JP2023183222A - 位置検出回路、位置検出方法、及び位置検出システム - Google Patents

位置検出回路、位置検出方法、及び位置検出システム Download PDF

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Abstract

Figure 2023183222000001
【課題】手又は指4のタッチ位置を電子ペン2のペン位置と誤検出することを抑制する。
【解決手段】タッチIC20は、静電容量方式のタッチセンサ18を用いて、タッチセンサ18との通信によって位置を指示する電子ペン2のペン位置及び通信によらずに位置を指示する手又は指4のタッチ位置を検出する位置検出回路であって、タッチセンサ18上に配置された入力面3aに対する手又は指4のタッチを検出する検出部30と、タッチセンサ18に対する電子ペン2の近接度情報がペン検出閾値以上である場合に、電子ペン2を検出する検出部36と、検出部30によりタッチが検出された場合に当該タッチが検出されていない場合に比して、ペン検出閾値を大きい値に変更する変更部42と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、位置検出回路、位置検出方法、及び位置検出システムに関する。
従来、静電容量方式のタッチセンサを用いて、当該タッチセンサとの通信によって位置を指示する第1指示体の指示位置と、当該通信によらず位置を指示する第2指示体としての指示位置と、を検出する位置検出システムが知られている。例えば、下記特許文献1には、静電容量方式のタッチセンサを用いて、第1指示体としてアクティブ静電方式の電子ペンの指示位置であるペン位置と、第2指示体としてユーザの手又は指の指示位置であるタッチ位置と、を検出する位置検出システムが開示されている。この位置検出システムでは、ペン位置は、タッチセンサとの通信によって電子ペンから送信されたダウンリンク信号(ペン信号)をタッチセンサで受信することにより検出される。また、タッチ位置は、ユーザの手又は指とタッチセンサとの間に生じる静電結合を検出することにより検出される。
特許第6082172号公報
静電容量方式のタッチセンサを用いてペン位置及びタッチ位置を検出する上記従来の位置検出システムでは、電子ペンからのダウンリンク信号が人体を経由する結果、タッチ位置をペン位置として誤検出してしまうという問題がある。例えば、ユーザが電子ペンを把持して絵や文字を書き込もうとした際に、当該電子ペンのペン先よりも先に当該電子ペンを把持している手の小指側の側部等が入力面にタッチする場合がある。このような場合には、電子ペンからのダウンリンク信号が、電子ペンの筐体及び人体を経由する結果、入力面に対する手のタッチ位置に伝わり当該タッチ位置でタッチセンサに送信されてしまう。その結果、入力面に対する手のタッチ位置(第2指示体の指示位置)を、ペン位置(第1指示体の指示位置)として誤検出してしまう。
そこで、本発明は、第2指示体の指示位置を第1指示体の指示位置として誤検出することを抑制することができる位置検出回路、位置検出方法、及び位置検出システムを提供することを目的とする。
本発明の第一態様に係る位置検出回路は、複数のセンサ電極が面状に配置されてなる静電容量方式のタッチセンサを用いて、前記タッチセンサとの通信によって位置を指示する第1指示体及び前記通信によらずに位置を指示する第2指示体の各指示位置を検出する位置検出回路であって、前記タッチセンサ上に配置された入力面に対する前記第2指示体のタッチを検出する第1検出部と、前記タッチセンサに対する前記第1指示体の近接度を示す近接度情報が閾値以上である場合に、前記第1指示体を検出する第2検出部と、前記第1検出部により前記タッチが検出された場合に、前記第1検出部により前記タッチが検出されていない場合に比して、前記閾値を大きい値に変更する変更部と、を備える。
本発明の第二態様に係る位置検出回路では、前記近接度情報は、前記第1指示体から送信されるダウンリンク信号の前記タッチセンサにおける受信強度である。
本発明の第三態様に係る位置検出回路では、前記近接度情報は、前記第1指示体と前記タッチセンサとの静電結合によって生じる静電容量の変化量である。
本発明の第四態様に係る位置検出回路では、前記変更部は、前記入力面と前記タッチセンサとの間の距離に応じて、前記閾値を変更する。
本発明の第五態様に係る位置検出回路では、前記変更部は、所定条件を満たす場合に、前記閾値を変更しない、又は、変更した前記閾値を変更前の値に戻る方向に戻す。
本発明の第六態様に係る位置検出回路では、前記所定条件は、前記第2検出部により前記第1指示体が検出されたことである。
本発明の第七態様に係る位置検出回路では、前記第2検出部により検出された前記第1指示体が使用状態であることである。
本発明の第八態様に係る位置検出回路では、前記所定条件は、前記第2検出部により検出された前記第1指示体の前記指示位置が、前記第1検出部により前記タッチが検出された前記第2指示体の前記指示位置を含む所定範囲外であることである。
本発明の第九態様に係る位置検出回路では、ユーザの入力に応じて、前記入力面に非接触状態の前記第1指示体を検出可能な前記タッチセンサ上の検出可能範囲の指定を受け付ける受付部を更に備え、前記変更部は、前記第1指示体と前記タッチセンサとの間の距離が前記検出可能範囲以下である場合に前記第1指示体が検出されるように、前記閾値を変更する。
本発明の第十態様に係る位置検出方法は、複数のセンサ電極が面状に配置されてなる静電容量方式のタッチセンサに接続された位置検出回路によって実行され、前記タッチセンサを用いて、前記タッチセンサとの通信によって位置を指示する第1指示体及び前記通信によらずに位置を指示する第2指示体の各指示位置を検出する位置検出方法であって、前記タッチセンサ上に配置された入力面に対する前記第2指示体のタッチを検出する第1検出ステップと、前記タッチセンサに対する前記第1指示体の近接度を示す近接度情報が閾値以上である場合に、前記第1指示体を検出する第2検出ステップと、前記第1検出ステップにおいて前記タッチが検出された場合に、前記第1検出ステップにおいて前記タッチが検出されていない場合に比して、前記閾値を大きい値に変更する変更ステップと、を含む。
本発明の第十一態様に係る位置検出方法では、前記近接度情報は、前記第1指示体から送信されるダウンリンク信号の前記タッチセンサにおける受信強度である。
本発明の第十二態様に係る位置検出方法では、前記近接度情報は、前記第1指示体と前記タッチセンサとの静電結合によって生じる静電容量の変化量である。
本発明の第十三態様に係る位置検出方法では、前記変更ステップにおいて、前記と前記タッチセンサとの間の距離に応じて、前記閾値を変更する。
本発明の第十四態様に係る位置検出方法では、前記変更ステップにおいて、所定条件を満たす場合に、前記閾値を変更しない、又は、変更した前記閾値を変更前の値に戻る方向に戻す。
本発明の第十五態様に係る位置検出方法では、前記所定条件は、前記第2検出ステップにおいて前記第1指示体が検出されたことである。
本発明の第十六態様に係る位置検出方法では、前記所定条件は、前記第2検出ステップにおいて検出された前記第1指示体が使用状態であることである。
本発明の第十七態様に係る位置検出方法では、前記所定条件は、前記第2検出ステップにおいて検出された前記第1指示体の前記指示位置が、前記第1検出ステップにおいて前記タッチが検出された前記第2指示体の前記指示位置を含む所定範囲外であることである。
本発明の第十八態様に係る位置検出方法では、ユーザの入力に応じて、前記入力面に非接触状態の前記第1指示体を検出可能な前記タッチセンサ上の検出可能範囲の指定を受け付ける受付ステップを更に含み、前記変更ステップでは、前記第1指示体と前記タッチセンサとの距離が前記検出可能範囲以下である場合に前記第1指示体が検出されるように、前記閾値を変更する。
本発明の第十九態様に係る位置検出システムは、通信可能な第1指示体と、複数のセンサ電極が面状に配置されてなる静電容量方式のタッチセンサを用いて、前記タッチセンサとの通信によって位置を指示する前記第1指示体及び前記通信によらずに位置を指示する第2指示体の各指示位置を検出する位置検出回路と、を備える位置検出システムであって、前記位置検出回路は、前記タッチセンサ上に配置された入力面に対する前記第2指示体のタッチを検出する第1検出部と、前記タッチセンサに対する前記第1指示体の近接度を示す近接度情報が閾値以上である場合に、前記第1指示体を検出する第2検出部と、前記第1検出部により前記タッチが検出された場合に、前記第1検出部により前記タッチが検出されていない場合に比して、前記閾値を大きい値に変更する変更部と、を有する。
本発明によれば、第2指示体の指示位置を第1指示体の指示位置として誤検出することを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る位置検出システムの全体構成及び使用状態の一例を示す図である。 図1の電子機器の概略構成を示す図である。 図2のタッチICが有する機能構成を示す機能ブロック図である。 タッチ位置でダウンリンク信号が送信されてしまう場合の一例について説明するための図である。 ペン検出閾値に応じたホバー高さの違いについて説明するための図である。 入力面とタッチセンサとの間の距離に応じてペン検出閾値を変更する具体例について説明するための図である。 第1実施形態に係る位置検出システムにおける位置検出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 時分割モードにおける位置検出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 排他モードにおける位置検出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るタッチICが有する機能構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係る時分割モードにおける位置検出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係るタッチICが有する機能構成を示すブロック図である。 ユーザからホバー高さの入力を受け付けるための入力画面の一例を示す図である。 指定ホバー高さに応じたペン検出閾値の変更処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の種々の実施形態に係る位置検出システムについて説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一要素又は同一機能を有する要素には可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
<全体構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る位置検出システム1の全体構成及び使用状態の一例を示す図である。図1に示すように、位置検出システム1は、電子ペン2と、電子機器3と、を備える。
電子ペン2は、アクティブ静電方式(AES)によって動作する電子ペンであり、「スタイラス」ともいう。電子ペン2は、電子機器3と相互に信号を送受信可能に構成される。図示は省略するが、電子ペン2の内部には制御部及び送受信部が設けられており、制御部は、送受信部を介して電子機器3と相互に信号を送受信可能に構成される。以下、電子機器3から電子ペン2に向けて送信される信号をアップリンク信号USと称し、電子ペン2から電子機器3に向けて送信される信号(ペン信号)をダウンリンク信号DSと称する。
電子ペン2の先端部分にはペン電極が設けられており、電子ペン2の送受信部は、このペン電極と、電子機器3の入力面3a内に設けられるタッチセンサ18(図2参照)との間に形成された静電容量を介して、アップリンク信号USの受信及びダウンリンク信号DSの送信を行う。なお、アップリンク信号受信用のペン電極とダウンリンク信号送信用のペン電極とは、異なっていてもよいし、同じであってもよい。
また、電子ペン2は、筆圧検出部、サイドスイッチ状態検出部、記憶部、及び電源部等を有する。筆圧検出部は、例えば可変容量コンデンサを有する筆圧検出ユニットである。筆圧検出部は、電子ペン2のペン先に印加された圧力を筆圧として検出する。サイドスイッチ状態検出部は、例えば電子ペン2の側面に設けられたスイッチ操作部及びサイドスイッチである。サイドスイッチ状態検出部は、スイッチ操作部に対するユーザの操作の有無に応じて、サイドスイッチのオンオフ状態を示すスイッチデータを検出する。記憶部は、例えば半導体メモリ等を含む不揮発性のメモリである。記憶部は、処理の実行に必要な各種のプログラムや、予め割り当てられた固有のペンID等を記憶する。電源部は、例えば蓄電池を備えた二次電池であるバッテリー等であって、電子ペン2の動作電源を供給する。これらの各部は、電子ペン2の制御部によって制御されている。
電子機器3は、例えばタッチパネルディスプレイにより構成された入力面3aを有するタブレット端末である。電子機器3は、表示装置としての機能と、入力面3a上における指示体による指示位置を検出する位置検出装置としての機能とを有する。電子機器3は、電子ペン2の入力面3aに対する指示位置であるペン位置と、ユーザの手又は指4の入力面3aに対する指示位置であるタッチ位置と、を検出可能に構成される。
電子ペン2は、タッチセンサ18との通信によって位置を指示する第1指示体である。ユーザの手又は指4は、タッチセンサ18との通信によらずに位置を指示する第2指示体である。なお、第2指示体は、手又は指4に限らず、手又は指4と同様に信号を送信することなく位置を指示し得る導体であれば何でもよく、定規やパッシブペン等の補助デバイスであってもよい。また、電子機器3は、タブレット端末に限らず、例えば、スマートフォンやパーソナルコンピュータ等として構成されていてもよい。
ユーザは、電子ペン2を片手で把持し、電子機器3の入力面3aに電子ペン2のペン先を押し当てながら移動させることで、電子機器3に絵や文字を書き込むことができる。また、ユーザは、自身の手又は指4を入力面3aに接触させて移動させることで、電子機器3に絵や文字を書き込む入力操作やピンチアウト操作を含む所望の操作を行うことができる。
図1では、ユーザが、一方の手で電子ペン2を把持し、他方の手の指4a,4bによってピンチアウト操作を行っている様子が示されている。このような状況は、例えば、ピンチアウト操作により画面上に表示されている入力欄を拡大した後、この入力欄に対して電子ペン2で入力を行うという場合に発生し得る。図1に示すように電子ペン2のペン先が入力面3aから少し離れた状態において電子ペン2を検出するためには、電子ペン2のペン先と入力面3a(正確には、後述するタッチセンサ18)との間の距離Lが、少なくともダウンリンク信号DSの最大到達距離よりも短い必要がある。
図2は、図1の電子機器3の概略構成を示す図である。図2に示すように、電子機器3は、タッチセンサ18と、位置検出回路であるタッチIC(Integrated Circuit)20と、ホストプロセッサ22と、を含む。なお、図2では図示を省略するが、タッチセンサ18上には入力面3aが配置されている。
タッチセンサ18は、入力面3aの内側において面状に配置された複数のセンサ電極18x,18yを有する静電容量方式のタッチセンサである。センサ電極18xは、X軸上の位置を検出し、センサ電極18yは、Y軸上の位置を検出する。本図に示すx方向,y方向は、入力面3a上において定義される直交座標系のX軸,Y軸に相当する。
帯状のセンサ電極18xは、y方向に延びて設けられるとともに、x方向に沿って等間隔に配置されている。帯状のセンサ電極18yは、x方向に延びて設けられるとともに、y方向に沿って等間隔に配置されている。なお、タッチセンサ18は、上記した相互容量方式のセンサに代えて、ブロック状の電極を二次元格子状に配置した自己容量方式のセンサであってもよい。
タッチIC20は、タッチセンサ18を構成する複数のセンサ電極18x,18yのそれぞれに接続されている。タッチIC20は、内部にメモリ(ROM及びRAM)を有しており、このメモリに格納されたファームウェア24を実行可能に構成された集積回路である。図3を参照して後述するタッチIC20の機能構成は、ファームウェア24を実行し、タッチIC20の各部を動作させることで実現される。
タッチIC20は、ファームウェア24の実行により、入力面3aに対するユーザの手又は指4のタッチ位置を検出するタッチ検出機能と、入力面3aに対する電子ペン2のペン位置を検出するペン検出機能と、を実現可能に構成される。換言すると、タッチIC20は、タッチ検出機能を果たすタッチ検出部26と、ペン検出機能を果たすペン検出部28と、を有する。タッチIC20は、タッチ検出部26又はペン検出部28によって取得されたデータを、ホストプロセッサ22に出力する。
また、図示は省略するが、タッチIC20は、位置検出システム1における動作モードの切り替えを行う動作制御部を有する。すなわち、タッチIC20は、ファームウェア24の実行により、動作制御部の機能を実現可能に構成される。動作モードとしては、例えば、手又は指4のタッチ位置と電子ペン2のペン位置とを時分割で検出する時分割モードと、電子ペン2のペン位置の検出を行う一方で手又は指4のタッチ位置の検出を行わない排他モードと、を含む。例えば、動作制御部は、電子ペン2が検出されていない場合には、動作モードを時分割モードとし、電子ペン2が検出されている場合には、動作モードを排他モードとする。
ホストプロセッサ22は、CPU(Central Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)からなるプロセッサである。ホストプロセッサ22は、図示しないメモリに記憶されるプログラムを読み出し実行することで、電子機器3のオペレーティングシステムや、描画ソフトウェア等の各種アプリケーション等を実行する。描画ソフトウェアでは、タッチIC20から逐次供給される座標等のデータに基づきストロークデータ生成し、レンダリングしてディスプレイに表示する処理等を行う。
<タッチIC20の機能構成>
図3は、図2のタッチIC20が有する機能構成を示す機能ブロック図である。
<タッチ検出部26>
図3に示すように、タッチIC20のタッチ検出部26は、検出部30(第1検出部)と、判定部32と、出力部34と、を有する。
検出部30は、ユーザの手又は指4とセンサ電極18x,18yとの間に生じる静電結合(容量結合)を検出することによって、入力面3aに対する手又は指4のタッチを検出する。換言すると、検出部30は、入力面3aに手又は指4が近接することに伴いセンサ電極18x,18y間に生じる静電容量の変化量に基づいて、入力面3aに対する手又は指4のタッチを検出する。具体的には、検出部30は、各センサ電極18yに対してタッチ検出用信号を送信し、各センサ電極18xにおいてタッチ検出用信号を受信する。そして、検出部30は、当該タッチ検出用信号の受信結果に基づいて、各センサ電極18xと各センサ電極18yとのクロスポイント(2次元位置)毎のタッチ検出用信号の検出レベルを示すヒートマップを作成する。
センサ電極18xとセンサ電極18yとは所定の静電容量を介して結合しており、手又は指4が入力面3aに近接していないときには、センサ電極18xからは所定の検出レベルのタッチ検出用信号が検出される。手又は指4が入力面3aに近接すると、近接した手又は指4とその近傍にあるクロスポイントを構成するセンサ電極18x,18yとが静電容量を介して結合することにより、センサ電極18xに流れていた電流の一部が手又は指4に向かって流れるようになる。このため、センサ電極18xから検出されるタッチ検出用信号の検出レベル(振幅)が変化する。よって、当該タッチ検出用信号の検出レベルは、クロスポイントを構成するセンサ電極18x,18y間に形成される静電容量の変化を反映したものとなる。
検出部30は、作成したヒートマップ(タッチ検出用信号の検出レベル)に基づき、クロスポイントを構成するセンサ電極18x,18y間に形成される静電容量の変化量が閾値以上である入力面3a内の領域がある場合に、入力面3aに対する手又は指4のタッチを検出する。以下、静電容量の変化量が閾値以上である入力面3a内の領域を「タッチ領域」と称する。
検出部30は、タッチ領域の例えば中心位置をタッチ位置として検出し、その座標を示すタッチ座標を計算する。なお、検出部30は、タッチ領域における静電容量の変化量が最大である位置をタッチ位置として検出してもよく、タッチ領域の重心位置をタッチ位置として検出してもよい。なお、検出部30は、タッチ領域が互いに所定間隔離れて複数個存在する場合には、それぞれのタッチ領域に基づきタッチ位置を複数検出してもよい。検出部30は、検出結果に基づく情報(タッチ検出の有無を示す情報、ヒートマップ、タッチ座標等)を、判定部32、出力部34、及び後述するペン検出部28の変更部42に出力する。
判定部32は、検出部30により検出されたタッチ領域の大きさについての判定処理を行う。判定部32は、タッチ領域の大きさが基準範囲内であるか否かを判定する。判定部32は、タッチ領域の面積によってタッチ領域の大きさを判定してもよく、面積に加えて又は代えて、タッチ領域をなすクロスポイントの個数を用いて、タッチ領域の大きさの判定を行ってもよい。また、判定部32は、タッチ領域の大きさを判定するための基準範囲として、一つの基準範囲に限らず、複数の基準範囲を用いてもよい。例えば、小領域であることを判定するための下限値及び上限値で示される第1範囲と、大領域であることを判定するための下限値及び上限値で示される第2範囲と、を用いてもよい。また、タッチ領域の大きさは、上記に挙げた面積やクロスポイントの数に限らず、例えばX方向やY方向での長さ等のその他の条件によって判定してもよい。判定部32は、タッチ領域の大きさの判定結果を、出力部34に出力する。
出力部34は、判定部32によるタッチ領域の大きさの判定結果に基づき、検出部30により検出されたタッチ位置を、ホストプロセッサ22へ出力する。タッチ位置を出力するとは、タッチ位置の情報を出力することであって、例えばタッチ座標を出力することを示す。なお、タッチ位置の情報としては、タッチ座標等の位置情報に限らず、例えばタッチ位置に加わる圧力等の情報を含んでもよい。
判定部32によりタッチ領域の大きさが基準範囲内であると判定された場合には、検出部30により検出されたタッチがユーザによる意図的なタッチである可能性が高い。よって、この場合には、出力部34は、タッチ位置を、ホストプロセッサ22へ出力する。これに対し、判定部32によりタッチ領域の大きさが基準範囲を超えていると判定された場合には、ユーザの掌又は拳等の指4よりも広い部分を示すパームによるタッチであり、操作を意図しないタッチである可能性が高い。よって、この場合には、出力部34は、タッチ位置をホストプロセッサ22に出力しない、又は、タッチ位置を無効化して出力する。ここで、無効化して出力するとは、タッチ位置に基づきホストプロセッサ22において描画等されないよう無効化してホストプロセッサ22へ出力することを示す。無効化して出力する方法の具体例としては、タッチ位置とともに、無効を示すフラグをホストプロセッサ22へ出力すること等が挙げられる。
<ペン検出部28>
また、タッチIC20のペン検出部28は、検出部36(第2検出部)と、判定部38と、出力部40と、変更部42と、を有する。
検出部36は、タッチセンサ18との通信によって電子ペン2から送信されたダウンリンク信号DSをタッチセンサ18で受信することにより、ペン位置を検出する。具体的には、まず、検出部36は、アップリンク信号USを生成して各センサ電極18x,18yに対して入力することにより、各センサ電極18x,18yから電子ペン2のペン電極に対してアップリンク信号USを送信する処理を行う。電子ペン2のペン電極は、アップリンク信号USを受信したことに応じて、ダウンリンク信号DSを送信する。次に、検出部36は、各センサ電極18x,18yを順次受信電極として用いて、電子ペン2から送信されるダウンリンク信号DSの検出を行う。
検出部36は、電子ペン2を未だ検出していない場合には、未検出の電子ペン2を検出するためにタッチセンサ18の全体で位置検出を行うグローバルスキャンを実行する。この場合、検出部36は、タッチセンサ18を構成する全センサ電極18x,18yでダウンリンク信号DSを受信する。この際にセンサ電極18x,18yで受信するダウンリンク信号DSは、所定周波数のバースト信号である位置信号により構成される。
また、検出部36は、電子ペン2を検出した後には、タッチセンサ18の一部で位置検出を行うローカルスキャンを実行する。この場合、検出部36は、タッチセンサ18を構成する全センサ電極18x,18yのうち前回検出した位置の近傍に位置する所定本数のみを用いてダウンリンク信号DSを受信する。この際にセンサ電極18x,18yで受信するダウンリンク信号DSは、所定周波数のバースト信号である位置信号と、各種のデータ信号と、を含んで構成される。データ信号には、例えば、上記した筆圧値、スイッチデータ、ペンID等のペンデータが含まれる。
検出部36は、タッチセンサ18に対する電子ペン2の近接度を示す近接度情報(以下、単に「電子ペン2の近接度情報」と称する。)が閾値以上である場合に、電子ペン2を検出する。近接度とは、タッチセンサ18に対する電子ペン2の接近の度合いを示す。
電子ペン2の近接度情報は、例えば、電子ペン2(ペン電極)から送信されるダウンリンク信号DSのタッチセンサ18(センサ電極18x,18y)における受信強度である。電子ペン2から送信されるダウンリンク信号DSのタッチセンサ18における受信強度は、電子ペン2のペン先(ペン電極)がタッチセンサ18に対して接近するほど大きくなる。よって、この受信強度は、電子ペン2の近接度情報であると言える。
また、電子ペン2の近接度情報は、例えば、電子ペン2とタッチセンサ18との静電結合によって生じる静電容量の変化量であってもよい。第1指示体及び第2指示体が何れも入力面3aに近接していない状態(センサ電極18x,18y上に何もない状態)では、センサ電極18x,18yには所定の静電容量が生じている。この所定の静電容量を基準として、この状態から電子ペン2が入力面3aに近接すると、電子ペン2のペン電極とその近傍にあるセンサ電極18x,18yとが静電容量を介して結合することにより、センサ電極18x,18yにおける静電容量が基準の静電容量に対して変化する。この静電容量の変化量は、電子ペン2のペン電極がセンサ電極18x,18yに対して接近するほど大きくなる。よって、この静電容量の変化量は、電子ペン2の近接度情報であると言える。
以下、電子ペン2の近接度情報が、電子ペン2から送信されるダウンリンク信号DSのタッチセンサ18における受信強度である場合について説明する。この場合、検出部36は、センサ電極18x,18yにおけるダウンリンク信号DSの受信強度が閾値以上である場合に、電子ペン2を検出する。また、検出部36は、当該受信強度が閾値未満である場合には、電子ペン2を検出しないものとする。
センサ電極18x,18yにおけるダウンリンク信号DSの受信強度は、センサ電極18x,18y毎の位置信号の検出レベル(受信電極として用いたセンサ電極18x,18yの電位の振幅)で示される。検出部36は、センサ電極18x,18y毎の位置信号の検出レベルが閾値以上である入力面3a内の領域がある場合に、電子ペン2を検出する。以下、センサ電極18x,18y毎の位置信号の検出レベルが閾値以上である入力面3a内の領域を「ペン領域」と称する。検出部36は、ペン領域の例えば中心位置をペン位置として検出し、その座標を示すペン座標を計算する。なお、検出部36は、ペン領域における位置信号の検出レベルが最大である位置をペン位置として検出してもよく、ペン領域の重心位置をペン位置として検出してもよい。
また、検出部36は、ローカルスキャン時に受信したデータ信号を復号することにより、電子ペン2から送信されたペンデータを取得する。検出部36は、検出結果に基づく情報(ペン検出の有無を示す情報、ペン座標、ペンデータ等)を、判定部38及び出力部40に出力する。また、検出部36は、電子ペン2とペアリング中でない場合に電子ペン2が検出された場合には、電子ペン2とのペアリングを実行する。
判定部38は、電子ペン2から送信されたペンデータに基づき、ペンダウン、ペンムーブ、ペンアップ、ホバー等の電子ペン2の操作状態を判定する。ペンダウンは、電子ペン2のペン先を入力面3aに置いたこと、すなわち電子ペン2が入力面3aに接触したことを示す。ペンムーブは、入力面3aに接触した電子ペン2が引き続き入力面3aに接触していることを示す。ペンアップは、入力面3aに接触している電子ペン2が入力面3aから離れたことを示す。ホバーは、検出されている状態の電子ペン2が入力面3aに接触しておらず入力面3aから離れていることを示す。当該操作状態は、ホストプロセッサ22において、ストロークの始まりと終わりとを認識するために使用される。
判定部38は、例えば電子ペン2の筆圧値に基づき、電子ペン2の操作状態を判定する。判定部38は、筆圧値が例えば0より大きい値から0に変化した場合には、ペンアップと判定する。また、判定部38は、筆圧値が0に変化した場合だけでなく、例えば0に近い閾値以下の値に変化した場合に、ペンアップと判定してもよい。このように筆圧値が0に近い閾値以下の値に変化した場合には、電子ペン2が入力面3aから離れそうな状態であり、電子ペン2が入力面3aから完全に離れていない場合であっても、電子ペン2が入力面3aから離れた場合とみなしてもよい。また、判定部38は、筆圧値が0から0より大きい値に変化した場合には、ペンダウンと判定する。また、判定部38は、筆圧値が0より大きい値を維持し続けている場合には、ペンムーブと判定する。また、判定部38は、筆圧値が0を検出し続けている場合には、ホバーと判定する。判定部38は、電子ペン2の操作状態の判定結果を、出力部40に出力する。
出力部40は、検出部36による検出結果に基づく情報を、ホストプロセッサ22に出力する。出力部40は、センサ電極18x,18yにおけるダウンリンク信号DSの受信強度が閾値未満である場合には、ペン不検出を示す情報をホストプロセッサ22に出力する。また、出力部40は、センサ電極18x,18yにおけるダウンリンク信号DSの受信強度が閾値以上である場合には、ペン位置をホストプロセッサ22へ出力する。ペン位置を出力するとは、ペン位置の情報を出力することであって、例えば、検出部36により計算されたペン座標、検出部36により取得されたペンデータ、電子ペン2の操作状態を示す情報等を出力することを示す。
ところで、静電容量方式のタッチセンサ18を用いてペン位置とタッチ位置とをそれぞれ検出する場合には、ダウンリンク信号DSが人体を経由する結果、当該ダウンリンク信号DSがペン位置ではなくタッチ位置でタッチセンサ18に向かって送信されてしまうことがある。図4は、タッチ位置Tでダウンリンク信号DSが送信されてしまう場合の一例について説明するための図である。
図4に示すように、電子ペン2で入力面3aに対する入力を行う際、電子ペン2を把持している手の小指側の側部5(以下、単に「手の側部5」と称する。)が、ペン先よりも先に入力面3aにタッチする場合がある。この場合に、電子ペン2からのダウンリンク信号DSが、電子ペン2の筐体及び人体を経路Pで経由する結果、手の側部5の入力面3aに対するタッチ位置Tに伝わり当該タッチ位置Tからセンサ電極18x,18yに送信されてしまう。すなわち、真のペン位置を指示するダウンリンク信号DSより先に偽物のペン位置を指示するダウンリンク信号DSがセンサ電極18x,18yに送信されてしまう。このような場合において、従来の位置検出システムでは、このタッチ位置Tで送信されたダウンリンク信号DSに基づき、タッチ位置Tがペン位置として誤検出されてしまうという問題があった。
また、例えば図1に示すように、電子ペン2が入力面3aから離れている状態で、電子ペン2を把持している手とは反対の手の指4a,4bが入力面3aにタッチした場合にも、同様にして、電子ペン2からのダウンリンク信号DSが人体を経由して指4a,4bのタッチ位置に伝わり、当該タッチ位置がペン位置として誤検出されてしまうという問題があった。また、このような場合には、電子ペン2が検出されている場合にはタッチ検出を行わない排他モードを利用することにより、タッチ位置がペン位置として誤検出されることを抑制することができる。しかしながら、排他モードを利用する場合には、例えばペン先を入力面3aから離した状態で指4a,4bでピンチアウト操作を行う際等に、ペン先が入力面3aにごく近い状態での当該ピンチアウト操作の検出を適切に行うことができないという不便が生じる場合があった。
そこで、ペン検出部28の変更部42は、検出部30により入力面3aに対する手又は指4のタッチが検出された場合に、検出部30により当該タッチが検出されていない場合に比して、電子ペン2を検出するための近接度情報の閾値を大きい値に変更する。以下、電子ペン2を検出するための近接度情報の閾値を、「ペン検出閾値」と称する。例えば図4に示すように手の側部5が入力面3aにタッチした場合には、検出部30によって当該タッチが検出され、当該タッチを検出したことを示す情報が検出部30から変更部42に出力される。この場合に、変更部42は、当該タッチが検出される前の設定値に比して、ペン検出閾値を大きい値に変更し、次に実行されるペン検出におけるペン検出感度を下げる。
図5は、ペン検出閾値に応じたホバー高さの違いについて説明するための図である。図5の(a)は、ペン検出閾値を変更前の場合のホバー高さHaを示し、図5の(b)はペン検出閾値を変更後の場合のホバー高さHbを示している。本実施形態において、「高さ」とは、入力面3aに対して交差方向(略直交方向)での距離を示す。なお、便宜上、「高さ」という文言を用いて説明するが、距離の方向は鉛直方向には限らない。また、図5では、入力面3a内のタッチセンサ18の図示を省略しているが、タッチセンサ18の表面の高さは入力面3aの高さと略同じとみなして説明する。
ホバー高さHa,Hbとは、操作状態をホバーとみなすことが可能となる電子ペン2の高さであって、入力面3aに非接触状態の電子ペン2を検出部36によって検出可能なタッチセンサ18上の検出可能範囲を示す。ホバー高さHa,Hbは、例えば、電子ペン2が検出されたときの電子ペン2のペン先(ペン電極)とタッチセンサ18(センサ電極18x,18y)との間の最短距離である。なお、図5に示す例では、タッチセンサ18の表面の高さが入力面3aの高さと略同じとみなせることから、ホバー高さHa,Hbは、入力面3aを基準とする高さとして示されている。
また、図5では、電子ペン2のペン先から送信されるダウンリンク信号DSの強度Sを模式的に三角形で図示している。これにより、ダウンリンク信号DSの発信側であるペン先側(三角形の底辺側)にて最も強度Sが強く、ペン先側からタッチセンサ18側に向かう方向でペン先から離れるほど強度Sが弱くなることを示している。
図5の(a)に示すように、ペン検出閾値の変更前においては、電子ペン2のペン先とタッチセンサ18との間の距離Lがホバー高さHa以下である場合に電子ペン2が検出されるように、ペン検出閾値が設定されている。このホバー高さHaは、例えば1~2cm程度とされている。この場合に入力面3a内のセンサ電極18x,18yにより検出されるダウンリンク信号DSの強度S(センサ電極18x,18yにおける受信強度)は、後述するペン検出閾値の変更後に比べて弱い。すなわち、相対的に強度Sが弱いダウンリンク信号DSをセンサ電極18x,18yが受信した場合であっても電子ペン2が検出され、電子ペン2の検出感度が相対的に高くなっている。
これに対し、図4の(b)に示すように、ペン検出閾値の変更後においては、電子ペン2のペン先とタッチセンサ18との間の距離Lがホバー高さHb以下である場合に電子ペン2が検出されるように、ペン検出閾値が変更されている。このホバー高さHbは、例えば0.5mm程度でありホバー高さHaよりも短くなっており、電子ペン2のペン先が入力面3aに対してより近づかないと電子ペン2が検出されないようになっている。この場合に入力面3a内のセンサ電極18x,18yにより検出されるダウンリンク信号DSの強度S(センサ電極18x,18yにおける受信強度)は、ペン検出閾値の変更前に比べて強くなっている。すなわち、相対的に強度Sが強いダウンリンク信号DSをセンサ電極18x,18yが受信しないと電子ペン2が検出されず、電子ペン2の検出感度が相対的に低くなっている。
以上のように、入力面3aに対する手又は指4のタッチが検出された場合にはペン検出感度を下げることにより、図4に示すようにタッチ位置Tで送信されるダウンリンク信号DSがセンサ電極18x,18yで検出され難くなっている。これにより、当該タッチ位置Tがペン位置として誤検出される従来技術の問題を抑制することができる。
また、変更部42は、入力面3aとタッチセンサ18との間の距離に応じて、ペン検出閾値を変更してもよい。入力面3aとタッチセンサ18との間の距離は、例えば入力面3aとセンサ電極18x(又はセンサ電極18y)の表面との間の最短距離を示す。例えば、変更部42は、入力面3aとタッチセンサ18との間の距離に応じて異なるホバー高さとなるように、ペン検出閾値を変更する。
図6は、入力面3aとタッチセンサ18との間の距離d1,d2に応じてペン検出閾値を変更する具体例について説明するための図である。図6の(a)は、入力面3aとタッチセンサ18との間の距離d1が相対的に短い場合を示し、図6の(b)は、入力面3aとタッチセンサ18との間の距離d2が相対的に長い場合を示している。
図6の(a)に示すように、距離d1の場合には、電子ペン2のペン先とタッチセンサ18との間の距離Lがホバー高さHc以下である場合に電子ペン2が検出されるように、ペン検出閾値が設定又は変更されている。このホバー高さHcは、入力面3aに対しては近接距離Dとなる距離である。この場合に入力面3a内のセンサ電極18x,18yにより検出されるダウンリンク信号DSの強度S(センサ電極18x,18yにおける受信強度)は、後述する距離d2の場合に比べて強くなっている。すなわち、相対的に強度Sが強いダウンリンク信号をセンサ電極18x,18yが受信しないと電子ペン2が検出されず、電子ペン2の検出感度が相対的に低くなっている。
これに対し、図6の(b)に示すように、距離d2の場合には、電子ペン2のペン先とタッチセンサ18との間の距離Lがホバー高さHd以下である場合に電子ペン2が検出されるように、ペン検出閾値が設定又は変更されている。このホバー高さHdは、入力面3aに対しては近接距離Dとなる距離であって、距離d2が距離d1よりも長い分、ホバー高さHcよりも長くなっている。この場合に入力面3a内のセンサ電極18x,18yにより検出されるダウンリンク信号DSの強度S(センサ電極18x,18yにおける受信強度)は、上記した距離d1の場合に比べて弱くなっている。すなわち、距離d1の場合に対して相対的に強度Sが弱いダウンリンク信号をセンサ電極18x,18yが受信した場合であっても電子ペン2が検出され、電子ペン2の検出感度が相対的に高くなっている。
以上のように、入力面3aとタッチセンサ18との間の距離d1,d2に応じて異なるホバー高さHc,Hdとなるようにペン検出閾値を変更することにより、距離d1,d2が異なる場合であっても、ユーザが入力面3aに対して電子ペン2を同じ近接距離Dだけ近づけたときに、電子ペン2が検出される。よって、距離d1,d2が異なるといった電子機器3の仕様の差異に基づくユーザの使用感の違いを抑制することができる。なお、変更部42は、検出部30によるタッチ検出後においてペン検出閾値を大きい値に変更する際に、距離d1,d2に応じてペン検出閾値を変更するだけでなく、例えば検出部30によるタッチ検出前において、初期設定としてのペン検出閾値を距離d1,d2に応じて変更してもよい。
<位置検出システム1の動作>
次に、図7を参照して、位置検出システム1においてペン位置及びタッチ位置を検出する処理の流れを説明する。図7は、位置検出システム1における位置検出処理の流れの一例を示すフローチャートである。
(ステップSP10)
まず、タッチIC20の動作制御部は、時分割モードにエントリする。続いて、処理は、ステップSP12の処理に移行する。
(ステップSP12)
タッチIC20の動作制御部は、所定の終了条件を満たすまで、ステップSP14~ステップSP18の処理を繰り返し実行する。
(ステップSP14)
タッチIC20は、位置検出処理を実行する。この位置検出処理の詳細は、タッチIC20の動作制御部がエントリしている動作モードによって異なる。動作モードが時分割モードである場合における位置検出処理の詳細は、図8を参照して後述する。動作モードが排他モードである場合における位置検出処理の詳細は、図9を参照して後述する。続いて、処理は、ステップSP16の処理に移行する。
(ステップSP16)
タッチIC20の動作制御部は、ステップSP14における位置検出処理内において電子ペン2を検出したか否かを判定する。タッチIC20の動作制御部は、ステップSP14における位置検出処理内においてペン検出閾値以上のダウンリンク信号DSを受信していたか否かに基づき当該判定を行う。ペン検出閾値以上のダウンリンク信号DSを受信していた場合には当該判定が肯定判定され、電子ペン2とペアリング済みでない場合にはペアリングを実行した上で、処理は、ステップSP18の処理に移行する。ペン検出閾値以上のダウンリンク信号DSを受信していなかった場合には当該判定が否定判定され、電子ペン2とペアリング済みである場合にはペアリングを解除した上で、処理は、ステップSP10の処理に戻る。
(ステップSP18)
タッチIC20の動作制御部は、排他モードにエントリする。そして、処理は、ステップSP14の処理に戻る。
次に、図8及び図9を参照して、各動作モードにおける位置検出処理を詳細に説明する。
図8は、時分割モードにおける位置検出処理の流れの一例を示すフローチャートである。
(ステップSP20)
タッチIC20における検出部30は、タッチ位置を検出するタッチ検出を実行する。具体的には、検出部30は、各センサ電極18yに対してタッチ検出用信号を送信し、各センサ電極18xにおいてタッチ検出用信号を受信する。続いて、検出部30は、当該タッチ検出用信号の受信結果に基づいて、各センサ電極18xと各センサ電極18yとのクロスポイン毎のタッチ検出用信号の検出レベルを示すヒートマップを作成する。続いて、処理は、ステップSP22の処理に移行する。
(ステップSP22)
検出部30は、手又は指4の入力面3aに対するタッチを検出したか否かを判定する。検出部30は、ステップSP20の処理で作成したヒートマップにおいて、クロスポイントを構成するセンサ電極18x,18y間に形成される静電容量の変化量が閾値以上であるタッチ領域があるか否かに基づき、当該判定を行う。タッチ領域がある場合には当該判定が肯定判定され、処理は、ステップSP24の処理に移行する。これに対し、タッチ領域がない場合には当該判定が否定判定され、処理は、ステップSP28の処理に移行する。
(ステップSP24)
タッチIC20における変更部42は、ペン検出閾値を大きい値に変更する。例えば、変更部42は、ホバー高さHaがホバー高さHbに変更されるように、ペン検出閾値を変更する。この際、入力面3aとタッチセンサ18との間の距離d1,d2を考慮し、距離d1,d2に応じたホバー高さHc,Hdとなるようにペン検出閾値を変更してもよい。続いて、処理は、ステップSP26の処理に移行する。
(ステップSP26)
検出部30は、ステップSP22の処理で検出されたタッチ領域の例えば中心位置をタッチ位置として検出し、タッチ座標を計算する。続いて、タッチIC20の判定部32は、ステップSP22の処理で検出されたタッチ領域の大きさを判定する。続いて、タッチIC20の出力部34は、判定部32による判定結果に基づき、タッチ座標を示す情報をホストプロセッサ22へ出力する。続いて、処理は、ステップSP28の処理に移行する。
(ステップSP28)
タッチIC20における検出部36は、ペン位置を検出するペン検出を実行する。具体的には、検出部36は、各センサ電極18x,18yから電子ペン2のペン電極に対してアップリンク信号USを送信し、電子ペン2のペン電極がアップリンク信号USを受信したことに応じて送信したダウンリンク信号DSを各センサ電極18x,18yで受信する。これにより、検出部36は、センサ電極18x,18y毎の位置信号の検出レベルを検出する。続いて、処理は、ステップSP30の処理に移行する。
(ステップSP30)
検出部36は、電子ペン2を検出したか否かを判定する。検出部36は、ステップSP28の処理で検出されたセンサ電極18x,18y毎の位置信号の検出レベルがペン検出閾値以上であるペン領域があるか否かに基づき、当該判定を行う。ペン領域がある場合には当該判定が肯定判定され、処理は、ステップSP32の処理に移行する。これに対し、ペン領域がない場合には当該判定が否定判定され、図8に示す位置検出処理が終了する。
(ステップSP32)
検出部36は、ステップSP30の処理で検出されたペン領域の例えば中心位置をペン位置として検出し、そのペン座標を計算する。また、検出部36は、ダウンリンク信号DSにデータ信号が含まれていた場合には、このデータ信号を復号することによりペンデータを取得する。続いて、タッチIC20の出力部40は、ペン座標を示す情報及びペンデータを、ホストプロセッサ22へ出力する。以上によって、図8に示す位置検出処理が終了する。
図9は、排他モードにおける位置検出処理の流れの一例を示すフローチャートである。排他モードにおいては、検出部30によるタッチ検出処理を行うことなく、検出部36によるペン検出処理を行う。
(ステップSP40)
検出部36は、ステップSP28の処理と同様にして、センサ電極18x,18y毎の位置信号の検出レベルを検出する。続いて、処理は、ステップSP42の処理に移行する。
(ステップSP42)
検出部36は、ステップSP30の処理と同様にして、電子ペン2を検出したか否かを判定する。当該判定が肯定判定されると、処理は、ステップSP44の処理に移行し、当該判定が否定判定されると、図9に示す位置検出処理が終了する。
(ステップSP44)
出力部40は、ステップSP32の処理と同様にして、ペン位置を示す情報やペンデータをホストプロセッサ22へ出力する。以上によって、図9に示す位置検出処理が終了する。
<作用効果>
以上、第1実施形態に係る位置検出システム1が備えるタッチIC20は、静電容量方式のタッチセンサ18を用いて、タッチセンサ18との通信によって位置を指示する第1指示体としての電子ペン2及び当該通信によらずに位置を指示する第2指示体としての手又は指4の各指示位置を検出するタッチIC20であって、タッチセンサ18上に配置された入力面3aに対する手又は指4のタッチを検出する検出部30(第1検出部)と、タッチセンサ18に対する電子ペン2の近接度情報がペン検出閾値以上である場合に、電子ペン2を検出する検出部36(第2検出部)と、検出部30により手又は指4のタッチが検出された場合に、当該タッチが検出されていない場合に比して、ペン検出閾値を大きい値に変更する変更部42と、を備える。
また、第1実施形態に係る位置検出方法は、タッチIC20により実行され、タッチセンサ18を用いて電子ペン2及び手又は指4の各指示位置を検出する位置検出方法であって、入力面3aに対するユーザの手又は指4のタッチを検出する第1検出ステップ(ステップSP22)と、タッチセンサ18に対する電子ペン2の近接度情報が閾値以上である場合に、電子ペン2を検出する第2検出ステップ(ステップSP30)と、第1検出ステップにおいてタッチが検出された場合に、当該タッチが検出されていない場合に比して、ペン検出閾値を大きい値に変更する変更ステップ(ステップSP24)と、を含む。
第1実施形態に係る位置検出システム1、タッチIC20、及び位置検出方法によれば、ユーザの手又は指4のタッチが検出されると、ペン検出閾値が大きい値に変更される。このため、図5を参照して上述したように電子ペン2の検出感度が下がり、ペン検出閾値の変更前に比して電子ペン2が検出され難くなる。これにより、図4に示すような側部5のタッチ位置T等をペン位置として誤検出することを抑制することができる。
また、従来技術では、排他モードを利用する場合において、電子ペン2のペン先を入力面3aからある程度離さないと排他モードが解除されずにタッチ検出ができなくなるという不便が生じる場合があった。本実施形態によれば、ペン検出感度を下げることにより、排他モードにおけるペンアップ後すぐに電子ペン2が非検出となって排他モードが解除される。よって、排他モードを利用しているために電子ペン2のペン先が入力面3aのごく近くにある状態でのタッチ検出ができなくなるという不便を解消することができる。例えば、一方の手で電子ペン2を把持して入力を行っているときにペン先を入力面3aから離し、この間に他方の手でピンチアウト操作を行う際等に、ペン先が入力面3aにごく近い状態であっても当該ピンチアウト操作の検出を適切に行うことができ、ユーザの使い勝手を向上することができる。
また、時分割モードにおけるペン検出とタッチ検出とのスキャンレート比(ペン検出のスキャン実行頻度とタッチ検出のスキャン実行頻度との比率)は、通常、所定の比率に設定されている。位置検出システム1によれば、電子ペン2の規格によらずペン検出感度を下げることができるため、電子ペン2の規格によらず、タッチ検出のスキャンレートが高くなるようにスキャンレート比を変更することができる。
また、位置検出システム1において、近接度情報は、電子ペン2から送信されるダウンリンク信号DSのタッチセンサ18における受信強度である。
この構成によれば、ペン検出閾値として、電子ペン2を検出するためのダウンリンク信号DSのタッチセンサ18における受信強度の閾値を大きくすることにより、電子ペン2の検出感度を適切に下げることができる。
また、位置検出システム1において、近接度情報は、電子ペン2とタッチセンサ18との静電結合によって生じる静電容量の変化量であってもよい。
この構成によれば、ペン検出閾値として、電子ペン2を検出するための静電容量の変化量の閾値を大きくすることにより、電子ペン2の検出感度を適切に下げることができる。
また、位置検出システム1において、変更部42は、入力面3aとタッチセンサ18との間の距離d1,d2に応じて、ペン検出閾値を変更する。
入力面3aからタッチセンサ18までの距離d1,d2が異なる場合には、入力面3aに対する電子ペン2の高さが同じであってもダウンリンク信号DSの届き易さが異なる。このようにダウンリンク信号DSの届き易さが異なる場合であっても、本構成によれば、距離d1,d2に応じてペン検出閾値を変更することにより、図6を参照して上述したように例えば同じ近接距離Dで電子ペン2が検出されるようにすることができる。その結果、入力面3aからタッチセンサ18までの距離d1,d2が異なるというタッチIC20の仕様差に基づくユーザの使用感の違いを抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、図10及び図11を参照して、本発明の第2実施形態に係る位置検出システムについて説明する。第2実施形態に係る位置検出システムでは、第1実施形態と同様にして、ユーザの手又は指4のタッチが検出された場合にペン検出閾値を大きい値に変更する。以下、第1実施形態と同様の構成又は機能については同一の参照符号を付すとともに説明を適宜省略し、第1実施形態と異なる点について説明する。
図10は、第2実施形態に係るタッチIC20Aが有する機能構成を示すブロック図である。図10に示すように、第2実施形態に係る位置検出システムでは、第1実施形態に係る電子機器3に代えて、電子機器3Aを備えている。電子機器3Aは、電子機器3と同様のタブレット端末であって、第1実施形態に係るタッチIC20に代えてタッチIC20Aを含む。
タッチIC20Aは、タッチ検出部26と、ペン検出部28Aと、を有する。タッチ検出部26については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。ペン検出部28Aは、検出部50、判定部52、出力部54、及び変更部56を有する。検出部50、判定部52、出力部54、及び変更部56は、それぞれ、検出部36、判定部38、出力部40、及び変更部42と同様の機能を有すると共に、以下に説明する機能を更に有する。
検出部50は、検出した電子ペン2の使用状態を示す情報を取得し、当該情報を判定部38に出力する。電子ペン2の使用状態を示す情報としては、例えば、ペン格納情報、ペン傾き情報、又はペン速度情報等が挙げられる。ペン格納情報は、電子ペン2が電子機器3に格納されたことを示す情報である。ペン傾き情報は、入力面3aの法線と電子ペン2の軸とのなす角を示す電子ペン2のペン傾きを示す情報である。ペン速度情報は、電子ペン2が入力面3a上を移動する速度又は加速度を示す情報である。
ペン格納情報は、例えば、電子ペン2が電子機器3Aに格納されたことをセンサ等で検知し、その検知した情報をホストプロセッサ22から受信することにより取得することができる。また、ペン傾き情報は、例えば、傾き検出に対応している電子ペン2の2つの送信電極のそれぞれから送信される各ダウンリンク信号に基づいて2つのペン座標を取得し、これらのペン座標間の距離に基づき算出することで取得することができる。また、ペン速度情報は、例えば、検出されたペン位置の変位及びその移動時間に基づき算出することで、取得することができる。
判定部52は、検出部50により検出された電子ペン2の使用状態を示す情報に基づき、電子ペン2の使用状態を判定する。具体的には、判定部52は、検出部50により検出された電子ペン2の使用状態を示す情報に基づき、電子ペン2が使用状態であるか否かを判定する。例えば、判定部52は、ペン格納情報、ペン傾き情報、及びペン速度情報に関する条件を満たすか否かに基づき、電子ペン2が使用状態であるか否かを判定する。判定部52は、例えば、電子ペン2が電子機器3に格納された状態ではなく、電子ペン2の傾きが水平に傾き過ぎておらず、電子ペン2の速度又は加速度が電子ペン2を使用中とみなせる程度の閾値以上である場合には、電子ペン2が使用状態であると判定する。なお、当該判定の際、ペン格納情報、ペン傾き情報、及びペン速度情報に関する条件を全て満たしていなくてもよく、少なくとも何れかの条件を満たす場合に電子ペン2が使用状態であると判定してもよい。判定部52は、当該判定結果を、出力部54及び変更部56に出力する。
また、判定部52は、検出部50により検出されたペン位置が、検出部30により検出されたタッチ位置を含む所定範囲外であるか否かを判定する。タッチ位置を含む所定範囲とは、例えばタッチ位置から所定距離(例えば1cm程度)の輪郭線で形成される略円形状の領域であって、タッチ位置と一致しているとみなせる領域(以下、「タッチ位置の近傍領域」と称する。)である。判定部52は、検出部50により計算されたペン座標と、検出部30により計算されたタッチ座標と、に基づき、タッチ位置の近傍領域外にペン位置があるか否かを判定する。判定部52は、当該判定結果を、出力部54及び変更部56に出力する。
出力部54は、判定部52による判定結果に基づき、ペン位置をホストプロセッサ22に対して出力する。例えば、出力部54は、電子ペン2が使用状態であり、且つ、タッチ位置の近傍領域外にペン位置があると判定された場合には、ペン位置をホストプロセッサ22に出力する。これに対し、電子ペン2が非使用状態であると判定された場合、又は、タッチ位置の近傍領域内にペン位置があると判定された場合には、ペン位置を出力しない、又は、ペン位置を無効化して出力する。ここで、ペン位置を無効化して出力するとは、タッチ位置を無効化して出力することと同様、ペン位置に基づきホストプロセッサ22において描画等されないよう無効化してホストプロセッサ22に出力することを示す。
変更部56は、所定条件を満たす場合に、ペン検出閾値を変更しない、又は、変更したペン検出閾値を変更前の値に戻る方向に戻す。所定条件は、センサ電極18x,18yで受信したダウンリンク信号DS(位置信号)が、電子ペン2のペン電極から直接到来した真のペン位置を示す位置信号であって偽物のペン位置を示す位置信号ではない可能性が高いことを示す条件である。
ペン検出閾値を変更しないとは、検出部30によりタッチが検出された場合であっても、ペン検出閾値を設定されたままの状態として変更しないことを示す。変更したペン検出閾値を変更前の値に戻る方向に戻すとは、検出部30によりタッチが検出された場合に変更したペン検出閾値を、当該タッチが検出される前の設定値に戻すことを示す。すなわち、変更部56は、真のペン位置が検出されていない場合にだけペン検出感度を下げ、真のペン位置が検出されている場合にはペン検出感度を下げないようにすることにより、真のペン位置まで検出され難くなってしまうことを抑制する。
所定条件は、例えば、検出部50により電子ペン2が検出されたことである。検出部50によって電子ペン2が検出された場合には、センサ電極18x,18yが受信したダウンリンク信号DSが、経路Pを経由せずに電子ペン2のペン電極から直接到来した位置信号である可能性が高い。よって、この場合には、変更部56は、ペン検出感度を下げないようにする。
また、所定条件は、例えば、検出部50により検出された電子ペン2が使用状態であることである。電子ペン2が使用状態である場合には、センサ電極18x,18yが受信したダウンリンク信号DSが、経路Pを経由せずに電子ペン2のペン電極から直接到来した位置信号である可能性がより高い。よって、電子ペン2が使用状態であると判定部52により判定された場合には、変更部56は、ペン検出感度を下げないようにする。
また、所定条件は、検出部50により検出されたペン位置が、検出部30により検出されたタッチ位置を含む所定範囲外、すなわちタッチ位置の近傍領域外であることである。タッチ位置の近傍領域よりも外側にペン位置がある場合にはタッチ位置とペン位置とが一致しているとみなせず、センサ電極18x,18yが受信したダウンリンク信号DSが、経路Pを経由せずにペン電極から直接到来した位置信号である可能性がより高い。よって、ペン位置がタッチ位置の近傍領域外であると判定部52により判定された場合には、変更部56は、ペン検出感度を下げないようにする。
図11は、第2実施形態に係る時分割モードにおける位置検出処理の流れの一例を示すフローチャートである。図11に示すステップSP50~ステップSP60の処理は、図8に示すステップSP20~SP30の処理と同様であるため、説明を省略する。以下、ステップSP62以降の処理について説明する。
(ステップSP62)
検出部50は、ステップSP52の処理で検出した電子ペン2の使用状態を示す情報を取得する。続いて、判定部52は、当該情報に基づき、電子ペン2が使用状態であるか否かを判定する。判定部52は、例えばペン傾き情報に基づき電子ペン2が水平に傾き過ぎておらず使用中とみなせる程度の傾斜を有しているか否かに基づき、電子ペン2が使用状態であるか否かを判定する。電子ペン2の傾きが水平に傾き過ぎている場合には、当該判定を否定判定し、図11に示す位置検出処理が終了する。これに対し、電子ペン2が使用中とみなせる程度の傾斜を有している場合には、当該判定を肯定判定し、処理は、ステップSP64の処理に移行する。
(ステップSP64)
判定部52は、ステップSP60の処理によって検出された電子ペン2のペン位置が、ステップSP52の処理によって検出された手又は指4のタッチ位置と一致しないか否かを判定する。まず、検出部50が、ステップSP60の処理で検出されたペン領域の例えば中心位置をペン位置として検出する。続いて、判定部52は、このペン位置が、ステップSP56の処理で検出されたタッチ位置の近傍領域よりも外側に位置するか否かに基づき、当該判定を行う。ペン位置がタッチ位置の近傍領域内に位置する場合には、当該判定を否定判定し、図11に示す位置検出処理が終了する。これに対し、ペン位置がタッチ位置の近傍領域よりも外側に位置する場合には、当該判定を肯定判定し、処理は、ステップSP66の処理に移行する。
(ステップSP66)
変更部56は、ステップSP54の処理において変更したペン検出閾値を、変更前のペン検出閾値に戻す。そして、処理は、ステップSP68の処理に移行する。
(ステップSP68)
検出部50は、ステップSP64の処理で検出されたペン位置のペン座標を計算する。また、検出部50は、ダウンリンク信号DSにデータ信号が含まれていた場合には、このデータ信号を復号することによりペンデータを取得する。続いて、出力部54は、ペン座標を示す情報及びペンデータを、ホストプロセッサ22へ出力する。以上によって、図11に示す位置検出処理が終了する。
<作用効果>
以上、第2実施形態に係る位置検出システムにおいても、第1実施形態に係る位置検出システム1と同様、ユーザの手又は指4のタッチが検出されると、ペン検出閾値が大きい値に変更される。よって、第1実施形態と同様、タッチ位置Tをペン位置として誤検出することを抑制することができる。
更に、第2実施形態によれば、所定条件を満たす場合に、ペン検出閾値が変更されない、又は、変更したペン検出閾値が変更前の値に戻る方向に戻される。この構成によれば、タッチ位置T(偽のペン位置)の誤検出ではなく真のペン位置が検出される可能性が高い場合には、そのペン位置が適切に検出できるようにすることができる。
また、所定条件は、電子ペン2が検出されたことである。電子ペン2が検出された場合には、タッチ位置Tをペン位置として誤検出したのではなく、真のペン位置である可能性が高い。よって、この場合にはペン検出感度を下げないようにすることにより、真のペン位置を適切に検出可能とすることができる。
また、所定条件は、検出された電子ペン2が使用状態であることである。検出された電子ペン2が使用状態である場合には、タッチ位置Tをペン位置として誤検出したのではなく、真のペン位置である可能性がより高い。よって、このような場合にはペン検出感度を下げないようにすることにより、真のペン位置を適切に検出可能とすることができる。
また、所定条件は、検出されたペン位置がタッチ位置の近傍領域外であることである。検出されたペン位置がタッチ位置Tの近傍領域外であって、タッチ位置Tと一致しているとはみなせない場合には、真のペン位置である可能性がより高い。よって、このような場合にはペン検出感度を下げないようにすることにより、真のペン位置を適切に検出可能とすることができる。
[第3実施形態]
次に、図12~図14を参照して、本発明の第3実施形態に係る位置検出システムについて説明する。第3実施形態に係る位置検出システムでは、第1実施形態と同様にして、ユーザの手又は指4のタッチが検出された場合にペン検出閾値を大きい値に変更する。以下、第1実施形態と同様の構成又は機能については同一の参照符号を付すとともに説明を適宜省略し、第1実施形態と異なる点について説明する。
図12は、第3実施形態に係るタッチIC20Bが有する機能構成を示すブロック図である。図12に示すように、第3実施形態に係る位置検出システムでは、第1実施形態に係る電子機器3に代えて電子機器3Bを備えている。電子機器3Bは、電子機器3と同様のタブレット端末であって、第1実施形態に係るタッチIC20に代えてタッチIC20Bを含む。
タッチIC20Bは、タッチ検出部26と、ペン検出部28Bと、を有する。タッチ検出部26については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。ペン検出部28Bは、ペン検出部28と同様に、検出部36、判定部38、及び出力部40を有するとともに、変更部42に代えて変更部60と、受付部62と、を更に有する。検出部36、判定部38、及び出力部40については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
変更部60は、第1実施形態に係る変更部42と同様の機能を有し、検出部30により入力面3aに対する手又は指4のタッチが検出された場合に、ペン検出閾値を大きい値に変更する。更に、変更部60は、受付部62によりホバー高さの指定を受け付けた場合に、指定されたホバー高さ(以下、「指定ホバー高さ」と称する。)に応じてペン検出閾値を変更する。具体的には、変更部60は、電子ペン2とタッチセンサ18との間の距離Lが指定ホバー高さ以下である場合に電子ペン2が検出されるように、ペン検出閾値を変更する。
受付部62は、ユーザの入力に応じて、ホバー高さの指定を受け付ける。
図13は、ユーザからホバー高さの入力を受け付けるための入力画面の一例を示す図である。図13に示す入力画面100は、例えば、ホストプロセッサ22の描画ソフトウェア等の各種アプリケーション上で、電子ペン2の設定画面として表示される。入力画面100は、ホバー高さ入力部102及びその他の種々の電子ペン2の設定情報入力部を含む。ホバー高さ入力部102は、例えば、ホバー高さのレベルを段階的に示すレベルバー104と、ホバー高さのレベルを指定するスライダ106と、を含む。ユーザは、入力画面100において、指4又は電子ペン2によるタッチによって、レベルバー104上でスライダ106を移動させた後、決定ボタン等を押すことによって、ホバー高さを指定することができる。なお、ユーザは、ホバー高さを示す数値等を直接入力することによってホバー高さを指定可能であってもよい。
図14は、指定ホバー高さに応じたペン検出閾値の変更処理の流れの一例を示すフローチャートである。図14に示す変更処理は、例えばホストプロセッサ22において描画ソフトウェア等のアプリケーション上で入力画面100を表示したタイミングで開始する。
(ステップSP70)
受付部62は、ホバー高さの指定を受け付けたか否かを判定する。当該判定は、入力画面100においてホバー高さの入力操作(例えばユーザがレベルバー104上でスライダ106を移動させ、決定ボタン等を押す操作)があったか否かに基づき行う。ホバー高さの入力操作があった場合には当該判定を肯定判定し、処理は、ステップSP72の処理に移行する。これに対し、ホバー高さの入力操作がない場合には当該判定を否定判定し、図14に示す変更処理を終了する。
(ステップSP72)
変更部60は、電子ペン2とタッチセンサ18との間の距離Lが指定ホバー高さ以下である場合に電子ペン2が検出されるように、ペン検出閾値を初期値から設定変更する。以上によって、図14に示す変更処理を終了する。そして、図14に示す変更処理が終了後、図7に示す一連の位置検出処理が開始する。
なお、図14に示す変更処理は、図7に示す処理における任意のタイミングにおいて行ってもよい。この際、指定ホバー高さに応じたペン検出閾値の変更を優先的に実行するか、タッチ検出に応じたペン検出閾値の変更を優先的に実行するかは、適宜設定によって変更可能であってもよい。例えばタッチ検出に応じたペン検出閾値の変更を優先的に実行する場合には、図7のステップSP14における位置検出処理内においてタッチを検出したことに応じて、指定ホバー高さに応じて変更されたペン検出閾値(又は初期設定値)よりも大きい値にペン検出閾値を変更してもよい。また、例えば指定ホバー高さに応じたペン検出閾値の変更を優先的に実行する場合には、図7のステップSP14における位置検出処理内においてタッチを検出したとしてもペン検出閾値を変更せずに、指定ホバー高さに応じて変更したペン検出閾値のままとしてもよい。
<作用効果>
以上、第3実施形態に係る位置検出システムにおいても、第1実施形態に係る位置検出システム1と同様、ユーザの手又は指4のタッチが検出されると、ペン検出閾値が大きい値に変更される。よって、第1実施形態と同様、タッチ位置Tをペン位置として誤検出することを抑制することができる。
更に、第3実施形態によれば、電子ペン2とタッチセンサ18との間の距離Lが、受付ステップ(ステップSP70)においてユーザから受け付けた指定ホバー高さ以下である場合に電子ペンが検出されるように、ペン検出閾値が変更される。よって、ユーザが所望のホバー高さを指定して電子ペン2の検出感度を変更することができるので、ユーザビリティを向上させることができる。
<変形例>
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。すなわち、上記の実施形態に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、上記の実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
例えば、上記実施形態では、電子ペン2が検出された場合に動作モードが排他モードに切り替えられる例について説明したが、これに限らない。例えば、ユーザの手又は指4によるタッチ操作が継続している間は電子ペン2が検出された場合であっても動作モードが排他モードに切り替えられること無く時分割モードで動作し続けるものとしてもよい。また、排他モードを利用せずに時分割モードでのみ動作するものとしてもよい。
また、図11に示すフローチャートにおいて、SP52の処理においてタッチを検出した場合であっても、前回のペン検出の処理において電子ペン2を検出済みである等によって上記所定条件を満たすと判定された場合には、続くステップSP54の処理でペン検出閾値を大きい値に変更せず、ペン検出感度を下げないものとしてもよい。すなわち、電子ペン2が非検出状態である場合にタッチ検出された場合のみペン検出閾値を大きい値に変更し、電子ペン2が検出状態である場合にはタッチ検出されたとしてもペン検出閾値を変更しないものとしてもよい。
また、上記実施形態では、電子ペン2の近接度情報が、電子ペン2から送信されるダウンリンク信号DSのタッチセンサ18における受信強度である場合について説明したが、これに限らない。例えば、電子ペン2の近接度情報は、センサ電極18x,18yにおけるダウンリンク信号DSの受信強度に加えて又は代えて、電子ペン2とタッチセンサ18との静電結合によって生じる静電容量の変化量であってもよい。この場合、例えば、検出部36は、この静電容量の変化量が閾値以上である場合に電子ペン2を検出し、この静電容量の変化量が閾値未満である場合には電子ペン2を検出しないものとする。変更部42は、ペン検出閾値としてこの静電容量の変化量の閾値を変更する。
上記実施形態に記載したようなペン検出閾値の変更は、アクティブ静電方式の電子ペン2に限らず、電磁誘導方式(EMR)の電子ペンにおいて行ってもよい。
1:位置検出システム、2:電子ペン(第1指示体)、3a:入力面、4:指(第2指示体)、5:手の側部(第2指示体)、18:タッチセンサ、18x,18y:センサ電極、20,20A,20B:タッチIC(位置検出回路)、30:検出部(第1検出部)、36,50:検出部(第2検出部)、42,56,60:変更部、62:受付部

Claims (19)

  1. 複数のセンサ電極が面状に配置されてなる静電容量方式のタッチセンサを用いて、前記タッチセンサとの通信によって位置を指示する第1指示体及び前記通信によらずに位置を指示する第2指示体の各指示位置を検出する位置検出回路であって、
    前記タッチセンサ上に配置された入力面に対する前記第2指示体のタッチを検出する第1検出部と、
    前記タッチセンサに対する前記第1指示体の近接度を示す近接度情報が閾値以上である場合に、前記第1指示体を検出する第2検出部と、
    前記第1検出部により前記タッチが検出された場合に、前記第1検出部により前記タッチが検出されていない場合に比して、前記閾値を大きい値に変更する変更部と、
    を備える、位置検出回路。
  2. 前記近接度情報は、前記第1指示体から送信されるダウンリンク信号の前記タッチセンサにおける受信強度である、
    請求項1に記載の位置検出回路。
  3. 前記近接度情報は、前記第1指示体と前記タッチセンサとの静電結合によって生じる静電容量の変化量である、
    請求項1に記載の位置検出回路。
  4. 前記変更部は、前記入力面と前記タッチセンサとの間の距離に応じて、前記閾値を変更する、
    請求項1に記載の位置検出回路。
  5. 前記変更部は、所定条件を満たす場合に、前記閾値を変更しない、又は、変更した前記閾値を変更前の値に戻る方向に戻す、
    請求項1に記載の位置検出回路。
  6. 前記所定条件は、前記第2検出部により前記第1指示体が検出されたことである、
    請求項5に記載の位置検出回路。
  7. 前記所定条件は、前記第2検出部により検出された前記第1指示体が使用状態であることである、
    請求項6記載の位置検出回路。
  8. 前記所定条件は、前記第2検出部により検出された前記第1指示体の前記指示位置が、前記第1検出部により前記タッチが検出された前記第2指示体の前記指示位置を含む所定範囲外であることである、
    請求項6又は7に記載の位置検出回路。
  9. ユーザの入力に応じて、前記入力面に非接触状態の前記第1指示体を検出可能な前記タッチセンサ上の検出可能範囲の指定を受け付ける受付部を更に備え、
    前記変更部は、前記第1指示体と前記タッチセンサとの間の距離が前記検出可能範囲以下である場合に前記第1指示体が検出されるように、前記閾値を変更する、
    請求項1に記載の位置検出回路。
  10. 複数のセンサ電極が面状に配置されてなる静電容量方式のタッチセンサに接続された位置検出回路によって実行され、前記タッチセンサを用いて、前記タッチセンサとの通信によって位置を指示する第1指示体及び前記通信によらずに位置を指示する第2指示体の各指示位置を検出する位置検出方法であって、
    前記タッチセンサ上に配置された入力面に対する前記第2指示体のタッチを検出する第1検出ステップと、
    前記タッチセンサに対する前記第1指示体の近接度を示す近接度情報が閾値以上である場合に、前記第1指示体を検出する第2検出ステップと、
    前記第1検出ステップにおいて前記タッチが検出された場合に、前記第1検出ステップにおいて前記タッチが検出されていない場合に比して、前記閾値を大きい値に変更する変更ステップと、
    を含む、位置検出方法。
  11. 前記近接度情報は、前記第1指示体から送信されるダウンリンク信号の前記タッチセンサにおける受信強度である、
    請求項10に記載の位置検出方法。
  12. 前記近接度情報は、前記第1指示体と前記タッチセンサとの静電結合によって生じる静電容量の変化量である、
    請求項10に記載の位置検出方法。
  13. 前記変更ステップにおいて、前記と前記タッチセンサとの間の距離に応じて、前記閾値を変更する、
    請求項10に記載の位置検出方法。
  14. 前記変更ステップにおいて、所定条件を満たす場合に、前記閾値を変更しない、又は、変更した前記閾値を変更前の値に戻る方向に戻す、
    請求項10に記載の位置検出方法。
  15. 前記所定条件は、前記第2検出ステップにおいて前記第1指示体が検出されたことである、
    請求項14に記載の位置検出方法。
  16. 前記所定条件は、前記第2検出ステップにおいて検出された前記第1指示体が使用状態であることである、
    請求項15に記載の位置検出方法。
  17. 前記所定条件は、前記第2検出ステップにおいて検出された前記第1指示体の前記指示位置が、前記第1検出ステップにおいて前記タッチが検出された前記第2指示体の前記指示位置を含む所定範囲外であることである、
    請求項15又は16に記載の位置検出方法。
  18. ユーザの入力に応じて、前記入力面に非接触状態の前記第1指示体を検出可能な前記タッチセンサ上の検出可能範囲の指定を受け付ける受付ステップを更に含み、
    前記変更ステップでは、前記第1指示体と前記タッチセンサとの距離が前記検出可能範囲以下である場合に前記第1指示体が検出されるように、前記閾値を変更する、
    請求項10に記載の位置検出方法。
  19. 通信可能な第1指示体と、複数のセンサ電極が面状に配置されてなる静電容量方式のタッチセンサを用いて、前記タッチセンサとの通信によって位置を指示する前記第1指示体及び前記通信によらずに位置を指示する第2指示体の各指示位置を検出する位置検出回路と、を備える位置検出システムであって、
    前記位置検出回路は、
    前記タッチセンサ上に配置された入力面に対する前記第2指示体のタッチを検出する第1検出部と、
    前記タッチセンサに対する前記第1指示体の近接度を示す近接度情報が閾値以上である場合に、前記第1指示体を検出する第2検出部と、
    前記第1検出部により前記タッチが検出された場合に、前記第1検出部により前記タッチが検出されていない場合に比して、前記閾値を大きい値に変更する変更部と、
    を有する、
    位置検出システム。

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