JP2023502238A - 自己免疫疾患の処置のためのトリアザトリサイクル化合物 - Google Patents

自己免疫疾患の処置のためのトリアザトリサイクル化合物 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I):TIFF2023502238000084.tif36169(式中、R1~R3、およびnは、本明細書に記載されるとおりである)の化合物およびその薬学的に許容され得る塩、および前記化合物を含む組成物および前記化合物を使用する方法に関する。

Description

本発明は、哺乳動物における療法および/または予防に有用な有機化合物、特に全身性エリテマトーデスまたはループス腎炎を処置するのに有用なTLR7および/またはTLR8および/またはTLR9のアンタゴニストに関する。
自己免疫性結合組疾患(CTD)としては、全身性エリテマトーデス(SLE)、原発性シェーグレン症候群(pSjS)、混合性結合組織病(MCTD)、皮膚筋炎/多発性筋炎(DM/PM)、関節リウマチ(RA)、および全身性硬化症(SSc)等のプロトタイプの自己免疫症候群が挙げられる。RAを除いて、患者が利用可能である実際に効果的で安全な治療法はない。SLEは、有病率が100,000例当たり20~150例であるプロトタイプのCTDであり、皮膚および関節における通常観察される症状から、腎不全、肺不全(lung failure)、または心不全まで、異なる器官における広範な炎症および組織損傷を生じる。従来、SLEは、非特異的な抗炎症薬または免疫抑制薬で処置されてきた。しかしながら、免疫抑制薬、例えばコルチコステロイドの長期使用は、部分的にしか効果がなく、望ましくない毒性および副作用を伴う。ベリムマブは、過去50年間にFDAが承認した唯一の狼瘡薬であるが、SLE患者のごく一部にしか効果がなく、それも控えめで遅れがある(Navarra,S.V.et al Lancet 2011,377,721.)。抗CD20mAb、特定のサイトカインに対するmAbまたはその可溶性受容体などの他の生物学的製剤は、ほとんどの臨床研究で失敗している。したがって、より多くの患者群で持続的な改善を提供し、多くの自己免疫疾患ならびに自己炎症性疾患で慢性的に使用しても安全性がより高い、新規治療法が必要とされている。
Toll様受容体(toll like receptor:TLR)は、さまざまな免疫細胞において広範な免疫応答を開始することができるパターン認識受容体(pattern recognition receptor:PRR)の重要なファミリである。自然宿主防御センサとして、エンドソームTLR7、8、および9は、ウイルス、細菌に由来する核酸を認識し、具体的には、TLR7/8およびTLR9は、それぞれ一本鎖RNA(single-stranded RNA:ssRNA)および一本鎖CpG-DNAを認識する。しかしながら、TRL7、8、9の異常な核酸検出は、幅広い自己免疫性疾患および自己炎症性疾患において重要なノードとして考えられる(Krieg,A.M.et al.Immunol.Rev.2007,220,251.Jimenez-Dalmaroni,M.J.et al Autoimmun Rev.2016,15,1.Chen,J.Q.,et al.Clinical Reviews in Allergy&Immunology 2016,50,1)。抗RNA抗体および抗DNA抗体は、十分に確立されたSLE診断マーカーであり、これらの抗体は、自己RNAおよび自己DNAの両方をエンドソームへ送達することができる。自己RNA複合体が、TLR7およびTLR8によって認識され得るのに対し、自己DNAは、TLR9の活性化を引き起こし得る。実際、血液および/または組織からの自己RNAおよび自己DNAのクリアランスの欠陥は、SLE(全身性エリテマトーデス)患者において明白である。TLR7およびTLR9は、SLE組織において上方調節され、それぞれループス腎炎の慢性化および活動と相関していると報告されてきた。SLE患者のB細胞において、TLR7発現は、抗RNP抗体産生と相関しているのに対し、TLR9発現は、IL-6レベルおよび抗二本鎖DNA抗体レベルと相関している。一貫して、ループスマウスモデルにおいて、TLR7は、抗RNA抗体に必要とされ、TLR9は、抗ヌクレオソーム抗体に必要とされる。その一方で、マウスにおけるTLR7またはヒトTLR8の過剰発現は、自己免疫および自己炎症を促進する。その上、TLR8の活性は、mDC/マクロファージの炎症性サイトカイン分泌、好中球ネトーシス、Th17細胞の誘導、およびTreg細胞の抑制に特異的に寄与する。B細胞の自己抗体産生を促進する上で説明されたTLR9の役割に加えて、pDCにおける自己DNAによるTLR9の活性化はまた、I型IFNおよび他の炎症性サイトカインの誘導をもたらす。pDCおよびB細胞の両方におけるTLR9のこれらの役割を考慮すると、自己免疫疾患の病理発生に対する重要な寄与因子としても、自己免疫疾患に罹患している多くの患者においてTLR9を容易に活性化し得る自己DNA複合体の広範な存在としても、TLR7およびTLR8の経路の阻害の頂点における自己DNA介在性TLR9経路をさらに遮断することはさらに有益かもしれない。まとめると、TLR7、8、および9の経路は、有効なステロイド非含有および非細胞毒性の経口薬が存在しない自己免疫疾患および自己炎症性疾患の処置用の新たな治療標的を表しており、これらの経路全てを最上流から阻害することは、満足のいく治療効果をもたらすかもしれない。したがって、本発明者らは、自己免疫疾患および自己炎症性疾患の処置のための、TLR7、TLR8およびTLR9を標的とし、抑制する経口化合物を発明した。
本発明は、式(I)または式(Ia):
Figure 2023502238000002

(式中、

Figure 2023502238000003

(式中、Rは、C1~6アルキル、C1~6アルコキシ、ハロC1~6アルキル、ハロゲン、ニトロまたはシアノであり、R4aは、C1~6アルキルまたはC3~7シクロアルキルであり、R、R5aおよびR5bは独立して、Hおよび重水素から選択され、Rは、Hまたはハロゲンである)
であり、
は、HまたはC1~6アルキルであり、
は、5~7員の単環式アリールもしくはヘテロアリールであるか;または7~12員の二環式ヘテロシクリルであり;
XはCHであり、かつYはNであるか、またはXはNであり、かつYはCHである)
の新規化合物、またはその薬学的に許容され得る塩に関する。
本発明の他の目的は、式(I)または(Ia)の新規化合物に関する。その製造、本発明による化合物に基づく医薬およびその製造、ならびにTLR7および/またはTLR8および/またはTLR9アンタゴニストとしての式(I)または(Ia)の化合物の使用、ならびに全身性エリテマトーデスまたはループス腎炎の治療または予防のための使用。式(I)または式(Ia)の化合物は、優れたTLR7およびTLR8およびTLR9のアンタゴニズム活性を示す。加えて、式(I)または式(Ia)の化合物はまた、良好な細胞毒性、可溶性、hPBMC、ヒトミクロソーム安定性、およびSDPKプロファイル、ならびに低いCYP阻害も示す。
定義
「C1~6アルキル」という用語は、1~6個、特に1~4個の炭素原子を含む飽和、直鎖または分枝鎖のアルキル基、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチルなどを表す。特定の「C1~6アルキル」基は、メチル、エチル、およびn-プロピルである。
「ハロゲン」および「ハロ」という用語は、本明細書で互換的に使用され、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを意味する。
「アリール」という用語は、5~12個の環原子の芳香族炭化水素単環式または二環式環系を示す。アリールの例としては、フェニルおよびナフチルが挙げられるが、これらに限定されない。アリールは、限定されないが、C1~6アルキル;3,4,4a,5,7,7a-ヘキサヒドロ-2H-ピロロ[3,4-b][1,4]オキサジニル;1,4-ジアゼパニル;C1~6アルキルで置換された2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル;5-オキサ-2,8-ジアザスピロ[3.5]ノナニル;アミノ-1,4-オキサゼパニル;アミノおよびC1~6アルキルから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されたアゼチジニル;非置換またはC1~6アルキルで置換されたピペラジニル;およびアミノ、C1~6アルコキシおよびハロゲンから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されたピロリジニルを含む置換基によってさらに置換されていてもよい。
「ヘテロアリール」という用語は、N、OおよびSから選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含み、残りの環原子が炭素である、5~12個の環原子の芳香族複素環単環式または二環式環系を示す。ヘテロアリールの例としては、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、トリアジニル、イソキサゾリル、ベンゾフラニル、イソチアゾリル、ベンゾチエニル、インドリル、イソインドリル、イソベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、またはキノキサリニルが挙げられる。ヘテロアリールは、限定されないが、C1~6アルキル;3,4,4a,5,7,7a-ヘキサヒドロ-2H-ピロロ[3,4-b][1,4]オキサジニル;1,4-ジアゼパニル;C1~6アルキルで置換された2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル;5-オキサ-2,8-ジアザスピロ[3.5]ノナニル;アミノ-1,4-オキサゼパニル;アミノおよびC1~6アルキルから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されたアゼチジニル;非置換またはC1~6アルキルで置換されたピペラジニル;およびアミノ、C1~6アルコキシおよびハロゲンから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されたピロリジニルを含む置換基によってさらに置換されていてもよい。
「ヘテロシクリル」または「複素環式」という用語は、N、OおよびSから選択される1~5個の環ヘテロ原子を含み、残りの環原子が炭素である、3~12個の環原子の一価飽和または部分不飽和単環式または二環式環系を示す。特定の実施形態において、ヘテロシクリルは、N、OおよびSから選択される1、2または3個の環ヘテロ原子を含み、残りの環原子が炭素である、4~7個の環原子の一価飽和単環式環系である。単環式飽和ヘテロシクリルの例は、アジリジニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリル、チアゾリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,1-ジオキソ-チオモルホリン-4-イル、アゼパニル、ジアゼパニル、ホモピペラジニル、またはオキサゼパニルである。二環式飽和複素環の例は、アザビシクロ[3.2.1]オクチル、キヌクリジニル、オキサアザビシクロ[3.2.1]オクタニル、アザビシクロ[3.3.1]ノナニル、オキサアザビシクロ[3.3.1]ノナニル、アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、オキソジアザスピロ[3.4]オクタニル、アセチルオキソジアザスピロ[3.4]オクタニル、チアアザビシクロ[3.3.1]ノナニル、オキソアザスピロ[2.4]ヘプタニル、オキソアザスピロ[3.4]オクタニル、オキソアザビシクロ[3.1.0]ヘキサニルおよびジオキソテトラヒドロピロロ[1,2-a]ピラジニルである。二環式ヘテロシクリルの例としては、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジニル、5,6,7,8-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジニル、5,6,7,8-テトラヒドロ-2,6-ナフチリジニル、5,6,7,8-テトラヒドロ-2,7-ナフチリジニル、イソインドリニル、3,3a,4,5,6,6a-ヘキサヒドロ-2H-ピロロ[2,3-c]ピロリル、9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナニル、2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、1-オキサ-4,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカニル、2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタニルが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロシクリルは、アミノ、ヒドロキシ、C1~6アルキルまたはC1~6アルコキシでさらに置換し得る。
「ヘテロアリールオキシ」という用語は、ヘテロアリール-O-を意味する。
「薬学的に許容され得る塩」という用語は、生物学的および他の点で望ましくないものではない塩を表す。薬学的に許容され得る塩は、酸付加塩および塩基付加塩の両方を含む。
「薬学的に許容され得る酸付加塩」という用語は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、炭酸、リン酸等の無機酸および、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、グルタミン酸、アントラニル酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、エンボン酸、フェニル酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、およびサリチル酸等の有機酸の脂肪族、脂環式、芳香族、芳香脂肪族(araliphatic)、複素環式、カルボン酸、およびスルホン酸類から選択される有機酸と形成されるような薬学的に許容され得る塩を示す。
「薬学的に許容され得る塩基付加塩」という用語は、有機塩基または無機塩基と形成される薬学的に許容され得る塩を示す。許容され得る無機塩基の例としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、マンガン塩、およびアルミニウム塩が挙げられる。薬学的に許容され得る有機非毒性塩基から得られる塩としては、天然の置換アミン、環状アミン、および塩基性イオン交換樹脂、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2-ジエチルアミノエタノール、トリメタミン、ジシクロヘキシルアミン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペリジン(piperizine)、ピペリジン、N-エチルピペリジン、およびポリアミン樹脂を含む、第一級アミン、第二級アミン、および第三級アミン、置換アミンの塩が挙げられる。
「薬学的に活性な代謝物」という用語は、特定の化合物またはその塩の体内での代謝を通じて産生される薬理学的に活性な生成物を示す。体内に入った後、ほとんどの薬物はその物理的特性および生物学的効果を変化させ得る化学反応の基質となる。これらの代謝変換は、通常、本発明の化合物の極性に影響を与え、薬物が体内に分布し、体内から排出される方法を変化させる。しかしながら、場合によっては、治療効果のために薬物の代謝が必要とされる。
「治療的有効量」という用語は、対象に投与されると、(i)特定の疾患、状態、もしくは障害を処置もしくは予防する、(ii)特定の疾患、状態、もしくは障害の1つ以上の症状を軽減、改善、もしくは排除する、または(iii)本明細書に記載の特定の疾患、状態、もしくは障害の1つ以上の症状の発症を予防もしくは遅延させる、本発明の化合物または分子の量を示す。治療的有効量は、化合物、処置される病状、処置される疾患の重症度、対象の年齢および相対的な健康状態、投与の経路および形態、主治医または獣医師の判断、ならびにその他の要因に応じて異なる。
「医薬組成物」という用語は、哺乳動物、例えばそれを必要とするヒトに投与される薬学的に許容され得る賦形剤と共に、治療的有効量の活性医薬成分を含む混合物または溶液を示す。
TLR7および/またはTLR8および/またはTLR9のアンタゴニスト
本発明は、(i)式(I):
Figure 2023502238000004

(式中、
は、
Figure 2023502238000005

(式中、Rは、C1~6アルキル、C1~6アルコキシ、ハロC1~6アルキル、ハロゲン、ニトロまたはシアノであり、R4aは、C1~6アルキルまたはC3~7シクロアルキルであり、R、R5aおよびR5bは独立して、Hおよび重水素から選択され、Rは、Hまたはハロゲンである)
であり、
は、HまたはC1~6アルキルであり、
は、5~7員の単環式アリールまたはヘテロアリール、ヘテロアリールオキシまたは7~12員の二環式ヘテロシクリルであり;
XはCHであり、かつYはNであるか、またはXはNであり、かつYはCHである)
の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩に関する。
本発明のさらなる実施形態は、(ii)Rが、
Figure 2023502238000006

(式中、Rは、シアノであり、Rは、Hまたは重水素であり、Rは、Hまたはハロゲンである)
であり、
が、HまたはC1~6アルキルであり、
が、1,4-ジアゼパニル、1-オキサ-4,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカニル、2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタニル、3,3a,4,5,6,6a-ヘキサヒドロ-2H-ピロロ[2,3-c]ピロリル、9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナニル、アミノ(C1~6アルコキシ)ピペリジニル、アミノ(C1~6アルキル)ピペリジニル、アミノ(C1~6アルキル)ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニルオキシまたはピペリジニルオキシであり、
XがCHであり、YがNであるか、または、XがNであり、YがCHである、
(i)に記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩に関する。
本発明の他の実施形態は、(iii)式(Ia):
Figure 2023502238000007

(式中、
は、
Figure 2023502238000008

(式中、Rは、シアノであり、Rは、Hまたは重水素であり、Rは、Hまたはハロゲンである)
であり、
は、HまたはC1~6アルキルであり、
は、1,4-ジアゼパニル、1-オキサ-4,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカニル、2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタニル、3,3a,4,5,6,6a-ヘキサヒドロ-2H-ピロロ[2,3-c]ピロリル、9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナニル、アミノ(C1~6アルコキシ)ピペリジニル、アミノ(C1~6アルキル)ピペリジニル、アミノ(C1~6アルキル)ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニルオキシまたはピペリジニルオキシであり、
XはCHであり、かつYはNであるか、またはXはNであり、かつYはCHである)
の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩に関する。
本発明のさらなる実施形態は、(iv)Rが、
Figure 2023502238000009

(式中、Rは、シアノであり、Rは、Hまたは重水素である)である、(i)~(iii)のいずれか1つに記載の式(I)または(Ia)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩である。
本発明のさらなる実施形態は、(v)RがC1~6アルキルである、(i)~(iv)のいずれか1つに記載の式(I)または(Ia)の化合物である。
本発明のさらなる実施形態は、(vi)Rがメチルである、(i)~(v)のいずれか1つに記載の式(I)または(Ia)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩である。
本発明のさらなる実施形態は、(vii)Rが2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、アミノ(C1~6アルキル)ピロリジニル、アミノ(C1~6アルキル)ピロリジニル、ピロリジニルオキシ、ピペリジニルオキシまたは9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナニルである、(i)~(vi)のいずれか1つに記載の式(I)または(Ia)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩である。
本発明のさらなる実施形態は、(viii)Rが2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル、3-アミノ-3-メチル-ピロリジン-1-イル、3-アミノ-3-メチル-ピロリジン-1-イル、ピロリジン-3-イルオキシ、4-ピペリジニルオキシまたは9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-3-イルである、(i)~(vii)のいずれか1つに記載の式(I)または(Ia)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩である。
本発明のさらなる実施形態は、(ix)XがNであり、かつYがCHである、(i)~(viii)のいずれか1つに記載の式(I)または(Ia)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩である。
本発明のさらなる実施形態は、(x)Rが、
Figure 2023502238000010

(式中、Rは、シアノであり、Rは、Hまたは重水素である)
であり、
が、C1~6アルキルであり、
が、2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、アミノ(C1~6アルキル)ピロリジニル、アミノ(C1~6アルキル)ピロリジニル、ピロリジニルオキシ、ピペリジニルオキシまたは9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナニルであり、
Xが、Nであり、
Yが、CHである、
(i)~(ix)のいずれか1つに記載の式(I)または(Ia)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩である。
本発明のさらなる実施形態は、(xi)Rが、
Figure 2023502238000011

(式中、Rは、シアノであり、Rは、Hまたは重水素である)
であり、
が、メチルであり、
が、2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル、3-アミノ-3-メチル-ピロリジン-1-イル、3-アミノ-3-メチル-ピロリジン-1-イル、ピロリジン-3-イルオキシ、4-ピペリジニルオキシまたは9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-3-イルであり、
Xが、Nであり、
Yが、CHである、
(i)~(x)のいずれか1つに記載の式(I)または(Ia)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩である。
本発明の他の実施形態は、以下:
5-(11-ピペラジン-1-イル-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル)キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2S,6R)-6-メチル-11-ピペラジン-1-イル-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2R)-11-ピペラジン-1-イル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2S)-11-ピペラジン-1-イル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2R)-11-(4-アミノ-4-メチル-1-ピペリジル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2S)-11-(4-アミノ-4-メチル-1-ピペリジル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2S,6R)-6-メチル-11-ピペラジン-1-イル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2S,6R)-6-メチル-11-(9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-3-イル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2S,6R)-11-[(3R)-3-アミノ-3-メチル-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2S,6R)-11-[(3S)-3-アミノ-3-メチル-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-11-(2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタン-6-イル)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2S,6R)-11-[(3aS,6aS)-3,3a,4,5,6,6a-ヘキサヒドロ-2H-ピロロ[2,3-c]ピロール-1-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2S,6R)-11-[(3R,4R)-4-アミノ-3-メトキシ-1-ピペリジル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2S,6R)-11-[(3S,4S)-4-アミノ-3-メトキシ-1-ピペリジル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2S,6R)-11-[(3R,4S)-4-アミノ-3-メトキシ-1-ピペリジル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2S,6R)-11-[(3S,4S)-3-アミノ-4-メトキシ-1-ピペリジル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2S,6R)-11-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メトキシ-1-ピペリジル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-11-[(1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-11-[(1R,4R)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-6-メチル-11-(1-オキサ-4,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-9-イル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2S,6R)-11-(4-アミノ-4-メチル-1-ピペリジル)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
5-[(2S,6R)-11-(1,4-ジアゼパン-1-イル)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
4-[(2S,6R)-11-[(1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
4-[(2S,6R)-11-[(1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-6-メチル-11-(4-ピペリジル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-6-メチル-11-(4-ピペリジルオキシ)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;および
2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-6-メチル-11-[(3S)-ピロリジン-3-イル]オキシ-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
から選択される、式(I)または(Ia)の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩に関する。
合成
本発明の化合物は、任意の従来の手段によって調製することができる。これらの化合物および化合物の出発材料を合成するのに適したプロセスは、以下のスキームにおいておよび実施例において提供されている。全ての置換基、特にR~R、XおよびYは、特に明記しない限り、上記で定義したとおりである。さらに、特に明記しない限り、全ての反応、反応条件、略語および記号は、有機化学の当業者に周知の意味を有する。
式(I)の化合物を調製するための一般的な合成経路を以下に示す。
スキーム1
Figure 2023502238000012

式中、WおよびZは、ハロゲンまたは脱離基、例えばOTfまたはOMsであり、XはCHであり、かつYはNであるか、またはXはNであり、かつYはCHであり、Rは、保護基、例えばBocまたはベンジルである。
式(II)の化合物は、Buchwald-Hartwigアミノ化、鈴木カップリング、根岸カップリング、スティルカップリング、またはPd触媒C=O挿入等の、金属触媒カップリング条件下で、式(III)の化合物を得るためにさらに官能化するための一般的な中間体として使用できる。例えば、Buchwald-Hartwigアミノ化条件下(参照Acc.Chem.Res.1998,31,805-818;Chem.Rev.2016,116,12564-12649;Topics in Current Chemistry,2002,219,131-209およびその中で引用されている参照文献)で、Ruphos Pd-G2等の触媒およびCsCO等の塩基を用いる。典型的な条件下でのR基の選択的脱保護(例えば、触媒量の炭素上のパラジウム上での水素化によるベンジル保護基の除去)後、得られる式(IV)の化合物を、芳香族求核置換条件(例えば、DMSO中のDIEPAの存在下でのハロゲン化物(V)による加熱)、またはBuchwald-Hartwigアミノ化条件(例えば、Ruphos Pd-G2等の触媒およびCsCO等の塩基の存在下でのハロゲン化物(V)による加熱)に付して、式(I)または(Ia)の化合物を得ることができる。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物は、保護基、例えば、Bocを含んでいてもよく、これは、式(I)または(Ia)の最終化合物を得る前に除去される。
スキーム2
Figure 2023502238000013

あるいは、スキーム2に示すように、Rが選択的脱保護によって式(VI)の化合物から除去された後、得られた式(VII)の化合物は、ハロゲン化物(V)と反応して、塩基、例えばDIEPAの存在下での求核芳香族置換、またはBuchwald-Hartwigアミノ化条件(例えば、触媒、例えばRuphos Pd-G2および塩基、例えばCsCOの存在下でのハロゲン化物(V)による加熱)によって式(VIII)の化合物を得ることができる。式(VIII)の化合物は、トリメチルアミン塩酸塩の存在下で一晩POClとともに加熱する等の官能基変換によって式(IX)の化合物に変換することができる。式(I)または(Ia)の化合物は、次の金属触媒カップリング条件を介して式(IX)の化合物から得ることができる:Ruphos Pd-G2等の触媒およびCsCO等の塩基の存在下におけるアミンHRを用いたBuchwald-Hartwigアミノ化、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)もしくは[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタンと塩基の錯体、例えば溶媒中の炭酸カリウムの存在下におけるR-ボロン酸、R-ボロン酸エステルをもちいた鈴木カップリング、パラジウム(0)触媒、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)の存在下での有機スズ試薬を用いたスティルカップリング、またはパラジウム(0)触媒、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)もしくは[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)等の存在下における有機亜鉛試薬を用いた根岸カップリング。いくつかの実施形態において、保護基、例えばBocは、式(I)または(Ia)の最終化合物を得る前に除去される。
式(Ia)の化合物は、キラル出発物質を使用してスキーム1または2にしたがって合成することができる。
本発明の化合物は、ジアステレオマーまたはエナンチオマーの混合物として得ることができ、これらは、当技術分野で周知の方法、例えば、(キラル)HPLCまたはSFCによって分離することができる。
本発明はまた、式(I)または式(Ia)の化合物の調製のための方法であって、以下の工程
a)式(IV):
Figure 2023502238000014

の化合物と、式(V):
-W (V)
の化合物との間のBuchwald-Hartwigアミノ化反応または求核置換、
b)式(IX):
Figure 2023502238000015

の化合物と、アミンHRとの間のBuchwald-Hartwigアミノ化反応、または式(IX)の化合物と、R-ボロン酸もしくはR-ボロン酸エステルとの間の鈴木カップリング反応
(式中、R~Rは、上記のように定義され、XはCHであり、かつYはNであるか、またはXはNであり、かつYはCHであり、WおよびZは、ハロゲンまたは脱離基である)
のいずれか1つを含む、方法に関する。
式(Ia)の化合物はまた、キラル中間体を使用してスキーム1および2にしたがって合成することができる。
式(I)または式(Ia)の化合物はまた、上記プロセスにしたがって製造された場合、本発明の対象となる。
適応症および処置の方法
本発明は、TLR7および/またはTLR8および/またはTLR9のアンタゴニストとして使用することができ、TLR7および/またはTLR8および/またはTLR9を介した経路活性化、ならびに全ての種類のサイトカインおよび全ての形態の自己抗体の産生を通じて媒介される自然免疫応答および適応免疫応答を含むがこれらに限定されない、それぞれの下流の生物学的イベントを阻害する化合物を提供する。したがって、本発明の化合物は、形質細胞様樹状細胞、B細胞、T細胞、マクロファージ、単球、好中球、ケラチノサイト、上皮細胞を含むがこれらに限定されない、そのような受容体(複数可)を発現する全ての種類の細胞において、TLR7および/またはTLR8および/またはTLR9をブロックするのに有用である。したがって、上記化合物は、全身性エリテマトーデスおよびループス腎炎の治療薬または予防薬として使用することができる。
本発明は、処置または予防を必要とする患者における全身性エリテマトーデスおよびループス腎炎の処置または予防のための方法を提供する。
他の実施形態は、そのような処置を必要とする哺乳動物における全身性エリテマトーデスおよびループス腎炎を処置または予防する方法を含み、ここで、該方法は、治療的有効量の式(I)の化合物、その立体異性体、互変異性体、プロドラッグ、または薬学的に許容され得る塩を該哺乳動物に投与することを含む。
本発明は、以下の実施例を参照することによって、より完全に理解されるであろう。ただし、これらの実施例は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
略語
本発明は、以下の実施例を参照することによって、より完全に理解されるであろう。ただし、これらの実施例は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
本明細書で使用される略語は、以下のとおりである:
ACN:アセトニトリル
DCM:ジクロロメタン
DCE:ジクロロエタン
DIPEAまたはDIEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
EAまたはEtOAc:酢酸エチル
FA:ギ酸
HATU:1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート
IC50:半数阻害濃度
IPA:イソプロパノール
MS:質量分析法
分取HPLC:分取高速液体クロマトグラフィー
分取TLC:分取薄層クロマトグラフィー
RuPhos Pd G2:第2世代のクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシ-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)
セレクトフルオル1-クロロメチル-4-フルオロ-1,4-ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンビス(テトラフルオロボレート)
SFC:超臨界流体クロマトグラフィー
TEA:トリメチルアミン
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
キサントホス:4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン
v/v:体積比
一般的な実験条件
中間体および最終化合物を、以下の機器:i)Biotage SP1システムおよびQuad12/25Cartridgeモジュール、ii)ISCOコンビフラッシュクロマトグラフィー機のうちの1つを用いたフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。シリカゲルブランドおよび孔径:i)KP-SIL 60Å、粒径:40~60μm;ii)CAS登録番号:シリカゲル:63231-67-4、粒径:47~60ミクロンのシリカゲル;iii)Qingdao Haiyang Chemical Co.,LtdのZCX、細孔:200~300または300~400。
中間体および最終化合物を、XBridge(商標)Prep-C18(5μm、OBD(商標)30×100mm)カラム、SunFire(商標)Prep-C18(5μm、OBD(商標)30×100mm)カラム、Phenomenex Synergi-C18(10μm、25×150mm)またはPhenomenex Gemini-C18(10μm、25×150mm)を用いる逆相カラム上での分取HPLCによって精製した。Waters AutoP精製システム(サンプルマネージャー2767、ポンプ2525、検出器:Micromass ZQおよびUV2487、溶媒システム:アセトニトリルおよび水中0.1%水酸化アンモニウム;アセトニトリルおよび水中0.1%FA、またはアセトニトリルおよび水中0.1%TFA)、またはGilson-281精製システム(ポンプ322、検出器:UV156、溶媒系システム:アセトニトリルおよび水中0.05%水酸化アンモニウム;アセトニトリルおよび水中0.225%FA;アセトニトリルおよび水中0.05%HCl;アセトニトリルおよび水中0.075%TFA;またはアセトニトリルおよび水)を使用して、逆相カラムでの分取HPLCにより精製した。
SFCキラル分離について、中間体を、キラルカラム(Daicel chiralpak IC、5μm、30×250mm)、AS(10μm、30×250mm)またはAD(10μm、30×250mm)によって、Mettler Toledo Multigram IIIシステムSFC、Waters 80Q分取SFCまたはThar80分取SFC、溶媒システム:CO2およびIPA(IPA中の0.5%TEA)またはCO2およびMeOH(MeOH中の0.1%NH3・H2O)、背圧100バール、254または220nmの検出紫外線を用いて分離した。
化合物のLC/MSスペクトルを、LC/MS(Waters(商標)Alliance 2795-Micromass ZQ、Shimadzu Alliance 2020-Micromass ZQ、またはAgilent Alliance 6110-Micromass ZQ)を用いて得た。LC/MS条件は以下のとおりであった(実行時間3分または1.5分)。
酸性条件I:A:H2O中の0.1%TFA、B:アセトニトリル中の0.1%TFA、
酸性条件II:A:H2O中の0.0375%TFA、B:アセトニトリル中の0.01875%TFA、
塩基性条件I:A:H2O中の0.1%NH3・H2O、B:アセトニトリル、
塩基性条件II:A:H2O中の0.025%NH3・H2O、B:アセトニトリル、
中性条件:A:H2O、B:アセトニトリル
質量スペクトル(MS):一般的には親質量を示すイオンのみが報告されており、特に明記しない限り、引用される質量イオンは正の質量イオン(MH)+である。
NMRスペクトルは、Bruker Avance 400MHzを使用して取得した。
マイクロ波支援反応は、Biotage Initiator Sixtyマイクロ波合成装置で行った。空気に敏感な試薬を含む全ての反応は、アルゴンまたは窒素雰囲気下で行った。試薬は、特に明記しない限り、さらに精製することなく、商業的な供給元から受け取ったまま使用した。
調製例
以下の実施例は、本発明の意味を説明することを意図しているが、決して本発明の意味の範囲内での限定を表すものではない。
中間体A1
5-フルオロキノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000016

表題化合物を、以下のスキームに従って合成した:
Figure 2023502238000017

ステップ(a):8-ブロモ-5-フルオロ-キノリン(化合物A1.2)の調製
100mLの洋ナシフラスコ中で、2-ブロモ-5-フルオロアニリン(化合物A1.1、2.0g、10.5mmol)、プロパン-1,2,3-トリオール(969mg、10.5mmol)および3-ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム(2.4g、10.5mmol)を70% H2SO4(20mL)と合わせて暗褐色溶液を得、これを150℃に加熱し、3時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を氷水に注ぎ、水酸化ナトリウム溶液で中和した。得られた混合物をフィルタにかけた。フィルタケーキをEtOAcに溶解し、フィルタにかけた。水層を真空中で濃縮した。粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、0%~30%PE中EtOAc)により精製し、化合物A1.2(2.0g、収率84%)を得た。MS:計算値226および228[(M+H)+]、測定値226および228[(M+H)+]。
ステップ(b):5-フルオロキノリン-8-カルボニトリル(中間体A1)の調製
8-ブロモ-5-フルオロキノリン(化合物A1.2、4.9g、21.7mmol)のDMF(30mL)中の溶液に、ジシアノ亜鉛(5.0g、43.4mmol)およびRuPhos Pd G2(CAS:1375325-68-0、Sigma-Aldrich、カタログ:753246、842mg、1.1mmol)を添加した。反応混合物を100℃で3時間撹拌した後、室温に冷却した。反応混合物をフィルタにかけ、濾液を水(50ml)で希釈し、次いでEA(80mL)で3回抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、0%~70%PE中EtOAc)によって精製し、中間体A1を得た(3.0g、収率80%)。MS:計算値173[(M+H)+]、測定値173[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,METHANOL-d4)δ ppm 9.11(dd,J=4.28,1.71Hz,1 H),8.64(dd,J=8.56,1.71Hz,1H),8.29(dd,J=8.19,5.62Hz,1H),7.76(dd,J=8.56,4.28Hz,1 H),7.49(dd,J=9.35,8.25Hz,1H).
中間体A2
2-ジュウテリオ-5-フルオロ-キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000018

表題化合物を、以下のスキームに従って合成した:
Figure 2023502238000019

ステップ(a):N-(2-ブロモ-5-フルオロ-フェニル)-3,3-ジメトキシ-プロパンアミド(化合物A2.2)の調製
2-ブロモ-5-フルオロアニリン(化合物A2.1、50g、263mmol)およびメチル3,3-ジメトキシプロピオネート(45mL、316mmol)のTHF(150mL)中の溶液に、THF(1N、394mL、394mmol)中のNaHMDSを0℃で滴加した。混合物を0℃で10分間撹拌し、次いでそれを15℃に加温し、18時間撹拌した。反応物をNH4Clの飽和水溶液でクエンチし、約300mLに濃縮した。得られた混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濃縮して、化合物A2.2(100g、収率90%)を得た。MS:計算値306[(M+H)+]、測定値306[(M+H)+]。
ステップ(b):8-ブロモ-5-フルオロ-1H-キノリン-2-オン(化合物A2.3)の調製
N-(2-ブロモ-5-フルオロ-フェニル)-3,3-ジメトキシ-プロパンアミド(化合物A2.2、100g、238mmol)のDCM(500mL)中の溶液を濃硫酸(300mL)に0℃で添加した。混合物を15℃で2時間撹拌した後、2000mLの氷水にゆっくり注ぎ、黄色沈殿が生じた。混合物をフィルタにかけ、湿潤ケーキを、500mLの水、200mLのイソプロピルアルコールおよび300mLのPEで洗浄した。固体を回収して真空中で乾燥させ、化合物A2.3(50g、収率86.5%)を得た。MS:計算値242[(M+H)+]、測定値242[(M+H)+]。
ステップ(c):5-フルオロ-2-オキソ-1H-キノリン-8-カルボニトリル(化合物A2.4)の調製
8-ブロモ-5-フルオロ-1H-キノリン-2-オン(化合物A2.3、50g、206mmol)、シアン化亜鉛(4820mg、412mmol)、Pd(PPh3)4(2428mg、21mmol)のDMF(30mL)中の溶液を、120℃で5時間撹拌した。反応物を室温まで冷却した後、水(300mL)でクエンチし、EA(100mL)で3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、化合物A2.4(29g、収率74.5%)を得た。MS:計算値189[(M+H)+]、測定値189[(M+H)+]。
ステップ(d):(8-シアノ-5-フルオロ-2-キノリル)トリフルオロメタンスルホネート(化合物A2.5)の調製
5-フルオロ-2-オキソ-1H-キノリン-8-カルボニトリル(化合物A2.4、17g、90mmol)および2,6-ジメチルピリジン(39g、361mmol)のDCM(500mL)中の溶液にトリフルオロメタンスルホン酸無水物(51g、181mmol)を0℃で滴加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで反応物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機層を真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムにより精製し、化合物A2.5(23.0g、収率80%)を得た。MS:計算値321[(M+H)+]、測定値321[(M+H)+]。
ステップ(e):2-ジュウテリオ-5-フルオロ-キノリン-8-カルボニトリル(中間体A2)の調製
(8-シアノ-5-フルオロ-2-キノリル)トリフルオロメタンスルホネート(化合物A2.5、23g、72mmol)のTHF(230mL)および重水(100mL)中の溶液に炭酸カリウム(20g、144mmol)およびPd/C(6g)を添加した。混合物を、重水素雰囲気下で40℃にて5時間撹拌した。反応物をセライトに通してフィルタにかけ、DCMで洗浄し、濾液を真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムにより精製し、中間体A2(11g、収率87.8%)を得た。MS:計算値174[(M+H)+]、測定値174[(M+H)+]。
中間体A3
4-フルオロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-カルボニトリル
Figure 2023502238000020

表題化合物を、以下のスキームに従って合成した:
Figure 2023502238000021

ステップ(a):アミノ2,4,6-トリメチルベンゼンスルホネート(化合物A3.2)の調製
エチル(1E)-N-(2,4,6-トリメチルフェニル)スルホニルオキシエタンイミデート(化合物A3.1、CAS:38202-27-6、Bide Pharmatech、カタログ:BD129455、200g、700mmol)の1,4-ジオキサン(500mL)中の溶液に、過塩素酸(110mL)を30分で滴加し、0℃で1時間撹拌した。1000mLの氷水を添加し、混合物をフィルタにかけた。フィルタケーキを1.5LのEtOAcに溶解し、次いで30分間撹拌した。有機層を濃縮して(温度を25℃未満に保つ)、粗製生成物を得た。粗製生成物を再結晶化して(石油/EtOAc=10/1)、化合物A3.2(110g、収率73%)を得た。MS:計算値216[(M+H)+]、測定値216[(M+H)+]。
ステップ(b):2-ブロモ-5-フルオロ-ピリジン-1-イウム-1-アミン;2,4,6-トリメチルベンゼンスルホネート(化合物A3.3)の調製
アミノ2,4,6-トリメチルベンゼンスルホネート(化合物A3.2、110g、511mmol)および2-ブロモ-5-フルオロピリジン(60g、341mmol)のDCM(1800mL)中の溶液を10℃で18時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をEtOAc中で再結晶化させ、化合物A3.3(90g、収率92%)を得た。MS:計算値191[(M+H)+]、測定値191[(M+H)+]。
ステップ(c):エチル7-ブロモ-4-フルオロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボネート(化合物A3.4)の調製
2-ブロモ-5-フルオロ-ピリジン-1-イウム-1-アミン;2,4,6-トリメチルベンゼンスルホネート(化合物A3.3、90g、230mmol)、K2CO3(64g、460mmol)およびプロピオン酸エチル(28mL、276mmol)のDMF(1300mL)中の溶液を10°Cで18時間撹拌した。反応物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をクロマトグラフィーカラムにより精製して、化合物A3.4(11g、収率16.7%)を得た。MS:計算値287[(M+H)+]、測定値287[(M+H)+]。
ステップ(d):7-ブロモ-4-フルオロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン(化合物A3.5)の調製
エチル7-ブロモ-4-フルオロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキシレート(化合物A3.4、8.0g、26.7mmol)の酢酸(48mL)および水(48mL)中の混合物に濃HCl(36mL、432mmol)を添加した。混合物を100℃で18時間攪拌した後、水(200mL)で希釈し、NaOH水溶液(1N)で塩基性化してpH=8にし、EA(200mL)で3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮して、化合物A3.5(5g、収率86.9%)を得て、これを次のステップに直接使用した。MS:計算値215[(M+H)+]、測定値215[(M+H)+]。
ステップ(e):4-フルオロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-カルボニトリル(中間体A3)の調製
7-ブロモ-4-フルオロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン(化合物A3.5、1000mg、4.6mmol)、シアン化亜鉛(880mg、7.5mmol)、亜鉛(31mg、0.5mmol)、キサントホス(1076mg、1.8mmol)およびPd(OAc)2(209mg、0.9mmol)のDMA(10mL)中の混合物を脱気し、Arで3回パージし、次いで混合物をAr雰囲気下で120°Cにて1時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物をEA(150mL)で希釈した。フィルタにかけ、濾液を水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を分取TLC(PE:EA=3:1)により精製し、中間体A3(600mg、収率68%)を得た。MS:計算値162[(M+H)+]、測定値162[(M+H)+]。
中間体A4
3,4-ジフルオロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-カルボニトリル
Figure 2023502238000022

表題化合物を、以下のスキームに従って合成した:
Figure 2023502238000023

ステップ(a):7-ブロモ-4-フルオロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(化合物A4.1)の調製
エチル7-ブロモ-4-フルオロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキシレート(化合物A3.4、5.2g、18.1mmol)、NaOH(2.1g、54.3mmol)のEtOH(90mL)および水(70mL)中の混合物を60℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、次いで水で希釈した。1N HClでpHを4に調整した後、灰色の固体が沈殿し、これを濾過により回収し、化合物A4.1(4.0g、収率85.6%)を得た。MS:計算値259[(M+H)+]、測定値259[(M+H)+]。
ステップ(b):7-ブロモ-3,4-ジフルオロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン(化合物A4.2)の調製
7-ブロモ-4-フルオロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(化合物A4.1、4.0g、15.4mmol)およびKF(3.6g、61.8mmol)のDCE(60mL)および水(50mL)中の溶液にセレクトフルオル(10.9g、30.9mmol)を添加した。反応物を70℃で18時間攪拌した。反応物を室温にした後、水でクエンチし、DCMで2回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、濾液を真空中で濃縮し、粗製化合物A4.2(2.8g、収率78%)を得た。MS:計算値233[(M+H)+]、測定値233[(M+H)+]。
ステップ(c):3,4-ジフルオロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-カルボニトリル(中間体A4)の調製
7-ブロモ-3,4-ジフルオロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン(化合物A4.2、2.8g、12.0mmol)およびシアン化亜鉛(5.6g、48.0mmol)のDMF(70.0mL)中の溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.4g、1.2mmol)を添加した。反応混合物を、N2雰囲気下で120℃にて18時間撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで2回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、中間体A4(810mg、収率37.7%)を得た。MS:計算値180[(M+H)+]、測定値180[(M+H)+]。1H NMR(400MHz,CDCl3-d)δppm 8.00(d,J=3.6Hz,1H),7.31(dd,J=4.7,8.0Hz,1H),6.83(t,J=8.4Hz,1H).
中間体B1
(2R)-N1-ベンジル-N1-(トリメチルシリルメチル)プロパン-1,2-ジアミン
Figure 2023502238000024

表題化合物を、以下のスキームに従って合成した:
Figure 2023502238000025

ステップ(a):tert-ブチルN-[(1R)-2-[ベンジル(トリメチルシリルメチル)アミノ]-1-メチル-2-オキソ-エチル]カルバメート(化合物B1.2)の調製
(2R)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパン酸(化合物B1.1、10g、52.9mmol)のDMF(40mL)中の溶液に、N-ベンジル-1-(トリメチルシリル)メタンアミン(10.2g、52.9mmol)、HATU(20.1g、52.9mmol)およびDIEA(13.6g、18.4mL、105.8mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌した後、水(150mL)でクエンチし、DCM(100mL)で3回抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、0%~30%PE中EtOAc)により精製し、化合物B1.2(13.1g、収率68%)を得た。MS:計算値365[(M+H)+]、測定値365[(M+H)+]。
ステップ(b):(2R)-2-アミノ-N-ベンジル-N-(トリメチルシリルメチル)-プロパンアミド(化合物B1.3)の調製
tert-ブチルN-[(1R)-2-[ベンジル(トリメチルシリルメチル)アミノ]-1-メチル-2-オキソ-エチル]カルバメート(化合物B1.2、13g、35.7mmol)のDCM(60mL)中の溶液にTFA(10mL)を添加した。得られた混合物を室温で4時間撹拌し、次いで真空中で濃縮し、残渣を飽和NaHCO3(水性)とEAとの間で分配した。有機層を分離し、水層をEA(80mL)で2回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮して、さらに精製することなく化合物B1.3(9.1g、収率96%)を得た。MS:計算値265[(M+H)+]、測定値265[(M+H)+]。
ステップ(c):(2R)-N1-ベンジル-N1-(トリメチルシリルメチル)プロパン-1,2-ジアミン(中間体B1)の調製
(2R)-2-アミノ-N-ベンジル-N-(トリメチルシリルメチル)-プロパンアミド(化合物B1.3、9.0g、34.0mmol)の無水THF(100mL)中の氷冷溶液に、LiAlH4(3.9g、102.0mmol)をゆっくりと添加した。添加が完了した後、混合物を一晩還流加熱し、次いで室温に冷却し、NaOH(10mL、20%水溶液)でクエンチした後、フィルタにかけ、EtOAcで洗浄した。合わせた濾液を真空中で濃縮して、さらに精製することなく中間体B1(5.7g、収率67%)を得た。MS:計算値251[(M+H)+]、測定値251[(M+H)+]。
中間体B2
N’-ベンジル-N’-(トリメチルシリルメチル)エタン-1,2-ジアミン
Figure 2023502238000026

表題化合物を、以下のスキームに従って合成した:
Figure 2023502238000027

ステップ(a):2-[2-[ベンジル(トリメチルシリルメチル)アミノ]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(化合物B2.3)の調製
2-(2-ブロモエチル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物B2.1、7.6g、30mmol)、N-ベンジル-1-(トリメチルシリル)メタンアミン(化合物B2.2、6.4g、33mmol)およびK2CO3(8.3g、60mmol)のアセトニトリル(120mL)中の混合物を、24時間加熱還流した。反応物を室温に冷却し、フィルタにかけ、DCMで洗浄した。合わせた濾液を真空中で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、80g、0%~10%PE中EA)で精製し、化合物B2.3(7.0g、収率63.7%)を得た。MS:計算値367[(M+H)+]、測定値367[(M+H)+]。
ステップ(b):N’-ベンジル-N’-(トリメチルシリルメチル)エタン-1,2-ジアミン(中間体B2)の調製
ヒドラジン水和物(2.5g、49.9mmol)を、2-(2-(ベンジル(((トリメチルシリル)メチル)アミノ)エチル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物B2.3、1.8g、5.0mmol)のエタノール(30mL)中の溶液に添加した。混合物を還流下で2時間加熱し、白色固体が反応中に沈殿した。反応物を室温に冷却し、十分な量の5% NaOH(水溶液)を添加して白色沈殿を溶解した。得られた混合物を、DCM(50mL)で3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空中で濃縮し、中間体B2(1.0g、収率86.4%)を得た。MS:計算値237[(M+H)+]、測定値237[(M+H)+]。
中間体B3
6-クロロ-4-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシメチル)ピリジン-3-カルバルデヒド
Figure 2023502238000028

表題化合物を、以下のスキームに従って合成した:
Figure 2023502238000029

ステップ(a):(5-ブロモ-2-クロロ-4-ピリジル)メタノール(化合物B3.2)の調製
5-ブロモ-2-クロロイソニコチン酸(化合物B3.1、CAS:886365-31-7、BePharm、カタログ:BD 26182、2g、8.5mmol)およびBH3/THF(THF中1M、30mL)の混合物を室温で3時間撹拌した。メタノール(30mL)を添加することによって反応物をクエンチし、得られた混合物を室温でさらに30分間撹拌し、次いで、混合物を真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、0%~100%PE中のEA)により精製し、化合物B3.2(1.8g、収率90%)を得た。MS:計算値222、224および226[(M+H)+]、測定値222、224および226[(M+H)+]。
ステップ(b):5-ブロモ-2-クロロ-4-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシメチル)ピリジン(化合物B3.3)の調製
(5-ブロモ-2-クロロピリジン-4-イル)メタノール(化合物B3.2、2g、9.0mmol)のDCM(50mL)中の溶液に、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(832mg、9.9mmol)および4-メチルベンゼンスルホン酸一水和物(85.5mg、450μmol)を添加した。得られた混合物を室温で20時間撹拌した。反応物をNaHCO3水溶液(水溶液、40mL)でクエンチし、DCM(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、濾液を濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、0%~50%PE中EA)により精製し、化合物B3.3(2.2g、収率79.8%)を得た。MS:計算値306、308および310[(M+H)+]、測定値306、308および310[(M+H)+]。
ステップ(c):6-クロロ-4-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシメチル)ピリジン-3-カルバルデヒド(中間体B3)の調製
5-ブロモ-2-クロロ-4-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシメチル)ピリジン(化合物B3.3、2.2g、7.2mmol)のTHF(60mL)中の溶液に、-78℃でn-BuLi(ヘキサン中2N、12.3mL、24.5mmol)を滴加した。得られた混合物を-78℃で10分間撹拌した後、DMF(1.6g、1.7mL、21.5mmol)を添加し、反応混合物を-78℃でさらに30分間撹拌した。反応物を飽和NH4Cl(水溶液、50mL)でクエンチし、EA(80mL)で3回抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、0%~70%PE中EtOAc)により精製して、中間体B3(1.4g、収率75.2%)を得た。MS:計算値256および258[(M+H)+]、測定値256および258[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,CDCl3-d)δppm 10.09(s,1H),8.69(s,1H),7.72(s,1H),5.14(d,J=17.5Hz,1H),4.88(d,J=17.5Hz,1H),4.77-4.67(m,1H),3.83-3.71(m,1H),3.55-3.46(m,1H),1.87-1.53(m,6H).
中間体B4
6-メトキシ-2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシメチル)ピリジン-3-カルバルデヒド
Figure 2023502238000030

表題化合物を、以下のスキームに従って合成した:
Figure 2023502238000031

ステップ(a):3-ブロモ-6-メトキシ-2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシメチル)ピリジン(化合物B4.2)の調製
(3-ブロモ-6-メトキシ-2-ピリジル)メタノール(化合物B4.1、CAS:623942-84-7、BePharm、カタログ:BD223875、25g、115mmol)のDCM(1L)中の溶液に、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(14.5g、172mmol)および4-メチルベンゼンスルホン酸一水和物(0.6g、3.4mmol)を添加した。得られた混合物を室温で20時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO3(水溶液、200mL)でクエンチし、DCM(150mL)で3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、化合物B4.2(33.0g、収率95.3%)を得た。MS:計算値302,304[(M+H)+]、測定値218,220[(M-84)+]。
ステップ(b):6-メトキシ-2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシメチル)ピリジン-3-カルバルデヒド(中間体B4)の調製
3-ブロモ-6-メトキシ-2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシメチル)ピリジン(化合物B4.2、33g、109mmol)のEt2O(1000mL)中の溶液に、-78℃でn-BuLi(ヘキサン中2.0 M、56.5mL、113mmol)を添加した。-78℃で30分間撹拌した後、DMF(39.9g、546.0mmol)を添加し、反応物を2時間にわたって0℃まで加温した。反応混合物を飽和NH4Cl(水溶液、300mL)でクエンチし、EA(100mL)で3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、330g、0%~30%PE中EtOAc)によって精製し、中間体B4を得た(20.6g、収率75.1%)。MS:計算値252[(M+H)+]、測定値168[(M-84)+]。1H NMR(400 MHz,CDCl3-d)δppm 10.25(s,1H),7.99(d,J=8.6Hz,1H),6.64(d,J=8.6 Hz,1H),5.01(d,J=12.5 Hz,1H),4.74(d,J=12.5Hz,1H),4.70(t,J=3.4Hz,1H),3.80-3.73(m,1H),3.50-3.33(m,1H),1.82-1.29(m,6H).
中間体B5
6-クロロ-2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシメチル)ピリジン-3-カルバルデヒド
Figure 2023502238000032

6-クロロ-2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシメチル)ピリジン-3-カルバルデヒド(中間体B5)をステップ(a)において、(3-ブロモ-6-メトキシ-2-ピリジル)メタノール(化合物B4.1)を(3-ブロモ-6-クロロ-2-ピリジル)メタノール(CAS:1227601-71-9、BePharm、カタログ:BD 259870)に置き換えることによって、中間体B4と同様に調製した。MS:計算値256および258[(M+H)+]、測定値256および258[(M+H)+]。
中間体C1
(2S,6R)-4-ベンジル-11-クロロ-6-メチル-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン
Figure 2023502238000033

表題化合物を、以下のスキームに従って合成した:
Figure 2023502238000034

ステップ(a):(3S,5R)-1-ベンジル-3-[6-クロロ-4-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシメチル)-3-ピリジル]-5-メチル-ピペラジン(化合物C1.2)の調製
N2下で、(R)-N1-ベンジル-N1-((トリメチルシリル)メチル)プロパン-1,2-ジアミン(中間体B1、588mg、2.4mmol)、6-クロロ-4-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシメチル)ピリジン-3-カルバルデヒド(中間体B3、600mg、2.4mmol)および4A MS(5g)のMeCN(20mL)中の混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を、セライトを通してフィルタにかけ、DCMで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して中間体化合物C1.1を得て、残渣をMeCN/TFE(27mL/3mL)に再溶解した後、[Ir(dtbbpy)(ppy)2][PF6](CAS:676525-77-2、TCl、カタログ:D4887、42.9mg、46.9μmol)を添加した。得られた混合物を、青色LED(synLED-16A Discover、12W、波長465~470nm、SYNLED corpから購入)の曝露下、室温で20時間撹拌した。溶媒を真空中で除去した後、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、20%~100%PE中EA)で精製し、化合物C1.2(390mg、収率40%)を得た。立体化学はNOESYによって確認された。MS:計算値416[(M+H)+]、測定値416[(M+H)+]。
ステップ(b):(2S,6R)-4-ベンジル-11-クロロ-6-メチル-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン(中間体C1)の調製
(3S、5R)-1-ベンジル-3-[6-クロロ-4-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシメチル)-3-ピリジル]-5-メチル-ピペラジン(化合物C1.2、306mg、736μmol)のDCM(10mL)中の溶液に、SOCl2(525mg、4.4mmol)、引き続いてH2O(0.05mL)を添加した。室温で20時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶液(飽和、20mL)に注ぎ、得られた混合物を室温でさらに3時間撹拌した。混合物をDCM(30mL)で3回抽出し、合わせた有機層をH2O(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、中間体C1(89mg、収率38.6%)を得た。MS:計算値314および316[(M+H)+]、測定値314および316[(M+H)+]。
中間体C2
4-ベンジル-11-クロロ-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン
Figure 2023502238000035

4-ベンジル-11-クロロ-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン(中間体C2)をステップ(a)において中間体B1を中間体B2で置き換えることにより、中間体C1と同様に調製した。MS:計算値300および302[(M+H)+]、測定値300および302[(M+H)+]。
中間体C3
5-[(2S,6R)-11-クロロ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000036

表題化合物を、以下のスキームに従って合成した:
Figure 2023502238000037

ステップ(a):(3S,5R)-1-ベンジル-3-[6-メトキシ-2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシメチル)-3-ピリジル]-5-メチル-ピペラジン(化合物C3.2)の調製
6-メトキシ-2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシメチル)ピリジン-3-カルバルデヒド(中間体B4、3.3g、13.1mmol)、(R)-N1-ベンジル-N1-((トリメチルシリル)-メチル)プロパン-1,2-ジアミン(中間体B1、3.3g、13.1mmol)、およびMeCN(80mL)中の4A MS(2g)の、N2下の混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を、セライトを通してフィルタにかけ、DCMで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、中間体化合物C3.1を得て、残渣をMeCN/TFE(63mL/7mL)に再溶解し、次いで[Ir(dtbbpy)(ppy)2][PF6](CAS:676525-77-2、TCI、カタログ:D4887、120mg、131μmol)を添加した。得られた混合物を、青色LED(synLED-16A Discover、12W、波長465~470nm、SYNLED corpから購入)の曝露下、室温で20時間撹拌した。溶媒を真空中で除去した後、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、120g、20%~100%PE中EA)によって精製し、化合物C3.2(3.3g、収率61.1%)を得た。MS:計算値412[(M+H)+]、測定値412[(M+H)+]。
ステップ(b):(3S,5R)-1-ベンジル-3-[2-(クロロメチル)-6-メトキシ-3-ピリジル]-5-メチルピペラジン(化合物C3.3)の調製
(3S,5R)-1-ベンジル-3-[6-メトキシ-2-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシメチル)-3-ピリジル]-5-メチル-ピペラジン(化合物C3.2、3.3g、8.0mmol)のDCM(120mL)中の溶液に、SOCl2(5.7g、48.1mmol)を添加し、次いで水0.5mLを添加した。得られた混合物を室温で20時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO3(水溶液、100mL)でクエンチし、DCM(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮し、化合物C3.3(2.8g、粗製)を得て、これをさらに精製することなく次のステップに直接使用した。MS:計算値346、348[(M+H)+]、測定値346、348[(M+H)+]。
ステップ(c):(2S,6R)-4-ベンジル-11-メトキシ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン(化合物C3.4)の調製
(3S,5R)-1-ベンジル-3-[2-(クロロメチル)-6-メトキシ-3-ピリジル]-5-メチル-ピペラジン(化合物C3.3、2.8g、粗製)およびK2CO3(2.2g、16.0mmol)のアセトニトリル(80mL)中の混合物を3時間加熱還流した。室温に冷却した後、反応混合物を、セライトを通してフィルタにかけ、DCMで洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物C3.4(2.0g、2ステップ収率81.0%)を得た。立体化学はNOESYによって確認された。MS:計算値310[(M+H)+]、測定値310[(M+H)+]。
ステップ(d):(2S,6R)-11-メトキシ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン(化合物C3.5)の調製
(2S,6R)-4-ベンジル-11-メトキシ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン(化合物C3.4、2.0g、6.5mmol)およびPd-C(200mg)のMeOH(150mL)中の混合物を、水素バルーンによって室温で5時間水素化した。触媒を濾別した後、濾液を真空中で濃縮して、化合物C3.5(1.3g、収率91.3%)を得、これをさらに精製することなく次のステップに直接使用した。MS:計算値220[(M+H)+]、測定値220[(M+H)+]。
ステップ(e):5-[(2S,6R)-11-メトキシ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル(化合物C3.6)の調製
(2S,6R)-11-メトキシ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン(化合物C3.5、1.3g、5.9mmol)のDMSO(50mL)中の溶液に、5-フルオロキノリン-8-カルボニトリル(中間体A1、1.0g、5.9mmol)およびDIPEA(3.8g、29.6mmol)を添加した。反応混合物を120℃で20時間撹拌した。室温に冷却した後、反応物を水(100mL)でクエンチし、EA(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、80g、0%~100%DCM中EtOAc)により精製し、化合物C3.6(1.2g、収率56.0%)を得た。MS:計算値372[(M+H)+]、測定値372[(M+H)+]。
ステップ(f):5-[(2S,6R)-11-クロロ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル(中間体C3)の調製
5-[(2S,6R)-11-メトキシ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル(化合物C3.6、1.0g、2.7mmol)、POCl3(50mL)およびトリメチルアミン塩酸塩(2.6g、26.9mmol)の混合物を90℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、反応混合物を減圧下で蒸発させた。残渣を氷水(100mL)に注ぎ、飽和NaHCO3(水溶液)でpH8に中和し、EA(80mL)で3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、80g、0%~100%DCM中EtOAc)により精製し、中間体C3(0.5g、収率51.0%)を得た。MS:計算値376,378[(M+H)+]、測定値376,378[(M+H)+]。
中間体C4
5-[(2S,6R)-11-クロロ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオキノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000038

5-[(2S,6R)-11-クロロ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオキノリン-8-カルボニトリル(中間体C4)は、ステップ(e)において中間体A1を中間体A2に置き換えることにより、中間体C3と同様に調製した。MS:計算値377および379[(M+H)+]、測定値377および379[(M+H)+]。
中間体C5
5-(11クロロ-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル)キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000039

5-(11クロロ-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル)キノリン-8-カルボニトリル(中間体C5)をステップ(a)において中間体B1を中間体B2に置き換えることにより、中間体C3と同様に調製した。MS:計算値362および364[(M+H)+]、測定値362および364[(M+H)+]。
中間体C6
(2S,6R)-4-ベンジル-11-クロロ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン
Figure 2023502238000040

(2S,6R)-4-ベンジル-11-クロロ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン(中間体C6)を、ステップ(a)において中間体B3を中間体B5で置き換えることによって中間体C1と同様に調製した。MS:計算値314および316[(M+H)+]、測定値314および316[(M+H)+]。
実施例1
5-(11-ピペラジン-1-イル-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル)キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000041

表題化合物を、以下のスキームに従って合成した:
Figure 2023502238000042

ステップ(a):tert-ブチル4-(4-ベンジル-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(化合物1.1)の調製
4-ベンジル-11-クロロ-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン(中間体C2、103mg、344μmol)のトルエン(8mL)中の溶液に、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(70.4mg、378μmol)、Pd2(dba)3(15.7mg、17.2μmol)、BINAP(21.4mg、34.4μmol)およびナトリウムt-BuONa(66mg、687μmol)を添加した。得られた混合物を100℃で20時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応物を水(30mL)でクエンチし、EA(30mL)で2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20g、0%~100%DCM中EtOAc)により精製し、化合物1.1(98mg、収率63.4%)を得た。MS:計算値450[(M+H)+]、測定値450[(M+H)+]。
ステップ(b):tert-ブチル4-(4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(化合物1.2)の調製
tert-ブチル4-(4-ベンジル-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(化合物1.1、98mg、218μmol)およびPd-C(20mg)のMeOH(30mL)中の混合物を、水素バルーンによって室温で5時間水素化した。触媒を濾別した後、濾液を真空中で濃縮し、化合物1.2(46mg、収率58.7%)を得、これをさらに精製することなく次のステップに直接使用した。MS:計算値360[(M+H)+]、測定値360[(M+H)+]。
ステップ(c):tert-ブチル4-[4-(8-シアノ-5-キノリル)-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(化合物1.3)の調製
5-フルオロキノリン-8-カルボニトリル(中間体A1、38.3mg、223μmol)のDMSO(5mL)中の溶液に、tert-ブチル4-(4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(化合物1.2、80mg、223μmol)およびDIEA(128mg、1.1mmol)を添加した。得られた混合物を120℃で5時間撹拌した。室温に冷却した後、反応物を水(30mL)で希釈し、EA(30mL)で2回抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20g、0%~100%PE中EtOAc)により精製し、化合物1.3(32mg、収率28.1%)を得た。MS:計算値512[(M+H)+]、測定値512[(M+H)+]。
ステップ(d):5-(11-ピペラジン-1-イル-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル)キノリン-8-カルボニトリル(実施例1)の調製
tert-ブチル4-[4-(8-シアノ-5-キノリル)-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(化合物1.3、32mg、62.6μmol)のDCM(5mL)中の溶液に、TFA(2mL)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮して粗製生成物を得、これを分取HPLCにより精製し、実施例1(11mg、収率42.7%)を得た。MS:計算値412[(M+H)+]、測定値412[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δppm 9.02(dd,J=1.6,4.3Hz,1H),8.72(dd,J=1.7,8.6Hz,1H),8.16(d,J=8.1Hz,1H),8.13(s,1H),7.68(dd,J=4.3,8.6Hz,1H),7.33(d,J=7.9Hz,1H),7.02(s,1H),4.43-4.38(m,1H),4.35(d,J=13.8Hz,1H),4.00(d,J=13.8Hz,1H),3.86-3.77(m,5H),3.47-3.40(m,2H),3.36(br d,J=5.3Hz,5H),3.30-3.22(m,1H),3.12-3.03(m,1H).
実施例2
5-[(2S,6R)-6-メチル-11-ピペラジン-1-イル-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000043

表題化合物(実施例2)は、ステップ(a)において、4-ベンジル-11-クロロ-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン(中間体C2)を(2S,6R)-4-ベンジル-11-クロロ-6-メチル-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン(中間体C1)に置き換えることにより、実施例1と同様に調製した。MS:計算値426[(M+H)+]、測定値426[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δ ppm 9.06(dd,J=1.6,4.3Hz,1H),8.80(dd,J=1.6,8.7Hz,1H),8.30(s,1H),8.21(d,J=7.9Hz,1H),7.75(dd,J=4.3,8.6Hz,1H),7.42(d,J=8.1Hz,1H),7.12(s,1H),5.40-5.31(m,1H),4.97(d,J=14.5Hz,1H),4.67(d,J=14.5Hz,1H),4.38-4.30(m,1H),4.04-3.96(m,1H),3.93-3.86(m,4H),3.67(br d,J=13.7Hz,1H),3.39-3.34(m,5H),3.23-3.12(m,1H),1.55(d,J=6.7Hz,3H).
実施例3Aおよび3B
5-[(2R)-11-ピペラジン-1-イル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリルおよび5-[(2S)-11-ピペラジン-1-イル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000044

表題化合物を、以下のスキームに従って合成した:
Figure 2023502238000045

ステップ(a):tert-ブチル4-[4-(8-シアノ-5-キノリル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(化合物3.1)の調製
5-(11-クロロ-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル)キノリン-8-カルボニトリル(中間体C5、120mg、332μmol)のトルエン(10mL)中の溶液に、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(85.3mg、398μmol)、BINAP(20.7mg、33.2μmol)、Pd2(dba)3(15.2mg、16.6μmol)およびt-BuONa(63.7mg、663μmol)を添加した。得られた混合物を100℃で20時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を水(30mL)で希釈し、EA(40mL)で3回抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20g、0%~10%DCM中MeOH)により精製して、化合物3.1(110mg、収率64.8%)を得た。MS:計算値512[(M+H)+]、測定値512[(M+H)+]。
ステップ(b):tert-ブチル4-[(2R)-4-(8-シアノ-5-キノリル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(化合物3.2a)およびtert-ブチル4-[(2S)-4-(8-シアノ-5-キノリル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(化合物3.2b)の調製
化合物3.1(110mg)をSFCによって分割して、2つの単一異性体を得た:化合物3.2a(51mg、収率:46%)MS:計算値512(M+H)+、測定値512(M+H)+および化合物3.2b(50mg、収率:45%)MS:計算値512(M+H)+、測定値512(M+H)+、OJ(5μm、250×20mm)カラムで40%エタノール(0.25% NH3 H2O)/CO2を使用。
ステップ(c):5-[(2R)-11-ピペラジン-1-イル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル(実施例3A)の調製
tert-ブチル4-[(2R)-4-(8-シアノ-5-キノリル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(化合物3.2a、51mg、99.8μmol)のDCM(5mL)中の溶液に、TFA(2mL)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、濃縮して粗製生成物を得、これを分取HPLCによって精製して実施例3A(29mg、収率70.7%)を得た。計算値412[(M+H)+]、測定値412[(M+H)+]。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δppm 9.03(dd,J=1.6,4.3Hz,1H),8.72(dd,J=1.6,8.6Hz,1H),8.19(d,J=7.9Hz,1H),7.74-7.66(m,2H),7.38(d,J=8.1Hz,1H),6.91(d,J=8.7Hz,1H),5.07-5.00(m,1H),4.62(d,J=14.2Hz,1H),4.43(d,J=14.2Hz,1H),3.93-3.77(m,6H),3.70-3.63(m,1H),3.56-3.48(m,2H),3.39-3.34(m,5H).
ステップ(d):5-[(2S)-11-ピペラジン-1-イル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル(実施例3B)の調製
tert-ブチル4-[(2S)-4-(8-シアノ-5-キノリル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(化合物3.2b、50mg、97.8μmol)のDCM(5mL)中の溶液に、TFA(2mL)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、濃縮して粗製生成物を得、これを分取HPLCによって精製して実施例3B(27mg、収率67.2%)を得た。計算値412[(M+H)+]、測定値412[(M+H)+]。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ ppm 9.03(dd,J=1.7,4.2Hz,1H),8.72(dd,J=1.6,8.6Hz,1H),8.18(d,J=7.9Hz,1H),7.72-7.65(m,2H),7.37(d,J=7.9Hz,1H),6.89(d,J=8.7Hz,1H),5.07-5.00(m,1H),4.54(d,J=14.1Hz,1H),4.32(d,J=14.1Hz,1H),3.92-3.84(m,4H),3.86-3.69(m,2H),3.63-3.41(m,3H),3.37-3.34(m,4H),3.29-3.21(m,1H).
実施例4Aおよび4B
5-[(2R)-11-(4-アミノ-4-メチル-1-ピペリジル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリルおよび
5-[(2S)-11-(4-アミノ-4-メチル-1-ピペリジル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000046

表題化合物(実施例4Aおよび4B)をステップ(a)においてtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレートをtert-ブチルN-(4-メチル-4-ピペリジル)カルバメートに置き換えることによって、実施例3Aおよび3Bの調製と同様に調製した。
実施例4A、計算値440[(M+H)+]、測定値440[(M+H)+]。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δppm 8.91(dd,J=1.7,4.2Hz,1H),8.60(dd,J=1.6,8.7Hz,1H),8.06(d,J=7.9Hz,1H),7.58(dd,J=4.3,8.6Hz,1H),7.50(d,J=8.7Hz,1H),7.25(d,J=7.9Hz,1H),6.72(d,J=8.8Hz,1H),4.93-4.85(m,1H),4.47(d,J=14.2Hz,1H),4.27(d,J=14.1Hz,1H),4.07-3.96(m,2H),3.75-3.63(m,2H),3.57-3.50(m,2H),3.46-3.32(m,2H),3.29-3.13(m,6H),1.39(s,3H).
実施例4B、計算値440[(M+H)+]、測定値440[(M+H)+]。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δppm 8.90(dd,J=1.6,4.3Hz,1H),8.60(dd,J=1.6,8.6Hz,1H),8.05(d,J=7.9Hz,1H),7.57(dd,J=4.2,8.6Hz,1H),7.45(d,J=8.6Hz,1H),7.22(d,J=8.1Hz,1H),6.68(d,J=8.7Hz,1H),6.72-6.61(m,1H),4.93-4.85(m,1H),4.47(d,J=14.2Hz,1H),4.27(d,J=14.1Hz,1H),4.07-3.96(m,2H),3.75-3.63(m,2H),3.57-3.50(m,2H),3.46-3.32(m,2H),3.29-3.13(m,6H),1.39(s,3H).
実施例5
5-[(2S,6R)-6-メチル-11-ピペラジン-1-イル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000047

表題化合物を、以下のスキームに従って合成した:
Figure 2023502238000048

ステップ(a):tert-ブチル4-[(2S,6R)-4-(8-シアノ-5-キノリル)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(化合物5.1)の調製
5-[(2S,6R)-11-クロロ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル(中間体C3、50mg、133μmol)のトルエン(6mL)中の溶液に、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(29.7mg、160μmol)、Pd2(dba)3(6.09mg、6.6μmol)、BINAP(8.28mg、13.3μmol)およびtBuONa(25.6mg、266μmol)を添加した。得られた混合物を100℃で20時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を水(15mL)で希釈し、EA(15mL)で3回抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20g、0%~10%DCM中MeOH)により精製して、化合物5.1(47mg、収率67.3%)を得た。計算値526[(M+H)+]、測定値526[(M+H)+]。
ステップ(b):5-[(2S,6R)-6-メチル-11-ピペラジン-1-イル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル(実施例5)の調製
tert-ブチル4-[(2S,6R)-4-(8-シアノ-5-キノリル)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]ピペラジン-1-カルボキシレート(化合物5.1、47 mg、89.4μmol)のDCM(5mL)中の溶液に、TFA(2mL)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮して粗製生成物を得て、これを分取HPLCにより精製して実施例5(29mg、収率76.3%)を得た。計算値426[(M+H)+]、測定値426[(M+H)+]。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δppm 9.06(dd,J=1.7,4.2Hz,1H),8.80(dd,J=1.6,8.6Hz,1H),8.20(d,J=7.9Hz,1H),7.79-7.68(m,2H),7.41(d,J=7.9Hz,1H),6.96(d,J=8.8Hz,1H),5.44-5.33(m,1H),4.53(d,J=14.3Hz,1H),4.39-4.32(m,1H),4.02-3.85(m,5H),3.67(br d,J=13.0Hz,1H),3.39-3.33(m,6H),3.21-3.10(m,1H),1.56(d,J=6.7Hz,3H).
実施例6
5-[(2S,6R)-6-メチル-11-(9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-3-イル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000049

表題化合物を、ステップ(a)において、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレートをtert-ブチル9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-3-カルボキシレート(CAS:478647-20-0、WuXi Pharma、カタログ:WX 120052)に置き換えることによって、実施例5の調製と同様に調製した。実施例6を得た。MS:計算値468[(M+H)+]、測定値468[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δppm 9.01(dd,J=1.6,4.2Hz,1H),8.73(dd,J=1.7,8.6Hz,1H),8.17(d,J=7.9Hz,1H),7.69(dd,J=4.2,8.6Hz,1H),7.59(d,J=8.6Hz,1H),7.33(d,J=8.1Hz,1H),6.82(d,J=8.4Hz,1H),4.34-4.21(m,6H),3.89(br d,J=11.5Hz,1H),3.84-3.79(m,1H),3.64-3.53(m,4H),3.53-3.43(m,2H),3.30-3.22(m,2H),3.08-2.98(m,1H),2.95-2.85(m,1H),1.32(d,J=6.4Hz,3H).
実施例7
5-[(2S,6R)-11-[(3R)-3-アミノ-3-メチル-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000050

表題化合物を、ステップ(a)において、5-[(2S,6R)-11-クロロ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル(中間体C3)を5-[(2S,6R)-11-クロロ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル(中間体C4)に置き換え、およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレートをtert-ブチルN-[(3R)-3-メチルピロリジン-3-イル]カルバメート(CAS:167888-15-5、PharmaBlock、カタログ:PBXA3113)に置き換えることによって、実施例5の調製と同様に調製した。実施例7を得た。MS:計算値441[(M+H)+]、測定値441[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δ ppm 8.76(d,J=8.6Hz,1H),8.18(d,J=7.9Hz,1H),7.71(d,J=8.6Hz,1H),7.59(d,J=8.6Hz,1H),7.36(d,J=8.1Hz,1H),6.48(d,J=8.6Hz,1H),4.92-4.85(m,1H),4.60(d,J=13.7Hz,1H),4.19(d,J=13.7Hz,1H),4.01-3.87(m,2H),3.84(d,J=11.6Hz,1H),3.77-3.69(m,1H),3.68-3.61(m,1H),3.60-3.54(m,2H),3.22-3.04(m,2H),2.38-2.27(m,2H),1.60(s,3H),1.45(d,J=6.6Hz,3H).
実施例8
5-[(2S,6R)-11-[(3S)-3-アミノ-3-メチル-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000051

表題化合物を、実施例7の調製と同様に、ステップ(a)において、tert-ブチルN-[(3R)-3-メチルピロリジン-3-イル]カルバメートをtert-ブチルN-[(3S)-3-メチルピロリジン-3-イル]カルバメート(CAS:927652-04-8、PharmaBlock、カタログ:PBXA3216)に置き換えることによって調製した。実施例8を得た。MS:計算値441[(M+H)+]、測定値441[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δ ppm 8.72(d,J=8.6Hz,1H),8.16(d,J=7.9Hz,1H),7.67(d,J=8.7Hz,1H),7.50(d,J=8.4Hz,1H),7.32(d,J=8.1Hz,1H),6.41(d,J=8.4Hz,1H),4.33-4.29(m,1H),4.25(d,J=13.2Hz,1H),3.90-3.82(m,1H),3.82-3.74(m,2H),3.74-3.58(m,2H),3.57-3.43(m,3H),3.05-2.87(m,2H),2.29(t,J=7.2Hz,2H),1.58(s,3H),1.30(d,J=6.4Hz,3H).
実施例9
2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-11-(2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタン-6-イル)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000052

表題化合物を、実施例7の調製と同様に、ステップ(a)においてtert-ブチルN-[(3R)-3-メチルピロリジン-3-イル]カルバメートをtert-ブチル 2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-2-カルボキシレート(CAS:885270-84-8、PharmaBlock、カタログ:PB00717)に置き換えることによって調製した。実施例9を得た。MS:計算値453[(M+H)+]、測定値453[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δ ppm 8.64(d,J=8.6Hz,1H),8.03(d,J=8.1Hz,1H),7.59(d,J=8.6Hz,1H),7.49(d,J=8.6Hz,1H),7.25(d,J=8.1Hz,1H),6.35(d,J=8.8Hz,1H),5.06-4.99(m,1H),4.61(d,J=13.9Hz,1H),4.23(d,J=13.9Hz,1H),4.12-3.96(m,5H),3.85-3.75(m,1H),3.66(s,2H),3.54-3.40(m,3H),3.19-3.12(m,1H),3.04-2.95(m,1H),2.27(t,J=7.0Hz,2H),1.40(d,J=6.6Hz,3H).
実施例10
5-[(2S,6R)-11-[(3aS,6aS)-3,3a,4,5,6,6a-ヘキサヒドロ-2H-ピロロ[2,3-c]ピロール-1-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000053

表題化合物を、実施例7の調製と同様に、ステップ(a)においてtert-ブチルN-[(3R)-3-メチルピロリジン-3-イル]カルバメートをtert-ブチル(3aS,6aS)-2,3,3a,4,6,6a-ヘキサヒドロ-1H-ピロロ[3,4-b]ピロール-5-カルボキシレートに置き換えることによって調製した。実施例10を得た。MS:計算値453[(M+H)+]、測定値453[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δ ppm 8.78(d,J=8.6Hz,1H),8.18(d,J=8.1Hz,1H),7.73(d,J=8.6Hz,1H),7.63(d,J=8.6Hz,1H),7.38(d,J=8.1Hz,1H),6.57(d,J=8.6Hz,1H),5.11-5.00(m,1H),4.75-4.55(m,2H),4.32(d,J=13.7Hz,1H),4.18-4.01(m,1H),3.97-3.87(m,1H),3.78-3.46(m,6H),3.32-3.17(m,3H),3.16-3.01(m,1H),2.43-2.25(m,1H),2.12-1.99(m,1H),1.49(d,J=6.5Hz,3H).
実施例11
5-[(2S,6R)-11-[(3R,4R)-4-アミノ-3-メトキシ-1-ピペリジル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000054

表題化合物を、実施例7の調製と同様に、ステップ(a)においてtert-ブチルN-[(3R)-3-メチルピロリジン-3-イル]カルバメート をtert-ブチルN-[(3R,4R)-3-メトキシ-4-ピペリジル]カルバメート(PharmaBlock、カタログ:PB07428-1)に置き換えることによって調製した。実施例11を得た。MS:計算値471[(M+H)+]、測定値471[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δ ppm 8.75(d,J=8.7Hz,1H),8.18(d,J=8.1Hz,1H),7.70(d,J=8.6Hz,1H),7.56(d,J=8.6Hz,1H),7.35(d,J=7.9Hz,1H),6.82(d,J=8.7Hz,1H),4.94(br d,J=2.1Hz,1H),4.74-4.54(m,1H),4.47-4.33(m,2H),3.99(d,J=13.2Hz,1H),3.89(br d,J=12.0Hz,1H),3.75-3.67(m,1H),3.57-3.48(m,1H),3.56(s,3H),3.30-3.21(m,2H),3.08-2.91(m,3H),2.73-2.58(m,1H),2.17-2.09(m,1H),1.77-1.64(m,1H),1.38(d,J=6.5Hz,3H).
実施例12
5-[(2S,6R)-11-[(3S,4S)-4-アミノ-3-メトキシ-1-ピペリジル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000055

表題化合物を、実施例7の調製と同様に、ステップ(a)において、tert-ブチルN-[(3R)-3-メチルピロリジン-3-イル]-カルバメートをtert-ブチルN-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-ピペリジル]カルバメート(PharmaBlock、カタログ:PB97963-1)によって置き換えることによって調製した。実施例12を得た。MS:計算値471[(M+H)+]、測定値471[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δ ppm 8.64(s,1H),8.05(d,J=8.1Hz,1H),7.60(d,J=8.7Hz,1H),7.52(d,J=8.7Hz,1H),7.25(d,J=8.1Hz,1H),6.77(d,J=8.8Hz,1H),4.97-4.89(m,1H),4.87-4.82(m,1H),4.57(d,J=13.8Hz,1H),4.36-4.28(m,1H),4.18(d,J=13.8Hz,1H),3.96(br d,J=3.4Hz,1H),3.85-3.76(m,1H),3.53-3.46(m,1H),3.44(s,3H),3.17-3.07(m,3H),3.03-2.95(m,1H),2.91-2.80(m,1H),2.59-2.47(m,1H),2.06-1.97(m,1H),1.64-1.51(m,1H),1.37(d,J=6.6Hz,3H).
実施例13
5-[(2S,6R)-11-[(3R,4S)-4-アミノ-3-メトキシ-1-ピペリジル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000056

表題化合物を、実施例7の調製と同様に、ステップ(a)においてtert-ブチルN-[(3R)-3-メチルピロリジン-3-イル]カルバメートをtert-ブチルN-[(3R,4S)-3-メトキシ-4-ピペリジル]カルバメート(PharmaBlock、カタログ:PB97963-1)に置き換えることによって調製した。実施例13を得た。MS:計算値471[(M+H)+]、測定値471[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δ ppm 8.76(d,J=8.6Hz,1H),8.18(d,J=7.9Hz,1H),7.71(d,J=8.7Hz,1H),7.55(d,J=8.7Hz,1H),7.37(d,J=7.9Hz,1H),6.80(d,J=8.8Hz,1H),4.99-4.93(m,1H),4.85-4.80(m,1H),4.55(d,J=13.6Hz,1H),4.45-4.35(m,1H),4.14(d,J=13.7Hz,1H),3.96-3.85(m,2H),3.65(br s,1H),3.60-3.51(m,2H),3.42(s,3H),3.20-2.93(m,4H),2.02-1.90(m,1H),1.88-1.79(m,1H),1.44(d,J=6.6Hz,3H).
実施例14
5-[(2S,6R)-11-[(3S,4S)-3-アミノ-4-メトキシ-1-ピペリジル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000057

表題化合物を、実施例7の調製と同様に、ステップ(a)において、tert-ブチルN-[(3R)-3-メチルピロリジン-3-イル]-カルバメートをtert-ブチルN-[(3S,4S)-4-メトキシ-3-ピペリジル]カルバメート(PharmaBlock、カタログ:PBZ5290-1)によって置き換えることによって調製した。実施例14を得た。MS:計算値471[(M+H)+]、測定値471[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δ ppm 8.74(d,J=8.6Hz,1H),8.17(d,J=7.9Hz,1H),7.69(d,J=8.6Hz,1H),7.56(d,J=8.6Hz,1H),7.34(d,J=8.1Hz,1H),6.80(d,J=8.7Hz,1H),4.78-4.67(m,1H),4.51(br d,J=9.7Hz,1H),4.35(d,J=13.3Hz,1H),4.28-4.21(m,1H),3.95-3.85(m,2H),3.68-3.61(m,1H),3.54-3.40(m,2H),3.47(s,3H),3.18-2.90(m,5H),2.39-2.31(m,1H),1.48-1.39(m,1H),1.35(d,J=6.5Hz,3H).
実施例15
5-[(2S,6R)-11-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メトキシ-1-ピペリジル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000058

表題化合物を、実施例7の調製と同様に、ステップ(a)においてtert-ブチルN-[(3R)-3-メチルピロリジン-3-イル]カルバメートをtert-ブチルN-[(3R,4R)-4-メトキシ-3-ピペリジル]カルバメート(CAS:2227199-27-9、PharmaBlock、カタログ:PBZ5289-1)に置き換えることによって調製した。実施例15を得た。MS:計算値471[(M+H)+]、測定値471[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δ ppm 8.74(d,J=8.6Hz,1H),8.17(d,J=7.9Hz,1H),7.70(d,J=8.6Hz,1H),7.56(d,J=8.7Hz,1H),7.34(d,J=8.1Hz,1H),6.79(d,J=8.7Hz,1H),4.77-4.71(m,1H),4.49(br d,J=10.1Hz,1H),4.34(d,J=13.2Hz,1H),4.26(br d,J=14.1Hz,1H),3.93-3.85(m,2H),3.68-3.59(m,1H),3.54-3.40(m,2H),3.47(s,3H),3.17-3.08(m,1H),3.06-2.91(m,4H),2.39-2.28(m,1H),1.51-1.40(m,1H),1.35(d,J=6.5Hz,3H).
実施例16
2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-11-[(1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000059

表題化合物を、実施例7の調製と同様に、ステップ(a)においてtert-ブチルN-[(3R)-3-メチルピロリジン-3-イル]カルバメートをtert-ブチル(1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(CAS:113451-59-5、PharmaBlock、カタログ:PBN20120579)に置き換えることによって調製した。実施例16を得た。MS:計算値439[(M+H)+]、測定値439[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δ ppm 8.75(d,J=8.6Hz,1H),8.15(d,J=7.9Hz,1H),7.70(d,J=8.6Hz,1H),7.63(d,J=8.6Hz,1H),7.35(d,J=8.1Hz,1H),6.55(d,J=8.6Hz,1H),5.06-5.00(m,2H),4.67(d,J=13.8Hz,1H),4.55(s,1H),4.28(d,J=13.9Hz,1H),4.13-4.02(m,1H),3.95-3.87(m,1H),3.78-3.71(m,1H),3.59(br d,J=10.8Hz,2H),3.46-3.35(m,2H),3.26-3.18(m,1H),3.14-3.04(m,1H),2.27(br d,J=11.2Hz,1H),2.09(br d,J=11.1Hz,1H),1.47(d,J=6.7Hz,3H).
実施例17
2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-11-[(1R,4R)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000060

表題化合物を、実施例7の調製と同様に、ステップ(a)においてtert-ブチルN-[(3R)-3-メチルピロリジン-3-イル]カルバメートをtert-ブチル(1R,4R)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(CAS:134003-84-2、PharmaBlock、カタログ:PBN20120578)に置き換えることによって調製した。実施例17を得た。MS:計算値439[(M+H)+]、測定値439[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,METHANOL-d4)δ ppm 8.74(d,J=8.6Hz,1H),8.15(d,J=7.9Hz,1H),7.69(d,J=8.7Hz,1H),7.63(d,J=8.6Hz,1H),7.35(d,J=8.1Hz,1H),6.55(d,J=8.7Hz,1H),5.07-4.98(m,2H),4.66(d,J=13.8Hz,1H),4.55(s,1H),4.27(d,J=13.9Hz,1H),4.14-4.01(m,1H),3.95-3.87(m,1H),3.79-3.70(m,1H),3.63-3.55(m,2H),3.46-3.34(m,2H),3.26-3.16(m,1H),3.14-3.04(m,1H),2.27(br d,J=11.2Hz,1H),2.09(br d,J=11.4Hz,1H),1.47(d,J=6.7Hz,3H).
実施例18
2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-6-メチル-11-(1-オキサ-4,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-9-イル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000061

表題化合物を、実施例7の調製と同様に、ステップ(a)においてtert-ブチルN-[(3R)-3-メチルピロリジン-3-イル]カルバメートをtert-ブチル 1-オキサ-4,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-4-カルボキシレート(CAS:1023595-11-0、PharmaBlock、カタログ:PB05200)に置き換えることによって調製した。実施例18を得た。MS:計算値497[(M+H)+]、測定値497[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δ ppm 8.75(d,J=8.6Hz,1H),8.18(d,J=7.9Hz,1H),7.71(d,J=8.7Hz,1H),7.53(d,J=8.7Hz,1H),7.36(d,J=8.1Hz,1H),6.75(d,J=8.7Hz,1H),4.62-4.52(m,1H),4.42(d,J=13.3Hz,1H),4.07(br d,J=13.2Hz,2H),4.01-3.95(m,3H),3.92-3.85(m,1H),3.78-3.67(m,1H),3.56-3.45(m,1H),3.30-3.20(m,4H),3.14(s,2H),3.05(t,J=11.4Hz,2H),2.07(br d,J=13.2Hz,2H),1.74-1.60(m,2H),1.38(d,J=6.6Hz,3H).
実施例19
5-[(2S,6R)-11-(4-アミノ-4-メチル-1-ピペリジル)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000062

表題化合物を、実施例7の調製と同様に、ステップ(a)においてtert-ブチルN-[(3R)-3-メチルピロリジン-3-イル]カルバメートをtert-ブチルN-(4-メチル-4-ピペリジル)カルバメート(CAS:163271-08-7、PharmaBlock、カタログ:PB02909)に置き換えることによって調製した。実施例19を得た。MS:計算値455[(M+H)+]、測定値455[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δ ppm 8.75(d,J=8.6Hz,1H),8.18(d,J=7.9Hz,1H),7.70(d,J=8.6Hz,1H),7.55(d,J=8.6Hz,1H),7.35(d,J=8.1Hz,1H),6.78(d,J=8.7Hz,1H),4.67-4.58(m,1H),4.44(d,J=13.4Hz,1H),4.16-4.07(m,2H),4.01(d,J=13.0Hz,1H),3.93-3.84(m,1H),3.81-3.70(m,1H),3.53(br d,J=12.8Hz,1H),3.40-3.33(m,2H),3.10-3.01(m,2H),1.91-1.83(m,4H),1.50(s,3H),1.39(d,J=6.6Hz,3H).
実施例20
5-[(2S,6R)-11-(1,4-ジアゼパン-1-イル)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000063

表題化合物を、実施例5の調製と同様に、ステップ(a)においてtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレートをtert-ブチル1,4-ジアゼパン-1-カルボキシレートに置き換えることによって調製した。実施例20を得た。MS:計算値440[(M+H)+]、測定値440[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δ ppm 9.01(dd,J=1.7,4.2Hz,1H),8.73(dd,J=1.7,8.6Hz,1H),8.16(d,J=8.1Hz,1H),7.68(dd,J=4.2,8.6Hz,1H),7.53(d,J=8.7Hz,1H),7.33(d,J=8.1Hz,1H),6.64(d,J=8.7Hz,1H),4.58-4.47(m,1H),4.37(d,J=13.4Hz,1H),4.16-3.99(m,2H),3.93(d,J=12.1Hz,1H),3.89-3.83(m,1H),3.76(t,J=6.1Hz,2H),3.70-3.63(m,1H),3.53-3.47(m,1H),3.43-3.37(m,2H),3.31-3.38(m,2H),3.05-2.97(m,2H),2.23-2.15(m,2H),1.35(d,J=6.6Hz,3H).
実施例21
4-[(2S,6R)-11-[(1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-カルボニトリル
Figure 2023502238000064

表題化合物を、以下のスキームにしたがって調製した:
Figure 2023502238000065

ステップ(a):tert-ブチル(1S,4S)-5-[(2S,6R)-4-ベンジル-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(化合物21.2)の調製
(2S,6R)-4-ベンジル-11-クロロ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン(中間体C6、660mg、2.1mmol)のトルエン(35mL)中の溶液に、tert-ブチル(1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(化合物21.1、417mg、2.1mmol)、BINAP(131mg、210μmol)、Pd2(dba)3(96.3mg、105μmol)およびtBuONa(404mg、4.2mmol)を添加した。反応混合物を100℃で20時間撹拌した。混合物を室温に冷却した後、反応混合物を水(80mL)で希釈し、EA(50mL)で3回抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、0%~10%MeOH中のDCM)により精製して、化合物21.2(610mg、収率61%)を得た。MS:計算値476[(M+H)+]、測定値476[(M+H)+]。
ステップ(b):tert-ブチル(1S,4S)-5-[(2S,6R)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(化合物21.3)の調製
tert-ブチル(1S,4S)-5-[(2S,6R)-4-ベンジル-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(化合物21.2、610mg、1.28mmol)およびPd-C(50mg)のMeOH(200mL)中の混合物を、水素バルーンによって室温で6時間水素化した。濾液を濾別した後、濾液を真空中で濃縮し、化合物21.3(420mg、収率84.9%)を得た。MS:計算値386[(M+H)+]、測定値386[(M+H)+]。
(c):tert-ブチル(1S,4S)-5-[(2S,6R)-4-(7-シアノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(化合物21.4)の調製
4-フルオロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-カルボニトリル(中間体A3、37.6mg、233μmol)のDMSO(10mL)中の溶液に、tert-ブチル(1S,4S)-5-[(2S,6R)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(化合物21.3、90mg、233μmol)およびDIPEA(151mg、204μL、1.17mmol)を添加した。反応混合物を120℃で20時間撹拌した。混合物を室温に冷却した後、水(50mL)で希釈し、EA(30mL)で2回抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、24g、0%~10%DCM中MeOH)によって精製し、化合物21.4を得た(55mg、収率44.7%)。MS:計算値527[(M+H)+]、測定値527[(M+H)+]。
ステップ(d):4-[(2S,6R)-11-[(1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-カルボニトリル(実施例21)の調製
tert-ブチル(1S,4S)-5-[(2S,6R)-4-(7-シアノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-イル)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(化合物21.4、55mg、104μmol)のDCM(10mL)中の溶液に、TFA(3mL)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮して粗製生成物を得て、これを分取HPLCにより精製して実施例21(28mg、収率63%)を得た。MS:計算値427[(M+H)+]、測定値427[(M+H)+]。1H NMR(400MHz,メタノールd4)δppm 8.06(d,J=2.4Hz,1H),7.59(d,J=8.4Hz,1H),7.47(d,J=7.9Hz,1H),6.95(d,J=2.4Hz,1H),6.68(d,J=7.9Hz,1H),6.50(d,J=8.6Hz,1H),5.01(s,1H),4.55(s,1H),4.37-4.29(m,2H),4.27-4.21(m,1H),3.94-3.83(m,2H),3.79-3.71(m,1H),3.58(d,J=11.2Hz,1H),3.53-3.45(m,1H),3.43-3.36(m,2H),3.09-2.94(m,2H),2.27(br d,J=11.1Hz,1H),2.08(br d,J=11.1Hz,1H),1.36(d,J=6.5Hz,3H).
実施例22
4-[(2S,6R)-11-[(1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-カルボニトリル
Figure 2023502238000066

実施例21の調製と同様に、ステップ(c)において4-フルオロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-カルボニトリル(中間体A3)を3,4-ジフルオロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-カルボニトリル(中間体A4)と置き換えることにより、表題化合物を調製した。実施例22を得た。MS:計算値445[(M+H)+]、測定値445[(M+H)+]。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δppm 8.02(d,J=3.7Hz,1H),7.50(d,J=8.2Hz,1H),7.46(s,1H),6.57(d,J=8.1Hz,1H),6.45(d,J=8.4Hz,1H),5.00(s,1H),4.53(s,1H),4.14(d,J=13.0Hz,1H),4.07-3.93(m,2H),3.78-3.71(m,1H),3.69-3.59(m,2H),3.54(d,J=11.2Hz,1H),3.42-3.35(m,2H),3.24-3.16(m,1H),2.91(t,J=10.9Hz,1H),2.86-2.78(m,1H),2.28(br d,J=10.9Hz,1H),2.05(br d,J=10.9Hz,1H),1.26(d,J=6.5Hz,3H).
実施例23
2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-6-メチル-11-(4-ピペリジル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000067

表題化合物を、以下のスキームにしたがって調製した:
Figure 2023502238000068

ステップ(a):tert-ブチル4-[(2S,6R)-4-ベンジル-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロの調製
[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート(化合物23.2)
(2S,6R)-4-ベンジル-11-クロロ-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン(中間体C6、300mg、956μmol)のジオキサン(18mL)および水(2mL)中の溶液に、tert-ブチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート(化合物23.1、355mg、1.15mmol)、Pd(dppf)Cl2.DCM付加物(39mg、47.8μmol)およびK2CO3(264mg、1.91mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で20時間撹拌した。反応物を室温まで冷却した後、水(60mL)でクエンチし、EA(60mL)で2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20g、0%~100%DCM中EtOAc)により精製して、化合物23.2(330mg、収率74.9%)を得た。MS:計算値461[(M+H)+]、測定値461[(M+H)+]。
ステップ(b):tert-ブチル4-[(2S,6R)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]の調製
トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物23.3)
tert-ブチル4-[(2S,6R)-4-ベンジル-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート(化合物23.2、330mg、716μmol)およびPd-C(30mg)のMeOH(100mL)中の混合物を水素バルーンによって室温で5時間水素化した。触媒を濾別した後、濾液を真空中で濃縮して、化合物23.3(210mg、収率78.7%)を得、これをさらに精製することなく次のステップに直接使用した。MS:計算値373[(M+H)+]、測定値373[(M+H)+]。
ステップ(c):tert-ブチル4-[(2S,6R)-4-(8-シアノ-2-ジュウテリオ-5-キノリル)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物23.4)の調製
tert-ブチル4-[(2S,6R)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物23.3、105mg、282μmol)のDMSO(8mL)中の溶液に、2-ジュウテリオ-5-フルオロ-キノリン-8-カルボニトリル(中間体A2、48.8mg、282μmol)およびDIEA(182mg、246μL、1.41mmol)を添加した。反応混合物を120℃で20時間撹拌した。室温に冷却した後、反応物を水(30mL)でクエンチし、EA(30mL)で2回抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、フィルタにかけ、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20g、0%~100%PE中EtOAc)により精製し、化合物23.4(55mg、収率37.1%)を得た。MS:計算値526[(M+H)+]、測定値526[(M+H)+]。
ステップ(d):2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-6-メチル-11-(4-ピペリジル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル(実施例23)の調製
tert-ブチル4-[(2S,6R)-4-(8-シアノ-2-ジュウテリオ-5-キノリル)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-11-イル]ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物23.4、55mg、105μmol)のDCM(5mL)中の溶液に、TFA(2mL)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮して粗製生成物を得て、これを分取HPLCによって精製し、実施例23(42mg、収率94.1%)を得た。MS:計算値426[(M+H)+]、測定値426[(M+H)+]。1H NMR(400 MHz,メタノール-d4)δppm8.78-8.68(m,1H),8.15(d,J=7.9Hz,1H),7.76-7.62(m,2H),7.34(d,J=7.9Hz,1H),7.23(d,J=7.9Hz,1H),4.53-4.37(m,2H),3.99-3.90(m,2H),3.58-3.47(m,4H),3.23-3.04(m,4H),2.96-2.89(m,1H),2.20-1.96(m,4H),1.33(d,J=6.4Hz,3H).
実施例24
2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-6-メチル-11-(4-ピペリジルオキシ)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000069

表題化合物を、実施例7の調製と同様に、ステップ(a)においてtert-ブチルN-[(3R)-3-メチルピロリジン-3-イル]カルバメートをtert-ブチル4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレートに置き換えることによって調製した。実施例24を得た。MS:計算値442[(M+H)+]、測定値442[(M+H)+]。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δppm 8.65(d,J=8.7Hz,1H),8.03(d,J=7.9Hz,1H),7.70(d,J=8.6Hz,1H),7.59(d,J=8.7Hz,1H),7.25(d,J=8.1Hz,1H),6.74(d,J=8.6Hz,1H),5.38-5.16(m,1H),5.15-4.99(m,1H),4.72(d,J=14.2Hz,1H),4.35(d,J=14.1Hz,1H),4.18-4.05(m,1H),3.94-3.77(m,1H),3.62-3.44(m,1H),3.40-3.26(m,2H),3.20-3.11(m,3H),3.09-2.98(m,1H),2.19-2.09(m,2H),2.09-1.92(m,2H),1.41(d,J=6.6Hz,3H).
実施例25
2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-6-メチル-11-[(3S)-ピロリジン-3-イル]オキシ-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル
Figure 2023502238000070

表題化合物を、実施例7の調製と同様に、ステップ(a)においてtert-ブチルN-[(3R)-3-メチルピロリジン-3-イル]カルバメートをtert-ブチル(3S)-3-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレートに置き換えることによって調製した。実施例25を得た。MS:計算値428[(M+H)+]、測定値428[(M+H)+]。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δppm8.72(d,J=8.6Hz,1H),8.15(d,J=8.1Hz,1H),7.82-7.54(m,2H),7.32(d,J=8.1Hz,1H),6.71(d,J=8.2Hz,1H),5.79-5.60(m,1H),4.33-4.22(m,2H),3.88(br d,J=11.4Hz,1H),3.84-3.74(m,1H),3.60-3.56(m,2H),3.52-3.40(m,4H),3.01(t,J=11.0Hz,1H),2.96-2.82(m,1H),2.43-2.27(m,2H),1.29(d,J=6.4Hz,3H).
実施例26
以下の試験は、HEK293-Blue-hTLR-7/8/9細胞アッセイにおいて式(I)または(Ia)の化合物の活性を決定するために行った。
HEK293-Blue-hTLR-7細胞アッセイ:
安定したHEK293-Blue-hTLR-7細胞株を、InvivoGen(カタログ番号:hkb-htlr7、San Diego,California,USA)から購入した。これらの細胞は本来、NF-κBの活性化をモニタリングすることによってヒトTLR7の刺激を研究するために設計された。分泌型胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)レポーター遺伝子を、5つのNF-κBおよびAP-1結合部位に融合したIFN-β最小プロモータの制御下に置いた。SEAPは、TLR7リガンドでHEK-Blue hTLR7細胞を刺激することによって、NF-κBおよびAP-1を活性化することによって誘導した。したがって、レポーターの発現は、20時間のインキュベーションに対して、R848(レシキモド)などのリガンドの刺激下でTLR7のアンタゴニストによって低減した。細胞培養上清のSEAPレポーター活性を、QUANTI-Blue(商標)キット(カタログ番号:rep-qb1、Invivogen、San Diego、Ca、USA)、波長640nmで、検出媒体がアルカリホスファターゼの存在下で紫色または青色に変化することを使用して決定した。
HEK293-Blue-hTLR7細胞を、96ウェルプレートにおいて、170μLの容積のダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)(4.5g/Lのグルコース、50U/mLのペニシリン、50mg/mLのストレプトマイシン、100mg/mLのノルモシン、2mMのL-グルタミン、10%(v/v)熱不活化ウシ胎児血清を含有)に、段階希釈した20μLの試験化合物を添加し、上記DMEM中に最終1%でのDMSOおよび10μLの20uM R848の存在下、250,000~450,000細胞/mLの密度にてインキュベートし、CO2インキュベーターで37℃の下で20時間インキュベーションを行った。次いで、各ウェルからの20μLの上清を、180μLのQuanti-blue基質溶液と37℃で2時間インキュベートし、分光光度計を使用して、620~655nmでの吸光度を読み取った。TLR7活性化が下流のNF-κB活性化をもたらすシグナル伝達経路は、広範に受け入れられてきており、それゆえ、類似のレポーターアッセイを、TLR7アンタゴニストを評価するために改変した。
HEK293-Blue-hTLR-8細胞アッセイ:
安定したHEK293-Blue-hTLR-8細胞株を、InvivoGen(カタログ番号:hkb-htlr8、San Diego,California,USA)から購入した。これらの細胞は本来、NF-κBの活性化をモニタリングすることによってヒトTLR8の刺激を研究するために設計された。分泌型胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)レポーター遺伝子を、5つのNF-κBおよびAP-1結合部位に融合したIFN-β最小プロモータの制御下に置いた。SEAPは、TLR8リガンドでHEK-Blue hTLR8細胞を刺激することによりNF-κBおよびAP-1を活性化することによって誘導した。したがって、レポーターの発現は、20時間のインキュベーションに対して、R848などのリガンドの刺激下でTLR8のアンタゴニストによって低減した。細胞培養上清のSEAPレポーターの活性を、QUANTI-Blue(商標)キット(カタログ番号:rep-qb1、Invivogen、San Diego、California、USA)、波長640nmで、検出媒体がアルカリホスファターゼの存在下で紫色または青色に変化することを使用して決定した。
HEK293-Blue-hTLR8細胞を、96ウェルプレートにおいて、170μLの容積のダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)(4.5g/Lのグルコース、50U/mLのペニシリン、50mg/mLのストレプトマイシン、100mg/mLのノルモシン、2mMのL-グルタミン、10%(v/v)熱不活化ウシ胎児血清を含有)に、段階希釈した20μLの試験化合物を添加し、上記DMEM中に最終1%でのDMSOおよび10μLの60uM R848の存在下、250,000~450,000細胞/mLの密度にてインキュベートし、CO2インキュベーターで37℃の下で20時間インキュベーションを行った。次いで、各ウェルからの20μLの上清を、180μLのQuanti-blue基質溶液と37℃で2時間インキュベートし、分光光度計を使用して、620~655nmでの吸光度を読み取った。TLR8活性化が下流のNF-κB活性化をもたらすシグナル伝達経路は、広範に受け入れられてきており、そのため、同様のレポーターアッセイを、TLR8アンタゴニストを評価するために改変した。
HEK293-Blue-hTLR-9細胞アッセイ:
安定したHEK293-Blue-hTLR-9細胞株を、InvivoGen(カタログ番号:hkb-htlr9、San Diego,California,USA)から購入した。これらの細胞は本来、NF-κBの活性化をモニタリングすることによってヒトTLR9の刺激を研究するために設計された。分泌型胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)レポーター遺伝子を、5つのNF-κBおよびAP-1結合部位に融合したIFN-β最小プロモータの制御下に置いた。SEAPは、TLR9リガンドでHEK-Blue hTLR9細胞を刺激することによりNF-κBおよびAP-1を活性化することによって誘導した。したがって、レポーターの発現は、20時間のインキュベーションに対して、ODN2006(カタログ番号:tlrl-2006-1、Invivogen、San Diego、California、USA)などのリガンドの刺激下でTLR9のアンタゴニストによって低減した。細胞培養上清のSEAPレポーターの活性を、QUANTI-Blue(商標)キット(カタログ番号:rep-qb1、Invivogen、San Diego、California、USA)、波長640nmで、検出媒体がアルカリホスファターゼの存在下で紫色または青色に変化することを使用して決定した。
HEK293-Blue-hTLR9細胞を、4.5g/Lグルコース、50U/mLペニシリン、50mg/mLストレプトマイシン、100mg/mLノルモシン、2mM L-グルタミン、10%(v/v)熱不活化ウシ胎児血清を含み、1%の最終DMSOおよび10μLの上記DMEM中の20μM ODN2006の存在下で連続希釈した20μLの試験化合物を加えたダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)の96ウェルプレートに、170μLの体積で250,000~450,000細胞/mLの密度にてインキュベートして、CO2インキュベーター内で37°Cで20時間インキュベーションを行った。その後、各ウェルからの20μLの上清を180μLのQuanti-blue基質溶液で37°Cで2時間インキュベーションし、分光光度計を使用して、620~655nmにおける吸光度を読み取った。TLR9活性化が下流のNF-κB活性化をもたらすシグナル伝達経路は、広範に受け入れられてきており、そのため、同様のレポーターアッセイを、TLR9アンタゴニストを評価するために改変した。
式(I)または式(Ia)の化合物は、TLR7および/またはTLR8阻害活性を有し(IC50値)が0.02μM未満である。さらに、ほとんどの化合物は、0.5μM未満のTLR9阻害活性も有する。本発明の化合物の活性データを表1に示した。
Figure 2023502238000071
実施例27
ヒトミクロソーム安定性アッセイ
ヒト肝臓ミクロソーム(カタログ番号:452117、Corning、米国)を100mMのリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)中で37°Cで10分間検査化合物とともにプレインキュベートした。反応を、NADPH再生系を添加することによって開始した。最終のインキュベーション混合物は、1μMの試験化合物、0.5mg/mLの肝ミクロソームタンパク質、1mMのMgCl2、1mMのNADP、1単位/mLのイソクエン酸デヒドロゲナーゼ、および6mMのイソクエン酸を100mMのリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)中に含有していた。37℃で、0、3、6、9、15、および30分のインキュベーション時間後に、300μLの冷ACN(内部標準を含む)を100μLのインキュベーション混合物に添加して、反応を終止させた。沈殿と遠心分離に続いて、100uLの上清を取り出し、300uLの水を加える。サンプルに残っている化合物の量は、LC-MS/MSによって測定した。0および30分でのNADPH再生系がない対照も調製および分析した。結果を、低(7.0mL/分/kg未満)、中(7.0~16.2mL/分/kg)、および高(16.2~23.2mL/分/kg)として分類した。これらの結果を表2に要約する。
Figure 2023502238000072
実施例28
hERGチャネル阻害アッセイ
hERGチャネル阻害アッセイは、インビボでの心臓毒性に関連するhERG阻害を呈する化合物を同定する非常に高感度な測定である。hERG K+チャネルはヒトでクローン化し、CHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞株で安定して発現した。CHO hERG細胞をパッチクランプ(電圧クランプ、全細胞)実験に使用した。細胞を電圧パターンによって刺激して、hERGチャネルを活性化し、IKhERG電流(hERGチャネルの迅速な遅延した外向き整流器カリウム電流)を伝導した。細胞を数分間安定させた後、IKhERGの振幅および動態を刺激周波数0.1Hz(6bpm)で記録した。その後、試験化合物を、濃度を上昇させながら調製物に添加した。各濃度について、定常状態の効果に到達するための試みを行い、これは、通常3~10分以内に達成され、その時点で、次に高い濃度が適用された。IKhERGの振幅および動態は、薬剤の各濃度において記録して、これを対照値(100%とする)と比較した。(参考文献:Redfern WS,Carlsson L,Davis AS,Lynch WG,MacKenzie I,Palethorpe S,Siegl PK,Strang I,Sullivan AT,Wallis R,Camm AJ,Hammond TG.2003;Relationships between preclinical cardiac electrophysiology,clinical QT interval prolongation and torsade de pointes for a broad range of drugs:evidence for a provisional safety margin in drug development.Cardiovasc.Res.58:32-45,Sanguinetti MC,Tristani-Firouzi M.2006;hERG potassium channels and cardiac arrhythmia.Nature 440:463-469,Webster R,Leishman D,Walker D.2002;Towards a drug concentration effect relationship for QT prolongation and torsades de pointes.Curr.Opin.Drug Discov.Devel.5:116-26)。hERGの結果を表3に示す。
Figure 2023502238000073

Claims (22)

  1. 式(I):
    Figure 2023502238000074

    (式中、
    は、
    Figure 2023502238000075

    (式中、Rは、C1~6アルキル、C1~6アルコキシ、ハロC1~6アルキル、ハロゲン、ニトロまたはシアノであり、R4aは、C1~6アルキルまたはC3~7シクロアルキルであり、R、R5aおよびR5bは独立して、Hおよび重水素から選択され、Rは、Hまたはハロゲンである)
    であり、
    は、HまたはC1~6アルキルであり、
    は、5~7員の単環式アリールまたはヘテロアリール、ヘテロアリールオキシまたは7~12員の二環式ヘテロシクリルであり;
    XはCHであり、かつYはNであるか、またはXはNであり、かつYはCHである)
    の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩。
  2. が、
    Figure 2023502238000076

    (式中、Rは、シアノであり、Rは、Hまたは重水素であり、Rは、Hまたはハロゲンである)
    であり、
    が、HまたはC1~6アルキルであり、
    が、1,4-ジアゼパニル、1-オキサ-4,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカニル、2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタニル、3,3a,4,5,6,6a-ヘキサヒドロ-2H-ピロロ[2,3-c]ピロリル、9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナニル、アミノ(C1~6アルコキシ)ピペリジニル、アミノ(C1~6アルキル)ピペリジニル、アミノ(C1~6アルキル)ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニルオキシまたはピペリジニルオキシであり、
    XがCHであり、かつYがNであるか、またはXがNであり、かつYがCHである、
    請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
  3. 式(Ia):
    Figure 2023502238000077

    (式中、
    は、
    Figure 2023502238000078

    (式中、Rは、シアノであり、Rは、Hまたは重水素であり、Rは、Hまたはハロゲンである)
    であり、
    は、HまたはC1~6アルキルであり、
    は、1,4-ジアゼパニル、1-オキサ-4,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカニル、2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタニル、3,3a,4,5,6,6a-ヘキサヒドロ-2H-ピロロ[2,3-c]ピロリル、9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナニル、アミノ(C1~6アルコキシ)ピペリジニル、アミノ(C1~6アルキル)ピペリジニル、アミノ(C1~6アルキル)ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニルオキシまたはピペリジニルオキシであり、
    XはCHであり、かつYはNであるか、またはXはNであり、かつYはCHである)
    の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩。

  4. Figure 2023502238000079

    (式中、Rは、シアノであり、Rは、Hまたは重水素である)
    である、請求項2または3に記載の化合物。
  5. がC1~6アルキルである、請求項4に記載の化合物。
  6. がメチルである、請求項5に記載の化合物。
  7. が、2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、アミノ(C1~6アルキル)ピロリジニル、アミノ(C1~6アルキル)ピロリジニル、ピロリジニルオキシ、ピペリジニルオキシまたは9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナニルである、請求項5に記載の化合物。
  8. が、2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル、3-アミノ-3-メチル-ピロリジン-1-イル、3-アミノ-3-メチル-ピロリジン-1-イル、ピロリジン-3-イルオキシ、4-ピペリジニルオキシまたは9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-3-イルである、請求項7に記載の化合物。
  9. XがNであり、YがCHである、請求項7に記載の化合物。
  10. が、
    Figure 2023502238000080

    (式中、Rは、シアノであり、Rは、Hまたは重水素である)
    であり、
    が、C1~6アルキルであり、
    が、2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、アミノ(C1~6アルキル)ピロリジニル、アミノ(C1~6アルキル)ピロリジニル、ピロリジニルオキシ、ピペリジニルオキシまたは9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナニルであり、
    Xが、Nであり、
    Yが、CHである、
    請求項2もしくは3に記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩。
  11. が、
    Figure 2023502238000081

    (式中、Rは、シアノであり、Rは、Hまたは重水素である)
    であり、
    が、メチルであり、
    が、2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル、3-アミノ-3-メチル-ピロリジン-1-イル、3-アミノ-3-メチル-ピロリジン-1-イル、ピロリジン-3-イルオキシ、4-ピペリジニルオキシまたは9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-3-イルであり、
    Xが、Nであり、
    Yが、CHである、
    請求項2もしくは3に記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩。
  12. 5-(11-ピペラジン-1-イル-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル)キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2S,6R)-6-メチル-11-ピペラジン-1-イル-4,7,12-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2R)-11-ピペラジン-1-イル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2S)-11-ピペラジン-1-イル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2R)-11-(4-アミノ-4-メチル-1-ピペリジル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2S)-11-(4-アミノ-4-メチル-1-ピペリジル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2S,6R)-6-メチル-11-ピペラジン-1-イル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2S,6R)-6-メチル-11-(9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-3-イル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2S,6R)-11-[(3R)-3-アミノ-3-メチル-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2S,6R)-11-[(3S)-3-アミノ-3-メチル-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
    2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-11-(2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタン-6-イル)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2S,6R)-11-[(3aS,6aS)-3,3a,4,5,6,6a-ヘキサヒドロ-2H-ピロロ[2,3-c]ピロール-1-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2S,6R)-11-[(3R,4R)-4-アミノ-3-メトキシ-1-ピペリジル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2S,6R)-11-[(3S,4S)-4-アミノ-3-メトキシ-1-ピペリジル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2S,6R)-11-[(3R,4S)-4-アミノ-3-メトキシ-1-ピペリジル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2S,6R)-11-[(3S,4S)-3-アミノ-4-メトキシ-1-ピペリジル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2S,6R)-11-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メトキシ-1-ピペリジル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
    2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-11-[(1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
    2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-11-[(1R,4R)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
    2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-6-メチル-11-(1-オキサ-4,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-9-イル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2S,6R)-11-(4-アミノ-4-メチル-1-ピペリジル)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]-2-ジュウテリオ-キノリン-8-カルボニトリル;
    5-[(2S,6R)-11-(1,4-ジアゼパン-1-イル)-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
    4-[(2S,6R)-11-[(1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
    4-[(2S,6R)-11-[(1S,4S)-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル]-6-メチル-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-カルボニトリル;
    2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-6-メチル-11-(4-ピペリジル)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;
    2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-6-メチル-11-(4-ピペリジルオキシ)-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル;および
    2-ジュウテリオ-5-[(2S,6R)-6-メチル-11-[(3S)-ピロリジン-3-イル]オキシ-4,7,10-トリアザトリシクロ[7.4.0.02,7]トリデカ-1(9),10,12-トリエン-4-イル]キノリン-8-カルボニトリル
    から選択される化合物、またはその薬学的に許容され得る塩。
  13. 請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物を調製するための方法であって、以下の工程:
    c)式(IV):
    Figure 2023502238000082

    の化合物と、式(V):
    -W (V)
    の化合物との間のBuchwald-Hartwigアミノ化反応または求核置換、
    d)式(IX):
    Figure 2023502238000083

    の化合物と、アミンHRとの間のBuchwald-Hartwigアミノ化反応、または式(IX)の化合物と、R-ボロン酸またはR-ボロン酸エステルとの間の鈴木カップリング反応
    (式中、R~Rは、上記のように定義され、XはCHであり、かつYはNであるか、またはXはNであり、かつYはCHであり、WおよびZは、ハロゲンまたは脱離基である)
    のいずれか1つを含む、方法。
  14. 治療活性物質として使用するための、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容され得る塩。
  15. 請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物および治療的に不活性な担体を含む、医薬組成物。
  16. 全身性エリテマトーデスまたはループス腎炎の処置または予防のための、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  17. 全身性エリテマトーデスまたはループス腎炎の処置または予防のための医薬の調製のための、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  18. TLR7またはTLR8またはTLR9のアンタゴニストとしての、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  19. TLR7およびTLR8およびTLR9のアンタゴニストのための医薬の調製のための、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  20. 全身性エリテマトーデスまたはループス腎炎の処置または予防のための、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容され得る塩。
  21. 請求項13に記載の方法により製造される場合の、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容され得る塩。
  22. 治療有効量の請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、全身性エリテマトーデスまたはループス腎炎の処置または予防のための方法。
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