JP2023181079A - 水上移動体衝突警報装置及び衝突警報信号の出力方法 - Google Patents

水上移動体衝突警報装置及び衝突警報信号の出力方法 Download PDF

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Abstract

【課題】自船に対して衝突の怖れがある船舶を円滑にかつ適切に判断し、その怖れのある場合は警報信号を出力する。【解決手段】本発明の水上移動体衝突警報装置は、自船に搭載され、1または複数のターゲット船舶のそれぞれに対して、自船と該ターゲット船舶を結ぶ直線上の自船に対する対自船速度を含む速度情報を検出する速度センサと、速度情報に基づいてターゲット船舶のうち自船に対して衝突の怖れのある1または複数のリスクターゲット船舶を特定するリスク分析部と、対自船速度をモニタリングして自船に対するリスクターゲット船舶の対自船速度が所定の閾値時間、所定の閾値速度範囲内に維持される警報トリガー条件を充足するかを判定する速度モニタリング部と、警報トリガー条件が充足されたときに警報信号を出力する警報信号出力部と、を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、一般的には物体検出とそれに基づく警報信号の出力技術に関連し、より具体的には、河川、海洋等の水上環境において衝突の可能性がある物(ターゲット)を検出し、自船に対して潜在的な衝突可能性の有無を判断しその判断に基づいて警報信号を生成するための水上移動体用衝突警報装置及び衝突警報の出力方法に関する。
船舶、船舶、ボ-トなどの海洋環境における移動体(ここでは水上を移動する移動体の代表例として船舶を取り上げ、「船舶」と呼ぶ。)は、一般的に世界中で人やその他の様々な物の輸送に使用される。
ところで、海上における船舶の航行は、国際海事機関(IMO)が発行する「1972年の海上における衝突の防止のための国際規則に関する条約(COLREG)」によって規制されている。COLREG条約、特に規則16及び規則17によれば、二隻の船舶のうち一隻の船舶が他の船舶の進路を避けなければならない場合は、当該他の船舶(ここでは「海上衝突予防法」の用語に従い、以下「保持船」という。)は、その針路及び速力を保たなければならないとされ、当該他の船舶の進路を避けなければならない船舶(ここでは同様に、以下「避航船」という。)は、当該他の船舶から十分に遠ざかるため、できる限り早期に、かつ大幅に動作をとらなければならない。
しかし、保持船は、避航船と間近に接近したため、当該避航船の動作のみでは避航船との衝突を避けることができないと認める場合は、単に針路及び速度を維持するのではなく、衝突を避けるための最善の協力動作をとることが要求される。保持船が協力動作をとるか否かを判断する際には、避航船が適切な動作をとっているか否かを迅速かつ適切に把握する必要がある。
US7443334B2
他船の動きを把握する手段として、また自船の操船意思形成の前段階として、目視やレーダー情報を利用した観測方法(例えば、タ-ゲットトラッキングやエコ-トレイルによる)、他船から送信される情報を利用した観測方法(AIS、無線電話、ホイッスル信号)などの従来の手法が一般的に用いられている。
他の船舶が大きな動きをしない場合や、他の船舶の形状や全体的な視認状況によっては明確な判断ができない場合があるため、当然ながら目視による観察方法は信頼性に欠ける。
また、複数の目標を見張ることができないため、複数のターゲット船舶の動きの変化の有無を見逃す可能性もある。レーダー情報を利用する場合、従来のシステム(例えば、タ-ゲットトラッキングやエコ-トレイルによる)では連続したスキャンの違いで情報を得るため、捕捉する瞬間の情報には数秒のタイムラグが存在し、相手船舶が移動特性を変化させると目標追跡やエコ-トレイルで把握した動きの情報に遅延を伴って反映される。この時間遅延により、回避操作を行う時間が失われる可能性がある。
他の船舶から送信された情報を利用する場合、適切な装備がない、または両船舶の装備の差異により、他の船舶からの情報が得られない可能性がある。このような環境下では、相手船舶の情報が不足しているため船舶同士の衝突の可能性のある状況の判断や、制御システムによる相手船舶の回避動作の情報収集が遅れてしまう怖れがある。その結果、警報信号の提供が遅れ、船舶と相手船舶との衝突につながる可能性がある。
そのため、船舶の周辺を監視し、衝突の可能性がある場合には付近の他の船舶が衝突回避措置を講じていない事象を早期に適切に特定し、そのような状況で警報(アラーム)を発する技術が必要とされる。
上記の問題を解決し、他船が自船に対して衝突回避動作を取ったかどうかを早期かつ適切に検知、判断する衝突警報装置および衝突警報の方法を提供することにある。
本発明の水上移動体衝突警報装置は、自船に搭載されており1または複数のターゲット船舶のそれぞれに対して、自船と該ターゲット船舶を結ぶ直線上の自船に対する対自船速度を含む速度情報を検出する速度センサと、ターゲット船舶のうち自船に対して衝突の怖れ(衝突リスク)のある1または複数のリスクターゲット船舶を特定するリスク分析部と、対自船速度をモニタリングして自船に対するリスクターゲット船舶の対自船速度が所定の閾値時間、所定の閾値速度範囲内に維持されたかを判断、または判定する速度モニタリング部と、上記維持がなされたときに警報信号を出力する警報信号出力部と、を備える。
ここで、本発明の水上移動体衝突警報装置はさらに、1または複数のターゲット船舶のそれぞれの位置情報を取得するターゲット情報取得部を備え、リスク分析部は、速度情報と位置情報に基づいて、ターゲット船舶のうち自船に対して衝突の怖れのある1または複数のリスクターゲット船舶を特定するようにしてもよい。さらに、ターゲット情報取得部は、ターゲット船舶から送信される該ターゲットの航行情報を受信して位置情報を取得するようにしてもよい。あるいは、ターゲット情報取得部は、自船およびターゲット船舶とそれぞれと通信可能に接続された基地局からターゲット船舶の位置情報を取得するようにしてもよい。
本発明の水上移動体衝突警報装置は、速度センサに、空中線から発射された電磁波のターゲットからの反射波を受信してドップラー速度を観測して対自船速度を出力するドップラーレーダーを含む構成とすることもできる。そして、ターゲット情報取得部は、ドップラーレーダーが検知したターゲットの位置に基づいて位置情報を取得するようにしてもよい。
ターゲット情報取得部はさらに、1または複数のターゲット船舶の移動方向と移動速度をそれぞれ取得し、リスク分析部は、移動方向、移動速度および位置情報に基づいてターゲット船舶のうち自船に対して衝突の怖れのある1または複数のリスクターゲット船舶を特定するように構成することもできる。また、ターゲット情報取得部はドップラーレーダーが検知したターゲットの位置に基づいて移動方向と移動速度を取得するように構成してもよい。
本発明の水上移動体衝突警報装置の速度モニタリング部は、自船が自船の針路と自船の航行速度を維持し、リスクターゲット船舶が移動方向と移動速度を維持した場合の衝突までの潜在的衝突時間を算出し、所定の閾値時間を潜在的衝突時間よりも短く設定してもよい。
本発明の水上移動体衝突警報装置の速度モニタリング部は、さらに、閾値時間内の複数のタイミングにおいて、自船と前記リスクターゲット船舶を結ぶ線上で、前記自船に対する前記リスクターゲット船舶の対自船速度をモニタリング(監視)し、自船に対するリスクターゲット船舶の対自船速度が所定の閾値時間、所定の閾値速度範囲内に維持されたかを判断するようにしてもよい。
本発明の水上移動体衝突警報装置は、さらに、自船に対するリスクターゲット船舶の位置情報、移動方向および対自船速度を表示する表示インタフェースを備える。そして、表示インタフェースは警報信号を受信して警報を表示する、あるいは、警報信号を受信して警報を発する警報デバイスを備えるようにしてもよい。
本発明の水上移動体衝突警報の出力方法は、自船に搭載された速度センサにより、1または複数のターゲット船舶のそれぞれに対して、自船と該ターゲット船舶を結ぶ直線上の自船に対する対自船速度を含む速度情報を検出し、ターゲット船舶のうち、自船に対して衝突の怖れのある1または複数のリスクターゲット船舶を特定し、対自船速度をモニタリングして自船に対するリスクターゲット船舶の対自船速度が所定の閾値時間、所定の閾値速度範囲内に維持されたかを判断、または判定し、警報トリガ条件が充足されたときに警報信号を出力する。
本発明の水上移動体衝突警報の出力方法は、さらに、1または複数のターゲット船舶のそれぞれの位置情報を取得し、速度情報と位置情報に基づいて、ターゲット船舶のうち自船に対して衝突の怖れのある1または複数のリスクターゲット船舶を特定する。ここで、対自船速度はドップラーレーダーの空中線から発射された電磁波のターゲットからの反射波を受信してドップラー速度を観測してこれを出力する。
本発明の水上移動体衝突警報の出力方法はまた、ドップラーレーダーが検知したターゲットの位置に基づいて位置情報、および1または複数のターゲット船舶の移動方向と移動速度をそれぞれ取得し、移動方向、移動速度および位置情報に基づいてターゲット船舶のうち自船に対して衝突の怖れのある1または複数のリスクターゲット船舶を特定する。
さらに、本発明の水上移動体衝突警報の出力方法は、自船が自船の針路と自船の航行速度を維持し、リスクターゲット船舶が移動方向と移動速度を維持した場合の衝突までの潜在的衝突時間を算出し、所定の閾値時間を潜在的衝突時間よりも短く設定するようにしてもよい。
また、閾値時間内の複数のタイミングにおいて、自船とリスクターゲット船舶を結ぶ線上で、自船に対するリスクターゲット船舶の対自船速度を監視し、警報トリガ-条件の充足有無を判断し、警報信号を受信して警報を発する、あるいは、警報信号を受信して警報表示を行うようにしてもよい。
上記の要約は例示のみであり、いかなる制限も意図していない。上記の例示的な側面、実施形態、および特徴に加えて、さらなる側面、実施形態、および特徴は、図面および以下の詳細な説明を参照することによって明らかになる。
本発明の水上移動体衝突警報装置は、船舶の近傍にある複数のターゲット船舶のうち、リスクターゲット船舶が自船と衝突する怖れがある場合に、リスクターゲット船舶を早期かつ適切に判断する、船舶などの水上移動体用の衝突警報装置を提供する。この装置は、あらかじめ定められた規則に基づいて、リスクターゲット船舶が衝突回避動作をとったかどうかを検出する。リスクターゲット船舶が衝突回避動作をとっていない場合、装置は必要な措置をとるためにターゲット船舶に対して警報を発することもできる。
実施形態の説明においては、図面を参照することによってより理解することができるであろう。図面では同様の部分は全体を通して同様の符号によって示される。
以下の説明はあくまでも一実施形態としてのみ意図されており、本明細書における主題と一致するデバイス、システム、及びプロセスの特定の選択された実施形態を示すものである。
本発明の水上移動体衝突警報装置が適用される環境例と本発明の水上移動体衝突警報装置の一実施形態の基本構成を示すブロック図である。 本発明の水上移動体衝突警報装置の一実施形態における、自船に対して衝突リスクのあるターゲット船舶と自船との速度の関係を示す速度ベクトルグラフを示す。 本発明の水上移動体衝突警報装置の一実施形態における、自船とリスクターゲット船舶の位置関係、および潜在的な衝突時間と閾値時間を示す速度ベクトルグラフを示す図である。 本発明の水上移動体衝突警報装置の一実施形態における、経過時間と自船に対するリスクターゲット船舶の対自船速度の変化との関係を示す図で、(A)は閾値時間を超えるまで速度変化が所定の閾値範囲内にあり警報信号を出力する場合、(B)は閾値時間内において速度変化が所定の閾値範囲を超えたことから警報信号を出力しない場合をそれぞれ示す図である。 本発明の水上移動体衝突警報装置の一実施形態における、複数のタイムスタンプにおいてリスクターゲット船舶に関する速度デ-タをモニタリング(監視)する様子を示す図である。 本発明の水上移動体衝突警報装置の一実施形態における、衝突警報装置の基本構成を示すブロック図を表す。 本発明の水上移動体衝突警報装置の一実施形態における、ターゲット船舶の位置情報、速度情報、および針路方向(船舶が航行する方向)方向を基地局から受信することを前提とした、図7に示す装置の基本構成を示すブロック図である。 本発明の水上移動体衝突警報装置の一実施形態における、ターゲット船舶の位置情報、速度情報、および針路方向を受信する、図7に示す装置の基本構成を示すブロック図である。 本発明の水上移動体衝突警報装置の別の実施形態の基本構成を示すブロック図である。 本発明の水上移動体衝突警報装置の一実施形態に従って、自船と他船の衝突を防止するための警報(アラーム)を発するための警報信号を出力する方法を示すフロ-チャートである。 本発明の水上移動体衝突警報装置のさらに別の実施形態に従って、自船と他船の衝突を防止するための警報信号を出力する方法を示すフロ-チャートである。 本発明の水上移動体衝突警報装置のさらに別の実施形態に従って、自船と他船の衝突を防止するための警報信号を出力する方法を示すフロ-チャートである。 本発明の自船と他船の衝突を防止するための警報信号を出力する方法において、警報トリガー状態が発生しているかを判断するフローチャートである。
本発明の様々な実施形態は、船舶と他のターゲット船舶との間の衝突の潜在的衝突リスクを早期かつ適切に判断し、衝突を防止するための警報信号を出力する水上移動体衝突警報装置のおよび衝突警報信号の出力方法を提供する。
この装置は、自船の近傍にある複数のターゲット船舶のうち、自船と衝突する可能性がある1または複数のリスクターゲット船舶を早期にかつ適切に検知、判断する。さらに、その判断に基づいて警報(アラーム)を発すべき状態であることを示す警報トリガ-状態の発生(警報トリガ-条件の充足の有無)をモニタリング(監視)、判断する。
以下の説明では、自船の周辺に存在し、自船が検知する船舶や浮遊体などの検知物をターゲットと呼び、この中で特に回避動作を取ることができる船舶を対象に、ターゲット船舶と呼ぶ。さらに、ターゲット船舶の中で、自船と衝突する可能性のあるターゲット船舶を、特にリスクターゲット船舶と呼ぶことにする。
ターゲット船舶(例えば、避航船)が、自船(例えば、保持船)との衝突を防止するためにあらかじめ定められた規則に基づいて衝突回避動作をとらなかった場合、警報トリガ-状態が発生したと判断される。そして、ターゲット船舶が衝突の可能性があるにも拘わらず衝突回避動作をとらなかった場合、本発明の水上移動体衝突警報装置はこの状態を検出し、自船もしくはターゲット船舶又は双方の船舶に対して警報を発し、必要な措置をとる。以下、本発明の様々な実施形態を図1乃至図11を適宜に参照して説明する。
図1は、本発明の水上移動体衝突警報装置の以下に示すいくつかの実施形態例に関連する環境10を示している。環境10は、衝突警報装置100が置かれる水上の環境(状況)を示している。すなわち、衝突警報装置100(以下、簡略化のため「装置100」と総称する)は、水域(例:海)を航行するように構成された船舶(例えば、自船112)に搭載されている。あるいは、装置100の少なくとも一部は通信基地局と関連していてもよく、有線または無線通信のいずれかによって自船112と通信可能に結合することができる。
装置100は、自船112の直近の周囲(または近傍)に存在する物体(静的または動的状態のいずれか)を検出し、検出された物体に関連する1または複数のパラメ-タを決定するように構成された1または複数の構成要素を含んでいてもよい。
装置100の1または複数の構成要素は、リスク分析部102、速度センサ104、速度モニタリング部106、および警報信号出力部(図示省略)を含む。一実施形態では、リスク分析部102、速度センサ104、速度モニタリング部106、および警報信号出力部の全部または一部は、処理回路110として集結させてもよい。この処理回路110は一般的には少なくとも一つのプロセッサおよびメモリ(簡潔にするために示されていない)を含んで構成される。
本実施形態において、好ましくは、装置100は自船112に対する1または複数のターゲット船舶114の位置情報と進行方向を受信する。ターゲット船舶114は自船112の近傍に存在する船舶であり、ここに示す環境10では、これらはターゲット船舶114A、ターゲット船舶114b、ターゲット船舶114Cとして代表的に示されているが、ターゲット船舶114の数は同様に図1で示されている数よりも多い場合もあれば少ない場合もある。さらに、自船112は、自船112の所定の領域内に存在する物体(ターゲット船舶114など)を検出するように構成された、ターゲット情報取得部108(例えば、レーダー装置およびそれに備わったターゲットトラッキング機能)を含むことができる。
所定の領域は、ターゲット情報取得部108がそのターゲットの探知および追跡機能を確実に実行できる、ターゲット情報取得部108の動作範囲に対応する。この動作範囲は、一般に、電力、サイズ、気象条件、大気干渉などの要因、その他の適切な制限に基づいて制限されるが、これらに限定されない。
一例として、ターゲット情報取得部108の動作範囲内で、自船112を囲む一定の領域を所定領域とすることができる。この一定領域は、自船112の船長または操作者が決定することができる。一つの非限定的な例では、自船112の周囲の平均的な一定領域を6海里(ノーティカルマイル:NM)とすることができる。その後、ターゲット追跡デバイスは、最大6NMの固定領域内の物体(すなわち、ターゲット船舶114)を見つけることができる。
装置100は、ターゲット船舶114を見つけるためのターゲット情報取得部108から、自船112に対するターゲット船舶114の位置情報と進行方向をアクセスする。本実施形態では、装置100は、ターゲット船舶114を検出して見つけるためのターゲット情報取得部108を含むことができるが、いくつかの他の形態では、ターゲット追跡デバイスが有線または無線通信を介して装置102および/または自船112と通信可能にリンクされるように、ターゲット追跡デバイスが装置102および/または自船112に対して外部におくこともできる。
リスク分析部102は、自船112に対する1または複数のターゲット船舶114の位置情報および進行方向を受信する。リスク分析部102は、少なくとも各ターゲット船舶114の位置情報および進行方向の処理に基づいて、ターゲット船舶114のうち、自船112との衝突の潜在的リスクを有する船舶を識別する。すなわち、リスク分析部102は、位置情報および進行方向に基づいて、自船112との衝突のリスクを有する少なくとも一つの対象(すなわち、ターゲット船舶114Aなどのリスクターゲット船舶)を識別する。
一例として、リスク分析部102は、1または複数のターゲット船舶114のいずれかが自船112との衝突コ-ス上にあるかどうかを判断することができる。この判断は、一隻またはターゲット船舶114が、自船112の進行方向または移動方向のいずれかにあるコ-スを航行しているかどうかを確認することによって行うことができる。例えば、ターゲット船舶114のうち、ターゲット船舶114Aは、自船112と衝突するおそれのある船舶であると判断することができる。以下、ターゲット船舶114のうち、自船112と衝突の怖れがあると判断されたターゲット船舶をリスクターゲット船舶と呼び、リスクターゲット114Aというように記す。
さらに、速度センサ104は、物体(運動状態または静止状態のいずれか)の放射速度を検出するように構成される。説明のために、物体は1または複数のターゲット船舶114として表される。速度センサ104は、自船112に対する1または複数のターゲット船舶114の速度デ-タを検出する。より具体的には、速度センサ104は、自船112と1または複数のターゲット船舶114のそれぞれを接続する仮想線または計算線上で、自船112に対するターゲット船舶114の速度デ-タを検出する。
本実施形態では、速度センサ104は、ターゲット船舶114のそれぞれによって傍受される反射波の周波数および波長シフトの分析に基づいて、ターゲット船舶114の相対速度(すなわち、動径方向の速度)を測定または検出する。本発明の範囲を限定することなく、速度センサ104はドップラー速度センサが一例として適用され得る。例えば、速度センサ104は、ドップラー効果を利用して、自船112上に搭載することにより自船112に対する各ターゲット船舶114の速度デ-タを検出することができる。
「ドップラー効果」という用語は、波の源が観測者に対して移動しているときに常に観測される現象を指す。ドップラー効果を使用して、一つまたは複数のターゲット船舶114の運動の速度と方向は、自船112の周囲の仮想円の半径に沿って(または所定の領域内で)特定の方向に決定することができる。つまり、ドップラー効果は、ターゲット船舶114の速度デ-タの決定を容易にする周波数シフト(「ドップラーシフト」と呼ばれる)を容易にする。
さらに、速度センサ104は、移動目標(例:ターゲット船舶114)と静止物体(例:岩礁や氷山)を識別するために周波数シフトを利用する移動目標指示器(MTI)を含むことができる。静止物体の周波数シフトには、ゼロ周波数付近に広がる小さなスペクトルが含まれる。速度センサ104は自船112の速度を検出することができる。具体的には、速度センサ104は自船112に取り付けられたドップラー速度センサ(図示省略)を含むことができる。
本実施形態では、レーダーの空中線から電磁波を周囲に放射し、1または複数のターゲット船舶114から反射された反射波を受信することができる。速度センサ104は、送信された電磁波と受信された電磁波の間の周波数シフトの分析に基づいて自船112の速度を検出する。
リスク分析部104は、進行方向における自船112に対するリスクターゲット船舶114の位置情報と速度デ-タに基づいて、自船112とリスクターゲット船舶114Aとの潜在的な衝突ポイント(図2の潜在的衝突ポイント202を参照)を決定するように構成されている。
速度モニタリング部106は、リスクターゲット船舶114Aと自船112を結ぶ線上で、自船112に対するリスクターゲット船舶114Aの速度デ-タを監視し、警報トリガ-条件の発生を判定するように構成されている。具体的には、速度モニタリング部106は、リスクターゲット船舶114Aを特定する際に、閾値時間の間、自船112に対するリスクターゲット船舶114Aの速度デ-タの大きさの変化を監視する。すなわち、速度モニタリング部106は、リスクターゲット船舶114Aの速度デ-タを監視し、リスクターゲット船舶114Aが、衝突の可能性がある前に、所定の距離内で、針路の修正を行うなどの回避動作をとったかどうかを判定する。
速度モニタリング部106は、リスクターゲット船舶114Aの自船112に対する速度が、少なくとも閾値時間の間、閾値速度範囲内に維持された場合に、警報を発動すべきであると判断する。さらに、速度モニタリング部106は、警報信号を出力し警報を発するためのトリガー条件を決定するために、リスクターゲット船舶114Aと自船112の速度デ-タに関連する速度ベクトルを分析する。これについては、図2から図5を参照してさらに詳細に説明する。
本実施形態では、速度モニタリング部106は、本発明でさらに説明される閾値時間内の複数の時点におけるリスクターゲット船舶114Aの速度デ-タの監視に基づいて警報発動条件の発生を決定することができる。
速度モニタリング部106は、警報トリガー条件の決定時に制御信号を警報信号出力部(図示省略)に提供することができる。そのために、警報信号出力部は、自船112および/またはリスクターゲット船舶114Aに衝突の怖れを知らせる警報信号(例えば、聴覚信号や視覚信号)を発動する。
いずれかの船舶が進行方向を変更したり、同じ進行方向に加速または減速したりすると回避動作が発生する可能性があるため、位置情報だけでは回避動作を決定するのに十分でない場合があることに基づいている。
したがって、本発明の水上移動体衝突防止装置は、進行方向の船舶の相対速度と、回避動作を決定するための位置情報を利用するため、自船112の操作者または船長とターゲット船舶114に的確な情報を提供することによって、本発明のアプロ-チは衝突回避の確率を向上させる。
さらに、本実施形態では、リスク分析部102は、ターゲットが静止状態(例えば、岩礁や氷山のような自然の特徴)にある場合に、自船112が回避動作を行ったかどうかを判断するように構成される。このプロセスでは、速度モニタリング部106は、自船112に対するターゲット船舶114の速度、針路方向、および位置情報を監視して、ターゲット船舶114が閾値時間内に回避動作を行ったかどうかを判断し、潜在的な衝突の発生を防ぐ。自船112が閾値時間内に回避動作を行っていない場合、リスク分析部102は警報のトリガ-条件を判断し、警報信号出力部は警報信号を出力する。
図2は、本発明の一実施形態による、リスクターゲット船舶114Aと自船112の速度デ-タ間の関係を示す速度ベクトルグラフを示す。図3に示されているように、速度ベクトルグラフは、それぞれ自船112とターゲット船舶114Aの速度デ-タに関連する速度ベクトル(「VA」と「VB」で表される)を含むように描かれている。速度ベクトルVA、VBは、自船112とリスクターゲット船舶114Aの進行方向と移動速度に関する情報を提供する。
さらに、速度ベクトルグラフは、位置情報と速度ベクトルVAに基づいて決定された潜在的な衝突ポイント(図中の202で示されるポイント)を含むように描かれ、VBは自船112とリスクターゲット船舶114Aにそれぞれ関連付けられている。
なお、以下の説明において、潜在的な衝突時間とは、自船112とリスクターゲット船舶114Aとがともに回避動作を取らなかった場合の現在から衝突までの時間、あるいは基準となる時刻に対する衝突が予想される時刻を、潜在的な衝突ポイントとはその場合の衝突するであろう位置をそれぞれ意味する。
自船112とリスクターゲット船舶114Aの速度ベクトルVAとVBは、それぞれ交点(すなわち、潜在的な衝突ポイント202)で角度θを形成する。また、リスクターゲット船舶114Aの速度ベクトルVAに対する相対方位角は角度φを形成する。そのため、閾値時間内に自船112とリスクターゲット船舶114Aが角度φを変えずに同一方向に進むことは、自船112とリスクターゲット船舶114Aが潜在的な衝突ポイントで衝突する怖れがあることを示している。
具体的には、速度ベクトルVA,VBを参照して合成ベクトル(VC)を求め、リスクターゲット船舶114Aと自船112の速度デ-タの大きさの変化を解析する。図2に示すように、合成ベクトルVCを計算するために、速度ベクトルVAは負の方向(-VAとして表される)に描かれる。合成ベクトルVCの大きさの変化は、潜在的に発生しうる衝突の状況下において、リスクターゲット船舶114Aまたは自船112によって行われる回避動作(操作またはアクション)に依存する。
合成ベクトルVCと速度ベクトルVAおよびVBとの数学的関係は、次の式(1)を用いて説明される。
Figure 2023181079000002
本実施形態におけるプロセスでは、ターゲット船舶114A(例えば、リスクターゲット船舶114Aは、112の船尾に衝突しないように舵を右に切る。)による回避動作により、角度θの尺度が増加することがある。この状況下では、結果として生じるベクトルVCの大きさは、角度θの増加により増加する。
別の状況として、ターゲット船舶114Aが衝突を避けるために減速することがある。この状況下では、速度ベクトルVBが減少するため、結果として生じるベクトルVCの大きさも減少し、回避動作の発生を示す。なお、速度モニタリング部106は、結果ベクトルVCの解析を行い、警報のトリガ-条件の発生を判定するように構成されている。
図3は、本発明の水上移動体衝突警報装置の一実施形態における、潜在的な衝突時間302と閾値時間304を示す速度ベクトルグラフ300を表している。リスク分析部104は、リスクターゲット船舶114Aの自船112に対する速度データと潜在的な衝突ポイント202に基づいて、潜在的な衝突時間302を計算するように構成されている。
そして、リスク分析部104はリスクターゲット船舶114Aが潜在的な衝突時間302内に回避動作をとったかどうかを判断する。
リスク分析部104はまた、リスクターゲット船舶114Aの閾値速度範囲(図4(A)および図4(B)の402を参照。)を計算する。具体的には、リスク分析部104は、リスクターゲット船舶114Aと自船112とを結ぶ仮想線上で、速度モニタリング部106によってモニタリング(監視)されている自船112に対するリスクターゲット船舶114Aの速度デ-タと、潜在的な衝突ポイント202に関するデ-タを取得する。
一例として、この仮想線は、可能な衝突経路をたどりながら自船112とリスクターゲット船舶114Aとを結ぶように、リスク分析部104によって確立される。その後、図1で示したリスク分析部102は、速度モニタリング部106から受け取ったデ-タに基づいて、速度範囲の閾値402を決定する。
この速度範囲の閾値は、リスクターゲット船舶114Aの実際に検知された速度に基づいて定めてもよいし、あらかじめ固定した速度を決めておきこれを速度範囲の閾値としてもよい。前者であれば、リスクターゲット船舶114Aが回避動作を取ったか否かの判断は、実際のリスクターゲット船舶114Aの航行状態に基づいてなされることになるので、より適切な判断が期待できる。
さらに、閾値速度範囲402は、約2ΔVの範囲であってもよく、Vは事前に定義された一定値であってもよく、リスクターゲット船舶114Aおよび/または自船112の速度デ-タなどの要因に基づいて選択することもできる。安全性を高めるためには、閾値時間を短くするだけでなく、協力動作船の運動性能、周囲の潮流、衝突可能地点から離れる距離を確保するために必要な回避時間を短くすることが望ましい。
図4(A)および(B)に示すように、閾値時間304は、潜在的な衝突時間302よりも短く設定されるべきである。この閾値時間はあらかじめ固定された時間を定めておいてもよいが(例えば、最小時間は決めておく)、潜在的な衝突時間302を基準に変動させて決めてもよい。すなわち、潜在的な衝突時間302および/または閾値時間304の開始時間は、速度センサ104がリスクターゲット船舶114Aの速度デ-タを検出するタイミング、またはリスク分析部106がターゲット船舶114のうちリスクターゲット船舶114Aを特定するタイミングとすることができる。
この閾値時間304に余裕を持たせれば、リスクターゲット船舶114Aが回避動作をとらなくても、自船112が自力で回避動作をとる時間を十分に確保することができる。言い換えれば、潜在的な衝突時間302に到達するまでに自船112が余裕をもって衝突を回避できるように閾値時間304を決定すればよい。ただし、閾値時間304があまりにも短いと自船112はすぐに回避動作を取るように警報を受けることになりかねない。
速度モニタリング部106は、リスクターゲット船舶114の自船112に対する針路方向の速度を閾値時間304で監視し、衝突可能性を防ぐための閾値時間304内での回避動作の発生を判定する。回避動作は、海上における衝突の防止のための国際規則に関する条約(COLREG)に定める規則に基づき、リスクターゲット船舶114Aによって行われる。
リスク分析部102は、船舶のパラメ-タ(速度、方向、位置情報など)を監視するために、COLREGに定義された規則に関連する入力を提供および/または訓練することができ、船舶間の衝突の可能性を判断すると、警報信号のトリガ-条件の充足の判断を容易にすることができる。
ある状況下においては、図4(A)に示されるように、速度モニタリング部106は閾値時間304の間、自船112に対するリスクターゲット船舶114Aの速度が閾値速度範囲402(すなわち、2ΔV)内に維持された場合に、警報信号を出力するための警報トリガ-条件が充足されたかの判断をする。この状況では、速度モニタリング部106は、閾値時間304の経過後に、指令信号を警報信号出力部に送信する。指令信号に応じて、警報信号出力部は警報信号を出力する。
例えば、リスクターゲット船舶114Aの自船112に対する速度デ-タが、相対速度が約5ノットであることを示している場合、潜在的衝突時間と閾値時間はそれぞれ10分と4分と求められる。また、2ΔVの閾値速度範囲402は、約7ノットまたは3ノットの範囲であってもよい。
速度モニタリング部106は、4分の閾値時間304内に、リスクターゲット船舶114Aの自船112に対する相対速度の大きさが、閾値速度範囲402の上限速度範囲(7ノット)または下限速度範囲(3ノット)のいずれかを超えたかどうかを判定する。
この例示的な例では、閾値時間302が4分経過した後でも、速度の大きさが約7ノットから3ノット(閾値速度範囲402で定義)の範囲内であると判定された場合、リスクターゲット船舶114Aは回避動作をとっていないと判断される。このような状況では、上記のように警報信号の出力がトリガ-される。
これに対して、図4(B)に示されるように、速度モニタリング部106が、自船112に対するリスクターゲット船舶114Aの速度が閾値時間304内に閾値速度範囲402(すなわち、2ΔV)から逸脱したことを捉えた場合、制御信号を警報信号出力部に送信しない。すなわち、このような状況はリスクターゲット船舶114Aによって回避動作が取られたことを示唆している。
なお、リスクターゲット船舶114Aが針路方向を変更することによって回避動作を取った場合、速度センサ104が捉える速度の変化は、リスクターゲット船舶114Aの針路方向により速度が増加するか減少するかが決まる。一般的には、リスクターゲット船舶114Aが遠ざかる方向に針路方向を変えた場合、すなわち速度センサにより捉えられる速度が減少した場合に有効な回避動作が取られたと考えられるが、図4に示すグラフのメモリの取り方は適宜に設定すればよい。
図5は、本発明の水上移動体衝突警報装置の一実施形態において、複数のタイムスタンプで自船112に対するリスクターゲット船舶114Aに関連する速度デ-タを監視するためのグラフ500を表している。図に示されているように、グラフ500は複数の時間インスタンス502(T1、T2、およびT3に対して総称される)を含むように描かれている。
複数の時間インスタンス502は、閾値時間304内に事前定義されていてもよい。タイムインスタンス502T1、T2、T3のそれぞれの間隔は等しい場合があります(すなわち、T2-T1=T3-T2)。この状況では、速度モニタリング部106は、閾値時間304内に定義された複数のタイムインスタンス502のそれぞれでリスクターゲット船舶114Aの速度デ-タを監視し、警報のトリガ-条件の発生(充足有無)を判断する。
または、速度モニタリング部106は、各タイムインスタンス502でリスクターゲット船舶114Aの進行方向と進行方向の速度を分析し、リスクターゲット船舶114Aが何らかの回避動作をとったかどうかを判断する。その後、速度モニタリング部106は、閾値時間304の経過時に、自船112に対するリスクターゲット船舶114Aの速度デ-タが閾値速度範囲402内に維持されていれば、警報信号出力部が警報信号を出力するのを容易にする。
別の実施形態では、複数の時間インスタンス502は、潜在的な衝突時間302の中間時間内に定義されてもよい。中間時間は、閾値時間304を超えて、潜在的な衝突時間302内に定義されてもよい。この状況では、速度モニタリング部106は、ターゲット船舶114Aが警報信号後に回避動作をとったかどうかを判断するための閾値時間304が経過しても、ターゲット船舶Aの速度デ-タを監視することができる。
図6は、本発明の水上移動体衝突警報装置の一実施形態による、衝突警報装置600の簡略化されたブロック図を示している。衝突警報装置600(以下、「装置600」と同じ意味で呼ぶ。)は、自船112に装備され、警報トリガ-条件の発生の場合に警報を提供するように構成されていてもよい。
図6に示されるように、装置600は、リスク分析部602、速度モニタリング部604、速度センサ606、ターゲット追跡デバイス608、警報信号出力部610(図示省略)などの1または複数のコンポ-ネントを含む。また、リスク分析部602、速度モニタリング部604、速度センサ606、警報信号出力部610は、それぞれリスク分析部102、速度センサ104、速度モニタリング部106、警報信号出力部と同様の機能を備えている。なお、上記構成要素に関連する機能については、すでに図1乃至図5を参照して詳細に説明しているため、簡略化のために再度説明しない。
ターゲット追跡デバイス608は、自船112の近傍にある1または複数のターゲット船舶114の位置情報を求めるように構成されている。本実施形態では、ターゲット追跡デバイス608は、物体の位置情報(例:ターゲット船舶114)を検出するように構成された電磁波によるレーダーシステムである。そして、自船112の所定の領域内に存在する物体(例:ターゲット船舶114)の位置を特定するように構成される。さらに、ターゲット追跡デバイス608は、ターゲット船舶114の座標および自船112と各ターゲット船舶114との距離を決定するように構成される。自船112と物体(例えば、リスクターゲット船舶114A)との距離は、電磁波の送受信間に測定された時間に基づいて計算される。
ターゲット追跡デバイス608は、この目的のためにレーダー、ミリ波レーダー、さらにはライダーなどの装置を装備してもよいし、本発明の水上移動体衝突警報装置の速度センサ604に用いる上述したドップラーレーダー自体をターゲット追跡デバイス608として機能を併用することもできる。すなわち、ターゲット追跡デバイス608は速度センサ604内に具体化されているが、その逆の場合もある。これらが別々の部品として具体化されている少なくとも一つの実施形態では、ターゲット追跡デバイス608は、ターゲット船舶114に関連する追跡情報を速度センサ604に提供してもよい。
速度センサ604は、ドップラー効果を使用してドップラーシフトを測定し、自船112とリスクターゲット船舶114を結ぶ仮想線上の相対速度を示す速度デ-タを検出する。なお、ここで用いられるドップラーレーダーには、コヒ-レント・パルス・ドップラーレーダー、連続波(CW)ドップラーレーダー、周波数変調連続波(FM-CW)レーダーなどが想定される。
ターゲット追跡デバイス608としてドップラーレーダーを実装すると、リスクターゲット船舶114Aの位置情報の取得と自船112とリスクターゲット船舶114Aとの間の相対速度を含む情報の収集が容易になる。さらに、これにより、潜在的な衝突ポイント202、潜在的な衝突時間302などの他のパラメ-タを的確に算出し決定することができ、回避動作の有無の判断を適切に行うことができる。
ターゲット追跡デバイス608によって検出された情報(ターゲット船舶114の位置情報、針路方向、速度デ-タ)は、リスク分析部602によって衝突可能性の有無が分析され、1または複数のリスクターゲット船舶114Aが特定される。本実施形態では、ターゲット追跡デバイス608は、リスクターゲット船舶114Aまたは自船112に対する1または複数のターゲット船舶114の速度デ-タを速度センサ604に送信するように構成されてもよい。
別の実施形態として、速度センサ604は、ドップラーレーダーに関して説明されているように、ターゲット追跡デバイス608自体にドップラーレーダーを用いて1または複数のターゲット船舶114のそれぞれの位置情報を取得するように構成することもできる。
図7は、図6に示す本発明の水上移動体衝突警報装置の一実施形態において、ターゲット船舶の位置情報、速度情報、および針路方向(船舶が航行する方向)方向を基地局から受信することを前提とした装置の基本構成を示すブロック図である。
本実施形態では、装置800は、基地局810からリスクターゲット船舶114Aの位置情報と速度デ-タの少なくとも一つを受信してもよい。基地局810は、例えば、他の適切な通信装置の中に、5G新無線(NR)通信アンテナ、ロングタ-ムエボリュ-ション(LTE)通信アンテナ、他の無線通信アンテナ、または同期軌道通信衛星などを含むことができる通信局である。
基地局810に関連する通信ネットワ-クは、基地局810と自船112を含む船舶(すなわち、自船112及び1または複数のターゲット船舶114)との間の通信を容易にし、自船112と各ターゲット船舶114との間の通信も可能にする。基地局810は、少なくとも自船112に対するターゲット船舶114の位置情報、進行方向、速度デ-タにアクセスすることができる。また、基地局810は、自船112に対するターゲット船舶114Aの位置情報、進行方向、速度デ-タをリスク分析部802に送信する。
本実施形態では、装置800は、リスクターゲット船舶114Aからリスクターゲット船舶114Aの位置情報と速度デ-タのうち少なくとも一つを受信することができる。リスクターゲット船舶114Aは、その位置情報と速度デ-タを検出するための装置100または装置600と同様の装置(簡略化のため図には示されていない)を含むことができる。
また、ターゲット船舶114Aは、船舶通信サ-ビスを使用して自船112と通信することにより、自船112からの要求を受けて、位置情報と速度デ-タを自船112に送信することができる。
図8は、本発明の水上移動体衝突警報装置の別の一実施形態による、衝突警報装置800の簡略化されたブロック図を表している。図中の符号は、図7と同様である。
衝突警報装置800は、自船112に装備されており、リスク分析部802、速度センサ804、速度モニタリング部806、ターゲット追跡デバイス808を備えている。これは、図7に示した一実施例と同様の構成であるが、リスクターゲット船舶114Aから直接、衝突可能性を判断するのに必要な位置情報等の情報をAIS受信機により取得するところが異なる。
図9は、本発明の水上移動体衝突警報装置の別の実施形態の基本構成を示すブロック図である。
本実施形態では、警報信号出力部912は装置800の外部にある警報デバイス914、表示インタフェ-ス916などの1または複数のコンポ-ネントに接続されている。ここでは、装置800の外部に警報デバイス914等のコンポーネントがある構成を示しているが、これらが装置800と一体とすることもできる。
リスク分析部802、速度モニタリング部804、速度センサ806、ターゲット追跡デバイス808はそれぞれすでに説明したリスク分析部102または602、速度センサ104または604、速度モニタリング部106または606、ターゲット追跡デバイス106または606と同様の機能を備えている。上記構成要素に関連する機能については、既に図1乃至図5を参照して詳細に説明しているため、簡潔にするために再度説明しない。
リスク分析部802は警報トリガ-条件を充足するかを判断し、警報信号出力部を制御して必要な場合に警報信号を警報デバイス914および表示インタフェース916に出力させる。警報信号を受けた警報デバイス914は、自船112において、および/またはリスクターゲット船舶114Aに向けて警報を発生する。この警報は音声信号であってもよい。
本実施形態では、警報デバイス914は、警報トリガ-条件を充足した場合、高周波音の形式で警報を生成するように構成された高周波スピ-カ-システムを含むことができる。
別の実施形態として、警報デバイス914は、固有のパタ-ン(例:モ-ルス符号)でリスクターゲット船舶114Aに対して光を放射することによって警報を提供する光源を備えるようにしてもよい。警報デバイス914は、実現可能性と要件に従って、視聴覚警報シ-ケンサ-またはその他の任意の海洋警報システムを含むことができる。別の実施形態として、警報デバイス914は、警報シグナルの受信に応じて、デバイスを振動させたり、ユ-ザ-の顔に空気を吹き付けたりするための適切なコンポ-ネントを含むことができる。聴覚または視覚光を発するトリガ-の代わりに、またはそれに加えて、警報信号は、衝突を避ける方向にステアリング制御信号をステアリングシステムに送信するトリガ-である場合も想定され得る。
さらに、表示インタ-フェ-ス916は、少なくともリスクターゲット船舶114の位置情報、進行方向、および自船112に対する速度デ-タを電子ディスプレイに表示するように構成されている。本実施形態では、表示インタ-フェ-ス916は、警報トリガ-条件が充足されると警告通知も表示する。警告通知は、リスクターゲット船舶114Aが閾値時間304内に回避動作をとっていないことを示す。
図10は、本発明の水上移動体衝突警報装置の一実施形態による、船舶間の衝突を防止するための警報を提供する方法900のフローチャートを示している。方法900のフローチャートの動作、および方法900のフローチャートの動作の組み合わせは、例えば、ハ-ドウェア、ファ-ムウェア、プロセッサ、回路、および/または1または複数のコンピュ-タプログラム命令を含むソフトウェアの実行に関連する別のデバイスによって実装することができる。
ここに示す方法900の一連の操作は、必ずしも提示された順序で実行されるとは限らない。さらに、1または複数の操作をグル-プ化して単一のステップの形で実行することも、一つの操作に複数のサブステップを持たせて並列または順次に実行することもできる。方法900は、操作902から開始する。
操作902では、方法900は、自船112に対する1または複数のターゲット船舶114の位置情報と進行方向を受信する。上記で説明したように、ターゲット追跡デバイス608は、ドップラー効果に基づいて、自船112に対する1または複数のターゲット船舶114の位置情報と針路方向を決定するように構成される。
ステップ904において、方法900は、自船112と衝突する怖れのあるリスクターゲット船舶114Aを決定する。リスクターゲット船舶114Aは、自船112に対する1または複数のターゲット船舶114の位置情報と針路方向に基づいて、1または複数のターゲット船舶114の中から決定される。
リスク分析部104は、上述のように、1または複数のターゲット船舶114のそれぞれの位置情報と進行方向を分析し、1または複数のターゲット船舶114の中からリスクターゲット船舶114Aを決定するように構成されている。
ステップ906において、方法900は、警報トリガ-条件の発生を決定するために、自船112に対するリスクターゲット船舶114の速度デ-タをモニタリング(監視)する。
警報トリガ-条件は、リスクターゲット船舶114Aと自船112とを結ぶ線上の自船112に対するリスクターゲット船舶114Aの速度(対自船速度)が、少なくとも閾値時間304の間、閾値速度範囲402内に維持された場合に決定される。
このステップで記述されている線は、2つの船舶間の衝突コ-スをたどる架空の線である。上記で説明したように、速度モニタリング部106は、ターゲット船舶114の中でリスクターゲット船舶114Aが特定されると、リスクターゲット船舶114Aの速度デ-タを自船112に対して監視するように構成されている。
具体的には、速度モニタリング部106は、リスクターゲット船舶114Aの速度デ-タを閾値時間304にわたって監視し、リスクターゲット船舶114Aが衝突を回避するために回避動作をとったかどうかを判断する。また、回避動作を判断することは、前述のように警報トリガ-条件の充足有無を判断することに相当する。
ステップ908において、方法900は、警報トリガ-条件の充足有無を判断した時点で警報信号を出力する。上述のように、リスク分析部104は、警報トリガ-条件が満たされたと判断した時点で、警報信号出力部110に警報信号を送信する。
図11は、本発明の衝突警報信号の出力方法の別の実施形態に従って、船舶間の衝突を防止するための警報を提供する方法1000のフローチャートを示す。方法1000の一連のステップも、方法900と同様に必ずしも提示された順序で実行されることに限定されない。さらに、1または複数のステップをグル-プ化して単一のステップの形で実行することも、一つのステップに複数のサブステップを持たせて並列または順次に実行することもできる。
方法1000は、ステップ1002から開始する。ステップ1002では、方法1000は、自船112に対する1または複数のターゲット船舶114の位置情報と進行方向を受信することを含む。
ステップ1004では、方法1000は、1または複数のターゲット船舶114の各ターゲット船舶(例:ターゲット船舶114A、ターゲット船舶114b、ターゲット船舶114C)の位置情報と針路方向を処理する。
ステップ1006では、方法1000は、自船112と衝突する怖れのあるリスクターゲット船舶114Aを決定することを含む。リスクターゲット船舶114Aは、自船112に対する1または複数のターゲット船舶114の位置情報と進行方向に基づいて、1または複数のターゲット船舶114の中から決定される。
ステップ1008において、方法1000は、リスクターゲット船舶114Aと自船112を結ぶ線上の自船112に対するリスクターゲット船舶114の位置情報と速度デ-タに基づいて、自船112とリスクターゲット船舶114Aの潜在的な衝突ポイント202を決定する。
ステップ1010において、方法1000は、警報トリガ-条件の発生を決定するために、自船112に対するリスクターゲット船舶114の速度デ-タを監視することを含む。警報トリガ-条件は、リスクターゲット船舶114Aと自船112とを結ぶ線上の自船112に対するリスクターゲット船舶114Aの速度(対自船速度)が、少なくとも閾値時間304の間、閾値速度範囲402内に維持された場合に決定される。
ステップ1012において、方法1000は、警報トリガ-条件の発生を決定する際に警報信号をトリガ-することを含む。また、ステップ1002から1014については、すでに図1から図9を参照して説明しているので、簡潔にするために再度繰り返すことはない。
図12は、本発明の衝突警報信号の出力方法の別の実施形態に従って、船舶間の衝突を防止するための警報を提供する方法1100のフローチャートを示している。メソッド1100の一連のステップも必ずしも提示された順序で実行されるとは限らない。さらに、1または複数のステップをグル-プ化して単一のステップの形で実行することも、一つのステップに複数のサブステップを持たせて並列または順次に実行することもできる。
方法1100は、ステップ1102から開始する。ステップ1102では、方法1100は、自船112に対する1または複数のターゲット船舶114の位置情報と進行方向を受信することを含む。
ステップ1104では、方法1100は、1または複数のターゲット船舶114の各ターゲット船舶の位置情報と進行方向を処理することを含む。
ステップ1106では、方法1100は、自船112との衝突の怖れがあるリスクターゲット船舶114Aを決定することを含む。リスクターゲット船舶114Aは、自船112に対する1または複数のターゲット船舶114の位置情報と進行方向に基づいて、1または複数のターゲット船舶114の中から決定される。
ステップ1108において、方法1100は、自船112に対する1または複数のターゲット船舶114の速度デ-タを決定することを含む。
ステップ1110において、方法1100は、リスクターゲット船舶114Aと自船112を結ぶ線上の自船112に対するリスクターゲット船舶114の位置情報と速度デ-タに基づいて、自船112とリスクターゲット船舶114Aの潜在的な衝突ポイント202を決定することを含む。
ステップ1112において、方法1100は、少なくとも自船112に対するリスクターゲット船舶114Aの速度デ-タと潜在的な衝突ポイント202に基づいて、潜在的な衝突時間302を計算することを含む。
ステップ1114において、方法1100は、少なくとも自船112に対するリスクターゲット船舶114Aの速度デ-タと潜在的な衝突ポイント202に基づいて、リスクターゲット船舶114Aの閾値速度範囲402と閾値時間304を計算することを含む。閾値時間304は潜在的な衝突時間302より小さい。
ステップ1116において、方法1100は、警報トリガ-条件の発生を決定するために、自船112に対するリスクターゲット船舶114の速度デ-タを監視することを含む。警報トリガ-条件は、リスクターゲット船舶114Aと自船112とを結ぶ線上の自船112に対するリスクターゲット船舶114Aの速度が、少なくとも閾値時間304の間、閾値速度範囲402内に維持された場合に決定される。
図13は、ステップ1116とステップ1118について具体的な判断の手順を示したフローチャートで、閾値時間内に繰返し対自船速度を計測する例を示している。但し、この手順に限定されず、速度の計測を開始してから所定時間経過後に1回速度の計測を行って判断をしてもよい。
操作1118において、方法1100は、警報トリガ-条件の発生を決定する際に警報信号をトリガ-することを含む。また、操作1102から1118は既に図1から図11を参照して説明されているため、簡潔にするために再度繰り返すことはない。
図10乃至図12を参照して発明された方法、または装置102,600または800の1または複数の操作は、1または複数のコンピュ-タ可読媒体(例えば、1つ以上の光学メディアディスク、揮発性メモリコンポ-ネント(例:DRAMやSRAM)、不揮発性メモリまたは記憶コンポ-ネント(例:ハ-ドドライブまたはソリッドステ-トの不揮発性メモリコンポ-ネント(フラッシュメモリコンポ-ネントなど))などの一時的でないコンピュ-タ読み取り可能なメディア)に格納され、コンピュ-タ(例えば、多機能デバイス(MFD)、多機能デバイスブラックボックス(MFD-BB)、ナビゲ-ションデバイス、チャ-トプロッタ-、電子チャ-ト表示および情報システム(ECDIS)、ラップトップコンピュ-タ、ネットブック、Webbook、タブレットコンピュ-ティングデバイス、スマ-トフォン、その他のモバイルコンピュ-ティングデバイスなどの適切なコンピュ-タ)上で実行されるコンピュ-タ実行可能命令または機械可読命令を含むソフトウェアを使用して実装することができる。
このようなソフトウェアは、例えば、単一のロ-カルコンピュ-タ上で実行することも、1または複数のネットワ-クコンピュ-タを使用するネットワ-ク環境(例えば、インタ-ネット、ワイドエリアネットワ-ク、ロ-カルエリアネットワ-ク、リモ-トのウェブベ-スのサ-バ-、クライアントサ-バネットワ-ク(クラウドコンピュ-ティングネットワ-クなど)、またはその他のそのようなネットワ-クを介して)で実行することもできる。さらに、発明された方法またはシステムの実装中に作成および使用された中間デ-タまたは最終デ-タは、1または複数のコンピュ-タ可読媒体(例えば、一時的でないコンピュ-タ可読媒体)に保存することもでき、発明された技術の範囲内にあると考えられる。
さらに、ソフトウェアベ-スの実施形態のいずれも、適切な通信手段を介してアップロ-ド、ダウンロ-ド、またはリモ-トアクセスすることができる。このような適切な通信手段には、例えば、インタ-ネット、WorldWideWeb,イントラネット,ソフトウェアアプリケ-ション、ケ-ブル(RF,マイクロ波,赤外線通信を含む)、磁気通信、電磁通信、電子通信、またはその他の通信手段が含まれる。
本発明は、特定の例示的な実施形態を参照して説明されているが、本発明の広い精神および範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更および変更を加えることができる。例えば、ここに記載されている様々な操作、ブロックなどは、ハ-ドウェア回路(例えば、相補型金属酸化物半導体(CMOS)ベ-スの論理回路)、ファ-ムウェア、ソフトウェア、および/またはハ-ドウェア、ファ-ムウェア、および/またはソフトウェアの任意の組み合わせ(例えば、機械可読媒体に具現化された)を使用して有効化および操作することができる。例えば、装置および方法は、トランジスタ、論理ゲ-ト、および電気回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC)回路やDigital Signal Processor(DSP)回路などです。)を使用して具体化することができる。特に、装置202の他の構成要素のうち処理回路208は、ソフトウェアおよび/またはトランジスタ、論理ゲ-ト、および電気回路(例えば、ASIC回路などの集積回路)を使用して有効にすることができる。
本発明の様々な実施形態には、コンピュ-タ可読媒体に格納された、またはその他の方法で具体化された、1または複数のコンピュ-タプログラムが含まれることがあり、コンピュ-タプログラムは、プロセッサまたはコンピュ-タに1または複数の操作を実行させるように構成される。コンピュ-タプログラムまたは類似の言語を格納、具体化、または符号化したコンピュ-タ可読媒体は、プロセッサまたはコンピュ-タに1または複数の操作を実行させるように構成された、1または複数のソフトウェアプログラムを格納する有形のデ-タ記憶装置として具体化されることがある。
そのような操作は、実施形態によっては、コンピュ-タプログラムは任意の種類の非遷移的なコンピュ-タ可読媒体を使用して、コンピュ-タに格納され提供され得る。いくつかの実施形態では、コンピュ-タプログラムは、任意の種類の一時的なコンピュ-タ可読媒体を使用してコンピュ-タに提供される場合がある。一時的なコンピュ-タ可読媒体の例としては、電気信号、光信号、電磁波などがある。一時的なコンピュ-タ可読媒体は、有線通信回線(例:電線、光ファイバ-)または無線通信回線を介してコンピュ-タにプログラムを提供することができる。
以上の実施形態で説明した処理回路について、メモリは実行可能な命令を格納することができるが、プロセッサはここで説明する操作を実行する命令を実行することができる。メモリは、ここで説明する操作を実行するためのコンピュ-タが読み取り可能な命令セットを格納するための適切なロジック、回路、および/またはインタ-フェイスを含むことができる。
プロセッサは、いくつかの異なる方法で具現化することができる。プロセッサは、マルチコアプロセッサ、シングルコアプロセッサとして具体化される場合がある;または、マルチコアプロセッサとシングルコアプロセッサの組み合わせ。例えば、プロセッサは、コプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントロ-ラ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、付随するDSPの有無にかかわらず処理回路、または例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィ-ルドプログラマブルゲ-トアレイ(FPGA)、マイクロコントロ-ラユニット(MCU)、ハ-ドウェアアクセラレ-タ、特殊用途向けコンピュ-タチップなどの集積回路を含む様々な他の処理デバイスなどの様々な処理手段の1つ以上として具体化される。
本実施形態では、マルチコアプロセッサは、プロセッサにアクセス可能な命令を実行するように構成される場合がある。あるいは、追加的に、プロセッサはハ-ドコ-ドされた機能を実行するように構成される場合がある。そのため、ハ-ドウェアまたはソフトウェアの方法によって構成されるか、またはそれらの組み合わせによって構成されるかにかかわらず、プロセッサは、例えば回路に物理的に具現化された1つ以上の実体(例えば、リスク分析部102、速度センサ-104、速度モニタリング部106、またはターゲット追跡デバイス108等)を表し、それに応じて構成されながら、様々な実施形態に従って動作を実行することができる。
上述のように、発明の様々な実施形態は、異なる順序のステップおよび/または操作、および/または、発明されているものとは異なる構成のハ-ドウェア要素を用いて実施することができる。したがって、発明はこれらの例示的な実施形態に基づいて説明されているが、特定の修正、バリエ-ション、および代替構成が明らかであり、発明の範囲内で十分であることに留意すべきである。
本明細書において「一実施形態」または「実施形態」と言及することは、その実施形態に関連して記述された特定の特徴、構造または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。明細書の様々な箇所における「実施形態において」という語句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指しているわけではなく、また、別個のまたは代替の実施形態が他の実施形態を相互に排除しているわけでもない。さらに、一部の実施形態によって示され、他の実施形態によっては示されない様々な特徴が記載されている。同様に、一部の実施形態の要件であり、他の実施形態の要件ではない様々な要件が記載されている。
10 環境
100 衝突警報装置(装置)
102 リスク分析部
104 速度センサ
106 速度モニタリング部(速度監視部)
108 ターゲット情報取得部
110 処理回路
112 船舶(海域などの水域を航行する船舶)
114 ターゲット船舶
114A,114B,114C ターゲット船舶
200 速度ベクトルグラフ
202 潜在的な衝突ポイント
300 衝突ベクトル
302 潜在的な衝突時間
304 閾値時間T(時間に対する閾値)
402 速度範囲2ΔV(速度に対する閾値)
502 タイムインスタンス
600 衝突警報装置(装置)
602 リスク分析部
604 速度センサ
606 速度モニタリング部(速度監視部)
608 ターゲット追跡デバイス
610 処理回路
800 衝突警報装置(装置)
802 リスク分析部
804 速度センサ
806 速度モニタリング部(速度監視部)
808 ターゲット追跡デバイス
810 基地局
912 警報信号出力部
914 警報デバイス
916 表示インタフェース(ディスプレイ)

Claims (21)

  1. 自船に搭載され、1または複数のターゲット船舶のそれぞれに対して、自船と該ターゲット船舶を結ぶ直線上の前記自船に対する対自船速度を含む速度情報を検出する速度センサと、
    前記ターゲット船舶のうち、前記自船に対して衝突の怖れのある1または複数のリスクターゲット船舶を特定するリスク分析部と、
    前記対自船速度をモニタリングして、前記自船に対する前記リスクターゲット船舶の対自船速度が所定の閾値時間、所定の閾値速度範囲内に維持される警報トリガ条件を充足するかを判定する速度モニタリング部と、
    前記警報トリガ条件が充足されたときに警報信号を出力する警報信号出力部と、
    を備える水上移動体衝突警報装置。
  2. 請求項1記載の水上移動体衝突警報装置であって、さらに、
    1または複数のターゲット船舶のそれぞれの位置情報を取得するターゲット情報取得部を備え、
    前記リスク分析部は、前記速度情報と前記位置情報に基づいて、前記ターゲット船舶のうち前記自船に対して衝突の怖れのある1または複数のリスクターゲット船舶を特定する
    水上移動体衝突警報装置。
  3. 請求項2記載の水上移動体衝突警報装置であって、
    前記ターゲット情報取得部は、前記ターゲット船舶から送信される該ターゲットの航行情報を受信して前記位置情報を取得する
    水上移動体衝突警報装置。
  4. 請求項2記載の水上移動体衝突警報装置であって、
    前記ターゲット情報取得部は、前記自船および前記ターゲット船舶とそれぞれと通信可能に接続された基地局から前記ターゲット船舶の位置情報を取得する
    水上移動体衝突警報装置。
  5. 請求項2記載の水上移動体衝突警報装置であって、
    前記速度センサは、空中線から発射された電磁波のターゲットからの反射波を受信してドップラー速度を観測して前記対自船速度を出力するドップラーレーダーを含む、
    水上移動体衝突警報装置。
  6. 請求項5記載の水上移動体衝突警報装置であって、
    前記ターゲット情報取得部は、前記ドップラーレーダーが検知した前記ターゲットの位置に基づいて前記位置情報を取得する
    水上移動体衝突警報装置。
  7. 請求項6記載の水上移動体衝突警報装置であって、
    前記ターゲット情報取得部は、さらに前記1または複数のターゲット船舶の移動方向と移動速度をそれぞれ取得し、
    前記リスク分析部は、前記移動方向、前記移動速度および前記位置情報に基づいて、前記ターゲット船舶のうち前記自船に対して衝突の怖れのある1または複数のリスクターゲット船舶を特定する
    水上移動体衝突警報装置。
  8. 請求項7記載の水上移動体衝突警報装置であって、
    前記ターゲット情報取得部は、前記ドップラーレーダーが検知した前記ターゲットの位置に基づいて、前記移動方向と前記移動速度をさらに取得する
    水上移動体衝突警報装置。
  9. 請求項5乃至請求項8のいずれかの請求項に記載の水上移動体衝突警報装置であって、
    前記速度モニタリング部は、
    前記自船が自船の針路と自船の航行速度を維持し、前記リスクターゲット船舶が前記移動方向と移動速度を維持した場合の衝突までの潜在的衝突時間を算出し、
    前記所定の閾値時間を前記潜在的衝突時間よりも短く設定する
    水上移動体衝突警報装置。
  10. 請求項9記載の水上移動体衝突警報装置であって、
    前記速度モニタリング部は、さらに、
    前記閾値時間内の複数のタイミングにおいて、前記自船と前記リスクターゲット船舶を結ぶ線上で、前記自船に対する前記リスクターゲット船舶の対自船速度をモニタリングし、警報トリガ-条件の充足有無を判断する
    水上移動体衝突警報装置。
  11. 請求項9記載の水上移動体衝突警報装置であって、さらに、
    前記自船に対する前記リスクターゲット船舶の位置情報、前記移動方向および前記対自船速度を表示する表示インタフェースを備える
    水上移動体衝突警報装置。
  12. 請求項11記載の水上移動体衝突警報装置であって、さらに、
    前記警報信号を受信して警報音を発する警報デバイスを備える
    水上移動体衝突警報装置。
  13. 請求項11記載の水上移動体衝突警報装置であって、
    前記表示インタフェースは、前記警報信号を受信して警報を表示する
    水上移動体衝突警報装置。
  14. 自船に搭載された速度センサにより、1または複数のターゲット船舶のそれぞれに対して、自船と該ターゲット船舶を結ぶ直線上の前記自船に対する対自船速度を含む速度情報を検出し、
    前記ターゲット船舶のうち、前記自船に対して衝突の怖れのある1または複数のリスクターゲット船舶を特定し、
    前記対自船速度をモニタリングして、前記自船に対する前記リスクターゲット船舶の対自船速度が所定の閾値時間、所定の閾値速度範囲内に維持されたかを判断し、
    前記維持がなされたときに警報信号を出力する
    水上移動体衝突警報の出力方法。
  15. 請求項14記載の水上移動体衝突警報の出力方法であって、さらに、
    1または複数のターゲット船舶のそれぞれの位置情報を取得し、
    前記速度情報と前記位置情報に基づいて、前記ターゲット船舶のうち前記自船に対して衝突の怖れのある1または複数のリスクターゲット船舶を特定する
    水上移動体衝突警報の出力方法。
  16. 請求項15記載の水上移動体衝突警報の出力方法であって、
    ドップラーレーダーの空中線から発射された電磁波のターゲットからの反射波を受信してドップラー速度を観測して前記対自船速度を出力する
    水上移動体衝突警報の出力方法。
  17. 請求項16記載の水上移動体衝突警報の出力方法であって、
    前記ドップラーレーダーが検知した前記ターゲットの位置に基づいて前記位置情報、および前記1または複数のターゲット船舶の移動方向と移動速度をそれぞれ取得し、
    前記移動方向、前記移動速度および前記位置情報に基づいて、前記ターゲット船舶のうち前記自船に対して衝突の怖れのある1または複数のリスクターゲット船舶を特定する
    水上移動体衝突警報の出力方法。
  18. 請求項17記載の水上移動体衝突警報の出力方法であって、
    前記自船が自船の針路と自船の航行速度を維持し、前記リスクターゲット船舶が前記移動方向と移動速度を維持した場合の衝突までの潜在的衝突時間を算出し、
    前記所定の閾値時間を前記潜在的衝突時間よりも短く設定する
    水上移動体衝突警報の出力方法。
  19. 請求項18記載の水上移動体衝突警報の出力方法であって、
    前記閾値時間内の複数のタイミングにおいて、前記自船と前記リスクターゲット船舶を結ぶ線上で、前記自船に対する前記リスクターゲット船舶の対自船速度をモニタリングして、前記自船に対する前記リスクターゲット船舶の対自船速度が所定の閾値時間、所定の閾値速度範囲内に維持されたかを判断する、
    水上移動体衝突警報の出力方法。
  20. 請求項19記載の水上移動体衝突警報の出力方法であって、
    前記警報信号を受信して警報音を発する
    水上移動体衝突警報の出力方法。
  21. 請求項19記載の水上移動体衝突警報の出力方法であって、
    前記警報信号を受信して警報表示を行う
    水上移動体衝突警報の出力方法。
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