JP2023179986A - 冷却構造及び投写型画像表示装置 - Google Patents

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Narumasa Yamagishi
繁佳 松井
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Abstract

【課題】防塵フィルターを通して外気を直接導入することなく、価格の上昇を抑制し画像表示部を十分に冷却可能な冷却構造及びそれを備えた投写型画像表示装置を提供する。【解決手段】冷却構造は、熱交換器と、画像表示部と、循環ファンと、密閉筐体と、を備える。熱交換器は、第1流路に流れる第1気体と第2流路に流れる第2気体との間で熱交換を行う。循環ファンは第1気体を画像表示部に送風する。熱交換器において、第1流入口と第1流出口とが密閉筐体側に平行に配置され、第1流入口に流入する第1気体の流れと第1流出口から流出する第1気体の流れとは、平行かつ逆方向である。【選択図】図6

Description

本開示は、冷却構造及びそれを備えた投写型画像表示装置に関し、より詳しくは、防塵フィルターを有さずに防塵性能を有する投写型映像表示装置に用いられ、主に画像表示部において熱交換器を備えた冷却構造に関する。
投写型映像表示装置は、液晶などの画像表示素子に強力な照明光を当てて、画像表示素子に表示される小さな画像を投写レンズで拡大投射する。この際、画像表示素子やその前後に配置される偏光板は一部の光を吸収してしまうため発熱を伴う。
そのままでは発熱により機能不良や焼損してしまうことから、外気を取り込むことによる強制空冷を行っている。ただしこの時外気とともにほこりやごみを吸引すると、これが画像表示素子に付着して画質を劣化さる、光を受けて焼損の起点になるなどの懸念があるため、装置吸気口に不織布からなる防塵フィルターを装備している。
ただし、防塵フィルターはほこりが大量に付着すると通気性能が劣化し、外気を取り込めなくなってしまうことから、定期的な交換や洗浄などメンテナンスが必要である。一方で投写型映像表示装置は天井付近などアクセスしにくい場所に配置されることが多く、その維持管理対応が課題であった。
このような課題に対して、従来、例えば、特許文献1の発明が提案されている。特許文献1で照明光学系や画像表示部(液晶、偏光板など)を密閉筐体に納めて、内部は壁面の一部に設けたヒートシンクで熱交換して内部を冷やす構成が提示されている。
また、特許文献2はヒートパイプとフィンから構成される大型の熱交換器を用いる。これによれば、一定輝度の前面投写型の画像表示装置で展開は可能となる。
特開2008-170774号公報 国際公開第2019/225013号
特許文献1の構成自体は一般的なものであるが、実使用では非常に熱交換の受熱面が小さく、ヒートシンクでは熱交換能力が低い。このことから、一般的に用いられる前面投写型の画像表示装置への展開は出来ず、光出力が低い一部の背面投写型の用途に限られてしまう。
特許文献2は、特許文献1で課題の熱交換の能力不足を大型の熱交換器により補っている。しかしながら、この熱交換器は非常に高価であるので、安価な防塵フィルターを廃止できても価格の上昇の抑制が十分ではなかった。
そこで、本開示は、上述した課題を解決することにあって、防塵フィルターを通して外気を直接導入することなく、価格の上昇を抑制し画像表示部を十分に冷却可能な冷却構造及びそれを備えた投写型画像表示装置を提供することを目的とする。
本開示の冷却構造は、熱交換器と、画像表示部と、循環ファンと、密閉筐体と、を備える。熱交換器は、それぞれ独立した第1流路及び第2流路を有し、第1流路に流れる第1気体と第2流路に流れる第2気体との間で熱交換を行う。画像表示部は入射した光に対して光変調を行い、循環ファンは第1気体を画像表示部に送風し、密閉筐体は画像表示部と、循環ファンと、を収容する。熱交換器は、密閉筐体から第1気体が流入する第1流入口と、密閉筐体へ第1気体が流出する第1流出口と、を有する。密閉筐体は、熱交換器の第1流出口から循環ファンの流入口までの空間である第1空間と、循環ファンの流出口から画像表示部に至る第2空間と、画像表示部が収容される第3空間と、画像表示部を挟んで第2空間と反対側にあり、第3空間から熱交換器の第1流入口までの第4空間と、を有する。熱交換器において、第1流入口と第1流出口とが密閉筐体側に平行に配置され、第1流入口に流入する第1気体の流れと第1流出口から流出する第1気体の流れとは、平行かつ逆方向である。
本開示の冷却構造は、上述した冷却構造と、光を出射する光源部と、画像表示部により光変調が行われた光を投写する投写光学系と、を備える。
本開示における冷却構造によれば、防塵フィルターを通して外気を直接導入することなく、価格の上昇を抑制し画像表示部を十分に冷却可能な冷却構造及びそれを備えた投写型画像表示装置を提供することが可能である。
実施の形態に係る、画像表示部を備えた投写型画像表示装置の構成を示す概略図 冷却構造の全体構成と空気の流れを示す概略側面図 冷却構造の全体斜視図 冷却構造の下面図 熱交換器の構成例を示す斜視図 冷却構造全体構成と空気の流れを示す概略平面図 空気の流れを示す冷却構造の断面斜視図 空気の流れを示す冷却構造の断面斜視図 フレキシブル基板接続部周辺を示す図
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者(ら)は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。また、各図においては、説明を容易なものとするため、各要素を誇張して示している。
(実施の形態)
以下、図1~図9を参照して、実施の形態を説明する。まず、図1を参照して本開示の実施の形態に係る投写型画像表示装置100の一例について説明する。図1は、実施の形態に係る画像表示部200を備えた投写型画像表示装置100の構成を示す概略図である。なお、以下において、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸方向を用いて説明する。投写レンズ系500から画像光が出射される光軸をY軸方向とし、Y軸方向に直交する平面をXZ平面とする。また、+Z軸方向を上方向とし、-Z軸方向を下方向とする。
[1-1.投写型画像表示装置]
投写型画像表示装置100は、光源部300、照明光学部400、及び、投写レンズ系500を備える。投写型画像表示装置100は、光源部300からの光を、画像表示部200を含む照明光学部400に導き、投写レンズ系500で画像表示部200上に表示される画像を図にはないスクリーンに拡大投射する構成である。詳細構成についてさらに説明する。
光源部300は、レーザ光源301、ダイクロイックミラー302、励起レンズ303、304、反射円板305、蛍光体306、モータ307、集光レンズ308、円偏光板309、及び拡散反射ミラー310を備える。
レーザ光源301は、複数の青色光を発するレーザがアレイ状に配置され、各レーザ前にそれぞれコリメートレンズを有する。レーザ光源301からの青色光は、-Y方向に出射され、青色光のS偏光のみを反射する特性を有し、斜めに配置されているダイクロイックミラー302に入射する。入射した青色光のうち、S偏光成分の青色光は-X方向に反射されて、励起レンズ303、304により反射円板305上に円環状に塗布された蛍光体306に入射する。
この蛍光体306は、入射した青色光を励起光として黄色光を蛍光する。反射円板305はモータ307により回転される。蛍光体306は励起レンズ303、304により点状に集光される光によって局部的に発熱するが、回転されることで一定の温度に抑制される。これにより青色の入射光は黄色光となって励起レンズ303、304により光線幅を拡大されて再度ダイクロイックミラー302に戻る。ダイクロイックミラー302において入射した黄色光は透過するので、黄色光は照明光学部400に入射する。
一方、ダイクロイックミラー302に入射したレーザ光源301からの青色光のP偏光(S偏光ではない光)はダイクロイックミラー302を透過し、-Y方向に進んで集光レンズ308に入射し、入射光は集光されながら円偏光板309に入射して円偏光光となって拡散反射ミラー310上に入射集光する。ここで反射された光は拡散光となり、併せて円偏光の回転方向が逆となって+Y方向に進んで再度円偏光板309に入射する。
円偏光の回転が逆となって入射することで円偏光板309を透過した際には青色光のS偏光となってダイクロイックミラー302に入射する。ダイクロイックミラー302は青色光のS偏光を反射する特性を有することから、ここで反射されて照明光学部400に入射する。このようにして光源部300から黄色光と青色光とが照明光学部400に入射する。
照明光学部400は、入射側フライアイレンズ401、出射側フライアイレンズ402、PBS(Polarization Beam Splitter;偏光ビームスプリッタ)405、位相差板406、集光レンズ404、反射ミラー408、410、411、ダイクロイックミラー407、409、画像表示部200、クロスカラープリズム414、及び防塵ガラス415を備える。画像表示部200は、青色光を変調する青色用部材200aと、緑色光を変調する緑色用部材200bと、赤色光を変調する赤色用部材200cと、を備える。
照明光学部400に導かれた光は入射側フライアイレンズ401、出射側フライアイレンズ402を経ることで、入射側フライアイレンズ401を形成する矩形で同形状の多数のマイクロレンズの形状を、入射側フライアイレンズ401上の任意のマイクロレンズに対応する出射側フライアイレンズ402上の各マイクロレンズにより拡大投写させて、前方(+X方向)に矩形の照明エリアを形成する。
これらの照明エリアは集光レンズ404で集光されて入射側フライアイレンズ401上のマイクロレンズの矩形エリア像が重畳されて均一な照明エリアを形成する。PBS405は図1に示すように平行四辺形の断面の四角柱の集合体であり、斜めの面には偏光選択膜が施され、出射面には短冊状の位相差板406が貼り合わされて構成される。PBS405の機能は本発明の成立に必須のものではないので、ここでは入射光を偏光方向がそろった色光として出射するとの説明で留め置く。このPBS405の構成において短冊状の位相差板406のみ、有機材料であることから適切な温度制御が必要となる。以上のように入射側及び出射側フライアイレンズ401、402と集光レンズ404とによって形成される矩形範囲に導かれる光は任意の偏光方向にそろったものとなる。
集光レンズ404を経た光はダイクロイックミラー407に入射する。このダイクロイックミラー407は青色光のみ反射、他の色光を透過する特性を有する。ダイクロイックミラー407で反射された青色光は反射ミラー408でさらに反射されて画像表示部200の青色用部材200aに至る。またダイクロイックミラー407を透過した黄色光は緑光を反射する特性を有するダイクロイックミラー409に入射することで緑光成分のみが画像表示部200の緑色用部材200bに至り、ダイクロイックミラー409で黄から緑成分を抜かれた透過として残る赤色光は反射ミラー410、411により反射されて画像表示部200の赤色用部材200cに至る。
画像表示部200の青色用部材200a、緑色用部材200b、赤色用部材200cは、それぞれ、各色光の入射側から入射側偏光板201、液晶パネル202、出射側偏光板203を有し、入射側偏光板201、液晶パネル202、及び出射側偏光板203が並んで配置される。入射側及び出射側フライアイレンズ401、402、及び集光レンズ404によって形成される矩形の照明エリアが液晶パネル202の画像表示範囲を覆うように設定される。
入射側偏光板201は基材ガラスに偏光板を張り合わされて構成され、入射側偏光板201の偏光軸は矩形の照明エリアに入射する光の偏光方向の光のみを透過するよう設定されている。入射側偏光板201では理想的には光の吸収は望まないが、入射側偏光板201では透過する偏光光の偏光軸が合っていても数パーセントの吸収はあるので発熱はある。液晶パネル202は多数の画素ごとに独立制御可能な液晶を備えており、画素間には駆動用電気部品の誤作動防止のための遮光マスクを備えている。
例えば液晶パネル202に入射する光は、映像信号を受けた液晶駆動回路により液晶の画素ごとに入射時の偏光方向そのままに透過する、あるいは偏光方向を変えるなどの作用を受けて、液晶を抜ける。液晶パネル202でも遮光マスクでの吸光や液晶もわずかではあるが光の吸収があるので発熱する。
出射側偏光板203も入射側と同じように偏光選択性部材(偏光板やワイヤーグリッド)を基材ガラスに装備して成る。例えば液晶パネル202で駆動されなかった偏光光は、この出射側偏光板203上の偏光選択性部材でわずかな吸収のみでほとんど透過されるが、液晶パネル202で駆動された偏光光は変調の程度により吸収されて透過されない。
出射側偏光板203では他の部材よりも特に黒表示の際には大きな熱を発生することから、偏光選択性部材はその耐熱性の必要性から耐熱性に優れるワイヤーグリッド(アルミ)、あるいは偏光度の低い偏光板を複数併せて使うなども選択可能である。このように画像表示部200は発熱を伴う反面、液晶の駆動性能維持や偏光板の変質、焼損などを抑制の必要から強力な冷却を求められる。
画像表示部200を透過した各色光は赤反射ダイクロイックコート412、青反射ダイクロイックコート413を備えたクロスカラープリズム414により、+Y方向に合成されて出射され、防塵ガラス415を透過し、投写レンズ系500に至る。投写レンズ系500は画像表示部200の液晶パネル202上に形成される画像を図にはないスクリーン上に拡大投射可能に設定されている。
[1-2.冷却構造]
次に、図2から図6を参照して、冷却構造550について説明する。図2は、側面から見た冷媒である空気の流れを概略的に示す説明図である。図3は、密閉筐体600の概略を示す全体斜視図である。図4は、密閉筐体600の底ケース613が無い状態の下面図である。図5は熱交換器104の構成例を示す斜視図であり、図5(a)は熱交換器104の全体斜視図であり、図5(b)は熱交換器104内の波板120の全体斜視図である。図6は、上面より全体構成と空気の流れを示す概略図である。
本来、赤色光、緑色光、及び青色光の各光路につき説明すべきではあるが、理解をわかりやすくするために簡易に2つの熱交換部材について説明し、構成部品の形状詳細については省略する。また、光源部300や画像表示部200に電力を供給する電源部119についての詳細な説明も省略する。
図2及び図6に示されように、冷却構造550は、画像表示部200を冷却するための構造であり、投写型画像表示装置100の外筐体101の内部に配置されている。外筐体101は、電源部119、画像表示部200を収容する密閉筐体600、光源部300、及び熱交換器104を収容する。外筐体101に設けられた第1吸気口102より外気吸気ファン103によって外筐体101の内部に外気が導かれる。
熱交換器104は、それぞれ独立した第1流路107及び第2流路105を有し、第1流路107に流れる第1気体としての内気と第2流路105に流れる第2気体としての外気との間で熱交換を行う。熱交換器104は、密閉筐体600から温度の高い内気が流入する第1流入口108と、密閉筐体600へ冷却された内気が流出する第1流出口112と、を有する。
外筐体101の内部に導かれた外気は、熱交換器104の第2流路105に至る。第2流路105と第1流路107とは、例えば、薄いアルミ板から成る隔壁106により隔てている。
密閉筐体600は、画像表示部200に内気を送風する循環ファン601を収容し、第1空間604、第2空間606、第3空間607、第4空間608を有する。循環ファン601は、第1ファン601a、第2ファン601b、第3ファン601cと3つのファンで構成されているが、1つまたは2つのファンで構成されてもよい。冷却構造550は、熱交換器104と、画像表示部200と、循環ファン601と、密閉筐体600とで構成される。
密閉筐体600内の内気は熱交換器104の第1流路107から第1ファン601a、第2ファン601b、第3ファン601cにより第1空間604に導かれる。これらのファンとして、高い静圧を限られた空間で得るために、例えば、シロッコファンを採用しているが、他の種類のファンを採用してもよい。
第1空間604は熱交換器104の第1流出口112から循環ファン601の流入口までの空間であり、熱交換器104と第1~第3ファン601a~601cとの間の流路以外を封止されて形成される空間である。第1空間604は、熱交換器104の第1流出口112近傍において、Y軸方向に対向する一方の第1ファン601aに至る流路と、他方の第3ファン601cに至る流路とに分かれている。また、第1空間604は、第1ファン601aに至る流路が、そのまま第1ファン601aに至る流路と、第2ファン601bに至る流路とに分かれている。第1ファン601aと第2ファン601bとはX軸方向に並んで配置されている。各第1~第3ファン601a~601cにより内気は流れる方向が分けられる。
第2空間606は、循環ファン601の流出口から画像表示部200に至る空間である。第2空間606は、第1~第3ファン601a~601cのそれぞれの吐き出し口に連結された導風ダクト605a、605b及び605cによりそれぞれ形成される流路606a、606b、606cを含む。
第1~第3ファン601a~601cから画像表示部200に至るまでのそれぞれの流路が導風ダクト605a、605b及び605cにより封止して形成されている。図8に示すように、画像表示部200を収容する第3空間607の空間607aへの、導風ダクト605aの接続部分605abは、冷媒である空気が画像表示部200の構成部材に効率よく集中するように、先端が絞られたノズル形状を有している。同様に、第3空間607の空間607b及び607cへの、導風ダクト605b及び605cのそれぞれの接続部分もノズル形状を有している。
循環ファン601は必ずしも各色光に対する画像表示部200に1対1で対応する必要はなく、循環ファン601の一つがPBS405に対応するように配置される場合でもよいが、ここでは一例として上記構成にて説明を進める。
第3空間607の空間607aは画像表示部200の赤色用部材200cを内包し、空間607bは青色用部材200aを内包し、空間607cは緑色用部材200bを内包する。各空間607a、607b、及び、607cは、照明光学部400の部材を収容する照明ケース420(図6にて後述)の内壁に囲まれて構成される。投写レンズ系500はレンズマウント615を介して照明ケース420に固定されている。
画像表示部200は前述の通り、各色光の光路ごとに入射側偏光板201、液晶パネル202、出射側偏光板203を含み、入射側偏光板201、液晶パネル202、及び出射側偏光板203はそれぞれ板状の形状を有し、それぞれの底部端面は導風ダクト605a、605b、605cのノズルの先端と対面するよう配置され、それぞれの有効部分に照明光を受けるよう配置される。
入射側偏光板201、液晶パネル202、及び出射側偏光板203は、前述のように強力な照明光を受ける光吸収により発熱する。したがって、第3空間607に導かれた空気は画像表示部200の各部材の熱を受けて、自らの温度を上げて第4空間608に流れる。
第4空間608は照明ケース420と、照明ケース420と電気基板609の間に設けられた導風カバー610間に設けられ、第3空間607の各空間607a及び607bからの温度の上がった空気を熱交換器104の内気を吸気する第1流入口108との間を密閉構造としている。後述のように第4空間608は、第3空間607(c)やPBS405の熱を奪うための空間607dからの温度の上がった空気も熱交換器104の第1流入口108へ導かれる構成となっている。
液晶パネル202はそれぞれ電気基板609にフレキシブル基板611を介して電気的に接続されており、外部より与えられる映像信号に応じて液晶パネル202の各画素を構成する映像表示部が駆動される。電気基板609にはフレキシブル基板611を通す貫通穴が設けられており、本実施の形態でも、導風カバー610にもフレキシブル基板611の貫通する穴が必要となるが、そのままでは熱交換器104の第1流入口108へ導かれるに導かれないこととなるため、導風カバー610の上にはフレキシブル基板611を挟んで貫通させつつ空気は遮断する仕切り材612が設けられる。
この仕切り材612はエラストマや発泡樹脂部材(シリコン、ウレタンなど)の弾性体から成り、仕切るために寄せ付けてもフレキシブル基板611に負荷を与えない材料が選択される。
次に、図6~図8を参照して、空気の流れを説明する。図7及び図8は、空気の流れを示す冷却構造の断面斜視図である。なお、図6~図8も図2と同様に構成部品の詳細な形状の説明を省略する。なお、以下に説明する中で、図2を参照して説明したことを重複して説明している場合もある。
外気吸気ファン103により、第1吸気口102から外気は熱交換器104の第2流入口109に至り、第2流路105を経て、第2流出口110から外筐体101に設けられた第1排気口111から外筐体101の外へ排出される。
一方で熱交換器104にて外気と隔壁106で隔てられ第1流路107を流れた空気はこの間に比較的温度の低い外気と熱交換を行い、温度を下げつつ循環ファン601により引き寄せられ、冷却された内気を吐出する第1流出口112から密閉筐体600の第1空間604に導かれるが、第1ファン601a及び第2ファン601bの方向と、第3ファン601cの方向に分割される(図7参照)。
このうち、第1ファン601aに吸引された空気は導風ダクト605aで形成される第2空間606の流路606aを経て画像表示部200の赤色用部材200cの配置された第3空間607の空間607aに至る。また、第2ファン601bに吸引された空気は導風ダクト605bで形成される第2空間606の流路606bを経て画像表示部200の青色用部材200aが配置された第3空間607の空間607bに至る。同様に、第3ファン601cに吸引された空気は導風ダクト605cで形成される第2空間606の流路606cを経て画像表示部200の緑色用部材200bが配置された第3空間607の空間607cに至るが、第3ファン601cからは吐出された一部の空気は、PBS405を囲んだ空間607dにも導かれる。
このようにして、画像表示部200やPBS405の熱を受けて温度の上がった空気は照明光学部400を収納し、第3空間607やPBS405周辺の空間を形成する壁面を有する照明ケース420の上面方向に吐出される。上述のようにここには導風カバー610と照明ケース420の上面とで形成される第4空間608がある。導風カバー610は熱交換器104の第1流入口108の前面に開口を持つことから、第4空間608に侵入した空気は、第1流入口108に吸気され、第1流路107に至り、循環を繰り返す。以上のように密閉筐体600内において内気は循環し主な発熱部である画像表示部200の熱を熱交換器104に運ぶことができる。
電気基板609は照明ケース420を覆うように配置されるが、画像表示部200の上面に相当する部分には開口があり、液晶パネル202から延伸するフレキシブル基板611と電気接続している。この際、図2での説明の通り仕切り材612により空気は電気基板609までは漏れない処理を施されている。
また、外筐体101には第2吸気口113が設けられており、第1排気ファン114によって第2排気口115に導かれる外気により光源部300の熱が奪われ、第2排気ファン117によって第3排気口118に導かれる外気が流出する間に電源部119の熱が奪われる。このように本開示にかかる冷却構造550において、密閉筐体600とそのほかの部分との熱管理を切り離して構成されている。
底ケース613には第1ファン601a、第2ファン601b、第3ファン601cが支持されており、その上に導風ケース614が覆うように配置される。この導風ケース614は熱交換器104からの空気を循環ファン601の各ファンに分配する第1空間604を底ケース613との間で形成し、循環ファン601の各ファンの吐出口の近傍に第2空間606の各流路606a、606b、606cをそれぞれ形成する導風ダクト605a、605b、605cが一体に形成されている。
さらに導風ケース614上には照明ケース420、その上に導風カバー610が配置され、この照明ケース420と導風カバー610の間に第4空間608が形成される。第
3空間607の3つの空間607a、607b、607cが、第3空間607の上方に配置された1つの空間である第4空間608にそれぞれ連通する。これにより、密閉筐体600のコンパクト化を実現することができる。
図9(a)は画像表示部200の上部の詳細拡大図であり、液晶パネル202からフレキシブル基板611が延伸して図にはない電気基板609上のコネクタ616に接続されている様子を示している。図9(a)において、内部構造を見やすくするために、導風カバー610は表示していない。図9(b)は図9(a)において、導風カバー610を追加した図である。ここでは画像表示部200の熱を受けた空気が下から上がってくるので、このままでは開口617から空気が漏れてしまい、図9(b)で導風カバー610の下側に構成される第4空間608に、十分に導くことができない。そこで本実施例では図9(c)のように開口617の周辺含め上部に仕切り材612が設けられている。
この仕切り材612には切込み618が設けられており、フレキシブル基板611を貫通可能にしながら、第3空間607から上がってくる空気の漏れを抑えることができる。切込み618のフレキシブル基板611の貫通部以外の封止や、フレキシブル基板611を通す際の作業性を考慮すると、この仕切り材612の材質は弾性体であることが望ましい。
ここでは仕切り材612を矩形の部材に切込み618を入れたものとしたが、切込み618を境に2体としても構成することは可能であるし、あるいは切込み618の片側近傍に支点を設けて開閉可能に構成することも可能である。フレキシブル基板611を空気のもれなく貫通支持できれば形態を問わない。
図5を参照して、熱交換器104を説明する。図5(a)は熱交換器104の斜視図であり、図5(b)はその内部に内包される隔壁106を示す。熱交換器104は隔壁106の両端を櫛歯形状の波板120で、上面を上面板121で、下面及び側面を熱交換ケース122で囲って構成される。波板120は隔壁106の片面側を隙間なく固定し、図に示すように波板120の片側は第2流入口109、他方は第2流出口110となる。また、図5(a)に示すように熱交換ケース122の底部両端は開口があり、第2流入口109側は第1流出口112となり、第2流出口110側は第1流入口108となる。
このように構成することで第2流入口109から第2流出口110に抜ける外気と、第1流入口108から第1流出口112に抜ける内気とが隔壁106を挟んで流れることから、内気が内部で発熱した部材の熱を奪うことで外気に比べて温度が高い状態で侵入してくると、外気との間で熱交換が行われて、内気の温度は下げられて再度密閉筐体600内に戻される。内気は侵入あるいは吐出時に隔壁106の曲げ方向と直交方向に流れることとなるが、その流速は早いものでないため各循環ファンで発生される圧力差に伴って支障なく流れる。この熱交換器104の第1流入口108と第1流出口112は導風ケース614の開口部と空気の漏れが無いようにあてつけられて配置される。
なお、図6に示すように熱交換器104の第1流入口108、第1流出口112は光学ユニットである照明光学部400の側面側に対向する。かつ、熱交換器104の両端近傍である第1流入口108、第1流出口112は略同一面上に配置されているので照明光学部400の側面に配置しても、照明光学部400の構成に影響を与えることなく、矩形の装置外形(例えば外筐体101)内に無駄な空間の発生を抑えながら収納することを可能とする。
この際、第1流入口108と第1流出口112とが成す面は、図6から明らかなように投写レンズ系500の光軸501と平行な配置とすることでも、比較的熱交換器104の第1流出口112が第1ファン601a、第2ファン601b、及び第3ファン601cからの距離の違いを抑制する位置となり、最終的には各冷却対象の温度により上記各ファンは最適制御されるにしても偏りを抑えられることとなることから望ましい。
また、第1~第3ファン601a~603c、外気吸気ファン103、及びその他排気ファンも密閉筐体600内の温度、外気温度、及び設置される高度(標高)の少なくともいずれか1つに応じて制御してもよい。例えば、電気基板609はプロセッサ等の制御回路を含み、密閉筐体600内に配置された温度センサや外筐体101の第1吸気口102に配置された温度センサからの検出信号を基に、制御回路が各ファンの回転数を制御する。これにより、投写型画像表示装置100が設置される環境に応じて画像表示部200の温度を所望の値に抑えながら、ファンによって発生する騒音も最小限に抑制することができる。ただし、密閉筐体600内の循環ファン601は密閉筐体600内に置かれるので、密閉筐体600内の温度モニターのみでの制御も選択可能である。
[1-3.効果等]
以上のように、本実施の形態に係る冷却構造550は、それぞれ独立した第1流路107及び第2流路105を有し、第1流路107に流れる内気と第2流路105に流れる外気との間で熱交換を行う熱交換器104と、入射した光に対して光変調を行う画像表示部200と、内気を画像表示部200に送風する循環ファン601と、画像表示部200と、循環ファン601と、を収容する密閉筐体600と、を備える。熱交換器104は、密閉筐体600から内気が流入する第1流入口108と、密閉筐体600へ内気が流出する第1流出口112と、を有する。密閉筐体600は、熱交換器104の第1流出口112から循環ファン601の流入口までの空間である第1空間604と、循環ファン601の流出口から画像表示部200に至る第2空間606と、画像表示部200が収容される第3空間607と、画像表示部200を挟んで第2空間606と反対側にあり、第3空間607から熱交換器104の第1流入口108までの第4空間608と、を有する。熱交換器104において、第1流入口108と第1流出口112とが密閉筐体600側に平行に配置され、第1流入口108に流入する内気の流れと第1流出口112から流出する内気の流れとは、平行かつ逆方向である。
熱交換器104において、密閉筐体600内を循環し画像表示部200を冷却する内気が流れる第1流路107と、外気が流れる第2流路105とがそれぞれ独立しており、これらの内気と外気との間で熱交換を行うので、外気が密閉筐体600内に流入することがない。したがって、密閉筐体600内を循環する内気は外部の埃等が混入することがなく、熱交換器104によって外気に冷却されるので、冷却構造550は防塵フィルターを用いずに高い冷却性能を得ることができる。また、熱交換器104の第1流入口108と第1流出口112とが密閉筐体600側に平行に配置されているので、冷却構造550の占有体積を小さくすることができる。また、ヒートパイプよりもコストの低い熱交換器104を用いるので、価格の上昇を抑制することができ低価格な冷却構造550を実現することができる。なお、「第1流入口108に流入する内気の流れと第1流出口112から流出する内気の流れとは、平行かつ逆方向である」とは、完全に平行かつ逆方向である場合に加え、第1流入口108及び第1流出口112の近傍において完全に平行かつ逆方向でない場合もよく、略平行かつ略逆方向である場合も含まれる。また、第1流入口108に流入する内気の全ての流れと第1流出口112から流出する全ての流れとが、平行かつ逆方向であるだけでなく、第1流入口108に流入する内気の一部の流れと第1流出口112から流出する一部の流れとが、平行かつ逆方向である場合もふくまれる。
また、熱交換器104は画像表示部200に光源部300からの光を導く照明光学部400の光学導光部材としての、反射ミラー408、410、411とダイクロイックミラー407、409とを収容する照明ケース420の側面側に配置され、熱交換器104の第1流入口108及び第1流出口112は、それぞれ照明ケース420の側面と対向し、かつ、熱交換器104の両端部において同一面上に配置されている。
また、熱交換器104は、外気が流入する第2流入口109と、外気が流出する第2流出口110とを備え、第2流入口109及び第2流出口110は、それぞれ照明ケース420に固定された投写レンズ系500の光軸501の方向と平行に配置されている。
また、熱交換器104は、密閉筐体600内を循環する内気と、外部から取り込まれる外気とを分離する波板120を有し、波板120を介して内気と外気との間の熱交換を行う。
また、熱交換器104に対して、内気の流入及び流出方向は波板120の長手方向に対して交差する方向であり、外気の流入及び流出方向は波板120の長手方向に平行な方向である。
また、画像表示部200の駆動回路を備える電気基板609の少なくとも一部が、密閉筐体600を介して第4空間608に沿って配置され、画像表示部200と電気基板609とが、第4空間608から密閉筐体600の外部へ延出するフレキシブル基板611によって接続され、第4空間608と密閉筐体600の外部とを仕切る仕切り材612が備えられている。
また、第4空間608は、照明ケース420の上面と導風カバー610とで形成され、導風カバー610に設けられた、フレキシブル基板611が貫通する開口617上に、フレキシブル基板611を挟む切込み618を有する仕切り材612が設けられ、仕切り材612はエラストマあるいは発泡樹脂部材である。これにより、密閉筐体600の密閉性を保ちつつ、密閉筐体600の内部から外部へフレキシブル基板611を延出することができる。
また、循環ファン601は、画像表示部200または有機材料を含むPBS405の異なる部位を冷却するために複数のファンを有し、複数のファンのうち少なくとも2つの第1ファン601aと第3ファン601cとは互いに対向する位置に配置され、熱交換器104は第1ファン601aと第3ファン601cとの間に配置されている。これにより、離れて配置された第1ファン601aと第3ファン601cのそれぞれの出力を均等化することができるので、ファンによる騒音の増大を抑制することができる。なお、側面視において、熱交換器104の一部が第1ファン601aと第3ファン601cと重なっていてもよい。
また、第1空間604は、熱交換器104の第1流出口112側において、対向する一方の第1ファン601aに至る流路と、他方の第3ファン601cに至る流路に分かれてなる。熱交換器104の第1流出口112に接続される第1空間604が、対向する一方の第1ファン601aに至る流路と、他方の第3ファン601cに至る流路に分かれているので、熱交換器104により冷却された内気をそれぞれのファンへ送ることができる。
また、第2空間606は、第1ファン601aの流出口から赤色用部材200cに至る流路606aと、第2ファン601bの流出口から青色用部材200aに至る流路606bと、第3ファン601cの流出口から緑色用部材200bに至る流路606cと、を有する。これにより、各色用の画像表示部200に対して個別のファン及び流路が用意されているので、各色用の画像表示部200に対して個別に冷却する風量を調節することができる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、上記実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
実施の形態では、熱交換器104を、熱交換性能、装置サイズ、特殊な部品なく簡便な構成で実現可能であることから隔壁106を挟んでの構成としたが、外気と内気を分離して、それぞれの吸気、吐出位置が成り立つのであれば一般的なヒートシンクやヒートパイプ、あるいは異なる構成の隔壁構成例でも応用可能である。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
(実施の形態の概要)
(1)本開示の冷却構造は、熱交換器と、画像表示部と、循環ファンと、密閉筐体と、を備える。熱交換器は、それぞれ独立した第1流路及び第2流路を有し、第1流路に流れる第1気体と第2流路に流れる第2気体との間で熱交換を行う。画像表示部は入射した光に対して光変調を行い、循環ファンは第1気体を画像表示部に送風し、密閉筐体は画像表示部と、循環ファンと、を収容する。熱交換器は、密閉筐体から第1気体が流入する第1流入口と、密閉筐体へ第1気体が流出する第1流出口と、を有する。密閉筐体は、熱交換器の第1流出口から循環ファンの流入口までの空間である第1空間と、循環ファンの流出口から画像表示部に至る第2空間と、画像表示部が収容される第3空間と、画像表示部を挟んで第2空間と反対側にあり、第3空間から熱交換器の第1流入口までの第4空間と、を有する。熱交換器において、第1流入口と第1流出口とが密閉筐体側に平行に配置され、第1流入口に流入する第1気体の流れと第1流出口から流出する第1気体の流れとは、平行かつ逆方向である。
熱交換器において、密閉筐体内を循環し画像表示部を冷却する第1気体が流れる第1流路と、第2気体が流れる第2流路とがそれぞれ独立しており、これらの第1気体と第2気体との間で熱交換を行うので、第2気体が密閉筐体内に流入することがない。したがって、密閉筐体内を循環する第1気体は外部の埃等が混入することがなく、熱交換器によって第2気体に冷却されるので、冷却構造は防塵フィルターを用いずに高い冷却性能を得ることができる。また、熱交換器の第1流入口と第1流出口とが密閉筐体側に平行に配置されているので、冷却構造の占有体積を小さくすることができる。また、ヒートパイプよりもコストの低い熱交換器を用いるので、価格の上昇を抑制することができ低価格な冷却構造を実現することができる。したがって、主に画像表示部の信頼性を確保する高い冷却性能と、従来の構成とほぼ同サイズの小形、特殊な部品を必要としない低価格を可能とする冷却構造を提供することができる。
(2)(1)の冷却構造において、熱交換器は画像表示部に光源からの光を導く光学導光部材を収容するケースの側面側に配置され、熱交換器の第1流入口及び第1流出口は、それぞれケースの側面と対向し、かつ、熱交換器の両端部において同一面上に配置されている。
(3)(1)または(2)の冷却構造において、熱交換器は、第2気体が流入する第2流入口と、第2気体が流出する第2流出口とを備え、第2流入口及び第2流出口は、それぞれケースに固定された投写レンズ系の光軸方向と平行に配置されている。
(4)(1)から(3)のいずれか1つの冷却構造において、熱交換器は、密閉筐体内を循環する第1気体と、外部から取り込まれる第2気体とを分離する波板を有し、波板を介して第1気体と第2気体との間の熱交換を行う。
(5)(1)から(4)のいずれか1つの冷却構造において、熱交換器に対して、第1気体の流入及び流出方向は波板の長手方向に対して交差する方向であり、第2気体の流入及び流出方向は波板の長手方向に平行な方向である。
(6)(1)から(5)のいずれか1つの冷却構造において、画像表示部の駆動回路を備える電気基板の少なくとも一部が、密閉筐体を介して第4空間に沿って配置される。画像表示部と電気基板とが、第4空間から密閉筐体の外部へ延出するフレキシブル基板によって接続され、第4空間と密閉筐体の外部とを仕切る構造が備えられている。
(7)(6)の冷却構造において、第4空間は、光学ユニットの上面と導風カバーとで形成され、導風カバーに設けられた、フレキシブル基板が貫通する穴上に、フレキシブル基板を挟むエラストマあるいは発泡樹脂部材が設けられている。
(8)(1)から(7)のいずれか1つの冷却構造において、循環ファンは、密閉筐体内の温度に応じて回転数が制御され、熱交換器の第2気体を導入する吸気ファンは、外気温、高度、及び密閉筐体内の温度の少なくともいずれか1つに応じて回転数が制御される。
(9)(1)から(8)のいずれか1つの冷却構造において、密閉筐体内において熱交換器からの第1気体は第1空間、第2空間、第3空間、及び第4空間の順に流れるように導風される構造を備えている。
(10)(1)から(9)のいずれか1つの冷却構造において、循環ファンは、複数のシロッコファンを含む。
(11)(1)から(10)のいずれか1つの冷却構造において、画像表示部は少なくとも、第1偏光板、第2偏光板及び第3偏光板と、第1液晶パネル、第2液晶パネル及び第3液晶パネルと、を有する。
(12)(11)の冷却構造において、前記循環ファンは、前記画像表示部または有機材料を含む光学部材の異なる部位を冷却するために複数のファンを有し、複数のファンのうち少なくとも2つのファンは互いに対向する位置に配置され、前記熱交換器は前記2つのファンの間に配置されている。
(13)(12)の冷却構造において、前記第1空間は、前記熱交換器の第1流出口において、前記対向する一方のファンに至る流路と、他方のファンに至る流路に分かれてなる。
(14)(13)の冷却構造において、第3空間は、第1偏光板及び第1液晶パネルを収容する空間と、第2偏光板及び第2液晶パネルを収容する空間と、第3偏光板及び第3液晶パネルを収容する空間と、を有する。第4空間は、第3空間のそれぞれの空間と連通している。
(15)本開示の投写型画像表示装置は、(1)から(14)のいずれか1つの冷却構造と、光を出射する光源部と、画像表示部により光変調が行われた光を投写する投写光学系と、を備える。
本開示は、画像表示部を冷却するための冷却構造及びそれを備える投写型画像表示装置に適用可能である。
100 投写型画像表示装置
101 外筐体
102 第1吸気口
103 外気吸気ファン
104 熱交換器
105 第2流路
106 隔壁
107 第1流路
108 第1流入口
109 第2流入口
110 第2流出口
111 第1排気口
112 第1流出口
113 第2吸気口
114 第1排気ファン
115 第2排気口
117 第2排気ファン
118 第3排気口
119 電源部
120 波板
121 上面板
122 熱交換ケース
200 画像表示部
200a 青色用部材
200b 緑色用部材
200c 赤色用部材
201 入射側偏光板
202 液晶パネル
203 出射側偏光板
300 光源部
301 レーザ光源
302、407、409 ダイクロイックミラー
303、304 励起レンズ
305 反射円板
306 蛍光体
307 モータ
308、404 集光レンズ
309 円偏光板
310 拡散反射ミラー
400 照明光学部
401 入射側フライアイレンズ
402 出射側フライアイレンズ
404 集光レンズ
405 PBS
406 位相差板
408、410、411 反射ミラー
412、413 ダイクロイックコート
414 クロスカラープリズム
415 防塵ガラス
420 照明ケース
500 投写レンズ系
501 光軸
600 密閉筐体
601 循環ファン
601a 第1ファン
601b 第2ファン
601c 第3ファン
604 第1空間
605a、605b、605c 導風ダクト
605ab 接続部分
606 第2空間
606a、606b、606c 流路
607 第3空間
607a、607b、607c 空間
608 第4空間
609 電気基板
610 導風カバー
611 フレキシブル基板
612 仕切り材
613 底ケース
614 導風ケース
615 レンズマウント
616 コネクタ
617 開口
618 切込み

Claims (15)

  1. それぞれ独立した第1流路及び第2流路を有し、前記第1流路に流れる第1気体と前記第2流路に流れる第2気体との間で熱交換を行う熱交換器と、
    入射した光に対して光変調を行う画像表示部と、
    前記第1気体を前記画像表示部に送風する循環ファンと、
    前記画像表示部と、前記循環ファンと、を収容する密閉筐体と、を備え、
    前記熱交換器は、
    前記密閉筐体から前記第1気体が流入する第1流入口と、
    前記密閉筐体へ前記第1気体が流出する第1流出口と、を有し、
    前記密閉筐体は、
    前記熱交換器の前記第1流出口から前記循環ファンの流入口までの空間である第1空間と、
    前記循環ファンの流出口から前記画像表示部に至る第2空間と、
    前記画像表示部が収容される第3空間と、
    前記画像表示部を挟んで前記第2空間と反対側にあり、前記第3空間から前記熱交換器の前記第1流入口までの第4空間と、を有し、
    前記熱交換器において、前記第1流入口と前記第1流出口とが前記密閉筐体側に平行に配置され、
    前記第1流入口に流入する第1気体の流れと前記第1流出口から流出する第1気体の流れとは、平行かつ逆方向である、
    冷却構造。
  2. 前記熱交換器は前記画像表示部に光源部からの光を導く光学導光部材を収容するケースの側面側に配置され、
    前記熱交換器の第1流入口及び第1流出口は、それぞれ前記ケースの側面と対向し、かつ、前記熱交換器の両端部において同一面上に配置されている、
    請求項1に記載の冷却構造。
  3. 前記熱交換器は、第2気体が流入する第2流入口と、第2気体が流出する第2流出口とを備え、
    前記第2流入口及び前記第2流出口は、それぞれ前記ケースに固定された投写レンズ系の光軸方向と平行に配置されている、
    請求項2に記載の冷却構造。
  4. 前記熱交換器は、前記密閉筐体内を循環する前記第1気体と、外部から取り込まれる前記第2気体とを分離する波板を有し、前記波板を介して前記第1気体と前記第2気体との間の熱交換を行う、
    請求項1に記載の冷却構造。
  5. 前記熱交換器に対して、前記第1気体の流入及び流出方向は前記波板の長手方向に対して交差する方向であり、前記第2気体の流入及び流出方向は前記波板の長手方向に平行な方向である、
    請求項4に記載の冷却構造。
  6. 前記画像表示部の駆動回路を備える電気基板の少なくとも一部が、前記密閉筐体を介して前記第4空間に沿って配置され、
    前記画像表示部と前記電気基板とが、前記第4空間から前記密閉筐体の外部へ延出するフレキシブル基板によって接続され、
    前記第4空間と前記密閉筐体の外部とを仕切る構造が備えられている、
    請求項2に記載の冷却構造。
  7. 前記第4空間は、前記ケースの上面と導風カバーとで形成され、
    前記導風カバーに設けられた、前記フレキシブル基板が貫通する穴上に、前記フレキシブル基板を挟むエラストマあるいは発泡樹脂部材が設けられている、
    請求項6に記載の冷却構造。
  8. 前記循環ファンは、前記密閉筐体内の温度に応じて回転数が制御され、
    前記熱交換器の前記第2気体を導入する吸気ファンは、外気温、高度、及び前記密閉筐体内の温度の少なくともいずれか1つに応じて回転数が制御される、
    請求項1の冷却構造。
  9. 前記密閉筐体内において前記熱交換器からの前記第1気体は前記第1空間、前記第2空間、前記第3空間、及び前記第4空間の順に流れるように導風される構造を備えている、
    請求項1に記載の冷却構造。
  10. 前記循環ファンは、複数のシロッコファンを含む、
    請求項1に記載の冷却構造。
  11. 前記画像表示部は少なくとも、第1偏光板、第2偏光板及び第3偏光板と、第1液晶パネル、第2液晶パネル及び第3液晶パネルと、を有する、
    請求項1記載の冷却構造。
  12. 前記循環ファンは、
    前記画像表示部または有機材料を含む光学部材の異なる部位を冷却するために複数のファンを有し、
    複数の前記ファンのうち少なくとも2つのファンは互いに対向する位置に配置され、
    前記熱交換器は前記2つのファンの間に配置されている、
    請求項11記載の冷却構造。
  13. 前記第1空間は、前記熱交換器の第1流出口側において、前記対向する一方のファンに至る流路と、他方のファンに至る流路に分かれてなる、
    請求項12記載の冷却構造。
  14. 前記第3空間は、
    前記第1偏光板及び前記第1液晶パネルを収容する空間と、
    前記第2偏光板及び前記第2液晶パネルを収容する空間と、
    前記第3偏光板及び前記第3液晶パネルを収容する空間と、を有し、
    前記第4空間は、前記第3空間のそれぞれの空間と連通している、
    請求項13に記載の冷却構造。
  15. 請求項1から14のいずれか1つに記載の冷却構造と、
    前記光を出射する光源部と、
    前記画像表示部により光変調が行われた光を投写する投写光学系と、を備える、
    投射型画像表示装置。
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