JP2023174406A - 平型ケーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】曲げ易い上に複数の給電線と光ファイバ集合コアとを分離させ易い平型ケーブルを提供する。【解決手段】横並びに配置された第一給電線、第二給電線、および光ファイバ集合コアと、前記第一給電線、前記第二給電線、および前記光ファイバ集合コアを内包したシースと、を備え、前記第一給電線は、第一撚り線導体と、前記第一撚り線導体の外周を覆う第一絶縁層と、を有し、前記第二給電線は、第二撚り線導体と、前記第二撚り線導体の外周を覆う第二絶縁層と、を有し、前記光ファイバ集合コアは、1本以上の光ファイバ心線を含む撚り線を有し、前記第一撚り線導体の撚り方向および前記第二撚り線導体の撚り方向と前記光ファイバ集合コアの撚り方向とが逆方向である、平型ケーブル。【選択図】図2
Description
本開示は、平型ケーブルに関する。
平型ケーブルとして、特許文献1には複合ケーブルが開示されている。複合ケーブルは、複数の給電線と1本の光ファイバとシースとを備える。複数の給電線と1本の光ファイバとは、複合ケーブルの長手方向に直交する方向に横並びに配置されている。シースは、複数の給電線および1本の光ファイバを内包している。各給電線の導体は単線または撚り線である。
平型ケーブルは、例えば筒状のドラムに巻き取られた状態、または空芯状に巻き取られた状態で布設現場に運ばれる。そのため、平型ケーブルは曲げ易いことが望まれる。光ファイバが単心でかつ直線状に配置されている特許文献1の複合ケーブルは曲げ難い。また、布設現場では平型ケーブルにおける複数の給電線と光ファイバとはそれぞれの接続対象に接続される。その接続の際、複数の給電線の端部と光ファイバの端部とは互いに分離されることがある。接続し易いように、複数の給電線と光ファイバとが分離し易いことが望まれる。
本開示は、曲げ易い上に複数の給電線と光ファイバとを分離させ易い平型ケーブルを提供することを目的の一つとする。
本開示の平型ケーブルは、
横並びに配置された第一給電線、第二給電線、および光ファイバ集合コアと、
前記第一給電線、前記第二給電線、および前記光ファイバ集合コアを内包したシースと、を備え、
前記第一給電線は、第一撚り線導体と、前記第一撚り線導体の外周を覆う第一絶縁層と、を有し、
前記第二給電線は、第二撚り線導体と、前記第二撚り線導体の外周を覆う第二絶縁層と、を有し、
前記光ファイバ集合コアは、1本以上の光ファイバ心線を含む撚り線を有し、
前記第一撚り線導体の撚り方向および前記第二撚り線導体の撚り方向と前記光ファイバ集合コアの撚り方向とが逆方向である。
横並びに配置された第一給電線、第二給電線、および光ファイバ集合コアと、
前記第一給電線、前記第二給電線、および前記光ファイバ集合コアを内包したシースと、を備え、
前記第一給電線は、第一撚り線導体と、前記第一撚り線導体の外周を覆う第一絶縁層と、を有し、
前記第二給電線は、第二撚り線導体と、前記第二撚り線導体の外周を覆う第二絶縁層と、を有し、
前記光ファイバ集合コアは、1本以上の光ファイバ心線を含む撚り線を有し、
前記第一撚り線導体の撚り方向および前記第二撚り線導体の撚り方向と前記光ファイバ集合コアの撚り方向とが逆方向である。
本開示の平型ケーブルは曲げ易い上に第一給電線および第二給電線と光ファイバ集合コアとを分離させ易い。
《本開示の実施形態の説明》
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の一態様の平型ケーブルは、
横並びに配置された第一給電線、第二給電線、および光ファイバ集合コアと、
前記第一給電線、前記第二給電線、および前記光ファイバ集合コアを内包したシースと、を備え、
前記第一給電線は、第一撚り線導体と、前記第一撚り線導体の外周を覆う第一絶縁層と、を有し、
前記第二給電線は、第二撚り線導体と、前記第二撚り線導体の外周を覆う第二絶縁層と、を有し、
前記光ファイバ集合コアは、1本以上の光ファイバ心線を含む撚り線を有し、
前記第一撚り線導体の撚り方向および前記第二撚り線導体の撚り方向と前記光ファイバ集合コアの撚り方向とが逆方向である。
横並びに配置された第一給電線、第二給電線、および光ファイバ集合コアと、
前記第一給電線、前記第二給電線、および前記光ファイバ集合コアを内包したシースと、を備え、
前記第一給電線は、第一撚り線導体と、前記第一撚り線導体の外周を覆う第一絶縁層と、を有し、
前記第二給電線は、第二撚り線導体と、前記第二撚り線導体の外周を覆う第二絶縁層と、を有し、
前記光ファイバ集合コアは、1本以上の光ファイバ心線を含む撚り線を有し、
前記第一撚り線導体の撚り方向および前記第二撚り線導体の撚り方向と前記光ファイバ集合コアの撚り方向とが逆方向である。
導体が第一撚り線導体である第一給電線と導体が第二撚り線導体である第二給電線はいずれも曲げ易い。光ファイバ心線が撚り合わされている光ファイバ集合コアも曲げ易い。そのため、上記平型ケーブルは曲げ易い。曲げ易い上記平型ケーブルは、筒状のドラムに巻き取られたり空芯状に巻き取られたりしても折れ難い。その上、第一撚り線導体の撚り方向および第二撚り線導体の撚り方向と光ファイバ集合コアの撚り方向とが逆方向であることで、第一撚り線導体および第二撚り線導体の端部と光ファイバ集合コアの端部とが互いに異なる方向に曲がり易い。そのため、上記平型ケーブルは、第一撚り線導体および第二撚り線導体の端部と光ファイバ集合コアの端部とを分離させ易い。よって、上記平型ケーブルは、第一撚り線導体および第二撚り線導体の端部の接続対象への接続作業と、光ファイバ集合コアの端部の接続対象への接続作業とを行い易い。
(2)上記(1)の平型ケーブルにおいて、
前記第一撚り線導体の撚りピッチおよび前記第二撚り線導体の撚りピッチは、前記光ファイバ集合コアの撚りピッチよりも短くてもよい。
前記第一撚り線導体の撚りピッチおよび前記第二撚り線導体の撚りピッチは、前記光ファイバ集合コアの撚りピッチよりも短くてもよい。
光ファイバ集合コアよりも撚りピッチが短い第一撚り線導体および第二撚り線導体は、光ファイバ集合コアよりも可とう性に優れる。そのため、上記の構成は、第一撚り線導体および第二撚り線導体の端部と光ファイバ集合コアの端部とをより一層分離し易い。よって、上記の構成は、第一撚り線導体および第二撚り線導体の端部の接続対象への接続作業と、光ファイバ集合コアの端部の接続対象への接続作業とをより一層行い易い。
(3)上記(1)または上記(2)の平型ケーブルにおいて、
前記シースの内部に配置された接地線を更に備え、
前記接地線は、第三撚り線導体と、前記第三撚り線導体の外周を覆う第三絶縁層と、を有していてもよい。
前記シースの内部に配置された接地線を更に備え、
前記接地線は、第三撚り線導体と、前記第三撚り線導体の外周を覆う第三絶縁層と、を有していてもよい。
上記の構成は、接地が求められる用途に好適である。
(4)上記(3)の平型ケーブルにおいて、
前記接地線は、前記第一給電線および前記第二給電線と前記光ファイバ集合コアとの間に配置されていてもよい。
前記接地線は、前記第一給電線および前記第二給電線と前記光ファイバ集合コアとの間に配置されていてもよい。
第一給電線および第二給電線に流れる電流によって第一給電線および第二給電線は発熱する。上記の構成によれば、第一給電線および第二給電線の熱は光ファイバ集合コアに伝わり難い。第一給電線および第二給電線の熱は接地線により部分的に遮蔽されるからである。よって、光ファイバ集合コアの光伝送特性の劣化が抑制され易い。
(5)上記(3)の平型ケーブルにおいて、
前記第一給電線および前記第二給電線は、前記接地線と前記光ファイバ集合コアとの間に配置されていてもよい。
前記第一給電線および前記第二給電線は、前記接地線と前記光ファイバ集合コアとの間に配置されていてもよい。
上記の形態は、上記(4)の形態に比較して、接地線の端部を第一給電線および第二給電線の端部から分離させ易い。
(6)上記(3)から上記(5)のいずれかの平型ケーブルにおいて、
前記第三撚り線導体の撚りピッチは、14mm以上104mm以下であってもよい。
前記第三撚り線導体の撚りピッチは、14mm以上104mm以下であってもよい。
撚りピッチが14mm以上である第三撚り線導体は、平型ケーブルの軽量化に寄与し易い。第三撚り線導体を構成する複数の第三導体素線の各々の長さが長くなり過ぎないからである。撚りピッチが104mm以下である第三撚り線導体は可とう性に優れるため曲げ易い。
(7)上記(3)から上記(6)のいずれかの平型ケーブルにおいて、
前記第三撚り線導体の横断面積は、前記第一撚り線導体の横断面積および前記第二撚り線導体の横断面積よりも小さくてもよい。
前記第三撚り線導体の横断面積は、前記第一撚り線導体の横断面積および前記第二撚り線導体の横断面積よりも小さくてもよい。
上記の構成は、第一撚り線導体および第二撚り線導体と横断面積が同じである場合に比較して、接地線を曲げ易い上に、平型ケーブルの軽量化に寄与し易い。
(8)上記(1)から上記(7)のいずれかの平型ケーブルにおいて、
前記第一撚り線導体の撚りピッチおよび前記第二撚り線導体の撚りピッチは、14mm以上104mm以下であってもよい。
前記第一撚り線導体の撚りピッチおよび前記第二撚り線導体の撚りピッチは、14mm以上104mm以下であってもよい。
撚りピッチが14mm以上である第一撚り線導体および第二撚り線導体は抵抗の上昇を抑制し易い。第一撚り線導体を構成する複数の第一導体素線の各々の長さ、および第二撚り線導体を構成する複数の第二導体素線の各々の長さが長くなり過ぎないからである。長過ぎない各第一導体素線および各第二導体素線は、平型ケーブルの軽量化に寄与し易い。撚りピッチが104mm以下である第一撚り線導体および第二撚り線導体は可とう性に優れるため曲げ易い。
(9)上記(1)から上記(8)のいずれかの平型ケーブルにおいて、
前記光ファイバ集合コアの撚りピッチは、105mm以上500mm以下であってもよい。
前記光ファイバ集合コアの撚りピッチは、105mm以上500mm以下であってもよい。
撚りピッチが105mm以上である光ファイバ集合コアは、各光ファイバ心線の長さが長くなり過ぎないため、平型ケーブルの軽量化に寄与し易い。撚りピッチが500mm以下である光ファイバ集合コアは可とう性に優れるため曲げ易い。
(10)上記(3)の平型ケーブルにおいて、
前記光ファイバ集合コアの撚りピッチは、105mm以上500mm以下であってもよい。
前記光ファイバ集合コアの撚りピッチは、105mm以上500mm以下であってもよい。
撚りピッチが105mm以上である光ファイバ集合コアは平型ケーブルの軽量化に寄与し易い。撚りピッチが500mm以下である光ファイバ集合コアは曲げ易い。
(11)上記(1)から上記(10)のいずれかの平型ケーブルにおいて、
前記シースは、
前記第一給電線および前記第二給電線の外周をまとめて覆う第一シース部と、
前記光ファイバ集合コアの外周を覆う第二シース部と、
前記第一シース部と前記第二シース部との間をつないでいる第三シース部とを有し、
前記第三シース部の厚さは、前記第一シース部の厚さおよび前記第二シース部の厚さよりも小さくてもよい。
前記シースは、
前記第一給電線および前記第二給電線の外周をまとめて覆う第一シース部と、
前記光ファイバ集合コアの外周を覆う第二シース部と、
前記第一シース部と前記第二シース部との間をつないでいる第三シース部とを有し、
前記第三シース部の厚さは、前記第一シース部の厚さおよび前記第二シース部の厚さよりも小さくてもよい。
上記の構成は、光ファイバ集合コアの光伝送特性の劣化をより一層抑制し易い。第一シース部および第二シース部よりも厚さが小さい第三シース部によって、第一給電線および第二給電線の熱が光ファイバ集合コアにより一層伝わり難いからである。その上、上記の構成は、第一シース部の厚さおよび第二シース部の厚さよりも第三シース部の厚さが小さいことで、第一給電線、第二給電線、および接地線と、光ファイバ集合コアとを分離する際、第三シース部を引き千切り易い。そのため、第一給電線、第二給電線、および接地線と、光ファイバ集合コアとを分離し易い。
(12)上記(11)の平型ケーブルにおいて、
前記第二シース部の厚さは、前記第一シース部の厚さよりも小さくてもよい。
前記第二シース部の厚さは、前記第一シース部の厚さよりも小さくてもよい。
上記の構成は、第二シース部と第一シース部とが同じ厚さである場合に比較して曲げ易い。
(13)上記(11)または上記(12)の平型ケーブルにおいて、
前記第一シース部の厚さは、1.35mm以上2.5mm以下であってもよい。
前記第一シース部の厚さは、1.35mm以上2.5mm以下であってもよい。
厚さが1.35mm以上である第一シース部は、第一給電線、第二給電線、および接地線を機械的に保護し易い。厚さが2.5mm以下である第一シース部を備える平型ケーブルは曲げ易い。厚さが2.5mm以下である第一シース部は平型ケーブルの軽量化に寄与し易い。
(14)上記(11)から上記(13)のいずれかの平型ケーブルにおいて、
前記第二シース部の厚さは、0.72mm以上2mm以下であってもよい。
前記第二シース部の厚さは、0.72mm以上2mm以下であってもよい。
厚さが0.72mm以上である第二シース部は光ファイバ集合コアを機械的に保護し易い。厚さが2mm以下である第二シース部を備える平型ケーブルは曲げ易い。厚さが2mm以下である第二シース部は平型ケーブルの軽量化に寄与し易い。
(15)上記(1)から上記(14)のいずれかの平型ケーブルにおいて
前記第一撚り線導体は、複数の第一導体素線からなり、
前記第二撚り線導体は、複数の第二導体素線からなり、
前記複数の第一導体素線の各々の直径および前記複数の第二導体素線の各々の直径は、0.18mm以上2.6mm以下であってもよい。
前記第一撚り線導体は、複数の第一導体素線からなり、
前記第二撚り線導体は、複数の第二導体素線からなり、
前記複数の第一導体素線の各々の直径および前記複数の第二導体素線の各々の直径は、0.18mm以上2.6mm以下であってもよい。
直径が0.18mm以上である第一導体素線および第二導体素線の抵抗は小さくなり易い。直径が2.6mm以下である第一導体素線および第二導体素線は撚り易い上に、平型ケーブルの軽量化に寄与し易い。
(16)上記(1)から上記(15)のいずれかの平型ケーブルにおいて、
前記光ファイバ心線の直径は、0.25mm以上0.9mm以下であってもよい。
前記光ファイバ心線の直径は、0.25mm以上0.9mm以下であってもよい。
直径が0.25mm以上である光ファイバ心線は折れ難い。直径が0.9mm以下である光ファイバ心線は曲げ易い上に平型ケーブルの軽量化に寄与し易い。
(17)上記(1)から上記(16)のいずれかの平型ケーブルにおいて、
前記撚り線は、複数の前記光ファイバ心線を含んでいてもよい。
前記撚り線は、複数の前記光ファイバ心線を含んでいてもよい。
撚り線が複数の光ファイバ心線を含む上記の構成であっても、複数の光ファイバ心線が撚り合わされていることで、曲げ易い。
(18)上記(1)から上記(16)のいずれかの平型ケーブルにおいて、
前記撚り線は、1本以上の前記光ファイバ心線と1本以上の介在紐とを含んでいてもよい。
前記撚り線は、1本以上の前記光ファイバ心線と1本以上の介在紐とを含んでいてもよい。
上記の構成であっても、光ファイバ心線が撚り合わされているため、曲げ易い。
《本開示の実施形態の詳細》
本開示の実施形態の平型ケーブルの詳細を、以下に説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。各図面が示す部材の大きさ等は、説明を明確にする目的で表現されており、必ずしも実際の寸法関係等を表すものではない。
本開示の実施形態の平型ケーブルの詳細を、以下に説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。各図面が示す部材の大きさ等は、説明を明確にする目的で表現されており、必ずしも実際の寸法関係等を表すものではない。
《実施形態》
〔平型ケーブル〕
図1から図5を参照して、実施形態の平型ケーブル1を説明する。平型ケーブル1は、図2に示されるように、第一給電線10と第二給電線20と光ファイバ集合コア40とシース50とを備える。第一給電線10と第二給電線20と光ファイバ集合コア40とは横並びに配置されている。横並びに配置とは、第一給電線10、第二給電線20、および光ファイバ集合コア40の長手方向に直交する方向に第一給電線10と第二給電線20と光ファイバ集合コア40とが並列に配置されていることをいう。第一給電線10と第二給電線20と光ファイバ集合コア40とはシース50に内包されている。平型ケーブル1の特徴の一つは、第一給電線10と第二給電線20と光ファイバ集合コア40とが特定の構造である点にある。
〔平型ケーブル〕
図1から図5を参照して、実施形態の平型ケーブル1を説明する。平型ケーブル1は、図2に示されるように、第一給電線10と第二給電線20と光ファイバ集合コア40とシース50とを備える。第一給電線10と第二給電線20と光ファイバ集合コア40とは横並びに配置されている。横並びに配置とは、第一給電線10、第二給電線20、および光ファイバ集合コア40の長手方向に直交する方向に第一給電線10と第二給電線20と光ファイバ集合コア40とが並列に配置されていることをいう。第一給電線10と第二給電線20と光ファイバ集合コア40とはシース50に内包されている。平型ケーブル1の特徴の一つは、第一給電線10と第二給電線20と光ファイバ集合コア40とが特定の構造である点にある。
[第一給電線・第二給電線]
第一給電線10は、第一撚り線導体11と第一絶縁層15とを有する。第一撚り線導体11は、複数の第一導体素線12が撚り合わされて構成されている。導体が第一撚り線導体11である第一給電線10は曲げ易い。第一絶縁層15は、第一撚り線導体11の外周を覆っている。第二給電線20は、第二撚り線導体21と第二絶縁層25とを有する。第二撚り線導体21は、複数の第二導体素線22が撚り合わされて構成されている。導体が第二撚り線導体21である第二給電線20は曲げ易い。曲げ易い第一給電線10および第二給電線20は平型ケーブル1の曲げ易さの向上に寄与する。第二絶縁層25は、第二撚り線導体21の外周を覆っている。
第一給電線10は、第一撚り線導体11と第一絶縁層15とを有する。第一撚り線導体11は、複数の第一導体素線12が撚り合わされて構成されている。導体が第一撚り線導体11である第一給電線10は曲げ易い。第一絶縁層15は、第一撚り線導体11の外周を覆っている。第二給電線20は、第二撚り線導体21と第二絶縁層25とを有する。第二撚り線導体21は、複数の第二導体素線22が撚り合わされて構成されている。導体が第二撚り線導体21である第二給電線20は曲げ易い。曲げ易い第一給電線10および第二給電線20は平型ケーブル1の曲げ易さの向上に寄与する。第二絶縁層25は、第二撚り線導体21の外周を覆っている。
本実施形態の第一給電線10と第二給電線20とは同じ構成である。即ち、複数の第一導体素線12と複数の第二導体素線22とは同じ構成であり、第一絶縁層15と第二絶縁層25とは同じ構成である。以下の説明は、代表して第一給電線10について行う。なお、本実施形態とは異なり、第一給電線10と第二給電線20とは互いに異なる構成であってもよい。即ち、複数の第一導体素線12と複数の第二導体素線22、または第一絶縁層15と第二絶縁層25とが互いに異なる構成であってもよい。
(第一撚り線導体)
複数の第一導体素線12の撚り方は同心撚りまたは集合撚りである。同心撚りとは、1本の第一導体素線12の外周に複数の第一導体素線12を同心状に撚り合わせていることをいう。集合撚りとは、複数の第一導体素線12をひとまとめに撚り合わせていることをいう。同心撚りである第一撚り線導体11の輪郭形状の真円度は、集合撚りである第一撚り線導体11よりも高くなり易い。集合撚りである第一撚り線導体11の可とう性は、同心撚りである第一撚り線導体11よりも優れる。複数の第一導体素線12の撚り方向はS撚りまたはZ撚りのどちらでもよい。
複数の第一導体素線12の撚り方は同心撚りまたは集合撚りである。同心撚りとは、1本の第一導体素線12の外周に複数の第一導体素線12を同心状に撚り合わせていることをいう。集合撚りとは、複数の第一導体素線12をひとまとめに撚り合わせていることをいう。同心撚りである第一撚り線導体11の輪郭形状の真円度は、集合撚りである第一撚り線導体11よりも高くなり易い。集合撚りである第一撚り線導体11の可とう性は、同心撚りである第一撚り線導体11よりも優れる。複数の第一導体素線12の撚り方向はS撚りまたはZ撚りのどちらでもよい。
撚り方が同心撚りである場合、第一導体素線12の数は代表的には7本または19本である。7本の同心撚りである第一撚り線導体11は、1本の中心の第一導体素線12と6本の外周の第一導体素線12とで構成されている。6本の外周の第一導体素線12は、中心の第一導体素線12の外周に同心状に撚り合わされている。19本の同心撚りである第一撚り線導体11は、1本の中心の第一導体素線12と6本の外周の第一導体素線12と12本の最外周の第一導体素線12とで構成されている。6本の外周の第一導体素線12は、中心の第一導体素線12の外周に同心状に撚り合わされている。12本の最外周の第一導体素線12は、外周の第一導体素線12の外周に同心状に撚り合わされている。6本の外周の第一導体素線12の撚り方向と12本の最外周の第一導体素線12の撚り方向とは同じ方向である。
図2に示されるように、本実施形態の第一導体素線12の数は7本である。図3に示されるように、本実施形態の7本の第一導体素線12の撚り方は同心撚りである。本実施形態の6本の外周の第一導体素線12の撚り方向はS撚りである。
図3に示す第一撚り線導体11の撚りピッチP1は、第一撚り線導体11の層心径に応じて適宜選択できる。撚りピッチP1は、図4に示す光ファイバ集合コア40の撚りピッチP4よりも短くてもよい。撚りピッチP4よりも撚りピッチP1が小さい第一撚り線導体11は、光ファイバ集合コア40よりも可とう性に優れる。そのため、第一撚り線導体11、第二撚り線導体21、および光ファイバ集合コア40の端部がそれぞれの接続対象に接続される際、第一撚り線導体11および第二撚り線導体21の端部を光ファイバ集合コア40の端部から離し易い。よって、第一撚り線導体11および第二撚り線導体21の端部の接続対象への接続作業と、光ファイバ集合コア40の端部の接続対象への接続作業とを行い易い。
撚りピッチP1は、例えば14mm以上104mm以下であってもよい。撚りピッチP1が14mm以上である第一撚り線導体11は各第一導体素線12の抵抗の上昇を抑制し易い。各第一導体素線12の長さが長くなり過ぎないからである。長過ぎない各第一導体素線12は、平型ケーブル1の軽量化に寄与し易い。撚りピッチP1が104mm以下である第一撚り線導体11は可とう性に優れるため曲げ易い。撚りピッチP1は、更に14mm以上60mm以下であってもよい。
各第一導体素線12の材質は公知の金属である。各第一導体素線12は同じ金属である。金属の一例は、銅、銅合金、アルミニウム、またはアルミニウム合金である。これらの金属は導電性に優れる。各第一導体素線12の輪郭形状は円形状である。各第一導体素線12の外径は同じである。
第一撚り線導体11の横断面積は、平型ケーブル1の用途に応じて適宜選択できる。第一撚り線導体11の横断面積は、全ての第一導体素線12の横断面積の合計である。各第一導体素線12の直径は、例えば0.18mm以上2.6mm以下であってもよい。直径が0.18mm以上である第一導体素線12の抵抗は小さくなり易い。直径が2.6mm以下である第一導体素線12は撚り易い上に、平型ケーブル1の軽量化に寄与し易い。各第一導体素線12の直径は、更に0.26mm以上1.2mm以下であってもよい。
(第一絶縁層)
第一絶縁層15は、第一撚り線導体11の外周の直上に設けられている。第一絶縁層15の材質は公知の絶縁性の樹脂である。その樹脂の一例は、ポリエチレンである。第一絶縁層15の輪郭形状は例えば円形状である。
第一絶縁層15は、第一撚り線導体11の外周の直上に設けられている。第一絶縁層15の材質は公知の絶縁性の樹脂である。その樹脂の一例は、ポリエチレンである。第一絶縁層15の輪郭形状は例えば円形状である。
[光ファイバ集合コア]
光ファイバ集合コア40は、1本以上の光ファイバ心線412を含む撚り線を有する。光ファイバ心線412が撚り合わされた光ファイバ集合コア40は曲げ易い。曲げ易い光ファイバ集合コア40は平型ケーブル1の曲げ易さの向上に寄与する。光ファイバ心線412は、光ファイバと一次被覆と二次被覆とを備える。光ファイバは、コアとクラッドとで構成されている。一次被覆は光ファイバの外周を覆っている。二次被覆は一次被覆の外周を覆っている。撚り線は、複数の光ファイバ心線412を含んでいてもよい。即ち、撚り線は、複数の光ファイバ心線412が互いに撚り合わされていてもよい。撚り線は、図7に示すように、1本以上の光ファイバ心線412と1本以上の介在紐42とを含んでいてもよい。即ち、撚り線は、1本以上の光ファイバ心線412と1本以上の介在紐42とが互いに撚り合わされていてもよい。
光ファイバ集合コア40は、1本以上の光ファイバ心線412を含む撚り線を有する。光ファイバ心線412が撚り合わされた光ファイバ集合コア40は曲げ易い。曲げ易い光ファイバ集合コア40は平型ケーブル1の曲げ易さの向上に寄与する。光ファイバ心線412は、光ファイバと一次被覆と二次被覆とを備える。光ファイバは、コアとクラッドとで構成されている。一次被覆は光ファイバの外周を覆っている。二次被覆は一次被覆の外周を覆っている。撚り線は、複数の光ファイバ心線412を含んでいてもよい。即ち、撚り線は、複数の光ファイバ心線412が互いに撚り合わされていてもよい。撚り線は、図7に示すように、1本以上の光ファイバ心線412と1本以上の介在紐42とを含んでいてもよい。即ち、撚り線は、1本以上の光ファイバ心線412と1本以上の介在紐42とが互いに撚り合わされていてもよい。
図2に示すように、本実施形態の光ファイバ集合コア40は、複数の光ファイバコード410とテンションメンバ45とを備える。複数の光ファイバコード410は、テンションメンバ45の外周に撚り合わされている。各光ファイバコード410は、光ファイバ心線412と補強材413と外被414とを備える。補強材413は、光ファイバ心線412の二次被覆の外周の直上を覆っている。外被414は、補強材413の外周の直上を覆っている。光ファイバコード410は公知の光ファイバコードが利用できる。図示は省略するものの、図2とは異なり、光ファイバ集合コア40はテンションメンバ45を備えていなくてもよい。
光ファイバ心線412の数は特に限定されず適宜選択できる。本実施形態の光ファイバ心線412の数、即ち光ファイバコード410の数は4本である。4本の光ファイバコード410は、テンションメンバ45の外周に撚り合わされている。図4に示すように4本の光ファイバコード410の撚り方向は、図3に示す第一撚り線導体11の撚り方向と逆方向、即ち本実施形態ではZ撚りである。第一撚り線導体11、第二撚り線導体21、および後述する第三撚り線導体31の撚り方向と、光ファイバコード410の撚り方向とが逆方向であることで、第一給電線10、第二給電線20、および接地線30の端部と、光ファイバ集合コア40の端部とを分離させ易い。よって、第一給電線10、第二給電線20、および接地線30の端部の接続対象への接続作業と、光ファイバ集合コア40の端部の接続対象への接続作業とを行い易い。
本実施形態の光ファイバ集合コア40は、介在物と押え巻きテープ48とを更に備えていてもよい。介在物は、図示は省略するものの、複数の光ファイバコード410の撚り溝を埋めている。複数の光ファイバコード410と介在物の一体物の輪郭形状が円形状になるように、複数の光ファイバコード410の撚り溝に介在物が設けられる。押え巻きテープ48は、複数の光ファイバコード410の撚りが崩れることを抑制する。押え巻きテープ48は、上記一体物の外周の直上に巻き付けられている。
図7に示すように、光ファイバ集合コア40は、1本以上の光ファイバコード410と1本以上の介在紐42とテンションメンバ45とを備えていてもよい。図7には、1本の光ファイバコード410と3本の介在紐42とがテンションメンバ45の外周に撚り合わされている例が示されている。介在物は、光ファイバコード410と介在紐42との撚り溝を埋めていてもよい。押え巻きテープ48は、光ファイバコード410と介在紐42と介在物との一体物の外周の直上に巻き付けられていてもよい。図示は省略するものの、図7とは異なり、光ファイバ集合コア40はテンションメンバ45を備えていなくてもよい。
図示は省略するものの、本実施形態とは異なり、光ファイバ集合コア40は、複数の光ファイバコード410ではなく複数の光ファイバ心線412がテンションメンバ45の外周に撚り合わされていてもよい。本実施形態とは異なり、光ファイバ心線412の数は、例えば、2本または3本でもよいし、或いは4本超でもよい。本実施形態とは異なり、光ファイバ集合コア40は、螺旋状の1つ以上のスロットを有する長尺体を備えていてもよい。長尺体は、例えばテンションメンバ45の外周に設けられる。1つのスロットのみに1本以上の光ファイバ心線412、1本以上の光ファイバコード410、または図示を省略する1本以上のテープ心線が配置されていてもよい。或いは、各スロットに、1本以上の光ファイバ心線412、1本以上の光ファイバコード410、または1本以上のテープ心線が配置されていてもよい。テープ心線は、並列された複数心の光ファイバ心線を樹脂でテープ状に一括被覆して構成される。複数のテープ心線をスロットに配置する場合、テープ心線は積層して収納してもよい。
図4に示す光ファイバ集合コア40の撚りピッチP4は、例えば105mm以上500mm以下であってもよい。撚りピッチP4が105mm以上である光ファイバ集合コア40は、各光ファイバ心線412の長さが長くなり過ぎないため、平型ケーブル1の軽量化に寄与し易い。撚りピッチP4が500mm以下である光ファイバ集合コア40は可とう性に優れるため曲げ易い。撚りピッチP4は、更に105mm以上250mm以下であってもよい。
各光ファイバ心線412の直径は、例えば0.25mm以上0.9mm以下であってもよい。直径が0.25mm以上である光ファイバ心線412は折れ難い。直径が0.9mm以下である光ファイバ心線412は曲げ易い上に平型ケーブル1の軽量化に寄与し易い。
[接地線]
本実施形態の平型ケーブル1は、接地線30を更に備えていてもよい。接地線30を備える平型ケーブル1は、接地が求められる用途に好適である。接地線30は、第三撚り線導体31と第三絶縁層35とを有する。第三撚り線導体31は、複数の第三導体素線32が撚り合わされて構成されている。導体が第三撚り線導体31である接地線30は曲げ易い。曲げ易い接地線30は平型ケーブル1の曲げ易さの向上に寄与する。本実施形態では、曲げ易い第一給電線10、第二給電線20、接地線30、および光ファイバ集合コア40を備える平型ケーブル1は曲げ易い。本実施形態の曲げ易い平型ケーブル1は筒状のドラムに巻き取られたり空芯状に巻き取られたりしても折れ難い。第三絶縁層35は、第三撚り線導体31の外周を覆っている。接地線30の構成は、第一給電線10の構成と同じであっても異なっていてもよい。本実施形態の接地線30は、第三撚り線導体31の横断面積、第三撚り線導体31の撚りピッチP3、および第三絶縁層35の厚さを除き、第一給電線10と同じである。
本実施形態の平型ケーブル1は、接地線30を更に備えていてもよい。接地線30を備える平型ケーブル1は、接地が求められる用途に好適である。接地線30は、第三撚り線導体31と第三絶縁層35とを有する。第三撚り線導体31は、複数の第三導体素線32が撚り合わされて構成されている。導体が第三撚り線導体31である接地線30は曲げ易い。曲げ易い接地線30は平型ケーブル1の曲げ易さの向上に寄与する。本実施形態では、曲げ易い第一給電線10、第二給電線20、接地線30、および光ファイバ集合コア40を備える平型ケーブル1は曲げ易い。本実施形態の曲げ易い平型ケーブル1は筒状のドラムに巻き取られたり空芯状に巻き取られたりしても折れ難い。第三絶縁層35は、第三撚り線導体31の外周を覆っている。接地線30の構成は、第一給電線10の構成と同じであっても異なっていてもよい。本実施形態の接地線30は、第三撚り線導体31の横断面積、第三撚り線導体31の撚りピッチP3、および第三絶縁層35の厚さを除き、第一給電線10と同じである。
第三撚り線導体31の横断面積は、第一撚り線導体11の横断面積よりも小さくてもよい。第三撚り線導体31の横断面積は、全ての第三導体素線32の横断面積の合計である。第一撚り線導体11よりも横断面積が小さい第三撚り線導体31は、第一撚り線導体11と横断面積が同じである場合に比較して、接地線30を曲げ易い上に、平型ケーブル1の軽量化に寄与し易い。
各第三導体素線32の直径は、各第一導体素線12の直径よりも小さくてもよい。第一導体素線12よりも直径が小さい第三導体素線32は、第一導体素線12と直径が同じである場合に比較して、接地線30を曲げ易い上に、平型ケーブル1の軽量化に寄与し易い。各第三導体素線32の直径は、例えば0.18mm以上2.6mm以下であってもよい。直径が0.18mm以上である第三導体素線32は接地抵抗を小さくし易い。直径が2.6mm以下である第三導体素線32は、曲げ易い上に、平型ケーブル1の軽量化に寄与し易い。各第三導体素線32の直径は、更に0.26mm以上1.2mm以下であってもよい。
図5に示す第三撚り線導体31の撚りピッチP3は、例えば14mm以上104mm以下であってもよい。撚りピッチP3が14mm以上である第三撚り線導体31は、各第三導体素線32の長さが長くなり過ぎないため、平型ケーブル1の軽量化に寄与し易い。撚りピッチP3が104mm以下である第三撚り線導体31は可とう性に優れるため曲げ易い。撚りピッチP3は、更に14mm以上60mm以下であってもよい。
第三絶縁層35の厚さは本実施形態のように第一絶縁層15の厚さよりも厚くてもよい。第三絶縁層35の厚さとは、第三撚り線導体31の外周輪郭線と第三絶縁層35の外周面との間の最小長さである。第一絶縁層15の厚さの意義は第三絶縁層35の厚さと同じである。本実施形態の第三絶縁層35の厚さは、接地線30の外径と第一給電線10の外径とが同じとなる厚さである。
図2に示すように、平型ケーブル1は、第一給電線10、第二給電線20、接地線30、および光ファイバ集合コア40の順に横並びに配置されていてもよい。また、図6に示すように、平型ケーブル1は、接地線30、第二給電線20、第一給電線10、および光ファイバ集合コア40の順に横並びに配置されていてもよい。また、図示は省略するものの、平型ケーブル1は、接地線30、第一給電線10、第二給電線20、および光ファイバ集合コア40の順に横並びに配置されていてもよい。第一給電線10および第二給電線20に流れる電流によって第一給電線10および第二給電線20は発熱する。図2に示す平型ケーブル1は、図6に示す平型ケーブル1に比較して、第一給電線10および第二給電線20の熱を光ファイバ集合コア40に伝達させ難い。第一給電線10および第二給電線20の熱は、第一給電線10および第二給電線20と光ファイバ集合コア40との間に配置された接地線30によって部分的に遮蔽されるからである。よって、図2に示す平型ケーブル1は、図6に示す平型ケーブル1に比較して、光ファイバ集合コア40の光伝送特性の劣化を抑制し易い。図6に示す平型ケーブル1は、図2に示す平型ケーブル1に比較して、接地線30を第一給電線10および第二給電線20から分離させ易い。
[シース]
本実施形態のシース50は、第一給電線10、第二給電線20、接地線30、および光ファイバ集合コア40を内包している。シース50の材質は公知の絶縁性の樹脂である。その樹脂の一例は、ポリ塩化ビニルまたはポリエチレンである。
本実施形態のシース50は、第一給電線10、第二給電線20、接地線30、および光ファイバ集合コア40を内包している。シース50の材質は公知の絶縁性の樹脂である。その樹脂の一例は、ポリ塩化ビニルまたはポリエチレンである。
本実施形態のシース50は、第一シース部51と第二シース部52と第三シース部53とを有する。第一シース部51は、第一給電線10、第二給電線20、および接地線30の外周をまとめて覆っている。第一シース部51の形状は筒状である。第一シース部51の横断面の輪郭形状はレーストラック形状である。第二シース部52は、光ファイバ集合コア40の外周のみを覆っている。第二シース部52の形状は筒状である。第二シース部52の輪郭形状は円形状である。第三シース部53は、第一シース部51と第二シース部52とをつないでいる。第三シース部53は、第一シース部51と第二シース部52との間に配置されている。第三シース部53の形状は柱状である。第三シース部53の横断面の輪郭形状は矩形状である。
第二シース部52の厚さは、第一シース部51の厚さよりも小さい。第一シース部51の厚さは、平型ケーブル1の横断面において第一長さおよび第二長さのうち最小長さとする。本実施形態のように平型ケーブル1が接地線30を備える場合、第一シース部51の厚さは、平型ケーブル1の横断面において第一長さから第三長さのうち最小長さとする。第一長さは、第一絶縁層15の外周面と第一シース部51の外周面との間の最小長さである。第二長さは、第二絶縁層25の外周面と第一シース部51の外周面との間の最小長さである。第三長さは、第三絶縁層35の外周面と第一シース部51の外周面との間の最小長さである。本実施形態では、第一長さ、第二長さ、および第三長さは同じである。第二シース部52の厚さは、平型ケーブル1の横断面において第二シース部52の内周面と外周面との間の最小長さである。第一シース部51よりも厚さが小さい第二シース部52は、第一シース部51と同じ厚さである場合に比較して曲げ易い。
第三シース部53の厚さは、第一シース部51の厚さおよび第二シース部52の厚さよりも小さくてもよい。第三シース部53の厚さは、平型ケーブル1の横断面における第一給電線10、第二給電線20、および光ファイバ集合コア40の横並び方向と直交する方向に沿った最大長さである。図2では、第三シース部53の厚さは上下方向に沿った最大長さである。第一シース部51の厚さおよび第二シース部52の厚さよりも第三シース部53の厚さが小さいことで、第一給電線10および第二給電線20の熱が光ファイバ集合コア40により一層伝わり難い。そのため、光ファイバ集合コア40の光伝送特性の劣化がより一層抑制され易い。その上、第一給電線10、第二給電線20、および接地線30と第一シース部51とを有する給電ケーブル部と、光ファイバ集合コア40と第二シース部52とを有する光ケーブル部とを分離する際、第三シース部53を引き千切り易い。そのため、第一給電線10、第二給電線20、および接地線30と、光ファイバ集合コア40とを分離し易い。本実施形態とは異なり、第三シース部53は、第一給電線10、第二給電線20、接地線30、および光ファイバ集合コア40を包絡するトラック形状の一括被覆の一部を構成していてもよい。
第一シース部51の厚さは、例えば1.35mm以上2.5mm以下であってもよい。厚さが1.35mm以上である第一シース部51は、第一給電線10、第二給電線20、および接地線30を機械的に保護し易い。厚さが2.5mm以下である第一シース部51を備える平型ケーブル1は曲げ易い。厚さが2.5mm以下である第一シース部51は平型ケーブル1の軽量化に寄与し易い。第一シース部51の厚さは、更に1.5mm以上2mm以下であってもよい。
第二シース部52の厚さは、例えば0.72mm以上2mm以下であってもよい。厚さが0.72mm以上である第二シース部52は光ファイバ集合コア40を機械的に保護し易い。厚さが2mm以下である第二シース部52を備える平型ケーブル1は曲げ易い。厚さが2mm以下である第二シース部52は平型ケーブル1の軽量化に寄与し易い。第二シース部52の厚さは、更に0.8mm以上2mm以下であってもよい。
第三シース部53の厚さは、例えば0.3mm以上0.7mm以下であってもよい。厚さが0.3mm以上である第三シース部53は、第一シース部51と第二シース部52とを十分につないでおくことができる。厚さが0.7mm以下である第三シース部53は、第一給電線10および第二給電線20の熱を光ファイバ集合コア40に伝え難い。第三シース部53の厚さが0.7mm以下であれば、上記給電ケーブル部と上記光ケーブル部とを分離する際、第三シース部53を引き千切り易い。第三シース部53の厚さは、更に0.3mm以上0.5mm以下であってもよい。
本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 平型ケーブル
10 第一給電線
11 第一撚り線導体、12 第一導体素線、15 第一絶縁層
20 第二給電線
21 第二撚り線導体、22 第二導体素線、25 第二絶縁層
30 接地線
31 第三撚り線導体、32 第三導体素線、35 第三絶縁層
40 光ファイバ集合コア、410 光ファイバコード
412 光ファイバ心線、413 補強材、414 外被、42 介在紐
45 テンションメンバ、48 押え巻きテープ
50 シース
51 第一シース部、52 第二シース部、53 第三シース部
P1、P3、P4 撚りピッチ
10 第一給電線
11 第一撚り線導体、12 第一導体素線、15 第一絶縁層
20 第二給電線
21 第二撚り線導体、22 第二導体素線、25 第二絶縁層
30 接地線
31 第三撚り線導体、32 第三導体素線、35 第三絶縁層
40 光ファイバ集合コア、410 光ファイバコード
412 光ファイバ心線、413 補強材、414 外被、42 介在紐
45 テンションメンバ、48 押え巻きテープ
50 シース
51 第一シース部、52 第二シース部、53 第三シース部
P1、P3、P4 撚りピッチ
Claims (18)
- 横並びに配置された第一給電線、第二給電線、および光ファイバ集合コアと、
前記第一給電線、前記第二給電線、および前記光ファイバ集合コアを内包したシースと、を備え、
前記第一給電線は、第一撚り線導体と、前記第一撚り線導体の外周を覆う第一絶縁層と、を有し、
前記第二給電線は、第二撚り線導体と、前記第二撚り線導体の外周を覆う第二絶縁層と、を有し、
前記光ファイバ集合コアは、1本以上の光ファイバ心線を含む撚り線を有し、
前記第一撚り線導体の撚り方向および前記第二撚り線導体の撚り方向と前記光ファイバ集合コアの撚り方向とが逆方向である、
平型ケーブル。 - 前記第一撚り線導体の撚りピッチおよび前記第二撚り線導体の撚りピッチは、前記光ファイバ集合コアの撚りピッチよりも短い、請求項1に記載の平型ケーブル。
- 前記シースの内部に配置された接地線を更に備え、
前記接地線は、第三撚り線導体と、前記第三撚り線導体の外周を覆う第三絶縁層と、を有する、請求項1または請求項2に記載の平型ケーブル。 - 前記接地線は、前記第一給電線および前記第二給電線と前記光ファイバ集合コアとの間に配置されている、請求項3に記載の平型ケーブル。
- 前記第一給電線および前記第二給電線は、前記接地線と前記光ファイバ集合コアとの間に配置されている、請求項3に記載の平型ケーブル。
- 前記第三撚り線導体の撚りピッチは、14mm以上104mm以下である、請求項3に記載の平型ケーブル。
- 前記第三撚り線導体の横断面積は、前記第一撚り線導体の横断面積および前記第二撚り線導体の横断面積よりも小さい、請求項3に記載の平型ケーブル。
- 前記第一撚り線導体の撚りピッチおよび前記第二撚り線導体の撚りピッチは、14mm以上104mm以下である、請求項1または請求項2に記載の平型ケーブル。
- 前記光ファイバ集合コアの撚りピッチは、105mm以上500mm以下である、請求項1または請求項2に記載の平型ケーブル。
- 前記光ファイバ集合コアの撚りピッチは、105mm以上500mm以下である、請求項3に記載の平型ケーブル。
- 前記シースは、
前記第一給電線および前記第二給電線の外周をまとめて覆う第一シース部と、
前記光ファイバ集合コアの外周を覆う第二シース部と、
前記第一シース部と前記第二シース部との間をつないでいる第三シース部とを有し、
前記第三シース部の厚さは、前記第一シース部の厚さおよび前記第二シース部の厚さよりも小さい、請求項1または請求項2に記載の平型ケーブル。 - 前記第二シース部の厚さは、前記第一シース部の厚さよりも小さい、請求項11に記載の平型ケーブル。
- 前記第一シース部の厚さは、1.35mm以上2.5mm以下である、請求項11に記載の平型ケーブル。
- 前記第二シース部の厚さは、0.72mm以上2mm以下である、請求項11に記載の平型ケーブル。
- 前記第一撚り線導体は、複数の第一導体素線からなり、
前記第二撚り線導体は、複数の第二導体素線からなり、
前記複数の第一導体素線の各々の直径および前記複数の第二導体素線の各々の直径は、0.18mm以上2.6mm以下である、請求項1または請求項2に記載の平型ケーブル。 - 前記光ファイバ心線の直径は、0.25mm以上0.9mm以下である、請求項1また請求項2に記載の平型ケーブル。
- 前記撚り線は、複数の前記光ファイバ心線を含む、請求項1または請求項2に記載の平型ケーブル。
- 前記撚り線は、1本以上の前記光ファイバ心線と1本以上の介在紐とを含む、請求項1または請求項2に記載の平型ケーブル。
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JP2022087260A JP2023174406A (ja) | 2022-05-27 | 2022-05-27 | 平型ケーブル |
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Family Applications (1)
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2022
- 2022-05-27 JP JP2022087260A patent/JP2023174406A/ja active Pending
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