JP2023510155A - フォトンカウント検出器における偏極効果の補償 - Google Patents

フォトンカウント検出器における偏極効果の補償 Download PDF

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Abstract

Figure 2023510155000001
本発明は、スペクトルコンピュータ断層撮影システムのために、フォトンカウント検出器によって検出されたX線フォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するためのシステム及び方法に関する。フォトンカウント検出器の照明履歴は、フォトンカウント検出器の利得及び/又はオフセットを決定するために考慮される。検出されたフォトンのエネルギビンにおけるカウント数は、決定された利得及び/又はオフセットに対応する補正値にしたがって補正される。

Description

本発明は、スペクトルコンピュータ断層撮影システムのために、フォトンカウント検出器によって検出されたX線フォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するためのシステムと、スペクトルコンピュータ断層撮影システムのために、フォトンカウント検出器によって検出されたX線フォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するための方法とに関する。
フォトンカウント検出器は、検出器に衝突するフォトンをカウントし、それらのエネルギを判定する。フォトンカウント検出器は、一次的には、到来するフォトンのエネルギに比例することができる、パルス高さを有する信号を提供する。フォトンエネルギのそのような普通の再構成は、到来するフォトンのカウント率が比較的低い場合にのみ適用することができる。例えば、コンピュータ断層撮影などの医用画像システムで使用される高いX線強度により、検出器に衝突するフォトンの割合が非常に高くなる。検出されるこれらの高い割合のフォトンは、検出器を飽和させる。半導体検出器の場合、フォトンカウント検出器の偏極が発生し、その結果、検出器の信号が低くなり、信号のパルス高さが低下する。これにより、検出されたフォトンの再構成エネルギが減少し、検出システムの誤ったエネルギビンに分類される可能性がある。この効果は、ピクセルレベル又はモジュール/結晶レベルでのこの効果の優位性に応じて、コンピュータ断層撮影画像にリング又はバンドのアーチファクトを引き起こす可能性がある。
これらの理由から、上記言及された欠点の影響を受けず、フォトンカウントコンピュータ断層撮影画像再構成における偏極アーチファクトを低減できる、スペクトルコンピュータ断層撮影システムのために、フォトンカウント検出器によって検出されたX線フォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するためのシステム及び方法を有することは有利であろう。
WO2017/046002A1号は、フォトンカウントX線放射線検出システムにおけるフォトンカウントの補正を開示している。
EP3567405A1号は、漏れ電流を検出するように適合された放射線検出器を開示している。
US2012/243660A1号は、X線検出器及びX線記録システムの検出器データを補正するための方法を開示している。
本発明の目的は、非偏極検出器に対応するエネルギビンにおけるカウント数を提供する、スペクトルコンピュータ断層撮影システムのために、フォトンカウント検出器によって検出されたX線フォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するためのシステム及び方法を提供することである。
本発明の目的は、独立請求項の主題によって解決され、さらなる実施形態が従属請求項に組み込まれる。
説明された実施形態は、同様に、スペクトルコンピュータ断層撮影システムのために、フォトンカウント検出器によって検出されたX線フォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するためのシステムと、スペクトルコンピュータ断層撮影システムのために、フォトンカウント検出器によって検出されたX線フォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するための方法に関する。相乗効果は、詳細に説明されていないかもしれないが、実施形態の異なる組合せから生じる可能性がある。
さらに、方法に関する本発明のすべての実施形態は、説明されたステップの順序で実行されるが、それにも関わらず、これが方法のステップの唯一かつ本質的な順序である必要はないと留意されるものとする。本明細書で提示される方法は、そうではないと以下に明示的に言及されない限り、それぞれの方法の実施形態から逸脱することなく、開示されたステップの別の順序で実行することができる。
本発明の第1の態様によれば、スペクトルコンピュータ断層撮影システムのために、フォトンカウント検出器によって検出されたX線のフォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するためのシステムが提供される。このシステムは、フォトンカウント検出器を備え、フォトンを検出し、検出されたフォトンのおのおののパルス高さを提供するように構成されたフォトン検出ユニットと、検出されたフォトンのおのおののパルス高さにしたがって、エネルギビンにカウント数を記憶するように構成された記憶デバイスとを備える。このシステムは、フォトンカウント検出器の照明履歴に基づいて、フォトンカウント検出器の利得の補正値及び/又はオフセットの補正値を決定するように構成された決定ユニットと、フォトンカウント検出器の利得の補正値及び/又はオフセットの補正値にしたがって、検出されたフォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するように構成された補正ユニットとをさらに備える。補正ユニットは、補正値にしたがってフォトン検出ユニットの応答関数を適応させることにより、スペクトルコンピュータ断層撮影システムのフォワードモデルにおいて検出されたフォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するように構成される。このシステムは、フォトンカウント検出器における電荷捕捉の空間電荷効果、偏極効果、及び/又は電荷捕捉に起因する、エネルギビンにおけるカウント数の偏差を補正するように構成される。
フォトン検出ユニットは、フォトンカウント検出器を備える。フォトン検出ユニットは、増幅器、シェーパ、コンパレータ、カウンタ、又はアナログ-デジタル変換器のようなフォトンカウント検出器の読出電子機器をさらに備えることができる。この検出器は、例えば、シリコン、テルル化カドミウム亜鉛、ヒ化ガリウム、ゲルマニウム、又はテルル化カドミウムから作製された半導体検出器であることができる。フォトンは、光電効果又はコンプトン効果を介して検出器の材料と相互作用することができる。この相互作用で生成された電子は、そのエネルギをフォトンカウント検出器のアクティブ領域に蓄積し、それによって電子や正孔などの電荷キャリアを生成することができる。これらの電荷キャリアは、検出器に電界を印加することにより、それぞれ検出器のアノードとカソードに向かって加速することができる。しかしながら、電界において生成された負電荷キャリアと正電荷キャリアとの分離は、空間電荷の蓄積につながる可能性があり、電荷捕捉が発生する可能性がある。これは、検出器材料における不純物の存在に依存する可能性があり、電界を変化させ、したがって、フォトンカウント検出器の利得及びオフセットに関するフォトンカウント検出器の応答挙動を変化させる。X線強度が高く、したがって、検出されるフォトンの割合が高い場合、フォトンカウント検出器の応答は、衝突する照射の照明履歴に依存する可能性がある。X線強度が増加すると、空間電荷の蓄積と、半導体材料における電荷捕捉とが、電界における変化をもたらす可能性がある。これにより、衝突する照射の履歴に応じて、検出された単一のフォトンに対する検出器の異なる応答を引き起こす。到来するフォトンのエネルギの結果としてのフォトンカウント検出器の応答は、利得及びオフセットによって特徴付けることができる。フォトンカウント検出器の利得は、入射フォトンによって生成された電荷担体の数に関連して、検出器の電極において収集された電荷担体の数の尺度となることができる。フォトンカウント検出器に恒久的な放射線損傷の影響がないと仮定すると、検出器が、十分長い時間、X線照射に曝されなかった後、検出器のバルクの内部に、電界の初期条件が再確立される。これらの効果が発生する時間スケールは、この効果の挑戦的なモデルをもたらす、多数の物理的起源を有する可能性がある。本発明によるシステムは、エネルギビンにおいて検出されたフォトンのカウント数の偏差の補正に基づいており、それによって、検出器の再現可能な応答が得られる。補正は、その動作の任意の所与の瞬間における検出器の出力が、入射スペクトル、フラックス、及び照明履歴によって決定されるという発明者の洞察に基づく。
したがって、本発明のシステムは、フォトンを検出し、検出されたフォトンのパルス高さを提供するように構成されたフォトン検出ユニットと、検出されたフォトンのおのおののパルス高さにしたがって、エネルギビンにカウント数を記憶するように構成された記憶デバイスとを備える。システムは、いくつかのエネルギビン、好ましくは4つ又は5つのエネルギビンを備えることができ、ここでは、すべてのビンにおけるカウント数が補正される。フォトンカウント検出器において以前に検出されたフォトンの記録となる照明履歴が提供される。照明履歴は、フォトンのフラックスと、フォトンカウント検出器が、このフォトンのフラックスに曝される時間とを含むことができる。フォトンカウント検出器へのフォトンのフラックスは、スペクトルコンピュータ断層撮影システムにおける特定の検出要素の位置に依存することができ、測定される投影に依存することができる。このシステムは、照明履歴に基づいてフォトンカウント検出器の利得及び/又はオフセットの補正値を決定するように構成された決定ユニットをさらに備える。決定ユニットは、フォトン検出ユニットを照明する照明履歴の先行するフォトンを考慮して、補正値を決定する。この補正値は、フォトン検出ユニットの利得の減少又は増加に対応することができる。補正係数は、フォトン検出ユニットのパルス高さのオフセットにさらに対応することができる。オフセットは、パルス高さがゼロになるフォトンエネルギに関する検出器の応答の外挿とすることができる。このシステムは、補正値にしたがって、検出されたフォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するように構成された補正ユニットをさらに備える。したがって、エネルギビンにおけるカウント数は、非偏極検出器において測定されたであろうカウント数に補正される。
フォトンカウント検出器は、X線のエネルギ範囲におけるエネルギでフォトンを測定するコンピュータ断層撮影システムの検出器となることができる。したがって、検査される物体の減衰係数及び材料組成を導出するために、1つ又は複数のエネルギビン、好ましくは4つ又は5つのビンのカウント数が使用される。カウント数は、エネルギビンにおいて直接補正することができる。しかしながら、カウント数は、検出器の偏極状態を説明するエネルギビンで検出されたX線フォトンの数の値を予測するための、フォワードモデルを提供することによって補正することもできる。フォワードモデルは、減衰係数、及び材料組成と、エネルギビンにおけるカウント数、及びフォトン検出ユニットの応答関数との関係を含むことができる。応答関数におけるフォトンのパルス高さを、フォトンカウント検出器の利得及び/又はオフセットの補正値で補正することにより、エネルギビンにおけるカウント数のこの間接的な補正によって、材料組成を導出することができる。
例えば、フォトンカウント検出器の測定されたカウント数は、X線によって透過された物体の材料組成を決定するために使用することができる。本発明の1つの実施形態では、測定されたカウント数が偏極効果について補正され、その後、偏極を受けない検出器の、補正されたカウント数及びフォワードモデルが、物体の材料組成を推定するために使用される。本発明の別の実施形態では、カウント数の補正は、偏極を受ける検出器のフォワードモデルを使用して、物体の材料組成を直接推定することによって実行される。
本発明の実施形態では、照明履歴は、時間間隔でフォトンカウント検出器によって以前に検出されたフォトンのフラックスを含む。
照明履歴は、本発明のこの実施形態において、検出器が放射線に曝されたフラックス及び露出時間を含むことができる。照明履歴は、検出されたフォトンのパルス高さ及びタイムスタンプをさらに含むことができる。パルス高さは、フォトンカウント検出器の電極に到達する電荷キャリアの数の尺度であることができる。検出されたフォトンの時間は、検出器に到達するフォトンの特定のタイムスタンプを含むことができる。この場合、フォトン検出ユニットは、リストモードで動作することができ、それによって、すべての個々のフォトンのエネルギ及び時間を提供する。しかしながら、検出されたフォトンの時間は、検出器がコンピュータ断層撮影システムの特定の投影を測定している時間間隔を含むことができる。これによって、照明履歴に、同じ検出時間で、複数のフォトンが記憶される可能性がある。照明履歴は、本発明のこの実施形態では、フォトンカウントユニットによって以前に検出された複数のフォトンの信号を含むことができる。
エネルギビンにおけるカウント数を補正することにより、カウント数は、以前は照射に曝されていなかった検出器において測定されたであろう値に補正される。補正は、フォトン検出ユニットの変更された利得を考慮に入れることができる。利得の低下は、フォトン検出ユニットにおける、空間電荷効果、偏極効果、又は電荷捕捉に起因する可能性があり、それによって、以前は照明に曝されていなかったフォトンカウント検出器におけるよりも、信号のパルス高さが低くなる。利得を補正値で補正することにより、再現性のある確実なエネルギを、検出されたフォトンに割り当てることができ、それによって、コンピュータ断層撮影システムの画像品質を改善し、画像アーチファクトを低減する。
本発明の実施形態では、決定ユニットは、照明履歴に基づいて、フォトンカウント検出器の利得の補正値及び/又はオフセットの補正値を決定するように構成された人工知能モジュールを備える。
カウント数は、人工知能モジュールを使用して補正することができる。人工知能モジュールは、フォトンカウント検出器の既知の照明履歴及び対応する利得及び/又はオフセットを含む複数のトレーニングデータに基づいて、利得及び/又はオフセットの補正値を決定するようにトレーニングされたリカレントニューラルネットワーク(RNN)を備えることができる。
本発明の実施形態では、人工知能モジュールは、フォトンカウント検出器の、複数の照明履歴及び対応する利得及び/又はオフセットを含むデータセットを用いて、補正値を決定するようにトレーニングされるように構成されたリカレントニューラルネットワークである。
リカレントニューラルネットワークは、本発明のこの実施形態において、照射履歴Φi(E,t),t<0を含む十分な数のトレーニングデータセットと、フォトンカウント検出器の対応するオフセット及び利得応答Oi(t),Gi(t),t>0とを用いてトレーニングすることができる。照明履歴は、t=0の前にサンプリングでき、トレーニングへの入力であるオフセット及び利得は、将来のパーツ、すなわち、t>0の値を含むことができる。トレーニングデータセットは、ファントムスキャンによって取得できるため、それによって、定義された時間間隔において、既知の数のフォトンが、検出器に衝突する。オフセット及び利得の決定は、測定に基づくか、或いは、公称検出器出力、つまり既知のスペクトルでの長期間非照明後の検出器の出力からの偏差の出現から推定することができる。ニューラルネットワークが、十分な数の入力でトレーニングされると、所与の照明履歴(O(t),G(t))=RNN[Φ(E,t)]が仮定されたならば、ニューラルネットワークを使用して、オフセット及び利得が予測される。これは、検出されたフォトンの信号のパルス高さ、したがって、フォトン検出ユニットのすべてのエネルギビンにおけるカウント数を推定するために使用できる。偏極状態又は同等にオフセット及び利得の推測を成功させるために、較正スキャン、臨床スキャン、チューブコンディショニングなどの検出器照明を含む、検出器の照明履歴全体を考慮することができる。
本発明の実施形態では、決定ユニットは、フォトンカウント検出器の照明履歴を考慮する、フォトンカウント検出器の物理モデルに基づいて補正値を決定するように構成される。
補正値は、照明履歴の関数として、センサにおける空間電荷、又は捕捉された電荷を考慮した物理モデルによって決定でき、それによって、利得及びオフセットの補正値を予測できる。利得ドリフトにより、登録されているカウント数が変化する場合がある。
本発明の実施形態では、物理モデルは、フォトンカウント検出器において検出されたフォトンによって生成される電荷キャリアの一定の捕捉確率、及び経時的に捕捉される電荷キャリアの指数関数的減衰を仮定する。
補正値は、微分方程式を使用して偏極オフセット及び利得の減衰を推定する物理モデルに基づいて決定できる。この実施形態では、例えば、偏極オフセットの減衰と、好ましくは指数関数的減衰の特定の時定数内での照明後の公称値への利得のように、オフセット及び利得の合理的な物理的挙動を説明する経験的モデルを、分析手段によって説明することができる。偏極の蓄積とそれに伴うオフセット及び利得は、照明に依存する可能性がある。このモデルでは、微分方程式を使用して、補正係数を決定するためのアプローチを提供できる。捕捉確率及び捕捉解除時定数を決定することにより、照明の履歴に応じて、任意の所与の時点においてセンサの偏極状態を説明する物理モデルを記述することができる。電荷キャリアの捕捉確率は、本発明のこの実施形態では一定であると見なすことができ、それによって、定義された時間間隔において、フォトンカウント検出器に蓄積されたフォトンフラックス又はエネルギの量に比例する、捕捉された電荷キャリア数の増加をもたらす。捕捉状態の減衰は、特定の時定数を有する指数関数的減衰と見なすことができる。しかしながら、モデルでは複数の異なる捕捉状態を考慮することができ、各状態は異なる時定数で減衰する。
本発明の別の態様によれば、前述した実施形態のいずれかによるシステムを備えたコンピュータ断層撮影システムが提供される。
コンピュータ断層撮影システムは、前述した実施形態で説明したように、検出器の偏極に起因するアーチファクトが低減された医用画像を提供するために、スペクトルコンピュータ断層撮影システムのフォトンカウント検出器によって検出されたX線のフォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するためのシステムを備えることができる。
本発明の別の態様によれば、スペクトルコンピュータ断層撮影システムのために、フォトンカウント検出器によって検出されたX線のフォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するための方法が提供される。この方法は、フォトンを検出し、検出されたフォトンのおのおののパルス高さを提供し、検出されたフォトンのおのおののパルス高さにしたがって、エネルギビンにカウント数を記憶するステップを有する。この方法は、フォトンカウント検出器の照明履歴に基づいて、フォトンカウント検出器の利得の補正値及び/又はオフセットの補正値を決定し、補正値にしたがって、検出されたフォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するステップをさらに有する。検出されたフォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するステップは、フォトンカウント検出器の利得の補正値及び/又はオフセットの補正値にしたがって、フォトン検出ユニットの応答関数を適応させることによって、スペクトルコンピュータ断層撮影システムのフォワードモデルにおいて実行される。フォトンカウント検出器における電荷捕捉の空間電荷効果、偏極効果、及び/又は電荷捕捉に起因するエネルギビンにおけるカウント数の偏差が補正される。
本発明による方法は、フォトンカウント検出器によって検出されたフォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正する。第1のステップでは、フォトンが検出され、検出されたフォトンのパルス高さが提供される。第2のステップでは、検出されたフォトンのエネルギビンにおけるカウント数が、検出されたフォトンのパルス高さにしたがって記憶される。第3のステップでは、照明履歴に基づくフォトンカウント検出器の利得及び/又はオフセットの補正値が決定される。第4のステップでは、検出されたフォトンのエネルギビンにおけるカウント数は、フォトンカウント検出器の利得の補正値及び/又はオフセットの補正値にしたがって補正される。
この方法は、測定されたパルス高さにしたがって、異なるエネルギビンに入るX線フォトンを測定するコンピュータ断層撮影システムによって画像化される、患者減衰係数及び材料組成の分析に適用できる。したがって、1つ又は複数のエネルギビン、好ましくは4つ又は5つのビンのカウント数を使用して、画像化される患者減衰係数及び材料組成を導出する。カウント数は、エネルギビンにおいて直接補正できる。しかしながら、カウント数は、検出器の偏極状態を説明するエネルギビンで検出されたX線フォトンの数の値を予測するためのフォワードモデルを提供することによって補正することもできる。フォワードモデルは、減衰係数及び材料組成と、エネルギビンにおけるカウント数及びフォトン検出ユニットの応答関数との関係を含むことができる。応答関数におけるフォトンのパルス高さを、フォトンカウント検出器の利得及び/又はオフセットの補正値で補正することにより、エネルギビンのカウント数のこの間接的な補正によって、材料組成を導出することができる。
本発明の実施形態では、照明履歴に基づいて、フォトンカウント検出器の利得の補正値及び/又はオフセットの値の補正を決定するステップは、人工知能モジュールによって実行される。
人工知能モジュールを使用して、利得の補正値及び/又はオフセットの補正値を決定することができる。人工知能モジュールは、トレーニングデータの複数のセットでトレーニングされた、おのおの照明履歴と、対応する利得及びオフセットとを含む、リカレントニューラルネットワークを備えることができる。或いは、トレーニングデータのセットは、照明履歴に対応する、利得の補正係数及び/又はオフセットの補正係数を含むことができる。したがって、人工知能モジュールは、任意の照明履歴が人工知能モジュールに提供される場合に、利得の補正値及び/又はオフセットの補正係数を決定するようにトレーニングすることができる。
本発明の実施形態では、照明履歴に基づいて、フォトンカウント検出器の利得の補正値及び/又はオフセットの補正値を決定するステップは、フォトンカウント検出器の照明履歴を考慮する、フォトンカウント検出器の物理モデルに基づいて実行される。
利得及び/又はオフセットの補正値は、本発明のこの実施形態では、フォトンカウント検出器の物理モデルと、フォトンカウント検出器における物理プロセスとに基づいて決定することができる。物理モデルは、フォトンカウント検出器によって以前に検出されたフォトンのフラックスを考慮する、照明履歴に基づくことができる。物理モデルは、電荷キャリアの捕捉確率が一定であるという仮定に基づくことができ、それによって、フォトンのフラックスに比例するか、又はフォトンカウント検出器において生成される自由電荷キャリアの数に比例する、捕捉された電荷キャリアの増加をもたらす。捕捉された電荷キャリアの数は、本発明のこの実施形態では、指数関数的減衰において減少する可能性がある。このモデルでは、減衰の時定数が異なる、1つ又は複数の捕捉状態を仮定できる。照明履歴に応じて捕捉された電荷キャリアの数を決定することにより、空間電荷を決定して、利得の低下又はオフセットの変更を行うことができる。したがって、検出されたフォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するために使用される補正値を決定することができる。
本発明の別の態様によれば、処理ユニット上で実行されると、前述した実施形態のいずれかによる方法を実行するように処理ユニットに指示する、コンピュータプログラム要素が提供される。
コンピュータプログラム要素は、スペクトルコンピュータ断層撮影システムのフォトンカウント検出器によって検出されたX線フォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するための方法を実行するように指示される、1つ又は複数の処理ユニットで実行することができる。
本発明の別の態様によれば、本発明の前述した態様によるコンピュータプログラム要素を実行するように構成された処理ユニットが提供される。
処理ユニットは、本発明によるコンピュータプログラム要素を実行する1つ又は複数の異なるデバイスに分散させることができる。
したがって、上記の態様のいずれかによって提供される利点は、他のすべての態様に等しく適用され、その逆も同様である。
要旨では、本発明は、スペクトルコンピュータ断層撮影システムのために、フォトンカウント検出器によって検出されたX線フォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するためのシステム及び方法に関する。フォトンカウント検出器の照明履歴は、フォトンカウント検出器の利得及び/又はオフセットを決定するために考慮される。検出されたフォトンのエネルギビンにおけるカウント数は、決定された利得及び/又はオフセットに対応する補正値にしたがって補正される。
上記の態様及び実施形態は、以下に説明される例示的な実施形態から明らかになり、それを参照して解明されるであろう。本発明の例示的な実施形態は、以下の図面を参照して以下に説明される。
図1は、本発明の実施形態によるスペクトルコンピュータ断層撮影システムのために、フォトンカウント検出器によって検出されたX線フォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するためのシステムの概略構成を示す図である。 図2は、本発明の実施形態によるスペクトルコンピュータ断層撮影システムのために、フォトンカウント検出器によって検出されたX線フォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するためのシステムを備えたコンピュータ断層撮影システムの概略構成を示す図である。 図3は、本発明の実施形態によるスペクトルコンピュータ断層撮影システムのために、フォトンカウント検出器によって検出されたX線フォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するための方法のブロック図である。
図1は、本発明の実施形態によるスペクトルコンピュータ断層撮影システム300のフォトンカウント検出器111によって検出されたX線のフォトン112のエネルギビンにおけるカウント数115を補正するためのシステム100の概略構成である。フォトン検出ユニット110のフォトンカウント検出器111に入射するフォトン112は、フォトン検出ユニット110によって検出される。フォトン検出ユニット110は、検出されたフォトン112のパルス高さを提供する。記憶デバイス120は、検出されたフォトン112のおのおののパルス高さ113にしたがって、エネルギビンにおいてカウント数115を記憶するように構成される。照明履歴125は、決定ユニット130に提供される。決定ユニット130は、本発明の実施形態において、人工知能モジュール131を備えることができる。決定ユニット130は、照明履歴125に基づいて、フォトンカウント検出器111の利得の補正値135又はオフセットの補正値135を決定するように構成される。補正係数135及びカウント数115は、補正ユニット140に提供され、補正ユニット140は、補正値135にしたがって、検出されたフォトン112のエネルギビンにおけるカウント数115を補正するように構成される。
図2は、本発明の実施形態によるスペクトルコンピュータ断層撮影システム300のフォトンカウント検出器111によって検出されたX線フォトン112のエネルギビンにおけるカウント数115を補正するためのシステム100を備えたコンピュータ断層撮影システム300の概略構成を示す。コンピュータ断層撮影システム300は、システム100に通信接続されている処理ユニット200をさらに備える。処理ユニット200は、本発明による方法を実行するように処理ユニット200に指示するコンピュータプログラム要素を実行することができる。したがって、処理ユニット200は、本発明によるシステム100を制御することができる。システム100は、コンピュータ断層撮影システム300の一部であることができる。フォトンカウント検出器111は、コンピュータ断層撮影システム300の検出器であり得、それによって、コンピュータ断層撮影システム300のX線フォトンを検出する。
図3は、本発明の実施形態によるスペクトルコンピュータ断層撮影システム300のためにフォトンカウント検出器111によって検出されたX線フォトン112のエネルギビンにおけるカウント数115を補正するための方法のブロック図を示す。この方法は、フォトン112を検出し、検出されたフォトンのおのおののパルス高さ113を提供する第1のステップを有する。このステップの後に、検出されたフォトン112のおのおののパルス高さ113にしたがって、エネルギビンにカウント数115を記憶する第2のステップが続く。第3のステップでは、フォトンカウント検出器111の照明履歴125に基づいて、フォトンカウント検出器111の利得の補正値135及び/又はオフセットの補正値135が決定される。第4のステップでは、検出されたフォトン112のエネルギビンにおけるカウント数115が、補正値135にしたがって補正される。
補正値を決定するための物理モデルは、以下の仮定に基づく。第1に、恒久的な放射線損傷の影響がないこと。これは、検出器の十分長い非照明時間後、通常の非偏極状態に戻り、照明前に公称利得が提供されることを伴う。第2に、偏極状態S(t)は、時間tにおける出力、すなわち、フォトンカウント検出器の利得及び/又はオフセットを決定する。第3に、フォトンカウント検出器の偏極状態S(t)は、照明履歴によって一意に決定される。第4に、偏極状態S(t)は、フォトンカウント検出器のオフセット及び/又は利得の変化をもたらす。
検出器の照明履歴が、時間tにおいて検出器に入射する時間間隔ごとのエネルギ間隔ごとの単位フォトン数を有するレートスペクトルΦ(E,t)によって与えられると仮定する。さらに、S(t)は、時間tにおける検出器の偏極状態を表す。次に、上記の仮定を数式に変換できる。
1)-T<t<0で、Tが十分に大きい場合、Φ(E,t)=0であれば、S(0)=Sであり、ここで、Sは、非偏極検出器の状態を示す。
2)N(t)=N[Φ(E,t),S(t)]であり、ここで、N(t)は、時間tにおいてエネルギビンbにおいて測定されたカウント数である。これは、時間t、Φ(E,t)における入射率スペクトル、及び時間t、S(t)における検出器の偏極状態によって決定される。
3)S(t)=S[Φ(E,t’<t)]である。時間tにおける検出器の偏極状態は、照明履歴の関数である。
4)O[S(t)],G[S(t)]である。オフセット及び利得は偏極状態の関数であり、エネルギビンbにおいて予想されるカウント数の推定に関して、偏極状態の十分な説明を提供する。
フォトンカウント検出器の照明履歴からの偏極状態S(t)の判定は、3)において説明される。これは、電子と正孔の移動と寿命、不純物の密度、電極における金属半導体遷移の物理学などを含む、半導体物理学を利用して説明することができる。これらの影響が発生する時間スケールには、物理モデルにつながる多数の物理的起源がある。しかしながら、これらの時間スケール中は、非偏極センサに関して、公称カウント率又は個々のフォトンへの応答が変更される。カウント率におけるこれらの偏差は補正することができ、それによって検出器の再現性のある応答を得ることを目的としている。これは、動作の所与の瞬間における検出器の出力が、入射スペクトル、フラックス、及び照明履歴によってのみ決定されるという洞察に基づいて機能する。
オフセット及び/又は利得が照明履歴から一意に決定できる場合、問題は解決されたと見なすことができる。
式(1) N(t)=N[Φ(E,t),O(t),G(t)]、
上記式は、オフセット及び/又は利得が知られている場合、パイルアップが理解されていれば、検出器に入射する所与のスペクトルレートに対してフォトンカウント検出器の出力を予測できることを示す。オフセット及び利得が、照明履歴から一意に決定できる場合、それぞれのエネルギビンにおけるフォトンカウントの信頼できる推定値は、検出器の偏極の任意の状態に対して生成できる。捕捉の影響を受けるのは正孔だけであり、半導体材料には捕捉解除時間τの1つのタイプの捕捉が存在すると仮定できる。次に、総捕捉正電荷Q(t)のモデルは、式(2)のように記述できる。
Figure 2023510155000002
ここで、eは電気素量の正の値であり、pは半導体材料に生成された正孔がカソードに到達する前に捕捉される確率であり、j(t)は正孔の生成電流である。式(2)は、空間電荷の減少が、捕捉された正孔の捕捉解除によって発生し、空間電荷の蓄積は、フォトン誘起e-h(電子-正孔)ペアの生成と、正孔あたりの捕捉確率pによる捕捉とによって発生することを示す。
生成電流j(t)のモデルは、例えば式(3)で与えることができる。
Figure 2023510155000003
ここで、εは、半導体材料として、テルル化カドミウム亜鉛の場合、約4.5eV/e-hペアであることが知られている。別のモデルでは、非スペクトルフラックス測定、又は同様のより複雑な代替案が、上記式(3)の代わりに採られる可能性がある。
式(2)は、任意の照射履歴j(t)について解くことができる。常微分方程式の一般解は、以下のように逆ラプラス変換L-1で表すことができる。
Figure 2023510155000004
ここで、
Figure 2023510155000005
は、
Figure 2023510155000006
によって定義されるj(t)のラプラス変換である。
-1は、メリン逆定理によって、数値的に、又はラプラスの代わりに、フーリエ空間を使用して取得できる。ここで使用されるラプラス変換の定義は、負のtに対してj(t)=0を仮定していることに留意されたい。すべての検出器照射は、正のtにおいて発生すると見なすことができるため、これはいずれにせよ、式の適用性を制限しない。
実験的な観察は、いくつかの異なる時定数が存在することを示す。これは、正孔捕捉には、様々なタイプ又はレベルがあることを意味する。異なるタイプの捕捉間の相互作用がなく、正孔の二重捕捉の影響を無視すると仮定して、モデルを次のように拡張できる。この仮定は、すべての捕捉確率pが、1に比べて小さい限り適用される。この場合、式(4)は、式(6)に変更される。
Figure 2023510155000007
いくつかの正孔捕捉レベルの存在の証拠がある。これは、温度が一定に保たれていると仮定すると、登録されたカウント及びセンサ漏洩電流において観察される、様々な時定数によって明らかになる。短時間の安定性すなわちLagは、60ミリ秒から120ミリ秒の範囲における時定数を有することが示されている。ヘリカルスキャンは、数秒の範囲の過渡現象を示すことも示されている。非常に長い獲得は、時間範囲における時間成分も示す。暗電流の沈降速度に関する代替測定も、時間範囲の成分を示すが、これは温度変化とは相関していない。これらすべての観察は、明確な時定数を有する正孔捕捉の同時発生を強く支持している。
総捕捉電荷Qによって特徴付けられる偏極状態によって説明される、検出器に収集される電荷を推定するモデルは、非偏極センサの場合、電荷Qと比較した電荷Qの存在下での半導体材料における電界又は電圧の減少を計算することによって説明される。このモデルは以下を与える。
Figure 2023510155000008
上記で概説したように、バンディングアーチファクトの起源に関する最も強力な証拠は、偏極による利得の変化までさかのぼる。偏極が、測定されたパルス高さスペクトルのオフセットも変化させる場合、時間tにおける総捕捉電荷によって説明されるセンサの偏極状態の関数として、時間依存オフセットO(t)のモデルは次のようになる。
式(8) O(t)=O+ηQ(t)、
ここで、Oは非偏極センサのオフセットであり、ηは定数である。オフセット効果は、利得効果に比べて目立たないように見えるため、Q(t)に非線形項を含める必要はないようである。しかしながら、非線形項も考慮することができる。
本発明の実施形態では、エネルギビンにおけるカウント数は、式(9)によって説明することができる。
Figure 2023510155000009
ここで、R(E,U)は応答関数である。これは、X線フォトンが、フォトンカウント検出器において相互作用し、入射エネルギEが、パルスパルス高さUで検出される確率を表す関数である。患者減衰を考慮すると、式9は、式10として記述することができる。
Figure 2023510155000010
この式から、患者減衰Aは、非偏極の場合に測定されたカウント数から推測できる。したがって、Aは、測定されたカウント数Nから導出される。明らかに、フォトンカウント検出器の偏極によって応答が変化している場合、これは役に立たず、Aは誤ったものになる。
偏極センサの場合、応答関数は、以下の式11にしたがって変化する。
Figure 2023510155000011
K(t)及びO(t)は、利得及びオフセットを参照して、上記の式(7)及び(8)で与えられる量で識別できる。上記の(10)は、R(E,U)が、Rpol(E,U,t)によって置換されるのであれば、偏極センサの場合のフォワードモデルとして見なすことができる。
本発明は、図面及び前述の説明において詳細に例示及び説明されたが、そのような例示及び説明は、例示的又は典型的であり、限定的ではないと見なされるべきである。本発明は、開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態に対する他の変形は、図面、開示、及び従属請求項の研究から、特許請求される発明を実施する当業者によって理解され、達成される。
請求項において、「備える」という単語は、他の要素又はステップを除外せず、単数形は、複数を除外しない。特定の尺度が、相互に異なる従属項で引用されているという単なる事実は、これらの尺度の組合せを、有利に使用できないことを示すものではない。請求項における参照符号は、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
100 システム
110 フォトン検出ユニット
111 フォトンカウント検出器
112 フォトン
113 パルス高さ
115 カウント数
120 記憶デバイス
125 照明履歴
130 決定ユニット
131 人工知能モジュール
135 補正値
140 補正ユニット
200 処理ユニット
300 コンピュータ断層撮影システム

Claims (12)

  1. スペクトルコンピュータ断層撮影システムのために、フォトンカウント検出器によって検出されたX線のフォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するためのシステムであって、前記システムは、
    前記フォトンカウント検出器を備えるフォトン検出ユニットであって、フォトンを検出し、検出されたフォトンのおのおののパルス高さを提供するフォトン検出ユニットと、
    検出されたフォトンのおのおのの前記パルス高さにしたがって、エネルギビンにカウント数を記憶する記憶デバイスと、
    前記フォトンカウント検出器の照明履歴に基づいて、前記フォトンカウント検出器の利得の補正値及び/又はオフセットの補正値を決定する決定ユニットと、
    前記フォトンカウント検出器の前記利得の前記補正値及び/又は前記オフセットの前記補正値にしたがって、検出されたフォトンの前記エネルギビンにおける前記カウント数を補正する補正ユニットとを備える、システムにおいて、
    前記補正ユニットは、前記フォトンカウント検出器の前記利得の前記補正値及び/又は前記オフセットの前記補正値にしたがって、前記フォトン検出ユニットの応答関数を適応させることにより、前記スペクトルコンピュータ断層撮影システムのフォワードモデルにおいて、検出されたフォトンの前記エネルギビンにおける前記カウント数を補正し、
    前記システムは、前記フォトンカウント検出器における電荷捕捉の空間電荷効果、偏極効果、及び/又は電荷捕捉に起因する、前記エネルギビンにおける前記カウント数の偏差を補正することを特徴とする、システム。
  2. 前記照明履歴は、時間間隔で前記フォトンカウント検出器によって以前に検出されたフォトンのフラックスを含む、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記決定ユニットは、前記照明履歴に基づいて、前記フォトンカウント検出器の前記利得の前記補正値及び/又は前記オフセットの前記補正値を決定する人工知能モジュールを備えた、請求項1又は2に記載のシステム。
  4. 前記人工知能モジュールは、前記フォトンカウント検出器の複数の照明履歴及び対応する前記利得及び/又はオフセットを含むデータセットを用いて、前記フォトンカウント検出器の前記利得の前記補正値及び/又は前記オフセットの前記補正値を決定するようにトレーニングされるリカレントニューラルネットワークである、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記決定ユニットは、前記フォトンカウント検出器の前記照明履歴を考慮する、前記フォトンカウント検出器の物理モデルに基づいて、前記フォトンカウント検出器の前記利得の前記補正値及び/又は前記オフセットの前記補正値を決定する、請求項1又は2に記載のシステム。
  6. 前記物理モデルは、前記フォトンカウント検出器において検出されたフォトンによって生成される電荷キャリアの一定の捕捉確率、及び経時的に捕捉される電荷キャリアの指数関数的減衰を仮定する、請求項5に記載のシステム。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のシステムを備えた、コンピュータ断層撮影システム。
  8. スペクトルコンピュータ断層撮影システムのために、フォトンカウント検出器によって検出されたX線のフォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するための方法であって、前記方法は、
    フォトンを検出し、検出されたフォトンのおのおののパルス高さを提供するステップと、
    検出されたフォトンのおのおのの前記パルス高さにしたがって、エネルギビンにおけるカウント数を記憶するステップと、
    前記フォトンカウント検出器の照明履歴に基づいて、前記フォトンカウント検出器の利得の補正値及び/又はオフセットの補正値を決定するステップと、
    前記フォトンカウント検出器の前記利得の前記補正値及び/又は前記オフセットの前記補正値にしたがって、検出されたフォトンの前記エネルギビンにおける前記カウント数を補正するステップとを有する、方法において、
    検出されたフォトンの前記エネルギビンにおける前記カウント数を補正するステップは、前記フォトンカウント検出器の前記利得の前記補正値及び/又は前記オフセットの前記補正値にしたがって、フォトン検出ユニットの応答関数を適応させることによって、前記スペクトルコンピュータ断層撮影システムのフォワードモデルにおいて実行され、
    前記フォトンカウント検出器における電荷捕捉の空間電荷効果、偏極効果、及び/又は電荷捕捉に起因する前記エネルギビンにおける前記カウント数の偏差が補正されることを特徴とする、方法。
  9. 照明履歴に基づいて、前記フォトンカウント検出器の前記利得の前記補正値及び/又は前記オフセットの前記補正値を決定するステップは、人工知能モジュールによって実行される、請求項8に記載の方法。
  10. 照明履歴に基づいて、前記フォトンカウント検出器の前記利得の前記補正値及び/又は前記オフセットの前記補正値を決定するステップは、前記フォトンカウント検出器の前記照明履歴を考慮する、前記フォトンカウント検出器の物理モデルに基づいて実行される、請求項8に記載の方法。
  11. スペクトルコンピュータ断層撮影システムのために、フォトンカウント検出器によって検出されたX線のフォトンのエネルギビンにおけるカウント数を補正するためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、
    処理ユニットによって実行された場合、前記処理ユニットに対して、
    フォトンを検出し、検出された前記フォトンのおのおののパルス高さを記憶デバイスへ提供するフォトン検出ユニットによって検出されたフォトンの前記パルス高さにしたがって、エネルギビンにおけるカウント数を記憶するための前記記憶デバイスから前記カウント数を取得するステップと、
    前記フォトンカウント検出器の照明履歴に基づいて、前記フォトンカウント検出器の利得の補正値及び/又はオフセットの補正値を決定するステップと、
    前記フォトンカウント検出器の前記利得の前記補正値及び/又は前記オフセットの前記補正値にしたがって、検出されたフォトンの前記エネルギビンにおける前記カウント数を補正するステップとを実行するように指示する、コンピュータプログラムにおいて、
    検出された前記フォトンの前記エネルギビンにおける前記カウント数を補正するステップは、前記フォトンカウント検出器の前記利得の前記補正値及び/又は前記オフセットの前記補正値にしたがって、フォトン検出ユニットの応答関数を適応させることによって、前記スペクトルコンピュータ断層撮影システムのフォワードモデルにおいて実行され、
    前記フォトンカウント検出器における電荷捕捉の空間電荷効果、偏極効果、及び/又は電荷捕捉に起因する前記エネルギビンにおける前記カウント数の偏差が補正されることを特徴とする、コンピュータプログラム。
  12. 請求項11に記載のコンピュータプログラムを実行する、処理ユニット。
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