JP2023511333A - 細胞膜を含むデバイスおよびその使用 - Google Patents

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Abstract

本開示は、細胞に由来する細胞膜を含むカートリッジまたは吸着剤を含むデバイス、例えば、体外式血液精製(EBP)デバイスに関する。本開示はまた、上記デバイスまたはEBPデバイスを使用して、流体(例えば、被験体の血液)から物質(例えば、不要な物質)を除去または低減するための方法に関する。別の局面において、本開示は、流体連通している上記のデバイスまたはEBPデバイスのうちの少なくとも2つを含むデバイスアセンブリを提供する。

Description

I.関連出願
本出願は、2020年1月20日出願の米国仮特許出願第62/963,465号(その開示および内容は、全ての目的のためにその全体において本明細書に参考として援用される)に基づく優先権を主張する。
II.発明の分野
本開示は、細胞に由来する細胞膜を含むカートリッジまたは吸着剤を含むデバイス(例えば、体外式血液精製(EBP)デバイス)に関する。本開示はまた、上記デバイスまたはEBPデバイスを使用して、流体(例えば、被験体の血液)から物質(例えば、不要な物質)を除去または低減するための方法に関する。
III.発明の背景
体外式血液精製(EBP)は、患者の血液が、不要な溶質(例えば、老廃物、炎症促進性サイトカイン、および毒素)の除去のためのデバイスを通過することを可能にされる処置手順である。EBPのために使用されるデバイスは、2つの大きなカテゴリー:(1)分子サイズに基づく濾過(例えば、血液透析(HD)、血液濾過(HF)、血液透析濾過(HDF)および高フラックス透析(HFD))、および(2)吸着(例えば、非特異的な物理的相互作用または特異的リガンド-レセプター結合相互作用に基づくデバイス)へと分けられ得る。その都合のよさかつ合併症のリスクの低さに起因して、EBPは、重大な疾患(例えば、腎不全、肝不全、および敗血症)を処置するために使用されてきた。
しかし、既存の技術は、重大な欠点に直面している。(1)濾過、対流、および拡散に基づくデバイスは、カットオフとして分子量を使用し、濾液が生物学的に何であるかを区別できない。(2)対流および拡散は、対流において注入物の容積が制限され、拡散において膜の透過性が制限されることから、高分子量および疎水性分子の良好な臨床的クリアランスを達成できない。(3)物理的吸着に基づくデバイス(例えば、炭)は、非特異的であり、極めて重要な分子をも区別なく(non-differentially)除去することによって、有害になる。(4)特異的吸着に関しては、毒素と結合するリガンドの選択が制限され、コストが高い。各標的毒素に関しては、そのリガンドは、特異的に生成される必要があり、これは、大部分の病理学的因子または病原性因子が未知の疾患にとっては非実用的である。
新規なデバイスまたはEBPデバイス、ならびに被験体の液体または血液から物質(例えば、不要な物質)を、上記デバイスまたはEBPデバイスを使用して除去または低減して、現在のデバイスおよび方法の難題に対処する方法が、必要とされる。本発明は、このことにおよび当該分野の関連するニーズに対処する。
IV.発明の要旨
1つの局面において、本開示は、細胞に由来する細胞膜を含むカートリッジまたは吸着剤を含むデバイス(例えば、体外式血液精製(EBP)デバイス)を提供する。
別の局面において、本開示は、流体連通している上記のデバイスまたはEBPデバイスのうちの少なくとも2つを含むデバイスアセンブリを提供する。上記デバイスアセンブリにおける上記デバイスまたはEBPデバイスは、異なる細胞タイプに由来する細胞膜を含むカートリッジまたは吸着剤を含む。
さらに別の局面において、本開示は、流体(例えば、被験体の血液)から物質(例えば、不要な物質)を除去または低減するための方法であって、上記方法は、流体(例えば、被験体の血液)と、細胞に由来する細胞膜を含むデバイスとをエキソビボで接触させる工程を包含する方法を提供する。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、流体(例えば、被験体の血液)と、細胞に由来する細胞膜を含むカートリッジまたは吸着剤を含むデバイスまたはEBPデバイスとをエキソビボで接触させる工程を包含する。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、流体(例えば、被験体の血液)と、流体連通している上記のデバイスまたはEBPデバイスのうちの少なくとも2つを含むデバイスアセンブリとをエキソビボで接触させる工程を包含する。
いくつかの局面において、本開示は、2013年3月14日に出願され、US 2013/0337066 A1として公開された米国特許出願第13/827,906号、2012年5月24日に出願され、WO 2013/052167 A2として公開された国際出願番号PCT/US2012/039411、および2017年2月5日に出願され、WO 2017/120342 A1として公開された国際特許出願PCT/US2017/012342号に関する。上記出願の内容は、それらの全体において参考として援用される。
V.図面の簡単な説明
当業者は、図面(以下に記載)が、例証目的に過ぎないことを理解する。図面は、本教示の範囲を何らかの方法で限定することを意図しない。
本特許または本出願のファイルは、少なくとも1枚のカラー作成図面を含む。カラー図面付きの本特許または本出願の公報の写しは、請求し、必要な料金を支払えば、当局によって提供される。
図1は、体外式解毒のための構成要素として細胞膜を使用することを図示する。
図2は、(A)ナノファイバーの周りを包んだ細胞膜、(B)解毒のためにプレート上に拡げられた細胞膜、(C)小胞もしくは粒子へと形成され、解毒のためにヒドロゲルの内部に埋め込まれた細胞膜、ならびに(D)上記解毒の間に富化および単離するために磁性粒子の周りを包んだ細胞膜を含む、体外式解毒のための「膜カートリッジ」を作製するために細胞膜をパッケージする例を図示する。
図3は、細胞膜カートリッジが連続して接続される例示的デバイスアセンブリを図示する。流体(例えば、被験体の血液)は、連続的な解毒または物質除去のために細胞膜カートリッジを通過することができる。
VI.発明の詳細な説明
本発明の実施は、別段示されなければ、ナノテクノロジー、ナノエンジニアリング、分子生物学(組み換え技術を含む)、微生物学、細胞生物学、生化学、免疫学、および薬理学の従来の技術を使用し、これらは、当該分野の技術範囲内である。このような技術は、以下のような文献中に十分に説明されている: Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 第2版(Sambrookら, 1989); Oligonucleotide Synthesis(M. J. Gait,編, 1984); Animal Cell Culture(R. I. Freshney, 編, 1987); Methods in Enzymology (Academic Press, Inc.); Current Protocols in Molecular Biology(F. M. Ausubelら, 編, 1987, および周期的最新版); PCR: The Polymerase Chain Reaction(Mullisら, 編, 1994); Remington, The Science and Practice of Pharmacy, 第20版(Lippincott, Williams & Wilkins 2003)、およびRemington, The Science and Practice of Pharmacy, 第22版(Pharmaceutical Press and Philadelphia College of Pharmacy at University of the Sciences 2012)。
別段定義されなければ、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で言及される全ての特許、出願、公開された出願および他の刊行物は、それらの全体において参考として援用される。この節において示される定義が、本明細書に参考として援用される特許、出願、公開された出願および他の刊行物に示される定義と矛盾するか、またはそうでなければ一致しない場合、この節に示される定義が、本明細書に参考として援用されるものの定義に優先する。
A.定義
本発明の理解を促進するために、本明細書で使用されるとおりの多くの用語および略語は以下のとおり、下記で定義される。
本発明の要素またはその好ましい実施形態を導入する場合、冠詞「a(1つの、ある)」、「an(1つの、ある)」、「the(この、その、上記)」は、上記要素の1またはこれより多くが存在することを意味することが意図される。用語「含む、包含する(comprising)」、「含む、包含する(including)」および「有する(having)」は、包括的であり、列挙された要素以外のさらなる要素が存在し得ることを意味することが意図される。
用語「および/または(and/or)」とは、2またはこれより多くの項目のリストにおいて使用される場合、その列挙された項目のうちのいずれか1つが、単独で、またはその列挙された項目のうちのいずれか1もしくはこれより多くとの組み合わせにおいて使用され得ることを意味する。例えば、表現「Aおよび/またはB(A and/or B)」とは、AおよびBのうちのいずれかまたは両方(すなわち、A単独、B単独またはAおよびBの組み合わせ)を意味することが意図される。表現「A、Bおよび/またはC(A, B and/or C)」とは、A単独、B単独、C単独、AとBとの組み合わせ、AとCとの組み合わせ、BとCとの組み合わせ、またはAとBとCとの組み合わせを意味することが意図される。
細胞膜: 用語「細胞膜(cellular membrane)」とは、本明細書で使用される場合、細胞の内部もしくは周りで、または出現したウイルス粒子に選択的バリアとして作用する生物学的な膜の取り囲むまたは分離する構造をいう。上記細胞膜は、イオンおよび有機分子に対して選択的に透過性であり、細胞の中および外への物質の移動を制御する。上記細胞膜は、リン脂質の単層または二層を含み、必要に応じて、タンパク質および炭水化物と会合している。本明細書で使用される場合、上記細胞膜は、細胞もしくは細胞オルガネラの天然に存在する生物学的膜から得られる膜、またはそれらに由来するものをいう。本明細書で使用される場合、用語「天然に存在する(naturally occurring)」とは、自然界に存在するものに言及する。本明細書で使用される場合、用語「それに由来する、それから得られる(derived therefrom)」とは、天然の膜の任意のその後の改変(例えば、例えば、上記細胞膜を分離する、上記膜の一部またはフラグメントを作製する、細胞もしくは細胞オルガネラから採取した膜からもしくはその膜へと、ある特定の構成要素(脂質、タンパク質または炭水化物)を除去および/もしくは添加する)ことに言及する。膜は、任意の適切な方法によって天然に存在する膜から得られ得る。例えば、膜は、細胞から調製または単離され得、その調製されるかまたは単離された膜は、他の物質と合わされて、得られた膜を形成する。別の例では、細胞は、インビボでその膜へと組み込まれる「非天然の(non-natural)」物質を生成するように組換え操作され得、上記細胞膜は、得られた膜を形成するために、上記細胞から調製または単離され得る。
種々の実施形態において、ユニラメラまたはマルチラメラナノ粒子またはナノ構造体のいずれかを覆う細胞膜は、他の脂質構成要素(例えば、コレステロール、遊離脂肪酸、およびリン脂質)で飽和または不飽和されるようにさらに改変され得、内因性または付加されたタンパク質および炭水化物(例えば、細胞表面抗原)をも含み得る。このような場合には、過剰量の他の脂質構成要素が、膜壁における濃度が平衡に達するまではじかれる膜壁に付加され得る。これは、ナノ粒子環境に依存し得る。膜はまた、上記ナノ粒子またはナノ構造体の活性を増大させてもよいし増大させなくてもよい他の薬剤を含み得る。他の例では、機能的な群(例えば、抗体およびアプタマー)が、部位標的化(例えば、がん細胞において見出される細胞表面エピトープへの)を増強するために、上記膜の外側表面に付加され得る。上記ナノ粒子またはナノ構造体の膜はまた、生分解性であり得る粒子、カチオン性ナノ粒子(金、銀、および合成のナノ粒子が挙げられるが、これらに限定されない)を含み得る。
合成膜または人工膜: 本明細書で使用される場合、用語「合成膜(synthetic membrane)」または「人工膜(artificial membrane)」とは、有機物質(例えば、ポリマーおよび脂質)ならびに無機物質から生成される人為的な膜をいう。広く種種の合成膜が、当該分野で周知である。
ナノ粒子: いくつかの実施形態において、用語「ナノ粒子(nanoparticle)」とは、本明細書で使用される場合、少なくとも一方の寸法(例えば、高さ、長さ、幅、または直径)が約1nm~約10μmの間を有するナノ構造体、粒子、小胞、またはそれらのフラグメントをいう。全身的な使用に関しては、約50nm~約500nm、または100nm~250nmの平均直径が好ましいことがある。用語「ナノ構造体(nanostructure)」とは、粒子および操作された外形(engineered features)が挙げられるが、これらに必ずしも限定されない。上記粒子および操作された外形は、例えば、規則的なまたは不規則な形状を有し得る。このような粒子も、ナノ粒子といわれる。上記ナノ粒子は、有機物質または他の物質から構成され得、あるいは多孔性粒子で実行され得る。ナノ粒子の層は、単層にあるナノ粒子で、またはナノ粒子の凝集を有する層で実行され得る。いくつかの実施形態において、外側表面(またはシェル)によって覆われた内部区画(または内側コア)を含むかまたはからなる上記ナノ粒子は、本明細書で考察されるとおりの膜を含む。本開示は、本明細書で記載される膜で被覆され得る、現在公知の任意のおよび後に開発されるナノ粒子を含む。
ある実施形態において、用語「ナノ構造体」とは、本明細書で使用される場合、約1nm~約10μmの間の少なくとも一方の寸法(例えば、高さ、長さ、幅、および直径)を有する構造体(例えば、ナノファイバー、ナノチューブ、ナノワイヤ、またはナノシート)をいう。「ナノ構造体」は、1Dナノ構造体または2Dナノ構造体であり得る。第2の寸法および/または第3の寸法の寸法パラメーターは、約1nm~約10μmの間の寸法範囲(例えば、高さ、長さ、幅、または直径)にあってもよいし、なくてもよい。用語、「ナノ構造体」としては、ナノファイバー、ナノチューブ、ナノワイヤ、またはナノシートおよび操作された外形が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。上記ナノ構造体および操作された外形は、例えば、規則的なまたは不規則な形状を有し得る。上記ナノ構造体は、無機物質、有機物質または他の物質から構成され得、あるいは多孔性物質で実行され得る。ナノ構造体の層は、単層にあるナノ構造体で、またはナノ構造体の凝集を有する層で実行され得る。いくつかの実施形態において、上記ナノ構造体は、細胞由来の膜を含む外側表面によって覆われた内側コアを有する。本発明は、本明細書で記載される膜で被覆され得る、現在公知のおよび後に開発される任意のナノ構造体を企図する。
薬学的に活性な: 用語「薬学的に活性な(pharmaceutically active)」とは、本明細書で使用される場合、生体に対する、および特に、ヒトの身体の細胞および組織に対する物質の有益な生物学的活性に言及する。「薬学的に活性な薬剤(pharmaceutically active agent)」または「薬物(drug)」は、薬学的に活性である物質であり、「薬学的に活性な成分(pharmaceutically active ingredient)」(API)は、薬物中の薬学的に活性な物質である。
薬学的に受容可能な: 用語「薬学的に受容可能な(pharmaceutically acceptable)」とは、本明細書で使用される場合、動物、より詳細には、ヒトおよび/もしくは非ヒト哺乳動物における使用に関して安全である他の製剤に加えて、連邦政府または州政府の規制当局によって承認されているか、または米国薬局方、他の一般に認識されている薬局方に収載されていることを意味する。
薬学的に受容可能な塩: 用語「薬学的に受容可能な塩(pharmaceutically acceptable salt)」とは、本明細書で使用される場合、本開示における化合物(例えば、多剤結合体(multi-drug conjugate))の酸付加塩または塩基付加塩をいう。薬学的に受容可能な塩は、上記親ナノ粒子または化合物の活性を保持し、これが投与される被験体に対しておよびこれが投与される文脈においていかなる有害なまたは所望でない効果をも付与しない任意の塩である。薬学的に受容可能な塩は、アミノ酸(システインが挙げられるが、これらに限定されない)から得られてもよい。塩として化合物を生成するための方法は、当業者に公知である(例えば、Stahlら, Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use, Wiley-VCH; Verlag Helvetica Chimica Acta, Zurich, 2002; Bergeら, J Pharm. Sci. 66: 1 , 1977)を参照のこと)。いくつかの実施形態において、「薬学的に受容可能な塩」は、非毒性であるか、生物学的に許容可能であるか、または別の点で被験体への投与に生物学的に適している、本明細書で示されるナノ粒子または化合物の遊離酸または塩基の塩を意味することが意図される。一般には、Berge,ら, J. Pharm. Sci., 1977, 66, 1-19を参照のこと。好ましい薬学的に受容可能な塩は、薬学的に有効でありかつ過度の毒性、刺激、またはアレルギー応答なしに被験体の組織との接触に適したものである。本明細書で記載されるナノ粒子または化合物は、十分に酸性の基、十分に塩基性の基、両方のタイプの官能基、または各タイプを1より多くを有していてもよく、多くの無機塩基もしくは有機塩基、ならびに無機酸および有機酸と応じて反応して、薬学的に受容可能な塩を形成する。
薬学的に受容可能な塩の例としては、硫酸塩、ピロ亜硫酸塩(pyrosul fates)、硫酸水素塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン-1,4-ジオエート、ヘキシン-1,6-ジオエート、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、スルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、プロピルスルホン酸塩、ベシル酸塩、キシレンスルホン酸塩、ナフタレン-1-スルホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、[γ]-ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、およびマンデル酸塩が挙げられる。
薬学的に受容可能なキャリア: 用語「薬学的に受容可能なキャリア(pharmaceutically acceptable carrier)」とは、本明細書で使用される場合、ナノ粒子または化合物(例えば、多剤結合体)が一緒に投与される賦形剤、希釈剤、保存剤、可溶化剤、乳化剤、アジュバント、および/またはビヒクルをいう。このようなキャリアは、無菌の液体(例えば、水および油(石油、動物、植物または合成が起源のもの(例えば、ラッカセイ油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油など、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒)が挙げられる))であり得る。抗細菌剤(例えば、ベンジルアルコールまたはメチルパラベン);抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸または亜硫酸水素ナトリウム);キレート化剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸);および張度の調節のための薬剤(例えば、塩化ナトリウムまたはデキストロース)も、キャリアであり得る。キャリアと組み合わせて組成物を生成するための方法は、当業者に公知である。いくつかの実施形態において、文言「薬学的に受容可能なキャリア」とは、薬学的投与と適合性の、任意のおよび全ての溶媒、分散媒、被覆、等張性および吸収遅延剤などが挙げられることが意図される。薬学的に活性な物質に関するこのような媒体および薬剤の使用は、当該分野で周知である。例えば、Remington, The Science and Practice of Pharmacy. 第20版, (Lippincott, Williams & Wilkins 2003)を参照のこと。任意の従来の媒体または薬剤が、上記活性化合物と不適合である限りを除いて、上記組成物におけるこのような使用が企図される。
リン脂質: 用語「リン脂質(phospholipid)」とは、本明細書で使用される場合、多くの脂質のうちのいずれかが、グリセリド、ホスフェート基、および単純な有機分子(例えば、コリン)を含むものをいう。リン脂質の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ホスファチジン酸(ホスファチデート)(PA)、ホスファチジルエタノールアミン(セファリン)(PE)、ホスファチジルコリン(レシチン)(PC)、ホスファチジルセリン(PS)、およびホスホイノシチド(ホスファチジルイノシトール(PI)、ホスファチジルイノシトールホスフェート(PIP)、ホスファチジルイノシトールビスホスフェート(PIP2)およびホスファチジルイノシトールトリホスフェート(P1P3)が挙げられるが、これらに限定されない)。PCのさらなる例としては、DDPC、DLPC、DMPC、DPPC、DSPC、DOPC、POPC、DRPC、およびDEPC(当該分野で定義されるとおり)が挙げられる。
治療上有効な量: 本明細書で使用される場合、用語「治療上有効な量(therapeutically effective amount)」とは、特定の患者に投与されるか、または被験体の流体(例えば、被験体の血液)とエキソビボで接触させる場合、その被験体の疾患または状態の性質および重篤度に鑑みて、所望の治療効果を有するそれらの量、例えば、標的疾患または状態を治癒する、防止する、阻害する、または少なくとも部分的に停止させるかもしくは部分的に防止する量をいう。いくつかの実施形態において、用語「治療上有効な量」または「有効量(effective amount)」とは、単独で、またはさらなる治療剤と組み合わせて、細胞、組織、または被験体に投与される場合、上記疾患もしくは状態(例えば、溶血性疾患もしくは状態)、または上記疾患もしくは状態の進行を防止または改善するために有効である治療剤の量をいう。治療上有効な用量はさらに、症状の改善(例えば、関連する医学的状態の処置、治癒、防止もしくは改善)を生じるか、またはこのような状態の処置、治癒、防止もしくは改善の速度を増大させるために十分な治療剤のその量をいう。単独で投与される個々の活性成分に適用される場合、治療上有効な用量は、その成分単独に言及する。組み合わせに適用される場合、治療上有効な用量は、組み合わせにおいて、連続的に、または同時に投与されようが、治療効果を生じる活性成分の組み合わせた量をいう。
「処置する(treating)」または「処置(treatment)」または「緩和(alleviation)」とは、その対象が、標的化された病的な状態もしくは障害を治癒しないか、または上記状態の再発を防止しない場合に遅らせる(減少させる)ことになる治療的処置をいう。被験体は、治療的な量の治療剤を受容した後に、上記被験体が、その特定の疾患の1もしくはこれより多くの徴候および症状の観察可能なおよび/もしくは測定可能な低減または非存在を示す場合に、成功裡に「処置され」る。疾患の徴候または症状の低減はまた、上記患者によって感じられ得る。患者は、上記患者が症状安定化を経験する場合に処置されたともみなされる。いくつかの実施形態において、治療剤での処置は、上記患者が、処置後3ヶ月、好ましくは6ヶ月、より好ましくは1年、さらにより好ましくは2年もしくは処置後より長い年数、無病であることを生じるために有効である。上記疾患において成功裡の処置および改善を評価するためのこれらのパラメーターは、当該分野の適切な技術のある医師が精通している慣用的な手順によって容易に測定可能である。
本明細書で使用される場合、「防止的(preventative)」処置とは、疾患、疾患の症状、もしくは医学的状態の発生を延ばし、出現し得る症状を抑制するかまたは疾患もしくは症状の発生もしくは再発のリスクを低減することを示すことが意味される。「治癒的(Curative)」処置は、既存の疾患、症状または状態の重篤度を低減するまたは増悪を抑制することを含む。
用語「組み合わせ(combination)」とは、ナノ粒子または化合物および組み合わせパートナー(例えば、以下で説明されるとおりの別の薬物(「治療剤(therapeutic agent)」または「共薬剤(co-agent)」ともいわれる))が、独立して同時にまたは時間間隔内に別個に投与され得る、特に、これらの時間間隔が、その組み合わせパートナーが協調的(例えば、相乗作用的)効果を示すことを可能にする場合の組み合わせ投与に関して、1投与単位形態において固定した組み合わせ、またはパートのキットのいずれかに言及する。用語「共投与(co-administration)」または「組み合わせ投与(combined administration)」などは、本明細書で利用される場合、必要性のある単一被験体(例えば、患者)への選択された組み合わせパートナーの投与を包含することが意味され、上記薬剤が必ずしも同じ投与経路によって、もしくは同時に投与されない処置レジメンを含むことが意図される。用語「薬学的組み合わせ(pharmaceutical combination)」は、本明細書で使用される場合、1より多くの活性成分の混合または組み合わせから生じ、上記活性成分の固定されたまたは固定されていない組み合わせの両方を含む生成物を意味する。用語「固定された組み合わせ(fixed combination)」とは、上記活性成分(例えば、ナノ粒子または化合物および組み合わせパートナー)がともに、単一の実体または投与量の形態において患者に同時に投与されることを意味する。用語「固定されていない組み合わせ(non-fixed combination)」とは、上記活性成分(例えば、ナノ粒子または化合物および組み合わせパートナー)がともに、特定の時間制限なしに同時に(simultaneously)、同時に(concurrently)または連続的に、のいずれかで別個の実体として患者に投与され、ここでこのような投与が、上記患者の身体において2つの部分または化合物の治療上有効なレベルを提供することを意味する。後者はまた、カクテル療法(例えば、3またはこれより多くの活性成分の投与)に該当する。
本明細書で記載される発明の局面および実施形態が、「からなる(consisting)」および/または「から本質的になる(consisting essentially of)」局面および実施形態を包含することが、理解される。
本開示全体を通じて、本発明の種々の局面は、範囲形式で示される。範囲形式にある記載は、便宜上および簡潔さのために過ぎないことが理解されるべきであり、本発明の範囲に対する変更できない限定(inflexible limitation)として解釈されるべきではない。よって、範囲の記載は、具体的に開示される全ての可能な部分範囲ならびにその範囲内の個々の数値を有するとみなされるべきである。例えば、1~6のような範囲の記載は、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6などのような具体的に開示される部分範囲、ならびにその範囲内の個々の数字(例えば、1、2、3、4、5、および6)を有するとみなされるべきである。これは、範囲の幅にかかわらず適用される。
本明細書で使用される場合、必要性のある被験体は、動物、非ヒト哺乳動物またはヒトをいう。本明細書で使用される場合、「動物(animal)」としては、ペット、家畜、経済動物、競技用動物および実験動物(ネコ、イヌ、ウマ、雌牛(cow)、雄牛(ox)、ブタ、ロバ、ヒツジ、子羊、ヤギ、マウス、ウサギ、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、霊長類(サルおよびチンパンジーを含む)が挙げられる。
本発明の他の目的、利点および特徴は、添付の図面とともに理解すれば、以下の説明から明らかになる。
B. 細胞膜を含むカートリッジまたは吸着剤を含むデバイス
1つの局面において、本開示は、細胞に由来する細胞膜を含むカートリッジまたは吸着剤を含むデバイス(例えば、体外式血液精製(EBP)デバイス)を提供する。
本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、上記細胞膜の表面積と上記カートリッジまたは吸着剤の容積との間で任意の適切な比を有し得る。いくつかの実施形態において、上記カートリッジまたは吸着剤は、上記細胞膜の表面積と上記カートリッジまたは吸着剤の容積との間で、約1m-1~約3×10-1の範囲に及ぶ、例えば、約1m-1、10m-1、100m-1、1,000m-1、1×10-1、1×10-1、1×10-1、1×10-1、1×10-1、3×10-1、またはその任意の部分範囲の比を有し得る。
本発明のデバイスでは、カートリッジまたは吸着剤は、任意の適切な形態にある、細胞に由来する細胞膜を含み得る。例えば、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、前記細胞膜を含むナノ粒子、上記細胞膜を含むナノ構造体(例えば、ナノファイバー)、上記細胞膜を含む全表面(plenary surfaces)、またはこれらの組み合わせを含み得る。
いくつかの実施形態において、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、上記細胞膜を含むナノ粒子を含む。任意の適切なナノ粒子は、本発明のデバイスにおいて使用され得る。例えば、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、a)非細胞物質を含む内側コア;およびb)細胞に由来する細胞膜を含む外側表面を含むナノ粒子を含み得る。US 2013/337066 A1およびWO 2013/052167 A2に記載および/または特許請求される他の適切なまたは例示的なナノ粒子がまた、使用され得る。
いくつかの実施形態において、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、上記細胞膜を含むナノ構造体(例えば、ナノファイバー)を含む。任意の適切なナノ構造体またはナノファイバーは、本発明のデバイスにおいて使用され得る。例えば、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、a)非細胞物質を含む内側コア;およびb)細胞に由来する細胞膜を含む外側表面を含むナノ構造体を含み得、ここで上記ナノ構造体は、1)約1nm~約10μmの範囲に及ぶ第1の寸法パラメーターを有する第1の寸法および少なくとも約11nmの第2の寸法パラメーターを有する第2の寸法を有する;ならびに/または2)約1nm~約10μmの範囲に及ぶ第1の寸法パラメーターを有する第1の寸法および第2の寸法パラメーターを有する第2の寸法であって、少なくとも約2の上記第2の寸法パラメーターと上記第1の寸法パラメーターとの間の比を有する第2の寸法を有する。WO 2017/120342 A1およびWansong Chenら, 「Coating nanofiber scaffolds with beta cell membrane to promote cell proliferation and function」, Nanoscale, :10364-10370 (2016)に記載および/もしくは特許請求される、他の適切なもしくは例示的なナノ構造体またはナノファイバーがまた、使用され得る。
いくつかの実施形態において、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、上記細胞膜を含む全表面を含む。上記細胞膜は、上記全表面上に、任意の適切な様式で配置され得る。例えば、上記細胞膜は、上記全表面上に被覆され得るかまたは拡げられ得る。別の例では、上記細胞膜は、Hua Gongら, 「Biomembrane-Modified Field Effect Transistors for Sensitive and Quantitative Detection of Biological Toxins and Pathogens」, ACS Nano, 13:3714-3722 (2019)に記載される方法またはプロセスによって、上記全表面上に配置され得る。
いくつかの実施形態において、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、以下の1)上記細胞膜を含むナノ粒子; 2)上記細胞膜を含むナノ構造体(例えば、ナノファイバー);および3)上記細胞膜を含む全表面内のうちの少なくとも2つを含む。例えば、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、上記細胞膜を含むナノ粒子および上記細胞膜を含むナノ構造体(例えば、ナノファイバー); 上記細胞膜を含むナノ粒子および上記細胞膜を含む全表面;または上記細胞膜を含むナノ構造体(例えば、ナノファイバー);ならびに上記細胞膜を含む全表面を含み得る。いくつかの実施形態において、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、1)上記細胞膜を含むナノ粒子; 2)上記細胞膜を含むナノ構造体(例えば、ナノファイバー); および3)上記細胞膜を含む全表面を含む。
本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、任意の適切な細胞膜を含み得る。いくつかの実施形態において、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、形質膜またはユニラメラ(例えば、細菌もしくは真菌)もしくは多細胞生物(例えば、植物、動物、非ヒト哺乳動物、脊椎動物、もしくは)に由来する細胞内膜を含み得る。いくつかの実施形態において、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、天然に存在する細胞膜、改変された細胞膜、または天然に存在する細胞膜および改変された細胞膜の組み合わされたもしくは融合されたものを含み得る。例えば、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、天然に存在する細胞膜および改変された細胞膜の組み合わされたもしくは融合されたもの、または天然に存在する細胞膜および合成膜の組み合わされたもしくは融合されたものを含み得る。別の例では、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、天然に存在する細胞膜、改変された細胞膜および合成膜の組み合わされたもしくは融合されたものを含み得る。
上記細胞膜は、任意の適切な様式で改変され得る。例えば、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、コレステロールのようなホルモンの変化したもしくは増強したレベルおよび/またはスフィンゴミエリンのような脂質の変化したもしくは増強したレベルを有する細胞膜を含み得る(例えば、US 2015/0157570 A1を参照のこと)。いくつかの実施形態において、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、コレステロールおよびスフィンゴミエリンの変化したもしくは増強したレベルを有する細胞膜を含み得る。
種々の実施形態において、本発明のデバイスにおける上記細胞膜は、他の脂質構成要素(例えば、コレステロール、遊離脂肪酸、およびリン脂質)で飽和または不飽和されるようにさらに改変され得、内因性のもしくは付加されたタンパク質および炭水化物(例えば、細胞表面抗原)をも含み得る。このような場合には、過剰量の他の脂質構成要素は、上記膜壁における濃度が平衡に達するまではじかれる膜壁に付加され得る。これは、上記ナノ粒子またはナノ構造体の環境に依存し得る。膜はまた、本発明のデバイスの活性を増大させてもよいし増大させなくてもよい他の薬剤を含み得る。他の例では、機能的な群(例えば、抗体およびアプタマー)が、部位標的化(例えば、細胞表面エピトープへの)を増強するために、上記膜の外側表面に付加され得る。本発明のデバイスの細胞膜はまた、生分解性であり得る粒子、カチオン性ナノ粒子(金、銀、および合成のナノ粒子が挙げられるが、これらに限定されない)を含み得る(例えば、WO 2017/120342 A1を参照のこと)。
いくつかの実施形態において、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、血球、腫瘍細胞、がん細胞、免疫細胞、幹細胞、内皮細胞、神経細胞、エキソソーム、分泌小胞および/またはシナプス小胞に由来する細胞膜を含む。いくつかの実施形態において、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、赤血球、血小板、マクロファージ、好中球および/または神経細胞に由来する細胞膜を含む。いくつかの実施形態において、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、マクロファージに由来する細胞膜を含む。いくつかの実施形態において、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、マクロファージおよび好中球に由来する細胞膜を含む。いくつかの実施形態において、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、赤血球および血小板に由来する細胞膜を含む。いくつかの実施形態において、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、赤血球、血小板および神経細胞に由来する細胞膜を含む。
本発明のデバイスは、任意の適切な寸法(例えば、適切な長さおよび断面表面積)を有し得る。いくつかの実施形態において、本発明のデバイスは、0.01m~1m(メートル)の範囲(例えば、約0.01m、0.02m、0.03m、0.04m、0.05m、0.06m、0.07m、0.08m、0.09m、0.1m、0.2m、0.3m、0.4m、0.5m、0.6m、0.7m、0.8m、0.9m、1m、またはその任意の部分範囲)に及ぶ長さを有し得る。いくつかの実施形態において、本発明のデバイスは、2.5×1-5(平方メートル)~約0.01m(平方メートル)の範囲(例えば、約2.5×1-5、5×1-5、1×1-4、1×1-3、.01 m、またはその任意の部分範囲)に及ぶ断面表面積を有し得る。
本発明のデバイスは、任意の適切な形状を有し得る。例えば、本発明のデバイスは、カラムとして構成され得、ここで上記カートリッジまたは吸着剤は、チューブの中に位置づけられるかまたはパックされる。別の例では、本発明のデバイスは、平らなデバイスとして構成され得、ここで上記カートリッジまたは吸着剤は、面としてまたは面上に存在する。
本発明のデバイスは、任意の適切な使用または目的のために構成され得る。例えば、本発明のデバイスは、体外式血液精製(EBP)デバイスとして構成され得る。
本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、任意の適切な細胞のタイプまたは数に由来する上記細胞膜を含み得る。いくつかの実施形態において、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、単一の細胞タイプに由来する上記細胞膜を含む。いくつかの実施形態において、本発明のデバイスでは、上記カートリッジまたは吸着剤は、異なる細胞タイプに由来する上記細胞膜を含む。
別の局面において、本開示は、上記デバイスのうちの少なくとも2つを含むデバイスアセンブリを提供し、ここで上記少なくとも2つのデバイスは、流体連通しており、異なる細胞タイプに由来する細胞膜を含むカートリッジまたは吸着剤を含む。例えば、本発明のデバイスアセンブリは、タンデムの(または連続的な)流体連通している2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、15個、20個、25個、30個、40個、50個またはこれより多くの上記デバイスを含み得る。
C.液体から物質を除去または低減するための方法
さらに別の局面において、本開示は、液体(例えば、被験体から得られる液体)から物質を除去または低減するための方法であって、上記方法は、液体(例えば、被験体から得られる液体))と細胞に由来する細胞膜を含むデバイスとを、エキソビボで接触させる工程を包含する方法を提供する。
本発明の方法は、任意の適切な液体(例えば、被験体から得られる任意の適切な液体)から物質を除去または低減するために使用され得る。例えば、本発明の方法は、被験体に由来する血液または尿から物質(例えば、不要な物質)を除去または低減するために使用され得る。いくつかの実施形態において、本開示は、被験体の血液から物質(例えば、不要な物質)を除去または低減するための方法であって、上記方法は、被験体の血液と細胞に由来する細胞膜を含むデバイスとを、エキソビボで接触させる工程を包含する方法を提供する。
任意の適切なデバイスまたはデバイスアセンブリは、本発明の方法において使用され得る。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、液体(例えば、被験体から得られる液体、血液、尿)と上記のデバイスまたはデバイスアセンブリとを接触させる工程を包含する。
本発明の方法は、液体(例えば、被験体から得られる任意の適切な液体、血液または尿)から任意の適切な不要な物質を除去または低減するために使用され得る。例えば、本発明の方法は、液体(例えば、被験体から得られる任意の適切な液体、血液または尿)中の老廃物、サイトカイン(例えば、炎症促進性サイトカイン)、および/または毒素を除去または低減するために使用され得る。本発明の方法は、任意の適切な毒素タイプ(例えば、a ウイルス、細菌、真菌、植物および/または動物の毒素)を除去または低減するために使用され得る。
本発明の方法は、任意の適切な被験体の液体から任意の適切な不要な物質を除去または低減するために使用され得る。例えば、上記被験体は、哺乳動物である。いくつかの実施形態において、上記哺乳動物は、非ヒト哺乳動物である。いくつかの実施形態において、上記哺乳動物は、ヒト(例えば、ヒト患者)である。
本発明の方法は、適切なまたは所望の程度まで、液体から不要な物質を除去または低減するために使用され得る。例えば、本発明の方法は、被験体の液体または血液から、上記被験体の標的細胞を標的化または攻撃する全ての物質を実質的に除去または低減するために使用され得る。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、被験体の液体または血液から、上記被験体の標的細胞を標的化または攻撃する物質のうちの少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、またはこれより多くを実質的に除去するために使用され得る。別の例では、本発明の方法は、被験体の液体または血液から、上記被験体の標的細胞を標的化または攻撃する全ての病理学的因子または病原性因子を実質的に除去または低減するために使用され得る。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、被験体の液体または液体から、上記被験体の標的細胞を標的化または攻撃する病理学的因子または病原性因子のうちの少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、またはこれより多くを実質的に除去するために使用され得る。
いくつかの実施形態において、上記被験体の標的細胞および上記細胞膜が由来する上記細胞は、同じ細胞タイプである。いくつかの実施形態において、上記被験体の標的細胞および上記細胞膜が由来する上記細胞は、異なる細胞タイプである。
本発明の方法は、任意の適切な使用または目的のために使用され得る。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、血液透析(HD)、血液濾過(HF)、血液透析濾過(HDF)または高フラックス透析(HFD)のために使用される。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、被験体において腎不全、肝不全または敗血症を処置または防止するために使用される。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、被験体において感染、重篤な感染および/または敗血症を処置または防止するために使用され、ここで上記細胞膜は、マクロファージに由来する。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、被験体において炎症性障害または重篤な炎症性障害(例えば、関節リウマチまたは膵炎)を処置または防止するために使用され、ここで上記細胞膜は、マクロファージおよび/または好中球に由来する。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、被験体において自己免疫疾患(例えば、自己免疫性貧血)を処置または防止するために使用され、ここで上記細胞膜は、赤血球および/または血小板に由来する。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、被験体において化学兵器または生物兵器による攻撃を処置または防止するために使用され、ここで上記細胞膜は、赤血球、血小板および/または神経細胞に由来する。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、被験体において動物による毒物注入(例えば、致命的な動物による毒物注入)を処置または防止するために使用され、ここで上記細胞膜は、赤血球、血小板および/または神経細胞に由来する。
本発明の方法は、任意の適切な数のデバイスまたはデバイスアセンブリを使用し得る。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、単一のデバイスまたはデバイスアセンブリを使用する。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、多数のデバイスまたはデバイスアセンブリを使用する。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、液体(例えば、被験体の液体または血液)から多数の物質を除去または低減するために、多数のデバイスまたはデバイスアセンブリを使用する。いくらかの場合には、上記多数のデバイスまたはデバイスアセンブリにおけるデバイスの各々は、液体(例えば、被験体の液体または血液)から特定の(または特定のタイプの)物質を除去または低減するために使用される。
D.例示的実施形態
いくつかの実施形態において、本発明は、活性な構成要素として生細胞に由来する膜を使用して、生体活性に関して細胞を別の方法で攻撃する実質的に全てのまたは全ての病理学的因子または病原性因子を選択的に捕捉し除去する(図1)。既存の技術と比較すると、膜ベースの解毒は、特有の利点を有する。(1)異なる細胞タイプに由来する膜を選択することによって、上記デバイスは、異なる疾患のために使用され得る。(2)細胞膜は、供給源細胞として正確な抗原プロフィールを示す。従って、上記デバイスは、個々の毒素構成要素を同定する必要性なしに、毒素を除去し得る。(3)標的細胞の代理として作用することによって、これらのデバイスは、疾患病理の複雑さおよび多様性を正確にマッピングすることによって毒素を捕捉し得る。(4)細胞膜が異なる細胞タイプに由来することで、類似の製造プロセスがたどられ、これは、上記技術のスケール調整の可能性を容易にまたは確実にする。
いくつかの実施形態において、膜カートリッジを作製するために、細胞膜は、フィルター/カートリッジへとパックするためのナノテクノロジーのような他の操作アプローチと組み合わされる(図2)。ナノテクノロジーと組み合わせることによって、物質の表面-対-容積比は、顕著に増大される。このことは、多量の膜が、解毒のために小さな容積へとパックされることを可能にする。例えば、膜は、ナノ粒子へと製剤化され得る。いくらかの場合には、上記ナノ粒子は、保持のためにヒドロゲルへと埋め込まれ得るか、または富化および単離のために磁性粒子の周りに巻かれ得るかのいずれかである。膜はまた、全表面上へと、または流体が通過し、上記毒素が捕捉されることを可能にするファイバー上へと、拡げられ得る。
いくつかの実施形態において、処置のために、特異的細胞タイプが、膜を得るために選択され得、異なる疾患を処置するために適用され得る(例えば、表1を参照のこと)。例えば、重篤な感染症および敗血症を処置するために、マクロファージに由来する膜が使用され得る。重篤な炎症性障害(例えば、関節リウマチまたは膵炎)を処置するために、好中球に由来する膜が使用され得る。重大な自己免疫疾患(例えば、自己免疫性貧血)を処置するために、赤血球(RBC)に由来する膜が使用され得る。化学兵器および生物兵器による攻撃または致命的な動物による毒物注入を処置するために、RBCまたは神経細胞に由来する膜が使用され得る。
Figure 2023511333000002
いくつかの実施形態において、上記疾患の複雑さを考慮すれば、多数の細胞に由来する膜が使用され得る。この場合には、膜カートリッジは、連続的に接続され得、上記流体は、連続的な解毒を経験し得る(図3)。

Claims (122)

  1. 細胞に由来する細胞膜を含むカートリッジまたは吸着剤を含むデバイス、例えば、体外式血液精製(EBP)デバイス。
  2. 前記カートリッジまたは吸着剤は、約1m-1~約3×10-1の範囲に及ぶ前記細胞膜の表面積と前記カートリッジまたは吸着剤の容積との間の比を有する、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記カートリッジまたは吸着剤は、前記細胞膜を含むナノ粒子、前記細胞膜を含むナノ構造体(例えば、ナノファイバー)、前記細胞膜を含む全表面、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1または2に記載のデバイス。
  4. 前記カートリッジまたは吸着剤は、前記細胞膜を含むナノ粒子を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のデバイス。
  5. 前記ナノ粒子は、
    a)非細胞物質を含む内側コア;および
    b)細胞に由来する細胞膜を含む外側表面、
    を含む、請求項4に記載のデバイス。
  6. 前記ナノ粒子の内側コアは、前記ナノ粒子の外側表面を支持する請求項5に記載のデバイス。
  7. 前記内側コアは、生体適合性物質、またはポリ(乳酸-co-グリコール酸)(PLGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリグルコール酸(PGA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリリジン、およびポリグルタミン酸からなる群より選択される合成物質を含む、請求項5または6に記載のデバイス。
  8. 前記ナノ粒子の細胞膜は、形質膜または細胞内膜を含む、請求項3~7のいずれか1項に記載のデバイス。
  9. 前記ナノ粒子の細胞膜は、多細胞生物(例えば、植物、脊椎動物、動物、非ヒト哺乳動物またはヒト)に由来する、請求項3~8のいずれか1項に記載のデバイス。
  10. 前記ナノ粒子は、放出可能なカーゴをさらに含む、請求項3~9のいずれか1項に記載のデバイス。
  11. 前記放出可能なカーゴは、前記内側コアの内部もしくは上、前記内側コアと前記外側表面との間、または前記外側表面の内部もしくは上に位置する、請求項10に記載のデバイス。
  12. 前記放出可能なカーゴの放出は、前記ナノ粒子と液体、例えば、被験体の血液との間の接触によって誘発される、請求項10または11に記載のデバイス。
  13. 前記放出可能なカーゴは、治療剤、予防剤、診断剤もしくはマーカー剤、予後予測剤、単離剤、またはこれらの組み合わせである、請求項10~12のいずれか1項に記載のデバイス。
  14. 前記放出可能なカーゴは、金属粒子、ポリマー粒子、デンドリマー粒子、または無機物粒子である、請求項1~13のいずれか1項に記載のデバイス。
  15. 前記ナノ粒子は、約10nm~約10μmの直径を有する、請求項3~14のいずれか1項に記載のデバイス。
  16. 前記ナノ粒子は、前記細胞膜が由来する前記細胞の成分を実質的に欠いている、請求項3~15のいずれか1項に記載のデバイス。
  17. 前記ナノ粒子の細胞膜は、赤血球に由来する形質膜を含み、前記ナノ粒子は、ヘモグロビンを実質的に欠いている、請求項3~16のいずれか1項に記載のデバイス。
  18. 前記ナノ粒子は、前記細胞膜の天然の構造的完全性もしくは活性、または前記細胞膜の成分を実質的に維持する、請求項3~16のいずれか1項に記載のデバイス。
  19. 前記ナノ粒子は、生体適合性または生分解性である、請求項3~18のいずれか1項に記載のデバイス。
  20. 前記ナノ粒子の内側コアは、PLGAを含み、前記外側表面は、赤血球に由来する形質膜を含む、請求項3~19のいずれか1項に記載のデバイス。
  21. 前記ナノ粒子の内側コアは、PLGAを含み、前記外側表面は、ヒト赤血球に由来する形質膜を含む、請求項20に記載のデバイス。
  22. 前記ナノ粒子は、前記細胞膜が由来する種または被験体に対する免疫原性を実質的に欠いている、請求項3~21のいずれか1項に記載のデバイス。
  23. 前記外側表面は、天然に存在する細胞膜を含み、改変された細胞膜および/または合成膜をさらに含む、請求項3~22のいずれか1項に記載のデバイス。
  24. 前記カートリッジまたは吸着剤は、前記細胞膜を含むナノ構造体(例えば、ナノファイバー)を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のデバイス。
  25. 前記ナノ構造体は、
    a)非細胞物質を含む内側コア;および
    b)細胞に由来する細胞膜を含む外側表面、
    を含み、ここで前記ナノ構造体は、
    1)約1nm~約10μmの範囲に及ぶ第1の寸法パラメーターを有する第1の寸法および少なくとも約11nmの第2の寸法パラメーターを有する第2の寸法を有する;ならびに/または
    2)約1nm~約10μmの範囲に及ぶ第1の寸法パラメーターを有する第1の寸法、第2の寸法パラメーターを有する第2の寸法、ならびに少なくとも約2の前記第2の寸法パラメーターと前記第1の寸法パラメーターとの間の比を有する、
    請求項24に記載のデバイス。
  26. 前記ナノ構造体の内側コアは、無機物質、有機物質、またはこれらの凝集物もしくは複合体を含む、請求項25に記載のデバイス。
  27. 前記ナノ構造体の内側コアの中の無機物質は、超伝導物質(例えば、YBCO)、金属物質(例えば、Ni、PtまたはAu)、半導体物質(例えば、Si、InPまたはGaN)、絶縁物質(例えば、S1OまたはT1O)、イオン(例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、塩素、鉄、銅、亜鉛、マンガン、コバルト、ヨウ素、モリブデン、バナジウム、ニッケル、クロム、フッ素、ケイ素、スズ、ホウ素またはヒ素イオン)、または配位錯体(例えば、金属含有配位錯体)を含む、請求項26に記載のデバイス。
  28. 前記ナノ構造体の内側コアの中の有機物質は、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、核酸、例えば、DNAもしくはRNA、ビタミン、モノサッカリド、オリゴサッカリド、炭水化物、脂質、またはこれらの凝集物もしくは複合体からなる群より選択される、請求項26に記載のデバイス。
  29. 前記ナノ構造体の内側コアの非細胞物質は、ポリマーを含む、請求項24~28のいずれか1項に記載のデバイス。
  30. 前記ポリマーは、ポリ(乳酸-co-グリコール酸)(PLGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリグルコール酸(PGA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリリジン、ポリグルタミン酸および有機溶媒から水性相(例えば、水)へと切り替えたときに渦巻状に巻く疎水性ポリマーからなる群より選択される、請求項29に記載のデバイス。
  31. 前記ナノ構造体の内側コアは、生体適合性物質および/または合成物質を含む、請求項24~30のいずれか1項に記載のデバイス。
  32. 前記ナノ構造体の内側コアは、前記ナノ構造体の外側表面を支持する、請求項24~31のいずれか1項に記載のデバイス。
  33. 前記細胞膜は、形質膜または細胞内膜を含む、請求項24~32のいずれか1項に記載のデバイス。
  34. 前記細胞膜は、多細胞生物に由来する、請求項24~33のいずれか1項に記載のデバイス。
  35. 前記多細胞生物は、動物、植物または糸状菌である、請求項34に記載のデバイス。
  36. 前記動物は、無脊椎動物または脊椎動物である、請求項35に記載のデバイス。
  37. 前記脊椎動物は、魚類、両生類、爬虫類、鳥類または哺乳動物である、請求項36に記載のデバイス。
  38. 前記哺乳動物は、非ヒト哺乳動物である、請求項37に記載のデバイス。
  39. 前記非ヒト哺乳動物は、齧歯目(例えば、マウス、ラット、ヤマアラシ、ビーバー、もしくはカピバラ)、翼手目(例えば、コウモリ)、トガリネズミ目(例えば、トガリネズミ、モグラもしくはソレノドン)、霊長類(例えば、原猿類(例えば、マダガスカルのキツネザル、ロリスもしくはメガネザル)、または類人猿(例えば、サル(monkey)、類人猿(ape)もしくはオランウータン(hominin))、鯨偶蹄目(例えば、クジラ)もしくは偶蹄目、または食肉目(例えば、ネコ、イヌ、イタチ、クマ、もしくはアザラシ)である、請求項38に記載のデバイス。
  40. 前記哺乳動物は、ヒトである、請求項38に記載のデバイス。
  41. 前記ナノ構造体は、放出可能なカーゴをさらに含む、請求項24~40のいずれか1項に記載のデバイス。
  42. 前記放出可能なカーゴは、前記内側コアの内部もしくは上、前記内側コアと前記外側表面との間、または前記外側表面の内部もしくは上に位置する、請求項41に記載のデバイス。
  43. 前記放出可能なカーゴの放出は、前記ナノ粒子と液体(例えば、被験体の血液)との間の接触によって誘発される、請求項41または42に記載のデバイス。
  44. 前記放出可能なカーゴは、治療剤、予防剤、診断剤もしくはマーカー剤、予後予測剤、単離剤、またはこれらの組み合わせである、請求項24~44のいずれか1項に記載のデバイス。
  45. 前記放出可能なカーゴは、金属粒子、ポリマー粒子、デンドリマー粒子、または無機物粒子である、請求項41~44のいずれか1項に記載のデバイス。
  46. 前記ナノ構造体は、前記細胞膜が由来する前記細胞の成分を実質的に欠いている、請求項24~45のいずれか1項に記載のデバイス。
  47. 前記ナノ構造体の細胞膜は、赤血球に由来する形質膜を含み、前記ナノ構造体は、ヘモグロビンを実質的に欠いている、請求項24~46のいずれか1項に記載のデバイス。
  48. 前記ナノ構造体は、前記細胞膜の天然の構造的完全性または活性、または前記細胞膜の成分を実質的に維持する、請求項24~47のいずれか1項に記載のデバイス。
  49. 前記ナノ構造体は、生体適合性または生分解性である、請求項24~48のいずれか1項に記載のデバイス。
  50. 前記ナノ構造体の内側コアは、PLGAを含み、前記外側表面は、赤血球に由来する形質膜を含む、請求項24~49のいずれか1項に記載のデバイス。
  51. 前記ナノ構造体は、前記細胞膜が由来する種または被験体に対する免疫原性を実質的に欠いている、請求項24~40のいずれか1項に記載のデバイス。
  52. 前記ナノ構造体の外側表面は、天然に存在する細胞膜を含み、改変された細胞膜および/または合成膜をさらに含む、請求項24~51のいずれか1項に記載のデバイス。
  53. 前記天然に存在する細胞膜、前記改変された細胞膜および/または前記合成膜は、改変を含む、請求項52に記載のデバイス。
  54. 前記改変は、物理的改変、化学的改変、または生物学的改変、例えば、遺伝子操作を介する改変である、請求項53に記載のデバイス。
  55. 前記第2の寸法パラメーターは、少なくとも約11nmであり、前記第2の寸法パラメーターと前記第1の寸法パラメーターとの間の比は、少なくとも約10である、請求項24~54のいずれか1項に記載のデバイス。
  56. 前記前記第2の寸法パラメーターは、少なくとも約1mmである、請求項24~55のいずれか1項に記載のデバイス。
  57. 前記第2の寸法パラメーターと前記第1の寸法パラメーターとの間の比は、少なくとも約1,000である、請求項24~56のいずれか1項に記載のデバイス。
  58. 前記第2の寸法パラメーターは、少なくとも約1mmであり、前記第2の寸法パラメーターと前記第1の寸法パラメーターとの間の比は、少なくとも約1,000である、請求項56または57に記載のデバイス。
  59. 前記ナノ構造体は、1Dナノ構造体として構成される、請求項24~58のいずれか1項に記載のデバイス。
  60. ナノファイバー、ナノチューブまたはナノワイヤとして構成される、請求項59に記載のデバイス。
  61. 前記ナノファイバー、ナノチューブまたはナノワイヤの前記第2の寸法パラメーター(例えば、長さ)は、少なくとも約1cm、1mまたは10mである、請求項60に記載のデバイス。
  62. 前記第1の寸法は、直線セグメントを含む形状、特定の辺の数を有する多角形を含む形状、円弧を含む形状、または円弧を含まない形状を有する、請求項59~61のいずれか1項に記載のデバイス。
  63. 前記直線セグメントを含む形状は、H形(balbis)、凹多角形、作図可能な多角形(constructible polygon)、凸多角形、内接多角形(cyclic polygon)、等角多角形、等辺多角形、ペンローズタイル、ポリフォーム(polyform)、正多角形、単純多角形および円外接多角形(tangential polygon)からなる群より選択される、請求項62に記載のデバイス。
  64. 前記特定の辺の数を有する多角形を含む形状は、一角形、二角形、三角形、四角形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形、十一角形、十二角形、十六角形、二十角形および星型多角形からなる群より選択される、請求項62に記載のデバイス。
  65. 前記円弧を含む形状は、円環(annulus)、アルベロス(arbelos)、円(例えば、アルキメデスの双子の円、バンコフの円、外接円、ディスク、傍接円、内接円、または九点円)、扇形、弓形(circular segment)、三日月形、インダロ(Indalo)、レンズ形、弓形(lune)、ルーローの多角形(Reuleaux polygon)、例えば、ルーローの三角形、サリノン、半円形、斧形(tomahawk)およびトリケトラ(triquetra)からなる群より選択される、請求項62に記載のデバイス。
  66. 前記円弧を含まない形状は、アルキメデスの螺旋、アステロイド(astroid)、カージオイド(cardioid)、三角形(deltoid)、楕円、ハート形(幾何形状)、ハート形多角形(heartagon)、連珠形(lemniscate)、卵形(oval)、例えば、デカルトの卵形(Cartesian oval)、カッシーニの卵形またはブースの卵形(Oval of Booth)、卵形(ovoid)(形状)、スーパー楕円、太極図形(taijitu)および巴形(tomoe)からなる群より選択される、請求項62に記載のデバイス。
  67. 前記ナノ構造体における第1の寸法は、球、四角形、矩形、三角形、円形ディスクおよび他の規則的なまたは不規則な形状からなる群より選択される形状を有する、請求項59~61のいずれか1項に記載のデバイス。
  68. 前記ナノ構造体は、少なくとも約11nmの第3の寸法パラメーターを有する第3の寸法および/または前記第3の寸法パラメーターと少なくとも約10の前記第1の寸法パラメーターとの間の比をさらに含む、請求項59~67のいずれか1項に記載のデバイス。
  69. 前記第3の寸法パラメーターは、少なくとも約1mmである、請求項68に記載のデバイス。
  70. 前記第3の寸法パラメーターと前記第1の寸法パラメーターとの間の比は、少なくとも約1,000である、請求項58に記載のデバイス。
  71. 前記第3の寸法パラメーターは、少なくとも約1mmであり、前記第3の寸法パラメーターと前記第1の寸法パラメーターとの間の比は、少なくとも約1,000である、請求項69または70に記載のデバイス。
  72. 前記第2の寸法パラメーターは、少なくとも約1mmである、請求項68~71のいずれか1項に記載のデバイス。
  73. 前記第2の寸法パラメーターと前記第1の寸法パラメーターとの間の比は、少なくとも約1,000である、請求項68~71のいずれか1項に記載のデバイス。
  74. 前記第2の寸法パラメーターは、少なくとも約1mmであり、前記第2の寸法パラメーターと前記第1の寸法パラメーターとの間の比は、少なくとも約1,000である、請求項72または73に記載のデバイス。
  75. 前記ナノ構造体は、2Dナノ構造体として構成される、請求項68~74のいずれか1項に記載のデバイス。
  76. 前記ナノ構造体は、ナノシートとして構成される、請求項75に記載のデバイス。
  77. 前記ナノシートの前記第2の寸法パラメーター(例えば、長さ)は、少なくとも約1mm、1cm、1mまたは10mである、請求項76に記載のデバイス。
  78. 前記ナノシートの前記第3の寸法パラメーター(例えば、長さ)は、少なくとも約1mm、1cm、1mまたは10mである、請求項76に記載のデバイス。
  79. 前記ナノシートの前記第2の寸法パラメーター(例えば、長さ)および前記ナノシートの前記第3の寸法パラメーター(例えば、長さ)は、少なくとも約1cm、1mまたは10mである、請求項77または78に記載のデバイス。
  80. 前記2Dナノ構造体の内側コアは、炭素原子(例えば、グラフェン)、または金属原子(例えば、パラジウム、ロジウム、もしくは金原子)を含む、請求項75~79のいずれか1項に記載のデバイス。
  81. 前記ナノ構造体の内側コアは、トップダウンプロセスもしくはボトムアッププロセスによって調製される、請求項24~80のいずれか1項に記載のデバイス。
  82. 前記ナノ構造体の内側コアは、リソグラフィー、電気泳動、懸濁、電気化学析出、蒸着、VLS成長法(vapor-liquid-solid method)(VLS)、イオントラック、溶融プロセス、界面重合、電界紡糸、貧溶媒誘導性ポリマー沈殿(antisolvent-induced polymer precipitation)、静電気紡糸(electrostatic spinning)、触媒作用性合成、液相合成および「海の中の島(island in the sea)」(例えば、Xiangwu Zhang, Ph.D., Xiangwu(2014年1月1日). Fundamentals of Fiber Science (第1版). Lancaster PA: DEStech Publications, Inc. p. 426. ISBN 978-1-60595- 119-5を参照のこと)からなる群より選択されるプロセスによって調製される、請求項24~81のいずれか1項に記載のデバイス。
  83. 前記ナノ構造体は、前記内側コアおよび前記外側表面を合わせて、前記ナノ構造体を形成することによって調製される、請求項24~82のいずれか1項に記載のデバイス。
  84. 前記内側コアおよび前記外側表面は、前記ナノ構造体を形成するための組み合わせに対して、外部エネルギーの存在下で合わされる、請求項83に記載のデバイス。
  85. 前記外部エネルギーは、機械的エネルギー、音響エネルギー、または熱エネルギーである、請求項84に記載のデバイス。
  86. ナノ構造体ネットワークを形成する複数の前記ナノ構造体を含む、請求項24~85のいずれか1項に記載のデバイス。
  87. 前記ナノ構造体ネットワークは、前記ナノ構造体ネットワークの成分として、請求項24~85のいずれかに記載の多数のナノ構造体を含む、請求項86に記載のデバイス。
  88. 前記ナノ構造体ネットワークは、少なくとも2個の、請求項24~85のいずれかに記載のナノ構造体を含む、請求項86に記載のデバイス。
  89. ナノ足場を形成するために、多数の層の前記ナノ構造体ネットワークを含む、請求項87または88に記載のデバイス。
  90. 前記ナノ足場は、少なくとも1層の前記ナノ構造体を含む、請求項89に記載のデバイス。
  91. 前記カートリッジまたは吸着剤は、前記細胞膜を含む全表面を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のデバイス。
  92. 前記カートリッジまたは吸着剤は、以下:
    1)前記細胞膜を含むナノ粒子;
    2)前記細胞膜を含むナノ構造体(例えば、ナノファイバー);
    3)前記細胞膜を含む全表面、
    のうちの少なくとも2つまたは3つ全てを含む、請求項1~91のいずれか1項に記載のデバイス。
  93. 前記細胞膜は、血球、腫瘍細胞、がん細胞、免疫細胞、幹細胞、内皮細胞、神経細胞、エキソソーム、分泌小胞および/またはシナプス小胞に由来する、請求項1~92のいずれか1項に記載のデバイス。
  94. 前記細胞膜は、赤血球、血小板、マクロファージ、好中球および/または神経細胞に由来する、請求項93に記載のデバイス。
  95. 前記細胞膜は、マクロファージに由来する、請求項93に記載のデバイス。
  96. 前記細胞膜は、マクロファージおよび好中球に由来する、請求項93に記載のデバイス。
  97. 前記細胞膜は、赤血球および血小板に由来する、請求項93に記載のデバイス。
  98. 前記細胞膜は、赤血球、血小板および神経細胞に由来する、請求項93に記載のデバイス。
  99. 0.01m~1m(メートル)の範囲に及ぶ長さを有する、請求項1~98のいずれか1項に記載のデバイス。
  100. 2.5×-5(平方メートル)~約0.01m(平方メートル)の範囲に及ぶ断面表面積を有する、請求項1~99のいずれか1項に記載のデバイス。
  101. 体外式血液精製(EBP)デバイスである、請求項1~100のいずれか1項に記載のデバイス。
  102. 前記細胞膜は、異なる細胞タイプに由来する、請求項1~101のいずれか1項に記載のデバイス。
  103. 請求項1~102のいずれかに記載の少なくとも2つのデバイスを含むデバイスアセンブリであって、ここで前記少なくとも2つのデバイスは、流体連通しており、異なる細胞タイプに由来する細胞膜を含むカートリッジまたは吸着剤を含む、デバイスアセンブリ。
  104. 液体(例えば、被験体の液体、血液または尿)から物質を除去または低減するための方法であって、前記方法は、液体(例えば、被験体の液体、血液または尿)と、細胞に由来する細胞膜を含むデバイスとをエキソビボで接触させる工程を包含する方法。
  105. 液体(例えば、被験体の液体、血液または尿)と、請求項1~102のいずれか1項に記載のデバイス、または請求項103に記載のデバイスアセンブリとを接触させる工程を包含する、請求項104に記載の方法。
  106. 液体(例えば、被験体の液体、血液または尿)から除去または低減されるべき前記物質は、老廃物、サイトカイン(例えば、炎症促進性サイトカイン)、および/または毒素である、請求項104または105に記載の方法。
  107. 前記毒素は、ウイルス、細菌、真菌、植物および/または動物の毒素である、請求項106に記載の方法。
  108. 前記被験体は、哺乳動物である、請求項104~107のいずれか1項に記載の方法。
  109. 前記哺乳動物は、非ヒト哺乳動物である、請求項108に記載の方法。
  110. 前記哺乳動物は、ヒト(例えば、ヒト患者)である、請求項108に記載の方法。
  111. 液体(例えば、被験体の液体、血液または尿)から、前記被験体の標的細胞を標的化するかまたは攻撃する全ての物質を実質的に除去または低減するために使用される、請求項104~110のいずれか1項に記載の方法。
  112. 前記被験体の血液から除去または低減されるべき前記物質は、前記被験体の標的細胞を標的化するかまたは攻撃する実質的に全ての病理学的因子または病原性因子(virulence factor)である、請求項111に記載の方法。
  113. 前記被験体の標的細胞および前記細胞膜が由来する前記細胞は、同じ細胞タイプである、請求項111または112に記載の方法。
  114. 血液透析(HD)、血液濾過(HF)、血液透析濾過(HDF)または高フラックス透析(HFD)のために使用される、請求項104~113のいずれか1項に記載の方法。
  115. 被験体において腎不全、肝不全または敗血症を処置または防止するために使用される、請求項104~113のいずれか1項に記載の方法。
  116. 被験体において感染症、重篤な感染症および/または敗血症を処置または防止するために使用され、ここで前記細胞膜は、マクロファージに由来する、請求項104~113のいずれか1項に記載の方法。
  117. 被験体において炎症性障害または重篤な炎症性障害(例えば、関節リウマチまたは膵炎)を処置または防止するために使用され、ここで前記細胞膜は、マクロファージおよび/または好中球に由来する、請求項104~113のいずれか1項に記載の方法。
  118. 被験体において自己免疫疾患(例えば、自己免疫性貧血)を処置または防止するために使用され、ここで前記細胞膜は、赤血球および/または血小板に由来する、請求項104~113のいずれか1項に記載の方法。
  119. 被験体において化学兵器または生物兵器による攻撃を処置または防止するために使用され、ここで前記細胞膜は、赤血球、血小板および/または神経細胞に由来する、請求項104~113のいずれか1項に記載の方法。
  120. 被験体において動物による毒物注入(animal envenomation)(例えば、致命的な動物による毒物注入)を処置または防止するために使用され、ここで前記細胞膜は、赤血球、血小板および/または神経細胞に由来する、請求項104~113のいずれか1項に記載の方法。
  121. 請求項102に記載のデバイスまたは請求項103に記載のデバイスアセンブリが使用される、請求項104~113のいずれか1項に記載の方法。
  122. 液体(例えば、被験体の血液)から多数の物質を除去または低減するために使用される、請求項121に記載の方法。
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