JP2023177105A - ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ハイドロフルオロオレフィンを発泡剤として用い、粒子径のばらつきが小さく優れた成形性を有するポリオレフィン系樹脂発泡粒子を製造可能なポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法を提供する。【解決手段】ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法は、ポリオレフィン系樹脂粒子を水性媒体中に分散させる分散工程と、密閉容器内に発泡剤を添加する発泡剤添加工程と、密閉容器内において発泡剤を含浸させた樹脂粒子を水性媒体とともに密閉容器から放出し、樹脂粒子を発泡させることにより見掛け密度50~300kg/m3の発泡粒子を作製する発泡工程と、を有している。発泡剤はハイドロフルオロオレフィンと窒素とを含む。発泡剤添加工程におけるハイドロフルオロオレフィンの添加量が樹脂粒子100質量部に対して1~12質量部である。発泡工程において、発泡直前の密閉容器内の圧力を1.8~4.5MPa(G)の範囲に調整する。【選択図】図1

Description

本発明は、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法に関する。
ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を型内成形してなるポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体は、梱包材や自動車部材、建築材料などの種々の用途に使用されている。ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体は、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を成形型内に充填した後、成形型内にスチーム等の加熱媒体を供給して加熱する、型内成形法と呼ばれる方法により製造される。型内成形法において成形型内に加熱媒体を供給すると、発泡粒子が二次発泡すると共にその表面が溶融する。これにより、成形型内の発泡粒子が相互に融着し、成形型のキャビティの形状に対応する形状を備えた成形体を得ることができる。
ポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、例えば、水系媒体中に分散させたポリオレフィン系樹脂粒子に密閉容器内で発泡剤を含浸させた後、発泡剤が含浸されたポリオレフィン系樹脂粒子を密閉容器内の圧力よりも低圧の環境下に水性媒体とともに放出することにより製造されている。なお、このような発泡方法は「ダイレクト発泡法」と呼ばれることがある。
例えば特許文献1には、ジクロロフロロメタンなどのフロンを発泡剤として用い、ダイレクト発泡法によりポリオレフィン系樹脂粒子を発泡させるポリオレフィン系樹脂発泡粒子の予備発泡方法が記載されている。しかし、フロンは、大気中に放出されるとオゾン層の破壊の原因となる。また、フロンは地球温暖化係数が高いため、大気中に放出されると地球温暖化を促進するおそれもある。
そこで、近年では、フロンの代替品として、フロンの優れた特性を備えつつ環境への悪影響をより低減した、ハイドロフルオロオレフィン(HFO)が提案されている。たとえば、特許文献2には、断熱性に優れる熱可塑性樹脂の発泡体を得るために、1-クロロ-2,3,3,3-テトラフルオロプロペンを含む発泡剤を用いて、熱可塑性樹脂を発泡させて発泡体を製造したことが記載されている。
特開昭64-65141号公報 特開2021-38313号公報
しかし、ハイドロフルオロオレフィンを発泡剤として用い、ダイレクト発泡法によりポリオレフィン系樹脂粒子を発泡させると、得られる発泡粒子の粒子径のばらつきが大きくなりやすかった。このような問題は、特に、見掛け密度の高いポリオレフィン系樹脂粒子を製造した場合に顕著であった。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、ハイドロフルオロオレフィンを発泡剤として用いてダイレクト発泡法により見掛け密度の高い発泡粒子を製造した場合であっても、粒子径のばらつきが小さく優れた成形性を有するポリオレフィン系樹脂発泡粒子を製造可能なポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、以下の[1]~[6]に係るポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法にある。
[1]ポリオレフィン系樹脂粒子を水性媒体中に分散させる分散工程と、
密閉容器内に発泡剤を添加する発泡剤添加工程と、
前記密閉容器内において前記ポリオレフィン系樹脂粒子に前記発泡剤を含浸させた後、前記密閉容器から前記ポリオレフィン系樹脂粒子を前記水性媒体とともに放出し、前記ポリオレフィン系樹脂粒子を発泡させることにより、見掛け密度50kg/m以上300kg/m以下のポリオレフィン系樹脂発泡粒子を作製する発泡工程と、を含み、
前記発泡剤は、ハイドロフルオロオレフィンと窒素とを含み、
前記発泡剤添加工程における前記ハイドロフルオロオレフィンの添加量が、前記ポリオレフィン系樹脂粒子100質量部に対して1質量部以上12質量部以下であり、
前記発泡工程において、発泡直前の前記密閉容器内の圧力を1.8MPa(G)以上4.5MPa(G)以下の範囲に調整した状態で前記密閉容器から前記ポリオレフィン系樹脂粒子を放出する、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
[2]前記ハイドロフルオロオレフィンが炭素数3以上5以下の炭素骨格を有する、[1]に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
[3]前記ハイドロフルオロオレフィンが、その分子構造中に塩素原子を有する、[1]または[2]に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
[4]前記ハイドロフルオロオレフィンが、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン及び1-クロロ-2,3,3,3-テトラフルオロプロペンからなる群より選択される1種以上の化合物である、[1]~[3]のいずれか1つに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
[5]前記発泡工程が完了した時点から3日後における前記ポリオレフィン系樹脂発泡粒子中のハイドロフルオロオレフィンの含有量が1質量%以下である、[1]~[4]のいずれか1つに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
[6]前記発泡工程により得られる前記ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の短径の平均値が1.0mm以上5.0mm以下であり、かつ、変動係数が10%以下である、[1]~[5]のいずれか1つに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
前記の態様によれば、ハイドロフルオロオレフィンを発泡剤として用いてダイレクト発泡法により見掛け密度の高い発泡粒子を製造した場合であっても、粒子径のばらつきが小さく優れた成形性を有するポリオレフィン系樹脂発泡粒子を製造可能なポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法を提供することができる。
図1は、高温ピーク熱量の算出方法を示す説明図である。 図2は、発泡粒子成形体の応力-歪み曲線の一例を示す説明図である。
(ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法)
前記ポリオレフィン系樹脂発泡粒子(以下、「発泡粒子」という。)の製造方法においては、前記特定の発泡剤を用いてダイレクト発泡法によりポリオレフィン系樹脂粒子(以下、「樹脂粒子」という。)を発泡させることにより、前記発泡粒子を得ることができる。以下、前記ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法のより詳細な構成を説明する。
<ポリオレフィン系樹脂粒子>
前記発泡粒子の製造に用いられるポリオレフィン系樹脂粒子は、ポリオレフィン系樹脂を基材樹脂とする未発泡状態の樹脂粒子である。ポリオレフィン系樹脂とは、オレフィン系モノマーの単独重合体及びオレフィン系モノマーに由来する成分を50モル%以上含有する共重合体をいう。オレフィン系モノマーとしては、たとえばエチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン等が挙げられる。
より具体的には、ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン、ポリペンテン及びオレフィン系モノマーと他のモノマーとの共重合体等を使用することができる。
ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン(PE-HD)、中密度ポリエチレン(PE-MD)、低密度ポリエチレン(PE-LD)、直鎖状低密度ポリエチレン(PE-LLD)及び超低密度ポリエチレン等のポリエチレン;エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-エチルアクリレート共重合体(EEAK)及びエチレン-メチルメタクリレート共重合体(EMMA)等のエチレンに由来する成分を50モル%以上含有するエチレン系共重合体等が例示される。これらの中でも、発泡性および成形性等の観点から、ポリエチレン系樹脂として直鎖状低密度ポリエチレンを用いることが好ましい。直鎖状低密度ポリエチレンは、好ましくはエチレンと炭素数4~8のα-オレフィンとの共重合体であって、実質的に線状の分子鎖を有し、密度が910kg/m以上930kg/m未満のポリエチレンである。ポリエチレン系樹脂の融点は、110℃以上130℃以下であることが好ましい。
ポリプロピレン系樹脂としては、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン及びアタクチックポリプロピレン等のプロピレン単独重合体;プロピレン-エチレン共重合体、プロピレン-ブテン共重合体、プロピレン-エチレン-ブテン三元共重合体、プロピレン-ヘキセン共重合体、プロピレン-アクリル酸共重合体及びプロピレン-無水マレイン酸共重合体等のプロピレンに由来する成分を50モル%以上含有するプロピレン系共重合体等が例示される。これらの共重合体は、例えば、ランダム共重合体、ブロック共重合体等であり、ランダム共重合体であることが好ましい。
樹脂粒子には、これらのポリオレフィン系樹脂から選択される1種の樹脂が含まれていてもよいし、2種以上の樹脂が含まれていてもよい。ポリプロピレン系樹脂の融点は、130℃以上160℃以下であることが好ましく、135℃以上155℃以下であることがより好ましい。
発泡性および成形性等の観点から、ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン-エチレンランダム共重合体、プロピレン-ブテンランダム共重合体及びプロピレン-エチレン-ブテンランダム共重合体から選択される1種または2種以上のプロピレン系共重合体を用いることが好ましい。
樹脂粒子を構成するポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂であることが好ましい。かかる樹脂粒子を発泡させてなるポリプロピレン系樹脂発泡粒子は、緩衝性や圧縮歪回復性、軽量性に優れている。そのため、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を型内成形することにより、梱包材や自動車部材、建築材料などの用途に好適な発泡粒子成形体を容易に得ることができる。
前記樹脂粒子には、基材樹脂としてのポリオレフィン系樹脂の他に、本発明の目的及び作用効果を損なわない範囲で他の樹脂やエラストマー等のポリオレフィン系樹脂以外の重合体が含まれていてもよい。ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂としては、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂が例示される。また、エラストマーとしては、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー等が例示される。樹脂粒子中におけるポリオレフィン系樹脂以外の他の重合体の割合は20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましく、0質量%、つまり、樹脂粒子が重合体としてポリオレフィン系樹脂のみを含むことが特に好ましい。
また、前記樹脂粒子の基材樹脂であるポリオレフィン系樹脂中には、前述した作用効果を損なわない範囲で、気泡調整剤、結晶核剤、難燃剤、難燃助剤、可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、光安定剤、導電性フィラー、抗菌剤、着色剤等の添加剤が含まれていてもよい。樹脂粒子中の添加剤の含有量は、例えば、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して0.01質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
前記発泡粒子の製造方法は特に限定されることはなく、ストランドカット法やホットカット法、水中カット法などの種々の方法を採用することができる。例えば、ストランドカット法では、押出機内に、基材樹脂となるポリオレフィン系樹脂と、必要に応じて供給される気泡核剤等の添加剤を供給し、加熱、混練して樹脂溶融混練物とする。その後、押出機先端に付設されたダイの小孔から、樹脂溶融混練物を押し出して押出物を形成する。この押出物を水中で冷却した後、所望の長さに切断することにより、ポリオレフィン系樹脂を基材樹脂とする樹脂粒子を得ることができる。
<分散工程>
分散工程においては、ポリオレフィン系樹脂粒子を水性媒体中に分散させて分散液を作製する。樹脂粒子を水性媒体中に分散させる作業は、発泡剤添加工程や発泡工程において用いる密閉容器内で行ってもよいし、これらの工程において用いる密閉容器とは別の容器内で行ってもよい。
水性媒体としては、水を主成分とする液体が用いられる。水性媒体中には、水の他に、エチレングリコール、グリセリン、メタノール、エタノール等の親水性の有機溶媒が含まれていてもよい。水性媒体における水の割合は、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。
水性媒体中には分散剤が添加されていてもよい。水性媒体中に分散剤を添加することにより、発泡剤添加工程やその後の発泡工程において、容器内で加熱された樹脂粒子同士の融着を抑制することができる。分散剤の添加量は、樹脂粒子100質量部当たり0.001質量部以上5質量部以下であることが好ましい。分散剤としては、有機系分散剤や無機系分散剤を使用することができるが、取り扱いの容易さから微粒状無機物を分散剤として使用することが好ましい。より具体的には、分散剤としては、例えば、アムスナイト、カオリン、マイカ、クレー等の粘土鉱物や、酸化アルミニウム、酸化チタン、塩基性炭酸マグネシウム、塩基性炭酸亜鉛、炭酸カルシウム、酸化鉄等を使用することができる。これらの分散剤は、単独で使用されてもよく、2種以上の分散剤が併用されてもよい。これらの中でも分散剤としては粘土鉱物を用いることが好ましい。粘土鉱物は、天然のものであっても、合成されたものであってもよい。
水性媒体中に分散剤が添加される場合、分散助剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム及びオレイン酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤を併用することが好ましい。分散助剤の添加量は、樹脂粒子100質量部当たり0.001質量部以上1質量部以下であることが好ましい。
<発泡剤添加工程>
発泡剤添加工程においては、密閉容器内にハイドロフルオロオレフィン及び窒素を含む発泡剤を添加する。発泡剤添加工程を行うタイミングは、発泡工程の前であれば特に限定されることはない。例えば、発泡剤添加工程は、分散工程を行う前に行ってもよいし、分散工程と並行して行ってもよい。また、発泡剤添加工程を分散工程が完了した後に行うこともできる。いずれの場合においても、密閉容器内でポリオレフィン系樹脂粒子と発泡剤とが接触することにより、ポリオレフィン系樹脂粒子に少なくともハイドロフルオロオレフィンを含浸させることができる。
また、発泡剤添加工程は、一段階で発泡剤の全量を添加するように構成されていてもよく、複数の段階に分けて発泡剤を添加するように構成されていてもよい。発泡剤添加工程における発泡剤の添加は、後述のように第一添加工程と、第二添加工程との二段階に分けて行うことが好ましい。
発泡剤添加工程において用いられる発泡剤には、少なくとも、ハイドロフルオロオレフィンと、窒素とが含まれている。なお、窒素は、窒素単体として添加されてもよく、空気として添加されてもよい。発泡剤添加工程におけるハイドロフルオロオレフィンの添加量は、ポリオレフィン系樹脂粒子100質量部に対して1質量部以上12質量部以下である。また、発泡剤添加工程においては、前記発泡剤により密閉容器内の圧力を1.8MPa(G)以上4.5MPa(G)以下の範囲に調整することが好ましい。特に、発泡剤として窒素を添加することにより密閉容器内の圧力を1.8MPa(G)以上4.5MPa(G)以下の範囲に調整することが好ましい。これにより、後述する発泡直前の密閉容器内の圧力を1.8MPa(G)以上4.5MPa(G)以下の範囲とすることができる。発泡剤添加工程において、前記特定の量のハイドロフルオロオレフィンを密閉容器内に添加するとともに、窒素により密閉容器内の圧力を前記特定の範囲内に調整することにより、発泡工程において得られる発泡粒子の粒子径のばらつきをより容易に小さくすることができる。発泡剤添加工程において発泡剤として窒素を添加しない場合には、密閉容器内の圧力を1.8MPa(G)以上とすることが困難となる。
前述した密閉容器内の圧力は、発泡剤添加工程において添加される窒素(又は空気)、ハイドロフルオロオレフィン及び水性媒体に由来する水蒸気の分圧の合計として計測される圧力をいう。また、上記容器内の圧力のうち、発泡剤添加工程において添加される窒素の分圧が占める割合は、30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。この場合には、得られる発泡粒子の粒子径のばらつきをより確実に抑制することができる。また、上記容器内の圧力のうち、発泡剤添加工程において添加される窒素の分圧が占める割合の上限は概ね85%以下である。
また、ハイドロフルオロオレフィンを含む発泡剤を用いてダイレクト発泡法により樹脂粒子を発泡させることにより、低圧から高圧までの幅広い成形圧の範囲で成形することが可能な発泡粒子を得ることができる。この理由は明らかではないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂に対するハイドロフルオロオレフィンの親和性がよいため、発泡工程において発泡剤が樹脂粒子から緩やかに分離し、発泡粒子に形成される気泡の微細化が抑制されることなどが理由として考えられる。
発泡剤添加工程におけるハイドロフルオロオレフィンの添加量が少なすぎる場合には、ハイドロフルオロオレフィンによる効果が低下し、成形性の低下を招くおそれがある。ハイドロフルオロオレフィンの添加量を樹脂粒子100質量部に対して1質量部以上とすることにより、かかる問題を容易に回避することができる。ハイドロフルオロオレフィンによる効果をより確実に得る観点からは、ハイドロフルオロオレフィンの添加量は、樹脂粒子100質量部に対して1.5質量部以上であることが好ましく、2質量部以上であることがより好ましく、3質量部以上であることがさらに好ましい。
一方、ハイドロフルオロオレフィンの含有量が多すぎる場合には、得られる発泡粒子の見掛け密度が過度に小さくなるおそれがある。ハイドロフルオロオレフィンの添加量を樹脂粒子100質量部に対して12質量部以下とすることにより、かかる問題を容易に回避することができる。同様の観点から、ハイドロフルオロオレフィンの添加量は、樹脂粒子100質量部に対して10質量部以下であることが好ましく、8質量部以下であることがより好ましく、7質量部以下であることがさらに好ましく、5質量部以下であることが特に好ましい。
ハイドロフルオロオレフィンによる効果を得つつ、発泡粒子の気泡構造をより確実に所望の構造とする観点からは、ハイドロフルオロオレフィンの含有量は、樹脂粒子100質量部に対して1.5質量部以上10質量部以下であることが好ましく、2質量部以上8質量部以下であることがより好ましい。
また、発泡剤添加工程における密閉容器内の圧力が低すぎる場合には、得られる発泡粒子の粒子径のばらつきが大きくなりやすい。発泡剤としてハイドロフルオロオレフィンに加えて窒素を添加し、発泡剤添加工程における密閉容器内の圧力をゲージ圧において1.8MPa(G)以上に調整することにより、粒子径のばらつきの小さい発泡粒子を容易に得ることができる。かかる作用効果をより確実に得る観点からは、発泡剤添加工程における密閉容器内の圧力は、2.0MPa(G)以上であることが好ましく、2.5MPa(G)以上であることがより好ましく、3.0MPa(G)以上であることがさらに好ましい。
一方、発泡剤添加工程における密閉容器内の圧力が高すぎる場合には、密閉容器に破損等が生じるおそれがある。また、得られる発泡粒子の気泡が過度に微細化して成形性が低下するおそれがある。発泡剤としてハイドロフルオロオレフィンに加えて窒素を添加し、発泡剤添加工程における密閉容器内の圧力をゲージ圧において4.5MPa(G)以下に調整することにより、かかる問題を容易に回避することができる。かかる作用効果をより確実に得る観点からは、発泡剤添加工程における密閉容器内の圧力は、4.2MPa(G)以下であることが好ましい。
ハイドロフルオロオレフィン(HFO)とは、不飽和結合を備えた炭素骨格に、少なくとも水素原子とフッ素原子とが結合した構造を有する含フッ素炭化水素をいう。例えば、ハイドロフルオロオレフィンは、不飽和結合を備えた炭素骨格に水素原子とフッ素原子とが結合した構造を有していてもよい。また、ハイドロフルオロオレフィンの炭素骨格には、水素原子及びフッ素原子に加え、塩素原子が結合していてもよい。すなわち、本明細書におけるハイドロフルオロオレフィンは、不飽和結合を備えた炭素骨格に水素原子、フッ素原子及び塩素原子が結合した構造を有するハイドロクロロフルオロオレフィン(HCFO)を含む概念である。ハイドロフルオロオレフィンは、物理発泡剤として作用する。
より具体的には、発泡剤として使用可能なハイドロフルオロオレフィンとしては、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO1234ze)、1,1,1-4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(HFO1336mzz)、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO1234yf)、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO1233zd)、1-クロロ-2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HCFO1224yd)等が例示される。これらのハイドロフルオロオレフィンは、トランス体であってもよく、シス体であってもよい。物理発泡剤中には、1種類のハイドロフルオロオレフィンが含まれていてもよく、2種類以上のハイドロフルオロオレフィンが含まれていてもよい。
前記ハイドロフルオロオレフィンは、炭素数3以上5以下の炭素骨格を有していることが好ましい。このようなハイドロフルオロオレフィンを発泡剤として用いることにより、発泡直後における発泡粒子の収縮をより効果的に抑制することができる。この理由は明らかではないが、例えば、ハイドロフルオロオレフィンが比較的大きな分子骨格を有していることにより、ポリオレフィン系樹脂中でのガスの透過速度が遅くなることなどが理由として考えられる。また、この場合には、発泡粒子の成形性をより向上させることができる。同様の観点から、ハイドロフルオロオレフィンの分子量は、100以上であることが好ましく、130以上であることがより好ましい。一方、ハイドロフルオロオレフィンの分子量の上限は、概ね200である。
前記ハイドロフルオロオレフィンは、その分子構造中に塩素原子を有していることが好ましい。すなわち、前記発泡剤添加工程においては、ハイドロクロロフルオロオレフィンを含む物理発泡剤を用いることが好ましい。ハイドロクロロフルオロオレフィンは、塩素原子を含まないハイドロフルオロオレフィンに比べてポリオレフィン系樹脂との親和性が高い。そのため、ハイドロクロロフルオロオレフィンを発泡剤として用いることにより、発泡粒子の気泡の微細化をより効果的に抑制し、発泡粒子の成形性をより向上させることができる。
発泡粒子の成形性をさらに高める観点からは、前記ハイドロフルオロオレフィンが、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン及び1-クロロ-2,3,3,3-テトラフルオロプロペンからなる群より選択される1種以上の化合物であることがより好ましい。
また、発泡剤添加工程においては、発泡剤として、ハイドロフルオロオレフィン及び窒素とともに、これら以外の発泡剤を添加することもできる。このような発泡剤としては、例えば、水、二酸化炭素、アルゴン等の無機発泡剤が挙げられる。発泡剤添加工程において添加するハイドロフルオロオレフィン及び窒素以外の発泡剤の添加量は、ハイドロフルオロオレフィンの配合量に対して10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、0質量%、すなわち発泡剤としてハイドロフルオロオレフィン及び窒素のみを添加することがさらに好ましい。
発泡剤添加工程において、密閉容器内にハイドロフルオロオレフィン及び窒素を含む発泡剤を添加し、発泡剤とポリオレフィン系樹脂粒子とを接触させることによって、水性媒体中の前記樹脂粒子に少なくともハイドロフルオロオレフィンを含浸させることができる。発泡剤添加工程においては、発泡剤の全量を一度に密閉容器内に添加してもよいし、発泡剤を複数回に分けて密閉容器内に添加してもよい。また、発泡剤添加工程においては、必要に応じて密閉容器内を加圧したり、密閉容器の内容物を加温したりすることにより、樹脂粒子への発泡剤の含浸を促進させてもよい。
例えば、発泡剤添加工程は、密閉容器内に初めて発泡剤を添加する第一添加工程と、第一添加工程を行った後の密閉容器内にさらに発泡剤を添加し、密閉容器内の圧力を1.8MPa(G)以上4.5MPa(G)以下の範囲に調整する第二添加工程とを有しており、二段階で発泡剤を添加するように構成されていることが好ましい。
発泡剤添加工程において二段階で発泡剤を添加する場合、第一添加工程を行うタイミングは、分散工程の前であってもよく、分散工程の後であってもよい。また、第一添加工程を分散工程と並行して行ってもよい。第一添加工程においては、少なくともハイドロフルオロオレフィンを含む発泡剤を密閉容器内に添加して樹脂粒子に含浸させることが好ましく、ハイドロフルオロオレフィンと窒素とを含む発泡剤を密閉容器内に添加して樹脂粒子に含浸させることがより好ましい。この場合には、前述した効果をより確実に得ることができる。
第二添加工程を行うタイミングは、第一添加工程の後であれば特に限定されることはないが、前述した効果をより確実に得る観点からは、第二添加工程を発泡工程の直前に行うことが好ましい。また、第二添加工程において用いる発泡剤は、窒素であることが好ましい。第二添加工程において密閉容器内に窒素を添加することにより、発泡工程の直前における密閉容器内の圧力を確実に前記特定の範囲に調整することができる。その結果、得られる発泡粒子の粒子径のばらつきを低減するとともに、成形性に優れた発泡粒子をより容易に得ることができる。
また、前記製造方法は、密閉容器内の温度を(ポリオレフィン系樹脂の融点-30℃)以上、(ポリオレフィン系樹脂の融解終了温度)以下の温度に1~60分保持する高温ピーク形成工程をさらに有していることが好ましい。高温ピーク形成工程を行うことにより、発泡粒子を構成するポリオレフィン系樹脂中に二次結晶を形成し、機械的強度に優れるとともに成形性にも優れた発泡粒子を容易に得ることができる。
高温ピーク形成工程を行うタイミングは特に限定されることはないが、ハイドロフルオロオレフィンを樹脂粒子に十分に含浸させる観点からは、ハイドロフルオロオレフィンの樹脂粒子への含浸が完了した後に高温ピーク形成工程を行うことが好ましい。具体的には、発泡剤添加工程の後に高温ピーク形成工程を行うことが好ましい。例えば、発泡剤添加工程において二段階で発泡剤を密閉容器内に添加する場合には、第一添加工程及び第二添加工程によりハイドロフルオロオレフィンを樹脂粒子に含浸させた後に高温ピーク形成工程を行うことが最も好ましい。
<発泡工程>
発泡剤添加工程において密閉容器内に添加した発泡剤を樹脂粒子へ含浸させた後、発泡工程を行う。発泡工程では、密閉容器内の圧力(つまり、発泡直前の容器内圧力)を1.8MPa(G)以上4.5MPa(G)以下の範囲に調整した状態で密閉容器の内容物を密閉容器よりも低圧の環境へ放出する。上記発泡直前の密閉容器内の圧力は、前記発泡剤添加工程において発泡剤を添加することにより調整される。たとえば、発泡剤添加工程が第一添加工程と第二添加工程とを有している場合、第二添加工程により密閉容器内の圧力が上記範囲内に調整され、その後発泡工程が行われる。
密閉容器内の樹脂粒子が密閉容器よりも低圧の環境に放出されることにより、樹脂粒子が発泡して気泡構造が形成されるとともに、外気によって冷却されて気泡構造が安定化する。その結果、見掛け密度50kg/m以上300kg/m以下の発泡粒子を得ることができる。前記製造方法は、発泡剤としてハイドロフルオロオレフィンと窒素とを用い、前記密閉容器内の圧力を1.8MPa(G)以上4.5MPa(G)以下の範囲に調整した状態で樹脂粒子を密閉容器から放出することにより、高い見掛け密度を有する場合であっても、粒子径のばらつきが小さく、優れた成形性を有する発泡粒子を容易に得ることができる。
発泡剤としてハイドロフルオロオレフィンに加え、窒素を添加することにより粒子径のばらつきが抑制された、見掛け密度の高い発泡粒子を容易に製造することが可能となる理由は必ずしも明確ではないが、例えば、窒素のポリオレフィン系樹脂に対する可塑化能力が低いことより、得られる発泡粒子の見掛け密度が過度に低くなることを抑制しつつ密閉容器内の圧力を上記範囲内に調整しやすいこと等が理由として考えられる。
前述した効果をより確実に得る観点からは、発泡工程において密閉容器の内容物が放出されている間、密閉容器内を加圧して前記発泡直前の圧力(つまり、1.8MPa(G)以上4.5MPa(G)以下の範囲)を維持することが好ましい。この場合、密閉容器内の加圧には、窒素などの無機ガスを使用することができる。なお、発泡工程において密閉容器内の圧力を維持するために使用される無機ガスは、本明細書における発泡剤には含まれない。
(ポリオレフィン系樹脂発泡粒子)
前記製造方法によれば、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を得ることができる。ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の基材樹脂はポリオレフィン系樹脂である。発泡粒子を構成するポリオレフィン系樹脂は前述した樹脂粒子を構成するポリオレフィン系樹脂と同一である。そのため、発泡粒子におけるポリオレフィン系樹脂の具体的な構成については、樹脂粒子におけるポリオレフィン系樹脂の説明を適宜参照することができる。
前記発泡粒子は、ハイドロフルオロオレフィンと窒素とを含む発泡剤を用いて樹脂粒子を発泡させることにより得られる。発泡剤の具体的な構成については、発泡剤添加工程で使用される発泡剤の説明を適宜参照することができる。
<見掛け密度>
前記発泡粒子の見掛け密度は50kg/m以上300kg/m以下である。前述したように、ハイドロフルオロオレフィンに加えて窒素を含む発泡剤を用いることにより、ダイレクト発泡法より前記特定の範囲の見掛け密度の発泡粒子を製造する場合においても、発泡粒子の粒子径のばらつきを小さくすることができる。特に、従来ハイドロフルオロオレフィンを用いたダイレクト発泡法において特に粒子径のバラつきが顕著となるような見掛け密度の大きな発泡粒子を製造する際においても、十分な効果を発揮できる。かかる効果をより有益なものとする観点からは、発泡粒子の見掛け密度は60kg/m以上であることが好ましく、70kg/m以上であることがより好ましく、80kg/m以上であることがさらに好ましい。また、発泡粒子の見掛け密度の上限は250kg/mであることが好ましく、200kg/mであることがより好ましい。
発泡粒子の見掛け密度の算出方法は以下の通りである。まず、相対湿度50%、温度23℃、気圧1atmの環境下で発泡粒子群を1日間静置し、発泡粒子の状態を調節する。この発泡粒子群の質量(単位:g)を測定した後、23℃のアルコール(例えばエタノール)を入れたメスシリンダー内に、金網などを使用して沈め、液面の上昇分から発泡粒子群の体積(単位:L)を求める。その後、発泡粒子群の質量を発泡粒子群の体積で除した値を単位換算することにより、発泡粒子の見掛け密度(単位:kg/m3)を算出することができる。
<短径の平均値及び変動係数>
前記発泡粒子の短径の平均値は1.0mm以上5.0mm以下であり、かつ、短径の変動係数は12%以下である。前述したように、ハイドロフルオロオレフィンに加えて窒素を含む発泡剤を用いることにより、見掛け密度が比較的高い場合においても、短径の平均値及び変動係数がそれぞれ前記特定の範囲内であるような、粒子径のばらつきが小さい発泡粒子を得ることができる。また、短径の平均値及び変動係数がそれぞれ前記特定の範囲内である発泡粒子を用いて発泡粒子成形体を作製することにより、発泡粒子成形体のエネルギー吸収性能をより容易に向上させることができる。かかる観点から、短径の変動係数は11%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。なお、短径の変動係数の下限は概ね1%である。
また、発泡粒子の充填性や成形体のエネルギー吸収性能をより高める観点から、前記発泡粒子の短径の平均値は、2.0mm以上4.0mm以下であることが好ましい。
前記発泡粒子の短径の平均値及び短径の変動係数は、投影像撮影式粒度分布測定装置を使用して測定することができる。発泡粒子の短径とは、投影像撮影式粒度分布測定装置にて撮影された発泡粒子の投影像において、当該発泡粒子をはさむ2本の平行線の距離が最小になる長さ(つまり、最小フェレ径)をいう。発泡粒子の短径の平均値Tav(単位:mm)は、下記式(1)に基づいて算出される値である。また、発泡粒子の短径の変動係数Tcv(単位:%)は、下記式(2)に示したように、発泡粒子の短径の平均値Tavに対する短径の標準偏差Tsd(単位:mm)の比を百分率で表した値である。なお、発泡粒子の短径の標準偏差Tsdは、下記式(3)に基づいて算出される値である。
av=Σ(T)/n ・・・(1)
cv=Tsd/Tav×100 ・・・(2)
sd=(Σ(T-Tav/(n-1))1/2 ・・・(3)
なお、前記式(1)及び式(3)におけるTは、i番目に測定した発泡粒子の短径の値(単位:mm)であり、nは測定した発泡粒子の総数である。nの値は、例えば1000以上であればよい。
<平均気泡径>
前記発泡粒子の平均気泡径は80μm以上であることが好ましい。発泡粒子の平均気泡径を80μm以上とすることにより、発泡粒子の成形性をより向上させることができる。同様の観点から、前記発泡粒子の平均気泡径は100μm以上であることがより好ましい。一方、発泡粒子の平均気泡径の上限は、300μmであることが好ましく、250μmであることがより好ましく、200μmであることがさらに好ましい。
発泡粒子の平均気泡径は、以下の方法により算出される値である。まず、発泡粒子を概ね2等分となるように切断する。次に、露出した切断面が視野内に全て納まるように拡大写真を取得する。得られた拡大写真上に、発泡粒子の最表面から中央部を通って反対側の最表面に至る線分を、隣り合う線分のなす角度が等しくなるようにして(つまり、隣り合う線分のなす角度が45°となるようにして)4本引く。このようにして得られた4本の線分の合計長さを線分と交差する気泡の総数で除した値を、個々の発泡粒子の気泡径とする。
以上の操作を無作為に抽出した10個以上の発泡粒子に対して行い、それぞれの発泡粒子について得られた発泡粒子の気泡径を算術平均した値を、発泡粒子の平均気泡径とする。
<発泡粒子中のハイドロフルオロオレフィンの残存量>
前記ポリオレフィン系樹脂発泡粒子中に含まれるハイドロフルオロオレフィンの含有量は、1質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましく、0.1質量%以下であることがさらに好ましく、0質量%であることが特に好ましい。このような発泡粒子を用いて型内成形を行うことにより、優れた剛性を有する発泡粒子成形体を容易に得ることができる。発泡粒子中のハイドロフルオロオレフィンの含有量は、ヘッドスペース法ガスクロマトグラフ質量分析計を用いて測定することができる。
なお、物理発泡剤として樹脂粒子に含浸されたハイドロフルオロオレフィンは、発泡直後にポリオレフィン系樹脂発泡粒子から急速に散逸する。したがって、前記製造方法により得られた発泡粒子の場合、例えば、常圧、常温下において製造直後の時点から3日間静置された発泡粒子中のハイドロフルオロオレフィンの量は1質量%以下となる。なお、ハイドロフルオロオレフィンは、たとえばポリスチレン系樹脂発泡体等において発泡体中に残存しやすい性質を利用して断熱性を向上させる目的で使用されることがある。しかし、前記製造方法により得られるポリオレフィン系樹脂発泡粒子におけるハイドロフルオロオレフィンの散逸挙動は、ポリスチレン系樹脂発泡体におけるハイドロフルオロオレフィンの散逸挙動とは全く異っている。
<高温ピーク>
発泡粒子は、加熱速度10℃/分で23℃から200℃まで加熱した際に得られるDSC曲線に、発泡粒子を構成するポリオレフィン系樹脂固有の融解による吸熱ピークと、この吸熱ピークよりも高温側に位置する1以上の融解ピークとが現れる結晶構造を有することが好ましい。このような結晶構造を備えた発泡粒子は、機械的強度に優れるとともに成形性にも優れている。なお、以下において、前記DSC曲線に現れるポリオレフィン系樹脂固有の融解による吸熱ピークを「樹脂固有ピーク」といい、樹脂固有ピークよりも高温側に現れる融解ピークを「高温ピーク」という。樹脂固有ピークは、発泡粒子を構成するポリオレフィン系樹脂が本来有する結晶が融解する際の吸熱によって生じる。一方、高温ピークは、発泡粒子の製造過程で発泡粒子を構成するポリオレフィン系樹脂中に形成された二次結晶の融解によって生じると推定される。すなわち、DSC曲線に高温ピークが現れた場合、ポリオレフィン系樹脂中に二次結晶が形成されていると推定される。
発泡粒子が前述した結晶構造を有するか否かは、JIS K7121:1987に準拠し、前述した条件により示差走査熱量測定(DSC)を行うことにより得られるDSC曲線に基づいて判断すればよい。また、DSCを行うにあたっては、発泡粒子1~3mgを試料として用いればよい。
具体的には、上記のように10℃/分の加熱速度で23℃から200℃までの加熱(つまり、第1回目の加熱)を行ったときに得られるDSC曲線には、高温ピークと、発泡粒子を構成するポリオレフィン系樹脂の樹脂固有ピークとの両方が現れる。なお、第1回目の加熱を行ったときに得られるDSC曲線には、樹脂固有ピークと高温ピークとが現れる。これに対し、第1回目の加熱を行った後、10℃/分の冷却速度で200℃から23℃まで冷却し、その後再び10℃/分の加熱速度で23℃から200℃までの加熱(つまり、第2回目の加熱)を行ったときに得られるDSC曲線においては、発泡粒子を構成するポリオレフィン系樹脂の樹脂固有ピークのみが見られる。従って、第1回目の加熱時に得られるDSC曲線と第2回目の加熱時に得られるDSC曲線とを比較することにより、樹脂固有ピークと高温ピークとを見分けることができる。この樹脂固有ピークの頂点の温度は、第1回目の加熱と第2回目の加熱とで多少異なる場合があるが、通常、その差は5℃以内である。
発泡粒子の高温ピークの融解熱量は、発泡粒子の成形性をより向上させるという観点、及び剛性により優れる成形体を得るという観点から、5J/g以上40J/g以下であることが好ましく、7J/g以上30J/g以下であることがより好ましく、10J/g以上20J/g以下であることがさらに好ましい。
前述した高温ピークの融解熱量は、次のようにして求められる値である。まず、状態調節を行った後の発泡粒子1~3mgを試料として用い、加熱速度10℃/分で23℃から200℃まで加熱するという条件で示差走査熱量測定を行うことによりDSC曲線を得る。図1にDSC曲線の一例を示す。発泡粒子が高温ピークを有する場合、DSC曲線には、図1に示すように、樹脂固有ピークΔH1と、樹脂固有ピークΔH1の頂点よりも高温側に頂点を有する高温ピークΔH2とが現れる。
次に、DSC曲線上における80℃に相当する点αと、発泡粒子の融解終了温度Tに相当する点βとを結ぶ直線L1を引く。なお、融解終了温度Tは、高温ピークΔH2における高温側の端点、つまり、DSC曲線における、高温ピークΔH2と、高温ピークΔH2よりも高温側のベースラインとの交点である。
直線L1を引いた後、樹脂固有ピークΔH1と高温ピークΔH2との間に存在する極大点γを通り、グラフの縦軸に平行な直線L2を引く。この直線L2により樹脂固有ピークΔH1と高温ピークΔH2とが分割される。高温ピークΔH2の吸熱量は、DSC曲線における高温ピークΔH2を構成する部分と、直線L1と、直線L2とによって囲まれた部分の面積に基づいて算出することができる。
前記発泡粒子及びその製造方法の実施例を説明する。
(実施例1)
本例においては、ハイドロクロロフルオロオレフィン及び窒素を発泡剤として用い、ダイレクト発泡法でポリプロピレン系樹脂粒子を発泡させることによりポリプロピレン系樹脂発泡粒子を作製した。本例の発泡粒子のより詳細な製造方法は以下の通りである。
<ポリプロピレン系樹脂粒子の製造>
ポリプロピレン系樹脂粒子は、ストランドカット法により製造した。ポリプロピレン系樹脂粒子の製造には、内径50mmの押出機と、押出機の先端に取り付けられたダイとを備えた押出装置を用いた。まず、押出機にポリプロピレン系樹脂と、気泡核剤としてのホウ酸亜鉛とを投入し、押出機内で溶融混練することにより樹脂溶融混練物を形成した。その後、押出機のダイから樹脂溶融混練物を押し出して押出物を得た。この押出物を、水を入れた水槽に通して冷却した後、ペレタイザーを用いて適当な長さに切断することによりポリプロピレン系樹脂粒子を得た。本例のポリプロピレン系樹脂粒子1個当たりの質量は約1.0gであった。
なお、本例において用いたポリプロピレン系樹脂はエチレン-プロピレンランダム共重合体である。JIS K7121:1987に基づいて測定したエチレン-プロピレンランダム共重合体の融点は143℃である。また、JIS K7210-1:2014に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定したエチレン-プロピレンランダム共重合体のメルトマスフローレイトは8g/10分である。また、このエチレン-プロピレンランダム共重合体の密度は900kg/mである。表1においては、本例で使用したエチレン-プロピレンランダム共重合体を「PP」と記載した。
また、本例において用いた気泡核剤はホウ酸亜鉛である。ホウ酸亜鉛の添加量は、表1に示すように、樹脂粒子の質量に対して1000質量ppmとした。
<分散工程>
分散工程では、ポリプロピレン系樹脂粒子1kgを、水性媒体としての水3Lとともに容積5Lの密閉容器内に投入した。次いで、密閉容器内に、樹脂粒子100質量部に対して0.3質量部の分散剤と、0.004質量部の界面活性剤と、0.01質量部の分散助剤とを添加し、樹脂粒子を水性媒体中に分散させた。なお、分散剤としてはカオリンを、界面活性剤としてはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(第一工業製薬株式会社製「ネオゲン(登録商標)」)を、分散助剤としては硫酸アルミニウムをそれぞれ使用した。
<発泡剤添加工程>
本例の発泡剤添加工程では、密閉容器内への発泡剤の添加を2回に分けて行った。まず、密閉容器を密閉した状態で、密閉容器内にポリプロピレン系樹脂100質量部に対して表1に示す量のハイドロクロロフルオロオレフィンを添加するとともに、密閉容器内に窒素を添加して密閉容器内の圧力を1.0MPa(G)まで加圧した(第一添加工程)。なお、本例において用いたハイドロクロロフルオロオレフィンは、具体的にはトランス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO1233zd)である。表1においては、本例で使用したハイドロクロロフルオロオレフィンを「HCFO1」と記載した。
第一添加工程が完了した後、密閉容器内を攪拌しながら加熱し、容器内の温度を表1に示す発泡温度から0.5℃低い温度まで上昇させた。次いで、密閉容器内に窒素を添加し、容器内の圧力を表1に示す値まで上昇させた(第二添加工程)。
<高温ピーク形成工程>
第二添加工程が完了した後、密閉容器内をさらに加熱し、容器内の温度を表1に示す発泡温度まで上昇させた。この温度を15分保持することにより、得られる発泡粒子のDSC曲線に後述する高温ピークが現れるよう樹脂粒子の状態を調整した。
<発泡工程>
高温ピーク形成工程が完了した後、密閉容器の内容物を大気圧下に放出することにより樹脂粒子を発泡させた。放出時の容器内圧力は、前記第二添加工程により調整された表1の「発泡直前の容器内圧力」の欄に記載の圧力である。また、この発泡中に容器内圧力が低下することを抑制するために、密閉容器から内容物が放出されている間、無機ガスとして窒素を用いて加圧して容器内圧力を表1に記載の圧力に維持した。以上により樹脂粒子を発泡させてポリプロピレン系樹脂発泡粒子を得た。
(実施例2)
本例においては、発泡剤として1-クロロ-2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HCFO1224yd)を用いた以外は実施例1と同様の方法によりポリプロピレン系樹脂発泡粒子を作製した。なお、表1においては、本例において使用したハイドロクロロフルオロオレフィンを「HCFO2」と記載した。
(実施例3)
本例においては、発泡剤として、ハイドロクロロフルオロオレフィンに替えて分子構造中に塩素原子を含まないハイドロフルオロオレフィンを用いた。具体的には、トランス-1,3,3,3テトラフルオロプロペン(HFO1234ze)を用い、発泡温度を表1に示す値に変更した以外は実施例1と同様の方法によりポリプロピレン系樹脂発泡粒子を作製した。なお、表1においては、本例において使用したハイドロフルオロオレフィンを「HFO」と記載した。
(実施例4~6)
実施例4~6においては、第一添加工程において添加したハイドロクロロフルオロオレフィンの添加量を表1に示す値に変更するとともに、発泡直前の容器内圧力が表1に示す値となるよう第二添加工程における窒素の添加量を変更した以外は実施例1と同様の方法によりポリプロピレン系樹脂発泡粒子を作製した。
(実施例7)
本例においては、発泡剤として、窒素に替えて空気を使用した以外は実施例1と同様の方法により発泡粒子を製造した。
(実施例8)
本例においては、ハイドロクロロフルオロオレフィン及び窒素を発泡剤として用い、ダイレクト発泡法でポリエチレン系樹脂粒子を発泡させることによりポリエチレン系樹脂発泡粒子を作製した。本例の発泡粒子のより詳細な製造方法は以下の通りである。
<ポリエチレン系樹脂粒子の製造>
ポリエチレン系樹脂粒子は、ストランドカット法により製造した。ポリエチレン系樹脂粒子の製造には、内径50mmの押出機と、押出機の先端に取り付けられたダイとを備えた押出装置を用いた。まず、押出機にポリエチレン系樹脂と、気泡核剤としてのホウ酸亜鉛とを投入し、押出機内で溶融混練することにより樹脂溶融混練物を形成した。その後、押出機のダイから樹脂溶融混練物を押し出して押出物を得た。この押出物を、水を入れた水槽に通して冷却した後、ペレタイザーを用いて適当な長さに切断することによりポリエチレン系樹脂粒子を得た。本例のポリエチレン系樹脂粒子1個当たりの質量は約1.5gであった。
なお、本例において用いたポリエチレン系樹脂は直鎖状低密度ポリエチレンである。JIS K7121:1987に基づいて測定した直鎖状低密度ポリエチレンの融点は120℃である。また、JIS K7210-1:2014に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定した直鎖状低密度ポリエチレンのメルトマスフローレイトは1.0g/10分である。また、この直鎖状低密度ポリエチレンの密度は925kg/mである。表1においては、本例で使用した直鎖状低密度ポリエチレンを「PE」と記載した。
また、本例において用いた気泡核剤はホウ酸亜鉛である。ホウ酸亜鉛の添加量は、表1に示すように、樹脂粒子の質量に対して200質量ppmとした。
<分散工程>
分散工程では、ポリエチレン系樹脂粒子1kgを、水性媒体としての水3Lとともに容積5Lの密閉容器内に投入した。次いで、密閉容器内に、樹脂粒子100質量部に対して0.3質量部の分散剤と、0.006質量部の界面活性剤とを添加し、樹脂粒子を水性媒体中に分散させた。なお、分散剤としてはマイカを、界面活性剤としてはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(第一工業製薬株式会社製「ネオゲン(登録商標)」)をそれぞれ使用した。
<発泡剤添加工程>
本例の発泡剤添加工程では、密閉容器内への発泡剤の添加を2回に分けて行った。まず、密閉容器を密閉した状態で、密閉容器内にポリエチレン系樹脂100質量部に対して表1に示す量のハイドロクロロフルオロオレフィンを添加するとともに、密閉容器内に窒素を添加して密閉容器内の圧力を1.0MPa(G)まで加圧した(第一添加工程)。なお、本例において用いたハイドロクロロフルオロオレフィンは、具体的にはトランス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO1233zd)である。
第一添加工程が完了した後、密閉容器内を攪拌しながら加熱し、容器内の温度を表1に示す発泡温度から0.5℃低い温度まで上昇させた。次いで、密閉容器内に窒素を添加し、容器内の圧力を表1に示す容器内圧力まで上昇させた(第二添加工程)。
<高温ピーク形成工程>
第二添加工程が完了した後、密閉容器内をさらに加熱し、容器内の温度を表1に示す発泡温度まで上昇させた。この温度を15分保持することにより、得られる発泡粒子のDSC曲線に後述する高温ピークが現れるよう樹脂粒子の状態を調整した。
<発泡工程>
高温ピーク形成工程が完了した後、密閉容器の内容物を大気圧下に放出することにより樹脂粒子を発泡させた。放出時の容器内圧力は、前記第二添加工程により調整された表1の「発泡直前の容器内圧力」の欄に記載の圧力である。また、この発泡中に容器内圧力が低下することを抑制するために、密閉容器から内容物が放出されている間、無機ガスとして窒素を用いて加圧して容器内圧力を表1に記載の圧力に維持した。以上により樹脂粒子を発泡させてポリエチレン系樹脂発泡粒子を得た。
(比較例1)
本例では、発泡剤としてハイドロフルオロオレフィンを用いず、窒素のみを使用し、発泡温度を表2に示す値に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりポリプロピレン系樹脂発泡粒子を作製した。
(比較例2)
本例においては、発泡剤として窒素を用いず、ハイドロクロロフルオロオレフィンのみを使用し、一段階で発泡剤を樹脂粒子に含浸させた点、及び発泡温度を表2に示す値に変更した点以外は実施例1と同様の方法によりポリプロピレン系樹脂発泡粒子を作製した。本例においては、発泡直前の密閉容器内の圧力は表2に示す値となった。
(比較例3~5)
比較例3~5においては、第一添加工程において添加したハイドロクロロフルオロオレフィンの添加量を表2に示す値に変更するとともに、発泡直前の容器内圧力が表2に示す値となるよう第二添加工程における窒素の添加量を変更した以外は実施例1と同様の方法によりポリプロピレン系樹脂発泡粒子を作製した。
(比較例6)
比較例6においては、発泡剤として、窒素に替えて二酸化炭素(CO)を使用し、所望の見掛け密度の発泡粒子が得られるよう二酸化炭素の添加量を変更した以外は実施例1と同様の方法によりポリプロピレン系樹脂発泡粒子を作製した。本例においては、発泡直前の密閉容器内の圧力は表2に示す値となった。
(比較例7)
比較例7においては、発泡剤として、窒素に替えて二酸化炭素(CO)を使用し、第二添加工程における容器内圧力が表2に示す値となるよう二酸化炭素の添加量を変更した以外は実施例1と同様の方法によりポリプロピレン系樹脂発泡粒子を作製した。
次に、以上により得られた発泡粒子の諸特性の評価方法を説明する。
<高温ピーク熱量>
発泡粒子を相対湿度50%、温度23℃、気圧1atmの環境下で24時間以上静置し、発泡粒子の状態を調節した。状態調節を行った後の発泡粒子1~3mgを用い、JIS K7121:1987に準拠して示差走査熱量測定を行うことによりDSC曲線を取得した。なお、DSCにおける測定開始温度は23℃、測定終了温度は200℃、加熱速度は10℃/分とした。また、測定装置としては日立ハイテクサイエンス社製の熱流束示差走査熱量測定装置「DSC7020」を使用した。前述した方法により得られたDSC曲線における高温ピークの面積を算出し、この値に基づいて高温ピーク熱量を算出した。表1に実施例における発泡粒子の高温ピーク熱量を示し、表2に比較例における発泡粒子の高温ピーク熱量を示す。
<発泡粒子の見掛け密度>
発泡粒子を相対湿度50%、温度23℃、気圧1atmの環境下で24時間以上静置し、発泡粒子の状態を調節した。状態調節後の発泡粒子群の質量を測定した後、温度23℃のエタノールが入ったメスシリンダー内に金網を使用して沈めた。そして、金網の体積を考慮し、水位上昇分より読みとられる発泡粒子群の容積を測定した。このようにして得られた発泡粒子群の質量(単位:g)を容積(単位:L)で除した後、単位を換算することにより、発泡粒子の見掛け密度(単位:kg/m3)を算出した。表1に実施例における発泡粒子の見掛け密度を示し、表2に比較例における発泡粒子の見掛け密度を示す。
<発泡粒子の嵩密度及び嵩倍率>
発泡粒子を相対湿度50%、温度23℃、気圧1atmの環境下で24時間以上静置し、発泡粒子の状態を調節した。状態調節後の発泡粒子をメスシリンダー内に自然に堆積するようにして充填し、メスシリンダーの目盛から発泡粒子群の嵩体積(単位:L)を読み取った。その後、メスシリンダー内の発泡粒子群の質量(単位:g)を前述した嵩体積で除し、さらに単位換算することにより、発泡粒子の嵩密度(単位:kg/m3)を算出した。また、発泡粒子を構成する樹脂の密度を発泡粒子の嵩密度で除することにより、発泡粒子の嵩倍率を算出した。表1に実施例における発泡粒子の嵩密度及び嵩倍率を示し、表2に比較例における発泡粒子の嵩密度及び嵩倍率を示す。
<発泡粒子の平均気泡径>
まず、発泡粒子を概ね2等分となるように切断した。次に、露出した切断面が視野内に全て納まるように拡大写真を取得した。得られた拡大写真上に、発泡粒子の最表面から中央部を通って反対側の最表面に至る線分を、隣り合う線分のなす角が等しくなるようにして(つまり、隣り合う線分のなす角度が45°になるようにして)4本引いた。このようにして得られた4本の線分の合計長さを線分と交差する気泡の総数で除することにより、個々の発泡粒子の気泡径を算出した。
以上の操作を無作為に抽出した10個以上の発泡粒子に対して行い、それぞれの発泡粒子について得られた発泡粒子の気泡径を算術平均した値を、発泡粒子の平均気泡径とした。表1に実施例における発泡粒子の平均気泡径を示し、表2に比較例における発泡粒子の平均気泡径を示す。
<短径の平均値及び変動係数>
実施例および比較例の発泡粒子群のそれぞれから無作為に1000個の発泡粒子を取り出し、投影像撮影式粒度分布測定装置(MicrotracBEL社製「PartAn3D」)を用いて個々の発泡粒子の短径を測定した。このようにして得られた発泡粒子の短径を用い、下記式(1)~(3)に基づいて発泡粒子の短径の平均値Tav(単位:mm)、標準偏差Tsd(単位:mm)及び変動係数Tcv(単位:%)を算出した。
av=Σ(T)/n ・・・(1)
cv=Tsd/Tav×100 ・・・(2)
sd=(Σ(T-Tav/(n-1))1/2 ・・・(3)
なお、前記式(1)及び式(3)におけるTは、i番目に測定した発泡粒子の短径の値(単位:mm)であり、nは測定した発泡粒子の総数である。表1及び表2に発泡粒子の短径の平均値Tav及び変動係数Tcvを示す。
<発泡粒子の収縮率>
製造直後の発泡粒子を温度60℃の雰囲気中で1時間乾燥させた後、発泡粒子の嵩倍率M1を測定した。次に、発泡粒子を耐圧容器内に入れ、耐圧容器内に無機ガスを注入して容器内を0.3MPaまで加圧した。この圧力を12時間保持することにより発泡粒子に無機ガスを含浸させ、発泡粒子の気泡内の圧力を高めることにより内圧を付与した。内圧が付与された発泡粒子を耐圧容器から取り出した後、大気圧下で12時間放置することにより、発泡粒子の収縮を回復させた。このようにして収縮を回復させた発泡粒子の嵩倍率M2(単位:kg/m)を測定した。なお、製造直後の発泡粒子とは、前記発泡工程が完了した直後の発泡粒子(より具体的には、発泡工程において密閉容器内の内容物が全て放出された時点の発泡粒子)をいう。
以上により得られた嵩倍率M1及びM2を用い、下記式(4)に基づいて発泡粒子の収縮率(単位:%)を算出した。表1に実施例における発泡粒子の収縮率を示し、表2に比較例における発泡粒子の収縮率を示す。
収縮率=(M2-M1)/M2×100 ・・・(4)
<成形下限圧力及び成形可能範囲>
成形下限圧力及び成形可能範囲の評価においては、本加熱時の成形圧を0.08~0.38MPa(G)の間で0.01MPaずつ変化させて型内成形を行うことにより発泡粒子成形体を作製し、得られた成形体の表面性、融着性及び回復性に基づいて成形下限圧力及び成形可能範囲を決定した。
発泡粒子成形体の作製方法は以下の通りである。まず、発泡粒子をクラッキング充填法により成形型に充填した。本例においては、縦250mm、横200mm、厚み50mmの平板状の発泡粒子成形体を成形可能なキャビティを有する成形型を使用した。クラッキング量は表1及び表2に示す通りとした。なお、本例におけるクラッキング量は、キャビティの厚み方向の内寸法(単位:mm)に対するキャビティに設けたクラッキング隙間の大きさ(単位:mm)の比を百分率で表した値である。例えば、クラッキング量10%の場合には、成形体の厚み方向に5mmのクラッキング隙間を開けた状態で発泡粒子を成形型内に充填した後、成形型を完全に閉じることにより成形型内の発泡粒子を機械的に圧縮した。
次に、成形型内にスチームを供給して型内成形を行った。型内成形においては、まず、成形型のドレン弁を開放した状態で成形型内にスチームを5秒間供給して予備加熱を行った。次いで、ドレン弁を閉鎖し、本加熱時の成形圧より0.08MPa(G)低い圧力に達するまで、成形型の一方の面側からスチームを供給して一方加熱を行った。次に、本加熱時の成形圧より0.04MPa(G)低い圧力に達するまで成形型の他方の面側よりスチームを供給して一方加熱を行った。その後、本加熱時の成形圧に達するまで成形型の両面からスチームを供給して本加熱を行った。本加熱が完了した後、成形型内の圧力を解放し、成形体の発泡力による表面圧力が0.04MPa(G)になるまで成形型内において成形体を冷却した。
その後、成形型から取り出した発泡粒子成形体を80℃のオーブン中で12時間静置して養生工程を行った。養生工程後、発泡粒子成形体を相対湿度50%、23℃、1atmの条件にて24時間静置することにより、発泡粒子成形体の状態調節を行った。状態調節後の発泡粒子成形体の表面性、融着性及び回復性を評価し、後述する評価基準でいずれの項目でも合格となった成形圧(つまり、合格品が取得可能であった成形圧)のうち、最も小さな成形圧を成形下限圧力とした。また、合格品(つまり、良好な成形体)が取得可能であった成形圧の数(つまり、成形条件の数)を成形可能範囲とした。表1に実施例における発泡粒子の成形下限圧力及び成形可能範囲を示し、表2に比較例における発泡粒子の成形下限圧力及び成形可能範囲を示す。成形下限圧力が低いほど、また、成形可能範囲が広いほど、成形性に優れていると判断することができる。
成形下限圧力及び成形可能範囲の評価における表面性、融着性及び回復性の評価方法は以下の通りである。
・表面性
発泡粒子成形体の厚み方向における一方のスキン面の中央部に100mm×100mmの正方形を描き、次いでこの正方形のいずれか1の角から対角線を引いた。そして、対角線上に存在するボイド、つまり、発泡粒子同士の間に形成される隙間のうち、1mm×1mm以上の大きさを有するボイドの数を数えた。そして、ボイドの数が2個以下の場合に合格と判断し、3個以上である場合に不合格と判断した。
・融着性
発泡粒子成形体を長手方向に概ね等分となるように破断させた。破断面に露出した発泡粒子のうち無作為に選択した100個以上の発泡粒子を目視により観察し、粒子内部で破断した発泡粒子(つまり、材料破壊した発泡粒子)であるか、発泡粒子同士の界面で破断した発泡粒子であるかを判別した。そして、観察した発泡粒子の総数に対する粒子内部で破断した発泡粒子の数の比率を百分率で表した値(つまり、材料破壊率)を算出し、この値を融着率とした。そして、融着率が90%以上である場合を合格と判断し、90%未満である場合を不合格と判断した。
・回復性
発泡粒子成形体を厚み方向から見た平面視において、各頂点より中心方向に10mm内側となる4か所の位置における発泡粒子成形体の厚みと、中央部における発泡粒子成形体の厚みとをそれぞれ計測した。次いで、計測した箇所のうち最も厚みの厚い箇所の厚みに対する最も厚みの薄い箇所の厚みの比(単位:%)を算出した。このようにして得られた厚みの比が95%以上である場合に合格と判断し、95%未満である場合に不合格と判断した。
<発泡粒子中のハイドロフルオロオレフィンの含有量>
製造直後から常温、常圧下にて3日間静置した約0.5mgの発泡粒子をバイアル瓶に入れた。このバイアル瓶を170℃に加熱することにより、発泡粒子中のハイドロフルオロオレフィンを気化させた。そして、バイアル瓶内のハイドロフルオロオレフィンを含む気体をガスクロマトグラフ質量分析計(島津製作所社製GCMS-QP2010)に導入し、質量分析を行うことにより発泡粒子中のハイドロフルオロオレフィンの含有量を求めた。なお、測定に際しては、予め既知の量のハイドロフルオロオレフィンを含む試料を用いて作製した検量線を使用した。また、カラムとしてVARIAN社製CP-PoraPLOT.Qを使用した。
<成形体密度>
前述した成形下限圧力での型内成形により得られた発泡粒子成形体の質量(単位:g)を当該成形体の外形寸法から求められる体積(単位:L)で除した後、単位換算することにより成形体密度(単位:kg/m3)を算出した。表1に実施例の発泡粒子成形体の成形体密度を示し、表2に比較例の発泡粒子成形体の成形体密度を示す。
<圧縮特性>
成形下限圧力での型内成形により得られた発泡粒子成形体の中心部から、スキン面、つまり、型内成形時に成形型のない表面と接触していた表面が含まれないようにして、縦50mm、横50mm、厚み25mmの直方体状の試験片を採取した。JIS K6767:1999に規定された方法に基づいて試験片の圧縮試験を行い、応力-ひずみ曲線を取得した。そして、応力-ひずみ曲線に基づいて、試験片(つまり、発泡粒子成形体)の5%変形圧縮応力σ(単位:kPa)、50%変形圧縮応力σ50(単位:kPa)及び70%変形圧縮応力σ70(単位:kPa)を算出した。なお、圧縮試験は23℃の実験室において行い、圧縮速度は10mm/分とした。
図2に、応力-歪み曲線の一例を示す。また、表1に、応力-ひずみ曲線に基づいて算出された、実施例の発泡粒子成形体における50%変形圧縮応力σ50と、5%変形圧縮応力σに対する70%変形圧縮応力σ70の比σ70/σとを示す。また、表2に、応力-ひずみ曲線に基づいて算出された、比較例の発泡粒子成形体における50%変形圧縮応力σ50と、5%変形圧縮応力σに対する70%変形圧縮応力σ70の比σ70/σとを示す。
応力比σ70/σの値が小さいほど、発泡粒子成形体に加えたひずみが小さい場合に発泡粒子成形体の変形に要する応力と、発泡粒子成形体に加えたひずみが大きい場合に発泡粒子成形体の変形に要する応力との差が小さくなるため、エネルギー吸収性能に優れている。そのため、応力比σ70/σの値が小さい発泡粒子成形体は、例えば、衝撃吸収材等の用途に好適である。なお、応力比σ70/σの値は基材樹脂の種類や成形体密度にも影響されるため、比較例のうち成形体密度が実施例1~4、実施例6、実施例7と概ね同程度である比較例4及び比較例6についてのみ応力比σ70/σの値を記載し、これら以外の比較例の応力比σ70/σの欄には「-」と記載した。
Figure 2023177105000002
Figure 2023177105000003
表1に示したように、実施例1~8の発泡粒子は、ハイドロフルオロオレフィン及び窒素を発泡剤として用い、発泡剤添加工程における容器内圧力を制御することにより、発泡直前の容器内圧力が前記特定の範囲内に設定されている。このような条件で樹脂粒子を発泡させることにより、見掛け密度が前記特定の範囲内のように高い発泡粒子を、ハイドロフルオロオレフィンを使用してダイレクト発泡法により製造する場合であっても、短径の変動係数が小さく、粒子径のばらつきが小さい発泡粒子を得ることができる。さらに、実施例1~8の発泡粒子は、成形可能範囲が広く、良好な成形性を有している。
また、実施例1、2のようにハイドロクロロフルオロオレフィンを用いて製造した発泡粒子は、分子構造中に塩素を有さないハイドロフルオロオレフィンを用いて製造した同程度の見掛け密度を有する実施例3の発泡粒子と比較して成形可能範囲がより広くなった。
また、実施例8において示したように、上記の効果は基材樹脂としてポリエチレン系樹脂を使用した場合にも十分に発揮されることが確認された。
一方、表2に示す比較例1の発泡粒子は、ハイドロフルオロオレフィンを用いず、窒素のみを用いて発泡させたため、成形可能範囲が狭く、成形性に劣っていた。
比較例2の発泡粒子は、窒素を用いず、ハイドロフルオロオレフィンのみを用いて前記特定の範囲の見掛け密度となるように発泡させたため、粒子径のばらつきが大きくなった。
比較例3の発泡粒子は、ハイドロフルオロオレフィンの添加量が少なかったため、ハイドロフルオロオレフィンによる効果を十分に得ることができなかった。そのため、比較例3の発泡粒子は、比較例1と同様に成形可能範囲が狭く、成形性に劣っていた。
比較例4及び比較例5の発泡粒子は、窒素の添加量が少なく、発泡直前の容器内圧力が低かったため、比較例2と同様に粒子径のばらつきが大きくなった。また、比較例4の発泡粒子を型内成形してなる発泡粒子成形体は、粒子径のばらつきが小さい実施例1、2、6に比べて応力比σ70/σの値が大きくなり、発泡粒子成形体のエネルギー吸収性能が低下した。
比較例6において使用した二酸化炭素は、窒素に比べてポリオレフィン系樹脂を可塑化する能力に優れており、ポリオレフィン系樹脂粒子を効率よく発泡させることができる発泡剤である。そのため、前記特定の範囲の見掛け密度を有する発泡粒子を得るためには、二酸化炭素の添加量を低減する必要があった。それ故、比較例6においては、発泡直前の容器内圧力が低くなり、粒子径のばらつきの増大を招いた。
比較例7においては、比較例6よりも粒子径のばらつきを抑制するため、二酸化炭素の添加量を多くした。これにより、発泡直前の容器内圧力が高くなり、粒子径のばらつきを抑制することができたものの、見掛け密度が低くなり、所望の見掛け密度を有する発泡粒子を得ることができなかった。また、この場合には発泡粒子の収縮が生じた。
以上、実施例に基づいて本発明に係るポリオレフィン系樹脂発泡粒子及びその製造方法の具体的な態様を説明したが、本発明に係るポリオレフィン系樹脂発泡粒子及びその製造方法は実施例の態様に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜構成を変更することができる。

Claims (6)

  1. ポリオレフィン系樹脂粒子を水性媒体中に分散させる分散工程と、
    密閉容器内に発泡剤を添加する発泡剤添加工程と、
    前記密閉容器内において前記ポリオレフィン系樹脂粒子に前記発泡剤を含浸させた後、前記密閉容器から前記ポリオレフィン系樹脂粒子を前記水性媒体とともに放出し、前記ポリオレフィン系樹脂粒子を発泡させることにより、見掛け密度50kg/m以上300kg/m以下のポリオレフィン系樹脂発泡粒子を作製する発泡工程と、を含み、
    前記発泡剤は、ハイドロフルオロオレフィンと窒素とを含み、
    前記発泡剤添加工程における前記ハイドロフルオロオレフィンの添加量が、前記ポリオレフィン系樹脂粒子100質量部に対して1質量部以上12質量部以下であり、
    前記発泡工程において、発泡直前の前記密閉容器内の圧力を1.8MPa(G)以上4.5MPa(G)以下の範囲に調整した状態で前記密閉容器から前記ポリオレフィン系樹脂粒子を放出する、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  2. 前記ハイドロフルオロオレフィンが炭素数3以上5以下の炭素骨格を有する、請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  3. 前記ハイドロフルオロオレフィンが、その分子構造中に塩素原子を有する、請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  4. 前記ハイドロフルオロオレフィンが、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン及び1-クロロ-2,3,3,3-テトラフルオロプロペンからなる群より選択される1種以上の化合物である、請求項3に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  5. 前記発泡工程が完了した時点から3日後における前記ポリオレフィン系樹脂発泡粒子中のハイドロフルオロオレフィンの含有量が1質量%以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  6. 前記ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の短径の平均値が1.0mm以上5.0mm以下であり、かつ、変動係数が10%以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
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