JP2023502425A - 変更された構造を備えた層構造およびその製造 - Google Patents

変更された構造を備えた層構造およびその製造 Download PDF

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Abstract

本発明は:(A)第1の表面a1)と、表面a1)に実質的に平行に延びる第2の表面a2)を有する第1の透明な放射線彫刻可能な層(A)、前記第1の層(A)は着色のまたは黒色の部分彫刻を有し、前記彫刻は、層構造の第1の外側表面を形成する第1の表面a1)上に、非電離電磁波放射線(E)によって生成され;(B)任意で、第1の層(A)に向かって面している第1の表面b1)と、第1の層(A)から離れて面し、第1の表面b1)と実質的に平行に延びる別の表面b2)を有する追加の透明な放射線彫刻可能な層(B);および(C)任意で、少なくとも1つの追加の透明なプラスチック層(C)(ここで、追加の層(C)は、:層(A)の第1の表面a1)の面上で、追加の層(B)の追加の表面b2)の面上に、2つの層(A)と(B)との間からなる選択肢の群の一つ、または追加の層(C)の場合には、前記選択肢の少なくとも2つの組み合わせからなる選択肢の群の一つに提供され、および着色のまたは黒色の部分彫刻の画像が、層構造の追加の表面に、層構造の追加の外表を形成しおよび第1の表面a1)の反対側に位置する不透明構造変化の形態で所在している)を有する層構造に関する。本発明は同様に、層構造の製造、ならびに本発明による層構造を有するセキュリティ文書に関する。【選択図】図1

Description

本発明は、領域の一部にわたる構造変化を備えた層構造、およびその製造、ならびに前記層構造を備えたセキュリティ文書に関する。
プラスチックベースのセキュリティ文書および/または価値のある文書(documents of value)、とりわけ身分証明書、例えばIDカードは、今日では識別機能を取り替えるための層構造のその後の剥離を防止するために、多層複合体としの接着層を使用せずに、高温および高圧での積層によって製造されることが好ましい。対応するセキュリティ特徴は、積層プロセスの前またはその間にこれらの多層複合体に組み込まれるため、これらは、破壊することなく積層プロセスパラメータに耐えるように構成されなければならない。さらに、セキュリティ特徴は、複合体のその後の非破壊的な開放を可能にするいかなる弱点も多層複合体に導入してはならない。特に興味深いのは積層プロセスの後に、または完成したID文書に導入することができ、偽造の場合にはそのようなものとして容易に識別することができるセキュリティ機能である。理想的には、セキュリティ機能を文書保有者のデータに接続することが可能であるべきである。
セキュリティ文書および/または価値のある文書におけるセキュリティ機能は、通常、3つの安全レベルに分割される:
- レベル1のセキュリティ機能は、追加の補助手段を使用せずに肉眼で純粋に視覚的に知覚可能なものである。
- レベル2のセキュリティ機能は、見えるようにするために補助具(例えば、拡大鏡、光学フィルタ、リーダなど)を必要とするものである。
- レベル3のセキュリティ機能は、法医学的方法によって実験室でのみ識別することができるものである。一般に、分析は、文書の少なくとも部分的な破壊に関連する。
したがって、好ましくは視覚的または触覚的手段によって迅速に知覚することができ、好ましくは文書保有者の個人データを含み、偽造の場合には、補助なしで、またはほとんど補助なしで、そのように迅速に知覚することができるレベル1のセキュリティ機能に対する必要性が増大している。このようなセキュリティ機能は、以下、パーソナライズされたセキュリティ機能とも呼ばれる。
プラスチック、特にポリカーボネートで作られたID文書の場合、最も重要なパーソナライズされたセキュリティ機能は、文書保有者の写真である。その理由は、空白の文書が完成した後に、例えば白黒写真として、レーザー彫刻の手段によって、それを文書に導入することができるからである。レーザー彫刻された写真の偽造防止を改善するために、出願番号EP18190363.4の欧州特許出願に記載されているように、カラーで写真のレーザー彫刻を可能にする方法が開発されている。カラーでのレーザー彫刻とは別に、この方法は写真を偽造とより容易に区別することができるように、写真に部分的な構造化を施すことを可能にする。このようにして、例えば、さらなる構造化を生成することができるように、より強いレーザー放射線を用いて写真のいくつかの領域を彫刻することが可能である。しかしながら、多くの努力により、偽造者は例えば、透明ラッカーの部分的塗布によって、写真上に構造を作り出すこともできる。
ポリカーボネートで作られたID文書における一般的なセキュリティ機能は透明な窓である。偽造に対する証拠の改善は、偽造を試みる際に窓の透明性が破壊されることである。透明性の破壊は例えば、ID文書に透明フィルムが貼り付けられた場合や、機械的手段によって文書が分割された場合に生じる。場合によっては、透明な窓において、試みられた偽造をより困難にするために、レーザーを使用して、文書保有者の写真または他の個人固有の情報を彫刻する。この1つの変形は、WO2014/151377A2に記載されている。
しかし、偽造に対抗するために、カラーレーザー彫刻の方法をさらに改良する必要性が依然としてある。
EP18190363.4 WO2014/151377A2
したがって、本発明の目的は、層構造に偽造防止彫刻を備えた層構造を提供すること、およびそれから製造された偽造防止のセキュリティ文書を提供することであった。さらなる目的は、より偽造防止の層構造を製造するための方法、またはその方法によって製造されるより偽造防止のセキュリティ文書を提供することであった。
本発明は第1に、以下:
(A)第1の表面a1)と、表面a1)に本質的に並行に延びる第2の表面a2)を有する第1の透明な放射線彫刻可能な層(A)、ここで、層構造の第1の外面を形成するその第1の表面a1)上の第1の層(A)は、非電離電磁放射線(E)によって生成された領域の一部にわたる着色または黒色の彫刻を有する。非電離電磁放射線は、好ましくはレーザー放射線である;
(B)任意で、第1の層(A)の方向に面する第1の表面b1)と、第1の層(A)から離れる方向に面し、表面b1)と本質的に平行に延びるさらなる表面b2)を有するさらなる透明な放射線彫刻可能な層(B);
(C)任意で、少なくとも1つの追加の透明ポリマー層(C)、ここで、層(C)の配置は、層(A)の第1の表面a1)の側、さらなる層(B2)のさらなる表面b2)の側、2つの層(A)と(B)の間、または複数のさらなる層(C)の場合、これらのうちの少なくとも2つの組み合わせからなる群から選択的に選択される
を有する層構造を提供し、
ここで、領域の一部にわたる着色または黒色彫刻の画像は、層構造の外面を形成し、第1の表面a1)とは反対の層構造の表面に構造変化の形態で存在する。構造変化は、好ましくは不透明である。
以下、構造変化を「不透明構造変化」または単に「変化構造」とも呼ぶ。
第1の層(A)は、任意の透明な放射線彫刻可能な材料から製造することができ、その着色は、染料の存在下でレーザーによって変えることができる。層(A)は、好ましくはポリマー層である。本出願による「レーザーによって変えることができる着色」とは、第1の層の材料において、持続放射線で1ワットまたはレーザーによるパルス放射線で5ワットの最小エネルギーの入力の場合に、染料による着色が達成可能であり、その結果、この彫刻が肉眼で明らかであることを意味する。パルス放射線については、0.5kHz~1000kHz、好ましくは5kHz~100kHz、より好ましくは15kHz~50kHzの範囲内のパルス周波数を使用することが好ましい。パルス放射線については、5ns~1000ns、より好ましくは10ns~200nsのパルス持続時間を選択することが好ましい。
層(A)は、好ましくはレーザー彫刻可能な層である。透明な放射線彫刻可能な層(A)は、好ましくは領域の一部にわたって着色された彫刻を有する。彫刻は、好ましくは0.005~1mm、さらに好ましくは0.01~0.5mm、より好ましくは0.02~0.1mmの範囲内の幅を有する構造、例えば書かれた碑文を含む。彫刻は、好ましくは0.001~2mm、より好ましくは0.002~1mm、非常に好ましくは0.005~0.5mm、さらにより好ましくは0.01~0.1mmの範囲内の深さを有する。
第1の層(A)、および好ましくは全ての他の任意の層(B)および(C)は透明(transparent)であり、クリア(clear)である。本発明による「透明(transparent)」によって理解されることは、400~700nmの波長範囲内の光を、80%を超える程度、好ましくは85%を超える程度、より好ましくは90%を超える程度、最も好ましくは95%を超える程度まで透過させることである。
層構造の材料、特に第1の層(A)の材料は、レーザーによる処理の前にクリア(clear)であることが好ましい。本出願の文脈において、「クリア(clear)」とは、層構造がASTM D1003:2013規格に従って測定して、≦20%、好ましくは≦15%、より好ましくは≦10%、とりわけ好ましくは≦5%の濁り(濁度とも呼ばれる)を有することを意味する。
任意のさらなる層(B)は、電磁放射線(E)が着色を可能にするのに十分なエネルギーで層(A)の表面a1)に当たることができるように、電磁放射線(E)を少なくとも部分的に透過させる任意の材料から生成されてもよい。層(B)は、好ましくはポリマー層である。
任意の少なくとも1つの追加の層(C)は同様に、好ましくは、透明なプラスチックを含む。追加の層(C)は、好ましくはさらなる層(B)または第1の層(A)と同じ材料組成を有する。
層構造は、領域の一部にわたる着色のまたは黒の彫刻の画像が、層構造の外面を形成し、第1の表面a1)とは反対の層構造の表面における構造変化の形態で存在することを特徴とする。「画像」によって理解されることは、一方の側の彫刻の実質的に同じ形態が、層構造の反対側に構造変化の形態で存在することである。画像は彫刻に対してわずかにシフトされてもよいし、彫刻とは反対側に、すなわち、層構造を通って直角に、彫刻から層構造の反対側の表面上に存在してもよい。
層構造の好ましい実施形態において、第1の表面a1)の反対側にあり、層構造のさらなる外面を形成する層構造の表面は、少なくとも、彫刻から始まる層構造を通って直角に延びる軸に対して45°~90°の範囲の角度にある部位において変化構造を有する。少なくとも、彫刻から始まる層構造を通って直角に延びる軸に対して、0°~90°、さらに好ましくは5°~80°、最も好ましくは10°~70°の範囲内の角度にある層構造内の部位に、変化構造を導入することが一般に可能である。
これは、着色のまたは黒色の彫刻が、非透明構造変化を有する層構造の側面から45°~90°の視角において、非透明構造変化によって、少なくとも部分的に、好ましくは完全に光学的に覆われるという効果を達成する。不透明構造変化による着色のまたは黒色の彫刻の光学的被覆率は、少なくとも不透明構造変化を有する層構造の側面から45°~90°の範囲内の視野角において、着色のまたは黒色の彫刻の幅に基づいて、好ましくは50%~100%、より好ましくは60%~90%、特に好ましくは70%~80%の範囲内である。
層構造の外面上の構造変化は、層が構造変化を伴う部位でもはや透明性を示さないか、またはほとんど示さないが、依然として半透明であり得、これは乳白色の外観で視覚的に現れることを特徴とする。構造変化の1つの説明は、電磁放射線(E)の進入部位での層の非常に急速な溶融のために、気泡が層の材料中に捕捉されることであり得る。別の説明は、電磁放射線(E)が層に入る部位における材料の化学的構造変化であり得る。
層構造の好ましい実施形態において、変化構造は、曇ったまたは乳白色の外観を有する。変化構造を含む層構造の領域は、標準ASTM D1003:2013に従ってBYK-Gardnerヘイズガードプラス機器で測定して、好ましくは≧20%、好ましくは≧50%、より好ましくは≧80%の濁度またはヘイズを有する。
さらに好ましくは、変化構造が層構造上に白色の彫刻として現れる。既に述べたように、変化構造は、領域の一部にわたる着色のまたは黒色の彫刻が存在する表面とは反対の層構造の表面上に存在する。このように、領域の一部にわたる着色のまたは黒色の彫刻は、変化構造から層構造の反対方向を指している。変化構造は乳白色で曇っているので、好ましくは、着色のまたは黒色の彫刻の少なくとも一部、好ましくは全体が変化構造によって覆われる。したがって、変化構造が存在する側からは、着色のまたは黒色の彫刻がもはや見えないことが可能である。変化構造の側面からの着色のまたは黒色の彫刻の視認性は、変化構造の幅を選択することによって調節することができる。逆に、層構造が着色のまたは黒色の彫刻の側から見られる場合には、変化構造は、着色のまたは黒色の彫刻の幅の選択によって覆うことができる。
層構造の好ましい実施形態において、変化構造を備えた部位の層(B)が、変化構造がない点におけるよりも少なくとも0.001mm厚い層厚を有する。
層構造の好ましい実施形態において、層(A)、(B)および(C)のうちの少なくとも1つ、好ましくはすべてが、以下の特性のうちの1つ、好ましくはすべてを有する:
I.マイクロメータースクリューによるか、またはミクロトーム切片およびその後の顕微鏡観察による厚さ計測によって決定される、10μm~10000μmの範囲内、好ましくは20μm~7000μmの範囲内、より好ましくは30μm~5000μmの範囲内、最も好ましくは70μm~2000μmの範囲内の層厚;
II.好ましくはDIN EN ISO/IEC 17025によるUV-VIS-NIR-MIR法によって決定される、選択された放射線に対する≧2%~≦99.95%、好ましくは≧4%~≦90%、より好ましくは≧5%~≦85%の放射線透過率。
層構成の好ましい実施形態において、少なくとも層(A)は、および好ましくは層(B)も、エチレン性不飽和モノマーのポリマー、二官能性反応性化合物の重縮合物および二官能性反応性化合物の重付加生成物またはこれらの少なくとも2つの組み合わせからなる群から選択される熱可塑性物質を含む。
好ましい熱可塑性物質は、ジフェノール、ポリ-またはコポリアクリレートおよびポリ-またはコポリメタアクリレートをベースとする1以上のポリカーボネートまたはコポリカーボネート、例えば、例として、そして好ましくは、ポリメチルメタクリレートまたはポリ(メタ)アクリレート(PMMA)、スチレンとのポリマーまたはコポリマー、例えば、例として、そして好ましくは、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)、またはポリスチレン-アクリロニトリル(SAN)、熱可塑性ポリウレタン、およびポリオレフィン、例えば、例として、そして好ましくは、ポリプロピレンタイプまたは環状オレフィン(TOPAS(登録商標)、Hoechst)をベースとするポリオレフィン、テレフタル酸のポリ-またはコポリ縮合物、例えば、例として、そして好ましくは、ポリ-またはコポリエチレンテレフタレート(PETまたはCoPET)、グリコール-変性PET(PETG)、グリコール-変性ポリ-またはコポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート(PCTG)またはポリ-またはコポリブチレンテレフタレート(PBTまたはCoPBT)、ポリアミド(PA)、ナフタレンジカルボン酸のポリ-またはコポリ縮合物、例えば、例として、そして好ましくは、ポリエチレングリコールナフタレート(PEN)、少なくとも1つのシクロアルキルジカルボン酸のポリ-またはコポリ縮合物、例えば、例として、そして好ましくは、ポリシクロヘキサンジメタノールシクロヘキサンジカルボン酸(PCCD)、ポリスルホン(PSU)、上記の少なくとも2つの混合物、またはそれらのブレンドである。
特に好ましい熱可塑性物質は、ジフェノールまたは少なくとも1つのポリカーボネートまたはコポリカーボネートを含有するブレンドをベースとする1種以上のポリカーボネートまたはコポリカーボネートである。非常に特に好ましいのは、少なくとも1つのポリカーボネートまたはコポリカーボネートおよびテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸またはシクロアルキルジカルボン酸、好ましくはシクロヘキサンジカルボン酸の少なくとも1つのポリ-またはコポリ縮合物を含有するブレンドである。非常に特に好ましいのは、ポリカーボネートまたはコポリカーボネートであり、特に500~100000、好ましくは10000~80000、より好ましくは15000~40000の平均分子量Mwを有するものであるか、またはそれらと10000~200000、好ましくは21000~120000の平均分子量Mwを有するテレフタル酸の少なくとも1つのポリ-またはコポリ縮合物とのブレンドである。
本発明の好ましい実施形態におけるテレフタル酸の好適なポリ-またはコポリ縮合物は、ポリアルキレンテレフタレートである。好適なポリアルキレンテレフタレートは、例えば、芳香族ジカルボン酸またはそれらの反応性誘導体(例えば、ジメチルエステルまたは無水物)と脂肪族、脂環式または芳香族脂肪族ジオールとの反応生成物およびこれらの反応生成物の混合物である。
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸(またはその反応性誘導体)および2~10個のC原子を有する脂肪族または脂環式ジオールから、公知の方法(Kunststoff-Handbuch[Plastics Handbook]、第VIII巻、第695 ff頁、Karl-Hanser-Verlag、Munich 1973)によって調製することができる。
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、ジカルボン酸成分を基準にして少なくとも80mol%、好ましくは90mol%のテレフタル酸基、およびジオール成分を基準にして少なくとも80mol%、好ましくは少なくとも90mol%のエチレングリコールおよび/またはブタン-1,4-ジオールおよび/またはシクロヘキサン-1,4-ジメタノール基を含有する。
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸基に加えて、8~14個の炭素原子を有する他の芳香族ジカルボン酸または4~12個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸、例えばフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、4,4’-ジフェニルジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、シクロヘキサンジ酢酸の基を20mol%まで含有することができる。
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、エチレンおよび/またはブタン-1,4-ジオール基に加えて、3~12個の炭素原子を有する他の脂肪族ジオールまたは6~21個の炭素原子を有する脂環式ジオール、例えば、プロパン-1,3-ジオール、2-エチルプロパン-1,3-ジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタン-1,5-ジオール、ヘキサン-1,6-ジオール、シクロヘキサン-1,4-ジメタノール、3-メチルペンタン-2,4-ジオール、2-メチルペンタン-2,4-ジオール、2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールおよび2-エチルヘキサン-1,6-ジオール、2,2-ジエチルプロパン-1,3-ジオール、ヘキサン-2,5-ジオール、1,4-ジ([ベータ]-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2,2-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2,4-ジヒドロキシ-1,1,3,3-テトラメチルシクロブタン、2,2-ビス(3-[ベータ]-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンおよび2,2-ビス(4-ヒドロキシプロポキシフェニル)プロパン(DE-A 24 07 674、24 07 776、27 15 932を参照)の基を80mol%まで含有することができる。
ポリアルキレンテレフタレートは、例えばDE-A 19 00 270およびUS特許3 692 744に記載されているように、比較的少量の3価または4価アルコール、または三塩基性または四塩基性カルボン酸の取り込みによって分岐され得る。好ましい分岐剤の例は、トリメシン酸、トリメリット酸、トリメチロールエタンおよびトリメチロールプロパンおよびペンタエリトリトールである。
分岐剤は、酸成分に対して1mol%以下を用いることが好ましい。
テレフタル酸およびその反応性誘導体(例えば、そのジアルキルエステル)ならびにエチレングリコールおよび/またはブタン-1,4-ジオールおよび/またはシクロヘキサン-1,4-ジメタノール基からのみ調製されたポリアルキレンテレフタレート、ならびにこれらのポリアルキレンテレフタレートの混合物が特に好ましい。
好ましいポリアルキレンテレフタレートはさらに、上記の酸成分の少なくとも2つから、および/または上記のアルコール成分の少なくとも2つから生成されるコポリエステルを含む;特に好ましいコポリエステルは、ポリ(エチレングリコール/ブタン-1,4-ジオール)テレフタレートである。
成分として好ましく使用されるポリアルキレンテレフタレートは、好ましくは約0.4~1.5dl/g、好ましくは0.5~1.3dl/gの固有粘度を有し、それぞれの場合において、25℃でフェノール/o-ジクロロベンゼン(1:1重量部)中で測定される。
少なくとも1つのポリカーボネートまたはコポリカーボネートとテレフタル酸の少なくとも1つのポリ-またはコポリ縮合物とのブレンドは、好ましくは少なくとも1つのポリカーボネートまたはコポリカーボネートと、ポリ-またはコポリブチレンテレフタレートまたはグリコール-変性ポリ-またはコポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとのブレンドである。ポリカーボネートまたはコポリカーボネートと、ポリ-またはコポリブチレンテレフタレートまたはグリコール-変性ポリまたはコポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとのそのようなブレンドは、好ましくは1重量%~90重量%のポリカーボネートまたはコポリカーボネートと、99重量%~10重量%のポリ-またはコポリブチレンテレフタレートまたはグリコール-変性ポリまたはコポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとを含むものであってもよく、好ましくは、1重量%~90重量%のポリカーボネートと、99重量%~10重量%のポリブチレンテレフタレートまたはグリコール-変性ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートを含み、ここで、その割合が合計で100重量%になるものであってもよい。ポリカーボネートまたはコポリカーボネートと、ポリ-またはコポリブチレンテレフタレートまたはグリコール-変性ポリ-またはコポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとのこのようなブレンドは、より好ましくは20重量%~85重量%のポリカーボネートまたはコポリカーボネートと、80重量%~15重量%のポリ-またはコポリブチレンテレフタレートまたはグリコール-変性ポリ-またはコポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとを含むものであってもよく、好ましくは、20重量%~85重量%のポリカーボネートと、80重量%~15重量%のポリブチレンテレフタレートまたはグリコール-変性ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートを含み、ここで、その割合が合計で100重量%になるものであってもよい。ポリカーボネートまたはコポリカーボネートと、ポリ-またはコポリブチレンテレフタレートまたはグリコール-変性ポリ-またはコポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとのこのようなブレンドは、最も好ましくは35重量%~80重量%のポリカーボネートまたはコポリカーボネートと、65重量%~20重量%のポリ-またはコポリブチレンテレフタレートまたはグリコール-変性ポリ-またはコポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとを含むものであってもよく、好ましくは35重量%~80重量%のポリカーボネートと、65重量%~20重量%のポリブチレンテレフタレートまたはグリコール-変性ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートを含み、ここで、その割合が合計で100重量%になるものであり得る。非常に特に好ましい実施形態は、前述の組成物中のポリカーボネートとグリコール-変性ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとのブレンドを含むことができる。
好ましい実施形態における好適なポリカーボネートまたはコポリカーボネートは、特に芳香族ポリカーボネートまたはコポリカーボネートである。
ポリカーボネートまたはコポリカーボネートは、公知の様式で直鎖状または分岐状であり得る。
これらのポリカーボネートは、ジフェノール類、炭酸誘導体、任意に連鎖停止剤および任意に分岐剤から、公知の方法で製造することができる。ポリカーボネートの製造の詳細は、過去40年程度の間に多くの特許明細書に記載されている。ここでは、単なる例として、Schnell、「Chemistry and Physics of Polycarbonates」、Polymer Reviews、第9巻、Interscience Publishers、New York、London、Sydney1964、D.Freitag、U.Grigo、P.R.Mueller、H.Nouvertne、BAYER AG、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering中の「Polycarbonates」、第11巻、第2版、1988、648~718ページ、および最後にDres.U.Grigo、K.KirchnerおよびP.R.Mueller、Becker/Braunちゅうの「Polycarbonate」[Polycarbonates]、Kunststoff-Handbuch[Plastics Handbook]、第3/1巻、Polycarbonate、Polyacetale、Polyester、Celluloseester[Polycarbonates、Polyacetals、Polyesters、Cellulose Esters]、Carl Hanser Verlag Munich、Vienna 1992、117-299頁へ言及することができる。
好適なジフェノールは例えば、一般式(I)のジヒドロキシアリール化合物であってもよい。
Figure 2023502425000002
〔式中、Zは6~34個の炭素原子を有する芳香族基であり、1個以上の、置換されていてもよい芳香族環および脂肪族または脂環式基またはアルキルアリールまたはヘテロ原子を架橋元素として含有してもよい〕
好適なジヒドロキシアリール化合物の例としては、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシジフェニル、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)アリール、ビス(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、1,1’-ビス(ヒドロキシフェニル)ジイソプロピルベンゼン、およびそれらの環アルキル化化合物および環ハロゲン化化合物が挙げられる。
これらおよびさらに好適な他のジヒドロキシアリール化合物は例えば、DE-A 3 832 396、FR-A 1 561 518、H.Schnell、Chemistry and Physics of Polycarbonates、Interscience Publishers、New York 1964、28 ff頁;102 ff頁、およびD.G.Legrand、J.T.Bendler、Handbook of Polycarbonate Science and Technology、Marcel Dekker New York 2000、72 ff頁に記載されている。
好ましいジヒドロキシアリール化合物は例えば、レゾルシノール、4,4’-ジヒドロキシジフェニル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-(1-ナフチル)エタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-(2-ナフチル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルプロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、2,4-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルシクロヘキサン、1,3-ビス[2-(4-ヒドロキシフェニル)-2-プロピル]ベンゼン、1,1’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3-ジイソプロピルベンゼン、1,1’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-ジイソプロピルベンゼン、1,3-ビス[2-(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)-2-プロピル]ベンゼン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)スルホンおよび2,2’,3,3’-テトラヒドロ-3,3,3’,3’-テトラメチル-1,1’-スピロビ[1H-インデン]-5,5’-ジオールまたは式(Ia)のジヒドロキシジフェニルシクロアルカンである。
Figure 2023502425000003
〔式中、
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、好ましくは塩素または臭素、C-C-アルキル、C-C-シクロアルキル、C-C10-アリール、好ましくはフェニル、およびC-C12-アラルキル、好ましくはフェニル-C-C-アルキル、とりわけベンジルであり、
mは、4~7からの整数であり、好ましくは4または5であり、
およびRは、Xごとに個別に選択することができ、独立して、水素またはC-C-アルキルであり、および
Xは、炭素であり、
ただし、少なくとも1つの原子X上で、RおよびRは両方ともアルキルである。好ましくは、式(Ia)において、1個または2個のX原子上、とりわけ1個のX原子上のみで、RおよびRは両方ともアルキルである〕
式(Ia)におけるRおよびR基のための好ましいアルキル基はメチルである。ジフェニル-置換炭素原子(C-1)へのアルファ位置のX原子は、好ましくはジアルキル-置換ではない;対照的に、C-1へのベータ位置のアルキル二置換は好適である。
特に好ましい式(Ia)のジヒドロキシジフェニルシクロアルカンは、脂環式基(式(Ia)のm=4または5)に5および6個の環炭素原子Xを有するものであり、例えば式(Ia-1)~(Ia-3)のジフェノールである。
Figure 2023502425000004
Figure 2023502425000005
Figure 2023502425000006
式(Ia)の非常に特に好ましいジヒドロキシジフェニルシクロアルカンは、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン(式(Ia-1)(式中、RおよびR=H))である。
このようなポリカーボネートは、EP-A 359 953に従って式(Ia)のジヒドロキシジフェニルシクロアルカンから調製することができる。
特に好ましいジヒドロキシアリール化合物は、レゾルシノール、4,4’-ジヒドロキシジフェニル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-(1-ナフチル)エタン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-(2-ナフチル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3-ジイソプロピルベンゼンおよび1,1’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-ジイソプロピルベンゼンである。
非常に特に好ましいジヒドロキシアリール化合物は、4,4’-ジヒドロキシジフェニルおよび2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンである。
1つのジヒドロキシアリール化合物を使用してホモポリカーボネートを形成するか、または異なるジヒドロキシアリール化合物を使用してコポリカーボネートを形成することが可能である。式(I)または(Ia)の1つのジヒドロキシアリール化合物を使用してホモポリカーボネートを形成すること、または式(e)(I)および/または(Ia)の2つ以上のジヒドロキシアリール化合物を使用してコポリカーボネートを形成することが可能である。種々のジヒドロキシアリール化合物は、ランダムまたはブロック様式で相互連結され得る。式(I)および(Ia)のジヒドロキシアリール化合物から構成されるコポリカーボネートの場合、式(Ia)のジヒドロキシアリール化合物と、任意に同様に使用可能な式(I)の他のジヒドロキシアリール化合物とのモル比は、好ましくは(Ia)の99mol%対(I)の1mol%~(Ia)の2mol%対(I)の98mol%の間、好ましくは、(Ia)の99mol%対(I)の1mol%~(Ia)の10mol%対(I)の90mol%の間、特に、(Ia)の99mol%対(I)の1mol%~(Ia)の30mol%対(I)の70mol%の間である。
非常に特に好ましいコポリカーボネートは、式(Ia)および(I)の1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンおよび2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンジヒドロキシアリール化合物を使用して調製することができる。
好適な炭酸誘導体は、例えば、一般式(II)のジアリールカーボネートであり得る
Figure 2023502425000007
〔式中、
R、R’およびR’’は、同一または異なっていて、独立して、水素、直鎖状または分岐状のC-C34-アルキル、C-C34-アルキルアリールまたはC-C34-アリールであり、Rは、さらに-COO-R’’’であってもよく、ここで、R’’’は、水素、直鎖状または分岐状のC-C34-アルキル、C-C34-アルキルアリールまたはC-C34-アリールである〕
好ましいジアリールカーボネートは、例えば、ジフェニルカーボネート、メチルフェニルフェニルカーボネートおよびジ(メチルフェニル)カーボネート、4-エチルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4-エチルフェニル)カーボネート、4-n-プロピルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4-n-プロピルフェニル)カーボネート、4-イソプロピルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4-イソプロピルフェニル)カーボネート、4-n-ブチルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4-n-ブチルフェニル)カーボネート、4-イソブチルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4-イソブチルフェニル)カーボネート、4-tert-ブチルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4-tert-ブチルフェニル)カーボネート、4-n-ペンチルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4-n-ペンチルフェニル)カーボネート、4-n-ヘキシルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4-n-ヘキシルフェニル)カーボネート、4-イソオクチルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4-イソオクチルフェニル)カーボネート、4-n-ノニルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4-n-ノニルフェニル)カーボネート、4-シクロヘキシルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4-シクロヘキシルフェニル)カーボネート、4-(1-メチル-1-フェニルエチル)フェニルフェニルカーボネート、ジ[4-(1-メチル-1-フェニルエチル)フェニル]カーボネート、ビフェニル-4-イルフェニルカーボネート、ジ(ビフェニル-4-イル)カーボネート、4-(1-ナフチル)フェニルフェニルカーボネート、4-(2-ナフチル)フェニルフェニルカーボネート、ジ[4-(1-ナフチル)フェニル]カーボネート、ジ[4-(2-ナフチル)フェニル]カーボネート、4-フェノキシフェニルフェニルカーボネート、ジ(4-フェノキシフェニル)カーボネート、3-ペンタデシルフェニルフェニルカーボネート、ジ(3-ペンタデシルフェニル)カーボネート、4-トリチルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4-トリチルフェニル)カーボネート、(メチルサリチレート)フェニルカーボネート、ジ(メチルサリチレート)カーボネート、(エチルサリチレート)フェニルカーボネート、ジ(エチルサリチレート)カーボネート、(n-プロピルサリチレート)フェニルカルボネート、ジ(n-プロピルサリチレート)カルボネート、(イソプロピルサリチレート)フェニルカーボネート、ジ(イソプロピルサリチレート)カーボネート、(n-ブチルサリチレート)フェニルカーボネート、(n-ブチルサリチレート)フェニルカーボネート、ジ(n-ブチルサリチレート)カーボネート、(イソブチルサリチレート)フェニルカーボネート、ジ(イソブチルサリチレート)カーボネート、(tert-ブチルサリチレート)フェニルカーボネート、ジ(tert-ブチルサリチレート)カーボネート、ジ(フェニルサリチレート)カーボネートおよびジ(ベンジルサリチレート)カーボネートである。
特に好ましいジアリール化合物は、ジフェニルカーボネート、4-tert-ブチルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4-tert-ブチルフェニル)カーボネート、ビフェニル-4-イルフェニルカーボネート、ジ(ビフェニル-4-イル)カーボネート、4-(1-メチル-1-フェニルエチル)フェニルフェニルカーボネート、ジ[4-(1-メチル-1-フェニルエチル)フェニル]カーボネートおよびジ(メチルサリチレート)カーボネートである。ジフェニルカーボネートが非常に特に好ましい。
1つのジアリールカーボネートまたは異なるジアリールカーボネートのいずれかを使用することが可能である。
末端基の制御または変異のために、例えば、使用されるジアリールカーボネートの調製に使用されなかった1つ以上のモノヒドロキシアリール化合物を連鎖停止剤として使用することがさらに可能である。これらは、一般式(III)のものであってもよい。
Figure 2023502425000008
〔式中、
は、直鎖状または分岐状C-C34-アルキル、C-C34-アルキルアリール、C-C34-アリールまたは-COO-Rであり、ここで、Rは、水素、直鎖状または分岐状のC-C34-アルキル、C-C34-アルキルアリールまたはC-C34-アリールであり、および
、Rは、同一または異なっていて、独立して、直鎖状または分岐状のC-C34-アルキル、C-C34-アルキルアリール、またはC-C34-アリールである〕
このようなモノヒドロキシアリール化合物は、例えば、1-、2-または3-メチルフェノール、2,4-ジメチルフェノール、4-エチルフェノール、4-n-プロピルフェノール、4-イソプロピルフェノール、4-n-ブチルフェノール、4-イソブチルフェノール、4-tert-ブチルフェノール、4-n-ペンチルフェノール、4-n-ヘキシルフェノール、4-イソオクチルフェノール、4-n-ノニルフェノール、3-ペンタデシルフェノール、4-シクロヘキシルフェノール、4-(1-メチル-1-フェニルエチル)フェノール、4-フェニルフェノール、4-フェノキシフェノール、4-(1-ナフチル)フェノール、4-(2-ナフチル)フェノール、4-トリチルフェノール、メチルサリチレート、エチルサリチレート、n-プロピルサリチレート、イソプロピルサリチレート、n-ブチルサリチレート、イソブチルサリチレート、tert-ブチルサリチレート、フェニルサリチレートおよびベンジルサリチレートである。
4-tert-ブチルフェノール、4-イソオクチルフェノールおよび3-ペンタデシルフェノールが好ましい。
好適な分岐剤としては、3個以上の官能基を有する化合物、好ましくは3個以上の水酸基を有する化合物が挙げられる。
3個以上のフェノール性ヒドロキシル基を有する好適な化合物は、例えば、フロログルシノール、4,6-ジメチル-2,4,6-トリ(4-ヒドロキシフェニル)ヘプト-2-エン、4,6-ジメチル-2,4,6-トリ(4-ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,3,5-トリ(4-ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1-トリ(4-ヒドロキシフェニル)エタン、トリ(4-ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2-ビス(4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル]プロパン、2,4-ビス(4-ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノールおよびテトラ(4-ヒドロキシフェニル)メタンである。
3個以上の官能基を有する他の好適な化合物は、例えば、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸/三塩化トリメソイル、三塩化シアヌルおよび3,3-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-2,3-ジヒドロインドールである。
好ましい分岐剤は、3,3-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-2,3-ジヒドロインドールおよび1,1,1-トリ(4-ヒドロキシフェニル)エタンである。
層構造の好ましい実施形態において、層(A)は、および好ましくは層(B)も、使用される集束非電離電磁放射線の波長範囲に吸収極大を有する少なくとも1つの添加剤を含み、または層(A)、および好ましくは層(B)も、使用される集束非電離電磁放射線の波長範囲に吸収極大を有するコーティング組成物の形態で少なくとも1つの添加剤でコーティングされる。
好適な添加剤としては、原則として、全てのレーザー感受性添加剤、いわゆるレーザーマーキング添加剤、すなわち、使用される放射線(C)の波長範囲の吸収剤からなる添加剤が挙げられる。添加剤は、好ましくは少なくとも1以上の有機および/または無機IR吸収剤、好ましくは無機IR吸収剤を含む。このような添加剤および成形コンパウンド(molding compounds)におけるその使用は、例えば、WO-A 2004/50766およびWO-A 2004/50767に記載されており、商品名Micabs(商標)でDSMから市販されている。
好適な有機IR吸収剤は、例えば、700~2500nm(近赤外線=NIR)の間で可能な限り最も高い吸収を有する化合物である。好適な赤外線(infrared)吸収剤としては、例えば、M.Matsuoka、Infrared Absorbing Dyes、Plenum Press、New York、1990に物質クラスによって記載されているような文献から知られているものが挙げられる。アゾ、アゾメチン、メチン、アントラキノン、インダントロン、ピラントロン、フラバントロン、ベンザントロン、フタロシアニン、ペリレン、ジオキサジン、チオインジゴ、イソインドリン、イソインドリノン、キナクリドン、ピロロピロールまたはキノフタロン顔料、ならびにアゾ、アゾメチンまたはメチン染料の金属錯体またはアゾ化合物の金属塩を含む物質クラスからの赤外線吸収剤が特に好適である。これらの中でも、フタロシアニンおよびナフタロシアニンが非常に特に好適である。熱可塑性プラスチックへの溶解性が改善されているため、嵩高い側基を有するフタロシアニンおよびナフタロシアニンが好ましい。
好適な無機IR吸収剤は、例えば、WO-A 2006/042714に記載されているような、例えばリン含有スズ-銅混合酸化物などの金属の混合酸化物、例えばホウ化物および/またはタングステン酸塩(tungstates)の群からのものおよびそれらの混合物、好ましくはホウ化物および/またはタングステン酸塩の群からの少なくとも1以上のIR吸収剤およびそれらの混合物、より好ましくはタングステン酸塩の群からの少なくとも1以上のIR吸収剤である。
ホウ化物の群からの好適な無機IR吸収剤は、例えば、M(M=La、Ce、Pr、Nd、Tb、Dy、Ho、Y、Sm、Eu、Er、Tm、Yb、Lu、Sr、Ti、Zr、Hf、V、Ta、Cr、Mo、WおよびCa;xおよびyは1~6の整数であり)のタイプの化合物を含み、例えば、六ホウ化ランタン(LaB)、ホウ化プラセオジム(PrB)、ホウ化ネオジウム(NdB)、ホウ化セリウム(CeB)、ホウ化テルビウム(TbB)、ホウ化ジスプロシウム(DyB)、ホウ化ホルミウム(HoB)、ホウ化イットリウム(YB)、ホウ化サマリウム(SmB)、ホウ化ユーロピウム(EuB)、ホウ化エルビウム(ErB)、ホウ化ツリウム(TmB)、ホウ化イッテルビウム(YbB)、ホウ化ルテチウム(LuB)、ホウ化ストロンチウム(SrB)、ホウ化カルシウム(CaB)、ホウ化チタニウム(TiB)、ホウ化ジルコニウム(ZrB)、ホウ化ハフニウム(HfB)、ホウ化バナジウム(VB)、ホウ化タンタル(TaB)、ホウ化クロム(CrBおよびCrB)、ホウ化モリブデン(MoB、MoおよびMoB)、ホウ化タングステン(W)またはそれらの組み合わせである。
また、タングステン酸塩の群からの好適な無機IR吸収剤には、例えば、W(W=タングステン、O=酸素;z/y=2.20-2.99)および/またはM(M=H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類からの金属、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi;x/y=0.001-1.000;z/y=2.2-3.0)のタイプのタングステン化合物の群からのものがあり、好ましい元素は、H、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、FeおよびSnであり、そのなかでもCsが非常の特に好ましい。特に好ましいのは、Ba0.33WO、Tl0.33WO、K0.33WO、Rb0.33WO、Cs0.33WO、Na0.33WO、Na0.75WOおよびそれらの混合が特に好ましい。本発明の特に好ましい実施形態において、無機IR吸収剤としてCs0.33WOを単独で使用することが非常に特に好ましい。同様に好ましいのは、0.20および0.25のCs/W比である。
DIN EN ISO/IEC 17025によるUV-VIS-NIR-MIR法によって決定される選択された放射線について、本発明の方法が≧10%~≦99%、好ましくは≧30%~≦95%、より好ましくは≧40%~≦93%の放射線透過率を有する層構造上で実施される場合、固有の着色が少ないため、無機IR吸収剤の中において、ホウ化物よりもタングステン酸塩のほうが好ましい。
このようなタングステン酸塩は、例えば、三酸化タングステン、二酸化タングステン、酸化タングステンの水和物、六塩化タングステン、タングステン酸アンモニウムまたはタングステン酸、および任意に元素Mを含むさらなる塩、例えば炭酸セシウム、特に化学量論比を、個々の成分のモル比が式Mによって与えられるように混合することによって調製される。次に、この混合物を還元雰囲気、例えばアルゴン-水素雰囲気中で、100℃~850℃の温度で処理し、最後に得られた粉末を不活性ガス雰囲気中で550℃~1200℃の温度で熱処理する。本発明の無機IR吸収剤ナノ粒子はIR吸収剤を以下に記載する分散剤およびさらなる有機溶剤、例えばトルエン、ベンゼンまたは類似の芳香族炭化水素と混合し、好適なミル、例えばボールミル中で粉砕し、酸化ジルコニウム(例えば0.3mmの直径を有する)を添加して所望の粒径分布を生成することによって製造することができる。ナノ粒子は、分散体の形態で得られる。粉砕後、任意に、さらなる分散剤を添加することが可能である。溶剤を高温および減圧下で除去する。200nm未満、より好ましくは100nm未満の平均サイズを有するナノ粒子が好ましい。粒子のサイズは、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて決定することができる。IR吸収体ナノ粒子に関するこの種の測定は、例えば、Adachiら、J.Am.Ceram.Soc.、2008、91、2897-2902に記載されている。
タングステン酸塩の調製は、例えば、EP-A 1 801 815により詳細に記載されており、それらは、例えば、YMDS874の名称でSumitomo Metal Mining Co.、Ltd.(日本)から市販されている。
例えば、DIN EN ISO/IEC 17025によるUV-VIS-NIR-MIR法によって決定して、≧10%~≦99%、好ましくは≧30%~≦95%、より好ましくは≧40%~≦93%の選択された放射線に対する放射線透過率を有する透明な熱可塑性物質を含む層構造(A)でのその使用のために、このようにして得られた粒子は有機マトリックス中に、例えばアクリレート中に分散され、任意選択で、適切な補助剤、例えば二酸化ジルコニウムを使用し、任意選択で有機溶剤、例えばトルエン、ベンゼンまたは類似の炭化水素を使用して、ミル中で上記のように粉砕される。
好適なポリマーベースの分散剤は、特に、高い透過率を有する分散剤、例えば、ポリアクリレート、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリエステルまたはポリエステルウレタン、およびそれらから誘導されるポリマーである。
好ましい分散剤はポリアクリレート、ポリエーテルおよびポリエステルベースのポリマーであり、高熱安定性の特に好ましい分散剤はポリアクリレート、例えば、ポリメチルメタクリレート、およびポリエステルである。これらのポリマーまたはアクリレートをベースとするコポリマーの混合物を使用することも可能である。この種の分散助剤およびタングステン酸塩分散液の製造方法は例えば、JP 2008214596およびAdachiら、J.Am.Ceram.Soc.、2007、90 4059-4061に記載されている。好適な分散剤は市販されている。
特に、ポリアクリレートベースの分散剤が好適である。このような好適な分散剤は、例えば、Ciba Specialty Chemicalsから、商標EFKA(商標)、例えばEFKA(商標)4500およびEFKA(商標)4530のもとで入手可能である。ポリエステル含有分散剤も同様に好適である。これらは、例えば、Aveciaから、Solsperse(商標)の商標、例えば、Solsperse(商標)22000、24000SC、26000、27000のもとで、入手可能である。ポリエーテル含有分散剤はまた、例えば、Kusumoto Chemicalsから、Disparlon(商標)DA234およびDA325の商標で知られている。ポリウレタンベースの系も好適である。ポリウレタンベースの系は、Ciba Specialty Chemicalsから、EFKA(登録商標)4046、EFKA(登録商標)4047の商標で入手可能である。Texaphor(登録商標)P60とP63は、Cognisからの対応する商標である。
添加剤は、好ましくは少なくとも1以上の有機および/または無機IR吸収剤を含む。
分散剤中のIR吸収剤の量は、本発明に従って使用される無機IR吸収剤の分散体に対して、0.2重量%~50.0重量%、好ましくは1.0%~40.0重量%、より好ましくは5.0%~35.0重量%、最も好ましくは10.0%~30.0重量%であってよい。すぐに使用できるIR吸収剤配合物の全体の組成は、純粋なIR吸収剤材料および分散剤だけでなく、さらなる助剤、例えば二酸化ジルコニウム、および残留溶剤、例えばトルエン、ベンゼンまたは類似の芳香族炭化水素を含むことができる。
層構造のポリマー組成物中の無機IR吸収剤、より好ましくはタングステン酸塩の群からの無機IR吸収剤の量にはいかなる制限もない。しかしながら、無機IR吸収剤、特にタングステン酸塩は、全ポリマー組成物中の無機IR吸収剤の固形分として計算して、典型的には、≧0.7重量%~≦4.5重量%、好ましくは≧0.6重量%~≦2重量%、より好ましくは≧0.7重量%~≦1.5重量%の量で使用することができる。
本文脈において、「無機IR吸収剤の固体分」、特にタングステン酸塩は、純粋な物質を含む分散体、懸濁液または他の調製物としてではなく、純粋な物質としての無機IR吸収剤、特にタングステン酸塩を意味し、ここで、IR添加剤の含有量、特にタングステン酸塩の含有量は、以下に報告され、明確に別段の記載がない限り、常にこの固体分に関連する。
好ましくは、IR吸収剤としてタングステン酸塩に加えて、さらなるIR吸収剤を任意に使用することができ、そのような混合物中のその量に関する割合は、常に上記タングステン酸塩の割合未満である。混合物の場合、組成物は、好ましくは2~5(両端を含む)、特に好ましくは2つまたは3つの異なるIR吸収剤を含む。さらなるIR吸収剤は、好ましくはホウ化物および酸化スズの群から選択され、より好ましくはLaBまたはアンチモンドープ酸化スズまたはインジウムスズ酸化物である。
あるいは、層構造が、使用される集束非電離電磁放射線の波長範囲に吸収極大を有するコーティング組成物の形態で添加剤でコーティングされてもよい。これらのコーティング組成物は、≧0.70μm~≦1000μm、好ましくは≧1.0μm~≦50μm、より好ましくは≧1.0μm~≦2.5μmの範囲の波長範囲で吸収するIR吸収剤を含むことが好ましい。これらのコーティング組成物は、例えば、Clearweld(商標)として、LD920、LD930またはLD940の名称のもとで市販されている。
使用される集束非電離電磁放射線の波長範囲に吸収極大を有する少なくとも1つの添加剤は、層構造中に存在してもよい。
本発明はさらに、以下の工程:
i) 少なくとも
i)1. 第1の表面a1)および第2の表面a2)を有する第1の透明な放射線彫刻可能な層(A)(ここで、これらの表面は、互いに本質的に平行に延びている)、
i)2. 任意で、第1の層(A)の方向に面する第1の表面b1)および反対方向に、したがって第1の層(A)から離れる方向に面するさらなる表面b2)を有するさらなる透明な放射線彫刻可能な層(B)
を有する、好ましくは着色されていない層構造から出発し;
ii) 第1の透明放射線彫刻可能な層(A)の第1の表面a1)の少なくとも一部を着色剤、好ましくは着色剤を含有する着色浴(F)と接触させ;
iii) ii)からの層構造を、着色浴(F)から離れた側から表面a2)を介して、または任意にb2)も介して、集束非電離電磁放射線で照射すること
を含む、着色層構造を製造するための方法を提供する。
層構造は、好ましくは工程iii)で非電離電磁放射線と接触する2つの外面を有する。外側面の1つは、好ましくは第1の表面a1)によって形成される。さらなる外面は好ましくは第2の表面a2)によって、または存在する場合にはさらなる表面b2)によって形成される。層構造は、ステップiv)において、外側の1つの上にさらなる層またはコーティングによって重ねられてもよい。
本発明の層構造に関連して既に上述したように、第1の層(A)の第1の表面a1)への集束非電離放射線の入射は、領域の一部にわたる着色または黒色の彫刻をもたらす。集束非電離放射線が、第1の層(A)の第2の表面a2)によって、またはさらなる層(B)のさらなる表面b2)によって形成される外面に入射すると、その結果、層構造の外面、すなわち表面a2)またはb2)における不透明な構造変化の形態で、領域の一部にわたって着色または黒色の彫刻の画像が得られる。
着色浴(B)は少なくとも1つの着色剤、好ましくは少なくとも1つの染料、より好ましくはカラーインデックス分類による溶剤染料および/または分散染料の群からの少なくとも1つの染料またはこれらの染料の混合物を含むことができる。
英国染料染色学会および米国繊維化学技術・染色技術協会のカラーインデックス(CI)は、化学組成/化学構造のグループ名および番号を介して、すべての着色剤を明確に特徴付ける。
カラーインデックス分類による溶剤染料の群からの染料は、例えば、Lanxess AG、GermanyからのMacrolex(商標)染料と呼ばれるものであってもよい。例としては、Macrolex(商標)Blue 3R、Macrolex(商標)Red H、Macrolex(商標)Yellow 6G(CIによるSolvent Yellow 179)、Macrolex(商標)Violet Red R(CIによるDisperse Violet 31)、Macrolex(商標)Orange R(CIによるSolvent Orange 107)、またはこれらの染料の混合物が挙げられる。
カラーインデックス分類による分散染料(disperse dyes)の群からの染料は、例えば、ジアゾ、ジフェニルアミンおよびアントラキノン化合物、アセテート染料、分散染料(disperse dyes)および/または分散染料(dispersol dyes)であり得、ジスパースブルー#3、ジスパースブルー#14、ジスパースイエロー#3、ジスパースレッド#134およびジスパースレッド#7を含む。上述の染料の分類および説明は、「カラーインデックス」、第3版、英国染料染色学会および米国繊維化学技術・染色技術協会の共同出版(1971)による。非常に一般的には、染料は、単一の染料成分として、または所望の色に従って混合物の成分として使用され得る。したがって、本明細書で使用される「染料」という用語は、染料混合物も包含する。
好適な染料には、水不溶性ジアゾ-ジフェニルアミンおよびアントラキノン化合物が含まれる。特に好適なものは、カラーインデックス、第3版、第2巻、英国染料染色学会、1971年、2479頁および2187~2743頁に開示されているようなアセテート染料、分散アセテート染料、分散染料(disperse dyes)および分散染料(dispersol dyes)である。
好ましい分散染料は、DystarのPalanil Blue E-R150(アントラキノン/ジスパースブルー)、DIANIX Orange E-3RN(アゾ染料/Clジスパース-オレンジ25)および溶剤染料としての上記Macrolex(商標)染料を含む。
着色浴は、好ましくは:
a)溶剤および/または分散剤、好ましくは水および/または有機溶剤、より好ましくは水
b)着色剤、好ましくは染料、より好ましくはカラーインデックス分類による溶剤染料および/または分散染料からの染料
c)イソプロパノール
を含む。
有利な着色浴は、>80℃の温度でのポリカーボネート層構造の同時着色に適したものであることが見出されている。これらは、例えば、WO-A 03/040461、EP-A 2050866、WO-A 03/083207に記載されている。本発明の方法の条件下では、層構造の本質的に部分的な着色が照射領域で起こり、その結果、強い彫刻がこれらの部位で正確に見えるようになる。
したがって、さらに好ましくは、着色浴は、すでに述べた成分a)およびb)に加えて、成分c)を含む。
成分a)~c)は、着色浴の総重量に基づいて以下の量で存在してもよい:
a)10重量%~90重量%、好ましくは15重量%~85重量%、より好ましくは35重量%~50重量%、
b)0.01重量%~50重量%、好ましくは0.1重量%~20重量%、より好ましくは0.2重量%~15重量%、
c)5重量%~90重量%、好ましくは10重量%~80重量%、より好ましくは15重量%~60重量%。
着色浴は好ましくはカラーインデックス分類による分散染料の群から選択される染料および/または染料混合物、非常に特に、アゾ、ジフェニルアミンおよびアントラキノン化合物からなる群から選択される染料を含む。
着色浴は、好ましくはカラーインデックス分類による溶剤染料の群から選択される染料および/または染料混合物、最も好ましくはMakrolex(商標)染料の染料および/または染料混合物を含む。
使用される溶剤および/または分散剤a)は、水および/または有機溶剤であってもよい。水を使用することが好ましい。
有用な有機溶剤には、接触時に層構造を攻撃せず、特に化学的にそれを攻撃せず、すなわち、より詳細にはその光学特性に影響を及ぼさない、すべての標準溶剤が含まれる。例としては、ブチルアルコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、エチルアルコール、エチレングリコール、ヘプタン、ヘキサン、ペンタン、プロパルギルアルコール、プロピルアルコールまたは上記溶剤の混合物が挙げられる。
本発明の方法では、水およびc)を使用することが好ましい。
工程iii)における層構造の照射は、集束非電離電磁放射線で行われ、ここで、DIN EN ISO/IEC 17025によるUV-VIS-NIR-MIR法によって決定される、選択された放射線について、集束非電離電磁放射線の波長範囲は、着色浴が≧2%~≦99%、好ましくは≧30%~≦95%、より好ましくは≧40%~≦93%の放射線透過率を有するように選択される。
好ましくは、工程iii)における照射は、≧0.1μm~≦1000μm、好ましくは≧1.0μm~≦50μm、より好ましくは≧1.0μm~≦2.5μmの範囲の波長を有するレーザー放射線で行われる。
照射がレーザーによって行われる場合、これは、特にピクセルファイルまたはグレーシェードファイルの彫刻のために、連続波動作(CWレーザー)で行うことができる。層構造の照射のために、またはベクトル画像、またはハーフトーン画像のために、パルスレーザー放射を使用することが特に好まれる。好ましくは0.5kHz~1000kHzのパルス周波数が使用され;好ましくは5kHz~100kHzのパルス周波数、特に好ましくは15kHz~50kHzのパルス周波数が使用される。
工程iii)において照射に使用されるレーザービームのパワーを変化させることにより、所望の用途でなされる要求に従って、レーザー照射部位における着色の強度に影響を及ぼすことが可能である。使用するレーザー出力が高いほど、層構造のレーザー照射部位での着色が強くなる。
工程iii)において照射に使用されるレーザービームの周波数を変化させることにより、層(A)の側面a1)の、すなわち着色浴から離れた層構造の側面の、触覚彫刻を灰色の濃淡で整合させることができる。低周波数の場合、パルス持続時間は、有機材料の場合、側面a1)の部分炭化を可能にするのに十分な長さである。これにより、彫刻は暗色に見える。これは、60ワットの公称出力を有するレーザーを用いて、30kHz未満の周波数で達成される。30kHz以上の周波数の場合、パルス持続時間は特に短い。したがって、材料の構造変化は目に見え、知覚できるようになるが、有機材料の場合の炭化はたとえあったとしても、限定された程度にしか行われない。したがって、構造変化は、無色または白色の彫刻として現れる。
本方法では、NdYAGレーザー(ネオジムをドープしたイットリウムアルミニウムガーネットレーザー)を使用することが好ましい。しかしながら、層構造のカラーレーザー彫刻に関しては、層構造のようなプラスチック部品の彫刻および溶接に好適なレーザータイプを使用することも可能である。たとえば、COレーザーを使用することもできる。
また、着色浴の色濃度は、照射後の、本発明の層構造のような、プラスチック部品の部分的な着色の強度に影響を及ぼし得る。着色浴の全重量に基づいて、0.01重量%~50重量%、より好ましくは0.1重量%~30重量%、最も好ましくは0.2重量%~20重量%の着色剤、好ましくは染料b)の濃度が好ましい。
本方法の好ましい実施形態において、工程iii)における層構造は、好ましくはさらなる層(B)を通して第1の層(A)上に照射される。
本方法の好ましい実施形態において、少なくとも層(A)は、および好ましくは層(B)も、エチレン性不飽和モノマーのポリマー、二官能性反応性化合物の重縮合物および二官能性反応性化合物の重付加生成物またはこれらの少なくとも2つの組み合わせからなる群から選択される熱可塑性物質を含む。
繰り返しを避けるために、以下、本発明の層構造に関連して、好ましい実施形態、材料、組成物および添加剤に関する熱可塑性物質に関する上記の詳細を参照する。
本方法の好ましい実施形態において、層(A)は、および任意選択で層(B)も、使用される集束非電離電磁放射線の波長範囲に吸収極大を有する少なくとも1つの添加剤を含み、または層(A)は、および好ましくは層(B)も、使用される集束非電離電磁放射線の波長範囲に吸収極大を有するコーティング組成物の形態で少なくとも1つの添加剤でコーティングされる。好ましい添加剤およびそれらの好ましい量は、既に上述されている。
本方法の好ましい実施態様において、添加剤が少なくとも1以上の有機および/または無機IR吸収剤を含む。
本方法の好ましい実施形態において、着色剤または着色浴(F)は、カラーインデックス分類による、溶剤染料および/または分散染料の群からの少なくとも1つの染料またはこれらの染料の混合物を含む。
本方法の好ましい実施形態において、着色浴(F)は:
a) 溶剤および/または分散剤、好ましくは水および/または有機溶剤
b) 少なくとも1つの着色剤、好ましくは少なくとも1つの染料、より好ましくは、カラーインデックス分類による溶剤染料および/または分散染料からの少なくとも1つの染料または前述の染料の混合物
を含む。
層(A)は、および好ましくは層(B)も、好ましくは少なくとも1つの熱可塑性物質および/または少なくとも1つの黒色顔料、好ましくはカーボンブラックを含む。
層構造の第1の表面a1)は、好ましくは工程ii)の前に、着色浴の不在下で、集束非電離電磁放射線(E)で表面a2)を通して照射される。
層構造は、好ましくは、使用される集束非電離電磁放射線の波長範囲に吸収極大を有する少なくとも1つの添加剤を含む熱可塑性物質の少なくとも1つの層を有することができ、およびここで、この熱可塑性物質の少なくとも1つの層は、DIN EN ISO/IEC 17025によるUV-VIS-NIR-MIR法によって決定される選択された放射線について、≧10%~≦99%、好ましくは≧30%~≦95%、より好ましくは≧40%~≦93%の放射線透過率を有し、好ましくは無機IR吸収剤、より好ましくはタングステン酸塩の群からの無機IR吸収剤である。この層は、好ましくは最終的にはカラーレーザー彫刻もされる層構造の外側層を形成する。
層構造は、好ましくは、DIN EN ISO/IEC 17025によるUV-VIS-NIR-MIR法によって決定される選択された放射線について、使用される集束非電離電磁放射線の波長範囲に吸収極大を有する熱可塑性物質の少なくとも1つの外側層を備え、およびここで、熱可塑性物質のこの少なくとも1つの層は、≧10%~≦99%、好ましくは≧30%~≦95%、より好ましくは≧40%~≦93%の放射線透過率を有し、好ましくは、無機IR吸収剤、より好ましくはタングステン酸塩の群からの無機IR吸収剤を有し、および少なくとも1つの熱可塑性物質および少なくとも1つのレーザー感受性添加剤、好ましくは黒色顔料、より好ましくはカーボンブラックを含むさらなる層を有する。
この実施形態は、例えば、本発明のカラーレーザー彫刻と黒色レーザー彫刻との組み合わせを可能にする。この目的のために、層構造、特に層(A)は、工程i)の前および/または工程iii)の後のいずれかで、工程iii)におけるように着色浴(B)の不在下でE)で照射されてもよい。同じ放射線(C)が、このさらなる照射のために理想的に使用され得る。着色浴(F)の不在下で(C)を照射することにより、所望の部位の表面に、好ましくはその下の層構造の透明層に黒色彫刻を施すことが可能になる。着色浴の外側でレーザー彫刻を行う場合には、これらの層構造の高いレーザー反応性がレーザー照射部位で黒化をもたらす。層構造が着色浴内にある場合、レーザービームの強度は、照射部位のみに着色が行われ、層構造の表面の黒化をもたらされないように、着色浴によって減衰される。
着色浴の外側で黒色または白色のレーザー彫刻を作成するために、手順は、好ましくは以下のとおりである:使用されるレーザービームの周波数を変化させることによって、グレーシェードで層構成の触覚彫刻を調整することが可能である。低周波数の場合、パルス持続時間は、有機材料の場合、層内の炭化を可能にするのに十分な長さである。これにより、彫刻は暗色に見える。これは、60ワットの公称出力を有するレーザーを用いて、30kHz未満の周波数で達成される。30kHz以上の周波数の場合、パルス持続時間は特に短い。これは材料の構造変化を目に見えるようにし、知覚できるようにし、有機材料の場合には炭化があるとしても、限られた炭化しかない。これは、この彫刻が、無色または白色の外観を有することを意味する。
本発明はさらに、本発明の層構造または本発明の方法によって得られる層構造を有するセキュリティ文書に関する。より詳細には、本発明の方法によって個人化された、またはカラー彫刻されたセキュリティ文書、例えば、IDカード、パスポートおよび運転免許証、ならびに他の個人化されたセキュリティ文書は、適用される個人化された、またはカラー彫刻された情報の高度な偽造証明を特徴とする。本発明の方法は、分散されおよび偽造防止の様式で、白黒彫刻との組み合わせを含む着色で、空白文書を個人化するために使用することができる。さらに、カラーで、あるいは黒色と白色の彫刻と組み合わせて、触覚レーザー彫刻を生成することが可能であり、これは、今日まで黒色でのみ可能であった。

フィルム1:Makrofol(商標)ID 6-2 00000透明、厚さ600μmのポリカーボネートから構成され、Covestro Deutschland AG(本発明の層構造の層(C)に相当する)から。
フィルム2:厚さ100μmのIR吸収剤を有する透明ポリカーボネートフィルムを以下のように製造した(本発明の層構造の層(A)または(B)に相当):
マスターバッチ:高濃度IRマスターバッチの配合
フィルム2を製造するためのマスターバッチは、ポリカーボネートに慣用の250℃~330℃の加工温度で、従来の二軸配合押出機(ZSK 32)を用いて製造した。
以下の組成を有するマスターバッチを配合し、続いてペレット化した:
・ 94.69重量%のCovestro Deutschland AGからのMakrolon(商標)3108ポリカーボネート
・ 0.75重量%のSumitomoからのYMDS 874 IR吸収剤
・ 4.5重量%のCovestro Deutschland AGからのMakrolon(商標)3108粉末
・ 0.006重量%(60ppm)の平均粒径95nmを有するランプブラック101(Evonik-Degussa GmbHからのカーボンブラック)。
押出フィルム2の製造
押出フィルムの製造に使用される装置は以下を備える:
・ 直径(D)60mm、長さ33 Dのスクリューを備える、少なくとも1つのポリカーボネートを含有する層を押出成形するための押出機。スクリューは揮発分除去ゾーンを有する;
・ 溶融ポンプ;
・ クロスヘッド;
・ 幅450mmのスロットダイ;
・ 第3のロールが水平に対して+/45°旋回可能である、水平ロール配置を有する3ローラー平滑カレンダー;
・ ロールコンベヤー;
・ 厚さ測定手段
・ 保護フィルムの両面塗布のための装置;
・ 引取装置;
・ 巻取りステーション。
マスターバッチのペレットは、乾燥機から押出機の充填ホッパーに運ばれた。材料を溶融し、押出機のバレル/スクリュー可塑化システムに運んだ。溶融物は、スロットダイから平滑化カレンダーに送られた。フィルムの最終的な整形と冷却は平滑カレンダー(3本のロールから成る)上で行われた。表面は非平坦化鋼ロール(6番側)と非平坦化シリコーンゴムロール(2番側)を用いてエンボス加工した。フィルム表面をテクスチャー加工するために使用されるゴムロールは、ナウタロール社(Nauta Roll Corporation)のUS-4 368 240に開示されている。その後、フィルムを、引取を通して輸送し、次いでフィルムを巻き取った。
フィルム1および2のラミネーションにより、積層体Aを得る
ラミネーションは、Buerckle 50/100 ラミネーションプレスで行った。
積層体である以下の層構造を作製した:
フィルム2、100μm
フィルム1、600μm
フィルム2、100μm
上述の層構造は、以下のプレス設定で積層された:
プレスを170~180℃に予熱する
15N/cm2で8分間加圧
100N/cm2で2分間加圧
プレスを38℃まで冷却し、プレスを開ける
ラミネーションのために高光沢ラミネーションシートを使用した;このようにして積層体は、両側に高光沢表面を受け、したがってガラスクリアな外観を有した。
着色浴の組成
5重量%の水
15重量%のMacrolex(商標)Blue 3R(染料、Lanxess AG Deutschlandから)
80重量%のイソプロパノール
実施例1:
4つのスペーサーを上記の組成の着色浴(F)に入れた。上述のような特性を有する積層体Aの形態の本発明の層構造をスペーサー上に配置した。スペーサーの高さは、積層体Aが着色浴(F)によってその下側からのみ濡れるように調整した。
積層体Aのレーザー照射は、Foba D84S NdYAG 1064nmレーザーを用いて行った。これを、レーザー出力約7.5ワット、パルス動作でのレーザー周波数30kHz、電流30Aで動作させた。走行速度は60mm/sとした。フィルム付き着色浴(F)をFoba D84Sレーザー装置の工作物キャリア上に置いた。レーザーの焦点は、積層体Aのフィルム表面に合わせた。
照射後、積層体Aを着色浴(F)から取り出し、水で洗浄した。ラミネートAを照射源に面する側から見ると、以下の観察がなされた:暗い背景に対して見ると、レーザー彫刻要素は白色に見えた;青色を知覚することは不可能またはほとんど不可能であった;レーザー彫刻は白色に見えた。白色の背景で見ると、青色を明確に知覚することが可能であった。
積層体Aを、着色浴(F)に面する側から見た場合、白色または明るい色の背景に対しても、黒色または暗い色の背景に対しても、色を明確に知覚することが可能であった。
この効果の説明は、構造変化の定義において既に記載されている。
レーザーが照射において最初に接触する表面、この場合は表面a2)における層構造のヘイズの測定のために、ISO 13468-1に相当する標準ASTM D1003:2013に従って濁度の測定を行った。この目的のために、BYK-Gardnerヘイズガードプラス機器を使用し、これを使用して、標準ASTM D1003:2013に従ってヘイズを決定した。測定されたヘイズは87.2%の値に達し、0%はガラスクリア層に相当するゼロヘイズを示した。層構造は、レーザー光が照射されなかった部位で5%のヘイズを有していた。同標準を用いて、レーザーによる彫刻を行う前の積層体Aを通る透過率は81.1%であるのに対して、彫刻部位にレーザーによる彫刻を導入した後の透過率は38.2%であることがわかった。
実施例2
実施例1を、赤色の着色浴および黄色の着色浴で繰り返した。
着色浴の組成は、染料を除いて実施例1と同じであった。使用した赤色染料は、Macrolex(登録商標)Red Hであった。
使用した黄色染料は、Macrolex(登録商標)Yellow 6Gであった。
積層体を暗い背景に対して観察した場合、レーザー彫刻要素は白色に見え、色を知覚することは不可能であり、レーザー彫刻は白色に見えた。白色の背景で見ると、赤色および黄色を明確に知覚することが可能であった。
積層体を、着色浴(F)に面する側から見た場合、白色または明るい色の背景および黒色または暗い色の背景の両方に対して、色を明確に知覚することが可能であった。
レーザーが照射において最初に接触する表面、この場合は表面a2)における層構造のヘイズの測定のために、ISO 13468-1に相当する標準ASTM D1003:2013に従って濁度の測定を行った。この目的のために、BYK-Gardnerヘイズガードプラス機器を使用し、これを使用して、標準ASTM D1003:2013に従ってヘイズを決定した。測定されたヘイズは87.2%の値に達し、0%はガラスクリア層に相当するゼロヘイズを示した。層構造は、レーザー光が照射されなかった部位で5%のヘイズを有していた。

以下の図は、これらの実施形態に限定されることなく、構造変化および領域の一部にわたる着色または黒色彫刻がレーザーによって層構造に同時に導入される方法を例として示す。図は示す:
図1a:領域の一部にわたる着色または黒色彫刻および不透明な構造変化の両方が、互いに対して垂直な画像としてレーザーによって導入される、側面図としての本発明の層構造の概略図。
図1b:図1のような本発明の層構造の概略図であるが、層構造はレーザーに対して約45°回転されている。
図1c:図1のような本発明の層構造の概略図であるが、層構造に対して約45°回転されたレーザーを有する。
図2:製造工程の概略図。
図1aは、実施例1または2に記載されたように製造された層構造体1上に、実施例について上述した条件下で、色120が第1の表面a1)10上に導入され、不透明な構造変化110がさらなる表面a2)20上に導入された様子を示す。積層体Aの形態での層構造1のレーザー照射のために、レーザー光100は、まず、層構造1のさらなる表面a2)20上に垂直に向けられた。レーザービーム100が層構造1のさらなる表面a2)20に当たると、非透明構造変化110が生成された。次いで、レーザービーム100は、層構造1の厚さDを通って、さらなる表面a2)20まで垂直に走行した。第1の面a1)10に当たると、層構造体1を通過したレーザー光100は、一旦構造変化部110を作製した後、着色または黒色の彫刻120を作成した。この着色は、第1の表面10が着色浴200と直接接触しているので可能であった。
図1bは、図1aに示されているように同じ方法であって、レーザービーム100が約45°の角度で層構造1のさらなる表面20に当たるように、層構造1、特に層構造1のさらなる表面20がレーザーの入射角に対して数度だけ回転されているものを示す。レーザー光100のビーム経路は同様に、層構造の厚さDを通っており、レーザービームは、図1の配置におけるよりも幾分大きい距離を覆っている。その結果、領域の一部にわたって着色または黒色の彫刻120の画像を構成する非透明構造変化110は、層構造1を通る法線に対してわずかにシフトされた配置にある。
図1cは、図1aに示されているように同じ方法であって、レーザービーム100が、約45°の角度で、層構造1のさらなる表面a2)20に当たるように、レーザーおよびしたがってレーザー光100が層構造1のさらなる表面20に対して数度だけ回転されているものを示す。レーザー光100のビーム経路は同様に、層構造の厚さDを通っており、レーザービームは、図1の配置におけるよりも幾分大きい距離を覆っている。その結果、彫刻120の画像を構成する非透明構造変化110は、層構造1を通る法線に対してわずかにずれた配置にある。
図2は、本発明の方法の工程を示す。工程i)300において、着色されていない層構造体1は、積層体Aの形態で提供された。図1aについて上述したように、これは、Foba D84Sレーザー装置の工作物キャリア上で行われる。工程ii)400では、第1の表面a1)10のみが着色浴(F)200と接触するように、着色浴(F)200を層構造体1の下に配置した。第3の工程iii)500において、層構造1は最初に、層構造1のさらなる表面a2)20上にレーザービーム100によって照射され、レーザー光100が当たると、さらなる表面a2)上に不透明な構造変化110が生成された。その後、レーザー光は、第1の表面a1)10に当たり、そこの領域の一部の上に着色または黒色の彫刻120を生成する。

Claims (15)

  1. (A)第1の表面a1)と、表面a1)に本質的に並行に延びる第2の表面a2)を有する第1の透明な放射線彫刻可能な層(A)(ここで、層構造の第1の外面を形成するその第1の表面a1)上の第1の層(A)は、非電離電磁放射線(E)によって生成された領域の一部にわたる着色または黒色の彫刻を有する);
    (B)任意で、第1の層(A)の方向に面する第1の表面b1)と、第1の層(A)から離れる方向に面し、表面b1)と本質的に平行に延びるさらなる表面b2)を有するさらなる透明な放射線彫刻可能な層(B);
    (C)任意で、少なくとも1つの追加の透明ポリマー層(C)(ここで、層(C)の配置は、層(A)の第1の表面a1)の側、さらなる層(B)のさらなる表面b2)の側、2つの層(A)と(B)の間、または複数のさらなる層(C)の場合、これらのうちの少なくとも2つの組み合わせからなる群から選択的に選択される)
    を有する層構造であって、
    ここで、領域の一部にわたる着色または黒色の彫刻の画像が、層構造のさらなる外面を形成し、第1の表面a1)とは反対の層構造の表面の不透明な構造変化の形態で存在する、前記層構造。
  2. 第1の表面a1)の反対側にあり、層構造のさらなる外面を形成する層構造の表面が、少なくとも彫刻から始まる層構造を通って直角に延びる軸に対して45°~90°の範囲の角度にある部位において変化構造を有する、請求項1に記載の層構造。
  3. 変化構造が、濁ったまたは乳白色の外観を有し、好ましくは20~500NTUの範囲内の濁度、より好ましくは50~450NTUの範囲内の濁度を有する、先行する請求項のいずれかに記載の層構造。
  4. 変化構造を有する部位の層(B)が、変化構造がない部位よりも少なくとも0.001mm厚い層厚を有する、先行する請求項のいずれかに記載の層構造。
  5. 層(A)、(B)および(C)の少なくとも1つ、好ましくはすべてが、以下の特性:
    I. 10μm~10000μmの範囲内の層厚;
    II. DIN EN ISO/IEC 17025によるUV-VIS-NIR-MIR法によって決定される、選択された放射線に対する≧2%~≦99.95%、好ましくは≧4%~≦90%、より好ましくは≧5%~≦85%の放射線透過率
    の1つ、好ましくは2つ、より好ましくは3つ、最も好ましくはすべてを有する、先行する請求項のいずれかに記載の層構造。
  6. 少なくとも層(A)が、および好ましくは層(B)も、エチレン性不飽和モノマーのポリマー、二官能性反応性化合物の重縮合物および二官能性反応性化合物の重付加生成物またはこれらの少なくとも2つの組み合わせからなる群から選択される熱可塑性物質を含む、先行する請求項のいずれかに記載の層構造。
  7. 層(A)が、および好ましくは層(B)も、使用される集束非電離電磁放射線の波長範囲に吸収極大を有する少なくとも1つの添加剤を含むか、または層(A)が、および好ましくは層(B)も、使用される集束非電離電磁放射線の波長範囲に吸収極大を有するコーティング組成物の形態の少なくとも1つの添加剤でコーティングされている、先行する請求項のいずれかに記載の層構造。
  8. 以下の工程:
    i) 少なくとも
    i)1. 第1の表面a1)、および第2の表面a2)を有する第1の透明な放射線彫刻可能な層(A)(ここで、これらの表面は、互いに本質的に平行に延びている)
    i)2. 任意で、第1の層(A)の方向に面する第1の表面b1)および反対方向に、したがって第1の層(A)から離れる方向に面するさらなる表面b2)を有するさらなる透明な放射線彫刻可能な層(B)
    を有する、好ましくは着色されていない層構造から出発し;
    ii) 第1の透明放射線彫刻可能な層(A)の第1の表面a1)の少なくとも一部を着色剤、好ましくは着色剤を含有する着色浴(F)と接触させ;
    iii) ii)からの層構造を、着色浴(F)から離れた側から表面a2)を介して、または任意にb2)も介して、集束非電離電磁放射線で照射すること
    を含む、着色層構造を製造するための方法。
  9. 工程iii)における層構造が、好ましくはさらなる層(B)を通して第1の層(A)上に照射される、請求項8に記載の方法。
  10. 少なくとも層(A)、および好ましくは層(B)も、エチレン性不飽和モノマーのポリマー、二官能性反応性化合物の重縮合物および二官能性反応性化合物の重付加生成物またはこれらの少なくとも2つの組み合わせからなる群から選択される熱可塑性物質を含む、請求項8および9のいずれかに記載の方法。
  11. 層(A)が、および任意で層(B)も、使用される集束非電離電磁放射線の波長範囲に吸収極大を有する少なくとも1つの添加剤を含むか、または層(A)が、および好ましくは層(B)も、使用される集束非電離電磁放射線の波長範囲に吸収極大を有するコーティング組成物の形態の少なくとも1つの添加剤でコーティングされている、請求項8~10のいずれかに記載の方法。
  12. 添加剤が、少なくとも1以上の有機および/または無機IR吸収剤を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 着色剤または着色浴(F)が、カラーインデックス分類による溶剤染料および/または分散染料の群からの少なくとも1つの染料またはこれらの染料の混合物を含む、請求項8~12のいずれかに記載の方法。
  14. 着色浴(F)が:
    a) 溶剤および/または分散剤、好ましくは水および/または有機溶剤、
    b) 少なくとも1つの着色剤、好ましくは少なくとも1つの染料、より好ましくは、カラーインデックス分類による溶剤染料および/または分散染料からの少なくとも1つの染料または前述の染料の混合物
    を含む、請求項8~13のいずれかに記載の方法。
  15. 請求項1~7のいずれかに記載の層構造を有するか、または請求項8~14のいずれかに記載の方法によって得ることができるセキュリティ文書。
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