以下、本文書の多様な実施形態が添付された図面を参照して記載される。しかし、これは本文書に記載された技術を特定の実施形態に対して限定しようとするのではなく、本文書の実施形態の多様な変更(modifications)、均等物(equivalents)、及び/又は、代替物(alternatives)を含むものと理解されなければならない。図面の説明と関連して、類似の構成要素に対しては類似の参照符号が使用されてよい。
また、図面に示された各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜のために任意に示したため、本発明が必ず示されたところに限定されない。図面において様々な層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。そして、図面において、説明の便宜のために、一部の層及び領域の厚さが誇張されるように示した。
また、層、膜、領域、板などの部分が異なる部分の「上に」あるという時、これは、異なる部分の「真上に」ある場合だけでなく、その中間に異なる部分がある場合も含む。反対に、ある部分が異なる部分の「真上に」あるという時には、中間に異なる部分がないことを意味する。また、基準になる部分の「上に」にあるというのは、基準になる部分の上又は下に位置することであり、必ずしも重力の反対方向側へ「上に」位置することを意味するのではない。
本文書において、「有する」、「有してよい」、「含む」、又は「含んでよい」などの表現は、当該特徴(例:数値、機能、動作、又は、部品などの構成要素)の存在を指し示し、追加的な特徴の存在を排除しない。
本文書において、「A又はB」、「A又は/及びBのうち少なくとも一つ」、又は「A又は/及びBのうちの一つ又はそれ以上」などの表現は、共に羅列された項目のすべての可能な組み合わせを含んでよい。例えば、「A又はB」、「A及びBのうち少なくとも一つ」、又は「A又はBのうち少なくとも一つ」は、(1)少なくとも一つのAを含む、(2)少なくとも一つのBを含む、又は(3)少なくとも一つのA及び少なくとも一つのBすべてを含む場合をすべて指称すことができる。
本文書で使用された「第1」、「第2」、「一番目」、又は「二番目」などの表現は、多様な構成要素を順序及び/又は重要度に関係なく修飾することができ、ある構成要素を他の構成要素と区分するために使用されるだけで、当該構成要素を限定しない。例えば、第1使用者機器と第2使用者機器は、順序又は重要度と無関係に、互いに異なる使用者機器を示すことができる。例えば、本文書に記載された権利範囲を逸しないながらも第1構成要素は第2構成要素と命名されてよく、類似して第2構成要素も第1構成要素に変えて命名されてもよい。
ある構成要素(例:第1構成要素)が他の構成要素(例:第2構成要素)に「(機能的に又は通信的に)連結されて((operatively or communicatively)coupled with/to)」いるとか、「接続されて(connected to)」いると言及された時には、ある構成要素が異なる構成要素に直接的に連結されたり、他の構成要素(例:第3構成要素)を介して連結されてよいと理解されなければならないだろう。反面、ある構成要素(例:第1構成要素)が他の構成要素(例:第2構成要素)に「直接連結されて」いるとか、「直接接続されて」いると言及された時には、ある構成要素と異なる構成要素との間に他の構成要素(例:第3構成要素)が存在しないものと理解されてよい。
本文書で使用される表現「~するように構成された(又は設定された)(configured to)」は、状況に応じて、例えば、「~に適合した(suitable for)」、「~する能力を有する(having the capacity to)」、「~するように設計された(designed to)」、「~するように変更された(adapted to)」、「~するように作られた(made to)」、又は「~をすることができる(capable of)」と変えて使用されてよい。用語「~するように構成された(又は設定された)」は、ハードウェア的に「特別に設計された(specifically designed to)」ものだけを必ずしも意味しなくてよい。代わりに、ある状況では、「~するように構成された装置」という表現は、その装置が異なる装置又は部品と共に「~することができる」ことを意味してよい。例えば、文言「A、B、及びCを遂行するように構成された(又は設定された)プロセッサ」は、当該動作を遂行するための専用プロセッサ(例:エンベデッドプロセッサ)、又はメモリ装置に格納された1以上のソフトウェアプログラムを実行することにより、当該動作を遂行することができる汎用プロセッサ(generic-purpose processor)(例:CPU又はapplication processor)を意味してよい。
本文書で使用された用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたもので、他の実施形態の範囲を限定しようとする意図でなくてよい。単数の表現は、文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含んでよい。技術的であったり科学的な用語を含んでここで使用される用語は、本文書に記載された技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同一の意味を有してよい。本文書に使用された用語のうち、一般的な辞書に定義された用語は、関連技術の文脈上有する意味と同一又は類似の意味と解釈されてよく、本文書で明白に定義されない限り、理想的であったり過度に形式的な意味に解釈されない。場合によっては、本文書で定義された用語であっても本文書の実施形態を排除するように解釈され得ない。
本文書の多様な実施形態による電子デバイスは、例えば、スマートフォン(smartphone)、タブレットPC(tablet personal computer)、移動電話機(mobile phone)、映像電話機、電子書籍リーダー機(e-book reader)、ラップトップPC(laptop personal computer)、ネットブックコンピュータ(netbook computer)、モバイル医療機器、カメラ(camera)、又はウェアラブル装置(wearable device)のうち少なくとも一つを含んでよい。多様な実施形態によれば、ウェアラブル装置は、アクセサリー型(例:時計、指輪、ブレスレット、アンクレット、ネックレス、メガネ、コンタクトレンズ、又は頭部着用型装置(head-mounted-device(HMD))、織物又は衣類一体型(例:電子衣服)、身体付着型(例:スキンパッド(skin pad)又はタトゥー)、又は生体移植型(例:implantable circuit)のうち少なくとも一つを含んでよい。
以下、必要な図面を参照して実施形態による電子デバイス、スタイラスペン、及びこの駆動方法について説明することにする。
アクティブスタイラスペンの場合、バッテリに無線充電方式で電力が効率的に伝達されるためには、スタイラスペンに内蔵された共振回路における共振信号の振幅が大きくなければならない。一方、パッシブスタイラスペンの共振方式において、タッチセンサがスタイラスペンによるタッチをより正確に識別するためには、スタイラスペンに内蔵された共振回路における共振信号の振幅が大きくなければならない。したがって、最大の共振信号を作ることができるように、スタイラスペンの共振回路の共振周波数と同一の周波数の信号をスタイラスペンに伝達することが非常に重要である。
図1の(a)及び(b)は、スタイラスペンと電子デバイスを示した概念図であり、図2は、電子デバイスを概略的に示したブロック図である。
図1の(a)及び(b)に示されたように、スタイラスペン10、10’は、電子デバイス2、2’のタッチスクリーン20、20’付近で電子デバイス2、2’又はタッチスクリーン20、20’から出力される信号を受信し、タッチスクリーン20、20’に信号を送信することができる。
電子デバイス2、2’は、携帯用通信装置(例えば、スマートフォン、タブレットPC)、コンピュータ装置、携帯用マルチメディア装置、携帯用医療機器、ウェアラブル装置、又は家電装置のうち少なくとも一つを含んでよい。また、電子デバイス2は、フレキシブル装置又はフレキシブルディスプレイ装置であってよい。また、電子デバイス2は、タッチ入力が可能なタッチ装置であってもよい。
図1の(b)に示された長方形形状のフォルダブル電子デバイス2’又はそれに含まれるタッチスクリーン20’などの部材において、平面上左側に位置する長辺を第1長辺LS1、右側に位置する長辺を第2長辺LS2、上側に位置する短辺を第1短辺SS1、下方に位置する短辺を第2短辺SS2と指称することにする。
フォルダブル電子デバイス2’は、第1短辺SS1及び第2短辺SS2を横切るフォールディング軸AXIS_Fを基準として所定のフォールディング方向に沿って折り曲げることができる。すなわち、フォルダブル電子デバイス2’は、フォールディング軸AXIS_Fを基準としてフォールディング方向に沿って折り畳まれた状態(folded state)と広げられた状態(unfolded state)との間の状態転換が可能であり得る。
図2に示されたように、図1の(a)及び(b)に示された電子デバイス2、2’は、無線通信部210、メモリ220、インターフェース部230、電源供給部240、ディスプレイ部250、タッチセンシング部260、及び制御部270などを含んでよい。図2に示された構成要素は、電子デバイスを具現するにあたって必須のことではないため、本開示上で説明される電子デバイスは、上で列挙された構成要素よりも多かったり、又は少ない構成要素を有し得る。以下では、説明の便宜上、図1の(a)の電子デバイス2を例を挙げて説明する。したがって、図1の(b)の電子デバイス2’も、以下で説明される内容がそのまま適用され得ることに留意しなければならない。
より具体的に、前記構成要素のうち、無線通信部210は、電子デバイス2と無線通信システムとの間、電子デバイス2と他の電子デバイス2との間、又は電子デバイス2と外部サーバーとの間の無線通信を可能にする1以上のモジュールを含んでよい。また、前記無線通信部210は、電子デバイス2を1以上のネットワークに連結する1以上のモジュールを含んでよい。このような無線通信部210は、無線インターネットモジュール211及び近距離通信モジュール212などを含んでよい。
無線インターネットモジュール211は、無線インターネット接続のためのモジュールを言うもので、電子デバイス2に内蔵されてよい。無線インターネットモジュール211は、無線インターネット技術による通信網で無線信号を送受信するようになっている。無線インターネット技術としては、例えば、WLAN(Wireless LAN)、Wi-Fi(Wireless-Fidelity)、Wi-Fi(Wireless Fidelity)Direct、DLNA(登録商標)(Digital Living Network Alliance)、WiBro(Wireless Broadband)、WiMAX(World Interoperability for Microwave Access)、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)、HSUPA(High Speed Uplink Packet Access)、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(Long Term Evolution-Advanced)などがあり、前記無線インターネットモジュール211は、前記で羅列されなかったインターネット技術まで含んだ範囲で少なくとも一つの無線インターネット技術によりデータを送受信することになる。
近距離通信モジュール212は、近距離通信(Short range communication)のためのものとして、ブルートゥース(登録商標)(BluetoothTM)、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(Infrared Data Association;IrDA)、UWB(Ultra Wideband)、ZigBee、NFC(Near Field Communication)、Wi-Fi(Wireless-Fidelity)、Wi-Fi Direct、Wireless USB(Wireless Universal Serial Bus)技術のうちの少なくとも一つを使用して、近距離通信を支援することができる。このような、近距離通信モジュール212は、近距離無線通信網(Wireless Area Networks)を介して電子デバイス2と無線通信システムとの間、電子デバイス2と無線通信可能デバイスとの間、又はタッチセンサ2と外部サーバーが位置したネットワークとの間の無線通信を支援することができる。前記近距離無線通信網は、近距離無線個人通信網(Wireless Personal Area Networks)であってよい。
ここで、無線通信可能デバイスは、本発明による電子デバイス2とデータとを相互交換することが可能な(又は、連動可能な)移動端末(mobile terminal、例えば、スマートフォン(smart phone)、タブレットPC、ノートパソコン(notebook)など)になってよい。近距離通信モジュール212は、電子デバイス2の周辺に、前記電子デバイス2と通信可能な無線通信可能デバイスを感知(又は、認識)することができる。さらに、制御部270は、前記感知された無線通信可能デバイスが一実施形態による電子デバイス2と通信するように認証されたデバイスである場合、電子デバイス2で処理されるデータの少なくとも一部を、前記近距離通信モジュール212を介して無線通信可能デバイスに伝送することができる。したがって、無線通信可能デバイスの使用者は、電子デバイス2で処理されるデータを、無線通信可能デバイスを介して利用することができる。
また、メモリ220は、電子デバイス2の多様な機能を支援するデータを格納する。メモリ220は、電子デバイス2で駆動される多数の応用プログラム(application program又はアプリケーション(application))、電子デバイス2の動作のためのデータ、命令語を格納することができる。
インターフェース部230は、電子デバイス2に連結される多様な種類の外部機器との通路の役割を遂行する。このようなインターフェース部230は、有線/無線ヘッドセットポート(port)、外部充電器ポート(port)、有線/無線データポート(port)、メモリカード(memory card)ポート、識別モジュールが備えられた装置を連結するポート(port)、オーディオI/O(Input/Output)ポート(port)、ビデオI/O(Input/Output)ポート(port)、イヤホンポート(port)のうちの少なくとも一つを含んでよい。
電源供給部240は、制御部270の制御下において、外部の電源、内部の電源の印加を受けて電子デバイス2に含まれた各構成要素に電源を供給する。このような電源供給部240はバッテリを含み、前記バッテリは内蔵型バッテリ又は交替可能な形態のバッテリになってよい。
ディスプレイ部250は、電子デバイス2で処理される情報を表示(出力)する。例えば、ディスプレイ部250は、電子デバイス2で駆動される応用プログラムの実行画面情報、又はこのような実行画面情報によるUI(User Interface)、GUI(Graphic User Interface)情報を表示することができる。
ディスプレイ部250は、LCDディスプレイ(liquid crystal display)、OLED(organic light-emitting diode)ディスプレイ、電子インクディスプレイ(e-ink display)、量子ドット(quantum-dot)発光ディスプレイ、マイクロLED(Light emitting diode)ディスプレイなどを含んでよい。
ディスプレイ部250は、映像を表示するディスプレイパネル251と、ディスプレイパネル251と連結されて映像を表示するための信号をディスプレイパネル251に供給するディスプレイコントローラ252を含む。
例えば、ディスプレイパネル251には、複数のスキャン線、複数のデータ線のような信号線に連結された複数の画素と、スキャン線にスキャン信号を供給するスキャン駆動部が位置することができ、
ディスプレイコントローラ252は、データ線に印加するデータ信号を生成するデータ駆動ICと映像信号を処理してディスプレイ部250の全般的な動作を制御するタイミングコントローラ、電源管理(power management)ICなどを含んでよい。
タッチセンシング部260は、静電容量方式を用いてタッチ領域に加えられるタッチ(又は、タッチ入力)を感知することができる。一例として、タッチセンシング部260は、特定部位に発生する静電容量、電圧、又は電流などの変化を電気的な入力信号に変換するように構成されてよい。タッチセンシング部260は、タッチ領域上にタッチを加えるタッチオブジェクトがタッチセンシング部260上にタッチされる位置、面積、タッチ時の静電容量などを検出できるように構成されてよい。ここで、タッチオブジェクトは、前記タッチセンサにタッチを印加する物体として、例えば、使用者の身体部位(指、手の平など)、パッシブ(passive)又はアクティブ(active)方式のスタイラスペン10などになってよい。
タッチセンシング部260は、タッチ電極が位置するタッチセンサ261とタッチセンサ261に駆動信号を印加してタッチセンサ261から感知信号を受信し、制御部270及び/又はディスプレイコントローラ252にタッチデータを伝達するタッチコントローラ262を含む。
図2では、タッチセンシング部260と命名した構成は、「ディスプレイ部」のような他の「部」の構成との動作の観念で命名したものである。以下の説明においては、「部」は、他の構成との関係における動作の観念で表現する際に使用することができ、「モジュール」は、当該構成がモジュール化されて生産される観念で使用することができ、「装置」は、当該構成が「物」の一態様で実施される観念で使用されてよく、「センサ」は、当該構成の物理的な動作の観念で使用されてよく、「パネル」は、生産工程の観念で使用されてよい。このような「部」、「モジュール」、「装置」、「センサ」、「パネル」という名称は、それぞれの観念において本発明を当業者が理解しやすいように使用されてよく、このような表現の差が本発明の権利範囲を制限するわけではない。
タッチコントローラ262は、タッチセンサ261で感知されたタッチ入力に対応してタッチ座標情報を出力することができる。また、タッチコントローラ262は、タッチ感知の結果に対応して駆動信号の周波数を変更することができる。
タッチコントローラ262は、一実施形態として、複数の第1タッチ電極及び複数の第2タッチ電極のうちの少なくとも一つに連結されて駆動信号を印加する駆動部、複数の第1タッチ電極及び複数の第2タッチ電極のうちの少なくとも一つに連結されて感知信号を受信する受信部、及び駆動部と受信部の動作を制御し、受信部から出力される感知信号を使用してタッチ位置を取得するMCU(micro control unit)を含んでよい。
他の実施形態において、タッチコントローラ262は、複数の第1タッチ電極に連結されて駆動信号を印加し、感知信号を受信する第1駆動/受信部と複数の第2タッチ電極に連結されて駆動信号を印加し、感知信号を受信する第2駆動/受信部、及び駆動/受信部の動作を制御し、これらから出力される感知信号を使用してタッチ位置を取得するMCUを含んでよい。
ディスプレイパネル251とタッチセンサ261は相互レイヤー構造を成したり一体型に形成されて、タッチスクリーン20と指称されてよい。
タッチセンシング部260は、ループコイル264とループコイル264に駆動信号を印加するコイルドライバ263とをさらに含んでよい。ループコイル264は、タッチスクリーン20の近傍に配置されてもよく、電子デバイス2内の任意の位置に配置されてもよい。ループコイル264は、RFID、NFCのような近距離通信モジュール212のアンテナにも構成されてよい。前記駆動信号は、所定周波数を有する交流電圧又は交流電流を含んでよい。
ここで、ループコイル264は、コイルドライバ253から駆動信号の印加を受けて外部に電力を伝送することができる。したがって、ループコイル264は伝送電極部とも命名され得る。また、コイルドライバ253も伝送ドライバとも命名され得る。
再び、図1~図2を参照すると、制御部270は、電子デバイス2の駆動を制御して、電子デバイス2のタッチ感知の結果に対応してタッチ座標情報を出力することもできる。また、制御部270は、タッチ感知結果に対応して駆動信号の周波数を変更することもできる。
制御部270は、前記応用プログラムと関連した動作の他にも、通常的に電子デバイス2の全般的な動作を制御する。制御部270は、上で詳しく見た構成要素を介して入力又は出力される信号、データ、情報などを処理したり、メモリ270に格納された応用プログラムを駆動することにより、使用者に適切な情報又は機能を提供又は処理することができる。
また、制御部270は、メモリ270に格納された応用プログラムを駆動するために、図2と共に詳しく見た構成要素うち、少なくとも一部を制御することができる。さらに、制御部270は、前記応用プログラムの駆動のために、電子デバイス2に含まれた構成要素のうちの少なくとも2以上を互いに組み合わせて動作させることができる。
図3の(a)は、一実施形態によるディスプレイ部の一部を概略的に示した平面図であり、図3の(b)は、図3の(a)のI-I’線による断面図である。
図3の(a)及び(b)を参照すると、ディスプレイパネル251は前面で任意の視覚情報、例えば、テキスト、ビデオ、写真、2次元又は3次元映像などを表示することができる。ディスプレイパネル251の種類は、映像を表示するものとして特に限定されるわけではない。
一実施形態においては、ディスプレイパネル251が発光素子であって有機発光ダイオードを有するパネルであることを一例として説明する。しかし、ディスプレイパネル251の種類は、これに限定されるわけではなく、本発明の概念に符合する限度内では他の表示パネルが使用されてよい。
ディスプレイパネル251は、多様な形状を有してよい。一例として、ディスプレイパネル251は、互いに平行な二対の辺を有する長方形であってよい。説明の便宜のために、ディスプレイパネル251を一対の長辺と一対の短辺を有する長方形で示した。
しかし、ディスプレイパネル251の形状は、これに限定されるわけではなく、ディスプレイパネル251は多様な形状を有してよい。例えば、ディスプレイパネル251は、直線の辺を含む閉じられた形態の多角形、曲線からなる辺を含む円、楕円などの直線と曲線からなる辺を含む半円、半楕円などの多様な形状を有してよい。ディスプレイパネル251の角のうち、少なくとも一部は曲線形態を有してよい。
ディスプレイパネル251は、全体又は少なくとも一部が可撓性(flexibility)を有してよい。
ディスプレイパネル251は映像を表示することができる。ディスプレイパネル251は表示部204を含み、表示部204は、映像が表示される表示領域DAと、表示領域DAの少なくとも一側に位置した非表示領域NDAを含んでよい。例えば、非表示領域NDAは、表示領域DAを囲む形態で提供されてよい。表示領域DAには複数の画素PXが位置し、非表示領域NDAには複数の画素PXを駆動する駆動部(図4の210参照)が位置してよい。
表示領域DAは、ディスプレイパネル251の形状に対応する形状を有してよい。例えば、表示領域DAは、ディスプレイパネル251の形状と同様に直線の辺を含む閉じられた形態の多角形、曲線からなる辺を含む円、楕円など、直線と曲線からなる辺を含む半円、半楕円など多様な形状を有してよい。本発明の一実施形態において、表示領域DAは長方形であると仮定する。
ディスプレイパネル251は、基板202及び基板202上に提供された表示部204を含んでよい。
基板202は、例えば、ガラス、高分子金属などの多様な材料からなってよい。基板202は、特に高分子有機物からなる絶縁性基板であってよい。高分子有機物を含む絶縁性基板材料としては、ポリスチレン(polystyrene)、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol)、ポリメチルメタクリレート(Polymethyl methacrylate)、ポリエーテルスルホン(polyethersulfone)、ポリアクレート(polyacrylate)、ポリエーテルイミド(polyetherimide)、ポリエチレンナフタレート(polyethylene naphthalate)、ポリエチレンテレフタレート(polyethyleneterephthalate)、ポリフェニレンスルファイド(polyphenylene sulfide)、ポリアリレート(polyarylate)、ポリイミド(polyimide)、ポリカーボネート(polycarbonate)、セルローストリアセテート(triacetate cellulose)、セルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate)などがある。しかし、基板202をなす材料としては、これに限定されるわけではなく、例えば、基板202はガラス繊維強化プラスチック(FRP、Fiber glass reinforced plastic)からなってもよい。
表示部204は、基板202の上に位置してよい。表示部204は、使用者が入力した情報又は使用者に提供する情報を映像で表示することができる。表示部204は複数の画素PXを含んでよい。複数の画素PXは、有機層を含む有機発光素子であってよいが、これに限定されるわけではなく、液晶素子、電気泳動素子、電気湿潤素子など多様な形態で具現されてよい。各画素PXは、映像を表示する最小単位として、白色光及び/又はカラー光を放出する有機発光素子を含んでよい。各画素PXは、赤色、緑色、青色、及び白色のいずれか一つの色の光を放出することができるが、これに限定されるわけではなく、シアン(cyan)、マゼンタ(magenta)、イエロー(yellow)などのカラー光を放出することができる。各画素PXは、複数の信号配線(図示せず)に連結されたトランジスタ(図示せず)とトランジスタに電気的に連結された有機発光ダイオードを含んでよい。
ディスプレイ駆動部210は、ディスプレイパネル251に含まれた画素PXに信号を供給するスキャン駆動部とデータ駆動部とを含む。
信号制御部220はディスプレイ駆動部210に駆動制御信号と映像データを供給して、ディスプレイパネル251の映像表示動作を制御することができる。具体的に、信号制御部220は、外部映像ソースから供給される映像信号とデータイネーブル信号を用いて、駆動制御信号と映像データを生成することができる。例えば、信号制御部220は、映像信号と制御信号を外部映像ソース(図示せず)から供給を受けることができ、制御信号は、フレーム区間を区別する信号である垂直同期信号、一つのフレーム内の行区別信号である水平同期信号、データが出力される区間の間だけハイレベルであるデータイネーブル信号、及びクロック信号を含んでよい。また、駆動制御信号は、スキャン駆動制御信号、データ駆動制御信号などを含んでよい。
スキャン駆動部は、信号制御部220から提供されたスキャン駆動制御信号に基づいてスキャン信号を生成し、スキャン信号を画素PXに連結されたスキャン線に出力する。データ駆動部は、信号制御部220から受信されたデータ駆動制御信号に基づいて、信号制御部220から提供された映像データによる階調電圧を生成する。データ駆動部は、階調電圧をデータ電圧として画素PXに連結されたデータ線に出力する。一方、スキャン駆動部は、薄膜工程を介して画素PXと同時に形成されてよい。例えば、スキャン駆動部は、非表示領域(NDA)にASG(Amorphous Silicon TFT Gate driver circuit)形態又はOSC(Oxide Semiconductor TFT Gate driver circuit)形態で実装されてよい。
タッチセンサ261は、表示部204の上に別途のパネル又はフィルムの形態で付着されていてよく、表示部204と一体に形成されていてもよい。
タッチセンサ261は、使用者のタッチがある時、タッチの位置を感知するための複数のタッチセンシングユニットTSを含んでよい。タッチセンシングユニットTSは、相互静電容量(mutual capacitance)方式又は自己静電容量(self capacitance)方式でタッチを感知することができる。タッチセンサ261は、タッチコントローラ(図3の102)から駆動信号の印加を受ける。タッチコントローラ262は、タッチセンサ261から使用者のタッチにより変化する感知信号を受信することができる。
ウインドウ103は、タッチセンサ261の上に位置してよい。ウインドウ103は、ディスプレイパネル251の形状に対応する形状を有してよく、ディスプレイパネル251の前面の少なくとも一部をカバーすることができる。例えば、ディスプレイパネル251が長方形であれば、ウインドウ103もまたこれに対応する長方形であってよい。又は、ディスプレイパネル251が円形であれば、ウインドウ103もまたこれに対応する円形であってよい。
ディスプレイパネル251に表示される映像は、ウインドウ103を介して外部に透過される。ウインドウ103は、外部の衝撃を緩和させて、外部の衝撃にディスプレイパネル251が破損したり誤作動することを防止できる。外部からの衝撃とは、圧力、ストレスなどで表現できる外部からの力でディスプレイパネル251に欠陥を引き起こす力を意味する。
ウインドウ103は、全体又は少なくとも一部が可撓性(flexibility)を有してよい。
図4は、電子デバイスの一部構成のブロック図である。図4を参照すると、ディスプレイパネル251はディスプレイ駆動部210に連結されており、タッチセンサ261はタッチコントローラ262に連結されている。
タッチコントローラ262は、タッチセンサ261に出力する駆動信号を生成することができ、タッチセンサ261から入力される感知信号の入力を受けることができる。また、タッチコントローラ262は、駆動信号及び感知信号を用いて、タッチスクリーンに対するタッチ入力の有無、タッチ入力の個数、タッチ入力の位置などを判断することができる。タッチコントローラ262は、信号制御部220から水平同期信号、スキャン駆動制御信号、データ駆動制御信号などを受信することができる。タッチコントローラ262は、水平同期信号に基づいてタッチセンサ261に提供する駆動信号の周波数を調整することができる。例えば、タッチコントローラ262は、水平同期信号の周波数の2以上の整数倍に駆動信号の周波数を設定することができる。
また、タッチコントローラ262は、水平同期信号及びスキャン駆動制御信号のうち少なくとも一つに基づいて、スキャン信号がディセーブルレベルを有する期間の間にタッチセンサ261から感知信号を受信することができる。
また、タッチコントローラ262は、水平同期信号及びデータ駆動制御信号のうち少なくとも一つに基づいて、データ信号がディスプレイパネル251のデータ線に印加される期間を除いた期間の間にタッチセンサ261から感知信号を受信することができる。
図4の実施形態においては、タッチセンサ261とディスプレイパネル251とを互いに分離して示したが、本発明はこれに限定されはしない。例えば、タッチセンサ261とディスプレイパネル251は、一体に製作されてもよい。
タッチセンサ261は、ディスプレイパネル251の少なくとも一領域上に提供されてよい。例えば、タッチセンサ261は、ディスプレイパネル251の少なくとも一面上に前記ディスプレイパネル251と重畳するように提供されてよい。一例として、タッチセンサ261は、ディスプレイパネル251の両面のうち映像が出射される方向の一面(例えば、上部面)上に配置されてよい。
また、タッチセンサ261は、ディスプレイパネル251の両面のうち少なくとも一面に直接形成されたり、或いは、ディスプレイパネル251の内部に形成されてよい。例えば、タッチセンサ251は、ディスプレイパネル251の上部基板(又は、封止層)又は下部基板の外部面(例えば、上部基板の上部面又は下部基板の下部面)上に直接形成されたり、又は、前記上部基板又は下部基板の内部面(例えば、上部基板の下部面又は下部基板の上部面)上に直接形成されてもよい。
タッチセンサ261がディスプレイパネル251の封止層上に直接形成される場合、封止層の全体厚さが4um~10umであってよい。
タッチセンサ261は、タッチ入力を感知することができる活性領域AAと、活性領域AAの少なくとも一部を囲む非活性領域NAAを含む。実施形態により、活性領域AAはディスプレイパネル251の表示領域DAに対応するように配置され、非活性領域NAAはディスプレイパネル251の非表示領域NDAに対応するように配置されてよい。例えば、タッチセンサ261の活性領域AAは、ディスプレイパネル251の表示領域DAと重畳され、タッチセンサ261の非活性領域NAAは、ディスプレイパネル251の非表示領域NDAと重畳されてよい。
一実施形態により、活性領域AAには複数のタッチセンシングユニットTSが配置される。すなわち、活性領域AAは、使用者によるタッチ入力を感知することができるタッチ感知領域であってよい。
複数のタッチセンシングユニットTSは、タッチ入力を検出するための少なくとも一つのタッチ電極、一例として、相互静電容量方式の場合、複数の第1タッチ電極及び複数の第2タッチ電極を含む。具体的に、一つのタッチセンシングユニットTSは、一つの第1タッチ電極と一つの第2タッチ電極とが交差して形成されたキャパシタンスの変化を検出するための一つの単位であってよい。
複数のタッチセンシングユニットTSは、他の例として、セルフ静電容量(self capacitance)方式の場合、行列形態に配列された複数のタッチ電極を含む。具体的に、一つのタッチセンシングユニットTSは、一つのタッチ電極のキャパシタンスの変化を検出するための一つの単位であってよい。
実施形態により、少なくとも一つのタッチ電極は、ディスプレイパネル251の表示領域DA上に提供されてよい。この場合、少なくとも一つのタッチ電極は、ディスプレイパネル251に備えられた電極及び配線のうち少なくとも一つと平面上に重畳することができる。例えば、ディスプレイパネル251が有機発光ディスプレイパネルである時、少なくとも一つのタッチ電極は、カソード電極、データ線、スキャン線などと少なくとも重畳されてよい。ディスプレイパネル251が液晶ディスプレイパネルである時、少なくとも一つのタッチ電極は、少なくとも共通電極、データ線、ゲート線などと少なくとも重畳されてよい。
このように、タッチセンサ261がディスプレイパネル251と結合されれば、タッチセンサ261とディスプレイパネル251との間に寄生キャパシタンスが生成される。一例として、タッチセンサ261の少なくとも一つのタッチ電極は、ディスプレイパネル251の電極及び配線のうち少なくとも一つと平面上で重畳するように配置されてよく、これにより、タッチセンサ261とディスプレイパネル251との間には寄生キャパシタンスが発生することになる。
このような寄生キャパシタンスのカップリング作用によりディスプレイパネル251の信号がタッチセンサ、特にタッチセンサ261に伝達されてよい。例えば、ディスプレイパネル251に印加されるディスプレイ駆動信号(例えば、データ信号、スキャン信号、発光制御信号など)によるノイズ信号がタッチセンサ261に流入され得る。
一実施形態による電子デバイス2において、ディスプレイパネル251は、薄膜封止層を備えた有機発光ディスプレイパネルであってよく、タッチセンサ261は、前記薄膜封止層の一面(例えば、上部面)上に少なくとも一つのタッチ電極が直接形成されたオンセル(On-cell)タイプのセンサ電極で構成されてよい。この場合、有機発光ディスプレイパネルに備えられた電極及び配線うち、少なくとも一つ(一例としてカソード電極)と、少なくとも一つのタッチ電極とが互いに近接するように位置される。これにより、ディスプレイ駆動によるノイズ信号が比較的大きい強さでタッチセンサ261に伝達されてよい。
タッチセンサ261に伝達されたノイズ信号は感知信号のリップルを引き起こし、これによりタッチセンサの感度が低下され得る。そこで、本開示では、タッチセンサの感度を改善できる多様な実施形態を提供することにし、これに対する詳細な説明は後述することにする。
次に、図5~図7を参照して、図2に示されたディスプレイ部250の一様態について説明する。
図5は、図2のディスプレイ部250の一様態を概略的に示したブロック図であり、図6は、図5のディスプレイ部の画素を示した図面であり、図7は、図5のディスプレイ部の駆動する駆動信号の一例を示したタイミング図である。
図5に示されたように、ディスプレイ部は、複数の画素PXを含むディスプレイパネル251、データ駆動部2522、スキャン駆動部2520、及び信号制御部2524を含む。
ディスプレイパネル251は、略行列形態に配列された複数の画素PXを含む。特に制限されないが、複数のスキャン線S1~Siは、画素の配列形態で略行方向に対向して延びて互いが概ね平行であり、複数のデータ線D1~Djは、略列方向に延びて互いが概ね平行である。
複数の画素PXのそれぞれは、ディスプレイパネル251に連結される複数のスキャン線S1~Siのうち対応する一つのスキャン線及び複数のデータ線D1~Djのうち対応する一つのデータ線に連結されている。また、図5のディスプレイパネル251に直接示さなかったが、複数の画素PXのそれぞれは、ディスプレイパネル251に連結される電源と接続されて第1電源電圧ELVDD及び第2電源電圧ELVSSの供給を受ける。
複数の画素PXのそれぞれは、複数のデータ線D1~Djを介して伝達された対応するデータ信号に従って有機発光ダイオードに供給される駆動電流により所定の輝度で発光する。
スキャン駆動部2520は、複数のスキャン線S1~Siを介して各画素に対応するスキャン信号を生成して伝達する。すなわち、スキャン駆動部2520は、各画素の行に含まれた複数の画素それぞれに対応するスキャン線を介してスキャン信号を伝達する。
スキャン駆動部2520は、信号制御部2524からスキャン駆動制御信号CONT2の伝達を受けて複数のスキャン信号を生成し、各画素の行に連結された複数のスキャン線S1~Siに順次スキャン信号を供給する。また、スキャン駆動部2520は共通制御信号を生成し、複数の画素PXに全て連結された共通制御線に共通制御信号を供給する。
データ駆動部2522は、複数のデータ線D1~Djを介して各画素にデータ信号を伝達する。
データ駆動部2522は、信号制御部2524からデータ駆動制御信号CONT1の供給を受けて各画素の行に含まれた複数の画素それぞれに連結された複数のデータ線D1~Djに対応するデータ信号を供給する。
信号制御部2524は、外部から伝達される映像信号を映像データDATAに変換してデータ駆動部2522に伝達する。信号制御部2524は、垂直同期信号Vsync、水平同期信号Hsync、クロック信号、データイネーブル信号などの外部制御信号の伝達を受けて、スキャン駆動部2520及びデータ駆動部2522の駆動を制御するための制御信号を生成してそれぞれに伝達する。すなわち、信号制御部2524は、スキャン駆動部2520を制御するスキャン駆動制御信号CONT2とデータ駆動部2522を制御するデータ駆動制御信号CONT1とをそれぞれ生成して伝達する。
図6に示されたように、画素PX_lkは、有機発光ダイオードOLED、第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2、及びストレージキャパシタCstを含んでよい。画素PX_lkは、1番目の画素行及びk番目の画素列に位置し得る。各トランジスタは、説明の便宜上PMOSトランジスタとする。
第1トランジスタTR1は、駆動トランジスタであってよい。一実施形態において、第1トランジスタTR1は第1ノードN1に連結されたゲート、第1電源電圧ELVDDに連結されたソース、及び有機発光ダイオードOLEDのアノードに連結されたドレインを含んでよい。
駆動電流は、第1トランジスタTR1のゲートとソースとの間の電圧差に対応する電流として、データ線D1に印加されるデータ信号による電圧に対応して駆動電流が変わる。
第2トランジスタTR2は、スキャン線Skに印加されるスキャン信号のレベルにより、ターンオンされて第1ノードN1とデータ線D1とを連結することができる。一実施形態において、第2トランジスタTR2は、スキャン線Skに連結されたゲート、データ線D1に連結されたソース、及び第1ノードN1に連結されたドレインを含んでよい。第2トランジスタTR2は、k番目のスキャン線Skを介して伝達される対応するスキャン信号S[k]に応答して1番目のデータ線D1を介して伝達されるデータ信号D[l]によるデータ電圧を第1ノードN1に伝達する。
ストレージキャパシタCstは、第1電源電圧ELVDD及び第1ノードN1の間に連結されている。一実施形態において、ストレージキャパシタCstは、第1電源電圧ELVDDに連結された一電極及び第1ノードN1に連結された他電極を含んでよい。
有機発光ダイオードOLEDは、第1トランジスタTR1から流れる駆動電流により発光することができる。一実施形態において、有機発光ダイオードOLEDは、第1トランジスタTR1のドレインに連結されたアノード及び第2電源電圧ELVSSに連結されたカソードを含んでよい。
図7に示されたように、垂直同期信号Vsyncのパルスの周期は、ディスプレイフレームレート(display frame rate)によるディスプレイパネル251の1フレーム期間1 FRAMEであってよい。
1フレーム期間1 FRAMEの間に、データ駆動部2522は水平同期信号Hsyncに同期化されて、複数のデータ線D1~Djにイネーブルレベルのデータ信号を印加することができる。例えば、水平同期信号Hsyncの毎パルスごとに、データ駆動部2522はローレベル電圧Lを有するスキャン信号が印加されるスキャン線に連結されている画素に対応するデータ信号を、複数のデータ線D1~Djの全てに印加する。
1フレーム期間1 FRAMEの間に、スキャン駆動部2520は水平同期信号Hsyncに同期化されて、複数のスキャン線S1~Siにローレベル電圧Lのスキャン信号(S[1]、S[2]、…、S[k-1]、S[k])を順次印加することができる。例えば、スキャン駆動部2520は、水平同期信号Hsyncの毎パルスごとに、対応する一つのスキャン線にローレベル電圧Lのスキャン信号を印加する。
1水平期間1H、すなわち水平同期信号Hsyncのパルスのある周期内に、データ線にデータ信号を印加する期間dwpとスキャン信号がローレベル電圧Lである期間spがある。
期間dwp及び期間spと関連して、スキャン線Sk及びデータ線D1に連結されている画素を例を挙げて説明する。
t00から1水平期間1Hが始まる。t01でデータ線D1にデータ信号DATA[k]が印加される。t10でスキャン線Skに印加されるスキャン信号S[k]がローレベル電圧Lに変更される。
スキャン信号S[k]がローレベル電圧Lに変更される時点t10と、データ信号DATA[k]がデータ線Dlに印加され始める時点t01は、同一であるか又は相違してよい。例えば、データ線DlのRCディレイを考慮して、スキャン信号S[k]がローレベル電圧Lに変更される前に、データ信号DATA[k]がデータ線D1に印加されてよい。
t11でスキャン信号S[k]がハイレバル電圧Hに変更される。t12でデータ線D1へのデータ信号DATA[k]の印加が中断される。t22で1水平期間1Hが終了する。
スキャン信号S[k]がハイレバル電圧Hに変更される時点t11と、データ線Dlへのデータ信号DATA[k]の印加が中断される時点t12は同一であるか又は相違してよい。例えば、スキャン信号S[k]がハイレバル電圧Hに変更された後に、データ線Dlへのデータ信号DATA[k]の印加が中断されてよい。
データ記入期間TAは、期間dwp及び期間spを含む。具体的に、データ記入期間TAは、期間dwpが始まる時点と期間spが始まる時点のうちのより早い時点から、期間dwpが終了する時点と期間spが終了する時点のうちのより遅い時点までであり、例えば、データ記入期間TAは、t01~t12の期間であってよい。
次に、図8及び図9を参照して、ディスプレイ部の他の様態について説明する。
図8は、図2のディスプレイ部の他の様態を概略的に示したブロック図であり、図9は、図8のディスプレイ部の画素を示した図面である。
図8に示されたように、ディスプレイ部は、複数の画素PXを含むディスプレイパネル251、データ駆動部2522、スキャン駆動部2520、発光制御駆動部2526、及び信号制御部2524を含む。
ディスプレイパネル251は、略行列形態に配列された複数の画素PXを含む。特に制限されないが、複数のスキャン線S0~Si及び複数の発光制御線E1~Eiは、画素の配列形態で略行方向に対向して延びて互いが概ね平行であり、複数のデータ線D1~Djは略列方向に延びて互いが概ね平行である。
複数の画素PXのそれぞれは、ディスプレイパネル251に連結される複数のスキャン線S0~Siのうち対応する二つのスキャン線、複数の発光制御線E1~Eiのうち対応する一つの発光制御線、及び複数のデータ線D1~Djのうち対応する一つのデータ線にそれぞれ連結されている。また、図8のディスプレイパネル251に直接示さなかったが、複数の画素PXのそれぞれは、ディスプレイパネル251に連結される電源と接続されて第1電源電圧ELVDD、第2電源電圧ELVSS、及び初期化電圧VINTの供給を受ける。
ディスプレイパネル251の複数の画素PXのそれぞれは、二つの対応するスキャン線と連結されている。すなわち、当該画素が含まれた画素行に対応するスキャン線と画素行の以前の画素行に対応するスキャン線に連結されている。一番目の画素行に含まれた複数の画素のそれぞれは、一番目のスキャン線S1とダミースキャン線S0に連結されてよい。そしてi番目の画素行に含まれた複数の画素のそれぞれは、当該画素行であるi番目の画素行に対応するi番目のスキャン線Siとそれ以前の画素行であるi-l番目の画素行に対応するi-l番目のスキャン線Si-lに連結されている。
複数の画素PXのそれぞれは、複数のデータ線D1~Djを介して伝達された対応するデータ信号に従って有機発光ダイオードに供給される駆動電流により所定の輝度の光を発光する。
スキャン駆動部2520は、複数のスキャン線S0~Siを介して各画素PXに対応するスキャン信号を生成して伝達する。すなわち、スキャン駆動部2520は、各画素行に含まれた複数の画素PXのそれぞれと対応するスキャン線を介してスキャン信号を伝達する。
スキャン駆動部2520は、信号制御部2524からスキャン駆動制御信号CONT2の伝達を受けて複数のスキャン信号を生成し、各画素行に連結された複数のスキャン線S0~Siに順次スキャン信号を供給する。
データ駆動部2522は、複数のデータ線D1~Djを介して各画素にデータ信号を伝達する。
データ駆動部2522は、信号制御部2524からデータ駆動制御信号CONT1の供給を受けて、各画素行に含まれた複数の画素のそれぞれに連結された複数のデータ線D1~Djに対応するデータ信号を供給する。
発光制御駆動部2526は、行列形態に配列された複数の画素PXを含むディスプレイパネル251に連結された複数の発光制御線E1~Eiに連結されている。すなわち、複数の画素のそれぞれに略行方向に対向して互いが概ね平行に延びている複数の発光制御線E1~Eiが、複数の画素PXそれぞれを発光制御駆動部2526に連結する。
発光制御駆動部2526は、複数の発光制御線E1~Eiを介して各画素に対応する発光制御信号を生成して伝達する。発光制御信号の伝達を受けた各画素は、発光制御信号の制御に応答して映像データ信号による映像を発光するように制御される。すなわち、対応する発光制御線を介して伝達される発光制御信号に応答して各画素に含まれた発光制御トランジスタ(図9のTR5、TR6)の動作が制御され、それにより発光制御トランジスタと連結された有機発光ダイオードは、データ信号に対応する駆動電流に応じた輝度に発光したり又は発光しなくてよい。
ディスプレイパネル251の各画素PXには、第1電源電圧ELVDD、第2電源電圧ELVSS、初期化電圧VINTが供給される。第1電源電圧ELVDDは、所定のハイレバル電圧であってよく、第2電源電圧ELVSSは、第1電源電圧ELVDDよりも低い電圧であるか又は接地電圧であってよい。初期化電圧VINTは、第2電源電圧ELVSSと同じであるか又は低い電圧値に設定されてよい。
第1電源電圧ELVDD、第2電源電圧ELVSS、及び初期化電圧VINTの電圧値は、特に制限されない。
信号制御部2524は、外部から伝達される複数の映像信号を複数の映像データ信号DATAに変換してデータ駆動部2522に伝達する。信号制御部2524は、垂直同期信号Vsync、水平同期信号Hsync、及びクロック信号の伝達を受けてスキャン駆動部2520、発光制御駆動部2526、及びデータ駆動部2522の駆動を制御するための制御信号を生成してそれぞれに伝達する。すなわち、信号制御部2524は、データ駆動部2522を制御するデータ駆動制御信号CONT1、スキャン駆動部2520を制御するスキャン駆動制御信号CONT2、及び発光制御駆動部2526の動作を制御する発光駆動制御信号CONT3をそれぞれ生成して伝達する。
図9に示されたように、画素PX_abは、有機発光ダイオード(OLED)と、ストレージキャパシタCst、及び第1~第7トランジスタTR1~TR7を含む。画素PX_abは、a番目の画素行及びb番目の画素列に位置してよい。各トランジスタは、説明の便宜上、PMOSトランジスタとする。
第1トランジスタTR1は、第1ノードN1に連結されたゲート、第5トランジスタTR5のドレインが連結された第2ノードN2に連結されているソース、及び第3ノードN3に連結されたドレインを含む。対応するデータ信号D[b]により駆動電流が第1トランジスタTR1を介して流れる。
駆動電流は、第1トランジスタTR1のソースとゲートとの間の電圧差に対応する電流として、印加されるデータ信号D[b]によるデータ電圧に対応して駆動電流が変わる。
第2トランジスタTR2は、a番目のスキャン線Saに連結されたゲート、b番目のデータ線Dbに連結されたソース、及び第1トランジスタTR1のソースと第5トランジスタTR5のドレインが共通に連結された第2ノードN2に連結されているドレインを含む。第2トランジスタTR2は、a番目のスキャン線Saを介して伝達される対応するスキャン信号S[j]に応答してb番目のデータ線Dbを介して伝達されるデータ信号D[b]によるデータ電圧を第2ノードN2に伝達する。
第3トランジスタTR3は、a番目のスキャン線Saに連結されたゲート、第1トランジスタTR1のゲートとドレインにそれぞれ連結された両端を含む。第3トランジスタTR3は、a番目のスキャン線Saを介して伝達される対応するスキャン信号S[j]に応答して動作する。ターンオンされた第3トランジスタTR3は、第1トランジスタTR1のゲートとドレインを連結して、第1トランジスタTR1をダイオード連結(diode connection)させる。
第1トランジスタTR1がダイオード連結されれば、第1トランジスタTR1のソースに印加されたデータ電圧で第1トランジスタTR1の閾値電圧ほど補償された電圧が第1トランジスタTR1のゲートに印加される。第1トランジスタTR1のゲートは、ストレージキャパシタCstの一電極に連結されているので、電圧はストレージキャパシタCstにより維持される。第1トランジスタTR1の閾値電圧が補償された電圧がゲートに印加されて維持されるので、第1トランジスタTR1に流れる駆動電流は、第1トランジスタTR1の閾値電圧による影響を受けない。
第4トランジスタTR4は、a-1番目のスキャン線Sa-1に連結されたゲート、初期化電圧VINTに連結されたソース、及び第1ノードN1に連結されたドレインを含む。第4トランジスタTR4はa-1番目のスキャン線Sa-1を介して伝達されるa-1番目のスキャン信号S[a-1]に応答して、初期化電圧VINTを介して印加される初期化電圧VINTを第1ノードN1に伝達する。第4トランジスタTR4は、当該画素PX_abが含まれたj番目の画素行の以前の画素行に対応するa-1番目のスキャン線Sa-1に予め伝達されるa-1番目のスキャン信号S[a-1]に応答して、データ信号D[b]が印加される前に初期化電圧VINTを第1ノードN1に伝達することができる。
この時、初期化電圧VINTの電圧値は制限されないが、第1トランジスタTR1のゲート電圧を十分に低くして初期化させることができるように、低いレベルの電圧値を有するように設定することができる。すなわち、a-1番目のスキャン信号S[a-1]がゲートオン電圧レベルで第4トランジスタTR4のゲートに伝達される期間の間に、第1トランジスタTR1のゲートは初期化電圧VINTに初期化される。
第5トランジスタTR5は、j番目の発光制御線Ejに連結されたゲート、第1電源電圧ELVDDに連結されたソース、及び第2ノードN2に連結されたドレインを含む。
第6トランジスタTR6は、j番目の発光制御線Ejに連結されたゲート、第3ノードN3に連結されたソース、及び有機発光ダイオード(OLED)アノード(Anode)に連結されているドレインを含む。
第5トランジスタTR5と第6トランジスタTR6は、j番目の発光制御線Ejを介して伝達されるj番目の発光制御信号E[j]に応答して動作する。j番目の発光制御信号E[j]に応答して第5トランジスタTR5と第6トランジスタTR6がターンオンされた時、駆動電流が流れるように第1電源電圧ELVDDから有機発光ダイオード(OLED)の方向に電流経路が形成される。そうすると有機発光ダイオード(OLED)が駆動電流により発光して、データ信号の映像が表示される。
ストレージキャパシタCstは、第1ノードN1に連結された一電極と第1電源電圧ELVDDに連結された他電極を含む。ストレージキャパシタCstは、上述したように、第1トランジスタTR1のゲートと第1電源電圧ELVDDとの間に連結されているので、第1トランジスタTR1のゲートに印加される電圧を維持することができる。
第7トランジスタTR7は、a-1番目のスキャン線Sa-1に連結されているゲート、有機発光ダイオード(OLED)のアノード(Anode)に連結されているソース、及び初期化電圧VINTの電源に連結されているドレインを含む。
第7トランジスタTR7は、当該画素PX_abが含まれたj番目の画素行の以前の画素行に対応するa-1番目のスキャン線Sa-1に予め伝達されるa-1番目のスキャン信号S[a-1]に応答して、初期化電圧VINTを有機発光ダイオード(OLED)のアノード(Anode)に伝達することができる。有機発光ダイオード(OLED)のアノード(Anode)は、伝達された初期化電圧VINTにより十分に低い電圧にリセットされる。
図10は、一実施形態によるタッチセンシング部を概略的に示した図面である。
一実施形態によるタッチセンシング部260は、タッチセンサ261、タッチセンサ261を制御するタッチコントローラ262を含む。タッチコントローラ262は、タッチセンサ261と信号を送受信する駆動部2620及び受信部2622、及び制御部2624を含んでよい。
タッチセンサ261は、第1方向のタッチ座標を検出するための複数の第1タッチ電極111-1~111-mと第1方向と交差する第2方向のタッチ座標を検出するための複数の第2タッチ電極121-1~121-nを含んでよい。例えば、タッチセンサ261は、第2方向に延びた形態を有する複数の第1タッチ電極111-1~111-mと第2方向と交差する第1方向に延びた形態を有する複数の第2タッチ電極121-1~121-nを含む。タッチセンサ261内において、複数の第1タッチ電極111-1~111-mは第1方向に沿って配列されてよく、複数の第2タッチ電極121-1~121-nは第2方向に沿って配列されてよい。
複数の第1タッチ電極111-1~111-mは駆動部2620に連結されており、複数の第2タッチ電極121-1~121-nは受信部2622に連結されている。図10において駆動部2620、受信部2622、及び制御部2624を分離して示したが、一つのモジュール、ユニット、チップ(chip)で具現されてよく、これに制限されない。
駆動部2620は、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに駆動信号を印加することができる。受信部2622は、複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。
前記においてタッチセンシング部260が相互キャパシタンス方式で具現されると説明したが、タッチセンシング部260は、セルフキャパシタンス方式で具現されてよく、相互キャパシタンス方式でのタッチ電極111-1~111-m、121-1~121-n、駆動部2620、及び受信部2622を適切に変形したり、新たなコンポーネントを追加したり、一部の構成要素を省略してセルフキャパシタンス方式に適合するように修正することは、通常の技術者に容易であろう。
図11は、一実施形態によるタッチセンシング部260を概略的に示した図面であり、図12は、一実施形態によるタッチセンシング部260にスタイラスペンがタッチされた一例を示した図面である。
図11を参照すると、一実施形態によるタッチセンシング部260は、タッチセンサ(touch panel、262620)、タッチセンサ261を制御するタッチコントローラ262(touch controller)を含む。タッチコントローラ262は、タッチセンサ261と信号を送受信する第1及び第2駆動/受信部2620’、2622’、及び制御部2624を含んでよい。
タッチセンサ261は、複数のタッチ電極111-1~111-m、121-1~121-nを含んでよい。
本実施形態のタッチセンシング部260は、コイルドライバ263とループコイル264を含まなくてよい。
タッチセンサ261は、第1方向に延びた形態を有する複数の第1タッチ電極111-1~111-mと第1方向と交差する第2方向に延びた形態を有する複数の第2タッチ電極121-1~121-nとを含む。タッチセンサ261内において、複数の第1タッチ電極111-1~111-mは第2方向に沿って配列されてよく、複数の第2タッチ電極121-1~121-nは第1方向に沿って配列されてよい。図1においてタッチセンサ261の形態は四角形で示されているが、これに制限されない。
図11においてタッチセンサ261の形態は四角形で示されているが、これに制限されない。タッチセンサ261の形態は、任意の形態を有してよい。例えば、任意の形態は、円形、楕円形、一部が円形である多角形、四角形を除いた多角形であってよい。任意の形態は、一部が曲線からなる図形の形態を含む。
タッチセンシング部260は、タッチオブジェクト(touch object)によるタッチ入力(直接タッチ又は近接タッチ)を感知するために使用されてよい。タッチセンシング部260により、タッチセンサ261に近接したスタイラスペン10のタッチ入力が感知されてよい。
図12の(a)及び(b)に示されたように、タッチセンサ261は、絶縁層23とウインドウ22をさらに含む。絶縁層23の上にタッチ電極層21が位置してよい。タッチ電極層21は、複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nを含む。タッチ電極層21の上にウインドウ22が位置してよい。図12の(a)及び(b)において、複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nとが同じ層に位置するもので示されているが、相違した層にそれぞれ位置してもよく、これに制限されない。
複数の第1タッチ電極111-1~111-mは、第1駆動/受信部2620’に連結されており、複数の第2タッチ電極121-1~121-nは、第2駆動/受信部2622’に連結されている。図11において第1駆動/受信部2620’と第2駆動/受信部2622’を分離して示したが、第1駆動/受信部2620’と第2駆動/受信部2622’とは一つのモジュール、ユニット、又はチップ(chip)で具現されてよく、これに制限されない。
第1駆動/受信部2620’は、複数のタッチチャネルを介して複数の第1タッチ電極111-1~111-mに駆動信号を印加することができる。また、第1駆動/受信部2620’は、複数のタッチチャネルを介して複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信することもできる。同様に、第2駆動/受信部2622’は、複数のタッチチャネルを介して複数の第2タッチ電極121-1~121-nに駆動信号を印加することができる。また、第2駆動/受信部2622’は、複数のタッチチャネルを介して複数の第1タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。
すなわち、第1駆動/受信部2620’と第2駆動/受信部2622’とは、信号を送受信する一種のトランシーバー(transceiver)であってよい。
第1駆動/受信部2620’から複数の第1タッチ電極111-1~111-mに駆動信号を印加する時、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに対応するタッチチャネルは駆動チャネルで動作する。また、複数の第1タッチ電極111-1~111-mから第1駆動/受信部2620’に感知信号を伝達する時、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに対応するタッチチャネルは感知チャネルで動作する。同様に、第2駆動/受信部2622’から複数の第2タッチ電極121-1~121-nに駆動信号を印加する時、複数の第2タッチ電極121-1~121-nに対応するタッチチャネルは駆動チャネルで動作する。また、複数の第2タッチ電極121-1~121-nから第2駆動/受信部2622’に感知信号を伝達する時、複数の第2タッチ電極121-1~121-nに対応するタッチチャネルは感知チャネルで動作する。
駆動信号は、スタイラスペン10の共振周波数に対応する周波数を有する信号(例えば、サイン波、矩形波など)を含んでよい。スタイラスペン10の共振周波数は、スタイラスペンの共振回路部12の設計値による。
タッチセンシング部260は、タッチオブジェクト(touch object)によるタッチ入力(直接タッチ又は近接タッチ)を感知するために使用されてよい。図12の(a)に示されたように、タッチセンシング部260により、タッチセンサ261に近接したスタイラスペン10のタッチ入力が感知され得る。
図12の(b)に示されたように、タッチスクリーン20は、ディスプレイパネル251及びディスプレイパネル251上のタッチセンサ261を含む。タッチセンサ261は、基板23、基板上のタッチ電極21、及びタッチ電極21上のウインドウ22を含んでよい。
タッチ電極21は、複数の第1タッチ電極111-1、111-2、…、111-mと複数の第2タッチ電極121-1、121-2、…、121-nを含む。図12の(b)においてタッチ電極21が一つの層で示されたが、第1タッチ電極と第2タッチ電極とが互いに相違した層にそれぞれ位置してもよく、これに制限されない。
タッチ電極21上にはウインドウ22が位置してよい。タッチ電極21と伝導性チップ11、そして、ウインドウ22は、キャパシタンスCxを形成することができる。したがって、スタイラスペン10で生成された信号(共振信号又はアクティブタッチ信号)がタッチ電極21に伝達され得る。
図12の(a)に示されたように、タッチセンシング部260は、タッチオブジェクト(touch object)によるタッチ入力(直接タッチ又は近接タッチ)を感知するために使用されてよい。図12の(b)に示されたように、タッチセンシング部260により、タッチセンサ261に近接したスタイラスペン10のタッチ入力が感知され得る。
図13は、スタイラスペン及びこれを把持した使用者の手に駆動信号が印加される場合を示した図面である。
図13の(a)に示されたように、駆動信号はスタイラスペン10の伝導性チップ11の間に形成されるキャパシタンスを介して共振回路部12に伝達される。
ところで、使用者が手30でスタイラスペン10をつかんでタッチセンシング部260に筆記をする場合を仮定すれば、タッチ電極111、121と伝導性チップ11との間に形成されるキャパシタンス以外にも、使用者の手30とタッチ電極111、121との間に形成されるキャパシタンスも存在することになる。
このような連結状態で複数のタッチ電極111、121に同一の駆動信号を印加することになれば、図13の(b)に示されたように、駆動信号はスタイラスペン10の伝導性チップ11の間に形成されるキャパシタンスだけでなく、同時に使用者の手30とのキャパシタンスにも伝達される。使用者の手30は、スタイラスペン10の接地部15に連結されているという点で、駆動信号が共振回路部12に伝達されることになる。
一方、共振回路部12は、伝導性チップ11を介して伝達される信号とスタイラスペン10の接地部15との間の電圧差を利用して共振されるが、手30を介して同一の駆動信号がスタイラスペン10の接地部15に印加されれば、伝導性チップ11とスタイラスペン10の接地部15との間の電圧差が減少することになり、共振信号の大きさが減少することになる。関連して、図14~図15を参照して詳細に説明する。
図14は、スタイラスペンを使用して一実施形態によるタッチセンシング部260にタッチ入力を遂行する一つの場合を示した図面であり、図15は、図14で手に伝達された駆動信号の影響を示した図面である。
図14に示されたように、スタイラスペン10のチップ11は、第2タッチ電極121-3、121-4とそれぞれキャパシタンスCt1、Ct2を形成する。
使用者がスタイラスペン10を把持してタッチセンサ261に対してタッチ入力を遂行する場合、使用者の手30はスタイラスペン10の伝導性チップ11から離隔してタッチセンサ261と接触することができる。例えば、図15に示されたように、使用者の手30は、タッチセンサ261内で第2タッチ電極121-7、121-8が配置された領域に接触する。すなわち、使用者の手30は、第2タッチ電極121-7、121-8とキャパシタンスを形成することができる。
図15を参照すると、タッチセンサ261のタッチ電極は、スタイラスペン10の伝導性チップ11とキャパシタンスを形成することができる。例えば、タッチセンサ261の第2タッチ電極121-3はスタイラスペン10の伝導性チップ11とキャパシタンスCt1を形成し、第2タッチ電極121-4はスタイラスペン10の伝導性チップ11とキャパシタンスCt2を形成する。スタイラスペン10の共振回路部12の一端は、第2タッチ電極121-3、121-4と電気的に連結されている。
タッチセンサ261のタッチ電極は、使用者の手30とキャパシタンスを形成することができる。例えば、タッチセンサ261の第2タッチ電極121-8は使用者の手30とキャパシタンスCp1を形成し、第2タッチ電極121-8は使用者の手30とキャパシタンスCp2を形成する。
使用者の手30は、スタイラスペン10、すなわちスタイラスペン10の接地部15(又は、ボディ部17)を把持しているので、使用者の手30とスタイラスペン10の接地部15は電気的に導通されているか、又は、使用者の手30とスタイラスペン10の接地部15はボディ部17を介してキャパシタンスCcpを形成する。すなわち、共振回路部12の他端は、使用者の手30と電気的に連結されている。
また、使用者の手30とタッチセンサ261の接地との間にもキャパシタンスCpgが形成され、スタイラスペン10の接地部15とタッチセンサ261の接地との間にもキャパシタンスCsgが形成される。
タッチ電極121-8、121-9に印加される駆動信号は、タッチ電極121-8、121-9と使用者の手30との間のキャパシタンスCp1、Cp2と使用者の手30とスタイラスペン10の接地部15との間のキャパシタンスCcpを介して共振回路部12の他端に伝達される。
このように、駆動信号が接地部15に印加されることによって、スタイラスペン10の接地部15は理想的に安定したグランド状態を有することができず、駆動信号により電圧レベルが変化することがある。一方、共振回路部12は、接地部15と伝導性チップ11との間の電圧差で共振に必要なエネルギーを蓄積するか、接地部15の電位が駆動信号により動くことになれば接地部15と伝導性チップ11との間の電圧差が減ることになり、共振信号の大きさが減少することになる。
このような点を解決するために、従来技術は、使用者の手30と同じ接触物体とスタイラスペン10とが同時にタッチセンサ261に接触する場合には、使用者の手が位置すると予想される地点に駆動信号を印加しないか、又は、180度の位相差を有する駆動信号を印加してスタイラスペン10で生成される共振信号の大きさが減少しないようにした。このような動作については、図16を参照して以下で説明する。
図16は、一実施形態によるタッチセンシング部260の駆動信号の印加動作を示す図面である。
図16を参照すると、使用者の手30がスタイラスペン10を把持し、タッチセンサ261上に位置する時、スタイラスペン10の伝導性チップ11は第2タッチ電極121-3、121-4上に位置し、使用者の手30は第2タッチ電極121-8、121-9上に位置し得る。
この場合、第2駆動/受信部2622’は、スタイラスペン10が位置している第2タッチ電極121-3、121-4に第1駆動信号を印加することができ、第1駆動信号が印加される第2タッチ電極121-3、121-4と隣接するように配置される第2タッチ電極121-8、121-9は、第1駆動信号と180度の位相差を有する第2駆動信号を印加することができる。
この時、第2駆動/受信部2622’は、第2タッチ電極121-3、121-4と隣接するように配置される他の第2タッチ電極121-1、121-2、121-5、121-6、121-7は、一定の電圧を維持するように(例えば、接地状態)することができる。図示された例では、第1駆動信号と第2駆動信号が印加される第2タッチ電極の間に接地される第2タッチ電極121-5、121-6、121-7が配置されるもので示したが、具現の際には第1駆動信号が印加されるタッチ電極と第2駆動信号が印加されるタッチ電極とは連続して配置されてもよい。また、制御部2624は、当該第2タッチ電極121-1、121-2、121-5、121-6、121-7を接地させる代わりにフローティング状態を有するようにすることもできる。ここでフローティング状態とは、当該特定電極を接地したり又は他の回路構成に連結せずに、オープンにすることを意味する。
180度の位相差を有する駆動信号がスタイラスペン10の接地部15に提供されるため、共振回路部12の両端の間の電圧差は、スタイラスペン10の接地部15が理想的に接地された場合よりさらに増加することになる。したがって、共振に活用され得るエネルギーは増加し、それによりスタイラスペン10はさらに大きい大きさの共振信号を発生させることができる。
しかし、スタイラスペン10と使用者の手30とが同一のタッチ電極とそれぞれキャパシタンスを形成する場合、前記で説明した実施形態では共振信号の大きさを増加させるのが難しい。
図17は、スタイラスペンを使用して一実施形態によるタッチセンシング部260にタッチ入力を遂行する他の場合を示した図面であり、図18は、図17で手に伝達された駆動信号の影響を示した図面である。
図17を参照すると、スタイラスペン10のチップ11は、第2タッチ電極121-4及び第1タッチ電極111-2、111-3とそれぞれキャパシタンスCx1、Cx2、Cx3を形成する。
使用者がスタイラスペン10を把持しタッチセンサ261に対してタッチ入力を遂行する場合、使用者の手30は、スタイラスペン10の伝導性チップ11から離隔してタッチセンサ261と接触することができる。この時、使用者の手30と伝導性チップ11とは同一のタッチ電極に共に位置することができる。例えば、図18に示されたように、使用者の手30は、タッチセンサ261内で第2タッチ電極121-4が配置された領域に接触する。すなわち、使用者の手30は、第2タッチ電極121-4とキャパシタンスを形成することができる。
図18を参照すると、タッチセンサ261のタッチ電極は、スタイラスペン10の伝導性チップ11とキャパシタンスを形成することができる。例えば、タッチセンサ261の第2タッチ電極121-4は、スタイラスペン10の伝導性チップ11とキャパシタンスCx1を形成し、タッチセンサ261の第1タッチ電極111-2及び第1タッチ電極111-3は、スタイラスペン10の伝導性チップ11とそれぞれキャパシタンスCx2及びキャパシタンスCx3を形成する。スタイラスペン10の共振回路部12の一端は、第2タッチ電極121-4及び第1タッチ電極111-2、111-3と電気的に連結されている。
タッチセンサ261のタッチ電極は、使用者の手30とキャパシタンスを形成することができる。例えば、タッチセンサ261の第2タッチ電極121-4は使用者の手30とキャパシタンスCblを形成し、第1タッチ電極111-8は使用者の手30とキャパシタンスCb2を形成する。
使用者の手30は、スタイラスペン10、すなわちスタイラスペン10の接地部15(又は、ボディ部17)を把持しているので、使用者の手30とスタイラスペン10の接地部15は電気的に導通されていたり、又は使用者の手30とスタイラスペン10の接地部15はボディ部17を介してキャパシタンスCcpを形成する。すなわち、共振回路部12の他端は、使用者の手30と電気的に連結されている。
また、使用者の手30とタッチセンサ261の接地との間にもキャパシタはスCpgが形成され、スタイラスペン10の接地部25とタッチセンサ261の接地との間にもキャパシタンスCsgが形成される。
タッチ電極121-4に印加される駆動信号は、タッチ電極121-4と使用者の手30との間のキャパシタンスCb4と、使用者の手30とスタイラスペン10の接地部15との間のキャパシタンスCcpとを介して共振回路部12の他端に伝達される。
このように、駆動信号が接地部15に印加されるに従って、スタイラスペン10の接地部15は理想的に安定したグランド状態を有することができず、駆動信号により電圧レベルが変化ことになる。一方、共振回路部12は、接地部15と伝導性チップ11との間の電圧差で共振に必要なエネルギーを蓄積するが、接地部15の電位が駆動信号により動くことになれば接地部15と伝導性チップ11との間の電圧差が減ることになり、共振信号の大きさが減少することになる。
図19は、一実施形態によるタッチセンシング部260の駆動信号の印加動作を示した図面である。
図19を参照すると、使用者の手30がスタイラスペン10を把持し、タッチセンサ261上に位置する時、スタイラスペン10の伝導性チップ11は第2タッチ電極121-4上に位置することができ、使用者の手30も第2タッチ電極121-4上に位置することができる。
第2駆動/受信部2622は、スタイラスペン10と手30が位置している第2タッチ電極121-4に第1駆動信号を印加することができ、第1駆動信号が印加される第2タッチ電極121-4と隣接するように配置される第2タッチ電極121-8、121-9は、第1駆動信号と180度の位相差を有する第2駆動信号を印加することができる。
この場合、タッチ電極121-4と使用者の手30との間に形成されたキャパシタンスCb4及び使用者の手30とスタイラスペン10の接地部25との間に形成されたキャパシタンスCcpを介して、スタイラスペン10の接地部15にも伝導性チップ11と同一の位相の駆動信号が伝達される。したがって、共振回路を駆動する電圧差は、手30に流入される駆動信号がない時に比べて顕著に小さくなることになる。すなわち、手30を介して駆動信号がスタイラスペン10の接地部15に伝達されれば、共振回路部12の両端の電圧差は減少することになり、それにより共振に活用され得るエネルギーは減ることになる。
図20~図24を参照して、本開示の実施形態によるタッチセンシング部について説明する。
図20は、一実施形態によるタッチセンシング部を概略的に示した図面である。
図20を参照すると、一実施形態によるタッチセンシング部260’は、タッチセンサ261、タッチセンサ261を制御するタッチコントローラ262(touch controller)を含む。タッチコントローラ262は、タッチセンサ261と信号を送受信する第1~第3駆動/受信部2620、2622、2626、及び制御部2624を含んでよい。
タッチセンサ261は、第1方向に延びた形態を有する複数の第1タッチ電極111-1~111-m、第1方向と交差する第2方向に延びた形態を有する複数の第2タッチ電極121-1~121-n、及び行列形態に配列された複数の第3タッチ電極131-11~131-abを含む。タッチセンサ261内で、複数の第1タッチ電極111-1~111-mは第2方向に沿って配列されてよく、複数の第2タッチ電極121-1~121-nは第1方向に沿って配列されてよい。複数の第3タッチ電極131-11~131-abは、ドットマトリックス(dot matrix)形態に配列されてよい。一つの第3タッチ電極(例えば、131-11)は、互いに隣接した第1タッチ電極(例えば、111-1~111-4)と互いに隣接した第2タッチ電極(例えば、121-1~121-4)とが交差する複数の交差点が位置した領域に対応して配置されてよい。図20においてタッチセンサ261の形態は四角形で示されているが、これに制限されない。
複数の第1タッチ電極111-1~111-mは第1駆動/受信部2620に連結されており、複数の第2タッチ電極121-1~121-nは第2駆動/受信部2622に連結されており、複数の第3タッチ電極131-11~131-abは第3駆動/受信部2626に連結されている。図1において第1駆動/受信部2620、第2駆動/受信部2622、第3駆動/受信部2626、及び制御部2624を分離して示したが、一つのモジュール、ユニット、チップ(chip)で具現されてよく、これに制限されない。
第1駆動/受信部2620は、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに駆動信号を印加することができる。また、第1駆動/受信部2620は、複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信することができる。同様に、第2駆動/受信部2622は、複数の第2タッチ電極121-1~121-nに駆動信号を印加することができる。また、第2駆動/受信部2622は、複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。同様に、第3駆動/受信部2626は、複数の第3タッチ電極131-11~131-abに駆動信号を印加することができる。また、第3駆動/受信部2626は、複数の第3タッチ電極131-11~131-abから感知信号を受信することができる。
第1駆動/受信部2620、第2駆動/受信部2622、及び第3駆動/受信部2626は、信号を送受信する一種のトランシーバー(transceiver)であってよく、それぞれ駆動信号を生成して出力する駆動部と信号を受信する受信部を含んでよい。しかし、第1駆動/受信部2620、第2駆動/受信部2622、及び第3駆動/受信部2626は、信号を送信するだけのドライバ(driver)であるか、信号を受信するだけのレシーバー(receiver)であってよく、前記の説明に制限されない。
駆動信号は、スタイラスペン10の共振周波数に対応する周波数を有する信号(例えば、サイン波、矩形波など)を含んでよい。スタイラスペン10の共振周波数は、スタイラスペンの共振回路部23の設計値による。
タッチセンシング部260は、タッチオブジェクト(touch object)によるタッチ入力(直接タッチ又は近接タッチ)を感知するために使用されてよい。
図21は、一実施形態によるタッチセンサ261の一部の平面図であり、図22は、図21の一部を詳細に示した平面図であり、図23は、図22のX-X’に沿って切った断面図であり、図24は、他の実施形態によるタッチセンサ261の一部の平面図である。
図21及び図22を共に参照すると、タッチセンサ261は、第1タッチ電極111-1~111-8、第2タッチ電極121-1~121-7、第3タッチ電極131-11~131-22、第1配線CHY-1~CHY-8、第2配線CHX-1~CHY-7、及び第3配線CHD-1~CHD-4、第1パッドPD1、第2パッドPD2を含んでよい。
第1タッチ電極111-1~111-8は、第1方向Xに沿って配列されてよい。第1タッチ電極111-1~111-8のそれぞれは、第2方向Yに沿って配列された複数の第1センサパターンSP1、及び隣接した第1センサパターンSP1を互いに電気的に連結する第1連結パターンBP1を含んでよい。
第2タッチ電極121-1~121-7は、第2方向Yに沿って配列されてよい。第2タッチ電極121-1~121-7のそれぞれは、第1方向Xに沿って配列された複数の第2センサパターンSP2及び隣接した第2センサパターンSP2を互いに電気的に連結する第2連結パターンBP2を含んでよい。
第1センサパターンSP1及び第2センサパターンSP2のそれぞれは、外郭ラインOL及び内郭ラインILを含んでよい。平面上で内郭ラインILは、外郭ラインOLの内部に定義されてよい。平面上で内郭ラインILに囲まれた内郭領域ILAには、第1センサパターンSP1及び第2センサパターンSP2が配置されなくてよい。
第3タッチ電極131-11~131-22は、第3センサパターンSP3、自己静電容量センサパターンSP3、又は動作ダミーパターンSP3と指称されてよい。第3タッチ電極131-11~131-22のそれぞれは、複数の第3センサパターンSP3及び隣接した第3センサパターンSP3を互いに電気的に連結する第3連結パターンBP3を含んでよい。
第3センサパターンSP3は、平面上で内郭領域ILAに配置されてよい。第3センサパターンSP3は、第1センサパターンSP1及び第2センサパターンSP2と絶縁されてよい。すなわち、第1及び第2センサパターンSP1、SP2のそれぞれには、開口部が定義される。開口部は、内郭領域ILAに対応されてよい。開口部のそれぞれには、第3センサパターンSP3、又はダミーパターンDMPが配置されてよい。
図22において、第3センサパターンSP3は、第1センサパターンSP1及び第2センサパターンSP2のうちの一部の内郭領域ILAに配置されてよい。この場合、第3センサパターンSP3が配置されない第1センサパターンSP1及び第2センサパターンSP2のうち、他の一部の内郭領域ILAにはダミーパターンDMPが配置されてよい。図21及び図22では、第3センサパターンSP3が配置された領域とダミーパターンDMPが配置された領域とを区分するために、第3センサパターンSP3が配置された位置にドット表示をした。ダミーパターンDMPは、外部から別途の電気的信号が印加されない浮遊電極(floating electrodes)であってよい。これにより、ダミーパターンDMPに連結された別途の信号配線は省略されてよい。ダミーパターンDMPは、第1センサパターンSP1、第2センサパターンSP2、及び第3センサパターンSP3と絶縁されてよい。
第1センサパターンSP1及び第2センサパターンSP2は、相互間の相互静電容量を形成して外部から印加されるタッチを感知することができる。また、第3センサパターンSP3のそれぞれは、自己静電容量の変化を介して外部タッチを感知することができる。
本発明の実施形態によれば、タッチセンサ261は、相互静電容量方式及び自己静電容量方式のタッチを全て具現することができる。
第1センサパターンSP1、第2センサパターンSP2、第3センサパターンSP3、第1連結パターンBP1、及び第2連結パターンBP2のそれぞれは、透明な伝導性酸化物(transparent conductive oxide)を含んでよい。例えば、第1センサパターンSP1、第2センサパターンSP2、第3センサパターンSP3、第1連結パターンBP1、及び第2連結パターンBP2のそれぞれは、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウムガリウム(IGO)、酸化インジウムガリウム亜鉛(IGZO)、及びこれらの混合物/化合物のうち少なくともいずれか一つを含んでよい。しかし、本発明がこれに制限されるわけではない。
第1配線CHY-1~CHY-8は第1タッチ電極111-1~111-8に連結され、第2配線CHX-1~CHY-7は第2タッチ電極121-1~121-7に連結され、第3配線CHD-1~CHD-4は第3タッチ電極131-11~131-22に連結されてよい。
第1配線CHY-1~CHY-8は、第1タッチ電極111-1~111-8のうち第1タッチ電極111-1~111-8のそれぞれの終端に配置された第1センサパターンSP1にそれぞれ連結されてよい。
第2配線CHX-1~CHY-7は、第2タッチ電極121-1~121-7のうち第2タッチ電極121-1~121-7のそれぞれの終端に配置された第2センサパターンSP2にそれぞれ連結され、第3配線CHD-1~CHD-4は、第3タッチ電極131-11~131-22に一対一に対応して連結されてよい。
第3配線CHD-1~CHD-4のうち一部の第3配線CHD-4は、外郭ラインOLに沿って延びている連結配線CLを介してタッチセンサ261の内側に位置した第3タッチ電極131-22と連結されてよい。連結配線CLは、隣接した二つのセンサパターンの外郭ラインOLの間に配置され、センサパターンとの寄生キャパシタンスを最小化にすることができる。
しかしながら、本発明がこれに制限されるわけではない。例えば、第2タッチ電極121-1~121-7のそれぞれにも、第1タッチ電極111-1~111-8と共に複数の配線を連結させることもできる。また、他の実施形態において、第1タッチ電極111-1~111-8のそれぞれの一側にのみ配線が連結されてもよい。本発明の一実施形態によるタッチ装置は、信号配線と多様な連結関係を有するセンサ電極を含んでよく、特定の構造に制限されるわけではない。
図24に示されたように、第3配線CHD-1~CHD-4のうち一部の第3配線CHD-4は、ダミーパターンDMPを介してタッチセンサ261の内側に位置した第3タッチ電極131-22と連結されてもよい。
第1配線CHY-1~CHY-8、第2配線CHX-1~CHY-7、及び第3配線CHD-1~CHD-4のそれぞれは、単層又は多層構造を有してよい。また、第1配線CHY-1~CHY-8、第2配線CHX-1~CHY-7、及び第3配線CHD-1~CHD-4のそれぞれは、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウムガリウム(IGO)、酸化インジウムガリウム亜鉛(IGZO)、及びこれらの混合物/化合物のうち少なくともいずれか一つを含む透明な伝導性酸化物を含んでもよく、モリブデン、銀、チタニウム、銅、アルミニウム、又はこれらの合金を含んでよい。
第1配線CHY-1~CHY-8、第2配線CHX-1~CHY-7、第3配線CHD-1~CHD-4は、タッチセンサ261の外側から提供される第1駆動/受信部2620、第2駆動/受信部2622、及び第3駆動/受信部2626とそれぞれ電気的に連結される。
図23を共に参照すると、タッチセンサ261は、第1導電層101、絶縁層105、第2導電層102、及びウインドウ103を含む。
第1導電層101及び第2導電層102のそれぞれは、複数の導電パターンを含んでよい。複数の導電パターンは、図21及び図22で説明した第1タッチ電極111-1~111-8、第2タッチ電極121-1~121-7、第3タッチ電極131-11~131-22、第1配線CHY-1~CHY-8、第2配線CHX-1~CHY-7、及び第3配線CHD-1~CHD-4を含んでよい。これについては、以下で具体的に説明する。
絶縁層105は、第1導電層101と第2導電層102の間に配置される。絶縁層105は、第1導電層101と第2導電層102を断面上で離隔及び分離させる。すなわち、第1導電層101と第2導電層102は、絶縁層105により電気的に絶縁されてよい。第1導電層101と第2導電層102のうちの一部は、絶縁層105を貫通するコンタクトホールを介して電気的に接続されてよい。絶縁層105は、有機物及び/又は無機物を含んでよい。
ウインドウ103は、第2導電層102をカバーして、第2導電層102を保護する。ウインドウ103は、絶縁性を有してよい。ウインドウ103は、少なくとも一つの無機膜及び/又は有機膜を含んでよい。場合により、ウインドウ103は省略されてもよい。
第1タッチ電極111-1~111-8は、第2導電層102に配置された第1センサパターンSP1及び第2導電層102に配置された第1連結パターンBP1を含んでよい。
第2タッチ電極121-1~121-7は、第2導電層102に配置された第2センサパターンSP2及び第1導電層101に配置された第2連結パターンBP2を含んでよい。第2センサパターンSP2と第2連結パターンBP2は、コンタクトホールHLを貫通して互いに電気的に連結されてよい。
第3タッチ電極131-11~131-22は、第2導電層102に配置された第3センサパターンSP3及び第1導電層101に配置された第3連結パターンBP3を含んでよい。第3センサパターンSP3と第3連結パターンBP3は、コンタクトホールHLを貫通して互いに電気的に連結されてよい。
図25は、図20のタッチセンシング部にスタイラスペンが近接した一例を示した図面である。
スタイラスペン10は、伝導性チップ(conductive tip)11、共振回路部12、接地部(ground)15、及びボディ部(body)17を含んでよい。タッチセンシング部260により、タッチセンサ261に近接したスタイラスペン10のタッチ入力が感知され得る。
伝導性チップ11は、少なくとも一部が伝導性物質(例えば、金属、伝導性ゴム、伝導性ファブリック、伝導性シリコンなど)で形成され、共振回路部12に電気的に連結されてよい。
共振回路部12はLC共振回路として、伝導性チップ11を介して第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622のうち少なくとも一つから複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一種類の電極すべてに印加された駆動信号に共振することができる。
共振回路部12が駆動信号に共振して発生した共振信号は、伝導性チップ11を介してタッチセンサ261に出力されてよい。複数の第1タッチ電極111-1~111-m、複数の第2タッチ電極121-1~121-n、及び複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち少なくとも一種類の電極すべてに駆動信号が印加される区間及びその後の区間において、共振回路部12の共振による共振信号が伝導性チップ11に伝達されてよい。共振回路部12は、ボディ部17内に位置して、接地部15に電気的に連結されてよい。
このような方式のスタイラスペン10は、タッチ電極111-1~111-m、121-1~121-n、131-11~131-abのうち少なくとも一つに印加される駆動信号に応答して共振信号を発生させることにより、タッチ入力を発生させることができる。
タッチ電極111-1~111-m、121-1~121-n、131-11~131-abのうち少なくとも一つとスタイラスペン10の伝導性チップ11により、キャパシタンスCxが形成される。タッチ電極111-1~111-m、121-1~121-n、131-11~131-abのうち少なくとも一つと伝導性チップ11との間のキャパシタンスCxを介して、駆動信号がスタイラスペン10側に伝達され、共振信号がタッチセンサ261側に伝達されてよい。
タッチセンシング部260は、前記で説明した共振信号を発生させる方式を利用するスタイラスペン10以外のタッチオブジェクト(例えば、使用者の身体部位(指、手の平など)、パッシブ(passive)又はアクティブ(active)方式のスタイラスペン)によるタッチを検出することができ、これに制限されない。
例えば、タッチセンシング部260は、電気信号の入力を受けて、これを磁場信号として出力するスタイラスペンによるタッチを検出する。例えば、タッチセンシング部260は、デジタイザ(digitizer)をさらに備えることができる。スタイラスペンによって電磁気共振(又は、電磁気誘導)された磁場信号がデジタイザによって検出されることにより、タッチが検出され得る。又は、タッチセンシング部260は、磁場信号の入力を受けて、これを共振された磁場信号として出力するスタイラスペンによるタッチを検出する。例えば、タッチセンシング部260は、駆動信号として電流を印加するコイルとデジタイザをさらに備えてよい。電流が印加されたコイルで生成された磁場信号にスタイラスペンが共振する。スタイラスペンは、電磁気共振(又は、電磁気誘導)された磁場信号がデジタイザによって検出されることにより、タッチが検出され得る。また、タッチセンシング部260は、磁場信号の入力を受けて所定の信号を出力するスタイラスペンによるタッチを検出する。ここで、スタイラスペンから出力される所定の信号は、スタイラスペン内部の共振回路部で共振された信号と異なるものであることもある。例えば、前記所定の信号は、スタイラスペン内部のアクティブ回路部から出力された信号であってよい。アクティブ回路は、共振された信号によって充電されたバッテリから電源の提供を受けて、前記所定の信号を出力することができる。
制御部2624はタッチセンシング部260の駆動を制御し、タッチセンシング部260のタッチ感知結果に対応してタッチ座標情報を出力することができる。
図26を参照して、本開示によるアンテナモジュールを含むタッチセンシング部260について説明する。
図26は、一実施形態によるタッチセンシング部の一部を概略的に示した図面である。
一実施形態によるタッチセンシング部260は、タッチセンサ261、ループコイル264、ループコイル264を駆動するコイルドライバ263、及びタッチセンサ261を制御するタッチコントローラ262を含む。タッチコントローラ262は、タッチセンサ261と信号を送受信する駆動部2620、及び受信部2622、及び制御部2624を含んでよい。また、図面には別途示したが、タッチコントローラ262は、ループコイル264に駆動信号を印加するコイルドライバ263をさらに含んでもよい。
タッチセンサ261は、第1方向のタッチ座標を検出するための複数の第1タッチ電極111-1~111-mと第1方向と交差する第2方向のタッチ座標を検出するための複数の第2タッチ電極121-1~121-nとを含んでよい。例えば、複数の第1タッチ電極111-1~111-mは第2方向に延びた形態を有してよく、複数の第2タッチ電極121-1~121-nは第1方向に延びた形態を有してよい。タッチセンサ261内において、複数の第1タッチ電極111-1~111-mは第1方向に沿って配列されてよく、複数の第2タッチ電極121-1~121-nは第2方向に沿って配列されてよい。
駆動部2620は、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに駆動信号を印加することができる。受信部2622は、複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。
前記において、タッチセンサ261が相互キャパシタンス方式で具現されるものと説明したが、タッチセンサ261はセルフキャパシタンス方式で具現されてよく、相互キャパシタンス方式におけるタッチ電極111-1~111-m、121-1~121-n、駆動部2620、及び受信部2622を適切に変形したり、新たなコンポーネントを追加したり、一部の構成要素を省略してセルフキャパシタンス方式に適合するように修正することは、通常の技術者に容易であろう。
図27は、一実施形態によるタッチセンシング部260の一部を概略的に示した図面である。
一実施形態によるタッチセンシング部260は、タッチセンサ261、ループコイル264、ループコイル264を駆動するコイルドライバ263、及びタッチセンサ261を制御するタッチコントローラ262を含む。タッチコントローラ262は、タッチセンサ261と信号を送受信する駆動/受信部2620及び駆動/受信部2622、及び制御部2624を含んでよい。また、タッチコントローラ262は、ループコイル264に駆動信号を印加するコイルドライバ263をさらに含んでもよい。
タッチセンサ261は、第1方向のタッチ座標を検出するための複数の第1タッチ電極111-1~111-mと第1方向と交差する第2方向のタッチ座標を検出するための複数の第2タッチ電極121-1~121-nとを含んでよい。例えば、複数の第1タッチ電極111-1~111-mは第2方向に延びた形態を有してよく、複数の第2タッチ電極121-1~121-nは第1方向に延びた形態を有してよい。タッチセンサ261内において、複数の第1タッチ電極111-1~111-mは第1方向に沿って配列されてよく、複数の第2タッチ電極121-1~121-nは第2方向に沿って配列されてよい。
駆動/受信部2620は、複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち少なくとも一つに駆動信号を印加し、複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち少なくとも一つから感知信号を受信することができる。駆動/受信部2622は、複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一つに駆動信号を印加し、複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一つから感知信号を受信することができる。
前記において、タッチセンサ261が相互キャパシタンス方式で具現されるものと説明したが、タッチセンサ261はセルフキャパシタンス方式で具現されてよく、相互キャパシタンス方式におけるタッチ電極111-1~111-m、121-1~121-n、駆動部2620、及び受信部2622を適切に変形したり、新たなコンポーネントを追加したり、一部の構成要素を省略してセルフキャパシタンス方式に適合するように修正することは、通常の技術者に容易であろう。
これ以外にも、駆動/受信部2620は、複数の第1タッチ電極及び複数の第2タッチ電極のうち少なくとも一つに連結されて駆動信号を印加することもでき、駆動/受信部2622は、複数の第1タッチ電極及び複数の第2タッチ電極のうち少なくとも一つに連結されて感知信号を受信することもできる。
コイルドライバ263は、ループコイル264に駆動信号を印加する。駆動信号は、共振回路部12の共振周波数に対応する周波数を有する信号(例えば、サイン波、矩形波など)を含んでよく、所定の周波数を有する交流電圧又は交流電流であってよい。このような駆動信号の周波数と大きさは、制御部2624の制御に従って変更されてよい。
制御部2624は、駆動/受信部2620及び駆動/受信部2622で受信されたタッチ信号を復調して、スタイラスペン10からのセンサ入力を受信することができる。
また、制御部2624は、スタイラスペン10の共振信号周波数が変更され得るように、ループコイル264に印加する駆動信号を変調することができる。この時、制御部2624におけるタッチ信号の復調方式及び周波数変更要請駆動信号の変調方式は、OOK(On/Off Keying)、ASK(Amplitude Shift Keying)、及びFSK(Frequency Shift Keying)のような方式で遂行されてよい。同様に、スタイラスペン10におけるタッチ信号の変調方式及び周波数変更要請駆動信号の復調方式は、OOK(On/Off Keying)、ASK(Amplitude Shift Keying)のような方式で遂行されてよい。
図28を参照して、図1の(b)に示された電子デバイス2’のタッチセンシング部260を説明する。
図28は、一実施形態によるタッチセンシング部260の一部を概略的に示した図面である。図28に示されたタッチセンシング部260は、図26で説明したタッチセンシング部260と比較して、複数のループコイル264a、264bを含み、複数のループコイル264a、264bがフォールディング軸AXIS_Fを含むフォールディング領域FAを除いた領域にそれぞれ位置するという点を除いては同一であるため、他の構成の詳細な説明を省略する。
第1ループコイル264aは、フォールディング軸AXIS_Fの左側に位置し、第2ループコイル264bは、フォールディング軸AXIS_Fの右側に位置する。第1及び第2ループコイル264a、264bは、コイルドライバ263に連結されている。
コイルドライバ263は、第1及び第2ループコイル264a、264bのそれぞれに駆動信号を印加する。コイルドライバ263は、スタイラスペン10のタッチスクリーン20上の位置を使用して、駆動信号を異なるように印加することができる。これと関連しては、追って図面を参照して説明する。
一方、図28では、ループコイルが2個で示されているが、フォールディング領域の個数に応じてループコイルの個数はさらに増やせる。例えば、フォールディング領域が2個ならば、ループコイルは3個であってよく、フォールディング領域が3個ならば、ループコイルは4個であってよい。このように、ループコイルの個数は、フォールディング領域の個数に1個をさらに足した個数を有してよい。
以下、図1に示されたスタイラスペン10について説明する。
図29の(a)及び(b)は、一実施形態によるスタイラスペン10と二つの実施形態によるタッチスクリーン20が駆動する様子を示す図面である。
図29の(a)及び(b)を参照すると、スタイラスペン10は、伝導性チップ(tip)11、共振(resonance)回路部12、接地部15、及びハウジング(例えば、ケース、フレーム、カバーなど)17を含んでよい。
伝導性チップ11は、共振回路部12に電気的に連結されている。少なくとも一部が伝導性物質(例えば、金属、伝導性ゴム、伝導性ファブリック、伝導性シリコンなど)で形成されてよく、これに制限されない。また、伝導性チップ11は、非伝導性ハウジング内部に存在しつつ、伝導性チップ11の一部がハウジング外部に露出した形態を有してもよく、これに制限されない。
伝導性チップ11は、少なくとも一部が伝導性物質(例えば、金属、伝導性ゴム、伝導性ファブリック、伝導性シリコンなど)で形成され、共振回路部12に電気的に連結されてよい。
共振回路部12はLC共振回路として、タッチスクリーン20から出力される駆動信号に共振することができる。共振回路部12はLC共振回路として、伝導性チップ11を介して第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622のうち少なくとも一つから複数の第1タッチ電極111-1~111-m、及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一種類の電極に印加された駆動信号に共振することができる。ここで、駆動信号は、タッチ電極(チャネル)に伝達されるTx信号であってよい。駆動信号は、共振回路部12の共振周波数に対応する周波数を有する信号(例えば、サイン波、矩形波など)を含んでよい。スタイラスペン10の共振周波数は、スタイラスペン10の共振回路部12の設計値による。共振のためには、共振回路部12の共振周波数と駆動信号の周波数とが同一ないしは非常に類似しなければならない。タッチ電極21が駆動信号による電場を発生させれば、スタイラスペン10の共振回路12は電場の変化を介して受信した信号を用して共振する。
ハウジング17は、スタイラスペン10の素子を収容することができる。ハウジング17は、円柱、多角柱、少なくとも一部分が曲面である柱形態、胴張り柱(entasis)形態、角錐台(frustum of pyramid)形態、円錐台(circular truncated cone)形態などを有してもよく、その形態に制限されない。ハウジング17は内部が空いているので、その内部に伝導性チップ11、共振回路部12、及び接地部15を収容することができる。このようなハウジング17は、非伝導性物質からなっていてよい。
共振回路部12が駆動信号に共振して発生された共振信号は、伝導性チップ11を介してタッチスクリーン20に出力されてよい。タッチ電極21に駆動信号が入力される区間及びそれ以降の区間の間に、共振による共振信号が伝導性チップ11を介してタッチスクリーン20に出力されてよい。共振回路部12はハウジング17内に位置し、接地部15に電気的に連結されている。接地部18は、ハウジング17の外面に接触する使用者の身体などにより接地されてよい。
以下、図30を参照して多様な実施形態によるスタイラスペン10を説明する。
図30は、様々な実施形態によるスタイラスペンを示した図面である。スタイラスペン10a、10b、10c、10d、10eは、共通して伝導性チップ11と共振回路部12を含む。
具体的に、図30の(a)のスタイラスペン10aは、伝導性チップ11と伝導性チップ11に連結された共振回路部12を含む。
図30の(b)のスタイラスペン10bは、伝導性チップ11、伝導性チップ11に連結された共振回路部12、共振回路部12に連結された整流器13、整流器13に連結された電力ストレージ14、及び電力ストレージ14に連結されたアクティブ回路部15を含み、アクティブ回路部15は共振回路部12に連結される。
図30の(c)のスタイラスペン10cは、伝導性チップ11、共振回路部12、共振回路部12に連結されたバッテリ50、バッテリ50に連結されたアクティブスタイラスモジュール60を含み、アクティブスタイラスモジュール60は伝導性チップ11に連結される。
図30の(d)のスタイラスペン10dは、伝導性チップ11、伝導性チップ11に連結されたアクティブスタイラスモジュール60、アクティブスタイラスモジュール60に連結された共振回路部12、共振回路部12に連結されたバッテリ50を含み、バッテリ50とアクティブスタイラスモジュール60とが互いに連結される。
図30の(e)のスタイラスペン10eは、伝導性チップ11、共振回路部12、及びアクティブモジュール50を含む。これ以外にも、スタイラスペン10a、10b、10c、10d、10eは、後述するセンサ及び/又は通信モジュールをさらに含んでよい。
伝導性チップ11は、少なくとも一部が伝導性物質(例えば、金属、伝導性ゴム、伝導性ファブリック、伝導性シリコンなど)で形成されてよく、これに制限されない。共振回路部12はLC共振回路として、ループコイル264から出力される駆動信号に共振することができる。共振回路部12はLC共振回路として、タッチスクリーン20から出力される駆動信号に共振することができる。駆動信号は、共振回路部12の共振周波数に対応する周波数を有する信号(例えば、サイン波、矩形波など)を含んでよい。スタイラスペン10a、10b、10c、10d、10eの共振周波数は、スタイラスペン10a、10b、10c、10d、10eの共振回路部12の設計値による。共振のためには、共振回路部12の共振周波数と駆動信号の周波数とが同一ないしは非常に類似しなければならない。ループコイル264が駆動信号による磁場を発生させたり又はタッチセンサ261が駆動信号による電場を発生させれば、スタイラスペン10a、10b、10c、10d、10eの共振回路部12は、磁場及び/又は電場の変化を介して受信した信号を用いて共振する。
スタイラスペン10a、10b、10c、10d、10eの素子をハウジングに収容されてよい。ハウジングは、円柱、多角柱、少なくとも一部分が曲面である柱形態、胴張り柱(entasis)形態、角錐台(frustum of pyramid)形態、円錐台(circular truncated cone)形態などを有してもよく、その形態に制限されない。ハウジングは内部が空いているので、その内部に伝導性チップ11、共振回路部12のようなスタイラスペン10a、10b、10c、10d、10eの素子を収容することができる。このようなハウジングは、非伝導性物質からなっていてよい。
図30の(a)に示されたスタイラスペン10aは、伝導性チップ(tip)11及び伝導性チップ11に直接連結されている共振回路部12を含んでよい。共振回路部12は、ループコイル264から伝達されるエネルギーを使用して共振し、共振されたエネルギーが直接伝導性チップ11を介して出力される。
ループコイル264に駆動信号が入力される区間及びそれ以降の区間の間に、共振による共振信号が伝導性チップ11を介してタッチスクリーン20に出力されてよい。共振回路部12はハウジング内に位置し、接地部に電気的に連結されている。電子デバイス2は、タッチオブジェクト(touch object)によるタッチ入力(直接タッチ又は近接タッチ)を感知するために使用されてよい。図29に示されたように、電子デバイス2により、タッチセンサ261に近接したスタイラスペン10のタッチ入力が感知され得る。
図30の(b)に示されたスタイラスペン10bは、伝導性チップ11、共振回路部12、整流器13、電力ストレージ14、及びアクティブ回路部15を含む。これ以外にも、スタイラスペン10はセンサ(図示せず)及び/又は通信モジュール(図示せず)をさらに含んでよい。共振回路部12は、ループコイル264から伝達されるエネルギーを用いて共振し、共振されたエネルギーはアクティブモジュール50に伝達される。共振回路部12は、ループコイル264から伝達されるエネルギーを用いて共振し、共振されたエネルギーは整流器13で整流されて電力ストレージ14を充電するのに使用されてよい。電力ストレージ14は、充電が可能なバッテリないしはEDLC(electric double layered capacitor)のようなキャパシタを含む。
図30の(b)に示されたスタイラスペン10bのアクティブ回路部15は、電力ストレージ14から電力の伝達を受けて、タッチスクリーン20に伝達する共振信号の大きさ、周波数、位相などを変更することができる。また、アクティブ回路部15は、電子デバイス2の近距離通信モジュール212にタッチ入力以外の追加的な信号を伝送することができる。また、アクティブモジュール50は、電子デバイス2の近距離通信モジュール212にタッチ入力以外の追加的な信号を伝送することもできる。
図30の(e)に示されたスタイラスペン10eのアクティブモジュール50は、共振されたエネルギーを整流し、これを格納することができる。アクティブモジュール50は、電力を格納するために、充電が可能なバッテリないしはEDLC(electric double layered capacitor)のようなキャパシタを含んでよい。追加的にアクティブモジュール50は、DC/DCコンバータなどをさらに含んでよい。
アクティブモジュール50は、センサ、通信ユニットなどを含んでよい。例えば、センサは、ペンチップ11の加圧による圧力の変化を取得するための筆圧センサ、スタイラスペン10の傾き変化を取得するための加速度センサ(acceleration sensor)、機械式(mechanical)入力手段(又は、メカニカルキー、例えば、スタイラスペン10の後面又は側面に位置するボタン、ドームスイッチ(dome switch)、ジョグホイール、ジョグスイッチなど)、近接センサ(proximity sensor)、照度センサ(illumination sensor)、タッチセンサ(touch sensor)、磁気センサ(magnetic sensor)、ジャイロスコープセンサ(gyroscope sensor)、モーションセンサ(motion sensor)、RGBセンサ、赤外線センサ(IRセンサ:infrared sensor)、指紋認識センサ(finger scan sensor)、光センサ(optical sensor、例えば、カメラ)、マイクロホン(microphone)、バッテリゲージ(battery gauge)、環境センサ(例えば、気圧計、湿度計、温度計、放射能感知センサ、熱感知センサ、ガス感知センサなど)、化学センサ(例えば、電子鼻、ヘルスケアセンサ、生体認識センサなど)のうち少なくとも一つを含んでよい。
通信ユニットは、ブルートゥース(登録商標)(BluetoothTM)、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(Infrared Data Association;IrDA)、UWB(Ultra Wideband)、ZigBee、NFC(Near Field Communication)、Wi-Fi(Wireless-Fidelity)、Wi-Fi Direct、Wireless USB(Wireless Universal Serial Bus)技術のうち少なくとも一つを使用して近距離無線通信を遂行することができる。通信ユニットの近距離通信方式は、前記で説明した通信プロトコル以外の他の近距離通信プロトコルであってよく、前記の説明に制限されない。
図30の(c)及び(d)に示されたスタイラスペン10cは、伝導性チップ11、共振回路部12、共振回路部12に連結されて電力を格納するバッテリ50、及び伝導性チップ11に連結されているアクティブスタイラスモジュール60を含んでよい。共振回路部12は、ループコイル264から伝達されるエネルギーを使用して共振し、共振されたエネルギーはバッテリ50を充電するのに使用され得る。アクティブスタイラスモジュール60は、バッテリ50から電力の伝達を受けてタッチスクリーン20に信号を伝送することができる。アクティブモジュール50は、格納された電力、共振回路部12から伝達されたエネルギーなどを使用してタッチスクリーン20に電磁気的信号を伝達することができる。このようなアクティブスタイラスモジュール60は、オシレーターなどを含んでよく、オシレーターで生成された所定の周波数で発振する電気的信号をタッチスクリーン20に伝達することができる。
図31~図35を参照して、一実施形態によるスタイラスペン、電子デバイス、及びこれを含む入力システムについて説明する。
図31は、一実施形態によるスタイラスペンと電子デバイスの一部を示した図面である。以下では、先に説明した構成要素と同一の構成要素については説明を省略する。
アクティブ回路部15は、DC/DCコンバータ150、バッテリ152、センサ154、及び制御器156を含んでよい。ここで、DC/DCコンバータ150、バッテリ152は、設計により含まれなくてもよい。
DC/DCコンバータ150は、電力ストレージ14に格納された電力をブースティング(boosting)するか、ダウンコンバーティング(down-converting)してバッテリ152に適切な充電電圧を供給することができる。アクティブ回路部15にバッテリ152が含まれない場合、DC/DCコンバータ150はコンバーティングされた電圧を制御器156の動作電圧で供給することができる。
バッテリ152は、DC/DCコンバータ150から供給された電圧で充電し、充電された電圧を制御器156の動作電圧で供給することができる。アクティブ回路部15にDC/DCコンバータ150が含まれない場合、バッテリ152は充電ストレージ14として機能する。
センサ154は、ペンチップ11の加圧による圧力の変化を取得するための筆圧センサ、スタイラスペン10の傾き変化を取得するための加速度センサ(acceleration sensor)、機械式(mechanical)入力手段(又は、メカニカルキー、例えば、スタイラスペン10の後面又は側面に位置するボタン、ドームスイッチ(dome switch)、ジョグホイール、ジョグスイッチなど)、近接センサ(proximity sensor)、照度センサ(illumination sensor)、タッチセンサ(touch sensor)、磁気センサ(magnetic sensor)、ジャイロスコープセンサ(gyroscope sensor)、モーションセンサ(motion sensor)、RGBセンサ、赤外線センサ(IRセンサ:infrared sensor)、指紋認識センサ(finger scan sensor)、光センサ(optical sensor、例えば、カメラ)、マイクロホン(microphone)、バッテリゲージ(battery gauge)、環境センサ(例えば、気圧計、湿度計、温度計、放射能感知センサ、熱感知センサ、ガス感知センサなど)、化学センサ(例えば、電子鼻、ヘルスケアセンサ、生体認識センサなど)のうち少なくとも一つを含んでよい。
制御器156は、スタイラスペン10の全般的な動作を制御する。
制御器156は、センサ154からの入力に従って共振信号の大きさを制御することにより、センサ入力を電子デバイス2側に伝達することができる。制御器154は、センサからの入力値により、スイッチSW0、SW1、SW2のオン/オフを制御することにより、OOK方式又はASK方式でセンサ入力値を変調することができる。図31では、合計3個の抵抗が並列に連結されて4bitを表現するもので示したが、これよりさらに多かったり又はさらに少ない抵抗が含まれてよい。これと関連して、図32及び図33を共に参照して説明する。
図32は、一実施形態によるスタイラスペンと電子デバイスのセンサ入力動作を示す順序図であり、図33は、図32による駆動信号と共振信号の一例を示した波形図である。
図32に示されたように、電子デバイス2は駆動信号をスタイラスペン10に伝達S00する。駆動信号は、スタイラスペン10の電力ストレージ14、152を充電することができる。電力ストレージ14、152が十分に充電されている場合、本段階は省略されてもよい。
センサ154は、入力をセンシングS10する。入力は、センサ154の種類に応じて多様な入力であってよい。
制御器156は、センシングされた入力により共振信号を変調S12する。そして、変調された共振信号は、電子デバイス2に伝達S14される。図33に示されたように、ASK方式で変調した共振信号が電子デバイス2側に伝達されてよい。
電子デバイス2は、伝達された共振信号を復調してセンサ154によりセンシングデータを取得し、共振信号でタッチ入力を検出S02する。以下では、センサ154の種類に応じて電子デバイス2に伝達されるデータについて説明する。
センサ154が筆圧センサであり、ホバーリング状態を感知すれば、制御器156はスイッチSW0、SW1、SW2のうち少なくとも一つを制御して、共振信号の大きさを変更することができる。一例として、制御器156は、第1ノードN1の電圧をバッテリ152のグランドに連結させて、ホバーリング状態で共振信号の出力を中断させることができる。この場合、制御部2624は、タッチ電極21を介して受信される共振信号の大きさが非常に小さくなったり、又は共振信号自体が受信されないことを感知し、スタイラスペン10によるタッチ入力がないものと決定することができる。他の例として、制御器156は、共振信号の大きさを使用した信号変調方式を介してホバーリング状態であることを示すデータを共振信号として出力することもできる。そうすると、制御部2624は、受信部2622で受信された共振信号を復調してホバーリング状態であることを示すデータを取得し、受信される共振信号をタッチ入力に処理しないことがある。
センサ154が加速度センサであり、傾き角度を感知すれば、制御器156はスイッチSW0、SW1、SW2のうち少なくとも一つを制御して、共振信号の大きさを変更することができる。制御器156は、共振信号の大きさを使用した信号変調方式を介して傾き角度を示すデータを共振信号として出力することができる。そうすると、制御部2624は、受信部2622で受信された共振信号を復調して傾き角度を示すデータを取得し、傾き角度に対応するようにタッチ面積を調整することができる。スタイラスペン10がZ軸(図5参照)から傾いた角度が大きければ、制御部2624は共振信号によって入力されたタッチ入力によるタッチ面積よりさらに大きい値を有するように調整して、タッチデータを生成することができる。
センサ154がボタン又はタッチセンサであり、使用者のボタン押下又はタッチセンサのタッチを感知すれば、制御器156はスイッチSW0、SW1、SW2のうち少なくとも一つを制御して、共振信号の大きさを変更することができる。制御器156は、共振信号の大きさを使用した信号変調方式を介してボタン押下ないしはタッチ入力を示すデータを共振信号として出力することができる。そうすると、制御部2624は、受信部2622で受信された共振信号を復調してボタン押下ないしはタッチ入力を示すデータを取得し、ボタン押下ないしはタッチ入力を示すタッチデータを生成することができる。電子デバイス2は、ボタン押下ないしはタッチ入力を示すタッチデータを使用して、電子デバイス2で受信された使用者入力として処理することができる。例えば、電子デバイス2がカメラをさらに含む場合、スタイラスペン10のボタン押下ないしはタッチ入力を示すタッチデータが受信されれば、制御部270はカメラでイメージを撮影する動作を遂行することができる。これ以外にも、電子デバイス2がスピーカーをさらに含む場合、スタイラスペン10のボタン押下ないしはタッチ入力を示すタッチデータが受信されれば、制御部270はスピーカーから出力される音響の大きさを制御したり、音響の再生開始又は再生中断の動作を遂行することができる。
センサ154が照度センサであり、周辺照度を感知すれば、制御器156はスイッチSW0、SW1、SW2のうち少なくとも一つを制御して、共振信号の大きさを変更することができる。制御器156は、共振信号の大きさを使用した信号変調方式を介して周辺照度を示すデータを共振信号として出力することができる。そうすると、制御部2624は、受信部2622で受信された共振信号を復調して周辺照度を示すデータを取得し、これを制御部270又はディスプレイコントローラ252に伝達することができる。そうすると、周辺照度に応じてディスプレイパネル251に表示される映像の輝度が調整され得る。
センサ154が磁気センサであり、スタイラスペン10が向かう方向を感知すれば、制御器156はスイッチSW0、SW1、SW2のうち少なくとも一つを制御して、共振信号の大きさを変更することができる。制御器156は、共振信号の大きさを使用した信号変調方式を介してスタイラスペン10が向かう方向を示すデータを共振信号として出力することができる。そうすると、制御部2624は受信部2622で受信された共振信号を復調してスタイラスペン10が向かう方向を示すデータを取得し、これを制御部270に伝達することができる。そうすると、制御部270は、スタイラスペン10が向かう方向をディスプレイパネル251に羅針盤の映像などで表示することができる。制御部270は、スタイラスペン10が向かう方向に位置した他の外部機器を制御する信号を生成することもできる。この場合、電子デバイス2を基準として外部機器が位置する方向は、メモリ220に格納されているものと仮定する。
センサ154がジャイロスコープ センサないしはモーションセンサであり、使用者のモーション入力を感知すれば、制御器156はスイッチSW0、SW1、SW2のうち少なくとも一つを制御して、共振信号の大きさを変更することができる。制御器156は、共振信号の大きさを使用した信号変調方式を介してモーション入力を示すデータを共振信号として出力することができる。そうすると、制御部2624は、受信部2622で受信された共振信号を復調してモーション入力を示すデータを取得し、これを制御部270に伝達することができる。そうすると、制御部270はモーション入力による動作を遂行することができる。
センサ154がRGBセンサ、光センサ、ないし赤外線センサであり、外部光を感知すれば、制御器156はスイッチSW0、SW1、SW2のうち少なくとも一つを制御して、共振信号の大きさを変更することができる。制御器156は、共振信号の大きさを使用した信号変調方式を介して外部光の色、映像、ないしは赤外線レベルを示すデータを共振信号として出力することができる。そうすると、制御部2624は、受信部2622で受信された共振信号を復調して外部光の色、映像、ないしは赤外線レベルを示すデータを取得し、これを制御部270に伝達することができる。そうすると、制御部270は、外部光の色、映像、ないしは赤外線レベルによる動作を遂行することができる。
センサ154が指紋センサであり、使用者の指紋入力を感知すれば、制御器156は入力された指紋イメージとアクティブ回路部15のメモリ(図示せず)等に格納された指紋イメージとを比較して、使用者を認証することができる。そして、使用者が認証された使用者であれば、制御器156はスイッチSW0、SW1、SW2のうち少なくとも一つを制御し、共振信号の大きさを変更することができる。
一例として、制御器156は、第1ノードN1の電圧をバッテリ152のグランドに連結させて、認証されない使用者の使用中に共振信号の出力を中断させることができる。この場合、制御部2624は、タッチ電極21を介して受信される共振信号の大きさが非常に小さくなったり、又は共振信号自体が受信されないことを感知し、スタイラスペン10によるタッチ入力がないものと決定することができる。他の例として、制御器156は、共振信号の大きさを使用した信号変調方式を介して認証されない使用者の使用であることを示すデータを共振信号として出力することもできる。そうすると、制御部2624は、受信部2622で受信された共振信号を復調して認証されない使用者の使用を示すデータを取得し、受信される共振信号をタッチ入力と処理しないことがある。
センサ154がマイクロホンであり、外部音響を感知すれば、制御器156はスイッチSW0、SW1、SW2のうち少なくとも一つを制御して、共振信号の大きさを変更することができる。制御器156は、共振信号の大きさを使用した信号変調方式を介して外部音響を示すデータを共振信号として出力することができる。そうすると、制御部2624は、受信部2622で受信された共振信号を復調して外部音響を示すデータを取得し、これを制御部270に伝達することができる。そうすると、制御部270は外部音響による動作を遂行することができる。
センサ154がバッテリゲージであり、バッテリ14、152の充電状態(SOC、OCVなど)を感知すれば、制御器156はスイッチSW0、SW1、SW2のうち少なくとも一つを制御して、共振信号の大きさを変更することができる。制御器156は、共振信号の大きさを使用した信号変調方式を介してバッテリ充電状態を示すデータを共振信号として出力することができる。そうすると、制御部2624は、受信部2622で受信された共振信号を復調してバッテリ14、152の充電状態を示すデータを取得し、ループコイル264に印加する駆動信号の大きさを調節することができる。制御部2624は、バッテリ14、152の充電状態が満充電状態である場合、駆動信号の大きさを減少させることができる。制御部2624は、バッテリ14、152の充電状態が臨界値以下である場合、駆動信号の大きさを増加させることができる。
センサ154が温度計であり、周辺温度を感知すれば、制御器156はスイッチSW0、SW1、SW2のうち少なくとも一つを制御して、共振信号の大きさを変更することができる。制御器156は、共振信号の大きさを使用した信号変調方式を介して周辺温度を示すデータを共振信号として出力することができる。この時、制御器156は、スイッチSW3を制御して共振周波数を変更することもできる。例えば、制御器156は、周辺温度が増加する場合、スイッチSW3を制御して共振周波数を増加させることができる。制御器156は、周辺温度が減少する場合、スイッチSW3を制御して共振周波数を減少させることができる。そうすると、制御部2624は、受信部2622で受信された共振信号を復調して周辺温度を示すデータを取得し、ループコイル264に印加する駆動信号の周波数を調節することができる。制御部2624は、温度が増加するものと判断される場合、駆動信号の周波数を減少させることができる。制御部2624は、温度が増加するものと判断される場合、駆動信号の大きさを減少させることができる。
これ以外にも、センサ154の機能によりセンシングされたデータを多様なデータ変調方式に従って変調して、電子デバイス2側に伝達することができる。そうすると、制御部2624、270は受信された共振信号を復調してセンサデータを取得し、これに対応して適切な制御を遂行することができる。
次に、制御器156は、タッチ電極21を介して伝達された駆動信号を復調して、共振回路部12の共振周波数を変更することができる。これと関連して、図34及び図35を共に参照して説明する。
図34は、一実施形態によるスタイラスペンと電子デバイスの共振周波数の変更動作を示した順序図であり、図35は、図34による駆動信号と共振信号の一例を示した波形図である。
電子デバイス2は、スタイラスペン10に内蔵された共振回路部の設計による共振周波数と類似の周波数を有するノイズに脆弱であり得る。したがって、制御部2624は、受信機2622から受信された信号に、現在、駆動信号の駆動周波数と同一又は類似の周波数を有するノイズ成分が含まれていたり、又は現在、駆動信号の駆動周波数と同一又は類似のノイズ信号だけが存在する場合、駆動信号の駆動周波数を変更することができる。
図34に示されたように、制御部2624は、共振周波数変更要請信号をスタイラスペン10に伝達S20する。制御部2624は、駆動信号の駆動周波数を変更する前に、共振周波数変更要請信号を駆動信号に変調してタッチ電極21に印加することができる。図35に示されたように、制御部2624は、駆動信号の周波数f1を周波数f2に変更する前に、駆動信号に共振周波数変更要請信号をASK方式で変調してスタイラスペン10に伝達することができる。
制御器156は、タッチ電極21を介して伝達された駆動信号を復調することにより、周波数変更要請信号が受信されるかどうか判断S30する。
周波数変更要請があれば、制御器156は、スイッチSW3を制御して共振回路部12の共振周波数を変更S32する。そして、スタイラスペン10は、共振信号を電子デバイス2側に伝達S34する。この時、共振周波数は変更されたが、駆動信号の駆動周波数が変更されなければ、共振信号の大きさは減少され得る。
制御部2624は、共振回路部12の共振周波数が変更されれば、変更された共振周波数で駆動信号の周波数を変更しタッチ入力を検出S22する。図35を再び参照すると、時点t1で制御部2624は駆動信号の駆動周波数をf2に変更する。この時、共振回路部12の変更された共振周波数は、予め設定されている周波数であってよい。一方、制御器156は、共振信号の大きさを使用した信号変調方式を介して共振周波数が変更されたことを示すデータを共振信号として出力して、制御部2624が共振周波数変更の有無を確認することもできる。又は、制御部2624が周波数変更要請信号を伝達した後、受信される共振信号の大きさが減少したり、周波数変更要請信号を伝達した後から所定の時間が経過すれば、制御部2624は共振周波数が変更されたと判断することができる。
次に、図36~図38を参照して、他の実施形態によるスタイラスペン、電子デバイス、及びこれを含む入力システムについて説明する。
図36は、一実施形態によるスタイラスペンと電子デバイスの一部を示した図面である。以下では、先に説明した構成要素と同一の構成要素については説明を省略する。
図36に示されたように、スタイラスペン10は、外部通信モジュール212等と通信することができる通信ユニット158をさらに含む。
通信ユニット158は、ブルートゥース(登録商標)(BluetoothTM)、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(Infrared Data Association;IrDA)、UWB(Ultra Wideband)、ZigBee、NFC(Near Field Communication)、Wi-Fi(Wireless-Fidelity)、Wi-Fi Direct、Wireless USB(Wireless Universal Serial Bus)技術のうち少なくとも一つを使用して近距離無線通信を遂行することができる。通信ユニット158の近距離通信方式は、前記で説明した通信プロトコル以外の他の近距離通信プロトコルであってよく、前記の説明に制限されない。
制御器156は、センサ154からの入力を通信ユニット158を介して電子デバイス2側に伝達することができる。図37を参照して共に説明する。
図37は、他の実施形態によるスタイラスペンと電子デバイスのセンサ入力動作を示した順序図である。
図示されたように、電子デバイス2は、駆動信号をスタイラスペン10に伝達S40する。駆動信号は、スタイラスペン10の電力ストレージ14、152を充電することができる。電力ストレージ14、152が十分に充電されている場合、本段階は省略されてもよい。
センサ154は、入力をセンシングS50する。入力は、センサ154の種類によって多様な入力であってよい。
制御器156は、センシングされた入力によりセンシング信号を生成S52する。そして、生成されたセンシング信号は電子デバイス2に伝達S54される。
電子デバイス2は、伝達された通信信号を受信して、センサ154によりセンシングされたデータを取得S42する。
これとは別途に、スタイラスペン10は、駆動信号による共振信号を電子デバイス2に伝達S56し、電子デバイス2は共振信号でタッチ入力を検出S44する。
次に、制御器156は、タッチ電極21を介して伝達された駆動信号を復調して、共振回路部12の共振周波数を変更することができる。これと関連して、図19を共に参照して説明する。
図38は、他の実施形態によるスタイラスペンと電子デバイスの共振周波数変更動作を示した順序図である。
図示されたように、制御部2624は、近距離通信モジュール212を介して共振周波数変更要請信号をスタイラスペン10に伝達S60する。制御部2624は、駆動信号の駆動周波数を変更する前に、共振周波数変更要請信号をスタイラスペン10に伝達することができる。
通信ユニット158を介して共振周波数変更要請信号が受信されれば、制御器156はスイッチSW3を制御して共振回路部12の共振周波数を変更S70する。共振周波数が変更される時、通信ユニット158は共振周波数が変更されたことを示すデータを近距離通信モジュール212に伝達したり、共振周波数が変更されるタイミングを示すデータを近距離通信モジュール212に伝達することができる。そして、スタイラスペン10は、変更された共振信号を電子デバイス2側に伝達S72する。
制御部2624は、共振回路部12の共振周波数が変更されれば、変更された共振周波数で駆動信号の周波数を変更してタッチ入力を検出S62する。制御部2624が周波数変更要請信号を伝達した後、受信される共振信号の大きさが減少したり、周波数変更要請信号を伝達した後から所定の時間が経過すれば、制御部2624は共振周波数が変更されたと判断することができる。
図39の(a)は、電子デバイスにスタイラスペンが近接した状態を示した図面であり、図39の(b)は、スタイラスペンと電子デバイスを示した概略的な回路図であり、図40の(a)及び(b)は、電子デバイスにスタイラスペンが近接して信号を送受信する状態を示した図面である。図39の(a)に示されたように、スタイラスペン10とタッチスクリーン20とが互いに近接することができる。
このような方式のスタイラスペン10は、タッチ電極21に印加される駆動信号に応答して共振信号を発生させることにより、タッチ入力を発生させることができる。
タッチスクリーン20は、ディスプレイパネル251及びディスプレイパネル251上のタッチセンサ261を含む。タッチセンサ261は、基板23、基板上のタッチ電極21、及びタッチ電極21上のウインドウ22を含んでよい。
基板23は、ディスプレイパネル251の封止基板であってよく、これは透明材質で具現されることが好ましい。
タッチ電極21は、第1方向に延びた形態を有して第1方向と交差する第2方向に沿って配列される複数の第1タッチ電極と、第2方向に延びた形態を有して第1方向に沿って配列される複数の第2タッチ電極とを含んでよい。
図39の(a)において、タッチ電極21が一つの層で示されたが、第1タッチ電極と第2タッチ電極とが互いに相違した層にそれぞれ位置してもよく、これに制限されない。
タッチ電極111-1~111-n、121-1~121-mのうちの少なくとも一つとスタイラスペン10の伝導性チップ11によりキャパシタンスCxが形成される。タッチ電極111-1~111-m、121-1~121-nのうち少なくとも一つと伝導性チップ11との間のキャパシタンスCxを介して、タッチセンサ261に印加された駆動信号がスタイラスペン10側に伝達され、共振信号がタッチセンサ261側に伝達されてよい。
タッチセンシング部260は、前記で説明した共振信号を発生させる方式を使用するスタイラスペン10以外のタッチオブジェクト(例えば、使用者の身体部位(指、手の平など)、パッシブ(passive)又はアクティブ(active)方式のスタイラスペン)によるタッチを検出することができ、これに制限されない。
例えば、タッチセンシング部260は、電気信号の入力を受けて、これを磁場信号で出力するスタイラスペンによるタッチを検出することができる。また、例えば、タッチセンシング部260は、磁場信号の入力を受けて、これにより共振された磁場信号で出力するスタイラスペンによるタッチを検出することもできる。例えば、電子デバイス2は、デジタイザ(digitizer)をさらに備えてよい。スタイラスペンにより電磁気共振(又は、電磁気誘導)された磁場信号がデジタイザによって検出されることにより、タッチが検出されてよい。
図39の(b)に示されたように、図39の(a)のスタイラスペン10は、抵抗R1、インダクタL1、及びキャパシタC1を含む等価回路で示すことができる。
キャパシタCxを介して所定の周波数を有する駆動信号30がタッチ電極21を介してスタイラスペン10に伝達される。そうすると、スタイラスペン10のインダクタL1及びキャパシタC1を含む共振回路部12が駆動信号30に共振することができる。
図40の(a)に示されたように、スタイラスペン10がウインドウ22に直接接触していない状態(すなわち、ホバーリング状態)でも、タッチ電極21からの駆動信号DSが伝導性チップ11に伝達されてよい。
同様に、図40の(b)に示されたように、共振信号RSは、伝導性チップ11で待機又は非伝導性のハウジング19を介してタッチ電極21側に伝達されてよい。
次に、図41及び図42を参照して、電子デバイス2とスタイラスペン10との間の信号送受信について説明する。
図41は、スタイラスペンと駆動信号を出力する電子デバイスを示した等価回路図であり、図42は、スタイラスペンと感知信号を受信する電子デバイスを示した等価回路図である。
図41に示されたように、スタイラスペン10は、抵抗R1、インダクタL1、及びキャパシタC1を含む等価回路で示すことができる。第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622のうち少なくとも一つは、タッチセンサ261に駆動信号DSを印加する。タッチセンサ261とスタイラスペン10との間に、すなわち、タッチ電極111及び/又は121と伝導性チップ11との間に形成されるキャパシタンスCxを介して駆動信号DSが共振回路部12に伝達される。そうすると、スタイラスペン10のインダクタL1及びキャパシタC1を含む共振回路部12が駆動信号DSに共振することができる。共振のためには、共振回路部12の共振周波数と駆動信号DSの周波数とが同一ないしは非常に類似しなければならない。
次に、図42を参照して、スタイラスペン10から信号を受信するタッチセンサ261について説明する。
図42は、スタイラスペンと感知信号を受信するタッチセンサを示した等価回路図である。
図42の(a)に示されたように、共振回路部12の共振信号RSは、キャパシタンスCxを介して第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622のうち少なくとも一つに伝達される。第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622のうち少なくとも一つは、増幅部2626を含む。
増幅部2626の第1電源入力端には第1電圧Vccが印加され、第2電源入力端には第2電圧GNDが印加されてよい。増幅部2626は、二つの入力端のうち少なくとも一つに入力される共振信号RSを第1電圧Vccと第2電圧GNDの電圧差を用いて、増幅ないし差動増幅して出力することができる。
図42の(b)に示されたように、ノイズNS1がタッチセンサ261の外部から流入したり、又はノイズNS2が増幅部2626の第2電源入力端として流入し得る。この時、駆動信号(図12~17の30)により生成された共振信号RSは、駆動信号30と同一であるか、又は非常に類似の周波数を有する。そして、ノイズNS1、NS2は、共振信号RSと同一であるか、又は類似の周波数を有する。共振信号RSが伝達される増幅部2626の入力端にノイズNS1が伝達されたり、共振信号RSが伝達されない増幅部2626の入力端にノイズNS1が伝達されたり、又は増幅部2626の二つの入力端に全てノイズNS1がそれぞれ相違した大きさで伝達され得る。これにより、増幅部2626から出力される信号は、ノイズを有するようになる問題がある。
また、増幅部2626に第2電源入力端にノイズNS2が伝達される。増幅部2626は、第1電圧VccとノイズNS2の電圧差を用いて、共振信号RSを増幅ないし差動増幅するので、増幅部2626から出力される信号は、ノイズを有するようになる問題がある。
前記で説明したように、駆動信号30(又は、共振信号RS)と類似のノイズNS1、NS2がタッチセンサ261に入力されれば、タッチセンサ261はスタイラスペン10によるタッチ入力を正確に検出するのが難い。アクティブスタイラスペンの場合、ノイズNS1、NS2がタッチセンサ261に流入する時、アクティブスタイラスペンから送信する信号の周波数を変更する周波数ホッピング方式でノイズを回避したが、パッシブスタイラスペンの場合、タッチセンサ261からの駆動信号DSによる応答を感知信号としてタッチセンサ261に伝達するところ、このような周波数ホッピング方式を具現するのに困難があった。例えば、タッチセンシング部260は、駆動信号として電流を印加するコイルとデジタイザをさらに備えることができる。電流が印加されたコイルで生成された磁場信号にスタイラスペンが共振する。スタイラスペンは、電磁気共振(又は、電磁気誘導)された磁場信号がデジタイザによって検出されることにより、タッチが検出され得る。
図43~図47は、電子デバイスにスタイラスペンが近接した状態を示した図面である。
図43~図47に示されたように、スタイラスペン10とタッチスクリーン20が互いに近接することができる。
図43~図47のスタイラスペン10は、タッチ電極21に印加される駆動信号に共振することにより、タッチ入力(共振信号又はアクティブタッチ信号)を発生させることができる。
図43~図47のタッチスクリーン20は、ディスプレイパネル251及びディスプレイパネル251上のタッチセンサ261を含む。タッチセンサ261は、基板23、基板上のタッチ電極21、及びタッチ電極21上のウインドウ22を含んでよい。
基板23は、ディスプレイパネル251の封止基板であってよく、これは透明材質で具現されることが好ましい。
タッチ電極21は、第1方向のタッチ座標を検出するための複数の第1タッチ電極と第1方向と交差する第2方向のタッチ座標を検出するための複数の第2タッチ電極とを含む。例えば、タッチ電極21は、第2方向に延びた形態を有する複数の第1タッチ電極と第2方向と交差する第1方向に延びた形態を有する複数の第2タッチ電極とを含み、複数の第1タッチ電極は第1方向に沿って配列されてよく、複数の第2タッチ電極は第2方向に沿って配列されてよい。図面において、タッチ電極21が一つの層で示されたが、第1タッチ電極と第2タッチ電極とが互いに相違した層にそれぞれ位置してもよく、これに制限されない。
タッチ電極21上には、ウインドウ22が位置してよい。タッチ電極21と伝導性チップ11、そしてウインドウ22は、キャパシタンスCxを形成することができる。したがって、スタイラスペン10で生成された信号(共振信号又はアクティブタッチ信号)がタッチ電極21に伝達され得る。
図43~図47に示されたように、共振回路部12は、ループコイル264と相互共振することができ、共振回路部12のインダクタとループコイル264との間に発生する相互共振の程度は、相互インダクタンスMの影響を受ける。又は、共振回路部12は、ループコイル264により発生した磁場に共振することができる。
図43、図44、及び図45に示されたように、タッチセンサ261と重畳しない領域にループコイル264が位置することができる。
図43を参照すると、ループコイル264は、フォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でウインドウ22上にプリンティングされたり、シート(sheet)にフォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でプリンティングされてウインドウ22に付着されてよく、ウインドウ22上にループコイル264を位置させるための方式は、前記の説明に制限されない。
図44は、on-cellタイプのタッチセンサの場合、タッチ電極21と同一の層に位置するループコイル264の配置を示した図面であり、図45は、in-cellタイプのタッチセンサの場合、タッチ電極21と同一の層に位置するループコイル264の配置を示した図面である。
図44、及び図45を参照すると、ループコイル264は、タッチ電極21と同一の層に位置することができる。ループコイル264は、タッチ電極21は同一の物質でも製造され得る。しかし、ループコイル264は、タッチ電極21と相違した層に位置することができ、相違した物質で製造され得る。
図44において、ディスプレイパネル251の封止基板23上にループコイル264とタッチ電極21とが同一の層に位置する。
図45において、ディスプレイパネル251は、タッチ電極21及びループコイル264を含む。すなわち、基板23は、ディスプレイパネル251のカラーフィルタ基板であってよく、カラーフィルタ基板23とディスプレイパネル251のTFT基板との間にタッチ電極21及びループコイル264が位置してよい。又は、カラーフィルタ基板23の上下部にタッチ電極21及びループコイル264が全て位置してよい。
図46及び図47に示されたように、タッチセンサ261と重畳する領域にループコイル264が位置することができる。ループコイル264は、フォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でディスプレイパネル251の基板上に直接プリンティングされたり、シート(sheet)にフォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でプリンティングされてディスプレイパネル251の基板に付着されてよく、ディスプレイパネル251の基板にループコイル264を位置させるための方式は、前記の説明に制限されない。
図46に示されたように、ループコイル264は、タッチセンサ261の一部の領域として、タッチセンサ261の外角(又は、端領域)、又は前記外角に近い位置に配置されてよく、図47に示されたように、ループコイル264はタッチセンサ261の全体領域に対応して配置されてよい。
ループコイル264は、タッチ電極21と相違した層に位置することができる。しかし、図44及び図45でのように、ループコイル264は、タッチセンサ261と重畳する領域でタッチ電極21と同一の層にも位置することができ、同一の物質にも製造されてよい。
図48~図53を参照して、スタイラスペンと電子デバイスが信号を送受信する例を説明する。
図48~図53は、スタイラスペンと電子デバイスを示した概略的な回路図である。
図48及び図49を参照すると、共振回路部12は、抵抗Rp、インダクタLp、及びキャパシタCpを含む等価回路又は抵抗Rs、インダクタLs、及びキャパシタCsを含む等価回路で示すことができる。
図48及び図49に示されたように、電源40が印加した駆動信号によってループコイルLdが磁場を形成すれば、スタイラスペン10のインダクタLpに電流が誘導されて共振回路部12が共振することができる。
スタイラスペン10がウインドウ22に直接接触していない状態(すなわち、ホバーリング状態)でも、共振回路12はループコイルLdで生成された磁場によって共振することができる。
図50~図53に示されたように、電源40が印加した駆動信号によってループコイルと内部キャパシタが共振すれば、スタイラスペン10の共振回路部12もループコイルと内部キャパシタと相互共振することができる。
図50は、ループコイルLdpと内部キャパシタCdpとが並列に連結され、共振回路部12の抵抗Rp、インダクタLp、及びキャパシタCpが並列に連結されている場合を示す。
図51は、ループコイルLdpと内部キャパシタCdpとが並列に連結され、共振回路部12の抵抗Rs、インダクタLs、及びキャパシタCsが直列に連結されている場合を示す。
図52は、ループコイルLdsと内部キャパシタCdsとが直列に連結され、共振回路部12の抵抗Rp、インダクタLp、及びキャパシタCpが並列に連結されている場合を示す。
図53は、ループコイルLdsと内部キャパシタCdsとが直列に連結され、共振回路部12の抵抗Rs、インダクタLs、及びキャパシタCsが直列に連結されている場合を示す。
スタイラスペン10がウインドウ22に直接接触していない状態(すなわち、ホバーリング状態)でも、共振回路12はループコイルLds又はLdpとの相互共振を介して共振することができる。
図48~図53に示された回路図によれば、電子デバイスに含まれたループコイルLd、Ldp、Ldsに駆動信号が印加されれば、スタイラスペン10の共振回路部12が共振して共振された信号が発生する。発生した共振信号は、電子デバイス側に備えられたタッチセンサを介して感知することができる。
図54~図59は、スタイラスペンと電子デバイスを示したさらに他の概略的な回路図である。
図54及び図55を参照すると、共振回路部12は、抵抗Rp、インダクタLp、及びキャパシタCpを含む等価回路、又は抵抗Rs、インダクタLs、及びキャパシタCsを含む等価回路で示すことができる。
図54及び図55に示されたように、駆動信号40によりループコイルLdが磁場を形成すれば、スタイラスペン10のインダクタLpに電流が誘導されて共振回路部12が共振することができる。
共振回路部12で共振された電圧は、整流器13により整流され、電力ストレージ14に格納されてよい。そうすると、電力ストレージ14に格納された電力を使用してアクティブ回路部15が駆動することができる。
図56~図59に示されたように、駆動信号40によりループコイルと内部キャパシタが共振すれば、スタイラスペン10の共振回路部12もループコイルと内部キャパシタと相互共振することができる。
図56は、ループコイルLdpと内部キャパシタCdpが並列に連結され、共振回路部12の抵抗Rp、インダクタLp、及びキャパシタCpが並列に連結されている場合を示す。
図57は、ループコイルLdpと内部キャパシタCdpが並列に連結され、共振回路部12の抵抗Rs、インダクタLs、及びキャパシタCsが直列に連結されている場合を示す。
図58は、ループコイルLdsと内部キャパシタCdsが直列に連結され、共振回路部12の抵抗Rp、インダクタLp、及びキャパシタCpが並列に連結されている場合を示す。
図59は、ループコイルLdsと内部キャパシタCdsが直列に連結され、共振回路部12の抵抗Rs、インダクタLs、及びキャパシタCsが直列に連結されている場合を示す。
図54~図59に示された回路図によると、電子デバイスに含まれたループコイルLd、Ldp、Ldsに駆動信号が印加されれば、スタイラスペン10の共振回路部12が共振して共振された信号が発生する。発生した共振信号は、スタイラスペン10内部の電力ストレージに格納され、電力ストレージに格納された電力を用いてアクティブ回路部は所定の信号を出力することができるが、出力される所定の信号は、電子デバイス側に備えられたタッチセンサを介して感知することができる。
図60及び図61は、電子デバイスにスタイラスペンが近接して信号を送受信する状態を示した図面である。
図60に示されたように、ループコイル264に駆動信号が印加されれば、これより生成された磁場Bにより共振回路12が共振する。そうすると、図61に示されたように、スタイラスペン10からの信号RSは伝導性チップ11から直接タッチ電極21側に伝達され得たり、待機又は非伝導性のハウジングを介してタッチ電極21側に伝達され得る。スタイラスペンの共振回路部12は、電源40によって印加される所定の周波数の駆動信号により発生した磁場でループコイル264からエネルギーの伝達を受けて共振することができる。そうすると、スタイラスペンは、共振されたエネルギーを使用して、タッチセンサ261にタッチ入力信号を伝達することができる。例えば、図30の(a)及び(b)のスタイラスペン10a、10bは、共振回路部12で共振された信号をタッチ入力としてタッチセンサ261に伝達することができる。図30の(c)、(d)、(e)のスタイラスペン10c、10d、10eは、共振回路部12で共振された信号から生成された電力を使用してアクティブスタイラスモジュール60が信号を生成してタッチセンサ261に伝達することができる。
図62及び図63を参照して、スタイラスペンと一実施形態による電子デバイスが信号を送受信する例を説明する。
図62及び図63は、スタイラスペンと電子デバイスを示したさらに他の概略的な回路図である。
図62及び図63を参照すると、共振回路部12は、抵抗Rp、インダクタLp、及びキャパシタCpを含む等価回路又は抵抗Rs、インダクタLs、及びキャパシタCsを含む等価回路で示すことができる。
図62及び図63に示されたように、駆動信号を伝達する電源40によりループコイルと内部キャパシタが共振すれば、スタイラスペン10の共振回路部12もループコイルと内部キャパシタと相互共振することができる。
図62は、ループコイルLdpと内部キャパシタCdpが並列に連結され、共振回路部12の抵抗Rp、インダクタLp、及びキャパシタCpが並列に連結されている場合を示す。
図63は、ループコイルLdpと内部キャパシタCdpが並列に連結され、共振回路部12の抵抗Rs、インダクタLs、及びキャパシタCsが直列に連結されている場合を示す。
図62及び図63において、遮断キャパシタCbが共振回路42と直列に連結されていない場合、駆動信号によって生成される磁場は、次の通りである。
共振回路42により生成された磁場の変化は、次の数式2のように、誘導起電力を生成する。
数式1を詳しく見ると、電場による磁場誘導時には、交流電流と直流電流の全て磁場を誘導するのに寄与するが、数式2のように、磁場による電場誘導時には、時間に応じて変化する磁場によってのみ電場が誘導される。
したがって、数式1の直流成分の電流Jは、共振回路部12の誘導起電力に寄与するところがないにも関わらず、電力を消費する。
それゆえに、遮断キャパシタCbを共振回路42と直列に連結して、次の数式3のように直流成分の電流が共振回路42に流れることを防止することができる。
これで、共振回路42による電力消耗を減少させることができる。
次に、図64を参照して、一実施形態による電子デバイス2のループコイル264とコイル駆動部263の一例を説明する。
図64は、一実施形態によるアンテナモジュールとスタイラスペンを示した図面である。
図64を参照すると、タッチセンサ261側に位置したループコイル264は、キャパシタCdpと共振回路をなす。共振回路と遮断キャパシタCbは、直列に連結されている。
スタイラスペンの共振回路部12は、電源40によって印加される所定の周波数の駆動信号により発生した磁場でループコイル264からエネルギーの伝達を受けて共振することができる。そうすると、スタイラスペンは、共振されたエネルギーを使用して、タッチセンサ261にタッチ入力信号を伝達することができる。例えば、図30の(a)及び(b)のスタイラスペン10a、10bは、共振回路部12で共振された信号をタッチ入力としてタッチセンサ261に伝達することができる。図30の(c)、(d)、(e)のスタイラスペン10c、10d、10eは、共振回路部12で共振された信号から生成された電力を使用して、アクティブスタイラスモジュール60が信号を生成してタッチセンサ261に伝達することができる。
次に、図65~図66を参照して、駆動信号を印加する方式によって増加した磁場に基づいた共振信号の振幅変化を説明する。
図65は、コイルドライバがループコイルに印加する駆動信号とスタイラスペンの共振信号を示した図面であり、図66は、一実施形態によりコイルドライバがループコイルに印加する駆動信号とスタイラスペンの共振信号を示した図面である。
図65に示されたように、コイルドライバ263は、ループコイル264の両端それぞれに駆動信号を印加することができる。ループコイル264の他端にはグランドが連結されており、ループコイル264の一端には駆動信号、すなわち所定周波数を有する電圧が印加される。ループコイル264の両端に互いに相違した大きさの電圧(両端電圧差=(Vb-Va))が印加されるので、ループコイル264には電流Idが流れる。電圧の変化により電流の強さが変化するが、その方向は一定である。前記の数式1のように、電流(電流の強さ)の変化は、ループコイル264周辺に磁場を形成する。
磁場の変化は、数式2のように共振回路部12に誘導起電力を誘導する。
共振回路部12において誘導起電力によって生成された共振信号のPP(peak to peak)電圧はV0である。
図66を参照すると、ループコイル264の両端には、互いに逆相の駆動信号が印加される。この時、駆動信号のPP電圧はVb-Vaとして、図65でループコイル264に印加される駆動信号と同一である。ループコイル264の両端に互いに相違した大きさの電圧(両端電圧差=2×(Vb-Va)が印加されるので、ループコイル264には電流Idが流れる。電圧の変化により電流の強さと方向が変化する。
前記の数式1のように、電流(電流の強さ)の変化は、ループコイル264周辺に磁場を形成する。磁場の変化は、前記の数式2のように、共振回路部12に誘導起電力を誘導する。共振回路部12で誘導起電力によって生成された共振信号のPP電圧は、V1(V1>V0)である。
さらに大きい強さの交流電流はさらに大きい磁場変化を発生させ、さらに大きい磁場変化はさらに大きい誘導起電力を誘導する。本開示の電子デバイス制御方法によれば、逆相の駆動信号をループコイル264の両端に同時に印加することにより、同一の電圧でもコイルで生成される磁場を増幅する効果がある。
すなわち、本開示の電子デバイス制御方法によれば、コイルドライバ263がPP電圧を増加させずとも、スタイラスペン10の共振回路部12に伝達されるエネルギーを増加させることができる。
次に、図66の駆動信号を印加する方式が使用されるコイルドライバ263が遮断キャパシタCbを備える場合について説明する。
図67は、図66のコイルドライバを具体的に示した図面である。
図67を参照すると、ループコイルLdpと内部キャパシタCdpが並列に連結され、内部キャパシタCdpの一電極には、遮断キャパシタCb1の一電極が連結され、内部キャパシタCdpの他電極には、遮断キャパシタCb2の一電極が連結される。
互いに相違した位相(例えば、逆位相)の駆動信号が遮断キャパシタCb1の他電極と遮断キャパシタCb2の他電極それぞれに印加される。例えば、遮断キャパシタCb1の他電極に印加される駆動信号と遮断キャパシタCb2の他電極に印加される駆動信号の位相は反対である。
図66で説明したように、逆相の駆動信号をループコイル264の両端に同時に印加することにより、同一の電圧でもコイルで生成される磁場を増幅する効果がある。
また、遮断キャパシタCb1、Cb2を共振回路42と連結して、前記の数式3のように直流成分の電流が共振回路42に流れることを防止することができる。
図68~図71を参照して、スタイラスペンと電子デバイスが信号を送受信する例を説明する。
図68及び図69は、スタイラスペンと電子デバイスを示した概略的な回路図である。
図68及び図69の共振回路部12は、抵抗Rp、インダクタLp、及びキャパシタCpを含む等価回路又は抵抗Rs、インダクタLs、及びキャパシタCsを含む等価回路で示すことができる。
図68に示されたように、アクティブモジュール50は、抵抗Rs、インダクタLs、及びキャパシタCsに直列に連結されている。電子デバイス側において、駆動信号40によりループコイルLdpが磁場を形成すれば、スタイラスペン10のインダクタLsに電流I1が誘導されて共振回路部12が共振することができる。ループコイルLdpによりインダクタLsに電流が誘導される程度は、相互インダクタンスM0の影響を受ける。又は、駆動信号40によりループコイルLdpと内部キャパシタCdpが共振すれば、スタイラスペン10の共振回路部12もループコイルと内部キャパシタと相互共振することができる。この場合、ループコイルLdpと内部キャパシタCdp及び共振回路部12の相互共振の程度は、相互インダクタンスM0の影響を受ける。電子デバイス側から、伝達されるエネルギーは電圧源V1と表現される。V1は、下記の数式4のように決定されてよい。
ここで、f0は共振回路部12の共振周波数、L1はインダクタLdpのインダクタンス、L2はインダクタLsのインダクタンス、kはインダクタLdpとインダクタLsの結合係数である。
L1は、数十~数百μHであり、L2は、数mHであり、kは0以上1未満である(例えば、kは0以上0.9未満であってよい)。共振回路部12で共振されたエネルギーは整流器52により整流されて、電力ストレージ54に格納されてよい。そうすると、電力ストレージ54に格納された電力を使用してアクティブIC56が駆動することができる。アクティブモジュール50を等価抵抗RLで示すと、共振回路部12が共振する際に抵抗Rsと抵抗RLが同一であってこそ、電子デバイス側から最大のエネルギーの伝達を受けることができる。抵抗Rsと抵抗RLが同じ場合、ノードN1にかかる電圧は、V1/2となる。整流器52に含まれたダイオードD1~D4の閾値電圧Vthを考慮して、電力ストレージ54の両端に伝達される電圧は、次の数式5のように計算される。
ここで、閾値電圧Vthは0V超過0.5V以下であると仮定する。発明者らは、電力ストレージ54に格納される電圧VCwがアクティブIC56を駆動するのに充分でないことを確認した。すなわち、アクティブIC56を動作させる駆動電圧が電力ストレージ54に格納される電圧VCwよりさらに大きい。また、アクティブIC56を駆動するのに十分な電圧に変換するためには、追加的な素子が必要な問題があった。
また、等価抵抗RLと抵抗Rsが同一の値を有さなければならないのに、アクティブモジュール50の抵抗価格は抵抗Rsよりさらに大きくて、インピーダンス変換が必要な問題があった。
そこで発明者らは、アクティブモジュール50を共振回路部12に並列に連結する構造を考慮した。図69に示されたように、アクティブモジュール50は、抵抗Rs、インダクタLs、及びキャパシタCsに並列に連結されている。
この場合、電子デバイス側から最大のエネルギーの伝達を受けることができる抵抗RL値を計算するために、図70及び図71でのように、スタイラスペン10の内部回路をノートンの定理を用いて変換した。
図70及び図71は、図69のスタイラスペンをより具体的に示した回路図である。
図70の(a)でのように、従属電圧源V1は電流源Ipに変換され、抵抗Rs及びインダクタLsとキャパシタCsはノードN1で並列に連結されている。この時、電流源Ipの電流は、次の数式6のように計算される。
図70の(b)でのように、抵抗RsがノードN1でインダクタLs及びキャパシタCsと並列に連結されている抵抗Rpに変換された。この時、抵抗Rpは、次の数式7のように計算される。
図71に示したように、アクティブモジュール50が並列に連結されれば、等価抵抗RLが抵抗Rpの抵抗値が同一の場合、スタイラスペン10は電子デバイス側から最大のエネルギーの伝達を受けることができる。
しかし、共振周波数f0が数十~数百kHzであるため、抵抗Rpの値が等価抵抗RLよりさらに大きい。等価抵抗RLは数百Ωであってよい。したがって、等価抵抗RLと抵抗Rpが並列に連結された合成抵抗値は、抵抗Rpより等価抵抗RLに類似した値を有する。この場合、ノードN1にかかる電圧はlp×RLで計算され、下記の数式8のように表現され得る。
数式8でVN1は、ノードN1にかかる電圧である。数式8でインダクタンスL2が数mHであるため、ノードN1にかかる電圧VN1はその値が非常に小さい。発明者らは、数式5に従って計算された電力ストレージ54に格納される電圧VCwはアクティブIC56を駆動するのに充分でないことを確認した。また、アクティブIC56を駆動するのに十分な電圧に変換するためには、追加的な素子が必要な問題があった。
次に、図72~図74を参考にして、本開示によるスタイラスペン10について説明する。
図72は、一実施形態によるスタイラスペンと電子デバイスを示した概略的な回路図であり、図73及び図74は、図72のスタイラスペンをより具体的に示した回路図である。
図72を参照すると、スタイラスペン10は、共振回路部12以外に、追加的に共振回路部12のインダクタLsと相互インダクタンスM1を介して連結されたインダクタLk及びインダクタLkに連結されたアクティブモジュール50とを含む。
アクティブモジュール50は、整流器52、電力ストレージ54、及びアクティブIC56を含んでよい。
図73に共振回路部12とインダクタLk及びアクティブモジュール50の等価抵抗RLが等価回路で示されている。等価抵抗RLに伝達される電圧、すなわちノードN2にかかる電圧を計算するために、共振回路部12から等価抵抗RL側を見る時の抵抗RL_effと等価抵抗RL側から共振回路部12を見る時の抵抗Rp_effを、次の数式9及び10のように計算することができる。
数式9及び10において、n2はインダクタLsのターン数であり、n3はインダクタLkのターン数である。
図74に示されたように、アクティブモジュール50に並列で等価抵抗RL側から共振回路部12を見る時の抵抗Rp_effが連結されており、共振回路部12の抵抗Rpに並列に共振回路部12から等価抵抗RL側を見る時の抵抗RL_effが連結されている。
ノードN2の電圧は、ノードN1の電圧とインダクタLsとインダクタLkのターン数(巻線数)で、下記の数式11のように決定される。
そして、数式7で計算された抵抗Rpと抵抗RL_effの合成抵抗は数百kΩであるため、数式6で計算された電流Ipを乗算すれば、ノードN1の電圧が数百Vと計算される。
n2とn3の比は、a:1(10<a<300)であると仮定する。そうすると、ノードN2における電圧は少なくとも数Vと計算される。ダイオードD1~D4の閾値電圧を考慮しても、ノードN2における電圧は、アクティブIC56を駆動するのに十分な値を有する。
次に、図75~図77を参照して、本開示のスタイラスペン10とループコイル264について説明する。
図75~図77は、一実施形態の様々な様態によるスタイラスペンと電子デバイスの一部を示した図面である。
図75~図77を参照すると、共振回路部12はインダクタLs及びキャパシタCsを含み、インダクタLsは、フェライトコア15と、フェライトコア15に巻かれたコイル16とを含む。
図75に示されたように、インダクタLkは、フェライトコア15と、コイル16(フェライトコア15に直接巻かれている)の外側に巻かれたコイル17を含む。
図76に示されたように、インダクタLkは、フェライトコア15と、コイル16の下(すなわち、-Z軸方向)に位置しつつフェライトコア15に直接巻かれたコイル17とを含む。
図77に示されたように、インダクタLkは、フェライトコア15と、コイル16の上(すなわち、+Z軸方向)に位置しつつフェライトコア15に直接巻かれたコイル17とを含む。
図75~図77において、アクティブモジュール50はコイル17に連結されている。コイル16とコイル17は完全結合状態に近く、コイル16とコイル17の結合係数は1に近い値(例えば、0.9以上1未満)を有するようになる。
本開示のスタイラスペン10によれば、共振回路部12とアクティブモジュール50をトランスフォーマーで結合し、電子デバイス2から伝達されるエネルギーを介してアクティブモジュール50を駆動するのに必要な電圧が供給され得る長所がある。
また、スタイラスペン10をより迅速に充電することができる長所がある。
また、スタイラスペン10の充電のための電子デバイス2における電力消費を減少させることができる長所がある。
図78は、一実施形態による電子デバイスにスタイラスペンを使用する場合を示した図面である。
図78に示されたように、電子デバイスのタッチスクリーン20は、ディスプレイパネル251及びディスプレイパネル251上のタッチセンサ261、及びディスプレイパネル251の下のループコイル264を含む。
タッチセンサ261は、基板23、基板上のタッチ電極層21、及びタッチ電極層21上のウインドウ22を含んでよい。
基板23は、ディスプレイパネル251の封止基板ないしはディスプレイパネル251のカラーフィルタ基板であってよく、これは透明材質で具現されることが好ましい。
タッチ電極層21は、第1方向のタッチ座標を検出するための複数の第1タッチ電極と第1方向と交差する第2方向のタッチ座標を検出するための複数の第2タッチ電極とを含んでよい。
図78において、タッチ電極層21が一つの層で示されたが、第1タッチ電極と第2タッチ電極とは、互いに相違した層にそれぞれ位置してもよく、互いに重畳して位置してもよく、互いに重畳して位置してもよく、互いに重畳して位置しなくてもよく、第1タッチ電極と第2タッチ電極との間に別途の層が介在していてもよく、これに制限されない。
タッチ電極層21上には、ウインドウ22が位置することができる。タッチ電極層21と伝導性チップ11、そしてウインドウ22は、キャパシタンスを形成することができる。
したがって、スタイラスペン10で生成された信号(共振信号又はアクティブタッチ信号)が前記のキャパシタンスを介してタッチ電極層21に伝達されてよい。
ループコイル264は、アンテナループが位置した基板24及びフェライトシート25を含んでよい。アンテナループは、銅、銀などと同じ導体材料で形成されてよい。しかし、アンテナループは、基板24以外にもタッチ電極層21と同一の層に位置することができる。この場合、アンテナループは、ITO、グラフェン、シルバーナノワイヤなどのような高い透過率、低インピーダンスを示す導体材料で形成されてよい。また、アンテナループは、ウインドウ22の下にも位置することができる。前記のような場合において、基板24はループコイル264に含まれなくてよい。
基板24は、ディスプレイパネル251の後面に位置することができる。例えば、基板24は、ディスプレイパネル251の後面に付着され得る。
基板24は、単面PCB(single layer FPCB)、両面PCB(double side FPCB)、又は多層PCB(multilayer FPCB)であってよいが、好ましくは、タッチスクリーン20の薄型化及び小型化を具現するために断層FPCBである単面FPCB又は両面FPCBであってよい。このような単面FPCBは薄型化が可能であるため、ベンダブル(bendable)、フォルダブル(foldable)及びストレッチャブル(stretchable)電子デバイスでも使用されてよい。
また、基板24は、リジッド(rigid)PCBであってよく、これに制限されない。
基板24が両面FPCBで構成される場合、アンテナループが位置する一面の他面に導電性レイヤーが位置してよい。導電性レイヤーは導電性物質で構成され、例えば銅箔(copper clad layer)であってよい。
基板24は、ベースフィルムを含んでよい。ベースフィルムは、ポリイミド樹脂、エポキシ系樹脂、又は可撓性を有する公知の他の材料からなり得る。ベースフィルムは、可撓性(flexible)を有してもよい。ベースフィルムには、少なくとも一つの配線で形成されたアンテナループが少なくとも一つで形成されていてよい。
基板24に形成されたアンテナループ241と関連して、図79を参照して説明する。
図79は、基板上の一面にアンテナパターンが具現された一例を示した図面である。
図79を参照すると、アンテナループ241は、ベースフィルム242に導電性配線で形成されている。例えば、ベースフィルム242にはアンテナループがフォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でプリンティングされていてよい。ベースフィルム242上にアンテナループを位置させるための方式は、前記の説明に制限されない。
アンテナループ241のインダクタンス設計値、アンテナループ241の放射性能などにより、アンテナループ241は螺旋形(spiral)パターンを有する。しかし、ベースフィルム242の一面上でのみ螺旋形パターンを具現する場合、アンテナループ241の配線は、ベースフィルム242の一面上の一地点SPで互いにショート(short)する問題点がある。両面PCBを使用してこのような螺旋形パターンを具現することが考慮され得る。例えば、開口(opening)ないしホール(hole)がベースフィルム242に形成され、一面上に位置した配線が開口ないしホールを介して他面上に位置した配線と連結され得る。しかし、両面PCBの他面に銅箔を付着する場合、他面上に位置した配線と銅箔とが互いに接触したり又は電気的に連結される問題が発生し得る。
図80及び図81は、一実施形態によるアンテナモジュール及びこれを含む電子デバイスの一部を示した図面である。
図80及び図81に示されたように、ループコイル264は、ウインドウ22の下に位置したアンテナループ241a、241b、ディスプレイパネル251の下に位置したフェライトシート25a、及びアンテナループ241a、241bの下に位置したフェライトシート25bを含む。
図81は、図80のD-D’線に沿って切断した断面図である。図81に示されたように、アンテナループ241a、241bは、フォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でウインドウ22上にプリンティングされたり、シート(sheet)にフォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でプリンティングされてウインドウ22に付着されてよく、ウインドウ22上にアンテナループ241a、241bを位置させるための方式は、前記の説明に制限されない。
複数のサブアンテナループ241a、241bのそれぞれは、ウインドウ22の一面上で互いに離隔しており、直接接触しない。第1サブアンテナループ241aは、複数のパッドのうち対応する一つのパッド243aに一端が連結されており、対応する他のパッド243bに他端が連結されている。第2サブアンテナループ241bは、複数のパッドのうち対応する一つのパッド243cに一端が連結されており、対応する他のパッド243dに他端が連結されている。
複数のサブアンテナループ241a、241bのそれぞれは、表示領域DPの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよい。複数のサブアンテナループ241a、241bのそれぞれが全体的に長方形の形態のもので示したが、円形、楕円形、多角形、角が丸い多角形などの形態を有してよく、これに制限されない。
また、第1サブアンテナループ241aは、第2サブアンテナループ241bの外角に位置する。第1サブアンテナループ241aは、第2サブアンテナループ241bの周囲に沿って延びた形態を有してよい。隣接した第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとが互いに離隔された最短距離は、ウインドウ22の一面上で同一であってよいが、これに制限されない。第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとは、互いに同一の幅の配線であってよいが、これに制限されない。第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとは同一の物質で製造されてよいが、これに制限されない。
軟性回路基板27は、複数のパッド243a、243b、243c、243dと連結されてよい。軟性回路基板27は、軟性印刷回路基板(FPCB)又はチップオンフィルム(COF)であってよい。軟性回路基板27にコイルドライバ263が実装されているので、以下で軟性回路基板27はチップオンフィルム(COF)のもので説明する。
軟性回路基板27は、複数のパッド243a、243b、243c、243dに電気的に連結されてよい。一例として、複数の信号伝達配線271a、271bと連結配線272に連結されている軟性回路基板27上の複数のパッド(図示せず)は、複数のパッド243a、243b、243c、243dとコネクタ26を介して連結されてよい。コネクタ26は、ZIFコネクタ(zero insertion force connector)、BTBコネクタ(board-to-board connector)等であってよいが、これに制限されない。ウインドウ22にコネクタ26のソケットが形成され、コネクタ26のソケットに軟性回路基板27を挿入することにより、複数のパッド(図示せず)と複数のパッド243a、243b、243c、243dとが互いに電気的に連結されてよい。
他の例として、軟性回路基板27の複数のパッド(図示せず)は、複数のパッド243a、243b、243c、243dにボンディング(bonding)されてよい。例えば、複数の信号伝達配線271a、271bと連結配線272に連結されている軟性回路基板27上の複数のパッド(図示せず)と複数のパッド243a、243b、243c、243dとが、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)によりアウターリードボンディング(OLB;Outer Lead Bonding)方式で連結されてよい。
これ以外にも、複数のパッド(図示せず)と複数のパッド243a、243b、243c、243dの電気的及び物理的連結のための多様な連結方法が使用されてよい。
軟性回路基板27は、基板の一面上に位置した複数の信号伝達配線271a、271bと他面上に位置した連結配線272とを含む。このような配線271a、271b、272は、フォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でプリンティングされていてよい。軟性回路基板27上に配線271a、271b、272を位置させるための方式は、前記の説明に制限されない。また、前記において、信号伝達配線271a、271bと連結配線272とが一つの基板の両面にそれぞれ位置したもので説明したが、相違した基板にそれぞれ位置してもよく、これに制限されない。
信号伝達配線271aは、それぞれ第1サブアンテナループ241aと連結されているパッド243aとコイルドライバ263とを連結し、信号伝達配線271bは、第2サブアンテナループ241bと連結されているパッド243dとコイルドライバ263とを連結する。
連結配線272は、第1サブアンテナループ241aと連結されているパッド243bと第2サブアンテナループ241bと連結されているパッド243cとを互いに連結する。すなわち、第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとが軟性回路基板27に位置した連結配線272を介して電気的に互いに連結されることになる。したがって、コイルドライバ263から信号伝達配線271aを介してパッド243aに引き込まれた電流は、第1サブアンテナループ241a、パッド243b、連結配線272、パッド243c、第2サブアンテナループ241b、パッド243d、及び信号伝達配線271bの順に流れる。
すなわち、一実施形態によるアンテナモジュールによれば、ベースフィルム242上に螺旋形パターンに配線を形成しなくても、螺旋形パターンに形成されたアンテナループと実質的に同一の効果を有する。このようなアンテナモジュールは、ウインドウ22の一面上に配線が全部形成されているので、製造コストが節減され、タッチスクリーン20が薄型化、小型化される効果がある。
図82及び図83は、一実施形態によるアンテナモジュール及びこれを含む電子デバイスの一部を示した図面である。
図82及び図83には、タッチセンサ261がon-cellタイプのタッチセンサで具現される場合、タッチ電極層21と同一の層に位置するアンテナループ241を含むループコイル264が示されている。
図82及び図83に示されたように、ループコイル264はタッチ電極層21に位置したアンテナループ241とディスプレイパネル251の下に位置したフェライトシート25とを含む。
図83は、図82のB-B’線に沿って切断した断面図である。図83に示されたように、ディスプレイパネル251の封止基板23の上にアンテナループ241a、241bとタッチ電極層21とが同一の層で位置する。アンテナループ241a、241bは、タッチ電極層21の第1タッチ電極及び第2タッチ電極と同一の物質でも製造されてよい。例えば、アンテナループ241a、241bは、ITO、グラフェン、シルバーナノワイヤなどのような高い透過率、低インピーダンスを示す導体材料で形成されてよい。しかし、アンテナループ241a、241bは、タッチ電極層21と相違した層に位置してよく、第1タッチ電極及び第2タッチ電極と相違した物質で製造されてよい。
複数のサブアンテナループ241a、241bのそれぞれは、封止基板23の一面上で互いに離隔しており、直接接触しない。第1サブアンテナループ241aは、複数のパッドのうち対応する一つのパッド243aに一端が連結されており、対応する他のパッド243bに他端が連結されている。第2サブアンテナループ241bは、複数のパッドのうち対応する一つのパッド243cに一端が連結されており、対応する他のパッド243dに他端が連結されている。一方、第1タッチ電極及び第2タッチ電極は、パッド243eに連結されている。
複数のサブアンテナループ241a、241bのそれぞれは、表示領域DPの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよい。複数のサブアンテナループ241a、241bのそれぞれが全体的に長方形の形態のもので示したが、円形、楕円形、多角形、角が丸い多角形などの形態を有してよく、これに制限されない。
また、第1サブアンテナループ241aは、第2サブアンテナループ241bの外角に位置する。第1サブアンテナループ241aは、第2サブアンテナループ241bの周囲に沿って延びた形態を有してよい。隣接した第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとが互いに離隔した最短距離は、封止基板23の一面上で同一であってよく、これに制限されない。第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとは互いに同一の幅の配線であってよいが、これに制限されない。第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとは同一の物質で製造されてよいが、これに制限されない。
軟性回路基板27は、封止基板23の複数のパッド243a、243b、243c、243dと連結されてよい。
複数の信号伝達配線271a、271bと連結配線272に連結されている軟性回路基板27の複数のパッド(図示せず)は、複数のパッド243a、243b、243c、243dに電気的に連結されてよい。複数のパッド(図示せず)は、複数のパッド243a、243b、243c、243dにボンディング(bonding)されてよい。例えば、複数のパッド(図示せず)と複数のパッド243a、243b、243c、243dとが異方性導電フィルム(ACF)等によりアウターリードボンディング(OLB)方式で連結されてよい。
これ以外にも、複数のパッド(図示せず)と複数のパッド243a、243b、243c、243dの電気的及び物理的連結のための多様な連結方法が使用されてよい。
軟性回路基板27は、基板の一面上に位置した複数の信号伝達配線271a、271bと他面上に位置した連結配線272とを含む。このような配線271a、271b、272は、フォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でプリンティングされていてよい。軟性回路基板27上に配線271a、271b、272を位置させるための方式は、前記の説明に制限されない。また、前記において信号伝達配線271a、271bと連結配線272とが一つの基板の両面にそれぞれ位置したもので説明したが、相違した基板にそれぞれ位置してもよく、これに制限されない。
信号伝達配線271aは、それぞれ第1サブアンテナループ241aと連結されているパッド243aとコイルドライバ263とを連結し、信号伝達配線271bは、第2サブアンテナループ241bと連結されているパッド243dとコイルドライバ263とを連結する。
連結配線272は、第1サブアンテナループ241aと連結されているパッド243bと第2サブアンテナループ241bと連結されているパッド243cとを互いに連結する。すなわち、第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとが軟性回路基板27に位置した連結配線272を介して電気的に互いに連結されることになる。したがって、コイルドライバ263から信号伝達配線271aを介してパッド243aに引き込まれた電流は、第1サブアンテナループ241a、パッド243b、連結配線272、パッド243c、第2サブアンテナループ241b、パッド243d、及び信号伝達配線271bの順に流れる。
すなわち、一実施形態によるアンテナモジュールによれば、封止基板23上に螺旋形パターンに配線を形成しなくても、螺旋形パターンに形成されたアンテナループと実質的に同一の効果を有する。このようなアンテナモジュールは、封止基板23の一面上に配線が全部形成されているので、製造コストが節減され、タッチスクリーン20が薄型化、小型化される効果がある。
図84及び図85は、一実施形態によるアンテナモジュール及びこれを含む電子デバイスの一部を示した図面である。図84及び図85には、タッチセンサ261がin-cellタイプのタッチセンサで具現される場合、タッチ電極層21と同一の層に位置するアンテナループ241を含むループコイル264が示されている。
図84及び図85に示されたように、ループコイル264は、タッチ電極層21に位置したアンテナループ241とディスプレイパネル251の下に位置したフェライトシート25を含む。
図85は、図84のC-C’線に沿って切断した断面図である。図85に示されたように、ディスプレイパネル251のカラーフィルタ基板23とディスプレイパネル251のTFT基板との間にアンテナループ241a、241bとタッチ電極層21が同一の層に位置してよい。カラーフィルタ基板23の上下部にタッチ電極層21及びアンテナループ241a、241bが全て位置してよい。
アンテナループ241a、241bは、タッチ電極層21の第1タッチ電極及び第2タッチ電極と同一の物質でも製造されてよい。例えば、アンテナループ241a、241bは、ITO、グラフェン、シルバーナノワイヤなどのような高い透過率、低インピーダンスを示す導体材料で形成されてよい。しかし、アンテナループ241a、241bは、タッチ電極層21と相違した層に位置してよく、第1タッチ電極及び第2タッチ電極と相違した物質で製造されてよい。
複数のサブアンテナループ241a、241bのそれぞれは、カラーフィルタ基板23の一面上で互いに離隔しており、直接接触しない。第1サブアンテナループ241aは、複数のパッドのうち対応する一つのパッド243aに一端が連結されており、対応する他のパッド243bに他端が連結されている。第2サブアンテナループ241bは、複数のパッドのうち対応する一つのパッド243cに一端が連結されており、対応する他のパッド243dに他端が連結されている。一方、第1タッチ電極及び第2タッチ電極は、パッド243eに連結されている。
複数のサブアンテナループ241a、241bのそれぞれは、表示領域DPの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよい。複数のサブアンテナループ241a、241bのそれぞれが全体的に長方形の形態のもので示したが、円形、楕円形、多角形、角が丸い多角形などの形態を有してよく、これに制限されない。
また、第1サブアンテナループ241aは、第2サブアンテナループ241bの外角に位置する。第1サブアンテナループ241aは、第2サブアンテナループ241bの周囲に沿って延びた形態を有してよい。隣接した第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとが互いに離隔した最短距離は、カラーフィルタ基板23の一面上で同一であってよいが、これに制限されない。第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとは互いに同一の幅の配線であってよいが、これに制限されない。第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとは同一の物質で製造されてよいが、これに制限されない。
軟性回路基板27は、カラーフィルタ基板23の複数のパッド243a、243b、243c、243dと連結されてよい。
複数の信号伝達配線271a、271bと連結配線272に連結されている軟性回路基板27の複数のパッド(図示せず)は、複数のパッド243a、243b、243c、243dに電気的に連結されてよい。複数のパッド(図示せず)は、複数のパッド243a、243b、243c、243dにボンディング(bonding)されてよい。例えば、複数のパッド(図示せず)と複数のパッド243a、243b、243c、243dとが異方性導電フィルム(ACF)等によりアウターリードボンディング(OLB)方式で連結されてよい。
これ以外にも、複数のパッド(図示せず)と複数のパッド243a、243b、243c、243dの電気的及び物理的連結のための多様な連結方法が使用されてよい。
軟性回路基板27は、基板の一面上に位置した複数の信号伝達配線271a、271bと他面上に位置した連結配線272とを含む。このような配線271a、271b、272は、フォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でプリンティングされていてよい。軟性回路基板27上に配線271a、271b、272を位置させるための方式は、前記の説明に制限されない。また、前記において信号伝達配線271a、271bと連結配線272とが一つの基板の両面にそれぞれ位置したもので説明したが、相違した基板にそれぞれ位置してもよく、これに制限されない。
信号伝達配線271aは、それぞれ第1サブアンテナループ241aと連結されているパッド243aとコイルドライバ263とを連結し、信号伝達配線271bは、第2サブアンテナループ241bと連結されているパッド243dとコイルドライバ263とを連結する。
連結配線272は、第1サブアンテナループ241aと連結されているパッド243bと第2サブアンテナループ241bと連結されているパッド243cとを互いに連結する。すなわち、第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとが軟性回路基板27に位置した連結配線272を介して電気的に互いに連結されることになる。したがって、コイルドライバ263から信号伝達配線271aを介してパッド243aに引き込まれた電流は、第1サブアンテナループ241a、パッド243b、連結配線272、パッド243c、第2サブアンテナループ241b、パッド243d、及び信号伝達配線271bの順に流れる。
すなわち、一実施形態によるアンテナモジュールによれば、カラーフィルタ基板23上に螺旋形パターンに配線を形成しなくても、螺旋形パターンに形成されたアンテナループと実質的に同一の効果を有する。このようなアンテナモジュールは、カラーフィルタ基板23の一面上に配線が全部形成されているので、製造コストが節減され、タッチスクリーン20が薄型化、小型化される効果がある。
図86~図88は、一実施形態によるアンテナモジュール及びこれを含む電子デバイスの一部を示した図面である。
図86に示されたように、複数のサブアンテナループ241a、241bがベースフィルム242上に位置する。アンテナループ241は、ITO、グラフェン、シルバーナノワイヤなどのような高い透過率、低インピーダンスを示す導体材料で形成されてよい。
図87は、図86のA-A’線に沿って切断した断面図である。図87に示されたように、複数のサブアンテナループ241a、241bがフェライトシート25に離隔されたベースフィルム242上の一面に位置するもので示したが、これに制限されない。
複数のサブアンテナループ241a、241bのそれぞれは、ベースフィルム242の一面上で互いに離隔されおり、直接接触しない。第1サブアンテナループ241aは、複数のパッドのうち対応する一つのパッド243aに一端が連結されており、対応する他のパッド243bに他端が連結されている。第2サブアンテナループ241bは、複数のパッドのうち対応する一つのパッド243cに一端が連結されており、対応する他のパッド243dに他端が連結されている。
複数のサブアンテナループ241a、241bのそれぞれは、表示領域DPの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよい。複数のサブアンテナループ241a、241bのそれぞれが全体的に長方形の形態のもので示したが、円形、楕円形、多角形、角が丸い多角形などの形態を有してよく、これに制限されない。
また、第1サブアンテナループ241aは、第2サブアンテナループ241bの外角に位置する。第1サブアンテナループ241aは、第2サブアンテナループ241bの周囲に沿って延びた形態を有してよい。隣接した第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとが互いに離隔した最短距離は、ベースフィルム242の一面上で同一であってよいが、これに制限されない。第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとは互いに同一の幅の配線であってよいが、これに制限されない。第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとは同一の物質で製造されてよいが、これに制限されない。
軟性回路基板27は、ベースフィルム242の複数のパッド243a、243b、243c、243dと連結されてよい。軟性回路基板27は、軟性印刷回路基板(FPCB:flexible printed circuit board)であってよい。軟性回路基板27にコイルドライバ263が実装されている。
軟性回路基板27は、複数のパッド243a、243b、243c、243dに電気的に連結されてよい。一例として、複数の信号伝達配線271a、271bと連結配線272に連結されている軟性回路基板27上の複数のパッド(図示せず)は、複数のパッド243a、243b、243c、243dとコネクタ26を介して結合されてよい。コネクタ26は、ZIFコネクタ(zero insertion force connector)、BTBコネクタ(board-to-board connector)等であってよいが、これに制限されない。基板24にコネクタ26のソケットが形成され、コネクタ26のソケットに軟性回路基板27を挿入することにより、複数のパッド(図示せず)と複数のパッド243a、243b、243c、243dとが互いに電気的に連結されてよい。
他の例として、軟性回路基板27の複数のパッド(図示せず)は、複数のパッド243a、243b、243c、243dにボンディング(bonding)されてもよい。例えば、複数の信号伝達配線271a、271bと連結配線272に連結されている軟性回路基板27上の複数のパッド(図示せず)と複数のパッド243a、243b、243c、243dとが、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)によりアウターリードボンディング(OLB;Outer Lead Bonding)方式で連結されてよい。
これ以外にも、軟性回路基板27の複数のパッド(図示せず)と複数のパッド243a、243b、243c、243dの電気的及び物理的連結のための多様な連結方法が使用されてよい。
軟性回路基板27は、基板の一面上に位置した複数の信号伝達配線271a、271bと他面上に位置した連結配線272とを含む。このような配線271a、271b、272は、フォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でプリンティングされていてよい。軟性回路基板27上に配線271a、271b、272を位置させるための方式は、前記の説明に制限されない。また、前記において信号伝達配線271a、271bと連結配線272とが一つの基板の両面にそれぞれ位置したもので説明したが、相違した基板にそれぞれ位置してもよく、これに制限されない。
信号伝達配線271aは、それぞれ第1サブアンテナループ241aと連結されているパッド243aとコイルドライバ263とを連結し、信号伝達配線271bは第2サブアンテナループ241bと連結されているパッド243dとコイルドライバ263とを連結する。
連結配線272は、第1サブアンテナループ241aと連結されているパッド243bと第2サブアンテナループ241bと連結されているパッド243cとを互いに連結する。すなわち、第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとが軟性回路基板27に位置した連結配線272を介して電気的に互いに連結されることになる。したがって、コイルドライバ263から信号伝達配線271aを介してパッド243aに引き込まれた電流は、第1サブアンテナループ241a、パッド243b、連結配線272、パッド243c、第2サブアンテナループ241b、パッド243d、及び信号伝達配線271bの順に流れる。
すなわち、一実施形態によるアンテナモジュールによれば、ベースフィルム242上に螺旋形パターンに配線を形成しなくても、螺旋形パターンに形成されたアンテナループと実質的に同一の効果を有する。このようなアンテナモジュールは、ベースフィルム242の一面上に配線が全部形成されているので、他面上に銅箔層が形成されてよく、これで製造コストが節減され、タッチスクリーン20が薄型化、小型化される効果がある。
前記の説明では、二つのサブアンテナループを使用して螺旋形パターンを具現する例について説明したが、設計により軟性回路基板27の多層基板に形成された連結配線272で各サブアンテナループを連結することにより、3つ以上のサブアンテナループを使用して螺旋形パターンを具現することもできる。
図88に示されたように、タッチスクリーン20に複数のアンテナループが位置してよい。第1サブアンテナループ241a、連結配線272a、及び第2サブアンテナループ241bは、螺旋形パターンの第1アンテナループを形成する。第3サブアンテナループ241c、連結配線272b、及び第4サブアンテナループ241dは、螺旋形パターンの第2アンテナループを形成する。第1アンテナループと第2アンテナループは、y軸方向に互いに離隔している。ここで、フェライトシート25は、第1アンテナループが位置する領域と第2アンテナループが位置する領域のそれぞれに個別に配置されてよい。
コイルドライバ263は、第1アンテナループと第2アンテナループに同一又は類似の位相を有する駆動信号を印加することができたり、反対の位相を有する駆動信号を印加することができたり、又は選択的に駆動することができる。
図89及び図90は、一実施形態によるアンテナモジュール及びこれを含む電子デバイスの一部を示した図面である。
図89及び図90に示されたように、ループコイル264は、ディスプレイパネル251の下に位置したアンテナループ241a、241b及びアンテナループ241a、241bとディスプレイパネル251の下に位置したフェライトシート25とを含む。
図90は、図89のD-D’線に沿って切断した断面図である。図90に示されたように、アンテナループ241a、241bは、フォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でディスプレイパネル251上にプリンティングされてよく、ディスプレイパネル251上にアンテナループ241a、241bを位置させるための方式は、前記の説明に制限されない。
複数のサブアンテナループ241a、241bのそれぞれは、ディスプレイパネル251の一面上で互いに離隔しており、直接接触しない。第1サブアンテナループ241aは、複数のパッドのうち対応する一つのパッド243aに一端が連結されており、対応する他のパッド243bに他端が連結されている。第2サブアンテナループ241bは、複数のパッドのうち対応する一つのパッド243cに一端が連結されており、対応する他のパッド243dに他端が連結されている。複数のパッド243a、243b、243c、243dは、ディスプレイパネル251の一面上に形成されていてよい。
複数のサブアンテナループ241a、241bのそれぞれは、表示領域DPの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよい。複数のサブアンテナループ241a、241bのそれぞれが全体的に長方形の形態のもので示したが、円形、楕円形、多角形、角が丸い多角形などの形態を有してよく、これに制限されない。
また、第1サブアンテナループ241aは、第2サブアンテナループ241bの外角に位置する。第1サブアンテナループ241aは、第2サブアンテナループ241bの周囲に沿って延びた形態を有してよい。隣接した第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとが互いに離隔した最短距離は、ディスプレイパネル251の一面上で同一であってよいが、これに制限されない。第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとは互いに同一の幅の配線であってよいが、これに制限されない。第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとは同一の物質で製造されてよいが、これに制限されない。
軟性回路基板27は、複数のパッド243a、243b、243c、243dと連結されてよい。軟性回路基板27は、軟性印刷回路基板(FPCB)又はチップオンフィルム(COF)であってよい。軟性回路基板27にコイルドライバ263が実装されているので、以下で軟性回路基板27はチップオンフィルム(COF)のもので説明する。
軟性回路基板27は、複数のパッド243a、243b、243c、243dに電気的に連結されてよい。一例として、複数の信号伝達配線271a、271bと連結配線272に連結されている軟性回路基板27上の複数のパッド(図示せず)とは、複数のパッド243a、243b、243c、243dとコネクタ26を介して結合されてよい。コネクタ26は、ZIFコネクタ(zero insertion force connector)、BTBコネクタ(board-to-board connector)等であってよいが、これに制限されない。ディスプレイパネル251にコネクタ26のソケットが形成され、コネクタ26のソケットに軟性回路基板27を挿入することにより、複数のパッド(図示せず)と複数のパッド243a、243b、243c、243dとが互いに電気的に連結されてよい。
他の例として、軟性回路基板27の複数のパッド(図示せず)は、複数のパッド243a、243b、243c、243dにボンディング(bonding)されてもよい。例えば、複数の信号伝達配線271a、271bと連結配線272に連結されている軟性回路基板27上の複数のパッド(図示せず)と複数のパッド243a、243b、243c、243dとが異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)によりアウターリードボンディング(OLB;Outer Lead Bonding)方式で連結されてよい。
これ以外にも、複数のパッド(図示せず)と複数のパッド243a、243b、243c、243dの電気的及び物理的連結のための多様な連結方法が使用されてよい。
軟性回路基板27は、基板の一面上に位置した複数の信号伝達配線271a、271bと他面上に位置した連結配線272とを含む。このような配線271a、271b、272は、フォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でプリンティングされていてよい。軟性回路基板27上に配線271a、271b、272を位置させるための方式は、前記の説明に制限されない。また、前記において信号伝達配線271a、271bと連結配線272とが一つの基板の両面にそれぞれ位置したもので説明したが、相違した基板にそれぞれ位置してもよく、これに制限されない。
信号伝達配線271aは、それぞれ第1サブアンテナループ241aと連結されているパッド243aとコイルドライバ263とを連結し、信号伝達配線271bは、第2サブアンテナループ241bと連結されているパッド243dとコイルドライバ263とを連結する。
連結配線272は、第1サブアンテナループ241aと連結されているパッド243bと第2サブアンテナループ241bと連結されているパッド243cとを互いに連結する。すなわち、第1サブアンテナループ241aと第2サブアンテナループ241bとが軟性回路基板27に位置した連結配線272を介して電気的に互いに連結されることになる。したがって、コイルドライバ263から信号伝達配線271aを介してパッド243aに引き込まれた電流は、第1サブアンテナループ241a、パッド243b、連結配線272、パッド243c、第2サブアンテナループ241b、パッド243d、及び信号伝達配線271bの順に流れる。
すなわち、一実施形態によるアンテナモジュールによれば、ベースフィルム242上に螺旋形パターンに配線を形成しなくても、螺旋形パターンに形成されたアンテナループと実質的に同一の効果を有する。このようなアンテナモジュールは、ディスプレイパネル251の下面上にアンテナループ配線が全部形成されているので、製造コストが節減され、タッチスクリーン20が薄型化、小型化される効果がある。
図91及び図92を参照して、フォルダブル電子デバイスに従来方式のスタイラスペン、例えば、EMR方式のペンを使用する場合について説明する。
図91及び図92は、従来方式によるスタイラスペンをフォルダブル電子デバイスに使用する場合を例示した図面である。ここで説明されるフォルダブル電子デバイスは、図91に示された広げた状態(flat state)又は折り畳まない状態(unfolded state)、図92に図示された折り畳み状態(folded state)、及び広げた状態と折り畳み状態との間の中間状態(intermediate state)を有してよい。ここでは、特に区別して説明しない限り、「折り畳み状態(folded state)」とは、「fully folded state」を意味する。
図91に示されたように、パッシブスタイラスペンのうち、EMR(Electro- Magnetic Resonance)方式のペンの場合、デジタイザ(digitizer)33がEMRスタイラスペン30に電磁信号B1を伝達した後、デジタイザ33がEMRスタイラスペン30から共振信号B2の入力を受ける。
デジタイザ33は、ディスプレイパネル251の下に付着されてよく、導電性のアンテナループが複数に形成されているFPCB(Flexible Printed Circuit Board)34とアンテナループによって生成された磁場を遮断するフェライトシート(ferrite sheet)35とを含む。
FPCB34には、共振信号が入力される位置を感知するための複数のアンテナループが複数のレイヤーで構成される。一つのアンテナループは、少なくとも一つの他のアンテナループとZ軸方向に重畳した形態を有する。これにより、FPCB34の厚さが厚い。
図92に示されたように、フォールディング軸AXIS_Fを基準としてフォルダブル電子デバイス2の折り畳みが発生する時、フォールディングされる領域(以下、フォールディング領域)FAに付着されたFPCB34の変形が発生し得る。反復的な折り畳みによってアンテナループを形成する配線部材にストレスが加えられ、つまり配線部材の損傷をもたらし得る。折り畳み状態(folded state)でフォールディング領域FAは少なくとも一部が所定の曲率を有する曲面からなってよい。
フェライトシート35は、アンテナループによって発生した磁場がフォルダブル電子デバイス2の内部に及ぼす影響を遮断する。フェライトシート35も厚さが厚く、フォルダブル電子デバイス2の折り畳みが発生する際に変形が発生しやすく、反復的な折り畳みによって損傷することがある。
したがって、フォルダブル電子デバイス2にEMR方式のスタイラスペン30を適用するのが困難である。また、EMR方式の場合、デジタイザ34によってのみ信号が送受信されるので、信号送信B1と信号受信B2とを同時に遂行することができず、時間を区分して信号送信と信号受信とをそれぞれ遂行しなければならない問題点がある。
図93及び図94は、一実施形態によるフォルダブル電子デバイスを示した図面である。
フォルダブル電子デバイスのタッチスクリーン20は、ディスプレイパネル251及びディスプレイパネル251上のタッチセンサ261、及びディスプレイパネル251の下のループコイル264を含む。
タッチセンサ261は、基板23、基板上のタッチ電極層21、及びタッチ電極層21上のウインドウ22を含んでよい。
基板23は、ディスプレイパネル251の封止基板ないしはディスプレイパネル251のカラーフィルタ基板であってもよく、これは透明材質で具現されることが好ましい。
タッチ電極層21は、第1方向のタッチ座標を検出するための複数の第1タッチ電極と第1方向と交差する第2方向のタッチ座標とを検出するための複数の第2タッチ電極を含んでよい。
図93において、タッチ電極層21が一つの層で示されたが、第1タッチ電極と第2タッチ電極は互いに相違した層にそれぞれ位置してもよく、互いに重畳して位置してもよく、互いに重畳して位置しなくてもよく、第1タッチ電極と第2タッチ電極との間に別途の層が介在していてもよく、これに制限されない。
タッチ電極層21上には、ウインドウ22が位置してよい。タッチ電極層21と伝導性チップ11、そしてウインドウ22は、キャパシタンスを形成することができる。したがって、スタイラスペン10で生成された信号(共振信号又はアクティブタッチ信号)が前記のキャパシタンスを介してタッチ電極層21に伝達されてよい。
ループコイル264は、アンテナループが位置した基板24及びフェライトシート25を含んでよい。以下の図面で後述するように、アンテナループは基板24の他にもタッチ電極層21と同一の層に位置したり、ウインドウ22の下に位置してよく、この場合、基板24はループコイル264に含まれなくてよい。
基板24は、ディスプレイパネル251の後面に付着されてよい。基板24は、ディスプレイパネル261の後面のフォールディング領域FAを含む領域に位置してよい。基板24は、単面FPCB(single side FPCB)、両面FPCB(double side FPCB)、または多層PCB(multilayer FPCB)であってよいが、好ましくは単面FPCB又は両面FPCBである。これで、フォールディング軸AXIS_Fを基準としてフォールディング領域FAが折り曲がっても、基板24に加わる力により基板24が損傷する危険が減少する効果がある。
基板24は、可撓性(flexible)を有するベースフィルムを含んでよい。ベースフィルムは、ポリイミド樹脂、エポキシ系樹脂、又は可撓性を有する公知の他の材料からなってよい。ベースフィルムには、少なくとも一つの配線で形成されたアンテナループが、少なくとも一つで形成されていてよい。
アンテナループは、基板24に導電性配線で形成されている。例えば、基板24には、アンテナループがフォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でプリンティングされていてよい。基板24上にアンテナループを位置させるための方式は、前記の説明に制限されない。
フェライトシート25は、XY平面上においてフォールディング領域FAを除いた領域に位置してよい。ここで、フォールディング領域FAを除いた領域は、フォルダブル電子デバイス2が折り畳み状態の時にフェライトシート25に作用する力がフェライトシート25を損傷させない領域を意味し、フェライトシート25が完全にフォールディング領域FAに位置しないことを意味するのではない。例えば、フェライトシート25がフォールディング領域FAのうちの一部に位置しても、フォルダブル電子デバイス2が折り畳み状態と広げた状態との間で反復的に変形される時にフェライトシート25が損傷しないならば、これもやはりフォールディング領域FAを除いた領域に該当する。これで、フォールディング軸AXIS_Fを基準としてフォールディング領域FAが折り曲がっても、フェライトシート25が損傷する危険が減少する効果がある。
ループコイル264がスタイラスペン10に電磁信号B1を伝達した後、タッチセンサ261がスタイラスペン10から共振信号E1の入力を受ける。
スタイラスペン10の共振回路部12は、ループコイル264と相互共振することができ、共振回路部12のインダクタとループコイル264との間に発生する相互共振の程度は、相互インダクタンスの影響を受ける。又は、共振回路部12はループコイル264によって発生した磁場に共振することができる。これに関連して、図95~図100を参照して説明する。
図91~図94において、アンテナループ241が表示領域DPの内部で表示領域DPの境界に沿って延びた形態を有するように示したが、アンテナループ241は表示領域DPの外部に位置してもよい。また、アンテナループ241は、タッチセンサ層21に位置したタッチ電極らとXY平面上で重畳せずに、タッチ電極が配置された領域の周囲を覆うように位置してよい。
図95の(a)に示されたように、アンテナループ241は、フォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でウインドウ22上にプリンティングされたり、シート(sheet)にフォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でプリンティングされてウインドウ22に付着されてよく、ウインドウ22上にアンテナループ241を位置させるための方式は、前記の説明に制限されない。
フェライトシート25は、ディスプレイパネル261の後面に付着されフォールディング領域FAと長辺LS1との間の領域に位置した第1シート25a及びディスプレイパネル261の後面に付着されフォールディング領域FAと長辺LS2との間の領域に位置した第2シート25bの他にも、長辺LS1側に位置してウインドウ22に付着されたアンテナループ241の下に位置した第3シート25c及び長辺LS2側に位置してウインドウ22に付着されたアンテナループ241の下に位置した第3シート25dを含む。
次に、図96は、on-cellタイプタッチセンサの場合、タッチ電極層21と同一の層に位置するアンテナループ241を含むループコイル264を示した図面であり、図97は、in-cellタイプタッチセンサの場合、タッチ電極層21と同一の層に位置するアンテナループ241を含むループコイル264を示した図面である。
アンテナループ241は、タッチ電極層21の第1タッチ電極及び第2タッチ電極と同一の物質でも製造され得る。しかし、アンテナループ241は、タッチ電極層21と相違した層で位置することができ、第1タッチ電極及び第2タッチ電極と相違する物質で製造されてよい。
図96の(a)及び図97の(a)に示されたように、ループコイル264は、タッチ電極層21に位置したアンテナループ241とディスプレイパネル251の下に位置したフェライトシート25を含む。
図96の(b)に示されたように、ディスプレイパネル251の封止基板23の上にアンテナループ241とタッチ電極層21とが同一の層に位置する。
アンテナループ241は、表示領域DPの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよい。アンテナループ241は、フェライトシート25が位置する領域とXY平面上で重畳してよい。
フェライトシート25は、フォールディング領域FAと長辺LS1との間の領域に位置した第1シート25a及びフォールディング領域FAと長辺LS2との間の領域に位置した第2シート25bを含んでよい。フェライトシート25は、二つのシートの他に複数のシートを含んでよく、この場合にもフェライトシート25はディスプレイパネル261の後面のフォールディング領域FAを除いた領域に位置する。
図97の(b)に示されたように、ディスプレイパネル251は、タッチ電極層21及びループコイル264を含む。すなわち、基板23は、ディスプレイパネル251のカラーフィルタ基板であってよく、カラーフィルタ基板23とディスプレイパネル251のTFT基板との間にタッチ電極層21及びアンテナループ241が位置してよい。又は、カラーフィルタ基板23の上下部にタッチ電極層21及びアンテナループ241が全て位置してよい。
アンテナループ241は、表示領域DPの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよい。アンテナループ241は、フェライトシート25が位置する領域とXY平面上で重複してよい。
フェライトシート25は、フォールディング領域FAと長辺LS1との間の領域に位置した第1シート25a及びフォールディング領域FAと長辺LS2との間の領域に位置した第2シート25bを含んでよい。フェライトシート25は、二つのシートの他に複数のシートを含んでよく、この場合にもフェライトシート25はディスプレイパネル261の後面のフォールディング領域FAを除いた領域に位置する。
図98の(a)に示されたように、ループコイル264は、ディスプレイパネル251の下に位置する。ループコイル264は、基板24及びフェライトシート25を含む。基板24は、ベースフィルム242及びアンテナループ241を含む。
図98の(b)に示されたように、アンテナループ241は、表示領域DPの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよい。アンテナループ241が全体的に長方形の形態のもので示したが、円形、楕円形、多角形、角が丸い多角形などの形態を有してよく、これに制限されない。また、アンテナループ241は、ITO、グラフェン、シルバーナノワイヤなどのような高い透過率、低インピーダンスを示す導体材料で形成されてよい。アンテナループ241は、フェライトシート25が位置する領域とXY平面上で重畳してよい。
フェライトシート25は、フォールディング領域FAと長辺LS1との間の領域に位置した第1シート25a及びフォールディング領域FAと長辺LS2との間の領域に位置した第2シート25bを含んでよい。フェライトシート25は、二つのシートの他に複数のシートを含んでよく、この場合にもフェライトシート25はディスプレイパネル261の後面のフォールディング領域FAを除いた領域に位置する。
図99の(a)に示されたように、アンテナループ241は、フォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でディスプレイパネル251の基板上に直接プリンティングされてよい。ディスプレイパネル251の基板にアンテナループ241を直接形成するための方式は、前記の説明に制限されない。
図99の(b)に示されたように、フェライトシート25は、フォールディング領域FAと長辺LS1との間の領域に位置した第1シート25a及びフォールディング領域FAと長辺LS2との間の領域に位置した第2シート25bを含んでよい。フェライトシート25は、二つのシートの他に複数のシートを含んでよく、この場合にもフェライトシート25はディスプレイパネル261の後面のフォールディング領域FAを除いた領域に位置する。
アンテナループ241は、表示領域DPの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよい。アンテナループ241が全体的に長方形の形態のもので示したが、円形、楕円形、多角形、角が丸い多角形などの形態を有してよく、これに制限されない。また、アンテナループ241は、ITO、グラフェン、シルバー、ナノワイヤなどと同じ高い透過率、低インピーダンスを示す導体材料で形成されてよい。アンテナループ241は、フェライトシート25が位置する領域とXY平面上で重複してよい。
図100の(a)に示されたように、ループコイル264は、ディスプレイパネル251の下に位置する。ループコイル264は、基板24及びフェライトシート25を含む。基板24は、ベースフィルム242及びアンテナループ241a、241bを含む。
図100の(b)に示されたように、フェライトシート25は、フォールディング領域FAと長辺LS1との間の領域に位置した第1シート25a及びフォールディング領域FAと長辺LS2との間の領域に位置した第2シート25bを含んでよい。フェライトシート25は、二つのシートの他に複数のシートを含んでよく、この場合にもフェライトシート25はディスプレイパネル261の後面のフォールディング領域FAを除いた領域に位置する。
アンテナループ241aは、長辺LS1側の表示領域DPとフォールディング領域FAの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよく、アンテナループ241bは長辺LS2側の表示領域DPとフォールディング領域FAの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよい。アンテナループ241aは、第1シート25aが位置する領域とXY平面上で重畳してよく、アンテナループ241bは第2シート25bが位置する領域とXY平面上で重畳してよい。
図101は、一実施形態によるループコイルの駆動信号とスタイラスペンの共振信号を示した図面である。
図101に示されたように、コイルドライバ263は、ループコイル264に駆動信号D_264を印加することができる。駆動信号D_264は、所定の周波数、すなわちスタイラスペン10の共振回路部12の共振周波数に対応する周波数を有し、第1レベルIHと第2レベルILとの間で発振する交流電流であってよいが、これに制限されない。そうすると、駆動信号 D_264によってループコイル264で生成された磁場により、共振回路部12が共振する。共振回路部12によって共振された信号は、タッチセンサ261と形成されたキャパシタンスを介してタッチセンサ261に伝達され、複数の第1タッチ電極111と複数の第2タッチ電極121にはスタイラスペン10による感知信号が受信されてよい。
次に、図102~図113を参照して、本開示の他の実施形態によるフォルダブル電子デバイス及び駆動方法について説明する。
図102及び図103は、他の実施形態によるフォルダブル電子デバイスを示した図面である。先に説明したフォルダブル電子デバイスと比較して、基板24がXY平面上でフォールディング領域FAを除いた領域に位置するという点を除いては同一であるため、説明を省略する。
図102を参照すると、ループコイル264は、アンテナループが位置した基板24及びフェライトシート25を含んでよい。図104~図107で後述するように、アンテナループは、基板24の他にもタッチ電極層21と同一の層に位置してよく、この場合、基板24はループコイル264に含まれなくてよい。
ループコイル264は、XY平面上でフォールディング領域FAを除いた領域に位置してよい。ループコイル261は、少なくとも二つのサブループコイル24a、24bを含んでよい。サブループコイル24aは、フォールディング領域FAと長辺LS1との間の領域に位置してよく、サブループコイル24bは、フォールディング領域FAと長辺LS2との間の領域に位置してよい。二つのサブループコイル24a、24bには、同一又は類似の位相を有する駆動信号が印加されたり、反対の位相を有する駆動信号が印加されたり、又は、選択的に駆動されてよい。
これで、フォールディング軸AXIS_Fを基準としてフォールディング領域FAが折り曲がっても、ループコイル264が損傷する危険がさらに減少する効果がある。
図104~図107は、他の実施形態の様々な様態によるタッチパネルとループコイルの配置形態を示した図面である。
図104の(a)に示されたように、ループコイル264は、ディスプレイパネル251の下に位置する。ループコイル264は、複数の基板24a、24b及びフェライトシート25を含む。
基板24aは、ベースフィルム242a及びアンテナループ241aを含み、基板24bは、ベースフィルム242b及びアンテナループ241bを含む。基板24aは、フォールディング領域FAと長辺LS1との間の領域に位置し、基板24bは、フォールディング領域FAと長辺LS2との間の領域に位置してよい。図104の基板24a、24bは、FPCB又はリジッド(rigid)PCBであってよい。
図104の(b)に示されたように、フェライトシート25は、フォールディング領域FAと長辺LS1との間の領域に位置した第1シート25a、及び、フォールディング領域FAと長辺LS2との間の領域に位置した第2シート25bを含んでよい。フェライトシート25は、二つのシートの他に複数のシートを含んでよく、この場合にもフェライトシート25はディスプレイパネル261の後面のフォールディング領域FAを除いた領域に位置する。
基板24aのアンテナループ241aは、長辺LS1側の表示領域DPとフォールディング領域FAの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよく、基板24bのアンテナループ241bは、長辺LS2側の表示領域DPとフォールディング領域FAの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよい。アンテナループ241aは第1シート25aが位置する領域とXY平面上に重畳してよく、アンテナループ241bは第2シート25bが位置する領域とXY平面上に重畳してよい。
図105の(a)に示されたように、アンテナループ241a、241bは、フォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でディスプレイパネル251の基板上に直接プリンティングされてよい。ディスプレイパネル251の基板にアンテナループ241a、241bを直接形成するための方式は、前記の説明に制限されない。
図105の(b)に示されたように、フェライトシート25は、フォールディング領域FAと長辺LS1との間の領域に位置した第1シート25a及びフォールディング領域FAと長辺LS2との間の領域に位置した第2シート25bを含んでよい。フェライトシート25は二つのシートの他に複数のシートを含んでよく、この場合にも、フェライトシート25はディスプレイパネル261の後面のフォールディング領域FAを除いた領域に位置する。
アンテナループ241aは、長辺LS1側の表示領域DPとフォールディング領域FAの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよく、アンテナループ241bは、長辺LS2側の表示領域DPとフォールディング領域FAの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよい。アンテナループ241aは、第1シート25aが位置する領域とXY平面上で重複してよく、アンテナループ241bは、第2シート25bが位置する領域とXY平面上で重複してよい。
次に、図106は、on-cellタイプタッチセンサの場合、タッチ電極層21と同一の層に位置するアンテナループ241を含むループコイル264を示した図面であり、図107は、in-cellタイプタッチセンサの場合、タッチ電極層21と同一の層に位置するアンテナループ241を含むループコイル264を示した図面である。
アンテナループ241は、タッチ電極層21の第1タッチ電極及び第2タッチ電極と同一の物質でも製造され得る。しかし、アンテナループ241は、タッチ電極層21と相違した層に位置してよく、第1タッチ電極及び第2タッチ電極と相違した物質で製造され得る。
図106の(a)及び図107の(a)に示されたように、ループコイル264は、タッチ電極層21に位置したアンテナループ241とディスプレイパネル251の下に位置したフェライトシート25を含む。
図106の(b)に示されたように、ディスプレイパネル251の封止基板23の上にアンテナループ241とタッチ電極層21とが同一の層に位置する。
アンテナループ241aは、長辺LS1側の表示領域DPとフォールディング領域FAの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよく、アンテナループ241bは、長辺LS2側の表示領域DPとフォールディング領域FAの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよい。アンテナループ241aは第1シート25aが位置する領域とXY平面上に重複してよく、アンテナループ241bは第2シート25bが位置する領域とXY平面上に重複してよい。
フェライトシート25は、フォールディング領域FAと長辺LS1との間の領域に位置した第1シート25a及びフォールディング領域FAと長辺LS2との間の領域に位置した第2シート25bを含んでよい。フェライトシート25は二つのシートの他に複数のシートを含んでよく、この場合にも、フェライトシート25はディスプレイパネル261の後面のフォールディング領域FAを除いた領域に位置する。
図107の(b)に示されたように、ディスプレイパネル251はタッチ電極層21及びループコイル264を含む。すなわち、基板23は、ディスプレイパネル251のカラーフィルタ基板であってもよく、カラーフィルタ基板23とディスプレイパネル251のTFT基板との間にタッチ電極層21及びアンテナループ241が位置してよい。又は、カラーフィルタ基板23の上下部にタッチ電極層21及びアンテナループ241が全て位置してよい。
アンテナループ241aは、長辺LS1側の表示領域DPとフォールディング領域FAの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってもよく、アンテナループ241bは、長辺LS2側の表示領域DPとフォールディング領域FAの境界に沿って延びた形態を有する導電性配線であってよい。アンテナループ241aは第1シート25aが位置する領域とXY平面上に重複してよく、アンテナループ241bは第2シート25bが位置する領域とXY平面上に重複してよい。
フェライトシート25は、フォールディング領域FAと長辺LS1との間の領域に位置した第1シート25a及びフォールディング領域FAと長辺LS2との間の領域に位置した第2シート25bを含んでよい。フェライトシート25は、二つのシートの他に複数のシートを含んでよく、この場合にも、フェライトシート25はディスプレイパネル261の後面のフォールディング領域FAを除いた領域に位置する。
図104~図106において、アンテナループ241a、241bが表示領域DPとフォールディング領域FAの境界に沿って延びた形態を有するように示したが、アンテナループ241a、241bは、表示領域DPの外部にも位置してよい。また、アンテナループ241は、タッチセンサ層21に位置したタッチ電極とXY平面上に重複せず、タッチ電極が配置された領域の周囲を覆うように位置してもよい。
図108は、一実施形態によるフォルダブル電子デバイスの様々な位置にスタイラスペンが近接する場合を示した図面であり、図109は、スタイラスペンの位置によるループコイルの駆動信号とスタイラスペンの共振信号を示した図面である。
図108の(a)及び(c)のように、スタイラスペン10がXY平面上にループコイルがカバーする領域、すなわち、フォールディング領域FAと長辺LS1との間の領域又はフォールディング領域FAと長辺LS2との間の領域に位置する場合、コイルドライバ263は、それぞれのアンテナループ241a、241bに駆動信号を印加することにより共振回路部12を共振させることができる。しかし、図108の(b)のように、スタイラスペン10がXY平面上にループコイルがカバーしない領域、すなわち、フォールディング領域FAに位置する場合、アンテナループ241a、241bに個別的に駆動信号を印加することになれば、共振回路部12により共振される信号が減衰され、タッチセンサ261により検出されるタッチ入力の受信感度が落ちる。
それゆえに、図109に示されたように、スタイラスペン10がXY平面上にループコイルがカバーしない領域に位置する場合、すなわち、(b)区間の間、コイルドライバ263はアンテナループ241a、241b全てに同一であるか又は類似の位相の駆動信号を印加する。ここで、スタイラスペン10の位置は、タッチコントローラ262により判断されてよく、タッチコントローラ262が、スタイラスペン10がXY平面上にループコイルがカバーしない領域に進入することになれば、(b)区間と同じ駆動信号がそれぞれのアンテナループ241a、241bに印加され得るようにコイルドライバ263を制御することができる。
図110~図112は、図109の駆動信号が印加される場合に生成される磁場を概略的に示した図面である。
図110は、図109の(a)区間でと同じ駆動信号が印加される時の磁場Baを表示する。ループコイル264aに流れる電流I_264aにより、磁場BaがXY平面上にループコイル264aがカバーする領域内で主に形成されるので、スタイラスペン10の共振回路12を共振させることができる。
図111は、図109の(b)区間でと同じ駆動信号が印加される時の磁場Ba,Bb,Bcを表示する。ループコイル264aに流れる電流I_264a及びループコイル264bに流れる電流I_264bによりXY平面上にループコイル264a、264bがカバーする領域内に磁場Ba及び磁場Bcが形成されるだけでなく、磁場BbがXY平面上にループコイル264a、264bがカバーしない領域内にも形成されるので、スタイラスペン10の共振回路12を共振させることができる。
図112は、図109の(c)区間でと同じ駆動信号が印加される時の磁場Bcを表示する。ループコイル264bに流れる電流I_264bにより磁場BcがXY平面上にループコイル264bがカバーする領域内で主に形成されるので、スタイラスペン10の共振回路12を共振させることができる。
図113及び図114を参照して、一実施形態によるタッチ検出方法を説明する。
図113は、一実施形態によるタッチ検出方法を示した順序図であり、図114は、図113のタッチ検出方法の変形例である。図113及び図114のタッチ検出方法は、図1及び図2を参照して説明した電子デバイスによって遂行され得る。
図113を参照すると、電子デバイスは、第1タッチ駆動モードで駆動する(S10)。第1タッチ駆動モードはスタイラスペン10以外の他のタッチオブジェクト(例えば、指など)によるタッチ入力を検出するためのモードである。例えば、第1タッチ駆動モードは、スタイラスペン10以外の他のタッチオブジェクトによるタッチ入力を検出するための駆動信号をタッチセンサ261に印加するモードであってよい。
例えば、電子デバイスが第1モードで駆動する間、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mに駆動信号を出力し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nからタッチによる感知信号を受信することができる。
制御部2624は、タッチセンシング部260が第1タッチ駆動モードで駆動する間、タッチセンサ261から受信された感知信号に基づいてタッチオブジェクトの第1タッチデータを取得する(S11)。第1タッチ駆動モードに取得される第1タッチデータは、スタイラスペン10以外のタッチオブジェクト(例えば、使用者の身体部位(指、手の平など)、パッシブ(passive)又はアクティブ(active)方式のスタイラスペン)によるタッチ入力に対応することができる。すなわち、第1タッチデータは、タッチオブジェクトのタッチセンサ261のタッチによるタッチ電極のキャパシタンス変化量、感知信号の変化量、ADC(analog to digital converter)(後述するADC部115,125参照)出力(又は、出力変化量)などに対応するデータであってよい。
ここで、図114に示されたように、制御部2624は、電子デバイスが第1タッチ駆動モードで駆動する間に取得される感知信号の信号の大きさ(又は、信号の強さ)が第1臨界値を超過するかどうかに基づいて、感知信号が有効タッチ信号であるかどうかを決定し(S11)、有効タッチ信号と決定された感知信号を使用してタッチ座標、タッチ面積などを含む第1タッチデータを取得することができる(S12)。
例えば、制御部2624は、電子デバイスが第1タッチ駆動モードで駆動する間に受信される感知信号の信号の大きさが第1臨界値を超過すれば、この感知信号を使用してタッチオブジェクトのタッチ座標情報を計算することができる。反面、制御部2624は、第1タッチ駆動モードで駆動する間に受信される感知信号の信号の大きさが第1臨界値以下であれば、当該感知信号はタッチ座標の計算から除外させる。また、例えば、制御部2624は、第1タッチ駆動モードで駆動する間に受信される感知信号の信号の大きさが第1臨界値を超過すれば、この感知信号を使用してタッチ面積を計算することができる。
第1タッチ駆動モードで駆動する間、タッチによって発生する感知信号は、使用者の身体部位(指、手の平など)によるタッチで発生した第1感知信号と、スタイラスペン10、パッシブ方式のスタイラスペンなどのタッチによって発生した第2感知信号のうち少なくとも一つを含んでよい。前記S11段階において、第1臨界値は第1感知信号が有効タッチ信号と決定され、第2感知信号がフィルタリングされるように設定されてよい。
第1タッチ駆動モードが終了すれば、電子デバイスは第2タッチ駆動モードで駆動する(S12)。第2タッチ駆動モードは、スタイラスペン10によるタッチ入力を検出するためのモードである。ここで、第2タッチ駆動モードは、スタイラスペン10によるタッチ入力を検出するための駆動信号をタッチセンサ261に印加し、タッチセンサ261に印加された駆動信号に応答して共振されたスタイラスペン10の共振信号を受信するモードであってよい。
電子デバイスが第2タッチ駆動モードで駆動すれば、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てに駆動信号を同時に印加することができる。
前記では、電子デバイスが第2タッチ駆動モードで駆動する間にスタイラスペン10の共振信号を発生させるために、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nに駆動信号を同時に印加される場合を例に挙げて説明したが、第1駆動/受信部2620により複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全てにだけ駆動信号が同時に印加されたり、第2駆動/受信部2622により複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てにだけ駆動信号が同時に印加されてもよい。第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てに駆動信号を同時に印加する場合、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに印加される駆動信号と複数の第2タッチ電極121-1~121-nに印加される駆動信号の位相は同一なものと仮定すれば、これに制限されない。そして、複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nに印加された駆動信号によってスタイラスペン10の共振回路部12が共振し、これによって発生した共振信号が伝導性チップ11を介してタッチセンサ261に伝達されてよい。これにより、第1駆動/受信部2620は、複数の第1タッチ電極111-1~111-mから伝達される感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は、複数の第2タッチ電極121-1~121-nから伝達される感知信号を受信して、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は受信された感知信号を処理して制御部2624に伝達することができる。
制御部2624は、電子デバイスが第2タッチ駆動モードで駆動する間にタッチセンサ261から感知信号を受信し、受信された感知信号に基づいてタッチオブジェクトのタッチ座標などを含む第2タッチデータを取得する(S13)。第2タッチ駆動モードで取得される第2タッチデータは、スタイラスペン10によるタッチ入力に対応することができる。すなわち、第2タッチデータは、スタイラスペン10のタッチセンサ261のタッチによるキャパシタンスの変化量、感知信号の変化量、ADC出力(又は、出力変化量)などをデータ化したものである。
ここで、図114に示されたように、制御部2624は、電子デバイスが第2タッチ駆動モードで駆動する間に感知される感知信号の信号の大きさが第2臨界値を超過するかどうかに基づいて、感知信号が有効タッチ信号であるかどうかを決定することができる(S14)。有効タッチ信号で決定された感知信号を使用して第2タッチデータを取得することができる(S15)。
例えば、制御部2624は、電子デバイスが第2タッチ駆動モードで駆動する間に取得される感知信号の信号の大きさが第2臨界値を超過すれば、感知信号を使用してタッチ座標を算出することができる。反面、制御部2624は、第2タッチ駆動モードで駆動する間に受信される感知信号の信号の大きさが第2臨界値以下であれば、当該感知信号はタッチ座標計算から除外させる。また、制御部2624は、第2区間において取得される感知信号の信号の大きさが第2臨界値を超過すれば、感知信号を使用してタッチ面積を計算することができる。
次に、図115を参照して、第1タッチ駆動モードと及び第2タッチ駆動モードで印加される駆動信号と、スタイラスペン10の共振信号を説明する。
図115は、図113と図114のタッチ検出方法による駆動信号の一例を示した波形図である。図115において、D_111及びD_121はそれぞれ第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622で出力される駆動信号の一例を示す。
図115を参照すると、電子デバイスのタッチセンシング部260が第1タッチ駆動モードで駆動する第1区間T1において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mに駆動信号D_111を出力する。また、第1駆動/受信部2620が複数の第1タッチ電極111-1~111-mで駆動信号を出力すれば、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信する。また、電子デバイスのタッチセンシング部260が第1タッチ駆動モードで駆動する第1区間T1において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一種類のタッチ電極に駆動信号を出力することができる。
電子デバイスのタッチセンシング部260が第2タッチ駆動モードで駆動する第2区間T2のうち第1サブ区間T21において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mに駆動信号D_111を同時に印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nに駆動信号D_121を同時に印加する。
第1サブ区間T21において、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに印加される駆動信号D_111及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nに印加される駆動信号D_121の周波数は、スタイラスペン10の共振周波数に対応する。例えば、第1サブ区間T21の間、複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nに出力される駆動信号D111,D121の周波数は、500kHzを中心に25kHzのオフセット内の周波数であってよい。
これに反し、第1区間T1において、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに出力される駆動信号D_111の周波数は、スタイラスペン10の共振周波数と相違するように設定される。例えば、第1区間T1の間、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに出力される駆動信号D_111の周波数は、150kHz前後に設定され得る。このような駆動信号の周波数設定は例示に過ぎず、前記とは異なる値に設定されてよい。
電子デバイスのタッチセンシング部260が第2タッチ駆動モードで駆動する第2区間T2のうち第2サブ区間T22において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。第2サブ区間T22では駆動信号の印加が終了した後にも、スタイラスペン10の共振回路部12により出力される共振信号が複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一つによって受信されてよい。
第2区間T2は、第1サブ区間T21と第2サブ区間T22を複数で含んでよい。例えば、第2区間T2内において、第1サブ区間T21と第2サブ区間T22の組み合わせが8回繰り返されてよい。
前記では、第1区間T1以降に第2区間T2が存在するものと説明したが、第2区間T2以降に第1区間T1が存在してもよく、第1区間T1と第2区間T2の時間の長さは様々なフレーム区間内でそれぞれ変更されてよく、実施形態のタッチセンシング部260の駆動方式は、これに制限されない。
また、前記では、一つのフレーム区間内に第1区間T1及び第2区間T2が一回ずつ含まれる場合を例に挙げて説明したが、一つのフレーム区間内に複数の第1区間T1及び複数の第2区間T2が含まれてもよい。この場合、電子デバイスのタッチセンシング部260は、第1タッチ駆動モードで駆動する複数の第1区間T1においてタッチセンサ261から受信された感知信号に基づいて第1タッチデータを取得し、第2タッチ駆動モードで駆動する複数の第2区間T2においてタッチセンサ261から受信された感知信号に基づいて第2タッチデータを取得することができる。
また、前記では、第2サブ区間T22において第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622が感知信号を受信するものと説明したが、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は第1サブ区間T21において複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nを介して感知信号を受信することもできる。
次に、図116~図119を参照して、図113及び図114のタッチ検出方法についてより具体的に説明する。
図116は、図113及び図114のタッチ検出方法による駆動信号と受信信号の一例を示した波形図であり、図117は、図116の第1区間T1における感知信号を処理する一例を示す。図116及び図117は、第1タッチ電極111-1,111-2と第2タッチ電極121-1,121-2,121-3が交差する領域に指によるタッチがあるものと仮定する。
図116において、第1タッチ電極111-1,111-2と第2タッチ電極121-1,121-2,121-3で印加される駆動信号D_111,D_121は、イネーブルレベルの電圧VEとディセーブルレベルの電圧VDを有する周波数信号とを含む。ここで、第1区間T1において複数の第1タッチ電極111-1~111-mに順次第1駆動信号D_111-1~D_111-mが印加されてもよい。第1駆動信号D_111-1~D_111-mは、イネーブルレベルの電圧VEとディセーブルレベルの電圧VDを有するパルス信号であってよい。一方、図116では、駆動信号D_111,D_121がパルス波形の周波数信号である場合を例に挙げて示したが、駆動信号の波形はこれで制限されない。
第1区間T1では、複数の駆動信号D_111-1~D_111-mが複数の第1タッチ電極111-1~111-mに順次印加される。また、第2駆動/受信部2622は、複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号R_121-1~R_121-nを受信する。
第1区間T1において複数の第1タッチ電極111-1~111-mに印加される駆動信号D_111-1~D_111-mは、スタイラスペン10以外の他のタッチオブジェクトによるタッチ入力を検出するための駆動信号である。
第2駆動/受信部2622は、複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号R_121-1~R_121-nを受信する。
第1駆動信号D_111-1~D_111-mは、スタイラスペン10以外の他のタッチオブジェクトによるタッチ入力を検出するための駆動信号として、図116に示された波形に制限されない。図116では、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに順次第1駆動信号D_111-1~D_111-mが印加されることで示したが、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに互いに相違した周波数(例えば、互いに直交(orthogonal)の関係を有する周波数)を有する駆動信号が同時に印加されてもよい。この場合、第2駆動/受信部2622は、複数の第2タッチ電極121-1~121-nからタッチによる感知信号を受信し、相違した周波数帯域のバンドパスフィルタを使用して感知信号を第1タッチ電極111-1~111-mごとに分離することができる。
図117に示されたように、第1区間T1では、第2タッチ電極121-1からの感知信号R_121-1が対応する増幅部123-1を介して増幅されて出力され、第2タッチ電極121-2からの感知信号R_121-2が対応する増幅部123-1を介して増幅されて出力され、第2タッチ電極121-3からの感知信号R_121-3が対応する増幅部123-1を介して増幅されて出力され、第2タッチ電極121-4からの感知信号R_121-4が対応する増幅部123-1を介して増幅されて出力されてよい。感知信号R_121-1,R_121-2,R_121-3には、タッチによる信号の大きさ変化がそれぞれΔV0,ΔV1,ΔV2で発生し得る。各増幅部123-1,123-2,123-3,123-4により増幅された感知信号は、ADC部125によりデジタル信号である感知データに変換された後、信号処理部127により処理されて制御部2624に伝達される。
制御部2624は感知データが入力されれば、これから各感知信号の信号の大きさ(振幅)の変化を検出することができる。そして、信号の大きさの変化が発生する時の駆動信号を印加した第1タッチ電極と信号の大きさの変化が発生した第2タッチ電極とが交差する地点をタッチ座標として取得することができる。図8を例に挙げれば、第1タッチ電極111-1,111-2に駆動信号が印加される間、第2タッチ電極121-1,121-2,121-3から受信される感知信号R_121-1,R_121-2,R_121-3にはタッチによる信号の大きさの変化がそれぞれΔV0,ΔV1,ΔV2で発生する。したがって、第1タッチ電極111-1,111-2と第2タッチ電極121-1,121-2,121-3とが交差する地点がタッチ座標として取得され得る。
再び図116を見ると、次に、第2区間T2内の第1サブ区間T21においては、複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てに駆動信号D_111,D_121が印加される。第1サブ区間T21の間、複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nに印加される駆動信号D_111,D_121は、スタイラスペン10の共振周波数と類似の周波数を有する周波数又はパルス信号である。
第1サブ区間T21において、複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nからの感知信号の受信は遂行されないこともある。
第2サブ区間T22において、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は、複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てから感知信号を受信することができる。
第2区間T2は、第1サブ区間T21と第2サブ区間T22を複数で含んでよい。例えば、第2区間T2内で、第1サブ区間T21と第2サブ区間T22の組み合わせが8回繰り返されてよい。
図116ではスタイラスペン10によるタッチが発生しないので、第2サブ区間T22において感知信号が受信されないことがある。
図118は、図113及び図114のタッチ検出方法による駆動信号と受信信号の他の例を示した波形図であり、図119は、図118の第2区間T2における感知信号を処理する一例を示す。図118及び図119では、第1タッチ電極111-2と第2タッチ電極121-5が交差する領域にスタイラスペン10によるタッチがあるものと仮定する。
図118において、第1タッチ電極111-1,111-2と第2タッチ電極121-1,121-2,121-3で印加される駆動信号D_111,D_121は、図116と同様にイネーブルレベルの電圧VEとディセーブルレベルの電圧VDを有する周波数又はパルス信号を含む。一方、図118では、駆動信号D_111,D_121がパルス波形の周波数信号である場合を例に挙げて示したが、駆動信号の波形はこれで制限されない。
図118を参照すると、第1区間T1において、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに順次駆動信号D_111-1~D_111-mが印加される。また、第2駆動/受信部2622は、複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号R_121-1~R_121-nを受信する。
スタイラスペン10が第2タッチ電極121-5に近接しているので、第1区間T1では、タッチがある第2タッチ電極121-5からの感知信号R_121-5の信号の大きさの変化値ΔV3が増幅部123-5を介して増幅されて出力されてよい。
次に、第2区間T2内の第1サブ区間T21では、複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てに駆動信号D_111,D_121が印加される。第1サブ区間T21間に複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nに印加される駆動信号D_111,D_121は、スタイラスペン10の共振周波数と類似の周波数を有する周波数又はパルス信号である。
図118において、第2及び第3駆動信号D_111,D_121のイネーブルレベルの電圧VEとディセーブルレベルの電圧VDとが互いに同一の、同位相の信号であると説明するが、本発明はこれに制限されない。第1サブ区間T21において、第2及び第3駆動信号D_111,D_121が印加される時間によってペン共振信号の大きさは増加する。そして、一定時間が経過した後にペン共振信号の大きさは飽和状態にある。
第1サブ区間T21において、複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nからの感知信号の受信は遂行されない。
その後、第1サブ区間T21が終了すれば、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622とは駆動信号の印加を中断する。すなわち、第1サブ区間T21に続く第2サブ区間T22の間には、複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nに駆動信号が印加されない。
第2サブ区間T22において、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は、複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てから感知信号を受信することができる。第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622とは、駆動信号D_111,D_121が印加されない第2サブ区間T22におけるペン共振信号を、感知信号として受信することができる。
図119に示されたように、第2サブ区間T22においてスタイラスペン10によりタッチされた領域の第1タッチ電極111-2と第2タッチ電極111-5から受信された感知信号R_111-2,R_121-5は、それぞれ対応する差動増幅部113-2,123-1により増幅されて出力されてよい。各差動増幅部113-2,123-1には、感知信号R_111-2,R_121-5の他にタッチされない領域のタッチ電極111-6,121-1から受信された感知信号がさらに他の入力で入力されるので、実質的に各差動増幅部113-2,123-1で出力される信号は、第1タッチ電極111-2と第2タッチ電極111-5から受信された感知信号R_111-2,R_121-5が増幅された信号に対応する。各差動増幅部113-2,123-1により増幅された感知信号は、対応するADC部115,125によりデジタル信号である感知データに変換された後、信号処理部117,127により処理されて制御部2624に伝達される。ここで、タッチがある第1タッチ電極111-2からの感知信号R_111-2とタッチがない第1タッチ電極111-6からの感知信号R_111-6の信号の大きさの差△V4が差動増幅部113-2を介して増幅されて出力されてよい。同様に、タッチがある第2タッチ電極111-5からの感知信号R_121-5とタッチがない第2タッチ電極121-1からの感知信号R_121-1の信号の大きさの差△V5が差動増幅部123-1を介して増幅されて出力されてよい。
制御部2624は感知データが入力されれば、これを使用して感知信号のうち信号の大きさ(振幅)が所定分以上の有効タッチ信号を検出することができる。そして、有効タッチ信号として検出されたタッチ電極の位置からタッチ座標を取得することができる。図118を例に挙げると、第1タッチ電極111-2と第2タッチ電極111-5において所定分以上の感知信号が受信される。したがって、第1タッチ電極111-2と第2タッチ電極111-5とが交差する地点がタッチ座標として取得され得る。
制御部2624は、第2サブ区間T22で受信された感知信号を介して、タッチセンサ261におけるタッチ位置を計算することができる。一実施形態による電子デバイスによれば、第2サブ区間T22において複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全て介して感知信号を受信するので、互いに交差する二つの軸によるタッチ座標を早期に取得できる長所がある。
また、第1サブ区間T21において複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てに同一の駆動信号D_111,D_121を同時に印加し、これに応答してスタイラスペン10の共振信号の大きさが向上する長所がある。
前記の説明において、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622のうち少なくとも一つにより、第2サブ区間T22において感知信号の受信が少なくとも1回遂行されてよい。また、感知信号を受信する時点は、第2サブ区間T22内の少なくとも一つの時点であってよく、これに制限されない。
実施形態によると、電子デバイスのタッチセンシング部260は、前述したように、第1タッチデータ又は第2タッチデータが取得されれば、これからタッチ座標を検出し、タッチ座標を含むタッチデータを所定のタッチレポート周期(touch report period)ごとにホスト装置に伝達することができる。本文書においてタッチレポート周期は、電子デバイスがタッチセンサ261を駆動して取得されたタッチデータを外部のホスト装置(図示せず)にレポーティングするために、タッチデータをホスト装置に出力する周期を示す。
次に、第1区間T1と第2区間T2のそれぞれで受信された感知信号の大きさと関連して、図120を共に参照して説明する。
図120は、図116及び図118における受信信号の大きさを示したグラフである。1フレーム1 FRAMEは、第1区間T1と第2区間T2を含む。第2区間T2は、第1サブ区間T21と第2サブ区間T22を含む。第2区間T2が終了すれば、次のフレームの第1区間T1が開始される。
第1区間T1において、指による感知信号の大きさの差はΔV1,ΔV2として、これは第1臨界値Threshold1を超過する。第1区間T1において、スタイラスペン10による感知信号の大きさの差はΔV3として、これは第1臨界値Threshold1以下である。
実施形態によると、制御部2624は、第1区間T1において第1臨界値Threshold1を超過する大きさの差を有する感知信号を有効タッチ信号として決定することができる。第1臨界値Threshold1は、使用者の身体部位(指、手の平など)による第1感知信号が有効タッチ信号として決定され、スタイラスペン10、パッシブ方式のスタイラスペンによる第2感知信号がフィルタリングされるように設定されてよい。
それゆえに、制御部2624は、指による感知信号は有効タッチ信号に決定し、感知信号を使用してタッチ座標を計算する。制御部2624は、スタイラスペン10による感知信号は有効タッチ信号ではないものと決定し、タッチ座標を計算しない。
第2区間T2において、スタイラスペン10による感知信号の大きさの差はΔV4、V5として、これは第2臨界値Threshold2を超過する。
制御部2624は、第2区間T2において第2臨界値Threshold2を超過する大きさの差を有する感知信号を有効タッチ信号として決定する。それゆえに、制御部2624は、スタイラスペン10による感知信号を有効タッチ信号として決定し、感知信号を使用してタッチ座標を計算する。
実施形態によると、第1臨界値Threshold1が使用者の身体部位(指、手の平など)による第1感知信号が有効タッチ信号として決定され、スタイラスペン10、パッシブ方式のスタイラスペンによる第2感知信号がフィルタリングされるように設定される。これで、第1区間T1では信号の大きさの変化が大きいタッチオブジェクトによるタッチ座標が正確に検出され、第2区間T2では信号の大きさの変化が小さいタッチオブジェクトによるタッチ座標が正確に検出され得る。
図121及び122を参照して、タッチオブジェクトによるタッチ面積について説明する。
図121及び122は、それぞれ互いに異なるオブジェクトのタッチ面積を示す図面である。
図121は、指30がタッチセンサ261をタッチした場合を示す。
図121を参照すると、指30の端がタッチセンサ261に接触する領域A1付近には複数のタッチ電極111-3~111-5、121-4~121-6が位置し得る。この場合、制御部2624は、複数のタッチ電極111-3~111-5、121-4~121-6に対応する感知チャネルから受信される感知信号を使用してタッチ領域A1の面積が計算され得る。
図122は、スタイラスペン10がタッチセンサ261をタッチした場合を示す。
図122を参照すると、スタイラスペン10のチップがタッチセンサ261に接触する領域A2付近には、一つの第1タッチ電極111-6と一つの第2タッチ電極121-6が位置し得る。又は、スタイラスペン10のチップがタッチセンサ261に接触する領域A2付近には、二つの第1タッチ電極と二つの第2タッチ電極が位置し得る。すなわち、指30の端がタッチセンサ261に接触する領域A1に位置するタッチ電極の個数よりもスタイラスペン10のチップがタッチセンサ261に接触する領域A2に位置するタッチ電極の個数がさらに少ない。したがって、スタイラスペン10のタッチによるタッチ領域A2の面積は、指30のタッチによるタッチ領域A1に比べて非常に小さい値として計算される。
実施形態によれば、タッチセンシング部260は、ホスト装置にタッチ領域の面積に関する情報を含むタッチデータを伝達することができる。これを介して、ホスト装置はタッチオブジェクトが指30なのか又はスタイラスペン10なのかを識別することができる。
実施形態によれば、タッチセンシング部260は、計算されたタッチ領域の面積によりタッチオブジェクトを決定し、決定されたタッチオブジェクトに対する情報を含むタッチデータをホスト装置に伝達することもできる。
図123及び図124を参照して、他の伝導性タッチオブジェクトによりスタイラスペン10のタッチを感知できない現象について説明する。
図123は、スタイラスペン10と他のタッチオブジェクト30のタッチ地点間の距離によりスタイラスペン10のタッチが感知できない場合を示す。また、図124は、他のタッチオブジェクト30のタッチ面積によりスタイラスペン10のタッチが感知できない場合を示す。
図123に示されたように、他のタッチオブジェクト30のタッチ地点がスタイラスペン10のタッチ地点から所定距離以内の領域A3に位置する場合、第2区間T2において駆動/受信部2620,2622が受信するスタイラスペン10のタッチによる感知信号の大きさが減少することになる。例えば、このような場合の感知信号の大きさは、スタイラスペン10が単独でタッチセンサ261をタッチする場合に比べて約30%程度低くなり得る。
図124に示されたように、タッチセンサ261を手の平でタッチする場合のように、他のタッチオブジェクト30のタッチ面積が対面的な場合にも、第2区間T2において駆動/受信部2620,2622が受信するスタイラスペン10のタッチによる感知信号の大きさが減少することになる。例えば、このような場合の感知信号の大きさは、スタイラスペン10が単独でタッチセンサ261をタッチする場合に比べて約40%程度低くなり得る。
前記のように、他のタッチオブジェクト30の影響によってスタイラスペン10のタッチ感知信号の信号の大きさが減少するので、感知信号の大きさが第2臨界値よりも低くなり、スタイラスペン10がタッチセンサ261をタッチしたにもかかわらず、タッチセンシング部260がスタイラスペン10のタッチを感知できないこともある。このような問題を解決するために、第2臨界値を最小値に低くする場合、スタイラスペン10が実際のタッチセンサ261をタッチせずにホバー(hover)状態にもかかわらず、スタイラスペン10のタッチが発生したものと感知することができ、スタイラスペンを使用した筆記品質などが劣化され得る。
したがって、後述する実施形態では、このような問題を解決するために、スタイラスペン10、そして、スタイラスペン10と相違した伝導性タッチオブジェクト30(例えば、手、指など)がタッチセンサ261を同時タッチした場合と、スタイラスペン10がタッチセンサ261を単独タッチした場合に対して、第2区間T2において有効タッチ信号として識別される感知信号の信号の大きさの範囲を異なるように決定することができる。すなわち、タッチセンシング部260は、制御部2624を介して第2区間T2において受信される感知信号のうち、有効タッチ信号を識別した時、スタイラスペン10がタッチセンサ261を単独タッチした状態では第1範囲の信号の大きさを有する感知信号を有効タッチ信号として識別し、スタイラスペン10と他の伝導性タッチオブジェクト30がタッチセンサ261を同時タッチした状態では、第2範囲の信号の大きさを有する感知信号を有効タッチ信号と識別することができる。ここで、第2範囲は、第1範囲と下限値が異なる信号の大きさの範囲を示し、第1範囲の信号の大きさの下限値は、第2範囲の信号の大きさの下限値よりも高い。したがって、タッチセンシング部260は、スタイラスペン10と他の伝導性タッチオブジェクト30がタッチセンサ261を同時タッチした状態では、スタイラスペン10がタッチセンサ261を単独タッチした状態において、有効タッチ信号と識別される感知信号よりもさらに低い信号の大きさを有する感知信号を有効タッチ信号と識別することもできる。
一実施形態(後述する図125の有効タッチ信号の決定方法参照)によると、タッチセンシング部260は、スタイラスペン10と伝導性タッチオブジェクト30がタッチセンサ261を同時タッチした場合とスタイラスペン10がタッチセンサ261を単独タッチした場合に対して、第2区間T2において有効タッチ信号を決定する基準になる第2臨界値を異なるように使用することにより、第2区間T2において有効タッチ信号と識別される感知信号の信号の大きさの範囲を異なるようにすることができる。この時、タッチセンシング部260は、第2区間T2において有効タッチ信号を決定する基準になる第2臨界値を第1区間T1で受信された感知信号に基づいて決定することにより、スタイラスペン10を含む複数のタッチオブジェクトがタッチセンサ261を同時タッチした場合とスタイラスペン10だけタッチセンサ261をタッチした場合に対して、有効タッチ信号に決定される感知信号の信号の大きさの範囲を異なるようにすることができる。
また、他の実施形態(後述する図126の有効タッチ信号の決定方法参照)によると、タッチセンシング部260は、スタイラスペン10を含む複数のタッチオブジェクトがタッチセンサ261を同時タッチした場合には、第2区間T2において受信される感知信号を所定の割合に増幅した後に第2臨界値と比較することにより、スタイラスペン10を含む複数のタッチオブジェクトがタッチセンサ261を同時タッチした場合とスタイラスペン10だけタッチセンサ261をタッチした場合に対して、有効タッチ信号に決定される感知信号の信号の大きさの範囲を異なるようにすることができる。この時、スタイラスペン10だけタッチセンサ261をタッチした場合にも第2臨界値との比較前の第2区間T2において受信される感知信号を増幅する場合、スタイラスペン10を含む複数のタッチオブジェクトがタッチセンサ261を同時タッチした場合の増幅の割合が、スタイラスペン10だけタッチセンサ261をタッチした場合の増幅の割合に比べて大きく設定され得る。
以下、図125及び図126を参照して、図114に示されたタッチ検出方法のS14段階で有効タッチ信号を決定する実施形態について詳細に説明することにする。
図125は、図114のタッチ検出方法のS14段階で有効タッチ信号を決定する一実施形態を示した順序図である。
図125を参照すると、タッチセンシング部260の制御部2624は、タッチセンシング部260が第2モードで駆動する第2区間T2間(図114のS13段階参照)、複数のタッチ電極111-3~111-5又は121-4~121-6を介して感知信号を受信し(S20)、これを第3臨界値と比較して第3臨界値を超過する感知信号があるかどうか判定する(S21)。
第3臨界値は、後述する第2臨界値よりも小さい値に設定され、感知信号からノイズをフィルタリングし、スタイラスペン10によるタッチが発生したかどうかを概略的に判定するために使用される。すなわち、制御部2624は、第2区間T2の間に複数のタッチ電極111-3~111-5又は121-4~121-6から伝達される感知信号のうち第3臨界値を超過する感知信号が検出されれば、スタイラスペン10のタッチが発生したものと判断することができる。
前記S21段階において、第3臨界値を超過する感知信号が検出されれば、制御部2624はスタイラスペン10によるタッチが発生したものと判定する。そして、図114の第1区間T1の間に感知チャネルを介して複数のタッチ電極121-1~121-nから伝達された感知信号に基づいて第2臨界値を決定する(S22)。
下の数式12は、第2臨界値Trを決定する一例を表す。
上の数式12において、Tpは第2臨界値のデフォルト値、すなわち、第1区間T1における感知信号を使用して補正される前の第2臨界値を表す。また、Saは、第1区間T1の間にスタイラスペン10のタッチ地点に隣接した所定の領域で感知された感知信号を表し、Sbは、第1区間T1の間にタッチセンサ261の全体で感知された感知信号を表す。また、f(Sa,Sb)は、対応する感知信号Sa,Sbの属性(attribute)(信号の大きさ、座標など)に基づいて加重値を算出するための加重値算出関数である。
上の数式12において、Saは、タッチセンシング部260が第1モードで駆動(図3のS10段階参照)する第1区間T1の間に感知チャネルを介して複数の第2タッチ電極121-1~121-nから受信される感知信号のうち、スタイラスペン10のタッチ地点に隣接した所定の領域に対応する感知信号を表す。所定の領域は、タッチ地点を中心とする円形、多角形などの領域であってよく、一定の面積、例えば1cm2、2cm2などの面積を有し得る。所定の領域の形態と面積については、ここで制限されない。
ここで、Saを選択するための基準になるスタイラスペン10のタッチ地点(座標)は、図3のS15段階において有効タッチ信号を使用して取得されるタッチ座標とは相違した情報として、前記S20段階を介して受信した感知信号のうち最大値を有する感知信号に対応して取得され得る。制御部2624は、このようにスタイラスペン10のタッチ地点(座標)が決定されれば、これに対応する感知チャネル(又は、タッチ電極)とこれを中心に隣り合う複数の感知チャネル(又は、タッチ電極)を選択し、選択された感知チャネルから受信された感知信号をSaとして選択することができる。ここで、Saが取得される感知チャネルの個数は、他のタッチオブジェクト30のタッチ地点がスタイラスペン10のタッチによる感知信号に影響を及ぼす範囲に対応して設定され、タッチセンシング部260により異なるように設定されてよい。例えば、制御部2624は、スタイラスペン10のタッチ地点(座標)を基準としてX軸及びY軸方向においてそれぞれ隣接した5個の感知チャネル(又は、タッチ電極)を選択して、これらからSaを取得することができる。
上の数式12において、f(Sa)は、選択された感知信号Saの信号の大きさに基づいて加重値を算出する関数であってよい。すなわち、f(Sa)は、選択された感知信号Saの信号の大きさの合計(又は、平均)が小さければ比較的大きい値(例えば、1に近い値)が算出され、Saの信号の大きさの合計(又は、平均)が大きければ加重値として比較的小さい値(例えば、0に近い値)が算出される関数であってよい。この場合、f(Sa)により計算される加重値は、スタイラスペン10のタッチ地点と隣接した位置において他のタッチオブジェクト30によるタッチ面積が大きい場合、又は、感知信号の大きさが大きく変わることになる場合(例えば、タッチ信号が大部分タッチオブジェクト30によりシンクされる場合)などが、そうではない場合に比べて小さい値を有し得る。
また、f(Sa)は、選択された感知信号Saのうち、信号の大きさが所定の値以上の感知信号の感知チャネルとスタイラスペン10のタッチ地点間の距離(最小距離、又は、平均距離)に基づいて加重値を算出する関数であってもよい。すなわち、f(Sa)は、選択された感知信号Saのうち、信号の大きさが所定の値以上の感知信号の感知チャネルとスタイラスペン10のタッチ地点間の距離(最小距離、又は、平均距離)が長ければ加重値として比較的大きい値(例えば、1に近い値)が算出され、選択された感知信号Saのうち、信号の大きさが所定の値以上の感知信号の感知チャネルとスタイラスペン10のタッチ地点間の距離(最小距離、又は、平均距離)が短ければ加重値として比較的小さい値(例えば、0に近い値)が算出される関数であってよい。したがって、f(Sa)により計算される加重値は、スタイラスペン10のタッチ地点と他のタッチオブジェクト30のタッチ位置が隣接するほど、小さい値を有し得る。
上の数式12において、Sbはタッチセンシング部260が第1モードで駆動(図114のS10段階参照)する第1区間T1の間に感知チャネルを介して複数の第2タッチ電極121-1~121-nから受信される全体感知信号を表す。
上の数式12において、f(Sb)は、タッチオブジェクト30のタッチ面積(又は、タッチオブジェクト30によりタッチされたタッチ電極の個数)に基づいて加重値を算出する関数であってよい。第1区間T1では、タッチオブジェクト30によるタッチ面積(又は、タッチオブジェクト30によりタッチされたタッチ電極の個数)が増加するほど、感知信号Sbの信号の大きさの合計(又は、平均)が増加する。このような特性に基づいて、f(Sb)は、Sbの信号の大きさの合計(又は、平均)が小さければ加重値として比較的大きい値(例えば、1に近い値)が算出され、Sbの信号の大きさの合計(又は、平均)が大きければ加重値として比較的小さい値(例えば、0に近い値)が算出されるように設定されてよい。この場合、f(Sb)により算出された加重値は、タッチオブジェクト30によりタッチされた面積(又は、タッチオブジェクト30によりタッチされたタッチ電極の個数)が増加するほど、小さい値を有してよい。
また、例えば、f(Sb)は、タッチオブジェクト30のタッチの形により加重値が異なるように算出される関数であってもよい。この場合、f(Sb)は、感知信号Sbの信号の大きさの分布パターンによりタッチの形を推定し、これに対応して加重値が算出される関数であってよい。
一方、上ではf(Sa,Sb)により算出される加重値が、スタイラスペン10のタッチ地点とタッチオブジェクト30のタッチ地点との間の距離、又は、タッチオブジェクト30のタッチパターン(タッチ面積、タッチの形)に応答して変更されるように設定される場合についてだけ例を挙げて説明したが、f(Sa,Sb)により算出される加重値は、これ以外にも多様なタッチ属性に応答して変更されてよい。例えば、f(Sa,Sb)は、他のタッチオブジェクト30のタッチ地点とスタイラスペン10のタッチ地点との間の位置関係(例えば、他のタッチオブジェクト30によるタッチ地点とスタイラスペン10のタッチ地点との間の距離、他のタッチオブジェクト30によるタッチ地点とスタイラスペン10のタッチ地点との間に介在された感知チャネルの個数、他のタッチオブジェクト30によるタッチ地点とスタイラスペン10のタッチ地点とが同一感知チャネルに位置するか否か、他のタッチオブジェクト30によるタッチ地点とスタイラスペン10のタッチ地点とが互いに対角線の感知チャネルに位置するか否かなど)により、相違した加重値が計算される関数であってよい。
また、上の数式12のf(Sa,Sb)は、各感知信号(Sa又はSb)を使用して、0超過1以下である値を出力する任意の関数であってもよい。加重値算出関数(f(Sa))は、感知信号Saの属性(位置、信号の大きさなど)に対応する変数を使用して、第2臨界値Trをデフォルト値Tp以下の値に設定する任意の関数、すなわち、代数関数、超越函数、ないしは、これらの組み合わせと表現される関数であってよい。例えば、f(Sa)は、感知信号Saの位置とスタイラスペン10のタッチ地点(座標)との間の距離が増加することにより1に近い値を出力し、感知信号Saの位置とスタイラスペン10のタッチ地点(座標)との間の距離が減少することにより0に近い値を出力し、感知信号Saの強さ(例えば電圧値、キャパシタンス変化量など)が増加することにより0に近い値を出力し、感知信号Saの強さが減少することにより1に近い値を出力する関数を含んでよい。
同様に、f(Sb)も感知信号Sbの属性(面積、信号の大きさなど)に対応する変数を使用し、第2臨界値Trをデフォルト値Tp以下の値に設定する任意の関数、すなわち、代数関数、超越函数、ないしは、これらの組み合わせと表現される関数であってよい。例えば、f(Sb)は、感知信号Sbの面積が減少することにより1に近い値を出力し、感知信号Sbの面積が増加することにより0に近い値を出力し、感知信号Sbの強さ(例えば、電圧値、キャパシタンス変化量など)が増加することにより0に近い値を出力し、感知信号Saの強さが減少することにより1に近い値を出力する関数を含んでよい。
上の数式12において、f(Sa,Sb)により出力される加重値は0超過1以下である値を有し、前述した第3臨界値よりも大きい値を有してよい。したがって、第2臨界値Trは、加重値算出関数(f(Sa,Sb))により第2臨界値のデフォルト値Tp以下の値に制限されてよい。例えば、他のタッチオブジェクト30によるタッチが発生しない場合、f(Sa,Sb)により算出される加重値は全て1の値を有し、これによる第2臨界値Trは、第2臨界値のデフォルト値Tpであってよい。また、例えば、スタイラスペン10のタッチ地点と隣接した地点において他のタッチオブジェクト30のタッチが発生した場合、f(Sa,Sb)は1よりも小さい値を有し、第2臨界値Trは第2臨界値のデフォルト値Tpよりも小さい値であってよい。また、例えば、他のタッチオブジェクト30のタッチ面積が対面的な場合、f(Sa,Sb)は1よりも小さい値を有し、第2臨界値Trは第2臨界値のデフォルト値Tpよりも小さい値であってよい。
前記のように、スタイラスペン10のタッチ地点と隣接した地点において他のタッチオブジェクト30のタッチが発生したり、他のタッチオブジェクト30により対面的なタッチが発生した場合、第2臨界値はデフォルト値よりも低くなった値に決定される。したがって、他のタッチオブジェクト30のタッチによってスタイラスペン10のタッチによる感知信号の信号の大きさが減少する場合にも、スタイラスペン10に対応する有効タッチ信号を検出することが可能である。
制御部2624は、前記S22段階を介して第2臨界値が決定されれば、その後、これを第2区間T2において受信された感知信号と比較して第2区間T2における有効タッチ信号を決定する(S23)。
一方、前記では、前記S21段階において第3臨界値を超過する感知信号が検出された場合(スタイラスペン10によるタッチが発生した場合)に、第1区間T1における感知信号により第2臨界値を決定するものと説明したが、本発明がこれに制限されはしない。
例えば、制御部2624は、第2区間T2において受信された感知信号が第3臨界値を超過するかどうかと関係なしに、上の数式12を使用して第2臨界値を決定することができる。
また、例えば、制御部2624は、第1区間T1において受信された感知信号がタッチセンサ261に対するタッチオブジェクトのタッチによる信号と判定された場合(スタイラスペン10以外の他のタッチオブジェクトによるタッチが発生した場合)に、上の数式12を使用して第2臨界値を決定することもできる。この場合、制御部2624は、第1区間T1において受信された感知信号のうち、第4臨界値(図114の第1臨界値と同一であるか、第1臨界値よりも小さい臨界値)を超過する感知信号が検出されれば、タッチオブジェクトによってタッチパネル100に対するタッチが発生したものと判断することができる。
また、例えば、制御部2624は、第2区間T2において受信された感知信号が第3臨界値を超過し、第1区間T1において受信された感知信号がタッチオブジェクトのタッチによる信号と判定された場合(スタイラスペン10によるタッチと他のタッチオブジェクトによるタッチとが同時に発生した場合)に、上の数式12を使用して第2臨界値を決定することもできる。
一方、上の数式12を介して第2臨界値が決定される場合を除いた残り場合に対して、第2臨界値はデフォルト値Tpと設定されてよい。
図126は、図114のタッチ検出方法のS14段階において有効タッチ信号を決定する他の実施形態を示した順序図である。
図126を参照すると、タッチセンシング部260の制御部2624は、タッチセンシング部260が第2モードで駆動する第2区間T2の間(図3のS13段階参照)、複数のタッチ電極(111-3~111-5、又は、121-4~121-6)から感知信号を受信し(S30)、これを第3臨界値と比較して第3臨界値を超過する感知信号があるかどうか判定する(S31)。
第3臨界値は、後述する第2臨界値より小さい値と設定され、感知信号からノイズをフィルタリングし、スタイラスペン10によるタッチが発生したかどうかを概略的に判定するために使用される。すなわち、制御部2624は、第2区間T2の間に複数のタッチ電極(111-3~111-5、又は、121-4~121-6)から伝達される感知信号のうち第3臨界値を超過する感知信号が検出されれば、スタイラスペン10のタッチが発生したものと判断することができる。
このように、スタイラスペン10によりタッチが発生したものと判定されれば、制御部2624は、タッチセンサ261がスタイラスペン10を含む複数のタッチオブジェクトにより同時タッチされた状況なのかどうかを識別する(S32)。
前記S32段階において、制御部2624は、図114の第1区間T1の間に感知チャネルを介して複数のタッチ電極121-1~121-nから伝達された感知信号に基づいて、同時タッチ状況を識別することができる。例えば、制御部2624は、すでに前記S31段階を介してスタイラスペン10によりタッチが発生したものと判定された状況であるため、第1区間T1において有効タッチ信号が検出されたかどうかを確認して、同時タッチの状況を検出することができる。
制御部2624は、前記S32段階においてタッチセンサ261がスタイラスペン10を含む複数のタッチオブジェクトにより同時タッチされた状況と識別されれば、前記S30段階において複数のタッチ電極(111-3~111-5、又は、121-4~121-6)から受信された感知信号を所定の割合で増幅する(S33)。そして、増幅された感知信号を第2臨界値と比較して第2区間T2における有効タッチ信号を決定する(S34)。
前記S33段階において、増幅の割合は同時タッチされたタッチオブジェクトのうち、スタイラスペン10を除いた残りタッチオブジェクトのタッチ位置(スタイラスペン10との相対的な位置)、タッチパターン(面積、形など)などにより変わることもある。
一方、制御部2624は、前記S32段階においてスタイラスペン10によるタッチだけ発生したものと識別されれば、前記S30段階を介して受信された感知信号を増幅なしに第2臨界値と比較して第2区間T2における有効タッチ信号を決定する(S34)。これにより、タッチセンサ261がスタイラスペン10を含む複数のタッチオブジェクトにより同時タッチされた状況では、タッチセンサ261がスタイラスペン10により単独タッチされた状況に比べて信号の大きさが小さい感知信号も有効タッチ信号と決定され得る。したがって、スタイラスペン10と他のタッチオブジェクト30の同時タッチが発生した状況において、他のタッチオブジェクト30のタッチによりスタイラスペン10のタッチによる感知信号の信号の大きさが減少する場合にも、スタイラスペン10に対応する有効タッチ信号を検出することが可能である。
一方、図126ではS32段階を介して同時タッチが識別された場合にだけ感知信号を増幅する場合を例に挙げて示したが、本発明がこれに限定されるのではなく、タッチセンサ261がスタイラスペン10により単独タッチされた状況でも感知信号を増幅することもできる。この場合、スタイラスペン10を含む複数のタッチオブジェクトがタッチセンサ261を同時タッチした場合の増幅の割合が、スタイラスペン10だけタッチセンサ261をタッチした場合の増幅の割合に比べて大きく設定されてよい。
前述した実施形態によれば、人体などの他の伝導性オブジェクトとスタイラスペンが同時に接触する時、スタイラスペンによるタッチデータ検出性能を向上させることができる。
一方、タッチセンサ261には多様な理由でノイズが存在し、このようなノイズは、タッチセンサ261の感知性能を低下させる要因として作用し得る。特に、スタイラスペン10の場合、スタイラスペン10の共振周波数と類似の周波数帯域のノイズが存在する場合、タッチ感知の精度がかなり低くなり得る。
次に、図127を参照して、一実施形態による電子デバイスの駆動方法を説明する。
図127は、一実施形態による電子デバイスの駆動方法を示した順序図である。
第1区間において、電子デバイス2は第1モードで駆動(S10)する。第1モードは、スタイラスペン10以外の他のタッチオブジェクトによるタッチ入力を検出するための駆動信号をタッチセンサ261に印加するモードである。
例えば、第1モードにおいて、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mに駆動信号を出力し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nからタッチによる感知信号を受信する。
制御部2624は、第1区間において取得される感知信号の信号の大きさが第1臨界値を超過するかどうかに基づいて、感知信号が有効タッチ信号であるかどうかを決定し、有効タッチ信号を使用してタッチ座標情報を取得することができる。
例えば、制御部2624は、第1区間において取得される感知信号の信号の大きさが第1臨界値を超過すれば、感知信号を使用してタッチ座標を計算する。制御部2624は、第1区間において取得される感知信号の信号の大きさが第1臨界値以下であれば、信号の大きさが第1臨界値以下である感知信号によるタッチ座標を計算しない。また、制御部2624は、第1区間において取得される感知信号の信号の大きさが第1臨界値を超過すれば、感知信号を使用してタッチ面積を計算することができる。
第1区間において取得される感知信号は、使用者の身体部位(指、手の平など)による第1感知信号とスタイラスペン10又はパッシブ方式のスタイラスペンによる第2感知信号のうち少なくとも一つを含む。第1臨界値は、第1感知信号が有効タッチ信号と決定され、第2感知信号がフィルタリングされるように設定されてよい。
第2区間の第1サブ区間において、電子デバイス2は第2モードで駆動(S12)する。ここで、第2モードは、スタイラスペン10によるタッチ入力を検出するための駆動信号をタッチセンサ261に印加するモードであるか、又は、第2モードは、スタイラスペン10によるタッチ入力を検出するための駆動信号をループコイル264に印加するモードであってよい。このように、第2モードは二つ形態の中の一つであってよい。
第2モードがスタイラスペン10によるタッチ入力を検出するための駆動信号をタッチセンサ261に印加するモードである場合、例えば、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全てに駆動信号を同時に印加する。
前記では、第1サブ区間において、第1駆動/受信部2620が複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全てに駆動信号を同時に印加するものと説明したが、これに制限されない。例えば、第2区間の第1サブ区間において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち少なくとも一つに駆動信号を印加することができる。又は、第2区間の第1サブ区間において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全てに駆動信号を同時に印加することができる。又は、第2区間の第1サブ区間において、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一つに駆動信号を印加することができる。又は、第2区間の第1サブ区間において、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てに駆動信号を同時に印加することができる。又は、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は、同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち少なくとも一つ、そして、複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一つに駆動信号を同時に印加することができる。
第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は、複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全て、そして、複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てに駆動信号を同時に印加することができる。第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てに駆動信号を同時に印加する場合、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに印加される駆動信号と複数の第2タッチ電極121-1~121-nに印加される駆動信号の位相は同一であってもよく、互いに相違してもよい。
第1区間において、タッチセンサ261に印加される駆動信号の周波数は、第1サブ区間においてタッチセンサ261又はループコイル264に印加される駆動信号の周波数以下であるものと仮定する。また、第1サブ区間においてタッチセンサ261又はループコイル264に印加される駆動信号の周波数は、ディスプレイ部250の信号制御部220の水平同期信号の周波数の2以上の整数倍であってよい。
例えば、スタイラスペン10の共振回路部12は駆動信号に共振し、これで共振信号が発生して伝導性チップ11を介してタッチセンサ261に伝達される。
一方、第2モードがスタイラスペン10によるタッチ入力を検出するための駆動信号をループコイル264に印加するモードである場合、コイルドライバ263はループコイル264に駆動信号を同時に印加する。
第2区間の第2サブ区間において、電子デバイス2は駆動信号に基づいて共振された感知信号を少なくとも1回受信(S14)する。
一実施形態において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから伝達される感知信号を少なくとも1回受信し、第2駆動/受信部2622も複数の第2タッチ電極121-1~121-nから伝達される感知信号を少なくとも1回受信する。この時、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622が感知信号を受信するタイミングは同一であってよい。そして、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は、受信された感知信号を処理して制御部2624に伝達することができる。
前記では、第2サブ区間において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから伝達される感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622も複数の第2タッチ電極121-1~121-nから伝達される感知信号を受信するものと説明したが、第2区間の第2サブ区間において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち少なくとも一つから伝達される感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622も複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一つから伝達される感知信号を受信したり、第2区間の第2サブ区間において、第1駆動/受信部2620だけ複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち少なくとも一つから感知信号を受信したり、又は、第2区間の第2サブ区間において、第2駆動/受信部2622だけ複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一つから感知信号を受信することもでき、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622の感知信号の受信動作は前記に制限されない。
また、第2サブ区間において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち少なくとも一つから感知信号を受信したり、複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全てから感知信号を受信することもでき、同様に、第2駆動/受信部2622も複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一つから感知信号を受信したり、複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てから感知信号を受信することもできる。
制御部2624は、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622により少なくとも1回受信された感知信号のうち、水平同期信号に対応して決定された区間において受信された一部の感知信号を使用してタッチ情報を生成する。
他の実施形態において、第1駆動/受信部2620は水平同期信号に同期化されて、複数の第1タッチ電極111-1~111-mから伝達される感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622も水平同期信号に同期化されて、複数の第2タッチ電極121-1~121-nから伝達される感知信号を受信する。そして、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は、受信された感知信号を処理して制御部2624に伝達することができる。
制御部2624は、水平同期信号に同期化されて第1駆動/受信部2622と第2駆動/受信部2622により受信された感知信号を使用してタッチ情報を生成する。
制御部2624は、第2サブ区間において取得される感知信号の信号の大きさが第2臨界値を超過するかどうかに基づいて、感知信号が有効タッチ信号なのかどうかを決定し、有効タッチ信号を用いてスタイラスペン0のタッチが発生した地点のタッチ座標情報を取得することができる。
例えば、制御部2624は、第2サブ区間において取得される感知信号の信号の大きさが第2臨界値を超過すれば、感知信号を使用してタッチ座標を計算する。制御部2624は、第2サブ区間において取得される感知信号の信号の大きさが第2臨界値以下であれば、信号の大きさが第2臨界値以下である感知信号によるタッチ座標を計算しない。また、制御部2624は、第2サブ区間において取得される感知信号の信号の大きさが第2臨界値を超過すれば、感知信号を使用してタッチ面積を計算することができる。
次に、図128及び図129を参照して、第1及び第2区間において印加される駆動信号、スタイラスペン10の共振信号、及び感知信号を説明する。
図128は、水平同期信号(Hsync)と図127の駆動方法による駆動信号の一例を示したタイミング図であり、図129は、水平同期信号(Hsync)と図127の駆動方法による駆動信号の一例を示したタイミング図である。
図128は、第2モードがスタイラスペン10によるタッチ入力を検出するための駆動信号をタッチセンサ261に印加するモードである場合の図面であり、図129は、第2モードがスタイラスペン10によるタッチ入力を検出するための駆動信号をループコイル264に印加するモードである場合の図面である。
タッチレポートレート(touch report rate)による、一つのタッチレポートフレーム期間は、第1区間T1と第2区間T2とを含む。タッチレポートレートは、タッチセンシング部260がタッチ電極を駆動して取得されたタッチデータをレポーティングする外部のホストシステム又は制御部270に出力する速度又は周波数(Hz)を意味する。
第1区間T1において、第1駆動/受信部2620は、複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一種類のタッチ電極に駆動信号を出力する。第1駆動/受信部2620が複数の第1タッチ電極111-1~111-mに駆動信号を出力すれば、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。制御部2624は、感知信号の信号の大きさに基づいてタッチ座標情報を取得することができる。
図128において、第2区間T2内の第1サブ区間T21において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mに同時に駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nに同時に駆動信号を印加する。
第1サブ区間T21において複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nに印加される駆動信号の周波数は、スタイラスペン10の共振周波数に対応する。例えば、第1サブ区間T21の間に複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nに出力される駆動信号の周波数は、水平同期信号の周波数の2以上の整数倍であってよい。
これに反し、第1区間T1において、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに出力される駆動信号の周波数は、スタイラスペン10の共振周波数と相違する。
一方、図129において、第2区間T2内の第1サブ区間T21において、コイルドライバ263はループコイル264に駆動信号を印加する。第1サブ区間T21においてループコイル264に印加される駆動信号の周波数は、スタイラスペン10の共振周波数に対応する。例えば、第1サブ区間T21の間にループコイル264に出力される駆動信号の周波数は、水平同期信号の周波数の2以上の整数倍であってよい。
このような駆動信号の周波数の設定は例示に過ぎず、前記とは異なる値に設定されてよい。具体的に、制御部2624は、ディスプレイ部250の信号制御部220から水平同期信号(Hsync)、スキャン駆動制御信号、データ駆動制御信号などを受信することができる。そうすると、制御部2624は、水平同期信号(Hsync)に基づいてタッチセンサ261又はループコイル264に提供する駆動信号の周波数を設定し、駆動信号を水平同期信号(Hsync)に同期化することができる。例えば、制御部2624は、水平同期信号(Hsync)の周波数の2以上の整数倍にタッチセンサ261又はループコイル264の駆動信号の周波数を設定することができる。そうすると、スタイラスペン10の共振周波数は、水平同期信号(Hsync)の周波数の2以上の整数倍を有するように設計されてもよい。制御部2624は、水平同期信号(Hsync)のパルスに駆動信号を同期化することができる。
図128及び図129において、第2区間T2内の第2サブ区間T22において、水平同期信号(Hsync)の各パルスに同期化され、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信する。また、第2サブ区間T22において、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622のそれぞれは、少なくとも1回感知信号を受信することができる。
これ以上駆動信号が印加されない第2サブ区間T22において、スタイラスペン10の共振回路部12により出力される共振信号は、複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一つにより受信されてよい。
水平同期信号(Hsync)のパルスの周期は、一つの行の画素PXにデータを記入するのに必要な1水平期間1Hである。水平同期信号(Hsync)の各パルスが発生した後、データ記入(data writing)期間TAの間に画素PXにデータ信号が記入されてよい。データ記入期間は、画素PXにデータ信号を記入するために、データ線にデータ信号が印加され、スキャン線にスキャン信号が印加される期間を意味する。データ線とスキャン線は、タッチ電極と寄生キャパシタンスを形成するので、データ記入期間TAの間にデータ線とスキャン線に印加される電圧は、タッチ電極に伝達される感知信号にノイズを引き起こす。
一実施形態において、制御部2624又はタッチコントローラ262は、データ記入期間TAを除いたノイズフリー(noise free)期間TBにおいて受信された感知信号を使用してタッチ情報を生成することができる。このようなデータ記入期間TAとノイズフリー期間TBは、表示装置及び表示装置の駆動方式により相違するように設定されてよい。
具体的に、第2サブ区間T22の間に複数のサンプリング時点のそれぞれにおいて、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信する。
制御部2624又はタッチコントローラ262は、ノイズフリー期間TB内のサンプリング時点において受信された感知信号を使用して受信信号を生成する。又は、タッチコントローラ262は、ノイズフリー期間TB内のサンプリング時点において受信された感知信号を使用して受信信号を生成する。
一例として、制御部2624又はタッチコントローラ262が水平同期信号(Hsync)だけを受信する場合、制御部2624又はタッチコントローラ262は、水平同期信号(Hsync)のパルスが発生した時点から、予め設定された第1時間以降から予め設定された第2時間以降までをデータ記入期間TAに決定することができ、予め設定された第2時間は予め設定された第1時間を超過し、これはディスプレイ部250の駆動方式により多様に設定されてよく、ここで制限されない。そうすると、制御部2624又はタッチコントローラ262は、データ記入期間TAの間にサンプリングされた感知信号を除いた残りの信号を使用して受信信号を生成する。
他の例として、制御部2624又はタッチコントローラ262がスキャン駆動制御信号を受信する場合、制御部2624又はタッチコントローラ262は、スキャン駆動制御信号からスキャン信号がディセーブルレベルを有する期間をデータ記入期間TAと判別することができる。そうすると、制御部2624又はタッチコントローラ262は、データ記入期間TAの間にサンプリングされた感知信号を除いた残りの信号を使用して受信信号を生成する。
さらに他の例として、制御部2624又はタッチコントローラ262がデータ駆動制御信号を受信する場合、制御部2624又はタッチコントローラ262は、データ駆動制御信号からデータ信号がデータ線に印加される期間をデータ記入期間TAに決定することができる。そうすると、制御部2624又はタッチコントローラ262は、データ記入期間TAの間にサンプリングされた感知信号を除いた残りの信号を使用して受信信号を生成する。
他の実施形態において、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は、データ記入期間TAを除いたノイズフリー(noise free)期間TBに感知信号を受信することが好ましい。
具体的に、第1駆動/受信部2620は、データ記入期間TAを除いたノイズフリー期間TBの間に複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信する。同様に、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信する。
すなわち、制御部2624又はタッチコントローラ262は、水平同期信号(Hsync)及びスキャン駆動制御信号のうち少なくとも一つに基づいて、スキャン信号がディセーブルレベルを有する期間の間にタッチセンサ261から感知信号を受信することができる。制御部2624又はタッチコントローラ262がスキャン駆動制御信号を受信する場合、制御部2624又はタッチコントローラ262は、スキャン駆動制御信号からスキャン信号がディセーブルレベルを有する期間を決定することができる。制御部2624又はタッチコントローラ262が水平同期信号(Hsync)だけを受信する場合、制御部2624又はタッチコントローラ262は、水平同期信号(Hsync)のパルスが発生した時点から予め設定された第3時間以降から予め設定された第4時間以降までをスキャン信号がディセーブルレベルを有する期間に決定することができ、予め設定された第4時間は予め設定された第3時間を超過し、これは表示装置10の駆動方式により多様に設定されてよく、ここで制限されない。
また、制御部2624又はタッチコントローラ262は、水平同期信号(Hsync)及びデータ駆動制御信号のうち少なくとも一つに基づいて、データ信号がディスプレイパネル251のデータ線に印加される期間を除いた期間の間にタッチセンサ261から感知信号を受信することができる。制御部2624又はタッチコントローラ262がデータ駆動制御信号を受信する場合、制御部2624又はタッチコントローラ262は、データ駆動制御信号からデータ信号がデータ線に印加される期間を決定することができる。制御部2624又はタッチコントローラ262が水平同期信号(Hsync)だけを受信する場合、制御部2624又はタッチコントローラ262は、水平同期信号(Hsync)のパルスが発生した時点から、予め設定された第5時間以降から予め設定された第6時間以降までをデータ信号がデータ線に印加される期間に決定することができ、予め設定された第5時間は予め設定された第6時間を超過し、これはディスプレイ部250の駆動方式により多様に設定されてよく、ここで制限されない。
第2区間T2は、第1サブ区間T21と第2サブ区間T22とを複数で含む。例えば、第2区間T2内において、第1サブ区間T21と第2サブ区間T22の組み合わせが8回繰り返されてよい。
前記において、第1区間T1以降に第2区間T2が存在するものと説明したが、第2区間T2以降に第1区間T1が存在してもよく、第1区間T1と第2区間T2の時間の長さは複数のタッチレポートフレームの間にそれぞれ変更されてよく、本実施形態の電子デバイス2の駆動方式はこれに制限されない。
また、第2区間T2内において、第1-1サブ区間T21aと第2-1サブ区間T21a以降に、第1-2サブ区間T21bと第2-2サブ区間T22bが存在するものと説明したが、これらの順序は変更されてよく、前記の説明に制限されない。
このようなディスプレイ部250のディスプレイパネル251に結合されたタッチセンサ261の動作について、図130~図133を参照して説明する。
図130~図133は、一実施形態によるタッチ装置が図127の駆動方法により図5のディスプレイ部250の水平同期信号に同期化されて感知信号を受信する時点を示したタイミング図である。
図130に示されたように、第1サブ期間T21における駆動信号D_111,D_121の周波数は、水平同期信号(Hsync)の周波数の二倍であってよい。
図132に示されたように、第1サブ期間T21における駆動信号D_264の周波数は、水平同期信号(Hsync)の周波数の二倍であってよい。
第1サブ期間T21において印加される駆動信号D_111,D_121,D264の周波数に対応して、第2サブ期間T22内において第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は感知信号をサンプリングすることができる。例えば、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は、所定の周波数を有するクロック信号により少なくとも一つのサンプリング時点(s00,s01,s02,s03,s10,s11,s12,s13...)で感知信号をサンプリングすることができる。図130及び図132で示されたように、感知信号をサンプリングするためのクロック信号は、駆動信号D_111,D_121,D264の周波数の四倍の周波数を有する。本開示における少なくとも一つのサンプリング時点(s00,s01,s02,s03,s10,s11,s12,s13...)は、駆動信号D_111,D_121,D264の周波数と関連して周期的に設定され得る任意のタイミングであってよい。
駆動信号が水平同期信号(Hsync)のパルスと同期化された後、信号制御部220とタッチコントローラ262との間のインターフェースディレイなどによって水平同期信号(Hsync)の周期が変更される時、駆動信号D_111,D_121,D_264の周波数により周期的に設定されたサンプリング時点(例えば、感知信号をサンプリングするためのクロック信号は、駆動信号D_111,D_121,D_264の周波数の四倍の周波数を有する)と、周期が変更された水平同期信号(Hsync)による1水平期間1Hの不一致が発生し得る。
例えば、水平同期信号(Hsync)の第1パルスと同期になった後に、水平動期信号(Hsync)の周期が変更されれば、感知信号をサンプリングするためのクロック信号は第1パルスと同期化されているので、1水平期間1H内におけるサンプリング時点のタイミングが変更される。そうすると、1水平期間1H内においてサンプリングされた感知信号が期間dwp及び期間sp内でサンプリングされた感知信号なのかどうか、又は、期間dwp及び期間sp以外の期間内でサンプリングされた感知信号なのかどうか区分され難い。
したがって、駆動信号D_111,D_121,D_264は、水平同期信号(Hsync)のパルス及び垂直同期信号(Vsync)のパルスのうち少なくとも一つによって同期化されてよい。すなわち、所定周期の水平期間又は所定周期のフレーム毎に駆動信号のタイミングがリフレッシュされ得る。
一例として、駆動信号D_111,D_121,D_264は、所定周期の水平同期信号(Hsync)のパルスに同期化されてよい。例えば、水平同期信号(Hsync)の第1パルスに同期化されて駆動信号D_111,D_121,D_264のパルスが開始された後、水平同期信号の第iパルスに再び同期化されて駆動信号D_111,D_121,D_264のパルスが開始されてよい。これにより、駆動信号D_111,D_121,D_264の周波数により周期的に設定されたサンプリング時点は、水平同期信号(Hsync)の周期が変更されても、1水平期間1H内の所望する時点であってよい。
他の例として、駆動信号D_111,D_121,D_264は、所定周期のフレーム毎に垂直同期信号(Vsync)のパルスに同期化されてよい。図128及び図129に示されたように、垂直同期信号(Vsync)のパルスは、1水平周期1Hの水平同期信号(Hsync)のパルスと同一のタイミングにイネーブルレベルHに変更されてよい。したがって、毎フレームごとに垂直同期信号(Vsync)のパルスと駆動信号D_111,D_121,D_264を同期化することにより、当該フレーム内において水平同期信号(Hsync)とサンプリング時点との間の歪みを防止することができる。例えば、第1フレームの垂直同期信号(Vsync)のパルスに同期化されて駆動信号D_111,D_121,D_264のパルスが開始された後、第2フレームの垂直同期信号(Vsync)のパルスに再び同期化されて駆動信号D_111,D_121,D_264のパルスが開始されてよい。これにより、駆動信号D_111,D_121,D_264の周波数により周期的に設定されたサンプリング時点は水平同期信号(Hsync)の周期が変更されても、垂直同期信号(Vsync)に同期化されたフレーム内における1水平期間1H内の所望の時点であってよい。
また、本開示における少なくとも一つのサンプリング時点(s00,s01,s02,s03,s10,s11,s12,s13...)は、駆動信号D_111,D_121,D264の周波数の一周期内において位相が互いに反対である二つの時点を少なくとも含んでよい。前記の説明に制限されない。
また、本開示における少なくとも一つのサンプリング時点(s00,s01,s02,s03,s10,s11,s12,s13...)は、駆動信号D_111,D_121,D_264の周波数の一周期内において位相が変更される二つの時点を少なくとも含んでよい。前記の説明に制限されない。
制御部2624は、1水平期間1H内において、期間dwp及び期間sp以外の期間でサンプリングされた感知信号を使用してタッチ情報を生成する。すなわち、制御部2624は、少なくとも一つのサンプリング時点(s10,s11,s12,s13...)において第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622によりサンプリングされた感知信号を使用してタッチ座標、タッチの強さなどを示すタッチ情報を生成することができる。
この時、制御部2624又はタッチコントローラ262は、第1サンプリング時点s10でサンプリングされた信号値と第3サンプリング時点s12でサンプリングされた信号値の相違値を使用して、感知信号の信号の大きさ、すなわち、振幅(amplitude)を取得することができる。また、制御部2624又はタッチコントローラ262は、第2サンプリング時点s11で受信された信号値と第4サンプリング時点s13で受信された信号値の相違値を使用して、感知信号の信号の大きさを取得することができる。制御部2624又はタッチコントローラ262は、感知信号の信号の大きさにより、タッチの有無、タッチ座標などを決定することができる。
又は、制御部2624又はタッチコントローラ262は、1水平期間1H内において、期間dwp及び期間sp以外の期間で感知信号をサンプリングするように第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622とを制御することもできる。
図129及び図131に示されたように、第1サブ期間T21における駆動信号D_111,D_121,D_264の周波数は、水平同期信号(Hsync)の周波数の三倍であってよい。
一実施形態によれば、制御部2624又はタッチコントローラ262は、第2サブ期間T22内において少なくとも1回サンプリングされた感知信号のうち一部を水平同期信号に基づいて選択し、選択された一部の感知信号を使用してタッチ情報を生成する。すなわち、制御部2624又はタッチコントローラ262は、第2サブ期間T22内の1水平期間1H内において、期間dwp及び期間sp以外の期間でサンプリングされた感知信号をタッチ情報として使用する。
1水平期間1H内において、制御部2624又はタッチコントローラ262がデータ線にデータ信号を印加する期間dwpとスキャン信号がローレベル電圧Lの期間spを除いた時間との間、サンプリングされた感知信号を使用することにより、タッチ電極と寄生キャパシタンスを形成できるデータ線及びスキャン線に印加される信号により、ノイズが発生した感知信号をタッチ情報として使用しないので、SNRを向上させることができる効果がある。
他の実施形態によれば、第2サブ期間T22内の1水平期間1H内において、期間dwp及び期間sp以外の期間において、第1駆動/受信部2620は、複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信する。
1水平期間1H内において、データ線にデータ信号を印加する期間dwpとスキャン信号がローレベル電圧Lの期間spを除いた時間の間、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622が感知信号をサンプリングすることにより、タッチ電極と寄生キャパシタンスを形成できるデータ線及びスキャン線に印加される信号による感知信号のノイズを防止できる効果がある。
図30の画素PX_ab回路図を基に図134及び図135のタイミング図による画素PX_abの駆動動作とタッチ装置が感知信号を受信する動作を説明する。
図134及び図135に示されたように、第1サブ期間T21における駆動信号D_111,D_121,D_264の周波数は、水平同期信号Hsyncの周波数の二倍であってよい。
先に、画素PX_abの駆動動作について説明する。
a-1番目のスキャン線Sa-1を介して伝達されるa-1番目のスキャン信号S[a-1]のローレベル電圧Lにより、第4トランジスタTR4と共に第7トランジスタTR7がターンオンされる。そうすると、第4トランジスタTR4を介して駆動トランジスタTR1のゲート電極電圧を初期化させる初期化電圧VINTが第1ノードN1に伝達される。
期間spの間、a番目のスキャン線Saを介して伝達されるa番目のスキャン信号S[a]のローレベル電圧Lにより、第2トランジスタTR2と共に第3トランジスタTR3がターンオンされる。そうすると、ターンオンされた第2トランジスタTR2及びターンオンされた第3トランジスタTR3を介して、対応するデータ信号DATA[a]が第1ノードN1に伝達される。
t31において、ローレベル電圧Lの発光制御信号Ejにより、第5トランジスタTR5及び第6トランジスタTR6がターンオンされる。そうすると、ストレージキャパシタCstに格納された電圧による駆動電流が有機発光ダイオード(OLED)に伝達されて有機発光ダイオード(OLED)が発光する。
次に、電子デバイスが感知信号を受信する動作について説明する。
1水平期間1H、すなわち、水平同期信号(Hsync)のパルスの1周期内には、データ線にデータ信号を印加する期間dwpとスキャン信号がローレベル電圧Lの期間spがある。そして、1水平期間1H内において発光制御信号がローレベル電圧Lに変更される。
第2サブ期間T22内の少なくとも一つのサンプリング時点(s00,s01,s02,s03,s10,s11,s12,s13...)において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号をサンプリングし、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号をサンプリングすることができる。
一実施形態によれば、制御部2624又はタッチコントローラ262は、第2サブ期間T22内において少なくとも1回サンプリングされた感知信号のうち一部を水平同期信号に基づいて選択し、選択された一部の感知信号を使用してタッチ情報を生成する。すなわち、制御部2624又はタッチコントローラ262は、第2サブ期間T22内の1水平期間1H内において、期間dwp及び期間sp以外の期間でサンプリングされた感知信号をタッチ情報として使用する。
1水平期間1H内において、データ線にデータ信号を印加する期間dwpとスキャン信号がローレベル電圧Lの期間spを除いた時間の間、サンプリングされた感知信号を使用することにより、タッチ電極と寄生キャパシタンスを形成できるデータ線及びスキャン線に印加される信号によりノイズが発生した感知信号をタッチ情報として使用しないので、SNRを向上させることができる効果がある。
他の実施形態によれば、第2サブ期間T22内の1水平期間1H内において、期間dwp及び期間sp以外の期間において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信する。
1水平期間1H内において、データ線にデータ信号を印加する期間dwpとスキャン信号がローレベル電圧Lの期間spを除いた時間の間、感知信号をサンプリングすることにより、タッチ電極と寄生キャパシタンスを形成できるデータ線及びスキャン線に印加される信号による感知信号のノイズを防止できる効果がある。
追加的に、少なくとも一つの時点s10,s11,s12,s13は、第2サブ期間T22内の1水平期間1H内において発光制御信号E[a]がローレベル電圧Lに変更される時点t31を除いた期間内にある。
すなわち、1水平期間1H内において、発光制御信号E[a]がローレベル電圧Lに変更される時点t31を除いた期間にサンプリングされた感知信号を使用したり、又は、1水平期間1H内において、発光制御信号E[a]がローレベル電圧Lに変更される時点t31を除いた期間の間、感知信号をサンプリングすることにより、タッチ電極と寄生キャパシタンスを形成できる発光制御線に印加される信号による感知信号のノイズを防止できる効果がある。
図136は、一実施形態によるタッチセンサの駆動タイミングを概略的に示した図面である。
図136に示されたように、タッチセンサ261は第1モードIN1と第2モードIN2で動作することができる。
第1モードIN1は、主に使用者の身体部位(指、手の平など)によるタッチの入力を受けるモードである。第1モードIN1のうち複数の第1タッチ電極111に駆動信号が印加され(FTX)、複数の第2タッチ電極121で駆動信号による感知信号が受信されてよい(FRX)。
第1モードIN1のうちスタイラスペン10の共振回路部12を共振させる駆動信号をループコイル264に印加する期間(STX)が所定周期(例えば、60Hz、120Hzなど)に繰り返されてよい。この時、複数の第1タッチ電極111及び複数の第2タッチ電極121は、感知信号を受信することができる(SRX)。それ以外にも、第1モードIN1は使用者の身体部位による入力だけの受信を受けるモードであってよく、この時は駆動信号をループコイル264に印加する期間(STX)が必要でなくてよい。
スタイラスペン10の共振回路部12の共振によりスタイラスペン10から出力された信号がタッチセンサ261によって感知されれば、タッチセンサ261は第2モードIN2で動作する。それ以外にも、タッチセンサ261は外部コントローラによって第2モードIN2に進入して動作することもできる。例えば、スタイラスペン10によるタッチ入力を受信するように動作するアプリケーションプログラムが実行されたり、又は、他のセンサによってスタイラスペン10によるタッチ入力が受信されるものと予想される場合、第2モードIN2で動作することができる。
第2モードIN2は、主にスタイラスペン10によるタッチの入力を受けるモードである。第2モードIN2のうちループコイル264に駆動信号が印加されて(STX)、複数の第1タッチ電極111と複数の第2タッチ電極121でスタイラスペン10から出力された信号が受信されてよい(SRX)。スタイラスペン10から出力された感知信号の波形により、タッチセンサ261は図30の(a)のスタイラスペン10aと図30の(b)のスタイラスペン10bとを識別することができる。また、図30の(b),(c),(e)のスタイラスペン10c,10d,10eも識別することができる。
第2モードIN2のうち身体部位によるタッチの入力を受ける期間(FTX/FRX)が所定周期(例えば、60Hz、120Hzなど)に繰り返されてよい。この時、複数の第1タッチ電極111に駆動信号が印加されて(FTX)、複数の第2タッチ電極121で駆動信号による感知信号が受信されてよい(FRX)。図30の(a)のスタイラスペン10aで識別された場合、駆動信号の印加による電力消耗を削減するために、この期間の間にループコイル264に駆動信号が印加されなくてよい。図30の(b)のスタイラスペン10bで識別された場合、この期間の間にループコイル264に駆動信号が印加されてよい。そうすると、身体部位によるタッチの入力を受ける期間にも、スタイラスペン10bに電力が充電され得る。それ以外にも、第2モードIN2は、スタイラスペン10による入力だけの受信を受けるモードであってよく、この時は、身体部位によるタッチの入力を受ける期間(FTX/FRX)が必要でなくてよい。
図137a~図140bは、実施形態によるタッチセンサの駆動タイミングを示した図面である。
図137a、図137b、図138a、図138bは、タッチセンサ261がミューチュアルキャパシタンス方式で動作する場合のタイミングを示し、図139a、図139b、図140a、図140bは、タッチセンサ261がセルフキャパシタンス方式で動作する場合のタイミングを示す。
図137a、図138a、図139a、図140aにおいて、第1タッチ電極111に印加される駆動信号D_111、第2タッチ電極121に印加される駆動信号D_121、及びループコイル264に印加される駆動信号D_264の周波数が同一なように図示されているが、実際の周波数が図面に反映されたわけではない。例えば、図137b、図138b、図139b、図140bに示されたように、第1タッチ電極111に印加される駆動信号D_111及び/又は第2タッチ電極121に印加される駆動信号D_121の周波数は、ループコイル264に印加される駆動信号D_264の周波数と異なることがある。ここで、図137b、図138b、図139b、図140bに示されたように、第1タッチ電極111に印加される駆動信号D_111及び/又は第2タッチ電極121に印加される駆動信号D_121の周波数が、ループコイル264に印加される駆動信号D_264の周波数より小さくてよいが、これに限定されるわけではなく、第1タッチ電極111に印加される駆動信号D_111及び/又は第2タッチ電極121に印加される駆動信号D_121の周波数が、ループコイル264に印加される駆動信号D_264の周波数より大きくてもよい。
図137a及び図137bに示されたように、第1期間T1の間に複数の第1タッチ電極111に駆動信号D_111が印加されて、複数の第2タッチ電極121には駆動信号D_111による感知信号が受信されてよい。この時、複数の第2タッチ電極121には駆動信号D_121が印加されない。
次に、第2期間T2の間、ループコイル264に駆動信号D_264が印加されてよい。そうすると、共振回路部12で共振された信号が時間により増加して一定時間経過後に飽和される。複数の第1タッチ電極111と複数の第2タッチ電極121には、スタイラスペン10による感知信号が受信されてよい。
図138a及び図138bに示されたように、第1期間T1の間、複数の第1タッチ電極111に駆動信号D_111が印加され、複数の第2タッチ電極121には駆動信号D_111による感知信号が受信されてよい。この時、複数の第2タッチ電極121には駆動信号D_121が印加されず、ループコイル264に駆動信号D_264が印加されてよい。共振回路部12で共振された信号が時間により増加して一定時間経過後に飽和される。
複数の第2タッチ電極121におけるサンプリング周波数は駆動信号D_111に対応するので、タッチセンサ261は第1期間T1の間に身体部位によるタッチを受信することができる。
第2期間T2の間、ループコイル264にだけ駆動信号D_264が印加されてよい。複数の第1タッチ電極111と複数の第2タッチ電極121には、スタイラスペン10による感知信号が受信されてよい。
図139a及び図139bに示されたように、第1~第2期間T1~T2の間、複数の第1タッチ電極111に駆動信号D_111が印加され、複数の第2タッチ電極121に駆動信号D_121が印加され、ループコイル264に駆動信号D_264が印加されてよい。
この時、複数の第1タッチ電極111と複数の第2タッチ電極121のサンプリング周波数を駆動信号D_111に対応する周波数に設定して身体部位によるタッチを受信することもでき、スタイラスペン10から出力される信号に対応する周波数に設定してスタイラスペン10によるタッチを受信することもできる。
図140a及び図140bに示されたように、第1期間T1の間、複数の第1タッチ電極111に駆動信号D_111が印加されて身体部位によるタッチを受信し、複数の第2タッチ電極121にはスタイラスペン10による感知信号が受信されてよい。この時、複数の第2タッチ電極121には駆動信号D_121が印加されず、ループコイル264に駆動信号D_264が印加されてよい。共振回路部12で共振された信号が時間により増加して一定時間経過後に飽和される。
第2期間T2の間、複数の第1タッチ電極121に駆動信号D_121が印加されて身体部位によるタッチを受信し、複数の第1タッチ電極111にはスタイラスペン10による感知信号が受信されてよい。この時、複数の第1タッチ電極111には駆動信号D_111が印加されず、ループコイル264に駆動信号D_264が印加されてよい。共振回路部12において共振された信号が維持される。
前記で説明したように、本開示によるタッチセンサは、ループコイル264が電磁信号をスタイラスペン10に伝達する間にタッチ電極111、121がスタイラスペン10から共振信号の入力を受ける。EMR及びECR方式の場合、電磁信号の伝達を中止した後にスタイラスペンから共振信号の入力を受けるので、スタイラスペンにおける共振信号が減衰する問題があった。減衰した共振信号に基づいてタッチ入力を判断したので、タッチ入力が不正確に認識され、これによってタッチ感度が落ちる短所があった。
本開示によるタッチセンサは、信号の送信はループコイル264が遂行し、信号の受信はタッチ電極111、121が遂行する。すなわち、信号がループコイル264により送信される間にタッチ電極111、121が共振信号の入力を受けるので、スタイラスペン10で共振された信号が減衰せずにタッチ電極111、121により受信される。これで信号のSNRが改善され、タッチ入力の受信感度が向上する。
一方、タッチセンサ261には多様な理由でノイズが存在し、このようなノイズはタッチセンサ261の感知性能を低下させる要因として作用し得る。特に、スタイラスペン10の場合、スタイラスペン10の共振周波数と類似の周波数帯域のノイズが存在する場合、タッチ感知の精度がかなり低くなり得る。
図141を参照して、ノイズがタッチ感知に影響を及ぼす現象について説明する。
図141は、電子デバイスのタッチ感知性能に対するノイズの影響を説明するための図面であって、スタイラスペン10の共振のためにタッチセンサ261又はループコイル264に印加される駆動信号と周波数が同一であるか、2倍、3倍の周波数を有するノイズ信号が発生する場合を示す。
図141を参照すると、電子デバイスのタッチセンシング部260では、感知信号の信号の大きさ、すなわち、振幅(amplitude)を取得するために、駆動信号の周波数のn倍、例えば、4倍の周波数を有するクロック信号に同期化されて複数のサンプリング地点s0~s7において感知信号の信号値をサンプリングする。そして、サンプリングされた信号値のうち、少なくとも一部を使用して感知信号の信号の大きさ(振幅)を取得する。図141を例として例に挙げれば、s0地点でサンプリングされた信号値1と、s2地点でサンプリングされた信号値-1との間の相違値ΔIを用いて感知信号の信号の大きさを取得する。
図141に示されたように、スタイラスペン10によりタッチセンサ261がタッチされた場合、タッチされたタッチ電極から出力される感知信号の振幅ΔIは2となる。
これと同様に、駆動信号の周波数f1と同一の周波数を有するノイズ信号1もまた、サンプリング時点s0でサンプリングされた信号値が1であり、サンプリング時点s2でサンプリングされた信号値が-1で、二つの値の間の相違値ΔIもまた2となる。また、駆動信号の周波数f1の3倍である周波数を有するノイズ信号3は、サンプリング時点s0でサンプリングされた信号値が-1であり、サンプリング時点s2でサンプリングされた信号値が1で、二つの値の間の相違値ΔIが-2となる。
したがって、ノイズ信号1又はノイズ信号3が駆動信号に時間的に同期化されて発生する場合、ノイズ信号1又はノイズ信号3の信号値が感知信号の振幅を取得するのに影響を及ぼすことになり、これはタッチ感知性能を落とす要因として作用し得る。
したがって、後述する実施形態では、このような問題を解決するために、図113及び図114の第2タッチ駆動モードにおいてタッチセンサ261又はループコイル264に出力される駆動信号が互いに位相が相違した二種類の駆動信号が含むようにし、感知信号の振幅を取得する過程で対応する駆動信号の位相により互いに異なるコードを適用することにより、感知信号からノイズ信号の影響を除去することができる。
以下、図142~図145を参照して、タッチセンシング部260が第2タッチ駆動モードで動作する間のタッチ検出方法(図113のS12及びS13段階参照)に対してもう少し詳細に説明することにする。
図142は、実施形態によるタッチセンシング部が第2タッチ駆動モードで動作する間のタッチ検出方法を示したフロー図である。また、図143は、図142のタッチ検出方法でノイズをフィルタリングする方法を説明するための図面である。
図15を参照すると、タッチセンシング部260のタッチコントローラ264は、タッチセンシング部260がスタイラスペン10のタッチを感知するための第2タッチ駆動モードに進入することにより(S20)、スタイラスペン10の共振信号を発生させるための駆動信号をタッチセンサ261に出力するように第1及び第2駆動/受信部2620,2622を制御する。
又は、タッチセンシング部260のタッチコントローラ262は、タッチセンシング部260がスタイラスペン10のタッチを感知するためのタッチ駆動モードに進入することにより(S20)、スタイラスペン10の共振信号を発生させるための駆動信号をループコイル264に出力するようにコイルドライバ263を制御する。
これにより、第1及び第2駆動/受信部2620,2622は、スタイラスペン10の共振周波数と類似の周波数を有し、互いに位相が相違した第1及び第2駆動信号のうちの一つをタッチセンサ261に選択的に印加する(S21)。すなわち、第1及び第2駆動/受信部2620,2622は、定められた順序又はパターンにより互いに位相が相違した、すなわち、互いに位相が反対である第1及び第2駆動信号のうちの一つを選択し、所定の区間(図144の第1サブ区間T21参照)の間、複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てに駆動信号を出力する。
又は、コイルドライバ263は、スタイラスペン10の共振周波数と類似の周波数を有し、互いに位相が相違した第1及び第2駆動信号のうちの一つをループコイル264に印加する(S21)。すなわち、コイルドライバ263は、定められた順序又はパターンにより互いに位相が相違した、すなわち、互いに位相が反対である第1及び第2駆動信号のうちの一つを選択し、所定の区間(図144の第1サブ区間T21参照)の間、コイルドライバ263に出力する。
また、第1及び第2駆動/受信部2620,2622は、タッチセンサ261、すなわち、複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信(S22)して、これを制御部2624又はタッチコントローラ262に伝達する。例えば、前記S21段階における駆動信号の印加が終了した後、所定の区間(図144の第2サブ区間T22参照)において、第1駆動/受信部2620は、タッチセンサ261で複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は、複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。この時、第1及び第2駆動/受信部2620,2622は、各タッチ電極から受信された感知信号を(差等)増幅し、デジタル信号である感知データに変換した後、制御部2624又はタッチコントローラ262に伝達する。
また、タッチコントローラ262は、タッチセンサ261から感知信号を受信(S22)する。例えば、前記S21段階における駆動信号の印加が終了した後、所定の区間(図144の第2サブ区間T22参照)において、タッチコントローラ262はタッチパネル261から感知信号を受信することができる。この時、タッチコントローラ262は、各タッチ電極から受信された感知信号を(差等)増幅し、デジタル信号である感知データに変換する。
ここで、感知データは、第1及び第2駆動/受信部2620,2622のADC部115,125を介して感知信号の信号値をサンプリングしたデータである。図143を例に挙げれば、第1及び第2駆動/受信部2620,2622のADC部115,125は、駆動信号の周波数f1のn倍、例えば、4倍の周波数(4×f1)を有するクロック信号に同期化されて、複数の時点s0~s3,s10~s13で感知信号をサンプリングすることができる。本開示における少なくとも一つのサンプリング時点s0~s3,s10~s13は、駆動信号の周波数と関連して周期的に設定され得る任意のタイミングであってよい。
又は、感知データは、タッチコントローラ262のADC部(図示せず)を介して感知信号の信号値をサンプリングしたデータである。図143を例に挙げると、タッチコントローラ262のADC部は、駆動信号の周波数f1のn倍、例えば、4倍の周波数(4×f1)を有するクロック信号に同期化されて、複数の時点s0~s3,s10~s13で感知信号をサンプリングすることができる。本開示における少なくとも一つのサンプリング時点s0~s3,s10~s13は、駆動信号の周波数と関連して周期的に設定され得る任意のタイミングであってよい。
制御部2624は、第1及び第2駆動/受信部2620,2622から各タッチ電極から受信された感知信号に対応する感知データが伝達されれば、これらを使用して各感知信号の信号の大きさ、すなわち振幅を取得する(S23)。
又は、タッチコントローラ262は、各タッチ電極から受信された感知信号に対応する感知データが取得されれば、これらを使用して各感知信号の信号の大きさ、すなわち振幅を取得(S23)する。
図143を例に挙げれば、制御部2624又はタッチコントローラ262は、第1及び第2駆動/受信部2620,2622によりサンプリングされた信号値のうち少なくとも一部を用いて対応する感知信号の信号の大きさ、すなわち振幅を算出する。例えば、制御部2624又はタッチコントローラ262は、サンプリング時点s0及びs2でサンプリングされた信号値間の差と、サンプリング時点s4及びs6でサンプリングされた信号値間の差を用いて、感知信号の信号の大きさを算出する。これにより、正位相の駆動信号に応答して受信された感知信号の振幅は、s0時点でサンプリングされた信号値1と、s2時点でサンプリングされた信号値-1との相違値である+2となる。反面、逆位相の駆動信号に応答して受信された感知信号の振幅は、s4時点でサンプリングされた信号値-1と、s6時点でサンプリングされた信号値1との相違値である-2となる。
タッチセンシング部260が第2タッチ駆動モードで駆動する間、第1及び第2駆動/受信部2620,2622は、タッチセンサ261に駆動信号を印加したり(S21)、コイルドライバ263は、ループコイル264に駆動信号を印加し(S21)、これに対応してタッチセンサ261から感知信号を受信(S22)して感知信号の信号の大きさを取得(S23)する動作をN回反復的に遂行する(S24)。すなわち、タッチセンシング部260が第2タッチ駆動モードで駆動される第2区間T2の間、駆動信号が印加される第1サブ区間T21と感知信号を受信する第2サブ区間T22との組み合わせがN回(例えば、8回)にわたって繰り返されてよい。
前記S21段階~S23段階をN回繰り返した後、制御部2624又はタッチコントローラ262は、下の数式13を介して、各感知信号の最終信号の大きさ、すなわち最終振幅を取得する(S25)。
上の数式13において、iは、前記S21段階~S23段階が遂行された回数に対応し、ΔIiは、i番目に遂行された前記S21段階~S23段階によって取得された信号振幅を意味し、「# of samples」は、一度の第2タッチ駆動モードが遂行される間に感知信号から信号振幅が取得された回数(サンプリング回数)、すなわち、前記S21段階~S23段階が遂行された回数に対応する。
上の数式13を参照すると、各タッチ電極に対応する感知信号の最終信号の大きさ(signal amplitude)は、第2タッチ駆動モードが遂行される間、数回にわたって駆動信号を印加して取得した感知信号の振幅ΔIiにそれぞれ対応するコード(code)を掛けた後に足した値
を、サンプリング回数で割って(#of samples)平均を求めた値に対応する。ここで、コード(code)は、絶対値が同一で符号が互いに相違した第1の値と第2の値のうちの一つの値を有する。例えば、コードは、1と-1のうちの一つの値を有し、対応する駆動信号の位相により異なるように適用されてよい。図143を例に挙げると、正位相の駆動信号(第1駆動信号)をタッチセンサ261又はループコイル264に印加して取得した感知信号の信号の大きさにはコード1が掛けられ、逆位相の駆動信号(第2駆動信号)をタッチセンサ261又はループコイル264に印加して取得した感知信号の信号の大きさにはコード-1が掛けられてよい。
前述した方法を介して、各タッチ電極に対応する感知信号の最終信号の大きさが取得されれば、制御部2624又はタッチコントローラ262は、これを定めた臨界値と比較して、感知信号のうち有効タッチ信号を検出する。そして、有効タッチ信号が検出されたタッチ電極に対応して、スタイラスペン10のタッチ座標などを含む第2タッチデータを取得する(S26)。
スタイラスペン10で発生する共振信号は、タッチセンサ261又はループコイル264に印加される駆動信号の位相に対応して位相が変わる。したがって、スタイラスペン10の共振信号を感知して出力するタッチセンサ261又はループコイル264の感知信号もまたタッチセンサ261又はループコイル264に印加される駆動信号の位相に対応してその位相が変わり得る。
図143を例に挙げると、正位相の駆動信号が印加されて発生した感知信号と、逆位相の駆動信号が印加されて発生した感知信号は、位相が互いに相違するように示される。したがって、正位相の駆動信号を印加して受信された感知信号の振幅(例えば、サンプリング時点s0及びs2でサンプリングされた感知データの間の相違値ΔI)は+2になり、逆位相の駆動信号を印加して受信された感知信号の振幅(例えば、サンプリング時点s4及びs6でサンプリングされた感知データの間の相違値ΔI)は-2となる。このように取得された振幅値を上の数式13に代入する場合、振幅値の間の相殺を介して最終信号の大きさの値が小さくなり得る。すなわち、正位相の駆動信号が印加されて発生した感知信号の振幅値が+2であり、逆位相の駆動信号が印加されて発生した感知信号の振幅値が-2であるから、コードを適用しない場合に取得される最終信号の大きさは、(2+(-2))/2=0になる。
したがって、制御部2624又はタッチコントローラ262は、正位相の駆動信号が印加されて取得された感知信号の振幅にはコード1を掛けて、逆位相の駆動信号が印加されて取得された感知信号の振幅にはコード-1を掛けることにより、振幅値の間に相殺が発生するのを防止する。すなわち、駆動信号の位相によるコードを適用する場合、感知信号の最終信号の大きさは、((2×1)+((-2)×(-1))/2=2となる。
一方、ノイズ信号は駆動信号に影響を受けない信号であるから、図16に示されたように、駆動信号の位相変化と関係なく位相が維持される。したがって、ノイズ信号の信号の大きさを上の数式13に代入して取得する場合、コードが掛けられた振幅値の間の相殺が成り立つ。ノイズ信号1を例に挙げると、上の数式13によって得られる最終信号の大きさは、((2×1)+((2×(-1))/2=0となってフィルタリングされてよい。また、ノイズ信号3を例に挙げると、上の数式13によって得られる最終信号の大きさは、((-2)×1)+((-2)×(-1))/2=0となってフィルタリングされてよい。
一方、図143では、正位相の駆動信号と逆位相の駆動信号が連続してタッチセンサ261又はループコイル264に印加されるように示したが、これは説明の便宜のためのものであって、一つの第1サブ期間T21では正位相の駆動信号と逆位相の駆動信号のうちいずれか一つだけタッチセンサ261又はループコイル264に印加される。したがって、実際の正位相の駆動信号と逆位相の駆動信号が印加される区間の間には、少なくとも一つの第2サブ区間T21が配置されてよい。
タッチセンシング部260が第2タッチ駆動モードで駆動する間、位相が互いに相違した第1駆動信号が出力される区間及び第2駆動信号が出力される区間の配列は、多様に変形が可能である。
以下、図144及び図147を参照して、第2タッチ駆動モードで駆動する間に位相が互いに相違した第1及び第2駆動信号が出力される実施形態について説明する。
図144~図147は、タッチセンシング部が、位相が互いに異なる第1及び第2駆動信号を出力する例を示した波形図である。
図144~図146を参照すると、一つのフレーム区間は、タッチセンシング部260が第1タッチ駆動モードで駆動する第1区間T1と第2タッチ駆動モードで駆動する第2区間T2に区分され、現在のフレーム区間の第2区間T2が終了すれば、次のフレーム区間の第1区間T1が開始される。
一つのフレーム区間内においてタッチセンシング部260が第2タッチ駆動モードで駆動する第2区間T2は、駆動信号が印加される第1サブ区間T21と第1サブ区間T21に続き、駆動信号が印加されない第2サブ区間T22の組み合わせを多数(例えば、8回)含む。また、一つの第2区間T2には第1駆動信号が印加される第1サブ区間T21と第2駆動信号が印加される第1サブ区間T21とが少なくとも1回含まれてよい。
図144を参照すると、第1及び第2駆動/受信部2620,2622又はコイルドライバ263は、正位相の第1駆動信号と逆位相の第2駆動信号を所定の周期に従って(例えば、毎第1サブ区間T21ごと)交互に印加することができる。この場合、第2区間T2に含まれた第1サブ区間T21のうち、第1駆動信号が印加される区間の回数と、第2駆動信号が印加される区間の回数とが互いに同一である。
一方、一つの第2区間T2内において第1駆動信号が印加される第1サブ区間T21は少なくとも2回連続されてよい。これと同様に、一つの第2区間T2内において第2駆動信号が印加される第1サブ区間T21もまた少なくとも2回連続されてよい。図145を例に挙げると、一つの第2一つの第2区間T2内において初期の4つの第1サブ区間T21では第1駆動信号が連続して印加され、続く4つの第1サブ区間T21では第2駆動信号が連続して印加される。図145ではまた、一つの第2区間T2内において第1駆動信号が印加される第1サブ区間T21が連続する回数(4つ)と、第2駆動信号が印加される第1サブ区間T21が連続する回数(4つ)とが互いに同一である。
図147によると、第1及び第2駆動/受信部2620,2622又はコイルドライバ263により、正位相の第1駆動信号と逆位相の第2駆動信号が印加されるパターンは、不規則で非周期的であってよい。図147を参照すると、一つの第2区間T2に含まれた第1サブ区間T21のうち、第1駆動信号が印加される区間の回数と、第2駆動信号が印加される区間の回数とが、互いに相違してよい。また、一つの第2区間T2内において第1駆動信号が印加される第1サブ区間T21が連続する回数と、第2駆動信号が印加されては第1サブ区間T21とが連続する回数も、互いに相違してよい。
一方、前記では駆動信号の位相変化が第1サブ区間T21単位で発生する場合を例に挙げて説明したが、本発明がこれに限定されるわけではない。他の実施形態によれば、駆動信号の位相変化は第2区間T2単位で発生してもよい。図147を例に挙げると、最初のフレーム区間の第2区間T2内では正位相の第1駆動信号がタッチセンサ261又はループコイル264に印加され、二番目のフレーム区間の第2区間T2内では逆位相の第2駆動信号がタッチセンサ261又はループコイル264に印加される。この場合、タッチセンシング部260は、前述した数式13に基づいて、毎フレーム区間ごとに第2区間T2でタッチセンサ261から受信された感知信号から感知信号の最終信号の大きさを取得し、これを用いて第2タッチデータを取得することができる。また、タッチセンシング部260は、前述した数式13に基づいて一番目のフレーム区間の第2区間T2でタッチセンサ261から受信された感知信号と二番目のフレーム区間の第2区間T2でタッチセンサ261から受信された感知信号から感知信号の最終信号の大きさを取得し、これに基づいて第2タッチデータを取得することもできる。
前述した実施例によれば、スタイラスペンの共振信号と類似の周波数帯域のノイズが存在する環境でも感知信号に対するノイズ信号の影響を最小化でき、スタイラスペンによるタッチ感知性能を向上させることができる長所がある。
図148及び149を参照して、図20~図24に示された実施形態によるタッチ装置の制御方法について説明する。
図148は、実施形態によるタッチセンシング部の制御方法を示した順序図であり、図149は、タッチセンシング部の制御方法により駆動信号を印加する一例を示した図面である。タッチレポートレート(touch report rate)による、一つのタッチレポートフレーム期間は、第1区間と第2区間を含む。タッチレポートレートは、タッチセンシング部260がタッチ電極を駆動して取得されたタッチデータをレポーティングする外部のホストシステムに出力する速度又は周波数(Hz)を意味する。
まず、図148を参照すると、第1区間において、タッチセンシング部260は第1モードで駆動(S10)する。第1モードは、スタイラスペン10以外の他のタッチオブジェクトによるタッチ入力を検出するための駆動信号をタッチセンサ261に印加するモードである。
一例として、第1モードで第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mに駆動信号を出力し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nからタッチによる感知信号を受信する。
他の例として、第1モードで第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abに同時に駆動信号を出力し、タッチによる感知信号を受信する。
すなわち、第1モードで第1駆動/受信部2620、第2駆動/受信部2622、第3駆動/受信部2626のうち少なくとも一つは、対応する少なくとも一つのタッチ電極に駆動信号を出力し、第1駆動/受信部2620、第2駆動/受信部2622、第3駆動/受信部2626のうち少なくとも一つは、対応する少なくとも一つのタッチ電極からタッチによる感知信号を受信することができる。
制御部2624は、第1区間で取得される感知信号を使用して第1オブジェクトの位置を決定(S12)する。
例えば、制御部2624は、第1区間で取得される感知信号を使用して、タッチ座標、タッチ面積などのタッチ情報を算出する。第1区間で取得される感知信号は、使用者の身体部位(指、手の平など)による感知信号とスタイラスペン10、パッシブ方式のスタイラスペンによる感知信号のうち少なくとも一つを含む。
第2区間の第1-1サブ区間において、タッチセンシング部260は第2モードで駆動(S14)する。
第2モードは、スタイラスペン10によるタッチ入力を検出するための駆動信号(以下、第1駆動信号と指称)をタッチセンサ261に印加するモードである。
第2区間は、第1-1サブ区間、第2-1サブ区間、第1-2サブ区間、及び第2-2サブ区間を含んでよい。第1-1サブ区間及び第2-1サブ区間は、第2区間初期の区間であってよい。第2区間内において第1-1サブ区間及び第2-1サブ区間が複数で含まれてよい。第2-1サブ区間が終了すれば、第1-2サブ区間が開始されてよい。第2区間内において第1-2サブ区間及び第2-2サブ区間が複数で含まれてよい。
一例として、第1-1サブ区間において第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mに第1駆動信号を同時に印加する。
他の例として、第1-1サブ区間において第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nに第1駆動信号を同時に印加する。
さらに他の例として、第1-1サブ区間において第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mに第1駆動信号を印加し、複数の第2タッチ電極121-1~121-nに第1駆動信号を印加する。この場合、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに印加される第1駆動信号と複数の第2タッチ電極121-1~121-nに印加される第1駆動信号の位相は同一なものと仮定し、これに制限されない。
さらに他の例として、一番目の第1-1サブ区間において第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうちの一部に第1駆動信号を印加し、複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうちの一部に第1駆動信号を印加し、二番目の第1-1サブ区間において第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうちの他の一部に第1駆動信号を印加し、複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうちの他の一部に第1駆動信号を同時に印加する。この時、一番目の第1-1サブ区間において第1駆動信号が印加された一部のタッチ電極と、二番目の第1-1サブ区間において第1駆動信号が印加された他の一部のタッチ電極は、一部重複されてよい。
さらに他の例として、第1-1サブ区間において第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abの全てに第1駆動信号を同時に印加する。
さらに他の例として、一番目の第1-1サブ区間において第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうちの一部に第1駆動信号を同時に印加し、二番目の第1-1サブ区間において第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうちの一部に第1駆動信号を同時に印加する。この時、一番目の第1-1サブ区間において第1駆動信号が印加された一部のタッチ電極と、二番目の第1-1サブ区間において第1駆動信号が印加された他の一部のタッチ電極は、一部重複されてよい。
さらに他の例として、第1-1サブ区間において第1駆動/受信部2620、第2駆動/受信部2622、及び第3駆動/受信部2626は同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全てに第1駆動信号を印加し、複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てに第1駆動信号を印加し、複数の第3タッチ電極131-11~131-abの全てに第1駆動信号を同時に印加する。この場合、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに印加される第1駆動信号、複数の第2タッチ電極121-1~121-nに印加される第1駆動信号、及び複数の第3タッチ電極131-11~131-abに印加される第1駆動信号の位相は全て同一なものと仮定し、これに制限されない。
すなわち、第1-1サブ区間において第1駆動/受信部2620、第2駆動/受信部2622、第3駆動/受信部2626のうち少なくとも一つは、対応する少なくとも一つのタッチ電極に第1駆動信号を出力することができる。
第1区間においてタッチセンサ261に印加される駆動信号の周波数は、第1-1サブ区間においてタッチセンサ261に印加される第1駆動信号の周波数以下であるものと仮定する。
スタイラスペン10の共振回路部12は第1駆動信号に共振し、これで共振信号が発生して伝導性チップ11を介してタッチセンサ261に伝達されてよい。
第2区間の第2-1サブ区間において、タッチセンシング部260は第1駆動信号に基づいて共振された感知信号を受信(S16)する。
一例として、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから伝達される感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから伝達される感知信号を受信する。第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は、受信された感知信号を処理して制御部2624に伝達することができる。
他の例として、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abから伝達される感知信号を受信する。第3駆動/受信部2626は受信された感知信号を処理して制御部2624に伝達することができる。
制御部2624は第2-1サブ区間で取得される感知信号に基づいて、スタイラスペン10のタッチが発生した地点のタッチ座標情報を取得することができる。
また、制御部2624は第2-1サブ区間で取得される感知信号に基づいて、タッチ面積を計算することができる。
第1-1サブ区間及び第2-1サブ区間が第2区間内で少なくとも2回繰り返されてよい。この時、タッチセンシング部260は第1-1サブ区間それぞれで、第1駆動信号を印加するタッチセンサ261の領域を異にして、スタイラスペン10のタッチが発生した地点のタッチ座標を取得することもできる。
図149の(a)を参照すると、タッチセンシング部260は一番目の第1-1サブ区間の間、第1駆動信号をタッチセンサ261の領域AA1に対応して位置する一部タッチ電極にだけ印加し、一番目の第2-1サブ区間の間、タッチセンサ261のタッチ電極から感知信号を受信することができる。ここで領域AA1に対応して位置する一部のタッチ電極は、第1~第3タッチ電極111,121,131のうち少なくとも一部のタッチ電極を含んでよい。例えば、タッチセンシング部260は、領域AA1に対応して位置する第1タッチ電極と第3タッチ電極に第1駆動信号を印加することができる。タッチセンシング部260は、領域AA1に対応して位置する第2タッチ電極と第3タッチ電極に第1駆動信号を印加することができる。
この時、一番目の第1-1サブ区間の間、タッチセンシング部260はタッチセンサ261の領域NA1に第1駆動信号と180度の位相差を有する駆動信号(以下、第2駆動信号と指称)を印加したり、又は、接地又はフローティングさせることができる。ここで領域NA1に対応して位置する一部のタッチ電極は、第1~第3タッチ電極111,121,131のうち少なくとも一部のタッチ電極を含んでよい。例えば、タッチセンシング部260は、領域NA1に対応して位置する第1タッチ電極と第3タッチ電極に第2駆動信号を印加したり、又は、接地又はフローティングさせることができる。タッチセンシング部260は、領域NA1に対応して位置する第2タッチ電極と第3タッチ電極に第2駆動信号を印加したり、又は、接地又はフローティングさせることができる。
図149の(b)を参照すると、タッチセンシング部260は、二番目の第1-1サブ区間の間、第1駆動信号をタッチセンサ261の領域AA2に対応して位置する一部のタッチ電極にだけ印加し、二番目の第2-1サブ区間の間、タッチセンサ261の電極から感知信号を受信することができる。ここで領域AA2に対応して位置する一部のタッチ電極は、第1~第3タッチ電極111,121,131のうち少なくとも一部のタッチ電極を含んでよい。例えば、タッチセンシング部260は、領域AA2に対応して位置する第1タッチ電極と第3タッチ電極に第1駆動信号を印加することができる。タッチセンシング部260は、領域AA2に対応して位置する第2タッチ電極と第3タッチ電極に第1駆動信号を印加することができる。
この時、二番目の第1-1サブ区間の間、タッチセンシング部260は、タッチセンサ261の領域NA2に第1駆動信号と180度の位相差を有する第2駆動信号を印加したり、又は、接地又はフローティングさせることができる。同様に、領域AA2に対応して位置する一部タッチ電極は、第1~第3タッチ電極111,121,131のうち少なくとも一部のタッチ電極を含んでよい。例えば、タッチセンシング部260は、領域NA2に対応して位置する第1タッチ電極と第3タッチ電極に第2駆動信号を印加したり、又は、接地又はフローティングさせることができる。タッチセンシング部260は、領域NA2に対応して位置する第2タッチ電極と第3タッチ電極に第2駆動信号を印加したり、又は、接地又はフローティングさせることができる。
この時、一番目の第1-1サブ区間の間に第1駆動信号が印加されるタッチセンサ261の領域AA1と、二番目の第1-1サブ区間の間に第1駆動信号が印加されるタッチセンサ261の領域AA2は、平面上一部重畳することができる。
第2区間の第1-2サブ区間において、タッチセンシング部260は第3モードで駆動(S18)する。
一実施形態において、第3モードは第1駆動信号を第1オブジェクトの位置を除いたタッチセンサ261内の領域に印加し、第2駆動信号を第1オブジェクトの位置に対応するタッチセンサ261内の領域に印加するモードである。この時、スタイラスペン10のタッチが発生した地点と第1オブジェクト30の位置との間の距離が所定の臨界値を超過する時、タッチセンシング部260は第2駆動信号を第1オブジェクトの位置に対応するタッチセンサ261内の領域に印加することができる。スタイラスペン10のタッチが発生した地点と第1オブジェクトの位置との間の距離が所定の臨界値以内ならば、タッチセンシング部260は第2駆動信号を印加しなくてよい。臨界値は少なくとも一つの第3タッチ電極131単位で離隔される距離であってよいが、これに制限されず、任意の長さであってよい。
すなわち、第1-2サブ区間において第1駆動/受信部2620、第2駆動/受信部2622、第3駆動/受信部2626のうち少なくとも一つは、対応する少なくとも一つのタッチ電極のうちの一部に第1駆動信号を出力し、他の一部に第2駆動信号を出力することができる。
一例として、第1-2サブ区間において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第1タッチ電極の全てに第1駆動信号を印加する。そして、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第1タッチ電極の全てに第2駆動信号を印加する。
他の例として、第1-2サブ区間において、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第2タッチ電極の全てに第1駆動信号を同時に印加する。そして、第2駆動/受信部2620は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置する第2タッチ電極の全てに第2駆動信号を印加する。
さらに他の例として、第1-2サブ区間において、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第1タッチ電極の全てに第1駆動信号を印加し、複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第2タッチ電極の全てに第1駆動信号を印加する。そして、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第1タッチ電極の全てに第2駆動信号を印加し、複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置する第2タッチ電極の全てに第2駆動信号を印加する。
さらに他の例として、第1-2サブ区間において、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第3タッチ電極の全てに駆動信号を同時に印加する。そして、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置する第3タッチ電極の全てに第2駆動信号を印加する。
さらに他の例として、第1-2サブ区間において、第1駆動/受信部2620、第2駆動/受信部2622、及び第3駆動/受信部2626は同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第1タッチ電極の全てに第1駆動信号を印加し、複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第2タッチ電極の全てに第1駆動信号を印加し、複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第3タッチ電極の全てに駆動信号を同時に印加する。そして、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第1タッチ電極の全てに第2駆動信号を印加し、複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置する第2タッチ電極の全てに第2駆動信号を印加し、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置する第3タッチ電極の全てに第2駆動信号を印加する。
第1駆動信号と180度の位相差を有する第2駆動信号がスタイラスペン10の接地部15に提供されるため、共振回路部12の両端の間の電圧差は接地が理想的な場合より増加することになる。したがって、共振に活用され得るエネルギーは増加し、それにより、スタイラスペン10はさらに大きい大きさの共振信号を発生させることができる。すなわち、このような効果が発生するように、本実施形態のタッチセンシング部260は、使用者の手が位置する領域(又は、位置すると予想される領域)には、スタイラスペン10が位置する領域と相違した位相の駆動信号を提供する。
他の実施形態において、第3モードは第1駆動信号を第1オブジェクトの位置を除いたタッチセンサ261内の領域に印加し、第1オブジェクトの位置に対応するタッチセンサ261内の領域には駆動信号を印加しないモードである。駆動信号が印加されないタッチ電極は接地又はフローティングされてよい。
すなわち、第1-2サブ区間において、第1駆動/受信部2620、第2駆動/受信部2622、第3駆動/受信部2626のうち少なくとも一つは、対応する少なくとも一つのタッチ電極のうちの一部にだけ第2駆動信号を出力し、他の一部は接地又はフローティングさせることができる。
一例として、第1-2サブ区間において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第1タッチ電極の全てに第1駆動信号を印加する。そして、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第1タッチ電極の全てに駆動信号を印加しない。
他の例として、第1-2サブ区間において、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第2タッチ電極の全てに第1駆動信号を同時に印加する。そして、第2駆動/受信部2620は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置する第2タッチ電極の全てに駆動信号を印加しない。
さらに他の例として、第1-2サブ区間において、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第1タッチ電極の全てに第1駆動信号を印加し、複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第2タッチ電極の全てに第1駆動信号を印加する。そして、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第1タッチ電極の全てに駆動信号を印加せず、複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置する第2タッチ電極の全てに駆動信号を印加しない。
さらに他の例として、第1-2サブ区間において、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第3タッチ電極の全てに駆動信号を同時に印加する。そして、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置する第3タッチ電極の全てに駆動信号を印加しない。
さらに他の例として、第1-1サブ区間において、第1駆動/受信部2620、第2駆動/受信部2622、及び第3駆動/受信部2626は、同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第1タッチ電極の全てに第1駆動信号を印加し、複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第2タッチ電極の全てに第1駆動信号を印加し、複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第3タッチ電極の全てに駆動信号を同時に印加する。そして、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は、同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第1タッチ電極の全てに駆動信号を印加せず、複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置する第2タッチ電極の全てに駆動信号を印加せず、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置する第3タッチ電極の全てに駆動信号を印加しない。
この場合、スタイラスペン10の接地部15がタッチセンサ261によって接地されるので、伝導性チップ11に印加される第1駆動信号が全て共振に使用され得るようになる。具体的に、スタイラスペン10の共振回路部12の一端にのみ駆動信号が伝達されるところ、第1駆動信号がそのまま共振回路部12の応答信号の生成に用いられてよい。
第2区間の第2-2サブ区間において、タッチセンシング部260は駆動信号に基づいて共振された感知信号を受信(S20)する。
スタイラスペン10の共振回路部12は駆動信号に共振し、これで共振信号が発生して伝導性チップ11を介してタッチセンサ261に伝達されてよい。
一例として、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから伝達される感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから伝達される感知信号を受信する。第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622とは、受信された感知信号を処理して制御部2624に伝達することができる。
他の例として、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abから伝達される感知信号を受信する。第3駆動/受信部2626は、受信された感知信号を処理して制御部2624に伝達することができる。
制御部2624は、第2-2サブ区間で取得される感知信号に基づいて、スタイラスペン10のタッチが発生した地点のタッチ座標情報を取得することができる。
また、制御部2624は、第2-2サブ区間で取得される感知信号に基づいて、タッチ面積を計算することができる。
図150は、タッチ装置の制御方法による駆動信号の第1例を示した波形図であり、図151~図153は、図150の駆動信号が印加される例を示した図面である。
図150を参照すると、第1区間T1において、タッチセンシング部260は複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一種類のタッチ電極に駆動信号を出力することができる。第1駆動/受信部2620が複数の第1タッチ電極111-1~111-mで駆動信号を出力すれば、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。制御部2624は、感知信号の信号の大きさに基づいてタッチ座標情報を取得することができる。
図示しなかったが、タッチセンシング部260は複数の第3タッチ電極131-11~131-abに駆動信号を出力することができる。第3駆動/受信部2626が複数の第3タッチ電極131-11~131-abに駆動信号を出力し、複数の第3タッチ電極131-11~131-abから感知信号を受信することができる。
第2区間T2内の第1-1サブ区間T21aにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abの全てに第1駆動信号を印加する。
第1-1サブ区間T21aにおいて、複数の第3タッチ電極131-11~131-abに印加される第1駆動信号の周波数は、スタイラスペン10の共振周波数に対応する。
これに反し、第1区間T1において、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに出力される駆動信号の周波数は、スタイラスペン10の共振周波数と相違するように設定される。
第2区間T2内の第2-1サブ区間T22aにおいて、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。また、第3駆動/受信部2626も複数の第3タッチ電極131-11~131-abから感知信号を受信することができる。
駆動信号の印加が終了した第2-1サブ区間T22aにおいても、スタイラスペン10の共振回路部23により出力される共振信号は複数の第1タッチ電極111-1~111-m、複数の第2タッチ電極121-1~121-n、複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち少なくとも一つによって受信されてよい。
制御部2624は、受信された感知信号からスタイラスペン10によるタッチ入力があるかどうか決定する。
スタイラスペン10によるタッチ入力があれば、スタイラスペン10のタッチが発生した地点と第1オブジェクト30の位置との間の距離が所定の臨界値を超過する時、第2区間T2内の第1-2サブ区間T21bにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第3タッチ電極のうちの少なくとも一つに第1駆動信号を印加する。第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置する第3タッチ電極の全てに第2駆動信号を印加する。
又は、第2区間T2内の第1-2サブ区間T21bにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第3タッチ電極のうちの少なくとも一つに第1駆動信号を印加する。第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置する第3タッチ電極の全てに駆動信号を印加しない。
第2区間T2内の第2-2サブ区間T22bにおいて、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。また、第3駆動/受信部2626も複数の第3タッチ電極131-11~131-abから感知信号を受信することができる。
第2区間T2は、第1サブ区間T11a,T12bと第2サブ区間T21a,T22bを複数で含む。例えば、第2区間T2内において、第1サブ区間T21a,T21bと第2サブ区間T22a,T22bの組み合わせが8回繰り返されてよい。
前記において、第1区間T1以降に第2区間T2が存在するものと説明したが、第2区間T2以降に第1区間T1が存在してもよく、第1区間T1と第2区間T2の時間の長さは様々なフレーム内でそれぞれ変更されてよく、実施形態のタッチセンシング部260の駆動方式は、これに制限されない。
また、第2区間T2内において、第1-1サブ区間T21aと第2-1サブ区間T21a以降に、第1-2サブ区間T21bと第2-2サブ区間T22bが存在するものと説明したが、これらの順序は変更されてよく、前記の説明に制限されない。
図151を参照すると、第1-2サブ区間T21bにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置しない第3タッチ電極131-11~131-25,131-31~131-35,131-41~131-45の全てに第1駆動信号を印加する。第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第3タッチ電極131-26,131-27,131-36,131-37,131-46,131-47の全てに第2駆動信号を印加する。
図152を参照すると、第1-2サブ区間T21bにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置しない第3タッチ電極131-11~131-25,131-31~131-35,131-41~131-45のうちのスタイラスペン10のタッチが発生した地点(実質的に伝導性チップ11が位置した地点)に隣接した第3タッチ電極131-11,131-12,131-21,131-22の全てに第1駆動信号を印加する。第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第3タッチ電極131-26,131-27,131-36,131-37,131-46,131-47の全てに第2駆動信号を印加する。
図153を参照すると、第1-2サブ区間T21bにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置しない第3タッチ電極131-11~131-25,131-31~131-35,131-41~131-45のうちのスタイラスペン10のタッチが発生した地点(実質的に伝導性チップ11が位置した地点)に位置した第3タッチ電極131-11にだけ第1駆動信号を印加する。第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第3タッチ電極131-26,131-27,131-36,131-37,131-46,131-47の全てに第2駆動信号を印加する。
図154は、タッチセンシング部の制御方法による駆動信号の第2例を示した波形図であり、図155~図157は、図154の駆動信号が印加される例を示した図面である。
図154を参照すると、第1区間T1において、タッチセンシング部260は複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一種類のタッチ電極に駆動信号を出力することができる。第1駆動/受信部2620が複数の第1タッチ電極111-1~111-mに駆動信号を出力すれば、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。制御部2624は、感知信号の信号の大きさに基づいてタッチ座標情報を取得することができる。図示しなかったが、タッチセンシング部260は複数の第3タッチ電極131-11~131-abに駆動信号を出力することができる。第3駆動/受信部2626が複数の第3タッチ電極131-11~131-abに駆動信号を出力し、複数の第3タッチ電極131-11~131-abから感知信号を受信することができる。
第2区間T2内の第1-1サブ区間T21aにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abの全てに第1駆動信号を印加することができる。また、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mに同時に第1駆動信号を印加して、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nに同時に第1駆動信号を印加することができる。
第2区間T2内の第2-1サブ区間T22aにおいて、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。また、第3駆動/受信部2626も複数の第3タッチ電極131-11~131-abから感知信号を受信することができる。
制御部2624は、受信された感知信号からスタイラスペン10によるタッチ入力があるかどうか決定する。
スタイラスペン10によるタッチ入力があれば、スタイラスペン10のタッチが発生した地点と第1オブジェクト30の位置との間の距離が所定の臨界値を超過する時、第2区間T2内の第1-2サブ区間T21bにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置する第3タッチ電極の全てに第2駆動信号を印加する。第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第3タッチ電極のうちの少なくとも一つに第1駆動信号を印加する。また、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mに同時に第1駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nに同時に第1駆動信号を印加する。
又は、第2区間T2内の第1-2サブ区間T21bにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第3タッチ電極のうちの少なくとも一つに第1駆動信号を印加する。第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置する第3タッチ電極の全てに駆動信号を印加しない。また、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mに同時に第1駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nに同時に第1駆動信号を印加する。
第2区間T2内の第2-2サブ区間T22bにおいて、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。また、第3駆動/受信部2626も複数の第3タッチ電極131-11~131-abから感知信号を受信することができる。
第2区間T2は、第1サブ区間T11a,T12bと第2サブ区間T21a,T22bを複数で含む。例えば、第2区間T2内において、第1サブ区間T21a,T21bと第2サブ区間T22a,T22bの組み合わせが8回繰り返されてよい。
前記において、第1区間T1以降に第2区間T2が存在するものと説明したが、第2区間T2以降に第1区間T1が存在してもよく、第1区間T1と第2区間T2との時間の長さは様々なフレーム内でそれぞれ変更されてよく、実施形態のタッチセンシング部260の駆動方式は、これに制限されない。
また、第2区間T2内において、第1-1サブ区間T21aと第2-1サブ区間T21a以降に、第1-2サブ区間T21bと第2-2サブ区間T22bとが存在するものと説明したが、これらの順序は変更されてよく、前記の説明に制限されない。
図155を参照すると、第1-2サブ区間T21bにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置しない第3タッチ電極131-11~131-25,131-31~131-35,131-41~131-45の全てに第1駆動信号を印加する。第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第3タッチ電極131-26,131-27,131-36,131-37,131-46,131-47の全てに第2駆動信号を印加する。
また、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-27に同時に第1駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-19に同時に第1駆動信号を印加することができる。
図156を参照すると、第1-2サブ区間T21bにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置しない第3タッチ電極131-11~131-25,131-31~131-35,131-41~131-45のうちのスタイラスペン10のタッチが発生した地点(実質的に伝導性チップ11が位置した地点)に隣接した第3タッチ電極131-11,131-12,131-21,131-22の全てに第1駆動信号を印加する。第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第3タッチ電極131-26,131-27,131-36,131-37,131-46,131-47の全てに第2駆動信号を印加する。
また、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-27に同時に第1駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-19に同時に第1駆動信号を印加することができる。
図157を参照すると、第1-2サブ区間T21bにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置しない第3タッチ電極131-11~131-25,131-31~131-35,131-41~131-45のうちのスタイラスペン10のタッチが発生した地点(実質的に伝導性チップ21が位置した地点)に位置した第3タッチ電極131-11にだけ第1駆動信号を印加する。第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第3タッチ電極131-26,131-27,131-36,131-37,131-46,131-47の全てに第2駆動信号を印加する。また、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-27に同時に第1駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-19に同時に第1駆動信号を印加することができる。
図158は、タッチ装置の制御方法による駆動信号の第3例を示した波形図であり、図159~図162は、図158の駆動信号が印加される例を示した図面である。
図158を参照すると、第1区間T1において、タッチセンシング部260は複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一種類のタッチ電極に駆動信号を出力することができる。第1駆動/受信部2620が複数の第1タッチ電極111-1~111-mに駆動信号を出力すれば、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。制御部2624は、感知信号の信号の大きさに基づいてタッチ座標情報を取得することができる。図示しなかったが、タッチセンシング部260は複数の第3タッチ電極131-11~131-abに駆動信号を出力することができる。第3駆動/受信部2626が複数の第3タッチ電極131-11~131-abに駆動信号を出力し、複数の第3タッチ電極131-11~131-abから感知信号を受信することができる。
第2区間T2内の第1-1サブ区間T21aにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abの全てに第1駆動信号を印加することができる。また、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mに同時に第1駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nに同時に第1駆動信号を印加することができる。
第2区間T2内の第2-1サブ区間T22aにおいて、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。また、第3駆動/受信部2626も複数の第3タッチ電極131-11~131-abから感知信号を受信することができる。
制御部2624は、受信された感知信号からスタイラスペン10によるタッチ入力があるかどうか決定する。
スタイラスペン10によるタッチ入力があれば、スタイラスペン10のタッチが発生した地点と第1オブジェクト30の位置との間の距離が所定の臨界値を超過する時、第2区間T2内の第1-2サブ区間T21bにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置する第3タッチ電極の全てに第2駆動信号を印加する。第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第3タッチ電極のうちの少なくとも一つに第1駆動信号を印加する。また、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第1タッチ電極の全てに同時に第2駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置する第2タッチ電極の全てに同時に第2駆動信号を印加する。第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第1タッチ電極のうちの少なくとも一つに同時に第1駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第2タッチ電極のうちの少なくとも一つに同時に第1駆動信号を印加する。
又は、第2区間T2内の第1-2サブ区間T21bにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第3タッチ電極のうちの少なくとも一つに第1駆動信号を印加する。第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクトの位置に位置する第3タッチ電極の全てに駆動信号を印加しない。また、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第1タッチ電極の全てに同時に第2駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置する第2タッチ電極の全てに同時に第2駆動信号を印加する。第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第1タッチ電極のうちの少なくとも一つに駆動信号を印加せずに、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第2タッチ電極のうちの少なくとも一つに駆動信号を印加しない。
第2区間T2内の第2-2サブ区間T22bにおいて、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信することができる。また、第3駆動/受信部2626も複数の第3タッチ電極131-11~131-abから感知信号を受信することができる。
第2区間T2は、第1サブ区間T11a,T12bと第2サブ区間T21a,T22bを複数で含む。例えば、第2区間T2内において、第1サブ区間T21a,T21bと第2サブ区間T22a,T22bの組み合わせが8回繰り返されてよい。
前記において、第1区間T1以降に第2区間T2が存在するものと説明したが、第2区間T2以降に第1区間T1が存在してもよく、第1区間T1と第2区間T2の時間の長さは様々なフレーム内でそれぞれ変更されてよく、実施形態のタッチセンシング部260の駆動方式は、これに制限されない。
また、第2区間T2内において、第1-1サブ区間T21aと第2-1サブ区間T21a以降に、第1-2サブ区間T21bと第2-2サブ区間T22bが存在するものと説明したが、これらの順序は変更されてよく、前記の説明に制限されない。
図159を参照すると、第1-2サブ区間T21bにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置しない第3タッチ電極131-11~131-25,131-31~131-35,131-41~131-45の全てに第1駆動信号を印加する。第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第3タッチ電極131-26,131-27,131-36,131-37,131-46,131-47の全てに第2駆動信号を印加する。また、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクトの位置に位置する第1タッチ電極111-22~111-27の全てに同時に第2駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置する第2タッチ電極121-5~121-19の全てに同時に第2駆動信号を印加する。第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第1タッチ電極111-1~111-21のうち少なくとも一つに同時に第1駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクトの位置に位置しない第2タッチ電極121-1~121-4のうち少なくとも一つに同時に第1駆動信号を印加する。
図160を参照すると、第1-2サブ区間T21bにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置しない第3タッチ電極131-11~131-25,131-31~131-35,131-41~131-45のうちのスタイラスペン10のタッチが発生した地点(実質的に伝導性チップ11が位置した地点)に隣接した第3タッチ電極131-11,131-12,131-21、131-22の全てに第1駆動信号を印加する。第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第3タッチ電極131-26,131-27,131-36,131-37,131-46,131-47の全てに第2駆動信号を印加する。また、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第1タッチ電極111-22~111-27の全てに同時に第2駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第2タッチ電極121-5~121-19の全てに同時に第2駆動信号を印加する。第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクト30の位置に位置しない第1タッチ電極111-1~111-21のうち少なくとも一つに同時に第1駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクト30の位置に位置しない第2タッチ電極121-1~121-4のうちの少なくとも一つに同時に第1駆動信号を印加する。
図161を参照すると、第1-2サブ区間T21bにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置しない第3タッチ電極131-11~131-25,131-31~131-35,131-41~131-45のうちのスタイラスペン10のタッチが発生した地点(実質的に伝導性チップ21が位置した地点)に位置した第3タッチ電極131-11にだけ第1駆動信号を印加する。第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第3タッチ電極131-26,131-27,131-36,131-37,131-46,131-47の全てに第2駆動信号を印加する。また、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第1タッチ電極111-22~111-27の全てに同時に第2駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第2タッチ電極121-5~121-19の全てに同時に第2駆動信号を印加する。第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクト30の位置に位置しない第1タッチ電極111-1~111-21のうちの少なくとも一つに同時に第1駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクト30の位置に位置しない第2タッチ電極121-1~121-4のうちの少なくとも一つに同時に第1駆動信号を印加する。
図162を参照すると、第1-2サブ区間T21bにおいて、第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置しない第3タッチ電極131-11~131-25,131-27~131-35,131-37~131-43,131-47のうちスタイラスペン10のタッチが発生した地点(実質的に伝導性チップ11が位置した地点)に位置した第3タッチ電極131-24にだけ第1駆動信号を印加する。第3駆動/受信部2626は複数の第3タッチ電極131-11~131-abのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第3タッチ電極131-26,131-36,131-44,131-45,131-46の全てに第2駆動信号を印加する。また、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第1タッチ電極111-13~111-23の全てに同時に第2駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクト30の位置に位置する第2タッチ電極121-6~121-19の全てに同時に第2駆動信号を印加する。第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち第1オブジェクト30の位置に位置しない第1タッチ電極111-1~111-12,111-24~111-27のうち少なくとも一つに同時に第2駆動信号を印加し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち第1オブジェクト30の位置に位置しない第2タッチ電極121-1~121-5のうちの少なくとも一つに同時に第2駆動信号を印加する。
図163は、一実施形態による電子デバイスの駆動方法を示した順序図である。
図163を参照すると、電子デバイス2は駆動信号を出力して感知信号を受信(S10)する。
具体的に、コイルドライバ263は、スタイラスペン10の共振回路12を共振させるためのAC波形の駆動信号をループコイル264に印加し、駆動信号に基づいてスタイラスペン10で共振された信号を感知信号として受信したり、共振された信号に基づいたスタイラスペン10の出力信号を感知信号として受信することができる。
例えば、コイルドライバ263は、ループコイル264に駆動信号を印加する。そうすると、スタイラスペン10の共振回路部12は駆動信号に共振し、これで共振信号が発生して伝導性チップ11を介してタッチセンサ261に伝達される。タッチコントローラ262は、タッチセンサ261に伝達される感知信号を受信する。タッチコントローラ262は、受信された感知信号を処理して制御部270に伝達することができる。
電子デバイス2は、所定の周波数のトラッキング信号を出力して感知信号を受信(S20)する。
コイルドライバ263は、トラッキング信号をループコイル264に印加し、トラッキング信号に基づいてスタイラスペン10で共振された信号を感知信号として受信したり、共振された信号に基づいたスタイラスペン10の出力信号を感知信号として受信することができる。トラッキング信号は、段階S10における駆動信号と相違した周波数を有する信号(例えば、サイン波、矩形波など)を含み、スタイラスペン10の共振回路部12はトラッキング信号に共振することができる。
例えば、コイルドライバ263は、ループコイル264にトラッキング信号を印加する。そうすると、スタイラスペン10の共振回路12はトラッキング信号に共振し、これで共振信号が発生して伝導性チップ11を介してタッチセンサ261に伝達される。タッチコントローラ262は、タッチセンサ261に伝達される感知信号を受信する。タッチコントローラ262は、受信された感知信号を処理して制御部270に伝達することができる。
段階S10,S20は、時間上連続的に遂行されたり、不連続的に遂行されてよく、フレームの間でそれぞれ遂行されたり、1フレーム内で遂行されてもよい。駆動信号とトラッキング信号を印加する順序は、本開示の説明に制限されない。
電子デバイス2は、駆動信号の周波数を決定(S30)する。
電子デバイス2は、段階S20で受信された感知信号に基づいて、駆動信号の周波数を決定することができる。電子デバイス2は、段階S20で受信された感知信号の大きさ、位相、及び周波数のうち少なくとも一つを使用して、駆動信号の周波数を決定することができる。すなわち、電子デバイス2は、段階S20で受信された感知信号の変化を使用して、駆動信号の周波数を決定することができる。
一例として、電子デバイス2は、段階S10で受信された感知信号の大きさより段階S20で受信された感知信号の大きさがさらに大きければ、段階S10における駆動信号の周波数より段階S20におけるトラッキング信号の周波数にさらに近く、駆動信号の周波数を決定することができる。
他の例として、電子デバイス2は、段階S10で受信された感知信号の位相より段階S20で受信された感知信号の位相が基準位相(例えば、-90°)との差がさらに小さければ、段階S10における駆動信号の周波数より段階S20におけるトラッキング信号の周波数にさらに近く、駆動信号の周波数を決定することができる。
さらに他の例として、スタイラスペン10bのアクティブスタイラスモジュール60が共振回路12から伝達されるエネルギーによってタッチスクリーン20に伝送する信号の周波数を変更する場合、電子デバイス2は、段階S10で受信された感知信号の周波数より段階S20で受信された感知信号の周波数が高ければ、段階S10における駆動信号の周波数より段階S20におけるトラッキング信号の周波数にさらに近く、駆動信号の周波数を決定することができる。
次に、図164を参照して、1フレーム期間1F内において印加される駆動信号と、スタイラスペン10の共振信号を説明する。
図164は、図163の駆動方法による駆動信号の一例を示した波形図である。
1フレーム期間1F内には複数の時区間T1,T2,…,Tnが含まれる。1フレーム期間1Fの長さは、タッチコントローラ262が外部のデバイスにタッチデータをレポーティングする程度により異なる。
任意のフレーム期間1F内の複数の時区間T1,T2,…,Tnのうち一部の時区間において、コイルドライバ263は、ループコイル264に第1周波数の駆動信号を印加する。そして、複数の時区間T1,T2,…,Tnのうち他の一部の時区間において、コイルドライバ263は、ループコイル264に第2周波数の駆動信号(トラッキング信号)を出力する。ここで、トラッキング信号を出力するフレームは、毎フレームごとに繰り返されてよい。又は、複数のフレーム期間のうち一部フレーム期間の間にだけトラッキング信号が出力されてもよい。この時、一部のフレーム期間は、時間上連続するフレームであるか、又は連続しないフレームであってもよい。
例えば、一部の時区間T1,T2…において、コイルドライバ263はループコイル264に第1周波数の駆動信号を印加し、他の一部の時区間Tnにおいて、コイルドライバ263はループコイル264に第2周波数の駆動信号を印加する。
1フレーム期間1Fのうちループコイル264にトラッキング信号を印加する時区間は、1フレーム期間1Fの初期時区間T1、1フレーム期間1Fの最後時区間Tn、及び1フレーム期間1Fの中間時区間のうち少なくとも一つの時区間であってよい。1フレーム期間1Fのうちトラッキング信号を印加する時区間が1フレーム期間1F内で複数の場合、複数の時区間は時間上連続したり、又は連続しなくてよい。
コイルドライバ263は、ループコイル264に印加するトラッキング信号の周波数を変更することができる。
具体的に、トラッキング信号の周波数は、1フレーム期間1Fの単位又は様々なフレーム期間の単位で増減することができる。例えば、一番目のフレーム期間の間に出力されるトラッキング信号の周波数が300kHzであれば、これに連続する二番目のフレーム期間の間に出力されるトラッキング信号の周波数は303kHzであってよい。又は、初めの十個のフレーム期間の間に出力されるトラッキング信号の周波数が300kHzであれば、その次の十個のフレーム期間の間に出力されるトラッキング信号の周波数は297kHzであってよい。
また、トラッキング信号の周波数は、1フレーム期間1F内の複数の時区間T1,T2,…,Tnで増減することができる。具体的に、1フレーム期間1F内の時区間T1で出力されるトラッキング信号の周波数が300kHzであれば、以降の時区間T2、…,Tnのうち少なくとも一つで出力されるトラッキング信号の周波数は303kHzであってよい。
さらに他の例として、タッチセンシング部260は、時間が経過することによりトラッキング信号の周波数を基準周波数(例えば、300kHz)の所定の範囲内の下限から上限に達するように増加させたり、基準周波数の所定の範囲内の上限から下限に達するように減少させて、駆動信号の周波数を決定することができる。
さらに他の例として、タッチセンシング部260は、トラッキング信号の周波数を基準周波数(例えば、300kHz)の第1範囲(例えば、5%の場合、285kHz~315kHz)内で変更させ、駆動信号の周波数を決定した後、トラッキング信号の周波数を第2範囲(例えば、10%の場合、270kHz~330kHz)内で変更させて、駆動信号の周波数を決定することができる。
さらに他の例として、タッチセンシング部260は、駆動信号の周波数を決定するために、コース(coarse)探索後、ファイン(fine)探索を遂行することができる。例えば、タッチセンサ260は、20kHz単位で駆動信号の周波数を探索した後、20kHzの範囲内で5kHz単位で駆動信号の周波数を探索した後、5kHzの範囲内で1kHz単位で駆動信号の周波数を探索することができる。
基準周波数周辺の周波数範囲は、第1周波数単位で、複数の第1周波数区間に区分されてよい。一つの第1周波数区間は、第2周波数単位で、複数の第2周波数区間に区分されてよい。タッチセンシング部260は、複数の第1周波数区間それぞれにおける少なくとも一つの周波数を、複数の時区間それぞれから出力するトラッキング信号の周波数に選択して出力した後、対応して受信される感知信号に基づいて少なくとも一つの第1周波数区間を決定する。タッチセンシング部260は、決定された少なくとも一つの第1周波数区間内の複数の第2周波数区間それぞれにおける少なくとも一つの周波数を、複数の時区間それぞれから出力するトラッキング信号の周波数に選択して出力した後、対応して受信される感知信号に基づいて駆動信号の周波数を決定することができる。
例えば、基準周波数(300kHz)周辺の周波数範囲(270kHz~330kHz)が第1周波数単位(2kHz)に区分される。そうすると、基準周波数周辺の周波数範囲が30個の第1周波数区間に区分される。そして、一つの第1周波数区間(2kHz)は、第2周波数単位(200Hz)に区分される。そうすると、一つの第1周波数区間(2kHz)が10個の第2周波数区間に区分される。
1フレームが10個の時区間(例えば、T1,T2,…,T10)を含むものと仮定する。そうすると、一番目のフレーム内の10個の時区間の間270kHz~290kHzの周波数範囲のトラッキング信号が出力され得る。この時、それぞれの時区間に出力されるトラッキング信号の周波数は、互いに相違してよい。一番目のフレームの一番目の時区間には270kHz以上272kHz未満の範囲内で選択された任意の周波数(例えば、271kHz)のトラッキング信号が出力され、これに対応する感知信号が受信される。一番目のフレームの二番目の時区間には272kHz以上274kHz未満の範囲内で選択された任意の周波数(例えば、272.8kHz)のトラッキング信号が出力され、これに対応する感知信号が受信される。タッチセンシング部260は、残りの時区間でもトラッキング信号の周波数を変更して感知信号を受信することができ、また、一番目のフレーム以降の二番目のフレーム及び三番目のフレーム内の合計20個の時区間の間に290kHz~330kHzの周波数範囲のトラッキング信号が出力され、これに対応する感知信号が受信される。タッチセンシング部260は、30個の第1周波数区間それぞれに対応して、それぞれの時区間で取得された感知信号の大きさ(振幅)と位相のうち、少なくとも一つに基づいて少なくとも一つの第1周波数区間を決定する。前記では、時区間それぞれにおいて印加する駆動信号の周波数が順次増加するものと説明したが、駆動信号の周波数が順次減少したり、感知信号の増減に対応して周波数が増減してよく(例えば、一番目の時区間より周波数を増加させたが、感知信号の大きさが減少すれば、周波数を減少させる方向に制御する)、前記の説明に制限されない。前記では、1フレーム内の時区間においてトラッキング信号を変化させて出力したが、複数のフレーム内の時区間においてトラッキング信号を変化させて出力することができ、前記の説明に制限されない。
272kHz以上274kHz未満の範囲の第1周波数区間が決定されたものと仮定する。以降の四番目のフレーム内の10個の時区間の間に272kHz以上274kHz未満の範囲の第1周波数区間のトラッキング信号が出力され、この時、それぞれの時区間に出力されるトラッキング信号の周波数は、互いに相違してよい。一番目の時区間には272kHz以上272.2kHz未満の範囲内で選択された任意の周波数(例えば、272.0kHz)のトラッキング信号が出力され、これに対応する感知信号が受信される。一番目のフレームの二番目の時区間には272.2kHz以上272.4kHz未満の範囲内で選択された任意の周波数(例えば、272.2kHz)のトラッキング信号が出力され、これに対応する感知信号が受信される。タッチセンサ260は、残りの時区間でもトラッキング信号の周波数を変更して感知信号を受信することができる。タッチセンシング部260は、10個の第1周波数区間それぞれに対応して取得された感知信号の大きさ(振幅)と位相のうち、少なくとも一つに基づいて駆動信号の周波数を決定する。
タッチセンシング部260は、x軸が駆動信号の周波数値であり、y軸が受信された感知信号の大きさである周波数曲線に対するプロファイルを格納しているメモリをさらに含んでよい。この場合、タッチセンシング部260は、少なくとも二つの第1周波数区間に対応するトラッキング信号を出力して、受信された感知信号の大きさ(又は、感知信号の大きさの差ないしはxy平面上の傾きなど)を用いて、感知信号の最大値に対応する周波数値を予測し、当該周波数値が含まれた所定の周波数区間内でトラッキング信号の周波数を変更し、駆動信号の周波数を決定することができる。
また、メモリに格納されたプロファイルは、温度、湿度などにより相違した形態を有する周波数曲線に対応する。この場合、タッチセンシング部260は、外部ユニット(図21のホスト270など)から温度、湿度などに対する情報を受信し、これに基づいて対応する周波数曲線に対するプロファイルをメモリから読み取ることもできる。タッチセンシング部260は、少なくとも一つのフレーム期間の間に感知された信号を用いて駆動信号の周波数を決定し、駆動信号を出力する。
一例として、タッチセンシング部260は、一つのフレーム期間の間に感知された信号を用いて、その次のフレーム期間の間に出力する駆動信号の周波数を決定することができる。具体的に、一番目のフレーム期間の間に303kHzの周波数を有するトラッキング信号に対応して感知された信号の大きさが、300kHzの周波数を有する駆動信号に対応して感知された信号の大きさよりさらに大きいならば、タッチセンシング部260は、二番目のフレーム期間の間に303kHzの周波数を有する駆動信号を出力することができる。この時、二番目のフレーム期間の間にタッチセンシング部260が出力するトラッキング信号の周波数は、一番目のフレーム期間の間に出力されたトラッキング信号の周波数と同一であるか、又は相違してよい。
他の例として、タッチセンシング部260は、複数のフレーム期間の間に感知された信号を用いて、その次の複数のフレーム期間の間に出力する駆動信号の周波数を決定することができる。具体的に、初めの十個のフレーム期間の間に出力された303kHzの周波数を有するトラッキング信号に対応して感知された信号の平均の大きさが、初めの十個のフレーム期間の間に出力された300kHzの周波数を有する駆動信号に対応して感知された信号の平均の大きさよりさらに大きいならば、タッチセンシング部260は、その次の十個のフレーム期間の間に303kHzの周波数を有する駆動信号を出力することができる。又は、初めの十個のフレーム期間の間、各フレーム期間のトラッキング信号の周波数を徐々に増加させ、各フレーム期間の間に受信された信号の大きさを全て考慮して、その次の十個のフレーム期間の間の駆動信号の周波数を決定することができる。
それ以外にも、多様な方式でトラッキング信号を印加する期間、トラッキング信号の周波数、及び駆動信号を決定する方式を変更することができ、本発明は上記の説明に制限されない。
次に、図165を参照して、他の実施形態による駆動方法を説明する。
図165は、他の実施形態による電子デバイスの駆動方法を示した順序図である。
電子デバイス2は、駆動信号を出力して感知信号を受信(S100)する。
電子デバイス2は、スタイラスペン10によるタッチ入力を検出するための駆動信号をタッチセンサ261に印加し、駆動信号に基づいてスタイラスペン10で共振された信号を感知信号として受信することができる。
例えば、第1駆動/受信部2620は、複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全てに駆動信号を同時に印加する。そうすると、スタイラスペン10の共振回路部12は駆動信号に共振し、これで共振信号が発生して伝導性チップ11を介してタッチセンサ261に伝達される。第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから伝達される感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから伝達される感知信号を受信する。第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は、受信された感知信号を処理して制御部2624に伝達することができる。この時、制御部2624は感知信号を処理し、スタイラスペン10の位置を決定することもできる。
又は、コイルドライバ263は、スタイラスペン10の共振回路部12を共振させるためのAC波形の駆動信号をループコイル264に印加し、駆動信号に基づいてスタイラスペン10で共振された信号を感知信号として受信したり、共振された信号に基づいたスタイラスペン10の出力信号を感知信号として受信することができる。例えば、コイルドライバ263は、ループコイル264に駆動信号を印加する。そうすると、スタイラスペン10の共振回路部12は駆動信号に共振し、これで共振信号が発生して伝導性チップ11を介してタッチセンサ261に伝達される。タッチコントローラ262は、タッチセンサ261に伝達される感知信号を受信する。タッチコントローラ262は、受信された感知信号を処理して制御部270に伝達することができる。
前記の段階S100では、第1駆動/受信部2620は駆動信号を複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全てに同時に印加するものと説明したが、段階S10において、第2駆動/受信部2622が複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てに駆動信号を同時に印加したり、又は、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全てに駆動信号を印加し、複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てに駆動信号を印加することができる。第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てに駆動信号を印加する場合、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに印加される駆動信号と複数の第2タッチ電極121-1~121-nに印加される駆動信号の位相は同一なものと仮定し、これに制限されない。
前記の段階S100では、第1駆動/受信部2620が駆動信号を複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全てに同時に印加するものと説明したが、段階S100において、第1駆動/受信部2620が駆動信号を第1タッチ電極111-1~111-mのうち少なくとも一つに印加したり、第2駆動/受信部2622が駆動信号を複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一つに印加したり、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち少なくとも一つと複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一つに駆動信号を同時に印加したり、第2駆動/受信部2622が複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てに駆動信号を同時に印加したり、又は、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全てと複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てに駆動信号を印加することができる。駆動信号が互いに相違した少なくとも二つのタッチ電極に印加される場合、それぞれのタッチ電極に印加される駆動信号の位相は互いに同一であるか、又は、スタイラスペン10のタッチ位置によるタッチ電極のRCディレイを考慮した位相差を有することができる。
電子デバイス2は、所定の周波数のトラッキング信号を出力して感知信号を受信(S200)する。
電子デバイス2は、トラッキング信号をタッチセンサ261に印加し、トラッキング信号に基づいてスタイラスペン10で共振された信号を感知信号として受信することができる。トラッキング信号は、段階S100における駆動信号と相違した周波数を有する信号(例えば、サイン波、矩形波など)を含み、スタイラスペン10の共振回路部12はトラッキング信号に共振することができる。
又は、コイルドライバ263は、トラッキング信号をループコイル264に印加し、トラッキング信号に基づいてスタイラスペン10で共振された信号を感知信号として受信したり、共振された信号に基づいたスタイラスペン10の出力信号を感知信号として受信することができる。トラッキング信号は、段階S10における駆動信号と相違した周波数を有する信号(例えば、サイン波、矩形波など)を含み、スタイラスペン10の共振回路部12はトラッキング信号に共振することができる。
例えば、第1駆動/受信部2620は、複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全てにトラッキング信号を同時に印加する。そうすると、スタイラスペン10の共振回路部12はトラッキング信号に共振し、これで共振信号が発生して伝導性チップ11を介してタッチセンサ261に伝達される。第1駆動/受信部2620は、複数の第1タッチ電極111-1~111-mから伝達される感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから伝達される感知信号を受信する。第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は、受信された感知信号を処理して制御部2624に伝達することができる。この時、制御部2624は感知信号を処理し、スタイラスペン10の位置を決定することもできる。
又は、例えば、コイルドライバ263は、ループコイル264にトラッキング信号を印加する。そうすると、スタイラスペン10の共振回路部12はトラッキング信号に共振し、これで共振信号が発生して伝導性チップ11を介してタッチセンサ261に伝達する。タッチコントローラ262は、タッチセンサ261に伝達される感知信号を受信する。タッチコントローラ262は、受信された感知信号を処理して制御部270に伝達することができる。
前記の段階S200では、第1駆動/受信部2620はトラッキング信号を複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全てに同時に印加するものと説明したが、段階S200において、第2駆動/受信部2622が複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てにトラッキング信号を同時に印加したり、又は、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全てにトラッキング信号を印加し、複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てにトラッキング信号を印加することができる。第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てにトラッキング信号を印加する場合、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに印加されるトラッキング信号と複数の第2タッチ電極121-1~121-nに印加されるトラッキング信号の位相は同一なものと仮定し、これに制限されない。
前記の段階S200では、第1駆動/受信部2620がトラッキング信号を複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全てに同時に印加するものと説明したが、段階S200において、第1駆動/受信部2620がトラッキング信号を第1タッチ電極111-1~111-mのうち少なくとも一つに印加したり、第2駆動/受信部2622がトラッキング信号を複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一つに印加したり、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち少なくとも一つと複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一つにトラッキング信号を同時に印加したり、第2駆動/受信部2622が複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てにトラッキング信号を同時に印加したり、又は、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mの全てと複数の第2タッチ電極121-1~121-nの全てにトラッキング信号を印加することができる。トラッキング信号が互いに相違した少なくとも二つのタッチ電極に印加される場合、それぞれのタッチ電極に印加されるトラッキング信号の位相は互いに同一であるか、又は、スタイラスペン10のタッチ位置によるタッチ電極のRCディレイを考慮した位相差を有することができる。
電子デバイス2は、駆動信号の周波数を決定(S300)する。
電子デバイス2は、段階S200で受信された感知信号に基づいて、駆動信号の周波数を決定することができる。電子デバイス2は、段階S200で受信された感知信号の大きさ及び位相のうち少なくとも一つを用いて、駆動信号の周波数を決定することができる。
例えば、電子デバイス2は、段階S100で受信された感知信号の大きさより段階S200で受信された感知信号の大きさがさらに大きければ、段階S100における駆動信号の周波数より段階S200におけるトラッキング信号の周波数にさらに近く、駆動信号の周波数を決定することができる。
例えば、電子デバイス2は、段階S100で受信された感知信号の位相より段階S200で受信された感知信号の位相が基準位相(例えば、-90°)との差がさらに小さければ、段階S100における駆動信号の周波数より段階S200におけるトラッキング信号の周波数にさらに近く、駆動信号の周波数を決定することができる。
次に、図166及び図167を参照して、1フレーム期間1F内で印加される駆動信号と、スタイラスペン10の共振信号を説明する。
図166及び図167は、図165の駆動方法による駆動信号の一例を示した波形図である。1フレーム期間1F内には、複数の区間T1,T2,…,Tnが含まれる。1フレーム期間1Fの長さは、タッチコントローラ262が外部のデバイスにタッチデータをレポーティングする程度によって異なる。
複数の区間T1,T2,…,Tnそれぞれには、第1区間T11,T21,…,Tn1及び第2区間T12,T22,…,Tn2が含まれる。
複数のフレーム期間それぞれの少なくとも一つの第1区間において、電子デバイスのタッチセンシング部260は、図166のタッチセンサ261又は図167のループコイル264に第1周波数の駆動信号を印加する。
任意のフレーム期間1F内の複数の第1区間T11,T21,…,Tn1のうち一部の第1区間において、タッチコントローラ262はタッチセンサ261に第1周波数の駆動信号を印加する。そして、複数の第1区間T11,T21,…,Tn1のうち他の一部の時区間において、タッチコントローラ262はタッチセンサ261に第2周波数の駆動信号(トラッキング信号)を出力する。ここで、トラッキング信号を出力するフレームは、毎フレームごとに繰り返されてよい。又は、複数のフレーム期間にうち一部のフレーム期間の間にだけトラッキング信号が出力されてもよい。この時、一部のフレーム期間は、時間上連続するフレームであるか、又は、連続しないフレームであってもよい。
例えば、複数のフレーム期間のうち任意のフレーム期間内の第1区間において、タッチセンシング部260は、タッチセンサ261に第2周波数のトラッキング信号を印加する。任意のフレーム期間は、複数のフレーム期間の全体であるか、又は、複数のフレーム期間のうち一部のフレーム期間であってよく、一部のフレーム期間は連続したり、又は、互いに時間上離隔されてもよい。
例えば、一部第1区間T11,T21において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち少なくとも一つに第1周波数の駆動信号を出力し、他の第1区間Tnにおいてで、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち少なくとも一つに第2周波数の駆動信号を印加する。
1フレーム期間1Fのうちタッチセンサ261にトラッキング信号を印加する時区間は、1フレーム期間1Fの初期時区間T1の第1区間T11、1フレーム期間1Fの最後の時区間Tnの第1区間Tn1、及び1フレーム期間1Fの中間時区間の第1区間のうち少なくとも一つの時区間であってよい。1フレーム期間1Fのうち、トラッキング信号を印加する第1区間が1フレーム期間1F内で複数の場合、複数の第1区間は時間上で連続するか、又は、連続しなくてよい。
1フレーム期間1F内の第1区間T11,T21,…,Tn1のうち少なくとも一つにおいて、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mにトラッキング信号を出力する。又は、1フレーム期間1F内の第1区間T11,T21,…,Tn1のうち少なくとも一つにおいて、コイルドライバ263はループコイル264にトラッキング信号を出力する。
一例として、1フレーム期間1Fの一番目の第1区間T11において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mにトラッキング信号を出力することができる。又は、1フレーム期間1Fの最後の第1区間Tn1において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mにトラッキング信号を出力することができる。又は、1フレーム期間1Fの中間第1区間において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mにトラッキング信号を出力することができる。また、一例において、1フレーム期間1Fの一番目の第1区間T11において、コイルドライバ263はループコイル264にトラッキング信号を出力することができる。又は、1フレーム期間1Fの最後の第1区間Tn1において、コイルドライバ263はループコイル264にトラッキング信号を出力することができる。又は、1フレーム期間1Fの中間第1区間において、コイルドライバ263はループコイル264にトラッキング信号を出力することができる。
他の例として、1フレーム期間1Fの一つの第1区間(T11,T21,…,Tn1のうち一つ)でのみ第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mにトラッキング信号を出力することができる。又は、1フレーム期間1Fのすべての第1区間(T11,T21,…,Tn1のうち一つ)において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mにトラッキング信号を出力することができる。又は、1フレーム期間1Fの複数の第1区間(T11,T21,…,Tn1のうち少なくとも二つ)において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mにトラッキング信号を出力することができる。また、他の例として、1フレーム期間1Fの一つの第1区間(T11,T21,…,Tn1のうち一つ)でのみコイルドライバ263はループコイル264にトラッキング信号を出力することができる。又は、1フレーム期間1Fのすべての第1区間(T11,T21,…,Tn1のうち一つ)において、コイルドライバ263はループコイル264にトラッキング信号を出力することができる。又は、1フレーム期間1Fの複数の第1区間(T11,T21,…,Tn1のうち少なくとも二つ)において、コイルドライバ263はループコイル264にトラッキング信号を出力することができる。
1フレーム期間1F内の第1区間T11,T21,…,Tn1のうち少なくとも一つから出力されるトラッキング信号の周波数が変更されてよい。タッチコントローラ262は、タッチセンサ261に印加するトラッキング信号の周波数を変更することができる。
一例として、トラッキング信号の周波数は、1フレーム期間1F単位又は様々なフレーム期間単位で増減することができる。具体的に、一番目のフレーム期間の間に出力されるトラッキング信号の周波数が300kHzであれば、これに連続する二番目のフレーム期間の間に出力されるトラッキング信号の周波数は303kHzであってよい。又は、初めの十個のフレーム期間の間に出力されるトラッキング信号の周波数が300kHzであれば、その次の十個のフレーム期間の間に出力されるトラッキング信号の周波数は297kHzであってよい。
他の例として、トラッキング信号の周波数は、1フレーム期間1F内の複数の第1区間T11,T21,…,Tn1で増減することができる。具体的に、1フレーム期間1F内の第1区間T11から出力されるトラッキング信号の周波数が300kHzであれば、以降の第1区間T21,…,Tn1のうち少なくとも一つから出力されるトラッキング信号の周波数は303kHzであってよい。
さらに他の例として、タッチセンシング部260は、時間が経過することによりトラッキング信号の周波数を基準周波数(例えば、300kHz)の所定の範囲内の下限から上限に至るように増加させたり、基準周波数の所定の範囲内の上限から下限に至るように減少させて、駆動信号の周波数を決定することができる。
さらに他の例として、タッチセンシング部260は、トラッキング信号の周波数を基準周波数(例えば、300kHz)の第1範囲(例えば、5%の場合、285kHz~315kHz)内で変更させ、駆動信号の周波数を決定した後、トラッキング信号の周波数を第2範囲(例えば、10%の場合、270kHz~330kHz)内で変更させて、駆動信号の周波数を決定することができる。
さらに他の例として、タッチセンシング部260は、駆動信号の周波数を決定するために、コース(coarse)探索後、ファイン(fine)探索を遂行することができる。例えば、タッチセンシング部260は、20kHz単位で駆動信号の周波数を探索した後、20kHzの範囲内において5kHz単位で駆動信号の周波数を探索した後、5kHzの範囲内において1kHz単位で駆動信号の周波数を探索することができる。
基準周波数周辺の周波数範囲は、第1周波数単位で、複数の第1周波数区間に区分されてよい。一つの第1周波数区間は、第2周波数単位で、複数の第2周波数区間に区分されてよい。
タッチセンシング部260は、複数の第1周波数区間それぞれにおける少なくとも一つの周波数を、複数の第1区間それぞれから出力するトラッキング信号の周波数で選択して出力した後、対応して受信される感知信号に基づいて少なくとも一つの第1周波数区間を決定する。タッチセンシング部260は、決定された少なくとも一つの第1周波数区間内の複数の第2周波数区間それぞれにおける少なくとも一つの周波数を、複数の第1区間それぞれから出力するトラッキング信号の周波数で選択して出力した後、対応して受信される感知信号に基づいて駆動信号の周波数を決定することができる。
例えば、基準周波数(300kHz)周辺の周波数範囲(270kHz~330kHz)が第1周波数単位(2kHz)に区分される。そうすると、基準周波数周辺の周波数範囲が30個の第1周波数区間に区分される。そして、一つの第1周波数区間(2kHz)は、第2周波数単位(200Hz)に区分される。そうすると、一つの第1周波数区間(2kHz)が10個の第2周波数区間に区分される。
1フレームが10個の第1区間(例えば、T11,T21,…,T101)を含むものと仮定する。そうすると、一番目のフレーム内の10個の第1区間の間に270kHz~290kHzの周波数範囲のトラッキング信号が出力され、この時、それぞれの第1区間に出力されるトラッキング信号の周波数は、互いに相違してよい。一番目のフレームの一番目の第1区間には、270kHz以上272kHz未満の範囲内で選択された任意の周波数(例えば、271kHz)のトラッキング信号が出力され、これに対応する感知信号が受信される。一番目のフレームの二番目の第1区間には、272kHz以上274kHz未満の範囲内で選択された任意の周波数(例えば、272.8kHz)のトラッキング信号が出力され、これに対応する感知信号が受信される。タッチセンシング部260は、残りの第1区間においてもトラッキング信号の周波数を変更して感知信号を受信することができ、また、一番目のフレーム以降の二番目のフレーム及び三番目のフレーム内の合計20個の第1区間の間に290kHz~330kHzの周波数範囲のトラッキング信号が出力され、これに対応する感知信号が受信される。タッチセンシング部260は、30個の第1周波数区間それぞれに対応して取得された感知信号の大きさ(振幅)と位相のうち少なくとも一つに基づいて少なくとも一つの第1周波数区間を決定する。
前記では、第1区間それぞれで印加する駆動信号の周波数が順次増加するものと説明したが、駆動信号の周波数が順次減少したり、感知信号の増減に対応して周波数が増減してよく(例えば、一番目の第1区間より周波数を増加させたが、感知信号の大きさが減少すれば、周波数を減少させる方向に制御する)、前記の説明に制限されない。前記では、1フレーム内の第1区間でトラッキング信号を変化させて出力したが、複数のフレーム内の第1区間でトラッキング信号を変化させて出力することができ、前記の説明に制限されない。
272kHz以上274kHz未満の範囲の第1周波数区間が決定されたものと仮定する。以降の四番目のフレーム内の10個の第1区間の間に272kHz以上274kHz未満の範囲の第1周波数区間のトラッキング信号が出力され、この時、それぞれの第1区間に出力されるトラッキング信号の周波数は、互いに相違してよい。一番目の第1区間には272kHz以上272.2kHz未満の範囲内で選択された任意の周波数(例えば、272.0kHz)のトラッキング信号が出力され、これに対応する感知信号が受信される。一番目のフレームの二番目の第1区間には、272.2kHz以上272.4kHz未満の範囲内で選択された任意の周波数(例えば、272.2kHz)のトラッキング信号が出力され、これに対応する感知信号が受信される。タッチセンシング部260は、残りの第1区間でもトラッキング信号の周波数を変更して感知信号を受信することができる。タッチセンシング部260は、10個の第1周波数区間それぞれに対応して取得された感知信号の大きさ(振幅)と位相のうち少なくとも一つに基づいて駆動信号の周波数を決定する。
タッチセンシング部260は、x軸が駆動信号の周波数値であり、y軸が受信された感知信号の大きさである周波数曲線に対するプロファイルを格納しているメモリをさらに含んでよい。この場合、タッチセンシング部260は、少なくとも二つの第1周波数区間に対応するトラッキング信号を出力して受信された感知信号の大きさ(又は、感知信号の大きさの差ないしはxy平面上の傾きなど)を用いて、感知信号の最大値に対応する周波数値を予測し、当該周波数値が含まれた所定の周波数区間内でトラッキング信号の周波数を変更して、駆動信号の周波数を決定することができる。
また、メモリに格納されたプロファイルは、温度、湿度などにより相違した形態を有する周波数曲線に対応する。この場合、タッチセンシング部260は、外部装置(図5のホスト50など)から温度、湿度などに対する情報を受信し、これに基づいて対応する周波数曲線に対するプロファイルをメモリから読み取ることもできる。タッチセンシング部260は、少なくとも一つのフレーム期間の間に感知された信号を使用して駆動信号の周波数を決定し、駆動信号を出力する。
一例として、タッチセンシング部260は、一つのフレーム期間の間に感知された信号を使用して、その次のフレーム期間の間に出力する駆動信号の周波数を決定することができる。具体的に、一番目のフレーム期間の間に303kHzの周波数を有するトラッキング信号に対応して感知された信号の大きさが、300kHzの周波数を有する駆動信号に対応して感知された信号の大きさよりもさらに大きければ、タッチセンシング部260は、二番目のフレーム期間の間に303kHzの周波数を有する駆動信号を出力することができる。この時、二番目のフレーム期間の間にタッチセンシング部260が出力するトラッキング信号の周波数は、一番目のフレーム期間の間に出力されたトラッキング信号の周波数と同一であるか、又は相違してよい。
他の例として、タッチセンシング部260は、複数のフレーム期間の間に感知された信号を使用して、その次の複数のフレーム期間の間に出力する駆動信号の周波数を決定することができる。具体的に、初めの十個のフレーム期間の間に出力された303kHzの周波数を有するトラッキング信号に対応して感知された信号の平均の大きさが、初めの十個のフレーム期間の間に出力された300kHzの周波数を有する駆動信号に対応して感知された信号の平均の大きさよりもさらに大きければ、タッチセンシング部260は、その次の十個のフレーム期間の間に303kHzの周波数を有する駆動信号を出力することができる。又は、初めの十個のフレーム期間の間、各フレーム期間のトラッキング信号の周波数を徐々に増加させ、各フレーム期間の間に受信された信号の大きさを全て考慮して、その次の十個のフレーム期間の間の駆動信号の周波数を決定することができる。
これ以外にも、多様な方式でトラッキング信号を印加する期間、トラッキング信号の周波数、及び駆動信号を決定する方式を変更することができ、本発明は上記の説明に制限されない。
図168を参照して、一実施形態による電子デバイスの制御方法を説明する。
図168は、一実施形態による電子デバイスの制御方法を示した順序図である。
第1区間において、コイルドライバ263は、ループコイル264に駆動信号を印加する(S10)。スタイラスペン10の共振回路部12は、駆動信号に共振する。共振信号によって生成される電磁気的信号が伝導性チップ11を介してタッチセンサ261に伝達される。
第1区間後の第2区間において、受信部2622は複数の第1タッチ電極111-1~111-nから伝達される感知信号と、複数の第2タッチ電極121-1~121-mから伝達される感知信号を受信(S120)する。
受信部2622は、受信された感知信号を処理してタッチコントローラ262に伝達することができる。タッチコントローラ262は、伝達された感知信号を用いてスタイラスペン10のタッチが発生した地点のタッチ座標情報を取得することができる。
本開示による電子デバイス及びその制御方法によれば、ループコイル264を駆動する区間とタッチ電極111、121を介して感知信号を受信する区間を区分して、ループコイル264とタッチ電極111、121との間の電磁気的結合によるノイズを減少させる効果がある。これと関連して、図169を共に参照してノイズについて説明する。
図169は、一実施形態による電子デバイスのタッチセンサとループコイルの配置形態を示した図面である。
アンテナループ241とタッチ電極層21は、互いに電磁気的に影響をやり取りする。例えば、タッチ電極層21に位置したタッチ電極111、121は、アンテナループ241と容量性結合Caを形成することができる。したがって、アンテナループ241に所定の周波数の駆動信号DSが印加されれば、タッチ電極111、121により感知される感知信号にノイズが発生し得る。また、アンテナループ241に電流が流れて磁場Mcが生成されれば、電磁気誘導によりタッチ電極111、121によって感知される感知信号にノイズが発生し得る。
このようなタッチ検出方法を、図170~図172を参照して共に説明する。
図170は、一様態によりコイルドライバがループコイルに印加する駆動信号とスタイラスペンの共振信号を示した図面であり、図171及び図172は、他の様態によりコイルドライバがループコイルに印加する駆動信号とスタイラスペンの共振信号を示した図面である。
図170を参照すると、第1区間T1の間にコイルドライバ263は駆動信号D_264をループコイル264に印加する。駆動信号D_264は、ハイレバルIHとローレベルILで発振する電流として、共振回路部12の共振周波数と類似の周波数を有する。第1区間T1において、駆動信号D_264が印加される時間により共振回路部12で生成される共振信号の大きさは増加する。そして、一定時間が経過した後に共振信号の大きさは飽和状態にある。第1区間T1において、複数の第1タッチ電極111-1~111-nと複数の第2タッチ電極121-1~121-mからの感知信号の受信は遂行されない。
第1区間T1が終了した後、第2区間T2の間、コイルドライバ263は駆動信号D_264をループコイル264に印加しない。第2区間T2の間、受信部2622はタッチ電極111、121から感知信号を受信する。
受信部2622は、駆動信号D_264が印加されない第2区間T2でスタイラスペン10から出力される信号を感知信号として受信することができる。タッチコントローラ2624は、第2区間T2で受信された感知信号を介して、タッチセンサ261におけるタッチ位置とタッチオブジェクトの種類を決定することができる。一実施形態による電子デバイス及びその制御方法によれば、第2区間T2において複数の第1タッチ電極111-1~111-nと複数の第2タッチ電極121-1~121-mの全てを介して感知信号を受信するので、互いに交差する二つの軸によるタッチ座標を早い時間内に取得できる長所がある。
図171を参照すると、スタイラスペン10の共振信号を所定のレベルまで早く到達させるための初期区間又は第1区間T1の間、コイルドライバ263は所定の周波数の駆動信号をループコイル264に出力又は印加する。そうすると、スタイラスペン10の共振信号が所定のレベルまで早く到達することができる。
第1区間T1において、駆動信号D_264が印加される時間により共振回路部12で生成される共振信号の大きさは増加する。そして、一定時間が経過した後に共振信号の大きさは飽和状態にある。第1区間T1において、複数の第1タッチ電極111-1~111-nと複数の第2タッチ電極121-1~121-mからの感知信号の受信は遂行されない。初期区間又は第1区間T1が終了した後、有効区間又は第2区間T2の間、コイルドライバ263は第1区間T1とは相違した駆動信号D_264をループコイル264に印加する。
有効区間又は第2区間T2の間、コイルドライバ263は所定の周波数の駆動信号が変形された(例えば、デューティ比が減少した)駆動信号を出力する。そうすると、スタイラスペン10の共振信号が有効レベルで維持され得る。第2区間T2の間、受信部2622はタッチ電極111、121から感知信号を受信する。
すなわち、有効区間の間、所定の周波数の駆動信号に比べてデューティ比(又は、デューティサイクル)が低くなった駆動信号がループコイル264に出力されてよい。例えば、初期区間の間に出力される駆動信号のデューティ比が1とすれば、有効区間で出力される駆動信号のデューティ比は、パルススキップによるオフデューティの増加により、1/3に低くなり得る。
第1区間T1で出力される駆動信号D_264のデューティ比(繰り返される一つの周期P内でイネーブルレベル区間に対するディセーブルレベル区間の比)が1:1であれば、第2区間T2で出力される駆動信号D_264は、デューティ比がa:2b+1,a:2b+2,a:2b+3,a:2b+4,a:(3b+1),a:2(b+3)+1,a:2(b+3),a:(2b+1),…などを有してよい。ここで、a及びbは整数である。第2区間T2で出力される駆動信号D_264の一つの周期Pに対応する期間は、イネーブルレベル区間とディセーブルレベル区間が少なくともn回繰り返される区間と、ディセーブルレベル区間が少なくとも2n回維持される区間とを含んでよい。イネーブルレベル区間は、駆動信号がイネーブルレベルIHを有する区間に対応し、ディセーブルレベル区間は駆動信号がディセーブルレベルILを有する区間に対応する。前記の駆動信号のデューティ比は一例に過ぎず、所定のレベルに到達したスタイラスペン10の共振信号が有効レベルで維持され得るようにする全ての比を含んでよい。
図172を参照すると、コイルドライバ263は、初期区間の間、周期的な駆動信号をループコイル264の駆動信号に出力してスタイラスペン10の共振信号を所定のレベルまで引き上げる。そして、続く有効区間では、初期区間でループコイル264に出力される駆動信号と比較して、2個のパルスが出力される毎に、次の番の1個のパルスが省略された形態の駆動信号をループコイル264に出力して、スタイラスペン10の共振信号を有効レベル状態に維持させる。
第1区間T1における駆動信号D_264により所定のレベルに到達したスタイラスペン10の共振信号が、第2区間T2における駆動信号D_264により有効レベルで維持されてよい。ここで、有効レベルは、タッチコントローラ262がスタイラスペン10の共振信号をタッチ信号として感知可能なレベル、又はスタイラスペン10の電力ストレージ14ないしバッテリ50に作動可能な電力が格納され得るレベルを意味する。すなわち、有効区間では、2個のパルスが出力されれば、その次の1個のパルスが省略される形態で駆動信号が出力されてよい。これにより、有効区間に出力される駆動信号は、初期区間の間に出力されるパルスと同一のデューティ比のパルス信号が出力される第1区間T1と、第1区間T1に比べてデューティ比が低いパルス信号が出力される第2区間T2が繰り返されてよい。例えば、第1区間T1におけるデューティ比を1とすれば、第2区間T2におけるデューティ比は、パルススキップによるオフデューティの増加により1/3に低くなり得る。
第2区間T2における駆動信号D_264は、第1区間T1における駆動信号D_264で少なくとも一つのパルスが周期的に省略された信号であってよい。前述したように、第2区間T2における駆動信号D_264は、第1区間T1における駆動信号D_264に比べて少なくとも一つのパルスが周期的に省略された形態で出力されるので、第1区間T1における駆動信号D_264と第2区間T2における駆動信号D_264は、パルス速度が互いに異なってよい。すなわち、第2区間T2における駆動信号D_264は、第1区間T1における駆動信号D_264に比べて、パルス速度が低くてよい。ここで、パルス速度は、単位時間(例えば、1秒)当たりに出力されるパルス個数であってよい。
有効区間でパルス出力がスキップする区間が少ないほど、ループコイル264からスタイラスペン10に伝達されるエネルギーが増加されてよい。したがって、有効区間でパルス出力がスキップする区間が少ないほど、有効区間で発生するペン共振信号の信号レベルが増加することになる。図171及び図172を例に挙げると、図172の駆動信号は、2個のパルスが出力される毎に1個のパルスが省略されるので、1個のパルスが出力される毎に1個のパルスが省略される図171の駆動信号に比べて、対応するペン共振信号の信号レベルが増加されてよい。
また、有効区間でパルス出力がスキップする区間が多いほど、駆動信号の出力のために消耗するエネルギーが減少することができる。したがって、有効区間でパルス出力がスキップする区間が多いほど、タッチセンサ261が有効区間で消耗するエネルギーが減少することができる。
図171及び図172を例に挙げると、図171の駆動信号は、1個のパルスが出力される毎に1個のパルスが省略されるので、2個のパルスが出力される毎に1個のパルスが省略される図172の駆動信号に比べて、タッチセンサ261が消耗するエネルギーが減少することができる。
第2区間の間、駆動信号D_264のパルスがスキップした期間ts1,…,ts6にタッチ電極111、121から感知信号が受信されてよい。例えば、受信部2622は、複数の第1タッチ電極111-1~111-nと複数の第2タッチ電極121-1~121-mのうち少なくとも一つのタッチ電極から感知信号を受信することができる。
この時、受信部2622は、複数の第1タッチ電極111-1~111-nのうち少なくとも一つの第1タッチ電極と複数の第2タッチ電極121-1~121-mのうち少なくとも一つのタッチ電極を介して同時に感知信号を受信することができる。これにより、一実施形態による電子デバイス及びその制御方法は、互いに交差する二つの軸によるタッチ座標を早い時間内に取得できる効果がある。
前記で説明したように、一実施形態による電子デバイス及びその制御方法は、ループコイル264に駆動信号を印加しない期間の間にタッチ電極から感知信号を受信し、駆動信号により発生し得る感知信号のノイズを減少させることができ、タッチ入力の感度を向上させることができる長所がある。
次に、図173~図176を参照して、第1区間T1と第2区間T2における駆動信号の波形について説明する。
図173~図176は、一実施形態の多様な様態により駆動信号を示した波形図である。
図173及び図174は、コイルドライバ263からループコイル264に出力される駆動信号の例を示したものとして、第2区間T2でパルス出力がスキップする区間は多様に変形が可能である。
図173を参照すると、有効区間の間、ループコイル264に出力される駆動信号において、同一のパルスが連続的に出力される区間の長さは多様に変形されてよい。例えば、3個のパルスが出力される毎に1個のパルスが省略されてもよく、4個のパルスが出力される毎に1個のパルスが省略されてもよい。また、例えば、5個のパルスが出力される毎に1個のパルスが省略されてもよく、6個のパルスが出力される毎に1個のパルスが省略されてもよい。また、例えば、7個のパルスが出力される毎に1個のパルスが省略されたり、8個のパルスが出力される毎に1個のパルスが省略されてもよく、9個のパルスが出力される毎に1個のパルスが省略されてもよい。このように、周期的に1個のパルスが省略される場合、パルススキップ区間におけるデューティ比は、1/(2N+1)=1/3の値を有し得る。
一方、有効区間の間、ループコイル264に出力される駆動信号において、連続的にスキップするパルスの個数もまた多様に変形されてよい。例えば、図173では、有効区間の間、1個のパルスだけ周期的に省略される場合を例に挙げて示したが、有効区間で周期的に省略されるパルスの個数は2個以上に変形されてもよい。図174を例に挙げると、有効区間では、連続する複数のパルス(2個のパルス、3個のパルス、4個のパルスなど)が周期的にスキップするように駆動信号が出力されてよい。例えば、有効区間で連続する2個のパルスが周期的にスキップする場合、初期区間で出力される駆動信号のデューティ比を1とすると、有効区間のパルススキップ区間におけるデューティ比は、1/(2N+1)=1/5の値を有し得る。また、例えば、有効区間で連続する3個のパルスが周期的にスキップする場合、初期区間で出力される駆動信号のデューティ比を1とすると、有効区間のパルススキップ区間におけるデューティ比は、1/(2N+1)=1/7の値を有し得る。また、例えば、有効区間で連続する4個のパルスが周期的にスキップする場合、初期区間で出力される駆動信号のデューティ比を1とすると、有効区間のパルススキップ区間におけるデューティ比は、1/(2N+1)=1/9の値を有し得る。
また、図173及び図174においては、有効区間ではパルススキップ後、オフデューティほどの時間が経過した後にパルスが出力される場合を例に挙げて示したが、パルススキップ後、新たなパルスが出力される時点もまた変形が可能である。図175を例に挙げると、有効区間ではパルススキップ区間t3~t4区間が終了する時点t3にパルスの出力が直ちに再開されてもよい。これにより、パルススキップ後に出力されるパルス信号は、パルススキップ以前に出力されるパルス信号と位相が反対であってよい。この場合、初期区間において出力される駆動信号のデューティ比を1とすると、有効区間のパルススキップ区間におけるデューティ比は、1/2N=1/2の値を有し得る。
前述したように、有効区間でパルス出力がスキップする区間が少ないほど、ループコイル264からスタイラスペン10に伝達されるエネルギーが増加するので、有効区間で連続的に出力されるパルスの個数が増加するほど、ループコイル264からスタイラスペン10に伝達されるエネルギーが増加されてよい。したがって、3個のパルスが出力される毎に1個のパルスが省略される駆動信号を使用する場合に比べて、9個のパルスが出力される毎に1個のパルスが省略される駆動信号を使用する場合が、ループコイル264からスタイラスペン10に伝達されるエネルギーが増加して対応するペン共振信号の信号レベルが増加されてよい。また、有効区間でパルス出力がスキップする区間が多いほど、駆動信号の出力のために消耗するエネルギーが減少するので、有効区間で連続的に出力されるパルスの個数が減少するほど、タッチセンサ20におけるエネルギー消耗が減少することができる。したがって、9個のパルスが出力される毎に1個のパルスが省略される駆動信号を使用する場合に比べて、3個のパルスが出力される毎に1個のパルスが省略される駆動信号を使用する場合が、タッチセンサ261の有効区間におけるエネルギー消耗を減少させることができる。
一方、図173~図175では、第1区間T1と、第2区間T2に出力されるパルスの信号レベルが互いに同一の場合を例に挙げて示したが、第1区間T1と第2区間T2に出力されるパルスの信号レベルは、互いに異なっていてもよい。例えば、タッチセンサ261は、スタイラスペン10のペン共振信号が所定のレベルに到達するまでの時間を減らすために、第1区間T1で出力されるパルスの信号レベルを、第2区間T2で出力されるパルスの信号レベルに比べて高く設定することができる。また、例えば、タッチセンサ261は、第2区間T2でスタイラスペン10に伝達されるエネルギーを高めるために、第1区間T1で出力されるパルスの信号レベルより第2区間T2で出力されるパルスの信号レベルを高く設定することもできる。
図176を参照すると、第1区間T1の間、ループコイル264にハイレバルIHのパルスが所定周期で繰り返される第1駆動信号が印加される。第1区間T1の間、第1駆動信号によってスタイラスペン10の共振信号が所定の電圧レベルまで早く到達することができる(すなわち、飽和されてよい)。
第2区間T2の間、ループコイル264にディセーブルレベル区間が相違した複数の区間を有する駆動信号が印加される。
例えば、第1区間T1に出力される第1駆動信号のデューティ比(繰り返される一つの周期P内でイネーブルレベル区間に対するディセーブルレベル区間の比)が1:1であれば、第2区間T2に出力される駆動信号は、デューティ比がa:2b+1,a:2b+2,a:2b+3,a:2b+4,a:(3b+1),a:2(b+3)+1,a:2(b+3),a:(2b+1)などを有してよい。ここで、a及びbは整数である。第2区間T2に出力される駆動信号の一つの周期Pに対応する期間は、イネーブルレベル区間とディセーブルレベル区間が少なくともn回繰り返される区間と、ディセーブルレベル区間が少なくとも2n回維持される区間を含んでよい。イネーブルレベル区間は、駆動信号がイネーブルレベルIHを有する区間に対応し、ディセーブルレベル区間は、駆動信号がディセーブルレベルILを有する区間に対応する。前記の駆動信号のデューティ比は一例に過ぎず、所定のレベルに到達したスタイラスペン10の共振信号が有効レベルで維持されるようにする全ての比を含んでよい。
初期区間における第1駆動信号によって所定レベルに到達したスタイラスペン10の共振信号が、有効区間における駆動信号によって有効レベルで維持されてよい。ここで、有効レベルは、タッチコントローラ262がスタイラスペン10の共振信号をタッチ信号として感知可能なレベルを意味する。
有効区間における駆動信号は、初期区間における第1駆動信号で少なくとも一つのパルスが周期的に省略された信号であってよい。前述したように、有効区間における駆動信号は、初期区間における第1駆動信号に比べて少なくとも一つのパルスが周期的に省略された形態で出力されるので、初期区間における第1駆動信号と有効区間における駆動信号は、パルス速度が互いに異なってよい。すなわち、有効区間における駆動信号は、初期区間における第1駆動信号に比べてパルス速度が低くてよい。ここで、パルス速度は、単位時間(例えば、1秒)当たりに出力されるパルス個数であってよい。
有効区間で駆動信号のスキップするパルスの個数が少ないほど、タッチセンサ261からスタイラスペン10に伝達されるエネルギーが増加されてよい。したがって、有効区間で駆動信号のスキップするパルスの個数が少ないほど、有効区間で発生するペン共振信号の信号レベルが増加することになる。また、有効区間で駆動信号のスキップするパルスの個数が多いほど、駆動信号の出力のために消耗するエネルギーが減少することができる。したがって、有効区間で駆動信号のスキップするパルスの個数が多いほど、タッチセンサ261が有効区間で消耗するエネルギーが減少されてよい。
実施形態によれば、スタイラスペンから出力される信号のSNR(signal-noise-ratio)を改善することができ、タッチ入力の受信感度を向上させ、より正確なタッチ位置を算出できる長所がある。
実施形態によれば、パームリジェクションを遂行できるという長所があり、スタイラスペンの共振のためにタッチセンサで駆動信号を出力する区間におけるエネルギー消費を減少させて、タッチセンサのエネルギー消費を減少させることができるという長所がある。
図177~図179を参照して、タッチセンシング部260の第1及び第2駆動/受信部2620,2622について具体的に説明する。
図177は、第1区間T1で動作するタッチセンシング部260をより具体的に示した図面である。
図177~図179を参照すると、第1駆動/受信部2620は、複数の増幅部(amplifier)112-1~112-m、複数の差動増幅部(又は、差分増幅部)113-1~113-i、ADC(analog to digital converter)部115、及び信号処理部(DSP)117を含む。
また、第2駆動/受信部2622は、複数の第1増幅部122-1~122-n、複数の第2増幅部123-1~123-j(又は、複数の差動増幅部(又は、差分増幅部部)123-1~123-j)、ADC部125、及び信号処理部(DSP)127を含む。
図178は、図177の第1区間T1における第1及び第2駆動/受信部2620,2622の動作をより具体的に示した図面である。
図178を参照すると、第1区間T1において第1駆動/受信部2620に含まれた複数の増幅部112-1~112-mはそれぞれ、タッチチャネルを介して複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうち対応する一つの第1タッチ電極に連結されて駆動信号を出力する。
第2駆動/受信部2622は、一つの第2タッチ電極単位で複数の第2タッチ電極121-1~121-nの感知信号を順次受信することができる。又は、第2駆動/受信部2622は、複数の第2タッチ電極121-1~121-nで同時に感知信号を受信することもできる。
複数の増幅部123-1~123-nのそれぞれは、複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち対応する一つの第2タッチ電極に連結されている。具体的に、複数の増幅部123-1~123-nのそれぞれは、二つの入力端のうち一つの入力端が接地又は直流電圧が連結され、他の入力端に感知信号が入力される増幅器で具現されてよい。複数の増幅部123-1~123-nのそれぞれは、複数の第2タッチ電極121-1~121-nで伝達される感知信号を並列的に増幅して出力する。
第1区間T1において第2駆動/受信部2622のADC部125は、複数の第2増幅部123-1~123-nにより増幅された感知信号をデジタル信号に変換し、信号処理部127は、ADC部125によりデジタル信号に変換された複数の増幅信号を処理して制御部2624に伝達する。
第1区間T1において第2駆動/受信部2622のADC部125は、複数の第2増幅部123-1~123-nにより増幅された感知信号をデジタル信号である感知データに変換する。すなわち、ADC部125は、複数の第2増幅部123-1~123-nから増幅された感知信号が入力されれば、周期的なサンプリングを介してこれらを感知データに変換する。
信号処理部127は、ADC部125によりデジタル信号に変換された感知データを処理して制御部2624に伝達する。
図示されたように、第1駆動部2620の複数の増幅部(amplifier)112-1~112-mは、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに連結されて第2駆動信号を出力する。第2駆動部1210も複数の増幅部122-1~122-nを含む。複数の増幅部122-1~122-nは、複数の第1タッチ電極121-1~121-nに連結されて第3駆動信号を出力する。
図179は、図177の第2区間T2のうち第1サブ区間T21における第1及び第2駆動/受信部2620,2622の動作をより具体的に示す。
図示されたように、第1駆動部2620の複数の増幅部(amplifier)112-1~112-mは、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに連結されて第2駆動信号を出力する。第2駆動部1210も複数の増幅部122-1~122-nを含む。複数の増幅部122-1~122-nは、複数の第1タッチ電極121-1~121-nに連結されて第3駆動信号を出力する。
次に、図179は、第2区間T2の第2サブ区間T22で動作するタッチ装置10を示した図面である。
図179を参照すると、第2サブ区間T22において第1駆動/受信部2620に含まれた複数の差動増幅部(又は、差分増幅部)113-1~113-iと第2駆動/受信部2622に含まれた複数の差動増幅部(又は、差分増幅部)123-1~123-jのそれぞれは、入力端子が互いに離隔している二つのタッチ電極にそれぞれ連結される。また、それぞれの差動増幅部113-1~113-i,123-1~123-jは、対応するタッチ電極から伝達される二つの感知信号を差動増幅して出力することができる。それぞれの差動増幅部113-1~113-i,123-1~123-jは、二つのタッチ電極から感知信号を受信して差動増幅するので、駆動信号を複数のタッチ電極に同時に印加しても、飽和されない。
それぞれの差動増幅部113-1~113-i,123-1~123-jは、隣接した二つのタッチ電極でない、互いに離隔している二つのタッチ電極から感知信号を受信することができる。例えば、それぞれの差動増幅部113-1~113-i,123-1~123-jは、1以上のタッチ電極を挟んで離隔している二つのタッチ電極から感知信号を受信する。
図179において、差動増幅部113-1は、タッチ電極111-1及びタッチ電極111-5から感知信号を受信する。差動増幅部113-1が隣接した二つのタッチ電極(例えば、第1タッチ電極111-1及び第1タッチ電極111-2)から感知信号を受信するならば、第1タッチ電極111-1と第1タッチ電極111-2との間の領域におけるタッチによる感知信号は、差動増幅部113-1により差動増幅されても、その値が十分に大きくない。それゆえに、差動増幅部113-1が隣接した二つのタッチ電極に連結されれば、タッチ感度が低下する。しかし、差動増幅部113-1は、第1タッチ電極111-1及び第1タッチ電極111-5から感知信号を受信するので、タッチが入力された位置のタッチ電極による感知信号が十分に大きい値を有するように差動増幅されてよく、タッチ感度が向上され得る。
第2サブ区間T22において第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622それぞれのADC部115,125は、差動増幅された感知信号をデジタル信号に変換する。そして、それぞれの信号処理部117,127は、デジタル信号に変換された複数の差動増幅信号を処理して制御部2624に伝達する。
第2サブ区間T22において第1駆動/受信部2620のADC部115及び第2駆動/受信部2622のADC部125は、複数の差動増幅部113-1~113-i,123-1~123-jのうち対応する差別増幅部によって増幅された信号をデジタル信号である感知データに変換する。すなわち、ADC部115は、複数の差動増幅部113-1~113-iから増幅された信号が入力されれば、周期的なサンプリングを介してこれらを感知データに変換し、ADC部125は、複数の差動増幅部123-1~123-jから増幅された信号が入力されれば、周期的なサンプリングを介してこれらを感知データに変換する。
複数の差動増幅部113-1~113-i,123-1~123-jは、複数の増幅部123-1~123-nの入力端の連結を変更して構成されてよい。すなわち、i+j≦nであってよい。具体的に、増幅部123-1の二つの入力端のうち、接地又は直流電圧が連結された入力端を対応する第2タッチ電極121-4に連結し、増幅部123-1の二つの入力端のうち、接地又は直流電圧が連結された入力端を対応する第2タッチ電極121-5に連結し、一つの増幅部に二つのタッチ電極が連結されてよい。
それぞれのADC部115,125は、差動増幅された感知信号をデジタル信号に変換する。そして、それぞれの信号処理部117,127は、デジタル信号に変換された複数の差動増幅信号を処理して制御部2624に伝達する。
図180は,スタイラスペンとタッチセンサを概略的に示した概念図であり、図181は、スタイラスペンと電子デバイスを具体的に示した詳細図である。
まず、図180に示されたように、スタイラスペン10は、伝導性チップ11、キャパシタ部13、インダクタ部14、接地部18、及びボディ部19を含む。
キャパシタ部13及びインダクタ部14は、共振回路部12を形成する。具体的に、図181に示されたように、スタイラスペン10は、伝導性チップ11、共振回路部12、及びハウジング19を含む。共振回路部12は、キャパシタ部13とインダクタ部14を含む。ハウジング19は、チップ11に隣接したホルダ部19a及びチップ11と離隔しているボディ(body)部19bを含む。
伝導性チップ11は、伝導性連結部材を介してキャパシタ部13及び/又はインダクタ部14に連結されてよく、伝導性連結部材は、ワイヤ(wire)、ピン(pin)、ロッド(rod)、バー(bar)などであってよいが、これに制限されない。また、伝導性連結部材は、インダクタ部14のコイルを含んでよい。
キャパシタ部13は、並列に連結された複数のキャパシタを含んでよい。それぞれのキャパシタは、互いに相違したキャパシタンスを有してよく、製造工程内でトリミング(trimming)されてよい。
インダクタ部14は、伝導性チップ11に隣接するように位置してよく、インダクタ部14は、フェライトコアとフェライトコア15に巻かれたコイル16を含む。
キャパシタ部13とインダクタ部14は並列に連結され、キャパシタ部13とインダクタ部14のLC共振を介して駆動信号に応答して共振信号が発生する。
図182は、スタイラスペンのインダクタ部を具体的に示した概念図である。
図182を参照すると、インダクタ部14は、フェライトコア15と、フェライトコア15に巻かれたコイル16を含む。
この時、インダクタ部14のインダクタンス(inductance)は、次の数式14によって決定される。
数式14から分かるように、インダクタンスは、フェライトコア15の透磁率(permeability)、コイル16の断面積、及び巻線数の二乗に比例し、コイル16の巻線の長さに反比例する。
スタイラスペン、特に、キャパシティブ共振スタイラスペンに収容される共振回路部12においてインダクタ部14の設計は大変重要である。特に、インダクタ部の設計においては、図183に示したように、インダクタンスLとQ値が大変重要なパラメータである。ここで、Q値は、共振回路素子としてのコイル特性を表す量として、Q=2πfL/Rで与えられる。ここで、L,Rは、それぞれコイルのインダクタンスとレジスタンス、fは周波数である。Qの値が大きいコイルを使用するほど、鋭い共振特性を得ることができる。
スタイラスペン、特に、キャパシティブ共振スタイラスペンの設計において、Lは使用しようとする周波数に対して十分に大きい自己共振(self-resonance)周波数を有さなければならず、Q値は使用しようとする周波数で最大値を有することが好ましい。これを満たすためには、フェライトコアの材質、コイルのワイヤの種類、巻線方法(winding scheme)を最適化しなければならない。また、薄いペンの直径を維持して高い出力信号を得ることができる方法が必要である。
以下の実施形態では、多数のフェライトコアの材質、コイルのワイヤの種類、巻線方法(winding scheme)のうち、最も最適化されたキャパシティブ共振スタイラスペンの設計方案について説明する。
(1)フェライトコアの材質
本実施形態で使用したフェライトコアの材質として、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)を使用した。
(2)ワイヤの種類
本実施形態で使用したコイルのワイヤの種類としてエナメル線とリッツ線を使用した。
図184に示したように、エナメル線100は、銅線101の表面に絶縁性エナメル102を被覆して高温で加熱して作った電線として、電気機器、通信機器、及び電気計器などの巻線、配線に使われる。本実施形態では、全体厚さTが0.2mm、電線直径φが0.18mm、被覆厚さtが0.01mmであるエナメル線を使用した。
図185に示したように、リッツ線(LITZ)線200は、直径が0.1mm程度の細い絶縁電線100(例えば、エナルメル線)を数本より合わせて一本にして、その上にナイロンなどで絶縁被覆201をした特殊な絶縁電線である。リッツ線200は、表面積を大きくすることにより表皮効果を低減させることができ、高周波回路のコイルなどに使用する。
本実施形態では、全体厚さTが0.2mm、電線直径φが0.06mm、被覆厚さtが0.007mmであるリッツ線を使用した。
(3)巻線方式
本発明の実施形態では、スタイラスペンという限定された空間で十分なインダクタンス値(すなわち、十分な巻線数)を得るために、多層のワインディン構造を有する巻線方式を使用した。具体的に、図186の(a)及び図186の(b)に示したように、二つタイプの複数層巻線方式を使用した。
図186の(a)の巻線方式は、最も簡単な巻線方式として、下層の巻線が終わればすぐに上層を巻線する順次層巻線方式(sequential layer winding scheme)である。この時、図186の(a)の方式は、以前の層の巻線が終わる地点で、すぐに上層の巻線が始まる方式として、以下ではこれをUタイプの巻線方式という。
図186の(b)の巻線方式は、隣接する巻線層が交互に巻線される方式(alternate layer winding scheme)として、隣接する層の巻線がジグザグ状に傾斜するように巻かれる方式である。以下では、これをジグザグ(zigzag)タイプの巻線方式という。このようなジグザグタイプの巻線方式は、隣接する層の巻線の間の電圧差を最小化することができ、巻線セルフキャパシタンス(winding self-capacitance)を減らすことができるという長所がある。この時、寄生キャパシタンスの一種である巻線セルフキャパシタンスは、巻線内に格納される電場エネルギー(electric field energy)を示すパラメータである。
比較実験1(材質別特性値比較)
コイルのワイヤの種類を、エナメル線、Uタイプの巻線方式で巻線した状態で、フェライトコアの材質を、マンガン、ニッケル、マグネシウムに変更してQ値を測定した。
測定の結果、各コアの材質別のQ値の特性差は殆どなく、測定されたQ値も製品として具現するには、かなり不足した水準だった。
比較実験2(巻線種類別特性値比較)
フェライトコアの材質を、マンガン(Mn)、Uタイプの巻線方式で巻線した状態で、コイルのワイヤの種類をそれぞれエナメル線とリッツ線として製作したインダクタ1とインダクタ2についてQ値を測定した。
図187は、KEYSIGHT TECHNOGIES社のE4980A precision LCR meterを介して周波数を変更しながら測定したインダクタ1及びインダクタ2のQ値を示す図面である。
図187において、aは、インダクタ1(マンガンコア/エナメル線/Uタイプ巻線方式)の周波数に対するQ値の変化を示す波形であり、bは、インダクタ2(マンガンコア/リッツ線/Uタイプ巻線方式)の周波数に対するQ値の変化を示す波形である。
リッツ線で製作したインダクタ2では、400kHz付近の周波数(周波数f1)でQ値がおよそ最大値を示し、エナメル線で製作したインダクタ1では、150kHz付近の周波数(周波数f2)でQ値がほとんど最大値を示す。
図187のaとbを比較した結果、インダクタ2の最大Q値がインダクタ1の最大Q値よりおよそ1.5倍程度高いことが分かる。したがって、スタイラスペンの共振回路を形成するインダクタのコイルとしては、リッツ線がエナメル線より優秀であることが分かる。
しかし、比較実験2で測定されたインダクタ2の最大Q値も、商用化に必要な目標値(Qtarget)の1/2程度に過ぎない水準であった。
比較実験3(巻線方式別特性値比較)
フェライトコアの材質をマンガン(Mn)にした状態で、ワイヤの種類をエナメル線とリッツ線に、巻線方式をUタイプとジグザグタイプに変更して製作したインダクタ3~インダクタ5についてQ値を測定した。
図188は、KEYSIGHT TECHNOGIES社のE4980A precision LCR meterを介して周波数を変更して測定したインダクタ3~インダクタ5のQ値を示す図面である。
図188において、aは、インダクタ3(マンガンコア/エナメル線/Uタイプ巻線方式)の周波数に対するQ値の変化を示す波形であり、bは、インダクタ4(マンガンコア/エナメル線/ジグザグタイプ巻線方式)の周波数に対するQ値の変化を示す波形であり、cはインダクタ5(マンガンコア/リッツ線/ジグザグタイプ巻線方式)の周波数に対するQ値の変化を示す波形である。
図188のc波形から分かるように、リッツ線/ジグザグ巻線方式で製作したインダクタ5では、300kHz付近の周波数(周波数f3)でQ値がおよそ最大値を示す。エナメル線/ジグザグ巻線方式で製作したインダクタ4とエナメル線/Uタイプ巻線方式で製作したインダクタ3では、150kHz付近の周波数(周波数f2)でQ値がおよそ最大値を示す。
また、図188のa,b,cを比較した結果、インダクタ5の最大Q値がインダクタ4の最大Q値よりおよそ1.5倍程度高く、インダクタ3の最大Q値より2倍以上高いということが分かる。したがって、スタイラスペンの共振回路を形成するインダクタの巻線方式は、ジグザグタイプの巻線方式がUタイプの巻線方式より優秀であることが分かる。
しかし、比較実験2で測定されたインダクタ5(マンガンコア/リッツ線/ジグザグタイプ巻線方式)の商用化に必要な目標値(Qtarget)の3/4程度に過ぎない水準であった。
比較実験4(コア材質別特性値比較)
本実施形態では、フェライトコアの材質として、マンガンとニッケルを使用し、通常ニッケルの透磁率は200~300であり、マンガンの透磁率は3000~5000と知られている。
本実施形態で使用したマンガンがニッケルより約15倍程度透磁率が高いので、コイルの断面積及び長さが同一であると仮定した場合、同一のインダクタンス値を得るためにマンガンの巻線数がニッケルの巻線数より約4倍ほど減らせる長所がある。したがって、巻線数の観点でだけ見れば、ニッケルよりはマンガンを使用することが効果的であることが分かる。
一方、インダクタ部14では、コアに巻線されたコイルを含む複雑な構造を有するので、寄生キャパシタンスが追加的に形成される。このような寄生キャパシタンスによりQ値が減少するので、共振信号の振幅を減少させる問題がある。
インダクタ部14で形成された寄生キャパシタンスは、巻線されたコイルの間と、コアとコイル間で発生し得るが、前述したように、ジグザグタイプの巻線方式を採択することにより、巻線されたコイル間の寄生キャパシタンスを減らすことができる。
一方、本実施形態では、コアとコイルとの間の寄生キャパシタンスを減らすために、マンガンより低い誘電率を有するコア材質をテストし、テストの結果、ニッケルコアがフェライトコアの材質としては最適であることを確認することができた。
フェライトコア素子として主に使用されるマンガンとニッケルで重要な物理的特性は、透磁率(permeability)として、これは、数式14でのように、インダクタンス値に重要な影響を及ぼす。しかし、フェライト素子としてのマンガンとニッケルにおいて、誘電率(permittivity)はほとんど関心を持たない物理的特性であり、実際にニッケルの場合には、メーカーが提供するデータシートにも関連情報がないほどである。
本実施形態では、マンガンとニッケルの誘電率を確認するために、KEYSIGHT TECHNOGIES社のE4980A precision LCR meterを使用して、マンガンとニッケルの誘電率(permittivity)を測定し、その測定結果は次の表1の通りである。
測定1と測定2は、同じKEYSIGHT TECHNOGIES社のE4980A precision LCR meterを使用して測定したもので、測定1は測定ソフトウェアで自動的に計算された誘電率を示す。測定1によれば、マンガンの誘電率は2400であるが、ニッケルの誘電率は測定されないことが分かる。
測定2は、フェライトコア間のキャパシタンス、面積、距離を測定して誘電率を計算した方式として、測定2によれば、マンガンの誘電率は8300であり、ニッケルの誘電率は2と測定された。
測定1と測定2の間には誘電率の結果に大きな差があり、特に、測定2の場合には、キャパシタンス、面積、距離などにより誤差が相当あることが確認された。しかし、測定1及び測定2の結果、マンガンに比べてニッケルが少なくとも誘電率が1/1000以上小さいことが分かる。
比較実験4では、フェライトコアの材質をニッケルにして、ワイヤの種類をリッツ線にした状態で、巻線方式をUタイプとジグザグタイプに変更して製作したインダクタ6及びインダクタ7についてQ値を測定した。
図189は、KEYSIGHT TECHNOGIES社のE4980A precision LCR meterを介して周波数を変更して測定したインダクタ6及びインダクタ7のQ値を示す図面である。
図189において、aは、インダクタ6(ニッケルコア/リッツ線/Uタイプ巻線方式)の周波数に対するQ値の変化を示す波形であり、bは、インダクタ7(ニッケルコア/リッツ線/ジグザグタイプ巻線方式)の周波数に対するQ値の変化を示す波形である。
図189のb波形から分かるように、ニッケルコア/リッツ線/ジグザグ巻線方式で製作したインダクタ7では、400kHz付近の周波数(周波数f5)でQ値がおよそ最大値を示す。ニッケルコア/リッツ線/Uタイプ巻線方式で製作したインダクタ6では200kHz付近の周波数(周波数f6)でQ値がおよそ最大値を示す。図189のaとbを比較した結果、インダクタ7の最大Q値がインダクタ6の最大Q値よりおよそ2倍程度高いことが分かる。
一方、比較実験4で測定されたインダクタ7(ニッケルコア/リッツ線/ジグザグタイプ巻線方式)の最大Q値は、商用化に必要な目標値(Qtarget)におおむね到達することが分かった。
以上で説明した比較実験1~4では、フェライトコアの材質、コイルのワイヤの種類、巻線方法(winding scheme)の組み合わせを変更しながらインダクタを製作してQ値をテストし、テストの結果、ニッケルコア、リッツ線、ジグザグタイプの巻線方式でキャパシティブ共振スタイラスペンのインダクタ部を設計した場合に最も高いQ値を得ることが分かった。そして、このような組み合わせによって製作したインダクタの最大Q値は、商用化のための目標値(Qtarget)に到達することが分かった。
一方、本実施形態では、フェライトコアとしてニッケルコアを使用し、コアのワイヤの種類としてリッツ線を使用して実験したが、ニッケルコア以外にフェライトコアとして誘電率が1000以下である物質を使用し、リッツ線以外にも一つのコイルが2以上の絶縁電線(strand)を覆う形態のワイヤを使用する場合には、これと類似の結果が得られるだろう。
本実施形態では、コアとコイルの間の寄生キャパシタンスをさらに減らすために、マンガンより低い誘電率を有するニッケルを使用すること以外に、以下で説明するように、コアとコイルの間にボビンを設けることにより、コアとコイルの間の距離を増加する方式を使用することができる。
図190を参照すると、インダクタ部14は、フェライトコア15、フェライトコア15の少なくとも一部を覆うボビン(bobbin)141、ボビン141の少なくとも一部に巻かれたコイル16を含む。ボビン141は、コイル16の巻線による力によってボビン141がフェライトコア15に密着して固定されてよい。このようなボビン141は、ボディ部19と同一又は相違した材料を含んでよく、例えば、プラスチック又は表面が絶縁処理された金属を含んでよい。具体的に、ボビン141は、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、液晶ポリエステル(LCP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及びフェノール系樹脂などを使用することができる。
このように、ボビン141がフェライトコア15を覆い、ボビン141をコイル16で巻線する場合、フェライトコア15とコイル16との間の距離が増加することにより、図190における寄生キャパシタンスCp2の値が、図182における寄生キャパシタンスCp1の値よりさらに小さく設定することができる。
図191を参照すると、インダクタ部14がフェライトコア15とコイル16のみを含む場合、共振信号の最大振幅は、約2V(+1V~-1V)であると測定された。図192を参照すると、インダクタ部14がフェライトコア15、ボビン141、及びコイル16を含む場合、共振信号の最大振幅は、約4V(+2V~-2V)であると測定された。すなわち、フェライトコア15の少なくとも一部をボビン141で覆い、ボビン141の上にコイル16を巻線すれば、共振信号の振幅がさらに大きいことを確認することができる。
一方、本実施形態により、最適なインダクタ部を設計するために、フェライトコアとしてニッケルを使用する場合には、前述したように、ニッケルがマンガンより1/15倍程度の透磁率が低いので、同じインダクタンス値を得るためにニッケルの巻線数がマンガンの巻線数より約4倍ほど増えなければならない。これにより、同じインダクタンスを得るためには、マンガンより直径が大きくならなければならない短所がある。
本実施形態では、スタイラスペンの直径を薄くしながらも高い出力信号を得られるようにするため、複数のインダクタを使用する方法を提案する。
図193は、薄い直径の2個のインダクタを直列に連結し、2つのインダクタの両端の間にキャパシタを並列に連結する方式の等価回路を示す。以下では、このような方式の共振回路を「LLC共振回路」と称する。図193において2個のインダクタを直列に連結したもので示したが、本実施形態がこれに限定されるわけではなく、3個以上のインダクタを直列に連結することができる。LLC共振回路によれば、一つのインダクタとキャパシタを有する共振回路(以下、「LC共振回路」という)に比べて、インダクタンスLが2倍に大きくなるので、キャパシタンスを1/2に減らして設計しなければならない。すなわち、LLC共振回路はLC共振回路に比べて直径を薄くすることはできるが、キャパシタンスに対する影響にさらに敏感であるという短所がある。
一方、図194は、2個のLC共振回路を直列に連結した方式(以下では「LCLC共振回路」という)として、2個の共振信号を合わせて出力する方式の等価回路を示す図面である。
図194において、2個のLC共振回路を直列に連結したもので示したが、本実施形態がこれに限定されるわけではなく、3個以上のLC共振回路を直列に連結することができる。LCLC共振回路によれば、2個の共振回路の共振周波数が同一でなければならないので、製造工程上において、それぞれの共振回路の共振周波数が同一であるようにチューニングしなければならない短所がある。
以上で説明したように、フェライトコアとしてニッケルを使用することにより発生する巻線数の増加にもかかわらず、図193及び図194のように、2以上のインダクタを使用すれば、インダクタ部の直径の増加を抑制して薄い直径のスタイラスペンを製作することができる。
一方、図193のように、LLC方式の共振回路を使用する場合、1/2に減ったキャパシタンスに対する影響を最小化するために、次に説明する構造のスタイラスペンを採択することができる。
すなわち、スタイラスペン10がホバーリング状態である場合にも、タッチ電極21に伝達された信号RSにより、タッチコントローラ262は感知信号を受信することができる。このような感知信号により、タッチコントローラ262がタッチデータを生成すれば、使用者が意図しなかったタッチデータが生成されたり、不正確であったり不安定なタッチデータが生成され得る。
ホバーリング状態における共振信号RSの伝達によるタッチ入力について、図195を参照して説明する。
図195は、スタイラスペンのホバーリングによるタッチ入力を示した図面である。例えば、筆記時に、以前の画を書いた後に次の画を書くために、タッチスクリーン20内でスタイラスペン10は以前の画の終わり地点Aから次に画の開始地点Cに移動することができる。
スタイラスペン10の伝導性チップ11は、一地点Aでウインドウ22に接触して、他の地点Cでもウインドウ22に接触する。ウインドウ22に接触している伝導性チップ11からの共振信号RS0,RS2がタッチ電極21に伝達されてよい。共振信号RS0により、一地点Aに対応するタッチデータが生成され、共振信号RS2により、他の地点Cに対応するタッチデータが生成される。
一地点Aと他の地点Cの間の領域Bにおいて、スタイラスペン10はウインドウ22から離隔している。すなわち、領域Bでスタイラスペン10はホバーリング状態にある。ホバーリング状態のスタイラスペン10の伝導性チップ11からの共振信号RS0がタッチ電極21に伝達されてよい。共振信号RS1により、領域Bの連結画NLに対応するタッチデータが生成される。すなわち、ホバーリング状態のスタイラスペン10から伝達された共振信号RS1によりタッチコントローラ262がタッチデータを生成すれば、使用者が意図しなかった連結画に対応するタッチデータが生成されて、タッチスクリーン20上に表示される。
実施形態は、ホバーリング状態のスタイラスペンにおける共振信号伝達を防止するスタイラスペンを提供する。
一方で、使用者は、スタイラスペン10を把持し、伝導性チップ11でタッチスクリーン20をタッチする。これに関連して、図196~図199を参照して説明する。
図196は、スタイラスペンを把持した場合のスタイラスペンと電子デバイスを示した概念図であり、図197は、スタイラスペンを把持した場合のスタイラスペンと電子デバイスを示した概略的な回路図であり、図198及び図199は、スタイラスペンを把持した場合のスタイラスペンと電子デバイスを示した概略的な回路図である。
図196の(a)に示されたように、使用者40はスタイラスペン10を把持し、タッチスクリーン20にスタイラスペン10のチップを接触させてタッチを入力する。
図196の(b)に示されたように、スタイラスペン10は伝導性チップ11、伝導性チップ11に連結されている共振回路部12、接地部18、及びハウジング19を含む。共振回路部12は、キャパシタ部13とインダクタ部14を含む。ハウジング19は、チップ11に隣接したホルダ部19a及びチップ11と離隔しているボディ部19bを含む。
インダクタ部14は、フェライトコア15とフェライトコア15に巻かれたコイル16を含む。インダクタ部14のインダクタンス(inductance)はL=μSN2/lによって、磁性係数μ、コイル16の断面積S、及び巻線数Nの自乗に比例し、コイル16の長さlに反比例する。
スタイラスペン10は、使用者の指40により把持され、この時、指40とスタイラスペン10の内部導電体(コイル16~スタイラスペン10の各素子を連結している導線など)により寄生キャパシタンスCf1,Cf2が形成されてよい。
図197を参照すると、使用者の手40による寄生キャパシタンスCfが示される。すなわち、寄生キャパシタンスCfにより、スタイラスペン10の共振周波数が変化することになる。そうすると、駆動信号30の周波数とスタイラスペン10の共振周波数が一致しなくなり、スタイラスペン10から出力される信号の大きさが減少する問題がある。
図198及び199を参照すると、使用者の手40による寄生キャパシタンスCfが示される。すなわち、寄生キャパシタンスCfにより、スタイラスペン10の共振周波数が変化することになる。そうすると、駆動信号30の周波数とスタイラスペン10の共振周波数が一致しなくなり、スタイラスペン10から出力される信号の大きさが減少する問題がある。
この時、寄生キャパシタンスCfの影響は、LC共振回路やLCLC共振回路に比べて、LLC回路がさらに大きい。これは、同一の共振周波数で設計する場合、LLC共振回路キャパシタンスがLC共振回路やLCLC共振回路のキャパシタンスより1/2ほど小さいためである。
以下では、使用者の把持による共振周波数の変化を防止するスタイラスペンについて図200を参照して説明する。
図200は、LLC構造のスタイラスペンを示した概念図である。
図200に示されたように、スタイラスペン10は、伝導性チップ11、キャパシテタ部13、二つのインダクタ部14,14’、遮断部材17、接地部18、及びボディ部19を含む。
インダクタ部14,14’は、それぞれ二つのフェライトコア15,15’と、フェライトコア15,15’に巻かれたコイル16,16’を含む。この時、二つのインダクタ部14,14’は直列に連結される。
図201は、スタイラスペンを示した概念図である。
図201に示されたスタイラスペン10は、図196のスタイラスペン10と比較して、遮断部材17をさらに含む。
遮断部材17は、キャパシタ部13とインダクタ部14,14’を覆う伝導性部材として、使用者の手による寄生キャパシタンスの形成を防止することができる。遮断部材17は、ハウジング19の少なくとも一部を覆う伝導性部材又はハウジング19の少なくとも一部である伝導性部材として、使用者の手による寄生キャパシタンスの形成を防止することができる。
しかし、遮断部材17は、渦電流(eddy current)を発生させる問題がある。この時、遮断部材17は、スタイラスペンで発生する渦電流(eddy current)の影響を最小化するために、遮断部材17の両端は渦電流の方向EDに沿って離隔されるように設計することができる。
これと関連して、図202を参照して共に説明する。
図202は、図201に示されたスタイラスペンで発生する渦電流(eddy current)を示した例示図である。
図202の(a)に示されたように、伝導性チップ11から伝達された駆動信号により、時計方向の電流がコイル16,16’に流れ、コイル16,16’に流れる電流によって磁場が形成される。あるいは、図202に示されたように、共振によって電流I1がコイル16に流れる。コイル16に流れる電流I1により磁場M1が形成される。
この時、コイルの電流によって生成された磁場の変化により、コイルの電流方向と反対方向である反時計方向に渦電流が形成され、遮断部材17には時計方向の渦電流が流れることになる。磁場M1により遮断部材17には一定方向への電流I2が形成される。電流I2は、インダクタ部140により形成された磁場M1の方向に垂直である平面上で形成されてよい。このような電流I2が合わさって、図202の(b)に示されたような時計方向の渦電流I3が発生する。
コイル16で発生した磁場M1が、このような渦電流I3により抑制される。そうすると、インダクタ部14のインダクタンスが変化し、インダクタンス変化によりスタイラスペン11の共振周波数が変化する問題が発生する。
実施形態は、使用者の把持及び渦電流の発生による共振周波数の変化をさらに防止するスタイラスペンを提供する。
図203~図211は、実施形態によるスタイラスペンの構造を示した概念図である。
図203は、ホバーリング状態のスタイラスペンにおける共振信号の伝達を防止するスタイラスペンを示し、図204は、ホバーリング状態のスタイラスペンにおける共振信号の伝達と、渦電流発生による共振周波数の変化をさらに防止するスタイラスペンを示し、図205及び図206は、ホバーリング状態のスタイラスペンにおける共振信号伝達と、使用者の把持及び渦電流発生による共振周波数の変化をさらに防止するスタイラスペンを示し、図207~図211は、使用者の把持及び渦電流発生による共振周波数の変化をさらに防止するスタイラスペンを示す。
図203~図211のスタイラスペン100は、伝導性チップ110、共振回路部、遮断部材170、接地部180、及びハウジング190を含んでよい。説明の便宜のため、図203~図211に共振回路部のインダクタ部140のみを示したが、共振回路部はキャパシタ部を含み、キャパシタ部はハウジング190の内部に位置することができる。
伝導性チップ110は、キャパシタ部(図示せず)及びインダクタ部140に電気的に連結されている。例えば、伝導性チップ110は、キャパシタ部(図示せず)とインダクタ部140に伝導性連結部材112等で直接連結されている。
図203~211を参照すると、伝導性チップ110の全体又は一部は、伝導性物質(例えば、金属)で形成することができたり、又は、伝導性チップ110は、非伝導性ハウジング内部に存在しつつ伝導性チップ110の一部が、ハウジングに設けられた開口(opening)を介して外部に露出した形態を有することもでき、これに制限されない。
伝導性連結部材112は、伝導性を有する部材として、配線(wiring)、ワイヤ(wire)、ピン(pin)、ロッド(rod)、バー(bar)などであってよく、これに制限されない。
キャパシタ部(図示せず)及びインダクタ部140は、ハウジング190内に位置する。キャパシタ部(図示せず)は、並列に連結された複数のキャパシタを含んでよい。それぞれのキャパシタは、互いに相違したキャパシタンスを有してよく、製造工程内でトリミング(trimming)されてよい。インダクタ部140は、伝導性チップ110から第1距離d1ほど離隔して位置することができる。
ハウジング190は、スタイラスペン100の素子を収容することができる。ハウジング190は内部が空いているので、その内部に伝導性チップ110、共振回路部、及び接地部180を収容することができる。このようなハウジング190は、非伝導性物質から成っていてよい。
ハウジング190は、伝導性チップ110に隣接したホルダ部190aと伝導性チップ110に離隔しているボディ部190bとを含む。ホルダ部190aとボディ部190bは、一体に形成されてもよい。ホルダ部190aとボディ部190bとが一体に結合された形態で示したが、ホルダ部190aとボディ部190bとは分離されてもよい。
ホルダ部190aは、図203の(a)に示された錐台又は図203の(b)の柱形態であってよい。又は、ホルダ部190aは、図203の(c)のドーム(dome)192が結合された柱形態であってよい。又は、ホルダ部190aは、図203の(d)のパイプ(pipe)形態であってよい。
ボディ部190bは、円柱、多角柱、少なくとも一部分が曲面である柱形態、胴張り柱(entasis)形態、角錐台(frustum of pyramid)形態、円錐台(circular truncated cone)形態などを有してもよく、その形態に制限されない。
遮断部材170aは、伝導性チップ110が外部に露出されているハウジング190の一部分に対応して位置することができる。例えば、遮断部材170aは、伝導性チップ110が外部に露出されているホルダ部190aの開口から0mm~20mm内に位置することができる。具体的に、遮断部材170aは、ホルダ部190aの開口とホルダ部190aの開口から20mm離隔している部分の間に位置することができる。また、遮断部材170aは、ホルダ部190aの開口から0.1mm以上離隔した部分とホルダ部190aの開口から10mm離隔している部分との間に、開口から1mm以上離隔した部分とホルダ部190aの開口から5mm離隔している部分との間に、位置することができる。すなわち、遮断部材170aは、伝導性チップ110が外部に露出しているハウジングの一部分と少なくとも20mm以内に隣接した領域に位置することができる。
遮断部材170aは、ホルダ部190aの少なくとも一部を覆う伝導性部材であってよい。遮断部材170aは、ホルダ部190aの少なくとも一部である伝導性部材であってよい。このような遮断部材170aは、伝導性連結部材112を介して接地部180に連結されてよい。遮断部材170aは、接地部180に電気的に連結されて接地される。
遮断部材170aは、ホルダ部190aの内部又は外部に位置することができる。すなわち、ホルダ部190aの内表面又は外表面に付着されてもよく、ホルダ部190aの内表面から所定の距離離隔してホルダ部190aの内部に収容されてもよい。図203において、チップ110はホルダ部190aの内部に位置しているもので示されているが、伝導性チップ110がボディ部190bの内部に延びている場合、遮断部材170aはボディ部190bの内部又は外部にも位置することができる。すなわち、ボディ部190bの内表面又は外表面に付着されてもよく、ボディ部190bの内表面から所定の距離離隔してボディ部190bの内部に収容されてもよい。
また、別途の図面で示さなかったが、遮断部材170aは、キャパシタ部とインダクタ部140の位置により、キャパシタ部とインダクタ部140の少なくとも一部を覆うこともできる。例えば、キャパシタ部とインダクタ部140がホルダ部190aの内部に位置している場合、遮断部材170aはキャパシタ部とインダクタ部140の少なくとも一部を覆うことができる。
図203に示されたように、インダクタ部140が遮断部材170aから所定の距離以上離隔している場合、遮断部材170aは、一つの伝導性の板(plate)の形態を有してよい。すなわち、遮断部材170aは、表面が滑らかだったり、ドット、ストライプ、グリッド形の表面突出構造を有するプレート型部材であってよい。また、遮断部材170aは、ホルダ部190a内の伝導性コイルであってもよい。例えば、遮断部材170aは、ホルダ部190aの内部と接しつつ巻かれている伝導性のコイルであってもよい。
遮断部材170aが方向PDに沿ってインダクタ部140のフェライトコアから第1距離d1ほど離隔している。遮断部材170aが複数の遮断部で形成されていなくても、インダクタ部140のフェライトコアによって形成された磁場による影響が少ない。
図203の(a)において、遮断部材170aは、錐台形態のホルダ部190aの横面あるいは横面の一部、あるいは、表面のうち一部を覆う形態を有してよい。例えば、遮断部材170aは、錐台形態のホルダ部190aの横面のうち、チップ110に隣接した部分のみを覆う形態であってよい。
図203の(b)において、遮断部材170aは、柱形態のホルダ部190aの横面の少なくとも一部分を覆う形態を有してよい。例えば、遮断部材170aは、柱形態のホルダ部190aの横面のうちチップ110に隣接した部分のみを覆う形態であってよい。
図203の(c)において、遮断部材170aは、柱形態のホルダ部190aの横面とドーム192の外面の少なくとも一部分を覆う形態を有してよい。例えば、遮断部材170aは、ドーム192の外面と柱形態のホルダ部190aの横面のうち、チップ110に隣接した部分のみを覆う形態であってよい。
図203の(d)において、遮断部材170aは、パイプ形態のホルダ部190aの内面の少なくとも一部分を覆う形態を有してよい。例えば、遮断部材170aは、パイプ形態のホルダ部190aの内面のうちチップ110に隣接した部分のみを覆う形態であってよい。
図204に示されたように、インダクタ部140が遮断部材170aから第1距離d1より短い第2距離d2以下で離隔している場合、遮断部材170aは複数の第1遮断部171aを含んでよい。例えば、遮断部材170aは、ホルダ部190aの周方向に閉ループを形成しつつ互いに離隔した複数の遮断部171aを含んでよい。
複数の第1遮断部171aは、インダクタ部140内のフェライトコアの軸方向PDと平行した方向に延びていてよい。図面に示された渦電流の方向を基準として説明すれば、渦電流に垂直である方向PD又はボディ部190bの長さ方向PDで延びていてよい。複数の第1遮断部171aは、フェライトコアの軸方向PDに垂直である方向、あるいは、ホルダ部190aの円周方向に沿って互いに離隔している。互いに離隔した複数の第1遮断部171aは、フェライトコアの軸方向PDに垂直である方向、あるいは、ホルダ部190aの円周方向に沿って0.03mm以上の間隔で離隔されてよい。図面に示された渦電流の方向を基準として説明すれば、複数の第1遮断部171aは、渦電流の方向EDに沿って0.03mm以上の間隔で離隔されてよい。遮断部材170が互いに離隔された複数の第1遮断部171aを含むので、遮断部材170aに沿って渦電流が流れることができなくなり、渦電流の発生が遮断される。複数の第1遮断部171aは、フェライトコアの軸方向PDに所定の角度(0度超過90度未満)に傾いた方向に沿って延びていてもよい。
複数の第1遮断部171aは、連結部174aを介して電気的に連結されている。また、連結部174aが接地部180に電気的に連結されてよい。すなわち、複数の第1遮断部171aは、伝導性連結部材112を介して接地部180に連結されてよい。遮断部材170aは、接地部180に電気的に連結されて接地される。
図204の(a)において、遮断部材170aは、錐台形態のホルダ部190aの横面、表面の少なくとも一部分を覆う形態を有してよい。例えば、遮断部材170aは、錐台形態のホルダ部190aの横面のうち、チップ110に隣接した部分のみを覆う形態であってよい。
図204の(b)において、遮断部材170aは、柱形態のホルダ部190aの横面、表面の少なくとも一部分を覆う形態を有してよい。例えば、遮断部材170aは、柱形態のホルダ部190aの横面のうち、チップ110に隣接した部分のみを覆う形態であってよい。
図204の(c)において、遮断部材170aは、柱形態のホルダ部190aの横面とドーム192の外面の少なくとも一部分を覆う形態を有してよい。例えば、遮断部材170aは、ドーム192の外面と柱形態のホルダ部190aの横面のうち、チップ110に隣接した部分のみを覆う形態であってよい。
図204の(d)において、遮断部材170aは、パイプ形態のホルダ部190aの内面の少なくとも一部分を覆う形態を有してよい。例えば、遮断部材170aは、パイプ形態のホルダ部190aの内面のうちチップ110に隣接した部分のみを覆う形態であってよい。
図205に示されたスタイラスペン100は、図203に示されたスタイラスペン100に比べて遮断部材170bをさらに含む。図206に示されたスタイラスペン100は、図204に示されたスタイラスペン100に比べて遮断部材170bをさらに含む。
遮断部材170bは、インダクタ部140を覆う伝導性部材を含む。遮断部材170bは、インダクタ部140を中心にして所定の半径を有する円周上に位置することができる。遮断部材170bは、複数の第1遮断部171bを含んでよい。すなわち、遮断部材170bは、図27に示されたように複数の片に分離した状態で存在することができる。例えば、遮断部材170bは、ボディ部190bの周方向に配置された複数の遮断部171bを含んでよい。また、遮断部材170bは、ボディ部190bの周方向に閉ループを形成しつつ互いに離隔された複数の遮断部171bを含んでよい。
遮断部材170bは、インダクタ部140の少なくとも一部を覆うように、ボディ部190bの内部又は外部に位置することができる。すなわち、遮断部材170bは、ボディ部190bの内表面、内表面から所定の距離離隔された位置、外表面のうちいずれか一つの領域に備えられてよい。図205において、インダクタ部140は、ボディ部190bの内部に位置しているもので示されているが、他の実施形態では、インダクタ部140がホルダ部190aの内部に延びている場合で、遮断部材170bがホルダ部190aの内部又は外部にも位置することができる。
複数の第1遮断部171bは、渦電流に垂直である方向PD、すなわち、インダクタ部140内のフェライトコアの軸方向PD又はボディ部190bの長さ方向PDと平行した方向に延びており、図202に示された渦電流の方向ED又はボディ部190bの周囲に沿って互いに離隔している。複数の第1遮断部171bは、フェライトコアの軸を中心に円周上で所定の距離離隔された状態で配置されてよい。遮断部材170bが、渦電流の方向ED(図202参照)、換言すれば、フェライトコアの軸を中心とした円周上において、又は、ボディ部190bの周囲に沿って互いに離隔された複数の第1遮断部171bを含むので、遮断部材170bに沿って渦電流が流れることができなくなり、渦電流の発生が遮断される。複数の第1遮断部171bがフェライトコアの軸方向PDと平行した方向、言い換えれば、フェライトコアの軸方向PD又はボディ部190bの長さ方向PDに沿って延びているもので説明したが、複数の第1遮断部171bは方向PDに所定の角度(0度超過90度未満)に傾いた方向に沿って延びていてよい。上の説明で、渦電流の方向を基準とした説明が含まれているが、これは、図202の図面に基づいて説明の理解を助けるためである。
遮断部材170aと遮断部材170bは、互いに電気的に連結されてよい。例えば、遮断部材170aと複数の第1遮断部171bがホルダ部190a及びボディ部190bの境界で電気的に連結されている。そして、複数の第1遮断部171bは、連結部174bを介して電気的に連結されている。連結部174bが接地部180に電気的に連結されてよい。すなわち、複数の第1遮断部171bは、伝導性連結部材112を介して接地部180に連結されてよい。遮断部材170aと遮断部材170bは、全て接地部180に電気的に連結されて接地される。
図207の(a)を参照すると、スタイラスペン100は、伝導性チップ110、導電性連結部材120、キャパシタ部130、インダクタ部140、遮断部材170、接地部180、及びボディ部190を含んでよい。
遮断部材170は、キャパシタ部130とインダクタ部140を覆う伝導性部材を含む。図面に示されはしなかったが、遮断部材170は接地部180に連結されてよい。すなわち、遮断部材170と接地部180とを連結する導線がさらに備えられてよく、これと関連しては、下の図208で詳しく説明することにする。
また、遮断部材170は、フェライトコアの軸方向又はボディ部の長さ方向に沿って延びており、遮断部材170の両端は、フェライトコアの中心軸又はボディ部の中心軸を中心とした円周上に配置され、両端が所定の距離離隔されるように配置されてよい。図面を参照して説明すると、遮断部材170の両端は、渦電流の方向EDに沿って離隔している。これと関連して、図207の(b)~(e)は、遮断部材170を詳細に示す。
図207の(b)を参照すると、遮断部材170は、渦電流の発生を遮断する一つのスリットGPを含む。スリットGPは、フェライトコアの中心軸PD又はボディ部の中心軸と平行した方向で形成されてよい。すなわち、図面を参照して説明すると、スリットGPは、渦電流に垂直である方向PDに沿って延びている。すなわち、フェライトコアの軸を中心とした円周上に配置されたプレート形状の遮断部材170の両端が互いに接触しないので、中心軸PDと平行したスリットGPが形成される。これにより、遮断部材170の両端1701,1702は、一つのスリットGPにより離隔している。実施形態において、スリットGPは、渦電流の方向EDに沿って0.03mm以上の幅を有してよい。
スリットGPがフェライトコアの中心軸PDと平行した方向、図面を参照すると渦電流に垂直である方向PDに沿って延びているもので説明したが、スリットGPは、中心軸PD方向に対して所定の角度(0度超過90度未満)に傾いた方向に沿って延びていてよい。
四角プレート形状の遮断部材170において、遮断部材170の両端(両辺)1701,1702は、フェライトコアの中心軸PD又はボディ部の中心軸と平行した方向、図面では渦電流の方向EDに沿って離隔している。それゆえに、遮断部材170に沿って渦電流が流れることができなくなるので、渦電流の発生が遮断される。
図207の(c)を参照すると、遮断部材170は複数の第1遮断部171を含む。複数の第1遮断部171は、フェライトコアの中心軸PD又はボディ部の中心軸と平行した方向、すなわち、渦電流に垂直である方向に沿って延びている。また、フェライトコアの軸を中心とした円周上に沿って互いに離隔している。図面を参照すると、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔していると説明することができる。同様に、遮断部材170が、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔された複数の第1遮断部171を含むので、遮断部材170に沿って渦電流が流れることができなくなって、渦電流の発生が遮断される。複数の第1遮断部171がフェライトコアの中心軸PDに沿って延びているもので説明したが、複数の第1遮断部171は方向PDに所定の角度(0度超過90度未満)に傾いた方向に沿って延びていてよい。
図207の(d)を参照すると、遮断部材170は複数の第2遮断部172を含む。複数の第2遮断部172は、フェライトコアの中心軸PD又はボディ部の中心軸と平行した方向、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向に沿って離隔しており、複数の第2遮断部172それぞれの両端は、フェライトコアの軸を中心とした円周上に沿って、すなわち、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔している。同様に、遮断部材170に含まれた複数の第2遮断部172それぞれの両端が、フェライトコアの軸を中心とした円周上に沿って、すなわち、渦電流の方向EDに沿って離隔しているので、遮断部材170に沿って渦電流が流れることができなくなって、渦電流の発生が遮断される。
図207の(e)を参照すると、遮断部材170は複数の第3遮断部173を含む。複数の第3遮断部173は、フェライトコアの中心軸PD又はボディ部の中心軸に平行した方向PDを沿っても離隔しており、フェライトコアの軸を中心とした円周上に沿っても離隔している。図面を参照すると、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔したと言える。同様に、遮断部材170に含まれた複数の第3遮断部173がフェライトコアの軸を中心とした円周上に沿って、すなわち、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔しているので、遮断部材170に沿って渦電流が流れることができなくなって、渦電流の発生が遮断される。
ボディ部190は、錐台と柱が結合された形態を含んでよい。ボディ部190は、錐台部分と柱部分が一体に結合された形態で示したが、二つの部分が分離されてもよい。柱部分は円柱、多角柱、少なくとも一部分が曲面である柱形態、胴張り柱形態、角錐台形態、円錐台形態などを有してもよく、その形態に制限されない。このようなボディ部190は、非導電性物質から成っていてよい。
遮断部材170は、ボディ部190の内面、外面、又は、内部に位置することができ、これに対しては後述する図面を参照して後述する。
次に、図208の(a)を参照すると、図207の(a)のスタイラスペン100と比較して、スタイラスペン101は遮断部材170が接地部180に連結されているという差異点を有する。また、遮断部材170と接地部180は、インダクタ部140から離隔された位置で連結されてよい。これと関連し、図208の(b)~(d)は、接地部180と連結される遮断部材170を詳細に示す。
図208の(b)を参照すると、遮断部材170は、渦電流の発生を遮断する一つのスリットGPと遮断部材170の両端1701,1702を連結する連結部174を含む。スリットGPは、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、すなわち、渦電流EDに垂直である方向に沿って延びている。遮断部材170の両端1701,1702は、一つのスリットGPにより離隔している。遮断部材170の両端1701,1702は、フェライトコアの軸又はボディ部の軸を中心とした円周に沿って、換言すれば、渦電流の方向EDに沿って離隔している。
連結部174は、インダクタ部140からフェライトコアの中心軸方向PDに沿って離隔した位置、図面を参照すると、渦電流方向EDに垂直である方向に沿って離隔した位置において、遮断部材170の両端1701,1702を連結することができる。そして、連結部174が位置した領域において、遮断部材170は接地部180に連結されてよい。
図208の(c)を参照すると、遮断部材170は複数の第1遮断部171及び複数の第1遮断部171を互いに連結する第1連結部175を含む。
複数の第1遮断部171は、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流方向EDに垂直である方向に沿って延びており、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔している。上で言及したように、渦電流方向EDは、フェライトコアの軸又はボディ部の軸を中心とした円周方向に対応されてよい。
第1連結部175は、インダクタ部140からフェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PDに沿って離隔した位置、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って離隔した位置において、複数の第1遮断部171を連結することができる。そして、連結部175の位置で遮断部材170は接地部180に連結されてよい。
図208の(d)を参照すると、遮断部材170は複数の第2遮断部172、複数の第2遮断部172を互いに連結する第2連結部176、及び追加接地部177を含む。
複数の第2遮断部172は、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、すなわち、渦電流方向EDに垂直である方向に沿って離隔しており、複数の第2遮断部172それぞれの両端は、フェライトコアの軸又はボディ部の軸を中心とした円周上で所定の距離離隔している。すなわち、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔している。
第2連結部176は、インダクタ部140からフェライトコアの中心軸方向PDに沿って離隔した位置、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って延び、複数の第2遮断部172と追加接地部177を連結することができる。
追加接地部177は、接地部180に連結されてよい。追加接地部177は、接地部180はインダクタ部140から離隔した位置で連結されてよい。
次に、図209の(a)を参照すると、図208の(a)のスタイラスペン101と比較して、スタイラスペン100は遮断部材170がインダクタ部140に対応して位置する第1遮断部材170aと接地部180に連結されている第2遮断部材170bを含むという相違点を有する。第2遮断部材170bが接地部180に電気的に連結されてよい。
第1遮断部材170aは、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿ってインダクタ部140のフェライトコア150の長さCL以上で延びてよい。第2遮断部材170bは、第1遮断部材170aと連結されている。すなわち、第2遮断部材170bは、第1遮断部材170aと電気的連結が成され得る。
これと関連して、図209の(b)~(d)は、第1遮断部材170aと第2遮断部材170bを含む遮断部材170を詳細に示す。
図209の(b)を参照すると、第1遮断部材170aは、渦電流の発生を遮断する一つのスリットGPを含む。スリットGPは、渦電流に垂直である方向PD又はボディ部の長さ方向PDに沿って第2遮断部材170bの下端まで延びている。第1遮断部材170aの長さES1は、インダクタ部140のフェライトコア150の長さCL以上であってよい。スリットGPの長さも第1遮断部材170aの長さES1に対応する。
第1遮断部材170aの両端1701,1702は、一つのスリットGPにより離隔している。第1遮断部材170aの両端1701,1702は、フェライトコアの軸又はボディ部の軸を中心とした円周方向、すなわち、渦電流の方向EDに沿って離隔している。それゆえに、第1遮断部材170aに沿って渦電流が流れることができなくなるので、渦電流の発生が遮断される。
第2遮断部材170bは、第1遮断部材170aの上端に結合している。第2遮断部材170bは、接地部180に連結されてよい。第2遮断部材170bは、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PDに沿ってインダクタ部140のフェライトコア150から離隔している。それゆえに、第2遮断部材170bにスリットが形成されていなくても、フェライトコア150により形成された磁場による影響が少ない。
図209の(c)を参照すると、第1遮断部材170aは、複数の第1遮断部171を含む。複数の第1遮断部171は、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って延びており、フェライトコアの軸又はボディ部の軸を中心とした円周方向、すなわち、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔している。第1遮断部材170aの長さES2は、インダクタ部140のフェライトコア150の長さCL以上であってよい。複数の第1遮断部171の長さも第1遮断部材170aの長さES2に対応する。それゆえに、第1遮断部材170aに沿って渦電流が流れることができなくなるので、渦電流の発生が遮断される。
第2遮断部材170bは、第1遮断部材170aの上端に結合している。第2遮断部材170bは、接地部180に連結されてよい。第2遮断部材170bは方向PDに沿ってインダクタ部140のフェライトコア150から離隔している。それゆえに、第2遮断部材170bが複数の遮断部で形成されていなくても、フェライトコア150により形成された磁場による影響が少ない。
図209の(d)を参照すると、第1遮断部材170aは、複数の第2遮断部172及び複数の第2遮断部172を互いに連結する第2連結部176を含む。複数の第2遮断部172は、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って離隔しており、複数の第2遮断部172それぞれの両端は、フェライトコアの軸を中心とした円周上における円周方向、すなわち、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔している。それゆえに、第1遮断部材170aに沿って渦電流が流れることができなくなるので、渦電流の発生が遮断される。第1遮断部材170aの長さES3は、インダクタ部140のフェライトコア150の長さCL以上であってよい。
第2連結部176は、インダクタ部140からフェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って延び、第1遮断部材170aと第2遮断部材170bを連結することができる。
第2遮断部材170bは第1遮断部材170aの上端に結合している。第2遮断部材170bは、接地部180に連結されてよい。第2遮断部材170bは、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿ってインダクタ部140のフェライトコア150から離隔している。それゆえに、第2遮断部材170bが複数の遮断部で形成されていなくても、フェライトコア150により形成された磁場による影響が少ない。
次に、図の(a)を参照すると、スタイラスペン103は、伝導性チップ110、導電性連結部材120、キャパシタ部130、インダクタ部140、遮断部材170、接地部180、及びボディ部190を含んでよい。図25の(a)に示された構成要素と同一又は類似の構成要素については説明を省略する。
スタイラスペン103のボディ部190内においてインダクタ部140の位置は、図31の(a)のスタイラスペン102のボディ部190内においてインダクタ部140の位置と相違する。スタイラスペン103のボディ部190内でインダクタ部140は、伝導性チップ110と離隔している。
これと関連して、図210の(b)~(d)は、第1遮断部材170aと第2遮断部材170bを含む遮断部材170を詳細に示す。
図210の(b)を参照すると、第1遮断部材170aは、渦電流の発生を遮断する一つのスリットGPを含む。スリットGPは、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDの反対方向(図面を参照すると伝導性チップから離れる方向)に沿って第2遮断部材170bの上端まで延びている。第1遮断部材170aの長さES1は、インダクタ部140のフェライトコア150の長さCL以上であってよい。スリットGPの長さも第1遮断部材170aの長さES1に対応する。
第1遮断部材170aの両端1701,1702は、一つのスリットGPにより離隔している。第1遮断部材170aの両端1701,1702は、フェライトコアの軸ボディ部の軸を中心とした円周方向、すなわち、渦電流の方向EDに沿って離隔している。それゆえに、第1遮断部材170aに沿って渦電流が流れることができなくなるので、渦電流の発生が遮断される。
第2遮断部材170bは、第1遮断部材170aの下端に結合している。第2遮断部材170bは、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向の反対方向(図面を参照すると伝導性チップから離れる方向)に沿ってインダクタ部140のフェライトコア150から離隔している。それゆえに、第2遮断部材170bにスリットが形成されていなくても、フェライトコア150により形成された磁場による影響が少ない。
図210の(c)を参照すると、第1遮断部材170aは、複数の第1遮断部171を含む。複数の第1遮断部171は、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って延びており、フェライトコアの軸又はボディ部の軸を中心とした円周上における円周方向、すなわち、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔している。第1遮断部材170aの長さES1は、インダクタ部140のフェライトコア150の長さCL以上であってよい。複数の第1遮断部171の長さも第1遮断部材170aの長さES1に対応する。それゆえに、第1遮断部材170aに沿って渦電流が流れることができなくなるので、渦電流の発生が遮断される。
第2遮断部材170bは、第1遮断部材170aの下端に結合している。第2遮断部材170bは方向PDの反対方向に沿ってインダクタ部140のフェライトコア150から離隔している。それゆえに、第2遮断部材170bが複数の遮断部で形成されていなくても、フェライトコア150により形成された磁場による影響が少ない。図210の(d)を参照すると、第1遮断部材170aは、複数の第2遮断部172及び複数の第2遮断部172を互いに連結する第2連結部176を含む。複数の第2遮断部172は、渦電流に垂直である方向PD又はボディ部の長さ方向PDに沿って離隔しており、複数の第2遮断部172それぞれの両端は、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔している。それゆえに、第1遮断部材170aに沿って渦電流が流れることができなくなるので、渦電流の発生が遮断される。
第2連結部176は、インダクタ部140からフェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って延び、第1遮断部材170aと第2遮断部材170bを連結することができる。
第2遮断部材170bは、第1遮断部材170aの下端に結合している。第2遮断部材170bは、フェライトコアの中心軸方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDの反対方向に沿ってインダクタ部140のフェライトコア150から離隔している。それゆえに、第2遮断部材170bが複数の遮断部で形成されていなくても、フェライトコア150により形成された磁場による影響が少ない。
次に、図211の(a)を参照すると、スタイラスペン100は、伝導性チップ110、導電性連結部材120、キャパシタ部130、インダクタ部140、遮断部材170、接地部180、及びボディ部190を含んでよい。図8の(a)に示された構成要素と同一又は類似の構成要素について説明を省略する。
スタイラスペン100のボディ部190内においてキャパシタ部130の位置は、図207の(a)、図208の(a)、及び図209の(a)のスタイラスペン100のキャパシタ部130の位置と相違する。スタイラスペン100のボディ部190内においてキャパシタ部130は、伝導性チップ110と離隔している。
同様に、スタイラスペン100のボディ部190内においてインダクタ部140の位置は、伝導性チップ110と離隔している。
伝導性チップ110と導電性連結部材120がスタイラスペン104の前部分に位置し、キャパシタ部130とインダクタ部140がスタイラスペン104の後部分に位置する。
導電性連結部材120に対する使用者の手による影響を最小化して、インダクタ部140による渦電流の発生を防止するために、スタイラスペン104は遮断部材170をさらに含む。
これと関連して、図210の(b)~(d)は、遮断部材170を詳細に示す。
図210の(b)を参照すると、遮断部材170は、渦電流の発生を遮断する一つのスリットGPを含む。スリットGPは、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDの反対方向(図面を参照すると、伝導性チップから離れる方向)に沿って延びている。遮断部材170の長さES1は、導電性連結部材120の長さに対応することができる。
遮断部材170の両端1701,1702は、一つのスリットGPにより離隔している。遮断部材170の両端1701,1702は、フェライトコアの軸又はボディ部の軸を中心とした円周上における円周方向、すなわち、渦電流の方向EDに沿って離隔している。それゆえに、遮断部材170に沿って渦電流が流れることができなくなるので、渦電流の発生が遮断される。
図210の(c)を参照すると、遮断部材170は、複数の第1遮断部171及び複数の第1遮断部171を互いに連結する第1連結部175を含む。
複数の第1遮断部171は、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って延びており、フェライトコアの軸又はボディ部の軸を中心とした円周上における円周方向、すなわち、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔している。遮断部材170の長さES2は、インダクタ部140のフェライトコア150の長さCL以上であってよい。複数の第1遮断部171の長さも遮断部材170の長さES2に対応する。それゆえに、遮断部材170に沿って渦電流が流れることができなくなるので、渦電流の発生が遮断される。
第1連結部175は、複数の第1遮断部171を互いに連結することができる。そして、連結部175の位置において、遮断部材170は接地部180と電気的に連結されてよい。
図210の(d)を参照すると、遮断部材170は、複数の第2遮断部172及び複数の第2遮断部172を互いに連結する第2連結部176を含む。複数の第2遮断部172は、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って離隔しており、複数の第2遮断部172それぞれの両端は、フェライトコアの軸又はボディ部の軸を中心とした円周上における円周方向、すなわち、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔している。それゆえに、遮断部材170に沿って渦電流が流れることができなくなるので、渦電流の発生が遮断される。
第2連結部176は、インダクタ部140からフェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って延びている。
図212及び図213は、実施形態によるスタイラスペンの遮断部材構造を示した概念図である。
図212に示されたように、遮断部材170aは、両端はフェライトコアの軸又はボディ部の軸を中心とした円周上における円周方向、すなわち、渦電流の方向EDに沿って離隔している。遮断部材170aは、メッキ、フォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でシート(sheet)上にプリンティングされて、ホルダ部190aに付着されたり、又は、ホルダ部190aに直接メッキ、フォトリソグラフィ(photolithography)、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でプリンティングされてよく、これに制限されない。
図212の(a)を参照すると、遮断部材170aは、渦電流の発生を遮断する一つのスリットGPと遮断部材170aの両端1701a,1702aを連結する連結部174aを含む。スリットGPは、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って延びている。遮断部材170aの両端1701a,1702aは、一つのスリットGPにより離隔している。遮断部材170aの両端1701a,1702aは、渦電流の方向EDに沿って離隔している。連結部174aは、遮断部材170aの両端1701a,1702aを連結することができる。
図212の(b)を参照すると、遮断部材170aは、複数の第1遮断部171a及び複数の第1遮断部171aを互いに連結する連結部174aを含む。複数の第1遮断部171aは、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って延びており、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔している。連結部174aは、複数の第1遮断部171aを連結することができる。
図212の(c)を参照すると、遮断部材170aは、複数の第2遮断部172a及び複数の第2遮断部172aを連結する連結部174a,176aを含む。
複数の第2遮断部172aは、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って離隔しており、複数の第2遮断部172aそれぞれの両端は、フェライトコアの軸又はボディ部の軸を中心とした円周方向、すなわち、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔している。連結部176aは、フェライトコアの中心軸方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って延び、複数の第2遮断部172aを連結することができる。
図213に示されたように、遮断部材170bは、両端は渦電流の方向EDに沿って離隔している。遮断部材170bも、メッキ、フォトリソグラフィ、薄膜蒸着等の方法でシート上にプリンティングされて、ボディ部190bに付着されたり、又は、ボディ部190bに直接メッキ、フォトリソグラフィ、薄膜蒸着(sputtering)等の方法でプリンティングされてよく、これに制限されない。
図213の(a)を参照すると、遮断部材170bは、渦電流の発生を遮断する一つのスリットGPと遮断部材170bの両端1701b,1702bを連結する連結部174bを含む。スリットGPは、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って延びている。遮断部材170bの両端1701b,1702bは、一つのスリットGPにより離隔している。遮断部材170bの両端1701b,1702bは、フェライトコアの軸又はボディ部の軸を中心とした円周方向、すなわち、渦電流の方向EDに沿って離隔している。連結部174bは、遮断部材170bの両端1701b,1702bを連結することができる。
図213の(b)を参照すると、遮断部材170bは、複数の第1遮断部171b及び複数の第1遮断部171bを互いに連結する連結部174bを含む。複数の第1遮断部171bは、渦電流に垂直である方向PD又はボディ部の長さ方向PDに沿って延びており、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔している。連結部174bは、複数の第1遮断部171bを連結することができる。
図213の(c)を参照すると、遮断部材170bは、複数の第2遮断部172b及び複数の第2遮断部172bを連結する連結部174b,176bを含む。
複数の第2遮断部172bは、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って離隔しており、複数の第2遮断部172bそれぞれの両端は、渦電流の方向EDに沿って互いに離隔している。連結部176bは、フェライトコアの中心軸方向PD又はボディ部の長さ方向PD、図面を参照すると、渦電流に垂直である方向PDに沿って延び、複数の第2遮断部172bを連結することができる。
図214は、実施形態によるスタイラスペンのホバーリングによるタッチ入力を示した図面である。図195で説明したように、筆記時に、以前の画を書いた後に次に画を書くため、タッチスクリーン20内においてスタイラスペン100は以前の画の終わりの地点Aから次の画の開始地点Cに移動することができる。
スタイラスペン100の伝導性チップ110は、一地点Aでウインドウ22に接触し、他の地点Cでもウインドウ22に接触する。ウインドウ22に接触している伝導性チップ110からの信号RS3,RS5がタッチ電極21に伝達されてよい。信号RS3により、一地点Aに対応するタッチデータが生成され、信号RS5により、他の地点Cに対応するタッチデータが生成される。
一地点Aと他の地点Cとの間の領域Bにおいて、スタイラスペン100は、ウインドウ22から離隔している。すなわち、領域Bにおいてスタイラスペン100はホバーリング状態にある。ホバーリング状態において、実施形態によるスタイラスペン100の伝導性チップ110からの信号RS4は、タッチ電極21に非常に小さい値で伝達されたり、又は伝達されない。タッチコントローラ262は、信号RS4によるタッチデータを生成しない。すなわち、領域Bの連結画NLに対応するタッチデータが生成されない。
実施形態のうち、少なくとも一つによれば、ホバーリング状態のスタイラスペンによる意図しなかったタッチ入力を防止するスタイラスペンを提供することができるという長所がある。
実施形態のうち、少なくとも一つによれば、使用者の把持のような外部要因に対して剛健なスタイラスペンを提供することができるという長所がある。
実施形態のうち、少なくとも一つによれば、スタイラスペンのインダクタンス値とキャパシタンス値の一定に維持されてよく、共振周波数が一定に維持されるので、タッチセンサに対するタッチ感度を向上させることができるという長所がある。
次に、図215~図217を参照して、遮断部材170とハウジング190との間の位置関係について説明する。
図215~図217は、実施形態によるスタイラスペンのボディ部構造を示した図面である。
先に、図215の(a)を参照すると、スタイラスペン100は、複数の第1遮断部171bを含む遮断部材170b及びボディ部190bを含む。
図215の(b)は、切断面A1-A2-A3-A4に沿って切断されたスタイラスペン100の断面を示す。
一実施形態によれば、第1遮断部171bは、ボディ部190bの内面1902に位置することができる。
次に、図216の(a)を参照すると、スタイラスペン100は、複数の第1遮断部171bを含む遮断部材170b及びボディ部190bを含む。
図216の(b)は、切断面B1-B2-B3-B4に沿って切断されたスタイラスペン100の断面を示す。一実施形態によれば、第1遮断部171bは、ボディ部190bの外面1900に位置することができる。
最後に、図217の(a)を参照すると、スタイラスペン100は、複数の第1遮断部171bを含む遮断部材170b及びボディ部190bを含む。
図217の(b)は、切断面C1-C2-C3-C4に沿って切断されたスタイラスペン100の断面を示す。一実施形態によれば、第1遮断部171bは、ボディ部190bの外面1900と内面1902との間に内蔵されてよい。
図215~図217では遮断部材170bのみを説明したが、遮断部材170aもまた、ホルダ部190aの内面に位置できたり、外面に位置できたり、又は、外面と内面との間に内蔵されてよい。
本開示の一実施形態によるスタイラスペンについて、図218及び図219を参照して説明する。
図218は、一実施形態によるスタイラスペンを示した概念図であり、図219は、相違した周波数を有する駆動信号にそれぞれ共振する共振回路を含むスタイラスペンを示した概念図である。
スタイラスペン10は、伝導性チップ11、第1共振回路部13、第2共振回路部14、接地部15、及びボディ部17を含んでよい。
伝導性チップ11は、少なくとも一部が伝導性物質(例えば、金属、伝導性ゴム、伝導性ファブリック、伝導性シリコンなど)を含み、第1共振回路部13に電気的に連結されてよい。
第1及び第2共振回路部13,14それぞれは、LC共振回路として、伝導性チップ11と接地部15との間で互いに直列に連結されている。
第1共振回路部13と第2共振回路部14の共振周波数は互いに相違する。第1共振回路部13は、伝導性チップ11を介して伝達された第1駆動信号に共振することができ、第2共振回路部14は伝導性チップ11を介して伝達された第2駆動信号にそれぞれ共振することができる。第1共振回路部13と第2共振回路部14のそれぞれは、インダクタ(図219の(a)のL1、図219の(b)のL2)及びキャパシタ(図219の(a)のC1又は図219の(b)のC2)を含んでよい。インダクタL1は、第1フェライトコア及び第1フェライトコアに巻線されたコイルを含み、インダクタL2は、第2フェライトコア及び第2フェライトコアに巻線されたコイルを含んでよい。ここで、第1フェライトコアと第2フェライトコアは、互いに別個のフェライトコアとして、ボディ部17内で所定の距離以上離隔している。フェライトコアは、製造過程で変形又は屈曲されやすいので、より短い長さのフェライトコアを製造することが容易である。本実施形態のスタイラスペン10によれば、一つのフェライトコアでない分離されたフェライトコアを使用することにより、スタイラスペン10の製造コストを減少させることができ、スタイラスペン10の製作が容易な効果がある。
第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622のうち少なくとも一つは、複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一種類の電極の全てに第1駆動信号又は第2駆動信号を印加することができる。しかし、第1駆動/受信部2620は、第1駆動信号を複数の第1タッチ電極111-1~111-mのうちの一部に印加し、第2駆動/受信部2622は、第2駆動信号を複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうちの一部に印加することもでき、これに制限されない。
第1共振回路部13と第2共振回路部14により、スタイラスペン10は、伝達される時間によって周波数が変化する電磁信号に応答し、時間に応じて周波数が変化する共振信号を出力する。例えば、電磁信号は、時間に応じて第1駆動周波数を有する第1駆動信号で第1駆動周波数よりさらに高い第2駆動周波数を有する第2駆動信号に変化したり、又は、第2駆動信号で第1駆動信号に変化し、これに応答してスタイラスペン10から出力される共振信号の周波数も変化する。
図219の(a)を共に参考にすると、ループコイル264に第1駆動信号DS1が印加されれば、第1共振回路部13に含まれたインダクタL1及びキャパシタC1は、第2共振回路部14に含まれたインダクタL2及びキャパシタC2に比べて非常に大きいインピーダンスを有するので、第2共振回路部14と接地部15との間は短絡状態と類似する。実質的に共振が起きる場合、LC並列回路のリアクタンスXL=jwL、XC=1/jwCは互いに大きさは同じであり、符号が反対であるから(XL×XC)/(XL+XC)により無限大のインピーダンスが見られるが、寄生抵抗、キャパシタンスなどにより有限なインピーダンスを示す。発明者などのシミュレーション結果、共振時のLC並列回路は1~2Mohm前後のインピーダンスを有することに比べて、共振していなかったLC並列回路は平均10ohm程度のインピーダンスを有するものと測定された。したがって、第1共振回路部13により共振された共振信号RS1が出力されてよい。
同様に図219の(b)を共に参考にすると、ループコイル264に第2駆動信号DS2が印加されれば、第2共振回路部14に含まれたインダクタL2及びキャパシタC2は、第1共振回路部13に含まれたインダクタL1及びキャパシタC1に比べて非常に大きいインピーダンスを有するので、第1共振回路部13と伝導性チップ11との間は短絡状態と類似する。したがって、第2共振回路部14により共振された共振信号RS2が出力されてよい。
共振信号RS1,RS2は、伝導性チップ11を介してタッチパネル261に出力されてよい。ループコイル264に駆動信号が印加される区間及びそれ以降の区間において、共振信号RS1,RS2が伝導性チップ11に伝達されてよい。第1共振回路部13及び第2共振回路部14はボディ部17内に位置し、接地部15に電気的に連結されてよい。
このような方式のスタイラスペン10は、ループコイル264に印加される駆動信号DS1,DS2に応答して共振信号RS1,RS2を発生させることによりタッチ入力を発生させることができる。
タッチ電極111-1~111-m、121-1~121-nのうち少なくとも一つとスタイラスペン10の伝導性チップ11によりキャパシタンスCxが形成される。タッチ電極111-1~111-m、121-1~121-nのうち少なくとも一つと伝導性チップ11との間のキャパシタンスCxを介して、共振信号RS1,RS2がタッチセンサ261側に伝達されてよい。
次に、図220及び図221を参照して、前記のスタイラスペン10を使用する電子デバイス2の制御方法の一実施形態を説明する。
図220は、一実施形態による電子デバイスの制御方法を示した順序図であり、図221は、図220の電子デバイスの制御方法による駆動信号及び共振信号の一例を示した波形図である。
図220を参照すると、一つのタッチレポートフレーム期間の初期区間において、タッチセンシング部260は第1サンプリング周波数でノイズをサンプリング(S10)する。
本実施形態において、タッチレポートレート(touch report rate)による一つのタッチレポートフレーム期間は、初期区間、及びn個の第1区間とn個の第2区間を含んでよい。タッチレポートレートは、タッチセンシング部260がタッチ電極を駆動して取得されたタッチデータをレポーティングする内部又は外部のホストシステムに出力する速度又は周波数Hzを意味する。ホストは、モバイルSoC(System-on-Chip)、アプリケーションプロセッサ(AP:Application Processor)、メディアプロセッサ(Media Processor)、マイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、又は、これと類似の装置であってよい。第1区間と第2区間は互いに交互する。すなわち、連続する二つの第1区間の間には第2区間が存在する。初期区間が終了した後、第1区間が開始する。
前記において、初期区間はタッチレポートフレーム期間の初期の期間であると説明したが、ここで説明される初期区間は、少なくとも1回の第2区間が終了した後の期間であってもよい。初期区間は、タッチデータをレポーティングする周期よりさらに小さい周期で繰り返されたり、又は、タッチデータをレポーティングする周期以上の周期で繰り返されてよく、これに制限されない。例えば、一つのタッチレポートフレーム期間内で初期区間が2回以上存在してもよく、又は、複数のタッチレポートフレーム期間内で初期区間が1回存在してもよい。
第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は、第1サンプリング周波数により周期的にサンプリングを遂行することができる。
サンプリング周波数は、任意の駆動信号の周波数の所定の倍数の周波数を有する。本開示における第1サンプリング周波数は、第1駆動信号の周波数と関連して設定され得る周波数であってよい。
タッチセンシング部260は、サンプリングされた信号を使用してノイズが受信されるかどうか決定(S12)する。タッチセンシング部260は、第1サンプリング周波数により周期的にサンプリングされた信号の差を使用して、ノイズ信号が流入するかどうか決定することができる。例えば、タッチセンシング部260は、初期区間の間にサンプリングされた信号の大きさの差が所定の大きさ以上ならば、ノイズ信号がタッチセンシング部260に流入するものと決定する。
初期区間においてノイズ信号が受信されるものと決定されれば、タッチセンシング部260は第1区間において、第2駆動周波数で駆動(S14)する。
例えば、第1区間において、コイル駆動部263はループコイル264に第2駆動信号を印加する。
前記で、第1区間において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mに第2駆動信号を同時に印加するものと説明したが、第1区間において第2駆動/受信部2622が複数の第2タッチ電極121-1~121-nに第2駆動信号を同時に印加したり、又は、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mに第2駆動信号を印加して複数の第2タッチ電極121-1~121-nに第2駆動信号を印加することができる。第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nに第2駆動信号を印加する場合、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに印加される第2駆動信号と複数の第2タッチ電極121-1~121-nに印加される第2駆動信号の位相は同一なものと仮定し、これに制限されない。
第2区間において、タッチセンシング部260は感知信号を受信(S15)する。タッチセンサ260は、第2サンプリング周波数で感知信号をサンプリングすることができる。例えば、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は、第2サンプリング周波数により周期的にサンプリングを遂行することができる。本開示における第2サンプリング周波数は、第2駆動信号の周波数と関連して設定され得る周波数であってよい。
制御部2624は、第2サンプリング周波数により周期的にサンプリングされた感知信号を使用して、タッチ座標、タッチ強さなどを示すタッチ情報を生成することができる。
この時、制御部2624は、二つのサンプリング時点においてサンプリングされた信号値の相違値を使用して、感知信号の信号の大きさ、すなわち、振幅(amplitude)を取得することができる。制御部2624は、感知信号の信号の大きさによりタッチの有無、タッチ座標などを決定することができる。初期区間においてノイズが受信されないものと決定されれば、タッチセンシング部260は第1区間において、第1駆動周波数で駆動(S16)する。
例えば、第1区間において、コイル駆動部263はループコイル264に第1駆動周波数を有する第1駆動信号を同時に印加する。
前記で、第1区間において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mに第1駆動信号を同時に印加するものと説明したが、第1区間において第2駆動/受信部2622が複数の第2タッチ電極121-1~121-nに第1駆動信号を同時に印加したり、又は、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mに第1駆動信号を印加して複数の第2タッチ電極121-1~121-nに第1駆動信号を印加することができる。第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nに第1駆動信号を印加する場合、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに印加される第2駆動信号と複数の第2タッチ電極121-1~121-nに印加される第1駆動信号の位相は同一なものと仮定し、これに制限されない。
タッチセンシング部260は第2区間において、感知信号を受信(S17)する。タッチセンシング部260は、第1サンプリング周波数で感知信号をサンプリングすることができる。例えば、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は、第1サンプリング周波数により周期的にサンプリングを遂行することができる。
次の一つのタッチレポートフレーム期間の初期期間において、タッチセンシング部260は第2サンプリング周波数でノイズをサンプリング(S20)する。例えば、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は、第2サンプリング周波数により周期的にサンプリングを遂行することができる。
タッチセンシング部260は、サンプリングされた信号を使用してノイズが受信されるかどうか決定(S22)する。タッチセンシング部260は、第2サンプリング周波数により周期的にサンプリングされた信号の差を使用して、ノイズが流入するかどうか決定することができる。同様に、タッチセンシング部260は、初期区間の間にサンプリングされた信号の大きさの差が所定の大きさ以上ならば、ノイズ信号がタッチセンシング部260に流入するものと決定する。
初期区間においてノイズが受信されるものと決定されれば、タッチセンシング部260は第1区間において、第1駆動周波数で駆動(S24)する。
第2区間において、タッチセンシング部260は感知信号を受信(S25)する。タッチセンシング部260は、第1サンプリング周波数で感知信号をサンプリングすることができる。例えば、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は、第1サンプリング周波数により周期的にサンプリングを遂行することができる。初期区間においてノイズが受信されないものと決定されれば、タッチセンシング部260は第1区間において、第2駆動周波数で駆動(S26)し、タッチセンシング部260は第2区間において、感知信号を受信(S27)する。
次に、タッチセンサの制御方法について具体的に説明する。
タッチレポートフレーム期間F1内の初期期間T10において、第1駆動信号の周波数に対応して、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は感知信号をサンプリングすることができる。
例えば、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は、所定の周波数を有するクロック信号により少なくとも一つのサンプリング時点で感知信号をサンプリングすることができる。この時、感知信号をサンプリングするためのクロック信号は、第1駆動信号の周波数の四倍の周波数を有してよい。
初期区間においてノイズが受信されないものと決定されれば、初期区間T10以降の第1区間T11において、コイル駆動部263はループコイル264に第1駆動信号を印加する。
第1区間T11において、ループコイル264に印加される第1駆動信号の周波数は、スタイラスペン10の第1共振回路部13の共振周波数に対応する。
第2区間T12において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信する。
第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は、所定の周波数を有するクロック信号により少なくとも一つのサンプリング時点で感知信号をサンプリングすることができる。この時、感知信号をサンプリングするためのクロック信号は、第1区間T11で印加された第1駆動信号の周波数の四倍の周波数を有してよい。
第1駆動信号の印加が終了した後にも、第2区間T12でスタイラスペン10の第1共振回路部13により出力される共振信号は、複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一つにより受信されてよい。
タッチレポートフレーム期間F1は、第1区間T11と第2区間T12を複数で含む。例えば、タッチレポートフレーム期間F1内で、第1区間T11と第2区間T12の組み合わせが8回繰り返されてよい。
タッチレポートフレーム期間F2内の初期期間T20において、第1駆動信号の周波数に対応して、第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は、感知信号をサンプリングすることができる。この時のサンプリング周波数は、タッチレポートフレーム期間F1内の第1期間T11で印加される駆動信号の周波数に対応する。
初期区間においてノイズが受信されるものと決定されれば、初期区間T20以降の第1区間T21において、コイル駆動部263はループコイル264に第2駆動信号を印加する。
第1区間T21において、ループコイル264に印加される第2駆動信号の周波数は、スタイラスペン10の第2共振回路部14の共振周波数に対応する。
第2区間T22において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mから感知信号を受信し、第2駆動/受信部2622は複数の第2タッチ電極121-1~121-nから感知信号を受信する。
第1駆動/受信部2620と第2駆動/受信部2622は、所定の周波数を有するクロック信号により少なくとも一つのサンプリング時点で感知信号をサンプリングすることができる。この時、感知信号をサンプリングするためのクロック信号は、第1区間T21で印加された第2駆動信号の周波数の四倍の周波数を有してよい。
第2駆動信号印加が終了した後にも、第2区間T22においてスタイラスペン10の第2共振回路部14により出力される共振信号は、複数の第1タッチ電極111-1~111-m及び複数の第2タッチ電極121-1~121-nのうち少なくとも一つにより受信されてよい。
タッチレポートフレーム期間F2は、第1区間T21と第2区間T22を複数で含む。例えば、タッチレポートフレーム期間F2内において、第1区間T21と第2区間T22の組み合わせが8回繰り返されてよい。
前記の電子デバイスの制御方法によれば、現在の電子デバイスに印加されている外部ノイズと相違した周波数を有する駆動信号をタッチパネル261に印加することにより、スタイラスペン10を共振させてノイズが減少した信号を受信できる効果がある。
次に、図222及び図223を参照して、前記のスタイラスペン10を使用する電子デバイス2の制御方法の他の実施形態を説明する。
図222は、他の実施形態による電子デバイス2の制御方法を示した順序図であり、図223は、図222の電子デバイスの制御方法による駆動信号を示した波形図である。
図222を参照すると、一つのタッチレポートフレーム期間のA個の第1区間において、タッチセンシング部260は第1駆動周波数で駆動(S30)する。図220のタッチセンサの制御方法に比べて、図222のタッチセンサの制御方法は、初期区間におけるノイズサンプリングが遂行されない。
例えば、一つのタッチレポートフレーム期間内のA個の第1区間において、コイル駆動部263はループコイル264に第1駆動信号を印加する。
本実施形態において、タッチレポートレートによる一つのタッチレポートフレーム期間は、n個の第1区間とn個の第2区間を含んでよい。第1区間と第2区間とは互いに交互する。すなわち、連続する二つの第1区間の間には第2区間が存在する。A個の第1区間は、一つのタッチレポートフレーム期間に含まれた複数の第1区間のうち少なくとも一つの第1区間(B個の第1区間)以外の第1区間を含んでよい。すなわち、n=A+B(ここで、A>0及びB>0)であってよい。
図222の制御方法において、一つのタッチレポートフレーム期間の一番目の第1区間は、A個の第1区間に含まれる。一つのタッチレポートフレーム期間内において、A個の第1区間の順序と配置は変更されてよい。
前記で、A個の第1区間において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mに第1駆動信号を同時に印加するものと説明したが、第1区間において第2駆動/受信部2622が複数の第2タッチ電極121-1~121-nに第1駆動信号を同時に印加したり、又は、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mに第1駆動信号を印加して複数の第2タッチ電極121-1~121-nに第1駆動信号を印加することができる。第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nに第1駆動信号を印加する場合、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに印加される第1駆動信号と複数の第2タッチ電極121-1~121-nに印加される第1駆動信号の位相は同一なものと仮定し、これに制限されない。
一つのタッチレポートフレーム期間のA個の第2区間において、タッチセンシング部260は感知信号を受信(S32)する。A個の第2区間は、A個の第1区間のすぐ次の第2区間を含む。
例えば、タッチセンシング部260は、第1サンプリング周波数で感知信号をサンプリングすることができる。すなわち、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は、第1サンプリング周波数により周期的にサンプリングを遂行することができる。
制御部2624は、第1サンプリング周波数により周期的にサンプリングされた感知信号を使用して、タッチ座標、タッチ強さなどを示すタッチ情報を生成することができる。
この時、制御部2624は、二つのサンプリング時点でサンプリングされた信号値の相違値を使用し、感知信号の信号の大きさ、すなわち、振幅を取得することができる。制御部2624は、感知信号の信号の大きさにより、タッチの有無、タッチ座標などを決定することができる。
一つのタッチレポートフレーム期間のB個の第1区間において、タッチセンシング部260は第2駆動周波数で駆動(S34)する。
例えば、一つのタッチレポートフレーム期間内のB個の第1区間において、コイル駆動部263はループコイル264に第2駆動信号を同時に印加する。
前記で、B個の第1区間において、第1駆動/受信部2620は複数の第1タッチ電極111-1~111-mに第2駆動信号を同時に印加するものと説明したが、第1区間で第2駆動/受信部2622が複数の第2タッチ電極121-1~121-nに第2駆動信号を同時に印加したり、又は、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が同時に複数の第1タッチ電極111-1~111-mに第2駆動信号を印加して複数の第2タッチ電極121-1~121-nに第2駆動信号を印加することができる。第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622が複数の第1タッチ電極111-1~111-mと複数の第2タッチ電極121-1~121-nに第2駆動信号を印加する場合、複数の第1タッチ電極111-1~111-mに印加される第2駆動信号と複数の第2タッチ電極121-1~121-nに印加される第2駆動信号の位相は同一なものと仮定し、これに制限されない。
一つのタッチレポートフレーム期間のB個の第2区間において、タッチセンシング部260は感知信号を受信(S36)する。B個の第2区間は、B個の第1区間のすぐ次の第2区間を含む。
例えば、タッチセンシング部260は、第2サンプリング周波数で感知信号をサンプリングすることができる。すなわち、第1駆動/受信部2620及び第2駆動/受信部2622は、第2サンプリング周波数により周期的にサンプリングを遂行することができる。
制御部2624は、第2サンプリング周波数により周期的にサンプリングされた感知信号を使用して、タッチ座標、タッチ強さなどを示すタッチ情報を生成することができる。
この時、制御部2624は、二つのサンプリング時点でサンプリングされた信号値の相違値を使用し、感知信号の信号の大きさ、すなわち、振幅を取得することができる。制御部2624は、感知信号の信号の大きさにより、タッチの有無、タッチ座標などを決定することができる。
次に、タッチセンシング部260は、A個の第2区間で受信された感知信号とB個の第2区間で受信された感知信号を使用して、ノイズ信号があるかどうかを決定(S38)し、ノイズ信号があるものと決定されれば、制御部2624はノイズ信号の周波数を決定(S40)する。
例えば、制御部2624は、A個の第2区間のうち一つの第2区間内の任意の二つのサンプリング時点でサンプリングされた信号値の相違値を使用して、感知信号の信号の大きさ(第1の大きさと指称する)を取得し、B個の第2区間のうち一つの第2区間内の任意の二つのサンプリング時点でサンプリングされた信号値の相違値を使用して、感知信号の信号の大きさ(第2の大きさと指称する)を取得することができる。第1の大きさと第2の大きさの差が臨界値以上であれば、制御部2624はノイズ信号があるものと決定することができる。第1の大きさが第2の大きさよりも臨界値以上にさらに大きければ、制御部2624は第2駆動信号の周波数と類似のノイズ信号が流入しているものと決定することができる。同様に、第2の大きさが第1の大きさよりも臨界値以上にさらに大きければ、制御部2624は第1駆動信号の周波数と類似のノイズ信号が流入しているものと決定することができる。
また、制御部2624は、それぞれの駆動信号によりスタイラスペン10から出力されて感知され得る信号の大きさをメモリなどにあらかじめ格納し、格納された値よりさらに大きい信号が受信されれば(すなわち、第1の大きさがメモリに格納された値より大きかったり、又は、第2の大きさがメモリに格納された値より大きい)、ノイズ信号が流入しているものと決定することができる。
すなわち、制御部2624は、第1駆動信号により第1共振回路部13が共振され、タッチパネル261により受信された信号と第2駆動信号によって第2共振回路部14が共振され、タッチセンサ261により受信された信号を比較し、外部から第1駆動信号の周波数と類似のノイズ信号又は第2駆動信号の周波数と類似のノイズ信号が流入するかどうかを決定することができる。
ノイズ信号の周波数が第2駆動信号の周波数と類似すれば、タッチセンシング部260は、タッチレポートフレーム期間内において第1駆動信号で駆動する第1区間の個数を増加(S42)させる。
そして、ノイズ信号の周波数が第1駆動信号の周波数と類似すれば、タッチセンシング部260は、タッチレポートフレーム期間内において第2駆動信号で駆動する第1区間の個数を増加(S44)させる。
例えば、図223に示されたように、一番目のタッチレポートフレーム期間F1内において、4個の第1区間T11の間に第1駆動信号f1を印加し、4個の第1区間T11の間に第2駆動信号f2を印加し、流入するノイズ信号の周波数が第2駆動信号の周波数と類似したものと決定された場合、制御部2624は、二番目のタッチレポートフレーム期間F2内において、6個の第1区間T21の間に第1駆動信号f1を印加し、2個の第1区間T21の間に第2駆動信号f2を印加することができる。この時、制御部2624は、6個の第2区間T22の間に受信される感知信号のみを使用して、タッチ座標、タッチ強さなどを示すタッチ情報を生成することができる。
すなわち、制御部2624は、A個の第2区間内でサンプリングされた信号のSNR(signal-noise ratio)が、B個の第2区間内でサンプリングされた信号のSNRよりさらに大きければ、第1駆動信号で駆動する第1区間の個数を増加させ、B個の第2区間内でサンプリングされた信号のSNRがA個の第2区間内でサンプリングされた信号のSNRより大きければ、第2駆動信号で駆動する第1区間の個数を増加させる。
図223には、一番目のタッチレポートフレーム期間F1内において、第1駆動信号f1を印加する第1区間T11と第2駆動信号f2を印加する第2区間T12が互いに交互するもので示されているが、第1駆動信号f1を印加する第1区間T11が4回持続した後、第2駆動信号f2を印加する第2区間T12が開始されてよく、第1駆動信号f1を印加する第1区間T11と第2駆動信号f2を印加する第2区間T12の順序は、本実施形態で制限されない。
制御部2624は、二番目のタッチレポートフレーム期間f2内において、段階(S30~S40)を遂行してノイズ信号の有無とノイズ信号の周波数を再び決定することができる。
二番目のタッチレポートフレーム期間f2内において、流入するノイズ信号の周波数が第2駆動信号の周波数と類似したものと再び決定された場合、制御部2624は、三番目のタッチレポートフレーム期間F3内において、7個の第1区間T31の間に第1駆動信号f1を印加し、1個の第1区間T31の間に第2駆動信号f2を印加することができる。
この時、制御部2624は、7個の第2区間T32の間に受信される感知信号のみを使用し、タッチ座標、タッチ強さなどを示すタッチ情報を生成することができる。
前記のタッチセンサの制御方法によれば、現在タッチセンサに印加されている外部ノイズを決定し、これと相違した周波数を有する駆動信号をタッチセンサ261に印加することにより、スタイラスペン10を共振させてノイズが減少した信号を受信することができる効果がある。
実施形態によれば、タッチセンシング部260はノイズ信号の有無を決定し、決定されたノイズ信号に対する情報を含むタッチデータをホスト装置に伝達することもできる。
以下の図面を参照して、本開示により一つの平面上で具現された螺旋形パターンのアンテナループについて説明する。
図224の(a)及び(b)は、タッチセンサとループコイルの配置形態を示した図面である。
図224の(a)に示されたように、ループコイル264はタッチセンサ261と重畳せず、タッチセンサ261の周囲を覆うように位置することができる。ループコイル264には駆動信号によるAC波形を有する電流IDが印加される。
図224の(b)に示されたように、ループコイル264はタッチセンサ261と重畳する領域に位置することができる。ループコイル264には、駆動信号によるAC波形を有する電流IDが印加される。
図225及び226を参照して、タッチセンサ内において受信感度が低い領域について説明する。
図225及び図226は、タッチセンサとループコイルの配置形態を示した図面である。
図225に示されたように、タッチセンサ内のタッチ電極111、121は、タッチ領域の端に位置する周辺領域のトレース112,122に連結されている。第1タッチ電極111-1,111-2,111-3,…はそれぞれのトレース112に対応して連結されており、第2タッチ電極121-1,121-2,121-3,…はそれぞれのトレース122に対応して連結されている。
第1タッチ電極111-1,111-2,111-3,…は、第2タッチ電極121-1,121-2,121-3,…に比べて長さが長く、RCディレイが発生する可能性があるので、第1タッチ電極111-1,111-2,111-3,…の一端と他端の全てにトレース112が連結されてよい。
アンテナループ241に駆動信号DSによる電流が流れれば、タッチセンサの中央の領域A1に形成される磁場と、タッチセンサのコーナー領域C1,C2,C3,C4に形成される磁場の大きさは、互いに相違する。
タッチセンサの中央の領域A1には、アンテナループ241に流れる電流により全て同じ方向(図12では-Z軸方向)に磁場が生成されるのに比べて、タッチセンサのコーナー領域C1,C2,C3,C4には、アンテナループ241の方向が磁場が生成されにくい形態に配置されており、磁界の大きさがさらに小さい。さらに具体的に、タッチセンサの内部には、アンテナループ241に流れる電流により-Z軸方向の磁場が生成されるが、この時、タッチセンサの中央の領域A1における磁場の大きさに比べてアンテナループ241が位置する端、あるいは、タッチセンサのコーナー領域C1,C2,C3,C4における磁場の大きさが小さい。
したがって、スタイラスペン10は、タッチセンサの中央の領域A1よりタッチセンサコーナー領域C1,C2,C3,C4でさらに少ない磁気エネルギーの伝達を受けることになる。その結果、スタイラスペン10がタッチセンサのコーナー領域C1,C2,C3,C4に位置すれば、スタイラスペン10から出力される信号の大きさが顕著に減少したり、場合によっては、信号出力が中止されることもある。
したがって、タッチセンサのコーナー領域C1,C2,C3,C4に位置したスタイラスペン10に伝達される磁気エネルギーを増加させることができるアンテナモジュールの設計が要求される。
図226に示されたように、トレース層26はタッチ電極層21と同一の層に形成されてよい。また、トレース層26は、シルバーナノワイヤのような高い透過率、低インピーダンスを示す導体材料で形成されてよい。しかし、トレース層26は、タッチ電極層21と相違した層に位置してよく、ITO、グラフェンで製造されてよく、これに制限されない。
アンテナループ241は、ベースフィルム242上に位置してよい。この時、ベースフィルムは、ポルリイミド樹脂、エポキシ系樹脂、又は、可撓性を有する公知の他の材料から成ってよい。ベースフィルムは可撓性(flexible)を有してもよい。
人体のようなタッチオブジェクトがタッチセンサの周辺領域にタッチされている時、導電性のアンテナループ241とタッチオブジェクトの間にはキャパシタンスCcが形成される。そして、タッチオブジェクトとトレース112,122の間にもキャパシタンスCtが形成され、タッチオブジェクトとタッチ電極層21に位置したタッチ電極111、121の間にもキャパシタンスCeが形成される。さらに詳細に、人体のようなタッチオブジェクトがタッチセンサの端領域、例えば、タッチセンサのコーナー領域C1,C2,C3,C4やアンテナループ241が位置している領域に接触すれば、導電性のアンテナループ241とタッチオブジェクトの間にキャパシタンスCcが形成される。そして、タッチオブジェクトとトレース112,122の間にもキャパシタンスCtが形成され、タッチオブジェクトとタッチ電極層21に位置したタッチ電極111、121の間にもキャパシタンスCeが形成される。
アンテナループ241に駆動信号DSが印加されれば、前記の電気的結合Cc,Ct,Ceにより、駆動信号DSがトレース112,122とタッチ電極111、121に影響を及ぼす。
例えば、アンテナループ241に駆動信号DSが印加されている間、スタイラスペン10からの感知信号がタッチ電極111、121に受信される時に、タッチオブジェクトを介してタッチ電極111、121に伝達された駆動信号DSによりノイズが発生し得る。また、アンテナループ241に駆動信号DSが印加されている間、タッチ電極111、121に受信された感知信号がトレース112,122を介してタッチコントローラ262に伝達される時に、タッチオブジェクトを介してトレース112,122に伝達された駆動信号DSによりノイズが発生し得る。
また、タッチオブジェクトがタッチされていなくても、アンテナループ241とタッチ電極111、121及びトレース112,122は、互いに電気的に影響をやり取りする。例えば、タッチ電極111、121及びトレース112,122は、アンテナループ241と直接容量性結合を形成することができる。したがって、ループコイル264に所定の周波数の電圧が印加されれば、タッチ電極111、121により感知される感知信号ないしはトレース112,122により、タッチコントローラ262に伝達される感知信号にノイズが発生し得る。
また、アンテナループ241に電流が流れれば、磁場Mcが発生し、このような磁場は結局、タッチ電極111、121及びトレース112,122に電流(例えば、渦電流(eddy current))を発生させることができる。すなわち、電磁気誘導によりタッチ電極111、121によって感知される感知信号ないしはトレース112,122によりタッチコントローラ262に伝達される感知信号にノイズが発生し得る。
特に、トレース112とタッチ電極111が延びた方向が同一のタッチ電極の場合、このような電磁気的結合によるノイズがさらに大きいこともある。これと関連して、図227を参照して説明する。
図227は、図225のタッチセンサとループコイルの配置形態を、より詳細に示した図面である。
図227を参照すると、タッチ電極111-1,…,111-16は、それぞれトレース112-1,…,112-16に連結されており、タッチ電極121-1,…,121-28は、それぞれトレース122-1,…,122-28に連結されている。
この時、タッチ電極に連結されたトレースが当該タッチ電極に隣接する場合、さらに大きいノイズが発生し得る。
例えば、図227に示されたように、y軸方向に延びているタッチ電極111-1とy軸方向に延びているトレース112-1は、互いに連結されている。タッチ電極111-1とトレース112-1は、隣接するように位置する。すなわち、タッチ電極111-1とトレース112-1との間に他のトレースやタッチ電極が位置していない。この時、タッチ電極111-1のZ軸方向の最大幅内に位置している、Y軸方向に延びたアンテナループ241の長さがタッチ電極111-1のY軸方向の長さの2倍以上である場合、タッチ電極111-1及びトレース112-1は、全てアンテナループ241に印加される駆動信号DSにより影響を受けることになる。さらに詳細に説明すると、y軸方向に延びている第1タッチ電極111-1とy軸方向に延びている第1トレース112-1は、互いに連結されている。そして、第1タッチ電極111-1と第1トレース112-1は、隣接するように位置する。すなわち、第1タッチ電極111-1と第1トレース112-1との間に他のトレースやタッチ電極が位置していない。この時、第1タッチ電極111-1のX軸方向の最大幅内に位置している、Y軸方向に延びたアンテナループ241の長さの合計が、第1タッチ電極111-1のY軸方向の長さの2倍以上である場合、タッチ電極111-1及びトレース112-1は、全てアンテナループ241に印加される駆動信号DSにより影響を受けることになる。
すなわち、タッチ電極111-1とトレース112-1が位置した領域P1、あるいは、第1タッチ電極111-1とアンテナループ241が重畳した領域P1にタッチオブジェクトが接触する場合、感知信号を受信する第1タッチ電極111-1と受信された感知信号をタッチコントローラ262に伝達する第1トレース112-1は、全て第1タッチ電極111-1のx軸部方向の最大幅に対応する領域内に位置したアンテナループ241に印加される駆動信号DSにより影響を受けることになる。
しかし、領域P2にタッチオブジェクトがタッチされていても、タッチ電極111-2,…,111-15,111-16は、アンテナループ241に印加される駆動信号DSにより影響を受けることができるが、互いに連結されていながら隣接しないトレース112-2,…,112-15,112-16の場合、アンテナループ241に印加される駆動信号DSによる影響が少ない。上述すると、タッチ電極111-2,…,111-15,111-16とアンテナループ241がZ軸上で重畳されない領域P2でタッチオブジェクトがタッチされている時には、Y軸に延びたアンテナループ41と重畳されないタッチ電極111-2,…,111-15,111-16は、アンテナループ241に印加される駆動信号DSにより影響を受けることができるが、互いに連結されているトレース112-2,…,112-15,112-16が直接的に隣接していないために、アンテナループ241に印加される駆動信号DSによる影響が少ない。
また、トレース112-1,…112-15,112-28に隣接するようにタッチオブジェクトがタッチされている場合、タッチ電極121-1,…,121-28はアンテナループ241に印加される駆動信号DSにより影響を受けることができるが、タッチ電極111-1,…,111-16に比べて影響される面積が少ない。タッチ電極121-1,…,121-28に隣接するようにタッチオブジェクトがタッチされている場合、タッチ電極121-1,…,121-28はアンテナループ241に印加される駆動信号DSにより影響を受けることができるが、トレース112-1,…112-15,112-28には駆動信号DSによる影響が少ない。上述すれば、X軸方向に延びたタッチ電極121-1,…,121-28の場合、トレース112-1,…,112-15,121-16に隣接した領域にタッチオブジェクトがタッチされている場合、X軸方向に延びたタッチ電極121-1,…,121-28はアンテナループ241に印加される駆動信号DSにより影響を受けることはできるが、Y軸方向に延びたタッチ電極111-1,…,111-16に比べて影響を受ける面積が少ない。
すなわち、互いに連結されていながら隣接し、同一又は類似の方向に配列されているトレースとタッチ電極の間には、互いに連結されていて同一又は類似の方向に配列されているが隣接しないトレースとタッチ電極との間と、互いに連結されていて隣接するが同一又は類似の方向に配列されていないトレースとタッチ電極との間より、さらに大きいノイズが発生され得る。
発明者らは、タッチ電極とそれに連結されたトレースが、同一又は類似の方向(図14ではY軸方向)に延びており、互いに隣接(両者の間に電極やトレースが配置されない)するように位置すれば、タッチ電極と重畳する領域内に存在するアンテナループの長さの合計がタッチ電極のY軸方向の長さの2倍以上ならば、アンテナループ駆動によるノイズがタッチ電極及びトレースに発生することを確認した。ここで、タッチ電極と重畳する領域は、タッチ電極のX軸方向の最大幅内の領域(場合によっては、タッチ電極のX軸方向の最大幅の±15%以内の領域)を意味してよい。
したがって、このようなノイズを減少させることができるアンテナモジュールの設計が要求される。
図228~図233は、一実施形態の様々な様態にタッチセンサとループコイルの配置形態を示した図面である。
図228~図233におけるタッチ電極111、121とトレース112,122の配置は、図225及び図227に示されたタッチセンサと同一なものと仮定する。アンテナループ241は実線で表示されており、タッチセンサは一点鎖線で表示され、アンテナループとタッチセンサは互いに相違した層に位置することができる。
図228~図232において、Y軸方向に延びているトレース112-1とタッチ電極111-1が互いに連結されていながら隣接するように位置している領域P1に、アンテナループ241の一部としてタッチ電極111-1のX軸方向の最大幅内でタッチ電極と重畳していながらY軸方向に延びたアンテナループ241の一部の長さが、タッチ電極111-1のY軸方向の長さの2倍未満である。すなわち、領域P1に位置したアンテナループ241の密度が、領域P2に位置したアンテナループ241の密度よりさらに少ない。ここで、密度は同一の方向に延びているタッチ電極とアンテナループ241がXY平面上に重畳する長さと仮定する。あるいは、Y軸方向に延びているトレース112-1とタッチ電極111-1が互いに連結されていながら隣接するように位置している領域P1に、アンテナループ241の一部としてタッチ電極111-1のX軸方向の最大幅内でタッチ電極と重畳していながらY軸方向に延びたアンテナループ241の長さ又は長さの合計が、タッチ電極111-1のY軸方向の長さの2倍未満である。
図228及び229を参照すると、Y軸方向に延びたタッチ電極111-1にY軸方向に沿って重畳する、Y軸方向に延びたアンテナループ241のY軸方向の長さは、タッチ電極111-1のY軸方向の長さの1倍以下である。アンテナループ241が巻線されているので、領域P1に位置したアンテナループ241の一番目の巻線と、領域P1に隣接したアンテナループ241の二番目の巻線とは、互いに相違したY軸方向のタッチ電極上に位置することができる。さらに詳細に説明すれば、P1領域において、タッチ電極111-1のX軸方向の最大幅内に位置するアンテナループ241のY軸方向の長さは、タッチ電極111-1のY軸方向の長さの1倍以下である。図面に示されたように、アンテナループ241が巻線されており、P1領域に位置したアンテナループ241の一番目の巻線に重畳されるタッチ電極と、P2領域に位置したアンテナループ241の二番目の巻線に重畳されるタッチ電極とは、互いに相違したタッチ電極であってよい。
図228に示されたように、アンテナループ241の一番目の巻線と二番目の巻線との間の離隔距離(X軸方向の離隔距離)と、アンテナループ241の二番目の巻線と三番目の巻線との間の最小離隔距離とは、実質的に同一であってよい。
図229に示されたように、アンテナループ241の一番目の巻線と二番目の巻線との間の離隔距離は、アンテナループ241の二番目の巻線と三番目の巻線との間の最小離隔距離よりさらに大きくてよい。アンテナループ241の一番目の巻線とアンテナループ241の二番目の巻線との間の離隔距離は、アンテナループ241の三番目の巻線と四番目の巻線との間の最小離隔距離と実質的に同一であってよい。
図230及び231を参照すると、Y軸方向に延びたタッチ電極111-1にY軸方向に沿って重畳する、Y軸方向に延びたアンテナループ241のY軸方向の長さ、あるいは、長さの総合は、タッチ電極111-1のY軸方向の長さの2倍未満である。
図230に示されたように、アンテナループ241は、Y軸方向に延びた第1部分とY軸方向に沿って「己」字パターンが繰り返される第2部分を含んでよい。この時、第2部分のうちの一部が領域P1に位置することができる。すなわち、第2部分のうちの一部がY軸方向に延びたタッチ電極111-1に重畳してよい。
図231に示されたように、アンテナループ241は、Y軸方向に延びた第1部分とY軸方向に沿って「己」字パターンが繰り返される第2部分を含む構造が対称的に配置される形態であってよい。この時、第2部分のうちの一部が領域P1に位置することができる。すなわち、第2部分のうちの一部がY軸方向に延びたタッチ電極111-1に重畳することができる。
図230及び231に示されたように、「己」字パターンが繰り返される第2部分を含みつつ、タッチ電極111-1に重畳する第1部分、及び第2部分の一部の領域の合計がタッチ電極111-1のY軸方向の長さの2倍未満にすることにより、上で言及したノイズ発生を防ぐと同時に、繰り返された「己」字パターンによりさらに向上したノイズ低減効果を図ることができる。すなわち、図230及び231のアンテナパターンを介してノイズ低減効果を増強させるシナジー効果を図ることができる。
図232を参照すると、複数のアンテナループ241a、241bが位置することができる。Y軸方向に延びたタッチ電極111-1に重畳する、Y軸方向に延びたアンテナループ241aのY軸方向の長さとY軸方向に延びたタッチ電極111-1に重畳する、Y軸方向に延びたアンテナループ241bのY軸方向の長さの合計は、タッチ電極111-1のY軸方向の長さの1倍以下である。
それぞれのアンテナループ241a、241bは、互いに独立的に駆動信号が印加されてよい。したがって、アンテナループ241aにだけ駆動信号が印加されたり、又は、アンテナループ241bにだけ駆動信号が印加される場合、タッチ電極111-1とトレース112-1に対する影響はさらに減少されてよい。
図233に示されたように、ループコイル264は、複数のサブループコイル2640,2641,2642,2643を含んでよい。複数のサブループコイル2640,2641,2642,2643は、タッチパネル261と重畳する領域に位置することができるが、これに制限されるわけではない。複数のサブループコイル2640,2641,2642,2643には、駆動信号によるAC波形を有する電流ID0,ID1,ID2,ID3がそれぞれ印加される。
図234を参照して、本開示の一実施形態によるアンテナループ241を使用する場合のノイズ低減効果について説明する。
図234は、一実施形態と比較例のタッチ信号とノイズ信号を比較したグラフである。
Y軸は、各タッチ電極で感知される信号の大きさを示し、X軸はタッチ電極番号を示す。1番の電極がタッチ電極111-1であり、16番の電極がタッチ電極111-16であると説明する。
図227と同じアンテナループ241構造において感知される信号2010,2012を説明する。タッチ電極111-2,…,111-16により感知される、ノイズ信号2010とタッチ信号2012の差が臨界値以上であるため、タッチコントローラ262はタッチ信号2012をタッチ入力として感知することができる。しかし、1番の電極111-1の場合、タッチ信号2012の大きさがノイズ信号2020の大きさよりさらに小さいので、タッチコントローラ262はタッチ信号2012をタッチ入力として感知することができない。
図228~232のようなアンテナループ241構造で感知される信号2020,2022を説明する。タッチ電極111-1,…,111-16により感知されるタッチ信号2022の大きさがノイズ信号2020の大きさよりさらに大きいので、タッチコントローラ262は、タッチ信号2022をタッチ入力として感知することができる。
次に、図235~図238を参照して、タッチセンサのコーナー領域C1,C2,C3,C4に位置したスタイラスペン10に伝達される磁気エネルギーを増加させることができるアンテナモジュールについて説明する。
図235~図238は、他の実施形態の様々な様態にタッチセンサとループコイルの配置形態を示した図面である。
図235及び図236において、アンテナループ241のコーナー領域C1,C2,C3,C4で巻線された回数が、それ以外の領域で巻線された回数よりさらに多い。
図235に示されたように、アンテナループ241は、互いに隣接したコーナー領域C1及びC2,C3及びC4を横切って2回巻線されてもよく、図236に示されたように、アンテナループ241はコーナー領域C1,C2,C3,C4それぞれで2回巻線されてもよい。
また、図236でのように、コーナー領域C1,C2,C3,C4それぞれで巻線された後、中央領域でも1回巻線されてよい。
上のように、コーナー領域C1,C2,C3,C4で巻線された回数を増加させる構造を介して、コーナー領域C1,C2,C3,C4に位置したスタイラスペン10に伝達する磁気エネルギーを増加させることができる。
図237及び238の(a)を参照すると、コーナー領域C1,C2,C3,C4に頂点方向P1,P2,P3,P4に磁場を形成するために、コーナー領域C1,C2,C3,C4にコーナーパターン241cが位置することができる。コーナーパターン241cは、コーナー領域C1,C2,C3,C4それぞれでジグザグに繰り返されるパターンを有する。
図238の(b)を参照すると、ベースフィルム242が両面PCB(double side PCB)の場合、コーナーパターン241cは、ベースフィルム242の両面に交互に位置することができる。ベースフィルム242が多層PCB(multilayer PCB)の場合、コーナーパターン241cは、ベースフィルム242の様々な層に位置することができる。これは、コーナーパターン241cでソレノイドを具現するためである。
コーナーパターン241cで具現されたソレノイドは、頂点方向ないしは頂点方向とZ軸方向とが結合された方向に磁場を形成することができる。したがって、アンテナループ241は、コーナー領域C1,C2,C3,C4で頂点方向に傾いたスタイラスペン10にも磁気エネルギーの伝達を増加させることができる。
実施形態によれば、タッチ入力の受信感度を向上させ、より正確なタッチ位置を算出することができるという長所がある。
実施形態によれば、アンテナループのコーナー領域でスタイラスペンに伝達されるエネルギーを増加させることができるという長所がある。
次に、タッチセンシング部260が内外部デバイスにレポーティングするタッチデータと関連し、図239及び図240を参照して説明する。
図239は、本開示によるタッチセンサ及びホストを示すブロック図であり、図240は、タッチセンサからホストに提供されるタッチデータの一例を示す図面である。
図239を参照すると、ホスト270は、タッチセンシング部260に含まれたタッチコントローラ262からタッチデータの提供を受けることができる。例えば、ホスト270は、モバイルSoC(System-on-Chip)、アプリケーションプロセッサ(AP:Application Processor)、メディアプロセッサ(Media Processor)、マイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、又は、これと類似の装置であってよい。
タッチセンシング部260は、1フレームが終了した後に、1フレーム期間1Fの間に入力されたタッチに関する情報をタッチデータで生成してホスト270に伝達することができる。又は、タッチセンシング部260は、第1区間T1が終了すれば、第1区間T1の間に入力されたタッチに関する情報をタッチデータで生成してホスト270に伝達し、第1区間T1に連続する第1サブ区間T21が終了すれば、第1サブ区間T21の間に入力されたタッチに関する情報をタッチデータで生成してホスト270に伝達することもできる。又は、タッチセンシング部260は、第1区間(例えば、図115のT1)が終了すれば、第1区間T1の間に入力されたタッチに関する情報をタッチデータで生成してホスト270に伝達し、第2区間T2が終了すれば、第2区間T2の間に入力されたタッチに関する情報をタッチデータで生成してホスト270に伝達することもできる。
又は、タッチセンシング部260は、それぞれの時区間T1,T2,…,Tnが終了する毎に、それぞれの時区間T1,T2,…,Tnの間に入力されたタッチに関する情報をタッチデータで生成してホスト270に伝達することもできる。
また、タッチセンシング部260は、所定の時間間隔で図165による駆動方法又は図168による駆動方法を遂行することができる。例えば、タッチセンシング部260は、3時間間隔、一日間隔などで、図165による駆動方法又は図168による駆動方法を遂行することができる。
又は、タッチセンシング部260は、タッチセンシング部260に対する最後のタッチ入力から所定の時間が経過した以降にタッチ入力がある時、図165による駆動方法又は図168による駆動方法を遂行することができる。
又は、タッチセンシング部260は、ホスト270から要請があったり、ホスト270から特定の状態を示す情報を受信する時、図165による駆動方法又は図168による駆動方法を遂行することができる。
一例として、ホスト270は、ホスト270に連結されている環境センサ(例えば、気圧計、湿度計、温度計、熱感知センサなど)を介して、周辺環境の変化が感知されれば、図165による駆動方法又は図168による駆動方法を遂行するようにタッチセンシング部260に要請する。この時、ホスト270は、タッチセンシング部260に環境センサから取得した値を共に伝送することもできる。
他の例として、ホスト270が環境センサから取得された値をタッチセンシング部260に伝送すれば、タッチセンシング部260は環境センサから取得された値に基づいて、図165による駆動方法又は図168による駆動方法の遂行を開始することができる。
この時、タッチセンシング部260は、環境センサにより感知された温度、湿度などを用いて、トラッキング信号の周波数を変更することができる。
例えば、タッチセンシング部260は、現在、周辺の温度が第1臨界値以上であれば、基準周波数周辺の周波数範囲を所定の周波数単位で区分した複数の周波数区間のうち、最低周波数が含まれた区間からトラッキング信号の周波数が増加する方向に区間を変更し、トラッキング信号の周波数を変更することができる。例えば、タッチセンシング部260は、現在、周辺の温度が第2臨界値未満であれば(第1臨界値>第2臨界値)、基準周波数周辺の周波数範囲を所定の周波数単位で区分した複数の周波数区間のうち、最高周波数が含まれた区間からトラッキング信号の周波数が減少する方向に区間を変更し、トラッキング信号の周波数を変更することができる。
又は、タッチセンシング部260は、現在、周辺の温度が第3臨界値~第4臨界値の間の値であれば(第1臨界値>第3臨界値>第4臨界値>第2臨界値)、基準周波数周辺の周波数範囲を所定の周波数単位で区分した複数の周波数区間のうち、第3臨界値~第4臨界値の間に対応する周波数が含まれた区間からトラッキング信号の周波数が前後に増減する方向に区間を変更し、トラッキング信号の周波数を変更することができる。
タッチセンシング部260は、また、メモリをさらに含んでよく、メモリには、温度、湿度、及びそれぞれの温度と湿度条件に対応するトラッキング信号の周波数区間がルックアップテーブル(LUT:look-up table)形態で格納されてよい。そうすると、タッチセンシング部260は、環境センサにより感知された温度、湿度に対応するトラッキング信号の周波数区間をメモリから読み取って、読み取った周波数区間内でトラッキング信号の周波数を変更することができる。
これ以外にも、タッチセンシング部260は、スタイラスペン10の共振周波数を探索するために、多様な方式でタッチセンシング部260の駆動方法をトリガーリングすることができ、前記の説明に制限されない。
図240を参照すると、タッチデータ600は、タッチセンシング部260からホスト270に伝達されてよく、タッチカウントフィールド610及び少なくとも一つのタッチエンティティーフィールド612,614を含んでよい。これ以外にも、タッチデータ600には、スタイラスペン10からのセンサ入力データ、共振信号変更を示すデータなどがさらに含まれてよい。
タッチカウントフィールド610には、1フレーム区間の間に入力されたタッチの個数を示す値が記入されてよい。例えば、1フレーム区間内の第1区間T1において一本の指によるタッチ座標が計算され、第1サブ区間T21において一つのスタイラスペンによるタッチ座標が計算される場合、タッチカウントフィールド610には二つのタッチが入力されることを示す値が記入される。また、タッチカウントフィールド610には、1フレーム区間の間に入力されたタッチの個数を示す値が記入されてよい。例えば、1フレーム区間内の第1区間T1において一本の指によるタッチ座標が計算され、第2区間T2において一つのスタイラスペンによるタッチ座標が計算される場合、タッチカウントフィールド610には二つのタッチが入力されることを示す値が記入される。
タッチエンティティーフィールド612,614は、それぞれのタッチ入力に対する情報を示すフィールドを含む。例えば、タッチエンティティーフィールド612,614は、フラッグフィールド620、X軸座標フィールド621、Y軸座標フィールド622、Z値フィールド623、面積フィールド624、タッチアクションフィールド625を含む。
タッチエンティティーフィールド612,614の個数は、タッチカウントフィールド61に記入された値と同一であってよい。
フラッグフィールド620には、タッチオブジェクトを示す値が記入されてよい。例えば、指、手の平、及びスタイラスペンは、互いに相違した値でフラッグフィールド620に記入されてよい。X軸座標フィールド621とY軸座標フィールド622には、計算されたタッチ座標を示す値が記入されてよい。Z値フィールド623には、感知信号の信号強さに対応する値が記入されてよい。面積フィールド624には、タッチされた領域の面積に対応する値が記入されてよい。
実施形態によれば、タッチデータ600の伝達を受けたホスト装置270は、面積フィールド624の値を使用して、タッチ面積が臨界値より大きければタッチオブジェクトが指であると決定し、タッチ面積が臨界値以下ならばタッチオブジェクトがスタイラスペン10であると決定する。
実施形態によれば、タッチデータ600の伝達を受けたホスト装置270は、フラッグフィールド620の値を使用して、タッチオブジェクトが指なのか又はスタイラスペン10なのかを識別することもできる。
本文書に開示された多様な実施形態による電子デバイスは、多様な形態の装置になり得る。電子デバイスは、例えば、携帯用通信装置(例:スマートフォン)、コンピュータ装置、携帯用マルチメディア装置、携帯用医療機器、カメラ、ウェアラブル装置、又は、家電装置を含んでよい。本文書の実施形態による電子デバイスは、前述した機器に限定されない。
以上で本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるのではなく、次の請求の範囲で定義している本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形及び改良形態もまた、本発明の権利範囲に属するものである。