JP2023178079A - 超音波画像処理装置 - Google Patents

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財光 西原
Kuramitsu Nishihara
明弘 掛江
Akihiro Kakee
康一郎 栗田
Koichiro Kurita
泰徳 本庄
Yasunori Honjo
広樹 高橋
Hiroki Takahashi
雅夫 滝本
Masao Takimoto
千尋 柴田
Chihiro Shibata
功太 後藤
Kota Goto
晃央 郷田
Akio Goda
ひかる 川島
Hikaru Kawashima
開世 大野
Kaisei Ono
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Abstract

【課題】操作者による観察対象に適した送信周波数の選択を容易にすること。【解決手段】実施形態に係る超音波画像処理装置は、画像取得部と、表示制御部とを備える。画像取得部は、複数の送信周波数のそれぞれに対応する複数の超音波画像を取得する。表示制御部は、画像取得部によって取得された複数の超音波画像を表示部に表示する。【選択図】 図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、超音波画像処理装置に関する。
医用分野では、超音波プローブの複数の振動子(又は圧電振動子)を用いて発生させた超音波を利用して、被検体内部を画像化する超音波診断装置が使用されている。超音波診断装置は、超音波診断装置に接続された超音波プローブから被検体内に超音波を送信させ、反射波に基づくエコー信号を生成し、画像処理によって所望の超音波画像を得る。
超音波診断装置は、カラードプラ法(例えば、速度表示用血流映像モード)による超音波スキャンを行うことができる。超音波診断装置は、当該速度表示用血流映像モードにおいて、操作者から複数の送信周波数(中心周波数)のうち所定の送信周波数が選択されると、選択された送信周波数に対応する超音波を送信してカラードプラ画像を逐次取得する。そして、超音波診断装置は、Bモード画像の一部にカラードプラ画像を逐次合成してディスプレイ40に表示する。
ここで、超音波の送信周波数に応じて、図13に示すような特徴(トレードオフ)があることが一般的に知られている。そのため、操作者、特に、送信周波数に応じた特徴や、観察対象の特性、観察対象の周辺構造について理解の浅い操作者にとっては、観察対象に適した送信周波数の選択が困難な場合がある。
特開平11-276477号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、操作者による観察対象に適した送信周波数の選択を容易にすることができる。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限らない。後述する各実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置付けることもできる。
実施形態に係る超音波画像処理装置は、画像取得部と、表示制御部とを備える。画像取得部は、複数の送信周波数のそれぞれに対応する複数の超音波画像を取得する。表示制御部は、画像取得部によって取得された複数の超音波画像を表示部に表示する。
図1は、実施形態に係る超音波画像処理装置を備える超音波診断装置の構成の一例を示す概略図。 図2は、実施形態に係る超音波画像処理装置に備えられる超音波送信回路と超音波受信回路との構成の一例を示すブロック図。 図3は、実施形態に係る超音波画像処理装置において設定される、複数の送信周波数から形成されるレートパルスを示す図。 図4は、実施形態に係る超音波画像処理装置による選択用画像の表示例を示す図。 図5は、実施形態に係る超音波画像処理装置の動作の一部をフローチャートとして示す図。 図6は、実施形態に係る超音波画像処理装置の動作の一部をフローチャートとして示す図。 図7は、実施形態に係る超音波画像処理装置の動作の一部をフローチャートとして示す図。 図8は、実施形態に係る超音波画像処理装置において設定される関心領域を示す図。 図9は、実施形態に係る超音波画像処理装置による選択用画像の表示例を示す図。 図10は、実施形態に係る超音波画像処理装置による選択用画像の表示例を示す図。 図11は、実施形態に係る超音波画像処理装置の第1変形例に備えられる超音波送信回路と超音波受信回路との構成の一例を示すブロック図。 図12は、実施形態に係る超音波画像処理装置の第2変形例の動作の一部をフローチャートとして示す図。 図13は、送信周波数に応じた特徴を表として示す図。
以下、図面を参照しながら、超音波画像処理装置の実施形態について詳細に説明する。
図1は、実施形態に係る超音波画像処理装置10を備える超音波診断装置1を示す。超音波診断装置1は、超音波画像処理装置10の他、超音波プローブ20と、入力インターフェース30と、ディスプレイ40とを備える。なお、超音波画像処理装置10は、超音波プローブ20と、入力インターフェース30と、ディスプレイ40とのうちの少なくとも1個を含む場合もある。以下の説明では、超音波画像処理装置10の外部に、超音波プローブ20と、入力インターフェース30と、ディスプレイ40との全てが備えられる場合について説明する。
超音波画像処理装置10は、超音波送信回路11と、超音波受信回路12と、画像メモリ13と、ネットワークインターフェース14と、処理回路15と、メインメモリ16とを備える。回路11,12は、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)等によって構成されるものである。しかしながら、その場合に限定されるものではなく、回路11,12の機能の全部又は一部は、処理回路15がコンピュータプログラムを実行することで実現されるものであってもよい。
超音波送信回路11と超音波受信回路12とは、処理回路15による制御の下、超音波の送受信における送信指向性と受信指向性とを制御する。なお、超音波送信回路11と超音波受信回路12との両方が超音波画像処理装置10に設けられる場合について説明するが、超音波送信回路11と超音波受信回路12との少なくとも一方は、超音波プローブ20に設けられてもよいし、超音波画像処理装置10と超音波プローブ20との両方に設けられてもよい。
超音波送信回路11は、図2に示すように、パルス発生回路111と、送信遅延回路112と、パルサ回路113とを備え、超音波プローブ20の超音波振動子に駆動信号を供給する。パルス発生回路111は、所定の繰り返し周波数(PRF:Pulse Repetition Frequency)で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。
ここで、パルス発生回路111は、カラードプラ画像を生成するためのカラードプラ法(例えば、速度表示用血流映像モード)による超音波スキャンにおいて、後述するBモード処理機能151とドプラ処理機能152とによる制御の下、選択された単一の送信周波数に対応するレートパルスを発生させてBモード画像(カラードプラ画像を合成する背景画像)とカラードプラ画像とを取得する。加えて、パルス発生回路111は、後述するドプラ処理機能152による制御の下、送信周波数の選択用に、複数の送信周波数を含むレートパルスを発生させる。当該レートパルスを図3に例示する。図3(A)の下段は、上段の3つの送信周波数(つまり、中心周波)(低周波数、中周波数、高周波数)の狭帯域から成形されるレートパルスを示す。また、図3(B)の下段は、上段の3つの送信周波数を包含する広帯域から成形されるレートパルスを示す。図3(A)の下段、又は、図3(B)の下段に示すレートパルスにより、3つの送信周波数分の超音波送信が可能となる。
図2の説明に戻って、送信遅延回路112は、超音波プローブ20から発生される超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの遅延時間を、パルス発生回路111が発生する各レートパルスに対し与える。送信方向又は送信方向を決定する送信遅延時間は、メインメモリ16に記憶されており、送信時に参照される。パルサ回路113は、レートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ20に設けられる複数の超音波振動子へ駆動信号(駆動パルス)を印加する。送信遅延回路112により各レートパルスに対して与える遅延時間を変化させることで、圧電振動子面からの送信方向が任意に調整可能となる。
超音波送信回路11は、処理回路18の指示に基づいて、所定のスキャンシーケンスを実行するために、送信周波数、送信駆動電圧などを瞬時に変更可能な機能を有している。特に、送信駆動電圧を変更する機能は、例えば、瞬間にその値を切り替え可能なリニアアンプ型の発信回路、又は、複数の電源ユニットを電気的に切り替える機構によって実現される。
超音波受信回路12は、図2に示すように、アンプ回路121と、A/D(Analog to Digital)変換回路122と、復調回路123と、ビームフォーマ124とを備え、超音波振動子が受信したエコー信号を受け、このエコー信号に対して各種処理を行ってエコーデータを生成する。ここで、超音波画像処理装置10では、受信信号であるRF(Radio Frequency)信号を遅延加算した後で直交検波(復調)を行いI(In-phase)信号とQ(Quadrature-phase)信号からなるIQ信号に変換して超音波画像を生成する方法と、RF信号の直交検波を行ってIQのベースバンドに変換した後で遅延加算して超音波画像を生成する方法がある。前者は、RFビームフォーミングとも呼ばれる。後者は、IQビームフォーミングとも呼ばれる。図2は、IQビームフォーミングの構成例を示す。なお、RFビームフォーミングについては図11を用いて後述する。
IQビームフォーミングでは、画面に表示する深度に応じてエコーを間引いて(デシメーションして)、ビームフォーミングで処理するデータ量を少なくし、大量のビームを生成して、ビームの並列同時受信数を増やすことができるという特徴がある。エコーの間引きの有無と間引きレートは、超音波プローブ20の種類や、超音波のモードや、超音波画像の表示深度や、超音波画像のズーム倍率等により決定される。
アンプ回路121は、超音波プローブ20が受信した反射波信号をチャネルごとに増幅してゲイン補正処理を行う。このとき、アンプ回路121は、例えば、予め決められた時間応答に従ってゲイン値を変化させる。アンプ回路121において受信信号にかけられたゲインの時間応答は、メインメモリ16に記憶される。A/D変換回路122は、ゲイン補正された反射波信号をディジタル信号に変換する。
復調回路123は、後述する複数の送信周波数に対応する数、例えば、3つの送信周波数に対応する3つの復調回路(第1復調回路D1、第2復調回路D2、第3復調回路D3)を備える。パルス発生回路111により単一の送信周波数に対応するレートパルスが発生された場合、復調回路D1,D2,D3のいずれか、例えば第1復調回路D1は、A/D変換回路122の出力であるディジタル信号を復調することで、ディジタル信号をベースバンド帯域のIQ信号に変換する。
一方で、パルス発生回路111により複数の送信周波数を含むレートパルスが発生された場合、復調回路D1,D2,D3はそれぞれ、A/D変換回路122の出力である3つの送信周波数を含む信号から単一周波数を抽出してディジタル信号を復調することで、ディジタル信号をベースバンド帯域のIQ信号に変換する。例えば、第1復調回路D1は、3つの送信周波数を含む信号から低周波数を抽出してディジタル信号を復調することで、ディジタル信号をベースバンド帯域のIQ信号に変換する。第2復調回路D2は、3つの送信周波数を含む信号から中周波数を抽出してディジタル信号を復調することで、ディジタル信号をベースバンド帯域のIQ信号に変換する。第3復調回路D3は、3つの送信周波数を含む信号から高周波数を抽出してディジタル信号を復調することで、ディジタル信号をベースバンド帯域のIQ信号に変換する。
ビームフォーマ124は、復調回路123の出力であるIQ信号に受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与え、遅延時間を与えたIQ信号を加算する。ビームフォーマ124の処理により、受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調された受信信号が発生する。
ビームフォーマ124は、後述する複数の送信周波数に対応する数、例えば、3つの送信周波数に対応する3つのビームフォーマ(第1ビームフォーマB1、第2ビームフォーマB2、第3ビームフォーマB3)を備える。パルス発生回路111により単一の送信周波数に対応するレートパルスが発生された場合、ビームフォーマB1,B2,B3のいずれか、例えば第1ビームフォーマB1は、第1復調回路D1の出力であるIQ信号に受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与えて加算する。
一方で、パルス発生回路111により複数の送信周波数を含むレートパルスが発生された場合、ビームフォーマB1,B2,B3はそれぞれ、復調回路D1,D2,D3の出力であるIQ信号に遅延時間を与えて加算する。例えば、第1ビームフォーマB1は、第1復調回路D1の出力である低周波数のIQ信号に遅延時間を与えて加算する。第2ビームフォーマB2は、第2復調回路D2の出力である中周波数のIQ信号に遅延時間を与えて加算する。第3ビームフォーマB3は、第3復調回路D3の出力である高周波数のIQ信号に遅延時間を与えて加算する。
図1の説明に戻って、画像メモリ13は、例えば、磁気的若しくは光学的記録媒体、又は半導体メモリ等のプロセッサにより読み取り可能な記録媒体等を有する。画像メモリ13は、処理回路15の制御による制御の下、複数の超音波画像を保存する。なお、画像メモリ13は、記憶部の一例である。
ネットワークインターフェース14は、ネットワークの形態に応じた種々の情報通信用プロトコルを実装する。ネットワークインターフェース14は、この各種プロトコルに従って、超音波診断装置1と、外部の医用画像管理装置2及び医用画像処理装置3等の他の機器とを接続する。この接続には、電子ネットワークを介した電気的な接続等を適用することができる。ここで、電子ネットワークとは、電気通信技術を利用した情報通信網全般を意味し、無線/有線の病院基幹のLAN(Local Area Network)やインターネット網の他、電話通信回線網、光ファイバ通信ネットワーク、ケーブル通信ネットワーク及び衛星通信ネットワーク等を含む。
また、ネットワークインターフェース14は、非接触無線通信用の種々のプロトコルを実装してもよい。この場合、超音波画像処理装置10は、例えば超音波プローブ20と、ネットワークを介さず直接にデータ送受信することができる。なお、ネットワークインターフェース14は、ネットワーク接続部の一例である。
処理回路15は、専用又は汎用のCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor unit)、又はGPU(Graphics Processing Unit)の他、ASIC、及び、プログラマブル論理デバイス等を意味する。プログラマブル論理デバイスとしては、例えば、単純プログラマブル論理デバイス(SPLD:simple programmable logic device)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD:complex programmable logic device)、及び、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)等が挙げられる。
また、処理回路15は、単一の回路によって構成されてもよいし、複数の独立した回路要素の組み合わせによって構成されてもよい。後者の場合、メインメモリ16は回路要素ごとに個別に設けられてもよいし、単一のメインメモリ16が複数の回路要素の機能に対応するプログラムを記憶するものであってもよい。なお、処理回路15は、処理部の一例である。
メインメモリ16は、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ(flash memory)等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等によって構成される。メインメモリ16は、USB(universal serial bus)メモリ及びDVD(digital video disk)等の可搬型メディアによって構成されてもよい。メインメモリ16は、処理回路15において用いられる各種処理プログラム(アプリケーションプログラムの他、OS(operating system)等も含まれる)や、プログラムの実行に必要なデータを記憶する。また、OSに、操作者に対するディスプレイ40への情報の表示にグラフィックを多用し、基礎的な操作を入力インターフェース30によって行うことができるGUI(graphical user interface)を含めることもできる。なお、メインメモリ16は、記憶部の一例である。
超音波プローブ20は、前面部に複数個の微小な振動子(圧電素子)を備え、スキャン対象を含む領域に対して超音波の送受波を行う。各振動子は電気音響変換素子であり、送信時には電気パルスを超音波パルスに変換し、また、受信時には反射波を電気信号(受信信号)に変換する機能を有する。超音波プローブ20は小型、軽量に構成されており、ケーブル(又は無線通信)を介して超音波画像処理装置10に接続される。
超音波プローブ20は、スキャン方式の違いにより、リニア型、コンベックス型、及びセクタ型等の種類に分けられる。また、超音波プローブ20は、アレイ配列次元の違いにより、アジマス方向(すなわち長軸方向)に1次元(1D)的に複数個の振動子が配列された1Dアレイプローブと、アジマス方向かつエレベーション方向(すなわち短軸方向)に2次元(2D)的に複数個の振動子が配列された2Dアレイプローブとの種類に分けられる。なお、1Dアレイプローブは、エレベーション方向に少数の振動子が配列されたプローブを含む。
ここで、3Dスキャン、つまり、ボリュームスキャンが実行される場合、超音波プローブ20として、リニア型、コンベックス型、及びセクタ型等のスキャン方式を備えた2Dアレイプローブが利用される。又は、ボリュームスキャンが実行される場合、超音波プローブ20として、リニア型、コンベックス型、及びセクタ型等のスキャン方式を備え、エレベーション方向に機械的に揺動する機構を備えた1Dプローブが利用される。後者のプローブは、メカ4Dプローブとも呼ばれる。
入力インターフェース30は、操作者によって操作が可能な入力デバイスと、入力デバイスからの信号を入力する入力回路とを含む。入力デバイスは、トラックボール、スイッチ、マウス、キーボード、操作面に触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力デバイス、及び音声入力デバイス等によって実現される。操作者により入力デバイスが操作されると、入力回路はその操作に応じた信号を生成して処理回路15に出力する。なお、入力インターフェース30は、入力部の一例である。
ディスプレイ40は、例えば液晶ディスプレイやOLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等の一般的な表示出力装置により構成される。ディスプレイ40は、処理回路15の制御に従って各種情報を表示する。なお、ディスプレイ40は、表示部の一例である。
また、図1は、超音波診断装置1の外部機器である医用画像管理装置2と医用画像処理装置3とを示す。医用画像管理装置2は、例えば、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)サーバであり、ネットワークNを介してデータ送受信可能に超音波診断装置1等の機器に接続される。医用画像管理装置2は、超音波診断装置1によって生成された超音波画像をDICOMファイルとして管理する。
医用画像処理装置3は、ネットワークNを介してデータ送受信可能に超音波診断装置1や医用画像管理装置2等の機器に接続される。医用画像処理装置3としては、例えば、超音波診断装置1によって生成された超音波画像に対して各種画像処理を施すワークステーションや、タブレット端末等の携帯型情報処理端末等が挙げられる。なお、医用画像処理装置3はオフラインの装置であって、超音波診断装置1によって生成された超音波画像を可搬型の記憶媒体を介して読み出し可能な装置であってもよい。
続いて、超音波画像処理装置10の機能について図1を用いて説明する。
処理回路15は、メインメモリ16、又は、処理回路15内のメモリに記憶されたコンピュータプログラムを読み出して実行することで、Bモード処理機能151と、ドプラ処理機能152と、画像生成機能153と、表示制御機能154と、受付機能155とを実現する。Bモード処理機能151と、ドプラ処理機能152と、画像生成機能153とは取得機能Fを構成する。以下、機能151~155がコンピュータプログラムによって実現される場合を例に挙げて説明するが、機能151~155の全部又は一部は、超音波画像処理装置10にASIC等の回路等の機能として設けられるものであってもよい。
画像取得機能Fは、超音波送信回路11と、超音波受信回路12等を制御して超音波プローブ20を用いた超音波スキャンを実行させ、複数の送信周波数のそれぞれに対応する複数の超音波画像(例えば、カラードプラ画像)を取得する機能を含む。また、画像取得機能Fは、超音波送信回路11と、超音波受信回路12等を制御して超音波プローブ20を用いた超音波スキャンを実行させ、単一の送信周波数に対応する超音波画像(例えば、Bモード画像)を取得する機能を含む。
Bモード処理機能151は、超音波送信回路11と超音波受信回路12とを制御し、超音波受信回路12からエコーデータを受信し、対数増幅及び包絡線検波処理等を行って、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(2次元又は3次元データ)を生成する。このデータは、一般に、Bモードデータと呼ばれる。
ドプラ処理機能152は、超音波受信回路12から受信した受信信号を周波数解析することで、スキャン領域に設定される関心領域(ROI:Region Of Interest)内にある移動体のドプラ効果に基づく運動情報を抽出したデータ(ドプラ情報)を生成する機能である。生成されたドプラ情報は、2次元的な超音波走査線上のドプラRAWデータ(ドプラデータとも称する)としてRAWデータメモリ(図示省略)に記憶される。
具体的には、ドプラ処理機能152は、例えば移動体の運動情報として、平均速度、平均分散値、平均パワー値などを複数のサンプル点それぞれで推定し、推定した運動情報を示すドプラデータを生成する。移動体は、例えば、血流や、心壁などの組織、造影剤である。ドプラ処理機能152により、血流の運動情報(つまり、血流情報)として、血流の平均速度、血流速度の分散値、血流信号のパワー値などを、複数のサンプル点それぞれで推定し、推定した血流情報を示すドプラデータを生成する。
さらに、ドプラ処理機能152は、カラーフローマッピング(CFM:Color Flow Mapping)法とも呼ばれるカラードプラ法を実行することができる。CFM法では、超音波の送受信が複数の走査線上で複数回行われる。そして、CFM法では、例えば、同一位置のデータ列に対してMTI(Moving Target Indicator)フィルタを掛けることで、静止している組織、又は動きの遅い組織に由来する信号(クラッタ信号)を抑制して、血流に由来する信号を抽出する。そして、CFM法では、抽出した血流信号を用いて、血流の速度、血流の分散、血流のパワーなどの血流情報を推定する。後述する画像生成機能153では、推定した血流情報の分布を、例えば、2次元でカラー表示したカラードプラ画像を超音波画像として生成する。なお、カラー表示とは、血流情報の分布を所定のカラーコードに対応させて表示させるものであり、グレースケールもカラー表示に含まれるものとする。
血流映像モードには、所望する臨床情報によって様々な種類がある。一般的には、血流の方向や血流の平均速度が可視化可能な速度表示用血流映像モードや、血流信号のパワーを可視化可能なパワー表示用血流映像モードがある。
前者の速度表示用血流映像モードは、血流の方向や血流の平均速度によってドプラシフト周波数に対応した色を表示するモードである。例えば、速度表示用血流映像モードは、流れの方向として、超音波プローブ20に向かう流れを赤系色、遠ざかる流れを青系色で表し、それぞれの速度の違いを色相の違いで表す。速度表示用血流映像モードは、カラードプラモードや、カラードプライメージング(Color Doppler Imaging:CDI)モードと呼ばれることもある。
後者のパワー表示用血流映像モードは、例えば、血流信号のパワーを赤系色の色相、色の明るさ(明度)又は彩度の変化で表すモードである。パワー表示用血流映像モードは、パワードプラ(Power Doppler:PD)モードと呼ばれることもある。パワー表示用血流映像モードは、速度表示用血流映像モードと比べて高感度に血流を描出できることから、高感度血流映像モードと呼ばれてもよい。
上述のCDIモード及びPDモードの他にも、低流速の描出に特化した低流速用血流映像モードや、高分解能血流映像モードなどがある。
画像生成機能153は、超音波プローブ20が受信したエコー信号に基づいて、所定の輝度レンジで表現された超音波画像を画像データとして生成する。例えば、画像生成機能153は、超音波画像として、Bモード処理機能151によって生成された2次元のBモードデータから反射波の強度を輝度にて表したBモード画像を生成する。また、画像生成機能153は、超音波画像として、ドプラ処理機能152によって生成された2次元のドプラデータから移動態情報を表す平均速度画像、分散画像、パワー画像、又は、これらの組み合わせ画像としてのカラードプラ画像を生成する。
ここで、画像生成機能153は、一般的には、超音波走査の走査線信号列を、テレビ等に代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示用の超音波画像を生成する。具体的には、画像生成機能153は、超音波プローブ20による超音波の走査形態に応じて座標変換を行うことで、表示用の超音波画像を生成する。また、画像生成機能153は、スキャンコンバート以外に、種々の画像処理として、例えば、スキャンコンバート後の複数の画像フレームを用いて、輝度の平均値画像を再生成する画像処理(平滑化処理)や、画像内で微分フィルタを用いる画像処理(エッジ強調処理)等を行う。また、画像生成機能153は、超音波画像に、種々のパラメータの文字情報、目盛り、ボディーマーク等を合成する。
すなわち、Bモードデータ及びドプラデータは、スキャンコンバート処理前の超音波画像であり、画像生成機能153が生成するデータは、スキャンコンバート処理後の表示用の超音波画像である。なお、Bモードデータ及びドプラデータは、生データ(Raw Data)とも呼ばれる。画像生成機能153は、スキャンコンバート処理前の2次元の超音波画像から、表示用の2次元の超音波画像を生成する。
表示制御機能154は、複数の送信周波数にそれぞれ対応する複数の超音波画像を選択用画像としてディスプレイ40に表示する機能を含む。また、表示制御機能154は、単一の送信周波数に対応する超音波画像を観察用画像としてディスプレイ40に表示する機能を含む。具体的には、表示制御機能154は、Bモード画像の一部に複数の送信周波数にそれぞれ対応する複数のカラードプラ画像(複数の選択用画像)を逐次合成した複数の合成画像をディスプレイ40に表示したり、Bモード画像の一部に単一の送信周波数に対応するカラードプラ画像(観察用画像)を逐次合成した合成画像をディスプレイ40に表示したりする。なお、選択用画像のディスプレイ40への表示例を図4に示す。
表示制御機能154は、図4に示すように、Bモード画像に複数の選択用画像、例えば3個のカラードプラ画像が合成された3個の合成画像をディスプレイ40に並べて表示させる。また、関心領域Rの各選択用画像は、逐次表示(更新表示)される。さらに、各選択用画像に折り返し現象(エイリアシング)が発生している場合には、表示制御機能154は、正確なカラー表示を得るために流速スケールを変更することができる。
なお、3つの選択用画像の表示はこの並列表示に限定されるものではない。例えば、表示制御機能154は、3つの選択用画像を1つずつ順次表示させてもよい。その場合、表示制御機能154は、Bモード画像の関心領域Rに低周波数のカラードプラ画像を合成して表示させ、一定期間の経過後に超音波の送受信を実行させて関心領域Rに中周波数のカラードプラ画像を合成して表示させ、一定期間の経過後に超音波の送受信を実行させて、関心領域Rに高周波数のカラードプラ画像を合成して表示させる。
受付機能155は、表示制御機能154によって表示された、複数の送信周波数にそれぞれ対応する複数の超音波画像から所定の超音波画像を選択する操作を受け付ける機能を含む。なお、受付機能155は、処理回路15に必須の構成ではない。
続いて、機能151~155の動作について、図5~図10を用いて説明する。図5~図7に示すフローチャートにおいて、「ST」に数字を付した符号は各ステップを示す。
超音波画像処理装置10は、例えば、HIS(Hospital Information Systems)等の検査依頼装置(図示省略)から検査オーダ情報を受信した後、カラードプラ法(例えば、速度表示用血流映像モード)による超音波スキャンの開始指示を受け付ける。操作者が観察対象(例えば、腹部大動脈)に向けて患者の体表に超音波プローブ20の先端を当てると、Bモード処理機能161は、超音波送信回路11と超音波受信回路12等を制御して、超音波プローブ20を用いた超音波スキャンを開始し、Bモード画像を、カラードプラ画像の背景画像として取得する(ステップST1)。ドプラ処理機能152は、入力インターフェース30を介した操作者による操作に基づいて、ステップST1によって取得されたBモード画像上に、血流情報の分布の表示を望む関心領域R(図8に図示)を設定する(ステップST2)。
ドプラ処理機能152は、入力インターフェース30を介した操作者による操作に基づいて、送信周波数選択モードか否かを判断する(ステップST3)。ステップST3の判断にてYES、すなわち、送信周波数選択モードであると判断された場合、ドプラ処理機能152は、超音波送信回路11のパルス発生回路111を制御して、複数の送信周波数を含むレートパルス(図3に図示)を送信する(ステップST4)。
画像生成機能153は、超音波受信回路12の第1ビームフォーマB1(図2に図示)の出力に基づいて、低周波数に対応する関心領域R内のカラードプラ画像を生成する(ステップST5)。そして、表示制御機能154は、Bモード画像の、ステップST2によって設定された関心領域Rに、低周波数に対応するカラードプラ画像(選択用画像)を合成した合成画像を表示する(ステップST6)。また、画像生成機能153は、超音波受信回路12の第2ビームフォーマB2(図2に図示)の出力に基づいて、中周波数に対応する関心領域R内のカラードプラ画像を生成する(ステップST7)。そして、表示制御機能154は、Bモード画像の、ステップST2によって設定された関心領域Rに、中周波数に対応するカラードプラ画像(選択用画像)を合成した合成画像を表示する(ステップST8)。また、画像生成機能153は、超音波受信回路12の第3ビームフォーマB3(図2に図示)の出力に基づいて、高周波数に対応する関心領域R内のカラードプラ画像を生成する(ステップST9)。そして、表示制御機能154は、Bモード画像の、ステップST2によって設定された関心領域Rに、高周波数に対応するカラードプラ画像(選択用画像)を合成した合成画像を表示する(ステップST10)。ステップST6,ST8,ST10による選択用画像の表示は図4に示すとおりである。3つの選択用画像は、3つの送信周波数を含むレートパルスにより得られた受信信号から抽出された3つの単一周波数の受信信号に基づいてそれぞれ生成されたものである。
なお、ステップST5及びST6の組と、ステップST7及びST8の組と、ステップST9及びST10の組との処理順序は問わないし、また、同時に行われてもよい。さらに、表示制御機能154は、ステップST6,ST8,ST10による表示を、いずれかの画像を選択可能なようにする。具体的には、表示制御機能154は、3つの選択用画像(又は、3つの合成画像)のうちいずれかの画像の押圧(タッチ)を検知して画像を選択するように構成されてもよいし、3つの選択用画像のうちいずれかの画像のクリックを検知して画像を選択するように構成されてもよいし、3つの選択用画像のうちいずれかの画像付近に設けられる「選択」ボタンのクリックを検知して画像を選択するように構成されてもよい。
受付機能155は、入力インターフェース30を介した操作者による操作に基づいて、3つのカラードプラ画像のうちいずれかの画像、つまり、いずれかの送信周波数の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップST11)。3つのカラードプラ画像が、いずれかの画像を選択可能なように表示されると、操作者は、3つのカラードプラ画像を参照しながら所望のカラードプラ画像を選択することができる(図9参照)。そして、操作者により3つのカラードプラ画像から1つが選択されると、選択されたカラードプラ画像に対応する送信周波数が所望の送信周波数として選択される。
なお、操作者が図9に示すサイズの3つのカラードプラ画像のうちいずれか1つを選択する構成としてもよいが、3つのカラードプラ画像が関心領域Rを中心にそれぞれ拡大された3つの拡大画像(図10に図示)から選択される構成としてよい。その場合、受付機能155が図9に示す「拡大」ボタンの押圧を受け付けると、表示制御機能114は、3つのカラードプラ画像(つまり、関心領域R)がそれぞれ拡大された3つの拡大画像(図10に図示)をディスプレイ40に表示させる。なお、この拡大表示の場合、操作者がスキャン領域全体を把握できるようにするために、拡大前の画像(例えば、低周波数)も並べて表示することが好適である。さらに、受付機能155が図10に示す「縮小」ボタンの押圧を受け付けると、表示制御機能114は、3つの拡大画像がそれぞれ縮小された3つの画像(図9に図示)をディスプレイ40に表示させる(元のサイズに戻す)。
図5の説明に戻って、ステップST11の判断にてYES、すなわち、いずれかの送信周波数の選択を受け付けた場合、ドプラ処理機能152は、超音波送信回路11のパルス発生回路111を制御して、ステップST11によって選択された送信周波数に対応するレートパルスを送信する(図6のステップST12)。
画像生成機能153は、ステップST11によって選択された送信周波数に対応する関心領域R内のカラードプラ画像を生成する(ステップST13)。そして、表示制御機能154は、Bモード画像の、ステップST2によって設定された関心領域Rに、選択された送信周波数に対応するカラードプラ画像を合成した合成画像を観察用画像として表示する(ステップST14)。操作者は、ステップST14により表示された観察用画像を観察しながら、患者の観察対象の診断を行う。
ドプラ処理機能152は、入力インターフェース30を介した操作者による操作に基づいて、超音波スキャンを終了するか否かを判断する(ステップST15)。ステップST15の判断によりYES、すなわち、超音波スキャンを終了すると判断される場合、超音波画像処理装置10は、超音波スキャンを終了する。
一方で、ステップST15の判断によりNO、すなわち、超音波スキャンを終了しないと判断される場合、ドプラ処理機能152は、次のフレームにおいて、ステップST11によって選択された送信周波数に対応するレートパルスを送信する(ステップST12)。
また、図5に示すステップST3の判断にてNO、すなわち、送信周波数選択モードではないと判断される場合、図7(従来技術のフロー)に進んで、受付機能155は、入力インターフェース30を介した操作者による操作に基づいて、送信周波数の選択を受け付ける(ステップST21)。ドプラ処理機能152は、超音波送信回路11のパルス発生回路111を制御して、ステップST21によって選択された送信周波数に対応するレートパルスを送信する(ステップST22)。
画像生成機能153は、ステップST21によって選択された送信周波数に対応する関心領域R内のカラードプラ画像を生成する(ステップST23)。そして、表示制御機能154は、Bモード画像の、ステップST2によって設定された関心領域Rに、ステップST21によって選択された送信周波数に対応するカラードプラ画像を合成した合成画像を観察用画像として表示する(ステップST24)。操作者は、ステップST24により表示された観察用画像を観察しながら、患者の観察対象の診断を行う。
ドプラ処理機能152は、入力インターフェース30を介した操作者による操作に基づいて、超音波スキャンを終了するか否かを判断する(ステップST25)。ステップST25の判断によりYES、すなわち、超音波スキャンを終了すると判断される場合、超音波画像処理装置10は、超音波スキャンを終了する。
一方で、ステップST25の判断によりNO、すなわち、超音波スキャンを終了しないと判断される場合、受付機能155は、新たな送信周波数の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップST26)。ステップST26の判断にてYES、すなわち、新たな送信周波数の選択を受け付けたと判断された場合、ドプラ処理機能152は、送信周波数を変更し(ステップST27)、次のフレームにおいて、選択された新たな送信周波数に対応するレートパルスを送信する(ステップST22)。一方で、ステップST26の判断にてNO、すなわち、新たな送信周波数の選択を受け付けていないと判断された場合、ドプラ処理機能152は、次のフレームにおいて、前のフレームと同一の送信周波数に対応するレートパルスを送信する(ステップST22)。
図7に示すフローによれば、操作者は「1つの観察用画像」の表示(ステップST24)を参照しながら送信周波数の変更操作(ステップST26,ST27)を繰り返すことになるので、検査時間の長期化による検査効率の悪化や患者の負担が生じることになる。
なお、図5のステップST11において、受付機能155が3つの送信周波数のうちいずれか1つの選択を受け付ける場合について説明したがその場合に限定されるものではない。例えば、受付機能155は、3つの送信周波数のうちいずれか2つの選択を受け付けてもよい。その場合、ドプラ処理機能152は、選択された2つの送信周波数を含むレートパルスを発生させて、表示制御機能154は、2つの選択用画像を表示する。そして、受付機能155は、2つの送信周波数のうちいずれか1つの選択を受け付ける。また、図5のステップST4~ST11において、複数の送信周波数を含むレートパルスにより生成される選択用画像がカラードプラ画像である場合について説明したが、その場合に限定されるものではない。例えば、選択用画像は、Bモード画像であってもよい。
また、ドプラ処理機能152は、選択用画像のための3つの送信周波数(観察用画像のための単一の送信周波数についても同様)を、関心領域の位置に応じて選択すればよい。例えば、関心領域が体表から比較的近距離の場合は移動体が低速流であるので、ドプラ処理機能152は、高周波数側の3つの送信周波数を選択すればよいし、一方で関心領域が体表から比較的深部の場合は移動体が高速流であるので、ドプラ処理機能152は、低周波数側の3つの送信周波数を選択すればよい。また、ドプラ処理機能152は、選択用画像のための3つの送信周波数(観察用画像のための単一の送信周波数についても同様)を、関心領域内の最高流速レンジの周波数の速度レンジに応じて選択してもよい。さらに、ドプラ処理機能152は、選択用画像のための3つの送信周波数(観察用画像のための単一の送信周波数についても同様)を、機械学習を用いて設定してもよい。例えば、機械学習としてCNN(畳み込みニューラルネットワーク)や畳み込み深層信念ネットワーク(CDBN:Convolutional Deep Belief Network)等の、多層のニューラルネットワークを用いた深層学習が用いられる。ドプラ処理機能152は、関心領域の位置(又は、速度レンジ)と、その位置で採用された送信周波数との組により学習済みモデルを構築し、当該学習済みモデルに本検査における関心領域の位置を入力することで、優位な複数の送信周波数を出力することができる。
超音波画像処理装置10によると、複数の送信周波数にそれぞれ対応する複数のカラードプラ画像を操作者に提示することができるので、操作者による送信周波数の選択を容易にすることができる。
(第1変形例)
図2では、ビームフォーミングの方式がIQビームフォーミングの場合を例に挙げて説明したが、ビームフォーミングの方式はRFビームフォーミングであってもよい。その場合を第1変形例として図11を用いて説明する。
図11は、RFビームフォーミングの場合の超音波受信回路12Aとドプラ処理機能152A等を示す。超音波受信回路12Aは、アンプ回路121と、A/D変換回路122と、ビームフォーマ124Aとを備え、超音波振動子が受信したエコー信号を受け、このエコー信号に対して各種処理を行ってエコーデータを生成する。図11において、図2と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
ビームフォーマ124Aは、A/D変換回路122の出力であるディジタル信号に受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与える。ビームフォーマ124Aは、遅延時間を与えたディジタル信号を加算する。ビームフォーマ124Aの処理により、受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調された受信信号が発生する。
ドプラ処理機能152Aは、ビームフォーマ124Aの出力である3つの送信周波数を含む信号から単一周波数を抽出してディジタル信号を復調することで、ディジタル信号をベースバンド帯域のIQ信号に変換する。例えば、ドプラ処理機能152Aは、3つの送信周波数を含む信号から低周波数を抽出してディジタル信号を復調することで、ディジタル信号をベースバンド帯域のIQ信号に変換し、中周波数を抽出してディジタル信号を復調することで、ディジタル信号をベースバンド帯域のIQ信号に変換し、高周波数を抽出してディジタル信号を復調することで、ディジタル信号をベースバンド帯域のIQ信号に変換する。そして、ドプラ処理機能152Aは、IQ信号を周波数解析することで、スキャン領域に設定される関心領域内のドプラ情報を生成する。
超音波画像処理装置10の第1変形例によると、上述の効果と同様に、操作者による送信周波数の選択を容易にすることができる。
(第2変形例)
上述では、複数の選択用画像からいずれかを選択する構成について説明したが、選択用画像の組み合わせ、つまり、送信周波数の組み合わせを変更するように構成してもよい。その場合を第2変形例として図12を用いて説明する。図12において、図5と同一ステップには同一符号を付して説明を省略する。
ステップST10の後、受付機能155は、入力インターフェース30を介した操作者による操作に基づいて、送信周波数の組み合わせの変更を受け付けたか否かを判断する(ステップST31)。ステップST31の判断にてYES、すなわち、送信周波数の組み合わせの変更を受け付けたと判断された場合、ドプラ処理機能152は、送信周波数の組み合わせを変更し(ステップST32)、超音波送信回路11のパルス発生回路111を制御して、変更後の組み合わせに対応する複数の送信周波数を含むレートパルスを送信する(ステップST4)。
一方で、ステップST31の判断にてNO、すなわち、送信周波数の組み合わせの変更を受け付けていないと判断された場合、受付機能155は、入力インターフェース30を介した操作者による操作に基づいて、3つの選択用画像のうちいずれかの画像、つまり、いずれかの送信周波数の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップST11)。
このように、ステップST31,ST32によれば、操作者は、当初の3つの送信周波数である第1の送信周波数に対応する選択用画像と、第2の送信周波数に対応する選択用画像と、第3の送信周波数に対応する選択用画像とを参照し、その他の送信周波数による選択用画像を参照したい場合には、変更操作を行うことができる。そして、操作者は、当初の3つの送信周波数に代えて別の第4の送信周波数に対応する選択用画像と、第5の送信周波数に対応する選択用画像と、第6の送信周波数に対応する選択用画像とを参照し、その中からいずれかの画像を選択することができる。なお、最初に設定される第1~第3の送信周波数と変更後の第4~第6の送信周波数との優先順位は、上述したように、関心領域の位置や速度レンジから設定されてもよいし、学習済みモデルから設定されてもよい。
超音波画像処理装置10の第2変形例によると、上述の効果に加え、複数の送信周波数にそれぞれ対応する複数の選択用画像の組み合わせを変更することができるので、操作者は多種の選択用画像から所望の送信周波数を選択することができる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、操作者による観察対象に適した送信周波数の選択を容易にすることができる。
なお、画像取得機能Fは、画像取得部の一例である。Bモード処理機能151は、Bモード処理部の一例である。ドプラ処理機能152,152Aは、ドプラ処理部の一例である。画像生成機能153は、画像生成部の一例である。表示制御機能154は、表示制御部の一例である。受付機能155は、受付部の一例である。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせ、実施形態と1又は複数の変形例との組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…超音波診断装置
10…超音波画像処理装置
11…超音波送信回路
12…超音波受信回路
15…処理回路
20…超音波プローブ
30…入力インターフェース
40…ディスプレイ
F…画像取得機能
151…Bモード処理機能
152,152A…ドプラ処理機能
153…画像生成機能
154…表示制御機能
155…受付機能

Claims (14)

  1. 複数の送信周波数のそれぞれに対応する複数の超音波画像を取得する画像取得部と、
    前記複数の超音波画像を表示部に表示する表示制御部と、
    を備える超音波画像処理装置。
  2. 前記画像取得部は、前記複数の送信周波数を含むレートパルスを発生するように超音波送信部を制御し、前記レートパルスにより得られた受信信号から複数の送信周波数の受信信号をそれぞれ抽出することで生成された前記複数の超音波画像を取得する、
    請求項1に記載の超音波画像処理装置。
  3. 前記画像取得部は、前記複数の超音波画像として複数のカラードプラ画像を取得する、
    請求項1又は2に記載の超音波画像処理装置。
  4. 前記表示制御部は、前記複数のカラードプラ画像に折り返し現象が発生している場合に、流速スケールを変更し、変更後の複数のカラードプラ画像を前記表示部に表示する、
    請求項3に記載の超音波画像処理装置。
  5. 前記表示制御部は、Bモード画像に前記複数のカラードプラ画像を合成した複数の合成画像を表示する、
    請求項3に記載の超音波画像処理装置。
  6. 前記表示制御部は、前記Bモード画像に設定された関心領域内に前記複数のカラードプラ画像を合成した複数の合成画像を前記表示部に表示する、
    請求項5に記載の超音波画像処理装置。
  7. 前記複数の超音波画像を拡大表示の操作を受け付ける受付部、
    を備え、
    前記表示制御部は、前記関心領域を拡大表示するように前記複数の超音波画像を拡大して前記表示部に表示する、
    請求項6に記載の超音波画像処理装置。
  8. 前記表示制御部は、前記複数の超音波画像を前記表示部に並べて表示する、
    請求項1又は2に記載の超音波画像処理装置。
  9. 前記表示制御部は、前記複数の超音波画像を順次1つずつ前記表示部に表示する、
    請求項1又は2に記載の超音波画像処理装置。
  10. 前記複数の超音波画像に対応する複数の送信周波数を変更する操作を受け付ける受付部、
    を備え、
    前記画像取得部は、前記受付部により変更後の複数の送信周波数のそれぞれに対応する複数の超音波画像を取得し、
    前記表示制御部は、前記受付部により変更後の複数の送信周波数のそれぞれに対応する複数の超音波画像を前記表示部に表示する、
    請求項1又は2に記載の超音波画像処理装置。
  11. 前記画像取得部は、前記複数の送信周波数を、前記複数の超音波画像を合成する関心領域の位置に応じて設定する、
    請求項1又は2に記載の超音波画像処理装置。
  12. 前記画像取得部は、前記複数の送信周波数を、前記複数の超音波画像を合成する関心領域内の最高流速レンジの周波数の速度レンジに応じて設定する、
    請求項1又は2に記載の超音波画像処理装置。
  13. 前記複数の超音波画像から所定の超音波画像を選択する操作を受け付ける受付部、
    を備え、
    前記画像取得部は、前記受付部により選択された所定の超音波画像に対応する単一の送信周波数に対応する超音波画像を取得し、
    前記表示制御部は、前記単一の送信周波数に対応する超音波画像を前記表示部に表示する、
    請求項1又は2に記載の超音波画像処理装置。
  14. 前記画像取得部は、前記複数の超音波画像から関心領域の位置に基づき選択された所定の超音波画像に対応する単一の送信周波数に対応する超音波画像を取得し、
    前記表示制御部は、前記単一の送信周波数に対応する超音波画像を前記表示部に表示する、
    請求項1又は2に記載の超音波画像処理装置。
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