JP2023501365A - 自転車又は自動二輪車用のブレーキディスク - Google Patents

Abstract

内側端縁(21)及び外側端縁(22)と、前側表面(23)と、並びに裏側表面(24)と、を有する外側リング(20)を備える自転車用または自動二輪車用ブレーキディスク(10)であって、前記内側端縁(21)は、前記ブレーキディスク(10)の中央ディスクであり、自転車又は自動二輪車の車輪におけるハブに嵌合するように構成される、該中央ディスクに取り付けられ得る複数の突出部またはリブ(30)を備え、前記前側表面(23)及び前記裏側表面(24)は、互いに平行であり、また制動用の摩擦手段との接触領域を画定し、前記外側リング(20)は複数の凹部(43、44)を備え、前記複数の凹部(43、44)は、互いに周期的に配列される一連の複数の凹部(43、44)に分割され、複数の凹部(43、44)の各グループは、前記接触領域の前側表面(23)に刻削された複数の前側凹部(43)と、前記接触領域の裏側表面（24）に刻削された複数の裏側凹部(44)と、を備え、前記複数の前側凹部(43)は、前記外側リング(20)の断面が正弦曲線形状Ｓの輪郭に追従するように、前記複数の裏側凹部(44)と互い違いに配置される、ブレーキディスク。【選択図】図１

Description

本発明は、自転車又は自動二輪車用のブレーキディスクに関する。

当技術分野において、ブレーキディスクは、制動し得る摩擦手段との接触領域を画定する互いに平行な2つの平坦表面を形成する外側リングを備えることが知られている。外側リングは外側端縁及び内側端縁を備え、内側端縁から突出部が、内側支持リングに関連付けられるように半径方向に突出しており、内側支持リングは、その中心が自転車または自動二輪車の回転手段のハブに嵌合するようになっている。外側リングの外側端縁は、例えば特許文献１（欧州特許出願公開第２１１２３９８号）のように、外周縁に刻削された凹部を備える。

不都合なことに、このブレーキディスクは、制動した後に非常に熱くなり、熱を効果的に放散させることができない。

欧州特許出願公開第２１１２３９８号明細書

本発明の目的は、ディスクと制動し得る摩擦手段との間で制動することによって発生する熱をより一層効果的に放散させることができる自転車または自動二輪車用のブレーキディスクを実現することにある。

本発明によれば、この目的は、特許請求の範囲請求項1に記載の自転車又は自動二輪車用のブレーキディスクによって達成される。

他の特徴は、特許請求の範囲従属請求項に含まれる。

本発明の特徴及び利点は、添付の概略的図面を参照して、限定せずに例示のみ行う以下の記載から明らかになるであろう。

本発明による自転車又は自動二輪車用のブレーキディスクの平面図である。 図１の細部Aの拡大図である。 図１のブレーキディスクを一方の側面から見た側面図である。 図３の細部Bの拡大図である。 図１のＶ-Ｖ線に沿ったディスクの断面図である。 本発明による代案的ブレーキディスクの平面図の拡大部分である。 図６の代案的ブレーキディスクを一方の側面から見た図の拡大部分である。

上述の図、特に図１～５を参照すると、内側端縁２１及び外側端縁２２と、前側表面２３と、並びに裏側表面２４と、を有する外側リング２０を備える自転車又は自動二輪車用のブレーキディスク１０が示されている。

内側端縁２１は、ブレーキディスク１０の図示されていない中央ディスクに取り付けられ得る複数の突出部又はリブ３０を有し、中央ディスクは、図示されていない自転車又は自動二輪車の車輪におけるハブに嵌合するように構成される。

前側表面２３及び裏側表面２４は互いに平行であり、少なくとも内側端縁２１及び外側端縁２２によって画定される制動用の摩擦手段との接触領域を画定する。

外側リング２０は複数の凹部４３、４４を有し、これら複数の凹部４３、４４は、互いに周期的に配列される複数の凹部４３、４４の一連のグループに分割される。

複数の凹部４３、４４の各グループは、接触領域において前側表面２３に刻削された複数の前面凹部４３と、接触領域において裏側表面２４に刻削された複数の裏面凹部４４から成る。

複数の前面凹部４３は、外側リング２０の断面が正弦曲線形状Ｓの輪郭に従うように、複数の裏面凹部４４と互い違いに配置される。

有利には、制動中に発生する熱が、少なくとも外側リング１０に直交する方向に前側及び裏側の双方に放散される。

好ましくは、そしてさらにより有利には、制動によって発生した熱を外側リング１０の半径方向外方に放散させるために、複数の凹部４３、４４における各凹部４３、４４は外側端縁２２に沿って形成される。

好ましくは、複数の凹部４３、４４の各凹部４３、４４は、特に図２に示すように、同一グループの１個置きの凹部４３、４４に対して平行になるように、それぞれの表面２３、２４に刻削される。

好ましくは、複数の凹部４３、４４における各凹部４３、４４は、外側リング２０の半径方向長さよりも短い長さを有する。有利には、ブレーキディスク１０の内側に熱を放散させないために、これら凹部４３、４４は、外側リング２０の内側端縁２１には形成されない。

好ましくは、複数の前面凹部４３及び複数の裏面凹部４４の各グループは、当該グループのうち少なくとも２つの凹部４３、４４が異なる長さを有することを必要とする。有利には、これら凹部４３、４４の長さが異なることで、ブレーキ熱をより良く放散させることができる。

好ましくは、各グループは、グループの端部に配置される末端凹部４３、４４と、グループの中心に配置される中央凹部４３、４４と、を含み、末端凹部４３、４４は、中央凹部４３、４４の長さよりも短い長さを有する。

グループの凹部４３、４４の長さは幾何学的曲線Ｃ１、Ｃ２の輪郭に追従し、幾何学的曲線Ｃ１、Ｃ２は、例えば図２に示すように、放物線、双曲線、正弦曲線、またはそれらの組み合わせから成るリスト内に含まれる。

さらにより好ましくは、共振効果を防止するために、凹部４３、４４の順次のグループは、異なる輪郭の幾何学的曲線Ｃ１及びＣ２に追従する。

特に図１～５に示すように、さらにより好ましくは、外側リング２０は、複数の前面凹部４３及び裏面凹部４４のグループに配置される複数の第２凹部５３、５４を含み、第２凹部５３、５４は、前側表面２３に刻削された第２前面凹部５３と、裏側表面２４に刻削された第２裏面側凹部５４を含み、第２凹部５３、５４は、外側リング２０よりも薄い厚さの中央隆起部２５を形成するように、複数の前面凹部４３及び裏面凹部４４のグループにおいて外側リング１０の厚さを減少させ、隆起部２５は前側表面及び裏側表面を備え、隆起部２５の前側表面及び裏側表面には、複数の前面凹部４３及び複数の裏面凹部４４がそれぞれ刻削されている。

有利には、第２凹部５３、５４により、ブレーキ熱を、前側表面及び裏側表面に直交する方向並びに半径方向の双方に、より良好に放散させることができる。

より一層好ましくは、第２凹部５３、５４は、幾何学的曲線Ｃ１、Ｃ２の輪郭に追従する中空輪郭を有し、幾何学的曲線Ｃ１、Ｃ２は、放物線、双曲線、正弦曲線、またはそれらの組み合わせから成るリストに含まれる、すなわち、幾何学的曲線Ｃ１、Ｃ２は、特に図１及び図２に示すように、複数の凹部４３、４４の各グループの輪郭に追従する。

代案として、図６及び図７に示すように、外側リング２０は第２凹部５３、５４を必要としないようにすることも可能である。

代案として、複数の凹部４３、４４の各凹部４３、４４は、外側リング２０の半径方向長さよりも短い長さを有し、また外側端縁２２に沿って形成せずに凹部４３、４４自体を制限し、外側リング２０に直交する一方の方向に向けてブレーキ熱を放散させるようにすることができる。

代案として、複数の凹部４３、４４の各凹部４３、４４は、それぞれの表面２３、２４に半径方向に刻削される。

このように想起される本発明は、多くの変更及び改変を受けることができ、そのすべてが同一発明概念内に収まり、さらにまた、すべての細部は、同等の技術的要素によって置き換えることができる。実際、使用される材料並びにその寸法は、技術的要件に応じて任意なタイプとすることができる。

Claims (10)

1. 内側端縁（２１）及び外側端縁（２２）と、前側表面（２３）と、並びに裏側表面（２４）と、を有する外側リング（２０）を備える自転車又は自動二輪車用のブレーキディスク（１０）であって、
   前記内側端縁（２１）は、前記ブレーキディスク（１０）の中央ディスクであり、前記ブレーキディスク（１０）のハブに嵌合するように構成された、該中央ディスクに取り付けられ得る複数の突出部又はリブ（３０）を備え、
   前記前側表面（２３）及び前記裏側表面（２４）は、互いに平行であり、制動用の摩擦手段との接触領域を画定し、
   前記外側リング（２０）は複数の凹部（４３、４４）を備え、前記複数の凹部（４３、４４）は、互いに周期的に配置される一連の複数の凹部（４３、４４）に分割され、
   複数の凹部（４３、４４）の各グループは、前記接触領域の前側表面（２３）に刻削された複数の前側凹部（４３）と、及び前記接触領域の裏側表面（２４）に刻削された複数の裏側凹部（４４）と、から成り、
   前記複数の前側凹部（４３）は、前記外側リング （２０）の断面が正弦曲線形状（Ｓ）の輪郭に追従するように、前記複数の裏側凹部（４４）と互い違いに配置される、ブレーキディスク。
2. 請求項１に記載のブレーキディスク（１０）において、前記複数の凹部（４３、４４）の各凹部 （４３、４４）は前記外側端縁（２２）に沿って形成されている、ブレーキディスク。
3. 請求項１または２に記載のブレーキディスク（１０）において、前記複数の凹部（４３、４４）の各凹部（４３、４４）は、それぞれの表面（２３、２４）上に半径方向に刻削されている、ブレーキディスク。
4. 請求項１または２に記載のブレーキディスク（１０）において、前記複数の凹部（４３、４４）の各凹部（４３、４４）は、各凹部（４３、４４）が同一グループの１個置きの凹部（４３、４４）に対して平行になるように、それぞれ表面（２３、２４）に刻削されている、ブレーキディスク。
5. 請求項３又は４のいずれか１項に記載のブレーキディスク（１０）において、前記複数の凹部（４３、４４）の各凹部（４３、４４）は、前記外側リング（２０）の半径方向長さよりも短い長さを有する、ブレーキディスク。
6. 請求項５に記載のブレーキディスク（１０）において、複数の前側凹部（４３）及び複数の裏側凹部（４４）の各グループは、前記グループの少なくとも２つの凹部（４３、４４）が異なる長さを有することを必要とする、ブレーキディスク。
7. 請求項６に記載のブレーキディスク（１０）において、前記各グループは、前記グループの端部に配置される末端凹部（４３、４４）と、前記グループの中心に配置される中央凹部（４３、４４）とを含み、前記末端凹部（４３、４４）は前記中央凹部（４３、４４）の長さよりも短い長さを有する、ブレーキディスク。
8. 請求項６または７に記載のブレーキディスク（１０）において、前記グループの凹部（４３、４４）の長さは幾何学的曲線（Ｃ１、Ｃ２）の輪郭に追従し、前記幾何学的曲線（Ｃ１、Ｃ２）は、放物線、双曲線、正弦曲線またはそれらの組み合わせから成るリストに含まれる、ブレーキディスク。
9. 請求項１～８のうちいずれか１項に記載のブレーキディスク（１０）において、前記外側リング（２０）は、複数の前側凹部（４３）及び裏側凹部（４４）の前記グループに配置される複数の第２凹部（５３、５４）を備え、前記第２凹部（５３、５４）は、前記前側表面（２３）に刻削された第２前側凹部（５３）と、前記裏側表面（２４）に刻削された第２裏側凹部（５４）と、から成り、前記第２凹部（５３、５４）は、前記外側リング（２０）よりも薄い厚さの中央隆起部（２５）を形成するように、前記複数の前側凹部（４３）及び裏側凹部（４４）のグループにおいて前記外側リング（１０）の厚さを減少させ、前記隆起部（２５）は前側表面及び裏側表面を有し、前記隆起部（２５）の前側表面及び裏側表面には、前記複数の前凹部（４３）及び前記複数の裏側凹部（４４）がそれぞれ刻削されている、ブレーキディスク。
10. 請求項９に記載のブレーキディスク（１０）において、前記第２凹部（５３、５４）は、前記幾何学的曲線（Ｃ１、Ｃ２）の輪郭に追従する中空輪郭を有し、前記幾何学的曲線（Ｃ１、Ｃ２）は、放物線、双曲線、正弦曲線、またはそれらの組み合わせから成るリストに含まれる、ブレーキディスク。

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