JP2023507932A - 電気制御可能な光学特性及び/又はエネルギ特性を有する電気化学的機能デバイス及び反射色制御用コーティングを有する光学システム、並びに付随する方法 - Google Patents

電気制御可能な光学特性及び/又はエネルギ特性を有する電気化学的機能デバイス及び反射色制御用コーティングを有する光学システム、並びに付随する方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2023507932000001
本発明は、下記を含む光学システムに関する:
- 2つの相対する主要面(11、12)が備わったグレージング機能基材(1)、及びこれら2つの主要面のうちの1つ(11)の上に形成された電気的に制御可能な光学特性及び/又はエネルギ特性を有する電気化学的機能デバイスを含む、光学アセンブリ(50)であって、基材(1)の側において第1の反射角(u)での反射における初期色度(Luf;aui;bui)を有する初期色状態を有する、光学アセンブリ、並びに
- 反射色制御用コーティング(3)であって、基材の他方の主要面(12)上に形成されており、光学システム(40)の外部面(41)を形成しており、光学システム(40)がこの第1の反射角(u)において最終色度(Luf;auf;buf)を有する最終色状態を有することになるようなコーティングであり、この最終色状態が初期色状態に比べて、第1の反射角(u)における基準色度(Luref;auref;buref)を有する基準色状態により近く、これが、第1の反射角(u)で、初期色度と基準値の間及び最終色度と基準値の間の色距離(Cul、Cuf)におおいて、0よりも小さい変動ΔCuに対応している、コーティング。
【選択図】図5

Description

本発明は、反射色制御用コーティング及び電気制御可能な光学特性及び/又はエネルギ特性を有する電気化学的機能デバイス、すなわち一般に「エレクトロクロミックデバイス」と呼ばれるタイプのデバイスを含む光学システムに関する。
前記光学システムは、この光学システムの光学アセンブリからの反射として観察される色を変更するための方法を用いて得ることができる。
エレクトロクロミックデバイスは、適切な電力供給の作用下で、クリア状態と着色状態の間で変更可能である一定の特性を有し、これらの特性はとりわけ、電磁スペクトルの一定の波長における透過率、吸光度及び/又は反射率、特に可視光及び/又は赤外線さらには光散乱における透過率、吸光度及び/又は反射率である。透過率の変動は、概して電磁スペクトルの光学(赤外線、可視光、紫外線)領域及び/又は他の領域内で発生し、したがって、可変的な光学特性及び/又はエネルギ特性を有するデバイスと呼称されるようになっており、光学領域は必ずしも、問題になっている唯一の領域ではない。
熱的観点から見ると、太陽スペクトルの少なくとも一部において吸光度を変更することのできるグレージングは、それらが外部の建築用グレージング又は自動車、列車及び航空機などの輸送手段の窓として設置されている場合に、室内又はキャビン/コンパートメント内の日照負荷を制御すること、そして高い日射の場合にこれらの室内等が過度に加熱されるのを回避することを可能にする。
光学的観点から見ると、これらのデバイスは、視界の度合いを制御することができ、こうして、これらのデバイスが外部グレージングとして設置されたときに、高い日照量の場合の眩しさを回避することが可能になる。これらのデバイスは同様に、外部グレージングとして使用される場合、及び例えば部屋(建物内のオフィス)間の内部間仕切りの一部としての内部グレージング、又は例えば列車若しくは航空機内のコンパートメントを隔離する目的の内部グレージングとして使用される場合の両方において、極めて有用なシャッタ効果をも有し得る。
これに関連して、基材上に形成されたエレクトロクロミックデバイスを組込んだ光学システムを利用することが公知である。その有利な特性にも関わらず、エレクトロクロミックデバイスが具備された光学システムには、反射色を有するという欠点がある。この色は、主として、エレクトロクロミックデバイスと隣接層-基材との間の界面、又はエレクトロクロミックデバイスとエレクトロクロミックデバイスの基材との間に設置された中間層からの入射光の反射に起因するものである。
さらに、これらのデバイスの使用に結び付けられる第2の欠点は、反射として観察されるこの色が、反射角に応じて、ひいては観察角度に応じて、変動するということにある。
最後に、エレクトロクロミックスタック層の厚みにおける小さな不均一性が、反射された色の大きな不均一性を導く可能性がある。
これらの欠点を軽減するため、基材上に被着されたエレクトロクロミックデバイスを備えたグレージングであって、この基材がポリビニルブチラール(PVB)層を用いて対向基材と積層されているグレージングが、先行技術において記述されてきた。反射変更層が、PVBと対向基材の間に間置されている。この追加は複雑であり、変更層を担持し保持するために層の複雑な配設(積層)の使用を必要とする。
より厳密には、色の視覚的知覚には、色相、彩度及び輝度の主観的感覚に対応する3つの心理的-感覚的パラメータが関与する。色相は、青、緑、赤などの用語によって定義される。彩度は、有色放射線内で知覚される白色放射線の量とは対照的な色彩の豊かさの度合いを表現する。すなわち、色の彩度が低くなればなるほど、より白く見える。輝度又は明度は、有色刺激の値に関係する無彩色因子である。それは、眩しくない最大値から、光の無い状態(黒色)まで変動する。これら3つのパラメータを互いに独立して変動させることにより、想像できるあらゆる色感覚を作り出すことが可能である。これに関連して、例えばCIE 1931及びCIELAB 76色空間などの、色を描写するためのさまざまなシステムは、単に、前記色を描写する3つのパラメータの異なる定義方法でしかない。
人間の目の中では、これらの色の感覚は、「積分量」によって描写される。これに関して、色相及び彩度の両方を包含する概念である知覚色は、網膜内に存在する3つのタイプの感色性の高い受光器に対応する3つの信号の組合せであり、これらの受光器は、錐体視細胞と呼ばれている。図1に例示されているように、各タイプの錐体視細胞は、それに特異的なスペクトル感度を有する。したがって、物体の色は、これらの錐体視細胞の各励起を表現する数量を介して完全に描写することができる。錐体視細胞の励起は、錐体視細胞のスペクトル感度の関数としての、それに到達する光のスペクトル強度の積分である。したがって、青色錐体視細胞の感度が450nmよりも420nmにおいて2倍高い場合には、420nmで1mW/cmの入射光が、450nmで2mW/cmの入射光と同じ励起を創出する。錐体視細胞の同じ励起が創出されることを条件として、たとえ光のスペクトル分布が異なっていても、同じ色が知覚される。一例として、図2に示されている2つのスペクトルは、各錐体視細胞について同じ励起をひき起こすことから、人間に同じ色を知覚させる。したがって、所与の色について、それを作り出す能力を有する無限の数のスペクトルを識別することが可能である。
同じ原理は、光強度の感覚の描写にも適用される。この場合、桿体視細胞と呼ばれる受光器も同様に関与する。平均的な人間の目について、光強度に対する総合感度が決定されてきた。図3に例示されているように、人間の目の最大感度は、550nmの波長の電磁放射線について得られ、これは、「緑色」の色相の波長に対応する。これに関連して、光反射率は、人間の感度を描写する光効率の曲線によって重み付けされた平均反射率を意味する。したがって、光反射率は、所与の入射光量について、人間の目が知覚する通りの反射率を測定する積分値である。1つの反射スペクトルと次の反射スペクトルとが同じ反射色の獲得を可能にするにもかかわらず、この光反射率の値は、著しく異なるものであり得る。
以下の本文中では、説明を目的として、反射色の視覚的外見及び光反射率値は、建物内のガラスの光特性及び日照特性を決定するときに一般的に使用されるフランス規格NF EN410にしたがって測定される。代替的には、これらのデータは同様に、他の公知の実験プロトコルにしたがって測定されてもよく、それでも本発明の本質から逸脱することはない。
したがって、単純で効果的かつ信頼性の高い方法でその反射色を制御することのできるエレクトロクロミックデバイスを備えた光学システムを提供する必要性が存在する。
より詳細には、本発明によると、下記を含む光学システムが提案されている:
- 2つの相対する主要面が備わったグレージング機能基材、及びこれら2つの主要面のうちの1つの上に形成された電気的に制御可能な光学特性及び/又はエネルギ特性を有する電気化学的機能デバイスを含む光学アセンブリ、
ここで、
この電気化学的機能デバイスが、下記を備えた少なくとも1つのエレクトロクロミックスタックを含み:
第1の透明導電層、
前記第1の透明導電層の上方に配設された作用電極、
前記作用電極の上方に配設された対向電極、
前記対向電極の上方に配設された第2の透明導電層、
前記エレクトロクロミックスタック内に導入されたリチウムイオン、及び
好ましくは、電極と対向電極の間の中間にある、イオン伝導体の別個の層、
前記光学アセンブリは、基材の側で第1の反射角(u)での反射における初期色度(Luf;aui;bui)を有する初期色状態を有する;
- 反射色制御用コーティング、
ここで、
前記反射色制御用コーティングは、基材の他方の主要面上に形成されており、前記光学システムの外部面を形成しており、光学システムがこの第1の反射角(u)で最終色度(Luf;auf;buf)を有する最終色状態を有することになるようなものであり、この最終色状態が、初期色状態に比べて、前記第1の反射角(u)で基準色度(Luref;auref;buref)を有する基準色状態により近く、これが、前記所定の第1の反射角(u)で、初期色度と基準値の間及び最終色度と基準値の間の色距離(Cul、Cuf)おいて、0よりも小さい変動ΔCuに対応しており、すなわち、下記に対応している:
Figure 2023507932000002
したがって、本発明によると、得られた光学システムは、制御された反射色を有する。エレクトロクロミックデバイスと隣接層との間の界面からの入射光の反射によって提供される色である、エレクトロクロミックデバイス及び基材により形成された光学アセンブリの初期色は、光学システムの外部面を形成するコーティングによって制御可能な形で変更される。
光学システムのこの外部面は、他のいかなる層も上に配設されていない面である。以下で詳述されるように、光学システムがグレージング内に組込まれる場合、この外部面は詳細にはグレージングの外部環境に曝露されるか又は、2重グレージング又は3重グレージングタイプのグレージングの内部に含められる可能性がある。
具体的には、特にコーティングから反射された成分を含む、光学システムによる光の全反射が、所与の反射角において最終色を有し、この最終色が、初期色に比べて所望の基準色により近いものとなるように、コーティングの反射色を制御することができる。
コーティングは、光学システムの外部面を形成し、したがって、このコーティングをカバーするために対向基材を提供することも、あるいは全光学システムの他の2つの層間にコーティングを挟むために複雑な製造プロセスを利用することも必要でない。
したがって、本発明に係る光学システムからの反射の色を単純で効果的かつ迅速な方法で制御することが可能である。したがって、この色を、所望の目標色の範囲内に来るように中和又は変更することができる。さらに、コーティングからの反射により、エレクトロクロミックスタックの層の厚み内の不均質性に関係する色の不均質性を減衰させることが可能である。最後に、反射角に伴う観察される色変動を減少させるために反射の色を変更することが可能である。
有利には、色制御コーティングは、予め強化処理されているか否かに関わらず、あらゆる性質そしてあらゆる厚みの基材に適用することができる。好ましくは、これは強化処理を受けていない基材に適用される。これは、透過率に関してあらゆる光学特性を有する基材、詳細には、着色又は無着色基材に対し適用可能である。
以下は、本発明に係る光学システムの他の有利な非限定的特徴である:
- 第1の反射角uにおける光学システムからの光の全反射は、色制御コーティングによって反射された少なくとも1つの光ビームを含み、この反射された光ビームのスペクトルは、少なくとも1つの有効な反射波長範囲[λmin;λmax]内にある少なくとも1つのスペクトル成分を含み、前記有効な反射波長範囲[λmin;λmax]は、前記有効反射範囲[λmin;λmax]内に含まれる波長λmにおける任意の光量の光学アセンブリによる反射の変動が、前記所定の第1の反射角uにおける0より小さい色距離CuiとCu(λ)との変動ΔCu(λ)を生み出すような形で定義されており、ここで:
Figure 2023507932000003
式中(aui;bui)は、第1の反射角uにおける反射における初期色度の初期色座標であり、
Cuiは、これらの初期色座標(aui;bui)とこの第1の反射角uにおける前記基準反射色度(auref;buref)との間の色距離であり、
(au(λ);bu(λ))は、前記波長λにおける反射変動の後に得られた第1の反射角uにおける反射色度の色座標であり、
Cu(λ)は、これらの色座標(au(λ);bu(λ))と第1の反射角uにおける前記基準反射色度(auref;buref)の色座標との間の色距離である;
- 前記色制御コーティングによって反射されたビームの、前記有効な反射波長範囲[λmin;λmax]内に含まれるスペクトル成分の光強度が、前記色制御コーティングにより反射されたビームの合計光強度の、好ましくは少なくとも50%、好ましくは少なくとも55%、好ましくは少なくとも60%、好ましくは少なくとも65%、及び好ましくは少なくとも70%を構成している;
- 光学アセンブリの初期色状態は、第1の反射角uにおける反射における初期色度(aui;bui)と異なるものである第2の反射角vにおける反射における初期色度(avi;bvi)を有しており、初期色距離は、前記第1の反射角uで観察される前記初期色度(aui;bui)と前記第2の反射角vで観察される初期色度(avi;bvi)との間で定義されており、反射色制御用コーティングは、光学システムがこの第2の反射角vで最終色度(avf;bvf)を有する最終色状態を有することになるようなものであり、前記第1の反射角uで観察される前記最終色度(auf;buf)と第2の反射角vで観察される最終色度(avf;bvf)との間の最終色距離は前記初期色距離よりも小さく、これは、前記第1及び第2の反射角における初期色度間の初期色距離と、前記第1及び第2の反射角における最終色度間の最終色距離との間の色距離(Cang(u、v)i、Cang(u、v)f)において、0よりも小さい変動ΔCang(u、v)に対応している、すなわち、下記に対応している:
Figure 2023507932000004
- 前記色制御コーティングは、前記基材と直接接触している;
- 前記色制御コーティングは、コーティングによって反射された光ビームが反射角及び/又は所定の色状態の関数として、所定の閾値よりも低い色度変動を有するような反射特性を有する材料の少なくとも1つの層を含んでいる;
- 反射色制御用コーティングによって反射される光ビームの所定の色状態は、a及びbが少なくとも所定の反射角範囲内で厳密にゼロより低くなるようなものである;
前記色制御コーティングは、下記の中の少なくとも1つの材料の、1~100ナノメートルの厚みの少なくとも1つの層を含んでいる:
- MOx、ここで、xが1~3、好ましくは1.5~2.5であり、MがSi、Ti、Zr、Hf、Snのうちの1つ;
- NbOx、ここで、xが1.5~3.5、好ましくは2~3;
- MNx、ここで、xが0~2、好ましくは0.5~1.5であり、MがNb、Ti、Zr、Hfのうちの1つ;
- SiNx、ここで、xが0.7~2、好ましくは1~1.7;
- SnNx、ここで、xが0~1.5、好ましくは0.3~1;
- MOxNy、ここで、xが0~2.2であり、yが0~1.2であり、MがTi、Zr、Hfのうちの1つ;
- MOxNy、ここで、xが0~2.2であり、yが0~1.5であり、MがSi、Snのうちの1つ;
- NbOxNy、ここで、xが0~2.7であり、yが0~1.2;
- M1M2aOxNy、ここで、aが0~1であり、xが0~4.4であり、yが0~2.4であり、M1及びM2が、Ti、Zr、Hfのうちの1つ;
- SnZnaOx、ここで、aが0~1.2であり、xが0~3.5、好ましくは1.8~3.2;
- 前記色制御コーティングは、SiO2、TiO2、Nb2O5、Si3N4、ZrO2、TiZrO4、SnO2、SnZnO3、TiN、NbN、SiOxNy、HfO2、HfN、SnN、TiOxNy、NbOxNy、TiZrOxNyの中の少なくとも1つの材料の1~100のナノメートルの厚みの少なくとも1つの層を含む。
- 反射角uにおける光学システムからの全反射の合計光強度の少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、及び好ましくは少なくとも80%は、前記色制御コーティングからの反射に起因するものである。
本発明は同様に、光学システムを形成するために光学アセンブリからの反射として観察者が観察するように意図された色を変更するための方法において、前記光学アセンブリは、2つの相対する主要面が備わったグレージング機能基材及び、基材のこれら2つの主要面のうちの1つの上に形成された電気的に制御可能な光学特性及び/又はエネルギ特性を有する電気化学的機能デバイスを含み、この電気化学的機能デバイスが:
第1の透明導電層、
前記第1の透明導電層の上方に配設された作用電極、
前記作用電極の上方に配設された対向電極、
前記対向電極の上方に配設された第2の透明導電層、
前記エレクトロクロミックスタック内に導入されたリチウムイオン、
及び、好ましくは、電極と対向電極の間の中間にある、イオン伝導体の別個の層、を備えた少なくとも1つのエレクトロクロミックスタックを含み、
第1の所定の反射角uにおいて観察される初期色度(Lui;aui;bui)を有する初期色状態から、この第1の反射角uにおいて観察される最終色度(Luf;auf;buf)を有する最終色状態まで、色を変更する方法であって、この最終色状態は初期色状態に比べて、前記第1の反射角uにおける基準色度(Luref;auref;buref)を有する基準色状態により近く、
前記第1の反射角uにおいて、初期色度と基準色度の間及び他方では最終色度と基準色度の間の色距離(Cul、Cuf)の変動ΔCuが、0よりも小さくなるように、すなわち、下記となるように、前記光学システムの基材の他方の主要面上に反射色制御用コーティングを配設することによって反射特性を変更する少なくとも1つの工程を含む方法にも関する:
Figure 2023507932000005
したがって、本発明に係る方法によると、所与の光学アセンブリの色を変更することによって、本発明に係る光学システムを容易に得ることが可能である。
有利にも、前記初期色状態は、前記第1の反射角uで観察される前記初期色度(Lui;aui;bui)と第2の反射角vで観察される初期色度(Lvi;avi;bvi)との間の初期色距離を有し、前記方法は、前記第1及び第2の反射角における初期色度間の初期色距離と、前記第1及び第2の反射角における最終色度間の最終色距離との間の色距離(Cang(u、v)i、Cang(u、v)f)の変動ΔCang(u、v)が、0よりも小さくなるような形で、すなわち、下記となるような形で、前記光学アセンブリの外側面の反射特性を変更する少なくとも1つの他の工程を含む:
Figure 2023507932000006
本発明は同様に、上述のような光学システムの製造方法にも関する。
本発明は同様に、建築用グレージング、詳細には、内部間仕切り又はグレージング入り扉の外部グレージングとして、列車、航空機、自動車又は船などの輸送手段の内部間仕切り又は窓に備わったグレージングとして、コンピュータスクリーン又はTVスクリーンなどの表示スクリーン内のグレージングとして、又はカメラのレンズ内での、又はソーラーパネルを保護する目的での、上述のような光学システムの使用にも関する。
非限定的な例として提供されている添付図面を参照して提供される以下の説明によって、本発明がどのようなものであり、それをどのように実施できるかを明確に理解することが可能となる。
図1は、人間の目の中に存在する光感受性ある桿体視細胞及び錐体視細胞のスペクトル感度を例示するグラフである。 図2は、同じクロマの色の観察に導く2つの光スペクトルを示すグラフである。 図3は、入射放射線の波長の関数としての人間の目の感度のグラフ表示である。 図4は、グレージング機能基材及びエレクトロクロミックスタックを含む光学アセンブリの部分断面図である。 図5は、図1の光学アセンブリ及び反射色制御用コーティングを含む、本発明に係る光学システムの部分断面図である。 図6は、CIE L色空間内で、本発明の1つの特定の実施形態に係る図1の光学アセンブリの反射色の変更を例示するグラフである。 図7は、反射色制御用コーティングからの光の反射係数Routの関数としての本発明に係る光学システムからの光の全反射係数Rtotの変動、及び、基材とエレクトロクロミックスタックとの間の界面からの光の反射係数のさまざまな値について、かつ反射色制御用コーティングからの光の反射係数Routの関数としての光学システムからの光の全反射に対する反射色制御用コーティングからの光のこの反射係数Routの寄与の変動、を例示するグラフである。 図8は、SageGlass(登録商標)グレージング上に被着された時点で、角度依存性C(0°~60°)が5未満で反射における光学アセンブリのCIELABシステム内の色座標a及びbがマイナスになるようなカラーシフトを生成するのに好適な色制御コーティングを形成するためのTiO2とSiO2の厚み対を示し、かつこの同じ基材上に被着させられたこのコーティングの反射係数を標示するグラフである。 図9は、SageGlass(登録商標)グレージング上に被着された時点で、角度依存性C(0°~60°)が5未満で反射における光学アセンブリのCIELABシステム内の色座標a及びbがマイナスになるようなカラーシフトを生成するのに好適な色制御コーティングを形成するためのSiNとSiO2の厚み対を示し、かつこの同じ基材上に被着させられたこのコーティングの反射係数を標示するグラフである。
予備的備考として、全ての図において、本発明のこれらのさまざまな実施形態の同一の又は類似の要素は、同じ参照符号で参照指示されており、毎回説明されない、という点が指摘されるものとする。
本発明の複数の特定の実施形態について、以下で説明する。本発明はいかなる形であれ、これらの特定の実施形態によって限定されず、他の実施形態も完全に充分利用可能である、ということが理解されるものである。
図5に例示されているように、本発明は、少なくとも以下の光学的要素を含む光学システム10に関する:
- 2つの相対する主要面11、12が備わったグレージング機能基材1及び、これら2つの主要面のうちの1つ11の上に形成された電気的に制御可能な光学特性及び/又はエネルギ特性を有する電気化学的機能デバイスを含む光学アセンブリ(50)、及び
- 反射色制御用コーティング3であって、基材1の他方の主要面12上に形成され、前記光学システム40の外部面41を形成するコーティング。
ここで電気化学的機能デバイスは、下記を備えた少なくとも1つのエレクトロクロミックスタック2を含む:
- 第1の透明導電層、
- 前記第1の透明導電層の上方に配設された作用電極、
- 前記作用電極の上方に配設された対向電極、
- 前記対向電極の上方に配設された第2の透明導電層、
- 前記エレクトロクロミックスタック内に導入されたリチウムイオン、及び
- 好ましくは、電極と対向電極の間の中間にある、イオン伝導体の別個の層。
別の層の「上方」又は「下方」への層の配設は、ここでは必ずしも、これら2つの層が互いに直接接触していることを意味しない。ここで「上方」及び「下方」なる用語は、グレージング機能基材との関係において任意に選択されるこれらのさまざまな要素の配設順序を意味する。したがって、代替的には、このような配設順序は、この同じ基材との関係において逆転されてもよい。さらに、互いの上下に被着された2つの層は、例えば、1つ以上の中間層によって物理的に分離されてよい。同様にして、「~の間」なる用語は、必ずしも3つの指定された要素が互いに直接接触することを意味しない。同様にして、「~の上に形成された」なる表現は、層が別の層の所与の側に設置されるという事実を表現するために使用される。この表現は、問題の層が他方の層の上に「直接」形成されることを暗示するものではない。前記層と他方の層の間には、他の中間層を配設することができる。
構造的観点から見ると、公知の通り、エレクトロクロミックスタックは、2つの透明導電層の間の中間にある2つの電極を含む。これらの電極のうち少なくとも1つは、本質的に、イオン及び電子の可逆的かつ同時のインタカレーションに好適であるエレクトロクロミック材料で作られており、インタカレーション及び脱インタカレーション状態に対応する酸化状態は、異なる色合いを有し、一方の状態は他方の状態よりも高い光透過率を有する。インタカレーション又は脱インタカレーション反応は、2つの透明導電層を用いて制御され、その電力供給は、電流発生器又は電圧発生器によって提供される。
作用電極は、エレクトロクロミックシステムの端子を横断して電圧が印加された場合にイオンを捕捉するのに好適であるカソードエレクトロクロミック材料で作られている。作用電極の着色状態はその最も還元された状態に対応している。
作用電極との関係において対称的に、対向電極内へのカチオンの可逆的インタカレーションも同様に可能である。換言すると、この対向電極はこうしてエレクトロクロミックシステムの端子を横断して電圧が印加された時点でイオンを失うことができる。この対向電極は、中性色の層あるいは、少なくとも、作用電極がクリア状態にある場合には高度に有色でなく、好ましくはその着色状態とそのクリア状態の間でエレクトロクロミックスタックの全体的コントラストを増大させるような酸化状態での色を有する層である。
作用電極及び対向電極は、イオン伝導体及び電気絶縁体という2重の機能を有する「電解質」と一般的に呼ばれている(ただしイオン伝導体(IC)としても知られている)界面領域によって分離される。したがって、イオン伝導体層は、作用電極と対向電極の間のあらゆる短絡を防止する。さらに、イオン伝導体層は2つの電極が電荷を保持し、こうしてそれらのクリア状態及び着色状態を保つことを可能にする。
1つの特定の実施形態によると、イオン伝導体層は、別個の中間層を作用電極と対向電極の間に被着させることによって形成される。これら3つの層の間の限界は、組成及び/又は微細構造の急激な変化によって定義される。したがって、このようなエレクトロクロミックスタックは、2つの別個の急激な界面によって分離された少なくとも3つの別個の層を有する。イオン伝導体層は、ゲル化溶液及び/又はイオン伝導性ポリマ及び/又はマグネトロンカソードスパッタリング、CVD又はゾル-ゲルプロセスによって被着された1つ以上の鉱物層の形をとり得る。
代替的には、作用電極及び対向電極は、互いの上下にかつ互いに接触して被着され、その後に初めて、電解質機能を有する遷移領域が、製造プロセス中、詳細にはスタックの加熱段階中に電極内部で構成成分の移動を介して形成される。
電気化学的機能デバイスの前記第1及び第2の透明導電層は、SnO2:F又はITOのコーティングなどの1つ以上の透明な導電性コーティングを含み得る。
好ましくは、ここで、エレクトロクロミックスタック2は、前記基材1と直接接触する。
一変形形態として、基材1とエレクトロクロミックスタック2の間には1つ以上の中間層が配設されてよい。
グレージング機能基材は詳細には、グレージング製造に好適である任意の材料でできていてよい。詳細には、それは、ガラス化された材料、ガラス又は好適なプラスチックであり得る。
基材は、強化処理されてもされなくてもよい。基材は任意の厚みを有していてよい。基材は任意の光学特性を有していてよく、詳細には、着色されてもされなくてもよい。
好ましくは、色制御コーティング3は、前記基材1と直接接触し、光学システム40の外部面41を画定する。
一変形形態として、1つ以上の中間層が基材1とコーティング3の間に配設され得る。
コーティング3は、あらゆる場合において、光学システム40の外部面41を形成する。
本発明に係る光学システムは、エレクトロクロミックスタック2及びコーティング3の被着後に強化処理されることになる光学システムの開発という状況において極めて有利である。コーティング3は、このとき、好ましくは、強化処理に耐えることができる。
光学システムは同様に、好ましくは強化処理工程に耐えることのできるエレクトロクロミックスタックも含んでいる。任意には、エレクトロクロミックスタックを保護するための層を追加してもよい。
以下では、光学アセンブリ50又は光学システム40の色又は色状態について、公知のCIE L色空間(一般にCIELAB色空間と呼ばれる)を用いて説明する。ここで:
- 成分Lは、明度であり、0(黒)から100(白)まで測定され、
- 成分aは、緑色(-300)から赤色(+299)までの範囲内にある、1本の軸上の600レベルの範囲を表わし、
- 成分bは、青色(-300)から黄色(+299)までの範囲内にある、1本の軸上の600レベルの範囲を表わす。
このような色空間の成分a及びbは、例えば図6に示されている。
基材1及び電気化学的機能デバイスを含む光学アセンブリ50は、基材側で反射角uでの反射における初期色度(Lui;aui;bui)を有する初期色状態を有する。この光学アセンブリ50は、図4に概略的に示されている。座標(aui;bui)は、反射角uでの光学アセンブリ50の反射における初期色度の初期色座標である。
基材1の側から光学アセンブリ50上に入射する光ビームLIは、部分的に反射される。この入射ビームの全反射は、角度uで反射された光ビームLRi(u)を含む。
角度uで反射されたこの光ビームLRi(u)は主として、空気/基材界面からすなわち光学アセンブリ50の外部面から反射された成分LR1と、電気化学的機能デバイスと基材1の間の界面から反射された成分LR2を含む。角度uで反射された光ビームLRi(u)は、初期スペクトルSIを有する。
本発明に係る光学システム40は、この反射角uでの反射において最終色度(Luf;auf;buf)を有する最終色状態を有する。座標(auf;buf)は、反射角uでの光学システム40の反射における最終色度の最終色座標である。
コーティング3の側から光学システム40上に入射する光ビームLIは、部分的に反射される。この入射ビームの全反射は、角度uで反射された光ビームLRf(u)を含む。
角度uで反射されたこの光ビームLRf(u)は、色制御用コーティング3から反射された成分LRCを含む。このコーティング3のナノスケールの厚みのため、このコーティング3が1回の反射しか引き起こさないことが一般に認められている。それはさらに、電気化学的機能デバイスと基材1の間の界面から反射された成分LR2を含む。
角度uで反射された光ビームLRf(u)は最終スペクトルSFを有する。
特筆すべきことに、光学システム40は、光学アセンブリ50の初期色状態に比べて、前記反射角uにおいて基準色度(Luref;auref;buref)を有する基準色状態により近い。
概して、選択された基準色度(auref;buref)は、技術的かつ/又は美観上の理由から、反射において得られるべき特定の色に対応している。座標(auref;buref)は、反射角uでの光学アセンブリ50の反射における基準色度の基準色座標である。
CIELAB色空間において、反射角uでの基準色座標(auref;buref)と初期色座標(aui;bui)との間の初期色距離Cuiは、以下の等式を満たす:
Figure 2023507932000007
反射角uにおける基準色座標(auref;buref)と最終色座標(auf;buf)との間の最終色距離Cufは、以下の等式を満たす:
Figure 2023507932000008
したがって、光学システム40の最終色状態は、所定の反射角uにおいて、初期色度と基準色度の間及び最終色度と基準色度の間の色距離(Cui、Cuf)の変動ΔCuが0より小さくなるようなもの、すなわち、下記のようなものである。
Figure 2023507932000009
したがって、図6に例示されている実施例では、光学アセンブリ50の反射としての初期色のクリア状態で測定された値(aui;bui)は(-10,4805;10,9183)であり、これは、黄緑色に対応する。この値は、ここでは、正方形で表わされている。他の実施形態では、反射角uでの反射におけるこの初期色度(aui;bui)は、本発明の精神から逸脱することなく、可視スペクトル全体の任意の値であってよい。
基準色度は、得ようとしている基準色に関係する。それは、最終色度(auf;buf)に対応する角度uでの反射における光学システム40の「最終色」とは異なるものである。ここで、基準色度は、角度uでの反射における光学アセンブリの初期色度、及びコーティング3の色度、すなわちこのコーティングの反射色によって左右される。
初期色距離Cuiは、図6中に示された色空間内で初期色点(aui;bui)から選択された基準色点(auref;buref)まで延在するベクトルのノルムに対応する。
同様にして、最終色距離Cufは、図6中に示された色空間内で最終色点(auf;buf)から選択された基準色点(aref;bref)まで延在するベクトルのノルムに対応する。
ここでより詳細に説明される実施例においては、基準色度(aref;bref)は、緑青色に対応する。しかしながら、他の実施形態によると、反射角uでの反射におけるこの基準色度(aref;bref)は、本発明の精神から逸脱することなく、全可視スペクトル中の任意の値であってよい。
反射角uでの光学システム40からの全反射の合計光強度の、好ましくは少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、及び好ましくは少なくとも80%が、前記色制御コーティング3による反射に起因する。
換言すると、コーティング3によって反射された光ビームLRCは、好ましくは、光学システム40によって反射される全光ビームの主成分である。
結果として、エレクトロクロミックスタック内の厚みの小さな変動に起因する反射された色の不均一性が、こうして制限される。
その上、コーティングからの反射が反射ビームの大部分を形成するようにコーティングの光学特性を好適な形で選択することによって、一方では、所定の反射色を光学システムに提供し、他方では、反射角に応じた反射された色の変動を制限することが可能である。
空気中の反射係数が低い場合でも、コーティング3は、それが充分に有色である場合、観察される反射色を変更することを可能にする。
図7は、一方では、反射色制御用コーティング3からの光の反射係数Routの関数としての本発明に係る光学システム40からの光の全反射係数Rtotの変動、そして他方では、反射色制御用コーティング3からの光の反射係数Routの関数としての光学システム40からの光の全反射に対する反射色制御用コーティング3からの光のこの反射係数Routの寄与の変動を例示するグラフを示す。これらの表示は基材1とエレクトロクロミックスタック2との間の界面からの光の反射係数Rinのさまざまな値について示されている。
ここで、全反射係数Rtotは、反射された光ビームLRf及び入射光ビームLIの強度比として定義される。
ここで、反射色制御用コーティング3からの光の反射係数Routは、コーティング3により反射された光ビームLRCの強度と入射光ビームLIの強度の比として定義される。
基材とエレクトロクロミックスタックの間の界面からの光の反射係数Rinは、この界面により反射される光ビームLR2と入射光ビームLIの強度比として定義される。
コーティング3が無い場合、空気/基材界面からの反射係数は、およそ4%に等しく、反射は無色である。座標(aui;bui)はこのとき(0、0)に近い。この反射は、基材1とエレクトロクロミックスタック2の間の界面によって反射された光ビームの色を部分的に中和する。
例えば、光学アセンブリ50を形成するSage Glass(登録商標)グレージング内に組込まれたものといった光学アセンブリの場合、基材1とエレクトロクロミックスタック2の間の界面における反射係数Rinは非常に低く、約2%に等しい。これらの条件下で、コーティングからの反射係数Routは5%に等しく、合計反射係数RtotIは約7%である。したがって、コーティング3からの反射は、コーティング3及び光学アセンブリ50によって形成された光学システム40からの合計反射の70%超に寄与する。
係数Rinがさらに高く、例えば5%に等しい場合、類似の寄与を保証するため、約20%の合計反射係数Rtotに対して、係数Routは15%より高くなければならない。
本発明に係る光学システム40においては、空気/基材界面における反射係数は、コーティング3を追加することによって変更される。
反射角uで本発明に係る光学システム40によって反射されたビームLRf(u、λ)を波長λについて得るために、反射角uで光学アセンブリ50によって反射される光ビームLRi(u、λ)を波長λについて変更することにより、波長λでの反射の変更後の反射における色度(au(λ);bu(λ))と初期色度(aui;bui)の間のこの色距離の変動ΔCu(λ)がひき起こされる。
座標(au(λ);bu(λ))は、前記波長λで達成された反射の変動後に得られる反射角uでの反射における色度の色座標である。
これらの色座標(au(λ);bu(λ))と、反射角uでの反射における前記基準色度(auref;buref)の色座標との間の色距離は、Cu(λ)と記す。
この色距離変動は、光学システム40の反射色が、反射色制御用コーティング無しの光学アセンブリ50の色に比べて、所望の基準色により近いものであるという事実を表現している。この変動ΔCu(λ)は、以下の等式を満たす:
Figure 2023507932000010
このために、反射角uで反射色制御用コーティング3により反射される光ビームLRCのスペクトルは、有効反射波長範囲([λmin;λmax])内にある少なくとも1つのスペクトル成分を含み、前記有効反射波長範囲[λmin;λmax]は、前記有効反射範囲[λmin;λmax]内に含まれる波長λでの任意量の光の光学アセンブリ50による反射の変更が、所定の反射角(u)で0より小さい、すなわちΔCu(λ)<0である色距離Cui、Cu(λ)の変動ΔCu(λ)を生み出すような形で定義される。
前記有効反射波長範囲は、詳細には、単一の連続する波長範囲又は互いに別個である複数の波長範囲を含み得る。この複数の波長範囲は、最適な波長範囲セットを形成する。
したがって、電気化学的機能デバイス2が上に形成される主要面11とは反対側である基材1の主要面12上への反射色制御用コーティング3の配設は、光学アセンブリ50からの全反射のスペクトルを変更する。より詳細には、光学アセンブリ50からの全反射のこのスペクトルは、本発明に係る光学システムからの全反射のスペクトルを得るように変更される。
一実施形態によると、反射角uで、コーティング3により反射された光ビームLRCは、前記有効反射範囲[λmin;λmax]内に含まれる少なくとも1つの波長λでより大きい光量を含む。この有効反射範囲は、この範囲内に含まれる波長で反射される光量の増加が、反射角uでの色度を基準色度にさらに近づけるこの色度の変動をひき起こすような形で、定義される。換言すると、この範囲内に含まれる波長で反射される光量の増加により角度uで観察される色変動がひき起こされ、これにより得られた光学システムの色は基準色にさらに近づくことになる。
ここで「光量の増加」とは、問題の波長λでの光強度の増加を意味する。
別の実施形態によると、反射角uで、コーティング3により反射された光ビーム、詳細には、コーティング3により反射された光ビームLRCは、前記有効反射範囲[λmin;λmax]内に含まれる少なくとも1つの波長λにおいてより少ない光量を含む。この有効反射範囲は、この範囲内に含まれる波長で反射される光量の減少が、反射角uでの色度を基準色度にさらに近づけるこの色度の変動をひき起こすような形で定義される。換言すると、この範囲内に含まれる波長で反射される光量の減少により角度uで観察される色変動がひき起こされ、これによって得られた光学システムの色は基準色にさらに近づくことになる。
ここで「光量の減少」とは、問題の波長λでの光強度の減少を意味する。
負のΔCu(λ)値は、初期の色を所望のものにさらに近づかせることのできる、光学システム50に対するコーティング3の追加後の、波長λにおける角度uでの反射色変動を表わし、得られた色は初期の色に比べて所望の基準色に「さらに近い」ものである。反対に、正のΔCu(λ)値の獲得は、初期の色との関係における所望の色、すなわち基準色の離隔を表現する。
図6に例示されているCIE L色空間を参照すると、負のΔau値は、反射角uにおける緑に向かう色変動を表わし、一方正のΔau値は、反射角uにおける赤に向かう色変動を意味する。同じ論法によると、負のΔbu値は、反射角uにおける青に向かう色変動を表わし、一方正のΔbu値は反射角uにおける黄に向かう色変動を意味する。
反射角uでの反射色変動(Δau(λ);Δbu(λ))は、それぞれ、以下の等式によって定義される:
Δau(λ)=au(λ)-aui、及び
Δbu(λ)=bu(λ)-bui。
これら2つの等式、ΔCu(λ)を定義する前述の等式及びaui、auref、bui及びburefの公知の値を用いて、コーティング3の追加の結果としての色距離の変動ΔCu(λ)を計算することは容易である。
したがって、例えば、有効吸収範囲(λmin;λmax)内に含まれる波長λでの任意の光量の反射変動が角度uにおける初期色を角度uにおける基準色に向かってシフトさせる変更、あるいは換言すると0より小さい色距離(Cui、Cu(λ))の変動ΔCu(λ)を生み出す有効吸収範囲[λmin;λmax]が、決定されることになる。
反射波長に応じて光学アセンブリ50にコーティング3を追加することで観察される反射色変動(Δau(λ);Δbu(λ))に関しては、この基準を満たす有効反射範囲[λmin;λmax]を決定することができる。
好ましくは、反射角uで色制御コーティング3によって反射され前記有効反射波長範囲[λmin;λmax]内に含まれるビームLRCのスペクトル成分の光強度は、前記色制御コーティング3によって反射角uで反射されたビームLRCの合計光強度の少なくとも50%、好ましくは少なくとも55%、好ましくは少なくとも60%、好ましくは少なくとも65%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、及び好ましくは少なくとも90%を構成する。
したがって、入射光ビームの反射の変更は、有効に達成される。
問題のいずれの反射角についても同様に、類似の条件が求められ得ると考えられる。
その上、色制御コーティング3による入射ビームの反射の変更は同様に、観察される反射色の角度依存性を制限できる可能性がある。
したがって、光学アセンブリ50の初期色状態は概して、反射角uでの反射における初期色度(aui;bui)とは異なるものである反射角uと異なる別の反射角vでの反射における初期色度(avi;bvi)を有する。初期色座標(avi;bvi)は、他の反射角vでの光学アセンブリ50からの反射における初期色度の色座標である。
前記反射角uで観察される前記初期色度(aui;bui)と前記反射角vで観察される初期色度(avi;bvi)との間で、初期色距離が定義される。
有利には、反射色制御用コーティング3は、本発明に係る光学システム40が、この他方の反射角vでの反射における最終色度(avf;bvf)を有する最終色状態を有し、こうして、前記反射角uで観察される前記最終色度(auf;buf)と前記他方の反射角vで観察される最終色度(avf;bvf)との間の最終色距離Cang(u、v)fが、前記反射角uで観察される前記初期色度(aui;bui)と前記他方の反射角vで観察される初期色度(avi;bvi)との間の前記初期色距離Cang(u、v)iよりも小さくなるようなものである。
最終色座標(avf;bvf)は、他の反射角vでの反射における最終色度の色座標である。
これは、一方では問題の前記別個の反射角での初期色度間の初期色距離Cang(u、v)iと、他方では前記第1及び第2の反射角での最終色度間の最終色距離Cang(u、v)fとの間の、0より小さい色距離変動ΔCang(u、v)、すなわち、下記に対応する:
Figure 2023507932000011
前記色制御コーティング3は、このコーティング3によって反射された光ビームLRLが反射角及び/又は所定の色状態の関数として、所定の閾値よりも低い色度変動を有するような反射特性を有する材料の少なくとも1つの層を含んでいる。
詳細には、前記コーティング3は、その色又は換言するとその色状態が、変更すべき光学アセンブリのものに比べて基準色により近いものとなるように、かつ、コーティング3のこの色の角度依存性が、光学アセンブリ50の反射色の角度依存性よりも低くなるように、すなわち、反射角の関数としてのコーティング3の色度変動が、光学アセンブリ50の反射角の関数としての色度の変動よりも小さくなるように定義される。
ここで詳述されている実施例において、反射色制御用コーティング3により反射された光ビームLRCの所定の色状態は、aとbが、少なくとも反射角uの所定の範囲(u1、u2)内で厳密にゼロより低くなるようなものである。
ここで、これにより光学アセンブリの初期の黄緑色を青緑色に変化させることが可能である。
さらに、反射色制御用コーティング3により反射された光ビームLRCの所定の色状態は、0°~60°の反射角での色度間の距離C(0°~60°)が5未満となるようなものである。したがって、反射角の関数としての色度の変動は、さまざまな反射角での色度間の反射における色距離によって定量化可能である。反射角の関数としてのこの色距離は、ここでは5に等しい所定の閾値よりも小さい。所定の閾値はさらに、8より低い任意の値に等しく設定され得ると考えられる。
比較として、先行技術に係るエレクトロクロミックスタックが備わった一部の基材は、およそ12.7±1に等しい0°及び60°の反射角での色度間距離C(0°~60°)を有する。
ここでは、0°及び60°の反射角での色度間距離の値が使用されているが、例えば8~60°のさまざまな反射角での色度間距離の他の値を使用してもよい。2つの異なる反射角での色度間距離が2以上である場合に、人間の目により色の変動が知覚されると考えられている。
本発明に係る光学システム40の一実施形態によると、前記色制御コーティング3は、以下のものからの少なくとも1つの材料の、1~100ナノメートルの厚みの少なくとも1つの層を含む:
- ケイ素、チタン、ジルコニウム、ハフニウム又はスズ酸化物MOx、ここで、xが1~3、好ましくは1.5~2.5であり、MがSi、Ti、Zr、Hf、Snのうちの1つ;
- 酸化ニオブNbOx、ここで、xが1.5~3.5、好ましくは2~3;
- ニオブ、チタン、ジルコニウム又はハフニウム窒化物MNx、ここで、xが0~2、好ましくは0.5~1.5であり、MがNb、Ti、Zr、Hfのうちの1つ;
- 窒化ケイ素SiNx、ここで、xが0.7~2、好ましくは1~1.7;
- 窒化スズSnNx、ここで、xが0~1.5、好ましくは0.3~1;
- チタン、ジルコニウム又はハフニウムのオキシ窒化物MOxNy、ここで、xが0~2.2で、yが0~1.2であり、MがTi、Zr、Hfのうちの1つ;
- ケイ素又はスズのオキシ窒化物MOxNy、ここで、xが0~2.2で、yが0~1.5であり、MがSi、Snのうちの1つ;
- オキシ窒化ニオブNbOxNy、ここで、xが0~2.7で、yが0~1.2;
- 2つの化合物M1及びM2のオキシ窒化物M1M2aOxNy、ここで、aが0~1、xが0~4.4、yが0~2.4であり、M1及びM2がTi、Zr、Hfのうちの1つ;
- スズ-ジルコニウムオキシ窒化物、SnZnaOx、ここで、aが0~1.2、xが0~3.5、好ましくは1.8~3.2。
詳細には、コーティング3は好ましくは、以下の化合物のうちの少なくとも1つの化合物の少なくとも1つの層を含む:SiO2、TiO2、Nb2O5、Si3N4、ZrO2、TiZrO4、SnO2、SnZnO3、TiN、NbN、SiOxNy、HfO2、HfN、SnN、TiOxNy、NbOxNy、TiZrOxNy。
概して、コーティング3は、例えば1.8超という高い屈折率nの材料の一層、又は高低屈折率の材料層の交番を含む。低屈折率の材料は、1.8未満の屈折率を有する。各層の厚みは、100ナノメートル未満、好ましくは90ナノメートル未満、好ましくは80ナノメートル未満、好ましくは70ナノメートル未満、好ましくは60ナノメートル未満、好ましくは50ナノメートル未満、及び好ましくは40ナノメートル未満である。コーティングの合計厚みは、好ましくは1ミクロン未満、好ましくは100ナノメートル未満、好ましくは90ナノメートル未満、好ましくは80ナノメートル未満、好ましくは70ナノメートル未満、好ましくは60ナノメートル未満、好ましくは50ナノメートル未満、及び好ましくは40ナノメートル未満である。
概して、厚みの小さい層、すなわち100nm未満、好ましくはそれよりも小さい厚みの層をコーティング3内に使用することには、より大きい厚みのいわゆる「厚い」層の場合に比較して複数の技術的利点がある。
具体的には、層を被着させるのに使用されるプロセスに関する不確実性は、層の厚みと共に変動する。したがって、実際には、このような不確実性は、被着すべき層の厚みの所与の百分率(典型的には5%又は10%)で表現される。この層の厚みが増大した場合、潜在的な厚み変動も同様に絶対値で増大し、逆も同様である。換言すると、いわゆる「厚い」層を均一に被着させることは、相対的により複雑である。したがって、小さい厚みの層の被着は、変動の影響がより少ないプロセスであり、したがってより安定したものである。
ところで、たとえ最小限のものであっても、層の厚みのあらゆる変動が、反射におけるその色的外観の無視できない変動を生み出す。したがって、全体として考慮した場合、いわゆる「厚い」層は、反射における色変動をより多く示す。
対照的に、小さい厚みの層の被着は、これらの色変動を制限できるようにし、したがって、反射において相対的により均一な外観を得ることを可能にする。
このことは、観察者が観察角度を変更する場合になおさら言えることであり、層の「半径方向の」色の均一性はこれらの局所的な厚み変動に対して非常に敏感である。
詳細には、コーティング3は、これらの材料のうちの1つの材料の単一層を含んでいてよく、あるいは、これらの材料の交番する複数の層を含んでいてもよい。詳細には、コーティング3は、窒化ケイ素SiNx及び酸化ケイ素SiOxの1つ以上の層、又は酸化チタンTiOx及び酸化ケイ素SiOxの1つ以上の層を含んでいてよい。
これらの材料の各々は、水分又は摩擦などの環境条件に充分に耐えると同時に光学システムを強化処理するのに好適な温度までの加熱にも耐えることを可能にする特性を有する。
詳細には、ここで説明されている実施例に関しては、さまざまな考えられる色制御コーティング3の特性は、光学的モデリングによって決定された。これらのコーティング3は、上述の基準を満たしている:すなわち、これらのコーティングは、a<0及びb<0となるような色座標を有する反射における色状態、及び例えば0~60°の反射角で観察される色度間の色距離が5未満すなわちC(0°~60°)<5である色の低い角度依存性を有する。
一実施形態によると、コーティング3は、a<0及びb<0となるような色状態を有する1~65ナノメートルの厚みの窒化ケイ素SiNx層を含むことができる。このコーティングで覆われたガラス基材の反射係数Rtotは8~22%であり、コーティングからの反射係数Routは0%~18%である。0°~60°の角度依存性は、3未満、すなわちC(0°~60°)<3である。
別の実施形態によると、コーティング3は、a<0及びb<0となるような色状態を有する厚み25~55ナノメートルの二酸化チタンTiO2層を含む。このコーティングで覆われたガラス基材の反射係数Rtotは21.5%~34.5%であり、コーティングからの反射係数Routは19%~32%である。0°~60°の角度依存性は、4未満、すなわちC(0°~60°)<4である。
別の実施形態によると、コーティング3は、酸化チタンTiOx層及び酸化ケイ素SiOx層を含む。
0°~60°の角度依存性が5未満すなわちC(0°~60°)<5で、a<0及びb<0となるような色状態を有する酸化ケイ素SiOx及び酸化チタンTiOxの厚みの組合せは、図8にグラフで示されている。
この図8は同様に、ガラス基材上に被着された得られたコーティングからの反射係数Rtotを概略的に示している。
15ナノメートルの酸化チタンTiOxの層と45ナノメートルの酸化ケイ素SiOxの層で極めて有利な特性を有するコーティングが得られる。
別の実施形態によると、コーティング3は、窒化ケイ素SiNx層と酸化ケイ素SiOx層を含む。
0°~60°の角度依存性が5未満すなわちC(0°~60°)<5で、a<0及びb<0となるような色状態を有する窒化ケイ素SiNx及び酸化ケイ素SiOx層の厚みの組合せは、図9にグラフで示されている。この図9は同様に、ガラス基材上に被着された得られたコーティングからの反射係数Rtotを概略的に示している。
極めて有利な特性を有する別のコーティングが、30ナノメートルの窒化ケイ素SiNxの層及び30ナノメートルの酸化ケイ素SiOxの層で得られる。
他の企図可能なコーティングは、各層の化学的組成、層厚み、層数及び相対的配設を変動させることによって達成され得る。
当業者にとって公知のさまざまな手段を介してコーティングの各層を基材上に配設することができる。
これは、特に、マグネトロン被着又は湿式プロセスを用いた被着であり得る。
本発明は同様に、以上で説明されたもののような光学システム40を形成するために光学アセンブリ50からの反射として観察者が観察するように意図された色を変更するための方法において、第1の所定の反射角uにおいて観察される初期色度(Lui;aui;bui)を有する初期色状態から、この第1の反射角uにおいて観察される最終色度(Luf;auf;buf)を有する最終色状態まで、色を変更する方法にも関し、この最終色状態は、初期色状態に比べて、前記第1の反射角uにおける基準色度(Lui;aui;bui)を有する基準色状態により近いものである。
この方法は、初期色度と基準色度の間及び最終色度と基準色度の間の色距離(Cul、Cuf)の変動ΔCuが、反射角uにおいて0よりも小さくなるように、前記光学システム40の基材1の他方の主要面12(すなわちエレクトロクロミックスタック2が形成される主要面11とは反対側の面)上に反射色制御用コーティング3を配設することによって光学アセンブリ50の反射特性を変更する少なくとも1つの工程を含む。この工程は、光学システムの反対色を目標の基準色により近づけることを可能にする。
前記初期色状態は、反射角uで観察される前記初期色度(Lui;aui;bui)と別の反射角vで観察される初期色度(Lvi;avi;bvi)との間の初期色距離を有しており、前記方法は、前記第1及び第2の反射角における初期色度間の初期色距離Cang(u、v)iと、前記第1及び第2の反射角における最終色度間の最終色距離Cang(u、v)fとの間の色距離の変動ΔCang(u、v)が、0よりも小さくなるような形で、前記光学アセンブリ50の反射特性を変更する少なくとも1つの他の工程を含む。この工程は、反射角に伴う光学システムの反対色の変動を制限することを可能にする。
2つの変更工程は好ましくは、例えば被着によって、基材1の他方の主要面12上に単一のコーティング3を配設することによって、同時に実施される。しかしながら、コーティングのうちの少なくとも1つは光学システムの反射色を目標基準色により近づける効果を有し、コーティングのうちの少なくとも別のものが、反射角に伴う光学システムの反射色変動を制限する効果を有するような形で、さまざまなコーティングを基材の問題の面上に連続して形成することを企図することが可能である。
本発明は同様に、上述のもののような光学システムの製造方法にも関する。この製造方法は、例えば、以下の工程を、好ましくはこの順序で含む:
- 基材1を提供する工程、
- 基材の主要面のうちの一方の上にエレクトロクロミックスタック2を形成する工程、
- 基材の他方の主要面上にコーティング3を形成する工程;
- 好ましくは、得られた光学システムを強化処理する工程。
別の実施形態によると、基材は、エレクトロクロミックスタックの形成前又は基材上のコーティングの形成前に強化処理される。
コーティング3の形成に関しては、例えば以下の工程を実施することを想定し得る。
第1の工程では、分光光度計又は同等の機能を有する任意の他の公知のデバイスを用いて、光学アセンブリ50の反射スペクトルを測定する。
この測定に基づいて、反射角uでの反射における光学アセンブリ50の初期色度(aui;bui)が、例えばCIE1931XYZ色空間などの公知の色空間を用いて決定される。
その後、透過におけるこの初期色度(aui;bui)と反射角uでの反射における基準色度(auref;buref)との間の初期色距離Cuiが決定される。
次に、反射光量の変動が得られた光学システムの色座標内での適切な変動を導くことになる波長範囲が決定される。
次に、例えばコンピュータ生成の光学モデルを用いて、得られた光学システムの色状態の色座標に対して極めて望ましい効果を生み出すような形で、前記波長範囲内で反射された光量を増減させるコーティングの材料及び厚みが決定される。
対応するコーティングは、基材1の他方の主要面12上に形成される。
リバースエンジニアリングが関与する方法によると、最終的光学システムから、反射におけるその初期色度(Lui;aui;bui)を決定することも同様に可能である。このためには、外部コーティング3のアブレーションを行ない、その後、こうしてその外部コーティング3が除去された光学アセンブリの反射スペクトルの測定を実施するだけで充分である。
得られた光学システムは好ましくは平坦であるが、湾曲していてもよい。
本発明によると、上述の光学システムは、詳細には、建築用グレージング、特に内部間仕切り又はガラス張り扉の外部グレージングとして、列車、航空機、自動車又は船舶などの輸送手段の内部間仕切り又は窓に装備されるグレージングとして、コンピュータスクリーン又はTVスクリーンなどの表示スクリーン内又はカメラのレンズ内のグレージングとして、あるいはソーラーパネルを保護するために使用可能である。
詳細には、本発明に係る光学システムは、さまざまな光学的要素が内部で異なる形で組織されて以下のものを形成するさまざまなグレージング構成へと組込まれ得る:
- エレクトロクロミックスタック2、ガラスシートの形をした基材1、及びコーティング3を含み、好ましくは建物の内部にエレクトロクロミックスタック2を、そして外部にコーティングに設置するように配設された単層グレージング;
- 好ましくは建物の外部から内部へ、コーティング3、ガラスシートの形をした基材1、エレクトロクロミックスタック2、不活性ガスが充填されたキャビティ、低放射率コーティング及び別のガラスシートの形をした別の基材を含む、2重グレージング;
- 好ましくは建物の外部から内部へ、コーティング3、ガラスシートの形をした基材1、エレクトロクロミックスタック2、不活性ガスが充填されたキャビティ、低放射率コーティング、及び別のガラスシートの形をした別の基材を含む、3重グレージング;
- 好ましくは建物の外部から内部へ、ガラスシート、低放射率コーティング、不活性ガスが充填されたキャビティ、コーティング3、ガラスシートの形をした基材1、エレクトロクロミックスタック2、不活性ガスが充填されたキャビティ及び第3のガラスシートを含む、3重グレージング。
全ての構成において、コーティング3は、建物の外部に向けられるよう意図されており、全ての事例において、光学アセンブリ50及びコーティング3によって形成された光学システムの外部面上に位置付けされる。
全ての構成において、コーティング3は、エレクトロクロミックスタックが形成される側とは反対の基材の側に位置設定される。
本明細書中に記載の値は、言及された数値に厳密に限定されるものとして理解されてはならない。むしろ、別段の指示の無いかぎり、各々の値は、言及されている正確な値及びこの値を包含する機能的に同等の値の範囲の両方を示す。
本発明の特定の実施形態が例示され説明されてきたが、本発明の精神及び範囲内で他のさまざまな変更及び修正を加えることができるということは明白である。したがって本明細書は、添付クレーム内で、本発明の範囲に入るあらゆる修正を網羅するように意図されている。
本発明は、異なる図の中で描写され示されている実施形態に限定されず、当業者であれば、本発明の精神にしたがったあらゆる変形形態を実装することができるものである。

Claims (14)

  1. 下記を具備している、光学システム(40):
    - 2つの相対する主要面(11、12)が備わったグレージング機能基材(1)及び、これら2つの主要面のうちの1つ(11)の上に形成された電気的に制御可能な光学特性及び/又はエネルギ特性を有する電気化学的機能デバイスを含む、光学アセンブリ(50)、
    ここで、
    前記電気化学的機能デバイスが、下記を備えた少なくとも1つのエレクトロクロミックスタック(2)を含み:
    第1の透明導電層、
    前記第1の透明導電層の上方に配設された作用電極、
    前記作用電極の上方に配設された対向電極、
    前記対向電極の上方に配設された第2の透明導電層、
    前記エレクトロクロミックスタック内に導入されたリチウムイオン、及び
    好ましくは、前記電極と前記対向電極の間の中間にある、イオン伝導体の別個の層、
    かつ
    前記光学アセンブリ(50)が、前記基材(1)の側で、第1の反射角(u)での反射における初期色度(Luf;aui;bui)を有する初期色状態を有する;
    - 反射色制御用コーティング(3)、
    ここで、
    前記反射色制御用コーティング(3)は、前記基材の他方の主要面(12)上に形成されており、前記光学システム(40)の外部面(41)を形成しており、かつ前記光学システム(40)が前記第1の反射角(u)での最終色度(Luf;auf;buf)を有する最終色状態を有することになるようなものであり、この最終色状態が、前記初期色状態に比べて、前記第1の反射角(u)で基準色度(Luref;auref;buref)を有する基準色状態に近く、これが、前記所定の第1の反射角(u)で、前記初期色度と前記基準値の間及び前記最終色度と前記基準値の間の色距離(Cul、Cuf)において、0よりも小さい変動ΔCuに対応しており、すなわち、下記に対応している:
    Figure 2023507932000012
    ここで、前記色制御コーティング(3)が、1~100ナノメートル、好ましくは90ナノメートル未満、好ましくは80ナノメートル未満、好ましくは70ナノメートル未満、好ましくは60ナノメートル未満、好ましくは50ナノメートル未満、及び好ましくは40ナノメートル未満の厚みの、少なくとも1つの層を有し、かつこの少なくとも1つの層が、下記のうちの少なくとも1つの材料の層である:
    - MOx、ここで、xが1~3、好ましくは1.5~2.5であり、MがSi、Ti、Zr、Hf、Snのうちの1つ;
    - NbOx、ここで、xが1.5~3.5、好ましくは2~3;
    - MNx、ここで、xが0~2、好ましくは0.5~1.5であり、MがNb、Ti、Zr、Hfのうちの1つ;
    - SiNx、ここで、xが0.7~2、好ましくは1~1.7;
    - SnNx、ここで、xが0~1.5、好ましくは0.3~1;
    - MOxNy、ここで、xが0~2.2であり、yが0~1.2であり、MがTi、Zr、Hfのうちの1つ;
    - MOxNy、ここで、xが0~2.2であり、yが0~1.5であり、MがSi、Snのうちの1つ;
    - NbOxNy、ここで、xが0~2.7であり、yが0~1.2;
    - M1M2aOxNy、ここで、aが0~1であり、xが0~4.4であり、yが0~2.4であり、M1及びM2が、Ti、Zr、Hfのうちの1つ;
    - SnZnaOx、ここで、aが0~1.2であり、xが0~3.5、好ましくは1.8~3.2。
  2. 前記第1の反射角(u)における前記光学システム(40)の全反射が、前記色制御コーティング(3)によって反射された少なくとも1つの光ビームを含み、この反射された光ビームのスペクトルが、少なくとも1つの有効な反射波長範囲([λmin;λmax])内にある少なくとも1つのスペクトル成分を含み、前記有効な反射波長範囲([λmin;λmax])は、前記有効反射範囲([λmin;λmax])内に含まれる波長λにおける任意の光量の、前記光学アセンブリによる反射の変動が、前記所定の第1の反射角(u)における0より小さい色距離(Cui、Cu(λ))の変動ΔCu(λ)を生み出すような形で定義されており、ここで:
    (aui;bui)は、前記第1の反射角(u)での反射における初期色度の初期色座標であり、
    Cuiは、これらの初期色座標(aui;bui)とこの第1の反射角(u)における前記基準反射色度(auref;buref)との間の色距離であり、
    (au(λ);bu(λ))は、前記波長λにおいて前記反射変動の後に得られる前記第1の反射角(u)における前記反射色度の色座標であり、
    Cu(λ)は、これらの色座標(au(λ);bu(λ))と前記第1の反射角(u)における前記基準反射色度(auref;buref)の前記色座標との間の前記色距離であり;
    前記色距離変動ΔCu(λ)が下記である:
    Figure 2023507932000013
    請求項1に記載の光学システム(40)。
  3. 前記色制御コーティングによって反射されたビームの、前記有効な反射波長範囲([λmin;λmax])内に含まれる前記スペクトル成分の光強度が、前記色制御コーティング(3)により反射されたビームの合計光強度の、少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%、好ましくは少なくとも45%、好ましくは少なくとも50%、好ましくは少なくとも55%、好ましくは少なくとも60%、好ましくは少なくとも65%、及び好ましくは少なくとも70%を構成している、請求項2に記載の光学システム(40)。
  4. - 前記光学アセンブリ(50)の前記初期色状態が、前記第1の反射角における反射における初期色度(aui;bui)と異なるものである第2の反射角(v)における反射における初期色度(avi;bvi)を有しており、初期色距離が、前記第1の反射角(u)で観察される前記初期色度(aui;bui)と前記第2の反射角(v)で観察される前記初期色度(avi;bvi)との間で定義されており、
    - 前記反射色制御用コーティング(3)は、前記光学システム(40)がこの第2の反射角(v)で最終色度(avf;bvf)を有する最終色状態を有することになるようなものであり、前記第1の反射角(u)で観察される前記最終色度(auf;buf)と前記第2の反射角(v)で観察される前記最終色度(avf;bvf)との間の最終色距離が、前記初期色距離よりも小さく、これは、前記第1及び第2の反射角における初期色度間の前記初期色距離と、前記第1及び第2の反射角における前記最終色度間の最終色距離との間の色距離(Cang(u、v)i、Cang(u、v)f)において、0よりも小さい変動ΔCang(u、v)に対応している、すなわち下記に対応している:
    Figure 2023507932000014
    請求項1~3のいずれか1項に記載の光学システム(40)。
  5. 前記色制御コーティング(3)が前記基材(1)と直接接触している、請求項1~4のいずれか1項に記載の光学システム(40)。
  6. 前記色制御コーティング(3)は、前記コーティング(3)によって反射される光ビームが前記反射角及び/又は所定の色状態の関数として所定の閾値よりも低い色度変動を有するような反射特性を有する材料の少なくとも1つの層を含んでいる、請求項1~5のいずれか1項に記載の光学システム(40)。
  7. 前記反射色制御用コーティングによって反射される前記光ビームの前記所定の色状態は、a及びbが少なくとも所定の反射角範囲内で厳密にゼロより低くなるようなものである、請求項6に記載の光学システム(40)。
  8. 前記色制御コーティング(3)の前記少なくとも1つの層が、SiO2、TiO2、Nb2O5、Si3N4、ZrO2、TiZrO4、SnO2、SnZnO3、TiN、NbN、SiOxNy、HfO2、HfN、SnN、TiOxNy、NbOxNy、TiZrOxNyの中の1つの材料で構成されている、請求項1~7のいずれか1項に記載の光学システム(40)。
  9. 前記コーティング(3)の前記合計厚みが、好ましくは1ミクロン未満、好ましくは100ナノメートル未満、好ましくは90ナノメートル未満、好ましくは80ナノメートル未満、好ましくは70ナノメートル未満、好ましくは60ナノメートル未満、好ましくは50ナノメートル未満、及び好ましくは40ナノメートル未満である、請求項1~8のいずれか1項に記載の光学システム(40)。
  10. 前記反射角(u)における前記光学システムからの全反射の合計光強度の、少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%、及び好ましくは少なくとも60%が、前記色制御コーティング(3)からの反射に起因するものである、請求項1~9のいずれか1項に記載の光学システム(40)。
  11. 光学システム(40)を形成するために光学アセンブリ(50)からの反射として観察者が観察するように意図された色を変更するための方法;
    ここで、
    前記光学アセンブリ(50)は、2つの相対する主要面が備わったグレージング機能基材(1)、及び前記基材のこれら2つの主要面のうちの1つの上に形成された電気的に制御可能な光学特性及び/又はエネルギ特性を有する電気化学的機能デバイスを含み、この電気化学的機能デバイスが、下記を備えた少なくとも1つのエレクトロクロミックスタック(2)を含み:
    第1の透明導電層、
    前記第1の透明導電層の上方に配設された作用電極、
    前記作用電極の上方に配設された対向電極、
    前記対向電極の上方に配設された第2の透明導電層、
    前記エレクトロクロミックスタック内に導入されたリチウムイオン、及び
    好ましくは、前記電極と前記対向電極の間の中間にある、イオン伝導体の別個の層、
    前記方法は、第1の所定の反射角(u)において観察される初期色度(Lui;aui;bui)を有する初期色状態から、この第1の反射角(u)において観察される最終色度(Luf;auf;buf)を有する最終色状態まで、色を変更させ、この最終色状態は、前記初期色状態に比べて、前記第1の反射角(u)において基準色度(Luref;auref;buref)を有する基準色状態に近く、
    前記方法は、前記初期色度と前記基準色度の間及び前記最終色度と前記基準色度の間の色距離(Cul、Cuf)の変動ΔCuが、前記第1の反射角(u)において0よりも小さくなるように、すなわち、下記になるようにして、前記光学システム(40)の前記基材(1)の前記他方の主要面上に、反射色制御用コーティング(3)を配設することによって、反射特性を変更する、少なくとも1つの工程を含み:
    Figure 2023507932000015
    前記色制御コーティング(3)が、下記の中の少なくとも1つの材料の、1~100ナノメートル、好ましくは90ナノメートル未満、好ましくは80ナノメートル未満、好ましくは70ナノメートル未満、好ましくは60ナノメートル未満、好ましくは50ナノメートル未満、及び好ましくは40ナノメートル未満の厚みの少なくとも1つの層を含んでいる:
    - MOx、ここで、xが1~3、好ましくは1.5~2.5であり、MがSi、Ti、Zr、Hf、Snのうちの1つ;
    - NbOx、ここで、xが1.5~3.5、好ましくは2~3;
    - MNx、ここで、xが0~2、好ましくは0.5~1.5であり、MがNb、Ti、Zr、Hfのうちの1つ;
    - SiNx、ここで、xが0.7~2、好ましくは1~1.7;
    - SnNx、ここで、xが0~1.5、好ましくは0.3~1;
    - MOxNy、ここで、xが0~2.2であり、yが0~1.2であり、MがTi、Zr、Hfのうちの1つ;
    - MOxNy、ここで、xが0~2.2であり、yが0~1.5であり、MがSi、Snのうちの1つ;
    - NbOxNy、ここで、xが0~2.7であり、yが0~1.2;
    - M1M2aOxNy、ここで、aが0~1であり、xが0~4.4であり、yが0~2.4であり、M1及びM2が、Ti、Zr、Hfのうちの1つ;
    - SnZnaOx、ここで、aが0~1.2であり、xが0~3.5、好ましくは1.8~3.2。
  12. 前記初期色状態が、前記第1の反射角(u)で観察される前記初期色度(Lui;aui;bui)と第2の反射角(v)で観察される初期色度(Lvi;avi;bvi)との間の初期色距離を有し、
    前記第1及び第2の反射角における初期色度間の前記初期色距離と、前記第1及び第2の反射角における前記最終色度間の最終色距離との間の色距離(Cang(u、v)i、Cang(u、v)f)の変動ΔCang(u、v)が、0よりも小さくなるような形で、すなわち下記となるような形で、前記光学アセンブリの外側面の反射特性を変更する少なくとも1つの他の工程を含む:
    Figure 2023507932000016
    請求項11に記載の方法。
  13. 請求項1~10のいずれか1項に記載の光学システム(40)の製造方法。
  14. 建築用グレージング、詳細には、内部間仕切り又はグレージング入り扉の外部グレージングとしての、列車、航空機、自動車又は船などの輸送手段の内部間仕切り又は窓に備わったグレージングとしての、コンピュータスクリーン又はTVスクリーンなどの表示スクリーン内のグレージングとしての、又はカメラのレンズ内での、又はソーラーパネルを保護する目的での、請求項1~10のいずれか1項に記載の光学システム(40)の使用。
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