JP2023506783A - 体外血液処理システム及びバッチ処理を採用する方法 - Google Patents

体外血液処理システム及びバッチ処理を採用する方法 Download PDF

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Abstract

体液(例えば、血液)治療のための方法及びシステムを開示する。方法及びシステムは、大量の体液(例えば、血液)を、第1の流量で、第1の導管を介して患者の血管アクセスから血液チャンバに運搬し、第1の導管は、単一の管腔のみを有することと、(b)血液の体外治療を行うために、体液(例えば、血液)を、第2の流量で、濾過装置を通して血液チャンバから運搬し、処理された血液を血液チャンバに戻すことと、(c)体液(例えば、血液)を、第3の流量で、第1の導管を介して血液チャンバから患者の前記血管アクセスに戻すことと、を有し、第2の流量、第1の流量と第3の流量の両方から切り離されている。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2019年12月12日に出願された米国仮特許出願第62/947,312号及び2020年7月27日に出願された米国仮特許出願第63/057,129号の優先権を主張し、その教示は、あらゆる目的のためにその全体が参照によりここに組み込まれる。
本開示は、一般的には、体外血液治療に関し、更に具体的には、体外血液治療システム及びバッチ処理を採用する方法に関する。
体外血液治療では、患者(例えば、人間又は動物)からの血液が治療処理のために採取され、その後、処理された血液が患者に戻される。従来の体外血液治療法は、アフェレーシス療法、血漿交換、血液灌流(HPF)並びに血液透析(HD)、血液濾過(HF)及び血液透析濾過(HDF)のような腎代替療法(RRT)を含むが、それに限定されない。血液ベースのRRTシステムは、通常、患者の血管の流れにアクセスする必要がある。従来のRRTシステムでは、処理された血液からの老廃物分子及び/又は流体の十分なクリアランスは、治療モジュールを通る特定の血流速度を必要とする。
治療に必要な血流量に対応するために、従来のRRTシステムでは、通常、患者の血流に接続された1対の管腔又は針が必要である。管腔/針の一つは、患者から血液を採取し、もう一つの管腔/針は、処理された血液を患者に戻し、これにより、十分な治療に必要な最小限の血流が可能になる。例えば、従来のRRTシステムは、直径11~13フレンチのデュアル管腔カテーテル、動静脈移植又は成熟した動静脈瘻を採用し、その全ては、開存性を確保するためのメンテナンスが必要であり、潜在的な合併症に関連している可能性がある。高いクリアランスレベルが高くなるに従って血流速度を高くする必要があり、それにより、患者から血液を採取するとともに患者に血液を戻す管腔/針のための更に大きな穴を必要とする。
開示された主題の実施形態は、とりわけ、上記の問題及び不利な点の一つ以上に対処することができ、かつ、他の利点を提供することができる。
開示された主題の実施形態は、治療処理中の血流を患者への血流/患者からの血流から切り離す体外血液治療システム及び方法を提供する。結果として、従来のシステムよりも中間分子のクリアランスが増加することを含む溶質クリアランスの改善ために、処理中の更に高い血流速度を取得することができる。治療処理が採血及び注入から切り離されているので、血液の採取/注入のために、更に低い血流量を使用することができ、これにより、患者の血管系にアクセスを提供する針又は管腔の内径/直径を小さくすることができる。本開示が例示的な体液として「血液」を使用するが、当業者は、本開示のシステム及び方法が血液、リンパ液、腹水、腹部液、胸水、臓器液、脊髄液、腸液又は水のような他の体液にも有用であることを認識する。同様に、「血管アクセス」が例示的な実施形態であるが、当業者は、腹水には腹部アクセスが必要であること、髄液には脊柱管アクセスが必要であること及びリンパにはリンパアクセスが必要であることを認識する。
実施形態では、切り離しを、血液のバッチ処理によって実現することができる。例えば、大量の血液が患者からバッチコンテナに移される。バッチコンテナ内の血液は、その後、患者に戻される前に、治療モジュールによって処理される。バッチ処理を使用することにより、患者からの血液の採取及び処理した血液の患者への注入を同時に行うために二つの管腔を使用する従来のRRTシステムとは異なり、患者からの血液の採取及びその後の患者への処理された血液の注入の両方のために単一の導管又は管腔を使用することができる。いくつかの実施形態において、処理された血液は、バッチ容器に戻され、溶質クリアランスを更に改善するために治療モジュールによって繰り返し処理される(例えば、治療モジュールを複数回通過する)。
いくつかの実施形態では、開示された主題による技術は、血液又は体液の「マイクロ」バッチを第1の流量(たとえば、約10~300ml又は患者の総血液量の約2%、約3%、約4%、約5%、約6%又は約7%のような2~7%)で単一の容器に採取するために小さい単一の管腔(例えば、6フレンチ、5フレンチ、4フレンチ若しくは3フレンチのような7フレンチ未満又は16ゲージ、15ゲージ、14ゲージ、13ゲージ、12ゲージ、11ゲージ又は10ゲージのような17ゲージ未満)を利用する単一管腔交互マイクロバッチ(SLAMB)技術とみなしてもよい。体液の量は、例えば、約10ml~100ml、10ml~200ml、10ml~300ml、10ml~400ml、10ml~500ml、10ml~600ml、10ml~700ml、10ml~800ml、10ml~900ml又は10ml~1000mlであってもよい。血液のバッチは、容器に入ると、血液濾過器、血液透析器又は血液灌流装置のような治療モジュールを介して、更に高い第2流量で循環することができ、これによって、効率的な小分子及び中分子のクリアランスが可能になる。十分な循環の後、血液は、小さい単一の管腔を介して、(第1の流量と同一であっても異なってもよい)第3の流量で患者に戻される。その後、このサイクルを例えば、患者の全血液量を処理するために複数回繰り返すことができる。
一つ以上の実施形態では、体液治療方法は、大量の体液を、第1の流量で、第1の導管を介して患者のアクセスからチャンバに運搬し、第1の導管は、単一の管腔のみを有することを備えることができる。方法は、体液の体外治療を行うために、体液を、第2の流量で、濾過装置を通してチャンバから運搬し、処理された体液をチャンバに戻すことを備えることもできる。方法は、体液を、第3の流量で、第1の導管を介してチャンバから患者のアクセスに戻すことを備えることもできる。第2の流量を、第1の流量と第3の流量の両方から切り離すことができる。
更に具体的には、血液が体液である場合、一つ以上の実施形態では、血液治療方法は、大量の血液を、第1の流量で、第1の導管を介して患者の血管アクセスから血液チャンバに運搬し、第1の導管は、単一の管腔のみを有することを備えることができる。方法は、血液の体外治療を行うために、血液を、第2の流量で、濾過装置を通して血液チャンバから運搬し、処理された血液を血液チャンバに戻すことを備えることもできる。方法は、血液を、第3の流量で、第1の導管を介して血液チャンバから患者の血管アクセスに戻すことを備えることもできる。第2の流量を、第1の流量と第3の流量の両方から切り離すことができる。
一つ以上の実施形態では、体液治療システムは、処理流体回路、インターフェース回路及びコントローラを備えることができる。処理流体回路は、容器、第1のポンプ及び濾過装置を有することができる。容器からの体液が第1のポンプを介して第1の方向に濾過装置を通って再循環されるように、容器の入口が濾過装置の出口に結合されるとともに容器の出口が濾過装置の入口に結合される。インターフェース回路は、第1の導管及び第2のポンプを有することができる。第1の導管を容器に結合することができ、第1の導管は、単一の管腔のみを有する。第2のポンプは、体液のバッチが第1の導管を介して患者のアクセスから運搬される第1の動作モードと、容器からの体液が患者への注入のために第1の導管を介してアクセスに運搬される第2の動作モードとの間で切り替え可能である。コントローラを、患者からの体液のバッチに対して体外治療を行う際に、第1のポンプ及び第2のポンプの動作を制御するように構成することができる。
更に具体的には、血液が体液である場合、一つ以上の実施形態では、血液治療システムは、処理流体回路、インターフェース回路及びコントローラを備えることができる。処理流体回路は、容器、第1の血液ポンプ及び濾過装置を有することができる。容器からの血液が第1の血液ポンプを介して第1の方向に濾過装置を通って再循環されるように、容器の入口が濾過装置の血液出口に結合されるとともに容器の出口が濾過装置の血液入口に結合される。インターフェース回路は、第1の導管及び第2の血液ポンプを有することができる。第1の導管を容器に結合することができ、第1の導管は、単一の管腔のみを有する。第2の血液ポンプは、血液のバッチが第1の導管を介して患者の血管アクセスから運搬される第1の動作モードと、容器からの血液が患者への注入のために第1の導管を介して血管アクセスに運搬される第2の動作モードとの間で切り替え可能である。コントローラは、患者からの血液のバッチに対して体外治療を行う際に、第1の血液ポンプ及び第2の血液ポンプの動作を制御するように構成することができる。
一つ以上の実施形態では、体液処理システムは、容器、第1の導管、フィルタ、再循環処理ループ、第1のポンプ及びコントローラを備えることができる。容器は、患者からの体液のバッチを保持することができる。第1の導管は、第1の段階中に患者のアクセスから体液を運搬するとともに第3の段階中に処理された体液をアクセスに戻すことができる。第1の導管は、単一の管腔のみを有する。フィルタは、老廃物の分子及び/又は体液を除去することにより、通過する体液に対して体外処理を行うことができ、それによって、限外濾過が可能になる。再循環処理ループは、容器をフィルタに接続することができる。処理ループが容器をフィルタに接続できるが、このプロセスを、ハーバード装置又はシリンジポンプを使用して行うこともできる。第1の血液ポンプ又はハーバード装置は、再循環処理ループで血液を運搬することができる。コントローラは、第1の段階と第3の段階との間の第2の段階中に容器からフィルタを通して体液を繰り返し再循環させるために第1のポンプを制御することができる。
更に具体的には、血液が体液である場合、一つ以上の実施形態では、血液治療システムは、容器、第1の導管、フィルタ、再循環血液処理ループ、第1の血液ポンプ及びコントローラを備えることができる。容器は、患者からの血液のバッチを保持することができる。第1の導管は、第1の段階中に患者の血管アクセスから血液を運搬するとともに第3の段階中に処理された血液を血管アクセスに戻すことができる。第1の導管は、単一の管腔のみを有する。フィルタは、老廃物の分子及び/又は体液を除去することにより、通過する血液又は体液に対して体外治療を行うことができ、それによって、限外濾過が可能になる。再循環血液処理ループは、容器をフィルタに接続することができる。処理ループが容器をフィルタに接続できるが、このプロセスを、ハーバード装置又はシリンジポンプを使用して行うこともできる。第1の血液ポンプ又はハーバード装置は、血液を運搬することができる。コントローラは、第1の段階と第3の段階との間の第2の段階中に容器からフィルタを通して血液を繰り返し再循環させるために第1の血液ポンプを制御ことができる。
開示された主題の実施形態の目的及び利点は、添付図面と併せて検討したときに以下の説明から明らかになる。
以下、必ずしも原寸に比例して描かれていない添付図面を参照して実施形態を説明する。該当する場合、基礎となる機能の図解及び説明を支援するために、一部の要素が簡略化されている又は図解されていない場合がある。図面全体を通して、同様の参照番号は、同様の要素を示す。
開示された主題の一つ以上の実施形態によるバッチ処理を採用する一般化された血液治療システムの簡略化された概略図である。
開示された主題の一つ以上の実施形態による複数行の血管アクセスと共に使用される図1Aの一般化された血液治療システムの簡略化された概略図である。
開示された主題の一つ以上の実施形態によるバッチ処理を使用する一般化された血液治療方法のプロセスフロー図である。
開示された主題の一つ以上の実施形態による血液治療法における様々な操作の相対的なタイミングを示すマップである。
開示された主題の一つ以上の実施形態による血液治療及び注入システムの組み合わせの簡略化された概略図である。
開示された主題の一つ以上の実施形態による血液治療及び注入を組み合わせた方法のプロセスフロー図である。
開示された主題の一つ以上の実施形態による血液治療及び注入方法における様々な操作の相対的なタイミングを示すマップである。
開示された主題の一つ以上の実施形態による複数の血液バッチの連続処理を採用する血液治療システムの簡略化された概略図である。
開示された主題の一つ以上の実施形態による複数の血液バッチの並列処理を採用する血液治療システムの簡略化された概略図である。
開示された主題の一つ以上の実施形態によるバッチ処理を使用する血液透析濾過(HDF)システムの初期設定を示す。
抗凝固剤の充填の段階での図6AのHDFシステム設定を示す。 血液濾過(HF)液の充填の段階での図6AのHDFシステム設定を示す。 血液の充填の段階での図6AのHDFシステム設定を示す。
血液のHDF治療を実行するための処理中の図6AのHDFシステム設定を示す。 血液のHDF治療を実行するための処理後の図6AのHDFシステム設定を示す。
血液の戻り段階中の図6AのHDFシステムのセットアップを示す。 抗凝固剤逆転剤の注入段階中の図6AのHDFシステムのセットアップを示す。 HF液のフラッシュ段階中の図6AのHDFシステムのセットアップを示す。
開示された主題の一つ以上の実施形態による透析液再循環を使用するように改変された図6AのHDFシステムの一部を示す。
開示された主題の一つ以上の実施形態による血液のバッチに対してHF治療を実行するための処理段階中の血液濾過(HF)システムの一部を示す。
開示された主題の一つ以上の実施形態による血液のバッチに対してHPF治療を実行するための処理段階中の血液灌流(HPF)システムの一部を示す。
本開示による体外血液治療システム及び方法は、治療処理中の血流の流量を、患者(例えば、人間又は動物)の血管系からの血液の採取/患者の血管系への血液の注入のために使用される血流の流量から切り離すことを可能にするために、血液のバッチ処理を使用する。血流の流量の切り離しにより、改善されたクリアランスを達成するために治療処理中の更に高い血流量が可能になるのと同時に患者への更に低い血流量/患者からの更に低い血流量が可能になり、これによって、アクセスサイズ(例えば、針又はカテーテルのサイズ)及び/又は数(例えば、引き出し及び注入ポート又はアクセス)が減少する。
図1Aは、バッチ処理を採用する一般化された血液治療システム100の態様を示す。システム100は、主モジュール104及び治療モジュール106を有することができる。主モジュール104は、患者102からの血液の運搬/患者102への血液の運搬を行うとともに処理のために血液を保持するように設計することができる。例えば、血管アクセス112は、処理のために患者102から主モジュール104に血液を提供するために単一の管腔I/O導管114に結合される。血管アクセス112は、当技術分野で知られている患者の血管系に接続するための針、カテーテル又は任意の他のデバイスを含むことができる。治療モジュール106は、そこを通過する血液の治療、例えば、血液濾過(HF)、血液透析濾過(HDF)、血液透析(HD)又は血液灌流(HPF)を含むがそれに限定されない透析治療に影響を及ぼすように設計することができる。
いくつかの実施形態では、モジュール104,106は、別個の構成要素として構築されるとともに適切な血液適合性コネクタによって互いに接続されてもよい。例えば、主モジュール104は、あるタイプの血液治療を実行する設置された治療モジュール106を別のタイプの血液治療を実行する別の治療モジュールと交換又は切り替えることを可能にする解放可能なコネクタを備えたスタンドアロンシステムであってもよい。代替的又は追加的に、主モジュール104に設置された治療モジュール106の交換は、血液処理に費やされる治療コンポーネント(例えば、HPFデバイス)を更新又は強化するのに効果的であることがある。したがって、システム100は、主モジュール104に取り付けられた治療モジュール106を単に交換することによって、異なる血液又は体液治療を提供することができる。
いくつかの実施形態では、システム100は、患者102からの血液の運搬/患者102への血液の運搬を行うインターフェース回路108及び血液を処理する処理回路110を有すると見なすことができる。例えば、インターフェース回路108は、主モジュール104に完全に又は実質的に含まれる構成要素によって構成されてもよく、一方、処理回路110は、主モジュール104に含まれるいくつかの構成要素及び処理モジュール106に含まれる他の構成要素によって構成されてもよい。インターフェース回路108は、例えば、単一の管腔I/O導管114、第1の血液ポンプ116及び関連する供給導管119,126を備えた流体/薬物モジュール118を有することができる。第1のポンプ116を、ハーバード装置又は注射器ポンプ又は注入/採取ポンプとすることができる。処理回路110は、例えば、血液容器又はチャンバ128、第2の血液ポンプ132、治療装置130(例えば、濾過装置)及び容器128と治療装置130との間に再循環流体回路140を形成する導管136,138を有することができる。第2のポンプ132を、ハーバード装置又は注射器ポンプ又は注入/採取ポンプとすることができる。
いくつかの実施形態では、システム100は、バッチ処理及び血液治療を行うためにその動作を制御するためのインターフェース回路108及び処理回路110の様々な構成要素に動作可能に結合されたコントローラ142も有してもよい。システム100は、コントローラ142に動作可能に結合することができる入力/出力(I/O)モジュール144も有してもよい。いくつかの実施形態では、I/Oモジュール144は、例えば、(例えば、図3に関して以下に説明するように)システム100の動作を他の治療装置と共に調整するために又は治療の状態をローカル又はリモートの監視システムに伝達するために、制御信号、データ又は他の任意の情報を外部システムに伝達するように構成されてもよい。代替的に又は追加的に、I/Oモジュール144は、システム100又は患者102の医療オペレータから操作指示を受信することができる、及び/又は、システム100又は患者102の医療オペレータに情報(例えば、視覚的又は聴覚的)を提供することができる。
図1A及び2Aを参照して、システム100の動作のための例示的なプロセス200を説明する。プロセス200は、202で開始し、204に進むことができ、二次流体又は薬物が血液容器128に追加されるか否かが判断される。例えば、コントローラ142は、治療モジュール106のタイプ、実行される血液治療のタイプ及び/又はI/O144を介して受信するカスタム指示に基づいて二次流体の追加が必要か否かを判断することができる。例えば、治療モジュール106がHDFを提供するとき、コントローラ142は、血液濾過又は置換液の追加を指示することができる。代替的に又は追加的に、コントローラ142は、薬物又は治療薬の追加を指示することができる。例えば、患者が抗凝固剤を投与されていないとき、コントローラ142は、ヘパリン、クエン酸塩ベースの抗凝固剤、ナファモスタット又はエポプロステノールのようなものであるがそれに限定されない適切な抗凝固剤の添加を指示することができる。
二次流体及び/又は薬物が添加されるべきであると204で判断される場合、プロセス200は、206に進むことができ、二次流体及び/又は薬物は、流体中の二次流体供給部120及び/又は抗凝固剤供給部122から流される。例えば、コントローラ142は、二次流体及び/又は抗凝固剤をモジュール118から一つ以上の入力導管119を介して単一管腔導管114に送り出した後に血液容器128に送り出すために、流体/薬物モジュール118、第1のポンプ116及び様々なバルブ又は他の流体制御コンポーネント(図示せず)を制御する。
十分な二次流体及び/又は薬物が容器128に提供されると、又は、二次流体又は薬物が必要でないと204で判断されたとき、プロセス200は、208に進むことができ、血液が、アクセス112を介して患者102から採取され、そして、治療処理までの一時的な保管のために容器128に運搬される。例えば、コントローラ142は、患者102から単一の管腔導管114に沿って第1の流量で容器128に血液を送り出すために、第1のポンプ116及び様々なバルブ又は他の流体制御コンポーネント(図示せず)を制御することができる。血液運搬208を、容器128において所定の血液量(V)が得られるまで、210を介して継続することができる。所定の血液量は、患者102のサイズに基づいて、例えば、患者102の総血液量の2~7%又は患者102の総血液量の1%,2%,3%,4%,5%,6%,7%,8%,9%,10%,11%,12%,13%,14%又は15%のような患者102の総血液量の1~15%に調整可能であってもよい。例えば、所定の血液量は、10~300ml又は10ml~1000mlであってもよく、患者102又はシステムオペレータによりI/Oモジュール144を介して設定されてもよい。
コントローラ142は、容器128内の血液の量を監視し、210で、所定の血液量が満たされているか否かを判断することができる。例えば、容器128の重量及びその中の内容物を、高精度の重量センサ134、例えば、重力スケールによって監視することができる。容器128内の血液量が比較的小さい(例えば、300ml未満)ので、誤った量の相関を回避するために、容器128を非常に正確に秤量すべきである。例えば、重量センサの精度は1グラム以下です。当業者は、フロート、ゲージ、静電容量式レベルセンサ、光センサ及び使用可能な他の体積又は重量センサを含むがそれに限定されない流体レベルを測定するための他のセンサを知っている。
次に、コントローラ142は、容器128の重量の変化をその中の流体/血液量の変化と相関させることができる。コントローラ142は、他の音量レベルセンサが使用されるときに変化又は信号の存在を相関させることもできる。いくつかの実施形態では、重量センサ344は、容器128の充填中にリアルタイムでコントローラ142に信号を提供する。したがって、センサ310及び/又はコントローラ142は、血液の流れ208の間の容器内の流体力学/振動による重量変動を補償するように構成されてもよい。代替的に又は追加的に、コントローラ142は、重量センサ134からの信号をサンプリングするとともに、210で、容器128内の血液が沈降することを可能にするために流れ208の断続的な休止中に十分な量に達したか否かを判断してもよい。
208~210を、204~206の後に行われるものとして示すが、いくつかの実施形態では、二次流体/抗凝固剤の容器128への追加の前に血液を患者102から採取するとともに容器128に保存するように順序を逆にすることも可能である。さらに、いくつかの実施形態では、ポンプ116以外の流体運搬を二次流体又は抗凝固剤のために使用してもよい。例えば、流体/薬物モジュール118の入力導管119は、単一の管腔導管114をバイパスするとともに血液容器128と直接接触してもよい。流体/薬物モジュール118と容器128との間に配置された流体運搬(図示せず)は、二次流体/薬物の流れ206が容器128への血液の供給208と同時に行うことができるように二次流体又は抗凝固剤を容器128に運搬することができる。流体運搬は、ポンプ116と同様の流体ポンプ、ハーバード装置、シリンジポンプ、適切なバルブによって制御される重力供給又は当技術分野で知られている他の任意の装置であってもよい。
210において容器128内で所定の血液量に到達すると、プロセス200は、212に進むことができ、患者102からの血液の採取を終了する。例えば、コントローラ142は、患者102からの血流を停止する又は後続の治療処理のために単一の管腔導管114を血液容器128から切り離すために、第1のポンプ116及び様々なバルブ又は他の流体制御コンポーネント(図示せず)を制御することができる。
したがって、プロセス200は、血液処理を開始してもよい214に進むことができる。特に、214で、容器128からの血液は、(潜在的には二次流体及び/又は抗凝固剤と共に)濾過装置130に運搬され、216で、血液は、処理プロセスに供される(例えば、透析治療を行うために流れる)。次に、218で、血液は、容器128に戻される。例えば、コントローラ142は、血液を容器128から導管136に沿って濾過装置130を通してから導管138を介して容器128に戻すために、第2のポンプ132及びさまざまなバルブ又は他の流体制御コンポーネント(図示せず)を制御することができる。214~218の各々における血液の流れは、第2の流量であってもよい。一般的には、溶質クリアランス効率を高めるために、第2の流量は、(患者102から血液を採取するために使用される)第1の流量よりも大きい。例えば、第2の流量は、50~500ml/分であってもよく、第1の流量より少なくとも1.25倍であってもよく、好適には、少なくとも2倍大きくあってもよい。
換言すれば、第1の流量及び/又は第3の流量は、約5ml/分から約250ml/分、又は、約5ml/分、約10ml/分、約15ml/分、約20ml/分、約25ml/分、約30ml/分、約35ml/分、約40ml/分、約45ml/分、約50ml/分、約55ml/分、約60ml/分、約65ml/分、約70ml/分、約75ml/分、約80ml/分、約85ml/分、約90ml/分、約95ml/分、約100ml/分、約105ml/分、約110ml/分、約115ml/分、約120ml/分、約125ml/分、約130ml/分、約135ml/分、約140ml/分、約145ml/分、約150ml/分、約155ml/分、約160ml/分、約165ml/分、約170ml/分、約175ml/分、約180ml/分、約185ml/分、約190ml/分、約195ml/分、約200ml/分、約205ml/分、約210ml/分、約215ml/分、約220ml/分、約225ml/分、約230ml/分、約235ml/分、約240ml/分、約245ml/分及び/又は約250ml/分である。
第2の流量は、第1の流量よりも少なくとも1.25倍であり、好適には、少なくとも2倍大きい、又は、50~750ml/分、約50ml/分、約55ml/分、約60ml/分、約65ml/分、約70ml/分、約75ml/分、約80ml/分、約85ml/分、約90ml/分、約95ml/分、約100ml/分、約105ml/分、約110ml/分、約115ml/分、約120ml/分、約125ml/分、約130ml/分、約135ml/分、約140ml/分、約145ml/分、約150ml/分、約155ml/分、約160ml/分、約165ml/分、約170ml/分、約175ml/分、約180ml/分、約185ml/分、約190ml/分、約195ml/分、約200ml/分、約205ml/分、約210ml/分、約215ml/分、約220ml/分、約225ml/分、約230ml/分、約235ml/分、約240ml/分、約245ml/分、約250ml/分、約255ml/分、約260ml/分、約265ml/分、約270ml/分、約275ml/分、約280ml/分、約285ml/分、約290ml/分、約295ml/分、約300ml/分、約305ml/分、約310ml/分、約315ml/分、約320ml/分、約325ml/分、約330ml/分、約335ml/分、約340ml/分、約345ml/分、約350ml/分、約355ml/分、約360ml/分、約365ml/分、約370ml/分、約375ml/分、約380ml/分、約385ml/分、約390ml/分、約395ml/分、約400ml/分、約405ml/分、約410ml/分、約415ml/分、約420ml/分、約425ml/分、約430ml/分、約435ml/分、約440ml/分、約445ml/分、約450ml/分、約455ml/分、約460ml/分、約465ml/分、約470ml/分、約475ml/分、約480ml/分、約485ml/分、約490ml/分、約495ml/分、約500ml/分、約505ml/分、約510ml/分、約515ml/分、約520ml/分、約525ml/分、約530ml/分、約535ml/分、約540ml/分、約545ml/分、約550ml/分、約555ml/分、約560ml/分、約565ml/分、約570ml/分、約575ml/分、約580ml/分、約585ml/分、約590ml/分、約595ml/分、約600ml/分、約605ml/分、約610ml/分、約615ml/分、約620ml/分、約625ml/分、約630ml/分、約635ml/分、約640ml/分、約645ml/分、約650ml/分、約655ml/分、約660ml/分、約665ml/分、約670ml/分、約675ml/分、約680ml/分、約685ml/分、約690ml/分、約695ml/分、約700ml/分、約705ml/分、約710ml/分、約715ml/分、約720ml/分、約725ml/分、約730ml/分、約735ml/分、約740ml/分、約745ml/分及び/又は約750ml/分である。
220で、容器128内の血液が214~218によって十分な処理が行われた否かを判断することができる。例えば、コントローラ142は、処理の経過時間、第2の流量の大きさ及び/又は容器128内の血液バッチの量に基づいて、十分な処理が行われたか否かを判断することができる。220で、十分な処理が行われなかった場合、プロセス200は、222に進むことができ、血液はオプションで再循環され、214に戻ることによって再処理される。したがって、実施形態では、214~218の再循環回路140に沿った血液の流れを、血液の各部分が濾過装置130を2回以上(例えば、2~10回)、好適には、反復プロセスで数回通過させるように繰り返すことができる。例えば、血液の再循環を、容器の全量が患者に戻される前に少なくとも3回濾過装置を通過するようにしてもよい。濾過装置による同一の血液の繰り返し処理は、従来のシングルパスRRTシステムと比べて更に改善されたクリアランス効率を達成する可能性がある。
代替的に又は追加的に、コントローラ142は、容器128の重量の変化(又はセンサ134によって測定される他の流体レベルセンサ)を治療処理の段階に相関させることができる。例えば、濾過装置130によって血液から採取される流体の量は、治療の段階と相関することができ、その流体採取を、容器128及びその中の内容物の流体の瞬間的又は平均重量又はレベルの変化において検出することができる。したがって、いくつかの実施形態では、重量センサ134は、容器128からの血液の流れ/容器128への血液の流れの間にリアルタイムでコントローラ142に信号を提供する。したがって、センサ134及び/又はコントローラ142を、血流214~218の間の容器内の流体力学/攪拌による重量変動を補償するように構成してもよい。代替的に又は追加的に、コントローラ142は、重量センサ310からの信号をサンプリングするとともに、220で、容器128内の血液が沈降することを可能にするために血流210~218の断続的な休止中に十分な処理が行われたか否かを判断してもよい。
210~222は、図2Aに別個の連続したステップとして示されているが、実際には、同時に行われてもよく、血液は、220で十分な処理が行われるまで容器128と濾過装置130との間で連続的に再循環する。いくつかの実施形態において、連続的な再循環を、例えば、センサ134による血液又は体液容器128の更に正確な重量測定又は流体体積レベルを可能にするために定期的に中断してもよい。
220で容器128内の血液の十分な処理が行われると、プロセスは、224に進むことができ、再循環222が終了するとともに容器128内の処理された血液がアクセス112を介して患者102に戻される。例えば、コントローラ142は、血液を第3の流量で容器から単一の管腔導管114に沿ってアクセス112に送り出すために、第1のポンプ116及び様々なバルブ又は他の流体制御構成要素(図示せず)を制御することができる。血液の戻りが採血と同一の導管114及びアクセス112を使用するので、第3の流量は、第1の流量と同一であってもよいが、同一である必要はない。
次に、プロセス200は、228に進むことができ、二次流体又は薬物が患者102に追加されるか否かが判断される。例えば、患者が以前に206で抗凝固剤を投与されたとき、コントローラ142は、プロタミン及び/又はカルシウムのようなものであるがそれに限定されない適切な抗凝固剤逆転剤の追加を指示することができる。代替的に又は追加的に、コントローラ142は、治療モジュール106のタイプ、行われた血液治療のタイプ及び/又はI/O144を介して受け取ったカスタム指示に基づいて患者102への二次流体の追加が必要か否かを判断することができる。例えば、コントローラ142は、患者102にアルブミンのようなある量の補液の注入を指示することができる。代替的に又は追加的に、コントローラ142は、228で、230での次のバッチの準備のために導管114及びアクセス112を洗い流すためにモジュール118からの二次流体(例えば、緩衝液又は生理食塩水)を使用することを決定することができる。
二次流体及び/又は薬物を追加すべきであると228で判断した場合、プロセス200は、226に進むことができ、二次流体及び/又は薬物は、流体/薬物モジュール118の二次流体供給部120及び/又は抗凝固剤逆転供給124から患者102に流される。例えば、コントローラ142は、二次流体及び/又は抗凝固剤逆転剤を一つ以上の入力導管126を介してモジュール118から単一の管腔導管114に送り出した後に患者102に送り出すために、流体/薬物モジュール118、第1のポンプ116及び様々なバルブ又は他の流体制御コンポーネント(図示せず)を制御する。
十分な二次流体及び/又は薬物が患者102に供給されると、又は、228で二次流体又は薬物が不要であると判断したとき、プロセス200は、230に進むことができ、血液の別のバッチが同一の患者102を処理する必要があるか否かを判断する。例えば、コントローラ142は、患者102の全血液量(例えば、4~6リットルの血液)が処理されるまで複数の連続するバッチに対してプロセス200を繰り返すために、システム100を制御することができる。代替的に又は追加的に、コントローラ142は、所定の制限時間又は所定の繰り返し回数又は体液の量に達するまでプロセス200を繰り返すために、システム100を制御することができる。I/Oモジュール144を、所定の制限時間又は反復回数又は体液の量を設定するために患者102又はオペレータによって使用することができる。230で更なるバッチが望まれる場合、プロセス200は、204に戻る。そうでない場合、プロセス200は、同一の患者102又は異なる患者に対して再び開始されるまで232で終了してもよい。
図2Bは、図2Aのプロセス200に対応するタイムマップ250を示す。全体的な治療プロセスは、システム100が患者102に接続されている初期設定252から開始することができる。例えば、血管アクセス112として機能する針を患者102の血管系に配置するとともにその針を単一の管腔に接続することができる。代替的には、血管アクセス112として機能する以前に設置されたカテーテルを、システム100の単一の管腔導管114に結合することができる。適切な設定252の後、血液バッチ処理サイクルを実行し、血液バッチ処理サイクルを、連続的に又は終了条件が満たされるまで、例えば、患者の全血液量が処理されるまで追加のバッチに対して順次繰り返すことができる。各血液バッチ処理サイクルは、(二次流体/薬物流206及び採血208によって構成される)バッチ準備段階、(血液処理216によって構成される)血液治療段階及び(血液注入224及び二次流体/薬物の流れ226によって構成される)バッチ戻り段階を備える。
バッチ準備段階及びバッチ戻り段階は、血液処理段階よりも小さい流体流量を使用することができる。いくつかの実施形態では、バッチ準備段階及びバッチ戻り段階は、実質的に同一の流体流量を使用する。したがって、バッチ準備段階の時間(tw)及びバッチ戻り段階の時間(ti)も実質的に同一であってもよい。これらの時間は、とりわけ、血液バッチの量、血管アクセス112及び単一管腔導管114のサイズ及び流体流量に基づいてもよい。血液治療段階の時間(tbp)は、流体の流量が多いにもかかわらず他の段階の時間(tbp)と同様である可能性がある。代替的には、血液治療段階の時間(tbp)は、他の段階のいずれか又は両方の時間よりも長くてもよい。血液治療段階の時間(tbp)は、とりわけ、血液バッチの量、濾過装置のタイプ、流体流量及び所望の再循環の程度(例えば、濾過装置を通る血液の通過回数)に基づいてもよい。
いくつかの実施形態では、各サイクルの時間は、10分未満になるように設計される。例えば、各サイクルの合計時間は、4~7分であり、これにより、1時間に最大15サイクルを達成することができる。約200mlのバッチ容量を使用する場合、このようなサイクル時間は、従来のRRTシステムに匹敵する血液処理レベルを達成する可能性がある。例えば、tbpは約3分であってもよく、残りのサイクル時間は、残りのステージ間で均等に分割される(例えば、tw=ti=~3.5分)。
システム100及び/又はプロセス200(及び/又はその後に議論される実施形態のいずれか)は、連続RRT、周期的断続的RRT、夜間透析、毎日の在宅透析又は任意の他の透析又は血液浄化の応用を含む様々な透析治療療法を提供するように適合させることができる。システム100及び/又はプロセス200によるバッチ処理の使用は、有利には、患者102からの血液の採取及びその後の患者102への処理された血液の注入の両方に使用される単一の管腔導管114を可能にし、患者からの血液の採取及び患者への処理済みの血液の注入を同時に行うために二つの管腔を使用する従来のRRTシステムとは異なる。この単一のアクセスポイント又はポートは、急性患者と慢性患者の両方の血管アクセスの負担を軽減することができる。
さらに、流量の切り離しにより、濾過装置130を通る第2の流量をサポートするために必要とされるよりも小さいサイズの血管アクセス112が可能になる。したがって、システム100は、従来の方法で通常使用されるサイズよりも小さいサイズの針又はカテーテルをRRTシステムで使用することができ、これによって、更に小さいサイズ(及び減少した数)が患者102によって更によく許容される(又は少なくとも痛み若しくは侵入が少なくなる)可能性がある。流量の切り離しは、従来のRRTシステムの場合よりも高い第2の流量を使用することを可能にし、これによって、特に中間分子(例えば、500ダルトンから60kD)のクリアランスが向上する。
一般的には、中分子クリアランスは、(1)高フラックス透析器、(2)高血流量及び(3)高透析液流量を使用して達成することができ、その組合せは、従来のRRTシステムでは達成が困難であるが、システム100によって容易に提供される。中分子クリアランスを、ベータ2ミクログロブリンのような代表的な中分子によって測定することができる。システム100及び/又はプロセス200の場合、少なくとも25ml/分、好適には、80~130ml/分のベータ2ミクログロブリンによって測定される中間分子クリアランスを達成することができる。例えば、システム100及び/又はプロセス200は、単一の管腔アクセス114、例えば、7フレンチよりも小さいカテーテル又は17ゲージよりも小さい針によって、100ml/分を超えるベータ2ミクログロブリンクリアランスによって測定される中間分子クリアランスを達成することができる。
図1Aが単一の血管アクセス112を示すが、システム100は、血管系への二つの管腔接続を有する既存のセットアップ(例えば、以前に設置されたマルチ管腔カテーテル又は中心ライン)に適合させることができる。例えば、図1Bは、血管アクセスが、患者102の血管系に接続された二つの管腔152,154を有する構成を示す。管腔は、設置されたマルチ管腔カテーテルの一部であってもよい、又は、例えば、動静脈瘻又は移植において患者に挿入される別個の針であってもよい。流体ユニオン156(例えば、Yコネクタ)は、別個の管腔152,154をシステム100の単一の管腔導管114に結合するために患者102とシステム100との間に設けられる。したがって、システム100は、マルチ管腔の血管アクセスにもかかわらず、依然として単一の管腔(すなわち、導管114)を使用して血液の採取/注入を行うことができる。
システム100及び/又はプロセス200(及び/又はその後に議論される実施形態のいずれか)は、以下の利点のうちの一つ以上を更に示すことができる。
特定の態様では、血液バッチを小さくする(例えば、≦300ml)とともに抗凝固化することができ、したがって、更に小さい容量の濾過装置(例えば、血液濾過器)を治療処理に利用することができる。コンポーネントが小さくなるに従ってシステムコストが削減される可能性がある。
特定の態様では、比較的小さいバッチ体積と組み合わされた更に小さい濾過装置は、従来のRRTシステムよりも小さいフットプリント及び/又は三次元サイズをもたらすことができる。したがって、体外血液治療システム全体は、実質的に携帯可能である、又は,少なくとも従来のRRTシステムよりも携帯可能となる可能性がある。
特定の態様では、血液バッチは少量である可能性があり、したがって、従来のRRTシステムに必要とされるよりも少ない有効量の抗凝固剤を使用することができる。
特定の態様では、抗凝固剤は、血管系を介して分配されるのではなく、(例えば、システム100内及び患者の注入部位に)局在化してもよく、これによって、患者の合併症を回避することができる。患者に注入された抗凝固剤は、システムによる抗凝固剤逆転剤の運搬によって逆転させることもできる。
特定の態様では、血液は、バッチでのみ処理され、したがって、処理回路110内の血液漏れが重大な失血を引き起こすリスクが軽減される。さらに、採血のための第1の流量は比較的少ないので、インターフェース回路108の血液漏れによる重大な失血のリスクも減少する。
特定の態様では、従来のRRTシステムのデュアル管腔カテーテルは、開示されたシステムでは必要とされないので、血液の再循環による非効率性を回避することができる。
特定の態様では、バッチサイズ、流量、及び/又は処理時間は全て、例えば、患者のサイズ又は病気の重症度を考慮に入れるようにカスタマイズすることができる。採血量が少なくなることによって、従来のRRTセッションが開始されたときによく見られる血行力学的不安定性が減少する可能性がある。
システム100及び/又はプロセス200(及び/又はその後に議論される実施形態のいずれか)は、上記で具体的に描写されたものを超える追加の又は異なる利点又は特徴を示すことができる。
いくつかの実施形態では、開示される方法及びシステムは、他の体液を処理するために使用することができる。例えば、腹腔内の体液の蓄積は腹水と呼ばれる。腹水は、肝硬変、肝疾患又はうっ血性心不全の患者によく見られる。腹水のような体液を除去するとき、利尿剤を投与することもできる。一般的に使用される利尿薬は、スピロノラクトン(アルダクトン)及び/又はフロセミド(ラシックス)を含む。利尿薬及び減塩食で液体蓄積を最適に治療できないとき、症状を緩和するために、患者は大量の体液を除去(穿刺)する必要がある。本開示は、腹水を採取することによって腹水を治療するための方法及びシステムを含む。オプションで、採取した腹水を濃縮して再注入することができる。
穿刺は、厳密な滅菌条件下で行われる。腹水は、アクセス112を介して患者102から採取され、治療処理まで一時的に保管するために容器128に運搬される。約100ml/分から約150ml/分のような約50ml/分から約200ml/分の流量で腹水を除去するためにポンプ116を使用することができる。代替的に、腹水除去は、重力を使用してもよい。針は、通常、左又は右下腹部に挿入され、針が皮下組織を通ってから腹腔を通って進む。特定の態様では、腹水は、カニューレの穏やかな動員又は必要に応じて患者102の向きを変えることによって支援されて、単一のセッションで排出される。
容器128からの体液(例えば、腹水)は、濾過装置130に運搬され、腹水は、濃縮のような処理プロセスに供され、その後、容器128に戻される。濃縮された腹水(例えば、タンパク質に富む濃縮物)は、導管114を介して特許102に戻すことができる。濃縮腹水の代わりに又は濃縮腹水に加えてアルブミンを注入することもできる。
いくつかの実施形態では、システム100を、同一の血管アクセスに結合された別の医療装置と組み合わせることができる。例えば、図3は、単一のセットアップで流体/薬物注入及び血液治療の両方を提供するシステム300を示す。医療装置302(例えば、注入ポンプ)を、血管アクセス112への注入流路を共有するように血液治療システム100に接続することができる。例えば、流体カップリング308(例えば、Yコネクタなどのユニオン接続)は、システム100の単一の管腔導管114を医療装置302の注入供給ライン306に接続することができる。いくつかの実施形態では、システム300は、既存の注入装置302とは別のシステム100を提供するとともに二つを、例えば、流体結合308及び電気信号結合310(例えば、通信線)を介して動作可能に接続することによって実現してもよい。代替的に、システム300は、流体結合308及び電気信号結合310がマシンの内部にある単一の統合されたマシンとして実現してもよい。
図3に示すように、医療装置302は、供給ライン306、流体結合308及び血管アクセス112を介して供給部304から患者102に流体又は薬物を注入するポンプを有することができる。相互の操作を調整するために、システム100は、物理的な有線接続及び/又は無線接続であってもよい電気信号結合310を介して電気信号を送信することができる。例えば、医療装置302のポンプは、少なくとも血液がシステム100によって患者102から採取されるときに注入を一時停止することができる。そうでない場合、医療装置302は、血液がシステム100によって処理されているとき及び/又は血液がシステム100から患者102に戻されているときに注入を継続してもよい。いくつかの実施形態では、医療装置302による注入の間(又は注入の少なくとも一部の間)、デバイス302からの流体/薬物がシステム100に入らないように、システム100を導管114から遮断するためにアクセスバルブ312を使用することができる。代替的に又は追加的に、システム100と医療デバイス302のうちの一つのみが動作可能に血管アクセス112に接続されるように、流体カップリング308及びアクセスバルブ312を、単一の構成要素、例えば、流体スイッチとして一緒に統合されてもよい。
図3及び4Aを参照して、システム300の動作のための例示的なプロセス400を説明する。一般的には、プロセス400のコンテキスト内でのシステム100の動作は、プロセス200に関して上記で説明したものと実質的に同様であってもよい。したがって、図4Aは、動作について図2Aと同じ参照番号を使用し、ここでは個別に説明しない。むしろ、以下の説明は、プロセス400とプロセス200の違いに重点を置く。
プロセス400は、402で開始することができ、供給部304からの流体又は薬物は、医療装置302を使用して血管アクセス112を介して患者102に注入される。いくつかの実施形態では、医療装置302は、(例えば、患者102又は操作者による入力に基づく)注入402の動作を指示するそれ自体の独立した制御システムを有する。他の実施形態では、医療装置302は、例えば、電気信号結合310を介してシステム100のコントローラ142から命令を受け取る。
注入402は、システム100が採血のために血管アクセス112の使用を必要とするまで継続することができる。したがって、204で、プロセス400は、血液バッチ治療サイクルを開始するために二次流体/薬物を容器128に追加すべきか否かを判断することができる。二次流体/薬物が204で望まれる場合、プロセス400は、オプションでアクセスバルブ312を閉じて(まだ閉じられていない場合)、二次流体/薬物が患者102ではなく容器128にのみ移動することを確実にすることができる。十分な流体/薬物が容器128に供給されている又は204で二次流体又は薬物が不要であると判断された場合、プロセス400は、406に進むことができ、208でアクセス112を介して患者102から血液を採取するとともに容器128に運搬できるようにするために、医療装置302による注入が一時的に一時停止される。アクセスバルブ312が以前に閉じられているとき、406は、オプションで、血液が血管アクセス112から単一の管腔導管114を介してシステム100に流れることを可能にするためにアクセスバルブ312を開くことを有することができる。
注入休止406及び採血208は、210で容器128内の所定の血液量が達成されるまで継続してもよく、その後、プロセス400は、408に進むことができ、採血が終了し、医療装置302による注入が再開される。血液処理214~218及び再循環222を、注入再開408と同時に行うことができる。220で十分な治療処理に達すると、プロセス400は、プロセス200と同様の方法で、例えば、血液224を戻し、二次流体及び/又は抗凝固剤逆転剤226を流し、かつ、後続のバッチのために230で繰り返すことによって進むことができる。アクセスバルブ312が以前に閉じられているとき、224は、オプションで、血液がシステム100からシングル管腔導管114を介して血管アクセス112に流れることを可能にするためにアクセスバルブ312を開くことを有することができる。したがって、システム100による血液戻り224は、医療装置302による流体/薬物注入408と同時に行われてもよい。いくつかの実施形態では、血液流量及び/又は流体/薬物注入流量を、単一の管腔導管114及び/又は血管アクセス112を介する二つの同時の流れに適合するためにこの段階中に調整してもよい。
代替的には、血液治療処理214~218が220で終了すると、プロセス400は、オプションで、410で医療装置302による注入を一時停止することができ、これによって、血液戻り224及び/又は二次流体/逆転剤フロー226が導管114及び血管アクセス112への唯一のアクセスを有することができる。アクセスバルブ312が以前に閉じられていた場合、410は、オプションで、血液がシステム100から単一の管腔導管114を介して血管アクセス112に流れることを可能にするためにアクセスバルブ312を開くことを有することができる。
図4Bは、図4Aのプロセス400に対応するタイムマップ450を示す。この場合も、マップ450のコンテキスト内でのシステム100のタイミングは、タイムマップ250に関して上記で説明したものと実質的に同様である。したがって、図4Bは、タイミングについて図4Aと同一の参照番号を使用し、ここでは個別に説明しない。特に、図4Bは、血液バッチ処理サイクルに関して可能な注入期間を示す。例えば、医療装置302による初期期間452は、第1の血液処理サイクルの前に生じることができ、血液処理サイクルのバッチ準備段階の少なくとも二次流体/薬物フロー206と重複してもよい。次に、各バッチ準備段階の採血208中に注入を一時停止し、その後、(血液治療216によって構成される)各血液治療段階中に454で再開してもよい。
いくつかの実施形態では、医療装置302による注入は、システム100に血管アクセス112への唯一のアクセスを可能にするために、(輸血224及び二次流体/薬物流226によって構成される)各バッチ戻り段階の間に再び一時停止されてもよい。換言すれば、治療装置302による注入458は、オプションで、各バッチ戻り段階の間継続してもよい。そのような実施形態では、注入458のレートは、システム100から血管アクセスへの追加の血液の流れに適合するために、血液治療段階中の注入454よりも減少させてもよい。注入は、オプションで、次のバッチ準備段階の二次流体/薬物フロー206の間の期間456で再開(又はその公称レートまで増加)することができる。
上記の説明が単一の血液容器128の使用に重点を置いているが、開示される主題の実施形態は、それに限定されない。実際、特定の企図された実施形態では、体外血液治療システム及び方法は、連続的又は並行的治療処理のために複数の血液容器を利用することができる。例えば、図5Aは、連続的な血液治療処理を提供する一対の血液容器128a,128bを利用する一般的な体外血液治療システム500の簡略化されたレイアウトを示す。システム500は、インターフェース回路510と、一対の処理回路512a,512bと、を有する。各処理回路512a,512bは、各々の血液容器128a,128bと、重量又は流体レベルセンサ134a,134bと、血液ポンプ132a,132bと、を有してもよく、それは、ハーバード装置及び濾過装置130a,130bであってもよい。したがって、各処理回路512a,512bは、図1Aの処理回路110と実質的に同様であり、処理回路110と同様の方法で血液治療を行うために互いに独立して動作してもよい。
インターフェース回路510は、図1Aのインターフェース回路108と実質的に同様であり、したがって、インターフェース回路108と同様に動作してもよい。しかしながら、インターフェース回路510は、単一の管腔導管114を第1の処理回路512aの入口導管504又は第2の処理回路512bの入口導管506のいずれかに接続する流体スイッチ502(又はスイッチの効果を提供するためのバルブ又は他の流れ制御デバイスの組合せ)を更に有する。一度に一つの処理回路512a、512bのみをスイッチ502によって単一の管腔導管114に接続することができるので、処理回路512a,512bは、直列に動作するものと見なしてもよい。
例えば、図5Aでは、患者102からの血液又は体液を容器128aに運搬できるように又は容器128aからの処理された血液を単一の管腔導管114及び入口導管504を介して患者102に戻すことができるように、スイッチ502は、処理回路512aを選択する。その間、処理回路512bは、スイッチ502によって選択解除される。処理回路512bは、選択解除されている間、血液治療を行うために、以前に採取した血液を容器128bと濾過装置130bとの間で再循環させてもよい。したがって、処理回路512a,512bの一方による血液治療処理は、処理回路512a,512bの他方が血液を採取又は注入している間に行われてもよく、これにより、単一の血液容器システムにおける血液処理ダウンタイムと見なされるものを利用する。代替的に、処理回路512bは、選択解除された期間中にアイドル状態であってもよい。制御システム142と同様に、制御システム508は、インターフェース回路510及び処理回路512a,512bの構成要素の動作(例えば、スイッチ502による選択)を制御する。当業者は、追加のスイッチを含めることによって512c,512dのような一つ以上の追加の処理回路が可能であることを認識する。
別の例では、図5Bは、並列血液治療処理を提供する一対の血液容器128a,128bを利用する一般的な体外血液治療システム550の簡略化されたレイアウトを示す。システム550は、インターフェース回路552と、一対の処理回路512a,512bと、を有し、その各々は、図1Aの処理回路110と実質的に同様であり、処理回路110と同様の方法で血液治療を行うために互いに独立して動作してもよい。
インターフェース回路552は、図5Aのインターフェース回路510と同様であるが、スイッチ502の代わりに流体ユニオン554(又はユニオンの効果を提供するためのバルブ又は他の流れ制御デバイスの組み合わせ)を有する。ユニオン554(例えば、Yコネクタ)は、単一の管腔導管114を第1の処理回路512aの入口導管504又は第2の処理回路512bの入口導管506の両方に接続する。両方の処理回路512a,512bがユニオン554によって一度に単一の管腔導管114に接続されるので、処理回路512a,512bを、並列に動作するものと見なすことができる。当業者は、追加のユニオンを含めることによって512c,512dのような一つ以上の追加の処理回路が可能であることを認識する。
例えば、患者102からの血液を、容器128a,128bに同時に運搬することができる、又は、容器128a,128bからの処理された血液を、単一の管腔導管114及び入口導管504,506を介して同時に患者102に戻すことができる。したがって、単一の管腔導管114に沿って移動する患者102からの血液を、血液容器128a,128bの各々の間で分割することができ、容器128a,128bから戻る血液を、血管アクセス112で患者に導入する前に組み合わせることができる。処理回路512a,512bは、並行して血液治療を行うために、容器128a,128bと濾過装置130a,130bとの間で同時に血液を再循環させてもよい。制御システム508は、制御システム142と同様に、インターフェース回路552及び処理回路512a,512bの構成要素の動作を制御する。
処理回路512a,512bを図5A及び5Bにおいて同一であるものとして示すが、いくつかの実施形態では、濾過装置130a,130bは、互いに異なっていてもよい(すなわち、別個の治療モダリティを提供する)。例えば、採取された血液の第1の部分は、処理回路512aによって第1の治療モダリティに供され、一方、採取された血液の第2の部分は、処理回路512bによって(第1の治療モダリティ又はレジメンと異なる又はそれに補完的であってもよい)第2の治療モダリティに供される。さらに、図5A~5Bは、一対の血液容器を備えた例示的なシステムを示しており、一つ以上の企図された実施形態によれば、追加の血液容器を用いた連続又は並列処理も可能である。実際には、図5A~5Bの教示は、スイッチング(例えば、スイッチ502)又はユニオン(例えば、ユニオン554)の構成要素の適切な設計によって、三つ以上の血液容器(及び関連する処理回路)に容易に拡張することができる。いくつかの実施形態では、直列及び並列処理回路の組合せが企図されている。
図6A~6Iを参照して、血液透析濾過(HDF)を提供するための例示的な体外血液治療システム600の動作を説明する。血液透析濾過(HDF)は、対流クリアランスを拡散クリアランスと組み合わせて利用する腎代替療法の一種である。HDFは、標準的な血液透析より多くの中分子量の溶質を除去する。HDFシステム600は、患者102の血管系に結合された単一の管腔血管アクセス604に接続された単一管腔導管606を有することができる。例えば、血管アクセス604を、17ゲージ又は7フレンチより小さいサイズを有する針又はカテーテルとすることができる。可逆的血液ポンプ626(例えば、拍動性血液ポンプ、蠕動ローラーポンプ、回収/注入等)は、単一の管腔導管606に沿って流体、例えば、患者102及び容器634との間の血液又は他の流体を供給ライン614,629,659,661介して輸送するために使用される。
一つ以上のセンサを、単一の管腔導管606の流路に沿って配置することができる。例えば、空気検出器608を、安全上の目的で採取中にシステム600に導入されるおそれがある空気を検出するために(右から左に見た)血管アクセス604の近位の導管606に沿って配置することができる。圧力計609を、採血又は注入中の圧力変化を検出するために血管アクセス604の近位の導管606に沿って設けてもよく、この変化は、例えば、患者102からの血管アクセス604の切り離し又は血管アクセス604又は導管606に沿った他の場所の閉塞を示すことができる。
一つ以上の流れ制御装置を、単一管腔導管606の流路に沿って配置することができる。例えば、第1のバルブ610を、血管アクセス604と血液ポンプ626との間の導管606に沿って配置することができる。特に、第1のバルブ610を、流体が供給ライン614、659を介して導管606に導入されるときに血管アクセス604を隔離するために、供給ライン614、659の導管606の接続点と血管アクセス604との間に配置してもよい。第2のバルブ632を、例えば、血液処理中に血液容器634を導管606から隔離するために、血液ポンプ626と血液チャンバ又は容器634との間の導管606に沿って配置することができる。特に、第2のバルブ632は、流体が供給ライン629、661を介して導管606に導入されるときに血液容器634を隔離するために、供給ライン629、661の導管606の接続点と血液容器634との間に配置してもよい。
血液濾過(HF)流体(例えば、代替又は置換流体)の供給部616を、供給ライン614及び661に接続することができ、その各々は、流れ制御装置を有してもよい。例えば、HF供給ライン614,661はそれぞれ、HF供給616と導管606との間のそれぞれの流路を開閉する第3のバルブ612及び第4のバルブ624を有することができる。ヒーター622は、HF液の温度が患者102への注入に適切であることを確実にするために、供給ライン661に沿って流れるHF流体を加熱することができる。抗凝固剤(例えば、ヘパリン、クエン酸塩ベースの抗凝固剤、ナファモスタット、エポプロステノール等)の供給部620及び抗凝固剤逆転剤(ARA)(例えば、プロタミン、カルシウム等)の供給部630を、それぞれの供給ライン659、629に接続することができ、その各々は、流量制御装置を有することができる。例えば、供給ライン659,629はそれぞれ、供給620,630と導管606との間のそれぞれの流路を開閉する第5のバルブ618及び第6のバルブ628を有することができる。特に、抗凝固剤供給ライン659のための導管606の接続点は、血液ポンプ626とHF供給ライン614の導管606の接続点との間にあってもよく、一方、ARA供給ライン629の導管606の接続点は、血液ポンプ626とHF供給ライン661の導管606の接続点との間にあってもよい。血管アクセス604と第2のバルブ632との間に配置されるとともにそれを含む構成要素をまとめてシステム600のインターフェース回路と見なしてもよい。図6Aに示すシステム600の残りの構成要素を、システム600の処理回路と見なしてもよい。
血液容器634は、第2のバルブ632によって制御される第1の流体ポートと導管606との間のアクセスを備えた単一の管腔導管606に結合された第1の流体ポートを有することができる。血液容器634は、第2の流体ポートと第7のバルブ636によって制御される供給ライン638との間のアクセスを備えた再循環供給ライン638に結合された第2の流体ポートも有することができる。血液容器634は、第3の流体ポートと第8のバルブによって制御される戻りライン646との間のアクセスとを備えた再循環戻りライン646に結合された第3の流体ポートを有することができる。バルブ632、636、648(又は他の流れ制御構成要素)を血液容器634とは別に示すが、いくつかの実施形態では、バルブ632、636、648(又は他の流れ制御構成要素)は、容器634自体の一部を形成してもよい。さらに、いくつかの実施形態では、血液容器634のいくつかのバルブを、一緒に組み合わせること又は同様の機能を提供する共通の流体制御構成要素によって置き換えることができ、例えば、第2のバルブ632及び第7のバルブ636は、導管606又は再循環供給ライン638のいずれかへの血液容器の流体ポートを接続する流体スイッチによって置き換えられる。
血液ポンプ640(例えば、拍動性血液ポンプ、蠕動ローラーポンプ、ハーバード装置、シリンジポンプ等)は、再循環供給ライン638を介して容器634から透析装置644(例えば、クロスフロー透析装置)に流体を運搬するとともに再循環リターンライン646を介して透析装置644に戻すために使用される。いくつかの実施形態では、ハーバード装置又はシリンジポンプ640を利用することによって、導管630が血液容器634と透析装置644との間の流体を再循環させるために使用されるために再循環リターンライン646はもはや必要でなくなる。透析液を供給部656から透析器644に運搬するために透析液ポンプ652(例えば、蠕動ポンプ、容積式ポンプ、遠心ポンプ、ハーバード装置、注射器ポンプ等)を使用し、透析液は、血液が流れる透析装置644のチャンバから膜又はフィルタによって分離された透析装置644のチャンバに流れる。容器634内の血液と適合性のある透析液の温度を確保するために、ヒーター654は、透析装置に流れる透析液を加熱することができる。透析装置644から廃棄部658(例えば、廃棄部容器、排水管、又は他の医療処分)までの流出物(例えば、限外濾過液、除去された溶質、及び使用済み透析液)を運搬するために、別個のポンプ662(例えば、蠕動ポンプ、容積式ポンプ、遠心ポンプ等)をオプションで使用することができる。
代替的に、透析液ポンプ652は、透析液を共通の透析液容器702から送り出すことができ、流出ポンプ662は、例えば、図7に示すように透析液の再循環を提供するために、流体を共通の透析液容器702に送り出すことができる。図7が導管606の左端に接続されたシステム構成要素が図6Aと同一であるために図7が処理回路700の構成要素のみを示すことに留意されたい。図7に示すように、例えば、導管714を介して使用済み透析液を廃棄部706運搬することによって処理中又は処理後に使用済み透析液をそこから除去するために、排出ポンプ712を共通透析液容器702に接続することができる。したがって、処理中又は処理前に新鮮な透析液を供給するために、透析液供給部704を共通透析液容器702に接続してもよい。容器702に供給される新鮮な透析液を加熱するために、透析液供給ライン710に沿ってヒーター708を設けてもよい。透析液容器702内の流体の体積を監視するために、重量センサ650と同様の重量センサ716又は体積レベルセンサを使用してもよい。
図6Aに戻ると、一つ以上のセンサを、透析装置644に出入りする流路に沿って配置することができる。例えば、HDF処理中の圧力変化を検出するために、圧力計642を、(右から左に見た)透析装置644の血液入口の遠位の導管638に沿って配置することができ、その変化は、例えば、透析装置644の閉塞又は導管638,646に沿った他の場所での閉塞を示すことができる。例えば、透析装置644の膜/フィルタを不適切に通過した可能性のある血液を検出するために、血液漏出検出器660(例えば、光検出器)を、透析装置644の流出出口の近位に配置することができる。
HDF治療プロセスの第1のサイクルの開始時に、システム600は、図6Bに示すように、ある量の抗凝固剤664を血液容器634に提供する。例えば、第5のバルブ618及び第2のバルブ632を、残りのバルブ610,612,624,628,636及び648が閉じられている間に開いてもよい。ポンプ626は、抗凝固剤664を供給部620から導管659及び606に沿って容器634に運搬するために第1の方向に動作することができる。例えば、抗凝固剤664がヘパリンであるとき、容器634に追加される容量は、血液100mlの血液に対して5~200ヘパリン単位であってもよい。患者102が既に(すなわち、適切な抗凝固剤の静脈内運搬によって)抗凝固処理されている場合、システムは、抗凝固剤644の供給をスキップし、代わりに、図6Cの構成に直接進んでもよい。
図6Bの抗凝固剤644の追加後、システム600は、図6Cに示すように、ある量のHF流体666を血液容器に供給する。例えば、第3のバルブ612及び第2のバルブ632を、残りのバルブ610、618、624、628、636及び648が閉じられている間に開いてもよい。ポンプ626は、HF流体666を供給部616から導管614及び606に沿って容器634に運搬するために第1の方向に動作することができる。例えば、HF流体666の量を、容器634に追加される血液の量及び処理中に生成される限外濾過液の予想量に基づいて決定してもよい。
図6CのHF流体666の追加後、システム600は、6Dに示すように、ある量の血液668を患者102から採取して血液容器634に追加する。例えば、第1のバルブ610及び第2のバルブ632を、残りのバルブ612,618,624,628,636及び648が閉じられている間に開いてもよい。ポンプ626は、血液を患者102から血管アクセス604を介して導管606に沿って容器634に運搬するために第1の方向に動作することができる。例えば、血液668の量を、患者の総血液量、容器634の利用可能な容量、各処理サイクルのタイミング、及び/又は、血管アクセス604のサイズ及び/又は導管606のサイズに基づく最大回収流量に基づいて決定してもよい。例えば、血液668の量は、10~300ml又は患者102の総血液量の2~7%であってもよい。1グラム以上又は1ml以上の精度を有してもよい重量センサ又は他の量レベルセンサ650を、容器634に追加された血液の量を監視するために使用することができる。図6B~6Dが例示及び説明のみを目的として流体ボリューム664、666及び668をボリュームの積層として示すことに留意されたい。実際の実施において、抗凝固剤、HF流体及び血液は全て、例えば、図6Eの670によって示すように単一の混合体積又は混合物を提供するために容器634内で一緒に混合される。
図6Dの血液668の追加後、システム600は、治療サイクルの血液処理段階に移行してもよい。例えば、図6Eは、治療処理の開始時のシステム600を示し、第1の血液/HF流体/抗凝固剤混合物670は、処理された血液672を生成するために透析器644を通って循環される。例えば、第7のバルブ636及び第8のバルブ648は、残りのバルブ610,612,618,624,628及び632が閉じられている間に開いてもよい。ポンプ640は、血液混合物670を、再循環供給ライン638に沿って透析装置644に運搬してから再循環戻りライン646に沿って容器634に戻すことができる。例えば、ポンプ640によって供給される流量は、50~500ml/分以上(例えば、750ml/分)である。同時に、透析液ポンプ652は、透析液を供給部656から透析装置644に運搬することができ、流出物ポンプ662は、流出物を透析器644から廃棄部658に送り出すことができる。
ポンプ640は、図6Cの患者からの血液の採取レートよりも大きい流量で、例えば、少なくとも1.25倍大きい流量で血液混合物670を運搬することができる。例えば、採取レートは、100~150ml/分のような200ml/分未満であってもよく、一方、図6Eのポンプ640によって供給される流量は、少なくとも300ml/分であってもよい。透析液ポンプ652及び/又は流出ポンプ662は、透析装置644を通る血液混合物670の流量以上である透析装置644を通る透析液の流量を生成することができる。例えば、透析装置644を通る透析液の流量は、少なくとも500ml/分又は500~1500ml/分であってもよい。
図6Eの容器634と透析装置644との間の血液670の再循環は、適切な停止又は終了条件に達するまで継続してもよい。例えば、重量センサ又は容積レベルセンサ650は、透析装置644によって十分な廃液が除去されるときを判断するために(例えば、再循環中又は再循環の断続的な休止中に動的に)容器634内の流体の重量又は容積を監視することができる。代替的に又は追加的に、再循環は、所定の時間又は血液670が所定の回数だけ透析装置644を通過するまで継続してもよい。例えば、初期血液量が300mlの場合、再循環は、3分以下の間又は初期血液量全体が透析装置644を少なくとも3回通過するまで継続してもよい。
同一の血液を透析装置644で複数回再処理できるので、溶質の迅速な除去及び(必要に応じた)限外ろ過を実現することができる。さらに、図6Eの透析装置644を通る血流量を、(そうでなければ、血管アクセス604及び/又は単一の管腔導管606の小さいサイズによって制限される)図6Dの採血の場合よりも大きくすることができ、溶質のクリアランス及び限外濾過を、中間分子のクリアランスを含めて更に改善することができる。換言すれば、システム600は、従来のRRTシステムと同等又はそれ以上の治療性能を達成しながら従来のRRTシステムよりも小さいサイズの単一の血管アクセスを可能にするために、血液処理流量を採血流量から切り離すことを利用する。
最終状態に達すると、システム600は、治療サイクルの血液戻り段階に移行してもよい。例えば、図6Fは、治療処理の終了時のシステム600を示し、再循環後の最終処理された血液674は、患者102への注入のために血液チャンバ634内で待機する。例えば、再循環を終了するために、バルブ636,648を閉じるとともにポンプ640を停止してもよい。透析液ポンプ652及び流出物662も同時に又はその後短時間で停止してもよい。例えば、血液674が一時的に沈降して注入前にセンサ650による正確な重量測定を提供することを可能にするために、他のバルブも閉じてもよい。
図1において、システム600は、処理された血液674を容器634から患者102に注入して戻す。例えば、第1のバルブ610及び第2のバルブ632は、残りのバルブ612,618,624,628,636及び648が閉じられている間に開いてもよい。ポンプ626は、導管606に沿って血管アクセス604を介して容器634から患者102に処理された血液674を運搬するために第2の方向(第1の方向とは反対)で動作することができる。例えば、ポンプ626は、処理された血液674を、図6Cの上述した採取レートと同一又は実質的に同一の流量で注入することができる。例えば、注入レートは、100~150ml/分若しくは25ml/分、50ml/分、100ml/分又は150ml/分のような200ml/分未満であってもよい。
図6Gの処理された血液674の注入後、システム600は、図6Hに示すように、大量のARA676を患者102に注入することができる。例えば、第1のバルブ610及び第6のバルブ628は、残りのバルブ612,618,624,632,636及び648が閉じられている間に開いてもよい。ポンプ626は、ARA676をARA供給630から導管629,606に沿って血管アクセス604を介して患者102に運搬するために、第2の方向で動作することができる。例えば、ARA676の量を、患者に戻された処理された血液量674、図6Bで追加された抗凝固剤の量及び/又はARA及び抗凝固剤のタイプに基づいて決定してもよい。
図6HのARA676の注入後、システム600は、図6Iに示すように、大量のHF流体678を患者102に注入することができる。例えば、第1のバルブ610及び第4のバルブ624は、残りのバルブ612,618,628,632,636及び648が閉じられている間に開いてもよい。ポンプ626は、HF流体をHF供給616から導管661,606に沿って血管アクセス604を介して患者102に運搬するために、第2の方向で動作することができる。HF流体678の注入は、次のバッチ処理サイクルの準備として導管606を洗い流すのに効果的となり得る。したがって、システムは、患者102からの次の血液バッチを処理するために図6Bの構成に戻ることができ、それ以上のバッチが望まれない場合は終了してもよい。
図6A~6Iのシステム600の上記の議論は、HDF治療プロセスを具体的に説明し、システム600は、血液透析(HD)治療プロセスを提供してもよい。しかしながら、システム600は、HF流体を供給する供給部616の代わりに、通常の生理食塩水(NS)等のようなフラッシング流体を供給することができる。HD処理セットアップにおける透析装置644の膜を通る対流が全くない又はほとんどないので、フラッシング流体の量は、図6C及び図6Iで使用されるHF液の量よりも少なくてもよい。例えば、フラッシング流体の量は、(図6Bの)抗凝固剤又は(図6Hの)ARAの任意の以前の流れの導管606をきれいにするのに十分な量だけであってもよい。HD治療設定では、透析装置644を通る血流速度は、図6の血流速度よりも少なくてもよい。HDF治療セットアップにおいて、透析装置644を通る血液流量は、HDF治療セットアップの図6Eにおけるものより小さくてもよい。透析装置のタイプは、HDF治療セットアップの透析装置644とは異なってもよい。HD治療を提供するためのシステム600の構成及び動作は、図6A~6Iに示すものと同様である。
上記で参照したように、開示されたシステムの実施形態を、システムの他の構成要素(例えば、主モジュール)を維持しながら一つの治療モジュールを別の治療モジュールと交換することによって他の治療モダリティを提供するために容易に変更することができる。例えば、図6A~6IのHDFシステム600を、図8に示すように、HF治療を提供するように変更することができる。導図管606の左端に接続されたシステム構成要素が図6Aのものと同一であるために図8が処理回路800の構成要素のみを示すことに留意されたい。図8に示すように、処理回路800は、システム600のセットアップから透析液ポンプ652、ヒーター654及び透析液供給656を除去し、代わりに、排出ライン802に沿って透析装置644から廃棄部804に排出物を送り出すために排出ポンプ806に依存する。処理回路800の動作は、図6A~6Iに示すものと実質的に同一であってもよい。
別の例では、図6A~6IのHDFシステム600は、図9に示すように、HPF治療を提供するように変更することができる。導管606の左端に接続されたシステム構成要素が図6Aのものと同一であるために図9が処理回路900の構成要素のみを示すことに留意されたい。図9に示すように、HPFシステムの処理回路900は、HDFシステム600の透析装置644をHPFカートリッジ又はデバイス902に置き換える。HPFは、膜を横切って流れる透析液への拡散又は対流ではなく粒子への老廃物の吸収に依存するので、HPFシステムの処理回路900は、図6Aの設定から透析液の流れに関する全ての構成要素、例えば、透析液ポンプ652、ヒーター654、透析液供給656、漏れ検出器660、流出物ポンプ66及び廃棄部658を取り除く。処理回路900の動作は、図6A~6Iに示すものと実質的に同一であってもよい。
特定の例において、フィルタ又は濾過装置を、生体適合性の吸着剤ビーズ技術、例えば、CytoSorb、CytoSorbents、Inc.のような循環血液からサイトカインを除去するための体外血液吸着フィルタ装置とすることができる。CytoSorb血液吸着ビーズは、生体適合性のポリビニルピロリドンコーティングを施したポリスチレン-ジビニルベンゼン多孔質粒子(平均粒子径450μm、孔径0.8~5nm、表面積850m2/g)である。例えば、ポリスチレンジビニルベンゼンコポリマー及びポリビニルピロリドンポリマーを含む組成物を使用する方法を主張する米国特許第8,647,666号を参照されたい。
他の特定の例では、フィルタ又は濾過装置は、ExThera Medical CorpのSeraph Microbind AffinityBlood Filterであり、これは、病原体が体に侵入するときに病原体がコロニーを形成するために使用するヒト細胞上の受容体を模倣する分子受容体部位でコーティングされたマイクロビーズを体液が通過できるようにするフィルタである。吸着媒体は、共有結合した固定化ヘパリン又はヘパラン硫酸を使用して独自の結合能力を発揮する柔軟なプラットフォームである。例えば、少なくとも一つの多糖吸着剤又は固定化ヘパリンを開示している米国特許第8,758,286号又は米国特許第9,173,989号を参照されたい。
用量、静脈内アクセス及び抗凝固に関する考慮事項
一般的には、サイクルタイム、したがって、RRTの総投与量は、適切な静脈内アクセスを必要とする。11Frの標準的なダブル管腔透析カテーテル(各管腔は5~5.5Fr)は、200~300ml/分の血流量(Qb)を実行することができる。したがって、少なくとも5Frの単一の管腔カテーテルによって、200~250mlのバッチを1分でSLAMBに送り出すとともに1分で戻すことができる。血液透析における単一のパス尿素クリアランスが85~90%の範囲であるので、90~95%のクリアランスを達成するために200~250mlのバッチを容器内で200~400ml/分で2~3分間(再)循環させることができる(Macias et al.,Clin Kidney J、12:447-455,2019を参照されたい)。したがって、7Frの単一の管腔カテーテルを使用した場合の総サイクル時間の控えめな見積もりは次の通りである。5分(1分間の進入、2~3分間のクリアランス、1分間の血液の戻り)。これにより、1時間当たり12~15サイクルが可能になる。尿素分布が全身の水分と同じであると仮定すると、標準のCRRT用量20ml/kg/時間は、0.8のKt/Vに相当する(Vijayanetal.AmJKidney Dis、59:569-576,2012を参照されたい)。様々なSLAMB処方のモデリングを表1に示す。上記の例では、200mlバッチのSLAMB処方を投与された75kgの患者、5分のサイクル時間、0mlの限外濾過液は、14.8時間で0.8のKt/Vを達成する。更に小さい/更に長い静脈内アクセスを利用してサイクル時間を延長すると、Kt/Vを達成するための時間が延長される。この例では、デバイスからの血液の出入りが9分(サイクリングで3分、出入りで3分)に延長された場合、カテーテルは、少なくとも67ml/分のQbフローを実行する必要があり、0.8のKt/Vが24時間で達成される。
SLAMBシステムが容器内にある小さいバッチを利用するので、抗凝固の要素が必要になる場合がある。
表1、様々な処方に基づくSLAMB投与量モデル
Figure 2023506783000002

表2、SLAMB投与量モデリング
Figure 2023506783000003

凡例:TBW=全身水分量;BUN=血中尿素窒素;C0=基本BUN

式:
新しいBUN= 0 *[TBW(バッチサイズ[リットル]*クリアランス[%])]
TBW

TBW=重量(kg)*0.6(リットル)
他の態様では、SLAMBシステムは、追加の実施形態を含む。例えば、血液製剤を患者に注入するためにSLAMBシステムを使用することができる。これは、血液、血小板、他の血液製剤又は血液のような成分を患者に直接注入することである。これらは、適切にスクリーニングされた血液製剤であり、血液灌流で更に処理する必要がない。
他の態様では、新たに献血された血液を処理するとともにその血液を患者に注入するためにSLAMBシステムを使用することができる。これにより、事前にスクリーニングされた全血が利用できない場合(すなわち、戦場の状況、厳しい環境、大量の死傷者の状況)の緊急輸血が可能になる。これらの状況では、「ウォーキングブラッドバッグ」又はドナーが新鮮な血液を提供する。次に、血液は、患者に注入する前に潜在的な病原体を減らすために濾過(例えば、カリフォルニア州マルチネスのExThera MedicalのSeraphカートリッジ、http://www.extheramedical.com/exthera-seraph)によって処理される。
他の態様では、SLAMBシステムは、IV流体及びIV薬物を提供する能力を追加することを更に含むことができる。ポンプが流体又は薬物の注入に通常使用される中心線に接続されている場合でも、ポンプは、使用中にこれらの製品の注入を可能にする。
結論
SLAMB-HDFによって、単一の小さい血管アクセスでRRTを実行することができる。この設計に基づくシステムは、現在のRRTシステムよりも単純であり、更に廉価であり、更に軽量であり、かつ、更に携帯性に優れており、したがって、RRTを必要とする患者のオプションが増える。
開示された主題の態様、例えば、制御システム142,508、入力/出力144、図6A~9に示すシステムの制御及び/又はプロセス200,400をハードウェア、ソフトウェアによってプログラムされたハードウェア、コンピュータ可読媒体(例えば、非一時的なコンピュータ可読媒体)に格納されたソフトウェア命令又は任意の上記の組合せによって実装できることを理解すべきである。例えば、制御ユニット、コントローラ、プロセッサ、ユーザインターフェース又は任意の他の機能のようなコンポーネントを含む開示された主題のコンポーネントは、パーソナルコンピュータ若しくはワークステーション、又は、プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラデバイスを有する若しくは、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)のような集積回路を含む制御論理で構成された他のそのようなコンピューティングシステムを含むことができるが、それに限定されない。
ここで説明する機能は、複数のコンピュータ若しくはシステムに分散されたコンポーネントによって又は単一のプロセッサ若しくはシステムに同一の場所に配置されたコンポーネントによって単一又は分散プロセッサ(シングル及び/又はマルチコア)で実行することができる。例えば、開示された主題の態様は、プログラムされた汎用コンピュータ、集積回路デバイス(例えば、ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロコードでプログラムされた電子デバイス(例えば、マイクロプロセッサ又はマイクロコンピュータ)、配線された電子回路又は論理回路、プログラム可能な論理回路(例えば、プログラム可能な論理デバイス(PLD)、プログラム可能な論理アレイ(PLA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラム可能なアレイロジック(PAL)、コンピュータ可読媒体若しくは信号に格納されたソフトウェア、光コンピューティングデバイス、電子及び/又は光デバイスのネットワークシステム、専用コンピューティングデバイス、半導体チップ、コンピュータ可読媒体に格納されたソフトウェアモジュール又はオブジェクト又は信号を介して実装することができる。
機能を、ソフトウェアに実装された場合にコンピュータ可読媒体上の一つ以上の命令又はコードとして保存又は送信してもよい。ここに開示される方法又はアルゴリズムのステップは、コンピュータ可読媒体上に存在し得るプロセッサ実行可能ソフトウェアモジュールに具体化されてもよい。命令を、プログラミング言語に従って提供されるソースコード命令からコンパイルしてもよい。プログラムされた命令及びそれに関連するデータのシーケンスは、コンピュータメモリ又は記憶装置のようなコンピュータ可読媒体(例えば、非一時的なコンピュータ可読媒体)に格納することができ、これを、リードオンリーメモリ(ROM)、プログラム可能なリードオンリーメモリ(PROM)、電気的に消去可能なプログラム可能なリードオンリーメモリ(EEPROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクドライブ等のような任意の適切な記憶装置とすることができるが、それに限定されない。
ここで使用されるように、コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含むコンピュータ記憶媒体及び通信媒体の両方を含む。したがって、記憶媒体は、コンピュータによってアクセスすることができる任意の利用可能な媒体であってもよい。例として、限定されないが、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPOR、CD-ROM若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶装置、又は、コンピュータによってアクセスできる命令又はデータ構造の形式で必要なプログラムコードを担持又は保存するために使用され得る他の任意の媒体を含んでもよい。
また、任意の接続は、コンピュータ可読媒体と適切に称される。例えば、伝送媒体(同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)又は赤外線、無線及びマイクロ波のようなワイヤレス技術)を使用してソフトウェアがWebサイト、サーバー又は他のリモートソースから送信される場合、伝送媒体は、コンピュータ可読媒体の定義に含まれる。さらに、方法又はアルゴリズムの動作は、コンピュータプログラム製品に組み込むことができる機械可読媒体及び/又はコンピュータ可読媒体上のコード及び/又は命令の一つ(又は任意の組み合わせ)又はセットとして存在してもよい
当業者は、上記の説明が網羅的ではないこと及び開示された主題の態様を上記で具体的に開示されたもの以外で実施してもよいことを容易に理解する。実際、開示された主題の実施形態を、ここで提供される機能の説明から、当業者によって、既知の又は後に開発されるシステム、構造、デバイス及び/又はソフトウェアを使用してハードウェア及び/又はソフトウェアで実装することができる。
本願では、特に明記しない限り、単数形の使用には複数形が含まれ、「又は」及び「及び」の別個の使用には、他の、すなわち、「及び/又は」が含まれる。さらに、「含む」又は「有する」という用語並びに「含む」、「含まれる」、「有する」又は「有した」のような他の形式の使用は、「備える」と同一の効果を有することを意図し、したがって、限定として理解すべきではない。
ここで説明する範囲は、エンドポイントとエンドポイント間の全ての値が含まれると理解される。「実質的に」、「ほぼ」、「本質的に」、「ほぼ」又は同様の言葉が特定の値と組み合わせて使用される場合、常に、特に明記されていない限り、値の10%以下の変動を意図する。
したがって、本開示によれば、体外血液処理システム及びバッチ処理を採用する方法が提供されることは明らかである。本開示により、多くの代替、変更及び変形が可能になる。本発明の原理の適用を説明するために特定の例を示すとともにそれを詳しく説明したが、本発明をそのような原理から逸脱することなく他の方法で具体化され得ることが理解される。例えば、開示された特徴について、追加の実施形態を生み出すために、組合せ、再配置、省略等を行うことができ、特定の開示された特徴を、他の特徴の対応する使用なしに有利に使用してもよい。したがって、出願人は、本発明の精神及び範囲内にあるそのような全ての代替、変更、同等物及び変形を包含することを意図する。

Claims (72)

  1. (a)大量の血液を、第1の流量で、第1の導管を介して患者の血管アクセスから血液チャンバに運搬し、前記第1の導管は、単一の管腔のみを有することと、
    (b)血液の体外治療を行うために、血液を、第2の流量で、濾過装置を通して前記血液チャンバから運搬し、処理された血液を前記血液チャンバに戻すことと、
    (c)血液を、第3の流量で、前記第1の導管を介して前記血液チャンバから患者の前記血管アクセスに戻すことと、
    を備え、前記第2の流量は、前記第1の流量と前記第3の流量の両方から切り離されている、血液治療方法。
  2. 前記第1の導管は、前記血管アクセスの少なくとも一部を形成する針又はカニューレである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の導管のカテーテル又は針は、2~11フレンチ又は10~23ゲージのいずれかのサイズを有する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記血管アクセスは、複数の管腔を備え、前記第1の導管は、前記複数の管腔のうちの一つ以上のそれぞれの出口に結合されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記体外治療は、血液透析、血液濾過、血液透析濾過又は血液灌流のうちの少なくとも一つである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記大量の血液は、患者の総血液量の2~7%である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記第2の流量は、50ml/分~500ml/分を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記第2の流量は、少なくとも300ml/分である、請求項7に記載の方法。
  9. 血液が前記血液チャンバを介して前記濾過装置を通って2回以上再循環されるように、前記(b)が繰り返される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記第2の流量は、前記第1の流量と前記第3の流量の両方よりも大きい、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記第2の流量は、前記第1の流量又は前記第3の流量のいずれよりも少なくとも1.25倍大きい、請求項10に記載の方法。
  12. 前記(b)は、血液中に含まれる中間分子が濾過装置を介して除去されるようなものである、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記第1の導管は、7フレンチ又は17ゲージのいずれかよりも小さいサイズを有する単一の管腔カテーテル又は針を備え、
    ベータ2ミクログロブリンクリアランスは、少なくとも100ml/分である、請求項12に記載の方法。
  14. 前記血液チャンバの重量又は前記血液チャンバの容積レベルを監視することと、監視した重量を透析プロセスの段階に相関させることと、を更に備える、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記監視は、前記(b)の運搬と同時に行われる、請求項14に記載の方法。
  16. 前記監視は、前記(b)の運搬における一時的な休止中に行われる、請求項14に記載の方法。
  17. 前記監視は、1g以下の精度を有する重力スケールを介して行われる、請求項14に記載の方法。
  18. 前記(b)の前に、第1の容量の補足流体を追加すること、及び/又は、第2の容量の抗凝固剤を前記血液チャンバに追加することを備える、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記補足流体は、血液濾過流体又は通常の生理食塩水(NS)又は他のフラッシング流体を含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記抗凝固剤は、ヘパリン、クエン酸塩ベースの抗凝固剤、ナファモスタット及びエポプロステノールのうちの一つ以上である、及び/又は、前記抗凝固剤は、ヘパリンを含み、採取された血液量に対する前記第2の量の比は、血液100mlに対して5~200ヘパリン単位である、請求項18に記載の方法。
  21. 前記(b)の間に、第3の容量の補足流体を追加すること、及び/又は、第4の容量の抗凝固剤逆転剤を戻る血液に追加することを備える、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記補足流体は、血液濾過流体又は通常の生理食塩水(NS)又は他のフラッシング流体を含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記第3の容量、前記第4の容量又は前記第3の容量と前記第4の容量との組合せは、1~100mlである、請求項21に記載の方法。
  24. 前記(b)は、血液とは反対側のフィルタの側にある前記濾過装置を通して透析液を流すことを備える、請求項1~23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記透析液の流量は、少なくとも500ml/分である、請求項24に記載の方法。
  26. 前記(b)は、血液が前記第2の流量で前記濾過装置を介して単一の流れ方向に連続的に再循環されるように前記(a)と前記(c)との間で繰り返される、請求項1~25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記(a)は、血液の第1の部分を前記第1の導管から前記血液チャンバに運搬することと、血液の第2の部分を前記第1の導管から別の血液チャンバに運搬することと、を備え、
    前記(b)は、血液を前記別の血液チャンバから別の濾過装置に運搬することと、前記処理された血液を前記別の濾過装置から前記別の血液チャンバに戻すことと、を更に備え、
    前記(c)は、血液を、前記第1の導管を介して前記血液チャンバ及び前記別の血液チャンバから患者の前記血管アクセスに戻すことを備える、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 流体又は薬物を、前記第1の導管及び前記血管アクセスを介して患者に注入することと、
    少なくとも前記(a)の間に前記注入を中断することと、
    を更に備える、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記注入は、前記(b)と同時に行われる、請求項28に記載の方法。
  30. 前記注入は、前記(c)と同時に又は前記(c)の後に行われる、請求項28に記載の方法。
  31. 前記(a)は、前記第1の導管に沿って血液を搬送するために、前記血管アクセスと前記血液チャンバとの間の流路に配置された血液ポンプを使用し、前記血液ポンプは、第1の方向で動作することを備え、
    前記(c)は、血液を患者の前記血管アクセスに戻すために、前記血液ポンプを使用し、前記血液ポンプは、前記第1の方向とは反対の第2の方向で動作することを備える、請求項1~30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記(b)は、血液を運搬するために前記血液チャンバと前記濾過装置との間の流路に配置された血液ポンプを使用し、前記血液ポンプは、一方向で動作することを備える、請求項1~31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記(c)の後に、患者からの別の量の血液に対して前記(a)から前記(c)までを繰り返す、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記(a)から前記(c)までを実行する時間が10分以下である、請求項1~33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記(b)を実行する時間が3分以下である、請求項34に記載の方法。
  36. 容器、第1の血液ポンプ及び濾過装置を有する処理流体回路であって、前記容器からの血液が前記第1の血液ポンプを介して第1の方向に濾過装置を通って再循環されるように、前記容器の入口が前記濾過装置の血液出口に結合されるとともに前記容器の出口が前記濾過装置の血液入口に結合された、処理流体回路と、
    前記容器に結合された第1の導管及び第2の血液ポンプを有するインターフェース流体回路であって、前記第1の導管は、単一の管腔のみを有し、前記第2の血液ポンプは、血液のバッチが前記第1の導管を介して患者の血管アクセスから運搬される第1の動作モードと、前記容器からの血液が患者への注入のために前記第1の導管を介して前記血管アクセスに運搬される第2の操作モードとの間で切り替え可能である、インターフェース流体回路と、
    患者からの血液のバッチに対して体外治療を行う際に、前記第1の血液ポンプ及び前記第2の血液ポンプの動作を制御するように構成されたコントローラと、
    を備える血液治療システム。
  37. 患者からの血液のバッチを保持するための容器と、
    第1の段階中に患者の血管アクセスから血液を運搬するとともに第3の段階中に処理された血液を血管アクセスに戻すための第1の導管であって、単一の管腔のみを有する、第1の導管と、
    老廃物の分子及び/又は体液を除去することにより、通過する血液に対して体外治療を行うためのフィルタと、
    前記容器を前記フィルタに接続する再循環血液処理ループと、
    前記再循環血液処理ループで血液を運搬するための第1の血液ポンプと、
    前記第1の段階と前記第3の段階との間の第2の段階中に前記容器から前記フィルタを通して血液を繰り返し再循環させるために前記第1の血液ポンプを制御するように構成されたコントローラと、
    を備える血液治療システム。
  38. 前記体外治療は、血液透析、血液濾過、血液透析濾過又は血液灌流のうちの少なくとも一つである、請求項36~37のいずれか一項に記載のシステム。
  39. 前記第1の導管は、前記血管アクセスの少なくとも一部を形成する針又はカニューレである、請求項36~38のいずれか一項に記載のシステム。
  40. 前記第1の導管のカテーテル又は針は、2~11フレンチ又は10~23ゲージのいずれかのサイズを有する、請求項39に記載のシステム。
  41. 前記血管アクセスは、複数の管腔を含み、前記第1の導管は、Yコネクタによって前記複数の管腔のそれぞれの出口に結合されている、請求項36~38のいずれか一項に記載のシステム。
  42. 前記容器は、10~300mlの容量を有する、請求項36~41のいずれか一項に記載のシステム。
  43. 前記コントローラは、前記処理流体回路又は前記再循環血液処理ループ内で50~500ml/分の血液の流量を生成するために前記第1の血液ポンプを制御する、請求項36~42のいずれか一項に記載のシステム。
  44. 前記コントローラは、前記処理流体回路又は前記再循環血液処理ループ内で少なくとも300ml/分の血液の流量を生成するために前記第1の血液ポンプを制御する、請求項43に記載のシステム。
  45. 前記コントローラは、前記処理流体回路において第1の流量の血液を生成するために前記第1の血液ポンプを制御するとともに前記インターフェース流体回路において第2の流量の血液を生成するために前記第2の血液ポンプを制御し、
    前記第1の流量は、前記第2の流量の少なくとも1.25倍である、請求項36に記載のシステム。
  46. 前記第1の流量は、前記第2の流量よりも少なくとも2倍大きい、請求項45に記載のシステム。
  47. 前記容器の重量、体積又は圧力のうちの少なくとも一つを監視するためのセンサを更に備える、請求項36~46のいずれか一項に記載のシステム。
  48. 前記センサは、1g以下の精度を有する重力スケールを備える、請求項47に記載のシステム。
  49. 前記処理流体回路及び前記インターフェース流体回路の各々は、前記コントローラに動作可能に結合された一つ以上のバルブを備える、請求項36に記載のシステム。
  50. 前記コントローラは、補助流体、抗凝固剤又は抗凝固剤逆転剤のうちの少なくとも一つを各々の供給源から前記インターフェース流体回路の流路に運搬するために前記インターフェース流体回路及び前記第2の血液ポンプの一つ以上のバルブを制御するように構成された、請求項49に記載のシステム。
  51. 前記濾過装置又は前記フィルタは、血液が血液入口と血液出口との間を流れる第1の容積と、第2の容積と、前記第2の容積を前記第1の容積から分離するフィルタ構造又は膜と、を備える、請求項36~50のいずれか一項に記載のシステム。
  52. 前記濾過装置又は前記フィルタは、向流透析装置として構成される、請求項51に記載のシステム。
  53. 別の容器、別の第1の血液ポンプ及び別の濾過装置を有する第2の処理流体回路を更に備え、
    前記インターフェース流体回路の前記第1の導管は、前記第2の処理流体回路の前記別の容器に結合され、
    前記コントローラは、体外治療を行う際に前記別の第1の血液ポンプの動作を制御するように構成された、請求項36に記載のシステム。
  54. 前記第1の導管に結合されるとともに流体又は薬物を患者に注入するように構築された注入装置を更に備え、
    前記コントローラは、患者からの血液の採取中に注入を一時停止するように注入装置に信号を送信するように構成された、請求項36~53のいずれか一項に記載のシステム。
  55. 患者からの体液のバッチを保持するための容器と、
    第1段階中に患者のアクセスから体液を運搬するとともに第3段階中に処理された体液をアクセスに戻すための第1の導管であって、単一の管腔のみを有する第1の導管と、
    体液が体液を通過する際に体外治療を行うためのフィルタと、
    前記容器を前記フィルタに接続する再循環処理ループと、
    前記再循環処理ループで体液を運搬するための第1のポンプと、
    前記第1の段階と前記第3の段階との間の第2の段階中に前記容器から前記フィルタを通して体液を再循環させるように前記第1のポンプを制御するように構成されたコントローラと、
    を備える血液治療システム。
  56. 体外治療は、血液透析、血液濾過、血液透析濾過又は血液灌流のうちの少なくとも一つである、請求項55に記載のシステム。
  57. 前記第1の導管は、前記アクセスの少なくとも一部を形成する針又はカニューレである、請求項55~56のいずれか一項に記載のシステム。
  58. 前記第1の導管のカテーテル又は針は、2~11フレンチ又は10~23ゲージのいずれかのサイズを有する、請求項57に記載のシステム。
  59. 前記アクセスが複数の管腔を含み、前記第1の導管は、Yコネクタによって前記複数の管腔のそれぞれの出口に結合されている、請求項55~58のいずれか一項に記載のシステム。
  60. 前記容器は、10~300mlの容量を有する、請求項55~59のいずれか一項に記載のシステム。
  61. 前記コントローラは、前記処理流体回路又は前記再循環処理ループ内で50~500ml/分を含む体液の流量を生成するために前記第1のポンプを制御する、請求項55~60のいずれか一項に記載のシステム。
  62. 前記コントローラは、前記処理流体回路又は前記再循環血液処理ループ内で少なくとも300ml/分の体液の流量を生成するために前記第1のポンプを制御する、請求項61に記載のシステム。
  63. 前記コントローラは、前記処理流体回路において第1の流量の体液を生成するために前記第1のポンプを制御するとともに前記インターフェース流体回路において第2の流量の体液を生成するために前記第2のポンプを制御し、前記第1の流量は、前記第2の流量の少なくとも1.25倍である、請求項55に記載のシステム。
  64. 前記第1の流量は、前記第2の流量よりも少なくとも2倍大きい、請求項63に記載のシステム。
  65. 容器の重量、体積又は圧力のうちの少なくとも一つを監視するためのセンサを更に備える、請求項55~64のいずれか一項に記載のシステム。
  66. 前記センサは、1g以下の精度を有する重力スケールを備える、請求項65に記載のシステム。
  67. 前記処理流体回路及び前記インターフェース流体回路の各々は、前記コントローラに動作可能に結合された一つ以上のバルブを備える、請求項55に記載のシステム。
  68. 前記コントローラは、補助流体、抗凝固剤又は抗凝固剤逆転剤のうちの少なくとも一つを各々の供給源から前記インターフェース流体回路の流路に運搬するために前記インターフェース流体回路及び前記第2のポンプの一つ以上のバルブを制御するように構成された、請求項67に記載のシステム。
  69. 前記濾過装置又は前記フィルタは、体液が体液入口と体液出口との間を流れる第1の容積と、第2の容積と、前記第2の容積を前記第1の容積から分離するフィルタ構造又は膜と、を備える、請求項55~68のいずれか一項に記載のシステム。
  70. 濾過装置又はフィルタは、向流透析装置として構成される、請求項69に記載のシステム。
  71. 前記体液は、血液、血清、血漿、リンパ液、腹水、腹部液、胸水、臓器液、腸液又は水からなる群から選択されるメンバーである、請求項55~58のいずれか一項に記載のシステム。
  72. 前記体液は、腹水である、請求項71に記載のシステム。
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