JP2023514185A - 無菌バリア組立とロボット手術システム - Google Patents
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Abstract
無菌バリアアセンブリ及びロボット手術システム。ロボット手術システム(200)は、少なくとも1つの無菌バリアアセンブリ(210)と少なくとも1つの非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')を有する。非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')は、ケース(251、251')と、少なくとも1つの回転モータ(246)と、ケース(251、251')に対してピボットするのに適した少なくとも1つの回転体(230、230')とを含む。無菌バリアアセンブリ(210)の手術用ドレープ(201)の少なくとも1つのコネクタ(212、212')は、非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')のケース(251、251')と結合される。無菌バリアアセンブリ(210)の少なくとも1つの無菌アダプタ(221、221')は、非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')の少なくとも1つの回転体(230、230')と結合される。少なくとも1つの回転モータ(246)が、少なくとも1つの回転体(230、230')を、少なくとも1つの無菌アダプタ(221. 221')と共に、非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')のケース(251、251')に対して移動させる。手術用ドレープ(201)の少なくとも1つのコネクタ(212、212')と少なくとも1つの無菌アダプタ(221、221')の間の隙間(235、235')が回転可能シールを形成し、無菌ロボットマニピュレータが無菌手術野(255)を汚染しないようになっている。【選択図】図10
Description
本発明は、一般に、ロボット手術のための手術用ドレープに関する。本発明の目的は、ロボット手術のための無菌バリアアセンブリである。本発明はまた、少なくとも1つの無菌バリアアセンブリを含むロボット手術システムに関する。本発明はまた、無菌バリアアセンブリを取り付ける方法だけでなく、取り外す方法にも関する。
ロボット手術システムは、当該技術分野において一般に知られており、典型的には、ロボット中央タワー(又はロボットカート)と、中央タワーから延びる複数のロボットアームとから構成されている。各ロボットアームは、患者に対して外科的処置を行うために、それに遠位に取り付けられた外科用エンドエフェクタを移動させるための遠隔操作ロボット電動位置決めシステム(またはマニピュレータ)を含んでいる。患者は、典型的には、ロボット器具の非無菌部分による細菌汚染を避けるために無菌が確保される、手術室に配置された手術用ベッドに横たわる。
通常、無菌環境を汚染から保護するために、手術用ドレープがロボットの一部を包んでいる。ロボットを包む必要性は、そのようなロボットが数回の手術のために使用され、再使用されなければならないという事実から生じる。
例えば、文書US-2014-0158141は、ロボット中央タワーを覆うように設計され、ロボットアームが前記手術用ドレープによって覆われず、手術用ドレープの別袋によって覆われるように、ロボットカートから延びるロボットアームの各1つのための複数の開口部を有する可撓性の手術用ドレープを示す。したがって、手術用ドレープ可撓性本体には、ロボットの能動部分との接続インターフェースを形成するために、硬質プラスチック板のようなインサートが設けられてもよい。この目的のために、典型的には硬質プラスチックで作られた無菌アダプタは、手術器具のための取り付け部位を提供するためにドレープと一体であり、一般に、手術器具のエンドエフェクタを作動させるためにそれに取り外し可能に取り付けられた手術器具にキャプスタン駆動動作のような作動動作を伝達するために可動部分を構成している。公知の無菌アダプタの例は、WO-2009-061915及びWO-2019-006206に見出すことができる。
手術室内に配置された顕微鏡部分を覆うためのドレープも、当技術分野で知られている。例えば、US-2019-0069969は、電子顕微鏡の柱状の端末部分を嵌め込むための管状のドレープを開示しており、カバー用硬質ガラスが、顕微鏡のレンズを覆うように設計されたドレープのカップ状の端部を形成するドレープに提供される。したがって、このドレープの解決策は、ドレープ自体の下流、この場合、顕微鏡のレンズの下流に作動動作を伝達するのに不向きである。
同じ出願人のWO-2017-064301は、ロボット手術システムの解決策を開示しており、ここでは、単一のロボットアームがロボット台車から延び、その遠位端に、単一のロボットアームの同じ水平リンクに平行に配置されて接続された一対の遠隔操作ロボット電動マニピュレータシステムを含んで構成されている。
公知の手術用ドレープは、ロボットアームのようなロボットの細長い部分に密着するように手術用ドレープを結ぶことを可能にする固定用紐も含み、それによって、使用時にロボット器具を覆う手術用ドレープの不自由さを低減させることが可能である。さらに、ロボット器具の部分と手術用ドレープの縁部との間に磁気解放可能な結合を提供することも知られている。
同じ出願人の名称のWO-2018-189729は、障壁自体を横切って線形作動を伝達する目的で、それに取り付けられた補強要素を含む無菌障壁溶液を示す。補強要素の表面は、非無菌アクチュエータとの一点接触を保証するために丸みを帯びていてもよい。いくつかの理由で有利であるにもかかわらず、遠隔操作ロボット電動位置決めシステムのアクチュエータの、無菌バリアの補強要素との、ひいてはそれによって作動される手術器具の遠位要素との要求された位置合わせのために、このような解決策は、組み立てが困難であるという結果をモータらす。
手術用ドレープは、典型的には、ロボットを囲む袋の形態であり、前記袋は、閉鎖端を有し、1つ以上の袋は、例えばWO-2011-143024に示されるように、ロボットの拡張可能なアクチュエータを受け入れるために袋の閉鎖端から更に延在してもよい。
ロボットタワーと、ロボットタワーに対して軸を中心に枢動できるロボットアームの両方をドレープするために、手術用ドレープに近接して回転式シールを提供することも知られている。この種の解決策の一例は、WO-2019-150111に示されており、回転可能なシールは、前記ポーチの近位端をロボットタワーをドレープするドレープ部分に枢動可能に接続するために、無菌バッグドレーピングロボットアームのポーチの近位端に配置されている。回転可能なシールを有する手術システムの他の例は、US-2016-235490、WO-2017-044884、US-2019-380803及びUS-2018-0000472によって示されている。これらの既知の解決策において、回転可能なシールは、典型的には、トラフ開口を規定する第1のリングを有する第1の手術用ドレープを、第2の手術用ドレープを回転可能な要素に接続した後、第2の手術用ドレープの輪郭を描く外輪を有する第2の手術用ドレープに適合/装着する手段によって得られる。
改善された、しかし単純化された組み立ての回転可能なシールを有する無菌バリアの解決策を提供する必要性を感じている。
したがって、ロボット手術システムへの単純化された組み立ての手術用ドレープの解決策を提供し、同時に、これらの理由のために手術用ドレープを通して及び/又は手術用ドレープを横切る作動動作の伝達を阻害することなく、既知の解決策に関して改善された耐久性を提供する必要性が感じられる。
同時に、このような理由で無菌バリアに遠位で接続可能な無菌手術器具の手術中の動きの自由を制限することなく、公知の解決策に関して改善された耐久性の無菌バリアの解決策を提供する必要性が感じられる。
公知技術を参照して述べた欠点を克服することは、本発明の範囲である。
これらおよび他の範囲は、請求項1による無菌バリアアセンブリ、ならびに請求項11によるロボット手術システム、および請求項24による方法によって達成される。
いくつかの好ましい実施形態は、従属請求項の主題である。
本発明の一態様によれば、無菌バリアアセンブリは、少なくとも1つのドレープ開口部を有する手術用ドレープと、前記少なくとも1つのドレープ開口部を輪郭付け、非無菌ロボットマニピュレータを包むケースと結合するのに適した少なくとも1つのコネクタと、を含む。
本発明の一態様によれば、無菌バリアアセンブリは、少なくとも1つの手術器具と結合するための結合装置を含むフレームを有する少なくとも1つの無菌アダプタをさらに備え、手術用ドレープの少なくとも1つのコネクタと少なくとも1つの無菌アダプタは別々の部分で作られる。
本発明の一態様によれば、少なくとも1つの無菌アダプタは、手術用ドレープの少なくとも1つのコネクタに対して枢動するのに適しており、手術用ドレープの少なくとも1つのコネクタと少なくとも1つの無菌アダプタとの間には、ギャップが設けられる。ギャップは環状ギャップであってもよく、ギャップは、無菌アダプタのフレームと無菌ドレープのコネクタとの直接の接触を防止する。
手術用ドレープの少なくとも1つのコネクタは遠位に面する遠位表面からなり、前記無菌アダプタは近位に面する近位表面からなり、コネクタの前記遠位表面は前記ギャップを区切る無菌アダプタの前記近位表面と面することができる。それによって、無菌アダプタの近位面は、遠位に隙間を区切り、一方、コネクタの遠位面は、近位に同じ隙間を区切っている。
ドレープのコネクタは、手術用ドレープの本体と一体であってもよい。
無菌アダプタは、前記隙間の近位側に面するスカートを含んでいてもよく、前記近位面は、前記スカートに属していてもよい。
本発明の一態様によれば、前記無菌バリアアセンブリの少なくとも1つを備えるロボット手術システムは、ケースと、少なくとも1つの回転モータと、前記ケースに対して枢動するのに適した少なくとも1つの回転体と、を備える少なくとも1つの非無菌ロボットマニピュレータを更に備える。前記回転モータは、前記回転体に動作可能に接続されてもよい。
本発明の一態様によれば、無菌バリアアセンブリの手術用ドレープの前記少なくとも1つのコネクタは、非無菌ロボットマニピュレータの前記ケースと結合され、無菌バリアアセンブリの前記少なくとも1つの無菌アダプタは、直接又は間接的に、非無菌ロボットマニピュレータの前記少なくとも1つの回転体と結合される。例えばマニピュレータ連結要素の介在によって、前記少なくとも1つの回転モータが、前記少なくとも1つの回転体を前記少なくとも1つの無菌アダプタと共に前記非無菌ロボットマニピュレータの前記ケースに対して回転運動のために動かすのに適しているようにする。
無菌バリアアセンブリの手術用ドレープの少なくとも1つのコネクタは、非無菌ロボットマニピュレータの前記ケースに着脱可能かつ剛性的に結合されてもよい。
無菌バリアアセンブリの少なくとも1つの無菌アダプタは、非無菌ロボットマニピュレータの前記少なくとも1つの回転体に着脱可能かつ剛性的に結合されてもよい。
非無菌ロボットマニピュレータの回転体は、マニピュレータ連結要素を含んでいてもよく、前記無菌アダプタは、例えばバヨネット結合及び/又はねじ結合によるようなアンダーカット方式で、前記マニピュレータ連結要素と着脱可能に係合していてもよい。前記無菌アダプタと前記マニピュレータ接続要素との間の係合は、前記手術用ドレープの前記ケースに対して遠位に、及び/又は前記コネクタに対して遠位に位置してもよい。前記マニピュレータ接続要素は、少なくとも部分的に前記ケース内に位置してもよく、一方、前記無菌アダプタは、前記ケースの外に位置してもよく、好ましくは、前記非無菌ロボットマニピュレータを包む前記ケースに対して遠位に位置してもよい。
本発明の一態様によれば、無菌ドレープは、一対のドレープ開口部と一対のコネクタと一対の無菌アダプタとを備え、各コネクタはそれぞれのドレープ開口部を輪郭付け、各コネクタはそれぞれの無菌アダプタに対して別々の部分で作られ、各無菌アダプタは手術用ドレープのそれぞれのコネクタに対してピボットするのに適している。
本発明の一態様によれば、一対のドレープ開口部と一対のコネクタと一対の無菌アダプタとを有する上記タイプの無菌バリアアセンブリを含むロボット手術システムは、一対の非無菌ロボットマニピュレータをさらに備え、このロボット手術システムは、以下のように構成される。ここで、手術用ドレープの各コネクタは、それぞれのロボットマニピュレータのケースに結合され、無菌バリアアセンブリの各無菌アダプタは、それぞれの非無菌ロボットマニピュレータの回転体に結合されるので、各回転モータは、それぞれの非無菌ロボットマニピュレータのケースに対して枢動運動の前記各無菌アダプタと共にそれぞれの回転体を動かすことが適当である。
手術用ドレープの本体は、一体で作られてもよく、一対のポーチからなり、各ポーチは、それぞれのドレープ開口部を区画し、各ポーチは、例えば、手術用ドレープのそれぞれのポーチのコネクタをそれぞれの非無菌ロボットマニピュレータのケースに取り付けることによって、前記対の一つの非無菌ロボットマニピュレータを個別にドレーピングするために好適なものである。
本発明の一態様によれば、ロボット手術システムの無菌バリア組立体を取付け及び/又は取外す方法は、手術用ドレープの少なくとも1つのコネクタを非無菌ロボットマニピュレータの少なくとも1つのケースに接続及び/又はそこから切断するステップと、無菌アダプタを非無菌ロボットマニピュレータの回転体に接続及び/又は切断するステップとを含んでいる。回転体への接続は、例えばマニピュレータ接続要素の介在によって、直接的または間接的に行うことができる。
無菌アダプタを回転体に直接又は間接的に例えばマニピュレータ接続要素の介在によって接続することは、手術用ドレープ及び/又は手術用ドレープのコネクタに触れることなく、無菌アダプタを回転体に向かって近位に動かすことを含んでいてもよい。
無菌アダプタを回転体に直接又は間接的に例えばマニピュレータ接続要素の介在によって接続することは、手術用ドレープがそのコネクタによって非無菌ロボットマニピュレータのケースに既に取り付けられている場合に、無菌アダプタを回転体に向かって近位に移動させることを有する場合がある。無菌アダプタを回転体から直接又は間接的に例えばマニピュレータ接続要素の介在によって切断することは、手術用ドレープがそのコネクタによって非無菌ロボットマニピュレータのケースに取り付けられている場合に、無菌アダプタを回転体から遠位に移動させることを有する場合がある。したがって、取り付け方法は、まず、手術用ドレープの少なくとも1つのコネクタを非無菌ロボットマニピュレータの少なくとも1つのケースに接続し、その後、少なくとも1つの無菌アダプタを、そのケースが手術用ドレープのコネクタに既に接続されている非無菌ロボットマニピュレータの回転体に接続することから成っても良い。したがって、取り外し方法は、まず、少なくとも1つの無菌アダプタを非無菌ロボットマニピュレータの回転体から切断し、その後、無菌アダプタが既に切断されている少なくとも1つの非無菌ロボットマニピュレータの少なくとも1つのケースから手術用ドレープのコネクタを切断することを有することが考えられる。
提案された解決策のおかげで、手術用ドレープに対して軸を中心に回転可能な回転体をそのリングで囲むことができる手術用ドレープ又は手術用バッグが提供される。
提案された解決策のおかげで、手術用ドレープと、手術用ドレープの少なくとも遠位開口部に回転可能に関連付けられた少なくとも無菌アダプタとを含む無菌バリアアセンブリが提供される。
提案された解決策のおかげで、ケース内に受容された回転体を含むロボット手術システムが提供され、ケースと回転体の両方は、同じ無菌バリアアセンブリに関連付けられる。
提案された解決策のおかげで、単純でありながら有利な順序で無菌バリア組立体を取り付けるための方法及び/又は取り外すための方法が提供される。
手術用ドレープ、無菌バリア組立体、システム及び方法の更なる特徴及び利点は、例として与えられ、限定することを意図しない、添付の図を参照する好ましい実施形態の以下の説明から現れるであろう、その中で。
一般的な実施形態によれば、ロボット手術システム200のための無菌バリアアセンブリ210が提供される。
無菌バリア組立体210は、少なくとも1つのドレープ開口部209、209'を有する手術用ドレープ201又は無菌ドレープ201を備える。
手術用ドレープ201は、ロボット手術システム200の主要部分に適合するように設計されたバッグとして構成されてもよい。
ロボット手術システム200は、ロボットカート225と、カート225から延び、近位-遠位方向z-zを規定する少なくとも1つのロボットアーム211とを含んでいてもよい。前記少なくとも1つのロボットアーム211は、運動学的チェーンを形成する互いに接続された複数のアームリンク219、219'、219''、219''を有する。前記アームリンク219、219'、219''、219''のうちの1つは、複数の自由度に沿って患者の体内でロボットエンドエフェクタ、例えば手首を操作するのに適した、少なくとも2つの非無菌電動ロボットマニピュレータ220、220'に接続されてもよい。実施形態によれば、非無菌ロボットマニピュレータ220、220'のケース251、251'に対してローリング軸Z-Zを中心にローリング運動の前記ローリング体230、230'を動かすのに適した少なくとも1つの回転モータ246が提供される。
前記手術用ドレープ201は、本体202を含んでいてもよく、前記本体202は、ドレープキャビティ203を区画している。好ましい実施形態によれば、前記本体202は、プラスチック材料、例えばポリエチレンの可撓性シートで作られている。好ましくは、本明細書で使用される用語「柔軟な」は、ドレープ本体が緩いことを意味し、例えばそれは柔軟なシートである。実施形態によれば、無菌ドレープ201の本体は、紙、織布、不織布、及び/又は手術用ドレープ201に適した任意の材料で作られている。
好ましい実施形態によれば、手術用ドレープ201の前記本体202は、単一ピースである。好ましくは、前記本体202は、柔軟なシートの単一ピースである。
好ましい実施形態によれば、前記手術用ドレープ201は、ドレープ空洞203に面する第1の内面204と、空洞203から離れる方向に面する第2の外面205とを含んでいてもよい。それにより、前記第1の内面204及び前記第2の外面205は、前記手術用ドレープ201の可撓性本体202に関して互いに対向している。
好ましくは、前記手術用ドレープ201は、前記ドレープキャビティ203にアクセスするための手術用ドレープ201の近位開口207を区画する近位開口縁206を備える。前記近位開口207は、好ましくは貫通開口である。
好ましい実施形態によれば、前記近位開口縁206は、ロボット手術システム200の一部との結合を形成するのに適した近位結合インターフェース218に関連付けられる。実施形態によれば、前記手術用ドレープ201の近位開口縁206の前記近位結合インターフェース218は、ロボット手術システム200のカート225の一部と磁気結合を形成している。例えば、前記近位結合インターフェース218は、永久磁石を有する。例えば、前記近位結合インターフェース218は、前記カート225の磁性部分と磁気結合を形成するのに適した強磁性部分を有する。実施形態によれば、前記手術用ドレープ201の近位開口縁206の前記近位結合インターフェース218は、ロボット手術システム200のカート225に弾性圧力作用を形成する弾性ストリップを有する。実施形態によれば、前記手術用ドレープ201の近位開口縁206の前記近位結合インターフェース218は、前記カート225に結びつけるためのストラップを有する。
好ましくは、前記手術用ドレープ201は、前記ドレープキャビティ203にアクセスするためのそれぞれの遠位開口209、209'を画定する少なくとも1つの遠位開口縁208、208'を具備している。
前記少なくとも1つの遠位開口部209、209'は、好ましくは、遠位貫通開口部209、209'である。
実施形態によれば、前記ドレープキャビティ203は、前記近位開口部207と前記少なくとも1つの遠位開口部209、209'との間に延び、それらを介して通じる貫通キャビティである。それによって、ロボット手術システム200は、まず、ロボット手術システム200のロボットアーム211の遠位端の周りに手術用ドレープ201の前記近位開口縁206を嵌め込み、次いで、手術用ドレープ201の前記近位開口縁206を近位に移動させ、それによって手術用ドレープ201を展開し、手術用ドレープ201の本体202によって前記ロボットアーム211を嵌め、その後、前記少なくとも一つの遠位開口縁209、209'をロボット手術システム200のロボットアーム211のそれぞれの部分に結合することによって、前記手術用ドレープ201で少なくとも部分的に覆うことができる。。
前記無菌バリアアセンブリ210は、前記少なくとも1つのドレープ開口部209、209'を輪郭付け、前記非無菌ロボットマニピュレータ220、220'の前記ケース251、251'と結合するために適した少なくとも1つのコネクタ212、212'を更に備える。
好ましくは、手術用ドレープ201は、可撓性本体202のそれぞれの遠位開口縁部208、208'に関連付けられた少なくとも1つの環状コネクタ212、212'を備える。実施形態によれば、前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'は、リングコネクタ212、212'である。
それにより、前記第1遠位開口縁208及び前記第2遠位開口縁208'が設けられる場合、それぞれの第1環状コネクタ212は、前記第1遠位開口209を輪郭付けるために前記第1遠位開口縁208に関連付けられ、それぞれの第2環状コネクタ212'は、前記第2遠位開口209'を輪郭付けするために前記第2遠位開口縁208'に関連付けられる。
前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'は、それぞれの遠位環状開口部209または209'に面し、環状形状を有する環状リム213、213'を有し、前記少なくとも1つの遠位開口部209、209'が前記環状リム213、213'によって輪郭を描かれるようにされている。それによって、手術用ドレープ201の少なくとも1つの遠位開口部209、209'は、環状の輪郭を有する。したがって、少なくとも1つの遠位開口部209、209'は、円の形状を有していてもよい。
好ましい実施形態によれば、前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'は、手術用ドレープ201の本体202よりも剛性が大きい。好ましい実施形態によれば、前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'は、それに加えられる手動作用が、環状コネクタ212、212'をクリープさせずに弾性的に変形させること及び/又はそれを破壊することに適さないように硬質である。好ましい実施形態によれば、少なくとも1つの環状コネクタ212、212'の前記環状リム213、213'は、少なくとも1つの遠位開口209、209'の環状輪郭を定めるために、剛性である。
前記無菌バリアアセンブリ210は、少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'を有する。少なくとも1つの無菌アダプタはフレーム223を有する。フレームは、少なくとも1つの無菌手術器具240、240'と結合するための結合装置237を含む。
手術用ドレープ201の前記少なくとも1つのコネクタ212、212'と少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'とは、別個に作られる。
前記少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'は、手術用ドレープ201の少なくとも1つのコネクタ212、212'に対して枢動すること又は転がることが好適である。
有利には、手術用ドレープ201の少なくとも1つのコネクタ212、212'と少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'との間に、ギャップ235、235'が設けられる。
それによって、前記ギャップ235、235'は、前記少なくとも1つのコネクタ212、212'と共に、また前記少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'と共に、回転可能なシールを形成する。これにより、無菌手術野255の無菌性を維持しながら(言い換えると無菌手術野255が、ドレープのあるロボット外科システム200の非無菌部品で汚染されることを防止しながら)、少なくとも1つのコネクタ212、212'とそれぞれピボット的に関連する無菌アダプタ221、221'に回転摩擦を発生することを避ける。前記ギャップ235、235'が設けられているおかげで、無菌アダプタ221、221'は、手術用ドレープ201のコネクタ212、212'に直接接続されることはない。
好ましい実施形態によれば、手術用ドレープ201の前記本体202は、第1の遠位開口縁208及び第2の遠位開口縁208'をさらに備え、前記第1の遠位開口縁208及び前記第2の遠位開口縁208'のそれぞれは、それぞれの遠位通し開口209、209'を画定している。それによって、第1の遠位貫通開口209は、前記第1の遠位開口縁208によって画定され、第2の遠位貫通開口209'は、前記第2の遠位開口縁208'によって画定される。それによって、前記第1の環状コネクタ212および前記第2の環状コネクタ212'が設けられる場合、前記第1および第2の環状コネクタ212、212'の各々は環状リム213、213'を有する。第1の環状リム213が前記第1の環状コネクタ212に関連し、第2の環状リム213'が第2の環状コネクタ212'に関連する。好ましくは、少なくとも1つの環状コネクタ212、212'の前記環状リム213、213'の各々は、ロボット手術システム200に接続するのに適した接続リングを画定する。
それぞれの環状コネクタ212、212'に関連する一対の遠位開口部209、209'の提供は、ロボット手術システム200の一対のロボットアーム及びカート225の一部を被覆するために単一の手術用ドレープ201を使用することを可能にする。
このような少なくとも1つの環状コネクタ212、212'を設けることにより、その環状リム213、213'内に、回転体230、230'を受け取ることができる。回転体230、230'は、手術用ドレープ201の本体202に関して、及び/又は前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'に関して軸Z-Zを中心に転がることができる。
実施形態によれば、「軸を中心に転がることができる回転体230、230'」という用語で、転がり運動が、ロボット手術システム200の前記回転体230、230'と手術用ドレープ201の前記環状コネクタ212、212'の間の相対運動である場合も包含される。
それによって、前記相対的なローリング運動は、環状コネクタ212、212'が軸を中心にローリング及び/又はピボットすること、及び回転体230、230'が実質的に静止していることを必要とし、相対ローリング運動を規定し得る。
実施形態によれば、「軸を中心に転がることができる回転体230、230'」という用語で、回転体230、230'が、手術用ドレープ201の本体202に関して、及び/又は前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'に関して軸を中心に揺動できる場合をも包含している。
実施形態によれば、「軸を中心に回転できる回転体230、230'」という用語で、回転体230、230'が、手術用ドレープ201の本体202に関して、及び/又は前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'に関して可動軸を中心に回転できる場合、例えば球状ジョイント等も包含される。
一対の環状コネクタ212、212'を設けることにより、一対の回転体230、230'を受け入れることができる。前記一対の回転体230、230'の各一つは、手術用ドレープ201の本体202に対して、及び/又は環状コネクタ212、212'のそれぞれの環状リム213、213'に対して軸Z-Zを中心として回転できるように、それぞれの環状リム213、213'に受容される。実施形態によれば、前記一対の回転体230、230'の各1つは、前記一対の回転体230、230'の他の回転体から独立して軸Z-Zを中心に回転することが可能である。前記一対の回転体230、230'のそれぞれの1つのそれぞれの回転軸Z-Zは、好ましい実施形態によれば平行ではないが、互いに平行であってもよく、より好ましくは一方を他方に向けて収束させる。
前記少なくとも1つの回転体230.230'は、手術用ドレープ201の前記少なくとも1つの遠位開口部209、209'内の前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'内に受け取られ、前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'に関して、実質的に静止しているか又は更には軸周りに回転可能な回転軸周りに延びる実質的に円筒形の形状を有していてもよい。代替的に、前記少なくとも1つの回転体230.230'は、手術用ドレープ201の前記少なくとも1つの遠位開口部209、209'内の前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'内に受け取られ、前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'に関して実質的に静止または可動である回転軸の周りに回転するのに適した実質的に球形の形状を有していてもよい。
好ましい実施形態によれば、前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'は、手術用ドレープ201の前記可撓性本体202と一体である。それによって、前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'は、手術用ドレープ201の前記本体202に対して転がることができない。必要ではないが、手術用ドレープ201の前記本体202は、前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'と一体として作られるが、実施形態によれば、それらは、単一材料のピースで作られる。実施形態によれば、前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'は、手術用ドレープ201の前記本体202の前記少なくとも1つの遠位開口縁208、208'に接着および/または固定および/またはクランプおよび/または挟み込みおよび/または熱成形および/または他の方法で固定されている。好ましくは、コネクタ212、212'は、前記ロボットマニピュレータ220、220'を包むケース251、251'に着脱可能に接続される。
実施形態によれば、前記無菌バリアアセンブリは、少なくとも1つのポーチ231、231'を有する。該ポーチは、前記手術用ドレープ201の前記本体202によって形成され、前記少なくとも1つの遠位開口縁208、208'に対して近位に延び、好ましくは、前記少なくとも1つの遠位開口縁208、208'を有する。それにより、前記少なくとも1つのポーチ231、231'は、ロボット手術システム200の前記ロボットアーム211及び好ましくは前記少なくとも1つのマニピュレータ220、220'を少なくとも部分的にドレーピングするのに適している。
実施形態によれば、手術用ドレープ201の前記近位開口縁206は、ロボット手術システム200の非無菌ロボットマニピュレータ220又は220'の一部と結合を形成するのに適している。それにより、ロボット手術システム200は、例えば図12に示すように、2つ以上の手術用ドレープ201及び/又は2つ以上の無菌バリアアセンブリ210から構成されてもよい。それにより、2つの非無菌ロボットマニピュレータ220、220'を有するロボットアーム211は、それぞれが無菌バリアアセンブリ210を形成する2つの手術用ドレープ201によって覆われる。
好ましくは、前記少なくとも1つのポーチ231、231'は、前記手術用ドレープ201のスリーブと前記無菌アダプタ221、221'の1つと前記ギャップ235、235'によって形成された前記回転可能シールによって形成されている。好ましくは、各ポーチ231、231'は、少なくとも1つのそれぞれのドレープ開口部209、209'と、反対側の近位ポーチ開口部254、254'とを備え、前記回転可能シールは前記近位ポーチ開口部254、254'に遠位である。好ましくは回転可能なシールの遠位には、無菌アダプタ221、221'がある。
実施形態によれば、前記手術用ドレープ201は、一対の前記ポーチ231、231'を備え、好ましくは、それぞれがそれぞれの遠位開口縁208、208'を含む。実施形態によれば、前記手術用ドレープ201の前記本体202は、ロボットアーム211を覆うための単一のポーチ231を有する。前記単一のポーチ231は、一対の遠位開口縁208、209'を備える。実施形態によれば、手術用ドレープ201の前記本体202は、前記遠位開口縁部208及び208'を互いに接続するブリッジ部分232を備える。好ましくは、手術用ドレープ201の本体202の前記ブリッジ部分232は、共有根元部分を形成する前記一対の管状部分231、231'相互を接続する。
実施形態によれば、前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'は、手術用ドレープ201の本体202の自由端部を形成している。好ましくは、前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'は、そのそれぞれのポーチ231、231'の自由端部を形成する。
実施形態によれば、手術用ドレープ201の前記本体202は、前記少なくとも1つの近位開口縁部206を構成するベース部分233を具備する。それにより、前記ベース部分233は、ロボットカート225をドレープするように設計されている。実施形態によれば、前記少なくとも1つのポーチ231、231'は、前記手術用ドレープ201の本体202の前記ベース部分233から延びている。前記ベース部分233及び前記少なくとも1つのポーチ231、231'の提供により、単一の手術用ドレープ201の前記本体202が、ロボット手術システム200のロボットカート225及び少なくとも1つのロボットアーム211の両方にドレープをかけることができる。
少なくともロボットアーム211をドレープするための少なくともポーチ231、231'と、ロボットカート225をドレープするためのベース部分233とを含む本体202を有する手術用ドレープ201を設ける。前記少なくとも一つのポーチ231、231'が一対の環状コネクタ212に関連している。これにより、少なくとも1つのロボットアーム211に遠位に取り付けられた少なくとも2つのロボットマニピュレータ220、220'を含むロボット手術システム200を、単一の手術用ドレープ201で覆うことを可能にする。好ましくは、両方のマニピュレータ220、220'がロボットアーム211の同じリンクに取り付けられ、そして、好ましくは、ロボットアームはロボットカート225に取り付けられる。
実施形態によれば、少なくとも1つの環状コネクタ212、212'の前記環状リム213、213'は、それぞれの遠位開口209、209'に面する内側環状面214、214'を有する。それによって、一対の環状コネクタ212、212'が提供されるとき、一対のそれぞれの内側環状面214、214'が提供される。実施形態によれば、前記内側環状面214、214'のそれぞれは、それぞれの回転軸に面している。実施形態によれば、前記内側環状面214、214'の各々は、それぞれの遠位開口部209、209'を輪郭付けるリングを画定している。実施形態によれば、前記内側環状面214、214'の各々は、近位遠位方向Z-Zに実質的に平行である。 実施形態によれば、前記内側環状面214、214'の各々は、それぞれの回転体230、230'に面している。
実施形態によれば、手術用ドレープ201の前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'、好ましくは前記環状コネクタ212、212'のそれぞれは、遠位に面する遠位環状面215、215'を備える。それによって、環状コネクタ212、212'の遠位環状面215、215'は、近位-遠位方向Z-Zに沿って手術用ドレープ201の空洞203から離れる方向に面している。実施形態によれば、手術用ドレープ201の前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'、好ましくは前記環状コネクタ212、212'の各々は、近位に面する近位環状面234を備える。それによって、前記近位環状面234および前記遠位環状面215、215'は、前記環状コネクタ212、212'に関して互いに反対側を向いている。それによって、前記近位環状面234は、前記手術用ドレープ201の本体202の方を向いている。実施形態によれば、前記近位環状面234は、前記手術用ドレープ201の前記空洞203の方を向き、前記手術用ドレープ201の本体202の前記第1の内面204の方を向いている。前記近位環状面234は、手術用ドレープ201の本体202の第2の外側表面205の方に面している場合、手術用ドレープ201の空洞203から離れる方向に面していてもよい。
好ましい実施形態によれば、手術用ドレープ201の環状コネクタ212、212'の遠位環状面215、215'は、フレーム223の近位面226及び/又は無菌アダプタ221、221'のスカート224に向けて遠位側に向いている。これにより、手術用ドレープ201の環状コネクタ212、212'の遠位環状面215、215'と、フレーム223の近位面226、及び/又は無菌アダプタ221、221'のスカート224は、前記環状のギャップ235、235を区画している。それによって、手術用ドレープ201の環状コネクタ212、212'と無菌アダプタ221、221'は、互いに直接接続されない。ベアリング246は、好ましくは、マニピュレータ接続要素229、229'とロボットマニピュレータ220、220'のケース251、251'との間に介在して設けられてよく、したがって、無菌アダプタ221、221'とドレープ201のコネクタ212、212'との両方に接触するベアリング246を設けることは回避される。
実施形態によれば、前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'は、手術用ドレープ201をロボット手術システム200の対結合部217に結合するのに適した結合装置216を有する。
実施形態によれば、前記対結合部分217は、外科手術システム200のロボットアーム211の部分であって、好ましくは、前記ロボットアーム211の遠位端の近くに位置する部分である。実施形態によれば、前記対結合部分217は、ロボット手術システム200のマニピュレータ220、220'の一部分である。
実施形態によれば、手術用ドレープ201の前記環状結合装置216は、ロボット手術システム200のロボットアーム211の前記対結合部分217にスナップフィット係合するのに適した弾性要素、例えばクリップを有する。実施形態によれば、手術用ドレープ201の前記結合装置216は、ロボット手術システム200のロボットアーム211の前記対結合部分217と磁気結合を形成するのに適した磁気結合要素を有する。実施形態によれば、手術用ドレープ201の前記結合装置216は、ロボット手術システム200のロボットアーム211の前記対結合部分217に螺合するのに適したネジ付きインターフェースを備える。実施形態によれば、手術用ドレープ201の前記結合装置216は、ロボット手術システム200のロボットアーム211の前記対結合部分217とバヨネット型の係合を形成するのに適したバヨネット結合インターフェースを具備している。
一般的な実施形態によれば、先に説明した実施形態のいずれか1つによる少なくとも1つの手術用ドレープ201を含む無菌バリア組立体210が提供される。
実施形態によれば、前記少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'は、少なくとも第2のシート222、又は膜222を具備する。前記第2のシート222は、好ましくは、プラスチック材料の単一の連続した可撓性シートである。前記第2のシート222は、好ましくは、ロボット手術システム200にドレープを施すのに適したドレープ材料で作られている。例えば、前記第2のシート222は、手術用ドレープ201の本体202と同じ材料で作られている。好ましい実施形態によれば、前記少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'は、手術用ドレープ201の前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'の前記少なくとも1つの環状リム213、213'と同軸に配置されている。好ましい実施形態によれば、前記少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'は、少なくとも1つの実質的に丸みを帯びたリム223を有する。
例えば図6に示すような好ましい実施形態によれば、前記第2シート222は、実質的に円板形状を有する。好ましい実施形態によれば、少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'の前記丸みを帯びたリム223、又はフレーム223は、前記第2のシート222のための拘束フレームとして機能する。好ましい実施形態によれば、前記少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'は、実質的に円筒形の形状を有する。好ましい実施形態によれば、前記少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'は、実質的に球状の形状を有している。
好ましい実施形態によれば、手術用ドレープ201の前記少なくとも1つのコネクタ212、212'は、環状リム213、213'を有し、前記少なくとも無菌アダプタ221、221'は、前記ギャップ235、235'が環状ギャップとなるように環状のフレームを有する。
好ましい実施形態によれば、前記環状リム213、213'と前記無菌アダプタ221、221'の環状フレーム223は同軸に配置される。好ましくは、前記無菌アダプタ221、221'の前記実質的に丸みを帯びたリム223又はフレーム223は、前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'の環状リム213、213'と同軸に配置される。それにより、無菌アダプタ221、221'は、無菌アダプタ221、221'の前記丸みを帯びたリム223と同軸の環状リム213、213'を有するそれぞれの環状コネクタ212、212'に関して軸を中心に転がることができる。
好ましい実施形態によれば、少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'は、コネクタ212、212'の幾何学的中心257、257'を通る軸Z-Zを中心に手術用ドレープ201の少なくとも1つのコネクタ212、212'に関してピボットするのに好適である。
実施形態によれば、前記少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'は、ロボット手術システム200の回転体230、230'に一体的に結合される。それによって、無菌バリアアセンブリ210の前記少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'は、手術用ドレープ201に関して、及び/又は前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'に関して軸Z-Zを中心に転がることができる。
実施形態によれば、前記少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'は、相対的なローリング運動が許容されるように、手術用ドレープ201の前記環状コネクタ212、212'に結合される。それによって、無菌アダプタ221、221'は、ローリング体230、230'として機能する。
実施形態によれば、少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'の前記第2シート222は、手術用ドレープ201の前記少なくとも1つの遠位開口209、209'に面した第2シート228の近位開口を規定する袋の形態を有し、好ましくは手術用ドレープ201の前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'の前記環状の縁213、213'と同軸である。実施形態によれば、少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'の前記丸みを帯びたリム223は、手術用ドレープ201の少なくとも1つの環状コネクタ212、212'の対係合インターフェース227に係合する係合インターフェース226を具備している。前記係合インターフェース226と前記対係合インターフェース227との間にベアリングが設けられてもよい。
好ましい実施形態によれば、前記少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'は、ロボット手術システム200の回転体230、230'と着脱可能な一体接続を形成するのに適した少なくとも1つの近位連結装置236を備える。実施形態によれば、前記近位連結装置236は、マニピュレータ連結要素229、229'及び無菌アダプタ221、221'をロボット非無菌マニピュレータ220、220'に連結するための近位連結手段を含むマニピュレータ連結要素229、229'と連結される。好ましくは、前記マニピュレータ接続要素229、229'は、回転体230、230'として作用するか、または回転体230、230'である。
好ましい実施形態によれば、前記マニピュレータ接続要素229、229'は、前記無菌アダプタ221、221'を前記非無菌ロボットマニピュレータに接続するロボット手術システムの構成要素である。それにより、無菌アダプタ221、221'は、マニピュレータ接続要素229、229'に着脱自在に接続される。このようにして、無菌アダプタ221、221'は、手術用ドレープに接続することを避ける。言い換えれば、無菌アダプタ221、221'は、手術用ドレープの環状リム213、213'への接続と同様に、手術用ドレープのコネクタ212、212'への接続を避けることができる。それによって、手術用ドレープのコネクタ212、212'は、無菌アダプタ221、221'にいかなる構造的保持作用も及ぼさず、むしろ、手術用ドレープのコネクタ212、212'がケース251、251'と係合し、無菌アダプタ221、221'がマニピュレータ接続要素229,229と係合する。マニピュレータ接続要素229,229は、ロボットマニピュレータに係合する。これにより、無菌アダプタ221、221'とマニピュレータ接続要素229、229'は一緒に手術用ドレープのコネクタ212、212'に対して回転し、同様にケース251、251'と一緒に回転する。
実施形態によれば、無菌アダプタ221、221'がマニピュレータ接続要素229、229'に結合されるときにフラグを立てるために、無菌アダプタ221、221'は、ばね付勢された係合ピン253を有する。マニピュレータ接続要素229 ,229' はばね付勢されたカウンタ係合ピン259を有する。無菌アダプタ221、221'がマニピュレータ接続要素229、229'に結合されていない場合、マニピュレータ接続要素229、229'のばね付勢されたカウンタ係合ピン259は、無菌アダプタの近位結合装置236の一部など、無菌アダプタ221、221'の近位表面に当接する。無菌アダプタ221 、221'がマニピュレータ連結要素229 、229'に結合されると、ばね付勢された係合ピン253と対係合ピン259は、他方に向かって1つ整列して当接する。マニピュレータ連結要素229 、229'のカウンタ係合ピン259はそれぞれの座261 に侵入して、例えば図14で示すように、アダプタ221 ,221' とマニピュレータ連結要素229、229' の相対回転を回避する回転阻止要素として作用する。言い換えれば、マニピュレータ接続要素229、229'のカウンタ係合ピン259は、無菌アダプタ221、221'の前記座261にあるとき、前記座261の壁に対して円周方向に当接して、アダプタ221、221'と接続要素229、229'の間の相対回転を回避する。このようにして、マニピュレータ接続要素229、229'のカウンタ係合ピン259は、前記ばね式係合ピン253を遠位に押し、それによって、旗状突起260が無菌アダプタ221、221'の遠位部分から遠位に突き出るように決定される。図13の例では、ばね付勢された係合ピン253はコイルバネ253'に関連付けられ、バネ付き逆係合ピン259は板バネ259'に関連付けされる。好ましくは、フラットスプリング259'の弾性作用は、コイルスプリング253'の弾性作用に打ち勝つ。
実施形態によれば、無菌アダプタ221、221'をマニピュレータ連結要素229、229'から離脱させるために、旗状突起260が押され、それによって、ばね付勢された逆係合ピン259を解除する。これにより、アダプタ221、221'が回転して、マニピュレータ連結要素229、229'から離脱する。
好ましい実施形態によれば、前記無菌バリアアセンブリ210は、回転可能なシールを形成する前記ギャップ235、235'を構成する少なくとも1つのラビリンスシール装置を更に備える。好ましくは、前記ラビリンスシール装置は、蛇行した経路の長さに渡って相互汚染を防止する蛇行経路を提供する。吸引装置は、前記ラビリンスシール装置に機能的に関連付けられ、前記ラビリンスシール装置と協働して無菌バリアアセンブリ210の遠位側への汚染を防止する窪みを形成してもよい。好ましい実施形態によれば、前記少なくとも1つのラビリンスシール装置は、回転軸Z-Zの周りに延在している。好ましい実施形態によれば、前記少なくとも1つのラビリンスシール装置は、前記少なくとも1つのドレープ開口部209、209'を輪郭付け、前記無菌アダプタ221、221'のフレーム223を輪郭付けしている。
前記無菌バリアアセンブリ210が一対の無菌アダプタ221、221'を備える好ましい実施形態によれば、手術用ドレープ201の前記第1の遠位開口縁208と第1の無菌アダプタ221との間に第1のギャップ235が設けられ、手術用ドレープ201の前記第2の遠位開口縁208'と第2の無菌アダプタ221'の間に第2のギャップ235'が設けられる。
実施形態によれば、少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'は、前記ギャップ235、235'に面する突起224又はスカート224を具備している。好ましくは、前記環状スカート224は、丸みを帯びたリム223の周りに延び、前記隙間235、235'の少なくとも一部を区切る。それによって、前記少なくとも1つのギャップ235、235'は、無菌アダプタ221、221'のスカート224によって少なくとも部分的に区切られる。実施形態によれば、少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'の前記スカート224は、少なくとも1つの環状コネクタ212、212'と、好ましくはその前記環状リム213、213'と協働して、前記ラビリンスシール装置を形成している。上述したように、各スカート224は近位面226を有し、各近位面226はそれぞれのギャップ235、235'を遠位方向に区切っている。
実施形態によれば、前記少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'は、患者の解剖学的構造に対してロボット手術を行うのに適した手術器具240、240'との接続(好ましくは着脱可能な接続)を形成するのに適した遠位連結装置237を備える。実施形態によれば、少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'の前記遠位結合装置237は、前記手術器具240、240'の一部をスナップフィット係合するための手段を備える。例えば前記スナップフィット係合するための手段は、それぞれ自由端を形成する一対の弾性細長舌部238を有する。 実施形態によれば、無菌バリア221の少なくとも1つの第2の構成要素の前記遠位結合装置237は、前記少なくとも1つの手術器具240、240'の後端部241、241'を受け入れるためのハウジング239を有する。前記近位結合装置236および前記遠位結合装置237の提供のおかげで、前記少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'は、無菌手術器具240、240'と着脱可能に結合することが可能である。
実施形態によれば、ベアリング243は、前記ラビリンスシール装置235内に設けられる。
一般的な実施形態によれば、ロボット手術システム200は、上述した実施形態のいずれか1つによる少なくとも1つの無菌バリア組立体210を備えている。
前記ロボット手術システム200は、少なくとも1つの非無菌ロボットマニピュレータ220、220'を更に備える。非無菌ロボットマニピュレータ220、220'は、ケース251、251'と、少なくとも1つの回転モータ246と、前記ケース251、251'に対して枢動するのに適した少なくとも1つの回転体230、230'とを備える。
無菌バリアアセンブリ210の手術用ドレープ201の前記少なくとも1つのコネクタ212、212'は、非無菌ロボットマニピュレータ220、220'の前記ケース251、251'に結合される。前記ケース251、251'は、好ましくは、少なくとも1つのモータを包含し、好ましくは、少なくとも前記回転モータ246を包含する。
無菌バリアアセンブリ210の前記少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'は、非無菌ロボットマニピュレータ220、220'の前記少なくとも1つの回転体230、230'と結合される。
前記少なくとも1つの回転モータ246は、非無菌ロボットマニピュレータ220、220'の前記ケース251、251'に対して、前記少なくとも1つの回転体230、230'を旋回動作する前記少なくとも1つの無菌アダプタ221と一緒に移動させるのに適している。
手術用ドレープ201の少なくとも1つのコネクタ212、212'と少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'との間の前記ギャップ235、235'は回転可能なシールを形成し、これにより非無菌ロボットマニピュレータが無菌手術場255を汚染することを防止する。
好ましい実施形態によれば、無菌バリアアセンブリ210の手術用ドレープ201の前記少なくとも1つのコネクタ212、212'は、非無菌ロボットマニピュレータ220、220'の前記ケース251、251'と着脱可能かつ剛性的に結合される。
好ましい実施形態によれば、無菌バリアアセンブリ210の前記少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'は、非無菌ロボットマニピュレータ220、220'の前記少なくとも1つの回転体230、230'と着脱自在かつ堅固に結合される。
好ましい実施形態によれば、前記回転体230、230'は、無菌アダプタ221、221'に取り付けられた手術器具240、240'の自由度を作動させるのに適した非無菌ロボットマニピュレータ220、220'の少なくとも1つのモータを収容している。
実施形態によれば、前記ロボット手術システム200は、マスターコンソール244を具備する。実施形態によれば、前記ロボット手術システム200は、前記マスターコンソール244によって制御されるのに適したロボットスレーブアセンブリを備える。前記ロボットスレーブアセンブリは、ロボットカート225と、カート225から延び、近位-遠位方向Z-Zを規定する少なくとも一つのロボットアーム211とを含む。少なくとも1つの電子制御装置は、ロボットカート225の内部に配置されてもよい。
実施形態によれば、前記ロボット手術システム200は、少なくとも一つの手術用器具240、240'を具備している。手術用器具240、240'は、近位-遠位方向Z-Zに沿って実質的に延び、近位端及び遠位端を有する器具シャフト242と、シャフト242の遠位端における手術用エンドエフェクタ245と、シャフト242の近位端又は近傍におけるバックエンド部分241、241'とを備える。実施形態によれば、バックエンド部分241、241'は、無菌バリア210の第2の構成要素の第2のシート222を通り、それを横切って伝達される押圧作用を受けるのに適している。実施形態によれば、バックエンド部分241、241'は、手術器具の少なくとも1つの作動ケーブル[図示せず]を作動させて、今度はエンドエフェクタ245、例えば外科用リスト245を作動させるために押されるのに適した、複数の伝達ロッド等を有する。実施形態によれば、前記伝達ロッドは、直線的に変位可能である。
実施形態によれば、前記無菌バリア組立体210は、前記少なくとも1つの手術器具240、240'に近接して、言い換えれば上流に配置されている。それによって、前記無菌バリア組立体210は、前記少なくとも1つの手術器具240、240'の後端部241、241'の上流に位置する。実施形態によれば、前記無菌バリア組立体210は、前記少なくとも1つの手術器具240、240'のシャフト242に近位側に、換言すれば上流に位置する。
実施形態によれば、前記ロボットカート225は、手術場の床上に静止している前記ロボットカート225を支持するのに適した、少なくとも接地ユニット252、例えば車輪252を備える。実施形態によれば、前記少なくとも1つの地面接触ユニット252は、前記手術用ドレープ201によって覆われていない。
実施形態によれば、前記少なくとも1つのロボットアーム221は、運動学的チェーンを形成するそれぞれの関節において互いに接合された複数のアームリンク219、219'、219''、219'''を備える。前記ロボットアーム211は、好ましくは、例えばオペレータによって引っ張られるなど、人間の動作によって動かされるように設計されたモータを除いた受動的なアームである。前記ロボットアーム211は、前記アームリンク219、219'、219''、219'''の関節にブレーキシステムを構成してもよい。実施形態によれば、前記アームリンク219、219'、219''、219'''のうちの1つは、複数の自由度に沿って患者の体内でロボットエンドエフェクタ(例えば手術器具240、240'の手首245)を操作するのに適した、少なくとも2つの電動ロボットマニピュレータ220、220'に接続される。
前記ロボット手術システム200は、前記少なくとも1つの回転体230. 230'を有する。
実施形態によれば、前記回転体230、230'は、無菌バリア221の前記第2の構成要素を構成する、又は、それに連結される。これにより、無菌バリア221の前記第2の構成要素が前記回転体230、230'と一体的に移動する。
実施形態によれば、各電動マニピュレータ220、220'は、ケース251、251'と、少なくともモータ246、247と、を備えている。
実施形態によれば、各電動マニピュレータ220、220'は、ケース251、251'と、少なくともモータ246、247と、を備えている。
実施形態によれば、マニピュレータ220、220'の前記少なくとも1つのモータ246、247は、前記ケース251、251'に対して転がり軸Z-Zを中心に回転体230、230'を転がすのに適した少なくとも1つの回転モータ246を有する。
好ましい実施形態によれば、無菌バリアアセンブリ210の前記少なくとも1つの環状コネクタ212、212'は、マニピュレータ220、220'の前記ケース251、251'と結合する。また、前記少なくとも1つの第2構成要素の無菌バリア221は、前記少なくとも1つの回転体230、230'に結合する。軸受243は、前記少なくとも1つの回転体230、230'と前記マニピュレータ220、220'の前記ケース251、251'との間に設けられてもよい。好ましくは、前記対結合部217は、前記ケース251、251'、好ましくは前記ケース251、251'の遠位部分に配置される。
実施形態によれば、マニピュレータ220、220'の前記少なくとも1つのモータ246、247は、前記回転体230、230'を少なくとも1つの直線方向、例えば垂直方向に沿って動かすのに適した少なくとも1つのリニアモータ247をさらに含み、好ましくは、前記回転体230、230'を前記ケース251、251'に対して互いに実質的に直交する3つの直線方向に沿って動かすのに適したものである。好ましくは、前記少なくとも1つのリニアモータ247は、前記回転モータ246に対して、近位側に、言い換えれば上流側に作用する。実施形態によれば、前記少なくとも1つのマニピュレータ220、220'は、3つの直線案内装置248、249、250を有する。3つの直線案内装置248、249、250は、前記少なくとも1つのリニアモータ247に結合される(好ましくは、3つの直線案内装置248、249、250は、それぞれリニアモータに結合される。)。3つの直線案内装置248、249、250は、直交する3方向に沿って前記回転体230、230'の直線運動を案内するのに適している。マニピュレータ220、220'はまた、前記回転モータ246から前記少なくとも1つの回転体230、230'へ回回転作Rを伝えるのに適した少なくとも1つの回転伝達要素(例えば伝達ベルトなど)を有する。
好ましい実施形態によれば、モータ246、247は全て、無菌バリアアセンブリ210の近位側に、言い換えれば上流に設けられる。
好ましい実施形態によれば、前記少なくとも1つの手術器具240、240'は、前記回転体230、230'に結合される。
実施形態によれば、無菌バリア221の第2の構成要素を前記回転体230に結合する間に、前記回転体230、230'と前記マニピュレータ220、220'のケース251、251'の相対回転を避けるように設計された回転防止システムが提供される。実施形態によれば、前記回転防止システムは、前記回転体230、230'の回転軸に対して半径方向に離れて突出し、前記ケース251、251'の半径方向内側のブロック歯に当接する半径方向片持ち要素を有する。
実施形態によれば、ロボットアーム221の同じリンクに取り付けられた2つの電動マニピュレータ220、220'がある。各マニピュレータ220、220'は3つの直交自由度を有する。一つのマニピュレータ220の3つの直交自由度は、別のマニピュレータ220'の3つの直交自由度に対して平行である。それぞれのマニピュレータ220、220'の下流にはそれに取り付けられた回転体230、230'を当該ケース251、251'に対して転がり軸Z-Z周りに動かす回転モータ246が提供される。好ましくは、回転体230、230'の下流に、好ましくはそれに一体的に、その遠位端に、例えばピッチ、ヨーおよびグリップの自由度を有する多関節エンドエフェクタを有する器具シャフトが設けられている。
好ましい実施形態によれば、そして例えば図10に示すように、上述したように、ギャップ235、235'は、無菌アダプタ221、221'のスカート224の近位面226と、手術用ドレープ201のコネクタ212、212'の遠位面215、215'の間にある。無菌アダプタ221、221'は、マニピュレータ接続要素229、229'に取り外し可能に接続し、コネクタ212、12'はケース215に取り外し可能に接続されている。それによって、無菌アダプタ221、221'及びマニピュレータ接続要素229、229'は、一緒に手術用ドレープ201に対して回転し、同時に、無菌アダプタ221、221'は、手術用ドレープ201上及び手術用ドレープ201のコネクタ212、212'に対する動作を必要とせずにマニピュレータ接続要素229、229'から離脱させることができる。それによって、無菌アダプタ221、221'は、手術中にも、この理由で手術用ドレープ201の完全性を損なうことなく、またいくつかの実施形態事象では手術用ドレープ201のいかなる部分にも触れることなくマニピュレータ接続要素229、229'から取り外す、及び/又は接続することが可能である。
好ましい実施形態によれば、無菌アダプタ221、221'は、ロボットマニピュレータに取り付けられ、ケース251、251'内に受けられることなく、ケース251、251'に対して回転することが許容される。むしろ無菌アダプタ221、221'は、無菌バリアアセンブリ210の一部を形成する膜222を含んでいるものの、手術用ドレープ201に対して遠位である。
上述の実施形態と必ずしも組み合わせられない実施形態によれば、ロボット手術システム200のための無菌アダプタ221、221'は、非無菌ロボットマニピュレータ220、220'から、バックエンド241及び前記バックエンド部分241から延びるシャフト242を有する無菌手術器具240、240'に複数の線形作動動作及び回回転作を伝達するのに適している。無菌アダプタ221、221'は、フレーム223と膜222を有する。フレーム223は、非無菌ロボットマニピュレータ220、220'から無菌手術器具240、240'に回回転作を伝達するためのものである。フレーム223は、非無菌ロボットマニピュレータ220、220'と結合するための近位結合装置236、無菌手術器具240、240'と結合するための遠位結合装置237を有する。フレーム223は該近位結合装置236と該遠位結合装置237との間に開口を区画している。膜222は、非無菌ロボットマニピュレータ220、220'から無菌手術器具240、240'への複数の局所的な線形作動動作をその厚さを通して伝達するために前記フレーム223に固定されている。膜222は、その実質的に平坦な構成に向けて弾性的に偏る目的で、弾性的に伸縮可能である。前記伸縮性膜222は、前記伸縮性膜222と前記遠位結合装置237との間に遠位空洞239を形成する前記貫通開口を密封し、前記遠位空洞239が、前記無菌手術器具のバックエンド241の少なくとも一部分を受容するために適切である。前記遠位結合装置237は、前記伸縮性膜222に面し、それによって前記遠位空洞236を少なくとも部分的に区切る少なくとも1つのアバットメント表面を有する。前記少なくとも1つのアバットメント表面は、バックエンド241などの手術器具240、240'の一部がその上にアバートするために好適である。
非無菌ロボットマニピュレータ220、220'は、前記複数の直線変位作用を及ぼすためのモータ、例えば複数のピストンを作動させるモータを含んでよく、各ピストンは、無菌アダプタ221、221'の同じ膜222に前記直線変位作用のうちの1つを及ぼす。
実施形態によれば、前記遠位キャビティ239は、前記無菌手術器具240、240'の少なくとも1つの側面対向面と嵌合するのに適した側面案内面を含み、好ましくは、無菌アダプタ221、221'の遠位キャビティ239の前記側面案内面は、実質的に平らである。
実施形態によれば、前記遠位キャビティ239は、前記無菌手術器具240、240'を無菌アダプタ221、221'に挿入するために設計された側方開口を含む。
実施形態によれば、前記遠位結合装置237は、手術器具240、240'の一部とスナップフィット式に係合するように設計されている。
実施形態によれば、前記遠位キャビティ239は、前記無菌手術器具240、240'を無菌アダプタ221、221'の前記遠位キャビティ239から押し出す目的で遠位キャビティ239にアクセスするのに適した第2の側面開口部を含んでいる。
実施形態によれば、前記膜222は、単一の平坦なピースである。
実施形態によれば、前記遠位結合装置239は、遠位キャビティの外側で遠位に開く遠位貫通開口を有する遠位座を画定している。
実施形態によれば、前記遠位貫通開口は、伸縮性膜222によって密封されている貫通開口と実質的に整列しており、好ましくは、伸縮性膜222によって密封されている貫通開口と同軸である。
実施形態によれば、前記少なくとも1つのアバットメント表面は、伸縮可能な膜222の下にあり、好ましくは、膜222のエンカンバーの下にある。
実施形態によれば、前記フレーム223は、前記近位カップリング装置236と前記遠位カップリング装置237の相互の位置決めと向き、好ましくは遠位カップリング装置236の側方開口の位置を剛性的に決定する。
実施形態によれば、無菌アダプタ221、221'は、ばね付勢された係合ピン253を有する。マニピュレータ連結要素229 ,229' は、それぞれのばね付勢された逆係合ピン259を備える。これにより、先に述べたように無菌アダプタ221、221'がマニピュレータ連結要素229、229'に結合されるときにフラグを立てるようになっている。
以下では、無菌バリアアセンブリを取り付けるための方法を説明し、無菌バリアアセンブリを取り外すための方法を説明する。
ロボット手術システムの無菌バリアアセンブリを取り付け及び/又は取り外す方法は、以下のステップを含む。
手術用ドレープ201の少なくとも1つのコネクタ212、212'を、非無菌ロボットマニピュレータ220、220'の少なくとも1つのケース251、251'に接続及び/又は接続解除するステップ。
無菌アダプタ221、221'を非無菌ロボットマニピュレータ220、220'の回転体230、230'に接続及び/又は切断するステップ。
動作態様によれば、無菌アダプタ221、221'を接続及び/又は切断するステップは、無菌ドレープ201に対するいかなる動作も伴わない。
動作の態様によれば、接続するステップは、マニピュレータ接続要素229、229'の介在によって直接的又は間接的に、無菌アダプタ221、221'を近位側に移動すること(例えばアダプタを回転体230、230'にねじ込むような回転運動)を含む。回転体230、230'と無菌アダプタ221、221'との間に介在されるマニピュレータ接続要素229、229'が設けられている場合、接続するステップは、無菌アダプタ221、221'を近位に移動すること(例えばアダプタ221、221'をマニピュレータ接続要素229、229'に螺合するような回転運動)を有する。
動作態様によれば、切断するステップは、無菌アダプタ221、221'を近接して移動させること(例えばアダプタを回転体230、230'に螺合解除するような回転運動)を有する。回転体230、230'と無菌アダプタ221、221'との間に介在するマニピュレータ接続要素229、229'が設けられている場合、切断するステップは、無菌アダプタ221、221'を遠位側に動かすこと(マニピュレータ接続要素229、229'からアダプタ221、221'を外すような回転運動)を有する。
動作態様によれば、方法は、まず、手術用ドレープ201のコネクタ212、212'をマニピュレータ220、220'のケース251、251'に接続し、その後、無菌アダプタ221、221'をロボットマニピュレータ220、220'の回転体230、230'に接続することを有する。回転体230、230'と無菌アダプタ221、221'との間に介在されるマニピュレータ接続要素229、229'を備える場合、接続するステップは、まず、手術用ドレープ201のコネクタ212、212'をマニピュレータ220、220'のケース251、251'に接続し、その後、無菌アダプタ221、221'をロボットマニピュレータ220、220'の回転体230、230'に取り付けられるマニピュレータ接続要素229、229'に接続することを含む。マニピュレータ接続要素229、229'を回転体230、230'に取り付けることは、手術用ドレープ201のコネクタ212、212'をケース251、251'に接続する前に実施されてよい。これにより、手術用ドレープ201のコネクタ212、212'をケース251、251に接続することは、マニピュレータ接続要素229、229'を回転体230、230'に取り付けた後に実施されてよい。
動作態様によれば、切断するステップは、まず無菌アダプタ221、221'をロボットマニピュレータ220、220'の回転体230、230'から切断し、その後に手術用ドレープ201のコネクタ212、212'をケース251、251'から切断することを有する。回転体230、230'と無菌アダプタ221、221'との間に介在するマニピュレータ接続要素229、229'が設けられている場合、切断するステップは、まず、ロボットマニピュレータ220、220'の回転体230、230'に取り付けられたマニピュレータ接続要素229、229'から無菌アダプタ221、221を切断することと、その後にケース251、251'からサージカルドラープ201のコネクタ212、212を切断することを有する。この方法は、マニピュレータ接続要素229、229'を回転体230、230'から切り離す(すなわち、切断する)ステップを含んでもよい。このステップは、手術用ドレープ201のコネクタ212、212'をケース251、251'から切り離した後に実行されてもよい。
それによって、無菌アダプタ212、212'は、接続されるべき無菌バリアアセンブリの最後の構成要素であってもよい。
それによって、無菌アダプタ212、212'は、切断されるべき無菌バリアアセンブリの最初の構成要素であってもよい。
動作態様によれば、無菌アダプタ221、221'を接続及び/又は切断するステップは、手術中に実施される。
上記に照らして、無菌バリアアセンブリを取り付けるための方法は、以下のステップを含んでいてもよい。まず、手術用ドレープ201の少なくとも1つのコネクタ212、212'をロボットマニピュレータ220、220'の少なくとも1つのケース251、251'に接続し、その後、少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'を少なくとも1つのロボットマニピュレータ220、220'の回転体230、230'に接続する。ここで、少なくとも1つのロボットマニピュレータ220、220'はケース250、251'を有する。ケースは、既に手術用ドレープ201の少なくとも1つのコネクタ212、212'に接続されている。二つのロボットマニピュレータ220、220'が提供される場合、取り付けのための方法は、まずコネクタ212、212'をいずれかのマニピュレータ220、220'のケース251、251'に接続し、その後それぞれの無菌アダプタ221、221'を接続することを有する。
上記に鑑みて、無菌バリアアセンブリを取り外すための方法は、まず、少なくとも1つのロボットマニピュレータ220、220'の回転体230、230'から少なくとも1つの無菌アダプタ221、221'を切り離す。少なくとも1つのロボットマニピュレータ220、220'はケース250、251'を有する。ケースは、手術用ドレープ201の少なくとも1つのコネクタ212、212に接続される。次に、ロボットマニピュレータ220、220'の少なくとも1つのケース251、251'から手術用ドレープ201の少なくとも1つのコネクタ212、212を切り離す。二つのロボットマニピュレータ220、220'が提供される場合、当業者は、取り外しのための方法が、まず、無菌アダプタ221、221'をいずれかのマニピュレータ220、220'から切断し、その後、コネクタ212、212'をそれぞれのマニピュレータ220、220'のケース251、251'から切断する。
動作態様によれば、本方法は、上述した実施形態のいずれかによる無菌バリアアセンブリ及び/又はロボット手術システムによって実施される。
特定の実施形態において独立して又は組み合わせて提供される上述の特徴によって、上述の引用した利点を提供する上述のニーズを満たすことが可能である。
特に、無菌手術場255の汚染を防止することができ、同時に、手術用ドレープ201の無菌アダプタ221、221'および/またはコネクタ212、212'に対する局所的な摩擦摩耗を避けるように回転可能シールを切り離すことができる、無菌バリア組立体210が提供される。
無菌アダプタ221、221'及びコネクタ212、212'は、無菌アダプタフレーム223が手術用ドレープ201のそれぞれのコネクタ212、212'に対して遠位になるように、近位-遠位方向に間隔をあけてもよい。
無菌アダプタ221、221'は、手術用ドレープ201を取り外す必要なく、ロボットから取り外すことができる。
同時に、手術用ドレープ201のコネクタは、この理由で無菌アダプタ221、221'を取り外す必要なしに、ロボットのケース251、251'から取り外される。
モータは、無菌バリアアセンブリの回転可能なシールの上流に配置することができる。
構造的損傷又はプラスチック変形を生じさせることなく、回転体を受けることができる手術用ドレープが提供される。
前記2つの別個の部分の間の相対的な転がり運動を可能にする、間に隙間を介在させた2つの別個の部分を有する無菌バリア組立体が提供される。
少なくとも1つの手術器具との可逆的な接続を形成するための結合手段を有する無菌バリアアセンブリを提供する。
単一の手術用ドレープが、ロボットアーム及びロボットカートをドレープするために採用され得、それによって、ロボット手術システムの構成要素の数を減らし、それによって、ドレープに必要な時間を減少させる。
当業者は、上述した実施形態に対して多くの変更及び適応を行うことができ、又は、添付の請求項の範囲から逸脱することなく、偶発的なニーズを満たすために、機能的に同等である他の要素に置き換えることができる。
200 ロボット手術システム
201 手術用ドレープ又は無菌ドレープ
202 手術用ドレープの可撓性本体
203貫通空洞
204 第1の内面
205 第2の外面
206 近位開口部エッジ
207 近位側開口部
208 遠位側開口縁又は第一遠位側開口縁
208' 遠位開口部エッジ、または第2遠位開口部エッジ
209 ドレープ遠位側開口部、または第一遠位側開口部
209' ドレープ遠位側開口部、または第2遠位側開口部
210 無菌バリアアセンブリ
211ロボットアーム
212コネクタ、又は環状コネクタ、又は第1の環状コネクタ
212'コネクタ、又は環状コネクタ、又は第2の環状コネクタ
213 第1の環状コネクタの環状リム
213' 第2の環状コネクタの環状リム
214 第1の環状コネクタの環状リムの内面
214' 第二の環状コネクタの環状リムの内面
215 第1の環状コネクタの環状リムの遠位面
215' 第二の環状コネクタの環状リムの遠位面
216 手術用ドレープの環状コネクタの結合装置
217 ロボット外科システムの対結合部
218 手術用ドレープの近位結合インターフェース
219、219'、219''、219'''、ロボットアームのアームリンク
220、220' ロボット手術システムのマニピュレータ、又はロボット電動マニピュレータ
221、221' 無菌アダプタ
222 無菌バリアアセンブリの第2シート
223 アダプタのフレーム又は丸みを帯びたリム
224 アダプタのスカート
225 ロボット手術システムの台車
226 アダプタの近位面
228 第2シートの近位開口部
229 マニピュレータ接続要素
230、230'回転体
231、231'手術用ドレープのポーチ
232 サージカルドレープ本体のブリッジ部
233 サージカルドレープ本体のベース部分
234環状コネクタの近位環状面
235、235'隙間
236 アダプタの近位側結合装置
237 アダプタの遠位カップリング装置
238 細長い舌又は弾性舌
239 アダプタのハウジング
240, 240' 外科手術用器具
241 手術用具のバックエンド
242 手術用具のシャフト
243 ベアリング
244 マスターコントローラ
245 手術器具の手首、またはエンドエフェクタ
246 回転モータ
247 リニアモータ
248、248'、248'' 直線案内装置
251、251'ロボットマニピュレータのケース、又は保護ケース
252 接地ユニット
254、254'近位袋の開口部
255 無菌手術室フィールド
256、256' コネクタの中心
257、257' アダプタフレームの中心
Z-Z軸
R 回転方向
201 手術用ドレープ又は無菌ドレープ
202 手術用ドレープの可撓性本体
203貫通空洞
204 第1の内面
205 第2の外面
206 近位開口部エッジ
207 近位側開口部
208 遠位側開口縁又は第一遠位側開口縁
208' 遠位開口部エッジ、または第2遠位開口部エッジ
209 ドレープ遠位側開口部、または第一遠位側開口部
209' ドレープ遠位側開口部、または第2遠位側開口部
210 無菌バリアアセンブリ
211ロボットアーム
212コネクタ、又は環状コネクタ、又は第1の環状コネクタ
212'コネクタ、又は環状コネクタ、又は第2の環状コネクタ
213 第1の環状コネクタの環状リム
213' 第2の環状コネクタの環状リム
214 第1の環状コネクタの環状リムの内面
214' 第二の環状コネクタの環状リムの内面
215 第1の環状コネクタの環状リムの遠位面
215' 第二の環状コネクタの環状リムの遠位面
216 手術用ドレープの環状コネクタの結合装置
217 ロボット外科システムの対結合部
218 手術用ドレープの近位結合インターフェース
219、219'、219''、219'''、ロボットアームのアームリンク
220、220' ロボット手術システムのマニピュレータ、又はロボット電動マニピュレータ
221、221' 無菌アダプタ
222 無菌バリアアセンブリの第2シート
223 アダプタのフレーム又は丸みを帯びたリム
224 アダプタのスカート
225 ロボット手術システムの台車
226 アダプタの近位面
228 第2シートの近位開口部
229 マニピュレータ接続要素
230、230'回転体
231、231'手術用ドレープのポーチ
232 サージカルドレープ本体のブリッジ部
233 サージカルドレープ本体のベース部分
234環状コネクタの近位環状面
235、235'隙間
236 アダプタの近位側結合装置
237 アダプタの遠位カップリング装置
238 細長い舌又は弾性舌
239 アダプタのハウジング
240, 240' 外科手術用器具
241 手術用具のバックエンド
242 手術用具のシャフト
243 ベアリング
244 マスターコントローラ
245 手術器具の手首、またはエンドエフェクタ
246 回転モータ
247 リニアモータ
248、248'、248'' 直線案内装置
251、251'ロボットマニピュレータのケース、又は保護ケース
252 接地ユニット
254、254'近位袋の開口部
255 無菌手術室フィールド
256、256' コネクタの中心
257、257' アダプタフレームの中心
Z-Z軸
R 回転方向
Claims (28)
- ロボット手術システム(200)用の無菌バリアアセンブリ(210)であって、前記無菌バリアアセンブリ(210)は、
少なくとも1つのドレープ開口部(209、209')を有する手術用ドレープ(201)と、
前記少なくとも1つのドレープ開口部(209、209')の輪郭を形成し、非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')のケース(251、251')との結合に適した少なくとも1つのコネクタ(212、212')と
少なくとも1つの手術器具(240、240')と結合するための結合装置(237)を含むフレーム(223)を有する少なくとも1つの無菌アダプタ(221、221')とを備え、
前記手術用ドレープ(201)の少なくとも1つのコネクタ(212、212')と、前記少なくとも1つの無菌アダプタ(221、221')が、別々の部品で作られ、
前記少なくとも1つの無菌アダプタ(221、221')は、前記手術用ドレープ(201)の前記少なくとも1つのコネクタ(212、212')に対して旋回するのに適しており、
前記手術用ドレープ(201)の前記少なくとも1つのコネクタ(212、212')と、前記少なくとも1つの無菌アダプタ(221、221')の間に、隙間(235、235')が設けられている、無菌バリアアセンブリ(210)。 - 前記手術用ドレープ(201)の前記少なくとも1つのコネクタ(212、212')が、遠位に面する遠位面(215、215')を備え、
前記無菌アダプタ(221、221')が、近位に面する近位面(226)を備え、
前記コネクタ(212、212')の前記遠位面(215、215')が、前記ギャップ(235、235')を区画する前記無菌アダプタ(221、221')の前記近位面(226)に面する、請求項1に記載の無菌バリアアセンブリ(210)。 - 前記手術用ドレープ(201)の前記少なくとも1つのコネクタ(212、212')が環状リム(213、213')を有し、
少なくとも前記無菌アダプタ(221、221')が環状フレームを有し、
前記ギャップ(235、235')を環状ギャップである、請求項1又は2記載の無菌バリアアセンブリ(210)。 - 前記環状リム(213、213')と前記無菌アダプタ(221、221')の環状フレーム(223)が同軸に配置されている、請求項3に記載の無菌バリアアセンブリ(210)。
- 前記少なくとも1つの無菌アダプタ(221、221')が、前記コネクタ(212、212')の幾何学的中心(257、257')を通る軸(Z-Z)を中心に、前記手術用ドレープ(201)の前記少なくとも1つのコネクタ(212、212')に対して旋回するのに適している、請求項1から4のいずれか1つに記載の無菌バリアアセンブリ(210)。
- 前記コネクタ(212、212')が、前記手術用ドレープ(201)の前記本体と一体である、請求項1から5のいずれかに記載の無菌バリアアセンブリ(210)。
- 前記無菌アダプタ(221、221')が、前記ギャップ(235、235')の近位側に面する突起(224)またはスカート(224)を備え、
前記スカート(224)が前記近位面(226)を有する、請求項2から6のいずれかに記載の無菌バリアアセンブリ(210)。 - 前記無菌ドレープ(201)は、
一対のドレープ開口部(209、209')と、
一対のコネクタ(212、212')であって、各々がそれぞれのドレープ開口部(209、209')の輪郭を描く一対のコネクタ(212、212')と、
一対の無菌アダプタ(221、221')であって、-各々がそれぞれの手術器具(240、240')と結合するための結合装置(237)を含むフレーム(223)を有する一対の無菌アダプタ(221、221')とを備え、
前記手術用ドレープ(201)の前記コネクタ(212、212')のそれぞれと前記無菌アダプタ(221、221')のそれぞれとは、別々の部品で作られ、
前記無菌アダプタ(221、221')はそれぞれが、前記手術用ドレープ(201)のそれぞれのコネクタ(212、212')に対して枢動するのに適しており、
前記コネクタ(212、212')の間に、各無菌アダプタ(221、221')があり、
前記手術用ドレープ(201)の各コネクタ(212、212')と各無菌アダプタ(221、221')の間に、隙間(235、235')が設けられている、請求項1から7のいずれかに記載の無菌バリアアセンブリ(210)。 - 手術用ドレープ(201)が単一ピースである、請求項8に記載の無菌バリアアセンブリ(210)。
- 前記手術用ドレープ(201)が一対のポーチ(231、231')を備え、
各ポーチ(231、231')は、それぞれのドレープ開口部(209、209')を区切り、
各ポーチ(231、231')は、一つの非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')をドレーピングするのに相応しい、請求項8または9に記載の無菌バリアアセンブリ(210)。 - ロボット手術システム(200)であって、
前記ロボット手術システム(200)は、請求項1から10のいずれか1項に記載の少なくとも1つの無菌バリアアセンブリ(210)と、少なくとも1つの非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')とを有し、
前記非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')は、
ケース(251、251')と、
少なくとも1つの回転モータ(246)と、
前記ケース(251、251')に対して枢動するのに適した少なくとも1つの回転体(230、230')とを有し、
前記無菌バリアアセンブリ(210)の手術用ドレープ(201)の前記少なくとも1つのコネクタ(212、212')は、前記非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')の前記ケース(251、251')と結合され,
前記無菌バリアアセンブリ(210)の前記少なくとも1つの無菌アダプタ(221、221')は、前記非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')の前記少なくとも1つの回転体(230、230')と結合され、
前記少なくとも1つの回転モータ(246)は、前記少なくとも1つの回転体(230、230')を前記少なくとも1つの無菌アダプタ(221. 221')と共に前記非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')の前記ケース(251、251')に対して回転移動するのに適しており、
前記手術用ドレープ(201)の少なくとも1つのコネクタ(212、212')と前記少なくとも1つの無菌アダプタ(221、221')の間の前記ギャップ(235、235')は、前記非無菌ロボットマニピュレータが無菌手術室フィールド(255)を汚染するのを防止する、ロボット手術システム(200)。 - 前記無菌バリアアセンブリ(210)の前記手術用ドレープ(201)の前記少なくとも1つのコネクタ(212、212')が、前記非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')の前記ケース(251、251')と着脱可能かつ剛性的に結合されている、請求項11に記載のロボット手術システム(200)。
- 前記無菌バリアアセンブリ(210)の前記少なくとも1つの無菌アダプタ(221、221')は、前記非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')の前記少なくとも1つの回転体(230、230')と着脱自在かつ堅固に結合される、請求項11または12に記載のロボット手術システム(200)。
- 前記非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')の前記回転体がマニピュレータ連結要素(229、229')を備え、
前記無菌アダプタ(221、221')が、例えばバヨネット結合及び/又はねじ結合などのアンダーカット方式で、前記マニピュレータ連結要素(229、229')に着脱可能に係合する、請求項11から13のいずれかに記載のロボット手術システム(200)。 - 前記無菌アダプタ(221、221')と前記マニピュレータ接続要素(229、229')との間の係合は、前記手術用ドレープ(201)の前記ケース(215)に対して遠位にあり、及び/又は前記コネクタ(212、212')に対して遠位にある、請求項14に記載のロボット手術システム(200)。
- 前記マニピュレータ接続要素(229、229')は、少なくとも部分的に前記ケース(251、251')内にある、請求項14又は15に記載のロボット手術システム(200)。
- 前記無菌アダプタ(221、221')は、前記ケース(251、251')の外にあり、好ましくは前記ケース(251、251')に対して遠位にある、請求項14から16のいずれかに記載のロボット手術システム(200)。
- ロボット手術システム(200)であって、
前記ロボット手術システム(200)は、請求項8から10のいずれかに記載の無菌バリアアセンブリ(210)と、一対の非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')とを備え、
各無菌ロボットマニピュレータ(220、220')は、
ケース(251、251')と、
少なくとも1つの回転モータ(246)と、
前記ケース(251、251')に対して枢動するのに適した少なくとも1つの回転体(230、230')とを有し、
前記無菌バリアアセンブリ(210)の手術用ドレープ(201)の各コネクタ(212、212')は、それぞれのロボットマニピュレータ(220、220')のケース(251、251')に結合され、
前記無菌バリアアセンブリ(210)の各無菌アダプタ(221、221')は、それぞれの非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')の回転体(230、230')と結合され、
各回転モータ(246)は、それぞれの非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')のケース(251、251')に対して旋回運動するそれぞれの無菌アダプタ(221、221')と共にそれぞれの回転体(230、230')を動かすのに適しており、
前記手術用ドレープ(201)の各コネクタ(212、212')と前記各無菌アダプタ(221、221')との間の前記ギャップ(235、235')は、前記非無菌ロボットマニピュレータが無菌手術室フィールド(255)を汚染することを防止する、ロボット手術システム(200)。 - 手術用ドレープ(201)が、一対のポーチ(231、231')を備え、
各ポーチ(231、231')が、それぞれのドレープ開口部(209、209')を区切り、
各ポーチ(231、231')は、一対の非無菌ロボットマニピュレータのうちの1つの非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')をドレープする、請求項18に記載のロボット外科手術システム(200)。 - 前記少なくとも1つの手術器具(240、240')が前記一対の非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')の前記少なくとも1つの回転体(230、230')に一体的に結合されるように、前記少なくとも無菌アダプタ(221・221')に結合される、請求項11から19のいずれか1項に記載のロボット手術システム(200)。
- ベアリング(243)が、前記少なくとも1つの回転体(230、230')と前記非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')のそれぞれのケース(251、251')との間に設けられている、請求項11から20のいずれかに記載のロボット手術システム(200)。
- ロボットカート(225)と、前記ロボットカート(225)から延びる少なくとも1つのロボットアーム(211)とをさらに備え、
手術用ドレープ(201)の前記少なくとも2つのポーチ(231、231')が、それぞれ少なくとも2つの非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')を覆う、請求項11から21のいずれかに記載のロボット手術システム(200)。 - 前記回転体(230、230')が、前記無菌アダプタ(221、221')に取り付けられた手術器具(240、240')の自由度を作動させるのに適した前記非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')の少なくとも一つのモータを収容する、請求項11から22のいずれかに記載のロボット手術システム(200)。
- ロボット手術システムの無菌バリアアセンブリを取り付けおよび/または取り外す方法であって、
手術用ドレープ(201)の少なくとも1つのコネクタ(212、212')を、少なくとも1つの非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')の少なくとも1つのケース(251、251')に接続及び/又は接続解除するステップと、
- 少なくとも1つの無菌アダプタ(221、221')を、少なくとも1つの非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')の回転体(230、230')に接続及び/又は切断するステップと、を含む方法。 - 前記接続するステップは、
まず、手術用ドレープ(201)の少なくとも1つのコネクタ(212、212')を、少なくとも1つの非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')の少なくとも1つのケース(251、251')に接続するステップと、
次に、少なくとも1つの無菌アダプタ(221、221')を、そのケース(251、251')が手術用ドレープ(201)のそれぞれのコネクタ(212、212')に既に接続されている少なくとも1つの非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')の回転体(230、230')に接続するステップと、を有する請求項24に記載の方法。 - 前記切断するステップは、
まず、少なくとも1つの無菌アダプタ(221、221')を、少なくとも1つの非無菌ロボットマニピュレータ(220、220')の回転体(230、230')から切り離すステップと、
次に、手術用ドレープ(201)の少なくとも1つのコネクタ(212、212')を、それぞれの無菌アダプタ(221、221')から既に切り離されたその回転体(230、230')を有する少なくとも1つの無菌ロボットマニピュレータ(220、220')の少なくとも1つのケース(251、251')から切り離すステップとを含む、請求項24又は25に記載の方法。 - 無菌アダプタ(221、221')を接続及び/又は切断するステップが、無菌ドレープ(201)に対するいかなる作用も伴わない、請求項24から26のいずれかに記載の方法。
- 無菌アダプタ(221、221')を接続及び/又は切断するステップが、手術中に実施される、請求項24から27のいずれかによる方法。
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