JP2023175547A - 搬送制御システム、搬送システム、及び搬送制御方法 - Google Patents

搬送制御システム、搬送システム、及び搬送制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】搬送装置の作業効率を向上すること。【解決手段】第1設定部24は、所定エリアのマップ上で、複数の搬送装置1の一つである対象装置の状態情報に基づいて、対象装置の占有領域を設定する。第2取得部23は、所定エリア内で双方向に通行可能な双方向パスの通路幅の情報を取得する。第2設定部25は、非搬送時は対象装置の種類に基づいて占有領域の幅を設定し、搬送時は対象装置の種類と搬送物の搬送形態とに基づいて占有領域の幅を設定する。複数の搬送装置1は、双方向パスを第1端から第2端へ走行する第2端行き搬送装置と、双方向パスを第2端から第1端へ走行する第1端行き搬送装置を含む。走行制御部27は、通路幅と、第1端行き搬送装置が使用する占有領域の第1幅と、第2端行き搬送装置が使用する占有領域の第2幅と、に基づいて、双方向パスにおいて第2端行き搬送装置と第1端行き搬送装置とをすれ違い走行させるか否かを判断する。【選択図】図1

Description

本開示は、搬送制御システム、搬送システム、及び搬送制御方法に関する。より詳細には、本開示は、搬送物を搬送する搬送装置を制御する搬送制御システム、搬送システム、及び搬送制御方法に関する。
特許文献1は、搬送装置に搬送物を搬送する搬送作業を行わせる搬送システムを開示する。
特開2021-62935号公報
本開示の目的は、搬送装置の作業効率を向上させることができる搬送制御システム、搬送システム、及び搬送制御方法を提供することにある。
本開示の一態様の搬送制御システムは、複数の搬送装置の搬送作業を制御する搬送制御システムである。前記搬送制御システムは、第1取得部と、第1設定部と、第2取得部と、第2設定部と、走行制御部と、を備える。前記第1取得部は、前記複数の搬送装置の一つである対象装置から前記対象装置の状態に関連する状態情報を取得する。前記第1設定部は、所定エリアのマップ上で、前記状態情報に基づいて、前記対象装置の存在位置を含む範囲を前記対象装置が使用する占有領域として設定する。前記第2取得部は、前記所定エリア内で双方向に通行可能な双方向パスの通路幅の情報を取得する。前記第2設定部は、前記通路幅に対して前記占有領域が占める幅を設定する。前記走行制御部は、前記複数の搬送装置の各々の走行を制御する。前記第2設定部は、前記対象装置が搬送物を搬送していない非搬送状態では前記対象装置の種類に基づいて前記占有領域の幅を設定し、前記対象装置が前記搬送物を搬送する搬送状態では前記対象装置の種類と前記搬送物の搬送形態とに基づいて前記占有領域の幅を設定する。前記複数の搬送装置は、前記双方向パスを第1端から第2端へ走行する第2端行き搬送装置と、前記双方向パスを前記第2端から前記第1端へ走行する第1端行き搬送装置を含む。前記走行制御部は、前記通路幅と第1幅と第2幅とに基づいて、前記双方向パスにおいて前記第1端行き搬送装置と前記第2端行き搬送装置とをすれ違い走行させるか否かを判断する。前記第1幅は、前記第1端行き搬送装置が使用する前記占有領域の幅であり、前記第2幅は、前記第2端行き搬送装置が使用する前記占有領域の幅である。
本開示の一態様の搬送システムは、前記搬送制御システムと、前記複数の搬送装置と、を備える。前記搬送制御システムが前記複数の搬送装置の搬送作業を制御する。
本開示の一態様の搬送制御方法は、複数の搬送装置の搬送作業を制御する搬送制御方法である。前記搬送制御方法は、第1取得ステップと、占有領域設定ステップと、第2取得ステップと、走行制御ステップと、を含む。前記第1取得ステップでは、前記複数の搬送装置の一つである対象装置から前記対象装置の状態に関連する状態情報を取得する。前記占有領域設定ステップでは、所定エリアのマップ上で、前記状態情報に基づいて、前記対象装置の存在位置を含む範囲を前記対象装置が使用する占有領域として設定する。前記第2取得ステップでは、前記所定エリア内で双方向に通行可能な双方向パスの通路幅の情報を取得する。前記走行制御ステップでは、前記複数の搬送装置の各々の走行を制御する。前記占有領域設定ステップでは、前記対象装置が搬送物を搬送していない非搬送状態では前記対象装置の種類に基づいて前記占有領域の幅を設定し、前記対象装置が前記搬送物を搬送する搬送状態では前記対象装置の種類と前記搬送物の搬送形態とに基づいて前記占有領域の幅を設定する。前記複数の搬送装置は、前記双方向パスを第1端から第2端へ走行する第2端行き搬送装置と、前記双方向パスを前記第2端から前記第1端へ走行する第1端行き搬送装置を含む。前記走行制御ステップでは、前記通路幅と第1幅と第2幅とに基づいて、前記双方向パスにおいて前記第2端行き搬送装置と前記第1端行き搬送装置とをすれ違い走行させるか否かを判断する。前記第1幅は、前記第1端行き搬送装置が使用する前記占有領域の幅であり、前記第2幅は、前記第2端行き搬送装置が使用する前記占有領域の幅である。
本開示によれば、搬送装置の作業効率が向上するという利点がある。
図1は、本開示の一実施形態の搬送制御システム及び搬送装置を備える搬送システムの概略的なブロック図である。 図2は、2台の搬送装置が双方向パスをすれ違い走行する状態の平面図である。 図3は、同上の第1搬送装置の占有領域を示す平面図である。 図4は、同上の第1搬送装置の搬送中の占有領域を示す平面図である。 図5は、同上の第2搬送装置の占有領域を示す平面図である。 図6は、同上の第2搬送装置の搬送中の占有領域を示す平面図である。 図7は、同上の第2搬送装置の搬送中の占有領域を示す平面図である。 図8は、同上の第3搬送装置の占有領域を示す平面図である。 図9は、同上の第3搬送装置の搬送中の占有領域を示す平面図である。 図10は、同上のリフト型搬送装置の搬送中の占有領域を示す平面図である。 図11は、同上の搬送装置が走行する双方向パスの通路幅を説明するための平面図である。 図12は、同上の搬送制御システムの動作を説明するフローチャートである。 図13は、2台の搬送装置がすれ違い走行する状態の平面図である。 図14は、2台の搬送装置がすれ違い走行する状態を前から見た正面図である。 図15は、2台の搬送装置がすれ違い走行する状態の平面図である。 図16は、2台の搬送装置がすれ違い走行する状態の平面図である。 図17は、2台の搬送装置がすれ違い走行する状態の平面図である。 図18は、2台の搬送装置がすれ違い走行する状態の平面図である。 図19は、2台の搬送装置がすれ違い走行する状態の平面図である。
(実施形態)
(1)概要
本実施形態に係る搬送制御システム2及び搬送システム100の概略的なブロック図を図1に示す。
搬送制御システム2は、複数の搬送装置1の搬送作業を制御する。
搬送制御システム2は、第1取得部22と、第1設定部24と、第2取得部23と、第2設定部25と、走行制御部27と、を備える。
第1取得部22は、複数の搬送装置1の一つである対象装置から対象装置の状態に関連する状態情報を取得する。
第1設定部24は、所定エリアAR1(図2参照)のマップ上で、状態情報に基づいて、対象装置の存在位置を含む範囲を対象装置が使用する占有領域B1として設定する。
第2取得部23は、所定エリア内で双方向に通行可能な双方向パスPT1の通路幅DP1の情報を取得する。
第2設定部25は、通路幅DP1に対して占有領域B1が占める幅を設定する。
走行制御部27は、複数の搬送装置1の各々の走行を制御する。
第2設定部25は、対象装置が搬送物C1を搬送していない非搬送状態では対象装置の種類に基づいて占有領域B1の幅を設定し、対象装置が搬送物C1を搬送する搬送状態では対象装置の種類と搬送物C1の搬送形態とに基づいて占有領域B1の幅を設定する。
複数の搬送装置1は、双方向パスPA1を第1端G1から第2端G2へ走行する第2端行き搬送装置1Bと、双方向パスPA1を第2端G2から第1端G1へ走行する第1端行き搬送装置1Aを含む。
走行制御部27は、通路幅DP1と、第1幅D1と、第2幅D2と、に基づいて、双方向パスPA1において第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとをすれ違い走行させるか否かを判断する。第1幅D1は、第1端行き搬送装置1Aが使用する占有領域B11の幅である。第2幅D2は、第2端行き搬送装置1Bが使用する占有領域B12の幅である。
ここにおいて、搬送装置1は、例えば物流センター(配送センターを含む)、工場、オフィス、店舗、学校、及び病院等の施設に導入される。所定エリアAR1は、搬送装置1が使用される施設内のエリアである。以下では、物流センターに搬送装置1を導入する場合について説明する。なお、図2以外の図面においては、所定エリアAR1の図示を省略している。
搬送装置1が搬送する搬送物は、搬送装置1が持ち上げた状態で搬送するパレットのような搬送物C1(図2参照)と、搬送装置1がけん引又は持ち上げて搬送する台車のような搬送物C2(図4参照)と、を含む。図4に示す搬送物C2は、例えば、複数の物品を載せて運搬するために用いられる台車である。台車は、例えば、複数の車輪200が設けられたカゴ付きの台車(いわゆるロールボックスパレット)であり、作業者が台車を押して移動させることが可能である。なお、搬送システム100が工場内で用いられる場合、搬送装置1が搬送する搬送物は、製造装置に供給する部品又は材料、製造装置によって製造された完成品又は半完成品を含んでもよいし、製造装置に部品を供給する部品供給装置を含んでもよい。
対象装置(搬送装置1)の状態に関連する状態情報とは、対象装置である搬送装置1自体の状況に関連する装置情報と、搬送装置1が行う搬送作業に関連する作業情報を含む。
装置情報は、搬送装置1の大きさ及び形状等に関する情報と、搬送装置1の種類に関する情報と、搬送装置1の現在位置に関連する情報と、を少なくとも含む。装置情報は、搬送装置1の移動速度、移動方向、及び搬送装置1の移動姿勢(向き)に関連する情報を更に含んでもよい。
また、作業情報は、搬送物C1又はC2を搬送する搬送作業を行っているか否かを表す情報を含む。搬送装置1が搬送物C1又はC2を搬送している場合、作業情報は、搬送装置1と搬送中の搬送物C1又はC2とを含めた全体の状態(大きさ及び形状等)に関する情報、及び、搬送装置1が搬送物C1又はC2を搬送する搬送形態に関する情報を更に含んでもよい。
所定エリアAR1内には搬送装置1が通行可能なパスが設定されている。搬送装置1が通行可能なパスは、搬送装置1が一方向に通行可能な片方向パスと、搬送装置1が双方向に通行可能な双方向パスPA1と、がある。双方向パスPA1は、搬送装置1が双方向に通行することを許容したパスである。双方向パスP1の通路幅DP1が、2台の搬送装置1の占有領域B1の幅を合計した長さよりも広い場合、双方向パスP1において2台の搬送装置1はすれ違い走行が可能である。一方、双方向パスP1の通路幅DP1が、2台の搬送装置1の占有領域B1の幅を合計した長さよりも短い場合、双方向パスP1において2台の搬送装置1は1台ずつ交互に通行すればよい。
搬送装置1には、走行方向の違い、搬送装置1が搬送物C1又はC2を把持する把持方法の違いによって複数の種類がある。搬送装置1が搬送物C1又はC2を搬送する基本姿勢において、進行方向の前方を搬送装置1の前部、進行方向の後方を搬送装置1の後部とした場合に、左右方向にも移動可能、つまり前後左右に移動可能な搬送装置1と、左右方向には移動できない、つまり前後に移動可能な搬送装置1とがある。
また、搬送装置1には、把持方法の違いにより、けん引型搬送装置(第1~第3搬送装置101~103、図4、図6、図7、図9参照)と、リフト型搬送装置104(図10参照)とがある。けん引型搬送装置(第1~第3搬送装置101~103)は、台車等の搬送物C2を連結した状態で、搬送物C2をけん引又は押して搬送する。リフト型搬送装置104は、パレット等の搬送物C1又は台車等の搬送物C2の少なくとも一部を持ち上げた状態で搬送する。つまり、搬送装置1の種類として、搬送物C2をけん引、又は、押して搬送するけん引型搬送装置(第1~第3搬送装置101~103)と、搬送物C1又はC2の少なくとも一部を持ち上げた状態で搬送するリフト型搬送装置104と、の少なくとも1つを含む。
また、けん引型搬送装置の場合、搬送物C2を連結する連結部の位置等によって複数種類の搬送装置1がある。具体的には、搬送装置1の種類として、第1搬送装置101と、第2搬送装置102と、第3搬送装置103、の少なくとも1つを含む。第1搬送装置101(図3及び図4参照)は、前後左右に走行可能で、前部及び後部の少なくとも一方に搬送物C2を連結するための第1連結部17Aを有する。第2搬送装置102(図5~図7参照)は、前後左右に走行可能で、前部及び後部の少なくとも一方と、左側部及び右側部の少なくとも一方とに、搬送物C2を連結するための第2連結部17Bをそれぞれ有する。第3搬送装置103(図8及び図9参照)は、前後に走行可能で、前部及び後部の少なくとも一方に搬送物C2を連結するための第3連結部17Cを有する。
占有領域B1は、搬送装置1が使用する領域である。搬送装置1が使用する領域とは、搬送装置1が存在している領域を含み、搬送装置1の周囲に設定される所定の安全距離の空間を更に含んでもよい。搬送装置1が移動する場合、搬送装置1の移動に伴って、搬送装置1の占有領域B1も移動する。なお、搬送装置1が搬送物C1又はC2を搬送している場合、占有領域B1は、搬送装置1と、搬送装置1が搬送している搬送物C1又はC2とが使用する領域を含む。搬送装置1が移動する所定エリアAR1の電子的なマップMP1において、所定エリアAR1での搬送装置1の存在位置を含む範囲が占有領域B1として設定される。走行制御部27は、搬送装置1の占有領域B1が設定されると、占有領域B1内に障害物が入らないように、障害物を避けて搬送装置1を走行させる。ここでいう「障害物」は、所定エリアAR1内に存在する建物の壁又は棚等の構造物50、所定エリアAR1内に置かれている搬送物C1又はC2等の静止物体、及び所定エリアAR1内に存在する他の搬送装置1等がある。
本実施形態の搬送制御システム2では、第2設定部25が、非搬送状態では対象装置の種類に基づいて、搬送状態では搬送物C1又はC2の搬送形態に更に基づいて占有領域B1の幅を設定している。そして、走行制御部27が、通路幅DP1と、第1端行き搬送装置1Aの占有領域B11の第1幅D1と、第2端行き搬送装置1Bの占有領域B12の第2幅D2とに基づいて、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとをすれ違い走行させるか否かを判断する。したがって、双方向パスPA1を第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとがすれ違い走行することができ、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bが双方向パスPA1を交互に走行する場合に比べて搬送装置1の作業効率を向上させることができる。
また、搬送システム100は、搬送制御システム2と、複数の搬送装置1と、を備える。搬送制御システム2が複数の搬送装置1の搬送作業を制御する。
搬送システム100は、上記の搬送制御システム2を備えているので、搬送装置1の作業効率を向上させることができる。
(2)詳細
(2.1)全体構成
以下、本実施形態に係る搬送システム100について図1~図10を参照して説明する。本実施形態では、搬送システム100は、複数の搬送装置1と、搬送制御システム2とで構成されており、複数の搬送装置1と搬送制御システム2とは互いに通信可能に構成されている。本開示における「通信可能」とは、有線通信又は無線通信の適宜の通信方式により、直接的、又はネットワークNT1若しくは中継器3等を介して間接的に、情報を授受できることを意味する。本実施形態では、搬送制御システム2と複数台の搬送装置1の各々とは、双方向に通信可能であって、搬送制御システム2から搬送装置1への情報の送信、及び搬送装置1から搬送制御システム2への情報の送信の両方が可能である。
(2.2)搬送装置
本実施形態の搬送装置1の構成について、より詳細に説明する。搬送装置1は、図2~図10に示すように、搬送物C1又はC2を運搬するための無人搬送車であり、搬送物C1又はC2を把持して目的地まで自律走行する。本実施形態では、搬送制御システム2が、ネットワークNT1及び中継器3を介して搬送装置1と通信し、搬送装置1の移動を間接的に制御する。
搬送装置1は、例えば所定エリアAR1の床面等からなる平坦な移動面51の上を自律走行する。ここでは一例として、搬送装置1は、蓄電池を備え、蓄電池に蓄積された電気エネルギーを用いて動作することとする。搬送装置1は、例えば、ある場所に置かれている搬送物C1又はC2を把持した状態で別の場所まで搬送する。
図2及び図10に示す搬送装置1は、例えばパレット等の搬送物C1の少なくとも一部を持ち上げた状態で搬送するリフト型搬送装置104である。なお、リフト型搬送装置104は台車等の搬送物C2も搬送可能である。このリフト型搬送装置104は、平面視の形状が長方形状に形成された本体部10Dを有しており、本体部10Dの上に搬送物C1を載せた状態で搬送物C1を搬送する。本体部10Dの下部には複数の車輪16が設けられている。複数の車輪16は、2つの駆動輪16Dと補助輪(従動輪)を含む。2つの駆動輪16Dは、本体部10Aの長手方向の中央に、短手方向に並べて配置されている。リフト型搬送装置104は、2つの駆動輪16Dを個別に駆動することによって、移動面51上で所望の方向に移動することができる。なお、リフト型搬送装置104では、2つの駆動輪16Dが並ぶ短手方向と直交する長手方向が前後方向となり、前後方向に移動可能である。移動中のリフト型搬送装置104の基本姿勢は、移動方向に対してリフト型搬送装置104の前後方向(長手方向)が平行になるような移動姿勢であり、基本姿勢のリフト型搬送装置104は前後方向において前進又は後進する。ここにおいて、「平行」とは完全な平行のみならず、ほぼ平行を含む概念である。同様に「直交」とは完全な直交のみならず、ほぼ直交を含む概念でもよい。なお、図2に示すリフト型搬送装置104は一例であり、リフト型搬送装置104の構成は適宜変更が可能である。
図3~図9に示す搬送装置1は、台車のような搬送物C2をけん引、又は、押して搬送するけん引型搬送装置である。
図3及び図4に示す搬送装置1は第1搬送装置101である。第1搬送装置101は、前後左右(図3において矢印DR1,DR2で示す方向)に走行可能で、前部及び後部の少なくとも一方に搬送物C2を連結するための第1連結部17Aを有している。図3に示す第1搬送装置101は、前部及び後部の一方に第1連結部17Aを有しているが、前部及び後部の両方に第1連結部17Aを有していてもよい。
第1搬送装置101は、平面視の形状が長方形状に形成された本体部10Aを有している。本体部10Aの下部には複数の車輪16が設けられている。複数の車輪16は、2つの駆動輪16Aと4つの補助輪(従動輪)を含む。2つの駆動輪16Aは本体部10Aの長手方向の両側に配置されている。2つの駆動輪16Aは、転動方向が可変の車輪である。2つの駆動輪16Aの転動方向を変更することによって、第1搬送装置101は移動面51上で任意の方向(前後左右を含み任意の方向)に移動することができる。第1連結部17Aは本体部10Aの短手方向の一面に設けられている。搬送物C2を搬送するときの第1搬送装置101の基本姿勢は、第1搬送装置101が前側、第1連結部17Aに連結された搬送物C2が後側に位置して、搬送物C2をけん引するような姿勢である。すなわち、第1搬送装置101の基本姿勢は、移動方向に対して第1搬送装置101の短手方向が平行になるような移動姿勢であり、本体部10Aの短手方向を前後方向と言う。第1連結部17Aは、例えば搬送物C2の一部と機械的に連結することよって搬送物C2と連結するが、電磁力などで搬送物C2と連結してもよい。なお、図3及び図4に示す第1搬送装置101は一例であり、第1搬送装置101の構成は適宜変更が可能である。
図5~図7に示す搬送装置1は第2搬送装置102である。第2搬送装置102は、前後左右(図5において矢印DR1,DR2で示す方向)に走行可能で、前部及び後部の少なくとも一方と、左側部及び右側部の少なくとも一方とに搬送物C1を連結するための第2連結部17Bを有している。なお、本実施形態では、第2搬送装置102の前部、後部、左側部、及び右側部のそれぞれに第2連結部17Bが設けられているが、前部及び後部の一方と、左側部及び右側部の一方とに第2連結部17Bが設けられていてもよい。第2搬送装置102は、平面視の形状が長方形状に形成された本体部10Bを有している。本体部10Bの下部には複数の車輪16が設けられている。複数の車輪16は、2つの駆動輪16Bと4つの補助輪(従動輪)を含む。2つの駆動輪16Bは本体部10Bの長手方向の両側に配置されている。2つの駆動輪16Bは、転動方向が可変の車輪である。2つの駆動輪16Bの転動方向を変更することによって、第2搬送装置102は移動面51上で任意の方向(前後左右を含み任意の方向)に移動することができる。
移動中の第2搬送装置102の基本姿勢は、移動方向に対して第2搬送装置102の短手方向が平行になるような移動姿勢であり、本体部10Bの短手方向が前後方向である。この場合、第2搬送装置102の前部又は後部に設けられた第2連結部17Bに搬送物C2が連結された状態(図6参照)で、第2搬送装置102は搬送物C2を搬送する。なお、第2搬送装置102が双方向パスPA1を通行する場合、通路幅DP1に対して占有領域B1が占める幅が小さくなるような搬送形態で搬送物C2を搬送するのが好ましい。したがって、第2搬送装置102が双方向パスPA1を通行する場合、第2搬送装置102の左側部又は右側部に設けられた第2連結部17Bに搬送物C2が連結された状態(図7参照)で、第2搬送装置102は搬送物C2を搬送する。第2連結部17Bは、例えば搬送物C2の一部と機械的に連結することよって搬送物C2と連結するが、電磁力などで搬送物C2と連結してもよい。なお、図5~図7に示す第2搬送装置102は一例であり、第2搬送装置102の構成は適宜変更が可能である。
図8及び図9に示す搬送装置1は第3搬送装置103である。第3搬送装置103は、前後(図8において矢印DR1で示す方向)に走行可能で、前部及び後部の少なくとも一方に搬送物C2を連結するための第3連結部17Cを有している。なお、本実施形態では、第3搬送装置103の後部に第3連結部17Cが設けられているが、前部及び後部の両方に第3連結部17Cが設けられていてもよい。
第3搬送装置103は、平面視の形状が長方形状に形成された本体部10Cを有している。本体部10Cの下部には複数の車輪16が設けられている。複数の車輪16は、2つの駆動輪16Cと4つの補助輪(従動輪)を含む。2つの駆動輪16Cは本体部10Cの長手方向の両側に配置されている。2つの駆動輪16Cは、前後方向に転動可能である。2つの駆動輪16Cの回転速度及び回転方向を個別に制御することによって、第3搬送装置103は移動面51上で前後進又はカーブ走行が可能なように構成されている。
移動中の第3搬送装置103の基本姿勢は、移動方向に対して第3搬送装置103の短手方向が平行になるような移動姿勢であり、本体部10Cの短手方向が前後方向である。本実施形態では、本体部10Cの後部に第3連結部17Cが設けられており、基本姿勢では、第3搬送装置103が先頭となり、第3連結部17Cに連結された搬送物C2をけん引して移動する。なお、第3連結部17Cは、例えば搬送物C1の一部と機械的に連結することよって搬送物C1と連結するが、電磁力などで搬送物C1と連結してもよい。なお、図8及び図9に示す第3搬送装置103は一例であり、第3搬送装置103の構成は適宜変更が可能である。
このように、本実施形態の搬送装置1は、けん引型搬送装置と、リフト型搬送装置104とを含み、けん引型搬送装置は、第1搬送装置101と、第2搬送装置102と、第3搬送装置103とを含んでいる。なお、搬送装置1の種類は、けん引型搬送装置である第1搬送装置101、第2搬送装置102、及び第3搬送装置103と、リフト型搬送装置104とに限定されず、他の種類を更に含んでもよい。
搬送装置1は、図1に示すように、制御部11と、検知部12と、通信部13と、記憶部14と、走行装置15と、を備えている。
検知部12は、搬送装置1の挙動、及び搬送装置1の周辺状況等を検知する。本開示でいう「挙動」は、動作及び様子等を意味する。つまり、搬送装置1の挙動は、搬送装置1が搬送物C1又はC2を搬送中か否かを表す動作状態、搬送装置1の速度、搬送装置1に作用する加速度、及び搬送装置1の移動姿勢等を含む。具体的には、検知部12は、例えば、速度センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ等のセンサを含み、これらのセンサにて搬送装置1の挙動を検知する。また、検知部12は、例えば、LiDAR(Light Detection and Ranging)121を含み、LiDAR121にて搬送装置1の周辺状況を検知する。なお、検知部12は、周辺状況を検知するために、イメージセンサ(カメラ)、ソナーセンサ、及びレーダ等のセンサを含んでもよい。
また、検知部12は、搬送装置1の現在位置を特定する位置特定部を有している。位置特定部は、一例として、例えば、LiDAR121による周囲の物体の検出情報と、所定エリアAR1の電子的なマップ情報とに基づいて現在位置を推定する。なお、センサ部は、電波ビーコンを用いたLPS(Local Positioning System)を利用して、現在位置を推定してもよい。また、位置特定部は、GPS(Global Positioning System)等の衛星測位システムを用いて実現されてもよい。
通信部13は、搬送制御システム2と通信可能に構成されている。本実施形態では、通信部13は、搬送装置1を運用する所定エリアR1に設置された複数の中継器3のいずれかと、電波を媒体とする無線通信によって通信を行う。そのため、通信部13と搬送制御システム2とは、少なくともネットワークNT1及び中継器3を介して、間接的に通信を行うことになる。
つまり、各中継器3は、通信部13と搬送制御システム2との間の通信を中継する機器(アクセスポイント)である。中継器3は、ネットワークNT1を介して、搬送制御システム2と通信する。本実施形態では一例として、中継器3と通信部13との間の通信には、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)又は免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の規格に準拠した、無線通信を採用する。また、ネットワークNT1は、インターネットに限らず、例えば、搬送装置1を運用するエリア内又はこのエリアの運営会社内のローカルな通信ネットワークが適用されてもよい。
記憶部14は、例えば、書換可能な不揮発性の半導体メモリ等の非一時的記録媒体にて実現される。記憶部14は、揮発性の半導体メモリを含んでもよい。記憶部14は、例えば、搬送装置1の識別情報、搬送装置1に設定される占有領域B1についての占有領域情報、及び、搬送装置1が用いられる所定エリアAR1のマップMP1に関するマップ情報、等を記憶する。
走行装置15は、制御部11からの制御命令を受けて、本体部10に備えられた複数の駆動輪(上記の駆動輪16A~16D)を個別に駆動することで、搬送装置1を所望の方向に走行させる。
制御部11は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。そのため、1以上のプロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、制御部11の機能が実現される。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
制御部11は、搬送制御システム2から与えられる指令情報と、検知部12の検知結果とに基づいて、走行装置15を制御して所定エリアAR1内で搬送装置1を所望の場所に移動させ、搬送物C1又はC2を搬送する搬送作業を行わせることができる。また、制御部11は、検知部12の検知結果に基づいて搬送装置1の状態に関連する状態情報を、通信部13から搬送制御システム2に定期的に送信させる。なお、制御部11は、搬送制御システム2からの送信要求を受けて、搬送装置1の状態に関連する状態情報を通信部13から搬送制御システム2へ送信させてもよい。
(2.3)搬送制御システム
搬送制御システム2は、複数台の搬送装置1を統括的に制御するためのシステムであって、例えばサーバ装置で実現されている。搬送制御システム2は、複数台の搬送装置1の各々に対して指令情報を出力することで、複数台の搬送装置1を間接的に制御する。
搬送制御システム2は、処理部21と、記憶部28と、通信部29と、を備える。
通信部29は、ネットワークNT1及び中継器3を介して、複数の搬送装置1の各々と通信する。通信部29と中継器3との間の通信方式としては、無線通信又は有線通信の適宜の通信方式が採用される。
記憶部28は、例えば、書換可能な不揮発性の半導体メモリ等の非一時的記録媒体にて実現される。記憶部28は揮発性の半導体メモリを更に含んでもよい。記憶部28は、例えば、定義情報データベース281、占有領域情報データベース282、マップ情報データベース283、及び信号情報データベース284等を含む。図1では、定義情報データベースを「定義情報」、占有領域情報データベースを「占有領域情報」、マップ情報データベースを「マップ情報」、信号情報データベースを「信号情報」と省略して記載している。定義情報データベース281は、所定エリアAR1内で使用される複数の搬送装置1をそれぞれ定義するための定義情報(例えば搬送装置1に割り当てられた識別情報等)を記憶する。占有領域情報データベース282は、複数の搬送装置1の各々が使用する占有領域B1を表す占有領域情報を記憶する。マップ情報データベース283は、所定エリアAR1を表す電子的なマップMP1のマップ情報を記憶する。マップ情報には、複数のノードと、ノード間を接続する複数のパスに関する情報が含まれる。信号情報データベース284は、マップMP1上に定義された複数のパスのそれぞれについて通行を許可するか不許可にするかを切り替える信号要素の設置位置等に関する信号情報を記憶する。また、記憶部28は、搬送装置1によって搬送される搬送物C1又はC2の形状及び大きさに関する情報を更に記憶してもよい。
処理部21は、例えば、メモリ及びプロセッサを含むコンピュータシステムを主構成とする。すなわち、コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、プロセッサが実行することにより、処理部21の機能が実現される。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
処理部21は、第1取得部22、第2取得部23、第1設定部24、第2設定部25、第3設定部26、及び走行制御部27等の機能を有する。なお、第1取得部22、第2取得部23、第1設定部24、第2設定部25、第3設定部26、及び走行制御部27は処理部21によって実現される機能を示し、実体を伴わない。
第1取得部22は、所定エリアAR1内で使用される複数の搬送装置1の各々から通信部29を介して状態情報を取得する。
第2取得部23は、所定エリアAR1内で双方向に通行可能な双方向パスPA1の通路幅の情報を取得する。マップ情報データベース283に記憶されたマップ情報には、所定エリアAR1内に設定されたパスの情報が含まれている。また、マップ情報には、パス(双方向パスPA1)の両側にある構造物50(図11参照)に関する第1情報と、双方向パスPA1に隣接して設定された進入禁止エリア55に関する第2情報とが含まれている。第1情報および第2情報は、例えば、マップMP1上に搬送装置1が移動するパス、ノード等の情報をユーザが設定するための設計支援システムを用いて設定される。第2取得部23は、第1情報と第2情報との少なくとも一方に基づいて、通路幅DP1の情報を取得する。図11は所定エリアAR1において双方向パスPA1が存在する一部を示した図である。第2取得部23は、双方向パスPA1を走行する搬送装置1の進行方向と直交する方向において、双方向パスPA1の両側にある構造物50又は進入禁止エリア55の間の寸法を求めることによって、双方向パスPA1の通路幅DP1を取得する。
第1設定部24は、第1取得部22が取得した状態情報に基づいて占有領域情報データベース282を参照し、搬送装置1ごとに、マップMP1上で搬送装置1の存在位置を含む範囲を、占有領域B1として設定する。搬送装置1が搬送物C1又はC2を搬送中の場合、第1設定部24は、搬送装置1と、この搬送装置1が搬送中の搬送物C1又はC2との存在位置を含む範囲を占有領域B1として設定する。
第1設定部24は、搬送装置1が搬送物C1又はC2を搬送していない場合、搬送装置1の存在位置を含む、平面視の形状が長方形状の領域を占有領域B1として設定する(図3、図5、図8参照)。図3等では、占有領域B1を、長方形の4つの角を丸くしたような領域として図示しているが、占有領域B1の形状は適宜変更が可能である。第1設定部24は、長方形状の領域の外縁から搬送装置1までの距離が、所定の安全距離DM1以上となるような領域を、占有領域B1として設定する。ここで、占有領域B1は、前後方向と平行な2辺と、左右方向と平行な2辺とで構成される長方形状の領域であり、占有領域B1の左右方向の寸法をX1、前後方向の寸法をY1とする。
第1設定部24は、搬送状態では、搬送装置1(対象装置)、及び、搬送装置1(対象装置)が搬送している搬送物C1又はC2が使用する領域を占有領域B1として設定する。具体的には、第1設定部24は、搬送装置1(対象装置)の存在位置と、搬送物C1又はC2の存在位置とを含む、平面視の形状が長方形状の領域を占有領域B1として設定する(図4、図6、図7、及び図9参照)。
なお、第1設定部24は、占有領域B1の外縁から搬送装置1又は搬送物C1,C2までの距離が、所定の安全距離DM1以上となるように、占有領域B1を設定する。つまり、非搬送状態では、占有領域B1の外縁と搬送装置1(対象装置)との間に所定の安全距離の空間が確保され、搬送状態では、占有領域B1の外縁と搬送装置1(対象装置)及び搬送物C1,C2との間に所定の安全距離の空間が確保される。これにより、搬送装置1が、すれ違う相手、又は、双方向パスPA1の両側にある構造物50等に接触する可能性を低減できる。
第1設定部24は、占有領域B1を設定した搬送装置1の定義情報(識別情報)と、この搬送装置1に設定した占有領域B1に関する占有領域情報と、を対応付けて記憶部28に記憶させる。また、第1設定部24は、通信部29から設定対象の搬送装置1(対象装置)へ、設定した占有領域B1を表す占有領域情報を送信させる。設定対象の搬送装置1(対象装置)では、搬送制御システム2から送信された占有領域情報を通信部13が受信すると、制御部11がこの占有領域情報に基づいて当該搬送装置1の占有領域B1を設定する。
第2設定部25は、双方向パスPA1を走行中、又はこれから走行する搬送装置1について、双方向パスPA1の通路幅DP1に対して占有領域B1が占める幅を設定する。第2設定部25は、搬送装置1が非搬送中であれば、搬送装置1の種類に基づいて占有領域B1の幅を設定する。第2設定部25は、搬送装置1が搬送中であれば、搬送装置1の種類と搬送物C1又はC2の搬送形態とに基づいて占有領域B1の幅を設定する。
具体的には、第2設定部25は、搬送装置1が前後左右に移動可能な第1搬送装置101である場合、第1搬送装置101の占有領域B1(搬送中であれば搬送物C2を含む)の左右方向の寸法X1及び前後方向の寸法Y1のうちの短い方を、占有領域B1の幅として設定する。言い換えると、搬送装置1が第1搬送装置101である場合、第2設定部25は、第1搬送装置101を平面視したときに、第1搬送装置101が使用する占有領域B1の短辺の長さを占有領域B1の幅とする。
第2設定部25は、搬送装置1が前後左右に移動可能な第2搬送装置102であり、第2搬送装置102が非搬送中の場合、第2搬送装置102の占有領域B1の左右方向の寸法X1及び前後方向の寸法Y1のうちの短い方を、占有領域B1の幅として設定する。また、搬送装置1が第2搬送装置102であり、第2搬送装置102が搬送物C2を搬送中である場合、第2設定部25は、非搬送中の第2搬送装置102を平面視したときの第2搬送装置102の占有領域B1の短辺の長さ、及び、第2搬送装置102が搬送する搬送物C2の短辺の長さ、のうち長い方の長さを第2搬送装置102が使用する占有領域B1の幅とする。第2搬送装置102が搬送物C2を把持した状態で双方向パスPA1を走行する場合、占有領域B1の幅がより小さくなるように、第2搬送装置102は、短辺に設けられた第2連結部17Bで搬送物C2の短辺部分を連結した状態で搬送物C2を搬送する。したがって、第2搬送装置102のみの占有領域B1の短辺の長さと、搬送物C2の短辺の長さのうち長い方の長さを第2搬送装置102が使用する占有領域B1の幅とすればよい。なお、双方向パスPA1に入るまで、第2搬送装置102の長辺に設けられた第2連結部17Bにて搬送物C2を連結している場合、第2搬送装置102は、第2搬送装置102の短辺に設けられた第2連結部17Bにて搬送物C2を連結するように、搬送物C2を連結し直した後に双方向パスPA1に進入すればよい。
第2設定部25は、搬送装置1が前後に移動可能な第3搬送装置103又はリフト型搬送装置104である場合、第3搬送装置103又はリフト型搬送装置104の占有領域B1(搬送中であれば搬送物C1又はC2を含む)の左右方向の寸法X1を、占有領域B1の幅として設定する。言い換えると、搬送装置1が第3搬送装置103である場合、第2設定部25は、第3搬送装置103を平面視したときに、第3搬送装置103が使用する占有領域B1の左右方向での長さを占有領域B1の幅とする。同様に、搬送装置1がリフト型搬送装置104である場合、第2設定部25は、リフト型搬送装置104を平面視したときに、リフト型搬送装置104が使用する占有領域B1の左右方向での長さを占有領域B1の幅とする。
第3設定部26は、双方向パスPA1に対してすれ違い走行を禁止するか否かを設定する。第3設定部26は、例えば、ユーザが設計支援システムを用いて入力した設定情報に基づいて、双方向パスPA1のすれ違い走行を禁止するか否かを設定する。ユーザが何らかの事情で双方向パスPA1のすれ違い走行を禁止したい場合、設定支援システムを用いて双方向パスPA1のすれ違い走行を禁止する設定情報を入力すると、第3設定部26は設定対象の双方向パスPA1に対してすれ違い走行の禁止フラグを設定する。
走行制御部27は、制御対象の搬送装置1に通信部29を介して指令情報を与えることで、制御対象の搬送装置1の走行を制御する。
(2.4)動作
以下、本実施形態の搬送制御システム2が、2台の搬送装置1に双方向パスPA1をすれ違い走行させるか否かを判断する動作について、図12のフローチャート等に基づいて説明する。なお、図12に示すフローチャートは、搬送制御システム2が実行する搬送制御方法の一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
ここでは、図2に示すように、双方向パスPA1を第1端行き搬送装置1Aが第2端G2から第1端G1へ走行している状態で、搬送制御システム2が、第1端G1の手前にいる第2端行き搬送装置1Bにすれ違い走行を許可するか否かを判断する場合を例に説明する。
なお、搬送制御システム2の第1取得部22が第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bから状態情報を取得し、第1設定部24が、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bがそれぞれ使用する占有領域B11,B12を設定しているものとする。また、第2設定部25が、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bがそれぞれ使用する占有領域B11,B12の幅を設定しているものとする。
第1端行き搬送装置1Aが双方向パスPA1を走行している状態で、第2端行き搬送装置1Bを双方向パスPA1に進入させる場合、まず、搬送制御システム2の第2取得部23が、双方向パスPA1の通路幅DP1の情報を取得する(ステップST1)。
次に、搬送制御システム2の走行制御部27は、マップMP1上で双方向パスPA1の位置に設定される信号要素を確認することによって、双方向パスPA1が通行可能であるか否かを判断する(ステップST2)。双方向パスPA1を搬送装置1が走行していない場合、走行制御部27は、マップMP1上で双方向パスPA1の位置に設定される信号要素を通行許可に設定する。また、双方向パスPA1を搬送装置1が走行している場合、走行制御部27は、マップMP1上で双方向パスPA1の位置に設定される信号要素を通行不許可に設定する。
仮に双方向パスPA1を搬送装置1が走行していない場合、マップMP1上で双方向パスPA1の位置に設定される信号要素は通行許可に設定されているので(ステップST2:Yes)、走行制御部27は、第2端行き搬送装置1Bを第1端G1から双方向パスPA1に進行させ、第1端G1から第2端G2へ走行させる(ステップST3)。
図2の例では双方向パスPA1を第1端行き搬送装置1Aが走行しているので、マップMP1上で双方向パスPA1の位置に設定される信号要素は通行不許可に設定されている(ステップST2:No)。この場合、走行制御部27は、第2端行き搬送装置1Bにすれ違い走行を行わせるか否かを判断するために以下の処理を行う。
まず、走行制御部27は、第2端行き搬送装置1Bがこれから進入する双方向パスPA1に対して、第3設定部26によってすれ違い走行の禁止フラグが設定されているか否かを判断する(ステップST4)。
双方向パスPA1に対してすれ違い走行の禁止フラグが設定されている場合(ステップST4:No)、走行制御部27は、すれ違い走行を不可と判断して、第2端行き搬送装置1Bを双方向パスPA1の外で待機(通過待ち)させる(ステップST8)。つまり、第3設定部26が、双方向パスPA1に対してすれ違い走行の禁止を設定している場合、走行制御部27は、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとに双方向パスPA1のすれ違い走行を許可しない。これにより、例えばユーザに設定によって、双方向パスPA1のすれ違い走行を行わないように設定することができる。
双方向パスPA1に対してすれ違い走行の禁止フラグが設定されていない場合(ステップST4:Yes)、走行制御部27は、双方向パスPA1の通路幅DP1が、第1端行き搬送装置1Aの占有領域B11の第1幅D1と第2端行き搬送装置1Bの占有領域B12の第2幅D2との合計よりも広いか否かを判断する(ステップST5)。
通路幅DP1が第1幅D1と第2幅D2との合計と同じか又は狭い場合(ステップST5:No)、走行制御部27は、すれ違い走行を不可と判断して、第2端行き搬送装置1Bを双方向パスPA1の外で待機(通過待ち)させる(ステップST8)。
通路幅DP1が第1幅D1と第2幅D2との合計よりも広い場合(ステップST5:Yes)、走行制御部27は、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとが所定距離以上離れているか否かを更に判断する(ステップST6)。この所定距離は、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとがすれ違うために、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとが走行位置を変更するのに必要な距離である。走行位置は、双方向パスPA1の幅方向において、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bがそれぞれ走行する位置である。図18に示すように、すれ違い走行を行っていない場合、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bは双方向パスPA1の幅方向においてほぼ中央を走行する。双方向パスPA1において第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとがすれ違う場合、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとは、互いにぶつからないように、双方向パスPA1の幅方向において位置をずらして走行する。図18において、矢印RT1は第1端行き搬送装置1Aの走行軌跡、矢印RT2は第2端行き搬送装置1Bの走行軌跡を示しており、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとは、互いにぶつからないように、双方向パスPA1の幅方向において位置をずらして走行するのである。したがって、すれ違い走行を行うためには、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとの間が、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとが走行位置を変更するのに必要な所定距離以上離れていることが必要である。
ここで、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとの間の距離が所定距離未満である場合(ステップST6:No)、走行制御部27は、すれ違い走行を不可と判断して、第2端行き搬送装置1Bを双方向パスPA1の外で待機(通過待ち)させる(ステップST8)。
一方、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとが所定距離以上離れている場合(ステップST6:Yes)、走行制御部27はすれ違い走行を許可する。走行制御部27は、第2端行き搬送装置1Bを第1端G1から双方向パスPA1内に進入させ、第1端G1から第2端G2へ走行させる(ステップST7)。これにより、双方向パスPA1において、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとがすれ違い走行を行うことになり、第2端行き搬送装置1Bが第1端G1の外側で第1端行き搬送装置1Aの通過待ちを行う場合に比べて作業効率を向上させることができる。
なお、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bがすれ違う場合、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bが前後左右に移動可能な第1搬送装置101又は第2搬送装置102であれば、図19に示すように、双方向パスPA1の幅方向に沿って移動することで、双方向パスPA1の幅方向において互いにぶつからない位置に移動してもよい。図19において、矢印RT3は第1端行き搬送装置1Aの走行軌跡、矢印RT4は第2端行き搬送装置1Bの走行軌跡を示している。第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bは、すれ違う位置の手前で、進行方向に対して直交する方向に移動することで、互いにぶつからない位置に移動する。そして、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bは、すれ違った後に、進行方向に対して直交する方向に移動することで、元の走行経路に戻っている。このように、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bが、互いにぶつからないように、進行方向に対して直交する方向に移動すすれば、進行方向に対して斜めに移動する場合に比べて、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとが走行位置を変更するのに必要な上記の所定距離を短くできる。
なお、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bは、第1幅D1及び第2幅D2の向きがそれぞれ双方向パスPA1の通路幅DP1の向きに沿うような姿勢で、双方向パスPA1を走行する。これにより、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bが、互いに接触したり、双方向パスPA1の両側にある構造物50等に接触したりすることなく、双方向パスPA1を通行することができる。また、第1端行き搬送装置1A又は第2端行き搬送装置1Bが第2搬送装置102である場合、第2搬送装置102は、第2搬送装置102が使用する占有領域B1の短辺の方向が、双方向パスPA1の通路幅DP1の方向と沿うような姿勢で、双方向パスPA1を走行する。第2搬送装置102は前後左右に移動可能であるので、第2搬送装置102が使用する占有領域B1の短辺の方向が、通路幅DP1の方向と沿うような姿勢で、双方向パスPA1を走行することによって、すれ違う相手、又は、双方向パスPA1の両側にある構造物50と接触する可能性を低減できる。
第2端行き搬送装置1Bが双方向パスPA1の外側のパスで待機している状態で(ステップST8)、第1端行き搬送装置1Aが双方向パスPA1の外に出ると、走行制御部27は、第2端行き搬送装置1Bを第1端G1から双方向パスPA1に進入させ、第2端G2へ移動させる。
このように、本実施形態では、走行制御部27は、第1端行き搬送装置1Aが双方向パスPA1を走行中でも、通路幅DP1が、第1幅D1と第2幅D2との合計よりも広い場合は、第2端行き搬送装置1Bを第1端G1から双方向パスPA1に進入させる。言い換えると、走行制御部27は、第1幅D1と第2幅D2との合計よりも通路幅DP1が広い場合、双方向パスPA1においてすれ違い走行するように第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bを制御する。第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとが双方向パスPA1ですれ違い走行するので、交互通行する場合に比べて通過待ちを行う時間を削減でき、搬送装置1の作業効率が向上する。
また、走行制御部27は、第1端行き搬送装置1Aが双方向パスPA1を走行中に、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとの間の距離が所定距離未満である場合、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとのすれ違い走行を許可しない。所定距離は、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとがすれ違うために走行位置を変更するのに必要な距離である。このように、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとの間の距離が所定距離未満であれば、すれ違い走行は行われないので、双方向パスPA1において第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとを安全に走行させることができる。
ところで、図13及び図14を参照して、走行制御部27がすれ違い走行の可否を判定する動作の一例を説明する。図13及び図14に示す例では、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bがリフト型搬送装置104である。第1端行き搬送装置1Aが搬送物C1を搬送中、第2端行き搬送装置1Bが非搬送中である。ここで、第1端行き搬送装置1Aが搬送している搬送物C1は下面に車輪などの突起物が無いパレットであるので、高さ方向において、第1端行き搬送装置1Aが搬送中の搬送物C1が第2端行き搬送装置1Bと干渉することはない。
この場合、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとがすれ違う際には、第1端行き搬送装置1Aが搬送している搬送物C1は、第2端行き搬送装置1Bの上方を通過する。したがって、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとの間には安全確保に必要な安全距離DM1の空間が確保されていればよい。したがって、第2設定部25は、第1端行き搬送装置1Aの占有領域B11の第1幅D1を、搬送物C1を含めた第1端行き搬送装置1Aの占有領域の幅D104Aの半分(D104A/2)に、第1端行き搬送装置1Aのみの占有領域の幅D104の半分(D104/2)を加えた値とする。また、第2設定部25は、第2端行き搬送装置1Bの占有領域B12の第2幅D2を、第2端行き搬送装置1Bのみの占有領域の幅とする。なお、占有領域B11,B12には、安全確保に必要な安全距離DM1の空間が含まれているものとする。
このようにして、第2設定部25が、第1端行き搬送装置1Aの占有領域B11の第1幅D1及び第2端行き搬送装置1Bの占有領域B12の第2幅D2を設定すると、走行制御部27は、通路幅DP1が、第1幅D1及び第2幅D2の合計よりも広いか否かを判定する。そして、通路幅DP1が、第1幅D1及び第2幅D2の合計よりも広い場合、走行制御部27は、第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとのすれ違い走行を許可するのである。このように、高さ方向において、第1端行き搬送装置1Aが搬送中の搬送物C1が第2端行き搬送装置1Bと干渉しない場合は、搬送物C1の下側を第2端行き搬送装置1Bの一部が通過することを許容するので、双方向パスPA1においてすれ違い走行を許可する可能性が高くなる。よって、搬送装置1の搬送作業の作業効率が向上するという利点がある。なお、搬送制御システム2は、第1端行き搬送装置1Aが非搬送中、第2端行き搬送装置1Bが搬送物C1を搬送中の場合も、上述と同様の判断手法で、すれ違い走行の可否を判断すればよい。
また、本実施形態の搬送装置1は、例えばLiDAR121のような障害物センサを備えているのであるが、走行制御部27は、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bがすれ違い走行を行う際に障害物センサ(LiDAR121)の検知範囲を制限することが好ましい。
第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bは、進行方向の前方にある障害物を検知するための障害物センサ(例えばLiDAR121)をそれぞれ有している。障害物センサは、所定エリアAR1に存在する障害物をより広い範囲で検出することが好ましいが、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bがすれ違い走行を行う場合、すれ違う搬送装置1を誤検知しないようにすることが好ましい。したがって、走行制御部27は、双方向パスPA1において第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bがすれ違う場合、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bがそれぞれ有する障害物センサの検知範囲F1,F2を占有領域の幅(第1幅D1、第2幅D2)に制限している(図15及び図16参照)。
また、リフト型搬送装置104である第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bがすれ違う場合(図16参照)、第1端行き搬送装置1Aが搬送中の搬送物C1の下方を第2端行き搬送装置1Bが通過するので(図13及び図14参照)、搬送制御システム2は、第1端行き搬送装置1Aの占有領域B11の第1幅D1を、第2端行き搬送装置1Bとすれ違う前に比べて狭くしている。したがって、走行制御部27は、第1端行き搬送装置1Aの占有領域B11の第1幅D1に合わせて、第1端行き搬送装置1Aが有する障害物センサの検知範囲の幅を狭めている。つまり、第1端行き搬送装置1Aが有する障害物センサは、第2端行き搬送装置1Bとすれ違う前の検知範囲F1に比べて、第2端行き搬送装置1Bとすれ違うときの検知範囲F1Aが狭くなっている。これにより、図16に示すように、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bがすれ違う際に、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bがそれぞれ有する障害物センサが、すれ違う相手を誤検知する可能性を低減でき、確実にすれ違い走行させることができる。
この場合、第1端行き搬送装置1Aが有する障害物センサでは、検知範囲F1と検知範囲F1Aとの差分の領域に存在する障害物52を検知できない可能性がある。ここで、第1端行き搬送装置1Aとすれ違う第2端行き搬送装置1Bの障害物センサが障害物52を検知すると、第2端行き搬送装置1Bは障害物52の検知情報を搬送制御システム2に送信する。搬送制御システム2は、第2端行き搬送装置1Bから送信された障害物52の検知情報に基づいて、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bに停止指令を出力して停止させるので、第1端行き搬送装置1A及び第2端行き搬送装置1Bが障害物52と接触する可能性を低減することができる。
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、搬送制御システム2と同様の機能は、搬送制御方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る搬送制御方法は、複数の搬送装置1の搬送作業を制御する搬送制御方法である。搬送制御方法は、第1取得ステップと、占有領域設定ステップと、第2取得ステップと、走行制御ステップと、を含む。第1取得ステップでは、複数の搬送装置1の一つである対象装置から対象装置の状態に関連する状態情報を取得する。占有領域設定ステップでは、所定エリアAR1のマップ上で、状態情報に基づいて、対象装置の存在位置を含む範囲を対象装置が使用する占有領域B1として設定する。第2取得ステップでは、所定エリアAR1内で双方向に通行可能な双方向パスPA1の通路幅DP1の情報を取得する。走行制御ステップでは、複数の搬送装置1の各々の走行を制御する。占有領域設定ステップでは、対象装置が搬送物C1又はC2を搬送していない場合は対象装置の種類に基づいて占有領域B1の幅を設定し、対象装置が搬送物C1又はC2を搬送している場合は対象装置の種類と搬送物C1又はC2の搬送形態とに基づいて占有領域B1の幅を設定する。複数の搬送装置1は、双方向パスPA1を第1端G1から第2端G2へ走行する第2端行き搬送装置1Bと、双方向パスPA1を第2端G2から第1端G1へ走行する第1端行き搬送装置1Aを含む。走行制御ステップでは、通路幅DP1と第1幅D1と第2幅D2とに基づいて、双方向パスPA1において第1端行き搬送装置1Aと第2端行き搬送装置1Bとをすれ違い走行させるか否かを判断する。第1幅D1は、第1端行き搬送装置1Aが使用する占有領域B11の幅であり、第2幅D2は、第2端行き搬送装置1Bが使用する占有領域B12の幅である。一態様に係る(コンピュータ)プログラムは、コンピュータシステムに、上記の搬送制御方法を実行させるためのプログラムである。
以下、上記の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
本開示における搬送制御システム2又は搬送制御方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における搬送制御システム2又は搬送制御方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1又は複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1又は複数の電子回路で構成される。
また、搬送制御システム2における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは搬送制御システム2に必須の構成ではなく、搬送制御システム2の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、搬送制御システム2の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
上記の実施形態では、図2~図10等に示すように、搬送装置1を平面視した場合(搬送装置1を上から見た場合)に占有領域B1の形状が、矩形状の領域に設定されているが、占有領域B1の形状は矩形状に限定されない。搬送装置1を平面視した場合に、搬送装置1の外形形状、又は、搬送装置1と搬送装置1に連結されている搬送物C1又はC2との外形形状が矩形以外の形状であれば、その外形形状に沿った形状に占有領域B1の形状が設定されていてもよい。
上記の実施形態において、搬送装置1が複数の形態に変形可能なように構成されている場合、第1設定部24は、搬送装置1の形態に応じて占有領域B1を設定してもよい。例えば、搬送装置1が搬送物C1又はC2を搬送する場合に、本体部10A~10Dの一部が変形(例えば伸縮)することによって搬送物C1又はC2と連結する場合、第1設定部24は、搬送装置1の形態を含む搬送装置1の状態に基づいて占有領域B1を設定すればよい。つまり、第1設定部24は、搬送装置1の現在の形態に基づき、搬送装置1が少なくとも入る範囲を占有領域B1として設定すればよい。
また、上記の実施形態では、占有領域B1が二次元の領域であったが、占有領域B1は三次元の領域として設定されてもよい。搬送制御システム2及び搬送装置1に三次元の所定エリアAR1に対応するマップMP1のマップ情報が記憶されている場合、第1設定部24は、マップMP1上に設定される三次元の領域を占有領域B1として設定してもよい。占有領域B1を三次元の領域とすることで、搬送装置1及び搬送装置1によって搬送される搬送物C1又はC2の高さを考慮して占有領域B1を設定することができ、搬送装置1と搬送物C1又はC2とが上方にある障害物と接触する可能性を低減できる。
上述の実施形態において、第1~第3連結部17A~17Cは、搬送物C2の一部を引っ掛けるフック等の態様に限らず、電磁石により搬送物C2を吸引する態様であってもよい。
上記の実施形態において、測定データなどの2値の比較において、「より広い」としているところは「以上」であってもよい。つまり、2値の比較において、2値が等しい場合を含むか否かは、基準値等の設定次第で任意に変更できるので、「より広い」か「以上」かに技術上の差異はない。同様に、「同じか又は狭い」としているところは「未満」でもよい。また、「以上」としているところは「より大きい」でもよく、「未満」としているところは「以下」でもよい。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様の搬送制御システム(2)は、複数の搬送装置(1)の搬送作業を制御する。搬送制御システム(2)は、第1取得部(22)と、第1設定部(24)と、第2取得部(23)と、第2設定部(25)と、走行制御部(27)と、を備える。第1取得部(22)は、複数の搬送装置(1)の一つである対象装置から対象装置の状態に関連する状態情報を取得する。第1設定部(24)は、所定エリア(AR1)のマップ上で、状態情報に基づいて、対象装置の存在位置を含む範囲を対象装置が使用する占有領域(B1)として設定する。第2取得部(23)は、所定エリア(AR1)内で双方向に通行可能な双方向パス(PA1)の通路幅(DP1)の情報を取得する。第2設定部(25)は、通路幅(DP1)に対して占有領域(B1)が占める幅を設定する。走行制御部(27)は、複数の搬送装置(1)の各々の走行を制御する。第2設定部(25)は、対象装置が搬送物(C1,C2)を搬送していない非搬送状態では対象装置の種類に基づいて占有領域(B1)の幅を設定し、対象装置が搬送物(C1,C2)を搬送する搬送状態では対象装置の種類と搬送物(C1,C2)の搬送形態とに基づいて占有領域(B1)の幅を設定する。複数の搬送装置(1)は、双方向パス(PA1)を第1端(G1)から第2端(G2)へ走行する第2端行き搬送装置(1B)と、双方向パス(PA1)を第2端(G2)から第1端(G1)へ走行する第1端行き搬送装置(1A)を含む。走行制御部(27)は、通路幅(DP1)と第1幅(D1)と第2幅(D2)とに基づいて、双方向パス(PA1)において第1端行き搬送装置(1A)と第2端行き搬送装置(1B)とをすれ違い走行させるか否かを判断する。第1幅(D1)は、第1端行き搬送装置(1A)が使用する占有領域(B11)の幅であり、第2幅(D2)は、第2端行き搬送装置(1B)が使用する占有領域(B12)の幅である。
この態様によれば、搬送装置(1)の作業効率が向上するという利点がある。
第2の態様の搬送制御システム(2)では、第1の態様において、第1設定部(24)は、搬送状態では、対象装置、及び、対象装置が搬送している搬送物(C1,C2)が使用する領域を占有領域(B1)として設定する。
この態様によれば、搬送物(C1,C2)の形状及び大きさ等も考慮して、双方向パス(PA1)において第1端行き搬送装置(1A)と第2端行き搬送装置(1B)とをすれ違い走行させるか否かを判断することができる。
第3の態様の搬送制御システム(2)では、第1又は第2の態様において、第2取得部(23)は、第1情報と第2情報との少なくとも一方に基づいて、通路幅(DP1)の情報を取得する。第1情報は、双方向パス(PA1)の両側にある構造物(50)に関する情報であり、第2情報は、双方向パス(PA1)に隣接して設定された進入禁止エリア(53)に関する情報である。
この態様によれば、構造物(50)及び進入禁止エリア(53)の少なくとも一方に関する情報に基づいて、双方向パス(PA1)の通路幅(DP1)の情報を取得することができる。
第4の態様の搬送制御システム(2)では、第1~第3のいずれかの態様において、走行制御部(27)は、第1幅(D1)と第2幅(D2)との合計よりも通路幅(DP1)が広い場合、双方向パス(PA1)においてすれ違い走行するように第1端行き搬送装置(1A)及び第2端行き搬送装置(1B)を制御する。
この態様によれば、第1端行き搬送装置(1A)及び第2端行き搬送装置(1B)がすれ違う相手と接触する可能性がある場合にはすれ違い走行を行わないように判断することができる。
第5の態様の搬送制御システム(2)では、第1~第3のいずれかの態様において、非搬送状態では、占有領域(B1)の外縁と、対象装置との間に所定の安全距離(DM1)が確保される。搬送状態では、占有領域(B1)の外縁と、対象装置及び搬送物(C1,C2)との間に安全距離(DM1)が確保されている。
この態様によれば、搬送装置(1)が、すれ違う相手、又は、双方向パス(PA1)の両側にある構造物等に接触する可能性を低減できる。
第6の態様の搬送制御システム(2)では、第1~第5のいずれかの態様において、第1端行き搬送装置(1A)及び第2端行き搬送装置(1B)は、第1幅(D1)及び第2幅(D2)の向きがそれぞれ双方向パス(PA1)の通路幅(DP1)の向きに沿うような姿勢で、双方向パス(PA1)を走行する。
この態様によれば、第1端行き搬送装置(1A)及び第2端行き搬送装置(1B)がすれ違い走行を行う際に、すれ違う相手と接触する可能性を低減できる。
第7の態様の搬送制御システム(2)は、第1~第6のいずれかの態様において、双方向パス(PA1)に対してすれ違い走行を禁止するか否かを設定する第3設定部(26)を更に備える。第3設定部(26)が、双方向パス(PA1)に対してすれ違い走行の禁止を設定している場合、走行制御部(27)は、第1端行き搬送装置(1A)と第2端行き搬送装置(1B)とに双方向パス(PA1)のすれ違い走行を許可しない。
この態様によれば、すれ違い走行が禁止されている双方向パス(PA1)でのすれ違い走行を行わないようにすることができる。
第8の態様の搬送制御システム(2)では、第1~第7のいずれかの態様において、走行制御部(27)は、第1端行き搬送装置(1A)が双方向パス(PA1)を走行中でも、通路幅(DP1)が、第1幅(D1)と第2幅(D2)との合計よりも広い場合は、第2端行き搬送装置(1B)を第1端(G1)から双方向パス(PA1)に進入させる。
この態様によれば、搬送装置(1)の作業効率が向上するという利点がある。
第9の態様の搬送制御システム(2)では、第1~第7のいずれかの態様において、走行制御部(27)は、第1端行き搬送装置(1A)が双方向パス(PA1)を走行中に、第1端行き搬送装置(1A)と第2端行き搬送装置(1B)との間の距離が所定距離未満である場合、第1端行き搬送装置(1A)と第2端行き搬送装置(1B)とのすれ違い走行を許可しない。所定距離は、第1端行き搬送装置(1A)と第2端行き搬送装置(1B)とがすれ違うための走行位置の変更に必要な距離である。
この態様によれば、第1端行き搬送装置(1A)及び第2端行き搬送装置(1B)がすれ違う相手と接触する可能性がある場合にはすれ違い走行を行わないように判断することができる。
第10の態様の搬送制御システム(2)では、第1~第9のいずれかの態様において、第1端行き搬送装置(1A)及び第2端行き搬送装置(1B)は、進行方向の前方にある障害物を検知するための障害物センサ(121)をそれぞれ有している。走行制御部(27)は、双方向パス(PA1)において第1端行き搬送装置(1A)及び第2端行き搬送装置(1B)にすれ違い走行させる場合、第1端行き搬送装置(1A)及び第2端行き搬送装置(1B)がそれぞれ有する障害物センサ(121)の検知範囲を占有領域(B1)の幅に制限する。
この態様によれば、第1端行き搬送装置(1A)及び第2端行き搬送装置(1B)がすれ違い走行する際に、障害物センサ(121)がすれ違う相手を誤検知する可能性を低減できる。
第11の態様の搬送制御システム(2)では、第1~第10のいずれかの態様において、搬送装置(1)の種類として、第1搬送装置(101)と、第2搬送装置(102)と、第3搬送装置(103)と、の少なくとも1つを含む。第1搬送装置(101)は、前後左右に走行可能で、前部及び後部の少なくとも一方に搬送物(C2)を連結するための第1連結部(17A)を有する。第2搬送装置(102)は、前後左右に走行可能で、前部及び後部の少なくとも一方と、左側部及び右側部の少なくとも一方とに、搬送物(C2)を連結するための第2連結部(17B)をそれぞれ有する。第3搬送装置(103)は、前後に走行可能で、前部及び後部の少なくとも一方に搬送物(C2)を連結するための第3連結部(17C)を有する。
この態様によれば、多種の搬送装置(1)に対応できる。
第12の態様の搬送制御システム(2)では、第11の態様において、搬送装置(1)が第1搬送装置(101)である場合、第2設定部(25)は、第1搬送装置(101)を平面視したときに、第1搬送装置(101)が使用する占有領域(B1)の短辺の長さを占有領域(B1)の幅とする。搬送装置(1)が第2搬送装置(102)であり、第2搬送装置(102)が搬送物(C2)を搬送中である場合、第2設定部(25)は、非搬送中の第2搬送装置(102)を平面視したときの第2搬送装置(102)の占有領域(B1)の短辺の長さ、及び、第2搬送装置(102)が搬送する搬送物(C2)の短辺の長さ、のうち長い方の長さを第2搬送装置(102)が使用する占有領域(B1)の幅とする。搬送装置(1)が第3搬送装置(103)である場合、第2設定部(25)は、第3搬送装置(103)を平面視したときに、第3搬送装置(103)が使用する占有領域(B1)の左右方向での長さを占有領域(B1)の幅とする。
この態様によれば、搬送装置(1)の種類ごとに占有領域(B1)の幅を最適な値に設定できる。
第13の態様の搬送制御システム(2)では、第12の態様において、第2搬送装置(102)は、第2搬送装置(102)が使用する占有領域(B1)の短辺の方向が、双方向パス(PA1)の通路幅(DP1)の方向と沿うような姿勢で、双方向パス(PA1)を走行する。
この態様によれば、第2搬送装置(102)が、すれ違う相手と接触する可能性を低減できる。
第14の態様の搬送制御システム(2)では、第1~第10のいずれかの態様において、搬送装置(1)の種類として、けん引型搬送装置(101~103)と、リフト型搬送装置(104)と、の少なくとも1つを含む。けん引型搬送装置(101~103)は、搬送物(C2)をけん引、又は、押して搬送する。リフト型搬送装置(104)は、搬送物(C1,C2)の少なくとも一部を持ち上げた状態で搬送する。
この態様によれば、多種の搬送装置(1)に対応できる。
第15の態様の搬送制御システム(2)では、第14の態様において、第1端行き搬送装置(1A)及び第2端行き搬送装置(1B)がリフト型搬送装置(104)である。第1端行き搬送装置(1A)が搬送物(C1)を搬送中、第2端行き搬送装置(1B)が非搬送中であり、高さ方向において、第1端行き搬送装置(1A)が搬送中の搬送物(C1)が、第2端行き搬送装置(1B)と干渉しない場合、第2設定部(25)は、第1端行き搬送装置(1A)の占有領域(B11)の第1幅(D1)を、搬送物(C1)を含めた第1端行き搬送装置(1A)の占有領域(B11)の幅の半分に、第1端行き搬送装置(1A)のみの占有領域(B11)の幅の半分を加えた値とする。
この態様によれば、第1端行き搬送装置(1A)及び第2端行き搬送装置(1B)が互いに接触する可能性を低減しつつ、すれ違い走行可能と判断される可能性を高めることができる。
第16の態様の搬送システム(100)は、第1~第10のいずれかの態様の搬送制御システム(2)と、複数の搬送装置(1)と、を備える。搬送制御システム(2)が複数の搬送装置(1)の搬送作業を制御する。
この態様によれば、搬送装置(1)の作業効率が向上するという利点がある。
第17の態様の搬送制御方法は、複数の搬送装置(1)の搬送作業を制御する搬送制御方法である。搬送制御方法は、第1取得ステップと、占有領域設定ステップと、第2取得ステップと、走行制御ステップと、を含む。第1取得ステップでは、複数の搬送装置(1)の一つである対象装置から対象装置の状態に関連する状態情報を取得する。占有領域設定ステップでは、所定エリア(AR1)のマップ上で、状態情報に基づいて、対象装置の存在位置を含む範囲を対象装置が使用する占有領域(B1)として設定する。第2取得ステップでは、所定エリア(AR1)内で双方向に通行可能な双方向パス(PA1)の通路幅(DP1)の情報を取得する。走行制御ステップでは、複数の搬送装置(1)の各々の走行を制御する。占有領域設定ステップでは、対象装置が搬送物(C1,C2)を搬送していない場合は対象装置の種類に基づいて占有領域(B1)の幅を設定し、対象装置が搬送物(C1,C2)を搬送している場合は対象装置の種類と搬送物(C1,C2)の搬送形態とに基づいて占有領域(B1)の幅を設定する。複数の搬送装置(1)は、双方向パス(PA1)を第1端(G1)から第2端(G2)へ走行する第2端行き搬送装置(1B)と、双方向パス(PA1)を第2端(G2)から第1端(G1)へ走行する第1端行き搬送装置(1A)を含む。走行制御ステップでは、通路幅(DP1)と第1幅(D1)と第2幅(D2)とに基づいて、双方向パス(PA1)において第2端行き搬送装置(1B)と第1端行き搬送装置(1A)とをすれ違い走行させるか否かを判断する。第1幅(D1)は、第1端行き搬送装置(1A)が使用する占有領域(B1)の幅であり、第2幅(D2)は、第2端行き搬送装置(1B)が使用する占有領域(B1)の幅である。
この態様によれば、搬送装置(1)の作業効率が向上するという利点がある。
上記態様に限らず、上記実施形態に係る搬送制御システム(2)の種々の構成(変形例を含む)は、搬送制御方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化可能である。
第2~第15の態様に係る構成については、搬送制御システム(2)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1 搬送装置
1A 第1端行き搬送装置
1B 第2端行き搬送装置
2 搬送制御システム
17A 第1連結部
17B 第2連結部
17C 第3連結部
22 第1取得部
23 第2取得部
24 第1設定部
25 第2設定部
26 第3設定部
27 走行制御部
50 構造物
55 進入禁止エリア
100 搬送システム
101 第1搬送装置(けん引型搬送装置)
102 第2搬送装置(けん引型搬送装置)
103 第3搬送装置(けん引型搬送装置)
104 リフト型搬送装置
121 LiDAR(障害物センサ)
AR1 所定エリア
B1,B11,B12 占有領域
C1,C2 搬送物
D1 第1幅
D2 第2幅
DM1 安全距離
DP1 通路幅
G1 第1端
G2 第2端
PA1 双方向パス

Claims (17)

  1. 複数の搬送装置の搬送作業を制御する搬送制御システムであって、
    前記搬送制御システムは、
    前記複数の搬送装置の一つである対象装置から前記対象装置の状態に関連する状態情報を取得する第1取得部と、
    所定エリアのマップ上で、前記状態情報に基づいて、前記対象装置の存在位置を含む範囲を前記対象装置が使用する占有領域として設定する第1設定部と、
    前記所定エリア内で双方向に通行可能な双方向パスの通路幅の情報を取得する第2取得部と、
    前記通路幅に対して前記占有領域が占める幅を設定する第2設定部と、
    前記複数の搬送装置の各々の走行を制御する走行制御部と、を備え、
    前記第2設定部は、前記対象装置が搬送物を搬送していない非搬送状態では前記対象装置の種類に基づいて前記占有領域の幅を設定し、前記対象装置が前記搬送物を搬送する搬送状態では前記対象装置の種類と前記搬送物の搬送形態とに基づいて前記占有領域の幅を設定し、
    前記複数の搬送装置は、前記双方向パスを第1端から第2端へ走行する第2端行き搬送装置と、前記双方向パスを前記第2端から前記第1端へ走行する第1端行き搬送装置を含み、
    前記走行制御部は、前記通路幅と、前記第1端行き搬送装置が使用する前記占有領域の第1幅と、前記第2端行き搬送装置が使用する前記占有領域の第2幅と、に基づいて、前記双方向パスにおいて前記第1端行き搬送装置と前記第2端行き搬送装置とをすれ違い走行させるか否かを判断する、
    搬送制御システム。
  2. 前記第1設定部は、前記搬送状態では、前記対象装置、及び、前記対象装置が搬送している前記搬送物が使用する領域を前記占有領域として設定する、
    請求項1に記載の搬送制御システム。
  3. 前記第2取得部は、前記双方向パスの両側にある構造物に関する第1情報と、前記双方向パスに隣接して設定された進入禁止エリアに関する第2情報との少なくとも一方に基づいて、前記通路幅の情報を取得する、
    請求項1に記載の搬送制御システム。
  4. 前記走行制御部は、前記第1幅と前記第2幅との合計よりも前記通路幅が広い場合、前記双方向パスにおいてすれ違い走行するように前記第1端行き搬送装置及び前記第2端行き搬送装置を制御する、
    請求項1に記載の搬送制御システム。
  5. 前記非搬送状態では、前記占有領域の外縁と、前記対象装置との間に所定の安全距離が確保され、
    前記搬送状態では、前記占有領域の外縁と、前記対象装置及び前記搬送物との間に前記安全距離が確保されている、
    請求項1に記載の搬送制御システム。
  6. 前記第1端行き搬送装置及び前記第2端行き搬送装置は、前記第1幅及び前記第2幅の向きがそれぞれ前記双方向パスの前記通路幅の向きに沿うような姿勢で、前記双方向パスを走行する、
    請求項1に記載の搬送制御システム。
  7. 前記双方向パスに対してすれ違い走行を禁止するか否かを設定する第3設定部を更に備え、
    前記第3設定部が、前記双方向パスに対してすれ違い走行の禁止を設定している場合、前記走行制御部は、前記第1端行き搬送装置と前記第2端行き搬送装置とに前記双方向パスのすれ違い走行を許可しない、
    請求項1に記載の搬送制御システム。
  8. 前記走行制御部は、前記第1端行き搬送装置が前記双方向パスを走行中でも、前記通路幅が、前記第1幅と前記第2幅との合計よりも広い場合は、前記第2端行き搬送装置を前記第1端から前記双方向パスに進入させる、
    請求項1に記載の搬送制御システム。
  9. 前記走行制御部は、前記第1端行き搬送装置が前記双方向パスを走行中に、前記第1端行き搬送装置と前記第2端行き搬送装置との間の距離が、前記第1端行き搬送装置と前記第2端行き搬送装置とがすれ違うために走行位置を変更するのに必要な所定距離未満である場合、前記第1端行き搬送装置と前記第2端行き搬送装置とのすれ違い走行を許可しない、
    請求項1に記載の搬送制御システム。
  10. 前記第1端行き搬送装置及び前記第2端行き搬送装置は、進行方向の前方にある障害物を検知するための障害物センサをそれぞれ有しており、
    前記走行制御部は、前記双方向パスにおいて前記第1端行き搬送装置及び前記第2端行き搬送装置にすれ違い走行させる場合、前記第1端行き搬送装置及び前記第2端行き搬送装置がそれぞれ有する前記障害物センサの検知範囲を前記占有領域の幅に制限する、
    請求項1に記載の搬送制御システム。
  11. 前記搬送装置の種類として、
    前後左右に走行可能で、前部及び後部の少なくとも一方に前記搬送物を連結するための第1連結部を有する第1搬送装置と、
    前後左右に走行可能で、前部及び後部の少なくとも一方と、左側部及び右側部の少なくとも一方とに、前記搬送物を連結するための第2連結部をそれぞれ有する第2搬送装置と、
    前後に走行可能で、前部及び後部の少なくとも一方に前記搬送物を連結するための第3連結部を有する第3搬送装置と、の少なくとも1つを含む、
    請求項1~10のいずれか1項に記載の搬送制御システム。
  12. 前記搬送装置が前記第1搬送装置である場合、前記第2設定部は、前記第1搬送装置を平面視したときに、前記第1搬送装置が使用する前記占有領域の短辺の長さを前記占有領域の幅とし、
    前記搬送装置が前記第2搬送装置であり、前記第2搬送装置が前記搬送物を搬送中である場合、前記第2設定部は、非搬送中の前記第2搬送装置を平面視したときの前記第2搬送装置の前記占有領域の短辺の長さ、及び、前記第2搬送装置が搬送する前記搬送物の短辺の長さ、のうち長い方の長さを前記第2搬送装置が使用する前記占有領域の幅とし、
    前記搬送装置が前記第3搬送装置である場合、前記第2設定部は、前記第3搬送装置を平面視したときに、前記第3搬送装置が使用する前記占有領域の左右方向での長さを前記占有領域の幅とする、
    請求項11に記載の搬送制御システム。
  13. 前記第2搬送装置は、前記第2搬送装置が使用する前記占有領域の短辺の方向が、前記双方向パスの前記通路幅の方向と沿うような姿勢で、前記双方向パスを走行する、
    請求項12に記載の搬送制御システム。
  14. 前記搬送装置の種類として、
    前記搬送物をけん引、又は、押して搬送するけん引型搬送装置と、
    前記搬送物の少なくとも一部を持ち上げた状態で搬送するリフト型搬送装置と、の少なくとも1つを含む、
    請求項1~10のいずれか1項に記載の搬送制御システム。
  15. 前記第1端行き搬送装置及び前記第2端行き搬送装置が前記リフト型搬送装置であり、
    前記第1端行き搬送装置が前記搬送物を搬送中、前記第2端行き搬送装置が非搬送中であり、高さ方向において、前記第1端行き搬送装置が搬送中の前記搬送物が、前記第2端行き搬送装置と干渉しない場合、前記第2設定部は、前記第1端行き搬送装置の前記占有領域の前記第1幅を、前記搬送物を含めた前記第1端行き搬送装置の前記占有領域の幅の半分に、前記第1端行き搬送装置のみの前記占有領域の幅の半分を加えた値とする、
    請求項14に記載の搬送制御システム。
  16. 請求項1~10のいずれか1項に記載の搬送制御システムと、
    前記複数の搬送装置と、を備え、
    前記搬送制御システムが前記複数の搬送装置の搬送作業を制御する、
    搬送システム。
  17. 複数の搬送装置の搬送作業を制御する搬送制御方法であって、
    前記複数の搬送装置の一つである対象装置から前記対象装置の状態に関連する状態情報を取得する第1取得ステップと、
    所定エリアのマップ上で、前記状態情報に基づいて、前記対象装置の存在位置を含む範囲を前記対象装置が使用する占有領域として設定する占有領域設定ステップと、
    前記所定エリア内で双方向に通行可能な双方向パスの通路幅の情報を取得する第2取得ステップと、
    前記複数の搬送装置の各々の走行を制御する走行制御ステップと、を含み、
    前記占有領域設定ステップでは、前記対象装置が搬送物を搬送していない非搬送状態では前記対象装置の種類に基づいて前記占有領域の幅を設定し、前記対象装置が前記搬送物を搬送する搬送状態では前記対象装置の種類と前記搬送物の搬送形態とに基づいて前記占有領域の幅を設定し、
    前記複数の搬送装置は、前記双方向パスを第1端から第2端へ走行する第2端行き搬送装置と、前記双方向パスを前記第2端から前記第1端へ走行する第1端行き搬送装置を含み、
    前記走行制御ステップでは、前記通路幅と、前記第1端行き搬送装置が使用する前記占有領域の第1幅と、前記第2端行き搬送装置が使用する前記占有領域の第2幅と、に基づいて、前記双方向パスにおいて前記第2端行き搬送装置と前記第1端行き搬送装置とをすれ違い走行させるか否かを判断する、
    搬送制御方法。
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