JP2023514239A - ヨードフルオロアルカン化合物の製造方法 - Google Patents

ヨードフルオロアルカン化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ヨードフルオロアルカン化合物の製造方法であって、以下の工程:a)フルオロオレフィンをヨウ化水素と接触させて、前記ヨードフルオロアルカン化合物と未反応ヨウ化水素とを含む流れAを形成する工程、b)前記流れAを前記ヨードフルオロアルカン化合物を含む第1の流れB1と未反応ヨウ化水素を含む流れB2に分離する工程、c)流れB2を工程a)に再循環させる工程、を含む方法に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、ハロアルカン化合物の製造方法に関する。特に、本発明はヨードフルオロアルカン化合物の製造方法に関する。
ヨウ素原子の反応性を考慮すると、ヨードフルオロ化合物は、医薬品、植物保護製品、消火剤、及び各種基板(特に電子応用基板)の処理のための製品の製造のための重要な合成中間体である。
ヨードフルオロ化合物は、冷蔵の分野又は空調装置にも応用されている。冷媒組成物、冷蔵システム、膨張剤基づいた組成物、エアゾール推進剤等における使用を意図したCFI及びHFC-152Aを含む組成物は、国際公開第2006/112881号から知られている。
また、フランス特許出願公開第2794456号は、ヨウ化トリフルオロメチル又はヨウ化ペンタフルオロエチルの調製方法を開示している。また、フランス特許出願公開第2745286号は、ヨウ化トリフルオロメチルの調製方法を開示している。
ヨードフルオロ化合物を製造するプロセスは、より適した試薬又は操作条件を用いることによって、反応の転化率及び選択率の点でも、環境インパクトの点でも改善が可能である。
本発明の目的は、先行技術のプロセスで観察される欠点の全て又は一部を解決することである。
発明I
発明Iの概要
本発明は、以下の工程を含む、ヨードフルオロアルカン化合物の製造方法に関する:
a)フルオロオレフィンをヨウ化水素と接触させて、前記ヨードフルオロアルカン化合物と未反応ヨウ化水素とを含む流れAを形成する工程
b)前記流れAを、前記ヨードフルオロアルカン化合物を含む第1の流れB1と、未反応ヨウ化水素を含む流れB2とに分離する工程
c)流れB2を工程a)に再循環させる工程。
好ましい実施態様によれば、ヨウ化水素は無水である。
好ましい実施形態によると、前記フルオロオレフィンは無水である。
本方法が無水条件下で行われるという事実は、反応のより良好な転化率及び/又は選択率を得ることを可能にする。また、無水の操作条件により、設備の腐食を抑制することもできる。
好ましい実施態様によれば、前記フルオロオレフィンは式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
別の好ましい実施態様によれば、前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
別の好ましい実施態様によれば、前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CH-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のようなで基であることを条件とするか;或いは、
前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CH-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とするか;或いは
前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CH-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、前記フルオロオレフィンは、CHF=CH、CF=CH、CHF=CHF、CF=CHF、CF=CF、CH-CF=CH、CH-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CHF、CHF-CF=CH、CH-CH=CF、CHF-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CF、CHF-CF=CHF、CHF-CF=CH、CHF-CH=CF、CHF-CH=CHF、CF-CH=CH、CHF-CF=CF、CHF-CF=CHF、CF-CF=CH、CHF-CH=CF、CF-CH=CHF、CHF-CF=CF、CF-CF=CHF、CF-CH=CF、CF-CF=CFから成る群より選択され、好ましくは、CF=CH、CF=CHF、CF=CF、CF-CH=CH、CF-CF=CH、CF-CH=CHF、CF-CF=CHF、CF-CF=CFから成る群より選択される。
好ましい実施態様によれば、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CHF-CHI、CHFI-CH、CHF-CHI、CFI-CH、CHF-CHFI、CHF-CHFI、CFI-CHF、CHF-CFI、CH-CHF-CHI、CH-CFI-CH、CH-CH-CHFI、CH-CHI-CHF、CHF-CH-CHI、CH-CHF-CHFI、CH-CFI-CHF、CHF-CHF-CHI、CH-CH-CFI、CH-CHI-CHF、CHF-CH-CHFI、CHF-CHI-CHF、CHF-CH-CHI、CH-CHF-CFI、CH-CFI-CHF、CHF-CHF-CHFI、CHF-CFI-CHF、CHF-CHF-CHI、CHF-CH-CFI、CHF-CHI-CHF、CHF-CH-CHFI、CF-CH-CHI、CF-CHI-CH、CHF-CHF-CFI、CHF-CFI-CHF、CHF-CHF-CHFI、CF-CHF-CHI、CF-CFI-CH、CHF-CH-CFI、CHF-CHI-CHF、CF-CH-CHFI、CF-CHI-CHF、CHF-CHF-CFI、CHF-CFI-CHF、CF-CHF-CHFI、CF-CFI-CHF、CF-CH-CFI、CF-CHI-CHF、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CHFから成る群より選択され、好ましくは、CHF-CHI、CFI-CH、CHF-CHFI、CFI-CHF、CHF-CFI、CF-CH-CHI、CF-CHI-CH、CF-CHF-CHI、CF-CFI-CH、CF-CH-CHFI、CF-CHI-CHF、CF-CHF-CHFI、CF-CFI-CHF、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CHFから成る群より選択される。
好ましい実施態様によれば、工程a)は、以下を含む:
- CF=CHをCFI-CHに変換すること;又は
- CF=CHFをCFI-CHFに変換こと;又は
- CF=CFをCHF-CFIに変換すること;又は
- CF-CH=CHをCF-CH-CHに変換すること;又は
- CF-CF=CHをCF-CFI-CHに変換すること;又は
- CF-CH=CHFをCF-CH-CHFIに変換すること;又は
- CF-CF=CHFをCF-CHF-CHFIに変換すること;又は
- CF-CF=CFをCF-CHF-CFIに変換すること。
好ましい実施態様によれば、前記フルオロオレフィンは、大気圧で100℃未満の沸点を有する。
好ましい実施態様によれば、工程a)は、周期表の第4族から12族までの金属の酸化物、オキシハロゲン化物若しくはハロゲン化物又はLi、Na、K、Cs、Mg、Ca、Al、及びSbから選択される金属の酸化物、オキシハロゲン化物若しくはハロゲン化物から成る群より選択される触媒の存在下で、気相で実施される。
好ましい実施態様によれば、工程a)は、150℃から700℃の温度で実施される。
好ましい実施態様によれば、工程a)は、溶媒S1及びアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩から選択される触媒の存在下で、液相で実施される。
好ましい実施態様によれば、工程a)は、20℃から250℃の沸点を有する溶媒S1の存在下で実施される。
発明Iの詳細な説明
本発明は、ヨードフルオロアルカン化合物の製造方法に関する。前記方法は特に、フルオロオレフィンをヨウ化水素と接触させて、前記ヨードフルオロアルカン化合物と未反応ヨウ化水素とを含む流れAを形成することを含む。
前記方法は、好ましくは、流れAに含まれる上記化合物を分離する工程も含む。前記方法は、出発試薬を再循環させる工程を含むこともできる。
したがって、前記方法は、以下の工程を含む:
a)フルオロオレフィンをヨウ化水素と接触させて、前記ヨードフルオロアルカン化合物と未反応ヨウ化水素とを含む流れAを形成する工程
b)前記流れAを、前記ヨードフルオロアルカン化合物を含む第1の流れB1と未反応ヨウ化水素を含む流れB2とに分離する工程
c)流れB2を工程a)に再循環させる工程。
本方法の工程a)
本方法の工程a)では、フルオロオレフィンをヨウ化水素(HI)と接触させる必要がある。
前記フルオロオレフィンは、好ましくは式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
用語「アルキル」は、特定の数の炭素原子を含む直鎖状又は分岐状のアルカンから生じる一価の基を指す。用語「シクロアルキル」は、特定の数の炭素原子を含むシクロアルカンから生じる一価の基を指す。用語「アルケニル」は、特定の数の炭素原子及び少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む一価の基を指す。用語「シクロアルケニル」は、特定の数の炭素原子と環状部分に少なくとも1つの炭素-炭素二重結合とを含むシクロアルケンから生じる一価の基を指す。用語「アリール」は、特定の数の炭素原子を含むアレーンから生じる一価の基を指す。
好ましくは、前記アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル又はアリール基は、フッ素以外の官能基で置換されていない。それにも関わらず、前記基は、炭素鎖上に数個のフッ素原子を含んでいてもよく、例えば1から10個のフッ素原子、好ましくは1から5個のフッ素原子を含んでいてもよい。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から10個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から5個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-C10ペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
代替的には、前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のものであってもよく、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のものであってもよく、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のものであってもよく、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
特に、前記フルオロオレフィンは、CHF=CH、CF=CH、CHF=CHF、CF=CHF、CF=CF、CH-CF=CH、CH-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CHF、CHF-CF=CH、CH-CH=CF、CHF-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CF、CHF-CF=CHF、CHF-CF=CH、CHF-CH=CF、CHF-CH=CHF、CF-CH=CH、CHF-CF=CF、CHF-CF=CHF、CF-CF=CH、CHF-CH=CF、CF-CH=CHF、CHF-CF=CF、CF-CF=CHF、CF-CH=CF、CF-CF=CFから成る群より選択される。
より具体的には、前記フルオロオレフィンは、CF=CH、CF=CHF、CF=CF、CF-CH=CH、CF-CF=CH、CF-CH=CHF、CF-CF=CHF、CF-CF=CFから成る群より選択される。
好ましくは、工程a)は、無水フルオロオレフィンの存在下で行われる。ここでの「無水」という用語は、500ppm未満の水、有利には250ppm未満、好ましくは100ppm未満の水、より好ましくは50ppm未満の水、特に25ppm未満、より正確には10ppm未満、好ましくは5ppm未満の水を含むフルオロオレフィンを指し、優先的に好ましくは、前記フルオロオレフィンは水を含まない。本方法における無水フルオロオレフィンの使用は、不純物(反応副生成物、フルオロオレフィンから誘導されるポリマーなど)の形成を回避することを可能にする。
前記フルオロオレフィンは、大気圧で100℃未満の沸点を有し得る。有利には、前記フルオロオレフィンは、大気圧で75℃未満の沸点を有する。好ましくは、前記フルオロオレフィンは、大気圧で50℃未満の沸点を有する。より好ましくは、前記フルオロオレフィンは、大気圧で25℃未満の沸点を有する。特に、前記フルオロオレフィンは、大気圧で10℃未満の沸点を有する。
工程a)では、前記フルオロオレフィンをヨウ化水素(HI)と接触させる。好ましくは、ヨウ化水素も無水である。ここでの「無水」という用語は、500ppm未満の水、有利には250ppm未満、好ましくは100ppm未満の水、より好ましくは50ppm未満の水、特に25ppm未満、より正確には10ppm未満、好ましくは5ppm未満の水を含むヨウ化水素を指し、優先的には好ましくは、前記ヨウ化水素は水を含まない。本方法における無水ヨウ化水素の使用はまた、上記のような不純物の形成を防止する。無水フルオロオレフィンの使用及び無水ヨウ化水素の使用により、工業レベルで特に有利な選択率を達成することが可能になる。
好ましくは、ヨウ化水素を化学量論量又はそれを超える量で、フルオロオレフィンと接触させる。例えば、HI/フルオロオレフィンのモル比は1から50、好ましくは2から25、特に5から20である。
好ましくは、水素(H)をヨウ素(I)と接触させることにより、ヨウ化水素が調製される。特に、無水水素を無水ヨウ素と接触させることにより、ヨウ化水素が調製される。「無水」という用語は、ヨウ化水素に関して上で述べたのと同じ定義を指す。
或いは、ヨウ化水素は、前記フルオロオレフィンに対して不足していてもよい。その場合、前記流れA及びB2は、未反応ヨウ化水素の代わりに、前記未反応フルオロオレフィンを含む。したがって、工程a)に再循環される化合物は、フルオロオレフィンである。
上述のように、工程a)により、前記ヨードフルオロアルカン化合物と未反応ヨウ化水素とを含む流れAが形成される。
形成される前記ヨードフルオロアルカン化合物は、好ましくは式(II)(R)(R)CH-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CH-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から10個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CH-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から5個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CH-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-C10ペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CH-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
別の好ましい実施態様によれば、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CH-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CH-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CH-C(I)(R)(R)の化合物であってもよく、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CH-C(I)(R)(R)の化合物であってもよく、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
特に、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CHF-CHI、CHFI-CH、CHF-CHI、CFI-CH、CHF-CHFI、CHF-CHFI、CFI-CHF、CHF-CFI、CH-CHF-CHI、CH-CFI-CH、CH-CH-CHFI、CH-CHI-CHF、CHF-CH-CHI、CH-CHF-CHFI、CH-CFI-CHF、CHF-CHF-CHI、CH-CH-CFI、CH-CHI-CHF、CHF-CH-CHFI、CHF-CHI-CHF、CHF-CH-CHI、CH-CHF-CFI、CH-CFI-CHF、CHF-CHF-CHFI、CHF-CFI-CHF、CHF-CHF-CHI、CHF-CH-CFI、CHF-CHI-CHF、CHF-CH-CHFI、CF-CH-CHI、CF-CHI-CH、CHF-CHF-CFI、CHF-CFI-CHF、CHF-CHF-CHFI、CF-CHF-CHI、CF-CFI-CH、CHF-CH-CFI、CHF-CHI-CHF、CF-CH-CHFI、CF-CHI-CHF、CHF-CHF-CFI、CHF-CFI-CHF、CF-CHF-CHFI、CF-CFI-CHF、CF-CH-CFI、CF-CHI-CHF、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CHFから成る群より選択される。
より具体的には、前記ヨードフルオロアルカンは、CHF-CHI、CFI-CH、CHF-CHFI、CFI-CHF、CHF-CFI、CF-CH-CHI、CF-CHI-CH、CF-CHF-CHI、CF-CFI-CH、CF-CH-CHFI、CF-CHI-CHF、CF-CHF-CHFI、CF-CFI-CHF、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CHFから成る群より選択される。
特に好ましい方法では、本製造方法の工程a)は以下を含む:
- CF=CHをCFI-CHに変換すること;又は
- CF=CHFをCFI-CHFに変換こと;又は
- CF=CFをCHF-CFIに変換すること;又は
- CF-CH=CHをCF-CH-CHに変換すること;又は
- CF-CF=CHをCF-CFI-CHに変換すること;又は
- CF-CH=CHFをCF-CH-CHFIに変換すること;又は
- CF-CF=CHFをCF-CHF-CHFIに変換すること;又は
- CF-CF=CFをCF-CHF-CFIに変換すること。
工程a)は、液相又は気相で行うことができる。工程a)は触媒の存在下でも非存在下でも行うことができる。
工程a)を気相で行う場合は、触媒の存在下で工程a)を行う場合がある。好ましくは、触媒は、周期表の第4族から12族までの金属の酸化物、オキシハロゲン化物若しくはハロゲン化物又はLi、Na、K、Cs、Mg、Ca、Al及びSbから選択される金属の酸化物、オキシハロゲン化物若しくはハロゲン化物から成る群より選択される。
好ましくは、触媒は酸化クロム、オキシフッ化クロム又はフッ化クロムである。オキシフッ化クロムは、好ましくは10重量%から50重量%、好ましくは20重量%から50重量%、特に30重量%から50重量%のフッ素含有量を有する。フッ素含有量は、イオン計測により、又は触媒の重量変化により、又は当業者に既知の他の任意の定量方法により測定される。オキシフッ化クロム又はフッ化クロム触媒は、好ましくは15m/gから100m/gの比表面積を有する。酸化クロム触媒は、好ましくは100m/gから300m/gの比表面積を有する。比表面積は、標準的な5点法(BET法)を用いてMicromeritics Gemini 2360装置で測定される。
触媒が酸化クロム、オキシフッ化クロム又はフッ化クロムである場合には、触媒の総重量に対して0.5重量%から10重量%の共触媒を含有してもよい。前記共触媒は、Cr、Ni、Zn、Ti、V、Zr、Mo、Ge、Sn、Pb及びMgから選択される。
金属がLi、Na、K、Cs、Mg、Ca、Al及びSbから選択される場合、その金属と会合するアニオンはF、Cl、I又はCO 2-である。好ましくは、該触媒はNaI又はKIである。該触媒は、好ましくは、20m/gから1000m/gの間の比表面積、特に20m/gから300m/gの間の比表面積を有する。
該触媒を多孔質支持体上に堆積させてもよい。多孔質支持体は、活性炭、グラファイト、アルミナ及びフッ化アルミナから選択してもよい。
該触媒の金属がLi、Na、K、Cs、Mg、Ca、Al及びSbから選択される場合、触媒の含有量は前記フルオロオレフィンに対して1重量%から30重量%である。
触媒が周期表の第4族から12族までの金属の酸化物、オキシハロゲン化物又はハロゲン化物から成る群より選択される場合、触媒は、工程a)での使用の前に活性化されてもよい。例えば、前記触媒は、酸素、空気、ヨウ化水素若しくはHF又はこれらの混合物の存在下で活性化され得る。
触媒は時間の経過とともに失活することもある。したがって、工程a)は、酸素若しくは空気の存在下、又は酸素-窒素混合物の存在下で実施してもよい。工程a)で酸素を用いる場合、酸素は、フルオロオレフィンのモル量に対して0.005mol%から10mol%の量で存在する。
触媒はまた、本方法が実施された後に再生されてもよい。再生工程は、触媒を200℃から700℃の温度で酸素又は空気の流れに接触させる工程を含み得る。
或いは、工程a)は、気相中、触媒の非存在下で実施されてもよい。
気相では、工程a)は、150℃から700℃、好ましくは250℃から600℃の温度で実施される。
工程a)が気相中、触媒の存在下で実施されるか非存在下で実施されるかどうかにかかわらず、この工程における圧力は0.1barから30bar、好ましくは1barから20bar、特に1barから15barである。
代替的には、工程a)は液相で実施される。好ましくは、工程a)は、液相で実施される場合、溶媒S1の存在下で実施される。好ましくは、溶媒S1は無水である。ここでの「無水」という用語は、500ppm未満の水、有利には250ppm未満、好ましくは100ppm未満の水、より好ましくは50ppm未満の水、特に25ppm未満、より正確には10ppm未満、好ましくは5ppm未満の水を含む溶媒S1を指し、優先的に好ましくは、前記溶媒S1は水を含まない。
溶媒S1は、0℃から250℃、好ましくは20℃から250℃、特に20℃から200℃の沸点を有する。前記溶媒S1は、酢酸、CCl、クロロホルム、ジクロロメタン、スルホラン、テトラメチレンスルホン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2-ピリミジノン、及びこれらの混合物から成る群より選択される。
工程a)の実施温度は、50℃から280℃、好ましくは50℃から250℃である。
好ましくは、液相での工程a)は、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩から選択される触媒の存在下で実施される。好ましくは、触媒はアルカリ金属塩である。いかなるヨウ化アルカリ金属を用いてもよいが、好ましくはヨウ化ナトリウム又はヨウ化カリウムが用いられる。触媒と前記フルオロオレフィンとの比は1から20の間であり、好ましくは1から10の間である。該触媒は、好ましくは、20m/gから1000m/gの間の比表面積、特に20m/gから300m/gの間の比表面積を有する。該触媒を多孔質支持体上に堆積させてもよい。多孔質支持体は、活性炭、グラファイト、アルミナ及びフッ化アルミナから選択してもよい。該触媒の金属がLi、Na、K、Cs、Mg、Ca、Al及びSbから選択される場合、触媒含量は前記フルオロオレフィンに対して1重量%から30重量%である。
上述のように、工程a)は、前記ヨードフルオロアルカン化合物と未反応ヨウ化水素とを含む流れAを得ることを可能にする。流れAはまた、不純物、反応副生成物又は未反応フルオロオレフィンなどの他の化合物も含み得る。
例えば、フルオロオレフィンがCF=CHである場合、流れAは、CFI-CHの他にCHF-CHIを含み得る。フルオロオレフィンがCF=CHFである場合、流れAは、CFI-CHFの他にCF-CHFIを含み得る。フルオロオレフィンがCF-CH=CHである場合、流れAは、CF-CH-CHIの外にCF-CHI-CHを含み得る。フルオロオレフィンがCF-CF=CHである場合、流れAは、CF-CFI-CHの他にCF-CHF-CHIを含み得る。フルオロオレフィンがCF-CH=CHFである場合、流れAは、CF-CH-CHFIの他にCF-CHI-CHFを含み得る。フルオロオレフィンがCF-CF=CHFである場合、流れAは、CF-CHF-CHFIの他にCF-CFI-CHFを含み得る。フルオロオレフィンがCF-CF=CFである場合、流れAは、CF-CHF-CFIの他にCF-CFI-CHFを含み得る。
別の実施態様によれば、本方法は、前記流れA及び前記流れB1におけるヨードフルオロアルカン化合物の混合物の生成をもたらすために、上記のようなフルオロオレフィンの混合物の存在下で実施されてもよい。
本方法の工程b)
その後、前記流れAを分離して、前記ヨードフルオロアルカン化合物を含む第1の流れB1と未反応ヨウ化水素を含む流れB2を形成する。前記流れB1と前記流れB2のいずれも、不純物、反応副生成物又は未反応フルオロオレフィンを含有してもよい。その場合、流れB1を更に精製工程に付し、前記精製されたヨードフルオロアルカン化合物を含む流れB1を得る。好ましくは、分離及び可能な精製工程の後、前記流れB1中の前記ヨードフルオロアルカン化合物の含有量は90%超であり、有利には92%超、好ましくは94%超、より好ましくはは96%超、特に98%超、より正確には99%超である。
前記流れAは、好ましくは、蒸留、共沸蒸留、加圧蒸留、抽出蒸留、低温分離、溶媒への吸収、又はこれらの組み合わせによって分離及び/又は精製される。
前記流れAはまた、吸着剤と接触させることによって分離又は精製されてもよい。前記吸着剤は、平均直径が3オングストロームから11オングストロームの間、有利には4オングストロームから10オングストロームの間、好ましくは5オングストロームから10オングストロームの間の細孔開口部を有するモレキュラーシーブ又はゼオライトとすることができる。
本方法の工程c)
本方法の工程c)は、流れB2を工程a)に再循環させることを含む。この再循環工程により、本方法の全収率が向上し(より優れた転化率)、高価な試薬(及び触媒)を節約できると同時に、環境インパクトを最小限に抑えることができる。この再循環工程がなければ、未反応ヨウ化水素を焼却しなければならず、したがって、本方法の二酸化炭素排出量が増加する。
流れB1が未反応フルオロオレフィンを含む場合、それを流れB1から除去することができ、工程a)に再循環させることも可能である。
本方法は、連続的に行ってもよく、又はバッチ式若しくは半バッチ式で行ってもよい。
好ましくは、腐食の問題を避けるために、工程a)を実施する反応器は、材料M1でできた基層と材料M2でできた内層とを含む材料でできている。
有利には、材料M2は、材料M2の総重量に対して少なくとも40重量%のニッケルを含む。好ましくは、材料M2は、材料M2の総重量に対して少なくとも45重量%のニッケル、より優先的には少なくとも50重量%のニッケル、特に少なくとも55重量%のニッケル、とりわけ少なくとも60重量%のニッケル、好ましくは少なくとも65重量%のニッケル、より好ましくは少なくとも70重量%のニッケルを含む。
材料M2はまた、クロムを、材料M2の総重量に対して35重量%未満、材料M2の総重量に対して有利には30重量%未満、好ましくは20重量%未満、より好ましくは15重量%未満、特に10重量%未満、とりわけ5重量%未満の含有量で含む。
材料M2はまた、モリブデンを、材料M2の総重量に対して35重量%未満、材料M2の総重量に対して有利には30重量%未満、好ましくは20重量%未満、より好ましくは15重量%未満、特に10重量%未満、とりわけ5重量%未満の含有量で含む。
好ましくは、材料M2は、モネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)、インコネル(登録商標)又はインコロイ(登録商標)である。
好ましい実施態様によれば、材料M1は、材料M1の総重量に対して少なくとも70重量%の鉄、有利には少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも85重量%、特に少なくとも90重量%、とりわけ少なくとも95重量%の鉄を含む。
材料M1はまた、材料M1の総重量に対して2重量%未満、有利には1.5重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.75重量%未満、特に0.5重量%未満、とりわけ0.2重量%未満、好ましくは0.1重量%未満の炭素を含み得る。より具体的には、材料M1は、材料M1の総重量を基準として0.01重量%から0.2重量%の間の炭素を含み得る。
好ましくは、前記基層と前記内層は、溶融若しくは低温めっき、熱間若しくは冷間圧延又は圧接によって相対向するように配置されている。
実施例
実施例1
スルホラン250mLとヨウ化ナトリウム0.1molを、撹拌器、加熱装置及び温度制御システムを備えた500mLのハステロイC276反応器に導入した。反応媒体を撹拌しながら90℃から100℃にした。無水試薬、0.5molのCF=CHFと0.8molのHI(HとIから調製)をこの反応媒体に導入した。撹拌しながら4時間反応させた後、試料を採取し、洗浄し、乾燥させ、その後ガスクロマトグラフィーによって分析した(面積百分率法)。CF=CHFの転化率は85%で、CFI‐CHFに対する選択率は89%であった。
実施例2
フッ素含量が15重量%から20重量%の間のオキシフッ化クロム触媒を、インコネル600で作られた管状反応器に導入した。該触媒は、300℃の温度でOガス流の存在下で予備活性化されていた。ヘキサフルオロプロペンのガス流とH及びIから調製したヨウ化水素ガス流(HFP/HIモル比=1/2)とを、3bar下270℃の温度でこの触媒上を通過させた。反応器の出口でガスを洗浄し、その後、冷却トラップで乾燥させ、凝縮させた。試料を採取し、ガスクロマトグラフィーにより分析した(面積百分率法)。ヘキサフルオロプロペンの転化率は95%で、CF-CHF-CFIに対する選択率は97%であった。
フルオロオレフィンであるCF‐CF=CHF、CF‐CH=CHF、CF‐CF=CH、及びCF‐CH=CHに関して、同等の転化率及び選択率の値が得られた。
発明II
発明IIの概要
本発明はヨードフルオロアルカン化合物の製造方法であって、オレフィンを無水一フッ化ヨウ素(IF)と接触させて、前記ヨードフルオロアルカン化合物及び場合により未反応一フッ化ヨウ素を含む流れAを形成する工程a)を含む製造方法に関する。
本方法は、出発オレフィンの高い転化率を維持しながら、改善された選択率を有するヨードフルオロアルカン化合物を得ることを可能にする。
好ましい実施態様によれば、前記オレフィンはフルオロオレフィンである。
好ましい実施態様によれば、前記オレフィンは、式(I)(R)(R)C=C(R)(R)[式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする]のフルオロオレフィンである。
別の好ましい実施態様によれば、前記オレフィンは、式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)[式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする]のフルオロオレフィンである。
別の好ましい実施態様によれば、前記オレフィンは、式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)[式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする]のフルオロオレフィンである。
前記ヨードフルオロアルカン化合物は、前記オレフィンの炭素-炭素二重結合に一フッ化ヨウ素(IF)分子を付加することによって得られる。
好ましい実施態様によれば、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とするか;
或いは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とするか;
或いは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y1、Y及びYは、互いに独立に、且つ各nユニットについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y1、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、前記オレフィンは、CHF=CH、CF=CH、CHF=CHF、CF=CHF、CF=CF、CH-CF=CH、CH-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CHF、CHF-CF=CH、CH-CH=CF、CHF-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CF、CHF-CF=CHF、CHF-CF=CH、CHF-CH=CF、CHF-CH=CHF、CF-CH=CH、CHF-CF=CF、CHF-CF=CHF、CF-CF=CH、CHF-CH=CF、CF-CH=CHF、CHF-CF=CF、CF-CF=CHF、CF-CH=CF、CF-CF=CFから成る群より選択され、好ましくは、CF=CH、CF=CHF、CF=CF、CF-CH=CH、CF-CF=CH、CF-CH=CHF、CF-CF=CHF、CF-CF=CFから成る群より選択されるフルオロオレフィンである。
好ましい実施態様によれば、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CHFI-CHF、CHF-CHI、CFI-CHF、CF-CHI、CHFI-CHF、CFI-CHF、CF-CHFI、CFI-CF、CH-CFI-CHF、CH-CF-CHI、CH-CHI-CHF、CH-CHF-CHFI、CHF-CHI-CHF、CHF-CHF-CHI、CH-CFI-CHF、CH-CF-CHFI、CHF-CFI-CHF、CHF-CF-CHI、CH-CHI-CF、CH-CHF-CFI、CHF-CHI-CHF、CHF-CHF-CHFI、CHF-CHF-CHI、CH-CFI-CF、CH-CF-CFI、CHF-CFI-CHF、CHF-CF-CHFI、CHF-CF-CHI、CHF-CHF-CFI、CHF-CHI-CHF、CHF-CHF-CHFI、CF-CHI-CHF、CF-CHF-CHI、CHF-CF-CFI、CHF-CFI-CHF、CHF-CF-CHFI、CF-CFI-CHF、CF-CF-CHI、CHF-CHF-CFI、CF-CHI-CHF、CF-CHF-CHFI、CHF-CF-CFI、CF-CFI-CHF、CF-CF-CHFI、CF-CHI-CF、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CF、CF-CF-CFIから成る群より選択され;好ましくは、CFI-CHF、CF-CHI、CFI-CHF、CF-CHFI、CFI-CF、CF-CHI-CHF、CF-CHF-CHI、CF-CFI-CHF、CF-CF-CHI、CF-CHI-CHF、CF-CHF-CHFI、CF-CFI-CHF、CF-CF-CHFI、CF-CFI-CF、CF-CF-CFIから成る群より選択される。
好ましい実施態様によれば、工程a)は、以下を含む:
- CF=CHをCF-CHIに変換すること;
- CF=CHFをCF-CHFIに変換すること;又は
- CF=CFをCF-CFIに変換すること;又は
- CF-CH=CHをCF-CHI-CHFに変換すること;又は
- CF-CF=CHをCF-CF-CHIに変換すること;又は
- CF-CH=CHFをCF-CHI-CHFに変換すること;又は
- CF-CF=CHFをCF-CFI-CHFに変換すること;又は
- CF-CF=CFをCF-CFI-CFに変換すること。
好ましい実施態様によれば、無水ヨウ素(I)を無水五フッ化ヨウ素(IF)と混合することによって、無水一フッ化ヨウ素を調製する。
好ましい実施形態によれば、本方法は、前記流れAを精製して、少なくとも90重量%の前記ヨードフルオロアルカン化合物を含む流れB1を形成する工程b)を含む。
発明IIの詳細な説明
本発明はヨードフルオロアルカン化合物の製造方法であって、オレフィンを無水一フッ化ヨウ素(IF)と接触させて、前記ヨードフルオロアルカン化合物及び場合により未反応一フッ化ヨウ素を含む流れAを形成する工程a)を含む製造方法に関する。
本方法の工程a)
本方法は、出発オレフィンの高い転化率を維持しながら、改善された選択率を有するヨードフルオロアルカン化合物を得ることを可能にする。
前記オレフィンは式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のものであってもよく、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、C-C10アルキル基、C-C10シクロアルキル基、C-C10アルケニル基、C-C10シクロアルケニル基、及びC-C10アリール基から成る群より選択される。
無水一フッ化ヨウ素を用いて工程a)を実施することにより、この反応の選択率及び転化率を高めることができる。ここでの「無水」という用語は、500ppm未満の水、有利には250ppm未満、好ましくは100ppm未満の水、より好ましくは50ppm未満の水、特に25ppm未満の水、とりわけ10ppm未満、好ましくは5ppm未満の水を含む一フッ化ヨウ素を指し、優先的には好ましくは、前記一フッ化ヨウ素は水を含まない。
好ましい実施態様によれば、前記オレフィンはフルオロオレフィンである。好ましくは、前記フルオロオレフィンは無水である。ここでの「無水」という用語は、500ppm未満の水、有利には250ppm未満、好ましくは100ppm未満の水、より好ましくは50ppm未満の水、特に25ppm未満、特に10ppm未満、好ましくは5ppm未満の水を含むフルオロオレフィンを指し、優先的に好ましくは前記フルオロオレフィンは水を含まない。本方法における無水フルオロオレフィンの使用は、不純物(反応副生成物、フルオロオレフィンから誘導されるポリマーなど)の形成を回避することを可能にする。
好ましい実施態様によれば、前記フルオロオレフィンは式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
用語「アルキル」は、特定の数の炭素原子を含む直鎖状又は分岐状のアルカンから生じる一価の基を指す。用語「シクロアルキル」は、特定の数の炭素原子を含むシクロアルカンから生じる一価の基を指す。用語「アルケニル」は、特定の数の炭素原子と少なくとも1つの炭素-炭素二重結合とを含む一価の基を指す。用語「シクロアルケニル」は、特定の数の炭素原子と環状部分に少なくとも1つの炭素-炭素二重結合とを含むシクロアルケンから生じる一価の基を指す。用語「アリール」は、特定の数の炭素原子を含むアレーンから生じる一価の基を指す。
好ましくは、前記アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル又はアリール基は、フッ素以外の官能基で置換されていない。それにも関わらず、前記基は、炭素鎖上に数個のフッ素原子を含んでいてもよく、例えば1から10個のフッ素原子、好ましくは1から5個のフッ素原子を含んでいてもよい。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から10個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から5個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、前記フルオロオレフィンは式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-C10ペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
別の好ましい実施態様によれば、前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のものであってもよく、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のものであってもよく、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のものであってもよく、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
特に、前記フルオロオレフィンは、CHF=CH、CF=CH、CHF=CHF、CF=CHF、CF=CF、CH-CF=CH、CH-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CHF、CHF-CF=CH、CH-CH=CF、CHF-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CF、CHF-CF=CHF、CHF-CF=CH、CHF-CH=CF、CHF-CH=CHF、CF-CH=CH、CHF-CF=CF、CHF-CF=CHF、CF-CF=CH、CHF-CH=CF、CF-CH=CHF、CHF-CF=CF、CF-CF=CHF、CF-CH=CF、CF-CF=CFから成る群より選択される。
より具体的には、前記フルオロオレフィンは、CF=CH、CF=CHF、CF=CF、CF-CH=CH、CF-CF=CH、CF-CH=CHF、CF-CF=CHF、CF-CF=CFから成る群より選択される。
好ましくは、一フッ化ヨウ素を化学量論量又はそれを超える量で、オレフィンと、好ましくはフルオロオレフィンと接触させる。例えば、IF/フルオロオレフィンのモル比は、1から50、好ましくは1.5から25、特に2から20である。
好ましくは、無水一フッ化ヨウ素は、無水試薬から調製される。好ましくは、無水一フッ化ヨウ素は、無水ヨウ素(I)を無水五フッ化ヨウ素(IF)と混合することによって、in situで調製される。その場合、前記流れAは、前記ヨードフルオロアルカン化合物及び場合により未反応一フッ化ヨウ素に加えて、未反応ヨウ素及び/又は五フッ化ヨウ素を含んでもよい。ヨウ素と五フッ化ヨウ素の両方について、ここでの「無水」という用語は、考慮されている化合物中の水分量が500ppm未満の水、有利には250ppm未満、好ましくは100ppm未満、より好ましくは50ppm未満の水、特に25ppm未満の水、とりわけ10ppm未満、好ましくは5ppm未満の水であることをいう。優先的に好ましくは、ヨウ素と五フッ化ヨウ素は水を含まない。
無水ヨウ素と無水五フッ化ヨウ素との混合は、液体の状態で行うことができる。したがって、ヨウ素は五フッ化ヨウ素に溶解される。或いは、ヨウ素はガス状で五フッ化ヨウ素溶液に導入されてもよい。
或いは、無水ヨウ素と無水七フッ化ヨウ素を混合するか、又は無水ヨウ素と無水二フッ化ヨウ素を混合するか、又は無水ヨウ素と無水三フッ化ヨウ素と混合することによって、無水一フッ化ヨウ素を生成することができる。
前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から10個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から5個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-C10ペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
別の好ましい実施態様によれば、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であってもよく、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であってもよく、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であってもよく、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CHFI-CHF、CHF-CHI、CFI-CHF、CF-CHI、CHFI-CHF、CFI-CHF、CF-CHFI、CFI-CF、CH-CFI-CHF、CH-CF-CHI、CH-CHI-CHF、CH-CHF-CHFI、CHF-CHI-CHF、CHF-CHF-CHI、CH-CFI-CHF、CH-CF-CHFI、CHF-CFI-CHF、CHF-CF-CHI、CH-CHI-CF、CH-CHF-CFI、CHF-CHI-CHF、CHF-CHF-CHFI、CHF-CHF-CHI、CH-CFI-CF、CH-CF-CFI、CHF-CFI-CHF、CHF-CF-CHFI、CHF-CF-CHI、CHF-CHF-CFI、CHF-CHI-CHF、CHF-CHF-CHFI、CF-CHI-CHF、CF-CHF-CHI、CHF-CF-CFI、CHF-CFI-CHF、CHF-CF-CHFI、CF-CFI-CHF、CF-CF-CHI、CHF-CHF-CFI、CF-CHI-CHF、CF-CHF-CHFI、CHF-CF-CFI、CF-CFI-CHF、CF-CF-CHFI、CF-CHI-CF、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CF、CF-CF-CFIから成る群より選択される。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CFI-CHF、CF-CHI、CFI-CHF、CF-CHFI、CFI-CF、CF-CHI-CHF、CF-CHF-CHI、CF-CFI-CHF、CF-CF-CHI、CF-CHI-CHF、CF-CHF-CHFI、CF-CFI-CHF、CF-CF-CHFI、CF-CFI-CF、CF-CF-CFIから成る群より選択される。
好ましい実施態様によれば、工程a)は、以下を含む:
- CF=CHをCF-CHIに変換すること;
- CF=CHFをCF-CHFIに変換すること;又は
- CF=CFをCF-CFIに変換すること;又は
- CF-CH=CHをCF-CHI-CHFに変換すること;又は
- CF-CF=CHをCF-CF-CHIに変換すること;又は
- CF-CH=CHFをCF-CHI-CHFに変換すること;又は
- CF-CF=CHFをCF-CFI-CHFに変換すること;又は
- CF-CF=CFをCF-CFI-CFに変換すること。
工程a)は、液相でも気相でも行うことができる。工程a)は触媒の存在下でも非存在下でも行うことができる。
気相工程a)
工程a)を気相で行う場合は、触媒の存在下で工程a)を行う場合がある。好ましくは、触媒は、周期表の第4族から15族までの金属又は半金属の酸化物、オキシハロゲン化物若しくはハロゲン化物又はLi、Na、K、Cs、Mg、及びCaから選択される金属の酸化物、オキシハロゲン化物若しくはハロゲン化物から成る群より選択される。
好ましくは、触媒は酸化クロム、オキシフッ化クロム又はフッ化クロムである。オキシフッ化クロムは、好ましくは10重量%から50重量%、好ましくは20重量%から50重量%、特に30重量%から50重量%のフッ素含有量を有する。フッ素含有量は、イオン計測により、又は触媒の重量変化により、又は当業者に既知の他の任意の定量方法により測定される。オキシフッ化クロム又はフッ化クロム触媒は、好ましくは15m/gから100m/gの比表面積を有する。酸化クロム触媒は、好ましくは100m/gから300m/gの比表面積を有する。比表面積は、標準的な5点法(BET法)を用いてMicromeritics Gemini 2360装置で測定される。更に、触媒の含有量は、前記フルオロオレフィンに対して0.01重量%から10重量%である。触媒が酸化クロム、オキシフッ化クロム又はフッ化クロムである場合には、触媒の総重量に対して0.5重量%から10重量%の共触媒を含有してもよい。前記共触媒は、Cr、Ni、Zn、Ti、V、Zr、Mo、Ge、Sn、Pb及びMgから選択される。
金属がLi、Na、K、Cs、Mg、及びCaから選択される場合、その金属と会合するアニオンはF、Cl、I又はCO 2-である。好ましくは、該触媒はNaI又はKIである。該触媒は、好ましくは、20m/gから1000m/gの間の比表面積、特に20m/gから300m/gの間の比表面積を有する。
該触媒を多孔質支持体上に堆積させてもよい。多孔質支持体は、活性炭、グラファイト、アルミナ及びフッ化アルミナから選択してもよい。
該触媒の金属がLi、Na、K、Cs、Mg、及びCaから選択される場合、触媒の含有量は前記フルオロオレフィンに対して1重量%から30重量%である。
触媒が周期表の第4族から15族までの金属又は半金属の酸化物、オキシハロゲン化物又はハロゲン化物から成る群より選択される場合、触媒は、工程a)での使用の前に活性化されてもよい。例えば、前記触媒は、酸素、空気、ヨウ化水素若しくはHF又はこれらの混合物の存在下で活性化され得る。
触媒は時間の経過とともに失活することもある。したがって、工程a)は、酸素若しくは空気の存在下、又は酸素-窒素混合物の存在下で実施してもよい。工程a)で酸素を用いる場合、酸素は、フルオロオレフィンのモル量に対して0.005mol%から10mol%の量で存在する。
触媒はまた、本方法が実施された後に再生されてもよい。再生工程は、触媒を200℃から700℃の温度で酸素又は空気の流れに接触させる工程を含み得る。
或いは、工程a)は、気相中、触媒の非存在下で実施されてもよい。
気相では、触媒の存在下又は非存在下で、工程a)は、150℃から700℃、好ましくは250℃から600℃の温度で実施される。
工程a)が気相中、触媒の存在下で実施されるか非存在下で実施されるかどうかにかかわらず、この工程における圧力は0.1barから30bar、好ましくは1barから20bar、特に1barから15barである。
液相工程a)
代替的には、工程a)は液相で実施される。工程a)が液相で実施される温度は、50℃から280℃、好ましくは50℃から250℃である。
工程a)は溶媒S1の存在下で行われてもよい。好ましくは、溶媒S1は無水である。ここでの「無水」という用語は、500ppm未満の水、有利には250ppm未満、好ましくは100ppm未満の水、より好ましくは50ppm未満の水、特に25ppm未満、特に10ppm未満、好ましくは5ppm未満の水を含む溶媒S1を指し、優先的に好ましくは前記溶媒S1は水を含まない。溶媒S1は、0℃から250℃、好ましくは20℃から250℃、特に20℃から200℃の沸点を有する。前記溶媒S1は、酢酸、CCl、クロロホルム、ジクロロメタン、スルホラン、テトラメチレンスルホン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2-ピリミジノン、及びこれらの混合物から成る群より選択される。
ある実施態様によれば、工程a)は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属塩から選択される触媒の存在下で実施される。好ましくは、触媒はアルカリ金属塩である。いかなるヨウ化アルカリ金属を用いてもよいが、好ましくはヨウ化ナトリウム又はヨウ化カリウムが用いられる。触媒と前記オレフィン(好ましくは上述の前記フルオロオレフィン)との比は1から20の間であり、好ましくは1から10の間である。該触媒は、好ましくは、20m/gから1000m/gの間の比表面積、特に20m/gから300m/gの間の比表面積を有する。該触媒を多孔質支持体上に堆積させてもよい。多孔質支持体は、活性炭、グラファイト、アルミナ及びフッ化アルミナから選択してもよい。
別の実施態様によれば、工程a)は、ルイス酸触媒、金属のハロゲン化物、特にアンチモン、スズ、タンタル若しくはチタンのハロゲン化物、又はモリブデン、ニオブ若しくは鉄などの遷移金属のハロゲン化物を含有する触媒の存在下で実施される。例えば、触媒はSbF、SbF、TiF、SnF、TaF、NbF、TiF、FeF又はMoFであってもよい。好ましくは、触媒は、工程a)が実施される温度では液体である。したがって、これらの触媒が工程a)を実施するために使用される場合、溶媒S1の存在は任意である。
別の実施態様によれば、本方法は、前記流れA及び前記流れB1におけるヨードフルオロアルカン化合物の混合物の生成をもたらすために、上記のようなフルオロオレフィンの混合物の存在下で実施されてもよい。
上述のように、工程a)は、前記ヨードフルオロアルカン化合物と場合によって未反応一フッ化ヨウ素とを含む流れAを得ることを可能にする。一フッ化ヨウ素が無水ヨウ素(I)と無水五フッ化ヨウ素(IF)とを混合することによって調製される場合、前記流れAは、未反応のヨウ素及び/又は五フッ化ヨウ素を含むこともできる。流れAはまた、不純物、反応副生成物(例えば、1個以上のヨウ素又はフッ素原子のオレフィンの1個以上の炭素原子への付加に由来する生成物)又は未反応オレフィンなどの他の化合物を含み得る。
本方法の工程b)
前記流れAを精製して、少なくとも90重量%の前記ヨードフルオロアルカン化合物を含む流れB1を形成する。好ましくは、精製後、前記流れB1中の前記ヨードフルオロアルカン化合物の含有量は92%超、有利には94%超、好ましくは96%、より好ましくは98%、特に99%超、より正確にはは99.5%超である。前記流れAは、蒸留、共沸蒸留、加圧蒸留、抽出蒸留、低温分離、溶媒への吸収、又はこれらの組み合わせによって精製されるのが好ましい。前記流れAまた、吸着剤と接触させることによって精製されてもよい。前記吸着剤は、平均直径が3オングストロームから11オングストロームの間、有利には4オングストロームから10オングストロームの間、好ましくは5オングストロームから10オングストロームの間の細孔開口部を有するモレキュラーシーブ又はゼオライトとすることができる。前記流れAの精製は、上記の1又は複数の精製技術、すなわち又は複数の蒸留を連続的に含んでも、或いは例えば低温分離と蒸留等を組み合わせてもよい。
また、前記流れAの精製により、例えば、一フッ化ヨウ素を含む流れB2、又は(流れAが含んでいる場合には)ヨウ素及び五フッ化ヨウ素を含む流れB2、又は(流れAが含んでいる場合には)未反応オレフィンを含む流れB2が形成される。工程a)の間に生成され、精製前の前記流れAに存在する可能性がある不純物又は反応副生成物を除去するために、流れB2は、その成分によっては、工程c)を実施する前に精製されてもよい。好ましくは、前記流れB2は、未反応のヨウ素及び五フッ化ヨウ素、並びに場合によって未反応の一フッ化ヨウ素及びオレフィンを含む。
本方法の工程c)
本方法の工程c)は、流れB2を工程a)に再循環させることを含む。この再循環再循環工程により、本方法の全収率が向上し(より優れた転化率)、高価な試薬(及び触媒)を節約できると同時に、環境インパクトを最小限に抑えることができる。この再循環再循環工程がなければ、未反応の一フッ化ヨウ素(又はその前駆体I及びIF)及び/又はオレフィンを焼却しなければならず、したがって、本方法の二酸化炭素排出量が増加する。
流れB1が未反応オレフィンを含むならば、前記試薬を流れB1から除去し、工程a)に再循環させることもできる。
本方法は、連続的に行ってもよく、又はバッチ式若しくは半バッチ式で行ってもよい。
好ましくは、腐食の問題を避けるために、工程a)を実施する反応器は、材料M1でできた基層と材料M2でできた内層とを含む材料でできている。
有利には、材料M2は、材料M2の総重量に対して少なくとも40重量%のニッケルを含む。好ましくは、材料M2は、材料M2の総重量に対して少なくとも45重量%のニッケル、より優先的には少なくとも50重量%のニッケル、特に少なくとも55重量%のニッケル、とりわけ少なくとも60重量%のニッケル、好ましくは少なくとも65重量%のニッケル、より好ましくは少なくとも70重量%のニッケルを含む。
材料M2はまた、クロムを、材料M2の総重量に対して35重量%未満、材料M2の総重量に対して有利には30重量%未満、好ましくは20重量%未満、より好ましくは15重量%未満、特に10重量%未満、より正確には5重量%未満の含有量で含んでもよい。
材料M2はまた、モリブデンを、材料M2の総重量に対して35重量%未満、材料M2の総重量に対して有利には30重量%未満、好ましくは20重量%未満、より好ましくは15重量%未満、特に10重量%未満、より正確には5重量%未満の含有量で含んでもよい。
好ましくは、材料M2は、モネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)、インコネル(登録商標)又はインコロイ(登録商標)である。
好ましい実施態様によれば、材料M1は、材料M1の総重量に対して少なくとも70重量%の鉄、有利には少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも85重量%、特に少なくとも90重量%、より正確には少なくとも95重量%の鉄を含む。
材料M1はまた、材料M1の総重量に対して2重量%未満、有利には1.5重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.75重量%未満、特に0.5重量%未満、より正確には0.2重量%未満、好ましくは0.1重量%未満の炭素を含んでもよい。より具体的には、材料M1は、材料M1の総重量に対して0.01重量%から0.2重量%の間の炭素を含み得る。
好ましくは、前記基層と前記内層は、溶融若しくは低温めっき、熱間若しくは冷間圧延又は圧接によって相対向するように配置されている。
実施例
実施例1
CF-CFI-CFの合成
使用した装置は、ハステロイC276製の容積0.8Lのオートクレーブに、冷却器と圧力調整弁を取り付けたものである。オートクレーブを脱気して窒素で不活性にし、次の成分:無水ヨウ素150g(0.59mol)、無水五フッ化ヨウ素65g(0.29mol)、及び五フッ化アンチモン(SbF5)6.5g(0.03mol)を順次導入した。その後、オートクレーブを45分間撹拌し、油浴に浸し、冷却器温度を約17℃に維持しながら、その温度を80℃に上昇させた。反応媒体の温度が80℃に達したとき、12.5g/h(0.083mol/h)のヘキサフルオロプロペン(C)を連続注入した。
反応中、揮発性生成物を連続的に除去し、洗浄し、回収した。反応の6時間後、オートクレーブを室温に冷却した。その後脱気し、反応生成物を洗浄し、乾燥させ、ガスクロマトグラフィーにより分析した(面積百分率法)。
最初に導入したヘキサフルオロプロペンのモル数に対する検出したCF-CFI-CFのモル数の比で表したCF-CFI-CFの収率は93.6%であった。
実施例2
CF-CF-CHIの合成
実施例1と同様の反応アセンブリに以下を連続的に導入した:無水ヨウ素200g(0.79mol)、無水五フッ化ヨウ素85g(0.38mol)、及び五フッ化アンチモン(SbF)22.0g(0.1mol)。その後、オートクレーブを60分間撹拌し、油浴に浸し、冷却器温度を約17℃に維持しながら、その温度を80℃に上昇させた。反応媒体の温度が80℃に達すると、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)の11.4g/h(0.1mol/h)を連続注入した。
反応中、揮発性生成物を連続的に除去し、洗浄し、回収した。反応の10時間後、オートクレーブを室温に冷却した。その後脱気し、反応生成物を洗浄し、乾燥させ、ガスクロマトグラフィーにより分析した(面積百分率法)。
最初に導入したCF-CF=CHのモル数に対する検出したCF-CF-CHIのモル数の比で表したCF-CF-CHIの収率は80.5%であった。
発明III
発明IIIの概要
本発明は、ヒドロフルオロアルカンを無水ヨウ素と接触させて、前記ヨードフルオロアルカン化合物、ヨウ化水素(HI)及び未反応ヨウ素を含む流れAを形成する工程a)を含む、ヨードフルオロアルカン化合物の製造方法に関する。工程a)により、前記ヒドロフルオロアルカンの水素原子をヨウ素原子で置換して、前記ヨードフルオロアルカンを形成することができる。好ましくは、ヒドロフルオロアルカンは、炭素、水素及びフッ素原子から成る。
好ましい実施態様によれば、前記方法は工程b)を含み、この工程で前記流れAを分離して、前記ヨードフルオロアルカン化合物を含む流れB1と未反応ヨウ素を含む流れB2とを形成する。ヨウ化水素は、流れB1又は流れB2又はその両方に含まれる。
好ましい実施態様によれば、前記方法は工程c)を含み、この工程で前記流れB2は工程a)に再循環される。
好ましい実施態様によれば、ヒドロフルオロアルカンは式(I)(R)(R)CF(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Hであるか又は少なくとも1個の水素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、前記ヨードフルオロアルカンは式(II)(R)(R)CF(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、少なくとも1個のフッ素原子及び/又は少なくとも1個のヨウ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、並びに少なくとも1個のフッ素原子及び/又は少なくとも1個のヨウ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Iであるか又は少なくとも1個のヨウ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、ヒドロフルオロアルカンは式(I)(R)(R)CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-Cペルフルオロアルキル基及びC-C10ペルフルオロシクロアルキル基から成る群より選択される。
好ましい実施態様によれば、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CFIの化合物であり、式中、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-Cペルフルオロアルキル基及びC-C10ペルフルオロシクロアルキル基から成る群より選択される。
好ましい実施態様によれば、ヒドロフルオロアルカンは式(I)(R)(R)CF(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはHであることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I
及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはIであることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、ヒドロフルオロアルカン化合物は、CHF、CH、CHF、CHF-CH、CHF-CH、CHF-CHF、CF-CH、CHF-CHF、CF-CHF、CHF-CHF、CF-CHF、CHF-CH-CH、CH-CHF-CH、CHF-CH-CHF、CHF-CH-CH、CHF-CHF-CH、CH-CF-CH、CHF-CH-CHF、CF-CH-CH、CHF-CHF-CHF、CHF-CHF-CH、CHF-CF-CH、CHF-CH-CHF、CF-CH-CHF、CHF-CHF-CHF、CF-CHF-CH、CHF-CF-CHF、CHF-CF-CH、CF-CH-CHF、CHF-CHF-CHF、CF-CHF-CHF、CHF-CF-CHF、CF-CF-CH、CF-CH-CF、CF-CHF-CHF、CHF-CF-CHF、CF-CF-CHF、CF-CHF-CF、CF-CF-CHFから成る群より選択され、好ましくはCH、CHF、CHF-CH、CF-CH、CF-CHF、CF-CHF、CHF-CHF-CH、CF-CH-CH、CF-CH-CHF、CF-CHF-CH、CF-CH-CHF、CF-CHF-CHF、CF-CH-CF、CF-CHF-CHF、CF-CHF-CFから成る群より選択される。
好ましい実施態様によれば、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CHFI、CHFI、CHFI、CF、CFI、CHFI-CH、CHF-CHI、CFI-CH、CHF-CHI、CHFI-CHI、CFI-CH、CHF-CHI、CHF-CHI、CFI-CHI、CHFI-CHF、CFI-CHF、CHFI-CHFI、CF-CHI、CF-CHI、CFI-CHF、CHF-CHFI、CHF-CFI、CFI-CHFI、CF-CHFI、CF-CFI、CFI-CHF、CFI-CFI、CF-CFI、CHFI-CH-CH、CHF-CHI-CH、CHF-CH-CHI、CFI-CH-CH、CHF-CI-CH、CHF-CH-CHI、CHFI-CHI-CH、CHFI-CH-CHI、CHF-CHI-CHI、CHI-CHF-CH、CH-CFI-CH、CHI-CHF-CH、CHI-CFI-CH、CHI-CHF-CHI、CHFI-CH-CHF、CHF-CHI-CHF、CFI-CH-CHF、CHF-CI-CHF、CHFI-CHI-CHF、CHFI-CH-CHFI、CFI-CH-CH、CHF-CHI-CH、CHF-CH-CHI、CHF-CI-CH、CHF-CH-CHI、CFI-CHI-CH、CFI-CH-CHI、CHF-CHI-CHI、CHFI-CHF-CH、CHF-CFI-CH、CHF-CHF-CHI、CFI-CHF-CH、CHF-CHF-CHI、CHFI-CFI-CH、CHFI-CHF-CHI、CHF-CFI-CHI、CHI-CF-CH、CHI-CF-CH、CHI-CF-CHI、CFI-CH-CHF、CHF-CHI-CHF、CHF-CH-CHFI、CHF-CI-CHF、CHF-CH-CFI、CFI-CHI-CHF、CFI-CH-CHFI、CHF-CHI-CHFI、CF-CHI-CH、CF-CH-CHI、CF-CI-CH、CF-CH-CHI、CF-CHI-CHI、CHFI-CHF-CHF、CHF-CFI-CHF、CFI-CHF-CHF、CHFI-CFI-CHF、CHFI-CHF-CHFI、CFI-CHF-CH、CHF-CFI-CH、CHF-CHF-CHI、CHF-CHF-CHI、CFI-CFI-CH、CFI-CHF-CHI、CHF-CFI-CHI、CHFI-CF-CH、CHF-CF-CHI、CFI-CF-CH、CHF-CF-CHI、CHFI-CF-CHI、CFI-CH-CHF、CHF-CHI-CHF、CHF-CI-CHF、CFI-CHI-CHF、CFI-CH-CFI、CF-CHI-CHF、CF-CH-CHFI、CF-CI-CHF、CF-CH-CFI、CF-CHI-CHFI、CFI-CHF-CHF、CHF-CFI-CHF、CHF-CHF-CHFI、CHF-CHF-CFI、CFI-CFI-CHF、CFI-CHF-CHFI、CHF-CFI-CHFI、CF-CFI-CH、CF-CHF-CHI、CF-CHF-CHI、CF-CFI-CHI、CHFI-CF-CHF、CFI-CF-CHF、CHFI-CF-CHFI、CFI-CF-CH、CHF-CF-CHI、CHF-CF-CHI、CFI-CF-CHI、CF-CHI-CHF、CF-CH-CFI、CF-CI-CHF、CF-CHI-CFI、CFI-CHF-CHF、CHF-CFI-CHF、CFI-CFI-CHF、CFI-CHF-CFI、CF-CFI-CHF、CF-CHF-CHFI、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CHFI、CFI-CF-CHF、CHF-CF-CHFI、CHF-CF-CFI、CFI-CF-CHFI、CF-CF-CHI、CF-CF-CHI、CF-CHI-CF、CF-CI-CF、CF-CFI-CHF、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CFI、CFI-CF-CHF、CFI-CF-CFI、CF-CF-CHFI、CF-CF-CFI、CF-CFI-CF、CF-CF-CFIから成る群より選択され;有利には、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CHFI、CF、CFI、CFI-CH、CHF-CHI、CHF-CHI、CFI-CHI、CF-CHI、CF-CHI、CF-CHFI、CF-CFI、CF-CFI、CHFI-CHF-CH、CHF-CFI-CH、CHF-CHF-CHI、CFI-CHF-CH、CHF-CHF-CHI、CHFI-CFI-CH、CHFI-CHF-CHI、CHF-CFI-CHI、CF-CHI-CH、CF-CH-CHI、CF-CI-CH、CF-CH-CHI、CF-CHI-CHI、CF-CHI-CHF、CF-CH-CHFI、CF-CI-CHF、CF-CH-CFI、CF-CHI-CHFI、CF-CFI-CH、CF-CHF-CHI、CF-CHF-CHI、CF-CFI-CHI、CF-CHI-CHF、CF-CH-CFI、CF-CI-CHF、CF-CHI-CFI、CF-CFI-CHF、CF-CHF-CHFI、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CHFI、CF-CHI-CF、CF-CI-CF、CF-CFI-CHF、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CFI、CF-CFI-CFから成る群より選択され;好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CHFI、CHFI、CFI、CHFI-CH、CFI-CH、CHFI-CHF、CF-CHI、CFI-CHF、CF-CHFI、CFI-CHF、CF-CFI、CHFI-CH-CH、CH


-CFI-CH、CHFI-CH-CHF、CFI-CH-CH、CHFI-CHF-CH、CHI-CF-CH、CFI-CH-CHF、CF-CH-CHI、CHFI-CHF-CHF、CFI-CHF-CH、CHFI-CF-CH、CFI-CH-CHF、CF-CH-CHFI、CFI-CHF-CHF、CF-CFI-CH、CHFI-CF-CHF、CFI-CF-CH、CF-CH-CFI、CFI-CHF-CHF、CF-CHF-CHFI、CFI-CF-CHF、CF-CF-CHI、CF-CHI-CF、CF-CHF-CFI、CFI-CF-CHF、CF-CF-CHFI、CF-CFI-CF、CF-CF-CFIから成る群より選択され;特に、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CHFI、CFI、CFI-CH、CF-CHI、CF-CHFI、CF-CFI、CHFI-CHF-CH、CF-CH-CHI、CF-CH-CHFI、CF-CFI-CH、CF-CH-CFI、CF-CHF-CHFI、CF-CHI-CF、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CFから成る群より選択される。
好ましい実施態様によると、工程a)は、以下の反応のうちの1つを伴う:
- CHを、CHFI又はCF又は両者の混合物に、好ましくはCHFIに変換すること;
- CFをCFIに変換すること;
- CHF-CHを、CFI-CH又はCHF-CHI又はCHF-CHI又はCFI-CHI又はこれらの混合物に、好ましくはCFI-CHに変換すること;
- CF-CHを、CF-CHI又はCF-CHI又は両者の混合物に、好ましくはCF-CHIに変換すること;
- CF-CHFを、CF-CHFI又はCF-CFI又は両者の混合物に、好ましくはCF-CHFIに変換すること;
- CF-CHFをCF-CFIに変換すること;
- CHF-CHF-CHを、CHFI-CHF-CH又はCHF-CFI-CH又はCHF-CHF-CHI又はCFI-CHF-CH又はCHF-CHF-CHI又はCHFI-CFI-CH又はCHFI-CHF-CHI又はCHF-CFI-CHI又はこれらの混合物に、好ましくはCHFI-CHF-CHに変換すること;
- CF-CH-CHを、CF-CHI-CH又はCF-CH-CHI又はCF-CI-CH又はCF-CH-CHI又はCF-CHI-CHI又はこれらの混合物に、好ましくはCF-CH-CHIに変換すること;
- CF-CH-CHFを、CF-CHI-CHF又はCF-CH-CHFI又はCF-CI-CHF又はCF-CH-CFI又はCF-CHI-CHFI又はこれらの混合物に、好ましくはCF-CH-CHFIに変換すること;
- CF-CHF-CHを、CF-CFI-CH又はCF-CHF-CHI又はCF-CHF-CHI又はCF-CFI-CHI又はこれらの混合物に、好ましくはCF-CFI-CHに変換すること;
- CF-CH-CHFを、CF-CHI-CHF又はCF-CH-CFI又はCF-CI-CHF又はCF-CHI-CFI又はこれらの混合物に、好ましくはCF-CH-CFIに変換すること;
- CF-CHF-CHFを、CF-CFI-CHF又はCF-CHF-CHFI又はCF-CHF-CFI又はCF-CFI-CHFI又はこれらの混合物に、好ましくはCF-CHF-CHFIに変換すること;
- CF-CH-CFを、CF-CHI-CF又はCF-CI-CF又は両者の混合物に、好ましくはCF-CHI-CFに変換すること;
- CF-CHF-CHFを、CF-CFI-CHF又はCF-CHF-CFI又はCF-CFI-CFI又はこれらの混合物に、好ましくはCF-CHF-CFIに変換すること;或いは
- CF-CHF-CFをCF-CFI-CFに変換すること。
好ましい実施態様によれば、工程a)は、ハロゲン化アンチモン、ハロゲン化鉄、ハロゲン化チタン又はハロゲン化スズ;クロム又はアルミニウムの酸化物、オキシハロゲン化物又はハロゲン化物;及びアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属塩又これらの混合物から選択される触媒の存在下で実施される。
好ましい実施態様によれば、工程a)は、250℃から700℃の温度で気相で実施される。
好ましい実施態様によれば、工程a)は、液相中、極性非プロトン性溶媒の存在下で、好ましくは50℃から300℃の温度で実施される。
発明IIIの詳細な説明
本発明は、ヨードフルオロアルカン化合物の製造方法に関する。特に、前記方法は、ヒドロフルオロアルカンを無水ヨウ素と接触させることを伴う。前記工程a)により、前記ヨードフルオロアルカン化合物、ヨウ化水素及び未反応ヨウ素を含む流れAが形成される。
好ましくは、前記方法は、流れAに含まれる化合物を分離する工程も含む。前記方法は、出発試薬を再循環させる工程を含み得る。
したがって、好ましくは、前記方法は以下の工程を含む:
a)ヒドロフルオロアルカンを無水ヨウ素と接触させて、前記ヨードフルオロアルカン化合物、ヨウ化水素(HI)及び未反応ヨウ素を含む流れAを形成する工程;
b)前記流れAを分離して、前記ヨードフルオロアルカン化合物を含む流れB1と未反応ヨウ素を含む流れB2とを形成する工程であって、ヨウ化水素が流れB1又は流れB2又はその両方に含まれる、工程;
C)前記流れB2を工程a)に再循環させる工程。
本方法の工程a)
本方法の工程a)は、ヒドロフルオロアルカンを無水ヨウ素と接触させる必要がある。ここでの「無水」という用語は、500ppm未満の水、有利には250ppm未満、好ましくは100ppm未満の水、より好ましくは50ppm未満の水、特に25ppm未満、より正確には10ppm未満、好ましくは5ppm未満の水を含むヨウ素を指し、優先的に好ましくは前記ヨウ素は水を含まない。本方法での無水ヨウ素の使用は、不純物の形成を防止する。
好ましくは、ヒドロフルオロアルカンは式(I)(R)(R)CF(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Hであるか又は少なくとも1個の水素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
用語「アルキル」は、特定の数の炭素原子を含む直鎖状又は分岐状のアルカンから生じる一価の基を指す。用語「シクロアルキル」は、特定の数の炭素原子を含むシクロアルカンから生じる一価の基を指す。
好ましくは、前記アルキル又はシクロアルキル基は、フッ素以外の官能基で置換されてはいない。それにも関わらず、前記基は、炭素鎖上に数個のフッ素原子を含んでいてもよく、例えば1から5個のフッ素原子、好ましくは1から3個のフッ素原子を含んでいてもよい。
より好ましくは、ヒドロフルオロアルカンは式(I)(R)(R)CF(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Hであるか又は少なくとも1個の水素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
特に、ヒドロフルオロアルカンは式(I)(R)(R)CF(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-Cアルキル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-Cシクロアルキル基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Hであるか又は少なくとも1個の水素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
したがって、有利には、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、少なくとも1個のフッ素原子及び/又は少なくとも1個のヨウ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、並びに少なくとも1個のフッ素原子及び/又は少なくとも1個のヨウ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Iであるか又は少なくとも1個のヨウ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から10個のフッ素原子及び/又は少なくとも1個のヨウ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、並びに1から10個のフッ素原子及び/又は少なくとも1個のヨウ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Iであるか又は少なくとも1個のヨウ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
特に、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から5個のフッ素原子及び/又は少なくとも1個のヨウ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、並びに1から5個のフッ素原子及び/又は少なくとも1個のヨウ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Iであるか又は少なくとも1個のヨウ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、ヒドロフルオロアルカンは式(I)(R)(R)CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-C10ペルフルオロアルキル基及びC-C10ペルフルオロシクロアルキル基から成る群より選択される。好ましくは、ヒドロフルオロアルカンは式(I)(R)(R)CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-Cペルフルオロアルキル基及びC-C10ペルフルオロシクロアルキル基から成る群より選択される。
この実施態様において、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(R)Iの化合物であり、式中、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-C10ペルフルオロアルキル基及びC-C10ペルフルオロシクロアルキル基から成る群より選択される。好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(R)Iの化合物であり、式中、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-Cペルフルオロアルキル基及びC-C10ペルフルオロシクロアルキル基から成る群より選択される。
別の好ましい実施態様によれば、ヒドロフルオロアルカンは式(I)(R)(R)CF(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYの少なくとも1つはHであることを条件とする。好ましくは、ヒドロフルオロアルカンは式(I)(R)(R)CF(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはHであることを条件とする。
この実施態様において、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユ二ットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはIであることを条件とする。好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I
及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはIであることを条件とする。
別の好ましい実施態様によれば、ヒドロフルオロアルカンは、CHF、CH、CHF、CHF-CH、CHF-CH、CHF-CHF、CF-CH、CHF-CHF、CF-CHF、CHF-CHF、CF-CHF、CHF-CH-CH、CH-CHF-CH、CHF-CH-CHF、CHF-CH-CH、CHF-CHF-CH、CH-CF-CH、CHF-CH-CHF、CF-CH-CH、CHF-CHF-CHF、CHF-CHF-CH、CHF-CF-CH、CHF-CH-CHF、CF-CH-CHF、CHF-CHF-CHF、CF-CHF-CH、CHF-CF-CHF、CHF-CF-CH、CF-CH-CHF、CHF-CHF-CHF、CF-CHF-CHF、CHF-CF-CHF、CF-CF-CH、CF-CH-CF、CF-CHF-CHF、CHF-CF-CHF、CF-CF-CHF、CF-CHF-CF、CF-CF-CHFから成る群より選択され、好ましくはCH、CHF、CHF-CH、CF-CH、CF-CHF、CF-CHF、CHF-CHF-CH、CF-CH-CH、CF-CH-CHF、CF-CHF-CH、CF-CH-CHF、CF-CHF-CHF、CF-CH-CF、CF-CHF-CHF、CF-CHF-CFから成る群より選択される。
この好ましい実施態様において、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CHFI、CHFI、CHFI、CF、CFI、CHFI-CH、CHF-CHI、CFI-CH、CHF-CHI、CHFI-CHI、CFI-CH、CHF-CHI、CHF-CHI、CFI-CHI、CHFI-CHF、CFI-CHF、CHFI-CHFI、CF-CHI、CF-CHI、CFI-CHF、CHF-CHFI、CHF-CFI、CFI-CHFI、CF-CHFI、CF-CFI、CFI-CHF、CFI-CFI、CF-CFI、CHFI-CH-CH、CHF-CHI-CH、CHF-CH-CHI、CFI-CH-CH、CHF-CI-CH、CHF-CH-CHI、CHFI-CHI-CH、CHFI-CH-CHI、CHF-CHI-CHI、CHI-CHF-CH、CH-CFI-CH、CHI-CHF-CH、CHI-CFI-CH、CHI-CHF-CHI、CHFI-CH-CHF、CHF-CHI-CHF、CFI-CH-CHF、CHF-CI-CHF、CHFI-CHI-CHF、CHFI-CH-CHFI、CFI-CH-CH、CHF-CHI-CH、CHF-CH-CHI、CHF-CI-CH、CHF-CH-CHI、CFI-CHI-CH、CFI-CH-CHI、CHF-CHI-CHI、CHFI-CHF-CH、CHF-CFI-CH、CHF-CHF-CHI、CFI-CHF-CH、CHF-CHF-CHI、CHFI-CFI-CH、CHFI-CHF-CHI、CHF-CFI-CHI、CHI-CF-CH、CHI-CF-CH、CHI-CF-CHI、CFI-CH-CHF、CHF-CHI-CHF、CHF-CH-CHFI、CHF-CI-CHF、CHF-CH-CFI、CFI-CHI-CHF、CFI-CH-CHFI、CHF-CHI-CHFI、CF-CHI-CH、CF-CH-CHI、CF-CI-CH、CF-CH-CHI、CF-CHI-CHI、CHFI-CHF-CHF、CHF-CFI-CHF、CFI-CHF-CHF、CHFI-CFI-CHF、CHFI-CHF-CHFI、CFI-CHF-CH、CHF-CFI-CH、CHF-CHF-CHI、CHF-CHF-CHI、CFI-CFI-CH、CFI-CHF-CHI、CHF-CFI-CHI、CHFI-CF-CH、CHF-CF-CHI、CFI-CF-CH、CHF-CF-CHI、CHFI-CF-CHI、CFI-CH-CHF、CHF-CHI-CHF、CHF-CI-CHF、CFI-CHI-CHF、CFI-CH-CFI、CF-CHI-CHF、CF-CH-CHFI、CF-CI-CHF、CF-CH-CFI、CF-CHI-CHFI、CFI-CHF-CHF、CHF-CFI-CHF、CHF-CHF-CHFI、CHF-CHF-CFI、CFI-CFI-CHF、CFI-CHF-CHFI、CHF-CFI-CHFI、CF-CFI-CH、CF-CHF-CHI、CF-CHF-CHI、CF-CFI-CHI、CHFI-CF-CHF、CFI-CF-CHF、CHFI-CF-CHFI、CFI-CF-CH、CHF-CF-CHI、CHF-CF-CHI、CFI-CF-CHI、CF-CHI-CHF、CF-CH-CFI、CF-CI-CHF、CF-CHI-CFI、CFI-CHF-CHF、CHF-CFI-CHF、CFI-CFI-CHF、CFI-CHF-CFI、CF-CFI-CHF、CF-CHF-CHFI、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CHFI、CFI-CF-CHF、CHF-CF-CHFI、CHF-CF-CFI、CFI-CF-CHFI、CF-CF-CHI、CF-CF-CHI、CF-CHI-CF、CF-CI-CF、CF-CFI-CHF、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CFI、CFI-CF-CHF、CFI-CF-CFI、CF-CF-CHFI、CF-CF-CFI、CF-CFI-CF、CF-CF-CFIから成る群より選択され;有利には、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CHFI、CF、CFI、CFI-CH、CHF-CHI、CHF-CHI、CFI-CHI、CF-CHI、CF-CHI、CF-CHFI、CF-CFI、CF-CFI、CHFI-CHF-CH、CHF-CFI-CH、CHF-CHF-CHI、CFI-CHF-CH、CHF-CHF-CHI、CHFI-CFI-CH、CHFI-CHF-CHI、CHF-CFI-CHI、CF-CHI-CH、CF-CH-CHI、CF-CI-CH、CF-CH-CHI、CF-CHI-CHI、CF-CHI-CHF、CF-CH-CHFI、CF-CI-CHF、CF-CH-CFI、CF-CHI-CHFI、CF-CFI-CH、CF-CHF-CHI、CF-CHF-CHI、CF-CFI-CHI、CF-CHI-CHF、CF-CH-CFI、CF-CI-CHF、CF-CHI-CFI、CF-CFI-CHF、CF-CHF-CHFI、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CHFI、CF-CHI-CF、CF-CI-CF、CF-CFI-CHF、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CFI、CF-CFI-CFから成る群より選択され;好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CHFI、CHFI、CFI、CHFI-CH、CFI-CH、CHFI-CHF、CF-CHI、CFI-CHF、CF-CHFI、CFI-CHF、CF-CFI、CHFI-CH-CH、CH
-CFI-CH、CHFI-CH-CHF、CFI-CH-CH、CHFI-CHF-CH、CHI-CF-CH、CFI-CH-CHF、CF-CH-CHI、CHFI-CHF-CHF、CFI-CHF-CH、CHFI-CF-CH、CFI-CH-CHF、CF-CH-CHFI、CFI-CHF-CHF、CF-CFI-CH、CHFI-CF-CHF、CFI-CF-CH、CF-CH-CFI、CFI-CHF-CHF、CF-CHF-CHFI、CFI-CF-CHF、CF-CF-CHI、CF-CHI-CF、CF-CHF-CFI、CFI-CF-CHF、CF-CF-CHFI、CF-CFI-CF、CF-CF-CFIから成る群より選択され;特に、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CHFI、CFI、CFI-CH、CF-CHI、CF-CHFI、CF-CFI、CHFI-CHF-CH、CF-CH-CHI、CF-CH-CHFI、CF-CFI-CH、CF-CH-CFI、CF-CHF-CHFI、CF-CHI-CF、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CFから成る群より選択される。
特に好ましい実施態様によれば、本方法の工程a)は、以下の反応のうちの1つを伴う:
- CHを、CHFI又はCF又は両者の混合物に、好ましくはCHFIに変換すること;
- CFをCFIに変換すること;
- CHF-CHを、CFI-CH又はCHF-CHI又はCHF-CHI又はCFI-CHI又はこれらの混合物に、好ましくはCFI-CHに変換すること;
- CF-CHを、CF-CHI又はCF-CHI又は両者の混合物に、好ましくはCF-CHIに変換すること;
- CF-CHFを、CF-CHFI又はCF-CFI又は両者の混合物に、好ましくはCF-CHFIに変換すること;
- CF-CHFをCF-CFIに変換すること;
- CHF-CHF-CHを、CHFI-CHF-CH又はCHF-CFI-CH又はCHF-CHF-CHI又はCFI-CHF-CH又はCHF-CHF-CHI又はCHFI-CFI-CH又はCHFI-CHF-CHI又はCHF-CFI-CHI又はこれらの混合物に、好ましくはCHFI-CHF-CHに変換すること;
- CF-CH-CHを、CF-CHI-CH又はCF-CH-CHI又はCF-CI-CH又はCF-CH-CHI又はCF-CHI-CHI又はこれらの混合物に、好ましくはCF-CH-CHIに変換すること;
- CF-CH-CHFを、CF-CHI-CHF又はCF-CH-CHFI又はCF-CI-CHF又はCF-CH-CFI又はCF-CHI-CHFI又はこれらの混合物に、好ましくはCF-CH-CHFIに変換すること;
- CF-CHF-CHを、CF-CFI-CH又はCF-CHF-CHI又はCF-CHF-CHI又はCF-CFI-CHI又はこれらの混合物に、好ましくはCF-CFI-CHに変換すること;
- CF-CH-CHFを、CF-CHI-CHF又はCF-CH-CFI又はCF-CI-CHF又はCF-CHI-CFI又はこれらの混合物に、好ましくはCF-CH-CFIに変換すること;
- CF-CHF-CHFを、CF-CFI-CHF又はCF-CHF-CHFI又はCF-CHF-CFI又はCF-CFI-CHFI又はこれらの混合物に、好ましくはCF-CHF-CHFIに変換すること;
- CF-CH-CFを、CF-CHI-CF又はCF-CI-CF又は両者の混合物に、好ましくはCF-CHI-CFに変換すること;
- CF-CHF-CHFを、CF-CFI-CHF又はCF-CHF-CFI又はCF-CFI-CFI又はこれらの混合物に、好ましくはCF-CHF-CFIに変換すること;或いは
- CF-CHF-CFをCF-CFI-CFに変換すること。
好ましくは、工程a)は、無水ヒドロフルオロアルカンの存在下で行われる。ここでの「無水」という用語は、500ppm未満の水、有利には250ppm未満、好ましくは100ppm未満の水、より好ましくは50ppm未満の水、特に25ppm未満、より正確には10ppm未満、好ましくは5ppm未満の水を含むヒドロフルオロアルカンを指し、優先的に好ましくは、前記ヒドロフルオロアルカンは水を含まない。本方法における無水ヨウ素及び無水ヒドロフルオロアルカンの使用は、不純物の形成を防止し、反応選択率を改善する。
好ましくは、ヨウ素(I)を化学量論量又はそれを超える量で、前記ヒドロフルオロアルカンと接触させる。例えば、I/ヒドロフルオロアルカンのモル比は1から50、好ましくは2から25、特に5から20である。
或いは、前記ヨウ素は、前記ヒドロフルオロアルカンに対して不足していてもよい。その場合、前記流れA及びB2は、未反応ヨウ素の代わりに、前記未反応ヒドロフルオロアルカンを含む。したがって、工程a)に再循環される化合物は、前記ヒドロフルオロアルカンである。
工程a)は触媒の存在下でも非存在下でも行うことができる。
特定の実施態様によれば、触媒はアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属塩又はそれらの混合物から選択される。アルカリ金属又はアルカリ土類金属は、好ましくは、Li、Na、K、Cs、Mg及びCaから選択される。前記金属と会合するアニオンは、F、Cl、I又はCO 2-である。好ましくは、該触媒はNaI又はKIである。該触媒は、好ましくは、20m/gから1000m/gの間の比表面積、特に20m/gから300m/gの間の比表面積を有する。触媒の含有量は、前記ヒドロフルオロアルカンに対して1重量%から30重量%である。上記触媒は、液相反応の場合に好ましい。
別の特定の実施態様によれば、触媒は、周期表の第4族から15族までの金属又は半金属の酸化物、オキシハロゲン化物又はハロゲン化物から成る群より選択され得る。触媒は、クロム又はアルミニウムの酸化物、オキシハロゲン化物又はハロゲン化物であってよく、特に、ハロゲン化物はフッ化物である。より具体的には、触媒は、フッ化クロム、オキシフッ化クロム又は酸化クロムであり得る。好ましくは、オキシフッ化クロム又はオキシフッ化アルミニウムは、10重量%から50重量%、好ましくは20重量%から50重量%、特に30重量%から50重量%のフッ素含有量を有する。フッ素含有量は、イオン計測により、又は触媒の重量変化により、又は当業者に既知の他の任意の定量方法により測定される。オキシフッ化クロム又はフッ化クロム触媒は、好ましくは15m/gから100m/gの比表面積を有する。酸化クロム触媒は、好ましくは100m/gから300m/gの比表面積を有する。比表面積は、標準的な5点法(BET法)を用いてMicromeritics Gemini 2360装置で測定される。触媒が酸化クロム、オキシフッ化クロム又はフッ化クロムである場合には、触媒の総重量に対して0.5重量%から10重量%の共触媒を含有してもよい。前記共触媒は、Cr、Ni、Zn、Ti、V、Zr、Mo、Ge、Sn、Pb及びMgから選択される。触媒の含有量は、前記ヒドロフルオロアルカンに対して0.01重量%から20重量%、特に0.1重量%から10重量%である。これらの触媒は、気相で工程a)を行うのに好ましい。
別の特定の実施態様によれば、触媒は、アンチモン、鉄、チタン又はスズベースの触媒、例えば、ハロゲン化アンチモン、鉄、チタン又はスズベースの触媒であってもよい。したがって、触媒は、SbCl、SbF、FeCl、TiCl又はSnClであり得る。触媒の含有量は、前記ヒドロフルオロアルカンに対して、好ましくは0.01重量%から50重量%、特に0.1重量%から30重量%である。これらの触媒は、液相でも気相でも使用することができる。
したがって、工程a)を実施するための好ましい触媒は、SbCl、SbF、FeCl、TiCl、SnCl、NaI、KI、Cr、Al、オキシフッ化クロム、オキシフッ化アルミニウム、フッ化クロム、及びフッ化アルミニウムから成る群より選択される。
上記の触媒は全て、多孔質支持体上に堆積させることができる。多孔質支持体は、活性炭、グラファイト、アルミナ及びフッ化アルミナから選択してもよい。担持されている場合、触媒は、触媒と支持体の合計重量に対して1%から50%の質量含有量で存在する。
触媒は、本方法の工程a)で使用する前に活性化されてもよい。活性化は、好ましくは、触媒をHF、Cl、I若しくはO又はこれらの混合物の流れで処理することを含む。
触媒は時間の経過とともに失活することもある。したがって、工程a)は、酸素若しくは空気の存在下、又は酸素-窒素混合物の存在下で実施してもよい。工程a)で酸素を用いる場合、酸素は、ヒドロフルオロアルカンのモル量に対して0.005mol%から10mol%の含有量で存在する。
触媒はまた、本方法が実施された後に再生されてもよい。再生工程は、触媒を200℃から700℃の温度で酸素又は空気の流れに接触させる工程を含み得る。
工程a)は、液相でも気相でも行うことができる。
気相で実施する場合、工程a)は、250℃から700℃、好ましくは300℃から600℃の温度で実施される。
また、液相で実施する場合、工程a)は、50℃から300℃、好ましくは50℃から280℃の温度で実施される。
更に、工程a)は、液相で実施される場合、極性非プロトン性溶媒S1の存在下で実施される。好ましくは、溶媒S1は無水である。ここでの「無水」という用語は、500ppm未満の水、有利には250ppm未満、好ましくは100ppm未満の水、より好ましくは50ppm未満の水、特に25ppm未満、より正確には10ppm未満、好ましくは5ppm未満の水を含む溶媒S1を指し、優先的に好ましくは前記溶媒S1は水を含まない。溶媒S1は、0℃から250℃、好ましくは20℃から250℃、特に20℃から200℃の沸点を有する。前記溶媒S1は、酢酸、CCl、クロロホルム、ジクロロメタン、スルホラン、テトラメチレンスルホン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2-ピリミジノン、及びこれらの混合物から成る群より選択される。
本方法の工程b)
その後、前記流れAを分離して、前記ヨードフルオロアルカン化合物を含む第1の流れB1と、未反応ヨウ素を含む流れとを形成する。前記流れB1と前記流れB2のいずれも、不純物、反応副生成物又は未反応ヒドロフルオロアルカンを含有してもよい。前記流れB1と前記流れB2のいずれも、場合によってヨウ化水素を含んでいてもよい。好ましくは、流れB1を更に精製工程に付し、前記精製されたヨードフルオロアルカン化合物を含む流れB1を得る。また、流れB2も更に精製工程に付し、未反応ヨウ素と存在する可能性のあるヨウ化水素を分離することもできる。好ましくは、分離及び可能な精製工程の後、前記流れB1中の前記ヨードフルオロアルカン化合物の含有量は90%超であり、有利には92%超、好ましくは94%超、より好ましくはは96%超、特に98%超、より正確には99%超である。
前記流れAは、好ましくは、蒸留、共沸蒸留、加圧蒸留、抽出蒸留、低温分離、溶媒への吸収、又はこれらの組み合わせによって分離及び/又は精製される。
前記流れAはまた、吸着剤と接触させることによって分離又は精製されてもよい。前記吸着剤は、平均直径が3オングストロームから11オングストロームの間、有利には4オングストロームから10オングストロームの間、好ましくは5オングストロームから10オングストロームの間の細孔開口部を有するモレキュラーシーブ又はゼオライトとすることができる。
本方法の工程c)
本方法の工程c)は、流れB2を工程a)に再循環させることを含む。この再循環工程により、本方法の全収率が向上し(より優れた転化率)、高価な試薬(及び触媒)を節約できると同時に、環境インパクトを最小限に抑えることができる。この再循環工程がなければ、未反応ヨウ素を焼却しなければならず、したがって、本方法の二酸化炭素排出量が増加する。
流れB1が未反応ヒドロフルオロアルカンを含むならば、前記試薬を流れB1から除去し、工程a)に再循環させることもできる。
本方法は、連続的に行うことも、バッチ式又は半バッチ式で行うこともできる。
好ましくは、腐食の問題を避けるために、工程a)を実施する反応器は、材料M1でできた基層と材料M2でできた内層とを含む材料でできている。
有利には、材料M2は、材料M2の総重量に対して少なくとも40重量%のニッケルを含む。好ましくは、材料M2は、材料M2の総重量に対して少なくとも45重量%のニッケル、より優先的には少なくとも50重量%のニッケル、特に少なくとも55重量%のニッケル、とりわけ少なくとも60重量%のニッケル、好ましくは少なくとも65重量%のニッケル、より好ましくは少なくとも70重量%のニッケルを含む。
材料M2はまた、クロムを、材料M2の総重量に対して35重量%未満、材料M2の総重量に対して有利には30重量%未満、好ましくは20重量%未満、より好ましくは15重量%未満、特に10重量%未満、より正確には5重量%未満の含有量で含んでもよい。
材料M2はまた、モリブデンを、材料M2の総重量に対して35重量%未満、材料M2の総重量に対して有利には30重量%未満、好ましくは20重量%未満、より好ましくは15重量%未満、特に10重量%未満、より正確には5重量%未満の含有量で含んでもよい。
好ましくは、材料M2は、モネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)、インコネル(登録商標)又はインコロイ(登録商標)である。
好ましい実施態様によれば、材料M1は、材料M1の総重量に対して少なくとも70重量%の鉄、有利には少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも85重量%、特に少なくとも90重量%、より正確には少なくとも95重量%の鉄を含む。
材料M1はまた、材料M1の総重量に対して2重量%未満、有利には1.5重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.75重量%未満、特に0.5重量%未満、より正確には0.2重量%未満、好ましくは0.1重量%未満の炭素を含んでもよい。より具体的には、材料M1は、材料M1の総重量に対して0.01重量%から0.2重量%の間の炭素を含み得る。
好ましくは、前記基層と前記内層は、溶融若しくは低温めっき、熱間若しくは冷間圧延又は圧接によって相対向するように配置されている。
実施例
実施例1
使用した装置は、ハステロイC276製の容積500mlのオートクレーブに、攪拌機、加熱装置、及び温度制御システムを取り付けたものである。オートクレーブを脱気し、窒素で不活性化し、次の無水成分を順次導入する:スルホラン250mL、ヨウ化ナトリウム15.0g(0.1mol)、CF-CH-CHF(HFC-245fa)67.0g(0.5mol)及び無水I200.0g(0.79mol)。反応媒体を撹拌しながら170℃から180℃にする。撹拌しながら6時間反応させた後、試料を採取し、洗浄し、乾燥させ、その後ガスクロマトグラフィーによって分析する(面積百分率法)。CF-CH-CHFの変換率は88%であり、CF-CH-CFIに対する選択率は92%である。少量のCF-CHI-CHF、CF-CI-CHF及びCF-CHI-CFIが観察される。
実施例2
内径28mm、長さ640mmのインコネル600管で構成され、管状炉内に垂直に置かれた反応器が使用される。触媒床は、下部40mmのコランダム層と、それに続くフッ素を15重量%から25重量%含む85mmのオキシフッ化クロム触媒層から構成されている。該触媒は、350℃の温度でOガス流の存在下で予備活性化されていた。CF-CHF-CHF(HFC-245eb)のガス流と無水Iのガス流(CF-CHF-CHF/Iのモル比=1/2)が、この触媒上を550℃の温度で通過する。ガスを反応器の出口で洗浄し、その後コールドトラップで乾燥・凝縮させる。試料を採取し、ガスクロマトグラフィーにより分析する(面積百分率法)。CF-CHF-CHF(HFC-245eb)の転化率は94%で、CF-CHF-CHFIに対する選択率は98%である。少量のCF-CFI-CHF、CF-CHF-CFI及びCF-CFI-CHFIが観察される。
CF-CHF-CHのCF-CFI-CHへの変換、CF-CH-CHFのCF-CH-CHFIへの変換、CF-CHF-CHFのCF-CHF-CFIへの変換について、同等の変換率と選択率の値が得られている。
発明IV
発明IVの概要
第一の態様によれば、本発明は、以下の工程を含む、ヨードフルオロオレフィン化合物の製造方法に関する:
a)式(I)(R)(R)C=CH(R)のフルオロオレフィンを液相でヨウ素(I)と接触させて、式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)のジヨードフルオロアルカン化合物を形成する工程;
b)工程a)で得られた式(II)の前記ジヨードフルオロアルカン化合物の脱ヨウ化水素反応により、式(III)(R)(R)C=C(I)(R)の前記ヨードフルオロオレフィンを含む流れBを形成する工程であって、置換基R、R及びRは、互いに独立に、H、F、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする、流れBを形成する工程。
好ましい実施態様によれば、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、R、R及びRが同時にHではないことを条件とする。
好ましい実施態様によれば、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、前記フルオロオレフィンは、CHF=CH、CF=CH、CHF=CHF、CF=CHF、CH-CF=CH、CH-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CHF、CHF-CF=CH、CH-CH=CF、CHF-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CF、CHF-CF=CHF、CHF-CF=CH、CHF-CH=CF、CHF-CH=CHF、CF-CH=CH、CHF-CF=CF、CHF-CF=CHF、CF-CF=CH、CHF-CH=CF、CF-CH=CHF、CHF-CF=CF、CF-CF=CHF、CF-CH=CFから成る群より選択され;有利には、前記フルオロオレフィンは、CF=CH、CF=CHF、CF-CH=CH、CF-CF=CH、CF-CH=CHF、CF-CF=CHFから成る群より選択され;
前記ジヨードフルオロアルカン化合物は、CHFI-CHI、CFI-CHI、CHFI-CHFI、CFI-CHFI、CH-CFI-CHI、CH-CHI-CHFI、CHF-CHI-CHI、CH-CFI-CHFI、CHF-CFI-CHI、CH-CHI-CFI、CHF-CHI-CHFI、CHF-CHI-CHI、CH-CFI-CFI、CHF-CFI-CHFI、CHF-CFI-CHI、CHF-CHI-CFI、CHF-CHI-CHFI、CF-CHI-CHI、CHF-CFI-CFI、CHF-CFI-CHFI、CF-CFI-CHI、CHF-CHI-CFI、CF-CHI-CHFI、CHF-CFI-CFI、CF-CFI-CHFI、CF-CHI-CFIから成る群より選択され;有利には、ジヨードフルオロアルカン化合物は、CFI-CHI、CFI-CHFI、CF-CHI-CHI、CF-CFI-CHI、CF-CHI-CHFI、CF-CFI-CHFIから成る群より選択され;
前記ヨードフルオロオレフィンは、CFI=CH、CHF=CHI、CF=CHI、CFI=CHF、CF=CFI、CH=CF-CHI、CH-CF=CHI、CH=CH-CHFI、CH-CI=CHF、CH-CH=CFI、CHF=CH-CHI、CHF-CI=CH、CHF-CH=CHI、CH=CF-CHFI、CH-CF=CFI、CHF=CF-CHI、CHF-CF=CHI、CH=CH-CFI、CH-CI=CF、CHF=CH-CHFI、CHF-CI=CHF、CHF-CH=CFI、CF=CH-CHI、CHF-CI=CH、CHF-CH=CHI、CH=CF-CFI、CHF=CF-CHFI、CHF-CF=CFI、CF=CF-CHI、CHF-CF=CHI、CHF=CH-CFI、CHF-CI=CF、CF=CH-CHFI、CHF-CI=CHF、CHF-CH=CFI、CF-CI=CH、CF-CH=CHI、CHF=CF-CFI、CF=CF-CHFI、CHF-CF=CFI、CF-CF=CHI、CF=CH-CFI、CHF-CI=CF、CF-CI=CHF、CF-CH=CFI、CF=CF-CFI、CF-CF=CFI、CF-CI=CFから成る群より選択され;好ましくは、前記ヨードフルオロオレフィンは、CHI=CHF、CF=CHI、CFI=CHF、CF=CFI、CH-CF=CHI、CH-CI=CHF、CHF-CI=CH、CH=CF-CHFI、CHF-CF=CHI、CH-CI=CF、CHF-CI=CHF、CHF-CI=CH、CH=CF-CFI、CHF=CF-CHFI、CHF-CF=CHI、CHF-CI=CF、CHF-CI=CHF、CF-CI=CH、CHF=CF-CFI、CHF-CF=CFI、CF-CF=CHI、CHF-CI=CF、CF-CI=CHF、CF=CF-CFI、CF-CF=CFI、CF-CI=CFから成る群より選択され;特に、前記ヨードフルオロオレフィンは、CF=CHI、CF=CFI、CF-CI=CH、CF-CF=CHI、CF-CI=CHF、CF-CF=CFIから成る群より選択される。
好ましい実施態様によれば、流れBはHIも含み、本方法は、前記ヨードフルオロオレフィンとHIとの分離工程を含む。
好ましい実施態様によれば、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は、工程b)で使用される前に乾燥され、任意選択的に精製される。
好ましい実施態様によれば、工程a)は、ヨウ化カリウム水溶液、エーテル、フッ素化エーテル、アルコール、フッ素化アルコール、エステル、芳香族溶媒、フッ素化芳香族溶媒、ハロゲン化溶媒、及びこれらの混合物から成る群より選択される溶媒の存在下で液相で実施される。
好ましい実施態様によれば、工程b)は、塩基性水性混合物を用いて実施され;有利には、前記混合物は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属水酸化物から選択される塩基を含み;好ましくは、前記混合物は、前記混合物の総重量に対して20重量%から80重量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属水酸化物含有量を有する。
好ましい実施態様によれば、工程b)は気相で実施され、前記脱ヨウ化水素触媒は、周期表の第4族から15族までの金属又は半金属の酸化物、オキシハロゲン化物又はハロゲン化物から成る群より選択され;好ましくは、アルミニウム、鉄又はクロムの酸化物、オキシハロゲン化物又はハロゲン化物から成る群より選択される。
第2の態様によれば、本発明は、式(I)(R)(R)C=CH(R)のフルオロオレフィンを液相でヨウ素(I)と接触させて、式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)(式中、R、R及びRは上に記載の上に記載のとおりである)のジヨードフルオロアルカン化合物を形成する工程を含む、前記ジヨードフルオロアルカン化合物の製造方法を提供する。
好ましい実施態様によれば、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は、CHFI-CHI、CFI-CHI、CHFI-CHFI、CFI-CHFI、CH-CFI-CHI、CH-CHI-CHFI、CHF-CHI-CHI、CH-CFI-CHFI、CHF-CFI-CHI、CH-CHI-CFI、CHF-CHI-CHFI、CHF-CHI-CHI、CH-CFI-CFI、CHF-CFI-CHFI、CHF-CFI-CHI、CHF-CHI-CFI、CHF-CHI-CHFI、CF-CHI-CHI、CHF-CFI-CFI、CHF-CFI-CHFI、CF-CFI-CHI、CHF-CHI-CFI、CF-CHI-CHFI、CHF-CFI-CFI、CF-CFI-CHFI、CF-CHI-CFIから成る群より選択され;有利には、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CFI-CHI、CFI-CHFI、CF-CHI-CHI、CF-CFI-CHI、CF-CHI-CHFI、CF-CFI-CHFIから成る群より選択される。
好ましい実施態様によれば、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は単離され、精製される。
発明を実施するための形態
第1の態様によれば、本発明は、ヨードフルオロオレフィン化合物の製造方法に関する。好ましくは、前記方法は、式(I)(R)(R)C=CH(R)のフルオロオレフィンを液相でヨウ素(I)と接触させて式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)のジヨードフルオロアルカン化合物を形成する、少なくとも1つの工程を含む。好ましくは、前記方法は、工程a)で得られた式(II)の前記ジヨードフルオロアルカン化合物の脱ヨウ化水素反応により、式(III)(R)(R)C=C(I)(R)の前記ヨードフルオロオレフィンを含む流れBを形成する工程も含む。置換基R、R及びRは以下に記載されるとおりである。
したがって、前記方法は、以下の工程を含む:
a)式(I)(R)(R)C=CH(R)のフルオロオレフィンを液相でヨウ素(I)と接触させて、式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)のジヨードフルオロアルカン化合物を形成する工程;
b)工程a)で得られた式(II)の前記ジヨードフルオロアルカン化合物の脱ヨウ化水素反応により、式(III)(R)(R)C=C(I)(R)の前記ヨードフルオロオレフィンを含む流れBを形成する工程であって、置換基R、R及びRは、互いに独立に、H、F、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする、流れBを形成する工程。
本方法の工程a)
本方法の工程a)は、フルオロオレフィンを液相でヨウ素(I)と接触させることを必要とする。
前記フルオロオレフィンは、好ましくは式(I)(R)(R)C=CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
前記フルオロオレフィンは、好ましくは式(I)(R)(R)C=CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
用語「アルキル」は、特定の数の炭素原子を含む直鎖状又は分岐状のアルカンから生じる一価の基を指す。用語「シクロアルキル」は、特定の数の炭素原子を含むシクロアルカンから生じる一価の基を指す。用語「アルケニル」は、特定の数の炭素原子と少なくとも1つの炭素-炭素二重結合とを含む一価の基を指す。用語「シクロアルケニル」は、特定の数の炭素原子と環状部分に少なくとも1つの炭素-炭素二重結合とを含むシクロアルケンから生じる一価の基を指す。用語「アリール」は、特定の数の炭素原子を含むアレーンから生じる一価の基を指す。
好ましくは、前記アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル又はアリール基は、フッ素以外の官能基で置換されていない。それにも関わらず、前記基は、炭素鎖上に数個のフッ素原子を含んでいてもよく、例えば、前記基は、1から10個のフッ素原子、好ましくは1から5個のフッ素原子を含んでいてもよい。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R)(R)C=CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から10個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R)(R)C=CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から10個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R)(R)C=CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から5個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R)(R)C=CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から5個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-C10ペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-C10ペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R1)(R)C=CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
或いは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R)(R)C=CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R)(R)C=CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R)(R)CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記フルオロオレフィンは式(I)(R)(R)CH(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、前記フルオロオレフィンは、CHF=CH、CF=CH、CHF=CHF、CF=CHF、CH-CF=CH、CH-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CHF、CHF-CF=CH、CH-CH=CF、CHF-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CF、CHF-CF=CHF、CHF-CF=CH、CHF-CH=CF、CHF-CH=CHF、CF-CH=CH、CHF-CF=CF、CHF-CF=CHF、CF-CF=CH、CHF-CH=CF、CF-CH=CHF、CHF-CF=CF、CF-CF=CHF、CF-CH=CFから成る群より選択される。有利には、前記フルオロオレフィンは、CF=CH、CF=CHF、CF-CH=CH、CF-CF=CH、CF-CH=CHF、CF-CF=CHFから成る群より選択される。
前記フルオロオレフィンは、大気圧で100℃未満の沸点を有し得る。有利には、前記フルオロオレフィンは、大気圧で75℃未満の沸点を有する。好ましくは、前記フルオロオレフィンは、大気圧で50℃未満の沸点を有する。より優先的には、前記フルオロオレフィンは、大気圧で25℃未満の沸点を有する。特に、前記フルオロオレフィンは、大気圧で10℃未満の沸点を有する。
好ましい実施態様によれば、工程a)は、フルオロオレフィンの混合物の存在下で実施して、本方法に従って、対応するジヨードフルオロアルカン化合物を介してヨードフルオロオレフィンの共生成をもたらすことができる。
工程a)は、式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)のジヨードフルオロアルカン化合物の生成を可能にし、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から10個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から10個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から5個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から5個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-C10ペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-C10ペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
或いは、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-CH(I)(R)の化合物であり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
特に、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は、CHFI-CHI、CFI-CHI、CHFI-CHFI、CFI-CHFI、CH-CFI-CHI、CH-CHI-CHFI、CHF-CHI-CHI、CH-CFI-CHFI、CHF-CFI-CHI、CH-CHI-CFI、CHF-CHI-CHFI、CHF-CHI-CHI、CH-CFI-CFI、CHF-CFI-CHFI、CHF-CFI-CHI、CHF-CHI-CFI、CHF-CHI-CHFI、CF-CHI-CHI、CHF-CFI-CFI、CHF-CFI-CHFI、CF-CFI-CHI、CHF-CHI-CFI、CF-CHI-CHFI、CHF-CFI-CFI、CF-CFI-CHFI、CF-CHI-CFIから成る群より選択される。より具体的には、前記ジヨードフルオロアルカン化合物は、CFI-CHI、CFI-CHFI、CF-CHI-CHI、CF-CFI-CHI、CF-CHI-CHFI、CF-CFI-CHFIから成る群より選択される。
好ましくは、工程a)は、以下の反応の少なくとも1つを可能にする:
- CHF=CHをCHFI-CHIに変換する反応;又は
- CF=CHをCFI-CHIに変換する反応;又は
- CHF=CHFをCHFI-CHFIに変換する反応;又は
- CF=CHFをCFI-CHFIに変換する反応;又は
- CH-CF=CHをCH-CFI-CHIに変換する反応;又は
- CH-CH=CHFをCH-CHI-CHFIに変換する反応;又は
- CHF-CH=CHをCHF-CHI-CHIに変換する反応;又は
- CH-CF=CHFをCH-CFI-CHFIに変換する反応;又は
- CHF-CF=CHをCHF-CFI-CHIに変換する反応;又は
- CH-CH=CFをCH-CHI-CFIに変換する反応;又は
- CHF-CH=CHFをCHF-CHI-CHFIに変換する反応;又は
- CHF-CH=CHをCHF-CHI-CHIに変換する反応;又は
- CH-CF=CFをCH-CFI-CFIに変換する反応;又は
- CHF-CF=CHFをCHF-CFI-CHFIに変換する反応;又は
- CHF-CF=CHをCHF-CFI-CHIに変換する反応;又は
- CHF-CH=CFをCHF-CHI-CFIに変換する反応;又は
- CHF-CH=CHFをCHF-CHI-CHFIに変換する反応;又は
- CF-CH=CHをCF-CHI-CHIに変換する反応;又は
- CHF-CF=CFをCHF-CFI-CFIに変換する反応;又は
- CHF-CF=CHFをCHF-CFI-CHFIに変換する反応;又は
- CF-CF=CHをCF-CFI-CHIに変換する反応;又は
- CHF-CH=CFをCHF-CHI-CFIに変換する反応;又は
- CF-CH=CHFをCF-CHI-CHFIに変換する反応;又は
- CHF-CF=CFをCHF-CFI-CFIに変換する反応;又は
- CF-CF=CHFをCF-CFI-CHFIに変換する反応;又は
- CF-CH=CFをCF-CHI-CFIに変換する反応。
好ましくは、工程a)は触媒の非存在下で実施される。好ましくは、工程a)は溶媒S1の存在下で実施される。好ましくは、溶媒S1は、ヨウ化カリウム水溶液、エーテル、フッ素化エーテル、アルコール、フッ素化アルコール、エステル、芳香族溶媒、フッ素化芳香族溶媒、ハロゲン化溶媒、及びこれらの混合物から成る群より選択される。有利には、溶媒S1は、ヨウ化カリウム水溶液、エチル及びメチルエーテル、ヒドロフルオロエーテル、エチル及びメチルアルコール、乳酸エチル、トルエン、キシレン、パラ-クロロトリフルオロメチルベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、テトラクロロメタン、クロロホルム、ジクロロメタン、1-ブロモプロパン及びこれらの混合物から成る群より選択される。本方法における溶媒の使用は、ヨウ素の昇華に関連する詰まりの問題を回避することを可能にし、また、不純物(反応副生成物、フルオロオレフィンから誘導されるポリマーなど)の形成を制限することも可能にし、このことは、工業的観点から特に有利な選択率を達成することを可能にする。
好ましくは、ヨウ素を化学量論量又はそれを超える量で、上に記載の上に記載の前記フルオロオレフィンと接触させる。例えば、I/オレフィンのモル比は、0.1から50、好ましくは0.5から25、特に1から20である。
好ましくは、溶媒S1に溶解された酸素の含有量は3000ppm未満であり、有利には2000ppm未満、好ましくは1000ppm未満、より好ましくは500ppm未満、特に250ppm未満、より具体的には100ppm未満、好ましくは50ppm未満、優先的に好ましくは10ppm未満である。これにより出発物質と所望の生成物の分解が回避される。溶媒S1は、好ましくは0℃から250℃、好ましくは20℃から250℃、特に20℃から200℃の沸点を有する。
工程a)が実施される温度は、20℃から280℃、好ましくは30℃から250℃である。工程a)は、0.1barから15bar、好ましくは1baraから10bara(絶対圧)の圧力で実施することができる。
前記ジヨードフルオロアルカン化合物は、工程b)で使用する前に乾燥させてもよい。これにより、存在し得る微量の水を除去することができる。この乾燥は、吸着剤、吸収剤、3オングストロームから5オングストロームの篩又はゼオライトに接触させて行うことができる。
前記ジヨードフルオロアルカン化合物は、工程b)で使用する前に精製されてもよい。この精製は、乾燥工程の前に行っても、後に行ってもよい。これにより、工程b)で得られたヨードフルオロオレフィン化合物から分離することが困難な特定の不純物を除去することができる。また、この工程により工程b)の選択率を高めることが可能となる。精製は、蒸留、共沸蒸留、加圧蒸留、抽出蒸留、低温分離、溶媒への吸収、又は吸着剤との接触、又はこれらの組み合わせにより行うことができる。有利には、ジヨードフルオロアルカン化合物の精製は、ジヨードフルオロアルカン化合物の含有量が90%超、有利には92%超、好ましくは94%超、より優先的には96%超、特に98%超、より正確には99%超である流れAを生成するために行われる。その後この流れAは、工程b)で使用される。
フルオロオレフィンの混合物を用いて工程a)を実施する場合、精製が行われると、精製に用いた条件に応じて、ジヨードフルオロアルカン化合物の混合物又は特定のジヨードフルオロアルカン化合物が得られる。
前記乾燥ジヨードフルオロアルカン化合物は、上記のように精製しても、工程b)でそのまま使用してもよい。例えば、工程a)が例えば90%超、好ましくは95%超などの高い転化率及び選択率で実施される場合、前記乾燥ジヨードフルオロアルカン化合物は、乾燥工程の後に精製されることなく、そのまま工程b)で使用される。精製工程はかなりの費用を生じさせる可能性があるため、工程a)と工程b)の間に精製がないことは、本方法の全体的な生産性の観点から有利であり得る。
工程b)で使用されるジヨードフルオロアルカン化合物は好ましくは無水であり、すなわち、工程b)で使用されるジヨードフルオロアルカン化合物を含有する流れは無水である。ここでの「無水」という用語は、前記ジヨードフルオロアルカン化合物を含有し、工程b)で使用される流れの中の水分量が質量基準で500ppm未満の水、有利には250ppm未満、好ましくは100ppm未満の水、より好ましくは50ppm未満の水、特に25ppm未満の水、より正確には10ppm未満、より好ましくは5ppm未満の水であることを指し、優先的に好ましくは、工程b)を実施するための前記ジヨードフルオロアルカン化合物又はそれが含まれる流れは、水を含まない。
本方法の工程b)
本方法の工程b)は、工程a)で得られた式(II)の前記ジヨードフルオロアルカン化合物の脱ヨウ化水素反応により、式(III)(R)(R)C=C(I)(R)の前記ヨードフルオロオレフィンを含む流れBを形成する工程である。
工程b)で得られる前記ヨードフルオロオレフィンは、式(III)(R)(R)C=C(I)(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
前記ヨードフルオロオレフィンは、好ましくは式(III)(R)(R)C=C(I)(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロオレフィンは式(III)(R)(R)C=C(I)(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から10個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロオレフィンは式(III)(R)(R)C=C(I)(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から10個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロオレフィンは式(III)(R)(R)C=C(I)(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から5個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロオレフィンは式(III)(R)(R)C=C(I)(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から5個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロオレフィンは式(III)(R)(R)C=C(I)(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-C10ペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロオレフィンは式(III)(R)(R)C=C(I)(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-C10ペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロオレフィンは式(III)(R)(R)C=C(I)(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロオレフィンは式(III)(R)(R)C=C(I)(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
或いは、前記ヨードフルオロオレフィンは式(III)(R)(R)C=C(I)(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロオレフィンは式(III)(R)(R)C=C(I)(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロオレフィンは式(III)(R)(R)C=C(I)(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロオレフィンは式(III)(R)(R)C=C(I)(R)のものであり、式中、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
特に、前記ヨードフルオロオレフィンは、CFI=CH、CHF=CHI、CF=CHI、CFI=CHF、CF=CFI、CH=CF-CHI、CH-CF=CHI、CH=CH-CHFI、CH-CI=CHF、CH-CH=CFI、CHF=CH-CHI、CHF-CI=CH、CHF-CH=CHI、CH=CF-CHFI、CH-CF=CFI、CHF=CF-CHI、CHF-CF=CHI、CH=CH-CFI、CH-CI=CF、CHF=CH-CHFI、CHF-CI=CHF、CHF-CH=CFI、CF=CH-CHI、CHF-CI=CH、CHF-CH=CHI、CH=CF-CFI、CHF=CF-CHFI、CHF-CF=CFI、CF=CF-CHI、CHF-CF=CHI、CHF=CH-CFI、CHF-CI=CF、CF=CH-CHFI、CHF-CI=CHF、CHF-CH=CFI、CF-CI=CH、CF-CH=CHI、CHF=CF-CFI、CF=CF-CHFI、CHF-CF=CFI、CF-CF=CHI、CF=CH-CFI、CHF-CI=CF、CF-CI=CHF、CF-CH=CFI、CF=CF-CFI、CF-CF=CFI、CF-CI=CFから成る群より選択され;好ましくは、前記ヨードフルオロオレフィンは、CHI=CHF、CF=CHI、CFI=CHF、CF=CFI、CH-CF=CHI、CH-CI=CHF、CHF-CI=CH、CH=CF-CHFI、CHF-CF=CHI、CH-CI=CF、CHF-CI=CHF、CHF-CI=CH、CH=CF-CFI、CHF=CF-CHFI、CHF-CF=CHI、CHF-CI=CF、CHF-CI=CHF、CF-CI=CH、CHF=CF-CFI、CHF-CF=CFI、CF-CF=CHI、CHF-CI=CF、CF-CI=CHF、CF=CF-CFI、CF-CF=CFI、CF-CI=CFから成る群より選択され;特に、前記ヨードフルオロオレフィンは、CF=CHI、CF=CFI、CF-CI=CH、CF-CF=CHI、CF-CI=CHF、CF-CF=CFIから成る群より選択される。
好ましくは、工程b)は、以下の反応の少なくとも1つを可能にする:
- CHFI-CHIをCHI=CHFに変換する反応;
- CFI-CHIをCF=CHIに変換する反応;
- CHFI-CHFIをCFI=CHFに変換する反応;
- CFI-CHFIをCF=CFIに変換する反応;
- CH-CFI-CHIをCH-CF=CHIに変換する反応;
- CH-CHI-CHFIをCH-CI=CHFに変換する反応;
- CHF-CHI-CHIをCHF-CI=CHに変換する反応;
- CH-CFI-CHFIをCH=CF-CHFIに変換する反応;
- CHF-CFI-CHIをCHF-CF=CHIに変換する反応;
- CH-CHI-CFIをCH-CI=CFに変換する反応;
- CHF-CHI-CHFIをCHF-CI=CHFに変換する反応;
- CHF-CHI-CHIをCHF-CI=CHに変換する反応;
- CH-CFI-CFIをCH=CF-CFIに変換する反応;
- CHF-CFI-CHFIをCHF=CF-CHFIに変換する反応;
- CHF-CFI-CHIをCHF-CF=CHIに変換する反応;
- CHF-CHI-CFIをCHF-CI=CFに変換する反応;
- CHF-CHI-CHFIをCHF-CI=CHFに変換する反応;
- CF-CHI-CHIをCF-CI=CHに変換する反応;
- CHF-CFI-CFIをCHF=CF-CFIに変換する反応;
- CHF-CFI-CHFIをCHF-CF=CFIに変換する反応;
- CF-CFI-CHIをCF-CF=CHIに変換する反応;
- CHF-CHI-CFIをCHF-CI=CFに変換する反応;
-CF-CHI-CHFIをCF-CI=CHFに変換する反応;
- CHF-CFI-CFIをCF=CF-CFIに変換する反応;
- CF-CFI-CHFIをCF-CF=CFIに変換する反応;
- CF-CHI-CFIをCF-CI=CFに変換する反応。
気相工程b)
工程b)は気相で行ってもよい。
工程b)は気相中、触媒の存在下又は非存在下で実施することができる。
好ましくは、脱ヨウ化水素触媒は、周期表の第4族から15族までの金属若しくは半金属の酸化物、オキシハロゲン化物若しくはハロゲン化物又はLi、Na、K、Cs、Mg、Ca、Al及びSbから選択される金属の酸化物、オキシハロゲン化物若しくはハロゲン化物から成る群より選択される。
特に、脱ヨウ化水素触媒は、アルミニウム、鉄又はクロムの酸化物、オキシハロゲン化物又はハロゲン化物から成る群より選択される。好ましくは、触媒は酸化クロム、オキシフッ化クロム又はフッ化クロムである。オキシフッ化クロムは、好ましくは10重量%から50重量%、好ましくは20重量%から50重量%、特に30重量%から50重量%のフッ素含有量を有する。フッ素含有量は、イオン計測により、又は触媒の重量変化により、又は当業者に既知の他の任意の定量方法により測定される。オキシフッ化クロム又はフッ化クロム触媒は、好ましくは15m/gから100m/gの比表面積を有する。酸化クロム触媒は、好ましくは100m/gから300m/gの比表面積を有する。比表面積は、標準的な5点法(BET法)を用いてMicromeritics Gemini 2360装置で測定される。触媒が酸化クロム、オキシフッ化クロム又はフッ化クロムである場合には、触媒の総重量に対して0.5重量%から10重量%の共触媒を含有してもよい。前記共触媒は、Cr、Ni、Zn、Ti、V、Zr、Mo、Ge、Sn、Pb及びMgから選択される。
触媒が周期表の第4族から15族までの金属又は半金属の酸化物、オキシハロゲン化物又はハロゲン化物から成る群より選択される場合、触媒は、工程b)での使用の前に活性化されてもよい。例えば、前記触媒は、酸素、空気、ヨウ化水素若しくはHF又はこれらの混合物の存在下で活性化され得る。触媒はまた、本方法が実施された後に再生されてもよい。再生工程は、触媒を200℃から700℃の温度で酸素又は空気の流れに接触させる工程を含み得る。触媒は時間の経過とともに失活することもある。したがって、工程b)は、酸素又は空気又は酸素-窒素混合物の存在下で実施してもよい。工程b)で酸素を使用する場合、酸素は、フルオロオレフィンのモル量に対して0.005mol%から10mol%の量で存在する。
金属がLi、Na、K、Cs、Mg、Ca、Al及びSbから選択される場合、その金属と会合するアニオンはF、Cl、I又はCO 2-である。好ましくは、触媒はNaI、KI、SbF、AlF又はSbClである。該触媒は、好ましくは、20m/gから1000m/gの間の比表面積、特に20m/gから300m/gの間の比表面積を有する。該触媒の金属がLi、Na、K、Cs、Mg、Ca、Al及びSbから選択される場合、触媒の含有量は前記フルオロオレフィンに対して1重量%から30重量%である。
該触媒を多孔質支持体上に堆積させてもよい。多孔質支持体は、活性炭、グラファイト、アルミナ及びフッ化アルミナから選択してもよい。
好ましい実施態様によれば、気相中、触媒の存在下又は非存在下で、工程b)は1barから20bar(絶対圧)、好ましくは3barから15bar(絶対圧)の圧力で実施される。
好ましい実施態様によれば、気相中、触媒の存在下又は非存在下で、工程b)は150℃から700℃、好ましくは250℃から600℃の温度で実施される。
好ましい実施態様によると、流れBはHIも含む。したがって、前記方法は、前記ヨードフルオロオレフィンとHIとの分離工程を含む。
非水性液相での工程b)
工程b)は、触媒の存在下又は非存在下で、非水性液相で実施することができる。好ましくは、工程b)は、非水性液相で、溶媒S2の存在下で実施される。好ましくは、溶媒S2は無水である。ここでの「無水」という用語は、500ppm未満の水、有利には250ppm未満、好ましくは100ppm未満の水、より好ましくは50ppm未満の水、特に25ppm未満、より正確には10ppm未満、好ましくは5ppm未満の水を含む溶媒S2を指し、優先的に好ましくは、前記溶媒S2は水を含まない。溶媒S2は、0℃から250℃、好ましくは20℃から250℃、特に20℃から200℃の沸点を有する。前記溶媒S2は、酢酸、CCl、クロロホルム、ジクロロメタン、スルホラン、テトラメチレンスルホン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2-ピリミジノン、及びこれらの混合物から成る群より選択される。
好ましくは、工程b)は、非水性液相で、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩から選択される触媒の存在下で実施される。好ましくは、触媒はアルカリ金属塩である。いかなるヨウ化アルカリ金属を用いてもよいが、好ましくはヨウ化ナトリウム又はヨウ化カリウムが用いられる。触媒と前記フルオロオレフィンとの比は1から20の間であり、好ましくは1から10の間である。該触媒は、好ましくは、20m/gから1000m/gの間の比表面積、特に20m/gから300m/gの間の比表面積を有する。該触媒を多孔質支持体上に堆積させてもよい。多孔質支持体は、活性炭、グラファイト、アルミナ及びフッ化アルミナから選択してもよい。
工程b)が非水性液相で実施される場合の温度は、50℃から280℃、好ましくは50℃から250℃である。
好ましい実施態様によると、流れBはHIも含む。したがって、前記方法は、前記ヨードフルオロオレフィンとHIとの分離工程を含む。
水相工程b)
工程b)は、塩基性水性混合物を用いて実施されてもよい。塩基性水性混合物は、少なくともpH7、有利には少なくともpH8、好ましくは少なくともpH10を有する液体(例えば、溶液、分散液、エマルジョン又は懸濁液)である。pHは10以上が脱ヨウ化水素反応に有利である。塩基性水性混合物は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩又はリン酸塩から成る群より選択される塩基を含む。好ましくは、塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム又はこれらの混合物から選択される。塩基は、特に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物及びこれらの混合物から成る群より選択される。より具体的には、塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化カルシウム及びこれらの混合物から成る群より選択される。
有利には、前記塩基性水性混合物は、塩基に関わらず、前記混合物の総重量に対して20重量%から80重量%の含有量、好ましくは、前記混合物に対して30重量%から75重量%の含有量の前記塩基を有する。
この実施態様では、工程b)は、25℃から250℃、有利には25℃から150℃、好ましくは25℃から100℃の温度で実施される。
この特定の実施態様では、工程b)は、前記塩基性水性混合物に加えて、非水性非アルコール性溶媒の存在下で実施されてもよい。相間移動触媒を用いてもよい。前記非水性及び非アルコール性溶媒は、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、メチルグルタロニトリル、アジポニトリル、ベンゾニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、メチルエチルケトン、メチルイソアミルケトン、ジイソブチルケトン、アニソール、2-メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリジノン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、ペルフルオロ-N-メチルモルホリン、ペルフルオロテトラヒドロフラン、及びこれらの混合物から成る群より選択される。好ましくは、前記非水性及び非アルコール性溶媒は、アセトニトリル、アジポニトリル、2-メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグリム、及びテトラグリムから選択される。
相間移動触媒は、水相から有機相へのイオン性化合物の移動を容易にする物質である。相間移動触媒は、好ましくは、クラウンエーテル、オニウム塩、クリプタンド、ポリアルキレングリコールエーテル、及びこれらの混合物から成る群より選択される。相間移動触媒の量は、液相中の塩基の量に対して0.001mol%から10mol%であり、有利には、液相中の塩基の量に対して0.01mol%から5mol%であり、好ましくは、液相中の塩基の量に対して0.05mol%から5mol%である。
クラウンエーテルは、エーテル基がジメチレン基を介して連結された環状分子であり、上記化合物は、アルカリ金属イオンを捕捉することができる分子構造を形成する。クラウンエーテルには、KOH含有塩基性水性混合物と併用する18-クラウン-6、NaOH含有塩基性水性混合物と併用する15-クラウン-5、LiOH含有塩基性水性混合物と併用する12-クラウン-4が含まれる。オニウム塩には、式R(+)又はR(+)の第四級ホスホニウム塩及び第四級アンモニウム塩が含まれ、式中、R、R、R及びRは、独立に、C-C40アルキル、C-C40アリール又はC-C40アラルキル基から選択され、Xは、F、Cl、Br、I、OH、CO、HCO、SO、HSO、HPO、HPO及びPOから成る群より選択される。例えば、オニウム塩には、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、メチルトリオクチルアンモニウムクロリド、テトラ-n-ブチルアンモニウムクロリド、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド、テトラ-n-ブチルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムクロリド、トリフェニルメチルホスホニウムブロミド、及びトリフェニルメチルホスホニウムクロリドが含まれる。ポリアルキレングリコールエーテルには、式RO(RO)の化合物が含まれ、式中、Rは、2個以上の炭素原子を含むアルキレン基であり、各R及びRは独立に、H、アルキル、アリール又はアラルキルであり、tは2より大きい整数である。ポリアルキレングリコールエーテルには、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ヘキサエチレングリコール、ジイソプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、テトラメチレングリコールエーテル、及びこれらのモノアルキルエーテル、これらのジアルキルエーテル、並びにポリエチレングリコールジメチルエーテル及びポリエチレングリコールジブチルエーテルなどのポリアルキレングリコールが含まれる。クリプタンドの中では、4,7,13,16,21,24-ヘキサオキサ-1,10-ジアザビシクロ-(8.8.8)ヘキサコサン(クリプタンドTM222及びクリプトフィックスTM222)が挙げられる。
好ましい実施態様によれば、使用される塩基に応じて、ヨウ化物塩が形成される。この塩は、例えば、KI、CaI又はNaIであり得る。
好ましい実施態様によれば、工程b)は1barから20bar(絶対圧)、好ましくは3barから15bar(絶対圧)の圧力で実施される。
本方法の工程c)
好ましくは、本方法は、工程b)で得られた流れBを精製して、前記ヨードフルオロオレフィンを含む流れB1と、不純物、副生成物又は未反応出発物質を含む流れB2を形成する工程c)を含む。好ましくは、この精製工程後、前記流れB1中の前記ヨードフルオロオレフィンの含有量は90%超、有利には92%超、好ましくは94%超、より好ましくは96%超、特に98%超、より正確には99%超である。前記流れBは、蒸留、共沸蒸留、加圧蒸留、抽出蒸留、低温分離、溶媒への吸収、又はこれらの組み合わせによって精製されるのが好ましい。前記流れBはまた、吸着剤と接触させることによって分離又は精製されてもよい。前記吸着剤は、平均直径が3オングストロームから11オングストロームの間、有利には4オングストロームから10オングストロームの間、好ましくは5オングストロームから10オングストロームの間の細孔開口部を有するモレキュラーシーブ又はゼオライトとすることができる。
本方法は、連続的に行うことも、バッチ式又は半バッチ式で行うこともできる。工程a)及びb)は、2つの異なる反応炉内で、又は1つの反応器内で実施してもよい。複数の反応器を使用する場合は、それらを直列に配置する。
腐食の問題を回避するために、工程a)及びb)を実施する反応器は、好ましくは、材料M1でできた基層と材料M2でできた内層から構成される材料でできている。
有利には、材料M2は、材料M2の総重量に対して少なくとも40重量%のニッケルを含む。好ましくは、材料M2は、材料M2の総重量に対して少なくとも45重量%のニッケル、より優先的には少なくとも50重量%のニッケル、特に少なくとも55重量%のニッケル、とりわけ少なくとも60重量%のニッケル、好ましくは少なくとも65重量%のニッケル、より好ましくは少なくとも70重量%のニッケルを含む。
材料M2はまた、クロムを、材料M2の総重量に対して35重量%未満、材料M2の総重量に対して有利には30重量%未満、好ましくは20重量%未満、より好ましくは15重量%未満、特に10重量%未満、より正確には5重量%未満の含有量で含んでもよい。
材料M2はまた、モリブデンを、材料M2の総重量に対して35重量%未満、材料M2の総重量に対して有利には30重量%未満、好ましくは20重量%未満、より好ましくは15重量%未満、特に10重量%未満、より正確には5重量%未満の含有量で含んでもよい。
好ましくは、材料M2は、モネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)、インコネル(登録商標)又はインコロイ(登録商標)である。
好ましい実施態様によれば、材料M1は、材料M1の総重量に対して少なくとも70重量%の鉄、有利には少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも85重量%、特に少なくとも90重量%、より正確には少なくとも95重量%の鉄を含む。
材料M1はまた、材料M1の総重量に対して2重量%未満、有利には1.5重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.75重量%未満、特に0.5重量%未満、より正確には0.2重量%未満、好ましくは0.1重量%未満の炭素を含んでもよい。より具体的には、材料M1は、材料M1の総重量に対して0.01重量%から0.2重量%の間の炭素を含み得る。
好ましくは、前記基層と前記内層は、溶融若しくは低温めっき、熱間若しくは冷間圧延又は圧接によって相対向するように配置されている。
実施例
実施例1
工程a):使用した装置は、2.0LのハステロイC276オートクレーブで構成されており、圧力インジケータ、熱測定プローブ、破裂板及びマグネットバー攪拌器を備えている。次のものをオートクレーブに連続的に導入する:ヨード140.0g(0.55mol)、無水エタノール750.0g、CF-CF=CH(HFO-1234yf)60.0g(0.52mol)。反応器を85℃で11時間加熱した後、室温に冷却する。脱気後、ヘリウムでフラッシュし、オートクレーブを開けた後、反応混合物を回収する。有機相を洗浄し、乾燥させた後、ガスクロマトグラフィーにより分析する(面積百分率法)。分析の結果、ジヨードフルオロアルカン化合物CF-CFI-CHIの生成が確認された(選択率96.1%で変換率95.3%)。
工程b):内径28mm、長さ640mmのインコネル600管で構成され、管状炉内に垂直に置かれた反応器が使用される。触媒床は、下部40mmのコランダム層と、それに続く予備活性化フッ素を15重量%から20重量%含む85mmのオキシフッ化クロム触媒層から構成されている。工程a)から得られた洗浄及び乾燥された有機相から構成されるガス流及び窒素ガス流(体積比1/2)を、300℃の温度でこの触媒上を通過させる。ガスを反応器の出口で洗浄し、その後コールドトラップで乾燥・凝縮させる。試料を採取し、ガスクロマトグラフィーにより分析する(面積百分率法)。最初に導入したHFO-1234yfのモル数に対する検出したCF-CF=CHIのモル数の比で表したCF-CF=CHIの収率は83.8%であった。
実施例2
蒸留によるジヨードフルオロアルカン化合物の中間精製を用いて実施例1を繰り返し、過剰のヨウ素と不純物を完全に除去した。2回の反応工程後のCF-CF=CHIの収率は約78.7%であった。
発明V
発明Vの概要
第一の態様によれば、本発明は、下記の工程を含む、ヨードフルオロアルカン化合物の製造方法に関する:
a)オレフィンを液相でヨウ素(I)と接触させて、ジヨードアルカン化合物を形成する;工程
b)前記ジヨードアルカン化合物をフッ化水素でフッ素化して、ヨードフルオロアルカン化合物を含む流れBを形成する工程。
好ましい実施態様によれば、前記ジヨードアルカン化合物を、工程b)で使用する前に乾燥させる。
好ましい実施態様によれば、前記ジヨードアルカン化合物を、工程b)で使用する前に精製する。
好ましい実施態様によれば、前記流れBはまた、未反応フッ化水素を含み、且つ、前記流れBは分離されて、前記ヨードフルオロアルカン化合物を含む流れB1と未反応フッ化水素を含む流れB2とを形成する。
好ましい実施態様によれば、流れB2は工程b)に再循環される。
好ましい実施態様によれば、前記オレフィンはフルオロオレフィンである。
好ましい実施態様によれば、前記オレフィンは、式(I)(R)(R)C=C(R)(R)[式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする]のフルオロオレフィンである。
別の好ましい実施態様によれば、前記オレフィンは、式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)[式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする]のフルオロオレフィンである。
別の好ましい実施態様によれば、前記オレフィンは、式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)[式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする]のフルオロオレフィンである。
好ましい実施態様によれば、工程a)で得られる前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、工程a)で得られる前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、工程b)で得られる前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、工程b)で得られる前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、工程b)で得られる前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(II)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましい実施態様によれば、前記フルオロオレフィンは、CHF=CH、CF=CH、CHF=CHF、CF=CHF、CF=CF、CH-CF=CH、CH-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CHF、CHF-CF=CH、CH-CH=CF、CHF-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CF、CHF-CF=CHF、CHF-CF=CH、CHF-CH=CF、CHF-CH=CHF、CF-CH=CH、CHF-CF=CF、CHF-CF=CHF、CF-CF=CH、CHF-CH=CF、CF-CH=CHF、CHF-CF=CF、CF-CF=CHF、CF-CH=CF、CF-CF=CFから成る群より選択され、好ましくは、CF=CH、CF=CHF、CF=CF、CF-CH=CH、CF-CF=CH、CF-CH=CHF、CF-CF=CHF、CF-CF=CFから成る群より選択される。
好ましい実施態様によれば、前記ジヨードアルカン化合物は、CHFI-CHI、CFI-CHI、CHFI-CHFI、CFI-CHFI、CFI-CFI、CH-CFI-CHI、CH-CHI-CHFI、CHF-CHI-CHI、CH-CFI-CHFI、CHF-CFI-CHI、CH-CHI-CFI、CHF-CHI-CHFI、CHF-CHI-CHI、CH-CFI-CFI、CHF-CFI-CHFI、CHF-CFI-CHI、CHF-CHI-CFI、CHF-CHI-CHFI、CF-CHI-CHI、CHF-CFI-CFI、CHF-CFI-CHFI、CF-CFI-CHI、CHF-CHI-CFI、CF-CHI-CHFI、CHF-CFI-CFI、CF-CFI-CHFI、CF-CHI-CFI、CF-CFI-CFIから成る群より選択され;好ましくはCFI-CHI、CFI-CHFI、CFI-CFI、CF-CHI-CHI、CF-CFI-CHI、CF-CHI-CHFI、CF-CFI-CHFI、CF-CFI-CFIから成る群より選択される。
好ましい実施態様によれば、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CHF-CHI、CHFI-CHF、CF-CHI、CFI-CHF、CHF-CHFI、CF-CHFI、CFI-CHF、CF-CFI、CH-CF-CHI、CH-CFI-CHF、CH-CHF-CHFI、CH-CHI-CHF、CHF-CHF-CHI、CHF-CHI-CHF、CH-CF-CHFI、CH-CFI-CHF、CHF-CF-CHI、CHF-CFI-CHF、CH-CHF-CFI、CH-CHI-CF、CHF-CHF-CHFI、CHF-CHI-CHF、CHF-CHF-CHI、CH-CF-CFI、CH-CFI-CF、CHF-CF-CHFI、CHF-CFI-CHF、CHF-CF-CHI、CHF-CHF-CFI、CHF-CHF-CHFI、CHF-CHI-CHF、CF-CHF-CHI、CF-CHI-CHF、CHF-CF-CFI、CHF-CF-CHFI、CHF-CFI-CHF、CF-CF-CHI、CF-CFI-CHF、CHF-CHF-CFI、CF-CHF-CHFI、CF-CHI-CHF、CHF-CF-CFI、CF-CF-CHFI、CF-CFI-CHF、CF-CHF-CFI、CF-CHI-CF、CF-CF-CFI、CF-CFI-CFから成る群より選択され;有利には、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CHF-CHI、CFI-CHF、CF-CHI、CHF-CHFI、CFI-CHF、CF-CHFI、CF-CFI、CH-CF-CHI、CH-CHI-CHF、CHF-CHI-CHF、CH-CF-CHFI、CHF-CF-CHI、CH-CHI-CF、CHF-CHI-CHF、CHF-CHI-CHF、CH-CFI-CF、CHF-CF-CHFI、CHF-CF-CHI、CHF-CHI-CF、CHF-CHI-CHF、CF-CHI-CHF、CHF-CFI-CF、CHF-CF-CHFI、CF-CFI-CHF、CF-CF-CHI、CHF-CHI-CF、CF-CHI-CHF、CHF-CFI-CF、CF-CFI-CHF、CF-CF-CHFI、CF-CHI-CF、CF-CFI-CFから成る群より選択され;好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CF-CHI、CF-CHFI、CF-CFI、CF-CHI-CHF、CF-CF-CHI、CF-CHI-CHF、CF-CF-CHFI、CF-CFI-CFから成る群より選択される。
好ましい実施態様によると、前記方法は、以下を含む:
- 工程a)でCF=CHをCFI-CHIに変換し、工程b)でCFI-CHIをCF-CHIにフッ素化すること;又は
- 工程a)でCF=CHFをCFI-CHFIに変換し、工程b)でCFI-CHFIをvにフッ素化すること;又は
- 工程a)でCF=CFをCFI-CFIに変換し、工程b)でCFI-CFIをCF-CFIにフッ素化すること;又は
- 工程a)でCF-CH=CHをCF-CHI-CHIに変換し、工程b)でCF-CHI-CHIをCF-CHI-CHFにフッ素化すること;又は
- 工程a)でCF-CF=CHをCF-CFI-CHIに変換し、工程b)でCF-CFI-CHIをCF-CF-CHIにフッ素化すること;又は
- 工程a)でCF-CH=CHFをCF-CHI-CHFIに変換し、工程bでCF-CHI-CHFIをCF-CHI-CHFにフッ素化すること;又は
- 工程a)でCF-CF=CHFをCF-CFI-CHFIに変換し、工程b)でCF-CFI-CHFIをCF-CF-CHFIにフッ素化すること;又は
- 工程a)でCF-CF=CFをCF-CFI-CFIに変換し、工程b)でCF-CFI-CFIをCF-CFI-CFにフッ素化すること。
好ましい実施態様によれば、工程b)は、150℃から700℃、好ましくは250℃から600℃の温度で気相で実施される。
好ましい実施態様によれば、工程b)は、周期表の第4族から15族までの金属又は半金属の酸化物、オキシハロゲン化物又はハロゲン化物から成る群より選択される触媒の存在下で実施される。
好ましい実施態様によれば、工程b)は、触媒の存在下、-50℃から250℃の温度で気相で実施される。
好ましい実施態様によれば、工程b)は、触媒の非存在下、20℃から300℃の温度で気相で実施される。
好ましい実施態様によれば、工程a)は、ヨウ化カリウム水溶液、エーテル、フッ素化エーテル、アルコール、フッ素化アルコール、エステル、芳香族溶媒、フッ素化芳香族溶媒、ハロゲン化溶媒、及びこれらの混合物から成る群より選択される溶媒S1の存在下で液相で実施される。
発明Vの詳細な説明
第1の態様によれば、本発明は、ヨードフルオロアルカン化合物の製造方法に関する。好ましくは、前記方法は、オレフィンを液相でヨウ素(I)と接触させて、ジヨードアルカン化合物を形成する工程を含む。好ましくは、前記方法はまた、工程a)で得られた前記ジヨードアルカン化合物をフッ化水素でフッ素化して、ヨードフルオロアルカン化合物を含む流れBを形成する工程を含む。
本方法の工程a)
本方法の工程a)は、オレフィンを液相でヨウ素と接触させることが必要である。
例えば、前記オレフィンは、式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のものであって、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、C-C10アルキル基、C-C10シクロアルキル基、C-C10アルケニル基、C-C10シクロアルケニル基、及びC-C10アリール基から成る群より選択される。
好ましくは、前記オレフィンはフルオロオレフィンである。
特に、前記オレフィンは式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のフルオロオレフィンであって、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し;置換基R、R、R又はRの少なくとも1つはFであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
前記オレフィンは、好ましくは式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のフルオロオレフィンであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
用語「アルキル」は、特定の数の炭素原子を含む直鎖状又は分岐状のアルカンから生じる一価の基を指す。用語「シクロアルキル」は、特定の数の炭素原子を含むシクロアルカンから生じる一価の基を指す。用語「アルケニル」は、特定の数の炭素原子と少なくとも1つの炭素-炭素二重結合とを含む一価の基を指す。用語「シクロアルケニル」は、特定の数の炭素原子と環状部分に少なくとも1つの炭素-炭素二重結合とを含むシクロアルケンから生じる一価の基を指す。用語「アリール」は、特定の数の炭素原子を含むアレーンから生じる一価の基を指す。
好ましくは、前記アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル又はアリール基は、フッ素以外の官能基で置換されていない。それにも関わらず、前記基は、炭素鎖上に数個のフッ素原子を含んでいてもよく、例えば、1から10個のフッ素原子、好ましくは1から5個のフッ素原子を含んでいてもよい。
好ましくは、前記オレフィンは式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のフルオロオレフィンであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から10個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記オレフィンは式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のフルオロオレフィンであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から10個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記オレフィンは式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のフルオロオレフィンであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から5個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記オレフィンは式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のフルオロオレフィンであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から5個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記オレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のフルオロオレフィンであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-C10ペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記オレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のフルオロオレフィンであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-C10ペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記オレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のフルオロオレフィンであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記オレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のフルオロオレフィンであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
代替的には、前記オレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のフルオロオレフィンであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記オレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のフルオロオレフィンであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記オレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のフルオロオレフィンであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記オレフィンは式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のフルオロオレフィンであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記オレフィンは、CHF=CH、CF=CH、CHF=CHF、CF=CHF、CF=CF、CH-CF=CH、CH-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CHF、CHF-CF=CH、CH-CH=CF、CHF-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CF、CHF-CF=CHF、CHF-CF=CH、CHF-CH=CF、CHF-CH=CHF、CF-CH=CH、CHF-CF=CF、CHF-CF=CHF、CF-CF=CH、CHF-CH=CF、CF-CH=CHF、CHF-CF=CF、CF-CF=CHF、CF-CH=CF、CF-CF=CFから成る群より選択されるフルオレフィンであり;特に、CF=CH、CF=CHF、CF=CF、CF-CH=CH、CF-CF=CH、CF-CH=CHF、CF-CF=CHF、CF-CF=CFから成る群より選択されるフルオレフィンである。
前記オレフィン、特に上に記載の上に記載の前記フルオロオレフィンは、大気圧で100℃を下回る沸点を有し得る。有利には、前記オレフィン、特に上に記載の上に記載の前記フルオロオレフィンは、大気圧で75℃を下回る沸点を有する。好ましくは、前記オレフィン、特に上に記載の上に記載の前記フルオロオレフィンは、大気圧で50℃を下回る沸点を有する。より好ましくは、前記オレフィンは、特に上に記載の上に記載の前記フルオロオレフィンは、大気圧で25℃を下回る沸点を有する。特に、前記オレフィン、特に上に記載の前記フルオロオレフィンは、大気圧で10℃を下回る沸点を有する。
好ましい実施態様によれば、工程a)は、オレフィンの混合物又は上に記載のフルオロオレフィンの混合物の存在下で実施して、本方法に従って、対応するジヨードアルカン化合物を介してヨードフルオロアルカン化合物の共生成をもたらすことができる。
工程a)はジヨードアルカン化合物の生成を可能にする。好ましくは、工程a)で得られる前記ジヨードアルカン化合物は、式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物である。
工程a)で得られる前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であってもよく、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、C-C10アルキル基、C-C10シクロアルキル基、C-C10アルケニル基、C-C10シクロアルケニル基、及びC-C10アリール基から成る群より選択される。
有利には、工程a)で得られる前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から10個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から10個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から5個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から5個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-C10ペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-C10ペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
代替的には、前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各nユニットについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記ジヨードアルカン化合物は式(II)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各nユニットについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
特に、前記ジヨードアルカン化合物は、CHFI-CHI、CFI-CHI、CHFI-CHFI、CFI-CHFI、CFI-CFI、CH-CFI-CHI、CH-CHI-CHFI、CHF-CHI-CHI、CH-CFI-CHFI、CHF-CFI-CHI、CH-CHI-CFI、CHF-CHI-CHFI、CHF-CHI-CHI、CH-CFI-CFI、CHF-CFI-CHFI、CHF-CFI-CHI、CHF-CHI-CFI、CHF-CHI-CHFI、CF-CHI-CHI、CHF-CFI-CFI、CHF-CFI-CHFI、CF-CFI-CHI、CHF-CHI-CFI、CF-CHI-CHFI、CHF-CFI-CFI、CF-CFI-CHFI、CF-CHI-CFI、CF-CFI-CFIから成る群より選択され;より具体的にはCFI-CHI、CFI-CHFI、CFI-CFI、CF-CHI-CHI、CF-CFI-CHI、CF-CHI-CHFI、CF-CFI-CHFI、CF-CFI-CFIから成る群より選択される。
より具体的には、本方法の工程a)は、以下を含む:
- CF=CHをCFI-CHIに変換すること;又は
- CF=CHFをCFI-CHFIに変換すること;又は
- CF=CFをCFI-CHIに変換すること;又は
- CF-CH=CHをCF-CHI-CHIに変換すること;又は
- CF-CF=CHをCF-CFI-CHIに変換すること又は
- CF-CH=CHFをCF-CHI-CHFIに変換すること;又は
- CF-CF=CHFをCF-CFI-CHFIに変換すること;又は
- CF-CF=CFをCF-CFI-CFIに変換すること。
上述のように、工程a)は、例えばCF=CH、CF=CHF、CF=CF、CF-CH=CH、CF-CF=CH、CF-CH=CHF、CF-CF=CHF、CF-CF=CFから成る群より選択されるオレフィンの混合物を使用して、例えばCFI-CHI、CFI-CHFI、CFI-CFI、CF-CHI-CHI、CF-CFI-CHI、CF-CHI-CHFI、CF-CFI-CHFI、CF-CFI-CFIから成る群より選択されるジヨードアルカン化合物の混合物を含む流れAを得ることができる。
好ましくは、工程a)を液相で実施してもよい。好ましくは、工程a)は触媒の非存在下で実施される。好ましくは、工程a)は溶媒S1の存在下で実施される。好ましくは、溶媒S1は、ヨウ化カリウム水溶液、エーテル、フッ素化エーテル、アルコール、フッ素化アルコール、エステル、芳香族溶媒、フッ素化芳香族溶媒、ハロゲン化溶媒、及びこれらの混合物から成る群より選択される。有利には、溶媒S1は、ヨウ化カリウム水溶液、エチル及びメチルエーテル、ヒドロフルオロエーテル、エチル及びメチルアルコール、乳酸エチル、トルエン、キシレン、パラ-クロロトリフルオロメチルベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、テトラクロロメタン、クロロホルム、ジクロロメタン、1-ブロモプロパン及びこれらの混合物から成る群より選択される。本方法における溶媒の使用は、ヨウ素の昇華に関連する詰まりの問題を回避することを可能にし、また不純物(反応副生成物、オレフィンから誘導されるポリマーなど)の形成を制限することも可能にし、このことは、工業的観点から特に有利な選択率を達成することを可能にする。
好ましくは、ヨウ素を化学量論量又はそれを超える量で、オレフィンと、特に上に記載の前記フルオロオレフィンと接触させる。例えば、I/オレフィンのモル比は、0.1から50、好ましくは0.5から25、特に1から20である。
好ましくは、溶媒S1に溶解された酸素の含有量は3000ppm未満であり、有利には2000ppm未満、好ましくは1000ppm未満、より好ましくは500ppm未満、特に250ppm未満、より具体的には100ppm未満、好ましくは50ppm未満、優先的に好ましくは10ppm未満である。これにより出発物質と所望の生成物の分解が回避される。溶媒S1は、好ましくは0℃から250℃、好ましくは20℃から250℃、特に20℃から200℃の沸点を有する。
工程a)が実施される温度は、20℃から280℃、好ましくは30℃から250℃である。工程a)は、0.1barから15bar、好ましくは1baraから10bara(絶対圧)の圧力で実施することができる。
前記ジヨードアルカン化合物は、工程b)で使用する前に乾燥させてもよい。これにより、存在し得る微量の水を除去することができる。この乾燥は、吸着剤、吸収剤、3オングストロームから5オングストロームの篩又はゼオライトに接触させて行うことができる。前記乾燥ジヨードアルカン化合物は、精製しても工程b)でそのまま使用してもよい。
工程b)で使用する前に、前記ジヨードアルカン化合物を精製してもよい。この精製は、乾燥工程の前に行っても、後に行ってもよい。これにより、ヨードフルオロアルカン化合物からの分離が困難な特定の不純物を除去することができる。また、この工程により工程b)の選択率を高めることが可能となる。精製は、蒸留、共沸蒸留、加圧蒸留、抽出蒸留、低温分離、溶媒への吸収、又は吸着剤との接触、又はこれらの組み合わせにより行うことができる。有利には、ジヨードアルカン化合物の精製は、ジヨードアルカン化合物の含有量が90%超、有利には92%超、好ましくは94%超、より優先的には96%超、特に98%超、より正確には99%超である流れAを生成するために行われる。その後この流れAは、工程b)で使用される。
オレフィンの混合物を用いて工程a)を実施する場合、精製が行われると、精製に用いた条件に応じて、ジヨードアルカン化合物の混合物又は特定のジヨードアルカン化合物が得られる。
或いは、前記乾燥ジヨードアルカン化合物は、乾燥工程の後に精製されることなく、工程b)においてそのまま使用されてもよい。それは、例えば90%超、好ましくは95%超の高い変換率及び選択率で工程a)を実施する場合に行うことができる。精製工程はかなりの費用を生じさせる可能性があるため、工程a)と工程b)の間に精製がないことは、本方法の全体的な生産性の観点から有利である。
工程b)で使用されるジヨードアルカン化合物は好ましくは無水であり、すなわち、工程b)で使用されるジヨードアルカン化合物を含有する流れは無水である。ここでの「無水」という用語は、前記ジヨードアルカン化合物を含有し、工程b)で使用される流れの中の水分量が質量基準で500ppm未満の水、有利には250ppm未満、好ましくは100ppm未満の水、より好ましくは50ppm未満の水、特に25ppm未満の水、より正確には10ppm未満、より好ましくは5ppm未満の水であることを指し、優先的に好ましくは、工程b)を実施するための前記ジヨードアルカン化合物又はそれが含まれる流れは、水を含まない。
本方法の工程b)
本方法の工程b)は、前記ジヨードアルカン化合物をフッ化水素でフッ素化して、ヨードフルオロアルカン化合物を含む流れBを形成する工程である。前記ジヨードアルカン化合物は、本方法の工程a)で上に記載したとおりである。有利には、工程b)で得られる前記ジヨードアルカン化合物は式(III)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、C-C10アルキル基、C-C10シクロアルキル基、C-C10アルケニル基、C-C10シクロアルケニル基、及びC-C10アリール基から成る群より選択される。
したがって、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、好ましくは式(III)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(III)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(III)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から10個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(III)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から10個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から10個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(III)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から5個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(III)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び1から5個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は1から5個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(III)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-C10ペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(III)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-C10ペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-C10ペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(III)(R)(R)CF-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(III)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とする。
代替的には、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(III)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(III)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、I、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H、I及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(III)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各nユニットについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から10までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は式(III)(R)(R)C(I)-C(I)(R)(R)の化合物であり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各nユニットについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とする。
好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CHF-CHI、CHFI-CHF、CF-CHI、CFI-CHF、CHF-CHFI、CF-CHFI、CFI-CHF、CF-CFI、CH-CF-CHI、CH-CFI-CHF、CH-CHF-CHFI、CH-CHI-CHF、CHF-CHF-CHI、CHF-CHI-CHF、CH-CF-CHFI、CH-CFI-CHF、CHF-CF-CHI、CHF-CFI-CHF、CH-CHF-CFI、CH-CHI-CF、CHF-CHF-CHFI、CHF-CHI-CHF、CHF-CHF-CHI、CH-CF-CFI、CH-CFI-CF、CHF-CF-CHFI、CHF-CFI-CHF、CHF-CF-CHI、CHF-CHF-CFI、CHF-CHF-CHFI、CHF-CHI-CHF、CF-CHF-CHI、CF-CHI-CHF、CHF-CF-CFI、CHF-CF-CHFI、CHF-CFI-CHF、CF-CF-CHI、CF-CFI-CHF、CHF-CHF-CFI、CF-CHF-CHFI、CF-CHI-CHF、CHF-CF-CFI、CF-CF-CHFI、CF-CFI-CHF、CF-CHF-CFI、CF-CHI-CF、CF-CF-CFI、CF-CFI-CFから成る群より選択され;有利には、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CHF-CHI、CFI-CHF、CF-CHI、CHF-CHFI、CFI-CHF、CF-CHFI、CF-CFI、CH-CF-CHI、CH-CHI-CHF、CHF-CHI-CHF、CH-CF-CHFI、CHF-CF-CHI、CH-CHI-CF、CHF-CHI-CHF、CHF-CHI-CHF、CH-CFI-CF、CHF-CF-CHFI、CHF-CF-CHI、CHF-CHI-CF、CHF-CHI-CHF、CF-CHI-CHF、CHF-CFI-CF、CHF-CF-CHFI、CF-CFI-CHF、CF-CF-CHI、CHF-CHI-CF、CF-CHI-CHF、CHF-CFI-CF、CF-CFI-CHF、CF-CF-CHFI、CF-CHI-CF、CF-CFI-CFから成る群より選択され;好ましくは、前記ヨードフルオロアルカン化合物は、CF-CHI、CF-CHFI、CF-CFI、CF-CHI-CHF、CF-CF-CHI、CF-CHI-CHF、CF-CF-CHFI、CF-CFI-CFから成る群より選択される。
したがって、本方法の工程b)は、以下を含む:
- CFI-CHIをCF-CHIにフッ素化すること;又は
- CFI-CHFIをCF-CHFIにフッ素化すること;又は
- CFI-CFIをCF-CFIにフッ素化すること;又は
- CF-CHI-CHIをCF-CHI-CHFにフッ素化すること;又は
- CF-CFI-CHIをCF-CF-CHIにフッ素化すること;又は
- CF-CHI-CHFIをCF-CHI-CHFにフッ素化すること;又は
- CF-CFI-CHFIをCF-CF-CHFIにフッ素化すること;又は
- CF-CFI-CFIをCF-CFI-CFにフッ素化すること。
工程a)がオレフィンの混合物を使用して実施された場合、工程b)は、好ましくは、ジヨードアルカン化合物の混合物を使用して実施され、ヨードフルオロアルカン化合物の混合物を形成する。
工程b)におけるフッ素化は、前記ジヨードアルカン化合物とフッ化水素酸と間の反応を伴う。これにより、ヨウ素原子をフッ素原子に置き換えることが可能になる。
好ましくは、フッ化水素酸(HF)は無水である。ここでの「無水」という用語は、500ppm未満の水、有利には250ppm未満、好ましくは100ppm未満の水、より好ましくは50ppm未満の水、特に25ppm未満の水、より正確には10ppm未満、好ましくは5ppm未満の水を含むフッ化水素酸を指し、優先的には好ましくは、フッ化水素酸は水を含まないい。本方法における無水フッ酸の使用は、不純物の形成を回避する。無水フッ酸の使用は、工業的観点から特に有利な選択率を達成することを可能にする。好ましくは、フッ化水素酸は無水であり、ガス状である。
好ましくは、フッ化水素酸を化学量論量又はそれをわずかに超える量で、ジヨードアルカン化合物と接触させる。例えば、HF/ジヨードアルカン化合物モル比は1から10、好ましくは1から5である。過剰量のフッ化水素酸は、ジヨードアルカン化合物のフッ素化を過剰に促進する。したがって、15より大きいモル比の存在下では、式(IV)(R)(R)CF-C(F)(R)(R)の化合物が大量に、又は優勢な量で形成される。式(IV)の化合物中の置換基R、R、R及びRは、式(III)のヨードフルオロアルカン化合物について上に記載のとおりである。
工程b)は、液相でも気相でも行うことができる。工程b)は触媒の存在下でも非存在下でも行うことができる。
気相工程b)
気相では、工程b)は、150℃から700℃、好ましくは250℃から600℃の温度で実施される。
工程b)が気相中、触媒の存在下で実施されるか非存在下で実施されるかどうかにかかわらず、この工程における圧力は0.1barから30bar、好ましくは1barから20bar、特に1barから15barである。
工程b)を気相で行う場合、工程b)は触媒存在下で行うことができる。好ましくは、触媒は、周期表の第4族から15族までの金属又は半金属の酸化物、オキシハロゲン化物又はハロゲン化物から成る群より選択される。好ましくは、触媒は酸化クロム、オキシフッ化クロム又はフッ化クロムである。オキシフッ化クロムは、好ましくは10重量%から50重量%、好ましくは20重量%から50重量%、特に30重量%から50重量%のフッ素含有量を有する。フッ素含有量は、イオン計測により、又は触媒の重量変化により、又は当業者に既知の他の任意の定量方法により測定される。オキシフッ化クロム又はフッ化クロム触媒は、好ましくは15m/gから100m/gの比表面積を有する。酸化クロム触媒は、好ましくは100m/gから300m/gの比表面積を有する。比表面積は、標準的な5点法(BET法)を用いてMicromeritics Gemini 2360装置で測定される。触媒が酸化クロム、オキシフッ化クロム又はフッ化クロムである場合には、触媒の総重量に対して0.5重量%から10重量%の共触媒を含有してもよい。前記共触媒は、Cr、Ni、Zn、Ti、V、Zr、Mo、Ge、Sn、Pb及びMgから選択される。また、触媒としてAlF、SbCl及びSbFが挙げられる。該触媒を多孔質支持体上に堆積させてもよい。多孔質支持体は、活性炭、グラファイト、アルミナ及びフッ化アルミナから選択してもよい。
触媒は、工程b)で使用する前に活性化されてもよい。例えば、前記触媒は、酸素、空気、HFまたはそれらの混合物の存在下で活性化され得る。
触媒は時間の経過とともに失活することもある。したがって、工程b)は、酸素又は空気又は酸素-窒素混合物の存在下で実施してもよい。工程b)で酸素を使用する場合、酸素は、ジヨードアルカンのモル量に対して0.005mol%から10mol%の量で存在する。
触媒はまた、本方法が実施された後に再生されてもよい。再生工程は、触媒を200℃から700℃の温度で酸素又は空気の流れに接触させる工程を含み得る。
或いは、工程b)は、気相中、触媒の非存在下で実施されてもよい。
液相工程b)
液相中、工程b)は溶媒の存在下でも非存在下でも行うことができる。
工程b)は、液相で、溶媒S2の存在下で実施されてもよい。好ましくは、溶媒S2は無水である。ここでの「無水」という用語は、500ppm未満の水、有利には250ppm未満、好ましくは100ppm未満の水、より好ましくは50ppm未満の水、特に25ppm未満、より正確には10ppm未満、好ましくは5ppm未満の水を含む溶媒S2を指し、優先的に好ましくは、前記溶媒S2は水を含まない。溶媒S2は、0℃から250℃、好ましくは20℃から250℃、特に20℃から200℃の沸点を有する。前記溶媒S2は、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロペンタン、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン、1,1,2-トリクロロ-2,2-ジフルオロエタン、1,1,2-トリクロロ-2-フルオロエタン、1,1,2-トリクロロ-1,2,2-トリフルオロエタン、ニトロメタン、ニトロベンゼン、スルホラン、テトラメチレンスルホン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2-ピリミジノン、及びこれらの混合物から成る群より選択される。
工程b)は、液相で、溶媒の非存在下で実施されてもよい。この場合、温度及び圧力条件は、前記ジヨードアルカン化合物及び/又はフッ化水素酸が液状であるようにする。また、触媒が存在する場合には、触媒を液状に保つように温度及びi圧力条件を適合させることができる。
好ましくは、液相では、工程b)は触媒の存在下で(溶媒の存在の有無とは無関係に)実施される。前記触媒は、元素周期表の第1族から15族の金属及びこれらの混合物から選択される1又は複数の金属をベースとするものでもよい。ルイス酸、金属ハロゲン化物、特に、アンチモン、スズ、タンタル若しくはチタンのハロゲン化物;鉄、ニオブ、モリブデン若しくはセシウムのハロゲン化物などの遷移金属ハロゲン化物、遷移金属酸化物、第IVB族の金属のハロゲン化物、第5B族の金属のハロゲン化物、フッ化クロムハロゲン化物、フッ化クロム酸化物、又はこれらの混合物をベースとする触媒を使用することができる。金属塩化物及びフッ化物が有利に使用されることがある。このような触媒の例としては、SbCl、SbCl、TiCl、SnCl、TaCl、NbCl、TiCl、FeCl、MoCl、CsCl、KCl、MgCl、及び対応するフッ素化誘導体が挙げられる。使用には5価金属ハロゲン化物が適している。
好ましくは、工程b)で形成された流れBは、ガス状で回収される。これは、工程b)を液相で行う場合に特に有利である。したがって、反応生成物はガス状で反応器から取り出され、同時に反応混合物(溶媒、出発物質)の全て又は一部は液状に維持される。
本方法の工程c)
上記のように、流れBはヨードフルオロアルカン化合物を含む。好ましくは、前記流れBは未反応フッ化水素も含む。前記流れBはまた、ヨウ素原子のフッ素原子との置換から生じるヨウ化水素を含む。特に、前記流れBは、分離されて、前記ヨードフルオロアルカン化合物を含む流れB1と、未反応フッ化水素及びヨウ化水素を含む流れB2とを形成する(工程c)。
流れBはまた、上記の式(IV)の化合物及び/又は未反応ジヨードアルカン化合物を含み得る。式(IV)の化合物は、分離後、流れB1中又は流れB2中に、又はその両方に含有され得る。この場合、流れB1とB2を精製して式(IV)の化合物を除去することができる。未反応ジヨードアルカン化合物は、好ましくは、流れB2中に含まれる。
前記流れB、B1及びB2は、好ましくは、蒸留、共沸蒸留、加圧蒸留、抽出蒸留、低温分離、溶媒への吸収、又はこれらの組み合わせによって、分離及び/又は精製される。前記流れB、B1及びB2はまた、吸着剤と接触させることにより分離又は精製されてもよい。前記吸着剤は、平均直径が3オングストロームから11オングストロームの間、有利には4オングストロームから10オングストロームの間、好ましくは5オングストロームから10オングストロームの間の細孔開口部を有するモレキュラーシーブ又はゼオライトとすることができる。
好ましくは、流れB2は工程b)に再循環され;好ましくは、化合物(IV)を含まない流れB2は工程b)に再循環される。この再循環工程により、本方法の全収率が向上し(より優れた転化率)、高価な試薬(及び触媒)を節約できると同時に、環境インパクトを最小限に抑えることができる。この再循環工程がなければ、未反応フッ化水素酸を焼却しなければならず、したがって、本方法の二酸化炭素排出量が増加する。
本方法は、連続的に行うことも、バッチ式又は半バッチ式で行うこともできる。本方法は、連続して少なくとも2つの反応器で実施しても、少なくとも2つの反応ゾーンを含む単一の反応器で実施してもよい。
したがって、本特許出願において上に記載しているとおり、本方法は、
- 工程a)でCF=CHをCFI-CHIに変換し、工程b)でCFI-CHIをCF-CHIにフッ素化すること;又は
- 工程a)でCF=CHFをCFI-CHFIに変換し、工程b)でCFI-CHFIをvにフッ素化すること;又は
- 工程a)でCF=CFをCFI-CFIに変換し、工程b)でCFI-CFIをCF-CFIにフッ素化すること;又は
- 工程a)でCF-CH=CHをCF-CHI-CHIに変換し、工程b)でCF-CHI-CHIをCF-CHI-CHFにフッ素化すること;又は
- 工程a)でCF-CF=CHをCF-CFI-CHIに変換し、工程b)でCF-CFI-CHIをCF-CF-CHIにフッ素化すること;又は
- 工程a)でCF-CH=CHFをCF-CHI-CHFIに変換し、工程bでCF-CHI-CHFIをCF-CHI-CHFにフッ素化すること;又は
- 工程a)でCF-CF=CHFをCF-CFI-CHFIに変換し、工程b)でCF-CFI-CHFIをCF-CF-CHFIにフッ素化すること;又は
- 工程a)でCF-CF=CFをCF-CFI-CFIに変換し、工程b)でCF-CFI-CFIをCF-CFI-CFにフッ素化すること。
腐食の問題を回避するために、工程a)及び工程b)を実施する反応器は、好ましくは、材料M1でできた基層と材料M2でできた内層から構成される材料でできている。
有利には、材料M2は、材料M2の総重量に対して少なくとも40重量%のニッケルを含む。好ましくは、材料M2は、材料M2の総重量に対して少なくとも45重量%のニッケル、より優先的には少なくとも50重量%のニッケル、特に少なくとも55重量%のニッケル、とりわけ少なくとも60重量%のニッケル、好ましくは少なくとも65重量%のニッケル、より好ましくは少なくとも70重量%のニッケルを含む。
材料M2はまた、クロムを、材料M2の総重量に対して35重量%未満、材料M2の総重量に対して有利には30重量%未満、好ましくは20重量%未満、より好ましくは15重量%未満、特に10重量%未満、より正確には5重量%未満の含有量で含んでもよい。
材料M2はまた、モリブデンを、材料M2の総重量に対して35重量%未満、材料M2の総重量に対して有利には30重量%未満、好ましくは20重量%未満、より好ましくは15重量%未満、特に10重量%未満、より正確には5重量%未満の含有量で含んでもよい。
好ましくは、材料M2は、モネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)、インコネル(登録商標)又はインコロイ(登録商標)である。
好ましい実施態様によれば、材料M1は、材料M1の総重量に対して少なくとも70重量%の鉄、有利には少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも85重量%、特に少なくとも90重量%、より正確には少なくとも95重量%の鉄を含む。
材料M1はまた、材料M1の総重量に対して2重量%未満、有利には1.5重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.75重量%未満、特に0.5重量%未満、より正確には0.2重量%未満、好ましくは0.1重量%未満の炭素を含んでもよい。より具体的には、材料M1は、材料M1の総重量に対して0.01重量%から0.2重量%の間の炭素を含み得る。
好ましくは、前記基層と前記内層は、溶融若しくは低温めっき、熱間若しくは冷間圧延又は圧接によって相対向するように配置されている。
実施例
実施例1 - CF-CFI-CFの合成
工程a):使用した装置は、圧力インジケータ、熱測定プローブ、破裂板及びマグネットバー攪拌器を備えた、1.0LのハステロイC276オートクレーブで構成された。
次のものをオートクレーブに連続的に導入した:ヨウ素127.0g(0.5mol)、ヨウ化カリウム83.0g(0.5mol)、水180.0g、ヘキサフルオロプロペン(C3F6)60.0g(0.4mol)。反応器を100℃に加熱した。圧力は徐々に上昇し、その後低下して反応8時間後に安定化した。その後、反応系を室温に冷却した。
脱気後、ヘリウムでフラッシュし、オートクレーブを開けた後、反応混合物を回収した。分離漏斗を用いて有機相を分離し、洗浄し、乾燥させた後、ガスクロマトグラフィーにより分析した(面積百分率法)。
最初に導入したヘキサフルオロプロペンのモル数に対する検出したCF-CFI-CFIのモル数の比として表したCF-CFI-CFIの収率は81.3%であった。80から100℃の間で温度を変えて、試験を2回繰り返した。同等の収量値が得られた。
工程b):使用した装置は、容積0.8LのハステロイC276オートクレーブで構成され、その上に冷却器と圧力調整弁を取り付けたものであった。
オートクレーブを液体窒素に浸し、次の成分:60g(3.0mol)のフッ化水素酸、工程a)からの3つ全ての洗浄・乾燥させた反応混合物)及び13.3g(0.07mol)の四塩化チタン(TiCl)を順次導入した。その後、オートクレーブの温度を室温(25℃)に上げた。その後、オートクレーブを油浴に浸し、冷却器の温度を約17℃に維持しながら温度を80℃に上げた。
反応中、揮発性生成物を連続的に除去し、水洗浄器で洗浄し、回収した。反応の4時間後、オートクレーブを室温に冷却した。その後脱気し、反応生成物を洗浄し、乾燥させ、ガスクロマトグラフィーにより分析した。
最初に導入したヘキサフルオロプロペンのモル数に対する検出したCF-CFI-CFのモル数の比で表したCF-CFI-CFの収率は76.8%であった。
実施例2 - CF-CF-CHFIの合成
工程a):使用した装置は、圧力インジケータ、熱測定プローブ、破裂板及びマグネットバー攪拌器を備えた、2.0LのハステロイC276オートクレーブで構成された。
次のものをオートクレーブに連続的に導入する:ヨード102.0g(0.4mol)、無水エタノール600.0g、(Z)-CF-CF=CHF(HFO-1225ye(Z))53.0g(0.4mol)。反応器を70℃で8時間加熱した後、室温まで冷却した。
脱気後、ヘリウムでフラッシュし、オートクレーブを開けた後、反応混合物を回収した。有機相を洗浄し、乾燥させた後、ガスクロマトグラフィーにより分析した(面積百分率法)。
最初に導入したHFO-1225ye(Z)のモル数に対する検出したCF-CFI-CHFIのモル数の比で表したCF-CFI-CHFIの収率は67.4%であった。
工程b):使用した装置は、圧力インジケータ、熱測定プローブ、破裂板及びマグネットバー攪拌器を備えた、0.5LのハステロイC276オートクレーブで構成された。
オートクレーブを液体窒素に浸し、次の成分:フッ化水素酸20g(1.0mol)、CF-CFI-CHFI96.2g(0.25mol)、及びテトラメチレンスルホン(スルホラン)100.0gを順次導入した。その後、オートクレーブの温度を室温(25℃)に上げ、その後徐々に100℃に加熱した。
反応の4時間後、オートクレーブを室温に冷却した。その後脱気し、反応生成物を洗浄し、乾燥させ、ガスクロマトグラフィーにより分析した。
最初に導入したCF-CFI-CHFIのモル数に対する検出したCF-CF-CHFIのモル数の比で表したCF-CF-CHFIの収率は98.6%であった。

Claims (15)

  1. 以下の工程を含む、ヨードフルオロアルカン化合物の製造方法:
    a)フルオロオレフィンをヨウ化水素と接触させて、前記ヨードフルオロアルカン化合物と未反応ヨウ化水素とを含む流れAを形成する工程、
    b)前記流れAを、前記ヨードフルオロアルカン化合物を含む第1の流れB1と未反応ヨウ化水素を含む流れB2とに分離する工程、
    c)流れB2を工程a)に再循環させる工程。
  2. ヨウ化水素が無水であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記フルオロオレフィンが無水であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記フルオロオレフィンが式(I)(R)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、Cl、I、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アルケニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10シクロアルケニル基、及び少なくとも1個のフッ素原子で置換されていてもよいC-C10アリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は少なくとも1個のフッ素原子を含む上記のような基であることを条件とすることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記フルオロオレフィンが式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F、I、C-Cペルフルオロアルキル基、C-C10ペルフルオロシクロアルキル基、C-Cペルフルオロアルケニル基、C-C10ペルフルオロシクロアルケニル基、C-C10ペルフルオロアリール基から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R又はRのうちの少なくとも1つは、Fであるか又は上記のようなペルフルオロ基であることを条件とすることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記フルオロオレフィンが式(I)(R1)(R)C=C(R)(R)のものであり、式中、R、R、R及びRは、互いに独立に、H、F又はY-[-C(Y)(Y)-]-(式中、Y、Y及びYは、互いに独立に、且つ各ユニットnについて独立に、H及びFから成る群より選択され、nは1から5までの整数である)から成る群より選択されるが、但し、置換基R、R、R、R、Y、Y又はYのうちの少なくとも1つはFであることを条件とすることを特徴とする、請求項1から4いずれか一項に記載の方法。
  7. 前記ヨードフルオロアルカン化合物が式(II)(R)(R)CH-C(I)(R)(R)の化合物であって、式中、R、R、R及びRは請求項4に記載されているとおりであることを特徴とする、請求項4に記載の方法、又は前記ヨードフルオロアルカン化合物が式(II)(R)(R)CH-C(I)(R)(R)の化合物であって、式中、R、R、R及びRは請求項5に定記載されているとおりであること特徴とする、請求項5に記載の方法、又は前記ヨードフルオロアルカン化合物が式(II)(R)(R)CH-C(I)(R)(R)の化合物であって、式中、R、R及びRは請求項6に記載されているとおりであることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 前記フルオロオレフィンが、CHF=CH、CF=CH、CHF=CHF、CF=CHF、CF=CF、CH-CF=CH、CH-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CHF、CHF-CF=CH、CH-CH=CF、CHF-CH=CHF、CHF-CH=CH、CH-CF=CF、CHF-CF=CHF、CHF-CF=CH、CHF-CH=CF、CHF-CH=CHF、CF-CH=CH、CHF-CF=CF、CHF-CF=CHF、CF-CF=CH、CHF-CH=CF、CF-CH=CHF、CHF-CF=CF、CF-CF=CHF、CF-CH=CF、CF-CF=CFから成る群より、好ましくはCF=CH、CF=CHF、CF=CF、CF-CH=CH、CF-CF=CH、CF-CH=CHF、CF-CF=CHF、CF-CF=CFから成る群より選択されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記ヨードフルオロアルカン化合物が、CHF-CHI、CHFI-CH、CHF-CHI、CFI-CH、CHF-CHFI、CHF-CHFI、CFI-CHF、CHF-CFI、CH-CHF-CHI、CH-CFI-CH、CH-CH-CHFI、CH-CHI-CHF、CHF-CH-CHI、CH-CHF-CHFI、CH-CFI-CHF、CHF-CHF-CHI、CH-CH-CFI、CH-CHI-CHF、CHF-CH-CHFI、CHF-CHI-CHF、CHF-CH-CHI、CH-CHF-CFI、CH-CFI-CHF、CHF-CHF-CHFI、CHF-CFI-CHF、CHF-CHF-CHI、CHF-CH-CFI、CHF-CHI-CHF、CHF-CH-CHFI、CF-CH-CHI、CF-CHI-CH、CHF-CHF-CFI、CHF-CFI-CHF、CHF-CHF-CHFI、CF-CHF-CHI、CF-CFI-CH、CHF-CH-CFI、CHF-CHI-CHF、CF-CH-CHFI、CF-CHI-CHF、CHF-CHF-CFI、CHF-CFI-CHF、CF-CHF-CHFI、CF-CFI-CHF、CF-CH-CFI、CF-CHI-CHF、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CHFから成る群より、好ましくはCHF-CHI、CFI-CH、CHF-CHFI、CFI-CHF、CHF-CFI、CF-CH-CHI、CF-CHI-CH、CF-CHF-CHI、CF-CFI-CH、CF-CH-CHFI、CF-CHI-CHF、CF-CHF-CHFI、CF-CFI-CHF、CF-CHF-CFI、CF-CFI-CHFから成る群より選択されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 工程a)が、
    - CF=CHをCFI-CHに変換すること;又は
    - CF=CHFをCFI-CHFに変換こと;又は
    - CF=CFをCHF-CFIに変換すること;又は
    - CF-CH=CHをCF-CH-CHに変換すること;又は
    - CF-CF=CHをCF-CFI-CHに変換すること;又は
    - CF-CH=CHFをCF-CH-CHFIに変換すること;又は
    - CF-CF=CHFをCF-CHF-CHFIに変換すること;又は
    - CF-CF=CFをCF-CHF-CFIに変換すること
    も含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記フルオロオレフィンが大気圧で100℃を下回る沸点を有することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 周期表の第4族から12族の金属又はLi、Na、K、Cs、Mg、Ca、Al及びSbから選択される金属の酸化物、オキシハロゲン化物又はハロゲン化物から成る群より選択される触媒の存在下で、工程a)が気相中で実施されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 工程a)が150℃から700℃の温度で実施されることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 工程a)が、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩から選択される触媒と溶媒S1との存在下で、液相で実施される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  15. 工程a)が20℃から250℃の沸点を有する溶媒S1の存在下で実施される、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
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