JP2023513289A - 水和結晶性多核金属錯体、ゲスト化合物検体を含む水和結晶性多核金属錯体、及びゲスト化合物検体の分子構造を決定する方法におけるその使用 - Google Patents

水和結晶性多核金属錯体、ゲスト化合物検体を含む水和結晶性多核金属錯体、及びゲスト化合物検体の分子構造を決定する方法におけるその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、水和結晶性多核金属錯体を対象とする。これらの本発明の水和結晶性金属錯体は、ゲスト化合物検体を吸収して結晶構造解析用サンプルを形成することができる。ゲスト化合物検体の分子構造は、水和結晶性多核金属錯体を用いて得られた結晶構造解析用サンプルを用いたX線結晶構造解析により決定され得る。【選択図】図2

Description

本発明は、結晶性多核金属錯体に関し、特には、ゲスト化合物検体を含むそれらの結晶性多核金属錯体に関する。前記結晶性多核錯体は、結晶性多核金属錯体中に存在するゲスト化合物検体の分子構造を決定する結晶構造解析方法において有用である。本発明はまた、結晶構造解析を通じてゲスト化合物検体の分子構造を決定する方法における前記結晶性多核錯体の使用に関する。
有機化合物の分子構造を決定する方法としてX線単結晶構造解析が知られている。有機化合物の分子構造は、高品質の単結晶を作製することが可能な場合には、X線単結晶構造解析を用いて正確に決定することができる。
しかしながら、有機化合物の量が非常に少ない場合、及び十分な量の単結晶を得ることができない場合、有機化合物の分子構造を決定するために、X線単結晶構造解析を採用することは難しい。分子構造が決定される有機化合物が、室温付近で液体である場合(すなわち、有機化合物の融点が室温以下である場合)には、単結晶を作製することは困難である。この難点は、例えば、化合物が室温で結晶を形成できないことの結果としてであり得る。また、難点は、単に、適切な純度の化合物検体の十分な量を得ることが極めて困難であることであり得る。多孔質である結晶性多核錯体の使用は、化合物検体を規則正しく担持するための枠組みとして作用する。
ゲスト化合物を規則正しく取り込むことができる結晶性多核金属錯体を用いることで、十分な量の検体の単結晶を得ることが困難な場合であっても、X線単結晶構造解析の利用が可能となった。このような検体化合物の分子構造を決定する方法は、結晶スポンジ法として知られている。X線結晶構造解析におけるこの新興技術は、非結晶性(または結晶化しにくい)化合物の結晶構造を、結晶化することなく、マイクログラムスケールで得ることを可能にする。小分子の構造解明を容易にするための結晶性多核金属錯体または結晶スポンジの使用は、例えば国際公開番号2014/038220及び国際公開番号2016/143872並びに、例えば、Y. Inokuma et al., Nature 2013, 495, 461-466 (Corrigendum: Nature 2013, 501) 、及びM. Hoshino, et al., IUCrJ, 2016, 3, 139-151に記載されている。この方法は、多孔質結晶性多核金属錯体、例えば[(ZnX2)3・(tpt)2]n(式中、X=Cl又はI;及びtpt=2,4,6-トリス(4-ピリジル)-1,3,5-トリアジン)を結晶性スポンジとして使用し、中小の有機分子を吸収し、細孔内で均一に配向させ、従来の単結晶X線結晶構造解析によって観察可能にする。
ゲスト化合物検体を包む結晶性多核金属錯体を調製するために、結晶性多核金属錯体はまず、その結晶化のための適当な溶媒中で調製される。得られた結晶性多核金属錯体は、ゲスト化合物検体に導入するための、次のステップに直ちに使用することも、後で使用するために保存することもできる。結晶性多核金属錯体の貯蔵は、一般に、適当な保存溶媒中である。
結晶性多核金属錯体を用いるこれらの方法は特定の条件下で成功をおさめているが、結晶性多核金属錯体の品質は、ゲスト化合物検体の分子構造の正確な決定に不十分な場合が多い。
現在、最も広く使用されている結晶スポンジ材料は、塩化物系結晶性多核金属錯体[(ZnCl2)3(tpt)2]nである。しかしながら、この材料の単結晶は、例えば周囲湿度又は有機溶媒中に少量存在する形で遍在している、微量の水に非常に敏感である。結晶性多核金属錯体と接触すると、このような水分子はスポンジ材料中に急速に取り込まれ、局所的な結晶構造の急激な変化をもたらす。これらの変化は、水を含まない区画と水を含む区画のミスフィットのために、高レベルの内部応力を誘発する。これらのミスフィットは、次々にクラックの形成を引き起こし、したがって、単一結晶性の喪失または結晶の完全な破壊を引き起こし、そのような結晶性多核金属錯体を結晶スポンジX線結晶構造解析技術に使用不能にする。
その結果、これらの結晶性多核金属錯体を使用する場合の結晶性スポンジX線結晶構造解析技術は、新しく調製された材料の厳密な使用または厳密に制御された乾燥条件(例えば、乾燥保護空気)下での予め調製された結晶性材料の貯蔵、ならびに乾燥溶媒および検体の使用を必要とする。このような要件は複雑であり、結晶スポンジX線結晶構造解析技術の使用を制限し得る。
本発明は、結晶性多核金属錯体の使用に関する上述の制限、特に例えば[(ZnCl2)3(tpt)2]nのような亜鉛ハロゲン系結晶性多核金属錯体を用いたものに対する解決策を提供する。本発明は、同じ金属有機骨格を示すが一定量の水を含む水和結晶性多核金属錯体を提供する。結晶格子内に既に存在する水は、結晶性多核金属錯体材料の吸湿性を低下させて、水の急速な取り込み及びそれに続く結晶構造の破壊に対して安定化する。本発明の水和材料は、結晶スポンジX線結晶構造解析法に使用可能であり、本技術において用いられる従来の結晶性多核金属錯体に必要な予防方法を有さない条件下で保存することができる。
一実施形態において、本発明は、水和結晶性多核金属錯体を提供し、前記水和多核金属錯体は、
Mが金属イオンであり、
Xが1価のアニオンであり、
Lが式(1)
Figure 2023513289000002
で表される3座配位子であって、Arは、置換又は無置換の3価の芳香族基であり、X1~X3は独立して、2価の有機基、又はArとY1、Y2、又はY3とを直接結合する単結合であり、かつY1~Y3は独立して、配位部位を有する1価の有機基であって、
nが任意の自然数であり、及び
pが任意の数である、
[[M(X)2]3(L)2]n・(H2O)pによって表され、
前記の値pで表される前記多核金属錯体の水和の量は、pが0.5~3の間の値を有するようなものであり、水和の水が前記多核金属錯体に結合した水素である。
別の実施形態において、以下のステップ:
a)有機(非極性)溶媒、例えばCHCl3、シクロヘキサン又はn-ヘキサンの混合物中の配位子Lの溶液の上に、低級アルコール、例えばメタノールの嵩を層状に重ねるステップ、
b)低級アルコール及び水の混合物中のMX2の溶液を、ステップa)の低級アルコールの嵩の上に層状に重ねるステップ、
c)ステップb)で得られた溶液を15℃~40℃、好ましくは20℃~30℃の温度で、1~10日間、好ましくは3~7日間維持した後に、結晶性材料を得るステップ、及び、
d)ステップc)の結晶性材料を有機(非極性)溶媒、例えばCHCl3又はシクロヘキサンもしくはn-ヘキサンで洗浄するステップ、
を含む、水和結晶性多核金属錯体を調製する方法が提供される。
本明細書において使用されるように、低級アルコールという用語は、炭素数1~6、好ましくは1~4のアルコールを指す。
さらに別の実施形態において、本発明の水和結晶性多核金属錯体を分析対象化合物(検体)含有溶液に接触させ、水和結晶性多核金属錯体の細孔及び/又は空隙に検体の分子を規則正しく配列させることを含む、結晶構造分析サンプルの製造方法が提供される。
本発明の別の実施形態において、分析対象化合物の分子構造を決定する方法が提供され、前記方法は、本発明の水和結晶性多核金属錯体を用いて結晶構造解析用サンプルを製造する方法により得られた、結晶構造解析用サンプルを使用する結晶構造解析を行うことを含む。
図1は、バルク結晶性多核金属錯体材料を、22℃、及び相対湿度73%で51日間保存した後の非水和形態および水和形態のバルク結晶性多核金属錯体材料を示す。図1Aにはバルク非水和結晶[(ZnCl2)3(tpt)2]nが示されている。図1Bは、バルク水和結晶[(ZnCl2)3(tpt)2]n・(H2O)1.5を示す。図1A及び図1Bの両方の写真は、50倍の倍率である。 図2は、バルク結晶性多核金属錯体材料を、22℃、及び相対湿度73%で51日間保存した後の非水和および水和結晶性多核金属錯体の個々の結晶を示す。図2Aには非水和[(ZnCl2)3(tpt)2]nが示されている一方、図2Bでは、水和[(ZnCl2)3(tpt)2]n・(H2O)1.5が示される。図2A及び図2Bの両方の写真は、50倍の倍率である。
ゲスト化合物検体の分子構造を解明するための水和結晶性多核金属錯体及び単結晶X線結晶構造解析におけるその使用、並びに前記水和結晶性多核金属錯体の調製方法について、以下に詳述する。
本発明の実施形態に関連して用いられる水和結晶性多核金属錯体は、配位部分を有する配位子と、中心金属として機能する金属イオンとを含む三次元網目構造を有する。本明細書に用いられる「三次元網目構造」という用語は、配位子(すなわち、2つ以上の配位部分及び付加的な単座配位子とを有する配位子)と、配位子に結合している金属イオンとにより形成される構造単位が三次元的に繰り返し配列した網目様構造を指す。
この三次元網目構造は、本発明の水和結晶性多核金属錯体が多孔質構造を有する結果をもたらす。前記多孔質構造は、水和結晶性多核金属錯体の多孔質構造内にゲスト化合物検体を捕捉することを可能にする。このように結晶性多核金属錯体は、ゲスト化合物検体の「スポンジ」として作用する。本発明の水和結晶錯体におけるこのようなゲスト化合物検体の導入は、錯体分子内でのゲスト化合物検体の組織化された配置を可能にする。このゲスト化合物検体の組織化された配置により、単結晶X線結晶構造解析を用いてゲスト化合物検体の分子構造を解明することができる。それゆえ、このような結晶性多核金属錯体を用いた単結晶X線結晶構造解析法は、結晶スポンジ(CS)X線結晶構造解析法と呼ばれることが多い。
結晶性多核金属錯体(結晶性スポンジ)の組織化された多孔質構造の破壊は、単結晶X線結晶構造解析におけるゲスト化合物検体の担持構造(「スポンジ構造」)としての結晶性多核金属錯体の使用性に有害な影響を及ぼす。水は、微量であっても、結晶性多核金属錯体の結晶性にこのような破壊的な影響を与え得る。水は、例えば周囲湿度または有機溶媒中に少量存在する形で遍在している。結晶性多核金属錯体と接触すると、前記水分子はスポンジ材料に急速に取り込まれ、局所的な結晶構造における急速な変化をもたらし、単結晶性の破壊及び喪失、又は三次元網目構造の破壊さえ生じる。本明細書に記載される本発明は、環境中の少量の水に対してはるかに感受性が低い(susceptible)又は感受性が低い(sensitive)水和結晶性多核金属錯体を対象とする。
水和結晶性多核金属錯体は、
Mが金属イオンであり、
Xが1価のアニオンであり、
Lが式(1)
Figure 2023513289000003
で表される3座配位子であって、Arは、置換又は無置換の3価の芳香族基であり、X1~X3は独立して、2価の有機基、又はArとY1、Y2、又はY3とを直接結合する単結合であり、かつY1~Y3は独立して、配位部位を有する1価の有機基であって、
nが任意の自然数であり、及び
pが任意の数である、
[[M(X)2]3(L)2]n・(H2O)pによって表される配位金属錯体を含み、
前記の値pで表される前記多核金属錯体の水和の量は、pが0.5~3の間の値を有するようなものであり、水和の水が前記多核金属錯体に結合した水素である。
式(1)中の3座の芳香族配位子Arは、3価の芳香族基である。Arの炭素数は、通常3~22であり、好ましくは3~13であり、より好ましくは3~6である。Arの例としては、例えば、1つの6員芳香環からなる単環構造を有する3価の芳香族基、及び3つの6員芳香環が縮合した縮合環構造を有する3価の芳香族基が挙げられる。
1つの6員芳香環からなる単環構造を有する3価の芳香族基の例としては、それぞれ下記式(2a)~(2d)で表される基が挙げられる。3つの6員芳香環が縮合した縮合環構造を有する3価の芳香族基の例としては、下記式(2e)で表される基が挙げられる。なお、式(2a)~(2d)中の「*」は、X1~X3が結合する位置を示す。
Figure 2023513289000004
式(2a)及び式(2c)~(2e)で表される芳香族基は、任意の位置に置換基で置換されていてもよい。置換基の例には、アルキル基、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、n-プロピル基、及びat-ブチル基;アルコキシ基、例えばメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、及びn-ブトキシ基など;ハロゲン原子、例えば、フッ素原子、塩素原子、及び臭素原子;などが挙げられる。Arは、式(2a)又は(2b)で表される芳香族基であることが好ましく、式(2b)で表される芳香族基であることが特に好ましい。
X1~X3は、独立に2価の有機基である、又はArとY1、Y2、又はY3とを直接結合する単結合である。X1~X3で表され得る2価の有機基としては、Arとともにπ電子共役系を形成し得る基であることが好ましい。X1~X3で表され得る2価の有機基がπ電子共役系を形成する場合、式(1)で表される3座配位子の平面性が向上し、強固な3次元網目構造が形成されやすくなる。2価の有機基の炭素数は、2~18であることが好ましく、2~12であることがより好ましく、2~6であることがさらに好ましい。
Y1~Y3は、それぞれ独立に、配位部分を有する1価の有機基である。Y1~Y3で表される有機基は好ましくは、Ar及びX1~X3とともにπ電子共役系を形成できる基である。Y1~Y3で表される有機基がπ電子共役系を形成する場合、式(1)で表される3座配位子の平面性が向上し、強固な三次元網目構造が形成されやすくなる。
Y1~Y3で表される有機基の炭素数は、5~11であることが好ましく、5~7であることがより好ましい。Y1~Y3で表される有機基の例としては、それぞれ下記式(3a)~(3f)で表される有機基が挙げられる。 なお、式(3a)~(3f)中の「*」は、X1、X2、又はX3が結合する位置を示す。
Figure 2023513289000005
式(3a)~(3f)で表される有機基は、任意の位置に置換基で置換されてもよい。置換基の例としては、Arに関連して上述したものが挙げられる。式(3a)で表される基は、Y1~Y3として特に好ましい。
多核金属錯体の細孔の大きさ等は、式(1)で表される3座配位子におけるAr、X1~X3、Y1~Y3を適宜選択することにより調整され得る。本発明の一実施形態に記載の方法により、分子構造が決定される有機化合物を含むのに十分な大きさの細孔等を有する多核金属錯体の安定な単結晶を効率的に得ることができる。
式(1)で表される3座配位子は、平面性及び対称性が高く、π共役系が配位子全体に亘る構造を有することが、強固な三次元網目構造を形成しやすいため好ましい。このような3座配位子の例としては、それぞれ下記式(4a)~(4f)で表される配位子が挙げられる。
Figure 2023513289000006
これらの中でも、式(1)で表される3座配位子として、式(4a)で表される2,4,6-トリス(4-ピリジル)-1,3,5-トリアジン (TPT)が特に好ましい。
中心金属として機能する金属イオンは、金属イオンが多座配位子とともに配位結合を形成して三次元網目構造を形成するものであれば特に限定されない。中心金属として機能する金属イオンは、公知の金属イオンが用いられ得る。周期表第8~12族に属する金属の中で、鉄イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、銅イオン、亜鉛イオン、又は銀イオン等の金属のイオンを用いることが好ましく、周期表第8~12族に属する金属の中でも、2価の金属のイオンであることがより好ましい。亜鉛(II)イオンやコバルト(II)イオンを用いることは、細孔等の大きな多核金属錯体が得られやすいことから特に好ましい。さらに好ましいのは、亜鉛(II)イオンの使用である。
本発明の実施形態に関連して使用される結晶性多核金属錯体は、通常、中性多座配位子に加えて、対イオンとして機能する単座配位子の配位のために安定化される。単座配位子の例としては、1価のアニオン、例えば、塩化物イオン(Cl-)、臭化物イオン(Br-)及びヨウ化物イオン(I-)等のハロゲンイオン、並びにチオシアン酸イオン(SCN-)が挙げられる。好ましくは、1価のアニオンは塩化物イオン(Cl-)である。
本発明の実施形態に関連して使用される多核金属錯体は、溶媒を含み得る。前記溶媒は、ほとんどの場合、結晶性多核金属錯体との弱い会合のみを有し、容易に別の溶媒と交換され得る。錯体中に存在する溶媒は、錯体の製造方法の結果であることが多い。貯蔵目的のために溶媒はクロロホルム(CHCl3)であることが多いが、結晶性多核金属錯体が無傷のまま維持されるその他の任意の適切な貯蔵溶媒、例えばシクロヘキサンまたはn-ヘキサンが使用され得る。溶媒は、ゲスト化合物検体を錯体に導入するステップにおける使用の前に交換されてもよい。特に、結晶性多核金属錯体がクロロホルム中に保存されている場合には、ゲスト化合物検体を導入するステップで用いる溶媒はクロロホルムではない。
本発明の実施形態に関連して用いられる結晶性多核金属錯体は、金属イオンと金属イオンに配位した3座配位子とにより形成される三次元網目構造を有し、及び三次元網目構造に規則的に三次元的に配列され得る細孔等を有する。
「三次元網目構造中に規則的に三次元的に配列された細孔等」という表現は、細孔等がX線単結晶構造解析により細孔等が観察できる程度に規則的に三次元網目構造に配列されていることを意味する。三次元網目構造は、三次元網目構造が上記構造的特徴を有する限り特に限定されずに、細孔等が、分子構造が決定されるゲスト化合物検体、多くの場合、有機化合物を含むのに十分な大きさを有する。
結晶性多核金属錯体に対する水の有害な影響を低減または改善するために、本発明の結晶性多核金属錯体はまた、結晶性多核金属錯体中に水和水を含み、本発明の水和結晶性多核金属錯体を形成する。前記水和水は、結晶性多核金属錯体に結合した水素である。結晶性多核金属錯体の水和は、多核金属錯体の単位当たり0.5~3分子の水である。水の量は0.5~2分子の間の水が好ましく、さらにより好ましくは、0.5~1.5分子の間の水であり、さらにより好ましくは、水の量は多核金属錯体の単位当たり1~1.5分子の間の水である。
この水和結晶性多核金属錯体は、保存時の安定性を高めている。周囲条件下での貯蔵により、単結晶性の破壊および喪失、または非水和結晶性材料で観察される結晶性材料の三次元網目構造の破壊さえももたらさないであろう。さらに、水和結晶性材料は、より高い収率およびより高い効率で製造され得る。例えば、現在の本発明の一実施形態のような水和結晶性材料の調製方法を用いると、より高品質のバルク材料が得られる。多核金属錯体の使用可能な結晶、すなわち100~300μmの間の適切なサイズ、及び均一性の結晶の量は、本発明に記載の方法に従って製造される材料においてはるかに高い。これらの利点の結果として、水和結晶性多核金属錯体材料は、より経済的に製造することができ、高価及び/又は非実用的であり得る特別な貯蔵条件を維持する必要なしに、貯蔵および輸送され得る。
一実施形態において、水和結晶性多核金属錯体は、以下のステップを含む方法によって製造される:a)有機(非極性)溶媒、例えばCHCl3またはシクロヘキサンまたはn-ヘキサン、および例えばメタノールなどの低級アルコールの混合物中の配位子Lの溶液の上に、例えばメタノールなどの低級アルコールの嵩を層状にするステップ、b)前記低級アルコールと水との混合物中のMX2の溶液をステップa)の低級アルコールの嵩の上に層状にするステップ、c)ステップb)で得られた溶液を約15℃~40℃、好ましくは約20℃~30℃の温度で約1~10日間、好ましくは約3~7日間維持した後に結晶性材料を得るステップ、及びd)ステップc)の結晶性材料を有機(非極性)溶媒、例えばCHCl3、シクロヘキサンまたはn-ヘキサンで洗浄するステップ。
本発明の好ましい実施形態において、水和結晶性多核金属錯体は、金属イオンとしてZn(II)を含む。このような好ましい実施形態において、一価アニオンは、塩化物(Cl-)またはヨウ化物(I-)のいずれかである。このような水和結晶性多核金属錯体において、好ましい配位子Lは、2,4,6-トリス(4-ピリジル)-1,3,5-トリアジン (TPT)である。
このような水和形態において、好ましい態様における結晶性多核金属錯体は、[(ZnX2)3-(tpt)2]n・(H2O)pで表され、Xは塩化物(Cl)、ヨウ化物(I)及び臭化物(Br)から選択されるハロゲンであり、nは任意の自然数であり、pは0.5~3の間の任意の数である。好ましくは、Xは塩化物(Cl)及びヨウ化物(I)から選択されるハロゲンである。より好ましくは、水和多核金属錯体は[(ZnCl2)3(tpt)2]n・(H2O)pであり、さらにより好ましくは、水和結晶性多核金属錯体は[(ZnCl2)3(tpt)2]n・(H2O)1.5である。Xが臭化物(Br)である実施形態において、配位子Lの溶液はニトロベンゼンを含まない。
本発明の水和結晶性多核金属錯体は、解析対象化合物の分子構造を決定するための、単結晶X線結晶構造解析等のスポンジ法に用いるための任意の公知の方法において用いることができる。このようなスポンジ法では、分析対象化合物はまず、結晶構造解析用サンプルを得るために、本発明の水和結晶性多核金属錯体に導入される。前記結晶構造解析用サンプルは、本発明の水和単結晶多核金属錯体を分析対象化合物(検体)含有溶液に接触させて、含水単結晶多核金属錯体の細孔及び/又は空隙に検体の分子を吸収させることを含む方法により得ることができる。本発明の水和物結晶性多核金属錯体における細孔が規則的かつ整理されていることを考慮すると、X線結晶構造解析により分子構造を決定する方法に有用であるために、前記検体が規則的に吸収される。
そのようにして、本発明の他の実施形態においては、分析対象化合物の分子構造を決定する方法が提供され、前記方法は、本発明に記載の結晶構造解析用サンプルの製造方法により得られた結晶構造解析用サンプルを用いて結晶構造解析を行うことを含む。
実施例1:ZnCl2-tpt水和物の結晶化
21.27 mgのトリス(4-ピリジル)-1,3,5-トリアジン(tpt)を16mLのCHCl3および0.833mLメタノールの混合物に溶解する。18.42mgのZnCl2を2mLメタノールおよび300μLの水の混合物に溶解する。試験管に5mLのtpt溶液を充填する。400 μL MeOHをtpt溶液の上に慎重に重ねる。最後に、600 μLのZnCl2溶液をメタノールの層の上に慎重に重ね合わせ、溶液の即時混合を避ける。そのように調製された層状溶液は、周囲温度で約7日間閉鎖環境に保持される。
7日後、短い針状及び100~300μmの大きさのブロックの結晶が収穫され、CHCl3中に保存された。
実施例2:ZnCl2-tpt(非水和)の結晶化
非水和結晶性ZnCl2-tpt多核金属錯体を、実施例1と同様に調製する。ただし、実施例1に記載のZnCl2溶液は、以下のように調製される。18.42mgのZnCl2を2.3mLメタノールに溶解する。前と同様に、7日間の結晶化のための期間の後、短い針状及び100~300μmの大きさのブロックの結晶が収穫され、CHCl3中に保存される。
実施例3:結晶性ZnCl2-tpt多核金属錯体の安定性アッセイ。
実施例1および2に従って調製した結晶性ZnCl2-tpt水和および非水和材料の両方のサンプルを、それらの安定性について試験した。すべてのサンプル材料は、22 ℃、相対湿度73%で51日間保存した。材料を貯蔵後、倍率50倍で目視検査を行った。試験サンプルには、バルク材料及び個々の結晶材料の両方が含まれていた。非水和結晶性ZnCl2-tpt多核金属錯体バルク材料は、非常に小さなサイズの結晶性材料、並びに適切なサイズ(すなわち100~300μm)の限られた量の結晶性材料の混合物をもたらした(図1A参照)。対照的に、水和バルク結晶性ZnCl2-tpt多核材料は、適切なサイズのブロック状または短い針状結晶をほとんど独占的に示す(図1B参照)。その結果、水和バルク材料は、非水和材料と比較して、はるかに高い量の使用可能な結晶性材料を提供する。したがって、水和結晶性材料を製造する場合の収率および効率もはるかに高い。
さらに、単一非水和結晶性ZnCl2-tpt多核金属錯体(図2Aのような)と、同じ条件で保存した単一水和結晶性ZnCl2-tpt多核金属錯体(図2Bのような)とを比較すると、水和物質が有意に安定していることが明らかである。図2Aに示すように、非水和ZnCl2-tpt多核金属錯体は、フラクションライン及び激しい変色などを含む、劣化を示す。対して、図2Bに示すような水和ZnCl2-tpt多核金属錯体は、非水和材料と同じ条件で51日間保存しても劣化が見られず、単結晶が平滑で均一な色であることを示す。

Claims (17)

  1. 水和結晶性多核金属錯体であって、前記水和多核金属錯体が、
    Mが金属イオンであり、
    Xが1価のアニオンであり、
    Lが式(1)
    Figure 2023513289000007
    で表される3座配位子であって、Arは、置換又は無置換の3価の芳香族基であり、X1~X3は独立して、2価の有機基、又はArとY1、Y2、又はY3とを直接結合する単結合であり、かつY1~Y3は独立して、配位部位を有する1価の有機基であって、
    nが任意の自然数であり、及び
    pが任意の数である、
    [[M(X)2]3(L)2]n・(H2O)pによって表され、
    前記の値pで表される前記多核金属錯体の水和の量は、pが0.5~3の間の値を有するようなものであり、前記水和の水が前記多核金属錯体に結合した水素である、前記水和結晶性多核金属錯体。
  2. pが0.5~2の間の値を有する、請求項1に記載の水和結晶性多核金属錯体。
  3. pが1~1.5の間の値を有する、請求項2に記載の水和結晶性多核金属錯体。
  4. 前記水和多核金属錯体が、[(ZnX2)3(tpt)2]n・(H2O)pである、請求項1~3のいずれか一項に記載の水和結晶性多核金属錯体。
  5. 前記水和多核金属錯体が、[(ZnCl2)3(tpt)2]n・(H2O)pである、請求項4に記載の水和結晶性多核金属錯体。
  6. 前記水和多核金属錯体が、[(ZnCl2)3(tpt)2]n・(H2O)1.5である、請求項5に記載の水和結晶性多核金属錯体。
  7. 前記水和多核金属錯体が、多孔質構造を有する、請求項1~6のいずれかに記載の水和結晶性多核金属錯体。
  8. XがCl、及びIから成るグループから選択されるハロゲンである、請求項1~7のいずれかに記載の水和結晶性多核金属錯体。
  9. 前記水和多核錯体が、以下のステップ:
    a)有機(非極性)溶媒および低級アルコールの混合物中の配位子Lの溶液の上に低級アルコールの嵩を層状に重ねるステップ、
    b)低級アルコール及び水の混合物中のMX2の溶液を、ステップa)のメタノールの嵩の上に層状に重ねるステップ、
    c)ステップb)で得られた溶液を15℃~40℃、好ましくは20℃~30℃の温度で、1~10日間、好ましくは3~7日間維持した後に、結晶性材料を得るステップ、及び、
    d)ステップc)の結晶性材料を有機(非極性)溶媒で洗浄するステップ、
    を含む方法により得られる、請求項1~8のいずれか一項に記載の水和結晶性多核金属錯体。
  10. XがBrの場合に前記配位子Lの溶液がニトロベンゼンを含まない、請求項7に記載の水和結晶性多核金属錯体。
  11. 前記配位子Lが、2,4,6-トリス(4-ピリジル)-1,3,5-トリアジン (tpt) 及びMX2がZnCl2である、請求項9又は10のいずれか一項に記載の水和結晶性多核金属錯体。
  12. 低級アルコール/水の前記混合物が、メタノールおよび水の、体積比20:3の混合物である、請求項9~11のいずれか一項に記載の水和結晶性多核金属錯体。
  13. 有機(非極性)溶媒および低級アルコールの前記混合物が、CHCl3及びメタノールの、体積比19:1の混合物である、請求項9~12のいずれか一項に記載の水和結晶性多核金属錯体。
  14. CHCl3/メタノールの混合物中の配位子Lの溶液:メタノールの嵩:メタノール/水の混合物中のMX2の溶液の体積比が25:2:3である、請求項9~13のいずれか一項に記載の水和結晶性多核金属錯体。
  15. 請求項1~14のいずれか一項に記載の水和結晶性多核金属錯体を、分析対象化合物(検体)含有溶液に接触させて、水和単結晶多核金属錯体の細孔及び/又は空隙に検体の分子を規則正しく配列させることを含む、結晶構造解析用サンプルの製造方法。
  16. 分析対象化合物の分子構造を決定する方法であって、請求項15に記載の結晶構造解析用サンプルの製造方法により得られた結晶構造解析用サンプルを用いて、結晶構造解析を行うことを含む、前記方法。
  17. 以下のステップ:
    a)有機(非極性)溶媒および低級アルコールの混合物中の配位子Lの溶液の上にメタノールの嵩を層状に重ねるステップ、
    b)低級アルコール及び水の混合物中のMX2の溶液を、ステップa)の低級アルコールの嵩の上に層状に重ねるステップ、
    c)ステップb)で得られた溶液を15℃~40℃、好ましくは20℃~30℃の温度で、1~10日間、好ましくは3~7日間維持した後に、結晶性材料を得るステップ、及び、
    d)ステップc)の結晶性材料を有機(非極性)溶媒で洗浄するステップ、
    を含む、水和結晶性多核金属錯体を調製する方法。
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