JP2023178780A - 微細気泡含有水供給ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】製品の小型化を可能とする微細気泡含有水供給ポンプを提供する。【解決手段】微細気泡含有水供給ポンプ100は、気体導入機構19と、マニホルド20内に設けられた吸引・混合機構43及び微細気泡含有水生成部50とを備える。マニホルド20に形成された収納孔30の気体受入部33には、気体導入機構19が接続されている。圧縮コイルばね41、吸引・混合機構43、及び微細気泡含有水生成部50が、収納孔30の中心軸線Lに沿って配置されて収納孔30に収納されると共に、第2端32に設けられた封止プラグ60で封止されている。【選択図】図4
Description
本発明は、微細気泡含有水供給ポンプに関する。
従来、水に微細気泡を溶解または含有させることができるポンプが知られている。例えば、特許文献1に記載されたポンプは、微細気泡を発生させる微細気泡発生器を備えている。微細気泡発生器は、液体を加圧し吐出するマニホルドの吐出部に取り付けられている。微細気泡発生器を高圧水が通過する際、キャビテーション効果によって微細気泡が発生する。
上記した従来のポンプでは、微細気泡発生器がマニホルドの吐出部に取り付けられているため、微細気泡発生器が、マニホルド(マニホルドの大きさがポンプの幅に相当する)から突出してしまう。このような微細気泡発生器の配置は、レイアウト上、不利になり得る。例えば、モータ又はエンジン等の駆動源がマニホルドと組み合わされるときに、微細気泡発生器は障害物となり得る。
本発明は、製品の小型化を可能とする微細気泡含有水供給ポンプを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、使用液の流路が内部に形成されたマニホルド(20)を備える微細気泡含有水供給ポンプ(100)であって、マニホルド(20)の外部から気体を導入する気体導入機構(19)と、マニホルド(20)内に設けられ、気体導入機構(19)から導入された気体を使用液と混合させる吸引・混合機構(43)と、気体が混合された使用液を受け入れて使用液中に微細気泡を発生させる微細気泡発生機構(51)を有する微細気泡含有水生成部(50)と、を備え、マニホルド(20)には、流路に接続されて直線状に延びる収納孔(30)が形成されており、収納孔(30)は第1端(31)及び第2端(32)を有すると共に、第1端(31)及び第2端(32)の間の気体受入部(33)に気体導入機構(19)が接続されており、収納孔(30)には、第1端(31)と吸引・混合機構(43)との間に付勢部材(41)が設けられ、付勢部材(41)、吸引・混合機構(43)、及び微細気泡含有水生成部(50)が、収納孔(30)の中心軸線(L)に沿って配置されて収納孔(30)に収納されると共に、第2端(32)に設けられた封止部材(60)で封止されている。
この微細気泡含有水供給ポンプ(100)によれば、付勢部材(41)、吸引・混合機構(43)、及び微細気泡含有水生成部(50)を含んだ機能水生成ユニットが、マニホルド(20)の収納孔(30)に挿入され、封止部材(60)で封止される。微細気泡含有水生成部(50)もマニホルド(20)の内部に収められているため、製品(ポンプ)の小型化が可能である。またメンテナンスの際には、封止部材(60)が緩められ、吸引・混合機構(43)及び微細気泡含有水生成部(50)が付勢部材(41)により付勢されてマニホルド(20)外へと押し出される。これにより、微細気泡発生機構(51)の取出し及びメンテナンス(例えば、清掃又は交換等)が容易になっている。分解又は組立に係るメンテナンス性が向上する。
微細気泡含有水生成部(50)は、中心軸線(L)の方向に隣接する他の部材に対してOリング(71,72)を介して連結されていてもよい。この場合、微細気泡含有水生成部(50)は、他の部材(例えば封止部材(60)等)に対して分解可能である。よって、微細気泡含有水生成部(50)(微細気泡発生機構(51)等)のみを交換することが可能である。メンテナンス性が更に向上する。またOリング(71,72)が、各部材の連結を可能にすると共に、吐出流路(25)における気密保持を可能とする。
吸引・混合機構(43)は、外周面に形成された外周溝(43e)と、外周溝(43e)と吸引・混合機構(43)の内部の流路とを連絡する連絡孔(43f)とを有してもよい。吸引・混合機構(43)が収納孔(30)に収納されて封止部材(60)で封止された収納状態で、外周溝(43e)の位置は、中心軸線(L)の方向において気体受入部(33)の位置に一致してもよい。この場合、気体受入部(33)から吸引・混合機構43の内部へとスムーズに気体が通るので、気体の圧力損失を低減することができる。
マニホルド(20)の吐出流路(25)が、少なくとも吸引・混合機構(43)及び微細気泡含有水生成部(50)を含んでいてもよい。微細気泡含有水供給ポンプ(100)では、使用液として、オゾン水等が用いられる場合がある。この場合、気体導入機構(19)を通じてオゾンガスがマニホルド(20)内に導入される。吐出流路(25)に微細気泡含有水生成部(50)が設けられるため、オゾン水をポンプ内で循環させる必要はない。このことは、微細気泡含有水供給ポンプ(100)の吐出流路(25)以外の各部において、耐オゾン性の部材を使用しなくて済むという利点をもたらす。
本発明によれば、製品(ポンプ)の小型化が可能である。また、分解又は組立に係るメンテナンス性が向上する。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下の実施形態において、微細気泡含有水供給ポンプは、例えばプランジャポンプ装置(往復動ポンプ装置)である。以下の実施形態の説明において、微細気泡含有水供給ポンプ100を単にポンプ100と称する。ポンプ100は、例えば、3列のプランジャが水平方向に並設された横型3連プランジャポンプ装置である。ポンプ100は、定置式または可搬式のポンプであり、例えば、農作業等に利用される。
図1及び図2に示されるように、ポンプ100は、駆動源であるモータ1と、モータ1の出力軸に連結されたクランクケース2と、クランクケース2に連結されたマニホルド20と、マニホルド20の吸入部20a及び吐出部20bにそれぞれ接続された吸入管26及び吐出管27と、を備える。吸入管26の端部には吸入接続部16が形成され、吐出管27の端部には吐出接続部17が形成されている。これらの吸入接続部16及び吐出接続部17には、ホース、チューブ、配管等の外部の管状部材が接続される。
マニホルド20内には、往復動部材を構成するプランジャ13が往復動するシリンダ部4と、シリンダ部4の先端側にポンプ室5と、が形成される。また、マニホルド20には、ポンプ室5に作動液体を導入するための吸入口6と、ポンプ室5内で圧縮された作動液体を吐出するための吐出口7と、が設けられる。吸入口6と吐出口7とは流路8により連絡されている。流路8の吸入口6側には吸入弁9が設けられ、流路8の吐出口7側には吐出弁10が設けられる。流路8のうちの吸入弁9と吐出弁10との間の部分11がポンプ室5に繋がっている。
クランクケース2は中空に構成され、クランクケース2内には、クランク軸(駆動軸)12、クランク軸12に回転可能に連結されたコンロッド14、及び、プランジャ13とコンロッド14とを回転可能に連結するピストンピン15等が配置されている。
ポンプ100は、例えば水(使用液)を吸入管26から吸い込み、クランクケース2内に備えられた駆動部3及びマニホルド20内に備えられた加圧部22により、吐出管27へと水を圧送する。吐出管27から外部の管状部材へと送られた高圧水は、例えば圃場等に供給される。さらに、ポンプ100は、高圧水に微細気泡を溶解または含有させることができる構造を有する。ポンプ100において発生させられる微細気泡とは、例えば直径1μm未満のウルトラファインバブル(以下、UFBという)である。ポンプ100において、微細気泡として、例えば直径1μm以上100μm未満のMBが発生させられてもよい。ポンプ100は、例えば潅水等に利用されて、農作物の生育促進を可能とする。
図2に示されるように、マニホルド20は、水を加圧する3つの加圧部22を有する。駆動部3は、モータ1の出力軸に連結されたクランク軸(駆動軸)、クランク軸に回転可能に連結されたコンロッド、及びプランジャとコンロッドとを回転可能に連結するピストンピンと(いずれも図示せず)を含む。駆動部3は、クランクケース2及びマニホルド20の間においてこれらの内部を往復するプランジャ等の往復動部材(図示せず)を駆動する。駆動部3は、モータ1で発生させられた動力を加圧部22に伝達する。上記のポンプ室5は加圧部22に含まれる。
マニホルド20内には、往復動部材が往復動するシリンダ部と、その先端側のポンプ室と(いずれも図示せず)が形成されている。また、マニホルド20は、ポンプ室に作動液体である水を導入するための吸入流路である低圧側流路21と、圧縮された水を吐出するための吐出流路である高圧側流路23とを有する。低圧側流路21と高圧側流路23とは3つの流路8により連絡されており、各流路8の吸入側(図示下側)には吸入弁9が設けられ、各流路8の吐出側(図示上側)には吐出弁10が設けられる。流路8のうちの吸入弁9と吐出弁10との間の部分11が上記のポンプ室5に繋がっている。各流路8の中央に加圧部22が設けられる。
このように、マニホルド20は、3列のプランジャに対応する3つの加圧部22を有する。各加圧部22が、流路8と吸入弁9と吐出弁10とを含んでおり、これらのポンプ作用によって、水が加圧される。マニホルド20は、駆動部3に接続されて、吸入部20aから水を吸入し、加圧部22において水を加圧し、吐出部20bから高圧水を吐出する。なお、マニホルド20の吸入側に、吸入管26と吸入部20aとの間において、ストレーナ及び連結管(何れも図示せず)が設けられてもよい。マニホルド20の吐出側には、3連の加圧部22と吐出部20bとの間において、圧力調整部(図示せず)が設けられてもよい。
続いて、図3~図7を参照して、ポンプ100のマニホルド20に設けられた機能水の生成に係る構成について説明する。図3~図5に示されるように、マニホルド20内には、ポンプ室5から繋がる流路に接続されて直線状に延びる収納孔30が形成されている。収納孔30は、中心軸線Lを有する。この中心軸線Lは、例えば、複数のプランジャが並設される並設方向と同じである。例えば段付き円筒状に形成された収納孔30は、第1端31及び第2端32を有する。第1端31は吐出部20bから遠い端部であり、第2端32は吐出部20bに近い端部である。
第1端31及び第2端32の間には、取付孔35及び気体受入部33が形成されている。取付孔35には気体導入機構19が取り付けられ、これによって気体受入部33に気体導入機構19が接続されている。気体導入機構19は、吐出部20bの外部から気体を導入する。気体は、空気であってもよいし、オゾン等の空気以外の機能的な気体であってもよい。気体導入機構19に気体の配管が接続されてもよいし、気体導入機構19を介して空気を導入する場合には、気体導入機構19の先端が大気開放されてもよい。
収納孔30内には、第1端31から第2端32へ向けて、圧縮コイルばね41、吸引・混合機構43、連通管45、微細気泡発生機構51を含む微細気泡含有水生成部50、及び封止プラグ60がこの順に設けられている。圧縮コイルばね41、吸引・混合機構43、連通管45、及び微細気泡含有水生成部50は、中心軸線Lに沿って配置されており、この内部に、高圧水を通す吐出流路25が形成されている。圧縮コイルばね41、吸引・混合機構43、連通管45、及び微細気泡含有水生成部50のそれぞれは、収納孔30内に収まる外径(外形とも言える)を有する。吸引・混合機構43、連通管45、及び微細気泡含有水生成部50は、本実施形態における機能水生成ユニットAを構成する(図6参照)。
マニホルド20には、図2~図5に示されるように、3つの吸入口6を含み上記並設方向(中心軸線Lに平行に)延びる低圧側流路21と、3つの加圧部22(流路8)と、3つの吐出口7を含み上記並設方向(中心軸線Lに平行に)延びる高圧側流路23と、高圧側流路23の端部に接続されて中心軸線Lに直交する方向に延びる高圧水移送流路24と、高圧水移送流路24に接続されて中心軸線Lの方向に延びる吐出流路25とが形成されている。低圧側流路21は、吸入部20a(図1参照)に繋がっている。高圧側流路23の両端には、閉塞プラグ29が取り付けられている。高圧水移送流路24は、圧縮コイルばね41が設けられた部分において、収納孔30に接続されている。
マニホルド20には、第1端31において封止プラグ65が設けられており、第2端32において封止プラグ(封止部材)60が設けられている。封止プラグ65及び封止プラグ60は、収納孔30内の気密を保つが、例えば、その中央には使用液の流通を許容する貫通孔が形成されている。封止プラグ65及び/又は封止プラグ60には、外部の配管が接続される。例えば、封止プラグ60には、上記した吐出管27が接続される。
図6に示されるように、第2端32の内周面には、例えば雌ねじ部36が形成されている。封止プラグ60のうち収納孔30内に挿入される円筒部の外周面には、例えば雄ねじ部60aが形成されている。封止プラグ60の雄ねじ部60aが雌ねじ部36にねじ込まれることにより、封止プラグ60は第2端32(マニホルド20)に固定される。
図7に示されるように、圧縮コイルばね41、吸引・混合機構43、連通管45、及び微細気泡含有水生成部50のそれぞれは、隣接する部材に対して、端面において当接するか、隣接する部材の内部に嵌り込むか、又は隣接する部材の端部を収容する。例えば、圧縮コイルばね41は、封止プラグ65に形成された円柱状のばね収容孔65a内に嵌り込んでもよい。ばね収容孔65aの円環状の底面(中心軸線Lに直交する面)に、圧縮コイルばね41の第1端面41aが当接する。封止プラグ65は、圧縮コイルばね41の座面であると共に、圧縮コイルばね41の軸心を中心軸線Lに合わせている。圧縮コイルばね41の第2端面41bは、吸引・混合機構43の第1端面43aに当接する。吸引・混合機構43の下流側の端部43cは、連通管45の第1端部に形成された収容孔45aに嵌り込む。吸引・混合機構43の第2端面43bは、連通管45の円環状の段面45bに当接する。微細気泡発生機構51の第1端部51aは、連通管45の第2端部に形成された収容孔45cに嵌り込む。微細気泡発生機構51の第1端部51aは、連通管45の円環状の段面45dに当接する。微細気泡発生機構51の第2端部51bは、封止プラグ60に形成された円柱状の収容孔60b内に嵌り込む。収容孔60bの円環状の底面(中心軸線Lに直交する面)に、微細気泡発生機構51の第2端部51bが当接する。封止プラグ60は、微細気泡発生機構51の中心軸線L方向の位置を規定すると共に、微細気泡発生機構51の軸心を中心軸線Lに合わせている。
微細気泡含有水生成部50は、中心軸線Lの方向に隣接する他の部材(具体的には連通管45及び封止プラグ60)に対してOリング71,72を介して連結されている。
圧縮コイルばね41、吸引・混合機構43、連通管45、及び微細気泡含有水生成部50は、各々の軸心(中心線)が中心軸線Lに合うよう、収納孔30内において固定されている。圧縮コイルばね41、吸引・混合機構43、連通管45、及び微細気泡含有水生成部50が、収納孔30内において封止プラグ60で封止された収納状態で、圧縮コイルばね41は圧縮されている。言い換えれば、吸引・混合機構43、連通管45、及び微細気泡含有水生成部50は、圧縮コイルばね41のばね荷重を受けつつ、圧縮コイルばね41及び封止プラグ60によって挟まれている。圧縮コイルばね41の収納状態における圧縮長L2は、圧縮コイルばね41の自然長L1(図6参照)よりも短い。
図7及び図8(a)に示されるように、吸引・混合機構43は、マニホルド20内に設けられ、気体導入機構19から導入された気体を使用液と混合させる。吸引・混合機構43は、縮小流路44aと絞り流路44bと拡大流路44cとからなる混合流路44を含む。
微細気泡含有水生成部50は、微細気泡発生機構51のみからなってもよいし、微細気泡発生機構51の補助的な部材を有してもよい。微細気泡発生機構51は、気体が混合された使用液を受け入れて、使用液中に微細気泡を発生させる。微細気泡発生機構51が有する構成は、公知の構成であってもよく、例えば、上記特許文献1に記載された構成であってもよい。連通管45は、微細気泡発生機構51を保護するため、中心軸線Lの方向に所定の長さを有する。
圧縮コイルばね41は、第1端31と吸引・混合機構43との間に設けられている。圧縮コイルばね41のばね係数(弾性係数)は、自然長L1(圧縮長L2)及び収納孔30の長さ等に応じて、適宜に設定され得る。
図5、図6、図8(a)及び図8(b)に示されるように、吸引・混合機構43は、外周面に形成された外周溝43eと、外周溝43eと吸引・混合機構43の内部の流路とを連絡する連絡孔43fとを有する。外周溝43eは、例えば、周方向に延びると共に外周面の全周に形成されており、リング状をなす。1本の連絡孔43fが、直径の方向に延びている。連絡孔43fは、両端において外周溝43eに連絡しており、中心において混合流路44と交わる(連通する)。吸引・混合機構43が収納孔30に収納されて封止プラグ60で封止された収納状態で、外周溝43eの位置は、中心軸線Lの方向において気体受入部33の位置に一致している。なお、円筒状の吸引・混合機構43の周方向の位置(収納孔30内における向き又はオリエンテーション)に関わらず、気体受入部33、外周溝43e及び連絡孔43fを通じて、導入された気体の流路は混合流路44へと繋がる。すなわち、連絡孔43fは必ずしも気体受入部33に向けられる必要はない。
微細気泡含有水供給ポンプ100では、吸入部20aから吸水された液はマニホルド20に内蔵された吸引・混合機構43及び微細気泡含有水生成部50を通ることで、任意の気体が溶存している微細気泡含有水が、吐出部20bから吐出される。
本実施形態の微細気泡含有水供給ポンプ100によれば、圧縮コイルばね41、吸引・混合機構43、及び微細気泡含有水生成部50を含んだ機能水生成ユニットが、マニホルド20の収納孔30に挿入され、封止プラグ60で封止される。微細気泡含有水生成部50もマニホルド20の内部に収められているため、製品(ポンプ)の小型化が可能である。すなわち、微細気泡含有水供給ポンプ100のコンパクト化が可能である。またメンテナンスの際には、封止プラグ60が緩められ、吸引・混合機構43及び微細気泡含有水生成部50が圧縮コイルばね41により付勢されてマニホルド20外へと押し出される。その際、微細気泡含有水生成部50は、例えば連通管45及び吸引・混合機構43と一体になった状態で、収納孔30の第2端32から突出する。これにより、微細気泡発生機構51の取出し及びメンテナンス(例えば、清掃又は交換等)が容易になっている。分解又は組立に係るメンテナンス性が向上している。例えば、分解又は組立に要する時間が短縮されている。吸引・混合機構43及び微細気泡発生機構51は、摩耗による清掃又は交換等を必要とするが、これらの作業も容易である。また圧縮コイルばね41が吸引・混合機構43より上流側に配置されているので、圧縮コイルばね41の隙間を吐出水が通ることができる。
微細気泡含有水生成部50は、中心軸線Lの方向に隣接する他の部材(具体的には連通管45及び封止プラグ60)に対してOリング71,72を介して連結されている。この構成により、微細気泡含有水生成部50は、他の部材(例えば封止プラグ60等)に対して分解可能である。よって、微細気泡含有水生成部50(微細気泡発生機構51等)のみを交換することが可能である。メンテナンス性が更に向上している。またOリング71,72が、各部材の連結を可能にすると共に、吐出流路25における気密保持を可能とする。また、吸引・混合機構43、連通管45及び微細気泡含有水生成部50がOリング(Oリング71等)を介して連結されており(図7参照)、圧縮コイルばね41のばね荷重で中心軸線Lの方向に拘束(付勢)されているので、吸引・混合機構43、連通管45及び微細気泡含有水生成部50を一体化して組立及び分解ができる。
吸引・混合機構43は、外周面に形成された外周溝43eと、外周溝43eと吸引・混合機構43の内部の流路とを連絡する連絡孔43fとを有する。吸引・混合機構43が収納孔30に収納されて封止プラグ60で封止された収納状態で、外周溝43eの位置は、中心軸線Lの方向において気体受入部33の位置に一致している。この構成により、気体受入部33から吸引・混合機構43の内部(すなわち混合流路44)へとスムーズに気体が通るので、気体の圧力損失を低減することができる。
マニホルド20の吐出流路25が、少なくとも吸引・混合機構43及び微細気泡含有水生成部50を含んでいる。微細気泡含有水供給ポンプ100では、使用液として、オゾン水等が用いられる場合がある。その場合、気体導入機構19を通じてオゾンガスがマニホルド20内に導入される。上記構成によれば、吐出流路25に微細気泡含有水生成部50が設けられるため、オゾン水をポンプ内で循環させる必要はない。このことは、微細気泡含有水供給ポンプ100の吐出流路25以外の各部において、耐オゾン性の部材を使用しなくて済むという利点をもたらす。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られない。例えば、付勢部材は圧縮コイルばね41に限られない。弾性力(バネ性)を有する他の部材が付勢部材として採用されてもよい。一例として、ゴムブッシュ等が用いられてもよい。封止部材は封止プラグ60に限られない。例えば、吐出部20bに、吐出接続部17と連結するための配管部材(継手部材等)が設けられてもよい。
微細気泡含有水生成部50に設けられていたOリングが省略されてもよい。微細気泡発生機構51(又は微細気泡含有水生成部50)が、他の部材と一体化されて分離不能であってもよい。
吸引・混合機構43における外周溝43e及び/又は連絡孔43f等の詳細な構成は、適宜に変更されてもよいし、これらが省略されてもよい。その場合、気体導入機構19からの気体が別のルートで吐出流路25の内部に案内されてもよい。微細気泡含有水生成部50が吐出流路25に設けられなくてもよい。すなわち、収納孔30は吐出流路25とは別の箇所に形成されていて、使用液が流通する何れかの箇所(収納孔30に含まれる範囲内)に、微細気泡含有水生成部が設けられてもよい。
微細気泡含有水供給ポンプは、モータ式のポンプ装置に限られない。駆動源は公知のあらゆる種類の動力源であってよい。微細気泡含有水供給ポンプは、バッテリ式のポンプ装置であってもよい。微細気泡含有水供給ポンプは、エンジン式のポンプ装置であってもよい。ポンプの型式も、種々の型式が採用されてよい。単式(プランジャ・加圧部がそれぞれ1つ)のプランジャポンプ装置に対して本発明が適用されてもよい。プランジャポンプ装置に限られない。高圧水(高圧の液体)の回路を有するポンプであれば、どのような型式・構造のポンプに本発明が適用されてもよい。
駆動部、及び加圧部の構成も、上記実施形態に限られず、公知のあらゆる構成が採用されてよい。上述したマニホルドとは異なるタイプのケーシングが設けられてもよい。
本発明の微細気泡含有水供給ポンプは、潅水用に用いられる場合に限られず、例えば背負式噴霧器に適用されてもよい。その場合でも、従来の背負式噴霧器よりも大型化することが回避される。
本発明は、以下のとおりに記載され得る。
[1]
使用液の流路が内部に形成されたマニホルド(20)を備える微細気泡含有水供給ポンプ(100)であって、
前記マニホルド(20)の外部から気体を導入する気体導入機構(19)と、
前記マニホルド(20)内に設けられ、前記気体導入機構(19)から導入された前記気体を前記使用液と混合させる吸引・混合機構(43)と、
前記気体が混合された前記使用液を受け入れて前記使用液中に微細気泡を発生させる微細気泡発生機構(51)を有する微細気泡含有水生成部(50)と、を備え、
前記マニホルド(20)には、前記流路に接続されて直線状に延びる収納孔(30)が形成されており、前記収納孔(30)は第1端(31)及び第2端(32)を有すると共に、前記第1端(31)及び前記第2端(32)の間の気体受入部(33)に前記気体導入機構(19)が接続されており、
前記収納孔(30)には、前記第1端(31)と前記吸引・混合機構(43)との間に付勢部材(41)が設けられ、
前記付勢部材(41)、前記吸引・混合機構(43)、及び前記微細気泡含有水生成部(50)が、前記収納孔(30)の中心軸線(L)に沿って配置されて前記収納孔(30)に収納されると共に、前記第2端(32)に設けられた封止部材(60)で封止されている、微細気泡含有水供給ポンプ。
[2]
前記微細気泡含有水生成部(50)は、前記中心軸線(L)の方向に隣接する他の部材に対してOリングを介して連結されている、[1]に記載の微細気泡含有水供給ポンプ。
[3]
前記吸引・混合機構(43)は、外周面に形成された外周溝(43e)と、前記外周溝(43e)と前記吸引・混合機構(43)の内部の流路とを連絡する連絡孔(43f)とを有し、
前記吸引・混合機構(43)が前記収納孔(30)に収納されて前記封止部材(60)で封止された収納状態で、前記外周溝(43e)の位置は、前記中心軸線(L)の方向において前記気体受入部(33)の位置に一致する、[1]又は[2]に記載の微細気泡含有水供給ポンプ。
[4]
前記マニホルド(20)の吐出流路(25)が、少なくとも前記吸引・混合機構(43)及び前記微細気泡含有水生成部(50)を含んでいる、[1]~[3]の何れか一つに記載の微細気泡含有水供給ポンプ。
[1]
使用液の流路が内部に形成されたマニホルド(20)を備える微細気泡含有水供給ポンプ(100)であって、
前記マニホルド(20)の外部から気体を導入する気体導入機構(19)と、
前記マニホルド(20)内に設けられ、前記気体導入機構(19)から導入された前記気体を前記使用液と混合させる吸引・混合機構(43)と、
前記気体が混合された前記使用液を受け入れて前記使用液中に微細気泡を発生させる微細気泡発生機構(51)を有する微細気泡含有水生成部(50)と、を備え、
前記マニホルド(20)には、前記流路に接続されて直線状に延びる収納孔(30)が形成されており、前記収納孔(30)は第1端(31)及び第2端(32)を有すると共に、前記第1端(31)及び前記第2端(32)の間の気体受入部(33)に前記気体導入機構(19)が接続されており、
前記収納孔(30)には、前記第1端(31)と前記吸引・混合機構(43)との間に付勢部材(41)が設けられ、
前記付勢部材(41)、前記吸引・混合機構(43)、及び前記微細気泡含有水生成部(50)が、前記収納孔(30)の中心軸線(L)に沿って配置されて前記収納孔(30)に収納されると共に、前記第2端(32)に設けられた封止部材(60)で封止されている、微細気泡含有水供給ポンプ。
[2]
前記微細気泡含有水生成部(50)は、前記中心軸線(L)の方向に隣接する他の部材に対してOリングを介して連結されている、[1]に記載の微細気泡含有水供給ポンプ。
[3]
前記吸引・混合機構(43)は、外周面に形成された外周溝(43e)と、前記外周溝(43e)と前記吸引・混合機構(43)の内部の流路とを連絡する連絡孔(43f)とを有し、
前記吸引・混合機構(43)が前記収納孔(30)に収納されて前記封止部材(60)で封止された収納状態で、前記外周溝(43e)の位置は、前記中心軸線(L)の方向において前記気体受入部(33)の位置に一致する、[1]又は[2]に記載の微細気泡含有水供給ポンプ。
[4]
前記マニホルド(20)の吐出流路(25)が、少なくとも前記吸引・混合機構(43)及び前記微細気泡含有水生成部(50)を含んでいる、[1]~[3]の何れか一つに記載の微細気泡含有水供給ポンプ。
1…モータ(駆動源)、2…クランクケース、19…気体導入機構、20…マニホルド、21…低圧側流路、22…加圧部、23…高圧側流路、24…高圧水移送流路、25…吐出流路、30…収納孔、31…第1端、32…第2端、33…気体受入部、41…圧縮コイルばね(付勢部材)、43…吸引・混合機構、43e…外周溝、43f…連絡孔、50…微細気泡含有水生成部、51…微細気泡発生機構、60…封止プラグ(封止部材)、71,72…Oリング、100…ポンプ(微細気泡含有水供給ポンプ)、A…機能水生成ユニット、L…中心軸線。
Claims (4)
- 使用液の流路が内部に形成されたマニホルド(20)を備える微細気泡含有水供給ポンプ(100)であって、
前記マニホルド(20)の外部から気体を導入する気体導入機構(19)と、
前記マニホルド(20)内に設けられ、前記気体導入機構(19)から導入された前記気体を前記使用液と混合させる吸引・混合機構(43)と、
前記気体が混合された前記使用液を受け入れて前記使用液中に微細気泡を発生させる微細気泡発生機構(51)を有する微細気泡含有水生成部(50)と、を備え、
前記マニホルド(20)には、前記流路に接続されて直線状に延びる収納孔(30)が形成されており、前記収納孔(30)は第1端(31)及び第2端(32)を有すると共に、前記第1端(31)及び前記第2端(32)の間の気体受入部(33)に前記気体導入機構(19)が接続されており、
前記収納孔(30)には、前記第1端(31)と前記吸引・混合機構(43)との間に付勢部材(41)が設けられ、
前記付勢部材(41)、前記吸引・混合機構(43)、及び前記微細気泡含有水生成部(50)が、前記収納孔(30)の中心軸線(L)に沿って配置されて前記収納孔(30)に収納されると共に、前記第2端(32)に設けられた封止部材(60)で封止されている、微細気泡含有水供給ポンプ。 - 前記微細気泡含有水生成部(50)は、前記中心軸線(L)の方向に隣接する他の部材に対してOリングを介して連結されている、請求項1に記載の微細気泡含有水供給ポンプ。
- 前記吸引・混合機構(43)は、外周面に形成された外周溝(43e)と、前記外周溝(43e)と前記吸引・混合機構(43)の内部の流路とを連絡する連絡孔(43f)とを有し、
前記吸引・混合機構(43)が前記収納孔(30)に収納されて前記封止部材(60)で封止された収納状態で、前記外周溝(43e)の位置は、前記中心軸線(L)の方向において前記気体受入部(33)の位置に一致する、請求項1又は2に記載の微細気泡含有水供給ポンプ。 - 前記マニホルド(20)の吐出流路(25)が、少なくとも前記吸引・混合機構(43)及び前記微細気泡含有水生成部(50)を含んでいる、請求項1又は2に記載の微細気泡含有水供給ポンプ。
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