ターゲット検出に利用されていない。第4の時間-周波数リソースは、第3の時間-周波数リソースのサブセットであってよい。図4では、第4の時間-周波数リソースに対応する第4の時間ドメインリソースは、第1の時間-周波数リソースのサブセットである例が利用される。第2の周波数ドメインリソースは、第1の周波数ドメインリソースと重複する。例えば、第2の周波数ドメインリソースは、サブ周波数ドメインリソース1及びサブ周波数ドメインリソース2(図4の例として利用される)、又は、サブ周波数ドメインリソース2及びサブ周波数ドメインリソース4であってよい。例は、ここでは1つ1つ列挙されない。第2の周波数ドメインリソースが、第1の周波数ドメインリソースと重複するとき、レーダ装置は、ターゲット検出に現在利用されている一部の周波数ドメインリソース上で干渉傍受を実行する。
他の例について、図5は、第3の時間-周波数リソースの例を示す。図4と同様に、第1の周波数ドメインリソースは、第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースのサブセットである。第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、5つのサブ周波数ドメインリソースを含み、5つのサブ周波数ドメインリソースは、順に1~5の番号が付されており、第1の周波数ドメインリソースは、サブ周波数ドメインリソース1からサブ周波数ドメインリソース4を含んでよい。サブ周波数ドメインリソース1からサブ周波数ドメインリソース4は、ターゲット検出に利用され、サブ周波数ドメインリソース5は、ターゲット検出に利用されていない。図5において、例えば、第4の時間-周波数リソースに対応する第4の時間ドメインリソースも、第1の時間ドメインリソースのサブセットである。図4との差は、第2の周波数ドメインリソースが第1の周波数ドメインリソースと重複しないことにある、即ち、第2の周波数ドメインリソースは、サブ周波数ドメインリソース5であってよい。第4の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースが、第3の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのサブセットであるため、レーダ装置は、1つの第1の時間ドメインリソース上で複数回の干渉傍受を実行してよく、また、異なる周波数ドメインリソース上で異なる干渉傍受を実行してよく、それにより、より多くの周波数ドメインリソースがトラバースでき、即ち、5つのサブ周波数ドメインリソースをトラバースして、より多くの周波数ドメインリソースの干渉度を決定することができる。
対照的に、レーダ装置が、ターゲット検出に現在利用されていない周波数ドメインリソース上で干渉傍受を実行するとき、レーダ装置が、第2の時間ドメインリソースが配置される時間-周波数リソース上で傍受を実行するとみなされうる。しかし、傍受に利用される周波数ドメインリソースは、第1の時間-周波数リソースのサブセットであり、傍受に利用される時間ドメインリソースは、第2の時間ドメインリソースのサブセットである。例えば、レーダ装置は、第5の時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行しうる。第5の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースは、第2の時間ドメインリソースのサブセットであってよく、第5の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースのサブセットであってよい。例えば、第2の時間ドメインリソースが、M個のサブ時間ドメインリソースを含み、第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースが、N個のサブ周波数ドメインリソースを含むと仮定すると、第5の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースは、M個のサブ時間ドメインリソースの1つであり、第5の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、N個のサブ周波数ドメインリソースの1つである。
好適には、M及びNは、互いに素であり、レーダ装置は、最小期間内に、予測する必要がある全ての時間-周波数リソースにわたって、最大数の時間-周波数リソースについての干渉度を決定しうる。例えば、図6は、第2の時間ドメインリソースの例を示す。図6において、例えば、第2の時間ドメインリソースは、9つのサブ時間ドメインリソースを含み、第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、5つのサブ周波数ドメインリソースを含む。図6は、いくつかの第5の時間-周波数リソースのみを示していることに留意すべきである。M及びNが互いに素であるとき、レーダ装置は、最小期間内に、任意の第2の時間ドメインリソースが配置される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースと、第2の時間ドメインリソース以外の全ての他の時間ドメインリソースとをトラバースし、即ち、最小期間内に、予測する必要がある全ての時間-周波数リソースをトラバースしうる。
この出願のこの実施形態において、レーダ装置は、一部の時間ドメインリソース上で干渉傍受を実行してよく、また、一部の周波数ドメインリソース上で干渉傍受を実行してよいことに留意すべきである。異なる時間ドメインリソースが配置される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、完全に又は部分的に重複することがある。例えば、異なる第1の時間ドメインリソースが配置される第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインは、完全に又は部分的に重複しうる。他の例において、異なる第2の時間ドメインリソースが配置される第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、完全に又は部分的に重複しうる。このことは、この出願のこの実施形態において限定されない。
この出願のこの実施形態において、レーダ装置によって実行される干渉傍受の内容は、適用シナリオに伴って変わることに留意すべきである。以下では、特定のシナリオに関して、本発明のこの実施形態における干渉傍受について説明する。
可能なシナリオにおいて、レーダ装置が、時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行することは、レーダ装置が、時間-周波数リソース上で受信される信号の強度を決定することを意味する。例えば、レーダ装置は、時間-周波数リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を取得し、取得された電力、エネルギー、又はスペクトル密度に基づいて、時間-周波数リソース上で受信される信号の強度を決定しうる。この出願のこの実施形態において、信号の強度を表すために利用される他の可能なパラメータも取得されることがあると理解すべきである。このことは、この出願のこの実施形態において限定されない。
他の可能なシナリオにおいて、時間-周波数リソースが他のレーダ装置によって利用されることがあることを考慮すると、他のレーダ装置は、他の時間-周波数リソース上でレーダ装置に通知してよく、他のレーダ装置は、時間-周波数リソースを利用する。説明を容易にするため、以下では、第1のレーダ装置及び第2のレーダ装置を例として利用する。例えば、第1のレーダ装置は、第6の時間-周波数リソースを利用することがあり、第2のレーダ装置は、第6の時間-周波数リソース上でインジケーション情報を送信する。インジケーション情報は、第2のレーダ装置によってターゲット検出に利用される時間-周波数リソース、例えば、第7の時間-周波数リソースを示す。この場合、第1のレーダ装置は、実際に、第7の時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行する、例えば、第7の時間-周波数リソース上で受信される信号の強度を取得する必要がある。
異なるレーダ装置によってターゲット検出のために送信されるレーダ信号は、異なることがあり、例えば、レーダ信号の波形パラメータが異なる。異なるレーダ装置は、互いに送信されるレーダ信号の特徴を知らないことがあり、例えば、第1のレーダ装置と第2のレーダ装置とは、互いに送信されるレーダ信号の特徴を知らない。第1のレーダ装置が、第7の時間-周波数リソースを直接的に傍受することに困難を有し、第7の時間-周波数リソース上で受信される信号を直接的に取得することさえできない場合、第1のレーダ装置は、第7の時間-周波数リソース上で受信される信号の強度を決定することができない。
従って、この出願のこの実施形態では、第1のレーダ装置及び第2のレーダ装置、即ち、異なるレーダ装置は、インジケーション情報を搬送する信号の形式、パラメータ、リソースなどを合意してよい。このようにして、第1のレーダ装置と第2のレーダ装置とは、互いに送信されるインジケーション情報の特徴を知り、第1のレーダ装置が第6の時間-周波数リソース上でインジケーション情報を確実に受信できることを保証する。いくつかの実施形態において、第1のレーダ装置が第7の時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行することは、第1のレーダ装置が第6の時間-周波数リソース上でインジケーション情報を受信し、インジケーション情報によって示される第7のリソース上で受信される信号の強度を決定することであってよい。例えば、第1のレーダ装置は、第7の時間-周波数リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を取得し、取得された電力、エネルギー、又はスペクトル密度に基づいて、第7の時間-周波数リソース上で受信される信号の強度を決定しうる。インジケーション情報は、第2のレーダ装置によって第7の時間-周波数リソース上でレーダ信号を送信するためのパラメータ、例えば、レーダ信号のパルス幅、パルス繰り返しインターバル、又は周波数変調スロープを示してもよい。従って、インジケーション情報を受信した後、第1のレーダ装置は、第7の時間-周波数リソース上で受信される信号を直接的に測定しうる。このことは、干渉傍受の困難性を低減させる。
いくつかの他の実施形態において、第1のレーダ装置が、第7の時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行することは、第1のレーダ装置が第6の時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行することを意味する。例えば、第1のレーダ装置は、第6の時間-周波数リソース上で受信されたインジケーション情報の強度を取得し、強度に基づいて、第7の時間-周波数リソース上で第1のレーダ装置によって受信される信号の強度、例えば、電力、エネルギー、又はスペクトル密度を予測するが、第7の時間-周波数リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を直接的に取得することはない。このことは、検出の困難性を低減し、検出効率を改善できる。
いくつかの実施形態において、この出願のこの実施形態における時間-周波数リソース上で各干渉傍受を実行することは、代替的に、時間-周波数リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度の少なくとも2つの組み合わせを取得することであってよいと理解すべきである。
この出願のこの実施形態において、レーダ装置は、複数の第1の時間ドメインリソース及び/又は複数の第2の時間ドメインリソース上で干渉傍受を実行し、傍受結果に基づいて、レーダ装置の、後続の利用可能な時間-周波数リソースの干渉度を予測しうる。レーダ装置が比較的多数の時間-周波数リソースを傍受する場合、レーダ装置のコンピューティング能力に対する要件が比較的高くなる。レーダ装置が比較的少数の時間-周波数リソースを傍受する場合、即ち、レーダ装置の干渉傍受性能が比較的貧弱である場合、レーダ装置によって傍受結果に基づいて一部の時間-周波数リソースの干渉度を決定する精度が比較的低くなることがある。
この出願のこの実施形態では、レーダ装置の干渉傍受性能とレーダ装置のコンピューティング能力とのバランスをとるように、第1の時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行する持続時間が決定されうる。持続時間は、累積された持続時間であると理解すべきである。例えば、持続時間は、レーダ装置によって複数の第1の時間ドメインリソースを傍受する持続時間と、レーダ装置によって複数の第2の時間ドメインリソースを傍受する持続時間との和であってよい。累積された干渉傍受持続時間は、以下では、干渉傍受持続時間とも称される。
干渉傍受持続時間は、レーダ装置のコンピューティング能力と、レーダ装置の干渉傍受性能に対する要件とに基づいて決定されうると理解すべきである。さらに、複数のレーダ装置によるリソース選択の公平性を考慮し、干渉傍受持続時間は、レーダ装置のコンピューティング能力と、レーダ装置の干渉傍受性能に対する要件と、レーダ装置によるリソース選択の公平性とに基づいてさらに決定されてよい。もちろん、干渉傍受持続時間は、レーダ装置の干渉傍受性能に対する要件と、レーダ装置によるリソース選択の公平性とに基づいて決定されてもよい。ターゲット検出性能とも称される、レーダ装置のターゲット検出の性能に影響することを避けるため、干渉傍受持続時間は、レーダ装置のターゲット検出性能と、レーダ装置によるリソース選択の公平性などに基づいて決定されることもある。
干渉傍受持続時間は、相対的であると理解すべきである。例えば、レーダ装置が動作し始めるとき、レーダ装置は、ターゲット検出と干渉傍受との両方を実行することがあり、レーダ装置が動作を終了する前の持続時間は不確かである。従って、この出願のこの実施形態において、干渉傍受持続時間は、事前設定された持続時間の範囲内に累積された干渉傍受持続時間である。事前設定された持続時間は、例えば、レーダ装置がターゲット検出を実行する1周期であってよいし、又は、レーダ装置がターゲット検出を実行する複数の周期であってよい。もちろん、このことは、ここでは単なる例に過ぎない。事前設定された持続時間は、代替的に、事前設定された持続時間であってよい。例えば、事前設定された持続時間は、100msである。以下に、干渉傍受持続時間が、この出願のこの実施形態において満たす必要がありうる、いくつかの条件を列挙する。
(1)第1の事前設定された持続時間の範囲内で、レーダ装置の干渉傍受性能を可能な限り保証するように、干渉傍受持続時間が第1の閾値以上であること。
第1の閾値は、レーダ装置の干渉傍受性能に対する要件と、レーダ装置のリソース選択の公平性とに基づいて決定されうる。例えば、レーダ装置は、複数の第1の時間ドメインリソース及び/又は複数の第2の時間ドメインリソース上で干渉傍受を実行する。自然干渉傍受持続時間が長いほど、レーダ装置のより良好な干渉傍受性能を示す。レーダ装置の干渉傍受性能が、少なくとも特定の閾値より大きい必要がある場合、対応する最小干渉傍受持続時間が第1の持続時間になる。従って、干渉傍受持続時間は、第1の持続時間以上であってよい。第1の持続時間は、事前設定された値、例えば、レーダ装置が工場から出荷されるときに設定される値であってよいと理解すべきである。代替的に、第1の持続時間は、標準規格で画定される値、又は、プロトコルで画定又は構成される値であってよい。もちろん、第1の持続時間は、レーダ装置に格納されうる。
(2)第2の事前設定された持続時間の範囲内で、レーダ装置のターゲット検出性能を可能な限り保証するように、干渉傍受持続時間が第2の閾値以下であること。
第2の閾値は、レーダ装置のターゲット検出性能と、レーダ装置によるリソース選択の公平性とに基づいて決定されうる。例えば、干渉傍受は、複数の第1の時間ドメインリソース及び/又は複数の第2の時間ドメインリソース上で実行される。干渉傍受持続時間が短いほど、自然干渉傍受に利用されるコンピューティング処理リソースが少ないことを示す。対照的に、ターゲット検出持続時間がより大きく、コンピューティング処理リソースがより多いほど、レーダ装置のターゲット検出性能がより良好であることを示す。レーダ装置のターゲット検出性能が少なくとも特定の閾値より大きい必要がある場合、対応する最長干渉傍受持続時間が第2の持続時間になる。従って、干渉傍受持続時間は、第2の持続時間以下であってよい。第1の持続時間と同様に、第2の持続時間は、事前設定された値、例えば、レーダ装置が工場から出荷されるときに設定される値であってよく、レーダ装置に格納されうると理解すべきである。代替的に、第2の持続時間は、標準規格で画定される値、又は、プロトコルで画定又構成される値であってよい。第2の事前設定された持続時間は、第1の事前設定された持続時間と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
(3)レーダ装置は、一部の時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行するけれども、一部の時間-周波数リソース上で実行される干渉傍受は、一部の時間-周波数リソースの干渉度を決定することに対し、比較的低い影響を有することがあり、従って、無視されうる。例えば、レーダ装置が、ターゲット検出に現在利用されている一部の時間-周波数リソース上で十分な干渉傍受を実行することを保証する、即ち、時間-周波数リソース上でのレーダ装置が十分な干渉傍受結果を有することを保証するために、レーダ装置は、時間-周波数リソース上で干渉傍受持続時間を累積してよい。たとえレーダ装置が他の時間-周波数リソース上でも干渉傍受を実行しても、他の時間-周波数リソース上の干渉傍受持続時間は累積されない。
例えば、第3の事前設定された持続時間の範囲内で、レーダ装置は、ターゲット検出に利用される一部の周波数ドメインリソース上で干渉傍受を実行する持続時間のみを累積してよい。一部の周波数ドメインリソースは、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースのサブセットである。言い換えると、レーダ装置によって干渉傍受を実行するために利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースのサブセットである。この場合、干渉傍受持続時間は、第3の持続時間以上であってよく、ターゲット検出に利用される周波数ドメインリソース上で、レーダ装置が十分な干渉傍受を実行することを可能な限り保証する。
干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースが、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースのサブセットであるとき、干渉傍受持続時間が比較的短い場合、十分な干渉傍受結果が得られることを保証できない。結果として、例えば、第8の時間-周波数リソースの干渉度を決定する精度が比較的低くなり、即ち、レーダ装置の干渉傍受性能が比較的低くなる。レーダ装置の干渉傍受性能を保証するために、干渉傍受持続時間の最小値が第3の持続時間であってよい。第3の持続時間は、事前設定された値、例えば、レーダ装置が工場から出荷されるときに設定される値であってよく、レーダ装置に格納されうると理解すべきである。代替的に、第3の持続時間は、標準規格で画定される値、又は、プロトコルで画定又は構成される値であってよい。第3の事前設定された持続時間は、第1の事前設定された持続時間又は第2の事前設定された持続時間と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
干渉傍受持続時間を決定することの理解を容易にするため、図7は、第1の時間-周波数リソースの例を示す。図7では、例えば、レーダ装置がターゲット検出を実行する2つの周期が事前設定された持続時間であることに留意すべきである。言い換えると、図7では、例えば、2つの第1の時間ドメインリソースと、2つの第2の時間ドメインリソースとが含まれる。第1の時間ドメインリソースに対応する持続時間は5msであり、第2の時間ドメインリソースに対応する持続時間は45msである。1つの周期は、1つの第1の時間ドメインリソースに対応する持続時間と、1つの第2の時間ドメインリソースに対応する持続時間との和、即ち、50msであると理解すべきである。例えば、図7に示した各第2の時間ドメインリソースは、時間ドメインにおいて、2つの第3の時間ドメインリソースに分割される。2つの第3の時間ドメインリソースは、それぞれ第3の時間ドメインリソースA及び第3の時間ドメインリソースBである。第3の時間ドメインリソースAに対応する持続時間、第3の時間ドメインリソースBに対応する持続時間はそれぞれ、45ms/2であると理解すべきである。図7では、例えば、第1の時間ドメインリソースに対応する周波数ドメインリソースは、5つのサブ周波数ドメインリソースを含む。
ターゲット検出に利用される周波数ドメインリソースは、サブ周波数ドメインリソース1と、サブ周波数ドメインリソース2とを含むと仮定する。干渉傍受を実行するためにレーダ装置によって利用される時間ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースと、第2の時間ドメインリソースとであり、傍受に利用される周波数ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソース1及びサブ周波数ドメインリソース2と、第3の時間ドメインリソースAが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソースa1と、第3の時間ドメインリソースBに対応するサブ周波数ドメインリソースb1とを含む。第1の周期において、サブ周波数ドメインリソース1及びサブ周波数ドメインリソース2がターゲット検出に利用され、干渉傍受には利用できない。従って、2つの周期における干渉傍受持続時間は、第1の周期において、レーダ装置の干渉傍受持続時間、即ち、45ms/2(a1及びb1)と、第2の周期におけるレーダ装置の干渉傍受持続時間、即ち、5ms+45ms/2(a1及びb1)との和である。即ち、干渉傍受持続時間は、合計で50msである。
他の例では、上記の例との違いは、干渉傍受を実行するためにレーダ装置によって利用される周波数ドメインリソースが、第1の時間ドメインリソースが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソース1及びサブ周波数ドメインリソース2と、第3の時間ドメインリソースAが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソースa1と、第3の時間ドメインリソースBに対応するサブ周波数ドメインリソースa2とを含むことにある。この場合、2つの周期における干渉傍受持続時間は、第1の周期において、レーダ装置の干渉傍受持続時間、即ち、45ms(a1及びa2)と、第2の周期におけるレーダ装置の干渉傍受持続時間、即ち、5ms及び45ms(a1及びa2)との和である。即ち、干渉傍受持続時間は、合計で95msである。
さらに他の例において、サブ周波数ドメインリソース3とサブ周波数ドメインリソース4とは、ターゲット検出に利用されていない。干渉傍受を実行するためにレーダ装置によって利用される周波数ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソース1及びサブ周波数ドメインリソース2と、第3の時間ドメインリソースAが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソースc1と、第3の時間ドメインリソースBに対応するサブ周波数ドメインリソースc2とを含む。サブ周波数ドメインリソース3及びサブ周波数ドメインリソース4はターゲット検出に利用されていないため、たとえレーダ装置がサブ周波数ドメインリソースc1及びサブ周波数ドメインリソースc2上で干渉傍受を実行しても、サブ周波数ドメインリソースc1及びサブ周波数ドメインリソースc2は、ターゲット検出に利用される周波数ドメインリソースのサブセットに属さない。従って、2つの周期における干渉傍受持続時間は、第2の周期におけるレーダ装置の干渉傍受持続時間、即ち、5msである。
(4)(3)と同様に、レーダ装置が一部の時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行するけれども、一部の時間-周波数リソース上で実行される干渉傍受は、例えば、ターゲット検出に利用される第8の時間-周波数リソースの干渉度を決定することに対し、比較的低い影響を有することがあり、従って、無視されうる。例えば、ターゲット検出に現在利用されていない一部の時間-周波数リソース上でレーダ装置が十分な干渉傍受を実行することを保証するために、即ち、時間-周波数リソース上でレーダ装置が十分な干渉傍受結果を有することを保証するために、レーダ装置は、ターゲット検出に利用されていない周波数ドメインリソース上で干渉傍受を実行する持続時間を累積してよく、たとえレーダ装置が、ターゲット検出に利用される周波数ドメインリソース上で干渉を実行しても、これらの周波数ドメインリソース上で干渉傍受を実行する持続時間は累積されない。
例えば、第4の事前設定された持続時間の範囲内で、レーダ装置は、ターゲット検出に利用されていない一部の周波数ドメインリソース上で干渉傍受を実行する持続時間のみを累積する。一部の周波数ドメインリソースは、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースと部分的に重複するか、又は重複しない。言い換えると、干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースと部分的に重複するか、又は重複しない。
ターゲット検出に現在利用されていない周波数ドメインリソース上でレーダ装置によって実行される干渉傍受の持続時間が比較的短い場合、十分な干渉傍受結果が取得できず、レーダ装置の干渉傍受性能が比較的低くなる。従って、レーダ装置の干渉傍受性能を保証するために、干渉傍受持続時間の最小値は、第4の持続時間であってよく、レーダ装置が、ターゲット検出に現在利用されていない周波数ドメインリソース上で十分な干渉傍受を実行することを保証する。第4の持続時間は、事前設定された値、例えば、レーダ装置が工場から出荷されるときに設定される値であってよく、レーダ装置に格納されうると理解すべきである。代替的に、第4の持続時間は、標準規格で画定される値、又はプロトコルで画定又は構成される値であってよい。第4の事前設定された持続時間は、第1の事前設定された持続時間、第2の事前設定された持続時間、又は第3の事前設定された持続時間と同じであってよいし、異なっていてもよい。
理解を容易にするため、図7に示した例がさらに利用される。ターゲット検出に利用される周波数ドメインリソースは、サブ周波数ドメインリソース1及びサブ周波数ドメインリソース2を含み、干渉傍受に利用される周波数ドメインリソースは、サブ周波数ドメインリソース3及びサブ周波数ドメインリソース4を含むと仮定する。干渉傍受を実行するためにレーダ装置によって利用される時間ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソース及び第2の時間ドメインリソースであり、傍受に利用される周波数ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソース3及びサブ周波数ドメインリソース4と、第3の時間ドメインリソースAが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソースa1と、第3の時間ドメインリソースBに対応するサブ周波数ドメインリソースb1とを含む。第1の周期において、サブ周波数ドメインリソース1及びサブ周波数ドメインリソース2がターゲット検出に利用され、干渉傍受には利用できない。従って、第1の周期において、第1の時間ドメインリソース上の干渉傍受は、累積されない。第1の周期及び第2の周期において、サブ周波数ドメインリソース3及びサブ周波数ドメインリソース4が傍受に利用されるけれども、干渉傍受に利用されるサブ周波数ドメインリソース3及びサブ周波数ドメインリソース4は、サブ周波数ドメインリソース1及びサブ周波数ドメインリソース2と完全に重複しない。従って、2つの周期における干渉傍受持続時間は、第2の周期における第1の時間ドメインリソース上でのレーダ装置の干渉傍受持続時間、即ち、5msである。
他の例において、上記の例との違いは、干渉傍受を実行するためにレーダ装置によって利用される時間ドメインリソースが、第1の時間ドメインリソース及び第2の時間ドメインリソースであり、傍受に利用される周波数ドメインリソースが、第1の時間ドメインリソースが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソース3及びサブ周波数ドメインリソース4と、第3の時間ドメインリソースAが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソースd1と、第3の時間ドメインリソースBに対応するサブ周波数ドメインリソースd2とを含むことにある。第1の周期において、サブ周波数ドメインリソース1及びサブ周波数ドメインリソース2は、ターゲット検出に利用され、干渉傍受には利用できない。従って、第1の周期における第1の時間ドメインリソース上の干渉傍受は、累積されない。サブ周波数ドメインリソースd1及びサブ周波数ドメインリソースd2がサブ周波数ドメインリソース4に属するため、2つの周期における干渉傍受持続時間は、第2の周期における第1の時間ドメインリソース上でのレーダ装置の干渉傍受持続時間、即ち、5msと、第1の周期における第2の時間ドメインリソース上でのレーダ装置の干渉傍受持続時間、即ち、5msと、第2の周期における第2の時間ドメインリソース上でのレーダ装置の干渉傍受持続時間、即ち、45msとの和である。即ち、干渉傍受持続時間は、合計で95msである。
さらに他の例において、干渉傍受を実行するためにレーダ装置によって利用される時間ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソース及び第2の時間ドメインリソースであり、傍受に利用される周波数ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソース2及びサブ周波数ドメインリソース3と、第3の時間ドメインリソースAが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソースb1と、第3の時間ドメインリソースAに対応するサブ周波数ドメインリソースc1とを含む。干渉傍受に利用されるサブ周波数ドメインリソース2及びサブ周波数ドメインリソース3は、ターゲット検出に利用されるサブ周波数ドメインリソース1及びサブ周波数ドメインリソース2と部分的に重複する。この場合、2つの周期における干渉傍受持続時間は、第1の周期におけるサブ周波数ドメインリソース3上の傍受持続時間、即ち、5msと、第1の周期におけるサブ周波数ドメインリソースc1上の傍受持続時間、即ち、45ms/2と、第2の周期におけるサブ周波数ドメインリソース3及びサブ周波数ドメインリソース2上の傍受持続時間、即ち、5msと、第2の周期におけるサブ周波数ドメインリソースc1及びサブ周波数ドメインリソースb1上の傍受持続時間、即ち、45ms/2との和である。
(5)一部の時間ドメインリソース上でレーダ装置が十分な干渉傍受を実行することを保証するために、レーダ装置は、一部の時間ドメインリソース上で干渉傍受持続時間を累積しうる。たとえレーダ装置が他の時間ドメインリソース上で傍受を実行しても、他の時間ドメインリソース上で干渉傍受を実行する持続時間は、累積されない。
例えば、第5の事前設定された持続時間の範囲内で、レーダ装置は、ターゲット検出に利用される時間ドメインリソース上で干渉傍受を実行する持続時間を累積してよく、即ち、干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースのサブセットである。ターゲット検出に利用される時間ドメインリソース上でレーダ装置によって実行される干渉傍受の累積された持続時間が比較的短い場合、レーダ装置の干渉傍受性能は比較的貧弱である。従って、レーダ装置の干渉傍受性能を保証するため、累積された最小干渉傍受持続時間は、第5の持続時間でありうる。第5の持続時間は、事前設定された値、例えば、レーダ装置が工場から出荷されるときに設定される値であってよく、レーダ装置に格納されうると理解すべきである。代替的に、第5の持続時間は、標準規格で画定される値、又はプロトコルで画定又は構成される値であってよい。第5の事前設定された持続時間は、第1の事前設定された持続時間、第2の事前設定された持続時間、第3の事前設定された持続時間、又は第4の事前設定された持続時間と同じであってもよいし、又は異なってもよい。
理解を容易にするため、図7に示した例がさらに利用される。ターゲット検出に利用される周波数ドメインリソースは、サブ周波数ドメインリソース1及びサブ周波数ドメインリソース2を含み、干渉傍受に利用される周波数ドメインリソースは、サブ周波数ドメインリソース3及びサブ周波数ドメインリソース4であると仮定する。干渉傍受を実行するためにレーダ装置によって利用される時間ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソース及び第2の時間ドメインリソースであり、傍受に利用される周波数ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソース1及びサブ周波数ドメインリソース2と、第3の時間ドメインリソースAが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソースa1と、第3の時間ドメインリソースAに対応するサブ周波数ドメインリソースb1とを含む。第1の周期において、サブ周波数ドメインリソース1及びサブ周波数ドメインリソース2がターゲット検出に利用され、干渉傍受には利用できない。従って、第1の周期における第1の時間ドメインリソース上での干渉傍受は、累積されない。この場合、周波数ドメインリソース上での干渉傍受は関係せず、サブ周波数ドメインリソースa1及びサブ周波数ドメインリソースb1上での干渉傍受は累積されない。従って、2つの周期におけるレーダ装置の干渉傍受持続時間は、第2の周期において5msである。レーダ装置が、サブ周波数ドメインリソース3及びサブ周波数ドメインリソース4上で傍受を実行する場合、2つの周期におけるレーダ装置の干渉傍受持続時間は0であり、即ち、サブ周波数ドメインリソース3及びサブ周波数ドメインリソース4の干渉傍受持続時間は、累積されないと理解すべきである。
(6)適用シナリオにおいて、レーダ装置は、周波数ドメインリソース切り換え能力を有するが、時間ドメインリソースを切り換えることはできない。この場合、周波数ドメインリソース上で実行されるターゲット検出の干渉度を決定することがより望ましい。一部の周波数ドメインリソース上でレーダ装置が十分な干渉傍受を実行することを保証するために、第6の事前設定された持続時間の範囲内で、事前設定された条件を満たす干渉傍受持続時間は、第6の持続時間以上である。例えば、事前設定された条件は、干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースが、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのサブセットであることである。
例えば、第6の事前設定された持続時間の範囲内で、レーダ装置は、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのサブセットに対応する時間-周波数リソースを累積しうる。例えば、図7に示した例がさらに利用される。ターゲット検出に利用される周波数ドメインリソースは、サブ周波数ドメインリソース1及びサブ周波数ドメインリソース2を含み、干渉傍受に利用される周波数ドメインリソースは、サブ周波数ドメインリソース3及びサブ周波数ドメインリソース4を含むと仮定する。干渉傍受を実行するためにレーダ装置によって利用される時間ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソース及び第2の時間ドメインリソースであり、傍受に利用される周波数ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソース1及びサブ周波数ドメインリソース2と、第3の時間ドメインリソースAが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソースa1と、第3の時間ドメインリソースBに対応するサブ周波数ドメインリソースb2と、第3の時間ドメインリソースBが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソースc2と、第3の時間ドメインリソースが属する第1の時間-周波数リソースに対応するサブ周波数ドメインリソースd2とを含む。より多くのサブ周波数ドメインリソース上で干渉傍受が実行されることが期待される。2つの周期におけるレーダ装置の干渉傍受持続時間は、第1の周期におけるサブ周波数ドメインリソース3及びサブ周波数ドメインリソース4上でのレーダ装置の傍受持続時間、即ち、5msと、第1の周期におけるサブ周波数ドメインリソースa1及びb2上でのレーダ装置の傍受持続時間、即ち、45msと、第2の周期におけるサブ周波数ドメインリソース3及びサブ周波数ドメインリソース4上でのレーダ装置の傍受持続時間、即ち、5msと、第2の周期におけるサブ周波数ドメインリソースc2及びサブ周波数ドメインリソースd2上でのレーダ装置の傍受持続時間、即ち、45ms/2との和であると理解すべきである。即ち、干渉傍受持続時間は、合計で55ms+45ms/2である。
第6の持続時間は、事前設定された持続時間、例えば、レーダ装置が工場から出荷されるときに設定される値であってよく、レーダ装置に格納されうると理解すべきである。代替的に、第6の持続時間は、標準規格で画定される値、又はプロトコルで画定又は構成される値であってよい。代替的に、第6の事前設定された持続時間は、標準規格又はプロトコルで画定される値であってよい。第6の事前設定された持続時間は、第1の事前設定された持続時間、第2の事前設定された持続時間、第3の事前設定された持続時間、第4の事前設定された持続時間、又は第5の事前設定された持続時間と同じであってもよいし、異なってもよい。
(7)レーダ装置が、比較的長い時間の間、ターゲット検出を実行する場合、より正確に一部の時間-周波数リソースの干渉度を決定するために、レーダ装置は、ターゲット検出を実行するための時間以外の時間において干渉傍受を実行して、より多くの時間-周波数リソースが傍受されることを保証する。即ち、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのうち、ターゲット検出に利用される時間ドメインリソース以外の全ての時間ドメインリソースが干渉傍受に利用される。より多くの時間-周波数リソースが傍受されることを保証するために、第7の事前設定された持続時間の範囲内で、ターゲット検出に利用される累積された持続時間は、第7の持続時間以下である必要がある。第7の持続時間は、事前設定された値、例えば、レーダ装置が工場から出荷されるときに設定される値であってよく、レーダ装置に格納されうると理解すべきである。代替的に、第7の持続時間は、標準規格で画定される値、又はプロトコルで画定又は構成される値であってよい。代替的に、第7の事前設定された持続時間は、標準規格又はプロトコルで画定されてよい。第7の事前設定された持続時間は、第1の事前設定された持続時間、第2の事前設定された持続時間、第3の事前設定された持続時間、第4の事前設定された持続時間、第5の事前設定された持続時間、又は第6の事前設定された持続時間と同じであってもよいし、異なってもよい。
干渉傍受持続時間は、代替的に、上述した第1の事前設定された条件から上述した第7の事前設定された条件のうちの複数の事前設定された条件の組み合わせを満たす必要がありうることに留意すべきである。
S202:レーダ装置は、少なくとも1回の干渉傍受の結果に基づいて、第1の時間-周波数リソース内の第2の時間-周波数リソースを決定し、ここで、第2の時間-周波数リソースは、ターゲット検出に利用される。
傍受結果は、傍受時間-周波数リソース内の、干渉する時間-周波数リソースとみなされることがある。時間-周波数リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度が閾値より大きい場合、時間-周波数リソースが干渉するとみなされることがある。即ち、時間-周波数リソースは、干渉する時間-周波数リソースである。言い換えると、干渉する時間-周波数リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度は、閾値より大きい。閾値は、レーダ装置が工場から出荷されるときに設定されてもよいし、又は標準規格で画定されてもよい。このことは、この出願のこの実施形態において限定されない。
この出願のこの実施形態において、干渉傍受は、一部の時間-周波数リソース上で実行され、他の時間-周波数リソースの干渉度は、干渉傍受結果に基づいて予測されると理解すべきである。この場合、いくつかの他の時間-周波数リソースと、傍受される時間-周波数リソースとは、いくつかの同じ特徴を有する必要がある、即ち、いくつかの他の時間-周波数リソースと、傍受される時間-周波数リソースとは、上述した第1の対応関係を有する。説明を容易にするため、以下では、傍受された時間-周波数リソースは、第8の時間-周波数リソースと称され、いくつかの他の時間-周波数リソースは、第9の時間-周波数リソースと称される。言い換えると、干渉度が予測される必要がある時間-周波数リソースは、第9の時間-周波数リソースと称される。
可能な実装において、レーダ装置は、第1の時間-周波数リソースのうちの1つ以上の傍受された第8の時間-周波数リソースに基づいて、レーダ装置の第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定しうる。
例えば、レーダ装置は、1つの第8の時間-周波数リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を取得して、第8の時間-周波数リソースの干渉度を決定しうる。第8の時間-周波数リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度が第1の閾値より大きい場合、第8の時間-周波数リソースの干渉度が比較的高いと決定されてよく、第9の時間-周波数リソースの干渉度も比較的高いと決定されてよい。代替的に、レーダ装置は、複数の第8の時間-周波数リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度の平均値を取得して、複数の第8の時間-周波数リソースの干渉度を決定してよい。複数の第8の時間-周波数リソースの干渉度が比較的高い場合、第9の時間-周波数リソースの干渉度も比較的高いと決定されうる。
他の可能な実装において、レーダ装置は、複数の傍受される第8の時間-周波数リソースのうちの、干渉する第8の時間-周波数リソースの数、又は、傍受される第8の時間-周波数リソースのうちの、干渉する第8の時間-周波数リソースの割合に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定しうる。
例えば、レーダ装置は、10個の第8の時間-周波数リソースのそれぞれで干渉傍受を実行しうる、即ち、10個の第8の時間-周波数リソースのそれぞれで受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を取得しうる。第8の時間-周波数リソース上でレーダ装置によって受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度が閾値より大きい場合、第8の時間-周波数リソースは、干渉する第8の時間-周波数リソースである。10個の傍受される第8の時間-周波数リソースのうちの、干渉する第8の時間-周波数リソースの数が比較的大きいか、又は、10個の傍受される第8の時間-周波数リソースのうちの、干渉する第8の時間-周波数リソースの割合が比較的大きい場合、第9の時間-周波数リソースの干渉度が比較的高い、即ち、第9の時間-周波数リソースが、干渉する可能性があるとみなされうる。
レーダ装置の異なる干渉傍受の傍受結果、即ち、干渉する時間-周波数リソースは、異なりうる。従って、この出願のこの実施形態において、レーダ装置の計算量を可能な限り低減するため、レーダ装置は、各干渉傍受の後、傍受される第8の時間-周波数リソースのうちの、干渉する第8の時間-周波数リソースの割合を決定する必要がない。可能な実装において、干渉傍受の数が閾値に到達するとき、レーダ装置は、傍受される第8の時間-周波数リソースのうちの、干渉する第8の時間-周波数リソースの割合を決定してよい。代替的に、1つ以上の第8の時間-周波数リソースが干渉する回数が事前設定された閾値に到達するとき、レーダ装置は、傍受される第8の時間-周波数リソースのうちの、干渉する第8の時間-周波数リソースの割合を決定してよい。代替的に、干渉傍受の数が閾値に到達し、かつ、1つ以上の第8の時間-周波数リソースが干渉する回数が事前設定された閾値に到達するとき、レーダ装置は、傍受される第8の時間-周波数リソースのうちの、干渉する第8の時間-周波数リソースの割合を決定してよい。
第1の時間-周波数リソース内の1つ以上の傍受される第8の時間-周波数リソースに基づいてレーダ装置の第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定した後、レーダ装置は、干渉度に基づいて、ターゲット検出に利用される第2の時間-周波数リソースを決定しうる。言い換えると、ターゲット検出を実行するためにレーダ装置によって利用される候補リソースのうち、比較的高い干渉度を持つリソースが除外されるか、又は、比較的低い干渉度を持つリソースが選択されて、レーダ装置の間の干渉を可能な限り低減又は回避する。第2の時間-周波数リソースは、第9の時間-周波数リソースのサブセットであってよいし、又は第2の時間-周波数リソースは、第9の時間-周波数リソースと重複するか又は重複しないと理解すべきである。
具体的には、レーダ装置は、以下のトリガ条件の1つ又は組み合わせが満たされるときに、第2の時間-周波数リソースの決定をトリガする。レーダ装置が第2の時間-周波数リソースの決定をトリガするとき、レーダ装置がトリガ条件を満たし、トリガ命令を生成し、トリガ命令に従って第2の時間-周波数リソースを決定し始めるとみなされうるし、又は、ターゲット検出を実行する前、トリガ条件が満たされるまで、レーダ装置が第2の時間-周波数リソースを決定し続け、かつレーダ装置が、トリガ命令を生成することなく第2の時間-周波数リソースを再決定するとみなされうる、と理解すべきである。レーダ装置が第2の時間-周波数リソースの決定をトリガすることは、レーダ装置が、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースを切り換えることとみなされることもある。
第1の例において、第9の時間-周波数リソースは、第1の時間-周波数リソース内の、ターゲット検出に現在利用されているリソースに属し、トリガ条件は、第9の時間-周波数リソースの干渉度が、例えば、第2の閾値より大きいことであってよい。言い換えると、ターゲット検出に現在利用されている第9の時間-周波数リソースの干渉度が第2の閾値以上であり、レーダ装置は、第2の時間-周波数リソースを再決定しうる。例えば、選択された第2の時間-周波数リソースは、第9の時間-周波数リソースを含まなくてよい、即ち、比較的高い干渉度を持つ時間-周波数リソースが可能な限り除外されて、レーダ装置の間の相互干渉を低減する。
第2の例において、第9の時間-周波数リソースは、第1の時間-周波数リソース内の、ターゲット検出に現在利用されているリソースに属さず、トリガ条件は、第9の時間-周波数リソースの干渉度が第3の閾値より小さいことであってよい。言い換えると、比較的低い干渉度を持つ時間-周波数リソースが、ターゲット検出に現在利用されていない時間-周波数リソース内に存在する、即ち、ターゲット検出により適している時間-周波数リソースがある。この場合、レーダ装置は、第2の時間-周波数リソースを再決定し、例えば、第9の時間-周波数リソースから第2の時間-周波数リソースを選択して、レーダ装置の間の干渉を低減又は回避しうる。
第2の閾値及び第3の閾値はそれぞれ、事前設定された値、例えば、レーダ装置が工場から出荷されるときに設定される値であってよく、レーダ装置に格納されうると理解すべきである。もちろん、第2の閾値及び第3の閾値はそれぞれ、代替的に、標準規格で画定される値、又は、プロトコルで画定又は構成される値であってよい。このことは、この出願のこの実施形態において限定されない。
いくつかの実施形態において、トリガ条件は、代替的に、この出願のこの実施形態において、事前定義されてよい。レーダ装置がトリガ条件を満たす場合、第2の時間-周波数リソースが決定される。事前定義されるトリガ条件は、以下のものの1つ又は組み合わせを含みうる。
第3の例において、トリガ条件は、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が第4の閾値以上であること、即ち、レーダ装置は、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が第4の閾値以上であると決定することであってよい。
レーダ装置によって第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が比較的小さい、即ち、レーダ装置が少数の第1の時間ドメインリソースを利用する場合、ターゲット検出のためにレーダ装置によって利用される時間ドメインリソースの安定性が比較的貧弱であり、普通でないとみなされうる。この場合、一部の時間ドメインリソース上でレーダ装置によって課される干渉の度合いを他のレーダ装置によって予測することの安定性が比較的貧弱であるか、又は、他のレーダ装置が、一部の時間-周波数リソース上でレーダ装置によって課される干渉の度合いを予測することさえできないことがある。従って、トリガ条件は、ターゲット検出のためにレーダ装置によって利用される時間-周波数リソースが比較的安定であることを保証でき、それにより、他のレーダ装置は、時間-周波数リソースがターゲット検出に利用されるときにレーダ装置によって課される干渉の度合いを予測できる。加えて、トリガ条件は、様々なレーダ装置によるリソース利用の公平性をさらに保証でき、特定のレーダ装置が高品質リソースを長期間占有し、結果として他のレーダ装置が高品質リソースを利用できず、低品質リソースしか利用できないケースを回避する。
レーダ装置がトリガ条件を満たし、ターゲット検出のためにレーダ装置によって利用される時間-周波数リソースを決定することに加え、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数がさらに0に設定され、即ち、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が0から計算されて、レーダ装置が次回ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースを切り換える前にレーダ装置がトリガ条件を満たすかどうかを決定すると理解すべきである。
第4の例において、トリガ条件は、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が第4の閾値以上であり、かつ第1の値が第5の閾値以上であることであってよい。代替的に、第1の時間ドメインリソースを利用してレーダ装置によってターゲット検出を実行する持続時間又は回数が第4の閾値以上であるとき、トリガ条件は、第1の値が第5の閾値以上であることであるとみなされてよい。第1の値は、レーダ装置によって生成される乱数であってよい。
例えば、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が第4の閾値以上であると決定するとき、レーダ装置は、乱数を生成するか、又は乱数の値、即ち、第1の値を取得してよい。第1の値が第5の閾値以上である場合、レーダ装置は、第2の時間-周波数リソースを決定する。具体的には、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が第4の閾値以上であるとき、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースをレーダ装置が切り換えるかどうかは、乱数の値に基づいて決定されうる。第4の閾値及び第5の閾値はそれぞれ、事前設定された値、例えば、レーダ装置が工場から出荷されるときに設定される値であってよく、レーダ装置に格納されうることに留意すべきである。もちろん、第4の閾値及び第5の閾値はそれぞれ、代替的に、標準規格で画定される値、又は、プロトコルで画定又は構成される値であってよい。このことは、この出願のこの実施形態において限定されない。
トリガ条件は、様々なレーダ装置によるリソース利用の公平性を保証し、ターゲット検出のためにレーダ装置によって利用される時間-周波数リソースの安定性をさらに改善でき、時間-周波数リソースがターゲット検出に利用されるときにレーダ装置によって課される干渉の度合いを他のレーダ装置によって予測する精度を保証する。レーダ装置がトリガ条件を満たし、ターゲット検出のためにレーダ装置によって利用される時間-周波数リソースを決定することに加え、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が0にさらに設定され、即ち、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が0から計算されて、レーダ装置が次回ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースを切り換える前に、レーダ装置がトリガ条件を満たすかどうかを決定すると理解すべきである。
この出願のこの実施形態において、レーダ装置は、時間-周波数リソースを継続的に利用する持続時間又は回数をアップデートしてよく、異なるレーダ装置によって時間-周波数リソースを継続的に利用する持続時間又は回数が異なることができることを保証する、即ち、異なるレーダ装置によって、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースを切り換える機会が異なることを保証する。このことは、複数のレーダ装置が、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースを同時に切り換えるときに引き起こされる相互干渉を可能な限り回避する。例えば、第4の閾値は、レーダ装置が第2の時間-周波数リソースを決定する度に毎回生成されてよい。代替的に、第4の閾値は、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が特定の第4の閾値以上であるときにレーダ装置によって生成される新たな第4の閾値であってよい。レーダ装置は、新たな第4の閾値を生成し、元の第4の閾値を新たな第4の閾値にアップデートすると理解すべきである。代替的に、第4の閾値は、第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が特定の第4の閾値以上であり、かつ、レーダ装置が第2の時間-周波数リソースを決定するときにレーダ装置によって生成される新たな第4の閾値であってよく、レーダ装置は、新たな第4の閾値を生成し、元の第4の閾値は、新たな第4の閾値にアップデートされる。
レーダ装置によって生成される新たな第4の閾値は、以前の第4の閾値と同じであってもよいし、異なってもよいと理解すべきである。
第5の例において、トリガ条件は、レーダ装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が第6の閾値以上であることである。第1の例と同様に、トリガ条件は、ターゲット検出のためにレーダ装置によって利用される時間-周波数リソースが比較的安定であることを可能な限り保証でき、それによって、時間-周波数リソースがターゲット検出に利用されるときにレーダ装置によって課される干渉の度合いを他のレーダ装置が予測できる。加えて、トリガ条件は、様々なレーダ装置によるリソース利用の公平性をさらに保証でき、特定のレーダ装置が高品質リソースを長時間占有し、結果として他のレーダ装置が高品質リソースを利用できず、低品質リソースしか利用できないケースを回避する。
レーダ装置がトリガ条件を満たし、ターゲット検出のためにレーダ装置によって利用される時間-周波数リソースを決定することに加え、レーダ装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの累積数が0にさらに設定される、即ち、トリガ条件が満たされた後、利用される第1の時間ドメインリソースの数が0から累積されて、レーダ装置が次回ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースを切り換える前に、レーダ装置がトリガ条件を満たすかどうかを決定すると理解すべきである。
第6の例において、トリガ条件は、レーダ装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が第6の閾値以上であり、かつ第2の値が第7の閾値以上であることである。代替的に、レーダ装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が第6の閾値以上であるとき、トリガ条件は、第2の値が第7の閾値以上であることであるとみなされてよい。第2の値は、レーダ装置によって生成される乱数であってよい。
例えば、レーダ装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が第6の閾値以上であると決定するとき、レーダ装置は、乱数を生成するか、又は乱数の値、即ち、第2の値を取得してよい。第2の値が第7の閾値以上である場合、レーダ装置は、第2の時間-周波数リソースを決定する。具体的には、レーダ装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が第6の閾値以上であるとき、レーダ装置がターゲット検出に利用される時間-周波数リソースを切り換えるかどうかは、乱数の値に基づいて決定されうる。第6の閾値及び第7の閾値はそれぞれ、事前設定された値、例えば、レーダ装置が工場から出荷されるときに設定される値であってよく、レーダ装置に格納されうる。もちろん、第6の閾値及び第7の閾値はそれぞれ、代替的に、標準規格で画定される値、又は、プロトコルで画定又は構成される値であってよい。このことは、この出願のこの実施形態において限定されない。
レーダ装置がトリガ条件を満たし、ターゲット検出のためにレーダ装置によって利用される時間-周波数リソースを決定することに加え、利用される第1の時間ドメインリソースの累積数が0にさらに設定される、即ち、トリガ条件が満たされた後、利用される第1の時間ドメインリソースの数は0から累積されて、レーダ装置が次回ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースを切り換える前に、レーダ装置がトリガ条件を満たすかどうかを決定すると理解すべきである。
この出願のこの実施形態において、レーダ装置は、時間-周波数リソースを継続的に利用する持続時間又は回数をアップデートしてよく、異なるレーダ装置によって時間-周波数リソースを継続的に利用する持続時間又は回数が異なることができることを保証する、即ち、異なるレーダ装置によって、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースを切り換える機会が異なることを保証する。このことは、複数のレーダ装置が、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースを同時に切り換えるときに引き起こされる相互干渉を可能な限り回避する。例えば、第6の閾値は、レーダ装置が第2の時間-周波数リソースを決定する度に毎回生成されてよい。代替的に、第6の閾値は、利用される第1の時間ドメインリソースの累積数が特定の第6の閾値以上であるときにレーダ装置によって生成される新たな第6の閾値であってよく、元の第6の閾値は、新たな第6の閾値にアップデートされる。代替的に、第6の閾値は、利用される第1の時間ドメインリソースの累積数が特定の第6の閾値以上であり、かつ、レーダ装置が第2の時間-周波数リソースを決定するときにレーダ装置によって生成される新たな第6の閾値であってよく、元の第6の閾値は、新たな第6の閾値にアップデートされる。
レーダ装置によって生成される新たな第6の閾値は、以前の第6の閾値と同じであってもよいし、異なってもよいと理解すべきである。
レーダデバイスは、第2の時間-周波数リソースを決定し、第2の時間-周波数リソース上でターゲット検出を実行しうる。例えば、レーダデバイスは、第2の時間-周波数リソース上でレーダ信号を送信し、対象物からエコー信号を受信し、送信されたレーダ信号及び受信されたエコー信号に基づいて、レーダ装置に対する距離、角度、及び対象物の速度などの情報を決定して、ターゲット検出を実施しうる。
この出願のこの実施形態においては、ターゲット検出を実行する前に、レーダ装置が、レーダ装置によって利用される時間-周波数リソース、又はレーダ装置が利用可能な時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行して、干渉傍受結果に基づいて、ターゲット検出に利用される後続の時間-周波数リソースの干渉度を予測してよく、それにより、干渉度に基づいて、利用可能な時間-周波数リソースから、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースを再選択する、即ち、比較的高い干渉度を持つ時間-周波数リソースを除外する。このことは、他のレーダ装置からの干渉を取り除く。
この出願において、“少なくとも1つ”は、1つ以上を意味し、“複数の”は、2つ以上を意味することに留意すべきである。用語「及び/又は」は、関連付けられたオブジェクトの間の関連付け関係を記述し、3つの関係が存在しうることを示す。例えば、A及び/又はBは、以下のケース、即ち、Aのみが存在すること、A及びBの両方が存在すること、Bのみが存在することを示しうる。ここで、A及びBは、単数であってもよいし、複数であってもよい。記号“/”は、一般に、関連付けられたオブジェクトの間の“又は”の関係を示す。以下のアイテム(pieces)の少なくとも1つ又はその類似表現は、単数アイテム(pieces)又は複数アイテム(pieces)の任意の組み合わせを含む、これらのアイテムの任意の組み合わせである。例えば、a、b、又はcのうちの少なくとも1つのアイテム(pieces)は、a、b、c、a及びb、a及びc、又は、a、b及びcを示しうる。ここで、a、b、cは、単数であってもよいし、複数であってもよい。
加えて、別途記載されていない限り、この出願のこの実施形態において、“第1の”及び“第2の”などの序数は、複数のオブジェクト間を区別するために利用され、複数のオブジェクトの順番、時間シーケンス、優先度、又は重要度を限定することは意図されていない。
上記では、主に、この出願の実施形態において提供される解決策について、レーダ装置の観点から説明している。添付図を参照しながら、以下では、この出願の実施形態における上記の方法を実装するように構成された装置について説明する。従って、上記の内容は、以下の実施形態において利用されうる。重複内容は再び説明されない。
上記の機能を実装するために、レーダ装置などの各装置は、対応するハードウェア構造及び/又は機能を実行するためのソフトウェアモジュールを含むと理解されうる。当業者は、この明細書で開示される実施形態において説明される例と組み合わせて、ユニット、アルゴリズム、及びステップは、この出願の実施形態における、ハードウェア、又は、ハードウェアとコンピュータソフトウェアとの組み合わせによって実装されうることを容易に知るべきである。機能がハードウェアによって実行されるか又はコンピュータソフトウェアによって駆動されるハードウェアによって実行されるかは、特定のアプリケーション及び技術的解決策の設計制約に依存する。当業者は、各特定のアプリケーションのため、説明された機能を実装するために異なる方法を利用してよいが、実装がこの出願の実施形態の範囲を逸脱するとみなされるべきではない。
この出願の実施形態において、レーダ装置の機能モジュールは、分割を通じて取得されうる。例えば、各機能モジュールは、対応する機能に基づく分割を通じて取得されてよいし、又は、2つ以上の機能が、1つの処理モジュールに統合されてよい。統合されたモジュールは、ハードウェアの形態で実装されてよいし、又は、ソフトウェア機能モジュールの形態で実装されてよい。この出願の実施形態において、モジュールへの分割は例であり、単なる論理機能分割であることに留意すべきである。実際の実装の際、他の分割方式が利用されることがある。
例えば、レーダ装置の各機能モジュールが、統合された方式における分割を通じて取得されるとき、図8は、この出願の上記の実施形態におけるレーダ装置の構造の可能な模式図である。レーダ装置800は、処理ユニット801と、トランシーバユニット902とを含んでよい。さらに、任意選択で、レーダ装置800は、ストレージユニット803をさらに含んでよい。ストレージユニット803は、命令(コード又はプログラム)及び/又はデータを格納するように構成されうる。トランシーバユニット802及び処理ユニット801は、ストレージユニット803に結合されうる。例えば、処理ユニット801は、ストレージユニット803内の命令(コード又はプログラム)及び/又はデータを読み出して、対応する方法を実施しうる。上記のユニットは、独立して配置されてよいし、又は、部分的に又は完全に統合されてよい。トランシーバユニット802は、トランシーバ機能と統合されたユニットであってよいし、又は、送信機能及び受信機能を別々に実行するために独立した送信ユニットと独立した受信ユニットとを含んでよいことに留意すべきである。
いくつかの可能な実装において、レーダ装置800は、それに対応して、上記の方法実施形態におけるレーダ装置の振る舞い及び機能を実装することができる。例えば、レーダ装置800は、上記のレーダ装置であってよいし、又は、上記のレーダ装置に適用されるコンポーネント(例えば、チップ又は回路)であってよい。トランシーバユニット802は、図2に示した実施形態においてレーダ装置によって実行される全ての受信又は送信動作、例えば、図2に示した実施形態におけるS201、及び/又は、この明細書で説明される技術をサポートするために利用される他のプロセスを実行するように構成されてよい。処理ユニット801は、図2に示した実施形態においてレーダ装置によって実行される受信動作及び送信動作以外の全ての動作、例えば、図2に示した実施形態におけるS202、及び/又は、この明細書で説明される技術をサポートするために利用される他のプロセスを実行するように構成されてよい。
いくつかの実施形態において、トランシーバユニット802は、複数の第1の時間ドメインリソース上で、少なくとも1回の干渉傍受を実行するように構成される。処理ユニット801は、少なくとも1回の干渉傍受の結果に基づいて、第1の時間-周波数リソース内の第2の時間-周波数リソースを決定するように構成される。複数の第1の時間ドメインリソースは、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのサブセットであり、第1の時間-周波数リソースは、第1の検出装置の時間-周波数リソースである。複数の第1の時間ドメインリソースのうちの任意の2つの隣接する第1の時間ドメインリソースは、同じ時間インターバルを有し、干渉傍受は、複数の第1の時間ドメインリソースの一部で実行される。
可能な設計において、トランシーバユニット802は、複数の第1の時間ドメインリソース上で少なくとも1回のターゲット検出を実行するようにさらに構成され、少なくとも1回のターゲット検出に利用される少なくとも1つの第1の時間ドメインリソースは、少なくとも1回の干渉傍受に利用される一部の第1の時間ドメインリソースと重ならないか、又は、少なくとも1回のターゲット検出に利用される少なくとも1つの第1の時間ドメインリソースは、少なくとも1回の干渉傍受に利用される一部の第1の時間ドメインリソースと重なる。
可能な設計において、ターゲット検出に利用される少なくとも1つの第1の時間ドメインリソースは、少なくとも3つの第1の時間ドメインリソースを含み、少なくとも3つの第1の時間ドメインリソースは、第1の時間ドメインリソースの第1のグループと、第1の時間ドメインリソースの第2のグループとを含み、
第1の時間ドメインリソースの各グループは、2つの隣接する第1の時間ドメインリソースを含み、第1の時間ドメインリソースの第1のグループにおける2つの隣接する第1の時間ドメインリソースの間の時間インターバルは、第1の時間ドメインリソースの第2のグループにおける2つの隣接する第1の時間ドメインリソースの間の時間インターバルとは異なる。
可能な実装において、トランシーバユニット802は、複数の第2の時間ドメインリソース上で、少なくとも1回の干渉傍受を実行するようにさらに構成され、複数の第2の時間ドメインリソースは、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのうちの、複数の第1の時間ドメインリソース以外の時間ドメインリソースのサブセットであり、少なくとも1回の干渉傍受は、複数の第2の時間ドメインリソースのうちの少なくとも1つ上で実行される。
可能な設計において、各干渉傍受を実行する持続時間は、第1の時間ドメインリソースの持続時間より小さい。
可能な設計において、各第2の時間ドメインリソースは、M個のサブ時間ドメインリソースを含み、第1の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、N個のサブ周波数ドメインリソースを含み、M及びNは、互いに素であり、トランシーバユニット802は、第5の時間-周波数リソース上で干渉傍受を実行するように特に構成され、第5の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースは、M個のサブ時間ドメインリソースの1つであり、第5の時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースは、N個のサブ周波数ドメインリソースの1つである。
可能な設計において、以下の条件の少なくとも1つが満たされる。
以下の条件、即ち、
事前設定された持続時間の範囲内で、累積した干渉傍受持続時間が、第1の持続時間より大きいこと、又は
事前設定された持続時間の範囲内で、累積した干渉傍受持続時間が、第2の持続時間より小さいこと、又は
事前設定された持続時間の範囲内で、ターゲット検出に利用される持続時間が、第3の持続時間より小さいこと、又は
事前設定された持続時間の範囲内で、事前設定された条件を満たす累積した干渉傍受持続時間が、第4の持続時間より大きいこと、
の少なくとも1つが満たされ、
事前設定された条件は、以下の条件、即ち、
干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースが、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースのサブセットであること、又は
干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースが、ターゲット検出に利用される時間-周波数リソースに対応する周波数ドメインリソースに部分的に重なる又は完全に重ならないこと、又は
干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースが、複数の第1の時間ドメインリソースのサブセットであること、又は
干渉傍受に利用される時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースが、第1の時間-周波数リソースに対応する時間ドメインリソースのサブセットであること、
の1つ又は組み合わせを含む。
可能な設計において、処理ユニット801は、
少なくとも1回の干渉傍受に利用される一部の第1の時間ドメインリソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定するか、又は
第6の時間-周波数リソース上でインジケーション情報を受信することであって、インジケーション情報は、ターゲット検出を実行するために第2の検出装置によって利用される第7の時間-周波数リソースを示す、ことを行い、第7の時間-周波数リソース上で受信される信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定する
ように特に構成される。
可能な設計において、処理ユニット801は、
第7の時間-周波数リソース上で信号を受信し、受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定するか、又は
第6の時間-周波数リソース上で受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度に基づいて、第7の時間-周波数リソース上で受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度を決定する
ように特に構成される。
可能な設計において、処理ユニット801は、
第1の時間-周波数リソース内の第8の時間-周波数リソースの傍受結果に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定するか、又は、第1の時間-周波数リソース内の複数の第8の時間-周波数リソースの傍受結果に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定することであって、第8の時間-周波数リソースと第9の時間-周波数リソースとの間に第1の対応関係が存在する、ことを行い、
第9の時間-周波数リソースの干渉度に基づいて、第2の時間-周波数リソースを決定することであって、第2の時間-周波数リソースは、少なくとも1つの第9の時間-周波数リソースを含むか、又は、第2の時間-周波数リソースは、第9の時間-周波数リソースを含まない、ことを行う
ように特に構成される。
可能な設計において、処理ユニット801は、
複数の第8の時間-周波数リソース上で受信された信号の電力、エネルギー、又はスペクトル密度の平均値に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定するか、又は
複数の第8の時間-周波数リソースのうちの、事前設定された閾値より干渉度が大きい少なくとも1つの第8の時間-周波数リソースの数、又は、複数の第8の時間-周波数リソースのうちの、事前設定された閾値より干渉度が大きい少なくとも1つの第8の時間-周波数リソースの割合に基づいて、第9の時間-周波数リソースの干渉度を決定する
ように特に構成される。
可能な設計において、処理ユニット801は、
以下のトリガ条件、即ち、
第9の時間-周波数リソースが、第1の時間-周波数リソース内の、ターゲット検出に利用されるリソースに属し、かつ、第9の時間-周波数リソースの干渉度が、第1の閾値より大きいこと、又は
第9の時間-周波数リソースが、第1の時間-周波数リソース内の、ターゲット検出に利用されるリソースに属さず、かつ、第9の時間-周波数リソースの干渉度が、第2の閾値より小さいこと、又は
複数の第1の時間ドメインリソースにおいて、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が、第3の閾値以上であること、又は
複数の第1の時間ドメインリソースにおいて、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が第3の閾値以上であるときに第1の値が取得され、かつ、トリガ条件が、第1の値が第4の閾値以上であること、又は
第1の検出装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が、第5の閾値以上であること、又は
第1の検出装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が第5の閾値以上であるときに第2の値が取得され、かつ、トリガ条件が、第2の値が第6の閾値以上であること、
の少なくとも1つが満たされるとき、第2の時間-周波数リソースを決定するようにさらに構成される。
可能な設計において、処理ユニット801は、
第1の値が第4の閾値以上であるときに、第3の閾値をアップデートするか、又は、複数の第1の時間ドメインリソースにおいて、ターゲット検出のために第1の時間ドメインリソースを利用する持続時間又は回数が、特定の第3の閾値以上であるときに、第3の閾値をアップデートする
ようにさらに構成される。
可能な設計において、処理ユニット801は、
第2の値が第6の閾値以上であるときに、第5の閾値をアップデートするか、又は、第1の検出装置によって利用される第1の時間ドメインリソースの数が、特定の第5の閾値以上であるときに、第5の閾値をアップデートする
ようにさらに構成される。
この出願の実施形態における処理ユニット801は、プロセッサ又はプロセッサ関連回路コンポーネントによって実装されてよく、トランシーバユニット802は、トランシーバ、トランシーバ関連回路コンポーネント、又は通信インターフェースによって実装されてよいと理解すべきである。トランシーバは、例えば、トランスミッタ及びレシーバを含みうると理解すべきである。プロセッサ、トランスミッタ、及びレシーバは、互いに結合される。トランスミッタ及びレシーバは、例えば、レーダ装置内のアンテナ、フィーダ、及びコーデックによって実装される。代替的に、レーダ装置が検出デバイス内に配置されるチップである場合、トランスミッタ及びレシーバはそれぞれ、例えば、チップ内の通信インターフェースである。通信インターフェースは、検出デバイス内の無線周波数トランシーバコンポーネントに接続され、無線周波数トランシーバコンポーネントを利用して情報の受信及び送信を実施する。
例えば、図9は、この出願の実施形態による通信装置900の構造の他の可能な模式図である。通信装置900は、プロセッサ901と、トランスミッタ902と、レシーバ903とを含んでよい。それらの機能は、個別に、図8に示した処理ユニット801及びトランシーバユニット802の具体的な機能に対応してよい。詳細については、ここでは再び説明されない。任意選択で、通信装置は、プロセッサ901が読み出すプログラム命令及び/又はデータを格納するように構成されたメモリ904をさらに含んでよい。
図10は、この出願の実施形態による通信装置1000の構造の他の可能な模式図である。通信装置10は、レーダ装置であってよいし、又は、レーダ装置の機能を実装できるチップ又は回路であってよい。例えば、チップ又は回路は、レーダ装置内に配置されうる。通信装置1000は、プロセッサ1001(例えば、処理ユニット801が、プロセッサ901によって実装されてよく、プロセッサ901とプロセッサ1001とは同じコンポーネントであってよい)と、インターフェース回路1002(例えば、トランシーバユニット802が、インターフェース回路1002によって実装されてよく、インターフェース回路1002と、トランスミッタ902及びレシーバ903のそれぞれとが同じコンポーネントであってよい)とを含んでよい。プロセッサ1001は、図2に示した実施形態において提供される方法でレーダ装置によって実行されるステップを通信装置1000が実施できるようにしうる。任意選択で、通信装置1000は、メモリ1003をさらに含んでよく、メモリ1003は、命令を格納するように構成されてよい。プロセッサ1001は、メモリ1003に格納された命令を実行し、それにより、通信装置1000は、図2に示した実施形態において提供される方法でレーダ装置によって実行されるステップを実施する。
さらに、プロセッサ1001と、インターフェース回路1002と、メモリ1003とは、内部接続パスを介して互いに通信し、制御信号及び/又はデータ信号を伝送しうる。メモリ1003は、コンピュータプログラムを格納するように構成される。プロセッサ1001は、コンピュータプログラムをメモリ1003から呼び出して、コンピュータプログラムを走らせ、インターフェース回路1002を制御して、信号を受信又は信号を送信させ、図2に示した実施形態において提供される方法でレーダ装置によって実行されるステップを実装しうる。メモリ1003は、プロセッサ1001に統合されてよいし、又はプロセッサ1001とは別々に配置されてよい。
任意選択で、通信装置1000がデバイスである場合、インターフェース回路1002は、レシーバとトランスミッタとを含むことがある。レシーバとトランスミッタとは、同じコンポーネントであってよいし、又は異なるコンポーネントであってよい。レシーバとトランスミッタとが同じコンポーネントであるとき、コンポーネントは、トランシーバと称されることがある。
任意選択で、通信装置1000がチップ又は回路である場合、インターフェース回路1002は、入力インターフェース及び出力インターフェースを含むことがあり、入力インターフェース及び出力インターフェースは、同じインターフェースであってよいし、又は異なるインターフェースであってよい。
任意選択で、通信装置1000がチップ又は回路である場合、通信装置1000は、メモリ1003を含まないことがある。プロセッサ1001は、命令(プログラム又はコード)を、チップ又は回路の外部のメモリから読み出して、図2に示した実施形態において提供される方法でレーダ装置によって実行されるステップを実装しうる。
任意選択で、通信装置1000がチップ又は回路である場合、通信装置1000は、レジスタ、キャパシタ、又は他の対応する機能コンポーネントを含んでよく、プロセッサ1001又はインターフェース回路1002は、対応する機能コンポーネントによって実装されうる。
実装において、インターフェース回路1002の機能が、トランシーバ回路又はトランシーバ専用チップによって実装されることが考えられうる。プロセッサ1001が、専用処理チップ、処理回路、プロセッサ、又は汎用チップによって実装されることが考えられうる。
他の実装において、汎用コンピュータを利用して、この出願のこの実施形態において提供されるレーダ装置を実装することが考えられうる。即ち、プロセッサ1001及びインターフェース回路1002の機能を実装するためのプログラムコードが、メモリ1003に格納され、プロセッサ1001は、メモリ1003に格納されたプログラムコードを実行することによって、プロセッサ1001及びインターフェース回路1002の機能を実装する。
通信装置1000内の、上で列挙したモジュール又はユニットの機能及び動作は、説明のための単なる例に過ぎず、通信装置1000内の機能ユニットは、図2に示した実施形態においてレーダ装置によって実行される動作又は処理プロセスを実行するように構成されうる。繰り返しを避けるため、詳細については、ここでは説明しない。
さらに他の任意選択の方式において、ソフトウェアがレーダ装置を実装するために利用されるとき、レーダ装置は、完全に又は部分的にコンピュータプログラム製品の形態で実装されうる。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータ上でロードされて実行されるとき、この出願の実施形態による手順又は機能が全て又は部分的に実装される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラム可能な装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に格納されてよいし、又はコンピュータ可読記憶媒体から、他のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されてよい。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタから、他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタへと、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、又はデジタルサブスクライバ回線(digital subscriber line, DSL))又は無線(例えば、赤外線、無線、又はマイクロ波)方式で伝送されうる。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の利用可能な媒体、又は、1つ以上の利用可能な媒体を統合するデータストレージデバイス、例えば、サーバ又はデータセンタであってよい。利用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、又は磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)、半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ(solid-state drive, SSD))などであってよい。
この出願の実施形態において提供されるターゲット検出方法を実行するように構成されたレーダ装置に含まれるプロセッサは、中央処理ユニット(central processing unit, CPU)、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor, DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array, FPGA)又は他のプログラム可能な論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェアコンポーネント、又は、それらの任意の組み合わせであってよいことに留意すべきである。プロセッサは、この出願で開示された内容に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、及び回路を実装又は実行しうる。プロセッサは、代替的に、コンピューティング機能を実施するプロセッサの組み合わせ、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサの組み合わせ、又は、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせであってよい。
この出願の実施形態と組み合わせて説明された方法又はアルゴリズムステップは、ハードウェアによって実装されてよいし、又は、ソフトウェア命令を実行することによってプロセッサによって実装されてよい。ソフトウェア命令は、対応するソフトウェアモジュールを含んでよく、ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(read-only memory, ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(erasable programmable read-only memory, EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(electrically erasable programmable read-only memory, EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(compact disc read-only memory, CD-ROM)、又は当分野で良く知られた他の形態の記憶媒体に格納されうる。例示的な記憶媒体は、プロセッサに結合され、それにより、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み出し、又は記憶媒体に情報を書き込むことができる。もちろん、記憶媒体は、さらに、プロセッサのコンポーネントであってよい。プロセッサと記憶媒体とは、ASIC内に配置されてよい。加えて、ASICは、レーダ装置、又はレーダ装置が搭載される検出デバイス内に配置されてよい。もちろん、プロセッサと記憶媒体とは、代替的に、レーダ装置、又はレーダ装置が搭載される検出デバイス内で、別々のコンポーネントとして存在してよい。
図8から図10は、単にレーダ装置の簡単化された設計を示すに過ぎないと理解すべきである。実際の適用においては、レーダ装置は、任意の数のトランスミッタ、レシーバ、プロセッサ、コントローラ、メモリ、及び存在しうる任意の要素を含んでよい。
上記の機能モジュールへの分割は、便利で簡単な説明の目的のために、説明のための例として単に利用されているに過ぎないことを、実装の上記説明に基づいて当業者は明確に理解しうる。実際の適用の際には、上記の機能は、実装のために、要件に基づいて、異なる機能モジュールに割り当てることができ、言い換えると、装置の内部構造は、異なる機能モジュールに分割されて、上で説明した機能の全部又は一部を実装する。
この出願の実施形態は、さらにセンサシステムを提供する。センサシステムは、上で説明した少なくとも1つのレーダ装置を含む。さらに任意選択で、センサシステムは、少なくとも1つのカメラ及び/又はレーザレーダをさらに含む。
この出願の実施形態は、上記のセンサシステムを含む輸送手段、例えば、車両、無人航空機、又は無人車両をさらに提供する。
この出願の実施形態は、通信システムをさらに提供する。通信システムは、上で説明した少なくとも1つのレーダ装置を含む。
この出願の実施形態は、命令を含むコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ上で命令が実行されるとき、コンピュータは、図2においてレーダ装置によって実行される方法を実行することが可能になる。
この出願において提供される様々な実施形態において、開示された装置及び方法は、他の方式で実装されてよいと理解すべきである。例えば、説明された装置実施形態は、単なる例に過ぎない。例えば、モジュール又はユニットへの分割は、単なる論理的な機能分割に過ぎず、実際の実装の際には、他の分割であってよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントは、他の装置に結合又は統合されてよいし、又は、一部の機能が省略されるか又は実行されなくてよい。加えて、表示された又は議論された、相互結合又は直接結合又は通信接続は、いくつかのインターフェースを介して実装されてよい。装置又はユニットの間の間接結合又は通信接続は、電気的に、機械的に、又は他の形態で実装されることがある。
別々の部分として説明されたユニットは、物理的に別々であってもよいし、又はそうでなくてもよく、ユニットとして表示された部分は、1つ以上の物理的なユニットであってよく、言い換えると、1つの場所に配置されてもよいし、異なる場所に分散されてもよい。ユニットの一部又は全部は、実施形態の解決策の目的を達成するために、実際の要件に基づいて選択されてよい。
加えて、この出願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてよいし、又は、ユニットのそれぞれが物理的に単独で存在してよいし、又は、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合される。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されてよいし、又は、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてよい。
統合されたユニットが、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売又は利用されるとき、統合されたユニットは、可読記憶媒体に格納されることがある。そのような理解に基づき、この出願の技術的解決策が実質的に、又は、従来技術に貢献する部分、又は技術的解決策の全部又は一部が、ソフトウェア製品の形態で実装されうる。ソフトウェア製品は、記憶媒体に格納され、デバイス(シングルチップマイクロコンピュウータ、チップなどであってよい)又はプロセッサ(processor)に、この出願の実施形態において説明された方法のステップの全部又は一部を実行するように命令するための様々な命令を含む。上記の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、ROM、RAM、磁気ディスク、又は光ディスクなど、プログラムコードを格納できる任意の媒体を含む。
上記の説明は、この出願の具体的な実装のみであるが、この出願の保護範囲を限定することは意図されていない。この出願に開示された技術的範囲内における任意の変形又は置換は、この出願の保護範囲内に収まるべきである。従って、この出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲を対象とすべきである。